IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ イノビオ ファーマシューティカルズ,インコーポレイティドの特許一覧

特表2024-522909電気穿孔のための電極アレイ、並びに関連するシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】電気穿孔のための電極アレイ、並びに関連するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/32 20060101AFI20240614BHJP
   A61N 1/18 20060101ALI20240614BHJP
   A61N 1/04 20060101ALI20240614BHJP
【FI】
A61N1/32
A61N1/18
A61N1/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580399
(86)(22)【出願日】2022-06-30
(85)【翻訳文提出日】2024-01-25
(86)【国際出願番号】 US2022035856
(87)【国際公開番号】W WO2023278795
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】63/217,083
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509320254
【氏名又は名称】イノビオ ファーマシューティカルズ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】ジェイ マッコイ
(72)【発明者】
【氏名】ポール フィッシャー
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053BB13
4C053BB34
4C053FF07
4C053JJ02
4C053JJ03
4C053JJ04
4C053JJ06
4C053JJ13
4C053JJ32
(57)【要約】
電気穿孔デバイスとともに使用するための電極アレイが、上部表面及び底部表面を有する支持部材を含み、上部表面から底部表面まで延在する複数の注射チャネルを画定する。複数の針電極は、複数の針電極の遠位端部が、底部表面の下の針深さまで延在するように、支持部材に結合されている。複数の針電極は、支持部材に沿って配設された針電極の行及び針電極の列を有するマトリックスパターンで配置されている。複数の注射チャネルは、マトリックスパターン内に分散されている。
【選択図】図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気穿孔デバイスとともに使用するための電極アレイであって、
上部表面及び底部表面を有する支持部材であって、前記上部表面から前記底部表面まで延在する複数の注射チャネルを画定する、支持部材、
複数の針電極であって、前記複数の針電極は、前記複数の針電極の遠位端部が、前記支持部材の前記底部表面の下の針深さまで延在するように、前記支持部材に結合され、前記複数の針電極が、前記支持部材に沿って配設された前記針電極の行及び前記針電極の列を有するマトリックスパターンで配置されており、前記複数の注射チャネルが、前記針電極の前記マトリックスパターン内に分散されている、複数の針電極、を備える、電極アレイ。
【請求項2】
前記支持部材が、前記上部表面から外向きに延在する複数の管構成物を含み、前記複数の管構成物が、前記複数の注射チャネルの延長部を画定する、請求項1に記載の電極アレイ。
【請求項3】
前記複数の管構成物が、注射針の相補的な装着構成物と装着されるように構成された外側端部を画定し、それによって、前記注射針の前記装着構成物が前記管構成物の前記外側端部に対して着座しているときに、前記注射針の遠位端部が前記底部表面の下の少なくとも1つの第2の深さまで延在する、請求項2に記載の電極アレイ。
【請求項4】
前記第2の深さが、前記針深さよりも少なくとも0.5mmだけ小さい、請求項3に記載の電極アレイ。
【請求項5】
前記第2の深さが、前記針深さよりも少なくとも1.0mmだけ小さい、請求項3に記載の電極アレイ。
【請求項6】
前記第2の深さが、前記針深さよりも少なくとも5mmだけ小さい、請求項3に記載の電極アレイ。
【請求項7】
前記マトリックスが、4つ以上の行及び2つ以上の列を有し、前記支持部材が、少なくとも2つの注射チャネルを画定する、請求項1に記載の電極アレイ。
【請求項8】
前記マトリックスが、5つ以上の行及び2つ以上の列を有し、前記支持部材が、少なくとも2つの注射チャネルを画定する、請求項1に記載の電極アレイ。
【請求項9】
前記マトリックスが、3つの行及び2つの列に配置された6つの針電極を有する3×2マトリックスであり、前記支持部材が、3つの注射チャネルを画定する、請求項1に記載の電極アレイ。
【請求項10】
前記3つの注射チャネルが、針電極の前記2つの列の間に等距離に離間した単一の列に配置されている、請求項10に記載の電極アレイ。
【請求項11】
前記3つの注射チャネルが、針電極の前記3つの行と一致している、請求項11に記載の電極アレイ。
【請求項12】
前記3つの注射チャネルが、それぞれのオフセット距離で針電極の前記3つの行から偏心オフセットされている、請求項11に記載の電極アレイ。
【請求項13】
前記支持部材が、針電極の選択されたサブセットが電気穿孔パルスを送達するように構成されるよう、前記複数の針電極の各々に電気的連通を個々に提供する回路を有する、請求項1に記載の電極アレイ。
【請求項14】
組織の細胞においてインビボで可逆的な電気穿孔を引き起こすための電気穿孔デバイスであって、
電極アレイであって、
上部表面及び底部表面を有する支持部材であって、前記上部表面から前記底部表面まで延在する複数の注射チャネルを画定する、支持部材、
複数の針電極であって、前記複数の針電極は、前記複数の針電極の遠位端部が、前記支持部材の前記底部表面の下の針深さまで延在するように、前記支持部材に結合され、前記複数の針電極が、前記支持部材に沿って配設された前記針電極の行及び前記針電極の列を有するマトリックスパターンで配置されており、前記複数の注射チャネルが、前記針電極の前記マトリックスパターン内に分散されている、複数の針電極、を含む、電極アレイと、
前記複数の注射チャネルのうちの少なくともいくつかを通って前記組織内に延在するように構成された複数の注射針と、を備える、電気穿孔デバイス。
【請求項15】
ハンドル及び前記ハンドルに接続された装着部分を有するアプリケータを更に備え、前記電極アレイが、装着構成物に取り付け可能であり、前記複数の針電極が、前記電極アレイが前記装着構成物に取り付けられたときに、前記複数の針電極への1つ以上の電気穿孔パルスの送達を制御するために、前記アプリケータの回路と連通する、請求項14に記載の電気穿孔デバイス。
【請求項16】
前記支持部材が、前記上部表面から外向きに延在する複数の管構成物を含み、前記複数の管構成物が、前記複数の注射チャネルの延長部を画定する、請求項14に記載の電気穿孔デバイス。
【請求項17】
前記複数の管構成物が、前記注射針の相補的な装着構成物と装着されるように構成された外側端部を画定し、それによって、前記注射針の前記装着構成物が前記管構成物の前記外側端部に対して着座しているときに、前記注射針の遠位端部が前記底部表面の下の少なくとも1つの第2の深さまで延在する、請求項16に記載の電気穿孔デバイス。
