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特表2024-523027電磁放射を電気エネルギーに変換するための少なくとも一つの光起電性セルの製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-25
(54)【発明の名称】電磁放射を電気エネルギーに変換するための少なくとも一つの光起電性セルの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/0693 20120101AFI20240618BHJP
   H01L 31/054 20140101ALI20240618BHJP
【FI】
H01L31/06 320
H01L31/04 620
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577271
(86)(22)【出願日】2022-06-08
(85)【翻訳文提出日】2024-02-13
(86)【国際出願番号】 EP2022065460
(87)【国際公開番号】W WO2022263240
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】102021115260.7
(32)【優先日】2021-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595014653
【氏名又は名称】フラウンホーファー-ゲゼルシャフト ツール フエルデルング デア アンゲヴァンテン フォルシュング エー.ファオ.
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】ヘルマー,ヘニング
(72)【発明者】
【氏名】ヘーン,オリヴァー
(72)【発明者】
【氏名】ラックナー,ダーヴィト
(72)【発明者】
【氏名】プレダン,フェリックス
【テーマコード(参考)】
5F251
【Fターム(参考)】
5F251AA08
5F251AA16
5F251CB12
5F251DA03
5F251FA02
5F251FA06
5F251FA14
5F251FA16
5F251FA23
5F251GA04
(57)【要約】
本発明は、A.半導体基板として形成されたスーパーストレートを用意する工程、B.少なくとも一つの光起電性セルを形成するために、スーパーストレートの裏面に直接または間接的に光起電性セル半導体層を塗設する工程であって、光起電性セル半導体層は、直接遷移型半導体から形成される少なくとも一つの吸収体層を有する、工程、を有する電磁放射を電気エネルギーに変換するための少なくとも一つの光起電性セルの製造方法に関し、スーパーストレートは、厚みが10μmより大きい導電層として形成されており、工程Bにおいて光起電性セル半導体層が、導電層と導電性を有するように接続されて形成され、導電層のバンドギャップが吸収体層のバンドギャップよりも少なくとも50meV分大きいことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁放射を電気エネルギーに変換するための少なくとも一つの光起電性セルの製造方法であって、
A.半導体基板として形成されたスーパーストレートを用意する工程と、
B.少なくとも一つの前記光起電性セルを形成するために前記スーパーストレートの裏面に直接または間接的に光起電性セル半導体層を塗設する工程であって、光起電性セル半導体層は、直接遷移型半導体から形成される少なくとも一つの吸収体層を有する、工程と
を有し、
前記スーパーストレートは、厚みが10μmより大きい導電層として形成され、前記工程Bにおいて前記光起電性セル半導体層が前記導電層と導電性を有するように接続されて形成され、
前記導電層と光起電性セル半導体層との間において一つまたは複数のバッファ層を有する変成バッファ構造が配置され、
前記導電層のバンドギャップと前記バッファ層のバンドギャップとが前記吸収体層のバンドギャップよりも少なくとも10meV、特に少なくとも50meV、好ましくは少なくとも100meV分大きいことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記導電層、前記変成バッファ構造および光起電性セル半導体層をモノリシックに形成し、特に前記変成バッファ構造と光起電性セル半導体層とを前記スーパーストレートの上に生成、好ましくは前記スーパーストレートの上に堆積、特に好ましくはエピタキシャル法によって堆積することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記スーパーストレートは、所定の支配的な光子エネルギーよりも大きい、特に10meVから500meV分、特に50meVから500meV分大きいバンドギャップを有し、前記吸収体層を前記支配的な光子エネルギーよりも小さい、特に1meVから150meV分小さい、好ましくは10meVから80meV分小さいバンドギャップを有するように形成することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記変成バッファ構造を前記導電層から順に光起電性セル半導体層の方向に向けて減少するバンドギャップを有するように形成することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項5】
前記スーパーストレートの前面において、前記スーパーストレートの前面に直接または間接的に配置されて前記スーパーストレートと導電性を有するように接続される金属の前面接触構造を形成することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
前記スーパーストレートは、入射する電磁放射を受信するための受信領域を有し、前記受信領域における前面接触構造の被覆率は、5%より小さく、特に3%より小さく、好ましくは1%より小さく、さらに好ましくは0.2%より小さいことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
受信領域を0.1mmから10mmの範囲の直径を有する円形領域を覆うように形成することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
光起電性セル半導体層の前記スーパーストレートとは反対に向く裏面において、少なくとも部分的に電磁放射を反射するためのミラー構造を直接または間接的に配置し、前記ミラー構造が導電性を有するように形成し、特に前記ミラー構造を
- 金属層、特に銀層または金層、
- 少なくとも一つの誘電層と少なくとも一つの金属層とを有する誘電層構造、
- ブラッグミラー
の群からなる一つの要素または複数の要素を用いて形成することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一つに記載の方法。
【請求項9】
前記スーパーストレートと光起電性セル半導体層との間にトンネルダイオード層構造を配置することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一つに記載の方法。
【請求項10】
GaAs、InP、GaSb、Si、Ge、GaP、InAs、AlAs、AlP、InSb、AlSbの群からなる、少なくとも一つの材料または材料の組み合わせから形成されるスーパーストレートを用意することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一つに記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、複数の前記光起電性セルを製造するよう形成され、前記工程Bの後に工程Dにおいて前記光起電性セルを個片化するために前記スーパーストレートを分割し、好ましくは前記工程Bと前記工程Dの間に工程Cにおいて光起電性セル半導体層を貫通するものの、前記スーパーストレートを貫通しない分離溝を形成することによって、前記分離溝によって分離された複数の前記光起電性セルを形成することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一つに記載の方法。
