(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】インダクタフリーホイーリング電圧を制御するためのシステム
(51)【国際特許分類】
H02H 9/04 20060101AFI20240621BHJP
H03K 17/16 20060101ALI20240621BHJP
H03K 17/695 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
H02H9/04 A
H03K17/16 F
H03K17/695
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578983
(86)(22)【出願日】2022-05-05
(85)【翻訳文提出日】2024-01-31
(86)【国際出願番号】 IB2022054185
(87)【国際公開番号】W WO2022269378
(87)【国際公開日】2022-12-29
(32)【優先日】2021-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505056845
【氏名又は名称】アーベーベー・シュバイツ・アーゲー
【氏名又は名称原語表記】ABB Schweiz AG
【住所又は居所原語表記】Bruggerstrasse 66, 5400 Baden, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】バンク、フロリアン
(72)【発明者】
【氏名】フュグリスター、マルクス
【テーマコード(参考)】
5G013
5J055
【Fターム(参考)】
5G013AA16
5G013BA02
5G013CB03
5G013DA10
5J055AX25
5J055AX44
5J055AX56
5J055AX64
5J055BX16
5J055CX13
5J055CX20
5J055DX04
5J055DX13
5J055EY01
5J055EY10
5J055EY12
5J055EY13
5J055EY17
5J055EY21
(57)【要約】
本発明は、第1のスイッチと、第2のスイッチと、第1のダイオードと、インダクタと、を備える、インダクタフリーホイーリング電圧を制御するためのシステムを開示する。第1のスイッチは、開状態において、それがインダクタの第1の端子を電力バスと接続することになり、且つ、第1のスイッチが第1の制御信号によって制御されるように、接続されている。第1のダイオードの第1の端子が、接地に接続されており、第1のダイオードの第2の端子が、インダクタの第1の端子に接続されている。第1のダイオードは、それが、電流が接地からインダクタの第1の端子に流れることを可能にするように、接続されている。第2のスイッチは、開状態において、それがインダクタの第2の端子を接地と接続することになるように、接続されている。このシステムは、スイッチ制御回路を更に備え、このスイッチ制御回路は、スイッチ制御回路の入力端子に送達される第2の制御信号で制御されるように構成されており、これにより、第2の制御信号の第1の状態では、スイッチ制御回路は、第2のスイッチを開いた状態に保ち、第2の制御信号の第2の状態では、スイッチ制御回路は、第2のスイッチの両端で電圧降下があるように、第2のスイッチを保つ。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のスイッチ(M1)と、第2のスイッチ(M2)と、第1のダイオード(D1)と、インダクタ(L)と、を備える、インダクタフリーホイーリング電圧を制御するためのシステムであって、ここにおいて、
前記第1のスイッチ(M1)は、開状態において、それが前記インダクタ(L)の第1の端子を電力バス(+)と接続することになり、且つ、前記第1のスイッチ(M1)が第1の制御信号(S1)によって制御されるように、接続されており、
前記第1のダイオード(D1)の第1の端子が、接地(-)に接続されており、前記第1のダイオード(D1)の第2の端子が、前記インダクタ(L)の前記第1の端子に接続されており、ここにおいて、前記第1のダイオード(D1)は、それが、電流が前記接地(-)から前記インダクタ(L)の前記第1の端子に流れることを可能にするように、接続されており、
前記第2のスイッチ(M2)は、開状態において、それが前記インダクタ(L)の第2の端子を前記接地(-)と接続することになるように、接続されており、
