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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】ナット構造及び電動弁
(51)【国際特許分類】
   F16H 25/20 20060101AFI20240621BHJP
   F16H 25/24 20060101ALI20240621BHJP
   F16K 31/04 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
F16H25/20 Z
F16H25/24 A
F16H25/24 B
F16K31/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573069
(86)(22)【出願日】2023-02-08
(85)【翻訳文提出日】2023-12-18
(86)【国際出願番号】 CN2023075059
(87)【国際公開番号】W WO2023165305
(87)【国際公開日】2023-09-07
(31)【優先権主張番号】202220476508.9
(32)【優先日】2022-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】▲ザン▼ 少軍
(72)【発明者】
【氏名】黄 鴻峰
(72)【発明者】
【氏名】賀 宇辰
【テーマコード(参考)】
3H062
3J062
【Fターム(参考)】
3H062AA02
3H062AA15
3H062BB33
3H062CC02
3H062DD01
3H062EE06
3H062FF41
3H062GG01
3J062AB21
3J062AC07
3J062BA14
3J062CD02
3J062CD23
3J062CD27
3J062CD45
3J062CD54
(57)【要約】
ナット構造は、ナット本体(10)を含み、ナット本体(10)の外周面に、対向して設けられた2つの離型平面(11)を有し、離型平面(11)はナット本体(10)の軸線に平行であり、ナット本体(10)はスパイラルガイド溝(12)を更に有し、スパイラルガイド溝(12)は、ナット本体(10)の2つの離型平面(11)の間に位置する外周面に設けられ、2つの離型平面(11)の間の最大距離をLとし、スパイラルガイド溝(12)の最小直径をdとすると、L≦(d-0.3)mmである。このナット構造は、ナット本体を型締成形した後に生じる型締線の一部がスパイラルガイド溝に位置することを回避し、止め輪がスパイラルガイド溝内で移動する過程で、離型平面上の型締線に干渉することを防止し、ナット本体の信頼性を向上させる。このナット構造を含む電磁弁も開示している。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナット本体(10)を含み、前記ナット本体(10)の外周面に、対向して設けられた2つの離型平面(11)を有し、前記離型平面(11)は前記ナット本体(10)の軸線に平行であり、前記ナット本体(10)はスパイラルガイド溝(12)を更に有し、前記スパイラルガイド溝(12)は、前記ナット本体(10)の2つの前記離型平面(11)の間に位置する外周面に設けられ、2つの前記離型平面(11)の間の最大距離をLとし、前記スパイラルガイド溝(12)の最小直径をdとすると、L≦(d-0.3)mmである、ナット構造。
【請求項2】
L≧(d-1)mmである、請求項1に記載のナット構造。
【請求項3】
2つの前記離型平面(11)は平行に設けられる、請求項1に記載のナット構造。
【請求項4】
前記ナット本体(10)の軸方向において、前記離型平面(11)の長さは前記スパイラルガイド溝(12)の長さ以上である、請求項1に記載のナット構造。
【請求項5】
前記ナット本体(10)は、順に接続されたナットセグメント(13)、遷移セグメント(14)及び接続セグメント(15)を含み、前記接続セグメント(15)の最大径方向寸法は前記ナットセグメント(13)の最大径方向寸法よりも大きく、前記離型平面(11)及び前記スパイラルガイド溝(12)はいずれも前記ナットセグメント(13)上に位置する、請求項1に記載のナット構造。
【請求項6】
前記離型平面(11)と前記ナットセグメント(13)の内壁との間の距離は1mm以上である、請求項5に記載のナット構造。
【請求項7】
前記離型平面(11)は第1切断面であり、前記遷移セグメント(14)は第2切断面(141)を有し、前記接続セグメント(15)は第3切断面(151)を有し、前記第1切断面、前記第2切断面(141)及び前記第3切断面(151)は順に接続される、請求項5に記載のナット構造。
【請求項8】
前記ナット本体(10)は制限板(16)を更に含み、前記制限板(16)は、前記接続セグメント(15)の前記遷移セグメント(14)から離れた一端に接続され、前記制限板(16)の最大径方向寸法は前記接続セグメント(15)の最大径方向寸法よりも大きく、前記制限板(16)は第4切断面(161)を有し、前記第4切断面(161)は前記第3切断面(151)に接続される、請求項7に記載のナット構造。
