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特表2024-523355螺旋供給部を備えるアプリケーション装置、ロボット装置及び製造システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】螺旋供給部を備えるアプリケーション装置、ロボット装置及び製造システム
(51)【国際特許分類】
   B65H 35/07 20060101AFI20240621BHJP
   B25J 19/00 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
B65H35/07
B25J19/00 G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577627
(86)(22)【出願日】2022-06-15
(85)【翻訳文提出日】2024-02-14
(86)【国際出願番号】 EP2022066371
(87)【国際公開番号】W WO2022263547
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】102021206171.0
(32)【優先日】2021-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509120403
【氏名又は名称】テーザ・ソシエタス・ヨーロピア
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(74)【代理人】
【識別番号】100191938
【弁理士】
【氏名又は名称】高原 昭典
(72)【発明者】
【氏名】アキン・デニス・ニック
(72)【発明者】
【氏名】ヒンメルスバッハ・ペーター
(72)【発明者】
【氏名】ローデ・マルテン
(72)【発明者】
【氏名】ヴィーンツェク・トリスタン
(72)【発明者】
【氏名】ゲルツマン・トーマス
【テーマコード(参考)】
3C707
3F062
【Fターム(参考)】
3C707AS06
3C707BS12
3C707CY36
3C707DS01
3F062AA05
3F062BA08
3F062BC01
3F062BD02
3F062BE01
3F062BF13
3F062BF31
(57)【要約】
図示し、かつ説明するのは、アプリケーション装置(17)であって、ベースユニット(25)であって、第1の端部(31)に製造システム(1)用の結合装置(35)を有し、軸線(37)に沿って第1の端部(31)から、結合装置(35)から距離を置いた第2の端部(33)へ延在する、ベースユニット(25)と、アプリケーションユニット(27)であって、テープ(23)、好ましくは粘着テープをワーク(19)上に被着すべく、構成されており、アプリケーションユニット(27)は、堅固にベースユニット(25)に、ベースユニット(25)の第2の端部(33)において連結されている、アプリケーションユニット(27)と、ベースユニット(25)に軸線(37)回りに旋回可能に連結されている偏向ユニット(29)と、を備え、アプリケーションユニット(27)は、第1の入口案内要素(41)を有し、第1の入口案内要素(41)を介してアプリケーションユニット(27)にテープ(23)が供給されることができ、偏向ユニット(29)は、テープ(23)が偏向ユニット(29)を介して、テープ(23)が偏向ユニット(29)に当接するに至る軸方向の受容位置(71)から、テープ(23)が偏向ユニット(29)から解離される軸方向の排出位置(73)へ案内されるとき、軸方向の受容位置(71)が軸方向の排出位置(73)から軸線(37)の軸方向で離間されているようにテープ(23)が偏向ユニット(29)に巻き掛かることができるように構成されており、かつアプリケーションユニット(27)の第1の入口案内要素(41)は、軸方向の受容位置(71)から軸線(37)の軸方向で離間されている、アプリケーション装置(17)である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーション装置(17)であって、
ベースユニット(25)であって、第1の端部(31)に製造システム(1)用の結合装置(35)を有し、軸線(37)に沿って前記第1の端部(31)から、前記結合装置(35)から距離を置いた第2の端部(33)へ延在する、ベースユニット(25)と、
アプリケーションユニット(27)であって、テープ(23)、好ましくは粘着テープをワーク(19)上に被着すべく、構成されており、前記アプリケーションユニット(27)は、堅固に前記ベースユニット(25)に、前記ベースユニット(25)の前記第2の端部(33)において連結されている、アプリケーションユニット(27)と、
前記ベースユニット(25)に前記軸線(37)回りに旋回可能に連結されている偏向ユニット(29)と、
を備え、
前記アプリケーションユニット(27)は、第1の入口案内要素(41)を有し、前記第1の入口案内要素(41)を介して前記アプリケーションユニット(27)に前記テープ(23)が供給されることができ、
前記偏向ユニット(29)は、前記テープ(23)が前記偏向ユニット(29)を介して、前記テープ(23)が前記偏向ユニット(29)に当接するに至る軸方向の受容位置(71)から、前記テープ(23)が前記偏向ユニット(29)から解離される軸方向の排出位置(73)へ案内されるとき、前記軸方向の受容位置(71)が前記軸方向の排出位置(73)から前記軸線(37)の軸方向で離間されているように前記テープ(23)が前記偏向ユニット(29)に巻き掛かることができるように構成されており、かつ
前記アプリケーションユニット(27)の前記第1の入口案内要素(41)は、前記軸方向の受容位置(71)から前記軸線(37)の軸方向で離間されている、
アプリケーション装置(17)。
【請求項2】
前記偏向ユニット(29)は、輪形の要素(49)と、少なくとも2つの偏向ロール(53)とを有し、少なくとも2つの前記偏向ロール(53)の各偏向ロール(53)は、前記輪形の要素(49)に回転可能に支持されており、かつ環囲する外面を有し、前記外面でもって、前記偏向ロール(53)は、前記テープ(23)の前記案内時、前記テープ(23)の一部セクション上で転動し得る、請求項1に記載のアプリケーション装置(17)。
【請求項3】
前記偏向ロール(53)の各偏向ロール(53)の回転軸線が、前記軸線(37)に対して斜めに延びる、請求項2に記載のアプリケーション装置(17)。
【請求項4】
前記偏向ロール(53)の各偏向ロール(53)の回転軸線が、それぞれ、前記軸線(37)に対して平行に延びる直線に対して1°~20°の角度を形成する、請求項2又は3に記載のアプリケーション装置(17)。
【請求項5】
前記偏向ロール(53)の各偏向ロール(53)の回転軸線の、前記軸線(37)に対する姿勢が、調整可能である、請求項2から4のいずれか一項に記載のアプリケーション装置(17)。
【請求項6】
前記偏向ユニット(29)は、第2の入口案内要素(55)と、旋回アーム(57)とを有し、前記旋回アーム(57)は、前記旋回アーム(57)の第1の端部から前記旋回アーム(57)の第2の端部へ、前記軸線(37)から離れる方向に延在し、前記第2の端部には、前記第2の入口案内要素(55)が取着されており、前記第2の入口案内要素(55)を介して前記偏向ユニット(29)に前記テープ(23)が供給され得る、請求項1から5のいずれか一項に記載のアプリケーション装置(17)。
【請求項7】
前記ベースユニット(25)は、前記ベースユニット(25)の前記第1の端部(31)から前記軸線(37)に沿って前記ベースユニット(25)の前記第2の端部(33)へ延在する空所(39)を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載のアプリケーション装置(17)。
【請求項8】
ロボット装置(3)であって、
フレーム(9)と、
ロボットアーム(11)と、
を備え、
前記ロボットアーム(11)は、前記ロボットアーム(11)の第1の端部(13)でもって前記フレーム(9)に取着されており、前記ロボットアーム(11)の第2の端部(15)でもって、請求項1から7のいずれか一項に記載のアプリケーション装置(17)の前記ベースユニット(25)の前記第1の端部(31)に設けられた前記結合装置(35)に取着されており、
