(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】連続的拡張システム
(51)【国際特許分類】
A61B 17/70 20060101AFI20240614BHJP
【FI】
A61B17/70
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579245
(86)(22)【出願日】2022-06-23
(85)【翻訳文提出日】2024-01-26
(86)【国際出願番号】 EP2022067115
(87)【国際公開番号】W WO2022268928
(87)【国際公開日】2022-12-29
(32)【優先日】2021-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514046806
【氏名又は名称】メドス・インターナショナル・エスエイアールエル
【氏名又は名称原語表記】Medos International SARL
【住所又は居所原語表記】Chemin-Blanc 38, CH-2400 Le Locle, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】マクダーモット・アリシア
(72)【発明者】
【氏名】マグワイア・ポール・エス
(72)【発明者】
【氏名】メデイロス・アンドリュー・イー
(72)【発明者】
【氏名】インディク・ジェシカ
(72)【発明者】
【氏名】ルー・ファット
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL24
4C160LL70
(57)【要約】
連続的拡張システムは、標的解剖学的部位に向かって軌道に沿って解剖学的軟組織を拡張させるように、互いの上を前進させることができる複数の連続的拡張器を含む。次いで、アクセスカニューレを連続的拡張器上に導入することができる。連続的拡張器は、アクセスカニューレが適所にあれば、連続的拡張器のうちの1つをアクセスカニューレから取り外すことによって、連続的拡張器の全てがアクセスカニューレから取り外されるように、互いに結合され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
整形外科手術のための連続的拡張システムであって、前記連続的拡張システムが、
第1の拡張器部材であって、前記第1の拡張器部材の第1の外部表面が解剖学的軟組織内の開口部を拡張するように、解剖学的軟組織内に駆動されるように構成されている、第1の拡張器部材と、
第2の拡張器部材であって、前記第2の拡張器部材の第2の外部表面が前記解剖学的軟組織を更に拡張させるように、前記第1の外部表面に沿って遠位方向に、かつ前記解剖学的軟組織を通って前進させられるように構成されている、第2の拡張器部材と、を備え、
前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材のうちの一方の、前記遠位方向とは反対の近位方向への移動が、前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材のそれぞれの第1の停止表面及び第2の停止表面を互いに当接させ、それによって、前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材のうちの他方を、前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材のうちの前記一方とともに前記近位方向に移動させる、連続的拡張システム。
【請求項2】
前記第1の拡張器部材が、前記解剖学的軟組織に前記開口部を形成するように構成されている内側拡張器部材である、請求項1に記載の連続的拡張システム。
【請求項3】
前記第1の拡張器部材が、所定の軌道に沿って前記解剖学的軟組織内に駆動されるように前記第1の拡張器をガイドするガイド部材を受容するようにサイズ決めされている管腔を備える、請求項1に記載の連続的拡張システム。
【請求項4】
前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材が、長手方向に沿って配向されているそれぞれの中心軸に沿って延在しており、前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材が、それぞれの外部拡張表面を画定しており、前記第2の拡張器部材の前記外部拡張表面が、前記長手方向に垂直に配向されている平面において、前記第1の拡張器部材の前記外部拡張表面よりも大きくなるようにサイズ決めされている、請求項1に記載の連続的拡張システム。
【請求項5】
前記第2の拡張器部材が、前記第1の拡張器部材を中心として回転可能であり、前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材の前記停止表面が、360度の回転の範囲内で、前記第1の拡張器に対する前記第2の拡張器の全ての回転配向において、互いに位置合わせされる、請求項1に記載の連続的拡張システム。
【請求項6】
前記第1の拡張器部材が、前記拡張器部材のうちの最も内側の拡張器部材であり、前記第2の拡張器部材が、前記拡張器部材のうちの最も外側の拡張器部材である、請求項5に記載の連続的拡張システム。
【請求項7】
前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材が、それぞれの近位端と、前記近位端から前記遠位方向に離隔された遠位端とを画定しており、前記第1の拡張器部材が、前記第1の停止表面を画定するフランジを備え、前記第2の拡張器部材の前記遠位端が、前記第2の停止表面を画定する、請求項5に記載の連続的拡張システム。
【請求項8】
前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材のうちの前記一方が前記第1の拡張器及び前記第2の拡張器のうちの前記他方に対して前記近位方向に移動し、これにより、前記第1の拡張器及び前記第2の拡張器のうちの前記他方を前記第1の拡張器及び前記第2の拡張器のうちの前記一方とともに前記近位方向に移動させる前に、前記拡張器部材のうちの最も外側の拡張器部材の上に駆動されるように構成されたアクセスカニューレを更に備える、請求項1に記載の連続的拡張システム。
【請求項9】
第3の拡張器部材を更に備え、前記第3の拡張器部材が、前記第2の外部表面に沿って遠位方向に、かつ前記解剖学的軟組織を通って前進させられ、それにより、前記第3の拡張器部材の第3の外部拡張表面が前記解剖学的軟組織を更に拡張させるように構成されており、前記第2の拡張器部材の前記近位方向への移動が、前記第2の拡張器部材及び前記第3の拡張器部材のそれぞれの停止表面を互いに当接させ、それによって前記第3の拡張器部材を前記第2の拡張器部材とともに前記近位方向に移動させる、請求項1に記載の連続的拡張システム。
【請求項10】
前記第1の拡張器部材、前記第2の拡張器部材、及び前記第3の拡張器部材が、互いに回転可能に固定されている、請求項9に記載の連続的拡張システム。
【請求項11】
前記第1の拡張器部材、前記第2の拡張器部材、及び前記第3の拡張器部材のうちの少なくとも1つが、本体部分と、長手方向に垂直な方向に前記本体部分から延在する半径方向バンプアウトとを画定しており、前記長手方向が、前記近位方向及び前記遠位方向を含む、請求項9に記載の連続的拡張システム。
【請求項12】
前記第1の停止表面が、前記第1の拡張器部材の前記外部拡張表面によって画定されており、前記第2の停止表面が、前記第2の外部拡張表面の反対側の前記第2の拡張器部材の内部表面によって画定されている、請求項9に記載の連続的拡張システム。
【請求項13】
前記第3の外部拡張表面の反対側の前記第3の拡張器部材の内部表面によって画定されている前記第3の拡張器部材の停止表面は、前記第2の拡張器部材の前記近位方向への移動が、前記第3の拡張器部材を前記近位方向に移動させるように、前記外部拡張表面によって画定されている前記第2の拡張器部材の停止表面に当接するように構成されている、請求項12に記載の連続的拡張システム。
【請求項14】
前記停止表面が、近位停止表面である、請求項13に記載の連続的拡張システム。
【請求項15】
前記停止表面が、遠位停止表面である、請求項13に記載の連続的拡張システム。
【請求項16】
前記第2の拡張器部材が、前記第2の外部表面の反対側の内部表面を画定しており、前記内部表面が、前記第1の拡張器部材の第1の側で前記第1の拡張器部材の前記第1の外部拡張表面に面しているが、前記第1の側の反対側の前記第1の拡張器部材の第2の側では面していない、請求項9に記載の連続的拡張システム。
【請求項17】
前記第3の拡張器部材が、前記第3の外部表面の反対側の内部表面を画定しており、前記第3の拡張器部材の前記内部表面が、第2の拡張器部材の第1の側で前記第2の拡張器部材の前記第2の外部拡張表面に面しているが、前記第1の側の反対側の前記第2の拡張器部材の第1の側では面していない、請求項16に記載の連続的拡張システム。
【請求項18】
前記第2の拡張器部材が、前記第1の拡張器部材のそれぞれのチャネルに載り、それによって、前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材を互いに並進可能に連結する一対の走行台を画定しており、前記第3の拡張器部材が、前記第2の拡張器部材のそれぞれのチャネルに載り、それによって、前記第2の拡張器部材及び前記第3の拡張器部材を互いに並進可能に連結する一対の走行台を画定する、請求項9に記載の連続的拡張システム。
【請求項19】
それぞれのシェルフが、前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材の前記チャネルを終端させており、前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材のそれぞれの停止表面を画定しており、前記第2の拡張器部材及び前記第3の拡張器部材の前記走行台が、前記第2の拡張器部材及び前記第3の拡張器部材のそれぞれの停止表面を画定する、請求項18に記載の連続的拡張システム。
【請求項20】
前記第1の拡張器部材が、前記遠位方向に突出しており、前記近位方向及び前記遠位方向を画定する長手方向に垂直な方向にジョグ動作する停止部材を画定する、請求項9に記載の連続的拡張システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ヒト脊柱は、椎間板によって分離された一連の椎体から構成される。自然な椎間板は、線維状線維輪に囲まれたゼリー様髄核を含有する。軸方向の負荷の下、髄核が圧迫され、その負荷が線維輪に半径方向に伝達される。線維輪の積層性は、当該線維輪に高い引張強度を提供し、それによって、線維輪が、この伝達された負荷に応答して半径方向に拡大することを可能にする。
【0002】
健康な椎間板では、髄核内の細胞は、プロテオグリカンを高い割合で含有する細胞外マトリックス(extracellular matrix、ECM)を産生する。これらのプロテオグリカンは、水を保持することによって髄核にクッション性を付与する硫酸化官能基を含有する。こうした髄核細胞は、インターロイキン-1β及びTNF-αなどの少量のサイトカイン、並びにマトリックスメタロプロテイナーゼ(matrix metalloproteinase、「MMP」)も分泌することができる。これらのサイトカイン及びMMPは、髄核細胞の代謝を調節するのに役立つ。
【0003】
椎間板変性疾患(degenerative disc disease、DDD)のいくつかの例では、脊椎の他の部分の機械的不安定性によって、椎間板の緩徐な変性が引き起こされる。これらの例では、負荷が増大し、かつ髄核に対する圧力が増大することにより、円板内の細胞(又は湿潤しているマクロファージ)が通常よりも多量に上記サイトカインを放出することになる。DDDの他の例では、遺伝因子又はアポトーシスも、髄核内の細胞に中毒量のこれらのサイトカイン及びMMPを放出させることができる。いくつかの例では、椎間板のポンプ作用は機能不全に陥り(例えば、髄核内のプロテオグリカン濃度の低下のため)、それによって、椎間板への栄養素の流入、並びに椎間板からの老廃物の流出が遅滞する可能性がある。この老廃物排除能の低減により高濃度の炎症性サイトカイン及び/又はMMPが蓄積する可能性があり、これが、神経刺激及び疼痛を引き起こす場合がある。
【0004】
DDDが進行するにつれ、髄核中に存在する毒性濃度のサイトカイン及びMMPが細胞外マトリックスを劣化させるようになる。詳細には、MMP(サイトカインによって媒介される)が、プロテオグリカンの水保持部分を分解し、それによって、プロテオグリカンの水分保持能が低減する。この劣化は、髄核の柔軟性の低下を招き、そのために、円板内の負荷パターンを変化させ、それによって、線維輪の層間剥離が引き起こされる可能性がある。これらの変化は、更なる機械的不安定性を引き起こし、それによって、細胞は更に多くのサイトカインを放出し、典型的にはそれによって、MMPが増加される。この破壊的カスケードが続いて、DDDが更に進行するにつれ、椎間板は隆起し始め(椎間板ヘルニア)、その後、最終的に破裂して、髄核は脊椎と接触するようになり、疼痛が生じる。
【0005】
これらの問題に対処する1つの提案された方法は、椎間腔から問題のある椎間板を取り外し、それを、椎間板の高さを回復し、隣接する椎骨の融合のために内部を通して骨成長を可能にする多孔質デバイスで置き換えることである。これらのデバイスは、一般に「融合デバイス」と呼ばれる。
【0006】
