(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】子宮頸部用プラズマ発生モジュール及びこれを含む子宮頸部用プラズマ発生装置
(51)【国際特許分類】
A61N 1/44 20060101AFI20240621BHJP
H05H 1/24 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
A61N1/44
H05H1/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577940
(86)(22)【出願日】2022-06-10
(85)【翻訳文提出日】2024-01-26
(86)【国際出願番号】 KR2022008185
(87)【国際公開番号】W WO2022265302
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】10-2021-0078303
(32)【優先日】2021-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523212416
【氏名又は名称】アイビーエムソル カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】IBMsol Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】(Kyung Hee University Medical Center, Hoegi-dong) #502, 5th Floor, 23, Kyungheedae-ro, Dongdaemun-gu, Seoul 02447, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】グォン ビョンス
(72)【発明者】
【氏名】キム ヒキョン
【テーマコード(参考)】
2G084
4C053
【Fターム(参考)】
2G084AA24
2G084CC19
2G084CC34
2G084DD12
2G084DD17
2G084EE15
2G084FF19
2G084GG18
4C053MM02
4C053MM04
(57)【要約】
人体の膣の内部に進入可能なプローブ部の先端部に結合するモジュール本体と、モジュール本体の外側前方に結合し、子宮頸部との間にプラズマ発生空間のための隙間を維持しながら前記子宮頸部と対向する誘電体と、モジュール本体と誘電体との間に設置され、誘電体の形状に対応する形状を有する電極とを含み、誘電体は、プラズマ発生空間に雰囲気ガスを吐出するガス吐出部を有することを特徴とする子宮頸部用プラズマ発生モジュールが開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体の膣の内部に進入可能なプローブ部の先端部に結合するモジュール本体と、
前記モジュール本体の外側前方に結合し、子宮頸部との間にプラズマ発生空間のための隙間を維持しながら前記子宮頸部と対向する誘電体と、
前記モジュール本体と前記誘電体との間に設置され、前記誘電体の形状に対応する形状を有する電極とを含み、
前記誘電体は、前記プラズマ発生空間に雰囲気ガスを吐出するガス吐出部を有することを特徴とする、子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項2】
前記モジュール本体を貫通するように結合し、前記プラズマ発生空間に移動する雰囲気ガスを前記電極と前記モジュール本体との間に供給するガス供給ノズルをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項3】
前記誘電体は、
前記モジュール本体に結合する円筒状の誘電体本体と、
前記誘電体本体の前方に延び、子宮外頸管に対応する形状を有する大面積放電カバー部と、
前記大面積放電カバー部の中央から外側に突出形成され、子宮頸部の子宮内頸管の方に進入してプラズマを発生させる大面積放電突出部とを含み、
前記ガス吐出部は、前記大面積放電カバー部の外側から前記電極を貫通して前記ガス供給ノズルに連通するように、前記大面積放電カバー部の後方に突出して形成されることを特徴とする、請求項2に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項4】
前記大面積放電カバー部は、
前記誘電体本体との連結部がラウンド状に形成され、前記連結部から前記大面積放電突出部まで次第に深まるように陥没して形成されることを特徴とする、請求項3に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項5】
前記大面積放電カバー部の外側表面には、前記子宮外頸管との接触時に、間隔を維持して、前記プラズマ発生空間を確保するための多数の突起が突出形成されることを特徴とする、請求項3に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項6】
前記子宮頸部用プラズマ発生モジュールは、前記誘電体と子宮外頸管との間の雰囲気ガスとプラズマを前記プローブ部に回収するためのプラズマ回収部をさらに含むことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項7】
前記プラズマ回収部は、
前記モジュール本体の外側面に引き込み形成され、前記プローブ部の内部と連通されるように連結される第1プラズマ回収ラインと、
前記誘電体の外側先端部から前記モジュール本体に接する部分まで引き込まれるように延び、前記第1プラズマ回収ラインに連結される第2プラズマ回収ラインとを含むことを特徴とする、請求項6に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項8】
前記モジュール本体は、
