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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】コンバータ
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/00 20060101AFI20240614BHJP
【FI】
H02M3/00 W
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579244
(86)(22)【出願日】2022-06-27
(85)【翻訳文提出日】2023-12-22
(86)【国際出願番号】 KR2022009129
(87)【国際公開番号】W WO2023277483
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】10-2021-0084086
(32)【優先日】2021-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】イ チェ ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】イ ピョン クォン
(72)【発明者】
【氏名】チェ チェ ホ
(72)【発明者】
【氏名】ホン ウン ヒョク
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AA18
5H730AS05
5H730AS17
5H730BB82
5H730BB86
5H730BB88
5H730BB98
5H730CC04
(57)【要約】
本発明の一実施例によるコンバータは、入力を受けた電圧を第1レベルの電圧に変換する第1コンバータおよび第2コンバータ、前記第1コンバータおよび前記第2コンバータを直列または並列に接続するスイッチング部、および前記第1コンバータの出力端および前記第2コンバータの出力端が並列に接続される出力部を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力を受けた電圧を第1レベルの電圧に変換する第1コンバータおよび第2コンバータと、
前記第1コンバータおよび前記第2コンバータを直列または並列に接続するスイッチング部と、
前記第1コンバータの出力端および前記第2コンバータの出力端が並列に接続される出力部を含む、コンバータ。
【請求項2】
前記スイッチング部は、
前記第1コンバータの(-)端子と前記第2コンバータの(-)端子との間に配置される第1スイッチング素子と、
前記第1コンバータの(+)端子と前記第2コンバータの(+)端子との間に配置される第2スイッチング素子と、
前記第1コンバータの(-)端子と前記第2コンバータの(+)端子との間に配置される第3スイッチング素子と、を含む、請求項1に記載のコンバータ。
【請求項3】
前記コンバータに印加される入力電圧が第1値である時、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子がオン状態であり、前記第3スイッチング素子がオフ状態であり、
前記コンバータに印加される入力電圧が第2値である時、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子がオフ状態であり、前記第3スイッチング素子がオン状態である、請求項2に記載のコンバータ。
【請求項4】
前記コンバータに印加される入力電圧の大きさに応じて前記スイッチング部を制御する制御部を含む、請求項1に記載のコンバータ。
【請求項5】
前記制御部は、
前記入力電圧の大きさが第1値であれば、前記第1コンバータおよび前記第2コンバータが並列に接続されるように前記スイッチング部を制御し、
前記入力電圧の大きさが第2値であれば、前記第1コンバータおよび前記第2コンバータが直列に接続されるように前記スイッチング部を制御する、請求項4に記載のコンバータ。
【請求項6】
前記第1値は前記第2値より小さい、請求項3または5に記載のコンバータ。
【請求項7】
前記第1コンバータおよび前記第2コンバータは同一スペックである、請求項1に記載のコンバータ。
【請求項8】
交流入力を直流に変換する力率補正部と、
前記力率補正部の出力電圧を第2レベルの電圧に変換する第3コンバータおよび第4コンバータと、
入力を受けた電圧を第1レベルの電圧に変換する第1コンバータおよび第2コンバータと、
前記第3コンバータおよび前記第4コンバータを直列または並列に接続する第1スイッチング部と、
前記第1コンバータおよび前記第2コンバータを直列または並列に接続する第2スイッチング部と、
前記第1コンバータの出力端および前記第2コンバータの出力端が並列に接続される出力部と、を含み、
前記第3コンバータの出力端は、前記第1コンバータの入力端と接続され、
前記第4コンバータの出力端は、前記第2コンバータの入力端と接続される、パワーモジュール。
【請求項9】
前記第3コンバータの出力端および前記第1コンバータの入力端間と、前記第4コンバータの出力端および前記第2コンバータの入力端の間に接続されるバッテリー入出力端を含む、請求項8に記載のパワーモジュール。
【請求項10】
前記第1コンバータおよび前記第2コンバータは、
前記第3コンバータの出力電圧および前記第4コンバータの出力電圧の入力をそれぞれ受けるか、前記バッテリー入出力端からバッテリー電圧の入力を受ける、請求項9に記載のパワーモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバータに関し、より具体的には、単一コンバータで広範囲の入力電圧に兼用可能なコンバータおよびパワーモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
ハイブリッド車両および電気車両など車両に装着されて利用されるバッテリーの要求容量が大きくなっている。従来は400Vバッテリーだけを使用したが、最近では800Vバッテリーを兼用に使用しようとする試みが増加している。
【0003】
車両に適用されるパワーモジュールは、外部電源をバッテリーを充電するのに適した電圧に変換しなければならない。図1のように、外部電源は交流入力であるため、交流入力を入力するPFC(POWER FACTOR CORRECTOR)を経て交流を直流に変換し、HV/HVコンバータ2を通じてバッテリー3を充電するのに適した電圧に変換してバッテリー3を充電する。その後、バッテリー3に保存された電源を車両に提供するが、この際、HV/LVコンバータ4を通じて車両内装置に提供することに適した低い電圧に変換する。
【0004】
最近バッテリー3の容量が400Vまたは800Vを接続して利用するが、単一コンバータで400V~800Vバッテリー兼用(SWITCHABLE)電圧範囲を動作させる場合、高効率動作が不可能であり、磁性素子設計時に全体範囲をカバーするための設計が難しい問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、単一コンバータで広範囲の入力電圧に兼用可能なコンバータおよびパワーモジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を解決するために、本発明の一実施例によるコンバータは、入力を受けた電圧を第1レベルの電圧に変換する第1コンバータおよび第2コンバータと、前記第1コンバータおよび前記第2コンバータを直列または並列に接続するスイッチング部と、前記第1コンバータの出力端および前記第2コンバータの出力端が並列に接続される出力部を含む。
【0007】
