IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ケーティー・アンド・ジー・コーポレーションの特許一覧

特表2024-523568エアロゾル発生モジュール及びエアロゾル発生装置
<>
  • 特表-エアロゾル発生モジュール及びエアロゾル発生装置 図1
  • 特表-エアロゾル発生モジュール及びエアロゾル発生装置 図2
  • 特表-エアロゾル発生モジュール及びエアロゾル発生装置 図3A
  • 特表-エアロゾル発生モジュール及びエアロゾル発生装置 図3B
  • 特表-エアロゾル発生モジュール及びエアロゾル発生装置 図3C
  • 特表-エアロゾル発生モジュール及びエアロゾル発生装置 図4
  • 特表-エアロゾル発生モジュール及びエアロゾル発生装置 図5
  • 特表-エアロゾル発生モジュール及びエアロゾル発生装置 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】エアロゾル発生モジュール及びエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 42/00 20200101AFI20240621BHJP
【FI】
A24F42/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579579
(86)(22)【出願日】2023-05-11
(85)【翻訳文提出日】2023-12-25
(86)【国際出願番号】 KR2023006400
(87)【国際公開番号】W WO2023229266
(87)【国際公開日】2023-11-30
(31)【優先権主張番号】10-2022-0062698
(32)【優先日】2022-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ、ウォンキョン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミン キュ
(72)【発明者】
【氏名】ソンウ、ポール ジュン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA23
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC01
4B162AC27
(57)【要約】
様々な実施例に係るエアロゾル発生モジュールは、ヒーティングユニットと、前記ヒーティングユニットに隣接して配置され、エアロゾル形成基材を含む霧化ユニットと、を含み、前記ヒーティングユニットは、第1の物質を含む第1の貯蔵槽と、前記第1の物質と反応して熱を発生する第2の物質を含む第2の貯蔵槽と、前記第1の貯蔵槽及び前記第2の貯蔵槽の間に配置され、非透過性材料で構成されるバリアプレートと、を含み、前記第1の物質及び前記第2の物質が混合して発生する熱によって前記エアロゾル形成基材を加熱することができる。
【選択図】図3C
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生モジュールであって、
ヒーティングユニットと、
前記ヒーティングユニットに隣接して配置され、エアロゾル形成基材を含む霧化ユニットと、
を含み、
前記ヒーティングユニットは、
第1の物質を含む第1の貯蔵槽と、
前記第1の物質と反応して熱を発生する第2の物質を含む第2の貯蔵槽と、
前記第1の貯蔵槽及び前記第2の貯蔵槽の間に配置され、非透過性材料で構成されるバリアプレートと、
を含み、
前記第1の物質及び前記第2の物質が混合して発生する熱によって前記エアロゾル形成基材を加熱する、
エアロゾル発生モジュール。
【請求項2】
前記ヒーティングユニットは、
第1壁と、
前記第1壁の反対側に配置され、前記霧化ユニットと当接して配置される第2壁と、
前記ヒーティングユニットの前記第1壁及び前記第2壁の間を貫通するバリアスティックと、
をさらに含み、
前記バリアスティックは、前記ヒーティングユニットの第1壁に対して垂直な方向に移動可能な、
請求項1に記載のエアロゾル発生モジュール。
【請求項3】
前記バリアプレートは、前記バリアスティックの直径に対応する直径を有する貫通孔を含み、
前記バリアスティックが第2壁から第1壁に向かって移動する場合、前記貫通孔を介して前記第1の物質及び前記第2の物質が混合する、
請求項2に記載のエアロゾル発生モジュール。
【請求項4】
前記バリアプレート及び前記バリアスティックは一体に形成され、前記バリアプレートは前記バリアスティックに比べて引張強度の弱い素材で構成され、
前記バリアスティックが第2壁から第1壁に向かって移動する場合、前記バリアプレートが破裂し、前記第1の物質及び前記第2の物質が混合する、
請求項2に記載のエアロゾル発生モジュール。
【請求項5】
前記霧化ユニットは、前記ヒーティングユニットに隣接する面を除く面のうち少なくとも一面からエアロゾルを排出させる、
請求項1に記載のエアロゾル発生モジュール。
【請求項6】
エアロゾル発生装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジングの一端に形成されるマウスピースと、
前記ハウジング内部に含まれるエアロゾル発生モジュールと、
を含み、
前記エアロゾル発生モジュールは、
エアロゾル形成基材を貯蔵する霧化ユニットと、
前記霧化ユニットに隣接して前記エアロゾル形成基材を加熱するヒーティングユニットと、
を含み、
前記ヒーティングユニットは、
第1の物質を含む第1の貯蔵槽と、
前記第1の物質と反応して熱を発生する第2の物質を含む第2の貯蔵槽と、
前記第1の貯蔵槽及び前記第2の貯蔵槽の間に配置され、非透過性材料で構成されるバリアプレートと、
を含み、
前記第1の物質及び前記第2の物質が混合して発生する熱によって前記エアロゾル形成基材を加熱する、
エアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記ヒーティングユニットは、
前記マウスピースに向かう第1壁と、
前記第1壁の反対側に配置される第2壁と、
前記ヒーティングユニットの前記第1壁及び前記第2壁の間を貫通するバリアスティックと、
をさらに含み、
前記エアロゾル発生装置は、前記バリアスティックを押し出すプッシュユニットをさらに含む、
請求項6に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記バリアプレートは、前記バリアスティックの直径に対応する直径を有する貫通孔を含み、
前記エアロゾル発生モジュールが前記ハウジングの内部に挿入される場合、前記プッシュユニットが前記バリアスティックを前記第2壁から前記第1壁に向かって押し出すことによって前記貫通孔を介して前記第1の物質及び前記第2の物質が混合する、
請求項7に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記プッシュユニットの直径は、前記貫通孔の直径よりも小さい、
