(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-25
(54)【発明の名称】回収タンクおよび清掃装置
(51)【国際特許分類】
A47L 11/29 20060101AFI20240618BHJP
A47L 11/40 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
A47L11/29
A47L11/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577738
(86)(22)【出願日】2021-10-28
(85)【翻訳文提出日】2023-12-15
(86)【国際出願番号】 CN2021127137
(87)【国際公開番号】W WO2022262171
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】202110662275.1
(32)【優先日】2021-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522152360
【氏名又は名称】北京石頭世紀科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Roborock Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 1001, Floor 10, Building 3, Yard 17, Anju Road, Changping District, Beijing,P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】劉 望
(72)【発明者】
【氏名】羅 光忠
(72)【発明者】
【氏名】羅 平
(72)【発明者】
【氏名】李 佳鵬
(57)【要約】
本発明は、回収タンク(140)および清掃装置を開示する。ここで、回収タンク(140)は、上部カバー(110)と、上部カバーに着脱可能に接続された濾過部(120)であって、複数の濾過孔(121)が設けられ、上部カバー(110)との間に濾過空間が形成された濾過部(120)と、濾過部を穿設する汚水入口流路(131)と、を含み、前記汚水入口流路(131)は濾過空間内に位置する流路出口(132)を有し、流路出口(131)が濾過部(120)の上方に位置する。本発明の実施例が提供する回収タンク(140)では、清掃すべき面の処理すべき媒体が汚水入口流路(131)の流路出口(132)を介して濾過部(120)の濾過孔(121)を通じて濾過された後、固体媒体が濾過部の上部カバーに面する側に位置し、液体媒体が濾過部の上部カバーから離れた側に位置し、清掃すべき媒体の固液分離をさらに実現し、処分された固液混合物中の固体ごみが排液管路を閉鎖する可能性が低減され、回収タンク(140)自身の清浄度向上に有益である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部カバーと、
前記上部カバーに着脱可能に接続されて複数の濾過孔が設けられ、前記上部カバーとの間に濾過空間が形成された濾過部と、
前記濾過部を穿設する汚水入口流路と、を含み、
前記汚水入口流路は前記濾過空間内に位置する流路出口を有し、前記流路出口が前記濾過部の上方に位置する、回収タンク。
【請求項2】
前記回収タンクはタンク本体をさらに含み、
前記タンク本体は収容キャビティを囲んで形成する外殻と内部ケースを含み、前記外殻は前記上部カバーに着脱可能に接続され、前記内部ケースに前記汚水入口流路が形成され、前記濾過部が前記収容キャビティ内に位置し、
前記流路出口は前記収容キャビティと連通し、前記汚水入口流路は、前記収容キャビティ外部に位置する流路入口をさらに有する、請求項1に記載の回収タンク。
【請求項3】
前記上部カバーは、カバー本体を含み、
前記カバー本体は、前記外殻に着脱可能に接続され、前記カバー本体に、前記収容キャビティと連通する吸引口が設けられ、前記吸引口は、流体の作用下で、前記流路入口を介して清掃すべき媒体を前記流路出口まで吸引して前記濾過部を通って流す、請求項2に記載の回収タンク。
【請求項4】
前記上部カバーは、ブラケットをさらに含み、
前記ブラケットは、前記カバー本体の前記流路出口に面する側に位置し、前記流路出口の前記外殻に近い側に位置し、前記ブラケットは前記濾過部に着脱可能に接続される、請求項3に記載の回収タンク。
【請求項5】
前記上部カバーと前記濾過部の一方に制限部が設けられ、他方に前記制限部に適合する位置決め部が設けられ、前記制限部と前記位置決め部の接触または分離は、前記濾過部と前記上部カバーの接続または分離に適している、請求項1に記載の回収タンク。
【請求項6】
前記制限部は磁性部材を含み、前記位置決め部は磁気吸着部材を含み、および/または
