(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】排出需要応答イベント生成の管理
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/40 20240101AFI20240621BHJP
H02J 3/00 20060101ALI20240621BHJP
H02J 3/14 20060101ALI20240621BHJP
H02J 13/00 20060101ALI20240621BHJP
G06Q 50/06 20240101ALI20240621BHJP
【FI】
G06Q50/40
H02J3/00 170
H02J3/14
H02J13/00 311T
G06Q50/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577693
(86)(22)【出願日】2022-06-03
(85)【翻訳文提出日】2024-02-14
(86)【国際出願番号】 US2022032057
(87)【国際公開番号】W WO2022265862
(87)【国際公開日】2022-12-22
(32)【優先日】2021-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン,サミュエル・ワイ
(72)【発明者】
【氏名】ドンハウ,クリストファー・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】バガバトゥラ,ラミヤ
(72)【発明者】
【氏名】グリーソン,ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ケビン
【テーマコード(参考)】
5G064
5G066
5L050
【Fターム(参考)】
5G064AA04
5G064AB05
5G064AC05
5G064AC09
5G064CB08
5G064CB21
5G064DA05
5G066AE01
5G066AE05
5G066AE09
5G066KA01
5G066KB01
5G066KB03
5G066KC01
5L050CC06
5L050CC42
(57)【要約】
排出需要応答イベントを実行するための技術が説明されている。一例において、クラウドベースHVAC制御サーバシステムは、所定の将来の期間のための排出率予想を受信する。排出率予想を使用して、所定の将来の期間内の複数の時点のために複数の排出ディファレンシャル値が生成される。排出ディファレンシャル値は、時間の経過における予測排出量の変化を表す。複数の排出ディファレンシャル値および排出需要応答イベントの所定の最大数に基づいて、所定の将来の期間内に排出需要応答イベントが生成される。次いで、クラウドベースHVAC制御サーバシステムは、生成された排出需要応答イベントに従ってサーモスタットにHVACシステムを制御させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排出需要応答イベントを実行するための方法であって、
クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、所定の将来の期間のための排出率予想を受信するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記排出率予想を使用して、前記所定の将来の期間中の複数の時点の各々のための排出ディファレンシャル値を決定し、これにより、複数の排出ディファレンシャル値を生成するステップと、を含み、前記排出ディファレンシャル値は、時間の経過における排出量の変化を表し、
前記方法は、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、決定された前記複数の排出ディファレンシャル値および排出需要応答イベントの所定の最大数に基づいて、前記所定の将来の期間中に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、生成された前記排出需要応答イベントに従ってサーモスタットにHVACシステムを制御させるステップと、を含む、排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項2】
前記複数の時点の各々のための前記排出ディファレンシャル値は、前記時点の前の第1の平均排出率と、前記時点の後の第2の平均排出率との差から決定される、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項3】
生成された前記排出需要応答イベントは、先制的排出需要応答イベントであり、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムは、前記サーモスタットに、前記HVACシステムの使用量を増大する設定値温度を調整させる、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項4】
前記HVACシステムが冷房モードにあるとき、前記サーモスタットに、前記設定値温度を調整させることは、前記設定値温度を低下させることを含み、前記HVACシステムが暖房モードにあるとき、前記サーモスタットに、前記設定値温度を調整させることは、設定値温度を上昇させることを含む、請求項3に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項5】
生成された前記排出需要応答イベントは、繰延排出需要応答イベントであり、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムは、前記サーモスタットに、前記HVACシステムの使用量を減じる設定値温度を調整させる、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項6】
前記HVACシステムが冷房モードにあるとき、前記サーモスタットに、前記設定値温度を調整させることは、設定値温度を上昇させることを含み、前記HVACシステムが暖房モードにあるとき、前記サーモスタットに、前記設定値温度を調整させることは、前記設定値温度を低下させることを含む、請求項5に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項7】
前記方法は、
前記複数の排出ディファレンシャル値の各々のために、前記排出ディファレンシャル値に関連した前記時点に終了する先制的排出需要応答イベントのための前記排出ディファレンシャル値と等しい先制的イベントスコアを決定し、これにより、複数の先制的イベントスコアを生成するステップと、
前記複数の排出ディファレンシャル値の各々のために、前記排出ディファレンシャル値に関連した前記時点に終了する繰延排出需要応答イベントのための負の前記排出ディファレンシャル値と等しい繰延イベントスコアを決定し、これにより、複数の繰延イベントスコアを生成するステップと、をさらに含み、
前記排出需要応答イベントを生成するステップは、前記複数の先制的イベントスコアおよび前記複数の繰延イベントスコアのランキングに基づく、請求項3に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項8】
前記排出需要応答イベントの所定の最大数は、前記所定の将来の期間中の先制的排出需要応答イベントの最大数であり、前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前記所定の将来の期間中に前に生成された先制的排出需要応答イベントの数が、前記先制的排出需要応答イベントの最大数と等しいときに、先制的排出需要応答イベントの生成を制限するステップをさらに含む、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項9】
前記排出需要応答イベントの所定の最大数は、前記所定の将来の期間中の繰延排出需要応答イベントの最大数であり、前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前記所定の将来の期間中に前に生成された繰延排出需要応答イベントの数が、前記繰延排出需要応答イベントの最大数と等しいときに、繰延排出需要応答イベントの生成を制限するステップをさらに含む、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項10】
前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前に生成された先制的排出需要応答イベントが生成されたことを決定するステップと、
前記前に生成された先制的排出需要応答イベントの後の最小期間まで追加的な先制的排出需要応答イベントの生成を制限するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項11】
前記方法は、
生成された前記排出需要応答イベントが、繰延排出需要応答イベントであることを決定するステップと、
生成された前記排出需要応答イベントの前および後の所定の最小期間内の新たな繰延排出需要応答イベントの生成を制限するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項12】
前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
一日の所定の最も遅い時間よりも遅い終了時間を有する排出需要応答イベントの生成を制限するステップ、一日の所定の最も早い時間よりも早い開始時間を有する排出需要応答イベントの生成を制限するステップ、またはその両方をさらに含む、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項13】
前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
生成された前記排出需要応答イベントのためのイベントスコアを最小排出需要応答イベントスコアと比較するステップと、
生成された前記排出需要応答イベントのための前記イベントスコアが前記最小排出需要応答イベントスコアよりも大きいことを決定するステップと、をさらに含み、
生成された前記排出需要応答イベントに従って前記サーモスタットに前記HVACシステムを制御させるステップは、少なくとも部分的に、前記イベントスコアが前記最小排出需要応答イベントスコアよりも大きいという決定に基づく、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項14】
前記所定の将来の期間は、24時間である、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項15】
排出需要応答イベントを実行するためのシステムであって、
クラウドベース電力制御サーバシステムを含み、前記クラウドベース電力制御サーバシステムは、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサと通信可能に結合されかつ前記1つまたは複数のプロセッサによって可読でありかつプロセッサ可読命令が記憶された、メモリと、を含み、前記プロセッサ可読命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記1つまたは複数のプロセッサに、
所定の将来の期間のための排出率予想を受信するステップを行わせ、
前記排出率予想を使用して、前記所定の将来の期間中の複数の時点の各々のための排出ディファレンシャル値を決定し、これにより、複数の排出ディファレンシャル値を生成するステップを行わせ、前記排出ディファレンシャル値は、時間の経過における排出量の変化を表し、
決定された前記複数の排出ディファレンシャル値および前記排出需要応答イベントの所定の最大数に基づいて、前記所定の将来の期間中に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成するステップを行わせ、
生成された前記排出需要応答イベントに従ってサーモスタットにHVACシステムを制御させるステップを行わせる、排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項16】
複数のサーモスタットをさらに含み、前記複数のサーモスタットは、前記サーモスタットを含む、請求項15に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項17】
モバイル装置上で実行されるアプリケーションをさらに含み、前記アプリケーションは、前記クラウドベース電力制御サーバシステムとの通信を介して前記サーモスタットを制御するように構成されている、請求項15に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項18】
プロセッサ可読命令を含む非一時的プロセッサ可読媒体であって、前記プロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサに、
所定の将来の期間のための排出率予想を受信するステップを行わせ、
前記排出率予想を使用して、前記所定の将来の期間中の複数の時点の各々のための排出ディファレンシャル値を決定し、これにより、複数の排出ディファレンシャル値を生成するステップを行わせ、前記排出ディファレンシャル値は、時間の経過における排出量の変化を表し、
決定された前記複数の排出ディファレンシャル値および排出需要応答イベントの所定の最大数に基づいて、前記所定の将来の期間中に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成するステップを行わせ、
生成された前記排出需要応答イベントに従ってサーモスタットにHVACシステムを制御させるステップを行わせる、ように構成されている、プロセッサ可読命令を含む非一時的プロセッサ可読媒体。
【請求項19】
前記排出需要応答イベントの所定の最大数は、前記所定の将来の期間中の繰延排出需要応答イベントの最大数であり、
前記プロセッサ可読命令は、前記所定の将来の期間中に前に生成された繰延排出需要応答イベントの数が繰延排出需要応答イベントの最大数と等しいときに繰延排出需要応答イベントの生成を制限するようにさらに構成されている、請求項18に記載の非一時的プロセッサ可読媒体。
【請求項20】
前記プロセッサ可読命令は、一日の所定の最も遅い時間よりも遅い終了時間を有する排出需要応答イベントの生成を制限する、一日の所定の最も早い時間よりも早い開始時間を有する排出需要応答イベントの生成を制限する、またはその両方を行うようにさらに構成されている、請求項18に記載の非一時的プロセッサ可読媒体。
【請求項21】
排出需要応答イベントを実行するための方法であって、
クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、第1の排出率予想を取得するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記第1の排出率予想に基づいて排出需要応答(EDR)イベントを生成するステップと、を含み、前記EDRイベントは、開始時間および終了時間を含み、
前記方法は、
前記開始時間の前に、前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、生成された前記EDRイベントをデータネットワーク上で、前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムから遠隔の構造に配置されたサーモスタットへ送信するステップと、
前記サーモスタットによって、前記EDRイベントを前記サーモスタットのメモリに記憶するステップと、
前記開始時間において、前記サーモスタットによって、生成された前記EDRイベントに従ってHVACシステムの制御を開始するステップと、
前記開始時間に続いてかつ前記終了時間の前に、前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、第2の排出率予想を取得するステップと、
前記第2の排出率予想を取得することに続いてかつ前記終了時間の前に、前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、修正されたEDRイベントを生成するステップと、を含み、前記修正されたEDRイベントは、修正された終了時間を含み、
前記方法は、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記終了時間および前記修正された終了時間のうちの早い方よりも前の時間に、前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットへ送信するステップを含み、
前記方法は、
前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットによって受信したときに、
前記サーモスタットによって、前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットの前記メモリに記憶するステップと、
前記サーモスタットによって、前記修正された終了時間に達するまで前記修正されたEDRイベントに従って前記HVACシステムを制御するステップと、を含む、排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項22】
前記第1の排出率予想は、第1の時間における排出率変化を含み、
前記EDRイベントを生成するステップは、
前記第1の時間の後に前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムが前記第2の排出率予想を取得することを決定するステップと、
前記第2の排出率予想が受信される前に開始するように前記排出需要応答イベントの前記開始時間を設定するステップと、をさらに含む、請求項21に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項23】
前記EDRイベントは、最大許容イベント持続時間に設定された持続時間で生成される、請求項21に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項24】
前記第2の排出率予想は、第1の時間における排出率変化を含み、
前記修正されたEDRイベントを生成するステップは、
前記第1の時間の後に前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムが第3の排出率予想を取得することを決定するステップと、
前記第3の排出率予想が受信される前になるように前記修正されたEDRイベントの前記修正された終了時間を設定するステップと、を含む、請求項23に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項25】
前記第2の排出率予想は、第1の時間における排出率変化を含み、
前記修正されたEDRイベントを生成するステップは、
前記第1の時間の前の所定の最小期間内に前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムが第3の排出率予想を取得することを決定するステップと、
前記第3の排出率予想が取得される前に、前記第1の時間と一致するように前記EDRイベントの前記修正された終了時間を設定するステップと、を含む、請求項23に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項26】
前記第1の排出率予想は、第1の時間における排出率変化を含み、前記第2の排出率予想は、前記第1の時間よりも早い第2の時間における前記排出率変化を含み、前記修正されたEDRイベントを生成するステップは、
前記第2の時間の後に前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムが第3の排出率予想を取得することを決定するステップと、
前記第3の排出率予想が取得される前になるように前記修正されたEDRイベントの前記修正された終了時間を設定するステップと、を含む、請求項21に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項27】
前記第1の排出率予想は、第1の時間における排出率変化を含み、
前記第2の排出率予想は、前記第1の時間よりも遅い第2の時間における前記排出率変化を含み、
前記修正されたEDRイベントを生成するステップは、前記第1の時間と前記第2の時間との差に基づいて前記修正されたEDRイベントの前記修正された終了時間を設定するステップを含む、請求項21に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項28】
前記修正されたEDRイベントの前記修正された終了時間を設定するステップは、最大許容イベント持続時間によって制限される、請求項27に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項29】
前記EDRイベントを生成するステップは、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記第1の排出率予想を使用して、前記第1の排出率予想によってカバーされた将来の期間の間の複数の時点の各々のための排出ディファレンシャル値を決定し、これにより、複数の排出ディファレンシャル値を生成するステップをさらに含み、前記排出需要応答イベントは、決定された前記複数の排出ディファレンシャル値に基づいて生成される、請求項21に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項30】
前記EDRイベントを生成するステップは、
前記排出需要応答イベントの前記開始時間を、前に生成されたEDRイベントの終了時間の後の所定の最小時間の後になるように制限するステップをさらに含む、請求項21に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項31】
前記修正されたEDRイベントを生成するステップは、
前記修正されたEDRイベントの前記修正された終了時間が、一日の所定の最も遅い時間よりも遅くならないように制限するステップをさらに含む、請求項21に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項32】
排出需要応答イベントを実行するためのシステムであって、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサと通信可能に結合されかつ前記1つまたは複数のプロセッサによって可読でありかつプロセッサ可読命令が記憶されたメモリと、を含み、前記プロセッサ可読命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記1つまたは複数のプロセッサに、
クラウドベース電力制御サーバシステムによって第1の排出率予想を取得するステップと、
前記クラウドベース電力制御サーバシステムによって、前記第1の排出率予想に基づいて排出需要応答(EDR)イベントを生成するステップと、を行わせ、前記EDRイベントは、開始時間および終了時間を含み、
前記開始時間の前に、前記クラウドベース電力制御サーバシステムによって、生成された前記EDRイベントをデータネットワーク上で、前記クラウドベース電力制御サーバシステムから遠隔の構造に配置されたサーモスタットへ送信するステップと、
前記サーモスタットによって、前記EDRイベントを前記サーモスタットのメモリに記憶するステップと、
前記開始時間において、前記サーモスタットによって、生成された前記EDRイベントに従ってHVACシステムの制御を開始するステップと、
前記開始時間に続いてかつ前記終了時間の前に、前記クラウドベース電力制御サーバシステムによって、第2の排出率予想を取得するステップと、
前記第2の排出率予想を取得した後でかつ前記終了時間の前に、前記クラウドベース電力制御サーバシステムによって、前記修正されたEDRイベントを生成するステップと、を行わせ、前記修正されたEDRイベントは、修正された終了時間を含み、
前記クラウドベース電力制御サーバシステムによって、前記終了時間および前記修正された終了時間のうちの早い方よりも前の時間に、前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットへ送信するステップと、
前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットによって受信したとき、
前記サーモスタットによって、前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットの前記メモリに記憶するステップと、
前記サーモスタットによって、前記修正された終了時間に達するまで前記修正されたEDRイベントに従って前記HVACシステムを制御するステップと、を行わせる、排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項33】
複数のサーモスタットをさらに含み、前記複数のサーモスタットは、前記サーモスタットを含む、請求項32に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項34】
モバイル装置上で実行されるアプリケーションをさらに含み、前記アプリケーションは、前記クラウドベース電力制御サーバシステムとの通信を介して前記サーモスタットを制御するように構成されている、請求項32に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項35】
前記クラウドベース電力制御サーバシステムは、インターフェースをさらに含み、前記インターフェースは、ネットワークを介して遠隔でアクセス可能な排出データシステムから前記複数の排出率予想を取得するように構成されている、請求項32に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項36】
前記第1の排出率予想は、第1の時間における排出率変化を含み、
前記EDRイベントを生成するステップは、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムが前記第1の時間の後に前記第2の排出率予想を取得することを決定するステップと、
前記第2の排出率予想が受信される前に開始するように前記排出需要応答イベントの前記開始時間を設定するステップと、をさらに含む、請求項32に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項37】
プロセッサ可読命令を含む非一時的プロセッサ可読媒体であって、前記プロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサに、
クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、第1の排出率予想を取得するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記第1の排出率予想に基づいて排出需要応答(EDR)イベントを生成するステップと、を行わせ、前記EDRイベントは、開始時間および終了時間を含み、
前記開始時間の前に、前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、生成された前記EDRイベントをデータネットワーク上で、前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムから遠隔の構造に配置されたサーモスタットへ送信するステップと、
前記サーモスタットによって、前記EDRイベントを前記サーモスタットのメモリに記憶するステップと、
前記開始時間において、前記サーモスタットによって、生成された前記EDRイベントに従ってHVACシステムの制御を開始するステップと、
前記開始時間に続いてかつ前記終了時間の前に、前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、第2の排出率予想を取得するステップと、
前記第2の排出率予想を取得した後でかつ前記終了時間の前に、前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、修正されたEDRイベントを生成するステップと、を行わせ、前記修正されたEDRイベントは、修正された終了時間を含み、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記終了時間および前記修正された終了時間のうちの早い方よりも前の時間において、前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットへ送信するステップを行わせ、
前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットによって受信したとき、
前記サーモスタットによって、前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットのメモリに記憶するステップと、
前記サーモスタットによって、前記修正された終了時間に達するまで前記修正されたEDRイベントに従って前記HVACシステムを制御するステップと、を行わせる、非一時的プロセッサ可読媒体。
【請求項38】
前記EDRイベントは、最大許容イベント持続時間に設定された持続時間で生成される、請求項37に記載の非一時的プロセッサ可読媒体。
【請求項39】
前記第2の排出率予想は、第1の時間における排出率変化を含み、
前記修正されたEDRイベントを生成するステップは、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムが前記第1の時間の後に第3の排出率予想を取得することを決定するステップと、
前記修正されたEDRイベントの前記修正された終了時間が、前記第3の排出率予想が受信される前になるように設定するステップと、を含む、請求項37に記載の非一時的プロセッサ可読媒体。
【請求項40】
前記第2の排出率予想は、第1の時間における排出率変化を含み、
前記修正されたEDRイベントを生成するステップは、
前記第1の時間の前の所定の最小期間内に前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムが第3の排出率予想を取得することを決定するステップと、
前記第3の排出率予想が取得される前に、前記第1の時間と一致するように前記EDRイベントの前記修正された終了時間を設定するステップとを含む、請求項37に記載の非一時的プロセッサ可読媒体。
【請求項41】
排出需要応答イベントを実行するための方法であって、
クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、排出率の履歴を取得するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記排出率の履歴に基づいて、予測される高排出量の将来の期間を識別するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、複数の排出需要応答イベント参加レベルから、前記予測される高排出量の前記将来の期間のために適用可能なサーモスタットに関連したアカウントの排出需要応答イベント参加レベルを決定するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルに基づいて、前記予測される高排出量の前記将来の期間内に生じるように排出需要応答イベントを生成するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記アカウントに関連した前記サーモスタットに、生成された前記排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させるステップと、を含む、排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項42】
前記複数の排出需要応答イベント参加レベルは、第1の参加レベルおよび第2の参加レベルを含み、
前記第2の参加レベルは、前記第1の参加レベルよりも大きな量の排出節約を生じる、請求項41に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項43】
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルを決定するステップは、
前記第1の参加レベルと前記第2の参加レベルとの選択のためのリクエストを出力するステップと、
前記リクエストに応答して、予測される高排出量の前記将来の期間のための前記第1の参加レベルおよび前記第2の参加レベルからの選択を受信するステップと、
予測される高排出量の前記将来の期間のための前記第1の参加レベルまたは前記第2の参加レベルの選択の指示を記憶するステップと、をさらに含む、請求項42に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項44】
一日当たりのイベントの所定の最大数が、前記第1の参加レベルよりも前記第2の参加レベルに対してより大きく、前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルが前記第2の参加レベルに設定されることを決定するステップと、
前に生成された排出需要応答イベントの数が一日当たりのイベントの前記所定の最大数よりも少ないことを決定するステップと、をさらに含み、
前記アカウントに関連した前記サーモスタットに、生成された前記排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させるステップは、少なくとも部分的に、前に生成された排出需要応答イベントの数が一日当たりのイベントの前記所定の最大数よりも少ないという決定に基づく、請求項42に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項45】
所定の最大イベント持続時間が、前記第1の参加レベルよりも前記第2の参加レベルに対してより長く、前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルが前記第2の参加レベルに設定されることを決定するステップと、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルが前記第2の参加レベルに設定されることの決定に応答して、生成された前記排出需要応答イベントの持続時間を増大させるステップと、をさらに含む、請求項42に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項46】
前記アカウントに関連した前記サーモスタットに、前記排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させるステップは、前記サーモスタットの設定値温度を調整するステップを含み、前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルが前記第2の参加レベルに設定されることを決定するステップと、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルが前記第2の参加レベルに設定されることの決定に応答して前記サーモスタットの前記設定値温度への調整を増大するステップと、をさらに含む、請求項42に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項47】
前記アカウントに関連した前記サーモスタットに、前記排出需要応答イベントに従って前記HVACシステムを制御させるステップは、前記サーモスタットの設定値温度を調整するステップを含み、前記方法は、
前記設定値温度を調整した後に、反対方向への前記設定値温度への調整を受信するステップと、
前記サーモスタットに、前記排出需要応答イベントに従って前記HVACシステムを制御することを停止させるステップと、をさらに含む、請求項41に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項48】
前記アカウントに関連した前記サーモスタットに、前記排出需要応答イベントに従って前記HVACシステムを制御させるステップは、前記サーモスタットの設定値温度を調整するステップを含み、前記方法は、
前記設定値温度を調整した後に、反対方向における前記設定値温度への調整を受信するステップと、
前記調整に基づいて、前記サーモスタットにマップされた前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルを修正するステップと、をさらに含む、請求項41に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項49】
前記サーモスタットに関連した前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルを修正するステップは、一日当たりのイベントの前記所定の最大数を減じるステップを含む、請求項48に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項50】
前記サーモスタットに関連した前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルを修正するステップは、所定の最大イベント持続時間を減じるステップを含む、請求項48に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項51】
前記サーモスタットに関連した前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルを修正するステップは、所定の最大設定値調整を減じるステップを含む、請求項41に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項52】
予測される高排出量の前記将来の期間は、一週間である、請求項41に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項53】
前記方法は、
所定の将来の期間のための天気予報を取得するステップをさらに含み、前記予測される高排出量の将来の期間を識別するステップは、前記天気予報にさらに基づく、請求項41に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項54】
前記排出需要応答イベント生成するステップは、予測される高排出量の前記将来の期間の間のエネルギ価格を決定するステップをさらに含み、前記サーモスタットに関連した前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルは、前記エネルギ価格に基づく、請求項41に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項55】
排出需要応答イベントを実行するためのシステムであって、
クラウドベース電力制御サーバシステムを含み、前記クラウドベース電力制御サーバシステムは、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサと通信可能に結合されかつ前記1つまたは複数のプロセッサによって可読でありかつプロセッサ可読命令が記憶されたメモリと、を含み、前記プロセッサ可読命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記1つまたは複数のプロセッサに、
排出率の履歴を取得するステップと、
前記排出率の履歴に基づいて、予測される高排出量の将来の期間を識別するステップと、
複数の排出需要応答イベント参加レベルから、前記予測される高排出量の将来の期間のために適用可能なサーモスタットに関連したアカウントの排出需要応答イベント参加レベル決定するステップと、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルに基づいて、前記予測される高排出量の将来の期間内に生じるように排出需要応答イベントを生成するステップと、
前記アカウントに関連した前記サーモスタットに、生成された前記排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させるステップと、を行わせる、排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項56】
複数のサーモスタットをさらに含み、前記複数のサーモスタットは、前記サーモスタットを含む、請求項55に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項57】
モバイル装置上で実行されるアプリケーションをさらに含み、前記アプリケーションは、前記クラウドベース電力制御サーバシステムとの通信を介して前記サーモスタットを制御するように構成されている、請求項55に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項58】
前記複数の排出需要応答イベント参加レベルは、第1の参加レベルおよび第2の参加レベルを含み、
所定の最大イベント持続時間は、前記第1の参加レベルよりも前記第2の参加レベルに対してより長く、
前記プロセッサ可読命令は、実行されたとき、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルが前記第2の参加レベルに設定されることを決定するステップと、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルが前記第2の参加レベルに設定されるという決定に応答して生成された前記排出需要応答イベントの持続時間を増大させるステップと、によってさらに前記1つまたは複数のプロセッサに前記排出需要応答イベントを生成させる、請求項55に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項59】
プロセッサ可読命令を含む非一時的プロセッサ可読媒体であって、前記プロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサに、
排出率の履歴を取得するステップと、
前記排出率の履歴に基づいて、予測される高排出量の将来の期間を識別するステップと、
複数の排出需要応答イベント参加レベルから、前記予測される高排出量の将来の期間のために適用可能なサーモスタットに関連したアカウントの排出需要応答イベント参加レベルを決定するステップと、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルに基づいて、前記予測される高排出量の将来の期間内に生じるように排出需要応答イベントを生成するステップと、
前記アカウントに関連した前記サーモスタットに、生成された前記排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させるステップと、を行わせる、非一時的プロセッサ可読媒体。
【請求項60】
前記アカウントに関連した前記サーモスタットに、前記排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させるステップは、前記サーモスタットの設定値温度を調整するステップを含み、前記プロセッサ可読命令は、
前記設定値温度を調整した後に、反対方向における前記設定値温度への調整を受信し、
前記調整に基づいて、前記サーモスタットに関連した前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルを修正するようにさらに構成されている、請求項59に記載の非一時的プロセッサ可読媒体。
【請求項61】
排出需要応答イベントを実行するための方法であって、
クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、所定の将来の期間のための排出率予想を取得するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記排出率予想を使用して、前記所定の将来の期間内に生じるように将来の排出率イベントを識別するステップと、を含み、
前記将来の排出率イベントは、予測された大きさの指示を含み、
前記将来の排出率イベントは、予測される排出率が、増大した排出レベルまたは減少した排出レベルにある期間を含み、
前記方法は、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記将来の排出率イベントのための信頼値を決定するステップを含み、
前記信頼値は、予測されたとおりに生じる前記将来の排出率イベントの確実性を指示し、
前記方法は、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、識別された前記将来の排出率イベントおよび前記信頼値に基づいて、前記将来の排出率イベントの間に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、サーモスタットに、生成された前記排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させるステップと、を含む。排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項62】
前記将来の排出率イベントの予測された大きさの指示は、持続時間および排出ディファレンシャル値を含み、前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前記将来の排出率イベントの前記予測された大きさの指示をしきい値大きさと比較するステップと、
前記将来の排出率イベントの前記予測された大きさの指示がしきい値大きさよりも大きいことを決定するステップと、
前記将来の排出率イベントの前記予測された大きさの指示が前記しきい値大きさよりも大きいことを決定することに応答して前記排出需要応答イベントの大きさを増大させるステップと、をさらに含む、請求項61に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項63】
前記排出需要応答イベントの大きさを増大させるステップは、前記排出需要応答イベントの持続時間を増大させるステップを含む、請求項62に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項64】
前記排出需要応答イベントの大きさを増大させるステップは、前記排出需要応答イベントの設定値温度オフセットを増大させるステップを含む、請求項62に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項65】
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値を決定するステップは、前記排出率予想が受信される第1の時間と、前記将来の排出率イベントが生じると予測される第2の時間との間の時間間隔に基づいて前記信頼値に時間減衰ファクタを適用するステップを含み、
前記第1の時間と前記第2の時間との間の差が大きいほど、前記時間減衰ファクタに基づいて前記信頼値がより大きく減じられる、請求項61に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項66】
前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値を最小信頼値と比較するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値が前記最小信頼値よりも大きいことを決定するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値が前記最小信頼値よりも大きいという決定に基づいて前記排出需要応答イベントの大きさを増大させるステップと、をさらに含む、請求項61に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項67】
前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
排出ディファレンシャル値に基づいて、生成された前記排出需要応答イベントのためのイベントスコアを決定するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値を最小信頼値と比較するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値が前記最小信頼値よりも大きいことを決定するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値が前記最小信頼値よりも大きいという決定に基づいて、生成された前記排出需要応答イベントのための前記イベントスコアを増大させるステップと、をさらに含む、請求項61に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項68】
前記サーモスタットに前記HVACシステムを制御させるステップは、
前記サーモスタットの第1のヒステリシス温度設定値および前記サーモスタットの第2のヒステリシス温度設定値を調整するステップを含み、前記第1のヒステリシス温度設定値は、前記HVACシステムをオンにさせ、前記第2のヒステリシス温度設定値は、前記HVACシステムをオフにさせる、請求項61に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項69】
前記サーモスタットに前記HVACシステムを制御させるステップは、
前記排出需要応答イベントの持続時間よりも小さい第1の期間のために第1の量だけ前記サーモスタットの設定値温度を調整するステップと、
前記第1の期間の後、前記排出需要応答イベントの残りのために前記第1の量よりも小さい第2の量だけ前記サーモスタットの前記設定値温度を調整するステップと、を含む、請求項61に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項70】
前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記排出率予想を使用して、前記所定の将来の期間のための排出率変動性値を決定するステップと、
前記排出率変動性値を変動性しきい値と比較するステップと、
前記排出率変動性値が前記変動性しきい値よりも大きいことを決定するステップと、
前記排出率変動性値が前記変動性しきい値よりも大きいという決定に応答して一日当たりの排出需要応答イベントの所定の最大数を増大させるステップと、
前記排出率変動性値が前記変動性しきい値よりも大きいという決定に応答して所定の最大排出需要応答イベント持続時間を減じるステップと、
一日当たりの排出需要応答イベントの前記所定の最大数および前記所定の最大排出需要応答イベント持続時間に基づいて、排出需要応答イベントの生成を制限するステップと、を含む、請求項61に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項71】
排出需要応答イベントを実行するためのシステムであって、
クラウドベース電力制御サーバシステムを含み、前記クラウドベース電力制御サーバシステムは、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサと通信可能に結合されかつ前記1つまたは複数のプロセッサによって可読でありかつプロセッサ可読命令が記憶されたメモリと、を含み、前記プロセッサ可読命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記1つまたは複数のプロセッサに、
所定の将来の期間のための排出率予想を取得するステップと、
前記排出率予想を使用して、前記所定の将来の期間内に生じる将来の排出率イベントを識別するステップと、を行わせ、
前記将来の排出率イベントは、予測された大きさの指示を含み、
前記将来の排出率イベントは、予測された排出率が、増大した排出レベルまたは減少した排出レベルにある期間を含み、
前記将来の排出率イベントのための信頼値を決定するステップを行わせ、
