(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】飲料容器
(51)【国際特許分類】
A45F 3/16 20060101AFI20240621BHJP
A47G 19/14 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
A45F3/16
A47G19/14 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579463
(86)(22)【出願日】2022-06-10
(85)【翻訳文提出日】2024-02-15
(86)【国際出願番号】 EP2022065815
(87)【国際公開番号】W WO2022268529
(87)【国際公開日】2022-12-29
(32)【優先日】2021-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2021-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】323008578
【氏名又は名称】スターフロー ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100142871
【氏名又は名称】和田 哲昌
(74)【代理人】
【識別番号】100094743
【氏名又は名称】森 昌康
(74)【代理人】
【識別番号】100175628
【氏名又は名称】仁野 裕一
(72)【発明者】
【氏名】ドミトリ ガンザ
【テーマコード(参考)】
2E181
3B001
【Fターム(参考)】
2E181CA01
2E181CD01
3B001AA21
3B001BB01
3B001CC40
3B001DB01
3B001DC02
(57)【要約】
液体用のカップ(4)の上側(O)で開口する収容空間(8)を画定する壁(6)を有するカップ(4)と、前記収容空間(8)の収容空間開口部(12)を流体密封式に閉鎖するようにカップ(4)の前記上側(O)に取り外し可能に配置されるカバー(10)とを有する飲料容器(2)が開示され、ユーザによってカップ(4)から除去された液体の量を検出するためのセンサユニット(14)が前記カバー(10)内に配置され、前記カバー(10)は、ユーザによって除去された液体の量に応じて異なる色で点灯するように構成された光素子(40)を有し、カバー(10)は、ユーザによって除去された液体の量が検出されるようにユーザの移動端末装置と通信するように構成された無線通信ユニット(20)をさらに有し、前記カバーは、ユーザの移動端末装置とのデータ接続を確立し、検出された液体の量を評価のためにユーザの移動端末装置に送信するように構成された無線通信ユニット(20)をさらに有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側(O)に開口する液体のための収容空間(8)を画定する壁(6)を有するカップ(4)と、
前記収容空間(8)の収容空間開口部(12)を流体密封式に閉鎖するように、前記カップ(4)の前記上側(O)に取り外し可能に配置されるカバー(10)と、
を備え、
前記カバー(10)内にユーザによってカップ(4)から除去された液体の量を検出するためのセンサユニット(14)が配置され、
前記カバー(10)は、ユーザによって除去される液体の量に応じて異なる色で点灯するように構成された光素子(40)を有し、
前記カバー(10)は、ユーザの移動端末装置とのデータ接続を確立し、検出された液体の量を評価のためにユーザの移動端末装置に送信するように構成された無線通信ユニット(20)をさらに有する、
飲料容器(2)。
【請求項2】
前記センサユニット(14)は、前記ユーザの唾液中の有機汚染物質、特に細菌及び/又はウイルス、及び/又は前記ユーザの唾液から導出可能な少なくとも1つのバイタル値を検出するように更に構成される、
請求項1に記載の飲料容器(2)。
【請求項3】
前記カップ(4)および/または前記カバー(10)は、電気エネルギー貯蔵部(22)を有する、
請求項1または2に記載の飲料容器(2)。
【請求項4】
前記カップ(4)および/または前記カバー(10)は、前記電気エネルギー貯蔵部(22)を有線および/または無線で充電するための充電要素(24)を有する、