それが、スイッチ制御回路(SCC)を更に備え、前記スイッチ制御回路(SCC)は、前記スイッチ制御回路(SCC)の入力端子に送達される第2の制御信号(S2)で制御されるように構成されており、これにより、前記第2の制御信号(S2)の第1の状態では、前記スイッチ制御回路(SCC)は、前記第2のスイッチ(M2)を開いた状態に保ち、前記第2の制御信号(S2)の第2の状態では、前記スイッチ制御回路(SCC)は、前記第2のスイッチ(M2)の両端で電圧降下があるように、前記第2のスイッチ(M2)を保つことを特徴とする、システム。
【請求項2】
前記スイッチ制御回路(SCC)が、前記スイッチ制御回路(SCC)に前記第2の制御信号(S2)を送達するように構成された第2のダイオード(D2)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のスイッチ(M1)及び前記第2のスイッチ(M2)からの少なくとも1つが、ユニポーラトランジスタ又はIGBTトランジスタであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記スイッチ制御回路(SCC)が、
ツェナーダイオード(DZ)の第1の端子が、前記インダクタ(L)の前記第2の端子に接続され、
前記ツェナーダイオード(DZ)の第2の端子が、第1の抵抗器(R1)の第1の端子と、前記第2のスイッチ(M2)のゲート端子と、前記入力端子と、に接続され、ここにおいて、前記ツェナーダイオード(DZ)の順方向が、前記第2のスイッチ(M2)の前記ゲート端子から前記インダクタ(L)の前記第2の端子へ向かうものであり、
前記第1の抵抗器(R1)の第2の端子が、前記接地(-)に接続される
ように接続された、前記第1の抵抗器(R1)と、前記ツェナーダイオード(DZ)と、を備えることを特徴とする、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記スイッチ制御回路(SCC)が、
第1のツェナーダイオード(DZ1)の第1の端子が、前記インダクタ(L)の前記第2の端子に接続され、
最後のツェナーダイオード(DZ1)の第2の端子が、第3のダイオード(D3)の第1の端子に接続され、ここにおいて、全てのツェナーダイオード(DZ1)が、同じ方向に直列に接続されており、前記ツェナーダイオード(DZ1)の順方向が、前記第3のダイオード(D3)の前記第1の端子から前記インダクタ(L)の前記第2の端子へ向かうものであり、
前記第3のダイオード(D3)の第2の端子が、第2の抵抗器(R2)の第1の端子と、トランジスタ(Q1)のベース端子と、に接続され、ここにおいて、前記第3のダイオード(D3)の順方向が、前記最後のツェナーダイオード(DZ1)の前記第2の端子から前記第2の抵抗器(R2)の前記第1の端子へ向かうものであり、
前記第2の抵抗器(R2)の第2の端子が、前記接地(-)に接続され、
前記トランジスタ(Q1)のコレクタ端子が、安定したDC電圧を供給するように構成された補助電源(PS)に接続され、
前記トランジスタ(Q1)のエミッタ端子が、前記入力端子と、第3の抵抗器(R3)の第1の端子と、に接続され、
前記第3の抵抗器(R3)の第2の端子が、第4の抵抗器(R4)の第1の端子と、前記第2のスイッチ(M2)のゲート端子と、に接続され、
前記第4の抵抗器(R4)の第2の端子が、前記接地(-)に接続される
ように接続された、前記第2の抵抗器(R2)と、前記第3の抵抗器(R3)と、前記第4の抵抗器(R4)と、前記第3のダイオード(D3)と、前記トランジスタ(Q1)と、少なくとも1つの前記ツェナーダイオード(DZ1)と、を備えことを特徴とする、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
キャパシタ(C2)の第1の端子が、前記第2のスイッチ(M2)の前記ゲート端子に接続され、前記キャパシタ(C2)の第2の端子が、前記接地(-)に接続される、ように接続された前記キャパシタ(C2)を更に備えることを特徴とする、請求項3~5のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インダクタフリーホイーリング電圧を制御するための電気回路に関する。
【背景技術】
【0002】
