(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-25
(54)【発明の名称】自動レベル制御付きラジオ波生成器
(51)【国際特許分類】
H03G 3/30 20060101AFI20240618BHJP
H03G 3/20 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
H03G3/30 B
H03G3/20 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571541
(86)(22)【出願日】2022-04-17
(85)【翻訳文提出日】2024-01-11
(86)【国際出願番号】 US2022025150
(87)【国際公開番号】W WO2022260757
(87)【国際公開日】2022-12-15
(32)【優先日】2021-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523433169
【氏名又は名称】エックスピー パワー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】XP Power Limited
【住所又は居所原語表記】19 Tai Seng Avenue, #07-01, Singapore 534054 Singapore
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エイジ モリ
(72)【発明者】
【氏名】イービン マー
(72)【発明者】
【氏名】シャオファ ジア
【テーマコード(参考)】
5J100
【Fターム(参考)】
5J100JA01
5J100LA01
5J100LA11
5J100QA01
5J100SA01
(57)【要約】
ラジオ波(RF)生成器は、自動レベル制御(ALC)回路を組み込んでおり、RF信号の出力レベルを制御する。ALC回路は、同期ADCサンプリングと、パルスサンプルインデックス付けと、ゲート蓄積とを実装しており、特にパルス変調RF信号のための高速ALCループ制御を可能にしている。他の実施形態において、ALC回路は、マルチレベルRF信号のためのマルチレベル制御を実装している。このようにして、RF生成器は、ALC回路を使用して、任意のパルス形状または出力レベルを有するRF信号のための一定の電力レベルを有するRF信号を生成する。他の実施形態において、インピーダンス整合ネットワーク内のクロック生成回路は、負荷インピーダンスが抵抗性である場合のみ、またはRF信号のクロック信号がある所与の位相条件を有する場合に、スレーブクロックをRF信号のクロック信号に同期させる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラジオ波生成器であって、
ラジオ波(RF)回路であって、第1のクロックに由来する第1の周波数のRF信号を提供するRF源と、前記RF信号が出力端子に提供されるオン期間と前記RF信号が提供されないオフ期間とを有するパルスラジオ波(RF)信号を生成する信号変調器と、を備える前記ラジオ波(RF)回路と、
前記出力端子において前記パルスRF信号をサンプリングし、前記ラジオ波回路において前記RF信号を変調するための制御信号を生成するように構成されている自動レベル制御回路と、
を備え、
前記自動レベル制御回路は、
サンプリング周波数で前記出力端子においてそれぞれの順方向RF信号および反射RF信号をサンプリングし、前記それぞれの順方向RF信号および反射RF信号デジタルサンプルを生成するように構成されている第1のアナログ-デジタルコンバータおよび第2のアナログ-デジタルコンバータであって、前記サンプリング周波数は、前記第1のクロックに同期したサンプリングクロックに由来しており、前記RF信号の前記第1の周波数よりも低い、前記第1のアナログ-デジタルコンバータおよび前記第2のアナログ-デジタルコンバータと、
前記順方向RF信号および前記反射RF信号のそれぞれのデジタルサンプルを受け取り、前記デジタルサンプルを識別するサンプルインデックスに基づいてデジタルサンプルを選択するように構成されているゲート蓄積回路と、
選択された前記デジタルサンプルを処理して測定信号レベル値を生成するように構成されているデジタル信号プロセッサと、
前記測定信号レベル値を基準信号レベルと比較して、その差を示すエラー信号を生成するエラープロセッサと、
前記エラー信号およびパルス変調信号に応答して前記制御信号を生成する変調制御装置であって、前記パルス変調信号は前記パルスRF信号の前記オン期間および前記オフ期間を示しており、前記RF信号を変調して前記パルスRF信号を生成し、前記オン期間中に前記パルスRF信号の信号レベルを制御するために、前記制御信号は前記ラジオ波回路の前記変調器に接続されている、前記変調制御装置と、
を備える、ラジオ波生成器。
【請求項2】
前記サンプルインデックスは、前記サンプリング周波数に関連しており、所定の変換内でサンプリングされた第1の数のデータ点として前記デジタルサンプルを識別する、請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項3】
前記ゲート蓄積回路は、前記サンプルインデックスに基づいて、前記パルスRF信号の前記オン期間中に、前記順方向RF信号および前記反射RF信号の前記デジタルサンプルを選択する、請求項2に記載のラジオ波生成器。
【請求項4】
前記サンプルインデックスは、所定の変換内でサンプリングされた4つのデータポイントとして前記デジタルサンプルを識別する、請求項2に記載のラジオ波生成器。
【請求項5】
前記ラジオ波回路の前記信号変調器を制御するために、前記制御信号をアナログ信号へ変換するとともに、前記アナログ信号を接続するように構成されているデジタル-アナログコンバータをさらに備える、請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項6】
前記デジタル信号プロセッサは、
選択された前記デジタルサンプルを処理し、前記順方向RF信号に関連する第1のパラメータ値および前記反射RF信号に関連する第2のパラメータ値を生成するように構成されているデジタルフィルタであって、前記第1のパラメータ値および前記第2のパラメータ値のそれぞれは、選択された前記デジタルサンプルによって測定された前記順方向RF信号または前記反射RF信号それぞれのレベル値および位相値を示す、前記デジタルフィルタと、
前記測定信号レベル値を生成するために、前記第1のパラメータ値および前記第2のパラメータ値を処理するように構成されているインピーダンスおよびレベルプロセッサと、を備える請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項7】
推定信号レベル値を生成し、前記RF信号のデジタルサンプルが前記ゲート蓄積回路によって選択されない前記オフ期間中に前記推定信号レベル値を前記エラープロセッサに提供するように構成されている模擬減衰プロセッサであって、前記推定信号レベル値は前記測定信号レベルとして前記エラープロセッサに提供される、前記模擬減衰プロセッサをさらに備え、
前記模擬減衰プロセッサは、前記エラー信号および前記ラジオ波回路のパラメータに基づいて前記推定信号レベル値を生成する、請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項8】
前記パルスRF信号は、第1のオン期間中に第1の信号レベルを有するとともに、第2のオン期間中に第2の信号レベルを有するマルチレベルパルスRF信号を備え、
前記第1の信号レベルは前記第2のレベルとは異なる、請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項9】
前記サンプルインデックスは、前記デジタルサンプルを前記第1の数のデータ点として識別する第1のサンプルインデックスと、前記パルスRF信号の前記信号レベルを識別する第2のサンプルインデックスとを備え、
前記第2のサンプルインデックスは、前記第1の信号レベルを示す第1の論理値と、前記第2の信号レベルを示す第2の論理値とを有する、請求項8に記載のラジオ波生成器。
【請求項10】
前記自動レベル制御回路はさらに、
前記第2のサンプルインデックスによって識別される前記第1の信号レベルを有するデジタルサンプルを処理するための第1の信号処理経路と、
前記第2のサンプルインデックスによって識別される前記第2の信号レベルを有するデジタルサンプルを処理するための第2の信号処理経路であって、前記第1の信号処理経路および前記第2の信号処理経路の各々は、前記ゲート蓄積回路と、前記デジタル信号プロセッサと、前記エラープロセッサとを備え、前記第1の信号処理経路は、前記第1の信号レベルと第1の基準信号レベルとの間の差を示す第1のエラー信号を生成し、前記第2の信号処理経路は、前記第2の信号レベルと第2の基準信号レベルとの間の差を示す第2のエラー信号を生成する、前記第2の信号処理経路と、
前記第1のエラー信号および前記第2のエラー信号のうちの1つを選択し、選択エラー信号を前記変調制御装置に提供するように構成されているデータセレクタであって、前記選択エラー信号に関連する信号レベルを有する前記パルスRF信号のオン期間中に前記パルスRF信号の前記信号レベルを制御するために、前記変調制御装置は、前記選択エラー信号に応答して前記制御信号を生成する、前記データセレクタと、
を備える、請求項9に記載のラジオ波生成器。
【請求項11】
前記第1の信号処理経路および前記第2の信号処理経路のそれぞれはさらに、
推定信号レベル値を生成し、前記RF信号のデジタルサンプルが前記ゲート蓄積回路によって選択されない前記オフ期間中に各々の信号処理経路内で前記エラープロセッサに前記推定信号レベル値を提供するように構成されている模擬減衰プロセッサであって、前記推定信号レベル値は前記測定信号レベルとして前記エラープロセッサに提供され、前記模擬減衰プロセッサは、それぞれのエラー信号および前記ラジオ波回路のパラメータに基づいて前記推定信号レベル値を生成する、前記模擬減衰プロセッサを備える、請求項10に記載のラジオ波生成器。
【請求項12】
前記パルス変調信号および前記サンプリング周波数に応答して前記サンプルインデックスを生成するように構成されているインデックス生成器をさらに備える、請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項13】
前記それぞれの順方向RF信号および前記反射RF信号サンプリングし、サンプリングされた前記信号を前記第1のアナログ-デジタルコンバータおよび前記第2のアナログ-デジタルコンバータに提供するように前記出力端子に接続されている第1の方向性結合器および第2の方向性結合器をさらに備える、請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項14】
ラジオ波(RF)信号の信号レベルを制御する方法であって、
第1のクロックに由来する第1の周波数の前記RF信号を生成することと、
前記RF信号が提供されるオン期間と前記RF信号が提供されないオフ期間とを有するパルスRF信号を生成することと、
順方向RF信号および前記パルスRF信号に関連する反射RF信号のデジタルサンプルを生成するために、サンプリング周波数で、前記順方向RF信号および前記反射RF信号をサンプリングすることであって、前記サンプリング周波数は、前記第1のクロックに同期されており前記RF信号の前記第1の周波数よりも低いサンプリングクロックに由来する、前記サンプリングすることと、
前記デジタルサンプルを識別するサンプルインデックスに基づいて前記順方向RF信号および前記反射RF信号のデジタルサンプルを選択することと、
選択された前記デジタルサンプルを処理して測定信号レベル値を生成することと、
前記測定信号レベル値と基準信号レベルとの間の差を示すエラー信号を決定することと、
前記エラー信号およびパルス変調信号に応答して制御信号を生成することであって、前記パルス変調信号は、前記パルスRF信号の前記オン期間および前記オフ期間を示す、前記生成することと、
前記RF信号を変調して前記パルスRF信号を生成し、前記オン期間中に前記パルスRF信号の信号レベルを制御するために前記制御信号を適用すること、を備える方法。
【請求項15】
前記サンプルインデックスは、前記サンプリング周波数に関連しており、所定の変換内でサンプリングされた第1の数のデータ点として前記デジタルサンプルを識別することをさらに備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記デジタルサンプルを識別するサンプルインデックスに基づいて、前記順方向RF信号および前記反射RF信号のデジタルサンプルを選択することは、
前記サンプルインデックスに基づいて、前記パルスRF信号の前記オン期間中に、前記順方向RF信号および前記反射RF信号のデジタルサンプルを選択することを備える、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
