(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】流体デバイス及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
C12M 1/00 20060101AFI20240614BHJP
【FI】
C12M1/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580766
(86)(22)【出願日】2022-07-05
(85)【翻訳文提出日】2023-12-28
(86)【国際出願番号】 EP2022068510
(87)【国際公開番号】W WO2023280808
(87)【国際公開日】2023-01-12
(32)【優先日】2021-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】弁理士法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ベッカース ルカス ヨハネス アンナ マリア
(72)【発明者】
【氏名】ベルベン エドワルド テオドルス マリア
【テーマコード(参考)】
4B029
【Fターム(参考)】
4B029AA02
4B029BB01
4B029CC02
4B029DA10
4B029GA08
4B029GB04
4B029GB10
(57)【要約】
流体デバイス214を作製する方法100が提供される。方法は、第1の本体202を支持する基板200を提供するステップ(102、104)を有する。第1の本体に第1のチャネル204が画定され、第1のチャネルに支持部材206が設けられる。方法は、積層造形法プロセスにおいて、第1の本体及び支持部材によって支持される第2の本体208を形成するステップ(106)をさらに有する。支持部材が第2の本体を支持している間、第1のチャネルに沿って少なくとも1つの流体流路を通る流体輸送を可能にするために、支持部材は少なくとも1つの流体流路を備える。さらに、流体デバイス自体が提供され、この流体デバイスは、第1の本体、第1の本体に画定された第1のチャネル内の支持部材、並びに第1の本体及び支持部材によって支持される積層造形法された第2の本体を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の本体に第1のチャネルが画定され、前記第1のチャネルに支持部材が設けられる、前記第1の本体を支持する基板を提供するステップと、
積層造形法プロセスにおいて、前記第1の本体と前記支持部材とによって支持される第2の本体を形成するステップとを有し、前記支持部材が前記第2の本体を支持している間、前記第1のチャネルに沿って少なくとも1つの流体流路を通る流体輸送を可能にするために、前記支持部材が当該少なくとも1つの流体流路を備える、流体デバイスを作製する方法。
【請求項2】
前記提供するステップが、最初の積層造形法プロセスにおいて、基板上に第1の本体及び支持部材を形成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記支持部材を形成するステップが、前記第1のチャネルの領域に積層を形成するステップを含み、前記積層の各層が、複数の空間的に分離された部分を含み、前記少なくとも1つの流体流路が、前記空間的に分離された部分の間の空間によって提供される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記積層の各層における前記空間的に分離された部分が、前記層内で互いに平行に延在する複数の別個のストランドを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ストランドの延在方向が前記積層の層間で異なる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ストランドの延在方向が連続する層で交互に変わる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の本体に第2のチャネルが画定される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の本体の一部が、前記第2のチャネルと前記支持部材との間に介在する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2のチャネルの少なくとも一部が、前記基板に対して垂直な方向で前記第1のチャネルと整列する、請求項7又は請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のチャネルを覆うために前記第2の本体にカバー部材を適用するステップをさらに有する、請求項7から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の本体及び前記第2の本体の少なくとも1つが熱可塑性エラストマーから形成される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
多孔質構造が交絡ストランドを備え、前記少なくとも1つの流体流路が前記交絡ストランドの間に設けられる、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記支持部材の硬度が前記第1の本体及び前記第2の本体の少なくとも1つを形成する材料の硬度よりも大きい支持材から、前記支持部材が形成される、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記支持部材並びに前記第1の本体及び前記第2の本体の少なくとも1つを形成する材料が疎水性である、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
第1のチャネルが画定された第1の本体であって、支持部材が前記第1のチャネルに設けられている第1の本体と、
前記第1の本体及び前記支持部材によって支持される積層造形法された第2の本体とを備え、前記第1のチャネルに沿って少なくとも1つの流体流路を通る流体輸送を可能にするために、前記支持部材が前記少なくとも1つの流体流路を備え、前記支持部材が多孔質構造を含み、前記多孔質構造の細孔が前記少なくとも1つの流体流路を画定する、流体デバイス。
【請求項16】
前記第1の本体を支持するように配置された基板をさらに備える、請求項15に記載の流体デバイス。
【請求項17】
第2のチャネルが前記第2の本体に画定され、任意選択で、前記流体デバイスが、前記第2の本体上にカバー部材をさらに備え、前記カバー部材が前記第2のチャネルを覆う、請求項15又は請求項16に記載の流体デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体デバイスの製造方法に関する。