さらに、前記スイッチング部は、前記第1コンバータの(-)端子と前記第2コンバータの(-)端子の間に配置される第1スイッチング素子と、前記第1コンバータの(+)端子と前記第2コンバータの(+)端子の間に配置される第2スイッチング素子と、前記第1コンバータの(-)端子と前記第2コンバータの(+)端子の間に配置される第3スイッチング素子を含むことができる。
【0008】
さらに、前記コンバータに印加される入力電圧が第1値である時、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子がオン状態であり、前記第3スイッチング素子がオフ状態であり、前記コンバータに印加される入力電圧が第2値である時、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子がオフ状態であり、前記第3スイッチング素子がオン状態であることができる。
【0009】
さらに、前記コンバータに印加される入力電圧の大きさにより前記スイッチング部を制御する制御部を含むことができる。
【0010】
さらに、前記制御部は、前記入力電圧の大きさが第1値であれば、前記第1コンバータおよび前記第2コンバータが並列に接続されるように前記スイッチング部を制御し、前記入力電圧の大きさが第2値であれば、前記第1コンバータおよび前記第2コンバータが直列に接続されるように前記スイッチング部を制御することができる。
【0011】
さらに、前記第1値は、前記第2値より小さくてもよい。
【0012】
さらに、前記第1コンバータおよび前記第2コンバータは、同じスペックであってもよい。
【0013】
前記技術的課題を解決するために、本発明の一実施例によるパワーモジュールは、交流入力を直流に変換する力率補正部と、前記力率補正部の出力電圧を第2レベルの電圧に変換する第3コンバータおよび第4コンバータと、入力を受けた電圧を第1レベルの電圧に変換する第1コンバータおよび第2コンバータと、前記第3コンバータおよび前記第4コンバータを直列または並列に接続する第1スイッチング部と、前記第1コンバータおよび前記第2コンバータを直列または並列に接続する第2スイッチング部と、前記第1コンバータの出力端および前記第2コンバータの出力端が並列に接続される出力部を含み、前記第3コンバータの出力端は前記第1コンバータの入力端と接続され、前記第4コンバータの出力端は前記第2コンバータの入力端と接続される。
【0014】
さらに、前記第3コンバータの出力端および前記第1コンバータの入力端の間と前記第4コンバータの出力端および前記第2コンバータの入力端の間に接続されるバッテリー入出力端を含むことができる。
【0015】
さらに、前記第1コンバータおよび前記第2コンバータは、前記第3コンバータの出力電圧および前記第4コンバータの出力電圧をそれぞれ入力を受けたり、前記バッテリー入出力端からバッテリー電圧を入力されることができる。
【0016】
さらに、前記バッテリー入出力端に接続されるバッテリーの電圧が第1値である時、前記第1コンバータおよび前記第2コンバータが並列に接続され、前記バッテリー入出力端に接続されるバッテリーの電圧が第2値である時、前記第1コンバータおよび前記第2コンバータが直列に接続されることができる。
【0017】
さらに、前記第1スイッチング部は、前記第3コンバータの(-)端子と前記第4コンバータの(-)端子の間に配置される第4スイッチング素子と、前記第3コンバータの(+)端子と前記第4コンバータの(+)端子の間に配置される第5スイッチング素子と、前記第3コンバータの(-)端子と前記第4コンバータの(+)端子の間に配置される第6スイッチング素子を含むことができる。
【0018】
さらに、前記力率補正部に入力される交流電圧が単相であるとき、前記第4スイッチング素子および前記第5スイッチング素子がオン状態であり、前記第6スイッチング素子がオフ状態であり、前記力率補正部に入力される交流電圧が3相である時、前記第4スイッチング素子および前記第5スイッチング素子がオフ状態であり、前記第6スイッチング素子がオン状態であることができる。
【0019】
さらに、前記スイッチング部は、前記第1コンバータの(-)端子と前記第2コンバータの(-)端子の間に配置される第1スイッチング素子と、前記第1コンバータの(+)端子と前記第2コンバータの(+)端子の間に配置される第2スイッチング素子と、前記第1コンバータの(-)端子と前記第2コンバータの(+)端子の間に配置される第3スイッチング素子を含むことができる。
【0020】
さらに、前記第2レベルは前記第1レベルより大きいことができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の実施例によれば、入力電圧に関係なく、単一コンバータに利用して設計が可能である。
【0022】
さらに、低いスペックのコンバータを利用して設計が可能であり、必要な電解キャパシタの数を減らすことができる。
【0023】
さらに、全体パワーモジュールのサイズおよび効率面で有利である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の比較例によるパワーモジュールのブロック図である。
図2】本発明の一実施例によるコンバータのブロック図である。
図3】本発明の実施例によるコンバータの動作を説明するための図である。
図4】本発明の実施例によるコンバータの動作を説明するための図である。
図5】本発明の実施例によるコンバータの動作を説明するための図である。
図6】本発明の実施例によるコンバータの動作を説明するための図である。
図7】本発明の一実施例によるパワーモジュールのブロック図である。
図8】本発明の実施例によるパワーモジュールの動作を説明するための図である。
図9】本発明の実施例によるパワーモジュールの動作を説明するための図である。
図10】本発明の実施例によるパワーモジュールの動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳細に説明する。
【0026】
ただし、本発明の技術思想は、説明される一部実施例に限定されるものではなく、それぞれ異なる様々な形態で実現されることができ、本発明の技術思想範囲内であれば、実施例の間その構成要素のうち一つ以上を選択的に結合または置き換えて使用することができる。
【0027】
さらに、本発明の実施例で使用される用語(技術および科学的用語を含む)は、明白に特に定義されて記述されていない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般的に理解されることができる意味と解釈され、辞書に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮して、その意味を解釈することができるであろう。
【0028】
さらに、本発明の実施例で使用された用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。
【0029】
本明細書において、単数型は文面で特に言及しない限り複数型も含むことができ、「Aおよび(と)B、Cの少なくとも一つ(または一つ以上)」と記載される場合、A、B、Cで組み合わせられるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。
【0030】
さらに、本発明の実施例の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(A)、(B)等の用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであって、その用語によって該当構成要素の本質や順番または順序などで限定されるものではない。
