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特表2024-523461分割可能なデンタルケア製品、ヘッド部品及び部品キット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】分割可能なデンタルケア製品、ヘッド部品及び部品キット
(51)【国際特許分類】
   A46B 5/00 20060101AFI20240621BHJP
【FI】
A46B5/00 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578851
(86)(22)【出願日】2022-07-05
(85)【翻訳文提出日】2023-12-20
(86)【国際出願番号】 SE2022050680
(87)【国際公開番号】W WO2023282825
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】2150887-4
(32)【優先日】2021-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516039918
【氏名又は名称】テぺ ムニジェンプロダクター アーベー
【氏名又は名称原語表記】TePe Munhygienprodukter AB
【住所又は居所原語表記】Bronsaldersgatan 5, 213 76 Malmo, Sweden
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】レヴェーン ジム
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン スティグ
【テーマコード(参考)】
3B202
【Fターム(参考)】
3B202AA06
3B202AB13
3B202BA15
3B202BE13
3B202DB09
(57)【要約】
部品キット及び分割可能なデンタルケア製品(1)を開示する。この分割可能なデンタルケア製品(1)は、ハンドル部(11)及び相互接続部(12)を有するベース部品(10)であって、相互接続部(12)が突出部(12a)を含み、突出部(12a)には、雄ねじ(13)と、突出部(12)から径方向外側に、突出部(12)の周りに周方向に延び、当接面(14a)を有する肩部(14)とが設けられるベース部品(10)と、デンタルケアユーティリティ部(29)及び相互接続部(22)を有するヘッド部品(20)であって、相互接続部(22)が管状部(22a)を含み、管状部(22a)には、雌ねじ(23)と、管状部(22a)の開口(22c)の周りに周方向に延びる端面(24a)とが設けられるヘッド部品(20)とを含み、ベース部品(10)の当接面(14a)は、ベース部品(10)とヘッド部品(20)が相互接続されて前記分割可能なデンタルケア製品(1)を形成するときに、ヘッド部品(20)の端面(24a)に当接するように構成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドル部(11)及び相互接続部(12)を有するベース部品(10)と、
相互接続部(22)及びデンタルケアユーティリティ部(29)を有するヘッド部品(20)とを含み、前記ベース部品(10)及び前記ヘッド部品(20)は、それぞれの相互接続部(12、22)によって分離可能に相互接続されるように構成され、
前記ヘッド部品(20)の相互接続部(22)は、管状部(22a)を含み、前記管状部(22a)の内向きの包絡面(22b)に雌ねじ(23)が形成され、
前記ベース部品(10)の相互接続部(12)は、突出部(12a)を含み、前記突出部(12a)は、前記ハンドル部(11)から前記突出部(12a)の自由端(12e)に向かって中心軸(A)に沿う長手方向(L)に沿って延び、前記突出部(12a)には、前記突出部(12)の外向きの包絡面(12b)に形成された雄ねじ(13)が設けられ、
前記突出部(12a)は、前記中心軸(A)を中心とするねじ込み動作によって前記管状部(22a)内に受け入れられるように構成され、
前記ベース部品(10)の相互接続部(12)は、肩部(14)を含み、前記肩部(14)は、前記突出部(12)から径方向外側に、前記突出部(12)の周りに周方向に延び、前記ヘッド部品(20)に面するように構成された当接面(14a)を有し
前記管状部(22a)には、前記管状部(22a)の開口(22c)の周りに周方向に延びる端面(24a)が設けられる、分割可能なデンタルケア製品(1)であって、
前記ベース部品(10)の当接面(14a)は、前記ベース部品(10)と前記ヘッド部品(20)が相互接続されて前記分割可能なデンタルケア製品(1)を形成するときに、前記ヘッド部品(20)の端面(24a)に当接するように構成され、
前記雌ねじ(23)は、前記中心軸(A)に沿って測定された谷厚(RT)及びねじ山ピッチ(P)を有し、前記ねじ山ピッチ(P)は、前記谷厚(RT)の少なくとも2倍である、ことを特徴とする分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項2】
前記ベース部品(10)の当接面(14a)は、前記ベース部品(10)と前記ヘッド部品(20)が相互接続されて前記分割可能なデンタルケア製品(1)を形成するときに、前記ヘッド部品(20)の端面(24a)に密着して当接するように構成される、請求項1に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項3】
前記管状部(22a)の雌ねじ(23)と前記突出部(12a)の雄ねじ(13)は、台形の輪郭を有する、請求項1又は2に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項4】
前記管状部(22a)の内向きの包絡面(22b)は、前記管状部(22a)の開口(22c)からの距離が増加するにつれて前記内向きの包絡面(22b)の内径(D22b)が減少するように先細になっている、請求項1~3のいずれか一項に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項5】
前記内向きの包絡面(22b)は、前記開口(22c)から前記中心軸(A)に沿って一定の距離(L22bc)だけ延びる非ねじ部(22bc)を含み、前記距離(L22bc)は、前記雌ねじ(23)の谷厚(RT)の少なくとも1倍に等しい、請求項1~4のいずれか一項に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項6】
前記突出部(12)は、前記肩部(14)から前記中心軸(A)に沿って一定の距離(L12c)だけ延びる非ねじ部(12c)を含み、前記距離(L12c)は、少なくとも前記雄ねじ(13)の谷幅(RW)の5分の1倍に等しい、請求項1~5のいずれか一項に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項7】
前記分割可能なデンタルケア製品(1)は、歯ブラシであり、前記デンタルケアユーティリティ部(29)は、ブラシ部(28)を含み、該ブラシ部(28)は、前記管状部(22a)と対向する前記ヘッド部品(20)の端部(20e)で前記ヘッド部品(20)に形成されたブラシヘッド(28a)と、前記ブラシヘッド(28a)の横方向向きの表面(28c)に取り付けられた複数の毛(28b)とを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項8】
前記ブラシヘッド(28)の遠位端(28e)と前記管状部(22)の開口(22c)との間の前記中心軸(A)に沿った距離(L20)は、少なくとも60mmであり、好ましくは、60mm~90mmであり、より好ましくは、60mm~80mmである、請求項1~7のいずれか一項に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項9】
前記ベース部品(10)の肩部(14)の外周包絡面(25a)は、前記ベース部品(10)と前記ヘッド部品(20)が相互接続されて前記分割可能なデンタルケア製品(1)を形成するときに、前記管状部(22a)の開口(22c)で前記ヘッド部品(20)の外側包絡面(25a)と同一曲面にある、請求項1~8のいずれか一項に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項10】
前記ベース部品(10)は、前記中心軸(A)に関して回転対称である、請求項1~9のいずれか一項に記載の分割可能なデンタルケア製品。
【請求項11】
前記ベース部品(10)と前記ヘッド部品(20)は、異なる材料から形成される、請求項1~10のいずれか一項に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項12】
前記ヘッド部品(20)は、ポリマー系材料で形成される、請求項1~11のいずれか一項に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項13】
前記ベース部品(10)は、木質系材料で形成される、請求項1~12のいずれか一項に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項14】
前記ベース部品(10)は、ポリマー系材料で形成される、請求項1~13のいずれか一項に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項15】
分割可能なデンタルケア製品(1)の一部を形成するように構成され、相互接続部(22)及びデンタルケアユーティリティ部(29)を有し、相互接続部(22)を用いてベース部品(10)の相互接続部(12)に分離可能に相互接続されるように構成されたヘッド部品(20)であって、
前記ヘッド部品(20)の相互接続部(22)は、管状部(22a)を含み、前記管状部(22a)は、中心軸(A)の周りに延び、その内向きの包絡面(22b)に雌ねじ(23)が形成され、
前記管状部(22a)には、前記管状部(22a)の開口(22c)の周りに周方向に延びる端面(24a)が設けられ、
前記ヘッド部品(20)は、
前記ヘッド部品(20)の端面(24a)が、前記ベース部品(10)と前記ヘッド部品(20)が相互接続されて前記分割可能なデンタルケア製品(1)を形成するときに、前記ヘッド部品(20)の端面(24a)に面する前記ベース部品(10)の当接面(14a)に当接するように構成され、
前記雌ねじ(23)が、前記中心軸(A)に沿って測定された谷厚(RT)及びねじ山ピッチ(P)を有し、前記ねじ山ピッチ(P)は、前記谷厚(RT)の少なくとも2倍である、ことを特徴とするヘッド部品(20)。
【請求項16】
それぞれ相互接続部(22)及びデンタルケアユーティリティ部(29)を有する複数のヘッド部品(20)を含み、前記ヘッド部品(20)のそれぞれは、その相互接続部(22)を用いてベース部品(10)の相互接続部(12)に一度に1つずつ分離可能に相互接続されるように構成され、
前記ヘッド部品(20)の相互接続部(22)は、管状部(22a)を含み、前記管状部(22a)は、中心軸(A)の周りに延び、その内向きの包絡面(22b)に雌ねじ(23)が形成され、
前記管状部(22a)は、前記中心軸(A)を中心とするねじ込み動作によって前記ベース部品(10)の相互接続部(12)を受け入れるように構成され、
前記管状部(22a)には、前記管状部(22a)の開口(22c)の周りに周方向に延びる端面(24a)が設けられる、部品キットであって、
前記ベース部品(10)と前記ヘッド部品(20)が相互接続されて分割可能なデンタルケア製品(1)を形成するときに、前記ヘッド部品(20)の端面(24a)は、前記ヘッド部品(20)の端面(24a)に面する前記ベース部品(10)の当接面(14a)に当接するように構成され、
前記雌ねじ(23)は、前記中心軸(A)に沿って測定された谷厚(RT)及びねじ山ピッチ(P)を有し、前記ねじ山ピッチ(P)は、前記谷厚(RT)の少なくとも2倍である、ことを特徴とする部品キット。
【請求項17】
ハンドル部(11)及び相互接続部(12)を有するベース部品(10)を更に含み、
前記ベース部品(10)の相互接続部(12)は、突出部(12a)を含み、前記突出部(12a)は、前記ハンドル部(11)から前記突出部(12a)の自由端(12e)に向かって中心軸(A)に沿う長手方向(L)に沿って延び、前記突出部(12a)には、前記突出部(12a)の外向きの包絡面(12c)に形成された雄ねじ(13)が設けられ、