【請求項9】
前記ナット構造は係合板(20)を更に含み、前記係合板(20)は前記ナット本体(10)に取り外し可能に嵌合される、請求項1に記載のナット構造。
【請求項10】
弁体アセンブリ(30)及び請求項1から9のいずれか一項に記載のナット構造を含み、前記ナット構造は前記弁体アセンブリ(30)内に位置する、電動弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2022年3月4日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202220476508.9であり、発明創造の名称が「ナット構造及び電動弁」である特許出願の優先権を主張する。
【0002】
本出願は電動弁の技術分野に関し、具体的には、ナット構造及び電動弁に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、ナット構造におけるナット本体は、型締成形した後に、型締位置に型締線が生じ、型締線の一部がスパイラルガイド溝に位置するため、止め輪のスパイラルガイド溝内での移動に影響を与えている。
【0004】
従来技術におけるナット構造の一部は、製造する際に、新しい金型を用いてナット本体を型締成形することによって、スパイラルガイド溝を避けて型締線を設け、例えば、型締めする際に、離型平面を形成して、型締線を離型平面上に位置させているが、止め輪が移動する過程で、止め輪と、スパイラルガイド溝又は離型平面上の型締線とが干渉することが依然として生じるため、ナット構造の信頼性が低下する。
【発明の概要】
【0005】
本出願は、ナット構造の信頼性を向上させるためのナット構造及び電動弁を提供している。
【0006】
上述の目的を達成するために、本出願の一態様によれば、本出願は、ナット本体を含み、ナット本体の外周面に、対向して設けられた2つの離型平面を有し、離型平面はナット本体の軸線に平行であり、ナット本体はスパイラルガイド溝を更に有し、スパイラルガイド溝はナット本体の2つの離型平面の間に位置する外周面に設けられ、2つの離型平面の間の最大距離をLとし、スパイラルガイド溝の最小直径をdとすると、L≦(d-0.3)mmである、ナット構造を提供している。
【0007】
更に、L≧(d-1)mmである。
【0008】
更に、2つの離型平面は平行に設けられる。
【0009】
更に、ナット本体の軸方向において、離型平面の長さはスパイラルガイド溝の長さ以上である。
【0010】
更に、ナット本体は、順に接続されたナットセグメント、遷移セグメント及び接続セグメントを含み、接続セグメントの最大径方向寸法はナットセグメントの最大径方向寸法よりも大きく、離型平面及びスパイラルガイド溝はいずれもナットセグメント上に位置する。
【0011】
更に、離型平面とナットセグメントの内壁との間の距離は1mm以上である。
【0012】
更に、離型平面は第1切断面であり、遷移セグメントは第2切断面を有し、接続セグメントは第3切断面を有し、第1切断面、第2切断面及び第3切断面は順に接続される。
【0013】
更に、ナット本体は制限板を更に含み、制限板は接続セグメントの遷移セグメントから離れた一端に接続され、制限板の最大径方向寸法は接続セグメントの最大径方向寸法よりも大きく、制限板は第4切断面を有し、第4切断面は第3切断面に接続される。
【0014】
更に、ナット構造は係合板を更に含み、係合板はナット本体に取り外し可能に嵌合される。
【0015】
本出願の別の態様によれば、弁体アセンブリ及び上述のナット構造を含み、ナット構造は弁体アセンブリ内に位置する、電動弁を提供している。
【0016】
本出願の技術態様を適用すると、ナット本体を含み、ナット本体の外周面に、対向して設けられた2つの離型平面を有し、離型平面はナット本体の軸線に平行であり、ナット本体はスパイラルガイド溝を更に有し、スパイラルガイド溝はナット本体の2つの離型平面の間に位置する外周面に設けられ、2つの離型平面の間の最大距離をLとし、スパイラルガイド溝の最小直径をdとすると、L≦(d-0.3)mmである、ナット構造を提供している。この態様を用いると、ナット本体の軸線に平行な2つの離型平面を設けて、ナット本体を型締成形した後に形成される型締線の一部を離型平面上に位置させるか、あるいは、ナット本体を型締成形した後に形成される型締線の一部が位置する外周面を切断して離型平面を形成して、従来技術において、ナット本体を型締成形した後に生じる型締線の一部がスパイラルガイド溝に位置することによって、止め輪のスパイラルガイド溝内での移動に影響を与えることを回避し、ナット本体の信頼性を向上させる。更に、L≦(d-0.3)mmと制限し、型締線の一部が離型平面に位置する場合、両側の型締線の間の距離がスパイラルガイド溝の最小直径dと等しくなることを回避し、具体的には0.3mmは、両側の型締線が型締平面から突出した高さの和として理解することができ、L>(d-0.3)mmである場合に、止め輪がスパイラルガイド溝内で移動する過程で、離型平面上の型締線に干渉することを防止し、止め輪のスパイラルガイド溝内での移動の信頼性を確保し、ナット本体の信頼性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本出願の一部を構成する明細書の図面は、本出願に対する更なる理解を提供するためのものであり、本出願の模式的な実施例及びその説明は、本出願を解釈するためのものであり、本出願を不適切に限定するものではない。
