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特表2024-523191過温度状態に対応する動作を行う電子装置及びその動作方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】過温度状態に対応する動作を行う電子装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/14 20090101AFI20240621BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20240621BHJP
   H04W 36/24 20090101ALI20240621BHJP
   H04W 48/16 20090101ALI20240621BHJP
【FI】
H04W36/14
H04W88/06
H04W36/24
H04W48/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574850
(86)(22)【出願日】2022-03-31
(85)【翻訳文提出日】2023-12-05
(86)【国際出願番号】 KR2022004600
(87)【国際公開番号】W WO2022265198
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】10-2021-0078270
(32)【優先日】2021-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベ, ジャングン
(72)【発明者】
【氏名】イ, キョンホ
(72)【発明者】
【氏名】キム, ソンシク
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE56
5K067JJ31
(57)【要約】
様々な実施形態によれば、電子装置は、少なくとも1つのプロセッサ、及びセンシングモジュールを含み、少なくとも1つのプロセッサは、第1のRATに基づいて、第1のネットワークへの第1の接続が確立されている間に、センシングモジュールからのセンシングデータに基づいて、電子装置が過温度状態にあることを確認し、電子装置が過温度状態にあることを確認することに基づいて、指定されたアプリケーションが実行中であるかどうかを確認し、指定されたアプリケーションが実行中であることを確認することに基づいて、第1のネットワークから接続解除メッセージを受信せず、第1の接続を解除し、第1の接続が解除された後、第1のRATとは異なる第2のRATに関連するスキャンを実行し、スキャンの結果に基づいて、第2のRATに基づいて、第1のネットワークとは異なる第2のネットワークと第2の接続を確立するように設定することができる。その他の様々な実施形態が可能である。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
センシングモジュールと、を有し、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
第1のRAT(radio access technology)に基づいて、第1のネットワークへの第1の接続が確立されている間、前記センシングモジュールからのセンシングデータに基づいて、前記電子装置が過温度状態にあることを確認し、
前記電子装置が、前記過温度状態にあることを確認したことに基づいて、指定されたアプリケーションが実行中であるかどうかを確認し、
前記指定されたアプリケーションが実行中であることを確認したことに基づいて、
前記第1のネットワークから接続解除メッセージを受信せずに、前記第1の接続を解除し、
前記第1の接続が解除された後、前記第1のRATとは異なる第2のRATに関連するスキャンを実行し、
前記スキャンの結果に基づき、前記第2のRATに基づいて、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークと第2の接続を確立するように設定されることを特徴とする電子装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記指定されたアプリケーションが実行中であるかどうかを確認する動作の少なくとも一部として、
指定されたタイプの前記指定されたアプリケーションが、実行中であるかどうかを確認するように設定されることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記指定されたタイプの前記指定されたアプリケーションの実行時に、前記接続解除メッセージを受信するのに要する時間が、閾値以上であることを特徴とする請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
ディスプレイモジュールをさらに有し、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のネットワークから接続解除メッセージを受信せずに、前記第1の接続を解除する動作の少なくとも一部として、
前記指定されたアプリケーションが実行中であり、前記ディスプレイモジュールがターンオフになっていることを確認することに基づいて、前記第1のネットワークから接続解除メッセージを受信せずに、前記第1の接続を解除するように設定されることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記過温度状態が確認された時点で、タイマーを開始し、
前記タイマーの満了に基づいて、前記第1のネットワークから接続解除メッセージを受信せずに、前記第1の接続を解除するようにさらに設定されることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記指定されたアプリケーションが実行中でないことを確認するようにさらに設定されることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記指定されたアプリケーションが実行中でないことを確認したことに基づき、前記接続解除メッセージの受信が確認されたことに基づいて、前記第1の接続を解除するようにさらに設定されることを特徴とする請求項6に記載の電子装置。
【請求項8】
センシングモジュールを含む電子装置の動作方法であって、
第1のRATに基づいて、第1のネットワークへの第1の接続が確立されている間、前記センシングモジュールからのセンシングデータに基づいて、前記電子装置が過温度状態にあることを確認する段階と、
前記電子装置が、前記過温度状態にあることを確認したことに基づいて、指定されたアプリケーションが、実行中であるか否かを確認する段階と、を有し、
前記動作方法は、前記指定されたアプリケーションが実行中であることを確認したことに基づいて、前記第1のネットワークから接続解除メッセージを受信せずに、前記第1の接続を解除する段階と、
前記第1の接続が解除された後、前記第1のRATとは異なる第2のRATに関連するスキャンを実行する段階と、
前記スキャンの結果に基づき、前記第2のRATに基づいて、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークと第2の接続を確立する段階と、をさらに含むことを特徴とする電子装置の動作方法。
【請求項9】
前記指定されたアプリケーションが、実行中であるかどうかを確認する段階は、
指定されたタイプの前記指定されたアプリケーションが実行中であるか否かを確認することを特徴とする請求項8に記載の電子装置の動作方法。
【請求項10】
前記指定されたタイプの前記指定されたアプリケーションが実行時に、前記接続解除メッセージを受信するのに要する時間が、閾値以上であることを特徴とする請求項9に記載の電子装置の動作方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のネットワークから接続解除メッセージを受信せず、前記第1の接続を解除する段階は、
前記指定されたアプリケーションが実行中であり、前記電子装置のディスプレイモジュールがターンオフになっていることを確認したことに基づいて、前記第1のネットワークから接続解除メッセージを受信せずに、前記第1の接続を解除する段階を含むことを特徴とする請求項8に記載の電子装置の動作方法。
【請求項12】
前記過温度状態が確認された時点で、タイマーを開始する段階と、
前記タイマーの満了に基づいて、前記第1のネットワークから接続解除メッセージを受信せずに、前記第1の接続を解除する段階と、をさらに有することを特徴とする請求項8に記載の電子装置の動作方法。
【請求項13】
前記指定されたアプリケーションが、実行中でないことを確認する段階と、をさらに有することを特徴とする請求項8に記載の電子装置の動作方法。
【請求項14】
前記指定されたアプリケーションが、実行中でないことを確認したことに基づき、前記接続解除メッセージの受信が確認されたことに基づいて、前記第1の接続を解除する段階をさらに有することを特徴とする請求項13に記載の電子装置の動作方法。
【請求項15】
電子装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
センシングモジュールと、を有し、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
第1のRATに基づいて、第1のネットワークへの第1の接続が確立されている間、前記センシングモジュールからのセンシングデータに基づいて、前記電子装置が過温度状態にあることを確認し、
前記電子装置が、前記過温度状態にあることを確認したことに基づいて、ダウンリンク信号を受信するためのアンテナの数を減らし、
前記ダウンリンク信号を受信するためのアンテナの数を減らした後、前記センシングモジュールからの他のセンシングデータに基づいて、前記電子装置が過温度状態にあるか否かを確認し、
前記他のセンシングデータに基づいて、前記電子装置が、前記過温度状態にあることを確認したことに基づいて、
前記第1のネットワークから接続解除メッセージを受信せずに、前記第1の接続を解除し、
前記第1の接続が解除された後、前記第1のRATとは異なる第2のRATに関連するスキャンを実行し、
前記スキャンの結果に基づいて、前記第2のRATに基づいて、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークと第2の接続を確立するように設定されることを特徴とする電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、過温度状態に対応する動作を行う電子装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
4G通信システムの商用化以来、増加傾向の無線データトラフィックの需要を満たすために、5G通信システムが開発されている。
高いデータレートを達成するために、5G通信システムは、3G、LTEなどの既存の通信帯域だけでなく、新しい帯域、例えば、超高周波帯域(例えば、FR2帯域)も使用できるように実装が考慮されている。
超高周波帯域であるミリ波(mmWave)をサポートする電子装置には、複数のアンテナモジュールを実装(packaging)される。
ミリ波帯域の無線チャネルは、高い周波数特性のため、高い直進性と大きな経路損失を有する。
そのような高指向性ビームフォーミング(highly directional beamforming)技術が好まれ、高指向性ビームフォーミングのためには、複数のアンテナモジュールが好ましい。
例えば、電子装置は、異なる方向に信号を放射する複数のアンテナモジュールを実装することができる。
【0003】
5G通信技術は、比較的大量のデータを送信し、より多くの電力を消費する可能性があるため、潜在的に電子装置の温度を上昇させる可能性がある。
例えば、電子装置は、高周波数帯域の使用とデータスループットの増加によって、電流消費が大きくなるほか、発熱量が増加しながら、使用中のアンテナモジュール又はアンテナモジュールの周辺に過熱現象が発生する可能性がある。
特定のアンテナモジュール又はその周辺が過熱すると、電子装置を使用するユーザに不快感を引き起こす可能性があり、さらに低温火傷を引き起こす可能性がある。
過熱のアンテナモジュールの周りに配置された部品(バッテリなど)の損傷とともに、電子装置の全体的な性能が低下する可能性がある。
また、電子装置は、5G通信によるデータ送受信機能を含む様々なアプリケーションをインストールして利用することができる。
電子装置は、5G通信によるデータ送受信量が過剰なアプリケーションを実行する場合、高周波数帯域の使用とデータスループットの増加により、発熱量がさらに増加する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施形態は、特定のRAT(radio access technology)に接続された状態で、過温度状態が確認されたことに基づいて、特定のRATへの接続を維持できないことが確認されたことに基づいて、特定のRATとは異なるRATに接続するための少なくとも1つの動作を実行することができる電子装置及びその動作方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、電子装置は、少なくとも1つのプロセッサと、センシングモジュールと、を有し、前記少なくとも1つのプロセッサは、第1のRAT(radio access technology)に基づいて、第1のネットワークへの第1の接続が確立されている間、前記センシングモジュールからのセンシングデータに基づいて、前記電子装置が過温度状態にあることを確認し、前記電子装置が、前記過温度状態にあることを確認したことに基づいて、指定されたアプリケーションが実行中であるかどうかを確認し、前記指定されたアプリケーションが実行中であることを確認したことに基づいて、前記第1のネットワークから接続解除メッセージを受信せずに、前記第1の接続を解除し、前記第1の接続が解除された後、前記第1のRATとは異なる第2のRATに関連するスキャンを実行し、前記スキャンの結果に基づき、前記第2のRATに基づいて、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークと第2の接続を確立するように設定されることを特徴とする。
【0006】
本発明の一態様によれば、センシングモジュールを含む電子装置の動作方法であって、第1のRATに基づいて、第1のネットワークへの第1の接続が確立されている間、前記センシングモジュールからのセンシングデータに基づいて、前記電子装置が過温度状態にあることを確認する段階と、前記電子装置が、前記過温度状態にあることを確認したことに基づいて、指定されたアプリケーションが、実行中であるか否かを確認する段階と、を有し、前記動作方法は、前記指定されたアプリケーションが実行中であることを確認したことに基づいて、前記第1のネットワークから接続解除メッセージを受信せずに、前記第1の接続を解除する段階と、前記第1の接続が解除された後、前記第1のRATとは異なる第2のRATに関連するスキャンを実行する段階と、前記スキャンの結果に基づき、前記第2のRATに基づいて、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークと第2の接続を確立する段階と、をさらに含むことを特徴とする。
【0007】
本発明の他の態様によれば、電子装置は、少なくとも1つのプロセッサと、センシングモジュールと、を有し、前記少なくとも1つのプロセッサは、第1のRATに基づいて、第1のネットワークへの第1の接続が確立されている間、前記センシングモジュールからのセンシングデータに基づいて、前記電子装置が過温度状態にあることを確認し、前記電子装置が、前記過温度状態にあることを確認したことに基づいて、ダウンリンク信号を受信するためのアンテナの数を減らし、前記ダウンリンク信号を受信するためのアンテナの数を減らした後、前記センシングモジュールからの他のセンシングデータに基づいて、前記電子装置が過温度状態にあるか否かを確認し、前記他のセンシングデータに基づいて、前記電子装置が、前記過温度状態にあることを確認したことに基づいて、前記第1のネットワークから接続解除メッセージを受信せずに、前記第1の接続を解除し、前記第1の接続が解除された後、前記第1のRATとは異なる第2のRATに関連するスキャンを実行し、前記スキャンの結果に基づいて、前記第2のRATに基づいて、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークと第2の接続を確立するように設定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
様本発明に係る電子装置及びその動作方法によれば、特定のRAT(radio access technology)に接続された状態で、過温度状態が確認された場合、特定のRATへの接続を維持できないことが確認されたことに基づいて、特定のRATとは異なるRATに接続するための少なくとも1つの動作を実行することができる。
異なるRATへの接続を確立するための電子装置の動作は、発生する熱を抑制することができ、これにより、電子装置が過熱するのを防ぐことができる。
また、発生した熱による電子装置の性能低下も防止することができる。
本開示の特定の実施形態の上記及び他の態様、特徴及び利点は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態によるネットワーク環境内の例示的な電子装置を示すブロック図である。
図2a】本発明の実施形態によるレガシーネットワーク通信及び5Gネットワーク通信をサポートするための例示的な電子装置のブロック図である。
図2b】本発明の実施形態によるレガシーネットワーク通信及び5Gネットワーク通信をサポートするための例示的な電子装置のブロック図である。
