(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】箱用取っ手
(51)【国際特許分類】
B65D 5/465 20060101AFI20240621BHJP
【FI】
B65D5/465
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580499
(86)(22)【出願日】2021-07-02
(85)【翻訳文提出日】2024-02-22
(86)【国際出願番号】 EP2021068382
(87)【国際公開番号】W WO2023274560
(87)【国際公開日】2023-01-05
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523487081
【氏名又は名称】ペーション イノベーション アーベー
【氏名又は名称原語表記】Persson Innovation AB
【住所又は居所原語表記】Ymergatan 1, 692 35 KUMLA Sweden
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【氏名又は名称】木内 光春
(74)【代理人】
【識別番号】100112564
【氏名又は名称】大熊 考一
(74)【代理人】
【識別番号】100163500
【氏名又は名称】片桐 貞典
(74)【代理人】
【識別番号】230115598
【氏名又は名称】木内 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】ノードグレン, クリスチャン
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060CA01
3E060CA20
3E060CA32
3E060CD10
3E060CD13
3E060DA09
(57)【要約】
【課題】
【解決手段】本開示は、下ライナー(101)と、下ライナー(101)に固定され、中央切抜部(103)を備える上ライナー(102)と、ストリップ(104、200、300、400)とを備え、ストリップ(104、200、300、400)は、第1の端部(105)と、第2の端部(106)と、第1の端部(105)と第2の端部(106)との間を伸びる伸張中央部(107)とを備え、第1の端部(105)及び第2の端部(106)は、中央切抜部(103)の対向する端部に隣接し、上ライナー(102)と下ライナー(101)との間に固定され、伸張中央部(107)は、切抜部(103)の長さを超える長さを有し、下ライナー(101)から離れる方向に引っ張られた時、アーチを形成するように配置される、箱用の取っ手(100)に関する。ストリップ(104)は、少なくとも層A、層B、及び層Cを備え、層Bは、層Aと層Cとの間に配置され、層Aは不織布を含み、層Bは接着剤を含み、層Cは強化素材を含み、層Aは前記ストリップ(104)の外面を構成する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下ライナー(101)と、
前記下ライナー(101)に固定され、中央切抜部(103)を備える上ライナー(102)と、
ストリップ(104、200、300、400)と、
を備え、
前記ストリップ(104、200、300、400)は、第1の端部(105)と、第2の端部(106)と、前記第1の端部(105)と前記第2の端部(106)との間を伸びる伸張中央部(107)と、を備え、
前記第1の端部(105)及び前記第2の端部(106)は、前記中央切抜部(103)の対向する端部に隣接し、前記上ライナー(102)と前記下ライナー(101)との間に固定され、
前記伸張中央部(107)は、前記切抜部(103)の長さを超える長さを有し、前記下ライナー(101)から離れる方向に引っ張られた時、アーチを形成するように配置され、
前記ストリップ(104、200、300、400)は、少なくとも層A(201、301、401)、層B(202、302、402)、及び層C(203、303、403)を備え、
前記層B(202、302、402)は、前記層A(201、301、401)と前記層C(203、303、403)との間に配置され、
前記層A(201、301、401)は、不織布を含み、
前記層B(202、302、402)は、接着剤を含み、
前記層C(203、303、403)は、強化素材を含み、
前記層A(201、301、401)は、前記ストリップ(104、200、300、400)の外面を構成する、
箱用の取っ手(100)。
【請求項2】
前記層B(202、302、402)及び前記層C(203、303、403)は、コアとして配置され、
前記層A(201、301、401)は、前記コアを実質的に覆うケースとして配置される、
請求項1の取っ手(100)。
【請求項3】
前記ストリップ(104、200、300、400)は、前記層A(201、301、401)を前記ストリップ(104、200、300、400)のほぼ全体の外面として配置するように折り畳まれる、請求項1の取っ手(100)。