【請求項12】
前記工程Dにおいて、前記スーパーストレートの分割を前記スーパーストレートの光起電性セル半導体層とは反対方向に向く面から順に実施することを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記工程Dにおいて前記スーパーストレートの分割をレーザ誘導結晶破壊に基づく分離方法によって実施することを特徴とする、前項の請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
前記工程Bと前記工程Dとの間には前記分離溝を形成しない、特に前記工程Dを前記工程Bの直後に実施することを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
光起電性セル半導体層を積層型複合光起電性セルとして形成することを特徴とする、請求項1から14のいずれか一つに記載の方法。
【請求項16】
電磁放射を生成するための少なくとも一つの放射源と入射する電磁放射を電気エネルギーに変換するための前記光起電性セルとを有する、電磁放射を用いてエネルギー伝達および/または信号伝達をするための伝達システムにおける、請求項1から15のいずれか一つに記載の方法を用いて製造された光起電性セルの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁放射を電気エネルギーに変換するための請求項1に記載の少なくとも一つの光起電性セルの製造方法に関する。
【0002】
入射する電磁放射を電気エネルギーに変換するために光起電性セルを使用することが公知である。用途に応じて光起電性セルは、(特に太陽光を電気エネギーに変換するための)太陽電池、フォトニック・パワーコンバータ(英:photonic power converter)、レーザ・パワーコンバータ(英:laser power converter)、光起電力パワーコンバータまたは光変換器と称される。
【0003】
光電力伝達のためのシステムにおいては、放射源によって生成される電磁放射を電気エネルギーに変換するために光起電性セルを使用する。この場合、光起電性セルのエネルギー効率がシステムの全体エネルギー効率において重要な役割を果たす。
【0004】
このようなシステムにおける一般的な光起電性セルは、直接遷移型半導体から形成される吸収体層を有し、当該吸収体層は、間接遷移型半導体から形成される層に比べて、同じ厚さの吸収体層に対して入射放射の吸収率が著しく高いことを特徴とする。
【0005】
光電力伝達および/または光信号伝達のためのシステムにおいて使用される、入射する電磁放射を電気エネルギーに変換するための一般的な光起電性セルは、電荷キャリアを放散するために入射放射に対向する前面において金属接触構造を有する。
【0006】
当該金属接触構造を構成する場合には、二つの相反する効果を考慮する必要がある:一方では直列抵抗損失を低減するためには金属接触構造による前面の高い被覆率が望ましい。他方では金属接触構造によって覆われている前面において放射が光起電性セル内に結合されないため、光損失が生じる。これにより一般的な光起電性セルにおいて生じる、公知である最適化問題が生じる。
【0007】
加えて、光起電性セルに当たる電力が大きくなるにつれて、電力損失が光起電性セルの予想光電流に対して二次関数的に大きくなるため、前述の損失との関連性は高まる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】III-V型多接合太陽電池の超高濃度への挑戦(Very-High-Concentration Challenges of III-V Multijunction Solar Cells)」、スプリンガー光科学シリーズ、集光型太陽光発電
【非特許文献2】A.L.ルークおよびV.M.アンドリュー(発行)、ベルリン・ハイデルベルグ、スプリンガー、2007年、89から111頁
【非特許文献3】M.シュタイナー、S.P.フィリップス、M.ハームレ、A.W.ベット、F.ディムロト「集光太陽光下におけるGaAs太陽電池の検証フロント接点グリッド・シミュレーション(Validated front contact grid simulation for GaAs solar cells under concentrated sunlight)」、光起電発電の進歩:研究および応用 、19巻、1号、73から83頁、2010年
【非特許文献4】マテリアル・サイエンス・リポーツ7巻、3号、1991年11月、87から142頁、「ひずみ層エピタキシーにおける転位:理論、実験および応用(Dislocations in strained-layer epitaxy: theory, experiment, and applications)」、E.A.フィツジェラルド、http://doi.org/10.1016/0920-2307(91)90006-9
【非特許文献5】M.T.ブルサラ、C.ライツおよびA.フィッツジェラルド「有機金属気相成長法によりGaAs上に成長した緩和InGaAsグレーデッドバッファ(Relaxed InGaAs graded buffers grown with organometallic vapor phase epitaxy on GaAs)」アプライド・フィジックス・レターズ、72巻、1608から1610頁、1998年
【非特許文献6】「相分離を回避するためにInGaAsとInGaPのグレーデッドバッファを使用することによるGaAs上の高品質の緩和InP(Relaxed, high-quality InP on GaAs by using InGaAs and InGaP graded buffers to avoid phase separation)」、ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス102、033511(2007年)、http://doi.org/10.1063/1.2764204
【非特許文献7】フランス等(IEEEジャーナル・オブ・フォトヴォルタイックス1「超高効率四接合反転メタモルフィック太陽電池の設計柔軟性」ライアンM.フランス、ジョンF.ガイズ、アイヴァン・ガルシア、マイルズA.シュタイナー、ウィリアムE.マクマホン、ダニエルJ.フリードマン、トムE.モリアーティ、カール オスターヴァルド、J.スコット ワード、アンナ ドューダ、ミシェル ヤングおよびワルドJ.オラヴァリア)
【非特許文献8】ズールケ、2009年「TLSダイシング-既知の技術の革新的な代替案(TLS-Dicing - An innovative alternative to known technologies)」https://doi.org/10.1109/ASMC.2009.5155947
【非特許文献9】F.フクヨ、K.フクミツおよびN.ウチヤマ「ステルスダイシング技術および応用(Stealth dicing technology and applications)」第6回レーザ精密微細加工国際シンポジウム会議録、2005年
【非特許文献10】クマガイ等、2007年、IEEE トランスアクションズ・オン・セミコンダクター・マヌファクチャリング20(3)https://doi.org/10.1109/TSM.2007.901849
【非特許文献11】ベット等、2008年、DOI:10.1109/PVSC.2008.4922910