前記突出部(12a)は、前記中心軸(A)を中心とするねじ込み動作によって前記管状部(22a)内に受け入れられるように構成され、
前記ベース部品(10)の相互接続部(12)は、肩部(14)を含み、前記肩部(14)は、前記突出部(12)の周りに周方向に延び、前記ヘッド部品(20)に面するように構成された前記当接面(14a)を有する、請求項16に記載の部品キット。
【請求項18】
ハンドル部(11)及び相互接続部(12)を有する第1のベース部品(10)と、
ハンドル部(11)及び相互接続部(12)を有する第2のベース部品(10)とを含み、
前記第1のベース部品(10)は、木質系材料で形成され、前記第2のベース部品(10)は、ポリマー系材料で形成され、
前記ヘッド部品(20)のそれぞれは、それぞれの相互接続部(22)によって前記第1又は第2のベース部品(10)のいずれか一方の相互接続部に分離可能に相互接続されることにより、個別の前記ベース部品(10)が、一定の期間にわたって使用し、前記一定の期間に複数のヘッド部品(20)のそれぞれに一度に1つずつ相互接続することができるように構成される、請求項16又は17に記載の部品キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯ブラシなどの分割可能なデンタルケア製品に関する。
【0002】
本発明はまた、分割可能なデンタルケア製品の一部を形成するように構成されたヘッド部品に関する。
【0003】
本発明はまた、分割可能なデンタルケア製品の一部を形成するように構成された複数のヘッド部品からなる部品キットに関する。
【背景技術】
【0004】
歯ブラシを設計するとき、設計者は、通常、複数の設計基準を考慮する。歯ブラシは、使用者が歯を効果的に磨くことができるようにすべきであり、歯ブラシは、製造されやすいものであるべきであり、歯ブラシによる環境への影響が限定的であるべきであり、歯ブラシは、衛生的であるべきであり、歯ブラシは、快適に使用できるものであるべきであり、また、当然のことながら、歯ブラシは、とりわけ歯ブラシの物理的設計に関する安全要件などの現在の標準を満たすべきである。
【0005】
現在、歯ブラシは、通常、ポリマー系材料で形成されている。また一方、市場には、竹質の歯ブラシなど、他の材料で形成された歯ブラシが存在している。
【0006】
長年にわたって、ハンドルとヘッドが互いに分離可能に相互接続された2部の設計で歯ブラシを設計することが提案されている。
【0007】
異なる2部の設計は、例えば、韓国実用新案第20-2020-0000359U号明細書、国際公開第01/17433A1号パンフレット、国際公開第2020/135915A1号パンフレット、国際公開第2020136198A1号パンフレット、独国実用新案第9318453U1号明細書、欧州特許出願公開第2792271A1号明細書、欧州特許出願公開第3827700A1号明細書、国際公開第97/35498号パンフレット及び独国実用新案第202019001011U1号明細書に開示されている。
【0008】
韓国実用新案第20-2020-0000359U号明細書には、ヘッド部品とハンドル部品との間に接合部を備えた2部の歯ブラシが開示されている。この接合部は、ハンドル部品の複数の円形突起と相互作用するヘッド部品の複数の円形溝を含み、使用中のヘッド部品の回転は、複数の回転防止溝部及び回転防止突起部によって防止される。円形溝がねじ山に置き換えられた実施形態も開示されている。
【0009】
国際公開第01/17433A1号パンフレットには、ハンドルにねじ込まれたブラシヘッドが開示されている。
【0010】
国際公開第2020/135915A1号パンフレット及び国際公開第2020136198A1号パンフレットには、ブラシヘッドに長手方向に延びる溝が設けられることにより、ヘッドがハンドルの対応する形状を有する遠位端上で滑ることができる設計が詳細に開示されている。この文献には、ヘッドがねじによりハンドルに任意選択で接続されてもよいことも言及されており、対応する雌ねじと雄ねじが必要であることだけ言及されている。
【0011】
独国実用新案第9318453U1号明細書には、ブラシヘッドがハンドルの凹部に固着される設計が開示されている。また、これらの部品が他の方法で互いに接続されてもよいことが言及されており、例えば、これらの部品が一体にねじ込まれてもよいこと、又はくさび、円錐、凸部又は溝により接続されてもよいことが開示されている。
【0012】
欧州特許出願公開第2792271A1号明細書には、乾燥した練り歯磨きが予め装填された使い捨てブラシヘッドがハンドルにねじ込まれるという概念が開示されている。この文献は、乾燥した練り歯磨きを使い捨てブラシヘッドに付けるという概念を対象としており、ブラシヘッドとハンドルの間の機械的接続に関する詳細をほんのわずかしか提供していない。また一方、ハンドルには、実質的に円筒形状の自由端が設けられ、外側に逃げネジが設けられていると言われている。この開示によると、使い捨てブラシヘッドは、ハンドルの一部の上に達するようにハンドルにねじ込まれ、ハンドルの自由端が使い捨てブラシヘッドの円筒形の穴の内側の底部に達するまでハンドルにねじ込まれるようである。
【0013】
欧州特許出願公開第3827700A1号明細書には、ヘッド部、ハンドル部及び結合部を含む分離可能な歯ブラシの概念が開示されている。
【0014】
国際公開第97/35498号パンフレットには、ヘッド部品がハンドル上の所定の位置にスナップ留めされる2部の歯ブラシが開示されている。ヘッド部品は、異なる向き及び角度を実現することができるように、ハンドルに回転可能に接続されている。
【0015】
独国実用新案第202019001011U1号明細書には、ハンドルにねじ込まれるヘッドが開示されている。この文献には、ハンドル上に一定の距離だけ延びる衛生的な接続リングがヘッドに設けられ、この距離がリングとハンドルとの圧縮を与えることが開示されている。この距離とその結果として生じる圧縮により、ハンドルの外側包絡面にシール面が形成されており、シール特性は、衛生的なリングとハンドルが緊密に嵌合されていることと、衛生的なリングがかなり硬い必要があることとに大きく依存する。
【0016】
しかしながら、従来の技術の設計はすべて、歯ブラシが使用者が歯を効果的に磨くことができるようにすべきであり、歯ブラシが製造されやすいものであるべきであり、歯ブラシによる環境への影響が限定的であるべきであり、歯ブラシが衛生的であるべきであり、歯ブラシが快適に使用できるものであるべきであり、また、当然のことながら、歯ブラシがとりわけ歯ブラシの物理的設計に関連する安全要件などの現在の標準を満たすべきであることなどに関する上記基準のうちの1つ以上を満たしていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】韓国実用新案第20-2020-0000359U号明細書
【特許文献2】国際公開第01/17433A1号パンフレット
【特許文献3】国際公開第2020/135915A1号パンフレット
【特許文献4】国際公開第2020136198A1号パンフレット
【特許文献5】独国実用新案第9318453U1号明細書
【特許文献6】欧州特許出願公開第2792271A1号明細書
【特許文献7】欧州特許出願公開第3827700A1号明細書
【特許文献8】国際公開第97/35498号パンフレット
【特許文献9】独国実用新案第202019001011U1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明の1つの目的は、デンタルケア製品が使用者が歯を効果的に磨くことができるようにすべきであり、デンタルケア製品が製造されやすいものであるべきであり、デンタルケア製品による環境への影響が限定的であるべきであり、デンタルケア製品が衛生的であるべきであり、デンタルケア製品が快適に使用できるものであるべきであり、また、当然のことながら、デンタルケア製品がとりわけ特定のデンタルケア製品の物理的設計に関する安全要件などの現在の標準を満たすべきであるという設計基準の少なくとも一部に対処する、歯ブラシなどの分割可能なデンタルケア製品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
この目的は、
ハンドル部及び相互接続部を有するベース部品と、
相互接続部及びデンタルケアユーティリティ部を有するヘッド部品とを含み、前記ベース部品及び前記ヘッド部品は、それぞれの相互接続部によって分離可能に相互接続されるように構成され、
前記ヘッド部品の相互接続部は、管状部を含み、前記管状部の内向きの包絡面(envelope surface)に雌ねじが形成され、
前記ベース部品の相互接続部は、突出部を含み、前記突出部は、前記ハンドル部から前記突出部の自由端に向かって中心軸に沿う長手方向に沿って延び、前記突出部には、前記突出部の外向きの包絡面に形成された雄ねじが設けられ、
前記突出部は、前記中心軸を中心とするねじ込み動作によって前記管状部内に受け入れられるように構成され、
前記ベース部品の相互接続部は、肩部を含み、前記肩部は、前記突出部から径方向外側に、前記突出部の周りに周方向に延び、前記ヘッド部品に面するように構成された当接面を有し、
前記管状部には、前記管状部の開口の周りに周方向に延びる端面が設けられる、分割可能なデンタルケア製品であって、
前記ベース部品の当接面は、前記ベース部品と前記ヘッド部品が相互接続されて前記分割可能なデンタルケア製品を形成するときに、前記ヘッド部品の端面に当接するように構成され、
前記雌ねじは、前記中心軸に沿って測定された谷厚(root thickness)及びねじ山ピッチ(thread pitch)を有し、前記ねじ山ピッチは、前記谷厚の少なくとも2倍である、ことを特徴とする分割可能なデンタルケア製品によって達成される。
【0020】
この一般的な設計により、ベース部品は、一定の期間にわたって使用し、上記一定の期間に異なるヘッド部品に一度に1つずつに相互接続することができる。
【0021】
この一般的な設計により、ベース部品とヘッド部品(複数可)を異なる材料で製造することもできる。
【0022】
この一般的な設計により、例えば、異なる材料特性を有する異なる材料の使用及び/又は異なる部品の異なる可能な設計と、異なる部品に異なる可能な耐用期間を持たせるという概念との新たなバランスを取ることもでき、それにより、改善された方法で上記基準に対処する歯ブラシなどの分割可能なデンタルケア製品を創出する。
【0023】
特に留意すべきこととして、突出部から径方向外側に、突出部の周りに周方向に延び、ヘッド部品に面するように構成された当接面を有する肩部を設けることと組み合わせて、また開口の周りに周方向に延びる端面が設けられた管状部であって、ベース部品の当接面は、ベース部品とヘッド部品が相互接続されて上記分割可能なデンタルケア製品を形成するときに、ヘッド部品の端面に当接するように構成された管状部と組み合わせて、ねじ込み相互接続があるように分割可能なデンタルケア製品を設計することによって、使い心地がよく、製造されやすく、また組み立てやすい、とりわけ衛生的要件を満たす設計を提供することが容易になる。ねじ、並びに当接面及び端面を設けることにより、2つの部品の密着した緊密な係合を達成することができる。これにより、従来の技術に示唆されているようにハンドルの外側に延びる弾性シールリングなどを設ける必要を効率的になくす。これにより、製造が容易になり、衛生的要件を満たしながら使用者が製品を組み立てるのが容易になる。更に、外側に突き出た弾性シールリングを設けることは、シールリングの実際の位置に応じて、デンタルケア製品の使用の快適さに悪影響を与える可能性がある。したがって、従来の技術の設計で使用されている弾性シールリングを省略する可能性が広くて、相互接続をより自由に配置できるようになる。この文脈では、接合部に弾性シールリングなどの追加の部品がないことが好ましいことに留意されたい。接合部は、ベース部品の当接面に対する端面の直接当接によって形成されることが好ましい。この一般的な設計は、容易に組み立て、部品を一体にロックするために必要なトルクのロックが強力であるという効果を提供するため、部品を一体に維持するトルクも、当接面と端面が相互に当接するときに急激に増加する。しかしながら、当接を解放するだけで十分であり、その後に分解を容易に行うことができる。高トルクが短い長さで達成されるため、所定の位置に対して、部品をロックする場合も部品を解放する場合も、使用者が高トルクを短時間バーストするだけで十分であるため、使用者が強力なロック効果を容易に提供する。当接面と端面との当接により、強力な摩擦ロックが得られる。
【0024】
