(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-25
(54)【発明の名称】円形チューブを切断するためのチューブカッタ及び円形チューブを所定の長さに切断するための方法
(51)【国際特許分類】
B23D 21/00 20060101AFI20240618BHJP
B26D 3/00 20060101ALI20240618BHJP
B26D 3/16 20060101ALI20240618BHJP
B26D 1/14 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
B23D21/00 E
B23D21/00 510Z
B26D3/00 601D
B26D3/16 A
B26D1/14 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023566792
(86)(22)【出願日】2021-05-11
(85)【翻訳文提出日】2023-12-15
(86)【国際出願番号】 EP2021062544
(87)【国際公開番号】W WO2022237972
(87)【国際公開日】2022-11-17
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516312028
【氏名又は名称】コネックス アイピーアール リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Conex IPR Limited
【住所又は居所原語表記】Global House, 95 Vantage Point, Pensnett Trading Estate, Kingswinford, West Midlands, DY6 7FT, United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】グレーズ,アラン
(72)【発明者】
【氏名】クリンスキー,グレゴール
(72)【発明者】
【氏名】レイ,リチャード
(72)【発明者】
【氏名】サレヒ-バクティアリ,マヌーチェヘル
【テーマコード(参考)】
3C027
【Fターム(参考)】
3C027QQ03
(57)【要約】
【課題】チューブの切断中に発生する切り込み領域に関して、上述したタイプのチューブカッタを最適化するための少なくとも1つの選択肢を提案すること。
【解決手段】本発明は、円形チューブ(100)を切断するためのチューブカッタ(1、1.1)に関する。チューブカッタ(1、1.1)は、本体(2、2.1)と、本体(2、2.1)に割り当てられた切断装置(3)と、本体(2、2.1)の回転ガイド(4)と、を備える。回転ガイド(4)は、円形チューブ(100)を回転可能に受容して、チューブカッタ(1、1.1)が、円形チューブ(100)の外周(120)に沿って円形チューブ(100)の中心軸(110)の周りに回転することを可能にするように設計されている。切断装置(3)は、ブレード(6)が切断平面(7)内に存在する切断部品(5)を有し、チューブカッタ(1、1.1)が円形チューブ(100)の周りに回転することによって、ブレード(6)が切断平面(7)の円周切断(400)を実行するように設計されている。チューブカッタ(1、1.1)には、少なくとも1つの形成要素(8)も提供され、少なくとも1つの形成要素(8)が、切断平面(7)内へ突出するか、又は少なくとも切断平面(7)内に位置決めされ、かつ、チューブカッタ(1、1.1)が円形チューブ(100)の周りに回転することによって、円形チューブ(100)の外周(120)に対して形成様式的に作用して、材料の変位により、ブレード(6)の切断(400)によって作成されたチューブ部品(130、140)のうちの少なくとも1つの端部にベベル(131、141)を形成するように設計されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円形チューブ(100)を切断するためのチューブカッタ(1、1.1)であって、本体(2、2.1)と、前記本体(2、2.1)に割り当てられた切断装置(3)と、前記本体(2、2.1)の回転ガイド(4、4.1)とを備え、前記回転ガイド(4、4.1)は、前記チューブカッタ(1)が前記円形チューブ(100)の外周(120)に沿って前記円形チューブ(100)の中心軸(110)を中心として回転すること可能にするために、前記円形チューブ(100)を受容領域(20)内に回転可能に収容するように設計されており、前記切断装置(3)は、切断平面(7)内にあるブレード(6)を含む切断部品(5)を有し、前記円形チューブ(100)を中心とした前記チューブカッタ(1、1.1)の回転により、前記ブレード(6)が前記切断平面(7)の円周切断(400)を実行するように設計されており、前記チューブカッタ(1、1.1)は、少なくとも1つの形成要素(8)を更に備え、前記少なくとも1つの形成要素(8)は、前記切断平面(7)内へ突出しているか、又は少なくとも前記切断平面(7)内に位置決めされており、前記円形チューブ(100)を中心とした前記チューブカッタ(1、1.1)の回転により、前記少なくとも1つの形成要素(8)が、材料の変位により、前記ブレード(6)の前記切断(400)によって作成される、前記チューブ部品(130、140)のうちの少なくとも1つの端部にベベル(131、141)又は別のタイプの輪郭を形成するために、前記円形チューブ(100)の前記外周(120)上で、形成様式で作用するように設計されている、チューブカッタ(1、1.1)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの形成要素(8)が、前記切断部品(5)とは別に存在する、請求項1に記載のチューブカッタ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの形成要素(8)が、回転軸(10)に対して回転対称形の輪郭を有し、特に、形成ローラ(22)である、請求項1又は2に記載のチューブカッタ。
【請求項4】
前記チューブカッタ(1、1.1)が、ばね要素(13)を備え、前記少なくとも1つの形成要素(8)が、前記ばね要素(13)の力に逆らって、前記円形チューブ(100)の前記受容領域(20)内にある開始位置(A)から移動するように設計されており、そのため、前記少なくとも1つの形成要素(8)は、前記円形チューブ(100)が前記受容領域(20)内に収容されたときに、前記ばね要素(13)の前記力により形成力を及ぼす、請求項1~3のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項5】
前記チューブカッタ(1)が、位置決め要素(14)を備え、前記位置決め要素(14)が、前記少なくとも1つの形成要素(8)の前記開始位置(A)に対して、前記ばね要素(13)の前記力を所定の値に設定するために、前記ばね要素(13)上へ位置決め力を及ぼす、請求項4に記載のチューブカッタ。
【請求項6】
前記チューブカッタ(1、1.1)が、摺動ガイド(11、45)を備え、前記摺動ガイド(11、45)が、前記ばね要素(13)の前記力に逆らって、前記少なくとも1つの形成要素(8)を前記開始位置(A)から移動させるために、前記本体(2、2.1)に対して、前記少なくとも1つの形成要素(8)の運動を可能にするように設計されている、請求項4又は5に記載のチューブカッタ。
【請求項7】
前記摺動ガイド(11)が、ガイド面(12)に沿って移動することができる少なくとも1つのガイド要素(11.1、11.1’)を有し、前記少なくとも1つの形成要素(8)が、前記少なくとも1つのガイド要素(11.1、11.1’)上に配置されており、特に、回転可能に装着されており、前記ガイド面(12)が、前記本体(2)に、又は前記本体(2)に割り当てられた摺動部品(44)に割り当てられており、前記少なくとも1つのガイド要素(11.1、11.1’)が、前記ばね要素(13)に対して支持されている、請求項6に記載のチューブカッタ。
【請求項8】
前記チューブカッタ(1.1)が、少なくとも1つの支持部品(27、28)を備え、前記少なくとも1つの形成要素(8)が、前記少なくとも1つの支持部品(27、28)上に配置されており、特に、回転可能に配置されており、前記少なくとも1つの支持部品(27、28)が、前記摺動ガイド(45)の上を前記本体(2.1)まで移動可能に案内され、連結点(43)、特に単一の連結点(43)を介して、前記ばね要素(13)上で支持されている、請求項6に記載のチューブカッタ。
【請求項9】
前記摺動ガイド(45)は、各々がガイド面(12.2、12.2’)に沿って移動することができる少なくとも1つの、好ましくは2つのガイド要素(11.2、11.2’)を有し、前記ガイド要素(11.2、11.2’)が、前記少なくとも1つの支持部品(27、28)に割り当てられており、対応する前記ガイド面(12.2、12.2’)が、前記本体(2.1)に割り当てられているか、又はその逆であり、前記ガイド要素(11.2、11.2’)が、前記本体(2.1)に割り当てられており、前記対応するガイド面(12.2、12.2’)が、前記少なくとも1つの支持部品(27、28)に割り当てられており、前記少なくとも1つの形成要素(8)が、前記ガイド要素(11.2、11.2’)の間に配置されている、請求項8に記載のチューブカッタ。
【請求項10】
前記回転ガイド(4)が、少なくとも2つの支持ローラ(15、16)を有し、前記支持ローラ(15、16)は、前記本体(2、2.1)上に回転可能に装着されており、独自の軸方向延在部がそれぞれ、前記切断平面(7)を横断する状態で延在しており、前記切断平面(7)に対して横方向に見たときに、前記支持ローラ(15、16)が、互いに後ろに配置されており、前記少なくとも1つの形成要素(8)が、間に配置されている、請求項1~9のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項11】
前記少なくとも2つの支持ローラ(15、16)が、互いに等しい外径を有し、かつ共通の回転軸(30)上にあり、更に、前記少なくとも1つの形成要素(8)が開始位置(A)にあるときに、前記少なくとも1つの形成要素(8)は、その回転軸(10、40)が前記共通の回転軸(30)上にあり、前記少なくとも1つの形成要素(8)が、前記少なくとも1つの形成要素(8)の前記回転軸(10、40)の方向に見たときに、前記少なくとも2つの支持ローラ(15、16)の前記外径よりも少なくとも部分的に大きい外径を有する、請求項10に記載のチューブカッタ。
【請求項12】
前記少なくとも1つの形成要素(8)が、形成効果を達成するために、好ましくは、その外周(18)上に円周方向突出部(17)を有する、請求項1~11のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項13】
前記少なくとも1つの形成要素(8)は、円筒形状に形成されており、その軸方向延在部が前記切断平面(7)を横断する状態で配置されており、かつその外周上の尖った隆起として前記突出部(17)を有する、請求項12に記載のチューブカッタ。
【請求項14】
少なくとも2つの形成要素(8、9)が提供されており、前記少なくとも2つの形成要素(8、9)は、前記切断平面(7)内へ突出しており、かつ前記円形チューブ(100)を中心とした前記チューブカッタ(1)の回転により、前記少なくとも2つの形成要素(8、9)が、材料の変位により、前記ブレード(6)の前記切断(400)によって作成される、前記チューブ部品(130、140)のうちの少なくとも1つの端部にベベル(131、141)又は別のタイプの輪郭を形成するために、前記円形チューブ(100)の前記外周(120)上で、形成様式で作用するように設計されている、請求項1~13のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項15】