前記制限部は係合フックを含み、前記位置決め部は係合スロットを含む、請求項5に記載の回収タンク。
【請求項7】
前記濾過部は、
前記汚水入口流路が穿設する取付孔が設けられた底板と、
前記底板に接続された側板と、を含み、
前記流路出口が前記側板の上方に位置し、前記濾過孔が少なくとも前記底板に設けられる、請求項1に記載の回収タンク。
【請求項8】
前記側板は、前記底板から離れた方向に突出して接続部を設置し、前記接続部は係合フックを含み、
前記上部カバーは、前記底板に向かう方向に突出して前記接続部を取り付けるための取付部を設置する、請求項7に記載の回収タンク。
【請求項9】
前記取付部は取付溝を含み、前記上部カバーに前記取付溝の底部を穿設する係合溝が設けられ、
前記取付部は前記底板に近い底壁をさらに含み、
前記接続部は、前記係合フックの前記底板に近い側に位置する当接部をさらに含み、前記当接部は、前記底壁と接触して前記係合フックを前記係合溝内に位置させるのに適している、請求項8に記載の回収タンク。
【請求項10】
前記濾過孔は前記側板にさらに設けられる、請求項7に記載の回収タンク。
【請求項11】
前記制限部と前記位置決め部の一方が前記側板に設けられ、前記上部カバーのブラケットに着脱可能に接続される、請求項7に記載の回収タンク。
【請求項12】
タンク本体に設けられた液面検出装置をさらに含み、前記収容キャビティ内の液体の水位を検出するために使用される、請求項2に記載の回収タンク。
【請求項13】
前記液面検出装置の検出結果は前記タンク本体中の液体媒体の水位が予め設定された高さに達したことである場合、清掃装置のコントローラは吸引ファンの動作を停止するように制御する、請求項12に記載の回収タンク。
【請求項14】
装置本体と、
請求項1~13のいずれか1項に記載の回収タンクと、を含み、
前記回収タンクは前記装置本体に着脱可能に接続される、清掃装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2021年6月15日に出願された中国特許出願第202110662275.1号の優先権を主張し、上記の中国特許出願のすべての開示内容は参照により本出願の一部として本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、清掃技術分野に関し、具体的には、回収タンクおよび清掃装置に関する。
【背景技術】
【0003】
手持ち式の床掃き掃除機のような現在の清掃装置は、吸い上げた汚水にいくらかの固形ゴミを巻き込み、汚水を処分すると、固液混合汚水中の固形が回収タンクの内部ケースに付着・吸着して、固形ごみをきれいに処分することができず、処分された固形ごみが排液管路を閉塞する潜在的な危険性がある。
【発明の概要】
【0004】
簡略化された形態の一連の概念が発明の概要部分で説明されたが、これらは具体的な実施形態でさらに詳細に説明される。本発明の発明の概要は、特許請求される技術的解決策の主要な特徴および必須の技術的特徴を限定しようとするものではなく、特許請求される技術的解決策の保護範囲を決定しようとするものでもない。
【0005】
本発明の実施例によれば、回収タンクを提供する。回収タンクは、上部カバーと、上部カバーに着脱可能に接続され濾過部であって、複数の濾過孔が設けられ、上部カバーとの間に濾過空間が形成された濾過部と、濾過部を穿設する汚水入口流路と、を含み、汚水入口流路は濾過空間内に位置する流路出口を有し、流路出口が濾過部の上方に位置する。
【0006】
いくつかの実施例では、回収タンクは、タンク本体をさらに含み、タンク本体は収容キャビティを囲んで形成する外殻と内部ケースを含み、外殻は上部カバーに着脱可能に接続され、内部ケースに汚水入口流路が形成され、濾過部が収容キャビティ内に位置し、ここで、流路出口は収容キャビティと連通し、汚水入口流路は、収容キャビティ外部に位置する流路入口をさらに有する。
【0007】
いくつかの実施例では、上部カバーは、カバー本体を含み、カバー本体は、外殻に着脱可能に接続され、カバー本体に、収容キャビティと連通する吸引口が設けられ、吸引口は、流体の作用下で、流路入口を介して清掃すべき媒体を流路出口まで吸引して濾過部を通って流す。
【0008】
いくつかの実施例では、上部カバーは、ブラケットをさらに含み、ブラケットは、カバー本体の流路出口に面する側に位置し、流路出口の外殻に近い側に位置し、濾過部に着脱可能に接続される。
【0009】
いくつかの実施例では、上部カバーと濾過部の一方に制限部が設けられ、他方に制限部に適合する位置決め部が設けられ、制限部と位置決め部の接触または分離は、濾過部と上部カバーの接続または分離に適している。
【0010】
いくつかの実施例では、制限部は磁性部材を含み、位置決め部は磁気吸着部材を含み、および/または、制限部は係合フックを含み、位置決め部は係合スロットを含む。
