(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】クラウドゲーム用のパススルーデバイス及び処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/355 20140101AFI20240621BHJP
A63F 13/31 20140101ALI20240621BHJP
A63F 13/323 20140101ALI20240621BHJP
A63F 13/335 20140101ALI20240621BHJP
A63F 13/48 20140101ALI20240621BHJP
A63F 13/98 20140101ALI20240621BHJP
【FI】
A63F13/355
A63F13/31
A63F13/323
A63F13/335
A63F13/48
A63F13/98
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579196
(86)(22)【出願日】2022-05-23
(85)【翻訳文提出日】2024-02-19
(86)【国際出願番号】 US2022030540
(87)【国際公開番号】W WO2022271377
(87)【国際公開日】2022-12-29
(32)【優先日】2021-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】310021766
【氏名又は名称】株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】ベネデット、ウォーレン、エム.
(57)【要約】
【解決手段】ネットワークを介してクラウドゲームシステムからストリーミングされるビデオゲームを処理する方法及びシステムが提供される。本方法は、ゲームセッションに対して、ビデオゲームの選択のインディケーションを、パススルーデバイスを介してディスプレイ画面に接続されたストリーミングデバイスに関連するユーザーインタフェースを通じて受信することを含む。本方法は、ゲームセッションがアクティブであるという信号を、パススルーデバイスのゲームストリーミングロジックから受信することを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介してクラウドゲームシステムからストリーミングされるビデオゲームを処理するコンピュータ実装方法であって、
ゲームセッションに対して、前記ビデオゲームの選択のインディケーションを、パススルーデバイスを介してディスプレイ画面に接続されたストリーミングデバイスに関連するユーザーインタフェースを通じて受信することと、
前記ゲームセッションがアクティブであるという信号を、前記パススルーデバイスのゲームストリーミングロジックから受信することであって、前記ゲームストリーミングロジックが、前記ビデオゲームの圧縮ストリームを受信すること、前記ビデオゲームの前記圧縮ストリームをデコードすること、及び前記ディスプレイ画面によってレンダリングするための画像データを提供すること、を行うように構成され、前記クラウドゲームシステムが前記ビデオゲームを実行している間に、前記ビデオゲームのインタラクティビティを駆動するために、前記ゲームストリーミングロジックによってユーザー入力を受信する、前記受信することと、
を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記ビデオゲームの前記選択が、前記ゲームストリーミングロジックによって前記ビデオゲームの前記圧縮ストリームを処理するために、前記パススルーデバイスを起動する、
請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記ビデオゲームに関連しないアプリケーションの選択が、前記ゲームセッションを非アクティブにし、前記ビデオゲームに関連しない前記アプリケーションの前記選択が、前記選択されたアプリケーションに関連するHDMI信号に、前記ディスプレイ画面によるレンダリングのためパススルーロジックを通過させる、
請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記ユーザーインタフェースは、モバイルデバイス上、または前記ストリーミングデバイスに接続されたデバイスの画面上に提示される、
請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記ビデオゲームは、前記クラウドゲームシステムに関連する1つ以上のビデオゲームサーバから送信され、前記1つ以上のビデオゲームサーバが、インターネットを介してアクセス可能なデータセンタの一部である、
請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記ビデオゲームは、前記パススルーデバイスの前記ゲームストリーミングロジックにキャッシュされたゲームカタログから取得され、前記ゲームカタログが、前記クラウドゲームシステムの1つ以上のサーバから受信したデータを用いて更新される、
請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
ストリーミングデバイスに関連する前記ユーザーインタフェースは、ユーザーが、前記ストリーミングデバイスに関連する複数のアプリケーションから選択することを可能にし、前記複数のアプリケーションは、1つ以上のストリーミングエンターテイメントサービスによって提供されるメディアコンテンツを含み、前記メディアコンテンツは、インターネットを介して前記ストリーミングデバイスによって受信される、
請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
前記ユーザー入力は、前記パススルーデバイスのブルートゥースモジュールを通じて前記パススルーデバイスに無線で接続されたコントローラデバイスまたはデバイスを介してユーザーから受信される、
請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項9】
コントローラデバイス上の入力ボタンの選択が、前記ゲームストリーミングロジックによって前記ビデオゲームの前記圧縮ストリームを処理するために、前記パススルーデバイスを起動する、
請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項10】
前記パススルーデバイスから前記ストリーミングデバイスを取り外すことによって、前記パススルーデバイスに関連するユーザーインタフェースがモバイルデバイス上に表示され、前記パススルーデバイスに関連する前記ユーザーインタフェースが、選択可能なゲームカタログアプリケーションを提供する、
請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項11】
前記ビデオゲームの前記圧縮ストリームは、前記ゲームストリーミングロジックのビデオデコーダモジュールによるデコードのために、前記パススルーデバイスの受信バッファにキャッシュされる、
請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項12】
前記ビデオゲームの選択は、前記ゲームストリーミングロジックによるデコードのために、前記クラウドゲームシステムのサーバから前記パススルーデバイスの受信バッファへの前記ビデオゲームの前記圧縮ストリームの送信の要求を引き起こす、
請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項13】
ネットワークを介してクラウドゲームシステムからビデオゲームをストリーミングするためのパススルーデバイスであって、
HDMI出力ポートと、
HDMI入力ポートと、
パススルーロジックと、
ゲームストリーミングロジックであって、前記ゲームストリーミングロジックが、前記ビデオゲームの圧縮ストリームを受信すること、前記ビデオゲームの前記圧縮ストリームをデコードすること、及びディスプレイ画面によってレンダリングするための画像データを提供すること、を行うように構成される、前記ゲームストリーミングロジックと、
を備える、
パススルーデバイス。
【請求項14】
前記パススルーデバイスの前記HDMI出力ポートは、ディスプレイ画面のHDMI入力ポートに接続する、
請求項13に記載のパススルーデバイス。
【請求項15】
ストリーミングデバイスのHDMI出力ポートは、前記パススルーデバイスの前記HDMI入力ポートに接続する、
請求項13に記載のパススルーデバイス。
【請求項16】
前記パススルーデバイスは、前記パススルーデバイスを介してディスプレイ画面に接続されたストリーミングデバイスに関連するユーザーインタフェースを通じたビデオゲームの選択に応答して起動され、前記パススルーデバイスの前記起動は、前記ゲームストリーミングロジックによる前記ビデオゲームの前記圧縮ストリームの処理を可能にする、
請求項13に記載のパススルーデバイス。
【請求項17】
前記ユーザーインタフェースは、モバイルデバイス上、または前記パススルーデバイスに接続されたデバイスの画面上に提示される、
請求項16に記載のパススルーデバイス。
【請求項18】
前記ビデオゲームに関連しないアプリケーションの選択が、前記パススルーデバイスを非アクティブにし、前記アプリケーションの前記選択が、前記選択されたアプリケーションに関連するHDMI信号に、前記ディスプレイ画面によるレンダリングのため前記パススルーロジックを通過させる、
請求項13に記載のパススルーデバイス。
【請求項19】
前記クラウドゲームシステムのサーバが、前記ゲームストリーミングロジックのビデオデコーダモジュールによるデコードのために、前記ビデオゲームの前記圧縮ストリームを前記パススルーデバイスの受信バッファに送信する、
請求項13に記載のパススルーデバイス。
【請求項20】
前記パススルーデバイスは、高解像度アップスケーリングモジュールをさらに備え、前記高解像度アップスケーリングモジュールは、ストリーミングデバイスからHDMI信号を受信して、前記HDMI信号のより高画質を生成するよう処理するように構成される、