前記信頼値は、予測されたとおりに生じる前記将来の排出率イベントの確実性を指示し、
識別された前記将来の排出率イベントおよび前記信頼値に基づいて、前記将来の排出率イベントの間に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成するステップと、
生成された前記排出需要応答イベントに従ってサーモスタットにHVACシステムを制御させるステップと、を行わせる、排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項72】
複数のサーモスタットをさらに含み、前記複数のサーモスタットは、前記サーモスタットを含む、請求項71に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項73】
モバイル装置上で実行されるアプリケーションをさらに含み、前記アプリケーションは、前記クラウドベース電力制御サーバシステムとの通信を介して前記サーモスタットを制御するように構成されている、請求項71に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項74】
前記クラウドベース電力制御サーバシステムは、インターフェースをさらに含み、前記インターフェースは、ネットワークを介して遠隔でアクセス可能な排出データシステムから前記排出率予想を取得するように構成されている、請求項71に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項75】
前記将来の排出率イベントの予測された大きさの前記指示は、持続時間および排出ディファレンシャル値を含み、
前記排出需要応答イベントを生成する前記プロセッサ可読命令は、実行されたとき、前記1つまたは複数のプロセッサに、
前記将来の排出率イベントの予測された大きさの前記指示をしきい値大きさと比較するステップと、
前記将来の排出率イベントの予測された大きさの前記指示がしきい値大きさよりも大きいことを決定するステップと、
前記将来の排出率イベントの予測された大きさの前記指示が前記しきい値大きさよりも大きいという決定に応答して前記排出需要応答イベントの大きさを増大させるステップと、をさらに行わせる、請求項71に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項76】
プロセッサ可読命令を含む非一時的プロセッサ可読媒体であって、前記プロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサに、
所定の将来の期間のための排出率予想を取得させるステップと、
前記排出率予想を使用して、前記所定の将来の期間内に生じる将来の排出率イベントを識別するステップと、を行わせ、
前記将来の排出率イベントは、予測された大きさの指示を含み、
前記将来の排出率イベントは、予測された排出率が増大した排出レベルまたは減少した排出レベルにあるときの期間を含み、
前記将来の排出率イベントのための信頼値を決定するステップを行わせ、
前記信頼値は、予測されたとおりに生じる前記将来の排出率イベントの確実性を示し、
識別された前記将来の排出率イベントおよび前記信頼値に基づいて、前記将来の排出率イベントの間に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成するステップと、
生成された前記排出需要応答イベントに従ってサーモスタットにHVACシステムを制御させるステップと、を行わせる、非一時的プロセッサ可読媒体。
【請求項77】
前記排出需要応答イベントを生成するための前記プロセッサ可読命令は、前記1つまたは複数のプロセッサに、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値を最小信頼値と比較するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値が前記最小信頼値よりも大きいことを決定するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値が前記最小信頼値よりも大きいという決定に基づいて前記排出需要応答イベントの大きさを増大させるステップと、を行わせるようにさらに構成されている、請求項76に記載の非一時的プロセッサ可読媒体。
【請求項78】
前記排出需要応答イベントを生成するための前記プロセッサ可読命令は、前記1つまたは複数のプロセッサに、
排出ディファレンシャル値に基づいて、生成された前記排出需要応答イベントのためのイベントスコアを決定するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値を最小信頼値と比較するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値が前記最小信頼値よりも大きいことを決定するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値が前記最小信頼値よりも大きいという決定に基づいて、生成された前記排出需要応答イベントのための前記イベントスコアを増大させるステップと、を行わせるようにさらに構成されている、請求項76に記載の非一時的プロセッサ可読媒体。
【請求項79】
前記サーモスタットに前記HVACシステムを制御させるための前記プロセッサ可読命令は、前記1つまたは複数のプロセッサに、
前記サーモスタットの第1のヒステリシス温度設定値および前記サーモスタットの第2のヒステリシス温度設定値を調整するステップを行わせ、前記第1のヒステリシス温度設定値は前記HVACシステムをオンにさせ、前記第2のヒステリシス温度設定値は前記HVACシステムをオフにさせるようにさらに構成されている、請求項76に記載の非一時的プロセッサ可読媒体。
【請求項80】
前記サーモスタットに前記HVACシステムを制御させるための前記プロセッサ可読命令は、前記1つまたは複数のプロセッサに、
前記排出需要応答イベントの持続時間よりも小さい第1の期間のために第1の量だけ前記サーモスタットの設定値温度を調整するステップと、
前記第1の期間の後、前記排出需要応答イベントの残りのために前記第1の量よりも小さい第2の量だけ前記サーモスタットの前記設定値温度を調整するステップと、を行わせるようにさらに構成されている、請求項76に記載の非一時的プロセッサ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、以下の出願に対する優先権を主張し、それらの各々は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる:2021年6月17日に出願された、「MANAGING EMISSIONS DEMAND RESPONSE EVENT GENERATION」という名称の米国非仮出願第17/350,787号;2021年6月17日に出願された、「DYNAMIC ADAPTATION OF EMISSIONS DEMAND RESPONSE EVENTS」という名称の米国非仮出願第17/350,793号;2021年6月17日に出願された、「MANAGING USER ACCOUNT PARTICIPATION IN EMISSIONS DEMAND RESPONSE EVENTS」という名称の米国非仮出願第17/350,801号;および2021年6月17日に出願された、「MANAGING EMISSIONS DEMAND RESPONSE EVENT INTENSITY」という名称の米国非仮出願第17/350,808号。
【背景技術】
【0002】
背景
サーモスタットは、暖房システム、冷房システム、ファン、換気システム、除湿器、加湿器、またはあらゆるその他の関連するシステムを制御するために使用することができる。ユーザは、無線ネットワークを介してクラウドベースサーバと通信することができるスマートサーモスタットを使用することから利益を受けることができる。このような無線ネットワーク接続性は、サーモスタットがユーザによって、またはクラウドベースサーバによって提供される様々なサービスによって、遠隔で制御されることを可能にすることができる。よりクリーンな電気利用可能性の時間と一致するように、サーモスタットによって制御されるHVACシステムの電気消費をスケジュールすることは、炭素排出量を減じることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
概要
様々な実施形態が、排出需要応答イベントを実行するための方法に関連して記載されている。幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントを実行するための方法が記載されている。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、所定の将来の期間のための排出率予想を受信することを含んでよい。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、排出率予想を使用して、所定の将来の期間内の複数の時点の各々のための排出ディファレンシャル値を決定し、これにより、複数の排出ディファレンシャル値を生成することを含んでよい。排出ディファレンシャル値は、時間の経過における排出量の変化を表してよい。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、決定された複数の排出ディファレンシャル値および排出需要応答イベントの所定の最大数に基づいて、所定の将来の期間内に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成することを含んでよい。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、サーモスタットに、生成された排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させることを含んでよい。
【0004】
このような方法の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでよい:複数の時点の各々のための排出ディファレンシャル値は、その時点の前の第1の排出率と、その時点の後の第2の排出率との差から決定されてよい。生成された排出需要応答イベントは、先制的排出需要応答イベントであってよい。先制的排出需要応答イベントのために、クラウドベースHVAC制御サーバシステムは、サーモスタットに、HVACシステムの利用を増大する設定値温度を調整させてよい。HVACシステムが冷房モードにあるとき、サーモスタットに、先制的排出需要応答イベントのための設定値温度を調整させることは、設定値温度を低下させることを含んでよい。HVACシステムが暖房モードにあるとき、サーモスタットを、先制的排出需要応答イベントのための設定値温度を調整させることは、設定値温度を上昇させることを含んでよい。
【0005】
方法の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数も含んでよい:生成された排出需要応答イベントは、繰延排出需要応答イベントであってよい。繰延排出需要応答イベントのための、クラウドベースHVAC制御サーバシステムは、サーモスタットに、HVACシステムの利用を減じる設定値温度を調整させてよい。HVACシステムが冷房モードにあるとき、サーモスタットに、繰延排出需要応答イベントのための設定値温度を調整させることは、設定値温度を上昇させることを含んでよい。HVACシステムが暖房モードにあるとき、サーモスタットに、繰延排出需要応答イベントのための設定値温度を調整させることは、設定値温度を低下させることを含んでよい。
【0006】
方法は、複数の排出ディファレンシャル値の各々のために、排出ディファレンシャル値に関連した時点において終了する先制的排出需要応答イベントのための排出ディファレンシャル値と等しい先制的イベントスコアを決定し、これにより、複数の先制的イベントスコアを生成することをさらに含んでよい。方法は、複数の排出ディファレンシャル値の各々のために、排出ディファレンシャル値に関連した時点において終了する繰延排出需要応答イベントのための負の排出ディファレンシャル値と等しい繰延イベントスコアを決定し、これにより、複数の繰延イベントスコアを生成することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、複数の先制的イベントスコアおよび複数の繰延イベントスコアのランキングに基づいてよい。
【0007】
方法の幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントの所定の最大数は、所定の将来の期間内の先制的排出需要応答イベントの最大数であってよい。排出需要応答イベントを生成することは、所定の将来の期間内に前に生成された先制的排出需要応答イベントの数が先制的排出需要応答イベントの最大数と等しくてよいときに先制的排出需要応答イベントの生成を制限することをさらに含んでよい。
【0008】
方法の幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントの所定の最大数は、所定の将来の期間内の繰延排出需要応答イベントの最大数であってよい。排出需要応答イベントを生成することは、所定の将来の期間内に前に生成された繰延排出需要応答イベントの数が繰延排出需要応答イベントの最大数と等しくてよいときに繰延排出需要応答イベントの生成を制限することをさらに含んでよい。
【0009】
幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントを生成することは、前に生成された先制的排出需要応答イベントが生成されたことを決定することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、前に生成された先制的排出需要応答イベントの後の最小期間まで追加的な先制的排出需要応答イベントの生成を制限することをさらに含んでよい。
【0010】
方法は、生成された排出需要応答イベントが繰延排出需要応答イベントであってよいことを決定することをさらに含んでよい。方法は、生成された排出需要応答イベントの前および後の所定の最小期間内の新たな繰延排出需要応答イベントの生成を制限することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、一日の所定の最も遅い時間よりも遅い終了時間を有する排出需要応答イベントの生成を制限すること、一日の所定の最も早い時間よりも早い開始時間を有する排出需要応答イベントの生成を制限すること、またはその両方をさらに含んでよい。
【0011】
幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントを生成することは、生成された排出需要応答イベントのためのイベントスコアを最小排出需要応答イベントスコアと比較することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、生成された排出需要応答イベントのためのイベントスコアが最小排出需要応答イベントスコアよりも大きくてよいことを決定することをさらに含んでよい。生成された排出需要応答イベントに従ってサーモスタットにHVACシステムを制御させることは、イベントスコアが最小排出需要応答イベントスコアよりも大きくてよいという決定に少なくとも部分的に基づいてよい。所定の将来の期間は、24時間であってよい。
【0012】
幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントを実行するためのシステムが記載されている。システムは、クラウドベース電力制御サーバシステムを含んでよい。クラウドベース電力制御サーバシステムは、1つまたは複数のプロセッサを含んでよい。クラウドベース電力制御サーバシステムは、1つまたは複数のプロセッサと通信可能に結合されかつ1つまたは複数のプロセッサによって可読でありかつプロセッサ可読命令が記憶されたメモリを含んでよく、プロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、1つまたは複数のプロセッサに所定の将来の期間のための排出率予想を受信させる。1つまたは複数のプロセッサは、排出率予想を使用して、所定の将来の期間内の複数の時点の各々のための排出ディファレンシャル値を決定し、これにより、複数の排出ディファレンシャル値を生成してよい。排出ディファレンシャル値は、時間の経過における排出量の変化を表してよい。1つまたは複数のプロセッサは、決定された複数の排出ディファレンシャル値および排出需要応答イベントの所定の最大数に基づいて、所定の将来の期間内に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成してよい。1つまたは複数のプロセッサは、サーモスタットに、生成された排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させてよい。
【0013】
このようなシステムの実施形態は、サーモスタットを含む複数のサーモスタットをさらに含んでよい。システムは、クラウドベース電力制御サーバシステムとの通信を介してサーモスタットを制御するように構成されたモバイル装置上で実行されるアプリケーションをさらに含んでよい。幾つかの実施形態において、複数の時点の各々のための排出ディファレンシャル値は、時点の前の第1の排出率と時点の後の第2の排出率との差から決定される。生成された排出需要応答イベントは、先制的排出需要応答イベントであってよい。プロセッサ可読命令は、さらに、実行されたとき、1つまたは複数のプロセッサが、サーモスタットに、HVACシステムの使用を増大する設定値温度を調整させるようにする。
【0014】
幾つかの実施形態において、非一時的プロセッサ可読媒体が記載されている。媒体は、1つまたは複数のプロセッサに所定の将来の期間のための排出率予想を受信させるように構成されたプロセッサ可読命令を含んでよい。1つまたは複数のプロセッサは、排出率予想を使用して、所定の将来の期間内の複数の時点の各々のための排出ディファレンシャル値を決定し、これにより、複数の排出ディファレンシャル値を生成してよい。排出ディファレンシャル値は、時間の経過における排出量の変化を表してよい。1つまたは複数のプロセッサは、決定された複数の排出ディファレンシャル値および排出需要応答イベントの所定の最大数に基づいて、所定の将来の期間内に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成してよい。1つまたは複数のプロセッサは、サーモスタットに、生成された排出需要応答イベントに従ってHVACを制御させてよい。
【0015】
このような媒体の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでよい。排出需要応答イベントの所定の最大数は、所定の将来の期間内の繰延排出需要応答イベントの最大数であってよい。プロセッサ可読命令は、所定の将来の期間内に前に生成された繰延排出需要応答イベントの数が繰延排出需要応答イベントの最大数と等しくてよいときに、繰延排出需要応答イベントの生成を制限するように構成されていてよい。プロセッサ可読命令は、一日の所定の最も遅い時間よりも遅い終了時間を有する排出需要応答イベントの生成を制限する、一日の所定も最も早い時間よりも早い開始時間を有する排出需要応答イベントの生成を制限する、またはその両方のためにさらに構成されている。
【0016】
様々な実施形態が、排出需要応答イベントを実行するための方法に関して記載されている。幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントを実行するための方法が記載されている。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、複数の排出率予想を取得することを含んでよい。複数の排出率予想のうちの各々の排出率予想は、異なる時間に受信されてよい。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、複数の排出率予想のうちの第1の排出率予想に基づいて開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成することを含んでよい。方法は、排出需要応答イベントを生成した後、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、複数の排出率予想のうちの後続の排出率予想に基づいて排出需要応答イベントを修正することを含んでよい。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、サーモスタットに、修正された排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させることを含んでよい。
【0017】
このような方法の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでよい。第1の排出率予想は、第1の時間における排出率変化を指示してよい。第1の排出率予想の後に取得される第2の排出率予想は、第1の時間よりも遅い第2の時間における排出率変化を指示してよい。排出需要応答イベントを修正することは、第1の時間と第2の時間との差に基づいて排出需要応答イベントを遅延させることを含んでよい。排出需要応答イベントを修正することは、クラウドベースHVAC制御サーバシステムが、排出需要応答イベントの開始時間の後に複数の排出率予想のうちの第2の排出率予想を取得することを決定することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントを修正することは、第2の排出率予想が受信される前に開始するように排出需要応答イベントの開始時間を設定することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントを修正することは、前に生成された排出需要応答イベントの終了時間の後の所定の最小時間だけ後になるように排出需要応答イベントの開始時間の修正を制限することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントを修正することは、一日の所定の最も遅い時間よりも遅くならないように排出需要応答イベントの終了時間の修正を制限すること、一日の所定の最も早い時間よりも早くならないように排出需要応答イベントの開始時間の修正することを制限すること、またはその両方をさらに含んでよい。
【0018】
方法は、サーモスタットに、修正された排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させた後、第2の排出率予想を受信することをさらに含んでよい。方法は、第2の排出率予想を使用して、排出需要応答イベントの終了時間を修正することをさらに含んでよい。方法は、サーモスタットに、排出需要応答イベントの修正された終了時間に従ってHVACシステムを制御させることをさらに含んでよい。幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントは、最大許容イベント持続時間に設定された持続時間で生成される。第2の排出率予想は、第1の時間における排出率変化を含んでよい。排出需要応答イベントの終了時間を修正することは、クラウドベースHVAC制御サーバシステムが、第1の時間の後に複数の排出率予想のうちの第3の排出率予想を取得することを決定することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントの終了時間を修正することは、第3の排出率予想が受信される前になるように排出需要応答イベントの終了時間を設定することを含んでよい。
【0019】
幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントは、最大許容イベント持続時間に設定された持続時間で生成され、第2の排出率予想は、第1の時間における排出率変化を含んでよい。排出需要応答イベントの終了時間を修正することは、クラウドベースHVAC制御サーバシステムが、第1の時間の前の所定の最小期間内に複数の排出率予想のうちの第3の排出率予想を取得することを決定することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントの終了時間を修正することは、複数の排出率予想のうちの第3の排出率予想が受信される前に、第1の時間と一致するように排出需要応答イベントの終了時間を更新することをさらに含んでよい。
【0020】
幾つかの実施形態において、第1の排出率予想は、第1の時間における排出率変化を含んでよく、第2の排出率予想は、第1の時間よりも早い第2の時間における排出率変化を含んでよい。排出需要応答イベントの終了時間を修正することは、クラウドベースHVAC制御サーバシステムが、第2の時間の後に複数の排出率予想のうちの第3の排出率予想を取得することを決定することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントの終了時間を修正することは、第3の排出率予想が受信される前になるように排出需要応答イベントの終了時間を設定することをさらに含んでよい。
【0021】
第1の排出率予想は、第1の時間における排出率変化を含んでよい。第2の排出率予想は、第1の時間よりも遅い第2の時間における排出率変化を含んでよい。排出需要応答イベントの終了時間を修正することは、第1の時間と第2の時間との差に基づいて排出需要応答イベントの終了時間を遅延させることを含んでよい。排出需要応答イベントの終了時間を修正することは、最大許容イベント持続時間によって制限されてよい。
【0022】
幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントを生成することは、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、第1の排出率予想を使用して、第1の排出率予想によってカバーされる将来の期間内の複数の時点の各々のための排出ディファレンシャル値を決定し、これにより、複数の排出ディファレンシャル値を生成することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントは、決定された複数の排出ディファレンシャル値に基づいて生成されてよい。
【0023】
幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントを実行するためのシステムが記載されている。システムは、クラウドベース電力制御サーバシステムを含んでよい。クラウドベース電力制御サーバシステムは、1つまたは複数のプロセッサを含んでよい。クラウドベース電力制御サーバシステムは、1つまたは複数のプロセッサと通信可能に結合されかつ1つまたは複数のプロセッサによって可読でありかつプロセッサ可読命令が記憶されたメモリを含んでよく、プロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、1つまたは複数のプロセッサに複数の排出率予想を取得させる。複数の排出率予想の各々の排出率予想は、異なる時間に受信されてよい。システムは、1つまたは複数のプロセッサと通信可能に結合されかつ1つまたは複数のプロセッサによって可読でありかつプロセッサ可読命令が記憶されたメモリを含んでよく、プロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、1つまたは複数のプロセッサに、複数の排出率予想のうちの第1の排出率予想に基づいて開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成させる。システムは、1つまたは複数のプロセッサと通信可能に結合されかつ1つまたは複数のプロセッサによって可読でありかつプロセッサ可読命令が記憶されたメモリを含んでよく、プロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、1つまたは複数のプロセッサに、排出需要応答イベントが生成された後に、複数の排出率予想のうちの後続の排出率予想に基づいて排出需要応答イベントを修正させる。システムは、1つまたは複数のプロセッサと通信可能に結合されかつ1つまたは複数のプロセッサによって可読でありかつプロセッサ可読命令が記憶されたメモリを含んでよく、プロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、1つまたは複数のプロセッサが、サーモスタットに、修正された排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させるようにする。
【0024】
このようなシステムの実施形態は、サーモスタットを含む複数のサーモスタットをさらに含んでよい。システムは、クラウドベース電力制御サーバシステムとの通信を介してサーモスタットを制御するように構成されたモバイル装置上で実行されるアプリケーションをさらに含んでよい。システムは、ネットワークを介して遠隔でアクセス可能な排出データシステムから複数の排出率予想を取得するように構成されたインターフェースをさらに含んでよい。幾つかの実施形態において、第1の排出率予想は、第1の時間における排出率変化を指示してよい。第1の排出率予想の後に取得された第2の排出率予想は、第1の時間よりも遅い第2の時間における排出率変化を指示してよい。排出需要応答イベントは、第1の時間と第2の時間との差に基づいて排出需要応答イベントを遅延させることによって修正されてよい。
【0025】
幾つかの実施形態において、非一時的プロセッサ可読媒体が記載されている。媒体は、1つまたは複数のプロセッサに複数の排出率予想を取得させるように構成されたプロセッサ可読命令を含んでよい。複数の排出率予想のうちの各々の排出率予想は、異なる時間に受信されてよい。1つまたは複数のプロセッサは、複数の排出率予想のうちの第1の排出率予想に基づいて開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成してよい。1つまたは複数のプロセッサは、排出需要応答イベントが生成された後、複数の排出率予想のうちの後続の排出率予想に基づいて排出需要応答イベントを修正してよい。1つまたは複数のプロセッサは、サーモスタットに、修正された排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させてよい。
【0026】
このような媒体の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでよい。プロセッサ可読命令は、サーモスタットに、修正された排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させた後、第2の排出率予想を受信するようにさらに構成されている。プロセッサ可読命令は、第2の排出率予想を使用して、排出需要応答イベントの終了時間を修正するようにさらに構成されている。プロセッサ可読命令は、サーモスタットに、排出需要応答イベントの修正された終了時間に従ってHVACシステムを制御させるようにさらに構成されている。幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントは、最大許容イベント持続時間に設定された持続時間で生成される。第2の排出率予想は、第1の時間における排出率変化を含んでよい。プロセッサ可読命令は、システムが第1の時間の後に第3の排出率予想を取得することを決定しかつ第3の排出率予想が受信される前になるようにイベントの終了時間を設定することによって、排出需要応答イベントの終了時間を修正するようにさらに構成されてよい。
【0027】
幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントを実行するための方法が記載されている。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、第1の排出率予想を取得することを含んでよい。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、第1の排出率予想に基づいて開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成することを含んでよい。方法は、開始時間の前に、生成された排出需要応答イベントをデータネットワーク上で、HVAC制御サーバシステムから遠隔の構造に配置されたサーモスタットへ送信することを含んでよい。方法は、サーモスタットによって、排出需要応答イベントをサーモスタットのメモリに記憶することを含んでよい。方法は、開始時間において、サーモスタットによる生成された排出需要応答イベントに従うHVACシステムの制御を含んでよい。方法は、開始時間に続いてかつ終了時間の前に、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって第2の排出率予想を取得することを含んでよい。方法は、第2の排出率予想を取得した後でかつ終了時間の前に、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、修正された終了時間を含む修正された排出需要応答イベントを生成することを含んでよい。方法は、終了時間および修正された終了時間のうちの早い方の前の時間において、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、修正された排出需要応答イベントをサーモスタットへ送信することを含んでよい。方法は、修正された排出需要応答イベントをサーモスタットによって受信したとき、修正された排出需要応答イベントをサーモスタットのメモリに記憶することを含んでよい。方法は、サーモスタットによって、修正された終了時間に達するまで、修正されたEDRイベントに従ってHVACシステムを制御することを含んでよい。
【0028】
様々な実施形態が、排出需要応答イベントを実行するための方法に関して記載されている。幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントを実行するための方法が記載されている。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、排出率の履歴を取得することを含んでよい。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、排出率の履歴に基づいて、予測される高排出量の将来の期間を識別することを含んでよい。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、複数の排出需要応答イベント参加レベルから、予測される高排出量の将来の期間内にサーモスタットにマップされたアカウントの排出需要応答イベント参加レベルを決定することを含んでよい。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、アカウントの排出需要応答イベント参加レベルに基づいて、予測される高排出量の将来の期間内の排出需要応答イベントを生成することを含んでよい。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、アカウントにマップされたサーモスタットに、生成された排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させることを含んでよい。
【0029】
このような方法の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでよい。複数の排出需要応答イベント参加レベルは、第1の参加レベルおよび第2の参加レベルを含んでよい。第2の参加レベルは、第1の参加レベルよりも大きな量の排出節約を生じてよい。アカウントの排出需要応答イベント参加レベルを決定することは、第1の参加レベルおよび第2の参加レベルの間の選択のためのリクエストを出力することを含んでよい。アカウントの排出需要応答イベント参加レベルを決定することは、リクエストに応答して、予測された高排出量の将来の期間の持続時間のために第1の参加レベルおよび第2の参加レベルからの選択を受信することをさらに含んでよい。アカウントの排出需要応答イベント参加レベルを決定することは、予測された高排出量の将来の期間の持続時間のために第1の参加レベルまたは第2の参加レベルの選択の指示を記憶することをさらに含んでよい。
【0030】
幾つかの実施形態において、一日当たりのイベントの所定の最大数は、第1の参加レベルよりも第2の参加レベルに対してより大きい。排出需要応答イベントを生成することは、アカウントの排出需要応答イベント参加レベルが第2の参加レベルに設定されてよいことを決定することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、前に生成された排出需要応答イベントの数が一日当たりのイベントの所定の最大数よりも少なくてよいことを決定することをさらに含んでよい。アカウントに関連したサーモスタットに、生成された排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させることは、少なくとも部分的に、前に生成された排出需要応答イベントの数が一日当たりのイベントの所定の最大数よりも少なくてよいという決定に基づいてよい。
【0031】
幾つかの実施形態において、所定の最大イベント持続時間は、第1の参加レベルよりも第2の参加レベルに対してより長い。排出需要応答イベントを生成することは、アカウントの排出需要応答イベント参加レベルが第2の参加レベルに設定されてよいことを決定することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、アカウントの排出需要応答イベント参加レベルが第2の参加レベルに設定されてよいという決定に応答して、生成された排出需要応答イベントの持続時間を増大することをさらに含んでよい。
【0032】
幾つかの実施形態において、アカウントにマップされたサーモスタットに、排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させることは、サーモスタットの設定値温度を調整することを含む。排出需要応答イベントを生成することは、アカウントの排出需要応答イベント参加レベルが第2の参加レベルに設定されてよいことを決定することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、アカウントの排出需要応答イベント参加レベルが第2の参加レベルに設定されてよいという決定に応答して、サーモスタットの設定値温度への調整を増大させることをさらに含んでよい。
【0033】
幾つかの実施形態において、アカウントにマップされたサーモスタットに、排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させることは、サーモスタットの設定値温度を調整することを含む。方法は、設定値温度を調整した後に、反対方向における設定値温度への調整を受信することをさらに含んでよい。方法は、サーモスタットに、排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御することを停止させることをさらに含んでよい。アカウントにマップされたサーモスタットに、排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させることは、サーモスタットの設定値温度を調整することを含んでよい。方法は、設定値温度を調整した後、反対方向における設定値温度への調整を受信することをさらに含んでよい。方法は、調整に基づいて、サーモスタットにマップされたアカウントの排出需要応答イベント参加レベルを修正することをさらに含んでよい。
【0034】
幾つかの実施形態において、サーモスタットにマップされたアカウントの排出需要応答イベント参加レベルを修正することは、一日当たりのイベントの所定の最大数を減じることを含む。サーモスタットにマップされたアカウントの排出需要応答イベント参加レベルを修正することは、所定の最大イベント持続時間を減じることを含んでよい。サーモスタットにマップされたアカウントの排出需要応答イベント参加レベルを修正することは、所定の最大設定値調整を減じることを含んでよい。予測される高排出量の将来の期間は、一週間であってよい。方法は、所定の将来の期間のために天気予報を取得することをさらに含んでよい。予測される高排出量の将来の期間を識別することは、さらに天気予報に基づいてよい。排出需要応答イベントを生成することは、予測される高排出量の将来の期間内のエネルギ価格を決定することをさらに含んでよい。サーモスタットにマップされたアカウントの排出需要応答イベント参加レベルは、エネルギ価格に基づいてよい。
【0035】
幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントを実行するためのシステムが記載されている。システムは、クラウドベース電力制御サーバシステムを含んでよい。クラウドベース電力制御サーバシステムは、1つまたは複数のプロセッサを含んでよい。クラウドベース電力制御サーバシステムは、1つまたは複数のプロセッサと通信可能に結合されかつ1つまたは複数のプロセッサによって可読でかつプロセッサ可読命令が記憶されたメモリを含んでよく、プロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、1つまたは複数のプロセッサに排出率の履歴を取得させる。1つまたは複数のプロセッサは、排出率の履歴に基づいて、予測される高排出量の将来の期間を識別してよい。1つまたは複数のプロセッサは、複数の排出需要応答イベント参加レベルから、予測される高排出量の将来の期間内のサーモスタットにマップされたアカウントの排出需要応答イベント参加レベルを決定してよい。1つまたは複数のプロセッサは、アカウントの排出需要応答イベント参加レベルに基づいて、予測される高排出量の将来の期間内の排出需要応答イベントを生成してよい。1つまたは複数のプロセッサは、アカウントにマップされたサーモスタットに、生成された排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させてよい。
【0036】
このようなシステムの実施形態は、サーモスタットを含む複数のサーモスタットをさらに含んでよい。システムは、クラウドベース電力制御サーバシステムとの通信を介してサーモスタットを制御するように構成されたモバイル装置上で実行されるアプリケーションをさらに含んでよい。幾つかの実施形態において、複数の排出需要応答イベント参加レベルは、第1の参加レベルおよび第2の参加レベルを含む。第2の参加レベルは、第1の参加レベルよりも大きな量の排出節約を生じてよい。所定の最大イベント持続時間は、第1の参加レベルよりも第2の参加レベルに対してより長くてよい。プロセッサ可読命令は、実行されたとき、さらに、アカウントの排出需要応答イベント参加レベルが第2の参加レベルに設定されてよいことを決定することによって、1つまたは複数のプロセッサに排出需要応答イベントを生成させる。プロセッサ可読命令は、実行されたとき、さらに、アカウントの排出需要応答イベント参加レベルが第2の参加レベルに設定されてよいという決定に応答して、生成された排出需要応答イベントの持続時間を増大させることによって、1つまたは複数のプロセッサに排出需要応答イベントを生成させる。
【0037】
幾つかの実施形態において、非一時的プロセッサ可読媒体が記載されている。媒体は、1つまたは複数のプロセッサに排出率の履歴を取得させるように構成されたプロセッサ可読命令を含んでよい。媒体は、1つまたは複数のプロセッサに、排出率の履歴に基づいて、予測される高排出量の将来の期間を識別させるように構成されたプロセッサ可読命令を含んでよい。媒体は、複数の排出需要応答イベント参加レベルから、予測される高排出量の将来の期間内のサーモスタットにマップされたアカウントの排出需要応答イベント参加レベルを決定するように構成されたプロセッサ可読命令を含んでよい。媒体は、アカウントの排出需要応答イベント参加レベルに基づいて、予測される高排出量の将来の期間内の排出需要応答イベントを生成するように構成されたプロセッサ可読命令を含んでよい。媒体は、アカウントにマップされたサーモスタットに、生成された排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させるように構成されたプロセッサ可読命令を含んでよい。
【0038】
このような媒体の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでよい。アカウントにマップされたサーモスタットに、排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させることは、サーモスタットの設定値温度を調整することを含んでよい。プロセッサ可読命令は、設定値温度を調整した後、反対方向における設定値温度への調整を受信するようにさらに構成されていてよい。プロセッサ可読命令は、調整に基づいて、サーモスタットにマップされたアカウントの排出需要応答イベント参加レベルを修正するようにさらに構成されていてよい。サーモスタットにマップされたアカウントの排出需要応答イベント参加レベルを修正することは、一日当たりのイベントの所定の最大数を減じることを含んでよい。
【0039】
様々な実施形態が、排出需要応答イベントを実行するための方法に関して記載されている。幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントを実行するための方法が記載されている。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、所定の将来の期間のための排出率予想を取得することを含んでよい。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、排出率予想を使用して、所定の将来の期間内の将来の排出率イベントを識別することを含んでよい。将来の排出率イベントは、予測される大きさの指示を含んでよい。将来の排出率イベントは、予測される排出率が増大した排出レベルまたは減少した排出レベルにある期間を含んでよい。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、将来の排出率イベントのための信頼値を決定することを含んでよい。信頼値は、予測されたとおりに生じる将来の排出率イベントの確実性を示してよい。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、識別された将来の排出率イベントおよび信頼値に基づいて、将来の排出率イベントの間に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成することを含んでよい。方法は、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、サーモスタットに、生成された排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させることを含んでよい。
【0040】
このような方法の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでよい。将来の排出率イベントの予測された大きさの指示は、持続時間および排出ディファレンシャル値を含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、将来の排出率イベントの予測された大きさの指示をしきい値大きさと比較することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、将来の排出率イベントの予測された大きさの指示がしきい値大きさよりも大きくてよいことを決定することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、将来の排出率イベントの予測された大きさの指示がしきい値大きさよりも大きくてよいという決定に応答して排出需要応答イベントの大きさを増大させることをさらに含んでよい。排出需要応答イベントの大きさを増大させることは、排出需要応答イベントの持続時間を増大させることを含んでよい。排出需要応答イベントの大きさを増大させることは、排出需要応答イベントの設定値温度オフセットを増大させることを含んでよい。
【0041】
幾つかの実施形態において、将来の排出率イベントのための信頼値を決定することは、排出率予想が受信されてよいときの第1の時間と将来の排出率イベントが生じると予測されてよいときの第2の時間との間の時間間隔に基づいて信頼値に時間減衰ファクタを適用することを含む。第1の時間と第2の時間との差が大きいほど、時間減衰ファクタに基づいて信頼値がより大きく減じられてよい。
【0042】
幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントを生成することは、将来の排出率イベントのための信頼値を最小信頼値と比較することをさらに含む。排出需要応答イベントを生成することは、将来の排出率イベントのための信頼値が最小信頼値よりも大きくてよいことを決定することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、将来の排出率イベントのための信頼値が最小信頼値よりも大きくてよいという決定に基づいて排出需要応答イベントの大きさを増大させることをさらに含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、排出ディファレンシャル値に基づいて、生成された排出需要応答イベントのためのイベントスコアを決定することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、将来の排出率イベントのための信頼値を最小信頼値と比較することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、将来の排出率イベントのための信頼値が最小信頼値よりも大きくてよいことを決定することをさらに含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、将来の排出率イベントのための信頼値が最小信頼値よりも大きくてよいという決定に基づいて、生成された排出需要応答イベントのためのイベントスコアを増大させることをさらに含んでよい。
【0043】
幾つかの実施形態において、サーモスタットにHVACシステムを制御させることは、サーモスタットの第1のヒステリシス温度設定値およびサーモスタットの第2のヒステリシス温度設定値を調整することを含む。第1のヒステリシス温度設定値は、HVACシステムをオンにさせてよく、第2のヒステリシス温度設定値は、HVACシステムをオフにさせる。サーモスタットにHVACシステムを制御させることは、排出需要応答イベントの持続時間よりも少ない第1の期間のために第1の量だけサーモスタットの設定値温度を調整することを含んでよい。サーモスタットにHVACシステムを制御させることは、第1の期間の後、排出需要応答イベントの残りのために第1の量よりも小さい第2の量だけサーモスタットの設定値温度を調整することを含んでよい。
【0044】
幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントを生成することは、クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、排出率予想を使用して、所定の将来の期間のための排出率変動性値を決定することを含む。排出需要応答イベントを生成することは、排出率変動性値を変動性しきい値と比較することを含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、排出率変動性値が変動性しきい値よりも大きいことを決定することを含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、排出率変動性値が変動性しきい値よりも大きくてよいという決定に応答して一日当たりの排出需要応答イベントの所定の最大数を増大することを含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、排出率変動性値が変動性しきい値よりも大きくてよいという決定に応答して所定の最大排出需要応答イベント持続時間を減じることを含んでよい。排出需要応答イベントを生成することは、一日当たりの排出需要応答イベントの所定の最大数および所定の最大排出需要応答イベント持続時間に基づいて排出需要応答イベントの生成を制限することを含んでよい。