推定信号レベル値を生成し、前記エラー信号を決定するための前記測定信号レベル値として、前記推定信号レベル値を提供することであって、前記推定信号レベル値は、前記エラー信号と、前記RF信号を生成することに関連するパラメータとに基づいている、前記提供することをさらに備える、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記パルスRF信号は、第1のオン期間中に第1の信号レベルを有するとともに、第2のオン期間中に第2の信号レベルを有するマルチレベルパルスRF信号を備え、
前記第1の信号レベルは前記第2のレベルとは異なり、
前記サンプルインデックスは、前記デジタルサンプルを前記第1の数のデータ点として識別する第1のサンプルインデックスと、前記パルスRF信号の前記信号レベルを識別する第2のサンプルインデックスとを備え、
前記第2のサンプルインデックスは、前記第1の信号レベルを示す第1の論理値と、前記第2の信号レベルを示す第2の論理値とを有する、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記第2のサンプルインデックスによって識別される前記第1の信号レベルを有するデジタルサンプルを処理することと、
前記第1の信号レベルと第1の基準信号レベルとの間の差を示す第1のエラー信号を生成することと、
前記第2のサンプルインデックスによって識別される前記第2の信号レベルを有するデジタルサンプルを処理することと、
前記第2の信号レベルと第2の基準信号レベルとの間の差を示す第2のエラー信号を生成することと、
前記制御信号を生成するために前記第1のエラー信号および前記第2のエラー信号のうちの1つを前記エラー信号として選択することと、
選択された前記エラー信号に関連する信号レベルを有する前記パルスRF信号のオン期間中に前記パルスRF信号の前記信号レベルを制御するために、選択されたエラー信号に応答して前記制御信号を生成すること、をさらに備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記パルス変調信号および前記サンプリング周波数に応答して前記サンプルインデックスを生成することをさらに備える、請求項14に記載の方法
【請求項21】
第1のクロックに由来する第1の周波数のラジオ波(RF)信号に同期したローカルクロックを生成するためのクロック生成回路であって、前記クロック生成回路は、
前記RF信号が印加される負荷に関連する負荷インピーダンス値を測定するように構成されているインピーダンス測定回路と、
前記RF信号および前記ローカルクロックを取得し、前記負荷インピーダンス値を示す信号を受信するプロセッサであって、前記プロセッサは、前記負荷インピーダンス値に応答して位相同期信号を生成し、さらに周波数および位相調整信号を生成する、前記プロセッサと、
前記周波数および位相調整信号に応答してスレーブクロックを生成する発振器と、
前記スレーブクロックを取得し、前記スレーブクロックおよび前記位相同期信号に応答して第2のクロックを生成する周波数生成器と、
前記RF信号と前記第2のクロックとの間の位相差を測定し、前記位相差に応答して前記ローカルクロックを生成する位相周波数検出器と、
を備え、
前記プロセッサは、前記負荷インピーダンス値が抵抗性負荷を示す場合、時間期間を決定するように構成されており、前記ローカルクロックを前記RF信号の前記第1のクロックに同期させるために前記位相同期信号を生成する、クロック生成回路。
【請求項22】
前記プロセッサは、前記負荷インピーダンスを示す前記信号が容量性または誘導性の負荷を示す時間期間の間は、前記ローカルクロックの同期を無効にするように構成される、請求項21に記載のクロック生成回路。
【請求項23】
前記周波数生成器は、位相ロックループを備える、請求項21に記載のクロック生成回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラジオ波(RF)生成器に関し、特に、RF生成器における自動レベル制御回路に関する。
【背景技術】
【0002】
RF生成器またはRF電源は、RFエネルギーを負荷装置に提供するために使用される産業機器である。RF生成器は、シリコンウエハを製造するためのプラズマを生成するためのプラズマ半導体装置などの半導体産業において、一般に使用されている。典型的なプラズマツールは、RF生成器と、インピーダンス整合システムと、プラズマチャンバとを含み得る。半導体用途において、RF生成器は、連続波(CW)信号、パルス変調済信号、ランプ信号、またはマルチレベルRF信号を生成し得る。パルス変調済RF生成器は、RF信号を負荷にパルス化することによってRF信号を印加する。
【0003】
RF生成器は、所望の振幅および出力周波数を有するRF信号を生成する。RF生成器は、通常、何らかの形態の振幅レベル制御を実行する。詳細には、RF生成器の出力レベルは、生成器の構成要素の温度変動、電源のドリフトまたは変動、または他の理由によって変動し得る。RF生成器は、フィードバック信号に基づいて、RF出力電力を所望のレベルに保持する振幅レベル制御ループを実行する。例えば、RF出力は、所望の出力電力レベルを設定するために、サンプリングされ、基準レベルと比較される。サンプリングされたRF出力と基準レベルとの間の差が、エラー信号を構成する。フィードバックループの動作は、安定した出力レベルを実現するために、エラー信号に応答してRF信号の出力レベルを制御することである。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本発明の様々な実施形態が、以下の詳細な説明および添付の図面において開示される。
【0005】
【
図1】
図1は、いくつかの実施例において、RF生成器が採用されるRFシステムの概略図である。
【0006】
【
図2】
図2は、本開示の実施形態における自動レベル制御(ALC)回路を組み込んだRF生成器の概略図である。
【0007】
【
図3】
図3は、本開示の実施形態におけるマルチレベルRF信号のための自動レベル制御(ALC)回路を組み込んだRF生成器の概略図である。
【0008】
【
図4】
図4は、いくつかの実施形態におけるRF生成器のALC回路に実装されるクロック同期化スキームを示す。
【0009】
【
図5】
図5は、本開示の実施例におけるパルス変調済RF信号およびそのデジタルサンプリングを示す。
【0010】
【
図6】
図6は、本開示の実施例におけるパルス変調済RF信号およびそのデジタルサンプリングを示す。
【0011】
【
図7】
図7は、本開示の実施形態における自動レベル制御(ALC)回路を組み込んだRF生成器の概略図である。
【0012】
【
図8】
図8は、本開示の実施形態におけるマルチレベルRF信号のための自動レベル制御(ALC)回路を組み込んだRF生成器の概略図である。
【0013】
【
図9】
図9は、本開示の実施例におけるマルチレベルパルス変調済RF信号およびそのデジタルサンプリングを示す。
【0014】
【
図10】
図10は、本開示の代替実施形態における自動レベル制御(ALC)回路を組み込んだRF生成器の概略図である。
【0015】
【
図11】
図11は、本開示の実施形態におけるRF生成器に接続されたインピーダンス整合システムにおけるクロック生成回路を示す。
【0016】
【
図12】
図12は、本開示の代替実施形態におけるRF生成器に接続されたインピーダンス整合システムにおけるクロック生成回路を示す。
【0017】
【
図13】
図13は、本開示の代替実施形態におけるRF生成器に接続されたインピーダンス整合システムにおけるクロック生成回路を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態によれば、ラジオ波(RF)生成器は、RF信号の出力レベルを制御するための自動レベル制御(ALC)回路を組み込んでおり、そこでALC回路は、同期されたADCサンプリング、パルスサンプルインデックス付け、およびゲート蓄積を実行して、特にパルス変調済RF信号のための高速ALCループ制御を可能にする。他の実施形態において、ALC回路は、マルチレベルRF信号のためのマルチレベル制御を実行する。このようにして、RF生成器は、ALC回路を使用して、任意のパルス形状または出力レベルを有するRF信号のための一定の電力レベルを有するRF信号を生成する。
【0019】
本開示のALC回路は、連続波(CW)RF信号、またはパルス変調済RF信号、またはランプRF信号、または他のRF信号波形を生成するRF生成器に適用されることができる。しかしながら、本開示のALC回路は、パルス変調済RF信号、特に短いパルス幅を有するパルス変調済RF信号に有利に適用されることができる。いくつかの実施例において、本開示のALC回路は、オーバーサンプリングを必要とせず、代わりに、RF周波数よりも低い周波数でのRF信号のサンプリングを用いて実装されることができる。
【0020】
本開示の他の実施形態において、スレーブクロック信号をRF信号のマスタクロック信号と同期させるためのクロック生成回路が説明されている。一つの実施形態において、負荷インピーダンスが抵抗性である場合のみ、インピーダンス整合システム内のクロック生成回路は、スレーブクロックをRF信号のクロック信号と同期させる。このようにして、スレーブクロックは、非抵抗負荷インピーダンスによる位相シフトなしに、RF信号と同期されることができる。他の実施形態において、スレーブクロックは、RF信号のマスタクロックと同期され、インピーダンス整合システムは、同期されたスレーブクロックに基づいてサンプリング信号を生成する。
【0021】
図1は、いくつかの実施例において、RF生成器が採用されるRFシステムの概略図である。
図1を参照すると、RFシステム1は、RF信号を負荷6に供給するように設定されている。例えば、負荷6は、プラズマ半導体装置などの半導体装置であってもよい。RF信号は、半導体構成要素をエッチングするためなどのプラズマツール内でプラズマを生成するために、印加されることができる。RFシステム1は、所定のRF周波数を有するRF信号3を生成するRF生成器2を含む。いくつかの実施例において、RF信号3は、正弦波、ランプ信号、またはパルス波形などの連続波であり得る。他の実施例において、RF信号は、バースト信号またはパルス変調済RF信号であり得る、すなわち、RF信号は、異なるパルスレートおよび/または異なるデューティ比を有するRF信号のバーストで提供される。RF信号3は、RF信号のインピーダンスを負荷6の所望のインピーダンスに整合させるインピーダンス整合システム4に提供される。インピーダンス整合システム4は、RF信号の位相、振幅、および他のパラメータなど、RF信号を修正して、RF信号のインピーダンスを負荷6に提供されるインピーダンス整合済RF信号5に変換する。
【0022】
RF生成器2は、その出力端子においてRF信号を測定またはサンプリングすることによって、レベル制御を実施する。サンプリングされたRF信号は、通常、生成器内の電力増幅器からの順方向RF信号を含み、RF生成器2にフィードバックされ、RF信号のレベルまたは振幅を調整するための制御ループを形成する。
【0023】
本開示の実施形態は、出力RF信号の正確なレベル制御を提供するための自動レベル制御(ALC)回路を組み込んだRF生成器を説明する。
【0024】
図2は、本開示の実施形態における自動レベル制御(ALC)回路を組み込んだRF生成器の概略図である。
図2を参照すると、RF生成器10(「RF電源」とも呼ばれる)は、RF回路20と、自動レベル制御(ALC)回路50とを含む。RF回路20は、RF信号源からRF信号を生成し、通常はインピーダンス整合ネットワークを介して、負荷を駆動するためのRF信号を出力端子35に提供する。ALC回路50は、RF回路を制御して、制御済振幅を有するRF出力信号を生成する。RF生成器10は、RF生成器の機能を支援するための図示されていない他の回路および構成要素を含んでもよい。RF生成器10の他の回路および構成要素は、説明を簡単にするために、
図2では省略されている。
【0025】
RF回路20において、信号生成器22は、RFクロックCLK1の機能として所定のRF周波数のRF源信号を生成する。一つの実施例において、発振器22は、所望のRF周波数で固定レベルの正弦波であるRF源信号を生成する。RF源信号は、ドライバ24によって増幅されてもよい。次いで、RF源信号は、信号変調器26によって変調される。信号変調器26は、パルス変調済RF信号を生成するためにRF源信号をゲートするように接続されてもよい。信号変調器26はまた、RF源信号の信号レベル、信号位相、信号振幅、またはこれらのパラメータの組合せを調整するように接続されてもよい。一つの実施例において、信号変調器26は、DAC80によって提供されるアナログ制御信号の入力レベルに基づいて、RF信号を変調し、信号変調器26の出力におけるRF信号の振幅を調整する。変調済RF信号は、ドライバ28および電力増幅器30によってさらに増幅されてもよい。例えば、電力増幅器30は、信号変調器26から出力されたRF信号の電力を所定の増幅率で増幅する。電力増幅器30は、RF信号の電力を増幅して、出力RF信号に対する所望の信号振幅を実現する。このようにして生成されたRF信号は、出力端子35に提供され、インピーダンス整合システムを介して、RFケーブルなどの伝送路上の負荷に伝送されることができる。
【0026】