請求項3に記載の飲料容器(2)。
【請求項5】
前記センサユニット(14)は、前記カバー(10)内に配置される、
請求項1から4のいずれかに記載の飲料容器(2)。
【請求項6】
前記光素子(40)は、前記カバー(10)の上側に配置される光リング、特にLED光リングとして設計される、
請求項1から5のいずれかに記載の飲料容器(2)。
【請求項7】
前記カバー(10)は、カバーフラップ(16)と、前記カバーフラップ(16)が閉位置から開位置へ、およびその逆に枢動可能に取り付けられる折り畳み機構(18)とを有する、
請求項1から6のいずれかに記載の飲料容器(2)。
【請求項8】
前記カバー(10)は、前記折り畳み機構(18)をロックするためのロックユニット(30)を有し、前記ロックユニット(30)は、前記折り畳み機構(18)をロックするためのラッチ要素(32)と、前記ラッチ要素(32)をロック解除するためのロック解除要素(34)とを有する、
請求項7に記載の飲料容器(2)。
【請求項9】
前記ロック解除要素(34)は、少なくとも1対の磁石(38)によってロック位置に保持される、
請求項8に記載の飲料容器(2)。
【請求項10】
前記折り畳み機構(18)及び前記無線通信ユニット(20)は、前記カバーフラップ(16)が前記閉位置から前記開位置に枢動されるときに前記移動端末デバイスとの前記データ接続を確立するように設計される、
請求項7から9のいずれかに記載の飲料容器(2)。
【請求項11】
前記センサユニット(14)は、除去された液体の量を検出するためのタービンセンサ、レーザーセンサ、又は超音波センサを有する、
請求項1から10のいずれかに記載の飲料容器(2)。
【請求項12】
前記カップ(4)及び/又は前記カバー(10)は、プラスチック材料を有する、請求項1から11のいずれかに記載の飲料容器(2)。
【請求項13】
前記収容空間(8)は、0.2 lから1.5 lの範囲の値、好ましくは0.5 lから1 lの範囲の値、特に0.75 lの値の容積を有する、
請求項1から12のいずれかに記載の飲料容器(2)。
【請求項14】
持ち運び用輪状部(28)が前記カバー(10)上に配置される、
請求項1から13のいずれかに記載の飲料容器(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料容器に関する。
【0002】
飲料容器、特に再利用可能な飲料容器は、ますます普及してきている。
【0003】
今日、このような飲料容器は入手可能であり、多くのデザイン、多くの色で使用することができ、また、個人使用化することもできる。また、コーヒーや紅茶などの温かい飲み物と、水や清涼飲料などの冷たい飲み物との両方を、こぼれないようにして、ほとんどどこででも飲料することができる。
【0004】
典型的には、このタイプの飲料容器は、内部空間を画定する壁を有するカップを有する。内部空間は、飲料のための容器として機能する。さらに、既知の飲料容器は、カップの開口部に取り外し可能に配置されるカバーを有する。
【0005】
フィットネスヘルスアプリ及びスポーツトラッキングの時代において、そのようなアプリのユーザに、彼らのライフスタイル、特に彼らのダイエットの詳細な評価を提供するために、フィットネス又は「健康」データを収集する必要性が高まっている。脈拍、血圧、または酸素飽和度などのバイタルサインに加えて、フィットネスデータは、特定の時間間隔にわたって消費された流体の量も含むことができる。
【0006】
特に後者の態様に関して、アプリケーションが消費された液体が十分であるか、少なすぎるかを判定する前に、ユーザが消費した液体の量を手動で入力することがしばしば必要である。
【0007】
上記に基づき、本発明の目的は、ユーザが消費した液体の量を容易に且つ特に自動的に記録することを可能にする飲料容器を提供することである。
【0008】
この目的は、請求項1の特徴を有する飲料容器によって本発明に従って解決される。有利な実施形態、さらなる実施形態、および変形形態は、従属請求項の主題である。
【0009】
具体的には、この目的は、カップとカバーとを有する飲料容器によって解決される。カップは、カップの一方の上側に液体のための開放した収容空間を画定する壁を有する。
