(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】静電式噴霧器
(51)【国際特許分類】
B05B 5/04 20060101AFI20240621BHJP
【FI】
B05B5/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575774
(86)(22)【出願日】2021-06-09
(85)【翻訳文提出日】2024-02-01
(86)【国際出願番号】 US2021036576
(87)【国際公開番号】W WO2022260664
(87)【国際公開日】2022-12-15
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515198670
【氏名又は名称】カーライル フルイド テクノロジーズ,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン スジロニー
(72)【発明者】
【氏名】アレックス ウルフ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ バルツ
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド セイツ
(72)【発明者】
【氏名】ロドニー ニコルズ
【テーマコード(参考)】
4F034
【Fターム(参考)】
4F034BA22
4F034BA26
4F034BA27
(57)【要約】
本開示は、静電式噴霧器に関する。当該静電式噴霧器は、タービン及びシャフトの遠位端に回転可能に取付けられたアプリケータと、アプリケータ洗浄要素であって、クリーニング溶剤を、外側溶剤ラインによってアプリケータ外側表面へと、かつ内側溶剤ラインによってアプリケータ内側表面へと、分離して分配するように構成された溶剤流体ラインを備えたアプリケータ洗浄要素と、を備え、上記カップ洗浄要素は、コーティング流体ラインとは異なっている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電式噴霧器であって、前記静電式噴霧器は、
タービン及びシャフトの遠位端に回転可能に取付けられたアプリケータと、
アプリケータ洗浄要素であって、クリーニング溶剤を、外側溶剤ラインによってアプリケータ外側表面へと、かつ内側溶剤ラインによってアプリケータ内側表面へと、分離して分配するように構成された溶剤流体ラインを備えたアプリケータ洗浄要素と、を備え、前記カップ洗浄要素は、コーティング流体ラインとは異なっている、静電式噴霧器。
【請求項2】
前記外側溶剤ラインは、取付部材の上流で前記溶剤流体ラインから分岐している、請求項1に記載の静電式噴霧器。
【請求項3】
前記外側溶剤ラインは、流体チップ内で前記溶剤流体ラインから分岐している、請求項2に記載の静電式噴霧器。
【請求項4】
前記外側溶剤ラインは、複数のカップ外側洗浄出口へと分岐し、複数の前記カップ外側洗浄出口は、流体チップ中心軸を中心として半径方向に均等に離隔されている、請求項1に記載の静電式噴霧器。
【請求項5】
複数の前記カップ外側洗浄出口は、前記流体チップ中心軸に対して40度から50度の間の角度である、請求項4に記載の静電式噴霧器。
【請求項6】
流体チップは、前記カップ外側洗浄出口を半径方向に取り囲む流体チップ挿入要素をさらに備え、かつ前記流体チップ挿入要素は、スプラッシュプレートに嵌合するように構成されている、請求項4に記載の静電式噴霧器。
【請求項7】
前記アプリケータはベルカップであり、前記ベルカップは、カップ基部の周囲に、前記ベルカップを取り囲むカップ外側洗浄溝を備え、軸方向で見て前記カップ基部の背後に、ベルカップ中心軸を取り囲むカップ内側洗浄溝を備え、かつ軸方向で見て前記カップ外側洗浄溝と前記カップ内側洗浄溝の間にねじ表面を備える、請求項1に記載の静電式噴霧器。
【請求項8】
前記ベルカップは、軸方向で見て前記ねじ表面と前記カップ外側洗浄溝の間に、スプラッシュプレートハードストップをさらに備える、請求項7に記載の静電式噴霧器。
【請求項9】
前記ねじ表面及び前記スプラッシュプレートハードストップは、半径方向にはベルカップ中心軸を中心としている、請求項8に記載の静電式噴霧器。
【請求項10】
前記静電式噴霧器は、スプラッシュプレートシステムをさらに備え、前記スプラッシュプレートシステムは、
スプラッシュプレート基部と、
スプラッシュプレート中心軸を中心として半径方向に均等に離隔されている複数のスプラッシュプレートホールを備える、スプラッシュプレートと、を備える、請求項1に記載の静電式噴霧器。
【請求項11】
前記スプラッシュプレート基部は、ベルカップねじ表面にねじ接続するように構成されたねじ部を備える、請求項10に記載の静電式噴霧器。
【請求項12】
前記スプラッシュプレート基部は、スプラッシュプレートノッチに嵌合するように構成されたスプラッシュプレート基部突出部を備え、かつ前記スプラッシュプレート基部は、複数のピンによって前記スプラッシュプレートに固定されている、請求項10に記載の静電式噴霧器。
【請求項13】
前記静電式噴霧器は、シェーピングエアシステムをさらに備え、前記シェーピングエアシステムは、
シュラウドを備え、前記シュラウドは、複数の同心円上の穴を備え、第1の同心円はシェーピングエアをアプリケータのエッジに向けるように構成され、かつ第2の同心円はシェーピングエアを前記アプリケータの前記エッジから離れる方向に向けるように構成され、かつ前記複数の同心円は、前記アプリケータの回転方向とは反対のシェーピングエアのスピンを生み出すように構成されている、請求項1に記載の静電式噴霧器。
【請求項14】
前記静電式噴霧器は、シェーピングエア下部要素をさらに備え、前記シェーピングエア下部要素は、前記アプリケータの背後の負圧領域のサイズを制限するように構成され、前記シェーピングエア下部要素は、前記アプリケータ内側表面に実質的に平行な、滑らかな内側表面を備える、請求項13に記載の静電式噴霧器。
【請求項15】
前記静電式噴霧器は、
高圧電源と、
アースされたロボットマニホールドプレートと、
コイル管と、をさらに備え、前記コイル管は前記高圧電源を前記ロボットマニホールドプレートから分離し、前記コイル管は溶剤供給源と流体連通している、請求項1に記載の静電式噴霧器。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本開示の主題は、静電式噴霧器に関し、より具体的には、静電式噴霧器であって、タービン及びシャフトの遠位端に回転可能に取付けられたアプリケータと、アプリケータ洗浄要素であって、クリーニング溶剤を、外側溶剤ラインによってアプリケータ外側表面へと、かつ内側溶剤ラインによってアプリケータ内側表面へと、分離して分配するように構成された溶剤流体ラインを備えたアプリケータ洗浄要素と、を備え、上記カップ洗浄要素は、コーティング流体ラインとは異なっている、静電式噴霧器に関する。
【発明の概要】
【0002】
以下に、本発明の1つ以上の実施形態の基本的な理解を提供するための要約が提示される。この要約は、鍵となる要素又は重要な要素を特定することを意図されておらず、かつ特定の実施形態又は請求項の範囲を明確にすることを意図されてもいない。その唯一の目的は、後述されるより詳細な説明の前段階として、単純化された形式で概念を提示することである。
【0003】
