(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-25
(54)【発明の名称】低減したウィンドウグレアを有する車両ディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20240618BHJP
B60K 35/22 20240101ALI20240618BHJP
B60K 35/40 20240101ALI20240618BHJP
B60R 11/02 20060101ALI20240618BHJP
G02F 1/1335 20060101ALI20240618BHJP
G09F 9/40 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
G09F9/00 324
G09F9/00 336F
G09F9/00 354
B60K35/22
B60K35/40
B60R11/02 C
G02F1/1335
G09F9/40 301
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023564542
(86)(22)【出願日】2022-05-16
(85)【翻訳文提出日】2023-12-19
(86)【国際出願番号】 US2022072349
(87)【国際公開番号】W WO2022246390
(87)【国際公開日】2022-11-24
(32)【優先日】2021-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515301041
【氏名又は名称】アティエヴァ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チアン、リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ユングマン、ルーカス
【テーマコード(参考)】
2H291
3D020
3D344
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
2H291FA71Z
2H291FA85Z
2H291LA21
3D020BA04
3D020BB01
3D020BC03
3D020BD03
3D020BD05
3D344AA24
3D344AA27
3D344AB01
3D344AD01
3D344AD05
5C094AA01
5C094BA43
5C094DA02
5C094DA12
5C094ED01
5C094ED16
5C094FA01
5C094FA02
5C094HA05
5G435AA01
5G435BB12
5G435EE03
5G435EE26
5G435GG17
5G435GG43
5G435HH05
5G435LL17
(57)【要約】
車両ディスプレイデバイスであって、内側への開口を形成するハウジング;前記ハウジングの前記内側に位置付けられた第1のディスプレイモジュール、前記第1のディスプレイモジュールは、第2のルーバーフィルムと積層された、第1のルーバーフィルムを含む、ここで前記第1のルーバーフィルム及び前記第2のルーバーフィルムのそれぞれの方位は、互いに対し実質的に垂直である;及び、前記ハウジングの前記内側への前記開口をカバーするカバーガラス、前記カバーガラスは、自由に浮遊しており、露出したガラス縁を有する;を備え、前記車両ディスプレイデバイスは、覆いのないデザインを有し、前記第1のディスプレイモジュールが、車両ウィンドウに反射を生成させ易い場所である、前記車両ウィンドウからの距離内に位置するよう構成され、前記第1のルーバーフィルム及び前記第2のルーバーフィルムのうちの少なくとも1つは、前記反射を低減する、車両ディスプレイデバイス。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両ディスプレイデバイスであって、
内側への開口を形成するハウジング;
前記ハウジングの前記内側に位置付けられた第1のディスプレイモジュール、前記第1のディスプレイモジュールは、第2のルーバーフィルムと積層された、第1のルーバーフィルムを含む、ここで前記第1のルーバーフィルム及び前記第2のルーバーフィルムのそれぞれの方位は、互いに対し実質的に垂直である;及び、
前記ハウジングの前記内側への前記開口をカバーするカバーガラス、前記カバーガラスは、自由に浮遊しており、露出したガラス縁を有する;
を備え、
前記車両ディスプレイデバイスは、覆いのないデザインを有し、前記第1のディスプレイモジュールが、車両ウィンドウに反射を生成させ易い場所である、前記車両ウィンドウからの距離内に位置するよう構成され、前記第1のルーバーフィルム及び前記第2のルーバーフィルムのうちの少なくとも1つは、前記反射を低減する、
車両ディスプレイデバイス。
【請求項2】
前記車両ディスプレイデバイスは、複数のディスプレイモジュールを含む、
請求項1に記載の車両ディスプレイデバイス。
【請求項3】
前記第1のディスプレイモジュールは、前記複数のディスプレイモジュールの前記車両ウィンドウに最も近く位置付けられる、
請求項2に記載の車両ディスプレイデバイス。
【請求項4】
前記複数のディスプレイモジュールは、前記第1のディスプレイモジュール及び第2のディスプレイモジュール及び第3のディスプレイモジュールを含み、前記第1のディスプレイモジュール、前記第2のディスプレイモジュール、及び前記第3のディスプレイモジュールは、車両ディスプレイデバイス内に水平方向に並んで配向される、
請求項2に記載の車両ディスプレイデバイス。
【請求項5】
前記複数のディスプレイモジュールの第2のディスプレイモジュールは、前記第1のルーバーフィルムを含み、前記第2のルーバーフィルムを含まない、
請求項2に記載の車両ディスプレイデバイス。
【請求項6】
前記第1のディスプレイモジュールは、第1の較正設定を有し、前記第2のディスプレイモジュールは、第2の較正設定を有し、前記第1の較正設定は、前記第2の較正設定と異なる、