請求項13に記載のパススルーデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、ストリーミングビデオゲームに関し、より詳細には、ネットワークを介してクラウドゲームシステムからストリーミングされるビデオゲームを処理する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
ビデオゲーム業界は、長年にわたり多くの変化を遂げてきた。特に、クラウドゲーム関連の技術は向上しており、ビデオゲームのプレイ方法、配信方法、及び販売方法を変えつつある。現在、クラウドゲームシステムは、ビデオゲームを何らかのゲームコンソールまたはデバイスにダウンロードする必要なしに、プレーヤがネットワークを介してビデオゲームにアクセスして、プレイすることを可能にする。ビデオゲームがプレーヤのビデオゲームコンソールでローカルに実行されるこれまでのゲーム手段とは対照的に、クラウドゲームシステムは、ビデオゲームを実行するために高価なビデオゲームコンソールまたは強力なコンピュータを必要としない。代わりに、クラウドゲームシステムは、リモートサーバでゲームを映像化し、それをプレーヤデバイスに直接ストリーミングすることができる。このために、開発者は、クラウドゲームを向上させ得る高度な動作を開発する方法を探し求めてきた。
【0003】
ビデオゲーム産業では、クラウドゲームシステムを向上させる独自の方法を改善し開発すること、及びプレーヤがクラウドゲームにアクセスするための効率的な方法を提供することが増える傾向にある。Apple(登録商標)TV、Roku(登録商標)ストリーミングメディアプレーヤ、Amazon(登録商標)ファイアTVスティック、Google(登録商標)Chromecast(登録商標)等のサードパーティストリーミングデバイスの人気が高まり、ストリーミングデバイスが様々なメディアコンテンツへのアクセスを提供し得るが、ストリーミングデバイスはクラウドゲームをサポートし、促進することができない。例えば、消費者は、Rokuストリーミングメディアプレーヤを使用して、様々なメディアコンテンツをストリーミングし、限られた数のビデオゲームにアクセスすることができる。残念ながら、Roku(登録商標)ストリーミングメディアプレーヤ等のストリーミングデバイスは、ビデオゲームストリームを効果的にデコードするために超低レイテンシのビデオデコードと高い処理能力とを要求するクラウドゲームをサポートできない場合がある。従来のストリーミングデバイスは、限られた処理能力を有するので、ストリーミングデバイスは、クラウドゲームシステムから送信される高品質ビデオゲームストリームを効果的にデコードすることができない。その結果、ストリーミングデバイスを通じてクラウドゲームシステムからビデオゲームにアクセスすることを望み得る消費者は、クラウドゲームにアクセスできない場合がある。
【0004】
このような状況において、本開示の実施態様が生じる。
【発明の概要】
【0005】
本開示の実装は、ネットワークを介してクラウドゲームシステムからストリーミングされるビデオゲームの処理に関連する方法、システム、及びデバイスを含む。一実施形態では、ユーザーのストリーミングデバイス(例えば、Apple(登録商標)TV、Roku(登録商標)ストリーミングメディアプレーヤ、Amazon(登録商標)ファイアTVスティック、Google(登録商標)Chromecast(登録商標)等)にパススルーデバイスを統合して、ユーザーにクラウドゲームシステム上のビデオゲームへのアクセスを提供することができる。このように、ユーザーのストリーミングデバイスは、カスタマイズされたハードウェアまたはソフトウェア統合で修正する必要は全くない。ユーザーのストリーミングデバイスに接続されたパススルーデバイスを用いて、ユーザーは、ストリーミングデバイスのユーザーインタフェースを通じてクラウドゲームに迅速にアクセスすることが可能である。いくつかの実施形態では、ユーザーは、様々なストリーミングエンターテイメントサービス(例えば、Netflix(登録商標)、Hulu(登録商標)、Amazon(登録商標)プライムビデオ、YouTube(登録商標)等)にアクセスし、クラウドゲームシステムからのビデオゲームにもアクセスするために、ユーザーの好みのストリーミングデバイス及びその対応するユーザーインタフェースを使い続けることができる。
【0006】
したがって、ユーザーは、好みのストリーミングデバイスに接続されたパススルーデバイスを用いて、効率的に、メディアコンテンツの視聴とクラウドゲームとをシームレスに切り替えることができる。いくつかの実施形態では、クラウドゲームに必要である様々な動作がサポートされ、ストリーミングデバイスではなくパススルーデバイスによって実行され得る。例えば、パススルーデバイスには、低レイテンシのビデオデコード、高い処理能力、ブルートゥース(登録商標)を介したデバイスへの無線接続、クラウドゲームサーバへの無線接続、低レイテンシでのコントローラ入力及びビデオフレーム処理、ビデオディスプレイデバイスによるレンダリングのためのビデオフレームを提供すること等を促進し得る動作を組み込むことができる。
【0007】
一実施形態では、ネットワークを介してクラウドゲームシステムからストリーミングされるビデオゲームを処理する方法が提供される。本方法は、ゲームセッションに対して、ビデオゲームの選択のインディケーションを、パススルーデバイスを介してディスプレイ画面に接続されたストリーミングデバイスに関連するユーザーインタフェースを通じて受信することを含む。本方法は、ゲームセッションがアクティブであるという信号を、パススルーデバイスのゲームストリーミングロジックから受信することを含む。一実施形態では、ゲームストリーミングロジックは、ビデオゲームの圧縮ストリームを受信すること、ビデオゲームの圧縮ストリームをデコードすること、及びディスプレイ画面によってレンダリングするための画像データを提供すること、を行うように構成され、上記のクラウドゲームシステムが上記のビデオゲームを実行している間に、ビデオゲームのインタラクティビティを駆動するために、ゲームストリーミングロジックによってユーザー入力を受信する。
【0008】
別の実施形態では、ネットワークを介してクラウドゲームシステムからビデオゲームをストリーミングするためのパススルーデバイスが提供される。パススルーデバイスは、HDMI(登録商標)出力ポートを含む。パススルーデバイスは、HDMI(登録商標)入力ポートを含む。パススルーデバイスは、パススルーロジックを含む。パススルーデバイスは、ゲームストリーミングロジックを含む。ゲームストリーミングロジックは、ビデオゲームの圧縮ストリームを受信すること、ビデオゲームの圧縮ストリームをデコードすること、及びディスプレイ画面によってレンダリングするための画像データを提供すること、を行うように構成される。
【0009】
本開示の他の態様及び利点は、添付の図面と併せて、本開示の原理を例として示す下記の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0010】
本開示は、添付の図面と併せて以下の説明を参照することによって、一層よく理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の実施態様による、パススルーデバイスを介してディスプレイ画面に接続されたストリーミングデバイスを使用してユーザーに提供される、クラウドコンピューティング及びゲームプロバイダからのビデオゲームと、エンターテイメントサービスからのメディアコンテンツとをストリーミングするように構成されたシステムの実施形態を示す。
【0012】
【
図2】本開示の実施態様による、クラウドゲームを促進するとともに、メディアコンテンツをストリーミングするための、ディスプレイ画面に接続されたパススルーデバイス及びストリーミングデバイスの実施形態を示す。
【0013】
【
図3】本開示の実施態様による、パススルーデバイスの実施形態を示す。
【0014】
【
図4】本開示の実施態様による、パススルーデバイスが起動されていないときに、ストリーミングデバイスからパススルーデバイス及びディスプレイ画面に流れるHDMI(登録商標)信号の実施形態を示す。
【0015】
【
図5】本開示の実施態様による、ユーザーがゲームセッションを開始するためにPlayStation Nowアプリケーションを選択した後の、ストリーミングデバイスのユーザーインタフェース及び対応するPlayStation Nowインタフェースの実施形態を示す。
【0016】
【
図6】本開示の実施態様による、クラウドコンピューティング及びゲームプロバイダからユーザーによって選択されたビデオゲームをストリーミングするように構成されたシステムの実施形態を示す。
【0017】
【
図7】本開示の実施態様による、選択されたビデオゲームをクラウドコンピューティング及びゲームプロバイダからストリーミングし、選択されたビデオゲームをユーザーのディスプレイ画面に表示する実施形態を示す。
【0018】
【
図8】本開示の実施態様による、パススルーデバイスに無線で接続されたコントローラの実施形態を示す。
【0019】
【
図9】本開示の実施態様による、ネットワークを介してクラウドゲームシステムからストリーミングされるビデオゲームを処理する方法を示す。
【0020】
【
