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特表2024-522890キー付きの操縦可能なカテーテルデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】キー付きの操縦可能なカテーテルデバイス
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/092 20060101AFI20240614BHJP
【FI】
A61M25/092
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579561
(86)(22)【出願日】2022-06-24
(85)【翻訳文提出日】2024-02-20
(86)【国際出願番号】 US2022034961
(87)【国際公開番号】W WO2022272105
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】63/214,592
(32)【優先日】2021-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144417
【弁理士】
【氏名又は名称】堂垣 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147212
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ アール.ブラック
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA01
4C267AA32
4C267BB07
4C267BB10
4C267BB12
4C267BB40
4C267BB52
4C267CC08
(57)【要約】
本明細書では、操縦可能なカテーテルに関するデバイス、システム及び方法を開示する。操縦可能なカテーテル(100)は、第一の作動ライン、内側カテーテル(120)及び外側カテーテル(110)を含む。内側カテーテルは、長手方向に延在するキー溝を画定する外面を有する。外側カテーテルは、管腔と、外側カテーテル管腔内に半径方向内向きに突出する、長手方向に延在するスプラインとを画定する内面を有する。外側カテーテル管腔は内側カテーテルを受け入れるように動作可能であり、外側カテーテルのスプラインは内側カテーテルのキー溝と係合するように動作可能である。スプラインは第一の作動ラインを受け入れるように動作可能なスプライン管腔を画定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操縦可能なカテーテルであって、
第一の作動ラインと、
内側カテーテル近位端、内側カテーテル遠位端、長手方向に延在しているキー溝を画定する内側カテーテル外面、及び、内側カテーテル管腔を画定する内側カテーテル内面を有する内側カテーテルと、
外側カテーテル近位端、外側カテーテル遠位端、外側カテーテル外面、及び、外側カテーテル管腔及び長手方向に延在して外側カテーテル管腔内に半径方向内向きに突出するスプラインを画定する外側カテーテル内面を有する外側カテーテルと、
を含み、
前記外側カテーテル管腔は、前記内側カテーテルを受け入れるように動作可能であり、前記外側カテーテルの前記スプラインは、前記内側カテーテルのキー溝と係合するように動作可能であり、前記スプラインは、前記第一の作動ラインを受け入れるように動作可能なスプライン管腔を画定する、操縦可能なカテーテル。
【請求項2】
前記外側カテーテル遠位端に結合された外側カテーテル作動リングをさらに含み、前記第一の作動ラインは前記外側カテーテル作動リングに結合されている、請求項1記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項3】
第二の作動ラインをさらに含み、前記内側カテーテルは、前記内側カテーテル近位端から前記内側カテーテル遠位端まで内側カテーテル作動ライン管腔を画定し、それを通して前記第二の作動ラインを受け入れるように動作可能であり、前記第二の作動ラインは、前記内側カテーテル近位端から前記内側カテーテル遠位端まで延在しそしてそこに結合されている、請求項1又は2記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項4】
前記内側カテーテル遠位端に結合された内側カテーテル作動リングをさらに含み、前記第二の作動ラインは前記内側カテーテル作動リングに結合されている、請求項3記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項5】
前記スプライン及び前記キー溝のそれぞれは、前記操縦可能なカテーテルの中心軸と平行である、請求項1~4のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項6】
前記内側カテーテルは、前記内側カテーテルのキー溝を画定する少なくとも1つのロッキングカラーを含む、請求項1~5のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項7】
前記内側カテーテルは、前記内側カテーテル外面を画定する第一の長尺管状部材を含み、前記キー溝は、前記第一の長尺管状部材によって画定される、請求項1~6のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項8】
前記外側カテーテル内面は複数のスプラインをさらに画定し、前記内側カテーテル外面は複数のそれぞれのキー溝をさらに画定する、請求項1~7のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項9】
前記外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約180度離れて位置する2つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、内側カテーテル周囲上で180度離れて位置する2つのそれぞれのキー溝をさらに画定する、請求項1~8のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項10】
前記外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、内側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのそれぞれのキー溝をさらに画定する、請求項1~8のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項11】
前記外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約120度離れて位置する3つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、内側カテーテル周囲上で約120度離れて位置する3つのそれぞれのキー溝をさらに画定する、請求項1~8のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項12】
前記操縦可能なカテーテルは前記外側カテーテル遠位端又はその周囲で偏向可能領域を含み、そして、
前記キー溝は前記内側カテーテルの長さに沿って前記内側カテーテル遠位端に向かって延在し、前記外側カテーテルの前記偏向可能領域の近くを終端とする、請求項1~11のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項13】
前記内側カテーテルは、前記キー溝の長さに沿って前記外側カテーテル内に摺動可能に受け入れられる、請求項1~12のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項14】
前記外側カテーテル内面と前記内側カテーテル外面との間に止血シールをさらに含む、請求項1~13のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項15】
操縦可能なカテーテルであって、
近位部分及び遠位部分を有する第一の作動ラインと、
内側カテーテル近位端及び内側カテーテル遠位端、及び、内側カテーテル外面及び内側カテーテル管腔を画定する内側カテーテル内面を有する第一の長尺管状部材を画定する、内側カテーテルと、
キー溝を含み、前記内側カテーテルに結合されたキー付きロッキングカラーと、
外側カテーテル近位端、外側カテーテル遠位端、外側カテーテル外面、及び、外側カテーテル管腔及び長手方向に延在して前記外側カテーテル管腔内に半径方向内向きに突出するスプラインを画定する外側カテーテル内面を有する外側カテーテルと、
を含み、
前記外側カテーテル管腔は、前記内側カテーテルを受け入れるように動作可能であり、前記外側カテーテルのスプラインは、前記内側カテーテルのキー溝と係合するように動作可能であり、前記スプラインは、前記第一の作動ラインを受け入れるように動作可能なスプライン管腔を画定し、前記第一の作動ラインは前記外側カテーテルに沿って延在し、前記第一の作動ラインの遠位部分は前記外側カテーテル遠位端の近くに結合されている、操縦可能なカテーテル。
【請求項16】
前記キー付きロッキングカラーは、前記内側カテーテルの前記第一の長尺管状部材と一体的に形成されている、請求項15記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項17】
前記キー付きロッキングカラーは、前記内側カテーテルの外径を超えて半径方向に広がっている、請求項15又は16記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項18】
前記キー付きロッキングカラーの長さは、前記内側カテーテルの長さよりも短い、請求項15~17のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項19】
前記外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約180度離れて位置する2つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、内側カテーテル周囲上で約180度離れて位置する2つのそれぞれのキー溝をさらに画定する、請求項15~18のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項20】