【0011】
いくつかの実施例では、濾過部は、汚水入口流路が穿設する取付孔が設けられた底板と、底板に接続された側板と、を含み、ここで、流路出口が側板の上方に位置し、濾過孔が少なくとも底板に設けられる。
【0012】
いくつかの実施例では、側板は、底板から離れた方向に突出して接続部を設置し、接続部は係合フックからなり、上部カバーは、底板に向かう方向に突出して接続部を取り付けるための取付部を設置する。
【0013】
いくつかの実施例では、取付部は取付溝を含み、上部カバーに取付溝の底部を穿設する係合溝が設けられ、取付部は底板に近い底壁をさらに含み、接続部は、係合フックの底板に近い側に位置する当接部をさらに含み、ここで、当接部は、底壁と接触して係合フックを係合溝内に位置させるのに適している。
【0014】
本発明の第2側面の実施例によれば、清掃装置を提供し、装置本体、および第1側面に記載の回収タンクを含み、回収タンクは装置本体に着脱可能に接続される。
【0015】
本発明の実施例が提供する回収タンクおよび清掃装置によれば、回収タンクは、上部カバー、濾過部および汚水入口流路を含む。濾過部に複数の濾過孔が設けられて処理すべき媒体を固液分離し、濾過部を介して上部カバーに着脱可能に接続される。汚水入口流路は、濾過部を穿設し、上部カバーと濾過部との間に位置する流路出口を有する。清掃すべき面の処理すべき媒体が汚水入口流路の流路出口を介して濾過部の濾過孔を通じて濾過された後、固体媒体が濾過部の上部カバーに面する側に位置し、液体媒体が濾過部の上部カバーから離れた側に位置し、清掃すべき媒体の固液分離をさらに実現する。固液混合物が分離されずに回収タンクに収納されることで、固液混合物中の固体ごみが回収タンクの内部ケースに吸着・付着してきれいに捨てられないという可能性を低減する同時に、処分された固液混合物中の固体ごみが排液管路を閉鎖する可能性を低減し、回収タンク自身の清浄度の向上に有利であり、後の液体媒体と固体媒体の処理に保証を提供する。
【0016】
本発明の以下の添付図面はここで本発明の実施例の一部として本発明を理解するために使用される。添付図面では本発明の実施例およびその説明が示され、本発明の原理を解釈するために使用される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明のいくつかの実施例による回収タンクの構造概略図
【
図2】本発明のいくつかの実施例による上部カバーと濾過部の構造概略図
【
図5】本発明のいくつかの実施例による清掃装置の構造概略図
【符号の説明】
【0018】
110 上部カバー
111 カバー本体
112 吸引口
113 ブラケット
114 濾過スクリーン
115 取付部
116 係合溝
117 底壁
120 濾過部
121 濾過孔
122 底板
123 側板
124 接続部
125 係合フック
126 当接部
127 取付孔
130 タンク本体
131 汚水入口流路
132 流路出口
133 流路入口
134 内部ケース
135 外殻
140 回収タンク
150 表面行走部
160 直立部
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の説明では、本発明によって提供される技術的解決策のより完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が与えられる。しかしながら、当業者には、本発明によって提供される技術的解決策は、これらの詳細のうちの1つまたは複数がなくても実施され得ることが明らかであろう。
【0020】
本明細書で使用される用語は、特定の実施例を説明するためだけのものであり、本開示による例示的な実施例を限定することを意図するものではないことに留意されたい。本明細書で使用される場合、単数形は、文脈が明確に指示しない限り、複数形を含むことも意図される。さらに、本明細書で使用される用語「含む」及び/又は「備える」は、記載された特徴、整数、ステップ、操作、要素及び/又は構成要素が存在することを意味するが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、構成要素及び/又はそれらの組み合わせが存在又は追加されることを排除するものではないことも理解されるべきである。
【0021】
次に、本開示による例示的な実施例を、添付図面を参照してより詳細に説明する。しかしながら、これらの例示的な実施例は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載された実施例に対する限定として解釈されるべきではない。これらの実施例は、本開示が徹底的かつ完全であり、当業者にその概念を十分に伝えることを可能にするために提供されることを理解されたい。
【0022】