図10】本開示の様々な実施形態の態様を実行するために使用することができる例示的なデバイスの構成要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本開示の以下の実施態様は、ネットワークを介してクラウドゲームシステムからストリーミングされるビデオゲームを処理するための方法、システム、及びデバイスを提供する。一実施形態では、ユーザーのストリーミングデバイス(例えば、Apple(登録商標)TV、Roku(登録商標)ストリーミングメディアプレーヤ、Amazon(登録商標)ファイアTVスティック、Google(登録商標)Chromecast(登録商標)等)にパススルーデバイスを統合して、ユーザーにクラウドゲームシステム上のビデオゲームへのアクセスを提供することができる。一実施形態では、パススルーデバイスとストリーミングデバイスとは互いに接続されているので、デバイスは、協働で動作して、クラウドゲームシステムからのクラウドゲームへのアクセスと、様々なストリーミングエンターテイメントサービス(例えば、Netflix(登録商標)、Hulu(登録商標)、Amazon(登録商標)プライムビデオ、YouTube(登録商標)等)からのメディアコンテンツへのアクセスとを、ユーザーに提供することができる。これにより、消費者が、好みのストリーミングデバイスを手放すことなく、クラウドゲームシステムからビデオゲームをストリーミングするためのシームレスな方法が促進される。例えば、ユーザーは、様々なエンターテイメントサービスからメディアコンテンツをストリーミングするために使用されるRoku(登録商標)ストリーミングメディアプレーヤを所有する場合がある。クラウドゲームシステムからのビデオゲームにアクセスするために、ユーザーは、単にパススルーデバイスを自分のRokuストリーミングメディアプレーヤに接続することができる。
【0022】
一実施形態では、パススルーデバイスは、ビデオゲームまたはビデオゲームに関連するアプリケーション(例えば、PlayStation(登録商標)Nowアプリケーション)を、Rokuストリーミングメディアプレーヤに関連するユーザーインタフェースを通じて選択することによって起動することができる。ビデオゲームが選択されると、ゲームセッションがアクティブになり、パススルーデバイスは、ビデオゲームの圧縮ストリームを受信してデコードし、ユーザーのディスプレイ画面に表示するように構成される。一般に、本明細書に記載の方法は、ユーザーのストリーミングデバイスに対するハードウェアまたはソフトウェアを一切変更することなく、クラウドゲームにアクセス可能にできるように、パススルーデバイスをユーザーのストリーミングデバイスと統合する方法を提供する。
【0023】
例として、ネットワークを介してクラウドゲームシステムからストリーミングされるビデオゲームを処理する方法を可能にする方法が開示される。本方法は、ゲームセッションに対して、ビデオゲームの選択のインディケーションを、パススルーデバイスを介してディスプレイ画面に接続されたストリーミングデバイスに関連するユーザーインタフェースを通じて受信することを含む。一例では、ユーザーが、Roku(登録商標)ストリーミングデバイスで映画を視聴している場合がある。映画が終了した後に、ユーザーは、クラウドゲームシステムでビデオゲームをプレイしたいと思う場合がある。ゲームセッションを開始するために、ユーザーは、Roku(登録商標)ストリーミングデバイスのインタフェース上でビデオゲームを選択して、ゲームプレイを開始し得る。
【0024】
別の実施形態では、本方法は、ゲームセッションがアクティブであるという信号を、パススルーデバイスのゲームストリーミングロジックから受信することをさらに含み得る。一例では、ゲームストリーミングロジックは、ビデオゲームの圧縮ストリームを受信すること、ビデオゲームの圧縮ストリームをデコードすること、及びディスプレイ画面によってレンダリングするための画像データを提供すること、を行うように構成され、上記のクラウドゲームシステムが上記のビデオゲームを実行している間に、ビデオゲームのインタラクティビティを駆動するために、ゲームストリーミングロジックによってユーザー入力を受信する。ただし、本開示は、現在説明されている具体的詳細の一部または全部なしでも実施され得ることは、当業者には明らかであろう。他の例では、周知のプロセス動作は、本開示を不必要に不明瞭にしないために、詳細に説明されていない。
【0025】
一実施形態によれば、クラウドゲームシステムからネットワークを介してユーザーにオンラインビデオゲームをストリーミングするためのシステムが開示される。一実施形態では、本システムは、パススルーデバイスを介してディスプレイ画面に接続されるストリーミングデバイスを含む。一実施形態では、パススルーデバイスは、ユーザーにクラウドゲームへのアクセスを提供し得る。例えば、パススルーデバイスが起動されていないとき、ユーザーは、ストリーミングデバイスを通じて利用可能なエンターテイメントストリーミングサービス(例えば、Netflix(登録商標)、Hulu(登録商標)、Amazon(登録商標)PrimeVideo(登録商標)、YouTube(登録商標)等)のいずれかから、メディアコンテンツをストリーミングして視聴することができる。クラウドゲーム用のパススルーデバイスを起動して有効にするために、ユーザーは、ストリーミングデバイスのユーザーインタフェースを通じて、ビデオゲームまたはビデオゲームに関連するアプリケーションを選択することができる。
【0026】
一実施形態では、パススルーデバイスが起動されると、ユーザーは、クラウドゲームシステム上で利用可能な複数のビデオゲームにアクセスしてプレイすることができる。いくつかの実施形態では、パススルーデバイスは、ビデオゲームの圧縮ストリームを受信すること、ビデオゲームの圧縮ストリームをデコードすること、ディスプレイ画面によるレンダリングのための画像データを提供すること、ビデオゲームのインタラクティビティを駆動するためのユーザー入力を受信すること等、クラウドゲームを促進し得る複数の動作を実行するように構成される。このように、ユーザーが、様々なストリーミングエンターテイメントサービスからのメディアコンテンツをストリーミングするために、自身のストリーミングデバイスを引き続き使用できるようにしながらも、ユーザーは、クラウドゲームのためにパススルーデバイスを使用することができる。
【0027】
上記の概要を念頭に置いて、以下では、例示的実施形態の理解を容易にするために、いくつかの例示的な図を提供する。
【0028】
図1は、本開示の実施態様による、パススルーデバイス104を介してディスプレイ画面116に接続されたストリーミングデバイス106を使用してユーザー102に提供される、クラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114からのビデオゲームと、エンターテイメントサービスからのメディアコンテンツとをストリーミングするように構成されたシステムの実施形態を示す。一実施形態では、
図1は、ユーザー102、パススルーデバイス104、ストリーミングデバイス106、ネットワーク110、クラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114、及びディスプレイ画面116を示す。
図1に示すように、ユーザー102は、コントローラ108を使用して、ストリーミングデバイス106に関連付けられたユーザーインタフェース112上の様々な機能を探索するように示される。いくつかの実施形態では、ユーザーインタフェース112は、他のモバイルデバイス、またはパーソナルコンピュータ、ラップトップ、タブレットコンピュータ、モニタ及びコンソール/PCセットアップ、テレビ及びコンソールセットアップ、周辺機器、タブレット、シンクライアント、セットトップボックス、ネットワークデバイス/アプライアンス等の他の任意のデバイスに表示させることができる。
【0029】
一実施形態では、ストリーミングデバイス106は、ネットワーク110を介してエンターテイメントサービスプロバイダ(図示せず)に無線で接続される。いくつかの実施形態では、エンターテイメントサービスプロバイダは、複数のメディアコンテンツをストリーミングし、複数のメディアコンテンツへのアクセスをユーザーに提供し得る。例えば、ストリーミングデバイス106は、Apple(登録商標)TV、Roku(登録商標)ストリーミングメディアプレーヤ、Amazon(登録商標)ファイアTVスティック、Google(登録商標)Chromecast(登録商標)等のメディアストリーミングデバイスであってもよい。各ストリーミングデバイス106は、異なるエンターテイメントサービスを提供し、異なるユーザーインタフェースをユーザーに提供し得る。
【0030】
例えば、一実施形態では、
図1に示すように、ストリーミングデバイス106のユーザーインタフェース112は、異なるタイプのストリーミングエンターテイメントサービスにアクセスするための複数のアプリケーションを含み得る。図示のように、ホームメニュー124は、ユーザー102がアクセスできる様々なアプリケーション118a~118nを含み得る。ホームメニュー124は、PlayStation Nowアプリケーション118a、音楽アプリケーション118b、映画アプリケーション118c、ニュースアプリケーション118d、スポーツアプリケーション118e、TV番組アプリケーション118f、アニメアプリケーション118g、及びインターネットアプリケーション118nを含む。一実施形態では、ユーザーインタフェース112は、ユーザー102が特定のアプリケーション、メディアコンテンツ、またはビデオゲームを迅速に検索することを可能にする検索122機能を含み得る。他の実施形態では、ユーザーインタフェース112は、ユーザーがストリーミングデバイスに関連する様々な機能、例えば、オーディオ設定、ディスプレイ設定、アカウント設定等を構成することを可能にする設定120機能を含み得る。ホームメニュー124及びユーザーインタフェース112は、様々な形式及びレイアウトを取ることができ、この例示は、ストリーミングデバイス106のインタフェースに関連するインタラクティブ性を示すために提供されることを理解されたい。
【0031】
いくつかの実施形態では、パススルーデバイス104は、ユーザー102に対してクラウドゲームを可能にし得る。
図1に示すように、一実施形態では、パススルーデバイス104は、ディスプレイ画面116の入力に接続することができ、ストリーミングデバイス106は、パススルーデバイス104の入力に接続することができる。ユーザー102がストリーミングデバイス106のユーザーインタフェース112とインタラクトするとき、ユーザーは、ゲームセッションを開始すること、またはゲームセッションの模倣を要求する信号を生成することが可能なビデオゲームまたはビデオゲームに関連するアプリケーション(例えば、PlayStation(登録商標)Now118a、または他のビデオゲームアクセスアプリケーション)を選択するオプションを有してもよい。ビデオゲームまたはビデオゲームに関連するアプリケーションが選択された場合、パススルーデバイス104が起動されて、信号がクラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114に送信され、これが、選択されたビデオゲームの処理を開始するか、または開始する要求を引き起こす。