前記外側カテーテル内面は、前記外側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、前記内側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのそれぞれのキー溝をさらに画定する、請求項19記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項21】
患者を治療する方法であって、
請求項1~20のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテルを入手すること、
外側カテーテルを体腔内に前進させること、
内側カテーテルを外側カテーテル内に前進させ、それによってスプラインをキー溝に係合させること、及び、
第一の作動ラインを作動させ、それによって外側カテーテル遠位端での移動を引き起こすこと、
を含む、方法。
【請求項22】
前記操縦可能なカテーテルは、前記外側カテーテル近位端にハンドルをさらに含み、前記ハンドルの作動が前記第一の作動ラインの作動を引き起こすように、前記ハンドルは前記第一の作動ラインに動作可能に結合されており、前記第一の作動ラインを作動させることは前記ハンドルの少なくとも1つの作動を実行することを含む、請求項21記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年6月24日に出願された仮出願第63/214,592号の利益を主張し、その全体があらゆる目的で参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
分野
本開示は、一般に、医療装置、システム及び方法に関する。 より具体的には、本開示は、操縦可能なカテーテルが関与する装置、システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
カテーテルは、体の血管、体腔又は導管に挿入され、体外に延在する部分を利用して操作されうる管状メディカルデバイスである。典型的に、カテーテルは比較的薄く、可撓性があるため、非直線的な経路に沿った前進及び後退が容易になる。カテーテルは、典型的に、合成プラスチック材料で作られた長尺可撓性チューブを使用する。カテーテルは、診断デバイス及び/又は治療デバイスの体内での位置決めを含む、幅広い目的に使用されうる。例えば、カテーテルは、内部撮像デバイスの位置決め、インプラント可能なデバイス(例えば、ステント、ステントグラフト、大静脈フィルタ)の展開、及び/又はエネルギーのデリバリー(例えば、アブレーションカテーテル)に使用されうる。カテーテルチューブの望ましい特性としては、カテーテルの近位端から遠位端へ力を伝達する能力が挙げられる。また、カテーテルは、体腔内の曲がりくねった経路をキンクすることなくナビゲートできるように可撓性であることが望ましい。また、カテーテルは、特定の処置に必要なトルクが加えられている間の体腔内でのデバイスの操作に耐えられるように頑丈であることも望ましい。
【0004】
操縦可能な機構は、様々な低侵襲外科処置におけるカテーテルデリバリー及びナビゲーションに広く利用可能である。これらは、曲がりくねった解剖学的構造を通してカテーテル又はペースメーカーリードなどの他のデバイスをデリバリーし又は押し込み、又は、動脈又は静脈の入り口の位置を特定するために使用できる。典型的な操縦機構には、カテーテル先端の遠位端に接続され、カテーテルの近位端で作動可能なプルワイヤの使用が関与する。この構成により、プルワイヤに加えられる張力に応答してカテーテルの先端が比例して曲がることができる。プルワイヤに張力をかけることにより、カテーテルは、プルワイヤが通過するそれぞれの管腔に応じて、様々な複雑な曲線を取ることができる。多くの場合に、これらのプルワイヤは専用管腔内に配置され、製造の複雑さが増大する(例えば、カテーテルの長さに沿った管腔の公差を維持するなど)。この理由と、少なくとも操縦機構の関連構成要素を収容するために追加のスペース(例えば、ハンドル内及びカテーテルの直径全体にわたって)が必要となるため、製造コストが高くなることが多い。同様に、そのようなプルワイヤを使用するカテーテルの先端は単一平面内でのみ偏向することができ、これにより、多くの所望の治療部位に到達する際のこのタイプのカテーテルの有効性が制限される。
【0005】
操縦可能なカテーテルの使用から恩恵を受ける低侵襲処置としては、とりわけ、経カテーテル僧帽弁修復/置換(TMVR)及び経カテーテル僧帽索修復/置換(TMCR)が挙げられる。僧帽弁は心臓の左側にある心腔間の血流を制御し、酸素を含んだ血液を体に送り出す。僧帽弁には、狭窄(腔管閉塞)又は漏出(逆流)という2つの主な問題が発生する可能性がある。その結果、僧帽弁を通る異常な血流により心臓の働きが過剰になり、最終的に心不全につながる。TMVR及びTMCRは、僧帽弁狭窄、逆流又はその2つの幾分かの混合状態を治療するための低侵襲オプションを提供する。これらの処置では、典型的に、複数の平面内での移動を必要とする複雑なナビゲーションを通じて僧帽弁にアクセスする複数のカテーテルが関与する。例えば、僧帽弁にアクセスするには、外側カテーテルを大腿静脈の穿刺からイントロデューサ上をたどらせ、下大静脈を通って右心房内に到達させることができる。外側カテーテルは、心房中隔の窩を通して穿刺され、次いで、窩を通して進められ、遠位端が僧帽弁の上を向くように湾曲されうる。僧帽弁上の遠位端の位置決めは、イントロデューサが後退したときに外側カテーテルが形状設定位置をとるように外側カテーテルを形状設定することによって、及び/又は、面内偏向及び面外偏向を使用して所望の位置に外側カテーテルを操縦することによって達成されうる。これらの偏向は、キー溝と対応するキーを使用して入れ子になったカテーテルを回転方向に拘束することで容易に行うことができ、キー溝と対応するキーは両方とも、入れ子になったカテーテル間の回転関係を維持するのに十分に剛性であるべきである。このアプローチは単に一例として機能し、頸静脈、大腿動脈、ポートアクセス又は直接アクセスを介してアクセスするなどの他のアプローチも使用できることが理解できる。
【0006】
費用対効果を高め、製造を容易にするために、操縦可能なカテーテルは、ポリマー押出成形品の使用を伴うことが多い。上述したように、プルワイヤを含む操縦可能なシステムは、プルワイヤごとに別個の管腔を必要とし、回転拘束のためにキー溝を使用することがある。ポリマー押出成形品は大量生産できるが、特にキー溝又はカテーテル内に形成されたキーなど、カテーテルの測定可能な部分に沿って延びる形状に関しては、製造にばらつきが生じるという欠点がある。ポリマー押出成形品、及びキー溝又はキーの延長部分の変動は、ポリマー押出成形品の長さが増加するにつれて増加する。この変動により、カテーテルの操作及び全体的な信頼性において不必要な妥協が生じる可能性がある。
【発明の概要】
【0007】
要旨
本開示は、多平面ステアリング及びキー付き構成を備えたカテーテルが関与する、改良された装置、システム及び方法を提供する。とりわけ、本開示の実施形態は、キー付きプロファイルを有する外側シースと、対になる内側シースとを有する入れ子式カテーテルを含む。このような実施形態は、操縦可能なシース及びカテーテルならびに操縦不可能なシース及びカテーテルに有用であり、幾つかの利点を提供する。例えば、そのような実施形態は、より従来の方法と比較して、カテーテルの測定可能な長さに沿って延びる構造的特徴(例えば、スプライン、キー溝など)などのより均一な構造的特徴を保証する比較的単純な構造を採用する。さらに、操縦可能なカテーテルとして使用されるときに、本開示は、駆動機構の構成要素(例えば、スプライン内に配置された入れ子式作動ライン又はプルワイヤ)を使用して、追加の構成要素を必要とせずに、望ましい箇所、例えば、キー溝と係合するスプラインの間での機械的強度を提供することができる。所望ならば、本開示の範囲から逸脱することなく、スプライン、キー溝、又はその両方内に入れ子になった追加の構成要素を追加することによって、この機械的強度をさらに高めることができる。別の例において、単一の連続的なカテーテルライナーを採用する実施形態は、カテーテルの内腔内の空気又は流体が、そのような流体又は空気と接触することが意図されていない構成要素を有するカテーテルの他の部分に不都合に逃げないようにすることができる。このようにして、これらの構成要素(作動ラインなど)の劣化及び動作の低下を防ぐことができる。
【0008】
1つの例(「例1」)によれば、操縦可能なカテーテルは、第一の作動ライン、内側カテーテル及び外側カテーテルを含む。内側カテーテルは、内側カテーテル近位端、内側カテーテル遠位端、長手方向に延在しているキー溝を場合により画定する内側カテーテル外面、及び、内側カテーテル管腔を画定する内側カテーテル内面を有する。外側カテーテルは、外側カテーテル近位端、外側カテーテル遠位端、外側カテーテル外面、及び外側カテーテル管腔及びスプラインを場合により画定する外側カテーテル内面を有する。スプラインは長手方向に延在し、場合により、外側カテーテル管腔内に半径方向内向きに突出する。外側カテーテル管腔は内側カテーテルを受け入れるように動作可能であり、外側カテーテルのスプラインは内側カテーテルのキー溝と係合するように動作可能である。スプラインは、第一の作動ラインを受け入れるように動作可能なスプライン管腔を画定する。
【0009】
例1に加えて、別の例(「例2」)によれば、前記操縦可能なカテーテルは、外側カテーテル遠位端に結合された外側カテーテル作動リングをさらに含む。第一の作動ラインは外側カテーテル作動リングに結合される。
【0010】
例1又は例2に加えて、別の例(「例3」)によれば、前記操縦可能なカテーテルは、第二の作動ラインをさらに含み、ここで、前記内側カテーテルは、前記内側カテーテル近位端から前記内側カテーテル遠位端まで内側カテーテル作動ライン管腔を画定し、そこを通して前記第二の作動ラインを受け入れるように動作可能である。第二の作動ラインは、内側カテーテル近位端から内側カテーテル遠位端まで延在し、そこに結合される。
【0011】
例3に加えて、別の例(「例4」)によれば、操縦可能装置は、前記内側カテーテル遠位端に結合された内側カテーテル作動リングをさらに含む。第二の作動ラインは、前記内側カテーテル作動リングに結合される。