本発明の第一側面のいくつかの実施例は回収タンク140を提供し、本発明の第2側面のいくつかの実施例は清掃装置を提供する。具体的には、清掃装置は手持ち式清掃装置または自己移動式清掃装置を含み、清掃装置は装置本体を含み、回収タンク140は装置本体に着脱可能に接続される。清掃装置が動作するとき、回収タンク140は装置本体に取り付けられて清掃すべき面上の処理すべき媒体、例えば汚水や固体ごみを収集するために使用される。清掃装置が清掃動作を完了した後、回収タンク140を装置本体から取り外し、処理すべき媒体を処分することができる。具体的には、手持ち式清掃装置は、手持ち式床洗浄機、手持ち式地面磨きロボット、手持ち式除草ロボット、または要件を満たす他の清掃装置であってもよく、自己移動式清掃装置は、掃き掃除・モップ掛け一体型機または要件を満たす他の清掃装置であってもよい。説明を容易にするために、本実施形態では、手持ち式床洗浄機を例にして本開示の技術的解決策を説明する。
【0023】
さらに、清掃装置が手持ち式床洗浄機である場合を例にし、
図6に示すように、清掃装置は、表面行走部150、直立部160および回収タンク140を含み、表面行走部150は清掃すべき面に接触して清掃すべき面上に残留する処理すべき媒体を清掃し、直立部160は表面行走部150に接続され、回収タンク140は着脱可能に直立部160に取り付けられる。表面行走部150が動作するとき、直立部160は、表面行走部150を移動させ、清掃すべき面を清掃し、処理すべき媒体を回収タンク140に収集するために使用される。清掃を完了した後、回収タンク140を直立部160から取り外し、収集された処理すべき媒体を処分する。具体的には、清掃装置の清掃対象は、セラミックタイル、床、セメント床、ガラス表面などの平坦な表面を有し、水で洗浄することができる表面対象を含む。
【0024】
本発明が提供するいくつかの実施例では、
図1に示すように、回収タンク140は上部カバー110、濾過部120および汚水入口流路131を含む。汚水入口流路131は清掃すべき面と連通し、汚水入口流路131を介して清掃すべき面上の処理すべき媒体を回収タンク140に収容させる。処理すべき媒体は液体と固体を含み、例えば、液体は汚水であり、固体は毛髪、薄片、棒状物または大きな塵埃などである。
【0025】
濾過部120に処理すべき媒体を固液分離するための複数の濾過孔121が設けられ、濾過部120は上部カバー110に着脱可能に接続され、濾過部120と上部カバー110との間に濾過空間が形成され、汚水入口流路131は濾過部120を穿設し、濾過空間内に位置する流路出口132を有し、清掃すべき面の処理すべき媒体が汚水入口流路131の流路出口132から濾過部120の濾過孔121を介して濾過された後、固体媒体が濾過部120の上部カバー110に面する側に位置し、液体媒体が濾過部120の上部カバー110から離れた側に位置し、清掃すべき媒体の固液分離をさらに実現する。固液混合物が分離されずに回収タンク140に同時に収容されることで、固液混合物中の固体ごみが回収タンクの内壁に付着・吸着してきれいに処分することができないという可能性を低減し、同時に処分された固液混合物中の固体ごみが排液管路を閉鎖する可能性も低減し、回収タンク140自身の清浄度の向上に有利であり、後の液体媒体と固体媒体の処理に保証を提供し、清掃効率をさらに向上させることができる。
【0026】
いくつかの実施例では、汚水入口流路131の流路出口132が濾過部120の上方に位置するため、上部カバー110と濾過部120との間の濾過空間の容積が大きくなる。濾過空間の容積が小さいと固液混合物の流通に不利であり、すなわち、濾過空間が大きいとより多くの固液混合物の流通に有利であり、濾過効率のさらなる向上に有利である。さらに、流路出口132が濾過部120の上方に位置するため、流路出口132と濾過部120との間の距離が大きくなり、すなわち、固液混合物が流路出口132から濾過部120に落下する流通距離が大きくなり、これにより、流路出口132から流し出して濾過部120に落下した固液混合物が濾過部120に与えた衝撃力を大きくし、液体の流通を促進し、濾過孔121を塞ぐ濾過部120上の固体媒体を移動させて濾過効率を向上させる。固体媒体が濾過孔121を塞いで濾過部120に落下した固液混合物が濾過部120に与えた衝撃力が小さくなり、濾過効率が低下するという問題を回避することができ、すなわち、流路出口132が濾過部120の上方に位置すると濾過効率をより向上させ、ユーザの使用満足度を向上させることができる。
【0027】