前記回転ガイド(4)の前記少なくとも2つの支持ローラ(15、16)が、対で存在し、前記少なくとも2つの形成要素(8、9)のうちの1つがそれぞれ間に配置されている、請求項14に記載のチューブカッタ。
【請求項16】
前記回転ガイド(4.1)が、前記少なくとも1つの形成要素(8)によって形成された単一の形成要素とともに機能する、請求項1~13のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項17】
前記回転ガイド(4.1)が、第1のサイズ範囲からの外径を有する円形チューブ(300)を前記受容領域内で回転可能に受容するように設計されており、前記チューブカッタ(1.1)が、第2のサイズ範囲からの外径を有する円形チューブ(200)を更なる受容領域内で回転可能に受容するように設計された少なくとも1つの更なる回転ガイド(24)を備え、前記チューブカッタ(1.1)が、更なる形成要素(31)を更に備え、前記更なる形成要素(31)は、前記切断平面(7)内へ突出していか、又は少なくとも前記切断平面(7)内に位置決めされており、かつ前記更なる回転ガイド(24)内に収容された円形チューブ(200)を中心とした前記チューブカッタ(1.1)の回転を用いて、材料の変位により、前記ブレード(6)の前記切断によって作成される、前記チューブ部品のうちの少なくとも1つの端部にベベル又は別のタイプの輪郭を形成するために、前記円形チューブ(200)の前記外周で、形成様式で作用するように設計されている、請求項16に記載のチューブカッタ。
【請求項18】
前記回転ガイド(4.1)及び前記更なる回転ガイド(24)が各々、追加の支持ローラ(25、26)を有し、前記追加の支持ローラ(25、26)が各々、回転軸(41、42)を中心として前記本体(2.1)上に回転可能に装着されており、前記回転軸(41、42)が、前記切断平面(7)に対して横方向に延在しており、前記切断平面(7)に対して横方向に見たときに、前記更なる形成要素(31)の前記回転軸(39)及び前記更なる回転ガイド(24)の前記追加の支持ローラ(26)の前記回転軸(42)が、互いに離隔されて配置されており、間には、前記形成要素(8)の前記回転軸(40)及び前記更なる回転ガイド(24)の前記追加の支持ローラ(25)の前記回転軸(41)が、互いに離隔されて配置されている、請求項17に記載のチューブカッタ。
【請求項19】
前記切断装置(3)が、前記本体(2)に対して、前記切断部品(5)を前記円形チューブ(100)の受容領域(20)の方向に変位させるため、特に、前記ブレード(6)の位置を設定又はリセットするために、送りユニット(19)を有する、請求項1~18のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項20】
前記切断部品(5)が、切断ホイール(21)を備え、前記切断ホイール(21)は、前記ブレード(6)を形成しており、かつ切断様式で前記円形チューブ(100)の前記外周(120)から転がり落ちるために移動可能である、請求項1~19のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項21】
前記回転ガイドが、例えば、切断動作中に円形チューブ上に確認マークを形成することができる隆起した表面を備え、前記隆起した表面が、ラインマーク、スクラッチマーク、ドットマーク、又はローレットマークを形成することができる、請求項1~20のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項22】
円形チューブ(100)を切断するためのチューブカッタ(1、1.1)であって、本体(2、2.1)と、前記本体(2、2.1)に割り当てられた切断装置(3)と、前記本体(2、2.1)の回転ガイド(4、4.1)とを備え、前記回転ガイド(4、4.1)は、前記チューブカッタ(1)が前記円形チューブ(100)の外周(120)に沿って前記円形チューブ(100)の中心軸(110)を中心として回転すること可能にするために、前記円形チューブ(100)を受容領域(20)内に回転可能に収容するように設計されており、前記切断装置(3)は、切断平面(7)内にあるブレード(6)を含む切断部品(5)を有し、前記円形チューブ(100)を中心とした前記チューブカッタ(1、1.1)の回転により、前記ブレード(6)が前記切断平面(7)の円周切断(400)を実行するように構成されており、前記チューブカッタ(1、1.1)は、少なくとも1つの形成要素(8)を更に備え、前記少なくとも1つの形成要素(8)は、前記切断平面(7)内へ突出しているか、又は少なくとも前記切断平面(7)内に位置決めされており、前記円形チューブ(100)を中心とした前記チューブカッタ(1、1.1)の回転により、前記少なくとも1つの形成要素(8)が、材料の変位により、前記ブレード(6)の前記切断(400)によって作成される、前記チューブ部品(130、140)のうちの少なくとも1つの端部にベベル(131、141)又は別のタイプの輪郭を形成するために、前記円形チューブ(100)の前記外周(120)上で、形成様式で作用するように構成されており、
前記少なくとも1つの形成要素(8)は、前記切断部品(5)とは別に存在しており、
前記少なくとも1つの形成要素(8)は、形成ローラ(22、22’)であり、
前記チューブカッタ(1;1.1)は、少なくとも1つのばね要素(13)を備え、前記少なくとも1つの形成要素(8)は、前記少なくとも1つのばね要素(13)の力に逆らって、前記円形チューブ(100)の前記受容領域(20)内にある開始位置(A)から移動するように構成されており、そのため、前記少なくとも1つの形成要素(8)は、前記円形チューブ(100)が前記受容領域(20)内に収容されたときに、前記ばね要素(13)の前記力により形成力を及ぼし、
前記回転ガイド(4)は、好ましくは互いに平行な少なくとも2つの支持ローラ(15、15’、16、16’)を備え、前記少なくとも2つの支持ローラ(15、15’、16、16’)は、前記本体(2、2.1)上に回転可能に装着されており、
前記少なくとも2つの支持ローラ(15、15’、16、16’)は、付勢手段上に装着されており、前記少なくとも2つの支持ローラ(15、15’、16、16’)は、それぞれの開始位置(X及びY)から移動可能であり、前記少なくとも2つの支持ローラ(15、15’、16、16’)の各々は、前記開始位置(X及びY)にあるときに、前記少なくとも1つの形成ローラ(22、22’)の外径を少なくとも部分的に越えて、前記受容領域(20)内へ延在する、チューブカッタ(1、1.1)。
【請求項23】
前記少なくとも2つの支持ローラ(15、15’)が、それらの軸方向延在部の各々が前記切断平面に対してそれぞれ横断するように配置されている、請求項22に記載のチューブカッタ。
【請求項24】
4つの支持ローラ(15、15’、16、16’)を備える、請求項22又は23に記載のチューブカッタ。
【請求項25】
前記少なくとも2つの支持ローラが、前記切断平面の両側に回転可能に装着されている、請求項22~24のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項26】
少なくとも2つの支持ローラ(15、15’)が、前記円形チューブ(100)の隣接した断面四分円を支持することによって、前記受容領域(20)内に収容された円形チューブ(100)を支持するように配置されている、請求項22~25のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項27】
前記少なくとも2つの支持ローラ(15、16)が、前記チューブの同じ断面四分円を支持することによって、円形チューブ(100)を前記受容領域(20)内で支持するように配置されている、請求項22~26のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項28】
少なくとも1つの形成ローラ(22)が、少なくとも2つの支持ローラ(15、16)の間に回転可能に装着されている、請求項22~27のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項29】
2つの形成ローラ(22、22’)を備える、請求項22~28のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項30】
少なくとも1つの形成ローラ(22)の回転軸が、少なくとも2つの支持ローラ(15、16)の各々の直径の範囲内に存在する、請求項22~29のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項31】
少なくとも1つの形成ローラ(22)の回転軸が、第1組の支持ローラを形成する、少なくとも2つの支持ローラ(15、16)の各々の直径の範囲内に存在し、第2の形成ローラ(22’)の回転軸が、第2組の支持ローラを形成する、少なくとも2つの少なくとも2つの支持ローラ(15’、16’)の直径の範囲内に存在し、前記第1組の支持ローラが、前記円形チューブの1つの断面四分円を支持するように配置されており、前記第2組の支持ローラが、前記円形チューブの第2の隣接した断面四分円を支持するように配置されている、請求項22~30のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項32】
前記付勢手段が、ばね、例えば、螺旋ばね、渦巻ばね、又は板ばね、などの圧縮ばねを備える、請求項22~31のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項33】
前記少なくとも1つのばね要素(13)によって前記少なくとも1つの形成ローラ(22、22’)に及ぼすことができる力が、前記付勢手段によって前記少なくとも2つの支持ローラ(15、15’)に及ぼすことができる力よりも大きい、請求項22~32のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項34】
各支持ローラが、別個の付勢手段に装着されている、請求項22~33のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項35】
2つの支持ローラ(15、15’)を備えており、前記支持ローラが、共通の付勢手段に装着されている、請求項22~33のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項36】
4つの支持ローラを備えており、2つの支持ローラが第1の付勢手段に装着されており、2つの支持ローラが第2の付勢手段に装着されている、請求項22~35のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項37】
例えば、前記少なくとも2つの支持ローラが、前記切断装置に面して前記本体に装着されており、前記切断装置と、前記受容領域(20)内に収容された円形チューブとの接点が、前記支持ローラが前記円形チューブを支持する断面四分円から離れている、請求項22~36のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項36】
前記受容領域が、実質的にC字形状、V字形状、又はU字形状の断面である、請求項22~35のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項37】
前記切断装置及び支持ローラが、前記受容領域の周りに離隔された様式で実質的に円周方向に配設されている、請求項22~36のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項38】
共通の回転軸を共有する、少なくとも2つの支持ローラを備える、請求項22~37のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項39】