請求項5に記載の車両ディスプレイデバイス。
【請求項7】
前記第1の較正設定は、前記第2のディスプレイモジュールと比較して、前記第1のディスプレイモジュールの輝度及び色を補償する、
請求項6に記載の車両ディスプレイデバイス。
【請求項8】
前記車両ウィンドウは、運転席側ウィンドウである、
請求項1に記載の車両ディスプレイデバイス。
【請求項9】
前記第1のルーバーフィルム及び前記第2のルーバーフィルムのうちの1つは、鉛直ルーバーフィルムである、
請求項8に記載の車両ディスプレイデバイス。
【請求項10】
前記第1のディスプレイモジュールは、バックライトモジュールを含み、前記第1のルーバーフィルム及び前記第2のルーバーフィルムは、前記バックライトモジュールに含まれる、
請求項1から9のいずれか一項に記載の車両ディスプレイデバイス。
【請求項11】
前記バックライトモジュールは、液晶ディスプレイ(LCD)モジュール及び光ガイドモジュールを含み、前記第1のルーバーフィルム及び前記第2のルーバーフィルムは、前記LCDモジュール及び前記光ガイドモジュールの間に配置される、
請求項10に記載の車両ディスプレイデバイス。
【請求項12】
第1のルーバーフィルムを含み、前記第1のルーバーフィルムに実質的に垂直な第2のルーバーフィルムを含まない、第2のディスプレイモジュールをさらに備える、
請求項11に記載の車両ディスプレイデバイス。
【請求項13】
前記第1のディスプレイモジュールは、第1の較正設定を有し、前記第2のディスプレイモジュールは、第2の較正設定を有し、前記第1の較正設定は、前記第2の較正設定と異なる、
請求項12に記載の車両ディスプレイデバイス。
【請求項14】
前記第1の較正設定は、前記第2のディスプレイモジュールと比較して、前記第1のディスプレイモジュールの輝度及び色を補償する、
請求項13に記載の車両ディスプレイデバイス。
【請求項15】
車両ディスプレイデバイスであって、
内側への開口を形成するハウジング;
前記ハウジングの前記内側において位置付けられた第1のディスプレイモジュール;
前記ハウジングの前記内側への前記開口をカバーするカバーガラス、前記カバーガラスは、自由に浮遊しており、露出したガラス縁を有し、前記車両ディスプレイデバイスは、覆いのないデザインを有し、前記車両ディスプレイデバイスは、前記第1のディスプレイモジュールが、サイド車両ウィンドウに反射を生成させ易い場所である、前記サイド車両ウィンドウからの距離内に位置するように構成され、前記車両ディスプレイデバイスは、前記第1のディスプレイモジュールが、フロントガラスに反射を生成させ易い場所である、前記フロントガラスからの距離内に位置するよう構成される;及び
前記サイド車両ウィンドウにおける前記反射及び前記フロントガラスにおける前記反射を低減するための手段、を備える
車両ディスプレイデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年5月17日に出願され、「低減したウィンドウグレアを有する車両ディスプレイ装置」と題する米国特許出願第63/201,871号に基づく優先権を主張し、その出願の開示は、その全体が本明細書に参照により組み込まれる。
【0002】
この文書は、低減したウィンドウグレアを有する車両ディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0003】
自動車における電子ディスプレイは、一般的に、視認及びインタラクションの容易さのために、搭乗者の視線の前方に配置される。電子ディスプレイは、受動的なディスプレイデバイスであってよく、あるいは、搭乗者がディスプレイとインタラクションをするためのタッチスクリーン技術を有してよい。電子ディスプレイは、通常、車両ウィンドウから十分に遠く位置付けられ、その反射が問題になることはない。例えば、覆われたデザインを有するディスプレイデバイスは、ダッシュボードと同じ高さに搭載されてよく、それらの幾つかは、その中に窪みを有し、その結果、ディスプレイの光が、ウィンドウにほとんど、又は全く到達せず、ほとんど又は全く反射を生じ得ない。
【発明の概要】
【0004】
第1の態様において、車両ディスプレイデバイスは、内側への開口を形成するハウジング;前記ハウジングの前記内側に位置付けられた第1のディスプレイモジュール、前記第1のディスプレイモジュールは、第2のルーバーフィルムと積層された、第1のルーバーフィルムを含む、ここで前記第1のルーバーフィルム及び前記第2のルーバーフィルムのそれぞれの方位は、互いに対し実質的に垂直である;及び、前記ハウジングの前記内側への前記開口をカバーするカバーガラス、前記カバーガラスは、自由に浮遊しており、露出したガラス縁を有する;を備え、前記車両ディスプレイデバイスは、覆いのないデザインを有し、前記第1のディスプレイモジュールが、車両ウィンドウに反射を生成させ易い場所である、前記車両ウィンドウからの距離内に位置するよう構成され、前記第1のルーバーフィルム及び前記第2のルーバーフィルムのうちの少なくとも1つは、前記反射を低減する。
【0005】
実装例は、以下の特徴のうちのいずれか又は全てを含むことができる。前記車両ディスプレイデバイスは、複数のディスプレイモジュールを含む。前記第1のディスプレイモジュールは、前記複数のディスプレイモジュールの前記車両ウィンドウに最も近く位置付けられる。前記複数のディスプレイモジュールは、前記第1のディスプレイモジュール及び第2のディスプレイモジュール及び第3のディスプレイモジュールを含み、前記第1のディスプレイモジュール、前記第2のディスプレイモジュール、及び前記第3のディスプレイモジュールは、車両ディスプレイデバイス内に水平方向に並んで配向される。前記複数のディスプレイモジュールの第2のディスプレイモジュールは、前記第1のルーバーフィルムを含み、前記第2のルーバーフィルムを含まない。前記第1のディスプレイモジュールは、第1の較正設定を有し、前記第2のディスプレイモジュールは、第2の較正設定を有し、前記第1の較正設定は、前記第2の較正設定と異なる。