IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 上海携福電器有限公司の特許一覧

特表2024-522916清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構
<>
  • 特表-清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構 図1
  • 特表-清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構 図2
  • 特表-清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構 図3
  • 特表-清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構 図4
  • 特表-清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構 図5
  • 特表-清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構 図6
  • 特表-清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構 図7
  • 特表-清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構 図8
  • 特表-清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構 図9
  • 特表-清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構 図10
  • 特表-清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構 図11
  • 特表-清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構 図12
  • 特表-清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構 図13
  • 特表-清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構 図14
  • 特表-清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構 図15
  • 特表-清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構 図16
  • 特表-清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構
(51)【国際特許分類】
   H02K 33/16 20060101AFI20240614BHJP
【FI】
H02K33/16 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580498
(86)(22)【出願日】2022-06-28
(85)【翻訳文提出日】2023-12-27
(86)【国際出願番号】 CN2022101744
(87)【国際公開番号】W WO2023274188
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】202110719558.5
(32)【優先日】2021-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523052971
【氏名又は名称】上海携福電器有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI SHIFT ELECTRICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 489 Jinbai Road, Jinshan Industrial Zone, Shanghai 201506, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(72)【発明者】
【氏名】戴 曉国
(72)【発明者】
【氏名】徐 振武
【テーマコード(参考)】
5H633
【Fターム(参考)】
5H633BB03
5H633GG02
5H633HH03
5H633JA02
(57)【要約】
本発明は、清掃看護用具およびそのエネルギー交換装置と圧力警報機構を提供する。本発明によるエネルギー交換装置は、トランスデューサを備え、弾性アセンブリが、少なくとも1つの近位端弾性部材と少なくとも1つの遠位端弾性部材とを備え、近位端弾性部材および遠位端弾性部材が、それぞれ第1縁部と第2縁部とを有し、第1縁部は、駆動軸に固定結合されて駆動軸に伴って移動し、第2縁部は、近位端弾性部材と遠位端弾性部材が弾性変形したときの固定縁部を構成し、近位端弾性部材の平面は、ラック中位平面に対して第1角度を形成し、遠位端弾性部材の平面は、中位平面に対して第2角度を形成する。本発明によるエネルギー交換装置を採用すると、弾性部材を失効から保護し、エネルギー交換装置の体積を減少させることができ、弾性アセンブリによる圧力警報機構の実現に有利である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスデューサ(7、7’)と駆動コイル(121、122、221、321、322、323、324)とを備え、
前記トランスデューサは、トランスデューサラック(110、510)と、トランスデューサラックに取り付けられた磁石と、前記トランスデューサラックに取り付けられた弾性アセンブリと、駆動軸(101、501)と、を備え、前記駆動軸は、近位端と遠位端を有し、かつ前記駆動軸は、前記トランスデューサラックに固定結合され、前記駆動軸は、前記縦軸(L2)を画定し、かつ前記縦軸は、前記清掃看護用具における洗浄力(F1)の方向に実質的に垂直な中位平面(P)を通って延び、
前記駆動コイルは、前記トランスデューサ(7、7’)の磁石に対して配置され、前記トランスデューサは、前記駆動コイルに対して移動可能である、
清掃看護用具に用いられるエネルギー交換装置であって、
前記弾性アセンブリは、前記縦軸(L2)に沿ってオフセット配置された少なくとも1つの近位端弾性部材(105A、505A)と少なくとも1つの遠位端弾性部材(105B、505B)とを備え、前記近位端弾性部材は、前記遠位端弾性部材よりも前記駆動軸の近位端に近く、
前記近位端弾性部材(105A、505A)および前記遠位端弾性部材(105B、505B)が、それぞれ第1縁部(109、509)と第2縁部(108、508)とを有し、前記第1縁部(109、509)は、前記駆動軸に固定結合されて前記駆動軸に伴って移動し、前記第2縁部(108、508)は、前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材が弾性変形したときの固定縁部を構成し、前記近位端弾性部材(105A、505A)と前記遠位端弾性部材(105B、505B)のそれぞれの平面は、実質的に前記縦軸から径方向外側に延びていることを特徴とするエネルギー交換装置。
【請求項2】
前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材のそれぞれの前記縦軸の幅に沿った中心線の間の距離は、少なくとも3.5mmであることを特徴とする請求項1に記載のエネルギー交換装置。
【請求項3】
前記近位端弾性部材の平面は、前記中位平面に対して(P)第1角度を形成し、前記遠位端弾性部材の平面は、前記中位平面に対して第2角度を形成し、前記第1角度と前記第2角度は、10度以上90度以下であることを特徴とする請求項1に記載のエネルギー交換装置。
【請求項4】
前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材は、前記中位平面の対向する両側に位置するか、または前記中位平面の同じ側に位置し、前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材は、前記中位平面(P)に対して垂直で前記縦軸を含む垂直平面の対向する両側または同じ側に位置し、
あるいは、前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材とは、前記垂直平面の方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のエネルギー交換装置。
【請求項5】
前記近位端弾性部材は、プラスチックまたは金属であり、または主にプラスチックまたは金属で構成され、前記遠位端弾性部材は、プラスチックであり、または主にプラスチックで構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のエネルギー交換装置。
【請求項6】
前記近位端弾性部材は、前記縦軸に対して対称に対で配置され、前記遠位端弾性部材は、前記縦軸に対して対称に対で配置されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のエネルギー交換装置。
【請求項7】
前記弾性アセンブリは、少なくとも別の弾性部材(104A、104B)をさらに備え、前記少なくとも別の弾性部材は、金属で構成され、かつ前記縦軸に沿って前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材とに対してオフセット配置され、前記金属弾性部材の平面と前記中位平面との間の角度は、前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材の平面と前記中位平面との間の角度よりも小さく、
前記別の弾性部材の弾性率は、前記遠位端弾性部材の弾性率の20倍以上であることを特徴とする請求項1に記載のエネルギー交換装置。
【請求項8】
前記トランスデューサラックは、前記駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分(112)と、前記駆動軸から径方向に離間した対をなすラック締結壁(113)とを備え、
前記ラック締結壁(113)は、上凸部と下凸部とを有し、前記上凸部と前記下凸部は、前記ラック締結壁においてフセット配置され、
前記第1縁部は、前記トランスデューサラック部分に固定され、前記第2縁部は、前記ラック締結壁の上凸部と下凸部にそれぞれ固定されていることを特徴とする請求項1に記載のエネルギー交換装置。
【請求項9】
前記駆動コイルは、前記清掃看護用具のハウジングに対して相対運動がないように配置され、前記駆動コイルは、前記磁石が発生する磁界に配置され、前記磁石(102、103、202、203、302)が発生する磁力線と駆動コイル(121、122)における電流Iの方向とのなす角は、約90度であり、
前記駆動コイルに周波数fの交流電流Iが流れ、これにより、前記駆動コイルと前記磁石とは、相互作用して駆動軸の縦軸(L2)を軸線とする往復力対を生じ、前記往復力対は、前記トランスデューサを駆動して共振させることを特徴とする請求項1に記載のエネルギー交換装置。
【請求項10】
清掃看護用具に用いられる圧力警報機構であって、
縦軸を画定して近位端と遠位端を有する駆動軸であって、駆動部が前記駆動軸の前記遠位端から前記駆動軸に取り付けられ、清掃看護用具の洗浄力(F1)が第一方向に沿ったとき、前記近位端が第一方向に沿って第一変位を生じる駆動軸(101)と、
第1縁部(109)が前記駆動軸に固定結合されて前記駆動軸に伴って移動し、その位置が前記駆動軸の支点を構成する近位端弾性部材(105A、505A)と、
前記近位端弾性部材に対して縦軸に沿って前記遠位端に向けてオフセットされ、第1縁部(109)が前記駆動軸に固定結合されて前記駆動軸に伴って移動し、前記洗浄力(F1)が前記近位端に加わると、第1縁部の位置にある駆動軸が前記第1方向と反対する第2方向に沿って第2変位を生じる遠位端弾性部材(105B、505B)と、
固定部材及び可動部材を有するセンサ装置であって、前記可動部材が前記駆動部に設けられ、前記洗浄力(F1)が前記近位端に加わると、前記可動部材が前記固定部材に対して第2方向に沿って第3変位を生じ、前記洗浄力(F1)が最大圧力(F1)を超えると、前記可動部材の固定部材に対する変位が前記圧力警報機構の警報装置に警報指示を発生させる可動部材と、を備える圧力警報機構。
【請求項11】