前記ロボットアーム(11)の前記第2の端部(15)にアクチュエータが設けられており、前記アクチュエータにより、前記ベースユニット(25)は、前記ロボットアーム(11)の前記第2の端部(15)に対して相対的に前記軸線(37)回りに旋回され得る、
ロボット装置(3)。
【請求項9】
製造システム(1)であって、
請求項8に記載のロボット装置(3)と、
プリテンション装置(7)を有するテープディスペンサ(5)と、
を備え、
前記テープ(23)が前記アプリケーション装置(17)に供給されるとき、前記テープ(23)の一部セクションに、前記プリテンション装置(7)により、前記テープ(23)に沿って、所定のプリテンション力閾値より大きいプリテンション力が作用するように、プリテンションがかけられる、
製造システム(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーション装置、ロボット装置及び製造システムに関する。
【背景技術】
【0002】
アプリケーション装置は、従来技術において公知である。アプリケーション装置は、テープをワーク上に被着すべく、構成されているアプリケーションユニットを備えている。多くの場合、アプリケーションユニットは、入口案内要素を有し、入口案内要素を介してアプリケーションユニットにテープが供給され得る。
【0003】
概して、これらのアプリケーション装置では、1個でかつマニュアル式の介入なしにテープの被着時に使用され得る、できる限り多くのテープ材料を提供することが所望されている。基本的には、全部のテープ材料を直接アプリケーション装置に設けることが可能である。アプリケーション装置がロボット装置のロボットアームにより動かされる場合、しかし、直接アプリケーション装置に設けられるテープ材料の量は、テープ材料の重量により制限されている。それというのも、ロボットアームにより運搬しなければならない重量が増えると、テープをワーク上に被着する際の精度は、低下し、かつ高い重量を運搬しなければならないロボットアームを備えるロボット装置の所要スペースは、増加してしまうからである。さらに基本的には、テープ材料をテープディスペンサにより提供することが可能であり、テープディスペンサは、製造工場の床上に据え置かれており、アプリケーション装置と一緒にワークの上方で動かされることはない。この場合、特に全部のテープ材料が1個でかつマニュアル式の介入なしにワーク上に被着されることが望ましいとき、テープがワーク上にそれに沿って被着され得る軌道の幾何学形状は、強く制限されている。
【0004】
特許文献1において、材料をレイアップ機械へ供給するシステムが公知であり、このシステムには、複数の材料駆動部上に、それぞれ材料コイルが装填され得る。これらの材料駆動部により、その後、材料が、それぞれの材料コイルからそれぞれの帯材経路を介してレイアップ機械の供給部へ搬送される。この種の供給部における欠点は、その複雑性及び供給システムのサイズに加え、アクティブゾーンと、新規装填作業のために職員がアクセスできるようにするために、複数の材料駆動部をそこへ移動させ得るメンテナンスゾーンとの分割である。
【0005】
特許文献2において、保持帯に沿って複数の打ち抜き品が配置されている打ち抜き品テープを備える打ち抜き品用のアプリケータが公知である。打ち抜き品テープは、ポンチヘッドを介して案内され、打ち抜き品は、ポンチにより表面上に押し付けられる。その欠点は、打ち抜き品ロールと、1つ又は複数の巻き取りロールとが、ポンチヘッド上に又はポンチヘッドに取り付けられており、ポンチヘッドが動くとき、連れ動かされることである。このことは、ロボットアームにより動かさなければならない重量を高め、ひいては慣性モーメントも高めてしまい、加えて打ち抜き品ロール及び巻き取りロールの交換も必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2928802号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第102018200439号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、テープの全部のテープ材料を、1個でかつマニュアル式の介入なしに、精緻にかつ省スペースに、自由な幾何学形状を有する軌道に沿ってワーク上に被着することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様によれば、上記課題は、請求項1の特徴を備えるアプリケーション装置により解決される。アプリケーション装置は、ベースユニットを備えている。ベースユニットは、第1の端部に製造システム用の結合装置を有している。ベースユニットは、軸線に沿って第1の端部から、結合装置から距離を置いた第2の端部へ延在している。アプリケーション装置は、アプリケーションユニットを備えている。アプリケーションユニットは、テープ、好ましくは粘着テープをワーク上に被着すべく、構成されている。アプリケーションユニットは、堅固にベースユニットに、ベースユニットの第2の端部において連結されている。アプリケーション装置は、偏向ユニットを備えている。偏向ユニットは、ベースユニットに上記軸線回りに旋回可能に連結されている。アプリケーションユニットは、第1の入口案内要素を有している。アプリケーションユニットの第1の入口案内要素を介してテープが供給され得る。偏向ユニットは、テープが偏向ユニットを介して、テープが偏向ユニットに当接するに至る軸方向の受容位置から、テープが偏向ユニットから解離される軸方向の排出位置へ案内されるとき、軸方向の受容位置が軸方向の排出位置から上記軸線の軸方向で離間されているようにテープが偏向ユニットに巻き掛かることができるように構成されている。アプリケーションユニットの第1の入口案内要素は、軸方向の受容位置から上記軸線の軸方向で離間されている。
【0009】
アプリケーション装置は、ベースユニットを備えている。ベースユニットは、アプリケーション装置の一部セクションを形成している。ベースユニットは、第1の端部に製造システム用の結合装置を有している。結合装置は、ロボット装置のロボットアームに結合されるべく、構成されていることができる。アプリケーション装置は、ロボットアームによりワークの上方で動かされ得る。ベースユニットは、上記軸線に沿って第1の端部から、結合装置から距離を置いた第2の端部へ延在している。
【0010】
アプリケーション装置は、アプリケーションユニットを備えている。アプリケーションユニットは、アプリケーション装置の一部セクションを形成している。アプリケーションユニットは、テープ、好ましくは粘着テープをワーク上に被着すべく、構成されている。テープは、粘着テープであってもよい。好ましくは、テープは、両面の粘着テープであり、この場合、テープは、互いに反対側に位置する2つの面に、それぞれ1つの粘着性の表面を有している。さらに好ましくは、テープは、片面の粘着テープであり、この場合、テープは、片方の面に粘着性の表面を有し、この面とは反対側に位置する面に非粘着性の表面を有している。テープは、テープ複合体の一部セクションであってもよい。テープ複合体は、テープとキャリアとを有していることができ、テープとキャリアとは、互いに結合されている。テープをワーク上に被着すべく、テープは、キャリアから解離され得る。テープは、粘着性の表面を有する面でキャリアに結合されていてもよい。テープとキャリアとを互いに解離すると、粘着性の表面は、露出されることができ、粘着性の表面でもって、テープは、ワーク上に被着され得る。特にテープとキャリアとは、テープをワーク上に被着すべく、テープがキャリアから解離されるテープ複合体のセクションまで、互いに結合されているようになっている。この場合、テープ複合体は、アプリケーション装置により一方向で案内されることができ、この方向に沿って見て、テープがキャリアから解離されるポイント以後は、キャリアだけが、テープなしに、アプリケーション装置により案内されることができる。
【0011】
アプリケーションユニットは、堅固にベースユニットに、ベースユニットの第2の端部において連結されている。ベースユニットとアプリケーションユニットとの間の堅固な連結は、アプリケーションユニットがベースユニットの動きに従動することを保証する。
【0012】
