(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】面発光半導体レーザおよび面発光半導体レーザを製造する方法
(51)【国際特許分類】
H01S 5/183 20060101AFI20240621BHJP
H01S 5/343 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
H01S5/183
H01S5/343 610
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573283
(86)(22)【出願日】2022-06-29
(85)【翻訳文提出日】2024-01-23
(86)【国際出願番号】 EP2022067961
(87)【国際公開番号】W WO2023280662
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】102021117534.8
(32)【優先日】2021-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】599133716
【氏名又は名称】エイエムエス-オスラム インターナショナル ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】ams-OSRAM International GmbH
【住所又は居所原語表記】Leibnizstrasse 4, D-93055 Regensburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハルブリッター フーベルト
(72)【発明者】
【氏名】ヘッペル ルッツ
(72)【発明者】
【氏名】ゲルハルト スヴェン
【テーマコード(参考)】
5F173
【Fターム(参考)】
5F173AC03
5F173AC13
5F173AC14
5F173AD10
5F173AD30
5F173AH06
5F173AH22
5F173AL14
5F173AP32
5F173AR93
(57)【要約】
面発光半導体レーザ(10)は、第1の導電型の第1の半導体層(110)であって、第1の半導体層(110)がパターニングされてメサ(123)が形成される、第1の半導体層(110)と、電磁放射(15)を生成するための活性領域(115)と、第2の導電型の第2の半導体層(120)と、を備える。第1の半導体層(110)、活性領域(115)および前記第2の半導体層(120)が積み重ねられて半導体積層体(121)が形成される。面発光半導体レーザは、メサ(123)の側壁(122)に隣接する少なくとも1つの被覆層(125)をさらに備える。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
面発光半導体レーザ(10)であって、
第1の導電型の第1の半導体層(110)であって、前記第1の半導体層(110)がパターニングされてメサ(123)が形成される、第1の半導体層(110)と、
電磁放射(15)を生成するための活性領域(115)と、
第2の導電型の第2の半導体層(120)であって、前記第1の半導体層(110)、前記活性領域(115)および前記第2の半導体層(120)が積み重ねられて半導体積層体(121)が形成され、前記第1の半導体層および前記第2の半導体層(110、120)がAl
xGa
yIn
1-x-yN(0≦x<1、0<y≦1)を含む、第2の半導体層(120)と、
前記メサ(123)の側壁(122)に隣接する被覆層(125)と、
電流を誘導するための開口絞り(139)であって、前記開口絞り(139)の開口径が前記メサ(123)の直径よりも小さい、開口絞り(139)と、
を備える、面発光半導体レーザ(10)。
【請求項2】
前記第1の半導体層および前記第2の半導体層(110、120)がGaN層である、請求項1に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項3】
前記被覆層(125)の材料は、前記被覆層(125)の前記材料の屈折率が前記第1の半導体層(110)の屈折率よりも小さくなるように選択される、請求項1または請求項2に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項4】
前記被覆層(125)の材料がAlNを含む、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項5】
前記メサ(123)の直径が10μm未満である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項6】
前記半導体積層体(121)がパターニングされてメサ(123)となる、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項7】
前記被覆層(125)の材料は、前記被覆層(125)の前記材料の吸収係数が前記第1の半導体層(110)の吸収係数よりも小さくなるように選択される、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項8】
第1の共振器ミラーと第2の共振器ミラー(130、135)をさらに備え、前記第1の共振器ミラー(130)が前記第1の半導体層(110)の一方の側に配置され、前記第2の共振器ミラー(135)が前記第2の半導体層(120)の一方の側に配置され、前記第1の共振器ミラーおよび前記第2の共振器ミラー(130、135)が絶縁性である、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項9】