【非特許文献12】ヴルガフトマン、J.R.マイヤーおよびL.R.ラム-モーハン「III-V化合物半導体およびそれらの合金のためのバンドパラメータ(Band parameters for III-V compound semiconductors and their alloys)」、J.アプライド・フィジックス、89、5815(2001年)
【非特許文献13】ウィールドン等「太陽光発電の進歩:研究と応用(PROGRESS IN PHOTOVOLTAICS: RESEARCH AND APPLICATIONS)」、プログレス・イン・フォトヴォルタイックス:リサーチ・アンド・アプリケーション、2011年、19:442から452、ワイリー・オンライン・ライブラリーにおいて2010年11月18日にオンライン出版(wileyonlinelibrary.com)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明は、電磁放射を電気エネルギーに変換するための少なくとも一つの光起電性セルの製造方法を提供することを課題とし、当該方法は、光起電性セルの遮光性が低いことにより、高い光結合と同時に光起電性セルの前面において電荷キャリアを放散させる際の直列抵抗損失が低い光起電性セルをコスト効率よく製造することを可能とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
当該課題は、請求項1に記載の電磁放射を電気エネルギーに変換するための少なくとも一つの光起電性セルの製造方法によって解決される。有利な態様は、従属請求項に記載されている。
【0011】
光起電性セルの前面に金属接触構造の形成に関して冒頭で述べた最適化問題は、これまで、光起電性セルの作動条件、特に光生成電流と光起電性セル内の電流分布を考慮した上で全体の損失を最小限にすることによって解消されてきた。その際に金属接触構造の量、特に厚み、および配置を最適化した。
【0012】
よって、一般的な金属化構造は、いわゆる櫛形構造を有しており、櫛形構造においては、より高い断面積を有する直線上のバスバーから順にバスバーに対し垂直に、より小さい断面積を有する平行な金属フィンガーが延伸している。画定された受信領域において電磁放射が当たる光起電性セル、特に放射源または集光型の光起電性セルとの組み合わせにおいて電力伝達のために使用される光起電性セルの場合、受信領域の外側に配置されたバスバー、連続的に取り囲むバスバー、特にリング状のバスバーが公知であり、その際にバスバーから金属フィンガーがバスバーによって囲まれる面へと延伸している。
【0013】
このような金属接触構造の最適化の結果の例は、例えばC.アルゴラ「III-V型多接合太陽電池の超高濃度への挑戦(Very-High-Concentration Challenges of III-V Multijunction Solar Cells)」、スプリンガー光科学シリーズ、集光型太陽光発電、A.L.ルークおよびV.M.アンドリュー(発行)、ベルリン・ハイデルベルグ、スプリンガー、2007年、89から111頁、およびM.シュタイナー、S.P.フィリップス、M.ハームレ、A.W.ベット、F.ディムロト「集光太陽光下におけるGaAs太陽電池の検証フロント接点グリッド・シミュレーション(Validated front contact grid simulation for GaAs solar cells under concentrated sunlight)」、光起電発電の進歩:研究および応用、19巻、1号、73から83頁、2010年において記載されている。
【0014】
本発明は、放射入射に対向する光起電性セルの前面が金属接触構造によって覆われている被覆率は、前面と平行に金属接触構造に対して高い電気伝導率と変換すべき電磁放射に対して高い透明性とを有する、良好な電気的対角伝導率を有する非金属要素が設けられている場合に、著しく低減することが可能である認識に基づいている。よって、本発明によると、公知である層構造と比較して大きな厚みを有する半導体導電層を設ける。
【0015】
しかしながら、半導体構造上に厚みの大きな半導体層を堆積することは高価な工程となる。よって、本発明においては、光起電性セルをスーパーストレート構造に製造する:一般的に使用される基板構造とは対照的に、スーパーストレート構造では、太陽電池を放射入射に対向する前面から順に製造する。よって、光起電性セルを形成するために層が上に塗設される基板は、後の使用時において光起電性セルの前面に位置するためにスーパーストレートと称され、同時に前述の半導体導電層の機能を果たす。
【0016】
本発明による電磁放射を電気エネルギーに変換するための少なくとも一つの光起電性セルの製造方法は、以下の工程を含む:
A.半導体基板として形成されたスーパーストレートを用意する工程、
B.光起電性セルを形成するためにスーパーストレートの裏面に直接または間接的に光起電性セル半導体層を塗設する工程であって、光起電性セル半導体層は、直接遷移型半導体から形成される少なくとも一つの吸収体層を有し、
スーパーストレートは、厚みが10μmより大きい導電層として形成され、工程Bにおいて光起電性セル半導体層が、導電層と導電性を有するように接続されて形成され、導電層と光起電性セル半導体層との間において一つまたは複数のバッファ層を有する変成バッファ構造が配置され、導電層のバンドギャップとバッファ層のバンドギャップとが、吸収体層のバンドギャップよりも少なくとも10meV、特に少なくとも50meV、好ましくは少なくとも100meV大きい、工程。
【0017】
本発明によると、導電層と光起電性セル半導体層との間に変成バッファ構造を配置する。このようなバッファ構造によって、導電層と光起電性層構造の前面に配置された層との間の格子定数を段階的に調整することが可能となる。これにより、光起電性層構造内の貫通転位(Durchstossversetzung)などの結晶欠陥を低減できるという利点がある。変成バッファ構造自体は、直接遷移型吸収体層を有する光起電性セルにおいては公知であり、例えばマテリアル・サイエンス・リポーツ7巻、3号、1991年11月、87から142頁、「ひずみ層エピタキシーにおける転位:理論、実験および応用(Dislocations in strained-layer epitaxy: theory, experiment, and applications)」、E.A.フィツジェラルド、http://doi.org/10.1016/0920-2307(91)90006-9、M.T.ブルサラ、C.ライツ、およびA.フィッツジェラルド「有機金属気相成長法によりGaAs上に成長した緩和InGaAsグレーデッドバッファ(Relaxed InGaAs graded buffers grown with organometallic vapor phase epitaxy on GaAs)」アプライド・フィジックス・レターズ、72巻、1608から1610頁、1998年および「相分離を回避するためにInGaAsとInGaPのグレーデッドバッファを使用することによるGaAs上の高品質の緩和InP(Relaxed, high-quality InP on GaAs by using InGaAs and InGaP graded buffers to avoid phase separation)」、ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス102、033511(2007年)、http://doi.org/10.1063/1.2764204において記載されている。
【発明の効果】
【0018】
よって、本発明による方法を用いて形成された光起電性セルは、直接遷移型半導体から形成される吸収体層によって電気エネルギーへの変換のための電磁放射の効率的な吸収が実施されること、半導体材料から形成される、10μmより大きい厚みを有する導電層が電荷キャリアの電気的な横伝導を可能にすること、および導電層と吸収体層とが異なるバンドギャップを有するため、入射する電磁放射の吸収を導電層において回避することあるいは少なくとも所定のスペクトルを有する所定の入射する電磁放射に関する最適化が可能であることにより吸収が実質的に吸収体層において実施されて導電層においては全くあるいはわずかしか生じないことを特徴とする。
