(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】フローガイドノズルを有する心臓補助システム
(51)【国際特許分類】
A61M 60/174 20210101AFI20240621BHJP
A61M 60/411 20210101ALI20240621BHJP
A61M 60/81 20210101ALI20240621BHJP
A61M 60/812 20210101ALI20240621BHJP
A61M 60/237 20210101ALN20240621BHJP
【FI】
A61M60/174
A61M60/411
A61M60/81
A61M60/812
A61M60/237
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580668
(86)(22)【出願日】2022-06-29
(85)【翻訳文提出日】2024-02-22
(86)【国際出願番号】 US2022035550
(87)【国際公開番号】W WO2023278599
(87)【国際公開日】2023-01-05
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520469457
【氏名又は名称】カルディオン ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】KARDION GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100179648
【氏名又は名称】田中 咲江
(74)【代理人】
【識別番号】100222885
【氏名又は名称】早川 康
(74)【代理人】
【識別番号】100140338
【氏名又は名称】竹内 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100227695
【氏名又は名称】有川 智章
(74)【代理人】
【識別番号】100170896
【氏名又は名称】寺薗 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100219313
【氏名又は名称】米口 麻子
(74)【代理人】
【識別番号】100161610
【氏名又は名称】藤野 香子
(72)【発明者】
【氏名】ポポヴ,ヴラディミール
(72)【発明者】
【氏名】ミッツェ,マルヴィン
【テーマコード(参考)】
4C077
【Fターム(参考)】
4C077AA04
4C077CC03
4C077CC04
4C077CC05
4C077DD10
4C077DD19
4C077DD21
(57)【要約】
カテーテルを通して血管内に導入することができる血液を送り出すための心臓補助システムであって、該システムは、ポンプと、ポンプハウジングと、ポンプハウジングに接続された管とを備える。管と流体連通する入口ガイドノズルは、例えば、フロー方向でのノズルの長さの約50%又はそれ以上、若しくはそれ以下に位置する最小幅収縮部を有し得る。ノズルは、その全長に沿って単一の凹部又は凸部を有するフローチャネル内に突出する湾曲した輪郭を有し得る。ノズルの遠位リップは、湾曲し得る。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
心臓補助システムであって、
ハウジングであって、カテーテルを通して血管内に導入されて、左心室から大動脈内に血液を送り出すように構成されているポンプと、前記ハウジングに接続されており、内部を通って前記ポンプに延在する送達チャネルを有する可撓性ホース部分を備える中空体と、前記中空体に接続された遠位端部分と、前記遠位端部分と前記中空体との間に位置する入口部分と、を備え、前記入口部分が、内部を通して血液を受容するように構成されている少なくとも1つの入口開口部を有する、ハウジングと、
前記入口部分の前記少なくとも1つの入口開口部と流体連通するノズル入口開口部から、前記可撓性ホース部分の前記送達チャネルと流体連通するノズル出口開口部まで延在するガイドノズルと、を備え、前記ガイドノズルが、前記可撓性ホース部分の遠位端に接続されており、かつ前記遠位端部分に面しており、前記ガイドノズルが、前記ノズル入口開口部と前記ノズル出口開口部との間に位置する最小幅の収縮部を形成するように、輪郭に沿って半径方向内向きに突出しており、前記輪郭が、前記ノズル入口開口部から前記ノズル出口開口部までの全長に沿って、単一の連続した凹部又は凸部を有する、心臓補助システム。
【請求項2】
前記ガイドノズルが、前記入口開口部を囲む湾曲した遠位開口部縁を有する、請求項1に記載の心臓補助システム。
【請求項3】
前記遠位開口部縁が、前記少なくとも1つの入口開口部を少なくとも部分的に画定する、請求項2に記載の心臓補助システム。
【請求項4】