2組の前記少なくとも2つの支持ローラを備えており、前記第1組の前記少なくとも2つの支持ローラが、共通の回転軸を共有し、前記第2組の前記少なくとも2つの支持ローラが、共通の回転軸を共有し、前記第1組のローラの前記回転軸が、前記第2組のローラの前記回転軸とは別である、請求項38に記載のチューブカッタ。
【請求項40】
2つの形成ローラを備えており、切断動作中に、第1の形成ローラが、共通の回転軸を少なくとも1つの支持ローラと共有し、前記第2の形成ローラが、共通の回転軸を第2の支持ローラと共有する、請求項22~39のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項41】
前記回転ガイドが、好ましくは互いに平行な少なくとも2つの支持ローラと、少なくとも1つの形成ローラと、を備えており、前記少なくとも2つの支持ローラが、前記本体に回転可能に装着されており、前記少なくとも2つの支持ローラが、付勢手段に装着されており、前記少なくとも2つの支持ローラが、それぞれの開始位置(X及びY)から移動可能であり、前記少なくとも2つの支持ローラの各々が、前記開始位置(X及びY)にあるときに、前記少なくとも1つの形成ローラの外径を少なくとも部分的に越えて、前記受容領域内へ延在する、請求項1~10又は12~20のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項42】
少なくとも1つの支持ローラが、前記切断動作中に円形チューブに確認マークを形成することができる隆起した表面を備える、請求項22~41のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項43】
前記隆起した表面が、ラインマーク、スクラッチマーク、ドットマーク、又はローレットマークを形成することができる、請求項42に記載のチューブカッタ。
【請求項44】
特に請求項1~43のいずれか一項に記載のチューブカッタ(1)によって円形チューブ(100)を長さ方向に切断するための方法であって、ブレード(6)によって、前記円形チューブ(100)の前記外周(120)上に能動的な切断運動が実行され、前記切断運動と関連付けられた運動によって、形成要素(8)が、前記円形チューブ(100)の前記外周(120)を移動して、材料の変位により、前記ブレード(6)の前記切断(300)によって作成された前記チューブ部品(130、140)のうちの少なくとも1つの端部にベベル(131、141)又は別のタイプの輪郭を形成する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体と、本体に割り当てられた切断装置と、本体の回転ガイドと、を有する、円形チューブを切断するためのチューブカッタに関する。
【背景技術】
【0002】
かかるチューブカッタは、例えば設置技術において使用されて、例えば銅製チューブ又はステンレス鋼製チューブなどの金属製チューブを切断する役割を果たす。チューブカッタは、典型的には、切断されるチューブを案内するために切断過程にわたってプレテンション下で複数回案内される、1つ以上の切断ホイールを有する。これは、チューブが完全に分離されるまで、切断ホイールと切断されるチューブの間の接触領域において材料の変位を生じさせる。
【発明の概要】
【0003】
本発明の1つの目的は、特にチューブの切断中に発生する切り込み領域に関して、上述したタイプのチューブカッタを最適化するための少なくとも1つの選択肢を提案することである。
【0004】
この目的は、請求項1に記載の特徴を有する切断装置によって達成される。この目的を達成するために、請求項21に記載の特徴を有する方法も提案される。本発明の有利な実施形態及び/又は設計及び/又は態様は、従属請求項、以下の説明、及び図面から生じる。
【0005】
円形チューブを切断するための基本的なチューブカッタは、本体と、本体に割り当てられた切断装置と、本体の回転ガイドと、を備える。好ましくは、回転ガイドは、円形チューブを回転可能に受容して、チューブカッタが、円形チューブの外周に沿って円形チューブの中心軸の周りに回転すること、特に案内されて回転することを可能にするように設計されている。好ましくは、切断装置は、ブレードが切断平面内に存在する切断部品を有し、チューブカッタが円形チューブの周りに回転することによって、ブレードが切断平面において円周切断を実行するように設計されている。かかるチューブカッタにより、円形チューブの分離は、チューブカッタが円形チューブの外周の周りに案内され、その際に、ブレードが切断チューブの外周と切断接触して位置決めされることで達成される。
【0006】
「円形チューブ」という用語は、本明細書では、チューブカッタの回転ガイド内に円形チューブを収容して、チューブに関するチューブカッタの回転を可能にするために、特に円形断面を有するチューブであるものとして理解されるべきである。例えば、円形チューブは、円形断面を有する。例えば、円形チューブは、金属製チューブ、特に、銅製チューブ、又はステンレス鋼製チューブ、又は炭素鋼を含むチューブである。
【0007】
一実施形態では、チューブカッタは、少なくとも1つの形成要素であって、切断平面内へ入り込むか、又は少なくとも切断平面内にあり、かつ特に、チューブカッタが円形チューブの周りに回転する間に、円形チューブの外周に形成様式的に作用して、材料の変位により、ブレードの切断によって作成されたチューブ部品のうちの少なくとも1つの端部にベベル又は例えばフィレットなどの任意のタイプの輪郭を形成するように設計された、少なくとも1つの形成要素を更に備える。
【0008】
それによって測定が行われて、切断過程の早期に切断領域における任意のばりを防止して、シールリングの装着が支持されて容易になる程度まで、切断されたチューブ部品の端部を直ちに形成する。特に、これは、切断領域にばりが存在するときに発生が助長される、シールリングの任意の損傷を防止する。このチューブカッタによって、ばり取りの過程は、切断過程の早期に実行される。これに関して、ユーザは、更なる作業工程を行う必要がない。形成要素によって形成することにより、切粉のないばり取り過程も可能である。この態様はまた、切粉の干渉が防止されるので、切断されたチューブをシールとともに使用した場合、高度な耐漏性を容易にする。
【0009】
更なる一実施形態では、少なくとも1つの形成要素が、切断部品とは別に位置付けられている。特に、少なくとも1つの形成要素が、切断部品から空間的に離れて配置されている。切断部品からの形成要素のかかる分離のため、測定を行って、異なる壁厚を有する円形チューブとともにチューブカッタを使用することを可能にする。かかる場合、切断部品から形成要素を分離することは、円形チューブを機械加工するときの過程の信頼性の向上を促進する。
【0010】
少なくとも1つの形成要素は、回転軸に関して回転対称形の輪郭を有し得る。これは、特に形成要素が回転可能に取り付けられた場合に、すなわち、形成要素が円形チューブの外周を離れて転がり得る場合に、外周に沿った少なくとも1つの切断されたチューブの端部の均一な又は均等な成形を容易にする。例えば、形成要素は、形成ローラである。
【0011】
1つの可能な実施形態では、チューブカッタは、ばね要素を備えており、特に、少なくとも1つの形成要素は、ばね要素の力により、円形チューブの受容領域内の開始位置から移動するように、特に変位するように設計されている。これは、円形チューブが受容領域内に位置決めされたときに、少なくとも1つの形成要素が、ばね要素の力により、形成力を及ぼすことを意味する。これは、例えば、受容領域内の円形チューブにより、ばね要素を開始位置から移動させることでもたらされ、それによって、ばね要素が復元力を確立することができ、この復元力が、円形チューブへの形成力として作用する。例えば、円形チューブは、例えば切断平面の切断を実行するために、切断部品が円形チューブの外周に作用するときに、受容領域内で保持される。
【0012】
特に、ばね要素のプレテンション力により、少なくとも1つの形成要素が開始位置に保持されるように提供される。これは、円形チューブが受容領域内に存在しないときに、すなわち円形チューブが回転ガイドに収容されていないときに、少なくとも1つの形成要素の任意のがたつきを防止する。
【0013】
ばね要素上へ位置決め力を及ぼして、少なくとも1つの形成要素の開始位置に関するばね要素の力を所定の値に調節する、位置決め要素が提供され得る。これは、開始位置における画定されたばね力への調節を可能にし、したがって、形成要素によって円形チューブにもたらされる形成のタイプ及び様式並びに/又は強度に影響を及ぼし得る。位置決め要素は、締める又は緩めることによって、本体に関するプレテンションの状態を増減させることができる、ねじ要素であり得る。ばね要素は、例えば、板ばねとして形成される。この場合、位置決め要素は、板ばねのセクションに調節様式で作用することができる。
【0014】
チューブカッタが摺動ガイドを備える、1つの潜在的な実施形態が存在する。特に、摺動ガイドは、本体に関する少なくとも1つの形成要素の好ましくは誘導された運動を可能にして、ばね要素の力に逆らって、少なくとも1つの形成要素を開始位置から移動させるように設計されている。
【0015】
チューブカッタは、例えば少なくとも1つの形成要素の開始位置を確立又は設定するための停止部を備え得る。例えば、少なくとも1つの形成要素が開始位置にある場合に、又は開始位置に到達した場合に、少なくとも1つの形成要素が、作動位置において停止部に突き当たって位置決めされる。例えば、開始位置は、回転ガイド内に円形チューブが存在しない場合に存在する。
【0016】
チューブカッタは、例えば少なくとも1つの形成要素の延在位置を確立又は設定するための停止部又は更なる停止部を備え得る。例えば、少なくとも1つの形成要素が延在位置にある場合に、又は延在位置に到達した場合に、少なくとも1つの形成要素が、作動位置において停止部又は更なる停止部に突き当たって位置決めされる。少なくとも1つの停止部は、運動が、特に少なくとも1つの形成要素の変位が制限されることを意味する。例えば、少なくとも1つの停止部は、摺動ガイドに割り当てられる。例えば、少なくとも1つの停止部は、摺動ガイドのガイド面のセクションによって形成される。
【0017】
一実施形態では、摺動ガイドは、ガイド面に沿って移動することができる少なくとも1つのガイド要素を有する。特に、少なくとも1つの形成要素が、少なくとも1つのガイド要素に配置されるように、特に回転可能に装着されるように提供される。特に、ガイド面が、本体に、又は本体に割り当てられた摺動部品に割り当てられるように、特に本体又は摺動部品上に配置及び/又は成型若しくは成形されるように更に提供される。特に、少なくとも1つのガイド要素が、ばね要素に関して支持されるように、特にばね要素に対して支持されるように、例えば直接及び/又は近接して支持されるように更に提供される。
【0018】
例えば、少なくとも1つの形成要素は、摺動部品に回転可能に装着されて、リンクのガイド面に沿って、ばね要素の力に逆らって、好ましくは半径方向に変位することができ、特に、例えばブレードによってもたらされる切断力に逆らって形成力として反力を及ぼすために、円形チューブに対して半径方向に変位することができる。
【0019】
更なる又は他の実施形態では、チューブカッタは、少なくとも1つの支持部品を備えており、その上には、少なくとも1つの形成要素が配置され、特に、回転可能に配置又は装着される。特に、少なくとも1つの支持部品が、本体の摺動ガイドの上を移動可能に案内されるように提供される。特に、少なくとも1つの支持部品が、接点及び/又は連結点、特に単一の連結点又は接点を介してばね要素上で支持されるように更に提供される。例えば、連結点又は接点は、隆起若しくは縁部又は別の材料輪郭によって形成されて、例えば、少なくとも1つの支持部品に割り当てられ、特に、少なくとも1つの支持部品に形成される。
【0020】