【請求項4】
前記接着剤は、10~50g/m
2の重量を有するポリエチレン系接着剤を含む、請求項1乃至3の取っ手(100)。
【請求項5】
前記不織布は、20~100g/m
2の重量を有する、請求項1乃至4の取っ手(100)。
【請求項6】
前記不織布は、不織ポリマー、不織バンブー、不織ジュート、及び不織テキスタイルのリストから選択される、請求項1乃至5の取っ手(100)。
【請求項7】
前記強化素材は、20~200g/m
2の重量を有する、請求項1乃至6の取っ手(100)。
【請求項8】
前記強化素材は、クラフト紙、高密度ポリエチレン、ジュート、紙、及びテキスタイルから成るリストから選択される、請求項1乃至7の取っ手(100)。
【請求項9】
前記ストリップ(104、200、300、400)は、7~30mm、10~25mm等の5~35mmの幅を有する、請求項1乃至8の取っ手(100)。
【請求項10】
前記ストリップ(104、200、300、400)は、明細書に詳細に説明される試験により、少なくとも100kgと評価される破壊強度を有する、請求項1乃至9の取っ手(100)。
【請求項11】
前記下ライナー(101)は、板紙を含む、請求項1乃至10の取っ手(100)。
【請求項12】
前記下ライナー(101)は、165~185g/m
2、170~180g/m
2等の160~190g/m
2の重量を有する、請求項1乃至11の取っ手(100)。
【請求項13】
前記ストリップ(104、200、300、400)の前記第1の端部(105)及び前記第2の端部(106)は、接着手段により前記上ライナー(102)及び前記下ライナー(101)に固定される、請求項1乃至12の取っ手(100)。
【請求項14】
接着剤を含む層D(404)と、
紙製カバー材料を含む層E(405)と
をさらに備え、
前記層D(404)は、前記層C(203、303、403)の上に配置され、
前記層E(405)は、前記層D(404)の上に配置されて、積層を形成する、
請求項1乃至13の取っ手(100)。
【請求項15】
前記紙製カバー材料は、30~140g/m
2の重量を有する、請求項1乃至14の取っ手(100)。
【請求項16】
前記層A(201、301、401)は、前記層B(202、302、402)及び前記層C(203、303、403)、そして任意に前記層D及び前記層Eの周囲に巻かれる、請求項1乃至15の取っ手(100)。
【請求項17】
前記下ライナー(101)及び/又は前記上ライナー(102)は、30~80mm、40~70mm等の20~90mmの幅を有する、請求項1乃至16の取っ手(100)。
【請求項18】
前記上ライナー(102)は、積層体又はクラフト紙を含む、請求項1乃至17の取っ手(100)。
【請求項19】
下ライナー(101)を提供すること(501)と、
上ライナー(102)を提供すること(502)と、
ストリップ(104、200、300、400)を提供すること(503)と、
接着剤を提供すること(504)と、
前記下ライナー(101)、前記上ライナー(102)、前記ストリップ(104、200、300、400)、及び前記接着剤を組み合わせて取っ手(100)を形成することを備える、
請求項1乃至18の取っ手(100)の製造方法(500)。
【請求項20】
前記ストリップ(104、200、300、400)を提供すること(503)は、層A(201、301、401)、層B(202、302、402)、及び層C(203、303、403)を提供することと、
前記層A~C(201、301、401;202、302、402;203、303、403)を積層して前記ストリップ(104、200、300、400)を形成することと、
を備える請求項19の方法。
【請求項21】
前記層A(201、301、401)は、前記層B(202、302、402)及び前記層C(203、303、403)よりも大きい幅を有し、積層の後、前記層A(201、301、401)の側部が前記層B(202、302、402)及び前記層C(203、303、403)の側方端部を越えて延伸し、
前記層A(201、301、401)の側部は、前記層B(202、302、402)及び前記層C(203、303、403)の周囲に巻かれ、前記層A(201、301、401)は、ストリップ(104、200、300、400)のほぼ全体の外面を提供する、
請求項20の方法。
【請求項22】
積層の後、前記層A(201、301、401)が前記ストリップ(104、200、300、400)のほぼ全体の外面として配置されるように前記ストリップ(104、200、300、400)を折り畳むことをさらに備える、請求項20の方法。
【請求項23】
前記ストリップ(104、200、300、400)を提供すること(503)は、層D(404)及び層E(405)を提供することと、前記層A~E(201、301、401;202、302、402;203、303、403;404;405)を連続的に積層して前記ストリップ(104、200、300、400)を形成することとをさらに備える、請求項19乃至22の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、箱用の個別取っ手及びその作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
