(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】表示基板及びその製造方法、表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20240621BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240621BHJP
H10K 59/122 20230101ALI20240621BHJP
H10K 50/813 20230101ALI20240621BHJP
H10K 59/123 20230101ALI20240621BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/30 365
G09F9/00 338
H10K59/122
H10K50/813
H10K59/123
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524807
(86)(22)【出願日】2021-06-25
(85)【翻訳文提出日】2023-04-21
(86)【国際出願番号】 CN2021102423
(87)【国際公開番号】W WO2022267016
(87)【国際公開日】2022-12-29
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】尚 庭▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 毅
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 庭良
(72)【発明者】
【氏名】周 洋
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ 慧娟
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC33
3K107DD38
3K107DD39
3K107DD89
3K107GG28
3K107HH05
5C094BA03
5C094BA27
5C094CA24
5C094DA13
5C094DB01
5G435BB05
5G435KK05
(57)【要約】
表示基板及びその製造方法、表示装置である。前記表示基板はベースに設置される駆動回路層、及び前記駆動回路層の前記ベースから離れる側に設置される発光構造層を含み、前記駆動回路層は複数の回路ユニットを含み、前記発光構造層は複数の発光デバイスを含み、少なくとも1つの回路ユニットは第1電源線、初期信号線及び画素駆動回路を含み、前記初期信号線は第1方向に沿って延出する第1初期信号線及び第2方向に沿って延出する第2初期信号線を含み、前記第1方向は第2方向と交差し、前記第2初期信号線のベースでの正投影と前記第1電源線のベースでの正投影は少なくとも一部が重なる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示基板であって、ベースに設置される駆動回路層、及び前記駆動回路層の前記ベースから離れる側に設置される発光構造層を含み、前記駆動回路層は複数の回路ユニットを含み、前記発光構造層は複数の発光デバイスを含み、少なくとも1つの回路ユニットは第1電源線、初期信号線及び画素駆動回路を含み、前記初期信号線は第1方向に沿って延出する第1初期信号線及び第2方向に沿って延出する第2初期信号線を含み、前記第1方向は第2方向と交差し、前記第2初期信号線のベースでの正投影と前記第1電源線のベースでの正投影は少なくとも一部が重なる、表示基板。
【請求項2】
少なくとも1つの回路ユニットにおける前記第2初期信号線は互いに接続される延出部と接続部を含み、前記延出部は前記第2方向に沿って延出し、前記接続部は前記第1方向に沿って延出し、前記接続部はビアを介して前記第1初期信号線に接続される、請求項1に記載の表示基板。
【請求項3】
前記延出部のベースでの正投影と前記第1電源線のベースでの正投影は少なくとも一部が重なり、前記接続部のベースでの正投影と前記第1初期信号線のベースでの正投影は少なくとも一部が重なる、請求項2に記載の表示基板。
【請求項4】
少なくとも1つの回路ユニットは第2接続電極を含み、前記接続部はビアを介して前記第2接続電極に接続され、前記第2接続電極はビアを介して前記第1初期信号線に接続される、請求項2に記載の表示基板。
【請求項5】
前記第2接続電極はビアを介して、前記画素駆動回路における第1トランジスタの活性層の第1エリア及び第7トランジスタの活性層の第1エリアに接続される、請求項4に記載の表示基板。
【請求項6】
前記駆動回路層は複数のユニット行及び複数のユニット列を含み、前記ユニット行は前記第1方向に沿って配列される複数の回路ユニットを含み、前記ユニット列は前記第2方向に沿って配列される複数の回路ユニットを含み、少なくとも1つのユニット列において、隣接する回路ユニットにおける第2初期信号線は互いに接続され、又は、隣接する回路ユニットにおける第2初期信号線は間隔を置いて設置される、請求項1に記載の表示基板。
【請求項7】
前記複数の回路ユニットは、赤色光線を射出する赤色発光デバイスに接続される第1回路ユニット、青色光線を射出する青色発光デバイスに接続される第2回路ユニット、緑色光線を射出する第1緑色発光デバイスに接続される第3回路ユニット、及び緑色光線を射出する第2緑色発光デバイスに接続される第4回路ユニットを含み、前記複数のユニット列は第1ユニット列と第2ユニット列を含み、前記第1ユニット列における第1回路ユニットと第2回路ユニットは前記第2方向に沿って交互に設置され、前記第2ユニット列における第3回路ユニットと第4回路ユニットは前記第2方向に沿って交互に設置され、少なくとも一部の前記第2初期信号線は前記第1ユニット列に設置される、請求項6に記載の表示基板。
【請求項8】
前記発光デバイスは陽極と画素定義層を含み、前記陽極は前記赤色発光デバイスの第1陽極、前記青色発光デバイスの第2陽極、前記第1緑色発光デバイスの第3陽極、及び前記第2緑色発光デバイスの第4陽極を含み、前記画素定義層には、前記第1陽極を露出させる第1画素開口、前記第2陽極を露出させる第2画素開口、前記第3陽極を露出させる第3画素開口、及び前記第4陽極を露出させる第4画素開口が設置され、前記第1画素開口のベースでの正投影の第1中心線と前記第2初期信号線のベースでの正投影の第2中心線は少なくとも一部が重なる、請求項7に記載の表示基板。
【請求項9】
前記駆動回路層はデータ信号線を更に含み、前記第2画素開口のベースでの正投影の第3中心線と前記データ信号線のベースでの正投影の第4中心線は少なくとも一部が重なる、請求項8に記載の表示基板。
【請求項10】
前記発光デバイスは陽極と画素定義層を含み、前記陽極は前記赤色発光デバイスの第1陽極、前記青色発光デバイスの第2陽極、前記第1緑色発光デバイスの第3陽極、及び前記第2緑色発光デバイスの第4陽極を含み、前記画素定義層には、前記第1陽極を露出させる第1画素開口、前記第2陽極を露出させる第2画素開口、前記第3陽極を露出させる第3画素開口、及び前記第4陽極を露出させる第4画素開口が設置され、前記駆動回路層はデータ信号線を更に含み、前記第2初期信号線の延出部のベースでの正投影の第2中心線と前記データ信号線のベースでの正投影の第4中心線は、前記第1画素開口のベースでの正投影の第1中心線の両側に位置する、請求項7に記載の表示基板。
【請求項11】
前記第2初期信号線の延出部のベースでの正投影の第2中心線と前記データ信号線のベースでの正投影の第4中心線は、前記第1画素開口のベースでの正投影の第1中心線に関して対称に設置される、請求項10に記載の表示基板。
【請求項12】
前記第2初期信号線の延出部のベースでの正投影の第2中心線と前記データ信号線のベースでの正投影の第4中心線は、前記第2画素開口のベースでの正投影の第3中心線の両側に位置する、請求項10に記載の表示基板。
【請求項13】
前記第2初期信号線の延出部のベースでの正投影の第2中心線と前記データ信号線のベースでの正投影の第4中心線は、前記第2画素開口のベースでの正投影の第3中心線に関して対称に設置される、請求項12に記載の表示基板。
【請求項14】
前記複数の回路ユニットは、赤色光線を射出する赤色発光デバイスに接続される第1回路ユニット、青色光線を射出する青色発光デバイスに接続される第2回路ユニット、緑色光線を射出する第1緑色発光デバイスに接続される第3回路ユニット、及び緑色光線を射出する第2緑色発光デバイスに接続される第4回路ユニットを含み、前記複数のユニット列は第1ユニット列と第2ユニット列を含み、前記第1ユニット列における第1回路ユニットと第2回路ユニットは前記第2方向に沿って交互に設置され、前記第2ユニット列における第3回路ユニットと第4回路ユニットは前記第2方向に沿って交互に設置され、少なくとも一部の前記第2初期信号線は前記第2ユニット列に設置される、請求項6に記載の表示基板。
【請求項15】
前記発光デバイスは陽極と画素定義層を含み、前記陽極は前記赤色発光デバイスの第1陽極、前記青色発光デバイスの第2陽極、前記第1緑色発光デバイスの第3陽極、及び前記第2緑色発光デバイスの第4陽極を含み、前記画素定義層には、前記第1陽極を露出させる第1画素開口、前記第2陽極を露出させる第2画素開口、前記第3陽極を露出させる第3画素開口、及び前記第4陽極を露出させる第4画素開口が設置され、前記第3画素開口のベースでの正投影の第5中心線と前記第2初期信号線の接続部のベースでの正投影の第7中心線は少なくとも一部が重なる、請求項14に記載の表示基板。
【請求項16】
前記第4画素開口のベースでの正投影の第6中心線と前記第2初期信号線の接続部のベースでの正投影の第7中心線は少なくとも一部が重なる、請求項15に記載の表示基板。
【請求項17】
前記複数の回路ユニットは、赤色光線を射出する赤色発光デバイスに接続される第1回路ユニット、青色光線を射出する青色発光デバイスに接続される第2回路ユニット、緑色光線を射出する第1緑色発光デバイスに接続される第3回路ユニット、及び緑色光線を射出する第2緑色発光デバイスに接続される第4回路ユニットを含み、前記複数のユニット列は第1ユニット列と第2ユニット列を含み、前記第1ユニット列における第1回路ユニットと第2回路ユニットは前記第2方向に沿って交互に設置され、前記第2ユニット列における第3回路ユニットと第4回路ユニットは前記第2方向に沿って交互に設置され、前記第2初期信号線は前記第1ユニット列と前記第2ユニット列に設置される、請求項6に記載の表示基板。
【請求項18】
表示基板に垂直する平面内において、前記駆動回路層はベースに順次に設置される半導体層、第1導電層、第2導電層、第3導電層及び第4導電層を含み、前記半導体層は前記画素駆動回路における複数のトランジスタの活性層を含み、前記第1導電層は走査信号線と複数のトランジスタのゲート電極を含み、前記第2導電層は前記第1初期信号線を含み、前記第3導電層は第1電源線を含み、前記第4導電層はデータ信号線と前記第2初期信号線を含む、請求項1~17のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項19】
前記第3導電層は第2接続電極を更に含み、前記第2接続電極はビアを介して前記第1初期信号線に接続され、前記第2初期信号線はビアを介して前記第2接続電極に接続される、請求項18に記載の表示基板。
【請求項20】
前記第2導電層はシールド電極を更に含み、前記第1電源線はビアを介して前記シールド電極に接続される、請求項18に記載の表示基板。
【請求項21】
前記シールド電極の少なくとも一部の領域の前記ベースでの正投影は、前記データ信号線の前記ベースでの正投影と前記画素駆動回路における第1トランジスタの第2極の前記ベースでの正投影との間に位置する、請求項20に記載の表示基板。
【請求項22】
請求項1~21のいずれか1項に記載の表示基板を備える表示装置。
【請求項23】
表示基板の製造方法であって、前記表示基板はベースに設置される駆動回路層、及び前記駆動回路層の前記ベースから離れる側に設置される発光構造層を含み、前記駆動回路層は複数の回路ユニットを含み、前記発光構造層は複数の発光デバイスを含み、少なくとも1つの回路ユニットは第1電源線、初期信号線及び画素駆動回路を含み、前記初期信号線は第1方向に沿って延出する第1初期信号線及び第2方向に沿って延出する第2初期信号線を含み、前記第1方向は第2方向と交差し、前記製造方法は、
前記第1方向に沿って延出する第1初期信号線をベースに形成することと、
前記第2方向に沿って延出する第2初期信号線を形成し、前記第2初期信号線のベースでの正投影と前記第1電源線のベースでの正投影は少なくとも一部が重なることと、を含む表示基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は表示技術分野に関するがそれに限らず、特に表示基板及びその製造方法、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode、OLEDと略称する)と量子ドット発光ダイオード(Quantum-dot Light Emitting Diodes、QLEDと略称する)は能動発光表示デバイスであり、自律発光、広い視角、高いコントラスト比、低い電力消費、極めて高い応答速度、軽量化、湾曲可能、及び低コスト等の利点を有する。表示技術の継続的な発展に伴って、OLED又はQLEDを発光デバイスとし、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFTと略称する)により信号制御を行うフレキシブルディスプレイ(Flexible Display)は現在の表示分野の主な製品となっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
以下は本明細書において詳しく説明する主題の概説である。本概説は特許請求の保護範囲を制限するものではない。
【0004】
一態様では、本開示は表示基板を提供し、ベースに設置される駆動回路層、及び前記駆動回路層の前記ベースから離れる側に設置される発光構造層を含み、前記駆動回路層は複数の回路ユニットを含み、前記発光構造層は複数の発光デバイスを含み、少なくとも1つの回路ユニットは第1電源線、初期信号線及び画素駆動回路を含み、前記初期信号線は第1方向に沿って延出する第1初期信号線及び第2方向に沿って延出する第2初期信号線を含み、前記第1方向は第2方向と交差し、前記第2初期信号線のベースでの正投影と前記第1電源線のベースでの正投影は少なくとも一部が重なる。
【0005】
例示的な実施形態では、少なくとも1つの回路ユニットにおける前記第2初期信号線は互いに接続される延出部と接続部を含み、前記延出部は前記第2方向に沿って延出し、前記接続部は前記第1方向に沿って延出し、前記接続部はビアを介して前記第1初期信号線に接続される。
【0006】
例示的な実施形態では、前記延出部のベースでの正投影と前記第1電源線のベースでの正投影は少なくとも一部が重なり、前記接続部のベースでの正投影と前記第1初期信号線のベースでの正投影は少なくとも一部が重なる。
【0007】
例示的な実施形態では、少なくとも1つの回路ユニットは第2接続電極を含み、前記接続部はビアを介して前記第2接続電極に接続され、前記第2接続電極はビアを介して前記第1初期信号線に接続される。
【0008】
例示的な実施形態では、前記第2接続電極はビアを介して、前記画素駆動回路における第1トランジスタの活性層の第1エリア及び第7トランジスタの活性層の第1エリアに接続される。
【0009】
例示的な実施形態では、前記駆動回路層は複数のユニット行及び複数のユニット列を含み、前記ユニット行は前記第1方向に沿って配列される複数の回路ユニットを含み、前記ユニット列は前記第2方向に沿って配列される複数の回路ユニットを含み、少なくとも1つのユニット列において、隣接する回路ユニットにおける第2初期信号線は互いに接続され、又は、隣接する回路ユニットにおける第2初期信号線は間隔を置いて設置される。
【0010】
例示的な実施形態では、前記複数の回路ユニットは、赤色光線を射出する赤色発光デバイスに接続される第1回路ユニット、青色光線を射出する青色発光デバイスに接続される第2回路ユニット、緑色光線を射出する第1緑色発光デバイスに接続される第3回路ユニット、及び緑色光線を射出する第2緑色発光デバイスに接続される第4回路ユニットを含み、前記複数のユニット列は第1ユニット列と第2ユニット列を含み、前記第1ユニット列における第1回路ユニットと第2回路ユニットは前記第2方向に沿って交互に設置され、前記第2ユニット列における第3回路ユニットと第4回路ユニットは前記第2方向に沿って交互に設置され、少なくとも一部の前記第2初期信号線は前記第1ユニット列に設置される。
【0011】
例示的な実施形態では、前記発光デバイスは陽極と画素定義層を含み、前記陽極は前記赤色発光デバイスの第1陽極、前記青色発光デバイスの第2陽極、前記第1緑色発光デバイスの第3陽極、及び前記第2緑色発光デバイスの第4陽極を含み、前記画素定義層には、前記第1陽極を露出させる第1画素開口、前記第2陽極を露出させる第2画素開口、前記第3陽極を露出させる第3画素開口、及び前記第4陽極を露出させる第4画素開口が設置され、前記第1画素開口のベースでの正投影の第1中心線と前記第2初期信号線のベースでの正投影の第2中心線は少なくとも一部が重なる。
【0012】
例示的な実施形態では、前記駆動回路層はデータ信号線を更に含み、前記第2画素開口のベースでの正投影の第3中心線と前記データ信号線のベースでの正投影の第4中心線は少なくとも一部が重なる。
【0013】
例示的な実施形態では、前記発光デバイスは陽極と画素定義層を含み、前記陽極は前記赤色発光デバイスの第1陽極、前記青色発光デバイスの第2陽極、前記第1緑色発光デバイスの第3陽極、及び前記第2緑色発光デバイスの第4陽極を含み、前記画素定義層には、前記第1陽極を露出させる第1画素開口、前記第2陽極を露出させる第2画素開口、前記第3陽極を露出させる第3画素開口、及び前記第4陽極を露出させる第4画素開口が設置され、前記駆動回路層はデータ信号線を更に含み、前記第2初期信号線の延出部のベースでの正投影の第2中心線と前記データ信号線のベースでの正投影の第4中心線は、前記第1画素開口のベースでの正投影の第1中心線の両側に位置する。