1つ以上の実施形態において、静電式噴霧器を容易化する、デバイス、システム、コンピュータ実装の方法、及び/又はコンピュータプログラム製品、が提供される。一実施形態では、静電式噴霧器であって、タービン及びシャフトの遠位端に回転可能に取付けられたアプリケータと、アプリケータ洗浄要素であって、クリーニング溶剤を、外側溶剤ラインによってアプリケータ外側表面へと、かつ内側溶剤ラインによってアプリケータ内側表面へと、分離して分配するように構成された溶剤流体ラインを備えたアプリケータ洗浄要素と、を備え、上記カップ洗浄要素は、コーティング流体ラインとは異なっている、静電式噴霧器が提供される。一実施形態では、静電式噴霧器であって、溶剤供給源が、内側溶剤ライン及び外側溶剤ラインへ分岐していることにより、アプリケータをクリーニングするように構成されている、静電式噴霧器が提供される。一実施形態では、静電式噴霧器であって、外側溶剤ラインが、流体チップ内の外側溶剤ラインキャビティを通過し、外側溶剤ラインキャビティが、取付部材の上流である、静電式噴霧器が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】
図1は、本明細書で開示される実施形態の非限定的な静電式噴霧器の一例を示している。
【
図2】
図2は、本明細書で開示されるカップ洗浄システムの非限定的な一例を示している。
【
図3】
図3は、本明細書で開示される実施形態の非限定的な静電式噴霧器の一例を示している。
【
図4】
図4は、本明細書で開示される実施形態の非限定的な静電式噴霧器の一例を示している。
【
図5】
図5は、本明細書で開示される実施形態の非限定的な流体チップの一例を示している。
【
図6】
図6は、本明細書で開示される実施形態の非限定的なベルカップ型アプリケータの一例を示している。
【
図7】
図7は、本明細書で開示される実施形態の非限定的なスプラッシュプレートシステムの一例を示している。
【
図8】
図8は、本明細書で開示される実施形態の非限定的なコイル管の一例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下の詳細な説明は、単なる例示であり、かつ、実施形態及び/又は実施形態の適用又は使用を限定することを意図するものではない。さらに、前述の背景技術又は発明の概要の欄又は詳細な説明の欄に示されている明示的又は黙示的な情報によって拘束される意図もない。
【0006】
静電式噴霧器はエアモータを備えている場合があり、そのエアモータはタービンを備える。エアモータの出力シャフトは、遠位端でアプリケータに接続されることができ、それによって、アプリケータは、エアモータからの回転力で回転するように駆動されることができる。エアモータは、エアモータハウジング内に格納されることができる。エアモータハウジングは、エアモータの出力シャフトをフローティング状態で支持するためのベアリングのための、タービンエア供給路、タービンエア排出路、及びベアリングエア供給路を備えることができる。
【0007】
静電式噴霧器は、本体部を取り囲むシュラウドと、本体内に設けられたタービンと、を含み得る。アプリケータは、エアタービンに動作的に接続された回転噴霧ベルカップであり得るのであって、その接続は、エアタービンによる回転、及びその結果として生じる回転噴霧ベルカップへと供給されるコーティング材料の霧化のためである。タービンは、加圧空気ラインを通じて加圧空気の供給を受けることができ、この加圧空気ラインは、ロボットアダプタの空気コネクタと連絡し、かつロボット、塗装ステーション、又はそれらの組み合わせから加圧空気を供給される。噴霧ベルカップからの霧化されたコーティング材料のパターンを制御及び洗練させるシェーピングエアを供給するために、追加的な加圧空気ラインが、シュラウドの各種出口に設けられてもよい。
【0008】
コーティング材料が対象に引き付けられるように、霧化されたコーティング材を電位を有するように帯電させ、かつコーティングされる対象をアースすることができ、それによって、オーバースプレーを低減し、かつ不規則的な形状を有する対象物の被覆率を向上することができる。特定の実施形態では、静電式噴霧器は、タービン及びシャフトの遠位端に回転可能に取付けられたアプリケータと、アプリケータ洗浄要素であって、クリーニング溶剤を、外側溶剤ラインによってアプリケータ外側表面へと、かつ内側溶剤ラインによってアプリケータ内側表面へと、分離して分配するように構成された溶剤流体ラインを備えたアプリケータ洗浄要素と、を備え、上記カップ洗浄要素は、コーティング流体ラインとは異なっている。
【0009】
幾つかの実施形態では、溶剤ラインは、流体管を通じて流体チップに入ることができる。溶剤ラインは、ベルカップの前面から流れ出てベルカップ内側表面をクリーニングすることができるカップ内側洗浄に、かつ、カップ外側洗浄であって、アプリケータ内で溝に分かれる(diverse)ことができ、それによりベルアップの外側表面に向けられ、それによりアプリケータの外側表面をクリーニングすることができるカップ外側洗浄に、分割され得る。
【0010】
複数の実施形態によれば、静電式噴霧器は、上記外側溶剤ラインは、取付部材の上流で上記溶剤流体ラインから分岐しているように、構成され得る。幾つかの実施形態では、静電式噴霧器は、上記外側溶剤ラインは、流体チップ内で上記溶剤流体ラインから分岐している、ように、構成され得る。複数の実施形態によれば、静電式噴霧器は、上記外側溶剤ラインは、複数のカップ外側洗浄出口へと分岐し、複数の上記カップ外側洗浄出口は、流体チップ中心軸を中心として半径方向に均等に離隔されているように、構成され得る。
【0011】
本実施形態の流体チップの有利な点は、溶剤ポートの多様性であり得る。先行技術の流体チップは、流体チップの上部の円形のホールからの単一の流れから溶剤を分配し、アプリケータ内側表面をクリーニングすることを可能としている。本実施形態は、複数の要素を有することができる。複数の要素は、環であって、溶剤を均等に分配するために流体チップ中心軸を中心とした実質的に環状の形態である複数の穴を、カップ内側洗浄のために有し得る、環を提供する。流体チップの溶剤ラインは、カップ内側洗浄とカップ外側洗浄に分割される場合もある。カップ外側洗浄は、流体チップ中心軸に対して40度から50度の角度の2つのラインに分割されることができ、ラインは各々45度であることができ、かつ流体チップ中心軸に関して対称的であることができる。それらのラインは、カップ外側洗浄のために用いられ得るアプリケータの溝に均一に溶剤を分配することができる。
【0012】
ある実施形態では、静電式噴霧器は、複数の上記カップ外側洗浄出口は、上記流体チップ中心軸に対して40度から50度の間の角度であるように、構成され得る。幾つかの実施形態では、静電式噴霧器は、上記流体チップは、上記カップ外側洗浄出口を半径方向に取り囲む流体チップ挿入要素をさらに備え、かつ上記流体チップ挿入要素は、スプラッシュプレートに嵌合するように構成されているように、構成され得る。
【0013】
ある実施形態では、静電式噴霧器は、上記アプリケータはベルカップであり、上記ベルカップは、カップ基部の周囲に、上記ベルカップを取り囲むカップ外側洗浄溝を備え、軸方向で見て上記カップ基部の背後に、ベルカップ中心軸を取り囲むカップ内側洗浄溝を備え、かつ軸方向で見て上記カップ外側洗浄溝と上記カップ内側洗浄溝の間にベルカップねじ表面を備えるように、構成され得る。
【0014】
幾つかの実施形態では、アプリケータはベルカップである場合があり、かつベルカップは直径にして約65ミリメートルであり得る。ベルカップは、スプラッシュプレートを挿入するためのねじ表面を有することができ、かつ別個の流体ノズルの代わりにベルカップからのカップ外側洗浄を分配するように構成され得る。ベルカップは、流体チップ内のカップ外側洗浄の、複数の、2つであり得る、40度から50度のホールの配置につり合うように位置決めされる溝を含み得る。これらの溝は、カップ内側洗浄から延びる、半径方向に均一に離隔された、複数の、10個であり得る、角度付きの通路又はアプリケータホールによる、曲面周辺での流体の運動及び集積、ならびにカップからの退出を促進するように、丸みを帯びることができる。ホールは、ベルカップの背面に向かって流体の流れを中断するように配置されることができ、それによって流体の流れを減速させることができ、それによって、流体をバルカップの外エッジに沿って流れる溶剤の均一なコーティングに集中させることが可能になる。これらのホールに最も近い溝が、流体を均一に集めるプロセスを助けることができる。