第1の共振器ミラーと第2の共振器ミラー(130、135)をさらに備え、前記第1の共振器ミラー(130)が前記第1の半導体層(110)の一方の側に配置され、前記第2の共振器ミラー(135)が前記第2の半導体層(120)の一方の側に配置され、前記2つの共振器ミラーのうちの1つが絶縁性であり、前記2つの共振器ミラーのうちのもう1つが導電性である、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項10】
前記半導体積層体(121)が、前記第1の半導体層および前記第2の半導体層(110、120)を成長させるための成長基板の上に配置される、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項11】
前記半導体積層体(121)が金属キャリア(137)の上に配置される、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項12】
前記メサ(123)が、水平面において六角形の形状を有する、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項13】
前記メサ(123)の側壁(122)が、前記第1の半導体層(110)の材料の結晶面に相当する、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項14】
面発光半導体レーザ(10)を製造する方法であって、
第1の導電型の第1の半導体層(110)を形成すること(S100)と、
電磁放射(15)を生成するための活性領域(115)を形成すること(S110)と、
第2の導電型の第2の半導体層(120)を形成すること(S120)であって、前記第1の半導体層(110)、前記活性領域(115)および前記第2の半導体層(120)が積み重ねられて半導体積層体(121)が形成され、前記第1の半導体層および前記第2の半導体層(110、120)がAl
xGa
yIn
1-x-yN(0≦x<1、0<y≦1)を含む、第2の半導体層(120)を形成することと、
前記第1の半導体層(110)をパターニングしてメサ(123)を形成すること(S130)と、
前記メサ(123)の側壁(122)に隣接する被覆層(125)を形成すること(S140)と、
電流を誘導するための開口絞り(139)を形成することであって、前記開口絞り(139)の開口径が前記メサ(123)の直径よりも小さい、開口絞り(139)を形成することと、
を含む方法。
【請求項15】
前記被覆層(125)が、スパッタリングによって前記メサ(123)の前記側壁(122)の上に設けられる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
少なくとも800℃の温度での温度処理工程をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の半導体層(110)の前記パターニングが湿式エッチング法を含む、請求項14から請求項16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
オプトエレクトロニクス半導体部品(30)であって、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の面発光半導体レーザ(10)を備える、オプトエレクトロニクス半導体部品(30)。
【請求項19】
照明装置、投影装置または表示装置から選択される、請求項18に記載のオプトエレクトロニクス半導体部品(30)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面発光半導体レーザおよび面発光半導体レーザを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
面発光半導体レーザ、すなわち生成されたレーザ光を半導体層アセンブリの表面に対して垂直に(senkrecht)発光させるレーザ装置は、例えば3Dセンサシステムにおいて、例えば顔認識または自律走行時の距離測定のために使用することができる。さらに、面発光半導体レーザは、例えば表示装置などの多くの消費者向け製品において使用可能である。
【0003】
一般に、このような面発光レーザを改善する努力がなされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、改善された面発光半導体レーザおよび改善された方法を提供するという課題にもとづいている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、上記課題は独立請求項の主題によって解決される。有利な発展形態は、従属請求項に定義されている。
【0006】
面発光半導体レーザは、第1の導電型の第1の半導体層であって、第1の半導体層がパターニングされてメサが形成される、第1の半導体層と、電磁放射を生成するための活性領域と、第2の導電型の第2の半導体層とを備える。第1の半導体層、活性領域および第2の半導体層が積み重ねて半導体積層体が形成される。面発光半導体レーザは、メサの側壁に隣接する被覆層をさらに備える。
【0007】
例えば、第1の半導体層および第2の半導体層はAlxGayIn1-x-yN(0≦x<1、0<y≦1)を含んでもよい。特に、第1の半導体層および第2の半導体層はGaN層でもよい。
【0008】
例えば、被覆層の材料を、被覆層の材料の屈折率が第1の半導体層の屈折率よりも小さくなるように選択してもよい。このようにして、集積された導波路が提供される。
【0009】
被覆層の材料はAlNを含んでもよい。
【0010】
実施形態によれば、メサの直径を10μm未満としてもよい。このようにして、基本モードのみ、またはより高次の少ないモードのみを形成することができる。結果として、光学損失を低減することができる。実施形態によれば、メサの直径を、正確に基本モードのみが形成されるように算定することができる。このようにして、オーダーメイドの、かつ再現可能な放射特性を生成することができる。
【0011】
実施形態によれば、半導体積層体全体がパターニングされてメサとなってもよい。
【0012】
例えば、被覆層の材料を、被覆層の材料の吸収係数が第1の半導体層の吸収係数よりも小さくなるように選択されてもよい。このようにして、損失をさらに低減することができる。
【0013】
実施形態によれば、面発光半導体レーザは、第1の共振器ミラーと第2の共振器ミラーをさらに有してもよい。それに応じて垂直共振器を形成することができる。第1の共振器ミラーを第1の半導体層の一方の側に配置し、第2の共振器ミラーを第2の半導体層の一方の側に配置してもよい。実施形態によれば、第1の共振器ミラーおよび第2の共振器ミラーは絶縁性でもよい。他の実施形態によれば、2つの共振器ミラーのうちの1つが絶縁性であり、2つの共振器ミラーのうちのもう1つが導電性でもよい。
【0014】
例えば、半導体積層体は、第1の半導体層および第2の半導体層を成長させるための成長基板の上に配置される。
【0015】
他の実施形態によれば、半導体積層体が金属キャリアの上に配置されてもよい。
【0016】
面発光半導体レーザは、電流を誘導するための開口絞りをさらに有してもよく、その場合、開口絞りの開口径はメサの直径よりも小さい。
【0017】
例えば、メサは、水平面において六角形の形状を有する。
【0018】
実施形態によれば、メサの側壁は、第1の半導体層の材料の結晶面に相当する。このようにして、特に滑らかで、欠陥の少ない側壁を実現することができ、それによって損失がさらに低減される。
【0019】
実施形態によれば、面発光半導体レーザを製造する方法は、第1の導電型の第1の半導体層を形成することと、電磁放射を生成するための活性領域を形成することと、第2の導電型の第2の半導体層を形成することと、を含む。この方法では、第1の半導体層、活性領域および第2の半導体層が積み重ねられて半導体積層体が形成される。方法は、第1の半導体層をパターニングしてメサを形成することと、メサの側壁に隣接する被覆層を形成することと、をさらに含む。
【0020】
例えば、被覆層は、スパッタリングによって、メサの側壁に設けられてもよい。方法は、少なくとも800℃の温度での温度処理工程をさらに含んでもよい。
【0021】
例えば、第1の半導体層のパターニングが湿式エッチング法を含んでもよい。
【0022】
オプトエレクトロニクス半導体部品は、上述したような面発光半導体レーザを備える。オプトエレクトロニクス半導体部品は、例えば、照明装置、投影装置または表示装置から選択さてもよい。
【0023】
添付の図面は、本発明の実施例の理解のために用いられる。図面は実施例を示し、明細書とともに実施例の説明のために用いられる。他の実施例および意図された多数の利点は、以下の詳細な説明から直接明らかになる。図面に図示された要素および構造は、必ずしも相互に縮尺通りに示されていない。同一参照符号は、同一のまたは互いに対応する要素および構造を指す。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1A】実施形態による面発光半導体レーザの概略断面図である。
【
図1B】実施形態による使用される半導体材料の屈折率の概略プロファイルである。
【
図1C】他の実施形態による面発光半導体レーザの断面図である。
【
図2A】実施形態による別の面発光半導体レーザの概略断面図である。
【
図2B】実施形態による別の面発光半導体レーザの概略断面図である。
【
図2C】実施形態による別の面発光半導体レーザの概略断面図である。
【
図3A】実施形態によるメサの概略水平断面図である。
【
図3B】実施形態による面発光半導体レーザの部品の概略垂直断面図である。
【
図4A】実施形態による面発光半導体レーザを製造するための工程を示す図である。
【
図4B】実施形態による方法を実行した場合のワークピースを示す図である。
【
図4C】他の加工工程を実行した後のワークピースを示す図である。
【
図6】実施形態による面発光半導体レーザを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下の詳細な説明において、本開示の一部をなす添付の図面を参照され、かつ説明する目的で特定の実施例が示される。これに関連して、「上側」、「底」、「前側」、「後側」、「上方」、「上」、「前」、「後」、「前方」、「後方」等々の方向用語は、今から説明される図の方向性に関連する。実施例の部品が様々に異なる向きで位置決めされる可能性があるため、これらの方向用語は説明のためにのみ用いられ、決して限定するものではない。
【0026】
他の実施例も存在し、特許請求の範囲によって規定される範囲から逸脱することなく構造的または論理的な変更を加えることができるため、実施例の説明は限定するものではない。特に、以下に説明される実施例の要素は、文脈から別段のことが明らかでない限り、記載されている他の実施例の要素と組み合わせることができる。
