(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】インヘイラー{Inhaler}
(51)【国際特許分類】
A61M 15/00 20060101AFI20240621BHJP
A61M 13/00 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
A61M15/00 Z
A61M13/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023539162
(86)(22)【出願日】2023-03-23
(85)【翻訳文提出日】2023-07-03
(86)【国際出願番号】 KR2023003825
(87)【国際公開番号】W WO2023234528
(87)【国際公開日】2023-12-07
(31)【優先権主張番号】10-2022-0065845
(32)【優先日】2022-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、タエ ヘオン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジャエ ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ミ ジェオン
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン、ミンセオク
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ヨンミ
(72)【発明者】
【氏名】ジェオウン、エウン ミ
(72)【発明者】
【氏名】チュン、タエ ヨウン
(72)【発明者】
【氏名】ハン、セウン キュ
(57)【要約】
一実施例に係るインヘイラーは、一面、前記一面と対向する他面及び前記一面と他面とを連結する複数の側面を備えるハウジングと、前記ハウジングの内部に入れ替え可能に取り付けられ、吸入可能な組成物を収容するキャニスターと、前記ハウジングの内部に位置し、前記キャニスターの一側が連結される貯蔵所と、一側が前記ハウジングの一部を構成し、他側が前記キャニスターの底面及び前記ハウジングの他面の間に移動可能なレバーと、を含み、前記レバーの一側が加圧されるとき、前記レバーの他側は、前記キャニスターを前記貯蔵所に向かう方向に移動させ、前記キャニスター内の吸入可能な組成物の一部が前記貯蔵所に貯蔵され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一面、前記一面と対向する他面及び前記一面と他面とを連結する複数の側面を備えるハウジングと、
前記ハウジングの内部に入れ替え可能に取り付けられ、吸入可能な組成物を収容するキャニスターと、
前記ハウジングの内部に位置し、前記キャニスターの一側が連結される貯蔵所と、
一側が前記ハウジングの一部を構成し、他側が前記キャニスターの底面及び前記ハウジングの他面の間に移動可能なレバーと、
を含み、
前記レバーの一側が加圧されるとき、前記レバーの他側は前記キャニスターを前記貯蔵所に向かう方向に移動させ、前記キャニスター内の吸入可能な組成物の一部が前記貯蔵所に貯蔵される、インヘイラー。
【請求項2】
前記レバーが加圧されるとき、前記レバーは前記ハウジングの一側から前記キャニスターに向かう第1方向に移動する、請求項1に記載のインヘイラー。
【請求項3】
前記貯蔵所は、前記ハウジングの一面に隣接して配置され、
前記キャニスターの他側は、前記キャニスターの一側から前記ハウジングの他面まで延び、
前記レバーが加圧されるとき、前記キャニスターは、前記ハウジングの他面から一面に向かう第2方向に移動する、請求項1に記載のインヘイラー。
【請求項4】
前記レバーは、
前記ハウジングの複数の側面のうち1つの側面の一部を構成する第1レバー部材と、
前記第1レバー部材から前記キャニスターに向かって延びる第2レバー部材と、
を含み、
前記第1レバー部材が加圧されるとき、前記第2レバー部材が前記ハウジングの一側から前記キャニスターに向かう第1方向に移動しながら前記キャニスターの底面及び前記ハウジングの他面の間に挿入され、前記キャニスターは、前記ハウジングの他面から一面に向かう第2方向に移動する、請求項1に記載のインヘイラー。
【請求項5】
前記第2レバー部材は、前記第1方向に沿って高さが減少する形状に形成される傾斜面を含み、