【0012】
例1~4のいずれか1つに加えて、別の例(「例5」)によれば、前記スプライン及び前記キー溝のそれぞれは、前記操縦可能なカテーテルの中心軸と平行である。
【0013】
例1~5のいずれか1つに加えて、別の例(「例6」)によれば、前記内側カテーテルは、前記内側カテーテルのキー溝を画定する少なくとも1つのロッキングカラーを含む。
【0014】
例1~6のいずれか1つに加えて、別の例(「例7」)によれば、前記内側カテーテルは、前記内側カテーテル外面を画定する第一の長尺管状部材を含み、前記キー溝は、前記第一の長尺管状部材によって画定される。
【0015】
例1~7のいずれか1つに加えて、別の例(「例8」)によれば、前記外側カテーテル内面は複数のスプラインをさらに画定し、前記内側カテーテル外面は複数のそれぞれのキー溝をさらに画定する。
【0016】
例1~8に加えて、別の例(「例9」)によれば、前記外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約180度離れて位置する2つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、内側カテーテル周囲上で180度離れて位置する2つのそれぞれのキー溝を画定する。
【0017】
例1~8のいずれか1つに加えて、別の例(「例10」)によれば、前記外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、内側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのそれぞれのキー溝を画定する。
【0018】
例1~8のいずれか1つに加えて、別の例(「例11」)によれば、前記外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約120度離れて位置する3つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、内側カテーテル周囲上で約120度離れて位置する3つのそれぞれのキー溝を画定する。
【0019】
例1~11のいずれか1つに加えて、別の例(「例12」)によれば、前記操縦可能なカテーテルは、前記外側カテーテル遠位端又はその周囲に偏向可能領域を含み、前記キー溝は前記内側カテーテルの長さに沿って、前記内側カテーテル遠位端に向かって延在し、そして前記外側カテーテルの偏向可能領域の近くを終端とする。
【0020】
例1~12のいずれか1つに加えて、別の例(「例13」)によれば、前記内側カテーテルは、前記キー溝の長さに沿って前記外側カテーテル内に摺動可能に受け入れられる。
【0021】
例1~13のいずれか1つに加えて、別の例(「例14」)によれば、前記操縦可能なカテーテルは、前記外側カテーテル内面と前記内側カテーテル外面との間に止血シールを含む。
【0022】
別の例(「例15」)によれば、操縦可能なカテーテルは、第一の作動ライン、内側カテーテル、外側カテーテル、及び、場合により、キー付きロッキングカラーを含む。第一の作動ラインは近位部分と遠位部分とを有する。内側カテーテルは、内側カテーテル近位端及び内側カテーテル遠位端、ならびに、内側カテーテル外面及び内側カテーテル管腔を画定する内側カテーテル内面を有する、第一の長尺管状部材を画定する。キー付きロッキングカラーは、場合により、キー溝を含み、内側カテーテルに結合される。外側カテーテルは、外側カテーテル近位端及び外側カテーテル遠位端、ならびに、外側カテーテル外面及び外側カテーテル管腔を画定する外側カテーテル内面を有する、第二の長尺管状部材を画定し、外側カテーテル内面はスプラインを画定する。スプラインは、場合により、長手方向に延在し、場合により、外側カテーテル管腔内に半径方向内向きに突出する。外側カテーテル管腔は、それを通して内側カテーテルを受け入れるように動作可能であり、スプラインはキー溝と係合する。スプラインは、第一の作動ラインを摺動可能に受け入れるスプライン管腔を画定する。第一の作動ラインは、場合により、外側カテーテルに沿って延在し、第一の作動ラインの遠位部分は、場合により、外側カテーテルの遠位端の近くで結合される。
【0023】
例15に加えて、別の例(「例16」)によれば、前記キー付きロッキングカラーは、前記内側カテーテルの第一の長尺管状部材と一体的に形成される。
【0024】
例15又は16に加えて、別の例(「例17」)によれば、前記キー付きロッキングカラーは、前記内側カテーテルの外径を超えて半径方向に延在している。
【0025】
例15~17のいずれか1つに加えて、別の例(「例18」)によれば、前記キー付きロッキングカラーの長さは、前記内側カテーテルの長さより短い。
【0026】
例15~18のいずれか1つに加えて、別の例(「例19」)によれば、前記外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約180度離れて位置する2つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、内側カテーテル周囲上で約180度離れて位置する2つのそれぞれのキー溝を画定する。
【0027】
例15~19のいずれか1つに加えて、別の例(「例20」)によれば、前記外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、内側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのそれぞれのキー溝を画定する。
【0028】
別の例(「例21」)によれば、患者を治療する方法である。この方法は、例1~20のいずれか1つに関連する操縦可能なカテーテルを含む、本明細書の他の場所に開示されるものと同様の操縦可能なカテーテルを入手することを場合により含む。この方法は、外側カテーテルを体腔内に前進させることを含む。この方法は、内側カテーテルを外側カテーテル内に前進させ、それによってスプラインをキー溝と係合させることを含む。この方法は、場合により、第一の作動ラインを作動させて、それによって外側カテーテルの遠位端に移動を引き起こすことを含む。
【0029】
例21に加えて、別の例(「例22」)によれば、前記操縦可能なカテーテルは、前記外側カテーテル近位端にハンドルをさらに含む。ハンドルは、ハンドルの作動により第一の作動ラインが作動するように、第一の作動ラインに動作可能に結合される。第一の作動ラインを作動させることは、場合により、ハンドルの少なくとも1つの作動を実行することを含む。
【0030】
前述の例は単なる実施例であり、本開示によって別途提供される本発明の概念の範囲を限定したり又は狭めたりするように解釈されるべきではない。複数の例が開示されているが、さらに他の実施形態は、例示的な例を示し説明する以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。したがって、図面及び詳細な説明は、本質的に制限的なものではなく、本質的に例示的なものとして考えられるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図面の簡単な説明
添付図面は、本開示のさらなる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれてその一部を構成し、実施形態を示し、記載とともに本開示の原理を説明するのに役立つ。
【0032】
図1図1は、1つの実施形態によるカテーテルシステムの斜視図である。
【0033】
図2A図2Aは、1つの実施形態によるカテーテルシステムの外側カテーテルの側面図である。
【0034】
図2B図2Bは、1つの実施形態によるカテーテルシステムを形成するためのキー付きマンドレルの側面図である。
【0035】
図2C図2Cは、1つの実施形態による図2Aの断面C-Cの側面図である。
【0036】
図2D図2Dは、1つの実施形態による図2AのA-A断面の側面図である。
【0037】
図2E図2Eは、1つの実施形態によるカテーテルシステム用の内側カテーテルの側面図である。
【0038】
図3図3は、1つの実施形態によるカテーテルシステム用のキー付きロッキングカラーを備えた内側カテーテルの側面図である。
【0039】
図4図4は、1つの実施形態による患者を治療する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
詳細な説明
定義と用語
本開示は、限定的に読まれることを意図したものではない。例えば、本出願で使用される用語は、その分野の専門家がそのような用語に帰する意味の関係で広く読まれるべきである。
【0041】
不正確さの用語に関して、「約」及び「およそ」という用語は、記載された測定値を含む測定値、及び記載された測定値に合理的に近い任意の測定値も含む測定値を指すために互換的に使用されうる。記載された測定値に合理的に近い測定値は、関連技術の当業者によって理解され容易に確認されるように、記載された測定値から合理的に小さな量だけ逸脱している。このような逸脱は、測定誤差、測定及び/又は製造装置の校正の違い、測定値の読み取り及び/又は設定における人的エラー、他の構成要素に関連する測定値の違いを考慮した性能及び/又は構造パラメータを最適化するために行われた微調整、特定の実装シナリオ、人又は機械による対象物の不正確な調整及び/又は操作などに起因する可能性がある。関連技術の当業者がそのような合理的に小さな差異の値を容易に確認できないと判断された場合には、「約」及び「およそ」という用語は、記載された値のプラス又はマイナス10%を意味すると理解できる。
【0042】