摺動ガイドは、各々がガイド面に沿って移動することができる、少なくとも1つの、好ましくは2つのガイド要素を有するように提供され得る。ガイド要素が、少なくとも1つの支持部品に割り当てられ、特に、少なくとも1つの支持部品に配置及び/又は成型されるように、並びに対応するガイド面が、本体に割り当てられ、特に、本体に配置及び/又は成型若しくは成形されるように更に提供され得る。代替的に、ガイド要素が、本体に割り当てられ得、特に、本体に配置及び/又は成型され得、対応するガイド面が、少なくとも1つの支持部品に割り当てられ得、特に、少なくとも1つの支持部品に配置及び/又は成型若しくは成形されるように更に提供され得る。更に、少なくとも1つの形成要素がガイド要素の間に配置されるように特に提供される。
【0021】
例えば、ガイド要素又はそれぞれのガイド要素は、ピン要素又は同様のシリンダ要素として形成される。例えば、ガイド面又はそれぞれのガイド面は、円形孔又は長手方向孔の壁セクションによって形成され、その孔の中へガイド要素が挿入され、及び/又は突出する。
【0022】
回転ガイドが、少なくとも1つの、好ましくは少なくとも2つの支持ローラを有し、支持ローラが、好ましくは本体に配置される、特に回転可能に配置される、更なる実施形態が存在する。特に、少なくとも2つの支持ローラは、それらの軸方向延在部が切断平面に関して横断するように延在する。切断平面に関して横方向に見たときに、少なくとも2つの支持ローラは、交互に配置されている。例えば、少なくとも2つの支持ローラに関して配置された、例えば同軸状に又は軸方向にオフセットされた少なくとも1つの形成要素が、少なくとも2つの支持ローラの間に配置されている。
【0023】
少なくとも2つの支持ローラは、互いに等しい外径を有するように、かつ例えば共通の回転軸上に位置決めされるように提供され得る。少なくとも1つの形成要素は、例えば少なくとも1つの形成要素が開始位置に位置決めされたときに、その回転軸が共通の回転軸上に位置決めされるように更に提供され得る。更に、少なくとも1つの形成要素は、少なくとも1つの形成要素の回転軸の方向に見たときに、少なくとも2つの支持ローラの外径よりも少なくとも部分的に大きい外径を有するように提供され得る。
【0024】
円形チューブに形成効果を及ぼすために、形成要素は、その外周上に好ましくは円周方向突出部を有し得る。突出部は、外周上に同様に又は均一に延在し得る。形成要素の軸方向に関して横方向に見たときに、突出部はまた、対称的な断面輪郭を有し得る。これは、例えば、同じ形態又は設計のベベル又は曲線を、両方の切断されたチューブ部品に形成するのを容易にする。
【0025】
例えば、少なくとも1つの形成要素は、円筒形状に形成される。例えば、少なくとも1つの形成要素は、その軸方向延在部が切断平面に関して横断するように配置され、例えば先の尖った隆起のような突出部を有する。例えば、少なくとも1つの形成要素は、突出部の外側に円筒形の軸方向延在部を有する。それによって、例えば円形チューブが分離されるときに、及び/又は少なくとも1つの形成要素が、生じたチューブの半部のうちの少なくとも1つの外縁に形成様式的に作用するときに、少なくとも1つの形成要素が、回転ガイドに収容された円形チューブ上へ支持効果を及ぼすことができる。
【0026】
更なる実施形態によれば、少なくとも2つの形成要素であって、切断平面の中へ入り込み、かつチューブカッタが円形チューブの周りに回転する間に、円形チューブの外周に形成様式的に作用して、例えば、材料の変位により、ブレードの切断によって作成されたチューブ部品のうちの少なくとも1つの端部にベベル又は例えばフィレットなどの別のタイプの輪郭を形成するように設計された、少なくとも2つの形成要素が提供される。これは円形チューブの中心への案内を容易にし、一方の側への力の望ましくない片勾配を防止する。少なくとも2つの形成要素は、各々が、例えば、形成ローラとして形成される。
【0027】
回転ガイドの少なくとも2つの支持ローラは、対で存在するように提供され得る。この場合、当該支持ローラの間には、少なくとも2つの形成要素のうちの1つが配置され、当該形成要素は、少なくとも2つの形成要素が開始位置に位置決めされたときに、対応する支持ローラに関して、例えば同軸に位置決めされることが適切である。これは、生じ得る全ての異なる管径に対する少なくとも2つの形成要素に必要なばね経路を最小にするのを容易にする。
【0028】
更なる実施形態によれば、回転ガイドは、例えば先に説明した少なくとも1つの形成要素によって形成された単一の形成要素とともに機能する。これは、円形チューブの所望の形成精度の達成を容易にすることが示されている。
【0029】
特に、回転ガイドは、第1のサイズ範囲による外径を有する円形チューブを受容領域内で回転可能に受容するように設計されている。更なる一実施形態では、チューブカッタは、少なくとも1つの更なる回転ガイドを備える。特に、更なる回転ガイドは、第2のサイズ範囲による外径を有する円形チューブを更なる受容領域内で回転可能に受容するように設計されている。好ましくは、チューブカッタは、更なる形成要素であって、切断平面内へ入り込むか、又は少なくとも切断平面内にあり、かつ、チューブカッタが更なる回転ガイド内に収容された円形チューブの周りに回転する間に、円形チューブの外周に形成様式的に作用して、材料の変位により、ブレードの切断によって作成されたチューブ部品のうちの少なくとも1つの端部にベベル又は例えばフィレットなどの別のタイプの輪郭を形成するように設計された、更なる形成要素を更に備える。
【0030】
回転ガイド及び更なる回転ガイドは、各々が追加の支持ローラを有するように提供され得る。追加の支持ローラは、各々が回転軸の周りに本体に回転可能に装着され、回転軸が、切断平面に関して横方向に延在するように更に提供され得る。切断平面に関して横方向に見たときに、更なる形成要素の回転軸及び更なる回転ガイドの追加の支持ローラの回転軸は、例えば、互いに離隔されて配置されており、当該回転軸の間には、形成要素の回転軸及び回転ガイドの追加の支持ローラの回転軸が、互いに離隔されて配置されている。この形態及び様式では、回転ガイド及び更なる回転ガイド並びにそれぞれに対応する形成要素は、第1のサイズ範囲の円形チューブ及び第2のサイズ範囲の円形チューブの両方を、同じ切断装置で切断することができ、かつチューブの半部の外縁を形成すること、特にベベル加工することができるように配置される。
【0031】
更に、切断装置は、本体に関して、切断部品を円形チューブの受容領域の方向に変位させるための、特に、ブレードの位置を設定又はリセットするための送りユニットを有するように提供され得る。送りユニットは、手動で作動可能であり得、又は手動で作動され得る。この目的のために、ハンドル部が送りユニットに提供され得る。特に、チューブカッタは、円形チューブの切断中にチューブカッタを手動で誘導するためのハンドルを有するように提供され得る。ハンドルは、本体上の把持セクションであり得る。
【0032】
1つの可能な実施形態は、送りユニットが、切断部品を円形チューブの受容領域の方向に移動させるために、特にブレードの位置を設定又はリセットするために、変位可能な様式で、本体に割り当てられて、かつ切断部品が手動で誘導される、スピンドル駆動装置を備えることからなる。切断部品は、ブレードを形成し、かつ例えば、切断様式的に円形チューブの外周を離れて転がるように回転可能に移動可能である、切断ホイールを備え得る。例えば、切断ホイールは、本体及び/又は送りユニットに関して回転可能に移動可能である。例えば、切断ホイールは、送りユニット上に回転可能に移動可能な様式で装着される。
【0033】
提案される実施形態は、円形チューブがチューブの2つの半部に分離される切断過程中に、チューブの2つの半部のうちの少なくとも1つの外縁を自律的に正確な位置に形成することを容易にする。この目的のために、先に説明した形態及び様式でばね要素及び/又は摺動ガイドを使用することができる。
【0034】
好適に、本明細書に記載されるチューブカッタは、例えば、切断動作中に円形チューブに確認マークを形成することができる隆起した表面を備える回転ガイドを含み、当該隆起した表面は、ラインマーク、スクラッチマーク、ドットマーク、又はローレットマークを形成することができる。有利には、これは、エンジニアが、切断されたチューブが継手内に、又は圧縮継手などにあるコネクタ内に正しく位置決めされていることを確認することを可能にする。
【0035】
一態様では、本発明は、本明細書に記載されるように円形チューブを切断するためのチューブカッタであって、回転ガイドが、好ましくは互いに平行な少なくとも2つの支持ローラと、少なくとも1つの形成ローラとを備えており、少なくとも2つの支持ローラが、本体に回転可能に装着されており、少なくとも2つの支持ローラが、付勢手段に装着されており、当該少なくとも2つの支持ローラが、それぞれの開始位置(X及びY)から移動可能であり、当該少なくとも2つの支持ローラの各々が、当該開始位置(X及びY)にあるときに、少なくとも1つの形成ローラの外径を少なくとも部分的に越えて、受容領域内へ延在する、チューブカッタを提供する。例えば、付勢手段が圧縮ばねなどのばねである場合、少なくとも2つの支持ローラは、ばねが圧縮されていない(又は、例えば、低い圧縮力が印加されている)ときに、少なくとも1つの形成ローラの外径を越えて受容領域内へ少なくとも部分的に延在する。しかしながら、本明細書に記載されるように、少なくとも2つの支持ローラにより大きい力が印加されたときに、当該支持ローラは、形成ローラが円形チューブに対して形成様式的に作用することができるように移動することができる。
【0036】
本発明は、本体と、本体に割り当てられた切断装置と、本体のための回転ガイドと、を備える、円形チューブを切断するためのチューブカッタであって、回転ガイドが、チューブカッタが円形チューブの外周に沿って円形チューブの中心軸の周りに回転することを可能にするために、円形チューブを受容領域内に回転可能に収容するように設計されており、切断装置が、ブレードが切断平面内に存在する切断部品を有し、チューブカッタが円形チューブの周りに回転することによって、ブレードが切断平面において円周切断を実行するように構成されており、チューブカッタが、少なくとも1つの形成要素であって、切断平面内へ入り込むか、又は少なくとも切断平面内に位置決めされ、かつ、チューブカッタが円形チューブの周りに回転することによって、チューブカッタが円形チューブの外周に形成様式的に作用して、材料の変位により、ブレードの切断によって作成されたチューブ部品のうちの少なくとも1つの端部にベベル又は別のタイプの輪郭を形成するように構成された、少なくとも1つの形成要素を更に備えており、少なくとも1つの形成要素が、切断部品とは別に存在しており、少なくとも1つの形成要素が、形成ローラであり、チューブカッタが、少なくとも1つのばね要素を備えており、少なくとも1つの形成要素が、少なくとも1つのばね要素の力に逆らって、円形チューブの受容領域内に存在する開始位置(A)から移動し、よって、円形チューブが受容領域内に収容されたときに、少なくとも1つの形成要素が、ばね要素の力により、形成力を及ぼすように構成されており、回転ガイドが、好ましくは互いに平行な、少なくとも2つの支持ローラを備えており、少なくとも2つの支持ローラが、本体に回転可能に装着されており、少なくとも2つの支持ローラが、付勢手段に装着されており、当該少なくとも2つの支持ローラが、それぞれの開始位置(X及びY)から移動可能であり、当該少なくとも2つの支持ローラの各々が、当該開始位置(X及びY)にあるときに、少なくとも1つの形成ローラの外径を少なくとも部分的に越えて、受容領域内へ延在する、チューブカッタを提供する。
【0037】
好適には、少なくとも2つの支持ローラは、それらの軸方向延在部の各々が切断平面に関してそれぞれ横断するように配置されている。
【0038】
任意選択的に、チューブカッタは、4つの支持ローラを備える。
【0039】
好適には、少なくとも2つの支持ローラは、切断平面の両側に回転可能に装着されている。
【0040】
少なくとも2つの支持ローラは、円形チューブの隣接した断面四分円を支持することによって、受容領域内に収容された当該円形チューブを支持するように配置され得る。