【0014】
例示的な実施形態では、前記第2初期信号線の延出部のベースでの正投影の第2中心線と前記データ信号線のベースでの正投影の第4中心線は、前記第1画素開口のベースでの正投影の第1中心線に関して対称に設置される。
【0015】
例示的な実施形態では、前記第2初期信号線の延出部のベースでの正投影の第2中心線と前記データ信号線のベースでの正投影の第4中心線は、前記第2画素開口のベースでの正投影の第3中心線の両側に位置する。
【0016】
例示的な実施形態では、前記第2初期信号線の延出部のベースでの正投影の第2中心線と前記データ信号線のベースでの正投影の第4中心線は、前記第2画素開口のベースでの正投影の第3中心線に関して対称に設置される。
【0017】
例示的な実施形態では、前記複数の回路ユニットは、赤色光線を射出する赤色発光デバイスに接続される第1回路ユニット、青色光線を射出する青色発光デバイスに接続される第2回路ユニット、緑色光線を射出する第1緑色発光デバイスに接続される第3回路ユニット、及び緑色光線を射出する第2緑色発光デバイスに接続される第4回路ユニットを含み、前記複数のユニット列は第1ユニット列と第2ユニット列を含み、前記第1ユニット列における第1回路ユニットと第2回路ユニットは前記第2方向に沿って交互に設置され、前記第2ユニット列における第3回路ユニットと第4回路ユニットは前記第2方向に沿って交互に設置され、少なくとも一部の前記第2初期信号線は前記第2ユニット列に設置される。
【0018】
例示的な実施形態では、前記発光デバイスは陽極と画素定義層を含み、前記陽極は前記赤色発光デバイスの第1陽極、前記青色発光デバイスの第2陽極、前記第1緑色発光デバイスの第3陽極、及び前記第2緑色発光デバイスの第4陽極を含み、前記画素定義層には、前記第1陽極を露出させる第1画素開口、前記第2陽極を露出させる第2画素開口、前記第3陽極を露出させる第3画素開口、及び前記第4陽極を露出させる第4画素開口が設置され、前記第3画素開口のベースでの正投影の第5中心線と前記第2初期信号線の接続部のベースでの正投影の第7中心線は少なくとも一部が重なる。
【0019】
例示的な実施形態では、前記第4画素開口のベースでの正投影の第6中心線と前記第2初期信号線の接続部のベースでの正投影の第7中心線は少なくとも一部が重なる。
【0020】
例示的な実施形態では、前記複数の回路ユニットは、赤色光線を射出する赤色発光デバイスに接続される第1回路ユニット、青色光線を射出する青色発光デバイスに接続される第2回路ユニット、緑色光線を射出する第1緑色発光デバイスに接続される第3回路ユニット、及び緑色光線を射出する第2緑色発光デバイスに接続される第4回路ユニットを含み、前記複数のユニット列は第1ユニット列と第2ユニット列を含み、前記第1ユニット列における第1回路ユニットと第2回路ユニットは前記第2方向に沿って交互に設置され、前記第2ユニット列における第3回路ユニットと第4回路ユニットは前記第2方向に沿って交互に設置され、前記第2初期信号線は前記第1ユニット列と前記第2ユニット列に設置される。
【0021】
例示的な実施形態では、表示基板に垂直する平面内において、前記駆動回路層はベースに順次に設置される半導体層、第1導電層、第2導電層、第3導電層及び第4導電層を含み、前記半導体層は前記画素駆動回路における複数のトランジスタの活性層を含み、前記第1導電層は走査信号線と複数のトランジスタのゲート電極を含み、前記第2導電層は前記第1初期信号線を含み、前記第3導電層は第1電源線を含み、前記第4導電層はデータ信号線と前記第2初期信号線を含む。
【0022】
例示的な実施形態では、前記第3導電層は第2接続電極を更に含み、前記第2接続電極はビアを介して前記第1初期信号線に接続され、前記第2初期信号線はビアを介して前記第2接続電極に接続される。
【0023】
例示的な実施形態では、前記第2導電層はシールド電極を更に含み、前記第1電源線はビアを介して前記シールド電極に接続される。
【0024】
例示的な実施形態では、前記シールド電極の少なくとも一部の領域の前記ベースでの正投影は、前記データ信号線の前記ベースでの正投影と前記画素駆動回路における第1トランジスタの第2極の前記ベースでの正投影との間に位置する。
【0025】
他の態様では、本開示は表示装置を更に提供し、上記の表示基板を備える。
【0026】
別の態様では、本開示は表示基板の製造方法を更に提供する。前記表示基板はベースに設置される駆動回路層、及び前記駆動回路層の前記ベースから離れる側に設置される発光構造層を含み、前記駆動回路層は複数の回路ユニットを含み、前記発光構造層は複数の発光デバイスを含み、少なくとも1つの回路ユニットは第1電源線、初期信号線及び画素駆動回路を含み、前記初期信号線は第1方向に沿って延出する第1初期信号線及び第2方向に沿って延出する第2初期信号線を含み、前記第1方向は第2方向と交差し、前記製造方法は、
前記第1方向に沿って延出する第1初期信号線をベースに形成することと、
前記第2方向に沿って延出する第2初期信号線を形成し、前記第2初期信号線のベースでの正投影と前記第1電源線のベースでの正投影は少なくとも一部が重なることと、を含む。
【0027】
図面及び詳細の説明を読んで理解した後、他の方面を理解できる。
【0028】
図面は本開示の技術案に対する理解を提供するためのものであって、明細書の一部となり、本開示の実施例とともに本開示の技術案を解釈するためのものであり、本開示の技術案を制限するためのものではない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図2a】
図2aは表示基板の平面構造模式図である。
【
図2b】
図2bは表示基板の平面構造模式図である。
【
図4】
図4は画素駆動回路の等価回路模式図である。
【
図5】
図5は画素駆動回路の動作タイミング図である。
【
図6a】
図6aは本開示の例示的な実施例による表示基板の構造模式図である。
【
図6b】
図6bは本開示の例示的な実施例による表示基板における初期信号線の模式図である。
【
図7】
図7は本開示の表示基板に半導体層パターンが形成された後の模式図である。
【
図8a】
図8aは本開示の表示基板に第1導電層パターンが形成された後の模式図である。
【
図9a】
図9aは本開示の表示基板に第2導電層パターンが形成された後の模式図である。
【
図10a】
図10aは本開示の表示基板に第4絶縁層パターンが形成された後の模式図である。
【
図11a】
図11aは本開示の表示基板に第3導電層パターンが形成された後の模式図である。
【
図12a】
図12aは本開示の表示基板に第1平坦層パターンが形成された後の模式図である。
【
図13a】
図13aは本開示の表示基板に第4導電層パターンが形成された後の模式図である。
【
図14a】
図14aは本開示の表示基板に第2平坦層パターンが形成された後の模式図である。
【
図15a】
図15aは本開示の表示基板に陽極パターンが形成された後の模式図である。
【
図16a】
図16aは本開示の表示基板に画素定義層パターンが形成された後の模式図である。
【
図17a】
図17aは本開示の例示的な実施例による他の駆動回路層の構造模式図である。
【
図18a】
図18aは本開示の例示的な実施例による別の駆動回路層の構造模式図である。
【
図19a】
図19aは本開示の例示的な実施例による更なる駆動回路層の構造模式図である。
【
図20a】
図20aは本開示の例示的な実施例による更なる駆動回路層の構造模式図である。
【
図21a】
図21aは本開示の例示的な実施例による陽極パターンが形成された後の他の模式図である。
【
図22a】
図22aは本開示の例示的な実施例による画素定義層パターンが形成された後の他の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本開示の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照しながら本開示の実施例を詳細に説明する。なお、実施形態は多くの異なる形態により実施され得る。当業者が容易に理解できるように、方式と内容は本開示の要旨及び範囲を逸脱しない条件で様々な形態に変換され得る。従って、本開示は下記実施形態の記載のみに限定されるものと解釈されるべきではない。衝突がない場合、本開示の実施例及び実施例の特徴を互いに組み合わせることができる。
【0031】
本開示における図面の比例は、実際のプロセスにおける参考としてもよいが、それに限らない。例えば、チャネルの幅と長さとの比、各膜層の厚さと間隔、各信号線の幅と間隔は、実際の需要に応じて調整してもよい。表示基板における画素の数と各画素におけるサブ画素の数も図示の数に限らず、本開示に説明される図面は構造模式図に過ぎず、本開示の一態様は図面に示す形状又は数値等に限らない。
【0032】
本明細書における「第1」、「第2」、「第3」等の序数詞は構成要素の混乱を避けるためのものであり、数量の面で限定するものではない。
【0033】
本明細書において、便利のために、「中部」、「上」、「下」、「前」、「後」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」等の方位又は位置関係を示す用語により、図面を参照して構成要素の位置を説明するが、これは本明細書を説明し及び説明を簡素化するためのものであり、説明された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成及び操作しなければならないことを指示又は示唆するためのものではない。従って、本開示を制限するためのものではない。構成要素の位置関係は各構成要素を説明する方向に応じて適当に変更する。従って、明細書に説明する用語に限らず、場合によっては適当に変更できる。
【0034】
本明細書において、明確な規定と限定がない限り、「取り付く」、「連結」、「接続」の用語は広義的に理解されるべきである。例えば、固定接続、又は取り外す可能な接続、又は一体化接続であってもよい。機械的接続、又は電気的接続であってもよい。直接接続、又はリンカーを介する間接接続、又は2つの素子の内部連通であってもよい。当業者なら、具体的な状況に応じて上記専門用語の本開示での具体的な意味を理解することができる。
【0035】
本明細書において、トランジスタとは、少なくともゲート電極、ドレイン電極及びソース電極の3つの端子を含む素子を指す。トランジスタはドレイン電極(ドレイン電極端子、ドレイン領域又はドレイン電極)とソース電極(ソース電極端子、ソース領域又はソース電極)との間にチャネル領域を有し、電流はドレイン電極、チャネル領域及びソース電極を流れることができる。なお、本明細書において、チャネル領域とは電流が主に流れる領域を指す。
【0036】
本明細書において、第1極はドレイン電極、第2極はソース電極であってもよく、又は、第1極はソース電極、第2極はドレイン電極であってもよい。極性が反対であるトランジスタを使用する場合、又は回路における作業中の電流方向が変更する場合等に、「ソース電極」と「ドレイン電極」の機能は互いに変換する場合がある。従って、本明細書において、「ソース電極」と「ドレイン電極」は互いに変換し、「ソース端」と「ドレイン端」は互いに変換することができる。
【0037】
本明細書において、「電気的接続」は構成要素が或る電気的作用を有する素子を介して接続される場合を含む。「或る電気的作用を有する素子」は特に制限されず、接続される構成要素間での電気信号の送受信を行えればよい。「或る電気的作用を有する素子」の例は、電極と配線だけでなく、トランジスタ等のスイッチ素子、抵抗器、インダクタ、コンデンサ、及び他の様々な機能を備える素子等も含む。
【0038】
本明細書では、「平行」とは2本の直線からなる角度が-10°以上10°以下である状態を指すため、該角度が-5°以上5°以下である状態も含む。また、「垂直」とは2本の直線からなる角度が80°以上100°以下である状態を指すため、85°以上95°以下の角度の状態も含む。
【0039】
本明細書では、「膜」と「層」は互いに交換可能である。例えば、「導電層」は「導電膜」に変更され得る場合がある。同様に、「絶縁膜」は「絶縁層」に変更され得る場合もある。
【0040】
本明細書における三角形、矩形、台形、五角形又は六角形等は厳密なものではなく、近似の三角形、矩形、台形、五角形又は六角形等であってもよく、公差による小さな変形が存在してもよく、進み角、弧辺及び変形が存在してもよい。
【0041】
本開示における「約」とは境界を厳密に限定せず、プロセスと測定の誤差範囲内の数値を許容する場合を指す。
【0042】
図1は表示装置の構造模式図である。
図1に示すように、表示装置はタイミングコントローラー、データドライバー、スキャンドライバー、発光ドライバー及び画素アレイを備える。タイミングコントローラーはそれぞれデータドライバー、スキャンドライバー及び発光ドライバーに接続され、データドライバーはそれぞれ複数のデータ信号線(D1~Dn)に接続され、スキャンドライバーはそれぞれ複数の走査信号線(S1~Sm)に接続され、発光ドライバーはそれぞれ複数の発光信号線(E1~Eo)に接続される。画素アレイは複数のサブ画素Pxijを含み、iとjは自然数である。少なくとも1つのサブ画素Pxijは回路ユニット及び回路ユニットに接続される発光デバイスを含み、回路ユニットは少なくとも1つの走査信号線、少なくとも1つのデータ信号線、少なくとも1つの発光信号線及び画素駆動回路を含む。例示的な実施形態では、タイミングコントローラーはデータドライバーの規格に適合する灰色値及び制御信号をデータドライバーに提供し、スキャンドライバーの規格に適合するクロック信号、走査開始信号等をスキャンドライバーに提供し、発光ドライバーの規格に適合するクロック信号、発射停止信号等を発光ドライバーに提供する。データドライバーはタイミングコントローラーから受信した灰色値及び制御信号を利用して、データ信号線D1、D2、D3、…、Dnに提供するデータ電圧を生成する。例えば、データドライバーはクロック信号を利用して灰色値をサンプリングし、且つ画素行を単位として灰色値に対応するデータ電圧をデータ信号線D1~Dnに印加することができ、nが自然数である。スキャンドライバーはタイミングコントローラーからクロック信号、走査開始信号等を受信することにより、走査信号線S1、S2、S3、…、Smに提供する走査信号を生成することができる。例えば、スキャンドライバーはターンオンレベルパルス(turn-on level pulse)を有する走査信号を順次に走査信号線S1~Smに提供することができる。例えば、スキャンドライバーはシフトレジスタの形式として構成され、クロック信号の制御下でターンオンレベルパルスの形式で提供される走査開始信号を順次に次の段階の回路に伝送することにより走査信号を生成することができ、mが自然数である。発光ドライバーはタイミングコントローラーからクロック信号、発射停止信号等を受信することにより、発光信号線E1、E2、E3、…、Eoに提供する発射信号を生成することができる。例えば、発光ドライバーはターンオフレベルパルス(turn-off level pulse)を有する発射信号を順次に発光信号線E1~Eoに提供することができる。例えば、発光ドライバーはシフトレジスタの形式として構成され、クロック信号の制御下でターンオフレベルパルスの形式で提供される発射停止信号を順次に次の段階の回路に伝送することにより発射信号を生成することができ、oが自然数である。
【0043】
図2aと
図2bは表示基板の平面構造模式図である。例示的な実施形態では、表示基板はマトリックス方式で配列される複数の画素ユニットPを含む。少なくとも1つの画素ユニットPは1つの第1色光線を射出する第1サブ画素P1、1つの第2色光線を射出する第2サブ画素P2、2つの第3色光線を射出する第3サブ画素P3及び第4サブ画素P4を含む。4つのサブ画素はいずれも回路ユニットと発光デバイスを含み得る。回路ユニットは走査信号線、データ信号線、発光信号線及び画素駆動回路を含む。画素駆動回路はそれぞれ走査信号線、データ信号線及び発光信号線に接続される。画素駆動回路は走査信号線と発光信号線の制御下で、データ信号線から伝送されたデータ電圧を受信して、対応の電流を発光デバイスに出力するように設定される。各サブ画素における発光デバイスはそれぞれ所在するサブ画素の画素駆動回路に接続される。発光デバイスは所在するサブ画素の画素駆動回路から出力された電流に応答して、対応の輝度の光を発射するように設定される。
【0044】
例示的な実施形態では、第1サブ画素P1は赤色光線を射出する赤色サブ画素(R)であってもよく、第2サブ画素P2は青色光線を射出する青色サブ画素(B)であってもよく、第3サブ画素P3と第4サブ画素P4は緑色光線を射出する緑色サブ画素(G)であってもよい。例示的な実施形態では、サブ画素の形状は矩形、菱形、五角形又は六角形であってもよい。例示的な実施形態では、
図2aに示すように、4つのサブ画素は正方形(Square)の方式で配列されて、GGRB画素配列を構成するようにしてもよい。他の例示的な実施形態では、
図2bに示すように、4つのサブ画素はダイヤモンド形(Diamond)の方式で配列されて、RGBG画素配列を形成するようにしてもよい。他の例示的な実施形態では、4つのサブ画素は水平配列又は垂直配列等の方式で配列されてもよい。例示的な実施形態では、画素ユニットは3つのサブ画素を含んでもよく、3つのサブ画素は水平配列、垂直配列又は品の字形等の方式で配列されてもよく、本開示ではそれを限らない。
【0045】
例示的な実施形態では、水平方向に順次に設置される複数のサブ画素は画素行と呼ばれ、垂直方向に順次に設置される複数のサブ画素は画素列と呼ばれ、複数の画素行と複数の画素列はアレイに配列される画素アレイを構成する。