特に、RF信号は、一対の方向性結合器32、34を介して、RF回路20の出力端子35に提供される。方向性結合器32、34は、出力端子35において、それぞれの順方向電力および反射電力を減衰および抽出し、そこでは、サンプリングされた信号がRF生成器10の出力レベルをモニタするために使用される。言い換えれば、各方向性結合器は、出力電力(順方向RF信号または反射RF信号)のごく一部を測定し、測定値をALC回路50に迂回させる。
【0027】
ALC回路50において、方向性結合器32によって出力された順方向RF信号の測定値は、アナログ-デジタルコンバータ(ADC)52に提供され、デジタルデータサンプルに変換される。同様に、方向性結合器34によって出力された反射RF信号のサンプルは、アナログ-デジタルコンバータ(ADC)54に提供され、デジタルデータサンプルに変換される。ADC52、54は、それぞれの方向性結合器からのアナログサンプルを、クロック源56によって示されるサンプリングクロックCLK2に基づくサンプリング周波数でデジタル化する。いくつかの実施形態において、方向性結合器32は、信号増幅器および減衰器を介してADC52に接続される。同様に、方向性結合器34は、信号増幅器および減衰器を介してADC54に接続される。
【0028】
次いで、順方向および反射RF信号のデジタルサンプルは、信号処理経路85によって処理される。信号処理経路85は、RF信号の測定信号レベル値と基準信号レベル(レベルRef)との間の差を示すエラー信号(ノード75)またはベクトルエラー信号を生成する。この差は、スカラー値またはベクトル値(複数可)であってもよい。エラー信号(ノード75)は、変調制御装置78に提供される。変調制御装置78はまた、パルスおよびレベル制御回路82からパルス変調信号を取得する。変調制御装置78は、ランプ信号またはマルチレベルパルス変調信号などのために、パルスおよびレベル制御回路82から他の波形データを取得する。パルスおよびレベル制御回路82からのパルス変調信号は、パルス変調済またはバーストRF信号を生成するため等に、RF信号に適用される予定の変調を示す。変調制御装置78は、エラー信号とパルス変調信号とを合成して制御信号を生成し、この制御信号は、デジタル-アナログコンバータ80によってアナログ形式に変換され、次いで信号変調器26に提供されて、RF源信号の変調を制御し、また、RF源信号のレベルまたは振幅または位相を修正して、所望のパルス変調および所望の信号振幅を有するRF出力信号を生成する。このように構成されているため、フィードバックループがRF生成器10内に形成され、ALC回路50がRF信号の出力電力または出力レベルを連続的にモニタおよび制御することが可能になっている。いくつかの実施例において、信号変調器26は、RF源信号と、ALC回路50によって提供される制御信号とを組み合わせる乗算器であり得る。
【0029】
本明細書において、このように生成されたRF信号は、正弦波信号、またはパルス列、またはランプ信号などの連続波(CW)RF信号、あるいは、任意波形生成器(AWG)から生成された信号などの他の振幅変調済RF信号であり得る。あるいは、RF信号はパルス変調済RF信号であり得る。例えば、ランプRF信号は、変調制御装置78への基準レベル入力に基づいて連続的に変化する出力レベルを含む。他の実施例において、パルスおよびレベル制御回路82からのレベル制御信号は、RF出力の振幅を時間の関数として変化させてもよい。本明細書において、パルスRF信号とも呼ばれるパルス変調済RF信号とは、RF信号が出力端子に提供されるオン期間と、RF信号が提供されないオフ期間とを有する所定のRF周波数のRF信号を意味する。すなわち、所定のRF周波数のRF信号は、オン期間中にのみ提供される。オン期間およびオフ期間が繰り返されてもよく、パルスRF信号は、RF信号の各パルスに対して同じまたは異なるパルス幅を有してもよい。
【0030】
本開示の実施形態において、ALC回路50の顕著な特徴は、同期ADCサンプリングクロックの使用である。具体的には、ADCサンプリングクロックCLK2がRFクロックCLK1に同期されている。一つの実施例において、ADCサンプリングクロックCLK2およびRFクロックCLK1の両方は、マスタクロック(CLK0)に同期またはロックされることができ、ADCサンプリング周波数およびRF周波数はマスタクロックから導出されることができる。同期ADCサンプリングクロックを使用するため、順方向/反射RF信号を正確にサンプリングするために必要とされるサンプリング点はより少なくなる。本開示の実施形態では、RF周波数よりも低いADCサンプリング周波数を使用することができる。同期サンプリングクロックを使用することによって、ADC52、54は、各パルス周期内の同じ位置で測定されたRF信号をサンプリングする。したがって、レベル情報が重要であるRF信号パルスのピークを捕捉するためにADC52、54が必要とする点はより少なくなる。測定信号レベル値を得るために多くのサンプルが必要とされないため、ALC回路50は、より速い整定時間を実現することができる。実際に、ALC回路50は、多くのデジタルサンプルを使用することなく、制御信号を決定することができる。一つの実施例では、1つのRF信号期間内のデジタルサンプルのみしか必要でない。
【0031】
いくつかの実施形態において、中間周波数(IF)がサンプリング点のうちの1つに位置合わせされるように、ADC52、54のサンプリング周波数が選択される。一つの実施例において、RF周波数は11MHzであり、8.8MHzのサンプリング周波数が使用される。その結果、ADCからの混合中間周波数(IF)は2.2MHzに現れる。4点FFTを使用すると、IF信号のうちの1つが、2.2MHzである第1のFFT結果に現れる。したがって、所望の結果を得るために必要なサンプリング点は非常に少ない。別の実施例において、RF周波数は110MHzであり、80MHzのサンプリング周波数が使用される。その結果、ADCからの混合中間周波数(IF)は30MHzに現れる。8点FFTを使用すると、IF信号のうちの1つが、30MHzである第3のFFT結果に現れる。したがって、RF関連データは常にFFT結果の1つに現れ、ADCサンプリングを安定かつ正確にする。このように構成されているため、ALC回路は、より低コストのADCを使用し、かつ、より少ないメモリ要件で実装されることができる。
【0032】
他の実施形態において、RF周波数が低い場合、サンプリング周波数をRF周波数よりも大きくすることができる。例えば、RF信号周波数が1MHzのように低い場合、ADCサンプリング周波数は1.6MHzとすることができる。この場合、IF周波数は400KHzに現れる。1.6MHz ADCサンプリング周波数で4点FFTを適用することにより、FFT結果の1つは400KHzである。IF信号は周波数に現れ、次の式を満たす:IFFreq=|NxRF信号±MxADCサンプリング|。この構成は、サンプリング周波数がIF周波数の整数倍(すなわち、1、2、3、4・・・)である場合に適用されることができる。他の実施形態において、この構成は、RF周波数が2N(または2のべき乗)である場合にも適用されることができる。例えば、RF周波数が1MHzであり、ADCサンプリング周波数が4MHzである場合、RF信号(大きさおよび位相等)は、上記と同様に、4点FFTを用いてサンプリングされることができる。したがって、より広いRF入力周波数を有する1つのADCを使用して、広範囲のRF周波数をカバーすることができる。すなわち、ADC回路は、広い入力RF周波数範囲に適用されることができる。
【0033】
同期ADCサンプリングクロックの使用により、RF信号の各デジタルサンプルは、インデックス付けまたはラベル付けされることができる。さらに、インデックスは、RF信号パルス上で取得されたデジタルサンプルの位置を示すために使用されることができる。本開示の実施形態において、ALC回路50は、ADC52、54によって生成されたデジタルサンプルを識別するサンプルインデックスに基づいて、順方向/反射RF信号のデジタル化されたサンプルを処理する。一つの実施例において、ADCサンプリングは、4点FFT(高速フーリエ変換)を使用して処理され、RF信号の期間内に取得された各変換についての4つのデジタルサンプルは、サンプルインデックス「0、1、2、3」によってラベル付けされる。サンプルインデックスは、RF信号の期間内に取得されたデジタルサンプルの位相位置も示す。例えば、サンプルインデックス0は0°位相角で取得されたデジタルサンプルを示し、サンプルインデックス1は90°位相角で取得されたデジタルサンプルを示し、サンプルインデックス2は180°位相角で取得されたデジタルサンプルを示し、サンプルインデックス3は、270°位相角で取得されたデジタルサンプルを示す。したがって、ADC52および54によって取得されたデジタルサンプルがインデックス付けされると、デジタルサンプルの信号処理は、簡略化されるとともに、合理化されることができる。本開示の実施形態において、ALC回路50は、ADC52、54によって提供される各デジタルサンプルのサンプルインデックス値を生成するためのインデックス生成器84を含む。インデックス生成器84は、パルスおよびレベル制御回路82からRFレベル関連データを取得し、信号処理経路85にサンプルインデックス値を提供する。
【0034】
本開示のALC回路の別の顕著な特徴は、ADCデジタル化ステップが、4、16、または32などの少数のFFTポイント数を使用することである。少数のFFTポイント数の使用を可能にし、かつ、同期サンプリングクロックを使用することによって、ALC回路は、パルスRF信号においてより短いパルス幅を支援することができる。デジタルサンプルはサンプルインデックスに基づいて処理されることができるため、パルスRF信号のより短いパルス幅は、依然として正確にサンプリングされることができる。4096、32768、または65536など、大きなFFTが使用される場合、データ点が多ければ多いほど、システムはより長い処理時間を必要とする。これは、データ出力の処理能力を低下させる。システムはまた、システムが短いパルスを見逃さないように、より速いADCを必要とするであろう。例えば、少数のFFTポイント数が使用される場合、1セットのインデックスのためのデジタルサンプルを取り込むための変換を実行するのに短い時間しか必要とされない。一つの実施例では、4点FFTが使用され、サンプリング時間は1msである。1つの変換では、インデックス(0、1、2、3)のセット全体のデジタルサンプルを取り込むのに4msしか必要とされない。次いで、取り込まれたデジタルサンプルを使用して、正確な位相値および振幅値を計算することができる。しかし、ALC回路が65536ポイントFFTなどの大きなFFTを使用する場合、ALC回路は、データセット全体を取り込むための1つの変換を実行するために、65.536ms待たなければならない。あるいは、システムがより速いADCを使用する必要があり、より速いプロセッサおよびより大きなバッファメモリを必要とする。大きなFFTが使用される場合、ALC回路は、取り込まれたデジタルサンプルの一部のみの使用では、低速サンプリングADCから正確な位相および振幅値を計算することができず、データセット全体が取り込まれるのを待たなければならない。
【0035】
次に、ALC回路50の信号処理経路85についてより詳細に説明する。方向性結合器32、34によって測定された順方向および反射RF信号をADC52、54がデジタル化した後、デジタル化されたサンプルは、それぞれのゲート蓄積ブロック58a、58bに提供される。ゲート蓄積ブロック58a、58bは、どのデジタルサンプルが信号処理動作において使用されるべきかを決定する。特に、ゲート蓄積ブロック58a、58bは、どのデジタルサンプルが信号処理のために通過されるべきか、およびどのデジタルサンプルが遮断されるべきかを決定する。言い換えれば、ゲート蓄積ブロック58a、58bは、サンプルインデックスに基づいて入力されるデジタルサンプルにゲートを適用して、信号処理動作に渡されるべき特定のデジタルサンプルを選択する。
【0036】
選択されたデジタルサンプルは、処理される予定のそれぞれのデジタルフィルタ60a、60bに提供される。デジタルフィルタ60a、60bは、測定された順方向および反射RF信号の信号レベルおよびインピーダンスを示す処理された値を生成する。いくつかの実施形態において、デジタルフィルタ60a、60bは、離散フーリエ変換フィルタとして実装される。本実施形態において、デジタルフィルタ60a、60bは、Sパラメータ関連ベクトル値「raw a1」(62a)および「raw b1」(62b)を生成し、各ベクトル値は、順方向または反射RF信号についてデジタルサンプルによって測定された大きさおよび位相を示す。より具体的には、Sパラメータ関連値「raw a1」および「raw b1」とは、RF信号の可能な入出力経路を表す散乱行列の係数である散乱パラメータ(またはSパラメータ)を意味する。Sパラメータは、大きさおよび位相部分を表す実部および虚部を有する複素数である。大きさはレベル測定値を提供し、位相はインピーダンス測定値を提供する。すなわち、各Sパラメータ値は、RF信号の信号レベルに関連する大きさ値と、RF信号によって見られるインピーダンスに関連する位相値とを有する。したがって、値「raw a1」は信号線上に送信された順方向RF信号から計算されたSパラメータ値を表し、値「raw b1」は、反射RF信号から計算されたSパラメータ値を表す。本明細書において、デジタルフィルタ60a、60bは「生の」Sパラメータを生成し、これは値「raw a1」および「raw b1」を指すが、これはこれらが較正されていない値であるためである。