取っ手は、例えば小売りで使用される紙製又は段ボール製の箱等の複数の用途で使用される。一般に、取っ手は、箱に糊付けされ、ユーザが掴んで箱を持ち上げて移動させることができるような掴むことのできる帯状のものである。
【0003】
通常、箱用の取っ手は、耐荷重性及び伸縮性等の観点から機械的耐久性が求められる。
【0004】
市場における現在の取っ手は、使用者にとって望ましくない低快適性、耐荷重性等の望ましくない特性を有することで知られる。
【0005】
近年の進歩に関わらず、取っ手の改善が必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
本開示の目的は、既存技術の課題を少なくとも部分的に克服し、箱の用途においてより有用な快適性及び耐荷重性を備える取っ手を提供することである。以下に明らかとなるこの目的及びその他の目的は、発明の第1の様態に係る箱用の取っ手により達成され、取っ手は、
下ライナーと、
下ライナーに固定され、中央切抜部を備える上ライナーと、
ストリップと、
を備え、
ストリップは、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間を伸びる伸張中央部と、を備え、
第1の端部及び第2の端部は、中央切抜部の対向する端部に隣接し、上ライナーと下ライナーとの間に固定され、
伸張中央部は、切抜部の長さを超える長さを有し、下ライナーから離れる方向に引っ張られた時、アーチを形成するように配置され、
ストリップは、少なくとも層A、層B、及び層Cを備え、
層Bは、層Aと層Cとの間に配置され、
層Aは、不織布を含み、
層Bは、接着剤を含み、
層Cは、強化素材を含み、
層Aは、ストリップの外面を構成する。
【0007】
本発明の取っ手は、小売店で使用される箱等の箱に取り付けることに非常に有望であることが証明された。本開示は、不織布層、接着層、及び強化層を有するストリップを備える取っ手が、驚くほど高い機械的特性を示し、ユーザが掴んだ際に快適と感じるストリップの提供を実現することに基づく。さらに、本開示は、ストリップの外面を構成する不織布層が組み合わされた本開示の層構造が、驚くほど高い機械的特性を備えつつ、ユーザにとって驚くほど高い快適性を示す取っ手を実現することに基づく。ユーザを快適にすること加えて、不織布層を備えるストリップの外面は、良好な固定性を備える取っ手を提供するので、下及び上ライナーへのストリップの固定をさらに向上させる。従って、本開示は、改善された機械的特性を有し、エンドユーザにとって高い快適性を有する取っ手を提供する。
【0008】
伸張中央部が係合すると(下ライナーから離れる方向に引っ張られると)、伸張中央部は、アーチ様の形状、半円様の形状、又は空隙を少なくとも部分的に囲む実質的に任意の形状を形成し、空隙は、伸張中央部、上ライナー及び/又は下ライナーにより囲まれることが理解される。
【0009】
伸張中央部は、例えば複数の取っ手を積み重ねて保管する又は取っ手が取り付けられた複数の箱を積み重ねる等の間、上ライナー及び下ライナーの上に圧縮又は折り畳まれてよいことが理解される。これにより、例えば取っ手の積み重ね及び/又は取っ手が取り付けられているような箱の積み重ねを効率的に部屋に保管できる。
【0010】
いくつかの実施形態において、層B及び層Cは、コアとして配置され、層Aは、コアを実質的に覆うケースとして配置される。層B及び層Cをコアとして配置することにより、良好な機械的特性を備えるストリップが提供される。層Aをコアを実質的に覆うケースとして配置することにより、機械的特性、及び柔らかい外面を提供し、使用中にユーザの手にストリップが押し付けられる度合いを減らすことによりユーザの手の快適さを改善する等の人間工学を改善するストリップが提供される。好ましくは。層Aは、ストリップのコアを完全に覆い、取っ手のストリップ全体に快適な表面を提供する。ストリップの縦方向に実質的に垂直な表面を形成するストリップの2つの横の端部は層Aを必ずしも覆わなくていいことが理解される。層Aは、例えば、コアの少なくとも80%、少なくとも90%、又は少なくとも95%を覆うケースとして配置されてよい。
【0011】
いくつかの実施形態において、ストリップは、層Aをストリップのほぼ全体の外面として配置するように折り畳まれる。ストリップは、少なくとも2回等、少なくとも1回は折り畳まれる。ストリップは、ストリップの幅の3分の1、ストリップの幅の3分の1と3分の2、ストリップの幅の4分の1、ストリップの幅の4分の1と4分の2、及び/又はストリップの幅の4分の1、4分の2、4分の3で折り畳まれてよい。ストリップは、ストリップの真ん中で重なるように折り畳まれてよい。ストリップは、長手方向に2つの折り目、第1の側部、第2の側部、及び中央部を作るように2回折り畳まれてよい。第1の側部及び第2の側部は、重なるように折り畳まれてよく、例えば、中央部の中心等の折り畳まれたストリップの実質的な中央において折り畳まれてよい。従って、層Aがストリップのほぼ全体の外面及び折り畳まれたストリップの2つの側方端部として配置されるため、快適性が改善されたストリップが提供される。3つの部分は実質的に同じ幅又は異なる幅を有していてよいことが理解される。第1の側部、第2の側部、及び中央部は、折り畳まれた後に、ポリエチレン系接着剤又はホットメルト接着剤等の接着剤を使用して互いに固定されてよい。
【0012】
ストリップは、ストリップの中央、すなわち、ストリップの2つの対向する側方端部から実質的に等距離の位置において折り畳まれてよい。上記のように折り畳まれたストリップは、層Aがストリップのほぼ全体の外面として配置され、そのためユーザの手が主に層Aと相互作用するので、ストリップの快適性が改善される。表現を変えると、層Aと、層Bと、層Cとを備えるストリップは、層がABCCBAと配置されるストリップのマクロ構造を提供するために折り畳まれてよい。折り畳みの結果として、折り目は、長手方向においてストリップの第2の側方端部に対向する第1の側方端部に外套を構成することが理解される。層Cは、ポリエチレン系接着剤又はホットメルト接着剤等の接着剤を使用して、折り畳まれた後にそれ自体に固定されてよい。
【0013】
いくつかの実施形態において、接着剤は、10~50g/m2の重量のポリエチレン系接着剤を含む。10~50g/m2の重量のポリエチレン系接着剤は、ストリップの層間を良好に接着する。表現を変えると、10~50g/m2の重量を有するポリエチレン系接着剤は、ストリップの層を適切に強固に結合させる。
【0014】
いくつかの実施形態において、不織布は、20~100g/m2の重量を有する。20~100g/m2の重量を有する不織布は、取っ手のストリップに所望の快適性をもたらし、取っ手の機械的安定性に寄与する。
【0015】
いくつかの実施形態において、不織布は、不織ポリマー、不織バンブー、不織ジュート、及び不織テキスタイルから選択される。
【0016】
本明細書において、「不織布」の用語は、化学的、機械的、熱的、及び/又は溶媒処理を通して結合された長短の繊維の組み合わせを含む材料を指す。例えば、不織布の例は、不織ポリマー、不織バンブー、不織ジュート、又は不織テキスタイルである。不織布は、使用者が掴みやすく、張力等の良好な機械的特性を備える取っ手のストリップを提供する。
【0017】
本明細書において、「不織ポリマー」の用語は、ポリマーから作成された不織布を指す。ポリマー材料から作成された不織布は、ポリエステル、アクリル、ナイロン、及び/又はポリオレフィンを含んでよい。
【0018】
本明細書において、「不織バンブー」の用語は、竹繊維から作成された不織布を指す。不織バンブーは当業者にとって既知である。
【0019】
本明細書において、「不織ジュート」の用語は、ジュート繊維及び/又はジュート廃棄物から製造された不織布を指す。例えば、ジュートは、ニードルパンチ処理、又は当業者にとって好適な他の方法により作成されてよい。
【0020】
本明細書において、「不織テキスタイル」の用語は、ウール、綿、又は再生セルロース等の繊維から製造される不織布を指す。
【0021】
いくつかの実施形態において、強化素材は、20~200g/m2の重量を有する。強化素材は、強度や耐久性等のストリップの機械的特性を改善する。
【0022】
いくつかの実施形態において、強化素材は、クラフト紙、高密度ポリエチレン、ジュート、紙、及びテキスタイルから成るリストから選択される。いくつかの実施形態において、強化素材は、FibreForm紙を含む。
【0023】
本明細書において、「クラフト紙」の用語は、クラフト処理から化学パルプから作成された紙材料を含む。クラフト紙は当業者に既知である。クラフト紙は、所望の機械的特性を備える取っ手を提供できる。
【0024】
本明細書において、「高密度ポリエチレン」の用語は、0.930~0.970g/cm3の密度のポリエチレンを指す。高密度ポリエチレン(HDPE)は、高い強度対密度比、耐薬品性、及び熱安定性を有する。HDPEは当業者にとって既知である。
【0025】
本明細書において、「紙」の用語は、木材パルプ又は他の繊維物質から製造される材料を指す。例えば、木材パルプは、未使用の木材チップ、及び/又は再生紙から生成されてよい。
【0026】
本明細書において、「テキスタイル」の用語は、綿、亜麻、ジュート、竹、及び/若しくは再生セルロース等の天然繊維、ウール、シルク等の動物由来の繊維、ポリエステル、アクリル、ナイロン、ポリウレタン、及び/若しくはポリオレフィン等の合成繊維、又はそれらの組み合わせを指す。このような繊維、及びエラストマー、UV吸収剤、難燃剤等の添加剤が当業者にとって既知である。
【0027】
本明細書において、「ジュート」の用語は、当業者にとって既知の天然靭皮繊維を指す。
【0028】