特にベースユニットが、ロボット装置のロボットアームにより動かされるとき、アプリケーションユニットは、この動きに従動し、その結果、テープは、ワーク上に、ベースユニットの動きにより規定されている軌道に沿って被着され得る。特にベースユニットとアプリケーションユニットとの間の堅固な連結は、ベースユニットが上記軸線回りに旋回されるとき、アプリケーションユニットがベースユニットとともに上記軸線回りに旋回されることを保証する。ベースユニットとアプリケーションユニットとの堅固な連結は、ベースユニットの第2の端部に設けられている。ベースユニットとアプリケーションユニットとの間の堅固な連結のために、連結要素がベースユニットの第2の端部に設けられていてもよく、連結要素は、上記軸線から離れる方向に自由端部へ延在し、自由端部には、アプリケーションユニットが取着されている。特に、ベースユニットとアプリケーションユニットとの間の堅固な連結のために、2つの、又は2つより多くの連結要素がベースユニットの第2の端部に設けられていてもよく、連結要素は、それぞれ上記軸線から離れる方向に自由端部へ延在し、自由端部には、アプリケーションユニットが取着されている。
【0013】
アプリケーション装置は、偏向ユニットを備えている。偏向ユニットは、アプリケーション装置の一部セクションを形成している。偏向ユニットは、ベースユニットに上記軸線回りに旋回可能に連結されている。ベースユニットと偏向ユニットとの間のこの旋回可能な連結は、ベースユニットが、ひいてはアプリケーションユニットも、上記軸線回りに旋回されるとき、偏向ユニットがアプリケーション装置の周囲に対して相対的に上記軸線回りには旋回されないか、又は少なくとも、ベースユニット及びアプリケーションユニットの旋回運動とは独立的に、上記軸線回りに旋回され得ることを保証する。特にアプリケーション装置が、ロボット装置のロボットアームにより動かされるとき、偏向ユニットは、この動きに、偏向ユニットの位置がベースユニットの位置及びアプリケーションユニットの位置とともに変更されるという意味では従動するが、偏向ユニットの配向は、ベースユニットの配向及びアプリケーションユニットの配向とは独立的に変化し得る。特にベースユニットの配向の変化及びアプリケーションユニットの配向の変化時、偏向ユニットの配向は、必ずしも変化する必要はない。而るにテープがワーク上に被着される際、例えば、テープがワーク上にそれに沿って被着される軌道が、それ自体閉じた軌道、例えば長方形に形成される軌道又は円形の軌道を形成しているときに、アプリケーションユニットがその配向を変化させることが必要であり得る。偏向ユニットがベースユニットに上記軸線回りに旋回可能に連結されていることにより、閉じた軌道を形成するアプリケーションユニットの動きの間、偏向ユニットは、その配向、特に、製造工場の床上に据え置かれているテープディスペンサに対する配向を一定に維持し得るか、又は最小限にのみ変更し得る。偏向ユニットがテープディスペンサに対するその配向を一定に維持し得るか、又は最小限にのみ変更し得ることにより、テープが偏向ユニットにより、閉じた軌道を形成するアプリケーションユニットのすべての動きの間、常に偏向ユニットの同じセクション内で受容され得るように、テープが案内され得ることが保証されている。特にテープは、アプリケーションユニットの位置及び配向によらず、偏向ユニットの同じセクション内で受容され得る。このことは、テープがワーク上にそれに沿って被着される軌道の考え得るあらゆる形態に当てはまる。ベースユニットと偏向ユニットとの間の旋回可能な連結は、テープが、自由な幾何学形状を有する軌道に沿ってワーク上に被着され得ることを保証する。
【0014】
アプリケーションユニットは、第1の入口案内要素を有している。アプリケーションユニットの第1の入口案内要素を介して、テープは供給され得る。第1の入口案内要素は、1つ又は複数の第1の偏向ロールを有していてもよく、第1の偏向ロールは、第1の偏向ロールの回転軸線回りに回転可能に支持されている。特に第1の入口案内要素は、4つの第1の偏向ロールを有していてもよい。4つの第1の偏向ロールは、テープの延びに対して垂直に配置される一平面上への回転軸線の投影が四角形を形成するように配置されていてもよい。代替的には、第1の入口案内要素は、3つの第1の偏向ロールを有していてもよい。3つの第1の偏向ロールは、テープの延びに対して垂直に配置される一平面上への回転軸線の投影が三角形を形成するように配置されていてもよい。好ましくは、テープは、第1の偏向ロールによって、テープの案内方向に対して垂直な各方向でのテープの動きが第1の偏向ロールにより制限されているように案内される。このように配置される第1の偏向ロールは、これにより、テープの確実な、かつ高信頼性の案内を保証する。第1の偏向ロールの使用は、特に有利である。それというのも、これにより、第1の偏向ロールが、テープとの接触時、テープ上で転動することができ、ひいては、テープとアプリケーションユニットとの間の摩擦による摩擦損失が最小化され得るからである。
【0015】
偏向ユニットは、テープが偏向ユニットを介して、テープが偏向ユニットに当接するに至る軸方向の受容位置から、テープが偏向ユニットから解離される軸方向の排出位置へ案内されるとき、軸方向の受容位置が軸方向の排出位置から上記軸線の軸方向で離間されているようにテープが偏向ユニットに巻き掛かることができるように構成されている。テープは、つまり、テープが軸方向の受容位置において偏向ユニットと当接するに至るように偏向ユニットに巻き掛かることができる。好ましくは、テープは、偏向ユニットの第3の偏向ロールと当接するに至る。偏向ユニットへのテープの当接は、軸方向の受容位置を規定する。さらにテープは、テープが軸方向の排出位置において偏向ユニットから解離されるように偏向ユニットに巻き掛かることができる。テープが偏向ユニットから解離される箇所は、軸方向の排出位置を規定する。好ましくは、テープは、偏向ユニットの第3の偏向ロールから解離される。テープは、偏向ユニットを介して軸方向の受容位置から軸方向の排出位置へ案内される。テープが偏向ユニット周りに案内される案内方向で見て、テープのセクションは、まず軸方向の受容位置を通過し、続いて軸方向の排出位置を通過する。軸方向の受容位置は、軸方向の排出位置から上記軸線の軸方向で離間されている。軸方向の受容位置が軸方向の排出位置から上記軸線の軸方向で離間していることは、アプリケーションユニットが動くとき、テープディスペンサと軸方向の受容位置との間のテープのセクションと、軸方向の排出位置とアプリケーションユニットとの間のテープのセクションとが触れないことを保証する。好ましくは、テープは、偏向ユニットに部分的に巻き掛かっても、少なくとも完全に1周巻き掛かってもよい。テープによる偏向ユニットの完全な巻き掛かりは、上記軸線に対して平行に延びる1つの直線が、軸方向の受容位置と軸方向の排出位置とに交差し、かつこのとき、テープに軸方向の受容位置と軸方向の排出位置とでしか交差しないときに、提供されていることができる。同じく、テープによる偏向ユニットの完全な2周の巻き掛かりは、上記軸線に対して平行に延びる直線が、軸方向の受容位置と軸方向の排出位置とに交差し、かつこのとき、テープに軸方向の受容位置でも軸方向の排出位置でも交差し、かつ付加的に、テープに軸方向の受容位置と軸方向の排出位置との間で交差するときに、提供されていることができる。同様に、テープによる偏向ユニットの3周、4周、5周等の巻き掛かりが規定されていてもよい。
【0016】
アプリケーションユニットの第1の入口案内要素は、軸方向の受容位置から上記軸線の軸方向で離間されている。第1の入口案内要素が軸方向の受容位置から上記軸線の軸方向で離間していることは、アプリケーションユニットが偏向ユニットに対して相対的に旋回されるとき、軸方向の排出位置が軸方向で変化し得るが、軸方向の排出位置は、このとき、軸方向の受容位置からの軸方向の離間を維持することを保証する。
【0017】
要するに、つまり、本発明に係るアプリケーション装置により、1個でかつマニュアル式の介入なしにテープの被着時に使用され得る、できる限り多くのテープ材料を提供することが可能であるといえる。この場合、全部のテープ材料を直接アプリケーション装置に設けることは不要であり、全部のテープ材料は、ロボット装置のロボットアームによりアプリケーション装置とともに動かされる必要はなく、その結果、テープをワーク上に被着する際の高い精度が保証されており、かつロボットアームを備えるロボット装置の所要スペースは、少なく抑えられ得る。むしろ、テープ材料は、製造工場の床上に据え置かれているテープディスペンサにより提供されるようにしてもよい。この場合、しかし、特に全部のテープ材料が1個でかつマニュアル式の介入なしにワーク上に被着されることが望ましいとき、テープがワーク上にそれに沿って被着され得る軌道の幾何学形状は、制限されていない。それゆえ、テープの全部のテープ材料は、1個でかつマニュアル式の介入なしに、精緻にかつ省スペースに、自由な幾何学形状を有する軌道に沿ってワーク上に被着され得る。
