(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】プラスチック材料に関連する悪臭を抑制、低減または除去するための組成物
(51)【国際特許分類】
C08L 101/00 20060101AFI20240621BHJP
C11B 9/00 20060101ALI20240621BHJP
C08K 5/00 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
C08L101/00
C11B9/00 Z
C08K5/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574296
(86)(22)【出願日】2022-05-27
(85)【翻訳文提出日】2023-12-21
(86)【国際出願番号】 EP2022064471
(87)【国際公開番号】W WO2022253712
(87)【国際公開日】2022-12-08
(32)【優先日】2021-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390009287
【氏名又は名称】フイルメニツヒ ソシエテ アノニム
【氏名又は名称原語表記】Firmenich SA
【住所又は居所原語表記】7,Rue de la Bergere,1242 Satigny,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】レスティ マグトト
(72)【発明者】
【氏名】マリー オズボーン
【テーマコード(参考)】
4J002
【Fターム(参考)】
4J002AA001
4J002BB031
4J002CF071
4J002EC036
4J002EE016
4J002EE036
4J002EH026
4J002EH096
4J002EH126
4J002EL046
4J002ER006
4J002FD206
4J002GG02
(57)【要約】
本発明は、悪臭中和組成物、ならびに本発明による悪臭中和組成物を含む賦香組成物、包装材料、および消費者製品に関する。さらに、本発明は、本発明による悪臭中和組成物をプラスチック材料に添加するステップを含む、プラスチック材料に関連する悪臭の知覚を抑制、低減または除去する方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック材料に関連する悪臭の知覚を抑制、低減または除去するための方法であって、悪臭中和組成物をプラスチック材料に添加するステップを含む前記方法。
【請求項2】
前記悪臭中和組成物が、前記プラスチック材料の総重量を基準として0.005~1重量%の量で前記プラスチック材料に添加される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記悪臭中和組成物が、ウンデカナール、ドデカナール、10-ウンデセナール、(E/Z)-9-ウンデセナール、(-)-(5R)-5-イソプロペニル-2-メチル-2-シクロヘキセン-1-オン、(+/-)-3,6,8,8-テトラメチルオクタヒドロ-1H-3a,7-メタノアズレン-6-オール、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエナール、(+/-)-3,7-ジメチル-6-オクテン-1-オール、(-)-(R)-3,7-ジメチル-6-オクテンニトリル、(+/-)-(2E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン、(+/-)-(3E)-3-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オン、(+/-)-(1E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-1-ペンテン-3-オン、5-メチル-2-(2-プロパニル)シクロヘキサノン、ミリスチン酸イソプロピル、(+/-)-テトラヒドロ-2-イソブチル-2-メチル-4(2H)-ピラノール、(+/-)-3-フェニルブタナール、(3E)-4-(2,6,6-トリメチル-1/2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オン、ドデカヒドロ-3,8,8,11a-テトラメチル-5H-3,5a-エポキシナフト[2,1-c]オキセピン、(+/-)-5-ヘプチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、安息香酸ベンジル、4-メチル-2,6-ビス(2-メチル-2-プロパニル)フェノール、クエン酸トリエチル、2-エチル-3-ヒドロキシ-4(4H)-ピラノン、(+/-)-3-(3-イソプロイル-1-フェニル)ブタナール、1-オキサ-12/13-シクロヘキシデセン-2-オン、(+/-)-(2,5-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル)メタノール、(+/-)-3-メチル-5-フェニル-1-ペンタノール、3-(ドデシルチオ)-1-[(1RS,2SR)-2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-イル]-1-ブタノン、2-(2H-1,2,3-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-ドデシル-4-メチルフェノール、2,2’,2’’-ニトリロトリエタノール、酢酸ベンジル、(1R,2R)-1,7,7-トリメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-イルアセテート、(+/-)-2-(4-メチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-2-プロパニルアセテート、アセトフェノン、1-ヘキサノール、(+/-)-2-メチルウンデカナール、2-アミノ安息香酸メチル、(1S,2S,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オール、(1S,2R,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オール、(+/-)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オン、(+/-)-1-オクテン-3-オール、バージニアシダーウッド油、(3aRS,5aSR,9aSR,9bRS)-3a,6,6,9a-テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デク-3/4-エン-8-イルアセテート、2-クロメノン、(2E)-1-[(1RS,2SR)-2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-イル]-2-ブテン-1-オン、(+/-)-2,6-ジメチル-7-オクテン-2-オール、(+/-)-3,7-ジメチル-1-オクタノール、1,1’-オキシジベンゼン、ジプロピレングリコール、5-メチル-3-ヘプタノン、3-エトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエン-1-オール、クローブリーフ油、(Z)-3,4,5,6,6-ペンタメチルヘプト-3-エン-2-オン、3,6-ジメチルヘキサヒドロ-1-ベンゾフラン-2(3H)-オン、(+-)-3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン-3-オール、(+/-)-2,6-ジメチル-5-ヘプテナール、6-メチル-5-ヘプテン-2-オン、2-オクタノン、2-ヘプタノン、1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-4-ペンテン-1-オン、アラスカシダーウッド油、パチョリ油、(2E,6Z)-2,6-ノナジエナール、β-ピネン、(3Z)-3-ヘキセン-1-オール、ピラゾブチル、4