【請求項18】
前記第2の深さが、第1の深さよりも少なくとも0.5mmだけ小さい、請求項17に記載の電気穿孔デバイス。
【請求項19】
前記第2の深さが、前記針深さよりも少なくとも1.0mmだけ小さい、請求項17に記載の電気穿孔デバイス。
【請求項20】
前記第2の深さが、前記針深さよりも少なくとも5mmだけ小さい、請求項17に記載の電気穿孔デバイス。
【請求項21】
前記マトリックスが、4つ以上の行及び2つ以上の列を有し、前記支持部材が、少なくとも2つの注射チャネルを画定する、請求項14に記載の電気穿孔デバイス。
【請求項22】
前記支持部材が、針電極の選択されたサブセットが電気穿孔パルスを送達するように構成されるよう、前記複数の針電極の各々に電気的連通を個々に提供する回路を有する、請求項1に記載の電気穿孔デバイス。
【請求項23】
組織の細胞においてインビボで可逆的な電気穿孔を引き起こすための電気穿孔システムであって、
電極アレイであって、
上部表面及び底部表面を有する支持部材であって、前記上部表面から前記底部表面まで延在する複数のチャネルを画定する、支持部材、
複数の針電極であって、前記複数の針電極は、前記複数の針電極の遠位端部が前記支持部材の前記底部表面の下の針深さまで延在するように、前記支持部材に結合され、前記複数のチャネルを通って延在し、前記複数の針電極が、前記支持部材に沿って配設された前記針電極の行及び前記針電極の列を有するマトリックスパターンで配置されており、前記複数の針電極のうちの少なくともいくつかが、前記組織内に薬剤を注射し、かつ前記組織の前記細胞内で前記可逆的な電気穿孔を引き起こすために、前記組織に1つ以上の電気穿孔パルスを送達するように構成された二重目的注射針電極である、複数の針電極、を含む、電極アレイを備える、電気穿孔システム。
【請求項24】
ハンドル及び前記ハンドルに接続された装着部分を有するアプリケータを更に備え、前記電極アレイが、装着構成物に取り付け可能であり、前記複数の針電極が、前記複数の針電極への1つ以上の電気穿孔パルスの送達を制御するために、前記アプリケータの回路と連通する、請求項23に記載の電気穿孔システム。
【請求項25】
前記二重目的注射針電極に接続され、前記二重目的注射針電極と流体連通している管類を更に備え、前記管類が、リザーバアセンブリから前記二重目的注射針電極に注射液を送達するように構成されている、請求項24に記載の電気穿孔システム。
【請求項26】
前記複数の針電極の全てが、二重目的注射針電極である、請求項25に記載の電気穿孔システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年6月30日に出願された米国仮特許出願第63/217,083号の利益を主張するものであり、その内容全体は、この参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、電気穿孔デバイスに関し、より具体的には、組織内に増加した注射量及びよりボリュームのある電気穿孔場を提供するように適合された電極アレイに関する。
【背景技術】
【0003】
ワクチン及び他の医薬品を体組織内に投与する従来からの様式は、注射器及び針を使用して筋肉又は皮膚組織内に直接注射することによるものである。そのようなワクチン又は薬剤の組織内の細胞内への直接的な送達を容易にするために、注射部位又はその近くに電気エネルギーの電気穿孔パルスを組み込むことが知られている。電気穿孔電気パルスを使用した細胞へのそのような直接送達は、単純な注射器及び針の注射よりも、体の代謝及び/又は免疫系の応答の質に大きい臨床的効果を有することができる。その上、電気穿孔を介して薬剤を細胞内に直接送達する能力は、免疫応答を誘発するための抗原、又は代替的に、臨床的効果をもたらす様々な生物学的経路に影響を与えるための代謝を含む、任意の数の機能を有する治療薬(例えば、DNAコード化モノクローナル抗体(dMAb)、ポリペプチドをコードする発現可能な裸のDNA、タンパク質をエンコードする発現可能な裸のDNA、抗体をエンコードする組換え核酸シーケンスなど)の効果的な送達を可能にした。
【発明の概要】
【0004】
本開示の一実施形態によれば、電気穿孔デバイスとともに使用するための電極アレイが、上部表面及び底部表面を有する支持部材を含み、上部表面から底部表面まで延在する複数の注射チャネルを画定する。複数の針電極は、複数の針電極の遠位端部が、底部表面の下の針深さまで延在するように、支持部材に結合されている。複数の針電極は、支持部材に沿って配設された針電極の行及び針電極の列を有するマトリックスパターンで配置されている。複数の注射チャネルは、マトリックスパターン内に分散されている。
【0005】
本開示の別の実施形態によれば、組織の細胞においてインビボで可逆的な電気穿孔を引き起こすための電気穿孔デバイスが、電極アレイ及び複数の注射針を含む。電極アレイは、上部表面及び底部表面を有し、かつ上部表面から底部表面まで延在する複数の注射チャネルを画定する支持部材を含む。複数の針電極は、複数の針電極の遠位端部が、支持部材の底部表面の下の針深さまで延在するように、支持部材に結合されている。複数の針電極は、支持部材に沿って配設された針電極の行及び針電極の列を有するマトリックスパターンで配置されている。複数の注射チャネルは、マトリックスパターン内に分散されている。注射針は、複数の注射チャネルのうちの少なくともいくつかを通って組織内に延在するように構成されている。
【0006】
本開示の別の実施形態によれば、組織の細胞においてインビボで可逆的な電気穿孔を引き起こすための電気穿孔システムが、上部表面及び底部表面を有し、上部表面から底部表面まで延在する複数のチャネルを画定する支持部材を有する電極アレイを含む。複数の針電極は、複数の針電極の遠位端部が支持部材の底部表面の下の針深さまで延在するように、支持部材に結合され、複数のチャネルを通って延在する。複数の針電極は、支持部材に沿って配設された針電極の行及び針電極の列を有するマトリックスパターンで配置されている。複数の針電極のうちの少なくともいくつかは、組織内に薬剤を注射し、かつ組織の細胞内で可逆的な電気穿孔を引き起こすために、組織に1つ以上の電気穿孔パルスを送達するように構成された二重目的針電極である。
【0007】
前述の概要、及び本出願の例示的な実施形態の以下の詳細な説明は、添付図面とともに読まれたときに、より良く理解されるであろう。本出願の特徴を説明する目的で、図面には例示的な実施形態が示されている。しかしながら、本出願は、図示された正確な配置及び器具に限定されるものではないことは、理解されるべきである。以下の図面である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】本開示の一実施形態による、電極アレイを組み込む手持ち式電気穿孔デバイスを有する電気穿孔システムの側面平面図である。
図1B図1Aに示される電極アレイを担持する手持ち式電気穿孔デバイスの装着部分の断面側面図である。
図1C】本開示の一実施形態による、例示的な5×2マトリックスに配置された電気穿孔針及び電気穿孔針の間に散在する注射針を受容するための注射チャネルを有する電極アレイを示す、図1Bに示される電極アレイの上面図である。
図1D図1Cに示される電気穿孔針アレイの側面図である。
図2A】本開示の一実施形態による、例示的な6×4マトリックスに配置された電気穿孔針及び電気穿孔針の間に散在する注射針を受容するための注射チャネルを有するアレイの斜視図である。
