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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】逆アーチ型の靴
(51)【国際特許分類】
   A43B 13/14 20060101AFI20240621BHJP
   A43B 13/18 20060101ALI20240621BHJP
   A43B 7/143 20220101ALN20240621BHJP
【FI】
A43B13/14 B
A43B13/18
A43B7/143
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579448
(86)(22)【出願日】2022-06-20
(85)【翻訳文提出日】2024-01-30
(86)【国際出願番号】 US2022034193
(87)【国際公開番号】W WO2022271605
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】17/354,551
(32)【優先日】2021-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523481274
【氏名又は名称】ガルザ,シニア,マイケル エー.
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ガルザ,シニア,マイケル エー.
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050AA01
4F050BA38
4F050EA11
4F050JA01
(57)【要約】
運動パフォーマンスを高め、怪我を減らし、痛みを軽減するための逆アーチ型の一対の靴。右足用の靴は、右側にアーチを有し、前方かつ右方向に延びる延長トウボックスを有し、トゥボックスは右足の親指を支持する領域を越えてある距離を前方に延びる。左足用の靴は、左側にアーチを有し、前方かつ左方向に延びるトウボックスを有し、トウボックスは左足の親指を支持する領域を越えてある距離を前方に延びる。これらの靴は、膝や股関節の人工関節置換術から回復しつつある人を助けることができ、また、ウォーキング又はランニングによって悪化する症状を緩和することもできる。この靴はまた、着用者の姿勢を改善することで背中にかかる圧力を解放し、その結果、背中の痛みを軽減することができる。これらの靴は、より速く走り、より高く跳び、より速く加速することを望むすべてのアスリートを助け、それによってあらゆるスポーツで利点を有することができる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パフォーマンスを高め、怪我を減らすための逆アーチ型の一対の靴であって、各靴は足を支持するように構成され、各靴は足の親指を支持するように構成された領域と、足の母指球を支持するように構成された領域とを有し、前記一対の靴は、
右足に履かれるように構成された右足用の靴であって、右側及び左側を有し、前記右側にアーチを有し、前方及び右方向に延びる延長トウボックスを有し、前記延長トウボックスは、右足の親指を支持するように構成された領域の中心を越えてある距離を前方に延び、前記距離は、少なくとも、右足の母指球を支持するように構成された前記領域の中心から右足の親指を支持するように構成された前記領域の中心までの距離である、右足用の靴と、
左足に履かれるように構成された左足用の靴であって、右側及び左側を有し、前記左側にアーチを有し、前方及び左方向に延びる延長トウボックスを有し、前記延長トウボックスは、左足の親指を支持するように構成された領域の中心を越えてある距離を前方に延び、前記距離は、少なくとも、左足の母指球を支持するように構成された前記領域の中心から左足の親指を支持するように構成された前記領域の中心までの距離である、左足用の靴と
を備える、逆アーチ型の一対の靴。
【請求項2】
前記右足用の靴及び前記左足用の靴の前記延長トウボックスが、それぞれ、右足の親指及び左足の親指を支持するように構成された前記領域を越えて少なくとも1/2インチから1インチ延びる領域を含む、請求項1に記載の逆アーチ型の一対の靴。
【請求項3】
前記右足用の靴と前記左足用の靴の両方について、前記延長トウボックスが、各ストライドでバネエネルギーを蓄え、放出するように構成される、請求項1に記載の逆アーチ型の一対の靴。
【請求項4】
前記右足用の靴と前記左足用の靴の両方の前記アーチが、それぞれ右足と左足の回内を促すように構成される、請求項1に記載の逆アーチ型の一対の靴。