-(2-メチル-2-プロパニル)シクロヘキサノール、(+/-)-α-テルピネオール、2-(2-メチル-2-プロパニル)シクロヘキシルアセテート、アセチルセドレン、2-メチル-3-ヘキサノンオキシム、2-メトキシナフタレン、1,4-エポキシ-p-メンタン、1,8-エポキシ-p-メンタン、またはそれらの任意の混合物からなる群から選択される化合物を含む、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記プラスチック材料が再生プラスチック材料、好ましくは再生プラスチックボトルである、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記プラスチック材料が、1-オクテン-3-オール、(E)-3,7-ジメチル-1,3,6-オクタトリエン、アセトフェノン、シメン、2,6-ジメチル-2,4,6-オクタトリエン、エストラゴール、p-α-ジメチルスチレン、またはそれらの任意の混合物からなる群から選択される悪臭化合物を含む、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記プラスチック材料が、湿った印象、ナッツのような印象、調理後の油のような印象、ゴムのような印象、灰皿のような印象、タールのような印象、生ゴミのような印象からなる群から選択される少なくとも1つの悪臭の印象を与える、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記悪臭中和組成物が、前記悪臭中和組成物を前記プラスチック材料中に取り込むことによって、かつ/または前記悪臭中和組成物をプラスチックコーティングの形態で供給することによって、前記プラスチック材料に添加される、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
ウンデカナール、ドデカナール、10-ウンデセナール、(E/Z)-9-ウンデセナール、(-)-(5R)-5-イソプロペニル-2-メチル-2-シクロヘキセン-1-オン、(+/-)-3,6,8,8-テトラメチルオクタヒドロ-1H-3a,7-メタノアズレン-6-オール、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエナール、(+/-)-3,7-ジメチル-6-オクテン-1-オール、(-)-(R)-3,7-ジメチル-6-オクテンニトリル、(+/-)-(2E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン、(+/-)-(3E)-3-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オン、(+/-)-(1E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-1-ペンテン-3-オン、5-メチル-2-(2-プロパニル)シクロヘキサノン、ミリスチン酸イソプロピル、(+/-)-テトラヒドロ-2-イソブチル-2-メチル-4(2H)-ピラノール、(+/-)-3-フェニルブタナール、(3E)-4-(2,6,6-トリメチル-1/2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オン、ドデカヒドロ-3,8,8,11a-テトラメチル-5H-3,5a-エポキシナフト[2,1-c]オキセピン、(+/-)-5-ヘプチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、安息香酸ベンジル、4-メチル-2,6-ビス(2-メチル-2-プロパニル)フェノール、クエン酸トリエチル、2-エチル-3-ヒドロキシ-4(4H)-ピラノン、(+/-)-3-(3-イソプロイル-1-フェニル)ブタナール、1-オキサ-12/13-シクロヘキシデセン-2-オン、(+/-)-(2,5-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル)メタノール、(+/-)-3-メチル-5-フェニル-1-ペンタノール、3-(ドデシルチオ)-1-[(1RS,2SR)-2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-イル]-1-ブタノン、2-(2H-1,2,3-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-ドデシル-4-メチルフェノール、2,2’,2’’-ニトリロトリエタノール、酢酸ベンジル、(1R,2R)-1,7,7-トリメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-イルアセテート、(+/-)-2-(4-メチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-2-プロパニルアセテート、アセトフェノン、1-ヘキサノール、(+/-)-2-メチルウンデカナール、2-アミノ安息香酸メチル、(1S,2S,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オール、(1S,2R,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オール、(+/-)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オン、(+/-)-1-オクテン-3-オール、バージニアシダーウッド油、(3aRS,5aSR,9aSR,9bRS)-3a,6,6,9a-テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デク-3/4-エン-8-イルアセテート、2-クロメノン、(2E)-1-[(1RS,2SR)-2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-イル]-2-ブテン-1-オン、(+/-)-2,6-ジメチル-7-オクテン-2-オール、(+/-)-3,7-ジメチル-1-オクタノール、1,1’-オキシジベンゼン、ジプロピレングリコール、5-メチル-3-ヘプタノン、3-エトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエン-1-オール、クローブリーフ油、(Z)-3,4,5,6,6-ペンタメチルヘプト-3-エン-2-オン、3,6-ジメチルヘキサヒドロ-1-ベンゾフラン-2(3H)-オン、(+-)-3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン-3-オール、(+/-)-2,6-ジメチル-5-ヘプテナール、6-メチル-5-ヘプテン-2-オン、2-オクタノン、2-ヘプタノン、1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-4-ペンテン-1-オン、アラスカシダーウッド油、パチョリ油、(2E,6Z)-2,6-ノナジエナール、β-ピネン、(3Z)-3-ヘキセン-1-オール、ピラゾブチル、4-(2-メチル-2-プロパニル)シクロヘキサノール、(+/-)-α-テルピネオール、2-(2-メチル-2-プロパニル)シクロヘキシルアセテート、アセチルセドレン、2-メチル-3-ヘキサノンオキシム、2-メトキシナフタレン、1,4-エポキシ-p-メンタン、1,8-エポキシ-p-メンタン、またはそれらの任意の混合物からなる群から選択される化合物を含む、悪臭中和組成物。
【請求項9】
請求項8記載の悪臭中和組成物を含む賦香組成物。
【請求項10】
プラスチック材料と、請求項8記載の悪臭中和組成物または請求項9記載の賦香組成物とを含む包装材料。
【請求項11】
前記プラスチック材料が再生プラスチック材料、好ましくは再生プラスチックボトルである、請求項10記載の包装材料。
【請求項12】
前記悪臭中和組成物が、コーティングの形態で前記プラスチック材料の表面上に存在する、請求項10または11記載の包装材料。
【請求項13】