椎間腔にアクセスするための従来のシステムは、椎間腔に向かって所望の軌道に沿って延在するアクセス経路を広げるために重ねて挿入される、漸進的に増加するサイズを有する拡張器を含むことができる。次いで、作業用アクセスカニューレが最も外側の拡張器上に設置され、次いで、アクセスカニューレを適所に維持しながら拡張器が取り外される。器具は、外科的処置を実施するように、アクセスカニューレを通して駆動され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施例では、整形外科手術のための連続的拡張システムは、第1の拡張器部材及び第2の拡張器部材を含むことができる。第1の拡張器部材は、第1の拡張器部材の第1の外部表面が解剖学的軟組織内の開口部を拡張するように、解剖学的軟組織内に駆動されるように構成され得る。第2の拡張器部材は、第2の拡張器部材の第2の外部表面が解剖学的軟組織を更に拡張させるように、第1の外部表面に沿って遠位方向に、かつ解剖学的軟組織を通って前進させられるように構成され得る。第1の拡張器部材及び第2の拡張器部材のうちの一方の、遠位方向とは反対の近位方向への移動は、第1の拡張器部材及び第2の拡張器部材のそれぞれの第1の停止表面及び第2の停止表面を互いに当接させ、それによって、第1の拡張器部材及び第2の拡張器部材のうちの他方を、第1の拡張器部材及び第2の拡張器部材のうちの一方とともに近位方向に移動させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
上述の発明の概要及び以下の例示的実施形態の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むことでより良好に理解されるであろう。本開示を例示する目的のため、例示的実施形態を図面に示す。しかし、本出願は、図示される正確な配置及び手段に限定されないことを理解すべきである。図面のうち:
【
図3A】所定の所望の軌道に沿ってKambinの三角形を通って椎間腔内に駆動されるガイド部材の斜視図である。
【
図3B】
図3Aのガイド部材を含むアクセスアセンブリ、並びに複数の拡張器部材とアクセスカニューレとを含む連続的拡張システムの断面側立面図である。
【
図3C】
図3Bのアクセスアセンブリの断面側立面図であり、複数の拡張器部材のうちの外側拡張器部材の上に駆動されたアクセスカニューレを示す。
【
図3D】連続的拡張器及びガイド部材の取り外し後のアクセスカニューレの断面側立面である。
【
図4】
図3Bに示した連続的拡張システムの斜視図である。
【
図5A】
図4に示した連続的拡張システムの内側拡張器部材の側立面図である。
【
図5B】
図5Aに示した内側拡張器部材の断面側立面図である。
【
図5C】
図5Bに示した内側拡張器部材の一部分の拡大断面側立面図である。
【
図6A】
図4に示した連続的拡張システムの中間拡張器部材の側立面図である。
【
図6B】
図6Aに示した中間拡張器部材の断面側立面図である。
【
図6C】
図6Bの中間拡張器部材の一部分の拡大断面側立面である。
【
図6D】中間拡張器部材によって受容された内側拡張器部材を示す拡大断面側立面図である。
【
図7A】
図4に示した連続的拡張システムの外側拡張器部材の側立面図である。
【
図7B】
図7Aに示した外側拡張器部材の断面側立面図である。
【
図7D】中間拡張器部材によって受容された内側拡張器部材と、外側拡張器部材によって受容された中間拡張器とを示す拡大断面側立面図である。
【
図8A】別の実施例に従って構築された連続的拡張システムの断面側立面図である。
【
図8B】
図8Aの連続的拡張システムの一部分の拡大断面側立面図である。
【
図9A】更に別の実施例によって構築された連続的拡張システムの分解斜視図である。
【
図9C】
図9Aの連続的拡張システムの断面側立面図であり、互いに離隔された内側拡張器部材、中間拡張器部材、及び外側拡張器部材を示す。
【
図9D】
図9Cの連続的拡張システムの断面側立面図であり、単一ステップで取り外すために互いに連結された内側拡張器部材、中間拡張器部材、及び外側拡張器部材を示す。
【
図10A】なおも別の実施例によって構築された連続的拡張システムの斜視図である。
【
図10B】
図10Aの連続的拡張システムの断面側立面図であり、互いに離隔された内側拡張器部材、中間拡張器部材、及び外側拡張器部材を示す。
【
図10C】
図10Bの連続的拡張システムの断面側立面図であり、単一ステップで取り外すために互いに連結された内側拡張器部材、中間拡張器部材、及び外側拡張器部材を示す。
【
図10D】
図10Cと類似しているが、別の実施形態に従って構築された連続的拡張システムの断面側立面図である。
【
図11A】なおも別の実施例に従って構築された連続的拡張システムの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の説明では、特定の専門用語は、単に便宜上使用されているに過ぎず、限定するものではない。「下部」及び「上部」は、参照される図における方向を示す。「前方」、「後方」、「上方」、「下方」、「内方」、「外方」という語、並びに関連する語句及び/又は言い回しは、人体における種々の位置及び配向を示すために使用されるが、人体の外側に配設されるときに融合ケージにも適合する。用語には、上記に列挙された単語、その派生語、及び類似の意味を有する単語が含まれる。
【0010】
別段の指示がない限り、寸法、値、形状、方向、及び他のパラメータに関して本明細書で使用される「実質的に」、「概して」、及び「およそ」という用語、並びにこれらの派生語及び同様の重要な語句は、述べられた寸法、値、形状、方向、及び他のパラメータ、並びに述べられた寸法、値、形状、方向、及び他のパラメータのプラス又はマイナス10%まで、例えば述べられた寸法、値、形状、方向、及び他のパラメータのプラス又はマイナス9%まで、例えば述べられた寸法、値、形状、方向、及び他のパラメータのプラス又はマイナス8%まで、例えば述べられた寸法、値、形状、方向、及び他のパラメータのプラス又はマイナス7%まで、例えば述べられた寸法、値、形状、方向、及び他のパラメータのプラス又はマイナス6%まで、例えば述べられた寸法、値、形状、方向、及び他のパラメータのプラス又はマイナス5%まで、例えば述べられた寸法、値、形状、方向、及び他のパラメータのプラス又はマイナス4%まで、例えば述べられた寸法、値、形状、方向、及び他のパラメータのプラス又はマイナス3%まで、例えば述べられた寸法、値、形状、方向、及び他のパラメータのプラス又はマイナス2%まで、例えば述べられた寸法、値、形状、方向、及び他のパラメータのプラス又はマイナス1%まで、を含むことができる。
【0011】
本明細書で説明又は参照される方法ステップ及び装置は、明確にするために単数形で説明されることがある。しかしながら、本明細書で使用される場合、装置又は方法ステップに関する単数形の「a」又は「the」という用語は、複数形の装置又は方法ステップを含み得ることを理解されたい。逆に、装置又は方法のステップに関して本明細書で使用される複数形の用語は、単数形の「a」又は「the」を含み得る。したがって、本明細書における単数形の「a」又は「the」という用語の使用、及び本明細書における複数形の用語の使用は、別段の指示がない限り、「少なくとも1つ」に等しく適用し得ることを理解されたい。
【0012】
本明細書に開示されるある特定の実施形態によれば、椎間腔にアクセスするための改良された連続的拡張システムが提供される。例えば、一実施形態では、システムは、椎間腔に向かって作業チャネルを画定するアクセスカニューレのその後の挿入のために組織を低侵襲的に拡張するように互いの上に設置され得る、サイズが増加する複数の拡張部材を含む。アクセスカニューレが適所にあれば、拡張部材は、従来達成されていたよりも少ないステップで取り外すことができ、それによって外科的処置に関連付けられたステップの数が低減される。次いで、外科用器具及び/又は1つ又は2つ以上の椎間インプラントが、最小侵襲性処置においてアクセスカニューレを通して挿入されて、患者への外傷を低減し、それによって回復を高め、全体的な結果を改善することができる。最小侵襲性とは、本出願人は、典型的により侵襲性の切開外科的処置とは対照的に、アクセスデバイスを通して経皮的に実施される処置を意味する。
【0013】
本明細書に開示されるある特定の実施形態は、デバイス及び方法がそのような分野において適用性及び有用性を有するため、椎間インプラント及び脊椎融合に関連して論じられる。このデバイスは、例えば、椎間板が破裂したか、又はさもなければ損傷を受けた状況において、隣接する椎骨の間隔を適切に空けるために椎間インプラントを挿入することによって、融合のために使用され得る。「隣接する」椎骨は、椎間板によってのみ最初に分離された椎骨、又は中間の椎骨及び椎間板によって分離された椎骨を含むことができる。したがって、そのような実施形態は、正常な解剖学的位置及び距離を回復するために、必要に応じて適切な椎間板高さ及び脊椎湾曲を作成するように使用され得る。しかしながら、本明細書に開示される教示及び実施形態は、脊椎手術及びその他のための様々な他の手術設定において有益に実施され得ることが企図される。
【0014】
本明細書に説明される方法及びデバイスのコンテキストとして、
図1は、脊柱10の側面図である。
図1に示すように、脊柱10は、一連の代替的な椎骨11と、身体の上部に軸方向の支持及び移動を提供する線維性椎間板12とを備える。脊柱10は、典型的には、7個の頸椎(C1~C7)、12個の胸椎(T1~T12)、5個の腰椎(L1~LS)、5個の癒合仙椎(S1~S5)、及び4個の癒合尾椎を伴う、33個の椎骨11を含む。隣接する椎骨11は、線維性椎間板12を含有するそれぞれの椎間腔13を画定する。椎間インプラントの挿入に備えて、線維性椎間板12の少なくとも一部又は全部を椎間腔13から取り外すことができる。
【0015】
図2は、Kambinの三角形の概略図である。この領域20は、脊髄手術のための後外側アクセスの部位である。これは、背側から見た椎間板12上の直角三角形として定義することができる。斜辺は出て行く神経21であり、底辺は下椎骨22の上縁であり、高さは横断神経根23である。以下に説明されるように、一実施形態では、椎間板12は、外科用器具又はインプラントが脊椎のこの領域に導入され得るように、下椎骨の一部分が取り外される椎間孔形成術を実施することによって、この領域を通してアクセスされる。このような処置では、出て行く神経及び横断する神経根を保護することがしばしば望まれる。Kambinの三角形を通して椎間板にアクセスするための装置及び方法は、神経を保護しながら内視鏡椎間孔形成術を実施することを伴ってもよく、以下でより詳細に議論される。Kambinの三角形を通して椎間板にアクセスするために椎間孔形成術を利用することは、当該技術分野において典型的に行われるような後方又は前方から椎間板にアクセスすることと比較して、いくつかの利点(例えば、患者への外傷がより少ない又は低減される)を有することができる。特に、後方アクセスを伴う外科的処置は、椎間関節の取り外しを必要とすることが多い。例えば、経椎間孔腰椎椎体間固定術(transforaminal interbody lumbar fusion、TLIF)は、典型的には、椎間板への拡大されたアクセス経路を作成するために、1つの椎間関節の取り外しを伴う。椎間関節の取り外しは、患者にとって非常に痛みを伴う可能性があり、回復時間の増加に関連付けられている。対照的に、Kambinの三角形を通して椎間板にアクセスすることは、有利には、椎間関節を取り外す必要性を回避し得る。以下でより詳細に説明されるように、内視鏡椎間孔形成術は、椎間関節の取り外しを伴わずに、椎間板への拡大されたアクセスを提供し得る。椎間関節を温存することは、外科的処置に関連付けられた患者の疼痛及び失血を低減し得る。加えて、椎間関節を温存することは、有利には、支持のために椎間関節を利用する、ある後方固定デバイス(例えば、経椎間関節ねじ、経椎弓根ねじ、及び/又は椎弓根ねじ)の使用を可能にすることができる。このようにして、このような後方固定デバイスは、Kambinの三角形を通して挿入される椎体間デバイスと組み合わせて使用することができる。
【0016】
図3A~
図4を参照すると、アクセスアセンブリ24は、ガイド部材26と、連続的拡張システム30と、を含むことができる。連続的拡張システム30は、複数の連続的拡張器31などの少なくとも1つの連続的拡張器31と、アクセスカニューレ34と、を含むことができる。一実施例において構築された連続的拡張システム30は、経皮的整形外科手術を実施するために使用され得る。連続的拡張器31、ひいては、連続的拡張システム30は、少なくとも内側拡張器部材46と、中間拡張器部材48と、外側拡張器部材50と、を含むことができる。ガイド部材26は、解剖学的軟組織を通って標的解剖学的部位に向かって所望の所定の軌道に沿って導入することができる。標的解剖学的部位は、上述のように、Kambinの三角形を通る椎間腔13であり得るが、本発明は、脊椎への適用に限定されず、むしろ、標的解剖学的部位に向かって連続的に拡張することから利益を得る任意の代替的な外科的処置を含み得る。例えば、いくつかの例では、標的解剖学的部位は、椎弓根であり得る。したがって、ガイド部材26は、椎弓根まで延在することができ、いくつかの実施例では、椎弓根と螺合することができる。したがって、連続的拡張システム30は、椎弓根に向けられて、アクセスカニューレ34によって画定される作業チャネルを通して椎弓根ねじを椎弓根に挿入及び固定するためのアクセスを提供することができる。所望の軌道は、所望に応じて任意の適切なガイダンスの下で判定することができる。ガイド部材26は、Jamshidi針、トロカール、Kirshnerワイヤ(又はKワイヤ)などとして構成され得る。
【0017】