いくつかの実施形態において、いくつかの実施形態において、ストリップは、7~30mm、10~25mm等の5~35mmの幅を有する。上記の幅を有するストリップは、適切な機械的特性を備え、ユーザにとって快適である。細すぎるストリップはユーザの手に食い込んで不快さをもたらし、太すぎるストリップは不快、又は事実上ユーザが掴むことができない。上記の幅は、折り畳まれたストリップ又は折り畳まれていないストリップの幅であってよい。
【0029】
いくつかの実施形態において、下ライナーは、板紙を含む。板紙を含む下ライナーは、取っ手に機械的に剛性のあるベースを提供する。さらに、上記の下ライナーは、上ライナーの下表面及び/又はストリップが固定され得る上表面を提供する。下ライナーの上表面は、例えばホットメルト接着剤を使用する等、接着剤により上ライナーの下表面に固定されてよい。
【0030】
いくつかの実施形態において、下ライナー及び/又は上ライナーは、30~80mm、40~70mm等の20~90mmの幅を有する。例えば取っ手が箱又は包みに固定される等、取っ手が使用される際、下ライナーの幅は、取っ手と例えば箱との間の接触面を作り、望ましくない取っ手の箱からの脱落のリスクを低減する良好な接着を提供できる。上ライナーの幅は、上ライナーと下ライナーとの間の接触面を作り、例えば接着又は密着不良である望ましくない脱落のリスクを低減する良好な接着を提供できる。
【0031】
「板紙」の用語は、当業者にとって既知であり、単層又は複層の板紙であってよい。板紙は、取っ手の機械的特性を改善する複数の要因の内の1つである。
【0032】
いくつかの実施形態において、下ライナーは、165~185g/m2、170~180g/m2等の160~190g/m2の重量を有する。
【0033】
いくつかの実施形態において、上ライナーは、積層材料又はクラフト紙を含む。積層材料は、クラフト紙を含んでよい。
【0034】
いくつかの実施形態において、下ライナーは、150~450μm、200~400μm等の100~500μmの厚さを有する。
【0035】
いくつかの実施形態において、上ライナーは、300~2250μm、400~200μm等の200~2500μmの厚さを有する。1つの実施形態の例において、上ライナーは、2~5層から構成され、各層は、130~450μm、200~400μm等の100~500μmの厚さを有する。本開示から、1層又は6層以上の層を含む上ライナーを提供することが本開示の概念から逸脱することなく可能である点、当業者に理解される。
【0036】
いくつかの実施形態において、ストリップは、500~2500μm、600~2000μm、600~1200μm等の300~2500μmの厚さを有する。
【0037】
いくつかの実施形態において、ストリップの第1の端部及び第2の端部は、接着手段により上ライナー及び下ライナーに固定される。例えば、接着手段は、ポリエチレン系接着剤、10~50g/m2の重量を有するポリエチレン系接着剤等の接着材であってよい。上ライナーと下ライナーとの間にストリップを固定することにより、荷重の分散が改善され、その結果、ストリップが上ライナー及び下ライナーから脱落するリスクを低減できる。これにより、取っ手の耐久性がさらに改善される。
【0038】
いくつかの実施形態において、取っ手は、
接着剤を含む層Dと、紙製カバー材料を含む層Eをさらに含み、層Dは層Cの上に配置され、層Eは層Dの上に配置されて、積層を形成する。
【0039】
層Dは、強度等の機械的特性が改善された取っ手を提供する。層Eは、強度等の機械的特性及び快適性が改善された取っ手を提供する。層Eにより改善された快適性は、例えばストリップの全体的な知覚に影響を与える合成による。さらに、層Eの紙製カバー材料は、美的バリエーション、及び焼印、日付スタンプ、目次等のためのプリント可能な表面を可能にする。紙製カバー材料は、濡れ性等の良好な接着形成特性を提供し、ストリップの接着剤の結合及び機械的特性を改善する。
【0040】
本明細書において、「紙製カバー材料」の用語は、木材パルプ、又は異なる品質の紙等の他の繊維状物質から製造される材料である。例えば、紙製カバー材料は、クラフト紙であってよい。
【0041】
いくつかの実施形態において、紙製カバー材料は、20~160g/m2、30~140g/m2等の10~180g/m2の重量を有する。
【0042】
いくつかの実施形態において、層Aは、層B及びC、そして任意に層D及びEの周囲に巻かれる。層Aを、層B及びC、そして任意に層D及びEの周囲に巻くことにより、典型的には取っ手を掴んだ時にユーザの手に食い込み、不快さをもたらし得る部分であるストリップの側方端部を含む取っ手の使用中において、ユーザの手は主に層Aと相互作用するため、快適性が改善された取っ手が提供される。従って、ストリップのこの部分に不織布の層Aを提供することは、特に有益である。
【0043】
本開示の第2の様態によれば、本明細書に記載される取っ手の製造方法が提供され、当該方法は、下ライナーを提供することと、上ライナーを提供することと、ストリップを提供することと、接着剤を提供することと、下ライナー、上ライナー、ストリップ、及び接着剤を組み合わせて取っ手を形成することを含む。