前記第1レバー部材が加圧されるとき、前記傾斜面は前記キャニスターの底面を前記第2方向に移動させる、請求項4に記載のインヘイラー。
【請求項6】
前記レバーは、一端が前記ハウジングの内部に固定され、他端が前記第1レバー部材に結合された第3レバー部材をさらに含み、
前記第3レバー部材は、前記第1レバー部材が加圧されるとき前記第1方向に圧縮され、前記第1レバー部材が加圧されないとき復元されて前記第2レバー部材を元の位置に復帰させる、請求項4に記載のインヘイラー。
【請求項7】
前記キャニスターは、
前記吸入可能な組成物を収容する収容部と、
一側が前記貯蔵所に連結され、他側が前記収容部内に位置する噴射口と、
を含み、
前記噴射口は、前記貯蔵所に対して開放又は閉鎖されるように作動する、請求項1に記載のインヘイラー。
【請求項8】
前記噴射口は、前記レバーが加圧されるとき開放されて前記吸入可能な組成物が前記貯蔵所に移動することを許容し、前記レバーが加圧されないとき閉鎖される、請求項7に記載のインヘイラー。
【請求項9】
前記噴射口に備えられる弾性部材をさらに含み、
前記弾性部材は、前記キャニスターが前記ハウジングの他面から一面に向かう第2方向に移動するとき圧縮され、前記キャニスターに外力が加えられないと前記キャニスターを元の位置に復帰させる、請求項7に記載のインヘイラー。
【請求項10】
前記レバーが加圧されるとき、前記貯蔵所には10~15回の吸入量の前記吸入可能な組成物が充填される、請求項1から9のいずれか一項に記載のインヘイラー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
インヘイラーが開示される。
【背景技術】
【0002】
一般に、インヘイラーは、吸入する過程で薬物などの組成物を液体又はガスで口腔又は鼻腔を通じて吸入させるのに使用される器具である。このようなインヘイラーは吸入可能な組成物を収容する容器を備え、組成物は細い管を通じて容器から最終的に吸入口を介して口腔又は鼻腔に噴射され、使用者に吸入されることができる。
【0003】
前述した背景技術は、発明者が本願の開示内容を想到する過程で保有又は習得したものであって、必ずしも本出願前に一般公衆に公開された公知技術であるとは限らない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許文献1:大韓民国登録特許公報第10-2021229号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一実施例に係る目的は、キャニスター内に収容された吸入可能な組成物を貯蔵所に充填することを容易にする充填レバーを備えるインヘイラーを提供することである。
【0006】
実施例で解決しようとする課題は、上記で言及した課題に制限されず、言及されていない他の課題は、以下の記載から当業者が明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するための一実施例に係るインヘイラーは、一面、前記一面と対向する他面及び前記一面と他面とを連結する複数の側面を備えるハウジングと、前記ハウジングの内部に入れ替え可能に取り付けられ、吸入可能な組成物を収容するキャニスターと、前記ハウジングの内部に位置し、前記キャニスターの一側が連結される貯蔵所と、一側が前記ハウジングの一部を構成し、他側が前記キャニスターの底面及び前記ハウジングの他面の間に移動可能なレバーと、を含み、前記レバーの一側が加圧されるとき、前記レバーの他側は、前記キャニスターを前記貯蔵所に向かう方向に移動させ、前記キャニスター内の吸入可能な組成物の一部が前記貯蔵所に貯蔵され得る。
【0008】
一側によれば、前記レバーが加圧されるとき、前記レバーは前記ハウジングの一側から前記キャニスターに向かう第1方向に移動することができる。
【0009】
一側によれば、前記貯蔵所は、前記ハウジングの一面に隣接して配置され、前記キャニスターの他側は、前記キャニスターの一側から前記ハウジングの他面まで延び、前記レバーが加圧されるとき前記キャニスターは、前記ハウジングの他面から一面に向かう第2方向に移動することができる。
【0010】
一側によれば、前記レバーは、前記ハウジングの複数の側面のうち1つの側面の一部を構成する第1レバー部材と、前記第1レバー部材から前記キャニスターに向かって延びる第2レバー部材と、を含み、前記第1レバー部材が加圧されるとき、前記第2レバー部材が前記ハウジングの一側から前記キャニスターに向かう第1方向に移動しながら前記キャニスターの底面及び前記ハウジングの他面の間に挿入され、前記キャニスターは、前記ハウジングの他面から一面に向かう第2方向に移動することができる。