【請求項5】
パフォーマンスを高め、怪我を減らすための逆アーチ型の一対の靴であって、前記逆アーチ型の一対の靴の各靴は右側と左側を有し、前記逆アーチ型の一対の靴は、
前記右側にアーチを有する右足に履かれるように構成された右足用の靴であって、前方及び右方向に延びる延長トウボックスを有する右足用の靴と、
前記左側にアーチを有する左足に履かれるように構成された左足用の靴であって、前方及び左方向に延びる延長トウボックスを有する左足用の靴と
を備える、逆アーチ型の一対の靴。
【請求項6】
前記右足用の靴と前記左足用の靴の両方について、前記延長トウボックスが、親指を支持するように構成された前記靴の領域を越えてかなりの距離を前方に延びる、請求項5に記載の逆アーチ型の一対の靴。
【請求項7】
前記かなりの距離が、少なくとも、足の母指球を支持するように構成された前記領域の中心から足の親指を支持するように構成された前記領域の中心までの距離に等しい、請求項6に記載の逆アーチ型の一対の靴。
【請求項8】
各靴の前記延長トウボックスが、足の親指を支持するように構成された前記領域を越えて少なくとも1/2インチから1インチ前方に延びる領域を含む、請求項5に記載の逆アーチ型の一対の靴。
【請求項9】
前記右足用の靴と前記左足用の靴の両方について、前記延長トウボックスが、各ストライドでバネエネルギーを蓄え、放出するように構成される、請求項5に記載の逆アーチ型の一対の靴。
【請求項10】
前記右足用の靴と前記左足用の靴の両方の前記アーチが、それぞれ、右足と左足の回内を促すように構成される、請求項5に記載の逆アーチ型の一対の靴。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して靴に関し、特に、運動パフォーマンスを高め、生体力学的機能を改善するための靴に関する。
【背景技術】
【0002】
一対の靴には、右足用の靴と左足用の靴がある。従来、右足用の靴では、靴のアーチ(土踏まず)は左側にあり、トウボックスは左方向に湾曲している。左足用の靴では、従来、靴のアーチは右側にあり、トウボックスは右方向に湾曲している。
【0003】
従来型の一対の靴を履いていると、やがて圧力点を感じるようになる。また、各足の回内が不十分なこともある。足の回内とは、立っているときに足のアーチの内縁が体重を支えるように、足の裏を外側に向けることである。
【0004】
さらに、従来型の靴を履いて一歩一歩歩くたびに、靴のアーチが足を押し上げ、膝を固定してしまうため、膝が衝撃や機械的ショックを有益に吸収することが妨げられる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の逆アーチ型の靴の各靴は、従来のトウボックスよりも優れたバランスを提供し、着用者を安定させる延長トウボックスを含む。延長トウボックスは、てこの作用を向上させ、各ストライド中にトウボックスが撓むと、トウボックスはバネのようにエネルギーを蓄え、放出する。
【0006】
逆アーチ型の靴は、各靴のアーチの位置が、従来の靴のアーチの位置の反対側にある点が画期的である。また、逆アーチ型の靴の「正中線カーブ」の湾曲方向は、従来の靴と比較して、湾曲方向が反対になっている。これらの革新的な特徴は、圧力点を軽減する役割を果たす。逆アーチ型の靴の従来とは異なるフィット感は、足首から膝及び大腿部への圧力を緩和する。
【0007】
回内とは、立っているとき、歩いているとき、又は走っているときに足が内側に下がるような、足の中間足根骨領域の内側の骨の内側及び下方への回転として定義される。回内とは、立っているとき、歩いているとき、又は走っているときに、足の内縁が体重のほとんどを支えるように、(足の裏を)外側に向けることを意味する。
【0008】
回内を促すために、逆アーチ型の靴には、従来の靴の反対側に位置するアーチ支持部が含まれている。また、各靴のトウボックスは、従来の靴とは反対方向に湾曲しており、従来の靴のトウボックスよりもさらに前方に延びていて、これにより、つま先によっててこの作用を利用できるつま先で覆われていないトウボックスの部分が提供され、それによってつま先は支点のように作用し、トウボックスのこの部分はまた、バネのようにエネルギーを蓄える。つま先で覆われていないトウボックスの部分は弾力性があり、それによって、ストライドごとに解放されるバネエネルギーを蓄え、これにより運動パフォーマンスを向上させることができる。また、一歩ごとにバネエネルギーを蓄えて放出することで、着用者はその一歩に「バネ」を与えられ、それによって自然な歩行が向上される。
【0009】