長手方向を基準に略中央に位置し、ガス供給ノズルが貫通して結合するノズル結合孔と前記電極に接する電極ピンが貫通して結合する電極ピン結合孔を有する中心円筒部と、
前記中心円筒部の一端から円筒形状に延びて前記プローブ部の端部に結合する第1結合部と、
前記中心円筒部の他端から突出して延びて前記誘電体と結合する第2結合部とを含むことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項9】
前記電極は、
前記大面積放電カバー部に対応する円盤形状を有し、前記ガス吐出部が貫通する貫通孔を有するメイン電極部と、
前記メイン電極部の中心から突出形成され、前記大面積放電突出部の内部に進入するサブ電極部とを有することを特徴とする、請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、子宮頸部用プラズマ発生モジュールに関し、より詳細には、子宮頸部癌前癌病変が発生する子宮頸部変形帯(Uterine cervix transformation zone)の外頸管と内頸管の両方にプラズマを集中発生させることができる子宮頸部用プラズマ発生モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
子宮頸部癌は、世界的に4番目に有り勝ちな女性癌である。2012年に全世界的に50万件以上の癌が診断されており、中でも、略50%の患者がこの疾病で死亡したと報告されている。
【0003】
米国では、毎年約13,000件の浸潤性子宮頸部癌と、約4,100件の癌関連の死亡が発生していると報告されている。
【0004】
このような子宮頸部癌は、他の癌に比べて長期間、前癌病変の段階を経ることから、早期発見さえすれば完治が可能な疾患であり、胃、肺、大腸、腎腺癌の診断的検査よりも簡単な検査を経て異常の有無を鑑別できるという事実に鑑みて、子宮頸部前癌病変を早期に発見して積極的に治療することが重要である。
【0005】
韓国内では、子宮頸部癌は、減少し続ける一方、子宮頸部前癌病変発病者は、全般的に増加する傾向にあり、医療利用頻度が急速に増加している。
【0006】
現在、このような子宮頸部前癌病変に対する治療薬物はなく、唯一の治療法は、手術的切除術だけであり、手術切除方法としては、ループ式電気円錐切除法(Loop electrosurgical excision procedure;LEEP)、子宮頸部円錐生検術(cervical conization)、レーザ生検術(laser excision)および子宮切除術(hysterectomy)がある。
【0007】
しかし、このような手術療法は、早産、流産、不妊およびこれによる出産率減少の社会問題を引き起こしており、不完全手術の場合、再発の恐れがある問題がある。また、確率は高くないが、早産による脳性麻痺、網膜障害、肺成熟低下出産の恐れがある。
【0008】
このように、子宮頸部前癌病変が、若い年齢で発生率の急増と既存の円錐切除術の妊娠関連の深刻な合併症を引き起こす可能性があり、現在、低出産の社会状況を考慮すると、安全で効果的な新たな治療法の開発が至急である。
【0009】
一方、最近、癌細胞の治療のための方法のうち、手術的治療方法の他に、様々な治療方法が活発に研究開発されており、中でも、痛みを引き起こさずに癌細胞を死滅することができるプラズマ治療機器の開発が活発になされている。
【0010】
大気圧プラズマは、電子およびイオン、フリーラジカル、反応性分子および光子を含む活性成分を含有するイオン化した培地であり、熱的プラズマ(thermal plasma)または低温プラズマ(non-thermal plasma)に分けられる。
【0011】
特に、低温大気圧プラズマ(non-thermal atmospheric pressure plasma)は、周辺組織に熱損傷を引き起こさずに、ターゲットになった生体物質と相互作用できることから、生体医薬応用分野において新たなツールとして浮上している。しかし、韓国登録特許第10-1592081号および第10-1248668号に示されているように、低温常圧プラズマを用いた子宮頸部癌細胞の死滅方法としては、公開された技術がなく、このような低温大気圧プラズマを用いた子宮頸部癌細胞の死滅方法は、公開された技術がないため、これに関する技術開発が至急な状況である。
【0012】
子宮頸部癌前癌病変が発生する子宮頸部変形帯(Uterine cervix transformation zone)の外頸管と内頸管の両方を同時に治療するためには、所定の電圧と少量の雰囲気ガスのみで大面積プラズマ処理が可能なDBDプラズマ方式の適用が必要である。DBDプラズマ放電は、電極を包む誘電体と処理対象体との間の空間で共振によりプラズマが直接発生する方式であり、誘電体と処理対象体との所定の距離の維持が重要であり、人体の子宮頸部は、露出した円形の子宮頸部の外頸管と中央の内側に連結された内頸管の固有形状を成しているため、プラズマエネルギーを効果的に発生させるためには、子宮頸部の解剖学的構造が反映され、プラズマ誘電体と処理対象体との所定の間隔が維持されることができる特殊構造のプラズマ発生モジュールの開発が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】韓国特許登録第10-1592081号(2016.01.29)
【特許文献2】韓国特許登録第10-1248668号(2013.03.22)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、上記のような点に鑑みて導き出されたものであり、子宮頸部の子宮外頸管にプラズマを集中して発生させることができる子宮頸部用プラズマ発生モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するための本発明の子宮頸部用プラズマ発生モジュールは、人体の膣の内部に進入可能なプローブ部の先端部に結合するモジュール本体と、前記モジュール本体の外側前方に結合し、子宮頸部との間にプラズマ発生空間のための隙間を維持しながら前記子宮頸部と対向する誘電体と、前記モジュール本体と前記誘電体との間に設置され、前記誘電体の形状に対応する形状を有する電極とを含み、前記誘電体は、前記プラズマ発生空間に雰囲気ガスを吐出するガス吐出部を有することを特徴とする。