前記第1の較正設定は、前記第2のディスプレイモジュールと比較して、前記第1のディスプレイモジュールの輝度及び色を補償する。前記車両ウィンドウは、運転席側ウィンドウである。前記第1のルーバーフィルム及び前記第2のルーバーフィルムのうちの1つは、鉛直ルーバーフィルムである。前記第1のディスプレイモジュールは、バックライトモジュールを含み、前記第1のルーバーフィルム及び前記第2のルーバーフィルムは、前記バックライトモジュールに含まれる。前記バックライトモジュールは、液晶ディスプレイ(LCD)モジュール及び光ガイドモジュールを含み、前記第1のルーバーフィルム及び前記第2のルーバーフィルムは、前記LCDモジュール及び前記光ガイドモジュールの間に配置される。車両ディスプレイデバイスは、第1のルーバーフィルムを含み、前記第1のルーバーフィルムに実質的に垂直な第2のルーバーフィルムを含まない、第2のディスプレイモジュールをさらに備える。第1のディスプレイモジュールは、第1の較正設定を有し、前記第2のディスプレイモジュールは、第2の較正設定を有し、前記第1の較正設定は、前記第2の較正設定と異なる。前記第1の較正設定は、前記第2のディスプレイモジュールと比較して、前記第1のディスプレイモジュールの輝度及び色を補償する。
【0006】
第2の態様において、車両ディスプレイデバイスは、内側への開口を形成するハウジング;前記ハウジングの前記内側において位置付けられた第1のディスプレイモジュール;前記ハウジングの前記内側への前記開口をカバーするカバーガラス、前記カバーガラスは、自由に浮遊しており、露出したガラス縁を有し、前記車両ディスプレイデバイスは、覆いのないデザインを有し、前記車両ディスプレイデバイスは、前記第1のディスプレイモジュールが、サイド車両ウィンドウに反射を生成させ易い場所である、前記サイド車両ウィンドウからの距離内に位置するように構成され、前記車両ディスプレイデバイスは、前記第1のディスプレイモジュールが、フロントガラスに反射を生成させ易い場所である、前記フロントガラスからの距離内に位置するよう構成される;及び、前記サイド車両ウィンドウにおける前記反射及び前記フロントガラスにおける前記反射を低減するための手段、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】車両のためのディスプレイデバイスの一例の前面の斜視図を示す。
【0008】
【
図2】
図1のディスプレイデバイスの内側の斜視図を示す。
【0009】
【
図3】車両の乗員コンパートメントに設置された
図1のディスプレイデバイスの一例を示す。
【0010】
【
図4】
図1のディスプレイデバイスのディスプレイモジュールのうちの1又は複数のために使用され得るバックライトモジュールの一例を示す。
【0011】
【
図5】鉛直方向における光の発信に関するグラフの例を示す。
【0012】
【
図6】水平方向における光の発信に関するグラフの例を示す。
【0013】
【
図7】本開示の態様を実装するために使用され得るコンピューティングデバイスの例示的なアーキテクチャを示す。
【0014】
様々な図面における同様の参照符号は、同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
この文書は、低減したウィンドウグレアを有する車両ディスプレイ装置を提供するためのシステム及び技術の例を説明する。
【0016】
本明細書の例は、ルーバーフィルムについて言及する。本明細書において使用されるように、ルーバーフィルムは、1方向に光の送信を制限するために構成された基板を含む。本明細書において使用されるように、鉛直ルーバーフィルムは、光の送信を鉛直方向に制限し、水平ルーバーフィルムは、光の送信を水平方向に制限する。例えば、ルーバーフィルムは、光制御フィルムとしても知られ得る。
【0017】
本明細書の例は、透明である基板について言及する。本明細書において使用されるように、透明であることは、光学的に透き通っていることと実質的に同義に使用される。本明細書において使用されるように、可視光スペクトルの少なくとも一部について少なくとも約80%の範囲の透過率を有する場合に、(保護フィルム又はカバーガラスなどの)基板は、透明である。幾つかの実装例において、ほとんどの可視光スペクトルについて少なくとも約80%の透過率を有する場合に、基板は、透明であると考えられ得る。
【0018】
本明細書の例は、カバーガラスを有するディスプレイデバイスについて言及する。本明細書において使用されるように、カバーガラスは、透明基板である。透明基板は、限定されるものではないが、ガラス材料で作成され得る。例えば、カバーガラスは、化学的に強化されたガラスから作成され得る。カバーガラスは、平面的又は非平面的であり得る。例えば、カバーガラスは、湾曲した形状を有し得る。カバーガラスは、ユーザがカバーガラスを使用して入力を行えるようにするためのタッチスクリーン技術の使用に互換性があり得、ここで、コンテンツは、カバーガラスに視覚的に提示される。幾つかの実装例において、カバーガラスは、2つの例として挙げるに過ぎないが、容量性及び/又は抵抗性タッチセンシングの使用を容易にし得る。
【0019】
本明細書の例は、車両ディスプレイデバイスの1又は複数のコンポーネントとともに使用される接着剤について言及する。本明細書において使用されるように、接着剤は、世界中の異なる状況において車両で生じ得る、環境条件に適合する。幾つかの実装例において、接着剤は、1又は複数の地理的な領域における車両に適用され得る、環境的試験条件に耐える性能を有してよい。そのような条件は、幾つかの例を挙げるに過ぎないが、温度範囲、湿度範囲、又は日光への暴露などの異なる態様の下での耐久性又は性能に関し得る。
【0020】