前記近位端弾性部材(105A、505A)と前記遠位端弾性部材(105B、505B)のそれぞれは、前記第1縁部に対向する第2縁部(108、508)を有し、前記第2縁部(108、508)が、前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材とが弾性変形した時の固定縁部を構成し、
前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材のそれぞれの前記縦軸の幅に沿った中心線の間の距離が、少なくとも3.5mmであることを特徴とする請求項10に記載の圧力警報機構。
【請求項12】
前記縦軸は、中位平面を通って延び、前記中位平面は、実質的に前記洗浄力に対して垂直であり、前記近位端弾性部材の平面は、前記中位平面(P)に対して第1角度を形成し、前記遠位端弾性部材の平面は、前記中位平面に対して第2角度を形成し、前記第1角度と前記第2角度は、10度以上90度以下であり、
前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材は、前記中位平面の対向する両側に位置するか、または前記中位平面の同じ側に位置し、かつ、前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材は、前記中位平面(P)に対して垂直で前記縦軸を含む垂直平面の対向する両側または同じ側に位置するか、または前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材とは、前記垂直平面の方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項10または11に記載の圧力警報機構。
【請求項13】
前記駆動部は、磁石とラックとを備え、前記磁石は、前記ラックを介して前記駆動軸の遠位端に取り付けられ、
前記可動部材は、前記駆動軸の近位端よりも前記近位端弾性部材から離れていることを特徴とする請求項10に記載の圧力警報機構。
【請求項14】
前記センサ装置の固定部材は、誘導要素と放出源とを備え、前記誘導要素と前記放出源との間には、隙間が形成され、前記可動部材は、前記誘導要素と前記放出源との間の隙間に移動可能に入り込むバリアブロックを備え、
前記誘導要素と前記放出源は、電気、磁気、光誘導要素と放出源のうちの少なくとも1つを備えることを特徴とする請求項10に記載の圧力警報機構。
【請求項15】
前記誘導要素および前記放出源は、前記清掃看護用具のハウジングまたは前記ハウジングに対して固定された部品に設置されていることを特徴とする請求項14に記載の圧力警報機構。
【請求項16】
前記圧力警報機構は、前記最大圧力(F1)が2.5Nから15Nの範囲内になるように、前記可動部材の移動範囲を制限する圧力制限部を備え、
前記最大圧力制限部は、前記清掃看護用具のハウジングまたは前記ハウジングに対して固定された部品に設置されていることを特徴とする請求項10に記載の圧力警報機構。
【請求項17】
前記清掃看護用具のハウジングに対して相対運動がないように配置する駆動コイルをさらに備え、前記駆動コイルは、前記駆動部の磁石が発生する磁界に配置され、前記磁石(102、103、202、203、302)が発生する磁力線と駆動コイル(121、122)における電流Iの方向とのなす角は、約90度であり、
前記駆動コイルに周波数fの交流電流Iが流れ、これにより、前記駆動コイルと前記磁石とは、相互作用して前記駆動軸の縦軸(L2)を軸線とする往復力対を生じ、前記往復力対は、前記駆動軸と、前記近位端弾性部材と、前記遠位端弾性部材とを備える前記トランスデューサを駆動して共振させることを特徴とする請求項16に記載の圧力警報機構。
【請求項18】
請求項1から9のいずれか1項に記載のエネルギー交換装置または請求項10から17のいずれか1項に記載の圧力警報機構を有する清掃看護用具であって、前記清掃看護用具は、電動歯ブラシ、電気シェーバー、電気洗顔器、電気入浴器の1つを備える清掃看護用具。
【請求項19】
前記トランスデューサ(7)と前記清掃看護用具の清掃アセンブリは、共振体を構成し、前記駆動コイルと前記磁石は、相互作用して駆動軸の縦軸(L2)を軸線とする往復力対を発生し、前記往復力対は、前記共振体を駆動して共振させ、前記共振体の固有周波数fは、前記往復力対の周波数fの85%と115%の間に介在することを特徴とする請求項18に記載の清掃看護用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、清掃看護用具の技術分野に関し、より具体的には、清掃看護用具におけるエネルギー交換装置および圧力警報機構に関わるものである。
【背景技術】
【0002】
電動歯ブラシ、電気シェーバー、電気洗顔器、電気入浴器などの個人清掃看護用具にとって、重要なのは、往復運動を清掃要素の予想回転運動に変換することができるエネルギー交換装置を持つべきであり、これらの個人清掃看護用具は、構造が簡単で、組み立てが便利で、使用寿命が長く、安全で信頼性があり、体積が小さいべきである。
【0003】
清掃要素を駆動するための駆動機構としては、例えば、モータ、磁気システム、電磁システム等、多くのものが知られている。駆動構造には、高価で複雑な構造であり、騒音やモータの減衰も存在するボールベアリングなどのベアリングを使用してドライバを支持するものもある。
【0004】
本出願人の別の授権公告号がCN104617732Bである中国の発明特許には、個人清掃看護用具が開示され、そのトランスデューサは、駆動軸と、駆動軸の左、右側のブラケットに締結されたトランスデューサ弾性部材固定具と、少なくとも2つの永久磁石と、永久磁石を固定結合するための対応する永久磁石ブラケットと、永久磁石ブラケットに固定結合されて駆動軸に固定結合された左、右側のトランスデューサ伝動アームと、駆動軸の縦軸の左右両側に設置された少なくとも2つの左側トランスデューサ弾性部材および右側トランスデューサ弾性部材と、を備え、左、右側の永久磁石は、互いに独立しており、一方側の永久磁石は、駆動コイル方向に向かう磁極極性がS極またはN極であり、他方側の永久磁石は、駆動コイル方向に向かう磁極極性が一方側の永久磁石の磁極極性とは反対であり、左、右側の永久磁石は、その内部磁力線方向と駆動コイルの縦軸方向の角度がそれぞれ45°より大きく135°未満になるように設置され、左、右側の永久磁石は、弾性部材固定部材に対して移動可能であり、駆動コイルに周波数fの交流電流Iを通過させる場合に、左、右側の永久磁石の運動方向と駆動コイル鉄心の縦軸方向は、ほぼ平行である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の態様において、駆動軸にボールベアリングを取り付ける必要がないが、弾性部材は清掃要素の圧力をバランスさせる能力が限られているため、長時間で使用すると、弾性部材の疲労をもたらして降伏しやすく、それによってトランスデューサの寿命に影響を与え、または弾性部材がそれぞれ対応するトランスデューサ伝動アームと固定結合し、トランスデューサの固定部材と固定結合しているため、トランスデューサの全体体積が大きく、清掃用具の小型化に不利である。そのため、既存の個人清掃看護用具に対して改良する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従来技術における不足を克服するために、本発明は、個人清掃看護用具を提供し、個人清掃看護用具は、トランスデューサと駆動コイルとを備え、トランスデューサは、トランスデューサラックと、トランスデューサラックに取り付けられた磁石と、トランスデューサラックに取り付けられた弾性アセンブリと、駆動軸と、を備え、前記駆動軸は、近位端と遠位端を有し、かつ駆動軸は、トランスデューサラックに固定結合され、前記駆動軸は、縦軸を画定し、かつ縦軸は、清掃看護用具における洗浄力に実質的に垂直な中位平面を通って延び、駆動コイルは、前記トランスデューサの磁石に対して配置され、前記トランスデューサは、駆動コイルに対して移動可能であり、前記弾性アセンブリは、縦軸に沿ってオフセット配置された少なくとも1つの近位端弾性部材と少なくとも1つの遠位端弾性部材とを備え、近位端弾性部材は、遠位端弾性部材よりも駆動軸の近位端に近く、近位端弾性部材および遠位端弾性部材が、それぞれ第1縁部と第2縁部とを有し、第1縁部は、駆動軸に固定結合されて駆動軸に伴って移動し、第2縁部は、近位端弾性部材と遠位端弾性部材が弾性変形したときの固定縁部を構成し、近位端弾性部材と遠位端弾性部材のそれぞれの平面は、実質的に前記縦軸から径方向外側に延びている。
【0007】
本発明の好ましい態様によれば、近位端弾性部材と遠位端弾性部材のそれぞれの縦軸の幅に沿った中心線の間の距離は、少なくとも3.5mmである。
【0008】
本発明の好ましい態様によれば、近位端弾性部材の平面は、中位平面に対して第1角度を形成し、遠位端弾性部材の平面は、中位平面に対して第2角度を形成し、第1角度と第2角度は、10度以上90度以下である。
【0009】
本発明の好ましい態様によれば、近位端弾性部材と遠位端弾性部材は、中位平面の対向する両側に位置するか、または中位平面の同じ側に位置し、近位端弾性部材と遠位端弾性部材は、中位平面Pに対して垂直で縦軸を含む垂直平面の対向する両側または同じ側に位置する。あるいは、近位端弾性部材と遠位端弾性部材とは、垂直平面の方向に沿って配置されている。
【0010】
本発明の別の好ましい態様によれば、近位端弾性部材は、プラスチックまたは金属で構成され、遠位端弾性部材は、プラスチックで構成されている。
【0011】
本発明の別の好ましい態様によれば、近位端弾性部材は、縦軸に対して対称に対で配置され、遠位端弾性部材は、縦軸に対して対称に対で配置されている。
【0012】
本発明の別の好ましい態様によれば、弾性アセンブリは、少なくとも別の弾性部材をさらに備え、少なくとも別の弾性部材は、金属で構成され、弾性部材は、縦軸に沿って近位端弾性部材と遠位端弾性部材とに対してオフセット配置され、金属弾性部材の平面と中位平面との間の角度は、近位端弾性部材と遠位端弾性部材の平面と中位平面との間の角度よりも小さく、金属の別の弾性部材の全体の弾性率は、遠位端弾性部材の全体の弾性率の20倍以上である。
【0013】
本発明の別の好ましい態様によれば、トランスデューサラックは、駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分と、駆動軸から径方向に離間した対をなすラック締結壁とを備え、ラック締結壁は、上凸部と下凸部とを有し、上凸部と下凸部は、ラック締結壁においてオフセット配置され、第1縁部は、トランスデューサラック部分に固定され、第2縁部は、ラック締結壁の上凸部と下凸部にそれぞれ固定されている。
【0014】
また、本発明は、清掃看護用具に用いられる圧力警報機構を提供し、当該圧力警報機構は、縦軸を画定して近位端と遠位端を有する駆動軸であって、駆動部が駆動軸の遠位端から駆動軸に取り付けられ、清掃看護用具の洗浄力F1が第一方向に沿ったとき、近位端が第一方向に沿って第一変位を生じる駆動軸と、第1縁部が駆動軸に固定結合されて駆動軸に伴って移動し、その位置が駆動軸の支点を構成する近位端弾性部材と、近位端弾性部材に対して縦軸に沿って遠位端に向けてオフセットされ、第1縁部が駆動軸に固定結合されて駆動軸に伴って移動し、洗浄力F1が近位端に加わると、第1縁部の位置にある駆動軸が第1方向と反対する第2方向に沿って第2変位を生じる遠位端弾性部材と、固定部材及び可動部材を有するセンサ装置であって、可動部材が駆動部に設けられ、洗浄力F1が近位端に加わると、可動部材が固定部材に対して第2方向に沿って第3変位を生じ、洗浄力F1が最大圧力F1を超えると、可動部材の固定部材に対する変位が圧力警報機構の警報装置に警報指示を発生させる可動部材と、を備える。
【0015】
本発明の別の好ましい態様によれば、近位端弾性部材と遠位端弾性部材のそれぞれは、第1縁部に対向する第2縁部を有し、第2縁部が、近位端弾性部材と遠位端弾性部材とが弾性変形した時の固定縁部を構成し、近位端弾性部材と遠位端弾性部材のそれぞれの縦軸の幅に沿った中心線の間の距離が、少なくとも3.5mmである。前記近位端弾性部材の平面は、前記中位平面(P)に対して第1角度を形成し、前記遠位端弾性部材の平面は、前記中位平面に対して第2角度を形成し、第1角度と第2角度は、10度以上90度以下である。
【0016】
本発明の別の好ましい態様によれば、縦軸は、中位平面を通って延び、中位平面は、実質的に洗浄力に対して垂直であり、近位端弾性部材の平面は、中位平面Pに対して第1角度を形成し、遠位端弾性部材の平面は、中位平面に対して第2角度を形成し、第1角度と第2角度は、10度以上90度以下であり、近位端弾性部材と遠位端弾性部材は、中位平面の対向する両側に位置するか、または中位平面の同じ側に位置し、かつ、近位端弾性部材と遠位端弾性部材は、洗浄力方向と縦軸が位置する平面の対向する両側に位置するか、または洗浄力方向に沿って位置する。