連続的拡張システム30は、内側拡張器部材46が中間拡張器部材48によって受容され、中間拡張器部材48が外側拡張器部材50によって受容されるように、予め組み立てることができる。外側拡張器部材50は、中間拡張器部材48の外部拡張表面62よりも大きくなるようにサイズ決めされ得る外部拡張表面82を画定し、中間拡張器部材48の外部拡張表面62は、内側拡張器部材46の外部拡張表面52よりも大きくなるようにサイズ決めされ得る。内側拡張器部材46は、ガイド部材26上で遠位方向に駆動される。したがって、ガイド部材26は、内側拡張器部材46をガイドして、標的解剖学的部位に向かって所望の軌道に沿って遠位方向に移動させる。内側拡張器部材46が遠位方向に移動すると、内側拡張器部材46は、ガイド部材26によって形成された解剖学的軟組織の開口部を拡大する。他の実施例では、内側拡張器部材46は、ガイド部材26を画定することができ、ひいては、軟組織に開口部を形成し拡大することができる。内側拡張器部材46がガイド部材26上を移動するとき、内側拡張器部材46は、先に形成された開口部を拡大又は拡張する。内側拡張器部材46が解剖学的軟組織に開口部を形成するとき、内側拡張器部材46は、内側拡張器部材46によって形成された解剖学的軟組織の開口部を拡大又は拡張すると言うことができる。
【0018】
中間拡張器部材48は、開口部を更に拡大するために、遠位方向に内側拡張器部材46上で組織を通して駆動され得る。中間拡張器部材48の外部拡張表面62は、内側拡張器部材46の外部拡張表面52よりも大きくなるようにサイズ決めされているので、中間拡張器部材48は、解剖学的軟組織の中に駆動されるときに、解剖学的軟組織を更に拡張する。外側拡張器部材50は、中間拡張器部材48上の組織を通って遠位方向に駆動され、開口部を更に拡大することができる。外側拡張器部材50の外部拡張表面82は、中間拡張器部材48の外部拡張表面62よりも大きくなるようにサイズ決めされているので、外側拡張器部材50は、解剖学的軟組織の中に駆動されるときに、解剖学的軟組織を更に拡張する。最後に、アクセスカニューレ34を外側拡張器部材50上で遠位方向に駆動することができる。次いで、ガイド部材26及び連続的拡張システム30を取り外し、アクセスカニューレ34を適所に残すことができる。したがって、アクセスカニューレ34は、椎間腔13への作業チャネル27を画定する。他の実施例では、上述したように、本明細書に記載の全ての連続的拡張システムのアクセスカニューレ34は、所望に応じて椎弓根への作業チャネルを画定することができる。
【0019】
図3Dに示すようにアクセスカニューレ34は、経椎間孔腰椎椎体間固定術などの椎間板手術を実施するための位置に示されている。例示の実施形態でのアクセスカニューレ34は、いくつかの例では、Kambinの三角形を通って延在することができる。アクセスカニューレ34は、それぞれの第1の中心カニューレ軸37に沿って延在する管状本体部分36と、第1の中心カニューレ軸37に垂直に配向されている半径方向に沿って管状本体部分36に隣接して配設された半径方向バンプアウト41とを有する。管状本体部分36は、内部管腔39を画定する内部表面38と、内部表面38の反対側の外部表面40と、を含む。内部管腔39は、管状本体部分36の近位端36aから遠位端36bまで管状本体部分36の全体を通って延在することができ、アクセスカニューレ34の作業チャネル27を画定することができる。アクセスカニューレ34は、内部管腔39が外側拡張器部材50を受容するように、外側拡張器部材50の上に椎間腔に向かって駆動され得る。
【0020】
アクセスカニューレ34が適所にあれば、拡張器部材46~50は、アクセスカニューレ34の内部管腔39から遠位方向とは反対側の近位方向に取り外され得る。有利には、内側拡張器部材46及び外側拡張器部材50などの拡張器部材のうちの2つ又は3つ以上から最大全てを、近位方向への移動に対して結合することができ、これにより、拡張器部材46~50のうちの1つをアクセスカニューレ34から近位方向に取り外すことによって、その拡張器部材46~50のうちの1つとともに、拡張器部材46~50のうちの他の1つ又は2つ以上をアクセスカニューレ34から取り外すことができる。したがって、拡張器部材46~50のうちの2つ以上から最大全てを単一ステップで取り外すことができる。示された実施形態は3つの拡張器を含むが、他の実施形態は、所望に応じて、より少ない数又はより多い数の拡張器を含むことができる。したがって、一実施例では、拡張システム30は、内側拡張器部材46、及び近位方向への移動に関して内側拡張器部材と直接結合するように構成されている外側拡張器部材50のみを含み得る。他の実施例では、拡張システム30は、内側拡張器部材46及び外側拡張器部材50と組み合わせて1つ又は2つ以上の中間拡張器部材を含むことができる。
【0021】
連続的拡張器31がアクセスカニューレ34から取り外されると、内部管腔39は、椎間腔13にアクセスするために外科用器具及びデバイスが通過することを可能にする作業チャネル27を画定することができる。器具は、椎間腔13から線維性円板12の少なくとも一部又は全体を取り外し、内部管腔39を通して同様に埋め込まれる椎間インプラントを受容するために椎間腔13を準備するように構成され得る。内部管腔はまた、椎間インプラントを垂直に拡大するように構成された器具を受容することができる。したがって、インプラントは、収縮位置で内部管腔を通して挿入され、その後、椎間腔13の内側で拡大され得る。カニューレの遠位先端は、手術器具が、出る神経に接触することなく椎間腔13へのアクセスを有するように配向され得る。
図3Dに示される位置は、以下でより詳細に説明される、本明細書に開示される方法に従うことによって達成され得る。
【0022】
アクセスカニューレ34の半径方向バンプアウト41は、内部バンプアウト管腔43を画定する内部バンプアウト表面42aと、内部表面42aの反対側の外部隣接バンプアウト表面42bとを含む。内部バンプアウト管腔43は、第1の中心カニューレ軸37に実質的に平行に配向され得る第2の中心カニューレ軸44に沿って、半径方向バンプアウト41のそれぞれの近位端41aからそれぞれの遠位端41bまで半径方向バンプアウト41の全体を通って延在し得る。第1の軸37及び第2の軸44は、長手方向に沿って配向され得る。内部バンプアウト管腔43は、椎間板腔の上及び中で実施される外科的ステップを視認するためのカメラを受容するように構成され得る。内部バンプアウト管腔43は、半径方向に沿って管状本体部分36の内部管腔39に対して開いていても、閉じていてもよい。管状本体部分36及び半径方向バンプアウト41は、第1の中心カニューレ軸37及び第2の中心カニューレ軸44のいずれか又は両方に垂直に配向されている断面平面において、アクセスカニューレ34に非対称形状を付与することができる。
【0023】
ここで、拡張器部材46、48、及び50の各々を、
図5A~
図7Dを参照して詳細に説明する。例えば、ここで
図5A~
図5Cを参照すると、内側拡張器部材46は、内側中心軸53に沿って延在する、内側拡張器チューブとして構成され得る内側拡張器本体部分47を含む。内側中心軸53は、内側拡張器本体部分47の近位端47aから内側拡張器本体部分47の遠位端47bまで延在する。したがって、近位方向は、遠位端47bから近位端47aに確立される。遠位方向は、近位端47aから遠位端47bに確立される。長手方向は、近位方向及び遠位方向の両方を含むことができる。遠位端47bは、内側拡張器部材46の最前端と称され得、解剖学的軟組織への挿入を容易にするために、所望に応じてテーパ状にすることができる。遠位端47bは、いくつかの実施例ではテーパ状であってもよい。
【0024】
内側中心軸53は、長手方向に沿って配向され得る。内側拡張器本体部分47、ひいては、内側拡張器部材46は、組織に面しており、内側拡張器部材が標的解剖学的部位に向かって組織を通して駆動されるにつれて組織を拡張させる内側外部拡張表面52を画定する。内側拡張器本体部分47、ひいては、内側拡張器部材46は、外部表面52の反対側の内部表面55を更に画定することができる。内側拡張器部材46、特に内部表面55は、内側中心軸53に沿って近位端47aから遠位端47bまで内側拡張器本体部分47を通って延在する内側拡張器管腔54を画定することができる。一実施例では、内側中心軸53は、内側拡張器管腔54内の中心に配設され得る。したがって、内側中心軸53は、その長さ全体に沿って連続した直線を画定することができる。
【0025】
内側拡張器管腔54は、内側拡張器部材がガイド部材#に沿って近位方向に移動可能であり、標的解剖学的部位に向かってガイドされ得るように、ガイド部材#(
図3B参照)とほぼ等しいサイズにされ得る。したがって、内側拡張器部材46、特に内側拡張器本体部分47の外部表面52は、単独で、又はガイドワイヤを標的解剖学的部位に向かって駆動する器具と組み合わせて、ガイド部材#によって作成された組織を通る開口部を拡大又は拡張することができる。他の実施例では、内側拡張器部材46は、解剖学的組織を通る開口部を形成し、所望の軌道に沿って標的解剖学的部位に向かう経路を確立することができる。この点に関して、内側拡張器本体部分47は中実であり得るか、又は内側拡張器部材は、上記のように内側拡張器管腔54を画定し得る。
【0026】
内側拡張器本体部分47、ひいては、内側拡張器部材46は、内側拡張器停止表面56を画定することができる。一実施例では、停止表面56は、外部表面52によって画定される外部停止表面とすることができる。以下の説明から理解されるように、停止表面56は、第2の拡張器部材の対応する停止表面に当接するように構成され、第2の拡張器部材は、連続的拡張システム30が中間拡張器部材48を含まない場合、中間拡張器部材48又は外側拡張器部材50によって画定することができる。この点に関して、内側拡張器部材46は第1の拡張器部材と呼ぶことができ、内側拡張器部材46の関連構造は第1の構造と呼ぶことができる。例えば、内側中心軸53は、第1の中心軸と呼ぶことができる。中間拡張器部材48又は外側拡張器部材50の関連する構造は、第2の構造と呼ぶことができる。内側拡張器部材46が近位方向に移動すると、対応する停止表面が互いに当接し、それによって第2の拡張器が内側拡張器部材46とともに近位方向に移動する。したがって、内側拡張器部材46及び第2の拡張器の両方を、単一の取り外しステップでアクセスカニューレ34から一緒に取り外すことができる。
【0027】
一実施例では、内側拡張器本体部分47の外部表面52は、外部肩部58を画定するように、近位方向に延在するにつれて内向きに段付けされ得る。外部肩部58は、近位方向を向くことができ、停止表面56を画定することができる。したがって、外部表面52は、内側中心軸53に垂直であり、中心軸53と交差する第1の半径方向に沿って第1の外部断面寸法IE1を画定することができる。外部表面52は、第1の外部断面寸法から近位方向に離隔された位置において、第1の半径方向に沿って第2の外部断面寸法IE2を画定することができる。第2の外部断面寸法IE2は、第1の外部断面寸法IE1よりも小さくすることができる。外部肩部は、長手方向に関して第1の外部断面寸法IE1と第2の外部断面寸法IE2との間に配設することができる。外部表面52が断面において円を画定する例では、第1の外部断面寸法IE1及び第2の外部断面寸法IE2は、直径として構成され得る。もちろん、外部表面52は、所望により、任意の適切なサイズ及び形状を画定できることが理解されるべきである。例えば、外部表面52は、中心軸53に関して対称であっても非対称であってもよい。
【0028】
このように、外部表面52は、第1の外部断面寸法IE1を画定する第1の部分52aと、第2の外部断面寸法IE2を画定する第2の部分52bと、を含むことができる。第1の部分52aは、第2の部分52bから遠位方向に離隔され得る。外部肩部58は、第2の部分52bから第1の部分52aまで中心軸から離れるように半径方向外向きに延在することができる。したがって、外部肩部58は、第2の外部断面寸法IE2から第1の外部断面寸法IE1まで半径方向外向きに延在することができる。一実施例では、外部肩部58は、中心軸53に垂直な平面内に延在することができ、又は所望の任意の適切な形状を有する任意の適切な方向に延在することができる。
【0029】
一実施例では、第1の外部断面寸法IE1は、中心軸53の周りに完全かつ連続して延在することができる。したがって、停止表面56は、中心軸53を中心とした内側拡張器本体部分47の任意の回転配向において、第2の拡張器部材の停止表面に当接するように構成することができる。他の実施例では、第1の拡張器部材46は、第1の拡張器部材46及び第2の拡張器が選択された相対的回転配向で位置合わせされるときのみ、長手方向に沿った相対的平行移動を可能にするように、第2の拡張器とキー係合され得る。したがって、第1の外部断面寸法IE1は、内側拡張器部材46と第2の拡張器とが選択された相対的回転配向で位置合わせされるときに、停止表面56が第2の拡張器の対応する停止表面と長手方向に位置合わせされるようないくつかの例では、中心軸の周りに部分的にのみ延在することができる。
【0030】
中間拡張器部材48を、
図6A~
図6Cを参照しながらここで説明する。特に、中間拡張器部材48は、中間拡張器本体部分49の近位端49aから中間拡張器本体部分49の遠位端49bまで延在する中間中心軸60に沿って延在する中間拡張器チューブとして構成され得る中間拡張器本体部分49を含む。したがって、近位方向は、遠位端49bから近位端49aに延在する。遠位方向は、近位端49aから遠位端49bまで延在する。遠位端49bは、いくつかの例ではテーパ状であってもよい。長手方向は、近位方向及び遠位方向の両方を含むことができる。近位端49aは、解剖学的軟組織への挿入に関して、中間拡張器部材48の最前端と称され得る。近位端49aは、内側拡張器部材46上に嵌合するように開いていてもよい。中間中心軸60は、長手方向に沿って配向され得る。中間拡張器本体部分49、ひいては、中間拡張器部材48は、組織に面しており、中間拡張器部材48が標的解剖学的部位に向かって組織を通して駆動されるにつれて組織を拡張させる中間外部拡張表面62を画定する。中間拡張器本体部分49、ひいては、中間拡張器部材48は、外部表面62の反対側の内部表面63を更に画定することができる。外部表面62は、内部表面63から半径方向外向きに離隔されている。中間拡張器部材48、特に内部表面63は、中間中心軸60に沿って近位端49aから遠位端49bまで中間拡張器本体部分49を通って延在する中間拡張器管腔64を画定することができる。一実施例では、中間中心軸60は、中間拡張器管腔64の中心に配設され得る。したがって、中間中心軸60は、その長さ全体に沿って連続する直線を画定することができる。