逆アーチ型の靴は、従来の靴とは反対側にアーチ支持部を含んでいるにもかかわらず、中間足領域に対する支持を依然提供している。
【0010】
したがって、逆アーチ型の靴には典型的な一対の靴とは異なる2つの外観がある。トウボックスの形状とサイズ、及び各靴のアーチの位置である。
【0011】
従来、右足用の靴では、アーチは靴の左側にあり、トウボックスは左方向に湾曲しており、左足用の靴では、アーチは靴の右側にあり、トウボックスは右方向に湾曲している。
【0012】
本発明の逆アーチ型の靴では、右足用の靴では、アーチが靴の右側にあり、トウボックスは右方向に湾曲しており、左足用の靴では、アーチが靴の左側にあり、トウボックスは左方向に湾曲している。快適なフィット感を提供するため、トウボックスの長さは標準的な靴よりも長くなっている。いくつかの実施形態では、トウボックスは親指のためのより広いスペースを提供し、少なくとも1/2インチから1インチの隙間を提供する。
【0013】
各足を回内させることで膝の固定が解除され、各膝がより衝撃吸収材のように機能できるため、身体の他の部分へのショックや衝撃が軽減される。本発明の靴を履いて立つと、立ち姿勢が変わり、腰に圧力がかからない。
【0014】
従来の靴を履いて一歩一歩歩くと、アーチが押し上げられ、膝が固定しがちである。本発明の逆アーチ型の靴では、アーチが外側にあるため、膝は固定しないように促され、代わりに歩行中により衝撃吸収材のように機能する。膝の動きが制限されにくくなり、圧力をより簡単に解放できるため、少ない力で体を前に進めることが可能になる。
【0015】
本発明の靴は、ハイキング、陸上競技、オフィスワーク、医療、歯科、又は普段履きの靴として使用することができる。
【0016】
本発明の逆アーチ型の靴は、これまでにない健康と運動パフォーマンスの利点を提供する。例えば、本発明の靴は圧力点を軽減することができる。従来とは異なるフィット感により、足首から膝及び大腿部にかけての圧力を緩和することができる。これは、膝又は股関節の人工関節置換術を含む、様々な病気から回復しつつある人々を助けることができる。
【0017】
また、この靴は、ウォーキングやランニングによる痛みや圧力によって悪化するさまざまな症状の緩和にも役立ち得る。予備テストでは、平衡感覚を失った患者を本発明の靴が補助し、その結果、着用者は以前よりも安定した歩き方ができるようになった。
【0018】
また、この靴は、着用者の姿勢を改善することで背中にかかる圧力を解放し、その結果、背中の痛みを軽減することができる。
【0019】
逆アーチ型の靴は、他の人よりも速く走りたいアスリートを助け、あらゆるスポーツで優位に立つことができる。逆アーチ型の靴を履いたランナーの発進は、一般的なランナーの約2倍速くなる可能性がある。また、この靴は履いている人の加速も増す。走り高跳びの選手が使用すると、通常の靴を履いているときよりも高く跳ぶことができる。
【0020】
本発明の一般的な態様は、パフォーマンスを高め、怪我を減らすための逆アーチ型の一対の靴であり、各靴は足を支持するように構成され、各靴は足の親指を支持するように構成された領域と、足の母指球を支持するように構成された領域とを有する。一対の靴は以下を含む:右足に履かれるように構成された右足用の靴であって、右側及び左側を有し、右側にアーチを有し、前方及び右方向に延びる延長トウボックスを有し、延長トウボックスは、右足の親指を支持するように構成された領域の中心を越えてある距離を前方に延び、その距離は、少なくとも、右足の母指球を支持するように構成された領域の中心から右足の親指を支持するように構成された領域の中心までの距離である、右足用の靴;及び、左足に履かれるように構成された左足用の靴であって、右側及び左側を有し、左側にアーチを有し、前方及び左方向に延びる延長トウボックスを有し、延長トウボックスは、左足の親指を支持するように構成された領域の中心を越えてある距離を前方に延びており、その距離は、少なくとも、左足の母指球を支持するように構成された領域の中心から左足の親指を支持するように構成された領域の中心までの距離である、左足用の靴。
【0021】
いくつかの実施形態において、右足用の靴及び左足用の靴の延長トウボックスは、それぞれ、右足の親指及び左足の親指を支持するように構成された領域を越えて少なくとも1/2インチから1インチ延びる領域を含む。
【0022】
いくつかの実施形態において、右足用の靴と左足用の靴の両方について、延長トウボックスは、各ストライドでバネエネルギーを蓄え、放出するように構成される。
【0023】
いくつかの実施形態において、右足用の靴と左足用の靴の両方のアーチは、それぞれ右足と左足の回内を促すように構成されている。