「操縦可能」とは、操縦可能セグメントの近位側のカテーテルの部分に対する、操縦可能セグメントの遠位側のカテーテルの部分の配向をある角度で方向付ける能力として定義される。「操縦」は、操縦可能セグメントの近位側のカテーテルの部分に対する、操縦可能セグメントの遠位側のカテーテルの部分の配向をある角度で方向付けるために利用されうる任意の既知の操縦方法を含むことができ、複数の操縦可能セグメントを利用する方法を含む。このような方法としては、限定するわけではないが、プルワイヤ及び/又はプッシュワイヤ、液圧ライン、エアライン、磁気結合又は電気導体を含む様々な手段による力の伝達を伴う、力の遠隔適用(例えば、電気(例えば、有線又は無線)、機械、液圧、空気圧、磁気など)の使用を挙げることでき、限定するわけではないが、プッシュワイヤ及び/又はプルワイヤ、フィラメント、チューブ及び/又はケーブルの操作による伝達が挙げられる。さらに、カテーテル本体は、カテーテル本体の他のセグメントとは異なる可撓性又は圧縮特性を有するセグメントを有するように構築されうる。内側管状体及び外側管状体を有する実施形態において、外側管状体は、操縦可能セグメントの遠位端に固定され、ハンドルの操縦コントロールへの取り付け部まで外側管状壁の1つ以上の管腔を通って延在する、プッシュ/プルワイヤを備えた1つ以上の操縦可能セグメントを有することができる。外側管状体を操縦すると、内側管状体も同様に操縦することができる。変形例において、内側管状体が操縦可能であることができ、内側管状体を操縦すると、外側管状体も同様に操縦することができる。
【0043】
様々な実施形態の説明
当業者は、本開示の様々な態様が、意図された機能を発揮するように構成された任意の数の方法及び装置によって実現できることを容易に理解するであろう。また、本明細書で参照される添付の図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではなく、本開示の様々な態様を説明するために誇張されていることがあり、その点において、図面は限定的なものとして解釈されるべきではないことにも留意されたい。
【0044】
図1は、本開示の実施形態によるカテーテルシステム100を示す。この図を参照すると、カテーテルシステム100の実施形態は複数のカテーテルを含む。カテーテルシステム100は、外側カテーテル近位端114と、外側カテーテル遠位端116と、それを通る外側カテーテル管腔118とを有する外側カテーテル110、及び、内側カテーテル近位端124と、内側カテーテル遠位端126と、それを通る内側カテーテル管腔128とを有する内側カテーテル120を含む。図示のように、内側カテーテル120は、外側カテーテル管腔118内に同軸上に配置されている。外側カテーテル遠位端116、内側カテーテル遠位端126又はその両方は、典型的に、例えば、血管腔などの体内腔を通って、体腔を通過することができるようなサイズになっている。外側カテーテル管腔118は、内側カテーテル120が通過できるようなサイズになっている。内側カテーテル管腔128は、様々なデバイスが通過できるようなサイズになっている。
【0045】
外側カテーテル110、内側カテーテル120又はその両方は、外側カテーテル遠位端116、内側カテーテル遠位端126、又はその両方を所望の方向に位置決めするための操縦機構を有しており、その実施形態については後で詳細に説明する。外側カテーテル110及び内側カテーテル120は、独立して操縦可能であることができる(例えば、外側カテーテル110が第一の方向に操縦可能であることができ、内側カテーテル120が第一の方向とは異なる第二の方向に操縦可能であることができるように)。外側カテーテル110と内側カテーテル120は一緒になって単一方向に複合曲率を形成することができる。次に、ツールは、外側カテーテル110及び内側カテーテル120を通って、複合曲線を通って、その標的に向かう所望の方向に向かって前進されうる。外側カテーテル110及び内側カテーテル120の操縦は、1つ以上の操縦機構の作動によって達成されうる。操縦機構の作動は、典型的に、外側カテーテル110及び内側カテーテル120のそれぞれに接続されたハンドル150上に配置されるアクチュエータを使用して達成される。
【0046】
実施形態において、カテーテルは、操縦可能であることに加えて、形状設定されうる。形状設定には、使用前にカテーテルに特定の曲率を設定することを含む(例えば、熱又は形状記憶合金によって)。カテーテルは一般に可撓性であるため、ガイドワイヤ又は他のイントロデューサにカテーテルを装填すると、イントロデューサが造形領域を通って進むにつれて、形状設定されたカテーテルが真っ直ぐになる。患者の体内の所望の位置に配置された後に、イントロデューサは除去され、カテーテルは設定形状に戻ることができる。前述したように、例えば形状設定又は操縦によって、外側カテーテル110及び内側カテーテル120に曲率を形成することができる。より高度な制御と可能な様々な曲率を提供するために、操縦機構を使用して曲率を作成し、カテーテルを位置決めすることができる。幾つかの実施形態において、操縦機構は、カテーテルの壁内に作動ライン(例えば、ケーブル又はプルワイヤ)を含む。
【0047】
以下でさらに詳細に説明するように、外側カテーテル110は、外側カテーテル110の壁内で長手方向に延在している管腔内に摺動可能に受け入れられる作動ライン(例えば、ケーブル又はプルワイヤ、図示せず)を含むことができる。実施形態において、カテーテルの壁内の管腔への入口は、外側カテーテル外面111と一致していてもよい。ほぼ近位方向に張力を加えることで、作動ラインにより、矢印142で示されるように、外側カテーテル遠位端116を第一の作動ライン(図示せず)の方向に湾曲させる。カテーテルの反対側に第二の作動ライン(図示せず)を設けると、同様に、その作動ラインに張力がかかると、矢印144で示されるように、外側カテーテル遠位端116を反対方向に湾曲させる。この配置により、遠位端を反対方向に操縦できるようになり、操作中に曲率を修正又は調整できるようになる。例えば、1つの作動ラインに張力を加えて湾曲を作成した場合に、対応する作動ラインに対する張力を軽減することと、正反対の作動ラインに張力を加えるという組み合わせによって、湾曲を軽減することができる。矢印142、144、146、148によって示される少なくとも4つの方向への遠位端の湾曲を可能にする作動ライン(例えば、外側カテーテル110の周囲で等間隔に配置された4本のプルワイヤ)の組み合わせが存在する。これらの矢印が内側カテーテル120にも関することが理解できる。例えば、内側カテーテル120内の作動ラインは、内側カテーテル120及び作動ラインの第二の曲線を作成することができる。
【0048】
このような作動ライン及び関連する管腔は、いかなる構成(例えば、単一又は対、対称又は非対称など)で配置してもよく、また、いずれの数の作動ライン(例えば、1、2、3、4など)を使用してもよい。このような構成により、あらゆる方向及び様々な軸及び平面の周りでの湾曲が可能になる。作動ラインは、接着、結束、はんだ付け、ポッティングなどの適切な方法によって、カテーテルの長さに沿った任意の位置に固定できる。作動ラインに張力がかかると、作動ラインの取り付け点から近位方向に向かって湾曲が形成される。したがって、作動ラインの取り付け点の位置に応じて、カテーテルの長さ全体にわたって湾曲が形成されうる。構成において、作動ラインは、以下でさらに説明するように、カテーテルの遠位端の近くに取り付けられ、場合により、外側カテーテル110に埋め込まれた作動リングに取り付けられる。幾つかのそのような実施形態において、第二のセットの作動ラインは、カテーテルにおける異なる位置に埋め込まれた別の作動リングに結合されうる。さらに、用途に応じて、作動ラインを収容する管腔は直線であっても、又は湾曲していてもよい。
【0049】
図示の矢印は、患者の僧帽弁にアクセスする際に有用であることができるカテーテルシステム100の関節位置に対応する。例えば、僧帽弁にアクセスするためにカテーテルシステム100を使用する方法において、僧帽弁にアクセスするために、外側カテーテル110を患者の血管系の穿刺部から患者の心臓まで(例えば、大腿静脈に入り、下大静脈を通って右心房へ)、イントロデューサ(例えば、拡張器又はガイドワイヤ)上を追跡することができる。次いで、外側カテーテル110は、心房中隔の窩を通して穿刺され、次いで、窩を通して進められ、遠位端が僧帽弁の上を向くように第一の曲線によって湾曲されうる。僧帽弁上における外側カテーテル遠位端116の位置決めは、外側カテーテル110の形状設定によって達成でき、外側カテーテル110は、拡張器及びガイドワイヤが後退されるときに、及び/又は外側カテーテル110を所望の位置に操縦することによってこの位置をとる。このアプローチは単に一例として機能し、頸静脈、大腿動脈、ポートアクセス又は直接アクセスによってアクセスするなどの他のアプローチも使用できることが理解される。
【0050】
実施形態において、操縦可能なカテーテルは、内側カテーテル遠位端126又はその周囲に偏向可能部材105を含むことができ、キー溝は、内側カテーテル120の長さに沿って内側カテーテル遠位端126に向かって延在し、外側カテーテル110の偏向可能部材105の近くを終端とすることができる。図1は、そのような偏向可能部材105を含むカテーテルシステム100の実施形態を示す。前述したように、カテーテルは可撓性であり、挿入される体内の血管の輪郭に沿って曲がることができる。偏向可能部材105は、カテーテルシステム100の内側カテーテル遠位端126に配置されうる。カテーテルシステム100は、外側カテーテル近位端114、内側カテーテル近位端124又はその両方に配置されうるハンドル150を含む。偏向可能部材105が患者の体内に挿入される処置中に、ハンドル150及びカテーテルシステム100の一部は体外に残される。カテーテルシステム100のユーザ(例えば、医師、技師、介入医)は、カテーテルシステム100の位置及び様々な機能を制御することができる。例えば、ユーザは、ハンドル150を保持し、その一部を操作して、偏向可能部材105の偏向を制御することができる。この点に関して、偏向可能部材105は選択的に偏向可能であることができる。ハンドル150及びその操作可能部分は、ハンドル150に対するハンドル150の操作可能部分が維持され、それによって偏向可能部材105の選択された偏向を維持できるように構成されうる。このような位置の維持は、例えば、摩擦(例えば、ハンドル150の摺動部分と静止部分との間の摩擦)、戻り止め及び/又は任意の他の適切な手段によって、少なくとも部分的に達成されうる。カテーテルシステム100は、引くことによって(例えば、ハンドル150を引くことによって)体から取り除くことができる。さらに、ユーザは、介入デバイス入口を通して介入デバイス(例えば、診断デバイス及び/又は治療デバイス)を挿入することができる。次に、ユーザは、カテーテルシステム100を通して介入デバイスを供給して、介入デバイスをカテーテルシステム100の内側カテーテル遠位端126に移動させることができる。例えば、画像プロセッサと偏向可能部材との間の電気的相互接続は、電子ポートを介して、そしてカテーテルシステム100を介して配線されうる。