図3】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図4a】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図4b】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図4c】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図5】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図6a】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図6b】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図6c】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図7】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図8a】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図8b】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図8c】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図8d】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図8e】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図9】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図10a】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図10b】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図11】本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の実施形態によるネットワーク環境100内の例示的な電子装置101を示すブロック図である。
図1を参照すると、ネットワーク環境100における電子装置101は、第1のネットワーク198(例えば、近距離無線通信ネットワーク)を介して、電子装置102と通信するか、又は第2のネットワーク199(例えば、遠距離無線通信ネットワーク)を介して、電子装置104又はサーバ108と通信する。
一実施形態によれば、電子装置101は、サーバ108を介して電子装置104と通信する。
【0011】
一実施形態によれば、電子装置101は、プロセッサ120、メモリ130、入力モジュール150、音響出力モジュール155、ディスプレイモジュール160、オーディオモジュール170、センサモジュール176、インターフェース177、接続端子178、触覚モジュール179、カメラモジュール180、電力管理モジュール188、バッテリ189、通信モジュール190、加入者識別モジュール196、又はアンテナモジュール197を含む。
いくつかの実施形態では、電子装置101には、これらの構成要素の内の少なくとも1つ(例えば、接続端子178)が省略されてもよく、又は1つ以上の他の構成要素が追加されてもよい。
いくつかの実施形態では、これらの構成要素のいくつか(例えば、センサモジュール176、カメラモジュール180、又はアンテナモジュール197)は、1つの構成要素(例えば、ディスプレイモジュール160)に統合することができる。
【0012】
プロセッサ120は、例えば、ソフトウェア(例えば、プログラム140)を実行して、プロセッサ120に接続された電子装置101の少なくとも1つの他の構成要素(例えば、ハードウェア又はソフトウェア構成要素)を制御し、様々なデータ処理又は演算を行う。
一実施形態によれば、データ処理又は演算の少なくとも一部として、プロセッサ120は、別の構成要素(例えば、センサモジュール176又は通信モジュール190)から受信した命令又はデータを、揮発性メモリ132に格納し、揮発性メモリ132に格納された命令又はデータを処理し、結果データを不揮発性メモリ134に格納する。
一実施形態によれば、プロセッサ120は、メインプロセッサ121(例えば、中央処理装置又はアプリケーションプロセッサ)又はそれとは独立的に又は一緒に動作可能な補助プロセッサ123(例えば、グラフィック処理装置、ニューラルネットワーク処理装置(neural processing unit:NPU)、イメージシグナルプロセッサ、センサハブプロセッサ、又はコミュニケーションプロセッサ)を含む。
【0013】
例えば、電子装置101がメインプロセッサ121及び補助プロセッサ123を含む場合、補助プロセッサ123は、メインプロセッサ121よりも低電力を使用するか、又は指定された機能に特化するように設定され得る。
補助プロセッサ123は、メインプロセッサ121とは別に、又はその一部として実装され得る。
補助プロセッサ123は、例えば、メインプロセッサ121が非アクティブ(例えば、スリープ)状態にある間、メインプロセッサ121の代わりに、又はメインプロセッサ121がアクティブ(例えば、アプリケーションの実行)状態にある間、メインプロセッサ121と共に、電子装置101の構成要素の内の少なくとも1つの構成要素(例えば、ディスプレイモジュール160、センサモジュール176、又は通信モジュール190)に関連する機能又は状態の少なくとも一部を制御する。
一実施形態によれば、補助プロセッサ123(例えば、イメージシグナルプロセッサ又はコミュニケーションプロセッサ)は、機能的に関連する他の構成要素(例えば、カメラモジュール180又は通信モジュール190)の一部として実装されてもよい。
【0014】
一実施形態によれば、補助プロセッサ123(例えば、ニューラルネットワーク処理装置)は、人工知能モデルの処理に特化したハードウェア構造を含む。
人工知能モデルは、機械学習を通じて生成される。
そのような学習は、例えば、人工知能が実行される電子装置101自体で行われてもよく、別途のサーバ(例えば、サーバ108)を介して行われてもよい。
学習アルゴリズムは、例えば、指導型学習(supervised learning)、非指導型学習(unsupervised learning)、準指導型学習(semi-supervised learning)、又は強化学習(reinforcement learning)を含むことができるが、前述の例に限定されない。
人工知能モデルは、複数の人工ニューラルネットワーク層を含む。
人工ニューラルネットワークは、深層ニューラルネットワーク(deep neural network:DNN)、CNN(convolutional neural network)、RNN(recurrent neural network)、RBM(restricted boltzmann machine、DBN(deep belief network)、BRDNN(bidirectional recurrent deep neural network)、深層Qネットワーク(deep Q-networks)、又は上記の2つ以上の組み合わせの内の1つであり得るが、前述の例に限定されない。
人工知能モデルは、ハードウェア構造に加えて、追加的又は代替的にソフトウェア構造を含み得る。
【0015】
メモリ130は、電子装置101の内の少なくとも1つの構成要素(例えば、プロセッサ120又はセンサモジュール176)によって用いられる様々なデータを格納する。
データは、例えば、ソフトウェア(例えば、プログラム140)、及びそれに関連する命令のための入力データ又は出力データを含み得る。
メモリ130は、揮発性メモリ132又は不揮発性メモリ134を含み得る。
【0016】
プログラム140は、ソフトウェアとしてメモリ130に格納され、例えば、オペレーティングシステム142、ミドルウェア144、又はアプリケーション146を含む。
入力モジュール150は、電子装置101の構成要素(例えば、プロセッサ120)に用いられる命令又はデータを、電子装置101の外部(例えば、ユーザ)から受信する。
入力モジュール150は、例えば、マイクロフォン、マウス、キーボード、キー(例えば、ボタン)、又はデジタルペン(例えば、スタイラスペン)を含み得る。
音響出力モジュール155は、音響信号を電子装置101の外部に出力する。
音響出力モジュール155は、例えば、スピーカ又はレシーバを含む。
スピーカは、マルチメディアの再生や録音の再生など、一般的な用途に使用される。
レシーバは、着信電話を受信するために使用される。
一実施形態によれば、レシーバは、スピーカとは別個に、又はその一部として実装され得る。
【0017】
ディスプレイモジュール160は、電子装置101の外部(例えば、ユーザ)に情報を視覚的に提供する。
ディスプレイモジュール160は、例えば、ディスプレイ、ホログラム装置、又はプロジェクタ及び対応する装置を制御するための制御回路を含む。
一実施形態によれば、ディスプレイモジュール160は、タッチを感知するように設定されたタッチセンサ、又はタッチによって生じる力の強度を測定するように設定される圧力センサを含み得る。
オーディオモジュール170は、音を電気信号に変換するか、逆に電気信号を音に変換する。
一実施形態によれば、オーディオモジュール170は、入力モジュール150を介して音を取得するか、音響出力モジュール155、又は電子装置101と直接又は無線で接続された外部電子装置(例えば、電子装置102)(例えば、スピーカ又はヘッドホン)を介して、音を出力する。
【0018】
センサモジュール176は、電子装置101の動作状態(例えば、電力又は温度)、又は外部の環境状態(例えば、ユーザ状態)を感知し、感知された状態に対応する電気信号又はデータ値を生成する。
一実施形態によれば、センサモジュール176は、例えば、ジェスチャセンサ、ジャイロセンサ、気圧センサ、磁気センサ、加速度センサ、グリップセンサ、近接センサ、カラーセンサ、IR(infrared)センサ、生体センサ、温度センサ、湿度センサ、又は照度センサを含み得る。
【0019】
インターフェース177は、電子装置101が外部電子装置(例えば、電子装置102)と直接又は無線で接続するために使用され得る1つ又はそれ以上の指定されたプロトコルをサポートする。
一実施形態によれば、インターフェース177は、例えば、HDMI(登録商標)(high definition multimedia interface)、USB(universal serial bus)インターフェース、SDカードインターフェース、又はオーディオインターフェースを含み得る。
接続端子178は、それを介して、電子装置101を外部電子装置(例えば、電子装置102)と物理的に接続できるコネクタを含む。
一実施形態によれば、接続端子178は、例えば、HDMI(登録商標)コネクタ、USBコネクタ、SDカードコネクタ、又はオーディオコネクタ(例えば、ヘッドホンコネクタ)を含み得る。
【0020】
触覚モジュール179は、ユーザが触覚又は運動感覚を介して、電気信号を認識することができる機械的な刺激(例えば、振動又は動き)又は電気的な刺激に変換する。
一実施形態によれば、触覚モジュール179は、例えば、モータ、圧電素子、又は電気刺激装置を含み得る。
カメラモジュール180は、静止画像及び動画像を撮影する。
一実施形態によれば、カメラモジュール180は、1つ又はそれ以上のレンズ、イメージセンサ、イメージシグナルプロセッサ、又はフラッシュを含み得る。
【0021】
電力管理モジュール188は、電子装置101に供給される電力を管理する。
一実施形態によれば、電力管理モジュール188は、例えば、PMIC(power management integrated circuit)の少なくとも一部として実装される。
バッテリ189は、電子装置101の少なくとも1つの構成要素に、電力を供給する。
一実施形態によれば、バッテリ189は、例えば、充電式でない1次電池、充電式の2次電池、又は燃料電池を含み得る。
【0022】
通信モジュール190は、電子装置101と外部電子装置(例えば、電子装置102、電子装置104、又はサーバ108)との間の直接(例えば、有線)通信チャネル又は無線通信チャネルの確立、及び確立された通信チャネルを介した通信の実行をサポートする。
通信モジュール190は、プロセッサ120(例えば、アプリケーションプロセッサ)から独立して動作可能であり、直接(例えば、有線)通信又は無線通信をサポートする1つ又はそれ以上のコミュニケーションプロセッサを含み得る。
一実施形態によれば、通信モジュール190は、無線通信モジュール192(例えば、セルラー通信モジュール、近距離無線通信モジュール、又はGNSS(global navigation satellite system)通信モジュール)又は有線通信モジュール194(例えば、LAN(local area network)通信モジュール、又は電力線通信モジュール)を含む。
【0023】
これらの通信モジュールの内の該当する通信モジュールは、第1のネットワーク198(例えば、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))、WiFi(Wireless Fidelity)ダイレクト、又はIrDA(infrared data association)などの近距離通信ネットワーク)又は第2のネットワーク199(例えば、レガシーセルラーネットワーク、5Gネットワーク、次世代通信ネットワーク、インターネット、又はコンピュータネットワーク(例えば、LAN又はWAN)などの遠距離通信ネットワーク)を介して、外部の電子装置104と通信する。
そのようないくつかの種類の通信モジュールは、1つの構成要素(例えば、単一のチップ)に統合されてもよく、又は互いに別個の複数の構成要素(例えば、複数のチップ)として実装されてもよい。
【0024】
無線通信モジュール192は、加入者識別モジュール196に格納された加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI))を使用して、第1のネットワーク198又は第2のネットワーク199などの通信ネットワーク内で、電子装置101を確認又は認証する。
無線通信モジュール192は、4Gネットワーク後の5Gネットワーク及び次世代通信技術、例えば、NR接続技術(new radio access technology)をサポートする。
NR接続技術は、高容量データの高速伝送(eMBB(enhanced mobile broadband))、端末電力最小化と複数端末の接続(mMTC(massive machine type communications))、又は高信頼度と低遅延(URLLC(ultra-reliable and low-latency communications))をサポートし得る。
無線通信モジュール192は、例えば、高いデータレートを達成するために、高周波帯域(例えば、mmWave帯域)をサポートする。
【0025】
無線通信モジュール192は、高周波帯域での性能を確保するための様々な技術、例えば、ビームフォーミング(beamforming)、大規模多入力多出力(massive MIMO(multiple-input and multiple-output))、全次元多入力多出力(full dimensional MIMO:FD-MIMO)、アレイアンテナ(array antenna)、アナログビーム形成(analog beam-forming)、又は大規模アンテナ(large scale antenna)などの技術をサポートする。
無線通信モジュール192は、電子装置101、外部電子装置(例えば、電子装置104)、又はネットワークシステム(例えば、第2のネットワーク199)で規定された様々な要件をサポートする。
一実施形態によれば、無線通信モジュール192は、eMBBを実現するためのピークデータレート(Peak data rate、例えば、20Gbps以上)、mMTCを実現するための損失カバレッジ(例えば、164dB以下)、又はURLCを実現するためのUプレーンレイテンシ(U-plane latency、例:ダウンリンク(DL)とアップリンク(UL)はそれぞれ、0.5ms以下、又はラウンドトリップは、1ms以下)をサポートする。
【0026】
アンテナモジュール197は、信号又は電力を外部(例えば、外部電子装置)に送信することも、外部から受信することもできる。
一実施形態によれば、アンテナモジュール197は、基板(例えば、PCB)上に形成された導電体又は導電性パターンを含む放射体を含むアンテナを含む。
一実施形態によれば、アンテナモジュール197は、複数のアンテナ(例えば、アレイアンテナ)を含む。
この場合、第1のネットワーク198又は第2のネットワーク199などの通信ネットワークで使用される通信方式に適した少なくとも1つのアンテナが、例えば、通信モジュール190によって、複数のアンテナから選択され得る。
信号又は電力は、選択された少なくとも1つのアンテナを介して、通信モジュール190と外部電子装置との間で送信又は受信する。
【0027】
いくつかの実施形態によれば、放射体以外の他の構成要素(例えば、RFIC(radio frequency integrated circuit))が、アンテナモジュール197の一部としてさらに形成され得る。
様々な実施形態によれば、アンテナモジュール197は、mmWaveアンテナモジュールを形成する。
一実施形態によれば、mmWaveアンテナモジュールは、プリント回路基板、該プリント回路基板の第1の面(例えば、低面)、又はそれに隣接して配置され、指定された高周波帯域(例えば、mmWave帯域)をサポートすることができるRFIC、及びプリント回路基板の第2の面(例えば、上面又は側面)に又はそれに隣接して配置され、指定された高周波帯域の信号を送受信することができる複数のアンテナ(例えば、アレイアンテナ)を含み得る。