【0031】
また、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」、または「接続」されると記載された場合、その構成要素はその別構成要素に直接的に「連結」、「結合」、または「接続」される場合だけでなく、その構成要素とその別構成要素との間にあるさらに他の構成要素によって「連結」、「結合」、または「接続」される場合も含むことができる。
【0032】
さらに、各構成要素の「上(の上)」または「下(の下)」に形成または配置されるものとして記載される場合、「上(の上)」または「下(の下)」は、二つの構成要素が互いに直接接触する場合だけでなく、一つ以上のまた他の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(の上)」または「下(の下)」で表現される場合、一つの構成要素を基準に上側方向だけでなく下側方向の意味も含むことができる。
【0033】
図2は、本発明の一実施例によるコンバータのブロック図である。
【0034】
本発明の一実施例によるコンバータ100は、第1コンバータ110、第2コンバータ120、スイッチング部130、出力部140で構成され、制御部150または第1コンバータ110および第2コンバータ120の以外のコンバータをさらに含むことができる。本発明の実施例によるコンバータ100は、車両に装着されるコンバータ100であり、バッテリーまたは外部電源から電源を入力し、車両内部の装置に提供する電源の電圧の大きさに変換することができる。または、入力を受けた電圧の範囲が大きい様々な装置に適用が可能である。
【0035】
第1コンバータ110および第2コンバータ120は、入力を受けた電圧を第1レベルの電圧に変換する。
【0036】
より具体的に、第1コンバータ110および第2コンバータ120は、スイッチング部130の接続状態により直列または並列に接続され、コンバータが入力を受けた電圧を第1レベルの電圧に変換する。第1コンバータ110および第2コンバータ120は、DC-DCコンバータであってもよく、DC-ACコンバータなど他の形態のコンバータであってもよい。第1レベルの電圧は、出力部140に接続される負荷に必要な電圧の大きさであることができる。例えば、出力部140にワイパーなど車両内部装置が接続される場合、該当装置は、12V電圧を定格電圧として利用するため、第1レベルの電圧は12Vであることができる。第1レベルの電圧は固定値であったり、可変値であってもよい。
【0037】
バッテリーまたは外部電源電圧の大きさは、第1レベルの電圧より高い電圧であることができ、第1コンバータ110および第2コンバータ120は、高い電圧(HIGH VOLATAGE)を低い電圧(LOW VOLTAGE)に変換するHV/LVコンバータであることができる。例えば、コンバータに入力される入力電圧は400Vまたは800Vであり、出力される電圧は12Vであり、第1コンバータ110および第2コンバータ120は400-12HV/LVコンバータであることができる。または、第1コンバータ110および第2コンバータ120は、HV-HVコンバータ、LV-LVコンバータ、またはLV-HVコンバータであってもよい。
【0038】
第1コンバータ110および第2コンバータ120は、同一スペックを有するコンバータであってもよい。ここで、同一スペックとは、誤差範囲乃至臨界範囲内でスペックに差があることを意味し、完全な同一を意味するものではないことは当然である。定格電圧、変圧比、パワーなどで同一スペックを持つことができる。例えば、第1コンバータ110および第2コンバータ120は、380V~400V範囲の電圧を12Vに変換する変圧比を有し、5KWのパワーを有するコンバータであることができる。さらに、第1コンバータ110および第2コンバータ120は、異なるスペックを有するコンバータであってもよいことは当然である。
【0039】
スイッチング部130は、第1コンバータ110および第2コンバータ120を直列または並列に接続する。
【0040】
より具体的には、スイッチング部130は、第1コンバータ110および第2コンバータ120が直列に接続されるようにスイッチング動作を行ったり、並列に接続されるようにスイッチング動作を行うことができる。スイッチング部130は、第1コンバータ110の入力端および第2コンバータ120の入力端に接続されるため、ここで、直列または並列される位置は、第1コンバータ110の入力端および第2コンバータ120の入力端を意味する。各コンバータの出力端を別に明示しない場合、以下、直列または並列接続は各コンバータの入力端を意味する。
【0041】
第1コンバータ110および第2コンバータ120が直列に接続する時、入力電圧が分配されて各コンバータに入力され、並列に接続時、入力電圧が同一に各コンバータに入力される。コンバータに入力される入力電圧に応じてスイッチング部130が動作し、第1コンバータ110および第2コンバータ120を直列または並列に接続することができる。入力電圧が第1コンバータ110および第2コンバータ120それぞれの定格電圧範囲内の場合、第1コンバータ110および第2コンバータ120を並列に接続してそれぞれ入力電圧を変換し、入力電圧が各コンバータの定格電圧範囲より大きい場合、第1コンバータ110および第2コンバータ120を直列に接続して、入力電圧を分配して変換することができる。これにより、各コンバータの定格電圧より大きい電圧が入力されても変換動作が可能であり、広い範囲の定格電圧ではなく、効率の高い範囲で変換を行うように設計することができる。入力される入力電圧が複数の種類や電圧範囲が広い場合、各コンバータをそれぞれ異なる種類の入力電圧のうち低い入力電圧を変換するように設計したり、該当定格電圧を有するコンバータを利用することができ、各コンバータが設計された定格電圧より大きい入力電圧が入力される電圧分配を通じて入力電圧を変換することができる。つまり、第1コンバータ110および第2コンバータ120を直列または並列に接続することにより、複数の種類乃至広い範囲の入力電圧に対して兼用が可能となる。例えば、入力電圧400Vまたは800Vであり、各コンバータは400Vを12Vに変換するコンバータであることができる。入力電圧が400Vであれば、第1コンバータ110および第2コンバータ120を並列に接続し、入力電圧が800Vであれば第1コンバータ110および第2コンバータ120を直列に接続する。直列に接続される場合、電圧分配によって各コンバータに入力される電圧は400Vとなる。つまり、入力電圧が変わっても、各コンバータは400Vを12Vに変換すればよいので、効率を高めることができる。
【0042】
出力部140は、第1コンバータ110の出力端および第2コンバータ120の出力端が並列に接続される。
【0043】
より具体的には、出力部140は負荷が接続されることができ、第1コンバータ110の出力端および第2コンバータ120の出力端が並列に接続され、各コンバータで変化して出力される電圧が出力される。出力部140に車両内部の装置またはバッテリーが接続され、第1コンバータ110および第2コンバータ120で変換されて出力される12V電圧が提供されることができる。
【0044】
出力部140は複数のスイッチを含み、第1コンバータ110の出力端および第2コンバータ120の出力端が並列または直列に接続されることもできる。出力部140に接続される負荷に必要な電圧に応じて、各コンバータの出力端を直列または並列に接続し、様々な範囲の電圧が出力されるようにすることができる。
【0045】
