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  • 特表-CO2富化処理システムおよび方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】CO2富化処理システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/62 20060101AFI20240621BHJP
   F25J 3/02 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
B01D53/62 ZAB
F25J3/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577698
(86)(22)【出願日】2022-06-16
(85)【翻訳文提出日】2024-01-30
(86)【国際出願番号】 US2022033755
(87)【国際公開番号】W WO2022266301
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】63/211,182
(32)【優先日】2021-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518414306
【氏名又は名称】チャート・エナジー・アンド・ケミカルズ,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100211236
【弁理士】
【氏名又は名称】道下 浩治
(72)【発明者】
【氏名】バクスター,ラリー・エル
(72)【発明者】
【氏名】バート,ステファニー
(72)【発明者】
【氏名】ドルシ,キャサリン
(72)【発明者】
【氏名】ビッパーラ,ラビクマール
【テーマコード(参考)】
4D002
4D047
【Fターム(参考)】
4D002AA09
4D002AA40
4D002AC01
4D002AC05
4D002AC10
4D002BA04
4D002BA20
4D002DA70
4D002EA02
4D002EA05
4D002FA01
4D002GA01
4D002GB02
4D002HA04
4D047AA05
4D047BA10
4D047BB03
4D047CA06
4D047DA03
(57)【要約】
搬送ガスから二酸化炭素を分離するためのシステムは、搬送ガス流を受け取り、富化された二酸化炭素流体流を生成するCO富化サブシステムを含む。システムは、さらには、二酸化炭素に富む流体流を生成する、CO富化サブシステムと流体連通しているCO研磨サブシステムを含む。対応する方法において、搬送ガスが、CO富化サブシステムにおいて受け取られ、富化された二酸化炭素流体流が生成される。富化された二酸化炭素流体流は、CO研磨サブシステムに指向され、そのCO研磨サブシステムにおいて、二酸化炭素においてさらに富化された流が生成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送ガスから二酸化炭素を分離するためのシステムであって、
a.搬送ガス流を受け取り、富化された二酸化炭素流体流を生成するように構成されるCO富化サブシステムと、
b.前記CO富化サブシステムと流体連通しており、二酸化炭素に富む流体流を生成するように構成されるCO研磨サブシステムと、
を含む、システム。
【請求項2】
前記CO富化サブシステムは、前記富化された二酸化炭素流体流を生成するために、金属有機構造体、膜、吸着剤、またはプロセス変更を使用する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記搬送ガスは、排ガス、プロセス流、および廃棄物流からなる群から選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記富化された二酸化炭素流体流は、近似的に35%から98%の二酸化炭素を含有するガス流を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記CO研磨サブシステムは、前記二酸化炭素に富む流体流を生成するために、低温炭素回収を使用する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記二酸化炭素に富む流体流は、近似的に90%超から近似的に99%超の二酸化炭素を含有する液体流を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記二酸化炭素に富む流体流は、近似的に10ppm(質量)未満の酸素を含有する液体流を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記CO研磨サブシステムは、前記炭素富化サブシステムと流体連通している蒸留カラムを含み、前記蒸留カラムは、下部流における液体としてCOを濃縮し、蒸留物流として軽ガスを濃縮するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記蒸留カラムからの蒸気が、前記CO富化サブシステムに再循環流として指向される、または排気されるように構成される凝縮器をさらに含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記凝縮器冷媒は、プロパン、R134a、およびHFO-1234yfからなる群から選択される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