【0010】
カバーは、カップの上側に取り外し可能に配置され、充填された飲料容器が運搬されるか、または倒れたときに液体が漏出しないように、収容空間の収容開口部を流体密封式に閉鎖する。
【0011】
本出願の目的のために、用語「液体」は、一般的に飲料を意味すると理解され、例えば、限定されないが、冒頭で言及された温かい飲料または冷たい飲料を意味すると理解され得る。
【0012】
本発明によれば、センサユニットがカバー内に配置される。センサユニットは、ユーザによってカップから除去された液体の量を検出するために使用される。すなわち、センサユニットは、ユーザが飲んだ液体の量を検出する。
【0013】
さらに、カバーは、ユーザによって除去された液体の量に応じて異なる色で点灯するように構成された光素子を有する。これは、特定量の液体が既に飲まれたかどうかを簡単な方法でユーザに示すのに特に有用である。これは、光素子が、例えば、特定の量の液体がまだ除去されていない場合、すなわち飲まれている場合には赤色に点灯し、例えば、特定の量の液体に達したときには緑色に点灯することができることを意味する。さらに、他の色及び/又は光の組み合わせも考えられる。
【0014】
さらに、本発明によれば、飲料容器は、ユーザの移動端末装置とのデータ接続を確立し、検出された液体の量を評価のためにユーザの移動端末装置に送信するように構成された無線通信ユニットを有する。
【0015】
移動端末装置は、一般に、電子通信装置又は(携帯型)コンピュータとして理解することができる。特に、移動端末デバイスは、携帯電話(スマートフォン)、タブレット、スマートウォッチ、またはパーソナルデジタルアシスタント(PDA)である。データ接続は、例えば、ブルートゥース(登録商標)のような既知の短距離データ接続であってもよい。これは、飲料容器とユーザの移動端末装置との間の最大限の互換性を保証する。代替的に、移動端末装置は、この状況において診断のために記録された値を使用することができる医師の分析装置であってもよい。さらに、バイタル値を記録するためにいくつかの移動端末装置を使用することが考えられる。例えば、ユーザの携帯電話に無線または有線で接続されたヘッドホンを使用して、ユーザの体温を記録し、この情報をさらなる処理のために上記の健康アプリに送信することができる。
【0016】
さらに、光素子は、代替的に又は追加的に、確立されたデータ接続を、すなわち、飲料容器が移動端末装置に正常に接続されたときを、可視化することができる。この目的のために、光素子は、別の色、例えば青色で点灯することができる。
【0017】
評価は、例えば、フィットネス又は健康アプリによって実行され、これは、記録された値を推奨される流体の量に関連付け、それに応じて、ユーザが十分に飲んだかどうか及び/又はいつ飲んだかをユーザに通知する。したがって、ユーザは、単位時間当たり、例えば1日当たり、どれだけの液体を既に消費したか、また必要であれば、どれだけ多く消費すべきかを常に知る。また、報知により、ユーザに飲むことを思い出させるように設計することもできる。この記録及び評価は、ユーザが飲料容器から飲むときに、飲まれる液体の量がセンサユニットを通って事前に流れるので、完全に自動化される。これは、ユーザが、飲料した量を手動で記録または入力する必要がないことを意味する。
【0018】
一実施形態において、センサユニットは、有機汚染物質、特にバクテリア及び/又はウィルス、及び/又はユーザの唾液から導出され得る少なくとも1つのバイタル値を検出するように更に構成される。この文脈において、無線通信ユニットは、この記録されたデータを評価のためにユーザの移動端末装置に送信するようにも構成される。
【0019】
そのような有機汚染物質の検出の背後にある考えは、ユーザが、彼らの唾液中に汚染物質の増加したレベル(例えば、細菌及び/又はウィルスの増加した数)を有する場合に、ユーザに警告することである。これは、例えば、切迫した病気及び/又は感染の兆候であり得る。さらに、例えば、ユーザの血糖レベルを決定することができる。ユーザは、例えば、ユーザの移動端末装置に記憶された上記の健康アプリによって、及びそれを通じて評価され警告され得る。
【0020】