【0051】
図2A~2Eは、本開示の第一の実施形態によるカテーテルシステム100の外側カテーテル110及び内側カテーテル120の様々な図を示す。図2Aは、カテーテルシステム100の外側カテーテル110の側面図を示す。図2Bは、カテーテルシステム100を形成するためのキー付きマンドレル200の側面図を示す。図2Cは、図2AのセクションC-Cの側面図を示す。図2Dは、図2AのセクションA-Aの側面図を示す。図2Eは、カテーテルシステム100の内側カテーテル120の側面図を示す。本開示全体にわたるテーマとなるように、実施形態において、1つのカテーテル(例えば、外側カテーテル)に関して論じた1つ以上の特徴は、別のカテーテル(例えば、内側カテーテル)に含まれることができる。
【0052】
図2A~2Eに示されるシステムは、システムの様々な特徴の例として提供されており、これらの図示された特徴の組み合わせは明らかに本発明の範囲内であるが、その例及びその図は、本明細書で提供される発明の概念が、より少ない特徴、追加の特徴、又は図2A~2Eに示されるそれらの特徴の1つ以上に対する代替の特徴から限定されることを示唆するものではない。例えば、様々な実施形態において、図2A~2Eに示されるシステムの構成要素及び/又は特性は、図1又は図3を参照して説明した他の構成要素及び/又は特性を含むことができる。逆も同様であることを理解されたい。図2A~2Eに示される1つ以上の構成要素は、図1又は図3に示される構成要素に加えて、又はその代替として使用されうる。例えば、図2A~2Eに示されるシステムの構成要素及び/又は特性は、図3に示される他のデバイスの構成要素及び/又は特性と関連して使用されうる。
【0053】
本開示の第一の実施形態において、操縦可能なカテーテルは、第一の作動ライン201、内側カテーテル120及び外側カテーテル110を含むことができる。操縦可能なカテーテルは、本明細書に示されているとおりのカテーテルシステム100を含む、本明細書の他の場所で開示されるカテーテルシステムと同様であることができる。第一の作動ライン201は、例えば、ケーブル又はプルワイヤであることができる。内側カテーテル120は、内側カテーテル近位端124、内側カテーテル遠位端126、長手方向に延在するキー溝222を画定する内側カテーテル外面121、及び、内側カテーテル管腔128を画定する内側カテーテル内面223を有することができる。外側カテーテル110は、外側カテーテル近位端114、外側カテーテル遠位端116、外側カテーテル外面111、及び、外側カテーテル管腔118及びスプライン212を画定する外側カテーテル内面213を有することができる。スプライン212は、長手方向に延在し、外側カテーテル管腔118内に半径方向内向きに突出していることができる。外側カテーテル管腔118は内側カテーテル120を受け入れるように動作可能であることができ、外側カテーテル110のスプライン212は内側カテーテル120のキー溝222と係合するように動作可能である。
【0054】
スプライン212は、第一の作動ライン201を受け入れる(例えば、摺動可能に受け入れる)ように動作可能なスプライン管腔119を画定することができる。第一の作動ライン201をスプライン212内に配置することにより、磨耗及びトルクに耐えるための追加の機械的支持を提供することができる。追加の比較的に高いデュロメータ材料モノフィラメント又はマンドレルをこのスプライン212内に配置し、第一の作動ライン201の周囲に配置して、スプライン212をより堅牢にする(例えば、その機械的強度を高める)ことができる。さらに、追加の機械的支持のために、編組又はコイルで強化されたライナーをスプライン212に(例えば、スプライン管腔119を形成するために)使用することができる。第一の作動ライン201に加えて、スプライン管腔119は、流体(例えば、造影媒体又は希釈剤)を移送する能力、電気ワイヤ又はリードを受け入れる能力(例えば、ツール操作、圧力測定など)など、本開示の範囲から逸脱することなく、任意の組み合わせで、作業管腔として他の様々な機能を提供しうることに留意されたい。同様に、本開示は、本開示の範囲から逸脱することなく、第一の作動ライン201又は任意の他の作動ラインを受け入れるスプライン管腔119とは別に、1つ以上のそのような作業管腔を含むことができる。
【0055】
内側カテーテル120と外側カテーテル110との間の相対運動は、両者が長手方向に自由に摺動可能であるが、回転方向に拘束される(例えば、スプライン212とキー溝222の組み合わせによって)ようなものであることができる。スプライン212は、これらの拘束に寄与することができる。例えば、外側カテーテル110の長さに沿った点又はその周囲で、外側カテーテル内面213は、輪郭のある内径(例えば、スプライン212を有する内径)から滑らかな直径に移行しうる。このような実施形態は、外側カテーテル近位端114又はその周囲から外側カテーテル遠位端116に向かって延在し、外側カテーテル遠位端116の間近で終端となるスプライン212を含む。この移行は、外側カテーテル110に沿った任意の長さで起こりうる。実施形態において、この移行は、カテーテルの偏向可能部材105(上でさらに説明)への移行で生じる。外側カテーテル内面213の移行は、キー溝222がもはやスプライン212によって案内されないため、内側カテーテル120に機械的ハードストップを有利に提供することができる。追加的に又は代替的に、外側カテーテル内面213の移行は、有利には、(例えば、従来のカテーテルティッピング技術を介して)傾斜されうる遠位面での幾何形状を提供することができる。
【0056】
実施形態において、内側カテーテル120は、キー溝222の長さに沿って外側カテーテル110内に摺動可能に受け入れられることができる。実施形態において、スプライン212及びキー溝222のそれぞれは、操縦可能なカテーテルの中心軸と平行であることができる。実施形態において、内側カテーテル120は、内側カテーテル外面121を画定する第一の長尺管状部材227を含むことができる。そのような実施形態において、キー溝222は、第一の長尺管状部材227によって画定されうる。例えば、キー溝222の長さは、内側カテーテル近位端124から内側カテーテル遠位端126に向かって延在していることができる。他の例において、キー溝222の長さは、内側カテーテル近位端124から内側カテーテル遠位端126に向かって延在し、内側カテーテル遠位端126の間近(例えば、内側カテーテル120のコイル状又は編組部分の前)を終端とすることができる。あるいは、キー溝222は、内側カテーテル遠位端126から内側カテーテル近位端124に向かって延在し、内側カテーテル近位端の間近を終端とすることができる。幾つかの実施形態において、キー溝222は、内側カテーテル近位端124及び内側カテーテル遠位端126の両方の間近を終端とするように、内側カテーテル120の長さに沿って中間で延在することができる。いずれの場合にも、キー溝222の長さ(及び深さなどの他の寸法)は、内側カテーテル120がキー溝222の長さに沿って外側カテーテル110内に(例えば、スプライン212で)摺動可能に受け入れられた状態を維持するかぎり、これらの例の間で様々であることができる。
【0057】
外側カテーテル内面213の周囲に複数のスプライン212を離間配置することにより、バランスの取れた適合が提供され、外側カテーテル110内での内側カテーテル120の配向が確保されうる。その点で、外側カテーテル内面213は複数のスプライン212を画定することができ、そして、内側カテーテル外面121は複数のそれぞれのキー溝222を画定することができる。任意の数(例えば、1、2、3、4など)のスプライン212又はキー溝222を使用することができる。実施形態において、外側カテーテル内面213は、外側カテーテル周囲上で約180度離れて位置する2つのスプライン212を画定することができ、内側カテーテル外面121は、内側カテーテル周囲上で180度離れて位置する2つのそれぞれのキー溝222を画定することができる。バランスの取れた適合を提供しながら、このような2つのスプライン212だけで、内側カテーテル120が2つの配向(例えば、中心軸の周りに0度回転した第一の配向と、中心軸の周りに180度回転した第二の配向)で外側カテーテル110内に適合することを可能にすることができる。したがって、幾つかの実施形態において、1つのそのような配向を可能にするだけのために、3つ以上のスプライン212を使用しうる。例えば、実施形態において、外側カテーテル内面213は、外側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのスプライン212を画定することができ、内側カテーテル外面121は、内側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのそれぞれのキー溝222を画定することができる。実施形態において、外側カテーテル内面213は、外側カテーテル周囲上で約120度離れて位置する3つのスプライン212を画定することができ、内側カテーテル外面121は、内側カテーテル周囲上で約120度離れて位置する3つのそれぞれのキー溝222を画定することができる。スプライン212及びキー溝222のそれぞれの数を有するという観点から説明したが、スプライン212及びキー溝222の数は、本開示の範囲から逸脱することなく、実施形態において異なっていてもよいことに留意されたい。
【0058】
実施形態において、操縦可能なカテーテルは、外側カテーテル遠位端116に結合された外側カテーテル作動リング250を含むことができる。第一の作動ライン201は、外側カテーテル作動リング250に結合されることができる。実施形態において、操縦可能なカテーテルは、第二の作動ライン202を含むことができる。例えば、内側カテーテル120は、内側カテーテル近位端124から内側カテーテル遠位端126まで内側カテーテル120の作動ライン管腔を画定し、そこを通して第二の作動ライン202を受け入れるように動作可能である。第二の作動ライン202は、内側カテーテル近位端124から内側カテーテル遠位端126まで延在し、そこに結合されうる。実施形態において、操縦可能なカテーテルは、内側カテーテル遠位端126に結合された内側カテーテル120作動リングを含むことができる。また、第二の作動ライン202は、内側カテーテル120作動リングに結合されうる。各作動リングは、対応するカテーテル(例えば、外側カテーテル110又は内側カテーテル120)に埋め込まれてもよい。