再生のために前記再循環流を受け取る脱水ユニットをさらに含み、前記脱水ユニットは、再生後に、前記再循環流の少なくとも一部分を、前記CO富化サブシステムに指向するように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記CO研磨サブシステムは、複数の蒸留カラムを含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
COから液体水を相分離する、デカント容器またはトレーをさらに含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記富化された二酸化炭素流体流を、前記CO富化サブシステムから受け取り、脱水された富化された二酸化炭素流体流を、前記CO研磨サブシステムに指向するように構成される脱水ユニットをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記富化された二酸化炭素流体流を、前記CO富化サブシステムから受け取り、加圧された富化された二酸化炭素流体流を生成するように構成される圧縮機をさらに含み、前記圧縮機は、前記CO研磨サブシステムと流体連通している圧縮機出口を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記圧縮機と流体連通している脱水ユニットをさらに含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
圧縮機と、脱水ユニットとをさらに含み、前記圧縮機は、前記富化された二酸化炭素流体流を、前記CO富化サブシステムから受け取り、加圧された富化された二酸化炭素流体流を、前記脱水ユニットに指向するように構成され、前記脱水ユニットは、圧縮および脱水された富化された二酸化炭素流体流を、前記CO研磨サブシステムに指向するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記二酸化炭素に富む流体流を受け取るように構成されるポンプをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
搬送ガスから二酸化炭素を分離するための方法であって、
a.搬送ガスを、CO富化サブシステムにおいて受け取るステップと、
b.富化された二酸化炭素流体流を、前記CO富化サブシステムにおいて生成するステップと、
c.前記富化された二酸化炭素流体流を、CO研磨サブシステムに指向するステップと、
d.二酸化炭素においてさらに富化された流を、前記CO研磨サブシステムにおいて生成するステップと、
を含む、方法。
【請求項20】
ステップb.は、前記富化された二酸化炭素流体流を生成するために、金属有機構造体、膜、吸着剤、またはプロセス変更を使用するステップを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記搬送ガスは、排ガス、プロセス流、または廃棄物流である、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記富化された二酸化炭素流体流は、近似的に35%から98%の二酸化炭素を含有するガス流を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
ステップd.は、前記二酸化炭素に富む流体流を生成するために、低温炭素回収を使用するステップを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
ステップd.は、蒸留カラムを使用するステップを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項25】
前記二酸化炭素に富む流体流は、近似的に90%超から近似的に99%超の二酸化炭素を含有する液体流を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項26】
前記二酸化炭素に富む流体流は、近似的に10ppm(質量)未満の酸素を含有する液体流を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項27】
前記富化された二酸化炭素流体流を圧縮するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項28】
前記富化された二酸化炭素流体流を脱水するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
[0001]本出願は、2021年6月16日に出願された、米国仮出願第63/211,182号の利益を主張するものであり、その米国仮出願の内容は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