本明細書の例では、車両について言及する。車両は、乗員又は積荷、又はその両方を輸送する機械である。車両は、少なくとも1つのタイプの燃料、又は他のエネルギー源(例えば電気)を使用する1又は複数のモータを有することができる。車両の例は、限定されるものではないが、車、トラック、及びバスを含む。車輪の数は車両のタイプの間で異なってもよく、車輪のうちの1又は複数(例えばすべて)は車両の推進のために使用され得る。車両は1又は複数の人を収容する乗員コンパートメントを含むことができる。少なくとも1人の車両の搭乗者は運転者であると考えられ得;この場合、様々なツール、道具、又は他のデバイスが、次に運転者に提供され得る。本明細書の例において、車両により運搬される任意の人は、その人が、車両を運転しているか否か、その人が、車両の運転のための制御にアクセスを有するか否か、又はその人が、車両の運転のための制御を欠いているか否かに関わらず、車両の「運転者」又は「乗員」と称され得る。
【0021】
本明細書の例は、前方、後方、上方、又は下方について言及する。これら及び同様の表現は、視点の明示的又は恣意的な概念に基づき、相対的に物事又は態様を識別する。つまり、これらの用語は、説明を目的として使用された単なる例示であり、唯一可能な位置、方向などを必ずしも示していない。
【0022】
図1は、車両のためのディスプレイデバイス100の一例の前方の斜視図を示す。ディスプレイデバイス100又はその任意のコンポーネントは、本明細書のどこか他の箇所で説明される1又は複数の他の例によって使用され得る。幾つかの実装例において、ディスプレイデバイス100は、車両のダッシュボードの一部であり得る。例えば、ディスプレイデバイス100は、計器クラスタの形式などで、車両の搭乗者にユーザインタフェースを提供し得る。
【0023】
ディスプレイデバイス100は、ハウジング102及びカバーガラス104を含む。ハウジング102は、内部空間への(視認できない)開口を形成し得る。内部空間は、1又は複数のディスプレイモジュールなどのコンポーネントを収容し得る。ハウジング102は、車両における構造にディスプレイデバイス100を搭載するために構成され得る。幾つかの実装例において、ハウジング102は、ディスプレイデバイス100を見たり、ディスプレイデバイス100に到達したりすることが容易になるように、ディスプレイデバイス100がダッシュボードの前方及び/又は上方に位置付けられるように提供し得る。例えば、これは、覆いのないデザインを有するディスプレイデバイス100を提供し、ここで、ディスプレイデバイス100は、ダッシュボード内に組み込まれず、あるいは、そうでない場合にもダッシュボードの一部によりカバーされない。
【0024】
カバーガラス104は、ハウジング102の内側への開口に位置付けられる。カバーガラス104は、ハウジング102内の1又は複数のディスプレイモジュールにより提示されるコンテンツの視野を提供し得る。幾つかの実装例において、カバーガラス104は、1又は複数のタイプのタッチスクリーン技術によるユーザ入力を容易にする。
【0025】
ディスプレイデバイス100は、その可視ディスプレイ領域の一部又は全体に関する車両ウィンドウにおけるグレアを低減するために構成され得る。幾つかの実装例において、ここではカバーガラス104に示される、少なくとも領域106は、近くの車両ウィンドウからの反射の低減を改善することを特徴とし得る。例えば、領域106が車両のサイドウィンドウに最近接した位置にあり、領域106は、サイドウィンドウに反射を生成させ易いので、改善された反射の低減を実装し得る。
【0026】
図2は、
図1のディスプレイデバイス100の後方の斜視図を示す。ここで、ディスプレイデバイス100の内側200は、可視である。ハウジング102は、内側200をカバーする、取り外し可能なカバーを含み得、ここで、カバーは、可視性のために省略されている。ハウジング102は、接続部202を含み得る。幾つかの実装例において、接続部202は、ある構造(例えば、ダッシュボード)の上にディスプレイデバイス100の搭載を容易にし得、車両におけるどこか他の箇所の他の構成要素と、ディスプレイモジュール及び/又はタッチスクリーンコンポーネントとの間の通信を促進し得る。例えば、接続部202は、ディスプレイデバイス100などの、覆いのないデザインを有するディスプレイデバイスのダッシュボードにおいて設置を容易にし得る。
【0027】
ディスプレイデバイス100は、1又は複数のディスプレイモジュールを含み得る。ここで、ディスプレイデバイス100は、ディスプレイモジュール204A~204Cをそれぞれ含む。ディスプレイモジュール204A~204Cは、複数の構成のいずれかに配向され得る。ここで、ディスプレイモジュール204A~204Cは、ディスプレイデバイス100内に水平方向に並んで配置され得る。例えば、搭乗者の視点から、ディスプレイモジュール204Aは、左ディスプレイモジュールと称され得、ディスプレイモジュール204Bは、中央ディスプレイモジュールと称され得、ディスプレイモジュール204Cは、右ディスプレイモジュールと称され得る。つまり、左側運転車両において、ディスプレイモジュール204Aは、ディスプレイモジュール204A~204Cの運転席側ウィンドウに最近接して位置し得る。
【0028】
ディスプレイモジュール204A~204Cのそれぞれは、その動作のための電子コンポーネント及び他のデバイスを含み得る。ここで、ディスプレイモジュール204Aは、発光ダイオード(LED)208Aを有するバックライトモジュール206A、及び回路基板210Aも含む。ディスプレイモジュール204Bは、LED208Bを有するバックライトモジュール206B、及び回路基板210Bも含む。ディスプレイモジュール204Cは、LED208Cを有するバックライトモジュール206C、及び回路基板210Cも含む。ディスプレイモジュール204A~204Cのうちの1又は複数は、車両ウィンドウからのグレア又は他の反射の改善された低減又は予防を特徴とし得る。幾つかの実装例において、バックライトモジュール206A~206Cのうちの1又は複数は、そうでない場合にディスプレイモジュール204A~204Cの対応する1つによって生じることとなる、特定の反射を低減又は除去できる改善されたアーキテクチャを含み得る。例えば、ディスプレイモジュール204Aのバックライトモジュール206Aが改善されたアーキテクチャを有する場合、これは、領域106(