【0032】
一実施形態では、クラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114は、ユーザー102がプレイしているビデオゲームを維持し、実行する。いくつかの実施形態では、クラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114は、ネットワーク112を介して、ユーザー102によって操作されるコントローラ108からの入力を受信するように構成される。ユーザー102がビデオゲームとインタラクトするとき、ユーザーは、コントローラ108を介して入力を提供し、ゲームコマンドがクラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114に送信される。いくつかの実施形態では、クラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114は、実行中のビデオゲームのゲーム状態に影響を与える入力を処理するように構成される。ビデオデータ、オーディオデータ等の実行中のビデオゲームからの出力は、圧縮され、デコードのためパススルーデバイス104に送信される。いくつかの実施形態では、パススルーデバイス104は、ビデオゲームの圧縮ストリームを受信し、デコードするように構成される。一実施形態では、ビデオゲームストリームは、ディスプレイ画面116上で、及び/またはモニタまたはテレビ等の別個のデバイス上で、ユーザー102に提示され得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、パススルーデバイス104は、ストリーミングデバイス106をパススルーデバイス104に接続することなく、動作し得る。一実施形態では、パススルーデバイス104がディスプレイ画面116に接続されるとき、パススルーデバイス104に関連付けられたユーザーインタフェース112がディスプレイ画面上に表示される。一実施形態では、パススルーデバイス104に関連するユーザーインタフェース112には、クラウドゲームに利用可能なビデオゲームのリストをユーザーに提供するゲームカタログアプリケーションが含まれてもよい。例えば、ユーザーがパススルーデバイス104からストリーミングデバイス106を取り外すことを決めた場合、パススルーデバイス104に関連するユーザーインタフェースが、ストリーミングデバイス106に関連するユーザーインタフェースの代わりにディスプレイ上に現れることになる。このように、パススルーデバイス104は、ストリーミングデバイス106をパススルーデバイス104に接続することなく、独立して動作するように構成されている。言い換えれば、ユーザーは、ストリーミングデバイス106がパススルーデバイスに接続せずに、パススルーデバイス104がディスプレイ画面116に接続されたとしても、クラウドゲームにアクセスすることができる。
【0034】
図2は、クラウドゲームを促進するとともに、メディアコンテンツをストリーミングするための、ディスプレイ画面116に接続されたパススルーデバイス104及びストリーミングデバイス106の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、パススルーデバイス104は、クラウドゲームシステム上のビデオゲームへのアクセスをユーザーに提供するために、ストリーミングデバイス106と統合され得る。
図2に示すように、パススルーデバイス104のHDMI(登録商標)出力ポートは、ディスプレイ画面116のHDMI(登録商標)入力ポートに接続され、ストリーミングデバイス106のHDMI(登録商標)出力ポートは、パススルーデバイス104のHDMI(登録商標)入力ポートに接続される。
【0035】
一実施形態では、ストリーミングデバイス106は、アンテナ206、デバイスストリーミングサービス208、及びデバイスロジック210を含み得る。一実施形態では、アンテナ206は、無線インターネットアクセスを提供するように構成される。いくつかの実施形態では、ストリーミングデバイス106のデバイスストリーミングサービス208は、複数のアプリケーション118a~118nを介して、様々なコンテンツへのアクセスをユーザー102に提供し得る。一実施形態では、アプリケーション118a~118nは、ビデオゲーム、映画、スポーツ、音楽、ライブTV等のコンテンツを含み得る。いくつかの実施形態では、デバイスロジック210は、デバイスストリーミングサービス208のサーバから受信したデータを処理するように構成される。一実施形態では、デバイスロジック210は、アプリケーション118a~118nのどれがユーザーによって選択されるかを決定し、解読するように構成される。選択されたアプリケーション118に応答して、デバイスロジック210は、対応するデバイスストリーミングサービスプロバイダに信号を送信して、選択されたコンテンツのビデオストリームを要求する。
【0036】
例えば、ユーザー102は、映画を視聴するためにアプリケーション118を選択することがあり、その場合、映画のストリームを求める要求が対応するデバイスストリーミングサービスプロバイダに送信される。次いで、映画のストリームが送信され、デコードのためストリーミングデバイス106によって受信され、それがディスプレイ画面116上に表示され得る。別の実施形態では、ユーザー102は、ゲームセッションを開始するためにビデオゲーム(例えば、PSNow(登録商標)アプリケーション)を選択することがあり、そのゲームセッションでは、選択されたビデオゲームのストリームを求める要求が、クラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114に送信される。
【0037】
図2に示すように、ユーザー102がゲームセッションを開始するためにPlayStation Now118aアプリケーションまたはビデオゲームを選択した場合には、処理のために第1のHDMI(登録商標)信号212aがストリーミングデバイス106から送信され、パススルーデバイス104のゲームストリーミングロジック204によって受信される。一実施形態では、PlayStation Now118aアプリケーションまたはビデオゲームの選択がパススルーデバイス104を起動し、そこではパススルーデバイス104のゲームストリーミングロジック204が、第1のHDMI(登録商標)信号212aを受信して処理する。一実施形態では、第1のHDMI(登録商標)信号212aは、ビデオゲームの圧縮ストリームを含み得、それがゲームストリーミングロジック204によってデコードされて、選択されたビデオゲームのレンダリングのためディスプレイ画面116に提供され得る。
【0038】
図2にさらに示すように、ユーザー102がクラウドゲームビデオゲーム(例えば、Netflix(登録商標)、Hulu(登録商標)、Amazon(登録商標)プライムビデオ等)を含まないアプリケーションを選択した場合、第2のHDMI(登録商標)信号212bがストリーミングデバイス106から送信されて、パススルーデバイス104のパススルーロジック202によって受信される。一実施形態では、第2のHDMI(登録商標)信号212bは、ユーザーによって選択されたメディアコンテンツの圧縮ストリームを含み得る。第2のHDMI(登録商標)信号212bはパススルーロジック202を通るので、パススルーデバイス104は起動されず、その結果、第2のHDMI(登録商標)信号212bは、ストリーミングデバイス106がパススルーデバイス104に接続されていなかったかのように、元のままの状態である。言い換えれば、パススルーロジック202は、パススルーデバイス104による処理を全く受けることなく、第2のHDMI(登録商標)信号212bが通過することを可能にすることになる。この実施形態では、ユーザーは、従来と同様に、パススルーデバイス104が存在しなかったかのように、自身のストリーミングデバイス106とインタラクトすることができる。第2のHDMI(登録商標)信号212bがディスプレイ画面116によって受信されると、ディスプレイ画面は、選択されたメディアコンテンツをレンダリングし得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、パススルーデバイス104は、高解像度アップスケーリングモジュールを含み得る。一実施形態では、高解像度アップスケーリングモジュールは、HDMI(登録商標)信号のより高い解像度の出力を生成する処理のために、ストリーミングデバイス106からHDMI(登録商標)信号を受信するように構成される。一実施形態では、高解像度アップスケーリングモジュールは、HDMI(登録商標)信号を使用してより高解像度の出力を予測するように構成された人工知能アルゴリズムを組み込むことがある。例えば、ストリーミングデバイスからのHDMI(登録商標)信号は、1080p解像度の映画であり得る。高解像度アップスケーリングモジュールは、HDMI(登録商標)信号を受信するとき、HDMI(登録商標)信号を4K解像度などの高品質に変換するように構成される。
【0040】