[0002]本開示は、一般的には、ガスの精製のためのシステムおよび方法に関し、より詳しくは、搬送ガス流から二酸化炭素を分離し、分離された二酸化炭素流を精製するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]例えば、ガスタービン、石炭発電所、セメント工場、暖房ヒータ、その他の炭素燃焼プロセスにより生成される排ガス(flue gas)流、プロセス流、および/または廃棄物流などの搬送ガス流からの二酸化炭素の除去は望ましいものであり、なぜならば、二酸化炭素は、温室効果および地球温暖化を増大することにおける重大な要因を象徴するということが、一般に考えられているからである。高純度の二酸化炭素流が望ましく、なぜならば、それらの流は、隔離のための坑井内への二酸化炭素の効率的な注入を可能とし、さらには、セメント工場および他のプロセスにおける石油増進回収(enhanced oil recovery)にとって有用であるからである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004]下記で説明および請求される装置およびシステムにおいて別個に、または一体で実施され得る、本主題のいくつかの態様が存する。これらの態様は、単独で、または、本明細書において説明される本主題の他の態様と組み合わせて用いられることがあり、一体でのこれらの態様の説明は、別個でのこれらの態様の使用、または、本明細書に添付される特許請求の範囲において論述されるような、別個での、もしくは、異なる組み合わせにおける、そのような態様の請求を排除することを意図されない。
【0005】
[0005]1つの態様において、搬送ガスから二酸化炭素を分離するためのシステムは、搬送ガス流を受け取り、富化された二酸化炭素流体流を生成するように構成されるCO富化サブシステムを含む。システムは、さらには、CO富化サブシステムと流体連通しており、二酸化炭素に富む流体流を生成するように構成されるCO研磨(polishing)サブシステムを含む。
【0006】
[0006]別の態様において、搬送ガスから二酸化炭素を分離するためのプロセスは、搬送ガスを、CO富化サブシステムにおいて受け取るステップと、富化された二酸化炭素流体流を、CO富化サブシステムにおいて生成するステップと、富化された二酸化炭素流体流を、CO研磨サブシステムに指向するステップと、二酸化炭素に富む流体流を、CO研磨サブシステムにおいて生成するステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】[0007]本開示のシステムおよび方法の第1の実施形態におけるプロセス流れ線図である。
図2】[0008]本開示のシステムおよび方法の第2の実施形態におけるプロセス流れ線図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[0009]本開示は、下記で、排ガス流の処理に言及するが、本技術は、プロセス流および/または廃棄物流を含む、ただしそれらに制限されない、二酸化炭素を含有する任意の搬送ガス流の処理のために使用され得る。
【0009】
[0010]本開示のシステムの第1の実施形態が、図1において、5において全体的に指示される。排ガス流10などの搬送ガス流が、CO富化サブシステム12に進入し、そのことにより、富化された二酸化炭素ガス流14が、低い圧力において濃縮され、生成される。単に例として、である。富化された二酸化炭素ガス流は、近似的に350%から98%の二酸化炭素を含有し得る。単に例として、流14は、近似的に大気圧において、モル単位で約90%の二酸化炭素であり得る。
【0010】
[0011]CO富化サブシステム12としての使用に適するシステムは、カナダ、ブリティッシュコロンビア州バーナビーのSvante Inc.から利用可能な、金属有機構造体(MOF:metal-organic framework)技術、膜、吸着剤、プロセス変更(再循環流動、ケミカルルーピング、その他)、および/もしくはMOFプロセス、または他の技術を含む、ただしそれらに制限されない例によって、当技術分野において知られている。COが富化されるサブシステム12は、さらには、または加えて、Sustainable Energy Solutions,Inc.の米国特許第8,715,401号、第8,764,885号、第9,250,012号、第9,410,736号、第10,213,731号、第10,195,615号、第10,399,092号、第10,328,384号、第10,537,843号、第10,458,704号、第10,549,229号、第10,724,793号、第10,739,067号、第10,807,924号、第10,969,169号、ならびに/または、米国特許出願公開第2018/0031315号、第2020/0018545号、第2020/0018546号、第2020/0298179号、第2020/0316547号、および/もしくは第2020/0318900号において開示される技術を含み得るものであり、それらの特許文献のすべては、Sustainable Energy Solutions,Inc.に属し、それらの特許文献の各々の内容は、ここに、参照により組み込まれている。
【0011】
