(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】収集されるコインのホルダ
(51)【国際特許分類】
B65D 75/04 20060101AFI20240614BHJP
【FI】
B65D75/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579553
(86)(22)【出願日】2022-06-23
(85)【翻訳文提出日】2024-02-16
(86)【国際出願番号】 US2022034806
(87)【国際公開番号】W WO2022272004
(87)【国際公開日】2022-12-29
(32)【優先日】2021-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523483463
【氏名又は名称】プロヴァナンス エヌジーシー エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Provenance NGC LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ヌニェス、エロイ
(72)【発明者】
【氏名】フィウマラ、クレイグ
(72)【発明者】
【氏名】シュピーゲル、マックス
(72)【発明者】
【氏名】シェクター、スコット
(72)【発明者】
【氏名】ヤナレラ、ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】ラム、スティーブン
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AA13
3E067AB99
3E067AC01
3E067BA25A
3E067BB14A
3E067BC04A
3E067FA01
3E067FB02
3E067FC01
(57)【要約】
収集されるコインが、薄いクリアな可撓性プラスチックからなる2枚のシートの間に包まれることが可能である。2枚のシートは、それらの間においてそれらの中心に置かれているコインと共に、周縁の周りにおいて一体にヒートシールされて、コインエンベロープを作成することが可能である。コインエンベロープを、ホルダの前部及び後部を備えているスナップ式アセンブリによってその周縁の周りに固定することが可能である。コインエンベロープ及び/又はホルダの前部及び/又は後部は、スナップ式アセンブリ内に包まれているコインと共にエンベロープの回転方向の位置合わせを固定する1つ以上の位置合わせフィーチャを備えることが可能である。前部及び後部はまた、コインを説明している証明ラベルを固定及び表示することが可能でもある。コインエンベロープ及び証明ラベルを有する前部及び後部を、不正開封防止保護クリアプラスチックケースに確実に封入することが可能である。シートは、例えば、ポリエチレンテレフタレートグリコール又はポリエチレンテレフタレート製であることが可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収集されるコインのホルダであって、
透明な可撓性材料からなる2枚のシートから形成され、前記2枚のシートの間に配置されている収集されるコインを収納するコインエンベロープであって、前記コインを前記2枚のシートの間に固定するように、前記2枚のシートは、前記コインエンベロープの周縁の一部分の周りにおいて一体にシールされている、コインエンベロープと、
プラスチックから形成され、ラベルを保持するラベル保持領域を有する前部と、
プラスチックから形成されている後部と、を備え、
前記前部及び前記後部は、前記前部及び前記後部を貫通している観賞用開口において前記コインエンベロープを固定するように一体にスナップ留めされている内面を有しており、
前記前部及び前記後部のうちの少なくとも1つは、前記観賞用開口を取り囲む凹部を内面上に有しており、前記凹部は、前記コインエンベロープの前記周縁の一部分に適合するように形状が決定されている、コインのホルダ。
【請求項2】
前部及び前記後部の各々は凹部を有し、それらの凹部は、前記コインエンベロープの前記周縁における前記コインエンベロープの厚さを収容するように構成されている合計深さを有する、請求項1に記載のコインのホルダ。
【請求項3】
