(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】新規の選択的アンジオテンシンII化合物
(51)【国際特許分類】
C07D 403/12 20060101AFI20240621BHJP
C07D 417/12 20060101ALI20240621BHJP
A61K 31/506 20060101ALI20240621BHJP
A61K 31/427 20060101ALI20240621BHJP
C07D 409/14 20060101ALI20240621BHJP
A61K 31/501 20060101ALI20240621BHJP
A61K 31/422 20060101ALI20240621BHJP
C07D 413/12 20060101ALI20240621BHJP
A61P 37/06 20060101ALI20240621BHJP
A61P 31/12 20060101ALI20240621BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20240621BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20240621BHJP
A61P 9/04 20060101ALI20240621BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20240621BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20240621BHJP
A61P 9/12 20060101ALI20240621BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20240621BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
C07D403/12 CSP
C07D417/12
A61K31/506
A61K31/427
C07D409/14
A61K31/501
A61K31/422
C07D413/12
A61P37/06
A61P31/12
A61P9/00
A61P9/10
A61P9/04
A61P11/00
A61P13/12
A61P9/12
A61P19/02
A61P29/00 101
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579654
(86)(22)【出願日】2022-07-08
(85)【翻訳文提出日】2023-12-25
(86)【国際出願番号】 GB2022051760
(87)【国際公開番号】W WO2023281271
(87)【国際公開日】2023-01-12
(32)【優先日】2021-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2022-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522097843
【氏名又は名称】ヴィコール ファルマ アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】ピーターセン,ナディア ナセル
(72)【発明者】
【氏名】ハルベルグ,アンダース
(72)【発明者】
【氏名】ラーヘド,マッツ
(72)【発明者】
【氏名】フェックス,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】オールソン,ベングト
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC41
4C086BC42
4C086BC69
4C086BC82
4C086GA04
4C086GA07
4C086GA09
4C086GA10
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA36
4C086ZA42
4C086ZA45
4C086ZA59
4C086ZA81
4C086ZB08
4C086ZB33
4C086ZC41
(57)【要約】
式I
【化1】
(式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、Y
1、Y
2、Y
3、X及びZは、明細書に与えられた意味を有する)の薬学的化合物が提供され、その化合物は、特発性肺線維症及びサルコイドーシスなどの間質性肺疾患を含む、自己免疫疾患及び/又は線維性疾患の治療において有用である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物
【化1】
(式中、
R
1が、H、1つ以上のハロゲン原子、CF
3、又はOR
7によって任意選択的に置換されたC
1~6アルキルを表し、
R
2及びR
3が、独立して、H、又は1つ以上のハロゲン原子によって任意選択的に置換されたC
1~6アルキルを表し、
Y
1が、-CH-、-CF-、-N-、-NH-、O、又はSであり、
Y
2が、-CH-、-CF-、-CH=CH-、-CF=CH-、-CH=CF-、-CF=CF-、-N-、-NH-、O又はSであり、
Y
3が、-CH-又は-CF-であるが、
但し、Y
1及びY
2は同じではなく、
R
4が、C
1~6アルキル、C
1~6アルコキシ、若しくはC
1~6アルコキシ-C
1~6アルキルを表し、これらの各々のアルキル部分が、1つ以上のハロゲン原子若しくは-OH基によって任意選択的に置換及び/若しくは終端され、
又は
R
4が、アリール、C
1~6アルキルアリール、C
1~3アルケニルアリール、ヘテロアリール、C
1~6アルキルヘテロアリール、若しくはC
1~3アルケニルヘテロアリールを表し、これらの各々が、1つ以上のハロゲン、CF
3、CF
3O-、-CN、C
1~6アルキル、及びC
1~6アルコキシによって任意選択的に置換され、
R
5が、C
1~6アルキル、C
1~6アルコキシ、C
1~6アルコキシ-C
1~6アルキルを表し、これらの各々が任意選択的に、
1つ以上のハロゲン原子で置換され、
R
6及びR
7が、独立して、H、又は1つ以上のハロゲン原子によって任意選択的に置換されたC
1~6アルキルを表し、
X及びZが、独立して、CH=CH、CH、N、NH、O又はSを表すが、
但し、
(a)X及びZは同一ではなく、
(b)XがCH=CHを表す場合、ZはCHのみを表すことができ、
(c)ZがCH=CHを表す場合、XはCHのみを表すことができる)、
又はその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
R
1が、tert-ブチル又は2-ヒドロキシプロパン-2-イルを表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R
2及びR
3が、両方ともHを表す、先行請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項4】
R
4が、1つ以上のハロゲン原子、CF
3、-CN、Me、又はメトキシによって任意選択的に置換されたヘテロアリールを表す、先行請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
R
5が、イソブチルを表す、先行請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
R
6が、Hを表す、先行請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
Y
1が、-CH-を表し、Y
2が、-CH=CH-を表し、かつ/又はY
3が、-CH-若しくは-CF-を表す、先行請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
4’-((2-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(5-クロロピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(5-ブロモピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(5-トリフルオロメチルピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(チアゾール-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(5-シアノピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(チアゾール-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-N-(5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-N-(5-クロロピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-N-(5-ブロモピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-N-(5-シアノピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(4,5-ジメチルオキサゾール-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(6-メトキシピリダジン-3-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(4-メトキシピリミジン-5-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(4,6-ジメトキシピリミジン-5-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(5-メチルピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(4,5-ジメチルイソオキサゾール-3-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(3-メトキシピラジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(5-メトキシピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(4-メトキシピリミジン-5-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(4,6-ジメトキシピリミジン-5-イル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(4,5-ジメチルオキサゾール-2-イル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(6-メトキシピリダジン-3-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(5-メチルピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
3’-フルオロ-5-イソブチル-4’-((2-イソプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
3’-フルオロ-5-イソブチル-4’-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(5-メトキシピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(イソチアゾール-3-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(イソチアゾール-3-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(2,6-ジメトキシピリミジン-4-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(2,6-ジメトキシピリミジン-4-イル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(5-メトキシピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
5-イソブチル-4’-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
5-イソブチル-4’-((2-イソプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-シクロプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-シクロプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
3-(3-フルオロ-4-((2-イソプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
3-(4-((2-シクロプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
3-(4-((1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
5-イソブチル-3-(4-((2-イソプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
5-イソブチル-3-(4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
3-(4-((2-シクロプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、である、先行請求項のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
医薬品としての使用のための、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物を、薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤、又は担体と混合して含む、薬学的製剤。
【請求項11】
自己免疫疾患、ウイルス性気道感染症及び/若しくはその結果としての肺炎、線維性疾患、慢性腎疾患、肺高血圧、心不全並びに/又は心筋梗塞の治療における使用のための、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
自己免疫疾患、ウイルス性気道感染症及び/若しくはその結果としての肺炎、線維性疾患、慢性腎疾患、肺高血圧、心不全並びに/又は心筋梗塞の治療のための薬剤の製造のための、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項13】
自己免疫疾患、ウイルス性気道感染症及び/若しくはその結果としての肺炎、線維性疾患、慢性腎疾患、肺高血圧、心不全並びに/又は心筋梗塞の治療方法であって、かかる治療を必要とする患者に、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、治療方法。
【請求項14】
前記疾患が、間質性肺疾患である、請求項11に記載の使用のための化合物、請求項12に記載の使用、又は請求項13に記載の治療方法。
【請求項15】
前記間質性肺疾患が、特発性肺線維症又はサルコイドーシスである、請求項14に記載の使用のための化合物、使用、又は治療方法。
【請求項16】
前記自己免疫疾患が、関節リウマチ又は全身性硬化症である、請求項11に記載の使用のための化合物、請求項12に記載の使用、又は請求項13に記載の治療方法。
【請求項17】
前記慢性腎疾患が、糖尿病性腎症である、請求項11に記載の使用のための化合物、請求項12に記載の使用、又は請求項13に記載の治療方法。
【請求項18】
前記肺高血圧が、肺動脈性肺高血圧である、請求項11に記載の使用のための化合物、請求項12に記載の使用、又は請求項13に記載の治療方法。
【請求項19】
前記心不全が、駆出率が保たれている、請求項11に記載の使用のための化合物、請求項12に記載の使用、又は請求項13に記載の治療方法。
【請求項20】
前記ウイルス性気道感染症が、ウイルス誘発性肺炎をもたらす、請求項11に記載の使用のための化合物、請求項12に記載の使用、又は請求項13に記載の治療方法。
【請求項21】
先行請求項のいずれか一項に記載の式Iの化合物の調製のためのプロセスであって、前記プロセスが、式II
【化2】
(式中、R
1、R
2、R
3、R
5、R
6、X、Z、Y
1、Y
2及びY
3が、請求項1~7のいずれか一項に記載される通りである)の化合物と、式III
L
1R
4 III
(式中、R
4が、請求項1、4、又は7のいずれか一項に記載の通りであり、L
1が、好適な脱離基を表す)の化合物との反応を含む、プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規の薬学的に有用な化合物、詳細にはアンジオテンシンII(Ang II)作動薬である化合物、より具体的にはAng II 2型受容体(以下、AT2受容体)の作動薬、特にその受容体に選択的に結合する作動薬である化合物に関する。本発明は、更に、薬剤としてのそのような化合物の使用、それらを含有する薬学的組成物、及びそれらの製造の合成経路に関する。
【背景技術】
【0002】
プロテアーゼであるレニンは、その唯一の既知の基質(アンジオテンシノーゲン)を切断してアンジオテンシンI(Ang I)を形成し、これが次にアンジオテンシン変換酵素(ACE)の基質として機能してAng IIを形成する。内因性ホルモンであるAng IIは、線状オクタペプチド(Asp1-Arg2-Val3-Tyr4-lle5-His6-Pro7-Phe8)であり、レニンアンジオテンシン系(RAS)の活性成分である。アンジオテンシンII1型(AT1)受容体は、ほとんどの臓器で発現し、Ang IIの病理学的効果の大部分に関与すると考えられている。
【0003】
Ang II受容体刺激後の応答の調節において、AT2受容体の活性化が、AT1受容体によって媒介される影響に対抗する効果を有することを、成人個体におけるいくつかの研究が実証していると思われる。AT2受容体は、アポトーシス及び細胞増殖の阻害にも関与していることが示されている(de Gasparo M et al.,Pharmacol.Rev.(2000);52,415-472)。より最近では、AT2受容体作動薬は、消化不良及び過敏性腸症候群、並びに多臓器不全などの、消化管の障害の治療及び/又は予防において潜在的有用性があることが示されている(国際特許出願第99/43339号を参照されたい)。AT2受容体のアゴニズムの予想される薬理学的効果は、概括的に、de Gasparo M et al.(上記参照)に記載されている。
【0004】
血管緊張、細胞増殖、炎症、及び細胞外マトリックス合成に対するAng IIの刺激効果は、主に、任意の器官におけるAT1受容体と連動する一方で、AT2受容体の機能は、損傷組織においてより優勢であるように思われ、修復特性及びAT1受容体に対抗する特性を発揮する。例えば、AT2受容体は、筋細胞肥大及び線維症の低減に関して重要であることが示されている。
【0005】
間質性肺疾患(ILD)は、間質に影響を及ぼす肺疾患のグループであり、肺胞周囲の組織が瘢痕化及び/又は肥厚し、それによって呼吸プロセスを阻害することを特徴とする。
【0006】
ILDは、閉塞性気道疾患(例えば、慢性閉塞性気道疾患(COPD)及び喘息)とは異なり、これらは通常、気管支及び/又は細気管支の狭窄(閉塞)を特徴とする。ILDは、肺への損傷によって引き起こされ得、異常な治癒応答を引き起こすが、いくつかの場合では、これらの疾患の原因は不明である。ILDは、化学物質(ケイ肺症、アスベスト症、ある特定の薬物)、感染症(例えば、肺炎)、又はその他の疾患(例えば、関節リウマチ、全身性硬化症、筋炎、又は全身性エリテマトーデス)によって引き起こされる可能性がある。
【0007】
最も一般的なILDは、特発性肺線維症(IPF)及びサルコイドーシスであり、どちらも慢性炎症及び肺機能の低減を特徴とする。
【0008】
サルコイドーシスは、しこり(肉芽腫)を形成する炎症性細胞の集合を特徴とする原因不明の疾患であり、多くの場合、肺(並びに皮膚及び/又はリンパ節であるが、任意の器官も罹患し得る)で始まる。サルコイドーシスが肺に影響を及ぼす場合、症状としては、咳、喘鳴、息切れ、及び/又は胸痛が挙げられる。
【0009】
サルコイドーシスの治療は、患者特異的である。ほとんどの場合、非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)による対症療法が可能であるが、肺症状を示す患者には、糖質コルチコイド(例えば、プレドニゾン又はプレドニゾロン)、代謝拮抗薬、及び/又はモノクローナル抗腫瘍壊死因子抗体がしばしば使用される。
【0010】
IPFは、世界中で約500万人が罹患している原因不明の肺疾患である。稀なケースである肺移植を除いて、治癒的治療の選択肢がなく、肺機能の慢性的、不可逆的、進行性の悪化をもたらし、ほとんどの場合、2~5年以内に死に至る(生存期間の中央値2.5~3.5年)。IPFでは全体的な予後は不良であるが、個々の患者における進行速度を予測することは困難である。IPFの危険因子としては、年齢、男性、遺伝的素因及び喫煙歴が挙げられる。年間発生率は、100,000人当たり5~16人であり、有病率が、100,000人当たり13~20例であり、年齢とともに劇的に増加する(King Jr TE et al.,Lancet(2011);378,1949-1961、Noble PW et al.,J.Clin.Invest.(2012);122,2756-2762)。IPFは、肺に限定され、免疫系を標的とする療法に不応性であり、その点で、全身性疾患に関連付けられる肺線維症とは区別される。
【0011】
IPFを有する患者は、通常、慢性及び進行性の労作性呼吸困難及び咳に起因して、医療補助を求める。肺のイメージングは、古典的には、牽引性気管支拡張症、肥厚した小葉間隔壁及び胸膜下蜂巣化を明らかにするものである。3つ全ての徴候が存在し、全身性結合組織疾患又は環境曝露の証拠がない場合には、IPFとの診断の可能性が非常に高い。確定診断は、通常、肺生検によって行われ、間質性肺疾患の経験を積んだ呼吸器科医、放射線科医及び病理学者を含む専門知識の学際的なチームを必要とする。
【0012】
IPFは、軽度、中等度、及び重度として定義される異なる予後を有する異なる表現型を示す。軽度の症例は、安定した又はゆっくりと進行する経路をたどるため、患者は、医療的アドバイスを求めるのに数年かかることがある。亢進性のIPFでは、より急速な進行を示し、生存が短縮され、患者の亜集団、通常では男性の喫煙者に影響を及ぼす。IPFの急性増悪は、疾患の急速な悪化として定義され、この亜集団の患者は、短期間で高い死亡率となる非常に悪い転帰を示す。IPFの原因は不明であるが、環境及び遺伝的要因の相互作用から生じ、正常な修復ではなく、線維芽細胞による弱まることのない組織リモデリングを引き起こす可能性が高い障害であるように思われ、炎症性ではなく、主に線維症による病因である。疾患が、肺胞上皮細胞の微小損傷及びアポトーシスを介して開始され、隣接する上皮細胞を活性化し、腫瘍様の方法で線維芽細胞及び筋線維芽細胞集団の増殖に関与する因子を産生する幹細胞又は前駆細胞を誘引することを示唆する証拠が続々と得られている。線維芽細胞病巣は、肺実質を破壊し、最終的に肺機能の喪失をもたらす過剰量の細胞外マトリックスを分泌する。
【0013】
肺機能(肺活量)の平均年間減少率は、0.13~0.21リットルの範囲内である。症状は診断に1~2年先行し、X線写真の徴候が症状に先行する場合がある(Ley B et al.,Am.J.Respir.Crit.Care Med.(2011);183,431-440)。
【0014】
多くの治療アプローチが、抗炎症剤、免疫調節剤、細胞毒性剤、一般的な抗線維症剤、抗酸化剤、抗凝固剤、抗ケモカイン剤、抗血管新生薬物並びにRAS遮断剤、エンドセリン拮抗薬、及びシルデナフィルなど、前臨床モデル及び臨床試験で試験されており、これらは全て基本的には限られた利点を与えるか、又は利点を与えないことが示されている(Rafii R et al.,J.Thorac.Dis.(2013);5,48-73)。
【0015】
IPFの現在の治療としては、酸素補給が挙げられる。使用される薬剤としては、ピルフェニドン又はニンテダニブが挙げられるが、疾患の進行を遅らせることについては、奏功は限定されている。更に、これらの薬物はいずれも、一般に(主に胃腸の)副作用を引き起こす。
【0016】
前述のILD(及びIPF)の薬物治療の全てに関連付けられる欠点が存在し、より安全な及び/又はより有効な治療に対する切実な臨床的ニーズが存在する。
【0017】
肺胞上皮を修復することは、IPFにおける治療効果として非常に望ましく、したがって、幹細胞療法も試験されている。いくつかの前臨床試験は、多能性幹細胞の使用により、肺上皮及び内皮細胞に分化することができ、それによって肺損傷及び線維症を修復できる可能性があることを示している。
【0018】
現在、肺移植は、IPF患者の生存を実質的に改善する唯一の介入である。しかしながら、感染症及び移植片拒絶などの合併症は少なくない。
【0019】
したがって、IPFに対する新しい治療戦略の開発が重要である。したがって、将来の根本的な課題は、疾患の進行を逆転又は停止させる適切な治療アプローチを開発することである。
【0020】
米国特許出願第2004/0167176号は、Ang II受容体作動薬として有用な三環式複素環の調製について記載している。
【0021】
CYP450阻害が低減された選択的AT2受容体作動薬は、Mahalingam et al.,Bioorg.Med.Chem.(2010);18,4570-4590に記載されている。
【0022】
ヒト肝臓ミクロソームにおいて安定性が改善されたAT2受容体リガンドの合成のためのエステル交換法は、Wannberg et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.(2018);28,519-522に記載されている。
【0023】
具体的には、国際特許出願第2002/096883号は、AT2受容体作動薬としてのイミダゾリル、トリアゾリル、及びテトラゾリルチオフェンスルホンアミド及び誘導体の調製について記載している。化合物のうち、その文書に記載されているものは(実施例1として)、化合物C21(N-ブチルオキシカルボニル-3-(4-イミダゾール-1-イルメチルフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-スルホン-アミド)である。C21が、選択的AT2受容体作動薬として約20個の関連する類似体のグループから臨床開発のために選択された。それは、現在、IPFを含むAT2受容体関連障害の治療のために臨床開発中である(例えば、国際公開第2016/139475号を参照されたい)。
【0024】
C21はまた、とりわけ脳卒中、脊髄損傷、鎌状赤血球症、筋ジストロフィー、がん治療関連心毒性、末梢神経障害及び全身性硬化症の治療において潜在的に有用であることが示されている(例えば、国際公開第2004/046141号、同第2016/092329号、同第2016/107879号、同第2016/139475号、同第2017/221012号、同第2019/008393号、及び米国特許出願公開第2012/035232号を参照されたい)。
【0025】
C21は、他の薬物の代謝に潜在的に影響を及ぼすいくつかのシトクロムP450酵素(CYP)、特にCYP 2C9及びCYP 3A4の両方の強力な阻害剤であり、また不活性スルホンアミド代謝産物に急速に加水分解されるという欠点を有することが、開発中に見出されている。したがって、代謝的に安定であり、かつ/又はCYP酵素の阻害が少ない、強力かつ選択的なAT2作動薬を開発することが基本的な課題である。
【0026】
本明細書では、選択的AT2受容体作動薬であるだけでなく、C21と比較して、より強力で、代謝的加水分解に対する安定性が大幅に向上し、かつ/又は少ないCYP酵素の阻害を示す、以下に記載の特定の化合物を提示する。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の第1の態様では、式Iの化合物
【化1】
(式中、
R
1は、H、1つ以上のハロゲン原子、CF
3、又はOR
7によって任意選択的に置換されたC
1~-6アルキルを表し、
R
2及びR
3は、独立して、H、又は1つ以上のハロゲン原子によって任意選択的に置換されたC
1~6アルキルを表し、
Y
1は、-CH-、-CF-、-N-、-NH-、O又はSであり、
Y
2は、-CH-、-CF-、-CH=CH-、-CF=CH-、-CH=CF-、-CF=CF-、-N-、-NH-、O、又はSであり、
Y
3は、-CH-又は-CF-であるが、
但し、Y
1及びY
2は同じではなく、
R
4は、C
1~6アルキル、C
1~6アルコキシ、若しくはC
1~6アルコキシ-C