請求項8に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記バリアプレートは、前記バリアスティックに比べて引張強度の弱い素材で構成され、前記バリアプレート及び前記バリアスティックは一体に形成され、
前記エアロゾル発生モジュールが前記ハウジングの内部に挿入される場合、前記プッシュユニットが前記バリアスティックを前記第2壁から前記第1壁に向かって押し出すことによって前記バリアプレートが破裂し、前記第1の物質及び前記第2の物質が混合する、
請求項7に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記プッシュユニットは、ユーザの入力によって前記ハウジング内部の一面から現れる、
請求項7~10のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記霧化ユニットは、前記ヒーティングユニットと当接して配置される面を除く面のうち少なくとも一面である霧化面を通じてエアロゾルを排出させ、
前記霧化ユニットで発生したエアロゾルは、前記ハウジングの内壁に沿って形成される気流パスを介して前記マウスピースに移動する、
請求項7に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記霧化面は、生成されたエアロゾルが通過できるメッシュ形態で構成される、
請求項12に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記ヒーティングユニットは、前記第1壁及び前記第2壁の間に形成されるサイド壁をさらに含み、
前記霧化ユニットは、前記第2壁及び前記サイド壁の少なくとも一部に隣接して配置される、
請求項7に記載のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下、実施例は、エアロゾル発生モジュール及びエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、伝統的なシガレットの欠点を克服する代替物品に関する需要が高まっている。例えば、シガレットスティックを電気的に加熱することによってエアロゾルを発生させる装置(e.g.シガレット型電子タバコ)に関する需要が高まっている。これにより、電気加熱式エアロゾル発生装置とそれに適用されるシガレットスティック(又はエアロゾル発生物品)に関する研究が盛んに行われている。例えば、公開特許公報第10-2017-0132823号は、非燃焼型香味吸引器、香喫味源ユニット及び霧化ユニットを開示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一実施例による目的は、電源を必要としない加熱ユニットを用いてエアロゾルを発生させることによって電力の消耗を最小化することができるエアロゾル発生モジュール及びエアロゾル発生装置を提供することである。
【0004】
一実施例による目的は、電源及びバッテリを必要としない加熱ユニットを用いてエアロゾルを発生させることによって携帯性が増大したエアロゾル発生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
様々な実施例に係るエアロゾル発生モジュールは、ヒーティングユニットと、前記ヒーティングユニットに隣接して配置され、エアロゾル形成基材を含む霧化ユニットと、を含み、前記ヒーティングユニットは、第1の物質を含む第1の貯蔵槽と、前記第1の物質と反応して熱を発生する第2の物質を含む第2の貯蔵槽と、前記第1の貯蔵槽及び前記第2の貯蔵槽の間に配置され、非透過性材料で構成されるバリアプレートと、を含み、前記第1の物質及び前記第2の物質が混合して発生する熱によって前記エアロゾル形成基材を加熱することができる。
【0006】
一実施例において、前記ヒーティングユニットは、第1壁と、前記第1壁の反対側に配置され、前記霧化ユニットと当接して配置される第2壁と、前記ヒーティングユニットの前記第1壁及び前記第2壁の間を貫通するバリアスティックと、をさらに含み、前記バリアスティックは、前記ヒーティングユニットの第1壁に対して垂直な方向に移動することができる。
【0007】
一実施例において、前記バリアプレートは、前記バリアスティックの直径に対応する直径を有する貫通孔を含み、前記バリアスティックが第2壁から第1壁に向かって押し出される場合、前記貫通孔を介して前記第1の物質及び前記第2の物質が混合することができる。
【0008】
一実施例において、前記バリアプレートは、前記バリアスティックに比べて引張強度が弱い素材で構成され、前記バリアプレート及び前記バリアスティックは一体に形成され、前記バリアスティックが第2壁から第1壁に向かって押し出される場合、前記バリアプレートが破裂し、前記第1の物質及び前記第2の物質が混合することができる。
【0009】
一実施例において、前記霧化ユニットは、前記ヒーティングユニットに隣接する面を除く少なくとも一面からエアロゾルを排出させることができる。
【0010】
様々な実施例に係るエアロゾル発生装置は、ハウジングと、前記ハウジングの一端に形成されるマウスピースと、前記ハウジング内部に含まれるエアロゾル発生モジュールと、を含み、前記エアロゾル発生モジュールは、エアロゾル形成基材を貯蔵する霧化ユニットと、前記霧化ユニットに隣接して前記エアロゾル形成基材を加熱するヒーティングユニットと、を含み、前記ヒーティングユニットは、第1の物質を含む第1の貯蔵槽と、前記第1の物質と反応して熱を発生する第2の物質を含む第2の貯蔵槽と、前記第1の貯蔵槽及び前記第2の貯蔵槽の間に配置され、非透過性材料で構成されるバリアプレートと、を含み、前記第1の物質及び前記第2の物質が混合して発生する熱によって前記エアロゾル形成基材を加熱することができる。
【0011】
一実施例において、前記ヒーティングユニットは、前記マウスピースに向かう第1壁と、
前記第1壁の反対側に配置される第2壁と、前記ヒーティングユニットの前記第1壁及び前記第2壁の間を貫通するバリアスティックと、をさらに含み、前記エアロゾル発生装置は、前記バリアスティックを押し出すプッシュユニットをさらに含むことができる。
【0012】
一実施例において、前記バリアプレートは、前記バリアスティックの直径に対応する直径を有する貫通孔を含み、前記エアロゾル発生モジュールが前記ハウジングの内部に挿入される場合、前記プッシュユニットが前記バリアスティックを前記第2壁から前記第1壁に向かって押し出すことによって前記貫通孔を介して前記第1の物質及び前記第2の物質が混合することができる。
【0013】
一実施例において、前記プッシュユニットの直径は、前記貫通孔の直径よりも小さいことがある。
【0014】
一実施例において、前記バリアプレートは、前記バリアスティックに比べて引張強度が弱い素材で構成され、前記バリアプレート及び前記バリアスティックは一体に形成され、前記エアロゾル発生モジュールが前記ハウジングの内部に挿入される場合、前記プッシュユニットが前記バリアスティックを前記第2壁から前記第1壁に向かって押し出すことによって前記バリアプレートが破裂し、前記第1の物質及び前記第2の物質が混合することができる。