前記前部のみが凹部を有しており、前記凹部は、前記コインエンベロープの前記周縁における前記コインエンベロープの厚さを収容するように構成されている深さを有する、請求項1に記載のコインのホルダ。
【請求項4】
前記後部のみが凹部を有しており、前記凹部は、前記コインエンベロープの前記周縁における前記コインエンベロープの厚さを収容するように構成されている深さを有する、請求項1に記載のコインのホルダ。
【請求項5】
前記コインエンベロープの前記周縁は、略円形形状であり、前記円形形状において切抜をさらに有しており、前記前部又は前記後部の前記凹部は、前記切抜と係合して前記コインエンベロープを前記観賞用開口において回転可能に固定するように構成されている突起を備える、請求項1に記載のコインのホルダ。
【請求項6】
前記コインエンベロープの前記周縁は、略円形形状であり、前記円形形状からの突起をさらに有する、請求項1に記載のコインのホルダ。
【請求項7】
前記前部又は前記後部の前記凹部は、前記突起と係合して前記コインエンベロープを前記観賞用開口において回転可能に固定するように構成されている切抜を備える、請求項6に記載のコインのホルダ。
【請求項8】
前記コインエンベロープの前記周縁は、略円形形状でない、請求項1に記載のコインのホルダ。
【請求項9】
前記2枚のシートは、熱を使用して一体にシールされている、請求項1に記載のコインのホルダ。
【請求項10】
前記観賞用開口は円形である、請求項1に記載のコインのホルダ。
【請求項11】
前記前部に形成されている2つの張出しであって、各張出しは、前記ラベル保持領域上において定位置にある前記ラベルの2つの対向する側のうちの1つに沿って前記ラベルの一部分に重なって延在する、2つの張出しと、
前記後部から延在している少なくとも2つの突出部であって、各突出部は、前記張出しのうちの1つに対して前記対向する側のうちの1つの上の前記ラベルの下側の一部分を押しつけて、前記ラベルを定位置に固定するように配置されている、少なくとも2つの突出部と、をさらに備える、請求項1に記載のコインのホルダ。
【請求項12】
ケース入りの収集されるコインであって、
請求項1~11のいずれか一項に記載の前記収集されるコインのホルダと、
前記収集されるコインのホルダの前記コインエンベロープ内に収納されている前記収集されるコインと、
後部に超音波溶接されている前部を備え、前記収集されるコインのホルダを収納する透明プラスチック外装ケースと、を備えるケース入りの収集されるコイン。
【請求項13】
方法であって、
透明な可撓性材料からなる2枚のシートの間に収集されるコインをシールして、シールされている周縁を有するコインエンベロープを形成する工程と、
収集されるコインのホルダの前部又は後部において観賞用開口の周りに形成されている凹部に前記コインエンベロープを配置する工程であって、前記前部は、ラベルを保持するラベル保持領域を有する、工程と、
前記前部と前記後部とを一体にスナップ留めして、前記観賞用開口において前記前部と前記後部との間に前記コインエンベロープを固定する工程と、を備える方法。
【請求項14】
前部及び前記後部の各々は、凹部を有し、それらの凹部は、前記コインエンベロープの前記周縁における前記コインエンベロープの厚さを収容するように構成されている合計深さを有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記前部のみが凹部を有し、前記凹部は、前記コインエンベロープの前記周縁における前記コインエンベロープの厚さを収容するように構成されている深さを有する、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記後部のみが凹部を有し、前記凹部は、前記コインエンベロープの前記周縁における前記コインエンベロープの厚さを収容するように構成されている深さを有する、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記コインエンベロープの前記周縁は、略円形形状であり、前記円形形状において切抜をさらに有しており、前記前部又は前記後部の前記凹部は、前記切抜と係合して、前記コインエンベロープを前記観賞用開口において回転可能に固定するように構成されている突起を備える、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記コインエンベロープの前記周縁は、略円形形状であり、前記円形形状からの突起をさらに有する、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記前部又は前記後部の前記凹部は、前記突起と係合して、前記観賞用開口において前記コインエンベロープを回転可能に固定するように構成されている切抜を備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記コインエンベロープの前記周縁は、略円形形状ではない、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収集されるコインのホルダに関する。
【図面の簡単な説明】
【0002】
【
図10】外装透明ケースに封入されているホルダの斜視図。
【
図11】ホルダと、外装透明ケースの前部及び後部からなるアセンブリの分解斜視図。
【
図12】第1の実施形態によるホルダの前部の内側の斜視図。
【
図13】第1の実施形態によるホルダの前部の内側の立面図。
【
図14】第1の実施形態によるホルダの後部の内側の立面図。
【
図15】第2の実施形態によるホルダの分解斜視図。
【
図16】第2の実施形態によるホルダの前部の内側の斜視図。
【
図17】第2の実施形態によるホルダの前部の内側の立面図。
【
図18】第2の実施形態によるホルダの後部の内側の立面図。
【
図19】第3の実施形態によるホルダの分解斜視図。
【
図20】第3の実施形態によるホルダの前部の内側の斜視図。
【
図21】第3の実施形態によるホルダの前部の内側の立面図。
【
図22】第3の実施形態によるホルダの後部の内側の立面図。
【
図23】第4の実施形態によるホルダの分解斜視図。
【
図24】第4の実施形態によるホルダの前部の内側の斜視図。
【
図25】第4の実施形態によるホルダの前部の内側の立面図。
【
図26】第4の実施形態によるホルダの後部の内側の立面図。
【
図27】複数のリブのうちの1つに沿って一方の側から他方の側に向かってスライスされたホルダの内部が見える断面図。
【発明を実施するための形態】
【0003】
収集されるコインが、薄いクリアな可撓性プラスチックからなる2枚のシートの間に包まれることが可能である。2枚のシートは、それらの間においてそれらの中心に置かれているコインと共に、周縁の周りにおいて一体にヒートシールされて、コインエンベロープを作成することが可能である。コインエンベロープを、ホルダの前部及び後部を備えているスナップ式アセンブリによってその周縁の周りに固定することが可能である。コインエンベロープ及び/又はホルダの前部及び/又は後部は、スナップ式アセンブリ内に包まれているコインと共にエンベロープの回転方向の位置合わせを固定する1つ以上の位置合わせフィーチャを備えることが可能である。前部及び後部はまた、コインを説明している証明ラベルを固定及び表示することが可能でもある。コインエンベロープ及び証明ラベルを有する前部及び後部を、不正開封防止保護クリアプラスチックケースに確実に封入することが可能である。
【0004】
シートは、例えば、ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)又はポリエチレンテレフタレート(PET)製であることが可能である。ホルダの部品は、例えば、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)製であることが可能である。ケースは、例えば、ポリカーボネート製であることが可能である。証明ラベルは、例えば、印刷が施された紙又はプラスチックフィルム製であることが可能である。
【0005】
収集されるコインのホルダが、透明な可撓性材料からなる2枚のシートから形成され、前記2枚のシートの間に配置されている収集されるコインを収納するコインエンベロープであって、前記コインを前記2枚のシートの間に固定するように、前記2枚のシートは、前記コインエンベロープの周縁の一部分の周りにおいて一体にシールされている、コインエンベロープと、プラスチックから形成され、ラベルを保持するラベル保持領域を有する前部と、プラスチックから形成されている後部と、を備えることが可能であり、前記前部及び前記後部は、前記前部及び前記後部を貫通している観賞用開口において前記コインエンベロープを固定するように一体にスナップ留めされている内面を有しており、前記前部及び前記後部のうちの少なくとも1つは、前記観賞用開口を取り囲む凹部を内面上に有しており、前記凹部は、前記コインエンベロープの前記周縁の一部分に適合するように形状が決定されている。