同期モータ/発電機の励磁巻線においては、DC電流を制御する必要がある。電流は、その両端に正の電圧を印加することによって増大され、それは、スイッチによって制御される。このインダクタンスにおいて電流を急速に放電するためには、負の電圧が、その両端に印加される必要がある。DCバスにエネルギーをフィードバックすることが、一般的な解決策であるが、キャパシタを放電して過電圧を防止するために、抵抗器とスイッチとで構成される能動負荷を必要とする。他の解決策は、電流依存のランプダウン電圧をもたらす抵抗器、又は、フリーホイーリングスイッチに並列に配置された電圧クランプを含む。
【0003】
文献US6288508B1には、回生制動及び逆励磁制動の両方を提供し、オペレータの要求に応答して、これら制動モード間を移行するためのシステムを含む、電気モータ作動車両のための制動システムが開示されている。この文献中で提供されている解決策は、上記モータを発電機として使用し、バッテリを充電するか、又は抵抗負荷を通じてその発生電流を放電するかのいずれかで、回生制動を提供することによる、モータの減速を開示している。
【0004】
文献EP2747287A1には、フリーホイーリングダイオードと、スイッチング素子、例えば、MOSFETに並列に接続された制限素子、例えば、降伏ダイオード(breakdown diode)と、を備えるフリーホイーリング回路を有する装置(arrangement)が開示されている。別のスイッチング素子が、回路と直列に接続されている。制御装置が、これら素子を同期制御するための評価及び制御ユニットを有する。制御ユニットは、直流的に分離された制御装置及び制御入力に接続されており、ここで、これら素子を制御することは、決定された制御供給電圧に基づいて行われる。
【0005】
文献EP1675245A2には、特に、車両電気システムにおける発電機用の電圧調整器と共に使用され得、フリーホイーリング電圧の増大を引き起こす、誘導電流の急速な低減のための回路装置が開示されている。従って、励磁巻線の消費体(consumers)の停止時に、誘導過電圧が迅速に低減され得、従って、発電機が迅速に非通電にされる(de-energized)。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、技術的現状から知られている解決策よりも少ない高電力部品を備える、インダクタフリーホイーリング電圧を制御するための回路を提供することである。
【0007】
本発明は、第1のスイッチと、第2のスイッチと、第1のダイオードと、インダクタと、を備える、インダクタフリーホイーリング電圧を制御するためのシステムを開示する。第1のスイッチは、開状態において、それがインダクタの第1の端子を電力バスと接続することになり、且つ、第1のスイッチが第1の制御信号によって制御されるように、接続されている。第1のダイオードの第1の端子が、接地に接続されており、第1のダイオードの第2の端子が、インダクタの第1の端子に接続されている。第1のダイオードは、それが、電流が接地からインダクタの第1の端子に流れることを可能にするように、接続されている。第2のスイッチは、開状態において、それがインダクタの第2の端子を接地と接続することになるように、接続されている。このシステムは、それが、スイッチ制御回路を備え、このスイッチ制御回路は、スイッチ制御回路の入力端子に送達される第2の制御信号で制御されるように構成されており、これにより、第2の制御信号の第1の状態では、スイッチ制御回路は、第2のスイッチを開いた状態に保ち、第2の制御信号の第2の状態では、スイッチ制御回路は、第2のスイッチの両端で電圧降下があるように、第2のスイッチを保つことを特徴とする。
【0008】
好ましい実施形態では、スイッチ制御回路は、スイッチ制御回路に第2の制御信号を送達するように構成された第2のダイオードを備える。
【0009】
なお別の実施形態では、第1のスイッチ及び第2のスイッチからの少なくとも1つは、ユニポーラトランジスタ又はIGBTトランジスタである。
【0010】
別の実施形態では、スイッチ制御回路は、ツェナーダイオードの第1の端子が、インダクタの第2の端子に接続され、ツェナーダイオードの第2の端子が、第1の抵抗器の第1の端子と、第2のスイッチのゲート端子と、入力端子と、に接続されるように接続された、第1の抵抗器と、ツェナーダイオードと、を備える。ツェナーダイオードの順方向が、第2のスイッチのゲート端子からインダクタの第2の端子へ向かうものであり、第1の抵抗器の第2の端子が、接地に接続されている。
【0011】