【0015】
一実施例において、前記プッシュユニットは、ユーザの入力によって前記ハウジング内部の一面から現れることができる。
【0016】
一実施例において、前記霧化ユニットは、前記ヒーティングユニットと当接して配置される面を除く少なくとも一面である霧化面を通ってエアロゾルを排出させ、前記霧化ユニットで発生したエアロゾルは、前記ハウジングの内壁に沿って形成される気流パスを介して前記マウスピースに移動することができる。
【0017】
一実施例において、前記霧化面は、生成されたエアロゾルが通過できるメッシュの形態で構成されることができる。
【0018】
一実施例において、前記ヒーティングユニットは、前記第1壁及び前記第2壁の間に形成されるサイド壁をさらに含み、前記霧化ユニットは、前記第2壁及び前記サイド壁の少なくとも一部に隣接して配置されることができる。
【発明の効果】
【0019】
一実施例に係るエアロゾル発生モジュールは、電源を必要としない加熱ユニットを用いてエアロゾルを発生させることによって電力の消耗を最小化することができる。
【0020】
一実施例に係るエアロゾル発生装置は、電源及びバッテリを必要としない加熱ユニットを用いてエアロゾルを発生させることによって携帯性を増大させることができる。
【0021】
一実施例に係るエアロゾル発生モジュール及びエアロゾル発生装置の効果は、上記で言及されたものに限定されず、言及されていない他の効果は、以下の記載から通常の技術者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】一実施例に係るエアロゾル発生装置のブロック図である。
図2】一実施例に係るエアロゾル発生モジュールの概略図である。
図3A図2によるエアロゾル発生モジュールのX-X’線に沿って切断した断面を概略的に示す図である。
図3B図2によるエアロゾル発生モジュールのX-X’線に沿って切断した断面を概略的に示す図である。
図3C図2によるエアロゾル発生モジュールのX-X’線に沿って切断した断面を概略的に示す図である。
図4】他の実施例に係るエアロゾル発生モジュールの断面を概略的に示す図である。
図5】一実施例に係るエアロゾル発生装置の断面を概略的に示す図である。
図6】他の実施例に係るエアロゾル発生装置の断面を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
実施例において使用される用語は、本発明における機能を考慮しながら、できるだけ現在広く使用されている一般的な用語を選択したが、これは当分野に従事している技術者の意図又は判例、新しい技術の出現などによって変わり得る。また、特定の場合には、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合、該当する発明の説明部分に詳細にその意味を記載する。したがって、本発明において使用される用語は、単なる用語の名称ではなく、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されるべきである。
【0024】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」という場合、これは特に反対する記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。さらに、明細書に記載の「~部」、「~モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能又は動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェア又はソフトウェアで実現されてもよく、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0025】
本明細書において使用されるように、「少なくともいずれか1つ」などの表現が配列された構成要素の前にある場合、配列されたそれぞれの構成ではなく全構成要素を修飾する。例えば、「a、b、及びcのうち少なくともいずれか1つ」という表現は、a、b、c、又はaとb、aとc、bとc、又はaとbとcを含むと解釈されるべきである。
【0026】
以下の実施例において、「エアロゾル発生装置」は、媒質を収容する物品であって、エアロゾルが該当物品を通過して媒質が移行する物品を意味することができる。エアロゾル発生物品の代表的な例としてはシガレットが挙げられるが、本開示の範囲はこれに限定されるものではない。
【0027】
以下の実施例において、「上流」(upstream)又は「上流方向」は、ユーザ(喫煙者)の口部から離れる方向を意味し、「下流」(downstream)又は「下流方向」は、ユーザの口部から近づく方向を意味することができる。上流及び下流という用語は、エアロゾル発生物品を構成する要素の相対的位置を説明するために用いられる。
【0028】
以下の実施例において、「パフ(puff)」は、ユーザの吸入(inhalation)を意味し、吸入とは、ユーザの口や鼻を通じてユーザの口腔内、鼻腔内又は肺に引き寄せる状況を意味する。
【0029】
一実施例において、エアロゾル発生装置は、内部空間に収容されるシガレットを電気的に加熱してエアロゾルを生成する装置であってもよい。
【0030】
エアロゾル発生装置はヒーターを含むことができる。一実施例において、ヒーターは電気抵抗性ヒーターであってもよい。例えば、ヒーターは、電気伝導性トラック(track)を含むことができ、電気伝導性トラックに電流が流れるとヒーターが加熱されることができる。
【0031】
ヒーターは、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素又は棒状の加熱要素を含むことができ、加熱要素の形状によってシガレットの内部又は外部を加熱することができる。
【0032】
シガレットは、タバコロッド及びフィルタロッドを含むことができる。タバコロッドは、シート(sheet)で作製されてもよく、ストランド(strand)で作製されてもよく、タバコシートが細かく切られた刻草で作製されてもよい。また、タバコロッドは熱伝導物質によって囲まれてもよい。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルなどの金属ホイルであってもよいが、これに制限されるものではない。
【0033】
フィルタロッドはセルロースアセテートフィルタであってもよい。フィルタロッドは少なくとも1つ以上のセグメントで構成されてもよい。例えば、フィルタロッドは、エアロゾルを冷却する第1のセグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングする第2のセグメントを含むことができる。
【0034】
他の実施例において、エアロゾル発生装置はエアロゾル生成物質を保有するカートリッジを用いてエアロゾルを生成する装置であってもよい。