図1)の縮小、又はグレア若しくは車両ウィンドウからの他の反射の予防を提供し得る。これは、ディスプレイデバイス100が覆いのないデザインを有し、カバーガラス104(
図1)は、自由に浮遊してよく、露出したガラス縁を有し得、領域106は、サイドウィンドウにおける反射が、搭乗者(例えば車両の運転者)の気を散らし、又は搭乗者(例えば車両の運転者)に目立つものであり得るようなサイドウィンドウに特に近接して位置付けられる場合に、特に有利であり得る。
【0029】
図3は、車両の乗員コンパートメント300に設置された、
図1のディスプレイデバイス100の一例を示す。ここで、ディスプレイモジュール204Aは、ディスプレイデバイス100内のディスプレイモジュールのサイドウィンドウ302に最近接して位置付けられる。例えば、ディスプレイモジュール204A及びサイドウィンドウ302の間の距離304は、ディスプレイモジュール204Aからの光がサイドウィンドウ302で反射し得、座席306における搭乗者に到達し得るような距離とすることができる。幾つかの実装例において、ディスプレイデバイス100には、サイドウィンドウ302におけるディスプレイデバイス100の反射を低減又は防止する一方で、ディスプレイデバイス100の完全な使用可能性を維持し、ディスプレイモジュール204A~204Cの間の一貫性のある外観及び挙動を保証する、改善されたグレア保護が提供され得る。
【0030】
ディスプレイモジュール204A~204Cのうちの幾つか又は全ては、フロントガラス308において、反射を生成させ易いものであり得る。幾つかの実装例において、そのようなディスプレイモジュール204A~204Cのうちの1つは、そのようなフロントガラスの反射を低減又は除去する保護を有し得る。
【0031】
図4は、
図1のディスプレイデバイス100のディスプレイモジュール204A~204Cのうちの1又は複数のために使用され得る、バックライトモジュール400の一例を示す。バックライトモジュール400、又はそのコンポーネントは、本明細書のどこか他の箇所で説明される1又は複数の他の例とともに使用され得る。
【0032】
バックライトモジュール400は、光ガイドモジュール402を含み得る。幾つかの実装例において、光ガイドモジュールは、透明基板(例えば光ガイド)へと光を放出するように構成される、LED208A~208C(
図2)のうちいずれかを含む。
【0033】
バックライトモジュール400は、ルーバーフィルム404を含み得る。ルーバーフィルム404は、バックライトモジュール400からの光を1方向に制限する光学基板を含み得る。例えば、ルーバーフィルム404は、鉛直ルーバーフィルム又は水平ルーバーフィルムであり得る。
【0034】
バックライトモジュール400は、ルーバーフィルム404とともに積層されるルーバーフィルム406を含み得る。ルーバーフィルム406は、バックライトモジュール400からの光を1方向に制限する光学基板を含み得る。幾つかの実装例において、ルーバーフィルム404及び406の方位は互いに実質的に垂直である。例えば、ルーバーフィルム406は、(ルーバーフィルム404が鉛直ルーバーフィルムである場合)水平ルーバーフィルムであり得、あるいは(ルーバーフィルム404が水平ルーバーフィルムである場合)鉛直ルーバーフィルムであり得る。
【0035】
バックライトモジュール400は、液晶ディスプレイ(LCD)モジュール408を含み得る。LCDモジュール408は、複数のLCD技術のうちのいずれかに従って動作し得る。幾つかの実装例において、LCDモジュール408は、バックライトモジュール400を有するディスプレイデバイスのピクセルとして機能する、薄膜トランジスタ(TFT)層を含み得る。LCDモジュール408により形成される画像ピクセルは、カバーガラスを介して、ユーザに見えるように送信される。
【0036】
ここで、ルーバーフィルム404は、(一例として、その5つが示される)ルーバー404Aを含み、ルーバーフィルム406は、(一例として、その1つのみが示される)ルーバー406Aを含む。光ガイドモジュール402により送信される光410は、ルーバーフィルム404への比較的大きな範囲の方向に伝搬し得る。ルーバーフィルム404により送信される光410'は、ルーバーフィルム406への制限された範囲の方向に伝搬し得る。ルーバーフィルム406により送信される光410''は、LCDモジュール408へのさらに制限された範囲の方向に伝搬し得る。光410''は、LCDモジュール408に関して、強い方向入射角を有し得る。例えば、これは、サイドウィンドウからのグレアを制限又は低減するような、視野角の良い制御を提供し得る。
【0037】
バックライトモジュール400は、1又は複数の方式で、較正され得る。幾つかの実装例において、輝度及び/又は色のシフティングは、制御され得る。例えば、輝度は、LED208A~208C(
図2)の電力に関するパルス幅変調によって制御され得る。別の例として、色は、LCDモジュール408のガンマカーブを調整するタイミングコントローラによって制御され得る。所与のディスプレイデバイスについて、輝度及び色は、製造業者による仕様に従い得、較正は、そのような仕様に従うようにバックライトモジュール400を調整し得る。
【0038】
図5は、鉛直方向における光の送信に関するグラフ500及び502の例を示す。グラフ500及び502に関して説明される例は、(例えば、
図1の)ディスプレイデバイス100又は本明細書のどこか他の箇所に説明される他の例に適用可能であり得る。グラフ500及び502は、水平ルーバーフィルムを追加することは、鉛直ルーバーフィルムからの鉛直方向における光の送信を変化させないことを示す。
【0039】