【0018】
一実施の形態において、偏向ユニットは、輪形の要素と、少なくとも2つの偏向ロールとを有し、少なくとも2つの偏向ロールの各偏向ロールは、輪形の要素に回転可能に支持されており、かつ環囲する外面を有し、外面でもって、偏向ロールは、テープの案内時、テープの一部セクション上で転動し得る。輪形の要素は、輪形であり、かつ輪形の要素の輪状の形態に基づいてベースユニットの少なくとも一部セクションを包囲し得る。この輪形の要素は、第1の輪形の要素と称呼してもよい。偏向ユニットは、第2の輪形の要素を有していてもよい。第2の輪形の要素は、輪形であり、かつ第2の輪形の要素の輪状の形態に基づいてベースユニットの少なくとも一部セクションを包囲し得る。偏向ユニットは、少なくとも2つの偏向ロールを有している。特に偏向ユニットは、2つ、3つ又は4つの偏向ロールを有していてもよい。偏向ユニットの各偏向ロールは、第3の偏向ロールと称呼してもよい。各第3の偏向ロールは、第1の輪形の要素に回転可能に支持されていても、第1の輪形の要素と第2の円形の要素とに回転可能に支持されていてもよい。第1の輪形の要素が設けられているとき、第1の輪形の要素は、第1の輪形の要素の輪状の形態に基づいて、第3の偏向ロールが均等に互いに離間してベースユニットの周囲に配置されていることができることを保証し得る。第2の輪形の要素が設けられているとき、第2の輪形の要素は、第2の輪形の要素の輪状の形態に基づいて、第3の偏向ロールが均等に互いに離間してベースユニットの周囲に配置されていることができることを保証し得る。特に第1の輪形の要素も、第2の輪形の要素も設けられているとき、第3の偏向ロールは、第3の偏向ロールの両端部において第1の輪形の要素と第2の輪形の要素とに結合されていることができ、その結果、第3の偏向ロールは、特に機械的に頑強に偏向ユニット内に取り付けられている。各第3の偏向ロールは、環囲する外面を有し、外面でもって、第3の偏向ロールは、テープの案内時、テープの一部セクション上で転動し得る。第3の偏向ロールの使用は、特に有利である。それというのも、これにより、第3の偏向ロールが、テープとの接触時、テープ上で転動することができ、ひいては、テープと偏向ユニットとの間の摩擦による摩擦損失が最小化され得るからである。
【0019】
一実施の形態において、これらの偏向ロールの各偏向ロールの回転軸線は、上記軸線に対して斜めに延びている。回転軸線が上記軸線に対して斜めに延びることは、テープが偏向ユニットに巻き掛かることができるとともに、テープが完全に1周偏向ユニットに巻き掛かっても、テープ同士が接触するには至らないという特に簡単な可能性を実現する。さらに、回転軸線が上記軸線に対して斜めに延びることは、テープが偏向ユニットに巻き掛かるとき、テープが偏向ユニットからずり落ちないことを保証する。
【0020】
一実施の形態において、これらの偏向ロールの各偏向ロールの回転軸線は、それぞれ、上記軸線に対して平行に延びる直線に対して1°~20°の角度を形成する。有利であるとわかっているのは、特に4つの第3の偏向ロールとの関連において、市販のテープが、1~20°の角度のとき、これらのテープが少なくとも完全に1周偏向ユニットに巻き掛かるとき、テープ同士接触するには至らないことである。
【0021】
一実施の形態において、これらの偏向ロールの各偏向ロールの回転軸線の、上記軸線に対する姿勢は、調整可能である。偏向ロールの調整可能な回転軸線は、それぞれ異なる幾何学形状を有するテープが使用され得ることを保証する。特に偏向ロールの回転軸線は、特にテープの幅に応じて、テープが偏向ユニットに少なくとも完全に1周巻き掛かるとき、テープ同士が触れないように調整され得る。
【0022】
一実施の形態において、偏向ユニットは、第2の入口案内要素と、旋回アームとを有し、旋回アームは、旋回アームの第1の端部から旋回アームの第2の端部へ、上記軸線から離れる方向に延在し、第2の端部には、第2の入口案内要素が取着されており、第2の入口案内要素を介して偏向ユニットにテープが供給され得る。第2の入口案内要素は、少なくとも1つの第4の偏向ロールを有していてもよい。好ましくは、各第4の偏向ロールは、第4の偏向ロールの回転軸線回りに回転可能に支持されている。特に第2の入口案内要素は、4つの第4の偏向ロールを有しているようになっている。4つの第4の偏向ロールは、テープの延びに対して垂直に配置される一平面上への回転軸線の投影が四角形を形成するように配置されていてもよい。代替的には、第2の入口案内要素は、3つの第4の偏向ロールを有していてもよい。3つの第4の偏向ロールは、テープの延びに対して垂直に配置される一平面上への回転軸線の投影が三角形を形成するように配置されていてもよい。テープは、第4の偏向ロールによって、テープの案内方向に対して垂直な各方向でのテープの動きが第4の偏向ロールにより制限されているように案内され得る。このように配置される第4の偏向ロールは、テープの確実な、かつ高信頼性の案内を保証する。第4の偏向ロールの使用は、特に有利である。それというのも、これにより、第4の偏向ロールが、テープとの接触時、テープ上で転動することができ、ひいては、テープと偏向ユニットとの間の摩擦による摩擦損失が最小化され得るからである。
【0023】
一実施の形態において、ベースユニットは、ベースユニットの第1の端部から上記軸線に沿ってベースユニットの第2の端部へ延在する空所を有している。空所は、例えば、ロボットアームの第2の端部をアプリケーションユニットに接続し得るケーブル又はチューブが、ベースユニット内に配置されていることができ、ひいてはベースユニットにより、ベースユニットの周囲からの影響、例えば偏向ユニット若しくはテープ又は製造工場内に配置されるその他の物品、例えばテープディスペンサ、ロボット装置のフレーム、ワーク若しくはワーク台による影響から保護されることを保証する。空所は、これにより特に、ケーブル又はチューブがベースユニットにより機械的に保護されることを保証する。
【0024】
本発明の第2の態様によれば、冒頭で挙げた課題は、請求項8の特徴を備えるロボット装置により解決される。ロボット装置は、フレームと、ロボットアームとを備えている。ロボットアームは、ロボットアームの第1の端部でもってフレームに取着されており、ロボットアームの第2の端部でもって、本発明の第1の態様に係るアプリケーション装置のベースユニットの第1の端部に設けられた結合装置に取着されている。ロボットアームの第2の端部には、アクチュエータが設けられており、アクチュエータにより、ベースユニットは、ロボットアームの第2の端部に対して相対的に上記軸線回りに旋回され得る。本発明の第1の態様に係るアプリケーション装置との関連で説明する特徴、技術的な効果及び/又は利点は、少なくとも同様の形式で、本発明の第2の態様に係るロボット装置にも当てはまるので、この箇所での相応の繰り返しは省略する。
【0025】
本発明の第3の態様によれば、冒頭で挙げた課題は、請求項9の特徴を備える製造システムにより解決される。製造システムは、本発明の第2の態様に係るロボット装置を備えている。さらに製造システムは、プリテンション装置を有するテープディスペンサを備えている。テープがアプリケーション装置に供給されるとき、テープの一部セクションに、プリテンション装置により、テープに沿って、所定のプリテンション力閾値より大きいプリテンション力が作用するように、プリテンションがかけられる。本発明の第2の態様に係るロボット装置との関連で説明する特徴、技術的な効果及び/又は利点は、少なくとも同様の形式で、本発明の第3の態様に係る製造システムにも当てはまるので、この箇所での相応の繰り返しは省略する。
【0026】
本発明のさらなる特徴、利点及び応用可能性は、以下の実施例の説明及び図面から看取可能である。その際、説明するかつ/又は図面に示すすべての特徴は、それ自体、かつ任意の組み合わせで、個々の請求項又は請求項の引用関係におけるその構成にもよらず、本発明の対象を形成する。図中、さらに、同じ符号は、同じ又は類似の対象を表す。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明に係る製造システムの一実施の形態の概略図である。