谷厚は、ねじ山の輪郭(profile)の厚さ、即ち、中心軸に沿った断面平面で見た突出輪郭の谷底部の幅を指すことを目的としており、谷厚は、中心軸に沿って測定される。この文脈では、谷底部とは、管状部の内部包絡面に接続されるか又はそれに最も近い実際のねじ山の輪郭の部分を指すことを目的としている。輪郭の幅は、輪郭の、他の部品の対応する輪郭と実際に相互作用する部分の幅を指し、任意の谷底部の丸み(rounding)又は谷底部の張り(relief)で測定された幅を指すことを目的としているものではないことに留意されたい。この設計により、強力にねじ込むとともに、使用者がデンタルケア製品を迅速かつ容易に組み立てることができる。好ましくは、雄ねじは、溝が対応する高さで雌ねじの輪郭を受け入れることができる対応する幅を有し、2つの相互接続部間の意図したねじ込み相互作用を可能にするという意味で対応する形状を有する。したがって、ある意味では、雄ねじは、中心軸に沿って測定された谷幅及びねじ山ピッチを有し、ねじ山ピッチは、好ましくは、谷幅の少なくとも2倍であるとも言える。好ましい実施形態では、雌ねじの突出輪郭の輪郭及び雄ねじの溝の輪郭は、台形であり、これらの輪郭の側面は、ほとんどの高さに沿って、より好ましくはほぼ完全な高さに沿って、例えば上部の丸みを除いた完全な高さに沿って相互に当接する。
【0025】
この一般的な設計により、中心軸から可能な最大距離で当接面と端面との強力な当接を形成することも可能になり、その結果、相互接続の曲げ抵抗を強化する。これにより、材料の使用量が少なくなることに関して、及び/又は中心軸に沿って見た相互接続の位置に関して、設計の選択肢が広げられる。
【0026】
したがって、上記開示された新規な設計は、特徴と関連付けられず利用可能な設計の選択肢に特定の制限を設ける従来の技術と比較される。逆に、上記開示された一般的な設計は、従来の技術の設計で達成不可能、少なくとも容易に達成できない多くの設計の選択肢を広げる。
【0027】
冒頭で述べたように、一般的な2部の設計により、異なる部品に異なる材料を使用し、例えば、ポリマー系ヘッド部品と木質系ベース部品を設けることができる。しかしながら、この一般的な設計により、完全な製品ラインにおいて、異なる材料から製造された複数の異なる構成要素を有することが可能であるという意味で、材料の異なる選択も広げられることにも留意されたい。例えば、完全な製品ラインにおいて、木質系材料で製造されたベース部品又はポリマー系材料で製造されたベース部品の選択に関する選択肢が含まれることが考えられる。ねじと当接面に対する端面の当接を有するこの一般的な設計により、様々な材料の組み合わせが可能になる。
【0028】
ねじは、一般に、回転運動を直線運動に、トルクを軸力に変換するために使用される螺旋構造として説明されることに留意されたい。螺旋構造は、雌ねじの場合、内向きの管状表面から内向きに延び、螺旋に沿って延びる構造によって形成されていると言える。代替的に、雌ねじの場合、螺旋構造は、管状部の壁内に螺旋に沿って外向きに延びる輪郭を有する、内向きの管状表面に形成された溝によって形成されていると言える。雌ねじは、螺旋に沿って延びる交代する溝と突起のセットと呼ばれることもある。使用される様々な概念は、そのような雌ねじを製造する様々な方法に関連している場合が多いことに留意されたい。好ましい実施形態の幾何学的設計により、明確にするために、本明細書では、雌ねじとは、内向きの管状表面から内向きに延び、螺旋に沿って延びる構造を指す。しかしながら、これは、そのような雌ねじを製造する特定の方法を意味するものではないことに留意されたい。そのような雌ねじを製造する様々な方法については、以下、個別に説明する。同様に、好ましい実施形態の幾何学的設計により、明確にするために、本明細書では、雄ねじとは、突出部の外向きの包絡面内に内向きに延び、螺旋に沿って延びる溝を指す。同様に、これは、そのような雄ねじを製造する特定の方法を意味するものではないことに留意されたい。そのような雄ねじを製造する様々な方法については、以下、個別に説明する。
【0029】
デンタルケア製品が例えば歯ブラシである典型的な使用シナリオでは、使用者は、1つのベース部品と複数のヘッド部品を含むキットを購入している。使用者は、ヘッド部品のうちの1つをベース部品に取り付けて使用して、自身の歯を磨き、すすぎ、乾燥させ、通常の歯ブラシとして一定の期間、例えば1ヶ月間程度に毎日使用する。この一定の期間は、使用者の好みによって異なる場合がある。この文脈では、世界保健機関WHOが歯ブラシを3ヶ月の日常使用後に交換することを推奨していることに留意されたい。その後、使用者は、ヘッド部品をベース部品から分解し、使用済みのヘッド部品を廃棄し、新たなヘッド部品をベース部品に取り付ける。使用者は、別の種類のデンタルケア製品を形成するヘッド部品、例えば、必要な場合又は非日常的の使用の目的で使用することができる、歯の特定の部分を掃除することを目的としている小さな先のとがったブラシを備えてもよい。このような場合に、使用者は、例えば、通常の歯ブラシを形成するヘッド部品を一時的に取り外し、ベース部品を他の種類のヘッド部品と組み合わせて一時的に使用し、その使用後、他の種類のヘッド部品を取り外して通常のヘッド部品を再度取り付けてもよい。この一般的な設計により、異なる部品の材質及びヘッド部品の機能に関して多くの設計選択肢を広げられるため、他にも多数の使用シナリオが可能である。上述したように、この一般的な設計の強みは、設計の多用途性であり、それによって、多用途の製品ラインの基盤が形成される。他の種類のヘッド部品は、例えば、著しく柔らかい毛を有するブラシ部、より狭いブラシ部を有し、即ち、中心軸を横切る幅がより小さいブラシ部、矯正器具の洗浄用に設計されたブラシ部、プロテーゼの洗浄用に設計されたブラシ部など、他の設計のブラシ部を含んでもよい。
【0030】
好ましい実施形態は、従属請求項及び明細書に記載されている。
【0031】
この文脈では、当該分割可能なデンタルケア製品は、上記開示に従って設計されるが、雌ねじが中心軸に沿って測定された谷厚及びねじ山ピッチを有し、ねじ山ピッチが谷厚の少なくとも2倍であるという特徴を有さないように設計されることも考えられることに留意されたい。また、当該分割可能なデンタルケア製品は、上記開示に従って設計されるが、代替的に、ベース部品の相互接続部が、肩部を含み、この肩部が突出部から径方向外側に、突出部の周りに周方向に延び、ヘッド部品に面するように構成された当接面を有し、管状部には、管状部の開口の周りに周方向に延びる端面が設けられ、ベース部品の当接面が、ベース部品とヘッド部品が相互接続されて上記分割可能なデンタルケア製品を形成するときに、ヘッド部品の端面に当接するように構成されるという特徴を有さないように設計されることも考えられることに留意されたい。
【0032】
したがって、本発明はまた、
ハンドル部及び相互接続部を有するベース部品と、
相互接続部及びデンタルケアユーティリティ部を有するヘッド部品とを含み、前記ベース部品及び前記ヘッド部品は、それぞれの相互接続部によって分離可能に相互接続されるように構成され、
前記ヘッド部品の相互接続部は、管状部を含み、前記管状部の内向きの包絡面に雌ねじが形成され、
前記ベース部品の相互接続部は、突出部を含み、前記突出部は、前記ハンドル部から前記突出部の自由端に向かって中心軸に沿う長手方向に沿って延び、前記突出部には、前記突出部の外向きの包絡面に形成された雄ねじが設けられ、
前記突出部は、前記中心軸を中心とするねじ込み動作によって前記管状部内に受け入れられるように構成される、分割可能なデンタルケア製品に関するとも言える。
【0033】
このような分割可能なデンタルケア製品は、以下に述べられる好ましい特徴のいずれかと組み合わせることができる。
【0034】
このような分割可能なデンタルケア製品は、ベース部品の相互接続部が肩部を含み、該肩部が、突出部から径方向外側に、突出部の周りに周方向に延び、ヘッド部品に面するように構成された当接面を有し、管状部には、管状部の開口の周りに周方向に延びる端面が設けられ、ベース部品の当接面が、ベース部品とヘッド部品が相互接続されて上記分割可能なデンタルケア製品を形成するときに、ヘッド部品の端面に当接するように構成されるという特徴、及び/又は雌ねじが、中心軸に沿って測定された谷厚及びねじ山ピッチを有し、ねじ山ピッチが、谷厚の少なくとも2倍であるという特徴も有するように設計されてもよいことに特に留意されたい。また、これら後者の種類の分割可能なデンタルケア製品は、以下に述べられる好ましい特徴のいずれかと組み合わせることができる。
【0035】
前記ベース部品の当接面は、好ましくは、前記ベース部品と前記ヘッド部品が相互接続されて前記分割可能なデンタルケア製品を形成するときに、前記ヘッド部品の端面に密着して当接するように構成される。それにより、とりわけ衛生的要件を満たす設計を提供しやすい。
【0036】
前記管状部の雌ねじと前記突出部の雄ねじは、台形の輪郭を有してもよい。この輪郭の形状は、木材及びプラスチックなどの様々な材料から様々な製造方法で製造できるため、有利であると考えられる。この輪郭の形状はまた、比較的大きなねじ山ピッチを提供する可能性、異なる相互接続部の円錐度を提供する可能性など、様々な設計の選択肢を広げるため、使用するのに適切であると考えられる。例えば、ハンドルと四角形の切削工具との間の相対的回転及び長手方向運動を提供することによって、木質系ハンドルに雄ねじを効果的に形成することができる。更に、台形の輪郭は、強い軸方向の力を提供することもできるため、以上で検討されたように、当接面と端面との緊密な当接を提供することができるのに役立つ。
【0037】
前記管状部の雌ねじと前記突出部の雄ねじは、好ましくは、単一入口ねじである。これにより、雄ねじを形成する各溝の間にかなりの量の材料が存在できるようになる。これにより、強力な雄ねじが形成される。このような設計は、ベース部品を木質系材料で製造できるようにする場合に特に適切である。
【0038】
好ましい実施形態では、前記管状部の雌ねじと前記突出部の雄ねじは、単一入口ねじであり、前記雌ねじは、前記中心軸に沿って測定された谷厚及びねじ山ピッチを有し、前記ねじ山ピッチは、谷厚の少なくとも2倍である。
【0039】
前記管状部の内向きの包絡面は、前記管状部の開口からの距離が増加するにつれて前記内向きの包絡面の内径が減少するように先細になってもよい。これは、許容値ウィンドウを広げ、強力な最終接続を達成しながら容易に組み立てるため、有益である。
【0040】
管状部は、好ましくは、内向きの包絡面が内側に数度傾斜するように先細になり、即ち、管状部がほぼ円筒形となる。内向きの包絡面が中心軸に対して傾斜する角度αは、好ましくは、1~5°である。
【0041】
前記内向きの包絡面は、前記開口から前記中心軸に沿って一定の距離だけ延びる非ねじ部を含んでもよく、前記距離は、前記雌ねじの谷厚の少なくとも1倍に等しいことが好ましい。これにより、突出部の包絡面に非ねじ部を設けることができるので有利であり、非ねじ部は、肩部から中心軸に沿って一定の距離だけ延び、この距離は、雌ねじの谷厚の少なくとも1倍に等しいことが好ましい、ねじのない内向きの包絡面の上記距離以下である。
【0042】
非ねじ部を設けることにより、突出部の包絡面に非ねじ部を設けることが可能になるが、必須ではないことに留意されたい。したがって、管状部に上記非ねじ部が設けられていても、雄ねじを形成する溝は、更に肩部に向かって更に延びてもよく、肩部まで延びてもよい。
【0043】
内向きの包絡面に非ねじ部を設けることは、デンタルケア製品の最初の組み立てを容易にするガイド開口部として機能してもよい。
【0044】
前記突出部は、前記肩部から前記中心軸に沿って一定の距離だけ延びる非ねじ部を含んでもよく、前記距離は、少なくとも前記雄ねじの谷幅の5分の1倍に等しい。これにより、例えば、木質系材料のベース部品を設計するときに有用であるベース部品の機械加工を容易にし、例えばポリマー系材料のベース部品を設計するときに有用である成形工具の機械加工を容易にするという意味で突出部の製造を容易にする。したがって、内向きの包絡面の非ねじ部は、開口から中心軸に沿って、突出部の非ねじ部以上であり、即ち、好ましくは、少なくとも雌ねじの谷厚の5分の1倍である距離だけ延びてもよい。1つの代替的な実施形態では、前記突出部は、前記肩部から前記中心軸に沿って一定の距離だけ延びる非ねじ部を含んでもよく、前記距離は、少なくとも前記雄ねじの谷幅の1倍に等しい。
【0045】
1つの好ましい実施形態では、前記分割可能なデンタルケア製品は、歯ブラシであり、前記デンタルケアユーティリティ部は、ブラシ部を含み、該ブラシ部は、前記管状部と対向する前記ヘッド部品の端部で前記ヘッド部品に形成されたブラシヘッドと、前記ブラシヘッドの横方向向きの表面に取り付けられた複数の毛とを含む。