【0045】
幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントを実行するためのシステムが記載されている。システムは、クラウドベース電力制御サーバシステムを含んでよい。クラウドベース電力制御サーバシステムは、1つまたは複数のプロセッサを含んでよい。クラウドベース電力制御サーバシステムは、1つまたは複数のプロセッサと通信可能に結合されかつ1つまたは複数のプロセッサによって可読でありかつプロセッサ可読命令が記憶されたメモリを含んでよく、プロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、1つまたは複数のプロセッサに所定の将来の期間のための排出率予想を取得させる。1つまたは複数のプロセッサは、排出率予想を使用して、所定の将来の期間内の将来の排出率イベントを識別してよい。将来の排出率イベントは、予測された大きさの指示を含んでよい。将来の排出率イベントは、予測された排出率が増大した排出レベルまたは減少した排出レベルにあるときの期間を含んでよい。1つまたは複数のプロセッサは、将来の排出率イベントのための信頼値を決定してよい。信頼値は、予測されたとおりに生じる将来の排出率イベントの確実性を指示してよい。1つまたは複数のプロセッサは、識別された将来の排出率イベントおよび信頼値に基づいて、将来の排出率イベントの間に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成してよい。1つまたは複数のプロセッサは、サーモスタットに、生成された排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させてよい。
【0046】
このようなシステムの実施形態は、サーモスタットを含む複数のサーモスタットをさらに含んでよい。システムは、クラウドベース電力制御サーバシステムとの通信を介してサーモスタットを制御するように構成されたモバイル装置上で実行されるアプリケーションをさらに含んでよい。システムは、ネットワークを介して遠隔でアクセス可能な排出データシステムから複数の排出率予想を取得するように構成されたインターフェースをさらに含んでよい。幾つかの実施形態において、将来の排出率イベントの予測された大きさの指示は、持続時間および排出ディファレンシャル値を含む。さらに、実行されたときに、排出需要応答イベントを生成するプロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサに、将来の排出率イベントの予測された大きさの指示をしきい値大きさと比較させてよい。1つまたは複数のプロセッサは、将来の排出率イベントの予測された大きさの指示がしきい値大きさよりも大きくてよいことを決定してよい。1つまたは複数のプロセッサは、将来の排出率イベントの予測された大きさの指示がしきい値大きさよりも大きくてよいという決定に応答して排出需要応答イベントの大きさを増大させてよい。
【0047】
幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントの大きさを増大させることは、排出需要応答イベントの持続時間を増大させることを含む。排出需要応答イベントの大きさを増大させることは、排出需要応答イベントの設定値温度オフセットを増大させることを含んでよい。さらに、将来の排出率イベントのための信頼値を決定するプロセッサ可読命令は、実行されたとき、1つまたは複数のプロセッサに、排出率予想が受信される第1の時間と将来の排出率イベントが生じると予測される第2の時間との間の時間間隔に基づいて信頼値に時間減衰ファクタを適用させてよい。第1および第2の時間の差が大きいほど、信頼値は時間減衰ファクタに基づいてより大きく減じられてよい。
【0048】
幾つかの実施形態において、非一時的プロセッサ可読媒体が記載されている。媒体は、1つまたは複数のプロセッサに、所定の将来の期間のための排出率予想を取得させるように構成されたプロセッサ可読命令を含んでよい。1つまたは複数のプロセッサは、排出率予想を使用して、所定の将来の期間内の将来の排出率イベントを識別してよい。将来の排出率イベントは、予測された大きさの指示を含んでよい。将来の排出率イベントは、予測された排出率が増大した排出レベルまたは減少した排出レベルにある期間を含んでよい。1つまたは複数のプロセッサは、将来の排出率イベントのための信頼値を決定してよい。信頼値は、予測されたとおりに生じる将来の排出率イベントの確実性を指示してよい。1つまたは複数のプロセッサは、識別された将来の排出率イベントおよび信頼値に基づいて、将来の排出率イベントの間に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成してよい。1つまたは複数のプロセッサは、サーモスタットに、生成された排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させてよい。
【0049】
このようなシステムの実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでよい。排出需要応答イベントを生成するためのプロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサに、将来の排出率イベントのための信頼値を最小信頼値と比較させるようにさらに構成されていてよい。1つまたは複数のプロセッサは、将来の排出率イベントのための信頼値が最小信頼値よりも大きくてよいことを決定してよい。1つまたは複数のプロセッサは、将来の排出率イベントのための信頼値が最小信頼値よりも大きくてよいという決定に基づいて排出需要応答イベントの大きさを増大させてよい。
【0050】
幾つかの実施形態において、排出需要応答イベントを生成するためのプロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサに、排出ディファレンシャル値に基づいて、生成された排出需要応答イベントのためのイベントスコアを決定させるようにさらに構成されている。1つまたは複数のプロセッサは、将来の排出率イベントのための信頼値を最小信頼値と比較してよい。1つまたは複数のプロセッサは、将来の排出率イベントのための信頼値が最小信頼値よりも大きくてよいことを決定してよい。1つまたは複数のプロセッサは、将来の排出率イベントのための信頼値が最小信頼値よりも大きくてよいという決定に基づいて、生成された排出需要応答イベントのためのイベントスコアを増大させてよい。
【0051】
幾つかの実施形態において、サーモスタットにHVACシステムを制御させるためのプロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサに、サーモスタットの第1のヒステリシス温度設定値およびサーモスタットの第2のヒステリシス温度設定値を調整させるようにさらに構成されている。第1のヒステリシス温度設定値は、HVACシステムをオンにさせてよく、第2のヒステリシス温度設定値は、HVACシステムをオフにさせてよい。サーモスタットにHVACシステムを制御させるためのプロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサに、排出需要応答イベントの持続時間よりも小さい第1の期間のために第1の量だけサーモスタットの設定値温度を調整させるようにさらに構成されている。1つまたは複数のプロセッサは、第1の期間の後、排出需要応答イベントの残りのために第1の量よりも少ない第2の量だけサーモスタットの設定値温度を調整してよい。
【0052】
様々な実施形態の性質および利点のさらなる理解は、以下の図面を参照することによって実現されてよい。添付された図面において、類似の構成要素または特徴は、同じ参照符号を有してよい。さらに、同じタイプの様々な構成要素は、参照符号にダッシュおよび類似の構成要素を区別する第2の符号が続くことによって区別されてよい。第1の参照符号のみが明細書において使用されている場合、説明は、第2の参照符号にかかわらず同じ第1の参照符号を有する類似の構成要素のうちのいずれか1つに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【
図1】排出需要応答イベントを管理するためのシステムの実施形態を示す図である。
【
図2】排出需要応答イベントを管理するためのシステムの実施形態を示す図である。
【
図3】排出需要応答イベントを管理するためのスマートサーモスタットシステムの実施形態を示す図である。
【
図4】時間の経過における予想排出データおよびサーモスタット設定値温度のグラフを示す図である。
【
図5】正の排出ディファレンシャル値を示すグラフである。
【
図6】負の排出ディファレンシャル値を示すグラフである。
【
図7】複数の排出ディファレンシャル値を示すグラフである。
【
図8】排出ディファレンシャル値との予想排出データの別のグラフである。
【
図9】潜在的な排出需要応答イベントとの予想排出データの別のグラフである。
【
図10】時間的制約との予想排出データの別のグラフである。
【
図11】前に生成された排出需要応答イベントとの予想排出データの別のグラフである。
【
図12】様々な大きさおよび長さの排出需要応答イベントのグラフである。
【
図13】排出需要応答イベントを管理するための方法の実施形態を示す図である。
【
図14】イベントスコアのランキングに基づいて排出需要応答イベントを管理するための方法の実施形態を示す図である。
【
図15】制限された数の許容されたイベントに基づいて排出需要応答イベントを管理するための方法の実施形態を示す図である。
【
図16A】更新された排出予想に基づいて発送された排出需要応答イベントとの更新された排出予想のグラフである。
【
図16B】更新された排出予想に基づいて発送された排出需要応答イベントとの更新された排出予想のグラフである。
【
図17A】更新された排出予想における変化に基づいて早期に発送された排出需要応答イベントとの更新された排出予想のグラフである。
【
図17B】更新された排出予想における変化に基づいて早期に発送された排出需要応答イベントとの更新された排出予想のグラフである。
【
図18A】更新されたエミッションの変化に基づく遅延された排出需要応答イベントとの更新された排出予想のグラフである。
【
図18B】更新されたエミッションの変化に基づく遅延された排出需要応答イベントとの更新された排出予想のグラフである。
【
図19A】前に発送された排出需要応答イベントに基づいて排出需要応答イベントを早期に発送することに対する制約との更新された排出予想のグラフである。
【
図19B】前に発送された排出需要応答イベントに基づいて排出需要応答イベントを早期に発送することに対する制約との更新された排出予想のグラフである。
【
図20A】一日の制約された時間に基づいて排出需要応答イベントを遅延させることに対する制約との更新された排出予想のグラフである。
【
図20B】一日の制約された時間に基づいて排出需要応答イベントを遅延させることに対する制約との更新された排出予想のグラフである。
【
図21A】更新された排出予想の変化に基づく発送された排出需要応答イベントの延長された終了時間との更新された排出予想のグラフである。
【
図21B】更新された排出予想の変化に基づく発送された排出需要応答イベントの延長された終了時間との更新された排出予想のグラフである。
【
図22A】更新された排出予想の変化に基づいて早期に終了する排出需要応答イベントとの更新された排出予想のグラフである。
【
図22B】更新された排出予想の変化に基づいて早期に終了する排出需要応答イベントとの更新された排出予想のグラフである。
【
図23】更新された排出予想に基づいて排出需要応答イベントを管理するための方法の実施形態を示す図である。
【
図24】更新された排出予想に基づいて直前に排出需要応答イベントを発送するための方法の実施形態を示す図である。
【
図25】更新された排出予想に基づいて排出需要応答イベントを修正するための方法の実施形態を示す図である。
【
図26】一年の同じ時期のための過去の排出率に対する天気予報のグラフである。
【
図27A】キャンセルされた排出需要応答イベントに基づく修正されたイベント参加レベルのグラフである。
【
図27B】キャンセルされた排出需要応答イベントに基づく修正されたイベント参加レベルのグラフである。
【
図28A】排出需要応答イベント中の設定値調整に基づく修正されたイベント参加レベルのグラフである。
【
図28B】排出需要応答イベント中の設定値調整に基づく修正されたイベント参加レベルのグラフである。
【
図29】ユーザアカウント参加レベルに基づいて排出需要応答イベントを生成するための方法の実施形態を示す図である。
【
図30】セットポイント調整に基づいてユーザアカウント参加レベルを修正するための方法の実施形態を示す図である。
【
図31】将来の排出率イベント大きさに基づく排出需要応答イベントのグラフである。
【
図32】低下する信頼値との予想排出データの別のグラフである。
【
図33】信頼値に基づいて生成された排出需要応答イベントのグラフである。
【
図34】信頼値に基づく複数の排出需要応答イベント終了時間のグラフである。
【
図35】設定値温度に対するステップごとの調整との排出需要応答イベントのグラフである。
【
図36A】予想変動性に基づいて生成された排出需要応答イベントのグラフである。
【
図36B】予想変動性に基づいて生成された排出需要応答イベントのグラフである。
【
図37】予想排出率信頼値に基づいて排出需要応答イベントを形成するための方法の実施形態を示す図である。
【
図38】ユーザアカウントによって生成された炭素排出節約を示すユーザインターフェースの実施形態を示す図である。
【
図39】コミュニティによって生成された集合炭素排出節約を示すユーザインターフェースの実施形態を示す図である。
【
図40】排出需要応答イベントへの参加を管理するためのアカウントセッティングを示すユーザインターフェースの実施形態を示す図である。
【
図41A】スマートサーモスタットユーザインターフェースの実施形態を示す図である。
【
図41B】スマートサーモスタットユーザインターフェースの実施形態を示す図である。
【
図41C】スマートサーモスタットユーザインターフェースの実施形態を示す図である。
【
図41D】スマートサーモスタットユーザインターフェースの実施形態を示す図である。
【
図42】EDRイベントを管理するためのパーソナルデバイスインターフェースの実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
詳細な説明
電力会社は、炭素排出量の全体的生成を減じながら電気の需要を一貫して満たすという現在進行中の課題に直面している。電気に対する消費者の需要の変化は、よりクリーンな電気の様々な利用可能性と組み合わさり、消費者の需要を満たしかつ低レベルの炭素排出量を一貫して維持することをしばしば困難にする可能性がある。
【0055】
消費者需要の変化およびよりクリーンな電気供給は、多くの要因に起因することができる。消費者需要は、天候、在宅中または外出中の消費者、一日の中の時間、一週間の中の日、一年の中の時間などの要因によって推進され得る。例えば、電力会社は、極端な熱波または寒波の間または住人が帰宅して電気消費を増大する夕方に需要の増大に曝され得る。同様に、よりクリーンな電気の供給は、天候、一年の中の時間、および/または季節などの要因に依存し得る。例えば、嵐の間または日が短い冬の間、ソーラーパワーの利用可能性は低下し得る。同様に、風車によって発生される電気の減少または増大と相関する風パターンの季節的または日ごとの変化もあり得る。
【0056】
よりクリーンな電気供給が需要を満たすことができない場合、電力会社は、二酸化炭素を含む、より多くの汚染を生じる傾向がある電源に依存する必要があり得る。例えば、需要が比較的低い場合、需要のより大きな部分は、風力、太陽および水力など、クリーンおよび比較的クリーンな電源を使用して満たされ得る。しかしながら、需要が増大した場合および/またはよりクリーンな電源がより低い場合、ディーゼル発電機、石炭火力発電所、および天然ガスタービンなどの、他の、より汚染を生じる電源が利用される必要があり得る。
【0057】
「より汚れた電気」とも呼ぶことができる、より汚染を生じる電源が使用されているときの電気の消費を減じ、これにより、汚染を減じるために、排出需要応答(「EDR」)イベントが利用されてよい。EDRイベントの目的は、汚れたエネルギの総使用を減じ、クリーンエネルギの総使用を増大することである。EDRイベントは、電気消費をより早い時間またはより遅い時間にシフトさせ、よりクリーンなエネルギ源を使用して電気が発生される時間と一致させ、より汚れたエネルギ源を使用して電気が発生される時間から遠ざけることにより、この目的を達成し得る。例えば、EDRイベントは、石油を使用して電気が発生される時間から風力または太陽エネルギを使用して電気が発生される時間へ電気負荷をシフトさせることを試みてよい。別の例として、天然ガスおよび石炭発電所、ならびに最小限の炭素フリーエネルギを有するグリッドの場合、EDRイベントは、電気を発生するために石炭が使用される時間から、電気を発生するために天然ガスが使用される時間に向かって電気負荷をシフトさせてよい。
【0058】
あらゆる特定の時点において、電気消費に対する調整は、電気供給を需要と平衡させるために1つまたは複数の発電所による電気の発生の調整に対応する。電気を発生する1つまたは複数の発電所のそれぞれは、自己のエミッション特性を有し、このエミッション特性は、発生される単位電気当たりの生成される炭素排出の量として測定することができる。電気の需要が増大すると、電気の発生、ひいてはエミッションも、電源に応じて増大し得る。同様に、電気の需要が低下すると、電気の発生、ひいてはエミッションも、電源に応じて低下し得る。追加的電気の発生において発生されるエミッションの量は、電源に関連したエミッション特性に基づき、より少ない電気の発生によって排除されるエミッションの量。電気負荷が変化する時に発生されるまたは減じられるエミッションの総量は、マージナル排出率(「MER」)と呼ばれる値によって表すことができ、通常、消費または発生される単位エネルギ当たりの二酸化炭素の重量、例えば、lbs-CO2/MWhによって測定される。
【0059】
MER予想は、将来の様々な時点におけるMERを予測するために生成されてよい。現在および予想MERデータを使用することによって、EDRイベントは、電気消費がより高いレベルの炭素排出を生成する時間から炭素排出が著しくより少ない時間へ電気負荷をシフトさせるために生成されてよい。幾つかの実施形態において、目標は、電動式冷房(例えば、エアコンディショニング)、ファンを運転すること、および電動式暖房システムなどのHVAC負荷を含むがこれらに限定されない電気負荷のシフトにより炭素エミッションを減じることである。多くの構造(例えば、家庭、ビル、アパート、オフィス)を横断する多くの小さなシフトの総計は、電気使用から生じるエミッションの大きな変化を生じることができる。
【0060】
電気負荷をシフトさせる1つの方法は、ユーザサーモスタット温度設定値に対する調整を行うことによるものであることができる。現在および予測される排出率データを使用して、システムは、いつユーザ設定値に対する調整がエミッションの減少を達成するかおよびどれだけ長いユーザ設定値に対する調整がエミッションの減少を達成するかを決定することができる。同様に、システムは排出率が上昇または低下するかどうかを分かっているので、システムは、サーモスタット設定値温度を上昇または低下させるかどうかを決定することができる。予想された排出データにより、システムは、予想によってカバーされる時間のスパンの間の様々なポイントにおいて、スケジュールが決められたイベントを生成することができる。しかしながら、予想されるデータの不確かな性質により、更新された予想および現在の排出データは、前に生成されたイベントを周期的にまたは時々修正するために使用することができ、これにより、炭素排出減少の改善を達成する。
【0061】
過去には、特に個人によって炭素排出の減少を達成することは、人のカーボンフットプリントを減じるために要求される認識される量の努力により困難である可能性があった。そうでなければカーボンフットプリントを減じるための積極的なステップを行うことに気が進まないかもしれない人々は、サーモスタット設定値に対する自動調整を許容することによって非常に少ない努力で炭素排出を減じることができる。しかしながら、炭素排出を減じることに関連した認識される量の不快感は、克服すべき追加的障壁を生じる。これは特に、暖房または冷房に関して当てはまる。なぜならば、ある人々は、周囲温度の僅かな変化に対してさえも敏感であり得るからである。同様に、ある人々は、毎日サーモスタット設定値が自動的に調整される回数に対して敏感であり得る。
【0062】
本明細書に記載の特徴は、有利には、多くの方法でこの敏感さを解決する。例えば、人々は、あらゆる時点で様々なレベルの排出減少プログラムのオプトインおよび/またはオプトアウトのための能力を有することができる。さらに、プログラムにオプトインする場合でさえも、人々は、さらに後述するように、排出減少イベントの実行の間のあらゆる時点において設定値温度に対するリアルタイムの調整を行う能力を有することができる。実施形態のうちの幾つかによって達成される1つの目的は、炭素排出の良好な潜在的減少を提供するがより多くのいら立ちまたは不快感および関連するリアルタイムの設定値オーバーライドを生じる可能性がある積極的サーモスタット制御と、一般的により多くの快適性およびより少ないいら立ちならびにリアルタイム設定値オーバーライドのより少ない可能性を提供するが炭素排出の減少のための十分な可能性を提供しない、より積極的でない制御とのバランスの慎重な形成である。
【0063】
不快感を炭素排出の減少と平衡させる1つの方法は、EDRイベントの生成、実行、および終了に制約を配置することによることができる。例えば、一日ごとの負荷シフトイベントの数が制限されてよいまたは特定のタイプのEDRイベントの数が制限されてよい。同様に、イベントを一日の間の所定の時間に制約し、一日を通じてイベントの間隔を空けること、および/または通常のスケジュールが決められた温度設定値からの温度オフセットの積極性を制限することは、ユーザに対する不快感の認識されるレベルを低下させ得る。より進歩したシステムでは、サーモスタットに関連したユーザアカウントに固有の特性が、EDRイベントの特性を決定するために使用されてよい。例えば、システムは、第1のアカウントに関連したサーモスタットを備える家庭またはビルにおける占有者が、設定値温度に対する小さな変化を生じるより頻繁なイベントに耐えることを好むのに対し、第2のアカウントに関連した家庭またはビルにおける占有者が、設定値温度に対するより大きな、ただしより回数の少ない調整を生じるイベントに耐えることを好むということを時間とともに学習し得る。したがって、ユーザアカウントごとに制約を調整することによってまたはユーザアカウントに関連したサーモスタットによって、炭素排出減少の増大した量が、ユーザ不快感の大きさを制限しながら達成され得る。これらの実施形態およびその他の実施形態に関する更なる詳細は、図面に関連して提供される。
【0064】
上記の記載は、スマートサーモスタットの使用に焦点を絞っているが、本明細書に詳述された実施形態は、使用がタイムシフトさせられることができる著しい量の電気を使用するその他のスマート制御可能システムに適用することができる。例えば、電気自動車(「EV」)充電ステーションおよびスマート冷蔵庫などの様々なアプライアンスによる電気の消費は、エネルギ消費が高レベルの炭素排出を生じる時間から炭素排出がより低くなる時間へシフトさせられてよい。別の例として、その他のより古いまたは「接続されていない」装置からの電気負荷は、さらに、スマートコンセントまたはスマート照明用ソケットなどの特定の装置へ流れる電気の量を制御するように設計された様々な装置を使用してシフトさせられてよい。
【0065】
EDRイベントの発生および管理に関するさらなる詳細が、図面に関連して提供される。
図1は、EDRイベントを管理するためのシステム100の実施形態を示す。システム100は、クラウドベースの電力制御サーバシステム110、排出データシステム120、ネットワーク130、モバイル装置140、パーソナルコンピュータ150、スマートサーモスタット160、電気自動車(「EV」)充電ステーション170、およびスマートアプライアンス180を含むことができる。スマートサーモスタット160は、加熱、換気、およびエアコンディショニング(「HVAC」)システム165に接続されることができる。EV充電ステーション170は、電気自動車175に接続されてよい。幾つかの実施形態において、システム100の構成要素のうちの1つまたは複数は、ネットワーク130を介してシステム100のその他の構成要素に通信可能に接続されてよい。
【0066】
クラウドベース電力制御サーバシステム110は、
図2に関して以下にさらに説明するように、EDRイベントを生成および管理するなど、様々な機能を実行するように構成された1つまたは複数のプロセッサを含むことができる。クラウドベース電力制御サーバシステム110は、1つまたは複数のプロセスを行う1つまたは複数の物理的サーバを含むことができる。クラウドベース電力制御サーバシステム110は、クラウドベースサーバシステムを横断して分散させられた1つまたは複数のプロセスを含むこともできる。幾つかの実施形態において、クラウドベース電力制御サーバシステム110は、ネットワーク130上でシステム100のその他の構成要素のうちのいずれかまたは全てに接続されている。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステム110は、現在および予想排出データを受信するために排出データシステム120に接続されてよい。幾つかの実施形態において、現在および予想排出データは、過去にある期間にわたって記録されたエミッションと比較して、ある時点における相対的なエミッションを表すパーセンテージ値として表される。例えば、特定の時点におけるゼロの値は、排出率が過去の2週間にわたって最小排出率と等しいことを意味するのに対し、100の値は、排出率が、過去の2週間にわたって最大排出率と等しいことを意味する。幾つかの実施形態において、現在および予想排出データは、MER(例えば、lbs-CO2/MHh)として表される。予想排出データは、将来への所定の期間にわたる規則的な間隔での予想排出率を含んでよい。例えば、排出率予想は、24時間にわたって5分間隔での予測された排出率を含んでよい。予想排出率またはMERデータは、ソースおよび/またはどのように排出率が決定されるかに応じて精度が変動し得る。例えば、予想排出率は、天候データ、公的に利用可能なグリッド需要および/または価格データ、過去の排出率データなど、実際の排出率との相関関係の様々な程度を有する複数の入力を受け入れるモデルを使用して生成されてよい。代替的に、その他の予想排出率は、ユーティリティおよび/またはグリッドオペレータから得られたデータに直接基づいてもよい。
【0067】
排出データシステム120から受信されたデータ自体は、EDRイベントを生成および管理するためにクラウドベース電力制御サーバシステム110によって使用されることができる。クラウドベース電力制御サーバシステム110は、更新またはその後のEDRイベントについての通知を送信するためにモバイル装置140およびパーソナルコンピュータ150に接続されてもよい。例えば、EDRイベントを生成した後、クラウドベース電力制御サーバシステム110は、モバイル装置140のユーザによって所有されるスマートサーモスタット160のためにスケジュールが決められたEDRイベントについて、モバイル装置140のユーザへの通知を送信してよい。クラウドベース電力制御サーバシステム110は、命令または新たに生成されたEDRイベントの詳細をスマートサーモスタット160、EV充電ステーション170、および/またはスマートアプライアンス180へ分配することもできる。
【0068】
排出データシステム120は、ネットワーク130を介して接続された、クラウドベースサーバシステムなどのサーバシステムであることができ、排出率データを収集および生成することに関連した1つまたは複数のプロセスを行うことが可能であってよい。代替的に、排出データシステム120は、「汚さ」毎キロワット時の将来的な推定、またはより一般的に、「望ましくないこと」または「より望ましくないこと」毎キロワット時の将来的な推定を提供するウェブサイトまたはウェブサービスなど、このような排出率データおよび/またはその均等物および/またはその代用物を提供する公開されたアプリケーションプログラミングインターフェース(「API」)を有するWattTime(商標)またはあらゆるその他の類似のウェブサイトまたはウェブサービスなどの市販のサービスであることができる。例えば、排出データシステム120は、データのためのリクエストを送信しかつリクエストされたデータを応答して受信するためにクラウドベース電力制御サーバシステム110などの外部システムをネットワーク130上で接続させるAPIを発行してよい。排出データシステム120は、様々なソースからデータを受信するために外部サービスに接続されてもよい。例えば、排出データシステム120は、都市または地域へ電力を提供する電力会社によって所有される発電所によって発生される現在および予測排出に対応する排出データを受信するために、ネットワーク130上で複数の電力会社に接続されてよい。排出データシステム120は、モデルまたはあらゆるその他の適切な計算を使用して排出率予想を生成することに関連した追加的なデータを収集するために、国立気象局などのその他のデータソースに接続されることもできる。排出データシステム120自体は、将来への所定の期間にわたって予測されるMERの詳細な予想を生成するために、過去の排出率データと共に、排出データシステム120が収集するデータの全てを使用することができる。
【0069】
ネットワーク130は、1つまたは複数の無線ネットワーク、有線ネットワーク、公共ネットワーク、プライベートネットワーク、および/またはメッシュネットワークを含むことができる。家庭用無線ローカルエリアネットワーク(例えば、Wi-Fiネットワーク)はネットワーク130の一部であり得る。ネットワーク130はインターネットを含むことができる。ネットワーク130は、1つまたは複数のその他のスマートホームデバイスを含んでよいメッシュネットワークを含むことができ、スマートサーモスタット160、EV充電ステーション170、およびスマートアプライアンス180がWi-Fiネットワークなどの別のネットワークと通信することを可能にするために使用されてよい。スマートサーモスタット160、EV充電ステーション170、およびスマートアプライアンス180のうちのいずれかは、エッジルータとして機能してよく、エッジルータは、比較的低電力のメッシュネットワークにおける他の装置から受信された通信を、Wi-Fiネットワークなどの比較的より高い電力のネットワークなどの別の形態のネットワークに変換する。
【0070】
モバイル装置140は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ゲーム装置、またはネットワーク130を介してクラウドベース電力制御サーバシステム110と通信することができるまたはサーモスタット160、EV充電ステーション170、およびスマートアプライアンス180のうちのいずれかと(例えば、Bluetooth(登録商標)または幾つかのその他のデバイス対デバイス通信プロトコルを介して)直接通信することができるコンピュータ化された装置の幾つかのその他の形態であってよい。同様に、パーソナルコンピュータ150は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、またはネットワーク130を介してクラウドベース電力制御サーバシステム110と通信することができるまたはスマートサーモスタット160、EV充電ステーション170、およびスマートアプライアンス180のうちのいずれかと直接通信することができる幾つかのその他のコンピュータ化された装置であってよい。ユーザは、スマートサーモスタット160、EV充電ステーション170、およびスマートアプライアンス180を制御するためにまたはこれらと相互作用するためにモバイル装置140またはパーソナルコンピュータ150上で実行されるアプリケーションと相互作用することができる。例えば、モバイル装置140またはパーソナルコンピュータ150のユーザは、ネットワーク130を介して、ユーザの家庭におけるスマートサーモスタット160に接続されることができ、これにより、スマートサーモスタット160のステータスを監視するまたは暖房および冷房命令をスマートサーモスタット160へ送信し、スマートサーモスタット160自体は、HVACシステムにユーザの家庭への暖房または冷房を提供させる。モバイル装置140は、ネットワーク130上でクラウドベース電力制御サーバシステム110に接続されてもよい。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステム110は、EDRイベントに関与するための機会についてモバイル装置140のユーザへの通知を送信してよいまたはクラウドベース電力制御サーバシステム110は、将来的なまたは進行中のEDRイベントのステータスについての更新を送信してよい。通知または更新は、テキストメッセージ、Eメール、またはアプリケーションを介した通知の形態であってよい。
【0071】
スマートサーモスタット160は、ネットワーク130に接続されることができかつHVACシステム165を制御することができるスマートサーモスタットであることができる。スマートサーモスタット160は、スマートサーモスタット160のメモリに記憶された特殊用途ソフトウェアを実行し得る1つまたは複数のプロセッサを含んでよい。スマートサーモスタット160は、温度センサまたは周囲光センサなどの1つまたは複数のセンサを含むことができる。スマートサーモスタット160は、電子ディスプレイを含むこともできる。電子ディスプレイは、ユーザが電子スクリーンと相互作用することを可能にするタッチセンサを含んでよい。スマートサーモスタット160は、ネットワーク130を介してクラウドベース電力制御サーバシステム110に接続されてよい。例えば、スマートサーモスタット160は、クラウドベース電力制御サーバシステム110からEDRイベントのための命令を受信してよい。スマートサーモスタット160は、ネットワーク130を介してクラウドベース電力制御サーバシステム110から排出率データを受信してもよい。
【0072】
幾つかの実施形態において、スマートサーモスタット160は、ネットワーク130を介してモバイル装置140またはパーソナルコンピュータ150に接続されてよい。例えば、スマートサーモスタット160は、ユーザのモバイル装置140またはパーソナルコンピュータ150から暖房または冷房命令を受信してよい。幾つかの実施形態において、スマートサーモスタット160は、ERDイベントおよび/または将来のEDRイベントのオプトアウトをまとめて修正する。例えば、スマートサーモスタット160は、修正される進行中のEDRイベントを生じるサーモスタットにおいて、設定値温度調整などの入力を受信してよい。別の例として、スマートサーモスタット160は、スマートサーモスタット160がもはや将来のEDRイベントに関与および/または生成しないことを生じる、モバイル装置140からの1つまたは複数の命令を受信してよい。別の例として、スマートサーモスタット160は、1つまたは複数を受信してよい。スマートサーモスタット160は、HVACシステム165に接続されてもよく、スマートサーモスタット160において測定される設定値温度が達成されるまでHVACシステム165に暖房または冷房を提供させてよい。HVACシステム165は、温水循環式ベースボードに接続された電気給湯器、電気ベースボード、強制空気システムのファンユニットなど、あらゆるタイプのHVACであってよい。
【0073】
EV充電ステーション170は、1つまたは複数の電気自動車175を充電することができる充電システムであってよい。EV充電ステーション170は、ネットワーク130を介してクラウドベース電力制御サーバシステムに接続されてもよい。例えば、EV充電ステーション170は、クラウドベース電力制御サーバシステム110からEDRイベントのための命令を受信してよい。EV充電ステーション170は、ネットワーク130を介してクラウドベース電力制御サーバシステム110から排出率データを受信してもよい。幾つかの実施形態において、EV充電ステーション170は、ネットワーク130を介してモバイル装置140またはパーソナルコンピュータ150に接続されてもよい。例えば、EV充電ステーション170は、ユーザの電気自動車175の充電ステータスに関して、通知または更新をユーザのモバイル装置140またはパーソナルコンピュータ150に送信してよい。同様に、スマートアプライアンス180は、ネットワーク130に接続されかつスマートアプライアンスまたはスマートアプライアンス180に接続された装置によって電気の消費を修正することができるあらゆるアプライアンスであってよい。
【0074】
図2は、EDRイベントを管理するためのシステム200の実施形態を示す。システム200は、クラウドベース電力制御サーバシステム110、排出データシステム120、ネットワーク130、モバイル装置140、スマートサーモスタット160、およびHVACシステム165を含むことができる。排出データシステム120は、
図1に関して上記で詳述したように機能してよい。スマートサーモスタット160は、
図1に関して上記で詳述したように機能してよい。HVACシステム165は、
図1に関して上記で詳述したように機能してよい。ネットワーク130は、
図1に関して上記で詳述したように機能してよい。
【0075】
クラウドベース電力制御サーバシステム110は、APIエンジン211、通信インターフェース212、イベントスケジューラ213、制約エンジン214、履歴データエンジン215、ユーザ管理モジュール216、および予想エンジン217などの複数のサービスを含むことができる。クラウドベース電力制御サーバシステム110は、排出率データベース218などの1つまたは複数のデータベースも含むことができる。クラウドベース電力制御サーバシステム110は、複数のサービスによって提供される様々な機能の実行を調整しかつ排出率データベース218などの1つまたは複数のデータベースと通信することができる処理システム219も含むことができる。
【0076】
APIエンジン211は、1つまたは複数の外部システムから発行されたインターフェースを実装してよい。発行されたインターフェースは、データをリクエストおよび交換するためにクラウドベース電力制御サーバシステム110に様々な外部システムと相互作用させてよい。APIエンジン211は、クラウドベース電力制御サーバシステム110に、ネットワーク130に接続された様々な装置と通信させてもよい。例えば、APIエンジン211は、モバイル装置140にテキストメッセージ、Eメールまたはアプリケーション通知を送信するためのインターフェースを実装してよい。APIエンジン211は、クラウドベース電力制御サーバシステム110に、ネットワーク130に接続されたスマート装置へ、EDRイベントを実行するための命令を送信させてもよい。例えば、APIエンジン211は、スマートサーモスタット160のためのインターフェースを実装してよい。
【0077】
通信インターフェース212は、1つまたは複数の有線ネットワークと通信するために使用されてよい。幾つかの実施形態において、有線ネットワークインターフェースは、ローカルエリアネットワーク(LAN)との通信を許容するなどのために存在してよい。通信インターフェース212は、仮想ネットワークを介して複数の仮想マシンを横断して分散させられたサービスと通信するために使用されてもよい。通信インターフェース212は、他のプロセス、もしくはモバイル装置140、排出データシステム120、またはスマートサーモスタット160などの外部装置およびサービスと通信するために他のプロセスのうちの1つまたは複数に使用されてよい。
【0078】
イベントスケジューラ213は、EDRイベントをスケジューリングするためのビジネスロジックを実装してよい。例えば、イベントスケジューラ213は、炭素排出の減少を生じるためにいつEDRイベントをスケジュールするかを決定するために、制約エンジン214、履歴データエンジン215、および予想エンジン217からのデータをリクエストおよび受信してよい。イベントスケジューラ213は、排出データシステム120から将来の期間のための排出率予想を受信してもよい。幾つかの実施形態において、イベントスケジューラ213は、排出率イベントを識別するために排出率予想を使用してよい。将来の排出率イベントは、本明細書において後でさらに説明するように、排出率が増大したまたは減少したレベルにあると予想されるときの将来のあらゆる期間であってよい。幾つかの実施形態において、イベントスケジューラ213は、1つまたは複数の排出ディファレンシャル値を計算するために排出率予想を使用する。排出ディファレンシャル値は、あらゆる所与の時点における炭素排出の変化率として理解されてよい。例えば、排出率予想を使用して、イベントスケジューラ213は、予想によってカバーされる将来の期間の間の複数の時点のそれぞれについて排出ディファレンシャル値を計算してよい。幾つかの実施形態において、イベントスケジューラ213は、複数の時点のそれぞれにおいて終了するEDRイベントのためのイベントスコアを決定する。排出ディファレンシャル値およびイベントスコアに基づいて、イベントスケジューラ213は、スマートサーモスタット160またはあらゆるその他のスマートアプライアンスへ送信されるEDRイベントを生成およびスケジュールしてよい。イベントスケジューラ213は、更新された排出率予想に基づいて、前に生成およびスケジュールされたEDRイベントを修正またはキャンセルしてもよい。幾つかの実施形態において、制約エンジン214によって生じた制約は、イベントスケジューラ213によるEDRイベントの生成を制限してよい。
【0079】
制約エンジン214は、イベントスケジューラ213によってスケジュールされたEDRイベントが最も少ない量のユーザ不快感およびいら立ちを生じることを保証することが意図された1つまたは複数の制約を生成および維持してよい。例えば、制約エンジン214は、一日のためにスケジュールされるイベントの数を制限してよい。幾つかの実施形態において、制約エンジン214は、一日ごとの特定のタイプのイベントの数を制限してもよい。制約エンジン214は、一日の制約される時間の間のイベントの生成を制限してよい。例えば、制約エンジン214は、ユーザが眠っているまたは寛いでいるであろうときのEDRイベントの生成を制限してよい。幾つかの実施形態において、制約エンジン214は、イベントスケジューラ213によってスケジュールされるあらゆるEDRイベントのために要求される最少スコアを規定する。制約エンジン214は、スケジュールされたEDRイベントの間の最小時間量を規定してもよい。例えば、制約エンジン214は、1つのイベントの終了と、同じまたは異なるタイプの次のイベントの開始との間の最小時間量を要求してよい。幾つかの実施形態において、制約エンジン214は、ユーザアカウント特定の制約を規定するためにユーザ管理モジュール216からユーザアカウント特定データをリクエストする。例えば、ユーザ管理モジュール216は、特定のユーザアカウントが常に所定の大きさのEDRイベントをキャンセルすることを示してよく、その場合、制約エンジン214は、ユーザアカウントが許容する意欲を示したよりも大きな大きさを有するそのユーザアカウントのためのイベントをスケジュールすることからイベントスケジューラ213を制限する特定のユーザアカウントのための制約を規定してよい。
【0080】
履歴データエンジン215は、履歴データおよびメトリクスを分析するためのプロセスを含んでよい。例えば、履歴データエンジン215は、いつ排出率が将来において再び上昇または低下するかを予測することを助けるために、周期的にまたは時々、履歴排出率を分析してよい。履歴データエンジン215は、様々なユーザ装置から収集された履歴データを分析してもよい。例えば、履歴データエンジン215は、ユーザアカウントに関連したHVACシステムの有効性を記録および記憶してよい。有効性自体は、HVACシステムの有効性に基づいてユーザアカウントのための最適なEDRイベントを識別するためにイベントスケジューラ213によって使用されてよい。幾つかの実施形態において、履歴データエンジン215によって分析されたデータは、排出率データベースなど、クラウドベース電力制御サーバシステム110の1つまたは複数のデータベースに記憶されている。
【0081】
ユーザ管理モジュール216は、ユーザアカウントを管理するための1つまたは複数のプロセスを含んでよい。例えば、ユーザ管理モジュール216は、アカウントに関連したユーザによって所有および操作される1つまたは複数の装置のための情報、ユーザアカウントが関与し得るプログラムのための様々なセッティングおよびその程度、支払方法、設定値温度好み、またはユーザアカウント習性など、特定のユーザアカウントのためのアカウント詳細をアクセス、修正、および記憶してよい。ユーザ管理モジュール216は、ユーザアカウント特定の制約および制限を生成するために、ユーザアカウント特定の情報を制約エンジン214に提供してよい。ユーザ管理モジュール216は、ユーザアカウントに関連した好みに基づいて、どのイベントをいつスケジュールするかを決定することを助けるために、ユーザアカウント特定の情報をイベントスケジューラ213に提供してもよい。幾つかの実施形態において、ユーザ管理モジュール216は、通知または更新など、ユーザアカウントに関連したユーザへの通信、またはユーザアカウントに関連したモバイル装置140におけるアプリケーションへの通信を送信してもよい。例えば、ユーザ管理モジュール216は、将来のEDRプログラムイベントに関与するために特定のユーザアカウントにEメール、テキスト、またはアプリケーション招待を送信してよい。
【0082】
予想エンジン217は、排出率予想を分析、修正、または生成するための1つまたは複数のプロセスを含んでよい。予想エンジン217は、排出データシステム120または排出率データベース218から排出率予想を受信してよい。幾つかの実施形態において、予想エンジン217は、履歴データエンジン215によって生成されたデータ、または排出率データベース218などの1つまたは複数のデータベースからのその他の履歴データを使用して、受信された排出率予想を修正する。例えば、排出データシステム120から排出率予想を受信した後、予想エンジン217は、天気予報と、同様の天候の時の履歴排出率との組合せに基づいて、予想を修正してよい。予想エンジン217は、履歴排出率の組合せを使用して、独立した排出率予想を生成してもよい。幾つかの実施形態において、予想エンジン217は、排出率予想を分析し、EDRイベントを生成するためにイベントスケジューラ213が使用することができる排出ディファレンシャル値を決定する。
【0083】
排出率データベース218などの1つまたは複数のデータベースは、データをクラウドベース電力制御サーバシステム110に記憶するまたはさもなければデータをクラウドベース電力制御サーバシステム110にアクセス可能にしてよい。排出率データベース218は、履歴および予測排出率に関連したデータを含んでよい。履歴排出率データは、都市または地域のための電力会社または第三者サービスによって測定された記録された排出率および記録された期間をカバーする古い予想の両方を含んでよい。例えば、排出率データベース218が、記録されたおよび古い予想を記憶する場合、履歴データエンジン215は、将来の予想の精度を決定するためにこれらのデータのセットを分析してよい。予測された排出率は、同じまたは重なり合う期間をカバーする1つまたは複数の排出率予想であってよい。同じまたは重なり合う期間をカバーする複数の排出率予想を保持することによって、履歴データエンジン215またはあらゆるその他の分析プロセスは、予想を比較し、それらがリアルタイムでアプローチしながら予想におけるトレンドを決定してよい。例えば、第1の予想は、予想内への24時間における高い排出率を予測してよい。後の予想(例えば、12時間後)は、同じ時点(例えば、今では予想内への12時間)における排出率がそれほど高くならないことを示す予測を訂正してよい。このトレンドが、十分な排出率予想にわたって識別されると、予想エンジン217は、将来の排出率をより正確に予測するために将来の予想を修正してよい。クラウドベース電力制御サーバシステム110は、様々な目的のためのその他のデータベースを含んでよい。例えば、アカウント詳細、プログラム関与セッティング、HVACシステム特性、設定値温度好みなど、個々のユーザアカウントに特定の情報を記憶するユーザデータベースが存在してよい。排出率データベース218を含む1つまたは複数のデータベースは、リレーショナルデータベース(例えば、SQL)または非SQLデータベース(例えば、MongoDB)などの1つまたは複数の適切なデータベース構造によって実装されてよい。
【0084】
プロセシングシステム219は、1つまたは複数のプロセッサを含むことができる。プロセシングシステム219は、1つまたは複数の特殊用途または汎用プロセッサを含んでよい。このような特殊用途プロセッサは、本明細書に詳述された機能を実行するように特別に設計されているプロセッサを含んでよい。このような特殊用途プロセッサは、本明細書に詳述された機能を実行するように物理的および電気的に構成された汎用構成要素であるASICまたはFPGAであってよい。このような汎用プロセッサは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ(HDD)、またはクラウドベース電力制御サーバシステム110のソリッドステートドライブ(SSD)など、1つまたは複数の非一時的プロセッサ可読媒体を使用して記憶された特殊用途ソフトウェアを実行してよい。
【0085】
図3は、EDRイベントを管理するためのスマートサーモスタットシステム300の実施形態を示す。スマートサーモスタットシステム300は、スマートサーモスタット160、ネットワーク130、クラウドベースサーバシステム110、およびバックプレート360を含むことができる。クラウドベースサーバシステム110は、
図1および
図2に関連して上記で説明したように機能してよい。ネットワーク130は、
図1に関して上記で説明したように機能してよい。排出データシステム120は、クラウドベースサーバシステム110に接続されてよく、
図1に関して上記で説明したように機能してよい。スマートサーモスタット160は、電子ディスプレイ311、タッチセンサ312、ネットワークインターフェース313、イベントスケジューラ314、制約エンジン315、周囲光センサ316、温度センサ317、HVACインターフェース318、ハウジング321、およびカバー322を含むことができる。
【0086】
電子ディスプレイ311は、カバー322を通して見えてよい。幾つかの実施形態において、電子ディスプレイ311は、電子ディスプレイ311が照明されているときにのみ見える。幾つかの実施形態において、電子ディスプレイ311はタッチスクリーンではない。タッチセンサ312は、タップおよびスワイプジェスチャを含む1つまたは複数のジェスチャが検出されることを可能にしてよい。タッチセンサ312は、複数の電極を含む容量センサであってよい。幾つかの実施形態において、タッチセンサ312は、5つ以上の電極を含むタッチストリップである。
【0087】