図2図1に示す製造システムの本発明に係るアプリケーション装置の第1の実施の形態の概略図である。
図3図1に示す製造システムの本発明に係るアプリケーション装置の第1の実施の形態の概略図である。
図4図1に示す製造システムの本発明に係るアプリケーション装置の第1の実施の形態の概略図である。
図5図1に示す製造システムの本発明に係るアプリケーション装置の第1の実施の形態の概略図である。
図6図1に示す製造システムの本発明に係るアプリケーション装置の第1の実施の形態の概略図である。
図7図1に示す製造システムの本発明に係るアプリケーション装置の第1の実施の形態の概略図である。
図8図1に示す製造システムの本発明に係るアプリケーション装置の第1の実施の形態の概略図である。
図9図1に示す製造システムの本発明に係るアプリケーション装置の第2の実施の形態の偏向ユニット周りのテープの案内の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、本発明に係る製造システム1の一実施の形態の概略図を示している。製造システム1は、ロボット装置3と、テープディスペンサ5とを備えている。テープディスペンサ5は、プリテンション装置7を有している。テープディスペンサ5は、製造工場の床上に据え置かれてもよい。ロボット装置3は、フレーム9と、ロボットアーム11とを備えている。フレーム9は、製造工場の床上に据え置かれてもよい。ロボットアーム11は、第1の端部13と、第2の端部15とを有している。ロボットアーム11は、ロボットアーム11の第1の端部13でもってフレーム9に取着されている。ロボットアーム11の第2の端部15でもって、ロボットアーム11は、ロボット装置3のアプリケーション装置17に取着されている。図1には、ワーク19を示してある。ワーク19は、ワーク台21上に配置されており、ワーク台21は、製造工場の床上に配置されていてもよい。さらに図1には、テープ23を示してある。例えばテープ23は、粘着テープであってもよい。テープ23は、テープディスペンサ5によりアプリケーション装置17に供給される。テープ23の一部セクションには、プリテンション装置7により、テープ23に沿って、所定のプリテンション力閾値より大きいプリテンション力が作用するように、プリテンションがかけられる。プリテンション力閾値は、好ましくは、テープ23に沿って作用するプリテンション力により、テープ23がプリテンション装置7とアプリケーション装置17との間で1つの直線に沿って延びることが保証されるように選択される。ロボットアーム11は、互いに相対的に可動である複数のセクションを有している。ロボットアーム11の、互いに相対的に可動のセクションにより、アプリケーション装置17は、ワーク19に対して相対的に動かされ得る。このことは、アプリケーション装置17が様々な位置に移動可能であることを保証する。特に、アプリケーション装置17と、テープディスペンサ9のプリテンション装置7との間の間隔は、アプリケーション装置17の上記様々な位置で相違していることがある。このとき、プリテンション装置7は、アプリケーション装置17の各位置で、プリテンション装置7とアプリケーション装置17との間のテープ23のセクションが、1つの直線に沿って延びることを保証する。特に、プリテンション装置7とアプリケーション装置17との間のテープ23のセクションがそれに沿って延在し得る多数の直線が想定されており、このとき、アプリケーション装置17の各位置には、これらの多数の直線のうちの1つの直線が割り当てられている。
【0029】
図2ないし8は、図1に示す製造システム1の本発明に係るアプリケーション装置17の一実施の形態の概略図を示している。アプリケーション装置17は、ベースユニット25と、アプリケーションユニット27と、偏向ユニット29とを備えている。
【0030】
ベースユニット25は、第1の端部31から第2の端部33へ延在している。第1の端部31に、ベースユニット25は、製造システム1用の結合装置35を有している。結合装置35は、図1で見て、ロボットアーム11の、図1に示す第2の端部15に取着されている。ロボットアーム11の第2の端部15には、アクチュエータが設けられており、アクチュエータにより、ベースユニット25は、ロボットアーム11の第2の端部15に対して相対的に軸線37回りに旋回され得る。軸線37に沿って、ベースユニット25は、第1の端部31から、結合装置35から距離を置いた第2の端部33へ延在している。ベースユニット25は、ベースユニット25の第1の端部31から軸線37に沿ってベースユニット25の第2の端部33へ延在する空所39を有している(図7及び8参照)。空所39は、例えば、ロボットアーム11の第2の端部15をアプリケーションユニット27に接続するケーブル又はチューブが、ベースユニット25内に配置されていることができ、ひいてはベースユニット25により、ベースユニット25の周囲からの影響、例えば偏向ユニット29若しくはテープ23又は製造工場内に配置されるその他の物品、例えばテープディスペンサ5、フレーム9、ワーク19若しくはワーク台21による影響から保護されることを保証する。空所39は、これにより特に、ケーブル又はチューブがベースユニット25により機械的に保護されることを保証する。
【0031】
アプリケーションユニット27は、第1の入口案内要素41を有している。第1の入口案内要素41を介してアプリケーションユニット27にテープ23が供給され得る。第1の入口案内要素41は、4つの第1の偏向ロール43を有し、第1の偏向ロール43は、第1の偏向ロール43の回転軸線回りに回転可能に支持されている。4つの第1の偏向ロール43は、テープ23の延びに対して垂直に配置される一平面上への回転軸線の投影が四角形を形成するように配置されている。テープ23は、これにより、第1の偏向ロール43によって、テープ23の案内方向に対して垂直な各方向でのテープ23の動きが第1の偏向ロール43により制限されているように案内され得る。このように配置される第1の偏向ロール43は、これにより、テープ23の確実な、かつ高信頼性の案内を保証する。第1の偏向ロール43の使用は、特に有利である。それというのも、これにより、第1の偏向ロール43が、テープ23との接触時、テープ23上で転動することができ、ひいては、テープ23とアプリケーションユニット27との間の摩擦による摩擦損失が最小化され得るからである。
【0032】
さらにアプリケーションユニット27は、テープ23をワーク19上に被着すべく、構成されている。アプリケーションユニット27は、第2の偏向ロール45を有し、第2の偏向ロール45は、第2の偏向ロール45の回転軸線回りに回転可能に支持されている。第2の偏向ロール45と、第1の入口案内要素41とは、アプリケーションユニット27のプレート要素47に取着されている。第2の偏向ロール45により、テープ23は、入口案内要素41からワーク19の表面へ案内され、ワーク19上に被着され得る。
【0033】
偏向ユニット29は、輪形の要素49を有している。さらに偏向ユニット29は、別の輪形の要素51を有している。さらに偏向ユニット29は、4つの偏向ロール53を有している。偏向ユニット29の各偏向ロール53は、第3の偏向ロール53と称呼してもよい。4つの偏向ロール53の各偏向ロール53は、輪形の要素49にも、別の円形の要素51にも、回転可能に支持されている。4つの偏向ロール53の各偏向ロール53は、環囲する外面を有し、外面でもって、偏向ロール53は、テープ23の案内時、テープ23の一部セクション上で転動し得る。4つの偏向ロール53は、これらの偏向ロール53の各偏向ロール53の回転軸線が、軸線37に対して斜めに延びるように配置されている。回転軸線が軸線37に対して斜めに延びることは、テープ23が偏向ユニット29に巻き掛かることができるとともに、テープ23が完全に1周偏向ユニット29に巻き掛かっても、テープ23同士が接触するには至らないという特に簡単な可能性を実現する。さらに、4つの偏向ロール53は、これらの偏向ロール53の各偏向ロール53の回転軸線が、それぞれ、軸線37に対して平行に延びる直線に対して1°~20°の角度を形成するように配置されている。有利であるとわかっているのは、特に4つの偏向ロール53との関連において、市販のテープ23が、1°~20°の角度のとき、これらのテープ23が少なくとも完全に1周偏向ユニット29に巻き掛かるとき、テープ同士接触するには至らないことである。さらに、4つの偏向ロール53の各偏向ロール53の回転軸線の、軸線37に対する姿勢は、調整可能である。偏向ロール53の調整可能な回転軸線は、それぞれ異なる幾何学形状を有するテープ23が使用され得ることを保証する。特に偏向ロール53の回転軸線は、特にテープ23の幅に応じて、テープ23が偏向ユニット29に少なくとも完全に1周巻き掛かるとき、テープ23同士が触れないように調整され得る。