前記ガイドノズルが、前記可撓性ホース部分内に挿入されている、請求項1に記載の心臓補助システム。
【請求項5】
前記ガイドノズルが、一体成形部品として形成されている、請求項1に記載の心臓補助システム。
【請求項6】
前記ガイドノズルが、複数のシェル形状の成形物から構成されている、請求項1に記載の心臓補助システム。
【請求項7】
前記ガイドノズルが、ノズル軸に沿って延在しており、かつ前記ノズル軸に垂直に測定される断面積を有するノズルチャネルを画定しており、前記断面積が、前記ノズル入口開口部から前記収縮部へと減少し、前記収縮部から前記ノズル出口開口部へと増加する、請求項1に記載の心臓補助システム。
【請求項8】
前記断面積が、円形又は楕円形である、請求項7に記載の心臓補助システム。
【請求項9】
前記ガイドノズルが、フローガイド輪郭を有し、前記フローガイド輪郭が、デカルト座標系において前記ノズル軸に沿って走る長手方向断面の平面内に位置し、座標原点が前記ノズル軸上にあり、横軸が、前記デカルト座標系の第1象限及び/又は第2象限に引かれた線として前記ノズル軸上にあり、前記デカルト座標系の第3象限及び/又は第4象限に延在する凸線及び凹線として形成される、請求項7に記載の心臓補助システム。
【請求項10】
前記フローガイド輪郭が、前記遠位端部分に面する丸みのある頂点を有する、請求項9に記載の心臓補助システム。
【請求項11】
前記凸線及び前記凹線が各々、連続的に微分可能である、請求項9に記載の心臓補助システム。
【請求項12】
前記遠位端部分に接続され、前記入口部分に近位に突出するフローガイド本体を更に備える、請求項7に記載の心臓補助システム。
【請求項13】
前記フローガイド本体が、前記ノズル軸に対して回転対称であるガイド輪郭を有する、請求項12に記載の心臓補助システム。
【請求項14】
前記フローガイド本体が、フローガイド輪郭を有し、前記フローガイド輪郭が、デカルト座標系において前記ノズル軸に沿って延在する長手方向断面の平面内に位置し、座標原点が前記ノズル軸上にあり、横軸が、前記デカルト座標系の第1象限及び/又は第2象限に引かれた線として前記ノズル軸上にあり、前記デカルト座標系の第3象限及び/又は第4象限に延在する凸線及び凹線として形成される、請求項12に記載の心臓補助システム。
【請求項15】
前記ノズル入口開口部から前記収縮部までの第1の軸方向距離AEが、前記収縮部から前記ノズル出口開口部までの第2の軸方向距離AAよりも大きい、請求項1に記載の心臓補助システム。
【請求項16】
前記ガイドノズルが、前記中空体の内表面に取り付けるように構成されている段付き外側幅を備える、請求項1に記載の心臓補助システム。
【請求項17】
心臓補助システムであって、
カテーテルを通して血管内に導入されて、左心室から大動脈内に血液を送り出すように構成されているポンプと、
前記ポンプと流体接続されており、遠位端へと長手方向に延在して、フローチャネルを少なくとも部分的に画定する近位端を有する本体と、
前記本体の前記遠位端に位置し、前記本体と流体連通して、前記フローチャネルを少なくとも更に部分的に画定するガイドノズルであって、前記ガイドノズルの入口から出口まで全長に沿って単一の凹部又は凸部を有する曲率で、前記フローチャネル内に半径方向内向きに突出する、ガイドノズルと、を備える、心臓補助システム。
【請求項18】
前記入口から前記ガイドノズル内の前記フローチャネルの最小幅収縮部まで測定された第1の軸方向距離AEが、前記最小幅収縮部から前記出口まで測定された第2の軸方向距離AAよりも大きい、請求項17に記載の心臓補助システム。
【請求項19】
前記ガイドノズルが、前記本体の内表面に取り付けるように構成されている段付き外側幅を備える、請求項17に記載の心臓補助システム。
【請求項20】
前記ガイドノズルが、湾曲した遠位開口部縁を有する、請求項17に記載の心臓補助システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この展開は、心臓補助システムに関し、特にフローガイドノズルを有するこうしたシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
心臓補助システムは、ヒトの血液を心臓の前房から大動脈内に移動させることによって、ヒトの心臓のポンプ機能を部分的又は完全に引き継ぐことが可能である。心臓補助システムによる心室から大動脈内への血液の効率的な送達は、心臓補助システムの乱流によって引き起こされるフロー損失を防止又は最小化することを必要とする。
【発明の概要】
【0003】
本明細書に開示される実施形態は各々、複数の態様を有し、そのうちの1つだけが、本開示の望ましい特性に対して責任を負うものではない。本開示の範囲を制限することなく、そのより顕著な特徴をここで簡単に考察する。この考察を検討した後、特に「発明を実施するための形態」と題されたセクションを読んだ後、本明細書に記載の実施形態の特徴が、心臓補助システムの既存のシステム、装置、及び方法に対してどのように利点を提供するかを理解するであろう。