【0019】
よって、光起電性セルの前面における導電層の電荷キャリアの横伝導により、公知である光起電性セルの前面における金属接触構造の機能は本発明による光起電性セルの導電層によって少なくとも部分的に引き継がれるため、直列抵抗効果による大きな損失が生じることなく金属接触構造の低減、特に金属接触構造を有する光起電性セルの前面における被覆率の低減が可能となる。
【0020】
さらに本発明による方法は、特にコスト効率が高いように形成されている:
【0021】
光起電性セル、特にモノリシック光起電性セルの製造では、前述のとおり一般的には基板が必要であり、基板の上に光起電性セルの層を塗設、一般的にはエピタキシャル成長する。しかしながら、導電層のような厚い層の塗設は、高価な工程となる。
【0022】
本発明による方法は、導電層として光起電性セルの構成要素であるスーパーストレートを使用するため、導電層を塗設、特にエピタキシャル法によって塗設する必要がないという利点を有する。スーパーストレートは、光起電性セルの使用時に光起電性セル半導体層における入射放射に対向する面に配置されている。
【0023】
導電層、変成バッファ構造および光起電性セル半導体層をモノリシックに形成することが有利である。これにより、堅牢な構造となり、個々の構成要素を接合するための工程を省略することが可能となる。よって、変成バッファ構造と光起電性セル半導体層とをスーパーストレートの上で製造することが有利である。これにより、形成層から導電層へ当該要素を移行する方法上の手間を省くことが可能である。特に方法経済的に好ましい態様において、変成バッファ構造と光起電性セル半導体層とをスーパーストレートの上に堆積、特に好ましくはエピタキシャル法によって堆積する、好ましくはCVD(化学気相成長法)によって堆積する。
【0024】
導電層の横伝導性を確保するために、導電層は、nドーパント型またはその反対のpドーパント型のドーパントから形成されるドーピングを有することが好ましい。ドーピング濃度は、好ましくは1016cm-3よりも大きく、さらに好ましくは5×1016cm-3よりも大きく、特に1017cm-3よりも大きい。
【0025】
特に、導電層としてGaAs層、好ましくはnドープされたヒ化ガリウムのスーパーストレートを使用することが有利である。スーパーストレートのnドーピングは、1×1016cm-3から5×1018cm-3の範囲、特に5×1016cm-3から3×1017cm-3の範囲にあることが好ましい。
【0026】
有利である実施形態において導電層は、1019cm-3よりも小さく、好ましくは5×1018cm-3より小さく、特に5×1017cm-3より小さいドーピング濃度を有する。ドーピングされた半導体層の自由電荷キャリア吸収は、ドーピングに依存する。よって、より低いドーピングでは、より高いドーピングと比較して導電層における吸収が低くなる。
【0027】
本発明の方法によって製造された光起電性セルは、公知である光起電性セルと同様に使用可能である。しかしながら、本発明による光起電性セルを空間的に限定された電磁放射、特に収束放射および/または集中放射と組み合わせて使用することが特に有利である。
【0028】
本発明による光起電性セルを電磁放射によってエネルギー伝達および/または信号伝達のための伝達システムにおいて使用することが特に有利である。
【0029】
このようなシステムは、電磁放射を生成するための、少なくとも一つの放射源を有する。放射源の放射は、少なくとも部分的に伝達システムの光起電性セルの受信領域に当たるため、電磁放射によってエネルギーおよび/または信号を伝達することが可能である。前述のとおり、受信領域とは、入射放射あるいは少なくとも入射放射のエネルギー的に重要な部分が当たる太陽電池の表面の領域である。
【0030】
このような伝達システムを使用する場合、放射源のスペクトルは一般的に既知である。一般的にこのようなスペクトルは、太陽スペクトルよりも狭帯域である、すなわちスペクトル分布の幅(半値全幅、FWHM)がより小さい。このようなスペクトルの一般的なパラメータは、支配的な光子エネルギー、すなわち最大数の光子を放出されるスペクトルのエネルギー値である。
【0031】
よって、放射源の電磁放射の強度とスペクトルとに関して電磁放射の電気エネルギーへの変換の最適化を行うことが有利である。特に所定の支配的な光子エネルギーに依存してスーパーストレートと吸収体層とのバンドギャップの最適化を実施することが好ましい。
【0032】
よって、スーパーストレートを所定の支配的光子エネルギーよりも大きい、特に10meVから500meV分大きいバンドギャップを有し、吸収体層を支配的な光子エネルギーよりも小さい、特に1meVから150meV分小さい、好ましくは10meVから80meV分小さいバンドギャップを有するように形成することが有利である。
【0033】
よって、スーパーストレートは、吸収体層のバンドギャップよりも特に51meVから650meVの範囲、好ましくは60meVから580meVの範囲における値分大きいバンドギャップを有することが特に有利である。
【0034】
伝達システムの一般的な用途のための放射源に基づいて、所定の支配的な光子エネルギーは、好ましくは0.5eVおよび2.5eVの間の範囲、特に好ましくは0.74eVおよび1.55eVの範囲、特に1.38Vから1.55eV、1.13eVから1.38eV、0.88eVから1.00eVおよび0.74eVから0.88eVの範囲のうちいずれか一つにある。
【0035】
特に、以下の表にしたがって支配的な光子エネルギーの所定の範囲に応じた材料で吸収体層を形成することが有利である:
【0036】
【表1】
【0037】
所定のスペクトル分布の幅(FWHM)は、一般的な放射源に関しては150nmより小さい。
【0038】
前述のとおり、導電層は、電荷キャリアの横伝導性によって、公知である光起電性セルにおいては少なくとも部分的に金属接触構造の機能を担う。光起電性セルを外部回路に接続するためおよび/または導電層の横伝導性を支持するためには、スーパーストレートの前面にスーパーストレートの前面に直接または間接的に配置されてスーパーストレートと導電性を有するように接続される金属の前面接触構造を形成することが有利である。スーパーストレートの前面とは、スーパーストレートの光起電性セル半導体層とは反対に向く面である。
【0039】
導電層は、入射する電磁放射を受信するための前述のような受信領域を有することが好ましい。金属の前面接触構造を受信領域における前面接触構造の被覆率が<5%、特に<3%、好ましくは<1%、さらに好ましくは<0.2%であるように形成することが好ましい。入射する電磁放射の重要な部分が受信領域において導電層上に当たると、前面接触構造によって入射する電磁放射の遮光がわずかとなる。これに対して、受信領域外において金属の前面接触構造を用いて導電層を覆うことで入射する電磁放射の遮光による損失が全くあるいはわずかにしか生じない。
【0040】
よって、金属の前面接触構造を受信領域の一つまたは好ましくは複数の面において金属接触要素を有するように形成することが特に有利である。金属の前面接触構造に受信領域を取り囲むように形成される金属接触要素を形成することが特に有利である。よって、受信領域の面におけるまたは受信領域を取り囲む当該金属要素は、公知であるバスバーと比較して高い断面積を有することが可能である。
【0041】
受信領域を0.01cmから1cmの範囲の面積を有する円形領域を覆うように形成することが好ましい。受信領域を円形に形成することが特に有利である。
【0042】
光起電性層構造の導電層とは反対に向く裏面においては、少なくとも部分的に電磁放射を反射するためのミラー構造を直接または間接的に配置することが有利である。ミラー構造を導電性を有するように形成するため、裏面側において電荷キャリアをミラー構造を介して放散することが可能である。特に、ミラー構造を