【0046】
前記ブラシヘッドの遠位端と前記管状部の開口との間の前記中心軸に沿った距離は、少なくとも60mmであってもよく、好ましくは、60mm~90mmであってもよく、より好ましくは、60mm~80mmであってもよい。代替的に、又はそれを補完するものとして、ブラシヘッドの中心位置と管状部の開口との間の中心軸に沿った距離は、少なくとも45mmであってもよく、好ましくは、45mm~75mmであってもよく、より好ましくは、45mm~65mmであってもよい。この文脈では、中心位置とは、中心軸に沿って見たときの中心位置を指す。
【0047】
この距離は、相互接続部どうしの十分な重なりを可能にし、更に歯ブラシが2部の設計であるという事実を効果的に利用することを可能にし、例えば更に異なる部品に異なる材料を選択することを可能にするため、適切であると考えられる。
【0048】
前記ベース部品の肩部の外周包絡面は、好ましくは、前記ベース部品と前記ヘッド部品が相互接続されて前記分割可能なデンタルケア製品を形成するときに、前記管状部の開口で前記ヘッド部品の外側包絡面と同一曲面にある(面一である、flush)。
【0049】
これは、デンタルケア製品を快適に使用できるという意味で、またデンタルケア製品を清潔に保つのが容易になるという意味で有益である。
【0050】
ベース部品は、中心軸に関して回転対称であってもよい。このような設計により、ベース部品全体の製造が容易になり、製品の組み立ても容易になる。更に、それにより、また、例えば相互接続部、ねじ及び肩部の位置に適用される許容値に関して、許容値ウィンドウを広げることにより、製造を更に容易にする。
【0051】
1つの好ましい実施形態では、前記ベース部品と前記ヘッド部品は、異なる材料から形成される。異なる材料とは、ポリマー系材料と木質系材料など、完全に異なる材料を指してもよいことに留意されたい。また一方、異なる材料とは、異なるポリマー系材料を指してもよい。ベース部品とヘッド部品の異なる荷重条件は、例えば、ベース部品に第1のポリマー系材料を使用し、ヘッド部品に異なる第2のポリマー系材料を使用して対処することができる。また、異なるポリマー系材料とは、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの異なるポリマーの使用を指してもよく、異なるグレードのポリエチレンなど、同じ種類の異なるグレードのポリマーの使用にも関連してもよいことに留意されたい。異なるグレードは、例えば、ポリマー鎖の異なる平均長、異なる添加剤などに関連してもよい。
【0052】
ヘッド部品は、ポリマー系材料で形成されてもよい。この材料の選択は、設計の選択肢に関して非常に多様な種類を提供するため、有益である。
【0053】
ベース部品は、木質系材料で形成されてもよい。この材料の選択は、該材料が環境に優しく、構造と形状の両方に関して快適な握り感を提供しやすいため、有益である。
【0054】
ベース部品は、ポリマー系材料で形成されてもよい。この材料の選択は、設計の選択肢に関して非常に多様な種類を提供するため、有益である。また、ポリマー系ベース部品は、中空であるか又は凹部が設けられ、追加の機能を提供する電子機器を搭載してもよい。
【0055】
木質系材料で形成されたベース部品も中空であるか又は凹部が設けられ、追加の機能を提供する電子機器を搭載してもよいことに留意されたい。
【0056】
前述した目的はまた、分割可能なデンタルケア製品の一部を形成するように構成され、相互接続部及びデンタルケアユーティリティ部を有し、前記相互接続部を用いてベース部品の相互接続部に分離可能に相互接続されるように構成されたヘッド部品であって、
前記ヘッド部品の相互接続部は、管状部を含み、前記管状部は、中心軸の周りに延び、その内向きの包絡面に雌ねじが形成され、
前記管状部には、前記管状部の開口の周りに周方向に延びる端面が設けられ、
前記ヘッド部品は、
前記雌ねじが、前記中心軸に沿って測定された谷厚及びねじ山ピッチを有し、前記ねじ山ピッチは、谷厚の少なくとも2倍である、ことを特徴とするヘッド部品によって達成される。
【0057】
一般的な設計、その好ましい実施形態及び様々な変形例に関連する利点は、分割可能なデンタルケア製品を参照して以上で詳細に検討されており、その検討は、ヘッド部品にも同様に関連する。
【0058】
前記管状部は、好ましくは、前記中心軸を中心とするねじ込み動作によって前記ベース部品の相互接続部を受け入れるように構成される。
【0059】
前記ヘッド部品の端面は、好ましくは、前記ベース部品と前記ヘッド部品が相互接続されて前記分割可能なデンタルケア製品を形成するときに、前記ヘッド部品の端面に面する前記ベース部品の当接面に当接するように構成される。前記ベース部品の相互接続部は、好ましくは、肩部を含み、前記肩部は、前記突出部から径方向外側に、前記突出部の周りに周方向に延び、前記ヘッド部品に面するように構成された当接面を有する。
【0060】
同様に、分割可能なデンタルケア製品を参照して以上で検討されたように、この文脈では、ヘッド部品は、上記開示に従って設計されるが、分割可能なデンタルケア製品と同様に、雌ねじが中心軸に沿って測定された谷厚及びねじ山ピッチを有し、ねじ山ピッチが谷厚の少なくとも2倍であるという特徴を有さないように設計されることも考えられることに留意されたい。また、ヘッド部品は、上記開示に従って設計されるが、同様に、又は代替的に、管状部には、管状部の開口の周りに周方向に延びる端面が設けられるという特徴を有さないように設計されることも考えられることに留意されたい。
【0061】
したがって、本発明はまた、分割可能なデンタルケア製品の一部を形成するように構成され、相互接続部及びデンタルケアユーティリティ部を有し、前記相互接続部を用いてベース部品の相互接続部に分離可能に相互接続されるように構成されたヘッド部品であって、
前記ヘッド部品の相互接続部は、管状部を含み、前記管状部は、中心軸の周りに延び、その内向きの包絡面に雌ねじが形成される、ヘッド部品に関するとも言える。
【0062】
このようなヘッド部品は、分割可能なデンタルケア製品の好ましい実施形態に関して上述した特徴のいずれかと組み合わせることができる。
【0063】
このヘッド部品は、管状部には、管状部の開口の周りに周方向に延びる端面が設けられ、ベース部品の当接面が、ベース部品とヘッド部品が相互接続されて上記分割可能なデンタルケア製品を形成するときに、ヘッド部品の端面に当接するように構成されるという特徴、及び/又は雌ねじが、中心軸に沿って測定された谷厚及びねじ山ピッチを有し、ねじ山ピッチが、谷厚の少なくとも2倍であるという特徴を有するように設計されてもよいことに特に留意されたい。また、これらの後者の種類のヘッド部品のいずれかは、分割可能なデンタルケア製品の好ましい実施形態に関して上述した特徴のいずれかと組み合わせることができる。
【0064】
この文脈では、異なる好ましい実施形態のいずれかに係るヘッド部品のいずれも、複数のそのようなヘッド部品を含む部品キットの一部を形成し得ることにも留意されたい。ヘッド部品は、同じ種類であってもよく、異なる種類であってもよいことに留意されたい。
【0065】
前述した目的はまた、それぞれ相互接続部及びデンタルケアユーティリティ部を有する複数のヘッド部品を含み、前記ヘッド部品のそれぞれは、その相互接続部を用いてベース部品の相互接続部に一度に1つずつ分離可能に相互接続されるように構成され、前記ヘッド部品の相互接続部は、管状部を含み、前記管状部は、中心軸の周りに延び、その内向きの包絡面に雌ねじが形成され、
前記管状部は、前記中心軸を中心とするねじ込み動作によって前記ベース部品の相互接続部を受け入れるように構成され、前記管状部には、前記管状部の開口の周りに周方向に延びる端面が設けられる、部品キットであって、
前記ベース部品と前記ヘッド部品が相互接続されて分割可能なデンタルケア製品を形成するときに、前記ヘッド部品の端面は、前記ヘッド部品の端面に面する前記ベース部品の当接面に当接するように構成され、
前記雌ねじは、前記中心軸に沿って測定された谷厚及びねじ山ピッチを有し、前記ねじ山ピッチは、前記谷厚の少なくとも2倍である、ことを特徴とする部品キットによって達成される。
【0066】
一般的な設計、その好ましい実施形態及び様々な変形例に関連する利点は、分割可能なデンタルケア製品を参照して以上で詳細に検討されており、その検討は、部品キットにも同様に関連する。
【0067】
一実施形態において、部品キット内の複数のヘッド部品は、全て同じ種類であり、同じ機能特性を有する。それらのヘッド部品は、例えば、全て、歯ブラシを形成するように構成されたヘッド部品であってもよく、例えば、全て、同じ形状を有し、同じ設計及び同じ硬さ/剛性の毛を有してもよい。したがって、機能的な観点から見ると、ヘッド部品は、交換可能である。ヘッド部品は、全て完全に同一であってもよく、異なる装飾、異なる色彩など、非機能的な特徴に関して異なる設計を有してもよい。このような部品キットは、例えば、2部の歯ブラシを使用しているか又は継続的に使用することを考えている使用者にとって有用である。使用者は、通常、所望の種類の複数のヘッド部品のみを含む新しい交換セットを購入し、ベース部品を再利用することになる。ベース部品は、個別に購入されてもよく、スターターキットの一部として購入されてもよい。
【0068】
一実施形態において、部品キット内の複数のヘッド部品は、全て同じ種類であるが、僅かに異なる機能特性を有する。例えば、それらのヘッド部品は、全て、歯ブラシを形成するように構成されたヘッド部品であってもよいが、異なるヘッド部品は、異なるサイズ及び/若しくは形状のブラシヘッド、異なるサイズ及び/若しくは形状の毛のベース部分、異なるサイズ及び/若しくは形状の毛先が張られた仮想表面、並びに/又は異なる硬度及び/若しくは剛性の毛を有してもよい。このような部品キットは、例えば、どの種類のブラシが最適であるか分からない使用者にとって有用である。このようなキットには、ベース部品が含まれてもよいが、含まれなくてもよい。
【0069】
当該部品キットのヘッド部品は、全て異なる機能特性を有する必要がないことにも留意されたい。例えば、それぞれのサブセット内で機能的に交換可能な複数のヘッド部品の1つ以上のサブセットを含むキットを有することが考えられる。このようなキットには、任意選択で、単一の機能的に異なるヘッド部品の1つ以上のサブセットが設けられてもよい。このセットアップは、例えば、部品キットが、毛が例えば全て第1の硬さ/剛性を有し、交換可能であると考えられる歯ブラシを形成するように構成された複数のヘッド部品を含む1つのサブセットを含み、部品キットがまた、例えば毛が異なり、例えばより硬い/より剛性であるもう1つのヘッド部品を含み、そして、このもう1つのヘッド部品が、例えば何かが詰まった場合又は矯正器具に特に注意を要する場合など、時々のみ使用することを目的としているものであってもよい。この後者は、上述した2つの実施形態のハイブリッドであると言える。
【0070】
一実施形態では、部品キット内のヘッド部品は、異なる種類のものである。それらのヘッド部品は、全て、異なる種類であってもよく、それぞれが1つ以上のヘッド部品を含む1つ以上のサブセットに分割されてもよい。これは、例えば、毛が例えば全て第1の硬さ/剛性を有し、交換可能であると考えられる歯ブラシを形成するように構成された複数のヘッド部品を含む1つのサブセットを含み、また、異なる種類のもう1つのヘッド部品、例えば、特定の目的のために使用される、完全に異なって設計されたブラシ、例えば、通常の形状のブラシ部分を有する歯ブラシにより到達しにくい領域に到達することができる尖ったブラシ部分を有するブラシを含む部品キットに組み込まれてもよい。
【0071】
分割可能なデンタルケア製品を参照するとともに、ヘッド部品を参照して以上で検討されたように、また、当該部品キットは、上記開示に従って設計されてもよいが、個別のヘッド部品が、雌ねじが中心軸に沿って測定された谷厚及びねじ山ピッチを有し、ねじ山ピッチが谷厚の少なくとも2倍であるという特徴を必ずしも含む必要がないように設計されてもよい。
【0072】
また、当該部品キットは、上記開示に従って設計されるが、同様に、又は代替的に、管状部には、管状部の開口の周りに周方向に延びる端面が設けられ、ベース部品の当接面が、ベース部品とヘッド部品が相互接続されて上記分割可能なデンタルケア製品を形成するときに、ヘッド部品の端面に当接するように構成されるという特徴を有さないように設計されることも考えられることに留意されたい。
【0073】