【0004】
以下の開示は、一部の実施形態の非限定的な実施例を説明する。例えば、本開示のシステム及び方法の他の実施形態は、本明細書に記載される特徴を含み得るか、又は含まない場合がある。更に、開示された利点及び利益は、特定の実施形態にのみ適用することができ、本開示の制限に使用されてはならない。
【0005】
本明細書では、心室から大動脈内への血液の効率的な連続送達を確実にする心臓補助システムの特徴が説明される。カテーテルを通して血管内に導入することができる血液を送り出すための心臓補助システムについて、様々な実施形態が記載されている。システムは、ポンプと、ポンプハウジングと、ポンプハウジングに接続された管とを備える。管と流体連通する入口ガイドノズルは、フロー方向でのノズルの長さの50%以上に位置する最小幅収縮部を有し得る。収縮部は、ノズルの長さの約50%、50%未満、又は50%超に位置し得る。ノズルは、その全長に沿って単一の凹部又は凸部を有するフローチャネル内に突出する湾曲した輪郭を有し得る。ノズルの遠位リップは、湾曲し得る。
【0006】
一態様では、心臓補助システムが記載される。システムは、ハウジング、中空体、遠位端部分、入口部分、及びガイドノズルを備える。ハウジングは、カテーテルを通して血管内に導入されて、左心室から大動脈内に血液を送り出すように構成されているポンプを備える。中空体は、ハウジングに接続され、それを通ってポンプに延在する送達チャネルを有する可撓性ホース部分を備える。遠位端部分は、中空体に接続され、入口部分は遠位端部分と中空体との間に位置する。入口部分は、それを通して血液を受容するように構成された少なくとも1つの入口開口部を有する。ガイドノズルは、入口部分の少なくとも1つの入口開口部と流体連通するノズル入口開口部から、可撓性ホース部分の送達チャネルと流体連通する出口開口部まで延在する。ガイドノズルは、ホース部分の遠位端に接続され、遠位端部分に面している。ガイドノズルは、輪郭に沿って半径方向内向きに突出して、ノズル入口開口部とノズル出口開口部との間に位置する最小幅収縮部を形成し、輪郭は、ノズル入口開口部からノズル出口開口部までの全長に沿って単一の連続的な凹部又は凸部を有する。
【0007】
上記又はその他の態様の様々な実施形態を実装し得る。ガイドノズルは、入口開口部を囲む湾曲した遠位開口部縁を有し得る。開口部縁は、少なくとも1つの入口開口部を少なくとも部分的に画定し得る。ガイドノズルは、ホース部分内に挿入され得る。ガイドノズルは、一体成形部品として形成され得る。ガイドノズルは、複数のシェル形状の成形物から構成され得る。ガイドノズルは、ノズル軸に垂直に測定される断面積を有するノズル軸に沿って延在するノズルチャネルを画定し得、断面積は入口開口部から収縮部まで減少し、収縮部から出口開口部まで増加する。断面積は、円形又は楕円形であってもよい。
【0008】
更に、ガイドノズルは、フローガイド輪郭を有し得、フローガイド輪郭は、デカルト座標系においてノズル軸に沿って走る長手方向断面の平面内に位置し、座標原点がノズル軸上にあり、横軸が、デカルト座標系の第1象限及び/又は第2象限に引かれた線としてノズル軸上にあり、デカルト座標系の第3象限及び/又は第4象限に延在する凸線及び凹線として形成される。フローガイド輪郭は、遠位端部分に面する丸みのある頂点を有し得る。凸線及び凹線は各々、連続的に微分可能であり得る。心臓補助システムは、遠位端部分に接続され、入口部分内に近位に突出するフローガイド本体を更に備え得る。フローガイド本体は、ノズル軸に対して回転対称であるガイド輪郭を有し得る。フローガイド本体は、フローガイド輪郭を有し得、フローガイド輪郭は、デカルト座標系においてノズル軸に沿って延在する長手方向断面の平面内に位置し、座標原点がノズル軸上にあり、横軸が、デカルト座標系の第1象限及び/又は第2象限に引かれた線としてノズル軸上にあり、デカルト座標系の第3象限及び/又は第4象限に延在する凸線及び凹線として形成される。
【0009】
更に、入口開口部から収縮部までの第1の軸方向距離AEは、収縮部から出口開口部までの第2の軸方向距離AAよりも大きくあり得る。ガイドノズルは、中空体の内表面に取り付けるように構成されている段付き外側幅を備え得る。
【0010】
別の態様では、心臓補助システムが記載される。システムは、ポンプ、本体、及びガイドノズルを備える。ポンプは、カテーテルを通して血管内に導入されて、左心室から大動脈内に血液を送り出すように構成されている。本体は、ポンプと流体接続され、遠位端に長手方向に延びて、フローチャネルを少なくとも部分的に画定する近位端を有する。ガイドノズルは、本体の遠位端に位置し、本体と流体連通して、フローチャネルを少なくとも部分的に更に画定する。ガイドノズルは、ガイドノズルの入口から出口まで、全長に沿って単一の凹部又は凸部を有する曲率を有するフローチャネル内に半径方向内向きに突出する。