図3は、本開示の実施態様による、パススルーデバイス104の実施形態を示す。一実施形態では、パススルーデバイス104は、HDMI(登録商標)入力ポート302、HDMI(登録商標)出力ポート304、パススルーロジック202、及びゲームストリーミングロジック204を含む。一実施形態では、パススルーデバイス104のHDMI(登録商標)出力ポート304は、ディスプレイ画面116のHDMI(登録商標)入力ポートに接続され得る。別の実施形態では、Apple(登録商標)TV、Roku(登録商標)、ファイアTV(登録商標)、ケーブルボックス、ブルーレイプレーヤ等のストリーミングデバイス106の出力が、パススルーデバイス104のHDMI(登録商標)入力ポート302に接続され得る。したがって、ユーザー102が所有する、または好む、既存のストリーミングデバイスをパススルーデバイス104と統合して、ユーザー102にクラウドゲームシステムからビデオゲームへのアクセスを提供し得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、クラウドゲームシステムからストリーミングされるビデオゲームに関連しないメディアアプリケーション、例えば、映画、音楽、ライブTV等の動作中、メディアコンテンツのHDMI(登録商標)信号は、パススルーロジック202を通過する。一実施形態では、HDMI(登録商標)信号がパススルーロジック202を通過するとき、パススルーデバイス104は非アクティブのままであり、ストリーミングデバイス106は、パススルーデバイス104による一切の割り込みを伴わずに動作する。言い換えれば、ストリーミングデバイス106は、パススルーデバイス104とストリーミングデバイス106とが接続されていないかのように動作する。他の実施形態では、パススルーロジック202は、HDMI(登録商標)信号に関連するデータを処理することができる。例えば、ユーザー102は、ライブTVを視聴するためにストリーミングデバイス106を用いていることがある。HDMI(登録商標)信号は、ユーザー102が、決まって夜にカレッジバスケットボール、またはホッケーを見ることをインディケートするデータを含み得る。そのために、パススルーロジック202によって受信されたデータは、ユーザーの挙動を判定すること、及びユーザーが視聴に関心を有し得るメディアコンテンツのタイプを判定することのために処理され得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、クラウドゲームビデオゲームに関連するアプリケーションがユーザーによって選択されるとき、パススルーデバイス104が起動され、その結果、HDMI(登録商標)信号がゲームストリーミングロジック204を通過して、ゲームストリーミングロジック204によって処理される。一実施形態では、パススルーデバイス104が起動されるとき、パススルーデバイス104は、クラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114に接続して通信するように構成される。一例では、ゲームストリーミングロジック204は、ブルートゥース(登録商標)モジュール306、ビデオデコーダ308の動作、ストリーミングプレーヤ310の動作、及びゲームカタログ312等のクラウドゲームをサポートするように構成された複数の動作を含み得る。一実施形態では、ブルートゥース(登録商標)モジュール306は、様々なタイプのデバイスへの無線接続を可能にし得る。例えば、ブルートゥース(登録商標)モジュール306は、ユーザー102のコントローラ108がパススルーデバイス102と無線で接続することを可能にし得る。
【0043】
一実施形態では、ビデオデコーダ308の動作は、ディスプレイ画面116上に表示すべき解凍されたビデオ画像をレンダリングするために、ビデオゲームの圧縮ストリームをデコードするように構成され得る。いくつかの実施形態では、ビデオデコーダ308は、個々のビデオフレームをパススルーデバイス104の受信バッファに記憶するための動作を含み得る。いくつかの実施形態では、ストリーミングプレーヤ310の動作は、ユーザー102によって選択されたビデオゲームを要求するために、クラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114と通信するように構成されてもよい。例えば、ユーザー102が、ストリーミングデバイスに関連するユーザーインタフェースを通じてビデオゲームの選択を行うとき、クラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114は、選択されたビデオゲームをパススルーデバイス104に自動的にストリーミングし始める。
【0044】
一実施形態では、ゲームカタログ312は、ユーザー102の主ユーザーインタフェースとして機能し得る。例えば、ストリーミングデバイスがパススルーデバイスから切断または取り外される場合、パススルーデバイスは、ストリーミングデバイスなしで独立して動作するように構成される。この実施形態では、パススルーデバイスに関連するユーザーインタフェースは、ユーザーが選択可能なゲームカタログ312アプリケーションを含み得る。
【0045】
図4は、パススルーデバイス104が起動されていないときに、ストリーミングデバイス106からパススルーデバイス104及びディスプレイ画面116に流れるHDMI(登録商標)信号302の実施形態を示す。一実施形態では、ストリーミングデバイス106は、ユーザーによって選択されるメディアコンテンツ(例えば、映画、音楽、ライブTV等)のビデオストリームを受信するように構成される、Apple(登録商標)TV、Roku(登録商標)メディアプレーヤ、ファイアTV(登録商標)等のデバイスであり得る。いくつかの実施形態では、ストリーミングデバイス106は、ビデオストリームを処理して、HDMI(登録商標)ビデオ信号302を出力するように構成される。
図4に示すように、HDMI(登録商標)ビデオ信号302は、ストリーミングデバイス106から流れ、パススルーデバイス104によって受信される。パススルーデバイスがHDMI(登録商標)ビデオ信号302を受信した後、HDMI(登録商標)ビデオ信号302は、TV、モニタ、プロジェクタ等のディスプレイ画面116に流れ、ディスプレイ画面116によって処理されてレンダリングされる。
図4に示す例示した例では、HDMI(登録商標)ビデオ信号302は、パススルーデバイス104を妨げられることなく流れる。例示の実施形態では、ユーザーは、自身の既存のストリーミングデバイス106をパススルーデバイス104に接続し、パススルーデバイス104による干渉を少しも受けることなく、以前にそうであったように、自身のストリーミングデバイス106を使用し続けることができる。
【0046】
別の実施形態では、ビデオゲームに関連しないアプリケーション(例えば、音楽、ライブTV、映画等)の選択により、ゲームセッションが非アクティブになる(例えば、パススルーデバイス104が起動されない)。いくつかの実施形態では、これにより、選択されたアプリケーションに関連するHDMI(登録商標)信号302が、ディスプレイ画面116によるレンダリングのためにパススルーロジック202を通過し、妨げられない。
【0047】
一実施形態では、ディスプレイ画面116をオンにすると、パススルーデバイス104をトリガして電力を供給させ、ストリーミングデバイス106をオンにする。一実施形態では、ストリーミングデバイス106がオンにされるとき、ストリーミングデバイスは、パススルーデバイス104を通ってディスプレイ画面116に流れる出力HDMI(登録商標)ビデオ信号302を生成することができ、出力HDMI(登録商標)ビデオ信号302は、ディスプレイ画面116によって処理されて、レンダリングされる。その結果、ディスプレイ画面116は、ストリーミングデバイス106に関連付けられたユーザーインタフェースを含むことができ、ユーザーは、ストリーミングデバイス106を通じて利用可能な複数のアプリケーションを閲覧し、それらとインタラクトし得る。
【0048】
例えば、ユーザー102が、Rokuストリーミングデバイスを所有しており、Rokuストリーミングデバイスがパススルーデバイス104を介してディスプレイ画面116に接続されている。ユーザー102がディスプレイ画面116をオンにするとき、Rokuストリーミングデバイスに関連するユーザーインタフェースが表示され、ユーザー102は、そのユーザーインタフェースを介して1つ以上のアプリケーションとインタラクトすること、例えば、アプリケーションを起動すること、ビデオを視聴すること、音楽を聴くこと等が可能である。ユーザーが映画アプリケーション(例えば、Netflix(登録商標))を使用して映画を見たい場合、ユーザーは映画アプリケーションから映画を選択することができる。映画が選択されると、映画アプリケーションに関連するそれぞれのサーバから、映画のストリーミングがもたらされるようになる。選択された映画がRokuストリーミングデバイスにストリーミングされ、ディスプレイ画面116上に表示されるとき、パススルーデバイス104は非アクティブのままであり、ビデオストリームに干渉しない。
【0049】
図5は、ユーザー102がゲームセッションを開始するためにPlayStation Nowアプリケーション118nを選択した後の、ストリーミングデバイス106のユーザーインタフェース112及び対応するPlayStation Nowインタフェース506の実施形態を示す。一実施形態では、ストリーミングデバイス106(例えば、Rokuストリーミングメディアプレーヤ)のユーザーインタフェース112は、ユーザーの携帯電話、ディスプレイ画面116、または他の任意のデバイスに提示される。一実施形態では、デバイスストリーミングサービス208は、ユーザーインタフェース112を提供し得る。例示した例では、ユーザーインタフェース112は、複数のアプリケーション118a~118nを含む。図示のように、アプリケーションは、スポーツアプリケーション118a、映画アプリケーション118b、ビデオアプリケーション118c、及びPlayStation(登録商標)Nowアプリケーション118nを含み得る。他の実施形態では、ユーザーインタフェース112は、複数のカテゴリ504a~504nを含むメニュー502を含んでもよい。ユーザーインタフェース112は、様々な形式及びレイアウトを取り得、この例示は、特定のタイプのストリーミングデバイスのインタラクティブ性を示すために提供されることを理解されたい。
【0050】