好ましい実施形態では、スイッチ制御回路は、第2の抵抗器と、第3の抵抗器と、第4の抵抗器と、第3のダイオードと、トランジスタと、少なくとも1つのツェナーダイオードと、を備える。第1のツェナーダイオードの第1の端子が、インダクタの第2の端子に接続されており、最後のツェナーダイオードの第2の端子が、第3のダイオードの第1の端子に接続されている。全てのツェナーダイオードが、同じ方向に直列に接続されており、ツェナーダイオードの順方向が、第3のダイオードの第1の端子からインダクタの第2の端子へ向かうものである。第3のダイオードの第2の端子が、第2の抵抗器の第1の端子と、トランジスタのベース端子と、に接続されている。第3のダイオードの順方向が、最後のツェナーダイオードの第2の端子から第2の抵抗器の第1の端子へ向かうものである。第2の抵抗器の第2の端子が、接地に接続されている。トランジスタのコレクタ端子が、安定したDC電圧を供給するように構成された補助電源に接続されている。トランジスタのエミッタ端子が、入力端子と、第3の抵抗器の第1の端子と、に接続されている。第3の抵抗器の第2の端子が、第4の抵抗器の第1の端子と、第2のスイッチのゲート端子と、に接続されている。第4の抵抗器の第2の端子が、接地に接続されている。
【0012】
なお別の実施形態では、システムは、キャパシタの第1の端子が、第2のスイッチのゲート端子に接続され、キャパシタの第2の端子が、接地に接続される、ように接続されたキャパシタを備える。
【0013】
本発明は、次に添付の図面を参照して以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明による一般的な回路トポロジーを示す。
【
図2】
図2は、本発明の最も単純な実装形態を提示する。
【
図3】
図3は、低減したスタンバイ損失を有する回路を提示する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一般的な概念を
図1に示す。その最も単純な形態で示される新規な実装形態は、電源スイッチと、好ましくは、定電圧負荷との機能を、1つの部品、即ち、スイッチM2において併合する。これは、電流を低減するために、1つの電力部品、即ち、スイッチM2のみが必要とされるので、電力部品の数及び必要なヒートシンク面積を低減する。
【0016】
電流増大フェーズの間、
図1に示されるスイッチM1及びM2の両方がオンにされる-第1の制御信号S1及び第2の制御信号S2が、第1の状態にある。電力バス+が、第1のスイッチM1を通じてインダクタLと接続されており、インダクタLは、第2のスイッチM2によって接地-に更に接続されている。フリーホイーリングは、第1のスイッチM1をオフにすることによって(第1の制御信号S1の状態を変化させることによって)達成され、強制的に電流をフリーホイーリングダイオード(第1のダイオードD1)を通って流れるようにする。インダクタLにおける電流を低減させる必要があるとき、ゲート電圧v
G_M2は、第2の制御信号S2の変化により、ロー(low)に設定される。これは、第2のスイッチM2のゲート電圧の低減をもたらす。第2のスイッチM2は閉じ始め、これは、そのドレイン-ソース電圧v
DS_M2の増大をもたらす。スイッチ制御回路SCCが、第2のスイッチM2が完全に閉じることを防止する。好ましい実施形態では、第2のスイッチM2の両端で一定の電圧降下が達成され、これは、電流を調整することをより容易にする。当業者であれば、他のトランジスタタイプが、第1のスイッチM1及び/又は第2のスイッチM2として、本願において使用され得、
図1~
図3に示されるトランジスタは、例としてのみの役割を果たし-バイポーラトランジスタ、ユニポーラトランジスタ又はIGBTトランジスタが、本願において使用され得ることを知っているであろう。好ましい実施形態では、キャパシタC2が、キャパシタC2の第1の端子が、第2のスイッチM2のゲート端子に接続され、キャパシタC2の第2の端子が、接地-に接続される、ように接続されている。このキャパシタC2は、第2のスイッチS2の両端の電圧におけるより緩やかな変化を提供する。
【0017】
図及び説明において、正の電圧を印加する電力バス+と、0Vの電位を有する接地-とが存在することに留意されたい。例えば、接地-と、負の電力バスとが存在する他のケースでは、いくつかの部品がそれに応じて接続されことになり、全体的な回路接続が変化する可能性があることに留意されたい。当業者であれば、そのようなケースにおいて、開示される発明をどのように調整するかを知っているであろう。
【0018】