【0046】
図3は表示基板の断面構造模式図であり、表示基板の3つのサブ画素の構造を示す。
図3に示すように、表示基板に垂直する平面において、表示基板はベース101に設置される駆動回路層102、駆動回路層102のベースから離れる側に設置される発光構造層103、及び発光構造層103のベースから離れる側に設置されるカプセル化層104を含む。幾つかの可能な実現形態では、表示基板は他の膜層、例えばポストスペーサー等を含み得ており、本開示ではそれを限らない。
【0047】
例示的な実施形態では、ベース101はフレキシブルベースであってもよく、又は剛性ベースであってもよい。各サブ画素の駆動回路層102は複数の信号線と画素駆動回路を含み得て、画素駆動回路は複数のトランジスタと蓄積コンデンサを含み得る。
図3には1つの駆動トランジスタ210と1つの蓄積コンデンサ211のみを例示する。各サブ画素の発光構造層103は発光デバイスを構成する複数の膜層を含み得て、複数の膜層は陽極301、画素定義層302、有機発光層303及び陰極304を含み得る。陽極301はビアを介して駆動トランジスタ210のドレイン電極に接続され、有機発光層303は陽極301に接続され、陰極304は有機発光層303に接続される。有機発光層303は陽極301と陰極304の駆動により、対応の色の光線を射出する。カプセル化層104は積層設置される第1カプセル化層401、第2カプセル化層402及び第3カプセル化層403を含み得る。第1カプセル化層401と第3カプセル化層403は無機材料を採用してもよく、第2カプセル化層402は有機材料を採用してもよい。第2カプセル化層402は第1カプセル化層401と第3カプセル化層403との間に設置し、外部の水蒸気の発光構造層103への侵入を防止することができる。
【0048】
例示的な実施形態では、有機発光層303は積層設置されるホール注入層(Hole Injection Layer、HILと略称される)、ホール伝送層(Hole Transport Layer、HTLと略称される)、電子ブロック層(Electron Block Layer、EBLと略称される)、発光層(Emitting Layer、EMLと略称される)、ホールブロック層(Hole Block Layer、HBLと略称される)、電子伝送層(Electron Transport Layer、ETLと略称される)及び電子注入層(Electron Injection Layer、EILと略称される)を含み得る。例示的な実施形態では、すべてのサブ画素のホール注入層と電子注入層は一体化に接続される共通層であってもよい。すべてのサブ画素のホール伝送層と電子伝送層は一体化に接続される共通層であってもよい。すべてのサブ画素のホールブロック層は一体化に接続される共通層であってもよい。隣接するサブ画素の発光層と電子ブロック層は少し重なってもよく、又は隔離されてもよい。
【0049】
例示的な実施形態では、画素駆動回路は3T1C、4T1C、5T1C、5T2C、6T1C、7T1C又は8T1C構造であってもよい。
図4は画素駆動回路の等価回路模式図である。
図4に示すように、画素駆動回路は7つのトランジスタ(第1トランジスタT1~第7トランジスタT7)と1つの蓄積コンデンサCを含んでもよく、画素駆動回路はそれぞれ7つの信号線(データ信号線D、第1走査信号線S1、第2走査信号線S2、発光信号線E、初期信号線INIT、第1電源線VDD及び第2電源線VSS)に接続される。
【0050】
例示的な実施形態では、画素駆動回路は第1ノードN1、第2ノードN2及び第3ノードN3を含み得る。そのうち、第1ノードN1はそれぞれ第3トランジスタT3の第1極、第4トランジスタT4の第2極及び第5トランジスタT5の第2極に接続される。第2ノードN2はそれぞれ第1トランジスタの第2極、第2トランジスタT2の第1極、第3トランジスタT3の制御極及び蓄積コンデンサCの第2端に接続される。第3ノードN3はそれぞれ第2トランジスタT2の第2極、第3トランジスタT3の第2極及び第6トランジスタT6の第1極に接続される。
【0051】
例示的な実施形態では、蓄積コンデンサCの第1端は第1電源線VDDに接続され、蓄積コンデンサCの第2端は第2ノードN2に接続され、即ち、蓄積コンデンサCの第2端は第3トランジスタT3の制御極に接続される。
【0052】
第1トランジスタT1の制御極は第2走査信号線S2に接続され、第1トランジスタT1の第1極は初期信号線INITに接続され、第1トランジスタの第2極は第2ノードN2に接続される。ターンオンレベル走査信号が第2走査信号線S2に印加された場合、第1トランジスタT1は初期電圧を第3トランジスタT3の制御極に伝送して、第3トランジスタT3の制御極の電荷量を初期化させる。
【0053】
第2トランジスタT2の制御極は第1走査信号線S1に接続され、第2トランジスタT2の第1極は第2ノードN2に接続され、第2トランジスタT2の第2極は第3ノードN3に接続される。ターンオンレベル走査信号が第1走査信号線S1に印加された場合、第2トランジスタT2は第3トランジスタT3の制御極を第2極に接続する。
【0054】
第3トランジスタT3の制御極は第2ノードN2に接続され、即ち、第3トランジスタT3の制御極は蓄積コンデンサCの第2端に接続され、第3トランジスタT3の第1極は第1ノードN1に接続され、第3トランジスタT3の第2極は第3ノードN3に接続される。第3トランジスタT3は駆動トランジスタと称されてもよい。第3トランジスタT3はその制御極と第1極との電位差により、第1電源線VDDと第2電源線VSSとの間に流れる駆動電流の量を決定する。
【0055】
第4トランジスタT4の制御極は第1走査信号線S1に接続され、第4トランジスタT4の第1極はデータ信号線Dに接続され、第4トランジスタT4の第2極は第1ノードN1に接続される。第4トランジスタT4はスイッチトランジスタ、スキャントランジスタ等と称されてもよい。ターンオンレベル走査信号が第1走査信号線S1に印加された場合、第4トランジスタT4はデータ信号線Dのデータ電圧を画素駆動回路に入力させる。
【0056】
第5トランジスタT5の制御極は発光信号線Eに接続され、第5トランジスタT5の第1極は第1電源線VDDに接続され、第5トランジスタT5の第2極は第1ノードN1に接続される。第6トランジスタT6の制御極は発光信号線Eに接続され、第6トランジスタT6の第1極は第3ノードN3に接続され、第6トランジスタT6の第2極は発光デバイスの第1極に接続される。第5トランジスタT5と第6トランジスタT6は発光トランジスタと称されてもよい。ターンオンレベル発光信号が発光信号線Eに印加された場合、第5トランジスタT5と第6トランジスタT6は、第1電源線VDDと第2電源線VSSとの間に駆動電流経路を形成することにより、発光デバイスに発光させる。
【0057】
第7トランジスタT7の制御極は第1走査信号線S1に接続され、第7トランジスタT7の第1極は初期信号線INITに接続され、第7トランジスタT7の第2極は発光デバイスの第1極に接続される。ターンオンレベル走査信号が第1走査信号線S1に印加された場合、第7トランジスタT7は初期電圧を発光デバイスの第1極に伝送して、発光デバイスの第1極に蓄積された電荷量を初期化させ、又は発光デバイスの第1極に蓄積された電荷量を解放する。
【0058】
例示的な実施形態では、発光デバイスはOLEDであってもよく、積層設置される第1極(陽極)、有機発光層及び第2極(陰極)を含む。又は、発光デバイスはQLEDであってもよく、積層設置される第1極(陽極)、量子ドット発光層及び第2極(陰極)を含む。
【0059】
例示的な実施形態では、発光デバイスの第2極は第2電源線VSSに接続され、第2電源線VSSの信号は低レベル信号であり、第1電源線VDDの信号は続けて提供された高レベル信号である。第1走査信号線S1は該表示行の画素駆動回路における走査信号線であり、第2走査信号線S2は前の1つの表示行の画素駆動回路における走査信号線である。即ち、n番目の表示行について、第1走査信号線S1はS(n)であり、第2走査信号線S2はS(n-1)である。該表示行の第2走査信号線S2と前の1つの表示行の画素駆動回路における第1走査信号線S1は同一の信号線であり、表示パネルの信号線を減少して、表示パネルの狭いフレームを実現することができる。
【0060】
例示的な実施形態では、第1トランジスタT1~第7トランジスタT7はP型トランジスタあってもよく、又はN型トランジスタであってもよい。画素駆動回路に同じタイプのトランジスタを採用することにより、プロセスフローを簡素化して、表示パネルのプロセス難易度を低減して、製品の良品率を向上させることができる。幾つかの可能な実施形態では、第1トランジスタT1~第7トランジスタT7はP型トランジスタとN型トランジスタを含み得る。
【0061】
例示的な実施形態では、第1トランジスタT1~第7トランジスタT7は低温ポリシリコンフィルムトランジスタ、又は酸化物フィルムトランジスタ、又は低温ポリシリコンフィルムトランジスタと酸化物フィルムトランジスタの両方を採用してもよい。低温ポリシリコンフィルムトランジスタの活性層は低温ポリシリコン(Low Temperature Poly-Silicon、LTPSと略称される)を採用し、酸化物フィルムトランジスタの活性層は酸化物半導体(Oxide)を採用する。低温ポリシリコンフィルムトランジスタは高移動度、高速充電等の利点を有し、酸化物フィルムトランジスタは低リーク電流等の利点を有する。低温ポリシリコンフィルムトランジスタと酸化物フィルムトランジスタを1つの表示基板に集積して、低温多結晶酸化物(Low Temperature Polycrystalline Oxide、LTPOと略称される)表示基板を形成することにより、両者の利点を利用して、低周波駆動を実現して、消費電力を低減して、表示品質を向上させることができる。
【0062】
図5は画素駆動回路の動作タイミング図である。以下、
図4に例示される画素駆動回路の作業過程を参照して、本開示の例示的な実施例を説明する。
図4における画素駆動回路は7つのトランジスタ(第1トランジスタT1~第7トランジスタT7)、1つの蓄積コンデンサC及び7つの信号線(データ信号線D、第1走査信号線S1、第2走査信号線S2、発光信号線E、初期信号線INIT、第1電源線VDD及び第2電源線VSS)を含み、7つのトランジスタはいずれもP型トランジスタである。
【0063】
例示的な実施形態では、OLEDを例として、画素駆動回路の作業過程は下記の第1段階A1、第2段階A2及び第3段階A3を含み得る。
【0064】
第1段階A1はリセット段階と称され、第2走査信号線S2の信号は低レベル信号であり、第1走査信号線S1と発光信号線Eの信号は高レベル信号である。第2走査信号線S2の信号が低レベル信号であることにより、第1トランジスタT1をターンオンさせ、初期信号線INITの信号を第2ノードN2に提供し、蓄積コンデンサCを初期化し、蓄積コンデンサにおける元のデータ電圧をクリアする。第1走査信号線S1と発光信号線Eの信号が高レベル信号であることにより、第2トランジスタT2、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5、第6トランジスタT6及び第7トランジスタT7をターンオフさせ、該段階においてOLEDは発光しない。
【0065】
第2段階A2はデータ書き込み段階又は閾値補償段階と称され、第1走査信号線S1の信号は低レベル信号であり、第2走査信号線S2と発光信号線Eの信号は高レベル信号であり、データ信号線Dはデータ電圧を出力する。この段階では、蓄積コンデンサCの第2端は低レベルであるため、第3トランジスタT3はターンオンされる。第1走査信号線S1の信号が低レベル信号であることにより、第2トランジスタT2、第4トランジスタT4及び第7トランジスタT7をターンオンさせる。第2トランジスタT2と第4トランジスタT4のターンオンにより、データ信号線Dから出力されたデータ電圧は第1ノードN1、ターンオンされた第3トランジスタT3、第3ノードN3、ターンオンされた第2トランジスタT2を経由して第2ノードN2に提供され、且つデータ信号線Dから出力されたデータ電圧と第3トランジスタT3の閾値電圧との差を蓄積コンデンサCに格納する。蓄積コンデンサCの第2端(第2ノードN2)の電圧はVd-|Vth|であり、Vdはデータ信号線Dから出力されたデータ電圧であり、Vthは第3トランジスタT3の閾値電圧である。第7トランジスタT7のターンオンにより、初期信号線INITの初期電圧はOLEDの第1極に提供され、OLEDの第1極を初期化(リセット)し、その内部の予め格納される電圧をクリアし、初期化を完成し、OLEDが発光しないように確保する。第2走査信号線S2の信号が高レベル信号であることにより、第1トランジスタT1をターンオフさせる。発光信号線Eの信号が高レベル信号であることにより、第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6をターンオフさせる。
【0066】
第3段階A3は発光段階と称され、発光信号線Eの信号は低レベル信号であり、第1走査信号線S1と第2走査信号線S2の信号は高レベル信号である。発光信号線Eの信号が低レベル信号であることにより、第5トランジスタT5と第6トランジスタT6をターンオンさせ、第1電源線VDDから出力された電源電圧はターンオンされた第5トランジスタT5、第3トランジスタT3及び第6トランジスタT6を経由してOLEDの第1極に駆動電圧を提供し、OLEDの発光を駆動する。
【0067】
画素駆動回路の駆動過程において、第3トランジスタT3(駆動トランジスタ)を流れる駆動電流は、そのゲート電極と第1極との電圧差により決定される。第2ノードN2の電圧はVdata-|Vth|であるため、第3トランジスタT3の駆動電流は下記の式である。
【0068】
I=K*(Vgs-Vth)2=K*[(Vdd-Vd+|Vth|)-Vth]2=K*[(Vdd-Vd]2
【0069】
式中、Iは第3トランジスタT3を流れる駆動電流、即ちOLEDを駆動する駆動電流であり、Kは定数であり、Vgsは第3トランジスタT3のゲート電極と第1極との電圧差であり、Vthは第3トランジスタT3の閾値電圧であり、Vdはデータ信号線Dから出力されたデータ電圧であり、Vddは第1電源線VDDから出力された電源電圧である。
【0070】
図6aは本開示の例示的な実施例による駆動回路層の構造模式図であり、8つの回路ユニット(2つのユニット行、4つのユニット列)の平面構造を示す。
図6aに示すように、表示基板に平行する平面内において、駆動回路層は複数の回路ユニットを含んでもよく、第1方向Xに沿って順次に配列される複数の回路ユニットはユニット行と称され、第2方向Yに沿って順次に配列される複数の回路ユニットはユニット列と称され、複数のユニット行と複数のユニット列はアレイに配列される回路ユニットアレイを構成し、第1方向Xと第2方向Yは交差する。
【0071】
例示的な実施形態では、少なくとも1つの回路ユニットは第1電源線、初期信号線、及び第1電源線と初期信号線に接続される画素駆動回路を含んでもよく、画素駆動回路は複数のトランジスタと蓄積コンデンサを含んでもよい。例示的な実施形態では、第1電源線は電源信号を受信する信号線として設置されてもよく、初期信号線は蓄積コンデンサを初期化(リセット)するように設定されてもよい。
【0072】
例示的な実施形態では、少なくとも1つの回路ユニットの初期信号線は主体部分の第1方向Xに沿って延出する第1初期信号線31、及び主体部分の第2方向Yに沿って延出する第2初期信号線52を含み、且つ第1初期信号線31と第2初期信号線52はビアを介して接続される。本開示では、AがB方向に沿って延出することとは、Aは主要な部分及び主要な部分に接続される副次的部分を含み、主要な部分は線、線分又は長尺形の物であり、主要な部分はB方向に沿って延出し、且つ主要な部分がB方向に沿って延出する長さは副次的部分が他の方向に沿って延出する長さより大きいことを指す。
【0073】
例示的な実施形態では、少なくとも1つの回路ユニットにおいて、第2初期信号線52は互いに接続される延出部521と接続部522を含んでもよく、延出部521の主体部分は第2方向Yに沿って延出し、接続部522の主体部分は第1方向Xに沿って延出する。例示的な実施形態では、接続部522の延出部521から離れる側の端部はビアを介して第1初期信号線31に接続されてもよい。
【0074】
例示的な実施形態では、少なくとも一部の接続部522のベースでの正投影は、第1初期信号線31のベースでの正投影の範囲内に位置する。
【0075】
例示的な実施形態では、少なくとも一部の延出部521のベースでの正投影は、第1電源線41のベースでの正投影の範囲内に位置する。
【0076】
図6bは本開示の例示的な実施例による駆動回路層における初期信号線の模式図である。
図6bに示すように、駆動回路層は複数のユニット行と複数のユニット列を含んでもよく、第1初期信号線31は各ユニット行に設置されてもよく、第2初期信号線52は間隔が置かれたユニット列に設置され、即ち、第1方向Xにおいて隣接する2本の第2初期信号線52の間には、少なくとも1つのユニット列が置かれてもよい。例示的な実施形態では、ユニット行の方向は第1方向Xであってもよく、ユニット列の方向は第2方向Yであってもよい。
【0077】