スイッチング部130は、一つ以上のスイッチング素子を含むことができる。スイッチング素子はリレー(RELAY)のように、物理的スイッチング素子やトランジスター、FETなど半導体スイッチング素子であることができる。その他、様々なスイッチング素子を含むことができる。スイッチング部130は、第1コンバータ110および第2コンバータ120を直列または並列に接続するために、第1スイッチング素子131、第2スイッチング素子132、および第3スイッチング素子133を含むことができる。複数のスイッチング素子を含む場合、図3のように、各スイッチング素子が配置されることができる。
【0046】
第1スイッチング素子131は、第1コンバータ110の(-)端子と第2コンバータ120の(-)端子の間に配置され、第2スイッチング素子132は、第1コンバータ110の(+)端子と第2コンバータ120の(+)端子の間に配置され、第3スイッチング素子133は、第1コンバータ110の(-)端子と第2コンバータ120の(+)端子の間に配置されることができる。第1スイッチング素子131および第2スイッチング素子132がオンで、第3スイッチング素子133がオフの場合、第1コンバータ110および第2コンバータ120は並列に接続され、第1スイッチング素子131および第2スイッチング素子132がオフで、第3スイッチング素子133がオンの場合、第1コンバータ110および第2コンバータ120は直列に接続され、
【0047】
第1~第3スイッチング素子131~133は、コンバータに印加される入力電圧の大きさに応じて動作することができる。前記コンバータに印加される入力電圧が第1値である時、第1スイッチング素子131および第2スイッチング素子132がオン状態であり、第3スイッチング素子133がオフ状態であり、前記コンバータに印加される入力電圧が第2値である時、第1スイッチング素子131および第2スイッチング素子132がオフ状態であり、第3スイッチング素子133がオン状態であることができる。ここで、第1値と第2値は小さい電圧であることができる。第1値および第2値は入力電圧が決まっている場合、それぞれ異なる種類の入力電圧であってもよく、それぞれ異なる範囲を有する入力範囲に該当する電圧であってもよい。または、予め設定されたり、各コンバータの定格電圧に応じて設定される基準値を基準に、第1値は基準値以下の電圧であり、第2値は基準値より大きい電圧であることができる。
【0048】
図4のように、入力電圧は400Vまたは800Vであり、第1コンバータ110および第2コンバータ120は400-12HV/LVコンバータであり、スイッチング部130はS1~S3を含み、各コンバータから出力される12Vはバッテリーで提供することができる。コンバータは400Vバッテリーまたは800Vバッテリーと接続され、それぞれ400Vまたは800Vを入力されることができる。または、800Vバッテリーと接続され、バッテリーの出力電圧が400Vまたは800Vで出力されたり、外部電源から400Vまたは800Vを入力することができる。
【0049】
入力電圧が400Vか800Vかによって、スイッチング部130に含まれるS1~S3が動作して、第1コンバータ110および第2コンバータ120を直列または並列に接続する。入力電圧が400Vの時、第1スイッチング素子131のS1および第2スイッチング素子132のS2はオン、第3スイッチング素子133のS3はオフされ、第1コンバータ110および第2コンバータ120を並列に接続する。この時、第1コンバータ110および第2コンバータ120は図5(A)のように並列接続され、各コンバータが400V入力電圧を12Vに変換して出力する。
【0050】
入力電圧が800Vの時、S1およびS2はオフ、S3はオンされ、第1コンバータ110および第2コンバータ120を直列に接続する。この時、第1コンバータ110および第2コンバータ120は図5(B)のように直列接続され、800Vの入力電圧は電圧分配されて各コンバータに400Vが入力され、各コンバータが400V入力電圧を12Vに変換して出力する。
【0051】
入力電圧が400Vまたは800Vの二種類であっても、第1コンバータ110および第2コンバータ120の接続状態をスイッチングすることによって、単一形態のコンバータだけで変換が可能である。つまり、各コンバータ400V入力電圧に最適化設計されても、800V入力電圧にも適用が可能である。
【0052】
第1コンバータ110および第2コンバータ120は、同一スペックで最適化設計され、設計変更なしで適用が可能である。同一スペックを有するコンバータを利用することにより、入力電圧の範囲によって別のコンバータを利用したり、広範囲に対してすべて適用するようにすることにより、コンバータの効率が低下することなく、高い効率およびサイズに変換が可能である。従って、入力電圧の大きさによって異なるコンバータを利用したり、すべての範囲の電圧を変換するために、コンバータの動作範囲を大きく設計することによって効率が落ちることを解決することができる。
【0053】
入力電圧の大きさが400Vおよび800Vだけでなく、1200Vなど範囲がさらに大きくなる場合、第1コンバータ110および第2コンバータ120以外に追加のコンバータを含むが、入力電圧に応じて各コンバータの接続状態を変えて、より広い範囲の入力電圧に兼用して使用することもできる。または、第1コンバータ110および第2コンバータ120のスペックを大きくすることもできるため、コンバータの接続状態をスイッチングすることにより、設計の自由度を高めることができる。
【0054】
コンバータに印加される入力電圧の大きさに応じてスイッチング部130を制御する制御部150を含むことができる。制御部150は、入力電圧をセンシングしたり、入力電圧をセンシングするセンシング部(図示せず)がセンシングした入力電圧を入力し、スイッチング部130を制御して、各入力電圧に合わせて第1コンバータ110および第2コンバータ120の接続状態を異なって制御することができる。スイッチング部130に含まれるスイッチング素子が半導体素子である場合、制御部150は各スイッチング素子のゲート電圧を提供するゲートドライバーであり、パルス幅変調(PWM)を通じてスイッチング素子を制御することができる。スイッチング素子がリレーなど異なる形態のスイッチング素子である場合、該当スイッチング素子を動作させるための信号を印加してスイッチング部130を制御することができる。
【0055】
制御部150は前記入力電圧の大きさが第1値であれば、第1コンバータ110および第2コンバータ120が並列に接続されるようにスイッチング部130を制御し、前記入力電圧の大きさが第2値であれば、第1コンバータ110および第2コンバータ120が直列に接続されるようにスイッチング部130を制御することができる。ここで、第1値は第2値より小さいこともできる。
【0056】
図7は、本発明の一実施例によるパワーモジュールのブロック図である。
【0057】
本発明の一実施例によるパワーモジュール200は、力率補正部240、第1コンバータ110、第2コンバータ120、第3コンバータ210、第4コンバータ220、第1スイッチング部230、第2スイッチング部130、および出力部140で構成され、入力部(図示せず)、制御部(図示せず)等を含むことができる。本発明の実施例によるパワーモジュール200は、電気車両に適用されるパワーモジュールであり、外部電源を入力してバッテリーを充電し、バッテリーまたは外部電源を車両内部装置に提供するパワーモジュールで、車両のOBC(ON BOARD CHARGER)およびDC-DCコンバータを含むことができる。
【0058】
力率補正部240は交流入力を直流に変換する。
【0059】