前記構成要素の内の少なくとも一部は、周辺機器間通信方式(例えば、バス、GPIO(general purpose input and output)、SPI(serial peripheral interface)、又はMIPI(mobile industry processor interface))を介して、互いに接続され、信号(例:命令又はデータ)を相互に交換する。
【0028】
一実施形態によれば、命令又はデータは、第2のネットワーク199に接続されたサーバ108を介して、電子装置101と外部電子装置104との間で送信又は受信され得る。
外部電子装置(102又は104)のそれぞれは、電子装置101と同じ又は異なる種類の装置であり得る。
一実施形態によれば、電子装置101で実行される動作の全部又は一部は、外部電子装置(102、104、又は108)の内の1つ又はそれ以上の外部電子装置で実行される。
例えば、電子装置101は、何らかの機能又はサービスを自動的に、又はユーザ又は他の装置からの要求に応じて、実行する必要がある場合、電子装置101は、機能又はサービスを自ら実行する代わりに、又はさらに、1つ又はそれ以上の外部電子装置に、その機能又はそのサービスの少なくとも一部を実行するように要求する。
要求を受信した1つ又はそれ以上の外部電子装置は、要求された機能又はサービスの少なくとも一部、又は要求に関連する追加の機能又はサービスを実行し、その実行の結果を電子装置101に伝達する。
電子装置101は、結果を、さらに処理するか、又は処理せずに、要求への応答の少なくとも一部として提供する。
このために、例えば、クラウドコンピューティング、分散コンピューティング、モバイルエッジコンピューティング(Mobile Edge Computing:MEC)、又はクライアントサーバコンピューティング技術を使用することができる。
【0029】
電子装置101は、例えば、分散コンピューティング又はモバイルエッジコンピューティングを使用して、超低遅延サービスを提供する。
別の実施形態では、外部電子装置104は、IoT(Internet of things)機器を含む。
サーバ108は、機械学習及び/又はニューラルネットワークを用いたインテリジェントサーバであり得る。
一実施形態によれば、外部電子装置104又はサーバ108は、第2のネットワーク199に含まれ得る。
電子装置101は、5G通信技術及びIoT関連技術に基づいて、インテリジェントサービス(例えば、スマートホーム、スマートシティ、スマートカー、又はヘルスケア)に適用する。
【0030】
図2aは、本発明の実施形態によるレガシーネットワーク通信及び5Gネットワーク通信をサポートするための例示的な電子装置101のブロック図200である。
図2aを参照すると、電子装置101は、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、第1のRFIC(radio frequency integrated circuit)222、第2のRFIC224、第3のRFIC226、第4のRFIC228、第1のRFFE(radio frequency front end)232、第2のRFFE234、第1のアンテナモジュール242、第2のアンテナモジュール244、第3のアンテナモジュール246、及びアンテナ248を含む。
【0031】
電子装置101は、プロセッサ120及びメモリ130を含む。
第2のネットワーク199は、第1のセルラーネットワーク292(例えば、レガシーネットワーク)と、第2のセルラーネットワーク294(例えば、5Gネットワーク)とを含む。
一実施形態によれば、電子装置101は、図1に記載された部品の内の少なくとも1つをさらに含んでもよく、第2のネットワーク199は、少なくとも1つの他のネットワークをさらに含んでもよい。
一実施形態によれば、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、第1のRFIC222、第2のRFIC224、第4のRFIC228、第1のRFFE232、第2のRFFE234は、無線通信モジュール192の少なくとも一部を形成する。
一実施形態によれば、第4のRFIC228は、省略されてもよく、第3のRFIC226の一部として含まれてもよい。
【0032】
第1のコミュニケーショプロセッサ212は、第1のセルラーネットワーク292との無線通信に使用される帯域の通信チャネルの確立、及び確立された通信チャネルを介したレガシーネットワーク通信をサポートする。
様々な実施形態によれば、第1のセルラーネットワークは、第2世代(2G)、3G、4G、又はLTE(long term evolution)ネットワークを含むレガシーネットワークであり得る。
第2のコミュニケーションプロセッサ214は、第2のセルラーネットワーク294との無線通信に使用される帯域の内の指定された帯域(例えば、約6GHz~約60GHz)に対応する通信チャネルの確立、及び確立された通信チャネルを介した5Gネットワーク通信をサポートする。
様々な実施形態によれば、第2のセルラーネットワーク294は、3GPP(登録商標)(3rd generation partnership project)で定義する5Gネットワークであり得る。
さらに、一実施形態によれば、第1のコミュニケーションプロセッサ212又は第2のコミュニケーションプロセッサ214は、第2のセルラーネットワーク294との無線通信に使用される帯域の内の他の指定された帯域(例えば、約6GHz以下)に対応する通信チャネルの確立、及び確立された通信チャネルを介した5Gネットワーク通信をサポートする。
【0033】
第1のコミュニケーションプロセッサ212は、第2のコミュニケーションプロセッサ214とデータを送受信する。
例えば、第2のセルラーネットワーク294を介して送信されると分類されたデータが、第1のセルラーネットワーク292を介して送信されるものに変更されてもよい。
この場合、第1のコミュニケーションプロセッサ212は、第2のコミュニケーションプロセッサ214から送信データを受け取る。
例えば、第1のコミュニケーションプロセッサ212は、プロセッサ間インターフェース213を介して、第2のコミュニケーションプロセッサ214とデータを送受信する。
プロセッサ間インターフェース213は、例えば、UART(universal asynchronous receiver/transmitter)(例えば、HS-UART(high speed-UART)又はPCIe(peripheral component interconnect bus express)インターフェースとして実現され得るが、インターフェースの種類に制限はない。
あるいは、第1のコミュニケーションプロセッサ212と第2のコミュニケーションプロセッサ214とは、例えば、共有メモリ(shared memory)を用いて、制御情報とパケットデータ情報を交換することができる。
第1のコミュニケーションプロセッサ212は、第2のコミュニケーションプロセッサ214と、センシング情報、出力強度に関する情報、RB(resource block)割り当て情報などの様々な情報を送受信する。
【0034】
実装に応じて、第1のコミュニケーションプロセッサ212は、第2のコミュニケーションプロセッサ214と直接に接続されていなくてもよい。
この場合、第1のコミュニケーションプロセッサ212は、プロセッサ120(例えば、application processor)を介して、第2のコミュニケーションプロセッサ214とデータを送受信することもできる。
例えば、第1のコミュニケーションプロセッサ212及び第2のコミュニケーションプロセッサ214は、プロセッサ120(例えば、application processor)とHS-UARTインタフェース又はPCIeインタフェースを介して、データを送受信することができるが、インタフェースの種類に制限はない。
あるいは、第1のコミュニケーションプロセッサ212及び第2のコミュニケーションプロセッサ214は、プロセッサ120(例えば、application processor)及び共有メモリ(shared memory)を用いて、制御情報とパケットデータ情報を交換することができる。
一実施形態によれば、第1のコミュニケーションプロセッサ212と第2のコミュニケーションプロセッサ214とは、単一の(single)チップ又は単一のパッケージ内に実装される。
様々な実施形態によれば、第1のコミュニケーションプロセッサ212又は第2のコミュニケーションプロセッサ214は、プロセッサ120、補助プロセッサ123、又は通信モジュール190と単一のチップ又は単一のパッケージ内に形成される。
例えば、図2bと同様に、統合コミュニケーションプロセッサ260は、第1のセルラーネットワーク292と第2のセルラーネットワーク294との通信のための機能を全てサポートする。
【0035】
第1のRFIC222は、送信時に、第1のコミュニケーションプロセッサ212によって生成されたベースバンド(base band)信号を、第1のセルラーネットワーク292(例えば、レガシーネットワーク)に使用される約700MHz~約3GHzの無線周波数(RF)信号に変換する。
受信時には、RF信号がアンテナ(例えば、第1のアンテナモジュール242)を介して、第1のネットワーク292(例えば、レガシーネットワーク)から取得され、RFFE(例えば、第1のRFFE232)を介して、前処理(preprocess)する。
第1のRFIC222は、第1のコミュニケーションプロセッサ212によって、前処理されたRF信号を処理することができるように、ベースバンド信号に変換する。
【0036】
第2のRFIC224は、送信時に、第1のコミュニケーションプロセッサ212又は第2のコミュニケーションプロセッサ214によって生成されたベースバンド信号を、第2のセルラーネットワーク294(例えば、5Gネットワーク)に使用するSub6帯域(例えば、約6GHz以下)のRF信号(以下、5G Sub6RF信号)に変換する。
受信時には、「5G Sub6RF」信号が、アンテナ(例えば、第2のアンテナモジュール244)を介して、第2のセルラーネットワーク294(例えば、5Gネットワーク)から取得され、RFFE(例えば、第2のRFFE234)を介して前処理される。
第2のRFIC224は、前処理された「5G Sub6RF」信号を、第1のコミュニケーションプロセッサ212又は第2のコミュニケーションプロセッサ214の内の対応するコミュニケーションプロセッサによって処理することができるように、ベースバンド信号に変換する。
第3のRFIC226は、第2のコミュニケーションプロセッサ214によって生成されたベースバンド信号を、第2のセルラーネットワーク294(例えば、5Gネットワーク)で使用される「5G Above6」帯域(例えば、約6GHz~約60GHz)のRF信号(以下、「5G Above6RF」信号)に変換する。
受信時には、「5G Above6RF」信号は、アンテナ(例えば、アンテナ248)を介して、第2のセルラーネットワーク294(例えば、5Gネットワーク)から取得され、第3のRFFE236を介して前処理される。
第3のRFIC226は、前処理された「5G Above6RF」信号を、第2のコミュニケーションプロセッサ214によって処理することができるように、ベースバンド信号に変換する。
一実施形態によれば、第3のRFFE236は、第3のRFIC226の一部として形成される。
【0037】
電子装置101は、一実施形態によれば、第3のRFIC226とは別に、又は少なくともその一部として、第4のRFIC228を含む。
この場合、第4のRFIC228は、第2のコミュニケーションプロセッサ214によって生成されたベースバンド信号を、中間(intermediate)周波数帯域(例えば、約9GHz~約11GHz)のRF信号(以下、IF信号)に変換した後、IF信号を第3のRFIC226に伝達する。
第3のRFIC226は、IF信号を「5G Above6RF」信号に変換する。
受信時に、「5G Above6RF」信号が、アンテナ(例えば、アンテナ248)を介して、第2のセルラーネットワーク294(例えば、5Gネットワーク)から受信され、第3のRFIC226によって、IF信号に変換される。
第4のRFIC228は、IF信号を第2のコミュニケーションプロセッサ214によって処理できるように、ベースバンド信号に変換する。
【0038】
一実施形態によれば、第1のRFIC222及び第2のRFIC224は、単一のチップ又は単一のパッケージの少なくとも一部として実装される。
様々な実施形態によれば、図2a又は図2bにおいて、第1のRFIC222及び第2のRFIC224が、単一のチップ又は単一のパッケージで実装される場合、統合RFICとして実行する。
この場合、統合RFICが、第1のRFFE232及び第2のRFFE234に接続され、ベースバンド信号を、第1のRFFE232及び/又は第2のRFFE234がサポートする帯域の信号に変換し、変換された信号を第1のRFFE232及び第2のRFFE234の内の1つに送信する。
一実施形態によれば、第1のRFFE232及び第2のRFFE234は、単一のチップ又は単一のパッケージの少なくとも一部として実装される。
一実施形態によれば、第1のアンテナモジュール242又は第2のアンテナモジュール244の内の少なくとも1つのアンテナモジュールは、省略されてもよく、又は他のアンテナモジュールと組み合わせて、対応する複数の帯域のRF信号を処理してもよい。
【0039】
一実施形態によれば、第3のRFIC226とアンテナ248とは、同じサブストレートに配置されて、第3のアンテナモジュール246を形成する。
例えば、無線通信モジュール192又はプロセッサ120を、第1のサブストレート(例えば、メインPCB)に配置する。
この場合、第1のサブストレートとは別の第2のサブストレート(例えば、サブPCB)の一部の領域(例えば、下面)には、第3のRFIC226が、他の一部の領域(例えば、上面)には、アンテナ248が配置されて、第3のアンテナモジュール246を形成する。
第3のRFIC226とアンテナ248とを、同じサブストレートに配置することによって、それらの間の伝送線路の長さを短くすることができる。
これは、例えば、5Gネットワーク通信に使用される高周波帯域(例えば、約6GHz~約60GHz)の信号が、伝送線路によって損失(例えば、減衰)されるのを減らすことができる。
これにより、電子装置101は、第2のネットワーク294(例えば、5Gネットワーク)との通信の品質又は速度を向上させることができる。
【0040】
一実施形態によれば、アンテナ248は、ビームフォーミングに使用することができる複数のアンテナ要素を含むアンテナアレイとして形成する。
この場合、第3のRFIC226は、例えば、第3のRFFE236の一部として、複数のアンテナ要素に対応する複数の位相変換器(phase shifter)238を含む。
送信時に、複数の位相変換器238のそれぞれは、対応するアンテナ要素を介して、電子装置101の外部(例えば、5Gネットワークのベースステーション)に送信される「5G Above6RF」信号の位相を変換する。
受信時に、複数の位相変換器238のそれぞれは、対応するアンテナ要素を介して、外部から受信した「5G Above6RF」信号の位相を、同じ又は実質的に同じ位相に変換する。
これにより、電子装置101と外部との間のビームフォーミングによる送信又は受信が可能になる。
【0041】
第2のセルラーネットワーク294(例えば、5Gネットワーク)は、第1のセルラーネットワーク292(例えば、レガシーネットワーク)とは独立して動作するか(例えば、SA(Standalone)Stand-Alone(SA))、接続されて動作する(例えば、NSA(Non-Stand Alone))。
例えば、5Gネットワークには、アクセスネットワーク(例えば、5G radio access network(RAN)又はnext generation RAN(NG RAN))のみがあり、コアネットワーク(例えば、next generation core(NGC))は、存在しなくてもよい。
この場合、電子装置101は、5Gネットワークのアクセスネットワークにアクセスした後、レガシーネットワークのコアネットワーク(例えば、evolved packed core(EPC))の制御下で、外部のネットワーク(例えば、インターネット)にアクセスする。
【0042】
レガシーネットワークと通信するためのプロトコル情報(例えば、LTEプロトコル情報)、又は、5Gネットワークと通信するためのプロトコル情報(例えば、New Radio(NR)プロトコル情報)は、メモリ230に記憶され、他の部品(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、又は第2のコミュニケーションプロセッサ214)によってアクセスする。
一方、プロセッサ120、コミュニケーションプロセッサ(例えば、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、少なくとも1つの集積回路(integrated circuit)で実施することができ、この場合、様々な実施形態による少なくとも1つの動作を実行するための少なくとも1つの命令(instruction)を記憶する少なくとも1つの記憶回路及び少なくとも1つの命令を実行する少なくとも1つの処理回路を含む。
【0043】
図3は、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作301において、第1のRATへの接続を確立する。
例えば、第1のRATへの接続は、第1のRATに基づく接続を意味する。
【0044】