したがって、本発明はまた、それぞれ相互接続部及びデンタルケアユーティリティ部を有する複数のヘッド部品を含み、前記ヘッド部品のそれぞれは、その相互接続部を用いてベース部品の相互接続部に一度に1つずつ分離可能に相互接続されるように構成され、
前記ヘッド部品の相互接続部は、管状部を含み、前記管状部は、中心軸の周りに延び、その内向きの包絡面に雌ねじが形成され、
前記管状部は、前記中心軸を中心とするねじ込み動作によって前記ベース部品の相互接続部を受け入れるように構成される、部品キットに関するとも言える。
【0074】
このような部品キットは、分割可能なデンタルケア製品の好ましい実施形態に関して上述した特徴のいずれかと組み合わせることができる。
【0075】
この部品キットは、個別のヘッド部品が、管状部には、管状部の開口の周りに周方向に延びる端面が設けられ、ベース部品の当接面が、ベース部品とヘッド部品が相互接続されて上記分割可能なデンタルケア製品を形成するときに、ヘッド部品の端面に当接するように構成されるという特徴、及び/又は雌ねじが、中心軸に沿って測定された谷厚及びねじ山ピッチを有し、ねじ山ピッチが、谷厚の少なくとも2倍であるという特徴を有するように設計されてもよいことに特に留意されたい。また、これらの後者の種類の部品キットのいずれかは、分割可能なデンタルケア製品の好ましい実施形態に関して上述した特徴のいずれかと組み合わせることができる。ヘッド部品は、同じ種類であってもよく、異なる種類であってもよいことに留意されたい。
【0076】
部品キットは、ハンドル部及び接合部を有するベース部品を更に含んでもよい。
【0077】
前記ベース部品の接合部は、突出部を含んでもよく、前記突出部は、前記ハンドル部から前記突出部の自由端に向かって中心軸に沿う長手方向に沿って延び、前記突出部には、好ましくは、前記突出部の外向きの包絡面に形成された雄ねじが設けられ、
前記突出部は、好ましくは、前記中心軸を中心とするねじ込み動作によって前記管状部内に受け入れられるように構成される。
【0078】
前記ベース部品の接合部は、肩部を含んでもよく、前記肩部は、前記突出部の周りに周方向に延び、前記ヘッド部品に面するように構成された当接面を有する。
【0079】
このような部品キットは、
ハンドル部及び接合部を有するベース部品と、
それぞれ相互接続部及びデンタルケアユーティリティ部を有する複数のヘッド部品とを含み、前記ベース部品及び前記ヘッド部品のそれぞれは、それぞれの相互接続部によって分離可能に相互接続されることにより、前記ベース部品が、一定の期間にわたって使用し、前記一定の期間に前記複数のヘッド部品のそれぞれに一度に1つずつ相互接続することができるように構成され、
前記ヘッド部品の接合部は、管状部を含み、前記管状部の内向きの包絡面に雌ねじが形成され、
前記ベース部品の接合部は、突出部を含み、前記突出部は、前記ハンドル部から前記突出部の自由端に向かって中心軸に沿う長手方向に沿って延び、前記突出部には、前記突出部の外向きの包絡面に形成された雄ねじが設けられ、
前記突出部は、前記中心軸を中心とするねじ込み動作によって前記管状部内に受け入れられるように構成され、
前記ベース部品の接合部は、肩部を含み、前記肩部は、前記突出部の周りに周方向に延び、前記ヘッド部品に面するように構成された当接面を有し、
前記管状部には、管状部の開口の周りに周方向に延びる端面が設けられ、前記ベース部品の当接面は、前記ベース部品と前記ヘッド部品が相互接続されて分割可能なデンタルケア製品を形成するときに、前記ヘッド部品の端面に当接するように構成される、部品キットとも呼ばれてもよい。
【0080】
上述した部品キットのいずれかにおいて、ベース部品は、木質系材料で形成されてもよい。上述した部品キットのいずれかにおいて、ベース部品は、ポリマー系材料で形成されてもよい。
【0081】
当該部品キットはまた、
ハンドル部及び接合部を有する第1のベース部品と、
ハンドル部及び接合部を有する第2のベース部品とを含んでもよく、
前記第1のベース部品は、木質系材料で形成され、前記第2のベース部品は、ポリマー系材料で形成され、
前記ヘッド部品のそれぞれは、それぞれの相互接続部によって前記第1又は第2のベース部品のいずれか一方の相互接続部に分離可能に相互接続されることにより、個別の前記ベース部品が、一定の期間にわたって使用し、前記一定の期間に複数のヘッド部品のそれぞれに一度に1つずつ相互接続することができるように構成される。
【0082】
このような設計では、例えば、自宅用のより高級な木質系の第1のベース部品と、旅行用洗面道具袋のポリマー系の第2のベース部品とを有することができる。代替的に、ベース部品のうちの1つ、例えばポリマー系の第2のベース部品は、中空であり、追加の機能を提供する電子機器を搭載してもよい。
【0083】
要するに、本発明は、部品キット及び分割可能なデンタルケア製品に関するとも言え、この分割可能なデンタルケア製品は、ハンドル部及び相互接続部を有するベース部品であって、前記相互接続部が突出部を含み、前記突出部には、雄ねじと、前記突出部から径方向外側に、前記突出部の周りに周方向に延び、当接面を有する肩部とが設けられるベース部品と、デンタルケアユーティリティ部及び相互接続部を有するヘッド部品であって、前記相互接続部が管状部を含み、前記管状部には、雌ねじと、前記管状部の開口の周りに周方向に延びる端面とが設けられるヘッド部品とを含み、前記ベース部品の当接面は、前記ベース部品と前記ヘッド部品が相互接続されて前記分割可能なデンタルケア製品を形成するときに、前記ヘッド部品の端面に当接するように構成される。
【0084】
上述した目的はまた、相互接続部及びデンタルケアユーティリティ部を有するヘッド部品であって、その相互接続部を用いてベース部品の相互接続部に分離可能に相互接続されるように構成され、
前記ヘッド部品の相互接続部は、管状部を含み、前記管状部は、中心軸の周りに延び、その内向きの包絡面に雌ねじが形成され、
前記管状部は、前記中心軸を中心とするねじ込み動作によって前記ベース部品の相互接続部を受け入れるように構成され、
前記管状部には、前記管状部の開口の周りに周方向に延びる端面が設けられ、
前記ベース部品と前記ヘッド部品が相互接続されて分割可能なデンタルケア製品を形成するときに、前記ヘッド部品の端面は、前記ヘッド部品の端面に面する前記ベース部品の当接面に当接するように構成される、ヘッド部品によって達成される。
【0085】
一般的な設計、その好ましい実施形態及び様々な変形例に関連する利点は、デンタルケア製品を参照して以上で詳細に検討されており、その検討はそれ自体、ヘッド部品にも同様に関連する。
【0086】
第1、第2、第3、第4、第5などの使用は、主に読み取りを容易にするラベルとしてみなされるものであり、介在する番号の全ての部分が存在する必要があることを必ずしも意味するわけではないことに留意されたい。例えば、第1の部分、第2の部分、第3の部分及び第5の部分があり、第4の部分が省略される設計を有することが考えられることに留意されたい。しかしながら、読み取りを容易にするために、ラベルとして、ある意味、考えられる全ての部分を含む実施形態に基づいて、一貫して第1、第2、第3、第4などの番号を使用している。
【0087】
一般に、特許請求の範囲で使用される全ての用語は、本明細書で明示的に別様に定義されていない限り、当該技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるべきである。「a/an/the」が付された「要素、デバイス、構成要素、手段、ステップなど」への言及の全ては、別に明示的に述べられていない限り、上記要素、デバイス、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの事例を指すものとして広く解釈されるべきである。本明細書で開示される任意の方法のステップは、明示的に述べられていない限り、開示された正確な順序で実行される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0088】
本発明は、一例として、本発明の現在好ましい実施形態を示す添付図面を参照してより詳細に説明される。
【0089】
図1】2部の歯ブラシの形態の組み立てられたデンタルケア製品を開示する。
図2】ヘッド部品がベース部品から分離して示されている分解状態の図1のデンタルケア製品を開示する。
図3図2のヘッド部品の断面図である。
図4】分解状態にあるヘッド部品の相互接続部とベース部品の相互接続部を示す概略図である。
図5】ヘッド部品の相互接続部の断面図である。
図6】ベース部品の相互接続部の斜視図である。
図7A】ポリマー系材料などで形成され得る第1のベース部品の斜視図である。
図7B】ポリマー系材料などで形成され得る第1のベース部品の断面図である。
図7C】ポリマー系材料などで形成され得る第1のベース部品の分解図である。
図8A】木質系材料などで基本的に形成され得る第2のベース部品の斜視図である。
図8B】木質系材料などで基本的に形成され得る第2のベース部品の断面図である。
図8C】木質系材料などで基本的に形成され得る第2のベース部品の分解図である。
図9】更なる実施形態に係るベース部品の相互接続部の側面図である。
図10】様々な例示的な実施形態に係る部品キットを概略的に開示する。
【発明を実施するための形態】
【0090】
図1を参照して、ベース部品10及びヘッド部品20を含む分割可能なデンタルケア製品1が開示されている。この実施形態では、デンタルケア製品1は、歯ブラシ1である。
【0091】
ベース部品10は、ハンドル部11及び相互接続部12を有する。ヘッド部品20は、相互接続部22及びデンタルケアユーティリティ部29を有する。ベース部品10及びヘッド部品20は、それぞれの相互接続部12、22によって分離可能に相互接続されるように構成される。図1において、ベース部品10及びヘッド部品20は、相互接続されて歯ブラシ1を形成する。図2において、ヘッド部品20は、ベース部品10から分解されている。
【0092】
図3~5に最もよく示すように、ヘッド部品20の相互接続部22は、管状部22aを含み、管状部22aの内向きの包絡面22bに雌ねじ23が形成される。管状部22aには、管状部22aの開口22cの周りに周方向(円周方向)に延びる端面24aが設けられる。
【0093】
図4及び6に最もよく示すように、ベース部品10の相互接続部12は、突出部12aを含み、突出部12aは、ハンドル部11から突出部12aの自由端12eに向かって中心軸Aに沿う長手方向Lに沿って延び、突出部12aには、突出部12の外向きの包絡面12bに形成された雄ねじ13が設けられる。ベース部品10の相互接続部12は、肩部14を含み、肩部14は、突出部12から径方向外側に、突出部12の周りに周方向に延び、ヘッド部品20に面するように構成された当接面14aを有する。
【0094】
図4に示すように、突出部12aは、中心軸Aを中心とするねじ込み動作によって管状部22a内に受け入れられるように構成される。この動作は、相対運動であり、実際には使用者が管状部22aを突出部12に向けるか又はその逆に向ける可能性があることに留意されたい。例えば図1に示される設計は、片手でヘッド部品20を静止させ、もう片方の手でベース部品10を回転させることによって最も組み立てやすいと考えられる。ベース部品10とヘッド部品20が相互接続されて上記分割可能なデンタルケア製品1を形成するときに、ベース部品10の当接面14aは、ヘッド部品20の端面24aに当接し、好ましくは密着して当接するように構成される。当接面14a及び端面24aはいずれも、中心軸Aが法線となる平面内に延びている。
【0095】
ベース部品10は、ベース部品10が一定の期間にわたって使用され、上記一定の期間に異なるヘッド部品20に一度に1つずつ相互接続されるという使用シナリオにおいて特に有用である。
【0096】
例えば、図4~6に示すように、管状部22aの雌ねじ23と突出部12aの雄ねじ13は、台形の輪郭を有してもよい。雌ねじ23は、中心軸Aに沿って測定された谷厚RT及びねじ山ピッチPを有する。ねじ山ピッチPは、好ましくは、谷厚RTの少なくとも2倍である。好ましい実施形態では、ねじ山ピッチPは、谷厚RTの約3.5倍、即ちP=3.5×RTである。ねじ山ピッチPは、好ましくは、谷厚RTの2倍~5倍であると考えられる。開示された設計では、輪郭の側面は、中心軸Aに直交している。これにより、輪郭の厚さは、基本的に輪郭の完全な高さに沿う谷厚RTと同じになる。開示された実施形態では、輪郭の幅又は谷厚RTは、約1mmである。輪郭の幅又は谷厚RTは、0.5mm~2mmであることが適切であると考えられる。開示された実施形態では、ピッチPは、約3.5mmである。ピッチPは、2mm~5mmであることが適切であると考えられる。