同時に、汚水入口流路131内の固液混合物が気体の吸引作用下で流路出口132から流し出し、流路出口132が濾過部120の上方に位置するため、流路出口132と上部カバー110底部との間の距離が比較的短い。このような配置によると、固液混合物が汚水入口流路131の流路出口132から流し出した後、かつ落下する前に、固液混合物が上部カバー110底部に衝突する場合があるため、気液分離効率をより向上させることができる。これにより、気体中の液体含有量が高いことで清掃装置の他の部品が損傷するという問題を回避することができ、清掃装置の故障率を低減しやすく、清掃装置の信頼性を向上させることができる。理解できるように、濾過部120の大きさが同じである場合、流路出口132が濾過部120の上方に位置し、流路出口132を可能な限り上部カバー110の近くに配置することができ、回収タンク内の濾過部120の高さを増加させ、回収タンク中の液体が満杯になったとき、汚水の液面が濾過部120を超えないことを確保し、濾過部120の濾過信頼性をさらに確保し、ユーザの使用満足度を向上させる。
【0028】
いくつかの実施例では、濾過部120は上部カバー110に着脱可能に接続され、固体媒体が濾過部120の上部カバー110に面する側に収容されるので、濾過部120が多くの固体媒体を収容した場合、濾過部120を上部カバー110から取り外して固体媒体を処分してから、比較的清浄な濾過部120を上部カバー110に取り付ければよく、操作が簡単で、使用が便利であり、固体媒体の処理速度が向上する。同時に、濾過部120は上部カバー110に着脱可能に接続され、濾過部120の洗浄およびメンテナンスが容易となり、ユーザの使用満足度を向上させる。
【0029】
理解できるように、上記した濾過部120は、処理すべき媒体の固液分離を実現することができ、具体的には、固液混合の処理すべき媒体が濾過部120の複数の濾過孔121を流れて固液分離を実現する。ここで分離後の固体媒体はサイズが大きい固体媒体であり、サイズの小さい固体媒体が液体とともに濾過部120の上部カバー110から離れた側に流れ、すなわち固液分離は、サイズの大きい固体媒体をサイズの小さい固体媒体および液体から分離することである。すなわち、分離後の液体はサイズの小さい固体媒体を含む。具体的には、サイズの大きい固体媒体とは、直径または長さが0.5mm~6mm以上の任意の破片、好ましくは3mmの任意の破片であり、サイズの小さい固体媒体とは、直径または長さが0.5mm未満の任意の破片、例えば0.3mmの任意の破片である。さらに、濾過孔121の直径または長さを合理的に設定することにより、異なる値のサイズの大きい固体媒体をサイズの小さい固体媒体および液体からの分離を実施する。ここで、濾過孔121の数は複数であり、濾過部120の濾過効率の向上に有益である。
【0030】
本実施例では、
図1に示すように、回収タンク140はタンク本体130をさらに含み、タンク本体130は収容キャビティを囲んで形成する内部ケース134と外殻135を含み、内部ケース134に汚水入口流路131が設けられ、汚水入口流路131の流路出口132は収容キャビティと連通し、汚水入口流路131は、収容キャビティ外部に位置する流路入口133をさらに有し、すなわち、汚水入口流路131により清掃すべき面の処理すべき媒体を流路入口133、汚水入口流路131、流路出口132を介して収容キャビティ内に収容する。
【0031】
外殻135が上部カバー110に着脱可能に接続され、濾過部120が収容キャビティ内に位置し、流路出口132が濾過部120と上部カバー110との間に位置するので、固液混合の処理すべき媒体は汚水入口流路131の流路出口132から、複数の濾過口で濾過された後、液体媒体が濾過部120とタンク本体130との間に流れ、固体媒体が濾過部120と上部カバー110との間に収容され、処理すべき媒体の固液分離を実現する。上部カバー110がタンク本体130に着脱可能に接続されるので、上部カバー110とタンク本体130を分離した後、タンク本体130内の液体媒体を処分し、タンク本体130内の液体媒体が固液分離後の液体媒体であるため、固体ごみがタンク本体130の内壁に付着・吸着してきれいに処分することができないという可能性を低減し、固液混合の処理すべき媒体の同時流し込みにより固体ごみが排液管路を閉鎖するという問題を回避し、清掃効率を大幅に向上させる。理解できるように、固体媒体の処理について、濾過部120を上部カバー110から取り外して固体ごみを処分し、操作が簡単で、清掃しやすい。ここで、
図1中の点線矢印に示す方向は、処理すべき媒体の流通方向である。
【0032】
いくつかの実施例では、タンク本体130の内部ケース134の上部カバー110から離れた端に汚水入口流路131の流路入口133が形成され、タンク本体130の内部ケース134の上部カバー110に近い端に汚水入口流路131の流路出口132が形成され、内部ケース134が流路入口133から流路出口132の方向に向かって延伸し、流路入口133と流路出口132を連通する汚水入口流路131を形成する。外殻135が内部ケース134の外側を取り囲み、流路入口133の外周側の内部ケース134に密封接続されて、収容キャビティを有するタンク本体130を形成する。