【0027】
以下の説明において使用される「ウェハ」または「半導体基板」という用語は、半導体表面を有する半導体にもとづいたあらゆる構造を含むことができる。ウェハおよび構造は、これらが、ドープされた半導体およびドープされていない半導体、場合によってはベース体によって支持される、エピタキシャル半導体層、および他の半導体構造を含むと理解されるべきである。例えば、第1の半導体材料からなる層を、例えばGaAs基板、GaN基板またはSi基板などの第2の半導体材料、あるいは絶縁性材料からなる成長基板、例えばサファイア基板に成長させることができる。
【0028】
使用目的に応じて、半導体は、直接的または間接的な半導体材料にもとづくことができる。電磁放射を生成するのに特に適した半導体材料の例は、特に、例えばGaN、InGaN、AlN、AlGaN、AlGaInN、AlGaInBNなどの、例えば紫外線、青色光または長波光を生成することができる窒化物半導体化合物、例えばGaAsP、AlGaInP、GaP、AlGaPなどの、例えば緑色光または長波光を生成することができるリン化物半導体化合物、GaAs、AlGaAs、InGaAs、AlInGaAs、SiC、ZnSe、ZnO、Ga2O3、ダイヤモンド、六方晶BNなどの他の半導体材料、および蒸気の材料の組み合わせを含む。化合物半導体材料の化学量論比は変更することができる。半導体材料の他の例は、シリコン、シリコンゲルマニウムおよびゲルマニウムを含み得る。本明細書の文脈において「半導体」という用語は、有機半導体材料も含む。
【0029】
「基板」という用語は、一般に、絶縁性基板、導電性基板または半導体基板を含む。
【0030】
本明細書で使用されるような「横方向」および「水平」という用語は、基板または半導体本体の第1の表面に対して実質的に平行に延びる向きまたは方向性を説明するものである。第1の表面は、例えば、ウェハまたはチップ(ダイ)の表面でもよい。
【0031】
水平方向は、例えば層を成長させる際の成長方向に対して垂直な平面に位置し得る。
【0032】
本明細書で使用されるような「垂直」という用語は、基板または半導体本体の第1の表面に対して実質的に垂直に延びる向きを説明するものである。垂直方向は、例えば、層が成長する際の成長方向に相当し得る。
【0033】
本明細書で「備える」、「含有する」、「含む」、「有する」などの用語が使用されている場合、これらの用語は、記載された要素または特徴の存在を示唆しているが、他の要素または特徴の存在を排除しないオープンな用語(offene Begriffe)である。不定冠詞および定冠詞は、文脈から明確に別段のことが明らかでない限り、複数形および単数形の両方を含む。
【0034】
本明細書の文脈において、「電気的に接続された」という用語は、接続された要素間の低オームの電気的接続を意味する。電気的に接続された要素は、必ずしも互いに直接接続されている必要はない。電気的に接続された要素間に他の要素を配置することができる。
【0035】
「電気的に接続された」という用語は、接続された要素間のトンネルコンタクトも含む。
【0036】
図1Aは、実施形態による面発光半導体レーザ10の概略断面図を示す。
図1Aに示された面発光半導体レーザは、例えばp型などの第1の導電型の第1の半導体層110、電磁放射を生成するための活性領域、および、例えばn型などの第2の導電型の第2の半導体層120を備える。第1の半導体層110、活性領域115、および第2の半導体層120が積み重ねられて半導体積層体121が形成される。第1の半導体層110は、パターニングされてメサ123となる。面発光半導体レーザ10は、メサ123の側壁122に隣接する被覆層125をさらに有する。
【0037】
活性領域115は、放射を生成するために、例えばpn接合部、二重ヘテロ構造、単一量子井戸(SQW)構造または多重量子井戸(MQW)構造を有することができる。この場合、「量子井戸構造」という名称は、量子化の次元に関する意味を示さない。したがって、この名称は、とりわけ量子トラフ、量子細線、および量子ドット、ならびにこれらの層のあらゆる組み合わせを含む。
【0038】
例えば、第1の半導体層および第2の半導体層はGaNを含む。第1の半導体層および第2の半導体層は、例えばAlxGayIn1-x-yN(0≦x<1、0<y≦1)の組成を有する。このようにして、短波長のレーザ放射を放出することが可能である。
【0039】
例えば、被覆層125は、第1の半導体層および第2の半導体層の屈折率よりも小さい屈折率を有する。GaNの屈折率は、例えば2.46である。したがって、実施形態によるGaN半導体層を用いる場合、被覆層125の屈折率は2.46よりも小さく選択される。例えば、被覆層は、約2.2の屈折率を有するAlNを含むことができる。このようにして、GaN材料系において問題となり得る損失を制限することが可能である。結果として、メサ内の光子密度が高くなる。特に、被覆層125の存在により、レーザ閾値より下であっても光子密度の向上につながる導波路効果が達成される。このようにして、レーザ閾値を低減することが可能になる。
【0040】
例えば、メサ123の直径wは、典型的には、例えばガウスモードなどの基本モードのみが形成されるように算定される。他の実施形態によれば、より高次の少ない他のモードが形成されることが可能である。このようにして、光子をメサ内にさらに強度に集中させることができるメサ123の直径wが正確に規定され、それにより基本モードのみが形成され得る場合、規定されたビームウエストもしくはビームくびれ部が生成される。このようにして、オーダーメイドの、かつ再現可能な放射特性が可能になる。例えば、メサ123の直径wは、10μm未満、または5μm未満でもよい。他の実施形態によれば、メサ123の直径wは、2μ未満または1μm未満でもよい。