【0006】
一実施形態では、前部及び前記後部の各々は凹部を有し、それらの凹部は、前記コインエンベロープの前記周縁における前記コインエンベロープの厚さを収容するように構成されている合計深さを有する。
【0007】
一実施形態では、前記前部のみが凹部を有しており、前記凹部は、前記コインエンベロープの前記周縁における前記コインエンベロープの厚さを収容するように構成されている深さを有する。
【0008】
一実施形態では、前記後部のみが凹部を有しており、前記凹部は、前記コインエンベロープの前記周縁における前記コインエンベロープの厚さを収容するように構成されている深さを有する。
【0009】
一実施形態では、前記コインエンベロープの前記周縁は、略円形形状であり、前記円形形状において切抜をさらに有しており、前記前部又は前記後部の前記凹部は、前記切抜と係合して前記コインエンベロープを前記観賞用開口において回転可能に固定するように構成されている突起を備える。
【0010】
一実施形態では、前記コインエンベロープの前記周縁は、略円形形状であり、前記円形形状からの突起をさらに有する。
一実施形態では、前記前部又は前記後部の前記凹部は、前記突起と係合して前記コインエンベロープを前記観賞用開口において回転可能に固定するように構成されている切抜を備える。
【0011】
一実施形態では、前記コインエンベロープの前記周縁は、略円形形状でない。
一実施形態では、前記2枚のシートは、熱を使用して一体にシールされている。
一実施形態では、前記観賞用開口は円形である。
【0012】
一実施形態では、前記コインホルダは、前記前部に形成されている2つの張出しであって、各張出しは、前記ラベル保持領域上において定位置にある前記ラベルの2つの対向する側のうちの1つに沿って前記ラベルの一部分に重なって延在する、2つの張出しと、前記後部から延在している少なくとも2つの突出部であって、各突出部は、前記張出しのうちの1つに対して前記対向する側のうちの1つの上の前記ラベルの下側の一部分を押しつけて、前記ラベルを定位置に固定するように配置されている、少なくとも2つの突出部と、をさらに備えることが可能である。
【0013】
ケース入りの収集されるコインが、上記に説明されるような収集されるコインのホルダと、前記収集されるコインのホルダの前記コインエンベロープ内に収納されている前記収集されるコインと、後部に超音波溶接されている前部を備え、前記収集されるコインのホルダを収納する透明プラスチック外装ケースと、を備えることが可能である。
【0014】
方法が、透明な可撓性材料からなる2枚のシートの間に収集されるコインをシールして、シールされている周縁を有するコインエンベロープを形成する工程と、収集されるコインのホルダの前部又は後部において観賞用開口の周りに形成されている凹部に前記コインエンベロープを配置する工程であって、前記前部は、ラベルを保持するラベル保持領域を有する、工程と、前記前部と前記後部とを一体にスナップ留めして、前記観賞用開口において前記前部と前記後部との間に前記コインエンベロープを固定する工程と、を備えることが可能である。
【0015】
一実施形態では、前部及び前記後部の各々は、凹部を有し、それらの凹部は、前記コインエンベロープの前記周縁における前記コインエンベロープの厚さを収容するように構成されている合計深さを有する。
【0016】
一実施形態では、前記前部のみが凹部を有し、前記凹部は、前記コインエンベロープの前記周縁における前記コインエンベロープの厚さを収容するように構成されている深さを有する。
【0017】
一実施形態では、前記後部のみが凹部を有し、前記凹部は、前記コインエンベロープの前記周縁における前記コインエンベロープの厚さを収容するように構成されている深さを有する。
【0018】
一実施形態では、前記コインエンベロープの前記周縁は、略円形形状であり、前記円形形状において切抜をさらに有しており、前記前部又は前記後部の前記凹部は、前記切抜と係合して、前記コインエンベロープを前記観賞用開口において回転可能に固定するように構成されている突起を備える。
【0019】