例示的な実施形態では、表示基板における複数のサブ画素は赤色光線を射出する赤色サブ画素R、青色光線を射出する青色サブ画素B、緑色光線を射出する第1緑色サブ画素G1及び緑色光線を射出する第2緑色サブ画素G2を含み得る。赤色サブ画素Rは赤色光線を射出する赤色発光デバイス及び赤色発光デバイスに接続される第1回路ユニットQ1を含み得て、青色サブ画素Bは青色光線を射出する青色発光デバイス及び青色発光デバイスに接続される第2回路ユニットQ2を含み得て、第1緑色サブ画素G1は緑色光線を射出する第1緑色発光デバイス及び第1緑色発光デバイスに接続される第3回路ユニットQ3を含み得て、第2緑色サブ画素G2は緑色光線を射出する第2緑色発光デバイス及び第2緑色発光デバイスに接続される第4回路ユニットQ4を含み得る。第1回路ユニットQ1、第2回路ユニットQ2、第3回路ユニットQ3及び第4回路ユニットQ4は1つの回路ユニットセットを構成する。少なくとも1つの回路ユニットセットにおける4つの回路ユニットは正方形(Square)の方式で配列されてもよく、即ち4つの回路ユニットは2つのユニット行と2つのユニット列に配列される。本開示に説明されるサブ画素とは、発光デバイスに応じて区分される領域を指す。本開示に説明される回路ユニットは、画素駆動回路に応じて区分される領域を指す。例示的な実施形態では、サブ画素と回路ユニットの両方の位置は対応してもよく、又は、サブ画素と回路ユニットの両方の位置は対応しなくてもよい。
【0078】
例示的な実施形態では、複数のユニット列は第1ユニット列と第2ユニット列を含んでもよい。第1ユニット列とは複数の第1回路ユニットQ1と第2回路ユニットQ2からなる列を指し、第2ユニット列とは複数の第3回路ユニットQ3と第4回路ユニットQ4からなる列を指す。第1ユニット列における第1回路ユニットQ1と第2回路ユニットQ2は第2方向Yに沿って交互に設置され、第2ユニット列における第3回路ユニットQ3と第4回路ユニットQ4は第2方向Yに沿って交互に設置される。
【0079】
例示的な実施形態では、第2初期信号線52は第1ユニット列に設置されてもよい。例えば、第Nユニット列と第N+2ユニット列は第1ユニット列であり、第N+1ユニット列と第N+3ユニット列は第2ユニット列であってもよい。そうすると、第2初期信号線52は第Nユニット列、第N+2ユニット列、第N+4ユニット列、…に設置されてもよく、第2初期信号線52は1つの第2ユニット列を置いて1回繰り返す。
【0080】
他の例示的な実施形態では、第2初期信号線52は第2ユニット列に設置されてもよい。例えば、第Nユニット列と第N+2ユニット列は第1ユニット列であり、第N+1ユニット列と第N+3ユニット列は第2ユニット列であってもよい。そうすると、第2初期信号線52は第N+1ユニット列、第N+3ユニット列、第N+5ユニット列、…に設置されてもよく、第2初期信号線52は1つの第1ユニット列を置いて1回繰り返す。
【0081】
更なる例示的な実施形態では、第2初期信号線52は第1ユニット列と第2ユニット列に設置されてもよい。
【0082】
例示的な実施形態では、第Nユニット列と第N+2ユニット列は第1ユニット列であってもよく、第N+1ユニット列と第N+3ユニット列は第2ユニット列であってもよい。第Nユニット列において、M行目の回路ユニットは第1回路ユニットであり、M+1行目の回路ユニットは第2回路ユニットであるため、第Nユニット列における第1回路ユニットと第2回路ユニットは第2方向Yに沿って交互に設置される。第N+2ユニット列において、M行目の回路ユニットは第2回路ユニットであり、M+1行目の回路ユニットは第1回路ユニットであるため、第N+2ユニット列における第2回路ユニットと第1回路ユニットは第2方向Yに沿って交互に設置される。
【0083】
例示的な実施形態では、M行目のN列目の回路ユニットとM+1行目のN+2列目の回路ユニットはいずれも第1回路ユニットであるため、M行目のN列目の回路ユニットにおける第2初期信号線の形状は、M+1行目のN+2列目の回路ユニットにおける第2初期信号線の形状と同じであってもよい。M+1行目のN列目の回路ユニットとM行目のN+2列目の回路ユニットはいずれも第2回路ユニットであるため、M+1行目のN列目の回路ユニットにおける第2初期信号線の形状は、M行目のN+2列目の回路ユニットにおける第2初期信号線の形状と同じであってもよい。
【0084】
例示的な実施形態では、M行目のN列目の回路ユニットとM+1行目のN+2列目の回路ユニットにおいて、延出部521は順次に接続される第1初期部、第2初期部及び第3初期部を含み得る。第1初期部と第3初期部は第2方向Yに平行してもよく、第2初期部と第2方向Yは第1夾角を有してもよく、第1夾角は0°より大きく90°より小さくてもよい。例示的な実施形態では、第1初期部及び/又は第3初期部の端部は接続部522に接続され得る。
【0085】
例示的な実施形態では、M行目のN+2列目の回路ユニットとM+1行目のN列目の回路ユニットにおいて、延出部521は順次に接続される第4初期部、第5初期部、第6初期部、第7初期部及び第8初期部を含み得る。第4初期部、第6初期部及び第8初期部は第2方向Yに平行してもよく、第5初期部と第2方向Yは第1夾角を有してもよく、第7初期部と第2方向Yは第2夾角を有してもよい。第1夾角は0°より大きく90°より小さくてもよい。第2夾角は0°より大きく90°より小さくてもよい。例示的な実施形態では、第5初期部の延出方向と第7初期部の延出方向は第1方向Xに対してミラー対称であってもよい。
【0086】
幾つかの可能な例示的な実施形態では、第2初期信号線52は間隔が置かれた第1ユニット列又は第2ユニット列に設置されてもよく、即ち第1方向Xにおいて隣接する2本の第2初期信号線52の間には、3つのユニット列が置かれる。例えば、第2初期信号線52は第Nユニット列、第N+4ユニット列、第N+8ユニット列、…に設置されてもよく、第2初期信号線52は1つの第1ユニット列と2つの第2ユニット列を置いて1回繰り返す。又は、第2初期信号線52は第N+1ユニット列、第N+5ユニット列、第N+9ユニット列、…に設置されてもよく、第2初期信号線52は2つの第1ユニット列と1つの第2ユニット列を置いて1回繰り返す。例示的な実施形態では、隣接する第2初期信号線52の間に置かれるユニット列の数は特に限定されず、需要に応じて設定されてもよく、本開示ではそれを限らない。
【0087】
例示的な実施形態では、表示基板に垂直する平面内において、駆動回路層はベースに順次に設置される半導体層、第1導電層、第2導電層、第3導電層及び第4導電層を含んでもよく、半導体層は複数のトランジスタの活性層を含んでもよく、第1導電層は走査信号線と複数のトランジスタのゲート電極を含んでもよく、第2導電層は前記第1初期信号線31を含んでもよく、第3導電層は第1電源線及び複数のトランジスタの第1極と第2極を含んでもよく、第4導電層はデータ信号線と第2初期信号線52を含んでもよい。
【0088】
例示的な実施形態では、第3導電層は第2接続電極44を更に含み得る。第3導電層に位置する第2接続電極44はビアを介して、第2導電層に位置する第1初期信号線31に接続されてもよい。第4導電層に位置する第2初期信号線52はビアを介して、第3導電層に位置する第2接続電極44に接続されてもよい。本開示では、第2接続電極は初期接続電極と称されてもよい。
【0089】
例示的な実施形態では、第2接続電極44はビアを介して、画素駆動回路における第1トランジスタの活性層の第1エリア及び第7トランジスタの活性層の第1エリアに接続される。
【0090】
例示的な実施形態では、第2導電層はシールド電極を更に含んでもよく、第1電源線はビアを介してシールド電極に接続される。シールド電極の少なくとも一部の領域のベースでの正投影は、データ信号線のベースでの正投影と画素駆動回路における第1トランジスタの第2極のベースでの正投影との間に位置する。
【0091】
例示的な実施形態では、駆動回路層は第1走査信号線21、第2走査信号線22、発光制御線23及び蓄積コンデンサを更に含んでもよく。蓄積コンデンサは第1電極プレートと第2電極プレートを含んでもよく、複数のトランジスタは第1トランジスタ~第7トランジスタを含んでもよく、第3トランジスタは駆動トランジスタである。
【0092】
例示的な実施形態では、第1導電層は第1走査信号線21、第2走査信号線22、発光制御線23、蓄積コンデンサの第1電極プレート、及び複数のトランジスタのゲート電極を含んでもよい。第2導電層は第1初期信号線31、蓄積コンデンサの第2電極プレート、シールド電極及び電極プレート接続線を含んでもよい。第3導電層は第1電源線41、データ接続電極、第1接続電極、第2接続電極44、第3接続電極及び第4接続電極を含んでもよい。第4導電層はデータ信号線51、第2初期信号線52及び陽極接続電極を含んでもよい。
【0093】
例示的な実施形態では、駆動回路層は第1絶縁層、第2絶縁層、第3絶縁層、第4絶縁層及び第5絶縁層を含んでもよい。第1絶縁層はベースと半導体層との間に設置され、第2絶縁層は半導体層と第1導電層との間に設置され、第3絶縁層は第1導電層と第2導電層との間に設置され、第4絶縁層は第2導電層と第3導電層との間に設置され、第5絶縁層は第3導電層と第4導電層との間に設置される。
【0094】
以下では表示基板の製造過程を例示的に説明する。本開示に説明される「パターン化プロセス」は、金属材料、無機材料又は透明導電材料に対して、フォトレジスト塗布、マスク露光、現像、エッチング、フォトレジスト剥離等の処理を含み、有機材料に対して、有機材料塗布、マスク露光及び現像等の処理を含む。堆積はスパッタリング、蒸着、化学気相堆積のうちのいずれか1種又は複数種を採用してもよい。塗布はスプレーコーティング、スピンコーティング及びインクジェット印刷のうちのいずれか1種又は複数種を採用してもよい。エッチングは乾式エッチング及び湿式エッチングのうちのいずれか1種又は複数種を採用してもよい。本開示ではそれを限らない。「薄膜」とはある材料を利用してベースにおいて堆積、塗布又は他のプロセスにより製作された1層の薄膜を指す。製作過程全体において該「薄膜」はパターン化プロセスを必要としない場合、該「薄膜」は「層」とも称される。製作過程全体において該「薄膜」はパターン化プロセスを必要とする場合、パターン化プロセスの前に「薄膜」と称され、パターン化プロセスの後に「層」と称される。パターン化プロセスの後の「層」には少なくとも1つの「パターン」が含まれる。本開示に説明される「AとBが同一層に設置される」こととは、AとBが同一回のパターン化プロセスにより同時に形成されることを指す。膜層の「厚さ」は膜層の表示基板に垂直する方向でのサイズである。本開示の例示的な実施例では、「Bの正投影がAの正投影の範囲内に位置する」こと、又は「Aの正投影がBの正投影を含む」こととは、Bの正投影の境界がAの正投影の境界範囲内にあること、又はAの正投影の境界がBの正投影の境界と重なることを指す。
【0095】
例示的な実施形態では、8つの回路ユニット(2つのユニット行と4つのユニット列)を例として、駆動回路層の製造過程は下記の操作を含み得る。
【0096】
(1)半導体層パターンを形成する。例示的な実施例では、
図7に示すように、半導体層パターンの形成は、ベースに順次に第1絶縁薄膜と半導体薄膜を堆積し、パターン化プロセスにより半導体薄膜をパターン化して、ベースを覆う第1絶縁層、及び第1絶縁層に設置される半導体層を形成することを含む。
【0097】
例示的な実施例では、各回路ユニットの半導体層は第1トランジスタT1の第1活性層11~第7トランジスタT7の第7活性層17を含み、且つ第1活性層11~第7活性層17は互いに接続される一体化構造であってもよい。各ユニット列におけるM行目の回路ユニットの第6活性層16とM+1行目の回路ユニットの第7活性層17は互いに接続され、即ち各ユニット列における隣接する回路ユニットの半導体層は互いに接続される一体化構造である。
【0098】
例示的な実施例では、M行目の回路ユニットにおける第1活性層11、第2活性層12、第4活性層14及び第7活性層17は、該回路ユニットの第3活性層13のM+1行目の回路ユニットから離れる側に位置する。第1活性層11と第7活性層17は、第2活性層12と第4活性層14の第3活性層13から離れる側に位置する。M行目の回路ユニットにおける第5活性層15と第6活性層16は第3活性層13のM+1行目の回路ユニットに近い側に位置する。
【0099】
例示的な実施例では、第1活性層11の形状は「n」字形、第2活性層12の形状は「7」字形、第3活性層13の形状は「几」字形、第4活性層14の形状は「1」字形、第5活性層15、第6活性層16及び第7活性層17の形状は「L」字形であってもよい。
【0100】
例示的な実施例では、各トランジスタの活性層は第1エリア、第2エリア、及び第1エリアと第2エリアとの間に位置するチャネルエリアを含んでもよい。例示的な実施例では、第1活性層11の第1エリア11-1は第7活性層17の第1エリア17-1ともされ、第1活性層11の第2エリア11-2は第2活性層12の第1エリア12-1ともされ、第3活性層13の第1エリア13-1は第4活性層14の第2エリア14-2及び第5活性層15の第2エリア15-2ともされ、第3活性層13の第2エリア13-2は第2活性層12の第2エリア12-2及び第6活性層16の第1エリア16-1ともされ、第6活性層16の第2エリア16-2は第7活性層17の第2エリア17-2ともされる。例示的な実施例では、第4活性層14の第1エリア14-1と第5活性層15の第1エリア15-1は個別に設置される。
【0101】
(2)第1導電層パターンを形成する。例示的な実施例では、
図8aと
図8bに示すように、
図8bは
図8aにおける第1導電層の平面模式図であり、第1導電層パターンの形成は、前記パターンが形成されたベースにおいて、順次に第2絶縁薄膜と第1導電薄膜を堆積し、パターン化プロセスにより第1導電薄膜をパターン化して、半導体層パターンを覆う第2絶縁層、及び第2絶縁層に設置される第1導電層パターンを形成することを含んでもよい。第1導電層パターンは少なくとも第1走査信号線21、第2走査信号線22、発光制御線23及び第1電極プレート24を含む。例示的な実施例では、第1導電層は第1ゲート金属(GATE 1)層と称されてもよい。
【0102】
図7~
図8bに示すように、第1走査信号線21、第2走査信号線22及び発光制御線23は主体部分が第1方向Xに沿って延出する。M行目の回路ユニットにおける第1走査信号線21と第2走査信号線22は、該回路ユニットの第1電極プレート24のM+1行目の回路ユニットから離れる側に位置する。第2走査信号線22は該回路ユニットの第1走査信号線21の第1電極プレート24から離れる側に位置する。発光制御線23は該回路ユニットの第1電極プレート24のM+1行目の回路ユニットに近い側に位置してもよい。
【0103】
例示的な実施例では、第1電極プレート24は矩形であり、矩形の角部に面取りを設置してもよい。第1電極プレート24のベースでの正投影と第3トランジスタT3の第3活性層のベースでの正投影は重なる領域が存在する。例示的な実施例では、第1電極プレート24は蓄積コンデンサの1つの電極プレートと第3トランジスタT3のゲート電極ともされてもよい。
【0104】
例示的な実施例では、第1走査信号線21と第2活性層12との重なる領域は第2トランジスタT2のゲート電極とされる。第1走査信号線21には第2走査信号線22側に突出するゲート電極ブロック21-1が設置される。ゲート電極ブロック21-1のベースでの正投影と第2活性層12のベースでの正投影は重なる領域が存在し、ダブルゲート構造の第2トランジスタT2を形成する。第1走査信号線21と第4活性層14との重なる領域は第4トランジスタT4のゲート電極とされる。第2走査信号線22と第1活性層11との重なる領域はダブルゲート構造の第1トランジスタT1のゲート電極とされる。第2走査信号線22と第7活性層17との重なる領域は第7トランジスタT7のゲート電極とされる。発光制御線23と第5活性層15との重なる領域は第5トランジスタT5のゲート電極とされる。発光制御線23と第6活性層16との重なる領域は第6トランジスタT6のゲート電極とされる。
【0105】
例示的な実施例では、第1導電層パターンを形成した後、第1導電層をマスクとして利用し、半導体層を導体化処理する。第1導電層に遮られる領域の半導体層には第1トランジスタT1~第7トランジスタT7のチャネル領域を形成する。第1導電層に遮られていない領域の半導体層は導体化され、即ち第1活性層~第7活性層の第1エリアと第2エリアはいずれも導体化される。
【0106】
(3)第2導電層パターンを形成する。例示的な実施例では、
図9aと
図9bに示すように、
図9bは
図9aにおける第2導電層の平面模式図であり、第2導電層パターンの形成は、前記パターンが形成されたベースにおいて、順次に第3絶縁薄膜と第2導電薄膜を堆積し、パターン化プロセスにより第2導電薄膜をパターン化して、第1導電層を覆う第3絶縁層、及び第3絶縁層に設置される第2導電層パターンを形成することを含む。第2導電層パターンは少なくとも第1初期信号線31、第2電極プレート32、シールド電極33及び電極プレート接続線35を含む。例示的な実施例では、第2導電層は第2ゲート金属(GATE 2)層と称されてもよい。
【0107】
図7~
図9bに示すように、第1初期信号線31は主体部分が第1方向Xに沿って延出する。M行目の回路ユニットにおける第1初期信号線31は該回路ユニットの第2走査信号線22のM+1行目の回路ユニットから離れる側に位置する。第2電極プレート32は蓄積コンデンサのもう1つの電極プレートとされ、該回路ユニットの第1走査信号線21と発光制御線23との間に位置する。シールド電極33は該回路ユニットの第2走査信号線22と第1走査信号線21(ゲート電極ブロック21-1の主体部分を含まない)との間に位置する。シールド電極33はデータ電圧ジャンプによる肝要なノードへの影響を遮断するように設定され、データ電圧ジャンプによる画素駆動回路の肝要なノードの電位への影響を避け、表示効果を向上させる。
【0108】
例示的な実施例では、第2電極プレート32の輪郭は矩形であり、矩形の角部に面取りを設置してもよい。第2電極プレート32のベースでの正投影と第1電極プレート24のベースでの正投影は重なる領域が存在する。第1電極プレート24と第2電極プレート32は画素駆動回路の蓄積コンデンサを構成する。第2電極プレート32には開口34が設置され、開口34は第2電極プレート32の中部に位置してもよい。開口34は矩形であってもよく、それにより第2電極プレート32は環形構造を形成する。開口34は第1電極プレート24を覆う第3絶縁層を露出させ、且つ第1電極プレート24のベースでの正投影は開口34のベースでの正投影を含む。例示的な実施例では、開口34は後続に形成される第1ビアを収容するように設定される。第1ビアは開口34内に位置して、第1電極プレート24を露出させる。それにより、後続に形成される第1トランジスタT1の第2極は第1電極プレート24に接続される。