例えば、電子装置101は、第1のRATに基づいて、ネットワークとRRC(radio resource control)接続(RRC connection)を確立する。
例えば、電子装置101は、RRC接続を確立した後、RRC接続状態(RRC connected state)にあってもよいが、電子装置101が、あってもよいRRC状態(RRC state)(例えば、RRC接続状態、RRCアイドル状態、又はRRCインアクティブ状態)に制限はない。
電子装置101は、第1のRATの接続状態で、第1のRATに基づく信号を、ネットワークと送信及び/又は受信する。
例えば、第1のRATは、NRであってもよく、電子装置101は、SA(standalone)のNRに基づいて、接続を確立する。
NRに基づく信号の送信及び/又は受信によって、電子装置101では、熱が発生する可能性がある。
例えば、電子装置101が、第1のRAT及び第2のRATをサポートする場合、第1のRATを使用する場合に発生する熱の大きさが、第2のRATを使用する場合に発生する熱の大きさより大きいことを想定する。
第2のRATは、例えば、E-UTRA(Evolved Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)Terrestrial Radio Access)であってもよいが、制限はない。
【0045】
様々な実施形態によれば、電子装置101は、動作303において、第1のRATへの接続状態で、過温度状態を確認する。
例えば、電子装置101は、電子装置101の内部(又は表面)の温度を測定するためのセンサモジュール176を含む。
電子装置101は、測定された温度が閾値温度以上であることを示す過温度を示すインジケーションを、過温度状態として確認する。
あるいは、電子装置101は、測定された温度に基づいて動作することもできる。
例えば、電子装置101が、大容量データの送受信が要求されるアプリケーション(例えば、ゲームアプリケーション又はストリーミングアプリケーション)を実行する場合、第1のRATに基づく信号の送信及び/又は受信に基づいて、過温度状態が発生する可能性がある。
【0046】
様々な実施形態によれば、電子装置101は、動作305において、第2のRATへの接続を確立するための少なくとも1つの動作を実行する。
例えば、電子装置101は、第1のRATへの接続を解除し、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
一例では、電子装置101は、第1のRATのネットワークからの接続解除コマンド(例えば、RRC解除メッセージ(例えば、「3GPP38.331」のRRC解除(release)メッセージ、又は「3GPP TS36.331」のRRC接続解除(connection release)メッセージ)を受信することに基づいて、第1のRATへの接続を解除し、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
電子装置101は、ネットワークからの接続解除コマンドを待つ必要があるか否かを判断し、様々な例については、後述する。
【0047】
ネットワークからの接続解除コマンドを待つ必要があると判断された場合、電子装置101は、第1のRATへの接続状態で、ネットワークからの接続解除コマンドを待機する。
例えば、ネットワークから、RRC接続解除コマンドが受信され、既にセル再選択(cell reselection)のためのシステム情報(例えば、SIB(system information block)5)が受信されている場合、電子装置101は、システム情報に基づいて、セル再選択のための少なくとも1つの動作を実行する。
例えば、ネットワークからRRC接続解除コマンドが受信され、既にセル再選択のためのシステム情報(例えば、SIB5)が受信されていない場合、電子装置101は、第2のRATに対するスキャンを実行することによって、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行し、少なくとも1つの動作を、PLMN(public and mobile network)探索(例えば、第2のRATがE-UTRAである場合には、LTE PLMN検索(search))と命名することもできる。
【0048】
別の例では、電子装置101は、ネットワークからの接続解除コマンドを待つ必要がないと判断する。
この場合、電子装置101は、RLF(radio link failure)を確認(又は宣言)し、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
電子装置101は、例えば、既に受信されたシステム情報(例えば、SIB5)及び/又は第2のRATの測定設定(measconfig)(例えば、測定設定に含まれる測定オブジェクト(measurement object))に基づいて、スキャンを実行する。
電子装置101は、スキャン結果に基づいて、第2のRATのネットワークに接続するための少なくとも1つの手順を実行する。
【0049】
前述したように、電子装置101は、第1のRATへの接続状態における過温度状態の確認に基づいて、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの手順を実行し、その動作を、RATフォールバック(fallback)と命名することもある。
NRからE-UTRAへの変換を、例えば、LTEフォールバックと呼ぶことができる。
一実施形態では、電子装置101は、第1のシステムに接続された状態における過温度状態の確認に基づいて、第2のシステムへの接続のための少なくとも1つの手順を実行するように設定されてもよく、その動作を、システムフォールバック(fallback)と呼ぶこともできる。
5GS(5th generation system)からEPS(evolved packet system)への切り替えを、例えば、EPSフォールバックと命名することができる。
様々な実施形態において、RATフォールバックを実行する構成は、システムフォールバックを実行する構成に置き換えることができることを、当業者は理解するであろう。
また、様々な実施形態による電子装置101は、過温度状態でのNRからのE-UTRAのRAT切り替えだけでなく、E-UTRAからWCDMDA(wideband code division multiple access)(又は、GSM(global system for mobile communications))へのRAT切り替え、又はNRからWCDMDA(又はGSM)へのRAT切り替えを実行する。
【0050】
図4aは、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作401において、第1のRATへの接続を確立する。
【0051】
動作403において、電子装置101は、第1のRATへの接続状態で、過温度状態を確認する。
例えば、電子装置101は、センサモジュール176から測定された温度が、閾値温度以上であることを確認したことに基づいて、現在の状態が過温度状態であることを確認する。
例えば、電子装置101は、測定される温度の上昇速度(又は増加の傾き)が、閾値速度(又は閾値傾き)以上であることを確認したことに基づいて、現在の状態が過温度状態であることを確認し、過温度状態を示す指標(又は条件)に制限はない。
【0052】
様々な実施形態によれば、動作405において、電子装置101は、過温度状態の確認に基づいて、第1のRATへの接続を維持しながら、過温度状態に対応する少なくとも1つの第1の動作を実行する。
少なくとも1つの第1の動作は、RATの切り替えを必要とせずに、即ち、現在のRATへの接続を維持しながら、電子装置101で発生する熱の大きさを減少させることができる動作であり得る。
様々な実施形態では、第1の動作は、例えば、アップリンク信号を送信するためのアンテナの数及び/又はダウンリンク信号を受信するためのアンテナの数の減少である。
信号の送信及び/又は受信に使用されるアンテナの数が比較的多いほど、電子装置101で発生する発熱量は、比較的大きくなる。
これにより、過温度状態において、電子装置101は、用いるアンテナの数の減少を、第1の動作として行う。
アンテナの数の調整は、RATの切り替えを必要としないことがある。
【0053】
様々な実施形態では、第1の動作は、例えば、アップリンク信号のためのチャネルの内の少なくとも一部に対する送信電力(transmission power)の減少であってもよい。
送信電力が比較的大きいほど、電子装置101で発生する発熱量は、比較的大きい。
したがって、過温度状態において、電子装置101は、アップリンク信号のためのチャネルの内の少なくとも一部に対する送信電力の低減を、第1の動作として実行する。
送信電力の調整は、RATの切り替えを必要としないことがある。
【0054】
様々な実施形態では、第1の動作は、例えば、第1のRATに関連するUE(user equipment)キャパビリティの情報要素の調整であってもよい。
例えば、電子装置101は、UEキャパビリティのCA(carrier aggregation)に関連する情報要素の変更(例えば、非活性化及び/又はCC(component carrier)の減少)及び/又はDC(dual connectivity)に関連する情報要素の変更(例えば、非活性化)、レイヤー(layer)に関連する情報要素の変更(例えば、減少)、帯域幅に関連する情報要素の変更(例えば、減少)、MCS(modulation and coding scheme)に関連する情報要素の変更(例えば、減少)、又はSRS(sounding reference signal)に関連する情報要素の変更(例えば、SRSアンテナの減少及び/又は非活性化)の内の少なくとも1つを実行し、第1のRATへの接続を維持できれば、変更される情報要素の種類に制限はない。
【0055】
CA及び/又はDCが実行される場合の電子装置101で発生する発熱量は、CA及び/又はDCが実行されない場合の電子装置101で発生する発熱量に比べて、大きい。
電子装置101は、過温度状態でCA及び/又はDCを非活性化し、それによって、過温度状態の解消の可能性が高くなる可能性がある。
一方、CAが実行される場合、比較的より多くのCCに基づいて、CAが実行されるほど、電子装置101で発生する発熱量が、相対的に大きい可能性がある。
電子装置101は、過温度状態において、第1の動作として、CAに用いられるCCの数を相対的に少なくし、これにより、過温度状態の解消の可能性が高くなる可能性がある。
CA及び/又はDCに関連する情報要素の調整は、RATの切り替えを必要としなくてもよい。
【0056】
様々な実施形態では、一例では、電子装置101は、レイヤー(layer)に関連する情報要素の変更であってもよい。
例えば、電子装置101は、UEキャパビリティの「FeatureSetDownlinkPerCC」の「maxNumberMIMO-LayersPDSCH(physical downlink shared channel)」、「FeatureSetUplinkPerCC」の「maxNumberMIMO-LayersCB-PUSCH(physical uplink shared channel)」、又は「eatureSetUplinkPerCC」の「maxNumberMIMO-LayersNonCB-PUSCH」の内の少なくとも1つを変更(例えば、4レイヤーから2レイヤーへの減少)する。
比較的多くのレイヤーに基づいて通信が行われるほど、電子装置101で発生する発熱量は、比較的大きい。
電子装置101は、過温度状態で第1の動作として、レイヤーの数を比較的低くし、これにより、過温度状態の解消の可能性か高くなる可能性がある。
レイヤーに関連する情報要素の調整は、RATの切り替えを必要としなくてもよい。
【0057】
様々な実施形態では、電子装置101は、第1の動作として、帯域幅に関連する情報要素の変更であってもよい。
例えば、電子装置101は、UEキャパビリティの「FeatureSetDownlinkPerCC」の「SupportedBandwidthDL」及び/又は「ChannelBW-90mhz」、又は「FeatureSetUplinkPerCC」の「SupportedBandwidthUL」及び/又は「ChannelBW-90mhz」の内の少なくとも1つを変更する。
比較的大きな帯域幅に基づいて通信が行われるほど、電子装置101で発生する発熱量は、比較的大きくなる。
電子装置101は、過温度状態で、帯域幅を相対的に低くし、それによって、過温度状態の解消の可能性が高くなる可能性がある。
【0058】
例えば、電子装置101は、「SupportedBandwidthDL」及び/又は「SupportedBandwidthUL」の情報(例えば、帯域幅値)を減少させ、及び/又は「ChannelBW-90mhz」を非活性化させる。
一例では、電子装置101は、帯域幅を初期キャリア帯域幅(initial carrier bandwidth)に減少させるが、これは、例示的なものであり、減少後の帯域幅の値に制限はない。
例えば、電子装置101は、初期キャリア帯域幅が閾値帯域幅(例えば、10MHz又は20MHz)以上の場合、帯域幅を初期キャリア帯域幅(又は、別の値)に減少させ、初期キャリア帯域幅が閾値帯域幅未満の場合は、帯域幅を指定された値(例えば、10MHz)に変更する。
帯域幅に関連する情報要素の調整は、RATの切り替えを必要としなくてもよい。
【0059】
様々な実施形態によれば、電子装置101は、MCS(modulation and coding scheme)に関連する情報要素の変更であってもよい。
比較的大きな数のMCSに基づいて通信が行われるほど、電子装置101で発生する発熱量は、比較的大きい。
例えば、電子装置101は、UEキャパビリティの「FeatureSetDownlinkPerCC」の「supportedModulationOrderDL」又は「FeatureSetUplinkPerCC」の「supportedModulationOrderUL」の内の少なくとも1つを減少(例えば、256QAMから64QAMへの減少)させる。
電子装置101は、過温度状態で、第1動作として、MCSの数を相対的に少なくし、これにより、過温度状態の解消の可能性が高まる可能性がある。
MCSに関連する情報要素の調整は、RATの切り替えを必要としなくてもよい。
【0060】
様々な実施形態によれば、電子装置101は、SRS(sounding reference signal)に関連する情報要素の変更であってもよい。
例えば、電子装置101は、UEキャパビリティの「BandCombinationList」の「srs-TxSwitch Parameter」を、「not supported」に変更する。
SRSの送信が行われる場合に、電子装置101で発生する発熱量は、SRSの送信が行われない場合の電子装置101で発生する発熱量に比べて、大きい。
電子装置101は、過温度状態で第1の動作として、SRSの送信を非活性化し、これにより、過温度状態の解消の可能性が高まる可能性がある。
SRSに関連する情報要素の調整は、RATの切り替えを必要としなくてもよい。
一方、前述した第1の動作の例示の他にも、電子装置101から発生する熱の大きさが減少する動作であれば、制限はない。
【0061】
様々な実施形態によれば、電子装置101は、少なくとも1つの第1の動作の実行後に、動作407において、現在の状態が過温度状態であるかどうかを判断する。
一例では、動作407における過温度状態であるか否かを判定するための条件は、例えば、少なくとも1つの第1の動作の実行前の動作403における過温度状態であるか否かを判定するための条件と同様である。
別の例では、動作407における過温度状態であるか否かを判定するための条件は、例えば、少なくとも1つの第1の動作の実行前の動作403における過温度状態であるか否かを判定するための条件とは異なるように設定されてもよい。
例えば、電子装置101は、動作407で測定された温度が閾値温度以上であるか否かを判定するが、動作407での閾値温度は、動作403での閾値温度と異なるように設定されてもよい。
例えば、電子装置101は、動作407で測定された温度の上昇速度(又は、傾き)が閾値速度(又は、閾値勾配)以上であるか否かを判断するが、動作407における閾値速度(又は、閾値勾配)、動作403における閾値温度とは異なるように設定されてもよい。
あるいは、電子装置101は、動作407に代えて、測定される温度が、低下中であるか否かを判断するように設定されてもよい。
【0062】
様々な実施形態によれば、過温度状態でない場合(動作407-いいえ)、電子装置101は、例えば、少なくとも1つの第1の動作を実行する(又は実行を維持する)。
あるいは、電子装置101は、過温度状態でない場合に、少なくとも1つの第1の動作の実行を中断するように設定されてもよく、これについては、図4bを参照して説明する。
過温度状態の場合(動作407-はい)、電子装置101は、例えば、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの第2の動作を実行する。
例えば、電子装置101は、図3に関連して説明した第2のRATへの接続のための少なくとも1つの第2の動作を実行することができ、これについては後述する。
【0063】
図4bは、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
図4bにおける動作411、動作413、動作415、動作417は、それぞれ図4aにおける動作401、動作403、動作405、及び動作407と実質的に同一又は類似である。
したがって、対応する動作の説明は、ここでは簡単にし、後のフローチャートにおける同様の動作の説明も簡単にする。
【0064】
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作411において、第1のRATへの接続を確立する。