しかしながら、少なくとも1つのバイタル値は、例えば、(血液)糖値であることができ、その記録及び評価は、特に糖尿病患者に関連する。しかし、他の同様に導出可能なバイタル値も記録され得る。
【0021】
したがって、この設計の利点は、ユーザが自分の健康状態および/または食事に関する情報を容易に得ることを可能にするパラメータの拡張された記録にある。
【0022】
さらなる実施形態では、カップおよび/またはカバーは、電気エネルギー貯蔵部を有する。好ましくは充電式バッテリとして設計される電気エネルギー貯蔵部は、センサユニットおよび/または無線通信ユニットに電気エネルギーを供給するために使用される。
【0023】
代替的に又は追加的に、光素子は、充電状態を示すために使用することもでき、その結果、電気エネルギー貯蔵部の充電状態がまだ十分であるときに、例えば緑色に点灯する。光素子が例えば赤色に点灯すると、これは充電レベルが低く、飲料容器を充電すべきであることを示す。
【0024】
代替的に又は追加的に、電気エネルギー貯蔵部の充電状態は、ユーザが移動端末装置上で電気エネルギー貯蔵部の充電状態をチェックすることができるように、無線通信ユニットによってユーザの移動端末装置に送信されることもできる。
【0025】
さらなる実施形態によれば、カップおよび/またはカバーは、電気エネルギー貯蔵部の有線および/または無線充電のための充電要素を有する。「無線充電」という用語は、例えば、誘導充電を意味すると理解することができる。充電要素は、例えば、カップの底部に配置されてもよく、その結果、飲料容器は、今日のスマートフォンの誘導充電と同様に、充電のために誘導充電ステーションに配置される。充電要素がカバー内に配置される場合、充電要素は、例えば、エネルギー貯蔵装置を充電するためにカップから取り外され(例えば、ねじを外され)、上記の例と同様の方法で誘導充電ステーションに配置され得る。
【0026】
代替的に又は追加的に、充電要素24は、電気エネルギー貯蔵部のケーブル接続充電用に設計される。
【0027】
これにより、電気エネルギー貯蔵部の再充電が容易になる。
【0028】
一実施形態では、センサユニットはカバー内に配置される。さらなる発展形態では、カバーは、センサユニットが配置される管状マウスピースを有する。 マウスピースは、飲料容器から飲むこと、および飲まれる液体の量を記録することをより容易にする。
【0029】
一実施形態では、光素子は、光リングとして、特にLED光リングとして設計され、カバーの上側に配置される。ここで、光リングは、カバーの外側に配置され、換言すれば、カバーの上側で「外側から」完全に見ることができる。これは、照明される光素子、特に光素子が照明される色が容易に且つ迅速に見えることを確実にする。
【0030】
さらに、別の実施形態では、カバーは、カバーフラップと、折り畳み機構とを有する。その最も単純な形態では、折り畳み機構はヒンジである。カバーフラップは、折り畳み機構上で閉位置から開位置へ、およびその逆に枢動される。カバーフラップを「跳ね上げる」ことによって、例えば、マウスピースは、ユーザがそれを通して飲むことができるようにアクセス可能になる。さらに、マウスピースは、例えば飲料容器を輸送するときに、折り畳まれたカバーフラップによって汚染から保護される。
【0031】
一実施形態では、カバーは、折り畳み機構をロックするためのロックユニットを有し、ロックユニットは、折り畳み機構をロックするためのラッチ要素と、ラッチ要素をロック解除するためのロック解除要素とを有する。ラッチ要素は、カバーフラップに配置され、カバーをロックするためにカバー上の対応する要素とラッチ接続を確立する。ロック解除要素によって、このラッチ接続を解除してカバーフラップを開くことができる。
【0032】
