IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アメリカン アクスル アンド マニュファクチャリング,インコーポレイテッドの特許一覧

特表2024-523100ヒートシンク付き電力半導体を形成するための方法
<>
  • 特表-ヒートシンク付き電力半導体を形成するための方法 図1
  • 特表-ヒートシンク付き電力半導体を形成するための方法 図2
  • 特表-ヒートシンク付き電力半導体を形成するための方法 図3
  • 特表-ヒートシンク付き電力半導体を形成するための方法 図4
  • 特表-ヒートシンク付き電力半導体を形成するための方法 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】ヒートシンク付き電力半導体を形成するための方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/29 20060101AFI20240621BHJP
   H01L 23/48 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
H01L23/36 A
H01L23/48 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565257
(86)(22)【出願日】2022-04-25
(85)【翻訳文提出日】2023-12-07
(86)【国際出願番号】 US2022026127
(87)【国際公開番号】W WO2022260769
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】63/209,588
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501090308
【氏名又は名称】アメリカン アクスル アンド マニュファクチャリング,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】クレセリウス、デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ステュアート、チャールズ・ジー.
(72)【発明者】
【氏名】パッドフィールド、コリー・ジェイ.
【テーマコード(参考)】
5F136
【Fターム(参考)】
5F136BA06
5F136BA36
5F136BC03
5F136DA27
5F136FA03
5F136GA11
5F136GA13
5F136GA14
5F136GA31
(57)【要約】
ヒートシンク付き電力半導体を形成する方法。本方法は、電力半導体ダイ、複数のピン端子、及びプレート端子を有する電力半導体を設けることと、ここで、電力半導体ダイは、複数の半導体端子を有し、ピン端子の各々は、半導体端子のうちの対応する1つに電気的に結合され、プレート端子は、ピン端子のうちの1つに電気的に結合されており、プレート端子は、少なくとも1つの難焼結性材料で覆われた外面を有し、外面を露出させるために少なくとも1つの難焼結性材料をプレート端子から除去することと、ヒートシンクを所定の温度に加熱することと、ヒートシンクをプレート端子の外面に焼結することと、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒートシンク付き電力半導体を形成するための方法であって、
電力半導体ダイ、複数のピン端子、及びプレート端子を有する電力半導体を提供することと、ここで、前記電力半導体ダイは、複数の半導体端子を有し、前記ピン端子の各々は、前記半導体端子のうちの対応する1つに電気的に結合され、前記プレート端子は、前記ピン端子のうちの1つに電気的に結合されており、前記プレート端子は、少なくとも1つの難焼結性材料で覆われた外面を有し、
前記外面を露出するために前記少なくとも1つの難焼結性材料を前記プレート端子から除去することと、
ヒートシンクを所定の温度に加熱することと、
前記ヒートシンクを前記プレート端子の前記外面に焼結することと、
を備える、方法。
【請求項2】
前記ヒートシンク及び前記外面の少なくとも一方に焼結ペーストを塗布することを更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記焼結ペーストは、前記ヒートシンクを前記所定の温度に加熱する前に前記ヒートシンクに塗布される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ヒートシンクを前記プレート端子の前記外面に焼結することは、前記電力半導体の前記プレート端子と前記ヒートシンクとの間にかけられる圧縮力を加えることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