【0041】
図1Aは、メサ123内の放射強度105をさらに示す。基本モードのみが形成される場合、最大の光子集中はメサ123の中央領域で生じ、それによって面発光半導体レーザ内の損失を回避することができる。特にモードの空間的広がりが低減される。結果として、光学損失が低減される。モードの広がりによる光学損失は、特に、高いミラー反射率の共振器ミラーを備えた面発光半導体レーザにおいて問題につながる可能性がある。
【0042】
例えば、被覆層125の吸収係数αを第1の半導体層および第2の半導体層の吸収係数よりも小さくすることができる。このようにして、面発光半導体レーザにおける損失をさらに低減することができる。
【0043】
実施形態によれば、面発光半導体レーザは、電流を誘導するための開口絞り139をさらに有することができる。開口絞り139は、例えばSiO層または酸化された絶縁性半導体材料によって実現することができる。その場合、開口絞り139の開口径sをメサ123の直径wよりも小さくすることができる。このようにして、光学モードと電荷担体密度との特に有利な重なりが達成される。さらに、電荷担体はドリフトが少ないため、メサエッジ(Mesakante)から効果的に遠ざけることができる。これによって、損失を伴う不都合な再結合が回避される。
【0044】
小さい吸収係数を有する被覆層の材料の選択によって、第1の半導体層および第2の半導体層における横方向のエバネッセント場の吸収損失を低減することができる。
【0045】
さらに、半導体層の熱伝導係数よりも高い熱伝導係数を有する被覆層125の材料を使用した場合、部品の横方向の熱放散を改善することが可能である。
【0046】
面発光半導体レーザ10は、例えばVCSEL(「Vertical Cavity Surface Emitting Laser」、垂直共振器を備えた面発光半導体レーザ)として形成されてもよい。例えば、面発光半導体レーザは第1の共振器ミラー130と第2の共振器ミラー135を有する。このようにして、第1の共振器ミラー130と第2の共振器ミラー135との間に光学共振器124が形成される。
【0047】
他の実施形態によれば、面発光半導体レーザ10は、PCSEL(「Photonic Crystal Surface Emitting Laser」、フォトニック結晶を備えた面発光レーザ)として形成されてもよい。この場合、面発光半導体レーザ10は、秩序化されたフォトニック構造を有する。
【0048】
面発光半導体レーザ10をVCSELとして実施した場合、第1および第2の共振器ミラー130、135を、例えばブラッグミラーとして形成することができる。
【0049】
ブラッグミラーは、それぞれ異なった屈折率を有する非常に薄い誘電体層または半導体層の積層体を含む。例えば、層は、高い屈折率と低い屈折率を交互に有することができる。例えば、層厚はλ/4でもよく、λは、それぞれの媒体で反射される光の波長を示す。入射する光から見た層は、例えば3λ/4などのより大きい層厚を有することができる。小さい層厚とそれぞれの屈折率の差により、ブラッグミラーは高い反射能力を提供する。ブラッグミラーは、例えば2~50個の層を有することができる。個々の層の典型的な層厚は、約30~90nm、例えば約50nmでもよい。積層体は、約180nmより厚い、例えば200nmより厚い1つまたは2つまたはより多くの層をさらに含むことができる。
【0050】
第1の共振器ミラー130は、例えば半導体層または誘電体層を有することができる。第2の共振器ミラー135は、例えばエピタキシャル成長させることができる半導体層を有することができる。例えば、第2の共振器ミラー135および半導体ミラー121の層を成長基板の上にエピタキシャルで形成することができる。
図1Aに示される基板100は、例えば成長基板であってもよいし、成長基板とは異なる基板であってもよい。
【0051】
第1の半導体層110は、例えば第1のコンタクト要素131を介して電気的に接続可能でもよい。第1のコンタクト要素131は、例えば、例えばITO層(「Indium tin oxide」、酸化インジウムスズ)などの導電層112を介して第1の半導体層110に接続することができる。
図1Aにおいて、第2のコンタクト要素132は、第2の共振器ミラー135を介して第2の半導体層120に電気的に接続されている。他の実施形態によれば、第1の半導体層110および第2の半導体層120に代替の接続可能性を実現することもできる。
【0052】
生成されたレーザビーム15は、例えば第1の半導体層110の第1の主表面111を介して出射され得る。
【0053】
図1Bは、メサ123および被覆層125内の屈折率Nのプロファイルを概略的に示す。被覆層125の材料の屈折率が半導体層の、もしくはメサ123内の屈折率よりも小さいことによって、生成された電磁波の光学的誘導(optische Fuehrung)が生じる。
【0054】
図1Cは、他の実施形態による面発光半導体レーザの概略的断面図を示す。図示される面発光半導体レーザ10の個々の部品は、
図1Aを参照して説明された部品に実質的に相当する。しかし
図1Aの半導体レーザとは異なり、ここでは第2の共振器ミラーが電気的に絶縁性であり、かつ誘電体層を含む。したがって、第2の半導体層120は、第2の半導体層120に直接隣接する第2のコンタクト要素132を介して電気的に接続可能でもよい。例えば、誘電体層を使用した場合、屈折率の差をより大きくすることができ、それによって、より大きい反射能力がもたらされる。