【0034】
さらに偏向ユニット29は、第2の入口案内要素55と、旋回アーム57とを有している。旋回アーム57は、旋回アーム57の第1の端部59から旋回アーム57の第2の端部61へ、軸線37から離れる方向に延在している。第2の端部61には、第2の入口案内要素55が取着されている。第2の入口案内要素55を介して偏向ユニット29にテープ23が供給され得る。第2の入口案内要素55は、4つの第4の偏向ロール63を有し、第4の偏向ロール63は、第4の偏向ロール63の回転軸線回りに回転可能に支持されている。4つの第4の偏向ロール63は、テープ23の延びに対して垂直に配置される一平面上への回転軸線の投影が四角形を形成するように配置されている。テープ23は、これにより、第4の偏向ロール63によって、テープ23の案内方向に対して垂直な各方向でのテープ23の動きが第4の偏向ロール63により制限されているように案内され得る。このように配置される第4の偏向ロール63は、これにより、テープ23の確実な、かつ高信頼性の案内を保証する。第4の偏向ロール63の使用は、特に有利である。それというのも、これにより、第4の偏向ロール63が、テープ23との接触時、テープ23上で転動することができ、ひいては、テープ23と偏向ユニット29との間の摩擦による摩擦損失が最小化され得るからである。
【0035】
さらに偏向ユニット29は、シリンダ形の要素65を有している。シリンダ形の要素65は、輪形の要素49から別の輪形の要素51へ延在している。シリンダ形の要素65は、シリンダ形の要素65の第1の端部において輪形の要素49にねじ締結され、かつシリンダ形の要素65の第2の端部において別の輪形の要素51にねじ締結されている。シリンダ形の要素65は、シリンダ形の要素65の第1の端部からシリンダ形の要素65の第2の端部へ延在する間断なく閉じた壁を有し、その結果、輪形の要素49と、別の輪形の要素51との間で、ベースユニット25は、シリンダ形の要素65によりシリンダ形の要素65の周囲に対して間断なく保護されている。シリンダ形の要素65は、空所を形成し、空所内には、ベースユニット25の一部セクションが配置されている。シリンダ形の要素65は、ベースユニット25と偏向ユニット29との間の相対運動に、少なくとも輪形の要素49と別の輪形の要素51との間において、シリンダ形の要素65の周囲からはアクセスできず、その結果、物品、例えばテープ23が、ベースユニット25と偏向ユニット29との間に巻き込まれ得ないことを保証する。
【0036】
ベースユニット25は、堅固にアプリケーションユニット27に連結されている。ベースユニット25とアプリケーションユニット27との間の堅固な連結は、アプリケーションユニット27がベースユニット25の動きに従動することを保証する。特にベースユニット25が、ロボット装置3のロボットアーム11により動かされるとき、アプリケーションユニット27は、この動きに従動し、その結果、テープ23は、ワーク19上に、ベースユニット25の動きにより規定されている軌道に沿って被着される。特にベースユニット25とアプリケーションユニット27との間の堅固な連結は、ベースユニット25が軸線37回りに旋回されるとき、アプリケーションユニット27がベースユニット25とともに軸線37回りに旋回されることを保証する。ベースユニット25とアプリケーションユニット27との堅固な連結は、ベースユニット25の第2の端部33に設けられている。アプリケーションユニット27は、つまり堅固にベースユニット25に、ベースユニット25の第2の端部33において連結されている。ベースユニット25とアプリケーションユニット27との間の堅固な連結のために、2つの連結要素67がベースユニット25の第2の端部33に設けられており、連結要素67は、それぞれ軸線37から離れる方向に自由端部69へ延在し、自由端部69には、アプリケーションユニット27が取着されている。
【0037】
ベースユニット25は、偏向ユニット29に、ベースユニット25と偏向ユニット29とが互いに相対的に軸線37回りに旋回され得るように連結されている。偏向ユニット29は、つまり、ベースユニット25に軸線37回りに旋回可能に連結されている。ベースユニット25と偏向ユニット29との間のこの旋回可能な連結は、ベースユニット25が、ひいてはアプリケーションユニット27も、軸線37回りに旋回されるとき、偏向ユニット29がアプリケーション装置17の周囲に対して相対的に軸線37回りに旋回されないか、又は少なくとも、ベースユニット25及びアプリケーションユニット27の旋回運動とは独立的に、軸線37回りに旋回され得ることを保証する。特にアプリケーション装置17が、ロボット装置3のロボットアーム11により動かされるとき、偏向ユニット29は、この動きに、偏向ユニット29の位置がベースユニット25の位置及びアプリケーションユニット27の位置とともに変更されるという意味では従動するが、偏向ユニット29の配向は、ベースユニット25の配向及びアプリケーションユニット27の配向とは独立的に変化し得る。特にベースユニット25の配向の変化及びアプリケーションユニット27の配向の変化時、偏向ユニット29の配向は、必ずしも変化する必要はない。而るにテープ23がワーク19上に被着される際、例えば、テープ23がワーク19上にそれに沿って被着される軌道が、それ自体閉じた軌道、例えば長方形に形成される軌道又は円形の軌道を形成しているときに、アプリケーションユニット27がその配向を変化させることが必要であり得る。偏向ユニット29がベースユニット25に軸線37回りに旋回可能に連結されていることにより、閉じた軌道を形成するアプリケーションユニット27の動きの間、偏向ユニット29は、その配向、特にテープディスペンサ5に対する配向を一定に維持し得るか、又は最小限にのみ変更し得る。偏向ユニット29がテープディスペンサ5に対するその配向を一定に維持し得るか、又は最小限にのみ変更し得ることにより、テープ23が偏向ユニット29により、閉じた軌道を形成するアプリケーションユニット27のすべての動きの間、常に偏向ユニット29の同じセクション内で受容され得るように、テープ23が案内され得ることが保証されている。特にテープ23は、アプリケーションユニット27の位置及び配向によらず、偏向ユニット29の同じセクション内で受容され得る。このことは、テープ23がワーク19上にそれに沿って被着される軌道の考え得るあらゆる形態に当てはまる。
【0038】
図9は、図1に示す製造システム1の本発明に係るアプリケーション装置17の第2の実施の形態の偏向ユニット29周りのテープ23の案内の概略図を示している。図9に示す概略図は、図説用であり、図9との関連で説明する特徴、技術的な効果及び/又は利点は、少なくとも同様の形式で、本発明に係るアプリケーション装置17の、図2ないし8に示す第1の実施の形態にも当てはまる。同じく、本発明に係るアプリケーション装置17の、図2ないし8に示す第1の実施の形態との関連での特徴、技術的な効果及び/又は利点は、少なくとも同様の形式で、本発明に係るアプリケーション装置17の、図9に示す第2の実施の形態にも当てはまる。
【0039】