ネットワークインターフェース313は、1つまたは複数の有線または無線ネットワークと通信するために使用されてよい。ネットワークインターフェース313は、Wi-Fiネットワークなどの無線ローカルエリアネットワークと通信してよい。追加的または代替的なネットワークインターフェースも存在してよい。例えば、スマートサーモスタット160は、Bluetooth(登録商標)などを使用することによって、ユーザ装置と直接に通信することができてよい。スマートサーモスタット160は、メッシュネットワークを介して、様々なその他のホームオートメーション装置と通信することができてよい。メッシュネットワークは、WiFiなどの無線ローカルエリアネットワークベースの通信と比較して、比較的より少ない電力を使用してよい。幾つかの実施形態において、スマートサーモスタット160は、メッシュネットワークと、WiFiネットワークなどの無線ネットワークとの間の通信を変換するエッジルータとして働くことができる。幾つかの実施形態において、有線ネットワークインターフェースは、ローカルエリアネットワーク(LAN)との通信を可能にするなどのために、存在してよい。1つまたは複数の直接無線通信インターフェースも、ハウジング321の外部の別個の異なるハウジングに設置されたリモート温度センサとの直接通信を可能にするなどのために存在してよい。第5世代(5G)および第6世代(6G)規格および技術への無線通信の進化は、より低いレイテンシでより大きなスループットを提供し、これは、モバイルブロードバンドサービスを向上させる。5Gおよび6G技術は、車両ネットワーク(V2X)、固定無線ブロードバンド、およびモノのインターネット(IoT)のための、制御およびデータチャネル上の、サービスの新たなクラスも提供する。スマートサーモスタット160は、5Gおよび/または6Gネットワークを使用して通信することができる1つまたは複数の無線インターフェースを含んでよい。
【0088】
イベントスケジューラ314は、EDRイベントを実行するためのビジネスロジックを実装してよい。例えば、イベントスケジューラ314は、スマートサーモスタット160のためのクラウドベースサーバシステム110によって生成されたEDRイベントに関連した情報を受信してよい。イベントスケジューラ314は、次いで、情報を、EDRイベントのための適切な時間に実行される命令に変換してよい。幾つかの実施形態において、イベントスケジューラ314は、排出率予想データからEDRイベントを生成およびスケジュールする。例えば、イベントスケジューラ314は、炭素排出の減少を生じるためにEDRイベントをいつスケジュールするかを決定するためにクラウドベースサーバシステム110から排出率予想をリクエストおよび受信してよい。排出率予想を使用して、イベントスケジューラ314は、将来の排出率イベントを識別してよい。将来の排出率イベントは、本明細書において以下でさらに説明するように、排出率が増大または減少したレベルにあると予測されるときの将来におけるあらゆる期間であってよい。幾つかの実施形態において、イベントスケジューラ213は、予想によってカバーされる将来の期間の間の複数の時点のそれぞれのための排出ディファレンシャル値を計算するために排出率予想を使用する。幾つかの実施形態において、イベントスケジューラ314は、複数の時点のそれぞれにおいて終了するEDRイベントのためのイベントスコアを決定する。排出ディファレンシャル値およびイベントスコアに基づき、イベントスケジューラ314は、後で行われるEDRイベントを生成およびスケジュールしてよい。イベントスケジューラ314は、更新された排出率予想に基づいて、前に生成およびスケジュールされたEDRイベントを修正またはキャンセルしてもよい。幾つかの実施形態において、制約エンジン315によって生じた制約は、イベントスケジューラ314によるEDRイベントの生成を制限する。
【0089】
制約エンジン315は、イベントスケジューラ314によってスケジュールされたEDRイベントが最も少ない量のユーザ不快感およびいら立ちを生じることを保証することが意図された1つまたは複数の制約を生成および維持してよい。例えば、制約エンジン315は、一日にスケジュールされるイベントの数を制限してよい。幾つかの実施形態において、制約エンジン315は、一日ごとの特定のタイプのイベントの数も制限する。制約エンジン315は、一日の制限された時間の間のイベントの生成を制限してよい。例えば、制約エンジン315は、ユーザが一般的に眠っているまたは寛いでいるときにEDRイベントの生成を制限してよい。幾つかの実施形態において、制約エンジン315は、イベントスケジューラ314によってスケジュールされたあらゆるEDRイベントのために要求される最小スコアを規定する。制約エンジン315は、スケジュールされたEDRイベント、または、より具体的には、あるタイプのEDRイベントの間の最小時間量も規定してよい。例えば、制約エンジン315は、1つのイベントの終了と、同じまたは異なるタイプの次のイベントの開始との間の最小時間量を要求してよい。幾つかの実施形態において、制約エンジン315は、スマートサーモスタット160のユーザアカウントに特定の制約を規定する。例えば、スマートサーモスタット160は、人物がEDRイベントをオーバーライドするたびに、オーバーライドされたEDRイベントの詳細を記録してよい。次いで、制約エンジン315は、前にオーバーライドされたEDRイベントの詳細と一致する将来のEDRイベントの生成を制限する特定の制約を規定するためにこの情報を使用してよい。
【0090】
周囲光センサ316は、スマートサーモスタット160の環境に存在する光の量を感知してよい。周囲光センサ316によって行われた測定は、電子ディスプレイ311の輝度を調整するために使用されてよい。幾つかの実施形態において、周囲光センサ316は、カバー322を通して周囲光の量を感知する。したがって、周囲光センサ316を介して周囲光レベルが正確に決定されるように、カバー322の反射率の補償が行われてよい。カバー322の特定の領域において、カバー322を透過した光が、プロセシングシステム319が取り付けられているPCBなどのプリント回路基板(PCB)にマウントされてよい周囲光センサ316へ方向付けられるように、ライトパイプが周囲光センサ316とカバー322との間に存在してよい。
【0091】
温度センサ317などの1つまたは複数の温度センサが、スマートサーモスタット160内に存在してよい。温度センサ317は、スマートサーモスタット160の環境において周囲温度を測定するために使用されてよい。周囲環境の温度を測定するために、リモート温度センサ320などの、スマートサーモスタット160から離れた1つまたは複数の追加的な温度センサが、追加的または代替的に使用されてよい。例えば、家庭またはビルのあらゆる場所の周囲温度のより正確な表示を提供するために、家庭またはビルのあらゆる場所に配置された1つまたは複数のリモート温度センサ320がスマートサーモスタット160に接続されてよい。
【0092】
カバー322は、電子ディスプレイ311の照明された部分が、ユーザによってスマートサーモスタット160の外部からカバー322を通して見られることができるように十分な透過率を有してよい。カバー322は、背後から照明されないカバー322の部分が、サーモスタット310の前面を見るユーザに対して鏡のような効果を有するように見えるように十分な反射率を有してよい。
【0093】
HVACインターフェース318は、サーモスタット310と直接にまたはバックプレート360と接続された様々なHVAC制御ワイヤを伴う回路が完了しているかどうかを制御する1つまたは複数のインターフェースを含むことができる。暖房システム(例えば、炉、ヒートポンプ)、冷房システム(例えば、エアコンディショナ)、および/またはファンは、HVAC制御ワイヤを含む回路を開くおよび閉じることによってHVACワイヤを介して制御されてよい。HVACインターフェース318は、HVACワイヤを介してHVACシステムと通信する別個の電子ユニットを制御する無線インターフェースのある形式であってもよい。幾つかの実施形態において、HVACインターフェース318は、1つまたは複数の通信プロトコルを実装する。例えば、HVACインターフェース318は、HVACシステムの製造業者によって指定されるようにワイヤ上で所有者シリアル通信プロトコルを使用してよい。別の例として、HVACインターフェース318は、Thread(登録商標)、Zigbee(登録商標)、CHIP/Matter(登録商標)、またはあらゆるその他の適切な無線通信プロトコルをサポートするHVACシステムに無線で通信してよい。
【0094】
プロセシングシステム319は、1つまたは複数のプロセッサを含むことができる。プロセシングシステム319は、1つまたは複数の特殊用途または汎用プロセッサを含んでよい。このような特殊用途プロセッサは、本明細書において詳述された機能を実行するように特に設計されたプロセッサを含んでよい。このような特殊用途プロセッサは、本明細書において詳述された機能を実行するように物理的および電気的に構成された汎用構成要素であるASICまたはFPGAであってよい。このような汎用プロセッサは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ(HDD)、またはスマートサーモスタット160のソリッドステートドライブ(SSD)などの、1つまたは複数の非一時的プロセッサ可読媒体を使用して記憶された特殊用途ソフトウェアを実行してよい。
【0095】
プロセシングシステム319は、電子ディスプレイ311への表示のための情報を出力してよい。プロセシングシステム319は、タッチセンサ312、周囲光センサ316、および温度センサ317から情報を受信することができる。プロセシングシステム319は、ネットワークインターフェース313との双方向通信を行うことができる。プロセシングシステム319は、HVACインターフェース318を介してHVACシステムを制御することができる。幾つかの実施形態において、プロセスシステム319は、スマートサーモスタット160に記憶されたまたはさもなければスマートサーモスタット160によってアクセス可能な1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションまたはサービスを実行する。例えば、イベントスケジューラ314および制約エンジン315などの、スマートサーモスタット160の1つまたは複数の構成要素は、プロセシングシステム319によって実行されてよい1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションまたはソフトウェアサービスを含んでよい。
【0096】
クラウドベースサーバシステム110は、スマートサーモスタット160にマップされたユーザアカウントを維持することができる。スマートサーモスタット160は、いつEDRイベントがスケジュールされたかまたはいつEDRイベントに従って設定値を調整するかを決定するためにクラウドベースサーバシステム110と周期的または断続的に通信してよい。人物は、モバイル装置、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、またはネットワーク130を介してクラウドベースサーバシステム110と通信することができるまたはサーモスタット310と直接通信することができる(例えば、Bluetooth(登録商標)またはその他のデバイス・トゥ・デバイス通信プロトコルを介して)コンピュータ化された装置のその他の形式であってよい、コンピュータ化された装置350を介してサーモスタット310と相互作用してよい。人物は、サーモスタット310を制御するまたはサーモスタット310と相互作用するために、コンピュータ化された装置350において実行されるアプリケーションと相互作用することができる。
【0097】
図4は、時間に対する予想排出データおよびサーモスタット設定値温度のグラフ400を示す。グラフ400は、時間に関する予測される排出率416を示す。左側の縦軸402は、排出率をlbs-CO2/MWhで示している。しかしながら、排出率のためのあらゆる類似の測定単位が使用されてよい。横軸404は、時間を時間で示しているが、所望のレベルの粒度を提供するためにあらゆる時間単位が使用されてよい。グラフ400は、時間に関するサーモスタットの設定値温度420も示す。右側の縦軸408は、測定された温度を華氏で示しているが、あらゆる類似の温度測定単位が使用されてよい。グラフ400に示されているように、予測排出率416は時間と共に変化しており、持続した低炭素排出量の時間および持続した高炭素排出量の他の時間を含む。
【0098】
幾つかの実施形態において、サーモスタットの通常動作は、予めプログラムされたおよび/または予め規定されたスケジュールに従って一日を通じた様々なポイントにおいて設定値温度を調整することを含む。例えば、グラフ400を参照すると、サーモスタットは、年間のより高温の時期の間、規定されたスケジュールを含んでよく、この場合、設定値温度は、占有者が眠っているかもしれない夜間において68度に自動的に調整され、占有者が帰宅しているかもしれないときに設定値温度を再び次第に低下させる前に占有者が外出しているかもしれないときに日中72度上昇する。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、予め規定されたスケジュールからの逸脱を表し、負荷シフトイベントとして実行される。グラフ400は、時間間隔のための設定値温度スケジュールへの逸脱が全体的な炭素排出量の正味減少を達成し得るときの潜在的な負荷シフトイベントを示す。
【0099】
これらの潜在的な負荷シフトイベントは、例えば、HVACシステムが冷房モードにある(例えば、エアコンディショナを制御している)ときの、設定値温度420に対する逸脱または調整として示される。別の例において、HVACシステムが暖房モードにある(例えば、暖房ユニットを制御している)場合、設定値温度420に対する逸脱または調整は、反対方向であってよい。2つのタイプの負荷シフトまたはEDRイベント、即ち先制的イベントおよび繰延イベントが存在してよい。各々のタイプのイベントは、少なくとも電気使用を、電気消費が比較的高いレベルの炭素排出量を生じる時間から、炭素排出量が比較的低い時間へシフトされることによって、全体的な炭素排出量を減じてよい。先制的イベントは、低炭素排出量の時間の間の電気負荷を増大し、これにより、電気消費が高レベルの炭素排出量を生じる時間の間の電気負荷を減じることによって、炭素排出量を減じてよい。繰延イベントは、炭素排出量が著しく少なくなるまで高炭素排出量の時間の間の電気負荷を低下させることによって炭素排出量の減少を達成してよい。
【0100】
HVACシステムが冷房モードにある(例えば、エアコンディショナを制御している)時間の間、負荷シフトイベントは、先制的冷房イベントおよび繰延冷房イベントとして説明されてよい。先制的冷房イベントの間、温度設定値が低下させられてよく、エアコンディショニングがイベントの終了後ではなくイベント中に行われる可能性を高くする。排出率が上昇すると予想される場合、先制的冷房イベントは、電気負荷を増大した排出量の時間からより低い排出量の時間へシフトさせるために、上昇前の期間に対してスケジュールされることができる。例えば、グラフ400に示されているように、予測される排出率416は、9:00に比較的高く上昇する前の9:00の前の期間において比較的低いと予想される。したがって、先制的冷房イベント424は、9:00の前の期間の間にスケジュールされてよく、予測される排出率416が9:00に上昇する時に終了するように設定されてよい。先制的冷房イベント424の間の設定値温度を低下させることによって、HVACシステムは、制御された環境における周囲温度を、元の設定値温度420よりも低く低下させてよい。先制的冷房イベント424が終了した後、HVACシステムは、制御された環境内の温度が設定値温度420に一致するようにゆっくりと上昇する時ほど多くの電気を必要としない場合がある。このようにHVACシステムは、低炭素排出量の時間の間のよりクリーンな電気およびより高い炭素排出量の時間の間のより汚れていない電気を消費することができる。
【0101】
他方、繰延冷房イベントの間、温度設定値が上昇させられ、エアコンディショニングがイベントの終了前ではなくイベントの終了後に行われる可能性を高くする。排出率が低下すると予想される場合、繰延冷房イベントは、増大した排出量の時間からより低い排出量の時間に向かって電気負荷をシフトさせるために排出率低下前の期間に対してスケジュールされてよい。例えば、グラフ400に示されているように、予測される排出率416は、12:00前の期間において低下する前に11:00に開始する期間において比較的高いと予想される。したがって、繰延冷房イベント428は、11:00に開始する期間にスケジュールされてよく、予測された排出率416が12:00に近づくにつれて低下するときに終了するように設定されてよい。繰延冷房イベント428の間に設定値温度を上昇させることによって、調整された設定値温度と一致するように、制御された環境内の温度がゆっくりと上昇するので、HVACシステムはより少ない電気を使用し得る。繰延冷房イベント428が終了した後、HVACシステムは、次いで、制御された環境における周囲温度を元の設定値温度420に回復させるために追加の電気を使用し得る。このように、HVACシステムは、より高い炭素排出量の時間の間はより少ない電気を消費し、より低い炭素排出量の時間の間により多くの電気を消費することができる。
【0102】
同様に、HVACシステムが暖房モードにある(例えば、暖房ユニットを制御している)時間の間、負荷シフトイベントは、先制的暖房イベントおよび繰延暖房イベントとして説明されてよい。当業者によって容易に認められるように、排出需要応答に関連して適用されるような先制的暖房イベントおよび繰延暖房イベントに関する本教示は、暖房のための基礎となる電源が、非電気的(例えば、天然ガス、オイルなど)ではなく電気的(例えば、抵抗加熱、ヒートポンプ、電気的放射加熱など)である構造のために適用可能である。先制的暖房イベントは、設定値温度420を上昇させてよく、ヒータがイベントの終了後ではなくイベントの終了前に作動する可能性を高くする。排出率が上昇すると予想される場合、先制的暖房イベントは、増大した排出量の時間からより低い排出量の時間に向かって電気負荷をシフトさせるために排出率上昇の前の期間においてスケジュールされてよい。例えば、グラフ400を参照すると、先制的冷房イベント424のために設定値温度420を低下させる代わりに、設定値温度は、先制的暖房イベントのために上昇させられる。同様に、繰延暖房イベントは、設定値温度420を低下させてよく、ヒータがイベントの終了前ではなくイベントの終了後に作動する可能性を高くする。排出率が低下すると予想される場合、繰延暖房イベントは、増大した排出量の時間からより低い排出量の時間に向かって電気負荷をシフトさせるために排出率低下の前の期間においてスケジュールされてよい。例えば、グラフ400を参照すると、繰延冷房イベント428のために設定値温度420を上昇させる代わりに、設定値温度は、繰延暖房イベントのために低下させられる。
【0103】
幾つかの実施形態において、負荷シフトイベントの前にプレコンディショニングの期間がある。プレコンディショニング期間は、将来的な負荷シフトイベントとしての設定値スケジュールに対して反対方向に設定値温度が調整されるときの負荷シフトイベントの開始前の期間であってよい。例えば、設定値温度が設定値スケジュールに対して低下させられる先制的冷房イベントの場合、プレコンディショニング期間は、先制的冷房イベントの開始前の期間において設定値スケジュールに対して設定値温度を上昇させてよい。幾つかの実施形態において、プレコンディショニング期間は、負荷シフトイベントの直前に引き起こされる。その他の実施形態において、プレコンディショニング期間と負荷シフトイベントの間には、5分、10分、15分、または同様に適切な時間量の間隔が存在する。設定値スケジュールに対して設定値温度を低下させる前に設定値スケジュールに対して設定値温度を上昇させることによって、HVACシステムは、イベント前に作動する可能性が低くなる場合があり、これにより、イベント前から先制的冷房イベントの間の期間に向かって追加的な電気負荷をシフトさせる。
【0104】
幾つかの実施形態において、負荷シフトイベントの後、ポストコンディショニングの期間がある。ポストコンディショニング期間は、終了したばかりの負荷シフトイベントとしての設定値スケジュールに対して反対の方向に設定値温度が調整される負荷シフトイベントの終了後の期間であってよい。例えば、設定値温度が設定値スケジュールに対して上昇させられる先制的暖房イベントの場合、ポストコンディショニング期間は、先制的暖房イベントの終了後の期間において設定値スケジュールに対して設定値温度を低下させてよい。幾つかの実施形態において、ポストコンディショニング期間は、負荷シフトイベントの直後に引き起こされる。その他の実施形態において、負荷シフトイベントとポストコンディショニング期間との間に、5分、10分、15分、または同様に適切な時間量などの間隔が存在する。設定値温度を上昇させた後に設定値温度を低下させることによって、HVACシステムは、イベント後に作動する可能性が低くなり得、これにより、イベント後から先制的暖房イベント中の期間に向かって追加的な電気負荷をシフトさせる。幾つかの実施形態において、負荷シフトイベントの後にポストコンディショニング期間があることに加え、負荷シフトイベントの前にプレコンディショニング期間が存在する。
【0105】
幾つかの実施形態において、プレコンディショニングおよび/またはポストコンディショニング期間は、先制的イベントおよび繰延イベントを近接してスケジュールすることによって行われる。例えば、先制的冷房イベントを、繰延冷房イベントが開始するのと同時に終了するようにスケジュールすることによって、先制的冷房イベントは、先制的冷房イベントをプレコンディショニングする機能を実行し得る。別の例として、先制的暖房イベントを、繰延暖房イベントが開始するのと同時に終了するようにスケジュールすることによって、繰延暖房イベントが、ポストコンディショニングイベントの機能を実行し得る。
【0106】
グラフ400に示されているように、予測排出率416は、時間の経過と共に複数のポイントにおいて急激に上昇または下降し得る。負荷シフトイベントのスケジューリングおよび発生を最適化するために、あらゆる所与の時間において排出量節約可能性を定量化するための様々なメトリクスが使用されてよい。幾つかの実施形態において、排出ディファレンシャル値は、排出節約ポテンシャルを定量化するために使用されてよい。排出ディファレンシャル値は、あらゆる所与の時点における炭素排出量の変化率として理解されてよい。ある時点において排出ディファレンシャル値が大きい(例えば、より正である)ほど、負荷をその時点の後からその時点の前へシフトさせることによってより多くの排出量が回避され得る。これは、例えば、その時点に終了する先制的暖房または冷房イベントをスケジュールすることによって達成され得る。同様に、ある時点において排出ディファレンシャル値がより小さい(例えば、より負)であるほど、負荷をその時点の前からその時点の後へシフトさせることによって、より多くの排出量が回避され得る。これは、例えば、その時点で終了する繰延暖房または冷房イベントをスケジュールすることによって達成され得る。
【0107】
所与の時点における排出ディファレンシャル値を計算する1つの方法は、その時点を包囲する排出ディファレンシャル範囲の経過にわたって予測排出率416を評価することによるものであってよい。例えば、時点tにおける排出ディファレンシャル値を計算するために、その時点tの前後30分を含む1時間の排出範囲にわたる排出率が分析されてよい。時点tにおける排出ディファレンシャルは、時点tに開始する30分間にわたる平均排出率から時点tに終了する30分間にわたる平均排出率を引くことによって計算されてよい。1時間の排出ディファレンシャル範囲が一例として使用されているが、時点tの前後のあらゆる量の時間が、時点tにおける排出ディファレンシャル値を決定するために分析されてよいことが理解されるべきである。排出ディファレンシャル値を計算することおよびEDRイベントを生成する際のその適用は、
図5~
図9に関してさらに詳細に説明される。
【0108】
図5は、正の排出ディファレンシャル値を示すグラフ500を示す。グラフ500は、時間に関する予測排出率512を示す。グラフ500は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸504およびy軸502を表す。時点tにおける排出ディファレンシャル値は、時点tに開始する期間にわたる平均排出率から時点tに終了する期間にわたる平均排出率を引くことによって計算されてよい。グラフ500は、11:00における正の排出ディファレンシャル値516を示す。排出ディファレンシャル値516は、排出ディファレンシャル範囲にわたる排出率を評価することによって計算されてよい。この例において、排出ディファレンシャル範囲は、10:00に開始し、12:00に終了する2時間にわたっている。この例における10:00から11:00までの平均開始排出率514は200である。なぜならば、10:00から10:30までの予測排出率512が0であり、10:30から11:00までの予測排出率512が400であるからである。この例における11:00から12:00までの平均終了排出率518は1000である。なぜならば、11:00から11:30までの予測排出率512が800であり、11:30から12:00までの予測排出率512が1200であるからである。したがって、この例において、排出ディファレンシャル値516は、800の正の排出ディファレンシャル値516に到達するように平均終了排出率518から平均開始排出率514を引くことによって計算されてよい。
【0109】
図6は、負の排出ディファレンシャル値を示すグラフ600を示す。グラフ600は、時間に関して予測排出率612を示す。グラフ600は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸604およびy軸602を表す。グラフ600は、11:00において負の排出ディファレンシャル値616を示す。
図5に関して上記で説明したように、類似の計算が、排出ディファレンシャル値616を決定するために行われてよい。この例において、排出ディファレンシャル範囲は、10:00に開始し、12:00に終了する2時間である。この例における10:00から11:00までの平均開始排出率614は1000である。なぜならば、10:00から10:30までの予測排出率612が1200であり、10:30から11:00までの予測排出率612が800であるからである。この例における11:00から12:00までの平均終了排出率618は200である。なぜならば、11:00から11:30までの予測排出率612が400であり、11:30から12:00までの予測排出率612が0であるからである。したがって、この例において、排出ディファレンシャル値616は、-800の負の排出ディファレンシャル値616に到達するように平均終了排出率618から平均開始排出率614を引くことによって計算されてよい。
【0110】
図7は、複数の排出ディファレンシャル値のグラフ700を示す。グラフ700は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸704およびy軸702を表す。グラフ700は、複数の排出ディファレンシャル値736、740、および744が、より短い排出ディファレンシャル範囲を使用して計算されてよいことを示す。例えば、排出ディファレンシャル値736は、10:00から11:00までの排出ディファレンシャル範囲にわたって平均終了排出率720から平均開始排出率712を引くことによって1時間の範囲を使用して計算されてよい。
【0111】
本明細書では、排出ディファレンシャル範囲のために様々な長さの時間が使用されているが、所与の時点における排出ディファレンシャル値を評価するために、あらゆる適切な量の時間が使用されてよいことが理解されるべきである。例えば、次第に短くなる排出ディファレンシャル範囲を使用することによって、排出ディファレンシャル値は、所与の時点における炭素排出量の予測変化率をより正確に反映し得る。他方で、次第に長くなる排出ディファレンシャル範囲を使用することによって、排出ディファレンシャル値は、より長い期間にわたる炭素排出量の変化率をより正確に反映し得る。
【0112】
一般的に言えば、次第に短くなるディファレンシャル範囲が使用されると、排出ディファレンシャル値は、排出率の変化により迅速に応答するようになるが、排出率におけるノイズをより受けやすくなる可能性があり、過剰感度、過剰制御、および/または過剰に多い数のEDRイベントにつながる可能性がある。次第に長くなるディファレンシャル範囲が使用されると、排出ディファレンシャル値は、排出率の変化に対する応答性が低くなるが、排出率におけるノイズを受けにくくなり、過少感度、過少制御、および/または不十分に少ない数のEDRイベントにつながる可能性がある。
【0113】
幾つかの実施形態において、排出ディファレンシャル範囲の長さは、提案されるEDRイベントの理想的な長さに基づいてよい。例えば、EDRイベントが一般的に30分間続くようにスケジュールされる場合、排出ディファレンシャル範囲は一時間であってよい。この相関関係により、システムは、EDRイベント全体の間に予想平均排出率をより良く評価し得る。幾つかの実施形態において、様々な長さの複数の排出ディファレンシャル範囲が、同じ時点のための排出ディファレンシャル値を評価するために使用されてよく、これにより、その時点のための複数の排出ディファレンシャル値を生じる。これ自体は、その時点に終了するEDRイベントの最適な長さを決定するために使用されてよい。例えば、予想が、30分間のみ続き、時間tに終了する排出率の減少を予測する場合、一時間の長さの排出ディファレンシャル範囲は、EDRイベントのための最適な時間として低排出量のこれらの30分を識別するのに対し、2時間の長さの排出ディファレンシャル範囲はそうではない場合がある。
【0114】
図8は、排出ディファレンシャル値との予想排出データの別のグラフ800を示す。グラフ800は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸804およびy軸802を表す。グラフ800は、所定の期間にわたる予測排出率816を示す。グラフ800は、様々な時点における排出ディファレンシャル値836、840、および844の計算も示す。例えば、排出ディファレンシャル値836は、平均終了排出率814から平均開始排出率812を引くことによって決定される。グラフ800は、様々な時点において排出ディファレンシャル値が正または負であり得ることを示す。例えば、排出ディファレンシャル値836は正であるが、排出ディファレンシャル値844は負である。なぜならば、平均開始排出率828が平均終了排出率832よりも大きいからである。グラフ800は、所定の期間の間、排出ディファレンシャル値が他の排出ディファレンシャル値よりも大きいまたは小さい場合があることも示す。例えば、排出ディファレンシャル値836は、排出ディファレンシャル値840よりも大きい。なぜならば、平均排出率812と814との差が、平均排出率820と824との差よりも大きいからである。
【0115】
図5~
図8に例として示されているように、排出ディファレンシャル値は、あらゆる長さの排出ディファレンシャル範囲を使用してあらゆる時点について計算されてよい。これは、排出データの予想される期間の間、同様に多数の時間について排出ディファレンシャル値の大きなセットを生じ得る。他方、これは、EDRイベントをスケジュールするための多くの可能性を生じ得る。例えば、先制的または繰延イベントは、排出ディファレンシャル値が計算されるたびに終了するようにスケジュールされることができる。
【0116】
幾つかの実施形態において、システムは、イベントの終了時における排出ディファレンシャル値に基づいてイベントスコアを各々の潜在的な先制的および繰延イベントに割り当ててよい。イベントスコアは、次いで、潜在的なイベントの各々をランク付けし、炭素排出節約の最大量を生じるための最善のイベントを選択するために使用されてよい。先制的イベントの場合、イベントスコアは、イベントの終了時の排出ディファレンシャル値と等しくてよい。同様に、繰延イベントの場合、イベントスコアは、イベントの終了時の負の排出ディファレンシャル値と等しくてよい。イベントスコアを割り当てかつ決定することは、
図9に関して本明細書においてさらに論じられる。
【0117】
図9は、潜在的なEDRイベントとの予想排出データの別のグラフ900を示す。グラフ900は、
図8に関して上記で説明したのと同じ予測排出率916、平均排出率912、914、920、924、928、および932、ならびに同じ排出ディファレンシャル値936、940、および944を表す。グラフ900は、設定値温度948に対する逸脱によって示された潜在的な負荷シフトイベント952、956、960、964、968、および972との冷房モードにおけるサーモスタットの設定値温度948も示す。この例において、システムは、ほぼ9:00、10:00、および11:30において負荷シフトイベントのための3つの潜在的な時間を識別してよい。
【0118】
潜在的な負荷シフトイベントを識別した後、システムは、各々の潜在的イベントのためのスコアを計算するために排出ディファレンシャル値936、940、および944を使用してよい。例えば、開始平均排出率912および終了平均排出率914を使用して、システムは、9:00における排出ディファレンシャル値936が約600であることを決定してよい。排出ディファレンシャル値936は、次いで、先制的イベント956および繰延イベント952にイベントスコアを割り当てるために使用されてよい。例えば、先制的イベント956のためのイベントスコアは排出ディファレンシャル値936(例えば、600)と等しくてよく、繰延イベント952のためのイベントスコアは負の排出ディファレンシャル値936(例えば、-600)と等しくてよい。この結果は、排出率916がより低い時間の間に先制的イベントが炭素排出のより大きな減少を達成するという概念と一貫する。
【0119】
排出ディファレンシャル値944は、先制的イベント972および繰延イベント968にイベントスコアを割り当てるために類似の形式で使用されてよい。例えば、排出ディファレンシャル値944が-600であることをシステムが決定すると、先制的イベント972のためのイベントスコアは排出ディファレンシャル値944(例えば、-600)と等しく、繰延イベント968のためのイベントスコアは、負の排出ディファレンシャル値944(例えば、600)と等しい。この結果は、排出率916がより高い時間の間にスケジュールされたときに繰延イベントが炭素排出のより高い減少を達成するという概念と一貫している。同様に、排出ディファレンシャル値940は、先制的イベント964および繰延イベント960にスコアを割り当てるために使用されてよい。この例において、先制的イベント964のためのイベントスコアは200に等しくてよいのに対し、繰延イベント960のためのイベントスコアは-200に等しくてよい。
【0120】
幾つかの実施形態において、各々の潜在的な負荷シフトイベントにイベントスコアを割り当てた後、システムは、最善のスコアを有するイベントに基づいて炭素排出量を減じるための最適なイベントを選択する。最善のスコアを有するイベントを決定することは、潜在的な負荷シフトイベントの各々をランク付けすることまたは別の適切なアルゴリズムまたは方法を使用することなどによって、本教示の範囲から逸脱することなくあらゆる数の方法で行われてよい。例えば、システムは、先制的イベント956,964および繰延イベント968が、評価される期間の間の最善の潜在的な負荷シフトイベントを表すことを決定してよい。なぜならば、それらの関連するスコアは各々、繰延イベント952、960および先制的イベント972のための関連するスコアよりも高いからである。システムは、最少スコアよりも低いスコアを有する負荷シフトイベントを生成することを制限されてもよい。
【0121】
最少スコアに基づく制限に加えて、イベントの生成に加えられた1つまたは複数のその他の制約が存在し得る。制約は、ユーザの不快感およびいら立ちを最小限にしながら全体的な炭素排出量を減じるために排出ディファレンシャル値に加えて使用されてよい。システムは、ユーザ不快感およびいら立ちを最小限にするためにあらゆる数またはタイプの制約を使用してよい。様々なタイプの制約のうちの幾つかおよびそれらがどのようにEDRイベントの生成に影響することができるかは、
図10および
図11に関してさらに論じられる。
【0122】
図10は、様々な時間制約と予想排出データの別のグラフ1000を示す。グラフ1000は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸1004ならびにy軸1002および1008を表す。グラフ1000は、所定の期間にわたる予測排出率1016も示す。グラフ1000は、サーモスタットの設定値温度1020も示す。設定値温度1020に対する逸脱によってグラフ1000において示されているように、システムは、繰延冷房イベント1036および先制的冷房イベント1048を既に生成していてよく、潜在的な先制的冷房イベント1032および潜在的な繰延冷房イベント1040を生成することを考慮していてよい。
【0123】
幾つかの実施形態において、一日の所定の時間の間の負荷シフトイベントの生成は制限されている。例えば、システムは、夜間または早朝に負荷シフトイベントを生成することが制限されてよい。これらの時間は、ユーザが眠っているときに対応してよく、周囲温度の変化に対してより敏感であり、したがって、設定値温度の変化によって生じる不快感またはいら立ちを経験する可能性がより高い。このタイプの制限は、第1の制限された時間1024および第2の制限された時間1028としてグラフ1000に示されている。例えば、潜在的な先制的冷房イベント1032を識別した後、システムは、それが第1の制限された時間1024と一致することを決定し、潜在的な先制的冷房イベント1032をキャンセルしてよい。幾つかの実施形態において、システムはまず、負荷シフトイベントがスケジュールされなくてよい制限された時間が存在することを決定してよく、制限された時間の間に潜在的なイベントのための予測排出率1016を全く評価しない。
【0124】
追加的なユーザ不快感およびいら立ちを回避するために、システムは、他の負荷シフトイベントの最小量の時間の中で負荷シフトイベントの生成を制限してよい。例えば、システムは、別のイベントの開始または終了の一時間以内であらゆるイベントを生成することを制限されてよい。システムは、近接した時間内に2つの先制的イベントまたは2つの繰延イベントを生成することが制限されてよい。システムは、先制的イベントの終了と繰延イベントの開始との間の最少量の時間を実行してよい。潜在的な繰延冷房イベント1040は、様々なこれらの制限との可能な衝突を示す。幾つかの実施形態において、繰延冷房イベント1036および先制的冷房イベント1048を生成した後、システムは、潜在的な繰延冷房イベント1040を生成することを評価してよい。システムは、繰延冷房イベント1036と潜在的な繰延冷房イベント1040との間に十分な時間1044があることを決定してよい。しかしながら、システムは、次いで、潜在的な繰延冷房イベント1040の終了が先制的冷房イベント1048の開始に近接しすぎていることを決定し得る。
【0125】
図11は、前に生成されたEDRイベントとの予想排出データの別のグラフ1100を示す。グラフ1100は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸1104ならびにy軸1102および1108を表す。グラフ1100は、所定の期間にわたる予測排出率1116を示す。グラフ1100は、サーモスタットの設定値温度1120も示す。設定値温度1120に対する逸脱によってグラフ1100に示されているように、システムは、繰延冷房イベント1136および繰延冷房イベント1140を既に生成していてよく、潜在的な繰延冷房イベント1144を生成することを考慮していてよい。
【0126】
追加的なユーザ不快感およびいら立ちを回避するために、システムは、所定の期間の間、所定の数のイベントよりも多くを生成することが制限されてよい。例えば、システムは、あらゆる一日の間に4回以上の負荷シフトイベントを生成することが制限されてよい。幾つかの実施形態において、システムは、最大数のあらゆるシングルタイプの負荷シフトイベントに制限されてよい。例えば、システムは、一日の間に3回以上の繰延イベントを生成することが制限されてよい。このタイプの制限は、潜在的な繰延冷房イベント1144によって示されているようにグラフ1100に示されている。システムは、繰延冷房イベント1136および1140で一日に最大数の合計イベントに達していない場合があるが、一日に最大数の繰延イベントに既に達している。システムは、したがって、潜在的な繰延冷房イベント1144を生成することが制限されてよい。
【0127】
図12は、様々な大きさおよび時間のEDRイベントのグラフ1200を示す。グラフ1200は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸1204ならびにy軸1202および1208を表す。グラフ1200は、所定の期間にわたる予測排出率1216を示す。グラフ1200は、サーモスタットの設定値温度1220も示す。設定値温度1220に対する逸脱によってグラフ1200に示されているように、システムは、繰延冷房イベント1238および繰延冷房イベント1240を既に生成していてよい。
【0128】
図10および
図11に関して上記で論じた制約に加え、システムは、EDRイベントを生成するときにユーザによって経験される不快感およびいら立ちの量を減じるために、および/または生成されたEDRイベントの炭素減少影響を増大するために、その他の要因を使用してよい。幾つかの実施形態において、システムは、設定値スケジュールに関する設定値温度に対する調整の大きさを変化させる。例えば、ユーザ動作のパターンに基づいて、システムは、繰延冷房イベント1238など、設定値スケジュールに対して2度以上設定値温度を調整する繰延冷房イベントが、一般的に、サーモスタットの設定値温度のリアルタイム調整を介してユーザによってオーバーライドされることを決定してよい。この入力に基づいて、システムは、2度の逸脱が、サーモスタットに関連したユーザにとって不快でありすぎることを決定し、代わりに、繰延冷房イベント1236によって示されているように、設定値温度を1度だけ調整する繰延冷房イベントのみを生成してよい。幾つかの実施形態において、設定値温度への調整の大きさを変化させることは、EDRイベントの持続時間の変化によって伴われる。例えば、EDRイベントは、より小さな調整で生成されてよいのに対し、持続時間は、繰延冷房イベント1242によって示されているように、延長させられてよい。幾つかの実施形態において、調整の大きさは、サーモスタットが冷房モードであるかまたは暖房モードであるかおよび/またはEDRイベントが先制的EDRイベントであるかまたは繰延EDRイベントであるかなど、あらゆる数の要因に基づいて変化する。例えば、ある人々は、繰延冷房イベントの間の2度調整(例えば、周囲温度をより高温にする)に耐えることを快く思わない場合があるが、彼らは、先制的冷房イベントの間の2度調整(周囲温度をより低温にする)に耐えることを依然として快く思う場合がある。
【0129】
幾つかの実施形態において、システムは、ユーザ不快感およびいら立ちを減じるためにEDRイベントの長さを変化させる。例えば、システムは、繰延冷房イベント1240など、2時間よりも長く持続する繰延冷房イベントが、一般的に、イベント内への2時間においてまたはその付近でサーモスタットの設定値温度のリアルタイム調整を介してユーザによってオーバーライドされることを決定してよい。この入力に基づいて、システムは、2時間よりも長く持続するイベントが、許容できない量の不快感を生じることを決定し、代わりに、繰延冷房イベント1238によって示されているように、2時間よりも短く持続する繰延冷房イベントのみを生成してよい。幾つかの実施形態において、許容できる持続時間は、サーモスタットが冷房モードであるかまたは暖房モードであるかおよび/またはEDRイベントが先制的EDRイベントであるかまたは繰延EDRイベントであるかなど、あらゆる数の要因に基づいて変化してよい。
【0130】
幾つかの実施形態において、システムは、依然として炭素排出量を減じながらユーザ不快感を減じるために設定値温度に対する調整の持続時間および大きさの両方を変化させる。例えば、システムは、一人または複数のユーザが2時間よりも長く2度の調整に耐えないのに対し、彼らが、最大3時間の間1度の調整に耐える場合があることを決定してよい。別の例として、システムは、一人または複数のユーザが2度よりも大きな調整で3時間のイベントに耐えないのに対し、彼らが、最大4度の調整で1時間のイベントに耐える場合があることを決定してよい。
【0131】
幾つかの実施形態において、変化する特性を有する複数のEDRイベントは、コミュニティ内の人々の様々な好みに基づいて、同じ排出率イベントのためのコミュニティ全体に分配される。例えば、100件の家庭のコミュニティにおいて、50件の家庭がEDRプログラムに参加している場合、25件の家庭は、より小さな調整でより長い持続時間のEDRイベントを受ける場合があるのに対し、その他の25件の家庭は、より大きな調整でより短い持続時間のEDRイベントを受ける。このように、システムは、依然として炭素排出量の正味減少を達成しながら、各々の特定の参加者の好みに応じてよい。
【0132】
図4~
図12に関して上記で詳述されたようにEDRイベントを実装するために、様々な方法が、
図1~
図3に詳述されたシステムを使用して実行されてよい。
図13は、EDRイベントを実行するための方法1300の実施形態を示す。幾つかの実施形態において、方法1300は、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって実行されてよい。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステム110のプロセシングシステム219は、イベントスケジューラ213、制約エンジン214、および/または予想エンジン217などの1つまたは複数のモジュールからソフトウェアを実行してよい。幾つかの実施形態において、方法1300は、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマート装置によって実行される。例えば、スマートサーモスタット160のプロセシングシステム319は、イベントスケジューラ314および制約エンジン315などの1つまたは複数のモジュールからソフトウェアを実行してよい。幾つかの実施形態において、方法1300の幾つかのステップは、クラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって実行されるのに対し、その他のステップは、スマートサーモスタット160などのスマート装置によって実行される。
【0133】
方法1300は、ブロック1310において、所定の将来の期間のための排出率予想を受け取ることを含んでよい。排出率予想は、将来への所定の期間にわたる炭素排出量の予測率を含んでよい。炭素排出率は、lbs-CO2/MWhまたはあらゆる類似の測定単位で測定されてよい。将来への所定の期間は、将来への24時間を含むあらゆる数の時間であってよい。排出率予想は、都市または地域へ電気を提供する電力会社などの様々なソースから排出率データを収集および分析する商業的サービスから受け取られてよい。幾つかの実施形態において、排出率予想は、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって受け取られる。排出率予想は、スマートサーモスタットによって受け取られてもよい。幾つかの実施形態において、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットは、クラウドベース電力制御サーバシステム110から排出率予想を受け取ってよい。
【0134】
ブロック1312において、所定の将来の期間の間の複数の時点の各々について排出ディファレンシャル値が決定されてよい。排出ディファレンシャル値は、それぞれの時点における予測排出率の変化率を表してよい。排出ディファレンシャル値は、受信された排出率予想を使用して決定されてよい。例えば、排出ディファレンシャル値は、その時点に終了する第1の平均排出率と、その時点に開始する第2の平均排出率との差から決定されてよい。各々の平均排出率は、様々な長さの時間のための平均排出率であってよい。例えば、第1の平均排出率は、その時点までの30分間にわたる平均排出率であってよいのに対し、第2の平均排出率は、その時点の後の30分間のためのその時点に開始する平均排出率であってよい。その時点までの時間と、その時点の後の時間との組合せは、排出ディファレンシャル範囲として規定されてよい。幾つかの実施形態において、排出ディファレンシャル値は、
図2に関して上記で説明したようにクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって決定される。幾つかの実施形態において、排出ディファレンシャル値は、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットによって決定される。
【0135】
ブロック1314において、EDRイベントが、所定の将来の期間の間に生成されてよい。EDRイベントは、決定された複数の排出ディファレンシャル値に基づいて生成されてよい。例えば、EDRイベントは、予測排出率の最大変化率を表す複数の排出ディファレンシャル値のうちの排出ディファレンシャル値の時間に対応する終了時間で生成されてよい。EDRイベントのタイプは、EDRイベントの終了時の排出ディファレンシャル値に基づいてもよい。例えば、排出ディファレンシャル値が負である場合、EDRイベントは繰延イベントであってよく、排出ディファレンシャル値が正である場合、EDRイベントは先制的イベントであってよい。EDRイベントは、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって生成されてよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットによって生成されてよい。
【0136】
幾つかの実施形態において、EDRイベントは、EDRイベントの所定の最大数にも基づいて生成される。例えば、EDRイベントの所定の最大数が3である場合、第3のイベントが生成された後、追加的なEDRイベントの生成は制限されてよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントの所定の最大数は、どれだけ多くのEDRイベントを平均的なユーザが耐えることを快く思うかに基づいてシステムによって設定される。幾つかの実施形態において、EDRイベントの所定の最大数は、ユーザ入力によって設定または修正される。例えば、ユーザは、ユーザに利用可能な様々なセッティングを介して所定の最大数を設定してよい。別の例として、システムは、ユーザに関連したアカウントのための履歴データに基づいて、ユーザが一日に所定の数よりも多いEDRイベントに耐えないことを決定してよい。幾つかの実施形態において、システムは、イベントを生成するときにEDRイベントの所定の最大数を考慮する。例えば、システムは、イベントの最大数までを生成することのみを考慮してよい。幾つかの実施形態において、システムは、最大数よりも多くのイベントを生成し、後に、その数を減じるように制約を適用する。例えば、システムは、多数のイベントを生成し、次いで、実行のために設定された減じられた数のイベントに達するように制約アルゴリズムを適用してよい。
【0137】
EDRイベントの生成は、一日のある時間に制限されてもよい。例えば、夜間のイベントの生成が制限されてよい。EDRイベントの生成は、前に生成されたEDRイベントに関連する時間によって制限されてもよい。例えば、前に生成されたEDRイベントの終了の間の時間は、前に生成されたEDRイベントに近接しすぎる開始時間を有するEDRイベントの生成を制限してよい。
【0138】