前記悪臭中和組成物が、包装組成物の総重量を基準として0.001~1.0重量%の量で存在する、請求項10から12までのいずれか1項記載の包装材料。
【請求項14】
請求項8記載の悪臭中和組成物または請求項9記載の賦香組成物を含む、消費者製品。
【請求項15】
プラスチック材料に関連する悪臭の知覚を低減または除去するための、請求項8記載の悪臭中和組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2021年6月3日に出願された米国仮出願第63/196,501号および2021年6月28日に出願された欧州出願第21181943.8号に基づく優先権の利益を主張する。これらの出願の全ての内容は、この参照により本明細書に明示的に援用されるものとする。
【0002】
本発明は、悪臭中和組成物、ならびに本発明による悪臭中和組成物を含む賦香組成物、包装材料、および消費者製品に関する。さらに、本発明は、本発明による悪臭中和組成物をプラスチック材料に添加するステップを含む、プラスチック材料に関連する悪臭の知覚を抑制、低減または除去する方法に関する。
【0003】
発明の背景
プラスチック材料は、食品や飲料品のみならず、様々なタイプの消費者製品の包装にも重要な役割を果たしている。しかしながら、この目的のために大量のプラスチック材料を使用することは、環境問題および使用済みプラスチック材料の高い廃棄コストを伴う。
【0004】
そのため、使用済みプラスチック材料のリサイクルは、ますます人気が高まっている選択肢である。プラスチック材料、特にプラスチックボトルなどのプラスチック容器のリサイクルの際、使用済みプラスチック材料は、高温苛性洗浄を含む強力な洗浄プロセスに供され、その後、再生プラスチックボトルなどの再生プラスチック品の製造に再び供される樹脂ペレットにされる。
【0005】
しかしながら、バージンプラスチックとも呼ばれる元のプラスチック材料とは対照的に、再生プラスチック材料は、多くの場合、リサイクル工程中に生じやすい悪臭を伴う。
【0006】
悪臭は、通常、複数の悪臭化合物の複雑な混合物であり、典型的には、様々なアミン、チオール、スルフィド、短鎖脂肪族および不飽和酸、例えば脂肪酸、ならびにそれらの誘導体を含み得る。
【0007】
再生プラスチック材料の悪臭によって、再生プラスチック材料は、消費者製品、食品および飲料の包装材料として繰り返し使用することに適したものではなくなる。これは、再生プラスチック材料の前記悪臭により、最終顧客が前記再生プラスチック材料を受け入れにくくなるためである。
【0008】
そのため、プラスチック材料の悪臭の知覚を低減または抑制するための悪臭中和技術(MOC)が常に必要とされている。しかしながら、悪臭の原因となる化合物は非常に強い臭いを引き起こすことが多く、検出閾値が非常に低い場合があるため、この課題はかなり困難である。
【0009】
したがって、本発明は、プラスチック材料、特に再生プラスチック材料に関連する悪臭を抑制、低減または除去するための悪臭中和組成物を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】バージンプラスチックボトル(対照サンプル)のQDA官能評価を示す図である。
【
図2】第1の再生プラスチックボトルのQDA官能評価を示す図である。
【
図3】第2の再生プラスチックボトルのQDA官能評価を示す図である。
【
図4】第3の再生プラスチックボトルのQDA官能評価を示す図である。
【
図5】第4の再生プラスチックボトルのQDA官能評価を示す図である。
【
図6】未処理の再生プラスチックボトルと悪臭中和組成物で処理された再生プラスチックボトルの悪臭強度を示す図である。
【0011】
発明の詳細な説明
本発明は、ウンデカナール、ドデカナール、10-ウンデセナール、(E/Z)-9-ウンデセナール、(-)-(5R)-5-イソプロペニル-2-メチル-2-シクロヘキセン-1-オン、(+/-)-3,6,8,8-テトラメチルオクタヒドロ-1H-3a,7-メタノアズレン-6-オール、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエナール、(+/-)-3,7-ジメチル-6-オクテン-1-オール、(-)-(R)-3,7-ジメチル-6-オクテンニトリル、(+/-)-(2E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン、(+/-)-(3E)-3-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オン、(+/-)-(1E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-1-ペンテン-3-オン、5-メチル-2-(2-プロパニル)シクロヘキサノン、ミリスチン酸イソプロピル、(+/-)-テトラヒドロ-2-イソブチル-2-メチル-4(2H)-ピラノール、(+/-)-3-フェニルブタナール、(3E)-4-(2,6,6-トリメチル-1/2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オン、ドデカヒドロ-3,8,8,11a-テトラメチル-5H-3,5a-エポキシナフト[2,1-c]オキセピン、(+/-)-5-ヘプチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、安息香酸ベンジル、4-メチル-2,6-ビス(2-メチル-2-プロパニル)フェノール、クエン酸トリエチル、2-エチル-3-ヒドロキシ-4(4H)-ピラノン、(+/-)-3-(3-イソプロイル-1-フェニル)ブタナール、1-オキサ-12/13-シクロヘキシデセン-2-オン、(+/-)-(2,5-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル)メタノール、(+/-)-3-メチル-5-フェニル-1-ペンタノール、3-(ドデシルチオ)-1-[(1RS,2SR)-2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-イル]-1-ブタノン、2-(2H-1,2,3-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-ドデシル-4-メチルフェノール、2,2’,2’’-ニトリロトリエタノール、酢酸ベンジル、(1R,2R)-1,7,7-トリメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-イルアセテート、(+/-)-2-(4-メチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-2-プロパニルアセテート、アセトフェノン、1-ヘキサノール、(+/-)-2-メチルウンデカナール、2-アミノ安息香酸メチル、(1S,2S,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オール、(1S,2R,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オール、(+/-)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オン、(+/-)-1-オクテン-3-オール、バージニアシダーウッド油、(3aRS,5aSR,9aSR,9bRS)-3a,6,6,9a-テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デク-3/4-エン-8-イルアセテート、2-クロメノン、(2E)-1-[(1RS,2SR)-2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-イル]-2-ブテン-1-オン、(+/-)-2,6-ジメチル-7-オクテン-2-オール、(+/-)-3,7-ジメチル-1-オクタノール、1,1’-オキシジベンゼン、ジプロピレングリコール、5-メチル-3-ヘプタノン、3-エトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエン-1-オール、クローブリーフ油、(Z)-3,4,5,6,6-ペンタメチルヘプト-3-エン-2-オン、3,6-ジメチルヘキサヒドロ-1-ベンゾフラン-2(3H)-オン、(+-)-3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン-3-オール、(+/-)-2,6-ジメチル-5-ヘプテナール、6-メチル-5-ヘプテン-2-オン、2-オクタノン、2-ヘプタノン、1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-4-ペンテン-1-オン、アラスカシダーウッド油、パチョリ油、(2E,6Z)-2,6-ノナジエナール、β-ピネン、(3Z)-3-ヘキセン-1-オール、ピラゾブチル、4-(2-メチル-2-プロパニル)シクロヘキサノール、(+/-)-α-テルピネオール、2-(2-メチル-2-プロパニル)シクロヘキシルアセテート、アセチルセドレン、2-メチル-3-ヘキサノンオキシム、2-メトキシナフタレン、1,4-エポキシ-p-メンタン、1,8-エポキシ-p-メンタン、またはそれらの任意の混合物からなる群から選択される化合物を含む悪臭中和組成物に関する。