【0024】
本発明の別の一般的な態様は、パフォーマンスを高め、怪我を減らすための逆アーチ型の一対の靴であり、逆アーチ型の一対の靴の各靴は、右側と左側を有する。この逆アーチ型の一対の靴は、以下を含む:右側にアーチを有する右足に履かれるように構成された右足用の靴であって、前方及び右方向に延びる延長トウボックスを有する右足用の靴;及び、左側にアーチを有する左足に履かれるように構成された左足用の靴であって、前方及び左方向に延びる延長トウボックスを有する左足用の靴。
【0025】
いくつかの実施形態において、右足用の靴と左足用の靴の両方について、延長トウボックスは、親指を支持するように構成された靴の領域を越えてかなりの距離を前方に延びている。
【0026】
いくつかの実施形態において、かなりの距離は、少なくとも、足の母指球を支持するように構成された領域の中心から足の親指を支持するように構成された領域の中心までの距離に等しい。
【0027】
いくつかの実施形態において、各靴の延長トウボックスは、足の親指を支持するように構成された領域を越えて少なくとも1/2インチから1インチ前方に延びる領域を含む。
【0028】
いくつかの実施形態において、右足用の靴と左足用の靴の両方について、延長トウボックスは、各ストライドでバネエネルギーを蓄え、放出するように構成される。
【0029】
いくつかの実施形態において、右足用の靴と左足用の靴の両方のアーチは、それぞれ、右足と左足の回内を促すように構成されている。
【0030】
本発明は、以下の図と併せて、以下の詳細な記載からより完全に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】右足用の逆アーチ型の靴の上面図であり、トウガード、トウボックス通気孔、フォクシング、及び3重縫いを示す。
図2図1の右足用の靴の上面図であり、靴を履いている右足の破線による輪郭も示している。
図3図1の右足用の靴の上面図であり、右足用の靴の右側の逆アーチも示している。
図4図1の右足用の靴の前面右側面図であり、靴を履いた状態の右足の破線による輪郭も示し、逆アーチが右足の右側を支持している。
図5A図1の右足用の靴の背面図であり、右靴の踵を示している。
図5B図1の右足用の靴の背面断面図であり、右足用の靴の右側に位置するアーチの断面を示す。
図6図1の逆アーチ型の右足用の靴のソールの輪郭を標準的な右足用の靴のソールの輪郭と重ね合わせた上面図であり、逆アーチ型の右足用の靴のトウボックスが標準的な右足用の靴のトウボックスを越えてどのように延びているかを示している。
図7図1の逆アーチ型の右足用の靴のソールの輪郭を、右足用の靴を履いている右足の破線による輪郭と重ね合わせた上面図であり、どのように逆アーチ型の右足用の靴のトウボックスが右足の小さい方のつま先を越えて延び、それにより、ストライドごとにエネルギーを蓄え放出する弾力性のある部分を提供しているかを示している。
図8図1の逆アーチ型の右足用の靴のソールの輪郭を、右足用の靴を履いている右足の破線による輪郭と重ね合わせた上面図であり、いくつかの例示的な寸法を示している。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1を参照すると、右足用の逆アーチ型の靴100の上面図が示されている。この図は、逆アーチ型の靴100が、トウガード102、バンプ104、通気孔106、3重縫い108、及びフォクシング110など、典型的な既知の靴の特徴と同様のいくつかの認識可能な特徴を有していることを示している。また、インソールの後部の平坦部分112と、タング114も示されている。
【0033】
図2を参照すると、すべての既知の靴とは異なり、逆アーチ型の靴100は、独特の形状のトウボックス200を有し、トウボックス200は、逆アーチ型の靴100を履く右足204(破線で示す)のつま先202(破線で示す)を囲むセクションである。トウボックス200は、最も右側のつま先を含むように始まり、最も左側のつま先をも実質的に越えてトウガード102で終わる。通気孔106は、つま先202に通気性を提供する。
【0034】
左足用の逆アーチ型の靴は、右足用の逆アーチ型の靴100の構造的鏡像である。
【0035】
図3を参照すると、右足用の逆アーチ型の靴100の右側には逆アーチ300が配置されている。逆アーチ300は、アーチ支持部302と、靴100の後部及び左側のインソールの平坦部分112から靴100の右側のアーチ支持部302まで上昇するアーチ傾斜部304とを含む。アーチ傾斜部304はその後、アーチ支持部302の下の層として延びる。アーチ300の背面断面図については図5Bを参照されたい。