図2B図2Aに示されるアレイの側面図である。
図2C図2Aに示されるアレイの底面図である。
図2D図2Aに示されるアレイの上面図である。
図3A】本開示の一実施形態による、図2A図2Dに図示されるアレイと同様であるが、異なる電極間間隔を有するアレイの底面図である。
図3B図3Aに示されるアレイの上面図である。
図3C図3Aに示されるアレイの計算された電場の大きさを図示する底面図である。
図4】本開示の一実施形態による、例示的な6×4マトリックスに配置された電気穿孔針及び電気穿孔針の間に散在する注射針を受容するための注射チャネルを有するモジュラーアレイの底面図である。
図5A】本開示の一実施形態による、マトリックスに配置された二重目的注射及び電気穿孔針を有するアレイを含む電気穿孔システムの斜視図であり、具体的には、針電極は、注射液を標的組織に送達すること、及び1つ以上の電気穿孔パルスを標的組織に送達することの両方を行うように構成された二重目的注射針である。
図5B図5Aに示される電気穿孔システムのアレイアセンブリの斜視図である。
図5C】筋組織内に挿入されたアレイアセンブリを図示する平面図である。
図6A】本開示の一実施形態による、3×2マトリックスに配置された電気穿孔針及び電気穿孔針から偏心オフセットされた注射チャネルを有する電気穿孔アレイアセンブリの底面図である。
図6B図6Aに示される電気穿孔アレイアセンブリの側面図である。
図7A】本開示の一実施形態による、3×2マトリックスに配置された電気穿孔針及び電気穿孔針の行と一致した注射チャネルを有する電気穿孔アレイアセンブリの底面図である。
図7B図7Aに示される電気穿孔アレイアセンブリの側面図である。
図8A図7A図7Bに示される電極アレイの例示的なパルスパターンを図示する図である。
図8B図7A図7Bに示される電極アレイの例示的なパルスパターンを図示する図である。
図8C図7A図7Bに示される電極アレイの例示的なパルスパターンを図示する図である。
図9A】筋線維に対して平行な配向で筋組織内に挿入された図7Aの電気穿孔アレイアセンブリを図示する平面図である。
図9B】筋線維に対して垂直な配向で筋組織内に挿入された図7Aの電気穿孔アレイアセンブリを図示する平面図である。
図9C図7A図7Bに示されるアレイの電極行の、筋線維に対する様々な配向での計算された電場の大きさを図示する一連の図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、本開示の一部を形成する添付の図及び例に関連して示される以下の詳細な説明を参照することによって、より容易に理解され得る。本開示は、本明細書で説明される及び/又は示される特定の装置、方法、用途、条件又はパラメータに限定されるものではないこと、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を例として説明する目的のためのものであり、本開示の範囲を限定することを意図されたものではないことは、理解されるべきである。また、添付の請求項を含む本明細書で使用される、単数形「a」、「an」及び「the」は複数形を含み、特定の数値への言及は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、少なくともその特定の値を含む。
【0010】
本明細書で使用される用語「複数」は、1つよりも多いことを意味する。値の範囲が表現される場合、別の実施形態は、ある特定の値から及び/又はその他の特定の値までを含む。同様に、値が近似値として表現される場合、先行詞「約」を使用することによって、特定の値は別の実施形態を形成することが理解されるであろう。全ての範囲は、包括的であり、組み合わせ可能である。
【0011】
寸法、角度、比率及びその他の幾何学的形状に関して本明細書で使用される用語「およそ」、「約」及び「実質的に」は、製造公差を考慮に入れている。更に、用語「およそ」、「約」及び「実質的に」は、記載された寸法、比率又は角度より10%大きい又は小さいものを含み得る。更に、用語「およそ」、「約」及び「実質的に」は、記載された特定の値に等しく適用することができる。
【0012】
本明細書で使用される用語「薬剤」は、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、低分子、又はそれらの任意の組み合わせを意味する。薬剤は、抗体、そのフラグメント、その変異型、又はそれらの組み合わせをエンコードする組換え核酸シーケンスであってもよい。薬剤は、ポリペプチド又はタンパク質をエンコードする組換え核酸シーケンスであってもよい。薬剤は、非限定的な例として、水又は生理食塩水-クエン酸ナトリウム(SSC)若しくはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)のような緩衝液中に配合されてもよい。
【0013】
本明細書で使用される用語「皮内」は、表皮(すなわち角質層から基底層までの表皮層)及び真皮(すなわち真皮層)を含む皮膚の層内を意味する。
【0014】
本明細書で使用される用語「筋肉内」は、骨格筋組織及び平滑筋組織を含む筋組織内を意味する。
【0015】
本明細書で使用される用語「脂肪」は、皮下層に存在する脂肪細胞(すなわち脂肪細胞)を含む層を意味する。
【0016】
本明細書で使用される用語「電気穿孔」は、組織内の細胞の細胞膜の透過性及び/又は多孔性を一時的かつ可逆的に増大させ、それにより、例えば、薬剤が細胞内に導入されることを可能にする、組織内の電場を利用することを意味する。本明細書で開示される電気穿孔の種類は、電気穿孔後に電気穿孔された細胞膜(又はその少なくとも大部分)が実質的に不透過性及び/又は非多孔性の状態に戻ることを意味する、可逆的電気穿孔(「可逆的穿孔」とも称される)を指すことが認識されるべきである。
【0017】
本明細書で使用される用語「電気穿孔場」は、細胞を電気穿孔することが可能な電場を意味する。電場が、細胞を電気穿孔することが可能な部分と、細胞を電気穿孔することが可能ではない別の部分とを含む例においては、「電気穿孔場」は特に、細胞を電気穿孔することが可能な電場の部分を指す。したがって、電気穿孔場は、電場のサブセットであり得る。
【0018】
本明細書に開示される実施形態は、パターンに配置された複数の針電極を有し、また、パターン内に散在する複数の流体注射チャネルを有する電極アレイを用いる電気穿孔デバイスに関する。複数の流体注射チャネルを有するアレイは、標的組織内のよりボリュームのある電気穿孔場内で増加した空間的分散のためのより多くの注射量を可能にする。これは、皮内(ID)組織、脂肪組織、及び筋肉内(IM)組織内を含め、より大きなスケールで標的細胞内へ薬剤を取り込むことを可能にすることができる。
【0019】
図1A図1Bを参照すると、本開示の例示的な実施形態による電気穿孔システム2が、ハウジング6を含む手持ち式電気穿孔デバイス4を含む。手持ち式電気穿孔デバイス4は、「アプリケータ」4とも称され得る。電気穿孔デバイス4は、ハンドル8と、ハンドル8から遠位に延在する装着部分10(本明細書では「装着ヘッド」又は「アプリケータヘッド」10とも称される)とを含む。ハンドル8及びアプリケータヘッド10は、ハウジング6によって画定され得る。アプリケータヘッド10は、空間配置において複数の電極14などの1つ以上の電極14を含むアレイアセンブリ212を担持することができ、この配置は、「電極アレイ」215と称され得る。電極14は、支持部材216から、近位方向Pとは反対の遠位方向Dに延在する。この実施形態の電極14は、特に皮膚組織を通して筋組織内に貫通するために組織を貫通するように構成された遠位先端18を有する貫通電極である。遠位先端18のうちの1つ以上及び最大で全ては、非限定的な例として、電極14の遠位端部19の点に収束する平面的な表面を有するトロカール先端であり得る。