【0031】
中間拡張器本体部分49、ひいては、中間拡張器部材48は、第1の中間拡張器停止表面66を画定することができる。第1の中間拡張器停止表面66は、内部表面63によって画定することができ、したがって、一実施例では、内部停止表面と呼ぶことができる。以下の説明から理解されるように、第1の中間拡張器停止表面66は、上述の内側拡張器部材46の停止表面56に当接するように構成されている。一実施例では、内部表面63は、内部肩部68を画定するように、近位方向に延在するにつれて内向きに段付けされ得る。内部肩部68は、遠位方向に面することができ、第1の中間拡張器停止表面66を画定することができる。したがって、中間拡張器本体部分49の内部表面63は、中間中心軸60に垂直であり、かつ中間中心軸60と交差するそれぞれの第1の半径方向に沿って第1の内部断面寸法MI1を画定することができる。中間拡張器部材48の第1の半径方向は、上述した内側拡張器部材46の第1の半径方向に対して平行であるか、一致するか、又は角度的にオフセットされ得る。内部表面63は、第1の内部断面寸法MI1から近位方向に離隔された位置において、それぞれの第1の半径方向に沿って第2の内部断面寸法MI2を画定することができる。第2の内部断面寸法MI2は、第1の内部断面寸法MI1よりも小さくすることができる。内部肩部68は、長手方向に関して第1の内部断面寸法MI1と第2の内部断面寸法MI2との間に配設することができる。中間拡張器本体部分49の内部表面63が断面において円を画定する例では、第1の内部断面寸法MI1及び第2の内部断面寸法MI2は、直径として構成することができる。もちろん、内部表面63は、所望のような任意の好適なサイズ及び形状を画定できることが理解されるべきである。例えば、内部表面63は、中間中心軸60に対して対称又は非対称とすることができる。
【0032】
このように、内部表面63は、第1の内部断面寸法MI1を画定する第1の部分70aと、第2の内部断面寸法MI2を画定する第2の部分70bと、を画定することができる。第1の部分70aは、第2の部分70bから遠位方向に離隔され得る。内部肩部68は、第2の部分70bから第1の部分70aまで中心軸から離れて半径方向外向きに延在することができる。したがって、内部肩部68は、第2の内部断面寸法MI2から第1の内部断面寸法MI1まで半径方向外向きに延在することができる。一実施例では、内部肩部68は、中心軸53に垂直な平面内に延在することができ、又は所望の任意の適切な形状を有する任意の適切な方向に延在することができる。
【0033】
ここで
図6Dを参照すると、中間チューン49の第1の内部断面寸法MI1は、内側拡張器本体部分47が中間拡張器本体部分49の管腔64内に入れ子になることができるように、内側拡張器本体部分47の第1の外部断面寸法IE1と実質的に等しいサイズにすることができる。したがって、中間拡張器本体部分49の内部表面63の第1の部分70aは、内側拡張器本体部分47の外部表面52の第1の部分52aを受容し、かつそれに沿って載ることができる。内側拡張器本体部分47の外部表面52は、標的解剖学的部位に向かう所望の軌道に沿った中間拡張器部材48の移動を更にガイドすることができる。中間拡張器本体部分49の外部表面62が、内側拡張器本体部分47の第1の外部断面寸法IE1よりも大きい、中間中心軸60を通る外部断面寸法を画定するので、中間拡張器本体部分49は、中間拡張器部材48が内側拡張器部材46に対して遠位方向に組織を通って移動するときに、組織を通る開口部を更に拡張することができる。いくつかの例では、内側拡張器本体部分47及び中間拡張器本体部分49の中心軸53及び中心軸60は、互いに実質的に一致するか又は実質的に平行であり得る。
【0034】
内側拡張器本体部分47が中間拡張器本体部分49内に受容されると、中間拡張器部材48の第1の停止表面66は、長手方向に沿って内側拡張器部材46の停止表面56と位置合わせされる。中間拡張器部材48が内側拡張器部材46に対して遠位方向に前進して解剖学的軟組織を更に拡張すると、中間拡張器部材48の第1の停止表面66は、内側拡張器部材46の停止表面56から近位方向に離隔する。中間拡張器部材48は、それぞれの停止表面66及び56が互いに当接するまで、内側拡張器部材46に対して遠位方向に前進させることができる。停止表面66及び56が互いに当接すると、中間拡張器部材48は、もはや内側拡張器部材46に対して遠位方向に並進することができない。更に、内側拡張器部材46及び中間拡張器部材48は、近位方向への移動に関して結合され、その結果、内側拡張器部材46の近位方向への移動が、中間拡張器部材48を同様に近位方向に移動させる。いくつかの例では、移動は純粋な並進移動であり得る。
【0035】
一実施例では、第1の内部断面寸法MI1は、中心軸60の周りに完全かつ連続して延在することができる。したがって、中間拡張器部材48の第1の停止表面66は、第1の拡張器部材46に対する第2の拡張器部材48の任意の相対的回転配向において、内側拡張器部材46の停止表面56に当接するように構成され得る。他の実施例では、第1の内部断面寸法MI1は、中心軸60の周りに部分的にのみ延在することができる。
【0036】
図6A~
図6Cを再び参照すると、中間拡張器本体部分49、ひいては、中間拡張器部材48は、第2の中間拡張器停止表面72を画定することができる。一実施例では、第2の中間拡張器停止表面72は、外部表面62によって画定され得、ひいては、外部停止表面と称され得る。以下の説明から理解されるように、第2の中間拡張器停止表面72は、第3の拡張器部材の対応する停止表面に当接するように構成され、第3の拡張器部材は、連続的拡張システム30が2つ以上の中間拡張器部材48を含む場合には第2の中間拡張器部材によって画定することができ、又は1)連続的拡張システム30が単一の中間拡張器部材48を含むか、若しくは中間拡張器部材48が中間拡張器部材48のうちの最も外側のものである場合には、外側拡張器部材50によって画定することができる。中間拡張器部材48又は外側拡張器部材50の関連構造は、中間拡張器部材48又は外側拡張器部材50が第3の拡張器部材を画定するときに、第3の構造と呼ぶことができる。中間拡張器部材48が近位方向に移動すると、中間拡張器部材48及び第3の拡張器の対応する停止表面が互いに当接し、これにより、第3の拡張器が中間拡張器部材48とともに近位方向に移動する。したがって、中間拡張器部材48及び第3の拡張器の両方を、単一の取り外しステップでアクセスカニューレ34から一緒に取り外すことができる。更に、内側拡張器部材46の近位方向への移動は、中間拡張器部材48を内側拡張器部材46とともに近位方向に移動させることができるので、内側拡張器部材46の近位方向への移動は、中間拡張器部材48及び第3の拡張器の両方、並びに拡張システム30の全ての追加の拡張器(存在する場合)を近位方向に移動させることができる。
【0037】
一実施例では、中間拡張器本体部分49の外部表面62は、外部肩部74を画定するように、近位方向に延在するにつれて、内向きに段付けされ得る。外部肩部74は、近位方向を向くことができ、第2の中間拡張器停止表面72を画定することができる。したがって、外部表面62は、中間中心軸60に垂直であり、中心軸60と交差するそれぞれの第2の半径方向に沿って第1の外部断面寸法ME1を画定することができる。一実施例では、外部肩部74は、内部肩部68に対して遠位方向に離隔され得る。
【0038】
外部表面62は、第1の外部断面寸法ME1から近位方向に離隔された位置において、第2の半径方向に沿って第2の外部断面寸法ME2を画定することができる。第2の半径方向は、第1の半径方向寸法と平行であるか、一致するか、又は第1の半径方向寸法に対して角度的にオフセットされ得る。第2の外部断面寸法ME2は、第1の外部断面寸法ME1よりも小さくすることができる。外部肩部74は、長手方向に関して第1の外部断面寸法ME1と第2の外部断面寸法ME2との間に配設することができる。外部表面62が断面において円を画定する例では、第1の外部断面寸法ME1及び第2の外部断面寸法ME2は、直径として構成され得る。もちろん、外部表面62は、所望により、任意の適切なサイズ及び形状を画定できることが理解されるべきである。例えば、外部表面62は、中心軸60に関して対称であっても非対称であってもよい。
【0039】
このように、外部表面62は、第1の外部断面寸法ME1を画定する第1の部分62aと、第2の外部断面寸法ME2を画定する第2の部分62bと、を含むことができる。第1の部分62aは、第2の部分62bから遠位方向に離隔され得る。外部肩部74は、第2の部分62bから第1の部分62aまで中心軸60から離れて半径方向外向きに延在することができる。したがって、外部肩部74は、第2の外部断面寸法ME2から第1の外部断面寸法ME1まで半径方向外向きに延在することができる。一実施例では、外部肩部74は、中心軸60に垂直な平面内に延在することができ、又は所望の任意の適切な形状を有する任意の適切な方向に延在することができる。
【0040】
一実施例では、第1の外部断面寸法ME1は、中心軸60の周りに完全かつ連続的に延在することができる。したがって、第2の中間拡張器停止表面72は、中心軸60を中心とした中間拡張器部材48の任意の回転配向において、第3の拡張器部材の停止表面に当接するように構成することができる。他の実施例では、中間拡張器部材48は、中間拡張器部材48及び第3の拡張器が選択された相対的回転配向で位置合わせされるときのみ、長手方向に沿った相対的平行移動を可能にするように、第3の拡張器とキー結合され得る。したがって、第1の外部断面寸法ME1は、中間拡張器部材48と第3の拡張器とが選択された相対的回転配向で位置合わせされるときに、第2の中間拡張器停止表面72が第3の拡張器の対応する停止表面と長手方向に位置合わせされるようないくつかの例では、中心軸60の周りに部分的にのみ延在することができる。一実施例では、中間拡張器部材48の第2の中間拡張器停止表面72は、中間拡張器部材48の内部停止表面66に対して遠位方向に離隔され得る。他の実施例では、中間拡張器部材48の第2の中間拡張器停止表面72は、中間拡張器部材48の内部停止表面66に対して近位方向に離隔され得る。
【0041】
外側拡張器部材50を、
図7A~
図7Cを参照しながらここで説明する。特に、外側拡張器部材50は、外側中心軸80に沿って延在する外側拡張器チューブとして構成され得る外側拡張器本体部分51を含む。中心軸は、外側拡張器本体部分51の近位端51aから外側拡張器本体部分51の遠位端51bまで延在する。したがって、近位方向は、遠位端51bから近位端51aに延びる。遠位方向は、近位端51aから遠位端51bまで延在する。長手方向は、近位方向及び遠位方向の両方を含むことができる。遠位端51bは、解剖学的軟組織への挿入に関して、外側拡張器部材50の最前端と称され得る。遠位端51bは、いくつかの例ではテーパ状であってもよい。近位端51aは、中間拡張器部材48を覆って嵌合するように開放され得る。外側中心軸80は、長手方向に沿って配向され得る。
【0042】
外側拡張器本体部分51、ひいては、外側拡張器部材50は、組織に面しており、外側拡張器部材50が標的解剖学的部位に向かって組織を通して駆動されるにつれて組織を拡張させる外側外部拡張表面82を画定する。外側拡張器部材50は、長手方向に垂直に配向された平面において、内側拡張器部材46の外部拡張表面52よりも大きくなるようにサイズ決めされ得る中間拡張器部材48の外部拡張表面62よりも大きくなるようにサイズ決めされ得る外部拡張表面82を画定する。外側拡張器本体部分51、ひいては、外側拡張器部材50は、外部表面82の反対側の内部表面83を更に画定することができる。外部表面82は、内部表面83から半径方向外向きに離隔されている。外側拡張器部材50、特に内部表面63は、外側中心軸80に沿って近位端51aから遠位端51bまで外側拡張器本体部分51を通って延在する外側拡張器管腔84を画定することができる。一実施例では、外側中心軸80は、外側拡張器管腔84内の中心に配設することができる。したがって、外側中心軸80は、その長さ全体に沿って連続した直線を画定することができる。
【0043】
外側拡張器本体部分51、ひいては、外側拡張器部材50は、外側拡張器停止表面86を画定することができる。外側拡張器停止表面86は、一実施例では内部表面83に配設することができる。したがって、外側拡張器停止表面86は、内部停止表面と呼ぶことができる。一実施例では、内部停止表面86は、内部表面83によって画定され得る。停止表面86は、上述した中間拡張器部材48の第2の中間拡張器停止表面72に当接するように構成されている。一実施例では、外側拡張器本体部分51の内部表面83は、内部肩部88を画定するように、近位方向に延在するにつれて内側に段状にすることができる。内部肩部88は、遠位方向に面することができ、停止表面86を画定することができる。したがって、内部表面83は、外側中心軸80に垂直であり、中心軸80と交差するそれぞれの第1の半径方向に沿って第1の内部断面寸法OI1を画定することができる。外側拡張器部材50の第1の半径方向は、上述した中間拡張器部材48の第1の半径方向に対して平行であるか、一致するか、又は角度的にオフセットすることができる。内部表面83は、第1の内部断面寸法OI1から近位方向に離隔された位置において、それぞれの第1の半径方向に沿って第2の内部断面寸法OI2を画定することができる。第2の内部断面寸法OI2は、第1の内部断面寸法OI1よりも小さくすることができる。内部肩部88は、長手方向に関して第1の内部断面寸法OI1と第2の内部断面寸法OI2との間に配設することができる。内部表面83が断面において円を画定する実施例では、第1の内部断面寸法OI1及び第2の内部断面寸法OI2は、直径として構成され得る。もちろん、内部表面83は、所望のような任意の好適なサイズ及び形状を画定できることが理解されるべきである。例えば、内部表面83は、中心軸80に対して対称であっても非対称であってもよい。