【0044】
いくつかの実施形態において、ストリップを提供することは、層A、層B、及び層Cを提供することと、層A~Cを積層してストリップを形成することとを含む。
【0045】
いくつかの実施形態において、層Aは、層B及び層Cよりも大きい幅を有し、積層の後、層Aの側部が層B及び層Cの側方端部を越えて延伸し、層Aの側部は、層B及び層Cの周囲に巻かれ、層Aは、ストリップのほぼ全体の外面を提供する。
【0046】
方法のいくつかの実施形態において、積層の後、層Aがストリップのほぼ全体の外面として配置されるようにストリップを折り畳むことをさらに含む。
【0047】
ストリップを提供することは、層D及び層Eを提供することと、層A~Eを連続的に積層してストリップを形成することとをさらに含む。
【0048】
第2の様態の効果及び特徴は、第1の様態に関する上記の説明と大部分が同様である。第1の様態に関して記載された説明は、第2の様態大部の大部分と互換性がある。さらに、明記しない限り、本開示の概念は、特徴の全ての任意の組み合わせに関することが理解される。
【0049】
本開示の適用可能性のさらなる範囲は以下の詳細な説明から明らかとなる。しかしながら、詳細な説明及び特定の実施例は、本開示の好ましい実施形態を示すが、説明のみを目的とし、当業者にとって本開示の範囲内の様々な変更例及び変形例が詳細な説明から明らかであることが理解される。
【0050】
そのため、本開示は、説明される装置の特定の部分及び説明される方法の工程に限定されず、変更可能であることが理解される。また、本明細書において使用される用語は、特定の実施形態を説明のためのみであり、限定することを意図しないことが理解される。明細書及び特許請求の範囲において使用されるように、「1つの」、「前記」、「当該」の表現は、文脈において明記されない限り、1つ以上の要素が存在することを意味することを意図する。従って、例えば、「ユニット」又は「前記ユニット」は複数の装置を含み得る。さらに、「備える」、「含む」、「含有する」、及びその他の類似する単語は、他の要素又は工程を排除しない。
【0051】
本開示の1つ及びその他の様態が、本開示の実施形態を示す図を参照しつつ、実施例により詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【
図1A】
図1Aは、本開示の実施形態に係る、取っ手の概略分解図を示す。
【
図1B-D】
図1B-Dは、本開示の実施形態に係る、異なる視点からの取っ手の概略図である。
【
図2】
図2は、本開示の実施形態に係る、取っ手のストリップの概略断面図である。
【
図3】
図3は、本開示の実施形態に係る、取っ手の折り畳まれたストリップの概略断面図である。
【
図4】
図4は、本開示の別の実施形態に係る、取っ手のストリップの概略断面図である。
【
図5】
図5は、本開示の実施形態に係る、方法の工程のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0053】
本開示は、以下において、本開示の現在の好ましい実施形態が示される付される図面を参照してさらに完全に説明される。しかしながら、本開示は多数の異なる形態により実施可能であり、本明細書に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、徹底性且つ完全性のために、かつ当業者に本開示の範囲を完全に伝えるために提供される。
【0054】
図1Aは、本開示の実施形態に係る取っ手100の分解図を示す。
図1B~Dは、それぞれ、同一の取っ手100の斜視図、側方断面図、及び下からの図である。取っ手100は、下ライナー101と、下ライナー101に固定され、中央切抜部103を備える上ライナー102と、ストリップ104とを備える。ストリップ104は、第1の端部105と、第2の端部106と、第1の端部105と第2の端部106との間を伸びる伸張中央部107とを備える。第1の端部105及び第2の端部106は、伸張中央部107が切抜部103から突出し、その対向する端部の間から延伸するように、中央切抜部103の対向する端部に隣接し、上ライナー101と下ライナー102との間に固定される。伸張中央部107は、切抜部103の長さを超える長さをさらに有し、下ライナー101から離れる方向に引っ張られた時、アーチを形成するように配置される。第1の端部105及び第2の端部106は、それぞれ、上ライナー102の中央切抜部103の対向する各端部から、取っ手100の対応する側方端部108へと、下ライナー101と上ライナー102との間を延伸してよい。代替的に、
図1Bに示されるように、第1の端部105及び第2の端部106は、中央切抜部103の対向する各端部から、中央切抜部103と取っ手100の対応する側方端部108との間の距離よりも短い距離だけ延伸していてよい。
【0055】