図9は、テープ23が偏向ユニット29に巻き掛かることを概略的に示している。テープ23は、製造システム1内で、テープディスペンサ5、特にプリテンション装置7から、アプリケーション装置17へ、そしてそこからワーク19へ案内される。アプリケーション装置17内で、テープは、まず偏向ユニット29へ、続いてアプリケーションユニット27へ案内される。偏向ユニット29は、テープ23を案内すべく、第2の入口案内要素55を有し、第2の入口案内要素55は、テープ23をまず、テープ23が第4の偏向ロール63間で案内されるように通過させる。続いてテープ23は、偏向ユニット29の偏向ロール53に沿って延びる。このとき、テープ23は、偏向ロール53に当接し、かつ偏向ロール53に巻き掛かる。続いてテープは、テープが第1の入口案内要素41の第1の偏向ロール43間で案内されるように第1の入口案内要素41を通過するように案内される。続いてテープ23は、アプリケーションユニット27の第2の偏向ロール45に沿って延び、ワーク19上に被着される。図9には、テープ案内の一部を概略的に示してあり、この一部は、偏向ユニット29周りのテープ23の案内を示している。図9には、符号5及び7で示す矢印により象徴的に、テープ23が符号5及び7の領域において偏向ユニット29に到達する前に、テープ23がテープディスペンサ5、特にプリテンション装置7を通過したことを示してある。符号27で示す矢印により、テープ23が、偏向ユニット29を通過した後に、アプリケーションユニット27に到達することを象徴的に示してある。ここで説明する経路を、テープ23の各セクションは、これらの相応のセクションがワーク19上に被着される前に経る。好ましくは、テープは、テープディスペンサ5からワーク19まで延在し、製造システム1を通したテープ23の経路あるいはテープ23の動きについて説明するとき、これは、テープが、製造システム1を通したこの経路を経る複数のセクションを有することを意味する。
【0040】
図9に示すように、各第3の偏向ロール53の回転軸線は、軸線37に対して斜めに延びている。各第3の偏向ロール53の回転軸線の姿勢は、軸線37に対して調整可能である。偏向ユニット29は、以下のように構成されている。テープ23は、テープ23が軸方向の受容位置71において偏向ユニット29と当接するに至るように偏向ユニット29に巻き掛かる。ここに示す例では、テープ23は、右前に示す第3の偏向ロール53と当接するに至る。この当接は、軸方向の受容位置71を規定する。さらにテープ23は、テープ23が軸方向の排出位置73において偏向ユニット29から解離されるように偏向ユニット29に巻き掛かる。テープ23が偏向ユニット29から解離される箇所は、軸方向の排出位置73を規定する。テープ23は、偏向ユニット29を介して軸方向の受容位置71から軸方向の排出位置73へ案内される。軸方向の受容位置71は、軸方向の排出位置73から軸線37の軸方向で離間されている。軸方向の受容位置71が軸方向の排出位置73から軸線37の軸方向で離間していることは、アプリケーションユニット27が動くとき、テープディスペンサ5と軸方向の受容位置71との間のテープ23のセクションと、軸方向の排出位置23とアプリケーションユニット27との間のテープ23のセクションとが触れないことを保証する。さらに、アプリケーションユニット27の第1の入口案内要素41は、軸方向の受容位置71から軸線37の軸方向で離間されている。第1の入口案内要素41が軸方向の受容位置71から軸線37の軸方向で離間していることは、アプリケーションユニット27が偏向ユニット29に対して相対的に旋回されるとき、軸方向の排出位置73が軸方向で変化することができ、軸方向の排出位置73がこのとき軸方向の受容位置71からの軸方向の離間を維持することを保証する。
【0041】
最後に付言すると、図2~4及び図6には、これらの図において下側の図縁部に示してある第2の偏向ロール45を介して延在するテープを示してある。ここに示す例では、テープ23は、テープ23とキャリア77とを有するテープ複合体75の一部セクションである。テープ23とキャリア77とは、テープ23がワーク19上に被着されるまで互いに結合されている。テープ23の上述の経路は、テープ23がキャリア77に結合されている間、テープ23によって経られる。テープ23がワーク19上に被着される領域において、テープ23は、キャリア77から解離される。テープ案内の方向で見て、テープ23とキャリア77とは、下側の図縁部に示す第2の偏向ロール45の前では、互いに結合されており、下側の図縁部に示す第2の偏向ロール45の後では、テープ3 20とキャリア77とは、互いに解離されており、テープ23は、下側の図縁部に示す第2の偏向ロール45の後では、ワーク19上に被着されており、キャリア77は、複数の第2の偏向ロール45のうちの一部の第2の偏向ロール45によりアプリケーションユニット27から案内される。テープ複合体75を有するここに示す例は、例示にすぎない。同じく可能であるのは、キャリア77が設けられておらず、キャリア77なしのテープ23が、製造システム1を通る上述の経路を経ることである。
【0042】
補足的に付言すると、「有する、備える(aufweisen)」は、別の要素又はステップを排除するものではなく、また「不定冠詞(ein又はeine)」は、複数を排除するものではない。さらに付言すると、上記実施例の1つを指定して説明した特徴は、上で説明した別の実施例の別の特徴と組み合わされて使用されてもよい。特許請求の範囲における符号は、限定と見なすべきものではない。
【符号の説明】
【0043】
1 製造システム
3 ロボット装置
5 テープディスペンサ
7 プリテンション装置
9 フレーム
11 ロボットアーム
13 ロボットアームの第1の端部
15 ロボットアームの第2の端部
17 アプリケーション装置
19 ワーク
21 ワーク台
23 テープ
25 ベースユニット
27 アプリケーションユニット
29 偏向ユニット
31 ベースユニットの第1の端部
33 ベースユニットの第2の端部
35 結合装置
37 軸線
39 空所
41 第1の入口案内要素
43 第1の入口案内要素の第1の偏向ロール
45 アプリケーションユニットの第2の偏向ロール
47 プレート要素
49 輪形の要素
51 別の輪形の要素
53 偏向ユニットの偏向ロール、第3の偏向ロール
55 第2の入口案内要素
57 旋回アーム
59 旋回アームの第1の端部
61 旋回アームの第2の端部
63 第2の入口案内要素の第4の偏向ロール
65 シリンダ形の要素
67 連結要素
69 連結要素の自由端部
71 軸方向の受容位置
73 軸方向の排出位置
75 テープ複合体
77 キャリア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-02-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーション装置(17)であって、
ベースユニット(25)であって、第1の端部(31)に製造システム(1)用の結合装置(35)を有し、軸線(37)に沿って前記第1の端部(31)から、前記結合装置(35)から距離を置いた第2の端部(33)へ延在する、ベースユニット(25)と、
アプリケーションユニット(27)であって、テープ(23)、好ましくは粘着テープをワーク(19)上に被着すべく、構成されており、前記アプリケーションユニット(27)は、堅固に前記ベースユニット(25)に、前記ベースユニット(25)の前記第2の端部(33)において連結されている、アプリケーションユニット(27)と、
前記ベースユニット(25)に前記軸線(37)回りに旋回可能に連結されている偏向ユニット(29)と、
を備え、
前記アプリケーションユニット(27)は、第1の入口案内要素(41)を有し、前記第1の入口案内要素(41)を介して前記アプリケーションユニット(27)に前記テープ(23)が供給されることができ、
前記偏向ユニット(29)は、前記テープ(23)が前記偏向ユニット(29)を介して、前記テープ(23)が前記偏向ユニット(29)に当接するに至る軸方向の受容位置(71)から、前記テープ(23)が前記偏向ユニット(29)から解離される軸方向の排出位置(73)へ案内されるとき、前記軸方向の受容位置(71)が前記軸方向の排出位置(73)から前記軸線(37)の軸方向で離間されているように前記テープ(23)が前記偏向ユニット(29)に巻き掛かることができるように構成されており、かつ
前記アプリケーションユニット(27)の前記第1の入口案内要素(41)は、前記軸方向の受容位置(71)から前記軸線(37)の軸方向で離間されている、
アプリケーション装置(17)。
【請求項2】
前記偏向ユニット(29)は、輪形の要素(49)と、少なくとも2つの偏向ロール(53)とを有し、少なくとも2つの前記偏向ロール(53)の各偏向ロール(53)は、前記輪形の要素(49)に回転可能に支持されており、かつ環囲する外面を有し、前記外面でもって、前記偏向ロール(53)は、前記テープ(23)の前記案内時、前記テープ(23)の一部セクション上で転動し得る、請求項1に記載のアプリケーション装置(17)。