動作413において、電子装置101は、第1のRATへの接続を維持しながら、過温度状態を確認する。
動作415において、電子装置101は、第1のRATへの接続を維持しながら、過温度状態に対応する少なくとも1つの第1の動作を実行する。
【0065】
様々な実施形態によれば、過温度状態の場合(動作417-はい)、電子装置101は、例えば、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの第2の動作を実行する。
例えば、電子装置101は、図3に関連して説明した第2のRATへの接続のための少なくとも1つの第2の動作を実行することができ、これについては後述する。
過温度状態でない場合(動作417-いいえ)、電子装置101は、動作421において、少なくとも1つの第1の動作による変更を元に戻す(逆動作又は動作解除)ための少なくとも1つの第3の動作を実行する。
例えば、第3の動作は、第1の動作による変更された設定を、変更前の設定に戻す動作であり得る。
例えば、第3の動作は、アップリンク信号を送信するためのアンテナの数及び/又はダウンリンク信号を受信するためのアンテナの数の増加であり得る。
【0066】
例えば、第3の動作は、アップリンク信号のためのチャネルの内の少なくとも一部に対する送信電力(transmission power)の増加であり得る。
送信電力が相対的に大きいほど、電子装置101で発生する発熱量は、相対的に大きい。
したがって、過温度状態では、電子装置101は、アップリンク信号のためのチャネルの内の少なくとも一部に対する送信電力の低減を、第1の動作として実行する。
送信電力の調整は、RATの切り替えを必要としないことがある。
【0067】
例えば、第3の動作は、第1のRATに関連するUEキャパビリティの情報要素の調整であってもよい。
例えば、電子装置101は、UEキャパビリティのCA(carrier aggregation)に関連する情報要素の変更(例えば、活性化及び/又はCC増加)及び/又はDC(dual connectivity)に関連する情報要素の変更(例えば、活性化)、レイヤー(layer)に関連する情報要素の変更(例えば、増加)、帯域幅に関連する情報要素の変更(例えば、増加)、MCS(modulation and coding scheme)に関連する情報要素の変更(例えば、増加)、又はSRS(sounding reference signal)に関連する情報要素の変更(例えば、SRSアンテナの増加及び/又は活性化)の内の少なくとも1つを実行し、第1のRATへの接続を維持できる場合、変更される情報要素の種類に制限はない。
さらに、少なくとも1つの第3の動作を実行することによって、電子装置101の状態は、少なくとも1つの第1の動作を実行する前の状態と同じように変更(又は回復)される。
しかしながら、場合によっては、少なくとも1つの第3の動作が実行された後の電子装置101の状態は、少なくとも1つの第1の動作が実行される前の状態とは異なる場合があり得る。
【0068】
図4cは、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作451において、第1のRATへの接続を確立する。
【0069】
動作453において、電子装置101は、第1のRATへの接続を維持しながら、過温度状態を確認する。
動作455において、電子装置101は、第1のRATへの接続を維持しながら、過温度状態に対応する少なくとも1つの第1の動作を実行する。
動作457において、電子装置101は、少なくとも1つの第1の動作を実行した後に、過温度状態であるか否かを判断する。
現在の状態が過温度状態でない場合(動作457-いいえ)、電子装置101は、少なくとも1つの第1の動作の実行を維持するか、又は図4bで説明したように、少なくとも1つの第3の動作を実行する。
過温度状態の場合(動作457-はい)、電子装置101は、動作459において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの第2の動作を実行する。
これにより、電子装置101は、第1のRATへの接続を解除し、第2のRATへの接続を確立することができる。
【0070】
様々な実施形態によれば、電子装置101は、第2のRATに接続された状態で、動作461において、第1のRATへの接続のための手順を控える。
例えば、電子装置101は、インターRAT(inter-RAT)に関連する動作(例えば、セル再選択、インターRATハンドオーバー、又はインターRATのMOに対する測定の内の少なくとも1つ)の実行を控える。
一例では、NASでは、インターRATに関連する動作を防止する(block)コマンド(command)をASとして提供するが、第1のRATへの接続のための手順を控えるための動作の種類に制限はない。
これにより、再び電子装置101が第1のRATに接続されなくなり、過温度状態が解消されない場合が発生しない可能性がある。
一方、図に示されていないが、電子装置101は、過温度状態が解消されると、再び第1のRATに再接続するための少なくとも1つの手順を実行する。
例えば、電子装置101は、控えめなインターRATに関連する動作(例えば、セル再選択、インターRATハンドオーバー、又はインターRATのMOに対する測定の内の少なくとも1つ)の実行を再開するように設定することもできる。
【0071】
図5は、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作501において、第1のRATへの接続を確立する。
電子装置101は、動作503において、第1のRATへの接続状態で、過温度状態を確認する。
動作501及び動作503の説明は、前述したので、ここでの詳細な説明は、繰り返さない。
【0072】
様々な実施形態によれば、電子装置101は、動作505において、第1のRATへの接続を維持可能であるかどうかを判断する。
一例では、電子装置101は、例えば、第1のRATを維持することができる少なくとも1つの第1の動作を実行した後、依然として過温度状態が解消されないことを確認したことに基づいて、第1のRATへの接続を維持できないと判断する。
前述したように、電子装置101は、第1のRATを維持することができる少なくとも1つの第1の動作を既に実行したことと想定する。
電子装置101は、少なくとも1つの第1の動作を実行した後に、過温度状態の確認及び/又は温度低下確認の失敗に基づいて、第1のRATへの接続を維持できないと判断する。
【0073】
別の例では、電子装置101は、測定された温度に基づいて、第1のRATへの接続を維持できるかどうかを判断する。
例えば、電子装置101は、測定された温度が、第1の範囲に含まれる場合、第1のRATへの接続を維持することができると判断する。
例えば、電子装置101は、測定された温度が第2の範囲に含まれる場合、第1のRATへの接続を維持できないと判断する。
別の例では、電子装置101は、過温度状態が維持された期間に基づいて、第1のRATへの接続を維持できるかどうかを判断する。
例えば、電子装置101は、過温度状態が維持された期間が、第1の範囲に含まれる場合、第1のRATへの接続を維持することができると判断する。
例えば、電子装置101は、過温度状態が維持された期間が、第2の範囲に含まれる場合、第1のRATへの接続を維持できないと判断する。
別の例では、電子装置101は、第1のRATからの信号の強度に基づいて、第1のRATへの接続を維持できるかどうかを判断する。
例えば、電子装置101は、第1のRATからの信号の強度が、第1の範囲に含まれる場合、第1のRATへの接続を維持できると判断する。
例えば、電子装置101は、第1のRATからの信号の強度が、第2の範囲に含まれる場合、第1のRATへの接続を維持できないと判断する。
【0074】
様々な実施形態によれば、第1のRATへの接続を維持可能であると判断された場合(動作505-はい)、電子装置101は、動作507において、第1のRATへの接続を維持しながら、過温度状態に対応する少なくとも1つの第1の動作を実行する。
一方、動作507の前に第1の動作が既に実行された場合、電子装置101は、動作507において、少なくとも1つの第1の動作を再実行するか、又は第1の動作が実行された後の状態を維持する。
あるいは、電子装置101は、第1のRATへの接続の維持可能なDC非活性化を行った後に、過温度状態が維持される場合、他の種類の第1の動作、例えば、アンテナ数の減少を行ってもよい。
第1のRATへの接続を維持できないと判断された場合(505-いいえ)、電子装置101は、動作509において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの第2の動作を実行する。
【0075】
様々な実施形態では、電子装置101は、動作509のような第2のRATへの接続のための少なくとも1つの第2の動作を実行するによって、第2のRATへの接続を確立する。
電子装置101は、第2のRATへの接続を確立した後に、過温度状態が解消されたか否かを判断する。
過温度状態が解消された場合、電子装置101は、第1のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
過温度状態が解消されていない場合、電子装置101は、第1のRATへの接続のための少なくとも1つの動作の実行を控える。
前述したように、電子装置101は、第1のRATへの接続を維持することによって、ユーザデータの送受信を、できるだけ途切れることなく行うことができる。
しかしながら、発熱が激化した場合には、ユーザデータの送受信が、しばらく途切れても、発熱を解消できるように、RATの変更を行うことができる。
【0076】
図6aは、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作601において、第1のRATへの接続を確立する。
【0077】
動作603において、電子装置101は、第1のRATに接続された状態で、過温度状態を確認する。
過温度状態が確認されると、動作605において、電子装置101は、現在の温度が属する範囲を確認する。
現在の温度が属する範囲が、第1の範囲である場合、電子装置101は、動作607において、第1のRATへの接続を維持しながら、過温度状態に対応する少なくとも1つの第1の動作を実行する。
現在の温度が属する範囲が、第2の範囲である場合、電子装置101は、動作609において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの第2の動作を実行する。
【0078】
ここで、第2の範囲の最小値は、第1の範囲の最小値より大きく設定することができるが、制限はない。
前述したように、電子装置101は、比較的低い温度範囲である第1の範囲では、現在RATへの接続を維持しながら、過温度の解消のための動作を実行することにより、ユーザデータの送受信が、できるだけ途切れることなく行われ得る。
しかし、比較的高い温度範囲である第2の範囲では、ユーザデータの送受信が、しばらく途切れても、発熱を解消できるようにRATの変更を行うことができ、これにより、電子装置が過熱することを防止することができる。
これにより、電子装置が過熱するのを防止することで、電子装置の性能低下を防止することができる。
【0079】
図6bは、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作611において、第1のRATへの接続を確立する。
【0080】
動作613において、電子装置101は、第1のRATに接続された状態で、過温度状態を確認する。
過温度状態が確認されると、動作615において、電子装置101は、過温度状態の検出時点の以降の経過時間が、閾値時間以上であるか否かを判断する。
経過時間が閾値時間未満である場合(動作615-いいえ)、電子装置101は、動作617において、第1のRATへの接続を維持しながら、過温度状態に対応する少なくとも1つの第1の動作を実行する。
経過時間が閾値時間以上である場合(615-はい)、電子装置101は、動作619において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの第2の動作を実行する。
【0081】
一例では、電子装置101は、過温度状態が検出された時点から、少なくとも1つの第1の動作を実行しながら、タイマーを開始する。
タイマーが満了されるにつれて、電子装置101は、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの第2の動作を実行する。
前述のように、電子装置101は、過温度状態が発生した初期時点では、現在RATへの接続を維持しながら、過温度状態の解消のための動作を実行することにより、ユーザデータの送受信ができるだけ途切れることなく行われ得る。
しかし、閾値時間が経過しても、過温度状態が解消されない場合、ユーザデータの送受信がしばらく途切れても、発熱を解消できるようにRATの変更を行うことができ、これにより、電子装置が過熱することを防止することができる。
これにより、電子装置が過熱するのを防止することで、電子装置の性能低下を防止することができる。
【0082】
図6cは、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作621において、第1のRATへの接続を確立する。
【0083】
動作623において、電子装置101は、第1のRATに接続された状態で、過温度状態を確認する。
過温度状態が確認されると、動作625において、電子装置101は、第1のRATが弱電界であるかどうかを判断する。
例えば、電子装置101は、第1のRATのネットワークからのダウンリンク信号の受信強度が、第1の閾値サイズ以下である場合、及び/又はアップリンク信号の送信強度が、第2の閾値サイズ以上である場合、第1のRATが弱電界であると判断する。
弱電界と判断されない場合(動作625-いいえ)、電子装置101は、動作627において、第1のRATへの接続を維持しながら、過温度状態に対応する少なくとも1つの第1の動作を実行する。
弱電界であると判断された場合(625-はい)、電子装置101は、動作629において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの第2の動作を実行する。
【0084】
前述のように、電子装置101は、弱電界でないと判断される場合には、現在RATへの接続を維持しながら、過温度状態の解消のための動作を行うことにより、ユーザデータの送受信ができるだけ途切れることなく行われ得る。
しかしながら、弱電界であると判断された場合、ユーザデータの送受信がしばらく途切れても、発熱を解消できるようにRATの変更を行うことができる。
弱電界の場合、電子装置101からのアップリンク信号の強度が、比較的大きいサイズに設定される可能性が高いため、過温度状態が解消されない可能性が高い。
これにより、弱電界であると判断された場合、電子装置101がRAT変更を行うことにより、過温度状態の解消の可能性を高めることができる。
【0085】
様々な実施形態によれば、電子装置101は、現在電子装置101が使用中であるか否かを判断する。
例えば、電子装置101は、ディスプレイモジュール160に表示されるデータがない場合、現在電子装置101が使用中でないと判断する。
電子装置101が、現在使用中でない場合には、RAT変更によるユーザデータの送信及び/又は受信が中断される可能性が低いため、電子装置101は、過温度状態の確認時に、RAT変更を行う。
あるいは、電子装置101は、ユーザデータが送信及び/又は受信中であるか否かを判断してもよい。
ユーザデータが送信及び/又は受信中でない場合、又はユーザデータの送信及び/又は受信が予定されていない場合、電子装置101は、過温度状態の確認時に、RAT変更を実行する。
【0086】
図7は、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作701において、第1のRATへの接続を確立する。
動作703において、電子装置101は、第1のRATに接続された状態で、過温度状態を確認する。
【0087】
様々な実施形態によれば、電子装置101は、動作705において、ネットワークからのRRC解除コマンドを待機できるかどうかを判断する。
ネットワークからRRC解除コマンドに従って、RATを変更する場合が、電子装置101がRLF(radio link failure)を宣言する場合に比べて、より安定した通信が可能である。
したがって、電子装置101は、ネットワークへの要求に応じたRAT変更が可能な場合には、ネットワークからのRRC解除メッセージを待機する。
しかしながら、過温度状態が迅速に解消される必要がある場合、安定した通信ではなく迅速な過温度の解消のための動作を実行する必要がある。
この場合、電子装置101は、ネットワークからのRRC解除コマンドを待つのではなく、RLFを宣言し、RAT変更を実行する。
ネットワークからRRC解除コマンドを待機できるかどうかを判断する様々な実施形態については、図8a~図8eを参照して後述する。
【0088】
ネットワークからのRRC解除コマンドが、待機可能であると判断されると(動作705-はい)、電子装置101は、動作707において、RRC解除メッセージが受信されたかどうかを判断する。
電子装置101は、RRC解除メッセージが受信されていない場合(動作707-いいえ)、RRC解除メッセージの受信を待つ。
RRC解除メッセージが受信されると(動作707-はい)、電子装置101は、動作709において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
ネットワークからのRRC解除メッセージが受信されると、電子装置101は、セル再選択のための情報を含むシステム情報(例えば、SIB5)が既に受信されたかどうかに従って、セル再選択の手順を実行するか、又は第2のRATに対するスキャンを行うことができ、これについては、後述する。