【0012】
特定の実施形態では、悪臭中和組成物は、ウンデカナール、ドデカナール、10-ウンデセナール、(E/Z)-9-ウンデセナール、(-)-(5R)-5-イソプロペニル-2-メチル-2-シクロヘキセン-1-オン、(+/-)-3,6,8,8-テトラメチルオクタヒドロ-1H-3a,7-メタノアズレン-6-オール、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエナール、(+/-)-3,7-ジメチル-6-オクテン-1-オール、(-)-(R)-3,7-ジメチル-6-オクテンニトリル、(+/-)-(2E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン、(+/-)-(3E)-3-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オン、(+/-)-(1E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-1-ペンテン-3-オン、5-メチル-2-(2-プロパニル)シクロヘキサノン、ミリスチン酸イソプロピル、(+/-)-テトラヒドロ-2-イソブチル-2-メチル-4(2H)-ピラノール、(+/-)-3-フェニルブタナール、(3E)-4-(2,6,6-トリメチル-1/2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オン、ドデカヒドロ-3,8,8,11a-テトラメチル-5H-3,5a-エポキシナフト[2,1-c]オキセピン、(+/-)-5-ヘプチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、安息香酸ベンジル、4-メチル-2,6-ビス(2-メチル-2-プロパニル)フェノール、クエン酸トリエチル、2-エチル-3-ヒドロキシ-4(4H)-ピラノン、(+/-)-3-(3-イソプロイル-1-フェニル)ブタナール、1-オキサ-12/13-シクロヘキシデセン-2-オン、(+/-)-(2,5-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル)メタノール、(+/-)-3-メチル-5-フェニル-1-ペンタノール、3-(ドデシルチオ)-1-[(1RS,2SR)-2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-イル]-1-ブタノン、2-(2H-1,2,3-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-ドデシル-4-メチルフェノール、2,2’,2’’-ニトリロトリエタノール、酢酸ベンジル、(1R,2R)-1,7,7-トリメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-イルアセテート、(+/-)-2-(4-メチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-2-プロパニルアセテート、アセトフェノン、1-ヘキサノール、(+/-)-2-メチルウンデカナール、2-アミノ安息香酸メチル、(1S,2S,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オール、(1S,2R,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オール、(+/-)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オン、(+/-)-1-オクテン-3-オール、バージニアシダーウッド油、(3aRS,5aSR,9aSR,9bRS)-3a,6,6,9a-テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デク-3/4-エン-8-イルアセテート、2-クロメノン、(2E)-1-[(1RS,2SR)-2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-イル]-2-ブテン-1-オン、(+/-)-2,6-ジメチル-7-オクテン-2-オール、(+/-)-3,7-ジメチル-1-オクタノール、1,1’-オキシジベンゼン、ジプロピレングリコール、5-メチル-3-ヘプタノン、3-エトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエン-1-オール、クローブリーフ油、(Z)-3,4,5,6,6-ペンタメチルヘプト-3-エン-2-オン、3,6-ジメチルヘキサヒドロ-1-ベンゾフラン-2(3H)-オン、(+-)-3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン-3-オール、(+/-)-2,6-ジメチル-5-ヘプテナール、6-メチル-5-ヘプテン-2-オン、2-オクタノン、2-ヘプタノン、1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-4-ペンテン-1-オン、アラスカシダーウッド油、パチョリ油、(2E,6Z)-2,6-ノナジエナール、β-ピネン、(3Z)-3-ヘキセン-1-オール、ピラゾブチル、4-(2-メチル-2-プロパニル)シクロヘキサノール、(+/-)-α-テルピネオール、2-(2-メチル-2-プロパニル)シクロヘキシルアセテート、アセチルセドレン、2-メチル-3-ヘキサノンオキシム、2-メトキシナフタレン、1,4-エポキシ-p-メンタン、1,8-エポキシ-p-メンタン、またはそれらの任意の混合物からなる群から選択される化合物からなる。
【0013】
特定の実施形態では、悪臭中和組成物は、ウンデカナール、ドデカナール、10-ウンデセナール、(E/Z)-9-ウンデセナール、(-)-(5R)-5-イソプロペニル-2-メチル-2-シクロヘキセン-1-オン、(+/-)-3,6,8,8-テトラメチルオクタヒドロ-1H-3a,7-メタノアズレン-6-オール、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエナール、(+/-)-3,7-ジメチル-6-オクテン-1-オール、(-)-(R)-3,7-ジメチル-6-オクテンニトリル、(+/-)-(2E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン、(+/-)-(3E)-3-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オン、(+/-)-(1E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-1-ペンテン-3-オン、5-メチル-2-(2-プロパニル)シクロヘキサノン、ミリスチン酸イソプロピル、(+/-)-テトラヒドロ-2-イソブチル-2-メチル-4(2H)-ピラノール、(+/-)-3-フェニルブタナール、(3E)-4-(2,6,6-トリメチル-1/2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オン、ドデカヒドロ-3,8,8,11a-テトラメチル-5H-3,5a-エポキシナフト[2,1-c]オキセピンを含み、好ましくはこれらからなる。