【0035】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル生成物質を保有するカートリッジ及びカートリッジを支持する本体を含むことができる。カートリッジは本体と着脱可能に結合されてもよいが、これに制限されるものではない。カートリッジは、本体と一体に形成又は組み立てられてもよく、ユーザによって脱着されずに固定されてもよい。カートリッジは、内部にエアロゾル生成物質を収容した状態で本体に装着されてもよい。ただし、これらに制限されるものではなく、カートリッジが本体に結合された状態でカートリッジ内部にエアロゾル生成物質が注入されてもよい。
【0036】
カートリッジは、液体状態、固体状態、気体状態、ゲル(gel)状態などの様々な状態のいずれかの状態を有するエアロゾル生成物質を保有することができる。エアロゾル生成物質は液状組成物を含むことができる。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。
【0037】
カートリッジは、本体から伝達される電気信号又は無線信号などによって作動することによって、カートリッジ内部のエアロゾル生成物質の相(phase)を気体の相に変換してエアロゾルを発生させる機能を行うことができる。エアロゾルは、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化した粒子及び空気が混合した状態の気体を意味することができる。
【0038】
別の実施例において、エアロゾル発生装置は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成することができ、生成されたエアロゾルは、シガレットを通過してユーザに伝達されることができる。すなわち、液状組成物から生成されたエアロゾルは、エアロゾル発生装置の気流通路に沿って移動することができ、気流通路は、エアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成されてもよい。
【0039】
さらに別の実施例において、エアロゾル発生装置は、超音波振動方式を用いてエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成する装置であってもよい。ここで、超音波振動方式とは、振動子によって発生する超音波振動でエアロゾル生成物質を霧化させることによってエアロゾルを発生させる方式を意味することができる。
【0040】
エアロゾル発生装置は振動子を含むことができ、振動子を通じて短い周期の振動を発生させてエアロゾル生成物質を霧化させることができる。振動子で発生する振動は、超音波振動であってもよく、超音波振動の周波数帯域は約100kHz~約3.5MHz周波数帯域であってもよいが、これらに制限されるものではない。
【0041】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル生成物質を吸収するウィックをさらに含むことができる。例えば、ウィックは、振動子の少なくとも一領域を囲むように配置されてもよく、又は振動子の少なくとも一領域と接触するように配置されてもよい。
【0042】
振動子に電圧(例えば、交流電圧)が印加されることによって、振動子から熱及び/又は超音波振動が発生することができ、振動子から発生する熱及び/又は超音波振動は、ウィックに吸収されたエアロゾル生成物質に伝達されることができる。ウィックに吸収されたエアロゾル生成物質は、振動子から伝達される熱及び/又は超音波振動によって気体の相(phase)に変換されることができ、その結果、エアロゾルが生成されることができる。
【0043】
例えば、振動子から発生する熱によってウィックに吸収されたエアロゾル生成物質の粘度が低くなることがあり、振動子から発生する超音波振動によって粘度が低くなったエアロゾル生成物質が微細粒子化することによって、エアロゾルが生成されることができるが、これらに制限されるものではない。
【0044】
別の実施例において、エアロゾル発生装置は、誘導加熱(induction heating)方式でエアロゾル発生装置に収容されるエアロゾル生成物品を加熱することによって、エアロゾルを生成する装置であってもよい。
【0045】
エアロゾル発生装置はサセプタ(susceptor)及びコイルを含むことができる。一実施例において、コイルはサセプタに磁場を印加することができる。エアロゾル発生装置からコイルに電力が供給されることによって、コイルの内部には磁場が形成されることができる。一実施例において、サセプタは外部磁場によって発熱する磁性体であってもよい。サセプタがコイルの内部に位置して磁場が印加されることによって発熱することでエアロゾル生成物品が加熱されることができる。さらに、選択的に、サセプタはエアロゾル生成物品内に位置することができる。
【0046】
別の実施例において、エアロゾル発生装置はクレードル(cradle)をさらに含むことができる。
【0047】
エアロゾル発生装置は、別途のクレードルと共にシステムを構成することができる。例えば、クレードルはエアロゾル発生装置のバッテリを充電することができる。あるいは、クレードルとエアロゾル発生装置とが結合された状態でヒーターが加熱されることができる。
【0048】
以下では、添付の図面を参照して、本開示の実施例について、当該技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本開示は、前述した様々な実施例のエアロゾル発生装置で実現可能な形態で実施するか、又は様々な異なる形態で実現されて実施することができ、本明細書に記載の実施例に制限されない。
【0049】
以下では、図面を参照して、本開示の実施例を詳細に説明する。
【0050】
図1は、一実施例に係るエアロゾル発生装置100のブロック図である。
【0051】
エアロゾル発生装置100は、制御部110、検出部120、出力部130、バッテリ140、ヒーター150、ユーザ入力部160、メモリ170及び通信部180を含むことができる。ただし、エアロゾル発生装置100の内部構造は、図1に示すものに制限されない。すなわち、エアロゾル発生装置100の設計に応じて、図1に示す構成の一部が省略されるか、新たな構成がさらに追加されることを本実施例に関する技術分野における通常の知識を有する者であれば理解することができる。
【0052】
検出部120は、エアロゾル発生装置100の状態又はエアロゾル発生装置100の周辺の状態を感知し、感知された情報を制御部110に伝達することができる。制御部110は、前記感知された情報に基づいて、ヒーター150の動作制御、喫煙の制限、エアロゾル発生物品(例えば、エアロゾル発生物品、カートリッジなど)の挿入如何判断、通知表示などの様々な機能が行われるようにエアロゾル発生装置100を制御することができる。
【0053】
検出部120は、温度センサ122、挿入感知センサ124及びパフセンサ126のうち少なくとも1つを含むことができるが、これらに制限されない。
【0054】
温度センサ122は、ヒーター150(又は、エアロゾル生成物質)が加熱される温度を感知することができる。エアロゾル発生装置100は、ヒーター150の温度を感知する別途の温度センサを含むか、ヒーター150自体が温度センサの役割を果たすことができる。あるいは、温度センサ122は、バッテリ140の温度をモニタリングするようにバッテリ140の周囲に配置されたものであってもよい。