【0016】
これにより、子宮頸部の形状に最適化した構成を有するプラズマ発生モジュールを提供し、プラズマエネルギーの効果を高めることができる最適の位置と間隔を維持することができる。
【0017】
ここで、前記モジュール本体を貫通するように結合し、前記プラズマ発生空間に移動する雰囲気ガスを前記電極と前記モジュール本体との間に供給するガス供給ノズルをさらに含むことが好ましい。
【0018】
これにより、雰囲気ガスを供給するためのガス供給ノズルをモジュール本体とモジュール化して組み立ておよび設置が容易である。
【0019】
また、前記誘電体は、前記モジュール本体に結合する円筒状の誘電体本体と、前記誘電体本体の前方に延び、子宮外頸管と内頸管に対応する形状を有する大面積放電カバー部と、前記大面積放電カバー部の中央から外側に突出形成され、子宮頸部の子宮内頸管の方に進入してプラズマを発生させる大面積放電突出部とを含み、前記ガス吐出部は、前記大面積放電カバー部の外側から前記電極を貫通して前記ガス供給ノズルに連通するように、前記大面積放電カバー部の後方に突出して形成されることが好ましい。
【0020】
これにより、誘電体を子宮外頸管と子宮内頸管に対応する形状に設け、子宮頸部の全面積に対して大面積にプラズマ放電が効果的に行われるようにすることができる。
【0021】
また、前記大面積放電カバー部は、前記誘電体本体との連結部がラウンド状に形成され、前記連結部から前記大面積放電突出部まで次第に深まるように陥没して形成されることが好ましい。
【0022】
また、前記大面積放電カバー部の外側表面には、前記子宮外頸管との接触時に、間隔を維持して、前記プラズマ発生空間を確保するための多数の突起が突出形成されることが好ましい。
【0023】
これにより、子宮外頸管と誘電体との間隔を安定的に維持して、子宮外頸管の表面全体的に直接方式でプラズマエネルギーを効果的に発生させることができる。
【0024】
また、前記プラズマ発生モジュールは、前記誘電体と子宮外頸管との間の雰囲気ガスとプラズマを前記プローブ部に回収するためのプラズマ回収部をさらに含み、前記プラズマ回収部は、前記モジュール本体の外側面に引き込み形成され、前記プローブ部の内部と連通されるように連結される第1プラズマ回収ラインと、前記誘電体の外側先端部から前記モジュール本体に接する部分まで引き込まれるように延び、前記第1プラズマ回収ラインに連結される第2プラズマ回収ラインとを含むことが好ましい。
【0025】
これにより、膣の内部に残留する雰囲気ガスとプラズマを効果的に回収して処理することができ、プラズマによる対象体の発熱を最小化することができ、対象体の表面の層流を抑制して、プラズマによる効果を高めることができる。
【0026】
また、前記モジュール本体は、長手方向を基準に略中央に位置し、ガス供給ノズルが貫通して結合するノズル結合孔と前記電極に接する電極ピンが貫通して結合する電極ピン結合孔を有する中心円筒部と、前記中心円筒部の一端から円筒形状に延びて前記プローブ部の端部に結合する第1結合部と、前記中心円筒部の他端から突出して延びて前記誘電体と結合する第2結合部とを含むことが好ましい。
【0027】
これにより、前記プラズマ発生モジュールの構造を簡単に構成し、製造および組み立てが容易であり、生産性を向上させることができる。
【0028】
また、前記電極は、前記大面積放電カバー部に対応する円盤形状を有し、前記ガス吐出部が貫通する貫通孔を有するメイン電極部と、前記メイン電極部の中心から突出形成され、前記大面積放電突出部の内部に進入するサブ電極部とを有することが好ましい。
【0029】
これにより、子宮頸部の外形状に対応する電極の形状を提供して、子宮頸部の表面で大面積直接方式によりプラズマエネルギーを効果的に発生させることができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明の子宮頸部用プラズマ発生モジュールによると、プラズマエネルギーを子宮頸部の子宮外頸管の表面に直接、DBD大面積方式で発生させて提供することができる。
【0031】
特に、プラズマエネルギーは、子宮頸部の癌細胞の死滅のために、子宮頸部と最大限に隣接した距離で発生するようにすることができる。
【0032】
また、子宮外頸管に近接して発生させたプラズマと雰囲気ガスを外部に流出しないように安全に回収することができる。
【0033】
特に、プラズマ発生モジュールが膣の内部に密着しても、プラズマ回収部の経路は塞がらないように確保することができ、子宮外頸管とプラズマ発生モジュールとの微細な間隔を維持しながら層流を抑制し、ガスとプラズマを安定的に回収することができる。
【0034】
また、誘電体と電極の形状を子宮外頸管および子宮内頸管の独特の形状に対応するように構成し、位置を取るための構成と、間隔を維持するための突起を備えることにより、プラズマエネルギーが子宮外頸管の癌細胞を死滅するように作用することができる最適の状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1a】本発明の実施形態による子宮頸部用プラズマ発生モジュールが適用されたプラズマ発生装置を示す斜視図である。
【
図1b】本発明の実施形態による子宮頸部用プラズマ発生モジュールが適用されたプラズマ発生装置を示す斜視図である。
【
図2a】
図1aに図示されている子宮頸部用プラズマ発生装置の分離斜視図である。
【