- 金属層、特に銀層または金層、
- 少なくとも一つの誘電層と少なくとも一つの金属層とを有する誘電層構造、
- ブラッグミラー(分布ブラッグ反射器)
の群からなる一つの要素または複数の要素を用いて形成することが有利である。
【0043】
本発明による方法は、光起電性セル半導体層を基板から剥離する必要がなく、導電層として形成されていることで光起電性セルの機能上の構成要素であるスーパーストレート上に塗設されるという利点を有する。
【0044】
特に、ミラー構造を配置した前述の有利な態様においてこのことが有利であるのは、一般的に公知であるミラー構造を有する光起電性セルの製造の際にミラー構造は、ミラー構造の塗設を基板から太陽電池を剥離した後に実施し、よって、剥離プロセスにおいて特別な要件を満たす必要があるからである。一方、本発明におけるスーパーストレート構成の光起電性セルの製造時には、層の製造が「上から下へ」、すなわち前面における層から順に実施されて剥離が必要でないため、ミラー構造の形成時における制約がない。
【0045】
光学的反射性と同時に導電性を有する裏面は、一方では光起電性層構造において最初は吸収されなかった電磁放射が、ミラー構造によって少なくとも部分的に反射されることで放射量が吸収体層において吸収され得る利点を有する。加えて、非常に薄い吸収体層(数マイクロメートル、特に数百ナノメートルから100ナノメートルより少ない)の場合、光起電性セル半導体層を適切に構成する際に反射させて好ましくは光学的に散乱、光学的に回析あるいはその他の方法で光を屈折させる裏面によって吸収率の増加を得ることが可能である。さらに、導電性により層構造の裏面における公知である電荷キャリアの放散が可能となる。
【0046】
変成バッファ構造を導電層から順に光起電性セル半導体層の方向に向けて減少するバンドギャップを有するように形成することが好ましい。有利である実施態様において変成バッファ構造は、連続的に減少する、特に厳密に単調減少するバンドギャップを有するバッファ層を有する。
【0047】
別の有利である実施形態において変成バッファ構造は、複数のバッファ層を有し、バッファ層は、導電層から順に光起電性セル半導体層の方向において減少するバンドギャップを有する。個々のバッファ層は、一定のバンドギャップを有するように形成することにより、光起電性セル半導体層の方向におけるバッファ構造において段階的に減少するバンドギャップを形成することが有利である。同様に、変成バッファ構造の一つまたは複数のバッファ層が連続的に減少する、特に厳密に単調減少するバンドギャップを有することも本発明の範囲内にある。
【0048】
変成バッファ層を導電層から順に光起電性セル半導体層の方向に向けて増加する格子定数を有するように形成することが好ましい。好ましい実施形態において変成バッファ層は、連続的に増加する、特に厳密に単調増加する格子定数を有するバッファ層を有する。
【0049】
別の有利である実施形態において変成バッファ構造は、複数のバッファ層を有し、バッファ層は、導電層から順に光起電性セル半導体層の方向に向けて増加する格子定数を有する。個々のバッファ層は一定の格子定数を有するように形成することにより光起電性セル半導体層の方向におけるバッファ構造において段階的に増加する格子定数を形成することが有利である。同様に変成バッファ構造の一つまたは複数のバッファ層が連続的に増加する、特に厳密に単調増加する格子定数を有することも本発明の範囲内にある。
【0050】
変成バッファ構造は、光起電性セル半導体層の方向に対向する面において後続の光起電性セル半導体層よりも大きい格子定数を有する過剰層を有することが有利である。過剰層は、光起電性セル半導体層に直接隣接していることが好ましい。
【0051】
バッファ構造の固有厚みは、(開始層としての)スーパーストレートと(目標層としての)光起電性セル半導体層との間における格子定数の偏差(ピコメートル単位)に対するバッファ構造の厚み(ナノメートル単位)の比を示す。バッファ構造を少なくとも100nm/pm、特に少なくとも200nm/pmである固有厚みを有するように形成することが好ましい。バッファ構造を500nm/pmより小さい、特に400nm/pmより小さい固有厚みを有するように形成することが好ましい。
【0052】
変成バッファ構造において使用される全ての材料は、支配的な光子エネルギーよりも大きいバンドギャップを有することが有利である。特に、過剰層の材料は、支配的光子エネルギーよりも大きいバンドギャップを有することが有利である。
【0053】
例えば、フランス等(IEEEジャーナル・オブ・フォトヴォルタイックス1「超高効率四接合反転メタモルフィック太陽電池の設計柔軟性」ライアンM.フランス、ジョンF.ガイズ、アイヴァン・ガルシア、マイルズA.シュタイナー、ウィリアムE.マクマホン、ダニエルJ.フリードマン、トムE.モリアーティ、カール オスターヴァルド、J.スコット ワード、アンナ ドューダ、ミシェル ヤングおよびワルドJ.オラヴァリア)に記載されるように、変成バッファ構造を導電層から順に光起電性セル半導体層の方向に向かってインジウム含有量が段階的に増加する、少なくとも複数のGaInP層から形成することが有利である。
【0054】
同様に、変成バッファ構造を導電層から順に光起電性セル半導体層の方向に向かって連続的に増加する、特に厳密に単調増加するインジウム含有量を有するように形成することも本発明の範囲内にある。
【0055】
光起電性セルの使用時に変成バッファ構造は、光起電性セル半導体層の入射放射に対向する面上に位置する。よって、変成バッファ構造のバッファ層のバンドギャップは、吸収体層に対して低い吸収性を得るために、吸収体層のバンドギャップよりも少なくとも10meV、特に少なくとも50meV、好ましくは少なくとも10meV分大きい。よって、吸収体層に対して低い吸収性を得るために、特に変成バッファ構造の全ての層、特に全てのバッファ層と過剰層とのバンドギャップは、吸収体層のバンドギャップよりも少なくとも10meV、特に少なくとも50meV、好ましくは少なくとも100meV分大きいことが有利である。
【0056】
よって、変成バッファ構造、好ましくは変成バッファ構造の全ての層が、アルミニウムを含むように形成することが特に有利である。
【0057】
よって、変成バッファ層の一つ以上のバッファ層をAlGaInAs層、GaInP層またはこれらの組成の混合物として形成することが好ましい。
【0058】
導電層と光起電性セル半導体層との間にトンネルダイオード層構造(Tunneldiodenschichtstruktur)を配置することが有利である。このようなトンネルダイオード層構造は、導電層の極性と光起電性層構造の前面に配置される層の極性とが異なるものであり得るという利点を有する。トンネルダイオード層構造の例は、フランス等において記載されている。
【0059】
有利である実施形態において、トンネルダイオード層構造を導電層と変成バッファ構造との間に配置する。この際、変成バッファ構造を導電層とは反対のドーピングによって形成することが有利である。特に有利である実施形態において、導電層がnドープ、変成バッファ構造がpドープされるように形成することが好ましい。
【0060】
有利である実施形態において、トンネルダイオード層構造を変成バッファ構造と光起電性セル半導体層との間に配置する。この際、変成バッファ構造を光起電性セル半導体層のトンネルダイオード層構造に対向する層とは反対のドーピング型によって形成することが有利である。特に有利である本実施形態において、変成バッファ構造をnドープされるように形成することが好ましい。
【0061】