【0017】
本発明の別の好ましい態様によれば、駆動部は、磁石とラックとを備え、磁石は、ラックを介して駆動軸の遠位端に取り付けられ、可動部材は、駆動軸の近位端よりも近位端弾性部材から離れている。
【0018】
本発明の別の好ましい態様によれば、センサ装置の固定部材は、誘導要素と放出源とを備え、誘導要素と放出源との間には、隙間が形成され、可動部材は、誘導要素と放出源との間の隙間に移動可能に入り込むバリアブロックを備え、誘導要素と放出源は、電気、磁気、光誘導要素と放出源のうちの少なくとも1つを備える。
【0019】
本発明の別の好ましい態様によれば、誘導要素および放出源は、清掃看護用具の回路基板やハウジングやハウジングに対して固定された部品に配置されている。ここで、ハウジングに対して固定される部品は、回路基板や電池ボックスラックなどを備える。
【0020】
本発明の別の好ましい態様によれば、圧力警報機構は、誘導要素の最大圧力F1が2.5Nから15Nの範囲内になるように、可動部材の移動範囲を制限する圧力制限部を備え、最大圧力制限部は、清掃看護用具のハウジングまたはハウジングに対して固定された部品に設置されている。
【0021】
また、本発明は、前記エネルギー交換装置または前記圧力警報機構を有する清掃看護用具をさらに提供し、清掃看護用具は、電動歯ブラシ、電気シェーバー、電気洗顔器、電気入浴器の1つを備える。
【0022】
また、本発明によると、駆動コイルは、前記清掃看護用具のハウジングに対して相対運動がないように配置され、前記駆動コイルは、前記磁石が発生する磁界に配置され、前記磁石が発生する磁力線と駆動コイルにおける電流Iの方向とのなす角は、約90度であり、駆動コイルに周波数fの交流電流Iが流れ、これにより、前記駆動コイルと前記磁石とは、相互作用して駆動軸の縦軸を軸線とする往復力対を生じ、往復力対は、前記トランスデューサを駆動して共振させる。
【0023】
また、本発明による清掃看護用具において、トランスデューサと清掃看護用具の清掃アセンブリは、共振体を構成し、前記駆動コイルと前記磁石は、相互作用して駆動軸の縦軸L2を軸線とする往復力対を発生し、前記往復力対は、前記共振体を駆動して共振させ、前記共振体の固有周波数fは、前記往復力対の周波数fの85%と115%の間に介在する。
【発明の効果】
【0024】
本発明によるエネルギー交換装置を採用すると、弾性部材が疲労して降伏しやすい問題を解決し、エネルギー交換装置の使用寿命を高め、個人清掃看護用具の小型化を実現し、しかも組み立てが便利で、回転が穏やかで、騒音が小さく、減衰が低く、安全で信頼できる。また、圧力警報機構は、清掃要素に加わる圧力の大きさを識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本発明をより完全に理解するために、添付図面を参照して例示的な実施例の以下の説明を考慮することができる。
【0026】
図1図1は、本発明の好ましい第1実施例による個人清掃看護用具および内部機構の斜視図である。
図2図2は、図1に示す清掃看護用具のエネルギー交換装置を備える内部機構の分解図である。
図3図3は、本発明の好ましい第1実施例によるエネルギー交換装置の斜視図である。
図4図4は、本発明の好ましい第1実施例によるエネルギー交換装置の斜視図であり、エネルギー交換装置における弾性アセンブリを示す。
図5図5は、本発明の第1実施例に適用可能な二種類の第1弾性部材と駆動軸を示す。
図6図6は、本発明の第1実施例に適用可能なトランスデューサの二種類の第1弾性部材を示す。
図7図7は、清掃要素と第1弾性部材と第2弾性部材の位置関係を示す概略端面図である。
図8図8は、本発明の好ましい実施例による縦軸に沿った弾性部材および清掃アセンブリの力を示す略図である。
図9図9は、本発明の第1実施例によるエネルギー交換装置および回路基板の底面斜視図である。
図10図10は、本発明の好ましい第2実施例によるエネルギー変換装置の斜視図である。
図11図11は、図10のエネルギー交換装置の別の斜視図であり、駆動コイルを示す。
図12図12は、本発明の第3実施例によるエネルギー変換装置の斜視図である。
図13図13は、駆動コイルが取り外された図12に示すエネルギー交換装置の別の斜視図である。
図14図14は、本発明の第4実施例によるエネルギー変換装置の斜視図である。
図15図15は、図14に示す本発明の第4実施例によるエネルギー交換装置における駆動軸、弾性部材および磁石の組み合わせの概略図である。
図16図16は、図15に示す本発明の好ましい第4実施例によるエネルギー交換装置における弾性部材の概略図である。
図17図17は、本発明の好ましい第4実施例によるエネルギー交換装置のホルダ、弾性部材と清掃要素の関係図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、具体的な実施例および図面を合わせて本発明を詳しく説明する。以下の記載では、本発明を十分に理解し易くするために、いろいろな詳細を説明するが、本発明が上記の記載と異なる別の形態で実施できることは明らかであり、当業者にとって、本発明の主旨を脱出しない範囲で実際の応用状況に応じて拡張・推論することができるので、本発明の保護範囲を上記の具体的な実施例に限定しないことは言うまでもない。
【0028】
以下、電動歯ブラシを個人清掃看護用具の典型例として、添付図面を合わせて本発明の例示的な実施例をより詳細に説明する。以下、電動歯ブラシを例に挙げて説明するが、本発明は、これに限定しない。本発明は、電気シェーバー、電気洗顔器、電気入浴器などトランスデューサを通じて清掃動作を提供する清掃看護用具に適用してもよい。
【0029】
明確にするために、本明細書は、「上」、「下」、「左」、「右」、「近位端」、「遠位端」などの空間的な相対位置を表す語を用いて、図に示す1つの要素または特徴と他の要素(1つまたは複数)または特徴(1つまたは複数)との相互関係を簡単に説明し、その中で、駆動コイルの縦軸方向とは、駆動コイルに電流Iが流れるときに鉄心内部に発生する磁力線と平行する方向を意味する。「上」、「下」は、駆動軸の縦軸に関するものであり、対応する図に向かって、駆動軸の縦軸に平行な上向き方向を「上」と定義し、駆動軸の縦軸に平行な下向き方向を「下」と定義する。「左」および「右」は、駆動軸の縦軸に関するものであり、対応する図に向かって、駆動軸の縦軸に垂直な方向に沿って駆動軸の縦軸の左側を「左」と定義し、その右側を「右」と定義する。「近位端/近位側」とは、清掃看護用具の使用時に洗浄力が作用する位置に近い端部または側部を意味する。「遠位端/遠位側」とは、清掃看護用具の使用時に洗浄力が作用する位置から離れる端部または側部を意味する。
【0030】
さらに、本願で使用される用語「および/または」には、列挙された1つまたは複数の関連用語のいずれか1つまたはすべての組合せが含まれる。
【0031】
本明細書では、「第1」などの用語を用いて複数の要素または構成部分を説明するが、これらの要素または構成部分は、これらの用語によって制限されるべきではない。これらの用語は、単に1つの要素または構成部分を他の要素または構成部分と区別するために使用され、「順序」を含まない。したがって、以下に説明する要素または構成部分の序数語を相互に入れ替えても、本発明の構想と範囲を超えていない。
【0032】
図1および図2は、それぞれ本発明の好ましい第1実施例による清掃看護用具の斜視図および分解斜視図を示す。以下、清掃看護用具は、電動歯ブラシを例として説明する。電動歯ブラシは、主にハンドル1と、ハンドル1に着脱可能に取り付けられた清掃アセンブリとを備える。ハンドル1は、ハンドルハウジングと、ハンドルハウジングに取り付けられた各機能部品とを備える。電動歯ブラシの清掃アセンブリは、清掃要素キャリア2と、清掃要素キャリア2に分布する清掃要素3とを有する歯ブラシヘッドの形態をとる。歯ブラシヘッドのキャリア2は、例えばハンドル1にスナップ結合されて取り付けられ、スナップ結合は、駆動ハンドル1と清掃アセンブリとを確実に結合することができ、また、駆動ハンドル1と清掃アセンブリとを容易に分離することができる。清掃要素3は、ブラシ毛のようなものであってもよい。
【0033】
清掃看護用具のハンドル1における機能部品は、主に電源部、制御部、トリガ部およびエネルギー交換装置を備える。通常、電源部は、用具の各部に電力を供給するために、電池ボックス135内に設置された充電電池5と充電回路を備える。制御部は、電動歯ブラシの各種動作モードおよび電動歯ブラシの開閉等を制御するために、主に回路基板4を備える。トリガ部は、電動歯ブラシの運転を開始および停止するためのスイッチを備える。エネルギー交換装置は、入力された電気エネルギーを清掃アセンブリの往復運動を提供する機械的エネルギーに変換するように構成されている。
【0034】
図2図3および図4は、本発明の第1実施例によるエネルギー交換装置を示す。このエネルギー交換装置は、主にトランスデューサ7を備え、エネルギー交換装置の駆動コイルは、トランスデューサ7に対して配置されている。トランスデューサ7は、主にトランスデューサラック110と、第1磁石102と、第2磁石103と、清掃アセンブリが着脱可能に取り付けた駆動軸101と、共振運動を引き起こすための弾性アセンブリとを備える。
【0035】
好ましくは、トランスデューサラック110の材料は、プラスチックであり、第1実施例において、トランスデューサ7の一部である第1磁石102、第2磁石103は、磁石102、103がトランスデューサ7の全体の一部になるように、接着剤、ねじ、または射出成形などの手段によってトランスデューサラック110の清掃要素3から離れた遠位端に固定結合されている。
【0036】
好ましくは、エネルギー交換装置は、トランスデューサ上ケース131と、トランスデューサ下ケース132とをさらに備え、これらは、例えば締結ねじ133によって互いに締結されることで、トランスデューサラック110のラック締結アーム113を2つのケースの間に押圧し、それに応じてトランスデューサラック110をロックする。トランスデューサ上ケース131とトランスデューサ下ケース132は、用具のハウジングにさらに締結される。しかし、理解すべきところは、他の代替的な実施例において、トランスデューサ上ケースとトランスデューサ下ケースは、ハンドルハウジングと一体化された一部であってもよい。
【0037】
好ましい第1実施例において、図4に示すように、トランスデューサ7の弾性アセンブリは、4つの第1弾性部材104と、4つの第2弾性部材105とを備える。より具体的には、図4に示すように、駆動軸101に沿って、弾性アセンブリは、近位端から遠位端まで、2つの第1弾性部材104A、2つの第2弾性部材(近位端弾性部材)105A、2つの第2弾性部材(遠位端弾性部材)105Bおよび2つの第1弾性部材104Bを順に備える。
【0038】
第1弾性部材104A、104Bの各々は、略直方体である。第1弾性部材104A、104Bのラック締結アーム113からトランスデューサラック部分112までの距離は、弾性部材長さであり、第1弾性部材104A、104Bの駆動軸の縦軸L2の方向に沿った距離は、弾性部材幅と呼ばれ、直方体の残りの一辺の長さは、弾性部材厚さであり、第1弾性部材104A、104Bのそれぞれの長さおよび幅からなる平面は、弾性部材平面である。同様に、各第2弾性部材105は、略直方体であり、第2弾性部材105A、105Bのラック締結アーム113のラック突起111からトランスデューサラック部分112までの距離は、弾性部材の長さであり、第2弾性部材105A、105Bの駆動軸の縦軸方向に沿う距離は、弾性部材の幅であり、直方体の他方の辺の長さは、弾性部材の厚さである。第2弾性部材105A、105Bの長さおよび幅からなる平面は、弾性部材平面である。
【0039】
図7に示すように、4つの第1弾性部材104A、104Bは、エネルギー交換装置の中位平面Pにある同一平面内に位置する。本発明によるエネルギー交換装置に対して、中位平面Pは、洗浄力F1の方向に垂直で駆動軸の縦軸L2が位置する平面と定義され、洗浄力F1と駆動軸の縦軸L2とは垂直である。電動歯ブラシにおいて、洗浄力F1の方向は、清掃要素3の縦軸L1が位置する方向と定義され、すなわち、中位平面Pは、清掃要素3の縦軸L1に実質的に垂直である。第1弾性部材104は、中位平面Pにあるため、第1弾性部材104の平面と駆動軸の縦軸L2との角度は、0度である。より具体的には、第1実施例において、第1弾性部材104A、104Bの弾性部材平面と清掃要素の縦軸L1との角度は、それぞれβ1、β2、β3、β4であり、図7に示すように、本実施例において、β1、β2、β3、β4は、いずれも90度に等しく、清掃要素の縦軸L1は、第1弾性部材平面に垂直である。しかし、他の代替的な実施例において、角度β1、β2、β3、β4は、他の異なる値をとることもできる。