【0002】
本発明はさらに、流体デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
流体デバイスは、例えば生検研究のための細胞又は組織培養などの多数の様々な用途に使用され得る。いわゆる生体機能チップデバイスは、細胞とともにマイクロ流体力学を使用して、体内で経験される生理的及び機械的条件を模倣する。このような生体機能チップデバイスは、例えば腫瘍学などで有用性が見出されている。
【0004】
流体デバイスは、培養チャンバに流体を運ぶための2つ以上の流体チャネルを含んでもよい。1つのチャネルは、例えば、培養チャンバに栄養分及び酸素を提供し、さらにそこから二酸化炭素などの代謝産物を除去するために使用されてもよい。さらなるチャネルは、培養チャンバに薬剤を提供するために使用されてもよい。このような例では、チャネルは、チャネルの一方が他方のチャネルから離間しているが、他方のチャネルの上に位置決めされるように、流体デバイスの異なる深さに配置されてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような流体デバイスの作製には、3D印刷とも称される積層造形法プロセスが使用されてもよい。しかし、このようなプロセスの利用は、多数の製造ステップの必要性によって妨げられる場合がある。
【0006】
このような製造ステップは、膜の上に積層造形法によってさらなる本体を形成できるように、最初に形成された本体に画定されたチャネル上に膜層を設置することを含む。さらなる本体をその上に印刷するために、チャネルを犠牲材料で充填することも公知である。しかし、犠牲材料は、流体がチャネル内を流れることができるように、その後のステップで除去されなければならない。この目的のために、ポリビニルアルコールなどの水溶性ポリマーが犠牲材料として使用されてきた。例として、ヴィース研究所によって開発された肺機能チップデバイスの製造には、128の処理ステップが必要である。
【0007】
さらなる課題は、積層造形法で形成された流体デバイスが、特にその上に印刷されているさらなる本体を支持するための製造プロセスにおいて上述の膜層が使用される場合、流体漏れの傾向が増大することである。これは、流体デバイスが本体と膜との間の界面で漏れる場合があるためである。
【0008】
WO2016/155760A1は、一定の長さの材料を液体ポリマー中に置き、一定の長さの材料をマイクロ流体チャネルの経路を画定するように構成し、液体ポリマーを硬化又は固化させて、構成された一定の長さの材料の周囲に固体ポリマーを形成し、構成された一定の長さの材料を溶媒で溶解して、固体ポリマー中にマイクロ流体チャネルを提供することを含む、マイクロ流体デバイスの製造方法を開示している。したがって、構成された一定の長さの材料は犠牲材料とみなすことができ、その除去によりマイクロ流体チャネルに沿って流体を流すことが可能になるが、製造方法にステップが追加される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は特許請求の範囲によって定義される。
【0010】
本発明の一態様による例によれば、第1の本体に第1のチャネルが画定され、第1のチャネルに支持部材が設けられる、第1の本体を支持する基板を提供するステップと、積層造形法プロセスで、第1の本体と支持部材とによって支持される第2の本体を形成するステップとを有し、支持部材が第2の本体を支持している間、第1のチャネルに沿って少なくとも1つの流体流路を通る流体輸送を可能にするために、支持部材が少なくとも1つの流体流路を備える、流体デバイスを作製する方法が提供される。
【0011】
第1のチャネルの支持部材により、第1の本体上に第2の本体を形成するために、第1のチャネル上にカバープレート又は膜を設ける必要がなくなる。これにより、第1の本体と第2の本体との間にそのようなカバープレート又は膜を設ける場合に比べ、製造ステップ数を減らし、流体漏れの危険性を軽減することができる。
【0012】
さらに、流体デバイスが機能するために、支持部材を第1のチャネルから取り外す必要はない。これは、支持部材が第2の本体を支持している間、言い換えると第2の本体を形成した後に第1のチャネルに沿って少なくとも1つの流体流路を通る流体輸送を可能にするために、支持部材が少なくとも1つの流体流路を備えるためである。これはまた、流体デバイスの製造に必要なステップ数を減らすのに役立つ。したがって、支持部材は、第2の本体の非犠牲支持体であるとみなすことができる。
【0013】
第1の本体を支持する基板を提供するステップは、最初の積層造形法プロセスにおいて、基板に第1の本体及び支持部材を形成するステップを含む。したがって、第1の本体、支持部材、及び第2の本体は、積層造形法によって形成することができる。したがって、全体的な積層造形法プロセスは、基板上に第1の本体及び支持部材を形成し、例えば印刷し、その後第1の本体及び支持部材上に第2の本体を形成する、例えば印刷することを含む。これに対応して、流体デバイスの製造が簡略化され、製造スループットが向上する。
【0014】
本明細書で使用される「積層造形法プロセス」という用語は、コンピュータ制御下で材料を堆積し、接合し、及び/又は凝固させることによって三次元構成要素を形成することを意味し、材料は、典型的に層ごとに付加され、この三次元構成要素は第2の本体であり、この三次元構成要素は、少なくともいくつかの実施形態では、第1の本体及び支持部材である。
【0015】
このような積層造形法プロセスでは、硬化又は融合させることができるプラスチック、液体又は粉末粒子などの任意の好適な材料を使用することができる。
【0016】
積層造形法プロセスの非限定的な例としては、光造形法、デジタルライトプロセッシング及びポリジェット印刷が挙げられる。
【0017】
最初の積層造形法プロセスで支持部材を形成するステップは、第1のチャネルの領域に積層を形成することを含み、積層の各層は、複数の空間的に分離された部分を含む。このような実施形態では、少なくとも1つの流体流路は、空間的に分離された部分の間の空間によって提供される。
【0018】
このような積層の層は、例えば、最初の積層造形法プロセスで第1の本体が(さらに)層状に形成される際に構築される。
【0019】
積層の各層における空間的に分離された部分は、例えば、層内で互いに平行に延在する複数の別個のストランドを含む。
【0020】