【0015】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器は、上記ベルカップは、軸方向で見て上記ベルカップねじ表面と上記カップ外側洗浄溝の間に、スプラッシュプレートハードストップをさらに備える、ように、構成され得る。複数の実施形態によれば、静電式噴霧器は、上記ベルカップねじ表面及び上記スプラッシュプレートハードストップは、半径方向にはベルカップ中心軸を中心としているように、構成され得る。幾つかの実施形態では、静電式噴霧器は、スプラッシュプレートシステムをさらに備える場合があり、上記スプラッシュプレートシステムは、スプラッシュプレート基部と、スプラッシュプレート中心軸を中心として半径方向に均等に離隔されている複数のスプラッシュプレートホールを備える、スプラッシュプレートと、を備える。
【0016】
ある実施形態では、静電式噴霧器は、上記スプラッシュプレート基部は、ベルカップベルカップねじ表面にねじ接続するように構成されたスプラッシュプレートねじ部を備えるように、構成され得る。
【0017】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器は、上記スプラッシュプレート基部は、スプラッシュプレートノッチに嵌合するように構成されたスプラッシュプレート基部突出部を備え、かつ上記スプラッシュプレート基部は、複数のピンによって上記スプラッシュプレートに固定されているように、構成され得る。
【0018】
幾つかの実施形態では、上記静電式噴霧器は、コーティング用噴霧器のためのシェーピングエアシステムをさらに備える場合があり、上記シェーピングエアシステムは、シュラウドを備え、上記シュラウドは、複数の同心円上の穴を備え、第1の同心円はシェーピングエアをアプリケータのエッジに向けるように構成され、かつ第2の同心円はシェーピングエアを上記アプリケータの上記エッジから離れる方向に向けるように構成され、かつ上記複数の同心円は、上記アプリケータの回転方向とは反対のシェーピングエアのスピンを生み出すように構成されている、
【0019】
シェーピングエアシュラウドは、シェーピングエアシステム内で、複数の同心円上の穴であり得る複数の穴を通じた、空気の操作及び強制的な加圧が可能である。複数の同心円上の穴は、一平面上であり得る。複数の同心円上の穴は、中心軸を中心として半径方向に均一に分配された2組の円周方向のパターンである場合がある。内側の同心円上の穴は、直径が6.604cmと7.336cm(2.6インチと2.9インチ)の間であってよく、幾つかの実施形態では6.858cmと7.112cm(2.7インチと2.8インチ)の間であってよく、かつ幾つかの実施形態においては7.0612cmと7.0866cm(2.78インチと2.79インチ)の間であってよく、かつ、40個の穴を有することができる。幾つかの実施形態では、外側の同心円上の穴は、直径が7.336cmと7.874cm(2.9インチと3.1インチ)の間であってよく、かつ幾つかの実施形態では、直径が7.62cm(3インチ)であってよく、かつ40個の穴を有することができる。内側の同心円上の穴は、アプリケータの回転とは反対に空気がスピンするように、角度を付けられ得る。内側の同心円上の穴は、アプリケータのエッジに向かって角度を付けられることができ、それによって中心軸により近い塗料粒子を制御することができる。幾つかの実施形態では、外側の同心円上の穴は、アプリケータの上エッジから離れるように角度を付けられることができ、中心軸からより遠い塗料粒子を制御することができる。塗料は、アプリケータの凹表面に沿って分散させられることができ、それによって、回転の遠心力を用いて霧化され、空気中の小さな粒子となる。
【0020】
幾つかの先行技術の実施形態では、実質的に円錐形の形状のアプリケータにより、アプリケータの下及び/又は背後における、乱流の渦、低圧/乱流領域の生成が促進されている。これによって、塗料が上流方向に吸い戻され、混乱及び無駄が引き起こされ得る。本実施形態の有利な点は、内側の同心円上の穴が空気をアプリケータのエッジに向けることにより、これらの乱流領域のサイズを制限すること、であり得る。低圧領域の形成をさらに低減するために、シェーピングエア下部要素は、乱流領域からの相対的なエネルギーを制限することができ、それにより、アプリケータの外側表面の下又は下方の、具体的には、アプリケータのエッジの近傍かつ後方/下方の領域における、過渡的な負圧勾配を制限することができる。シェーピングエア下部要素の平坦表面は、内側の同心円上の穴とアプリケータの丸みを帯びた上方外側表面の間の乱流領域を制限する。乱流の運動エネルギーは、滑らかなエッジに沿って角度を付けられたアプリケータの壁とシェーピングエア下部要素の平行表面の存在によって制限され得る。これにより、流体のレイノルズ数を減少させることができ、それにより、乱流によるエネルギーを制限することができる。
【0021】
複数の実施形態によれば、上記静電式噴霧器は、シェーピングエア下部要素をさらに備える場合があり、上記シェーピングエア下部要素は、上記アプリケータの背後の負圧領域のサイズを制限するように構成され、上記シェーピングエア下部要素は、上記アプリケータ内側表面に実質的に平行な、滑らかな内側表面を備える。
【0022】
幾つかの実施形態では、上記静電式噴霧器は、高圧電源と、アースされたロボットマニホールドプレートと、コイル管と、をさらに備え得るのであって、上記コイル管は上記高圧電源を上記ロボットマニホールドプレートから分離し、上記コイル管は溶剤供給源と流体連通している、
【0023】
それら幾つかの実施形態のコイル管は、水性塗料で作業する際に有利である場合があり、かつ溶剤性塗料との互換性もある。幾つかの先行技術の実施形態では、帯電させられた塗料は、塗料ライン内に集まり、アースされたロボットマニホールドプレートへのアーク放電を起こす場合がある。コイル管は、ライン上の塗料とアースされたプレートの間の距離を長くすることができ、かつ塗料をコイルの各部分の最下点に集めることができる。帯電させられた塗料をコイルの異なる部分の最下点に分離させることによって、帯電させられた塗料のアースまでの経路が連続することを防止し、かつ帯電させられた塗料がより集中して集まることを防止し、それにより、電荷のより大きな集中を防ぐことができる。
【0024】
本実施形態の幾つかのコイル管は、ナイロンスリーブの内部にパーフルオロアルコキシアルカン(PFA)管を含むことにより、又はそれによって成ることにより、高度な誘電体保護を提供することができる。コイル管は、ナイロンスリーブの内部にPFA管を挿入し、心棒に巻き付け、かつ融点直下まで加熱して管の形状に成型することによって作製されることができる。コイル管は、帯電させられ得る塗料入口隔離管(isolation tube)の周囲にそのコイル管を巻き付けることによって取付けられることができる。これにより、コイル管と塗料入口隔離管の間の電位差は防がれ、このことによって、コイル又は隔離管内にピンホールを生じさせ得るアーク放電が防がれる。
【0025】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器は、溶剤供給源が内側溶剤ライン及び外側溶剤ラインに分岐することによってアプリケータをクリーニングするように構成されているように、構成され得る。特定の実施形態では、静電式噴霧器は、塗料入口隔離管をさらに備えることができ、コイル管は、塗料入口隔離管の周囲に巻き付けられている。幾つかの実施形態では、静電式噴霧器は、コイル管がパーフルオロアルコキシアルカンポリマーを含むように、構成され得る。
【0026】
複数の実施形態によれば、静電式噴霧器は、コイル管が、ナイロン外管内ではパーフルオロアルコキシアルカンポリマーから成るように、構成され得る。
【0027】
特定の実施形態では、静電式噴霧器は、外側溶剤ラインは流体チップ内の外側溶剤ラインキャビティを通過し、外側溶剤ラインキャビティは取付部材の上流であるように、構成され得る。