【0037】
処理された値(raw a1およびraw b1)は、サンプリングされたRF信号のインピーダンスおよびレベル値を計算するために、プロセッサ72に提供される。プロセッサ72は、論理回路として実装されることができ、またはプロセッサにおいて実行されるファームウェアとして実装されることができる。プロセッサ72は、RF信号の測定信号レベル値を生成する。これに代えて、他の実施形態において、プロセッサ72は、ベクトルエラーデータまたはエラーデータ行列を提供することができる。測定信号レベル値は、測定信号レベル値を基準信号レベル(レベルRef)と比較するために、プロセッサ74に提供される。プロセッサ74は、測定信号レベル値と基準信号レベルとの間の差を示すエラー信号(ノード75)を生成する。プロセッサ74は、論理回路として実装されることができ、またはプロセッサにおいて実行されるファームウェアとして実装されることができる。このように構成されているため、信号処理経路85は、順方向および反射RF信号のデジタルサンプルを取得し、測定信号レベル値と基準信号レベルとの間の差を示すエラー信号を生成する。エラー信号(ノード75)は、RF回路20によって生成されるRF信号のレベルを制御するために、変調制御装置78に提供され、ALCループを完成させる。
【0038】
いくつかの実施形態において、ゲート蓄積ブロック58は、RF信号が提供されるとき(オン期間中)にのみ、デジタルサンプルを選択する。RF信号が提供されないRF信号オフ期間中、信号処理経路85は単に、以前に計算された測定信号レベル値を出力してもよい。オン期間のみにデジタルサンプルをゲーティングすることによって、ALCループは、低減された複雑性および改善された安定性を伴って実装されることができる。
【0039】
図2に示される実施形態において、信号処理経路85は、順方向RF信号および反射RF信号それぞれのデジタルサンプルのための別個のゲート蓄積ブロック58a、58bを示す。本明細書において、順方向および反射RF信号の両方のためのデジタルサンプルを処理するために、信号処理経路は、ゲート蓄積ブロックおよびデジタルフィルタの単一のセットを含むものとして図示される場合がある。ゲート蓄積ブロックおよびデジタルフィルタは代表的な要素にすぎず、本明細書では、1つまたは複数の信号源からのデジタルサンプルを処理するための回路を示すために使用されることを理解されたい。
図2および後続の図は、例示的なものにすぎず、限定することを意図するものではない。
【0040】
いくつかの実施形態において、RF生成器は、マルチレベルRF信号を生成する。すなわち、RF信号は、2つ以上の信号レベルを有することができる。パルス変調器RF信号の場合、RF信号の各パルスまたは各バーストは、同じまたは異なる信号レベルを有してもよい。本開示の実施形態において、ALC回路は、マルチレベルRF信号のレベル制御を提供するように構成されることができる。
図3は、本開示の実施形態におけるマルチレベルRF信号のための自動レベル制御(ALC)回路を組み込んだRF生成器の概略図である。
図2および
図3における同様の要素には、説明を簡単にするために、同様の参照番号が与えられている。
図3を参照すると、RF生成器100は、出力端子35上に、マルチレベルRF信号であることができるRF信号を生成するRF回路20を含む。RF生成器100は、RF信号の1つまたは複数のレベルのレベル制御を提供するための自動レベル制御(ALC)回路150をさらに含む。ALC回路150では、RF信号の信号レベル1~Nを処理するために、複数の信号処理経路185-1~185-Nが設けられる。各信号処理経路185は、1つの信号レベルで順方向および反射RF信号のデジタルサンプルを処理するための要素を含む。例えば、各信号処理経路185は、ゲート累積ブロックと、デジタルフィルタと、デジタルサンプルから測定された信号レベル値を計算し、測定された信号レベル値とそれぞれの信号レベルの基準信号レベルとの間の差を示すエラー信号を計算するための1つまたは複数のプロセッサとを含むことができる。例えば、第1の信号処理経路185-1は、第1の信号レベルについての順方向および反射RF信号のデジタルサンプルを処理するように配置されている。第1の信号処理経路185-1は、第1の信号レベルについての測定信号レベル値と、第1の信号レベルに関連する基準信号レベル1との間の差を示すエラー信号-1を生成する。ALC回路150は、RF信号の信号レベル毎にエラー信号を生成するための2以上の信号処理経路を含む。
【0041】
マルチレベルRF信号を支援するために、インデックス生成器184は、デジタルサンプルのためのサンプルインデックスとして第1のインデックスを、信号レベルを識別するためのレベルインデックスとして第2のインデックスを提供する。サンプルインデックスおよびレベルインデックスは、処理される予定のデジタルサンプルを選択するために、信号処理経路内のゲート蓄積ブロックに提供される。
【0042】
すべての信号処理経路185-1~185-Nによって生成されたエラー信号は、ALC回路150が現在制御している信号レベルのエラー信号のうちの1つを選択するように作動するデータセレクタ76に提供される。選択されたエラー信号は、その後、変調制御装置78に提供され、DAC80によってアナログ形式に変換された制御信号を生成し、RF源信号の信号レベルを変調して、制御済増幅部を有するマルチレベルRF信号を生成する。
【0043】
本開示のALC回路の顕著な特徴は、同期ADCサンプリングクロックの使用である。
図4は、いくつかの実施形態におけるRF生成器のALC回路に実装されるクロック同期化スキームを示す。
図4を参照すると、マスタクロック90は、所与のクロック周波数を有するクロック信号CLK0を提供する。RF回路20内の発振器22が所定のRF周波数を有するRF源信号を生成するためのクロック信号CLK1を生成するために、周波数制御装置92が使用される。ADC52、54のサンプリングクロックとして使用するためのクロック信号CLK2を生成するために、周波数制御装置94が使用される。このようにして、サンプリングクロックCLK2は、RF信号を生成するために使用されるRFクロックCLK1に同期される。同期されたADCサンプリングクロックを使用することによって、ADC回路50は、より効率的なサンプリングおよび処理のためのサンプルインデックスを実装することができる。さらに、本開示の実施形態において、サンプリング周波数は、RF周波数よりも低い周波数である。
【0044】
本明細書において、同期されたADCサンプリングクロックとは、RF源信号を生成するために使用されるRFクロックに同期されているサンプリングクロックを意味し、2つのクロックは異なるクロック周波数を有してもよい。言い換えると、ADCサンプリングクロックはRFクロックにロックされる一方で、両方のクロックはそれぞれの周波数で作動する。一つの実施形態において、周波数制御装置92、94は、マスタクロックCLK0からサンプリングクロックおよびRFクロックを生成する位相ロックループとして実装されることができる。
【0045】
いくつかの実施形態において、マスタクロックCLK0はまた、
図1のインピーダンス整合ネットワーク4などの外部システム96と共有されて、外部システムが同じマスタクロックと同期することを可能にすることができる。
【0046】
図5は、本開示の実施例におけるパルス変調済RF信号およびそのデジタルサンプリングを示す。
図5を参照すると、RF信号(曲線112)は、RF信号が所定のRF周波数で提供されるオン期間と、RF信号が提供されないオフ期間とを含むパルス変調済RF信号である。ADCは、パルス変調済RF信号をデジタル化し、曲線114によって示されるサンプリングクロックに応答してデジタルサンプルを生成する。サンプリングクロックはRFクロックに同期されているため、各デジタルサンプルにインデックスを付けることができ、RFパルスに対する各デジタルサンプルの位置が分かる。
【0047】
本実施例において、ADCサンプリングは4点FFTを使用し、4つのサンプルは各サンプリング周期においてアナログ信号を測定するために使用され、各サンプルは同じ量の位相シフトを提供する。したがって、サンプルインデックス0、1、2、および3は、1つの変換内で取得される4つのサンプルを示す。いくつかの実施形態において、インデックス生成器84(
図2)は、サンプリングパルス毎にサンプルインデックス0、1、2、または3を生成する。インデックス生成器84はまた、パルス変調RF信号のエンベロープを提供するパルス変調信号を取得する。したがって、インデックス生成器84は、各サンプリングパルスをパルス変調済RF信号のオンまたはオフ期間に関連付けることができる。このように構成されているため、ゲート蓄積ブロックは、オン期間のみの間にRFサンプルに関連するデジタルサンプルを選択することができる。
【0048】
図5に示す実施形態において、本実施形態において、ゲート蓄積ブロックは、RF信号のオン期間内にインデックス0-1-2-3のセットを使用して、デジタルサンプルを選択するように構成されている。したがって、曲線116によって示されるように、ゲート蓄積ブロックは、RF信号のオン期間内に、インデックス0-1-2-3、0-1-2-3などに関連するデジタルサンプルを選択する。
【0049】
他の実施形態において、ゲート蓄積ブロックは、他のインデックス順序またはインデックスの他のセットを使用してデジタルサンプルを選択するように構成されることができる。
図6は、本開示の実施例におけるパルス変調済RF信号およびそのデジタルサンプリングを示す。
図6を参照すると、ゲート蓄積ブロックは、曲線126によって示されるように、第1および第2のRF信号パルスのRF信号のオン期間(曲線122)内のインデックス2-3-0-1のセットを使用し、第3のRF信号パルスのインデックス3-0-1-2のセット(曲線124)を使用して、デジタルサンプルを選択するように構成されている。インデックス順序2-3-0-1を使用する場合、2つのインデックスシフト(0から)があり、信号処理経路は、2つのインデックスシフトに対応する位相オフセット値を加算する。インデックス順序3-0-1-2を使用する場合、3つのインデックスシフト(0から)があり、信号処理経路は、3つのインデックスシフトに対応する位相オフセット値を加算する。
【0050】
より具体的には、本開示のALC回路は、パルス変調済RF信号の幅に応じて、使用するデジタルサンプルのセットを決定することができる。RF信号オン期間の幅が長い場合、ALC回路は、0-1-2-3または2-3-0-1などの任意の順序のパルス信号を選択することができ、十分なデジタルサンプルを取り込むことができる。しかしながら、RF信号オン期間の幅が短い場合、ALC回路は、取り込まれるデジタルサンプルを最大化するために使用するサンプルインデックスの適切な順序を選択する柔軟性を有する。
【0051】
処理のためのデジタルサンプルを選択するためのサンプルインデックスの使用は、パルス変調済RF信号においては特に有利である。これは、パルス変調済RF信号がオン期間とオフ期間との間の変化中にオーバーシュートおよびアンダーシュートを含むことが多いからである。本開示のALC回路におけるゲート蓄積ブロックは、RF信号がオンにされるだけでは初期デジタルサンプルを選択せず、代わりに、RF信号がより安定しているときのデジタルサンプルを選択するのを待つように構成されることができる。さらに、ゲート蓄積ブロックは、RF信号がオフにされようとしているオン期間の終了時に、デジタルサンプルを選択しないように構成されることができる。
【0052】
図7は、本開示の実施形態における自動レベル制御(ALC)回路を組み込んだRF生成器の概略図である。
図2および
図7における同様の要素には、説明を簡単にするために、同様の参照番号が与えられている。
図7を参照すると、RF生成器200は、RF回路20と、自動レベル制御(ALC)回路250とを含む。ALC回路250は、順方向および反射RF信号の測定値からデジタルサンプルを取得するとともに、ALCループ内の変調制御装置78のためのエラー信号(ノード75)を生成するように構成されている信号処理経路285を含む。本実施形態において、信号処理経路285は、サンプリングされた順方向および反射RF信号の各々からデジタルサンプルを選択するためのゲート蓄積ブロック258を含む。信号処理経路285は、デジタルサンプルを処理するための信号プロセッサ263をさらに含む。本実施例において、信号プロセッサ263は、デジタルフィルタと、デジタルサンプルから測定信号レベル値を計算するためのプロセッサまたは論理回路とを含む。測定信号レベル値は、電力レベル制御のための変調制御装置78に対するエラー信号を生成するために使用される。
【0053】