1~6アルキルを表し、これらの各々のアルキル部分は、1つ以上のハロゲン原子若しくは
-OH基によって任意選択的に置換及び/若しくは終端され、又は
R
4が、アリール、C
1~6アルキルアリール、C
1~3アルケニルアリール、ヘテロアリール、C
1~6アルキルヘテロアリール、若しくはC
1~3アルケニルヘテロアリールを表し、これらの各々が、1つ以上のハロゲン、CF
3、CF
3O-、-CN、C
1~6アルキル、及びC
1~6アルコキシによって任意選択的に置換され、
R
5は、C
1~6アルキル、C
1~6アルコキシ、C
1~6アルコキシ-C
1~6アルキルを表し、これらの各々が任意選択的に、
1つ以上のハロゲン原子で置換され、
R
6及びR
7は、独立して、H、又は1つ以上のハロゲン原子によって任意選択的に置換されたC
1~6アルキルを表し、
X及びZは、独立して、CH=CH、CH、N、NH、O又はSを表すが
但し、
(a)X及びZは同一ではなく、
(b)XがCH=CHを表す場合、ZはCHのみを表すことができ、
(c)ZがCH=CHを表す場合、XはCHのみを表すことができる)、
又はその薬学的に許容される塩が提供され、
これらの化合物及び塩は、以下「本発明の化合物」と称される。
【0028】
この明細書を解釈する目的で、以下の定義が適用され、適切な場合は常に、単数形で使用される用語には複数形も含まれ、その逆も同様である。
【0029】
化合物は、プログラムChemdoodle 8.1.0によって生成されたIUPAC命名法に従って命名される。
【0030】
疑義を避けるために、当業者は、本発明の特定の態様(本明細書において前述のように定義される式Iの化合物を指す、本発明の任意の態様など)の化合物についての本明細書での言及は、全ての実施形態及びその特定の特徴についての言及を含み、その実施形態及び特定の特徴を組み合わせて、更なる本発明の実施形態及び特徴が形成され得ることを理解するだろう。
【0031】
他に示されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
【0032】
薬学的に許容される塩としては、酸付加塩及び塩基付加塩が挙げられる。そのような塩は、慣用的手段により、例えば、本発明の化合物の遊離酸又は遊離塩基形態と、1当量以上の適切な酸又は塩基とを、任意選択的に溶媒中で、又は塩が不溶である媒体中で反応させ、次いで、標準的技法を用いて(例えば、真空中、凍結乾燥又は濾過によって)、上記溶媒又は上記媒体を除去することにより、形成されてもよい。塩はまた、例えば、好適なイオン交換樹脂を使用して、塩の形態の、本発明の化合物の対イオンを別の対イオンと交換することなどによって、当業者に既知の技法を使用して調製され得る。
【0033】
言及され得る具体的な酸付加塩としては、ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、安息香酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩などのカルボン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩などのスルホン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩などのハロゲン化物塩、硫酸塩及びリン酸塩などの硫酸塩及びリン酸塩などが挙げられる。
【0034】
言及され得る具体的な塩基付加塩としては、アルカリ金属(Li塩、Na塩及びK塩など)、アルカリ土類金属(Mg塩及びCa塩など)、又は他の金属(Al塩及びZn塩など)、アミン塩基(アンモニア、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミンなど)とともに形成される塩が挙げられる。より具体的には、言及され得る塩基付加塩としては、Mg塩、Ca塩、最も具体的には、K塩及びNa塩が挙げられる。
【0035】
本発明の化合物は、固体として存在し得、したがって、本発明の範囲は、その全ての非晶質、結晶質、及び部分結晶質形態を含み、また油としても存在し得る。式Iの化合物が結晶質及び部分結晶質形態で存在する場合、そのような形態は溶媒和物を含んでもよく、これも本発明の範囲に含まれる。
【0036】
本発明の化合物はまた、溶液中(すなわち、好適な溶媒中の溶液中)に存在し得る。例えば、式Iの化合物は水溶液中に存在してもよく、その場合、本発明の化合物は水和物の形態で存在してもよい。
【0037】
本発明の化合物は、二重結合を含有し得、したがって、他に示されない限り、各個々の二重結合についてE(entgegen)及びZ(zusammen)幾何異性体として存在し得る。他に指定されない限り、そのような異性体及びそれらの混合物の全ては、本発明の範囲内に含まれる。
【0038】
本発明の化合物はまた、互変異性を示し得る。全ての互変異性体及びそれらの混合物(特にその単離を可能とするのに十分な安定性を有するもの)は、本発明の範囲内に含まれる。
【0039】
本発明の化合物はまた、1つ以上の不斉炭素原子を含有し得、したがって、光学異性及び/又はジアステレオ異性を示し得る(すなわち、エナンチオマー又はジアステレオマー形態で存在し得る)。ジアステレオマーは、慣用的な技法、例えば、クロマトグラフィー又は分別結晶化を用いて分離されてもよい。様々な立体異性体(すなわち、エナンチオマー)は、慣用的な、例えば分別晶析又はHPLC技法を使用して、化合物のラセミ混合物又は他の混合物を分離することによって単離することができる。代替的に、所望のエナンチオマー又はジアステレオマーは、ラセミ化又はエピマー化を引き起こさない条件下で、適切な光学活性を持つ出発物質から(すなわち、「キラルプール」法)、適切な出発物質とその後好適な段階で除去され得る「キラル補助剤」との反応により、誘導体化(すなわち、動的分解を含む分解、例えば、ホモキラル酸で処理した後、ジアステレオマー誘導体をクロマトグラフィーなどの慣用的手段によって分離する)により、又は適切なキラル試薬若しくはキラル触媒と反応させることにより得られてもよく、これらの方法及びプロセスの全ては、当業者に既知の条件下で行われ得る。他に指定されない限り、全ての立体異性体及びそれらの混合物は、本発明の範囲内に含まれる。
【0040】
本明細書で使用される場合、用語「ハロゲン」は、本明細書で使用される場合、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)及びヨウ素(I)を含む。同様に、「ハロ」という用語は、本明細書で使用される場合、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを含む。
【0041】
特に明記しない限り、本明細書で定義されるC1~6アルキル基(例えば、C1~4アルキル基)、C2~4アルキル基、及びC1~6アルコキシ、C1~6アルコキシ-C1~6アルキル、C1~6アルキルアリール、C1~3アルケニルアリール、C1~6アルキルヘテロアリール、及びC1~3アルケニルヘテロアリール基のアルキル部分は、直鎖であってもよく、又は十分な数(すなわち、必要に応じて最低2つ又は3つ)の炭素原子が存在する場合、分岐鎖及び/又は環状であってもよい(例えば、C3~6シクロアルキル基を形成する)。十分な数(すなわち、最小4つ)の炭素原子が存在するとき、そのような基はまた、部分環状であってもよい(例えば、C4~6部分シクロアルキル基を形成する)。例えば、言及され得るシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルが挙げられる。同様に、言及され得る部分環式アルキル基(「部分シクロアルキル」基とも呼ばれ得る)としては、シクロプロピルメチルが挙げられる。十分な数の炭素原子が存在する場合、そのような基はまた、多環式(例えば、二環式又は三環式)及び/又はスピロ環式であり得る。
【0042】
アルキル基及びアルコキシ基は、十分な数(すなわち、最低3つ)の炭素原子が存在する場合、不飽和であり得、したがって二重又は三重結合を組み込み得る。
【0043】
言及され得る具体的なアルキル基としては、直鎖(すなわち、分岐及び/又は環式ではない)アルキル基が挙げられる。例えば、C1~6アルキル基及びC1~6アルコキシ基のアルキル部分には、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル;n-プロピル、2-メチルプロピル又はイソプロピルなどのプロピル;エチル、及びメチルが含まれるが、これらに限定されない。
【0044】
いかなる疑義も避けるために、C1~6アルキル基と、C1~6アルコキシ-C1~6アルキル、C1~6アルキルアリール、C1~3アルケニルアリール、C1~6アルキルヘテロアリール及びC1~3アルケニルヘテロアリール基のアルキル部分との結合点は、そのような基のアルキル部分を介するものである。
【0045】
疑義を避けるために、アルコキシ基、はその基の酸素原子を介して分子の残りの部分に結合し、アルコキシアルキル基は、その基のアルキル部分を介して分子の残りの部分に結合する。
【0046】
他に指定されない限り、アルコキシは、「アルキル」という用語が上述の意味を有するO-アルキル基を指す。
【0047】
本明細書で使用される場合、ヘテロ原子への言及は、当業者に理解されるようにそれらの通常の意味であり得る。言及され得る特定のヘテロ原子には、リン、セレン、ケイ素、ホウ素、酸素、窒素及び硫黄(例えば、酸素及び窒素などの、酸素、窒素及び硫黄)が含まれる。
【0048】
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」(ヘテロ芳香族とも呼ばれることもある)環又は基への言及は、1つ以上のヘテロ原子(酸素、窒素及び/又は硫黄から選択される1つ以上のヘテロ原子など)を含有するヘテロ芳香族基を指し得る。そのようなヘテロアリール基は、1つ、2つ、又は3つの環を含むことができ、そのうちの少なくとも1つは芳香族である(その芳香環は、1つ以上のヘテロ原子を含んでも含まなくてもよい)。ヘテロアリール/ヘテロ芳香族基上の置換基は、適切な場合、ヘテロ原子を含む環系における任意の好適な原子上に(例えば、好適なN原子上に)位置してもよい。
【0049】
ヘテロアリール/ヘテロ芳香族基の結合点は、(適切な場合)ヘテロ原子を含む環系中の任意の原子を介していてもよい。二環式ヘテロアリール/ヘテロ芳香族基は、1つ以上の更なる芳香族又は非芳香族複素環に融合されたベンゼン環を含んでもよく、この場合、多環式ヘテロアリール/ヘテロ芳香族基の結合点は、ベンゼン環又はヘテロアリール/ヘテロ芳香族環若しくは複素環を含む任意の環を介していてもよい。
【0050】
疑義を避けるために、当業者は、本発明の化合物の一部を形成し得るヘテロアリール基が、当業者に知られているように化学的に得られるものであることを理解するであろう。様々なヘテロアリール基、例えば、ピリジニル、ピロリル、フラニル、チオフェニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、イミダゾピリミジニル、イミダゾチアゾリル、チエノチオフェニル、トリアジニル、ピリミジニル、フロピリジニル、インドリル、アザインドリル、ピラジニル、ピラゾロピリミジニル、インダゾリル、ピリミジニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、及びプリニルなどが、当業者に周知であろう。
【0051】
疑義を避けるために、ヘテロアリール/ヘテロ芳香族基の酸化物(例えば、N-オキシド)も、本発明の範囲内に含まれる。
【0052】
上記のように、ヘテロアリールは、一方の環が芳香族である(他方は芳香族であってもなくてもよい)多環式(例えば、二環式)基を含む。したがって、言及され得る他のヘテロアリール基には、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ベンゾ[1,4]ジオキシニル、ジヒドロベンゾ[d]イソチアゾール、3,4-ジヒドロベンズ[1,4]オキサジニル、ジヒドロベンゾチオフェニル、インドリニル、5H,6H,7H-ピロロ[1,2-b]ピリミジニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル、チオクロマニルなどの基が含まれる。
【0053】
本明細書で使用され得る場合、「アリール」という用語は、C6~14(例えば、C6~10)芳香族基を指し得る。そのような基は、単環式又は二環式であってもよく、二環式であるとき、全体的に又は部分的に芳香族であり得る。言及され得るC6~10アリール基には、フェニル、ナフチル、1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、インダニルなど(例えば、フェニル、ナフチルなど)が含まれる。
【0054】
芳香族基は、芳香族性を可能にする好適な数の二重結合をその中に含む環状基として表すことができる。
【0055】
当業者は、本発明の化合物の一部を形成し得るアリール基が、当業者に知られているように、化学的に得られるものであることを理解するであろう。
【0056】
疑義を避けるために、アリール基上の置換基の結合点は、環系の任意の好適な炭素原子を介し得る。
【0057】
本発明はまた、1つ以上の原子が、通常自然界で見出される(又は自然界で最も豊富に見出される)原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する原子によって置き換えられている以外は、本明細書に記載のものと同一である、同位体標識された本発明の化合物も包含する。本明細書で特定される任意の特定の原子又は元素の全ての同位体は、本発明の化合物の範囲内であると企図される。したがって、本発明の化合物はまた、重水素化化合物、すなわち、1つ以上の水素原子が水素同位体である重水素によって置き換えられている本発明の化合物も含む。
【0058】
本発明の化合物中の2つ以上の置換基の同一性が同じであり得る場合、それぞれの置換基の実際の同一性は決して相互に依存しない。例えば、2つ以上のハロ基が存在する状況では、それらの基は同じであっても異なっていてもよい(例えば、2つのクロロ基、又はフルオロ基とクロロ基)。同様に、2つ以上のアルキル基が存在する場合、当該基は、それらの炭素原子の数に関して及び/又はそれらが線状、分岐、不飽和、若しくはその他であるかどうかに関して、同じであっても異なっていてもよい。
【0059】
更に、置換基自体が1つ以上の置換基によって任意選択的に置換されると指定されている場合(例えば、ハロから独立して選択される1つ以上の基によって任意選択的に置換されたブチル)、これらの置換基は、可能な場合、同一又は異なる原子上に位置し得る。そのような任意選択的な置換基は、その任意の好適な数で存在し得る(例えば、関連する基は、1つのそのような置換基などの1つ以上のそのような置換基で置換され得る)。
【0060】
基が、任意選択的に置換されていると本明細書で言及される場合、そのような任意選択的な置換基は、存在しなくてもよい(すなわち、そのような任意選択的な置換基についての言及が除去されてもよい)ことが特に企図され、その場合、任意選択的に置換された基は、非置換として言及され得る。
【0061】
他に指定されない限り、置換基(任意選択的かどうかにかかわらず)は、それらが結合し得る基の上の任意の点に位置し得る。この点で、(例えば)1つ以上の置換基によって置換され得るアルキル及びアルコキシ基はまた、そのような置換基(すなわち、例えば、アルキル又はアルコキシ鎖の末端に位置することを意味する)によって終端され得る。
【0062】
疑義を避けるために、式Iの化合物中の2つ以上の置換基の同一性が同じであり得る場合、それぞれの置換基の実際の同一性は決して相互に依存しない。例えば、R2及びR3が両方ともC1~6アルキルである状況では、当該のC1~6アルキル基は同一であっても異なっていてもよい。
【0063】
当業者であれば、本発明の主題である本発明の化合物には、入手可能なもの、すなわち、安定な形態で調製され得るものが含まれることを理解するであろう。すなわち、本発明の化合物には、単離、例えば、反応混合物からの有用な純度までの単離を生き残るのに十分に頑強である化合物が含まれる。
【0064】
本発明の好ましい化合物としては、
R1が、H、又は1つ以上のハロゲン原子、CF3、又はOR7によって任意選択的に置換されたC1~6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル、シクロプロピル)又はブチル(例えば、n-ブチル又はtert-ブチル)など)を表す場合、
R2及びR3は、独立して、H、又は最大3つのハロゲン原子(例えば、CH2CHClCH2CH2F又はCH2CF3)で任意選択的に置換されたC1~4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、n-プロピル)又はブチル(例えば、n-ブチル)など)を表し、
Y1は、-CH-又は-CF-を表し、
Y2は、-CH=CH-、-CF=CH-、又は-CH=CF-を表し、
X若しくはZのうちの一方は、-CH=CH-を表し、他方は、-CH-を表し、又はX若しくはZのうちの一方は、O若しくはSを表し、他方は、-CH-若しくはNを表し、
R4は、C1~4アルキル基(例えば、エチル、プロピル(例えば、n-プロピル若しくはイソプロピル)、又はブチル(例えば、tert-ブチル、イソブチル若しくはn-ブチル))、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロアリール、C1~3アルキルアリール、又はC1~3アルキルヘテロアリールを表し、これらの各々は、1つ以上のハロゲン(例えば、F、Cl、若しくはBr)、CF3、-CN、C1~6アルキル(例えば、メチル)、及びC1~6アルコキシ(例えば、メトキシ)で任意選択的に置換され、
R5は、C1~4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、n-プロピル)又はブチル(例えば、イソブチル))を表し、
R6及びR7は、独立して、H、メチル、エチル又はプロピル(例えば、n-プロピル)を表すものが挙げられる。
【0065】
本発明のより好ましい化合物としては、
R1は、H、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピル又はtert-ブチルを表し、CF3又はOR7で任意選択的に置換され、
R2及びR3は、独立して、H又はメチルを表し、
Y1は、-CH-を表し、
Y2は、-CH=CH-を表し、
Xは、-CH=CH-、O又はSを表し、
Zは、-CH-又はNを表し、
R4は、チアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリダジン、トリアジン、ピラジン、より好ましくはピリミジンの群から選択されるヘテロアリールを表し、これらの各々が、1つ以上のF、Cl、Br、CF3、-CN、Me、又はメトキシで任意選択的に置換され、
R5は、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル又はイソブチルを表し、
R6は、H又はメチルを表し、
R7は、Hを表すものが挙げられる。
【0066】
本発明の特に好ましい化合物としては、
R1が、tert-ブチル又は2-ヒドロキシプロパン-2-イルを表し、
R2及びR3は、両方ともHを表し、
Xは、-CH=CH-を表し、
Zは、-CH-を表し、
R4は、チアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリダジン、トリアジン、ピラジン、より好ましくは、ピリミジンの群から選択されるヘテロアリールを表し、これらの各々は、1つ以上のF、Cl、Br、CF3、-CN、Me、又はメトキシで任意選択的に置換され、ピリミジン-2-イル、5-クロロピリミジン-2-イル、5-フルオロピリミジン-2-イル、5-ブロモピリミジン-2-イル、5-トリフルオロメチルピリミジン-2-イル、5-シアノピリミジン-2-イル、5-メトキシピリミジン-2-イル、5-メチルピリミジン-2-イル、4,5-ジメチルオキサゾール-2-イル、6-メトキシピリダジン-3-イル、4-メトキシピリミジン-5-イル、4,6-メトキシピリミジン-5-イル、4,6-ジメトキシ-1、3、5-トリアジン-2-イル、5-メチルイソオキサゾール-3-イル、4,5-ジメチルイソオキサゾール-3-イル、3-メトキシピラジン-2-イル、4-メトキシピリミジン-5-イル、4,6-ジメトキシピリミジン-5-イル、4,5-ジメチルオキサゾール-2-イル、6-メトキシピリダジン-3-イル、5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル、チアゾール-2-イルを含み、
R5は、イソブチルを表し、
R6は、Hを表すものが挙げられる。
【0067】
本発明の他の特に好ましい化合物としては、
R1は、tert-ブチルを表し、
Y1は、-CH-を表し、
Y2は、-CH=CH-を表し、
Y3は、-CH-又は-CF-を表し、
Xは、-CH=CH-又はSを表すものが挙げられる。
本発明の好ましい化合物としては、
R1は、メチル、エチル又はイソプロピルを表し、
R2及びR3は、共にHを表し、
Y1は、-CH-を表し、
Y2は、-CH=CH-を表し、
Y3は、-CF-を表し、
Xは、-CH=CH-又はSを表し、
Zは、-CH-を表し、
R4は、ピリミジン-2-イルを表し、
R5は、イソブチルを表し、
R6は、Hを表すものが挙げられる。
【0068】
本発明の好ましい化合物としては、
XがS表し、Zが-CH-を表す場合、R1はメチル又はエチルを表し、
Xが-CH=CH-を表し、Zが-CH-を表す場合、R1はメチル又はイソプロピルを表すものが挙げられる。
【0069】
したがって、挙げられ得る本発明の好適な化合物としては、以下のものが挙げられる:
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
4’-((2-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(5-クロロピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(5-ブロモピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(5-トリフルオロメチルピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(チアゾール-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(5-シアノピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(チアゾール-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-N-(5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-N-(5-クロロピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-N-(5-ブロモピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-N-(5-シアノピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(4,5-ジメチルオキサゾール-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(6-メトキシピリダジン-3-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(4-メトキシピリミジン-5-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(4,6-ジメトキシピリミジン-5-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(5-メチルピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(4,5-ジメチルイソオキサゾール-3-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(3-メトキシピラジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(5-メトキシピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(4-メトキシピリミジン-5-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(4,6-ジメトキシピリミジン-5-イル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(4,5-ジメチルオキサゾール-2-イル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(6-メトキシピリダジン-3-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(5-メチルピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
3’-フルオロ-5-イソブチル-4’-((2-イソプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
3’-フルオロ-5-イソブチル-4’-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(5-メトキシピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(イソチアゾール-3-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(イソチアゾール-3-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(2,6-ジメトキシピリミジン-4-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(2,6-ジメトキシピリミジン-4-イル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(5-メトキシピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
5-イソブチル-4’-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
5-イソブチル-4’-((2-イソプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-シクロプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
4’-((2-シクロプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド、
3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
3-(3-フルオロ-4-((2-イソプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
3-(4-((2-シクロプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
3-(4-((1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
5-イソブチル-3-(4-((2-イソプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
5-イソブチル-3-(4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド、
3-(4-((2-シクロプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド。
【0070】
IUPAC名は、プログラムChemdoodle 8.1.0から生成した。
【0071】
本発明のより好ましい化合物としては、以下に記載の実施例の化合物が挙げられる。
【0072】
式Iの化合物は、例えば、以下に記載される当業者に周知の技法に従って作製され得る。
【0073】
本発明の更なる態様によれば、式Iの化合物の調製のためのプロセスが提供され、このプロセスは、式II
【化2】
(式中、R
1、R
2、R
3、R
5、R
6、Y
1、Y
2、Y
3、X及びZは、本明細書において前述のように定義される通りである)の化合物と、式III
L
1R
4 III
(式中、R
4は本明細書において前述のように定義され、L