【0020】
電極14は、具体的には、細胞を可逆的に電気穿孔するために、1つ以上の電気エネルギーのパルスを標的組織の細胞に送達するように構成されている。デバイス4は、電極14とエネルギー源110との間の電気的連通を提供するための回路を含む。図示されるように、回路は、発電機などの、手持ち式電気穿孔デバイス4から離れて位置するエネルギー源110と結合するように構成された1つ以上のケーブル109と接続するように構成され得る。追加的又は代替的に、回路は、ハウジング6内に配設された電池ユニットなどの搭載エネルギー源に接続するように構成され得る。
【0021】
エネルギー源110は、組織内の細胞を電気穿孔するために、特定の電気的パラメータを有する1つ以上の電気パルスの形態の電気信号を生成して、電極14に送信するための、波形生成器のようなパルス生成器112と電気的に連通することができる。かかる電気的パラメータは、電位(電圧)、電流タイプ(交流(AC)又は直流(DC))、電流の大きさ(アンペア数)、パルス継続時間、パルス量(すなわち送達されるパルスの数)、及びパルス間の時間間隔又は「遅延」(複数パルス送達の場合)を含む。パルス生成器112は、送達されたパルス(複数可)の電気的パラメータを記録するための波形ロガーを含むことができる。パルス生成器112は、パルス生成器112の動作を含む電気穿孔システム2の動作を制御するように構成されたプロセッサ116を含むことができる、制御ユニット114(本明細書では「コントローラ」とも称される)と電気的に連通することができる。プロセッサ116は、コンピュータメモリ118と電子的に連通することができ、システム2の動作を制御するための1つ以上のアルゴリズムを含むソフトウェア及び/又はファームウェアを実行するように構成することができる。
【0022】
プロセッサ116は、デバイス4上に位置することができるか、又はデバイス4から離れて位置することができるユーザインタフェースと電気的に連通することができる。ユーザインタフェースは、システム2の動作に関連する情報と、医師がシステム2の動作に関連するコマンドなどの情報を入力することを可能にするキーパッド又はタッチスクリーンのような入力部とを提示するためのディスプレイを含むことができる。インタフェースは、テーブルトップコンピュータ若しくはラップトップコンピュータのようなコンピュータインタフェース、又はスマートフォンのような手持ち式電子デバイスなどであり得ることが認識されるべきである。
【0023】
アプリケータヘッド10は、細長い管状部材を含む少なくとも1つの流体送達デバイスを受容するように構成されており、細長い管状部材は、本明細書の実施形態の開示では、組織の標的領域に注射液を送達するように構成された注射針20である。好ましくは、アプリケータヘッド10は、以下でより詳細に記載されるように、複数の流体送達デバイス(例えば、注射針20)を受容するように構成されている。
【0024】
図1Bに図示されるように、手持ち式電気穿孔デバイス4は、支持部材216をアプリケータヘッド10に装着するための1つ以上の装着部材26を含み得る。装着部材26は、電極14の部分が延在するそれぞれの開口を画定することができる。支持部材216は、電極14がそれぞれ延在し得る複数の電極開口34を画定し得るハブ又はプラットフォーム32を含み得る。このようにして、プラットフォーム32内の電極開口34の間隔は、電極アレイ212のパターンを画定することができる。支持部材216は、注射針20が延在することができる複数の注射チャネル236を画定する。支持部材216はまた、好ましくは、プラットフォーム32の上部表面262から延在する複数の細長い近位管構成物238(本明細書では「煙突」又は「ライザー」とも称される)を含む。煙突238は、プラットフォーム32からの注射チャネル36の近位延長部を画定する。プラットフォーム32は、アレイアセンブリ212が組み立てられた構成にあり、アプリケータヘッド10に結合されているときに、装着部材26のうちの1つ以上に当接するように構成され得る。
【0025】
少なくとも1つの装着部材26は、電極14の近位端部17を受容し、パルス生成器112と電極14との間の電気的連通を提供するために、支持部材216の電極開口34と対応して配置された複数のソケット44を画定することができることが認識されるべきである。追加的に、装着部材26のうちの1つ以上はまた、支持部材216の注射チャネル236と整列し、煙突238が延在し得るそれぞれの注射チャネル48を画定し得る。
【0026】
図示されるように、煙突238は、組み立てられた構成にあるときに、アプリケータヘッド10から近位に突出することができる。煙突238の遠位端部56が、注射針20に取り付けられた接続部材58(本明細書では「コネクタ」とも称される)と装着されるように構成され得る。コネクタ58は、注射器、単回投与カートリッジ、注射マニホルドなどのような注射液のリザーバと結合するように構成されている。図示されるように、コネクタ58は、ルアー型コネクタであり得るが、他のコネクタの種類及び設計も本実施形態の範囲内である。
【0027】
いくつかの実施形態では、電気穿孔システム2は、非限定的な例として、CELLECTRA(登録商標)5P-IMアプリケータの適合バージョンであり得る手持ち式電気穿孔デバイス4にケーブルを介して接続される外部の電池給電式パルス生成器112(すなわち、CELLECTRA(登録商標)パルス生成器)を有するCELLECTRA(登録商標)2000システムを採用することができる。アレイアセンブリ212は、好ましくは、滅菌使い捨てアレイアセンブリ212であることが認識されるべきである。電極14は、ステンレス鋼で構成され得、伝導性を強化するために金でコーティングされ得る。注射針20は、アレイアセンブリ212とともに予め梱包することができる。上述のCELLECTRA(登録商標)製品及び構成要素は、米国ペンシルベニア州プリマスミーティングに本社を置くInovio Pharmaceuticals,Inc.によって製造されることが認識されるべきである。
【0028】
図1Bに図示されるように、アレイアセンブリ212は、好ましくは、電極14が対象の皮膚の表面を貫通する最大深さL1を制御するように構成されている。本明細書では「電極貫通深さ」又は「電極深さ」とも称されるこの深さL1は、対象の皮膚に当接し、電極14の組織内への更なる前進を停止するように構成されたアレイアセンブリ212の接触又は「停止」表面260によって調節され得る。図示されるように、停止表面260は、非限定的な例として、支持部材216の遠位又は底部表面によって画定され得る。アレイアセンブリ212はまた、好ましくは、停止表面260から注射針20の遠位端部まで測定される注射針20の最大深さL2を制御するように構成されている。この深さL2は、本明細書では「注射深さ」とも称され得る。支持部材216は、好ましくは、注射された薬剤が主に電極14によって生み出された電気穿孔場内に位置するように調整された注射オフセット距離L3だけ、注射深さL2が電極深さL1よりも浅くなるように構成されている。深さL1、L2は、患者のニーズに応じて、皮内(ID)組織、脂肪組織、筋肉内組織(IM)、又は前述の組織の任意の組み合わせを特異的に標的化するために必要に応じて調整され得ることが認識されるべきである。