【0014】
特定の実施形態では、悪臭中和組成物は、悪臭中和組成物の総量を基準として、
・5~10重量%のウンデセナール;
・1~2重量%のドデカナール;
・0.5~1重量%の、10-ウンデセナール、(E)-9-ウンデセナール、および10-ウンデセナール、(Z)-9-ウンデセナールの混合物;
・1~5重量%の(-)-(5R)-5-イソプロペニル-2-メチル-2-シクロヘキセン-1-オン;
・1~5重量%の(+/-)-3,6,8,8-テトラメチルオクタヒドロ-1H-3a,7-メタノアズレン-6-オール;
・2~7重量%の3,7-ジメチル-2,6-オクタジエナール;
・3~10重量%の(+/-)-3,7-ジメチル-6-オクテン-1-オール;
・0.5~1重量%の(-)-(R)-3,7-ジメチル-6-オクテンニトリル;
・1~2重量%の(+/-)-(2E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン;
・30~40重量%の(+/-)-テトラヒドロ-2-イソブチル-2-メチル-4(2H)-ピラノール;
・20~30重量%の、(+/-)-(3E)-3-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オンおよび(+/-)-(1E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-1-ペンテン-3-オンの混合物;
・0.5~1重量%の5-メチル-2-(2-プロパニル)シクロヘキサノン;
・0.5~1重量%の(+/-)-3-フェニルブタナール;
・2~6重量%の(3E)-4-(2,6,6-トリメチル-1/2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オン;
・0.5~1重量%のドデカヒドロ-3,8,8,11a-テトラメチル-5H-3,5a-エポキシナフト[2,1-c]オキセピン
を含み、好ましくはこれらからなる。
【0015】
特定の実施形態では、悪臭中和組成物は、(+/-)-5-ヘプチルジヒドロ-2(3H)-フラノン、安息香酸ベンジル、4-メチル-2,6-ビス(2-メチル-2-プロパニル)フェノール、クエン酸トリエチル、2-エチル-3-ヒドロキシ-4(4H)-ピラノン、(+/-)-3-(3-イソプロイル-1-フェニル)ブタナール、1-オキサ-12/13-シクロヘキシデセン-2-オン、(+/-)-(2,5-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル)メタノール、(+/-)-3-メチル-5-フェニル-1-ペンタノール、3-(ドデシルチオ)-1-[(1RS,2SR)-2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-イル]-1-ブタノン、2-(2H-1,2,3-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-ドデシル-4-メチルフェノール、2,2’,2’’-ニトリロトリエタノール、ミリスチン酸イソプロピル、および(3E)-4-(2,6,6-トリメチル-1/2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オンを含み、好ましくはこれらからなる。
【0016】
特定の実施形態では、悪臭中和組成物は、悪臭中和組成物の総量を基準として、
・1~3重量%の(+/-)-5-ヘプチルジヒドロ-2(3H)-フラノン;
・18~25重量%の安息香酸ベンジル;
・0.5~2重量%の4-メチル-2,6-ビス(2-メチル-2-プロパニル)フェノール;
・15~25重量%のクエン酸トリエチル;
・0.01~0.02重量%の2-エチル-3-ヒドロキシ-4(4H)-ピラノン;
・0.01~0.2重量%の(+/-)-3-(3-イソプロイル-1-フェニル)ブタナール;
・15~25重量%の1-オキサ-12/13-シクロヘキシデセン-2-オン;
・0.1~1重量%の(+/-)-(2,5-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル)メタノール;
・15~20重量%のミリスチン酸イソプロピル;
・1~5重量%の(+/-)-3-メチル-5-フェニル-1-ペンタノール;
・5~10重量%の3-(ドデシルチオ)-1-[(1RS,2SR)-2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-イル]-1-ブタノン;
・0.5~2重量%の2-(2H-1,2,3-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-ドデシル-4-メチルフェノール;
・3~6重量%の2,2’,2’’-ニトリロトリエタノール;
・1~3重量%の(3E)-4-(2,6,6-トリメチル-1/2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オン
を含み、好ましくはこれらからなる。
【0017】
特定の実施形態では、悪臭中和組成物は、酢酸ベンジル、(1R,2R)-1,7,7-トリメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-イルアセテート、(+/-)-2-(4-メチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-2-プロパニルアセテート、アセトフェノン、1-ヘキサノール、(+/-)-2-メチルウンデカナール、2-アミノ安息香酸メチル、(1S,2S,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オール、(1S,2R,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オール、(+/-)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オン、(+/-)-1-オクテン-3-オール、バージニアシダーウッド油、(3aRS,5aSR,9aSR,9bRS)-3a,6,6,9a-テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デク-3/4-エン-8-イルアセテート、2-クロメノン、(2E)-1-[(1RS,2SR)-2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-イル]-2-ブテン-1-オン、(+/-)-2,6-ジメチル-7-オクテン-2-オール、(+/-)-3,7-ジメチル-1-オクタノール、1,1’-オキシジベンゼン、ジプロピレングリコール、5-メチル-3-ヘプタノン、3-エトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエン-1-オール、クローブリーフ油、(Z)-3,4,5,6,6-ペンタメチルヘプト-3-エン-2-オン、3,6-ジメチルヘキサヒドロ-1-ベンゾフラン-2(3H)-オン、(+-)-3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン-3-オール、(+/-)-2,6-ジメチル-5-ヘプテナール、6-メチル-5-ヘプテン-2-オン、2-オクタノン、2-ヘプタノン、1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-4-ペンテン-1-オン、アラスカシダーウッド油、パチョリ油、(2E,6Z)-2,6-ノナジエナール、β-ピネン、(3Z)-3-ヘキセン-1-オール、ピラゾブチル、4-(2-メチル-2-