【0059】
以下に述べるように、実施形態において、カテーテルライナー215は、外側カテーテル近位端114から外側カテーテル遠位端116まで延在している単一の連続カテーテルライナー215であることができる。カテーテルライナー215は、外側カテーテル内面213を画定することができる。このようなカテーテルライナー215は、不連続ライナーの別々の部分を接続するのに必要なシーム又はジョイントが無いことが有利であることができる。これらのシーム又はジョイントは、しばしば、空気又は流体がそこから漏れて、カテーテルアセンブリの他の部分に侵入する可能性があるため、カテーテルアセンブリの破損点を作り出す。この事象は、第一の作動ライン201など、カテーテルライナー215から漏れる空気又は流体から遠ざけるように意図されているカテーテルアセンブリの構成要素に悪影響を及ぼし、その腐食又は動作の低下を引き起こす可能性がある。
【0060】
図3は、本開示の第二の実施形態によるカテーテルシステム用のキー付きロッキングカラー260を備えた内側カテーテル120の側面図を示す。
【0061】
図3に示されるデバイスは、デバイスの様々な特徴の例として提供されており、これらの図示された特徴の組み合わせは明らかに本発明の範囲内であるが、その例及びその図は、本明細書で提供される発明の概念がより少ない特徴、追加の特徴、又は図3に示されるそれらの特徴の1つ以上に対する代替の特徴から限定されることを示唆するものではない。例えば、様々な実施形態において、図3に示されるデバイスの構成要素及び/又は特性は、図1又は図2A~2Eを参照して説明される他の構成要素及び/又は特性を含むことができる。その逆も同様であることも理解されたい。図3に示される1つ以上の構成要素は、図1又は図2A~2Eに示される構成要素に加えて、又は、その代替として使用されうる。例えば、図2A~2Eに示される他のデバイスの他の構成要素及び/又は特性と組み合わせて、図3に示されるデバイスの構成要素及び/又は特性を使用することができる。
【0062】
本開示の第二の例において、操縦可能なカテーテルの内側カテーテル120は、内側カテーテル120のキー溝222を画定する少なくとも1つのキー付きロッキングカラー260を含むことができる。他のすべての点において、操縦可能なカテーテルは、第一の実施形態のものを含め、本明細書の他の場所で説明したものと同様である。例えば、操縦可能なカテーテルは、第一の作動ライン201、内側カテーテル120、キー付きロッキングカラー260及び外側カテーテル110を含むことができる。第一の作動ライン201は、近位部分及び遠位部分を有することができる。内側カテーテル120は、内側カテーテル近位端124及び内側カテーテル遠位端126、ならびに、内側カテーテル外面121及び内側カテーテル管腔128を画定する内側カテーテル内面を有する第一の長尺管状部材227を画定することができる。キー付きロッキングカラー260は、キー溝222(本明細書の他の場所で説明される他のキー溝と同様)を含むことができ、内側カテーテル120に結合されうる。外側カテーテル110は、外側カテーテル近位端及び外側カテーテル遠位端、外側カテーテル外面111及び外側カテーテル管腔を画定する外側カテーテル内面を有する第二の長尺管状部材217を画定することができ、外側カテーテル内面はスプラインを画定する。スプラインは、長手方向に延在し、外側カテーテル管腔内に半径方向内向きに突出することができる。外側カテーテル管腔は内側カテーテル120を受け入れるように動作可能であることができ、スプラインはキー溝222と係合される。スプラインは、第一の作動ライン201を摺動可能に受け入れるスプライン管腔119を画定することができる。第一の作動ライン201は、外側カテーテル110に沿って延在することができ、第一の作動ライン201の遠位部分は、外側カテーテル110の遠位端の近くに結合されうる。
【0063】
キー付きロッキングカラー260は、内側カテーテル120に別個の構成要素として又はその形状特徴部として内側カテーテル120に結合されることができる。実施形態において、キー付きロッキングカラー260は、内側カテーテル120に固定的に又は取り外し可能に結合される別個の構成要素であることができる。キー付きロッキングカラー260が取り外し可能に結合されるときに、内側カテーテル120に対するその位置は調節可能であることができる。実施形態において、キー付きロッキングカラー260は、キー付きロッキングカラー260が内側カテーテル120の形状特徴部となるように、内側カテーテル120の第一の長尺管状部材と一体的に形成されうる。この例において、一体的に形成されるとは、それと統合して製造されることを意味する。例えば、キー付きロッキングカラー260は、オーバーモールディング、インサートモールディング、スカイビング、スプリットダイ、又は他の同様の製造プロセスによって一体的に形成することができる。キー付きロッキングカラー260が別個の構成要素であるか、又は、内側カテーテル120の形状特徴部であるかに関係なく、キー付きロッキングカラー260は、内側カテーテル120の外径を超えて半径方向に広がることができる。
【0064】
上述のキー溝222と同様に、実施形態において、キー溝222、ひいてはキー付きロッキングカラー260の長さは、実施形態ごとに異なることができる。例えば、上述したように、キー溝222の長さは、内側カテーテル近位端124から内側カテーテル遠位端126まで延在していることができる。他の例において、キー溝222の長さは、内側カテーテル近位端124から内側カテーテル遠位端126に向かって延在し、内側カテーテル遠位端126の間近を終端とすることができる。あるいは、キー溝222は、内側カテーテル遠位端126から内側カテーテル近位端124に向かって延在し、内側カテーテル近位端124の間近を終端とすることができる。幾つかの実施形態において、キー溝222は、キー溝222が内側カテーテル近位端124と内側カテーテル遠位端126の両方の間近を終端とするように、内側カテーテル120の長さに沿って中間に延在することができる。いずれの場合においても、キー溝222の長さ(及び深さなどの他の寸法)は、内側カテーテル120がキー溝222の長さに沿って外側カテーテル110内に(例えば、スプラインで)摺動可能に受け入れられた状態を維持する限り、これらの例の間で変化しうる。同様に、キー付きロッキングカラー260の長さは、キー溝222、内側カテーテル120又はその両方に比例して同様に変化しうる。例えば、実施形態において、キー付きロッキングカラー260の長さは、内側カテーテル120の長さ以下であることができ、キー溝222の長さは、キー付きロッキングカラー260の長さ以下であることができ、又はその両方であることができる。
【0065】
第一の実施形態の場合と同様に、外側カテーテル内面の周りに複数のスプラインを離間させることにより、バランスの取れた適合が提供され、外側カテーテル内での内側カテーテル120の配向が確保されうる。実施形態において、外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約180度離れて位置する2つのスプラインを画定することができ、内側カテーテル外面121は、内側カテーテル周囲上で約180度離れて位置する2つのそれぞれのキー溝222を画定することができる。実施形態において、外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのスプラインを画定することができ、内側カテーテル外面121は、内側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのそれぞれのキー溝222を画定することができる。実施形態において、外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約120度離れて位置する3つのスプラインを画定することができ、内側カテーテル外面121は、内側カテーテル周囲上で約120度離れて位置する3つのそれぞれのキー溝222を画定することができる。上述のように、スプライン及びキー溝222のそれぞれの数を有するという観点から説明したが、スプライン及びキー溝222の数は、本開示の範囲から逸脱することなく実施形態において異なってもよいことに留意されたい。
【0066】
実施形態において、操縦可能なカテーテルは、外側カテーテル内面と内側カテーテル外面121との間に止血シールを含むことができる。止血シールは、シリコーンの外側チューブと内側フィルムチューブを含むことができ、圧力をかけて止血シールを作り出すことができる。このようなシールは、例えば、失血を最小限に抑え、複数のワイヤ及びカテーテルを同時に収容しながら、外側カテーテルに挿入されるデバイスの輪郭に容易に適合することができる。
【0067】
本開示はまた、図4に示されるように、患者を治療する方法400を含む。工程410において、方法400は、カテーテルシステム100を含む、本明細書の他の場所で開示されるものと同様の操縦可能なカテーテルを入手することを含むことができる。工程415において、カテーテルを操縦することが望ましいかどうかを決定することができる。そうである場合には、方法400は、工程420に進む前に、工程417で第一の作動ラインを作動させることによって続行することができるが、そうでない場合には、方法400は、工程415から工程420に継続することができる。工程420において、方法400は、外側カテーテルを体腔内に進めることを含むことができる。工程425において、カテーテルを操縦することが望ましいかどうかを決定することができる。そうである場合には、方法400は、工程430に進む前に、工程427で第一の作動ラインを作動させることによって続行することができるが、そうでない場合には、方法400は、工程425から工程430に継続することができる。工程430において、方法400は、内側カテーテルを外側カテーテル内に進め、それによってスプラインをキー溝に係合させることを含む。工程435において、カテーテルを操縦することが望ましいかどうかを決定することができる。そうである場合には、方法400は、終了する前に工程437で第一の作動ラインを作動させることによって継続することができるが、そうでない場合には、方法400は、工程435の後に終了することができる。
【0068】