【0011】
一側によれば、前記第2レバー部材は、前記第1方向に沿って高さが減少する形状に形成される傾斜面を含み、前記第1レバー部材が加圧されるとき、前記傾斜面は前記キャニスターの底面を前記第2方向に移動させることができる。
【0012】
一側によれば、前記レバーは、一端が前記ハウジングの内部に固定され、他端が前記第1レバー部材に結合された第3レバー部材をさらに含み、前記第3レバー部材は、前記第1レバー部材が加圧されるとき前記第1方向に圧縮され、前記第1レバー部材が加圧されないとき復元され、前記第2レバー部材を元の位置に復帰させることができる。
【0013】
一側によれば、前記キャニスターは、前記吸入可能な組成物を収容する収容部と、一側が前記貯蔵所に連結され、他側が前記収容部内に位置する噴射口と、を含み、前記噴射口は、前記貯蔵所に対して開放又は閉鎖されるように作動することができる。
【0014】
一側によれば、前記噴射口は、前記レバーが加圧されるとき開放され、前記吸入可能な組成物が前記貯蔵所に移動することを許容し、前記レバーが加圧されないとき閉鎖されることができる。
【0015】
一側によれば、前記噴射口に備えられる弾性部材をさらに含み、前記弾性部材は、前記キャニスターが前記ハウジングの他面から一面に向かう第2方向に移動するとき圧縮され、前記キャニスターに外力が加えられないと、前記キャニスターを元の位置に復帰させることができる。
【0016】
一側によれば、前記レバーが加圧されるとき、前記貯蔵所には10~15回の吸入量の前記吸入可能な組成物が充填され得る。
【発明の効果】
【0017】
一実施例に係るインヘイラーによれば、充填レバーを押すことによって、キャニスター内に収容された吸入可能な組成物を貯蔵所に充填することが容易な効果がある。
【0018】
一実施例に係るインヘイラーの効果は、上記で言及されたものに限定されず、言及されていない他の効果は、以下の記載から通常の技術者が明確に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】一実施例に係るインヘイラーの斜視図である。
【
図2】一実施例に係るインヘイラーの断面図である。
【
図3】レバーが加圧されない状態の一実施例に係るインヘイラーの断面図である。
【
図4】レバーが加圧された状態の一実施例に係るインヘイラーの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本明細書に添付される以下の図面は、本発明の好ましい一実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明と共に本発明の技術的思想をさらに理解させる役割を果たすものであるので、本発明はそのような図面に記載された事項のみに限定されて解釈されるべきではない。
以下、実施例を例示的な図面を通じて詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加することによって、同一の構成要素については他の図面に表示されても、できるだけ同一の符号を有するようにしていることに留意されたい。なお、実施例を説明するにあたって、関連する公知構成又は機能についての具体的な説明が実施例の理解を妨げると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0021】
さらに、実施例の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。これらの用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によって該当構成要素の本質や順番又は順序などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」又は「接続」されると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結又は接続され得るが、各構成要素の間にまた他の構成要素が「連結」、「結合」又は「接続」され得るとも理解されるべきである。
【0022】
いずれかの実施例に含まれた構成要素と、共通的な機能を含む構成要素は、他の実施例において同一の名称を使用して説明する。反対の記載がない限り、いずれかの実施例に記載の説明は他の実施例にも適用でき、重複する範囲で具体的な説明は省略する。
【0023】