【0097】
好ましい実施形態では、雄ねじ13は、対応する形状を有する。雄ねじ13の輪郭は、中心軸Aに沿って測定された谷幅RW及びねじ山ピッチPを有し、ねじ山ピッチPは、好ましくは、谷幅RWの少なくとも2倍である。好ましい実施形態では、雌ねじ23の突出輪郭の輪郭及び雄ねじ13の溝の輪郭は台形であり、これらの輪郭の側面は、ほとんどの高さに沿って、より好ましくはほぼ完全な高さに沿って、例えば上部の丸みを除いた完全な高さに沿って相互に当接する。したがって、谷厚RTと谷幅RWは、ほぼ同じである。
【0098】
管状部22aの雌ねじ23と突出部12aの雄ねじ13は、好ましくは、単一入口ねじである。例えば図6に示すように、これにより、雄ねじ13を形成する各溝の間にかなりの量の材料が存在することになる。これにより、強力な雄ねじ13が形成される。このような設計は、ベース部品10を木質系材料で製造できるようにする場合に特に適切である。ベース部品10とヘッド部品20は、部品10のねじ13と部品20のねじ23が互いにねじ係合することを可能にする、可能な相対回転位置を1つのみ有するため、単一入口ねじは、生産中及び/又は自動組立中及び/又は使用者による組立中にも有益であり得る。単一入口ねじは、例えば、ベース部品10に印刷され、エンボス加工にされるか又はその他の方法で提供される任意の情報がヘッド部品20の所望の向きに配向されること又はその逆を確保するという意味でも有益であり得る。
【0099】
管状部22aの内向きの包絡面22bは、管状部22aの開口22cからの距離が増加するにつれて内向きの包絡面22bの内径D22bが減少するように先細になってもよい。したがって、開口22cからの距離がより大きい側の内径D22b’は、開口の直径D22bよりも小さい。
【0100】
管状部22aは、好ましくは、内向きの包絡面22bが内側に数度傾斜するように先細になり、即ち、管状部22aがほぼ円筒形となる。内向きの包絡面22bが中心軸Aに対して傾斜する角度αは、好ましくは、1~5°である。好ましい実施形態では、角度αは、約2°である。
【0101】
好ましくは、雌ねじの上面23tは、仮想包絡面が中心軸Aに平行に延びる仮想円筒を形成する。内向きの包絡面22bの好ましい先細になることと組み合わせることにより、雌ねじ23の輪郭の高さH1、H2は、開口22cからの距離が増加するにつれて減少することになる。雌ねじ23の輪郭の高さH1、H2は、輪郭のそれぞれの部分の包絡面22bから輪郭のそれぞれの部分の上面23tまで半径方向に測定された輪郭の任意の所与の部分に関するものである。例えば図5に示すように、高さH1、H2は、開口22cからの距離が増加するにつれて減少するため、示された高さH1は、示された高さH2よりも大きい。高さH1は、ねじ23の、高さH2を有する部分よりも開口22cに近い部分の高さである。
【0102】
内向きの包絡面22bは、開口22cから中心軸Aに沿って一定の距離L22bcだけ延びる非ねじ部22bcを含んでもよい。この距離L22bcは、好ましくは、雌ねじ23の谷厚RTの少なくとも1倍に等しい。好ましい実施形態では、距離L22bcは、雌ねじ23の谷厚RTの約2倍である。距離L22bcは、雌ねじ23の谷厚RTの1~4倍であることが適切であると考えられる。
【0103】
非ねじ部22bcを設けることにより、突出部12の包絡面12bに非ねじ部12cを設けることが可能になるが、必須ではないことに留意されたい。したがって、管状部22aに上記非ねじ部22bcが設けられていても、雄ねじ13を形成する溝は、更に肩部14に向かって延びてもよく、肩部14まで延びてもよい。代替的に、距離L22bcがいずれかの非ねじ部12c以上である必要があると表現されてもよい。
【0104】
突出部12は、肩部14から中心軸Aに沿って一定の距離L12cだけ延びる非ねじ部12cを含んでもよい。この距離L12cは、好ましくは、少なくとも雄ねじ13の谷幅RWの5分の1倍に等しく、即ち、距離L12cは、少なくとも谷幅RWの0.2倍である。したがって、距離L22bcがいずれかの非ねじ部12c以上である必要があることを考慮すると、距離L22bcは、開示された実施形態の場合のように存在する場合、代替的に、少なくとも谷厚RTの5分の1倍の大きさしかないと定義することもできる。開示された実施形態では、距離L12cは、雄ねじ13の谷幅RWの約2倍である。一実施形態では、距離L12cが雄ねじ13の谷幅RWの1倍~4倍であることが適切であると考えられる。代替的な実施形態では、距離L12cは、雄ねじ13の谷幅RWの約5分の1~1倍であり、好ましくは、谷幅RWの約3分の1倍である。1つの好ましい実施形態では、距離L12cは、約0.3mmである。したがって、距離L12cは、雄ねじ13の谷幅RWの約5分の1~4倍であるとも言える。
【0105】
例えば、図4、6及び9に示すように、突出部12の包絡面12aは、肩部14からの距離が増加するにつれて突出部12の直径が減少するように、僅かに先細になってもよい。突出部12aは、好ましくは、外向きの包絡面22bが数度だけ傾斜するように先細になり、即ち、突出部22aがほぼ円筒形となる。外向きの包絡面12bが中心軸Aに対して傾斜する角度βは、好ましくは、1~5°である。好ましい実施形態では、角度βは、約2°である。雄ねじ13を形成する溝の底部は、好ましくは、中心軸Aと平行に延びる円筒形の包絡面に沿って延びる。外向きの包絡面12bの好ましい先細になることと組み合わせることにより、雄ねじ13の輪郭又は溝の深さD1、D2は、肩部14からの距離が増加するにつれて減少する。図9では、深さD1は、深さD2よりも大きい。
【0106】
図9に示すように、肩部の近傍では、外向きの包絡面22bは、角度β1だけより急激に先細になっている。これは、ベース部品20の開口22cの内側の小さな面取りと組み合わせることもできる。この設計は、部品を互いに固定するのに必要なトルクを明確かつ急激に増加させ、部品を相互に解放するのに必要なトルクも増加させることができるように設けられている。
【0107】
ヘッド部品20とベース部品10との接合部のいずれかに、バルブ23g及び凹部13gが設けられてもよい。好ましい実施形態では、バルブ23gは、管状部22aの内向きの包絡面22b上に内向きに延びるバルブ23gとして形成され、凹部13gは、突出部12の外向きの包絡面12bに凹部として形成される。図5は、ねじ23が内向きの包絡面22bから内向きに延びる方式と同様に、バルブ23gが内向きの包絡面22bから内向きに延びることを示している。図6は、凹部13gが外向きの包絡面12bに形成されていることを示している。図5及び6に示すように、バルブ23g及び凹部13gは、好ましくは、軸方向の延びが小さい。図4は、バルブ23g及び凹部23gは、周方向の延びが小さいことを示している。図4はまた、バルブ23gが凹部13gと位置合わせされ、凹部13g内に受け入れられることを目的としていることを示す。逆に、バルブが突出部12aの外向きの包絡面12bに形成され、凹部が管状部22aの内向きの包絡面22bに形成されるように設計してもよい。バルブ及び凹部は、一方が当接面24aに形成され、他方が端面24aに形成されるように、代替的に形成されてもよい。バルブ及び凹部は、意図した相互接続になったことに関する明確な触覚フィードバック及び/又は可聴フィードバックを使用者に提供するために用いられてもよい。
【0108】
上述したように、図1~3に示す好ましい実施形態では、分割可能なデンタルケア製品1は、歯ブラシである。図1~3を参照して、デンタルケアユーティリティ部29は、ブラシ部28を含み、該ブラシ部28は、管状部22aと対向するヘッド部品20の端部20eでヘッド部品20に形成されたブラシヘッド28aと、ブラシヘッド28aの横方向向きの表面28cに取り付けられた複数の毛28bとを含む。
【0109】
ブラシヘッド28の遠位端28eと管状部22の開口22cとの間の中心軸Aに沿った距離L20は、少なくとも60mmであってもよく、好ましくは、60mm~90mmであってもよく、より好ましくは、60mm~80mmであってもよい。代替的に、又はそれを補完するものとして、ブラシヘッド28の中心位置28’と管状部22aの開口22cとの間の中心軸Aに沿った距離L20’は、少なくとも45mmであってもよく、好ましくは、45mm~75mmであってもよく、より好ましくは、45mm~65mmであってもよい。中央部28’は、中心軸Aに沿って見たとき、その位置28’から遠位端28eに最も近くに位置する毛までの距離が、遠位端28eから最も遠くに位置する毛までの距離に等しい位置を指すことを目的としている。
【0110】
例えば、図1~2、4~6に示すように、ベース部品10の肩部14の外周包絡面15aは、好ましくは、ベース部品10とヘッド部品20が相互接続されて上記分割可能なデンタルケア製品1を形成するときに、管状部22aの開口22cでヘッド部品20の外側包絡面25aと同一曲面にある。好ましい実施形態では、ヘッド部品20の外側包絡面25は、開口22cにおける上記外側包絡面25aから滑らかに連続している。好ましい実施形態では、外側包絡面25a、25は、ケアユーティリティ部29に向かって先細になるように僅かに傾斜している。好ましい実施形態では、ベース部品20の外側包絡面15は、肩部14における上記外側包絡面15aから滑らかに連続している。好ましい実施形態では、肩部の外側包絡面15aとハンドル11の外側包絡面15の少なくとも隣接部分は、ケアユーティリティ部29に向かって先細になるように僅かに傾斜している。好ましくは、ヘッド部品20の包絡面25、25aの角度は、ベース部品10の上記包絡面15a、15の角度に等しい。
【0111】
例えば、図1~2に示すように、ベース部品10は、中心軸Aに関して回転対称であってもよい。
【0112】
1つの好ましい実施形態では、ベース部品10とヘッド部品20は、異なる材料から形成される。異なる材料とは、ポリマー系材料と木質系材料など、完全に異なる材料を指してもよいことに留意されたい。また一方、異なる材料とは、異なるポリマー系材料を指してもよい。ベース部品10とヘッド部品20の異なる荷重条件は、例えば、ベース部品10に第1のポリマー系材料を使用し、ヘッド部品20に異なる第2のポリマー系材料を使用して対処することができる。また、異なるポリマー系材料とは、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの異なるポリマーの使用を指してもよく、異なるグレードのポリエチレンなど、同じ種類の異なるグレードのポリマーの使用にも関連することに留意されたい。異なるグレードは、例えば、ポリマー鎖の異なる平均長、異なる添加剤などに関連してもよい。
【0113】
ヘッド部品20は、ポリマー系材料で形成されてもよい。この材料の選択は、設計の選択肢に関して非常に多様な種類を提供するため、有益である。
【0114】
ベース部品20の外側包絡面25は、ベース部品10から一定の距離で、より急激に先細になってネック26を形成している。ネック26は、相互接続部22とケアユーティリティ部29との間に位置する。例えば図5に示すように、このより急激に先細になることは、開口22cから見て、中心軸Aに沿って、管状部22aの内向きの包絡面22cが終わる箇所辺りの位置で始まる。また一方、図5に示すように、管状部22aは、横方向の底部として終わらないように設計されてもよく、逆に、円錐形の空間23hとしてネック部26の内部に連続するように設計されてもよい。このような設計は、ヘッド部品20が射出成形プロセス又は任意の同様のプロセスにより製造される場合に特に有用であり、その理由として、この円錐形の空間23hを設けることにより材料の厚さをほぼ均一にすることができ、これは材料の注入に関して、また注入された材料の均一な冷却を達成したいことに関して有利であるためである。
【0115】
ベース部品10は、木質系材料で形成されてもよい。この材料の選択は、該材料が環境に優しく、構造と形状の両方に関して快適な握り感を提供しやすいため、有益である。
【0116】
ベース部品10は、ポリマー系材料で形成されてもよい。この材料の選択は、設計の選択肢に関して非常に多様な種類を提供するため、有益である。また、ポリマー系ベース部品10は、中空であるか又は凹部が設けられ、追加の機能を提供する電子機器を搭載してもよい。
【0117】
木質系材料で形成されたベース部品10も中空であるか又は凹部が設けられ、追加の機能を提供する電子機器を搭載してもよいことに留意されたい。
【0118】
ベース部品10は、中実の材料片であってもよい。これは、ベース部品10が木製である場合に特に有用である。また一方、中実のベース部品10は、ポリマー系材料などの他の材料で製造されてもよい。