スイッチ制御回路SCCは、第2のスイッチM2が完全に閉じられることを防止しながら、第2の制御信号S2を第2のスイッチM2を制御する信号に変換する信号変換器として説明され得る回路である。以下では、第2の制御信号S2はデジタル信号であると仮定するが、それはまた、アナログ信号であることもあり得ることに留意されたい。
【0019】
好ましい実施形態では、スイッチ制御回路SCCは、スイッチ制御回路SCCに第2の制御信号S2を送達するように構成された第2のダイオードD2を備える。第2のダイオードD2は、安全な入力を提供し、第2の制御信号S2のソースに高電圧/電流を印加することを防止する。
【0020】
図2は、本発明の一般的な概念の最も単純な実装形態を示す。この回路において、スイッチ制御回路SCCは、ツェナーダイオードDZの第1の端子が、インダクタLの第2の端子に接続され、ツェナーダイオードDZの第2の端子が、第1の抵抗器R1の第1の端子と、第2のスイッチM2のゲート端子と、入力端子と、に接続されるように接続された、第1の抵抗器R1と、ツェナーダイオードDZと、を備える。ツェナーダイオードの順方向が、第2のスイッチM2のゲート端子からインダクタLの第2の端子へ向かうものであり、第1の抵抗器R1の第2の端子が、接地-に接続されている。この実装形態では、インダクタLにおける電流を低減させる必要があるとき、ゲート電圧v
G_M2は、ローに設定される。これは、プルダウン抵抗器R1によって引き起こされる、第2のスイッチM2のゲート電圧の低減をもたらす。第2のスイッチM2は閉じ始め、これは、そのドレイン-ソース電圧v
DS_M2の増大をもたらす。最終的に、ドレインソース電圧は、ツェナーダイオードDZの降伏電圧に達し、ダイオードは、導通し始め、第2のスイッチM2が完全に閉じることを防止し、そのドレインソース接合部の両端で一定の電圧降下を引き起こす。
【0021】
本発明は、適切なゲート回路を用いて、単一の電力部品を使用することによって、先行技術から知られている電圧クランプ及び第2のスイッチM2によって行われる機能を達成することを可能にし、追加の高電力部品の必要性を除去する。追加として、使用時に、DC安定化キャパシタC1の容量値、並びに、電圧定格が低減される。
【0022】
図3には、より複雑な回路が提示されている(スイッチ制御回路SSC及び第2のスイッチM2のみが提示されている)。この実施形態では、第1のツェナーダイオードDZ1の第1の端子が、インダクタLの第2の端子に接続されており、最後のツェナーダイオードDZ1の第2の端子が、第3のダイオードD3の第1の端子に接続されている。全てのツェナーダイオードDZ1は、同じ方向に直列に接続されており、ツェナーダイオードDZ1の順方向が、第3のダイオードD3の第1の端子からインダクタLの第2の端子へ向かうものである。第3のダイオードD3の第2の端子が、第2の抵抗器R2の第1の端子と、トランジスタQ1のベース端子と、に接続されている。第3のダイオードD3の順方向が、最後のツェナーダイオードDZ1の第2の端子から第2の抵抗器R2の第1の端子へ向かうものである。第2の抵抗器R2の第2の端子が、接地-に接続されている。トランジスタQ1のコレクタ端子が、安定したDC電圧を供給するように構成された補助電源PSに接続されている。トランジスタQ1のエミッタ端子が、入力端子と、第3の抵抗器R3の第1の端子と、に接続されており、第3の抵抗器R3の第2の端子が、第4の抵抗器R4の第1の端子と、第2のスイッチM2のゲート端子と、に接続されており、第4の抵抗器R4の第2の端子が、接地-に接続されている。
【0023】
これは、追加の低電圧、低電力トランジスタQ1を追加する。その目的は、ツェナーダイオード内の電流フローを低減させ、従って、回路の全体的なスタンバイ損失を最小限に抑えることである。欠点は、ゲート回路のための安定した補助電源が必要なことである。
【0024】
この実施形態では、トランジスタQ1は、バイポーラトランジスタとして提示及び説明されていることに留意されたい。ユニポーラトランジスタもまた使用され得ることに留意されたい。
【0025】
[図面における参照符号のリスト]
M1-第1のスイッチ
M2-第2のスイッチ
D1-第1のダイオード
D2-第2のダイオード
D3-第3のダイオード
DZ、DZ1-ツェナーダイオード
L-インダクタ
+-電力バス
--接地
S1-第1の制御信号
S2-第2の制御信号
R1-第1の抵抗器
R2-第2の抵抗器
R3-第3の抵抗器
R4-第4の抵抗器
Q1-トランジスタ
C1-安定化キャパシタ
C2-キャパシタ
SCC-スイッチ制御回路
PS-補助電源
【国際調査報告】