図1は、一実施例に係るインヘイラー10の斜視図である。
【0024】
図2は、一実施例に係るインヘイラー10の断面図である。
【0025】
図3は、レバー300が加圧されない状態の一実施例に係るインヘイラー10の断面図である。
【0026】
図4は、レバー300が加圧された状態の一実施例に係るインヘイラー10の断面図である。
【0027】
図1を参照すると、一実施例に係るインヘイラー10は、ハウジング101、マウスピース102、貯蔵所103、キャニスター200及びレバー300を含む。
【0028】
ハウジング101は、一面に形成された第1面、前記第1面と対向する第2面、及び前記第1面と第2面とを連結する複数の側面を含むことができる。ハウジング101の第1面は、例えば、ハウジング101の上部に位置する面であり、第2面は、例えば、ハウジング101の底面であり得る。
【0029】
マウスピース102は、前記ハウジング101の第1面に配置されてもよい。使用者は、マウスピース102を介してインヘイラー10に収容されている吸入可能な組成物を吸入することができる。このとき、使用者は組成物を例えばエアロゾル形態で吸入することができ、粉末などの形態でも吸入することができる。以下では、吸入可能な組成物をエアロゾル形態で噴射するインヘイラー10を例として、一実施例に係るインヘイラー10を説明する。
【0030】
図1及び
図2を参照すると、貯蔵所103はハウジング101の内部に配置されてもよい。貯蔵所103にはキャニスター200の一側が連結されているため、貯蔵所103にキャニスター200に収容されていた吸入可能な組成物が移動して貯蔵され得る。また、貯蔵所103に貯蔵されている吸入可能な組成物は、使用者がマウスピース102を介して吸入力を加えることによってエアロゾルの形態でマウスピース102を介して排出されるので、貯蔵所103に貯蔵された吸入可能な組成物は次第に消耗され得る。
【0031】
キャニスター200はハウジング101の内部に取り付けられてもよい。このとき、キャニスター200は、ハウジング101の内部に入れ替え可能に取り付けられてもよい。さらに、キャニスター200は、内部に吸入可能な組成物を収容してもよい。キャニスター200の組成物は、貯蔵所103の内部に一定量が充填されてもよい。
【0032】
レバー300は、貯蔵所103の内部にキャニスター200に収容された組成物を充填するために使用者によって加圧されてもよい。レバー300は、ハウジング101の一側面を構成することができ、第2面に隣接して位置することができる。使用者がレバー300を加圧すると、レバー300がキャニスター200の底面を押し上げてキャニスター200の噴射口220が貯蔵所103と連通し、噴射口220を介して組成物がキャニスター200から貯蔵所103に移動することができる。
【0033】
以下では、レバー300が位置するハウジング101の一側面からキャニスター200に向かう方向を第1方向と定義し、前記ハウジング101の第2面から第1面に向かう方向を第2方向と定義する。
【0034】
図2を参照すると、一実施例に係るインヘイラー10は、使用者が貯蔵所103内に貯蔵された組成物の残量をハウジング101に設けられた顕示窓(図示せず)を通じて視覚的に確認できる。また、一実施例に係るインヘイラー10には、貯蔵所103の充填時にキャニスター200の上下運動に連係して充填回数をカウントするカウンター(図示せず)及びキャニスター200内の組成物の残量を表示する表示窓(図示せず)が備えられる。貯蔵所103内に貯蔵された組成物は、使用者がマウスピース102に吸入力を加えることによってエアロゾル形態で噴射されるが、このとき、吸入力によって貯蔵所103を開閉するインヘイル連動弁105が作動し、インヘイル連動弁105の開閉動作はピストン106によって制御できる。また、貯蔵所103にはリリーフ弁(図示せず)が設置されており、ハウジング101の第1面にはリリーフベントホール400が備えられる。このようなリリーフ弁は、リリーフバー(図示せず)及びリリーフバー移動突起(図示せず)などによってレバー300と連動しているので、レバー300がキャニスター200を押し上げて貯蔵所103を充填する直前にリリーフ弁が先に開放されて貯蔵所103内の残余ガスを排出することができる。さらに、一実施例に係るインヘイラー10には、キャニスター200の離脱を防止するカバー500及びロック装置600が備えられる。
【0035】