1は、適切な脱離基(例えば、クロロ又はブロモなどのハロ基)である)の化合物又はその塩と、の反応(例えば、マイクロ波照射下で、室温付近以上(例えば、最大90~140℃)で、適切な溶媒(例えば、トルエン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジオキサン)及び/又は適切な塩基(例えば、炭酸カリウム、トリエチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン)の存在下で、任意選択的に、ヨウ化銅(I)及び/又は適切な塩基(例えば、N、N’-ジメチルエチレンジアミン、ピロリジノピリジン(pyrollidinopyridine)、ピリジン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリメチルアミン、ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、又はそれらの混合物)の存在下で)を含む。
【0074】
式IIの化合物は、式IVの化合物
【化3】
(式中、X、Z、R
5、及びR
6は、本明細書において前述のように定義される通りであるか、又はそのN保護誘導体であり、L
2は、好適なクロスカップリング基を表す)と、式Vの化合物
【化4】
(式中、R
1、R
2、R
3、Y
1、Y
2、及びY
3は、本明細書において前述のように定義される通りであり、L
3は、好適なクロスカップリング基を表す)と、の反応によって調製され得る。
【0075】
上記のカップリング反応はSuzuki反応であることが好ましく、したがって、標準的なSuzuki条件下で実施することができ、これは、L2及びL3のうちの一方が適切なSuzukiクロスカップリング基(又は「パートナー」)のいずれか、すなわちボロン酸(-B(OH)2)又はMIDAボロネート(例えば、5-メチル-3,7-ジオキソ-2,8-ジオキサ-5-アゾニア-1-ボラヌイダビシクロ[3.3.0]オクタン-1-イル)、及びヨード又はブロモなどのハロ基、並びに他方は他の基を表す。標準的なSuzuki条件をこの反応に適用することができ、これには、例えば、適切なカップリング触媒システム(例えば、パラジウム触媒、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]-ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタンとの[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]-ジクロロパラジウム(II)錯体、Pd(PPh3)4、又はPd(OAc)2/リガンド(リガンドは、例えば、Pph3、P(o-Tol)3、又は1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンであり得る))、及び適切な塩基(例えば、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、トリエチルアミン、又はジイソプロピルアミン)、並びに適切な溶媒系(例えば、トルエン、エタノール、n-ブタノール、ジメトキシメタン、ジメチルホルムアミド、エチレングリコールジメチルエーテル、水、ジオキサン、又はそれらの混合物)の存在が含まれる。この反応は、室温を超えて実施することができる(例えば、使用される溶媒系の還流温度で)実施することができる。この反応は、室温を超えたマイクロ波照射下で実施することができる。式IVの化合物の保護されたバージョンが使用される場合、この反応の後に、例えば本明細書において以下に記載されるように、標準的な条件下でSO2NH基の脱保護が続く可能性がある。式IVの化合物と式Vの化合物との反応の後に、そのように形成された中間体を適切な酸で反応させて、酸添加塩、又はより好ましくはそのN保護バージョンを形成することもできる。好適な酸付加塩としては、フマル酸塩、トリフルオロ酢酸塩及びシュウ酸塩が挙げられる。
【0076】
代替的に、式IIの化合物は、式VIの化合物
【化5】
(式中、R
1、R
2、及びR
3は、式VIIの化合物について本明細書において前述のように定義される通りである)と、式VIIの化合物
【化6】
(式中、R
5、R
6、Y
1、Y
2、Y
3、X及びZは、本明細書において前述のように定義される通りであり、L
4は、好適な脱離基(例えば、特に、ブロモなど)、又はそのN保護誘導体を表す)、との、例えば、室温付近以下で、好適な塩基(例えば、ピリジン)及び好適な有機溶媒(例えば、トルエン)の存在下での反応により調製され得る。式VIIの化合物の保護されたバージョンが使用される場合、この反応の後に、例えば以下に記載されるように、標準的な条件下でSO
2NH-基の脱保護が続く可能性がある。加えて、式IIの化合物は、このようにして、例えば、とりわけ英国特許出願第2281298号に記載されるプロセスに従って、又は類似的に調製され得る。
【0077】
式Vの化合物は、標準的な技法によって、例えば、本明細書において前述のように定義される式VIの化合物と、式VIIIの化合物
【化7】
(式中、L
3、L
4、Y
1、Y
2及びY
3は、本明細書において前述のように定義される通りである)との、例えば、室温又は室温より下(例えば、0℃)で、適切な塩基(例えば、水素化ナトリウム)及び適切な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド)の存在下での反応によって調製され得る。
【0078】
式VIIの化合物は当技術分野で知られている。例えば、それらは、とりわけ米国特許第5,312,820号、英国特許出願第2281298号、及び/又は国際特許出願第02/096883号に記載されているプロセスに従って、又は類似的に調製することができる。
【0079】
式IVの化合物は当技術分野で知られている。例えば、それらは、とりわけ国際特許出願第02/096883号に記載のプロセスに従って、又は類似的に調製され得る。
【0080】
式III、IV、VI及びVIIIの化合物は、市販されているか、文献中で知られているか、又は本明細書に記載のプロセスと同様により得られるか、又は適切な試薬及び反応条件を使用して、容易に利用可能な出発材料から、標準的な技法に従って慣用的な合成法により得られ得る。
【0081】
上記及び下記のプロセスにおいて、中間体化合物の官能基を保護基で保護する必要があり得ることは、当業者に理解されるであろう。
【0082】
保護することが望ましい官能基としては、スルホンアミド、アミド、アミノ、及びアルデヒドが挙げられる。スルホンアミド、アミド、及びアミノの好適な保護基としては、tert-ブチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、2-トリメチルシリルエトキシカルボニル(Teoc)、又はtert-ブチルが挙げられる。アルデヒドのための好適な保護基としては、メタノール又はエタノールなどのアルコール、及び1,3-プロパンジオールなどのジオール、又は好ましくは、1,2-エタンジオール(したがって、環式アセタールを形成する)が挙げられる。官能基の保護及び脱保護は、上述されるスキームにおける反応の前又は後に行われ得る。
【0083】
保護基は、当業者に周知の技法及び下記の技法に従って、適用及び除去され得る。例えば、本明細書に記載の保護された化合物/中間体は、標準的な脱保護技法を用いて、保護されていない化合物に化学的に変換され得る。関与する化学反応の種類は、保護基の必要性及び種類、並びに合成を達成するための順序を決定付けるであろう。保護基の使用は、「Protective Groups in Organic Synthesis」,3rd edition,T.W.Greene & P.G.M.Wutz,Wiley-Interscience(1999)に十分に記載されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0084】
医療的及び薬学的使用
本明細書に記載されるように、本発明の化合物、またしたがってそれを含む組成物及びキットは、薬学的活性を有し、かつ/又は経口若しくは非経口投与後に体内で代謝されて薬学的活性を有する化合物を形成するため、有用である。
【0085】
ゆえに、本発明の更なる態様によれば、医薬品として使用するための(又は薬剤として使用するための)、本明細書において先に定義されるような本発明の化合物が提供される。
【0086】
具体的には、本発明の化合物は、AT2受容体の作動薬である。したがって、本発明の化合物は、Ang IIの内因的な産生が欠乏する状態、及び/又は、AT2受容体の活性の増加が望ましいか又は必要とされる状態において有用であることが期待される。
【0087】
より具体的には、本発明の化合物は、AT2受容体の作動薬であり、特に、例えば、以下に記載の試験において実証され得るように、そのサブ受容体の選択的(AT1受容体に対する)作動薬である。
【0088】
AT2受容体作動薬としては、AT2受容体を完全に活性化するもの、及び部分的に活性化するものが挙げられる。したがって、本発明の化合物は、AT2受容体に選択的に結合し得、AT2受容体において作動薬活性を示し得る。AT2受容体に「選択的に結合する」化合物は、所与の濃度での関連化合物の親和性比(AT2:AT1)が、少なくとも100:1、好ましくは少なくとも1000:1などの、少なくとも50:1であることを含む。
【0089】
本発明の化合物は、更に、AT2受容体が発現され、それらの刺激が望ましいか又は必要とされる状態において有用であることが期待される。
【0090】
これに関して、本発明の化合物は、血管収縮、線維症、細胞増殖及び/若しくは分化の増加、心筋収縮性の増加、心血管肥大の増加、並びに/又は体液及び電解質保持の増加、並びに皮膚障害及び筋骨格障害を特徴とする状態の治療において必要とされる。
【0091】
本発明の化合物はまた、トロンボキサン受容体活性を示し得る。この点に関して、本発明の化合物は、血小板の活性化及び/又は凝集に対する阻害効果(したがって、例えば、抗血栓効果)を有してよく、及び/又は治療的方法で血管収縮及び/又は気管支収縮を低減し得る。
【0092】
本発明の化合物は、更に、ストレス関連障害の治療、並びに/又は微小循環、及び/又は粘膜保護機構の改善において必要とされる。
【0093】
したがって、本発明の化合物は、上に示したことを特徴とし得、例えば、胃腸管、心血管系、気道、腎臓、眼、女性生殖(排卵)系、及び中枢神経系(CNS)のものである障害の治療において有用であることが期待される。
【0094】
言及され得る胃腸管の障害としては、食道炎、バレット食道、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、消化不良(非潰瘍性消化不良を含む)、胃食道逆流、過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、膵炎、肝障害(肝炎など)、胆嚢疾患、多臓器不全(MOF)及び敗血症が挙げられる。言及され得る他の胃腸疾患には、口内乾燥症、胃炎、胃不全麻痺、過酸性、胆道の疾患、コエリシア(coelicia)、クローン病、潰瘍性大腸炎、下痢、便秘、疝痛、嚥下障害、嘔吐、悪心、消化不良及びシェーグレン症候群が挙げられる。
【0095】
言及され得る気道の障害としては、喘息、閉塞性肺疾患(慢性閉塞性肺疾患など)、肺炎、肺高血圧、及び成人呼吸窮迫症候群などの炎症性障害が挙げられる。
【0096】
言及され得る腎臓の障害としては、腎不全、腎炎、及び腎性高血圧が挙げられる。
【0097】
言及され得る眼の障害としては、糖尿病性網膜症、早発性網膜症、及び網膜微小血管形成が挙げられる。
【0098】
言及され得る女性生殖器系の障害としては、排卵機能不全が挙げられる。
【0099】
挙げられ得る心血管障害としては、高血圧、心肥大、心不全(駆出率が保たれた心不全を含む)、アテローム性動脈硬化症、動脈血栓症、静脈血栓症、内皮機能不全、内皮病変、バルーン拡張後狭窄、血管新生、糖尿病合併症、微小血管機能障害、狭心症、心不整脈、間欠性跛行、妊娠高血圧腎症、心筋梗塞、再梗塞、虚血性病変、勃起障害及び新生内膜増殖が挙げられる。
【0100】
言及され得るCNSの疾患としては、認知機能不全、食物摂取の機能障害(空腹/満腹)及び喉の渇き、脳卒中、脳出血、脳塞栓及び脳梗塞、多発性硬化症(MS)、アルツハイマー病、並びにパーキンソン病が挙げられる。
【0101】
本発明の化合物はまた、成長代謝及び増殖の調節、例えば、加齢、肥大性障害、前立腺肥大症、自己免疫障害(例えば、関節リウマチなどの関節炎、又は全身性エリテマトーデス)、乾癬、肥満、神経細胞の再生、潰瘍の治癒、脂肪組織の過形成の阻害、幹細胞の分化及び増殖、線維性障害、がん(例えば、胃腸管(食道又は胃を含む)の中の、又はそれの)、前立腺がん、乳がん、肝臓がん、腎臓がん、並びにリンパがん、肺がん、卵巣がん、膵臓がん、血液悪性腫瘍など)、アポトーシス、腫瘍(一般的に)、並びに肥大、糖尿病、神経病変、並びに臓器拒絶反応の治療においても有用であり得る。
【0102】
本発明の化合物はまた、脳卒中、脊髄損傷、鎌状赤血球症、筋ジストロフィー、がん治療関連心毒性、末梢神経障害、及び具体的には、全身性硬化症の治療に有用である。
【0103】
本発明の化合物は、サルコイドーシス又は線維症、より詳細には肺線維症及び特にIPFなどのILD、並びに全身性硬化症、関節リウマチ、筋炎若しくは全身性エリテマトーデスなどのILDを誘発し得る状態、又は肺高血圧及び/若しくは肺動脈性肺高血圧などのILDに関連付けられる状態の治療及び/又は予防において特に必要とされる。
【0104】
本発明の化合物は、肺線維症、詳細にはIPFの治療において特に有用である。
【0105】
本発明の更なる態様によれば、肺線維症、特に、IPFの治療の方法が提供され、この方法は、そのような状態に罹患しているヒトに治療有効量の本発明の化合物を投与することを含む。
【0106】
IPFを含む肺線維症の治療において、本発明の化合物は、線維症の低減及び細胞外マトリックスの更なる沈着の予防を伴う抗線維症効果を有し得る。本発明の化合物は、肺瘢痕化/創傷治癒を低減し得、また抗アポトーシス効果を有し、それによって、肺線維症の発症の開始因子である肺胞内皮細胞のアポトーシスを予防し得る。本発明の化合物はまた、抗増殖効果を有し得、したがって、肺線維症における線維芽細胞及び筋線維芽細胞のがん様増殖を減少させる。本発明の化合物はまた、肺線維症における血管リモデリングを改善し、それによって続発性肺高血圧を低減し得る。最後に、本発明の化合物は、抗炎症、抗成長因子(例えば、形質転換成長因子ベータ)、及び/又は抗サイトカイン効果を示し得る。
【0107】
加えて、本発明の化合物はまた、線維性結合組織の過剰な蓄積を特徴とする1つ以上の内臓の任意の線維性状態の治療若しくは予防において及び/又は線維形成の治療若しくは予防において、並びにそれらに関連付けられ得る疾病率及び死亡率において有用であり得る。そのような線維症は、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、重症急性呼吸器症候群(SARS)、多臓器炎症などの急性炎症状態、内的若しくは外的外傷(例えば、損傷)によって、又は感染症によって引き起こされ得る傷害及び/又は不全に関連付けられ得る。
【0108】
したがって、そのような状態は、ウイルス、細菌、又は真菌感染症(例えば、ウイルス性気道感染症)によって引き起こされる敗血症又は敗血性ショックからもたらされ得る。更に、急性肺損傷、ARDS、及び特にSARSは、新型SARSコロナウイルス2(SARS-CoV-2)を含むコロナウイルスなどのウイルスによって引き起こされ得、内部組織損傷、及び/又は呼吸上皮などの関連する内部(例えば、粘膜)組織の機能不全もたらし得、したがってウイルス誘発性肺炎、肺機能の低下、呼吸機能障害、呼吸困難、及び/又は呼吸不全をもたらし得る。そのような組織損傷はまた、重篤な線維症を生じ得る。例えば、新型コロナウイルスSARS-CoV-2によって引き起こされるSARS疾患(コロナウイルス病2019又はCOVID-19)は、多くの場合、線維症をもたらすことが知られている。
【0109】
本発明の化合物は、AT2受容体の活性化が望ましいか又は必要とされるが、1つ以上のCYP酵素の阻害が望ましくない疾患又は状態の治療において特に有用である。
【0110】
本発明の代替的な実施形態では、AT2受容体の活性化が望ましいか又は必要とされるが、CYP酵素の阻害が望ましくない疾患又は状態の治療に使用するための薬剤の製造における、式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
【0111】
「AT2受容体の活性化が望ましいか又は必要とされるが、CYPの阻害が望ましくない疾患又は症状」によって、以下に述べるような、AT2受容体の活性化によって治療可能であることが知られている疾患又は状態を含むが、そのような状態の既存の治療は、CYPによって代謝される他の治療剤の投与を含み得る。したがって、そのような疾患又は状態は、少なくとも1つのCYP酵素の阻害が必要とされない、有利でない、かつ/若しくは望ましくない状態、又はそのような阻害が患者にとって有害である若しくはあり得る状態を含み得る。
【0112】
AT2受容体の活性化が望ましいか又は必要とされるが、CYP酵素の阻害が望ましくない特定の疾患又は症状は、間質性肺疾患(例えば、肺線維症、IPF、全身性硬化症及びサルコイドーシス)、自己免疫疾患(例えば、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、乾癬及び炎症性腸疾患)、慢性腎疾患(例えば、糖尿病性腎症)、肺高血圧、肺動脈性肺高血圧及び/又は梗塞(例えば、心筋梗塞及び脳卒中)である。したがって、本発明の化合物は、IPFなどの間質性肺疾患、関節リウマチなどの自己免疫疾患、糖尿病性腎症などの慢性腎疾患、肺動脈性肺高血圧を含む肺高血圧、及び/又は心筋梗塞などの梗塞の治療に特に有用である。
【0113】
本発明の更なる態様によれば、AT2受容体の活性化が望ましいか又は必要とされるが、CYP酵素の阻害が望ましくない疾患又は状態(肺線維症など、具体的にはIPF)の治療の方法が提供され、方法は、関連する状態に罹患しているヒトに治療有効量の本発明の化合物を投与することを含む。
【0114】
本発明の化合物は、上の状態のうちのいずれかの治療的、緩和的、及び/又は診断的な治療、並びに予防的治療(状態の悪化(deterioration)及び/又は悪化(worsening)を防止及び/又は抑止することを含む)の両方において必要とされる。
【0115】
本発明の化合物は、通常、経口、静脈内、皮下、頬側、直腸内、経皮、鼻腔内、気管内、気管支内に、他の非経口経路によって、又は吸入若しくは肺経路若しくはそれらの任意の組み合わせを介して、薬学的に許容される剤形で、溶液中、懸濁液中、エマルジョン(ナノ懸濁液を含む)、又はリポソーム製剤で投与される。投与の追加の方法としては、動脈内、筋肉内、腹腔内、門脈内、皮内、硬膜外、くも膜下投与、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0116】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、単独で(例えば、別々に)、及び/又は連続して、及び/又は異なる投与経路を使用して同時に並行して(例えば、同時に)投与され得るが、好ましくは、経口投与用の錠剤、カプセル、又はエリキシル、直腸投与用の坐剤、非経口若しくは筋肉内投与用の若しくは吸入による滅菌溶液、懸濁液、又はエマルジョン、又は吸入などを含む、既知の薬学的製剤によって投与される。吸入を介した投与は、好ましくはネブライザーを使用することによって行われ、したがって、好ましくは治療される対象において刺激又は咳を引き起こすことなく、肺胞及び細気管支を含む小さな肺組織に本発明の化合物を送達する。
【0117】
好ましくは、治療有効量の本発明の化合物の投与は、投与経路の組み合わせによって、別々に(例えば、互いに約2時間以上離れて)、連続して(例えば、互いに約2時間以内に)、又は同じ時に並行して(例えば、同時に)のいずれかで、吸入を介して及び経口的に、効果的な投薬量を達成することを含んで行われ、有効量を達成する。
【0118】
いくつかの実施形態では、肺線維症、具体的にはIPFを含む、AT2受容体の活性化が望ましいか又は要求される疾患又は状態(及びCYP酵素の阻害が望ましくないそのような疾患又は状態)を治療する方法が提供され、この方法は、治療有効量又は投薬量を達成するために、投与経路の組み合わせを介して、別々に、連続して、又は同時に並行してのいずれかで、好ましくは吸入を介して及び経口的に、そのような療法を必要としている患者に、有効量の投与を達成するために、治療有効量の本発明の化合物を投与することを含む。
【0119】
投与経路のそのような組み合わせは、好ましくは吸入を介して及び経口的に、各投与経路に最適化された本発明の化合物の別個の製剤として提示することができる。
【0120】
そのような製剤は、標準的及び/又は許容された薬務に従って調製され得る。
【0121】
したがって、本発明の更なる態様によれば、本発明の化合物を、薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤、又は担体と混合して含む、薬学的製剤が提供される。
【0122】
本発明の化合物は、C21などの当技術分野で既知の他のAT2作動薬と組み合わせて、並びに当技術分野で既知のAT1受容体アンタゴニストと組み合わせて、及び/又はアンジオテンシン変換酵素(ACE)の阻害剤と組み合わせて、投与され得る。実施形態に従って使用することができるAT1受容体アンタゴニストの非限定的であるが例示的な例としては、アジルサルタン、カンデサルタン、エプロサルタン、フィマサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、ミルファサルタン、オルメサルタン、ポミサルタン、プラトサルタン、リピアサルタン(ripiasartan)、サプリサルタン、タソサルタン、テルミサルタン、バルサルタン及び/又はそれらの組み合わせが挙げられる。実施形態に従って使用することができるACE阻害剤の非限定的であるが例示的な例としては、カプトプリル、ゾフェノプリル、エナラプリル、ラミプリル、キナプリル、ペリンドプリル、リシノプリル、ベナゼプリル、イミダプリル、トランドラプリル、フォシノプリル、モエキシプリル、シラザプリル、スピラプリル、テモカプリル、アラセプリル、セロナプリル、デレプリル(delepril)、モベルチプリル、及び/又はそれらの組み合わせが挙げられる。
【0123】
本発明の化合物と組み合わせて投与され得る他の有効成分としては、クロモグリク酸二ナトリウム;ボセンタン、アンブリセンタン、シタキセンタン、マシテンタンなどのエンドセリン受容体アンタゴニスト;シルデナフィル及びタダラフィルなどのPDE5阻害剤;イロプロスト及びトレプロスチニルなどのプロスタサイクリン(エポプロステノール)及びその類似体;インターフェロンガンマ-1b、エタネルセプト、インフリキシマブ及びアダリムマブを含む他の生物学的製剤;並びにメトトレキサートが挙げられる。本発明の化合物と同時投与され得る開発中の更なる有効成分としては、パムレブルマブ(抗CTGF、Fibrogen)、GLPG1690(オートタキシン阻害剤、Galapagos)、TD139(ガレクチン-3阻害剤、Galecto)、PRM-151(組換えペントラキシン-2、Promedior)、BBT-877(オートタキシン阻害剤、Boehringer/Bridge)、CC-90001(JNK阻害剤、Celgene)、PBI-4050(デュアルGPR40作動薬/GPR84アンタゴニスト、Prometic)、BMS-986020(リゾホスファチジン酸受容体アンタゴニスト、BMS)、RVT-1601(肥満細胞安定剤、Respivant)、SMO4646(wnt-シグナル阻害剤、United Therapeutics)、KD25(Rho関連キナーゼ阻害剤、Kadmon Holdings)、BG00011(インテグリン拮抗薬、Biogen)、PLN-74809(インテグリン拮抗薬、Pilant Therapeutics)、サラカチニブ(srcキナーゼ阻害剤、AstraZeneca)、PAT-1251(リシルオキシダーゼ阻害剤2、PharmAkea)、ABM-125(IL-25MAB、Abeome)及びTA5-115(マルチキナーゼ阻害剤、Otsuka)が挙げられる。
【0124】
本発明の更なる態様では、本発明の化合物は、本明細書の上文に言及されるものを含む様々な状態を治療するための併用療法において、他の治療剤と組み合わせられる場合、特別な有用性を見出す。本発明の化合物は、最小のCYP酵素阻害を示すので、そのような組み合わせは、関連する状態における使用のために用いられる他の治療剤が、それ自体CYP酵素によって代謝される場合、特に有利である。
【0125】
したがって、治療される状態が、当技術分野で既知のIPF、全身性硬化症、又は線維性疾患などの間質性肺疾患である場合、本発明の化合物は、好ましくは、ガレクチン-3阻害剤、リゾホスファチジン酸受容体1(LPA1)拮抗薬、オートタキシン(ATX)阻害剤、組換えヒトペントラキシン-2タンパク質、又はピルフェニドン及び/若しくはニンテダニブを含むがこれらに限定されない、そのような治療のための確立された療法と組み合わせて投与される。好ましくは、本発明の化合物の組み合わせは、ピルフェニドン又はその薬学的に許容される塩とのものであり、化合物は、CYP1AなどのCYP酵素によって代謝されることが知られている。
【0126】
更に、治療される状態が、慢性腎臓関連疾患である場合、本発明の化合物は、好ましくは、イルベサルタン及び/又はトルセミドなどの、そのような治療において使用される1つ以上の他の薬物と組み合わせて投与され、これらの化合物は、CYP2C9などのCYP酵素によって代謝されることが知られている。
【0127】
治療される状態が、肺高血圧である場合、本発明の化合物は、好ましくは、そのような治療においても使用されるセレキシパグ及び/又はシルデナフィルなどの1つ以上の他の薬物と組み合わせて投与され、これらの化合物は、CYP3A4などのCYP酵素によって代謝されることが知られている。
【0128】
治療又は予防される状態が、心筋梗塞及び/又は脳卒中関連の疾患である場合、本発明の化合物は、好ましくは、プロプラノロール、ワルファリン、クロピドグレル、アトルバスタチン、シロスタゾール、リドカイン及び/若しくはシンバスタチン、又はそれらの薬学的に許容される塩などの、そのような治療において使用される1つ以上の他の薬物と組み合わせて投与され、これらの化合物は、CYP1A、CYP2CP及び/又はCYP3A4などのCYP酵素によって代謝されることが知られている。
【0129】
治療される状態が関節リウマチ、多発性硬化症又は乾癬などの自己免疫疾患である場合、本発明の化合物は、好ましくは、CYP1A、CYP2CP、CYP2C19及び/若しくはCYP3A4などのCYP酵素によって代謝されることが知られている化合物であるナプロキセン、セレコキシブ、メロキシカム若しくはその類似体(例えば、ピロキシカム)又はインドメタシンなどのステロイド性抗炎症薬(NSAID)、あるいはチザニジン、シクロホスファミド、シクロスポリン、デフラザコート及び/若しくはヒドロコルチゾン、リルゾール、又はそれらの薬学的に許容される塩などの薬物を含むがこれらに限定されない、そのような治療にも使用される1つ以上の他の薬物と組み合わせて投与される。
【0130】
したがって、本発明の化合物は、AT2受容体の活性化が望ましいか又は必要とされるが、CYP酵素阻害が望ましくない疾患又は状態の治療に特に有用であり、したがって、CYP経路を介して代謝され、有用であるか又は有用であり得る、ピルフェニドン、ナプロキセン、プロプラノロール、リルゾール、チザニジン、ワルファリン、セレコキシブ、クロピドグレル、イルベサルタン、メロキシカム、ピロキシカム、トルセミド(torsemide)、シクロホスファミド、インドメタシン、アトルバスタチン、シロスタゾール、サイクロスポリン、デフラザコート、ヒドロコルチゾン、リドカイン、セレキシパグ(selexipag)、シルデナフィル及び/又はシンバスタチンを含む、本明細書の上文に言及される他の治療剤のうちの1つ以上と組み合わせて、本明細書の上文に言及されるものを含む疾患を治療するために投与され得る。最も好ましくは、本発明の化合物は、IPFなどの間質性肺疾患を治療するために、ピルフェニドンと組み合わせて投与される。
【0131】
本発明の化合物と併せて使用され得る治療剤は、ウイルス感染症の様々に適用される標準的治療を含み、抗体療法(例えば、LY-CoV555/LY-CoV016(バムラニビマブ及びエテセビマブ)、LY-CoV555(バムラニビマブ、Eli Lilly)、REGN-COV2(カシリビマブ及びイムデビマブ)、REGN3048-3051、TZLS-501、SNG001(Synairgen)、エクリズマブ(Soliris;Alexion Pharmaceuticals)、ラブリズマブ(Ultomiris;Alexion Pharmaceuticals)、レンジルマブ、レロンリマブ、トシリズマブ(Actemra;Roche)、サリルマブ(Kevzara;Regeneron Pharma)、及びオクタガム(Octapharma))、抗ウイルス薬(例えば、オセルタミビル、レムデシビル、ファビラビル、モルヌピラビル、シメプレビル、ダクラタスビル、ソホスブビル、リバビリン、ウミフェノビル、ロピナビル、リトナビル、ロピナビル/リトナビル(Kaletra;AbbVie Deutschland GmbH Co.KG)、テイコプラニン、バリシチニブ(Olumiant;Eli Lilly)、ルキソリチニブ(Jakavi;Novartis)、トファシチニブ(Xeljanz;Pfizer)、TMPRSS2阻害剤であるカモスタット、又はカモスタットメシレート、アクテムラ(Roche)、AT-100(rhSP-D)、MK-7110(CD24Fc;Merck))、OYA1(OyaGen9)、BPI-002(BeyondSpring)、NP-120(Ifenprodil;Algernon Pharmaceuticals)、及びガリデシビル(Biocryst Pharma)、抗炎症剤(例えば、イブプロフェン、ケトロラック、ナプロキセンなどのNSAID)、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、インターフェロン(例えば、インターフェロンベータ(インターフェロンベータ-1a)、トシリズマブ(Actemra)、レナリドマイド、ポマリドマイド、及びサリドマイド)、鎮痛剤(例えば、パラセタモール又はオピオイド)、鎮咳剤(例えば、デキストロメトルファン)、ワクチン接種(例えば、Inovio Pharmaceuticals and Beijing Advaccine BiotechnologyのINO-4800(利用可能な場合))、COVID-19回復期血漿(CCP)、及び/又はSARS-CoV若しくはSARS-CoV-2の感染から回復した人々の血液由来の抗体による受動抗体療法を含む。