これにより、平行ストランドの層が別の平行ストランドの層の上に設置された構造が提供される。得られる多孔質層の積層は、多孔質支持部材を形成し、したがって事実上多孔質の第1のチャネルを形成する。このような多孔質支持部材は、その上に形成された第2の本体の部分を支持することができ、それにより第2の本体は、第1のチャネルを覆って流体チャネルを提供することができる。
【0021】
第1のチャネルが延在する方向に対するストランドの延在方向は、積層の層間で異なる。非限定的な例では、ストランドの延在方向は、連続する層で交互に変わる。この積層構造は、支持部材が第2の本体を支持するのを補助することができる。
【0022】
ストランド、例えば印刷されたストランドのそれぞれは、例えば幅150μm~225μmである。このようなストランド幅は、積層の各層が、上の層及び支持部材上に設置された第2の本体を支持するのを補助することができる。
【0023】
代替的又は追加的に、細孔径又は同じ層の最近接ストランド間の距離は50μm~200μmであり、及び/又は支持部材は10%~50%の範囲の気孔率を有する。これは、支持部材が第2の本体を支持できるようにしながら、第1のチャネルを通る流体の流れを確保するのを援助する。
【0024】
気孔率又はボイド率は、支持部材内のボイド空間の尺度であり、支持部材の総ボリュームに対するボイドのボリュームの割合であることに留意されたい。
【0025】
より一般的に、支持部材は、細孔が少なくとも1つの流体流路を画定する多孔質構造を含むか、又は多孔質構造によって画定される。このような多孔質構造は、10%~50%の範囲の気孔率を有してもよい。
【0026】
多孔質構造は、様々な機能的利益をもたらすことができる。例えば、多孔質構造は、そのような多孔質構造が存在しないチャネルと比較して、第1のチャネルのボリュームを減少させることができる。細胞が、例えば第1のチャネルに接続された培養チャンバ内で処理される例では、流体デバイスは、第1のチャネルを介して高価な薬剤を培養チャンバに供給するために使用される。ボリュームのより大きいチャネルは、その「デッドボリューム」でそのような薬剤を無駄にする危険性がある。多孔質構造は、このデッドボリュームを減少させるのに役立つ。
【0027】
他の例では、多孔質構造は静的ミキサーとして機能することができる。例えば、2種以上の薬剤が別々に第1のチャネルに注入される場合、多孔質構造の静的ミキサー機能は、2種以上の薬剤を一緒に混合するのに役立ち得る。
【0028】
さらなる例では、多孔質構造はフィルターとして機能し得る。細胞培養用途では、様々な異なる種類の生体が流体デバイス内で成長し得る。例えば、平坦な細胞層が形成されてもよく、他の場合ではスフェロイド及びオルガノイドが成長してもよい。しかし、このようなスフェロイド及びオルガノイドは、細胞培養媒体に強力に接着しないと流される危険性がある場合がある。このような例では、多孔質構造は、例えば200μm~500μmの寸法を有するスフェロイド及びオルガノイドを濾過する又は保持する役割を果たし得るため、これらは容易に追跡可能であり、流体デバイスの外部の流体コントローラに紛れ込まず、及び/又は詰まらせない。
【0029】
より一般的に、このような多孔質構造は、交絡ストランドを含む構造を含み、少なくとも1つの流体流路は、交絡ストランドの間に設けられる。このような交絡ストランドは、例えば、最初の積層造形法プロセスによって形成された空間的に分離したストランドの層の上述の積層に対応する。
【0030】
いくつかの実施形態では、支持部材は、その硬度、例えばショアA硬度が、第1の本体及び/又は第2の本体を形成する材料の硬度よりも大きい支持材から形成される。これは、例えば、ホルダ内で流体デバイスを一緒にクランプするために、後続の作製ステップ中に加えられる力によって少なくとも1つの流体流路が制限される危険性を最小化するのに役立つ。
【0031】
代替的又は追加的に、支持材は疎水性であり、第1の本体及び/又は第2の本体を形成する材料は疎水性である。したがって、支持材は、第1の本体及び/又は第2の本体を形成する材料によって湿潤可能である。これは、支持部材とそれぞれの1又は複数の本体との間の接着を改善するのに役立つ。
【0032】
より一般的には、支持材は熱可塑性樹脂であるか、又は熱可塑性樹脂を含む。
【0033】
このような熱可塑性樹脂は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)及びポリスチレン(PS)から選択される1種以上などのポリオレフィンを含むか、又はこれらからなる。
【0034】
いくつかの実施形態では、第2のチャネルが第2の本体に画定される。したがって、第1及び第2のチャネルは、第1及び第2の本体によって画定される構造内の異なる深さ又は厚さ位置に設けられる。この配置は、第2の本体を支持するために支持部材が第1のチャネルに設けられていることによって容易になる。
【0035】
支持部材は、例えば、第2のチャネルの少なくとも一部が基板に垂直な方向で第1のチャネルと整列する「クロスチャネル」構成を実現することができる。
【0036】
第2の本体の一部は、第2のチャネルと支持部材との間に介在する。したがって、流体デバイスの使用中、第1及び第2のチャネル内のそれぞれの流体を互いに分離した状態に保つことができる。
【0037】
第2のチャネルと支持部材との間に介在する第2の本体の一部は、例えば、少なくとも600μmの厚さ又は深さを有する。これは、第1及び第2のチャネル内の流体が互いに分離された状態を保つのを確実にするのに役立つ。
【0038】
第1及び第2のチャネルは、任意の好適な寸法を有してもよい。第1のチャネルは、例えば、少なくとも600μmの幅及び深さを有し、その中を通る流体の流れを補助する。
【0039】
方法は、第2のチャネルを覆うために第2の本体にカバー部材を適用するステップをさらに有する。カバー部材は、流体デバイスの使用中に第2のチャネル内に流体を保持するのを補助する。
【0040】
基板及びカバー部材(存在する場合)は、光学的に透過性又は光学的に透明な材料などの任意の好適な材料を含む又はそれから形成されてもよい。第1のチャネルは、基板を通して見る又は光学的に監視することができ、該当する場合、第2のチャネルは、カバー部材を通して見る又は光学的に監視することができる。
【0041】
光学的に透過性の材料は、例えば、ガラス、又は環状オレフィンポリマー(COP)若しくは環状オレフィンコポリマー(COC)などの好適な光学的に透過性若しくは透明なポリマーである。
【0042】
第1の本体及び第2の本体の少なくとも1つは、熱可塑性エラストマー及び/又は20~70、例えば20~40のショアA硬度を有する材料から形成される。ショアA硬度は、ASTM D2240-15e1を使用して決定されてもよい。
【0043】