さらに、本実施形態のALC回路250における信号処理経路285は、パルス変調済RF信号のオフ期間中に模擬信号レベル値を生成する模擬減衰回路286をさらに含む。特に、ADC52、54がRF信号をサンプリングするパルス変調済RF信号のオン期間中に、信号プロセッサ263は、模擬減衰回路286を通過してエラープロセッサ74に提供される測定信号レベル値を生成する。しかしながら、パルス変調済RF信号のオフ期間中、ADC52、54はサンプリングすべきRF信号を有さず、信号プロセッサ263は意味のある値を有する出力を生成しなくてもよい。この場合、エラープロセッサ74は、望ましくない状態に置かれ、範囲外のエラー信号をもたらす可能性がある。RF信号が再びオンに戻ると、エラープロセッサは訂正するために大きなエラーを有することがあり、RF信号のためのより長い整定時間および不安定な出力電力を生じさせる。
【0054】
本開示の実施形態において、模擬減衰ブロック286は、パルス変調済RF信号のオフ期間中に、RF信号(またはALCループ内のアナログ/RF信号経路の伝達関数)を推定または模擬する。特に、模擬減衰ブロック286は、パルス変調済RF信号のオフ期間中に推定された信号レベル値を生成し、その推定信号レベル値をエラープロセッサ74に提供して、エラープロセッサ74が、大きく範囲外ではなく期待値により近いエラー信号を生成できるようにする。このようにして、パルス変調済RF信号が次のオン期間に入るとき、ALCループは、RF信号の信号レベルまたは電力を制御するために必要とされるエラー信号に迅速に落ち着くことができる。
【0055】
一つの実施形態において、模擬減衰ブロック286は、電力増幅器への制御信号の事前に測定された伝達関数を使用して、推定信号レベル値を生成する。すなわち、推定信号レベル値は、変調制御装置によって生成された制御信号と電力増幅器の変化との間の関係を記述する。模擬減衰ブロック286は、前のエラー信号フィードバックを取得し、伝達関数に基づいて、パルスRF信号がオフにされるときに使用されるべき推定または模擬信号レベル値を決定する。
【0056】
このようにして、ALCループは、サンプリングされているRF信号があるかのように作動する。エラー信号は、RF信号がオンにされたときに、エラー信号およびALCループが大きな信号スイングを受けないように、期待値に近づけて設定されることができる。いくつかの実施形態において、模擬減衰ブロック286は、論理回路として、またはプロセッサ内のファームウェアとして実装されることができる。このようにして、パルス変調済RF信号がRF信号なしのオフ期間にある場合であっても、信号処理経路は、推定されたまたは模擬された信号レベル値を提供して、ALCループに適切なエラー信号を提供し、RF回路のための制御信号を生成する。制御ループは、オン期間中にRF信号がオンに戻されるときに、大きな信号スイングなしに効率的に作動することができる。
【0057】
図8は、本開示の実施形態におけるマルチレベルRF信号のための自動レベル制御(ALC)回路を組み込んだRF生成器の概略図である。
図2、
図3、および
図8における同様の要素には、説明を簡単にするために、同様の参照番号が付されている。特に、
図8は、2つの信号レベルを有するマルチレベルRF信号のためのALC回路の実施形態を示す。
図8を参照すると、RF信号が2つの信号レベル(レベル#0およびレベル#1)を有する場合、ALC回路350は、2つの信号処理経路(レベル#0経路385-0およびレベル#1経路385-1)を含む。各信号処理経路385-0、385-1は、ADC52、54から順方向および反射RF信号のデジタルサンプルを取得する。各信号処理経路385-0、385-1は、処理のためにそれぞれの信号レベルに関連するデジタルサンプルを選択する。例えば、インデックス生成器384は、パルスおよびレベル制御回路82からパルス変調信号を取得し、サンプルインデックスおよびレベルインデックスをゲート蓄積ブロック358-0および358-1に提供する。各信号処理経路がそれに応じて処理できるように、レベルインデックスは、デジタルサンプルが信号レベル0または信号レベル1に属するかどうかを示す。
【0058】
各信号処理経路385-0、385-1は、ゲート蓄積ブロック358と、信号プロセッサ363と、模擬減衰ブロック386と、エラープロセッサ374とを含む。信号処理経路385-0は、測定または推定信号レベル値と信号レベル#0に対する基準信号レベルとの間の差を示すエラー信号ER0を生成する。信号処理経路385-1は、測定または推定信号レベル値と信号レベル#1に対する基準信号レベルとの差を示すエラー信号ER1を生成する。データセレクタ76は、変調制御装置78のためのエラー信号ER0およびER1のうちの1つを選択する。データセレクタ76は、インデックス生成器384からレベルインデックスを取得することにより、適切なエラー信号を選択する。変調制御装置78は、RF回路内の信号変調器26を制御するための制御信号を生成して、RF源信号を所望の制御された信号レベルに調整する。
【0059】
いくつかの用途において、ALC回路は、1つの信号レベルに対してのみレベル制御を適用するように構成されていてもよい。例えば、ALC回路は、信号レベル#1のみを制御するように構成されていてもよい。この場合、データセレクタ76は、エラー信号ER1のみを選択するように構成されることができ、ALC回路は、信号レベル#1を有するRF信号のオン期間中にのみ信号レベルを制御する。例えば、パルス変調済RF信号が長いパルス幅を有する場合、ALC回路250は、両方の信号レベルをレベル制御するように構成されていてもよい。しかしながら、パルス変調済RF信号が短いパルス幅を有する場合、ALC回路250はより速い応答を保証するために、信号レベルのうちの1つのみをレベル制御するように構成されていてもよい。
【0060】
図9は、本開示の実施例におけるマルチレベルパルス変調済RF信号およびそのデジタルサンプリングを示す。
図9を参照すると、マルチレベルRF信号(曲線132)は、RF信号が所定のRF周波数で提供されるオン期間と、RF信号が提供されないオフ期間とを含むパルス変調済RF信号である。また、RF信号は、第1の信号レベル(レベル#0)と、第2の信号レベル(レベル#1)とを含む。例えば、第1および第3のパルスはレベル#0であり、第2のパルスはレベル#1である。
【0061】
ADCは、パルス変調済RF信号をデジタル化し、曲線134によって示されるサンプリングクロックに応答してデジタルサンプルを生成する。本実施例において、ADCサンプリングは4点FFTを使用し、4つのサンプルは各サンプリング周期においてアナログ信号を測定するために使用され、各サンプルは同じ量の位相シフトを提供する。したがって、サンプルインデックス0、1、2、および3は、1つの変換のために取得される4つのサンプルを示す。いくつかの実施形態において、インデックス生成器384(
図8)は、サンプリングパルス毎にサンプルインデックス0、1、2、または3を生成する。インデックス生成器384はさらに、RF信号の信号レベルを示すレベルインデックス(曲線136)を生成する。本実施例では、レベルインデックスが2つの信号レベルを示すために、1ビットのみが必要である。
【0062】
インデックス生成器384は、パルス変調済RF信号のエンベロープと、各パルスの信号レベルとを提供するパルス変調信号を取得する。したがって、インデックス生成器384は、各サンプリングパルスを、パルス変調済RF信号のオンまたはオフ期間だけでなく、RF信号の信号レベルに関連付けることができる。このように構成されているため、ゲート蓄積ブロックは、オン期間中に、また、特定の信号レベル-レベル#0またはレベル#1についても、RFサンプルに関連付けられたデジタルサンプルを選択することができる。
【0063】
図9に示される実施形態において、ゲート蓄積ブロックは、各オン期間中に取り込まれるデジタルサンプルの数を最大化するインデックス順序を使用して、デジタルサンプルを選択するように構成されている。本実施例において、曲線138によって示されるように、ゲート蓄積ブロックは、第1および第2のRF信号パルスのRF信号のオン期間内のインデックス順序2-3-0-1を使用し、第3のRF信号パルスのインデックス順序3-0-1-2(曲線134)を使用して、デジタルサンプルを選択するように構成されている。
図9はさらに、ALC回路が調整すべきRF信号(曲線140)の目標信号レベルを示す。
【0064】
上述した実施形態において、RF生成器のRF回路は、発振器を使用してRF源信号を生成し、信号変調器を使用して、制御信号に応答してRF源信号を変調し、所望のRF信号を生成する。この場合、変調制御装置によって生成されたデジタル制御信号をアナログ制御信号に変換して信号変調器を駆動するために、DACが使用される。本開示の代替実施形態において、RF回路は、デジタル信号生成器を使用して実装されることができ、ALC回路は、デジタル制御信号を使用してRF回路を制御することができる。
【0065】
図10は、本開示の代替実施形態における自動レベル制御(ALC)回路を組み込んだRF生成器の概略図である。
図10を参照すると、RF生成器400は、RF回路420と、自動レベル制御(ALC)回路50とを含む。なお、本実施形態において、自動レベル制御回路50は、
図2のALC回路50と同様に実装されている。
図2および
図10と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。RF回路420は、ALC回路50の変調制御装置78からの制御信号に応答して、所望のRF信号を生成するダイレクトデジタルシンセサイザ422を含む。特に、ダイレクトデジタルシンセサイザ422は、変調能力を有するダイレクトデジタルシンセサイザであり、内部基準周波数から、任意の所望の周波数または振幅または位相を有する出力信号を、作成または生成することができる。本開示の実施形態において、ダイレクトデジタルシンセサイザ422は、変調制御装置78からの制御信号に応答して、所望の信号振幅および位相を有するRF信号を生成するように構成されている。ダイレクトデジタルシンセサイザ422はデジタル信号入力に応答するため、ALC回路50は変調制御装置78からの制御信号を提供することができ、制御信号のデジタル-アナログ変換は必要とされない。ダイレクトデジタルシンセサイザ422は、変調制御装置78からのデジタル制御信号に応答してRF信号を生成するための内部DACを含む。
【0066】
さらに他の実施形態において、RF回路は、変調能力を有する位相ロックループ(PLL)信号源を使用して実装されることができる。PLL信号源は、ダイレクトデジタルシンセサイザと同様に作動して、デジタル制御信号に応答して所望の周波数、振幅、または位相を有するRF信号を提供することができる。他の実施形態において、RF回路は、デジタル-アナログ変換能力を有するFPGAまたはプロセッサを使用して実装されることもできる。
【0067】
RFシステムにおいて、RF生成器およびインピーダンス整合システムは、2つの独立したシステムであり、通常、同期されない。RF生成器を使用してRFシステムを構築するために、インピーダンス整合システムは、RF生成器によって使用されているクロックを復元する必要がある。本開示の実施形態では、RF生成器からクロック信号を復元するためのインピーダンス整合システムにおける回路および方法が説明される。
【0068】
図11は、本開示の実施形態におけるRF生成器に接続されたインピーダンス整合システムにおけるクロック生成回路を示す。
図11を参照すると、インピーダンス整合システム504は、RFシステム内のRF生成器502に接続されており、RF信号35を取得し、インピーダンス整合済RF信号564を負荷590に提供する。インピーダンス整合システム504は、入力インピーダンスセンサ542と、インピーダンス整合ネットワーク560と、インピーダンス整合済RF信号564を提供する出力インピーダンスセンサ562とを含む。
【0069】
インピーダンス整合システム504およびRF生成器502は、独立したシステムであるため、インピーダンス整合システム504は、RF生成器502のRF信号(ノード35)からクロック信号を複製する必要がある。例えば、インピーダンス整合システム504は、RF生成器のマスタクロック90(CLK0)に同期することを望んでもよい。これに代えて、インピーダンス整合システム504は、クロック源22などの、RF生成器502内のクロックチェーン内の他のクロック信号に同期してもよい。
【0070】
実際には、RF信号の位相がRF生成器502によってのみ決定される場合、インピーダンス整合システム504は、その基準クロック(スレーブクロックとも呼ばれる)をRF信号にロックさせることができる。しかしながら、RF生成器502によって生成されるRF信号の位相は、整合システムの設定および整合システムの負荷の両方に応じて変化する。本開示の実施形態によれば、インピーダンス整合システム504の入力インピーダンスセンサ542は、入力ノードにおけるインピーダンスを決定する。インピーダンス整合システム504は、入力インピーダンスセンサ542が固定位相または所定の位相条件を報告すると、スレーブクロック550をロックしようと試みる。この場合、スレーブクロック550は、インピーダンス整合システム504が同じ位相状態になっているときはいつでも、RF生成器502のRF信号にロックする。