【0055】
挿入感知センサ124は、エアロゾル発生物品の挿入及び/又は除去を感知することができる。例えば、挿入感知センサ124は、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ及び赤外線センサのうち少なくとも1つを含むことができ、エアロゾル発生物品が挿入及び/又は除去されることによる信号変化を感知することができる。
【0056】
パフセンサ126は、気流通路又は気流チャンネルの様々な物理的変化に基づいてユーザのパフを感知することができる。例えば、パフセンサ126は、温度変化、流量(flow)変化、電圧変化及び圧力変化のいずれかに基づいてユーザのパフを感知することができる。
【0057】
検出部120は、前述したセンサ122~126の他に、温/湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、及びRGBセンサ(illuminance sensor)のうち少なくとも1つをさらに含むことができる。各センサの機能は、その名称から通常の技術者が直観的に推論することができるので、具体的な説明は省略されてもよい。
【0058】
出力部130は、エアロゾル発生装置100の状態に関する情報を出力してユーザに提供することができる。出力部130は、ディスプレイ部132、ハプティック部134及び音響出力部136のうち少なくとも1つを含むことができるが、これらに制限されるものではない。ディスプレイ部132とタッチパッドがレイヤー構造を成してタッチスクリーンで構成される場合、ディスプレイ部132は出力装置の他に入力装置としても使用できる。
【0059】
ディスプレイ部132は、エアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに視覚的に提供することができる。例えば、エアロゾル発生装置100に関する情報は、エアロゾル発生装置100のバッテリ140の充/放電状態、ヒーター150の予熱状態、エアロゾル発生物品の挿入/除去状態又はエアロゾル発生装置100の使用が制限される状態(例えば、異常物品感知)などの様々な情報を意味することができ、ディスプレイ部132は、前記情報を外部に出力することができる。ディスプレイ部132は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などであってもよい。また、ディスプレイ部132は、LED発光素子形態であってもよい。
【0060】
ハプティック部134は、電気的信号を機械的な刺激又は電気的な刺激に変換してエアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに触覚的に提供することができる。例えば、ハプティック部134は、モータ、圧電素子、又は電気刺激装置を含むことができる。
【0061】
音響出力部136は、エアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに聴覚的に提供することができる。例えば、音響出力部136は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力することができる。
【0062】
バッテリ140は、エアロゾル発生装置100が動作するのに用いられる電力を供給することができる。バッテリ140は、ヒーター150が加熱されるように電力を供給することができる。また、バッテリ140は、エアロゾル発生装置100内に備えられた他の構成(例えば、検出部120、出力部130、ユーザ入力部160、メモリ170及び通信部180)の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ140は、充電可能なバッテリであってもよく、使い捨てバッテリであってもよい。例えば、バッテリ140は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリであってもよいが、これに制限されない。
【0063】
ヒーター150は、バッテリ140から電力を供給されてエアロゾル生成物質を加熱することができる。図1には示されていないが、エアロゾル発生装置100は、バッテリ140の電力を変換してヒーター150に供給する電力変換回路(例えば、DC/DCコンバータ)をさらに含むことができる。また、エアロゾル発生装置100が誘導加熱方式でエアロゾルを生成する場合、エアロゾル発生装置100はバッテリ140の直流電源を交流電源に変換するDC/ACコンバータをさらに含むことができる。
【0064】
制御部110、検出部120、出力部130、ユーザ入力部160、メモリ170及び通信部180は、バッテリ140から電力を供給されて機能を行うことができる。図1には示されていないが、バッテリ140の電力を変換してそれぞれの構成要素に供給する電力変換回路、例えば、LDO(low dropout)回路又は電圧レギュレータ回路をさらに含むことができる。
【0065】
一実施例において、ヒーター150は任意の適した電気抵抗性物質で形成されてもよい。例えば、適した電気抵抗性物質は、チタン、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロム、ハフニウム、ナイオブ、モリブデナム、タングステン、スズ、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属又は金属合金であってもよいが、これらに制限されない。また、ヒーター150は、金属熱線(wire)、電気伝導性トラック(track)が配置された金属熱板(plate)、セラミック発熱体などで実現されてもよいが、これらに制限されない。
【0066】
他の実施例において、ヒーター150は誘導加熱方式のヒーターであってもよい。例えば、ヒーター150は、コイルによって印加された磁場を介して発熱してエアロゾル生成物質を加熱するサセプタを含むことができる。
【0067】
一実施例において、ヒーター150は複数のヒーターを含むことができる。例えば、ヒーター150は、エアロゾル発生物品を加熱するための第1のヒーター及び液状を加熱するための第2のヒーターを含むことができる。
【0068】
ユーザ入力部160は、ユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力することができる。例えば、ユーザ入力部160は、キーパッド(key pad)、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線感知方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式など)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがあり得るが、これらに制限されるものではない。また、図1には示されていないが、エアロゾル発生装置100は、USB(universal serial bus)インターフェースなどの連結インターフェース(connection interface)をさらに含み、USBインターフェースなどの連結インターフェースを介して他の外部装置に連結して情報を送受信するか、バッテリ140を充電することができる。