別の有利である実施形態において、トンネルダイオード層構造を変成バッファ構造内に形成する。本実施形態において変成バッファ構造は、複数の層を有し、導電層とトンネルダイオード層構造との間だけではなく、トンネルダイオード層構造と光起電性セル半導体層との間においてもそれぞれ変成バッファ構造の少なくとも一つのバッファ層を形成する。変成バッファ構造のバッファ層は、導電層とトンネルダイオード層構造との間において導電層のドーピング型のドーピング、好ましくはnドーピングを有し、トンネルダイオード層構造と光起電性セル半導体層との間における変成バッファ構造のバッファ層は、これに反対のドーピング型のドーピングを有することが有利である。
【0062】
導電層をGaAs、InP、GaSb、Si、Ge、GaP、InAs、AlAs、AlP、InSb、AlSbの群からなる、少なくとも一つの材料または材料の組み合わせから形成することが好ましい。よって、GaAs、InP、GaSb、Si、Ge、GaP、InAs、AlAs、AlP、InSb、AlSbの群からなる、少なくとも一つの材料または材料の組み合わせから形成されるスーパーストレートを用意する。前述のとおり、導電層を材料GaAsから形成することが好ましく、nドープを有するように形成することが好ましい。
【0063】
本発明による方法の有利である発展態様において本方法は、複数の光起電性セルを製造するよう形成されており、工程Bの後の工程Cにおいて、光起電性セル半導体層を貫通するものの、スーパーストレートは貫通しない分離溝を形成することによって、分離溝によって分離された複数の光起電性セルを形成し、工程Dにおいて半導体基板を分割するために半導体基板を個片化する。
【0064】
本発明による方法の別の有利な実施形態によると、工程CおよびDを共通の工程において実施する。特に工程CおよびDをプラズマエッチングによって、好ましくはその場(in-situ)で、すなわち工程の間に半導体基板を取り出すことなく両工程をリアクタチャンバ内において実施することが有利である。
【0065】
本発明による方法の別の有利である実施形態において,工程Dにおける半導体基板の分割を、鋸刃を使用しない分割方法、好ましくはレーザ誘導の結晶破壊(laserinduzierter Kristallbruch)、特に「熱的レーザ分離(thermal laser seperation)」(例えば、ズールケ、2009年「TLSダイシング-既知の技術の革新的な代替案(TLS-Dicing - An innovative alternative to known technologies)」https://doi.org/10.1109/ASMC.2009.5155947などに記載されるTLS)、または「ステルスダイシング(Stealth Dicing)」(F.フクヨ、K.フクミツおよびN.ウチヤマ「ステルスダイシング技術および応用(Stealth dicing technology and applications)」第6回レーザ精密微細加工国際シンポジウム会議録、2005年、またはクマガイ等、2007年、IEEE トランスアクションズ・オン・セミコンダクター・マヌファクチャリング20(3)https://doi.org/10.1109/TSM.2007.901849などに記載されるSD)によって実施する。よって、分離による半導体面における損失(カーフロスとも称する)を最小化することが可能である。
【0066】
有利である発展態様においては、コスト削減のために工程Cを省略する。よって、有利である発展態様において、方法は、複数の光起電性セルを製造するように形成されており、工程Bの後、光起電性セルを個片化するために工程Dにおいて半導体基板の分割を実施する。工程Bと工程Dとの間では、前述の工程Cによる分離溝を形成しない。工程Dにおいて、半導体基板の分割を、鋸刃を使用しない分割方法、前述のとおり、好ましくはレーザ誘導結晶破壊、特にTLSまたはSDによって、実施することが特に有利である。
【0067】
工程Cを省略することにより、コスト削減が得られる。工程Dにおいて鋸刃を使用しない分割方法、特にTLSまたはSDを用いることにより、品質向上、特に光起電性セルの効率の向上が可能となるのは、工程Cにおける、特に湿式化学的なメサエッチングの場合に生じる、縁面のアンダーカットを回避することが可能であるからである。
【0068】
よって、個片化された光起電性セルは、前述の本発明による光起電性セルの利点を有する。特に、光起電性セルを本発明による光起電性セル、特に当該光起電性セルの好ましい実施形態にしたがって形成することが好ましい。
【0069】
工程Dにおいて、半導体基板の分割をスーパーストレートの光起電性セルとは反対方向に向く面から順に実施することが有利である。これにより、スーパーストレートの分割時における光起電性セルへの損傷を回避するか少なくとも軽減する。
【0070】
光起電性セル半導体層は、光起電性セル半導体層構造を形成する。
【0071】
別の有利である発展態様において、光起電性セル半導体構造を積層型の複合の光起電性セル(Mehrfach-Photovoltaikzelle)として形成する。この際、個々のサブセルをトンネルダイオードによって互いにモノリシックに直列接続することが有利である。積層型の複合の光起電性セルは、ベット等、2008年、DOI:10.1109/PVSC.2008.4922910より公知である。光起電性セル半導体構造は、複数のpn接合、特に少なくとも二つ、さらに好ましくは少なくとも三つのpn接合を有することが好ましい。
【0072】
前述の方法を複数の光起電性セルを分割するために形成することが特に有利であり、各光起電性セルをそれぞれ積層型の複合の光起電性セルとして形成する。
【0073】
変成バッファ構造を間に挟む場合の光起電性セル半導体層のスーパーストレートおよび吸収体層のための有利な実施形態および材料の組み合わせが以下の表に記載されており、材料およびカッコ書のバンドギャップ(単位[eV])、バンドギャップの上限、または好ましいバンドギャップ範囲とが示されている。さらに、狭帯域スペクトルのいくつかの態様を所定の支配的な光子エネルギーを用いて最適化している。所属の波長を付記している。示された光子エネルギー(単位[nm])および光子エネルギー(単位[eV])との関係は、光子エネルギーE[eV]、プランク定数h[eVs]、真空中の光速c[nm/s]および波長l[nm]であるE=h*c/lより得られる。
【0074】
【表2】
【0075】
シリコン製のスーパーストレートの使用は、特にコスト効率が高いため有利である。
【0076】
光起電性セル半導体層は、直接遷移型半導体から形成される吸収体層を有する光起電性セルを形成するための公知である半導体層を有し得る。光起電性セル半導体層が、スーパーストレートから順に以下の層のうち一つまたは複数、好ましくは全てを、特に好ましくは記載の順番で有することが特に有利である:
a)バッファ層
b)パッシベーション層(front surface field:FSF、表面電界)
c)pドープまたはnドープされたエミッタ層
d)エミッタ層と反対にドープされたベース層
e)さらなる電気パッシベーション層(back surface field:BSF、裏面電界)
f)コンタクト層
【0077】
光起電性セルの構成によって、入射する電磁放射の重要なエネルギー部分を吸収する層は、エミッタ層またはベース層であり得る。同様に、エミッタ層およびベース層が入射光子の吸収に大きく寄与することも本発明の範囲内にある。よって、吸収体層は、エミッタ層またはベース層であり、あるいは吸収体層は、複数部分を有するように形成され、複数の層、特にエミッタ層とベース層とを含むことが可能である。複数部分から形成される吸収体層の場合、導電層と吸収体層との間におけるバンドギャップの違いに関する前述の条件を、複数部分から形成される吸収体層の少なくとも一つのサブ層に対して適用すべきであり、条件を導電層と複数部分から形成される吸収体層の各サブ層の全てに適用することが好ましい。よって、複数部分から形成される吸収体層の場合、導電層のバンドギャップは、吸収体層の少なくとも一つのサブ層のバンドギャップよりも少なくとも10meV、特に少なくとも50meV、好ましくは少なくとも100meV分大きい。複数部分から形成される吸収体層の場合、導電層のバンドギャップは、吸収体層のそれぞれのサブ層のバンドギャップよりも少なくとも10meV、特に少なくとも50meV、好ましくは少なくとも100meV分大きいことが好ましい。