より具体的には、力率補正部240は交流入力を入力し、力率を補正して直流に変換する。力率補正部240は、PFC(POWER FACTOR CORRECTION)であることができる。シングル方式またはイン夕ーリーブ方式で動作することができる。電源ポートなどの入力部を通じて交流電源を入力することができる。接続される外部電源の形態により、単相交流電源を入力したり、3相交流電源を入力することができる。単相交流電源を入力されると、380~400Vの電圧の直流電源に変換され、3相交流電源を入力されると650~800Vの電圧の直流電源に変換される。
【0060】
第3コンバータ210および第4コンバータ220は、力率補正部240の出力電圧を第2レベルの電圧に変換する。
【0061】
より具体的には、第3コンバータ210および第4コンバータ220は、力率補正部240から出力される直流電源の電圧を第2レベルの電圧に変換する。第3コンバータ210および第4コンバータ220は、DC-DCコンバータであることもでき、第2レベルの電圧は後端に接続されるバッテリーまたは第1コンバータ110および第2コンバータ120に適した電圧の大きさであることができる。第2レベルの電圧は固定値であったり、可変値であることができる。第2レベルの電圧が可変値である時、複数の種類の電圧値のいずれかに変化したり、連続する範囲内で変化する値であってもよい。
【0062】
第3コンバータ210および第4コンバータ220は、力率補正部240の出力電圧を後端に接続されるバッテリーまたは第1コンバータ110および第2コンバータ120に適した電圧である第2レベルの電圧に変換する。力率補正部240の出力電圧は、第2レベルの電圧より高かったり低いこともでき、誤差範囲内で同一電圧であることもでき、第3コンバータ210および第4コンバータ220は、高い電圧(HIGH VOLATAGE)を高い電圧(HIGH VOLTAGE)に変換するHV/HVコンバータであることができる。ここで、HVは第1コンバータ110および第2コンバータ120が出力する電圧より高い電圧であることを意味する相対的な意味であることができる。例えば、力率補正部240の出力電圧は400Vまたは700Vであることもでき、第3コンバータ210および第4コンバータ220を通じて出力される電圧は400V~800Vで、第3コンバータ210および第4コンバータ220は400-400HV/HVコンバータであることができる。または、第3コンバータ210および第4コンバータ220は、HV-HVコンバータ、LV-LVコンバータ、またはLV-HVコンバータであってもよい。力率補正部240の出力電圧である400Vまたは700Vは代表値を意味し、一定範囲のレンジを有する電圧であることができる。
【0063】
第3コンバータ210および第4コンバータ220は、同一スペックを有するコンバータであることができる。ここで、同一スペックは誤差範囲乃至臨界範囲内でスペックに差があることを意味し、完全な同一を意味するものではないことは当然である。定格電圧、変圧比、パワーなどで同一スペックを有することができる。例えば、第3コンバータ210および第4コンバータ220は、380V~400V範囲の電圧を400Vに変換する変圧比を有し、5KWのパワーを有するコンバータであってもよい。さらに、第3コンバータ210および第4コンバータ220は、異なるスペックを有するコンバータであることも当然である。さらに、コンバータのスペックまたは交流電源の大きさに応じて、第3コンバータ210および第4コンバータ220と直列または並列に接続される追加のコンバータをさらに含むことができる。
【0064】
第1スイッチング部230は、第3コンバータ210および第4コンバータ220を直列または並列に接続する。
【0065】
より具体的には、第1スイッチング部230は、第3コンバータ210および第4コンバータ220が直列に接続されるようにスイッチング動作を実行したり、並列に接続されるようにスイッチング動作を実行することができる。第1スイッチング部230は、第3コンバータ210の入力端および第4コンバータ220の入力端に接続されるが、ここで、直列または並列される位置は、第3コンバータ210の入力端および第4コンバータ220の入力端を意味する。各コンバータの出力端を別途に明示しない場合、以下、直列または並列接続は各コンバータの入力端を意味する。
【0066】
第3コンバータ210および第4コンバータ220が直列に接続する場合、入力電圧が分配されて各コンバータに入力され、並列に接続する場合、入力電圧が同じように各コンバータに入力される。コンバータに入力される入力電圧によって第1スイッチング部230が動作し、第3コンバータ210および第4コンバータ220を直列または並列に接続することができる。力率補正部240の出力電圧が第3コンバータ210および第4コンバータ220が定格電圧範囲内である場合、第3コンバータ210および第4コンバータ220を並列に接続して、それぞれ力率補正部240の出力電圧を変換し、力率補正部240の出力電圧が各コンバータの定格電圧範囲より大きい場合、第3コンバータ210および第4コンバータ220を直列に接続して、力率補正部240の出力電圧を分配して変換することができる。これにより、各コンバータの定格電圧より大きい電圧が力率補正部240から出力されても変換動作が可能で、広い範囲の定格電圧ではない効率が高い範囲で変換を行うように設計することができる。力率補正部240の出力電圧が複数の種類や電圧範囲が広い場合、各コンバータをそれぞれ異なる種類の入力電圧のうち低い入力電圧を変換するように設計したり、該当定格電圧を有するコンバータを利用することができ、各コンバータが設計された定格電圧より大きい力率補正部240の出力電圧が入力される電圧分配を通じて力率補正部240の出力電圧を変換することができる。つまり、第3コンバータ210および第4コンバータ220を直列または並列に接続することにより、複数の種類乃至広い範囲の力率補正部240の出力電圧に対して兼用が可能となる。例えば、力率補正部240の出力電圧が400Vまたは700Vであり、各コンバータは400Vを400Vに変換するコンバータであることができる。力率補正部240の出力電圧が400Vであれば、第3コンバータ210および第4コンバータ220を並列に接続し、力率補正部240の出力電圧が700Vであれば、第3コンバータ210および第4コンバータ220を直列に接続する。直列に接続される場合、電圧分配によって各コンバータに入力される電圧は350~400Vになる。つまり、力率補正部240の出力電圧が変わっても、各コンバータは400Vを12Vに変換すれば良いので、効率を高めることができる。
【0067】
第1コンバータ110および第2コンバータ120は、入力を受けた電圧を第1レベルの電圧に変換する。ここで、前記第2レベルは前記第1レベルより大きい電圧であることができる。例えば、第2レベルは400Vであり、第1レベルは12Vであることができる。これはパワーモジュール200が適用される装置の入力電圧および出力電圧によって変わることは当然である。第2スイッチング部130は、第1コンバータ110および第2コンバータ120を直列または並列に接続する。出力部140は、第1コンバータ110の出力端および第2コンバータ120の出力端が並列に接続される出力部を含む。ここで、第1コンバータ110、第2コンバータ120、および出力部140に関する詳細な説明は、図1図6のコンバータ100に含まれる第1コンバータ110、第2コンバータ120、および出力部140に対応するため、以下重複する説明は省略する。
【0068】