前述したインヘイラー10は、キャニスターの吸入可能な組成物を貯蔵所に充填することを容易にするレバー300が適用され、このようなレバー300の詳細な構成及び作動メカニズムは、以下で
図3及び
図4を参照して具体的に説明される。
【0036】
図3及び
図4を参照すると、一実施例に係るインヘイラー10のレバー300は、一側がハウジング101の一部を構成することができる。また、他側がキャニスター200の底面及びハウジング101の第2面の間に移動可能である。このようなレバー300の一側が使用者によって加圧されると、レバー300の他側はキャニスター200を貯蔵所103に向かう方向に移動させ得る。これにより、キャニスター200内の吸入可能な組成物の一部は、貯蔵所103に移動して貯蔵され得る。
【0037】
例えば、レバー300は、使用者によって加圧されるとき、第1方向に移動することができる。ここで、キャニスター200は、レバー300によって第2方向に移動することができる。
【0038】
例えば、貯蔵所103はハウジング101の第1面に隣接して配置されてもよい。キャニスター200は貯蔵所103及びハウジング101の第2面の間に配置されてもよい。すなわち、キャニスター200は、ハウジング101の第2面に垂直に配置されてもよいが、このとき、レバー300が構成するハウジング101の一側面と対向する側面に隣接して配置されてもよい。すなわち、キャニスター200はハウジング101の第2面に底面が隣接し、キャニスター200の上部はハウジング101の第1面に隣接して配置されてもよい。
【0039】
図3を参照すると、レバー300は、第1レバー部材310及び第2レバー部材320を含むことができる。
【0040】
第1レバー部材310は、ハウジング101の複数の側面のうち1つの側面の一部を構成することができる。
【0041】
第2レバー部材320は、第1レバー部材310からキャニスター200に向かって延長することができる。
【0042】
図4に示すように、第1レバー部材310が使用者によって加圧されて第1方向に移動すると、第2レバー部材320も共に第1方向に移動しながらキャニスター200の底面及びハウジング101の第2面の間に挿入され得る。これにより、キャニスター200は第2方向に移動することができる。すなわち、第2レバー部材320は、キャニスター200を貯蔵所103側に押し上げることができる。
【0043】
図4を参照すると、第2レバー部材320は傾斜面3201を含むことができる。傾斜面3201は、第1方向に沿って高さが減少する形状に形成されてもよい。すなわち、キャニスター200に近い部分の高さが第1レバー部材310に近い部分の高さよりも小さい形状に形成されてもよい。このような傾斜面3201は、第1レバー部材310が加圧されるとき、キャニスター200の底面及びハウジング101の第2面の間に挿入され得る。このとき、傾斜面3201はキャニスター200の底面と接触することができ、底面角部は傾斜面3201上で摺動することができる。これにより、キャニスター200の底面は第2方向に押し上げられる。すなわち、第1レバー部材310が加圧されるとき、傾斜面3201の形状によってキャニスター200が第2方向に移動することができる。
【0044】
図3及び
図4を再参照すると、一実施例に係るインヘイラー10のレバー300は、第3レバー部材330をさらに含むことができる。
【0045】
第3レバー部材330は、一端がハウジングの内部に固定され、他端が第1レバー部材310に結合され得る。また、第3レバー部材330は、第1レバー部材310及び第2レバー部材320の間に位置することができる。第3レバー部材330は、例えば圧縮ばねによって設けられてもよい。
図4に示すように、第3レバー部材330は、第1レバー部材310が加圧されるとき、第1方向に圧縮され得る。また、第1レバー部材310が加圧されないときは、
図3に示すように復元されて第2レバー部材320を元の位置に復帰させることができる。第2レバー部材320が元の位置に復帰することによって、キャニスター200も元の位置に復帰し、貯蔵所103への吸入可能な組成物の充填が中断される可能性がある。
【0046】
具体的には、一実施例に係るインヘイラー10のキャニスター200は、収容部210及び噴射口220を含むことができる。
【0047】
収容部210は、吸入可能な組成物を収容することができる。
【0048】