【0078】
以下の表において、スーパーストレートおよび光起電性セル半導体層の実施形態例が示されている。ドーピング型は、それぞれ接頭辞n(nドーピング)またはp(pドーピング)で記載されている。さらに、ドーピング濃度と層の厚みも示されている。さらに、「[吸収体層]」によって、どの層がそれぞれの構成において主に吸収に寄与し、よって、吸収体層(または複数部分から形成される吸収体層の一部分)とされるかを示している。
【0079】
【表3】
【0080】
光起電性セル半導体層を好ましくはエピタキシー、特に好ましくはCVD(英:chemical vapor deposition、独:化学蒸着)によって塗設することが好ましい。これにより、市販の装置を使用して当該プロセスを実施することが可能となる。
【0081】
光起電性セル半導体層の塗設には、有機金属化学気相成長法(英:metal organic chemical vapor deposition、MOCVD)、特に有機金属化学気相エピタキシー(英:metal organic chemical vapor phase epitaxy、MOVPE)を用いることが特に有利である。
【0082】
別の有利である実施形態において、光起電性セル半導体層の全てまたは一部を塗設するのに、分子線エピタキシー(英:molecular beam epitaxy、MBE)、VPE(英:vapor phase epitaxy、気相エピタキシー)またはHVPE(英:hybride vapor phase epitaxy、ハイドライド気相エピタキシー)の方法のうち一つを用いる。
【0083】
エピタキシャル法による堆積の場合、まず半導体基板の表面上に適切な核形成層を塗設することが有利である。このことは、特に、例えばSi基板上にGaP塗設するような、エピタキシー層が半導体基板とは異なる材料を有するならば、へトロエピタキシーの場合に有利である。
【0084】
前述および以下に記載する導電層と吸収体層との間におけるバンドギャップ差の値と、半導体、特に導電層のバンドギャップの値とは、25℃の温度における標準化された環境条件に関するものである。半導体のバンドギャップは、半導体の温度によって左右されるため、特に本発明の方法によって製造した光起電性セルを異なる温度における動作条件下で用いる場合には、バンドギャップの値が異なる。バンドギャップの半導体の温度に対する依存性は、ヴルガフトマン、J.R.マイヤーおよびL.R.ラム-モーハン「III-V化合物半導体およびそれらの合金のためのバンドパラメータ(Band parameters for III-V compound semiconductors and their alloys)」、J.アプライド・フィジックス、89、5815(2001年)に記載されている。
【0085】
本発明の方法を用いて製造された光起電性セルを使用する場合、前述の標準化された環境条件よりも大幅に高い動作温度であり得る。
【0086】
さらなる有利である特徴および実施形態について、実施形態例および図を参照しつつ以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0087】
図1】本発明による方法の実施形態例の工程。
図2】本発明による方法を用いて製造された光起電力セルの実施形態例。
図3】本発明による方法を用いて製造された光起電力セルの実施形態例。
図4】本発明による方法を用いて製造された光起電力セルの金属の前面接触構造の実施形態例。
図5】本発明による方法を用いて製造された光起電力セルのさらなる実施形態例の裏面における層構造の部分図。
図6図5における図の接触点の配置の概略図。
【0088】
全ての図は、正確な縮尺ではない概略図を図示している。図における同一の符号は、同一の要素、または同一の機能を有する要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0089】
図1において、電磁放射を電気エネルギーに変換するための光起電性セルの製造の、本発明による方法の実施形態例の概略的な工程が図示されている。
【0090】
工程Aにおいて、半導体基板として形成されたスーパーストレート1を用意する。ここでは、スーパーストレート1が1.35eVのバンドギャップを有する亜リン酸インジウム基板(InP)として形成されている。このことは部分図a)に図示されている。
【0091】
工程Bにおいて、少なくとも一つの光起電性セルをスーパーストレートの裏面の上に直接または間接的に形成するために、光起電性セル半導体層2を塗設し、光起電性セル半導体層は、少なくとも一つの直接遷移型半導体から形成される吸収体層を有する。このことは部分図b)に図示されている。
【0092】
スーパーストレートの裏面は、光起電性セルを使用する場合には放射源とは反対方向に向く面であるため、図面では下側に図示されている。しかしながら、製造時に裏面が上になるようにスーパーストレートを使用することで、工程を簡略化するために光起電性セル半導体層を上からスーパーストレートの上に塗設することも本発明の範囲内にある。
【0093】
スーパーストレートは、導電層として形成されており、本実施形態例ではドーパントSiを用いてn型ドーピングされ、ドーピング濃度は1×1017cm-3のである。本実施形態例では、スーパーストレートの厚みは、20μmである。別途の実施形態例において導電層は、ドーパントZnを用いたpドーピングを有する。
【0094】
光起電性セル半導体層2は、導電層、すなわちスーパーストレート1と導電性を有するように接続されているため、スーパーストレート1の前面において、光起電性セルから電荷キャリアが放散され得る。
【0095】
光起電性セル半導体層の吸収体層は、本実施形態例では0.74eVのバンドギャップを有するInGaAs層として直接遷移型半導体から形成される。よって、導電層のバンドギャップは、吸収体層のバンドギャップよりも少なくとも50meV分、本実施形態例では0.61eV分大きい。
【0096】
図1b)において概略的に図示されている構造を既に光起電性セルとして使用することが可能であり、以下に詳述するように、電荷キャリアを放散させるための付加的な金属の接触構造を前面および裏面に配置することが有利である。
【0097】
スーパーストレート1および光起電性セル半導体層2は、モノリシックに形成される。本実施形態例においては、光起電性セル半導体層をスーパーストレート1の上にエピタキシャル法によって塗設する。
【0098】
前述の実施形態例の有利な発展様態において本方法は、複数の光起電性セルを製造するように形成されており、工程Cにおいて分離溝3が形成され、分離溝は、光起電性セル半導体層を貫通するものの、スーパーストレート1は貫通しない。分離溝3の形成を好ましくはエッチングによって、本実施形態例ではウェットケミカルエッチングによって実施する。分離溝を形成した後の状態は、図1の部分図c)に図示されている。
【0099】
続く工程Dにおいて、光起電性セルを個片化するためにスーパーストレート1の分割を実施する。この際、スーパーストレート1の分割をスーパーストレートとは反対方向に向くスーパーストレートの面から順に実施する。
【0100】
よって、実施形態例の本別途形態において、複数の光起電性セルをコスト効率よく製造することが可能であり、各個片化された光起電性セルは、前面においてスーパーストレート1の一部分を有する。
【0101】
図2において、本発明による方法によって製造された、スーパーストレート1と光起電性セル半導体層2とを有する光起電性セルの実施形態例が概略的に図示されている。
【0102】