ストリップ104の第1の端部105及び第2の端部106は、単に上ライナー102を、その対応する部分にストリップ104の第1の端部105及び第2の端部106が配置される下ライナー101に接着することにより、上ライナー102及び下ライナー101に固定されてよい。代替的に、第1の端部105及び第2の端部106を最初に接着剤により下ライナー101に固定し、その後、上ライナー102を下ライナー101に固定してよい。さらに代替的に、第1の端部105及び第2の端部106を最初に接着剤により上ライナー102に固定し、その後、上ライナー102を下ライナー101に固定してよい。
【0056】
図2に示されるように、ストリップ104は、少なくとも層A、層B、及び層Cを備え、層Bは、層Aと層Cとの間に配置される。ストリップの構造は、
図2~4を参照してさらに詳細に説明される。
【0057】
上ライナー102は、積層材料又はクラフト紙を含んでよい。
【0058】
下ライナー101は、板紙を含んでよい。
【0059】
下ライナー101は、150~450μm、200~400μm等の100~500μmの厚さを有してよい。
【0060】
上ライナー102は、300~2250μm、200~2000μm等の200~2500μmの厚さを有してよい。
【0061】
ストリップ104は、500~2500μm、600~2000μm、600~1200μm等の300~2500μmの厚さを有してよい。
【0062】
図2は、本開示の実施形態に係る、取っ手のストリップ200の断面図を示す。ストリップ200は、層A201と、層B202と、層C203とを備える。層Bは、層Aと層Cとに挟まれる。層A201は不織布を含んでよく、層B202は接着剤を含んでよく、層C203は強化素材を含んでよい。
【0063】
層A201の不織布は、不織ポリマー、不織バンブー、不織ジュート、及び不織テキスタイルであってよい。層Aの不織布は、20~100g/m2の重量を有してよい。
【0064】
層B202の接着剤は、10~50g/m2の重量を有するポリエチレン系接着剤等のポリエチレン系接着剤であってよい。
【0065】
層C203の強化素材は、クラフト紙、高密度ポリエチレン、ジュート、紙、及びテキスタイルから成るリストから選択されてよい。層C203の強化素材は、20~200g/m2の重量を有してよい。
【0066】
ストリップ200は、7~30mm、10~25mm等の5~35mmの幅を有してよい。
【0067】
図3は、本開示の実施形態に係る、取っ手の折り畳まれたストリップ300の断面図を示す。ストリップ300は、層A301と、層B302と、層C303とを備える。層Bは、層Aと層Cとに挟まれる。層A301は不織布を含んでよく、層B302は接着剤を含んでよく、層C303は強化素材を含んでよい。ストリップ300は、折りたたみの結果として長手方向において外套を構成する折り畳み304を備える。
図3の破線は、取っ手の折り目を強調するためのみを目的とし、本開示の取っ手のストリップ300の一部又は特徴ではないことが当業者に理解される。
【0068】
ストリップ300は、層A301をストリップのほぼ全体の外面として配置するように折り畳まれる。ストリップ300は、長手方向に折り畳まれてよい。
図3に示される実施形態の例によれば、ストリップ300は、ストリップの真ん中、すなわち、ストリップの対向する2つの側方端部から本質的に等距離の位置において、折り畳まれてよい。しかしながら、ストリップは、少なくとも2回等、少なくとも1回は折り畳まれていてもよい。ストリップ300は、ストリップの幅の3分の1、ストリップの幅の3分の1と3分の2、ストリップの幅の4分の1、ストリップの幅の4分の1と4分の2、及び/又はストリップの幅の4分の1、4分の2、4分の3で折り畳まれてよい。ストリップ300は、ストリップの真ん中で重なるように折り畳まれてよい。ストリップ300は、長手方向に2つの折り目、第1の側部、第2の側部、及び中央部を作るように折り畳まれてよい。第1の側部及び第2の側部は、重なるように折り畳まれてよく、例えば、中央部の中心等の折り畳まれたストリップの実質的な中央において折り畳まれてよい。従って、3つの部分は実質的に同じ幅又は異なる幅を有していてよいことが理解される。第1の側部、第2の側部、及び中央部は、折り畳まれた後に、ポリエチレン系接着剤又はホットメルト接着剤等の接着剤を使用して互いに固定されてよい。
【0069】
ストリップ300は、7~30mm、10~25mm等の5~35mmの幅を有してよい。
【0070】
層A301の不織布は、不織ポリマー、不織バンブー、不織ジュート、及び不織テキスタイルであってよい。層Aの不織布は、20~100g/m2の重量を有してよい。
【0071】
層B302の接着剤は、10~50g/m2の重量を有するポリエチレン系接着剤等のポリエチレン系接着剤であってよい。
【0072】
層C303の強化素材は、クラフト紙、高密度ポリエチレン、ジュート、紙、及びテキスタイルから成るリストから選択されてよい。層C203の強化素材は、20~200g/m2の重量を有してよい。
【0073】