第1の固定具構成部品を有する固定具が、前記電力半導体の前記プレート端子及び前記ヒートシンクに前記圧縮力を加えるために用いられ、前記ヒートシンクは、前記ヒートシンクが前記所定の温度に加熱される前に前記第1の固定具構成部品に取り付けられる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記圧縮力は所定の時間にわたり維持される、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記圧縮力は、前記ヒートシンクが所定の温度の閾値以下の温度を有するまで維持される、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの難焼結性材料を前記プレート端子から除去することは、前記電力半導体を研磨工程で加工することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記研磨工程は、研削及びサンディングの少なくとも1つを備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの難焼結性材料を前記プレート端子から除去することは、前記プレート端子を化学溶液にさらすことを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記化学溶液は酸である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの難焼結性材料を前記プレート端子から除去することは、前記電力半導体を金属切削工程で加工することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの難焼結性材料を前記プレート端子から除去することは、前記プレート端子をアブレーションすることを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記難焼結性材料は、銀及び銅のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記ヒートシンクを前記プレート端子の前記外面に焼結することは、前記ヒートシンクのヒートシンクベースの外側表面を前記プレート端子の前記外面に向かって駆動する力を前記ヒートシンク及び前記電力半導体に加えることを備える、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【連邦政府による資金提供を受けた研究に関する記載】
【0001】
[0001] 本発明は、米国エネルギー省から受けた支援契約DE-EE0009191による政府支援を受けてなされたものである。政府は本発明に一定の権利を有する。
【関連出願の相互参照】
【0002】
[0002] 本願は、2021年6月11日出願の米国仮特許出願第63/209,588号の利益を主張するものである。
【技術分野】
【0003】
[0003] 本開示は、ヒートシンク付き電力半導体を形成するための方法に関する。
【背景技術】
【0004】
[0004] 本セクションでは、必ずしも先行技術ではない、本開示に関連する背景情報を提供する。
【0005】
[0005] 現代の車両電気駆動ユニットでは、多相交流電気モータの巻線への電力の供給を制御するためにインバータが採用されている。インバータは、高電圧直流電力を、電気モータをより効率的に動作させるように適切に位相調整された交流電力に変換するために用いられる多くの電力半導体を含む。車両電気駆動ユニットの動作中、電力半導体によってかなりの量の熱が発生する可能性がある。国際特許(PCT)公開公報第WO2020/219955号から、ヒートシンクが電力半導体の導電性(裏面)端子にはんだ付けされたヒートシンク付き電力半導体を有するインバータを形成し、インバータにわたり冷却させる液体を用いて、熱が電力半導体からヒートシンクに、そしてヒートシンクから直接、インバータを通って流れる液体冷却剤へと放出されるようにすることが知られている。
【0006】
[0006] この手法は、その意図された目的に対して満足のいくものであることが証明されているが、それでもなお、上述のはんだ接続よりも比較的耐熱性の高い導電性(裏面)端子-ヒートシンク接続を有するヒートシンク付き電力半導体を提供することが望ましい。また、ヒートシンク付き電力半導体が市販(すなわち、「既製」)の電力半導体を使用して形成されることが望ましい。
【発明の概要】
【0007】
[0007] 本セクションは、本開示の一般的な概要を提供するものであり、その全範囲又はそのすべての特徴を包括的に開示するものではない。
【0008】
[0008] 一形態において、本開示は、ヒートシンク付き電力半導体を形成するための方法を提供する。本方法は、電力半導体ダイ、複数のピン端子、及びプレート端子を有する電力半導体を設けることと、ここで、電力半導体ダイは、複数の半導体端子を有し、ピン端子の各々は、半導体端子のうちの対応する1つに電気的に結合され、プレート端子は、ピン端子のうちの1つに電気的に結合されており、プレート端子は、少なくとも1つの難焼結性材料で覆われた外面を有し、外面を露出させるために少なくとも1つの難焼結性材料をプレート端子から除去することと、ヒートシンクを所定の温度に加熱することと、ヒートシンクをプレート端子の外面に焼結することと、を含む。
【0009】
[0009] 更なる適用可能領域が、本明細書で提供する説明から明らかになる。本概要における説明及び具体的な例は、例示を目的とすることのみを意図しており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【0010】
[0010] 本明細書で説明される図面は、すべての可能な実装形態ではなく、選択された実施形態を例示することを目的としているにすぎず、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】[0011] 本開示の教示にしたがって形成された例示的なヒートシンク付き電力半導体の背面斜視図である。
図2】[0012] 図1のヒートシンク付き電力半導体の一部分の正面斜視図であり、図は、明確にするために封止体のない電力半導体を図示する。
図3】[0013] 従来の市販の電力半導体の側面図である。
図4】[0014] ヒートシンクを電力半導体に焼結する前のヒートシンク付き電力半導体の構成部品を例示する側面図である。