プロパニル)シクロヘキサノール、(+/-)-α-テルピネオール、2-(2-メチル-2-プロパニル)シクロヘキシルアセテート、アセチルセドレン、2-メチル-3-ヘキサノンオキシム、2-メトキシナフタレン、1,4-エポキシ-p-メンタン、1,8-エポキシ-p-メンタン、10-ウンデセナール、ウンデカナール、ドデカナール、10-ウンデセナール、(9E)-9-ウンデセナール、(9Z)-9-ウンデセナール、(-)-(5R)-5-イソプロペニル-2-メチル-2-シクロヘキセン-1-オン、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエナール、(+/-)-3,7-ジメチル-6-オクテン-1-オール、(-)-(R)-3,7-ジメチル-6-オクテンニトリル、(+/-)-(3E)-3-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オン、(+/-)-(1E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-1-ペンテン-3-オン、5-メチル-2-(2-プロパニル)シクロヘキサノン、およびミリスチン酸イソプロピルを含み、好ましくはこれらからなる。
【0018】
本発明の別の態様は、プラスチック材料に悪臭中和組成物を添加するステップを含む、プラスチック材料に関連する悪臭の知覚を抑制、低減または除去する方法に関する。
【0019】
プラスチック材料に添加される悪臭中和組成物は、それぞれ上述した化合物および化合物組成物のいずれかを含むことができる。
【0020】
特定の実施形態では、プラスチック材料は再生プラスチック材料である。好ましくは、再生プラスチック材料は、消費者製品、食品または飲料の包装に使用することを目的としたプラスチック容器である。そのような再生プラスチック容器は、プラスチックボトルまたはプラスチックボックスであってよく、好ましくはプラスチックボトルである。
【0021】
特定の実施形態では、プラスチック材料は、湿った印象、ナッツのような印象、調理後の油のような印象、ゴムのような印象、灰皿のような印象、タールのような印象、生ゴミのような印象からなる群から選択される少なくとも1つの悪臭の印象を与える。そのような悪臭の印象は、例えば官能定量的記述分析(QDA)によって決定することができる。前述した悪臭の印象は、再生プラスチック材料において、すなわち前記再生プラスチック材料を、例えば包装材料として再利用できるように、例えば苛性洗浄ステップによって精製された使用済みプラスチック材料において存在することが多い。これらの悪臭の印象は、本発明による悪臭中和組成物の添加によって抑制、低減または除去される。
【0022】
特定の実施形態では、プラスチック材料は、1-オクテン-3-オール、(E)-3,7-ジメチル-1,3,6-オクタトリエン((E)-β-オシメン)、アセトフェノン、シメン、2,6-ジメチル-2,4,6-オクタトリエン(アロシメン)、エストラゴール、p-α-ジメチルスチレン、またはそれらの任意の混合物からなる群から選択される悪臭化合物を含む。
【0023】
特定の実施形態では、プラスチック材料は1-オクテン-3-オールを含む。別の特定の実施形態では、プラスチック材料は、(E)-3,7-ジメチル-1,3,6-オクタトリエン((E)-β-オシメン)を含む。別の特定の実施形態では、プラスチック材料はアセトフェノンを含む。別の特定の実施形態では、プラスチック材料は、パラシメン、メタシメン、またはオルトシメンであってよいアセトフェノンシメンを含む。別の特定の実施形態では、プラスチック材料は、2,6-ジメチル-2,4,6-オクタトリエン(アロシメン)を含む。別の特定の実施形態では、プラスチック材料はエストラゴールを含む。別の特定の実施形態では、プラスチック材料はp-α-ジメチルスチレンを含む。特定の悪臭化合物は、例えば臭い嗅ぎガスクロマトグラフィーなどの一般的なガスクロマトグラフィー関連分析技術によって決定することができる。
【0024】
特定の実施形態では、プラスチック材料は、シメン、ジヒドロミルセノール、3,7,7-トリメチルビシクロ[4.1.0]ヘプタン-2-オン(カロン)、1-オクテン-3-オール、および2-メチル吉草酸エチルからなる群から選択される化合物を含む。
【0025】
特定の実施形態では、プラスチック材料は、4-メトキシサリチルアルデヒド、デカナール、ジヒドロミルセノール、トランス-2-オクテナール、1-オクテン-3-オール、および酢酸プレニルからなる群から選択される化合物を含む。
【0026】
特定の実施形態では、プラスチック材料は、α-イソ-メチルイオノン、2-メトキシナフタレン、α-イオノン、エストラゴール、8-シメン-8-オール、アロシメン、シメン、(E)-β-オシメン、アセトフェノン、および1-オクテン-3-オールからなる群から選択される化合物を含む。
【0027】
特定の実施形態では、プラスチック材料は、4-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、エストラゴール、アロシメン、p-α-ジメチルスチレン、シメン、(E)-β-オシメン、アセトフェノン、および1-オクテン-3-オールからなる群から選択される化合物を含む。
【0028】
特定の実施形態では、プラスチック材料は、α-イソ-メチルイオノン、2-メトキシナフタレン、α-イオノン、エストラゴール、3-(3,4-ジメチルフェニル)-2,2-ジメチルプロパナール、アロシメン、シメン、p-クレゾール、(E)-β-オシメン、アセトフェノン、および1-オクテン-3-オールからなる群から選択される化合物を含む。
【0029】
特定の実施形態では、悪臭中和組成物は、プラスチック材料、特に再生プラスチック材料に関連する悪臭の知覚を抑制、低減または除去するのに十分な量でプラスチック材料に添加される。
【0030】
特定の実施形態では、悪臭中和組成物は、プラスチック材料の総重量を基準として0.005~1.0重量%の量でプラスチック材料に添加される。別の特定の実施形態では、悪臭中和組成物は0.005~0.01重量%の量で添加される。別の特定の実施形態では、悪臭中和組成物は0.01~0.1重量%の量で添加される。別の特定の実施形態では、悪臭中和組成物は0.1~0.3重量%の量で添加される。
【0031】
特定の実施形態では、悪臭中和組成物は、悪臭中和組成物をプラスチック材料中に直接取り込むことによってプラスチック材料に添加される。これは、例えば悪臭中和組成物がプラスチック材料中に取り込まれるように、プラスチック材料の製造プロセス中に悪臭中和組成物を添加することによって行うことができる。
【0032】
特定の実施形態では、悪臭中和組成物は、悪臭中和組成物をプラスチックコーティングの形態で供給することによってプラスチック材料に添加される。すなわち、プラスチック材料は悪臭中和組成物でコーティングされる。これは、例えば悪臭中和組成物をプラスチック材料上に噴霧または刷毛塗りすることによって行うことができる。プラスチックボトルなどのプラスチック容器の場合、プラスチック容器の内部および/または外部を本発明による悪臭中和組成物でコーティングすることができる。必要に応じて、本発明による悪臭中和組成物は、プラスチック材料上への悪臭中和組成物の付着を助ける任意の添加剤と混合することができる。
【0033】
特定の実施形態では、悪臭中和組成物はプラスチック材料に添加される一方で、悪臭中和組成物は消費者製品、食品または飲料などのベース配合物内に含まれる。したがって、悪臭中和組成物は、特にプラスチック材料が本発明による悪臭中和組成物を含有する消費者製品、食品または飲料の包装材料として機能し得るプラスチック容器である場合、消費者製品、食品または飲料とブレンドされてから、ブレンドがプラスチック材料に添加される。
【0034】
特定の実施形態では、本発明による方法は、再生プラスチック材料の臭いの印象がバージンプラスチックの臭いの印象に似るように、再生プラスチック材料に関連する悪臭を除去する。
【0035】
本発明の別の態様は、本発明による悪臭中和組成物を含む賦香組成物に関する。
【0036】