【0089】
一方、様々な選択的な実施形態において、電子装置101は、ネットワークからのRRC解除コマンドが待機可能であると判断された場合であっても、指定されたタイマーが満了した場合、又は過温度状態が深化した場合には、RLFを宣言することもできる。
ネットワークからのRRC解除コマンドが待機可能でないと判断されると(動作705-いいえ)、電子装置101は、動作711において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
電子装置101は、例えば、第2のRATに対するスキャンを実行することができ、これについては、後述する。
【0090】
一方、図4aに関して前述したように、電子装置101は、第1のRATの接続を維持しながら、過温度状態を解消するための少なくとも1つの第1の動作を実行し、その後、過温度状態が解消されない場合(又は、第2の動作の実行条件が満たされる場合)、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの第2の動作を実行する。
電子装置101は、図4aに関して前述したように、少なくとも1つの第1の動作を実行した後の過温度状態が解消されない場合に、動作705と同様に、ネットワークからのRRC解除コマンドを待機することができるかどうかを判断することもできる。
その後、電子装置101は、判断結果に応じて、ネットワークからのRRC解除メッセージの受信に応じて、第2のRATへの接続のための動作を実行するか、又はRRC解除メッセージを待たずに、第2のRATへの接続のための動作を実行することもできる。
【0091】
一方、図5に関して前述したように、電子装置101は、過温度状態が確認されると、第1のRATへの接続が可能であるか否かを判断する。
電子装置101は、第1のRATへの接続が可能であると判断された場合、第1のRATの接続を維持しながら、過温度状態を解消するための少なくとも1つの第1の動作を行い、第1のRATへの接続が可能でないと判断された場合、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの第2の動作を実行する。
電子装置101は、図5に関して前述したように、第1のRATへの接続が可能でないと判断された場合、動作705と同様に、ネットワークからのRRC解除コマンドを待機できるか否かを判断する。
その後、電子装置101は、判断結果に応じて、ネットワークからのRRC解除メッセージの受信に応じて、第2のRATへの接続のための動作を行うか、又はRRC解除メッセージを待たずに、第2のRATへの接続のための動作を実行することもできる。
【0092】
図8a~図8eは、ネットワークからのRRC解除コマンドの待機が可能であるかどうかを決定するための様々な選択的な実施形態による電子装置の動作方法を説明するフローチャートである。
図8aは、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作801において、第1のRATへの接続を確立する。
【0093】
動作803において、電子装置101は、第1のRATに接続された状態で、過温度状態を確認することができる。
様々な実施形態によれば、電子装置101は、動作805において、RRC解除履歴及び/又は実行中のアプリケーションを確認する。
動作807において、電子装置101は、RRC解除履歴及び/又は実行中のアプリケーションに基づいて、ネットワークからのRRC解除コマンドを待機可能であるかどうかを判断する。
一例では、電子装置101は、ネットワークからのRRC解除メッセージの受信履歴を格納及び/又は管理する。
【0094】
電子装置101は、例えば、RRC解除メッセージの受信時点間の間隔に基づいて、現在の時点から追加のRRC解除メッセージが受信されると予想される期間を予測する。
電子装置101は、予想される期間が閾値期間以下である場合に、ネットワークからのRRC解除コマンドを待機することができると判断する。
あるいは、電子装置101は、現在実行中のアプリケーションに基づいて、ネットワークからのRRC解除コマンドを待機可能であるかどうかを判断してもよい。
例えば、リアルタイムストリーミングのための第1のタイプのアプリケーションが実行されている場合、RRC解除メッセージは、比較的長時間、受信されない可能性がある。
第1のタイプのアプリケーションが実行中の場合、電子装置101は、ネットワークからのRRC解除コマンドを待機できないと判断する。
あるいは、第2のタイプの動画提供アプリケーション(リアルタイム映像ではない)が実行中であれば、一定分量の動画視聴のためのファイルがダウンロードされ、その後、一定時間の間、トラフィックが存在しなくてもよく、この間、RRC解除メッセージを受信され得る。
第2のタイプのアプリケーションが実行中の場合、電子装置101は、ネットワークからのRRC解除コマンドを待機することができると判断する。
【0095】
様々な実施形態によれば、ネットワークからのRRC解除コマンドを待機可能であると判断された場合(動作807-はい)、電子装置101は、動作809において、ネットワークからRRC解除メッセージが受信されたかどうかを判断する。
電子装置101は、RRC解除メッセージが受信されていない場合(動作809-いいえ)、RRC解除メッセージの受信を待つ。
RRC解除メッセージが受信されると(動作809-はい)、電子装置101は、動作811において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
したがって、電子装置がRLFを宣言しないので、電子装置は、より安定した通信を有利に実行することができる。
さらに、ネットワークからのRRC解除コマンドが待機可能でないと判断された場合(動作807-いいえ)、電子装置101は、動作813において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
【0096】
図8bは、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作821において、第1のRATへの接続を確立する。
動作823において、電子装置101は、第1のRATに接続された状態で、過温度状態を確認する。
【0097】
様々な実施形態によれば、電子装置101は、動作825において、現在の温度を確認する。
動作827において、電子装置101は、現在の温度が属する範囲に基づいて、ネットワークからのRRC解除コマンドが待機可能であるかどうかを判断する。
確認された温度が第1の範囲である場合、電子装置101は、動作829において、ネットワークからRRC解除メッセージが受信されたかどうかを判断する。
電子装置101は、RRC解除メッセージが受信されていない場合(動作829-いいえ)、RRC解除メッセージの受信を待つ。
RRC解除メッセージが受信されると(動作829-はい)、電子装置101は、動作831において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
確認された温度が第2の範囲である場合(動作827-いいえ)、電子装置101は、動作833において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
ここで、第2の範囲の最小値は、第1の範囲の最小値より大きく設定することができるが、制限はない。
【0098】
図8cは、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作841において、第1のRATへの接続を確立する。
動作843において、電子装置101は、第1のRATに接続された状態で、過温度状態を確認する。
【0099】
様々な実施形態によれば、電子装置101は、動作845において、過温度状態の検出時点の以降の経過時間が、閾値時間以上であるか否かを判断する。
過温度状態の検出時点の以降の経過時間が、閾値時間未満の場合(動作845-いいえ)、電子装置101は、動作847において、ネットワークからRRC解除メッセージが受信されたか否かを判断する。
電子装置101は、RRC解除メッセージが受信されていない場合(動作847-いいえ)、RRC解除メッセージの受信を待つ。
RRC解除メッセージが受信されると(動作847-はい)、電子装置101は、動作849において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
過温度状態の検出時点の以降の経過時間が、閾値時間以上である場合(動作845-はい)、電子装置101は、動作851において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
【0100】
一例では、電子装置101は、2つのタイマーを使用して順次に第1の動作及び第2の動作を実行するように実施してもよい。
例えば、最初の過温度状態が検出された場合、第1の期間が満了する前に、電子装置101は、別の動作を実行しなくてもよい。
第1の期間が満了すると、電子装置101は、第1のRATの接続を維持した状態で、少なくとも1つの第1の動作を実行する。
過温度状態が検出された時点から、第1の期間より長く設定された第2の期間が満了すると、電子装置101は、RAT変更のための少なくとも1つの第2の動作を実行する。
【0101】
図8dは、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作861において、第1のRATへの接続を確立する。
動作863において、電子装置101は、第1のRATに接続された状態で、過温度状態を確認する。
【0102】
様々な実施形態によれば、電子装置101は、動作865において、電子装置101の利用が活性化されたかどうかを判断する。
例えば、電子装置101は、ディスプレイモジュール160に表示されるデータがない場合(又は、ディスプレイモジュール160がターンオフされた場合)、現在電子装置101が使用中でないと判断する。
あるいは、電子装置101は、ユーザデータが送信及び/又は受信中であるか否かに基づいて、利用が活性化されたか否かを判断する。
ユーザデータが送信及び/又は受信中でない場合、又はユーザデータの送信及び/又は受信が予定されていない場合、電子装置101は、利用が活性化されていないと判断する。
【0103】
利用が活性化されたと判断された場合(動作865-はい)、電子装置101は、動作867において、ネットワークからRRC解除メッセージが受信されたかどうかを判断する。
電子装置101は、RRC解除メッセージが受信されていない場合(動作867-いいえ)、RRC解除メッセージの受信を待つ。
RRC解除メッセージが受信されると(動作867-はい)、電子装置101は、動作869において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
利用が活性化されていない場合(動作865-いいえ)、電子装置101は、動作871において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
【0104】
図8eは、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作881において、第1のRATへの接続を確立する。
動作883において、電子装置101は、第1のRATに接続された状態で、過温度状態を確認する。
【0105】
様々な実施形態によれば、電子装置101は、動作885において、電子装置101が弱電界にあるかどうかを判断する。
例えば、電子装置101は、第1のRATのネットワークからのダウンリンク信号の受信強度が、第1の閾値サイズ以下である場合、及び/又はアップリンク信号の送信強度が、第2の閾値サイズ以上である場合、第1のRATが弱電界であると判断する。
弱電界でないと判断された場合(動作885-いいえ)、電子装置101は、動作887において、ネットワークからRRC解除メッセージが受信されたかどうかを判断する。
電子装置101は、RRC解除メッセージが受信されていない場合(動作887-いいえ)、RRC解除メッセージの受信を待つ。
RRC解除メッセージが受信されると(動作887-はい)、電子装置101は、動作889において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
弱電界であると判断された場合(動作885-はい)、電子装置101は、動作891において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
【0106】
図9は、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作901において、第1のRATへの接続を確立する。
動作903において、電子装置101は、第1のRATに接続された状態で、過温度状態を確認する。
動作905において、電子装置101は、ネットワークからのRRC解除コマンドを待機可能であるかどうかを判断する。
【0107】
ネットワークからのRRC解除コマンドを待機可能であるかどうかを判断する様々な実施形態については、図8a~図8eを参照して説明したので、ここでの詳細な説明は、繰り返さない。
ネットワークからのRRC解除コマンドを待機可能であると判断された場合(動作905-はい)、電子装置101は、動作907において、RRC解除メッセージが受信されたかどうかを判断する。
電子装置101は、RRC解除メッセージが受信されていない場合(動作907-いいえ)、RRC解除メッセージの受信を待つ。
RRC解除メッセージが受信されると(動作907-はい)、電子装置101は、動作909において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
【0108】
様々な実施形態によれば、ネットワークからのRRC解除コマンドを待機可能でないと判断された場合(動作905-いいえ)、電子装置101は、動作911において、ハンドオーバーのためのMR(measurement report)メッセージを、ネットワークに送信する。
図に示していないが、電子装置101は、ネットワークからの少なくとも1つのRRC再設定メッセージ(例えば、「3GPP TS 38.331」のRRC再設定(reconfiguration)メッセージ、又は「3GPP TS 36.331」のRRC接続再設定(connection reconfiguration)メッセージ)に基づいて、測定設定(measconfig)を確認する。
【0109】
測定設定では、少なくとも1つの測定オブジェクト(例えば、周波数)、測定オブジェクトに対応する報告設定、及び測定オブジェクトと報告設定との対応関係を識別することができる報告識別情報(measID)の内の少なくとも1つを含む。
例えば、電子装置101は、報告設定において、A2イベントに関する情報、B1イベントに関する情報、又はB2イベントに関する情報を確認する。
電子装置101は、測定オブジェクトの測定結果が、A2イベント、B1イベント、又はB2イベントの内の少なくとも1つを満たす場合、測定報告メッセージをネットワークに送信する。
一方、ネットワークからのRRC解除コマンドを待機可能でないと判断された場合、電子装置101は、動作911において、A2イベント、B1イベント、又はB2イベントの内の少なくとも1つの報告条件が満たされないにもかかわらず、A2イベント、B1イベント、又はB2イベントの内の少なくとも1つに対応する測定報告メッセージを、ネットワークに送信し、これは、ネットワークからのハンドオーバー命令を誘導する目的である。
【0110】
ネットワークは、電子装置101からの測定報告メッセージの受信に基づいて、ハンドオーバー命令を電子装置101に送信する可能性がある。
例えば、A2イベントの測定報告メッセージに対応して、ネットワークは、第2のRATのターゲットセルへのハンドオーバー命令を、電子装置101に提供する可能性がある。
あるいは、ネットワークは、電子装置101にB1イベント、又はB2イベントなどの測定設定のRRC再設定メッセージを、電子装置101に提供する可能性がある。
この場合、電子装置101は、インターRATの測定オブジェクトに対する測定結果が、B1イベント、又はB2イベントが満たされる場合、B1イベント又はB2イベントに対応する測定報告メッセージをネットワークに送信する。
あるいは、電子装置101は、報告条件が満たされないにもかかわらず、B1イベント又はB2イベントに対応する測定報告メッセージを、ネットワークに送信してもよい。
ネットワークは、電子装置101からの測定報告メッセージの受信に基づいて、第2のRATのターゲットセルへのハンドオーバー命令を電子装置101に送信する可能性がある。
前述したように、ネットワークからのRRC解除コマンドを待つことができないと判断された場合、電子装置101は、インターRATのハンドオーバー命令を誘導できるように、報告条件が満たされなくても、測定報告メッセージを送信するように設定してもよい。
【0111】
様々な選択的な実施形態によれば、電子装置101は、動作913において、ハンドオーバー命令が受信されたかどうかを判断する。
前述したように、電子装置101は、報告条件が満たされていない場合でも、インターRATハンドオーバーを誘導するための測定報告メッセージを送信することができ、これにより、ネットワークは、測定報告メッセージに対応したハンドオーバー命令を、電子装置101に送信する可能性がある。
ハンドオーバー命令が受信された場合(動作913-はい)、電子装置101は、動作915において、ハンドオーバーのための少なくとも1つの動作を実行する。
例えば、電子装置101は、ハンドオーバー命令に含まれるターゲットセルへのRA手順のための少なくとも1つの動作を実行することができるが、制限はない。