熱可塑性エラストマーは、例えば、好適な溶融押出機-印刷ヘッド配置によって液体として塗布されてもよく、これは塗布後に比較的急速に冷却/凝固するため、積層造形法によるそれぞれの本体の形成を容易にする。
【0044】
スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンエラストマー(SEBS)などの熱可塑性エラストマーのエラストマー特性は、架橋することなく提供され、それによりこのような材料を使用した積層造形法が容易になる。
【0045】
第1の本体及び第2の本体の少なくとも1つは、光学的に透明又は半透明の材料、例えば、光学的に透明又は半透明の熱可塑性エラストマー、例えば、ショアA硬度20~70を有する光学的に透明又は半透明の熱可塑性エラストマーから形成される。これにより、流体デバイス内で行われているプロセスの光学的検査が容易になる。
【0046】
代替的又は追加的に、第1及び/又は第2の本体は、食品接触承認された材料から形成される。
【0047】
第1の本体が熱可塑性エラストマーから形成されていると、例えば流体デバイスが一緒にクランプされるとき、第1の本体を基板に密封するために第1の本体が基板に対して弾性的に変形するため、流体デバイスからの流体漏れを低減するのに役立ち得る。
【0048】
代替的又は追加的に、第2の本体が熱可塑性エラストマーから形成されていると、例えば、流体デバイスが一緒にクランプされるとき、第2の本体をカバー部材に密封するために、第2の本体がカバー部材に対して弾性的に変形することを可能にすることにより、流体漏れを低減するのに役立つ。
【0049】
熱可塑性樹脂、例えばポリオレフィンなどの非エラストマー材料もまた、第1の本体及び/又は第2の本体のために考慮されてもよい。そのような例では、好適な接着剤を使用して、第1の本体を基板に接着させ、及び/又は第2の本体を好適なカバー部材(流体デバイスに含まれる場合)に接着させる。しかし、熱可塑性エラストマーで形成された第1及び/又は第2の本体を利用すると、そのような接着剤の必要性が排除され、それにより流体デバイスの内部、例えば細胞培養環境にそのような接着剤が混入する危険性が低減する。
【0050】
熱可塑性エラストマーは、例えば、スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンエラストマー(SEBS)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、及び/又は熱可塑性シリコーン加硫物(TPSiV)である。
【0051】
例えば、このような熱可塑性エラストマー(例えば、SEBS、TPU又はTPSiV)が、支持部材用の熱可塑性、例えばポリオレフィン支持材(例えば、PE、PP又はPS)と組み合わされる場合、支持部材及び1又は複数の本体の材料の疎水性は、前者が後者を湿潤させ、それにより接着を強化するようなものである。
【0052】
さらに、このようなポリオレフィン支持材(例えば、PE、PP又はPS)は、例えば、第1及び/又は第2の本体に使用されるスチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンエラストマー(SEBS)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、及び/又は熱可塑性シリコーン加硫物(TPSiV)よりも硬質であり、例えば、より高いショアA硬度を有し、それにより先述のように、少なくとも1つの流体流路の制限の危険性を最小化する。
【0053】
別の態様によれば、第1のチャネルが画定された第1の本体であって、支持部材が第1のチャネルに設けられている、第1の本体と、第1の本体と支持部材とによって支持される積層造形法された第2の本体とを備え、第1のチャネルに沿って少なくとも1つの流体流路を通る流体輸送を可能にするために、支持部材が少なくとも1つの流体流路を備える、流体デバイスが提供される。
【0054】
第2のチャネルは、第2の本体に画定される。このような実施形態では、流体デバイスは、第2の本体上にカバー部材をさらに備え、このカバー部材は、第2のチャネルを覆う。
【0055】
より一般的には、流体デバイスに関連して本明細書に記載される実施形態は、流体デバイスの製造方法に適用可能であり、流体デバイスの製造方法に関連して本明細書に記載される実施形態は、流体デバイス自体に適用可能である。
【0056】
本発明のこれら及び他の態様は、以下に説明する実施形態から明らかであり、それを参照して解明される。
【0057】
本発明をより良く理解するため、また本発明がどのように実施されるかをより明確に示すため、ここで、ほんの例として添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【
図1】一例による流体デバイスの製造方法を概略的に示す図である。
【
図2】一例による流体デバイスの透視図を提供し、この流体デバイスは、第1の本体の中に画定された第1のチャネルを有する第1の本体と、第2の本体の中に画定された第2のチャネルを有する第2の本体とを備える。
【
図3】
図2に示される流体デバイスの第2の本体の透視図を提供する。
【
図4】
図2に示される流体デバイスの第1の本体の透視図を提供する。
【
図5A】例示的な流体デバイスの第1の本体及び支持部材の写真を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0059】
図を参照して本発明を説明する。
【0060】
詳細な説明及び具体例は、機器、システム及び方法の例示的な実施形態を示すが、説明のみを目的とするものであり、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。本発明の機器、システム、及び方法のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、及び添付の図面からより良く理解される。図は単なる概略図であり、縮尺通りに描かれていないことが理解されるべきである。また、同じ又は類似の部品を示すために、図全体を通して同じ参照数字が使用されることが理解されるべきである。
【0061】
流体デバイスを作製する方法が提供される。方法は、第1の本体を支持する基板を提供するステップを有する。第1の本体に第1のチャネルが画定され、第1のチャネルに支持部材が設けられる。方法は、積層造形法プロセスにおいて、第1の本体と支持部材とによって支持される第2の本体を形成するステップをさらに有する。支持部材が第2の本体を支持している間、第1のチャネルに沿って少なくとも1つの流体流路を通る流体輸送を可能にするために、支持部材は少なくとも1つの流体流路を備える。第1の本体、第1の本体に画定された第1のチャネル内の支持部材、並びに第1の本体及び支持部材によって支持される積層造形法された第2の本体を備える流体デバイスがさらに提供される。