【0040】
さらに、弾性アセンブリの第2弾性部材105は、対で配置されている近位端弾性部材105Aと遠位端弾性部材105Bとを備え、2対の弾性部材は、縦軸L2に沿ってオフセット配置されている。近位端弾性部材105Aは、駆動軸101の近位端に近いが、遠位端弾性部材105Bは、駆動軸101の遠位端に近い。第2弾性部材105の平面は、ラック突起111と駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分112とを接続する平面であり、好ましくは、この平面と縦軸L2が位置する中位平面との間の角度は、30度より大きく、より好ましくは、この平面と縦軸L2との間の角度は、30度より小さい。
【0041】
4つの第2弾性部材105は、第1弾性部材104A、104Bが中位平面Pに位置する配置形態とは異なり、いずれも中位平面Pに対して角度をなして配置され、言い換えれば、4つの第2弾性部材105は、清掃要素3の縦軸L1および縦軸L2が位置する平面に対して角度をなして配置されている。近位端弾性部材105Aと遠位端弾性部材105Bは、それぞれ中間平面Pの対向する両側に傾斜して配置されており、図7に示すように、近位端弾性部材105Aは、中位平面Pの上側面に位置して中位平面Pに対して角度をなして配置され、遠位端弾性部材105Bは、中位平面Pの下側に位置して中位平面Pに対して角度をなして配置されている。
【0042】
図7に示すように、4つの第2弾性部材105A、105Bは、それぞれ縦軸L1に対してα1、α2、α3、α4をなし、弾性部材の降伏によるトランスデューサの失効を回避するために、角度α1、α2、α3、α4は、80度以下0度以上であり、より好ましくは、角度α1、α2、α3、α4は、60度以下0度以上である。図7に示す第1実施例において、角度α1、α2、α3、α4は、いずれも60度に等しい。言い換えれば、4つの第2弾性部材105A、105Bの平面と中位平面Pとの間の角度は、10度以上90度以下であり、より好ましくは、第2弾性部材105A、105Bの平面と中位平面Pとの間の角度は、30度以上90度以下である。図7に示す実施例において、第2弾性部材105A、105Bの平面と中位平面Pとの間の角度は、いずれも30度である。理解すべきところは、他の代替的な実施例において、角度α1、α2、α3、α4は、異なる値をとることもできる。
【0043】
第1実施例において、第1弾性部材104および第2弾性部材105は、いずれもトランスデューサラック110によって固定されている。具体的には、図4に示すように、トランスデューサラック110は、駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分112と、トランスデューサラック部分112から径方向に離れて配置された2つのラック締結アーム113とを備える。ここで、ラック締結アーム113は、縦軸L2の対向する両側に対で設けられている。
【0044】
対をなす第1弾性部材104の縁部106は、2つのラック締結アーム113にそれぞれ固定結合され、第1弾性部材104の別の縁部107は、駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分112に固定結合され、縦軸L2の位置に実質的に対応し、第1弾性部材104A、104Bは、ラック締結アーム113と縦軸L2に隣接するトランスデューサラック部分112との間に延在する。
【0045】
同様に、第2弾性部材105Aと第2弾性部材105Bの縁部109は、それぞれ駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分112に固定結合され、反対側の縁部108は、ラック締結アーム113に固定結合されている。第2弾性部材105A、105Bの中位平面Pに対する角度配置を実現するために、ラック突起111は、ラック締結アーム113の対向する両側面から突出している。ラック突起111は、ラック締結アーム113の一部であるため、ラック突起111は、トランスデューサラック110の一部であると理解することもできる。第2弾性部材105の縁部108は、それぞれ対応するラック突起111に固定されている。
【0046】
他の代替的な実施例において、ラック突起111を設けなくてもよく、例えば、ラック突起111の代わりに、ラック締結アーム113を厚くしてよい。
【0047】
駆動軸の縦軸L2に沿ってずれて分布する2つの第1弾性部材104Aと2つの第1弾性部材104Bの材料は、いずれも金属である。図5および図6に示すように、駆動軸の縦軸L2に沿って分布する2つの第1弾性部材104A、104Bは、一体の第1弾性部材アセンブリを構成してもよく、このアセンブリは、一枚の金属シートからプレス成形され、あるいは、1つの弾性部材204Aおよび1つの弾性部材204Bをそれぞれ含む2つの弾性部材アセンブリから形成されてもよい。他の代替的な実施例において、4つの独立した弾性部材を組み合わせて第1弾性部材アセンブリを構成してもよい。上述した各種の第1弾性部材のアセンブリは、駆動軸の縦軸L2に沿って分布する2つの独立した第1弾性部材104Aと、駆動軸の縦軸L2に沿って分布する2つの独立した第1遠位端弾性部材104Bとから構成されていると考えることができる。
【0048】
より具体的には、近位端弾性部材は、2つの独立した第2弾性部材105Aを備え、遠位端弾性部材は、2つの独立した第2弾性部材105Bを備えると考えることができる。図4に示すように、トランスデューサラック110には、対応する第2弾性部材105A、105Bの別の縁部108をそれぞれ固定結合する4つのラック突起111が分布し、第2弾性部材105A、105Bの別の縁部109は、駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分112に固定結合されているので、第2弾性部材105A、105Bは、ラック突起111と駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分112との間に延びることになる。
【0049】
図2図3図4に示すように、トランスデューサ7の第1磁石102と第2磁石103は、駆動軸の縦軸L2の上側と下側に対称に分布し(下の左右と一致せず、すなわち、磁石が上下に配置され、駆動コイルが左右に配置されている。)、つまり、それぞれ中位平面Pの上側と下側に位置している。第1駆動コイル121と第2駆動コイル122は、それぞれ駆動軸の縦軸L2の左右両側に位置し、第1駆動コイル121と第2駆動コイル122は、ハンドルハウジングに対して相対移動しないように、ハンドルハウジングに対して固定配置されている。第1磁石102、第2磁石103の磁極は、第1駆動コイル121または第2駆動コイル122に向かい、同じ駆動コイル121または122に向かう第1磁石102、第2磁石103は、反対の磁極を有し、図4に示すように、第2駆動コイル122に向かう第1磁石102は、S極であり、第2駆動コイル122に向かう第2磁石103は、N極である。第1駆動コイル121および第2駆動コイル122における電流Iの方向は、第1磁石102、第2磁石103内部の磁力線方向に対して垂直である。
【0050】
以下、本発明の第1実施例によるエネルギー交換装置を用いて運動解析を行う。
【0051】
図1乃至図4を参照すると、使用者は、電動歯ブラシのスイッチボタンをトリガして電動歯ブラシを起動し、ハンドル1の回路基板4は、駆動コイル121、122を起動し、第1駆動コイル121と第2駆動コイル122には、周波数fの交流電流Iが流れ、第1駆動コイル121の電流Iの方向が、第2駆動コイル122の電流Iの方向と反対であり、第1駆動コイル121の電流Iの方向が、時計方向であれば、第2駆動コイル122の電流Iの方向は、反時計方向となる。同じ駆動コイルに向かう第1磁石102、第2磁石103は、反対の磁極を有する。第1駆動コイル121および第2駆動コイル122とハンドルハウジングは、相対運動しない。第1磁石102と第2磁石103とで形成された磁界と通電する第1駆動コイル121および第2駆動コイル122とが相互作用して電磁力を発生する。第1磁石102と第2磁石103が受けた電磁力は、大きさが等しく方向が逆であり、トランスデューサ7が平衡の電磁力を受けるが、第1磁石102と第2磁石103は、それぞれ駆動軸の縦軸L2の上下側に分布しているため、電磁力は、トランスデューサ7に電磁トルクM1を形成する。第1駆動コイル121と第2駆動コイル122を流れる電流Iは、交流であるため、トランスデューサ7の電磁トルクM1の方向もそれに応じて交互であり、トランスデューサ7が、駆動コイル121、122からの往復力対を受ける。このように、駆動軸の縦軸L2の両側には、電磁力があり、弾性部材104、105は、電磁力を受ける主要な部材である。初期状態において、トランスデューサの電磁トルクM1の方向は、反時計方向であると仮定する。トランスデューサの電磁トルクM1は、弾性部材104A、104Bおよび第2弾性部材105A、105Bに曲げ弾性変形を生じさせ、このとき、第1弾性部材104A、104Bのラック締結アーム113に固定結合された縁部は、固定端または静止端である。第1弾性部材104が電磁モーメントM1により往復曲げ弾性変形してトランスデューサ7と清掃アセンブリを共振運動させるために、第1弾性部材104Aと104Bの弾性部材の平面と中位平面Pとの間の角度は、30度未満となっている。第2弾性部材105A、105Bも同様に電磁モーメントM1によって往復曲げ弾性変形し、トランスデューサ7および清掃アセンブリを共振運動させる。このように、第2弾性部材105A、105Bの駆動軸101に固定結合された縁部109が弾性変形の可動端または共振端となり、第2弾性部材105A、105Bのラック突起111に固定結合された縁部108が弾性変形の固定端または静止端となる。
【0052】
第1実施例において、弾性部材104A、104Bの材料は、金属であるか、主に金属で構成され、第2弾性部材105Aの材料は、プラスチックであっても金属であってもよく、第2弾性部材105Bの材料は、プラスチックであるか、主にプラスチック部材である。本発明において、説明の便宜上、一般に、弾性部材は、金属またはプラスチックであることを指摘されているが、理解すべきところは、弾性部材は、金属とプラスチックの複合体であってもよい。当該弾性部材の剛性係数の60%以上が金属による場合、弾性部材は、主に金属から構成されていると呼ぶ。当該弾性部材の剛性係数の60%以上がプラスチックによる場合、弾性部材は、主にプラスチックから構成されていると呼ぶ。金属およびプラスチックが寄与する剛性係数は、いずれも当該弾性部材の剛性係数の60%より大きくない場合、弾性部材は、金属とプラスチックの複合体である。
【0053】
第2弾性部材105の材料は、プラスチックであるか、主にプラスチックで構成されており、図4に示すように、第2弾性部材105A、105Bの幅は、第1弾性部材104A、104Bの幅よりも大きく設定されている。
【0054】
以下、弾性部材105A、105Bの材料がいずれもプラスチックである場合を例として分析する。
【0055】
固体力学原理に従って、曲げ弾性変形状態において、弾性部材は、線形ばねに均等し、直方体弾性部材を例にすると、弾性部材に均等する線形ばねの剛性係数は、以下の式で表される。
【0056】
【数1】
【0057】
ここで、Eは、材料の弾性率であり、Iは、駆動力や駆動モーメントに対応する弾性部材の慣性モーメントであり、aは、駆動力による弾性部材での作用点から当該弾性部材がハンドルハウジングに対して静止した弾性部材104の縁部106または弾性部材105の縁部108までの距離である。第1弾性部材104A、104Bのaは、第1弾性部材aであり、第2弾性部材105A、105Bのaは、第2弾性部材aである。第1弾性部材104A、104Bに対応するばね剛性係数は、第1弾性部材剛性係数Kであり、第2弾性部材105A、105Bに対応するばね剛性係数は、第2弾性部材剛性係数Kである。
【0058】
第1実施例において、好ましくは、第1弾性部材104A、104Bの材料の弾性率Eは、第2弾性部材105A、105Bの材料の弾性率Eの20倍よりも大きい。例えば、第1弾性部材104A、104Bの材料は、ステンレス鋼であり、弾性率Eは、196Gpaであり、第2弾性部材105A、105Bの材料は、POMであり、弾性率Eは、2.5Gpaである。第1弾性部材104A、104Bの電磁トルクM1に対する慣性モーメントは、第1弾性部材の慣性モーメントIz1であり、第2弾性部材105A、105Bの電磁トルクM1に対する慣性モーメントは、第2弾性部材の慣性モーメントIz2である。固体力学によると、直方体の慣性モーメントは、以下の式で表される。