【0069】
メモリ170は、エアロゾル発生装置100内で処理される各種データを貯蔵するハードウェアであって、制御部110で処理されたデータ及び処理されるデータを貯蔵することができる。メモリ170は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、SD又はXDメモリなど)、ラム(RAM、random access memory)SRAM(static random access memory)、ロム(ROM、read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、PROM(programmable read-only memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち少なくとも1つのタイプの貯蔵媒体を含むことができる。メモリ170は、エアロゾル発生装置100の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル及びユーザの喫煙パターンに関するデータなどを貯蔵することができる。
【0070】
通信部180は、他の電子装置との通信のための少なくとも1つの構成要素を含むことができる。例えば、通信部180は、近距離通信部182及び無線通信部184を含むことができる。
【0071】
近距離通信部(short-range wireless communication unit)182は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部(Near Field Communication unit)、WLAN(ワイパイ)通信部、Zigbee(登録商標)通信部、赤外線(IrDA、infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含むことができるが、これらに制限されない。
【0072】
無線通信部184は、セルラーネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例えば、LAN又はWAN)通信部などを含むことができるが、これらに制限されない。無線通信部184は、加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI))を用いて通信ネットワーク内でエアロゾル発生装置100を確認及び認証することもできる。
【0073】
制御部110は、エアロゾル発生装置100の全般的な動作を制御することができる。一実施例において、制御部110は、少なくとも1つのプロセッサを含むことができる。プロセッサは、複数の論理ゲートのアレイで実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサとこのマイクロプロセッサで実行することができるプログラムが貯蔵されたメモリの組み合わせで実現されてもよい。また、他の形態のハードウェアで実現されてもよいことを本実施例が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば理解することができる。
【0074】
制御部110は、バッテリ140の電力をヒーター150に供給することを制御することによってヒーター150の温度を制御することができる。例えば、制御部110は、バッテリ140とヒーター150との間のスイッチング素子のスイッチングを制御することによって電力供給を制御することができる。他の例として、制御部110の制御命令に従って加熱直接回路がヒーター150に対する電力供給を制御することもできる。
【0075】
制御部110は、検出部120によって感知された結果を分析し、その後、行われる処理を制御することができる。例えば、制御部110は、検出部120によって感知された結果に基づいて、ヒーター150の動作が開始又は終了するようにヒーター150に供給される電力を制御することができる。他の例として、制御部110は検出部120によって感知された結果に基づいて、ヒーター150が所定の温度まで加熱されるか、適切な温度を維持するようにヒーター150に供給される電力の量及び電力が供給される時間を制御することができる。
【0076】
制御部110は、検出部120によって感知された結果に基づいて、出力部130を制御することができる。例えば、パフセンサ126を介してカウントされたパフ回数が既に設定された回数に達すると、制御部110は、ディスプレイ部132、ハプティック部134及び音響出力部136のうち少なくとも1つを介してユーザにエアロゾル発生装置100がすぐ終了することを予告することができる。
【0077】
一実施例において、制御部110は、検出部120によって感知されたエアロゾル発生物品の状態に応じてヒーター150に対する電力供給時間及び/又は電力供給量を制御することができる。例えば、エアロゾル発生物品が過湿状態の場合、制御部110は誘導コイルに対する電力供給時間を制御して、エアロゾル発生物品が一般的な状態の場合よりも予熱時間を増加させることができる。
【0078】
一実施例は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールなどのコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態としても実現されてもよい。コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の可溶媒体であってもよく、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ貯蔵媒体及び通信媒体をいずれも含むことができる。コンピュータ貯蔵媒体は、コンピュータ読み取り可能命令語、データ構造、プログラムモジュール又はその他のデータなどの情報の貯蔵のための任意の方法又は技術で実現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータ読み取り可能命令語、データ構造、プログラムモジュールなどの変調されたデータ信号のその他のデータ、又はその他の送信メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0079】
図2は、一実施例に係るエアロゾル発生モジュール200の概略図である。
【0080】