【0062】
図1は、非限定的な例による流体デバイスを作製するための方法100を概略的に示す。方法100は、第1の本体202を支持する基板200を提供するステップを有し、この基板に第1の本体202及び第1のチャネル204が画定される。支持部材206が第1のチャネルに設けられる。
【0063】
第1の本体202を支持する基板200を提供するステップは、
図1において、基板200を提供するステップ102、並びに基板200上に第1の本体202及び支持部材204を形成するステップ104の別個のステップによって表される。
【0064】
基板200は、その上に形成される流体デバイスの層又は他の構造を支持することができる基板であることを条件として、任意の好適な材料から形成され得る。基板200は、例えば、ガラス又は光学的に透過性若しくは光学的に透明なポリマーから形成され得る。これにより、第1のチャネルを基板を通して見る又は光学的に監視することができるため、流体デバイス内で行われているプロセスの監視を援助することができる。光学的に透過性又は透明なポリマーは、例えば、環状オレフィンポリマー(COP)又は環状オレフィンコポリマー(COC)である。
【0065】
好ましくは、最初の積層造形法プロセスを使用して、基板200上に第1の本体202及び支持部材206を形成する(104)。
【0066】
第1の本体202は、任意の好適な材料、特にポリマー材料から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の本体202は熱可塑性エラストマーから形成される。このような熱可塑性エラストマーは、例えば、流体デバイスを一緒にクランプするためのクランプ又はホルダ(表示されず)によって加えられる力により、基板200に対して弾性的に変形することができる。エラストマー性の第1の本体202のこのような変形は、第1のチャネル204内に流体を保持するための基板200に対するシールを提供するのに役立つ。
【0067】
熱可塑性エラストマーは、例えば、Arburg Freeformer Systemに含まれるものなどの好適な溶融押出機-印刷ヘッド配置によって液体として塗布することができ、これは塗布後に比較的急速に冷却/凝固するため、積層造形法による第1の本体202の形成を容易にする。
【0068】
スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンエラストマー(SEBS)などの熱可塑性エラストマーのエラストマー特性は、架橋することなく提供され、それによりこのような材料を使用した積層造形法が容易になる。
【0069】
第1の本体202は、スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンエラストマー(SEBS)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、及び熱可塑性シリコーン加硫物(TPSiV)から選択される少なくとも1つを含むか、又はこれらから形成される。
【0070】
方法100は、積層造形法プロセス、この特定の例では後続の積層造形法プロセスにおいて、第1の本体202と支持部材206とによって支持される第2の本体208を形成するステップ106をさらに有する。したがって、支持部材206及び第1の本体202は、積層造形法によって第2の本体208が支持基板の上に形成され得る当該支持基板を一緒に提供するとみなされてもよい。
【0071】
したがって、この例では、第1の本体202、支持部材206、及び第2の本体208は、積層造形法によって形成されてもよい。このため、全体的な積層造形法プロセスは、基板200上に第1の本体202及び支持部材206を形成し、例えば印刷し、その後第1の本体202及び支持部材206上に第2の本体208を形成することを含む。流体デバイス214の製造は、それに応じて簡略化され、製造スループットが向上する。
【0072】
非限定的な例では、第1及び第2の本体202、204並びに支持部材206は、例えばショアA硬度が20~40である比較的軟質の材料を使用して、3~5分の印刷時間で印刷される。印刷プロセスは、例えば、Arburg製の積層造形法機によってプログラムされた連続プロセスである。製造時間は、印刷するドットを作る頻度によって制限される。比較的軟質の材料1.2グラムの印刷には、例えば約3分かかる。
【0073】
図1に示される方法100のステップ102及び104を実施するのに必要な時間を4分と仮定し、印刷機あたり3シフトの年間360日の稼働を仮定すると、このプロセスでは、年間131400個の流体デバイス214を製造できると推定される。
【0074】
より一般には、光造形法、デジタルライトプロセッシング、及びポリジェット印刷などの任意の好適な種類の積層造形法プロセスが本明細書に記載の積層造形法のステップに利用されてもよい。より硬質の材料の加工/印刷には、レーザー凝固が使用されてもよい。このような積層造形法プロセスはそれ自体よく知られており、簡潔さのみのために本明細書ではこれ以上詳細に説明しない。
【0075】
第1のチャネル204内の支持部材206は、第1の本体202上に第2の本体208を形成するために、第1のチャネル204上にカバープレート又は膜を設ける必要性を排除する。これは、そのようなカバープレート又は膜が第1及び第2の本体202、208の間に設けられる場合と比べ、流体漏れの危険性を低減することができる。
【0076】
さらに、支持部材206は、得られる流体デバイス214が機能するために第1のチャネル204から取り外される必要はない。これは、支持部材206が第2の本体208を支持している間、第1のチャネル204に沿って少なくとも1つの流体流路を通る流体輸送を可能にするために、支持部材206が少なくとも1つの流体流路を備えるためである。これはまた、流体デバイス214の製造に必要なステップ数を減らすのに役立つ。したがって、支持部材206は、第2の本体208のための非犠牲支持体であるとみなされてもよい。
【0077】
支持部材206に含まれる流体流路は、任意の好適な様態で実施されてもよい。いくつかの実施形態では、支持部材206は、その細孔が少なくとも1つの流体流路を画定する多孔質構造を含むか、又は多孔質構造によって画定される。このような多孔質構造は、例えば、10%~50%の範囲の気孔率を有してもよい。
【0078】