【0028】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器は、アプリケータがアプリケータキャビティを備えるように、構成され得る。複数の実施形態によれば、静電式噴霧器は、アプリケータが複数のアプリケータホールを備えるように、構成され得る。幾つかの実施形態では、静電式噴霧器は、外側溶剤ラインが、アプリケータキャビティ内にクリーニング溶剤を供給するように構成されているように、構成され得る。特定の実施形態では、静電式噴霧器は、クリーニング溶剤が、複数のホールを通ってアプリケータキャビティからアプリケータの外側表面へと移動するように構成されるように、構成され得る。
【0029】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器は、内側溶剤ラインは、取付部材の下流で溶剤流体ラインから分岐しているように、構成され得る。複数の実施形態によれば、静電式噴霧器は、アプリケータはスプラッシュプレートを備えるベルカップであるように、構成され得る。幾つかの実施形態では、静電式噴霧器は、流体路デフレクタがスプラッシュプレート内側表面及びスプラッシュプレート外側表面を備えるように、構成され得る。特定の実施形態では、静電式噴霧器は、内側溶剤ラインが、クリーニング溶剤を流体路デフレクタ内側表面の上流及び下流に分配するように構成されているように、構成され得る。
【0030】
複数の実施形態によれば、静電式噴霧器は、内側溶剤ラインからのクリーニング溶剤が、ベルカップの回転運動により、アプリケータ内側表面、流体路デフレクタ内側表面、及び流体路デフレクタ外側表面を通過するように構成されるように、構成され得る。複数の実施形態によれば、静電式噴霧器のアプリケータをクリーニングする方法は、本明細書の実施例の静電式噴霧器を提供することと、クリーニング溶剤をカップ洗浄要素に通すことと、を含み得る。
【0031】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器は、シェーピングエアシュラウドを備えることができ、滑らかな内側表面は拡張領域に接しており、拡張領域は、アプリケータのエッジまわりの空気流のレイノルズ数を小さくするように構成されている。
【0032】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器は、シェーピングエアシュラウドを備えることができ、拡張領域は、部分的には噴霧器のシュラウドの平坦前壁によって画定される。特定の実施形態では、静電式噴霧器は、シェーピングエアシュラウドを備えることができ、拡張領域は、部分的にはアプリケータの角度付きのエッジによって画定される。幾つかの実施形態では、静電式噴霧器は、シェーピングエアシュラウドを備えることができ、拡張領域は、部分的には噴霧器のシュラウドの下部延長壁によって画定される。複数の実施形態によれば、静電式噴霧器は、シェーピングエアシュラウドを備えることができ、下部延長壁は、平坦前壁に接している。特定の実施形態では、静電式噴霧器は、流体チップは、カップ外側洗浄出口を半径方向に取り囲む流体チップ挿入要素をさらに備え、流体チップ挿入要素はスプラッシュプレートに嵌合するように構成されているように、構成され得る。
【0033】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器は、流体チップがノッチ表面を含み、流体チップのカップ外側洗浄出口は、ノッチ表面の部分を通って溶剤を送達するように構成されているように、構成され得る。複数の実施形態によれば、静電式噴霧器は、ベルカップねじ表面が、ねじ接続によってスプラッシュプレートを受け入れるか又は固定するように構成されているように、構成され得る。特定の実施形態では、静電式噴霧器は、カップ外側洗浄溝が、複数のカップ外側洗浄出口からの溶剤を受け入れるように構成されているように、構成され得る。特定の実施形態では、静電式噴霧器は、複数のホールが、スプラッシュプレート中心軸に対して40度から50度の間の角度でスプラッシュプレートを出るように、構成され得る。
【0034】
以下、1つ以上の実施形態が、図面を参照しつつ記述される。その際、同様の参照符号は全体を通じて同様の要素を参照するために用いられる。以下の記述では、説明の目的で、1つ以上の実施形態のより完全な理解を提供するために、複数の特定の詳細が記載される。しかしながら、様々な場合において、1つ以上の実施形態は、これらの具体的な詳細がなくとも実施可能であることは明らかである。
【0035】
図1から8は、例であって、本明細書で開示される実施形態の非限定的な静電式噴霧器10を、示している。
図1に示されているように、静電式噴霧器10はエアモータを備えている場合があり、そのエアモータはタービンを備える。エアモータの出力シャフトは、遠位端でアプリケータに接続されることができ、それによって、アプリケータ20は、エアモータからの回転力で回転するように駆動されることができる。エアモータは、エアモータハウジング内に格納されることができる。エアモータハウジングは、エアモータの出力シャフトをフローティング状態で支持するためのベアリングのための、タービンエア供給路、タービンエア排出路、及びベアリングエア供給路を備えることができる。
【0036】
静電式噴霧器10は、本体部を取り囲むシュラウドと、本体内に設けられたタービンと、を含み得る。アプリケータは、エアタービンに動作的に接続された回転噴霧ベルカップ20であり得るのであって、その接続は、エアタービンによる回転、及びその結果として生じる回転噴霧ベルカップへと供給されるコーティング材料の霧化のためである。タービンは、加圧空気ラインを通じて加圧空気の供給を受けることができ、この加圧空気ラインは、ロボットアダプタの空気コネクタと連絡し、かつロボット、塗装ステーション、又はそれらの組み合わせから加圧空気を供給される。噴霧ベルカップ20からの霧化されたコーティング材料のパターンを制御及び洗練させるシェーピングエアを供給するために、追加的な加圧空気ラインが、シュラウドの各種出口に設けられてもよい。
【0037】
コーティング材料が対象に引き付けられるように、霧化されたコーティング材を電位を有するように帯電させ、かつコーティングされる対象をアースすることができ、それによって、オーバースプレーを低減し、かつ不規則的な形状を有する対象物の被覆率を向上することができる。
【0038】
図2に示されているように、特定の実施形態では、静電式噴霧器10は、タービン及びシャフト35の遠位端に回転可能に取付けられたアプリケータ20と、アプリケータ洗浄要素50であって、クリーニング溶剤を、外側溶剤ライン53によってアプリケータ外側表面52へと、かつ内側溶剤ライン55によってアプリケータ内側表面54へと、分離して分配するように構成された溶剤流体ライン51を備えたアプリケータ洗浄要素と、を備え、上記カップ洗浄要素50は、コーティング流体ライン56とは異なっている。
【0039】
複数の実施形態によれば、静電式噴霧器10は、上記外側溶剤ライン53は、取付部材60の上流で上記溶剤流体ライン51から分岐しているように、構成され得る。
【0040】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器10は、上記外側溶剤ライン53は、流体チップ80内で上記溶剤流体ライン51から分岐している、ように、構成され得る。
【0041】
複数の実施形態によれば、静電式噴霧器10は、上記外側溶剤ライン53は、複数のカップ外側洗浄出口90へと分岐し、複数の上記カップ外側洗浄出口90は、流体チップ中心軸100を中心として半径方向に均等に離隔されているように、構成され得る。
【0042】
ある実施形態では、静電式噴霧器10は、複数の上記カップ外側洗浄出口90は、上記流体チップ中心軸100に対して40度から50度の間の角度110であるように、構成され得る。