一実施例に係るエアロゾル発生モジュール200は、エアロゾル発生装置(例えば、図1のエアロゾル発生装置100)の内部に収容されてエアロゾルを発生させることができる。一実施例に係るエアロゾル発生モジュール200は、エアロゾルを発生させるためにヒーティングユニット220及び霧化ユニット240を含むことができる。一実施例に係るヒーティングユニット220は、エアロゾル形成基材を加熱してエアロゾルを発生させるために温度が上昇することができる。一実施例に係る霧化ユニット240は、エアロゾル形成基材を貯蔵することができ、ヒーティングユニット220の少なくとも一面に隣接して配置されて伝導、対流及び/又は輻射を通じてヒーティングユニット220で発生する熱を伝達することによってエアロゾルが発生することができる。一実施例に係る霧化ユニット240は、ヒーティングユニット220の一面に隣接して配置される第1壁240a及び第1壁240aの反対側に配置される第2壁240bを含むことができる。以下では、図面を参照してバッテリ(例えば、図1のバッテリ140)を必要としないヒーティングユニット220について詳細に説明する。
【0081】
図3A図3Cは、図2によるエアロゾル発生モジュール200のX-X’線に沿って切断した断面を概略的に示す図である。
【0082】
図3A図3Cを参照すると、一実施例に係るエアロゾル発生モジュール200に含まれるヒーティングユニット220は、第1壁220a及び第2壁220bを含むことができる。一実施例に係る第2壁220bは、第1壁220aの反対側に配置され、霧化ユニット240と当接して配置されてもよい。第2壁220bが霧化ユニット240と当接して配置されることによって、ヒーティングユニット220で発生する熱が伝導、対流及び/又は輻射を通じて霧化ユニット240に容易に伝達されることができる。
【0083】
一実施例に係るヒーティングユニット220は、第1の貯蔵槽222、第2の貯蔵槽224、バリアプレート226及びバリアスティック228をさらに含むことができる。
【0084】
一実施例に係る第1の貯蔵槽222は第1の物質を収容することができる。一実施例に係る第2の貯蔵槽224は第2の物質を収容することができる。第1の物質及び第2の物質は互いに混合及び/又は和合されることによって熱を発生することができる。例えば、2以上の物質の混合及び/又は化合によって熱が発生する反応であって、金属還元剤/酸化剤に関する酸化-還元反応、過飽和溶液の結晶化反応、活性炭触媒に関する鉄及び/又は鉄化合物の酸化-還元反応、水性(aqueous)化学反応が含まれてもよく、好ましくは、水性発熱化学反応を含むことができ、さらに好ましくは、水(HO)と酸化カルシウム(CaO)とが反応して水酸化カルシウム(Ca(OH))が生成される化学反応によって密閉された容器内部で約300℃まで温度が上昇することができる。一実施例に係るヒーティングユニット220は、第1の貯蔵槽222及び第2の貯蔵槽224の他により多くの貯蔵槽を含むことができ、それぞれの貯蔵槽内に含まれた物質が混合することによって熱を発生させることができる。
【0085】
一実施例に係るバリアプレート226は、第1の貯蔵槽222及び第2の貯蔵槽224の間に配置されてもよい。また、一実施例に係るバリアプレート226は非透過性材料で構成され、ユーザが所望しない場合に第1の貯蔵槽222に収容された第1の物質及び第2の貯蔵槽224に収容された第2の物質が混合することを防ぐことができる。一実施例に係るバリアプレート226は、必ず剛性の高い材料で構成されることができるが、必ずしも硬い材料で構成される必要はなく、膜(membrane)又はフィルム(film)などのフレキシブルな材料で構成されてもよい。
【0086】
引き続き、図3A図3Cを参照すると、一実施例に係るバリアスティック228は、ヒーティングユニット220の第1壁220a及び第2壁220bの間を貫通することができ、第1壁220a及び/又は第2壁220bに対して垂直な方向(図3Aの矢印方向参照)に移動することができる。
【0087】
図3Bを参照すると、一実施例に係るバリアスティック228の一端は、ヒーティングユニット220の第1壁220a又は第2壁220bからバリアプレート226までの距離よりもさらに遠く移動することができる。また、一実施例に係るバリアスティック228は、ヒーティングユニット220の第1壁220aから第2壁220bに向かう方向に移動するか、第2壁220aから第1壁220aに向かう方向に移動することができる。一実施例に係るバリアスティック228が上記のように移動する場合、バリアプレート226上でバリアスティック228が貫通する孔である貫通孔230が現れることができる。一実施例に係る貫通孔230の直径は、バリアスティック228の直径に対応することができ、好ましくは同一であり得る。一実施例に係るバリアスティック228が第1壁220a及び/又は第2壁220bに対して垂直な方向に一定距離以上移動する場合、貫通孔230を介して第1の貯蔵槽222に収容された第1の物質と第2の貯蔵槽224に収容された第2の物質とが混合することができる(図3Bの矢印参照)。
【0088】
図3Cを参照すると、貫通孔230を介して第1の貯蔵槽222に収容された第1の物質と第2の貯蔵槽224に収容された第2の物質とが混合する場合、第1の物質及び第2の物質の間の化学反応によって熱が発生することができる。一実施例によれば、ヒーティングユニット220の第2壁220b及び霧化ユニット240の第1壁240aが互いに隣接して配置されることによって、両壁220b、240aの間の熱交換によって霧化ユニット240の内部に収容されたエアロゾル形成基材が加熱されることができる(図3Cの矢印(H)参照)。一実施例に係るヒーティングユニット220及び霧化ユニット240の間の熱交換が活発に行われるためには、ヒーティングユニット220及び霧化ユニット240の貯蔵槽を構成する材料は熱伝導性の高い材料からなるのが好ましい。ヒーティングユニット220によって霧化ユニット240が加熱されると、霧化ユニット240の内部に収容されたエアロゾル形成基材が霧化されてエアロゾルが発生し、発生したエアロゾルは霧化ユニット240の外部に排出されることができる(図3Cの矢印(A)参照)。このとき、エアロゾルがエアロゾル発生モジュール200の外部に円滑に排出されるために、霧化ユニット240はヒーティングユニット220に隣接する面を除く面のうち少なくとも一面からエアロゾルを排出させることができる。例えば、図3Cを参照すると、霧化ユニット240の第1壁240aがヒーティングユニット220の第1壁220aに隣接して配置されるので、エアロゾルは霧化ユニット240の第1壁240aを除く第2壁240b及び/又はサイド壁を通じてエアロゾルが排出されることができる。
【0089】
図4は、他の実施例に係るエアロゾル発生モジュール200の断面を概略的に示す図である。
【0090】