【0071】
本開示の他の実施形態において、クロック生成回路は、インピーダンス整合システム504内に設けられており、インピーダンス整合システムが伝送路上で受信されたRF信号からRFクロック(マスタクロック)を復元することを可能にする。クロック生成回路は、RF生成器502からRF信号を取得するとともに、出力インピーダンスセンサ562から負荷インピーダンス情報を取得する。特に、負荷インピーダンスが抵抗性であることを、出力インピーダンスセンサ562が示す場合にのみ、クロック生成回路はRF信号を使用する。負荷が抵抗性であるときにのみインピーダンス整合システムのクロックを同期させることによって、インピーダンス整合システムに位相シフトが生じず、このように生成されたスレーブクロック信号は高い安定性を有する。
【0072】
一つの実施形態において、出力インピーダンスセンサ562は、インピーダンス整合済RF信号564を取り出して測定し、負荷インピーダンス情報を取得する。クロック生成回路は、RF生成器502からの入力RF信号35だけでなく負荷インピーダンス情報を取得するプロセッサ544を含む。クロック生成器550は、周波数生成器548をドライブして(drives)クロック信号CLK3´(ノード557)を生成するスレーブクロック信号を生成する。周波数生成器548は、位相ロックループとして実装されることができる。最後に、クロック生成回路は、クロック信号CLK3´および入力RF信号を取得して、2つの信号間の位相差を測定する位相周波数検出器546を含む。位相周波数検出器546は、クロック信号CLK3´の位相を入力RF信号に揃えて、プロセッサ544に提供されるクロック信号CLK3を生成する。
【0073】
作動中、プロセッサ544は、一定時間内のパルスの数をカウントし続ける。プロセッサ544がRF信号のクロック信号とクロック信号CLK3との間の差を比較し、認識するとき、プロセッサ544は、インピーダンス整合システム内のスレーブクロック550の周波数および/または位相を調整する。例えば、プロセッサ544は、プロセッサ544におけるDAC出力を操作してもよい。
【0074】
本開示の実施形態において、クロック生成回路は、出力インピーダンスセンサ562によって測定された負荷590の負荷インピーダンスを検査し、負荷の入力インピーダンスが抵抗性であるときを検出する。負荷の入力インピーダンスが抵抗性である場合、クロック生成回路は次いで、ローカルに生成されたクロックCLK3とRF信号との間の位相差を測定し、スレーブクロック550への周波数および位相調整信号を生成する。このようにして、インピーダンス整合ネットワーク504のスレーブクロック550は、RFクロックと同じ位相に同期されることができる。負荷の負荷インピーダンスが抵抗性でない場合、すなわち、負荷インピーダンスが容量性または誘導性である場合、非抵抗性負荷インピーダンスは位相変動をもたらすため、クロック生成回路はクロック信号を同期させない。このようにして、インピーダンス整合システムのための位相同期ローカルクロック信号がRF信号から生成される。
【0075】
いくつかの実施形態において、プロセッサ544は、負荷インピーダンスが抵抗性負荷のみであるときを決定し、周波数生成器548に接続された位相同期信号をトリガすることによって周波数および位相同期を開始する。周波数生成器548は、位相ロックループであることができ、スレーブクロック550からクロック信号を取得する。周波数生成器548は、位相周波数検出器546に接続され、ローカルクロックCLK3を生成する。位相周波数検出器546は、内部クロックCLK3´とRFクロック信号からのRFクロックとの位相差を測定する。周波数および位相調整値は、プロセッサ544によってスレーブクロック550に提供され、RF信号内のRFクロック信号に整合するようにクロック周波数および位相を調整する。
【0076】
図12は、本開示の代替実施形態におけるRF生成器に接続されたインピーダンス整合システムにおけるクロック生成回路を示す。
図12を参照すると、インピーダンス整合システム604は、RFシステム内のRF生成器602に接続されており、RF信号35を取得し、インピーダンス整合済RF信号664a、664bを負荷680に提供する。インピーダンス整合システム604は、入力インピーダンスセンサ642と、インピーダンス整合ネットワーク660と、インピーダンス整合済RF信号664を提供する出力インピーダンスセンサ662とを含む。本実施形態において、インピーダンス整合システム604は、2つの出力RF信号664a、664bをそれぞれ提供するために、2つの出力インピーダンスセンサ1および2、すなわち662a、662bを含む。
【0077】
図12のRFシステムにおいて、RF生成器602のマスタクロックまたは基準クロックは、インピーダンス整合システム640と共有される。さらに、RF生成器602で生成されたサンプルインデックスもまた、インピーダンス整合システム640と共有される。例えば、RF生成器602のマスタクロック90は、マスタクロック90を位相ロックループ646に接続することなどによって、インピーダンス整合システム604と共有されてもよい。インデックス生成プロセッサ610によって生成されたサンプルインデックスは、整合システムプロセッサ670に提供される。同じクロックおよび同じサンプルインデックスを使用することによって、インピーダンス整合システム604は、整合システム内のセンサデータをより高い効率で処理することができる。
【0078】
より具体的には、位相ロックループ646は、マスタクロック90がRF生成器602によって共有されることに応答して、発振器650を駆動する。発振器650は、出力クロック信号をクロック生成器644に提供し、このクロック生成器は、本実施形態において、入力インピーダンスセンサ642および2つの出力インピーダンスセンサ662a、662bのためのサンプリング信号を生成する。同じクロック信号および同じサンプルインデックスを用いて、入力インピーダンスセンサ642および出力インピーダンスセンサ664a、664bは、RF生成器602と同じタイミングで作動することができる。実際には、ある程度のクロック遅延が存在するが、その遅延は補償されることができる。
【0079】
一般に、
図12のクロック同期方式は、2つの独立したシステム間でクロック信号およびインデックスデータを共有し、各サンプルに対するサンプルインデックスを有し、共有クロックおよび共有サンプルインデックスデータに基づいて信号処理を実行することによって、実装される。
【0080】
代替実施形態において、RF生成器602とインピーダンス整合システム604との間のクロック同期は、逆に実行されることができる。すなわち、インピーダンス整合システム内の基準クロックをマスタクロックとすることができ、RF生成器は、インピーダンス整合システムの基準クロックと同期することができる。さらに、インピーダンス整合システムのプロセッサは、サンプルインデックスを生成し、かつ、RF生成器とサンプルインデックスを共有することができる。
【0081】
図12のインピーダンス整合システム604では、同じクロック(スレーブクロック650)が入力インピーダンスセンサおよび出力インピーダンスセンサの両方に使用される。したがって、インピーダンス整合システムの入力周波数と出力周波数は同じである。場合によっては、インピーダンス整合システムは、入力インピーダンスセンサおよび出力インピーダンスセンサのための異なるクロック周波数を使用して実装されてもよい。
【0082】
図13は、本開示の代替実施形態におけるRF生成器に接続されたインピーダンス整合システムにおけるクロック生成回路を示す。
図12および
図13における同様の要素は、同様の参照番号を与えられ、さらに説明されない。
図13を参照すると、インピーダンス整合システム604は、サンプリング信号1を生成するための第1のクロック生成器1(644)と、サンプル信号2を生成するための第2のクロック生成器2(645)とを含む。クロック生成器644および645の両方は、スレーブクロック650に基づいてサンプリング信号を生成する。いくつかの実施例において、クロック生成器644および645は、異なる周波数を有するサンプリング信号を生成する。インピーダンス整合システム604は、システム内の異なるセンサに対して異なるクロック周波数を適用してもよい。例えば、本実施形態において、入力インピーダンスセンサ642にサンプリング信号1が適用され、出力インピーダンスセンサ662a、662bの一方または両方にサンプリング信号2が適用される。
【0083】
一つの実施例において、インピーダンス整合ネットワーク660の整合パラメータを調整できるように、出力インピーダンスセンサにおいてRF信号の高調波周波数を見ることが望ましい場合がある。この場合、出力インピーダンスセンサは、入力インピーダンスセンサとは異なる周波数からの結果を見ることが望ましい。
【0084】
図12および
図13に示される実施形態において、クロック信号およびインデックスデータは、2つの信号線にわたって共有される。いくつかの実施形態において、位相変調済信号およびインデックスデータの両方は、同じデータ線上で共有される。
【0085】
この詳細な説明において、本発明の様々な実施形態または実施例は、プロセス、装置、システム、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に具現化された構成物、コンピュータプログラム製品、および/またはプロセッサに接続されたメモリ上に記憶された、および/またはメモリによって提供された命令を実行するように構成されたハードウェアプロセッサまたはプロセッサデバイスなどのプロセッサ、および/または非一時的コンピュータ可読媒体(例えば、プログラム命令が光通信リンク、電子通信リンク、またはワイヤレス通信リンクを介して送られるコンピュータ可読記憶媒体またはコンピュータネットワーク)上の一連のプログラム命令を含む、多数の方法で実装されてもよい。一般的に、開示されたプロセスのステップの順序は、本発明の範囲内で変更されてもよい。特にそうではないと明記しない限り、タスクを実行するように構成されるものとして説明されるプロセッサまたはメモリなどの構成要素は、所与の時間にタスクを実行するように一時的に構成される一般的な構成要素、またはそのタスクを実行するように製造されている特定の構成要素として実装されてもよい。本明細書で使用される場合、「プロセッサ」という用語は、コンピュータプログラム命令などのデータを処理するように構成された1つまたは複数のデバイス、回路、および/または処理コアを意味する。
【0086】
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細な説明は、本発明の原理を示す添付の図面とともに上記に提供されている。本発明はそのような実施形態に関連して説明されるが、本発明はいかなる実施形態にも限定されない。本発明の範囲内で多くの修正および変更が可能である。本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ限定され、本発明は多数の代替、変更、および均等物を包含する。本発明の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が明細書に記載されている。これらの詳細は、例示の目的のために提供され、本発明はこれらの特定の詳細の一部または全部を伴わずに、特許請求の範囲に従って実施されてもよい。明確にするために、本発明に関連する技術分野で知られている技術的内容は、本発明が不必要に不明瞭にされないように、詳細には説明されていない。本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラジオ波生成器であって、
ラジオ波(RF)回路であって、第1のクロックに由来する第1の周波数のRF信号を提供するRF源と、前記RF信号が出力端子に提供されるオン期間と前記RF信号が提供されないオフ期間とを有するパルスラジオ波(RF)信号を生成する信号変調器と、を備える前記ラジオ波(RF)回路と、
前記出力端子において前記パルスRF信号をサンプリングし、前記ラジオ波回路において前記RF信号を変調するための制御信号を生成するように構成されている自動レベル制御回路と、
を備え、
前記自動レベル制御回路は、
サンプリング周波数で前記出力端子においてそれぞれの順方向RF信号および反射RF信号をサンプリングし、前記それぞれの順方向RF信号および反射RF信号デジタルサンプルを生成するように構成されている第1のアナログ-デジタルコンバータおよび第2のアナログ-デジタルコンバータであって、前記サンプリング周波数は、前記第1のクロックに同期したサンプリングクロックに由来しており、前記RF信号の前記第1の周波数よりも低い、前記第1のアナログ-デジタルコンバータおよび前記第2のアナログ-デジタルコンバータと、
前記順方向RF信号および前記反射RF信号のそれぞれのデジタルサンプルを受け取り、前記デジタルサンプルを識別するサンプルインデックスに基づいてデジタルサンプルを選択するように構成されているゲート蓄積回路と、
選択された前記デジタルサンプルを処理して測定信号レベル値を生成するように構成されているデジタル信号プロセッサと、