一実施形態では、前記コインエンベロープの前記周縁は、略円形形状であり、前記円形形状からの突起をさらに有する。
一実施形態では、前記前部又は前記後部の前記凹部は、前記突起と係合して、前記観賞用開口において前記コインエンベロープを回転可能に固定するように構成されている切抜を備える。
【0020】
一実施形態では、前記コインエンベロープの前記周縁は、略円形形状ではない。
当業者によって理解され得るように、本開示において説明されている複数の態様を、異なる動作可能な実施形態において様々に組み合わせることが可能である。全てのそうした動作可能な組合せは、効率のために明示的に記載されていない場合があるが、本開示によって具体的に想定される。
【0021】
図中の一点鎖線(Medium-short dashed broken line)は、いかなる構造も示しておらず、無視されるべきである。
以下の説明では、開示される主題を実施することが可能な様々な実施形態に従って、様々な実施形態に対して参照が行われる。いくつかの実施形態は、1つの(one/an)/別の実施形態などの表現を使用して説明される場合があり、その複数の事例は、必ずしも同じ実施形態を指すわけではない。そうした例に関連する特定の特徴、構造、又は特性は、別段の記載がない限り、様々な実施形態において任意の適当な方法において組み合わせることが可能である。例として、本開示は、実施形態のいくつかのオプション又は可能性のセット又はリストを提示してよく、そうした場合において、本開示は、セット又はリスト内の項目の全ての明確に実現可能な結合形態及び/又は置換形態を具体的に想定する。
【0022】
収集されるコインを、薄いクリアな可撓性プラスチックからなる2枚のシートの間に包むことが可能である。2枚のシートを、それらの間においてそれらの中心に置かれているコインと共に、周縁の周りにおいて一体にヒートシールして、コインエンベロープ(包み)を作成することが可能である。コインエンベロープを、ホルダの前部及び後部を備えているスナップ式(snap-together)アセンブリによってその周縁の周りに固定することが可能である。コインエンベロープ及び/又はホルダの前部及び/又は後部は、スナップ式アセンブリ内において包まれているコインと共にエンベロープの回転方向の位置合わせを固定する1つ以上の位置合わせフィーチャを備えることが可能である。前部及び後部はまた、コインを説明している証明ラベルを固定及び表示することが可能でもある。コインエンベロープ及び証明ラベルを有する前部及び後部を、不正開封防止(タンパーエビデント)保護クリアプラスチックケースに確実に封入することが可能である。
【0023】
図1は、収集されるコインのホルダの斜視図である。ホルダに保持された収集されるコインは破線で示されている。
図2は、ホルダの前側の立面図である。8とラベル付けされた矢印を有する一点鎖線は、
図8の視線を示す。
図3は、ホルダの後側の立面図である。
図4は、ホルダの左側の立面図である。
図5は、ホルダの右側の立面図である。
図6は、ホルダの上側の立面図である。
図7は、ホルダの底側の立面図である。
図8は、
図2に示されている視線に従って見たホルダの断面図である。
【0024】
図9は、第1の実施形態によるホルダの分解斜視図である。点線の円は、2枚のシートを一体にヒートシールすることが可能である外周領域と、エンベロープをホルダ内に固定したときにホルダの観賞用開口を通して目に見える内側領域とを備える、エンベロープのうちの複数のシートの様々な領域を示す。ホルダの付加的な特徴が破線で示されている。一点鎖線は、構造を示すものではなく、無視されるものである。
【0025】
図10は、外装透明ケースに封入されているホルダの斜視図である。外装透明ケースは破線で示されている。証明ラベルが、ラベル保持領域において示されており、それは、「証明ラベルはここに置く(CERTIFICATION LABEL GOES HERE)」というテキストを破線において示している。
図11は、ホルダと、外装透明ケースの前部及び後部とからなるアセンブリの分解斜視図である。外装透明ケースの前部及び後部を一体に超音波溶接してホルダを封入し、ケース入りの収集されるコインを作成することが可能である。
【0026】
図12は、第1の実施形態によるホルダの前部の内側の斜視図である。
図13は、第1の実施形態によるホルダの前部の内側の立面図である。