【0011】
上記又はその他の態様の様々な実施形態を実装し得る。入口開口部からガイドノズル内のフローチャネルの最小幅収縮部まで測定される第1の軸方向距離AEは、最小幅収縮部から出口開口部まで測定される第2の軸方向距離AAよりも大きくてもよい。ガイドノズルは、本体の内表面に取り付けるように構成されている段付き外側幅を備え得る。ガイドノズルは、湾曲した遠位開口部縁を有し得る。
【0012】
別の態様では、本発明の心臓補助装置は、カテーテルを通して血管内に血液を送り出すためのポンプ装置を有し、ポンプハウジング及びポンプハウジングに接続された中空体を包含する。中空体は、遠位端部分と、遠位端部分とポンプハウジングとの間に形成され、少なくとも1つの吸引入口開口部を有する入口部分とを有し、ポンプハウジングまで延在する送達チャネルを有する可撓性ホース部分を備える。少なくとも1つの吸引入口ポートは、遠位端部分に面するホース部分の端部に接続されたガイドノズルを通して送達チャネルと連通する。ガイドノズルは、入口ポートと出口ポートとの間に形成された収縮部を有する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本開示の前述及び他の特徴は、添付の図面と併せて参照された、以下の説明及び添付の特許請求の範囲からより完全に明らかとなるだろう。これらの図面は、本開示に従って一部の実施形態のみを示し、その範囲を制限するものと見なされるべきではないと理解して、添付の図面の使用を通して、本開示を更に具体的かつ詳細に説明するものとする。以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成する添付図面を参照する。図面では、文脈上別段の指示がない限り、類似の記号は、典型的には類似の構成要素を識別する。詳細な説明、図面、及び特許請求の範囲に記載される例解的実施形態は、限定することを意図するものではない。他の実施形態を利用してもよく、また他の変更も、ここに示した主題の趣旨又は範囲から逸脱することなく行われてもよい。本開示の態様は、本明細書に概ね記載され、図面に例解されるように、多種多様な異なる構成で配置、置換、組み合せ、及び設計することができ、それら全ては明示的に企図され、本開示の一部をなすことが容易に理解されよう。
【0014】
【
図1】ポンプ装置を備え、ガイドノズルを有する心臓補助システムの実施形態の斜視図である。
【
図2】
図1の心臓補助システムの部分断面図である。
【
図3】
図1の心臓補助システムの別の部分断面図である。
【
図4】
図1~
図3のガイドノズルのノズル本体の断面図である。
【
図5】
図1~
図4の心臓補助システムと共に使用され得るガイドノズルの実施形態の斜視図である。
【
図6】
図1~
図4の心臓補助システムと共に使用され得る2つの成形部品を有するガイドノズルの別の実施形態の分解図である。
【
図7】
図1~
図4の心臓補助システムと共に使用され得る3つの成形部品を有するガイドノズルの別の実施形態の分解図である。
【
図8】ガイドノズルを含む心臓補助システムの一部分を通るフローラインの実施形態を示す概略図である。
【
図9】比較のために、ガイドノズルのない心臓補助システムの一部分を通るフローラインの実施形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の詳細な説明は、開発のある特定の実施形態を対象とする。この説明では、図面を参照し、明確化のために、同様の部品又は工程は、全体を通して同様の数字で指定する場合がある。本明細書における「一実施形態(one embodiment)」、「実施形態(an embodiment)」、又は「一部の実施形態では(in some embodiments)」という言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が、本発明の少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。本明細書中の様々な場所における「一実施形態」、「実施形態」、又は「一部の実施形態では」の語句の出現は、必ずしもすべて同じ実施形態を指すわけではなく、また別個の又は代替的な実施形態が必ずしも他の実施形態と相互に排他的であるわけでもない。更に、一部の実施形態によって呈され、他の実施形態によって呈されない場合がある様々な特徴が説明される。同様に、一部の実施形態では要件となり得るが、他の実施形態では要件とならない可能性がある、様々な要件が記載されている。ここで、本発明の実施形態について詳細に言及し、その実施例を、添付図面に例解する。同一又は類似の部分を参照するために、可能な限り、図面全体を通して同じ参照番号を使用する。