【0033】
本発明が提供するいくつかの実施例では、
図2および
図3に示すように、上部カバー110はカバー本体111を含み、カバー本体111は外殻135に着脱可能に接続され、カバー本体111に収容キャビティと連通する吸引口112が設けられ、吸引口112が流体の作用下で流路入口133を介して清掃すべき媒体を流路出口132に吸引させた後に濾過部120に流入させる。理解できるように、清掃装置は吸引ファンをさらに含み、吸引ファンは吸引口112と連通し、吸引ファンが動作し、吸引気流を形成し、吸引気流の作用下で、清掃すべき面の清掃すべき媒体が流路入口133から流路出口132に吸引された後、清掃すべき媒体が濾過部120の複数の濾過孔121を通って固液分離を実現する。
【0034】
いくつかの実施例では、吸引口112にも濾過スクリーン114が設けられ、濾過スクリーン114はカバー本体111に接続され、吸引口112を流れる流体を濾過し、例えば流体と固体を分離し、回収タンク140中の固体媒体が吸引気流とともに吸引口112の外部に運ばれて清掃装置の他の部品の故障を引き起こすのを回避し、濾過スクリーン114の設置により、吸引気流によって吸引された処理すべき媒体がすべて回収タンク140に収容され、回収タンク140による処理すべき媒体の収容徹底性および有効性をさらに向上させ、清掃装置の清浄度および信頼性を向上させる。
【0035】
いくつかの実施例では、
図2および
図3に示すように、上部カバー110はブラケット113をさらに含み、ブラケット113はカバー本体111の流路出口132に面する側に設けられ、流路出口132の外殻135に近い側に位置し、ブラケット113は濾過部120に着脱可能に接続され、このように、汚水入口流路131の流路出口132が濾過部120の上部に位置し、すなわち濾過部120が汚水入口流路131の外部に嵌設され、流路出口132と濾過部120との間に一定の流通空間が存在し、処理すべき媒体が汚水入口流路131の流路出口132から排出された後、重力作用下で、濾過部120の濾過孔121を流れて固液分離を実現する。すなわち、ブラケット113と汚水入口流路131の流路出口132の位置を合理的に設定することにより、上部カバー110と濾過部120との間の濾過空間が比較的大きく、さらに濾過部120が良好な濾過効果と高い濾過効率を得ること確保し、後の液体媒体と固体媒体の処理に保証を提供し、ユーザの使用満足度を向上させる。
【0036】
上記実施例では、
図3および
図4に示すように、上部カバー110と濾過部120の一方に制限部が設けられ、他方に制限部に適合する位置決め部が設けられ、制限部と位置決め部の接触または分離により、濾過部120を上部カバー110に取り付けて上部カバー110に接続させるか、または濾過部120を上部カバー110から分離して上部カバー110から取り外し、すなわち、制限部と位置決め部の設置により、濾過部120の取付および取り外しが容易であり、濾過部120の固液分離または固体媒体の処分という異なる機能要件を満たすことができ、それによりユーザの使用に便利である。
【0037】
いくつかの実施例では、制限部と位置決め部の一方を上部カバー110のブラケット113に設けて、濾過空間の容積を増加する。具体的には、制限部はブラケット113に設けられ、位置決め部は濾過部120に設けられ、または、制限部は濾過部120に設けられ、位置決め部はブラケット113に設けられ、制限部と位置決め部の設置位置を異ならせることにより、制限部と位置決め部の異なる構造要件を満たすことができ、製品の適用範囲を拡大することができる。
【0038】
本実施例では、一方、制限部は磁性部材を含み、位置決め部は磁気吸着部材を含み、濾過部120を上部カバー110のブラケット113に取り付ける必要のあるとき、濾過部120をブラケット113に近い方向に移動させ、磁性部材と磁気吸着部材の相互吸引力により濾過部120がブラケット113に固定され、濾過部120をブラケット113に取り付ける。濾過部120を上部カバー110のブラケット113から分離して洗浄、メンテナンス、固体媒体の処分を行う必要があるとき、濾過部120をブラケット113から離れた方向に向かって移動させ、磁性部材と磁気吸着部材が磁気吸引力を克服して分離すれば、濾過部120をブラケット113から取り外すことができる。磁性部材と磁気吸着部材の設置により、濾過部120の取付および取り外しが容易となり、操作が簡単で、磁性部材と磁気吸着部材の取付が容易であり、生産上も有利である。具体的には、磁性部材は、磁石、磁性鋼または要件を満たす他の磁性部材であればよく、磁気吸着部材は金属部材、または要件を満たす他の材質部材、例えば磁気吸着部材は金属シートである。
【0039】