ブロック1316において、サーモスタットは、生成されたEDRイベントに従ってHVACシステムを制御させられてよい。生成されたEDRイベントは、先制的イベントまたは繰延イベントであってよい。先制的EDRイベントは、先制的EDRイベントの終了前の所定の時間のためのHVACシステムの使用を増大するためにサーモスタットに設定値温度を調整させてよい。HVACシステムが冷房モードである時間の間、先制的EDRイベントは、サーモスタットに設定値温度を低下させてよい。HVACシステムが暖房モードである時間の間、先制的EDRイベントは、サーモスタットに設定値温度を上昇させてよい。繰延EDRイベントは、繰延EDRイベントの終了前の所定の時間のためのHVACシステムの使用を低下させるためにサーモスタットに設定値温度を調整させてよい。HVACシステムが冷房モードである時間の間、繰延EDRイベントは、サーモスタットに設定値温度を上昇させてよい。HVACシステムが暖房モードである時間の間、繰延EDRイベントは、サーモスタットに設定値温度を低下させてよい。幾つかの実施形態において、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットにHVACシステムを制御させる。
【0139】
図14は、イベントスコアのランキングに基づいてEDRイベントを実行するための方法1400の実施形態を示す。幾つかの実施形態において、方法1400は、
図13に関して上記で説明した方法1300に関して説明されているのと同じ構成要素のうちのいずれかまたは全てによって実行される。方法1400は、ブロック1410において、所定の将来の期間のための排出率予想を受け取ることを含んでよい。幾つかの実施形態において、システムは、排出率予想を内部で生成する。例えば、システムは、排出率予想を生成するために電力会社から排出率データを収集および分析してよい。排出率予想は、将来の所定の期間にわたる予測炭素排出率を含んでよい。炭素排出率は、lbs-CO2/MWhまたはあらゆる類似の測定単位において測定されてよい。将来の所定の期間は、将来の24時間を含むあらゆる数の時間であってよい。排出率予想は、都市または地域に電気を提供する電力会社などの様々なソースの排出率データを収集および分析する商業的サービスから受け取られてよい。
【0140】
幾つかの実施形態において、排出率予想は、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって受け取られる。排出率予想は、クラウドベース電力制御サーバシステム110から、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットによって受け取られてもよい。幾つかの実施形態において、排出率予想は、クラウドベース電力制御サーバシステムによって生成される。例えば、排出率予想は、電力会社から収集される排出データを使用して、
図2に関して上記で説明したような予想エンジン217などの予想エンジンによって生成されてよい。幾つかの実施形態において、排出率予想の生成は、履歴排出データ、現在の排出データ、および/または天候データに基づく。
【0141】
ブロック1412において、排出ディファレンシャル値が、所定の将来の期間の間の複数の時点の各々について決定されてよい。排出ディファレンシャル値は、それぞれの時点における予測排出率の変化率を表してよい。排出ディファレンシャル値は、排出率予想を使用して決定されてよい。例えば、排出ディファレンシャル値は、その時点に終了する第1の平均排出率と、その時点に開始する第2の平均排出率との差から決定されてよい。各々の平均排出率は、様々な長さの時間のための平均排出率であってよい。例えば、第1の平均排出率は、その時点までの30分間にわたる平均排出率であってよいのに対し、第2の平均排出率は、その時点の後の30分間のためのその時点に開始する平均排出率であってよい。その時点までの時間と、その時点の後の時間との組合せは、排出ディファレンシャル範囲として規定されてよい。幾つかの実施形態において、排出ディファレンシャル値は、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって決定される。幾つかの実施形態において、排出ディファレンシャル値は、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットによって決定される。
【0142】
ブロック1414において、先制的および繰延イベントスコアが、排出ディファレンシャル値に基づいて複数の時点の各々において終了する先制的イベントおよび繰延イベントのために決定されてよい。排出ディファレンシャル値に関連する時間に終了する先制的イベントのための先制的イベントスコアは、排出ディファレンシャル値と等しくてよい。より高い先制的イベントスコアは、その時点における排出率のより速い増大に対応してよいのに対し、より低い先制的イベントスコアは、その時点における排出率のより遅い増大に対応してよい。排出ディファレンシャル値に関連した時間に終了する繰延イベントのための繰延イベントスコアは、負の排出ディファレンシャル値と等しくてよい。より高い繰延イベントスコアは、その時点における排出率のより速い減少に対応してよいのに対し、より低い繰延イベントスコアは、その時点における排出率のより遅い減少に対応してよい。幾つかの実施形態において、先制的および繰延イベントスコアは、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって決定される。幾つかの実施形態において、先制的および繰延イベントスコアは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットによって決定される。ブロック1416において、各々の先制的および繰延イベントのランキングは、関連する先制的および繰延イベントスコアに基づいて生成されてよい。幾つかの実施形態において、イベントスコアを各々の潜在的な負荷シフトイベントに割り当てた後、システムは、最善のスコアを有するイベントに基づいて炭素排出量を減じるための最適なイベントを選択する。最善のスコアを有するイベントを決定することは、潜在的な負荷シフトイベントの各々をランク付けすること、またはあらゆるその他の適切なアルゴリズムまたは方法を使用することなどによって、あらゆる数の方法において行われてよい。
【0143】
ブロック1418において、EDRイベントは、イベントのランキングに基づいて所定の将来の期間の間に生成されてよい。例えば、EDRイベントは、最も高いイベントスコアを有する最も高いラインキングイベントに基づいて生成されてよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、EDRイベントの所定の最大数に基づいてもよい。例えば、EDRイベントの所定の最大数が3である場合、追加のEDRイベントの生成は、第3のEDRイベントが生成された後は制限されてよい。EDRイベントは、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって生成されてよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットによって生成される。
【0144】
ブロック1420において、サーモスタットは、生成されたEDRイベントに従ってHVACシステムを制御させられてよい。生成されたEDRイベントは、先制的イベントまたは繰延イベントであってよい。先制的EDRイベントは、先制的EDRイベントの終了前の所定の期間のためのHVACシステムの使用を増大するために、サーモスタットに設定値温度を調整させてよい。HVACシステムが冷房モードである時間の間、先制的EDRイベントは、サーモスタットに設定値温度を低下させてよい。HVACシステムが暖房モードである時間の間、先制的EDRイベントは、サーモスタットに設定値温度を上昇させてよい。繰延EDRイベントは、繰延EDRイベントの終了前の期間のためのHVACシステムの使用を減じるために、サーモスタットに設定値温度を調整させてよい。HVACシステムが冷房モードである時間の間、繰延EDRイベントは、サーモスタットに設定値温度を上昇させてよい。HVACシステムが暖房モードである時間の間、繰延EDRイベントは、サーモスタットに設定値温度を低下させてよい。幾つかの実施形態において、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットにHVACシステムを制御させる。
【0145】
図15は、許容されるイベントの制限される数に基づいてEDRイベントを実行するための方法1500の実施形態を示す。幾つかの実施形態において、方法1500は、
図13に関して上記で説明された方法1300に関して説明したのと同じ構成要素のいずれかまたは全てによって実行される。方法1500は、ブロック1510において、所定の将来の期間のための排出率予想を受け取ることを含んでよい。排出率予想は、将来の所定の期間にわたる予測炭素排出率を含んでよい。炭素排出率は、lbs-CO2/MWhまたはあらゆる類似の測定単位において測定されてよい。将来の期間は、将来の24時間を含むあらゆる数の時間であってよい。排出率予想は、都市または地域に電気を提供する電力会社などの様々なソースから排出率データを収集および分析する商業的サービスから受け取られてよい。幾つかの実施形態において、排出率予想は、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって受け取られる。排出率予想は、スマートサーモスタットによって受け取られてもよい。幾つかの実施形態において、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットは、クラウドベース電力制御サーバシステム110から排出率予想を受け取る。
【0146】
ブロック1512において、排出ディファレンシャル値が、所定の将来の期間の間の複数の時点の各々のために決定されてよい。排出ディファレンシャル値は、それぞれの時点における予測排出率の変化率を表してよい。排出ディファレンシャル値は、排出率予想を使用して決定されてよい。例えば、排出ディファレンシャル値は、その時点に終了する第1の平均排出率とその時点に開始する第2の平均排出率との差から決定されてよい。各々の平均排出率は、様々な長さの時間のための平均排出率であってよい。例えば、第1の平均排出率は、その時点までの30分間にわたる平均排出率であってよいのに対し、第2の平均排出率は、その時点の後の30分間のためのその時点に開始する平均排出率であってよい。その時点までの時間と、その時点の後の時間との組合せは、排出ディファレンシャル範囲として規定されてよい。幾つかの実施形態において、排出ディファレンシャル値は、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって決定される。幾つかの実施形態において、排出ディファレンシャル値は、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットによって決定される。
【0147】
ブロック1514において、所定の将来の期間のために前に生成された先制的EDRイベントの数が決定されてよい。先制的EDRイベントの数を決定することは、前に生成されたEDRイベントのメモリまたはデータベースへアクセスすることを含んでよい。例えば、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムは、クラウドベース電力制御サーバシステムによって前に生成されたEDRイベントの幾つかまたは全てを含むローカルまたはリモートデータベースへアクセスしてよい。幾つかの実施形態において、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットは、所定の将来の期間のための前に生成されたEDRイベントを含むメモリへアクセスする。
【0148】
ブロック1516において、前に生成された先制的EDRイベントの数が、先制的イベントの最大数と等しいと決定される場合がある。先制的イベントの最大数は、ユーザによって経験される不快感またはいら立ちを減じるあらゆる数であってよい。例えば、最大数は、一日に3回の先制的EDRイベントであってよい。しかしながら、ユーザによって経験される不快感またはいら立ちの量を制限するために、あらゆる適切な数が使用されてもよいことに留意すべきである。幾つかの実施形態において、繰延イベントの最大数が存在してもよい。前に生成された先制的EDRイベントの数が先制的イベントの最大数と等しいと決定することは、各々の数の単純な比較によって行われてよい。ブロック1518において、追加の先制的EDRイベントの生成は、所定の将来の期間の後まで制限されてよい。追加の先制的EDRイベントの生成を制限することは、代わりに所定の将来の期間の間に繰延EDRイベントを生成することを含んでよい。幾つかの実施形態において、制限は、負の値を有する排出ディファレンシャル値を評価しないことを含む。
【0149】
図4~
図15に例として示されているように、EDRイベントは、将来の1時間または複数時間をカバーする排出率予想に基づいて生成されてよい。しかしながら、条件は変化するので、予測される排出率は変化し得る。例えば、天候または電気発生の変化は、炭素排出量の生成に影響し得る。排出率は一定ではないので、予測の精度は、予想がさらに将来の時間をカバーすると減少し得る。同様に、十分に将来へスケジュールされたEDRイベントは、実際の排出率が、EDRイベントが基づいていた予想された排出率と一致することにならないならば、炭素排出量を減じるほど有効ではない場合がある。
【0150】
幾つかの実施形態において、システムは、更新された予想を周期的な時間間隔で受信または生成してよい。例えば、システムは、5分ごと、10分ごと、15分ごとまたは将来への新たな期間のための新たな予想を有するその他の時間間隔で予想の流れを受け取ってよい。全ての予想が受け取られると、システムは、
図4~
図15に関して上記で説明したのと同じまたは類似の方法を使用して予想排出率を評価してよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントの最適なスケジュールは、最新の利用可能な予想を使用して周期的にまたは時々再計算されてよい。幾つかの実施形態において、前の予想に基づいていた既存のEDRイベントは、各々の新たな予想に基づいてシステムによって更新されてよい。例えば、修正された終了時間を有する修正されたEDRイベントは、後続の予想に基づいて生成され、サーモスタットが初期イベントに従ってHVACシステムを制御し始めた後であるが初期終了時間および/または修正された終了時間の前にサーモスタットに送信されてよい。周期的にまたは時々既存のEDRイベントを再計算および/または更新することによって、システムは、炭素排出量を減じるための各々のEDRイベントの精度および有効性を改善し得る。
【0151】
幾つかの実施形態において、EDRイベントは、それらが生成された後にサーモスタットに送信され、後続の更新された予想に基づく修正されたEDRイベントは、サーモスタットが初期EDRイベントに従ってHVACシステムを制御し始める前および/または後に送信される。このように、実用性および即時性の有利な組み合わせが提供され得る。実用性は、最初から最後まで実行されることができる予測可能な転送EDRイベントを提供するために、EDRイベント開始および終了時間が、先を見越して通信されかつサーモスタットにローカルに記憶されることから生じてよい。即時性は、修正されたEDRイベントが、実行可能であるならばジャストインタイム形式で通信および実行されることから生じてよい。しかしながら、次善のオプション(即ち、初期EDRイベント)が依然として行われるので、より良い(即ち、修正された)EDRイベントが時間通りに通信されないとしても、初期EDRイベントの実用性は残留し得る。いつおよび/またはどのように既存のEDRイベントを更新するかを決定するかが、
図16~
図25に関して本明細書においてさらに論じられる。
【0152】
図16Aおよび
図16Bは、更新された排出予想に基づいて発送されたEDRイベントとの更新された排出予想のグラフ1600を示す。グラフ1600は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸1604ならびにy軸1602および1608を表す。グラフ1600は、時間に関してサーモスタットの設定値温度1620も示す。グラフ1600は、予測排出率1616を含む予想が受信される時間1630(例えば、6:00)および予測排出率1618を含む更新された予想が受信される時間1632(例えば、12:00)も示す。グラフ1600は、EDRイベント1640も含む。
【0153】
幾つかの実施形態において、EDRイベントは、それらの開始時間の直前まで実行されない。例えば、
図16Aを参照すると、システムは、時間1630において予測排出率1616を受信した後にEDRイベント1640を生成してよい。しかしながら、
図16Aに点線で示されているように、EDRイベント1640は、まだ実行されていないまたは実行のためにサーモスタットに発送されていない。EDRイベントを実行するのを待機することにより、システムは、各々のEDRイベントが最善の利用可能な予想に基づく機会を改善してよく、イベントを実行する前に予想における潜在的な変化を考慮することができる。幾つかの実施形態において、システムは、次の利用可能な予想を待機した後にイベントを実行するには遅すぎる場合、EDRイベントを実行するだけである。例えば、
図16Bによって示されているように、システムは、予測排出率1618を含む新たな予想が、イベント1640のスケジュールされた開始時間の前の時間1632において受信されることを決定してよい。幾つかの実施形態において、システムは、最後の予想が受信または生成されてからの時間、および予想が受信または生成される間隔に基づいて、いつ次の予想が利用可能であるかを決定する。
【0154】
幾つかの実施形態において、更新された予想を受信した後、システムは、EDRイベントにおける変化を保証するために最近の予想と前の予想との間の予測排出率における変化または十分な変化が存在しないことを決定してよい。例えば、
図16Aおよび
図16Bによって示されているように、予測排出率は、時間1630と時間1632との間で変化しなかった。幾つかの実施形態において、更新された予想の変化量がしきい値量よりも小さい場合、前に生成されたEDRイベントが維持される。予測排出率が変化しなかったことを決定した後、またはしきい値を超える変化が生じなかったことを決定した後、システムは、更新された予想がEDRイベントのスケジュールされた開始時間の前の最後の利用可能な予想であることを決定してよく、EDRイベントを実行するために進行してよい。例えば、システムは、次の利用可能な予想が、EDRイベント1640のスケジュールされた開始時間よりも遅い18:00になることを決定し得る。
図16Bに実線によって示されているように、システムは、EDRイベント1640を実行してよいおよび/または適切な時間における実行のためにEDRイベント1640をサーモスタットへ発送してよい。
【0155】
図17Aおよび
図17Bは、更新された排出予想の変化に基づいて早期に発送されたEDRイベントとの更新された排出予想のグラフ1700を示す。グラフ1700は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸1704ならびにy軸1702および1708を表す。グラフ1700は時間に関してサーモスタットの設定値温度1720も示す。グラフ1700は、予測排出率1716を含む予想が受信される時間1730(例えば、6:00)および予測排出率1718を含む更新された予想が受信される時間1732(例えば、12:00)も示す。グラフ1700は、EDRイベント1740も含む。
【0156】
図17Aに示されているように、システムは、時間1730において予測排出率1716を受信した後にEDRイベント1740を生成してよい。時間1730において受信された予想は18:00における排出率の減少を予測したので、EDRイベント1740はほぼ18:00に終了するようにスケジュールされてよい。幾つかの実施形態において、更新された予想を受信した後、システムは、更新された予想が、前の予想において予測されたものよりも早い時間に特定の排出率変化が生じることを予測するかどうかを決定するために進行する。例えば、
図17Aに示されているように、時間1730に受信された予測排出率1716は、ほぼ18:00における排出率の減少を示していた。しかしながら、
図17Bに示されているように、時間1732に受信された予測排出率1718は、排出率の減少が今やほぼ15:00に生じることを示す。
【0157】
幾つかの実施形態において、排出率変化がより早い時間に生じることを決定した後、システムは、排出率変化のための更新された時間と一致するようにEDRイベントを更新する。例えば、
図17Bに示されているように、EDRイベント1740は今や、排出率の予測された減少と一致するためにほぼ15:00に終了するようにスケジュールされる。EDRイベントを更新した後、システムは、更新された予想が、EDRイベントのスケジュールされた開始時間の前の最後の利用可能な予想となることを決定してよく、EDRイベントを実行するために進行する。例えば、システムは、次の利用可能な予想が、EDRイベント1740のスケジュールされた開始時間よりも遅い18:00であることを決定してよい。
図17Bに実線によって示されているように、システムは、EDRイベント1740を実行してよいおよび/または適切な時間における実行のためにEDRイベント1740をサーモスタットへ発送してよい。
【0158】
幾つかの実施形態において、システムは、予想の間の変化がしきい値量よりも大きい場合にのみEDRイベントを更新する。例えば、後続の排出率予想が、予測される排出率の増大または減少が、元々予測された時間よりも5分よりも多く前に生じると予測されることを示すならば、EDRイベントは、後続の排出率予想に基づいて更新される。その他の実施形態において、しきい値は、10分、15分、30分またはその他の適切な時間量であってよい。追加的なしきい値は、持続時間のしきい値変化および/または排出量のしきい値変化など、EDRイベントへの更新の量を制限するために使用されてよい。
【0159】
図18Aおよび
図18Bは、更新された排出の変化に基づく遅延されたEDRイベントとの更新された排出予想のグラフ1800を示す。グラフ1800は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸1804ならびにy軸1802および1808を表す。グラフ1800は、時間に関してサーモスタットの設定値温度1820も示す。グラフ1800は、予測排出率1816を含む予想が受信される時間1830(例えば、6:00)および予測排出率1818を含む更新された予想が受信される時間1832(例えば、12:00)も示す。グラフ1800は、EDRイベント1840も含む。
【0160】
図18Aに示されているように、システムは、時間1830において予測排出率1816を受信した後にEDRイベント1840を生成してよい。時間1830に受信された予想は15:00において排出率の減少を予測していたので、EDRイベント1840は、ほぼ15:00に終了するようにスケジュールされてよい。幾つかの実施形態において、更新された予想を受信した後、システムは、更新された予想が、前の予想において予測されたものよりも遅い時間に特定の排出率変化が生じることを予測したかどうかを決定するために進行する。例えば、
図18Aに示されているように、時間1830に受信された予測排出率1816は、ほぼ15:00における排出率の減少を示していた。しかしながら、
図18Bに示されているように、時間1832に受信された予測排出率1818は、排出率の減少が今やほぼ18:00に生じることを示す。
【0161】
幾つかの実施形態において、排出率変化がより遅い時間に生じることを決定した後、システムは、排出率変化のための更新された時間と一致するようにEDRイベントを遅延させてよい。例えば、
図18Bに示されているように、EDRイベント1840は今や、排出率の予測された減少と一致するようにほぼ18:00に終了するようにスケジュールされる。EDRイベントを更新した後、システムは、更新された予想が、EDRイベントのスケジュールされた開始時間の前の最後の利用可能な予想ではないことを決定してよく、EDRイベントを実行する前に次の利用可能な予想が受信されるまで待機してよい。例えば、システムは、次の利用可能な予想が、EDRイベント1840のスケジュールされた開始時間よりも早い14:00となることを決定してよい。
図18Bに点線によって示されているように、システムは、ほぼ14:00の後の適切な時間までEDRイベント1840を実行することにおよび/または実行のためにEDRイベント1840をサーモスタットへ発送することを待機してよい。幾つかの実施形態において、システムは、更新された予想が、EDRイベントのスケジュールされた開始時間の前の最後の利用可能な予想となることを決定してよく、EDRイベントを実行するために進行してよい。
【0162】
幾つかの実施形態において、システムは、予想の間の変化がしきい値量よりも大きい場合にのみEDRイベントを遅延させる。例えば、後続の排出率予想が、予測された排出率の増大または減少が、元々予測された時間の5分よりも長く後に生じると予測されることを示した場合、EDRイベントは、後続の排出率予想に基づいて更新される。その他の実施形態において、しきい値は、10分、15分、30分またはその他の適切な時間量であってよい。追加的なしきい値は、持続時間のしきい値変化および/または排出量のしきい値変化など、EDRイベントへの更新の量を制限するために使用されてよい。
【0163】
図19Aおよび
図19Bは、前に発送されたEDRイベントに基づくEDRイベントを早く発送することに対する制限との更新された排出予想のグラフ1900を示す。グラフ1900は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸1904ならびにy軸1902および1908を表す。グラフ1900は、時間に関してサーモスタットの設定値温度1920も示す。グラフ1900は、予測排出率1916を含む予想が受信される時間1930(例えば、6:00)および予測排出率1918を含む更新された予想が受信される時間1932(例えば、12:00)も示す。グラフ1900は、EDRイベント1936および1940も含む。
【0164】
図19Aに示されているように、システムは、時間1930において予測排出率1916を含む予想を受信した後、EDRイベント1936および1940を生成してよい。
図19Bに実線によって示されているように、EDRイベント1936は、更新された予想が受信される時間1932の前に既にシステムによって実行されていてよい。幾つかの実施形態において、更新された予想を受信した後、システムは、特定の排出率変化が前の予想において予測されたものよりも早い時間に生じることを更新された予想が予測することを決定する。例えば、
図19Aに示されているように、時間1930に受信された予測排出率1916は、ほぼ18:00における排出率の減少を示していた。しかしながら、
図19Bに示されているように、時間1932に受信される予測排出率1918は今や、排出率の減少がほぼ15:00に生じることを示す。
【0165】
幾つかの実施形態において、排出率変化がより早い時間に生じることを決定した後、システムは、更新された予想に基づいてシステムがEDRイベントを更新することを制限するあらゆる制約が存在するかどうかを決定する。幾つかの実施形態において、システムは、他のEDRイベントの最小時間量の中でEDRイベントをスケジュールすることを制限される。例えば、
図19Bによって示されているように、システムは、排出率変化のための更新された時間と一致するようにEDRイベント1940を更新することを制限されてよい。なぜならば、EDRイベント1936とEDRイベント1940との間の時間スパン1944がEDRイベントの間の所定の最小時間量よりも小さいからである。追加的な制約は、
図10および
図11に関して上記でさらに説明されている。幾つかの実施形態において、制約がイベントの修正を制限することを決定した後、システムは、EDRイベントをキャンセルし、異なる排出率変化と一致するより遅い時間において新たなEDRイベントを生成する。幾つかの実施形態において、制約が所定の修正を制限することを決定した後、システムは、イベント持続時間を減じるなど、代替的な修正を識別する。
【0166】
図20Aおよび
図20Bは、一日の制限された時間に基づいてEDRイベントを遅延させることへの制限との更新された排出予想のグラフ2000を示す。グラフ2000は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸2004ならびにy軸2002および2008を表す。グラフ2000は、時間に関してサーモスタットの設定値温度2020も示す。グラフ2000は、予測排出率2016を含む予想が受信される時間2030(例えば、6:00)および予測排出率2018を含む更新された予想が受信される時間2032(例えば、12:00)も示す。グラフ2000はEDRイベント2040も含む。
【0167】
図20Aに示されているように、システムは、時間2030において予測排出率2016を受信した後にEDRイベント2040を生成してよい。EDRイベント2040は、ほぼ15:00に終了するようにスケジュールされてよい。なぜならば、時間2030に受信された予想が、15:00に排出率の減少を予測したからである。幾つかの実施形態において、更新された予想を受信した後、システムは、特定の排出率変化が前の予想において予測されたものよりも遅い時間に生じることを更新された予想が予測するかどうかを決定するために進行する。例えば、
図20Aに示されているように、時間2030に受信された予測排出率2016は、ほぼ15:00における排出率の減少を示していた。しかしながら、
図20Bに示されているように、時間2032に受信された予想排出率2018は、排出率の減少が今やほぼ18:00に生じることを示す。
【0168】
幾つかの実施形態において、排出率変化がより遅い時間に生じることを決定した後、システムは、更新された予想に基づいてシステムがEDRイベントを更新することを制限するあらゆる制約が存在するかどうかを決定する。幾つかの実施形態において、システムは、一日の所定の時間の間、EDRイベントをスケジュールすることを制限される。例えば、
図20Bによって示されているように、システムは、排出率変化のための更新された時間と一致するようにEDRイベント2040を更新することを制限されてよい。なぜならば、EDRイベント2040は、制限された時間2028が開始した後に終了するからである。別の例として、システムは、一日の制限された時間と衝突する時により早くなるようにEDRイベントを更新することを制限されてもよい。追加的な制約は、
図10および
図11に関して上記でさらに説明されている。幾つかの実施形態において、制約がイベントの修正を制限することを決定した後、システムは、EDRイベントをキャンセルし、異なる排出率変化と一致するより遅い時間において新たなEDRイベントを生成する。
【0169】
図21Aおよび
図21Bは、更新された排出予想の変化に基づく発送されたEDRイベントの延長された終了時間との更新された排出予想のグラフ2100を示す。グラフ2100は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸2104ならびにy軸2102および2108を表す。グラフ2100は、時間に関してサーモスタットの設定値温度2120も示す。グラフ2100は、予測排出率2116を含む予想が受信される時間2130(例えば、6:00)および予測排出率2118を含む更新された予想が受信される時間2132(例えば、12:00)も示す。グラフ2100は、EDRイベント2140も含む。
【0170】
図21Aに示されているように、システムは、予測排出率2116を含む時間2130(例えば、12:00)に予想を受信した後にEDRイベント2140を生成してよい。幾つかの実施形態において、予想を受信した後、システムは、予想が、EDRイベントのスケジュールされた開始時間の前の最後の利用可能な予想であるかどうかを決定するために進行し、EDRイベントを実行するためにまたはサーモスタットに適切な時間においてEDRイベントを実行させるために進行する。例えば、
図21Aおよび
図21Bに示されているように、システムは、次の利用可能な予想が、EDRイベント2140(例えば、13:00)のスケジュールされた開始時間よりも遅い時間2132(例えば、14:00)であることを決定してよい。幾つかの実施形態において、システムは、最後の予想が利用可能になってからの時間および予想の間の間隔に基づいていつ次の予想が利用可能になるかを決定する。
【0171】
幾つかの実施形態において、EDRイベントが現在実行している間、システムは、更新された予想を受信し、特定の排出率変化が前の予想において予測されたものよりも遅い時間に生じることを更新された予想が予測していることを決定する。例えば、
図21Aに示されているように、時間2130に受信された予測排出率2116は、ほぼ15:00における排出率の減少を示していた。しかしながら、
図21Bに示されているように、時間2132に受信された予測排出率2118は、排出率の減少が今やほぼ17:00に生じることを示す。
【0172】
幾つかの実施形態において、排出率変化がより遅い時間に生じることを決定した後、システムは、更新された予想に基づいてイベントを延長させてよい。例えば、
図21Bに示されているように、システムは、ほぼ17:00における予測排出率2118の予想された減少と一致するようにEDRイベント2140の終了を延長させてよい。幾つかの実施形態において、終了時間を調整することは、比較される、この場合は初期EDRイベントの終了時間よりも遅い修正された終了時間を有する修正されたEDRイベントを生成および送信することを含む。幾つかの実施形態において、EDRイベントが進行中であるとき、システムは、最近の利用可能な予想に基づいて終了時間を周期的にまたは時々調整し、次の利用可能な予想が、EDRイベントのための現在スケジュールされている終了時間よりも遅く受信される場合にのみ、EDRイベントを終了させてよい。例えば、
図21Bに示されているように、システムは、次の利用可能な予想が、EDRイベント2140のスケジュールされた終了時間2142よりも早い15:00になることを決定してよい。
図21Bに点線によって示されているように、システムは、次の利用可能な更新された予想を受信した後まで、EDRイベント2140を終了させることおよび/またはサーモスタットにEDRイベント2140を終了させることを待機してよい。
【0173】
幾つかの実施形態において、システムは、所定の長さの時間を超えてEDRイベントを延長することを制限されている。例えば、より長いEDRイベントによって生じるユーザ不快感およびいら立ちを最小限にするために、システムは、最大許容イベント持続時間を規定する制約を含んでよく、システムは、イベント持続時間が最大許容持続時間に達すると、EDRイベントを延長させることを制限されてよい。幾つかの実施形態において、システムは、その他の制約により所定の時間を超えてEDRイベントを延長させることを制限されている。例えば、
図10および
図11に関して上記で説明したように、システムは、一日の所定の時間によってまたは前にスケジュールされた追加的なEDRイベントによって制限されてよい。
【0174】
幾つかの実施形態において、システムは、予想の間の変化がしきい値量よりも大きい場合にのみEDRイベントを延長させる。例えば、後続の排出率予想が、予測される排出率の増大または減少が元々予測された時間よりも5分よりも長く後に生じることが予測されることを示す場合、EDRイベントは、後続の排出率予想に基づいて更新される。その他の実施形態において、しきい値は、10分、15分、30分またはその他の適切な時間量であってよい。追加的なしきい値は、持続時間のしきい値変化および/または排出量のしきい値変化など、EDRイベントに対する更新の量を制限するために使用されてよい。
【0175】
図22Aおよび
図22Bは、更新された排出予想の変化に基づいて早く終了するEDRイベントとの更新された排出予想のグラフ2200を示す。グラフ2200は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸2204ならびにy軸2202および2208を表す。グラフ2200は、時間に関してサーモスタットの設定値温度2220も示す。グラフ2200は、予測排出率2216を含む予想が受信される時間2230(例えば、6:00)および予測排出率2218を含む更新された予想が受信される時間2232(例えば、12:00)も示す。グラフ2200は、EDRイベント2240も含む。
【0176】
図22Aに示されているように、システムは、予測排出率2216を含む時間2230(例えば、12:00)において予想を受信した後にEDRイベント2140を生成してよい。幾つかの実施形態において、予想を受信した後、システムは、予想が、EDRイベントのスケジュールされた開始時間の前の最後の利用可能な予想となるかどうかを決定し、適切な時間にEDRイベントを実行するまたはサーモスタットにEDRイベントを実行させるために進行する。例えば、
図22Aおよび
図22Bに示されているように、システムは、次の利用可能な予想が、EDRイベント2240のスケジュールされた開始時間(例えば、13:00)よりも遅い時間2232(例えば、14:00)となることを決定してよい。
【0177】
幾つかの実施形態において、EDRイベントが現在実行している間、システムは、更新された予想を受信し、特定の排出率変化が前の予想において予測されたものよりも早い時間に生じることを更新された予想が予測していることを決定する。例えば、
図22Aに示されているように、時間2230に受信された予測排出率2216は、ほぼ17:00における排出率の減少を示していた。しかしながら、
図22Bに示されているように、時間2232に受信された予測排出率2218は、排出率の減少が今やほぼ15:00に生じることを示す。
【0178】
幾つかの実施形態において、排出率変化がより早い時間に生じることを決定した後、システムは、更新された予想に基づいてイベントを短縮する。例えば、
図22Bによって示されているように、システムは、ほぼ15:00における予測排出率2218の予想された減少と一致するようにEDRイベント2240の終了を更新してよい。EDRイベントを更新した後、システムは、更新された予想が、EDRイベントのスケジュールされた終了時間の前の最後の利用可能な予想となることを決定してよく、適切な時間にEDRイベントを終了するまたはサーモスタットにEDRイベントを終了させるために進行する。例えば、システムは、次の利用可能な予想が、EDRイベント2240のスケジュールされた終了時間よりも遅い18:00になることを決定してよい。幾つかの実施形態において、終了時間を調整することは、比較される、この場合は初期EDRイベントの終了時間よりも早い修正された終了時間を有する修正されたEDRイベントを生成および送信することを含む。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、予想の間の変化が、元々予測された終了時間よりも早い5分、10分、15分またはあらゆるその他の適切な単位時間など、しきい値量よりも大きいときにのみ短縮される。
【0179】
様々な方法が、
図16A~
図22Bに関して上記で詳述したようなEDRイベントを実装するために、
図1~
図3において上記で詳述したシステムを使用して実行されてよい。
図23は、更新された排出量に基づいてEDRイベントを管理するための方法2300の実施形態を示す。幾つかの実施形態において、方法2300は、
図2に関して上記で説明したクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって実行される。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステム110のプロセシングシステム219は、イベントスケジューラ213、制約エンジン214、および/または予想エンジン217などの1つまたは複数のモジュールからソフトウェアを実行してよい。幾つかの実施形態において、方法2300は、
図3に関して上記で説明したスマートサーモスタット160などのスマートデバイスによって実行される。例えば、スマートサーモスタット160のプロセシングシステム319は、イベントスケジューラ314および制約エンジン315などの1つまたは複数のモジュールからソフトウェアを実行してよい。幾つかの実施形態において、方法2300の幾つかのステップは、クラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって実行されるのに対し、その他のステップは、スマートサーモスタット160などのスマートデバイスによって実行される。
【0180】
方法2300は、ブロック2310において、異なる時間に複数の排出率予想を取得することを含んでよい。複数の排出率予想は、都市または地域に電気を提供する電力会社などの様々なソースからの排出率データを収集および分析する商業的サービスから受け取られてよい。幾つかの実施形態において、複数の排出率予想は、電力会社および気象予報機関などの1つまたは複数のソースから収集されたデータを使用してクラウドベース電力制御サーバシステムによって生成される。複数の排出率予想は、5分毎、15分毎、または30分毎などの規則的な間隔で取得されてよい。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステムは、規則的な間隔で外部サービスへリクエストを送信し、応答として新たな排出率予想を受信してよい。幾つかの実施形態において、複数の排出率予想は、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって受信される。複数の排出率予想は、スマートサーモスタットによっても受信されてよい。幾つかの実施形態において、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットは、クラウドベース電力制御サーバシステム110から複数の排出率予想を受信する。複数のうちの各々の排出率予想は、
図4に関して上記で説明したような将来の所定の期間にわたる炭素排出量の予測率を含んでよい。
【0181】
ブロック2312において、EDRイベントは、複数の排出率予想のうちの第1の排出率予想に基づいて生成されてよい。EDRイベントは、
図13~
図15に関して上記で説明したような方法のいずれかに従って生成されてよい。例えば、EDRイベントは、第1の排出率予想から計算された排出ディファレンシャル値の時間に対応する終了時間で生成されてよい。第1の排出率予想は、あらゆる時間に受信されるあらゆる排出率予想であってよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110のイベントスケジューラ213によって生成される。幾つかの実施形態において、EDRイベントが生成された後、EDRイベントは、サーモスタットへ送信され、サーモスタットがEDRイベントに従ってHVACシステムを制御し始めてよいEDRイベントの開始時間までサーモスタットによって記憶される。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160のイベントスケジューラ314によって生成される。EDRイベントは、先制的EDRイベントまたは繰延EDRイベントであってよい。
【0182】
ブロック2314において、後続の排出率予想は、複数の排出率予想から取得されてよい。幾つかの実施形態において、後続の予想は、EDRイベントが生成された後に取得される。後続の排出率予想は、第1の排出率予想の後に受信された次の利用可能な排出率予想であってよい。幾つかの実施形態において、後続の排出率予想は、関心のある特定の時間の間の予測排出率の変化を示すEDRイベントが生成された後のあらゆる後続の予想であってよい。例えば、第1の予想は、第1の予想が受信された時間から10時間、排出率の増大を予測してよい。5時間および複数の類似の予想の後、新たな予想は、第1の排出率予想によって元々予測されたように、今や同じ増大が5時間の代わりに4時間で生じることを予測してよい。
【0183】
ブロック2316において、生成されたEDRイベントは、後続の排出率予想に基づいて修正されてよい。幾つかの実施形態において、生成されたEDRイベントは、第1の排出率予想と後続の排出率予想との間の予測排出率の差に基づいて修正される。例えば、EDRイベントが、第1の予想によって予測された排出率増大に基づいて生成されたならば、EDRイベントは、元々予測されたよりも早く増大が生じることを予測する後続の予想に基づいてより早く生じるように更新されてよい。幾つかの実施形態において、生成されたEDRイベントは、複数の後続の排出率予想に基づいて修正される。例えば、EDRイベントが、第1の排出率予想によって予測された排出率増大に基づいて生成されたならば、EDRイベントは、第2の予想がより遅い時間における増大を示すならば遅延させられてよい。さらに、EDRイベントは、第3の予想が第2の予測よりもさらに後の時間における増大を示す後に再び遅延させられてよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図13~
図15に関して上記で説明したようなイベントを初期に生成するために使用される同じ方法のうちのいずれかを使用して修正される。
【0184】
幾つかの実施形態において、
図10および
図11に関して上記で説明したのと同じ制約が、EDRイベントを修正することにも適用される。例えば、イベントが一日の制限された時間と重なるときにイベントを遅延させることに対する制約が存在してよい。別の例として、イベントが、既に実行されたイベントに近接しすぎている場合に、より早くなるようにイベントを修正することに対する制約が存在してよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、後続の排出率予想の差がしきい値変化量よりも大きい場合にのみ修正される。例えば、排出率減少が、元々予測されたよりも5分未満だけ遅く生じることが予想される場合、EDRイベントは修正されてなくてよい。その他の実施形態において、しきい値は、10分、15分、30分またはその他の適切な時間量であってよい。
【0185】
ブロック2318において、サーモスタットは、修正されたEDRイベントに従ってHVACシステムを制御させられてよい。サーモスタットは、
図13~
図15に関して上記で説明したような方法のうちのいずれかに従ってHVACシステムを制御させられてよい。例えば、EDRイベントの開始時間において、EDRイベントは、HVACシステムが暖房モードであるかまたは冷房モードであるかに応じてHVACシステムの使用を増大または減少させるために、サーモスタットにサーモスタットの設定値温度を上昇または低下させてよい。幾つかの実施形態において、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットにHVACシステムを制御させる。
【0186】
図24は、更新された排出予想に基づいて最後にEDRイベントを発送するための方法2400の実施形態を示す。幾つかの実施形態において、方法2400は、
図23に関して上記で説明した方法2300に関して説明したのと同じ構成要素のいずれかまたは全てによって実行される。方法2400は、ブロック2410において、異なる時間に複数の排出率予想を取得することを含んでよい。複数の排出率予想は、都市または地域に電気を提供する電力会社などの様々なソースからの排出率データを収集および分析する商業的サービスから受け取られてよい。幾つかの実施形態において、複数の排出率予想は、電力会社および気象予報機関などの1つまたは複数のソースから収集されたデータを使用してクラウドベース電力制御サーバシステムによって生成されてよい。複数の排出率予想は、5分毎、15分毎、または30分毎などの規則的な間隔で取得されてよい。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステムは、規則的な間隔で外部サービスへリクエストを送信し、応答として新たな排出率予想を受信してよい。幾つかの実施形態において、複数の排出率予想は、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって受信される。複数の排出率予想は、スマートサーモスタットによって受信されてもよい。幾つかの実施形態において、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットは、クラウドベース電力制御サーバシステム110から複数の排出率予想を受信する。複数のうちの各々の排出率予想は、
図4に関して上記で説明した将来の所定の期間にわたる予測炭素排出率を含んでよい。
【0187】
ブロック2412において、EDRイベントは、複数の排出率予想のうちの第1の排出率予想に基づいて生成されてよい。EDRイベントは、
図13~
図15に関して上記で説明したような方法のいずれかに従って生成されてよい。例えば、EDRイベントは、第1の排出率予想から計算された排出ディファレンシャル値の時間に対応する終了時間で生成されてよい。第1の排出率予想は、あらゆる時間に受信されるあらゆる排出率予想であってよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110のイベントスケジューラ213によって生成される。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160のイベントスケジューラ314によって生成される。EDRイベントは、先制的EDRイベントまたは繰延EDRイベントであってよい。
【0188】
ブロック2414において、次の利用可能な排出率予想は、生成された排出需要応答イベントのスケジュールされた開始時間よりも遅くなるように決定されてよい。例えば、生成された排出需要応答イベントが15分で開始するようにスケジュールされている場合、次の利用可能な排出率予想は、次の30分間は利用可能でない場合がある。ブロック2416において、次の利用可能な予想が、スケジュールされた開始時間の後に受信されることを決定した後、開始時間は、次の利用可能な予想が受信される前であるスケジュールされた開始時間に開始するように設定されてよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントを生成することは、
図23に関して上記で説明した方法2300などの方法による修正を受け得る将来的なEDRイベントのみを生成してよい。例えば、後続の排出率予想が受信されると、開始および終了時間は、排出率のための新たな予測に基づいて修正されてよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントの将来的な開始時間の前の最後の利用可能な排出率予想が受信されると、EDRイベントの最終的な開始時間が設定され、次いで、EDRイベントがサーモスタットによって実行される。
【0189】
ブロック2418において、サーモスタットは、修正されたEDRイベントに従ってHVACシステムを制御させられてよい。サーモスタットは、
図13~
図15に関して上記で説明した方法のいずれかに従ってHVACシステムを制御させられてよい。例えば、EDRイベントの開始時間において、EDRイベントは、HVACシステムが暖房モードであるかまたは冷房モードであるかに応じてHVACシステムの使用を増大または減少させるためにサーモスタットにサーモスタットの設定値温度を上昇または低下させてよい。幾つかの実施形態において、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットにHVACシステムを制御させる。
【0190】
図25は、更新された排出予想に基づいてEDRイベントを修正するための方法2500の実施形態を示す。幾つかの実施形態において、方法2500は、