多孔質構造は、様々な機能的利益をもたらすことができる。例えば、多孔質構造は、そのような多孔質構造が存在しないチャネルと比較して、第1のチャネル204のボリュームを減少させることができる。細胞が、例えば第1のチャネルに接続された培養チャンバ(
図1では表示されず)内で処理される例では、流体デバイス214は、高価な薬剤を第1のチャネル204を介して培養チャンバに供給するために使用される。ボリュームのより大きいチャネルは、その「デッドボリューム」でそのような薬剤を無駄にする危険性がある。多孔質構造は、このデッドボリュームを減少させるのに役立つ。
【0079】
他の例では、多孔質構造は静的ミキサーとして機能してもよい。例えば、2種以上の薬剤が別々に第1のチャネルに注入される場合、多孔質構造の静的ミキサー機能は、2種以上の薬剤を一緒に混合するのに役立つ場合がある。
【0080】
さらなる例では、多孔質構造はフィルターとして機能してもよい。細胞培養用途では、様々な異なる種類の生体が流体デバイス214内で成長することができる。例えば、平坦な細胞層が形成されてもよく、別の場合ではスフェロイド及びオルガノイドが成長してもよい。しかし、このようなスフェロイド及びオルガノイドは、細胞培養媒体に強力に接着しないと流される危険性がある場合がある。このような例では、多孔質構造は、例えば200μm~500μmの寸法を有するスフェロイド及びオルガノイドを濾過する又は保持する役割を果たし得るため、これらは容易に追跡可能であり、流体デバイス214の外部の流体コントローラに紛れ込まず、及び/又は詰まらせない。
【0081】
より一般的には、支持部材は、任意の好適な支持材、例えば熱可塑性樹脂、例えばポリオレフィンを含むか、又はそれらから形成される。このようなポリオレフィンは、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、及びポリスチレン(PS)の1種以上を含んでもよい。
【0082】
図1に示される非限定的な例では、第2のチャネル210が第2の本体208に画定される。したがって、第1及び第2のチャネル204、210は、第1及び第2の本体202、208によって画定される層状構造における異なる高さ又は厚さ位置に設けられる。この配置は、先述のように、第2の本体208を支持するために、支持部材206が第1のチャネル204に設けられていることによって容易になる。
【0083】
特に、支持部材206は、第2のチャネル210の少なくとも一部が基板に垂直な方向で第1のチャネル204と整列する「クロスチャネル」構成を実現することができる。
図1に示される非限定的な例では、第1及び第2のチャネル204、210は、互いに平行に整列して延在するが、第1及び第2のチャネル204、210の他の積層配置も企図される。
【0084】
このような実施形態では、第2の本体208の一部は、第2のチャネル210と支持部材206との間に介在する。したがって、第1及び第2のチャネル204、210内のそれぞれの流体を、互いに分離された状態に保つことができる。
【0085】
第2のチャネルと支持部材との間に介在する第2の本体の一部は、例えば、少なくとも600μmの厚さ又は深さを有する。これは、第1及び第2のチャネル204、210内のそれぞれの流体を互いに分離した状態に保つのに役立つ。
【0086】
第1及び第2のチャネル204、210は、任意の好適な寸法を有してもよい。第1のチャネル204は、例えば、その中を通る流体の流れを援助するために、少なくとも600μmの幅(W)及び深さ(D)を有する。
【0087】
図1に示される非限定的な例では、方法100は、第2のチャネル210を閉鎖するために第2の本体208にカバー部材212を適用するステップ108をさらに有する。
【0088】
カバー部材212は、その中に流体を保持するために、カバー部材212が第2のチャネル210を閉鎖できることを条件として、任意の好適な材料から形成されてもよい。カバー部材212は、例えば、ガラス又は光学的に透過性若しくは光学的に透明なポリマーから形成されてもよい。これは、第1のチャネルをカバー部材212を通して見る又は光学的に監視することができるため、流体デバイス内で行われているプロセスの監視を援助することができる。光学的に透過性又は透明なポリマーは、例えば、環状オレフィンポリマー(COP)又は環状オレフィンコポリマー(COC)である。
【0089】
第2の本体208は、任意の好適な材料、特にポリマー材料から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の本体208は熱可塑性エラストマーから形成される。このような熱可塑性エラストマーは、例えば、流体デバイス214を一緒にクランプするためのクランプ又はホルダ(表示されず)によって加えられる力により、カバー部材212に対して弾性的に変形することができる。この目的のために、任意の好適なホルダ、例えばMicronit GmbH/Fluigentによって提供されるプラットフォームが考慮されてもよい。エラストマー性の第2の本体208のこのような変形は、第2のチャネル210内に流体を保持するためのカバー部材212に対するシールを提供するのに役立つ。
【0090】
熱可塑性エラストマーは、例えば、Arburg Freeformer Systemに含まれるものなどの好適な溶融押出機-印刷ヘッド配置によって液体として塗布することができ、これは塗布後に比較的急速に冷却/凝固するため、積層造形法による第2の本体208の形成を容易にする。
【0091】
スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンエラストマー(SEBS)などの熱可塑性エラストマーのエラストマー特性は、架橋することなく提供され、それによりこのような材料を使用した積層造形法が容易になる。
【0092】
第2の本体208は、スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンエラストマー(SEBS)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、及び熱可塑性シリコーン加硫物(TPSiV)から選択される少なくとも1つを含むか、又はこれらから形成される。
【0093】
第1の本体202及び/又は第2の本体208には、非エラストマー材料も考慮される。そのような例では、好適な接着剤を使用して第1の本体202を基板200に接着させ、及び/又は第2の本体208を好適なカバー部材212に接着させる。しかし、熱可塑性エラストマーで形成された第1及び/又は第2の本体202、208を利用すると、そのような接着剤の必要性が排除され、それにより流体デバイスの内部、例えば細胞培養環境にそのような接着剤が混入する危険性が低減する。
【0094】