【0044】
内部表面83は、第1の内部断面寸法OI1を画定する第1の部分90aと、第2の内部断面寸法OI2を画定する第2の部分90bと、を画定することができる。第1の部分90aは、第2の部分90bから遠位方向に離隔され得る。内部肩部88は、第2の部分90bから第1の部分90aまで中心軸から離れるように半径方向外向きに延びることができる。したがって、内部肩部88は、第2の内部断面寸法OI2から第1の内部断面寸法OI1まで半径方向外向きに延在することができる。一実施例では、内部肩部88は、中心軸80に垂直な平面内に延在することができ、又は所望の任意の適切な形状を有する任意の適切な方向に延在することができる。
【0045】
ここで
図7Dを参照すると、外側拡張器本体部分51の第1の内部断面寸法OI1は、中間拡張器本体部分49の第1の外部断面寸法ME1と実質的に等しいサイズにされ得る。その結果、中間拡張器本体部分49は、外側拡張器部材50の管腔84内に入れ子になることができる。したがって、外側拡張器部材50の内部表面83の第1の部分90aは、中間拡張器本体部分49の外部表面62の第1の部分62aを受容し、かつそれに沿って載ることができる。中間拡張器本体部分49の外部表面52は、標的解剖学的部位に向かう所望の軌道に沿った外側拡張器部材50の移動を更にガイドすることができる。外側拡張器本体部分51の外部表面82は、中間拡張器部材48の第1の外部断面寸法ME1よりも大きい外側中心軸80を通る外部断面寸法を画定するので、外側拡張器部材50は、外側拡張器部材50が中間拡張器部材48に対して遠位方向に組織を通って移動するときに、組織を通る開口部を更に拡張することができる。いくつかの実施例では、中間拡張器部材48及び外側拡張器部材50の中心軸60及び中心軸80は、互いに実質的に一致するか、又は実質的に平行であり得る。
【0046】
中間拡張器部材48が外側拡張器部材50内に受容されると、外側拡張器本体部分51の内部停止表面86は、長手方向に沿って中間拡張器本体部分49の第2の中間拡張器停止表面72と位置合わせされる。外側拡張器部材50が中間拡張器部材48に対して遠位方向に前進して組織を更に拡張すると、停止表面86は第2の中間拡張器停止表面72から近位方向に離隔する。外側拡張器部材50は、それぞれの停止表面86及び停止表面72が互いに当接するまで、中間拡張器部材48に対して遠位方向に前進させることができる。停止表面86及び停止表面72が互いに当接すると、外側拡張器部材50は、もはや中間拡張器部材48に対して遠位方向に並進することができない。更に、中間拡張器部材48及び外側拡張器部材50は、中間拡張器部材48の近位方向への移動が外側拡張器部材50を同様に近位方向に移動させるように、近位方向への移動に関して連結される。移動は純粋な並進移動であってよい。
【0047】
一実施例では、内部断面寸法OI1は、中心軸80の周りに完全かつ連続して延在することができる。したがって、外側拡張器部材50の停止表面86は、中間拡張器部材48に対する外側拡張器部材50の任意の相対的回転配向において、中間拡張器部材48の外側停止表面82に当接するように構成することができる。他の実施例では、第1の内部断面寸法OI1は、中心軸60の周りに部分的にのみ延在することができる。
【0048】
引き続き
図3D、
図6A、及び
図7Aを参照すると、アクセスカニューレ34は、中心軸53、60、及び80に対して垂直に配向され得る半径方向に沿って管状本体部分36から延在する半径方向バンプアウト41を有することができる。したがって、1つ又は2つ以上の連続的拡張器31は、アクセスカニューレ34の挿入に先立って、解剖学的軟組織を同様に拡張して半径方向バンプアウトを画定するように、それぞれの半径方向バンプアウトを含むことができる。したがって、解剖学的軟組織内の拡張された半径方向バンプアウトは、アクセスカニューレ34の半径方向バンプアウト41を受容するように構成することができる。一実施例では、中間拡張器部材48は、中間中心軸60から離れる方向に中間拡張器本体部分49から延出する中間半径方向バンプアウト57を含むことができる。中間半径方向バンプアウト57は、中心軸60に沿った中間拡張器本体部分49の長さの大部分から実質的に全体に沿って延在することができる。外側拡張器部材50は、同様に、中間中心軸60から離れる方向に外側拡張器本体部分51から延出する外側半径方向バンプアウト59を含むことができる。外側半径方向バンプアウト59は、中心軸60に沿った中間拡張器本体部分49の長さの大部分から実質的に全体に沿って延在することができる。外側半径方向バンプアウトは、外側拡張器部材50が中間拡張器部材48の上に駆動されるときに、中間半径方向バンプアウト57を受容するようにサイズ決めされた内部外側バンプアウト管腔61を更に画定することができる。中間半径方向バンプアウト57は、いくつかの実施例では、長手方向に沿って解剖学的軟組織に対して開いている内部管腔を欠いていてもよい。
【0049】
動作中、中間半径方向バンプアウト57は、中間拡張器部材48が解剖学的軟組織内に遠位に駆動されるときに、拡張された解剖学的軟組織内の半径方向バンプアウトを画定し、拡張することができる。外側半径方向バンプアウト59は、外側拡張器部材50が中間拡張器部材48の上を解剖学的軟組織内に遠位に駆動されるとき、拡張された解剖学的軟組織内の半径方向バンプアウトを拡大又は拡張することができる。したがって、アクセスカニューレ34の半径方向バンプアウト41は、アクセスカニューレ34が外側拡張器部材50の上を遠位方向に駆動されるときに、拡張された解剖学的軟組織内の拡大された半径方向バンプアウトを通して駆動され得る。いくつかの実施例では、内側拡張器部材46はまた、必要に応じて、それぞれの半径方向バンプアウトを画定することができることを理解されたい。
【0050】
動作中、
図3~
図7Dを全体的に参照すると、ガイド部材26は、所望の軌道に沿って、Kambinの三角形を通り、椎間腔13に向かって、又は椎間腔13内に遠位方向に駆動され得る。連続的拡張器31は、外側拡張器部材50が中間拡張器部材48に結合され、中間拡張器部材48が内側拡張器部材46に結合されるように予め組み立てられている。特に、外側拡張器部材50は中間拡張器部材48を受容し、中間拡張器部材48は内側拡張器部材46を受容する。すなわち、内側拡張器部材46は、中間拡張器チューブ48の中間拡張器管腔64に受容される。中間拡張器部材48は、外側拡張器部材50の外側拡張器管腔84内に受容される。
【0051】
次に、内側拡張器部材46は、ガイド部材26の上に遠位方向に、ひいては、所望の軌道に沿って駆動され得。内側拡張器管腔54は、内側拡張器部材46がガイド部材26の上に駆動される際にガイド部材26を受容する。一実施例では、内側拡張器部材46は、内側拡張器部材46がKambinの三角形を通って延在しない場所に駆動され得る。内側拡張器部材46の外部拡張表面52は、ガイド部材26によって形成された解剖学的軟組織の開口部を更に拡大又は拡張する。内側拡張器部材46は、中間拡張器部材48及び外側拡張器部材50に対して遠位方向に駆動されることが理解される。内側拡張器部材46は、所望の位置に駆動され、外部ハンドル又は任意の好適な代替固定具によって所望の位置に保持され得る。
【0052】
次に、中間拡張器部材48は、内側拡張器部材46の上に遠位方向に、ひいては、所望の軌道に沿って駆動され得る。中間拡張器管腔64は、中間拡張器部材48が内側拡張器部材46の上に駆動される際に、内側拡張器部材46の外部拡張表面52を受容する。一実施例では、中間拡張器部材48は、内側拡張器部材46がKambinの三角形を通って延在しない場所に駆動され得る。中間拡張器部材48は、内側拡張器部材46及び外側拡張器部材50に対して遠位方向に駆動されることが理解される。中間拡張器部材48の外部拡張表面62は、内側拡張器部材46の外部拡張表面52よりも大きく、したがって、内側拡張器部材46によって拡大された解剖学的軟組織の開口部を更に拡大又は拡張する。更に、中間半径方向バンプアウト57は、解剖学的軟組織に対応するバンプアウト開口部を形成することができる。中間拡張器部材48は、中間拡張器内部停止表面66が内側拡張器部材46の外部表面52において内側拡張器停止表面56に当接するまで、内側拡張器部材46に対して遠位方向に駆動され得る。
【0053】
次に、外側拡張器部材50は、中間拡張器部材48の上に遠位方向に、ひいては、所望の軌道に沿って駆動され得る。外側拡張器管腔84は、外側拡張器部材50が中間拡張器部材48の上に駆動されるときに、中間拡張器部材48の外部拡張表面62を受容する。一実施例では、外側拡張器部材50は、外側拡張器部材50がKambinの三角形を通って延在しない場所に駆動され得る。一実施例では、内側拡張器部材46、中間拡張器部材48、及び外側拡張器部材50は、Kambinの三角形に隣接するそれぞれの位置で終端することができる。外側拡張器部材50は、内側拡張器部材46と拡張器部材48とに対して遠位方向に駆動されることが理解される。外側拡張器部材50の外部拡張表面82は、内側拡張器部材46の外部拡張表面52よりも大きく、したがって、中間拡張器部材48によって拡大された解剖学的軟組織の開口部を更に拡大又は拡張する。追加的に、外側半径方向バンプアウト59は、中間半径方向バンプアウト57によって作成された(又はいくつかの実施例では拡大された)バンプアウト開口部を拡大することができる。
【0054】
外側拡張器部材50は、外側拡張器停止表面86が中間拡張器部材48の外部表面62において第2の中間拡張器停止表面72に当接するまで、遠位方向に駆動され得る。この時点で、外側拡張器部材50は、中間拡張器部材48に対して遠位方向に駆動されることができず、中間拡張器部材48は、内側拡張器部材46に対して遠位方向に駆動されることができない。内側拡張器部材46は遠位方向への移動に対して位置的に固定することができるので、連続的拡張器31は遠位方向に更に前進することができない。
【0055】
最後に、アクセスカニューレ34は、外側拡張器部材50の上に遠位方向に駆動され得、連続的拡張器31は、内部管腔39から取り外され得る。ガイド部材26はまた、取り外すことができる。連続的拡張器31を取り外すために、拡張器部材46~50のうちの選択された1つを近位方向に移動させ、これにより、他の拡張器部材46~50のうちの少なくとも1つ又は2つ以上から最大全てを拡張器部材のうちの選択された1つとともに近位方向に移動させる。一実施例では、拡張器部材46~50のうちの選択された1つは、内側拡張器部材46によって画定される。したがって、近位方向の力が内側拡張器部材46に加えられ、内側拡張器部材46が近位方向に移動して解剖学的軟組織から出るように付勢する。
【0056】
特に、内側拡張器部材46を近位方向に移動させるのに十分な近位方向の力が内側拡張器部材46に加えられると、内側拡張器部材46の停止表面56が中間拡張器部材48の内部停止表面66に当接し、それによって中間拡張器部材48が近位方向の移動に対して内側拡張器部材46に連結される。このように、内側拡張器部材46の近位方向への移動は、中間拡張器部材48を駆動して、内側拡張器部材46とともに近位方向に移動させる。同様に、中間拡張器部材の第2の中間拡張器停止表面72は、外側拡張器部材50の内部停止表面86に当接し、それによって、外側拡張器部材50を中間拡張器部材48に、近位方向への移動に関して連結する。このように、中間拡張器部材48の近位方向への移動は、外側拡張器部材50を駆動して、中間拡張器部材48とともに近位方向に移動させる。したがって、近位方向への内側拡張器部材46の移動は、中間拡張器部材48及び外側拡張器部材50の両方を駆動して、解剖学的軟組織から、特にアクセスカニューレ34の内部管腔39から近位方向に一緒に移動させる。拡張器部材46~50が近位方向に取り外されるとき、アクセスカニューレ34は適所に留まることができる。
【0057】
一実施例では、内側拡張器部材46及び中間拡張器部材48は、長手方向に沿って互いに対して並進する際に、互いに対して回転することを防止することができる。代替的に、内側拡張器部材46及び中間拡張器部材48は、長手方向に沿って互いに対して並進する際に、長手方向を中心として互いに対して回転可能であってもよい。同様に、中間拡張器部材48及び外側拡張器部材50は、それらが長手方向に沿って互いに対して並進するときに、互いに対して回転することを防止され得る。代替的に、中間拡張器部材48及び外側拡張器部材50は、長手方向に沿って互いに対して並進する際に、長手方向を中心として互いに対して回転可能であってもよい。
【0058】
図5A~
図7Dに概略的に示すように、停止表面56、66、72、及び86は、それぞれの拡張器部材のそれぞれの近位端に近接して配設されるそれぞれの近位停止表面として構成することができる。例えば、停止表面56、66、72、及び86の各々は、長手方向に垂直な方向にそれぞれの拡張器部材を通って延在するそれぞれの中央平面から近位方向に離隔され得る。中央平面は、それぞれの近位端及びそれぞれの遠位端から等距離に離隔される。一実施例では、停止表面56、66、72、及び86の各々は、長手方向に垂直な方向にそれぞれの拡張器部材を通って延在するそれぞれの第2の平面から近位方向に離隔され得る。第2の平面は、それぞれの中央平面からそれぞれの拡張器部材のそれぞれの近位端まで等距離に離隔され得る。この点に関して、内側拡張器部材46の停止表面56は、内側外部拡張表面52に対して近位方向に離隔することができる。同様に、中間拡張器部材48の第2の停止表面72は、中間外部拡張表面62に対して近位方向に離隔され得る。
【0059】
連続的拡張器31を一実施例に従って説明してきたが、連続的拡張器31は、多数の代替例に従って構成することができることが認識される。例えば、