【0016】
心臓補助システムで心室から大動脈に血液を送り出す効率、すなわち、心臓補助システムのポンプ効率は、血液を送り出すためのポンプ装置によって生成される血流中の乱流の発生を防止又は少なくとも最小化することによって増加させることができる。本明細書に記載されたシステムは、心室から大動脈内に運ばれる血液を、入口セクションでの流体のフローが少なくとも大部分層状となるように吸引することを許容する。フローは、送達チャネル内に流体フロープロファイルを有し、その最大値は、フローチャネルの中心内又はその少なくとも近くにある。血液の成分に作用するせん断力は、本明細書に記載のシステムによって最小化され、それ故、赤血球への損傷及び関連付けられた溶血は軽減又は防止される。
【0017】
ガイドノズルは、入口開口部を囲む凹状の湾曲した開口部縁を有し得る。特に、ガイドノズルは、開口部縁が少なくとも1つの吸引開口部を区切るように配置することができる。ガイドノズルは、中空体のホース部分内に挿入することができる。ガイドノズルを一体成形として設計することが可能である。代替的には、ガイドノズルは、いくつかのシェル形状の成形部品から構成されていることが可能である。
【0018】
ガイドノズルは、ノズル軸に垂直な断面積を有するノズル軸に沿って延在するノズルチャネルを有し得、その面積は、入口開口部から収縮部又は狭い点に向かって減少し、狭い点から出口開口部に向かって増加する。断面積は、例えば円形又は楕円形とすることができる。
【0019】
ガイドノズルは、フローガイド輪郭を有し得、フローガイド輪郭は、デカルト座標系においてノズル軸に沿って延在する長手方向断面の平面内に形成され、座標原点がノズル軸上にあり、横軸が、デカルト座標系の第1象限及び/又は第2象限に延在する凸線として、かつデカルト座標系の第3象限及び/又は第4象限に延在する凹線としてノズル軸上にある。フローガイド輪郭は、遠位端セクションに面する頂点を有し得る。
【0020】
輪郭は、その全長に沿って単一の凹部又は凸部を有し得る。輪郭は、フロー方向でノズルの軸方向長さの50%を超える場所において最小幅を有し得る。輪郭ラインは、常に微分可能であり得る。この目的のために、心臓補助システムは、好ましくは、遠位端セクションに接続され、入口セクション内に突出するフローガイド本体を包含する。フローガイド本体は、ノズル軸に対して回転対称であるガイド輪郭を有することができる。
【0021】
フローガイド本体は、フローガイド輪郭を有し得、フローガイド輪郭は、デカルト座標系においてノズル軸に沿って延在する長手方向断面の平面内に形成され、座標原点がノズル軸上にあり、横軸が、デカルト座標系の第1象限及び/又は第2象限に延在する凸線として、かつデカルト座標系の第3象限及び/又は第4象限に延在する凹線としてノズル軸上にある。
【0022】
図1に示す心臓補助システム10は、ポンプ装置12を包含する。システム10は、カテーテルを通して心室内に導入することができる。システム10は、電気モータ16で駆動可能で、回転軸20を中心に回転することができるインペラを有する送達ロータ18を有するポンプハウジング14を含む。金属材料の中空体22は、ポンプハウジング14に接続される。中空体22は、可撓性の流体密ホース部分24を有する。セクション24は、シリコーンなどの材料から作られた可撓性膜100で被覆された金属材料であり得る(簡略化のために
図1には示されていないが、
図2及び
図3には示されている)。セクション24は、遠位端セクション26と可撓性ホース部分24との間に位置する入口セクション28を有する。
【0023】
入口セクション28は、第1の入口開口部30、第2の入口開口部32、及び第3の入口開口部34を含む。示されるように、3つの入口開口部30、32、34がある。1個、2個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、又はそれ以上の入口開口部があり得る。開口部30、32、34は、入口セクション28の側壁に窓を形成する切り欠き部であり得る。更に説明されるように、ノズル開口部において湾曲した遠位縁を有するガイドノズル入口の各部分に対応する入口開口部があり得る。
【0024】
図2は、心臓補助システム10の断面図である。血液のための送達チャネル36は、中空体22の管セクション24内に形成され、ポンプハウジング14に延在する。システム10では、入口開口部30、32、34は、心臓補助システム10の遠位端セクション26に面するホース部分24の端部に接続されたガイドノズル37と流体連通する。
【0025】