【0109】
例示的な実施例では、電極プレート接続線35は第1方向X又は第1方向Xとの逆方向において隣接する回路ユニットの第2電極プレート32の間に設置される。電極プレート接続線35の第1端は該回路ユニットの第2電極プレート32に接続される。電極プレート接続線35の第2端は第1方向X又は第1方向Xとの逆方向に沿って延出して、隣接する回路ユニットの第2電極プレート32に接続される。即ち、電極プレート接続線35は1つのユニット行において隣接する回路ユニットの第2電極プレート同士に接続させるように設定される。例示的な実施例では、電極プレート接続線35により、1つのユニット行における複数の回路ユニットの第2電極プレートは互いに接続される一体化構造を形成することができる。一体化構造の第2電極プレートは電源信号線として多重化され得る。それにより、1つのユニット行における複数の第2電極プレートは同じ電位を有し、パネルの均一性の向上に寄与し、表示基板の表示不良を避け、表示基板の表示効果を確保することができる。
【0110】
(4)第4絶縁層パターンを形成する。例示的な実施例では、
図10aと
図10bに示すように、
図10bは
図10aにおける複数のビアの平面模式図であり、第4絶縁層パターンの形成は、前記パターンが形成されたベースにおいて、第4絶縁薄膜を堆積し、パターン化プロセスにより第4絶縁薄膜をパターン化して、第2導電層を覆う第4絶縁層を形成することを含む。各回路ユニットには複数のビアが設置され、複数のビアは少なくとも第1ビアV1、第2ビアV2、第3ビアV3、第4ビアV4、第5ビアV5、第6ビアV6、第7ビアV7、第8ビアV8及び第9ビアV9を含む。
【0111】
図7~
図10bに示すように、第1ビアV1は第2電極プレート32の開口34内に位置する。第1ビアV1のベースでの正投影は開口34のベースでの正投影の範囲内に位置する。第1ビアV1内の第4絶縁層と第3絶縁層はエッチングされて、第1電極プレート24の表面を露出させる。第1ビアV1は後続に形成される第1トランジスタT1の第2極が該ビアを介して第1電極プレート24に接続されるように設定される。
【0112】
例示的な実施例では、第2ビアV2は第2電極プレート32のベースでの正投影の範囲内に位置する。第2ビアV2のベースでの正投影は第2電極プレート32のベースでの正投影の範囲内に位置する。第2ビアV2内の第4絶縁層はエッチングされて、第2電極プレート32の表面を露出させる。第2ビアV2は後続に形成される第1電源線が該ビアを介して第2電極プレート32に接続されるように設定される。例示的な実施例では、電源ビアとしての第2ビアV2は複数を含み得る。複数の第2ビアV2は第2方向Yに沿って順次に配列されて、第1電源線と第2電極プレート32との接続信頼性を向上させる。
【0113】
例示的な実施例では、第3ビアV3のベースでの正投影は第5活性層のベースでの正投影の範囲内に位置する。第3ビアV3内の第4絶縁層、第3絶縁層及び第2絶縁層はエッチングされて、第5活性層の第1エリアの表面を露出させる。第3ビアV3は後続に形成される第1電源線が該ビアを介して第5活性層に接続されるように設定される。
【0114】
例示的な実施例では、第4ビアV4のベースでの正投影は第6活性層のベースでの正投影の範囲内に位置する。第4ビアV4内の第4絶縁層、第3絶縁層及び第2絶縁層はエッチングされて、第6活性層の第2エリア(第7活性層の第2エリアでもある)の表面を露出させる。第4ビアV4は後続に形成される第6トランジスタT6の第2極が該ビアを介して第6活性層に接続され、後続に形成される第7トランジスタT7の第2極が該ビアを介して第7活性層に接続されるように設定される。
【0115】
例示的な実施例では、第5ビアV5のベースでの正投影は第4活性層のベースでの正投影の範囲内に位置する。第5ビアV5内の第4絶縁層、第3絶縁層及び第2絶縁層はエッチングされて、第4活性層の第1エリアの表面を露出させる。第5ビアV5は後続に形成されるデータ信号線が該ビアを介して第4活性層に接続されるように設定され、第5ビアV5はデータ書き込みホールと称される。
【0116】
例示的な実施例では、第6ビアV6のベースでの正投影は第2活性層のベースでの正投影の範囲内に位置する。第6ビアV6内の第4絶縁層、第3絶縁層及び第2絶縁層はエッチングされて、第2活性層の第1エリア(第1活性層の第2エリアでもある)の表面を露出させる。第6ビアV6は後続に形成される第1トランジスタT1の第2極が該ビアを介して第1活性層に接続され、後続に形成される第2トランジスタT2の第1極が該ビアを介して第2活性層に接続されるように設定される。
【0117】
例示的な実施例では、第7ビアV7のベースでの正投影は第7活性層のベースでの正投影の範囲内に位置する。第7ビアV7内の第4絶縁層、第3絶縁層及び第2絶縁層はエッチングされて、第7活性層の第1エリア(第1活性層の第1エリアでもある)の表面を露出させる。第7ビアV7は後続に形成される第7トランジスタT7の第1極が該ビアを介して第7活性層に接続され、後続に形成される第1トランジスタT1の第1極が該ビアを介して第1活性層に接続されるように設定される。
【0118】
例示的な実施例では、第8ビアV8のベースでの正投影はシールド電極33のベースでの正投影の範囲内に位置する。第8ビアV8内の第4絶縁層はエッチングされて、シールド電極33の表面を露出させる。第8ビアV8は後続に形成される第1電源線が該ビアを介してシールド電極33に接続されるように設定される。
【0119】
例示的な実施例では、第9ビアV9のベースでの正投影は第1初期信号線31のベースでの正投影の範囲内に位置する。第9ビアV9内の第4絶縁層はエッチングされて、第1初期信号線31の表面を露出させる。第9ビアV9は後続に形成される第7トランジスタT7の第1極(第1トランジスタT1の第1極でもある)が該ビアを介して第1初期信号線31に接続されるように設定される。
【0120】
(5)第3導電層パターンを形成する。例示的な実施例では、
図11aと
図11bに示すように、
図11bは
図11aにおける第3導電層の平面模式図であり、第3導電層の形成は、前記パターンが形成されたベースにおいて、第3導電薄膜を堆積し、パターン化プロセスにより第3導電薄膜をパターン化して、第4絶縁層に設置される第3導電層を形成することを含む。第3導電層は少なくとも第1電源線41、データ接続電極42、第1接続電極43、第2接続電極44及び第3接続電極45を含む。例示的な実施例では、第3導電層は第1ソースドレイン金属(SD1)層と称されてもよい。
【0121】
図7~
図11bに示すように、第1電源線41の主体部分は第2方向Yに沿って延出する。第1電源線41は第2ビアV2を介して第2電極プレート32に接続されるとともに、第3ビアV3を介して第5活性層に接続され、同時に第8ビアV8を介してシールド電極33に接続される。それにより、シールド電極33と第2電極プレート32は第1電源線41と同じ電位を有する。シールド電極33は第1電源線41に接続され、且つシールド電極33の少なくとも一部の領域(例えばシールド電極33の右側の突出部)のベースでの正投影は、第1接続電極43(第1トランジスタT1の第2極及び第2トランジスタT2の第1極とされ、即ち第2ノードN2である)のベースでの正投影と後続に形成されるデータ信号線のベースでの正投影との間に位置するため、データ電圧ジャンプによる画素駆動回路の肝要なノードへの影響を効果的に遮断し、データ電圧ジャンプによる画素駆動回路の肝要なノードの電位への影響を避け、表示効果を向上させることができる。
【0122】
例示的な実施例では、シールド電極33の少なくとも一部の領域のベースでの正投影は、後続に形成されるデータ信号線のベースでの正投影と少なくとも部分的に重なってもよい。例示的な実施例では、第1方向Xにおいて隣接する回路ユニットにおけるシールド電極33は互いに接続されてもよく、これにより、抵抗を低減する。
【0123】
例示的な実施例では、データ接続電極42は第5ビアV5を介して第4活性層の第1エリアに接続され、データ接続電極42は後続に形成されるデータ信号線に接続されるように設定される。
【0124】
例示的な実施例では、第1接続電極43は第2方向Yに沿って延出する。その第1端は第6ビアV6を介して第1活性層の第2エリア(第2活性層の第1エリアでもある)に接続され、その第2端は第1ビアV1を介して第1電極プレート24に接続される。それにより、第1電極プレート24、第1トランジスタT1の第2極及び第2トランジスタT2の第1極は同じ電位を有する。例示的な実施形態では、第1接続電極43は第1トランジスタT1の第2極と第2トランジスタT2の第1極とされてもよい。
【0125】
例示的な実施例では、第2接続電極44の第1端は第9ビアV9を介して第1初期信号線31に接続され、その第2端は第7ビアV7を介して第7活性層の第1エリア(第1活性層の第1エリアでもある)に接続される。それにより、第7トランジスタT7の第1極及び第1トランジスタT1の第1極は第1初期信号線31と同じ電位を有する。例示的な実施形態では、第2接続電極44は第7トランジスタT7の第1極と第1トランジスタT1の第1極とされてもよい。第2接続電極は後続に形成される第2初期信号線に接続されるように設定される。本開示では、第2接続電極が第7活性層、第1初期信号線及び第2初期信号線に同時に接続されるように設定することにより、ビアの数及び中継電極の数を減少して、配線空間を節約することができる。
【0126】
例示的な実施例では、第3接続電極45は第4ビアV4を介して第6活性層の第2エリア(第7活性層の第2エリアでもある)に接続される。それにより、第6トランジスタT6の第2極及び第7トランジスタT7の第2極は同じ電位を有する。例示的な実施形態では、第3接続電極45は第6トランジスタT6の第2極と第7トランジスタT7の第2極とされてもよい。例示的な実施例では、第3接続電極45は後続に形成される陽極接続電極に接続されるように設定される。
【0127】
例示的な実施例では、少なくとも1つの回路ユニットの第1電源線41は幅が同等ではない折れ線であってもよい。第2方向Yに沿って、各回路ユニットの第1電源線41は順次に接続される第1電源部d1、第2電源部d2、第3電源部d3、第4電源部d4及び第5電源部d5を含む。第1電源部d1、第3電源部d3及び第5電源部d5は第2方向に平行してもよく、第2電源部d2は第1方向Xに湾曲してもよく、第4電源部d4は第1方向Xとの逆方向に湾曲してもよい。第2電源部d2と第1電源部d1との夾角は0°より大きく90°より小さくしてもよい。第4電源部d4と第3電源部d3との夾角は0°より大きく90°より小さくしてもよい。第5電源部d5には第1方向Xとの逆方向に延出する接続部d6が設置される。接続部d6は第3ビアを介して第5活性層に接続されるように設定される。第1電源線41は折れ線に設定されることにより、画素構造のレイアウトに寄与するだけでなく、第1電源線とデータ信号線との間の寄生コンデンサを低減することもできる。
【0128】
例示的な実施例では、各回路ユニットの第1電源線の形状は同じであってもよく、異なってもよい。例示的な実施例では、M行目のN列目の回路ユニットにおける第1電源線の形状とM+1行目のN+2列目の回路ユニットにおける第1電源線の形状は同じであってもよい。M+1行目のN列目の回路ユニットにおける第1電源線の形状とM行目のN+2列目の回路ユニットにおける第1電源線の形状は同じであってもよい。M行目のN+1列目の回路ユニットにおける第1電源線の形状とM+1行目のN+3列目の回路ユニットにおける第1電源線の形状は同じであってもよい。M+1行目のN+1列目の回路ユニットにおける第1電源線の形状とM行目のN+3列目の回路ユニットにおける第1電源線の形状は同じであってもよい。
【0129】
例示的な実施例では、N列目の各回路ユニットにおける第2接続電極の形状とN+2列目の各回路ユニットにおける第2接続電極の形状は同じであってもよい。N+1列目の各回路ユニットにおける第2接続電極の形状とN+3列目の各回路ユニットにおける第2接続電極の形状は同じであってもよい。N+1列目とN+3列目の回路ユニットにおける第2接続電極の形状は第2方向Yに沿って延出する長尺状であってもよい。第2接続電極は第9ビアと第7ビアを介してそれぞれ第1初期信号線と第7活性層の第1エリアに接続されるように設定される。N列目とN+2列目の回路ユニットにおける第2接続電極44の形状は、互いに接続される第1部44-1と第2部44-2を含んでもよい。第1部44-1は第2方向Yに沿って延出する長尺状であり、第2部44-2は矩形であってもよい。第2部44-2は第1部44-1の第1方向Xとの逆方向の側に設置される。第1部44-1は第9ビアと第7ビアを介してそれぞれ第1初期信号線と第7活性層の第1エリアに接続されるように設定される。第2部44-2は後続に形成されるビアを介して後続に形成される第2初期信号線に接続されるように設定される。それにより、第1初期信号線と第2初期信号線との接続を実現する。
【0130】
例示的な実施例では、各回路ユニットの第3接続電極の形状は同じであってもよく、異なってもよい。例示的な実施例では、M行目のN列目の回路ユニットにおける第3接続電極の形状とM+1行目のN+2列目の回路ユニットにおける第3接続電極の形状は同じであってもよい。M+1行目のN列目の回路ユニットにおける第3接続電極の形状とM行目のN+2列目の回路ユニットにおける第3接続電極の形状は同じであってもよい。M行目のN+1列目の回路ユニットにおける第3接続電極の形状とM+1行目のN+3列目の回路ユニットにおける第3接続電極の形状は同じであってもよい。M+1行目のN+1列目の回路ユニットにおける第3接続電極の形状とM行目のN+3列目の回路ユニットにおける第3接続電極の形状は同じであってもよい。
【0131】
例示的な実施例では、各回路ユニットのデータ接続電極と第1接続電極の形状は同じであってもよく、異なってもよい。
【0132】
(6)第1平坦層パターンを形成する。例示的な実施例では、
図12aと
図12bに示すように、
図12bは
図12aにおける複数のビアの平面模式図であり、第1平坦層パターンの形成は、前記パターンが形成されたベースにおいて、第1平坦薄膜を塗布し、パターン化プロセスにより第1平坦薄膜をパターン化して、第3導電層を覆う第1平坦層を形成することを含む。第1平坦層には第11ビアV11、第12ビアV12及び第13ビアV13が設置される。
【0133】
図7~
図12bに示すように、第11ビアV11のベースでの正投影はデータ接続電極42のベースでの正投影の範囲内に位置する。第11ビアV11内の第1平坦層は除去され、データ接続電極42の表面を露出させる。第11ビアV11は後続に形成されるデータ信号線が該ビアを介してデータ接続電極42に接続されるように設定される。
【0134】
例示的な実施例では、第11ビアV11は長尺状であってもよい。第11ビアV11の第2方向Yの延出長さは第1方向Xの延出長さより大きい。本開示では、第11ビアV11を第2方向Yに沿って延出する長尺状に設置することにより、第11ビアV11の第1方向Xでの幅を減少して、後続に形成される陽極の傾斜程度を減少することができる。
【0135】
第12ビアV12のベースでの正投影は第2接続電極44のベースでの正投影の範囲内に位置する。第12ビアV12内の第1平坦層は除去され、第2接続電極44の表面を露出させる。第12ビアV12は後続に形成される第2初期信号線が該ビアを介して第2接続電極44に接続されるように設定される。
【0136】
第13ビアV13のベースでの正投影は第3接続電極45のベースでの正投影の範囲内に位置する。第13ビアV13内の第1平坦層は除去され、第3接続電極45の表面を露出させる。第13ビアV13は後続に形成される陽極接続電極が該ビアを介して第3接続電極45に接続されるように設定される。
【0137】
例示的な実施例では、すべての回路ユニットにはいずれも第11ビアV11と第13ビアV13が設置される。N列目とN+2列目の各回路ユニットには第12ビアV12が設置される。N+1列目とN+3列目の各回路ユニットには第12ビアV12が設置されていない。
【0138】
例示的な実施例では、各回路ユニットにおける第11ビアV11と第13ビアV13の位置は同じであってもよく、異なってもよい。
【0139】
(7)第4導電層パターンを形成する。例示的な実施例では、
図13aと
図13bに示すように、
図13bは
図13aにおける第4導電層の平面模式図であり、第4導電層パターンの形成は、前記パターンが形成されたベースにおいて、第4導電薄膜を堆積し、パターン化プロセスにより第4導電薄膜をパターン化して、第1平坦層に設置される第4導電層を形成することを含む。第4導電層は少なくともデータ信号線51、第2初期信号線52及び陽極接続電極53を含む。
【0140】
図7~
図13bに示すように、データ信号線51は各ユニット列に設置される。データ信号線51は第2方向Yに沿って延出してもよい。データ信号線51は第11ビアV11を介してデータ接続電極42に接続される。データ接続電極42は第5ビアV5を介して第4活性層の第1エリアに接続されるため、データ接続電極42の介するデータ信号線51と第4活性層の第1エリアとの接続を実現し、データ信号を第4トランジスタT4に書き込む。
【0141】