【0059】
【数2】
【0060】
ここで、bは、対応する前記弾性部材の幅であり、hは、対応する前記弾性部材の厚さである。第1実施例において、好ましくは、第1弾性部材104A、104Bの慣性モーメントIz1のbは、1.3mmであり、第2弾性部材105A、105Bの慣性モーメントIz2のbは、3.5mmであり、第1弾性部材104A、104Bの慣性モーメントIz1のhは、0.16mmであり、第2弾性部材105A、105Bの慣性モーメントIz2のhは、0.3mmである。図7の左上隅の第2弾性部材105Bおよび図7の左側の第1弾性部材104Bを参照すると、第2弾性部材a*cos(β-α)は、第1弾性部材a以上である。第1実施例において、βは、90度であり、αは、60度である。明らかに、第1弾性部材の平面と清掃要素の縦軸L1との角度は、角度βである。第2弾性部材の平面と清掃要素の縦軸との角度は、角度αであり、角度β1が、角度α1より大きく、第2弾性部材のaが第1弾性部材aより大きいことを保証するように、第1弾性部材の縁部107は、駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分112に固定結合され、第1弾性部材の別の縁部106は、ラック締結アーム113に固定結合され、第2弾性部材の縁部109は、駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分112に固定結合され、第2弾性部材の別の端部は、ラック突起111に固定結合されている。計算により、第1弾性部材のE*Iz1/(a )は、第2弾性部材のE*Iz2/(a )の6.8倍より大きく、すなわち、第1弾性部材の剛性係数Kは、第2弾性部材の剛性係数Kの6.8倍より大きい。第1実施例において、トランスデューサ7と清掃アセンブリからなる振動体の駆動軸の縦軸L2に対する等価質量は、Mであり、この振動体の固有周波数は、fであり、
【数3】
となる。
【0061】
ここで、Kは、すべての第1弾性部材の剛性係数の和に、すべての第2弾性部材の剛性係数を加えたものである。第1弾性部材の剛性係数の和は、K1tであり、第2弾性部材の剛性係数の和は、K2tである。
【0062】
駆動周波数fが機械固有周波数fに等しいと、機械部分は、強制共鳴運動にある。駆動コイルに周波数fの交流電流Iが流れると、トランスデューサ7と清掃アセンブリは、周波数fの電磁力を受け、駆動力の周波数fは、トランスデューサ7の固有周波数fの85%から115%の間にある。単振動原理によれば、一般的に、駆動力の周波数fは、機械固有周波数fの85%から115%の間にあると、機械部分が強制共振運動にあり、共振運動と共鳴運動の電気エネルギーが機械エネルギーに変換される効率が高いと考えることができる。トランスデューサ7と清掃アセンブリの共振運動において、弾性部材は、材料内力の作用により一部のエネルギーを消費するので、材料内部抵抗がエネルギーを消費することに相当し、この部分のエネルギーは、弾性部材材料が発熱する現象として現れ、弾性率が小さいほど、材料内部抵抗が大きいほど、材料温度が上昇する。そのため、第1弾性部材104A、104Bは、主に金属で構成され、第1弾性部材は、高い弾性率を有し、第2弾性部材105A、105Bは、主にプラスチックで構成され、第2弾性部材105A、105Bの弾性率は、小さく、金属材料の放熱効果は、プラスチック材料の放熱効果より大幅に大きい。トランスデューサ7および清掃アセンブリの共振運動において、第1弾性部材104A、104Bの温度上昇は、第2弾性部材105A、105Bの温度上昇よりも大幅に低い。温度の上昇により、弾性部材材料の弾性率が低下し、弾性部材の剛性係数が小さくなる。第2弾性部材105A、105Bがプラスチックである実施例において、第1弾性部材104A、104Bの温度上昇が第1弾性部材の剛性係数に与える影響は、無視できる程度に小さく、第2弾性部材105A、105Bの温度上昇が第2弾性部材の剛性係数に与える影響は、大きく、トランスデューサ7および清掃アセンブリが動作期間内に常に共振運動状態にあるようにするために、上記各式および原理分析を纏めると、第2弾性部材105A、105Bの角度係数が温度上昇によりゼロに低下したと仮定し、(K1t+K2t/(K1t<1.15/0.85であるとともにK1t>6.13K2tであるときに、トランスデューサ7と清掃アセンブリは、動作期間内に常に共振運動状態にある。トランスデューサ7および清掃アセンブリの固有周波数でのばね剛性係数は、第1弾性部材104A、104Bの剛性係数に主に依存する。第1実施例において、すべての第1弾性部材の剛性係数の和は、トランスデューサが動作期間内に常に効率的な共鳴状態にあることを保証するように、すべての第2弾性部材の剛性係数の和の6.13倍よりも大きい。
【0063】
他の代替的な実施例において、近位端弾性部材105Aの材料は、金属であるか、主に金属で構成され、遠位端弾性部材105Bの材料は、プラスチックであるか、主にプラスチックで構成され、すべての第1弾性部材の剛性係数の和にすべての近位端第2弾性部材の剛性係数の加えたものは、すべての第2弾性部材の剛性係数の和の6.13倍よりも大きい。この場合、第1弾性部材104A、104Bの材料は、金属であり、第2弾性部材105Bの材料は、プラスチックであり、第1弾性部材104A、104Bの弾性率は、第2弾性部材105Bの弾性率の20倍以上である。第1弾性部材の平面と清掃要素の縦軸との角度は、角度βである。第2弾性部材の平面と清掃要素の縦軸との角度は、角度αであり、角度βが、角度αより大きい。
【0064】
図8は、本発明の好ましい実施例による縦軸に沿った弾性部材および清掃アセンブリの力を示す略図である。図8に示すように、清掃要素3に加わる圧力F1に対して、第2弾性部材105Aにおける等効力がF2であり、第2弾性部材105Bにおける等効力がF3である。清掃要素3に加わる圧力F1は、清掃要素の縦軸L1と略平行である。本発明において、第2弾性部材105A、105Bの平面は、清掃要素の縦軸L1に対して80度未満の角度αをなし、具体的には、60度である。清掃要素3に圧力F1を加えると、第2弾性部材105A、105Bは、清掃要素の縦軸L1に対して平行な分力を発生することができる。第2弾性部材105Aと105Bの縁部109は、トランスデューサラック部分112に固定結合され、別の縁部108は、ラック突起111に固定結合されているので、モーメント平衡と力平衡の原則に従って、第2弾性部材105Aにおける等効力F2の方向は、圧力F1の方向と反対であり、第2弾性部材105Bにおける等効力F3の方向は、圧力F1の方向と同じであり、第2弾性部材105Aは、等効力F2を発生するように引張状態を呈し、第2弾性部材105Bは、等効力F3を発生するように引張状態を呈している。
【0065】
また、圧力F1の第2弾性部材105A、105Bの平面に対する垂直な分力は、第2弾性部材の圧力曲げ変形をもたらし、この圧力曲げ変形は、第2弾性部材の内部応力をさらに増加させ、第2弾性部材の降伏をもたらし、それによってトランスデューサ7の固有周波数の急激な変化をもたらし、トランスデューサを失効させる可能性がある。本発明において、角度αが、80度未満0度以上である。より好ましくは、角度αが、60度以下0度以上であり、それにより、圧力F1の第2弾性部材105A、105Bの平面に対する垂直な分力を効果的に低減し、圧力F1による第2弾性部材105A、105Bの圧力曲げ変形を低減する。
【0066】
重要なことは、発明者は、第2弾性部材105Aにおける等効力F2と第2弾性部材105Bにおける等効力F3との間の距離がモーメント平衡にとって特に重要であることを発見し、大量の実験を経て、生産プロセスの実行可能性も考慮して、駆動軸の縦軸L2に沿った方向において、第2弾性部材105Aの中心線L3は、少なくとも1つの第2弾性部材105Bの中心線L4から3.5mm以上離れ、中心線は、第2弾性部材105A、105Bの平面に位置するとともに、ラック突起111から駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分112に指向する第2弾性部材平面中心線であり、また、中心線は、第2弾性部材105A、105Bの平面に位置するとともに、トランスデューサラック110から駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分112に指向する第2弾性部材平面中心線であると理解することもできる。少なくとも1つの近位端第2弾性部材の中心線L3は、少なくとも1つの遠位端第2弾性部材の中心線L4から3.5mm以上離れているため、1つの第2弾性部材105Aだけの場合に比べて、清掃要素3における圧力F1による第2弾性部材105のねじれ変形をより回避することができ、第2弾性部材の過大な応力を回避し、トランスデューサ7の失効を回避することができる。
【0067】
図8図9図10を引き続き参照すると、本発明において、第2弾性部材105Aおよび第2弾性部材105Bの材料の伸長または圧縮により、清掃要素圧力F1および清掃要素圧力F1によるモーメントMをバランスさせることができる。近位端の第2弾性部材105Aの対応する駆動軸101に対する力の作用点は、O1点であり、清掃要素圧力F1によるモーメントMは、清掃要素圧力F1のO1点に対するモーメントであり、モーメントMの方向は、時計方向である。図8の応力解析とモーメント平衡によれば、第2弾性部材105Aと第2弾性部材105Bの材料が伸長し、第2弾性部材105Aが伸長した距離は、Yであり、第2弾性部材105Bの材料が伸長した距離は、Yである。フックの法則によれば、Yが、(F3/E)に比例し、第2弾性部材105Bにおける等効力F3は、モーメントMをバランスさせる作用を持ち、Eは、第2弾性部材105Bの材料の弾性率である。本発明において、第2弾性部材105Bの材料は、プラスチックであり、第1弾性部材104の材料は、金属であり、第1弾性部材104の材料の弾性率は、第2弾性部材105Bの材料の弾性率の20倍以上である。本発明において、プラスチックの第2弾性部材105Bを創造的に導入したので、Yが、(F3/E)に比例することに従って、同じF3の条件で、同じ清掃要素圧力F1の下で、プラスチックの第2弾性部材105Bは、金属の第2弾性部材105Bと比較して、第2弾性部材105B材料が伸長する距離Yを20倍以上大きく発生することができる。
【0068】
他の代替的な実施例において、第2弾性部材105A、105Bを駆動軸の縦軸L2周りに180度回転させると、Yは、第2弾性部材105Bの材料が圧縮された距離となり、したがって、Yは、第2弾性部材105Bの材料が伸長または圧縮された距離となる。
【0069】
有利には、近位端弾性部材105A、遠位端弾性部材105Bおよびトランスデューサラックの駆動軸に基づいて、ブラシヘッドに加えられた洗浄力が所定値を超えたときに警報を発するように構成された電動歯ブラシ用の圧力警報機構を構成することができる。圧力警報機構は、センサ装置を備え、センサ装置は、少なくとも1つの可動部材を備え、当該可動部材は、駆動軸の遠位端の磁石またはトランスデューサラックに設け、好ましくは、縦軸L2に沿って磁石の遠位端またはトランスデューサラックの遠位端に設け、洗浄力F1が近位端に印加されると、この可動部材は、第2方向に沿って第3変位Yを生じ、洗浄力F1が最大圧力F1を超えると、可動部材の変位は、圧力警報機構の警報装置に警報指示を発生させる。
【0070】
図8の例と合わせて、第2弾性部材105Bおよびその位置にある駆動軸部分は、清掃要素圧力F1により清掃要素圧力F1とは逆方向の変位Yを生じる。第2弾性部材105Aに対して清掃要素3からより離れたトランスデューサラック110部分および磁石は、清掃要素圧力F1により清掃要素圧力F1とは逆方向の変位Yを生じる。第2弾性部材105Bと第2弾性部材105Aが駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分112に固定結合されているため、変位Yと変位Yは、正比例関係にある。
【0071】