上で示唆したように、方法400は、所望に応じて、方法400中の任意の点で第一の作動ラインを作動させること(例えば、工程417、427及び437)を含むことができることは明らかである。このような作動には、カテーテルアセンブリの一部の操作が関与することができる。例えば、実施形態において、方法400は、第一の作動ラインを作動させ、それによって外側カテーテル遠位端で移動を生じさせ、患者の体腔を通してカテーテルをナビゲートすることを含むことができる。前述したように、これらの作動には、単純な動き又は複雑な動き(例えば、様々な軸の周り及び複数の平面での動き)が関与することができる。実施形態において、操縦可能なカテーテルは、外側カテーテル近位端にハンドルをさらに含む。ハンドルは、ハンドルの作動が第一の作動ラインの作動を引き起こすように、第一の作動ラインに動作可能に結合されうる。幾つかのそのような実施形態において、第一の作動ラインを作動させることは、ハンドルの少なくとも1つの作動を実行することを含む。
【0069】
本開示はまた、カテーテルを製造する方法を含む。この方法は、カテーテルライナー(例えば、図2Cのカテーテルライナー215を参照されたい)をキー付きマンドレル(例えば、図2Cのキー付きマンドレル200を参照されたい)の周囲に配置することを含むことができる。実施形態において、カテーテルライナーは、カテーテルの近位端からカテーテルの遠位端まで延在している単一の連続カテーテルライナーであることができる。この方法は、カテーテルライナー上及びキー付きマンドレルの少なくとも1つのキー溝内に、作動ラインライナー及びその中の作動ラインを含む作動ラインアセンブリを配置することを含むことができる。この方法は、カテーテルライナー及び作動ラインの上に編組(例えば、図2Cの編組291を参照されたい)を編組することによって、作動ラインアセンブリを少なくとも1つのキー溝に固定することを含むことができる。この方法は、カテーテルライナー、作動ラインアセンブリ及び編組の上にジャケット(例えば、図2Cのジャケット293を参照されたい)を配置することを含むことができる。そして、この方法は、ジャケットをカテーテルライナー、作動ラインアセンブリ及び編組にリフローすることを含むことができる。実施形態において、この方法は、キー付きマンドレルの少なくとも1つのキー溝内に強化部材を配置することを含むことができる。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-02-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
本開示はまた、カテーテルを製造する方法を含む。この方法は、カテーテルライナー(例えば、図2Cのカテーテルライナー215を参照されたい)をキー付きマンドレル(例えば、図2Cのキー付きマンドレル200を参照されたい)の周囲に配置することを含むことができる。実施形態において、カテーテルライナーは、カテーテルの近位端からカテーテルの遠位端まで延在している単一の連続カテーテルライナーであることができる。この方法は、カテーテルライナー上及びキー付きマンドレルの少なくとも1つのキー溝内に、作動ラインライナー及びその中の作動ラインを含む作動ラインアセンブリを配置することを含むことができる。この方法は、カテーテルライナー及び作動ラインの上に編組(例えば、図2Cの編組291を参照されたい)を編組することによって、作動ラインアセンブリを少なくとも1つのキー溝に固定することを含むことができる。この方法は、カテーテルライナー、作動ラインアセンブリ及び編組の上にジャケット(例えば、図2Cのジャケット293を参照されたい)を配置することを含むことができる。そして、この方法は、ジャケットをカテーテルライナー、作動ラインアセンブリ及び編組にリフローすることを含むことができる。実施形態において、この方法は、キー付きマンドレルの少なくとも1つのキー溝内に強化部材を配置することを含むことができる。
(態様)
(態様1)
操縦可能なカテーテルであって、
第一の作動ラインと、
内側カテーテル近位端、内側カテーテル遠位端、長手方向に延在しているキー溝を画定する内側カテーテル外面、及び、内側カテーテル管腔を画定する内側カテーテル内面を有する内側カテーテルと、
外側カテーテル近位端、外側カテーテル遠位端、外側カテーテル外面、及び、外側カテーテル管腔及び長手方向に延在して外側カテーテル管腔内に半径方向内向きに突出するスプラインを画定する外側カテーテル内面を有する外側カテーテルと、
を含み、
前記外側カテーテル管腔は、前記内側カテーテルを受け入れるように動作可能であり、前記外側カテーテルの前記スプラインは、前記内側カテーテルのキー溝と係合するように動作可能であり、前記スプラインは、前記第一の作動ラインを受け入れるように動作可能なスプライン管腔を画定する、操縦可能なカテーテル。
(態様2)
前記外側カテーテル遠位端に結合された外側カテーテル作動リングをさらに含み、前記第一の作動ラインは前記外側カテーテル作動リングに結合されている、態様1記載の操縦可能なカテーテル。
(態様3)
第二の作動ラインをさらに含み、前記内側カテーテルは、前記内側カテーテル近位端から前記内側カテーテル遠位端まで内側カテーテル作動ライン管腔を画定し、それを通して前記第二の作動ラインを受け入れるように動作可能であり、前記第二の作動ラインは、前記内側カテーテル近位端から前記内側カテーテル遠位端まで延在しそしてそこに結合されている、態様1又は2記載の操縦可能なカテーテル。
(態様4)
前記内側カテーテル遠位端に結合された内側カテーテル作動リングをさらに含み、前記第二の作動ラインは前記内側カテーテル作動リングに結合されている、態様3記載の操縦可能なカテーテル。
(態様5)
前記スプライン及び前記キー溝のそれぞれは、前記操縦可能なカテーテルの中心軸と平行である、態様1~4のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
(態様6)
前記内側カテーテルは、前記内側カテーテルのキー溝を画定する少なくとも1つのロッキングカラーを含む、態様1~5のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
(態様7)
前記内側カテーテルは、前記内側カテーテル外面を画定する第一の長尺管状部材を含み、前記キー溝は、前記第一の長尺管状部材によって画定される、態様1~6のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
(態様8)
前記外側カテーテル内面は複数のスプラインをさらに画定し、前記内側カテーテル外面は複数のそれぞれのキー溝をさらに画定する、態様1~7のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
(態様9)
前記外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約180度離れて位置する2つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、内側カテーテル周囲上で180度離れて位置する2つのそれぞれのキー溝をさらに画定する、態様1~8のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
(態様10)
前記外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、内側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのそれぞれのキー溝をさらに画定する、態様1~8のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
(態様11)
前記外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約120度離れて位置する3つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、内側カテーテル周囲上で約120度離れて位置する3つのそれぞれのキー溝をさらに画定する、態様1~8のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
(態様12)
前記操縦可能なカテーテルは前記外側カテーテル遠位端又はその周囲で偏向可能領域を含み、そして、
前記キー溝は前記内側カテーテルの長さに沿って前記内側カテーテル遠位端に向かって延在し、前記外側カテーテルの前記偏向可能領域の近くを終端とする、態様1~11のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
(態様13)
前記内側カテーテルは、前記キー溝の長さに沿って前記外側カテーテル内に摺動可能に受け入れられる、態様1~12のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
(態様14)
前記外側カテーテル内面と前記内側カテーテル外面との間に止血シールをさらに含む、態様1~13のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
(態様15)
操縦可能なカテーテルであって、
近位部分及び遠位部分を有する第一の作動ラインと、
内側カテーテル近位端及び内側カテーテル遠位端、及び、内側カテーテル外面及び内側カテーテル管腔を画定する内側カテーテル内面を有する第一の長尺管状部材を画定する、内側カテーテルと、
キー溝を含み、前記内側カテーテルに結合されたキー付きロッキングカラーと、
外側カテーテル近位端、外側カテーテル遠位端、外側カテーテル外面、及び、外側カテーテル管腔及び長手方向に延在して前記外側カテーテル管腔内に半径方向内向きに突出するスプラインを画定する外側カテーテル内面を有する外側カテーテルと、
を含み、
前記外側カテーテル管腔は、前記内側カテーテルを受け入れるように動作可能であり、前記外側カテーテルのスプラインは、前記内側カテーテルのキー溝と係合するように動作可能であり、前記スプラインは、前記第一の作動ラインを受け入れるように動作可能なスプライン管腔を画定し、前記第一の作動ラインは前記外側カテーテルに沿って延在し、前記第一の作動ラインの遠位部分は前記外側カテーテル遠位端の近くに結合されている、操縦可能なカテーテル。
(態様16)
前記キー付きロッキングカラーは、前記内側カテーテルの前記第一の長尺管状部材と一体的に形成されている、態様15記載の操縦可能なカテーテル。