例示的な実施例では、第2初期信号線52は第Nユニット列と第N+2ユニット列に設置され、ユニット列における各回路ユニットの第2初期信号線52は互いに接続される。第2初期信号線52の主体部分は第2方向Yに沿って延出する。第2初期信号線52は第12ビアV12を介して第2接続電極44に接続される。第2接続電極44は第9ビアV9を介して第1初期信号線31に接続されるため、第2接続電極44の介する第2初期信号線52と第1初期信号線31との接続を実現し、第1初期信号線31と第2初期信号線52は同じ電位を有する。本開示では、主体部分が第1方向Xに沿って延出する第1初期信号線31及び第2方向Yに沿って延出する第2初期信号線52を設置することにより、初期信号線はネット状構造を形成し、初期信号線の抵抗を効果的に低減し、初期電圧の圧力降下を減少するだけでなく、表示基板における初期電圧の均一性を効果的に向上させ、表示均一性を効果的に向上させ、表示品質と表示効果を向上させる。
【0142】
例示的な実施例では、陽極接続電極53は少なくとも一部の回路ユニットに設置される。陽極接続電極53は第13ビアV13を介して第3接続電極45に接続される。第3接続電極45は第4ビアV4を介して第6活性層の第2エリア(第7活性層の第2エリアでもある)に接続されるため、第3接続電極45の介する陽極接続電極53と第6活性層の第2エリア(第7活性層の第2エリアでもある)との接続を実現する。
【0143】
例示的な実施形態では、1つの回路ユニットにおける第2初期信号線52は延出部521と接続部522を含み得る。延出部521は主体部分が第2方向Yに沿って延出する折れ線であってもよい。接続部522は主体部分が第1方向Xに沿って延出する直線であってもよい。例示的な実施例では、接続部522の延出部521から離れる側の端部は第12ビアV12を介して第2接続電極44に接続されてもよい。
【0144】
例示的な実施例では、少なくとも一部の延出部521のベースでの正投影は第1電源線41のベースでの正投影の範囲内に位置することにより、第1電源線41は第2初期信号線52による画素駆動回路の肝要なノードへの影響を効果的に遮断し、初期信号による画素駆動回路の肝要なノードの電位への影響を避けるだけでなく、レイアウト空間を充分に利用して、第2初期信号線の設置による光透過率への影響を避け、表示効果を向上させることもできる。
【0145】
例示的な実施例では、少なくとも一部の接続部522のベースでの正投影は第1初期信号線31のベースでの正投影の範囲内に位置することにより、レイアウト空間を充分に利用して、第2初期信号線の設置による光透過率への影響を避け、表示効果を向上させることができる。
【0146】
例示的な実施例では、M行目のN列目の回路ユニットにおける第2初期信号線52の形状は、M+1行目のN+2列目の回路ユニットにおける第2初期信号線52の形状と同じであってもよい。M+1行目のN列目の回路ユニットにおける第2初期信号線52の形状は、M行目のN+2列目の回路ユニットにおける第2初期信号線52の形状と同じであってもよい。
【0147】
例示的な実施例では、M行目のN列目の回路ユニットとM+1行目のN+2列目の回路ユニットにおいて、延出部521は第2方向Yに沿って順次に接続される第1初期部c1、第2初期部c2及び第3初期部c3を含み得る。第1初期部c1と第3初期部c3は第2方向Yに平行し、第2初期部c2は第1方向Xとの逆方向に偏向してもよい。第2初期部c2と第2方向Yは第1夾角θ1を有し、第1夾角θ1は0°より大きく90°より小さくしてもよい。
【0148】
例示的な実施例では、M行目のN+2列目の回路ユニットとM+1行目のN列目の回路ユニットにおいて、延出部521は第2方向Yに沿って順次に接続される第4初期部c4、第5初期部c5、第6初期部c6、第7初期部c7及び第8初期部c8を含み得る。第4初期部c4、第6初期部c6及び第8初期部c8は第2方向Yに平行し、第5初期部c5と第2方向Yは第1夾角θ1を有し、第7初期部c7と第2方向Yは第2夾角θ2を有する。第1夾角θ1は0°より大きく90°より小さくしてもよい。第2夾角θ2は0°より大きく90°より小さくしてもよい。
【0149】
例示的な実施例では、第5初期部c5の延出方向と第7初期部c7の延出方向は第1方向Xに対してミラー対称であってもよい。
【0150】
例示的な実施例では、少なくとも一部の回路ユニットにはデータ信号線51と陽極接続電極53が設置される。N列目とN+2列目の各回路ユニットには第2初期信号線52が設置される。N+1列目とN+3列目の各回路ユニットには第2初期信号線52が設置されていない。
【0151】
例示的な実施例では、M行目のN列目の回路ユニットにおける陽極接続電極の形状とM+1行目のN+2列目の回路ユニットにおける陽極接続電極の形状は同じであってもよい。陽極接続電極の形状は矩形であってもよい。M+1行目のN列目の回路ユニットにおける陽極接続電極の形状とM行目のN+2列目の回路ユニットにおける陽極接続電極の形状は同じであってもよい。陽極接続電極の形状はダンベル形であってもよい。M行目のN+1列目の回路ユニットにおける陽極接続電極の形状とM+1行目のN+3列目の回路ユニットにおける陽極接続電極の形状は同じであってもよい。陽極接続電極の形状は矩形であってもよい。M+1行目のN+1列目の回路ユニットにおける陽極接続電極の形状とM行目のN+3列目の回路ユニットにおける陽極接続電極の形状は同じであってもよい。陽極接続電極の形状は矩形であってもよい。
【0152】
(8)第2平坦層パターンを形成する。例示的な実施例では、
図14aと
図14bに示すように、
図14bは
図14aにおける複数のビアの平面模式図であり、第2平坦層パターンの形成は、前記パターンが形成されたベースにおいて、第2平坦薄膜を塗布し、パターン化プロセスにより第2平坦薄膜をパターン化して、第4導電層を覆う第2平坦層を形成することを含む。第2平坦層には第14ビアV14が設置される。
【0153】
図7~
図14bに示すように、第14ビアV14のベースでの正投影は陽極接続電極53のベースでの正投影の範囲内に位置する。第14ビアV14内の第2平坦層は除去され、陽極接続電極53の表面を露出させる。第14ビアV14は後続に形成される陽極が該ビアを介して陽極接続電極53に接続されるように設定される。
【0154】
ここまで、ベースにおける駆動回路層の製造は完成する。表示基板に平行する平面内において、駆動回路層は複数の回路ユニットを含み得る。各回路ユニットは画素駆動回路、及び画素駆動回路に接続される第1走査信号線、第2走査信号線、発光制御線、データ信号線、第1電源線、第1初期信号線、第2初期信号線を含み得る。表示基板に垂直する平面内において、駆動回路層はベースに順次に積層設置される第1絶縁層、半導体層、第2絶縁層、第1導電層、第3絶縁層、第2導電層、第4絶縁層、第3導電層、第1平坦層、第4導電層及び第2平坦層を含み得る。
【0155】
例示的な実施例では、駆動回路層の製造が完成した後、駆動回路層において発光構造層を製造し、発光構造層の製造過程は下記の操作を含み得る。
【0156】
(9)陽極パターンを形成する。例示的な実施例では、
図15aと
図15bに示すように、
図15bは
図15aにおける陽極の平面模式図であり、陽極パターンの形成は、前記パターンが形成されたベースにおいて、第5導電薄膜を堆積し、パターン化プロセスにより第5導電薄膜をパターン化して、第2平坦層に設置される陽極パターンを形成することを含む。陽極はGGRB画素配列を形成する。
【0157】
図7~
図15bに示すように、陽極パターンは赤色発光デバイスの第1陽極71A、青色発光デバイスの第2陽極71B、第1緑色発光デバイスの第3陽極71C、及び第2緑色発光デバイスの第4陽極71Dを含んでもよい。第1陽極71Aの所在する領域には赤色光線を射出する赤色サブ画素Rを形成してもよく、第2陽極71Bの所在する領域には青色光線を射出する青色サブ画素Bを形成してもよく、第3陽極71Cの所在する領域には緑色光線を射出する第1緑色サブ画素G1を形成してもよく、第4陽極71Dの所在する領域には緑色光線を射出する第2緑色サブ画素G2を形成してもよい。赤色サブ画素Rと青色サブ画素Bは第2方向Yに沿って順次に設置され、第1緑色サブ画素G1と第2緑色サブ画素G2は第2方向Yに沿って順次に設置される。第1緑色サブ画素G1と第2緑色サブ画素G2はそれぞれ赤色サブ画素Rと青色サブ画素Bの第1方向X側に設置される。赤色サブ画素R、青色サブ画素B、第1緑色サブ画素G1及び第2緑色サブ画素G2は1つの画素ユニットを構成する。
【0158】
例示的な実施例では、1つの画素ユニットにおいて、第1陽極71AはM行目のN列目の回路ユニットにおける第14ビアV14を介して該回路ユニットにおける陽極接続電極53に接続される。第2陽極71BはM+1行目のN列目の回路ユニットにおける第14ビアV14を介して該回路ユニットにおける陽極接続電極53に接続される。第3陽極71CはM行目のN+1列目の回路ユニットにおける第14ビアV14を介して該回路ユニットにおける陽極接続電極53に接続される。第4陽極71DはM+1行目のN+1列目の回路ユニットにおける第14ビアV14を介して該回路ユニットにおける陽極接続電極53に接続される。他の画素ユニットにおいて、第1陽極71AはM+1行目のN+2列目の回路ユニットにおける第14ビアV14を介して該回路ユニットにおける陽極接続電極53に接続される。第2陽極71BはM行目のN+2列目の回路ユニットにおける第14ビアV14を介して該回路ユニットにおける陽極接続電極53に接続される。第3陽極71CはM+1行目のN+3列目の回路ユニットにおける第14ビアV14を介して該回路ユニットにおける陽極接続電極53に接続される。第4陽極71DはM行目のN+3列目の回路ユニットにおける第14ビアV14を介して該回路ユニットにおける陽極接続電極53に接続される。
【0159】
例示的な実施例では、少なくとも1つの回路ユニットにおける陽極接続電極53は第13ビアV13を介して第3接続電極45に接続され、第3接続電極45は第4ビアV4を介して第6活性層の第2エリア(第7活性層の第2エリアでもある)に接続され、第3接続電極45は第6トランジスタT6の第2極と第7トランジスタT7の第2極とされるため、陽極は陽極接続電極53と第3接続電極45を介して第6トランジスタT6と第7トランジスタT7に接続され、少なくとも1つの画素ユニットにおける4つの陽極はそれぞれ1つの回路ユニットセットにおける4つの回路ユニットの画素駆動回路に対応して接続され、画素駆動回路が発光デバイスの発光を駆動できることを実現する。
【0160】
例示的な実施例では、1つの画素ユニットの4つのサブ画素と1つの回路ユニットセットにおける4つの回路ユニットの位置関係は同じであってもよく、異なってもよい。本開示の例示的な実施例では、第1陽極71Aの主体部分は対応して接続される回路ユニットの第1方向Xとの逆方向側に位置する。第1陽極71Aのベースでの正投影と第2初期信号線の延出部のベースでの正投影は少なくとも部分的に重なってもよい。第2陽極71Bの主体部分は対応して接続される回路ユニットの第1方向X側に位置する。第2陽極71Bのベースでの正投影とデータ信号線のベースでの正投影は少なくとも部分的に重なってもよい。第3陽極71Cの主体部分は対応して接続される回路ユニットの第2方向Y側に位置する。第4陽極71Dの主体部分は対応して接続される回路ユニットの次の行の回路ユニットに位置する。
【0161】
可能な例示的な実施例では、第1陽極71Aの主体部分は対応して接続される回路ユニットの第1方向X側に位置してもよい。第1陽極71Aのベースでの正投影とデータ信号線のベースでの正投影は少なくとも部分的に重なってもよい。第2陽極71Bの主体部分は対応して接続される回路ユニットの第1方向Xとの逆方向側に位置してもよい。第2陽極71Bのベースでの正投影と第2初期信号線の延出部のベースでの正投影は少なくとも部分的に重なってもよい。
【0162】
例示的な実施例では、異なる画素ユニットにおける第1陽極71Aの形状と位置は同じであってもよく、異なってもよい。異なる画素ユニットにおける第2陽極71Bの形状と位置は同じであってもよく、異なってもよい。異なる画素ユニットにおける第3陽極71Cの形状と位置は同じであってもよく、異なってもよい。異なる画素ユニットにおける第4陽極71Dの形状と位置は同じであってもよく、異なってもよい。本開示の例示的な実施例では、それぞれM行目のN列目の回路ユニットとM+1行目のN+2列目の回路ユニットにおける画素駆動回路に接続される2つの第1陽極71Aの形状と位置は同じである。それぞれM+1行目のN列目の回路ユニットとM行目のN+2列目の回路ユニットにおける画素駆動回路に接続される2つの第2陽極71Bの形状と位置は同じである。それぞれM行目のN+1列目の回路ユニットとM+1行目のN+3列目の回路ユニットにおける画素駆動回路に接続される2つの第3陽極71Cの形状と位置は同じである。それぞれM+1行目のN+1列目の回路ユニットとM行目のN+3列目の回路ユニットにおける画素駆動回路に接続される2つの第4陽極71Dの形状と位置は同じである。
【0163】
例示的な実施例では、1つの画素ユニットにおける4つのサブ画素の陽極の形状と面積は同じであってもよく、異なってもよい。本開示の例示的な実施例では、1つの画素ユニットにおける第1陽極71A、第2陽極71B、第3陽極71C及び第4陽極71Dの形状と面積はいずれも異なる。
【0164】
例示的な実施例では、赤色サブ画素における第1陽極71Aは第1陽極主体部を含んでもよく、第1陽極主体部の形状は近似六角形であってもよい。例示的な実施例では、第1陽極71Aは第1凸起71-1と第2凸起71-2を更に含んでもよい。第1凸起71-1と第2凸起71-2はいずれも第1陽極主体部に接続される。第1凸起71-1は接続される画素駆動回路における第3トランジスタT3のゲート電極に近いように向かって突出する矩形であってもよい。第2凸起71-2は接続される画素駆動回路における第6トランジスタT6に近いように向かって突出する矩形であってもよい。第1凸起71-1と第2凸起71-2は接続される画素駆動回路におけるN3ノードの寄生コンデンサを調整するように設置される。それにより、隣接する回路ユニットにおけるN3ノードの寄生コンデンサの間の差異を減少して、輝度の差異を減少して、表示効果を向上させる。
【0165】
例示的な実施例では、青色サブ画素における第2陽極71Bは第2陽極主体部を含んでもよく、第2陽極主体部の形状は近似六角形であってもよい。例示的な実施例では、第2陽極71Bは第3凸起71-3、第4凸起71-4及び第5凸起71-5を更に含んでもよい。第3凸起71-3、第4凸起71-4及び第5凸起71-5はいずれも第2陽極主体部に接続される。第3凸起71-3は接続される画素駆動回路における第1電源線に近いように向かって突出する矩形であってもよい。第4凸起71-4は接続される画素駆動回路における第1電源線から離れるように向かって突出する矩形であってもよい。第5凸起71-5は接続される画素駆動回路における第6トランジスタT6に近いように向かって突出する多角形であってもよい。第3凸起71-3、第4凸起71-4及び第5凸起71-5は接続される画素駆動回路におけるN3ノードの寄生コンデンサを調整するように設置される。それにより、隣接する回路ユニットにおけるN3ノードの寄生コンデンサの間の差異を減少して、輝度の差異を減少して、表示効果を向上させる。
【0166】
例示的な実施例では、第3陽極71Cは第3陽極主体部を含んでもよく、第3陽極主体部の形状は近似五角形であってもよい。例示的な実施例では、第3陽極71Cは第6凸起71-6を更に含んでもよい。第6凸起71-6は第3陽極主体部に接続される。第6凸起71-6は接続される画素駆動回路における第6トランジスタT6に近いように向かって突出する矩形であってもよい。第6凸起71-6は接続される画素駆動回路におけるN3ノードの寄生コンデンサを調整するように設置される。それにより、隣接する回路ユニットにおけるN3ノードの寄生コンデンサの間の差異を減少して、輝度の差異を減少して、特に該サブ画素と第2緑色サブ画素の輝度の差異を減少して、表示効果を向上させる。
【0167】
例示的な実施例では、第4陽極71Dは第4陽極主体部を含んでもよく、第4陽極主体部の形状は近似五角形であってもよい。例示的な実施例では、第4陽極71Dは第7凸起71-7を更に含んでもよい。第7凸起71-7は第4陽極主体部に接続される。第7凸起71-7は接続される画素駆動回路における第3トランジスタT3のゲート電極に近いように向かって突出する長尺形であってもよい。第7凸起71-7は接続される画素駆動回路におけるN3ノードの寄生コンデンサを調整するように設置される。それにより、隣接する回路ユニットにおけるN3ノードの寄生コンデンサの間の差異を減少して、輝度の差異を減少して、特に該サブ画素と第1緑色サブ画素の輝度の差異を減少して、表示効果を向上させる。
【0168】
(10)画素定義層パターンを形成する。例示的な実施例では、
図16aと
図16bに示すように、
図16bは
図16aにおける画素定義層の平面模式図であり、画素定義層パターンの形成は、前記パターンが形成されたベースにおいて、画素定義薄膜を塗布し、パターン化プロセスにより画素定義薄膜をパターン化して、画素定義層72のパターンを形成することを含む。
【0169】
図7~
図16bに示すように、画素定義層72のパターンは第1陽極71Aを露出させる第1画素開口73A、第2陽極71Bを露出させる第2画素開口73B、第3陽極71Cを露出させる第3画素開口73C、及び第4陽極71Dを露出させる第4画素開口73Dを含む。
【0170】
例示的な実施例では、第1画素開口73Aのベースでの正投影は第1中心線Z1を有し、第2初期信号線52の延出部のベースでの正投影は第2中心線を有する。第1中心線Z1は第2方向Yに沿って延出し且つ第1方向Xにおいて第1画素開口73Aのベースでの正投影を平等に分ける線である。第2中心線は第2方向Yに沿って延出し且つ第1方向Xにおいて第2初期信号線の延出部のベースでの正投影を平等に分ける線である。例示的な実施例では、第2中心線は第2方向Yに沿って延出し且つ第1方向Xにおいて延出部における第1初期部c1のベースでの正投影を平等に分ける線である。例示的な実施例では、第1中心線と第2中心線は少なくとも一部が重なる。本開示では、第1画素開口73Aの第1中心線と第2初期信号線の延出部の第2中心線は少なくとも一部が重なるように設定されることにより、第1画素開口73Aにおける第2初期信号線は左右対称を維持して、第1陽極の平坦性を確保し、大視角の色かぶりを避けることができる。