図3は、ガイドノズル37を示す心臓補助システム10の部分断面図である。ガイドノズル37は、入口開口部38及び出口開口部40を有する。入口開口部38は、それを通して血液を受けるように構成されており、出口開口部は、血液がガイドノズル37から流れ出ることを許容するように構成されている。入口開口部38と出口開口部40との間に、ガイドノズル37は収縮部42を有する。収縮部42は、本体44の最小内側幅、例えば、直径の場所にあるノズルの一部分であり得る。収縮部42は、例えば、ノズル部分内の、装置の入口における最小内側幅の場所におけるノズルの一部分であり得る。収縮部42は、ノズルの近位端及び遠位端における最大幅の場所間の最小幅の場所におけるノズルの一部分であり得る。
【0026】
図4は、ノズル軸46を画定するガイドノズル37のノズル本体44の長手方向の断面を示す。入口開口部38から収縮部42までの長手方向距離AEは、収縮部42から出口開口部40までの長手方向距離AAよりも大きい。収縮部42は、本体44の全長の50%超に軸方向に位置し得、本体44の全長は、入口開口部38(例えば、開口部縁64)から(例えば、本体44の近位端が中空体22に接する)出口開口部40まで軸方向に測定される。一部の実施形態では、収縮部42は、入口開口部から、説明したように軸方向に測定したとき、本体44の全長の50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、又は75%以上に位置し得る。一部の実施形態では、収縮部42は、開口部からの本体44の軸方向長さの50%超又は未満である場所であり得る。一部の実施形態では、収縮部42は、入口開口部からの本体44の軸方向長さの52~54%、50~55%、48~57%、45~60%、40~65%、又は35~70%に位置し得る。本体44の長さは、示されるように、別個の部品の長さであり得る。本体44が中空体22と一体であり得る実施形態では、本体44の軸方向の長さは、開口部38から、本体44又は中空体22の内側幅が軸方向に一定である部分まで延在し得る。
【0027】
ガイドノズル37は、ノズル軸46に対して回転対称である。これは、その半径方向内向きに面する表面上にフローガイド輪郭48を有する。輪郭48は、ノズル軸と交差する平面内に位置し得る。平面は、デカルト座標系50の軸内にあり得、そのx軸又は横軸52は、ノズル軸46に沿って延在し、そのy軸又は縦座標55は、座標原点53から開始して、ノズル軸46に対して半径方向を指す。輪郭48は、座標系50の第1象限I及び第2象限IIに延在する連続的に微分可能な凸線54として形成され得る。輪郭48は更に、座標系50の第3象限III及び第4象限IVに延在する連続的に微分可能な凹線56として形成され得る。凹線56は、中空体22のホース部24内の搬送チャネル36のチャネル壁58に向かって近位方向に鋭角αで延在し得る。ここで、
図4の向きで本体44の断面を説明するために、「凹」及び「凸」を使用することが理解される。凹線56及び凸線54は、同じ半径方向内向きに突出する輪郭48の一部分であってもよいが、軸46の周りの異なる角度の場所に位置し得る。輪郭48は、配向に応じて、入口開口部38から出口開口部40への単一の連続的な凹部又は凸部を有し得る。したがって、輪郭48に沿って変曲点がない場合がある。座標系50での輪郭48の数学的一次導関数は、入口開口部38から収縮部42まで(配向によって)連続的に正又は負であり、次に収縮部42から出口開口部40まで連続的にそれぞれ負又は正であり得る。座標系50での輪郭48の数学的二次導関数は、配向によって、入口開口部38から出口開口部40まで連続的に正又は負であり得る。
【0028】
凸線54及び凹線56は各々、心臓補助システム10の遠位端セクション26に対して遠位方向に面する遠位頂点60、62を有する。入口開口部38を囲むガイドノズル37の開口部縁64は湾曲しており、例えば凹状に湾曲している。縁64は、中空体22の入口セクション28内に第1、第2及び第3の入口開口部30、32及び34を少なくとも部分的に画定する。ガイドノズル37は、ノズル軸46に垂直な円形断面積65を有するノズル軸46に沿って延在するノズルチャネル63を有する。チャネル63の断面積65は、入口開口部38から収縮部42まで減少し得る。チャネル63の断面積65は、収縮部42から出口開口部40まで増加し得る。断面積65の一部又は全ては、円形であり得る。いくつかの実施形態では、断面積65の一部又は全ては、楕円形であり得る。
【0029】
ガイドノズル37は、第1の外側幅を有する第1の外表面41を含む。ガイドノズル37は、第2の外側幅を有する第2の外表面を含む。第2の外側幅は、第1の外側幅よりも小さい。第2の外側幅は、第1の外側幅の近位に位置する。第1の外表面41及び第2の外表面43は、段45によって接続される。段45は、示されるように軸に対して垂直であり得る。段45は、中空体22の側壁の厚さと同一又は類似の高さを有し得る。滑らかで連続的な外表面は、中空体22の外表面に沿って第1の外表面41まで延在し得る。第2の外表面43は、中空体22の内表面に接触し得る。