他方、制限部は係合フックを含み、位置決め部は係合スロットを含み、濾過部120を上部カバー110のブラケット113に取り付ける必要がある場合、濾過部120をブラケット113に近い方向に向かって移動させ、係合フックと係合溝の接触クランプにより、濾過部120をブラケット113に固定し、濾過部120をブラケット113に取り付けることができる。濾過部120を上部カバー110のブラケット113から分離して洗浄、メンテナンス、固体媒体の処分を行う必要のあるとき、係合フックを係合溝から分離し、次にブラケット113から離れた方向に向かって濾過部120を移動させることにより、濾過部120をブラケット113から取り外すことができる。係合フックと係合溝の設置により、濾過部120の取付と取り外しが容易となり、操作が簡単で、係合フックと係合溝の加工が容易であり、コストが低い。
【0040】
他方、制限部は磁性部材と係合フック125を含み、位置決め部は磁気吸着部材と係合溝116を含み、濾過部120を上部カバー110のブラケット113に取り付ける必要のある場合、濾過部120をブラケット113に近い方向に移動させ、係合フック125と係合溝116の接触クランプ、および磁性部材と磁気吸着部材の相互吸合という二重接続により、濾過部120がブラケット113に固定され、濾過部120とブラケット113の接続信頼性が大幅に向上し、清掃装置の移動中、濾過部120がブラケット113から分離して脱落する可能性が低減され、清掃装置の信頼性をさらに向上させる。濾過部120を上部カバー110のブラケット113から分離して洗浄、メンテナンス、固体媒体の処分を行う必要のある場合、係合フック125を係合溝116から分離した後、ブラケット113から離れた方向に濾過部120を移動させ、磁性部材と磁気吸着部材が磁気吸引力を克服して分離すれば、濾過部120をブラケット113から取り外すことができ、操作が簡単である。
【0041】
理解できるように、制限部と位置決め部は要件を満たす他の構造であってもよく、濾過部120とブラケット113の接続および分離を実現できればよく、本発明では網羅的に列挙されない。
【0042】
本発明が提供するいくつかの実施例では、濾過部120は底板122および側板123を含み、底板122に取付孔127が設けられ、汚水入口流路131は取付孔127を穿設し、側板123は底板122に接続され、すなわち側板123は底板122に接続され、汚水入口流路131、ブラケット113、カバー本体111とともに濾過空間を取り込む。ここで、制限部と位置決め部の一方は側板123に設けられ、上部カバー110のブラケット113に着脱可能に接続される。流路出口132は、底板122、側板123および上部カバー110によって形成された濾過空間内に位置し、側板123の上方に位置するため、流路出口132から流し出した処理すべき媒体が底板122まで落下する距離が増加し、流路出口132から流し出した固液混合物が底板122に落下して底板122に与える衝撃力が増加し、大きな衝撃力は液体の流通速度を向上させるのに有益であり、濾過孔121を塞いでいる固体媒体を除去することができ、濾過部120を流れる液体をより徹底的に濾過することができる。すなわち、大きな濾過空間は、媒体流通にも有利であり、流路出口が側板123の上方に位置するため、流路出口132から流し出した処理すべき媒体のほとんどまたは全部が濾過部120を流れ、濾過部120の良好な固液分離効果を確保し、濾過効率の向上および良好な濾過効果の保証に有利であり、ユーザの使用満足度を向上させることができる。
【0043】
濾過孔121は少なくとも底板122に設けられ、すなわち、濾過孔121は底板122に設けられてもよく、または濾過孔121は底板122と側板123に同時に設けられてもよく、濾過孔121の設置により、固体媒体を濾過空間内に隔離し、液体媒体を濾過空間外部に濾過して、固液分離をさらに実現することができる。ここで、濾過孔121の異なる設置位置は、異なる濾過効率の要求を満たすことができる。例えば、濾過孔121を底板122と側板123に同時に設けることで、液体媒体の流量が増加し、濾過効率がさらに向上し、清掃装置の清掃効率の向上に有利である。理解できるように、濾過孔121は複数であり、複数の濾過孔121の形状およびサイズは、同じであってもよく、異なってもよく、本発明では具体的に限定されない。
【0044】
上記実施例では、
図3および
図4に示すように、側板123の底板122から離れた方向に突出した突出部分に接続部124が設けられ、すなわち、接続部124は底板122から離れた方向に沿って側板123から突出して設けられ、ブラケット113の底板122に面する方向に突出した突出部分に接続部124を取り付けるための取付部115が設けられ、すなわち取付部115は底板122に近い方向に沿ってブラケット113から突出して設けられ、接続部124は係合フック125を含み、例えば制限部は濾過部に設けられた係合フック125である。係合フック125を介して取付部115に接続されれば、濾過部120と上部カバー110の着脱可能な接続を実現でき、かつ突出して設けられた接続部124および取付部115により、濾過空間の容積の増加に有利であり、濾過部120の濾過効率および濾過効果がさらに向上し、ユーザの使用満足度を向上させる。