【0119】
また、ベース部品10は、ハンドル部11を形成する1つの部品と、この部品に取り付けられ、突出した相互接続部12を形成する別の部品となど異なる部品で形成されてもよい。これら異なる部品は、同じ材料で形成されてもよく、異なる材料で形成されてもよい。例えば、木材で形成されたハンドル部11と、ポリマー系材料で形成された相互接続部12とを有することが考えられる。このような場合に、相互接続部12には、ハンドル部11の穴内に延びる取り付け部が設けられてもよい。
【0120】
前述した目的はまた、それぞれ相互接続部22及びデンタルケアユーティリティ部29を有する複数のヘッド部品20を含む部品キットによって達成される。このようなヘッド部品20の観点から見ると、ヘッド部品20のそれぞれは、相互接続部22を用いてベース部品10の相互接続部12に一度に1つずつ分離可能に相互接続されるように構成され、
ヘッド部品20の相互接続部22は、管状部22aを含み、管状部22aは、中心軸Aの周りに延び、その内向きの包絡面22bに雌ねじ23が形成され、
管状部22aは、中心軸Aを中心とするねじ込み動作によってベース部品10の相互接続部12を受け入れるように構成され、
管状部22aには、管状部22aの開口22cの周りに周方向に延びる端面24aが設けられ、ベース部品10とヘッド部品20が相互接続されて分割可能なデンタルケア製品1を形成するときに、ヘッド部品20の端面24aは、ヘッド部品20の端面24aに面するベース部品10の当接面14aに当接するように構成される。
【0121】
一実施形態において、部品キット内の複数のヘッド部品20は、全て同じ種類であり、同じ機能特性を有する。それらのヘッド部品は、例えば、全て、歯ブラシを形成するように構成されたヘッド部品であってもよく、例えば、全て、同じ形状を有し、同じ設計及び同じ硬さ/剛性の毛を有してもよい。したがって、機能的な観点から見ると、ヘッド部品20は交換可能である。ヘッド部品20は、全て完全に同一であってもよく、異なる装飾、異なる色彩など、非機能的な特徴に関して異なる設計を有してもよい。このような部品キットは、例えば、2部の歯ブラシを使用しているか又は継続的に使用することを考えている使用者にとって有用である。使用者は、通常、所望の種類の複数のヘッド部品20のみを含む新しい交換セットを購入し、ベース部品10を再利用することになる。このような部品キットは、図10のボックスKOP1によって概略的に識別される。ベース部品10は、個別に、又は例えばスターターキットの一部として購入され得る。任意選択で、ベース部品10は、そのような部品キットに含まれてもよい。この後者は、図10のボックスKOP1b及びKOP1として識別される。
【0122】
一実施形態において、部品キット内の複数のヘッド部品20は、全て同じ種類であるが、僅かに異なる機能特性を有する。例えば、それらのヘッド部品20は、全て、歯ブラシを形成するように構成されたヘッド部品であってもよいが、異なるヘッド部品20は、異なるサイズ及び/若しくは形状のブラシヘッド、異なるサイズ及び/若しくは形状の毛のベース部分、異なるサイズ及び/若しくは形状の毛先が張られた仮想表面、並びに/又は異なる硬度及び/若しくは剛性の毛を有してもよい。このような部品キットは、例えば、どの種類のブラシが自身にとって最適であるか分からない使用者にとって有用である。このようなキットには、ベース部品10が含まれてもよいが、含まれなくてもよい。このようなキットは、基本的にボックスKOP1として図示されるが、異なるヘッド部品20の間には若干の違いがある。
【0123】
部品キットのヘッド部品20は、全て異なる機能特性を有する必要がないことにも留意されたい。例えば、それぞれのサブセット内で機能的に交換可能な複数のヘッド部品20の1つ以上のサブセットを含むキットを有することが考えられる。このようなキットには、任意選択で、単一の機能的に異なるヘッド部品20の1つ以上のサブセットが設けられてもよい。このセットアップは、例えば、部品キットが、毛が例えば全て第1の硬さ/剛性を有し、交換可能であると考えられる歯ブラシを形成するように構成された複数のヘッド部品20を含む1つのサブセットを含み、部品キットがまた、例えば毛が異なり、例えばより硬い/より剛性であるもう1つのヘッド部品20を含み、そして、このもう1つのヘッド部品20が、例えば何かが詰まった場合又は矯正器具に特に注意を要する場合など、時々のみ使用することを目的としているものであってもよい。この後者は、上述した2つの実施形態のハイブリッドであると言える。第1のサブセットは、例えば、ボックスKOP1によって図示されてもよく、追加のヘッド部品20は、ボックスKOP2にも含まれるものであってもよい。
【0124】
一実施形態では、部品キット内のヘッド部品20は、異なる種類のものである。それらのヘッド部品は、全て、異なる種類であってもよく、それぞれが1つ以上のヘッド部品を含む1つ以上のサブセットに分割されてもよい。これは、例えば、毛が例えば全て第1の硬さ/剛性を有し、交換可能であると考えられる歯ブラシを形成するように構成された複数のヘッド部品20を含む1つのサブセットを含み、また、異なる種類のもう1つのヘッド部品20、例えば、特定の目的のために使用される、完全に異なって設計されたブラシ、例えば、通常の形状のブラシ部分を有する歯ブラシにより到達しにくい領域に到達することができる尖ったブラシ部分を有するブラシを含む部品キットに組み込まれてもよい。これは、例えば、図10のボックスKOP1及びKOP3によって図示されてもよい。
【0125】
部品キットは、ベース部品10を更に含んでもよい。これは、KOP1bで示されるボックスと組み合わせて、以上で検討された部品キットのいずれかとして図示されてもよい。
【0126】
上述した部品キットのいずれかにおいて、ベース部品10は、任意の適切な材料で形成されてもよい。好ましい実施形態では、ベース部品10は、木質系材料で形成される。
【0127】
部品キットはまた、
ハンドル部11及び接合部12を有する第1のベース部品10と、
ハンドル部11及び接合部12を有する第2のベース部品10とを含み、
第1のベース部品10は、木質系材料で形成され、第2のベース部品10は、ポリマー系材料で形成される。
【0128】
このような部品キットでは、ヘッド部品20のそれぞれは、それぞれの相互接続部22によって第1又は第2のベース部品10のいずれか一方の相互接続部に分離可能に相互接続されることにより、個別のベース部品10が、一定の期間にわたって使用し、一定の期間に複数のヘッド部品20のそれぞれに一度に1つずつ相互接続することができるように構成される。このような部品キットは、KOP1bで示されるボックス及びKOP1cで示されるボックスと組み合わせて、以上で検討された部品キットのいずれかとして図示されてもよい。このような設計では、例えば、自宅用のより高級な木質系の第1のベース部品10と、旅行用洗面道具袋のポリマー系の第2のベース部品10とを有することができる。代替的に、ポリマー系の第2のベース部品10は、中空であり、追加の機能を提供する電子機器を搭載してもよい。
【0129】
図7a~7cは、基本的にくり抜かれた円筒として形成されたヘッド部品10を開示する。この設計は、ポリマー系材料から製造されることを目的としている。この設計は、ポリマー系材料を加熱して金型内で成形する射出成形プロセス又は同様のプロセスにより製造されることを目的としている。ベース部品10は、基本的に、ハンドル11を形成するくり抜かれた円筒で形成され、相互接続部12の反対側の端部は、エンドキャップ18によって閉じられる。内部空間は、成形プロセス中に、成形工具のコアによって占められる。成形工具のコアは、ベース部品10の近位端からキャビティ内に挿入され、コアを引き抜くことができるように必然的に形成された開口部は、エンドキャップ18によって閉じられる。この実施形態では、ハンドル部11及び突出した相互接続部12が中空であることに留意されたい。中空のハンドル部11の壁厚と中空の突出した相互接続部12の壁厚とは、ほぼ同じである。これは、溶融したポリマー系材料の迅速かつ均一な射出を容易にするとともに、射出成形されたベース部品10の迅速かつ均一な冷却を容易にするので、製造の観点から有益である。また一方、代替的に、ハンドル部11の壁厚は、突出した相互接続部12の壁厚に比べて異なってもよい。
【0130】
エンドキャップ18は、ベース部品10の遠位端、即ち、中空のハンドル部11の遠位端に挿入されることを目的としているスリーブ部18aを有する。スリーブ部18aには、中空のハンドル部品11の内面11cに形成された対応するリング状の突起又は溝11bと相互作用するように構成されたリング状の突起又は溝18bが設けられてもよい。エンドキャップ18は、ポリマー系材料、木材又は他の任意の適切な材料で製造されてもよい。
【0131】
図7a~7cに示されるベース部品10は、ポリマー系材料以外の材料から製造されてもよいことに留意されたい。ベース部品10は、例えば、木材で製造されてもよい。
【0132】
中空のハンドル部11の内径と突出した相互接続部12の内径とは、図7bに示すように異なってもよい。また一方、ハンドル部11と突出した相互接続部12の両方の内径が同じになるように中空のベース部品10を設計することも考えられる。このような場合に、突出した相互接続部12の壁厚に比べて、ハンドル部11の壁厚は、より大きい。ハンドル部11と突出した相互接続部12を通じて均一な内径を有するという後者の設計は、例えば、中空のベース部品10が木材で形成され、ドリル又はフライス工具を使用する穴あけ加工によってくり抜かれた場合に有用であり得る。
【0133】
また一方、穴あけ加工は必ずしも均一な内径を必要としないことに留意されたい。図7bに示すように、ハンドル部11の内径が突出した相互接続部12の内径に比べてより大きいベース部品10も、穴あけ加工により製造されてもよい。ベース部品10は、例えば、突出した相互接続部12内に延びる比較的狭い先端と、ハンドル部11の内径を形成する比較的広い本体部とを有するドリル又はフライス工具を用いて製造されてもよい。
【0134】
内部の中空空間は、分割可能なデンタルケア製品に追加の機能を提供する電子部品を受け入れるために使用されてもよい。
【0135】
図8a~8cは、基本的にくり抜かれた円筒として形成されたヘッド部品10を開示する。この設計は、異なる種類の材料に使用でき、例えば、木質系材料から製造されることを目的としている。この設計は、穴あけ加工により製造されてもよい。ハンドル11には穴が開けられている。穴の開口部は、エンドキャップ18によって閉じられる。
【0136】
この実施形態では、突出した相互接続部12は、くり抜かれていない。突出した相互接続部12は、中実の材料片であってもよい。
【0137】
図8a~8cに示されるベース部品10は、木材以外の材料から製造されてもよいことに留意されたい。ベース部品10は、例えば、ポリマー系材料で製造されてもよい。
【0138】
また、この実施形態では、エンドキャップ18は、ベース部品10の遠位端、即ち、中空のハンドル部11の遠位端に挿入されることを目的としているスリーブ部18aを有する。スリーブ部分18aには、中空のハンドル部品11の内面11cに形成された対応するリング状の突起又は溝11bと相互作用するように構成されたリング状の突起又は溝18bが設けられてもよい。ハンドル部11が木材で製造される場合、中空のハンドル部品11の内面11cに形成されたリング状の突起又は溝11bは、内面11cに形成された溝であり、その際、該溝がハンドル部11の壁内に延びることが適切であると考えられる。
【0139】
この文脈では、ベース部品10がポリマー系材料又は木材であり得ることが述べられてきたが、他の材料も考えられることにも留意されたい。この文脈では、言及すべき材料の1つは、ポリマー-木材ハイブリッド材料、例えば、木繊維、セルロース繊維、又は他の植物系の物質をポリマー系材料に混合した材料などのポリマー系材料-有機物ハイブリッド材料である。このような材料は、環境への影響の改善、及び/又はポリマー系材料の機械的強度の改善のために使用されてもよい。
【0140】
分割可能なデンタルケア製品は、好ましい実施形態の詳細な開示及び添付図面の開示に従って設計されることが好ましいが、特定の構成要素の特定の好ましい実施形態は、必ずしも別の構成要素の特定の実施形態と組み合わせる必要がないことに留意されたい。したがって、他の構成要素が、詳細な説明で開示された特定の実施形態に従って定義されるのではなく、発明の概要に基づくより一般的な開示に従って設計されても、特定の構成要素の1つ以上の特徴を含む特定の実施形態に関連する利点が達成され得る。これは、例えば、ヘッド部品及びベース部品の特定の設計に関して当てはまる。好ましい実施形態として開示される詳細の一部又は全ては、例えば、ヘッド部品に関して含まれてもよいが、ベース部品は、発明の概要に基づくより一般的な開示に従って設計されてもよく、その逆でもよい。