[0012]富化された二酸化炭素流14は、次に、1つまたは複数の圧縮機16において圧縮され、各圧縮機は、1つまたは複数の圧縮段を有し得る。各圧縮よりも前に、流14は、任意選択で冷却され得る。一部の実施形態において、流14は、いくつかの段において、段同士の中間のフリーウォーターノックアウト(free water knock out)によって冷却および圧縮され得る。単に例として、空気冷却器または水冷却が、段間冷却のために使用され得る。
【0012】
[0013]加圧および富化された二酸化炭素流18は、分子ふるいユニット22などの、任意選択の脱水ユニットに流れる。脱水ユニット22は、残存する凝縮されない水があれば、下記で紹介される蒸留カラム26における凝固および水和物形成を防止するのに十分に、二酸化炭素流から除去する。代替的実施形態において、脱水ユニット22は、1つもしくは複数の圧縮機16の前に(すなわち、図1の、COが富化されるサブシステム12と圧縮機16との間に)配置され得るものであり、または、複数個の圧縮段もしくは複数個の圧縮機16が使用されるときに、脱水ユニット22は、複数個の圧縮段もしくは複数個の圧縮機同士の間に配置され得る。
【0013】
[0014]結果的に生じる脱水された流24は、28において全体的に指示されるCO研磨サブシステムの部分である、1つまたは複数の蒸留塔またはカラム26に指向される。後に続く論考において、蒸留カラム26の特徴および動作は、CO研磨サブシステム28が複数個の蒸留カラムを含むならば、各カラムに適用されるものと理解される。
【0014】
[0015]代替的実施形態において、図1の脱水ユニット22は、省かれることがあり、加圧および富化された二酸化炭素流18は、蒸留カラム26に直接的に流れる。そのような実施形態において、蒸留カラム26は、任意選択で、COから液体水を相分離する、任意選択の液体水排出部32、または、デカント容器もしくはトレーを設けられ得る。
【0015】
[0016]蒸留塔またはカラム26は、単に例として、約40バールにおいてなど、20バールから60バールの間で動作し得る。蒸留カラム26の中で、二酸化炭素は、流24(または、脱水ユニット22が省かれるならば、流18)の残存する成分から分離される。
【0016】
[0017]結果的に生じる下部液体流34は、蒸留カラム26の下部を抜け出し、再沸器36(周囲空気または別の加温流体により加熱され得る)に進行し、そのことにより、流34の一部分は、蒸発させられ、流38としてカラムに返される。二酸化炭素に富む液体流42は、再沸器36の下部を抜け出し、単に例として、近似的に90%超から近似的に99%超の二酸化炭素と、近似的に10百万分率(ppm)(質量)未満の酸素とを含有する。再沸器によって、液体二酸化炭素生成物は、<10ppm(質量)の酸素仕様を満たすということが確実になる。単に例として、この仕様は、再沸器温度を、40バールについて+5Cに定める。
【0017】
[0018]ポンプ44が、任意選択で、二酸化炭素に富む液体流42を使用装置、使用者、または輸送管路に指向するために設けられ得る。単に例として、塔下部生成物は、152.7バール(152.7×10Pa(2,215psia))において動作する輸送管路内へと、ポンプ44によりポンプ作用で送り込まれ得る。
【0018】
[0019]蒸留カラム26の上部を抜け出す蒸気流46は凝縮器48への進行を行い、凝縮器48は、蒸留カラム26の動作圧力において、二酸化炭素の沸点(bubble point)よりも冷たい、または、液体二酸化炭素よりも冷たい、冷媒により冷却されている。単に例として、冷媒は、プロパン、R134a、またはHFO-1234yfであり得る。凝縮された流50は、還流としての使用のためにカラム26に戻るように進行する。
【0019】
[0020]凝縮器48において冷媒により凝縮され得ない、カラム26からの蒸気は、二酸化炭素濃縮を増大するために、管路54を経てCO富化サブシステム12に、再循環流52として再循環させられる。冷却化が、塔頂留出物蒸気流から回収され得るものであり、なぜならば、その蒸気流は、CO富化サブシステム12の供給圧力に下降させられるからである。
【0020】
[0021]蒸留カラム塔頂留出物凝縮器48の温度は、選択された冷媒、例えばプロパンにより、-38Cに定められる。凝縮器温度は、代わって、塔の塔頂留出物蒸気における二酸化炭素分率を37%(モル)に定める。凝縮器48のためのプロパンループは、プロパンを凝縮するための水冷却を想定する。
【0021】
[0022]より低い塔頂留出物温度は、その温度が、この圧力範囲における、およそ-56Cにおける二酸化炭素の凝固点に達するまで、二酸化炭素の持ち越しをわずかに低減することになる。しかしながら、このことは、より高価な冷媒システムを要することになる。
【0022】
[0023]代替的実施形態において、再循環流52は、管路58を経て、第2のモルふるい脱水ユニット(または、他のタイプの脱水ユニット)56を再生させるために使用され、次いで、管路62を経て、CO富化サブシステム12に戻るように指向され得る。そのような実施形態において、第2の脱水ユニット56は、再生後に、ユニット22が再生を要するときに、脱水ユニット22の代わりに用いられ得る。システムは、次いで、管路58内の蒸気が、脱水ユニット22に、および次いで、ユニット22から管路62を通ってCO富化サブシステムに進行するように再構成され得る。代替で、空気が、脱水ユニット(22および56)を再生させるために使用され得るが、このことは、例示されない追加的な機器を要することになる。