前記測定信号レベル値を基準信号レベルと比較して、その差を示すエラー信号を生成するエラープロセッサと、
前記エラー信号およびパルス変調信号に応答して前記制御信号を生成する変調制御装置であって、前記パルス変調信号は前記パルスRF信号の前記オン期間および前記オフ期間を示しており、前記RF信号を変調して前記パルスRF信号を生成し、前記オン期間中に前記パルスRF信号の信号レベルを制御するために、前記制御信号は前記ラジオ波回路の前記
信号変調器に接続されている、前記変調制御装置と、
を備える、ラジオ波生成器。
【請求項2】
前記サンプルインデックスは、前記サンプリング周波数に関連しており、所定の変換内でサンプリングされた第1の数のデータ点として前記デジタルサンプルを識別する、請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項3】
前記ゲート蓄積回路は、前記サンプルインデックスに基づいて、前記パルスRF信号の前記オン期間中に、前記順方向RF信号および前記反射RF信号の前記デジタルサンプルを選択する、請求項2に記載のラジオ波生成器。
【請求項4】
前記サンプルインデックスは、所定の変換内でサンプリングされた4つのデータポイントとして前記デジタルサンプルを識別する、請求項2に記載のラジオ波生成器。
【請求項5】
前記ラジオ波回路の前記信号変調器を制御するために、前記制御信号をアナログ信号へ変換するとともに、前記アナログ信号を接続するように構成されているデジタル-アナログコンバータをさらに備える、請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項6】
前記デジタル信号プロセッサは、
選択された前記デジタルサンプルを処理し、前記順方向RF信号に関連する第1のパラメータ値および前記反射RF信号に関連する第2のパラメータ値を生成するように構成されているデジタルフィルタであって、前記第1のパラメータ値および前記第2のパラメータ値のそれぞれは、選択された前記デジタルサンプルによって測定された前記順方向RF信号または前記反射RF信号それぞれのレベル値および位相値を示す、前記デジタルフィルタと、
前記測定信号レベル値を生成するために、前記第1のパラメータ値および前記第2のパラメータ値を処理するように構成されているインピーダンスおよびレベルプロセッサと、を備える請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項7】
推定信号レベル値を生成し、前記RF信号のデジタルサンプルが前記ゲート蓄積回路によって選択されない前記オフ期間中に前記推定信号レベル値を前記エラープロセッサに提供するように構成されている模擬減衰プロセッサであって、前記推定信号レベル値は前記測定信号レベル
値として前記エラープロセッサに提供される、前記模擬減衰プロセッサをさらに備え、
前記模擬減衰プロセッサは、前記エラー信号および前記ラジオ波回路のパラメータに基づいて前記推定信号レベル値を生成する、請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項8】
前記パルスRF信号は、第1のオン期間中に第1の信号レベルを有するとともに、第2のオン期間中に第2の信号レベルを有するマルチレベルパルスRF信号を備え、
前記第1の信号レベルは前記第2の
信号レベルとは異なる、請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項9】
前記サンプルインデックスは、前記デジタルサンプル
を第1の数のデータ点として識別する第1のサンプルインデックスと、前記パルスRF信号の前記信号レベルを識別する第2のサンプルインデックスとを備え、
前記第2のサンプルインデックスは、前記第1の信号レベルを示す第1の論理値と、前記第2の信号レベルを示す第2の論理値とを有する、請求項8に記載のラジオ波生成器。
【請求項10】
前記自動レベル制御回路はさらに、
前記第2のサンプルインデックスによって識別される前記第1の信号レベルを有するデジタルサンプルを処理するための第1の信号処理経路と、
前記第2のサンプルインデックスによって識別される前記第2の信号レベルを有するデジタルサンプルを処理するための第2の信号処理経路であって、前記第1の信号処理経路および前記第2の信号処理経路の各々は、前記ゲート蓄積回路と、前記デジタル信号プロセッサと、前記エラープロセッサとを備え、前記第1の信号処理経路は、前記第1の信号レベルと第1の基準信号レベルとの間の差を示す第1のエラー信号を生成し、前記第2の信号処理経路は、前記第2の信号レベルと第2の基準信号レベルとの間の差を示す第2のエラー信号を生成する、前記第2の信号処理経路と、
前記第1のエラー信号および前記第2のエラー信号のうちの1つを選択し、選択エラー信号を前記変調制御装置に提供するように構成されているデータセレクタであって、前記選択エラー信号に関連する信号レベルを有する前記パルスRF信号のオン期間中に前記パルスRF信号の前記信号レベルを制御するために、前記変調制御装置は、前記選択エラー信号に応答して前記制御信号を生成する、前記データセレクタと、
を備える、請求項9に記載のラジオ波生成器。
【請求項11】
前記第1の信号処理経路および前記第2の信号処理経路のそれぞれはさらに、
推定信号レベル値を生成し、前記RF信号のデジタルサンプルが前記ゲート蓄積回路によって選択されない前記オフ期間中に各々の信号処理経路内で前記エラープロセッサに前記推定信号レベル値を提供するように構成されている模擬減衰プロセッサであって、前記推定信号レベル値は前記測定信号レベル
値として前記エラープロセッサに提供され、前記模擬減衰プロセッサは、それぞれのエラー信号および前記ラジオ波回路のパラメータに基づいて前記推定信号レベル値を生成する、前記模擬減衰プロセッサを備える、請求項10に記載のラジオ波生成器。
【請求項12】
前記パルス変調信号および前記サンプリング周波数に応答して前記サンプルインデックスを生成するように構成されているインデックス生成器をさらに備える、請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項13】
前記それぞれの順方向RF信号および前記反射RF信号サンプリングし、サンプリングされた前記信号を前記第1のアナログ-デジタルコンバータおよび前記第2のアナログ-デジタルコンバータに提供するように前記出力端子に接続されている第1の方向性結合器および第2の方向性結合器をさらに備える、請求項1に記載のラジオ波生成器。
【請求項14】
ラジオ波(RF)信号の信号レベルを制御する方法であって、
第1のクロックに由来する第1の周波数の前記RF信号を生成することと、
前記RF信号が提供されるオン期間と前記RF信号が提供されないオフ期間とを有するパルスRF信号を生成することと、
順方向RF信号および前記パルスRF信号に関連する反射RF信号のデジタルサンプルを生成するために、サンプリング周波数で、前記順方向RF信号および前記反射RF信号をサンプリングすることであって、前記サンプリング周波数は、前記第1のクロックに同期されており前記RF信号の前記第1の周波数よりも低いサンプリングクロックに由来する、前記サンプリングすることと、
前記デジタルサンプルを識別するサンプルインデックスに基づいて前記順方向RF信号および前記反射RF信号のデジタルサンプルを選択することと、
選択された前記デジタルサンプルを処理して測定信号レベル値を生成することと、
前記測定信号レベル値と基準信号レベルとの間の差を示すエラー信号を決定することと、
前記エラー信号およびパルス変調信号に応答して制御信号を生成することであって、前記パルス変調信号は、前記パルスRF信号の前記オン期間および前記オフ期間を示す、前記生成することと、
前記RF信号を変調して前記パルスRF信号を生成し、前記オン期間中に前記パルスRF信号の信号レベルを制御するために前記制御信号を適用すること、を備える方法。
【請求項15】
前記サンプルインデックスは、前記サンプリング周波数に関連しており、所定の変換内でサンプリングされた第1の数のデータ点として前記デジタルサンプルを識別することをさらに備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記デジタルサンプルを識別するサンプルインデックスに基づいて、前記順方向RF信号および前記反射RF信号のデジタルサンプルを選択することは、
前記サンプルインデックスに基づいて、前記パルスRF信号の前記オン期間中に、前記順方向RF信号および前記反射RF信号のデジタルサンプルを選択することを備える、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
推定信号レベル値を生成し、前記エラー信号を決定するための前記測定信号レベル値として、前記推定信号レベル値を提供することであって、前記推定信号レベル値は、前記エラー信号と、前記RF信号を生成することに関連するパラメータとに基づいている、前記提供することをさらに備える、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記パルスRF信号は、第1のオン期間中に第1の信号レベルを有するとともに、第2のオン期間中に第2の信号レベルを有するマルチレベルパルスRF信号を備え、
前記第1の信号レベルは前記第2の
信号レベルとは異なり、
前記サンプルインデックスは、前記デジタルサンプル
を第1の数のデータ点として識別する第1のサンプルインデックスと、前記パルスRF信号の前記信号レベルを識別する第2のサンプルインデックスとを備え、
前記第2のサンプルインデックスは、前記第1の信号レベルを示す第1の論理値と、前記第2の信号レベルを示す第2の論理値とを有する、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記第2のサンプルインデックスによって識別される前記第1の信号レベルを有するデジタルサンプルを処理することと、
前記第1の信号レベルと第1の基準信号レベルとの間の差を示す第1のエラー信号を生成することと、
前記第2のサンプルインデックスによって識別される前記第2の信号レベルを有するデジタルサンプルを処理することと、
前記第2の信号レベルと第2の基準信号レベルとの間の差を示す第2のエラー信号を生成することと、
前記制御信号を生成するために前記第1のエラー信号および前記第2のエラー信号のうちの1つを前記エラー信号として選択することと、
選択された前記エラー信号に関連する信号レベルを有する前記パルスRF信号のオン期間中に前記パルスRF信号の前記信号レベルを制御するために、選択されたエラー信号に応答して前記制御信号を生成すること、をさらに備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記パルス変調信号および前記サンプリング周波数に応答して前記サンプルインデックスを生成することをさらに備える、請求項14に記載の方法
。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0077】
図12のRFシステムにおいて、RF発生器602のマスタクロックまたは基準クロックは、インピーダンス整合システム6
04と共有される。さらに、RF生成器602で生成されたサンプルインデックスもまた、インピーダンス整合システム6
04と共有される。例えば、RF発生器602のマスタクロック90は、マスタクロック90を位相ロックループ646に接続することなどによって、インピーダンス整合システム604と共有されてもよい。インデックス生成プロセッサ610によって生成されたサンプルインデックスは、整合システムプロセッサ670に提供される。同じクロックおよび同じサンプルインデックスを使用することによって、インピーダンス整合システム604は、整合システム内のセンサデータをより高い効率で処理することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0086
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0086】
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細な説明は、本発明の原理を示す添付の図面とともに上記に提供されている。本発明はそのような実施形態に関連して説明されるが、本発明はいかなる実施形態にも限定されない。本発明の範囲内で多くの修正および変更が可能である。本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ限定され、本発明は多数の代替、変更、および均等物を包含する。本発明の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が明細書に記載されている。これらの詳細は、例示の目的のために提供され、本発明はこれらの特定の詳細の一部または全部を伴わずに、特許請求の範囲に従って実施されてもよい。明確にするために、本発明に関連する技術分野で知られている技術的内容は、本発明が不必要に不明瞭にされないように、詳細には説明されていない。本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
以下の項目は、国際出願時の特許請求の範囲に記載の内容である。