図8A~
図8Bを参照すると、停止表面56、66、72、及び86は、それぞれの拡張器部材のそれぞれの遠位端に近接して配設される、それぞれの遠位停止表面として構成され得る。例えば、停止表面56、66、72、及び86の各々は、長手方向に垂直な方向にそれぞれの拡張器部材を通って延在するそれぞれの中央平面から遠位方向に離隔することができる。中央平面は、それぞれの近位端及びそれぞれの遠位端から等距離に離隔される。一実施例では、停止表面56、66、72、及び86の各々は、長手方向に垂直な方向にそれぞれの拡張器部材を通って延在するそれぞれの第2の平面から遠位方向に離隔され得る。第2の平面は、それぞれの中央平面からそれぞれの拡張器部材のそれぞれの遠位端まで等距離に離隔され得る。
【0060】
ここで
図9A~
図9Dを参照すると、連続的な拡張器31は、更に別の実施形態に従って構築することができる。例えば、特に
図9A~
図9Bを参照すると、中間拡張器部材48は、それぞれの少なくとも1つの内側さねはぎインターフェース91において内側拡張器部材46と並進可能に嵌合することができる。したがって、内側拡張器部材46及び中間拡張器部材48は、長手方向に沿って互いに対して並進することができる。一実施例では、中間拡張器部材48は、内側さねはぎインターフェース91のそれぞれの対において内側拡張器部材46を並進可能に受容することができる。いくつかの実施例では、さねはぎインターフェース91はダブテールを画定することができる。例えば、中間拡張器部材48は、中間本体部分49と、本体部分49によって支持される少なくとも1つの中間走行台94とを含むことができる。特に、中間拡張器部材48は、中間本体部分49から延出する少なくとも1つの中間アーム93を含むことができ、中間走行台94は、中間アーム93から内側拡張器部材46に向かって突出する。中間走行台94は、内側拡張器部材46の対応する内側チャネル95内に受容され、それぞれのさねはぎインターフェース91を画定する。
【0061】
図示されるように、中間拡張器部材48は、対応する一対のさねはぎインターフェース91を画定するために、内側拡張器部材46の一対の対応する内側チャネル95内に受容されるそれぞれの中間走行台94を担持する一対の中間アーム93を含むことができる。中間走行台94及び内側チャネル95はそれぞれ、長手方向に沿って配向され得る。更に、中間走行台94は、内側チャネル95内に並進可能に受容される。このように、中間走行台94は、内側拡張器部材46及び中間拡張器部材48が長手方向に沿って互いに対して並進するときに、それぞれ内側チャネル95内を移動することができる。内側チャネル95、ひいては、中間走行台94は、内側拡張器部材46の中心軸53の両側に配設することができる。したがって、走行台94は、長手方向に垂直な平面内での内側拡張器部材46に対する中間拡張器部材48の移動を防止又は制限するように、内側拡張器部材46を捕捉することができる。更に、内側拡張器部材46及び中間拡張器部材48が選択された相対的回転配向に位置合わせされ、それによって中間走行台94がそれぞれの内側チャネル95のそれぞれに受容されるときにのみ、長手方向に沿った相対的平行移動を可能にするように、内側拡張器部材46を中間拡張器部材48にキー止めすることができることを理解されたい。この点に関して、中間拡張器部材48は、内側拡張器部材46に対して中心軸に沿って回転することが防止され得る。したがって、内側拡張器部材46及び中間拡張器部材48は、それぞれの停止表面が長手方向に沿って互いに位置合わせされるように、互いに回転可能に固定されると言うことができる。
【0062】
中間拡張器部材48は更に、内側拡張器部材46を受容することができる。例えば、中間本体部分49における中間拡張器部材48の内部表面63は、内側拡張器部材46の第1の側96aにおいて内側拡張器部材46の外部拡張表面52に面することができるが、内側拡張器部材46の中心軸53に対して第1の側96aの反対側の内側拡張器部材46の第2の側96bにおいては面しない。したがって、第1の横断方向T1は、第2の側96bから第1の側96aへの長手方向に垂直に画定され、第1の横断方向T1と反対の第2の横断方向T2は、第1の側96aから第2の側96bへの長手方向に垂直に画定される。内側拡張器部材46の第1の側96aにおける外部拡張表面52は凸状であってもよく、中間本体部分49における中間拡張器部材48の内部表面63は、内側拡張器部材46の第1の側における外部拡張表面52を受容するように凹状であってもよい。更に、内側拡張器部材46の第1の側96aにおける外部拡張表面52は、中間本体部分49の内部表面63内に入れ子になることができる。内側拡張器部材46の第1の側96aにおける外部拡張表面52は、第1の横断方向T1において中間本体部分49の内部表面63に面することができる。逆に、中間本体部分49の内部表面63は、第2の横断方向T2において、内側拡張器部材46の第1の側96aで外部拡張表面52に面することができる。
【0063】
引き続き
図9A~
図9Dを参照すると、外側拡張器部材50は、それぞれの少なくとも1つの外側さねはぎインターフェース98において、中間拡張器部材48と並進可能に嵌合することができる。このように、中間拡張器部材48及び外側拡張器部材50は、長手方向に沿って互いに対して並進することができる。一実施例では、外側拡張器部材50は、外側さねはぎインターフェース98のそれぞれの対において中間拡張器部材48を並進可能に受容することができる。例えば、外側拡張器部材50は、外側拡張器本体部分51と、外側拡張器本体部分51によって支持される少なくとも1つの外側走行台102とを含むことができる。特に、外側拡張器部材50は、外側拡張器本体部分51から延出する少なくとも1つの外側アーム104を含むことができ、外側走行台102は、外側アーム104から中間拡張器部材48に向かって突出する。外側走行台102は、中間拡張器部材48の対応する中間チャネル106内に受容されて、それぞれのさねはぎインターフェース98を画定する。したがって、中間拡張器部材48は、第1の横断方向T1において内側拡張器部材46上に積み重ねられ、それによって、第1の横断方向における連続的拡張器31の寸法を増加させることを理解されたい。外側拡張器部材50は、第1の横断方向T1において中間拡張器部材48上に積み重ねられ、それによって、第1の横断方向における連続的拡張器31の寸法を更に増加させる。一実施例では、中間拡張器部材48が内側拡張器部材46上に積み重ねられ、外側拡張器50が中間拡張器部材48上に積み重ねられるときに、連続的拡張器31の寸法は、第2の横断方向T2に増加しない。
【0064】
図示されるように、外側拡張器部材50は、対応する一対のさねはぎインターフェース98を画定するために、中間拡張器部材48の一対の対応する中間チャネル106内に受容されるそれぞれの外側走行台102を担持する一対の外側アーム104を含むことができる。いくつかの実施例では、さねはぎインターフェース98はダブテールを画定することができる。外側走行台102は、第1の横断方向T1において中間走行台94のそれぞれのものと位置合わせすることができる。同様に、中間拡張器部材48の中間チャネル106は、第1の横断方向T1において、内側拡張器部材46の内側チャネル95のそれぞれと位置合わせすることができる。
【0065】
走行台102及び中間チャネル106はそれぞれ、長手方向に沿って配向され得る。更に、走行台102は、中間チャネル106内に並進可能に受容される。したがって、走行台102は、中間拡張器部材48及び外側拡張器部材50が長手方向に沿って互いに対して並進する際に、それぞれ中間チャネル106内を移動することができる。中間チャネル106、ひいては、走行台102は、中間拡張器部材48の中心軸60の両側に配設することができる。中間拡張器部材48の中心軸60は、第1の横断方向T1において内側拡張器部材46の中心軸53と位置合わせされ得る。同様に、外側拡張器部材の中心軸80は、第1の横断方向T1において、中間拡張器部材48の中心軸60及び内側拡張器部材46の中心軸53と位置合わせすることができる。走行台102は、長手方向に垂直な平面内での中間拡張器部材48に対する外側拡張器部材50の移動を防止又は制限するように、中間拡張器部材48を捕捉することができる。更に、中間拡張器部材48及び外側拡張器部材50が選択された相対的回転配向に整列され、それによって外側走行台102が中間チャネル106のそれぞれに受容されるときのみ、長手方向に沿った相対的平行移動を可能にするように、中間拡張器部材48を外側拡張器部材50にキー止めすることができることを理解されたい。この点に関して、外側拡張器部材50は、中間拡張器部材48に対して中心軸に沿って回転することが防止され得る。したがって、外側拡張器部材50及び中間拡張器部材48は、それぞれの停止表面が長手方向に沿って互いに位置合わせされるように、互いに回転可能に固定されていると言うことができる。
【0066】
外側拡張器部材50は更に、中間拡張器部材48を受容することができる。例えば、外側拡張器本体部分51における外側拡張器部材50の内部表面83は、中間拡張器部材48の第1の側108aにおいて中間拡張器部材48の中間本体部分49の外部拡張表面62に面することができるが、第1の側108aの反対側の中間拡張器部材48の第2の側108bにおいては面することができない。第1及び第2の側108a及び108bは、第1の横断方向T1が第1の側108aから第2の側108bに延在し、第2の横断方向T2が第2の側108bから第1の側108aに延在するように配置される。中間拡張器部材48の第1の側108aにおける外部拡張表面62は、凸状であり得、外側拡張器本体部分51における外側拡張器部材50の内部表面83は、中間拡張器部材48の外部拡張表面62を受容するように凹状であり得る。更に、中間拡張器部材48の中間本体部分49の第1の側96aにおける外部拡張表面62は、外側拡張器本体部分51の内部表面83に入れ子になることができる。中間拡張器部材48の中間本体部分49の第1の側108aにおける外部拡張表面62は、第1の横断方向T1において外部拡張器本体部分51の内部表面83に面することができることを理解されたい。逆に、外側拡張器本体部分51の内部表面83は、第2の横断方向T2において、中間拡張器部材48の中間本体部分49の第1の側96aで外部拡張表面62に面することができる。中間本体部分49は、内側拡張器部材46と外側拡張器本体部分51との間に配設され、第1の横断方向T1及び第2の横断方向T2に対して内側拡張器部材46及び外側拡張器本体部分51と位置合わせされ得る。
【0067】
上述したように、内側拡張器部材46は、中間拡張器部材48及び外側拡張器部材50に対して遠位方向に並進可能であり、中間拡張器部材48は、その後、外側拡張器部材50に対して遠位方向に並進可能である。次いで、外側拡張器部材50は、内側拡張器部材46及び中間拡張器部材48の各々に対して並進可能であり得る。特に、内側拡張器部材46は、少なくとも1つの内側チャネル95の遠位端を画定する少なくとも1つの内側シェルフ110を含むことができる。したがって、少なくとも1つの内側チャネル95は、遠位方向においてそれぞれの内側シェルフ110で終端する。一実施例では、内側拡張器部材46は、それぞれの対の内側チャネル95の遠位端を画定する一対のシェルフ110を含む。各内側シェルフ110は、内側拡張器停止表面56を画定するそれぞれの近位表面112を画定する。したがって、各内側チャネル95は、それぞれの内側拡張器停止表面56で遠位方向に終端することができる。
【0068】
各内側拡張器停止表面56は、中間拡張器部材48又は他の第2の拡張器部材の対応する停止表面に当接するように構成される。特に、各中間走行台94は、中間拡張器部材48の第1の拡張器停止表面66を画定するそれぞれの遠位表面113を画定することができる。それぞれの遠位表面113は、長手方向に沿って内側シェルフ110の近位表面112と位置合わせすることができる。したがって、動作中、内側拡張器停止表面56は、第1の中間拡張器停止表面66に当接するように構成され、それによって、中間拡張器部材48を、近位方向への移動に対して内側拡張器部材46に結合する。その結果、内側拡張器部材46の近位方向への移動は、中間拡張器部材48を駆動して、内側拡張器部材46とともに近位方向に移動させる。
【0069】
中間拡張器部材48は、近位方向への移動に関して外側拡張器部材50に結合するように更に構成される。特に、各中間拡張器部材48は、少なくとも1つの中間チャネル106の遠位端を画定する少なくとも1つの中間シェルフ114を含むことができる。したがって、少なくとも1つの中間チャネル106は、遠位方向においてそれぞれの中間シェルフ114で終端する。一実施例では、中間拡張器部材48は、それぞれの対の中間チャネル106の遠位端を画定する一対の中間シェルフ114を含む。各中間シェルフ114は、中間拡張器部材48の第2の停止表面72を画定するそれぞれの近位表面116を画定する。各中間チャネル106は、それぞれの第2の中間拡張器停止表面72で遠位方向に終端することができる。各第2の中間拡張器停止表面72は、外側拡張器部材50の対応する停止表面に当接するように構成される。特に、各外側走行台102は、外側拡張器部材50の外側拡張器停止表面86を画定するそれぞれの遠位表面118を画定することができる。それぞれの遠位表面118は、長手方向に沿って中間シェルフ114の近位表面116と位置合わせされ得る。したがって、動作中、中間拡張器部材の第2の中間拡張器停止表面72は、外側拡張器停止表面86に当接するように構成され、それによって、近位方向への移動に対して中間拡張器部材48を外側拡張器部材50に結合する。その結果、中間拡張器部材48の近位方向への移動は、外側拡張器部材50を駆動して、中間拡張器部材48とともに近位方向に移動させる。
【0070】