図5】[0015] ヒートシンクと電力半導体とが共に焼結されている間の図4に示されるヒートシンク付き電力半導体の構成部品を例示する側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0016] 対応する参照番号は、図面のいくつかの図を通して対応する部分を示す。
【0013】
[0017] 図面の図1図2を参照すると、本開示の教示にしたがって構築されたヒートシンク付き電力半導体が、全体的に参照番号10によって示されている。ヒートシンク付き電力半導体10は、電力半導体12及びヒートシンク14を含むことができる。
【0014】
[0018] 電力半導体12は、トランジスタなど、任意のタイプの電力半導体であってよい。例えば、電力半導体12は、集積ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Integrated-Gate Bipolar Transistor)であってよいが、提供されている特定の例では、金属酸化膜シリコン電界効果トランジスタ(MOSFET)である。電力半導体12は、半導体ダイ20、複数のピン端子22、プレート端子24、及び封止体26を含むことができる。半導体ダイ20は、ピン端子22のうちの関連付けられた1つに各々が電気的に結合された複数の半導体端子(具体的には図示せず)を有することができる。提供されている例では、半導体ダイ20は、ゲート(具体的には図示せず)、ソースセンス(具体的には図示せず)、ソース(具体的には図示せず)、及びドレイン(具体的には図示せず)を備える4つの半導体端子を有する。ピン端子22の各々は、銅などの導電性金属材料で形成されており、半導体端子のうちの関連付けられた1つに電気的に結合され得る。例えば、ピン端子22の各々は、はんだ材料を用いて半導体端子のうちの関連付けられた1つに接合されて、それによって、ピン端子22を半導体端子のうちの関連付けられた1つに電気的かつ物理的に結合し得る。代替的には、1つ又は複数のボンドワイヤ30を用いて、ピン端子22の1つを半導体端子のうちの関連付けられた1つに電気的に結合してもよい。プレート端子24は、ピン端子22の1つに電気的に結合されてよく、半導体端子の1つに直接取り付けられてよい。提供されている例では、ピン端子22aはゲートに電気的に結合され、ピン端子22bはソースセンス(source sense)に電気的に結合され、ピン端子22cはソースに電気的に結合され、ピン端子22dはドレイン及びプレート端子24の両方に電気的に結合されている。プレート端子24は、銅などの好適な導電性金属材料で形成されている。封止体26は、半導体ダイ20を覆って配設される封止材料で形成されている。半導体ダイ20及びボンドワイヤ30は、封止材料内に完全に封止され、ピン端子22は、封止材料内に部分的に封止される。任意選択で、プレート端子24は、封止材料内に部分的に封止され得る。
【0015】
[0019] ヒートシンク14は、ヒートシンクベース40と、ヒートシンクベース40に固定して結合され、ヒートシンクベース40から外側に突出する複数のフィン42とを有することができる。ヒートシンクベース40は、銅などの適切な材料で形成され得る。フィン42は、任意の所望の方法で成形及び離隔されていてよい。提供されている特定の例では、フィン42の各々は、フィン42の近位端がヒートシンクベース40に当接するところで比較的大きく、反対端又は遠位端で比較的狭くなる、楕円形の断面形状を有する、先細りのロッド状構成を有する。更に、フィン42の遠位端は、フィン42の長手方向軸に対して垂直でない平面に位置するように傾斜している。したがって、フィン42は、提供されている例では、その高さが均一ではない。所望であれば、ヒートシンク14は、インベストメント鋳造、冷間鍛造、又は金属射出成形(MIM)などの所望の方法で、一体的かつ単体的に形成され得る。代替的には、ヒートシンクベース40及びフィン42が別々の構成部品として形成されてもよく、フィン42がヒートシンクベース40に固定して結合されるように共に組み立てられてもよい。
【0016】
[0020] 銀焼結材又は銅焼結材などの適切な焼結材50を用いて、ヒートシンク14をプレート端子24に固定して結合する。焼結材50は、ヒートシンクベース40とプレート端子24との間に配設される。
【0017】
[0021] 図3を参照して、ヒートシンク付き電力半導体10(図1)を形成するための例示的な方法を説明する。本方法は、従来の市販の電力半導体60を設けることを含む。従来の市販の電力半導体60は、少なくとも1つの難焼結性層がプレート端子24の外側表面24aに適用されているか、又は外側表面24a上に形成されていることを除いて、電力半導体12(図1)とほぼ同様である。各難焼結性層62は、プレート端子24とは別個のものであり、金属(すなわち、プレート端子24を形成するもの以外の金属)の酸化形態などの酸化金属、並びに/又はスズめっき及び/若しくはニッケルめっきなどの1つ又は複数のめっき層を備えることができる。従来の市販の電力半導体60は、はんだ接続を介して別の構成部品に電気的及び/又は機械的に結合されることが一般的である。難焼結性層(単数又は複数)62は、特にスズ又はニッケルめっきの上層を含むとき、典型的には、はんだ接合部の形成に必要な濡れ及び結合を妨げない。
【0018】
[0022] 図3及び図4を参照すると、難焼結性層62のすべて、及び任意選択でプレート端子24上に酸化物が存在する場合にはそのような酸化物が、電力半導体12を形成するために、従来の市販の電力半導体60から除去される。難焼結性層(単数又は複数)62及び所望であればプレート端子24上の酸化物の除去は、研磨工程(例えば、研削、サンディング)、化学溶液(例えば、酸)への曝露、金属切削工程(例えば、ミリング)、又はアブレーション(例えば、イオンビームアブレーション、レーザビームアブレーション、電気アブレーション)などの任意の好適な工程によって実施され得る。