【0055】
図2Aは、他の実施形態による面発光半導体レーザ10の概略図を示す。
図2Aに示された部品は、
図1Aおよび
図1Cを参照して説明された部品に実質的に相当する。これらとは異なり、第1の半導体層110のみが被覆層125に隣接する。したがって、半導体積層体121の一部のみを導波路として形成することが可能である。半導体積層体121の下部分もパターニングされメサとなることができるが、下領域において第2の半導体層120に被覆層125は隣接しない。したがって、下部分に導波路を形成しないことが可能である。
【0056】
図2Aに示されるように、被覆層125は、第1の半導体層110の側壁に隣接することができる。しかし被覆層125は、活性領域115の側壁には隣接しない。他の実施形態によれば、被覆層は、活性領域115の側壁に隣接することもできる。さらに、被覆層は、第2の半導体層120の一部に隣接することもできる。
【0057】
図2Bは、他の実施形態による面発光半導体レーザの概略断面図を示す。
図2Bに示された部品は、
図1A~
図1Cおよび
図2Aを参照して説明された部品に実質的に相当する。しかしこれらとは異なり、基板100は、半導体積層体121を成長させるための成長基板ではない。例えば、
図2Bに示される実施形態によれば、第2の共振器ミラー135が誘電体層を含むことができる。第2の共振器ミラー135を、例えば良好な熱結合を用いてキャリア137に埋め込むことができる。例えば、キャリア137は、高い反射能力を有することもできる。キャリア137は、例えば金属、例えば金、銀、またはアルミニウムなどを含むことができるか、あるいはこれらから構成されていてもよい。このようにして、生成された電磁放射の大部分を反射して半導体積層体121に戻すことができる。さらに、良好な熱結合を達成することができる。第2のコンタクト要素132を、例えば基板100の第2の主表面101に配置することができる。他の実施形態によれば、第2のコンタクト要素132は、化合物層126の覆われていない表面に隣接することもできる。化合物層126は、例えば透明導電性酸化物、例えばITOであるか、または半導体材料であってもよい。他の実施形態によれば、化合物層126を省略することもできる。
【0058】
図2Bにさらに示されるように、被覆層125は、第1の半導体層110と、活性領域125と、第2の半導体層120の一部とに隣接することができる。しかし他の実施形態によれば、被覆層125は、上述したのとは別のように実現することもできる。
【0059】
図2Bに示された面発光半導体レーザを製造するために、半導体積層体121を形成するための半導体層が成長基板に成長させられ、続いて剥離され、第2の共振器ミラー135が形成されたキャリア137に設けられるか、または転送される。キャリア137は、例えば基板100の上に設けてもよい。
【0060】
図2Cは、他の実施形態による面発光半導体レーザ10を示す。
図2Cに示される面発光半導体レーザの部品は、
図1Aを参照して説明された部品に実質的に相当する。しかしこれとは異なり、半導体積層体121が複数の半導体レーザ要素11を形成するための多数の層を含む。これらはそれぞれ垂直方向に積み重ねられ、それぞれトンネル接合部136を介して互いに接続されている。
【0061】
トンネル接合部は、p++ドープされた層、n++ドープされた層、および任意的に中間層を含み、これらの層は遮断方向に配置され、かつトンネルダイオードである。
【0062】
例えば、電流を誘導するための開口絞り139を設けることもできる。開口絞り139の直径を変更することができる。半導体積層体121は、パターニングされてメサ123となる。メサ123の幅wは半導体積層体内で変更することができる。被覆層125は、メサ123の側壁122に隣接する。実施形態によれば、被覆層は、半導体積層体121の一部のみに隣接することもできる。
【0063】
図3Aに示されるように、メサ123を異なった形状で形成することができる。例えば、メサは、上面視で、すなわち水平x-y平面において、円形または楕円形に形成することができる。例えば、メサ123の楕円形の実施形態では、生成される電磁放射の極性を調整することもできる。他の実施形態によれば、メサは、多角形の形状、例えば六角形の形状(六角形)を有することもできる。他の実施形態によれば、メサは、細長い六角形の形状を有することもでき、それによって生成される電磁放射の極性を設定することができる。実施形態によれば、六角形の構造の側壁122は、結晶学的なm平面(m-Ebene)に相当し得る。すなわち、メサ123の側壁122は、半導体材料の結晶軸に沿って延びることができる。このようにして、非常に滑らかなメサエッジを作成でき、それによって半導体積層体内の散乱損失が低減される。
【0064】
図3Bは、面発光半導体レーザのいくつかの部分の概略垂直断面図を示す。
図3Bの左部分に示されるように、メサ123の側壁122は、Z方向に沿って延びることができる。例えば
図3Bの右部分に示される他の実施形態では、メサ123の側壁122は、斜めに、すなわち垂直またはz軸と交差するが、この軸と平行ではない方向に沿って延びることもできる。x-y平面において、メサは、例えば
図3Aを参照して説明された形状などの任意の形状を有することができる。
【0065】
メサを作製するために、半導体積層体121に、例えばエッチングマスク140を形成することができる。例えば、