噴射口220は、一側が貯蔵所103に連結され、他側が収容部210内に位置することができる。このような噴射口220は貯蔵所103に対して開放又は閉鎖されるように作動できる。例えば、噴射口220は、第1レバー部材310が加圧されるとき開放される。噴射口220が開放されると、収容部210に収容されていた吸入可能な組成物が貯蔵所103に移動することが許容される。一方、第1レバー部材310が加圧されないとき、噴射口220は閉鎖される。噴射口220が閉鎖されると、吸入可能な組成物の貯蔵所103への移動経路が遮断されるので、貯蔵所103への充填が中断される可能性がある。
【0049】
一方、貯蔵所103内の吸入可能な組成物がいずれも消耗された状態でレバー300が加圧されると、貯蔵所103には10~15回の吸入量の吸入可能な組成物が充填され得る。さらに、貯蔵所103に10~15回の吸入量の吸入可能な組成物を充填するためには、レバー300が3~5秒間加圧されるべきである。
【0050】
このような噴射口220の開閉動作は、レバー300に対する使用者の加圧如何によって制御できる。
【0051】
前述したように、第1レバー部材310が加圧されると、第2レバー部材320がキャニスター200の底面、すなわち、収容部210の底面を押し上げることができる。このとき、
図4に示すように、収容部210は第2方向に移動するが、噴射口220は貯蔵所103に対して一側が固定された状態であり得る。すなわち、ハウジング101内で噴射口220の位置は移動しないが、第2方向に上昇する収容部210によって噴射口220の他側の収容部210内の位置が変わり得る。
【0052】
例えば、噴射口220の他側が収容部210内に深く押し込まれると、噴射口が開放される。これにより、収容部210の吸入可能な組成物が噴射口220を介して貯蔵所103に移動することができる。このとき、吸入可能な組成物は、貯蔵所103及び収容部210の圧力差によって移動することができる。すなわち、使用者によって貯蔵所103内に充填されていた吸入可能な組成物がエアロゾル排出によって消耗されると、貯蔵所103内の圧力が低くなるので、噴射口220が開放されたとき、吸入可能な組成物が収容部210から貯蔵所103に移動することが可能である。一方、貯蔵所103内に吸入可能な組成物が十分に充填されていると、使用者がレバー300を加圧して噴射口220を開放させても、吸入可能な組成物が貯蔵所103に追加的に移動しないことがある。
【0053】
また、キャニスター200は、収容部210内に位置し、噴射口220への加圧によって圧縮及び復元される弾性部材(図示せず)をさらに含むことができる。弾性部材は、例えば圧縮ばねとして設けられる。
【0054】
前述したように、噴射口220は貯蔵所103に対して一側が固定された状態であるので、収容部210がレバー300によって第2方向の外力を受けると噴射口220の一側が加圧され得る。このとき、弾性部材は噴射口220の一側が加圧されるとき圧縮されるため、
図4に示すように、収容部210が噴射口220を軸として第2方向に移動することができる。さらに、レバー300が使用者によって加圧されないため、元の位置に復帰すると、キャニスター200に対するレバー300の外力も除去されるが、ここで弾性部材が復元されながら収容部210を第2方向の反対方向に移動させることができる。すなわち、収容部210の底面に第2レバー部材320による外力が加えられないと、弾性部材は収容部210を
図3に示すように元の位置に復帰させることができる。
【0055】
前述した一実施例に係るインヘイラー10は、使用者がレバー300を押すことによってキャニスター200内に収容された吸入可能な組成物を貯蔵所103に容易に充填することができる。
【0056】
以上のように、本発明の実施例では、具体的な構成要素などの特定事項と限定された実施例及び図面によって説明されたが、これは本発明のより全般的な理解を助けるために提供されたものであり、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明が属する分野における通常的な知識を有する者であれば、このような記載から様々な修正及び変形が可能である。例えば、説明された技術は、説明された方法とは異なる順序で実行され、及び/又は説明された構造、装置などの構成要素が説明された方法とは異なる形態で結合又は組み合わせられる、又は他の構成要素又は均等物によって代替又は置換されても適切な結果を達成することができる。したがって、本発明の思想は説明された実施例に限って決められるべきではなく、後述する特許請求の範囲のみならず、この特許請求の範囲と均等又は等価的変形がある全てのものは、本発明の思想の範疇に属すると言えるであろう。
【国際調査報告】