【0029】
ここで図1C図1Dを参照すると、例示的な支持部材216は、電極アレイ215がグリッド又は「マトリックス」パターンであるように、針電極14を担持することができる。示される実施形態は、電極14の5つの行217及び2つの列219を有するマトリックス(すなわち、各行が2つの電極を有し、各列が5つの電極を有する5×2電極アレイ215)を用いる。行217は、長手方向X1に沿って間隔を置いて離間しており、一方、列219は、長手方向X1に実質的に垂直である横方向Y1に沿って間隔を置いて離間している。このようにして、アレイ215は、長手方向X1に沿って細長くすることができる。各行217の電極14は、行217内の電極14の中心軸245と交差し得る行軸247に沿って整列され得ることが認識されるべきである。追加的に、各列219の電極14は、列219内の電極14の中心軸245と交差し得る列軸249に沿って整列され得る。アレイ215は、等距離の行及び列の間隔X2、Y2を用いることができるが、他の実施形態では、行の間隔X2は、列の間隔Y2とは異なり得る。行及び列の間隔X2、Y2は、好ましくは、それぞれ、隣接する行軸247と列軸249との間で測定される。電極14は、円形パターン電極アレイ15に関して上述したものと同様に構成され得るが、他の実施形態では、本アレイ215の電極14は、必要に応じて適合され得る。
【0030】
支持部材216は、長手方向X1に沿って互いに対向する第1及び第2の端部202、204を有し、横方向Y1に沿って互いに対向する、対向する第1及び第2の側面206、208を有する。支持部材の底部表面260は、前述したように、停止表面を効果的に画定することができる。図示されるように、支持部材216は、長手方向X1に沿って互いに整列され得、第1及び第2の列219の間で等距離に離間され得る、3つの注射チャネル236を含み得る。注射チャネル236の第1のものはまた、第1及び第2の行217の間に等距離に位置決めされ得、注射チャネル236の第2のものは、第3の行217内で横方向に整列され得、注射チャネル236の第3のものは、第5及び第6の行217の間に等距離に位置決めされ得る。各煙突238は、それぞれの注射針20を受容するように構成され得、これは、上述した実施形態のいずれかに従って構成され得る。図1Cに図示されるように、煙突238は、支持部材216の上側表面262から近位に、鉛直方向Z1に沿ってL4の煙突高さまで延在し得、高さL4は、注射針20の遠位端部を、上述した好ましい注射オフセット距離L3など、電極14の遠位端部19に対して好ましい位置に配置するように構成され得る。
【0031】
図1Dに図示されるように、注射針20は、隣接する針電極14に向かって半径方向外向きに分散することができるそれらの注射液を各々排出することができる。複数の注射チャネル236を用いることによって、アレイ215は、より多くの量の注射液をより大きい電気穿孔場内に分散させるように構成され得る。本実施形態の一例によれば、アレイ215は、特に注射針20当たり1mLで、注射針20から約3mLの総注射量を送達するように構成され得る。筋肉内(IM)電気穿孔のために使用されるとき、細長いアレイ215は、長手方向X1が筋線維伸展の方向と概ね整列するように、医師がアレイ215を配向することを可能にし、それによって患者の筋組織内の流体分散を更に強化することが認識されるべきである。
【0032】
ここで図2A図2Dを参照すると、別の例示的なアレイアセンブリ312は、6つの行317及び4つの列319を有するマトリックスに配置された針電極14のアレイ315(すなわち、6×4マトリックス電極アレイ315)を有する支持部材316を含む。上記のように、行317は、長手方向X1に沿って間隔を置いて離間しており、一方、列319は、横方向Y1に沿って間隔を置いて離間しており、その結果、アレイ315は、長手方向X1に沿って細長くなり得る。アレイ315は、等距離の行及び列の間隔を用いることができる。非限定的な例として、行317は、約10mmの距離X2で互いから離間することができ、列319は、約10mmの距離Y2で互いから離間することができる。かかる10mmの間隔は、参照のために図2Cに図示されるように、CELLECTRA(登録商標)5P-IMアレイの円形電極アレイの直径を近似することが認識されるべきである。
【0033】
他の実施形態では、図3A図3Bに図示されるように、行間隔は、列間隔とは異なることができる。この例において、列は、約10mmの距離X2において離間することができ、行は、約7.5mmの距離Y2において離間することができる。追加の間隔の距離が以下に説明される。
【0034】
図2A図2Bに図示されるアレイ315の支持部材316は、好ましくは、鉛直に細長い煙突338内に画定され得る複数の注射チャネル336を含む。図示されるように、複数の注射チャネル336は、電極14の第2の行及び第3の行319の間で等距離に離間したチャネル336の第1の行340、並びに電極14の第4の行及び第5の行319の間で等距離に離間したチャネル336の第2の行340のような、チャネルの2つの行340に沿って配置され得る6つの注射チャネル336を含むことができる。図2Dに図示されるように、チャネル行340は、チャネル行340内の注射チャネル336の中心軸355と交差するそれぞれのチャネル行軸351の間で測定されるように、間隔距離X3で互いから離間され得る。示された実施形態では、間隔距離X3は、電極行間隔距離X2の2倍である。チャネル336はまた、チャネル336の第1、第2、及び第3の列342などのチャネル336の列342に配置され得る。チャネル列342は、チャネル列342内の注射チャネル336の中心軸355と交差するそれぞれのチャネル列軸353の間で測定されるように、間隔距離Y3で互いから離間され得る。示された実施形態では、間隔距離Y3は、電極列319の間隔距離と同等である。
【0035】
本実施形態の一例によれば、アレイ315は、特に注射針20当たり1mLで、注射針20から約6mLの総注射量を送達するように構成され得る。アレイ315は、6mL超及び6mL未満の注射量を送達するために使用され得ることが認識されるべきである。上述したアレイ215と同様に、本アレイ315は、筋線維伸展の方向に対して好ましく配向され得、それにより、筋組織内の流体分散を強化する。追加的に、煙突338は、注射針20の注入領域を電極14の遠位端部19に対して好ましい位置に配置するように構成され得る高さL4を有する。上述したマトリックスアレイ215、315の電極及びチャネル間隔距離X2、Y2、X3、Y3、電極深さL1、並びに/又は煙突高さL4は、必要に応じて変化させることができることが認識されるべきである。例えば、間隔距離X2、Y2、X3、Y3は、約2.5mm~約50mmの範囲内、より具体的には約4.0mm~約20mmの範囲内、より具体的には約5.0mm~約15.0mmの範囲内であり得る。筋線維伸展の方向に沿った電極間隔距離X2、Y2は、好ましくは、約10.0mm~約15.0mmの範囲内である。筋線維伸展の方向に垂直な方向に沿った電極間隔距離X2、Y2は、好ましくは、約5.0mm~約10.0mmの範囲内である。前述の間隔距離は、特に標的組織が異方性電気的及び流体的特性を有する場合、標的組織の解剖学的構造に特に適合され得ることが認識されるべきである。