【0041】
好適には、少なくとも2つの支持ローラは、円形チューブの同じ断面四分円を支持することによって、当該円形チューブを受容領域内で支持するように配置され得る。
【0042】
更に好適には、少なくとも1つの形成ローラは、少なくとも2つの支持ローラの間に回転可能に装着され得る。
【0043】
好適には、チューブカッタは、2つの形成ローラを備える。
【0044】
少なくとも1つの形成ローラの回転軸は、第1組の支持ローラを形成する、例えば少なくとも2つの支持ローラの直径の範囲内に存在し得る。
【0045】
少なくとも1つの形成ローラの回転軸は、第1組の支持ローラを形成する、少なくとも2つの支持ローラの各々の直径の範囲内に存在し得、第2の形成ローラの回転軸は、第2組の支持ローラを形成する、少なくとも2つの少なくとも2つの支持ローラの各々の直径の範囲内に存在し得る。第1組の支持ローラは、当該円形チューブの1つの断面四分円を支持するように配置され得、第2組の支持ローラは、当該円形チューブの第2の隣接した断面四分円を支持するように配置され得る。
【0046】
好ましくは、付勢手段は、ばねを備える。例えば、圧縮ばねである。好適には、ばねは、螺旋ばね、渦巻ばね、又は板ばねである。
【0047】
好適に、少なくとも1つのばね要素によって少なくとも1つの形成ローラに及ぼすことができる力は、付勢手段によって少なくとも2つの支持ローラに及ぼすことができる力よりも大きい。
【0048】
支持ローラの各々は、別個の付勢手段に装着され得る。
【0049】
代替的に、2つの支持ローラが、共通の(例えば、単一の)付勢手段に装着され得る。例えば、2つの支持ローラが、単一のリーフばね要素に装着され得る。チューブカッタは、4つの支持ローラを備え得、2つの支持ローラが第1の付勢手段に装着され、2つの支持ローラが第2の付勢手段に装着される。
【0050】
チューブカッタは、例えば、切断装置に面して本体に装着された少なくとも2つの支持ローラを有し得、切断装置と、受容領域内に収容された円形チューブとの接点は、当該支持ローラが当該円形チューブを支持する断面四分円から離れている。
【0051】
受容領域は、実質的にC字形状、V字形状、又はU字形状の断面であり得る。好ましくは、受容領域は、実質的にC字形状の断面であり得る。切断装置及び支持ローラは、受容領域の周りに離隔された様式で実質的に円周方向に配設され得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、少なくとも2つの支持ローラは、共通の回転軸を共有し得る。かかる実施形態では、チューブカッタは、2組の当該少なくとも2つの支持ローラを備え得、第1組の少なくとも2つの支持ローラは、共通の回転軸を共有し、第2組の少なくとも2つの支持ローラは、共通の回転軸を共有し、第1組のローラの回転軸は、第2組のローラの回転軸とは別である。
【0053】
いくつかの実施形態では、チューブカッタは、2つの形成ローラを備え得、切断動作中に、第1の形成ローラは、共通の回転軸を少なくとも1つの支持ローラと共有し、第2の形成ローラは、共通の回転軸を第2の支持ローラと共有する。
【0054】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの支持ローラは、切断動作中に円形チューブに確認マークを形成することができる隆起した表面を備える。好適には、当該隆起した表面は、切断動作中に当該円形チューブにラインマーク、スクラッチマーク、ドットマーク、又はローレットマークを形成することができる。
【0055】
上で概説したように、チューブカッタは、摺動ガイドを備え得、摺動ガイドは、本体に関する少なくとも1つの形成要素の運動を可能にして、ばね要素の力に逆らって、少なくとも1つの形成要素を開始位置(A)から移動させるように構成され得る。
【0056】
摺動ガイドは、ガイド面に沿って移動させることができる少なくとも1つのガイド要素を有することができ、少なくとも1つの形成要素は、少なくとも1つのガイド要素に配置され、特に回転可能に装着され、ガイド面は、本体に、又は、本体に割り当てられた摺動部品に割り当てられ、少なくとも1つのガイド要素は、ばね要素に対して支持される。
【0057】
チューブカッタは、少なくとも1つの支持部品を備え得、少なくとも1つの形成要素は、少なくとも1つの支持部品に配置され得、特に回転可能に配置され得、少なくとも1つの支持部品は、摺動ガイドの上を本体まで移動可能に案内されて、連結点、特に単一の連結点を介してばね要素上で支持される。好適には、摺動ガイドは、少なくとも1つの、好ましくは2つのガイド要素を有し得、各々をガイド面に沿って移動させることができ、ガイド要素が少なくとも1つの支持部品に割り当てられ、対応するガイド面が本体に割り当てられ、又はその逆であり、ガイド要素が本体に割り当てられ、対応するガイド面が少なくとも1つの支持部品に割り当てられ、少なくとも1つの形成要素がガイド要素の間に配置される。
【0058】
少なくとも1つの形成要素は、好ましくは、形成効果を達成するために、その外周に円周方向突出部を有する。
【0059】
チューブカッタは、1つを超える回転ガイドを備え、例えば、第1のサイズ範囲による外径を有する円形チューブを受容領域内で回転可能に受容するために、1つの回転ガイドが提供され得、第2のサイズ範囲による外径を有する円形チューブを更なる受容領域内で回転可能に受容するために、更なる回転ガイドが提供され得る。チューブカッタは、更なる形成要素であって、切断平面内へ突出するか、又は少なくとも切断平面内に位置決めされおり、かつ、切断動作中に、円形チューブの外周に形成様式的に作用して、材料の変位により、ブレードの切断によって作成されたチューブ部品のうちの少なくとも1つの端部にベベル又は別のタイプの輪郭を形成するように構成された、更なる形成要素を備え得る。
【0060】
切断装置は、本体に関して、切断部品を円形チューブの受容領域の方向に変位させるための、特に、ブレードの位置を設定又はリセットするための送りユニットを有し得る。
【0061】
切断部品は、ブレードを形成し、かつ切断様式的に円形チューブの外周を離れて転がるように移動可能である、切断ホイールを備え得る。
【0062】
一態様によれば、例えば先に説明したチューブカッタによって円形チューブを所定の長さに切断するための方法が提供される。本方法では、切断運動が、ブレードによって円形チューブの外周に実行される。特に、本方法では、形成要素、例えば先に説明した形成要素は、切断運動と関連付けられた運動により、円形チューブの外周を移動して、材料の変位により、ブレードの切断によって作成されたチューブ部品のうちの少なくとも1つの端部にベベル又はフィレットなどの別のタイプの輪郭を形成するように移動する。これは、チューブカッタに関連して前述した利点をもたらす。特に、ばり取りの過程は、切断過程の早期に実行される。これに関して、ユーザは、更なる作業工程を行う必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0063】
本発明の更なる詳細及び特徴は、図面を用いた例示的な一実施形態の以下の説明からもたらされる。以下が示される:
【
図1】円形チューブを切断するためのチューブカッタの可能な実施形態の斜視図。
【
図2】
図1によるチューブカッタの部分セクションとしての側面図。
【
図3】
図1又は
図6によるチューブカッタで使用することができる形成要素の可能な実施形態。
【
図4】既に2つのチューブ部品に分離された円形チューブが収容されている、
図1によるチューブカッタの正面図。
【
図5】円形チューブを伴う
図1によるチューブカッタの
図2のような様式での部分セクションとしての側面図。
【
図6】円形チューブを切断するためのチューブカッタの更なる可能な実施形態の斜視図。
【
図7】
図6によるチューブカッタの部分セクションとしての側面図。
【
図8】第1のサイズクラスの円形チューブを伴う
図6によるチューブカッタの
図7のような様式での部分セクションとしての側面図。
【
図9】第2のサイズクラスの円形チューブを伴う
図6によるチューブカッタの
図7のような様式での部分セクションとしての側面図。
【
図11】より小径の円形チューブが受容領域内に収容された状態の、切断平面に対して横方向の断面側面図を示す。
【
図12】より大径の円形チューブが受容領域内に収容された状態の、切断平面に対して横方向の断面側面図を示す。
【
図13】受容領域内に収容された円形チューブに対する切断装置、形成ローラ、及び支持ローラの接点の相対的位置決めを示す断面図である。
【
図14】支持ローラと、形成ローラと、切断装置との間の角度関係を示す。
【
図15】支持ローラが固定された、大径の切断されたチューブの写真を示す。
【発明を実施するための形態】
【0064】
図1及び
図2は、チューブカッタ1の可能な実施形態の斜視図(
図1)、及び部分セクションとしての側面図(
図2)を-概略図で-示す。
図1及び
図2は、各々が、円形チューブ(
図1及び
図2に示さず)が切断される領域内のチューブカッタ1のセクションを示す。
【0065】
切断される円形チューブは、銅製チューブ又はステンレス鋼製チューブであり得る。また、C鋼で作製されたチューブであり得る。基本的に、全ての形態安定チューブを、チューブカッタ1で切断することができる。例えば、プラスチック製チューブもまた、チューブカッタで切断することもがきる。チューブカッタ1で切断することができる円形チューブは、例えばHVAC及び/又は配管セクタで使用して、飲用水ラインを確立又はルーティングすることができる。
【0066】
チューブカッタ1は、本体2と、本体2に割り当てられた切断装置3と、好ましくは本体3の回転ガイド4と、を備える。
図4及び
図5は、各々が、円形チューブ100が収容されたチューブカッタ1を、チューブカッタ1の正面図(
図4)及び部分セクションとしての側面図(
図5)で示す。
図4は、既に切断された状態の円形チューブ100を示す。以下の説明をより良く理解するために、
図4及び
図5を参照する。
【0067】
チューブカッタ1の回転ガイド4は、好ましくは、円形チューブ100を受容領域20内に回転可能に受容して、チューブカッタ1が、円形チューブ100の外周120に沿って円形チューブ100の中心軸110の周りに回転すること、特に案内されて回転することを可能にするように設計されている。好ましくは、切断装置3は、ブレード6が切断平面7内に存在している切断部品5を有し、かつ、好ましくは、チューブカッタ1が円形チューブ100の周りに回転することによって、ブレード6が切断平面7の円周切断400を実行するように設計されている。
【0068】
チューブカッタ1には、好ましくは、少なくとも1つの形成要素8であって、切断平面7内へ突出しており、かつ、チューブカッタ1が円形チューブ100の周りに回転することによって、例えば円形チューブ100の外周120に形成様式的に作用して、材料の変位により、ブレード6の切断400によって作成されたチューブ部品130、140のうちの少なくとも1つの端部にベベル131若しくは141又は曲線を形成するように、又は例えば材料の変位により、少なくとも1つのばり取り過程を実行するように設計された、少なくとも1つの形成要素8が提供される。
【0069】
好ましくは、少なくとも1つの形成要素8は、回転軸10に関して回転対称形の輪郭を有する。好ましくは、形成要素8は、形成ローラ22として形成されている。この目的のために、切断装置又はチューブカッタ1の形成要素8が一実施例において側面図で示される
図3も参照する。
【0070】
好ましくは、少なくとも1つの形成要素8は、好ましくは、目標とする形成効果を達成するために、その外周18に円周方向突出部17を有する。突出部17は、好ましくは、切断領域7での形成により、少なくとも1つのチューブ部品130又は140の端部の目標とする成形が達成されるような輪郭を有する。
【0071】