動作中、連続的拡張器31は、外側拡張器部材50が中間拡張器部材48に結合され、中間拡張器部材48が内側拡張器部材46に結合されるように、上述のように事前に組み立てることができる。特に、中間拡張器部材48の中間走行台94は、内側拡張器部材46のそれぞれの内側チャネル95内に配設される。外側走行台102は、中間拡張器部材48の中間チャネル106内に受容される。内側拡張器部材46は、椎弓根又はKambinの三角形等の標的解剖学的部位に向かう所望の軌道に沿って、中間拡張器部材48及び外側拡張器部材50のそれぞれに対して遠位方向に解剖学的軟組織内に駆動される。中間拡張器部材48の中間走行台94は、内側チャネル95が遠位方向に移動するにつれて、それぞれの内側チャネル95内を近位方向に移動する。したがって、内側拡張器停止表面56及び第1の中間拡張器停止表面66は、内側拡張器部材46が遠位方向に移動するにつれて分離する。
【0071】
内側拡張器部材46は、所望の軌道に沿って内側拡張器部材46をガイドするために、神経監視センサなどの1つ又は2つ以上のセンサを含むことができる。例えば、一実施例では、センサは、軟組織を骨から区別することができる。代替的又は追加的に、センサは、センサが所定の値よりも神経に近いときに検出され得る電気パルスを放出することができる。内側拡張器部材46の外部拡張表面52は、解剖学的軟組織に開口部を形成することができる。代替的に、ガイド部材は、最初に所望の軌道に沿って導入されてもよく、内側拡張器部材46は、上述したように、所望の軌道に沿って内側拡張器部材をガイドするためにガイド部材を受容してもよい。したがって、内側拡張器部材46の外部拡張表面52は、ガイド部材26によって形成された解剖学的軟組織の開口部を更に拡大又は拡張することができる。内側拡張器部材46は、所望の位置に駆動され、外部ハンドル又は任意の好適な代替固定具によって所望の位置に保持され得る。
【0072】
内側拡張器部材46が所定位置に位置されると、中間拡張器部材48は、内側拡張器部材46の上に遠位方向に、ひいては、所望の軌道に沿って駆動され得る。また、中間拡張器部材48は、外側拡張器部材50に対して遠位方向に移動する。外側拡張器部材50の外側走行台102は、中間チャネル106が遠位方向に移動するにつれて、それぞれの中間チャネル106内を近位方向に移動する。したがって、中間拡張器部材48の第2の中間拡張器停止表面72は、外側拡張器停止表面86に対して遠位方向に移動し、それによって停止表面72と停止表面86との分離を引き起こす。一実施例では、中間拡張器部材48は、中間拡張器部材48がKambinの三角形まで延在するが、それを通して延在しない場所まで駆動され得る。中間拡張器部材48の外部拡張表面62は、中間拡張器部材48が解剖学的軟組織を通って遠位に移動するにつれて、解剖学的軟組織の開口部を更に拡大又は拡張する。特に、解剖学的軟組織の開口部は、中間拡張器部材48が遠位方向に移動するにつれて、第1の横断方向T1に拡張することができる。中間拡張器部材48が遠位方向に移動するにつれて、第1の中間拡張器停止表面66が内側拡張器停止表面56に向かって移動することを理解されたい。中間拡張器部材48は、第1の中間拡張器停止表面66が内側拡張器停止表面56に当接するまで遠位方向に移動することができる。
【0073】
次に、外側拡張器部材50は、中間拡張器部材48の上に遠位方向に、ひいては、所望の軌道に沿って駆動され得る。また、外側拡張器部材50は、内側拡張器部材46に対して遠位方向に移動する。外側拡張器部材50の外側走行台102は、外側拡張器部材50が遠位方向に移動する際に、それぞれの中間チャネル106内を遠位方向に移動する。したがって、外側拡張器停止表面86は、遠位方向に第2の中間拡張器停止表面72に向かって移動する。一実施例では、外側拡張器部材50は、外側拡張器部材50がKambinの三角形まで延在するが、それを通って延在しない場所まで駆動され得る。外側拡張器部材50の外部拡張表面82は、外側拡張器部材50が解剖学的軟組織を通って遠位に移動するにつれて、解剖学的軟組織の開口部を更に拡大又は拡張する。特に、解剖学的軟組織の開口部は、外側拡張器部材50が遠位方向に移動するにつれて、第1の横断方向T1に拡張することができる。外側拡張器部材50は、外側拡張器停止表面86が第2の中間拡張器停止表面72に当接するまで遠位方向に移動することができる。
【0074】
最後に、アクセスカニューレ34は、外側拡張器部材50、中間拡張器部材48、及び内側拡張器部材46の各々の上に遠位方向に駆動され得る。アクセスカニューレ34は、外側拡張器部材50、中間拡張器部材48、及び内側拡張器部材46のそれぞれに直接面することができる。連続的拡張器31は、内部管腔39から取り外すことができる。ガイド部材26は、存在する場合には、取り外すこともできる。連続的拡張器31を取り外すために、拡張器部材46~50のうちの選択された1つを近位方向に移動させ、これにより、他の拡張器部材46~50のうちの少なくとも1つ又は2つ以上から最大全てを拡張器部材のうちの選択された1つとともに近位方向に移動させる。一実施例では、拡張器部材46~50のうちの選択された1つは、内側拡張器部材46によって画定される。したがって、近位方向の力が内側拡張器部材46に加えられ、内側拡張器部材46が近位方向に移動して解剖学的軟組織から出るように付勢され、これにより、中間拡張器部材48及び外側拡張器部材50が同様に近位方向に移動して解剖学的軟組織から出る。代替的に、この実施形態及び本明細書中に記載される全ての実施形態において、拡張器部材46~50は、外側拡張器部材50が近位方向に移動して解剖学的軟組織から出るように付勢する近位力が外側拡張器部材50に加えられ得るように互いに連結され得、これはまた、中間拡張器部材48及び内側拡張器部材46を近位方向に移動して解剖学的軟組織から出るようにさせる。例えば、中間拡張器部材48及び外側拡張器部材50は、それらの近位端において、ねじなどの任意の適切な機械的締結具で互いに固定することができる。更に、中間拡張器部材48及び内側拡張器部材46は、それらの近位端において、ねじなどの任意の適切な機械的締結具を用いて互いに固定され得る。
【0075】
ここで
図10A~10Dを参照すると、連続的拡張器31は、更に別の実施形態に従って構築され得ることが認識される。例えば、一実施例では、内側拡張器部材46は、この実施例では内側拡張器本体部分47を通る内部管腔を画定しておらず、ひいては、ガイド部材の上に駆動されるように構成されていない。内側拡張器部材46は、内側拡張器本体部分47の遠位端47bから遠位方向に突出する内側停止部材120を含むことができる。停止部材120は更に、中間中心軸60に垂直な方向に内側拡張器本体部分47に対してジョグ動作することができる。例えば、停止部材120は、内側拡張器本体部分47に対して第2の横断方向T2にジョグ動作することができる。
【0076】
停止部材120は、解剖学的軟組織を通して内側拡張器部材46を案内するセンサを含むことができる。例えば、一実施例では、センサは、軟組織を骨から区別することができる。代替的又は追加的に、センサは、センサが所定の値よりも神経に近いときに検出され得る電気パルスを放出することができる。停止部材120は、内側拡張器停止表面56を画定する近位表面122を画定することができ、内側拡張器停止表面56は、中間拡張器部材48の相補的な第1の停止表面66に当接して、近位方向への移動に対して内側拡張器部材46を中間拡張器部材48に連結するように構成される。もちろん、内側拡張器部材46は、上述した方法でガイド部材の上に駆動される内部管腔を画定することができることを理解されたい。
【0077】
上述したように、中間拡張器部材48は、内側拡張器部材46及び外側拡張器部材50に対して遠位方向に並進可能であり得る。内側拡張器本体部分47は、中心軸53に垂直な平面において非円形の断面を有することができる。例えば、断面は、長方形、正方形、楕円形、又は所望の任意の適切な形状であり得る。中間拡張器管腔64は、中間拡張器部材48が長手方向に沿って内側拡張器部材46に対して並進可能であるように、内側拡張器本体部分47を受容することができる。更に、中間拡張器管腔64は、内側拡張器本体部分47に対応するサイズ及び形状にすることができる。したがって、中間拡張器管腔64は、長方形、正方形、楕円形、又は所望の任意の適切な形状であり得る。一実施例では、中間拡張器管腔64は、中間拡張器部材48が互いに回転可能に固定されるように、内側拡張器本体部分47を受容する。
【0078】
一実施例では、中間拡張器本体部分49の遠位端49bは、遠位方向を向き、長手方向に沿って内側拡張器停止表面56と位置合わせされた第1の中間拡張器停止表面66を画定することができる。特に、内側拡張器停止表面56は、第1の中間拡張器停止表面66の遠位に配設することができる。したがって、動作中、内側拡張器停止表面56は、第1の中間拡張器停止表面66に当接するように構成され、それによって、中間拡張器部材48を、近位方向への移動に対して内側拡張器部材46に結合する。その結果、内側拡張器部材46の近位方向への移動は、中間拡張器部材48を駆動して、上述の方法で内側拡張器部材46とともに近位方向に移動させる。一実施例では、第1の中間拡張器停止表面66は、遠位端49bの残りの部分とともに近位方向に凹ませることができる。代替的に、第1の中間拡張器停止表面66は、遠位端49bの残りの部分と連続していてもよい。更に代替的に、第1の中間拡張器停止表面66は、遠位端49bの残りの部分の遠位側に延在することができる。
【0079】
中間拡張器部材48は、近位方向への移動に関して外側拡張器部材50に結合するように更に構成される。特に、中間拡張器本体部分49の近位端49aは、第2の中間拡張器停止表面72を画定する近位表面124を画定する。この点に関して、第1の中間拡張器停止表面66は、中間拡張器部材48の遠位端49bに配設された遠位停止表面と呼ぶことができ、第2の中間拡張器停止表面72は、中間拡張器部材48の近位端に配設された近位停止表面と呼ぶことができる。
【0080】
中間拡張器部材48は、中間中心軸60に対して非対称であってもよい。一実施例では、中間拡張器部材48は、中間中心軸60から第2の横断方向T2に延在する第2の部分123bよりも、中間中心軸60から第1の横断方向T1に更に延在する第1の部分123aを含むことができる。特に、中間拡張器部材48は、中間拡張器本体部分49に対して第1の横断方向T1に延出する中間半径方向バンプアウト57を含むことができる。中間半径方向バンプアウト57は、外側拡張器部材50が長手方向に沿って中間拡張器部材48に対して並進可能であるように、外側拡張器管腔84によって受容される外部中間バンプアウト表面125を画定することができる。
【0081】
外側拡張器部材50は、外側拡張器部材50が中間拡張器部材48に回転可能に固定されるように、外部中間バンプアウト表面125を少なくとも部分的に取り囲むことができる。この点に関して、外側拡張器部材50は、内側拡張器部材46の第1の108aで中間拡張器部材48に面することができるが、中間拡張器部材48の第2の側108bでは面することができない。中間半径方向バンプアウト57は、内側拡張器部材46の第1の側108aを画定することができる。外側拡張器部材50は、外側中心軸80に垂直に配向される平面内でバンプアウト表面125の全体を包囲することができ、内側拡張器部分47の対向する側面にそれぞれ当接する対向する円周方向自由端126を画定することができる。したがって、外側拡張器管腔84は、外側中心軸80に垂直な方向に沿って開くことができる。自由端126と内側拡張器部分47の対向する側面との当接は、外側拡張器部材50が中間拡張器部材48の周りを回転することを防止する。外側拡張器本体部分51の近位端51aは、外側拡張器停止表面86を画定する遠位対向面128を画定することができる。特に、遠位対向面128は、長手方向に沿って中間拡張器部材48の第1の部分123aと位置合わせすることができる。特に、第2の中間拡張器停止表面72は、外側拡張器停止表面86の遠位に配設することができる。したがって、動作中、外側拡張器停止表面86は、第2の中間拡張器停止表面72に当接するように構成され、それによって、中間拡張器部材48を、近位方向への移動に対して外側拡張器部材50に結合する。結果として、中間拡張器部材48の近位方向への移動は、外側拡張器部材50を駆動して、上述の方法で内側拡張器部材46とともに近位方向に移動させる。
【0082】
図10Cに示される一実施例では、第1の部分123aにおける中間拡張器部材48の遠位端49bは、外側拡張器部材50の遠位端51bに対して近位方向に凹ませることができる。代替的に、
図10Dを参照すると、第1の部分123aにおける中間拡張器部材48の遠位端49bは、外側拡張器部材50の遠位端51bに対して遠位方向に延出することができる。連続的拡張器31は、上述の様式で動作することができる。
【0083】
ここで
図11A~
図11Bを参照すると、連続的拡張器31は、更に別の実施例に従って構築され得る。この実施例では、連続的拡張器31は中間拡張器部材を含まない。したがって、連続的拡張器31は、拡張器部材のうちの最も内側の拡張器部材を画定する内側拡張器部材46と、第2の拡張器部材及び拡張器部材のうちの最も外側の拡張器部材を画定する外側拡張器部材50とを含むことができる。内側拡張器部材46は、内側中心軸53に沿って延在する内側拡張器チューブとして構成され得る内側拡張器本体部分47を含む。内側拡張器部材46は、内側中心軸53に関して対称であり得る。内側拡張器部材46は、上述のようにガイド部材を並進可能に受容するように構成された内側拡張器管腔54を画定することができる。内側拡張器部材46は、内側中心軸53から離れて外部拡張表面52から外に延出する半径方向フランジ130を更に含むことができる。一実施例では、フランジ130は、内側拡張器本体部分47の遠位端47bから延出することができる。フランジ130は、内側中心軸53に垂直に配向される平面において、外部拡張表面52の大部分から全体までを取り囲むことができる。フランジ130は、外部拡張表面52の大部分から全体までを取り囲むため、連続又は不連続であり得る。フランジ130は、近位方向に面する近位表面132を画定する。近位表面132は、内側拡張器停止表面56を画定することができる。上述したように、内側拡張器停止表面56は、内側拡張器部材46と外側拡張器部材50とを近位方向への並進に対して連結するように、外側拡張器部材50の相補的な停止表面に当接するように構成されている。