本発明による悪臭中和組成物とは別に、賦香組成物は、少なくとも1種の更なる賦香原料をさらに含む。
【0037】
「賦香組成物」とは、本明細書では、その感覚刺激特性、特にフレーバーおよび/または味を付与、改善または修正するために組成物に添加することを目的とした、成分の特定の混合物を意味する。矯味剤も上の定義に含まれる。
【0038】
フレーバー付与成分とも呼ばれる香料原料は当業者には周知であり、その性質は本明細書でより詳細な説明を保証するものではなく、いずれの場合においても網羅的ではないであろう。熟練したフレーバーリストは、一般知識に基づいて、ならびに使用目的または用途および達成が望まれる感覚刺激効果に従って、それらを選択することができる。これらのフレーバー付与成分の多くは、S. Arctanderによる書籍であるPerfume and Flavor Chemicals, 1969, Montclair, New Jersey, USAもしくはそのより最近のバージョンなどの参照テキスト、またはFenaroli’s Handbook of Flavor Ingredients, 1975, CRC PressもしくはM.B. Jacobs, can Nostrand Co., Inc.のSynthetic Food Adjuncts, 1947などの同様の性質の他の著作物の中に列挙されている。
【0039】
特定の実施形態では、少なくとも1種の賦香原料は、悪臭中和組成物に対して0.01~20重量%の量で賦香組成物中に存在する。
【0040】
特定の実施形態では、少なくとも1種の賦香原料は、悪臭中和組成物に対して0.01~20%、あるいは0.01~10、あるいは0.01~9、あるいは0.01~8、あるいは0.01~7、あるいは0.01~6、あるいは0.01~5、あるいは0.01~4、あるいは0.01~3、あるいは0.01~2、あるいは0.01~1、あるいは0.01~0.5、あるいは0.01~0.4、あるいは0.01~0.3、あるいは0.01~0.2、あるいは0.01~0.1、あるいは、0.01~0.09、あるいは0.01~0.08、あるいは0.01~0.07、あるいは0.01~0.06、あるいは0.01~0.05、あるいは0.01~0.04、あるいは0.01~0.03、あるいは0.01~0.02重量%の量で賦香組成物中に存在する。
【0041】
特定の実施形態では、賦香組成物は、香料担体をさらに含む。香料担体は、香料の観点から実質的にニュートラルな材料として、すなわち賦香成分の感覚刺激特性を大きく変えない材料として理解される。担体は液体であっても固体であってもよい。液体担体としては、非限定的な例として、乳化系、すなわち溶媒および界面活性剤系、または香料において一般的に使用される溶媒を挙げることができる。固体香料担体の非限定的な例としては、吸収性ガムもしくはポリマー、またはさらにカプセル化材料が挙げられる。
【0042】
本発明の別の態様は、プラスチック材料と本発明による悪臭中和組成物とを含む包装材料に関する。
【0043】
特定の実施形態では、包装材料は、プラスチック材料と本発明による悪臭中和組成物とからなる。
【0044】
特定の実施形態では、プラスチック材料は、ポリエチレン(PE)、特に高密度ポリエチレン(HDPE)、またはポリエチレンテレフタレート(PET)から製造される。
【0045】
特定の実施形態では、プラスチック材料は再生プラスチック材料である。好ましくは、再生プラスチック材料は、消費者製品、食品、または飲料の包装に適したプラスチック容器である。そのような再生プラスチック容器は、プラスチックボトルまたはプラスチックボックスであってよく、好ましくはプラスチックボトルである。再生プラスチック材料を含む包装材料は、バージンプラスチック、すなわち元の/非再生プラスチック材料と同じ臭いの印象を有し得る。バージンプラスチックの臭いの印象は、石鹸のような、フローラルパウダリーの、タッパーウェアのようなものと表現されることがあり、例えば官能定量的記述分析(QDA)によって決定することができる。
【0046】
特定の実施形態では、包装材料は、包装組成物の総重量を基準として、0.001~1.0重量%の量の悪臭中和組成物を含む。
【0047】
別の特定の実施形態では、包装材料は、悪臭中和組成物を0.005~0.01重量%の量で含む。
【0048】
別の特定の実施形態では、包装材料は、悪臭中和組成物を0.01~0.1重量%の量で含む。
【0049】
別の特定の実施形態では、包装材料は、悪臭中和組成物を0.1~0.3重量%の量で含む。
【0050】
特定の実施形態では、悪臭中和組成物はプラスチック材料内に存在する。すなわち、悪臭中和組成物はプラスチック材料の構造内に埋め込まれる。これは、例えば悪臭中和組成物がプラスチック材料中に取り込まれるように、プラスチック材料の製造プロセス中に悪臭中和組成物を添加することによって行うことができる。
【0051】
特定の実施形態では、悪臭中和組成物は、コーティングの形態でプラスチック材料の表面上に存在する。すなわち、プラスチック材料は悪臭中和組成物でコーティングされる。これは、例えば悪臭中和組成物をプラスチック材料上に噴霧または刷毛塗りすることによって行うことができる。プラスチックボトルなどのプラスチック容器の場合、プラスチック容器の内部および/または外部を本発明による悪臭中和組成物でコーティングすることができる。必要に応じて、本発明による悪臭中和組成物は、プラスチック材料表面への悪臭中和組成物の付着を助ける任意の添加剤と混合することができる。
【0052】
本発明の別の態様は、本発明による悪臭中和組成物を含む消費者製品に関する。
【0053】
特定の実施形態では、消費者製品は、香水、ファブリックケア製品、ヘアケア製品、スキンケア製品、ボディデオドラントもしくは制汗剤製品、皮膚洗浄製品、空気清浄製品、または表面ケア製品である。
【0054】
特定の実施形態では、消費者製品はプラスチック材料の中に包装される。好ましくは、プラスチック材料は再生プラスチック材料である。プラスチック材料は、消費者製品が包装されるプラスチックボトルやプラスチックボックスなどのプラスチック容器であってよい。好ましくは、消費者製品自体の包装材料は、本発明による悪臭中和組成物を既に含んでいる。そのような場合、消費者製品と包装材料の両方が本発明による悪臭中和組成物を含み、個々の消費者製品および包装材料のそれぞれにおいて、より少ない悪臭中和組成物しか必要としない場合がある。これにより、消費者製品および包装材料のそれぞれに存在する悪臭中和組成物の量に関して、より高い柔軟性が提供される。
【0055】
本発明の別の態様は、プラスチック材料に関連する悪臭の知覚を低減または除去するための、本発明による悪臭中和組成物の使用に関する。
【0056】
本発明の別の態様は、プラスチック材料に関連する悪臭の知覚を低減または除去するための、本発明による賦香組成物の使用に関する。
【0057】
本発明の別の態様は、包装材料を製造するための、本発明による悪臭中和組成物の使用に関する。
【0058】
本発明の別の態様は、消費者製品を製造するための、本発明による悪臭中和組成物の使用に関する。
【0059】
実施例
実施例1:再生プラスチックボトルに関連する悪臭の特性評価
4つの再生プラスチックボトルに存在する悪臭を、1974年にTragon Corporationによって開発された定量的記述分析(QDA)として知られる行動官能評価手法を使用して同定し、特徴を評価した。バージンプラスチックボトル、すなわち非再生プラスチックボトルを対照サンプルとして使用した。QDAは、製品の官能特性を測定するために記述パネルを使用する。パネルのメンバーは、自身の感覚を利用して製品の認識された類似点と相違点を特定し、その認識を自分の言葉で明確に表現する。
【0060】
先入観を避けるため、プラスチックボトルは無臭の黒いテープで覆った。官能評価のために、パネリストは蓋を開け、ボトルを数回押しつぶして臭いを嗅ぐように指示された。
【0061】
言語開発セッションの際、パネリストは製品を受け取り、それらを説明した。次いで生成された全ての用語は、0(臭いが感じられない)から5(強い臭い)までの6段階の非線形スケールで評価された。