例えば、突出部17は、チューブ部品130、140両方の端部が同じ様式で形成されて、例えば20°又は実質的に20°の傾斜を有する、ベベル131又は141を作成するような輪郭を有する。かかる成形又はベベルは、配管系を確立するために他のチューブ部品又は継手による封止嵌合を有することが必要である場合に、それぞれのチューブ部品130又は140へのシール用Oリングの損傷のない装着を容易にする。
【0072】
好ましくは、少なくとも1つの形成要素8は、切断部品5とは別に配置され、特に、切断部品5から空間的に切り離されて配置される。例えば、少なくとも1つの形成要素8は、回転ガイド4に一体化される。これは、以下のように実施され得る。回転ガイド4は、例えば、少なくとも2つの支持ローラ15、16であって、本体2に回転可能に装着され、例えばそれらのそれぞれの軸方向延在部が切断平面7に関して横断する状態で延在し、かつ例えば、切断平面7に関して横断方向に見たときに交互に配置されている、少なくとも2つの支持ローラ15、16を有する。切断平面7に関して横方向に見たときに、少なくとも1つの形成要素8は、例えば、少なくとも2つの支持ローラ15、16の間に配置される。
【0073】
特に
図2及び
図5に示されるように、少なくとも1つの形成要素8は、好ましくは、ばね要素13の力に逆らって、円形チューブ100の受容領域20内に存在する開始位置Aから移動し、よって、円形チューブ100が受容領域20内に収容されたときに、少なくとも1つの形成要素8が、ばね要素の力13により、形成力を及ぼすように設計されている。
【0074】
好ましくは、チューブカッタ1は、摺動ガイド11を備える。好ましくは、摺動ガイド11は、本体2に関する少なくとも1つの形成要素8の運動を可能にして、ばね要素の力13に逆らって、少なくとも1つの形成要素8を開始位置Aから移動させるように設計される。この目的のために、摺動ガイド11は、好ましくは、ガイド面12に沿って移動することができる少なくとも1つのガイド要素11.1を有する。
【0075】
少なくとも1つのガイド要素11.1は、好ましくは、少なくとも1つの形成要素8を回転可能に収容して、好ましくは、例えば直接的に及び/又は近接して、ばね要素13に逆らって支持される。ガイド面12は、好ましくは、本体2に割り当てられた摺動部品44に形成される。好ましくは、少なくとも1つのガイド要素11.1は、円筒形状に形成されて、例えばピンとして成形されて、ガイド面12上を案内され、好ましくは、例えばその外周上を強制的に案内される。
【0076】
図2は、開始位置Aにある少なくとも1つの形成要素8を示す。開始位置Aは、チューブカッタ1が待機状態にある、すなわち、切断される円形チューブが収容されていない、少なくとも1つの形成要素8の位置である。好ましくは、開始位置Aでは、ガイド要素11.1は、停止部として使用されるガイド面12のセクションと接触して、少なくとも1つの形成要素8の開始位置Aを確立する。
【0077】
図5に示されるように、円形チューブ又は円形チューブ100が収容されている、チューブカッタ1の切断状態では、ブレード6によって及ぼされる切断力により、少なくとも1つの形成要素8が、円形チューブ100から離れる方向に移動する、特に下方へ移動する。少なくとも1つの形成要素8は、その中の延在位置Bにある。
【0078】
図2及び
図5から更に明らかなように、ばね要素13に位置決め力を及ぼす、例えばねじ要素などの位置決め要素14が提供され得る。位置決め要素14により、ばね要素の力13は、少なくとも1つの形成要素8の開始位置Aに関して所定の値に設定することができる。
【0079】
図1及び
図2並びに
図4及び
図5から更に明らかなように、回転ガイド4は、一対の支持ローラ15、16を有し得る。この場合、例えば、支持ローラ15’、16’が追加的に提供される。形成要素8に加えて、更なる形成要素9もまた同じ設計で提供され得る。この場合、形成要素8、9のうちの1つは、一組の支持ローラ15、16又は15’、16’の間にそれぞれ配置され得る。
【0080】
摺動ガイド11はまた、形成要素8がガイド要素11.1上を案内され、それに応じて、更なる形成要素9がガイド要素11.1’上を案内され得るような様式で形成され得る。この目的のために、例えば、それぞれの形成要素8又は9の運動が、特に変位が、例えば円形チューブ100に関して半径方向に起こって、形成力を確立するように、あらゆる対応する形成要素8又は9のガイド面12が形成される。
【0081】
チューブカッタ1は、手動で案内されるもの、及び/又は手動で作動されるものであり得る。例えば、切断装置3は、例えば
図1に示される、送りユニット19を有する。送りユニット19によって、切断部品5は、矢印23に従って、円形チューブ100の受容領域20の方向に、本体2に関して変位して、特に、ブレード6の位置が設定又はリセットされる。
【0082】
送りユニット19は、例えば、切断部品5を円形チューブ100の方向に設定するように手動で作動させることができる、スピンドル駆動装置を備え得る。好ましくは、切断部品5は、ブレード6を形成し、かつ切断様式的に円形チューブ100の外周120を離れて転がるように移動可能である、切断ホイール21を備える。
【0083】
図6は、チューブカッタ1.1の更なる実施形態を斜視図で示す。
図7は、チューブカッタ1.1の部分セクションとしての側面図を示す。
図6及び
図7は、各々が、円形チューブ(
図6及び
図7に示さず)が切断される領域内のチューブカッタ1.1のセクションを示す。
図1及び
図2によるチューブカッタ1の構成要素と構造的に類似した又は機能的に類似した
図6及び
図7によるチューブカッタ1.1の構成要素には、同じ参照番号が与えられており、これに関して、
図1及び
図2によるチューブカッタ1の説明を参照する。
【0084】
図6及び
図7によるチューブカッタ1.1によって、少なくとも1つの形成要素8は、支持部品27に配置され、特に、回転軸の周りに回転可能に装着され、支持部品27が摺動ガイド45上を本体へと移動可能に案内され、かつ好ましくは単一の連結点43を介してばね要素13上で支持される。チューブカッタ1.1の本体には、
図6及び
図7において参照番号2.1が与えられている。更に、少なくとも1つの形成要素8の回転軸は、
図6及び
図7において参照番号40が与えられている。
【0085】
支持部品27に加えて、好ましくは支持部品27に構造的に類似した又は機能的に類似した更なる支持部品28が好ましくは提供される。好ましくは、少なくとも1つの形成要素8は、一方が、27である1つの支持部品に対して支持され、他方が、28である他の支持部品に対して支持され、特に、少なくとも1つの形成要素8がそこに回転可能に装着される。簡潔にするために、一例として以下の支持部品28を参照して、機能及び/又は摺動ガイド45の構造体を説明する。
【0086】
好ましくは、摺動ガイド45は、2つのガイド要素11.2、11.2’を有し、各々が、それぞれのガイド面12.2又は12.2’に沿って移動可能である。好ましくは、ガイド要素11.2、11.2’は、支持部品28に割り当てられ、対応するガイド面12.2又は12.2’は、それぞれ本体2.1に割り当てられる。例えば、ガイド要素11.2、11.2’は、特にそこに形成された、例えばそこに成型された、支持部品28に配置される。例えば、ガイド面12.2又は12.2’は、本体2.1に配置され、特に形成され、例えば、本体2.1成型又は成形される。
【0087】
好ましくは、ガイド要素11.2、11.2’は、円筒形状に形成され、かつそれらの軸方向延在部が切断平面7に関して、例えば切断平面7に関して直交して横断するように延在する。好ましくは、ガイド面12.2、12.2’は、各々が、対応するガイド要素11.2又は11.2’がその中へ突出する本体2.1の凹部又はボアホール又は孔の壁セクションに形成される。
【0088】
好ましくは、支持部品28は、切断平面7の方向に延在する長手方向延在部を有する。例えば
図7から明らかであるように、少なくとも1つの形成要素8は、切断平面7の方向に見たときに、好ましくはガイド面12.2、12.2’の間に配置される。支持部品28の長手方向延在部を参照すると、ガイド要素11.2、11.2’及び少なくとも1つの形成要素8は、例えば、それらの軸方向延在部が支持部品28の長手方向延在部に関して横断し、したがって、切断平面7に関して横断して存在するように配置されている。
【0089】
ばね要素13は、好ましくは、互いに対向して位置決めされた2つの端部35、36を有する板ばね34である。板ばねは、例えば、端部35、36のうちの1つが本体2.1のマウント38内に収容され、特に、緩く又は張力下で収容されて、他方の端部35が本体2.1の材料突出部37上で支持されるような様式で、本体2.1に配置され得る。好ましくは、支持部品28の連結点43は、端部35、36の間の領域内でばね要素13に対して位置決めされる。
【0090】
チューブカッタ1.1は、広い領域にわたる異なるチューブ径の円形チューブの機械加工を可能にする。この目的のために、チューブカッタ1.1は、好ましくは2つの回転ガイド4.1、24を有する。回転ガイド4.1、24の一方又は両方は、
図1及び
図2によるチューブカッタ1の回転ガイド4に構造的に類似又は機能的に類似し得、これに関して、チューブカッタ1の説明を参照する。
【0091】
回転ガイド4.1によって、第1のサイズ範囲による外径を有する円形チューブを、例えば、第1の受容領域内に収容することができる。更なる回転ガイド24によって、第2のサイズ範囲による外径を有する円形チューブを、例えば、第2の受容領域内に回転可能に収容することができる。それを、互いに異なる外径を有する2つの円形チューブ200、300の一実施例によって、
図8及び
図9に示す。
【0092】
2つの回転ガイド4.1及び24は、チューブカッタ1.1が、それぞれの円形チューブ200又は300の中心軸210又は310の周りに回転することを可能にし、円形チューブ200又は300は、円形チューブ200又は300がそれぞれ対応する回転ガイド4.1又は24内に収容されているときに、それぞれの外周に沿って回転することができる。
【0093】
例えば、形成要素8は、回転ガイド4.1に割り当てられる。好ましくは、例えば形成要素8に構造的に類似した又は機能的に類似した更なる形成要素31が提供される。好ましくは、更なる形成要素31は、切断平面7内へ突出するか、又は少なくとも切断平面7内に位置決めされるように提供される。
【0094】
好ましくは、更なる形成要素31は、チューブカッタ1.1が更なる回転ガイド24内に収容された円形チューブ200の周りに回転することよって、円形チューブ200の外周に形成様式的に作用して、好ましくは材料の変位により、ブレード6の切断によって作成されたチューブ部品のうちの少なくとも1つの端部にベベル又は例えばフィレットなどの任意のタイプの輪郭を形成するように設計されている。
【0095】
更なる形成要素31は、例えば板ばねなどのばね要素13又は更なるばね要素の力に逆らって、例えば、円形チューブ200の受容領域内に存在する開始位置Aから移動し、よって、円形チューブ200が更なる受容領域内に収容されたときに、更なる形成要素31が、ばね要素の力13により、形成力を及ぼすように設計されている。
【0096】
図6は、形成要素8、更には開始位置Aの更なる形成要素31を示す。
図8では、円形チューブ200は、更なる回転ガイド24内に収容されており、切断部品5は、円形チューブ200に対して切断位置に配置されている。この状態では、更なる形成要素31は、ばね要素の力13に逆らって、開始位置Aから延在位置B1に移動する。
図9は、円形チューブ300が収容されている回転ガイド4.1の状態を示す。形成要素8は、ばね要素の力13に逆らって、開始位置Aから延在位置B2に移動する。
【0097】