【0141】
本明細書に記載された実施形態には数多くの修正が存在することが考えられるが、それら修正が依然として添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲内にある。
【0142】
例えば、ベース部品の突出部の外部包絡面及びヘッド部品の管状部の内部包絡面は、先細になるものとして開示されているが、その一方又は両方が円筒形であってもよいことに留意されたい。包絡面が円筒形である場合、通常、ねじの先端によって形成される仮想表面も円筒形になるため、ねじの輪郭の高さは、中心軸に沿って同じになる。また、円筒部の後に円錐部が続く組み合わせ、又はその逆の組み合わせ、又は第1の円錐部の後に異なる傾きを有する第2の円錐部が続く組み合わせなどのそれらの組み合わせを有し、或いは、中心軸に沿って次々にそのような組み合わせを多数有することも考えられる。
【0143】
ねじの先端によって形成される仮想表面が、ベース部品の突出部の外部包絡面及びヘッド部品の管状部の内部包絡面のそれぞれに対して同じ角度を有する円錐形であることも考えられる。このような場合に、ねじの輪郭の高さは、中心軸に沿って同じになる。
【0144】
追加的に、開示された実施形態に対する変形例は、特許請求された発明を実施する際に、図面、開示及び添付の特許請求の範囲を検討することにより、当業者によって理解され実現され得る。請求項において、「含む」という語は、他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「a」又は「an」は、複数を除外するものではない。特定の手段が互いに異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用することができないということを示すものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-01-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドル部(11)及び相互接続部(12)を有するベース部品(10)と、
相互接続部(22)及びデンタルケアユーティリティ部(29)を有するヘッド部品(20)とを含む分割可能なデンタルケア製品(1)であって、前記ベース部品(10)及び前記ヘッド部品(20)は、それぞれの相互接続部(12、22)によって分離可能に相互接続されるように構成され、
前記ヘッド部品(20)の相互接続部(22)は、管状部(22a)を含み、前記管状部(22a)の内向きの包絡面(22b)に雌ねじ(23)が形成され、
前記ベース部品(10)の相互接続部(12)は、突出部(12a)を含み、前記突出部(12a)は、前記ハンドル部(11)から前記突出部(12a)の自由端(12e)に向かって中心軸(A)に沿う長手方向(L)に沿って延び、前記突出部(12a)には、前記突出部(12)の外向きの包絡面(12b)に形成された雄ねじ(13)が設けられ、
前記突出部(12a)は、前記中心軸(A)を中心とするねじ込み動作によって前記管状部(22a)内に受け入れられるように構成され、
前記ベース部品(10)の相互接続部(12)は、肩部(14)を含み、前記肩部(14)は、前記突出部(12)から径方向外側に、前記突出部(12)の周りに周方向に延び、前記ヘッド部品(20)に面するように構成された当接面(14a)を有し
前記管状部(22a)には、前記管状部(22a)の開口(22c)の周りに周方向に延びる端面(24a)が設けられ、
記ベース部品(10)の当接面(14a)は、前記ベース部品(10)と前記ヘッド部品(20)が相互接続されて前記分割可能なデンタルケア製品(1)を形成するときに、前記ヘッド部品(20)の端面(24a)に当接するように構成され、
前記雌ねじ(23)は、前記中心軸(A)に沿って測定された谷厚(RT)及びねじ山ピッチ(P)を有し、前記ねじ山ピッチ(P)は、前記谷厚(RT)の少なくとも2倍である、分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項2】
前記ベース部品(10)の当接面(14a)は、前記ベース部品(10)と前記ヘッド部品(20)が相互接続されて前記分割可能なデンタルケア製品(1)を形成するときに、前記ヘッド部品(20)の端面(24a)に密着して当接するように構成される、請求項1に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項3】
前記管状部(22a)の雌ねじ(23)と前記突出部(12a)の雄ねじ(13)は、台形の輪郭を有する、請求項1又は2に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項4】
前記管状部(22a)の内向きの包絡面(22b)は、前記管状部(22a)の開口(22c)からの距離が増加するにつれて前記内向きの包絡面(22b)の内径(D22b)が減少するように先細になっている、請求項1又は2に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項5】
前記内向きの包絡面(22b)は、前記開口(22c)から前記中心軸(A)に沿って一定の距離(L22bc)だけ延びる非ねじ部(22bc)を含み、前記距離(L22bc)は、前記雌ねじ(23)の谷厚(RT)の少なくとも1倍に等しい、請求項1又は2に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項6】
前記突出部(12)は、前記肩部(14)から前記中心軸(A)に沿って一定の距離(L12c)だけ延びる非ねじ部(12c)を含み、前記距離(L12c)は、少なくとも前記雄ねじ(13)の谷幅(RW)の5分の1倍に等しい、請求項1又は2に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項7】
前記分割可能なデンタルケア製品(1)は、歯ブラシであり、前記デンタルケアユーティリティ部(29)は、ブラシ部(28)を含み、該ブラシ部(28)は、前記管状部(22a)と対向する前記ヘッド部品(20)の端部(20e)で前記ヘッド部品(20)に形成されたブラシヘッド(28a)と、前記ブラシヘッド(28a)の横方向向きの表面(28c)に取り付けられた複数の毛(28b)とを含む、請求項1又は2に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項8】
前記ブラシヘッド(28)の遠位端(28e)と前記管状部(22)の開口(22c)との間の前記中心軸(A)に沿った距離(L20)は、少なくとも60mmである、請求項に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項9】
前記ベース部品(10)の肩部(14)の外周包絡面(25a)は、前記ベース部品(10)と前記ヘッド部品(20)が相互接続されて前記分割可能なデンタルケア製品(1)を形成するときに、前記管状部(22a)の開口(22c)で前記ヘッド部品(20)の外側包絡面(25a)と同一曲面にある、請求項1又は2に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項10】
前記ベース部品(10)は、前記中心軸(A)に関して回転対称である、請求項1又は2に記載の分割可能なデンタルケア製品。
【請求項11】
前記ベース部品(10)と前記ヘッド部品(20)は、異なる材料から形成される、請求項1又は2に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項12】
前記ヘッド部品(20)は、ポリマー系材料で形成される、請求項1又は2に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項13】
前記ベース部品(10)は、木質系材料で形成される、請求項1又は2に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項14】
前記ベース部品(10)は、ポリマー系材料で形成される、請求項1又は2に記載の分割可能なデンタルケア製品(1)。
【請求項15】
分割可能なデンタルケア製品(1)の一部を形成するように構成され、相互接続部(22)及びデンタルケアユーティリティ部(29)を有し、相互接続部(22)を用いてベース部品(10)の相互接続部(12)に分離可能に相互接続されるように構成されたヘッド部品(20)であって、
前記ヘッド部品(20)の相互接続部(22)は、管状部(22a)を含み、前記管状部(22a)は、中心軸(A)の周りに延び、その内向きの包絡面(22b)に雌ねじ(23)が形成され、
前記管状部(22a)には、前記管状部(22a)の開口(22c)の周りに周方向に延びる端面(24a)が設けられ
記ヘッド部品(20)の端面(24a)が、前記ベース部品(10)と前記ヘッド部品(20)が相互接続されて前記分割可能なデンタルケア製品(1)を形成するときに、前記ヘッド部品(20)の端面(24a)に面する前記ベース部品(10)の当接面(14a)に当接するように構成され、
前記雌ねじ(23)が、前記中心軸(A)に沿って測定された谷厚(RT)及びねじ山ピッチ(P)を有し、前記ねじ山ピッチ(P)は、前記谷厚(RT)の少なくとも2倍である、ヘッド部品(20)。
【請求項16】
それぞれ相互接続部(22)及びデンタルケアユーティリティ部(29)を有する複数のヘッド部品(20)を含む部品キットであって、前記ヘッド部品(20)のそれぞれは、その相互接続部(22)を用いてベース部品(10)の相互接続部(12)に一度に1つずつ分離可能に相互接続されるように構成され、
前記ヘッド部品(20)の相互接続部(22)は、管状部(22a)を含み、前記管状部(22a)は、中心軸(A)の周りに延び、その内向きの包絡面(22b)に雌ねじ(23)が形成され、
前記管状部(22a)は、前記中心軸(A)を中心とするねじ込み動作によって前記ベース部品(10)の相互接続部(12)を受け入れるように構成され、
前記管状部(22a)には、前記管状部(22a)の開口(22c)の周りに周方向に延びる端面(24a)が設けられ、
記ベース部品(10)と前記ヘッド部品(20)が相互接続されて分割可能なデンタルケア製品(1)を形成するときに、前記ヘッド部品(20)の端面(24a)は、前記ヘッド部品(20)の端面(24a)に面する前記ベース部品(10)の当接面(14a)に当接するように構成され、
前記雌ねじ(23)は、前記中心軸(A)に沿って測定された谷厚(RT)及びねじ山ピッチ(P)を有し、前記ねじ山ピッチ(P)は、前記谷厚(RT)の少なくとも2倍である、部品キット。
【請求項17】
ハンドル部(11)及び相互接続部(12)を有するベース部品(10)を更に含み、
前記ベース部品(10)の相互接続部(12)は、突出部(12a)を含み、前記突出部(12a)は、前記ハンドル部(11)から前記突出部(12a)の自由端(12e)に向かって中心軸(A)に沿う長手方向(L)に沿って延び、前記突出部(12a)には、前記突出部(12a)の外向きの包絡面(12c)に形成された雄ねじ(13)が設けられ、
前記突出部(12a)は、前記中心軸(A)を中心とするねじ込み動作によって前記管状部(22a)内に受け入れられるように構成され、
前記ベース部品(10)の相互接続部(12)は、肩部(14)を含み、前記肩部(14)は、前記突出部(12)の周りに周方向に延び、前記ヘッド部品(20)に面するように構成された前記当接面(14a)を有する、請求項16に記載の部品キット。
【請求項18】
ハンドル部(11)及び相互接続部(12)を有する第1のベース部品(10)と、
ハンドル部(11)及び相互接続部(12)を有する第2のベース部品(10)とを含み、
前記第1のベース部品(10)は、木質系材料で形成され、前記第2のベース部品(10)は、ポリマー系材料で形成され、
前記ヘッド部品(20)のそれぞれは、それぞれの相互接続部(22)によって前記第1又は第2のベース部品(10)のいずれか一方の相互接続部に分離可能に相互接続されることにより、個別の前記ベース部品(10)が、一定の期間にわたって使用し、前記一定の期間に複数のヘッド部品(20)のそれぞれに一度に1つずつ相互接続することができるように構成される、請求項16又は17に記載の部品キット。
【国際調査報告】