【0171】
例示的な実施例では、第2画素開口73Bのベースでの正投影は第3中心線Z3を有し、データ信号線51のベースでの正投影は第4中心線を有する。第3中心線Z3は第2方向Yに沿って延出し且つ第1方向Xにおいて第2画素開口73Bのベースでの正投影を平等に分ける線である。第4中心線は第2方向Yに沿って延出し且つ第1方向Xにおいてデータ信号線のベースでの正投影を平等に分ける線である。例示的な実施例では、第3中心線と第4中心線は少なくとも一部が重なる。本開示では、第2画素開口73Bの第3中心線とデータ信号線の第4中心線は少なくとも一部が重なるように設定されることにより、第2画素開口73B内のデータ信号線は左右対称を維持して、第2陽極の平坦性を確保し、大視角の色かぶりを避けることができる。
【0172】
本開示に説明される「Aを平等に分ける」ことは、中心線によりAのベースでの正投影の両側と中心線との距離が基本的に等しいことであってもよい。両側と中心線との距離が基本的に等しいことは、プロセス又は公差による許容範囲内のズレが存在してもよい。例えば、Aのベースでの正投影の両側のエッジと中心線との最小距離の割合は、約0.8~1.2であってもよい。本開示に説明される「AとBが重なる」ことは、AとBが完全に重なることを要求せず、プロセス又は公差による許容範囲内のズレが存在してもよい。
【0173】
例示的な実施例では、他の方式で陽極の平坦性を確保してもよい。例えば、第2平坦層の厚さを増加する方式等は採用可能である。また、信号線の幅を増加して陽極の形状にほぼ一致させてもよい。更に、信号線を左右の両段に分け、両段は中心線の両側に位置して、対称して陽極の両側の下方に敷いてもよい。更に、信号線を中心線の両側に位置させて、2本の線に分けて、それぞれ陽極の左右両側に敷いてもよい。本開示ではそれを限らない。
【0174】
例示的な実施例では、後続の製造フローは、蒸着又はインクジェット印刷プロセスを採用して有機発光層を形成し、有機発光層を画素開口を介して陽極に接続し、有機発光層において陰極を形成し、陰極を有機発光層に接続することを含んでもよい。カプセル化層を形成する。カプセル化層は積層設置される第1カプセル化層、第2カプセル化層及び第3カプセル化層を含んでもよい。第1カプセル化層と第3カプセル化層は無機材料を採用してもよく、第2カプセル化層は有機材料を採用してもよい。第2カプセル化層は第1カプセル化層と第3カプセル化層との間に設置し、外部の水蒸気の発光構造層への侵入を防止することができる。
【0175】
例示的な実施形態では、ベースはフレキシブルベースであってもよく、又は剛性ベースであってもよい。剛性ベースは硝子、石英のうちの1種又は複数種であってもよいがそれに限らない。フレキシブルベースはポリエチレンテレフタレート、エチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリールエステル、ポリアリレート、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、テキスタイル繊維のうちの1種又は複数種であってもよいがそれに限らない。例示的な実施形態では、フレキシブルベースは積層設置される第1フレキシブル材料層、第1無機材料層、半導体層、第2フレキシブル材料層及び第2無機材料層を含んでもよい。第1フレキシブル材料層と第2フレキシブル材料層の材料はポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)又は表面処理されたポリマーソフトフィルム等の材料を採用してもよい。第1無機材料層と第2無機材料層の材料は窒化シリコン(SiNx)又はシリカ(SiOx)等を採用して、ベースの耐水酸素能力を向上させる。半導体層の材料はアモルファスシリコン(a-si)を採用してもよい。
【0176】
例示的な実施例では、第1導電層、第2導電層、第3導電層及び第4導電層は金属材料、例えば銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)及びモリブデン(Mo)のうちの1種又は複数種、又は上記金属の合金材料、例えばアルミニウム-ネオジム合金(AlNd)又はモリブデン-ニオブ合金(MoNb)を採用してもよく、単層構造、又は複数層複合構造、例えばMo/Cu/Mo等であってもよい。第1絶縁層、第2絶縁層、第3絶縁層及び第4絶縁層はケイ素酸化物(SiOx)、ケイ素窒化物(SiNx)及びシリコンオキシニトリド(SiON)のうちの1種又は複数種を採用してもよく、単層、複数層又は複合層であってもよい。第1絶縁層は緩衝(Buffer)層と称され、ベースの耐水酸素能力の向上に用いられる。第2絶縁層と第3絶縁層はゲート絶縁(GI)層と称され、第4絶縁層は層間絶縁(ILD)層と称される。活性層はアモルファス酸化インジウムガリウム亜鉛材料(a-IGZO)、亜鉛オキシニトリド(ZnON)、インジウム-亜鉛-スズ-酸化物(IZTO)、アモルファスシリコン(a-Si)、多結晶シリコン(p-Si)、セキシチオフェン又はポリチオフェン等の材料を採用してもよい。即ち、本開示は酸化物(Oxide)技術、ケイ素技術又は有機物技術に基づいて製造されるトランジスタに適用される。第1平坦層と第2平坦層は有機材料、例えば樹脂等を採用してもよい。第5導電層は単層構造、例えば酸化インジウムスズ(ITO)又は酸化インジウム亜鉛(IZO)を採用してもよく、或いは複数層複合構造、例えばITO/Ag/ITO等を採用してもよい。画素定義層はポリイミド、アクリル又はポリエチレンテレフタレートを採用してもよい。陰極はマグネシウム(Mg)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)及びリチウム(Li)のうちの1種又は複数種、又は上記金属のうちの1種又は複数種からなる合金を採用してもよい。
【0177】
上記表示基板の構造及び製造過程から分かるように、本開示による表示基板では、主体部分が第1方向に沿って延出する第1初期信号線及び主体部分が第2方向に沿って延出する第2初期信号線を設置し、第1初期信号線と第2初期信号線はビアを介して接続されることにより、初期信号線はネット状構造を形成し、初期信号線の抵抗を効果的に低減し、初期電圧の圧力降下を減少するだけでなく、表示基板における初期電圧の均一性を効果的に向上させ、表示均一性を効果的に向上させ、表示品質と表示効果を向上させる。本開示では、第1初期信号線と第2初期信号線を異なる導電層に設置し、且つ第2初期信号線の延出部と第1電源線は少なくとも一部が重なり、第2初期信号線の接続部と第1初期信号線は少なくとも一部が重なることにより、第1電源線は第2初期信号線による画素駆動回路の肝要なノードへの影響を効果的に遮断し、初期信号による画素駆動回路の肝要なノードの電位への影響を避けるだけでなく、レイアウト空間を充分に利用して、第2初期信号線の設置による光透過率への影響を避けることもできる。本開示では、第1ユニット列に第2初期信号線を設置することにより、同一の画素ユニットにおける2つの緑色サブ画素の輝度の差異を避け、表示品質を向上させることができる。本開示では、第1画素開口の第1中心線と第2初期信号線の延出部の第2中心線は少なくとも一部が重なるように設定されることにより、第1画素開口内の第2初期信号線は左右対称を維持して、第1陽極の平坦性を確保し、大視角の色かぶりを避け、表示品質を向上させることができる。本開示による製造プロセスは、従来の製造プロセスと良く互換でき、プロセスの実現が簡単であり、実施し易く、生産効率が高く、生産コストが低く、良品率が高い。
【0178】
図17aは本開示の例示的な実施例による他の駆動回路層の構造模式図であり、
図17bは
図17aにおける第4導電層の平面模式図であり、8つの回路ユニット(2つのユニット行、4つのユニット列)の平面構造を示す。例示的な実施形態では、本例示的な実施例による駆動回路層における半導体層、第1導電層、第2導電層、第3導電層及び第4導電層におけるデータ信号線51と陽極接続電極53の構造は、上記実施例に基本的に近似する。相違点は、第4導電層における第2初期信号線52が1つのユニット列における一部の回路ユニットに設置され、1つのユニット列における隣接する2つの第2初期信号線52が互いに隔離されてもよいことである。
【0179】
図17aと
図17bに示すように、例示的な実施例では、第2初期信号線52の主体部分はそれぞれM行目のN列目の回路ユニットとM+1行目のN+2列目の回路ユニットに設置される。第2初期信号線52は該回路ユニットの第12ビアV12を介して該回路ユニットの第2接続電極44に接続されるとともに、次の行の回路ユニットの第12ビアV12を介して次の行の回路ユニットの第2接続電極44に接続される。例えば、M行目のN列目の回路ユニットについて、第2初期信号線52はM行目のN列目の回路ユニットの第12ビアV12を介してM行目のN列目の回路ユニットの第2接続電極44に接続され、M+1行目のN列目の回路ユニットの第12ビアV12を介してM+1行目のN列目の回路ユニットの第2接続電極44に接続される。M+1行目のN列目の回路ユニットについて、第2初期信号線52はM+1行目のN列目の回路ユニットの第12ビアV12を介してM+1行目のN列目の回路ユニットの第2接続電極44に接続され、M+2行目のN列目の回路ユニットの第12ビアV12を介してM+2行目のN列目の回路ユニットの第2接続電極44に接続される。
【0180】
例示的な実施形態では、少なくとも1つの第2初期信号線52は延出部521、第1接続部523及び第2接続部524を含み得る。延出部521は主体部分が第2方向Yに沿って延出する折れ線であってもよい。第1接続部523と第2接続部524は主体部分が第1方向Xに沿って延出する直線であってもよい。第1接続部523は該回路ユニットに設置されてもよく、第2接続部524は次の行の回路ユニットに設置されてもよい。例示的な実施例では、第1接続部523の延出部521から離れる側の端部は該回路ユニットの第12ビアV12を介して該回路ユニットの第2接続電極44に接続され、第2接続部524の延出部521から離れる側の端部は次の行の回路ユニットの第12ビアV12を介して次の行の回路ユニットの第2接続電極44に接続される。このように、1つの第2初期信号線52は2つのユニット行の第1初期信号線に接続され得る。それにより、第1初期信号線と第2初期信号線はネット状構造を形成する。
【0181】
例示的な実施例では、延出部521のベースでの正投影の少なくとも一部は、第1電源線41のベースでの正投影の範囲内に位置する。第1接続部523と第2接続部524のベースでの正投影の少なくとも一部は、第1初期信号線31のベースでの正投影の範囲内に位置する。それにより、レイアウト空間を充分に利用して、第2初期信号線の設置による光透過率への影響を避け、表示効果を向上させることができる。
【0182】
本例示的な実施例では、後続に発光構造層を形成する過程は、上記実施例に基本的に近似する。陽極パターンを形成した後、第1陽極のベースでの正投影と第2初期信号線の延出部のベースでの正投影は少なくとも一部が重なる。第1画素開口の第1中心線と第2初期信号線の延出部の第2中心線は少なくとも一部が重なる。それにより、第1陽極の平坦性を確保し、大視角の色かぶりを避けることができる。
【0183】
図18aは本開示の例示的な実施例による更なる駆動回路層の構造模式図であり、
図18bは
図18aにおける第4導電層の平面模式図であり、8つの回路ユニット(2つのユニット行、4つのユニット列)の平面構造を示す。例示的な実施形態では、本例示的な実施例による駆動回路層における半導体層、第1導電層、第2導電層、第3導電層及び第4導電層におけるデータ信号線51と陽極接続電極53の構造は、上記実施例に基本的に近似する。相違点は、第4導電層における第2初期信号線52が1つのユニット列における一部の回路ユニットに設置され、1つのユニット列における隣接する2つの第2初期信号線52が互いに隔離されてもよいことである。
【0184】
図18aと
図18bに示すように、例示的な実施例では、第2初期信号線52の主体部分はそれぞれM+1行目のN列目の回路ユニットとM行目のN+2列目の回路ユニットに設置される。第2初期信号線52は該回路ユニットの第12ビアV12を介して該回路ユニットの第2接続電極44に接続されるとともに、次の行の回路ユニットの第12ビアV12を介して次の行の回路ユニットの第2接続電極44に接続される。
【0185】
例示的な実施形態では、少なくとも1つの第2初期信号線52の主体構造は延出部521、第1接続部523及び第2接続部524を含み得る。延出部521、第1接続部523及び第2接続部524は
図17bに示す構造に近似してもよい。1つの第2初期信号線52は2つのユニット行の第1初期信号線に接続されることにより、第1初期信号線と第2初期信号線はネット状構造を形成する。延出部521のベースでの正投影の少なくとも一部は、第1電源線41のベースでの正投影の範囲内に位置する。第1接続部523と第2接続部524のベースでの正投影の少なくとも一部は、第1初期信号線31のベースでの正投影の範囲内に位置する。それにより、レイアウト空間を充分に利用して、第2初期信号線の設置による光透過率への影響を避け、表示効果を向上させることができる。
【0186】
本例示的な実施例では、後続に発光構造層を形成する過程は、上記実施例に基本的に近似する。陽極パターンを形成した後、第1陽極と第2陽極のベースでの正投影と第2初期信号線のベースでの正投影には重なる領域が無くてもよい。第2初期信号線の延出部はいかなる画素開口を通過しない。それにより、第1陽極と第2陽極の平坦性を更に確保し、大視角の色かぶりを避けることができる。
【0187】
図19aは本開示の例示的な実施例による更なる駆動回路層の構造模式図であり、
図19bは
図19aにおける第4導電層の平面模式図であり、8つの回路ユニット(2つのユニット行、4つのユニット列)の平面構造を示す。例示的な実施形態では、本例示的な実施例による駆動回路層における半導体層、第1導電層、第2導電層、第3導電層及び第4導電層におけるデータ信号線51と陽極接続電極53の構造は、上記実施例に基本的に近似する。相違点は、第4導電層における第2初期信号線52が第N+1ユニット列と第N+3ユニット列に設置され、ユニット列における各回路ユニットの第2初期信号線52が互いに接続されることである。
【0188】
図19aと
図19bに示すように、例示的な実施例では、N+1列目とN+3列目の回路ユニットにおける第2接続電極44は互いに接続される第1部と第2部を含む。第2初期信号線52の主体部分は第2方向Yに沿って延出する。第2初期信号線52は各回路ユニットにおける第12ビアV12を介して第2接続電極44の第2部に接続される。それにより、第1初期信号線と第2初期信号線はネット状構造を形成する。
【0189】
例示的な実施例では、M行目のN+1列目の回路ユニットにおける第2初期信号線52の形状は、M+1行目のN+3列目の回路ユニットにおける第2初期信号線52の形状と同じであってもよい。M+1行目のN+1列目の回路ユニットにおける第2初期信号線52の形状は、M行目のN+3列目の回路ユニットにおける第2初期信号線52の形状と同じであってもよい。
【0190】
例示的な実施形態では、1つの回路ユニットにおける第2初期信号線52は延出部525と接続部526を含み得る。延出部525は主体部分が第2方向Yに沿って延出する折れ線であってもよい。接続部526は主体部分が第1方向Xに沿って延出する直線であってもよい。例示的な実施例では、接続部526の延出部525から離れる側の端部は第12ビアV12を介して第2接続電極44に接続される。
【0191】
例示的な実施例では、延出部525のベースでの正投影の少なくとも一部は第1電源線41のベースでの正投影の範囲内に位置することにより、第1電源線41は第2初期信号線52による画素駆動回路の肝要なノードへの影響を効果的に遮断し、初期信号による画素駆動回路の肝要なノードの電位への影響を避けるだけでなく、レイアウト空間を充分に利用して、第2初期信号線の設置による光透過率への影響を避け、表示効果を向上させることもできる。
【0192】
例示的な実施例では、接続部526のベースでの正投影の少なくとも一部は第1初期信号線31のベースでの正投影の範囲内に位置することにより、レイアウト空間を充分に利用して、第2初期信号線の設置による光透過率への影響を避け、表示効果を向上させることができる。
【0193】
例示的な実施形態では、隣接する第2初期信号線52の間に置かれるユニット列の数は特に限定されず、需要に応じて設定されてもよく、本開示ではそれを限らない。
【0194】
本例示的な実施例では、後続に発光構造層を形成する過程は、上記実施例に基本的に近似する。陽極パターンを形成した後、第3陽極と第4陽極のベースでの正投影と第2初期信号線の接続部のベースでの正投影は少なくとも一部が重なるが、第1陽極と第2陽極のベースでの正投影と第2初期信号線のベースでの正投影は重ならず、第1画素開口と第2画素開口のベースでの正投影と第2初期信号線のベースでの正投影は重ならず、即ち第2初期信号線は第1画素開口と第2画素開口を通過しない。それにより、第1陽極と第2陽極の平坦性を確保し、大視角の色かぶりを避けることができる。
【0195】
本例示的な実施例では、第2初期信号線は第1緑色画素開口及び/又は第2緑色画素開口を通過するため、第1緑色画素開口及び/又は第2緑色画素開口の所在する領域は平坦層の厚さの増加等の手段により第3陽極及び/又は第4陽極の平坦性を改善することができる。
【0196】