【0036】
ここで図3Cを参照すると、コンピュータモデルが、図3A図3Bに図示されるアレイ315によって生成される電場の例を示す。図示されるように、電場は、隣接する列間の長手方向X1に沿って、V/cmで示される実質的に均等な電場の大きさを有することができる。このようにして、アレイ315は、好ましい長手方向の流体分散、及び長手方向X1に沿った好ましい「平滑な」電気穿孔場の両方を提供することができる。医師は、下にある標的組織に対して好ましい態様でアレイ315を配向することによって、かかる平滑な電気穿孔場を利用することができる。例えば、IM電気穿孔に使用される場合、医師は、長手方向が筋線維伸展の方向と一致するようにアレイ315を配向することができる。
【0037】
更なる実施形態では、マトリックスアレイ215、315は、電極14及び/又はその注射チャネル236、336の選択的又は「モジュラー」使用のために更に構成され得る。ここで図4Aを参照すると、非限定的な例として、均等な電極行417及び列419の間隔X2、Y2を有する6×4のマトリックスのようなマトリックスに配置された電極14を有する例示的なアレイ415が、各煙突438が電極14の隣接する列419及び行417の間で等距離に離間するように構成された、5×3の煙突アレイの行440及び列442に配置された合計15の煙突438(及びチャネル436)を含み得る。アレイ415は、パルス生成器112が電極14の任意のサブセットに電気穿孔パルスを送達することができるように、各電極14をパルス生成器112に個々に接続するための回路を含むことができる。同様に、煙突438の任意のサブセットは、それぞれの注射針20を受容するために用いられ得る。このようにして、単一のマトリックスアレイ438は、多数のマトリックスアレイ438の機能を提供することができる。例えば、描写される6×4マトリックスアレイは、1×1、1×2、1×3、2×1、2×2、2×3、3×1、3×2、3×3、4×1、4×2、4×3、5×1、5×2、及び5×3煙突アレイのいずれか1つを利用して、1×1、1×2、1×3、1×4、2×1、2×2、2×3、2×4、3×1、3×2、3×3、3×4、4×1、4×2、4×3、4×4、5×1、5×2、5×3、5×4、6×1、6×2、6×3、及び6×4電極アレイのいずれかとして選択的に用いられることができる。
【0038】
ここで図5A図5Cを参照すると、上述した実施形態と概ね同様に、マトリックスアレイ615において行617及び列619に配置された複数の針電極625を有する電極アレイアセンブリ612を含む電気穿孔システム602の例が図示される。しかしながら、本実施形態では、マトリックスアレイ615内の電極20の1つ以上及び最大で全ては、標的組織内に流体を注射すること、及び1つ以上の電気穿孔パルスを標的組織に送達することの両方も行うように構成された二重目的注射針電極625であり得る。
【0039】
この実施形態の電気穿孔システム602は、流体注射液をマトリックスアレイ615内の各二重目的注射針電極625に送達するための管類659を含むことができる。管類659は、例えば、リザーバアセンブリのマニホルドを介して、及び/又は複数の個々のリザーバを介して、二重目的注射針電極625の近位端部657をリザーバに接続することができる。アレイアセンブリ612は、手持ち式電気穿孔デバイス604のアプリケータヘッド610と結合するように構成され得る。例えば、アレイアセンブリ612は、図1Bを参照して上述した様式と同様に、アプリケータヘッド610の1つ以上の相補的な装着部材と結合するように構成された支持部材616を含むことができる。二重目的電極625は、支持部材616を通して画定された二重目的チャネル636を通って延在し得る。支持部材616は、図4を参照して上述した様式と同様に、モジュール方式で用いられ得ることが認識されるべきである。例えば、二重目的電極625は、利用可能な二重目的チャネル636の選択されたサブセット内に挿入され得、そのサブセットは、必要な流体送達及び電気穿孔場パラメータに基づいて選択され得、そのパラメータ(したがって、サブセット選択)は、標的組織に適合され得る。マトリックスアレイ615は、針電極14、注射針20、及び二重目的注射針電極625の様々な組み合わせ及びパターンを用いることができることが認識されるべきである。
【0040】
図5Cに図示されるように、マトリックスアレイ615は、二重目的注射針電極625が筋組織に対して、特に筋線維伸展M1の方向に対して所望のように配向されるように、筋組織675に対して配置することができる。例えば、マトリックスアレイ615は、破線で図示されるアレイ615の位置によって示されるように、アレイ615の長手方向X1が筋線維伸展M1の方向に沿って延在するように配向され得る。代替的に、医師は、長手方向X1が筋線維伸展M1の方向に実質的に垂直に配向されるように、アレイ615を配向させることを選択することができ、これはしたがって、より多くの個々の筋線維の横紋に沿って分布される流体注射を提供することができる。アレイ615のかかる選択的な配向及び使用は、二重目的電極の特定のサブセットに関してパルスパターンを適用することによって更に調整することができ、このパルスパターンは、筋線維伸展M1の方向に沿ってEP場を集束させるように適合させることができる。これらの構成及び使用法はまた、EP電流の流れの間に、インピーダンスが筋線維と同じ方向に方向付けられたときに低減されるという事実を利用することができる。その上、注射針20、625からの流体排出の方向は、流体の流れに対するより少ない機械的インピーダンスを経験することも期待され得、これは、電気穿孔場に沿った有益な薬物の分布を可能にすることができる。
【0041】
ここで図6A図6Bを参照すると、アレイアセンブリ712の例示的な実施形態が、支持部材716に結合されたマトリックス電極アレイ715を有して図示されている。この例示的な実施形態では、マトリックスアレイ715は、図1C図3B及び図4図5Cを参照して上述した実施形態と概ね同様に、行717及び列719に配置され、針電極14の間に位置する注射チャネル736を有する複数の針電極14を含む。しかしながら、本実施形態では、注射チャネル736の1つ以上及び最大で全ては、隣接する行717及び/又は隣接する列719から偏心オフセットされている。注射チャネル736並びに隣接する行717及び/又は隣接する列719に関して本明細書で使用される場合、「偏心オフセット」という語句は、注射チャネル736が、それぞれの方向に沿って、及び注射チャネル736と次の最も近い行717及び/又は列719との間のそれぞれの方向に沿った距離よりも小さいそれぞれのオフセット距離で、最も近い行717及び/又は列719から離間されることを意味する。
【0042】
示された実施形態では、注射チャネル736の各々は、長手方向X1に沿ってそれぞれの最も近い行717から偏心オフセットされている。特に、示された実施形態の各注射チャネル736は、注射チャネル736と次の最も近い行717との間の二次オフセット距離X5未満のオフセット距離X4で最も近い行717から長手方向に離間している。オフセット距離X4及び二次オフセット距離X5は、それぞれ、注射チャネル736の中心軸755と、最も近い電極行軸747及び次の最も近い電極行軸747との間で測定される。オフセット距離X4は、二次オフセット距離X5の係数(すなわち、倍数)として定量化され得る。例えば、オフセット距離X4は、二次オフセット距離X5の約0.001の係数から約0.999の係数までの範囲であり得る。