図5にさらに示すように、ユーザー102によってPlayStation(登録商標)Nowアプリケーション118nが選択された後、PlayStation Nowアプリケーション118nの選択により、パススルーデバイス104が起動し、PlayStation Nowインタフェース506がユーザーのディスプレイ画面116上に提示される。いくつかの実施形態では、PlayStation(登録商標)Nowインタフェース506は、選択のためユーザーに提示される複数のビデオゲーム508a~508nを含む。一実施形態では、複数のビデオゲーム508a~508nが記憶されており、それらをクラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114に関連付けられたビデオゲームサーバから取得することができる。他の実施形態では、複数のビデオゲーム508a~508nが記憶されており、それらをパススルーデバイス104のゲームストリーミングロジック204に記憶されたゲームカタログ312から取得することができる。
【0051】
例えば、
図5に示すように、PlayStation Nowインタフェース506は、ユーザーが選択可能な6つの異なるビデオゲーム508a~508n(例えば、スノーボードゲーム2021、レスキューミッション、モータルファイティングトーナメント、ユーガットゲーム、ワールドシリーズベースボール、ジャパンレーシング)を含む。いくつかの実施形態では、ユーザーがゲームセッションを開始するためにビデオゲーム508を選択するとき、ビデオゲームの選択により、パススルーデバイス104が起動される。パススルーデバイス104は、クラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114に関連するビデオゲームサーバから、選択されたビデオゲームの圧縮ストリームを受信して、処理し始めることができる。
【0052】
図6は、クラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114からユーザーによって選択されたビデオゲームをストリーミングするように構成されたシステムの実施形態を示す。図示のように、ストリーミングデバイス106は、パススルーデバイス104を介してディスプレイ画面116に接続される。一実施形態では、ユーザー102がPlayStation Nowインタフェース506(またはユーザーインタフェース112)を通じてビデオゲーム508c(例えば、モータルファイティングトーナメント)の選択を行ってゲームセッションを開始した後、その選択の結果、信号602がパススルーデバイス104に送信されて、パススルーデバイス104の起動が引き起こされる。いくつかの実施形態では、パススルーデバイス104のストリーミングプレーヤ310の動作は、通信インタフェース604を含む。いくつかの実施形態では、通信インタフェース604は、ネットワーク110を介したクラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114との通信を容易にするように構成された動作を含み得る。
【0053】
例えば、ユーザーがビデオゲームを選択したときに、通信インタフェース604は、ユーザーがゲームセッションに対して特定のビデオゲーム508を要求したことをクラウドコンピューティング及びゲーム114に通知するインディケーションを送信することを含み得、クラウドコンピューティング及びゲーム114と通信するように構成され得る。要求に応答して、クラウドコンピューティング及びゲーム114は、パススルーデバイス104のビデオデコーダ308動作によってデコードするために、ビデオゲームの圧縮ストリームをパススルーデバイス104に送信する。一実施形態では、ビデオゲームの選択により、クラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114のサーバから、ゲームストリーミングロジックによるデコードのための受信バッファへのビデオゲームの圧縮ストリームの送信が引き起こされ得る。これは、ビデオゲームストリームの送信中に生じ得るレイテンシ及び遅延を解消するのに役立ち得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、
図6に示すように、ユーザー102のコントローラ108が、パススルーデバイス104のブルートゥース(登録商標)モジュール306を介して無線でパススルーデバイス104に接続し得る。一実施形態では、ユーザーは、コントローラ108を介して入力を提供することができ、ゲームコマンドは、入力の処理のためにクラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114に送信される。
【0055】
図7は、選択されたビデオゲームをクラウドコンピューティング及びゲームプロバイダ114からストリーミングし、選択されたビデオゲームをユーザーのディスプレイ画面116に表示する実施形態を示す。
図7に示す実施形態では、パススルーデバイス104はディスプレイ画面116に接続され、ストリーミングデバイス106はパススルーデバイス104に接続されている。一実施形態では、選択されたビデオゲームに対するゲームセッションを開始する要求がクラウドコンピューティング及びゲーム114プロバイダに送信された後、クラウドコンピューティング及びゲーム114プロバイダは、ビデオゲームのストリームをパススルーデバイス104に送信し、このストリームは受信されてデコードされる。一実施形態では、ビデオゲームストリームをデコードした後、パススルーデバイス104は、ディスプレイ画面116によるレンダリングのための画像データを提供するように構成される。
【0056】
図7に示す例示した例では、ビデオゲーム(例えば、ゲーム3:モータルファイティングトーナメント)のゲームシーン702を表示するディスプレイ画面116が示されている。具体的には、ゲームシーン702は、ユーザー102が第1の戦士のゲームアクションを制御する場合の、第1の戦士と第2の戦士との間のマーシャルアーツの戦いを図示する。いくつかの実施形態では、ユーザーのゲームプレイ中に、ユーザーがコントローラ108を介して第1の戦士のゲームアクションを制御するための入力を提供するとき、ユーザーの入力はパススルーデバイス104によって受信され、それによって、クラウドコンピューティング及びゲーム114プロバイダがビデオゲームを実行している間に、ビデオゲームのインタラクティビティが駆動される。
【0057】
いくつかの実施形態では、ゲームセッションが終了した後に、パススルーデバイス104を非動作状態にしてもよく、ユーザーインタフェース112がディスプレイ画面116上でユーザーに表示される。一実施形態では、ユーザーは、1つ以上のストリーミングエンターテイメントサービスによって提供される特定のタイプのメディアコンテンツを閲覧するために、ユーザーインタフェース112またはアプリケーション118上でビデオゲームを選択することによって、別のゲームセッションを開始し得る。
【0058】
図8は、パススルーデバイス104に無線で接続されたコントローラ108の実施形態を示す。上記のように、一実施形態では、パススルーデバイス104は、コントローラ108等の様々なデバイスへの無線接続を可能にするブルートゥース(登録商標)モジュール306を含んでもよい。ユーザーのゲームプレイ中に、ユーザーがコントローラ108を介して入力を提供すると、この入力は、パススルーデバイス104に送信されて、パススルーデバイス104のゲームストリーミングロジック204によって処理され、ビデオゲームのインタラクティビティを駆動する。ユーザー102によって提供された入力は、クラウドコンピューティング及びゲーム114プロバイダにさらに送信され、クラウドコンピューティング及びゲーム114プロバイダは、実行中のビデオゲームのゲーム状態に影響を与えるその入力を処理するように構成されている。
【0059】
いくつかの実施形態では、
図8に示されるコントローラ108は、ユーザーによって選択可能な入力ボタン(例えば、PSNow(登録商標)ボタン)を含み得る。一実施形態では、入力ボタン(例えば、PS Nowボタン)がユーザーによって選択されるとき、パススルーデバイス104が起動され、その結果、ビデオゲームサーバは、パススルーデバイス104のゲームストリーミングロジックによる処理のために、ビデオゲームの圧縮ストリームをパススルーデバイス104に送信し得る。PS Nowボタンは、一実施形態では、デバイスを使用して選択可能なユーザーインタフェース選択アイコンである。
【0060】
図9は、ネットワークを介してクラウドゲームシステムからストリーミングされるビデオゲームを処理する方法を示す。一実施形態では、
図9に記載の方法は、ユーザーの既存のストリーミングデバイス106をパススルーデバイス104と統合することによって、ユーザーにクラウドゲームへのアクセスを提供する。一実施形態では、本方法は、パススルーデバイス104を介してディスプレイ画面116に接続されたストリーミングデバイス106に関連するユーザーインタフェース112を通じて、ゲームセッションに対して、ビデオゲームの選択のインディケーションを受信するように構成された動作902を含む。上記のように、ユーザーインタフェースは、他のモバイルデバイス、またはパーソナルコンピュータ、ラップトップ、タブレットコンピュータ、モニタ及びコンソール/PCセットアップ、テレビ及びコンソールセットアップ、周辺機器、タブレット、シンクライアント、セットトップボックス、ネットワークデバイス/アプライアンス等の他の任意のデバイスに表示させてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、ストリーミングデバイス106は、AppleTV、Roku(登録商標)ストリーミングメディアプレーヤ、Amazon(登録商標)ファイアTVスティック、Google(登録商標)Chromecast(登録商標)等のメディアストリーミングデバイスであり得る。パススルーデバイス104は、ストリーミングデバイス106がパススルーデバイス104に接続されたときに、クラウドゲームを処理し、促進するように構成された複数の動作を含み得る。一実施形態では、ストリーミングデバイス106は、複数のアプリケーション118及びユーザーインタフェース112へのアクセスをユーザーに提供し得る、対応するデバイスストリーミングサービス208を含む。いくつかの実施形態では、ユーザーインタフェース112は、異なるタイプのストリーミングエンターテイメントサービス、例えば、ビデオゲーム、音楽、映画、ニュース、スポーツ、TV番組などにアクセスするための様々なアプリケーションを含み得る。一実施形態では、ビデオゲームまたは他の任意のタイプのアプリケーションを選択する結果、ユーザーによってアプリケーションが選択されたことをそれぞれのシステムに通知する信号が、クラウドゲームシステムまたはストリーミングエンターテイメントサービスシステムに送信されることになり得る。