ハンドオーバー命令が受信されていない場合(動作913-いいえ)、電子装置101は、例えば、RLFを宣言し、動作917において、第2のRATへの接続のための少なくとも1つの動作を実行する。
【0112】
一例では、電子装置101は、測定報告メッセージを送信した後、指定された期間が満了するにつれて、動作917を実行するように設定されてもよいが、制限はない。
前述したように、電子装置101は、ネットワークからRRC解除コマンドを待機できないと判断された場合であっても、まず、ネットワークからのインターRATハンドオーバー命令を誘導する動作を行った後、インターRATハンドオーバーが実行されない場合に、RLFを宣言するように実施されてもよい。
これにより、RRC解除コマンドを待機できないと判断された場合でも、ネットワークと電子装置との間の同期化を最大限に維持できる次善の方案であるハンドオーバーを試みることができる。
【0113】
図10aは、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作1001において、第1のRATへの接続を確立する。
動作1003において、電子装置101は、第1のRATに接続された状態で、過温度状態を確認する。
動作1005において、電子装置101は、ネットワークからのRRC解除コマンドが待機不可能であることを確認する。
ネットワークからのRRC解除コマンドが待機可能であるか否かの判断基準については、前述したので、ここでの詳細な説明は、繰り返さない。
【0114】
様々な実施形態によれば、電子装置101は、動作1007において、SIB5に含まれる情報が確認されたか否かを判断する。
一例では、電子装置101は、SIB5をネットワークから受信しているか、ネットワークからSIBを受信していない可能性もある。
SIB5に含まれる情報が確認された場合(動作1007-はい)、電子装置101は、RLFを宣言し、動作1009において、セル再選択のための少なくとも1つの手順を実行する。
以下に示す表1は、SIB5の例示である。
【表1】
【0115】
表1では、サービングセルの周辺セルに関する周波数情報(例えば、ARFCN:1550、3743、450)、帯域幅(mbw:100、50)、セル再選択優先順位(cell reselection priority:5)、「threshX-High:4」、「threshX-Low:4」、「q-RxLevMin:-54」、「q-QualMin:-34」、「p-maxEUTRA23」を含み得るが、値は、例示的なものである。
電子装置101は、SIB5に含まれる周波数情報(例えば、ARFCN)に基づいて、スキャンを実行し、スキャン結果が、セル再選択条件(cell reselection criteria)を満たすか否かを判断する。
セル再選択は、SIB5に含まれる情報(例えば、「threshX-High」、「threshX-Low」、「q-RxLevMin」、「q-QualMin」、又は「p-maxEUTRA」の内の少なくとも1つ)に基づいて確認する。
【0116】
一例では、電子装置101は、スキャン結果が、調整されたセル再選択条件を満たすか否かを判断し、調整されたセル再選択条件を満たすセルを選択する。
調整されたセル再選択条件については、図10bを参照して説明する。
電子装置101は、選択されたセルにキャンプオンして、RRC接続を確立し、それによって、第2のRATへの接続を確立する。
様々な実施形態に従って、SIB5に含まれる情報が確認されない場合(動作1007-いいえ)、電子装置101は、動作1011において、第2のRATに対するスキャンを実行する。
電子装置101は、動作1013において、スキャン結果に基づいて、セル選択を実行し、キャンプオンしたセルに対して、RRC接続を確立し、それによって、第2のRATへの接続を確立する。
【0117】
図10bは、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作1021において、第1のRATへの接続を確立する。
動作1023において、電子装置101は、第1のRATに接続された状態で、過温度状態を確認する。
動作1025において、電子装置101は、ネットワークからのRRC解除コマンドが待機不可能であることを確認する。
本実施形態では、電子装置101は、SIB5を受信したことと想定し、動作1027で、SIB5に含まれる情報を確認する。
【0118】
様々な実施形態によれば、電子装置101は、動作1029において、第1のRATの優先順位及び/又は第1のRATの周辺セルの「q-RxLevMin」値を調整する。
動作1031において、電子装置101は、調整されたパラメータ及び測定結果に基づいて、セル再選択のための手順を実行する。
例えば、電子装置101は、第1のRATの優先順位を第2のRATの優先順位よりも低く設定することができ、それによって、第2のRATの周辺セルへのセル再選択が行われる可能性が高くなる可能性がある。
【0119】
例えば、電子装置101は、第1のRATの周辺セルの「q-RxLevMin」値を、ネットワークから設定された値より大きい値に設定する。
電子装置101は、第2のRATの周辺セルの「q-RxLevMin」値を、ネットワークから設定された値に維持する。
第1のRATの周辺セルの「q-RxLevMin」値が、比較的大きい値に設定されているので、第1のRATのセルに対応するSrxlev値が比較的小さい値を有することができ、それによって、第1のRATのセルに対するセル再選択の可能性が低くなり、第2のRATのセルに対するセル再選択の可能性が高くなる可能性がある。
【0120】
あるいは、電子装置101は、第1のRATの周辺セルに対するQqualmin値を、ネットワークから設定された値よりも大きい値に設定する。
電子装置101は、第2のRATの周辺セルに対するQqualmin値を、ネットワークから設定された値に維持する。
第1のRATの周辺セルのQqualmin値が、比較的大きい値に設定されたので、第1のRATのセルに対応するSqaul値が比較的小さい値を有することができ、したがって、第1のRATのセルに対するセル再選択の可能性が低くなり、第2のRATのセルに対するセル再選択の可能性が高まる可能性がある。
【0121】
様々な実施形態によれば、電子装置101は、第2のRATの周辺セルの「q-RxLevMin」値及び/又はQqualmin値を、ネットワークから設定された値より小さい値に設定する。
「q-RxLevMin」値及び/又はQqualmin値が、ネットワークから設定された値より小さい値に設定されるので、第2のRATの周辺セルに対するSrxlev値及び/又はSqaul値が比較的大きい値を有することができ、第2のRATのセルに対するセル再選択の可能性が高くなる可能性がある。
様々な実施形態によれば、電子装置101は、第2のRATの周辺セルのセル再選択優先順位(cell reselection priority)を、第1のRATの周辺セルのセル再選択優先順位よりも高く調整することができ、第2のRATのセルに対するセル再選択の可能性が高まる可能性がある。
【0122】
図11は、本発明の実施形態による電子装置の例示的な動作方法を説明するためのフローチャートである。
様々な実施形態によれば、電子装置101(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)は、動作1101において、第1のRATへの接続を確立する。
動作1103において、電子装置101は、第1のRATに接続された状態で、過温度状態を確認する。
動作1105において、電子装置101は、ネットワークからのRRC解除コマンドが待機不可能であることを確認する。
RRC解除コマンドが待機可能であるか否かの判断は、前述したので、ここでの詳細な説明は、繰り返さない。
【0123】
電子装置101は、RLFを宣言し、動作1107において、SIB5に含まれる情報及び/又は第2のRATの測定オブジェクトに基づいて識別される周波数を使用して、接続のための少なくとも1つの手順を実行する。
例えば、電子装置101が、表1のようなSIB5を受信した場合、電子装置101は、SIB5に含まれる周波数(例えば、ARFCN)に対するスキャンを実行する。
例えば、電子装置101は、ネットワークから報告設定(measConfig)に関する情報を受信し、報告設定に含まれる測定オブジェクト(例えば、周波数)を確認する。
電子装置101は、測定オブジェクトの周波数に対するスキャンを実行する。
電子装置101は、スキャン結果に基づいて、セルを選択し、キャンプオンしたセルへの接続を確立し、それによって、第2のRATへの接続を確立する。
【0124】
例えば、電子装置101は、過温度状態の検出の前又は後の時点から、SIB5の情報及び/又は測定オブジェクト(又は、測定結果)を格納する。
測定結果に基づいて、電子装置101は、優先的にスキャンを実行する周波数を選択する。
SIB5及び/又は測定オブジェクトが確認されていない場合、電子装置101は、一般的なスキャン(例えば、格納された情報に基づくスキャン及び/又は電子装置101がサポートする周波数全体のスキャン)を実行する。
図11による第2のRATへの接続のための少なくとも1つの手順を、強制リダイレクション(forced redirection)と呼ぶ。
あるいは、電子装置101は、RRC解除コマンドが待機不可能であると判断された場合、RLFを宣言し、セル再選択のための手順を実行してもよい。
【0125】
様々な実施形態によれば、電子装置101は、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、プロセッサ120、第1のコミュニケーションプロセッサ212、第2のコミュニケーションプロセッサ214、又は統合コミュニケーションプロセッサ260の内の少なくとも1つ)を含み、少なくとも1つのプロセッサは、第1のRATに接続された状態で、過温度状態を確認し、過温度状態の確認に基づいて、第1のRATへの接続を維持することができるかどうかを確認し、第1のRATへの接続を維持できることを確認したことに基づいて、第1のRATへの接続を維持しながら、過温度状態に対応する少なくとも1つの第1の動作を実行し、第1のRATへの接続を維持できないことを確認したことに基づいて、第1のRATとは異なる第2のRATへの接続を確立するための少なくとも1つの第2の動作を実行するように設定され得る。
【0126】
有利には、電子装置は、第1のRATの接続が維持可能であることを確認することに基づいて、第1のRATの接続を維持し、それによって、ユーザデータの送受信が可能なシームレスに実行する。
しかしながら、発熱が強化されると、第1のRATの接続が維持できないことを確認することに基づいて、ユーザデータの送受信が一時的に中断されても、第2のRATへの接続を確立するためのRAT変更を行い、発熱を抑制し、電子装置が過熱するのを防ぐ。
これにより、電子装置が過熱するのを防止することにより、電子装置の性能低下を防止することができる。
【0127】
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、第1のRATへの接続を維持できるかどうかを確認する動作の少なくとも一部として、過温度状態を確認する前に、少なくとも1つの第1の動作を既に実行し、過温度状態が解消されないことを確認したことに基づいて、第1のRATへの接続を維持できないことを確認するように設定する。
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、第1のRATへの接続を維持できるかどうかを確認する動作の少なくとも一部として、電子装置の少なくとも一部で測定される少なくとも1つの温度が、第1の温度範囲に含まれることに基づいて、第1のRATへの接続を維持できることを確認し、少なくとも1つの温度が、第1の温度範囲と異なる第2の温度範囲に含まれることに基づいて、第1のRATへの接続を維持できないことを確認するように設定され得る。
【0128】
有利には、電子装置は、比較的低い温度範囲である第1の温度範囲において、現在又は第1のRATへの接続を維持しながら、過温度を解消するための動作を実行し、それによって、ユーザデータのシームレスで効率的な送受信が可能であり得る。
しかしながら、発熱が強化されると、第1のRATの接続が維持できないことを確認することに基づいて、ユーザデータの送受信が一時的に中断されても、第2のRATへの接続を確立するためのRAT変更を行い、発熱を抑制し、電子装置が過熱するのを防ぐ。
これにより、電子装置が過熱するのを防止することにより、電子装置の性能低下を防止することができる。
【0129】
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、第1のRATへの接続を維持することができるかどうかを確認する動作の少なくとも一部として、過温度状態が確認された時点から経過した時間が、閾値時間未満であることに基づいて、第1のRATへの接続を維持できることを確認し、過温度状態が確認された時点から経過した時間が、閾値時間以上であることに基づいて、第1のRATへの接続を維持できないことを確認するように設定され得る。
有利には、過温度状態が発生した最初の時点で、電子装置は、現在のRATへの接続を維持しながら、過温度を解消するための動作を実行し、それによって、ユーザデータのシームレスで効率的な送受信が可能であり得る。
しかし、臨界時間が経過した後でも、過温度状態が解消されないと、ユーザデータの送受信が一時的に中断されても、第2のRATへの接続を確立するためのRAT変更を行い、発熱を抑制し、電子装置の過熱を防ぐ。
これにより、電子装置が過熱するのを防止することにより、電子装置の性能低下を防止することができる。
【0130】
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、第1のRATへの接続を維持できるかどうかを確認する動作の少なくとも一部として、第1のRATのネットワークからのダウンリンク信号の受信強度は、第1の閾値サイズを超える場合及び/又は第1のRATのネットワークへのアップリンク信号の送信強度が、第2の閾値サイズ未満である場合、第1のRATへの接続を維持できることを確認し、電子装置は、RATが弱電界ではないことを確認し、これにより、現在のRATへの接続を維持しながら、過温度状態を解消するための動作を行い、これにより、ユーザデータの送受信を効率的かつシームレスに行う。
さらに、電子装置の少なくとも1つのプロセッサは、第1のRATへの接続を維持することができるかどうかを確認する動作の少なくとも一部として、第1のRATのネットワークからのダウンリンク信号の受信強度が、第1の閾値サイズ以下である場合、及び/又は、第1のRATのネットワークへのアップリンク信号の送信強度が、第2の閾値サイズ以上である場合、第1のRATへの接続を維持できないことを確認するように設定され得る。
【0131】
有利には、電子装置は、RATが弱電界であることを確認し、これにより、ユーザデータの送受信が一時的に中断されても、発熱を抑制するように、RAT変更を行い、電子装置が過熱することを防止する。
これにより、電子装置が過熱するのを防止することにより、電子装置の性能低下を防止することができる。
弱電界の状況では、電子装置からのアップリンク信号の強度は、比較的大きな値を有することができ、それによって、過温度状態が解消されない可能性が高い。
これにより、RATが弱電界であると確認された場合、電子装置は、RAT変更を有利に行うことにより、過温度状態を解消する可能性が増加し、これにより、電子装置が過熱することを防止することができる。
【0132】
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、第1のRATへの接続を維持することができるかどうかを確認する動作の少なくとも一部として、電子装置が使用中であることが確認されたことに基づいて、第1のRATへの接続が維持可能であることを確認し、電子装置が使用中でないことが確認されたことに基づいて、第1のRATへの接続を維持できないことを確認するように設定され得る。
有利には、電子装置が使用中でない場合、例えば、ディスプレイモジュールにデータが表示されない場合、RAT変更により、ユーザデータの送受信が妨げられる可能性が低いため、電子装置は、過温度状態の確認に基づいて、RAT変更を実行する。
これにより、電子装置がRAT変更を行うことで、過温度になることを防止し、電子装置の性能低下を防止することができる。
【0133】
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、第2のRATへの接続を確立するための少なくとも1つの第2の動作の実行に従って、第2のRATに接続された状態で、過温度状態が解消されるかどうかを確認し、過温度状態が解消されたことが確認されたことに基づいて、第1のRATへの接続のための少なくとも1つの第3の動作を実行し、過温度状態が解消されていないことが確認されたことに基づいて、第1のRATへの接続のための少なくとも1つの第3の動作の実行を控えるようにさらに設定する。
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つの第1の動作を実行した後、過温度状態が解消されることを確認し、過温度状態の解消の確認に基づいて、少なくとも1つの第1の動作の実行による電子装置の変更された状態を、少なくとも1つの第1の動作の実行前の状態に回復するための少なくとも1つの第4の動作を実行するようにさらに設定されてもよい。
【0134】
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、第1のRATへの接続を維持できないことを確認することに基づいて、第1のRATとは異なる第2のRATへの接続を確立するための少なくとも1つの第2の動作を実行する動作の少なくとも一部として、第1のRATへの接続を維持できないことを確認することに基づいて、ネットワークからのRRC接続解除コマンドを待機できるかどうかを確認し、ネットワークからのRRC接続解除コマンドを待機できるか否かに応じて確認される少なくとも1つの第2の動作を実行するように設定され得る。