【0043】
示された実施形態の非限定的な例によれば、マトリックスアレイ715は、3×2マトリックス(すなわち、3つの行717及び2つの列719)に配置された6つの電極14を有し、等距離の行及び列間隔X2、Y2を有する。注射チャネル736は、各注射チャネル736が等距離のオフセット距離X4で電極14の最も近い行717から偏心オフセットされるように、3×1チャネルアレイ(すなわち、チャネル136の3つの行740及び1つの列742)に配置されている。この例において、各オフセット距離X4は、それぞれの二次オフセット距離X5の約0.25の係数である。特に、この例では、電極行間隔X2、電極列間隔Y2、及びチャネル行間隔X3は、各々約10mmであり、注射チャネルは、長手方向X1に沿って約2.5mmのオフセット距離X4で偏心オフセットされている。これらの間隔距離X2、Y2、及びオフセットX4、X5のいずれも、必要に応じて調整することができることが認識されるべきである。
【0044】
また、他の実施形態では、注射チャネル736は、横方向Y1に沿って電極列719のうちの1つから偏心オフセットされ得ることが認識されるべきである。また、マトリックスアレイ715における電極14及び/又は注射チャネル736の数は、非限定的な例として、標的処置位置、標的組織及び注射量のような様々な要因に基づいて、必要に応じて低減又は増加され得ることが更に認識されるべきである。例えば、マトリックスアレイ715は、注射チャネル736が電極行717から偏心オフセットされるように、電極14の1つ以上の追加の行717及び/又は列719、並びに/又は注射チャネル736の1つ以上の追加の行740及び/又は列742を含むように増加させることができる。更に、マトリックスアレイ715は、(それぞれの電極14の間に等間隔に位置することによって、又はそれぞれの電極行717と整列されることによってなど)偏心オフセットされた注射チャネル717、及び偏心オフセットされない注射チャネル717の組み合わせを用いることができることが認識されるべきである。本実施形態のマトリックスアレイ715は、電気穿孔処置に大きい利点を提供する。1つのかかる利点は、電極アレイ715内に複数の注射チャネル736を用いることによって、薬剤投与量を複数の注射部位間で分画することができることである。これは、標的組織内の流体分散を強化することが期待される。
【0045】
ここで図7A図7Bを参照すると、別の例示的な実施形態では、アレイアセンブリ812は、図6A図6Bを参照して上述した実施形態と同様に構成されたマトリックスアレイ815を含む支持部材816を有する。前述の実施形態と同様に、マトリックスアレイ815は、等距離の電極の行及び列の間隔X2、Y2を有する、3×2のマトリックスに配置された6つの電極14と、3×1のチャネルアレイに配置された3つの注射チャネル836と、を有する。しかしながら、本実施形態では、注射チャネル836は、注射チャネル836がそれぞれの電極行軸847によって交差されるように、電極14の行817と整列されている。マトリックスアレイ815の1つの非限定的な例では、アレイ815は、各々約10mmである電極行間隔X2、電極列間隔Y2、及びチャネル行間隔X3を用いることができる。これらの間隔距離X2、Y2、X3のいずれも、必要に応じて調整することができることが認識されるべきである。
【0046】
本実施形態のマトリックスアレイ815は、電気穿孔処置に大きい利点を提供する。上述したマトリックスアレイと同様に、アレイ815は、複数の注射部位間の薬剤投与量の分画を可能にする複数の注射チャネル836を用いる。その上、複数の注射部位において分散された注射液は、アレイ815内の電極14のそれぞれのサブセットによって送達されるそれぞれの電気穿孔場によって標的化することができる。別の利点は、マトリックスアレイ815が、電極行817と整列した注射チャネル836からの送達流体分散との電気穿孔場の共局在化を強化するパルスパターンを用いることができることである。特に、マトリックスアレイ815は、各行817の電極対の間にパルスを送達するパルスパターンを用いることができ、それによって、注射チャネル836の下のエリアにわたってパルスを方向付ける。これは、以下でより詳細に記載されるように、注射チャネル836を通って延在する注射針14から放出される流体分散と電気穿孔場をより良好に共局在化させる。
【0047】
ここで図8Aを参照すると、図7A図7Bに図示されるマトリックスアレイ81について、例示的なパルスパターンが記載される。パルスパターンを説明する目的で、マトリックスアレイ815の電極14は、電極位置E1及びE2が第1の電極行817上にあり、電極位置E3及びE4が第2の電極行817上にあり、電極位置E5及びE6が第3の電極行817上にある電極位置E1~E6によって参照される。この例において、パルスパターンは、3つのパルスを含み、そのうちの第1のパルスP1は、E1とE2との間で送達され、第2のパルスP2は、E3とE4との間で送達され、第3のパルスP3は、E5とE6との間で送達される。別の例では、図8Aに図示されるパルスパターンを反復することができ、2つの同一のパルストレインと合計6つのパルスとを有するパルスパターンを提供することができる。かかる反復パルスパターンは、電極対ごとに2つのパルスを提供し、これは、強化された電気穿孔結果を容易にすることができる。
【0048】
ここで図8Bを参照すると、追加の例では、パルスパターンは、図8Aに図示される3つのパルスP1~P3に加えて、隣接する電極行817と列819との間で斜めに送達される4つの追加のパルスP4~P7を用いることができる。この特定の例では、第4のパルスP4は、E1とE4との間で送達され、第5のパルスP5は、E4とE5との間で送達され、第6のパルスP6は、E2とE3との間で送達され、第7のパルスP7は、E3とE6との間で送達される。4つの斜めのパルスP4~P7は、長手方向X1に沿って電極行817の間で分散された任意の注射液と電気穿孔場を共局在化させるために有益であり得る。
【0049】
ここで図8Cを参照すると、電極行817の間に長手方向に分散された注射液と電気穿孔場を共局在化させるための更なる例では、パルスパターンは、図8Bに図示されるパルスP4~P7を、中心行817から第1及び第3の行817に電流を斜めに各々分割する2つの代替パルスP4~P5に効果的に置き換えることができる。特に、この例では、第4のパルスP5は、E3からE2及びE6の両方に送達され、第5のパルスP5は、E4からE1及びE5の両方に送達される。このパルスパターンは、図8Bに図示されるパターンよりも少ない総パルスを使用して、電極行817間で分散された注射液を効果的に標的化することができる。
【0050】
図8A図8Cを参照して上述した例示的なパルスパターンは、マトリックスアレイ815とともに用いることができるパルスパターンの非限定的な例を表すことが認識されるべきである。また、前述のパルスパターンは、図6A図6Bに図示されるマトリックスアレイ715とともに用いることもできることが認識されるべきである。更に、これらのパルスパターンは、関与する特定の因子に基づいて、必要に応じて調整することができる。
【0051】