太陽の記号によって、放射源が概略的に示されている(図3も同様)。本発明による方法は、太陽光を電気エネルギーに変換する太陽電池として使用するための光起電性セルの製造に適している。しかしながら本方法は、特に電磁放射によるエネルギー伝達および/または信号伝達を実施するための伝達システムにおいて使用される光起電性セルを製造するのに適している。このような伝達システムは、放射源、特にダイオードまたはレーザなどの狭帯域放射源を有し、当該放射源の放射を光起電性セルによって電気エネルギーまたは電気信号へと変換する。
【0103】
図2に図示されるように、接触を一般的にスーパーストレート1の前面と光起電性セル半導体層2の裏面とにおいて実施し、必要に応じて前面および/または裏面に付加的な接触層および/または接触要素を配置する。
【0104】
図について記載される実施形態例では、それぞれスーパーストレート1と光起電性セル半導体層2との間に、格子定数の段階的な調整のために変成バッファ構造を形成する。変成バッファ構造は、nドープされたAlGaInAsPバッファ層として形成されており、In含有量はスーパーストレートから順に0.49から0.83まで増加する。
【0105】
別の有利である発展態様において、スーパーストレート1と光起電性セル半導体層2との間にトンネルダイオード層構造が配置されている。このようなトンネルダイオード層構造の一例は、例えば30nm p++ Al0.3Ga0.7As(ドーピング:1×1019cm-3)および30nm n--GaAs p++ Al0.3Ga0.7As(ドーピング:1×1019cm-3)のようなp-n接合を形成する、極めて高濃度ドープされた半導体の層列である。トンネルダイオード層構造のこのような例は、ウィールドン等「太陽光発電の進歩:研究と応用(PROGRESS IN PHOTOVOLTAICS: RESEARCH AND APPLICATIONS)」、プログレス・イン・フォトヴォルタイックス:リサーチ・アンド・アプリケーション、2011年、19:442から452、ワイリー・オンライン・ライブラリーにおいて2010年11月18日にオンライン出版(wileyonlinelibrary.com)。DOI:10.1002/pip.1056に記載されている。ここでは、トンネルダイオードをスーパーストレート1と変成バッファ構造の間に配置する。
【0106】
前述のとおり、スーパーストレート1の前面に金属の前面接触構造4を形成し、金属の前面接触構造をスーパーストレート1の前面に直接または間接的に配置してスーパーストレート1と導電性を有するように接続することが有利である。さらに、光起電性セル半導体層2の裏面に裏面構造5を配置することが有利である。
【0107】
裏面構造5は、光起電性セルの裏面において電荷キャリアを放散させるための金属の裏面接触構造を含んでなることが有利である。このような実施形態例が図3において図示されている。
【0108】
冒頭で述べたとおり、スーパーストレート1を導電層として形成することにより、公知である光起電性セルと比べて、前面接触構造4によってスーパーストレート1の前面の被覆率を低減することが可能である。図4において金属前面接触構造4のさまざまな実施形態例の上面図が図示されている。
【0109】
図示された実施形態例b、c、d、eおよびgは、それぞれ太い黒線で囲まれたバスバーを有する。伝達システムにおいて光起電性セルを使用する場合、伝達システムは、放射源の放射を実質的にバスバーによって取り囲むように画定される領域に当たるように形成することにより、バスバーによって放射が全くまたはわずかにしか遮光されない。よって、バスバーは、入射する電磁放射を受信するための受信領域を画定する。受信領域内においては、実施形態例eのように金属接触構造を配置していない、あるいは実施形態例b、c、dおよびgのようにバスバーと比べて著しく薄い接触フィンガーが配置されている。これにより受信領域における前面接触構造の低い被覆率が得られる。
【0110】
実施形態例fにおいて前面接触構造は、対向する角部に形成された二つの金属接触面(接触パッド)のみを有し、金属接触面は、薄い取り囲む正方形のメタライゼーション(duenne, umlaufende quadratische Metallisierung)によって互いに接続されている。実施形態例a)においては、二つの対向するバスバーを用いた簡単且つ公知である構造が示されており、当該バスバーの間において、バスバーに対して垂直である、複数の平行な金属接触フィンガーが配置されている。
【0111】
図3に図示される光起電性セルの有利である発展態様において、裏面接触構造5は、電磁放射を少なくとも部分的に反射するためのミラー構造を有する。よって、ミラー構造は、光起電性セル半導体層のスーパーストレート1とは反対方向に向く裏面上に配置される。
【0112】
簡単な実施形態において、裏面接触構造5を金属層、特に材料Ag、Auのうちいずれか一つから形成する。
【0113】
有利である発展態様において、裏面構造5に金属層と、金属層と光起電性セル半導体層2との間に配置されるコンタクト・ミラー層(Kontakt- und Spiegelschicht)とを形成する。コンタクト・ミラー層を透明で導電性を有する酸化物(TCO)として形成することが好ましい。
【0114】
別の有利である発展態様において、裏面構造5に金属層と、金属層および光起電性セル半導体層2の間に配置される誘電中間層(「スペーサ」)とを形成する。誘電中間層は、以下の金属組み合わせMgF、AlOx、ITO、TiOx、TaOx、ZrO、SiN、SiOx、PUのうち一つを用いて形成することが好ましい。金属層と光起電性セル半導体層2との間の電気接続を形成するために、誘電中間層をそれぞれ一方では金属層、他方では光起電性セル半導体層と導電性を有するように接続されている金属化合物によって誘電中間層が複数の点において貫通されるように構成することが好ましい。
【0115】
このことは図5a)において概略的に図示されている:裏面構造5は、金属層5aを有し、金属層5aの光起電性セル半導体層に対向する面において、誘電中間層5b、本実施形態例では酸化シリコン層、が配置されている。酸化シリコン層は、非導電性であるため、金属層5aを光起電性セル半導体層2と導電性を有するように接続するために、複数の金属コネクタ5cによって貫通されている。
【0116】
このような裏面構造5の有利である発展態様が、図5bにおいて図示されている:
【0117】
誘電中間層5bと金属層5aの間に導電性を有するミラー層5dが配置され、導電性を有するミラー層は、同様に金属コネクタ5cによって貫通されている。金属層5aは、銀または別の態様においては金から形成される。これにより、高い光反射が得られる。低い接触抵抗での半導体層の接触を得るために、金属コネクタをミラー層とは異なる金属を用いて形成する。本実施形態例において、金属コネクタをパラジウム、亜鉛および金からなる組み合わせを用いて形成する。
【0118】
図5b)に図示される実施形態例の変形例においては、中間層5bが省略されるため、裏面構造5は、金属層5aと金属コネクタ5cによって貫通されているミラー層5dとだけを有する。
【0119】
図6において、図5による裏面構造5の裏面の上面図が図示されている。金属コネクタ5cが金属層5aに当たる位置は、点によって示されている。
【0120】
図6a)による実施形態例において、金属コネクタ5cは、正方形のグリッドの交差点上に規則的に配置されている。図6b)による実施形態例において、金属コネクタ5cは、六角形に配置されている。
【符号の説明】
【0121】
1 スーパーストレート
2 光起電性セル半導体層
3 分離溝
4 前面接触構造
5 裏面構造
5a 金属層
5b 中間層
5c 金属コネクタ
5d ミラー層
図1a)】
図1b)】
図1c)】
図2
図3
図4a)】
図4b)】
図4c)】
図4d)】
図4e)】
図4f)】
図4g)】
図5a)】
図5b)】
図6a)】
図6b)】
【国際調査報告】