図2b】
図1aに図示されている子宮頸部用プラズマ発生装置の分離斜視図である。
【
図3】
図1aに図示されている子宮頸部用プラズマ発生装置の正面図である。
【
図4】
図1aに図示されている子宮頸部用プラズマ発生装置の平面図である。
【
図7】
図1aに図示されているプラズマ発生モジュールを抜粋して示す分離斜視図である。
【
図8】
図1aに図示されているプラズマ発生モジュールを抜粋して示す分離斜視図である。
【
図9a】
図2aに図示されているガスノズルを示す斜視図である。
【
図9b】
図2aに図示されているガスノズルを示す斜視図である。
【
図10】本発明の実施形態による子宮頸部用プラズマ発生装置を膣の内部に挿入してプラズマを発生させる状態を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態による子宮頸部用プラズマ発生モジュールについて詳細に説明する。
【0037】
図1aおよび
図1bは、本発明の実施形態による子宮頸部用プラズマ発生モジュール300が適用されるプラズマ発生装置を示す図である。
【0038】
図1a~
図11を参照して、子宮頸部用プラズマ発生装置は、装置本体100と、装置本体100から延び、人体の膣の内部に進入可能なプローブ部200と、前記プローブ部200の先端部に設置され、人体の子宮頸部10の表面にプラズマを集中して発生させるプラズマ発生モジュール300とを備える。
【0039】
前記装置本体100は、内部にトランス500が設置される本体ハウジング110と、本体ハウジング110の一端部に結合するハウジングカバー120と、本体ハウジング110の側面に結合し、ケーブルモジュール600が通過して支持されるケーブル支持部材130とを備える。本体ハウジング110は、両端が開放され、一端には前記ハウジングカバー120が結合し、他端には前記プローブ部200が結合する。このために、本体ハウジング110の他端部には、プローブ部200が密着して結合するプローブ結合部111が形成される。
【0040】
また、本体ハウジング110の内部には、トランス500が設置される。前記ケーブル支持部材130は、本体ハウジング110の側面に結合し、管構造を有する。したがって、ケーブル支持部材130を介して本体ハウジング110の外部から内部にケーブルモジュール600が通過して連結されることができる。
【0041】
ここで、前記ケーブルモジュール600は、トランス500に電源を供給するメイン電源ケーブル610と、プローブ部200を経由してプラズマ発生モジュール300に雰囲気ガスを供給するためのガス供給ホース620と、プラズマ発生モジュール300で発生して使用されるプラズマおよびガスをプローブ部200を介して吸い込み回収するためのプラズマ吸入管630とを備えることができる。前記メイン電源ケーブル610とガス供給ホース620およびプラズマ吸入管630は、バンドル形態に提供されることができる。
【0042】
また、前記トランス500で変換された電源は、サブ電源ケーブル640により、後述する電極ピン340を介してプラズマ発生モジュール300に提供される。前記トランス500は、外部から電源の供給を受け、電源を増幅(変換)し、増幅した電源をプローブ部200を介して後述する電極350にすぐ提供することができる。このように、トランス500をプラズマ発生モジュール300に設置された装置本体100内に設置すると、トランスを外部に設置して、電圧を増幅してから供給する従来技術に比べて、以下のような利点を得ることができる。すなわち、プラズマ発生装置の装置本体100の外部にトランスを設置し、電圧を増幅して供給する場合、高電圧による放射ノイズが発生して周辺機器に影響を与えるようになり、外部の状況に応じて不規則な電力損失を引き起こし得る。例えば、電源ケーブルが特定の形状に捻じれる場合、アンテナ構造になって放射ノイズが発生する。また、電源ケーブルが接地線と近い場合、強い磁場を形成する問題がある。また、プラズマ発生装置を使用する時に、ユーザの動きなどの使用環境に応じて出力値が不安定になる問題がある。これを解決するために、出力値を高める場合、電磁波の放射問題がひどくなる欠点があった。
【0043】
一方、本願発明の場合のように、トランス500を装置本体100の内部に設置する場合、装置本体100の内部で電圧を増幅して、最短距離で電極350に提供することにより、電線の電圧を著しく下げて、放射する電力を最小化し、電圧の損失なしにソース、すなわち、電極350に電源が完全に伝達されるようにすることができる。特に、プローブ部200の内部でトランス500と電極ピン340は、連結するサブ電源ケーブル640の長さを最短距離にすることができ、外部環境から影響を受けず、動きや変形が発生しないことから、電磁波発生、エネルギー放射などの問題を解決することができる。
【0044】
前記プローブ部200は、一端から他端まで貫通形成された管構造を有する。このようなプローブ部200は、所定の外径を有する管状のプローブ本体210と、プローブ本体210の一端に拡張形成されて本体ハウジング110のプローブ結合部111に密着して気密を維持するように結合する結合フランジ220とを備える。プローブ本体210は、両端に開放された構造を有し、人体の膣内に引き込み可能に適切な外径と長さを有するように形成される。プローブ本体210の一端に結合フランジ220が一体に拡張形成され、ねじなどの締結手段により、本体ハウジング110のプローブ結合部111に密着して結合する。プローブ本体210の他端には、前記プラズマ発生モジュール300が結合する。このために、プローブ本体210の他端の内周にはプラズマ発生モジュール300の結合のための内側結合部230が形成され、内側結合部230は、ねじ線を含むことができる。
【0045】