さらなる発展形態では、ロック解除要素は、少なくとも1対の磁石によってロック位置に保持される。ここで、「ロック位置」という用語は、カバーフラップが上記のラッチ要素によってロックされ得るロック解除要素の位置を意味すると理解できる。この目的のために、少なくとも1対の磁石のうちの第1の磁石は、ロック解除要素内に配置され、少なくとも1対の磁石のうちの第2の磁石は、カバー上又はカバー内に配置される。磁力の印加は、ロック解除要素の確実な位置決めを確実にし、確実なラッチ、したがってカバーのロックを可能にする。さらに、ロック解除要素は、閾値安全装置を有する。本出願の目的のために、「閾値安全装置」という用語は、カバーフラップをロック解除するために、ロック解除要素が、飲料容器に対して2つの軸方向に連続的にまたは同時に移動されなければならないことを意味すると理解できる。例えば、ロック解除要素は、カバーフラップとカバーとの間のラッチ接続を解除するために、「斜め上方に」(すなわち、容器の長手方向軸及び横軸に沿って)移動されなければならない。これにより、例えば、ロック解除要素が誤って「押された」場合に、カバーが開くことが防止される。上記の閾値安全装置は、ロック解除要素を単に「押すこと」がロックを解除するのに十分でないことを確実にする。その代わりに、ロック解除要素は、さらなる方向に、すなわち飲料容器に対してさらなる軸に沿って移動されなければならない。
【0033】
さらなる発展形態によれば、折り畳み機構および通信ユニットは、カバーフラップが閉位置から開位置に旋回されるときに、ユーザの移動端末装置とのデータ接続を確立するように設計される。これは、一方では、記録された値を送信する場合にのみデータ接続が確立されることを意味し、他方では、データ接続が永続的にアクティブではないので、電気エネルギー貯蔵部の充電ごとの耐用年数が延長されることを意味する。
【0034】
一実施形態では、センサユニットは、除去された液体の量を検出するためのタービンセンサ、レーザーセンサ、または超音波センサを有する。タービンセンサでは、液体は、回転可能に取り付けられたタービン状の構成要素を通って流れる。液体が流れると、タービン状の構成要素は回転し、回転数に基づいてセンサシステムを通って流れた液体の量を決定するカウンタを作動させる。レーザーセンサを用いて、液体が分注された後にカップ内の現在の充填レベルが判定され、分注された液体の量が判定される。液体量を検出するためのこれらのタイプの流量センサは、様々な変形形態および設計で公開市場で入手可能であり、それにより、飲料容器の設計および構成が簡略化される。
【0035】
飲料容器を再使用し、輸送を容易にするために、カップおよび/またはカバーはプラスチック材料を有するか、またはカップおよび/またはカバーはプラスチック材料から形成される。これは、飲料産業、特に飲料容器の製造において一般的に使用されるプラスチックであってもよい。プラスチックの使用は、飲料容器が、磁器などの壊れやすい材料よりも、(例えば、地面への衝撃からの)損傷に対してより良好に保護されることも意味する。
【0036】
飲料容器をさらに容易にかつより便利に運搬できるようにするために、カップは、0.2 lから1.5 lの範囲の値、好ましくは0.5 lから1 lの範囲の値、特に0.75 lの値の容積を有する。
【0037】
一実施形態によれば、持ち運び用輪状部がカバー上に配置される。持ち運びストラップは、飲料容器を把持して持ち運ぶことを容易にし、特に色に関して、ユーザによってカスタマイズすることができる。あるいは、持ち運び用輪状部は、リバーシブルであり、すなわち、カバーから取り外し可能であり、したがって、例えば、異なる色の他の運搬ループと交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本発明の例示的な実施形態を、図面を参照して以下により詳細に説明する。これらは部分的に簡略化した表現を示す。
図1は、カバーフラップが開いた状態の本発明による飲料容器の斜視図を示す。
図2は、カバーフラップが閉じられた状態の本発明による飲料容器の斜視図を示す。
図3は、カバーフラップが開いた状態の本発明による飲料容器の概略平面図を示す。
【0039】
図中、同じ効果を有する構成要素は常に同じ参照番号で示される。
【0040】
図1は、本発明による飲料容器2の実施形態の斜視図を示す。飲料容器2は、壁6を有するカップ4を有する。壁6は、カップ4の上側Oで開いている液体のための収容空間8(
図3参照)を画定する。
【0041】
さらに、飲料容器2は、カバー10を有し、カバー10は、収容空間8の開口部12(配置されたカバーによって覆われる)を閉じるように、カップ4の上側Oに取り外し可能に配置される。例えば、カバー10は、この目的のためにカップ4の上側Oにねじ込まれる。
【0042】