【0132】
言及され得る更なる治療剤には、抗線維症剤(ニンタデニブ、特にピルフェニドン)、ビタミン(例えば、ビタミンB、C、及びD)、並びにアセチルシステイン及びアンブロキソールなどの粘液溶解剤が含まれる。
【0133】
本発明による、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩と併せて使用され得る他の治療剤には、コルチコステロイドが含まれる。コルチコステロイドには、天然コルチコステロイドと合成コルチコステロイドの両方が含まれる。
【0134】
言及され得る天然コルチコステロイドとしては、コルチゾール(ヒドロコルチゾン)、アルドステロン、コルチコステロン、コルチゾン、プレグネノロン、プロゲステロン、並びにコルチコステロイド生合成における天然の前駆体及び中間体、並びに天然コルチコステロイドの他の誘導体、例えば、11-デオキシコルチゾール、21-デオキシコルチゾール、11-デヒドロコルチコステロン、11-デオキシコルチコステロン、18-ヒドロキシ-11-デオキシコルチコステロン、18-ヒドロキシコルチコステロン、21-デオキシコルチゾン、11β-ヒドロキシプレグネノロン、11β,17α,21-トリヒドロキシプレグネノロン、17α,21-ジヒドロキシプレグネノロン、17α-ヒドロキシプレグネノロン、21-ヒドロキシプレグネノロン、11-ケトプロゲステロン、11β-ヒドロキシプロゲステロン、17α-ヒドロキシプロゲステロン、及び18-ヒドロキシプロゲステロンが挙げられる。
【0135】
言及され得る合成コルチコステロイドとしては、ヒドロコルチゾン型(グループA)のもの、例えばコルチゾンアセテート、ヒドロコルチゾンアセポネート、ヒドロコルチゾンアセテート、ヒドロコルチゾンブテプレート、ヒドロコルチゾンブチラート、ヒドロコルチゾンバレレート、チキソコルトール及びチキソコルトールピバレート、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、クロロプレドニゾン、クロプレドノール、ジフルプレドナート、フルドロコルチゾン、フルオシノロン、フルペロロン、
フルプレドニゾロン、ロテプレドノール、プレドニカルベート及びトリアムシノロン;アセトニド及び関連物質(グループB)、例えばアムシノニド、ブデソニド、デソニド、フルオシノロンセトニド、フルオシノニド、ハルシノニド、トリアムシノロンアセトニド、シクレソニド、デフラザコート、ホルモコータル、フルドロキシコルチド、フルニソリド及びフルオシノロンアセトニド、(ベータ)メタゾン型(C群)のもの、例えば、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、ベタメタゾンジプロピオネート及びベタメタゾンバレレート、デキサメタゾン、フルオコルトロン、ハロメタゾン、モメタゾン及びモメタゾンフロエート、アルクロメタゾン及びアルクロメタゾンジプロピオネート、クロベタゾール及びクロベタゾールプロピオネート、クロベタゾン及びクロベタゾンブチラート、クロコルトロン、デソキシメタゾン、ジフロラゾン、ジフルオコルトロン、フルクロロロン、フルメタゾン、フルオコルチン、フルプレドニデン及びフルプレドニデンアセテート、フルチカゾン、フルチカゾンフロエート及びフルチカゾンプロピオネート、メプレドニゾン、パラメタゾン、プレドニリデン、リメキソロン及びウロベタゾール;プロゲステロン型のもの、例えば、フルゲストン、フルオロメトロン、メドリソン及びプレベジオロンアセテート、及びプロゲステロン誘導体(プロゲスチン)、例えばクロルマジノンアセテート、シプロテロンアセテート、メドロゲストン、メドロキシプロゲステロンアセテート、メゲストロールアセテート及びセゲステロンアセテート;並びに他のコルチコステロイド、例えば、コルチバゾール及び6-メチル-11β,17β-ジヒドロキシ-17α-(1-プロピニル)アンドロスタ-1,4,6-トリエン-3-オンが挙げられる。
【0136】
好ましいコルチコステロイドは、コルチゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン及び、特に、デキサメタゾンを含む。
【0137】
更に、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩と併せて使用され得る治療剤は、H2受容体遮断薬、抗凝固薬、抗血小板薬、並びにスタチン、抗菌薬、及び抗アレルギー/抗喘息剤を含む。
【0138】
言及され得るH2受容体遮断薬は、ファモチジンを含む。言及され得る抗凝固薬としては、ヘパリン及び低分子量ヘパリン(例えば、ベミパリン、ナドロパリン、レビパリン、エノキサパリン、パルナパリン、セルトパリン、ダルテパリン、チンザパリン)、直接作用型経口抗凝固薬(例えば、ダビガトラン、アルガトロバン、リバロキサバン、アピキサバン、エドキサバン、ベトリキサバン、ダレクサバン、オタミキサーバン、レタキサバン、エリバキサバン、ヒルジン、レピルジン及びビバリルジン)、クマリン型ビタミンK拮抗薬(例えば、クマリン、アセノクマロール、フェンプロクモン、アトロメンチン及びフェニンジオン)並びに第Xa因子の合成五糖阻害剤(例えば、フォンダパリヌクス、イドラパリヌクス及びイドラビオタパリヌクス)が挙げられる。言及され得る抗血小板薬としては、不可逆的シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例えば、アスピリン及びトリフルサル)、アデノシン二リン酸受容体阻害剤(例えば、カングレロル、クロピドグレル、プラスグレル、チカグレロル及びチクロピジン)、ホスホジエステラーゼ阻害剤(例えば、シロスタゾール)、プロテアーゼ活性化受容体1拮抗薬(例えば、ボラパキサル)、糖タンパク質IIB/IIIA阻害剤(例えば、アブシキシマブ、エプチフィバチド及びチロフィバン)、アデノシン再取り込み阻害薬(例えば、ジピリダモール)、並びにトロンボキサン阻害剤(例えば、テルトロバン、ラマトロバン、セラトロダスト及びピコタミド)が挙げられる。言及され得るスタチンとしては、アトルバスタチン、シンバスタチン及びロスバスタチンが挙げられる。言及され得る抗菌剤としては、アジスロマイシン、セフトリアキソン、セフロキシム、ドキシサイクリン、フルコナゾール、ピペラシリン、タゾバクタム及びテイコプラニンが挙げられる。言及され得る抗アレルギー/抗喘息薬は、クロルフェニラミン、レボセチリジン、モンテルカストを含む。
【0139】
したがって、対象はまた(及び/又はすでに)上記の他の治療剤のうちのいずれかのうちの1つ以上を投与されている可能性があり、これは、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩での治療の前、それに加えて、及び/又はその後に、処方用量のそれらの他の治療剤のうちの1つ以上を投与されることを意味する。
【0140】
本発明の化合物が本明細書の上文に言及される他の治療剤と「組み合わされる」場合、有効成分は、同じ製剤で一緒に投与されてもよいか、又は異なる製剤で別々に(同時に又は連続して)投与されてもよい。
【0141】
そのような併用製品は、他の治療剤と併せた本発明の化合物の投与を提供し、したがって、それらの製剤のうちの少なくとも1つが、本発明の化合物を含み、少なくとも1つが他の治療剤を含む、別々の製剤として提示され得るか、又は組み合わせ調製物として提示(すなわち、製剤化)され得る(すなわち、本発明の化合物及び他の治療剤を含む単一製剤として提示され得る)。
【0142】
したがって、
(1)本発明の化合物;上記のものから選択された治療剤(例えば、CYP酵素によって代謝されることが知られているもの);及び薬学的に許容される賦形剤(例えば、アジュバント、希釈剤、又は担体)を含む薬学的製剤であって、以下、「組み合わせ調製物」と称される、薬学的製剤と、
(2)以下の成分を含むパーツキットであって、
(A)本発明の化合物を、薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤、又は担体と混合して含む、薬学的製剤、及び
(B)上記のものから選択された治療剤(例えば、CYP酵素によって代謝されることが知られているもの)を、薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤、又は担体と混合して含む薬学的製剤、を含み、
成分(A)及び(B)が、各々、他方と併せて投与するのに好適である形態で提供される、パーツキット、が更に提供される。
【0143】
本発明の更なる態様では、本明細書において前述のように定義される組み合わせ調剤の調製のためのプロセスであって、本発明の化合物、他の抗炎症剤、治療剤を、少なくとも1つの(例えば、薬学的に許容される)賦形剤と関連付けることを含む、プロセスが提供される。
【0144】
本発明の更なる態様では、本明細書において前述のように定義されるパーツキットの調製のためのプロセスが提供され、プロセスは、成分(A)及び(B)を組み合わせることを含む。本明細書で使用される場合、組み合わせることについての言及は、2つの成分が、互いに併せて投与するのに好適にすることを意味するであろう。
【0145】
したがって、2つの成分を互いに「組み合わせる」ことによる、本明細書において前述のように定義されるパーツキットの調製のためのプロセスに関して、パーツキットの2つの成分は、
(i)別々の製剤として(すなわち、互いに独立して)提供され得、その後、併用療法において互いに併せて使用するために一緒にされ得る、又は
(ii)併用療法において互いに併せて使用するための「併用パック」の別々の成分として一緒に包装及び提示され得ることを含む。
【0146】
したがって、パーツキットであって、
(I)本明細書に定義される成分(A)及び(B)のうちの一方を、
(II)その成分を2つの成分のうちの他方と併せて使用するための指示書、を含む、パーツキットが更に提供される。
【0147】
治療される患者、及び投与経路に応じて、本発明の化合物は、様々な用量で投与され得る。用量は、患者ごとに変動するであろうが、好適な1日用量は、患者当たり約0.1~約1000mgの範囲(例えば、0.1、0.5、1、2、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、75、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000mgなど、又はその中の任意の範囲若しくは値)であり、単回又は複数回投与される。より好ましい1日用量は、患者当たり約0.1~約250mgの範囲(例えば、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250mgなど、又はその中の任意の範囲若しくは値)である。特に好ましい1日用量は、患者当たり約0.3~約100mgの範囲である。
【0148】
本発明の化合物の個々の用量は、約0.1~約100mgの範囲(例えば、0.3、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100mgなど、又はその中の任意の範囲若しくは値)であり得る。
【0149】
いずれの場合でも、医師又は当業者は、個々の患者に最も好適であろう実際の投薬量を決定することが可能であり、これは、治療される状態、並びに治療される特定の患者の年齢、体重、性別、及び応答とともに変動する可能性が高い。上に言及される投薬量は、平均的な場合の例示であり、当然、より高いか又はより低い投薬量範囲がふさわしい個々の場合が存在し得、そのようなものは、本発明の範囲内である。
【0150】
本発明の化合物を、投与経路の組み合わせを介して、別々に、及び/又は連続して、及び/又は同時に並行して使用することの利点は、副作用を予防及び/又は低減する可能性のある、療法を必要とする患者のために調整された治療を生み出し、また、治療有効量の本発明の化合物の正しい投薬量レベルを調整することである。
【0151】
本明細書に記載のパーツキットは、適切な量/用量の本発明の化合物を含む2つ以上の製剤、及び/又は反復投与を提供するために、適切な量/用量の他の治療剤を含む2つ以上の製剤を含み得る。2つ以上の製剤(いずれかの活性化合物を含む)が存在する場合、そのような製剤は、いずれかの化合物の用量、化学的組成物及び/又は物理的形態に関して、同一でも異なっていてもよい。
【0152】
本明細書に記載のパーツキットに関する「~と併せた投与」は、本発明の化合物及び他の治療剤を含むそれぞれの製剤が、関連する状態の治療の過程にわたって、連続的に、別々に、及び/又は同時に投与されることを含む。
【0153】
したがって、本発明による併用製品に関して、「~と併せた投与」という用語は、併用製品の2つの成分(本発明の化合物及び他の治療剤)を一緒に、又は十分に時間的に近接して(任意選択的に反復して)投与して、本発明の化合物を含む製剤又は他の薬剤を含む製剤のいずれかを、他の成分の非存在下で、同じ治療過程にわたって単独で(任意選択的に反復して)投与する場合よりも、関連する状態の治療過程にわたって、患者にとってより大きな有益な効果を可能にすることを含む。組み合わせが、特定の状態の治療に関して、かつその治療過程にわたって、より大きな有益な効果を提供するかどうかの決定は、治療又は予防される状態に依存するが、当業者によって慣習的に達成され得る。
【0154】
更に、本発明によるパーツキットの文脈において、「~と併せて」という用語は、2つの製剤のうちの一方又は他方が(任意選択的に反復して)、他の構成成分の投与前、投与後、及び/又は同時に投与され得ることを含む。この文脈で使用される場合、「同時投与される」及び「~と同時に投与される」という用語は、関連する本発明の化合物及び他の抗炎症剤の個々の用量が、互いに48時間(例えば、24時間)以内に投与されることを含む。
【0155】
本明細書に記載の薬学的組成物/製剤、併用製品及びキットは、標準的な及び/又は許容される薬務に従って、調製され得る。
【0156】
したがって、本発明の更なる態様では、本明細書において前述のように定義される薬学的組成物/製剤の調製のためのプロセスであって、本明細書において前述のように定義される本発明のある特定の化合物を、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤(例えば、アジュバント、希釈剤、及び/又は担体)と組み合わせることを含む、プロセスが提供される。
【0157】
本発明の更なる態様では、本明細書において前述のように定義される併用製品又はパーツキットの調製のためのプロセスが提供され、プロセスが、本明細書において前述のように定義される本発明のある特定の化合物を、関連する疾患又は障害の治療に有用である他の治療剤、及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と組み合わせることを含む。
【0158】
本発明の製剤で治療するのに好適な対象としては、哺乳動物対象、具体的にはヒト対象が挙げられるが、これらに限定されない。
【0159】
特定の値(例えば量)に関連して本明細書で使用される場合、「約」という用語(又は「およそ」等の同様の用語)は、そのような値が、定義された値の最大10%まで(特に、最大5%、例えば、最大1%まで)変化し得ることを示すものとして理解される。各場合において、そのような用語は、「±10%」等の表記で(又は、関連する値に基づいて計算された特定の量の変動を示すことによって)置き換えられてもよいことが企図される。また、各場合において、そのような用語は削除されてもよいことが企図される。
【0160】
本発明の化合物は、より強力であり、かつ/又は代謝的加水分解に対して安定であり、かつ/又は本明細書の上文に言及されるCYP酵素を阻害しないという利点を有する。
【0161】
本明細書に記載の化合物は、IPFの治療における使用のためであるかにかかわらず、先行技術において知られている化合物よりも、より有効であり、より毒性が低く、より長く作用し、より強力であり、より副作用が少なく、より容易に吸収され、かつ/又はより優れた薬物動態学的プロファイル(例えば、より高い経口バイオアベイラビリティ及び/若しくはより低いクリアランス)を有し、並びに/又は他の有用な薬理学的、物理的若しくは化学的特性を有し得るという利点を有してもよい。そのような効果は、ヘルスケア専門家、治療対象、又は観察者によって臨床的に、客観的に、及び/又は主観的に評価され得る。
【実施例】
【0162】
本発明は、本発明の範囲を限定することを意図しない以下の実施例を参照することによって更に説明されるであろう。
【0163】
命名と、図で描写されている任意の化合物との間に不一致がある場合、(提供され得る任意の実験上の詳細と相反しない限り、又は文脈から明らかでない限り)後者が優先される。
【0164】
実験手順
本明細書に記載の化合物の合成に使用される出発物質及び中間体は、市販されている、又は本明細書に記載の方法又は当技術分野で既知の方法によって調製することができる。
【0165】
実験は、一般に、特に酸素又は水分に敏感な試薬又は中間体を使用した場合、不活性雰囲気(窒素又はアルゴン)下で実施した。実験は、別段の記載がない限り、空気及び湿気の多い感受性材料を取り扱うための標準的な技術を用いて、オーブン乾燥ガラス製品で実施した。
【0166】
購入した全ての溶媒及び化学物質は、更に精製することなく使用した。マイクロ波加熱反応は、内蔵型オンラインIRセンサを装備した0~400Wの電力で2450MHzの制御された照射を生成する、Biotageシングルモードマイクロ波反応器を備えた隔壁密閉型Biotageバイアルで実施した。反応を、Merckシリカゲル60F-254プレート上で実施した薄層クロマトグラフィー(TLC)によって監視し、UV光(λ=254nm)で可視化した。自動化されたフラッシュカラムクロマトグラフィー(FCC)は、市販のシリカカートリッジを使用して、Biotage Isolera Dalton 2000機器上で実施した。手動FCCは、市販のシリカカートリッジを使用して実施した。分析用HPLC/ESI-MSは、移動相として0.05%のHCOOH水溶液中のアセトニトリルの勾配を用いて、C18カラム(50×3.0mm、粒子サイズ:2.6μm、細孔サイズ:100Å)で、UV検出(214、254、及び280nm)及びエレクトロスプレーイオン化(ESI)MSを使用して、1.5mL/分の流速で実施した。高分解能分子質量(HRMS)は、ESI源及び7-Tハイブリッドリニアイオントラップ(LTQ)を備えた質量分析計で判定した。核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、Bruker Avance III HD又はBruker Avance Neo機器で記録した。1H、13C及び19F NMRスペクトルは、それぞれ400、101、126及び376MHzで記録した。化学シフト(δ)は、残留溶媒シグナルを介してトリメチルシランを参照としてppmで報告する(1H:CDCl3-d 7.26ppm、MeOD-d4:3.31ppm五重線、アセトンd6:2.09ppm、七重線;DMSO-d6 2.50ppm 七重線、13C:CDCl3:77.16ppm、三重線;MeOD-d4:49.00ppm、七重線;アセトン-d6:29.84ppm、七重線;DMSO-d6:39.52 七重線)。13C NMR及び19F NMRスペクトルについて、プロトンデカップリングを記録した。データは、以下のように報告する:化学シフトδ/ppm、積分(1Hのみ)、多重度(s=一重線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、br.=ブロード、m=多重線、又はそれらの組み合わせ;13Cシグナルは、別段の記載がない限り、一重線である)、ヘルツ(Hz)単位での結合定数J、アサインメント。1H COSY、HSQC、及びHMBCは、構造的アサインメントを容易にするために適宜使用した。全ての最終化合物はHPLC(254nmにおいてUV)及びNMRで測定して純度95%以上であった。液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)からの質量分析データを報告する。NMRデータの化学シフトは、使用した重水素化溶媒からの残留ピークを参照として、百万分率(ppm、δ)で表される。
【0167】
一般手順を参照する合成では、反応条件(反応の長さ又は温度など)は、変動し得る。一般に、薄層クロマトグラフィー又はLC-MSによって反応を追跡し、必要に応じて後処理を行った。精製は実験間で異なる場合がある。一般的に、溶離液/勾配に使用される溶媒及び溶媒比は、適切なRf及び/又は保持時間を提供するように選択された。いくつかの生成物は、超臨界流体クロマトグラフィーを使用して、例えば、移動相A:CO2及びB:MeOH/H2O/NH3の溶媒の組み合わせを使用した逆相カラム上で精製した。いくつかの化合物を、分取HPLC、フラッシュカラムクロマトグラフィー又はH2O/MeCN極性を有する手動C18逆相カラムを使用して精製した。
【0168】
実施例
実施例1
N-(5-ブロモピリミジン-2-イル)-4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
(a)1-[(4-ブロモフェニル)メチル]-2-tert-ブチル-イミダゾール
DMF(0.27M)中の2-tert-ブチル-1H-イミダゾール(0.993g、8.00mmol、1当量)の撹拌溶液に、NaH(0.460g、12.0mmol、1.5当量)を0℃で添加した。20分後、4-ブロモベンジルブロミド(2.00g、8.00mmol、1当量)を添加した。得られた混合物を周囲温度まで加温し、一晩撹拌し、次いで水(15mL)でクエンチした。生成物を酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5×20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、淡黄色の結晶性固体(2.34g、収率>99%)の生成物を>95%の純度で得た。1H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.48(d,J=8.5Hz,2H),7.08-6.98(m,1H),6.96-6.85(m,2H),6.71(d,J=1.4Hz,1H),5.27(s,2H),1.42(s,9H)。
【0169】
(b)N-(tert-ブチル)-4-イソブチル-2-(6-メチル-4,8-ジオキソ-1,3,6,2-ジオキサザボロカン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド
THF中の、N-tert-ブチル-4-イソブチル-ベンゼンスルホンアミド(1.08g、4.00mmol、1当量)の撹拌溶液に、n-ブチルリチウム(7.59mL、19.0mmol、4.74当量)を-78℃で滴加した。得られた淡黄色の溶液を-78℃で30分間撹拌し、次いで0℃で45分間撹拌した。反応混合物を-78℃に冷却し、ホウ酸トリイソプロピル(2.71mL、11.7mmol、2.94当量)を滴加した。15分後、溶液を0℃まで加温し、更に45分間撹拌し、その間、白色沈殿物の形成が観察された。塩酸(25mL、2M水溶液)を添加し、反応混合物を15分間撹拌した。得られた透明溶液を部分的に蒸発させ、水(10mL)で希釈し、生成物をCH2Cl2(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濃縮して、粘性黄色油状物を得た。粗ボロン酸をDMSO(2mL)及びトルエン(30mL)に溶解した。メチルイミノ二酢酸(0.696g、4.73mmol、1.18当量)を添加し、混合物を3時間還流した。反応物を周囲温度まで放置し、酢酸エチルで希釈し、塩酸(3×50mL、0.1M水溶液)で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物の黄色の固体を得た。粗生成物をFCC(イソヘキサン中10~100%酢酸エチル)によって精製して、生成物を白色の非晶質固体(0.92g、54%収率)として得た。1H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.42(d,J=3.7Hz,1H),6.68(d,J=3.7Hz,0H),4.46(s,1H),2.69(d,J=7.1Hz,2H),2.07-1.76(m,1H),1.28(s,9H),0.95(d,J=6.6Hz,6H)。
【0170】
(c)N-tert-ブチル-2-[4-[(2-tert-ブチルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-4-イソブチルベンゼンスルホンアミド
1-[(4-ブロモフェニル)メチル]-2-tert-ブチル-ベンズイミドゾール(0,293g、1.00mmol、1当量)、N-(tert-ブチル)-4-イソブチル-2-(6-メチル-4,8-ジオキソ-1,3,6,2-ジオキサザボロカン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(上記ステップ(b)から;0.446g、1.05mmol、1.05当量)、K2CO3(0.415g、3.00mmol、3当量)及びPd(PPh3)4(57.8mg、0.50mmol、0.05当量)を脱気トルエン(6mL)、EtOH(2mL)及び水(1mL)の混合物に懸濁した。反応混合物を、密封したマイクロ波バイアル中、マイクロ波照射下、120℃で60分間撹拌し、次いで周囲温度まで放冷した。反応物を水(10mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×25mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して黄色の粘性油を得た。粗生成物をトリフルオロ酢酸(12mL)に溶解し、45℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチし、生成物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をFCC(CH2Cl2中0~10%MeOH)により精製して、副題化合物を白色の非晶質固体として収率61%(0.260g)で得た。1H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.00(dd,J=8.2,1.4Hz,1H),7.53-7.47(m,2H),7.45(d,J=1.8Hz,1H),7.28(d,J=1.8Hz,1H),7.17(d,J=8.0Hz,2H),7.06(d,J=1.8Hz,1H),7.02(d,J=1.8Hz,1H),5.50(s,2H),4.68(s,br.2H),2.54(d,J=7.2Hz,2H),1.99-1.83(m,1H),1.59(s,9H),0.92(d,J=6.6Hz,6H)。
【0171】
(d)N-(5-ブロモピリミジン-2-イル)-4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
アセトニトリル(0.5mL)中の上記ステップ(c)からのスルホンアミド(23.9mg、50.5μmol、1当量)、5-ブロモ-2-クロロピリミジン(10.9mg、56.5μmol、1.12当量)及び炭酸カリウム(41.8mg、0.303mmol、6当量)を、MW照射下で120℃で1時間加熱した。粗混合物を濾過し、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~70%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(10.9mg、37%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.53(bs,1H),8.34(s,2H),8.11(d,J=8.2Hz,1H),7.34(dd,J=8.2,1.9Hz,1H),7.27-7.15(m,2H),7.11-6.94(m,4H),6.92(d,J=1.5Hz,1H),5.45(s,2H),2.55(d,J=7.2Hz,2H),2.15-1.77(m,1H),1.44(s,9H),0.91(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ159.5,156.4,155.2,148.3,141.3,140.1,137.5,136.2,134.0,131.5,130.5,129.2,126.9,125.6,123.3,112.8,51.6,45.7,34.3,30.9,30.1,22.6。HRMS(ESI+):C28H33BrN5O2S[M+H]+の計算値582.1538;実測値:582.1542。