【0023】
[0024]別の代替的実施形態において、蒸気流52は、(排気管路64を通って)塔26から直ちに、さもなければ、脱水ユニット22または56を再生させるために使用される後に排気され得る。排気管路64は、さらには、適切な弁調整によって、再循環管路54および/または再生管路58と組み合わせて使用され得る。
【0024】
[0025]本開示のシステムの第2の実施形態が、図2において、100において全体的に指示される。図2において例示されるように、排ガス流110などの搬送ガス流が、CO富化サブシステム112に進入し、そのことにより、富化された二酸化炭素ガス流114が、低い圧力において濃縮され、生成される。単に例として、富化された二酸化炭素ガス流は、近似的に35%から98%の二酸化炭素を含有し得る。CO富化サブシステム112としての使用に適するシステムは、カナダ、ブリティッシュコロンビア州バーナビーのSvante Inc.から利用可能な、金属有機構造体(MOF)技術、膜、吸着剤、プロセス変更(再循環流動、ケミカルルーピング、その他)、および/もしくはMOFプロセス、または他の技術を含む、かつ/あるいは、Sustainable Energy Solutions,Inc.の米国特許第8,715,401号、第8,764,885号、第9,250,012号、第9,410,736号、第10,213,731号、第10,195,615号、第10,399,092号、第10,328,384号、第10,537,843号、第10,458,704号、第10,549,229号、第10,724,793号、第10,739,067号、第10,807,924号、第10,969,169号、ならびに/または、米国特許出願公開第2018/0031315号、第2020/0018545号、第2020/0018546号、第2020/0298179号、第2020/0316547号、および/もしくは第2020/0318900号において開示されるような技術を含む、ただしそれらに制限されない例によって、当技術分野において知られており、それらの特許文献のすべては、Sustainable Energy Solutions,Inc.に属し、それらの特許文献の各々の内容は、ここに、参照により組み込まれている。
【0025】
[0026]流114は、次に、図2の実施形態においては低温炭素回収(cryogenic carbon capture)システムである、128において全体的に指示される、CO研磨サブシステムに指向される。
【0026】
[0027]CO研磨サブシステム128は、単に例として、Sustainable Energy Solution,Inc.に属する米国特許第9,410,736号において開示される低温炭素回収技術を含み得るものであり、その米国特許の内容は、ここに、参照により組み込まれている。CO研磨サブシステム128は、さらには、または加えて、Sustainable Energy Solutions,Inc.の米国特許第8,715,401号、第8,764,885号、第9,250,012号、第10,213,731号、第10,195,615号、第10,399,092号、第10,328,384号、第10,537,843号、第10,458,704号、第10,549,229号、第10,724,793号、第10,739,067号、第10,807,924号、第10,969,169号、ならびに/または、米国特許出願公開第2018/0031315号、第2020/0018545号、第2020/0018546号、第2020/0298179号、第2020/0316547号、および/もしくは第2020/0318900号において開示される技術を含み得るものであり、それらの特許文献のすべては、Sustainable Energy Solutions,Inc.に属し、それらの特許文献の各々の内容は、ここに、参照により組み込まれている。CO研磨サブシステム128は、さらには、または加えて、アルコール乾燥機を組み込み得る。
【0027】
[0028]CO研磨サブシステム128は、残留二酸化炭素による蒸気相を有することがあり、または有さないことがある。相当な残留量の蒸気二酸化炭素が存するならば、その二酸化炭素は、管路132を経て排気され、さもなければ、管路134により指示されるように、CO富化サブシステム112に再循環させられ得る。CO研磨サブシステム128は、さらには、単に例として、近似的に90%超から近似的に99%超の二酸化炭素、および、近似的に10ppm(質量)未満の酸素などの、低い酸素含有量を伴う高純度液体二酸化炭素流136を、任意選択のポンプ138を経てその流136の最終的な行先にポンプ作用で送り込まれる用意が整った様態で生成する。
【0028】
[0029]本発明の好まれる実施形態が示され説明されたが、改変および変更が、本発明の趣旨から逸脱することなく、それらの実施形態においてなされ得るということが、当業者には明らかであることになる。
図1
図2
【国際調査報告】