【0030】
ガイドノズル37は、中空体22に取り付けられる別個の部品であり得る。ガイドノズル37は、中空体22内に挿入され得る。ガイドノズル37は、部分的に挿入され得る。ガイドノズル37は、中空体22の側壁に取り付けるように構成されている、段付きの外側幅、例えば直径を含み得る。段45は、中空体22の側壁の遠位端に接触し得る。第2の外表面43は、中空体22の側壁の内表面に接触し得る。段付き特徴部は、複数部分ガイドノズル37の各部分の一部であり得る。ガイドノズル37は、第2の外表面43が内向きに曲がって中空体22内に挿入され、その後外向きに曲がって中空体22に固定して取り付けることができるように、可撓性であり得る。機械的又はその他のアタッチメントを使用して、例えば接着剤で部品を一緒に固定し得る。
【0031】
図5は、心臓補助システム10のガイドノズル37を示す。ガイドノズル37は、遠位端セクション26に面する中空体22のホース部分24の端部内に挿入される、360°円形材料で作られた一体成形として設計されている。成形部品は、中空体22のホース部分24のホース壁の前端のための停止部を形成するショルダ部68を有するカラー66を有する。カラー66のエリアでは、ガイドノズル37を形成する成形部品は、中空体22のホース部分24の外径DSに対応する外径を有する。
【0032】
フローガイド本体70は、心臓補助システム10の遠位端セクション26に接続されている。本体70は、幅を狭めながら近位に延在する。本体70は、ノズル軸46に対して回転対称であるガイド輪郭72を有する。ガイド輪郭72は、
図3に示すノズル軸46に沿った長手方向断面の平面において、デカルト座標系74’に従い、座標原点50’がノズル軸46上にあり、横軸52’がノズル軸46上にあり、凸線分54’がデカルト座標系74’の第1象限及び/又は第2象限に延在し、凹線分56’がデカルト座標系74’の第3象限及び/又は第4象限に延在する。
【0033】
図6は、ガイドノズル37を形成するために修正されたガイドノズル37’を示し、このガイドノズル37は、180°形状片として設計された第1の形状部品69と180°形状片として設計された第2の形状部品71とから構成されており、カラー66を有し、そこに形成された支柱86の間で遠位端セクション26に面する中空体22のホース部24の端部内に挿入することができる。
【0034】
図7は、ガイドノズル37を形成するために修正された更なるガイドノズル37”を示し、このガイドノズル37”は、120°形状片として設計された第1の形状部品69、120°形状片として設計された第2の形状部品71、及びカラー66を備えた120°形状片として設計された第3の形状部品73から構成されており、その中に形成された支柱の間で遠位端セクション26に面する中空体22のホース部分24の端部内に挿入することができる。
【0035】
図8は、ガイドノズル37を有する心臓補助システム10のセクションを通る流体のフローライン76を示す。心臓補助システム10のガイドノズル37の配置及び幾何学的形状は、ポンプ装置12によって心室から送達チャネル36内に引き込まれた血液に、送達チャネル36内でその断面にわたってフロープロファイル78を形成させ、このフロープロファイル78は、送達チャネル中心80付近に位置する最大部82を有する。流体流のフローライン76は、ガイドノズル37及びフローガイド本体70の最適化された幾何学的形状によって引き起こされる。ガイドノズル37の凹状に湾曲した開口部縁64は、ここでは、ガイドノズル37の入口開口部38のエリアのフロー分離が最小化されるため、ノズル本体44の表面に対して置かれている搬送された血液の境界層が安定化されることを確実にする。入口開口部40から狭窄部42へのノズル本体44内のノズルチャネル63の狭窄の増加は、ここで流体のフローに断絶が生じないように最適化されている。収縮部42から出口開口部40へのノズルチャネル63の自由断面の増加は、長い出口の幾何学的形状に対応し、それ故、圧力勾配によって引き起こされるフロー分離が回避されるように設計されている。
【0036】
ガイドノズル37を有しない対応する心臓補助システムでは、送達チャネル36内に引き込まれた血液とは対照的に、
図9に示すフローライン76は、チャネル壁84の近くに最大部82を有する送達チャネルの断面にわたってフロープロファイル78で形成される。
【0037】
それ故、ガイドノズル37の上述の配置及び幾何学的形状は、溶血の原因である送達チャネル36内のせん断力が最小化されるため、心臓補助システムによる心室からの血液の穏やかな送達を可能にする。
【0038】