図4は、本開示の実施形態に係る、取っ手100のストリップ400の断面図を示す。ストリップは、層A401と、層B402と、層C403と、層D404と、層E405とを備える。層A~Eは、連続して積層されてストリップを形成する。
【0074】
層A401は不織布を含んでよく、層B402は接着剤を含んでよく、層C403は強化素材を含んでよく、層D404は接着剤を含んでよく、層E405は紙製カバー材料又はクラフト紙を含んでよい。
【0075】
層A401の不織布は、不織ポリマー、不織バンブー、不織ジュート、及び不織テキスタイルであってよい。層Aの不織布は、20~100g/m2の重量を有してよい。
【0076】
層B402の接着剤は、10~50g/m2の重量を有するポリエチレン系接着剤等のポリエチレン系接着剤であってよい。
【0077】
層C403の強化素材は、クラフト紙、高密度ポリエチレン、ジュート、紙、及びテキスタイルから成るリストから選択されてよい。層C403の強化素材は、20~200g/m2の重量を有してよい。
【0078】
いくつかの実施形態において、ストリップ400は、
図3を参照して説明されるように折り畳まれてよく、層A401がストリップ400のほぼ全体の外面となるように提供される。
【0079】
ストリップ400は、7~30mm、10~25mm等の5~35mmの幅を有してよい。
【0080】
図5は、本明細書に記載される取っ手の製造方法500の異なる工程にわたるフローチャートを示す。方法500は、下ライナーを提供すること501と、上ライナーを提供すること502と、ストリップを提供すること503と、接着剤を提供すること504と、下ライナー、上ライナー、ストリップ、及び接着剤を組み合わせて取っ手を形成すること505とを含む。
【0081】
方法500は、層A、層B、及び層Cを提供することと、層A~Cを積層してストリップを形成することとをさらに含む。
【0082】
提供された層Aは、層B及び層Cよりも大きい幅を有し、積層の後、層Aの側部が層B及び層Cの側方端部を越えて延伸し、層Aの側部は、層B及び層Cの周囲に巻かれ、層Aは、ストリップのほぼ全体の外面を提供する。
【0083】
方法500は、積層の後、層Aがストリップのほぼ全体の外面として配置されるようにストリップを折り畳むことをさらに含む。
【0084】
方法500、層D及び層Eを提供することと、層A~Eを連続的に積層してストリップを形成することとをさらに含む。
【0085】
材料及び製造
本開示の実施形態の取っ手IH1は、不織布を含む層Aを有するストリップと、ポリエチレン系接着剤を含む層Bと、FibreForm紙を含む層Cとを含んで製造された。ストリップは、層Aがストリップの外面を構成するように折り畳まれた。IH1のストリップの構造は、表1に示される。
【0086】
比較例の取っ手CH1及びCH2が製造された。取っ手CH1及びCH2の構造は、表1に示される。
【0087】
本開示の取っ手IH1、並びに比較例の取っ手CH1及びCH2は、本明細書に記載される取っ手構造を有し、上下ライナーの間にストリップの第1及び第2の端部が固定された。
【表1】
【0088】
取っ手の評価
本開示の実施形態の取っ手IH1並びに比較例の取っ手CH1及びCH2を、荷重耐性試験により比較した。荷重耐性評価の結果は、表2に示される。結果として、驚くべきことに、発明者らは、本開示の取っ手が比較例の取っ手と比較してより高い荷重耐性を示すことを発見した。
【0089】
荷重耐性試験は、表面に取っ手を配置し、当該取っ手を表面と開口を備えるプレートとの間に強く固定して、取っ手のストリップがプレートの開口内に利用可能に配置されるようにすることにより実行された。表現を変えると、プレートは、プレートを用いて上ライナー及び下ライナーに圧力を加えることにより取っ手を表面に固定するように配置された。その後、ストリップを、人間の手の形及び幅を再現するように設計されたホルダーを用いて上下ライナーから離れるように実質的に直交する方向に、ストリップが不良を起こす、すなわち、ストリップが壊れるまで引き、これにより、最大荷重耐性が同定された。
【表2】
【0090】
本開示は図面及び上記の説明により詳細に説明したが、これらの図及び説明は代表及び例示であり、限定的ではないと考慮されるべきである。本開示は、開示された実施形態に限定されない。
【0091】
当業者は、図面、開示、及び付される請求の範囲の研究から、請求される発明を実施することにより、本開示の実施形態の他の変形例を理解し、その影響を受ける事ができる。請求の範囲において、「備える」の言葉は他の要素又は工程を排除せず、「1つの」の不定詞は複数を排除しない。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという事実は、それだけでこれらの手段の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではない。請求の範囲における任意の符号は、範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【国際調査報告】