例示的な実施例では、第2初期信号線52は第N+1ユニット列と第N+3ユニット列における一部の回路ユニットに設置されてもよく、1つのユニット列における隣接する2つの第2初期信号線52は互いに隔離されてもよい。例えば、第2初期信号線52の主体部分はそれぞれM行目のN+1列目の回路ユニットとM+1行目のN+3列目の回路ユニットに設置されることにより、後続に形成される第3陽極のベースでの正投影と第2初期信号線の延出部のベースでの正投影は少なくとも一部が重なるが、第4陽極のベースでの正投影と第2初期信号線の延出部のベースでの正投影は重なる領域がない。また、例えば、第2初期信号線52の主体部分はそれぞれM+1行目のN+1列目の回路ユニットとM行目のN+3列目の回路ユニットに設置されることにより、後続に形成される第4陽極のベースでの正投影と第2初期信号線の延出部のベースでの正投影は少なくとも一部が重なるが、第3陽極のベースでの正投影と第2初期信号線の延出部のベースでの正投影は重なる領域がない。本開示ではそれを限らない。
【0197】
図20aは本開示の例示的な実施例による更なる駆動回路層の構造模式図であり、
図20bは
図20aにおける第4導電層の平面模式図であり、8つの回路ユニット(2つのユニット行、4つのユニット列)の平面構造を示す。例示的な実施形態では、本例示的な実施例による駆動回路層における半導体層、第1導電層、第2導電層、第3導電層及び第4導電層におけるデータ信号線51と陽極接続電極53の構造は、上記実施例に基本的に近似する。相違点は、第4導電層における第2初期信号線52がそれぞれ第Nユニット列、第N+1ユニット列、第N+2ユニット列及び第N+3ユニット列に設置され、少なくとも1つのユニット列における各回路ユニットの第2初期信号線52が互いに接続されることである。
【0198】
図20aと
図20bに示すように、例示的な実施例では、少なくとも1列の回路ユニットにおける第2接続電極44は互いに接続される第1部と第2部を含む。第2初期信号線52の主体部分は第2方向Yに沿って延出し、第2初期信号線52は各回路ユニットにおける第12ビアV12を介して第2接続電極44の第2部に接続されることにより、第1初期信号線と第2初期信号線はネット状構造を形成し、初期信号線の抵抗を最大限に低減し、初期電圧の圧力降下を減少し、表示基板における初期電圧の均一性を効果的に向上させ、表示均一性を効果的に向上させ、表示品質と表示効果を向上させる。
【0199】
例示的な実施形態では、第Nユニット列と第N+2ユニット列において、1つの回路ユニットの第2初期信号線52は延出部521と接続部522を含み得る。延出部521は主体部分が第2方向Yに沿って延出する折れ線であってもよい。接続部522は主体部分が第1方向Xに沿って延出する直線であってもよい。例示的な実施例では、接続部522の延出部521から離れる側の端部は第12ビアV12を介して第2接続電極44に接続される。
【0200】
例示的な実施形態では、第N+1ユニット列と第N+3ユニット列において、1つの回路ユニットの第2初期信号線52は延出部525と接続部526を含み得る。延出部525は主体部分が第2方向Yに沿って延出する折れ線であってもよい。接続部526は主体部分が第1方向Xに沿って延出する直線であってもよい。例示的な実施例では、接続部526の延出部525から離れる側の端部は第12ビアV12を介して第2接続電極44に接続される。
【0201】
例示的な実施例では、延出部521と延出部525のベースでの正投影の少なくとも一部は第1電源線41のベースでの正投影の範囲内に位置することにより、第1電源線41は第2初期信号線52による画素駆動回路の肝要なノードへの影響を効果的に遮断し、初期信号による画素駆動回路の肝要なノードの電位への影響を避けるだけでなく、レイアウト空間を充分に利用して、第2初期信号線の設置による光透過率への影響を避け、表示効果を向上させることもできる。
【0202】
例示的な実施例では、接続部522と接続部526のベースでの正投影の少なくとも一部は第1初期信号線31のベースでの正投影の範囲内に位置することにより、レイアウト空間を充分に利用して、第2初期信号線の設置による光透過率への影響を避け、表示効果を向上させることができる。
【0203】
本例示的な実施例では、後続に発光構造層を形成する過程は、上記実施例に基本的に近似する。陽極パターンを形成した後、第1陽極、第2陽極、第3陽極及び第4陽極のベースでの正投影と第2初期信号線のベースでの正投影は少なくとも一部が重なる。第1画素開口の第1中心線と第2初期信号線の延出部の第2中心線は少なくとも一部が重なる。第2画素開口の第3中心線とデータ信号線の第4中心線は少なくとも一部が重なる。それにより、各陽極の平坦性の間の差異の除去に寄与し、大視角の色かぶりを避けることができる。第2初期信号線は第1緑色画素開口及び/又は第2緑色画素開口を通過するため、第1緑色画素開口及び/又は第2緑色画素開口の所在する領域は平坦層の厚さの増加等の手段により第3陽極及び/又は第4陽極の平坦性を改善することができる。
【0204】
例示的な実施例では、第2初期信号線52は第Nユニット列、第N+1ユニット列、第N+2ユニット列及び第N+3ユニット列における一部の回路ユニットに設置されてもよく、1つのユニット列における隣接する2つの第2初期信号線52は互いに隔離されてもよい。例えば、第Nユニット列と第N+2ユニット列において、隣接する回路ユニットの第2初期信号線52は互いに接続されてもよいが、第N+1ユニット列と第N+3ユニット列において、第2初期信号線52はM行目のN+1列目の回路ユニットとM+1行目のN+3列目の回路ユニットのみに設置されてもよく、又は、第2初期信号線52はM行目のN+3列目の回路ユニットとM+1行目のN+1列目の回路ユニットのみに設置されてもよい。また、例えば、第N+1ユニット列と第N+3ユニット列において、隣接する回路ユニットの第2初期信号線52は互いに接続されてもよいが、第Nユニット列と第N+2ユニット列において、第2初期信号線52はM行目のN列目の回路ユニットとM+1行目のN+2列目の回路ユニットのみに設置されてもよく、又は、第2初期信号線52はM行目のN+2列目の回路ユニットとM+1行目のN列目の回路ユニットのみに設置されてもよい。更に、例えば、第2初期信号線52はM行目のN列目の回路ユニットとM+1行目のN+2列目の回路ユニットのみに設置されてもよい。又は、第2初期信号線52はM行目のN+2列目の回路ユニットとM+1行目のN列目の回路ユニットのみに設置されてもよい。又は、第2初期信号線52はM行目のN+1列目の回路ユニットとM+1行目のN+3列目の回路ユニットのみに設置されてもよい。又は、第2初期信号線52はM行目のN+3列目の回路ユニットとM+1行目のN+1列目の回路ユニットのみに設置されてもよい。本開示ではそれを限らない。
【0205】
図21aは本開示の例示的な実施例による陽極パターンが形成された後の他の模式図であり、
図21bは
図21aにおける陽極の平面模式図であり、8つの回路ユニット(2つのユニット行、4つのユニット列)の平面構造を示す。例示的な実施形態では、本例示的な実施例による駆動回路層の構造は上記実施例に基本的に近似する。第4導電層における第2初期信号線52は第Nユニット列、第N+1ユニット列、第N+2ユニット列及び第N+3ユニット列に設置され、ユニット列における各回路ユニットの第2初期信号線52は互いに接続される。相違点は、発光構造層の陽極がダイヤモンド形の方式で配列されて、RGBG画素配列を形成することである。
【0206】
図21aと
図21bに示すように、陽極パターンは赤色発光デバイスの第1陽極71A、青色発光デバイスの第2陽極71B、第1緑色発光デバイスの第3陽極71C、及び第2緑色発光デバイスの第4陽極71Dを含んでもよい。第1陽極71Aの所在する領域には赤色光線を射出する赤色サブ画素Rを形成してもよく、第2陽極71Bの所在する領域には青色光線を射出する青色サブ画素Bを形成してもよく、第3陽極71Cの所在する領域には緑色光線を射出する第1緑色サブ画素G1を形成してもよく、第4陽極71Dの所在する領域には緑色光線を射出する第2緑色サブ画素G2を形成してもよい。赤色サブ画素Rと青色サブ画素Bは第2方向Yに沿って順次に設置され、第1緑色サブ画素G1と第2緑色サブ画素G2は第1方向Xに沿って順次に設置される。第1緑色サブ画素G1は赤色サブ画素Rと青色サブ画素Bの第1方向Xとの逆方向側に設置され、第2緑色サブ画素G2は赤色サブ画素Rと青色サブ画素Bの第1方向X側に設置される。赤色サブ画素R、青色サブ画素B、第1緑色サブ画素G1及び第2緑色サブ画素G2は1つの画素ユニットを構成する。
【0207】
例示的な実施例では、1つの画素ユニットにおいて、第1陽極71AはM行目のN列目の回路ユニットにおける第14ビアV14を介して該回路ユニットにおける陽極接続電極53に接続される。第2陽極71BはM+1行目のN列目の回路ユニットにおける第14ビアV14を介して該回路ユニットにおける陽極接続電極53に接続される。第3陽極71CはM行目のN+1列目の回路ユニットにおける第14ビアV14を介して該回路ユニットにおける陽極接続電極53に接続される。第4陽極71DはM行目のN-1列目の回路ユニットにおける第14ビアV14を介して該回路ユニットにおける陽極接続電極53に接続される。他の画素ユニットにおいて、第1陽極71AはM+1行目のN+2列目の回路ユニットにおける第14ビアV14を介して該回路ユニットにおける陽極接続電極53に接続される。第2陽極71BはM行目のN+2列目の回路ユニットにおける第14ビアV14を介して該回路ユニットにおける陽極接続電極53に接続される。第3陽極71CはM行目のN+1列目の回路ユニットにおける第14ビアV14を介して該回路ユニットにおける陽極接続電極53に接続される。第4陽極71DはM行目のN+3列目の回路ユニットにおける第14ビアV14を介して該回路ユニットにおける陽極接続電極53に接続される。
【0208】
例示的な実施形態では、第1陽極71Aと第2陽極71Bのベースでの正投影と第2初期信号線の延出部のベースでの正投影は少なくとも一部が重なってもよく、第3陽極71Cと第4陽極71Dのベースでの正投影と第2初期信号線の接続部のベースでの正投影は少なくとも一部が重なってもよい。
【0209】
例示的な実施例では、異なる画素ユニットにおける陽極の形状と位置は同じであってもよく、異なってもよい。1つの画素ユニットにおける4つのサブ画素の陽極の形状と面積は同じであってもよく、異なってもよい。本開示ではそれを限らない。
【0210】
図22aは本開示の例示的な実施例による画素定義層パターンが形成された後の他の模式図であり、
図22bは
図22aにおける画素定義層の平面模式図であり、8つの回路ユニット(2つのユニット行、4つのユニット列)の平面構造を示す。例示的な実施形態では、本例示的な実施例による駆動回路層と陽極の構造は上記実施例に基本的に近似する。相違点は、発光構造層における画素定義層72の開口がダイヤモンド形の方式で配列されることである。
【0211】
図22aと
図22bに示すように、画素定義層72のパターンは第1陽極71Aを露出させる第1画素開口73A、第2陽極71Bを露出させる第2画素開口73B、第3陽極71Cを露出させる第3画素開口73C、及び第4陽極71Dを露出させる第4画素開口73Dを含んでもよい。
【0212】
例示的な実施例では、第1画素開口73Aのベースでの正投影は第1中心線Z1を有し、第2初期信号線52の延出部のベースでの正投影は第2中心線を有する。第2画素開口73Bのベースでの正投影は第3中心線Z3を有し、データ信号線51のベースでの正投影は第4中心線を有する。第1中心線Z1は第2方向Yに沿って延出し且つ第1方向Xにおいて第1画素開口73Aのベースでの正投影を平等に分ける線である。第2中心線は第2方向Yに沿って延出し且つ第1方向Xにおいて第2初期信号線の延出部のベースでの正投影を平等に分ける線である。第3中心線Z3は第2方向Yに沿って延出し且つ第1方向Xにおいて第2画素開口73Bのベースでの正投影を平等に分ける線である。第4中心線は第2方向Yに沿って延出し且つ第1方向Xにおいてデータ信号線のベースでの正投影を平等に分ける線である。
【0213】
本開示に説明される「Aを平等に分ける」ことは、中心線によりAのベースでの正投影の両側の面積が基本的に等しいことであってもよい。両側の面積が基本的に等しいことは、プロセス又は公差による許容範囲内のズレが存在してもよい。例えば、両側の面積の割合は約0.8~1.2である。本開示に説明される「AとBが重なる」ことは、AとBが完全に重なることを要求せず、プロセス又は公差による許容範囲内のズレが存在してもよい。
【0214】
例示的な実施例では、第1中心線Z1と第3中心線Z3は少なくとも一部が重なってもよい。第2中心線と第4中心線は第1中心線Z1の両側に位置してもよい。第2中心線と第4中心線は第3中心線の両側に位置してもよい。
【0215】
例示的な実施例では、第2初期信号線の第2中心線とデータ信号線の第4中心線は第1画素開口の第1中心線Z1に関して対称に設置されてもよい。第2初期信号線の第2中心線とデータ信号線の第4中心線は第2画素開口の第3中心線Z3に関して対称に設置されてもよい。本開示では、第2初期信号線の延出部とデータ信号線がそれぞれ第1画素開口73Aの第1中心線又は第2画素開口73Bの第3中心線の両側に位置するように設定されることにより、第1陽極と第2陽極の平坦性を確保し、大視角の色かぶりを避けることができる。
【0216】
本開示に説明される「中心線Aと中心線Bが中心線Cに関して対称に設置される」こととは、中心線Aと中心線Cとの距離と、中心線Bと中心線Cとの距離との割合が約0.8~1.2であることを指す。
【0217】
例示的な実施例では、陽極の回路ユニットでの位置を調整することにより、第2初期信号線の第2中心線はいずれも第1画素開口の第1中心線及び第2画素開口の第3中心線と重なり、又は、データ信号線の第4中心線はいずれも第1画素開口の第1中心線及び第2画素開口の第3中心線と重なる。本開示ではそれを限らない。
【0218】
例示的な実施例では、第3画素開口73Cのベースでの正投影は第5中心線Z5を有し、第4画素開口73Dのベースでの正投影は第6中心線Z6を有し、第2初期信号線52の接続部のベースでの正投影は第7中心線を有する。第5中心線Z5は第1方向Xに沿って延出し且つ第2方向Yにおいて第3画素開口73Cのベースでの正投影を平等に分ける線である。第6中心線Z6は第1方向Xに沿って延出し且つ第2方向Yにおいて第4画素開口73Dのベースでの正投影を平等に分ける線である。第7中心線は第1方向Xに沿って延出し且つ第2方向Yにおいて第2初期信号線52の接続部のベースでの正投影を平等に分ける線である。
【0219】
例示的な実施例では、第5中心線Z5と第7中心線は少なくとも一部が重なってもよく、第6中心線Z6と第7中心線は少なくとも一部が重なる。本開示では、第3画素開口73Cの第5中心線と第2初期信号線の接続部の第7中心線は少なくとも一部が重なり、第4画素開口73Dの第6中心線と第2初期信号線の接続部の第7中心線は少なくとも一部が重なるように設定されることにより、第3陽極と第4陽極の平坦性を確保し、大視角の色かぶりを避けることができる。
【0220】
本開示の上記構造及びその製造過程は例示的なものに過ぎない。例示的な実施形態では、実際の需要に応じて対応の構造を変更したり、構成プロセスを増加又は減少したりすることができる。例えば、第1初期信号線は第1導電層(GATE 1)に設置されてもよい。また、例えば、第2初期信号線は第3導電層(SD1)に設置されてもよく、第1電源線は第4導電層(SD2)に設置されてもよい。本開示ではそれを限らない。本開示による表示基板は画素駆動回路を備える他の表示装置に適用され得る。本開示ではそれを限らない。
【0221】
本開示は、上記実施例による表示基板を製造するための表示基板の製造方法を更に提供する。例示的な実施例では、前記表示基板はベースに設置される駆動回路層、及び前記駆動回路層の前記ベースから離れる側に設置される発光構造層を含み、前記駆動回路層は複数の回路ユニットを含み、前記発光構造層は複数の発光デバイスを含み、少なくとも1つの回路ユニットは第1電源線、初期信号線及び画素駆動回路を含み、前記初期信号線は第1方向に沿って延出する第1初期信号線及び第2方向に沿って延出する第2初期信号線を含み、前記第1方向は第2方向と交差し、前記製造方法は、
前記第1方向に沿って延出する第1初期信号線をベースに形成することと、
前記第2方向に沿って延出する第2初期信号線を形成し、前記第2初期信号線のベースでの正投影と前記第1電源線のベースでの正投影は少なくとも一部が重なることと、を含む。
【0222】
本開示による表示基板の製造方法で製作される表示基板については、その実現原理と実現効果は類似し、ここで繰り返して説明しない。
【0223】
本開示は表示装置を更に提供し、表示装置は上記の表示基板を備える。表示装置は携帯電話、タブレット、テレビ、モニター、ラップトップ、デジタルフレーム、ナビゲーター等の表示機能を備える製品又は部品であってもよい。本発明の実施例ではそれを限らない。
【0224】
以上は本開示に開示された実施形態であるが、前記内容は本開示を理解しやすくするために用いた実施形態であり、本発明を制限するためのものではない。当業者は、本開示に開示される趣旨及び範囲を逸脱せずに、実施形態及び細部に対していかなる修正及び変更を行うことができるが、本発明の特許の保護範囲は添付の特許請求の範囲に準じる。
【符号の説明】
【0225】
11 第1活性層
12 第2活性層
13 第3活性層
14 第4活性層
15 第5活性層
16 第6活性層
17 第7活性層
21 第1走査信号線
22 第2走査信号線
23 発光制御線
24 第1電極プレート
31 第1初期信号線
32 第2電極プレート
33 シールド電極
34 開口
35 電極プレート接続線
41 第1電源線
42 データ接続電極
43 第1接続電極
44 第2接続電極
45 第3接続電極
51 データ信号線
52 第2初期信号線
53 陽極接続電極
71 陽極
72 画素定義層
73 画素開口
101 ベース
102 駆動回路層
103 発光構造層
104 カプセル化層
301 陽極
302 画素定義層
303 有機発光層
304 陰極
401 第1カプセル化層
402 第2カプセル化層
403 第3カプセル化層
【国際調査報告】