【0062】
5つのプラスチックボトルの臭いを記述するのに合計13の感覚用語が重要であると特定された。属性の感覚リストは以下の通りである:
【表1】
【0063】
次いで、統計分析に十分なデータセットを得るために、10cmの半構造化強度スケールを使用して、各製品を対照サンプル(バージンプラスチック)に対して3回評価した。
【0064】
図1に、バージンプラスチック(対照サンプル)の官能評価を示す。これは、ニュートラルな臭いを示した。主にタッパーウェアとフローラルパウダリーの臭いが特徴であった。
【0065】
図2に、第1の再生プラスチックボトルの官能評価を示す。この評価では、黒いゴミ袋、調理後の油、およびナッツのようなノートに関して、有意に(p≦0.05)強い臭いの印象が示され、対照のサンプルと比較して、スモーキーなバーベキューの臭いと生ゴミの臭いに強い傾向があった(p≦0.1)。
【0066】
図3に、第2の再生プラスチックボトルの官能評価を示す。この評価では、対照のサンプルと比較して、タール/タイヤ、スモーキーなバーベキュー、灰皿、湿気、ゴム、および黒いゴミ袋のノートに関して、有意に(p≦0.05)強い臭いの印象が示された。
【0067】
図4に、第3の再生プラスチックボトルの官能評価を示す。この評価では、対照のサンプルと比較して、タール/タイヤ、スモーキーなバーベキュー、灰皿、生ゴミ、ゴム、および黒いゴミ袋に関して、有意に(p≦0.05)強い臭いの印象が示された。
【0068】
図5に、第4の再生プラスチックボトルの官能評価を示す。この評価では、対照のサンプルと比較して、タール/タイヤ、スモーキーなバーベキュー、生ゴミ、調理後の油、灰皿、ゴム、および黒いゴミ袋のノートに関して、有意に(p≦0.05)強い臭いの印象が示された。
【0069】
実施例2:再生プラスチックボトルの悪臭の原因になる可能性のある化合物の解明
臭い嗅ぎガスクロマトグラフィー/質量分析法を使用して、実施例1で既に述べた4つの再生プラスチックボトル中の悪臭化合物を調査した。
【0070】
化合物は最初にSPMEファイバーに吸着され、ガスクロマトグラフィーカラムの中に脱離した。これにより、溶出した化合物の一部は質量分析検出器に向かって移動し、残りの部分は嗅覚ポートに移動するように溶出した化合物が分割され、パネリストはカラムから出た化合物の臭いを嗅ぐことができた。パネリストは臭いのある化合物の臭いを嗅いだ後、臭いの特徴と強さを説明した。両方の検出器を同時に使用したため、化合物が質量分析計に入るのと同時に臭いを嗅ぐことができ、複雑な混合物中の個々の化合物を同定することができた。
【0071】
対照サンプル(バージンプラスチック)では、次の化合物が同定された:
【表2】
【0072】
第1の再生プラスチックボトルでは、次の化合物が同定された:
【表3】
【0073】
第2の再生プラスチックボトルでは、次の化合物が同定された:
【表4】
【0074】
第3の再生プラスチックボトルでは、次の化合物が同定された:
【表5】
【0075】
第4の再生プラスチックボトルでは、次の化合物が同定された:
【表6】
【0076】
実施例3:再生プラスチックボトルの悪臭の低減
評価した再生プラスチックボトルの中で最も高い悪臭強度を示した、それぞれ実施例1および実施例2で言及した第4の再生プラスチックボトルは、再生プラスチックボトルの内部が悪臭中和組成物で均一にコーティングされたという点で、悪臭中和組成物で処理された。
【0077】
使用した悪臭中和組成物は以下の配合を有していた:
・7.02重量%のウンデセナール;
・1.75重量%のドデカナール;
・0.88重量%の、10-ウンデセナール、(E)-9-ウンデセナール、および10-ウンデセナール、(Z)-9-ウンデセナールの混合物;
・3.51重量%の(-)-(5R)-5-イソプロペニル-2-メチル-2-シクロヘキセン-1-オン;
・3.51重量%の(+/-)-3,6,8,8-テトラメチルオクタヒドロ-1H-3a,7-メタノアズレン-6-オール;
・5.26重量%の3,7-ジメチル-2,6-オクタジエナール;
・7.02重量%の(+/-)-3,7-ジメチル-6-オクテン-1-オール;
・0.88重量%の(-)-(R)-3,7-ジメチル-6-オクテンニトリル;
・1.75重量%の(+/-)-(2E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン;
・35.09重量%の(+/-)-テトラヒドロ-2-イソブチル-2-メチル-4(2H)-ピラノール;
・26.32重量%の、(+/-)-(3E)-3-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オンおよび(+/-)-(1E)-1-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-1-ペンテン-3-オンの混合物;
・0.88重量%の5-メチル-2-(2-プロパニル)シクロヘキサノン;
・0.88重量%の(+/-)-3-フェニルブタナール;
・4.39重量%の(3E)-4-(2,6,6-トリメチル-1/2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オン;
・0.88重量%のドデカヒドロ-3,8,8,11a-テトラメチル-5H-3,5a-エポキシナフト[2,1-c]オキセピン。
【0078】
次いで、専門家パネルが、前述した悪臭中和組成物で再生プラスチックボトルを処理(コーティング)した後の悪臭強度を評価した。
図6(1つ目の縦棒(処理前)と2つ目(中間)の縦棒との比較)から観察できるように、悪臭中和組成物による処理後、悪臭強度は6から4に減少した。したがって、再生プラスチックボトルの悪臭の知覚の大幅な減少が、上述した悪臭中和組成物による処理(
図6では「第1の処理」と呼ばれる)によって達成することができた。
【0079】
更なる実験(第2の処理)では、第4の再生プラスチックボトルは、再生プラスチックボトルの内部が悪臭中和組成物で均一にコーティングされたという点で、別の悪臭中和組成物で処理された。
【0080】
使用した悪臭中和組成物は以下の配合を有していた:
・2重量%の(+/-)-5-ヘプチルジヒドロ-2(3H)-フラノン;
・22重量%の安息香酸ベンジル;
・1重量%の4-メチル-2,6-ビス(2-メチル-2-プロパニル)フェノール;
・20重量%のクエン酸トリエチル;
・0.01重量%の2-エチル-3-ヒドロキシ-4(4H)-ピラノン;
・0.1重量%の(+/-)-3-(3-イソプロイル-1-フェニル)ブタナール;
・20重量%の1-オキサ-12/13-シクロヘキシデセン-2-オン;
・0.5重量%の(+/-)-(2,5-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル)メタノール;
・16.39重量%のミリスチン酸イソプロピル;
・2重量%の(+/-)-3-メチル-5-フェニル-1-ペンタノール;
・8重量%の3-(ドデシルチオ)-1-[(1RS,2SR)-2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-イル]-1-ブタノン;
・1重量%の2-(2H-1,2,3-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-ドデシル-4-メチルフェノール;
・5重量%の2,2’,2’’-ニトリロトリエタノール;
・2重量%の(3E)-4-(2,6,6-トリメチル-1/2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オン。
【0081】
図6(1つ目の縦棒(処理前)と2つ目、3つ目、および4つ目の縦棒(右側の縦棒)の比較)から観察できるように、異なる悪臭中和組成物で処理した後、悪臭強度は6から2まで減少し、Neutramove MOC3アコードで最も優れたMOC性能であった。したがって、上述した悪臭中和組成物で処理することによって、再生プラスチックボトルの悪臭の知覚の大幅な低減を達成することができた。
【国際調査報告】