第3コンバータ210の出力端は、第1コンバータ110の入力端と接続され、第4コンバータ220の出力端は、第2コンバータ120の入力端と接続される。従って、第3コンバータ210と第1コンバータ110は一つのコンバータとして動作するものと見ることができ、第4コンバータ220と第2コンバータ120が一つのコンバータとして動作するものと見ることができる。つまり、第2スイッチング部130の動作によって第1コンバータ110および第2コンバータ120が直列または並列に接続されると、第3コンバータ210の出力端および第4コンバータ220の出力端もそれに応じて直列または並列に接続される。
【0069】
第2スイッチング部130は、以後説明するバッテリーが接続される場合、バッテリーの電圧に応じて動作するが、バッテリーが接続されない場合には、第1スイッチング部230の動作に応じて動作することができる。
【0070】
力率補正部240に入力される電源をそのまま出力部140に出力して負荷に伝達する場合、第1スイッチング部230と第2スイッチング部130は同じように動作することができる。第1スイッチング部230が第3コンバータ210および第4コンバータ220を直列に接続し、第2スイッチング部130が第1コンバータ110および第2コンバータ120を直列に接続し、第1スイッチング部230が第3コンバータ210および第4コンバータ220を並列に接続し、第2スイッチング部130が第1コンバータ110および第2コンバータ120を並列に接続することができる。第1スイッチング部230は、力率補正部240が出力する出力電圧に応じて動作するため、第2スイッチング部130も力率補正部240が出力する出力電圧に応じて動作することができる。
【0071】
力率補正部240に印加される交流電源が単相であれば、第1スイッチング部230が第3コンバータ210および第4コンバータ220を並列に接続し、第2スイッチング部130が第1コンバータ110および第2コンバータ120を並列に接続することができ、力率補正部240に印加される交流電源が3相であれば、第1スイッチング部230が第3コンバータ210および第4コンバータ220を直列に接続し、第2スイッチング部130が第1コンバータ110および第2コンバータ120を直列に接続することができる。
【0072】
または、第1スイッチング部230は力率補正部240から出力される出力電圧に応じて動作するが、第2スイッチング部130は第1スイッチング部230と異なって動作することもできる。例えば、第1スイッチング部230が第3コンバータ210および第4コンバータ220を直列に接続する場合、第2スイッチング部130は、第3コンバータ210および第4コンバータ220を並列に接続することができる。この時、第3コンバータ210の出力端および第4コンバータ220の出力端は並列に接続することができる。逆に、第1スイッチング部230が第3コンバータ210および第4コンバータ220を並列に接続する場合、第2スイッチング部130は、第3コンバータ210および第4コンバータ220を直列に接続することができる。この時、第3コンバータ210の出力端および第4コンバータ220の出力端は直列に接続される。
【0073】
第2スイッチング部130が動作時、スイッチング動作のための電力消費が発生するが、第1スイッチング部230の状態が変動しても以前の状態を維持することができ、並列または直列接続のいずれかをデフォルトで動作することができる。
【0074】
第3コンバータ210の出力端および第1コンバータ110の入力端の間と第4コンバータ220の出力端および第2コンバータ120の入力端の間に接続されるバッテリー入出力端を含むことができる。第3コンバータ210および第4コンバータ220の出力電圧は、後端に接続されるバッテリー入出力端を介してバッテリーを充電することができる。電気車両は外部電源でバッテリーを充電するが、外部電源は力率補正部240、第3コンバータ210および第4コンバータ220を通じてバッテリーを充電するのに適した電圧に変換され、バッテリーを充電することができる。バッテリー入出力端に接続されるバッテリーの容量に応じて、第2スイッチング部130が第3コンバータ210の出力端および第4コンバータ220の出力端を直列または並列に接続することができる。
【0075】
力率補正部240から出力される電圧に応じて、第3コンバータ210および第4コンバータ220は直列または並列に接続され、第2レベルの電圧を出力する。バッテリー入出力端に接続されるバッテリーの容量が第1値であれば、第2スイッチング部130は第3コンバータ210の出力端および第4コンバータ220の出力端を並列に接続し、バッテリーの容量が第2値であれば、第2スイッチング部130は第3コンバータ210の出力端および第4コンバータ220の出力端を直列に接続することができる。ここで、第1値は第2値より小さい電圧であることもでき、第2値は第2レベルの電圧より誤差範囲以上大きい値であることができる。
【0076】
つまり、バッテリーの容量が第2レベルの電圧を出力する第3コンバータ210または第4コンバータ220の定格電圧に対応する第1値である場合、第2スイッチング部130は、第3コンバータ210の出力端および第4コンバータ220の出力端を並列に接続し、第3コンバータ210および第4コンバータ220から出力される電圧を並列にバッテリーに伝送してバッテリーを充電することができる。バッテリーの容量が第2レベルの電圧を出力する第3コンバータ210または第4コンバータ220の定格電圧より大きい第2値である場合、第2スイッチング部130は、第3コンバータ210の出力端および第4コンバータ220の出力端を直列に接続し、第3コンバータ210および第4コンバータ220から出力される電圧を合算した電圧をバッテリーに伝送してバッテリーを充電することができる。これにより、第1値の容量を有するバッテリーおよび第2値の容量を有するバッテリーを兼用に接続することができる。
【0077】
第1コンバータ110および第2コンバータ120は、第3コンバータ210の出力電圧および第4コンバータ220の出力電圧をそれぞれ入力したり、バッテリー入出力端からバッテリー電圧を入力することができる。バッテリーが接続されていなかったり、バッテリーが充電されていなかった場合、第3コンバータ210の出力電圧および第4コンバータ220の出力電圧をそれぞれ入力して変換し、変換された電圧を出力部140で負荷に提供することができる。バッテリー入出力端に充電されたバッテリーが接続される場合、第1コンバータ110および第2コンバータ120は、バッテリー電圧を入力してそれぞれ変換し、変換された電圧を出力部140で負荷に提供することができる。
【0078】
前記バッテリー入出力端に接続されるバッテリーの電圧が第1値である時、第1コンバータ110および第2コンバータ120が並列に接続され、前記バッテリー入出力端に接続されるバッテリーの電圧が第2値である時、第1コンバータ110および第2コンバータ120が直列に接続される。バッテリー入出力端にバッテリーが接続時、バッテリー電圧が第1コンバータ110および第2コンバータ120に入力される。バッテリーの電圧の大きさに応じて第1コンバータ110および第2コンバータ120は、図1図6の第1コンバータ110および第2コンバータ120の動作に対応して直列または並列に接続される。
【0079】
前記で説明したように、第3コンバータ210の出力端は、第1コンバータ110の入力端と接続され、第4コンバータ220の出力端は、第2コンバータ120の入力端と接続されるが、バッテリー入出力端に接続されるバッテリーの容量に応じて、第3コンバータ210の出力端、第1コンバータ110の入力端、第4コンバータ220の出力端、および第2コンバータ120の入力端の接続状態が決定される。
【0080】