前記プラズマ発生モジュール300は、プローブ本体210の内側結合部230に結合するモジュール本体310と、前記モジュール本体310の外側前方に結合する誘電体320と、前記モジュール本体310に設置されるガス供給ノズル330および電極ピン340と、モジュール本体310と誘電体320の間に設置される電極350と、誘電体320と子宮頸部10の表面との間に供給された雰囲気ガスと発生したプラズマを前記プローブ部200の内部に回収するプラズマ回収部とを備える。
【0046】
前記モジュール本体310は、長手方向を基準に略中央に位置した中心円筒部311と、中心円筒部311の一端から円筒形状に延びて、プローブ本体210の内側結合部230に結合する第1結合部313と、中心円筒部311の他端から突出して延びて、誘電体320と結合する第2結合部315とを有する。中心円筒部311は、プローブ本体210の外径に対応する外径を有し、内部に隔壁311aが形成される。この隔壁311aは、モジュール本体310の内部を第1および第2結合部313、315の間で遮断するように形成される。また、隔壁311aの中心には、前記ガス供給ノズル330が通過して結合するノズル結合孔h1が貫通形成される。また、隔壁311aには、前記電極ピン340が嵌合結合する電極ピン結合孔h2が第2結合部314の端部に連通するように貫通形成される。第1および第2結合部313、315は、中心円筒部311より小さい外径を有する。したがって、第1結合部313は、プローブ本体210の内側結合部230に挿入されてねじ結合し、第2結合部315には、誘電体320が結合する。第1結合部313の外周には、シーリングリングが結合するシーリング溝が環状に引き込み形成されることができる。
【0047】
また、前記第2結合部315の端部から所定の深さで第1引き込み溝g1が前記ノズル結合孔h1と同心的に形成され、第1引き込み溝g1の底部でノズル結合孔h1と同心的に第2引き込み溝g2が引き込み形成される。第2引き込み溝g2は、ノズル結合孔h1と連通する。前記電極ピン結合孔h2は、隔壁311aを通過して第1引き込み溝g1の外側に露出して延びるように形成される。したがって、電極ピン結合孔h2に結合する電極ピン340は、第1引き込み溝g1に突出するように装着される。
【0048】
また、前記中心円筒部311の外周には、前記プラズマ回収部の第1プラズマ回収経路316が複数形成される。第1プラズマ回収経路316は、中心円筒部311の外周に周方向に所定の間隔で形成される。このような第1プラズマ回収経路316は、中心円筒部311の外周に所定の長さで引き込み形成されるプラズマ回収溝316aと、プラズマ回収溝316aの一端で連結されて、第1結合部313の内部空間に連通するプラズマ回収孔316bとを有する。プラズマ回収溝316aは、中心円筒部311の第2結合部315との境界部分から始まり、前記中心円筒部311の隔壁311aを通過する位置まで延びる。プラズマ回収孔316bは、プラズマ回収溝316aと第1結合部313の内部空間、すなわち、プローブ本体210の内部空間を連結するように形成される。
【0049】
前記誘電体320は、モジュール本体310の第2結合部315に結合し、子宮頸部10の表面、すなわち、子宮外頸管11と子宮内頸管12にかけてプラズマが大面積に集中して発生するようにする。
【0050】
このような誘電体320は、第2結合部315に結合する円筒状の誘電体本体321と、誘電体本体321の前方に延び、子宮外頸管11に対応する形状を有する大面積放電カバー部323と、大面積放電カバー部323の中央から外側に突出形成され、子宮頸部10の子宮内頸管12の方に位置し、プラズマを発生させる大面積放電突出部325と、モジュール本体310と電極350との間にガス供給ノズル330によって供給された雰囲気ガスを大面積放電カバー部323と子宮頸部10との間のプラズマ発生空間に移動させるガス吐出部327とを備える。
【0051】
前記誘電体本体321は、第2結合部315の外側に、いわゆるワンタッチ形式で結合することができるように、端部には、内側に突出した結合フック321aが形成されることができる。このために、第2結合部315の外側面には、結合フック321aが結合する結合溝が環状に形成されることが好ましい。
【0052】
前記誘電体本体321と大面積放電カバー部323の連結部324は、ラウンド状に形成される。大面積放電カバー部323は、前記連結部324から中心に向かって次第に深くなるように陥没して形成される。したがって、大面積放電カバー部323は、
図11に図示されているように、子宮外頸管11と所定の間隔を維持しながら包むように配置されることができる。好ましくは、大面積放電カバー部323の外側面には、多数の隙間維持用突起323aが突出形成される。このような隙間維持用突起323aにより、大面積放電カバー部323と子宮外頸管11との間にプラズマエネルギーが効果的に発生するようにするプラズマ発生空間、すなわち、最適の間隔が維持されることができ、その微細な間隔でプラズマが発生することができる。
【0053】
また、前記大面積放電カバー部323の中心には、大面積放電突出部325が突出形成される。大面積放電突出部325は、端部に向かって外径が減少する円錐形状を有する。また、好ましくは、大面積放電突出部325の外面に間隔維持用リブ325aが大面積放電突出部325の長手方向に形成される。間隔維持用リブ325aは、大面積放電突出部325の外面に周方向に所定の間隔で形成されて、大面積放電突出部325と子宮内頸管12との間にプラズマが共振によって効果的に発生することができるように、最適の間隔を維持することができる。
【0054】
このような構成の大面積放電突出部325は、子宮内頸管12の入口に位置するように形成されることにより、誘電体320が子宮頸部の中心に正確に位置して、姿勢を安定的に維持するようにガイドする役割を果たす。また、間隔維持用リブ325aにより、大面積放電突出部325と子宮内頸管12との間に共振によるプラズマの発生が効果的に行われることができる間隔を維持することができる。したがって、子宮内頸管12においても対象体である子宮内頸管の表面と大面積放電突出部325との間でDBD方式でプラズマを発生させることができる。