グラフ500及び502は、水平軸に沿って示される発信角度の関数として、鉛直軸に沿った相対的な光の強度(例えば、輝度)を示す。グラフ500及び502は、約-80度及び約80度の間の範囲であり、約0%及び約100%の間の範囲である。0度の発信角度は、ディスプレイの面に対して法線方向に位置付けられる光度計に対応する。正の発信角度は、ディスプレイを見下ろすことに対応し、負の発信角度は、ディスプレイを見上げることに対応する。
【0040】
グラフ500は、鉛直ルーバーフィルムを使用するが、水平ルーバーフィルムを使用しない場合に対応する。
図4におけるバックライトモジュール400は、次に、ルーバーフィルム404又は406のうちの1つを含むが、他方を含まない。幾つかの実装例において、このアーキテクチャは、ディスプレイモジュール204B~204Cの一方又は両方に適用され得る。幾つかの実装例において、サイド車両ウィンドウにおける反射を生成し易くないディスプレイモジュールは、車両のフロントガラスにおけるグレアを生成することに対して保護を有し得る。例えば、これは、フロントガラスにおいて反射することを回避すべく、発信された光を鉛直方向に制限することを伴い得る。
【0041】
グラフ502は、鉛直ルーバーフィルム及び水平ルーバーフィルムの使用に対応する。例えば、
図4におけるバックライトモジュール400は、次に、ルーバーフィルム404及び406の両方を含む。グラフ500及び502は、グラフ502の光分布が、グラフ500の1つと実質的に等しいことを示す。つまり、2つの垂直に配向されたルーバーフィルムを使用することは、単一のルーバーフィルムのみを使用することと比較して、鉛直方向における結果に悪影響を与えず、又はそうでない場合に、変化させない。
【0042】
図6は、水平方向における光の送信に関するグラフ600及び602の例を示す。グラフ600及び602に関して説明される例は、(例えば、
図1の)ディスプレイデバイス100又は本明細書のどこか他の箇所に説明される他の例に適用可能であり得る。グラフ600及び602は、水平ルーバーフィルムを追加することは、有利に鉛直ルーバーフィルムからの水平方向における光の送信を変化させることを示す。
【0043】
グラフ600及び602は、水平軸に沿って示される発信角度の関数としての鉛直軸に沿った相対的な光の強度(例えば、輝度)を示す。グラフ600及び602は、約-80度及び約80度の間の範囲であり、約0%及び約100%の間の範囲である。0度の発信角度は、ディスプレイの面に対して法線方向に位置付けられる光度計に対応する。正の発信角度は、右からディスプレイを見ることに対応し、負の発信角度は、左からディスプレイを見ることに対応する。
【0044】
グラフ600は、水平ルーバーフィルムを使用しない、鉛直ルーバーフィルムの使用に対応する。
図4におけるバックライトモジュール400は、次に、ルーバーフィルム404又は406の1つを含むが、他方を含まない。幾つかの実装例において、このアーキテクチャは、ディスプレイモジュール204B~204Cの一方又は両方に適用され得る。幾つかの実装例において、サイド車両ウィンドウにおける反射を生成し易くないディスプレイモジュールは、車両のフロントガラスにおけるグレアを生成することに対して保護を有し得る。例えば、これは、フロントガラスにおいて反射を回避すべく、発信された光を鉛直方向に制限することを伴い得る。
【0045】
グラフ602は、鉛直ルーバーフィルム及び水平ルーバーフィルムを使用することに対応する。例えば、
図4のバックライトモジュール400は、次に、ルーバーフィルム404及び406の両方を含み得る。グラフ600及び602は、グラフ602の光分布が、グラフ600のうちの1つと異なることを示す。グラフ602は、水平方向における光の送信を原点を中心とした狭いフィールドに制限する。つまり、2つの垂直に配向されたルーバーフィルムを使用することは、単一のルーバーフィルムのみを使用することと比較して、そうでない場合にサイドウィンドウに現れることとなる反射を低減又は除去し得る。
【0046】
ここで全ての図面を参照すると、ディスプレイデバイス100は、互いに対して水平方向に並んで配置されるディスプレイモジュール204A~204Cを有し得る。カバーガラス104は、湾曲させることができ、露出したガラス縁を有し、自由に浮遊し得る。ディスプレイデバイス100は、覆いのないデザインを有し得、車両のダッシュボードから離れた位置に搭載される(例えば、ダッシュボードに組み込まれない)ように設計され得る。ディスプレイモジュール204Aは、ウィンドウの反射を生成させ易い場所である、サイドウィンドウの近くに位置し得る。ディスプレイモジュール204Aは、そのバックライトモジュール内に、互いに垂直に配向されたルーバーフィルム層を含み得、その結果、サイドウィンドウからの反射を低減する。ディスプレイモジュール204A~204Cの輝度及び色は、それぞれが設計の仕様内となるように較正され得る。幾つかの実装例において、これは、ディスプレイモジュール204Aの較正設定をディスプレイモジュール204B~204Cの較正設定と異なるように調整することを伴い得る。これは、ディスプレイモジュール204Aが、ディスプレイモジュール204B~204Cと比較して、その輝度及び色を補償することを許容し得る。例えば、これは、ディスプレイデバイス100に一貫性のある、視覚的に首尾一貫した外観を提供し得る。
【0047】
図7には、本明細書に説明されるシステム、装置、及び/又は技術のうちのいずれか、又は考えられる様々な実施形態で利用することができる任意の他のシステム、装置、及び/又は技術を含む、本開示の態様を実装するために使用され得るコンピューティングデバイス700の例示的なアーキテクチャが示してある。
【0048】
図7に示されているコンピューティングデバイスを使用して、本明細書で説明されるオペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、及び/又は(ソフトウェアエンジンを含む)ソフトウェアモジュールを実行することができる。
【0049】