本発明の実施例によるパワーモジュール200は図8のように具現されることができる。力率補正部240はPFCで具現され、単相または3相交流を入力して直流に変換し、力率補正部240の出力電圧であるDCリンク電圧に応じて、第1スイッチング部230は第3コンバータ210および第4コンバータ220を直列または並列に接続する。第3コンバータ210、第4コンバータ220および第1コンバータ110、第2コンバータ120の間にはバッテリーが接続されることができ、バッテリーの容量に応じて第2スイッチング部130は第1コンバータ110および第2コンバータ120を直列または並列に接続する。第3コンバータ210の出力端は第1コンバータ110の入力端と接続され、第4コンバータ220の出力端は第2コンバータ120の入力端と接続されるが、第2スイッチング部130の動作によって第3コンバータ210の出力端および第4コンバータ220の出力端も直列または並列に接続される。第1コンバータ110および第2コンバータ120の出力端は並列に接続され、出力部140に接続された負荷として提供される。
【0081】
第1スイッチング部230は一つ以上のスイッチング素子を含むことができ、第4~第6スイッチング素子を含むことができる。第4~第6スイッチング素子が第3コンバータ210および第4コンバータ220を直列または並列に接続する動作は、図1図6の第1~第3スイッチング素子131~133が第1コンバータ110および第2コンバータ120を直列または並列に接続する動作に対応する。
【0082】
第1スイッチング部230は、第3コンバータ210の(-)端子と第4コンバータ220の(-)端子の間に配置される第4スイッチング素子、第3コンバータ210の(+)端子と第4コンバータ220の(+)端子の間に配置される第5スイッチング素子、および第3コンバータ210の(-)端子と第4コンバータ220の(+)端子の間に配置される第6スイッチング素子を含むことができる。第4~第6スイッチング素子は、リレーまたは半導体スイッチング素子であることができ、図8のS4~S6のように配置されることができる。
【0083】
力率補正部240に入力される交流電圧が単相のとき、第4スイッチング素子(S4)および第5スイッチング素子(S5)がオン状態であり、第6スイッチング素子(S6)がオフ状態であり、力率補正部240に入力される交流電圧が3相である時、第4スイッチング素子(S4)および第5スイッチング素子(S5)がオフ状態であり、第6スイッチング素子(S6)がオン状態であることができる。
【0084】
力率補正部240に入力される交流電圧が単相のとき、力率補正部240から出力される出力電圧は、図9(A)のように、400Vであることができ、この時、第4スイッチング素子(S4)および第5スイッチング素子(S5)がオン、第6スイッチング素子(S6)がオフされ、第3コンバータ210および第4コンバータ220は並列に接続される。第3コンバータ210および第4コンバータ220は、400-400HV/HVコンバータであることができ、それぞれ400Vを並列に入力してバッテリーを充電したり、第1コンバータ110および第2コンバータ120の入力される電圧に対応する400Vに変換することができる。
【0085】
力率補正部240に入力される交流電圧が3相である時、力率補正部240から出力される出力電圧は図9(B)のように、700Vであることができ、この時、第4スイッチング素子(S4)および第5スイッチング素子(S5)がオフ、第6スイッチング素子(S6)がオンされ、第3コンバータ210および第4コンバータ220は直列に接続される。第3コンバータ210および第4コンバータ220は、400-400HV/HVコンバータであることもでき、700Vの出力電圧は電圧分配され、第3コンバータ210および第4コンバータ220はそれぞれ350Vを入力してバッテリーを充電したり、第1コンバータ110および第2コンバータ120の入力される電圧に対応する400Vに変換することができる。
【0086】
コンバータの前端にはリップルを減少または除去するようにキャパシタを含むことができる。ここで、キャパシタは電解キャパシタであることができる。電解キャパシタの容量は、コンバータに入力される電圧の大きさに比例して大きくなる。本発明の実施例によるパワーモジュールまたはコンバータは、入力される電圧対比小さい容量の単一コンバータを利用するため、接続状態の変化なしに全体範囲をカバーしなければならないコンバータに比べて、各コンバータに入力される電圧の大きさが小さくなり、電解キャパシタの容量を減らすことができる。つまり、大きい入力電圧に対して複数の電解キャパシタを直列に接続したり、大きい容量の電解キャパシタを使用せずに、少ない数の電解キャパシタでリップル減少などが可能であり、電解キャパシタが減少される効果があり、これにより電力密度を改善することができる。これは第1コンバータ110および第2コンバータ120の前端に含まれることができる電解キャパシタにも同様に適用され、全体装置の電力密度を改善することができる。
【0087】
第2スイッチング部130は、第1コンバータ110の(-)端子と第2コンバータ120の(-)端子の間に配置される第1スイッチング素子131、第1コンバータ110の(+)端子と第2コンバータ120の(+)端子の間に配置される第2スイッチング素子132および第1コンバータ110の(-)端子と第2コンバータ120の(+)端子の間に配置される第3スイッチング素子133を含むことができる。第1~第3スイッチング素子に対する詳細な説明は、図1図6のコンバータの第1~第3スイッチング素子131~133に対応する。
【0088】
バッテリー入出力端に接続されるバッテリーの電圧が400Vか800Vかによって、第2スイッチング部130に含まれるS1~S3が動作し、第1コンバータ110および第2コンバータ120を直列または並列に接続する。これにより、第3コンバータ210の出力端および第4コンバータ220の出力端も直列または並列に接続される。バッテリー電圧が400Vの場合、第1スイッチング素子131のS1および第2スイッチング素子132のS2はオン、第3スイッチング素子133のS3はオフされ、第1コンバータ110および第2コンバータ120を並列に接続して、第3コンバータ210の出力端および第4コンバータ220の出力端も並列に接続する。この時、第3コンバータ210の出力端および第4コンバータ220の出力端は、図10(A)と並列に接続されてそれぞれ出力される400Vが並列に400Vのバッテリーを充電し、第1コンバータ110および第2コンバータ120は並列接続され、各コンバータがバッテリーの400V電圧を並列に入力して12Vに変換して出力する。
【0089】
バッテリー電圧が800Vの場合、第1スイッチング素子131のS1および第2スイッチング素子132のS2はオフ、第3スイッチング素子133のS3はオンされ、第1コンバータ110および第2コンバータ120を直列に接続して、第3コンバータ210の出力端および第4コンバータ220の出力端も直列に接続する。この時、第3コンバータ210の出力端および第4コンバータ220の出力端は、図10(B)と直列に接続されて、それぞれ出力される400Vが合算されて800Vのバッテリーを充電し、第1コンバータ110および第2コンバータ120は直列に接続され、バッテリー800Vの電圧が電圧分配されて各コンバータに400Vに入力され、各コンバータが400V入力電圧を12Vに変換して出力する。
【0090】
バッテリー電圧が400Vまたは800Vの二種類であっても、第3コンバータ210の出力端および第4コンバータ220の出力端と第1コンバータ110および第2コンバータ120の接続状態をスイッチングすることによって、単一形態のコンバータだけで変換が可能である。つまり、各コンバータが400Vバッテリー電圧に最適化設計されても、800Vバッテリー電圧にも兼用が可能になる。