【0043】
図3に示されているように、幾つかの実施形態では、静電式噴霧器10は、上記流体チップ80は、上記カップ外側洗浄出口90を半径方向に取り囲む流体チップ挿入要素120をさらに備え、かつ上記流体チップ挿入要素120は、スプラッシュプレート130に嵌合するように構成されており、上記流体チップ80はさらに、流体チップ基部512を備えるように、構成され得る。
【0044】
図6に示されているように、ある実施形態では、静電式噴霧器10は、上記アプリケータ20はベルカップ20であり、上記ベルカップ20は、カップ基部150の周囲に、上記ベルカップ20を取り囲むカップ外側洗浄溝140を備え、軸方向で見て上記カップ基部150の背後に、ベルカップ中心軸170を取り囲むカップ内側洗浄溝160を備え、かつ軸方向で見て上記カップ外側洗浄溝140と上記カップ内側洗浄溝160の間にベルカップ20ねじ表面260を備えるように、構成され得る。
【0045】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器10は、上記ベルカップ20は、軸方向で見て上記ベルカップ20ねじ表面260と上記カップ外側洗浄溝140の間に、スプラッシュプレートハードストップ200をさらに備える、ように、構成され得る。
【0046】
複数の実施形態によれば、静電式噴霧器10は、上記ベルカップ20ねじ表面260及び上記スプラッシュプレートハードストップ200は、半径方向にはベルカップ中心軸170を中心としているように、構成され得る。
【0047】
図7に示されているように、幾つかの実施形態では、静電式噴霧器10は、スプラッシュプレートシステム210をさらに備える場合があり、上記スプラッシュプレートシステム210は、スプラッシュプレート基部220と、スプラッシュプレート中心軸240を中心として半径方向に均等に離隔されている複数のスプラッシュプレートホール230を備える、スプラッシュプレート130と、を備える。
【0048】
ある実施形態では、静電式噴霧器10は、上記スプラッシュプレート基部220は、ベルカップ20ベルカップ20ねじ表面260にねじ接続するように構成されたスプラッシュプレートねじ部250を備えるように、構成され得る。
【0049】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器10は、上記スプラッシュプレート基部220は、スプラッシュプレートノッチ280に嵌合するように構成されたスプラッシュプレート基部突出部270を備え、かつ上記スプラッシュプレート基部220は、複数のピン290によって上記スプラッシュプレート130に固定されているように、構成され得る。
【0050】
幾つかの実施形態では、上記静電式噴霧器10は、コーティング用噴霧器のためのシェーピングエアシステム300をさらに備える場合があり、上記シェーピングエアシステム300は、シュラウドを備え、上記シュラウドは、複数の同心円上の穴320を備え、第1の同心円330はシェーピングエアをアプリケータ20のエッジに向けるように構成され、かつ第2の同心円340はシェーピングエアを上記アプリケータ20の上記エッジから離れる方向に向けるように構成され、かつ上記複数の同心円は、上記アプリケータ20の回転方向370とは反対のシェーピングエアのスピン360を生み出すように構成されている、
【0051】
複数の実施形態によれば、上記静電式噴霧器10は、シェーピングエア下部要素380をさらに備える場合があり、上記シェーピングエア下部要素380は、上記アプリケータ20の背後の負圧領域のサイズを制限するように構成され、上記シェーピングエア下部要素380は、上記アプリケータ20内側表面に実質的に平行な、滑らかな内側表面400を備える。
【0052】
幾つかの実施形態では、上記静電式噴霧器10は、高圧電源410と、アースされたロボットマニホールドプレート420と、コイル管430と、をさらに備え得るのであって、上記コイル管430は上記高圧電源410を上記ロボットマニホールドプレートから分離し、上記コイル管430は溶剤供給源と流体連通している、
【0053】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器10は、溶剤供給源が内側溶剤ライン55及び外側溶剤ライン53に分岐することによってアプリケータ20をクリーニングするように構成されているように、構成され得る。
【0054】
特定の実施形態では、静電式噴霧器10は、塗料入口隔離管531をさらに備えることができ、コイル管430は、塗料入口隔離管531の周囲に巻き付けられている。
【0055】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器10は、コイル管430がパーフルオロアルコキシアルカンポリマーを含むように、構成され得る。
【0056】
複数の実施形態によれば、静電式噴霧器は、コイル管430が、ナイロン外管内ではパーフルオロアルコキシアルカンポリマーから成るように、構成され得る。
【0057】
特定の実施形態では、静電式噴霧器10は、外側溶剤ライン53は流体チップ80内の外側溶剤ラインキャビティ57を通過し、外側溶剤ラインキャビティ57は取付部材60の上流であるように、構成され得る。
【0058】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器10は、アプリケータ20がアプリケータキャビティ58を備えるように、構成され得る。
【0059】
複数の実施形態によれば、静電式噴霧器10は、アプリケータ20が複数のアプリケータホール59を備えるように、構成され得る。
【0060】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器10は、外側溶剤ライン53が、アプリケータキャビティ58内にクリーニング溶剤を供給するように構成されているように、構成され得る。
【0061】
特定の実施形態では、静電式噴霧器10は、クリーニング溶剤が、複数のホールを通ってアプリケータキャビティ58からアプリケータ20の外側表面へと移動するように構成されるように、構成され得る。
【0062】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器10は、内側溶剤ライン55は、取付部材60の下流で溶剤流体ライン51から分岐しているように、構成され得る。
【0063】
複数の実施形態によれば、静電式噴霧器10は、アプリケータ20はスプラッシュプレート130を備えるベルカップ20であるように、構成され得る。
【0064】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器10は、流体路デフレクタがスプラッシュプレート内側表面131及びスプラッシュプレート外側表面132を備えるように、構成され得る。
【0065】
特定の実施形態では、静電式噴霧器10は、内側溶剤ライン55が、クリーニング溶剤を流体路デフレクタ内側表面の上流及び下流に分配するように構成されているように、構成され得る。
【0066】
複数の実施形態によれば、静電式噴霧器10は、内側溶剤ライン55からのクリーニング溶剤が、ベルカップ20の回転運動により、アプリケータ内側表面54、流体路デフレクタ内側表面、及び流体路デフレクタ外側表面を通過するように構成されるように、構成され得る。
【0067】
図2に示されているように、複数の実施形態によれば、静電式噴霧器10のアプリケータ20をクリーニングする方法は、本明細書の実施例の静電式噴霧器10を提供することと、クリーニング溶剤をカップ洗浄要素に通すことと、を含み得る。
【0068】
図3、4に示されているように、幾つかの実施形態では、静電式噴霧器10は、シェーピングエアシュラウド310を備えることができ、滑らかな内側表面400は拡張領域511に接しており、拡張領域511は、アプリケータ20のエッジまわりの空気流のレイノルズ数を小さくするように構成されている。