【0055】
前記ガス吐出部327は、大面積放電突出部325を中心に周辺に複数配置される。このようなガス吐出部327は、大面積放電カバー部323の内側に突出して形成され、好ましくは、後述する電極350の貫通孔351bを通過して、前記第2結合部315の第2引き込み溝g2の内部に進入することができる長さで突出形成される。ガス吐出部327は、大面積放電カバー部323と大面積放電突出部325の境界部分に貫通形成され、子宮頸部10と誘電体320との間のプラズマ発生空間にガスを供給する。ガス吐出部327の端部は、ガス供給ノズル330の載置溝331bに結合する。
【0056】
また、誘電体320の外側面には、前記プラズマ回収部の第2プラズマ回収経路328が形成される。前記第2プラズマ回収経路328は、大面積放電カバー部323の外側面から誘電体本体321の端部まで延びるように形成されるスリットを含むことが好ましい。前記第2プラズマ回収経路328は、複数形成され、前記第1プラズマ回収経路316に連結される位置に形成される。
【0057】
前記構成を有する誘電体320により、子宮外頸管11の間に微細な間隔を維持して空間を確保することができ、確保された空間にガスが供給される。したがって、誘電体320の内側に位置した電極350に電力を供給すると、誘電体320と対象体である子宮頸部10との間のプラズマ発生空間でプラズマが最上の状態で発生することができる。
【0058】
また、前記のように誘電体320と子宮頸部10との間の空間で発生したプラズマとガスをプローブ部200の内部に吸い込み回収することができる。したがって、プラズマ発生空間がガスによって必要以上に拡張されず、所定の間隔を維持するようにすることができ、ガスをリアルタイムで回収して熱交換されるようにして、プラズマによる対象体(子宮頸部)の発熱を最小化することができる。
【0059】
前記ガス供給ノズル330は、モジュール本体310と電極350との間の空間に雰囲気ガスを供給するためのものである。このようなガス供給ノズル330は、モジュール本体310の第2引き込み溝g2に装着されるガスノズル本体331と、ガスノズル本体331の一面から突出するホース結合部333と、ガスノズル本体331の他端から突出するガス排出部335とを有する。ガスノズル本体331は、原板形状を有し、前記第2引き込み溝g2の内部に挿入されて装着される。ガスノズル本体331の一面の中央にホース結合部333が突出して形成される。ホース結合部333は、ガスノズル本体331の他端の中央に突出するガス排出部335と同軸的に形成されてノーズル孔332を共有する。
【0060】
また、ガスノズル本体331の外側面には、多数のガス流入孔331aが形成される。ガス流入孔331aは、ガスノズル本体331の外周面に、周方向に所定の間隔で複数形成されることが好ましい。また、ガスノズル本体331の他面には、ガス吐出部327が結合する載置溝331bが引き込み形成される。前記載置溝331bは、ガス流入孔331aと連通するように、複数形成される。これにより、ガス供給ノズル330を介して供給されるガスは、ガス吐出部327に流入されて、対象体と誘電体320との間に供給されることができる。
【0061】
前記ホース結合部333は、ガスノズル本体331の一面の中心から所定の長さで突出形成されて、プローブ部200の内部に位置する。このホース結合部333には、ガス供給ホース620が結合する。前記ガス供給ホース620は、ケーブルモジュール600に含まれてプローブ部200の内部に進入し、ホース結合部333に結合することで、雰囲気ガスをガス供給ノズル330を介して供給することができる。
【0062】
前記ガス排出部335は、ガスノズル本体331の他端に突出形成され、ホース結合部333に結合したガス供給ホース620を介して供給される雰囲気ガスを吐出する。
【0063】
前記構成を有するガス供給ノズル330は、ホース結合部333がノズル結合孔h1を通過して、第1結合部313の内部に突出するように、モジュール本体310に結合する。
【0064】
前記電極ピン340は、モジュール本体310の電極ピン結合孔h2に結合する。このような電極ピン340は、電極ピン結合孔h2を貫通して固定結合するピン本体341と、ピン本体341の先端に突出するように設置されて電極350に接触する接触ピン343と、接触ピン343がピン本体341の先端に突出するように弾性加圧する弾性部材345とを備える。弾性部材345は、ピン本体341の内部に設置されて接触ピン343が電極350に接触した状態を安定的に維持するように弾性加圧する。このような電極ピン340は、サブ電源ケーブル640によりトランス500と連結されて、直接増幅した電力の供給を受ける。
【0065】
前記電極350は、大面積放電カバー部323に対応する円盤形状を有するメイン電極部351と、メイン電極部351の中心から突出形成され、大面積放電突出部325の内部に位置するサブ電極部353とを備える。メイン電極部351の誘電体320と接する前面には、周縁より陥没した陥没部351aが形成されて大面積放電カバー部323に接する。また、メイン電極部351には貫通孔351bが形成され、前記ガス吐出部327が貫通して結合する。前記サブ電極部353は、メイン電極部351の中心から大面積放電突出部325に対応する形状に突出形成される。このように、サブ電極部353が大面積放電突出部325の内部に突出するように形成されて結合することにより、大面積放電突出部325と子宮内頸管12との間の空間で共振によってプラズマを効果的に発生することができる。
【0066】