他の実施例に係るエアロゾル発生モジュール200は、バリアプレート226及びバリアスティック228が一体に形成されてもよい。他の実施例によれば、バリアプレート226は、バリアスティック228に比べて引張強度の弱い材料で構成されてもよい。他の実施例によれば、バリアスティック228がヒーティングユニット220の第1壁220a及び/又は第2壁220bに対して垂直な方向に移動する場合、バリアプレート226は一定の範囲まで伸びて臨界引張強度を超えると、破れたり、切れたり、破裂したりすることがある。他の実施例に係るバリアプレート226が破れたり、切れたり、又は破裂して第1の貯蔵槽222及び第2の貯蔵槽224の間の境界が崩れることによって第1の貯蔵槽222内部に収容された第1の物質及び第2の貯蔵槽224内部に収容された第2の物質が互いに混合することができる。混合された第1の物質及び第2の物質は相互化学反応によって熱を発生することができ、発生する熱は、伝導、対流及び/又は輻射によって霧化ユニット240に伝達されることができる(図4の矢印(H)参照)。ヒーティングユニット220によって発生する熱が霧化ユニット240に伝達されると、霧化ユニット240の内部に収容されたエアロゾル形成基材が霧化されてエアロゾルが発生し、発生したエアロゾルは霧化ユニット240の外部に排出されることができる(図4の矢印(A)参照)。
【0091】
図5は、一実施例に係るエアロゾル発生装置(例えば、図1のエアロゾル発生装置100)の断面を概略的に示す図である。
【0092】
一実施例に係るエアロゾル発生装置100は、エアロゾル発生モジュール200、ハウジング300、マウスピース400及びプッシュユニット500を含むことができる。
【0093】
図5を参照すると、一実施例に係るエアロゾル発生モジュール200及びプッシュユニット500は、ハウジング300の内部に含まれてもよく、一実施例に係るマウスピース400は、ハウジング300の一端に隣接して配置され、エアロゾル発生モジュール200で発生したエアロゾルをユーザの口部に伝達することができる。
【0094】
一実施例に係るエアロゾル発生装置100のハウジング300の内部に含まれるエアロゾル発生モジュール200は、前述したエアロゾル発生モジュール200の特徴を全て含むことができる。
【0095】
一実施例に係るプッシュユニット500は、エアロゾル発生装置100のハウジング300の内部に固定されて形成されてもよい。エアロゾル発生モジュール200がエアロゾル発生装置100のハウジング300の内部に収容される場合又は収容された後にユーザの必要に応じて、バリアスティック228をヒーティングユニット220の第1壁220a及び/又は第2壁220bと垂直な方向に押し出すことができる。一実施例に係るプッシュユニット500は、突出部520及びサポート部540を含むことができる。一実施例に係る突出部520は、バリアスティック228と実質的に接触して押し出す部分であって、サポート部540に比べて堅固な素材で構成され得る。一実施例に係る突出部520の直径は、バリアスティック228の直径よりも小さくてもよい。前述したように、バリアスティック228の直径は、バリアプレート226の貫通孔230の直径に対応するので、突出部520の直径は、貫通孔230の直径よりも小さくてもよい。一実施例に係る突出部520の直径が貫通孔230の直径よりも小さい場合、プッシュユニット500がバリアスティック228の一端がバリアプレート226から外れるようにバリアスティック228を押し出す場合、貫通孔230と突出部520との間の空間を介して第1の物質及び第2の物質が混合することができる。
【0096】
他の実施例に係るプッシュユニット500は、エアロゾル発生装置100のハウジング300の内部に隠されていたが、ユーザの入力によってハウジング内部に一面上で現れることによってバリアスティック228を押し出すことができる。他の実施例によれば、エアロゾル発生モジュール200がハウジング300の内部に含まれている状態でもユーザが所望しない場合には加熱は進行せず、ユーザが所望の時点でユーザ入力部(例えば、図1のユーザ入力部160)を介して特定の入力を加えると、プッシュユニットが飛び出してエアロゾル発生モジュール200のバリアスティック228を押し出すことによって、ヒーティングユニット220から加熱を開始させることができる。
【0097】
引き続き、図5を参照すると、エアロゾル発生モジュール200で発生したエアロゾルは、ハウジング300の内壁に沿ってマウスピース400に移動することができる(図5のエアロゾル気流パスP参照)。一実施例に係るエアロゾル発生装置100の内部でエアロゾルが気流パスPに沿って移動することによって、ヒーティングユニット220による霧化ユニット240の加熱は持続的に維持することができ、それによって霧化ユニット240の内部に収容されたエアロゾル形成基材が枯渇するまで、エアロゾルの発生も持続的に維持することができる。
【0098】
引き続き、図5を参照すると、エアロゾルが気流パスPを介して円滑に移動するようにするために、霧化ユニット240は、ヒーティングユニット220に隣接する面を除く面のうち少なくとも一面である霧化面からエアロゾルを排出させることができる。例えば、図3Cを参照すると、霧化ユニット240の第1壁240aがヒーティングユニット220の第1壁220aに隣接して配置されるので、エアロゾルは霧化ユニット240の第1壁240aを除く第2壁240b及び/又はサイド壁を通じてエアロゾルが排出されることができ、この場合、霧化面は霧化ユニット240の第2壁240b及び/又はサイド壁のうち少なくとも一面であり得る。一実施例に係る霧化面は、エアロゾルが円滑に通過できるメッシュ形態で構成されてもよい。
【0099】
図6は、他の実施例に係るエアロゾル発生装置(例えば、図1のエアロゾル発生装置100)の断面を概略的に示す図である。
【0100】
一実施例において、ヒーティングユニット220の内部で第1の物質及び第2の物質が混合することによって熱が発生する場合、ヒーティングユニット220の第1壁220aだけでなく、全ての面を通じて熱が放出されることができる。このとき、ヒーティングユニット220と霧化ユニット240とが隣接して配置される面積が広くなるほど熱効率が高くなり得る。図6を参照すると、ヒーティングユニット220は、第1壁220a及び第2壁220b(図3A参照)の間に形成されるサイド壁をさらに含むことができ、霧化ユニット240は、ヒーティングユニット220の第1壁220aだけでなく、第2壁220b及びサイド壁のうち少なくとも一部に隣接して配置されることによって、ヒーティングユニット220から発散する熱によって霧化ユニット240の内部に収容されるエアロゾル形成基材をさらに効率よく加熱させることができる。
【0101】
以上のように、実施例はたとえ限られた図面によって説明されたが、該当技術分野における通常の知識を有する者であれば、上記に基づいて様々な技術的修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法とは異なる順序で実行され、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素は、説明された方法とは異なる形態で結合又は組み合わせられる、あるいは、他の構成要素又は均等物によって代替又は置換されても、適切な結果を達成することができる。
【0102】
したがって、他の実施形態、他の実施例及び特許請求の範囲と均等なものも後述する特許請求の範囲に属する。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
【国際調査報告】