【0172】
実施例2
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(5-クロロピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで2-ブロモ-5-クロロ-ピリミジン(0.165mmol、1.5当量)、ヨウ化銅(I)(11.0μmol、0.1当量)及びN,N’-ジメチルエチレンジアミン(0.110mmol、1当量)を使用した以外は、上記実施例1に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含む水中の25~70%MeCN)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(5.6mg、9%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.30(s,2H),8.16(d,J=8.2Hz,1H),7.34(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),7.22-7.11(m,2H),7.11-6.96(m,4H),6.94(d,J=1.6Hz,1H),5.36(s,2H),2.54(d,J=7.2Hz,2H),2.11-1.72(m,1H),1.44(s,9H),0.89(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(126MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ157.5,156.4,155.2,148.4,141.4,140.3,137.3,136.6,134.1,131.4,130.6,129.4,127.2,125.4,124.6,123.9,52.0,45.7,34.5,31.0,29.9,22.6。HRMS(ESI+):C28H33ClN5O2S[M+H]+の計算値538.2044;実測値:538.2044。
【0173】
実施例3
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで2-ブロモ-5-フルオロ-ピリミジン(116μmol、1.22当量)を使用した以外は、上記実施例1に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~50%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(11.1mg、23%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.24(s,2H),8.16(d,J=8.2Hz,1H),7.32(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),7.19-7.08(m,2H),6.96(dd,J=5.1,3.1Hz,3H),6.90(d,J=1.5Hz,1H),6.85(d,J=1.5Hz,1H),5.30(s,2H),2.52(d,J=7.2Hz,2H),1.97-1.70(m,1H),1.41(s,9H),0.88(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ154.9(d,1JC-F=256.0Hz),154.9,153.5(d,4JC-F=2.5Hz),148.2,146.6(d,2JC-F=22.7Hz),140.8,139.7,136.9,135.4,133.8,131.3,130.2,129.1,126.7,125.0,123.1,51.4,45.5,34.1,30.6,29.9,22.5.19F-NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-147.1。HRMS(ESI+):C28H33FN5O2S[M+H]+の計算値522.2339;実測値:522.2317。
【0174】
実施例4
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで2-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(0.129mmol、1.1当量)を使用した以外は、上記実施例1に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~70%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(10.9mg、16%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.48(s,2H),8.10(d,J=8.1Hz,1H),7.26(dd,J=8.3,1.9Hz,1H),7.13(dd,J=7.9,4.9Hz,2H),7.00-6.83(m,5H),5.31(s,2H),2.46(d,J=7.0Hz,2H),1.91-1.73(m,1H),1.39(s,9H),0.82(d,J=6.3Hz,6H)。13C-NMR(126MHz,DMSO-d6)δ163.3,162.5,155.2,153.4,144.4,139.6,139.4,136.4,132.6,129.6,129.3,127.7,125.4,124.7,124.5(q,1JC-F=270.3Hz),122.8,113.5(q,2JC-F=34.3Hz),50.2,48.7,44.0,33.3,29.6,22.2。19F-NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-63.05--70.11(m)。HRMS(ESI+):C29H33F3N5O2S[M+H]+の計算値572.2307;実測値:572.2302。
【0175】
実施例5
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(チアゾール-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで2-ブロモチアゾール(0.117mmol、1当量)、ヨウ化銅(I)(11.7μmol、0.1当量)及びN,N’-ジメチルエチレンジアミン(0.110mmol、1当量)を使用した以外は、上記実施例1に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~50%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(17.2mg、29%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.08(d,J=8.1Hz,1H),7.45-7.20(m,3H),7.09(d,J=1.7Hz,1H),7.04-6.93(m,4H),6.89(d,J=4.5Hz,1H),6.55(d,J=4.5Hz,1H),5.38(s,2H),2.52(d,J=7.2Hz,2H),2.08-1.77(m,1H),1.47(s,9H),0.89(d,J=6.5Hz,6H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ169.5,154.5,147.3,141.1,141.0,137.5,135.4,133.8,130.7,129.5,128.9,126.7,124.5,124.0,122.7,108.7,52.1,45.5,34.3,30.8,29.5,22.6。HRMS(ESI+):C27H33N4O2S2[M+H]+の計算値509.2045;実測値:509.2047。
【0176】
実施例6
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(5-シアノピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで2-クロロピリミジン-5-カルボニトリル(94.5μmol、1.1当量)を使用した以外は、上記実施例1に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の25~40%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物をオフホワイトの非晶質固体として得た(5.2mg、10%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.55(s,2H),8.17(d,J=8.2Hz,1H),7.32(dd,J=8.4,1.8Hz,1H),7.19(dd,J=8.5,3.0Hz,2H),7.05-6.96(m,3H),6.96-6.84(m,2H),5.35(s,2H),2.53(d,J=7.0Hz,2H),2.06-1.70(m,1H),1.44(s,9H),0.95-0.53(m,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ161.7,154.8,146.7,141.8,140.9,139.4,135.6,133.6,131.0,130.5,129.1,127.2,124.6,122.3,122.3,117.2,99.1,52.6,45.8,34.6,31.1,29.4,22.6。HRMS(ESI+):C29H33N6O2S[M+H]+の計算値529.2386;実測値:529.2386。
【0177】
実施例7
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
(a)1-(4-ブロモ-2-フルオロベンジル)-2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール
4-ブロモ-1-(ブロモメチル)-2-フルオロ-ベンゼン(8.21mmol、1当量)を使用した以外は、上記実施例1のステップ(a)に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して、副題化合物を調製した。粗生成物をFCC(イソヘキサン中30%酢酸エチル)により精製して、生成物を淡黄色の非晶質固体として得た(2.56g、収率39%)。1H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.24(dd,J=9.5,1.9Hz,1H),7.21-7.16(m,1H),6.93(d,J=1.4Hz,1H),6.67(d,J=1.4Hz,1H),6.55(t,J=8.1Hz,1H),5.25(s,2H),1.35(s,9H)。19F-NMR(376MHz,クロロホルム-d)δ-115.61(t,J=8.7Hz)。
【0178】
(b)4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
1-[(4-ブロモ-2-フルオロ-フェニル)メチル]-2-tert-ブチル-イミダゾール(上記ステップ(a);0.942mmol)を使用した以外は、上記実施例1のステップ(c)に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して、副題化合物を調製した。粗生成物をFCC(CH2Cl2中0~10%MeOH)によって精製して、生成物を淡黄色の非晶質固体(0.250g、60%収率)として得た。1H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.95(d,J=8.1Hz,1H),7.37(s,1H),7.28-7.19(m,3H),7.13-6.97(m,3H),5.50(s,2H),5.32(s,br.2H),2.51(d,J=7.2Hz,2H),1.96-1.78(m,1H),1.57(s,9H),0.89(d,J=6.6Hz,6H)。19F-NMR(376MHz,クロロホルム-d)δ-75.37。
【0179】
(c)4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
2-ブロモピリミジン(0.144mmol、1.5当量)を使用した以外は、上記実施例1のステップ(d)に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の25~45%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(20.1mg、40%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.38(t,J=3.7Hz,2H),8.22(d,J=8.1Hz,1H),7.38(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),7.09-6.90(m,3H),6.90-6.80(m,2H),6.73-6.59(m,2H),5.18(s,2H),2.53(d,J=7.1Hz,2H),1.97-1.75(m,J=6.7Hz,1H),1.37(s,9H),0.88(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(126MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ159.7(d,1JC-F=247.5Hz),158.8,157.0,154.9,148.2,142.2(d,3JC-F=8.4Hz),139.2,135.9,133.4,131.2,129.6,128.9(d,3JC-F=4.0Hz),125.9(d,4JC-F=3.2Hz),125.0,123.9(d,2JC-F=14.5Hz),123.0,117.4(d,2JC-F=22.2Hz),116.1,45.9(d,3JC-F=4.2Hz),45.5,34.1,30.7,29.7,22.5。19F-NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-115.09(t,J=8.9Hz)。HRMS(ESI+):C28H33FN5O2S[M+H]+の計算値522.2339;実測値:522.2328。
【0180】
実施例8
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(チアゾール-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで2-ブロモチアゾール(91.0μmol、1当量)を使用した以外は、上記実施例7に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の27~38%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(10.4mg、22%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.05(d,J=8.0Hz,1H),7.31(d,J=8.0Hz,1H),7.25-7.12(m,1H),7.10(d,J=7.8Hz,1H),7.06-7.02(m,1H),6.98(d,J=4.8Hz,1H),6.94-6.87(m,2H),6.78(t,J=7.8Hz,1H),6.56(t,J=4.0Hz,1H),5.40(s,2H),2.55(d,J=7.2Hz,2H),2.09-1.77(m,1H),1.44(s,9H),0.91(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ169.8,159.8(d,1JC-F=246.6Hz),155.1,147.2,143.2(d,3JC-F=8.4Hz),139.8(d,5JC-F=1.8Hz),138.1,133.5,129.2(d,3JC-F=5.2Hz),128.5(d,4JC-F=4.0Hz),126.6(d,4JC-F=3.3Hz),125.5,124.1,123.5(d,2JC-F=14.3Hz),123.0,117.6(d,2JC-F=22.0Hz),108.8,46.0(d,3JC-F=4.7Hz),45.5,34.2,30.8,29.9,22.6。19F-NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-118.68。HRMS(ESI+):C27H32FN4O2S2[M+H]+の計算値527.1951;実測値:527.1944。
【0181】
実施例9
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-N-(5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで2-ブロモ-5-フルオロ-ピリミジン(0.111mmol、1.22当量)を使用した以外は、上記実施例7に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の32~55%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(13.7mg、28%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.30(d,J=0.6Hz,2H),8.15(d,J=8.2Hz,1H),7.38(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),7.06(dd,J=10.9,1.6Hz,1H),7.03(d,J=1.8Hz,1H),7.01-6.96(m,2H),6.93(dd,J=7.9,1.6Hz,1H),6.88(t,J=7.7Hz,1H),5.44(s,2H),2.56(d,J=7.2Hz,2H),2.02-1.73(m,1H),1.46(s,9H),0.91(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(126MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ159.7(d,1JC-F=247.4Hz),155.0(d,1JC-F=256.3Hz),155.0,153.6(d,4JC-F=2.7Hz),148.3,146.6(d,2JC-F=22.6Hz),142.0(d,3JC-F=8.2Hz),139.4,135.6,133.5,131.3,129.6,128.8(d,3JC-F=3.9Hz),126.0(d,4JC-F=3.2Hz),125.6(d,4JC-F=2.9Hz),124.2(d,2JC-F=14.3Hz),122.8,117.3(d,2JC-F=22.1Hz),45.7(d,3JC-F=4.5Hz),45.5,34.1,30.6,29.9,22.5。19F-NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-114.59(d,J=10.1Hz),-141.47。HRMS(ESI+):C28H32F2N5O2S[M+H]+の計算値540.2245;実測値:540.2229。
【0182】
実施例10
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(5-クロロピリミジン-2-イル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで2-ブロモ-5-クロロ-ピリミジン(0.144mmol、1.5当量)を使用した以外は、上記実施例7に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~50%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(5.7mg、11%収率)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6,メタノール-d4,)δ8.45(s,2H),7.98(d,J=8.2Hz,1H),7.36(dd,J=8.2,1.7Hz,1H),7.22-7.13(m,1H),7.09-6.95(m,3H),6.83(d,J=1.3Hz,1H),6.79(t,J=7.9Hz,1H),5.41(s,2H),2.51(d,J=7.4Hz,2H),1.95-1.71(m,1H),1.36(s,9H),0.85(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(126MHz,DMSO-d6,メタノール-d4,))δ158.5(d,1JC-F=245.0Hz),156.4,156.1,153.5,146.1,141.0(d,3JC-F=8.4Hz),138.4,136.6,132.7,129.4,128.7,128.0(d,3JC-F=4.3Hz),125.5(d,4JC-F=3.0Hz),125.3,123.8(d,2JC-F=14.6Hz),123.1,122.2,116.3(d,2JC-F=22.0Hz),44.7(d,3JC-F=3.9Hz),44.0,33.2,29.7,29.5,22.1。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6,メタノール-d4,)δ-118.76(dd,J=11.0,8.2Hz)。HRMS(ESI+):C28H32ClFN5O2S[M+H]+の計算値556.1949;実測値:556.1938。
【0183】
実施例11
N-(5-ブロモピリミジン-2-イル)-4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで5-ブロモ-2-クロロ-ピリミジン(97.8μmol、1.12当量)を使用した以外は、上記実施例7に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の35~50%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(4.5mg、9%収率)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ8.55(d,J=1.0Hz,2H),7.99(d,J=8.2Hz,1H),7.38(dd,J=8.3,1.8Hz,1H),7.21-7.13(m,1H),7.07(d,J=1.7Hz,1H),7.05-6.97(m,2H),6.90-6.85(m,1H),6.86-6.76(m,1H),5.43(s,2H),2.52(d,J=7.4Hz,2H),1.95-1.74(m,J=6.7Hz,1H),1.37(s,9H),0.85(d,J=6.5Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,DMSO-d6)δ158.5(d,1JC-F=245.2Hz),158.5,155.8,153.3,146.2,140.8(d,3JC-F=8.5Hz),138.3,136.2,132.7,129.4,128.7,128.0(d,3JC-F=4.7Hz),125.4,124.9,123.6(d,2JC-F=14.6Hz),122.2,116.2(d,2JC-F=21.9Hz),111.9,44.7(d,3JC-F=4.0Hz),43.8,33.1,29.5,29.4,22.1。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-118.76(dd,J=11.0,8.2Hz)。HRMS(ESI+):C28H32BrFN5O2S[M+H]+の計算値600.1444;実測値:600.1451。
【0184】
実施例12
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(5-シアノピリミジン-2-イル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで2-クロロピリミジン-5-カルボニトリル(90.7μmol、1当量)を使用した以外は、上記実施例7に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~45%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(10.2mg、21%収率)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.51(s,2H),8.12(d,J=8.2Hz,1H),7.29(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),7.16-7.00(m,4H),7.00-6.89(m,2H),5.45(s,2H),2.51(d,J=7.2Hz,2H),1.99-1.78(m,1H),1.52(s,9H),0.88(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(126MHz,DMSO-d6,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ161.0,160.5,159.1(d,1JC-F=245.7Hz),153.3,145.5,142.6(d,3JC-F=8.5Hz),138.4,138.1,132.4,129.6,128.6,128.5(d,4JC-F=3.9Hz),125.8(d,4JC-F=2.9Hz),123.0,122.4(d,3JC-F=6.1Hz),122.1(d,2JC-F=14.4Hz),116.8(d,2JC-F=22.1Hz),116.7,98.5,45.8(d,3JC-F=4.0Hz),44.4,33.5,29.9,29.0,22.2。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-118.77。HRMS(ESI+):C29H32FN6O2S[M+H]+の計算値547.2291;実測値:547.2299。
【0185】
実施例13
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(4,5-ジメチルオキサゾール-2-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで2-ブロモ-4,5-ジメチル-オキサゾール(0.117mmol、1当量)を使用した以外は、上記実施例1に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~45%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(3.2mg、5%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.08(d,J=8.1Hz,1H),7.41(d,J=7.8Hz,2H),7.28(d,J=8.2Hz,1H),7.15-7.02(m,3H),7.03-6.90(m,2H),5.44(s,2H),2.55(d,J=7.2Hz,2H),2.06(s,3H),1.96(s,3H),1.93-1.84(m,1H),1.48(s,9H),0.92(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ156.6,155.0,147.1,141.3,141.2,139.4,137.1,136.3,134.0,131.1,129.0,129.0,126.7,124.0,123.9,119.3,52.1,45.7,34.4,31.0,29.8,22.6,9.3,8.1。HRMS(ESI+):C29H37N4O3S[M+H]+の計算値521.2586;実測値:521.2590。
【0186】
実施例14
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(6-メトキシピリダジン-3-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで3-ブロモ-6-メトキシ-ピリダジン(0.129mmol、1.1当量)を使用した以外は、上記実施例1に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の35~40%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物をピンク色の非晶質固体として得た(6.1mg、10%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.05(d,J=8.1Hz,1H),7.42-7.30(m,2H),7.29-7.14(m,2H),7.04-6.91(m,4H),6.86(d,J=1.5Hz,1H),6.76(d,J=1.6Hz,1H),5.29(s,2H),3.88(s,3H),2.51(d,J=7.2Hz,2H),1.96-1.79(m,1H),1.41(s,9H),0.88(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(126MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ159.0,154.3,154.0,147.4,142.0,141.1,139.6,134.7,134.0,131.4,130.0,129.5,129.0,127.4,127.3,125.3,119.7,55.4,52.9,45.7,34.7,31.1,28.8,22.6。HRMS(ESI+):C29H36N5O3S[M+H]+の計算値534.2539;実測値:534.2531。