図23に関して上記で説明した方法2300に関して説明したのと同じ構成要素のいずれかまたは全てによって実行される。方法2500は、ブロック2510において、異なる時間に複数の排出率予想を取得することを含んでよい。複数の排出率予想は、都市または地域に電気を提供する電力会社などの様々なソースからの排出率データを収集および分析する商業的サービスから受信されてよい。幾つかの実施形態において、複数の排出率予想は、電力会社および気象予報サービスなどの1つまたは複数のソースから収集されたデータを使用してクラウドベース電力制御サーバシステムによって生成される。複数の排出率予想は、5分毎、15分毎、または30分毎などの規則的な間隔で取得されてよい。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステムは、規則的な間隔で外部サービスへリクエストを送信し、応答として新たな排出率予想を受信してよい。幾つかの実施形態において、複数の排出率予想は、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって受信される。複数の排出率予想は、スマートサーモスタットによって受信されてもよい。幾つかの実施形態において、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットは、クラウドベース電力制御サーバシステム110から複数の排出率予想を受信する。複数のうちの各々の排出率予想は、
図4に関して上記で説明した将来の所定の期間にわたる予測炭素排出率を含んでよい。
【0191】
ブロック2512において、EDRイベントは、複数の排出率予想のうちの第1の排出率予想に基づいて生成されてよい。EDRイベントは、
図13~
図15に関して上記で説明した方法のいずれかに従って生成されてよい。例えば、EDRイベントは、第1の排出率予想から計算された排出ディファレンシャル値の時間に対応する終了時間で生成されてよい。第1の排出率予想は、あらゆる時間に受信されたあらゆる排出率予想であってよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110のイベントスケジューラ213によって生成される。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160のイベントスケジューラ314によって生成される。EDRイベントは、先制的EDRイベントまたは繰延EDRイベントであってよい。
【0192】
ブロック2514において、サーモスタットは、生成されたEDRイベントに従ってHVACシステムを制御させられてよい。サーモスタットは、
図13~
図15に関して上記で説明した方法のいずれかに従ってHVACシステムを制御させられてよい。例えば、EDRイベントの開始時間において、EDRイベントは、HVACシステムが暖房モードであるか冷房モードであるかに応じてHVACシステムの使用を増大または減少させるためにサーモスタットにサーモスタットの設定値温度を上昇または低下させてよい。幾つかの実施形態において、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットにHVACシステムを制御させる。
【0193】
ブロック2516において、後続の排出率予想が、複数の排出率予想から取得されてよい。幾つかの実施形態において、後続の予想は、サーモスタットが、生成されたEDRイベントに従ってHVACシステムを制御させられた後に取得される。幾つかの実施形態において、追加的な排出率予想は、生成されたEDRイベントの開始に従ってサーモスタットにHVACシステムを制御させた後に受信される。幾つかの実施形態において、後続の予想は、EDRイベントが実行していることをスケジュールされる時間にわたって排出率のための新たな予測を含んでよい。例えば、EDRイベントが開始する前に受信された前の予想は、EDRイベントが終了するようにスケジュールされたのと同じ時間に排出率の増大が存在することを予測していてよい。しかしながら、後続の予想は、増大が今や前に予想された時間よりも早くまたは遅く生じることを予測してよい。
【0194】
ブロック2518において、EDRイベントの終了時間は、後続の排出率予想に基づいて修正されてよい。幾つかの実施形態において、修正されたEDRイベントが生成およびサーモスタットへ送信され、サーモスタットは、修正されたEDRイベントの修正された終了時間に従ってHVACシステムを制御し始めてよい。幾つかの実施形態において、進行中のEDRイベントの終了時間は、後続の予想に基づいて、より早い時間に設定される。例えば、後続の予想が、排出率が前に予測されたよりも早く上昇することを予測すると、EDRイベントの終了時間は、排出率増大の新たに予測された時間と一致するように設定されてよい。幾つかの実施形態において、進行中のEDRイベントは、予想が、次の利用可能な排出率予想まで待機した後にEDRイベントを終了することが遅すぎることを示すまで終了させられなくてよい。例えば、最近の予想が、排出率が5分間で増大し、次の利用可能な予想が30分で受信されることを予測する場合、システムは、EDRイベントを排出率増大の予測された時間と一致して終了させてよい。別の例として、最近の予想が、排出率が30分で増大し、次の利用可能な予想が15分で受信されることを予測する場合、システムは、次の利用可能な予想を受信する後までEDRイベントを終了させるのを待機してよい。幾つかの実施形態において、進行中のEDRイベントは、最大イベント持続時間に達するまで延長させられ続ける。例えば、各々の後続の予想が、予測率増大のためのより遅い時間を予測する場合、システムは、最大イベント持続時間限界に達するまでイベントの持続時間を延長させ続けてよく、この時点で、システムは、最大持続時間限界に達したときにEDRイベントを終了させてよい。
【0195】
ブロック2520において、サーモスタットは、修正されたEDRイベントに従ってHVACシステムを制御させられてよい。サーモスタットは、
図13~
図15に関して上記で説明した方法のいずれかに従ってHVACシステムを制御させられてよい。例えば、EDRイベントの開始時間において、EDRイベントは、HVACシステムが暖房モードであるか冷房モードであるかに応じてHVACシステムの使用を増大または減少させるためにサーモスタットにサーモスタットの設定値温度を上昇または低下させてよい。幾つかの実施形態において、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットにHVACシステムを制御させる。
【0196】
図4~
図25において例として上記に示されているように、EDRイベントは、将来の一時間または複数時間をカバーする排出率予想に基づいて生成および修正されてよい。ユーザによって経験されるユーザ不快感またはいら立ちの量を最小限にすることを助けるために、生成および修正の間に追加的な制約が使用されてよい。しかしながら、一部のユーザは、他のユーザと比較して、EDRイベントへの彼らの参加によって生じる温度制御の変動に耐えることの快さをより多くまたはより少なく表し得る。例えば、一部のユーザは、可能な最大の程度まで全ての可能なEDRイベントに参加することによって可能な限り多くのカーボンフットプリントを減じることについて熱心であり得る。代替的に、その他のユーザは、炭素排出量を減じるために少しの快適性を犠牲にすることしか快く思わない場合がある。
【0197】
幾つかの実施形態において、ユーザアカウント参加レベルを提供することによって、ユーザ間のこれらの差が考慮されてよい。例えば、ユーザアカウントに関連したユーザは、異なる参加レベルを選択してよく、より低い参加レベルは、EDRイベントの間のより少ないおよび/またはより短い持続時間のEDRイベントに対応するのに対し、より高い参加レベルは、より多いおよび/またはより長い持続時間のEDRイベントに対応してよい。幾つかの実施形態において、参加のレベルは、ユーザアカウントに関連したユーザがそれを修正するまでまたはより短い期間だけ無制限に設定されてよい。例えば、システムは、数日または一週間などの時間のスパンを識別してよく、時間のそのスパンのためのユーザアカウントの参加のレベルを増大するための機会をユーザに提供し、その後、参加レベルは、前のレベルに戻る。幾つかの実施形態において、参加のレベルは、ユーザアカウントに関連したユーザによって取られるその他の行動によって決定されてよい。例えば、ユーザアカウントにマップされたサーモスタットの設定値温度への調整が複数のEDRイベントの間に行われたとき、システムは、各々の調整の間のトレンドを識別し、将来のイベントのために参加のユーザアカウントレベルを修正してよい。参加のレベルを決定しかつ参加のレベルに基づいてイベントを生成することは、
図26~
図30に関して本明細書においてさらに論じられる。
【0198】
図26は、一年の同じ時のための履歴排出率に対する天気予報のグラフ2600を示す。グラフ2600は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸2604およびy軸2602を表す。右側の縦軸2608は、予想された平均温度を華氏で示す。グラフ2600は、所定の期間にわたる履歴排出率2612を示す。グラフ2600は、現在の日付2616および平均温度予想2620も示す。
【0199】
幾つかの実施形態において、システムは、1つまたは複数の都市または地域のための実際の排出率を取得する。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステム110の履歴データエンジン215は、電力会社または第三者データベースから実際の排出率を収集してよい。幾つかの実施形態において、システムは、過去のあらゆる数の年のために暦年の各々の日のための実際の排出率を収集および記憶してよい。幾つかの実施形態において、実際の排出率は、時間の経過におけるトレンドおよび平均排出率を決定するために分析される。例えば、システムは、その年の各々の歴日のための履歴排出率を、過去の数年におけるそれらの日の各々における平均排出率に基づいて決定してよい。幾つかの実施形態において、一日のための履歴排出率も、実際の排出率を収集および記憶する様々なソースから取得される。
【0200】
幾つかの実施形態において、実際の排出率は、より高い排出量の履歴期間を識別するために分析される。より高い排出量は、排出量が、より長い持続時間にわたる長期平均よりも、平均して10%大きい期間として定義されてよい。例えば、所与の日は、月間平均のためよりも少なくとも10%高い排出量を生じることが予想されるならばより高い排出量を有するとして定義されてよい。その他の実施形態において、パーセンテージは、5%、15%、20%、またはその他のより大きなまたはより小さな値など、変化してよい。代替的に、より高い排出量は、排出量が、過去の同じ期間よりも10%高いことが予測される期間として定義されてよい。例えば、所与の週は、前年における年の同じ週よりも少なくとも10%高い排出量を生じることが予想されるならばより高い排出量を有するものとして定義されてよい。その他の実施形態において、パーセンテージは、5%、15%、20%、またはその他のより大きなまたはより小さな値など、変化してよい。
【0201】
幾つかの実施形態において、より高い排出量の履歴期間は、より高い排出量の将来の期間を予測するために分析される。より高い排出量の将来の期間は、前の数年における同じ期間のための、反復されたより高い排出量から決定されてよい。例えば、履歴排出率2612によって示されているように、7月の初めと比較して、排出率は一般的に7月の終わりにより高かったので、システムは、将来において7月の終わりに排出率がより高くなる可能性が高いことを決定してよい。幾つかの実施形態において、より高い排出量の予測される将来の期間の精度を高めるために、天気予報が使用される。例えば、平均温度予想2620によって示されているように、10日間平均高温予想が、7月の終わりに熱波が来ることを示しているならば、システムは、7月の終わりに予想排出率が増大する可能性がより一層高いことを決定してよい。
【0202】
幾つかの実施形態において、履歴温度など、精度を高めるために追加的なデータが使用される。例えば、予想温度が履歴温度に似ているならば、システムは、その期間の排出率が同様に履歴排出率に似るであろうことを決定してよい。別の例として、予想温度が履歴温度よりも高いまたは低いならば、システムは、その時間の間の実際の排出率がそれぞれ履歴率よりも高くなるまたは低くなることを決定してよい。幾つかの実施形態において、これらの予測は、予想エンジン217など、クラウドベース電力制御サーバシステム110の様々な構成要素によって行われてよい。
【0203】
幾つかの実施形態において、延長された期間の間により高い排出量が生じるという予測は、その期間のために生成されたEDRイベントの量および大きさを増大するための機会として使用されてよい。例えば、システムは、一年の他の期間に一般的に生じる高排出量週間2624の間により多くのEDRイベントを生成することによって炭素排出量をさらに減じるための機会として高排出量週間2624を識別してよい。高排出量週間2624はこの例においては約一週間であるが、5日、一週間、二週間、および/または一ヶ月などのあらゆる適切な期間が使用されてよい。
【0204】
幾つかの実施形態において、ユーザアカウントに関連したユーザは、より高い排出量が生じると予想される期間にEDRイベントへの参加のレベルを増大することができる。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステム110のユーザ管理モジュール216は、ユーザアカウントへ通知を送信してよく、リンクされたスマートサーモスタットは、予想される高排出量の期間が存在することを通知し、アカウントに関連したユーザに、その期間の間にEDRイベントの数または大きさを増大するための機会を提供する。
【0205】
幾つかの実施形態において、EDRイベントへの参加の増大したレベルを有するユーザアカウントは、一日当たりでより多くのEDRイベントを受信するユーザアカウントにリンクされたサーモスタットを生じる。例えば、一日当たり最大3回のEDRイベントを受信するサーモスタットの代わりに、サーモスタットは、ユーザアカウントに関連したEDRイベントへの参加のレベルが増大された後、一日当たり最大6回のEDRイベントを受信してよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントへの参加の増大したレベルを有するユーザアカウントは、より大きな大きさのEDRイベントを受信するユーザアカウントにリンクされたサーモスタットを生じる。例えば、一時間の最大持続時間または2度の最大設定値逸脱を有するEDRイベントを受信する代わりに、EDR参加のより高いレベルを有するユーザアカウントにリンクされたサーモスタットは、一時間よりも大きいおよび/または2度よりも大きい設定値逸脱を有するEDRイベントを受信してよい。
【0206】
幾つかの実施形態において、ユーザアカウントに関連したユーザは、2つの利用可能な参加レベルから選択する。その他の実施形態において、選択するための3、4、5以上の参加レベルが存在する。幾つかの実施形態において、ユーザアカウントに関連したユーザは、一日当たりのイベントの最大数、最大イベント持続時間、および/または最大設定値温度調整など、特定のセッティングを個々に増大または減少させることによってユーザアカウントのための参加のレベルを規定することができる。
【0207】
図27Aおよび
図27Bは、キャンセルされたEDRイベントに基づく、修正されたイベント参加レベルのグラフ2700を示す。グラフ2700は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸2704ならびにy軸2702および2708を表す。グラフ2700は、時間に関するサーモスタットの設定値温度2720および時間に関する予測排出率2716も示す。グラフ2700は、あらゆるスケジュールされたEDRイベントが実行される前の時間2730(例えば、6:00)およびEDRイベント2740が実行された後の時間2732(例えば、12:00)も示す。
図27Aに示されているように、EDRイベント2740、2744、および2748など、複数のEDRイベントが、24時間のためにスケジュールされてよい。幾つかの実施形態において、一日当たりに生成されるEDRイベントの数は、特定のユーザアカウントの参加レベルに基づいてよい。例えば、
図27Aに示されているように、増大した参加レベルに設定されたユーザアカウントは、一日当たり2回のイベントの代わりに一日当たり3回のEDRイベントを受信してよい。より一般的に言えば、より高いレベルの参加に設定されたユーザアカウントは、より低いレベルの参加に設定されたユーザアカウントよりも、一日または一週間など、所定の期間内に少なくとも1つの追加的なEDRイベントを受信してよい。
【0208】
幾つかの実施形態において、EDRイベントが進行中にサーモスタットの設定値温度をオーバーライドする人物によってキャンセルされてよい。例えば、
図27Bに示されているように、イベント2740が既に開始しておりかつ設定値温度2720が増大させられた後、人物は、前の設定に戻すように設定値温度2720を調整していてもよい。したがって、人物は、EDRイベントの実行中のあらゆる時点においてEDRイベントをキャンセルしてよい。例えば、EDRイベント2740は、2時間後に終了するようにスケジュールされていてよい。しかしながら、人物は、EDRイベント2740が一時間だけ進行した後に初めて温度変化により不快になり始めた場合がある。ユーザがEDRイベントを早くキャンセルしたいあらゆる数の理由が存在し得る。例えば、温度が上昇または低下したということに気付くのに一部の人はより長くまたはより短く時間がかかり、その場合、イベントは、その他のユーザアカウントよりも特定のユーザアカウントのために許容できるよりも長く最初にスケジュールされていてよい。
【0209】
幾つかの実施形態において、EDRイベントが進行中のサーモスタットへの調整は、将来のEDRイベントへのサーモスタットのまたは関連するユーザアカウントの参加へのいかなる変化も生じない。例えば、EDRイベント2740中の設定値温度2720への調整は、進行中のイベントのみをキャンセルしてよく、全ての将来のイベントは、元々スケジュールされたように依然として生じる。別の例として、設定値温度が、EDRイベントのための調整と同じ方向に調整されると、システムは、前進する新たな設定値温度としてこれを解釈してよく、将来のイベントのために新たな設定値温度からの同じ大きさの逸脱を行ってよい。しかしながら、反対方向(例えば、EDRイベント逸脱から離れる方向)における調整は、サーモスタットのユーザアカウントに関連した人物が将来のEDRイベント中に類似の調整を実行し、これにより、炭素排出量減少を最適化するためのシステムの能力を低減することを示す場合がある。
【0210】
幾つかの実施形態において、ユーザアカウントに関連したEDR参加レベルは、EDRイベント中の調整に基づいて減じられる。例えば、ユーザアカウントに関連したユーザが、所定の期間にわたって増大した数のEDRイベントに参加することを選択すると、EDRイベント中のユーザアカウントに関連したサーモスタットの設定値温度への1つまたは複数の調整は、ユーザアカウントに関連した人物が、もはや増大した数のEDRイベントに参加することを望んでいないことの指示として解釈されてよい。例えば、より高い参加レベルを有するユーザアカウントに関連したサーモスタットは、
図27Aに示されているように、EDRイベント2740、2744、および2748など、一日当たり3つのEDRイベントを受信し始めてよい。しかしながら、
図27Bに示されているように、スケジュールされた終了時間より前に人物がEDRイベント2740をキャンセルした後、システムは、一日当たり2回のイベントなど、より低い参加レベルに対応するように一日当たりのイベントの数を減じることによってユーザアカウントの参加レベルを減じてよく、あらゆる過剰なイベント(例えば、EDRイベント2748)をキャンセルしてよい。
【0211】
幾つかの実施形態において、より高い参加レベルに設定されたユーザアカウントのためにより長い持続時間を有するEDRイベントが生成される。例えば、システムは、より低い参加レベルに設定されたユーザアカウントのために最大1時間の持続時間を有するEDRイベントのみを生成し得るのに対し、増大した参加レベルに設定されたユーザアカウントのために生成されるEDRイベントは、最大3時間の持続時間を有し得る。幾つかの実施形態において、EDRイベントの持続時間は、設定値温度への調整に基づいてよい。例えば、
図27Aに示されているように、より大きな持続時間のEDRイベントへの増大した参加レベルに設定されたユーザアカウントは、少なくとも2時間の持続時間でスケジュールされたEDRイベント2740および2744を受信してよい。しかしながら、
図27Bに示されているように、ある人は、サーモスタットの設定値温度を調整することによって1時間だけの実行の後にEDRイベント2740をオーバーライドしていてよい。設定値温度への調整に基づいて、システムは、将来のイベントが、オーバーライドされる前のEDRイベント2740の経過した時間よりも大きな持続時間を有するべきではないことを決定してよい。
図27Bに示されているように、システムは、オーバーライドされる前のEDRイベント2740と同じまたは類似の持続時間となるようにEDRイベント2744の持続時間を短縮してよい。幾つかの実施形態において、将来のイベントは同様に調整されるおよび/またはEDRイベントは、前進する新たな持続時間でのみ生成される。
【0212】
図28Aおよび
図28Bは、排出需要応答イベント中のユーザ入力に基づく修正されたイベント参加レベルのグラフ2800を示す。グラフ2800は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸2804ならびにy軸2802および2808を表す。グラフ2800は、時間に関するサーモスタットの設定値温度2820および時間に関する予測排出率2816も示す。グラフ2800は、あらゆるスケジュールされたEDRイベントが実行される前の時間2830(例えば、6:00)およびEDRイベント2840が実行された後の時間2832(例えば、12:00)も示す。
図28Aに示されているように、EDRイベント2840および2844など、複数のEDRイベントが、24時間のためにスケジュールされてよい。
【0213】
幾つかの実施形態において、EDRイベントが進行中のサーモスタットの設定値温度への調整は、残りのEDRイベントのためのEDRイベントの大きさを調整する。例えば、
図28Bに示されているように、設定値温度2820への初期調整(例えば、3度オフセット)を有するイベント2840が既に開始した後、人物は、EDRイベント2840の大きさ未満(例えば、3度未満)だけ設定値温度2820を調整してよい。幾つかの実施形態において、調整は、EDRイベントをキャンセルしかつ新たな設定値温度を設定することであると解釈される。例えば、サーモスタットの設定値温度が2度下げるように調整されると、設定値は、EDRイベントが終了するようにスケジュールされた後にその温度にとどまってよい。その他の実施形態において、調整は、現在進行中のEDRイベントに関連したオフセットを減じることであると解釈される。例えば、設定値温度は、スケジュールされたイベントの終了までのみ新たな温度にとどまってよく、次いで、EDRイベントが終了した後に元の設定値に戻ってよい。
【0214】
幾つかの実施形態において、生成されたEDRイベントの設定値温度オフセットは、特定のユーザアカウントの参加レベルに基づく。例えば、
図28Aに示されているように、EDRイベント2840および2844は、より低い参加レベルに設定されたユーザアカウントと比較して、増大した参加レベルに設定されたユーザアカウントのための設定値温度2820へのより大きな調整(例えば、3度)で生成されていてよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントのユーザアカウントの参加レベルは、EDRイベント中に行われる設定値温度への調整に基づいて修正される。例えば、
図28Bによって示されているように、システムは、イベントが開始した後に行われたEDRイベント2840への調整に基づいてユーザの参加レベルを減じてよい。幾つかの実施形態において、将来のEDRイベントへのユーザアカウントの参加レベルの減少は、将来のイベントの設定値温度オフセットの減少となる。例えば、
図28Aおよび
図28Bに示されているように、EDRイベント2844の設定値温度オフセットは、EDRイベント2840の間に調整が行われことをシステムが決定した後に減じられてよい。幾つかの実施形態において、将来のイベントの設定値温度オフセットおよび持続時間の両方は、設定値温度への調整に基づいて減じられる。
【0215】
図26~
図28Bに関して上記で詳述したようなEDRイベントを実装するために、
図1~
図3において上記で詳述したシステムを使用して様々な方法が実行されてよい。
図29は、ユーザアカウント参加レベルに基づいて排出需要応答イベントを生成するための方法2900の実施形態を示す。幾つかの実施形態において、方法2900は、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって実行されてよい。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステム110のプロセシングシステム219は、イベントスケジューラ213、制約エンジン214、履歴データエンジン215、ユーザ管理モジュール216、および/または予想エンジン217などの1つまたは複数のモジュールからソフトウェアを実行してよい。幾つかの実施形態において、方法2900の様々なステップは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマート装置によって実行されてよい。例えば、スマートサーモスタット160のプロセシングシステム319は、イベントスケジューラ314および制約エンジン315などの1つまたは複数のモジュールからソフトウェアを実行してよい。幾つかの実施形態において、方法2900の幾つかのステップは、クラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって実行されてよいのに対し、その他のステップは、スマートサーモスタット160などのスマート装置によって実行される。
【0216】
方法2900は、ブロック2910において、排出率の履歴を取得することを含んでよい。幾つかの実施形態において、クラウドベース電力制御サーバシステムは、排出率の履歴を取得してよい。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステム110の履歴データエンジン215は、排出率の履歴を取得してよい。幾つかの実施形態において、排出率の履歴は、1つまたは複数の第三者ソースから取得されてよい。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステム110は、排出データシステム120もしくは都市または地域に電気を提供するあらゆる数の電力会社から排出率の履歴を取得してよい。幾つかの実施形態において、排出率の履歴は、所定の期間にわたる記録された排出率から取得されてよい。例えば、履歴データエンジン215は、生じたときの実際の排出率を記録し、それらをデータベースまたは類似のデータストアに記憶してよい。幾つかの実施形態において、排出率の履歴は、一年または複数年の記録された排出率にわたっていてよい。幾つかの実施形態において、履歴排出率は、一日当たり、一週間当たり、または一年の月当たりの平均履歴排出率として表されてよい。例えば、過去の3年、5年、10年以上にわたる一年のある日のための記録された排出率に基づいて、その年のその日のための平均履歴排出率が決定されてよい。
【0217】
ブロック2912において、履歴排出率に基づいて、予測されたより高い排出量の将来の期間が識別されてよい。より高い排出量は、より長い持続期間にわたる長期平均よりも排出量が平均して10%高い期間として規定されてよい。例えば、所与の日は、月ごとの平均のためよりも少なくとも10%高い排出量を生じると予想される場合により高い排出量を有するものとして規定されてよい。その他の実施形態において、5%、15%、20%、またはその他のより大きなまたはより小さな値など、パーセンテージは変化させられてよい。幾つかの実施形態において、システムは、履歴排出率を使用して、予測されるより高い排出量の将来の期間を識別する。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステム110の履歴データエンジン215は、履歴排出率を分析し、将来において反復する可能性が高い履歴排出率におけるトレンドを識別してよい。幾つかの実施形態において、予測された高排出量の将来の期間は、過去に通常よりも高い排出率が見られた年の一週間に基づいてよい。例えば、7月の最終週が過去に年間の周辺時期よりも高い排出率を有していた場合、システムは、未来におけるその同じ期間を、より高い排出率の高い可能性を有するものとして識別してよい。
【0218】
幾つかの実施形態において、予測された高排出量の将来の期間を識別することは、天候などの追加的な要因に基づいてよい。例えば、7月の最終週は、過去に年間の最も高温の時期であり得、したがって、年間のその時期の間の排出率の過去の増大に関連していてよい。同様に、1月の初めは、過去に年間の最も低温の時期であり得、したがって、増大したヒータ利用により排出率の過去の増大に関連していてよい。幾つかの実施形態において、天気予報は、予測される高排出量の将来の期間を識別する精度を高めるために使用されてよい。例えば、履歴温度および排出率が、年間のある時期が平均よりも高い排出率に関連しているとき、天気予報が、将来のその時期について気温がより高くなることを示しているならば、システムは、その時期の間の実際の排出率がその時期のための履歴排出率と同じかまたはそれよりも高くなり得る、より高い可能性が存在することを決定してよい。同様に、天気予報が、温度が過去の平均よりも低くなることを示しているならば、システムは、その時期の間の実際の排出率が過去の排出率と同じぐらい高くなる可能性が少ないことを決定してよい。
【0219】
ブロック2914において、ユーザアカウントの参加レベルが、予測された高排出量の将来の期間のために決定されてよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントを通じて炭素排出量を減じるために1つまたは複数の利用可能な参加レベルが存在する。例えば、参加の基本的なエントリレベルおよび参加のより進歩したまたは厳しいレベルが存在し得る。参加の2つのレベルが例としてここでは説明されるが、各々の個々のユーザアカウントに適用される追加的なレベルおよびレベルの間のグラデーションが存在し得ることが理解されるべきである。例えば、参加レベルは、一日当たりのEDRイベントの最大数、最大EDRイベント持続時間、および/またはEDRイベント当たりの最大設定温度オフセットなど、ユーザアカウントの個々のセッティングを増大または減少させることによって規定されてよい。幾つかの実施形態において、ユーザは、スマートフォンまたはタブレットコンピュータなどのコンピュータ化された装置にインストールされたアプリケーションを通じてユーザアカウントの参加レベルを設定する。幾つかの実施形態において、ユーザアカウントは、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110のユーザ管理モジュール216によって管理される。
【0220】
幾つかの実施形態において、参加レベルは、無制限にユーザアカウントに適用されてよい。例えば、ユーザアカウントが生成されたとき、所望の参加レベルが選択され、アカウントに関連するユーザが参加レベルを修正するまで有効なままとなる。幾つかの実施形態において、所定の参加レベルは、所定の期間の後に期限切れとなる。例えば、増大した参加レベルは、ブロック2912に関して上記で識別および説明されたものなど、予測されたより高い排出量の期間のみに適用されてよい。予測されたより高い排出量の期間の後、ユーザアカウントの参加レベルは、前のまたは元のセッティングに戻る。幾つかの実施形態において、予測されるより高い排出量の将来の時間を識別した後、ユーザアカウントは、生成されたEDRイベントへの参加レベルを増大するためのリクエストまたは招待を受け取ってよい。例えば、ユーザ管理モジュール216は、
図2に関して上記で説明したようなユーザアカウントに関連したモバイル装置140へ通知を送信してよい。幾つかの実施形態において、参加レベルを増大するためのリクエストに応答して受信される入力は、ユーザアカウントに関連した好みまたはセッティングとして記憶される。幾つかの実施形態において、ユーザアカウントセッティングは、予測されるより高い排出量の将来の期間におけるユーザアカウントの参加レベルを決定するために使用される。例えば、ユーザ管理モジュール216は、アカウントの参加レベルに関連したユーザアカウントからセッティングを検索してよい。
【0221】
ブロック2916において、EDRイベントは、ユーザアカウントの参加レベルに基づいて生成されてよい。幾つかの実施形態において、ユーザアカウントの参加レベルは、ユーザアカウントに関連した装置のためのEDRイベントの生成に影響する。例えば、
図10および
図11に関して上記で説明したような、イベントを生成することへの制約は、特定のユーザアカウントの参加レベルに基づいて異なってよい。幾つかの実施形態において、増大したまたはより高い参加レベルは、一日当たりのEDRイベントのより高い最大数に関連している。例えば、ベースライン制約が、一日当たりの生成されるEDRイベントの数を3EDRイベント以下に制限するならば、より高い参加レベルのための制約は、一日当たり最大6EDRイベントの生成を許容してよい。幾つかの実施形態において、増大したまたはより高い参加レベルは、より大きな大きさを有するEDRイベントを生成することに関連している。例えば、ベースライン制約が、生成されるEDRイベントに関連した設定値温度調整を2度以下に制限するならば、増大した参加レベルは、最大4度の設定値温度調整を有するイベントを許容してよい。幾つかの実施形態において、増大したまたはより高い参加レベルは、より大きな持続時間を有するEDRイベントを生成することに関連している。例えば、ベースライン制約が、2時間よりも大きい持続時間を有するEDRイベントの生成を制限するならば、より高い参加レベルに関連した制約は、4時間よりも大きな持続時間を有するイベントのみを制限してよい。幾つかの実施形態において、増大したまたはより高い参加レベルは、上記要因のあらゆる組合せの増大に関連している。例えば、より高い参加レベルに設定されたユーザアカウントは、より長く持続しかつより大きな設定値温度調整を有する、より多くのEDRイベントを受信してよい。
【0222】
幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図13~
図15に関して上記で説明した方法のいずれかに従って生成されてよい。例えば、EDRイベントは、第1の排出率予想から計算された排出ディファレンシャル値の時間に対応する終了時間で生成されてよい。第1の排出率予想は、あらゆる時間に受信されたあらゆる排出率予想であってよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110のイベントスケジューラ213によって生成されてよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160のイベントスケジューラ314によって生成されてよい。EDRイベントは、先制的EDRイベントまたは繰延EDRイベントであってよい。
【0223】
ブロック2918において、ユーザアカウントに関連したサーモスタットは、修正されたEDRイベントに従ってHVACシステムを制御させられてよい。サーモスタットは、
図13~
図15に関して上記で説明した方法のいずれかに従ってHVACシステムを制御させられてよい。例えば、EDRイベントの開始時間において、HVACシステムが暖房モードであるか冷房モードであるかに応じてHVACシステムの使用を増大または減少させるために、EDRイベントは、サーモスタットにサーモスタットの設定値温度を上昇または低下させてよい。幾つかの実施形態において、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットにHVACシステムを制御させてよい。
【0224】
図30は、EDRイベント中の設定値温度への調整に基づいてユーザアカウント参加レベルを修正するための方法3000の実施形態を示す。幾つかの実施形態において、方法3000は、
図29に関して上記で説明した方法2900に関して説明したのと同じ構成要素のいずれかまたは全てによって実行されてよい。方法3000は、ブロック3010において、排出率の履歴を取得することを含んでよい。幾つかの実施形態において、クラウドベース電力制御サーバシステムが、排出率の履歴を取得してよい。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステム110の履歴データエンジン215が、排出率の履歴を取得してよい。幾つかの実施形態において、排出率の履歴は、1つまたは複数の第三者ソースから取得されてよい。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステム110は、排出データシステム120もしくは都市または地域に電気を提供するあらゆる数の電力会社から排出率の履歴を取得してよい。幾つかの実施形態において、排出率の履歴は、所定の期間にわたる記録された排出率から取得されてよい。例えば、履歴データエンジン215は、生じるときの実際の排出率を記録し、それらをデータベースまたは類似のデータストアに記憶してよい。幾つかの実施形態において、排出率の履歴は、一年または数年の記録された排出率にわたっていてよい。幾つかの実施形態において、履歴排出率は、一日当たり、一週間当たり、または年間の月当たりの平均履歴排出率として表されてよい。例えば、過去3年、5年、10年以上にわたる年間のある日のための記録された排出率に基づいて、その年のその日のための平均履歴排出率が決定されてよい。
【0225】
ブロック3012において、予測されたより高い排出量の将来の期間は、履歴排出率に基づいて識別されてよい。より高い排出量は、排出量が、平均して、より長い持続期間にわたる長期平均よりも10%大きい期間として規定されてよい。例えば、月平均のためよりも少なくとも10%高い排出量を生じることが予想されるならば、所与の日が、より高い排出量を有するものとして規定されてよい。その他の実施形態において、パーセンテージは、5%、15%、20%、またはその他のより大きな、中間の、またはより少ない値など、変化させられてよい。幾つかの実施形態において、システムは、履歴排出率を使用して、予測されるより高い排出量の将来の期間を識別する。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステム110の履歴データエンジン215は、履歴排出率を分析し、将来において反復する可能性が高い履歴排出率におけるトレンドを識別してよい。幾つかの実施形態において、予測される高い排出量の将来の期間は、過去に通常よりも高い排出率が見られた年間の週に基づいてよい。例えば、7月最終週が過去に、年間の周辺時期よりも高い排出率を有していたならば、システムは、将来における同じ期間を、より高い排出率の高い可能性を有するものとして識別してよい。
【0226】
幾つかの実施形態において、予測される高い排出量の将来の期間を識別することは、天候などの追加的要因に基づいてよい。例えば、7月の最終週が、過去に年間の最も高温の時期であり、したがって、年間のその時期の間の過去の排出率の増大に関連している場合がある。同様に、1月の初めは、過去に年間の最も低温の時期であり、したがって、増大したヒータ利用による過去の排出率の増大に関連している場合がある。幾つかの実施形態において、天気予報は、予測される高排出量の将来の期間を識別する精度を高めるために使用されてよい。例えば、過去の温度および排出率が、年間のある時期が平均よりも高い排出率に関連していることを示しているとき、天気予報が、将来のその時期について温度がより高くなることを示すならば、システムは、その時期の間の実際の排出率がその時期についての過去の履歴排出率と同じかまたはそれよりも高くなり得るより高い可能性があることを決定してよい。同様に、天気予報が、温度が過去の平均よりも低くなることを示すならば、システムは、その時期の間の実際の排出率が履歴排出率ほど高くなる可能性が低いことを決定してよい。
【0227】
ブロック3014において、ユーザアカウントの参加レベルは、予測される高い排出量の将来の期間について決定されてよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントを通じて炭素排出量を減じるための1つまたは複数の利用可能な参加レベルが存在する。例えば、基本的なエントリ参加レベルおよびより進歩したまたは厳しい参加レベルが存在し得る。2つの参加レベルがここでは例として説明されるが、各々の個々のユーザに適用される追加的なレベルおよびレベル間のグラデーションが存在し得ることが理解されるべきである。例えば、参加レベルは、一日当たりのEDRイベントの最大数、最大EDRイベント持続時間、および/またはEDRイベント当たりの最大設定値温度オフセットなど、ユーザアカウントの個々のセッティングを増大または減少させることによって規定されてよい。幾つかの実施形態において、ユーザは、スマートフォンまたはタブレットコンピュータなどのコンピュータ化された装置にインストールされたアプリケーションを通じてユーザアカウントの参加レベルを設定する。幾つかの実施形態において、ユーザアカウントは、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110のユーザ管理モジュール216によって管理される。
【0228】
幾つかの実施形態において、参加レベルは、無制限にユーザアカウントに適用されてよい。例えば、ユーザアカウントが生成されると、所望の参加レベルが選択され、アカウントに関連したユーザが参加レベルを修正するまで有効なままとなる。幾つかの実施形態において、所定の参加レベルは、所定の期間の後に期限切れとなる。例えば、増大した参加レベルは、ブロック3012に関連して上記で識別および説明されたものなど、予測されたより高い排出量の期間だけのために適用されてよい。予測されたより高い排出量の期間の後、ユーザアカウントの参加レベルは、前のまたは元のセッティングに戻る。幾つかの実施形態において、予測されたより高い排出量の将来の時間を識別した後、ユーザアカウントは、生成されたEDRイベントへの参加レベルを増大するためのリクエストまたは招待を受信してよい。例えば、ユーザ管理モジュール216は、
図2に関して上記で説明したようにユーザアカウントに関連したモバイル装置140へ通知を送信してよい。幾つかの実施形態において、参加レベルを増大させるためのリクエストに応答して受信される入力は、ユーザアカウントに関連した好みまたはセッティングとして記憶される。幾つかの実施形態において、ユーザアカウントセッティングは、予測されたより高い将来の期間のユーザアカウントの参加レベルを決定するために使用される。例えば、ユーザ管理モジュール216は、アカウントの参加レベルに関連したユーザアカウントからセッティングを検索してよい。
【0229】
ブロック3016において、EDRイベントは、ユーザアカウントの参加レベルに基づいて生成されてよい。幾つかの実施形態において、ユーザアカウントの参加レベルは、ユーザアカウントに関連した装置のためのEDRイベントの生成に影響する。例えば、
図10および
図11に関して上記で説明したように、イベントを生成することへの制約は、特定のユーザアカウントの参加レベルに基づいて異なってよい。幾つかの実施形態において、増大したまたはより高い参加レベルは、一日当たりのEDRイベントのより高い最大数に関連している。例えば、ベースライン制約が、一日当たりの生成されるEDRイベントの数を3EDRイベント以下に制限するならば、より高い参加レベルのための制約は、一日当たり最大6EDRイベントの生成を許容してよい。幾つかの実施形態において、増大したまたはより高い参加レベルは、より大きな大きさを有するEDRイベントを生成することに関連している。例えば、ベースライン制約が、生成されたEDRイベントに関連した設定値温度調整を2度以下に制限するならば、増大した参加レベルは、最大4度の設定値温度調整を有するイベントを許容してよい。幾つかの実施形態において、増大したまたはより高い参加レベルは、より大きな持続時間を有するEDRイベントを生成することに関連している。例えば、ベースライン制約が、2時間よりも大きい持続時間を有するEDRイベントの生成を制限するならば、より高い参加レベルに関連した制約は、4時間よりも大きい持続時間を有するイベントのみを制限してよい。幾つかの実施形態において、増大したまたはより高い参加レベルは、上記要因のあらゆる組合せの増大に関連している。例えば、より高い参加レベルに設定されたユーザアカウントは、より長く持続しかつより大きな設定値温度調整を有するより多くのEDRイベントを受信してよい。
【0230】
幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図13~
図15に関して上記で説明した方法のいずれかに従って生成されてよい。例えば、EDRイベントは、第1の排出率予想から計算された排出ディファレンシャル値の時間に対応する終了時間で生成されてよい。第1の排出率予想は、あらゆる時間に受信されるあらゆる排出率予想であってよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110のイベントスケジューラ213によって生成されてよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160のイベントスケジューラ314によって生成されてよい。EDRイベントは、先制的EDRイベントまたは繰延EDRイベントであってよい。
【0231】
ブロック3018において、ユーザアカウントに関連したサーモスタットは、修正されたEDRイベントに従ってHVACシステムを制御させられてよい。サーモスタットは、
図13~
図15に関して上記で説明した方法のいずれかに従ってHVACシステムを制御させられてよい。例えば、EDRイベントの開始時間において、EDRイベントは、HVACシステムが暖房モードであるか冷房モードであるかに応じてHVACシステムの利用を増大または減少させるためにサーモスタットにサーモスタットの設定値温度を上昇または低下させてよい。幾つかの実施形態において、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットにHVACシステムを制御させてよい。
【0232】
ブロック3020において、設定値温度への調整は、EDRイベントの実行中に受信されてよい。幾つかの実施形態において、サーモスタットがEDRイベントに従って設定値温度を上昇または低下させた後、およびサーモスタットが設定値温度を元のセッティングに回復させる前、設定値温度は調整される。例えば、EDRイベントが、ある期間の後、設定値温度を2時間にわたり2度だけ上昇させたならば、人物は、さらに設定値温度を上昇させるまたは設定値温度を低下させることによって設定値温度を調整してよい。幾つかの実施形態において、設定値温度は、サーモスタットにおいて手動でまたはサーモスタットとの遠隔通信を介して調整される。例えば、人物は、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのサーモスタットの表面におけるノブまたはダイアルを調整してよい。別の例として、サーモスタットにリンクされたユーザアカウントに関連したユーザは、
図1に関して上記で説明したようなモバイル装置140などのモバイル装置におけるアプリケーションを通じて設定値を調整してよい。
【0233】
幾つかの実施形態において、EDRイベント中の設定値温度への調整は、EDRイベントの実行をキャンセルする。例えば、EDRイベントが、設定値温度を2時間にわたり2度上昇させるようにスケジュールされていたならば、EDRイベントは、2時間の終了前に設定値温度を2度低下させることによってキャンセルされてよい。幾つかの実施形態において、EDRイベント中の調整は、EDRイベントの残りのみを修正する。同じ例を用いて、設定値温度が1度だけ低下させられるならば、設定値温度は、スケジュールされたイベントの終了までその温度にとどまってよく、その時点で設定値温度は元の設定値温度に戻ってよい。
【0234】
ブロック3022において、ユーザアカウントの参加レベルは、設定値温度への調整に基づいて修正されてよい。幾つかの実施形態において、進行中のEDRイベントをキャンセルまたは修正する1つまたは複数の調整は、ユーザアカウントの参加レベルを修正するための基礎として使用される。例えば、複数のEDRイベントが連続してキャンセルされた後、システムは、ユーザアカウントの参加レベルを減じてよい。幾つかの実施形態において、ユーザアカウントの参加レベルは、徐々におよび/またはEDRイベントが進行している間に設定値温度への複数の調整において識別される所定のトレンドに基づいて減じられる。例えば、ユーザアカウントが、より長い持続時間(例えば、2時間)を有するより多くのEDRイベントを結果として生じる、増大した参加レベルに設定され、より短い期間(例えば、1時間)の後に、連続する複数のイベントがキャンセルされる場合、システムは、同じ数のイベントを、ただしより短い持続時間(例えば、1時間)で生成し続けてよい。幾つかの実施形態において、1つまたは複数の調整は、ユーザアカウントの参加レベルを前のまたは元の参加レベルに減じるための基礎として使用される。例えば、ユーザアカウントが、一週間の増大したEDRイベントアクティビティに参加するように設定される場合、システムは、1つまたは複数のキャンセルされたイベントを識別し、その週の増大したEDRイベントアクティビティにもはや参加しないようにユーザアカウントを設定してよい。幾つかの実施形態において、参加レベルを減少させる前に、ユーザアカウントに通知が送信されてよい。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステム110のユーザ管理モジュール216は、ユーザアカウントが同じ参加レベルにとどまるべきであるまたはとどまるべきではないことの検証をリクエストする、ユーザアカウントに関連したモバイル装置140への通知を送信してよい。
【0235】
幾つかの実施形態において、信頼値および/または予想変動性などのEDRイベントを生成および実行するために、追加的な要因およびデータが使用される。幾つかの実施形態によるこれらのおよびその他の特徴は、
図31~
図37に関して本明細書においてさらに論じられる。
図31は、将来の排出率イベントの大きさに基づく排出需要応答イベントのグラフ3100を示す。グラフ3100は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸3104ならびにy軸3102および3108を表す。グラフ3100は、所定の期間にわたる予測排出率3116を示す。グラフ3100は、サーモスタットの設定値温度3120も示す。設定値温度3120に対する逸脱によってグラフ3100に示されているように、システムは、EDRイベント3140および3142を既に生成していてよい。
【0236】
幾つかの実施形態において、EDRイベントは、将来排出率イベントに基づいて生成される。将来排出率イベントは、排出率が増大または減少したレベルにあることが予想される将来のあらゆる期間であってよい。増大または減少したレベルは、前の期間のための進行する平均排出率からの逸脱など、あらゆる適切な測定値に基づいてよい。例えば、最後の1、2、3週間以上にわたる平均排出率が所定の量であったならば、排出率の10%の逸脱は、排出量の増大または減少したレベルと考えられてよい。その他の実施形態において、逸脱は、平均排出率からの10%、20%、30%またはその他のパーセンテージの逸脱であってよい。将来排出率イベントは、排出レベルの変化率、または排出ディファレンシャルがしきい値よりも高いまたは低いときの期間として規定することもできる。進行する平均排出率は、過去の一日の同じ時間における平均排出率に基づく一日のある時間のための平均排出率など、多かれ少なかれ特定であってよい。将来排出率イベントは、予想される排出ディファレンシャルまたは排出率の変化率のその他の推定に基づいて、排出率の予想される増大または減少が存在する時間であってもよい。幾つかの実施形態において、将来排出率イベントを識別した後、EDRイベントは、