有利には、電子装置が、ネットワークからのRRC解除コマンドに従って、RATを切り替え又は変更する場合、電子装置が、RLFを宣言しないことにより、より安定した通信が行われる。
【0135】
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、RRC接続解除コマンドを待つことができるかどうかによって確認される少なくとも1つの第2の動作を実行する動作の少なくとも一部として、RRC接続解除コマンドを待機することができることを確認することに基づいて、ネットワークから受信したSIB5の情報が確認されるかどうかを確認し、SIB5の情報が確認されたことに基づいて、SIBの情報に基づいて、セル再選択の手順を、少なくとも1つの第2の動作の少なくとも一部として実行し、SIB5の情報が確認されていないことに基づいて、第2のRATに対するスキャンを、少なくとも1つの第2の動作の少なくとも一部として実行するように設定され得る。
【0136】
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、SIB5の情報が確認されることに基づいて、SIBの情報に基づいて、セル再選択の手順を、少なくとも1つの第2の動作の少なくとも一部として実行する動作の少なくとも一部として、第1のRATに対応する第1のセル再選択条件のパラメータの内のQrxlevmin値及び/又はQqualmin値の増加、及び/又は第2のRATに対応する第2のセル再選択条件のパラメータの内のQrxlevmin値及び/又はQqualmin値を減少させることによって、第1のセル再選択条件及び/又は第2のセル再選択条件を調整し、調整された第1のセル再選択条件及び/又は調整された第2のセル再選択条件に基づいて、1つのセルを選択する動作を、少なくとも1つの第2の動作の少なくとも一部として実行するように設定され得る。
【0137】
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、RRC接続解除コマンドを待機できるかどうかに応じて確認される少なくとも1つの第2の動作を実行する動作の少なくとも一部として、RRC接続解除コマンドを待機できないことを確認することに基づいて、第2のRATに対するスキャンを、少なくとも1つの第2の動作の少なくとも一部として実行するように設定され得る。
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、RRC接続解除コマンドを待機できないことを確認することに基づいて、第2のRATに対するスキャンを、少なくとも1つの第2の動作の少なくとも一部として実行する動作の少なくとも一部として、ネットワークから受信したSIB5の情報及び/又は測定設定に含まれる測定オブジェクトに基づいて、第2のRATに対するスキャンを実行するように設定され得る。
【0138】
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、RRC接続解除コマンドを待機できないことを確認することに基づいて、第2のRATに対するスキャンを、少なくとも1つの第2の動作の少なくとも一部として実行する動作の少なくとも一部として、RRC接続解除コマンドを待機できないことを確認することに基づいて、ネットワークにA2イベント、B1イベント、及び/又はB2イベントに対応する測定報告メッセージを送信し、測定報告メッセージに対応するハンドオーバー命令の受信に失敗したことに基づいて、第2のRATに対するスキャンを、少なくとも1つの第2の動作の少なくとも一部として実行するように設定され得る。
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、測定報告メッセージに対応するハンドオーバー命令を受信することに基づいて、第2のRATのターゲットセルへのハンドオーバーのための少なくとも1つの第5の動作を実行するようにさらに設定できる。
【0139】
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、ネットワークからのRRC接続解除コマンドを待機できるかどうかを確認する動作の少なくとも一部として、電子装置が既に受信したRRC接続解除コマンドの受信履歴及び/又は前記電子装置が実行されているアプリケーションに基づいて、RRC接続解除コマンドを待機できるかどうかを確認するように設定され得る。
電子装置がRLFを宣言しないことにより、より安定した通信が行われる。
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、ネットワークからのRRC接続解除コマンドを待機できるかどうかを確認する動作の少なくとも一部として、電子装置の少なくとも一部で測定される少なくとも1つの温度は、第1の温度範囲に含まれることに基づいて、RRC接続解除コマンドを待つことができることを確認し、少なくとも1つの温度が、第1の温度範囲と異なる第2の温度範囲に含まれることに基づいて、RRC接続解除コマンドを待機できないことを確認するように設定され得る。
これにより、電子装置がRLFを宣言しないので、電子装置は、有利により安定した通信を行う。
【0140】
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、ネットワークからのRRC接続解除コマンドを待機できるかどうかを確認する動作の少なくとも一部として、過温度状態が確認された時点から経過した時間が、閾値時間未満であることに基づいて、ネットワークからのRRC接続解除コマンドを待機できることを確認し、過温度状態が確認された時点から経過した時間が、閾値時間以上であることに基づいて、ネットワークからのRRC接続解除コマンドを待機できないことを確認するように設定され得る。
これにより、電子装置がRLFを宣言しないので、電子装置は、有利により安定した通信を行う。
【0141】
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、ネットワークからのRRC接続解除コマンドを待機できるかどうかを確認する動作の少なくとも一部として、第1のRATのネットワークからのダウンリンク信号の受信強度が、第1の閾値サイズを超える場合、及び/又は第1のRATのネットワークへのアップリンク信号の送信強度が、第2の閾値サイズ未満である場合、ネットワークからのRRC接続解除コマンドを待機できることを確認し、第1のRATのネットワークからのダウンリンク信号の受信強度が、第1の閾値サイズ以下である場合、及び/又は第1のRATのネットワークへのアップリンク信号の送信強度が、第2の閾値サイズ以上である場合、ネットワークからのRRC接続解除コマンドを待つことができないことを確認するように設定され得る。
これにより、電子装置がRLFを宣言しないので、電子装置は、有利により安定した通信を行う。
【0142】
様々な実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、ネットワークからのRRC接続解除コマンドを待機できるかどうかを確認する動作の少なくとも一部として、電子装置が使用中であることが確認されたことに基づいて、RRC接続解除コマンドを待機できることを確認し、電子装置が使用中でないことが確認されたことに基づいて、RRC接続解除コマンドを待機できないことを確認するように設定され得る。
これにより、電子装置がRLFを宣言しないので、電子装置は、有利により安定した通信を行う。
【0143】
様々な実施形態によれば、電子装置の動作方法は、第1のRATに接続された状態で、過温度状態を確認する動作、過温度状態の確認に基づいて、第1のRATへの接続を維持できるかどうかを確認する動作、第1のRATへの接続を維持できることを確認することに基づいて、第1のRATへの接続を維持しながら、過温度状態に対応する少なくとも1つの第1の動作を実行する動作、及び第1のRATへの接続を維持できないことを確認することに基づいて、第1のRATとは異なる第2のRATへの接続を確立するための少なくとも1つの第2の動作を実行する動作を含み得る。
【0144】
有利には、電子装置の動作方法は、第1のRATへの接続が維持可能であることを確認することに基づいて、第1のRATの接続を維持することができ、それによって、ユーザデータの送受信が可能なシームレスに行われる。
しかしながら、発熱が強化されると、第1のRATの接続が維持できないことを確認することに基づいて、ユーザデータの送受信が一時的に中断されても、第2のRATへの接続を確立するためのRAT変更を行い、発熱を抑制し、電子装置が過熱するのを防ぐ。
これにより、電子装置が過熱するのを防止することにより、電子装置の性能低下を防止することができる。
【0145】
さらに、様々な実施形態によれば、図面に関連して示し説明した特徴の組み合わせは、本発明をそれ自体に限定するものとして理解されるべきではなく(特に独立請求項の一部である特徴に限定されない)、それにもかかわらず、図面に示すような特徴の特定の組み合わせとして開示されることが理解され得る。
さらに、様々な実施形態によれば、多くの特徴(特に独立請求項の一部ではない特徴)が選択的であるので、好ましい実施形態の特徴は、「であってもよい(may)」という単語に関連して説明している。
それにもかかわらず、好ましい実施形態は、図面に示すように、特定の好ましい実施形態として開示されることが理解され得、したがって、図面に示す特徴は、本発明の真の好ましい組み合わせとして理解されるべきであるが、本発明の範囲を限定しない。
【0146】
本明細書に開示された様々な実施形態による電子装置は、様々な形態の装置であり得る。
電子装置は、例えば、携帯用通信装置(例えば、スマートフォン)、コンピュータ装置、携帯用マルチメディア装置、携帯用医療機器、カメラ、ウェアラブル装置、又は家電機器を含むことができる。本明細書の実施形態による電子装置は、前述の機器に限定されない。
【0147】
本開示の様々な実施形態及びそれに使用する用語は、本明細書に記載された技術的特徴を、特定の実施形態に限定することを意図するものではなく、その実施形態の様々な変更、等価物、又は代替物を含むことを理解されたい。
図面の説明に関して、類似又は関連する構成要素には、同様の参照番号を使用する場合がある。
項目に対応する名詞の単数形は、関連する文脈上、明らかに別段の指示がない限り、項目の1つ又は複数を含み得る。
本明細書において、「A又はB」、「A及びBの内の少なくとも1つ」、「A又はBの内の少なくとも1つ」、「A、B又はC」、「A、B及びCの内の少なくとも1つ」、及び「A、B又はCの内の少なくとも1つ」などの句のそれぞれは、その句の対応する句に一緒に列挙された項目のいずれか、又はそれらの可能なすべての組み合わせを含むことができる。
「第1」、「第2」、又は「一番目」又は「二番目」などの用語は、単にその構成要素を他の対応する構成要素と区別するために使用される場合があり、その構成要素を他の側面(例えば、重要性又は順序)に限定しない。
ある(例えば、第1の)構成要素が、他の(例えば、第2の)構成要素に、「機能的に」又は「通信的に」という用語と組み合わせて、又はそのような用語なしで、「結合(coupled)」又は「接続(connected)」と言及されている場合、上記のいくつかの構成要素は、上記の他の構成要素に直接(例えば、有線で)、無線で、又は第3の構成要素を介して接続され得ることを意味する。
【0148】
本明細書の様々な実施形態で使用する「モジュール」という用語は、ハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェアで実装されるユニットを含むことができ、例えば、論理、論理ブロック、部品、又は回路又はそのうち任意の組み合わせなどの用語と交換可能に使用することができる。
モジュールは、一体に構成された部品又は1つ又はそれ以上の機能を実行する、前記部品の最小単位又はその一部であり得る。
例えば、一実施形態によれば、モジュールは、ASIC(application-specific integrated circuit)の形態で実装され得る。
【0149】
本明細書の様々な実施形態は、機器(machine、例えば、電子装置101)によって読み取り可能な記憶媒体(storage medium、例えば、内蔵メモリ136又は外部メモリ138)に格納された1つ又はそれ以上の命令を含むソフトウェア(例えば、プログラム140)として実施することができる。
例えば、機器(例えば、電子装置101)のプロセッサ(例えば、プロセッサ120)は、記憶媒体から格納された1つ又はそれ以上の命令の内の少なくとも1つの命令を呼び出し、それを実行することができる。
これにより、機器が、呼び出された少なくとも1つの命令に従って、少なくとも1つの機能を実行するように動作することを可能にする。
1つ又はそれ以上の命令は、コンパイラによって生成されたコード又はインタプリタによって実行され得るコードを含み得る。
機器で読み取り可能な記憶媒体は、非一時的(non-transitory)記憶媒体の形態で提供されてもよい。
ここで、「非一時的」とは、記憶媒体が実在(tangible)する装置であり、信号(signal、例えば、電磁波)を含まないことを意味するだけであり、この用語は、データが記憶媒体に半永久的に保存される場合と、一時的に保存される場合とを区別しない。
【0150】
一実施形態によれば、本明細書に開示された様々な実施形態による方法は、コンピュータプログラム製品(computer program product)に含まれて提供され得る。
コンピュータプログラム製品は、商品として販売者と購入者との間で取引され得る。
コンピュータプログラム製品は、機器で読み取り可能な記憶媒体(例えば、compact disc read only memory(CD-ROM))の形態で配布されるか、又はアプリケーションストア(例えば、プレイストア(登録商標))を介して又は2つのユーザ装置(例:スマートフォン)間で直接、オンラインで配布(例えば、ダウンロード又はアップロード)されてもよい。
オンライン配布の場合、コンピュータプログラム製品の少なくとも一部は、製造元のサーバ、アプリケーションストアのサーバ、又は中継サーバのメモリなどの機器で読み取り可能な記憶媒体に少なくとも一時的に保存されるか、一時的に生成され得る。
【0151】
様々な実施形態によれば、上記の構成要素の各構成要素(例えば、モジュール又はプログラム)は、単数又は複数の個体を含んでもよく、複数の個体のいくつかは、異なる構成要素に分離配置され得る。
様々な実施形態によれば、前述の該当構成要素の内の1つ又はそれ以上の構成要素又は動作を省略しても、又は1つ又はそれ以上の他の構成要素又は動作を追加してもよい。
代替的又は追加的に、複数の構成要素(例えば、モジュール又はプログラム)は、1つの構成要素に統合することができる。
この場合、統合された構成要素は、複数の構成要素の各構成要素の1つ又はそれ以上の機能を、統合前に複数の構成要素の内の該当構成要素によって実行されるのと同じ又は同様に実行することができる。
様々な実施形態によれば、モジュール、プログラム、又は他の構成要素によって実行される動作は、順次、並列的、繰り返し、又は経験的に実行されてもよく、又は前記動作のうち1つ又はそれ以上が異なる順序で実行されても、又は省略されてもよく、あるいは、1つ以上の他の動作が追加される場合がある。
【0152】
本開示は、様々な例示的な実施形態を参照して例示及び説明されたが、様々な例示的な実施形態は、限定ではなく、例示的なものであることが理解されるであろう。
添付の特許請求の範囲及びその等価物を含めて、本開示の全範囲から逸脱することなく、形態及び詳細の様々な変更を行うことができることが当業者によってさらに理解されるであろう。
本明細書に記載された実施形態の内の任意のものは、本明細書に記載された他の実施形態のいずれかと共に使用されてもよいことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0153】
100 ネットワーク環境
101、102、104 電子装置
108 サーバ
120 プロセッサ
121 メインプロセッサ
123 補助プロセッサ
130 メモリ
132 揮発性メモリ
134 不揮発性メモリ
136 内蔵メモリ
138 外部メモリ
140 プログラム
142 オペレーティングシステム
144 ミドルウェア
146 アプリケーション
150 入力モジュール
155 音響出力モジュール
160 ディスプレイモジュール
170 オーディオモジュール
176 センサモジュール
177 インターフェース
178 連結端子
179 触覚モジュール
180 カメラモジュール
188 電力管理モジュール
189 バッテリ
190 通信モジュール
192 無線通信モジュール
194 有線通信モジュール
196 加入者識別モジュール
197 アンテナモジュール
198 第1のネットワーク
199 第2のネットワーク
212 第1のコミュニケーションプロセッサ
213 プロセッサ間インターフェース
214 第2のコミュニケーションプロセッサ
222 第1のRFIC
224 第2のRFIC
226 第3のRFIC
228 第4のRFIC
232 第1のRFFE
234 第2のRFFE
236 第3のRFFE
238 位相変換器
242 第1のアンテナモジュール
244 第2のアンテナモジュール
246 第3のアンテナモジュール
248 アンテナ
260 統合コミュニケーションプロセッサ
292 第1のセルラーネットワーク
294 第2のセルラーネットワーク
図1
図2a
図2b
図3
図4a
図4b
図4c
図5
図6a
図6b
図6c
図7
図8a
図8b
図8c
図8d
図8e
図9
図10a
図10b
図11
【国際調査報告】