第1実施例において、図4に示すように、可動部材は、トランスデューサラック110の清掃要素3から離れた尾部に配置されたラック追従ブロック114を備え、ラック追従ブロック114は、凸形状を呈し、清掃要素圧力F1により、第2弾性部材105Bは、弾性変形状態にあり、ラック追従ブロック114は、清掃要素圧力F1とは逆方向の変位Yを生じ、変位Yは、清掃要素圧力F1の増加に伴って大きくなる。回路基板4には、ラック追従ブロック114に隣接する両側にLED光源402や感光要素401などのセンサ装置が配置されており、感光要素401が受光する光束が変化すると、感光要素401の等価抵抗にも対応する変化が生じ、回路基板4は、感光要素401の等価抵抗の大きさを検出して圧力F1の変化を感知する。使用者が清掃要素3に加わる圧力F1を大きくすると、ラック追従ブロック114の変位Yが大きくなり、ラック追従ブロック114が光源402と感光要素401との間の隙間にさらに入り込み、感光要素401が得られる光源402からの光束が減少し、感光要素401の等価抵抗が大きくなり、回路基板4が感光要素401の等価抵抗が大きくなったことを検出し、清掃要素圧力F1が大きくなることの認識を実現し、清掃要素圧力F1の大きさが予め設定された閾値に達した場合、電動歯ブラシは、音、光、振動などの方法で清掃要素にかかる圧力F1が大きすぎることを使用者に注意し、清掃要素にかかる圧力F1を下げるように使用者に注意することができる。同様に、使用者が清掃要素3に加わる圧力F1を下げると、ラック追従ブロック114の変位Yが小さくなり、ラック追従ブロック114が光源402と感光要素401との間に介在する隙間を減少し、感光要素401が得られる光源402からの光束が大きくなり、感光要素401の等価抵抗が小さくなり、回路基板4が感光要素401の等価抵抗の低減を検出し、清掃要素圧力F1が大きくなることの認識を実現し、清掃要素圧力F1が予め設定された圧力が大きすぎる閾値未満である場合、電動歯ブラシは、音、光、振動などの方式の注意を終了させる。
【0072】
本発明による実施例において、プラスチックまたは主にプラスチックからなる第2弾性部材105Bを導入したので、変位Yが効果的に増幅され、すなわち、第2弾性部材105Aに対して清掃要素3からより離れたトランスデューサラック110の部分と磁石との、清掃要素圧力F1により発生する清掃要素圧力F1とは反対方向の変位が効果的に増幅される。
【0073】
警報機構の実施例は、適切に変形してもよく、例えば、ラック追従ブロック114に貫通孔を設け、清掃要素圧力F1がゼロになると、光源402の光がラック追従ブロック114の貫通孔を通過しないか、少量で通過して感光要素401の感光面に入射し、ラック追従ブロック114の残りの部分は、光源402からの光が受光素子401の受光面に入射するのを遮断し、その際、感光要素401の等価抵抗が大きくなる。清掃要素圧力F1が大きくなると、LED402の光は、ラック追従ブロック114の貫通孔をより多く通過して感光要素401の感光面に入射し、その際、感光要素401の等価抵抗が小さくなり、回路基板4による清掃要素圧力F1の大きさの検出が実現される。
【0074】
上記実施例におけるラック追従ブロック114は、磁石表面に対して凸の形状であるが、もちろん、ラック追従ブロック114は、凹形状、平面形状、曲面形状であってもよく、そのうちのいずれかの面の変位Yを利用して、ラック追従ブロック114の少なくとも一つの面を感光要素401に接近または離間させ、感光要素401が光源402からの光を受光できる入射角を変化させ、感光要素401上の光束量が清掃要素圧力F1の単調な変化に伴って単調に変化する。
【0075】
磁石をセンサ装置の可動部材として、清掃要素から離れた磁石の変位Yを利用して、ホール要素やコイルなどの磁場誘導要素を回路基板4に取り付け、磁石の変位Yにより磁場誘導要素の磁場強度の変化をもたらし、磁場誘導要素の電圧値の変化を形成し、回路基板4による清掃要素圧力F1の大きさの検出を実現することもできる。
【0076】
また、好ましくは、エネルギー交換装置は、起動圧力F4を備えるように設定されている。具体的には、第2弾性部材105Aよりも清掃要素から離れたトランスデューサラック110の部分と磁石にバネを取り付けて予締することができ、清掃要素圧力F1が清掃要素起動圧力F4よりも大きい場合にのみ、近位端第2弾性部材と遠位端第2弾性部材とが変位Yと変位Yを生じる。
【0077】
圧力F1が大きくなることにより、弾性部材に関する力であるF2、F3が大きくなり、大きくなるF2、F3は、第2弾性部材を屈服させて弾性を失う。本発明において、エネルギー交換装置は、圧力F1を最大圧力F1に制限する最大圧力制限部をさらに備え、すなわちエネルギー交換装置は、最大圧力F1を有するように構成されている。図9の実施例において、回路基板に貫通孔403が開設され、貫通孔403は、ラック追従ブロック114が通過してハンドルハウジングに接触させることができる。清掃要素3の圧力F1が清掃要素最大圧力F1以上である場合、ラック追従ブロック114は、ハンドルハウジングに接触し、ハンドルハウジングは、最大圧力制限部を構成して、ラック追従ブロック114の更なる移動を制限し、変位Yと変位Yは、もはや大きくならず、それによって第2弾性部材が常に弾性変形の範囲内にあることを保証する。圧力F1が最大圧力F1より小さく、清掃要素起動圧力F4より大きい場合にのみ、圧力F1の単調な変化に伴い、変位Yと変位Yが単調に変化する。
【0078】
電動歯ブラシに対して、好ましくは、清掃要素最大圧力F1の範囲は、2.5N~10Nであり、清掃要素起動圧力F4は、0N以上2N以下である。清掃要素の圧力F1が清掃要素の最大圧力F1を超えて単調に増加し続けるにつれて、ハンドルハウジングまたはハンドルハウジングに対して静止する部品は、変位Yと変位Yが単調に変化しなくなるようにトランスデューサ7を拘束する。
【0079】
上述の共振分析と力学分析に基づいて、清掃要素3の圧力F1は、第1弾性部材104A、104Bの余分な曲げ変形を引き起こすが、本発明は、第2弾性部材105A、105Bを導入して清掃要素3の圧力F1による力とモーメントをバランスさせるため、清掃要素3の圧力F1による第1弾性部材104A、104Bの余分な曲げ変形を大幅に減少させ、したがって、トランスデューサ7を共振状態で長寿命に動作させることができ、第2遠位端弾性部材105Bがトランスデューサの固有周波数におけるばね剛性係数に与える影響は、限られ、トランスデューサ7の周波数に対する調整が容易になる。第1弾性部材104A、104Bおよび第2弾性部材105A、105Bは、トランスデューサ7の製造を容易にするように、射出成形プロセスにより完成することができる。
【0080】
第1実施例の変形例として、図4において駆動軸の左側に位置する上方の第1弾性部材104Aのみ、または図4において駆動軸の右側に位置する下方の第1弾性部材104Bのみのように、第1弾性部材が1つだけであってもよく、1つの第1弾性部材によっても、上記の第1弾性部材の組み合わせに対する要求を満たすことができ、1つの第1弾性部材によっても、本発明の目的を達成することができる。
【0081】
第1実施例の別の変形例として、図4において駆動軸の左側に位置する1つの第2弾性部材105Aと図4において駆動軸の右側に位置する1つの第2弾性部材105Bを備える2つの第2弾性部材だけであってもよく、2つの第2弾性部材のそれぞれは、中位平面Pの両側に位置するとともに、中位平面Pに垂直で縦軸L2を備える垂直平面の両側に位置する。1つの第2弾性部材105Aと1つの第2弾性部材105Bの弾性部材によっても、第2弾性部材の組み合わせに対する本発明の要求を満たすことができ、本発明の目的を達成することができる。
【0082】
他の変形例において、第2弾性部材は、中位平面Pの同じ側に位置してもよく、または、中位平面Pに垂直で縦軸L2を備える垂直平面の同じ側に位置してもよい。
【0083】
図10および図11は、本発明の第2実施例によるエネルギー交換装置の斜視図を示しており、エネルギー交換装置の磁石コイル機構は、第1実施例における磁石コイル機構とは異なる構造を有している。図10図11のように、駆動コイル221は、駆動軸の縦軸L2に対して中央に配置され、磁石202、203は、それぞれ駆動コイル221の両側に分布し、トランスデューサラック110は、駆動軸の縦軸L2を中心にして両側に延びてさらに下方に延びて2つの支持アーム115を形成し、2つの磁石は、それぞれの支持アーム115に締結され、磁石による磁場は、駆動コイルを通過し、上記と同様の分析により、図10図11に示す磁石202、203および駆動コイル221の配置によっても、本発明の目的を達成することができる。
【0084】
図12および図13は、本発明の第3実施例によるトランスデューサの斜視図を示す。図12図13を参照すると、中空の円筒磁石302が駆動軸101に締結され、駆動コイル321、322、323、324が中空の円筒磁石の外側の周囲に配置され、磁石による磁場は、駆動コイルを通過し、上記と同様の分析により、図12図13に示す磁石と駆動コイルの配置によっても、本発明の目的を達成することができる。
【0085】
もちろん、磁石および駆動コイルと弾性部材および清掃要素3の相対位置は、変化してもよく、例えば磁石と駆動コイルは、清掃要素3に対してより近いか、または磁石と駆動コイルは、2つの第2弾性部材の間に介在している。
【0086】
従来の清掃用具のエネルギー交換装置において、弾性部材の固定端または静止端は、駆動軸の縦軸に位置し、acnは、駆動力から駆動軸の縦軸までの距離であり、弾性部材の剛性係数計算式のaでもあり、駆動力の力対は、駆動力にacnを乗算して得られるものであり、小さな駆動力のままで十分な力対を保証するために、acnは、十分な大きさを必要とする。弾性部材の剛性係数の適切な大きさを維持するために、弾性部材のサイズは、やや大きくなる。また、弾性部材の他端は、トランスデューサ伝動アームに固定結合されているため、従来のエネルギー交換装置は、大きなサイズを持っている。
【0087】
これにより、本実施例において、第1弾性部材104は、駆動軸の電磁トルクM1を受ける。トランスデューサラック110には、対応する第1弾性部材104A、104Bの別の縁部106をそれぞれ固定結合する2つのラック締結アーム113が分布し、第1弾性部材104A、104Bの縁部107は、トランスデューサラック部112に固定結合され、駆動軸を包絡するトランスデューサラック部112は、駆動軸110の一部を包絡し、第1弾性部材104A、104Bは、ラック締結アーム113と駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分112との間に延在する。駆動軸の縦軸L2から第1弾性部材の縁部106までの距離は、弾性部材の剛性係数計算式のaである。駆動軸の縦軸L2から第1弾性部材の他端106までの距離と電磁力対M1の力腕とは、直接的な関係がないので、駆動軸の縦軸L2から第1弾性部材の縁部106までの距離は、十分に小さくてもよく、弾性部材のサイズは、もっと小さくてもよく、トランスデューサ7の全体サイズは、もっと小さくてもよく、それによって清掃装置の小型化を実現することができる。
【0088】
第1実施例において、トランスデューサ7が共振状態にあると、第2弾性部材105Aとプラスチックの第2弾性部材105Bの駆動軸の縦軸L2に沿った位置ずれ分布を用いて、清掃要素圧力F1による変位Yの増幅を実現し、清掃要素圧力F1の検出を実現する。清掃要素圧力F1に対する検出は、いくつかの清掃用具において必要であり、例えば電動歯ブラシにおいて、清掃要素圧力F1が大きすぎると歯肉を傷つけるので、使用者に圧力F1の大きさを注意する必要がある。しかし、他のいくつかの用途では、清掃用具は、清掃要素圧力F1の検出を実現する要求が強くないが、トランスデューサと清掃アセンブリが共振範囲内であり、清掃要素の圧力F1がより大きくなることが望ましい。このため、本発明は、上述の実施例におけるすべての第2弾性部材の材料を金属に交換する、すなわち、図14図15図16図17に示すエネルギー交換装置の第4実施例を提供する。
【0089】
第4実施例において、トランスデューサ7’は、駆動軸501と、駆動軸の縦軸L2に沿って分布する2つの近位端弾性部材505Aと、駆動軸の縦軸L2に沿って分布する2つの遠位端弾性部材505Bと、磁石502と、磁石503と、トランスデューサラック510とを備える。2つの磁石502、503は、いずれもトランスデューサラック510に固定されている。トランスデューサラック510の材料は、プラスチックであり、駆動軸501、近位端弾性部材505Aおよび遠位端弾性部材505Bは、トランスデューサラック510を介して結合され、磁石502、503は、接着剤やネジや射出成形を介してトランスデューサラックの清掃要素から離れた尾部に固定結合されている。
【0090】