【0018】
図1】本出願の実施例1によって提供されるナット構造の構成模式図を示す。
図2図1のナット構造の正面図を示す。
図3図1のナット構造の別の視点の正面図を示す。
図4】本出願の実施例2によって提供されるナット構造の構成模式図を示す。
図5図4のナット構造の正面図を示す。
図6】本出願の実施例3によって提供される電動弁の構成模式図を示す。
【0019】
ここで、上述の図面には以下の符号が含まれる。
10 ナット本体、11 離型平面、12 スパイラルガイド溝、13 ナットセグメント、14 遷移セグメント、141 第2切断面、15 接続セグメント、151 第3切断面、16 制限板、161 第4切断面、
20、係合板、
30、弁体アセンブリ。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本出願の実施例における図面を参照して本出願の実施例における技術態様を明瞭且つ完全に記述するが、記述される実施例は単に本出願の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。以下、少なくとも1つの例示的な実施例の記述は、実際には単に説明的なものにすぎず、本出願及びその適用又は使用に対して何ら制限するものではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力なしに得られた全ての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
【0021】
図1から図3に示すように、本出願の実施例1は、ナット本体10を含み、ナット本体10の外周面に、対向して設けられた2つの離型平面11を有し、離型平面11はナット本体10の軸線に平行であり、ナット本体10はスパイラルガイド溝12を更に有し、スパイラルガイド溝12は、ナット本体10の2つの離型平面11の間に位置する外周面に設けられ、2つの離型平面11の間の最大距離をLとし、スパイラルガイド溝12の最小直径をdとすると、L≦(d-0.3)mmである、ナット構造を提供している。
【0022】
本実施例では、ナット本体10の軸線に平行な2つの離型平面11を設けて、ナット本体10を型締成形した後に形成される型締線の一部を離型平面11上に位置させるか、あるいは、ナット本体10を型締成形した後に形成される型締線の一部が位置する外周面を切断して離型平面11を形成して、従来技術において、ナット本体を型締成形した後に生じる型締線の一部がスパイラルガイド溝に位置することによって、止め輪のスパイラルガイド溝内での移動に影響を与えることを回避し、ナット本体10の信頼性を向上させる。更に、L≦(d-0.3)mmと制限し、型締線の一部が離型平面に位置する場合、両側の型締線の間の距離がスパイラルガイド溝12の最小直径dと等しくなることを回避し、具体的には0.3mmは、両側の型締線が離型平面11から突出した高さの和として理解することができ、L>(d-0.3)mmである場合に、止め輪がスパイラルガイド溝12内で移動する過程で、離型平面11上の型締線に干渉することを防止し、止め輪のスパイラルガイド溝12内での移動の信頼性を確保し、ナット本体10の信頼性を向上させる。
【0023】
具体的には、従来技術におけるナット本体10は、型締成形した後に、ナット本体10の外周面にナット本体10の軸線方向に沿って延びる型締線を有し、型締線の一部がスパイラルガイド溝12に位置する。本実施例では、ナット本体10の型締成形は、離型した後に、ナット本体10の外周面上の型締線が離型平面11上に位置するように、金型を用いて型締めするものである。
【0024】
図2及び図3に示すように、L≧(d-1)mmである。このようにすると、スパイラルガイド溝12の最小直径d及び2つの離型平面11の間の最大距離Lが更に制限され、この式は、(d-L)≦1mmとして理解することができ、L間の距離が小さすぎてナット本体10の構造強度が低下することを回避する。具体的には、ナット本体10内にはナット本体10の軸線方向に沿ってナット本体10を貫通する貫通孔を有し、(d-L)>1mmであると、離型平面11と貫通孔の側壁との間の距離が小さすぎてナット本体10の構造強度が低下することが生じ、本実施例では、d及びLを更に制限することによってナット本体10の構造の信頼性を確保する。
【0025】
図2に示すように、2つの離型平面11は平行に設けられる。このようにすると、ナット本体10の加工が容易になり、ナット本体10の生産効率が向上する。
【0026】