図4Aの左側の部分に示されるように、エッチングマスク140は円形の断面141を有することができる。他の実施形態によれば、エッチングマスクは、
図4Aの右側の部分に示されるように、六角形の断面141を有することもできる。さらには、例えば湿式エッチング法、例えば塩基性化学物質(KOH、TMAH、NH
3、NaOH)で実行される。このようにして、例えばGaN結晶のm平面に沿って結晶学的エッチングを実行することができ、そのことが非常に滑らかで、欠陥の少ないまたは欠陥のない側面(Flanken)をもたらす。さらに、結晶の基礎をなす対称特性が準備されるため、露光エラーが補償される。条件を適切に変更することによって、丸形または楕円形のエッチング形状を達成することも可能である。
図4Aの下部分は、相応にパターニングされた半導体積層体121を示す。
【0066】
図4Bは、エッチングプロセスの実行後のワークピース20の概略断面図を示す。見て取れるように、メサ123は、エッチングマスクの形状に従ってパターニングされている。例えば、続いてメサのエッジを洗浄することができる。さらには、メサ123の側壁に被覆層125を堆積させることができる。
【0067】
図4Cは、被覆層125を堆積させたワークピース20の概略断面図を示す。例えば、被覆層125の材料をスパッタリングによって形成することができる。被覆層125の結晶化度を高めるために、例えば、続いて高温、例えば800℃までの温度で温度処理が実行されてもよい。これは、レーザスパイク温度処理によって実施することもできる。
【0068】
被覆層の代替的または追加的な材料は、SiO、SiN、TaO、NbO、CaF、MgF2、AlO、ドープされていないGaNまたはAlInNを含むことができる。実施形態によれば、被覆層の材料は熱伝導係数が特に大きくなるように選択され、それにより、生じる熱を効率よく放散できる。例えば、被覆層の熱伝導係数を第1の半導体層および第2の半導体層ならびに活性領域の熱伝導係数より大きくすることができる。
【0069】
図5は、実施形態による方法を要約する。面発光半導体レーザを製造する方法は、第1の導電型の第1の半導体層を形成すること(S100)と、電磁放射を生成するための活性領域を形成すること(S110)と、第2の導電型の第2の半導体層を形成すること(S120)とを含み、第1の半導体層、活性領域および第2の半導体層が積み重ねられて半導体積層体が形成される。第1の半導体層は、パターニングされてメサとなる(S130)。方法は、メサの側壁に隣接する被覆層を形成すること(S140)をさらに含む。
【0070】
実施形態によれば、本明細書に記載されるコンセプトをさらに拡張することができる。例えば、個々の面発光半導体レーザ要素をアレイ、例えばチップ上の複数の単一エミッタとして実現することもできる。さらに、システムは、光のアウトカップリングが基板によって、すなわち基板の第2の主表面101を介して行われるように設計されてもよい。
【0071】
図6は、実施形態によるオプトエレクトロニクス半導体部品30を示す。オプトエレクトロニクス半導体部品30は、照明装置、投影装置、または表示装置から選択される。光学損失が低減されることにより、より高い効率と、その結果としてオプトエレクトロニクス半導体部品30のより高い発光密度も達成することができる。
【0072】
本明細書では、特定の実施形態について図示および説明してきたが、当業者は、これらの図示および説明された特定の実施形態を、本発明の保護範囲から逸脱することなく多数の代替実施形態および/または均等実施形態によって置き換えることができることを認識するであろう。本願は、本明細書で論じられた特定の実施形態のあらゆる適合形態または変形形態を対象として含むものである。したがって、本発明は、特許請求の範囲およびそれらの均等物のみによって限定される。
【符号の説明】
【0073】
10 面発光半導体レーザ
11 面発光半導体レーザ要素
15 放出されたレーザ放射
20 ワークピース
30 オプトエレクトロニクス半導体部品
100 基板
101 基板の第2の主表面
105 強度
110 第1の半導体層
111 第1の半導体層の第1の主表面
112 導電層
115 活性領域
120 第2の半導体層
121 半導体積層体
122 メサの側壁
123 メサ
124 共振器
125 被覆層
126 化合物層
130 第1の共振器ミラー
131 第1のコンタクト要素
132 第2のコンタクト要素
135 第2の共振器ミラー
136 トンネル接合層
137 金属キャリア
139 開口絞り
140 エッチングマスク
141 エッチングマスクの断面
【手続補正書】
【提出日】2024-01-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
面発光半導体レーザ(10)であって、
第1の導電型の第1の半導体層(110
)と、
電磁放射(15)を生成するための活性領域(115)と、
第2の導電型の第2の半導体層(120)であって、前記第1の半導体層(110)、前記活性領域(115)および前記第2の半導体層(120)が積み重ねられて半導体積層体(121)が形成され
る、第2の半導体層(120)と
、
メサ(123)の側壁(122)に隣接する被覆層(125)と、
電流を誘導するための開口絞り(139)であって、前記開口絞り(139)の開口径が前記メサ(123)の直径よりも小さい、開口絞り(139)と、
を備
え、
前記半導体積層体(121)がパターニングされてメサ(123)となり、前記メサ(123)の直径が10μm未満である、面発光半導体レーザ(10)。
【請求項2】