第4実施例において、トランスデューサ7’の弾性アセンブリは、少なくとも1つの近位端弾性部材505Aと1つの遠位端弾性部材505Bとを備えるべきであり、1つの第2近位端弾性部材505Aと1つの第2遠位端弾性部材505Bは、それぞれ駆動軸の縦軸L2が位置する中位平面Pの対向する両側に位置している。中位平面Pの両側に分布する1つの近位端弾性部材505Aと1つの遠位端弾性部材505Bは、駆動軸の縦軸L2の両側からの電磁力に耐えることができ、それによってトランスデューサに力をバランスさせ、騒音と衝撃を低減することができる。
【0091】
本発明の第4実施例において、トランスデューサ7’は、2つの近位端弾性部材505Aと2つの遠位端弾性部材505Bとを備え、近位端弾性部材505Aと遠位端弾性部材505Bは、異なる傾斜角度を有して縦軸L2に沿って前後にずれ、ここで、近位端弾性部材505Aは、遠位端弾性部材505Bよりも駆動軸501の近位端に近い。
【0092】
第1実施例の構成と同様に、トランスデューサラック510は、駆動軸を包絡するラック部分512と、ラック締結アーム513とを備え、ラック突起511が、ラック締結アーム513から突出する。近位端弾性部材505Aおよび遠位端弾性部材505Bは、それぞれラック突起511および駆動軸を包絡するラック部分512と互いに固定結合されている。
【0093】
図15に示すように、トランスデューサラック510には、対応する弾性部材505A、505Bの縁部508をそれぞれ固定結合する4つのラック突起511が分布し、弾性部材505A、505Bの別の縁部509は、駆動軸501を包絡するトランスデューサラック部分512に固定結合され、弾性部材505A、505Bは、ラック突起511と駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分512との間に延びる。他の代替的な実施例において、本発明の実施に影響を与えることなく、ラック突起511の代わりに、ラック締結アーム513を厚くしてよい。
【0094】
弾性部材505A、505Bは、略直方体であり、弾性部材505A、505Bのラック突起511から駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分512までの距離は、弾性部材の長さであり、弾性部材505A、505Bの駆動軸の縦軸方向に沿う距離は、弾性部材の幅であり、直方体の別の辺の長さは、弾性部材の厚さである。弾性部材505A、505Bのそれぞれの長さおよび幅からなる平面は、弾性部材平面である。弾性部材平面は、ラック突起511と駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分512とを接続する平面であり、好ましくは、この平面と駆動軸の縦軸L2との間の角度は、30度より小さい。本実施例において、4つの弾性部材505A、505Bの平面と清掃要素の縦軸L1との角度は、それぞれδ1、δ2、δ3、δ4である。本実施例において、δ1、δ2、δ3、δ4は、いずれも60度に等しく、言い換えれば、弾性部材505A、505Bの平面と中位平面Pとの角度は、30度である。理解すべきところは、他の代替的な実施例において、δ1、δ2、δ3、δ4は、異なる値を取ることができる。
【0095】
第4実施例において、近位端弾性部材505Aおよび遠位端弾性部材505Bの材料は、いずれも金属である。弾性部材505A、505Bは、図16に示すように、縦軸に沿って互いに独立した2つの弾性本体を形成することができ、2つの弾性本体が、それぞれ対称に配置された2つの弾性部材を備え、それぞれの独立した弾性本体は、その中間部および両端に位置する貫通孔を形成し、これらの貫通孔は、弾性本体をトランスデューサラックの縦軸に固定する。他の代替的な実施例において、4つの独立した弾性部材を組み合わせて弾性部材アセンブリを構成してもよい。もちろん、トランスデューサ弾性部材は、本発明の範囲に入る他の設置形態を有してもよい。
【0096】
図14に示すように、トランスデューサラックの清掃要素から離れた尾部が、駆動軸501を包絡し、磁石502、503は、駆動軸の縦軸L2の両側に対称に分布する。第1駆動コイルおよび第2駆動コイルは、それぞれ駆動軸の縦軸L2の両側に位置し、第1駆動コイルおよび第2駆動コイルは、ハンドルハウジングに対して相対移動しない。磁石502、磁石503は、同じ駆動コイルに向かうときに逆の磁極を有し、例えば、第2駆動コイルに向かう磁石502の磁極がS極となり、第2駆動コイルに向かう磁石503の磁極がN極となる。第1駆動コイルおよび第2駆動コイルにおける電流Iの方向は、磁石502、磁石503内部の磁力線方向に対して垂直である。
【0097】
第4実施例におけるトランスデューサ7’の運動解析は、第1実施形態におけるトランスデューサ7の運動解析と同様であり、ここではその説明を繰り返さない。
【0098】
本発明の第4実施例において、近位端弾性部材505Aおよび遠位端弾性部材505Bの材料は、金属である。固体力学原理に従って、曲げ弾性変形状態において、弾性部材は、線形ばねに均等し、直方体弾性部材を例にすると、弾性部材に均等する線形ばねの剛性係数は、K=3*E*I/(a)であり、ここで、Eは、材料の弾性率であり、Iは、駆動力や駆動モーメントに対応する弾性部材の慣性モーメントであり、aは、駆動力による弾性部材での作用点から当該弾性部材がハンドルハウジングに対して静止した弾性部材の別の縁部508までの距離である。
【0099】
駆動周波数fが機械固有周波数fに等しい場合、機械部分は、強制共鳴運動にある。駆動コイルに周波数fの交流電流Iが流れると、トランスデューサ7’と清掃アセンブリは、周波数fの電磁力を受け、駆動力の周波数fは、トランスデューサ7の固有周波数fの85%から115%の間にある。単振動原理によれば、一般的に、駆動力の周波数fは、機械固有周波数fの85%から115%の間にあると、機械部分が強制共振運動にあり、共振運動と共鳴運動の電気エネルギーが機械エネルギーに変換される効率が高いと考えることができる。
【0100】
同様に、図8を参照すると、清掃要素3に加わる圧力は、F1であり、近位端弾性部材505Aにおける等効力は、F2であり、遠位端弾性部材505Bにおける等効力は、F3である。清掃要素3に加わる圧力F1は、清掃要素の縦軸L1と平行であり、すなわち中位平面P対して垂直である。図17を参照すると、第4実施例において、弾性部材505A、505Bの平面と清掃要素の縦軸L1との角度は、角度δであり、角度δが、80度未満であり、本実施例における角度δが、60度である。清掃要素3に圧力F1を加えると、弾性部材505A、505Bは、清掃要素の縦軸L1に対して平行な分力を発生することができる。弾性部材505A、505Bの縁部509は、駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分512に固定結合され、別の縁部508は、ラック突起511に固定結合されているので、モーメント平衡と力平衡の原則に従って、近位端弾性部材505Aにおける等効力F2の方向は、圧力F1の方向と反対であり、遠位端弾性部材505Bにおける等効力F3の方向は、圧力F1の方向と同じであり、近位端弾性部材505Aは、等効力F2を発生するように引張状態を呈し、遠位端弾性部材505Bは、等効力F3を発生するように引張状態を呈している。圧力F1の弾性部材の平面に対する垂直な分力は、弾性部材505A、505Bの圧力曲げ変形をもたらし、この圧力曲げ変形は、弾性部材の内部応力をさらに増加させ、弾性部材の降伏をもたらし、それによってトランスデューサ510の固有周波数の急激な変化をもたらし、トランスデューサを失効させる可能性がある。トランスデューサの失効を回避するために、本発明において、角度δが、80度未満0度以上である。より好ましくは、角度δが、60度以下0度以上であり、圧力F1の第3弾性部材の平面に対する垂直な分力を効果的に低減し、圧力F1による第3弾性部材の圧力曲げ変形を低減する。
【0101】
同様に、重要なことは、近位端弾性部材505Aにおける等効力F2と遠位端弾性部材505Bにおける等効力F3との間の距離がモーメント平衡にとって特に重要であり、大量の実験を経て、生産プロセスの実行可能性も考慮して、駆動軸の縦軸L2に沿った方向において、近位端弾性部材の中心線L5は、遠位端弾性部材の中心線L6から3.5mm以上離れ、中心線は、弾性部材の平面に位置するとともに、ラック締結アーム513から駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分512に指向する第2弾性部材平面中心線である。図14に示すように、少なくとも1つの第3近位端弾性部材の中心線L5は、第3遠位端弾性部材の中心線L6から3.5mm以上離れているため、1つの近位端弾性部材505Aだけの場合に比べて、清掃要素3における圧力F1による弾性部材505A、505Bのねじれ変形をより回避することができ、弾性部材の過大な応力を回避し、トランスデューサの失効を回避することができる。
【0102】
本発明の第4実施例の1つの変形例として、例えば図15において駆動軸の左側に位置する1つの近位端弾性部材505Aと図15において駆動軸の右側に位置する1つの弾性部材505Bとを備える2つの弾性部材505だけであってもよく、これでも、本発明の弾性部材の組み合わせに対する要求を満たすことができる。
【0103】
磁石の分布と磁石の位置に対して、図10図11図12図13の解析と同様であり、ここではその説明を繰り返さない。以上の様々な組み合わせは、いずれも本発明の保護範囲に入る。
【0104】
明らかに、第1実施例と同様に、第4実施例における金属の近位端弾性部材505Aおよび遠位端弾性部材505Bも、清掃要素の圧力F1の識別を実現することができる。清掃要素における圧力F1の清掃要素最大圧力F1の範囲は、3N~15Nであり、清掃要素起動圧力F4は、0N以上2.5N以下である。
【0105】
本発明のエネルギー交換装置によれば、駆動軸に沿って位置ずれに配置された弾性部材を導入して、清掃要素における圧力F1による力とモーメントをバランスさせ、清掃要素3における圧力F1による弾性部材への余分な曲げ変形を低減し、それによって、共振状態でトランスデューサを長寿命に動作させることができ、一方、トランスデューサと清掃アセンブリが共振範囲内にあることを確保し、清掃要素に加わる力をより大きくすることができる。また、本発明に係る弾性部材の配置方式によれば、清掃装置の小型化を図ることができる。
【0106】
共振状態や共鳴状態でのエネルギー伝達効率は、非常に高い。従来のベアリング(例えばボールベアリング)を用いた駆動構造において、ベアリングのような拘束部材を設けることは、回転運動以外にも清掃要素の運動が存在することを防止するためであるが、このような拘束は、騒音とエネルギー損失をもたらし、コストも増加する。本発明によれば、弾性部材と永久磁石とを合理的に配置するので、トランスデューサの滑らかな回動を実現することができ、それにより、清掃用具の回転回動を実現するために必要であった拘束部材を省くことができる。永久磁石を合理的に配置することで、トランスデューサ7、トランスデューサで受ける電磁合力をほぼゼロにし、トランスデューサ7、トランスデューサに作用するトルクを巧みに利用することで、拘束構造を省くことができるので、清掃用具の構造をよりコンパクトにし、回転をよりスムーズにし、騒音をより小さくすることができる。
【0107】
本発明は、上記のように好ましい実施例で開示されたが、本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、可能な変更および修正を行うことができる。したがって、本発明の技術案を逸脱しない内容と、本発明の技術実質に基づいて上記実施例に対して行ったいかなる修正、同等の変化および修飾も、本発明の請求項に規定された保護範囲内に入る。
【符号の説明】
【0108】
1 ハンドル
2 清掃要素キャリア
3 清掃要素
4 回路基板
5 電池
7、7’ トランスデューサ
101 駆動軸
102 第1磁石
103 第2磁石
104 第1弾性部材
104A 第1弾性部材
104B 第1弾性部材
105 第2弾性部材
105A 近位端第2弾性部材
105B 遠位端第2弾性部材
106 第1弾性部材の縁部
107 第1弾性部材の縁部
108 第2弾性部材の縁部
109 第2弾性部材の縁部
110 トランスデューサラック
111 ラック突起
112 駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分
113 ラック締結アーム
114 ラック追従ブロック
115 支持アーム
121 第1駆動コイル
122 第2駆動コイル
131 トランスデューサ上ケース
132 トランスデューサ下ケース
133 締結ねじ
134 駆動コイルホルダ
135 電池ボックス