【0187】
実施例15
4’-((2-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
(a)2-(1-(4-ブロモベンジル)-1H-イミダゾール-2-イル)プロパン-2-オール
-78℃で、THF中のジイソプロピルアミン(0.143mL、1.01mmol、1.20当量)の撹拌溶液にn-ブチルリチウム(0.371mL、0.928mmol、1.10当量)を滴加した。得られた淡黄色の溶液を30分間撹拌し、次いでTHF中の1-[(4-ブロモフェニル)メチル]イミダゾール(0.200g、0.844mmol、1当量)の溶液を滴加した。得られたオレンジ色の溶液を更に30分間撹拌した。アセトン(0.125mL、1.69mmol、2当量)を滴加し、反応混合物を更に1時間撹拌した。無色の溶液を0℃まで加温し、塩化アンモニウム(水溶液、飽和)でクエンチした。水を添加し、生成物を酢酸エチル(3×25mL)で抽出し、水(50mL)、次いでブライン(25mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮して黄色の油状物を得た。粗生成物をFCC(100%酢酸エチル)によって精製して、生成物を白色の非晶質固体(249mg、68%収率)として得た。1H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.36(d,J=8.4Hz,2H),6.92(d,J=8.4Hz,2H),6.71~6.57(m,2H),5.42(s,2H),1.53(s,6H)。
【0188】
(b)4’-((2-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
副題化合物は、2-[1-[(4-ブロモフェニル)メチル]イミダゾール-2-イル]プロパン-2-オール(上記ステップ(a)、0.115g、0.390mmol)を使用した以外は、上記実施例1のステップ(c)に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して調製した。粗生成物をFCC(CH2Cl2中0~10%MeOH)によって精製して、生成物を淡黄色の非晶質固体(93.0mg、2ステップで56%収率)として得た。1H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.96(dd,J=8.1,5.2Hz,1H),7.39(dd,J=7.8,4.4Hz,2H),7.22(dq,J=8.3,1.8Hz,1H),7.17-7.09(m,2H),7.05(q,J=2.2Hz,1H),6.98-6.86(m,1H),6.80(d,J=2.8Hz,1H),5.46(s,2H),4.59(s,br.,2H),3.43(d,J=8.4Hz,1H),2.52(d,J=6.8Hz,2H),2.04-1.78(m,1H),1.65-1.59(m,9H),0.90(d,J=6.7Hz,6H)。
【0189】
(c)4’-((2-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
4’-((2-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド(上記のステップ(b)から;39.1mg、82.3μmol)及び2-ブロモピリミジン(0.099mmol、1.2当量)が用いられたことを除き、上記実施例1のステップ(d)に記載の類似のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の25~45%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(5.6mg、14%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.31(d,J=4.8Hz,2H),8.20(d,J=8.2Hz,1H),7.53-7.39(m,1H),7.31(d,J=8.1Hz,1H),7.12-6.95(m,5H),6.92-6.81(m,2H),5.39(s,2H),2.49(d,J=7.2Hz,2H),1.94-1.79(m,1H),1.62(s,6H),0.86(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(126MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ158.9,157.1,152.5,148.1,140.9,140.0,136.5,135.9,133.7,131.4,130.3,129.2,127.6,123.6,123.1,116.0,70.5,51.7,45.6,30.7,30.0,22.5。HRMS(ESI+):C27H32N5O3S+:[M+H]+の計算値506.2226;実測値:506.2220。
【0190】
実施例16
3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド
(a)N-(tert-ブチル)-5-イソブチル-3-(6-メチル-4,8-ジオキソ-1,3,6,2-ジオキサザボロカン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド
N-tert-ブチル-5-イソブチル-チオフェン-2-スルホンアミド(1.00g、3.65mmol)、ホウ酸トリイソプロピル(2.53mL、10.9mmol)及びメチルイミノ二酢酸(0.748g、5.09mmol)を使用した以外は、上記実施例1のステップ(b)に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して、副題化合物を調製した。粗生成物をFCC(イソヘキサン中10~100%酢酸エチル)により精製して、生成物を淡黄色の非晶質固体(1.56g、収率77%)として得た。1H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ6.87(d,J=0.8Hz,1H),5.20(s,1H),3.98(m,4H),2.82(s,3H),2.66(d,J=7.6Hz,2H),1.89(m,1H),1.25(s,9H),0.93(d,J=6.6Hz,6H)。
【0191】
(b)3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-スルホンアミド
副題化合物を、N-(tert-ブチル)-4-イソブチル-2-(6-メチル-4,8-ジオキソ-1,3,6,2-ジオキサザボロカン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(上記ステップ(a)から、0.451g、1.05mmol、1.05当量)を使用した以外は、上記実施例1のステップ(c)に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して調製した。粗生成物をFCC(CH2Cl2中0~10%MeOH)によって精製して、生成物を淡黄色の非晶質固体(0.364g、2ステップで75%収率、90%純度)として得た。1H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.53(d,J=7.8Hz,2H),7.31(s,1H),7.19-6.93(m,3H),6.69(s,1H),5.76(s,br.,2H),5.46(s,2H),2.61(d,J=7.0Hz,2H),2.12-1.78(m,1H),1.49(s,9H),0.92(d,J=6.6,6H)。
【0192】
(c)3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド
表題化合物を、3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-スルホンアミド(上記ステップ(b)から;92.6mg、0.204mmol)及び2-ブロモピリミジン(0.306mmol、1.5当量)を用いたことを除き、上記実施例1のステップ(d)に記載の類似のプロセスを使用して調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の25~45%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体(10.0mg、9%収率)として得た。1H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.45-8.32(m,2H),7.16(d,J=7.8Hz,2H),6.96(s,1H),6.86(s,1H),6.80-6.71(m,3H),6.63(s,1H),5.22(s,2H),2.68(d,J=7.1Hz,2H),1.98-1.82(m,2H),1.33(s,9H),0.95(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ158.6,156.6,154.7,151.3,145.3,137.5,134.4,132.3,129.8,129.6,126.6,125.0,123.1,116.0,51.2,39.6,33.9,31.0,29.8,22.4。HRMS(APCI+):C26H32N5O2S2
+:[M+H]+の計算値510.1992;実測値:510.1992。
【0193】
実施例17
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで2-ブロモピリミジン(0.099mmol、1.2当量)を使用した以外は、上記実施例1に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の25~45%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(6.7mg、16%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.33(d,J=4.9Hz,2H),8.14(d,J=8.2Hz,1H),7.38(d,J=8.2Hz,1H),7.32-7.18(m,4H),7.13(d,J=8.0Hz,2H),7.02(d,J=1.8Hz,1H),6.94(t,J=4.7Hz,1H),5.56(s,2H),2.56(d,J=7.2Hz,2H),1.96-1.78(m,1H),1.53(s,9H),0.91(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(126MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ159.2,157.6,154.3,148.4,141.1,140.9,136.6,135.0,133.9,131.3,130.9,129.5,127.7,125.2,120.1,116.5,52.8,45.7,34.7,31.0,29.0,22.6。HRMS(APCI+):C28H34N5O2S+:[M+H]+の計算値504.2428;実測値:504.2438。
【0194】
実施例18
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(4-メトキシピリミジン-5-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで5-ブロモ-4-メトキシ-ピリミジン(0.095mmol、1当量)を使用した以外は、上記実施例1に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~50%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(9.2mg、18%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.40(s,1H),8.12(s,1H),7.99(d,J=8.2Hz,1H),7.34(dd,J=8.3,1.8Hz,1H),7.26-7.17(m,2H),7.12-6.98(m,4H),6.95(d,J=7.4Hz,1H),5.47(s,2H),2.56(d,J=7.2Hz,2H),2.02-1.72(m,1H),1.43(s,9H),0.90(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ162.5,154.9,154.1,148.7,148.2,141.9,140.8,137.0,136.3,134.5,131.2,130.5,129.8,127.1,125.1,122.1,121.7,54.8,52.6,45.7,34.7,31.2,29.2,22.6。HRMS(ESI+):C29H36N5O3S[M+H]+の計算値534.2539;実測値:534.2538。
【0195】
実施例19
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(4,6-ジメトキシピリミジン-5-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで5-ブロモ-4,6-ジメトキシピリミジン(0.095mmol、1当量)を使用した以外は、上記実施例1に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~60%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(7.4mg、14%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4)δ8.22(s,1H),7.84(d,J=8.2Hz,1H),7.36(d,J=7.8Hz,2H),7.26(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),7.14-7.06(m,3H),7.03(d,J=6.5Hz,2H),5.48(s,2H),3.70(s,6H),2.56(d,J=7.2Hz,2H),2.17-1.79(m,1H),1.47(s,9H),0.93(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4)δ167.4,155.6,154.9,147.4,141.4,141.1,137.9,136.3,133.8,130.7,129.9,128.8,126.7,123.9,123.8,103.7,54.8,52.0,45.6,34.3,30.9,29.7,22.6。HRMS(ESI+):C30H38N5O4S+:[M+H]+の計算値564.2645;実測値:564.2640。
【0196】
実施例20
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(5-メチルピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで2-クロロ-5-メチル-ピリミジン(0.120mmol、1.69当量)を使用した以外は、上記実施例1に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~40%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を淡黄色の非晶質固体(4.6mg、13%収率)として得た。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.32-8.11(m,3H),7.36(dd,J=8.3,1.8Hz,1H),7.06(d,J=8.1Hz,2H),6.94(d,J=1.8Hz,1H),6.92-6.82(m,4H),5.23(s,2H),2.54(d,J=7.2Hz,2H),2.19(s,3H),2.01-1.77(m,1H),1.38(s,9H),0.89(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ159.0,155.7,155.3,148.3,141.3,140.1,137.7,136.6,134.1,131.5,130.6,129.4,127.0,125.9,125.4,123.8,51.7,45.7,34.4,31.1,30.1,22.6,14.8。HRMS(ESI+):C29H36N5O2S+:[M+H]+の計算値518.2590;実測値:518.2591。
【0197】
実施例21
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで2-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(0.0744mmol、1.1当量)を使用した以外は、上記実施例7に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~55%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(13.9mg、35%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.57(s,2H),8.17(d,J=8.2Hz,1H),7.35(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),7.16-6.83(m,6H),5.41(s,2H),2.54(d,J=7.2Hz,2H),2.03-1.81(m,1H),1.48(s,9H),0.89(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ160.6,160.1(d,1JC-F=247.7Hz),156.4,154.6,148.1,143.0(d,3JC-F=9.3Hz),139.5,136.5,133.4,131.1,129.6,129.3(d,3JC-F=3.7Hz),126.3(d,3JC-F=3.4Hz),124.1(q,1JC-F=270.9Hz),123.6,123.3,123.0(d,2JC-F=14.4Hz),118.8(q,2JC-F=34.2Hz),117.5(d,2JC-F=22.1Hz),46.5(d,3JC-F=4.4Hz),45.6,34.2,30.7,29.5,22.6。19F-NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-62.55,-119.00(dd,J=10.5,7.2Hz)。HRMS(ESI+):C29H32F4N5O2S+:[M+H]+の計算値590.2213;実測値:590.2206。
【0198】
実施例22
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(4-メトキシピリミジン-5-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで5-ブロモ-4-メトキシ-ピリミジン(0.0676mmol、1当量)を使用した以外は、上記実施例7に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~50%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(13.1mg、35%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.51-8.33(m,1H),8.22-8.10(m,1H),7.98(d,J=8.2Hz,1H),7.34(d,J=8.2Hz,1H),7.13-6.96(m,5H),6.90(t,J=7.9Hz,1H),5.50(s,2H),3.88(s,3H),2.55(d,J=7.2Hz,2H),1.97-1.80(m,1H),1.49(s,9H),0.90(d,J=6.7Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ160.0(d,1JC-F=247.1Hz),155.2,153.7,148.6,147.6(d,4JC-F=2.4Hz),142.5(d,3JC-F=7.9Hz),140.3,136.5,134.1,130.4,129.9,128.8,126.8,125.0,124.2(d,2JC-F=14.3Hz),123.4,121.8,117.6(d,2JC-F=22.3Hz),54.8,46.3(d,3JC-F=3.9Hz),45.5,34.4,30.9,29.8,22.6。19F-NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-116.73--122.27(m)。HRMS(ESI+):C29H35FN5O3S+:[M+H]+の計算値552.2445;実測値:552.2436。
【0199】
実施例23
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(6-メトキシピリダジン-3-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで3-ブロモ-6-メトキシ-ピリダジン(0.0676mmol、1当量)を使用した以外は、上記実施例7に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の32~37%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物をピンク色の非晶質固体(14.7mg、39%収率)として得た。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.08(d,J=8.1Hz,1H),7.54-7.41(m,1H),7.39-7.29(m,1H),7.25-7.18(m,2H),7.17-7.10(m,2H),7.06(s,1H),6.96(s,1H),6.90(s,1H),6.82(t,J=7.8Hz,1H),5.41(s,2H),3.91(s,3H),2.56(d,J=7.2Hz,2H),1.99-1.82(m,1H),1.46(s,9H),0.92(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ159.8a(d,1JC-F=247.2Hz),158.5,154.8a,147.1,143.4(d,3JC-F=8.0Hz),139.4(d,4JC-F=1.5Hz),139.1a,135.3,133.4,129.4,128.6,128.5,127.2,126.7(d,3JC-F=3.3Hz),124.6,123.0(d,2JC-F=14.5Hz),122.9,121.5,117.7(d,2JC-F=22.1Hz),55.2,46.2(d,3JC-F=4.4Hz),45.5,34.2,30.7,29.7,22.6。19F-NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-119.45(dd,J=11.0,7.7Hz)。HRMS(ESI+):C29H35FN5O3S+:[M+H]+の計算値552.2445;実測値:552.2437。[a]2D NMRによって同定される。
【0200】
実施例24
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(4,5-ジメチルオキサゾール-2-イル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで2-ブロモ-4,5-ジメチル-オキサゾール(0.0676mmol、1当量)を使用した以外は、上記実施例7に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~45%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(16.6mg、46%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.07(d,J=8.1Hz,1H),7.49-7.12(m,3H),7.09-6.82(m,4H),5.45(s,2H),2.54(d,J=7.1Hz,2H),2.04(s,3H),1.95(s,3H),1.93-1.81(m,1H),1.48(s,9H),0.90(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ160.1(d,1JC-F=247.0Hz),156.4,154.8,147.1,143.9(d,3JC-F=8.7Hz),139.5(d,4JC-F=1.5Hz),139.2,137.2,133.5,129.4,129.0,128.8(d,3JC-F=3.9Hz),126.9(d,J=2.6Hz),124.0,123.2,122.8(d,2JC-F=14.4Hz),119.2,117.8(d,2JC-F=22.2Hz),46.5(d,3JC-F=4.0Hz),45.6,34.3,30.9,29.6,22.6,9.4,8.1。19F-NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-113.55--122.11(m)。HRMS(ESI+):C29H36FN4O3S+:[M+H]+の計算値539.2492;実測値:539.2477。
【0201】
実施例25
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(4,6-ジメトキシピリミジン-5-イル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで5-ブロモ-4,6-ジメトキシ-ピリミジン(0.0676mmol、1当量)を使用した以外は、上記実施例7に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~50%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体(5.0mg、13%収率)として得た。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.21(s,1H),7.84(d,J=8.2Hz,1H),7.26(dd,J=8.3,1.8Hz,1H),7.21-7.03(m,3H),6.96-6.74(m,3H),5.42(s,2H),3.70(s,6H),2.56(d,J=7.1Hz,2H),1.99-1.79(m,1H),1.43(s,9H),0.92(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ167.6,160.0(d,1JC-F=246.3Hz),155.7,155.3,147.6,143.3(d,3JC-F=8.2Hz),140.3(d,4JC-F=1.8Hz),137.9,133.5,130.1,129.2,128.6(d,3JC-F=3.9Hz),126.5,125.6,124.0(d,2JC-F=14.7Hz),123.1,117.5(d,2JC-F=22.3Hz),103.6,54.8,46.2(d,3JC-F=4.4Hz),45.6,34.3,31.0,29.9,22.6。19F-NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-115.55--124.89(m)。HRMS(ESI+):C30H37FN5O4S+:[M+H]+の計算値582.2550;実測値:582.2540。
【0202】
実施例26
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(5-メチルピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで2-クロロ-5-メチル-ピリミジン(0.115mmol、1.69当量)を使用した以外は、上記実施例7に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~35%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(6.8mg、19%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.22(s,2H),8.17(d,J=8.1Hz,1H),7.40(d,J=8.1Hz,1H),7.17-6.73(m,6H),5.39(s,2H),2.58(d,J=7.3Hz,2H),2.19(s,3H),2.04-1.79(m,1H),1.44(s,9H),0.92(d,J=6.7Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ159.5(d,1JC-F=248.1Hz),158.7,154.9(d,3JC-F=7.0Hz),149.6,148.2,141.9(d,3JC-F=8.1Hz),139.2,139.1,135.7,133.5,131.4,129.6,128.9(d,4JC-F=3.3Hz),125.8(d,5JC-F=2.9Hz),125.6(d,4JC-F=3.9Hz),124.2(d,2JC-F=14.4Hz),123.0,117.6(d,2JC-F=22.1Hz),45.5(d,3JC-F=4.7Hz),34.1,30.7,29.8,22.5,15.0。19F-NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-118.91--119.71(m)。HRMS(ESI+):C29H35FN5O2S+:[M+H]+の計算値536.2496;実測値:536.2493。