幾つかの実施形態において、コンピューティングデバイス700は、中央処理装置(CPU)などの少なくとも1つの処理デバイス702(例えばプロセッサ)を含む。様々な製造業者、例えばIntel又はAdvanced Micro Devicesから様々な処理デバイスが入手可能である。この例では、コンピューティングデバイス700は、システムメモリ704、及びシステムメモリ704を含む様々なシステムコンポーネントを処理デバイス702に結合するシステムバス706も含む。システムバス706は、限定されるものではないが、様々なバスアーキテクチャのうちのいずれかを使用する、メモリバス、又はメモリコントローラ;周辺バス;及びローカルバスを含む、使用され得る任意の数のタイプのバス構造のうちの1つである。
【0050】
コンピューティングデバイス700を使用して実装され得るコンピューティングデバイスの例は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、(スマートフォン、タッチパッドモバイルデジタルデバイス、又は他のモバイルデバイスなどの)モバイルコンピューティングデバイス、又はデジタル命令を処理するように構成された他のデバイスを含む。
【0051】
システムメモリ704は、リードオンリメモリ708及びランダムアクセスメモリ710を含む。起動中などにコンピューティングデバイス700内で情報を転送するように機能する基本ルーチンを含む基本入出力システム712が、リードオンリメモリ708に記憶されてもよい。
【0052】
幾つかの実施形態において、コンピューティングデバイス700は、デジタルデータを記憶するためにハードディスクドライブなどの二次ストレージデバイス714も含む。二次ストレージデバイス714は、二次ストレージインタフェース716によってシステムバス706に接続される。二次ストレージデバイス714、及び関連付けられたそのコンピュータ可読媒体は、コンピューティングデバイス700用の(アプリケーションプログラム及びプログラムモジュールを含む)コンピュータ可読命令、データ構造、及び他のデータの不揮発性であり非一時的なストレージを提供する。
【0053】
本明細書で説明された例示的な環境では二次ストレージデバイスとしてハードディスクドライブが利用されているが、他の実施形態では他のタイプのコンピュータ可読記憶媒体が使用される。これらの他のタイプのコンピュータ可読記憶媒体の例は、磁気カセット、フラッシュメモリカード、デジタルビデオディスク、ベルヌーイカートリッジ、コンパクトディスクリードオンリメモリ、デジタルバーサタイルディスクリードオンリメモリ、ランダムアクセスメモリ、又はリードオンリメモリを含む。いくつかの実施形態は非一時的媒体を含む。例えば、コンピュータプログラム製品は、非一時的記憶媒体に有形で具現化されてもよい。さらに、そのようなコンピュータ可読記憶媒体は、ローカルストレージ又はクラウドベースのストレージを含んでもよい。
【0054】
複数のプログラムモジュールが、二次ストレージデバイス714、及び/又はオペレーティングシステム718、1又は複数のアプリケーションプログラム720、(本明細書で説明したソフトウェアエンジンなどの)他のプログラムモジュール722、及びプログラムデータ724を含むシステムメモリ704に記憶され得る。コンピューティングデバイス700は、Microsoft(登録商標) Windows(登録商標)、Google Chrome(登録商標)OS、Apple(登録商標) OS、Unix(登録商標)、又はLinux(登録商標)及び変形体、及びコンピューティングデバイスに適した任意の他のオペレーティングシステムなどの、任意の適したオペレーティングシステムを利用することができる。他の例は、タブレットコンピューティングデバイスで使用されるMicrosoft、Google、又はAppleオペレーティングシステム、又は任意の他の適したオペレーティングシステムを含むことができる。
【0055】
幾つかの実施形態において、ユーザは1又は複数の入力デバイス726を介してコンピューティングデバイス700に入力を提供する。入力デバイス726の例は、キーボード728、マウス730、(例えば音声及び/又は他のオーディオ入力のための)マイク732、(タッチパッド又はタッチ感知ディスプレイなどの)タッチセンサ734、及び(例えばジェスチャ入力のための)ジェスチャセンサ735を含む。幾つかの実装例において、入力デバイス726は存在、近接、及び/又は運動に基づく検出を提供する。幾つかの実装例において、ユーザが歩いて自身の家に入る場合があり、これにより処理デバイスへの入力がトリガされる場合がある。例えば、この場合、入力デバイス726は、ユーザの自動化された体験を容易にし得る。他の実施形態は他の入力デバイス726を含む。入力デバイスは、システムバス706に結合された入出力インタフェース736を介して処理デバイス702に接続され得る。これらの入力デバイス726は、(パラレルポート、シリアルポート、ゲームポート、又はユニバーサルシリアルバスなどの)任意の数の入出力インタフェースによって接続されてもよい。考えられるいくつかの実施形態では入力デバイス726及び入出力インタフェース736の間の無線通信も可能であり、幾つかの例を挙げるに過ぎないが、赤外線、BLUETOOTH(登録商標)無線技術、802.11a/b/g/n、セルラー、超広帯域(UWB)、ZigBee(登録商標)、又は他の無線周波数通信システムを含む。
【0056】
この例示的な実施形態では、モニタ、液晶ディスプレイデバイス、発光ダイオードディスプレイデバイス、プロジェクタ、又はタッチ感知ディスプレイデバイスなどのディスプレイデバイス738も、ビデオアダプタ740などのインタフェースを介してシステムバス706に接続される。コンピューティングデバイス700は、ディスプレイデバイス738に加えて、スピーカ又はプリンタなどの様々な他の周辺デバイス(不図示)を含んでもよい。
【0057】