【0045】
いくつかの実施例では、清掃装置が動作するとき、汚水入口流路131の流路入口133が流路出口132の下方に位置し、濾過部120の底板122が流路出口132の下方に位置し、すなわち側板123の上方に接続部124が突出して設けられ、ブラケット113の下方に取付部115が突出して設けられるため、垂直方向に沿って底板122とカバー本体111との間の距離が増加し、すなわち垂直方向に沿った濾過空間のサイズが大きくなり、濾過空間の容積がさらに増加する。
【0046】
いくつかの実施例では、取付部115は取付溝を含み、上部カバー110に取付溝の底部を穿設する係合溝116が設けられ、これにより、係合溝116を介して係合フック125にクランプされれば濾過部120と上部カバー110の着脱を迅速に完了できる。さらに、濾過部120の取付および取り外し過程中、取付溝の底部を通じて、組立人員は、係合フック125が係合溝116にクランプされているか、または係合フック125が係合溝116から分離されているか視覚的かつ直感的に判定でき、すなわち組立人員は、濾過部120が所定の位置に取り付けられているか、または上部カバー110から取り外されているかを直感的に判定でき、濾過部120の着脱効率の向上に有利であり、ユーザの使用満足度を向上させる。
【0047】
いくつかの実施例では、係合フック125は弾性部材であり、弾性部材の弾性力により、係合フック125と係合溝116の接触クランプ、または係合フック125と係合溝116の分離が容易となり、係合フック125が係合溝116に接触クランプされた後、弾性部材の弾性力により、濾過部120が上部カバー110のブラケット113に確実かつ堅牢に取り付けられることが確保され、濾過部120と上部カバー110のブラケット113の接続信頼性を向上させることができる。
【0048】
いくつかの実施例では、取付部115は底板122に近い底壁117をさらに含み、接続部124は係合フック125の底板122に近い側に位置する当接部126をさらに含み、当接部126は、底壁117と接触し、係合フック125を係合溝116内に位置させることに適している。すなわち、濾過部120を上部カバー110のブラケット113に取り付ける過程中、接続部124の当接部126を介して取付部115の底壁117に付勢し、すなわち係合フック125と係合溝116の事前位置決めを実現でき、さらに係合フック125と係合溝116を接触クランプして、濾過部120と上部カバー110のブラケット113の接続を完了でき、組立効率をさらに向上させることができる。
【0049】
本発明が提供するいくつかの実施例では、回収タンク140は、タンク本体130に設けられ、収容キャビティ内の液体の水位を検出するために使用される液面検出装置をさらに含みる。理解できるように、液面検出装置は清掃装置のコントローラに接続され、液面検出装置の検出結果が予め設定された高さに達したとき、すなわちタンク本体130中の液体媒体の水位が予め設定された高さに達したとき、コントローラが吸引ファンの動作を停止するように制御し、吸引ファンの継続的な動作によりタンク本体130内の液面が予め設定された高さを超えてオーバーフローを引き起こしたり、清掃装置の他の部品の故障を引き起こしたりすることを回避し、清掃装置の清浄度および信頼性がさらに向上し、ユーザの使用満足度を向上させることができる。
【0050】
いくつかの実施例では、清掃装置は流体供給部および清掃部をさらに含み、流体供給部は、清掃流体を清掃すべき面に供給することができるように構成され、例えば清掃液を清掃すべき面に供給し、その後清掃部が清掃すべき面を清掃し、次に、吸引ファンが動作し、吸引気流により清掃すべき面の固液混合の処理すべき媒体を汚水入口流路131の流路入口133、流路出口132から吸引して濾過器を流れ、ここで、固体媒体が濾過器の上部カバー110に面する側に収容され、液体媒体が重力作用下でタンク本体130の内部に流入し、固液分離を実現する。
【0051】
上記実施例によって本発明を説明したが、上記実施例は例示および説明の目的でのみ使用され、本発明を説明される実施例の範囲内に限定するものではない。加えて、当業者であれば、本発明は上記実施例に限定されなく、本発明の教示に従って様々な多くの変形および修正を行うことができ、これらの変形および修正はすべて本発明が保護しようとする範囲内に含まれることを理解されたい。本発明の保護範囲は添付の特許請求の範囲およびその同等範囲によって定義されるものとする。
【国際調査報告】