前記第1の半導体層および前記第2の半導体層(110、120)がAl
x
Ga
y
In
1-x-y
N(0≦x<1、0<y≦1)を含む、請求項1に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項3】
前記第1の半導体層および前記第2の半導体層(110、120)がGaN層である、請求項
2に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項4】
前記被覆層(125)の材料は、前記被覆層(125)の前記材料の屈折率が前記第1の半導体層(110)の屈折率よりも小さくなるように選択される、請求項1
から請求項3のいずれか一項に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項5】
前記被覆層(125)の材料がAlNを含む、請求項
1に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項6】
前記被覆層(125)の材料は、前記被覆層(125)の前記材料の吸収係数が前記第1の半導体層(110)の吸収係数よりも小さくなるように選択される、請求項
1に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項7】
第1の共振器ミラーと第2の共振器ミラー(130、135)をさらに備え、前記第1の共振器ミラー(130)が前記第1の半導体層(110)の一方の側に配置され、前記第2の共振器ミラー(135)が前記第2の半導体層(120)の一方の側に配置され、前記第1の共振器ミラーおよび前記第2の共振器ミラー(130、135)が絶縁性である、請求項
1に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項8】
第1の共振器ミラーと第2の共振器ミラー(130、135)をさらに備え、前記第1の共振器ミラー(130)が前記第1の半導体層(110)の一方の側に配置され、前記第2の共振器ミラー(135)が前記第2の半導体層(120)の一方の側に配置され、前記2つの共振器ミラーのうちの1つが絶縁性であり、前記2つの共振器ミラーのうちのもう1つが導電性である、請求項
1に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項9】
前記半導体積層体(121)が、前記第1の半導体層および前記第2の半導体層(110、120)を成長させるための成長基板の上に配置される、請求項
1に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項10】
前記半導体積層体(121)が金属キャリア(137)の上に配置される、請求項
1に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項11】
前記メサ(123)が、水平面において六角形の形状を有する、請求項
1に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項12】
前記メサ(123)の側壁(122)が、前記第1の半導体層(110)の材料の結晶面に相当する、請求項
1に記載の面発光半導体レーザ(10)。
【請求項13】
面発光半導体レーザ(10)を製造する方法であって、
第1の導電型の第1の半導体層(110)を形成すること(S100)と、
電磁放射(15)を生成するための活性領域(115)を形成すること(S110)と、
第2の導電型の第2の半導体層(120)を形成すること(S120)であって、前記第1の半導体層(110)、前記活性領域(115)および前記第2の半導体層(120)が積み重ねられて半導体積層体(121)が形成され
る、第2の半導体層(120)を形成することと、
前記
半導体積層体(121)をパターニングしてメサ(123)を形成すること
であって、
前記メサ(123)の直径が10μm未満である、前記半導体積層体(121)をパターニングすることと、
前記メサ(123)の側壁(122)に隣接する被覆層(125)を形成すること(S140)と、
電流を誘導するための開口絞り(139)を形成することであって、前記開口絞り(139)の開口径が前記メサ(123)の直径よりも小さい、開口絞り(139)を形成することと、
を含む方法。
【請求項14】
前記第1の半導体層および前記第2の半導体層(110、120)がAl
x
Ga
y
In
1-x-y
N(0≦x<1、0<y≦1)を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記被覆層(125)が、スパッタリングによって前記メサ(123)の前記側壁(122)の上に設けられる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
少なくとも800℃の温度での温度処理工程をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の半導体層(110)の前記パターニングが湿式エッチング法を含む、請求項14から請求項16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
オプトエレクトロニクス半導体部品(30)であって、請求項
1に記載の面発光半導体レーザ(10)を備える、オプトエレクトロニクス半導体部品(30)。
【請求項19】
照明装置、投影装置または表示装置から選択される、請求項18に記載のオプトエレクトロニクス半導体部品(30)。
【国際調査報告】