(項目1)
ラジオ波生成器であって、
ラジオ波(RF)回路であって、第1のクロックに由来する第1の周波数のRF信号を提供するRF源と、前記RF信号が出力端子に提供されるオン期間と前記RF信号が提供されないオフ期間とを有するパルスラジオ波(RF)信号を生成する信号変調器と、を備える前記ラジオ波(RF)回路と、
前記出力端子において前記パルスRF信号をサンプリングし、前記ラジオ波回路において前記RF信号を変調するための制御信号を生成するように構成されている自動レベル制御回路と、
を備え、
前記自動レベル制御回路は、
サンプリング周波数で前記出力端子においてそれぞれの順方向RF信号および反射RF信号をサンプリングし、前記それぞれの順方向RF信号および反射RF信号デジタルサンプルを生成するように構成されている第1のアナログ-デジタルコンバータおよび第2のアナログ-デジタルコンバータであって、前記サンプリング周波数は、前記第1のクロックに同期したサンプリングクロックに由来しており、前記RF信号の前記第1の周波数よりも低い、前記第1のアナログ-デジタルコンバータおよび前記第2のアナログ-デジタルコンバータと、
前記順方向RF信号および前記反射RF信号のそれぞれのデジタルサンプルを受け取り、前記デジタルサンプルを識別するサンプルインデックスに基づいてデジタルサンプルを選択するように構成されているゲート蓄積回路と、
選択された前記デジタルサンプルを処理して測定信号レベル値を生成するように構成されているデジタル信号プロセッサと、
前記測定信号レベル値を基準信号レベルと比較して、その差を示すエラー信号を生成するエラープロセッサと、
前記エラー信号およびパルス変調信号に応答して前記制御信号を生成する変調制御装置であって、前記パルス変調信号は前記パルスRF信号の前記オン期間および前記オフ期間を示しており、前記RF信号を変調して前記パルスRF信号を生成し、前記オン期間中に前記パルスRF信号の信号レベルを制御するために、前記制御信号は前記ラジオ波回路の前記変調器に接続されている、前記変調制御装置と、
を備える、ラジオ波生成器。
(項目2)
前記サンプルインデックスは、前記サンプリング周波数に関連しており、所定の変換内でサンプリングされた第1の数のデータ点として前記デジタルサンプルを識別する、項目1に記載のラジオ波生成器。
(項目3)
前記ゲート蓄積回路は、前記サンプルインデックスに基づいて、前記パルスRF信号の前記オン期間中に、前記順方向RF信号および前記反射RF信号の前記デジタルサンプルを選択する、項目2に記載のラジオ波生成器。
(項目4)
前記サンプルインデックスは、所定の変換内でサンプリングされた4つのデータポイントとして前記デジタルサンプルを識別する、項目2に記載のラジオ波生成器。
(項目5)
前記ラジオ波回路の前記信号変調器を制御するために、前記制御信号をアナログ信号へ変換するとともに、前記アナログ信号を接続するように構成されているデジタル-アナログコンバータをさらに備える、項目1に記載のラジオ波生成器。
(項目6)
前記デジタル信号プロセッサは、
選択された前記デジタルサンプルを処理し、前記順方向RF信号に関連する第1のパラメータ値および前記反射RF信号に関連する第2のパラメータ値を生成するように構成されているデジタルフィルタであって、前記第1のパラメータ値および前記第2のパラメータ値のそれぞれは、選択された前記デジタルサンプルによって測定された前記順方向RF信号または前記反射RF信号それぞれのレベル値および位相値を示す、前記デジタルフィルタと、
前記測定信号レベル値を生成するために、前記第1のパラメータ値および前記第2のパラメータ値を処理するように構成されているインピーダンスおよびレベルプロセッサと、を備える項目1に記載のラジオ波生成器。
(項目7)
推定信号レベル値を生成し、前記RF信号のデジタルサンプルが前記ゲート蓄積回路によって選択されない前記オフ期間中に前記推定信号レベル値を前記エラープロセッサに提供するように構成されている模擬減衰プロセッサであって、前記推定信号レベル値は前記測定信号レベルとして前記エラープロセッサに提供される、前記模擬減衰プロセッサをさらに備え、
前記模擬減衰プロセッサは、前記エラー信号および前記ラジオ波回路のパラメータに基づいて前記推定信号レベル値を生成する、項目1に記載のラジオ波生成器。
(項目8)
前記パルスRF信号は、第1のオン期間中に第1の信号レベルを有するとともに、第2のオン期間中に第2の信号レベルを有するマルチレベルパルスRF信号を備え、
前記第1の信号レベルは前記第2のレベルとは異なる、項目1に記載のラジオ波生成器。
(項目9)
前記サンプルインデックスは、前記デジタルサンプルを前記第1の数のデータ点として識別する第1のサンプルインデックスと、前記パルスRF信号の前記信号レベルを識別する第2のサンプルインデックスとを備え、
前記第2のサンプルインデックスは、前記第1の信号レベルを示す第1の論理値と、前記第2の信号レベルを示す第2の論理値とを有する、項目8に記載のラジオ波生成器。
(項目10)
前記自動レベル制御回路はさらに、
前記第2のサンプルインデックスによって識別される前記第1の信号レベルを有するデジタルサンプルを処理するための第1の信号処理経路と、
前記第2のサンプルインデックスによって識別される前記第2の信号レベルを有するデジタルサンプルを処理するための第2の信号処理経路であって、前記第1の信号処理経路および前記第2の信号処理経路の各々は、前記ゲート蓄積回路と、前記デジタル信号プロセッサと、前記エラープロセッサとを備え、前記第1の信号処理経路は、前記第1の信号レベルと第1の基準信号レベルとの間の差を示す第1のエラー信号を生成し、前記第2の信号処理経路は、前記第2の信号レベルと第2の基準信号レベルとの間の差を示す第2のエラー信号を生成する、前記第2の信号処理経路と、
前記第1のエラー信号および前記第2のエラー信号のうちの1つを選択し、選択エラー信号を前記変調制御装置に提供するように構成されているデータセレクタであって、前記選択エラー信号に関連する信号レベルを有する前記パルスRF信号のオン期間中に前記パルスRF信号の前記信号レベルを制御するために、前記変調制御装置は、前記選択エラー信号に応答して前記制御信号を生成する、前記データセレクタと、
を備える、項目9に記載のラジオ波生成器。
(項目11)
前記第1の信号処理経路および前記第2の信号処理経路のそれぞれはさらに、
推定信号レベル値を生成し、前記RF信号のデジタルサンプルが前記ゲート蓄積回路によって選択されない前記オフ期間中に各々の信号処理経路内で前記エラープロセッサに前記推定信号レベル値を提供するように構成されている模擬減衰プロセッサであって、前記推定信号レベル値は前記測定信号レベルとして前記エラープロセッサに提供され、前記模擬減衰プロセッサは、それぞれのエラー信号および前記ラジオ波回路のパラメータに基づいて前記推定信号レベル値を生成する、前記模擬減衰プロセッサを備える、項目10に記載のラジオ波生成器。
(項目12)
前記パルス変調信号および前記サンプリング周波数に応答して前記サンプルインデックスを生成するように構成されているインデックス生成器をさらに備える、項目1に記載のラジオ波生成器。
(項目13)
前記それぞれの順方向RF信号および前記反射RF信号サンプリングし、サンプリングされた前記信号を前記第1のアナログ-デジタルコンバータおよび前記第2のアナログ-デジタルコンバータに提供するように前記出力端子に接続されている第1の方向性結合器および第2の方向性結合器をさらに備える、項目1に記載のラジオ波生成器。
(項目14)
ラジオ波(RF)信号の信号レベルを制御する方法であって、
第1のクロックに由来する第1の周波数の前記RF信号を生成することと、
前記RF信号が提供されるオン期間と前記RF信号が提供されないオフ期間とを有するパルスRF信号を生成することと、
順方向RF信号および前記パルスRF信号に関連する反射RF信号のデジタルサンプルを生成するために、サンプリング周波数で、前記順方向RF信号および前記反射RF信号をサンプリングすることであって、前記サンプリング周波数は、前記第1のクロックに同期されており前記RF信号の前記第1の周波数よりも低いサンプリングクロックに由来する、前記サンプリングすることと、
前記デジタルサンプルを識別するサンプルインデックスに基づいて前記順方向RF信号および前記反射RF信号のデジタルサンプルを選択することと、
選択された前記デジタルサンプルを処理して測定信号レベル値を生成することと、
前記測定信号レベル値と基準信号レベルとの間の差を示すエラー信号を決定することと、
前記エラー信号およびパルス変調信号に応答して制御信号を生成することであって、前記パルス変調信号は、前記パルスRF信号の前記オン期間および前記オフ期間を示す、前記生成することと、
前記RF信号を変調して前記パルスRF信号を生成し、前記オン期間中に前記パルスRF信号の信号レベルを制御するために前記制御信号を適用すること、を備える方法。
(項目15)
前記サンプルインデックスは、前記サンプリング周波数に関連しており、所定の変換内でサンプリングされた第1の数のデータ点として前記デジタルサンプルを識別することをさらに備える、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記デジタルサンプルを識別するサンプルインデックスに基づいて、前記順方向RF信号および前記反射RF信号のデジタルサンプルを選択することは、
前記サンプルインデックスに基づいて、前記パルスRF信号の前記オン期間中に、前記順方向RF信号および前記反射RF信号のデジタルサンプルを選択することを備える、項目14に記載の方法。
(項目17)
推定信号レベル値を生成し、前記エラー信号を決定するための前記測定信号レベル値として、前記推定信号レベル値を提供することであって、前記推定信号レベル値は、前記エラー信号と、前記RF信号を生成することに関連するパラメータとに基づいている、前記提供することをさらに備える、項目14に記載の方法。
(項目18)
前記パルスRF信号は、第1のオン期間中に第1の信号レベルを有するとともに、第2のオン期間中に第2の信号レベルを有するマルチレベルパルスRF信号を備え、
前記第1の信号レベルは前記第2のレベルとは異なり、
前記サンプルインデックスは、前記デジタルサンプルを前記第1の数のデータ点として識別する第1のサンプルインデックスと、前記パルスRF信号の前記信号レベルを識別する第2のサンプルインデックスとを備え、
前記第2のサンプルインデックスは、前記第1の信号レベルを示す第1の論理値と、前記第2の信号レベルを示す第2の論理値とを有する、項目14に記載の方法。
(項目19)
前記第2のサンプルインデックスによって識別される前記第1の信号レベルを有するデジタルサンプルを処理することと、
前記第1の信号レベルと第1の基準信号レベルとの間の差を示す第1のエラー信号を生成することと、
前記第2のサンプルインデックスによって識別される前記第2の信号レベルを有するデジタルサンプルを処理することと、
前記第2の信号レベルと第2の基準信号レベルとの間の差を示す第2のエラー信号を生成することと、
前記制御信号を生成するために前記第1のエラー信号および前記第2のエラー信号のうちの1つを前記エラー信号として選択することと、
選択された前記エラー信号に関連する信号レベルを有する前記パルスRF信号のオン期間中に前記パルスRF信号の前記信号レベルを制御するために、選択されたエラー信号に応答して前記制御信号を生成すること、をさらに備える、項目18に記載の方法。
(項目20)
前記パルス変調信号および前記サンプリング周波数に応答して前記サンプルインデックスを生成することをさらに備える、項目14に記載の方法
(項目21)
第1のクロックに由来する第1の周波数のラジオ波(RF)信号に同期したローカルクロックを生成するためのクロック生成回路であって、前記クロック生成回路は、
前記RF信号が印加される負荷に関連する負荷インピーダンス値を測定するように構成されているインピーダンス測定回路と、
前記RF信号および前記ローカルクロックを取得し、前記負荷インピーダンス値を示す信号を受信するプロセッサであって、前記プロセッサは、前記負荷インピーダンス値に応答して位相同期信号を生成し、さらに周波数および位相調整信号を生成する、前記プロセッサと、
前記周波数および位相調整信号に応答してスレーブクロックを生成する発振器と、
前記スレーブクロックを取得し、前記スレーブクロックおよび前記位相同期信号に応答して第2のクロックを生成する周波数生成器と、
前記RF信号と前記第2のクロックとの間の位相差を測定し、前記位相差に応答して前記ローカルクロックを生成する位相周波数検出器と、
を備え、
前記プロセッサは、前記負荷インピーダンス値が抵抗性負荷を示す場合、時間期間を決定するように構成されており、前記ローカルクロックを前記RF信号の前記第1のクロックに同期させるために前記位相同期信号を生成する、クロック生成回路。
(項目22)
前記プロセッサは、前記負荷インピーダンスを示す前記信号が容量性または誘導性の負荷を示す時間期間の間は、前記ローカルクロックの同期を無効にするように構成される、項目21に記載のクロック生成回路。
(項目23)
前記周波数生成器は、位相ロックループを備える、項目21に記載のクロック生成回路。
【国際調査報告】