ここで図9A図9Cを参照すると、図7A図7Bを参照して上述したマトリックスアレイ815の追加の利点は、特定の方向に沿った流体分散に影響を与える組織におけるその特定の有効性を伴う。1つのかかる組織は、筋組織675である。上述したように、筋肉内(IM)組織は、注射された流体7(例えば、注射液)に影響を与えて、主に筋線維伸展M1の方向に沿って分散させる傾向がある。マトリックスアレイ815の1つの特定の利点は、その設計が、筋線維伸展M1の方向に対するその配向に関係なく、好ましいIM電気穿孔結果を可能にすることである。このようにして、マトリックスアレイ815は、筋肉における誤配向に対してより堅牢であると言える。
【0052】
図9Aに図示されるように、マトリックスアレイ815は、電極行817が筋線維伸展M1の方向と整列する配向で筋組織675に挿入され得る。この配向は、「平行」又は「0度」の配向として特徴付けられ得る。この配向では、各電極行817及び関連する注射チャネル836は、概して、同じ筋線維677に沿って及び/又はその間に延在する。3つの流体注射(注射チャネル836を利用する)は、主に筋線維伸展M1の方向に沿って分散し、概して3つの並んだ流体分散7をもたらす。このようにして、電気穿孔パルスP1~P3の各々は、電気穿孔場の高い大きさの部分がそれぞれの流体分散7と共局在化するように、それぞれの流体分散7を効果的に標的化することができる。
【0053】
図9Bに図示されるように、マトリックスアレイ815は、代替的に、電極行817が筋線維伸展M1の方向に垂直に配向される配向で筋組織675に挿入され得る。この配向は、「垂直」又は「90度」の配向として特徴付けられ得る。この配向では、各電極行817は、複数の筋線維677を横断することができる。3つの流体注射(注射チャネル836を利用する)は、主に筋線維伸展M1の方向に沿って分散し、概して電極E3とE4との間に最大濃度を有する長手方向に重複する流体分散7をもたらす。このようにして、電気穿孔パルスP1~P3は、0度の配向におけるよりも多くの筋線維を効果的に標的化し、より多くの注射された流体を包含することができる。したがって、医師は、マトリックスアレイ815を90度の配向で用いて、より均質な電場でより多くの注射液を標的化することができ、これは、より多くの筋細胞をトランスフェクトすることにつながる可能性がある。
【0054】
ここで図9Cを参照すると、各電極対(すなわち、単一の行817内の電極)は、筋線維伸展M1の方向に対するアレイ配向に関係なく、電気穿孔場及び流体分散の強い共局在化を示す。例えば、0度の配向では、電場の高い大きさの部分は、流体分散7の高濃度部分と整列する。この結果の1つの理由は、筋線維677が、筋線維伸展M1の方向に沿って最も高い異方性電気伝導率を示すためである。したがって、電気インピーダンスは、方向M1に沿って最小化される。追加的に、筋線維は、上記で説明したように、筋線維伸展M1の方向に沿ってより低い機械的流体インピーダンスを提供する。しかしながら、配向がより高い角度に向かって回転しても、注射液は依然として、筋線維伸展M1の方向に沿って分散し、一方、電場は(電気伝導率が異方性であり、線維軸に沿って最も高いことに起因して)多少一致するように変形する。90度の配向であっても、電場は方向M1に効果的に「延伸」され、その結果、注射液が位置する中央が膨らむ電場が生じる。したがって、筋線維に対するアレイ815の配向に関係なく、アレイ815は、電場を注射液と有益に共局在化させる。
【0055】
マトリックスアレイ815の他の実施形態では、電極行817及び/若しくは列819の数、並びに/又はマトリックスアレイ815の注射チャネル行840及び/若しくは列842の数は、非限定的な例として、標的処置位置、標的組織及び注射量のような様々な要因に基づいて、必要に応じて低減又は増加され得る。例えば、マトリックスアレイ815は、注射チャネル836の行840が電極14の行817と整列されるように、電極の1つ以上の追加の行817及び/若しくは列819、並びに/又は注射チャネル836の1つ以上の追加の行840及び/若しくは列842を含むように増加させることができる。また、マトリックスアレイ815は、それぞれの電極行817と整列された1つ以上の注射チャネル836と、それぞれの電極行817からオフセットされた(偏心オフセット又は等距離オフセットを含む)1つ以上の注射チャネル836との組み合わせを用いることができることが認識されるべきである。
【0056】
上述した注射針20、625並びに関連するアレイアセンブリ212、312、412、612、712、812及び/又は電極アレイ215、315、415、615、715、815の様々なパラメータは、拡張された電気穿孔場内の注射量を強化し、それによって電気穿孔性トランスフェクションを強化するためなどの例示的な特徴として提供されることが認識されるべきである。これらのパラメータは、本開示の範囲から逸脱することなく、必要に応じて調整することができる。例えば、示される電極アレイ及び煙突アレイは、本明細書の実施形態に従って可能なアレイサイズ及び設計の非限定的な例を表す。電極アレイ及び煙突アレイは、実質的にそれぞれの任意のアレイサイズ(例えば、15×15、50×50、100×100、及び100超×100超)で用いることができる。その上、本明細書に開示されるアレイアセンブリは、それらの電極アレイ及び煙突アレイが、非限定的な例として、縫工筋のような長い筋肉を含む患者の筋肉の全長を含む、患者の筋肉全体又はその一部の形状を近似することができるように適合され得る。また、電極アレイ及び/又は煙突アレイは、様々な間隔の距離及び/又は不均一な間隔の距離を伴うことができる、交互のパターン、湾曲したパターン、及び不規則なパターンを含む様々なパターンに配置され得ることが認識されるべきである。
【0057】
数の前置詞(例えば、「第1の」、「第2の」、「第3の」)が要素、構成要素、寸法、又はその特徴を参照して本明細書で使用されるとき(例えば、「第1の」電極、「第2の」電極、「第3の」電極)、そのような数の前置詞は、上記要素、構成要素、寸法、及び/又は特徴を、別のかかる要素、構成要素、寸法及び/又は特徴から区別するために使用され、その例で使用される特定の数の前置詞に限定されるものではないことが理解されるべきである。例えば、「第1の」電極、方向、又は支持部材は、非限定的な例として、本開示の範囲から逸脱することなく、異なる文脈では「第2の」電極、方向、又は支持部材とも称され得る。ただし、上記要素、構成要素、寸法、及び/又は特徴は、数の前置詞が使用される文脈では適切に区別されたままである。
【0058】
本開示が詳細に説明されたが、添付の請求項によって定義される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更、置換及び代替が、本明細書でなされ得ることは、理解されるべきである。更に、本開示の範囲は、本明細書に記載された特定の実施形態に限定されることを意図されるものではない。特に、前述の実施形態からの特徴のうちの1つ以上は、本明細書の他の実施形態において用いることができる。このことから当業者は容易に理解するように、本明細書に記載された対応する実施形態と実質的に同じ機能を実行する又は実質的に同じ結果を達成する、現在存在する又は後に開発されるプロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法又はステップが、本開示に従って利用され得る。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
【国際調査報告】