【0036】
図4を参照すると、右足用の逆アーチ型の靴100の前方右側面図が示されており、靴100を履いている間のつま先202を有する右足204の輪郭も点線で示されている。アーチ300が右足204の右側を支持している様子が示されている。アーチ傾斜部304は、靴100の右側のアーチ支持部302の下の層として示されている。つま先202は、トウガード102まで延びる延長フォクシング110を有するトウボックス200内にふんだんの隙間を有する。
【0037】
図5Aを参照すると、図1の右足用の靴の背面図であり、右足用の靴100のアウトソール500とミッドソール502を示している。この図は、逆アーチ型の靴100の後部が、3重縫い108やタング114など、典型的な既知の靴の特徴と同様の認識可能な特徴のいくつかを有していることを示している。
【0038】
図5Bは、図1の右足用の靴の断面背面図であり、右足用の靴100に沿った中央領域の右側に位置するアーチ300の断面を示している。また、右足用の靴100のタング114とミッドソール502も示されている。重要なのは、左側にアーチを有する標準的な靴と比較して、アーチ300が右足用の逆アーチ型の靴100の右側にあることである。
【0039】
図6を参照すると、逆アーチ型の右足用の靴100のソールの輪郭600を、同じ靴サイズ、例えば「サイズ10」の典型的な既知の右足用の靴のソールの輪郭602と重ね合わせた上面図が示されており、逆アーチ型の右足用の靴100の延長トウボックス200が、典型的な既知の右足用のトウボックスを越えてどのように延びているかを示している。
【0040】
靴100は、足204の親指を支持することができるインソールの領域604を有し、足204の母指球を支持することができるインソールの領域606を有する。
【0041】
右足用の靴100は、右足に履かれるように構成され、右側にアーチ300を有し、前方右方向に延びる延長トウボックス200を有する。
【0042】
延長トウボックス200は、右足の親指を支持するように構成された領域604の中心610を越えてある距離を前方に延びており、その距離は、少なくとも、右足の母指球を支持するように構成された領域606の中心608から、右足の親指を支持するように構成された領域604の中心610までの距離である。
【0043】
例えば、右足用の靴(及び左足用の靴)の延長トウボックス200は、右足の親指(及び左足の親指)を支持するように構成された領域604の最も遠い範囲を越えて少なくとも1/2インチから1インチ前方に延びる領域を含む。
【0044】
延長トウボックス200は、各ストライドで曲がることができるため、各ストライドでバネエネルギーを蓄えて放出することができ、これにより機能的及び運動的パフォーマンスの向上がもたらされる。右足用の靴と左足用の靴の両方のアーチ300は、それぞれ右足及び左足の回内を促し、これにより治療的及び運動的パフォーマンスの向上がもたらされる。
【0045】
図7を参照すると、右足用の靴100を履いている右足の破線の輪郭204を取り囲んでいる、図1の逆アーチ型の右足用の靴100のソールの輪郭600の上面図が提供されており、逆アーチ型の右足用の靴100のトウボックス200が右足の小さい方のつま先203を越えて前方及び右側の両方にどのように延びているかを示し、これにより、足204のつま先202、203の端部から輪郭600の最前部及び最右端の境界まで延びる靴100の弾力性部分700が提供され、弾力性部分700は、各ストライドでエネルギーを蓄えて放出することができる。
【0046】
図8を参照すると、図1の逆アーチ型の右足用の靴100のソールの輪郭600の上面図が、右足用の靴100を履いた右足204の破線の輪郭と重ね合わされて提供されており、サイズ10の右足用の靴のいくつかの例示的な寸法を示している。このバージョンの靴100の長さは12.5インチである。最大のつま先202の先端から靴のトウガード102まで1.0インチのスパンがある。靴100の最も幅の広い部分の幅は4.658インチであり、最も幅の狭い部分の幅は3インチである。
【0047】
特許請求された本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の修正及び実施を当業者は思い付くであろう。したがって、上記の記載は、以下の特許請求の範囲に示される場合を除き、本発明を限定することを意図するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
【国際調査報告】