具体的には、ナット本体10の軸方向において、離型平面11の長さはスパイラルガイド溝12の長さ以上である。このようにすると、従来技術において、ナット本体10を離型成形した後に、型締線の一部がスパイラルガイド溝12に位置して、止め輪の移動に影響を与えることを回避し、ナット本体10の信頼性を確保する。
【0027】
具体的には、ナット本体10は、順に接続されたナットセグメント13、遷移セグメント14及び接続セグメント15を含み、接続セグメント15の最大径方向寸法はナットセグメント13の最大径方向寸法よりも大きく、離型平面11及びスパイラルガイド溝12はいずれもナットセグメント13上に位置する。このようにすると、離型平面11及びスパイラルガイド溝12の加工が容易になり、ナット本体10の生産効率が向上する。
【0028】
更に、離型平面11とナットセグメント13の内壁との間の距離は1mm以上である。このようにすると、離型平面11とナットセグメント13の内壁との間の距離が1mmよりも小さい場合にナットセグメント13の構造強度が低下することを回避し、ナットセグメント13の信頼性を確保する。
【0029】
具体的には、ナット本体10は制限板16を更に含み、制限板16は、接続セグメント15の遷移セグメント14から離れた一端に接続され、制限板16の最大径方向寸法は接続セグメント15の最大径方向寸法よりも大きく、ナット構造は係合板20を更に含み、係合板20はナット本体10に取り外し可能に嵌合される。
【0030】
本実施例では、係合板20はナット本体10に取り外し可能に接続される。係合板20とナット本体10とを別体に設けることによって、関連技術において、ナット構造をインサート射出成形する際に、係合板を入れる必要があるということを回避し、ナット構造の生産効率を向上させると同時に、係合板20を持つナット本体10が二次利用できないことを回避して、ナット本体10をより良く二次利用することができる。また、このようにすると、関連技術において、ナット構造をインサート射出成形する際に、プロセス上の理由により係合板とナットとの接続位置にバリが多く存在して、ナット構造が損傷する事態を回避し、ナット構造の構造強度を向上させる。
【0031】
図4及び図5に示すように、本出願の実施例2は、離型平面11は第1切断面であり、遷移セグメント14は第2切断面141を有し、接続セグメント15は第3切断面151を有し、第1切断面、第2切断面141及び第3切断面151は順に接続され、制限板16は第4切断面161を有し、第4切断面161は第3切断面151に接続されるという点で実施例1と異なる、ナット構造を提供している。
【0032】
本実施例では、ナット本体10を型締成形した後に、型締線が位置する平面に沿って切断して、型締線を除去する。従来技術において、ナット本体10を型締成形した後に形成される型締線がスパイラルガイド溝12内で移動する止め輪に干渉することを回避し、ナット本体10の信頼性を確保する。更に、第1切断面、第2切断面141、第3切断面151及び第4切断面161は順に接続されることによって、ナット本体10を切断加工することが容易になり、ナット本体10の生産効率が向上する。
【0033】
選択的には、止め輪の移動に影響を与える型締線は、ナットセグメント13に位置する型締線の一部であるため、本実施例は、ナットセグメント13のみを切断してもよく、即ち、第1切断面のみを有し、遷移セグメント14、接続セグメント15、制限板16は切断しなくてもよい。
【0034】
図6に示すように、本出願の実施例3は、弁体アセンブリ30及び上述のナット構造を含み、ナット構造は弁体アセンブリ30内に位置する、電動弁を提供している。
【0035】
本実施例では、ナット構造のナット本体10に、ナット本体10の軸線に平行な2つの離型平面11を設けることによって、ナット本体10を型締成形した後に形成される型締線の一部を離型平面11上に位置させるか、あるいは、ナット本体10を型締成形した後に形成される型締線の一部が位置する外周面を切断して離型平面11を形成して、従来技術において、ナット本体を型締成形した後に生じる型締線の一部がスパイラルガイド溝に位置することによって、止め輪のスパイラルガイド溝内での移動に影響を与えることを回避し、ナット本体10の信頼性を向上させる。更に、L≦(d-0.3)mmと制限し、具体的には0.3mmは、両側型締線が離型平面11から突出した高さの和として理解することができ、L>(d-0.3)mmである場合に、止め輪がスパイラルガイド溝12内で移動する過程で、離型平面11上の型締線に干渉することを防止し、止め輪のスパイラルガイド溝12内での移動の信頼性を確保し、ナット本体10及び電動弁の信頼性を向上させる。
【0036】
上述したものは、本出願の好ましい実施例にすぎず、本出願を制限するためのものではなく、当業者にとって本出願は様々な変更及び変化が可能である。本出願の精神及び原則の範囲内でなされたいかなる修正、同等の置換、改良等はいずれも本出願の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】