いくつかの実施形態では、支持部材206は、その硬度、例えばショアA硬度が、第1の本体202及び/又は第2の本体208を形成する材料の硬度よりも大きい支持材から形成される。これは、例えばホルダ内で流体デバイス214を一緒にクランプするために、後続の作製ステップ中に加えられる力によって少なくとも1つの流体流路が制限される危険性を最小化するのに役立つ。
【0095】
例えば、ポリオレフィン支持材(例えば、PE、PP又はPS)は、第1及び/又は第2の本体202、208に含まれるか又は形成するスチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンエラストマー(SEBS)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、及び/又は熱可塑性シリコーン加硫物(TPSiV)よりも硬質であり、例えば、より高いショアA硬度を有する。したがって、このような組合せは、少なくとも1つの流体流路の制限の危険性を最小化する。
【0096】
代替的又は追加的に、支持材並びに第1の本体202及び/又は第2の本体208を形成する材料は、いずれも疎水性である。したがって、支持材は、第1の本体202及び/又は第2の本体208を形成する材料によって湿潤可能である。これは、支持部材206とそれぞれの1又は複数の本体202、208との間の接着を改善するのに役立つ。
【0097】
例えば、スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンエラストマー(SEBS)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、及び/又は熱可塑性シリコーン加硫物(TPSiV)が、支持部材のためのポリオレフィン支持材(例えば、PE、PP又はPS)と組み合わされる場合、支持部材206及び1又は複数の本体202、208の材料の疎水性は、前者が後者を湿潤させ、それにより接着を強化するようなものである。
【0098】
最初の積層造形法プロセスにおいて、それぞれの材料を同時に使用して第1の本体202及び支持部材206を形成するために、複数の溶融押出機-印刷ヘッド装置を有する積層造形法装置が使用されてもよい。このような例では、溶融押出機-印刷ヘッド装置を制御して、支持部材206の支持材、例えばPE、PP又はPSなどの熱可塑性樹脂を印刷してもよく、一方、異なる溶融押出機-印刷ヘッド装置を使用して、第1の本体202を、例えばSEBS、TPU又はTPSiVなどの熱可塑性エラストマーを使用して印刷してもよい。
【0099】
このような複数の溶融押出機-印刷ヘッド装置を有する好適な積層造形法装置、例えばArburg Freeformerが知られている。後者では、基板200が可動製品プレートに位置決めされ、この製品プレートは、複数の静的に取り付けられた印刷ヘッドに対して移動するように制御される。
【0100】
流体デバイス214の製造を簡略化するために、いくつかの非限定的な例では、第1の本体202、支持部材206、及び第2の本体208は、すべて同じ材料から形成される。共通の材料は、例えば、熱可塑性エラストマー、例えばスチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンエラストマー(SEBS)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)又は熱可塑性シリコーン加硫物(TPSiV)、又はポリオレフィン、例えば、PE、PP又はPSである。
【0101】
図2は、非限定的な例による流体デバイス214の透視図を提供する。
図3は、
図2に示される流体デバイス214の第2の本体208の透視図を提供し、
図4は、
図2に示される流体デバイスの第1の本体202の透視図を提供する。
【0102】
流体デバイス214は、第1のチャネル204に含まれる上述の支持部材206を含み、第2のチャネル210は、第1のチャネル204から深さ方向に離間しているが、第1のチャネル204上に積層されている。積層された第1及び第2のチャネル204、210の一部は、図示のように互いに平行に延在する。
【0103】
図2~
図4に示される非限定的な例では、流体デバイス214はまた、第1のチャネル204及び第2のチャネル210に流体接続されたチャンバ216、例えば細胞培養チャンバ216を含む。このようにして、第1のチャネル204及び第2のチャネル210は、チャンバ216に流体、例えば異なる流体を供給することができる。支持部材206の少なくとも1つの流路は、流体が第1のチャネル204内でチャンバ216に流れることを可能にする。
【0104】
例えば、第1及び第2のチャネル204、210の一方は、チャンバ216に栄養分及び酸素を提供し、さらにそこから二酸化炭素などの代謝産物を除去するために使用されてもよく、一方で第1及び第2のチャネル210、204の他方は、チャンバ216に薬剤を提供するために使用されてもよい。
【0105】
流体は、入口及び出口218A、218Bを介して第1のチャネル204に供給され、第1のチャネル204から除去され得る。
図3に最もよく示されるように、入口及び出口218A、218Bは、第2の本体208に画定されている。入口及び出口218A、218Bは、特に、
図2に最もよく示されるように、第1のチャネル204の端部分と整列する。
【0106】
図2から
図4では表示されないが、第2のチャネル210に流体を供給し、第2のチャネル210から流体を除去するための入口及び出口も含まれる。
【0107】
流体デバイス214は、細胞と生体適合性を有する1つ以上の機能性材料を含む。このような機能性材料は、例えば、流体デバイス214の中心部、例えば、細胞又は生検が処理されるチャンバ216に、又はその近位に設けられる。
【0108】
流体デバイス214の他の部分、例えばチャネル204、210、及び流体デバイス214のバルクの大部分、例えば第1及び第2の本体202、208は、例えば、生体適合性の理由から含まれない非機能性材料から作られてもよい。
【0109】
図5Aから
図5Cは、例示的な流体デバイス214の第1の本体202及び第1のチャネル204を占める支持部材206の写真を提供する。これらの写真において明白なのは、第1の本体202の閉鎖気孔率であり、これは、その形成のために使用される積層造形法プロセスから生じる。したがって、より一般的には、積層造形法による本体は、その構造の検査、例えば光学検査によって検出可能である。
【0110】
第1の本体202の閉鎖気孔率は、流体が第1のチャネル204内に効果的に保持されるようなものである。より一般的には、第1の本体202及び第2の本体204の材料の流体不透過性は、流体デバイス内の流体輸送が第1のチャネル204(及び存在する場合には第2のチャネル210)を介するようなものである。