【0062】
本方法は、動作904に進み、この動作は、ゲームセッションがアクティブであるという信号を、パススルーデバイスのゲームストリーミングロジックから受信するように構成されている。一実施形態では、動作904は、ビデオゲームの圧縮ストリームを受信するように構成されたゲームストリーミングロジック204を含み得る。いくつかの実施形態では、ゲームストリーミングロジック204は、ビデオゲームの圧縮ストリームをデコードするように構成されたビデオデコーダ308動作を含み得る。ビデオゲームの圧縮ストリームをデコードした後に、動作904は、ビデオゲームのシーンをレンダリングするための画像データをディスプレイ画面116に提供するように構成される。他の実施形態では、ユーザーがビデオゲームをプレイし、コントローラ106を介して入力を提供するときに、動作904は、クラウドゲームシステムが上記のビデオゲームを実行している間に、ビデオゲームのインタラクティビティを駆動するためのユーザーの入力を受信するように構成される。
【0063】
図10は、本開示の様々な実施形態の態様を実行するために使用できる例示的なデバイス1000の構成要素を示す。このブロック図は、本開示の実施形態を実施するのに好適なパーソナルコンピュータ、ビデオゲームコンソール、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、または他のデジタルデバイスを組み込むことができる、またはこれらであり得る、デバイス1000を示す。デバイス1000は、ソフトウェアアプリケーション及び任意選択でオペレーティングシステムを実行するための中央処理装置(CPU)1002を含む。CPU1002は、1つ以上の同種または異種の処理コアで構成されてもよい。例えば、CPU1002は、1つ以上の処理コアを有する1つ以上の汎用マイクロプロセッサである。さらなる実施形態は、クエリの解釈、文脈的に関連するリソースの識別、及び文脈的に関連するリソースのビデオゲーム内での即時実施及びレンダリングの処理動作など、高並列及び計算集約的なアプリケーションに特に適合したマイクロプロセッサアーキテクチャを有する1つ以上のCPUを使用して、実施することができる。デバイス1000は、ゲームセグメント(例えば、ゲームコンソール)をプレイするプレーヤにローカライズされたもの、またはプレーヤからリモートであるもの(例えば、バックエンドサーバプロセッサ)、またはクライアントへのゲームプレイのリモートストリーミングのためにゲームクラウドシステムで仮想化を使用する多くのサーバの1つであってもよい。
【0064】
メモリ1004は、CPU1002が使用するアプリケーション及びデータを記憶する。ストレージ1006は、アプリケーション及びデータのための不揮発性ストレージ及びその他のコンピュータ可読媒体を提供し、固定ディスクドライブ、リムーバブルディスクドライブ、フラッシュメモリデバイス、及びCD-ROM、DVD-ROM、Blu-ray(登録商標)、HD-DVD、またはその他の光学ストレージデバイス、ならびに信号伝送及びストレージメディアを含んでもよい。ユーザー入力デバイス1008は、1人以上のユーザーからのユーザー入力をデバイス1000へ通信し、ユーザー入力デバイス1008の例には、キーボード、マウス、ジョイスティック、タッチパッド、タッチスクリーン、スチルレコーダ/カメラもしくはビデオレコーダ/カメラ、ジェスチャを認識する追跡デバイス、及び/またはマイクロフォンが挙げられ得る。ネットワークインタフェース1014は、デバイス1000が電子通信ネットワークを介して他のコンピュータシステムと通信することを可能にし、ローカルエリアネットワーク、及びインターネットなどのワイドエリアネットワークにわたる有線または無線通信を含んでもよい。オーディオプロセッサ1012は、CPU1002、メモリ1004、及び/またはストレージ1006によって提供される命令及び/またはデータから、アナログまたはデジタルのオーディオ出力を生成するように適合されている。CPU1002、メモリ1004、データストレージ1006、ユーザー入力デバイス1008、ネットワークインタフェース1010、及びオーディオプロセッサ1012を含むデバイス1000の構成要素は、1つ以上のデータバス1022を介して接続されている。
【0065】
グラフィックスサブシステム1020が、データバス1022及びデバイス1000の構成要素とさらに接続されている。グラフィックスサブシステム1020は、グラフィックスプロセシングユニット(GPU)1016とグラフィックスメモリ1018とを含む。グラフィックスメモリ1018は、出力画像の各画素の画素データを格納するために使用される表示メモリ(例えば、フレームバッファ)を含む。グラフィックスメモリ1018は、GPU1008と同じデバイスに統合されてもよく、GPU1016と別個のデバイスとして接続されてもよく、及び/またはメモリ1004内に組み込まれてもよい。画素データは、CPU1002から直接グラフィックスメモリ1018に提供することができる。あるいは、CPU1002は、所望の出力画像を定義するデータ及び/または命令をGPU1016に提供し、そこからGPU1016が1つ以上の出力画像の画素データを生成する。所望の出力画像を定義するデータ及び/または命令は、メモリ1004及び/またはグラフィックスメモリ1018に格納することができる。実施形態では、GPU1016は、シーンのジオメトリ、ライティング、シェーディング、テクスチャリング、モーション、及び/またはカメラパラメータを定義する命令及びデータから、出力画像用の画素データを生成するための3Dレンダリング機能を含む。GPU1016は、シェーダプログラムを実行することができる1つ以上のプログラマブル実行ユニットをさらに含むことができる。
【0066】
グラフィックスサブシステム1014は、グラフィックスメモリ1018から画像の画素データを定期的に出力して、ディスプレイデバイス1010に表示させる。ディスプレイデバイス1010は、CRT、LCD、プラズマ、及びOLEDディスプレイを含む、デバイス1000からの信号に応答して視覚情報を表示することができる任意のデバイスであり得る。デバイス1000は、例えば、アナログ信号またはデジタル信号をディスプレイデバイス1010に提供することができる。
【0067】
現在の実施形態のゲームへのアクセス提供など、広範囲な地域にわたり配信されるアクセスサービスは、多くの場合、クラウドコンピューティングを使用することに留意されたい。クラウドコンピューティングとは、動的にスケーラブルで多くの場合仮想化されたリソースがインターネットを介したサービスとして提供されるコンピューティング様式である。ユーザーは、ユーザーをサポートする「クラウド」の技術的インフラストラクチャのエキスパートである必要はない。クラウドコンピューティングは、サービスとしてのインフラストラクチャ(IaaS)、サービスとしてのプラットフォーム(PaaS)、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)などの異なるサービスに分類することができる。クラウドコンピューティングサービスは、多くの場合、ビデオゲームなどの共通のアプリケーションを、ウェブブラウザからアクセスするオンラインで提供するが、ソフトウェア及びデータは、クラウド内のサーバに記憶される。クラウドという用語は、コンピュータネットワーク図におけるインターネットの描かれ方に基づいたインターネットの隠喩として使用され、複雑なインフラストラクチャを隠し持つことの抽象的概念である。
【0068】
ゲームサーバは、いくつかの実施形態では、ビデオゲームプレーヤのための持続的情報プラットフォームの動作を実行するために使用され得る。インターネット上でプレイされる大抵のビデオゲームは、ゲームサーバへの接続を介して動作する。通常、ゲームは、プレーヤからデータを収集し、収集したデータを他のプレーヤに配信する専用サーバアプリケーションを使用する。他の実施形態では、ビデオゲームは、分散型ゲームエンジンによって実行されてよい。これらの実施形態では、分散型ゲームエンジンは、複数の処理エンティティ(PE)上で実行されてよく、その結果、各PEは、ビデオゲームが実行される所与のゲームエンジンの機能セグメントを実行する。各処理エンティティは、ゲームエンジンからは単なる計算ノードと見なされる。ゲームエンジンは通常、機能的に多様な一連の操作を行って、ユーザーが体験する追加のサービスとともにビデオゲームアプリケーションを実行する。例えば、ゲームエンジンは、ゲームロジックを実装し、ゲーム計算、物理的過程、ジオメトリ変換、レンダリング、ライティング、シェーディング、音声、及び追加のゲーム内またはゲーム関連サービスを実行する。追加のサービスは、例えば、メッセージング、ソーシャルユーティリティ、音声通信、ゲームプレイ再生機能、ヘルプ機能などを含み得る。ゲームエンジンは、特定のサーバのハイパーバイザによって仮想化されたオペレーティングシステム上で実行されてよいが、他の実施形態では、ゲームエンジン自体が複数の処理エンティティに分散され、各エンティティはデータセンタの異なるサーバユニットに常駐してよい。
【0069】
この実施形態によると、実行のために各処理エンティティは、各ゲームエンジンセグメントのニーズに応じて、サーバユニット、仮想マシン、またはコンテナであってよい。例えば、ゲームエンジンセグメントがカメラの変換を担当する場合、比較的単純な数学演算(例えば、行列変換)を多数行うことになるので、その特定のゲームエンジンセグメントは、グラフィック処理装置(GPU)に関連付けられた仮想マシンとともにプロビジョニングされてよい。より少ないがより複雑な操作を必要とする他のゲームエンジンセグメントは、1つ以上のより高出力の中央処理装置(CPU)に関連付けられた処理エンティティとともにプロビジョニングされてよい。
【0070】