図14は、第1の実施形態によるホルダの後部の内側の立面図である。一点鎖線は、構造を示すものではなく、無視されるものである。
【0027】
図9を参照すると、分解図によって、クリアな可撓性プラスチックからなる第1のシート、次いで、収集されるコインの上においてホルダの前部が示されている。収集されるコインの下には、クリアな可撓性プラスチックからなる第2のシートが示され、次にホルダの後部が示されている。コインエンベロープは、2枚のシートとコインとからなるヒートシールされたアセンブリから形成されることが可能である。シート上の点線の円の外側に示されている、エンベロープのヒートシールされた周縁部分は、ホルダの前部及び後部の一方又は両方において形成された凹部内に嵌合することが可能である。
【0028】
図9、
図12、
図13及び
図14を参照すると、6つの連結ピン及びレセプタクルが、ホルダの後部及び前部にそれぞれ形成されている。ピン及びレセプタクルは、前部及び後部がコインエンベロープを固定するためのアセンブリとして一体にスナップ留めされることを可能にするように寸法が決定されている。前部及び後部を固定するための他の機構、例えば、関連するレセプタクルを有するクリップ又はスナップ等を使用することが可能である。
【0029】
図9、
図12、
図13、及び
図14を参照すると、コインエンベロープを確実に配置するためのリング形状の凹部が、ホルダの前部及び後部の各々の内面に示されている。リング形状の凹部は、代替的に、前部及び後部のどちらか一方に形成され得るが、コインエンベロープの周縁の厚さを収容するように、より大きく寸法が決定され得る。コインエンベロープの円形形状と、リング形状の凹部とによって、ホルダによりエンベロープの周縁に及ぼされるクリアランス及び圧力に応じて、コインエンベロープをホルダ内において回転させるか、手動で回転させることが可能になることが可能である。エンベロープ及び対応する凹部は、円形以外の形状であることが可能であり、これにより、組み立てられたホルダ内におけるコインエンベロープの回転が防止され得る。
【0030】
図9及び
図14に示すように、ホルダの後部の内面はまた、破線を使用して示されている9つのリブからなる2つの列を備えもする。複数のリブからなる列は、
図12及び
図13に示されているホルダの前部の内面上における、破線を使用して示されもする溝と係合して、
図10に示されている証明ラベルをホルダの前部の前面上における定位置に固定する。リブが溝と係合して証明ラベルを定位置に保持する方法の断面図は、
図27に関して以下にさらに詳細に説明され得る。図示されるような複数のリブからなる2つの列の代替として、単一の長尺状の隆起台が使用され得るが、単一の長尺状の隆起台を使用することによって、プラスチック後部を成形するとき、プラスチックの厚さの著しい変動に起因して、収縮問題が生じることがある。一実施形態では、リブ及び溝は、ラベルの左側及び右側ではなく上側及び下側に沿って配置されることが可能である。
【0031】
図15は、第2の実施形態によるホルダの分解斜視図である。
図16は、第2の実施形態によるホルダの前部の内側の斜視図である。
図17は、第2の実施形態によるホルダの前部の内側の立面図である。
図18は、第2の実施形態によるホルダの後部の内側の立面図である。一点鎖線は、構造を示すものではなく、無視されるものである。
【0032】
図15-
図18を参照すると、第2の実施形態では、コインエンベロープの2枚のシートは各々、ホルダの前部及び/又は後部の内面の凹部における対応する切抜に受け入れられる2つの突起を備える。これらの突起は、シートが一体にヒートシールされるときに位置合わせされ、エンベロープにおいて生じる突起が切抜と連結して、ホルダにおけるコインエンベロープの回転を防止する。
【0033】
図19は、第3の実施形態によるホルダの分解斜視図である。
図20は、第3の実施形態によるホルダの前部の内側の斜視図である。
図21は、第3の実施形態によるホルダの前部の内側の立面図である。
図22は、第3の実施形態によるホルダの後部の内側の立面図である。一点鎖線は、構造を示すものではなく、無視されるものである。
【0034】
図19-