前記構成を有する電極350は、モジュール本体310と誘電体320との間に介在されるように設置され、外部と電気的に絶縁された状態で維持される。
【0067】
以下、前記構成を有する本発明の実施形態による子宮頸部用プラズマ発生モジュールの作用効果について詳細に説明する。
【0068】
先ず、
図5aおよび
図5bのように組み立てられた構成の子宮頸部用プラズマ発生装置を用いて、子宮頸部にプラズマエネルギーを発生させることで、子宮頸部の前癌病変発病者に治療的に役立つことができる。このために、プローブ部200を子宮の膣の内部に進入させる。ここで、
図10および
図11に図示されているように、プローブ部200を膣の内部に十分に進入させると、プラズマ発生モジュール300の誘電体320は、子宮外頸管11に密着して位置する。特に、大面積放電突出部325が子宮内頸管12の入口に進入して位置することで、子宮外頸管11に対して誘電体320の位置を正確に位置させることができる。また、誘電体320の外側の形状と、外側に突出形成された突起323aによって誘電体320が子宮外頸管11に密着することを防止し、プラズマエネルギーが効果的に発生して作用することができる最適の空間を確保することができる。すなわち、本発明のプラズマ発生モジュール300は、直接DBD大面積放電方式であって、対象体との距離が近いほど、プラズマ発生が容易であるが、対象体と誘電体320が完全に接触すると、共振領域が無くなり、プラズマの発生が抑制され、突起323aを大面積放電カバー部323の表面に形成すると、対象体(子宮頸部)との距離を一定に維持することができ、対象体と誘電体320の接触を防止して、プラズマの発生が効果的に行われるようにすることができる。
【0069】
また、誘電体320に備えられた突起323aは、誘電体320と対象体との間隔を維持することにより、ガスを供給してプラズマ放電安定性(Discharge Stability)を確保し、小さい突起323aの間で流体を迅速に移動するようにして、対象体の表面にある層流を抑制し、迅速に熱交換をしてプラズマによる対象体の発熱を最小化することができる。
【0070】
一方、プローブ部200を膣内に進入させ、プラズマ発生装置を作動すると、トランス500で増幅変換した電源が電極ピン340を介して電極350に供給される。また、雰囲気ガスは、ガス供給ホース620を介してガス供給ノズル330およびガス吐出部327に供給されて、プラズマ発生空間、すなわち、誘電体320と対象体(子宮頸部)との間の微細空間に供給される。これにより、プラズマ発生空間で共振が発生し、プラズマエネルギーが放電して発生し、生成されたプラズマエネルギーは、子宮外頸管11と子宮内頸管12の表面に作用する。これにより、プラズマエネルギーは、子宮外頸管11と子宮内頸管120の癌細胞の死滅に効果的に作用することができる。すなわち、誘電体320が子宮頸部10の表面と所定の間隔を維持しながら包んでおり、その間のプラズマ発生空間で共振によりプラズマを直接発生させることにより、電気的エネルギーとイオンエネルギー光学的(物理的)効果ROSとRNSを効率的に伝達することができる。このように誘電体320と子宮頸部10との距離を一定に維持すると、処理面積に関係なく同じ電圧で少ない流量でも子宮頸部の大面積を効果的に処理することができ、電力の消費量を低減し、且つプラズマ処理効果を高めることができる。また、これにより、トランス500の容量を高めることなく、プラズマ発生効率と処理効率を高めることができ、製造費用を下げることができる。
【0071】
また、子宮頸部10と誘電体320のプラズマ発生空間に滞留する雰囲気ガスとプラズマは、前記第2プラズマ回収経路328と第1プラズマ回収経路316を経由してプローブ部200の内部に吸入されて回収される。したがって、前記プラズマ発生空間の間隔を一定に維持することができ、迅速に熱交換が行われるようにして、プラズマによる子宮頸部10の発熱を最小化することができる。
【0072】
プローブ部200の内部に吸入された雰囲気ガスとプラズマは吸入管630を介して外部に回収されて処理されることができる。ここで、誘電体320の外側面は、膣の内部壁と密着しても、第2プラズマ回収経路328と第1プラズマ回収経路316がスリット構造に形成されることにより、プラズマ回収経路が塞がることを防止し、且つ雰囲気ガスとプラズマを効果的に回収することができる。
【0073】
前記構成を有する子宮頸部用プラズマ発生モジュールは、膣内の構造と、子宮頸部の固有の形状に最適化した構成を有する。すなわち、子宮頸部10の子宮外頸管11と子宮内頸管12にプラズマ発生モジュール300の誘電体320がプラズマエネルギーの発生と作用のための最適の間隔を維持することができる構成を有することにより、子宮頸部の子宮外頸管11と子宮内頸管12の癌細胞の死滅のためのプラズマエネルギーの発生を効果的に行うことができる。
【0074】
以上、本発明の特定の実施形態が説明されて図示されているが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想および範囲から逸脱せず多様に修正および変形することができることは本技術の分野において通常の知識を有する者にとって自明である。したがって、そのような修正例または変形例は、本発明の技術的思想や観点から個別に理解されてはならず、変形された実施形態は、本発明の特許請求の範囲に属すると言える。
【産業上の利用可能性】
【0075】
子宮頸部癌前癌病変が発生する子宮頸部変形帯(Uterine cervix transformation zone)の外頸管と内頸管の両方にプラズマを集中発生させることができる子宮頸部用プラズマ発生モジュールを提供することができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール本体と、
前記モジュール本体の外側前方に
形成され、子宮頸部との間にプラズマ発生空間のための隙間を維持しながら前記子宮頸部と対向する誘電体と、