好ましくは、回転ガイド4.1及び更なる回転ガイド24は、各々が、追加の支持ローラ25又は26を有する。好ましくは、追加の支持ローラ25、26は、各々が、回転軸41又は42の周りに本体2.1に回転可能に装着され、好ましくは、回転軸41、42は、切断平面7に関して横方向に延在する。切断平面7に関して横方向に見たときに、更なる形成要素31の回転軸39及び更なる回転ガイド24の追加の支持ローラ26の回転軸42は、互いに離れて配置されている。好ましくは、当該回転軸の間には、形成要素8の回転軸40及び更なる回転ガイド24の追加の支持ローラ25の回転軸41が位置決めされる。
【0098】
好ましくは、形成要素8及び更なる形成要素31はそれぞれ、それぞれの回転ガイド4又は24に割り当てられた単一の形成要素である。したがって、この場合、単一の形成要素だけによって形成効果が作成される。
【0099】
回転ガイド4.1は、例えば
図1及び
図2によるチューブカッタ1について説明される、少なくとも2つの支持ローラ15、16を有し得る。支持ローラ15、16は、例えば、回転軸30の周りに本体2.1に回転可能に装着されており、例えば、それらのそれぞれの軸方向延在部が切断平面7に関して横断する状態で延在するように配置され、かつ例えば、切断平面7に関して横方向に見たときに、交互に配置されている。切断平面7に関して横方向に見たときに、形成要素8は、例えば少なくとも2つの支持ローラ15、16の間に配置されている。
【0100】
同様の様式で、更なる回転ガイド24は、例えば、少なくとも2つの支持ローラ32、33であって、回転軸29の周りに本体2.1に回転可能に装着され、例えばそれらのそれぞれの軸方向延在部が切断平面7に関して横断する状態で延在し、かつ例えば、切断平面7に関して横断方向に見たときに交互に配置されている、少なくとも2つの支持ローラ32、33を有する。切断平面7に関して横方向に見たときに、更なる形成要素31は、例えば、少なくとも2つの支持ローラ15、16の間に配置される。
【0101】
図1のチューブカッタは、例えば、1/4インチ又は1/2インチの銅製チューブ(又はステンレス鋼製チューブ)などの小径の円形チューブを切断するのに適するように提供されているが、より大きい直径の円形チューブを切断するときに、切断されたチューブの終端に隣接して漏出経路が形成される場合がある。本発明の発明者らは、切断装置3と
図1のチューブカッタの形成ローラ22との間で把持されたときに、特に切断動作の開始時に、より大きい円形チューブがいくらか不安定になることによって当該漏出経路が生じることを発見した。
【0102】
図10は、上述した問題に対処する、本発明の更なる実施形態の等角切断図を示す。
図10の実施形態は、支持ローラ15、15’、16、16’が付勢手段によって本体2、2.1に回転可能に装着されているが、前の図面の実施形態に類似している。
図10の実施形態は、2つの形成ローラ22、22’を有する。支持ローラ15、15’、16、16’は、それぞれの開始位置X、Y、Q、Rから移動可能である。例えば、支持ローラ15、15’、16、16’は、
図10で両矢印Zによって例示されるように、縦型様式で上下に移動し得る。支持ローラ15、15’、16、16’は、少なくとも1つの形成ローラ22、22’の外径を少なくとも部分的に越えて受容領域20内へ延在する。
【0103】
図10の切断セクションは、ばね1301、1301’の形態の付勢手段を介して、支持ローラ15、15’を本体に回転可能に装着する、支持マウント1501、1501’を示す。各支持ローラ15、15’と関連付けられた摺動ガイド(図示せず)は、それらのそれぞれの開始位置の各々からの支持マウント1501、1501’及び支持ローラ15、15’の運動を容易にする。当該開始位置では、支持ローラは、形成ローラ22、22’の外径を少なくとも部分的に越えて受容領域20内へ延在する。ばね1301、1301’は、圧縮ばねであり得る。円形チューブがチューブカッタの受容領域20内に収容されたときに、チューブは、形成ローラ22、22’と接触する前に支持ローラによって支持され、これは、切断動作前にチューブを最適に位置決めすることを容易にする。支持ローラ15、15’は、例えばばね1301、1301’の圧縮によって、それらのそれぞれの開始位置X及びYから移動可能である。当業者は、支持マウント、摺動ガイド、及びばねの類似した配置が、
図10に示される他の2つの支持ローラ16、16’に関して配置され得ることを理解するであろう。これは、
図10の実施形態の場合である。
【0104】
有利には、形成ローラ22、22’の外径を少なくとも部分的に越えて受容領域20内へ延在する支持ローラによって、受容領域内に配置されたチューブは、形成ローラと係合する前に、最初に支持ローラによって支持される。これは、チューブの最適な位置決めが切断前に達成されることを確実にする。これは、より大きい直径のチューブを切断するのに特に有利である。支持ローラ15、15’、16、16’によって提供される初期の支持は、チューブ100が最初に切断装置と形成ローラとの間に位置決めされることを妨げて、これにより、最適ではない切断、及び形成部材によるチューブの切断点に隣接した螺旋溝の形成につながり得る。
【0105】
この望ましくない螺旋効果は、
図15に示されている。
図15のチューブは、
図1に示されるようなチューブカッタ、すなわち、チューブカッタを使用して切断されたものであり、支持ローラの位置は、固定されており、当該支持ローラは、付勢手段に装着されておらず、支持ローラは、支持ローラが受容領域内へ延在する開始位置から、形成ローラよりも大きく移動することができない。
【0106】
図11は、円形チューブ100が受容領域20内に収容された状態の、
図10に示されるチューブカッタの断面図である。円形チューブ100は、より小さい直径を有する(例えば1/4インチ又は1/2インチの銅製パイプ)。
図12は、円形チューブ100が受容領域20内に収容された状態の、
図10に示されるチューブカッタの断面図である。円形チューブ100は、より大きい直径を有する(例えば5/8インチ又は3/4インチ又は1インチの銅製パイプ)。
【0107】
図10~
図13に示されるように、支持ローラは、ばね1301、1301’を介して装着されており(支持ローラ16、16’もまた、図示されていないばねに装着されており)、これは、支持ローラの受容領域20の中への運動を多少なりとも容易にする。例えば、
図10では、ばね1301、1301’は、支持ローラ15、15’の方向Zに沿った受容領域20内への及び外への垂直運動を容易にする。
【0108】
図14は、切断装置dの回転軸から延在する線と受容領域20内に収容された円形チューブの中心軸c2との間に形成された角度(α及びβ)と、受容領域20内に収容された円形チューブの中心軸c2と形成ローラc3、c4の回転軸との間に形成された線と、を示す。好適には、角度α及びβは、鈍角であり、例えば、α及びβは、各々が、110°~170°の範囲、好ましくは120~160°の範囲であり得る。形成ローラ22、22’は、同様に位置決めされ得る。有利には、支持ローラ及び形成ローラのかかる配置は、切断される円形チューブが受容領域内に収容されたときに相当な安定性を提供する。円形チューブに与えられる追加の安定性により、切断動作がより効率的になるので、ベベル加工されかつバリが取り除かれた端部を有するきれいに切断されたチューブを達成するために、切断装置及び形成要素を通して及ぼす必要がある力がより少なくなる。
【0109】
図15では、チューブの終端近くの螺旋溝は、チューブカッタ装置の形成ローラによって形成されたものであり、このチューブカッタ装置は、
図10のチューブカッタとは対照的に、付勢手段に装着された少なくとも2つの支持ローラを備えない。
図15に示されるチューブを切断するために使用されるチューブカッタの支持ローラが固定位置にあったので、すなわち、当該支持ローラが開始位置から移動可能でなかったので、支持ローラが、それらの開始位置において形成ローラの外径を越えて受容領域20内へ延在した。螺旋溝は、切断動作中の受容領域20内の円形チューブ100の位置合わせが最適でなかったために生じた。
図15に示されるような円形チューブ100又はパイプが圧縮継手などの配管コネクタに嵌合された場合、螺旋溝は、圧縮継手のOリングシールの下方に、不要な漏出経路を提供し得る。
【0110】
対照的に、
図10~
図14に示されるチューブカッタは、付勢手段(例えば、ばね1301、1301’)によって本体に回転可能に装着された少なくとも2つの支持ローラ15、15’、16、16’を備えており、当該少なくとも2つの支持ローラ15、15’、16、16’が、それぞれの開始位置X、Y、Q、Rから移動可能であり、当該少なくとも2つの支持ローラ15、15’、16、16’の各々が、形成ローラ22、22’の各々の外径を少なくとも部分的に越えて受容領域20内へ延在しており、いかなる螺旋も観察されなかった。
【0111】
図10では、受容領域20は、円形チューブ100を含んでいない。したがって、少なくとも2つの支持ローラ15、15’、16、16’は、形成ローラ22、22’の各々の外径を越えて少なくとも部分的に受容領域内へ延在し、すなわち、少なくとも2つの支持ローラ15、15’、16、16’は、それらの開始位置X、Y、Q、Rにある。
【0112】
図11~
図14に示される実施形態では、円形チューブ100は、受容領域20内に収容されて切断され、したがって、円形チューブ100は、切断装置の間に把持され、支持ローラ15、15’、16、16’、及び形成ローラ22、22’は、円形チューブ100の外周120に対して形成様式的に作用して、材料の変位により、ブレード6の切断400によって作成されたチューブ部品130、140のうちの少なくとも1つの端部にベベル131、141又は別のタイプの輪郭を形成することができる。当業者には明らかなように、切断動作中に、形成ローラがベベルを形成しているときに、支持ローラ15、15’、16、16’は、それらの開始位置X、Y、Q、Rから変位する。
図11~
図14に示される実施形態では、円形チューブ100が受容領域20内に収容されたときに、及び切断動作にわたって、圧縮ばね、例えば他の支持ローラ16、16’が当該支持ローラを通して当該円形チューブ100に装着される1301、1301’及び他のばね(図示せず)によって力が及ぼされ、これは、切断動作中に、円形チューブ100を受容領域20内に安定させる。
【0113】
2つの形成ローラ22、22’と、2組の支持ローラ15、15’、16、16’、とを備える
図11~
図14に示される実施形態では、切断動作中に受容領域内に収容された円形チューブ100は、特に安定している。この配置は、各切断端部にベベル端部を有する、特にきれいな切断をもたらす。
図13は、円形チューブ100の同じ断面四分円Dと係合するように配置された2つの支持ローラ15、16及び1つの形成ローラ22を示す。同様に、2つの支持ローラ15’、16’及び1つの形成ローラ22’が、円形チューブ100の同じ断面四分円Cと係合するように配置されている。切断装置及び支持ローラは、受容領域20の周りに実質的に円周方向に離隔された様式で配設されている。形成ローラ22、22’及び支持ローラ15、15’、16、16’は、各々が切断装置に面するように受容領域20内に配置されている。
【0114】
例えば
図10~
図14に示されるように、2つの形成ローラが近接して存在することで、圧縮継手のOリングシールに損傷を与え得るばりを含まない、改善されたベベルがもたらされる。
【0115】
本説明では、特定の態様又は特定の実施形態又は特定の設計の参照は、それぞれの態様又はそれぞれの実施形態又はそれぞれの設計に関連して説明される特定の特徴又は特定の特性が少なくともその中に含まれるが、必ずしも本発明の全ての態様又は実施形態又は設計に含まれる必要があるわけではないことを示す。本発明を参照して説明される様々な特徴及び/又は構造及び/又は特性の各組み合わせが本発明に含まれる範囲で明示的に言及されるが、ただし、当該関連性と明示的に又は明確に矛盾しないものとする。
【0116】
個々の又は全ての実施例の使用、又は文字での例示的な表現は、単に本発明を説明することを意図しており、別途特許請求されていない限り、本発明の範囲に関していかなる制限も表すものではない。加えて、説明のいかなる表現又は語法も、特許請求されない要素を、本発明の実行に不可欠なものとして示すものと理解されるべきではない。