図22を参照すると、第3の実施形態では、ホルダの前部及び後部の各々の内面における凹部は、コインエンベロープの2枚のシートの各々において対応する切抜に受け入れられる突起を備える。切抜は、シートが一体にヒートシールされるときに位置合わせされ、エンベロープにおいて生じる切抜は、ホルダにおけるコインエンベロープの回転を防止するために突起と連結する。あるいは、ヒートシールが完了した後に、円形エンベロープにおいて切抜を切ることが可能である。2つ以上の突起及び対応する切抜を代わりに使用することが可能である。
【0035】
図23は、第4の実施形態によるホルダの分解斜視図である。
図24は、第4の実施形態によるホルダの前部の内側の斜視図である。
図25は、第4の実施形態によるホルダの前部の内側の立面図である。
図26は、第4の実施形態によるホルダの後部の内側の立面図である。一点鎖線は、構造を示すものではなく、無視されるものである。
【0036】
図23-
図26を参照すると、第4の実施形態では、第2の実施形態と同様に、コインエンベロープの2枚のシートは各々、ホルダの前部及び/又は後部の内面の凹部における対応する切抜に受け入れられる2つの突起を備える。これらの突起は、シートが一体にヒートシールされるときに位置合わせされ、エンベロープにおいて生じる突起が切抜と連結して、ホルダにおけるコインエンベロープの回転を防止する。第4の実施形態では、ホルダの前部及び後部における切抜は、ホルダの前部の連結レセプタクルの外周に隣接して配置されている。したがって、コインエンベロープ上において対応して配置されている突起又は耳部を、切抜に加えて、又は切抜の代替として、レセプタクルによって回転方向に固定することが可能である。
【0037】
エンベロープ及び凹部の各々の切抜及び対応する突起は、ホルダにおけるコインエンベロープの回転を防止する目的を達成するために、様々な形態及び量をとることが可能である。単一の突起及び切抜を使用することが可能であるか、2、3、4、5、6、7、8、9個又はそれ以上を使用することが可能である。切抜及び突起は、第3の実施形態のように丸みを帯びているか、V字形状、半円形、又は長方形などの様々な他の形状をとることが可能である。一実施形態では、エンベロープは、1つ以上の平坦な縁を有するように構成されることが可能であり、それらは、凹部の対応する平坦な縁と位置合わせされている。エンベロープは略円形形状である必要はなく、八角形形状等の他の形状をとることが可能である。エンベロープと凹部との一方又は両方における切抜と突起との間の組み合わせを使用することが可能である。
【0038】
一実施形態において、第4の実施形態のエンベロープは、第1の実施形態の前部及び後部と共に使用されることが可能である。この構成では、エンベロープの突起は、ホルダの前部のレセプタクルによって回転可能に定位置に固定される。しかしながら、突起に対して対応する切抜がなければ、ホルダの前部及び後部は、突起の領域においてきれいに嵌合しない場合があるが、エンベロープは、外側から見たときに目立った間隙なしに、前部及び後部がそれらの周縁の周りにおいて効果的に一体にスナップ留めされるのに十分な薄さであり得る。
【0039】
図27は、複数のリブのうちの1つに沿って一方の側から他方の側に向かってスライスされたホルダの内部が見える断面図を示す。図示されている構造は、縮尺に応じておらず、ホルダの下部の各リブがホルダの上部の溝にどのように嵌合して紙ラベルを定位置に固定するかを機能的に示している。ホルダの上部の溝は、ホルダの上部の外側部分と、ホルダの上部の張出しと、ホルダの上部のラベル保持セクションとから形成されている。紙ラベルは、
図10に示されるようにラベル保持領域上に配置され、右側及び左側の各々のスロットを通して滑らせて、ホルダの上部の右側及び左側の各々における張出しの下に滑り込ませる。ホルダの前部及び後部が一体にスナップ留めされると、リブの各々は、ラベル固定領域においてホルダの上部の張出しに対してラベルの右縁又は左縁の一方の一部分を押しつけて、ラベルを定位置に固定し得る。
【0040】
特定の実施形態に関して主題を説明してきたが、本明細書に記載される様々な特徴及び態様を提供してもよいか、しなくてもよい他の実施形態が、本開示によって想定されると理解されるものとする。本明細書に記載される特定の実施形態は、例としてのみ開示され、特許された主題の範囲は、以下の特許請求の範囲によって定義される。特許請求の範囲において、一部分とは、何も含まないものよりも多く、物の全体までを含むものとする。
【国際調査報告】