前記プラズマ発生空間にプラズマの発生のための電圧の提供を受ける電極とを含み、
前記誘電体は、
子宮頸部の子宮外頸管との間において間隙を維持する大面積放電カバー部と、
前記大面積放電カバー部から突出形成され、前記子宮頸部の子宮内頸管に位置し、前記子宮内頸管との間において間隙を維持する大面積放電突出部とを含むことを特徴とする、子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項2】
前記モジュール本体
の内部に設置され、前記プラズマ発生空間に移動する雰囲気ガスを
供給するガス供給ノズルをさらに含
み、
前記誘電体には、前記ガス供給ノズルにより供給された雰囲気ガスを前記プラズマ発生空間に吐出するガス吐出部が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項3】
前記ガス吐出部は、
前記大面積放電
突出部を中心に複数個が形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項4】
前記大面積放電カバー部は、
前記大面積放電突出部
の近くに、前記大面積放電カバー部の外側に対して陥没した陥没領域が形成されていることを特徴とする、請求項
1に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項5】
前記大面積放電カバー部の
表面には、前記子宮外頸管との接触時に、間隔を維持して、前記プラズマ発生空間を確保するための多数の突起が突出形成されることを特徴とする、請求項
1に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項6】
前記誘電体と
前記子宮
頸部との間の
空間で発生したプラズマを
回収する
プラズマ回収部をさらに含むことを特徴とする、請求項
1に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項7】
前記大面積放電突出部は、
端部に行くほど外径が減少する円錐形状であることを特徴とする、請求項
1に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項8】
前記大面積放電突出部の表面に間隔維持用リブが、前記大面積放電突出部の長手方向に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項9】
前記間隔維持用リブは、前記大面積放電突出部の表面に周方向に所定の間隔で形成されていることを特徴とする、請求項8に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項10】
電源と連結された電極ピンをさらに含み、前記電極は、電極ピンを介して前記プラズマの発生のための電圧の提供を受けることを特徴とする、請求項
1に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項11】
前記電極は、
前記大面積放電カバー部に対応する
形状のメイン電極部と、
前記大面積放電突出部
に対応する形状のサブ電極部とを
含むことを特徴とする、請求項
1に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項12】
前記メイン電極部は、
前記サブ電極部の近くに、前記メイン電極部の外側に対して陥没した陥没領域が形成されていることを特徴とする、請求項11に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項13】
前記サブ電極部は、
前記メイン電極部から突出形成され、前記大面積放電突出部の内部に突出して形成されることを特徴とする、請求項11に記載の子宮頸部用プラズマ発生モジュール。
【請求項14】
装置本体と、
前記装置本体に結合し、人体の膣の内部に進入可能なプローブ部と、
前記プローブ部の先端部に形成され、子宮頸部にプラズマを発生させるプラズマ発生モジュールとを含み、
前記プラズマ発生モジュールは、前記モジュール本体の外側前方に形成され、子宮頸部との間に、プラズマ発生空間のための間隙を維持しながら、前記子宮頸部に対向する前記誘電体を含み、
前記誘電体は、子宮頸部の子宮外頸管との間において間隙を維持する大面積放電カバー部と、前記大面積放電カバー部から突出形成され、前記子宮頸部の子宮内頸管に位置し、前記子宮内頸管との間において間隙を維持する大面積放電突出部とを含むことを特徴とする、子宮頸部用プラズマ発生装置。
【請求項15】
前記装置本体は、
前記プローブ部が結合するプローブ結合部と、
ケーブルモジュールを支持するケーブル支持部材とを含むことを特徴とする、請求項14に記載の子宮頸部用プラズマ発生装置。
【請求項16】
前記ケーブルモジュールは、
電源を供給する電源ケーブルと、
雰囲気ガスを供給するためのガス供給ホースと、
前記プラズマ発生モジュールで発生して使用されるプラズマおよびガスを吸入して回収するためのプラズマ吸入管のうち少なくとも一つ以上を含むことを特徴とする、請求項15に記載の子宮頸部用プラズマ発生装置。
【請求項17】
前記ケーブルモジュールは、バンドル状であることを特徴とする、請求項16に記載の子宮頸部用プラズマ発生装置。
【請求項18】
前記プローブ部は、
人体の膣の内部に引込み可能な外径および長さを有するように形成されることを特徴とする、請求項14に記載の子宮頸部用プラズマ発生装置。
【請求項19】
前記プローブ部の一端には、前記装置本体と密着結合する結合部が形成されることを特徴とする、請求項14に記載の子宮頸部用プラズマ発生装置。
【請求項20】
前記プローブ部の他端には、プラズマ発生モジュールの結合のための結合部が形成されることを特徴とする、請求項14に記載の子宮頸部用プラズマ発生装置。
【国際調査報告】