【0069】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器10は、シェーピングエアシュラウド310を備えることができ、拡張領域511は、部分的には噴霧器のシュラウドの平坦前壁500によって画定される。特定の実施形態では、静電式噴霧器10は、シェーピングエアシュラウド310を備えることができ、拡張領域511は、部分的にはアプリケータ20の角度付きのエッジ350によって画定される。幾つかの実施形態では、静電式噴霧器10は、シェーピングエアシュラウド310を備えることができ、拡張領域511は、部分的には噴霧器のシュラウドの下部延長壁510によって画定される。複数の実施形態によれば、静電式噴霧器10は、シェーピングエアシュラウド310を備えることができ、下部延長壁510は、平坦前壁500に接している。
【0070】
図5に示されているように、特定の実施形態では、静電式噴霧器10は、流体チップ80は、カップ外側洗浄出口90を半径方向に取り囲む流体チップ挿入要素120をさらに備え、流体チップ挿入要素120はスプラッシュプレート130に嵌合するように構成されているように、構成され得る。
【0071】
幾つかの実施形態では、静電式噴霧器10は、流体チップ80がノッチ表面を含み、流体チップ80のカップ外側洗浄出口90は、ノッチ表面の部分を通って溶剤を送達するように構成されているように、構成され得る。
【0072】
複数の実施形態によれば、静電式噴霧器10は、ベルカップ20ねじ表面260が、ねじ接続によってスプラッシュプレート130を受け入れるか又は固定するように構成されているように、構成され得る。
【0073】
特定の実施形態では、静電式噴霧器10は、カップ外側洗浄溝140が、複数のカップ外側洗浄出口90からの溶剤を受け入れるように構成されているように、構成され得る。
【0074】
特定の実施形態では、静電式噴霧器10は、複数のホールが、スプラッシュプレート中心軸240に対して40度から45度の間の角度450でスプラッシュプレート130を出るように、構成され得る。
【実施例1】
【0075】
第1の実施例では、静電式噴霧器であって、タービン及びシャフトの遠位端に回転可能に取付けられたアプリケータと、アプリケータ洗浄要素であって、クリーニング溶剤を、外側溶剤ラインによってアプリケータ外側表面へと、かつ内側溶剤ラインによってアプリケータ内側表面へと、分離して分配するように構成された溶剤流体ラインを備えたアプリケータ洗浄要素と、を備え、上記カップ洗浄要素は、コーティング流体ラインとは異なっている、静電式噴霧器が提供される。
【0076】
第1の実施例、又は前述又は後述の実施例は、上記外側溶剤ラインは、取付部材の上流で上記溶剤流体ラインから分岐していること、を提供し得る。
【0077】
第1の実施例、又は前述又は後述の実施例は、上記外側溶剤ラインは、流体チップ内で上記溶剤流体ラインから分岐していること、を提供し得る。
【0078】
第1の実施例、又は前述又は後述の実施例は、上記外側溶剤ラインは、複数のカップ外側洗浄出口へと分岐し、複数の上記カップ外側洗浄出口は、流体チップ中心軸を中心として半径方向に均等に離隔されていること、を提供し得る。
【0079】
第1の実施例、又は前述又は後述の実施例は、複数の上記カップ外側洗浄出口は、上記流体チップ中心軸に対して40度から50度の間の角度であること、を提供し得る。
【0080】
第1の実施例、又は前述又は後述の実施例は、上記流体チップは、上記カップ外側洗浄出口を半径方向に取り囲む流体チップ挿入要素をさらに備え、かつ上記流体チップ挿入要素は、スプラッシュプレート130に嵌合するように構成されているように、構成され得ることを、提供し得る。
【0081】
第1の実施例、又は前述又は後述の実施例は、上記アプリケータはベルカップであり、上記ベルカップは、カップ基部の周囲に、上記ベルカップを取り囲むカップ外側洗浄溝を備え、軸方向で見て上記カップ基部の背後に、ベルカップ中心軸を取り囲むカップ内側洗浄溝を備え、かつ軸方向で見て上記カップ外側洗浄溝と上記カップ内側洗浄溝の間にねじ表面を備えることを、提供し得る。
【0082】
第1の実施例、又は前述又は後述の実施例は、上記ベルカップは、軸方向で見て上記ねじ表面と上記カップ外側洗浄溝の間に、スプラッシュプレートハードストップ200をさらに備えること、を提供し得る。
【0083】
第1の実施例、又は前述又は後述の実施例は、上記ねじ表面及び上記スプラッシュプレートハードストップ200は、半径方向にはベルカップ中心軸を中心としていることを、提供し得る。
【0084】
第1の実施例、又は前述又は後述の実施例は、スプラッシュプレートシステム210をさらに備え、上記スプラッシュプレートシステム210は、スプラッシュプレート基部220と、スプラッシュプレート中心軸240を中心として半径方向に均等に離隔されている複数のスプラッシュプレートホール230を備える、スプラッシュプレート130と、を備えること、をさらに提供し得る。
【0085】
第1の実施例、又は前述又は後述の実施例は、上記スプラッシュプレート基部220は、ベルカップねじ表面にねじ接続するように構成されたねじ部を備えること、を提供し得る。
【0086】
第1の実施例、又は前述又は後述の実施例は、上記スプラッシュプレート基部220は、スプラッシュプレート130ノッチに嵌合するように構成されたスプラッシュプレート基部220突出部を備え、かつ上記スプラッシュプレート基部220は、複数のピンによって上記スプラッシュプレート130に固定されていることを、提供し得る。
【0087】
第1の実施例、又は前述又は後述の実施例は、コーティング用噴霧器のためのシェーピングエアシステムをさらに備え、上記シェーピングエアシステムは、シュラウドを備え、上記シュラウドは、複数の同心円上の穴を備え、第1の同心円はシェーピングエアをアプリケータのエッジに向けるように構成され、かつ第2の同心円はシェーピングエアを上記アプリケータの上記エッジから離れる方向に向けるように構成され、かつ上記複数の同心円は、上記アプリケータの回転方向とは反対のシェーピングエアのスピンを生み出すように構成されていること、をさらに提供し得る。
【0088】
第1の実施例、又は前述又は後述の実施例は、シェーピングエア下部要素をさらに備え、上記シェーピングエア下部要素は、上記アプリケータの背後の負圧領域のサイズを制限するように構成され、上記シェーピングエア下部要素は、上記アプリケータ内側表面に実質的に平行な、滑らかな内側表面を備えること、をさらに提供し得る。
【0089】
第1の実施例、又は前述又は後述の実施例は、高圧電源と、アースされたロボットマニホールドプレートと、コイル管と、をさらに備え、上記コイル管は上記高圧電源を上記ロボットマニホールドプレートから分離し、上記コイル管は溶剤供給源と流体連通していること、をさらに提供し得る。
【実施例2】
【0090】
第2の実施例では、溶剤供給源が内側溶剤ライン及び外側溶剤ラインに分岐することによってアプリケータをクリーニングするように構成されている、静電式噴霧器が提供される。
【0091】
第2の実施例、又は前述又は後述の実施例は、塗料入口隔離管をさらに備え、コイル管は、塗料入口隔離管の周囲に巻き付けられていることを、さらに提供し得る。
【0092】
第2の実施例、又は前述又は後述の実施例は、コイル管がパーフルオロアルコキシアルカンポリマーを含むことを、提供し得る。
【0093】
第2の実施例、又は前述又は後述の実施例は、コイル管が、ナイロン外管内ではパーフルオロアルコキシアルカンポリマーから成ることを、提供し得る。
【実施例3】
【0094】
第3の実施例では、外側溶剤ラインは流体チップ内の外側溶剤ラインキャビティを通過し、外側溶剤ラインキャビティは取付部材の上流である、静電式噴霧器が提供される。
【0095】