【0203】
実施例27
3’-フルオロ-5-イソブチル-4’-((2-イソプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
最後のステップで2-ブロモピリミジン(0.148mmol、1.5当量)を使用した以外は、上記実施例7に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の25~45%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(13.3mg、27%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.39(d,J=4.9Hz,2H),8.23(d,J=8.2Hz,1H),7.39(d,J=8.2Hz,1H),7.10-6.55(m,5H),6.84-6.63(m,2H),5.01(s,2H),3.20-3.02(m,1H),2.53(d,J=7.2Hz,2H),2.00-1.71(m,1H),1.24(d,J=6.8Hz,6H),0.87(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ160.1(d,1JC-F=248.2Hz),159.0,156.9,153.8,148.5,142.4,139.2,135.9,133.4,131.4,129.8,129.5,126.1,125.2,123.5(d,2JC-F=15.1Hz),121.1,117.6(d,2JC-F=22.7Hz),116.2,45.5,44.0(d,3JC-F=3.3Hz),30.8,26.3,22.5,21.7。19F-NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-118.95。HRMS(ESI+):C27H31FN5O2S[M+H]+の計算値508.2183;実測値:508.2186。
【0204】
実施例28
3’-フルオロ-5-イソブチル-4’-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
ステップ(a)で2-メチル-1H-イミダゾールを使用し、最後のステップで2-ブロモピリミジン(0.149mmol、1.5当量)を使用した以外は、上記実施例7に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の20~40%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(5.6mg、12%収率)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ8.49-8.32(m,2H),8.01(d,J=7.9Hz,1H),7.38(d,J=8.1Hz,1H),7.23-7.15(m,1H),7.13-6.94(m,5H),6.92-6.83(m,1H),5.24(s,2H),2.54a(d,J=7.2Hz,2H),2.34(s,3H),1.96-1.71(m,1H),0.84(d,J=6.4Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,DMSO-d6)δ158.9(d,1JC-F=245.3Hz),158.0,156.7,146.1,144.2,141.2(d,3JC-F=8.2Hz),138.2,136.4,132.6,129.4,128.7(d,3JC-F=3.5Hz),128.6,125.4(d,J=3.3Hz),124.3,122.8(d,2JC-F=14.8Hz),120.6,116.3(d,2JC-F=22.9Hz),115.1,43.8,43.0(d,3JC-F=4.2Hz),29.4,22.1,12.4。19F-NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-118.69--118.94(m)。HRMS(ESI+):C25H27FN5O2S+:[M+H]+の計算値480.1870;実測値:480.1861。[a]このシグナルは、溶媒シグナルの下にあるので、2Dスペクトルによって同定される。カップリング定数は、MeOD中で記録されたスペクトルから決定される。
【0205】
実施例29
4’-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
ステップ(a)で2-エチル-1H-イミダゾールを使用し、最後のステップで2-ブロモピリミジン(0.144mmol、1.5当量)を使用した以外は、上記実施例7に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の25~35%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(4.2mg、9%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.39(d,J=5.0Hz,2H),8.22(d,J=8.2Hz,1H),7.40(dd,J=8.3,1.8Hz,1H),7.17(s,1H),7.12(s,1H),7.03-6.89(m,4H),6.82(d,J=7.8Hz,1H),5.14(s,2H),2.85(q,J=7.5Hz,2H),2.55(d,J=7.2Hz,2H),2.01-1.72(m,1H),1.32(t,J=7.5Hz,3H),0.90(d,J=6.6Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ160.4(d,1JC-F=248.1Hz),159.0,157.1,150.1a,148.4,142.9(d,3JC-F=8.9Hz),139.3,136.1,133.4,131.3,129.8(d,3JC-F=4.0Hz),129.8,126.3(d,4JC-F=3.1Hz),123.6,122.6(d,2JC-F=14.0Hz),121.1a,117.7(d,2JC-F=22.0Hz),116.3,45.6,44.6(d,3JC-F=3.7Hz),30.8,22.5,19.9,11.7。19F-NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-118.34--118.51(m)。HRMS(ESI+):C26H29FN5O2S+:[M+H]+の計算値494.2026;実測値:494.2027。[a]2D NMRによって同定される。
【0206】
実施例30
4’-((1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
ステップ(a)で1H-イミダゾールを使用し、最後のステップで2-ブロモピリミジン(0.155mmol、1.5当量)を使用した以外は、上記実施例7に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗生成物を分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の20~40%の水)で精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(6.7mg、13%収率)。1H-NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.48-8.31(m,2H),8.22(d,J=8.2Hz,1H),8.11-7.75(m,1H),7.41(d,J=8.1Hz,1H),7.37-6.89(m,5H),6.90-6.80(m,1H),6.74(d,J=7.5Hz,1H),5.12(s,2H),2.54(d,J=7.2Hz,2H),2.00-1.78(m,1H),0.88(d,J=6.7Hz,6H)。13C-NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ160.7(d,1JC-F=249.7Hz),159.3,152.9,148.6,139.8,136.5,133.7,132.0,131.6,130.4(d,3JC-F=3.7Hz),130.0,126.5(d,3JC-F=3.7Hz),126.4,122.1(d,2JC-F=16.0Hz),121.9,117.8(d,2JC-F=22.3Hz),117.8,116.5,45.7,45.7(d,3JC-F=3.8Hz),31.1,22.6。19F-NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-119.88--120.00(m)。HRMS(ESI+):C24H25FN5O2S+:[M+H]+の計算値466.1713;実測値:466.1714。
【0207】
実施例31
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(5-メトキシ-ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
対応するスルホンアミド(30.0mg、67.6μmol)及び2-ブロモ-5-メトキシ-ピリミジン(12.8mg、67.6μmol)を使用した以外は、上記実施例5に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~40%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物をピンク色の非晶質固体として得た(6.5mg、17%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.19(d,J=8.2Hz,1H),8.10(s,2H),7.37(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),7.05-6.98(m,1H),6.97-6.86(m,3H),6.83-6.71(m,2H),5.22(s,2H),3.83(s,3H),2.54(d,J=7.2Hz,2H),1.96-1.81(m,1H),1.40(s,9H),0.89(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ159.8(d,1JC-F=247.5Hz),154.7,150.9,150.7,148.4,145.2,142.4(d,3JC-F=8.3Hz),139.2,135.7,133.5,131.5,129.7,129.3,126.1,124.3,123.6(d,2JC-F=14.6Hz),123.2,117.7(d,2JC-F=22.0Hz),56.8,46.0(d,3JC-F=4.1Hz),45.5,34.2,30.7,29.6,22.6。19F NMR(376MHz,メタノール-d4)δ-118.92--119.02(m)。HRMS(ESI+):C29H35FN5O3S+:[M+H]+の計算値552.2445;実測値:552.2440。
【0208】
実施例32
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(イソチアゾール-3-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
対応するスルホンアミド(30.0mg、67.6μmol)及び3-ブロモイソチアゾール(6.09μL、67.6μmol)を使用した以外は、上記実施例5に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~50%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物をピンク色の非晶質固体として得た(7.2mg、20%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ8.66(d,J=4.8Hz,1H),8.08(d,J=8.2Hz,1H),7.38(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),7.17-7.01(m,5H),6.94(t,J=7.8Hz,1H),6.73(d,J=4.8Hz,1H),5.55(s,2H),2.57(d,J=7.2Hz,2H),1.98-1.83(m,1H),1.50(s,9H),0.91(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d4)δ160.6(d,1JC-F=246.7Hz),158.0,155.4,150.9,148.7,143.0(d,3JC-F=8.4Hz),140.6(d,4JC-F=1.7Hz),137.2,134.2,130.7,130.0,129.4(d,3JC-F=4.0Hz),127.0(d,4JC-F=3.3Hz),124.8,124.5(d,2JC-F=14.6Hz),123.8,117.9(d,2JC-F=22.3Hz),115.1,46.7(d,3JC-F=4.4Hz),45.7,34.6,31.2,29.8,22.6。19F NMR(376MHz,メタノール-d4)δ-120.13(dd,J=10.9,7.9Hz)。HRMS(ESI+):C27H32FN4O2S2
+:[M+H]+の計算値527.1951;実測値:527.1938。
【0209】
実施例33
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(イソチアゾール-3-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
対応するスルホンアミド(30.0mg、67.6μmol)及び3-ブロモイソチアゾール(6.09μL、67.6μmol)を使用した以外は、上記実施例5に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~40%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物をピンク色の非晶質固体として得た(5.6mg、16%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.55(d,J=4.8Hz,1H),8.00(d,J=8.2Hz,1H),7.43-7.33(m,4H),7.28(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),7.18(d,J=8.1Hz,2H),7.02(d,J=1.9Hz,1H),6.77(d,J=4.8Hz,1H),5.61(s,2H),2.52(d,J=7.2Hz,2H),1.97-1.81(m,1H),1.60(s,9H),0.88(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ157.2,154.2,150.4,148.1,141.2,140.6,136.3,135.1,134.0,130.9,130.1,129.4,127.1,124.6,121.0,114.6,52.5,45.5,34.4,30.7,29.1,22.5。HRMS(ESI+):C27H33N4O2S2
+:[M+H]+の計算値509.2045;実測値:509.2041。
【0210】
実施例34
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(2,6-ジメトキシピリミジン-4-イル)-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
対応するスルホンアミド(40.4mg、95.0μmol)及び4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ピリミジン(20.8mg、95.0μmol)を使用した以外は、上記実施例5に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の35~45%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物をピンク色の非晶質固体として得た(6.2mg、12%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.06(d,J=8.2Hz,1H),7.54(s,1H),7.32(dd,J=8.8,3.0Hz,3H),7.27(d,J=2.0Hz,1H),7.22(d,J=2.0Hz,1H),7.13(d,J=7.9Hz,2H),7.03(d,J=1.8Hz,1H),5.55(s,2H),3.83(s,3H),3.71(s,3H),2.53(d,J=7.2Hz,2H),1.97-1.80(m,1H),1.56(s,9H),0.89(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ173.0,164.9,160.1,154.3,148.1,140.9,140.2,136.5,135.5,133.8,130.7,130.2,129.2,126.9,124.2,121.8,55.3,54.5,52.2,45.5,34.3,30.7,29.3,22.5。HRMS(ESI+):C30H38N5O4S+:[M+H]+の計算値564.2645;実測値:564.2646。
【0211】
実施例35
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(2,6-ジメトキシピリミジン-4-イル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
対応するスルホンアミド(40.4mg、91.1μmol)及び4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-ピリミジン(20.0mg、91.1μmol)を使用した以外は、上記実施例5に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~40%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物をピンク色の非晶質固体として得た(12.2mg、23%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ8.25(d,J=2.0Hz,1H),7.83(d,J=8.2Hz,1H),7.33(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),7.17-7.10(m,3H),7.01(dd,J=6.5,1.5Hz,2H),6.91(t,J=7.8Hz,1H),5.52(s,2H),3.71(s,6H),2.59(d,J=7.1Hz,2H),2.00-1.84(m,J=6.7Hz,1H),1.47(s,9H),0.94(d,J=6.7Hz,6H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d4)δ168.2,160.5(d,1JC-F=246.1Hz),156.2,155.5,148.0,144.0(d,3JC-F=8.6Hz),140.6(d,4JC-F=1.7Hz),138.3,133.9,130.5,129.6,129.1(d,3JC-F=4.0Hz),126.9(d,4JC-F=3.2Hz),125.0,124.2(d,2JC-F=14.6Hz),123.7,117.7(d,2JC-F=22.2Hz),103.9,54.9,46.7(d,3JC-F=4.4Hz),45.7,34.6,31.3,29.8,22.7。19F NMR(376MHz,メタノール-d4)δ-120.63--120.78(m)。HRMS(ESI+):C30H37FN5O4S+:[M+H]+の計算値582.2550;実測値:582.2534。
【0212】
実施例36
4’-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(5-メトキシピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
対応するスルホンアミド(30.0mg、70.5μmol)及び2-ブロモ-5-メトキシ-ピリミジン(13.3mg、70.5μmol)を使用した以外は、上記実施例5に記載のプロセスと同様のプロセスを使用して表題化合物を調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の30~45%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物をピンク色の非晶質固体として得た(11.8mg、31%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.21(d,J=8.2Hz,1H),8.05(s,2H),7.31(dd,J=8.3,1.8Hz,1H),7.02(d,J=8.1Hz,2H),6.89(d,J=1.8Hz,1H),6.85(d,J=1.4Hz,1H),6.80(d,J=8.0Hz,2H),6.73(d,J=1.4Hz,1H),5.09(s,2H),3.82(s,3H),2.50(d,J=7.2Hz,2H),1.93-1.78(m,1H),1.34(s,9H),0.86(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ154.6,150.5,150.0,147.8,144.9,140.4,139.4,136.6,135.2,133.5,131.3,129.9,128.9,126.4,125.0,122.9,56.7,51.1,45.3,33.8,30.4,29.8,22.5。HRMS(ESI+):C29H35N5O3S+:[M+H]+の計算値534.2539;実測値:534.2551。
【0213】
実施例37
5-イソブチル-4’-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
表題化合物を、対応するスルホンアミド(30.0mg、78.2μmol)及び2-ブロモピリミジン(18.7mg、0.117mmol)を使用した以外は、上記実施例2に記載したプロセスと同様のプロセスを使用し、反応物をMW照射下で140℃で30分間加熱して調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の20~35%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(6.2mg、17%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.34(d,J=4.9Hz,2H),8.23(d,J=8.2Hz,1H),7.33(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),7.02-6.83(m,6H),6.79(d,J=7.9Hz,2H),4.84(s,2H),2.49(d,J=7.2Hz,2H),2.27(s,3H),2.01-1.77(m,1H),0.85(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ158.7,156.4,148.0,145.1a,140.2,139.5,135.7,135.2,133.5,131.2,130.0,129.0,126.7,125.2,121.3,115.7,49.8,45.3,30.4,22.5,12.4。HRMS(ESI+):C25H28N5O2S+:[M+H]+の計算値461.5840;実測値:462.1954。[a]2D NMRによって同定される。
【0214】
実施例38
4’-((1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
表題化合物を、対応するスルホンアミド(30.0mg、81.2μmol)及び2-ブロモピリミジン(19.4mg、0.122mmol)を使用した以外は、上記実施例2に記載したプロセスと同様のプロセスを使用し、反応物をMW照射下で140℃で60分間加熱して調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の20~35%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(5.0mg、14%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.33(d,J=4.9Hz,2H),8.22(d,J=8.2Hz,1H),7.75(s,1H),7.33(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),6.99(d,J=8.0Hz,4H),6.95-6.83(m,4H),4.99(s,2H),2.50(d,J=7.2Hz,2H),2.04-1.71(m,1H),0.86(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)158.8,156.6,148.1,140.5,139.7,136.4,135.4,133.6,131.3,130.7,130.1,129.1,128.6,127.6,127.1,115.8,50.8,45.5,30.6,22.5。HRMS(ESI+):C24H26N5O2S+:[M+H]+の計算値448.1807;実測値:448.1803。
【0215】
実施例39
5-イソブチル-4’-((2-イソプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
表題化合物を、対応するスルホンアミド(30.0mg、72.9μmol)及び2-ブロモピリミジン(17.4mg、0.109mmol)を使用した以外は、上記実施例2に記載したプロセスと同様のプロセスを使用し、反応物をMW照射下で140℃で60分間加熱して調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の20~35%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(3.3mg、9%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.36(d,J=5.0Hz,2H),8.20(d,J=8.2Hz,1H),7.36(d,J=8.2Hz,1H),7.11(d,J=7.6Hz,2H),7.08-7.03(m,1H),7.04-6.93(m,5H),5.13(s,2H),3.19-3.02(m,1H),2.55(d,J=7.3Hz,2H),2.04-1.76(m,1H),1.26(d,J=6.9Hz,6H),0.91(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ158.9,157.2,154.0,148.0,141.0,139.8,137.0,136.1,133.8,131.2,130.3,129.1,126.8,126.5,120.9,116.1,49.6,45.6,30.7,26.5,22.6,21.9。HRMS(ESI+):C27H32N5O2S+:[M+H]+の計算値490.2277;実測値:490.2270。
【0216】
実施例40
4’-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
表題化合物を、対応するスルホンアミド(30.0mg、75.5μmol)及び2-ブロモピリミジン(18.0mg、0.113mmol)を使用した以外は、上記実施例5に記載したプロセスと同様のプロセスを使用し、反応物をMW照射下で140℃で60分間加熱して調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の20~35%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(2.1mg、6%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.33(d,J=4.9Hz,2H),8.19(d,J=8.2Hz,1H),7.33(dd,J=8.3,1.8Hz,1H),7.04(d,J=7.9Hz,2H),6.98(d,J=1.4Hz,1H),6.97-6.82(m,5H),4.99(s,2H),2.63(q,J=7.5Hz,2H),2.52(d,J=7.2Hz,2H),1.96-1.80(m,1H),1.22(t,J=7.5Hz,3H),0.87(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ158.9,157.1,150.3,148.1,140.9,139.8,136.7,136.0,133.8,131.3,130.3,129.2,126.9,126.3,121.3,116.0,49.8,45.6,30.7,22.6,20.4,12.3。HRMS(ESI+):C26H30N5O2S+:[M+H]+の計算値476.2120;実測値:476.2119。