【0084】
外側拡張器部材50は、外側中心軸80に対して非対称であってもよい。特に、外側拡張器部材50は、中間中心軸60から第1の方向と反対側の第2の方向に延在する第2の部分136bよりも外側中心軸80から第1の方向に更に延在する第1の部分136aを画定することができる。外側拡張器管腔84は、上述した方法で内側拡張器部材46を並進可能に受容するようにサイズ決めされている。更に、外側拡張器部材50は、内側中心軸53によって画定され得る回転軸の周りで内側拡張器部材の周りを回転可能であり得る。一実施例では、外側拡張器部材50は、回転軸を中心として内側拡張器部材の周りを360°回転可能であり得る。動作中、外側拡張器部材50は、第1の部分136aが、上述したアクセスカニューレ34の半径方向バンプアウト41を受容する開口部を軟解剖学的組織に形成する回転位置に配設されるような位置に回転され得る。
【0085】
外側拡張器本体部分51の遠位端51bは、遠位方向に面する遠位表面134を画定する。遠位表面134は、外側拡張器停止表面86を画定することができる。遠位端51bは、中心軸80に向かって遠位表面134まで内向きにテーパ状であり得る。遠位端51bは、所望に応じて、中心軸80に対して任意の好適な角度でテーパ状にすることができる。フランジ130の近位表面132は、外側拡張器部材50の遠位表面134の遠位に配設される。したがって、内側拡張器部材46は、外側拡張器部材50に対して遠位方向に並進することができる。動作中、内側拡張器管腔54は、ガイド部材を受容することができ、上述の方法で所望の軌道に沿って内側拡張器部材46をガイドすることができる。遠位表面134、ひいては、外側拡張器停止表面86は、外側拡張器部材50が内側拡張器部材46の周りを回転するとき、長手方向に沿ってフランジ130の近位表面132、ひいては、内側拡張器停止表面56と位置合わせすることができる。特に、停止表面56及び停止表面86は、第1の拡張器に対する第2の拡張器の全ての回転方向において、360°の回転範囲で互いに位置合わせすることができる。動作中、内側拡張器部材46が外側拡張器部材50に対して遠位方向に移動して解剖学的軟組織内に入ると、内側拡張器停止表面56も同様に、外側拡張器停止表面86から遠位方向に離れる。次に、外側拡張器部材50は、内側中心軸53を中心として所望の回転位置まで回転され、その後、内側拡張器部材46に対して遠位方向に軟組織内に駆動され、それによって軟組織を更に拡張することができる。
【0086】
外側拡張器部材50は、外側拡張器停止表面86が内側拡張器停止表面56に当接するまで、内側拡張器部材46に対して遠位方向に駆動されることができ、それによって、外側拡張器部材50が内側拡張器部材46に対して遠位方向に更に駆動されることを防止する。アクセスカニューレが外側拡張器部材50の上に駆動されると、拡張器部材46及び50のうちの選択された一方が近位方向に移動され、これにより、拡張器部材46及び50のうちの他方を拡張器部材のうちの選択された一方とともに近位方向に移動させる。一実施例では、拡張器部材のうちの選択された1つは、内側拡張器部材46によって画定される。したがって、近位方向の力が内側拡張器部材46に加えられ、内側拡張器部材46を近位方向に移動させて解剖学的軟組織から出すように付勢し、これにより、外側拡張器部材50も近位方向に移動させて解剖学的軟組織から出す。
【0087】
他の実施例では、外側拡張器部材50及び内側拡張器部材46は、外側拡張器部材50を近位方向に移動させて解剖学的軟組織から出すように付勢する近位力を外側拡張器部材50に加えることができるように、互いに内側拡張器部材46も近位方向に移動させて解剖学的軟組織の外に出すように互いに結合することができる。例えば、内側及び外側拡張器部材50は、それらの近位端において、ねじなどの任意の好適な機械的締結具で互いに固定することができる。代替的に、外側拡張器部材50は、内部表面から中心軸に向かって延在する内側シェルフを画定するように段付きであってもよく、内側拡張器部材46は、中心軸から離れて外部表面から延出して外側拡張器部材50の内側シェルフに係合する外側シェルフを画定するように段付きであってもよく、それにより、外側拡張器部材50を近位方向に移動させて解剖学的軟組織から出すように付勢する近位力を外側拡張器部材50に加えることができ、それによって内側拡張器部材46も近位方向に移動させて解剖学的軟組織から出す。内側シェルフ及び外側シェルフは、任意の好適な実施形態の任意のシェルフに関して説明及び図示されるように構成され得る。
【0088】
ある特定の実施形態について詳細に説明してきたが、種々の変更、代用、及び修正が、本明細書において、添付の特許請求の範囲で定義する本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなくなされ得ることを理解されたい。更に、本開示の範囲は、本明細書に説明される特定の実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した拡張器部材のいずれかに関連付けられた特徴は、上述した拡張器部材の他のいずれかに組み込むことができる。当業者がそのプロセスから容易に理解するように、本明細書において説明される対応する実施形態と実質的に同じ機能を実施する、又は実質的に同じ結果を達成する、現在存在する又は後に開発される機械、製造法、組成物、手段、方法、又は工程は、本開示に従って利用され得る。
【0089】
〔実施の態様〕
(1) 整形外科手術のための連続的拡張システムであって、前記連続的拡張システムが、
第1の拡張器部材であって、前記第1の拡張器部材の第1の外部表面が解剖学的軟組織内の開口部を拡張するように、解剖学的軟組織内に駆動されるように構成されている、第1の拡張器部材と、
第2の拡張器部材であって、前記第2の拡張器部材の第2の外部表面が前記解剖学的軟組織を更に拡張させるように、前記第1の外部表面に沿って遠位方向に、かつ前記解剖学的軟組織を通って前進させられるように構成されている、第2の拡張器部材と、を備え、
前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材のうちの一方の、前記遠位方向とは反対の近位方向への移動が、前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材のそれぞれの第1の停止表面及び第2の停止表面を互いに当接させ、それによって、前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材のうちの他方を、前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材のうちの前記一方とともに前記近位方向に移動させる、連続的拡張システム。
(2) 前記第1の拡張器部材が、前記解剖学的軟組織に前記開口部を形成するように構成されている内側拡張器部材である、実施態様1に記載の連続的拡張システム。
(3) 前記第1の拡張器部材が、所定の軌道に沿って前記解剖学的軟組織内に駆動されるように前記第1の拡張器をガイドするガイド部材を受容するようにサイズ決めされている管腔を備える、実施態様1に記載の連続的拡張システム。
(4) 前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材が、長手方向に沿って配向されているそれぞれの中心軸に沿って延在しており、前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材が、それぞれの外部拡張表面を画定しており、前記第2の拡張器部材の前記外部拡張表面が、前記長手方向に垂直に配向されている平面において、前記第1の拡張器部材の前記外部拡張表面よりも大きくなるようにサイズ決めされている、実施態様1に記載の連続的拡張システム。
(5) 前記第2の拡張器部材が、前記第1の拡張器部材を中心として回転可能であり、前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材の前記停止表面が、360度の回転の範囲内で、前記第1の拡張器に対する前記第2の拡張器の全ての回転配向において、互いに位置合わせされる、実施態様1に記載の連続的拡張システム。
【0090】
(6) 前記第1の拡張器部材が、前記拡張器部材のうちの最も内側の拡張器部材であり、前記第2の拡張器部材が、前記拡張器部材のうちの最も外側の拡張器部材である、実施態様5に記載の連続的拡張システム。
(7) 前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材が、それぞれの近位端と、前記近位端から前記遠位方向に離隔された遠位端とを画定しており、前記第1の拡張器部材が、前記第1の停止表面を画定するフランジを備え、前記第2の拡張器部材の前記遠位端が、前記第2の停止表面を画定する、実施態様5に記載の連続的拡張システム。
(8) 前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材のうちの前記一方が前記第1の拡張器及び前記第2の拡張器のうちの前記他方に対して前記近位方向に移動し、これにより、前記第1の拡張器及び前記第2の拡張器のうちの前記他方を前記第1の拡張器及び前記第2の拡張器のうちの前記一方とともに前記近位方向に移動させる前に、前記拡張器部材のうちの最も外側の拡張器部材の上に駆動されるように構成されたアクセスカニューレを更に備える、実施態様1に記載の連続的拡張システム。
(9) 第3の拡張器部材を更に備え、前記第3の拡張器部材が、前記第2の外部表面に沿って遠位方向に、かつ前記解剖学的軟組織を通って前進させられ、それにより、前記第3の拡張器部材の第3の外部拡張表面が前記解剖学的軟組織を更に拡張させるように構成されており、前記第2の拡張器部材の前記近位方向への移動が、前記第2の拡張器部材及び前記第3の拡張器部材のそれぞれの停止表面を互いに当接させ、それによって前記第3の拡張器部材を前記第2の拡張器部材とともに前記近位方向に移動させる、実施態様1に記載の連続的拡張システム。
(10) 前記第1の拡張器部材、前記第2の拡張器部材、及び前記第3の拡張器部材が、互いに回転可能に固定されている、実施態様9に記載の連続的拡張システム。
【0091】
(11) 前記第1の拡張器部材、前記第2の拡張器部材、及び前記第3の拡張器部材のうちの少なくとも1つが、本体部分と、長手方向に垂直な方向に前記本体部分から延在する半径方向バンプアウト(radial bump-out)とを画定しており、前記長手方向が、前記近位方向及び前記遠位方向を含む、実施態様9に記載の連続的拡張システム。
(12) 前記第1の停止表面が、前記第1の拡張器部材の前記外部拡張表面によって画定されており、前記第2の停止表面が、前記第2の外部拡張表面の反対側の前記第2の拡張器部材の内部表面によって画定されている、実施態様9に記載の連続的拡張システム。
(13) 前記第3の外部拡張表面の反対側の前記第3の拡張器部材の内部表面によって画定されている前記第3の拡張器部材の停止表面は、前記第2の拡張器部材の前記近位方向への移動が、前記第3の拡張器部材を前記近位方向に移動させるように、前記外部拡張表面によって画定されている前記第2の拡張器部材の停止表面に当接するように構成されている、実施態様12に記載の連続的拡張システム。
(14) 前記停止表面が、近位停止表面である、実施態様13に記載の連続的拡張システム。
(15) 前記停止表面が、遠位停止表面である、実施態様13に記載の連続的拡張システム。
【0092】
(16) 前記第2の拡張器部材が、前記第2の外部表面の反対側の内部表面を画定しており、前記内部表面が、前記第1の拡張器部材の第1の側で前記第1の拡張器部材の前記第1の外部拡張表面に面しているが、前記第1の側の反対側の前記第1の拡張器部材の第2の側では面していない、実施態様9に記載の連続的拡張システム。
(17) 前記第3の拡張器部材が、前記第3の外部表面の反対側の内部表面を画定しており、前記第3の拡張器部材の前記内部表面が、第2の拡張器部材の第1の側で前記第2の拡張器部材の前記第2の外部拡張表面に面しているが、前記第1の側の反対側の前記第2の拡張器部材の第1の側では面していない、実施態様16に記載の連続的拡張システム。
(18) 前記第2の拡張器部材が、前記第1の拡張器部材のそれぞれのチャネルに載り、それによって、前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材を互いに並進可能に連結する一対の走行台を画定しており、前記第3の拡張器部材が、前記第2の拡張器部材のそれぞれのチャネルに載り、それによって、前記第2の拡張器部材及び前記第3の拡張器部材を互いに並進可能に連結する一対の走行台を画定する、実施態様9に記載の連続的拡張システム。
(19) それぞれのシェルフが、前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材の前記チャネルを終端させており、前記第1の拡張器部材及び前記第2の拡張器部材のそれぞれの停止表面を画定しており、前記第2の拡張器部材及び前記第3の拡張器部材の前記走行台が、前記第2の拡張器部材及び前記第3の拡張器部材のそれぞれの停止表面を画定する、実施態様18に記載の連続的拡張システム。
(20) 前記第1の拡張器部材が、前記遠位方向に突出しており、前記近位方向及び前記遠位方向を画定する長手方向に垂直な方向にジョグ動作する停止部材を画定する、実施態様9に記載の連続的拡張システム。
【国際調査報告】