【0019】
[0023] 任意選択で、ヒートシンク14は、ヒートシンクベース40の外面68から酸化物及び/又は油を除去するために好適な加工を受けることができる。
【0020】
[0024] 焼結材50が、ヒートシンクベース40の外面68に塗布される。焼結材50は、ペーストなどの任意の所望の形態であり得る。ヒートシンク14及び焼結材50は、焼結材50中の揮発性化合物を取り去るために、第1の所定の時間にわたり第1の所定の温度に加熱され得る。任意選択で、ヒートシンク14及び焼結材50は、真空中で、又は1つ又は複数の不活性ガスで形成される雰囲気中で加熱され得る。
【0021】
[0025] 図4及び図5を参照すると、電力半導体12は、次に、焼結材50がヒートシンクベース40の外面68とプレート端子24の外側表面24aとの間に配設されるように、加熱されたヒートシンク14に組み付けられる。圧縮力Fが、電力半導体12、焼結材50、及びヒートシンク14のアセンブリに加えられる。当業者であれば、圧縮力Fが、ヒートシンクベース40の外面68と、焼結材50と、プレート端子24の外側表面24aとの間の接触領域にわたって加えられるので、したがって、圧縮力Fを圧力の関数として制御することができる(すなわち、圧縮力Fは、加えられた圧力を接触領域で割ったものに等しい)ことを理解するであろう。固定具(具体的には図示せず)を用いて、電力半導体12およびヒートシンク14を保持するとともに、圧縮力を加えることができることが理解されよう。比較的簡単な一形態では、固定具は、ヒートシンク14のフィン42及び電力半導体12の封止体26に当接する一対の鋼板と、鋼板を互いに留める複数のねじ付き締結具とを含む。ねじ付き締結具を締めてクランプ力(すなわち、圧縮力)を発生させる。固定具のヒートシンク14のフィン42に当接する部分が、ヒートシンク14及び焼結材50と共に、所定の第1の温度に加熱され得ることも理解されよう。比較的より高度な形態では、サーボプレスなどの制御可能な装置を用いて、フィン42及び電力半導体12に当接する固定具の2つのプレート状構成部品に圧縮力をかけることができる。制御可能な装置は、可動ラムを有することができ、任意選択で、制御可能な装置は、ラムの位置及び/又はラムの力を記録して、ヒートシンク付き電力半導体10の寸法、及び/又はヒートシンク14、焼結材50、及び電力半導体12間の界面(すなわち、接触領域)にわたって加えられる圧力の監視を可能にすることができる。
【0022】
[0026] 一形態では、圧縮力Fと組み合わせて、ヒートシンク14及び焼結材50、並びに用いられている場合には固定具又はその一部分の残留熱が用いられて、焼結材50をヒートシンクベース40及びプレート端子24へと拡散させる。別の形態では、ヒートシンクベース40及びプレート端子24への焼結材50の拡散を支援又は促進するために、電力半導体12、焼結材50、及びヒートシンク14のアセンブリは、圧縮力がアセンブリ上に維持されている間に、第2の所定の温度に加熱される。任意選択で、焼結材50がヒートシンクベース40及びプレート端子24へと拡散する間、アセンブリは、真空中又は1つ又は複数の不活性ガスで形成される雰囲気中に配設され得る。
【0023】
[0027] 圧縮力Fを起こす方法に依存して、圧縮力の大きさは、アセンブリが加熱されるにつれて、及び/又はアセンブリが冷却するにつれて変化し得る。しかしながら、圧縮力Fの大きさは、好適な時間に(すなわち、電力半導体12及びヒートシンク14が共に焼結された後に)圧縮力Fが除去されるまで、好ましくは所定の閾値以上である。
【0024】
[0028] 第1の所定の温度及び第2の所定の温度は、プレート端子24、ヒートシンク14、及び焼結材50のうちのいずれの溶融点よりも低いことが理解されよう。
【0025】
[0029] 圧縮力Fは、第2の所定の時間にわたりアセンブリ上に維持されて、焼結材50がプレート端子24及びヒートシンクベース40へと拡散して、ヒートシンクベース40、焼結材50、及びプレート端子24が1つの固体部品として形成されたかのように、アセンブリを共に融合させる(それによって、ヒートシンク付き電力半導体10(図1)を形成する)ことを可能にすることができる。第2の所定の時間が経過した後に、ヒートシンク付き電力半導体10は冷却されてよく、その後、ヒートシンク付き電力半導体10から圧縮力Fが除去されてよい。
【0026】
[0030] 電力半導体12がさらされ得る最大温度は、内部接合部(例えば、半導体端子及びピン端子22へのボンドワイヤ30)と、封止体26を形成する封止材料との両方によって制限されることに留意されたい。圧縮力Fは、封止体26を形成する封止材料の強度によっても制限される。内部接合部と封止材料の両方は、それらの最大定常状態動作温度よりも高い温度への短時間の曝露に耐えることができる。
【0027】
[0031] 実施形態の前述の説明は、例示及び説明を目的として提示されたものである。網羅的であることも、本開示を限定することも意図してない。特定の実施形態の個々の要素又は特徴は、一般に、その特定の実施形態に限定されないが、適用可能な場合、具体的には図示又は説明していなくても、交換可能であり、選択された実施形態において使用することができる。同上のものが、多くの方法で変更されてもよい。そのような変形形態は、本開示から逸脱するものとみなされるべきではなく、すべてのそのような修正形態が、本開示の範囲内に含まれることを意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】