【0217】
実施例41
4’-((2-シクロプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
表題化合物を、対応するスルホンアミド(20.0mg、48.8μmol)及び2-ブロモピリミジン(11.6mg、73.3μmol)を使用した以外は、上記実施例2に記載したプロセスと同様のプロセスを使用し、反応物をMW照射下で140℃で60分間加熱して調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の20~35%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(3.4mg、14%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.34(d,J=4.9Hz,2H),8.19(d,J=8.3Hz,1H),7.34(d,J=8.3Hz,1H),7.17-6.87(m,8H),5.16(s,2H),2.52(d,J=7.2Hz,2H),2.03-1.69(m,2H),1.13-1.04(m,2H),1.00-0.92(m,2H),0.87(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ158.9,157.0,149.9,148.1,140.7,140.2,135.9,135.6,133.7,131.3,130.4,129.2,127.4,123.1,122.0,116.1,50.4,45.5,30.7,22.5,7.7,7.0。HRMS(ESI+):C27H30N5O2S+:[M+H]+の計算値488.2120;実測値:488.2114。
【0218】
実施例42
4’-((2-シクロプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3’-フルオロ-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-スルホンアミド
対応するスルホンアミド(15.0mg、35.1μmol)及び2-ブロモピリミジン(8.37mg、52.6μmol)を使用した以外は、上記実施例2に記載のプロセスと同様のプロセスを使用し、反応物をMW照射下、120℃で6時間加熱して表題化合物を調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の20~35%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(2.9mg、16%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.34(d,J=4.9Hz,2H),8.15(d,J=8.2Hz,1H),7.39-7.31(m,1H),7.20-7.13(m,1H),7.12-7.03(m,1H),7.04-6.96(m,3H),6.97-6.86(m,2H),5.34(s,2H),2.54(d,J=7.2Hz,2H),2.07-1.96(m,1H),1.96-1.79(m,1H),1.17-1.05(m,2H),1.03-0.94(m,2H),0.89(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ160.0(d,1JC-F=248.0Hz),158.9,156.9,150.1,148.3,142.1(d,3JC-F=8.2Hz),139.2,135.7,133.4,131.3,129.7,129.5(d,3JC-F=4.0Hz),125.9(d,4JC-F=3.2Hz),125.4,123.6(d,2JC-F=14.6Hz),121.3,117.5(d,2JC-F=22.3Hz),116.1,45.5,43.8(d,3JC-F=4.2Hz),30.7,22.5,7.3,7.2。19F NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-118.98。HRMS(ESI+):C27H29FN5O2S+:[M+H]+の計算値506.2026;実測値:506.2018。
【0219】
実施例43
3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド
表題化合物を、対応するスルホンアミド(30.0mg、66.7μmol)及び2-ブロモピリミジン(15.9mg、0.100mmol)を使用した以外は、上記実施例2に記載したプロセスと同様のプロセスを使用し、反応物をMW照射下で140℃で90分間加熱して調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の27~31%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物をオフホワイトの非晶質固体として得た(9.8mg、28%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.41(d,J=4.9Hz,2H),7.14(d,J=10.6Hz,1H),7.02-6.79(m,4H),6.71~6.54(m,2H),5.27(s,2H),2.68(d,J=7.1Hz,2H),2.07-1.83(m,1H),1.36(s,9H),0.95(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ159.6(d,1JC-F=247.7Hz),158.6,156.6,154.7,151.6,143.5,136.7(d,3JC-F=8.4Hz),133.0,129.2,128.6(d,3JC-F=4.0Hz),125.5(d,4JC-F=3.3Hz),124.9,124.3(d,2JC-F=14.6Hz),122.8,116.9(d,2JC-F=22.3Hz),116.0,45.7(d,3JC-F=4.5Hz),39.6,33.9,31.0,29.6,22.3。19F NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-115.91--121.47(m)。HRMS(ESI+):C26H31FN5O2S2
+:[M+H]+の計算値528.1903;実測値:528.1912。
【0220】
実施例44
3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド
対応するスルホンアミド(30.0mg、73.6μmol)及び2-ブロモピリミジン(17.6mg、0.110mmol)を使用した以外は、上記実施例2に記載のプロセスと同様のプロセスを使用し、反応物をMW照射下、140℃で8時間加熱して表題化合物を調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の23~24%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(8.9mg、25%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.40(dd,J=7.5,4.6Hz,2H),7.16-7.02(m,1H),7.01~6.95(m,2H),6.92-6.88(m,2H),6.84-6.75(m,1H),6.65(s,1H),5.06(s,2H),2.69(d,J=7.0Hz,2H),2.35(s,3H),2.09-1.76(m,1H),0.96(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ160.3(d,1JC-F=247.8Hz),158.8,157.0,151.6,145.6,143.7,137.3(d,3JC-F=8.4Hz),133.6,129.4,125.9(d,3JC-F=3.5Hz),125.6,123.8(d,2JC-F=15.1Hz),121.3,117.2(d,2JC-F=22.3Hz),116.1,44.3(d,3JC-F=3.6Hz),39.7,31.2,22.4,12.3。19F NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-109.77--120.83(m)。HRMS(ESI+):C23H25FN5O2S2
+:[M+H]+の計算値486.1434;実測値:486.1431。
【0221】
実施例45
3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド
対応するスルホンアミド(30.0mg、71.2μmol)及び2-ブロモピリミジン(17.0mg、0.107mmol)を使用した以外は、上記実施例2に記載のプロセスと同様のプロセスを使用し、反応物を140℃のMW照射下で6時間加熱して表題化合物を調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の25~26%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(5.1mg、14%収率)。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d,メタノール-d4)δ8.36(d,J=4.9Hz,2H),6.97(dd,J=10.5,1.7Hz,1H),6.93(d,J=1.6Hz,1H),6.90-6.84(m,2H),6.69(dd,J=7.9,1.6Hz,1H),6.65-6.59(m,1H),6.51(s,1H),4.94(s,2H),2.67-2.48(m,4H),1.90-1.77(m,1H),1.22-1.11(m,3H),0.87(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(126MHz,クロロホルム-d,メタノール-d4)δ159.3(d,1JC-F=248.4Hz),158.1,155.8,151.3,149.2,142.9(d,4JC-F=1.8Hz),136.5(d,3JC-F=8.5Hz),132.3,128.6,128.5,125.0(d,3JC-F=3.2Hz),124.2,122.8(d,2JC-F=14.6Hz),120.5,116.6(d,2JC-F=22.2Hz),115.6,43.5(d,3JC-F=4.2Hz),39.2,30.5,22.0,19.3,11.5。19F NMR(376MHz,クロロホルム-d,メタノール-d4)δ-118.08--118.31(m)。HRMS(ESI+):C24H27FN5O2S2
+:[M+H]+の計算値500.1590;実測値:500.1581。
【0222】
実施例46
3-(3-フルオロ-4-((2-イソプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド
表題化合物を、対応するスルホンアミド(30.0mg、66.7μmol)及び2-ブロモピリミジン(15.9mg、0.100mmol)を使用した以外は、上記実施例2に記載したプロセスと同様のプロセスを使用し、反応物をMW照射下で140℃で90分間加熱して調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中25~27%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(5.8mg、16%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.41(d,J=4.9Hz,2H),7.11(d,J=10.6Hz,1H),7.01~6.82(m,4H),6.72(q,J=7.7Hz,1H),6.63(s,1H),5.08(s,2H),3.14-2.91(m,1H),2.67(d,J=7.1Hz,2H),2.07-1.72(m,1H),1.22(d,J=6.8Hz,6H),0.95(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ160.0(d,1JC-F=238.3Hz),158.6,156.7,153.7,151.5,143.6,136.9,133.1,129.2,128.9,126.0,125.6,124.0(d,2JC-F=13.9Hz),120.5,117.1(d,2JC-F=23.5Hz),116.0,44.4-43.2(m),39.6,31.0,26.1,22.4,21.7。19F NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-114.48(dd,J=10.8,7.6Hz)。HRMS(ESI+):C25H29FN5O2S2
+:[M+H]+の計算値514.1747;実測値:514.1738。
【0223】
実施例47
3-(4-((2-シクロプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド
表題化合物を、対応するスルホンアミド(30.0mg、69.2μmol)及び2-ブロモピリミジン(16.5mg、0.104mmol)を使用した以外は、上記実施例2に記載したプロセスと同様のプロセスを使用し、反応物をMW照射下で140℃で90分間加熱して調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の25~28%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(2.8mg、8%収率)。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d,メタノール-d4)δ8.42(d,J=5.0Hz,2H),7.01(dd,J=10.4,1.6Hz,1H),6.95-6.89(m,1H),6.87(s,2H),6.67(dd,J=7.9,1.6Hz,1H),6.64-6.58(m,1H),6.55(s,1H),5.06(s,2H),2.65(d,J=7.1Hz,2H),2.06-1.83(m,1H),1.78-1.56(m,1H),1.04-0.72(m,10H)。13C NMR(126MHz,クロロホルム-d,メタノール-d4)δ159.3(d,1JC-F=248.2Hz),158.2,155.9,151.4,149.4,143.1(d,4JC-F=1.7Hz),136.1(d,3JC-F=8.5Hz),132.3,128.6,128.5(d,3JC-F=4.3Hz),125.3,124.8(d,4JC-F=3.3Hz),123.6(d,2JC-F=14.7Hz),120.4,116.6(d,2JC-F=22.3Hz),115.7,43.1(d,3JC-F=3.5Hz),39.3,30.6,22.2,7.1,6.7。19F NMR(376MHz,クロロホルム-d,メタノール-d4)δ-17.48--119.54(m)。HRMS(ESI+):C25H27FN5O2S2
+:[M+H]+の計算値512.1590;実測値:512.1603。
【0224】
実施例48
3-(4-((1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド
表題化合物を、対応するスルホンアミド(30.0mg、76.2μmol)及び2-ブロモピリミジン(18.2mg、0.114mmol)を使用した以外は、上記実施例2に記載したプロセスと同様のプロセスを使用し、反応物をMW照射下で140℃で90分間加熱して調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中25~27%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(3.3mg、9%収率)。1H NMR(500MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.39(d,J=4.9Hz,2H),7.87(s,1H),7.11(d,J=10.6Hz,2H),7.09-6.87(m,4H),6.66(s,1H),5.19(s,2H),2.69(d,J=7.1Hz,2H),2.06-1.80(m,1H),0.96(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ160.5(d,1JC-F=248.0Hz),158.8,157.0,151.6,150.1,143.9,137.6(d,3JC-F=8.5Hz),133.7,130.0(d,3JC-F=3.9Hz),129.5,129.1,127.8,126.0(d,4JC-F=3.3Hz),123.9(d,2JC-F=14.8Hz),120.8,117.2(d,2JC-F=22.6Hz),116.2,47.2-44.9(m),39.7,31.3,22.4。19F NMR(376MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ-114.34--114.74(m)。HRMS(ESI+):C22H23FN5O2S2
+:[M+H]+の計算値472.1277;実測値:472.1286。
【0225】
実施例49
5-イソブチル-3-(4-((2-イソプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド
対応するスルホンアミド(30.0mg、71.8μmol)及び2-ブロモピリミジン(17.1mg、0.108mmol)を使用した以外は、上記実施例2に記載のプロセスと同様のプロセスを使用し、反応物を140℃のMW照射下で2時間加熱して表題化合物を調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の26%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(9.7mg、27%収率)。1H NMR(500MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.38(d,J=4.9Hz,2H),7.22(d,J=7.9Hz,2H),6.97-6.90(m,3H),6.86(d,J=7.8Hz,2H),6.63(s,1H),5.07(s,2H),3.14-2.90(m,1H),2.67(d,J=7.1Hz,2H),2.03-1.78(m,1H),1.20(d,J=6.9Hz,6H),0.95(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ158.6,156.8,153.7,151.3,145.4,136.9,134.7,132.5,130.0,129.6,126.8,125.6,120.8,116.0,49.6,39.6,31.1,26.2,22.4,21.7。HRMS(ESI+):C25H30N5O2S2
+:[M+H]+の計算値496.1841;実測値:496.1832。
【0226】
実施例50
5-イソブチル-3-(4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド
対応するスルホンアミド(30.0mg、77.0μmol)及び2-ブロモピリミジン(18.4mg、0.116mmol)を使用した以外は、上記実施例2に記載のプロセスと同様のプロセスを使用し、反応物をMW照射下、140℃で8時間加熱して表題化合物を調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の24%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物をオフホワイトの非晶質固体として得た(7.2mg、20%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.37(d,J=4.9Hz,2H),7.31-7.19(m,2H),7.05(d,J=1.6Hz,1H),7.02-6.83(m,4H),6.66(d,J=0.9Hz,1H),5.08(s,2H),2.69(d,J=7.0Hz,2H),2.34(s,3H),2.08-1.69(m,1H),0.96(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ158.8,157.1,151.3,145.5,136.5,135.0,133.0,130.3,129.8,127.3,127.3,124.9,121.7,116.2,50.3,39.8,31.3,22.4,12.3。HRMS(ESI+):C23H26N5O2S2
+:[M+H]+の計算値468.1528;実測値:468.1537。
【0227】
実施例51
3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド
対応するスルホンアミド(30.0mg、74.3μmol)及び2-ブロモピリミジン(17.7mg、0.112mmol)を使用した以外は、上記実施例2に記載のプロセスと同様のプロセスを使用し、反応物をMW照射下、140℃で6時間加熱して表題化合物を調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の24%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物を白色の非晶質固体として得た(8.2mg、23%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-)δ8.38(d,J=4.9Hz,2H),7.17(d,J=8.1Hz,2H),7.00-6.85(m,3H),6.82(d,J=7.9Hz,2H),6.61(s,1H),5.00(s,2H),2.67(d,J=7.1Hz,2H),2.60(q,J=7.5Hz,2H),2.14-1.81(m,1H),1.19(t,J=7.5Hz,3H),0.94(d,J=6.6Hz,6H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ158.7,157.2,151.1,150.1,145.5,136.3,135.2,133.0,130.3,129.7,127.3,124.7,121.5,116.1,50.2,39.7,31.2,22.4,20.1,11.9。HRMS(ESI+):C24H28N5O2S2
+:[M+H]+の計算値482.1688;実測値:482.1684。
【0228】
実施例52
3-(4-((2-シクロプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-N-(ピリミジン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド
対応するスルホンアミド(30.0mg、72.2μmol)及び2-ブロモピリミジン(17.2mg、0.108mmol)を使用した以外は、上記実施例2に記載のプロセスと同様のプロセスを使用し、反応物を140℃のMW照射下で6時間加熱して表題化合物を調製した。粗混合物を、分取HPLC(0.05%ギ酸を含むMeCN中の25%の水)によって精製し、凍結乾燥後に生成物をオフホワイトの非晶質固体として得た(6.9mg、19%収率)。1H NMR(400MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ8.38(dd,J=5.0,2.9Hz,2H),7.17(dd,J=8.2,2.7Hz,2H),6.96-6.88(m,1H),6.88-6.82(m,3H),6.80-6.75(m,1H),6.72-6.47(m,1H),5.09(s,2H),2.67(d,J=7.2Hz,2H),2.17-1.81(m,1H),1.74-1.60(m,1H),1.01-0.89(m,6H),0.91-0.77(m,6H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d4,クロロホルム-d)δ158.5,156.6,151.2,149.9,145.3,137.1,134.3,132.2,129.7,129.4,126.8,126.1,120.7,115.9,49.4,39.5,30.9,22.3,7.2,7.0。HRMS(ESI+):C25H28N5O2S2
+:[M+H]+の計算値494.1684;実測値:494.1691。
【0229】
実施例53
カリウム((3’-フルオロ-5-イソブチル-4’-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)スルホニル)(ピリミジン-2-イル)アミド
THF(0.2mL)中のKHMDS(2.25mg、11.3μmol、1.08当量)の撹拌懸濁液に、クロロホルム(1mL)中の対応するスルホンアミド(5.00mg、10.4μmol、1当量)の溶液を添加した。得られた溶液を周囲温度で4時間撹拌し、クロロホルムと、ペンタンを有するTHF(50mL)と、の混合物から粉砕した。得られた固体を濾過し、次いで水(5mL)に溶解した。溶液を濾過して、有機残留物を確実に除去した。生成物を、凍結乾燥後にオフホワイトの非晶質固体として得た(4.8mg、89%収率)。1H NMR(400MHz,アセトン-d6)δ8.34-8.25(m,2H),8.18(d,J=8.4Hz,1H),7.42-7.32(m,1H),7.21-7.12(m,1H),7.07-7.00(m,4H),6.98-6.89(m,1H),6.80(d,J=1.2Hz,1H),5.21(s,2H),2.57(d,J=7.2Hz,2H),2.33(s,3H),1.34-1.23(m,1H),0.90(d,J=6.7Hz,6H)。19F NMR(376MHz,アセトン-d6)δ-74.95--75.01(m)。
【0230】
生物学的アッセイ
本明細書で上述した実施例化合物の生物学的活性を、以下の生物学的アッセイを用いて評価した(かつC21と比較した)。
【0231】
代謝安定性
0.5mg/mLの濃度でPBS中にプールしたヒト肝臓ミクロソームを、1mMのNADPHの存在下又は非存在下で、37℃で70分間インキュベートした。試験化合物を、10分後に、1μMの最終濃度まで添加した。試料を0、5、15、及び60分で取り出し、アセトニトリルを含有する試験管に添加して、反応を停止させ、内部標準としてテルフェナジンを使用した。10000×gで5分間遠心分離した後、上清を1%のギ酸で1:1に希釈した。試料を逆相カラムで分離し、三連の四重極MSMS(Agilantモデル6540)によって検出した。異なる時点での親化合物の濃度を、内部標準としてテルフェナジンを用いて、外部標準曲線で測定し、NADPHの存在下又は非存在下での初期代謝率を計算した。
【表1】
【表2】
【0232】
AT1及びAT2受容体への結合
化合物を、放射測定シンチレーションアッセイを使用して、EurofinsプロトコールITEM26及びITEM24に従って、ヒト組換えAT2及びAT1受容体への結合について評価した。
【0233】
簡単に説明すると、IC
50測定のために、組換えタンパク質を、AT2受容体の場合は1、10、100、及び1000nM、AT1受容体の場合は1及び10μMの濃度の試験化合物とともに37℃で2~4時間インキュベートした。AT2受容体のKi値は、7点用量応答曲線を使用して決定した。
125I(sar1、IIe8)-AT-IIをAT1受容体のリガンドとして使用し、
125ICGP 42112AをAT2受容体のリガンドとして使用した。対照特異的結合の阻害率は、100-(測定された特異的結合/対照特異的結合)×100に従って計算した。
【表3】
【表4】
【0234】
CYP阻害
ヒト肝臓ミクロソーム(Eurofins protocol ITEMG232)とともにインキュベートしたアイソフォーム特異的基質を使用して、主要なシトクロムP450アイソフォーム(CYP1A、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP3A4、及びCYP3A4&5)の阻害について、10μMで化合物を評価した。以下の基質:CYP1Aフェナセチン、CYP2B6ブプロピオン、CYP2C8パクリタキセル及びアモジアキン、CYP2C9ジクロフェナク、CYP2C19オメプラゾール、CYP2D6デキストロメトルファン、CYP3Aミダゾラム及びテストステロンを使用した。
【0235】
インキュベーションの終わりに、代謝物の形成を、ピーク面積応答としてHPLC-MS/MSによって監視した。
【表5】
【表6】
【0236】
略語
本明細書では、以下の略語が使用され得る。
DCM ジクロロメタン
DMF ジメチルホルムアミド
EtOAc 酢酸エチル
FCC フラッシュカラムクロマトグラフィー
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
MW マイクロ波
NMR 核磁気共鳴
【国際調査報告】