【符号の説明】
【0117】
1 チューブカッタ
1.1 チューブカッタ
2 本体
2.1 本体
3 切断装置
4 回転ガイド
4.1 回転ガイド
5 切断部品
6 ブレード
7 切断平面
8 形成要素
9 形成要素
10 回転軸
11 摺動ガイド
11.1 ガイド要素
11.2 ガイド要素
11.1’ ガイド要素
11.2’ ガイド要素
12 ガイド面
12.2 ガイド面
12.2’ ガイド面
13 ばね要素
14 位置決め要素
15 支持ローラ
15’ 支持ローラ
16 支持ローラ
16’ 支持ローラ
17 突出部
18 外周
19 送りユニット
20 受容領域
21 切断ホイール
22 形成ローラ
22’ 形成ローラ
23 矢印
24 更なる回転ガイド
25 追加の支持ローラ
26 追加の支持ローラ
27 支持部品
28 支持部品
29 回転軸
30 回転軸
31 更なる形成要素
32 支持ローラ
33 支持ローラ
34 板ばね
35 端部
36 端部
37 材料突出部
38 マウント
39 回転軸
40 回転軸
41 回転軸
42 回転軸
43 連結点
44 摺動部品
45 摺動ガイド
100 円形チューブ
110 中心軸
120 外周
130 チューブ部品
131 ベベル
140 チューブ部品
141 ベベル
200 円形チューブ
210 中心軸
300 円形チューブ
310 中心軸
400 切断
1301 ばね
1301’ ばね
1501 支持マウント
1501’ 支持マウント
A 開始位置
B 延在位置
B1 延在位置
B2 延在位置
X 開始位置
Y 開始位置
Q 開始位置
R 開始位置
Z 垂直移動
【手続補正書】
【提出日】2023-03-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円形チューブ(100)を切断するためのチューブカッタ(1、1.1)であって、本体(2、2.1)と、前記本体(2、2.1)に割り当てられた切断装置(3)と、前記本体(2、2.1)の回転ガイド(4、4.1)とを備え、前記回転ガイド(4、4.1)は、前記チューブカッタ(1)が前記円形チューブ(100)の外周(120)に沿って前記円形チューブ(100)の中心軸(110)を中心として回転すること可能にするために、前記円形チューブ(100)を受容領域(20)内に回転可能に収容するように設計されており、前記切断装置(3)は、切断平面(7)内にあるブレード(6)を含む切断部品(5)を有し、前記円形チューブ(100)を中心とした前記チューブカッタ(1、1.1)の回転により、前記ブレード(6)が前記切断平面(7)の円周切断(400)を実行するように構成されており、前記チューブカッタ(1、1.1)は、少なくとも1つの形成要素(8)を更に備え、前記少なくとも1つの形成要素(8)は、前記切断平面(7)内へ突出しているか、又は少なくとも前記切断平面(7)内に位置決めされており、前記円形チューブ(100)を中心とした前記チューブカッタ(1、1.1)の回転により、前記少なくとも1つの形成要素(8)が、材料の変位により、前記ブレード(6)の前記切断(400)によって作成される、前記チューブ部品(130、140)のうちの少なくとも1つの端部にベベル(131、141)又は別のタイプの輪郭を形成するために、前記円形チューブ(100)の前記外周(120)上で、形成様式で作用するように構成されており、
前記少なくとも1つの形成要素(8)は、前記切断部品(5)とは別に存在しており、
前記少なくとも1つの形成要素(8)は、形成ローラ(22、22’)であり、
前記チューブカッタ(1;1.1)は、少なくとも1つのばね要素(13)を備え、前記少なくとも1つの形成要素(8)は、前記少なくとも1つのばね要素(13)の力に逆らって、前記円形チューブ(100)の前記受容領域(20)内にある開始位置(A)から移動するように構成されており、そのため、前記少なくとも1つの形成要素(8)は、前記円形チューブ(100)が前記受容領域(20)内に収容されたときに、前記ばね要素(13)の前記力により形成力を及ぼし、
前記回転ガイド(4)は、好ましくは互いに平行な少なくとも2つの支持ローラ(15、15’、16、16’)を備え、前記少なくとも2つの支持ローラ(15、15’、16、16’)は、前記本体(2、2.1)上に回転可能に装着されており、
前記少なくとも2つの支持ローラ(15、15’、16、16’)は、付勢手段上に装着されており、前記少なくとも2つの支持ローラ(15、15’、16、16’)は、それぞれの開始位置(X及びY)から移動可能であり、前記少なくとも2つの支持ローラ(15、15’、16、16’)の各々は、前記開始位置(X及びY)にあるときに、前記少なくとも1つの形成ローラ(22、22’)の外径を少なくとも部分的に越えて、前記受容領域(20)内へ延在することを特徴とする、チューブカッタ(1、1.1)。
【請求項2】
前記少なくとも2つの支持ローラ(15、15’)が、それらの軸方向延在部の各々が前記切断平面に対してそれぞれ横断するように配置されている、請求項1に記載のチューブカッタ。
【請求項3】
4つの支持ローラ(15、15’、16、16’)を備える、請求項1又は2に記載のチューブカッタ。
【請求項4】
前記少なくとも2つの支持ローラが、前記切断平面の両側に回転可能に装着されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項5】
少なくとも2つの支持ローラ(15、15’)が、前記円形チューブ(100)の隣接した断面四分円を支持することによって、前記受容領域(20)内に収容された円形チューブ(100)を支持するように配置されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項6】
前記少なくとも2つの支持ローラ(15、16)が、前記チューブの同じ断面四分円を支持することによって、円形チューブ(100)を前記受容領域(20)内で支持するように配置されている、請求項1~5のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項7】
少なくとも1つの形成ローラ(22)が、少なくとも2つの支持ローラ(15、16)の間に回転可能に装着されている、請求項1~6のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項8】
2つの形成ローラ(22、22’)を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項9】
少なくとも1つの形成ローラ(22)の回転軸が、少なくとも2つの支持ローラ(15、16)の各々の直径の範囲内に存在する、請求項1~8のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項10】
少なくとも1つの形成ローラ(22)の回転軸が、第1組の支持ローラを形成する、少なくとも2つの支持ローラ(15、16)の各々の直径の範囲内に存在し、第2の形成ローラ(22’)の回転軸が、第2組の支持ローラを形成する、少なくとも2つの少なくとも2つの支持ローラ(15’、16’)の直径の範囲内に存在し、前記第1組の支持ローラが、前記円形チューブの1つの断面四分円を支持するように配置されており、前記第2組の支持ローラが、前記円形チューブの第2の隣接した断面四分円を支持するように配置されている、請求項1~9のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項11】
前記付勢手段が、ばね、例えば、螺旋ばね、渦巻ばね、又は板ばね、などの圧縮ばねを備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項12】
前記少なくとも1つのばね要素(13)によって前記少なくとも1つの形成ローラ(22、22’)に及ぼすことができる力が、前記付勢手段によって前記少なくとも2つの支持ローラ(15、15’)に及ぼすことができる力よりも大きい、請求項1~11のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項13】
各支持ローラが、別個の付勢手段に装着されている、請求項1~12のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項14】
2つの支持ローラ(15、15’)を備えており、前記支持ローラが、共通の付勢手段に装着されている、請求項1~13のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項15】
4つの支持ローラを備えており、2つの支持ローラが第1の付勢手段に装着されており、2つの支持ローラが第2の付勢手段に装着されている、請求項1~14のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項16】
例えば、前記少なくとも2つの支持ローラが、前記切断装置に面して前記本体に装着されており、前記切断装置と、前記受容領域(20)内に収容された円形チューブとの接点が、前記支持ローラが前記円形チューブを支持する断面四分円から離れている、請求項1~15のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項17】
前記受容領域が、実質的にC字形状、V字形状、又はU字形状の断面である、請求項1~15のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項18】
前記切断装置及び支持ローラが、前記受容領域の周りに離隔された様式で実質的に円周方向に配設されている、請求項1~17のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項19】
共通の回転軸を共有する、少なくとも2つの支持ローラを備える、請求項1~18のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項20】
2組の前記少なくとも2つの支持ローラを備えており、前記第1組の前記少なくとも2つの支持ローラが、共通の回転軸を共有し、前記第2組の前記少なくとも2つの支持ローラが、共通の回転軸を共有し、前記第1組のローラの前記回転軸が、前記第2組のローラの前記回転軸とは別である、請求項19に記載のチューブカッタ。
【請求項21】
2つの形成ローラを備えており、切断動作中に、第1の形成ローラが、共通の回転軸を少なくとも1つの支持ローラと共有し、前記第2の形成ローラが、共通の回転軸を第2の支持ローラと共有する、請求項1~20のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項22】
少なくとも1つの支持ローラが、前記切断動作中に円形チューブに確認マークを形成することができる隆起した表面を備える、請求項1~21のいずれか一項に記載のチューブカッタ。
【請求項23】
前記隆起した表面が、ラインマーク、スクラッチマーク、ドットマーク、又はローレットマークを形成することができる、請求項22に記載のチューブカッタ。
【請求項24】
請求項1~23のいずれか一項に記載のチューブカッタ(1)によって円形チューブ(100)を長さ方向に切断するための方法であって、ブレード(6)によって、前記円形チューブ(100)の前記外周(120)上に能動的な切断運動が実行され、前記切断運動と関連付けられた運動によって、形成要素(8)が、前記円形チューブ(100)の前記外周(120)を移動して、材料の変位により、前記ブレード(6)の前記切断(300)によって作成された前記チューブ部品(130、140)のうちの少なくとも1つの端部にベベル(131、141)又は別のタイプの輪郭を形成する、方法。
【請求項25】
円形チューブを所定の長さに切断するための、請求項1~23のいずれか一項に記載のチューブカッタの使用。
【国際調査報告】