センサユニット14は、ユーザによってカップ4から除去された液体の量を検出するためにカバー10内に配置される。
【0043】
図1では、カバー10は、さらに、開位置で示されている。カバー10を開閉するために、すなわち、カバー10を閉位置から開位置に移動させるために、カバー10は、カバーフラップ16および折り畳み機構18を有し、カバーフラップ16は、上記の位置をとることができるように、折り畳み機構18に枢動可能に取り付けられる。
図1に係る例示的な実施形態では、センサユニット14は、カバーフラップ16内に配置される。
【0044】
また、カバー10は、無線通信ユニット20を有する。無線通信ユニット20は、ユーザの移動端末装置(図示せず)とのデータ接続を確立するように構成される。無線通信ユニット20およびそれによって設計されたデータ接続は、検出され、引き出された液体の量を評価のためにユーザの移動端末装置に送信するようにも機能する。
【0045】
図1に係る例示的な実施形態では、カバー10は、電気エネルギー貯蔵部22も有し、これは、簡単にするために、長方形としてのみ示されている。電気エネルギー貯蔵部22は、センサユニット14および/または無線通信ユニット20に電気エネルギーを供給するために使用される。
【0046】
電気エネルギー貯蔵部22を充電するために、カバー10は充電要素24を有し、この充電要素24もまた、この例示的な実施形態では矩形としてのみ示されている。充電要素24は、電気エネルギー貯蔵部22の誘導充電のための無線充電要素24として設計され得る。追加的に又は代替的に、カバー10又はカップ4は、ケーブルによって電気エネルギー貯蔵部22を充電するための充電要素24を有してもよい。
【0047】
飲料容器2は、シリコーンを有し、特にシリコーンで作られた持ち運び用輪状部28をさらに備える。
【0048】
本発明によれば、カバー10はロックユニット30を有する。ロックユニット30は、その一部として、折り畳み機構18をロックするためのラッチ要素32と、ラッチ要素32をロック解除するためのロック解除要素34とを有する。ラッチ要素32は、カバー10を閉じるための相補的な保持タブ36に係合するラッチタブとして設計される。このラッチタブを解放するために、ロック解除要素34は、ラッチタブを保持タブ36から押し出し、したがってロック機構を解放するために、2つの軸で、例えば「斜め上方に」移動される。したがって、ロック解除要素34は、閾値安全装置を形成する。
【0049】
閉鎖中にラッチタブ内でのラッチタブの簡単で確実なラッチを確実にし、ロック解除要素34がラッチ接続の確立を妨げないようにするために、少なくとも1対の磁石38、
図1では4対の磁石(3つのみが見える)が、ロック解除要素34をロック位置(
図1に表されるロック解除要素34の位置)に保持する。ここで、ロック解除要素34は、カバー10の表面上に平らに位置する。
【0050】
図2において、飲料容器2は
図1に従って示されているが、カバー10は閉じられている。この図は、実質的に上記の図に対応し、そのため、繰り返しを避けるために、以下では相違点のみを参照する。この図では、LEDリングとして設計された光素子40が見られ、光素子40は、カバー10の上側、特にカバーフラップ16の上側に配置される。
【0051】
カバーフラップ16が開いた状態の
図3に示される本発明による飲料容器2の上面図において、マウスピース42によって示されるカップ4の収容空間8が特に認識可能である。
【0052】
本発明は、上記の例示的な実施形態に限定されない。むしろ、本発明の他の変形例も、本発明の主題から逸脱することなく、当業者によってこれから導き出すことができる。特に、例示的な実施形態に関連して説明された全ての個々の特徴は、本発明の主題から逸脱することなく、他の方法で互いにさらに組み合わせることができる。
符号の説明
2 飲料容器
4 カップ
6 壁
8 収容空間
10 カバー
12 収容空間開口部
14 センサユニット
16 カバーフラップ
18 折り畳み機構
20 無線通信ユニット
22 電気エネルギー貯蔵部
24 充電要素
20 無線通信部
28 持ち運び用輪状部
30 ロックユニット
32 ラッチ要素
34 ロック解除要素
36 ラッチタブ
38 一対の磁石
40 光素子
42 マウスピース
O 上側
【国際調査報告】