【0091】
前記のように、直列または並列接続の制御を通じて単相および3相の入力または複数の種類容量のバッテリーが接続されても、単一コンバータを利用して兼用にて利用することができる。これにより、各コンバータに入力される電圧の大きさの変化が少なくて設計範囲が狭くなり、該当電圧に対して最適設計が可能となり、効率が高くなる。従って、バッテリー電圧の大きさに関係なく最大パワーを伝送することができる。さらに、サイズ面や費用面でも有利である。
【0092】
バッテリー容量に応じて広い範囲を処理する場合、内部構成要素はバッテリー電圧を考慮して高いスペックの素子を利用しなければならないが、本発明の実施例によれば兼用が可能で、低いスペックの素子を利用することができる。例えば、各コンバータに入力される電圧は400V程度であるため、650V半導体素子を利用することができる。さらに、低い電圧だけを耐えるだけでよいので、高い電圧で動作が可能であるが性能が劣る半導体素子ではなく、低い電圧に対して動作しつつ高効率のGANなどの高性能の素子を利用することもでき、効率や費用を考慮して設計の自由度を高めることができる。
【0093】
本実施例と関連した技術分野で通常の知識を有する者は、前記の記載の本質的な特性から 逸脱しない範囲で変形された形態で具現することができることを理解できるであろう。したがって、開示された方法は限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されるべきである。
【0094】
本発明の範囲は、前述した説明ではなく、特許請求範囲に示されており、それと同等な範囲内にあるすべての差異は、本発明に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5(A)】
図5(B)】
図6
図7
図8
図9(A)】
図9(B)】
図10(A)】
図10(B)】
【手続補正書】
【提出日】2024-01-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力を受けた電圧を第1レベルの電圧に変換する第1コンバータおよび第2コンバータと、
前記第1コンバータおよび前記第2コンバータを直列または並列に接続するスイッチング部と、
前記第1コンバータの出力端および前記第2コンバータの出力端が並列に接続される出力部と、を含む、コンバータ。
【請求項2】
前記スイッチング部は、
前記第1コンバータの(-)端子と前記第2コンバータの(-)端子との間に配置される第1スイッチング素子と、
前記第1コンバータの(+)端子と前記第2コンバータの(+)端子との間に配置される第2スイッチング素子と、
前記第1コンバータの(-)端子と前記第2コンバータの(+)端子との間に配置される第3スイッチング素子と、を含む、請求項1に記載のコンバータ。
【請求項3】
前記コンバータに印加される入力電圧が第1値である時、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子がオン状態であり、前記第3スイッチング素子がオフ状態であり、
前記コンバータに印加される入力電圧が第2値である時、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子がオフ状態であり、前記第3スイッチング素子がオン状態である、請求項2に記載のコンバータ。
【請求項4】
前記コンバータに印加される入力電圧の大きさに応じて前記スイッチング部を制御する制御部を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のコンバータ。
【請求項5】
前記制御部は、
前記入力電圧の大きさが第1値であれば、前記第1コンバータおよび前記第2コンバータが並列に接続されるように前記スイッチング部を制御し、
前記入力電圧の大きさが第2値であれば、前記第1コンバータおよび前記第2コンバータが直列に接続されるように前記スイッチング部を制御する、請求項4に記載のコンバータ。
【請求項6】
前記第1値は前記第2値より小さい、請求項3に記載のコンバータ。
【請求項7】
前記第1コンバータおよび前記第2コンバータは同一スペックである、請求項1~3のいずれか一項に記載のコンバータ。
【請求項8】
交流入力を直流に変換する力率補正部と、
前記力率補正部の出力電圧を第2レベルの電圧に変換する第3コンバータおよび第4コンバータと、
入力を受けた電圧を第1レベルの電圧に変換する第1コンバータおよび第2コンバータと、
前記第3コンバータおよび前記第4コンバータを直列または並列に接続する第1スイッチング部と、
前記第1コンバータおよび前記第2コンバータを直列または並列に接続する第2スイッチング部と、
前記第1コンバータの出力端および前記第2コンバータの出力端が並列に接続される出力部と、を含み、
前記第3コンバータの出力端は、前記第1コンバータの入力端と接続され、
前記第4コンバータの出力端は、前記第2コンバータの入力端と接続される、パワーモジュール。
【請求項9】
前記第3コンバータの出力端および前記第1コンバータの入力端間と、前記第4コンバータの出力端および前記第2コンバータの入力端の間に接続されるバッテリー入出力端を含む、請求項8に記載のパワーモジュール。
【請求項10】
前記第1コンバータおよび前記第2コンバータは、
前記第3コンバータの出力電圧および前記第4コンバータの出力電圧の入力をそれぞれ受けるか、前記バッテリー入出力端からバッテリー電圧の入力を受ける、請求項9に記載のパワーモジュール。
【請求項11】
前記バッテリー入出力端に接続されるバッテリーの電圧が第1値である時、前記第1コンバータおよび前記第2コンバータが並列に接続され、
前記バッテリー入出力端に接続されるバッテリーの電圧が第2値である時、前記第1コンバータおよび前記第2コンバータが直列に接続される、請求項9に記載のパワーモジュール。
【請求項12】
前記第1スイッチング部は、
前記第3コンバータの(-)端子と前記第4コンバータの(-)端子の間に配置される第4スイッチング素子と、
前記第3コンバータの(+)端子と前記第4コンバータの(+)端子の間に配置される第5スイッチング素子と、
前記第3コンバータの(-)端子と前記第4コンバータの(+)端子の間に配置される第6スイッチング素子と、を含む、請求項8~11のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
【請求項13】
前記力率補正部に入力される交流電圧が単相であるとき、前記第4スイッチング素子および前記第5スイッチング素子がオン状態であり、前記第6スイッチング素子がオフ状態であり、
前記力率補正部に入力される交流電圧が3相である時、前記第4スイッチング素子および前記第5スイッチング素子がオフ状態であり、前記第6スイッチング素子がオン状態である、請求項12に記載のパワーモジュール。
【請求項14】
前記第2スイッチング部は、
前記第1コンバータの(-)端子と前記第2コンバータの(-)端子の間に配置される第1スイッチング素子と、
前記第1コンバータの(+)端子と前記第2コンバータの(+)端子の間に配置される第2スイッチング素子と、
前記第1コンバータの(-)端子と前記第2コンバータの(+)端子の間に配置される第3スイッチング素子と、を含む、請求項8~11のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
【請求項15】
前記第2レベルは、前記第1レベルより大きい、請求項8~11のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
【国際調査報告】