ゲームエンジンを分散することにより、ゲームエンジンは、物理サーバユニットの能力に拘束されない弾力性のある計算特性を備える。代わりに、ゲームエンジンは、必要に応じて、ビデオゲームの要求を満たすためにより多いまたは少ない計算ノードとともにプロビジョニングされる。ビデオゲーム及びビデオゲームプレーヤの観点からは、複数の計算ノードに分散されているゲームエンジンは、ゲームエンジンマネージャまたはスーパーバイザがワークロードを分散し、結果をシームレスに統合して、エンドユーザーにビデオゲーム出力構成要素を提供するので、単一の処理エンティティで実行される非分散ゲームエンジンと区別できない。
【0071】
ユーザーは、少なくともCPU、ディスプレイ、及びI/Oを含むクライアントデバイスにより遠隔サービスにアクセスする。クライアントデバイスは、PC、携帯電話、ネットブック、PDAなどであってよい。一実施形態では、ゲームサーバ上で実行するネットワークは、クライアントが使用するデバイスの種類を認識し、採用される通信方法を調整する。別の事例では、クライアントデバイスは、HTMLなどの標準的な通信方法を使用して、インターネットを介してゲームサーバ上のアプリケーションにアクセスする。
【0072】
所与のビデオゲームまたはゲームアプリケーションは、特定のプラットフォーム及び特定の関連コントローラデバイス用に開発され得ることを、理解されたい。しかしながら、本明細書に提示されるようなゲームクラウドシステムを介してこのようなゲームを利用可能にするときに、ユーザーは、異なるコントローラデバイスによってビデオゲームにアクセスすることができる。例えば、ゲームは、ゲームコンソール及びその関連したコントローラのために開発されている可能性があるが、ユーザーは、キーボード及びマウスを利用してパーソナルコンピュータからゲームのクラウドベースのバージョンにアクセスしている可能性がある。このようなシナリオにおいて、入力パラメータ構成は、ユーザーの利用可能なコントローラデバイス(この事例において、キーボード及びマウス)により生成されることが可能である入力から、ビデオゲームの実行のために許容可能である入力へのマッピングを定義することが可能である。
【0073】
別の実施例では、ユーザーは、タブレットコンピューティングデバイス、タッチスクリーンスマートフォン、または他のタッチスクリーン駆動デバイスを介して、クラウドゲームシステムにアクセスし得る。この場合、クライアントデバイス及びコントローラデバイスは、同じデバイス内に一緒に統合され、検出されたタッチスクリーン入力/ジェスチャにより入力が提供される。このようなデバイスについて、入力パラメータ構成は、ビデオゲームについてのゲーム入力に対応する特定のタッチスクリーン入力を定義することができる。例えば、ボタン、指向性パッド、または他のタイプの入力要素は、ビデオゲームの実行中に表示またはオーバレイされて、ユーザーがゲーム入力を生成するためにタッチできるタッチスクリーン上の位置を示す可能性がある。特定の向きにおけるスワイプなどのジェスチャ、または特定のタッチモーションもゲーム入力として検出され得る。一実施形態では、タッチスクリーン上での制御操作にユーザーを慣れさせるために、例えばビデオゲームのゲームプレイを始める前に、タッチスクリーンを介してゲームプレイに入力する方法を示すチュートリアルが、ユーザーに提供できる。
【0074】
いくつかの実施形態では、クライアントデバイスは、コントローラデバイスについての接続ポイントとして機能する。すなわち、コントローラデバイスは、無線接続または有線接続を介してクライアントデバイスと通信し、コントローラデバイスからクライアントデバイスへ入力を送信する。次に、クライアントデバイスは、これらの入力を処理して、その後入力データを、ネットワーク(例えばルータなどのローカルネットワークデバイスを介してアクセスされるネットワーク)を介して、クラウドゲームサーバへ送信し得る。しかしながら、他の実施形態において、コントローラ自体は、ネットワークを介してクラウドゲームサーバへ直接に入力を通信する能力を有し、これらのような入力を最初にクライアントデバイスを通して通信する必要がなく、ネットワーク化されたデバイスであることが可能である。例えば、コントローラは、ローカルネットワークデバイス(上述のルータなど)に接続し、クラウドゲームサーバへデータを送信し、このクラウドゲームサーバからデータを受信する可能性がある。したがって、クライアントデバイスは、クラウドベースのビデオゲームからビデオ出力を受信し、それをローカルディスプレイにレンダリングすることを必要とされたままであることができながら、入力レイテンシは、コントローラがクラウドゲームサーバへネットワーク経由で直接に入力を送信することを可能にし、クライアントデバイスをバイパスすることにより減少することが可能である。
【0075】
一実施形態では、ネットワーク化されたコントローラ及びクライアントデバイスは、特定のタイプの入力をコントローラからクラウドゲームサーバへ直接的に、また他のタイプの入力をクライアントデバイスを介して送信するように構成できる。例えば、コントローラ自体は別として、任意の追加のハードウェアまたは処理に依存しない検出による入力は、クライアントデバイスを迂回して、ネットワークを介して直接コントローラからクラウドゲームサーバへ送信することができる。このような入力は、ボタン入力、ジョイスティック入力、埋め込み型動き検出入力(例えば、加速度計、磁力計、ジャイロスコープ)などを含み得る。しかしながら、追加のハードウェアを利用する、またはクライアントデバイスによる処理を必要とする入力は、クライアントデバイスによりクラウドゲームサーバへ送信できる。これらは、クラウドゲームサーバへ送信する前に、クライアントデバイスにより処理されることができるゲーム環境から捕捉されたビデオまたは音声を含むことができる。加えて、コントローラの動き検出ハードウェアからの入力は、捕捉されたビデオと併せてクライアントデバイスにより処理され、コントローラの位置及び動きを検出することができ、その後、クライアントデバイスによりクラウドゲームサーバへ通信される。様々な実施形態によるコントローラデバイスはまた、クライアントデバイスから、または直接クラウドゲームサーバから、データ(例えばフィードバックデータ)を受信し得ることを理解されたい。
【0076】
本明細書で定義される様々な実施形態は、本明細書で開示される様々な特徴を使用する特定の実施態様に組み合わされてもよい、または組み立てられ得ることを、理解されたい。したがって、提供される例は、可能な例の一部にすぎず、様々な要素を組み合わせることでより多くの実施態様を規定することが可能な様々な実施態様に制限を加えるものではない。ある例では、ある実施態様は、開示されたまたは同等の実施態様の趣旨から逸脱することなく、より少ない要素を含んでもよい。
【0077】
本開示の実施形態は、ハンドヘルドデバイス、マイクロプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースまたはプログラマブル民生用エレクトロニクス、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなどを含む種々のコンピュータシステム構成によって実施してもよい。本開示の実施形態はまた、有線ベースネットワークまたは無線ネットワークを介してリンクされる遠隔処理デバイスによりタスクが行われる分散コンピューティング環境においても、実施することができる。
【0078】
方法の操作は特定の順序で記載したが、修正されたゲーム状態を生成するためのテレメトリ及びゲーム状態データの処理が所望の方法で実行される限り、操作間に他のハウスキーピング操作が実行されてもよく、または操作がわずかに異なる時間に起こるように調整されてもよく、またはシステム内に操作を分散することで、処理に関連する様々な間隔で処理操作が起こることを可能にしてもよいことを、理解されたい。
【0079】
1つ以上の実施形態は、コンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとして作ることもできる。コンピュータ可読媒体は、データを記憶することができる任意のデータ記憶装置とすることができる。データはその後にコンピュータシステムによって読み取ることができる。コンピュータ可読媒体の例は、ハードドライブ、ネットワーク接続ストレージ(NAS)、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、CD-ROM、CD-R、CD-RW、磁気テープ、ならびに他の光学及び非光学データストレージデバイスを含む。コンピュータ可読媒体には、コンピュータ可読コードが分散方式で記憶され実行されるように、ネットワーク接続されたコンピュータシステムにわたり分散されたコンピュータ可読有形媒体が含まれ得る。
【0080】
一実施形態では、ビデオゲームは、ゲーム機、パーソナルコンピュータ、またはサーバ上でローカルに実行される。いくつかの場合、ビデオゲームは、データセンタの1つ以上のサーバによって実行される。ビデオゲームが実行されるとき、ビデオゲームのいくつかのインスタンスは、ビデオゲームのシミュレーションであり得る。例えば、ビデオゲームは、ビデオゲームのシミュレーションを生成する環境またはサーバによって実行され得る。シミュレーションは、いくつかの実施形態では、ビデオゲームのインスタンスである。他の実施形態では、シミュレーションはエミュレータによって生成されてもよい。いずれの場合でも、ビデオゲームがシミュレーションとして表現されている場合、そのシミュレーションは、ユーザー入力によってインタラクティブにストリーミング、実行、及び/または制御できるインタラクティブコンテンツをレンダリングするために実行することができる。
【0081】
前述の実施形態は、理解を明確にするためにある程度詳細に説明されたが、添付の特許請求の範囲内で特定の変更及び修正を実施できることは明らかであろう。したがって、本実施形態は、限定ではなく例示としてみなされるべきであり、本実施形態は、本明細書に記載される詳細に限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲及び均等物の中で変更されてもよい。
【国際調査報告】