202 磁石
203 磁石
221 駆動コイル
204A、204B 第1弾性部材
302 円筒磁石
321、322、323、324 駆動コイル
401 感光要素
402 光源
501 駆動軸
502 第1磁石
503 第2磁石
505A 近位端弾性部材
505B 遠位端弾性部材
508 弾性部材の縁部
509 弾性部材の縁部
510 トランスデューサラック
511 ラック突起
512 駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分
513 ラック締結アーム
L1 清掃要素の縦軸
L2 駆動軸の縦軸
L3 近位端第2弾性部材の中心線
L4 遠位端第2弾性部材の中心線
L5 近位端弾性部材の中心線
L6 遠位端弾性部材の中心線
α1、α2、α3、α4 第2弾性部材の平面と清掃要素の縦軸との角度
β1、β2、β3、β4 第1弾性部材の平面と清掃要素の縦軸との角度
δ1、δ2、δ3、δ4 弾性部材の平面と清掃要素の縦軸との角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2023-12-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスデューサ(7、7’)と駆動コイル(121、122、221、321、322、323、324)とを備え、
前記トランスデューサは、トランスデューサラック(110、510)と、トランスデューサラックに取り付けられた磁石と、前記トランスデューサラックに取り付けられた弾性アセンブリと、駆動軸(101、501)と、を備え、前記駆動軸は、近位端と遠位端を有し、かつ前記駆動軸は、前記トランスデューサラックに固定結合され、前記駆動軸は、前記縦軸(L2)を画定し、かつ前記縦軸は、前記清掃看護用具における洗浄力(F1)の方向に実質的に垂直な中位平面(P)を通って延び、
前記駆動コイルは、前記トランスデューサ(7、7’)の磁石に対して配置され、前記トランスデューサは、前記駆動コイルに対して移動可能である、
清掃看護用具に用いられるエネルギー交換装置であって、
前記弾性アセンブリは、前記縦軸(L2)に沿ってオフセット配置された少なくとも1つの近位端弾性部材(105A、505A)と少なくとも1つの遠位端弾性部材(105B、505B)とを備え、前記近位端弾性部材は、前記遠位端弾性部材よりも前記駆動軸の近位端に近く、
前記近位端弾性部材(105A、505A)および前記遠位端弾性部材(105B、505B)が、それぞれ第1縁部(109、509)と第2縁部(108、508)とを有し、前記第1縁部(109、509)は、前記駆動軸に固定結合されて前記駆動軸に伴って移動し、前記第2縁部(108、508)は、前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材が弾性変形したときの固定縁部を構成し、前記近位端弾性部材(105A、505A)と前記遠位端弾性部材(105B、505B)のそれぞれの平面は、実質的に前記縦軸から径方向外側に延びていることを特徴とするエネルギー交換装置。
【請求項2】
前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材のそれぞれの前記縦軸の幅に沿った中心線の間の距離は、少なくとも3.5mmであることを特徴とする請求項1に記載のエネルギー交換装置。
【請求項3】
前記近位端弾性部材の平面は、前記中位平面に対して(P)第1角度を形成し、前記遠位端弾性部材の平面は、前記中位平面に対して第2角度を形成し、前記第1角度と前記第2角度は、10度以上90度以下であることを特徴とする請求項1に記載のエネルギー交換装置。
【請求項4】
前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材は、前記中位平面の対向する両側に位置するか、または前記中位平面の同じ側に位置し、前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材は、前記中位平面(P)に対して垂直で前記縦軸を含む垂直平面の対向する両側または同じ側に位置し、
あるいは、前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材とは、前記垂直平面の方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のエネルギー交換装置。
【請求項5】
前記近位端弾性部材は、プラスチックまたは金属であり、または主にプラスチックまたは金属で構成され、前記遠位端弾性部材は、プラスチックであり、または主にプラスチックで構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のエネルギー交換装置。
【請求項6】
前記近位端弾性部材は、前記縦軸に対して対称に対で配置され、前記遠位端弾性部材は、前記縦軸に対して対称に対で配置されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のエネルギー交換装置。
【請求項7】
前記弾性アセンブリは、少なくとも別の弾性部材(104A、104B)をさらに備え、前記少なくとも別の弾性部材は、金属で構成され、かつ前記縦軸に沿って前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材とに対してオフセット配置され、前記金属弾性部材の平面と前記中位平面との間の角度は、前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材の平面と前記中位平面との間の角度よりも小さく、
前記別の弾性部材の弾性率は、前記遠位端弾性部材の弾性率の20倍以上であることを特徴とする請求項1に記載のエネルギー交換装置。
【請求項8】
前記トランスデューサラックは、前記駆動軸を包絡するトランスデューサラック部分(112)と、前記駆動軸から径方向に離間した対をなすラック締結壁(113)とを備え、
前記ラック締結壁(113)は、上凸部と下凸部とを有し、前記上凸部と前記下凸部は、前記ラック締結壁においてフセット配置され、
前記第1縁部は、前記トランスデューサラック部分に固定され、前記第2縁部は、前記ラック締結壁の上凸部と下凸部にそれぞれ固定されていることを特徴とする請求項1に記載のエネルギー交換装置。
【請求項9】
前記駆動コイルは、前記清掃看護用具のハウジングに対して相対運動がないように配置され、前記駆動コイルは、前記磁石が発生する磁界に配置され、前記磁石(102、103、202、203、302)が発生する磁力線と駆動コイル(121、122)における電流Iの方向とのなす角は、約90度であり、
前記駆動コイルに周波数fの交流電流Iが流れ、これにより、前記駆動コイルと前記磁石とは、相互作用して駆動軸の縦軸(L2)を軸線とする往復力対を生じ、前記往復力対は、前記トランスデューサを駆動して共振させることを特徴とする請求項1に記載のエネルギー交換装置。
【請求項10】
清掃看護用具に用いられる圧力警報機構であって、
縦軸を画定して近位端と遠位端を有する駆動軸であって、駆動部が前記駆動軸の前記遠位端から前記駆動軸に取り付けられ、清掃看護用具の洗浄力(F1)が第一方向に沿ったとき、前記近位端が第一方向に沿って第一変位を生じる駆動軸(101)と、
第1縁部(109)が前記駆動軸に固定結合されて前記駆動軸に伴って移動し、その位置が前記駆動軸の支点を構成する近位端弾性部材(105A、505A)と、
前記近位端弾性部材に対して縦軸に沿って前記遠位端に向けてオフセットされ、第1縁部(109)が前記駆動軸に固定結合されて前記駆動軸に伴って移動し、前記洗浄力(F1)が前記近位端に加わると、第1縁部の位置にある駆動軸が前記第1方向と反対する第2方向に沿って第2変位を生じる遠位端弾性部材(105B、505B)と、
固定部材及び可動部材を有するセンサ装置であって、前記可動部材が前記駆動部に設けられ、前記洗浄力(F1)が前記近位端に加わると、前記可動部材が前記固定部材に対して第2方向に沿って第3変位を生じ、前記洗浄力(F1)が最大圧力(F1)を超えると、前記可動部材の固定部材に対する変位が前記圧力警報機構の警報装置に警報指示を発生させる可動部材と、を備える圧力警報機構。
【請求項11】
前記近位端弾性部材(105A、505A)と前記遠位端弾性部材(105B、505B)のそれぞれは、前記第1縁部に対向する第2縁部(108、508)を有し、前記第2縁部(108、508)が、前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材とが弾性変形した時の固定縁部を構成し、
前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材のそれぞれの前記縦軸の幅に沿った中心線の間の距離が、少なくとも3.5mmであることを特徴とする請求項10に記載の圧力警報機構。
【請求項12】
前記縦軸は、中位平面を通って延び、前記中位平面は、実質的に前記洗浄力に対して垂直であり、前記近位端弾性部材の平面は、前記中位平面(P)に対して第1角度を形成し、前記遠位端弾性部材の平面は、前記中位平面に対して第2角度を形成し、前記第1角度と前記第2角度は、10度以上90度以下であり、
前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材は、前記中位平面の対向する両側に位置するか、または前記中位平面の同じ側に位置し、かつ、前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材は、前記中位平面(P)に対して垂直で前記縦軸を含む垂直平面の対向する両側または同じ側に位置するか、または前記近位端弾性部材と前記遠位端弾性部材とは、前記垂直平面の方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項10または11に記載の圧力警報機構。
【請求項13】
前記駆動部は、磁石とラックとを備え、前記磁石は、前記ラックを介して前記駆動軸の遠位端に取り付けられ、
前記可動部材は、前記駆動軸の近位端よりも前記近位端弾性部材から離れていることを特徴とする請求項10に記載の圧力警報機構。
【請求項14】
前記センサ装置の固定部材は、誘導要素と放出源とを備え、前記誘導要素と前記放出源との間には、隙間が形成され、前記可動部材は、前記誘導要素と前記放出源との間の隙間に移動可能に入り込むバリアブロックを備え、
前記誘導要素と前記放出源は、電気、磁気、光誘導要素と放出源のうちの少なくとも1つを備えることを特徴とする請求項10に記載の圧力警報機構。
【請求項15】
前記誘導要素および前記放出源は、前記清掃看護用具のハウジングまたは前記ハウジングに対して固定された部品に設置されていることを特徴とする請求項14に記載の圧力警報機構。
【請求項16】
前記圧力警報機構は、前記最大圧力(F1)が2.5Nから15Nの範囲内になるように、前記可動部材の移動範囲を制限する圧力制限部を備え、
前記最大圧力制限部は、前記清掃看護用具のハウジングまたは前記ハウジングに対して固定された部品に設置されていることを特徴とする請求項10に記載の圧力警報機構。
【請求項17】
前記清掃看護用具のハウジングに対して相対運動がないように配置する駆動コイルをさらに備え、前記駆動コイルは、前記駆動部の磁石が発生する磁界に配置され、前記磁石(102、103、202、203、302)が発生する磁力線と駆動コイル(121、122)における電流Iの方向とのなす角は、約90度であり、
前記駆動コイルに周波数fの交流電流Iが流れ、これにより、前記駆動コイルと前記磁石とは、相互作用して前記駆動軸の縦軸(L2)を軸線とする往復力対を生じ、前記往復力対は、前記駆動軸と、前記近位端弾性部材と、前記遠位端弾性部材とを備える前記トランスデューサを駆動して共振させることを特徴とする請求項16に記載の圧力警報機構。
【請求項18】
請求項1~3および7~9のいずれか1項に記載のエネルギー交換装置または請求項10、11、および13~17のいずれか1項に記載の圧力警報機構を有する清掃看護用具であって、前記清掃看護用具は、電動歯ブラシ、電気シェーバー、電気洗顔器、電気入浴器の1つを備える清掃看護用具。
【請求項19】
前記トランスデューサ(7)と前記清掃看護用具の清掃アセンブリは、共振体を構成し、前記駆動コイルと前記磁石は、相互作用して駆動軸の縦軸(L2)を軸線とする往復力対を発生し、前記往復力対は、前記共振体を駆動して共振させ、前記共振体の固有周波数fは、前記往復力対の周波数fの85%と115%の間に介在することを特徴とする請求項18に記載の清掃看護用具。
【国際調査報告】