コンピューティングデバイス700は、ネットワークインタフェース742を介して1又は複数のネットワークに接続され得る。ネットワークインタフェース742は、有線及び/又は無線通信を提供することができる。幾つかの実装例において、ネットワークインタフェース742は、無線信号を送信及び/又は受信するための1又は複数のアンテナを含むことができる。ローカルエリアネットワーク環境又は(インターネットなどの)ワイドエリアネットワーク環境で使用されるとき、ネットワークインタフェース742はイーサネット(登録商標)インタフェースを含むことができる。考えられる他の実施形態は、他の通信デバイスを使用する。例えば、コンピューティングデバイス700のいくつかの実施形態は、ネットワークをまたがって通信するためのモデムを含む。
【0058】
コンピューティングデバイス700は、少なくとも何らかの形態のコンピュータ可読媒体を含むことができる。コンピュータ可読媒体は、コンピューティングデバイス700によってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体を含む。一例として、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読記憶媒体及びコンピュータ可読通信媒体を含む。
【0059】
コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータなどの情報を記憶するように構成された任意のデバイスに実装される、揮発性及び不揮発性であり、リムーバブル及び非リムーバブルな媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体は、限定されるものではないが、ランダムアクセスメモリ、リードオンリメモリ、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ、フラッシュメモリ、又は他のメモリ技術、コンパクトディスクリードオンリメモリ、デジタルバーサタイルディスク、又は他の光学ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、又は他の磁気ストレージデバイス、又は所望の情報を記憶するために使用することができコンピューティングデバイス700によってアクセスすることができる任意の他の媒体を含む。
【0060】
一般的に、コンピュータ可読通信媒体は搬送波又は他の伝送機構などの変調データ信号においてコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータを具現化し、任意の情報伝達媒体を含む。用語「変調データ信号」は、信号に情報をコード化する方式でその特性のうちの1又は複数を設定又は変化させた信号を指す。一例として、コンピュータ可読通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続などの有線媒体、及び音響、無線周波数、赤外線、及び他の無線媒体などの無線媒体を含む。上記のいずれかの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲に含まれる。
【0061】
図7に示されているコンピューティングデバイスも、1又は複数のそのようなコンピューティングデバイスを含むことができるプログラマブル電子装置の一例であり、複数のコンピューティングデバイスが含まれる場合、そのようなコンピューティングデバイスは適したデータ通信ネットワークに共に結合されて、本明細書に開示される様々な機能、方法、又は動作を集合的に実施することができる。
【0062】
本明細書の全体を通して使用される用語「実質的に」及び「約」は、処理時のばらつきに起因するものなどの小さい変動を説明及び報告するために使用される。例えば、それらは、±5%未満又はそれに等しい、例えば±2%未満又はそれに等しい、例えば±1%未満又はそれに等しい、例えば±0.5%未満又はそれに等しい、例えば±0.2%未満又はそれに等しい、例えば±0.1%未満又はそれに等しい、例えば±0.05%未満又はそれに等しいことを指すことができる。また、本明細書において使用される場合、「a」又は「an」などの不定冠詞は「少なくとも1つ」を意味する。
【0063】
上記の複数のコンセプト、及び以下でより詳細に論述される追加の複数のコンセプトの全ての組み合わせ(そのような複数のコンセプトが相互に矛盾しない限り)が、本明細書で開示される本発明の主題の一部であると企図されていることを理解されたい。特に、本開示の最後に現れる特許請求される主題の全ての組み合わせが、本明細書で開示される本発明の主題の一部であると企図されている。
【0064】
複数の実装例が説明された。それにも関わらず、様々な修正形態が、本明細書の思想及び範囲から逸脱することなく作製され得ることが理解されるであろう。
【0065】
加えて、図に示されている論理の流れは、望ましい結果を実現するために、示されている特定の順序、又は連続した順序を必要とするものではない。加えて、他のプロセスが提供されてもよく、又は説明された流れからプロセスが除去されてもよく、説明されたシステムに他の構成要素が追加されても、又は説明されたシステムから他の構成要素が削除されてもよい。したがって、他の実装例が以下の特許請求の範囲に記載の範囲内に属する。
【0066】
説明された実装例の特定の特徴が本明細書に説明の通り示されてきた一方で、今や多くの修正、置換、変更、及び均等物が当業者に想起されるであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、実装例の範囲に含まれる全てのそのような修正及び変更を包含することを意図していることが理解されるべきである。それらは限定ではなく単なる例として提示されており、形態及び詳細に様々な変更が加えられてもよいことを理解されたい。相互に排他的な組み合わせを除いて、本明細書に説明された装置及び/又は方法の任意の部分が任意の組み合わせで組み合わされてもよい。本明細書で説明された実装例は、説明された異なる実装例の機能、構成要素、及び/又は特徴の様々な組み合わせ及び/又は副次的組み合わせを含むことができる。
【国際調査報告】