(態様17)
前記キー付きロッキングカラーは、前記内側カテーテルの外径を超えて半径方向に広がっている、態様15又は16記載の操縦可能なカテーテル。
(態様18)
前記キー付きロッキングカラーの長さは、前記内側カテーテルの長さよりも短い、態様15~17のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
(態様19)
前記外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約180度離れて位置する2つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、内側カテーテル周囲上で約180度離れて位置する2つのそれぞれのキー溝をさらに画定する、態様15~18のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
(態様20)
前記外側カテーテル内面は、前記外側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、前記内側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのそれぞれのキー溝をさらに画定する、態様19記載の操縦可能なカテーテル。
(態様21)
患者を治療する方法であって、
態様1~20のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテルを入手すること、
外側カテーテルを体腔内に前進させること、
内側カテーテルを外側カテーテル内に前進させ、それによってスプラインをキー溝に係合させること、及び、
第一の作動ラインを作動させ、それによって外側カテーテル遠位端での移動を引き起こすこと、
を含む、方法。
(態様22)
前記操縦可能なカテーテルは、前記外側カテーテル近位端にハンドルをさらに含み、前記ハンドルの作動が前記第一の作動ラインの作動を引き起こすように、前記ハンドルは前記第一の作動ラインに動作可能に結合されており、前記第一の作動ラインを作動させることは前記ハンドルの少なくとも1つの作動を実行することを含む、態様21記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操縦可能なカテーテルであって、
第一の作動ラインと、
内側カテーテル近位端、内側カテーテル遠位端、長手方向に延在しているキー溝を画定する内側カテーテル外面、及び、内側カテーテル管腔を画定する内側カテーテル内面を有する内側カテーテルと、
外側カテーテル近位端、外側カテーテル遠位端、外側カテーテル外面、及び、外側カテーテル管腔及び長手方向に延在して外側カテーテル管腔内に半径方向内向きに突出するスプラインを画定する外側カテーテル内面を有する外側カテーテルと、
を含み、
前記外側カテーテル管腔は、前記内側カテーテルを受け入れるように動作可能であり、前記外側カテーテルの前記スプラインは、前記内側カテーテルのキー溝と係合するように動作可能であり、前記スプラインは、前記第一の作動ラインを受け入れるように動作可能なスプライン管腔を画定する、操縦可能なカテーテル。
【請求項2】
前記外側カテーテル遠位端に結合された外側カテーテル作動リングをさらに含み、前記第一の作動ラインは前記外側カテーテル作動リングに結合されている、請求項1記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項3】
第二の作動ラインをさらに含み、前記内側カテーテルは、前記内側カテーテル近位端から前記内側カテーテル遠位端まで内側カテーテル作動ライン管腔を画定し、それを通して前記第二の作動ラインを受け入れるように動作可能であり、前記第二の作動ラインは、前記内側カテーテル近位端から前記内側カテーテル遠位端まで延在しそしてそこに結合されている、請求項1又は2記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項4】
前記内側カテーテル遠位端に結合された内側カテーテル作動リングをさらに含み、前記第二の作動ラインは前記内側カテーテル作動リングに結合されている、請求項3記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項5】
前記スプライン及び前記キー溝のそれぞれは、前記操縦可能なカテーテルの中心軸と平行である、請求項1~のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項6】
前記内側カテーテルは、前記内側カテーテルのキー溝を画定する少なくとも1つのロッキングカラーを含む、請求項1~のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項7】
前記内側カテーテルは、前記内側カテーテル外面を画定する第一の長尺管状部材を含み、前記キー溝は、前記第一の長尺管状部材によって画定される、請求項1~のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項8】
前記外側カテーテル内面は複数のスプラインをさらに画定し、前記内側カテーテル外面は複数のそれぞれのキー溝をさらに画定する、請求項1~のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項9】
前記外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約180度離れて位置する2つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、内側カテーテル周囲上で180度離れて位置する2つのそれぞれのキー溝をさらに画定する、請求項1~のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項10】
前記外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、内側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのそれぞれのキー溝をさらに画定する、請求項1~のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項11】
前記外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約120度離れて位置する3つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、内側カテーテル周囲上で約120度離れて位置する3つのそれぞれのキー溝をさらに画定する、請求項1~のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項12】
前記操縦可能なカテーテルは前記外側カテーテル遠位端又はその周囲で偏向可能領域を含み、そして、
前記キー溝は前記内側カテーテルの長さに沿って前記内側カテーテル遠位端に向かって延在し、前記外側カテーテルの前記偏向可能領域の近くを終端とする、請求項1~のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項13】
前記内側カテーテルは、前記キー溝の長さに沿って前記外側カテーテル内に摺動可能に受け入れられる、請求項1~のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項14】
前記外側カテーテル内面と前記内側カテーテル外面との間に止血シールをさらに含む、請求項1~のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項15】
操縦可能なカテーテルであって、
近位部分及び遠位部分を有する第一の作動ラインと、
内側カテーテル近位端及び内側カテーテル遠位端、及び、内側カテーテル外面及び内側カテーテル管腔を画定する内側カテーテル内面を有する第一の長尺管状部材を画定する、内側カテーテルと、
キー溝を含み、前記内側カテーテルに結合されたキー付きロッキングカラーと、
外側カテーテル近位端、外側カテーテル遠位端、外側カテーテル外面、及び、外側カテーテル管腔及び長手方向に延在して前記外側カテーテル管腔内に半径方向内向きに突出するスプラインを画定する外側カテーテル内面を有する外側カテーテルと、
を含み、
前記外側カテーテル管腔は、前記内側カテーテルを受け入れるように動作可能であり、前記外側カテーテルのスプラインは、前記内側カテーテルのキー溝と係合するように動作可能であり、前記スプラインは、前記第一の作動ラインを受け入れるように動作可能なスプライン管腔を画定し、前記第一の作動ラインは前記外側カテーテルに沿って延在し、前記第一の作動ラインの遠位部分は前記外側カテーテル遠位端の近くに結合されている、操縦可能なカテーテル。
【請求項16】
前記キー付きロッキングカラーは、前記内側カテーテルの前記第一の長尺管状部材と一体的に形成されている、請求項15記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項17】
前記キー付きロッキングカラーは、前記内側カテーテルの外径を超えて半径方向に広がっている、請求項15又は16記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項18】
前記キー付きロッキングカラーの長さは、前記内側カテーテルの長さよりも短い、請求項15~16のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項19】
前記外側カテーテル内面は、外側カテーテル周囲上で約180度離れて位置する2つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、内側カテーテル周囲上で約180度離れて位置する2つのそれぞれのキー溝をさらに画定する、請求項15~16のいずれか1項記載の操縦可能なカテーテル。
【請求項20】
前記外側カテーテル内面は、前記外側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのスプラインを画定し、前記内側カテーテル外面は、前記内側カテーテル周囲上で約90度離れて位置する3つのそれぞれのキー溝をさらに画定する、請求項19記載の操縦可能なカテーテル。
【国際調査報告】