第3の実施例、又は前述又は後述の実施例は、アプリケータがアプリケータキャビティを備えることを、提供し得る。
【0096】
第3の実施例、又は前述又は後述の実施例は、アプリケータが複数のアプリケータホールを備えることを、提供し得る。
【0097】
第3の実施例、又は前述又は後述の実施例は、外側溶剤ラインが、アプリケータキャビティ内にクリーニング溶剤を供給するように構成されていることを、提供し得る。
【0098】
第3の実施例、又は前述又は後述の実施例は、クリーニング溶剤が、複数のホールを通ってアプリケータキャビティからアプリケータの外側表面へと移動するように構成されることを、提供し得る。
【0099】
第3の実施例、又は前述又は後述の実施例は、請求項1に記載の静電式噴霧器をさらに備えることを、提供し得る。その際、内側溶剤ラインは、取付部材の下流で溶剤流体ラインから分岐している。
【0100】
第3の実施例、又は前述又は後述の実施例は、アプリケータはスプラッシュプレート130を備えるベルカップであることを、提供し得る。
【0101】
第3の実施例、又は前述又は後述の実施例は、流体路デフレクタがスプラッシュプレート130内側表面及びスプラッシュプレート130外側表面を備えることを、さらに提供し得る。
【0102】
第3の実施例、又は前述又は後述の実施例は、内側溶剤ラインが、クリーニング溶剤を流体路デフレクタ内側表面の上流及び下流に分配するように構成されていることを、さらに提供し得る。
【0103】
第3の実施例、又は前述又は後述の実施例は、内側溶剤ラインからのクリーニング溶剤が、ベルカップの回転運動により、アプリケータ内側表面、流体路デフレクタ内側表面、及び流体路デフレクタ外側表面を通過するように構成されることを、提供し得る。
【実施例4】
【0104】
第4の実施例では、静電式噴霧器のアプリケータをクリーニングする方法が提供される。該方法は、本明細書の実施例の静電式噴霧器を提供することと、クリーニング溶剤をカップ洗浄要素に通すことと、を含む。
【実施例5】
【0105】
第5の実施例では、静電式噴霧器は、シェーピングエアシュラウドを備え、滑らかな内側表面は拡張領域に接しており、拡張領域は、アプリケータのエッジまわりの空気流のレイノルズ数を小さくするように構成されている、静電式噴霧器が提供される。
【0106】
第5の実施例、又は前述又は後述の実施例は、シェーピングエアシュラウドを備え、拡張領域は、部分的には噴霧器のシュラウドの平坦前壁によって画定されることを、さらに提供し得る。
【0107】
第5の実施例、又は前述又は後述の実施例は、シェーピングエアシュラウドを備え、拡張領域は、部分的にはアプリケータの角度付きのエッジによって画定されることを、さらに提供し得る。
【0108】
第5の実施例、又は前述又は後述の実施例は、シェーピングエアシュラウドを備え、拡張領域は、部分的には噴霧器のシュラウドの下部延長壁によって画定されることを、さらに提供し得る。
【0109】
第5の実施例、又は前述又は後述の実施例は、シェーピングエアシュラウドを備え、下部延長壁は、平坦前壁に接していることを、さらに提供し得る。
【実施例6】
【0110】
第6の実施形態では、流体チップが提供され、当該流体チップは、カップ外側洗浄出口を半径方向に取り囲む流体チップ挿入要素をさらに備え、流体チップ挿入要素はスプラッシュプレート130に嵌合するように構成されている。
【0111】
第6の実施例、又は前述又は後述の実施例は、ノッチ表面をさらに含み、流体チップのカップ外側洗浄出口は、ノッチ表面の部分を通って溶剤を送達するように構成されていることを、提供し得る。
【実施例7】
【0112】
第7の実施形態では、ベルカップが提供され、ねじ表面は、ねじ接続によってスプラッシュプレート130を受け入れるか又は固定するように構成されている。
【0113】
第7の実施例、又は前述又は後述の実施例は、カップ外側洗浄溝が、複数のカップ外側洗浄出口からの溶剤を受け入れるように構成されていることを、さらに提供し得る。
【実施例8】
【0114】
第8の実施例では、スプラッシュプレートシステム210が提供され、複数のホールが、スプラッシュプレート中心軸240に対して40度から45度の間の角度でスプラッシュプレート130を出る。
【0115】
上記された内容が含んでいるのは、静電式噴霧器、構成要素、及び方法の単なる例である。本開示を記述する目的で構成要素と方法の考えられ得るすべての組み合わせを記述することはもちろん不可能であるが、当業者は、本開示の多くのさらなる組み合わせ及び置換が可能であることを理解できるだろう。さらに、「含む」「有する」「所持する」又はそれらに類する語が、詳細な説明、請求項、添付書類、及び図面において用いられている範囲においては、そのような語は、「備える」という語が請求項における転換語として用いられる際に解釈されるように、「備える」の語と同様の形で包含的であることが意図されている。
【0116】
各種実施例の記述は、例示の目的で提示されたが、網羅的であることは意図されておらず、かつ開示された実施例に限定されることを意図されてもいない。当業者には、記述された実施例の範囲及び精神から逸脱することのない、多くの修正および変形が明らかであろう。本明細書で用いられた用語は、実施形態の原理、市場で見られる技術に対する実用的適用又は技術的改良を最もよく説明するために選択されたか、又は当業者が本明細書で開示された実施形態を理解できるように選択された。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
幾つかの実施形態では、溶剤ラインは、流体管を通じて流体チップに入ることができる。溶剤ラインは、ベルカップの前面から流れ出てベルカップ内側表面をクリーニングすることができるカップ内側洗浄に、かつ、カップ外側洗浄であって、アプリケータ内で溝に分岐することができ、それによりベルカップの外側表面に向けられ、それによりアプリケータの外側表面をクリーニングすることができるカップ外側洗浄に、分割され得る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
ある実施形態では、静電式噴霧器は、上記スプラッシュプレート基部は、ベルカップねじ表面にねじ接続するように構成されたスプラッシュプレートねじ部を備えるように、構成され得る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0048】
ある実施形態では、静電式噴霧器10は、上記スプラッシュプレート基部220は、ベルカップ20ねじ表面260にねじ接続するように構成されたスプラッシュプレートねじ部250を備えるように、構成され得る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0116
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0116】
各種実施例の記述は、例示の目的で提示されたが、網羅的であることは意図されておらず、かつ開示された実施例に限定されることを意図されてもいない。当業者には、記述された実施例の範囲及び精神から逸脱することのない、多くの修正および変形が明らかであろう。本明細書で用いられた用語は、実施形態の原理、市場で見られる技術に対する実用的適用又は技術的改良を最もよく説明するために選択されたか、又は当業者が本明細書で開示された実施形態を理解できるように選択された。
また、本開示は、以下の態様を含む。
〔態様1〕
静電式噴霧器であって、前記静電式噴霧器は、
タービン及びシャフトの遠位端に回転可能に取付けられたアプリケータと、
アプリケータ洗浄要素であって、クリーニング溶剤を、外側溶剤ラインによってアプリケータ外側表面へと、かつ内側溶剤ラインによってアプリケータ内側表面へと、分離して分配するように構成された溶剤流体ラインを備えたアプリケータ洗浄要素と、を備え、前記カップ洗浄要素は、コーティング流体ラインとは異なっている、静電式噴霧器。
〔態様2〕