【請求項3】
前記偏向ロール(53)の各偏向ロール(53)の回転軸線が、前記軸線(37)に対して斜めに延びる、請求項2に記載のアプリケーション装置(17)。
【請求項4】
前記偏向ロール(53)の各偏向ロール(53)の回転軸線が、それぞれ、前記軸線(37)に対して平行に延びる直線に対して1°~20°の角度を形成する、請求項2に記載のアプリケーション装置(17)。
【請求項5】
前記偏向ロール(53)の各偏向ロール(53)の回転軸線の、前記軸線(37)に対する姿勢が、調整可能である、請求項2に記載のアプリケーション装置(17)。
【請求項6】
前記偏向ユニット(29)は、第2の入口案内要素(55)と、旋回アーム(57)とを有し、前記旋回アーム(57)は、前記旋回アーム(57)の第1の端部から前記旋回アーム(57)の第2の端部へ、前記軸線(37)から離れる方向に延在し、前記第2の端部には、前記第2の入口案内要素(55)が取着されており、前記第2の入口案内要素(55)を介して前記偏向ユニット(29)に前記テープ(23)が供給され得る、請求項1に記載のアプリケーション装置(17)。
【請求項7】
前記ベースユニット(25)は、前記ベースユニット(25)の前記第1の端部(31)から前記軸線(37)に沿って前記ベースユニット(25)の前記第2の端部(33)へ延在する空所(39)を有する、請求項1に記載のアプリケーション装置(17)。
【請求項8】
ロボット装置(3)であって、
フレーム(9)と、
ロボットアーム(11)と、
を備え、
前記ロボットアーム(11)は、前記ロボットアーム(11)の第1の端部(13)でもって前記フレーム(9)に取着されており、前記ロボットアーム(11)の第2の端部(15)でもって、請求項1から7のいずれか一項に記載のアプリケーション装置(17)の前記ベースユニット(25)の前記第1の端部(31)に設けられた前記結合装置(35)に取着されており、
前記ロボットアーム(11)の前記第2の端部(15)にアクチュエータが設けられており、前記アクチュエータにより、前記ベースユニット(25)は、前記ロボットアーム(11)の前記第2の端部(15)に対して相対的に前記軸線(37)回りに旋回され得る、
ロボット装置(3)。
【請求項9】
製造システム(1)であって、
請求項8に記載のロボット装置(3)と、
プリテンション装置(7)を有するテープディスペンサ(5)と、
を備え、
前記テープ(23)が前記アプリケーション装置(17)に供給されるとき、前記テープ(23)の一部セクションに、前記プリテンション装置(7)により、前記テープ(23)に沿って、所定のプリテンション力閾値より大きいプリテンション力が作用するように、プリテンションがかけられる、
製造システム(1)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0042】
補足的に付言すると、「有する、備える(aufweisen)」は、別の要素又はステップを排除するものではなく、また「不定冠詞(ein又はeine)」は、複数を排除するものではない。さらに付言すると、上記実施例の1つを指定して説明した特徴は、上で説明した別の実施例の別の特徴と組み合わされて使用されてもよい。特許請求の範囲における符号は、限定と見なすべきものではない。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の観点として以下を含む。
1.
アプリケーション装置(17)であって、
ベースユニット(25)であって、第1の端部(31)に製造システム(1)用の結合装置(35)を有し、軸線(37)に沿って前記第1の端部(31)から、前記結合装置(35)から距離を置いた第2の端部(33)へ延在する、ベースユニット(25)と、
アプリケーションユニット(27)であって、テープ(23)、好ましくは粘着テープをワーク(19)上に被着すべく、構成されており、前記アプリケーションユニット(27)は、堅固に前記ベースユニット(25)に、前記ベースユニット(25)の前記第2の端部(33)において連結されている、アプリケーションユニット(27)と、
前記ベースユニット(25)に前記軸線(37)回りに旋回可能に連結されている偏向ユニット(29)と、
を備え、
前記アプリケーションユニット(27)は、第1の入口案内要素(41)を有し、前記第1の入口案内要素(41)を介して前記アプリケーションユニット(27)に前記テープ(23)が供給されることができ、
前記偏向ユニット(29)は、前記テープ(23)が前記偏向ユニット(29)を介して、前記テープ(23)が前記偏向ユニット(29)に当接するに至る軸方向の受容位置(71)から、前記テープ(23)が前記偏向ユニット(29)から解離される軸方向の排出位置(73)へ案内されるとき、前記軸方向の受容位置(71)が前記軸方向の排出位置(73)から前記軸線(37)の軸方向で離間されているように前記テープ(23)が前記偏向ユニット(29)に巻き掛かることができるように構成されており、かつ
前記アプリケーションユニット(27)の前記第1の入口案内要素(41)は、前記軸方向の受容位置(71)から前記軸線(37)の軸方向で離間されている、
アプリケーション装置(17)。
2.
前記偏向ユニット(29)は、輪形の要素(49)と、少なくとも2つの偏向ロール(53)とを有し、少なくとも2つの前記偏向ロール(53)の各偏向ロール(53)は、前記輪形の要素(49)に回転可能に支持されており、かつ環囲する外面を有し、前記外面でもって、前記偏向ロール(53)は、前記テープ(23)の前記案内時、前記テープ(23)の一部セクション上で転動し得る、上記1のアプリケーション装置(17)。
3.
前記偏向ロール(53)の各偏向ロール(53)の回転軸線が、前記軸線(37)に対して斜めに延びる、上記2のアプリケーション装置(17)。
4.
前記偏向ロール(53)の各偏向ロール(53)の回転軸線が、それぞれ、前記軸線(37)に対して平行に延びる直線に対して1°~20°の角度を形成する、上記2又は3のアプリケーション装置(17)。
5.
前記偏向ロール(53)の各偏向ロール(53)の回転軸線の、前記軸線(37)に対する姿勢が、調整可能である、上記2から4のいずれか一つのアプリケーション装置(17)。
6.
前記偏向ユニット(29)は、第2の入口案内要素(55)と、旋回アーム(57)とを有し、前記旋回アーム(57)は、前記旋回アーム(57)の第1の端部から前記旋回アーム(57)の第2の端部へ、前記軸線(37)から離れる方向に延在し、前記第2の端部には、前記第2の入口案内要素(55)が取着されており、前記第2の入口案内要素(55)を介して前記偏向ユニット(29)に前記テープ(23)が供給され得る、上記1から5のいずれか一つのアプリケーション装置(17)。
7.
前記ベースユニット(25)は、前記ベースユニット(25)の前記第1の端部(31)から前記軸線(37)に沿って前記ベースユニット(25)の前記第2の端部(33)へ延在する空所(39)を有する、上記1から6のいずれか一つのアプリケーション装置(17)。
8.
ロボット装置(3)であって、
フレーム(9)と、
ロボットアーム(11)と、
を備え、
前記ロボットアーム(11)は、前記ロボットアーム(11)の第1の端部(13)でもって前記フレーム(9)に取着されており、前記ロボットアーム(11)の第2の端部(15)でもって、上記1から7のいずれか一つのアプリケーション装置(17)の前記ベースユニット(25)の前記第1の端部(31)に設けられた前記結合装置(35)に取着されており、
前記ロボットアーム(11)の前記第2の端部(15)にアクチュエータが設けられており、前記アクチュエータにより、前記ベースユニット(25)は、前記ロボットアーム(11)の前記第2の端部(15)に対して相対的に前記軸線(37)回りに旋回され得る、
ロボット装置(3)。
9.
製造システム(1)であって、
上記8のロボット装置(3)と、
プリテンション装置(7)を有するテープディスペンサ(5)と、
を備え、
前記テープ(23)が前記アプリケーション装置(17)に供給されるとき、前記テープ(23)の一部セクションに、前記プリテンション装置(7)により、前記テープ(23)に沿って、所定のプリテンション力閾値より大きいプリテンション力が作用するように、プリテンションがかけられる、
製造システム(1)。
【国際調査報告】