【0111】
図5Bに提供される拡大図は、第1のチャネル204に沿って少なくとも1つの流体流路を提供する支持部材206の開放気孔率を示す。この開放気孔率は、この非限定的な実施例では、交絡ストランド220A、220Bを含む、又はそれらによって画定されている多孔質構造によって提供され、少なくとも1つの流体流路は、交絡ストランド220A、220B間に設けられている。
【0112】
第1の本体202及び支持部材206の最初の積層造形法は、第1のチャネル204の領域に層の積層を形成することを含み、この積層は支持部材206を画定する。積層の各層は、複数の空間的に分離された部分を含み、少なくとも1つの流体流路は、空間的に分離された部分の間の空間によって提供される。
【0113】
図5Bに示される例に戻ると、積層の各層における空間的に分離された部分は、層内で互いに平行に延在する複数の別個のストランド220A、220Bを含み得る。第1のチャネル204が延在する方向に対するストランド220A、220Bの延在方向又は角度は、積層の層間で異なり得る。
【0114】
図5Bに示すように、積層の第1の層におけるストランド220Aの延在方向は、積層の第2の連続する層におけるストランド220Bの延在方向に対して角度をなしている。
図5Cを参照すると、連続する層におけるストランドの延在方向が、基板200に垂直な積層方向(SD)で積層内で交互に変わるこのような配置は、その上に形成された第2の本体208を支持するのに役立ち得る。細孔222は、ストランド220A、220Bの間の空間に画定される。
【0115】
ストランド220A、220Bのそれぞれは、例えば、幅150μm~225μmである。このようなストランドの幅は、支持部材206上に設置された第2の本体208と同様に、積層の各層が上の層を支持するのに役立ち得る。
【0116】
代替的又は追加的に、細孔径又は同じ層の最近接ストランド220A、220B間の距離は、50μm~200μmであり、支持部材206は、10%~50%の範囲の気孔率を有する。これは、支持部材206が第2の本体208を支持することを可能にしながら、第1のチャネル204を通る流体の流れを確保するのに役立つ。
【0117】
より一般的には、第1の本体202及び第2の本体208の少なくとも1つは、例えば、熱可塑性エラストマー及び/又は20~70のショアA硬度を有する材料から形成されていることに加え、光学的に透明又は半透明である。これにより、流体デバイス214内で行われているプロセスの光学的検査が容易になる。いくつかの例では、第1の本体202及び/又は第2の本体208の材料は、食品接触承認されている。
【0118】
透明又は半透明であり、10~70のショアAを有し、食品接触承認されている以下の例示的な市販のエラストマー/軟質材料を、特定の実施形態で第1及び/又は第2の本体202、208に使用することができる:Medalist MD-53253(TPE Teknor Apex);Medalist MD-53273(TPE Teknor Apex);Mediprene 500602 M-03(TPE Hexpol);Texin Rx T85A(TPU Covestro);BioSpan(登録商標)(F SPU|PUR);BioSpan(登録商標)(SPU|PUR);BJB Polyurethane F-116 A/B|TSU;BJB Polyurethane F-126 A/B|TSU;BJB Polyurethane F-131 A/B|TSU;BJB Polyurethane M-3115 REV 1 A/B|TSU;BJB ポリウレタン M-3125 A/B|TSU;CELLENE MC2248|TPE;CELLENE MC2265|TPE;CELLENE MC3038|TPE;CELLENE MC3050|TPE;CELLENE MC3061|TPE;CELLENE MC3226|TPE;CELLENE MC3239|TPE;CELLENE MC3261|TPE;Dynaflex(商標)G2706-1000-00|TPE;Dynaflex(商標)G2711-1000-00|TPE;Elastocon(登録商標)2860L|TPE;Filter-bond(商標)E-3264|TS;FLEXCHEM(商標)3551-02|可撓性PVC;FLEXCHEM(商標)4051-02|可撓性PVC;FLEXCHEM(商標)4551-02|可撓性PVC;FLEXCHEM(商標)5051-02|可撓性PVC;FLEXCHEM(商標)5551-02|可撓性PVC;FLEXCHEM(商標)6051-02|可撓性PVC;FLEXCHEM(商標)6551-02|可撓性PVC;Medalist(登録商標)MD-12130|TPE;Medalist(登録商標)MD-12130H|TPE;Medalist(登録商標)MD-12140|TPE;Medalist(登録商標)MD-12140H|TPE;Medalist(登録商標)MD-12150|TPE;Medalist(登録商標)MD-12150H|TPE;Medalist(登録商標)MD-12150S|TPE;Medalist(登録商標)MD-12160|TPE;Medalist(登録商標)MD-12160H|TPE;Medalist(登録商標)MD-12170|TPE;Medalist(登録商標)MD-12170H|TPE;Medalist(登録商標)MD-12243|TPE;Medalist(登録商標)MD-12337|TPE;Medalist(登録商標)MD-12340 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【0119】
開示された実施形態に対する変形は、図面、本開示、及び添付の特許請求の範囲の検討から、特許請求された発明を実施する際に当業者によって理解され、実行されてもよい。特許請求の範囲において、「含む」という語は、他の要素又はステップを排除せず、単数形の要素は、複数を排除しない。
【0120】
ある手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組合せが有利に使用できないことを示すものではない。
【0121】
「に適合した」という用語が特許請求の範囲又は明細書で使用される場合、「に適合した」という用語は、「ために構成された」という用語と同等であることを意図することに留意されたい。
【0122】
特許請求の範囲における参照符号は、その範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【国際調査報告】