図4~
図15に関して上記でさらに説明したような将来排出率イベントと一致するように生成される。
【0237】
幾つかの実施形態において、EDRイベントは、将来排出率イベントの形状または大きさに基づいて生成される。将来排出率イベントの形状または大きさは、予測排出率が、増大または減少したレベルにあると予想される時間の量および/またはしきい値排出率値からの逸脱の量であってよい。例えば、2時間持続する排出量の増大したレベルは、1時間だけ持続する排出量の同じ増大したレベルよりも大きな大きさを有すると考えられてよい。別の例として、1時間持続する600lbs-CO2/MWhの排出率の増大は、1時間持続する200lbs-CO2/MWh増大よりも大きい大きさを有すると考えられてよい。
【0238】
幾つかの実施形態において、EDRイベントは、異なる形状または大きさで生成される。EDRイベントの形状または大きさは、サーモスタットの設定値温度への調整のサイズおよび/または設定値温度が調整される時間の量であってよい。例えば、2時間にわたって3度だけ設定値温度を調整するEDRイベントは、1時間にわたって1度だけ設定値温度を調整するEDRイベントよりも大きな大きさを有すると考えられてよい。
【0239】
幾つかの実施形態において、EDRイベントの形状または大きさは、将来排出率イベントの形状または大きさに基づく。より一般的に言えば、しきい値大きさよりも大きな大きさを有する将来排出率イベントは、EDRイベントの、持続時間、設定値調整、または両方を増大させることを生じてよい。例えば、
図31に示されているように、EDRイベント3140は、より小さな大きさの将来排出率イベントに対応するためにある大きさ(例えば、1時間のための1度のオフセット)で生成されていてよい。同様に、EDRイベント3142は、より大きな大きさの将来排出率イベントに対応するためにEDRイベント3140よりも大きな大きさ(例えば、3時間のための3度のオフセット)で生成されてよい。
【0240】
図32は、減少する信頼値との予想排出データのグラフ3200を示す。グラフ3200は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸3204およびy軸3202を表す。グラフ3200は、所定の期間にわたって予測排出率3216を示す。グラフ3200は、時間の経過と共に予測されたように生じる予測排出率3216における確実性の測定値としての信頼値3228も示す。右の縦軸3208は、パーセンテージ信頼を示す。
【0241】
幾つかの実施形態において、信頼値は、予想における予測排出率のために取得される。信頼値は、生じることが予測されたときの予測排出率に一致する実際の排出率の確実性を測定してよい。信頼値は、予測変化率と一致する排出ディファレンシャルによって定量化されたような排出率の実際の変化率の確実性をも測定し得る。信頼値は、予測されたのと同じ率で生じる排出率のパーセンテージ可能性など、測定のあらゆる形式であってよい。例えば、90%の信頼値は、実際の排出率が予測されたとおりに生じる高い可能性を示してよいのに対し、30%の信頼値は、実際の排出率が予測されたとおりに生じる可能性が低いことを示してよい。幾つかの実施形態において、信頼値は、
図1に関して上記でさらに説明したように排出データシステム120などの第三者ソースから取得される。
【0242】
幾つかの実施形態において、信頼値は、予測排出率が受信または生成されるときの予測排出率に適用される時間減衰に基づく。時間減衰は、信頼値が時間の経過と共にある率で減少するなど、時間の経過における信頼値の低下率の測定値であってよい。減衰率は、一時間当たり5、10、15パーセント以上などあらゆる適切な率であってよい。例えば、
図32によって示されているように、信頼値3228は、最初は、予測排出率3216が受信される時間3224(例えば、6:00)に90%で開始し、予想の終了(例えば、00:00)までに約20%に減少し得る。直線減衰率が
図32に示されているが、放物線または指数関数的などあらゆるその他の適切な減衰率が、予想における予測排出率に適用されてよい。幾つかの実施形態において、クラウドベース電力制御サーバシステム110における1つまたは複数のモジュールは、
図2に関して上記で説明したような履歴データエンジン215および/または予想エンジン217など、予測排出率のための信頼値を決定してよい。
【0243】
幾つかの実施形態において、信頼値は、将来排出率イベントのために決定される。将来排出率イベントのための信頼値は、将来排出率イベントの持続時間にわたる平均信頼値であってよい。例えば、1時間の将来排出率イベントの開始時の信頼値が90%であり、信頼値が毎時10%の率で減衰するならば(すなわち、将来排出率イベントの終了時の信頼値は80%である)、将来排出率イベントのための信頼値は85%(即ち、90%と80%の平均)であってよい。幾つかの実施形態において、将来排出率イベントのための信頼値は、将来排出率イベントの開始時または終了時の信頼値である。
【0244】
図33は、信頼値に基づいて生成された排出需要応答イベントのグラフ3300を示す。グラフ3300は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸3304ならびにy軸3302および3308を表す。グラフ3300は、予測排出率3316が受信されたときの時間3324を示す。グラフ3300は、サーモスタットの設定値温度3320も示す。設定値温度3320に対する逸脱によってグラフ3300に示されているように、システムは、EDRイベント3340および3342を既に生成していてよい。グラフ3300は、時間の経過と共に予測されたように生じる予測排出率3316の確実性の測定としての信頼値3328も示す。
【0245】
幾つかの実施形態において、EDRイベントの形状または大きさは、将来排出率イベントに関連した信頼値に基づく。例えば、将来排出率イベントのための信頼値がしきい信頼値よりも大きい場合、EDRイベントの大きさは増大されてよい。同様に、将来排出率イベントのための信頼値がしきい信頼値よりも低い場合、EDRイベントの大きさは減じられてよい。
図31に関して上記で説明したように、大きさの増大または減少は、EDRイベントの持続時間を増大または減少させることおよび/またはサーモスタットの設定値温度への調整のサイズを増大または減少させることを含んでよい。例えば、
図33に示されているように、EDRイベント3340は、より大きな設定値調整(例えば、2度の代わりに3度)を有する。なぜならば、EDRイベント3340を生成するために使用される将来排出率イベントに関連した信頼値が、しきい信頼値よりも大きかったからである。同様に、EDRイベント3342は、より小さい設定値調整(例えば、2度の代わりに1度)を有する。なぜならば、EDRイベント3342を生成するために使用される将来排出率イベントに関連した信頼値が、しきい信頼値よりも小さかったからである。幾つかの実施形態において、信頼値は、
図9に関して上記で説明したように、イベントスコアを調整するために使用される。例えば、潜在的なイベントは、信頼値がより高い場合に、より高いスコアを得てよく、これは、実際のスケジュールされたイベントのうちの1つである可能性を高くする。
【0246】
幾つかの実施形態において、様々なEDRイベント大きさに関連した1つまたは複数のしきい値が存在してよい。例えば、信頼値が75%よりも高い場合、EDRイベントは、3度の設定値調整で生成されてよいのに対し、75%よりも低く50%よりも高い信頼値は、2度調整で生成されてよく、50%よりも低い信頼値は、設定値温度への1度調整のみで生成されてよい。
【0247】
図34は、信頼値に基づく複数の排出需要応答イベント終了時間のグラフ3400を示す。グラフ3400は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸3404ならびにy軸3402および3408を表す。グラフ3400は、予測排出率3416が受信されたときの時間3424を示す。グラフ3400は、サーモスタットの設定値温度3420も示す。グラフ3400は、時間経過と共に予測されたとおりに生じる予測排出率3416の確実性の測定値としての信頼値3428を示す。グラフ3400は、潜在的EDRイベント終了時間3438、3440、および3442も示す。
【0248】
幾つかの実施形態において、複数の異なるEDRイベントが、将来排出率イベントのために生成される。将来排出率イベントを識別した後、システムは、1つまたは複数のサーモスタットのための第1のEDRイベントを生成し、1つまたは複数の他のサーモスタットのための、第1とは異なる特性を有する、第2のEDRイベントを生成してよい。異なる特性は、サーモスタットの設定値温度への調整のサイズおよび/またはEDRイベントの持続時間を含んでよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントの大きさは、
図4~
図15に関して上記で説明したようにユーザアカウントの中での異なる制約により、異なる。幾つかの実施形態において、異なるEDRイベントは、
図26~
図30に関して上記で説明したように、異なるユーザアカウント参加レベルにより生成される。
【0249】
幾つかの実施形態において、複数のEDRイベントは、将来排出率イベントに関連した信頼値に基づいて将来排出率イベントのための異なる開始および/または終了時間で生成される。これは、排出率増大/減少が生じるときに予測する際に伴われる不確実性によるものであり得る。信頼値がより低いとき、排出率イベントが現在予測されている時間よりも早くまたは遅く終了するより大きい機会があり得る。例えば、15:00の予測終了時間および50%の信頼値を有する将来排出率イベントは、15:00よりも5分、10分、15分以上早くまたは遅く終了し得る。信頼値がしきい信頼値よりも低いとき、1つまたは複数の追加的なEDRイベントが、異なる終了時間で生成されてよい。例えば、
図34に示されているように、イベント終了時間3438、3440、および3442を有する複数のEDRイベントが、同じ時間の周辺で生成されてよい。なぜならば、信頼値がしきい信頼値よりも小さい(例えば、50%未満である)からである。
【0250】
幾つかの実施形態において、異なるEDRイベントの数は、将来排出率イベントのための信頼値に基づく。将来排出率イベントの信頼値がしきい信頼値よりも小さい場合、生成されるEDRイベントの数は、少なくとも1つだけ増加してよい。例えば、将来排出率イベントのための50%を超える信頼値は、イベント終了時間3440を有するEDRイベントなどの1つのEDRイベントの生成を生じてよいが、50%よりも低い信頼値は、イベント終了時間3438および3442などの異なる終了時間を有する追加的なEDRイベントの生成を生じてよい。
【0251】
幾つかの実施形態において、将来排出率イベントのための複数の異なるEDRイベントは、利用可能なサーモスタットまたは類似の装置に分配される。異なるEDRイベントの分配は、各々の異なるEDRイベントを受信する装置のパーセンテージであってよい。例えば、3つの異なるEDRイベントのために100の利用可能な装置が存在するならば、均等な分配は、EDRイベントのうちの1つを受信する利用可能な装置の数が他のEDRイベントの各々を受信する装置の数と同じであるときであってよい。他方、より小さな分配は、より多くの装置が、他のEDRイベントを受信するよりもEDRイベントのうちの1つを受信することを意味してよい。幾つかの実施形態において、異なるEDRイベントの分配は、将来排出率イベントのための信頼値に基づく。幾つかの実施形態において、将来排出率イベントの信頼値がしきい信頼値よりも小さい場合、分配は、均等分配に向かって増大する。
【0252】
図35は、設定値温度への段階的な調整との排出需要応答イベントのグラフ3500を示す。グラフ3500は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸3504ならびにy軸3502および3508を表す。グラフ3500は、所定の期間にわたって予測排出率3516を示す。グラフ3500は、サーモスタットの設定値温度3520も示す。設定値温度3520に対する逸脱によってグラフ3500に示されているように、システムは、EDRイベント3540を既に生成していてよい。
【0253】
幾つかの実施形態において、EDRイベントは、サーモスタットにEDRイベント中に設定値温度を一回または複数回調整させる。例えば、
図35に示されているように、EDRイベント3540は、調整を約半分だけ(例えば23から21.5へ)減じる前にイベントの第1の部分のために約3度の第1の設定値調整(例えば、20から23へ)を含む。幾つかの実施形態において、EDRイベント中の異なる調整は、異なる予測排出率に基づく。
図31に関して上記で説明したように、排出率のより大きな増大または減少は、サーモスタットの設定値温度へのより大きな調整に対応してよい。
【0254】
幾つかの実施形態において、設定値温度への初期調整は、HVACシステムの状態の変化をトリガするためにEDRイベントの残りのための調整よりも大きい。これは、サーモスタットのヒステリシス設定値温度によるものであり得る。ヒステリシス設定値温度は、動作状態からアイドル状態へ変化するようにおよびアイドル状態から動作状態へ変化するようにHVACをトリガする所望の設定値温度の周辺の境界温度であってよい。例えば、所望の設定値温度が60度である場合、冷房モードにおけるサーモスタットは、HVACシステムをオンにする前に周囲温度を61度に上昇させてよく、HVACシステムを再びオフにする前に周囲温度を59度に低下させてよい。
【0255】
HVACシステムが既に動作しているとき、HVACシステムをより早くオフにするために、より大きな調整が使用されてよい。例えば、上記と同じ設定値温度を使用して、HVACシステムが冷房モードで動作しておりかつ周囲温度が60.9度であるならば、設定値温度の1度の上昇は、HVACシステムをオフにしない場合がある。なぜならば、新たなより低いヒステリシス設定値温度は60度(即ち、周囲温度よりも低い)からである。しかしながら、2度の調整は、HVACシステムをオフにさせる。なぜならば、新たなより低いヒステリシス設定値温度が、61度(即ち、周囲温度よりも高い)からである。同様に、HVACシステムがアイドル状態にあるとき、より大きな調整が、HVACシステムをより早くオンにするために使用されてよい。上記から例を続けるために、周囲温度が59.1度であったならば、設定値温度の1度の低下は、HVACシステムをオンにしない場合がある。なぜならば、新たなより高いヒステリシス設定値温度は、60度(例えば、周囲温度よりも高い)からである。しかしながら、2度の調整は、HVACシステムをオンにする。なぜならば、新たなより高いヒステリシス設定値温度は、59度(例えば、周囲温度よりも低い)からである。
【0256】
幾つかの実施形態において、EDRイベントは、より高いおよび/またはより低いヒステリシス設定値温度を調整する。例えば、サーモスタットの所望の設定値温度を調整する代わりに、EDRイベントは、より高いおよびより低いヒステリシス設定値温度を、所望の設定値温度にさせられた同じ調整によって上昇または低下させてよい。幾つかの実施形態において、より高いおよびより低いヒステリシス設定値温度は、EDRイベントのタイプに基づいて異なる調整を受ける。例えば、繰延暖房イベントまたは先制的冷房イベントは、より高いヒステリシス設定値温度を第1の量よりも少ない量だけ低下させながら、より低いヒステリシス設定値温度を第1の量だけ低下させてよい。同様に、繰延冷房イベントまたは先制的暖房イベントは、より低いヒステリシス設定値温度を第1の量よりも少ない量だけ上昇させながら、より高いヒステリシス設定値温度を第1の量だけ上昇させてよい。
【0257】
図36Aおよび
図36Bは、予想変動性に基づいて生成された排出需要応答イベントのグラフ3600および3601を示す。グラフ3600および3601は、
図4に関して上記で説明したグラフ400と同じx軸3604ならびにy軸3602および3608を表す。グラフ3600および3601は、時間に関してサーモスタットの設定値温度3620も示す。
図36Aおよび
図36Bによって示されているように、予測排出率3616および3618は、異なる量の排出率変動性を有してよい。
【0258】
幾つかの実施形態において、排出率変動性値は、予測排出率予想に基づいて決定される。排出率変動性値は、予想期間などの所定の期間にわたる予測排出率の相対的変動性を測定してよい。排出率変動性値は、パーセンテージ値またはあらゆるその他の適切な測定単位として表されてよい。幾つかの実施形態において、排出率変動性値は、ある領域のための履歴排出率変動性と比較した、予測排出率予想における相対的変動性の測定値である。幾つかの実施形態において、排出率変動性値は、ある領域の変動性と比較した、予測排出率予想の相対的変動性の測定値である。
【0259】
幾つかの実施形態において、一日当たりのEDRイベントの所定の最大数は、排出率変動性値に基づいて修正される。より一般的に言えば、一日当たりのEDRイベントの所定の最大数は、排出率変動性値がしきい変動性値よりも大きいときに一日当たり少なくとも1つのイベントだけ増加させられてよい。例えば、
図36Aおよび
図36Bに示されているように、4つのEDRイベント3644、3648、3650、および3652が、予測排出率3616に関連した比較的低い排出率変動性値に基づいて生成された2つのEDRイベント3640および3642のみと比較して、予測排出率3618に関連した比較的高い排出率変動性値に基づいて生成されてよい。
【0260】
幾つかの実施形態において、EDRイベントの設定値調整は、排出率変動性値に基づいて修正される。より一般的に言えば、EDRイベントによって生じた温度オフセットは、排出率変動性値がしきい変動性値よりも大きいときに少なくとも1度だけ増大させられてよい。例えば、
図36Aおよび
図36Bに示されているように、EDRイベント3644、3648、3650、および3652は、予測排出率3616に関連した比較的低い排出率変動性値に基づいて生成されたEDRイベント3640および3642のための2度のみと比較して、予測排出率3618に関連した比較的高い排出率変動性値に基づいて設定値温度から3度のオフセットで生成されてよい。
【0261】
幾つかの実施形態において、所定の最大EDRイベント持続時間は、排出率変動性値に基づいて修正される。より一般的に言えば、所定の最大EDRイベント持続時間は、排出率変動性値がしきい変動性値よりも小さいときにはイベント当たり少なくとも5分、30分、60分以上増大させられてよい。例えば、
図36Aおよび
図36Bに示されているように、EDRイベント3640および3642は、予測排出率3618に関連した比較的高い排出率変動性値に基づくEDRイベント3644、3648、3650、および3652のための1時間のみと比較して、予測排出率3616に関連した比較的低い排出率変動性値に基づく2時間よりも大きい持続時間で生成されてよい。幾つかの実施形態において、一日当たりのEDRイベントの所定の最大数および所定の最大EDRイベント持続時間は、排出率変動性値に基づいて逆の相関関係がある。例えば、排出率変動性値がしきい変動性値よりも大きいとき、一日当たりのEDRイベントの所定の最大数が増大させられるのに対し、所定の最大EDRイベント持続時間は減少させられる。
【0262】
様々な方法が、
図31~
図36Bに関して上記で詳述したようにEDRイベントを実装するために、
図1~
図3において上記で詳述されたシステムを使用して実行されてよい。
図37は、予想排出率信頼値に基づいて排出需要応答イベントを成形するための方法3700の実施形態を示す。幾つかの実施形態において、方法3700は、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって実行されてよい。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステム110のプロセシングシステム219は、イベントスケジューラ213、制約エンジン214、履歴データエンジン215、ユーザ管理モジュール216、および/または予想エンジン217などの1つまたは複数のモジュールからソフトウェアを実行してよい。幾つかの実施形態において、方法3700の様々なステップは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマート装置によって実行されてよい。例えば、スマートサーモスタット160のプロセシングシステム319は、イベントスケジューラ314および制約エンジン315などの1つまたは複数のモジュールからソフトウェアを実行してよい。幾つかの実施形態において、方法3700の幾つかのステップは、クラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって実行されてよいのに対し、その他のステップは、スマートサーモスタット160などのスマート装置によって実行される。
【0263】
方法3700は、ブロック3710において、所定の将来の期間のための排出率予想を取得することを含んでよい。排出率予想は、将来の所定の期間にわたる予測炭素排出率を含んでよい。炭素排出率は、lbs-CO2/MWhまたはあらゆる類似の測定単位において測定されてよい。将来の所定の期間は、将来の24時間を含むあらゆる数の時間であってよい。排出率予想は、都市または地域に電気を提供する電力会社などの様々なソースから排出率データを収集および分析する商業的サービスから受信されてよい。幾つかの実施形態において、排出率予想は、電力会社および気象予報機関などの1つまたは複数のソースから収集されたデータを使用してクラウドベース電力制御サーバシステムによって生成されてよい。幾つかの実施形態において、排出率予想は、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムによって受信されてよい。排出率予想は、スマートサーモスタットによって受信されてもよい。幾つかの実施形態において、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットは、クラウドベース電力制御サーバシステム110から排出率予想を受信してよい。
【0264】
ブロック3712において、将来の排出率イベントは、排出率予想に基づいて識別されてよい。将来の排出率イベントは、排出率が増大または減少したレベルにあると予想されるときの将来におけるあらゆる期間であってよい。増大または減少したレベルは、前の期間のための進行する平均排出率からの逸脱など、あらゆる適切な測定に基づいてよい。例えば、排出量の増大または減少したレベルは、最後の1、2、3週間以上にわたる平均排出率からの10%の逸脱があるときに識別されてよい。その他の実施形態において、逸脱は、平均排出率からの10%、20%、30%、またはその他のパーセンテージの逸脱であってよい。進行する平均排出率は、過去の一日の同じ時間における平均排出率に基づく一日のある時間のための平均排出率など、多かれ少なかれ特定であってよい。
【0265】
幾つかの実施形態において、将来の排出率イベントは、クラウドベース電力制御サーバシステムによって識別される。例えば、クラウドベース電力制御サーバシステム110の予想エンジン217は、将来の排出率イベントを識別するために排出率予想を分析してよい。幾つかの実施形態において、クラウドベース電力制御サーバシステムは、将来の排出率イベントの形状または大きさを決定する。将来の排出率イベントの形状または大きさは、予測排出率が増大または減少したレベルにあると予想されるときの時間量および/または進行する平均排出率などのしきい排出率値からの逸脱の量であってよい。例えば、2時間持続する排出量の増大したレベルは、1時間のみ持続する排出量の同じ増大したレベルよりも大きな大きさを有すると考えられてよい。
【0266】
ブロック3714において、信頼値は、将来の排出率イベントのために決定されてよい。信頼値は、将来の排出率イベントの経過にわたって予測排出率に一致する実際の排出率の確実性を測定してよい。信頼値は、予測されたのと同じ率で生じる排出率のパーセンテージ可能性など、あらゆる形式の測定であってよい。例えば、90%の信頼値は、実際の排出率が予測されたとおりに生じる高い可能性を示してよいのに対し、30%の信頼値は、実際の排出率が予測されたとおりに生じる可能性が低いことを示してよい。幾つかの実施形態において、信頼値は、
図1に関して上記でさらに説明したように排出データシステム120などの第三者ソースから取得される。幾つかの実施形態において、信頼値は、
図32に関して上記で説明したようにクラウドベース電力制御サーバシステムによって決定される。
【0267】
ブロック3716において、EDRイベントは、将来の排出率イベントおよび信頼値に基づいて生成されてよい。幾つかの実施形態において、生成されるEDRイベントの形状または大きさは、将来の排出率イベントに基づく。EDRイベントの形状または大きさは、サーモスタットの設定値温度への調整のサイズおよび/または設定値温度が調整される時間量であってよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントの形状または大きさは、
図31に関して上記で説明したように、将来の排出率イベントの形状または大きさに基づく。
【0268】
幾つかの実施形態において、EDRイベントの形状または大きさは、将来の排出率イベントに関連した信頼値に基づく。例えば、将来の排出率イベントのための信頼値がしきい信頼値よりも大きいとき、EDRイベントの大きさは増大されてよい。同様に、将来の排出率イベントのための信頼値がしきい信頼値よりも低いとき、EDRイベントの大きさは減少させられてよい。幾つかの実施形態において、
図33に関して上記で説明したように、様々なEDRイベントの大きさに関連した1つまたは複数のしきい値が存在してよい。
【0269】
幾つかの実施形態において、EDRイベントは、排出率予想のための排出率変動性値にも基づく。排出率変動性値は、予想期間など、所定の期間にわたる予測排出率における相対的変動性を測定してよい。排出率変動性値は、パーセンテージ値またはあらゆるその他の適切な測定単位として表されてよい。排出率変動性値は、
図36Aおよび
図36Bに関して上記で説明したように、様々なその他のソースと比較して予測排出率予想における相対的変動性を測定してよい。幾つかの実施形態において、排出率変動性値は、一日当たりのEDRイベントの所定の最大数を修正し、より大きなまたはより少ない生成されたEDRイベントを生じる。幾つかの実施形態において、排出率変動性値は、EDRイベントの設定値調整を修正し、サーモスタットの設定値温度へのより大きなまたはより小さな調整を生じる。幾つかの実施形態において、排出率変動性値は、所定の最大EDRイベント持続時間を修正し、より長いまたはより短い持続時間を有するEDRイベントの生成を生じる。
【0270】
幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図13~
図15に関して上記で説明した方法のうちのいずれかに従って生成されてよい。例えば、EDRイベントは、排出率予想から計算された排出ディファレンシャル値の時間に対応する終了時間で生成されてよい。幾つかの実施形態において、複数のEDRイベントは、
図34に関して上記で説明したように将来の排出率イベントに関連した信頼値に基づいて将来の排出率イベントのための異なる開始および/または終了時間で生成される。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110のイベントスケジューラ213によって生成されてよい。幾つかの実施形態において、EDRイベントは、
図3に関して上記で説明したようにスマートサーモスタット160のイベントスケジューラ314によって生成されてよい。EDRイベントは、先制的EDRイベントまたは繰延EDRイベントであってよい。
【0271】
ブロック3718において、サーモスタットは、EDRイベントに従ってHVACシステムを制御させられてよい。サーモスタットは、
図13~
図15に関して上記で説明した方法のいずれかに従ってHVACシステムを制御させられてよい。例えば、EDRイベントの開始時間において、EDRイベントは、HVACシステムが暖房モードであるか冷房モードであるかに応じてHVACシステムの利用を増大または減少させるためにサーモスタットにサーモスタットの設定値温度を上昇または低下させてよい。幾つかの実施形態において、サーモスタットにHVACシステムを制御させることは、
図35に関して上記で説明したようにサーモスタットのヒステリシス設定値温度を調整することによって達成される。幾つかの実施形態において、複数のサーモスタットが、
図34に関して上記で説明したように、複数の異なるEDRイベントに従ってHVACシステムを制御させられる。幾つかの実施形態において、
図2に関して上記で説明したようなクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムは、
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160などのスマートサーモスタットにHVACシステムを制御させてよい。
【0272】
図38は、ユーザアカウントによって生成された炭素排出量への影響の指示の実施形態を示す。幾つかの実施形態において、システムは、ユーザアカウントによって生成された炭素排出量への影響を定量化する。有意義な方式でユーザアカウントによって生成された影響を定量化することによって、アカウントに関連したユーザは、よりクリーンな電気慣行を追求しかつ環境へのそれらの影響を減じ続けるように促進されてよい。
【0273】
幾つかの実施形態において、ユーザアカウントによって生成された影響は、グラフィカルユーザインターフェースに表示される。例えば、
図38に示されているように、影響は、ユーザアカウントのホームページ3800などのウェブページに表示されてよい。その他の実施形態において、影響は、モバイル装置またはパーソナルコンピュータ上にアプリケーションを介して表示される。例えば、
図1に関して上記で説明したようなモバイル装置140などのモバイル装置上で動作するアプリケーションは、ユーザアカウント全体によって達成される影響を表示するページまたはページのセクションおよび/または
図3に関して上記で説明したようなスマートサーモスタット160など、ユーザアカウントにリンクされた個々の装置を有してよい。幾つかの実施形態において、ユーザアカウントによって生成された影響は、周期的にまたは時々、ユーザアカウントに関連したユーザへ送信される。例えば、
図2に関して説明したクラウドベース電力制御サーバシステム110などのクラウドベース電力制御サーバシステムは、ユーザアカウントが生成されて以来の炭素排出節約の合計量および/または最後の通知が送信されて以来のユーザアカウントによって生成された炭素排出節約の量を示す電子メールを、毎週または毎月、ユーザアカウントにマップされた電子メールアドレスへ送信してよい。
図38に示されたインターフェースは、視覚的表示の多くの潜在的な例のうちの1つであり、同じまたは類似の情報が、あらゆる数の視覚的フォーマットまたはレイアウトにおいて表示することができることが理解されるべきである。
【0274】
幾つかの実施形態において、ユーザアカウントによって生成される影響は、ユーザアカウントによって消費されるよりクリーンな電気の実際の量または回避されるより汚い電気の実際の量によって定量化される。その他の実施形態において、排出量節約は、kWhにおける測定またはあらゆる類似の電気の測定など、ユーザアカウントによって達成されるクリーン電気マッチングの量によって定量化されてよい。例えば、
図38に示されているように、ホームページ3800は、EDRイベントへのユーザアカウントの参加によってマッチされたよりクリーンな電気の量を示すクリーン電気マッチ値3802を含んでよい。幾つかの実施形態において、影響は、lbs-CO2/MWhにおける測定など、炭素排出量減少の実際の量によって定量化されてよい。幾つかの実施形態において、ユーザアカウントによって生成される影響は、複数の期間を含む。例えば、システムは、全体的な影響および最後の月、週、日、またはあらゆるその他の時間の測定において生成される影響を表示してよい。
【0275】
幾つかの実施形態において、ユーザアカウントによって生成される影響は、1つまたは複数のグラフ図に表示される。例えば、ホームページ3800は、消費される合計電気量から節約される炭素排出量を示すステータスインジケータリング3804を含んでよい。ステータスインジケータリング3804の代わりに、その他のグラフ表示が使用されてよい。例えば、あらゆる数の棒グラフ、線グラフ、円グラフ、またはデータをグラフで表示する類似の方法が使用されてよい。幾つかの実施形態において、ユーザアカウントによって生成される影響は、より関連性のある用語において定量化される。例えば、ホームページ3800は、影響を、森林における樹木またはエーカーのある数から生成された同等の影響と比較することによって、炭素排出を回避することによって生成される影響に関する関連する記述を備えた認識可能なイメージを示すアイコン3806を含んでよい。別の例として、ホームページ3800は、電気節約の量が、ある数のガソリン車を電気自動車と置き換えることによる同等の節約であることを示す記述3808、またはニューヨークからロサンゼルスまでの一回のフライトによって生成される炭素排出量など、追加的な記述を含んでよい。あらゆるその他の関連のある測定は、EDRイベントへのユーザアカウントの参加によって生成される排出節約量を定量化するために使用されてよい。
【0276】
図39は、コミュニティによって生成された炭素排出量への集合的影響の指示の実施形態を示す。幾つかの実施形態において、システムは、コミュニティによって生成された炭素排出量への集合的影響を定量化する。コミュニティによって生成された影響を有意義な方法で定量化することによって、個々のユーザは、コミュニティのより大きな意味およびより大きな原因の一部であることによる満足を感じることができる。幾つかの実施形態において、コミュニティは、EDRイベントに参加する全てのユーザアカウントを含んでよい。その他の実施形態において、システムは、地域ごと、都市ごとおよび/または発電施設ごとなど、その他のプログラムレベルにおいて集合的影響を定量化してよい。幾つかの実施形態において、コミュニティによって生成される集合的影響は、グラフィカルユーザインターフェースに表示される。例えば、
図39に示されているように、様々な図およびデータは、ユーザアカウントのウェブサイトまたはホームページ3900に表示されてよい。
図38に関して上記で説明したのと同じ方法およびインターフェースのうちの1つまたは複数が、ユーザアカウントのコミュニティによって生成された炭素排出量への集合的影響を定量化するために使用されてよい。
【0277】
幾つかの実施形態において、集合的炭素排出節約は、コミュニティを通じて達成されるよりクリーンな電気マッチングの量によって定量化される。例えば、
図39に示されているように、ホームページ3900は、EDRイベントのコミュニティの参加によってマッチされるよりクリーンな電気の量を示すクリーン電気マッチ値3902を含んでよい。幾つかの実施形態において、集合的炭素排出節約は、より関連する形式で定量化および表示される。例えば、ホームページ3900は、プログラムによって生成されたクリーン電気マッチングの量によって電力供給されることができる家庭の数の関連する記述を有するアイコン3904を含んでよい。
【0278】
幾つかの実施形態において、地方のまたは地域的なクリーン電気発電所に関する情報が表示される。例えば、ホームページ3900は、地方のクリーン電気発電所によって発生されたクリーン電気の量を示すクリーン電気出力3906を含んでよい。幾つかの実施形態において、個々の発電所の詳細が提供される。例えば、ホームページ3900は、地方のコミュニティに電気を提供する個々のクリーン電気発電所のための1つまたは複数のタイル3908、3910、および3912を含んでよい。あらゆるその他の関連する測定は、
図38に関して上記で説明したものなど、ユーザアカウントのグループまたはコミュニティによって生成された影響を定量化するために使用されてよい。
【0279】
図40は、排出需要応答イベントへの参加を管理するためのアカウントセッティングを示すユーザインターフェースの実施形態を示す。幾つかの実施形態において、システムは、1つまたは複数のアカウントセッティングに基づいてユーザアカウントに関連したサーモスタットのためのEDRイベントを生成する。例えば、
図26~
図30に関して上記で説明したように、セッティングは、EDRイベントの持続時間および大きさおよび/またはEDRイベントプログラムへの参加レベルを記述してよい。幾つかの実施形態において、ユーザアカウントに関連したユーザは、1つまたは複数のアカウントセッティングを記述してよい。例えば、ユーザは、全ての将来のEDRイベントのための最大イベント持続時間を選択してよい。別の例として、ユーザは、システムによって提供される1つまたは複数のプログラムに参加することを選択してよい。幾つかの実施形態において、アカウントセッティングは、1つまたは複数のユーザインターフェースを介してアクセス可能である。例えば、
図40に示されているように、ユーザは、パーソナル装置上のアプリケーションインターフェース4000にアクセスしてよい。別の例として、アカウントセッティングは、インターネット上の1つまたは複数のウェブページを介してアクセス可能であってよい。幾つかの実施形態において、セッティングユーザインターフェースは、アカウントを生成する際にユーザに表示されてよい。その他の実施形態において、ユーザは、既存のセッティングを変更または更新するために、アカウントを生成した後のあらゆる時間に、アカウントに関連したセッティングにアクセスすることができる。
【0280】
幾つかの実施形態において、グラフィカルユーザインターフェースは、将来のEDRイベントの生成に関連した1つまたは複数のセッティングを表示する。例えば、
図40に示されているように、各々のセッティングのために1つまたは複数のフィールド4004が存在し得る。幾つかの実施形態において、ユーザインターフェースは、関連するセッティングの記述を含む。例えば、各々のフィールド4004は、各々の特定のセッティングが将来のEDRイベントの生成およびユーザアカウントに関連したサーモスタットの参加にどのように影響するかを記述する関連した記述4008を有してよい。幾つかの実施形態において、ユーザインターフェースは、ユーザアカウントに関連したユーザが各々の利用できるセッティングのための所望のセッティングを記述することを可能にする1つまたは複数の入力制御を有する。例えば、フィールド4004は、アカウントに関連したユーザがセッティングをトグルオンまたはトグルオフすることを可能にするトグルボタン4012に関連していてよい。その他の実施形態において、入力制御は、ドロップダウン、スライダ、チェックボックス、テキストフィールド、ダイアログボックス、またはあらゆるその他の適切な入力制御であってよい。幾つかの実施形態において、ユーザインターフェースは、現在開発中の新たなフィーチャのプレビューとしてまだ利用可能ではないセッティングのためのフィールドを含む。例えば、フィールド4016は、グレーで塗りつぶされたトグルボタン4020によって示されているように、まだ利用可能ではない新たなセッティングまたはプログラムに関連していてよい。幾つかの実施形態において、グラフィカルユーザインターフェースは、ユーザアカウントのセッティングに対して行われるあらゆる変更をユーザがセーブするためのオプションを有する。
【0281】
図41A~
図41Dは、スマートサーモスタットユーザインターフェースの実施形態を示す。幾つかの実施形態において、スマートサーモスタットは、生成されたEDRイベントに従ってHVACシステムを制御しようとしているまたは既に制御していることを示してよい。例えば、スマートサーモスタットは、音を出してよい、または
図3に関して上記で論じたような、電子ディスプレイ311などのグラフィカルディスプレイを変更してよい。幾つかの実施形態において、スマートサーモスタットは、EDRイベントに従って、設定値温度および現在の温度を示してよい。例えば、
図41Aおよび
図41Bに示されているように、スマートサーモスタットディスプレイ4100は、ダイアルにおけるマークとして設定値温度4104および現在の温度4108を示してよい。その他の実施形態において、設定値温度および現在の温度は、テキスト、数字、または温度を示すあらゆる適切な方法として表されてよい。幾つかの実施形態において、スマートサーモスタットディスプレイは、生成されたEDRイベントに従ってサーモスタットの現在の動作を記述するテキストを含む。例えば、スマートサーモスタットディスプレイ4100は、サーモスタットの現在の動作を示す1つまたは複数のテキストボックス4112および4116を含んでよい。
図41Aおよび
図41Bに示されているように、テキストボックス4112および4116は、温度がEDRイベントによって低下させられる前に温度を上昇させることによってEDRイベントの前にスマートサーモスタットが環境をプレコンディショニングしていることを示してよい。
【0282】
幾つかの実施形態において、スマートサーモスタットディスプレイは、EDRイベントに従ってスマートサーモスタットの現在に動作に応じて変化する。例えば、
図41Aに示され、テキストボックス4112によって示されているように、サーモスタットは、HVACシステムの使用なしに環境における温度を上昇させるアイドルモードにあってよい。別の例として、
図41Bに示され、テキストボックス4112によって示されているように、スマートサーモスタットは、EDRイベントの前に環境における温度を上昇させるようにHVACシステムをアクティブに制御していてよい。幾つかの実施形態において、スマートサーモスタットディスプレイは、さもなければ同時にディスプレイにフィットすることができない追加的な情報を表示するためにテキストをスクロールまたはループさせる。例えば、
図41Cおよび
図41Dに示されているように、テキストボックス4116は、現在のモードを示すテキストと、モードが変化すると予想される時間との間でループしてよい。
【0283】
幾つかの実施形態において、スマートサーモスタットディスプレイは、サーモスタットがEDRイベントに従って作動していることの追加的な指示を含む。例えば、
図41A~
図41Dに示されているように、アイコン4120は、EDRイベントに関連したシンボルを含んでよい。認識可能なシンボルを含むことによって、スマートサーモスタットは、スマートサーモスタットがEDRイベントに従って現在作動していることを、スマートサーモスタットを操作しているユーザに迅速かつ容易に知らせてよい。幾つかの実施形態において、スマートサーモスタットディスプレイ4100の1つまたは複数の特徴は、スマートフォンなどのコンピュータ化された装置にリモートで表示することができる。例えば、上記の
図42に関して以下で説明されるように、
図1~
図3に関して上記で説明したようなモバイル装置140などの、スマートサーモスタットにリンクされたユーザアカウントに関連したモバイル装置は、スマートサーモスタット自体に表示された同じ特徴の幾つかまたは全てを表示してよい。
【0284】
図42は、EDRイベントを管理するためのパーソナル装置インターフェースの実施形態を示す。幾つかの実施形態において、システムは、ユーザアカウントに関連したユーザに、ユーザアカウントに関連したサーモスタットが、生成されたEDRイベントに従って動作していることを通知してよい。例えば、システムは、
図1~
図3に関して上記で説明したようなモバイル装置140などのモバイル装置へ通知を送信してよい。幾つかの実施形態において、ユーザアカウントに関連したスマートサーモスタットのステータスは、ユーザアカウントに関連したモバイル装置またはパーソナルコンピュータから見られてよい。例えば、
図42に示されているように、4200のためのモバイル装置において動作するアプリケーションは、スマートサーモスタットがHVACシステムを制御している環境のための設定値温度4204および現在の温度4208を示してよい。幾つかの実施形態において、モバイル装置は、
図41A~
図41Dに関して上記で説明したように、スマートサーモスタットのディスプレイからアクセス可能な同じ情報を表示する。
【0285】
幾つかの実施形態において、システムは、ユーザアカウントとリンクしたサーモスタットがEDRイベントに従ってHVACシステムを制御しようとしていることを示す通知を、ユーザアカウントに関連したモバイル装置へ送信する。例えば、
図42に示されているように、モバイル装置4200上で動作するアプリケーションは、EDRイベントが開始しようとしているというシステムからの指示を受信し、モバイル装置のユーザにバナー通知4212を表示してよい。その他の実施形態において、モバイル装置において動作するアプリケーションは、ユーザアカウントに関連したサーモスタットが、生成されたEDRイベントに従ってHVACシステムを制御することをユーザに警告するために、ポップアップダイアログ、バッジ、アラート、またはあらゆるその他の適切な通知方法を使用してよい。
【0286】
上記で論じられた方法、システム、および装置は、単に例であることが意図されていることに留意すべきである。様々な実施形態が、必要に応じて、様々な手順または構成要素を省略、置換、または追加してよいことが強調されなければならない。例えば、代替的な実施形態において、方法は、説明されたものとは異なる順序で実行されてよいおよび様々なステップが追加、省略、または結合されてよいことが認められるべきである。また、ある実施形態に関して説明された特徴は、様々なその他の実施形態において組み合わされてよい。実施形態の異なる態様および要素は、同様の形式で組み合わされてよい。また、技術が発展する、ひいては、要素のうちの多くが例であり、発明の範囲を限定すると解釈されるべきではないことが強調されるべきである。
【0287】
具体的な詳細が、実施形態の徹底的な理解を提供するために説明において与えられている。しかしながら、実施形態はこれらの具体的な詳細なしに実行されてよいことが当業者によって理解されるであろう。例えば、周知のプロセス、構造、および技術は、実施形態を曖昧にすることを回避するために不要な詳細なしに示されている。この説明は、例示的な実施形態のみを提供し、発明の範囲、適用可能性、または構成を限定することは意図されていない。むしろ、実施形態の先行する説明は、発明の実施形態を実施するための権限を付与する説明を当業者に提供する。発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、要素の機能および配列において様々な変更がなされてよい。
【0288】
また、実施形態は、流れ図またはブロック図として描かれたプロセスとして説明されてよいことに留意されたい。各々は、連続するプロセスとして動作を説明し得るが、動作の多くは、並行してまたは同時に実行することができる。加えて、動作の順序は、再配置されてよい。プロセスは、図に含まれない追加的なステップを有してよい。
【0289】
複数の実施形態を説明したが、発明の趣旨から逸脱することなく様々な修正、代替的な構成、および均等物が使用されてよいことが当業者によって認識されるであろう。例えば、上記の要素は、単に、より大きなシステムの構成要素であってよく、その他のルールが、発明の適用に優先するまたはさもなければ発明の適用を修正してよい。また、ステップの数は、上記の要素が考慮される前、間、または後に行われてよい。したがって、上記説明は、発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排出需要応答イベントを実行するための方法であって、
クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、所定の将来の期間のための排出率予想を受信するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記排出率予想を使用して、前記所定の将来の期間中の複数の時点の各々のための排出ディファレンシャル値を決定し、これにより、複数の排出ディファレンシャル値を生成するステップと、を含み、前記排出ディファレンシャル値は、時間の経過における排出量の変化を表し、
前記方法は、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、決定された前記複数の排出ディファレンシャル値および排出需要応答イベントの所定の最大数に基づいて、前記所定の将来の期間中に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、生成された前記排出需要応答イベントに従ってサーモスタットにHVACシステムを制御させるステップと、を含む、排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項2】
前記複数の時点の各々のための前記排出ディファレンシャル値は、前記時点の前の第1の平均排出率と、前記時点の後の第2の平均排出率との差から決定される、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項3】
生成された前記排出需要応答イベントは、先制的排出需要応答イベントであり、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムは、前記サーモスタットに、前記HVACシステムの使用量を増大する設定値温度を調整させる、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項4】
前記HVACシステムが冷房モードにあるとき、前記サーモスタットに、前記設定値温度を調整させることは、前記設定値温度を低下させることを含み、前記HVACシステムが暖房モードにあるとき、前記サーモスタットに、前記設定値温度を調整させることは、設定値温度を上昇させることを含む、請求項3に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項5】
生成された前記排出需要応答イベントは、繰延排出需要応答イベントであり、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムは、前記サーモスタットに、前記HVACシステムの使用量を減じる設定値温度を調整させる、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項6】
前記HVACシステムが冷房モードにあるとき、前記サーモスタットに、前記設定値温度を調整させることは、設定値温度を上昇させることを含み、前記HVACシステムが暖房モードにあるとき、前記サーモスタットに、前記設定値温度を調整させることは、前記設定値温度を低下させることを含む、請求項5に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項7】
前記方法は、
前記複数の排出ディファレンシャル値の各々のために、前記排出ディファレンシャル値に関連した前記時点に終了する先制的排出需要応答イベントのための前記排出ディファレンシャル値と等しい先制的イベントスコアを決定し、これにより、複数の先制的イベントスコアを生成するステップと、
前記複数の排出ディファレンシャル値の各々のために、前記排出ディファレンシャル値に関連した前記時点に終了する繰延排出需要応答イベントのための負の前記排出ディファレンシャル値と等しい繰延イベントスコアを決定し、これにより、複数の繰延イベントスコアを生成するステップと、をさらに含み、
前記排出需要応答イベントを生成するステップは、前記複数の先制的イベントスコアおよび前記複数の繰延イベントスコアのランキングに基づく、請求項3に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項8】