前記外側溶剤ラインは、取付部材の上流で前記溶剤流体ラインから分岐している、態様1に記載の静電式噴霧器。
〔態様3〕
前記外側溶剤ラインは、流体チップ内で前記溶剤流体ラインから分岐している、態様2に記載の静電式噴霧器。
〔態様4〕
前記外側溶剤ラインは、複数のカップ外側洗浄出口へと分岐し、複数の前記カップ外側洗浄出口は、流体チップ中心軸を中心として半径方向に均等に離隔されている、態様1に記載の静電式噴霧器。
〔態様5〕
複数の前記カップ外側洗浄出口は、前記流体チップ中心軸に対して40度から50度の間の角度である、態様4に記載の静電式噴霧器。
〔態様6〕
流体チップは、前記カップ外側洗浄出口を半径方向に取り囲む流体チップ挿入要素をさらに備え、かつ前記流体チップ挿入要素は、スプラッシュプレートに嵌合するように構成されている、態様4に記載の静電式噴霧器。
〔態様7〕
前記アプリケータはベルカップであり、前記ベルカップは、カップ基部の周囲に、前記ベルカップを取り囲むカップ外側洗浄溝を備え、軸方向で見て前記カップ基部の背後に、ベルカップ中心軸を取り囲むカップ内側洗浄溝を備え、かつ軸方向で見て前記カップ外側洗浄溝と前記カップ内側洗浄溝の間にねじ表面を備える、態様1に記載の静電式噴霧器。
〔態様8〕
前記ベルカップは、軸方向で見て前記ねじ表面と前記カップ外側洗浄溝の間に、スプラッシュプレートハードストップをさらに備える、態様7に記載の静電式噴霧器。
〔態様9〕
前記ねじ表面及び前記スプラッシュプレートハードストップは、半径方向にはベルカップ中心軸を中心としている、態様8に記載の静電式噴霧器。
〔態様10〕
前記静電式噴霧器は、スプラッシュプレートシステムをさらに備え、前記スプラッシュプレートシステムは、
スプラッシュプレート基部と、
スプラッシュプレート中心軸を中心として半径方向に均等に離隔されている複数のスプラッシュプレートホールを備える、スプラッシュプレートと、を備える、態様1に記載の静電式噴霧器。
〔態様11〕
前記スプラッシュプレート基部は、ベルカップねじ表面にねじ接続するように構成されたねじ部を備える、態様10に記載の静電式噴霧器。
〔態様12〕
前記スプラッシュプレート基部は、スプラッシュプレートノッチに嵌合するように構成されたスプラッシュプレート基部突出部を備え、かつ前記スプラッシュプレート基部は、複数のピンによって前記スプラッシュプレートに固定されている、態様10に記載の静電式噴霧器。
〔態様13〕
前記静電式噴霧器は、シェーピングエアシステムをさらに備え、前記シェーピングエアシステムは、
シュラウドを備え、前記シュラウドは、複数の同心円上の穴を備え、第1の同心円はシェーピングエアをアプリケータのエッジに向けるように構成され、かつ第2の同心円はシェーピングエアを前記アプリケータの前記エッジから離れる方向に向けるように構成され、かつ前記複数の同心円は、前記アプリケータの回転方向とは反対のシェーピングエアのスピンを生み出すように構成されている、態様1に記載の静電式噴霧器。
〔態様14〕
前記静電式噴霧器は、シェーピングエア下部要素をさらに備え、前記シェーピングエア下部要素は、前記アプリケータの背後の負圧領域のサイズを制限するように構成され、前記シェーピングエア下部要素は、前記アプリケータ内側表面に実質的に平行な、滑らかな内側表面を備える、態様13に記載の静電式噴霧器。
〔態様15〕
前記静電式噴霧器は、
高圧電源と、
アースされたロボットマニホールドプレートと、
コイル管と、をさらに備え、前記コイル管は前記高圧電源を前記ロボットマニホールドプレートから分離し、前記コイル管は溶剤供給源と流体連通している、態様1に記載の静電式噴霧器。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電式噴霧器であって、前記静電式噴霧器は、
タービン及びシャフトの遠位端に回転可能に取付けられたアプリケータと、
アプリケータ洗浄要素であって、クリーニング溶剤を、外側溶剤ラインによってアプリケータ外側表面へと、かつ内側溶剤ラインによってアプリケータ内側表面へと、分離して分配するように構成された溶剤流体ラインを備えたアプリケータ洗浄要素と、を備え、前記
アプリケータ洗浄要素は、コーティング流体ラインとは異なっている、静電式噴霧器。
【請求項2】
前記外側溶剤ラインは、取付部材の上流で前記溶剤流体ラインから分岐している、請求項1に記載の静電式噴霧器。
【請求項3】
前記外側溶剤ラインは、流体チップ内で前記溶剤流体ラインから分岐している、請求項2に記載の静電式噴霧器。
【請求項4】
前記外側溶剤ラインは、複数のカップ外側洗浄出口へと分岐し、複数の前記カップ外側洗浄出口は、流体チップ中心軸を中心として半径方向に均等に離隔されている、請求項1に記載の静電式噴霧器。
【請求項5】
複数の前記カップ外側洗浄出口は、前記流体チップ中心軸に対して40度から50度の間の角度である、請求項4に記載の静電式噴霧器。
【請求項6】
流体チップは、前記カップ外側洗浄出口を半径方向に取り囲む流体チップ挿入要素をさらに備え、かつ前記流体チップ挿入要素は、スプラッシュプレートに嵌合するように構成されている、請求項4に記載の静電式噴霧器。
【請求項7】
前記アプリケータはベルカップであり、前記ベルカップは、カップ基部の周囲に、前記ベルカップを取り囲むカップ外側洗浄溝を備え、軸方向で見て前記カップ基部の背後に、ベルカップ中心軸を取り囲むカップ内側洗浄溝を備え、かつ軸方向で見て前記カップ外側洗浄溝と前記カップ内側洗浄溝の間にねじ表面を備える、請求項1に記載の静電式噴霧器。
【請求項8】
前記ベルカップは、軸方向で見て前記ねじ表面と前記カップ外側洗浄溝の間に、スプラッシュプレートハードストップをさらに備える、請求項7に記載の静電式噴霧器。
【請求項9】
前記ねじ表面及び前記スプラッシュプレートハードストップは、半径方向には
前記ベルカップ中心軸を中心としている、請求項8に記載の静電式噴霧器。
【請求項10】
前記静電式噴霧器は、スプラッシュプレートシステムをさらに備え、前記スプラッシュプレートシステムは、
スプラッシュプレート基部と、
スプラッシュプレート中心軸を中心として半径方向に均等に離隔されている複数のスプラッシュプレートホールを備える、スプラッシュプレートと、を備える、請求項1に記載の静電式噴霧器。
【請求項11】
前記スプラッシュプレート基部は、ベルカップねじ表面にねじ接続するように構成されたねじ部を備える、請求項10に記載の静電式噴霧器。
【請求項12】
前記スプラッシュプレート基部は、スプラッシュプレートノッチに嵌合するように構成されたスプラッシュプレート基部突出部を備え、かつ前記スプラッシュプレート基部は、複数のピンによって前記スプラッシュプレートに固定されている、請求項10に記載の静電式噴霧器。
【請求項13】
前記静電式噴霧器は、シェーピングエアシステムをさらに備え、前記シェーピングエアシステムは、
シュラウドを備え、前記シュラウドは、複数の同心円上の穴を備え、第1の同心円はシェーピングエアを
前記アプリケータのエッジに向けるように構成され、かつ第2の同心円はシェーピングエアを前記アプリケータの前記エッジから離れる方向に向けるように構成され、かつ前記複数の同心円は、前記アプリケータの回転方向とは反対のシェーピングエアのスピンを生み出すように構成されている、請求項1に記載の静電式噴霧器。
【請求項14】
前記静電式噴霧器は、シェーピングエア下部要素をさらに備え、前記シェーピングエア下部要素は、前記アプリケータの背後の負圧領域のサイズを制限するように構成され、前記シェーピングエア下部要素は、前記アプリケータ内側表面に実質的に平行な、滑らかな内側表面を備える、請求項13に記載の静電式噴霧器。
【請求項15】
前記静電式噴霧器は、
高圧電源と、
アースされたロボットマニホールドプレートと、
コイル管と、をさらに備え、前記コイル管は前記高圧電源を前記ロボットマニホールドプレートから分離し、前記コイル管は溶剤供給源と流体連通している、請求項1に記載の静電式噴霧器。
【国際調査報告】