前記排出需要応答イベントの所定の最大数は、前記所定の将来の期間中の先制的排出需要応答イベントの最大数であり、前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前記所定の将来の期間中に前に生成された先制的排出需要応答イベントの数が、前記先制的排出需要応答イベントの最大数と等しいときに、先制的排出需要応答イベントの生成を制限するステップをさらに含む、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項9】
前記排出需要応答イベントの所定の最大数は、前記所定の将来の期間中の繰延排出需要応答イベントの最大数であり、前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前記所定の将来の期間中に前に生成された繰延排出需要応答イベントの数が、前記繰延排出需要応答イベントの最大数と等しいときに、繰延排出需要応答イベントの生成を制限するステップをさらに含む、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項10】
前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前に生成された先制的排出需要応答イベントが生成されたことを決定するステップと、
前記前に生成された先制的排出需要応答イベントの後の最小期間まで追加的な先制的排出需要応答イベントの生成を制限するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項11】
前記方法は、
生成された前記排出需要応答イベントが、繰延排出需要応答イベントであることを決定するステップと、
生成された前記排出需要応答イベントの前および後の所定の最小期間内の新たな繰延排出需要応答イベントの生成を制限するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項12】
前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
一日の所定の最も遅い時間よりも遅い終了時間を有する排出需要応答イベントの生成を制限するステップ、一日の所定の最も早い時間よりも早い開始時間を有する排出需要応答イベントの生成を制限するステップ、またはその両方をさらに含む、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項13】
前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
生成された前記排出需要応答イベントのためのイベントスコアを最小排出需要応答イベントスコアと比較するステップと、
生成された前記排出需要応答イベントのための前記イベントスコアが前記最小排出需要応答イベントスコアよりも大きいことを決定するステップと、をさらに含み、
生成された前記排出需要応答イベントに従って前記サーモスタットに前記HVACシステムを制御させるステップは、少なくとも部分的に、前記イベントスコアが前記最小排出需要応答イベントスコアよりも大きいという決定に基づく、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項14】
前記所定の将来の期間は、24時間である、請求項1に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項15】
排出需要応答イベントを実行するためのシステムであって、
クラウドベース電力制御サーバシステムを含み、前記クラウドベース電力制御サーバシステムは、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサと通信可能に結合されかつ前記1つまたは複数のプロセッサによって可読でありかつプロセッサ可読命令が記憶された、メモリと、を含み、前記プロセッサ可読命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記1つまたは複数のプロセッサに、
所定の将来の期間のための排出率予想を受信するステップを行わせ、
前記排出率予想を使用して、前記所定の将来の期間中の複数の時点の各々のための排出ディファレンシャル値を決定し、これにより、複数の排出ディファレンシャル値を生成するステップを行わせ、前記排出ディファレンシャル値は、時間の経過における排出量の変化を表し、
決定された前記複数の排出ディファレンシャル値および前記排出需要応答イベントの所定の最大数に基づいて、前記所定の将来の期間中に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成するステップを行わせ、
生成された前記排出需要応答イベントに従ってサーモスタットにHVACシステムを制御させるステップを行わせる、排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項16】
複数のサーモスタットをさらに含み、前記複数のサーモスタットは、前記サーモスタットを含む、請求項15に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項17】
モバイル装置上で実行されるアプリケーションをさらに含み、前記アプリケーションは、前記クラウドベース電力制御サーバシステムとの通信を介して前記サーモスタットを制御するように構成されている、請求項15に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項18】
プロセッサ可読命令を含む
プログラムであって、前記プロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサに、
所定の将来の期間のための排出率予想を受信するステップを行わせ、
前記排出率予想を使用して、前記所定の将来の期間中の複数の時点の各々のための排出ディファレンシャル値を決定し、これにより、複数の排出ディファレンシャル値を生成するステップを行わせ、前記排出ディファレンシャル値は、時間の経過における排出量の変化を表し、
決定された前記複数の排出ディファレンシャル値および排出需要応答イベントの所定の最大数に基づいて、前記所定の将来の期間中に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成するステップを行わせ、
生成された前記排出需要応答イベントに従ってサーモスタットにHVACシステムを制御させるステップを行わせる、ように構成されている
、プログラム。
【請求項19】
前記排出需要応答イベントの所定の最大数は、前記所定の将来の期間中の繰延排出需要応答イベントの最大数であり、
前記プロセッサ可読命令は、前記所定の将来の期間中に前に生成された繰延排出需要応答イベントの数が繰延排出需要応答イベントの最大数と等しいときに繰延排出需要応答イベントの生成を制限するようにさらに構成されている、請求項18に記載の
プログラム。
【請求項20】
前記プロセッサ可読命令は、一日の所定の最も遅い時間よりも遅い終了時間を有する排出需要応答イベントの生成を制限する、一日の所定の最も早い時間よりも早い開始時間を有する排出需要応答イベントの生成を制限する、またはその両方を行うようにさらに構成されている、請求項18に記載の
プログラム。
【請求項21】
排出需要応答イベントを実行するための方法であって、
クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、
第1の時間における排出率変化を含む第1の排出率予想を取得するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記第1の排出率予想に基づいて排出需要応答(EDR)イベントを生成するステップと、を含み、前記EDRイベントは、開始時間および終了時間を含み、
前記方法は、
前記開始時間の前に、前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、生成された前記EDRイベントをデータネットワーク上で、前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムから遠隔の構造に配置されたサーモスタットへ送信するステップと、
前記サーモスタットによって、前記EDRイベントを前記サーモスタットのメモリに記憶するステップと、
前記開始時間において、前記サーモスタットによって、生成された前記EDRイベントに従ってHVACシステムの制御を開始するステップと、
前記開始時間に続いてかつ前記終了時間の前に、前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、
前記第1の時間とは異なる第2の時間における前記排出率変化を含む第2の排出率予想を取得するステップと、
前記第2の排出率予想を取得することに続いてかつ前記終了時間の前に、前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、修正されたEDRイベントを生成するステップと、を含み、前記修正されたEDRイベントは、
前記第1の時間と前記第2の時間との差に基づいた修正された終了時間を含み、
前記方法は、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記終了時間および前記修正された終了時間のうちの早い方よりも前の時間に、前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットへ送信するステップを含み、
前記方法は、
前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットによって受信したときに、
前記サーモスタットによって、前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットの前記メモリに記憶するステップと、
前記サーモスタットによって、前記修正された終了時間に達するまで前記修正されたEDRイベントに従って前記HVACシステムを制御するステップと、を含む、排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項22】
前記第1の排出率予想は、第
3の時間における
、より早い排出率変化を含み、
前記EDRイベントを生成するステップは、
前記第1の時間の後に前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムが前記第2の排出率予想を取得することを決定するステップと、
前記第
3の排出率予想が受信される前に開始するように前記排出需要応答イベントの前記開始時間を設定するステップと、をさらに含む、請求項21に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項23】
前記EDRイベントは、最大許容イベント持続時間に設定された持続時間で生成される、請求項21に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項24】
前記修正されたEDRイベントを生成するステップは、
前記第
2の時間の後に前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムが第3の排出率予想を取得することを決定するステップと、
前記第3の排出率予想が受信される前になるように前記修正されたEDRイベントの前記修正された終了時間を設定するステップと、を含む、請求項23に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項25】
前記修正されたEDRイベントを生成するステップは、
前記第
2の時間の前の所定の最小期間内に前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムが第3の排出率予想を取得することを決定するステップと、
前記第3の排出率予想が取得される前に、前記第
2の時間と一致するように前記EDRイベントの前記修正された終了時間を設定するステップと、を含む、請求項23に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項26】
前記第2の時間は、前記第1の時間よりも早く、前記修正されたEDRイベントを生成するステップは、
前記第2の時間の後に前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムが第3の排出率予想を取得することを決定するステップと、
前記第3の排出率予想が取得される前になるように前記修正されたEDRイベントの前記修正された終了時間を設定するステップと、を含む、請求項21に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項27】
前記第2の時間は、前記第1の時間よりも遅く、
前記修正されたEDRイベントを生成するステップは、前記第1の時間
の後になるように、前記修正されたEDRイベントの前記修正された終了時間を設定するステップを含む、請求項21に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項28】
前記修正されたEDRイベントの前記修正された終了時間を設定するステップは、最大許容イベント持続時間によって制限される、請求項27に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項29】
前記EDRイベントを生成するステップは、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記第1の排出率予想を使用して、前記第1の排出率予想によってカバーされた将来の期間の間の複数の時点の各々のための排出ディファレンシャル値を決定し、これにより、複数の排出ディファレンシャル値を生成するステップをさらに含み、前記排出需要応答イベントは、決定された前記複数の排出ディファレンシャル値に基づいて生成される、請求項21に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項30】
前記EDRイベントを生成するステップは、
前記排出需要応答イベントの前記開始時間を、前に生成されたEDRイベントの終了時間の後の所定の最小時間の後になるように制限するステップをさらに含む、請求項21に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項31】
前記修正されたEDRイベントを生成するステップは、
前記修正されたEDRイベントの前記修正された終了時間が、一日の所定の最も遅い時間よりも遅くならないように制限するステップをさらに含む、請求項21に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項32】
排出需要応答イベントを実行するためのシステムであって、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサと通信可能に結合されかつ前記1つまたは複数のプロセッサによって可読でありかつプロセッサ可読命令が記憶されたメモリと、を含み、前記プロセッサ可読命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記1つまたは複数のプロセッサに、
クラウドベース電力制御サーバシステムによって
、第1の時間における排出率変化を含む第1の排出率予想を取得するステップと、
前記クラウドベース電力制御サーバシステムによって、前記第1の排出率予想に基づいて排出需要応答(EDR)イベントを生成するステップと、を行わせ、前記EDRイベントは、開始時間および終了時間を含み、
前記開始時間の前に、前記クラウドベース電力制御サーバシステムによって、生成された前記EDRイベントをデータネットワーク上で、前記クラウドベース電力制御サーバシステムから遠隔の構造に配置されたサーモスタットへ送信するステップと、
前記サーモスタットによって、前記EDRイベントを前記サーモスタットのメモリに記憶するステップと、
前記開始時間において、前記サーモスタットによって、生成された前記EDRイベントに従ってHVACシステムの制御を開始するステップと、
前記開始時間に続いてかつ前記終了時間の前に、前記クラウドベース電力制御サーバシステムによって、
前記第1の時間とは異なる第2の時間における前記排出率変化を含む第2の排出率予想を取得するステップと、
前記第2の排出率予想を取得した後でかつ前記終了時間の前に、前記クラウドベース電力制御サーバシステムによって、前記修正されたEDRイベントを生成するステップと、を行わせ、前記修正されたEDRイベントは、
前記第1の時間と前記第2の時間との差に基づいた修正された終了時間を含み、
前記クラウドベース電力制御サーバシステムによって、前記終了時間および前記修正された終了時間のうちの早い方よりも前の時間に、前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットへ送信するステップと、
前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットによって受信したとき、
前記サーモスタットによって、前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットの前記メモリに記憶するステップと、
前記サーモスタットによって、前記修正された終了時間に達するまで前記修正されたEDRイベントに従って前記HVACシステムを制御するステップと、を行わせる、排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項33】
複数のサーモスタットをさらに含み、前記複数のサーモスタットは、前記サーモスタットを含む、請求項32に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項34】
モバイル装置上で実行されるアプリケーションをさらに含み、前記アプリケーションは、前記クラウドベース電力制御サーバシステムとの通信を介して前記サーモスタットを制御するように構成されている、請求項32に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項35】
前記クラウドベース電力制御サーバシステムは、インターフェースをさらに含み、前記インターフェースは、ネットワークを介して遠隔でアクセス可能な排出データシステムから前記複数の排出率予想を取得するように構成されている、請求項32に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項36】
前記第1の排出率予想は、第
3の時間における
、より早い排出率変化を含み、
前記EDRイベントを生成するステップは、
前記クラウドベース
電力制御サーバシステムが前記第
3の時間の後に前記第2の排出率予想を取得することを決定するステップと、
前記第2の排出率予想が受信される前に開始するように前記排出需要応答イベントの前記開始時間を設定するステップと、をさらに含む、請求項32に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項37】
プロセッサ可読命令を含む
プログラムであって、前記プロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサに、
クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、
第1の時間における排出率変化を含む第1の排出率予想を取得するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記第1の排出率予想に基づいて排出需要応答(EDR)イベントを生成するステップと、を行わせ、前記EDRイベントは、開始時間および終了時間を含み、
前記開始時間の前に、前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、生成された前記EDRイベントをデータネットワーク上で、前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムから遠隔の構造に配置されたサーモスタットへ送信するステップと、
前記サーモスタットによって、前記EDRイベントを前記サーモスタットのメモリに記憶するステップと、
前記開始時間において、前記サーモスタットによって、生成された前記EDRイベントに従ってHVACシステムの制御を開始するステップと、
前記開始時間に続いてかつ前記終了時間の前に、前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、
前記第1の時間とは異なる第2の時間における前記排出率変化を含む第2の排出率予想を取得するステップと、
前記第2の排出率予想を取得した後でかつ前記終了時間の前に、前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、修正されたEDRイベントを生成するステップと、を行わせ、前記修正されたEDRイベントは、
前記第1の時間と前記第2の時間との差に基づいた修正された終了時間を含み、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記終了時間および前記修正された終了時間のうちの早い方よりも前の時間において、前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットへ送信するステップを行わせ、
前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットによって受信したとき、
前記サーモスタットによって、前記修正されたEDRイベントを前記サーモスタットのメモリに記憶するステップと、
前記サーモスタットによって、前記修正された終了時間に達するまで前記修正されたEDRイベントに従って前記HVACシステムを制御するステップと、を行わせる、
プログラム。
【請求項38】
前記EDRイベントは、最大許容イベント持続時間に設定された持続時間で生成される、請求項37に記載の
プログラム。
【請求項39】
前記第2の排出率予想は、第
3の時間における
、より早い排出率変化を含み、
前記修正されたEDRイベントを生成するステップは、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムが前記第
3の時間の後に第3の排出率予想を取得することを決定するステップと、
前記修正されたEDRイベントの前記修正された終了時間が、前記第3の排出率予想が受信される前になるように設定するステップと、を含む、請求項37に記載の
プログラム。
【請求項40】
前記修正されたEDRイベントを生成するステップは、
前記第
2の時間の前の所定の最小期間内に前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムが第3の排出率予想を取得することを決定するステップと、
前記第3の排出率予想が取得される前に、前記第
2の時間と一致するように前記EDRイベントの前記修正された終了時間を設定するステップとを含む、請求項37に記載の
プログラム。
【請求項41】
排出需要応答イベントを実行するための方法であって、
クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、排出率の履歴を取得するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記排出率の履歴に基づいて、予測される高排出量の将来の期間を識別するステップと
を含み、前記予測される高排出量の将来の期間を識別するステップは、
前記の将来の期間についての平均排出量が、前記将来の期間を含むより長い持続期間についての平均排出量よりも多くなると予測されると判断するステップを含み、前記方法はさらに、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、複数の排出需要応答イベント参加レベルから、前記予測される高排出量の前記将来の期間のために適用可能なサーモスタットに関連したアカウントの排出需要応答イベント参加レベルを決定するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルに基づいて、前記予測される高排出量の前記将来の期間内に生じるように排出需要応答イベントを生成するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記アカウントに関連した前記サーモスタットに、生成された前記排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させるステップと、を含む、排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項42】
前記複数の排出需要応答イベント参加レベルは、第1の参加レベルおよび第2の参加レベルを含み、
前記第2の参加レベルは、前記第1の参加レベルよりも大きな量の排出節約を生じる、請求項41に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項43】
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルを決定するステップは、
前記第1の参加レベルと前記第2の参加レベルとの選択のためのリクエストを出力するステップと、
前記リクエストに応答して、予測される高排出量の前記将来の期間のための前記第1の参加レベルおよび前記第2の参加レベルからの選択を受信するステップと、
予測される高排出量の前記将来の期間のための前記第1の参加レベルまたは前記第2の参加レベルの選択の指示を記憶するステップと、をさらに含む、請求項42に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項44】
一日当たりのイベントの所定の最大数が、前記第1の参加レベルよりも前記第2の参加レベルに対してより大きく、前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルが前記第2の参加レベルに設定されることを決定するステップと、
前に生成された排出需要応答イベントの数が一日当たりのイベントの前記所定の最大数よりも少ないことを決定するステップと、をさらに含み、
前記アカウントに関連した前記サーモスタットに、生成された前記排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させるステップは、少なくとも部分的に、前に生成された排出需要応答イベントの数が一日当たりのイベントの前記所定の最大数よりも少ないという決定に基づく、請求項42に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項45】
所定の最大イベント持続時間が、前記第1の参加レベルよりも前記第2の参加レベルに対してより長く、前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルが前記第2の参加レベルに設定されることを決定するステップと、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルが前記第2の参加レベルに設定されることの決定に応答して、生成された前記排出需要応答イベントの持続時間を増大させるステップと、をさらに含む、請求項42に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項46】
前記アカウントに関連した前記サーモスタットに、前記排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させるステップは、前記サーモスタットの設定値温度を調整するステップを含み、前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルが前記第2の参加レベルに設定されることを決定するステップと、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルが前記第2の参加レベルに設定されることの決定に応答して前記サーモスタットの前記設定値温度への調整を増大するステップと、をさらに含む、請求項42に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項47】
前記アカウントに関連した前記サーモスタットに、前記排出需要応答イベントに従って前記HVACシステムを制御させるステップは、前記サーモスタットの設定値温度を調整するステップを含み、前記方法は、
前記設定値温度を調整した後に、反対方向への前記設定値温度への調整を受信するステップと、
前記サーモスタットに、前記排出需要応答イベントに従って前記HVACシステムを制御することを停止させるステップと、をさらに含む、請求項41に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項48】
前記アカウントに関連した前記サーモスタットに、前記排出需要応答イベントに従って前記HVACシステムを制御させるステップは、前記サーモスタットの設定値温度を調整するステップを含み、前記方法は、
前記設定値温度を調整した後に、反対方向における前記設定値温度への調整を受信するステップと、
前記調整に基づいて、前記サーモスタットにマップされた前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルを修正するステップと、をさらに含む、請求項41に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項49】
前記サーモスタットに関連した前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルを修正するステップは、一日当たりのイベントの前記所定の最大数を減じるステップを含む、請求項48に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項50】
前記サーモスタットに関連した前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルを修正するステップは、所定の最大イベント持続時間を減じるステップを含む、請求項48に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項51】
前記サーモスタットに関連した前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルを修正するステップは、所定の最大設定値調整を減じるステップを含む、請求項41に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項52】
前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前記予測される高排出量の将来の期間のうちの一部分についての排出率予想を受信するステップと、
前記排出率予想を使用して、前記将来の期間のうちの前記一部分内の複数の時点の各々における排出ディファレンシャル値を決定することにより、複数の排出ディファレンシャル値を生成するステップと、
前記複数の排出ディファレンシャル値の比較に基づいて、前記複数の排出ディファレンシャル値のうち第1の排出ディファレンシャル値に関連した第1の時点を、前記複数の時点から選択するステップと、
前記第1の時点において開始または停止すべき前記排出需要応答イベントをスケジュールするステップと、を含む、請求項41に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項53】
前記方法は、
所定の将来の期間のための天気予報を取得するステップをさらに含み、前記予測される高排出量の将来の期間を識別するステップは、前記天気予報にさらに基づく、請求項41に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項54】
前記排出需要応答イベント生成するステップは、予測される高排出量の前記将来の期間の間のエネルギ価格を決定するステップをさらに含み、前記サーモスタットに関連した前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルは、前記エネルギ価格に基づく、請求項41に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項55】
排出需要応答イベントを実行するためのシステムであって、
クラウドベース電力制御サーバシステムを含み、前記クラウドベース電力制御サーバシステムは、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサと通信可能に結合されかつ前記1つまたは複数のプロセッサによって可読でありかつプロセッサ可読命令が記憶されたメモリと、を含み、前記プロセッサ可読命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記1つまたは複数のプロセッサに、
排出率の履歴を取得するステップと、
前記排出率の履歴に基づいて、予測される高排出量の将来の期間を識別するステップと、
を行わせ、前記予測される高排出量の将来の期間を識別するステップは、
前記の将来の期間についての平均排出量が、前記将来の期間を含むより長い持続期間についての平均排出量よりも多くなると予測されると判断するステップを含み、前記プロセッサ可読命令はさらに、前記1つまたは複数のプロセッサに、
複数の排出需要応答イベント参加レベルから、前記予測される高排出量の将来の期間のために適用可能なサーモスタットに関連したアカウントの排出需要応答イベント参加レベル決定するステップと、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルに基づいて、前記予測される高排出量の将来の期間内に生じるように排出需要応答イベントを生成するステップと、
前記アカウントに関連した前記サーモスタットに、生成された前記排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させるステップと、を行わせる、排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項56】
複数のサーモスタットをさらに含み、前記複数のサーモスタットは、前記サーモスタットを含む、請求項55に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項57】
モバイル装置上で実行されるアプリケーションをさらに含み、前記アプリケーションは、前記クラウドベース電力制御サーバシステムとの通信を介して前記サーモスタットを制御するように構成されている、請求項55に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項58】
前記複数の排出需要応答イベント参加レベルは、第1の参加レベルおよび第2の参加レベルを含み、
所定の最大イベント持続時間は、前記第1の参加レベルよりも前記第2の参加レベルに対してより長く、
前記プロセッサ可読命令は、実行されたとき、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルが前記第2の参加レベルに設定されることを決定するステップと、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルが前記第2の参加レベルに設定されるという決定に応答して生成された前記排出需要応答イベントの持続時間を増大させるステップと、によってさらに前記1つまたは複数のプロセッサに前記排出需要応答イベントを生成させる、請求項55に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項59】
プロセッサ可読命令を含む
プログラムであって、前記プロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサに、
排出率の履歴を取得するステップと、
前記排出率の履歴に基づいて、予測される高排出量の将来の期間を識別するステップと
を含み、前記予測される高排出量の将来の期間を識別するステップは、
前記の将来の期間についての平均排出量が、前記将来の期間を含むより長い持続期間についての平均排出量よりも多くなると予測されると判断するステップを含み、前記プロセッサ可読命令はさらに、前記1つまたは複数のプロセッサに、
複数の排出需要応答イベント参加レベルから、前記予測される高排出量の将来の期間のために適用可能なサーモスタットに関連したアカウントの排出需要応答イベント参加レベルを決定するステップと、
前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルに基づいて、前記予測される高排出量の将来の期間内に生じるように排出需要応答イベントを生成するステップと、
前記アカウントに関連した前記サーモスタットに、生成された前記排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させるステップと、を行わせる、非一時的プロセッサ可読媒体。
【請求項60】
前記アカウントに関連した前記サーモスタットに、前記排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させるステップは、前記サーモスタットの設定値温度を調整するステップを含み、前記プロセッサ可読命令は、
前記設定値温度を調整した後に、反対方向における前記設定値温度への調整を受信し、
前記調整に基づいて、前記サーモスタットに関連した前記アカウントの前記排出需要応答イベント参加レベルを修正するようにさらに構成されている、請求項59に記載の
プログラム。
【請求項61】
排出需要応答イベントを実行するための方法であって、
クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、所定の将来の期間のための排出率予想を取得するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記排出率予想を使用して、前記所定の将来の期間内に生じるように将来の排出率イベントを識別するステップと、を含み、
前記将来の排出率イベントは、予測された大きさの指示を含み、
前記将来の排出率イベントは、予測される排出率が、増大した排出レベルまたは減少した排出レベルにある期間を含み、
前記方法は、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記将来の排出率イベントのための信頼値を決定するステップを含み、
前記信頼値は、予測されたとおりに生じる前記将来の排出率イベントの確実性を指示し、
前記方法は、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、識別された前記将来の排出率イベントおよび前記信頼値に基づいて、前記将来の排出率イベントの間に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成するステップと、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、サーモスタットに、生成された前記排出需要応答イベントに従ってHVACシステムを制御させるステップと、を含む。排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項62】
前記将来の排出率イベントの予測された大きさの指示は、持続時間および排出ディファレンシャル値を含み、前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前記将来の排出率イベントの前記予測された大きさの指示をしきい値大きさと比較するステップと、
前記将来の排出率イベントの前記予測された大きさの指示がしきい値大きさよりも大きいことを決定するステップと、
前記将来の排出率イベントの前記予測された大きさの指示が前記しきい値大きさよりも大きいことを決定することに応答して前記排出需要応答イベントの大きさを増大させるステップと、をさらに含む、請求項61に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項63】
前記排出需要応答イベントの大きさを増大させるステップは、前記排出需要応答イベントの持続時間を増大させるステップを含む、請求項62に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項64】
前記排出需要応答イベントの大きさを増大させるステップは、前記排出需要応答イベントの設定値温度オフセットを増大させるステップを含む、請求項62に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項65】
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値を決定するステップは、前記排出率予想が受信される第1の時間と、前記将来の排出率イベントが生じると予測される第2の時間との間の時間間隔に基づいて前記信頼値に時間減衰ファクタを適用するステップを含み、
前記第1の時間と前記第2の時間との間の差が大きいほど、前記時間減衰ファクタに基づいて前記信頼値がより大きく減じられる、請求項61に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項66】
前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値を最小信頼値と比較するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値が前記最小信頼値よりも大きいことを決定するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値が前記最小信頼値よりも大きいという決定に基づいて前記排出需要応答イベントの大きさを増大させるステップと、をさらに含む、請求項61に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項67】
前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
排出ディファレンシャル値に基づいて、生成された前記排出需要応答イベントのためのイベントスコアを決定するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値を最小信頼値と比較するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値が前記最小信頼値よりも大きいことを決定するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値が前記最小信頼値よりも大きいという決定に基づいて、生成された前記排出需要応答イベントのための前記イベントスコアを増大させるステップと、をさらに含む、請求項61に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項68】
前記サーモスタットに前記HVACシステムを制御させるステップは、
前記サーモスタットの第1のヒステリシス温度設定値および前記サーモスタットの第2のヒステリシス温度設定値を調整するステップを含み、前記第1のヒステリシス温度設定値は、前記HVACシステムをオンにさせ、前記第2のヒステリシス温度設定値は、前記HVACシステムをオフにさせる、請求項61に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項69】
前記サーモスタットに前記HVACシステムを制御させるステップは、
前記排出需要応答イベントの持続時間よりも小さい第1の期間のために第1の量だけ前記サーモスタットの設定値温度を調整するステップと、
前記第1の期間の後、前記排出需要応答イベントの残りのために前記第1の量よりも小さい第2の量だけ前記サーモスタットの前記設定値温度を調整するステップと、を含む、請求項61に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項70】
前記排出需要応答イベントを生成するステップは、
前記クラウドベースHVAC制御サーバシステムによって、前記排出率予想を使用して、前記所定の将来の期間のための排出率変動性値を決定するステップと、
前記排出率変動性値を変動性しきい値と比較するステップと、
前記排出率変動性値が前記変動性しきい値よりも大きいことを決定するステップと、
前記排出率変動性値が前記変動性しきい値よりも大きいという決定に応答して一日当たりの排出需要応答イベントの所定の最大数を増大させるステップと、
前記排出率変動性値が前記変動性しきい値よりも大きいという決定に応答して所定の最大排出需要応答イベント持続時間を減じるステップと、
一日当たりの排出需要応答イベントの前記所定の最大数および前記所定の最大排出需要応答イベント持続時間に基づいて、排出需要応答イベントの生成を制限するステップと、を含む、請求項61に記載の排出需要応答イベントを実行するための方法。
【請求項71】
排出需要応答イベントを実行するためのシステムであって、
クラウドベース電力制御サーバシステムを含み、前記クラウドベース電力制御サーバシステムは、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサと通信可能に結合されかつ前記1つまたは複数のプロセッサによって可読でありかつプロセッサ可読命令が記憶されたメモリと、を含み、前記プロセッサ可読命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記1つまたは複数のプロセッサに、
所定の将来の期間のための排出率予想を取得するステップと、
前記排出率予想を使用して、前記所定の将来の期間内に生じる将来の排出率イベントを識別するステップと、を行わせ、
前記将来の排出率イベントは、予測された大きさの指示を含み、
前記将来の排出率イベントは、予測された排出率が、増大した排出レベルまたは減少した排出レベルにある期間を含み、
前記将来の排出率イベントのための信頼値を決定するステップを行わせ、
前記信頼値は、予測されたとおりに生じる前記将来の排出率イベントの確実性を指示し、
識別された前記将来の排出率イベントおよび前記信頼値に基づいて、前記将来の排出率イベントの間に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成するステップと、
生成された前記排出需要応答イベントに従ってサーモスタットにHVACシステムを制御させるステップと、を行わせる、排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項72】
複数のサーモスタットをさらに含み、前記複数のサーモスタットは、前記サーモスタットを含む、請求項71に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項73】
モバイル装置上で実行されるアプリケーションをさらに含み、前記アプリケーションは、前記クラウドベース電力制御サーバシステムとの通信を介して前記サーモスタットを制御するように構成されている、請求項71に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項74】
前記クラウドベース電力制御サーバシステムは、インターフェースをさらに含み、前記インターフェースは、ネットワークを介して遠隔でアクセス可能な排出データシステムから前記排出率予想を取得するように構成されている、請求項71に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項75】
前記将来の排出率イベントの予測された大きさの前記指示は、持続時間および排出ディファレンシャル値を含み、
前記排出需要応答イベントを生成する前記プロセッサ可読命令は、実行されたとき、前記1つまたは複数のプロセッサに、
前記将来の排出率イベントの予測された大きさの前記指示をしきい値大きさと比較するステップと、
前記将来の排出率イベントの予測された大きさの前記指示がしきい値大きさよりも大きいことを決定するステップと、
前記将来の排出率イベントの予測された大きさの前記指示が前記しきい値大きさよりも大きいという決定に応答して前記排出需要応答イベントの大きさを増大させるステップと、をさらに行わせる、請求項71に記載の排出需要応答イベントを実行するためのシステム。
【請求項76】
プロセッサ可読命令を含む
プログラムであって、前記プロセッサ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサに、
所定の将来の期間のための排出率予想を取得させるステップと、
前記排出率予想を使用して、前記所定の将来の期間内に生じる将来の排出率イベントを識別するステップと、を行わせ、
前記将来の排出率イベントは、予測された大きさの指示を含み、
前記将来の排出率イベントは、予測された排出率が増大した排出レベルまたは減少した排出レベルにあるときの期間を含み、
前記将来の排出率イベントのための信頼値を決定するステップを行わせ、
前記信頼値は、予測されたとおりに生じる前記将来の排出率イベントの確実性を示し、
識別された前記将来の排出率イベントおよび前記信頼値に基づいて、前記将来の排出率イベントの間に開始時間および終了時間を有する排出需要応答イベントを生成するステップと、
生成された前記排出需要応答イベントに従ってサーモスタットにHVACシステムを制御させるステップと、を行わせる、
プログラム。
【請求項77】
前記排出需要応答イベントを生成するための前記プロセッサ可読命令は、前記1つまたは複数のプロセッサに、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値を最小信頼値と比較するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値が前記最小信頼値よりも大きいことを決定するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値が前記最小信頼値よりも大きいという決定に基づいて前記排出需要応答イベントの大きさを増大させるステップと、を行わせるようにさらに構成されている、請求項76に記載の
プログラム。
【請求項78】
前記排出需要応答イベントを生成するための前記プロセッサ可読命令は、前記1つまたは複数のプロセッサに、
排出ディファレンシャル値に基づいて、生成された前記排出需要応答イベントのためのイベントスコアを決定するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値を最小信頼値と比較するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値が前記最小信頼値よりも大きいことを決定するステップと、
前記将来の排出率イベントのための前記信頼値が前記最小信頼値よりも大きいという決定に基づいて、生成された前記排出需要応答イベントのための前記イベントスコアを増大させるステップと、を行わせるようにさらに構成されている、請求項76に記載の
プログラム。
【請求項79】
前記サーモスタットに前記HVACシステムを制御させるための前記プロセッサ可読命令は、前記1つまたは複数のプロセッサに、
前記サーモスタットの第1のヒステリシス温度設定値および前記サーモスタットの第2のヒステリシス温度設定値を調整するステップを行わせ、前記第1のヒステリシス温度設定値は前記HVACシステムをオンにさせ、前記第2のヒステリシス温度設定値は前記HVACシステムをオフにさせるようにさらに構成されている、請求項76に記載の
プログラム。
【請求項80】
前記サーモスタットに前記HVACシステムを制御させるための前記プロセッサ可読命令は、前記1つまたは複数のプロセッサに、
前記排出需要応答イベントの持続時間よりも小さい第1の期間のために第1の量だけ前記サーモスタットの設定値温度を調整するステップと、
前記第1の期間の後、前記排出需要応答イベントの残りのために前記第1の量よりも小さい第2の量だけ前記サーモスタットの前記設定値温度を調整するステップと、を行わせるようにさらに構成されている、請求項76に記載の
プログラム。
【国際調査報告】