1つの概要態様では、心臓補助システム10は、カテーテルを通して血管内に血液を送り出すためのポンプ装置12を有し、ポンプハウジング14と、ポンプハウジング14に接続された中空体22とを備え、中空体22は、遠位端部分26と、遠位端部分26とポンプハウジング14との間に形成され、少なくとも1つの入口開口部30、32、34を有する入口部分28と、ポンプハウジング14まで延在する送達チャネル36を有する可撓性ホース部分24とを有する。少なくとも1つの入口ポート30、32、34は、遠位端部分26に面するホース部分24の端部に接続されたガイドノズル37を通して送達通路36と連通する。ガイドノズル37は、入口ポート38と出口ポート40との間に形成された収縮部42を有する。
【0039】
本開示に記載される実装形態に対する様々な修正は、当業者に容易に明らかであり、本明細書に定義される一般原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他の実装形態に適用することができる。したがって、本開示は、本明細書に示される実施に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示する特許請求の範囲、原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。用語「実施例」は、本明細書では、「実施例、実例、又は例解として役立つ」ことを意味するためにのみ使用される。本明細書に「実施例」として記載される任意の実装形態は、別段の記載がない限り、必ずしも他の実装よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。
【0040】
別個の実装形態の文脈で本明細書に記載される特定の特徴は、単一の実装形態で組み合わせて実装することもできる。逆に、単一の実装形態の文脈で記載される様々な特徴は、複数の実装形態で別々に、又は任意の好適なサブコンビネーションで実装することができる。更に、特徴は、特定の組み合わせで作用するものとして上述され、当初はそのように特許請求されたとしても、特許請求された組み合わせからの1つ以上の特徴は、場合により、その組み合わせから削除され、特許請求された組み合わせは、サブコンビネーション又はサブコンビネーションの変形に向けることができる。
【0041】
概して、本明細書で使用される用語は、「オープン」な用語として意図されていることを、当業者は理解するであろう(例えば、用語「含む(including)」は、「含む(including)が限定されない」と解釈されるべきであり、「有する」は、「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」は、「含む(includes)が限定されない」などと解釈されるべきである)。導入された特許請求の範囲の記述の特定の数字が意図される場合、そのような意図は特許請求の範囲に明示的に記述され、そのような記述がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者によって更に理解されるであろう。例えば、理解の補助として、以下の添付の特許請求の範囲は、特許請求の範囲の記述を導入するための導入語句「少なくとも1つ」及び「1つ以上」の使用を含み得る。しかし、こうした語句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」による特許請求の範囲の記述の導入が、同じ特許請求の範囲が、導入語句「1つ以上」又は「少なくとも1つ」、及び「a」又は「an」などの不定冠詞(例えば、「a」及び/又は「an」は、典型的には、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである)を含む場合でも、そのような導入された特許請求の範囲の記述を含む任意の特定の特許請求の範囲を、そのような記述を1つのみ含む実施形態に限定することを暗示するものとして解釈されるべきではない。特許請求の範囲の記述を導入するために使用される定冠詞の使用についても同様である。更に、導入された特許請求の範囲の記述の特定の数字が明示的に記述されているとしても、当業者は、このような記述は、典型的には、少なくとも記述された数字を意味すると解釈されるべきであることを認識するであろう(例えば、他の修飾語なしで「2つの記述」の単なる記述は、典型的には、少なくとも2つの記述、又は2つ以上の記述を意味する)。更に、「A、B、及びCなどのうちの少なくとも1つ」に類似する慣例が使用される場合、概して、このような解釈は、当業者が、慣例を理解するという意味で意図される(例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独で、B単独で、C単独で、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、並びに/又はA、B、及びCを一緒に有するシステムなどを含むが、これらに限定されない)。「A、B、又はCなどのうちの少なくとも1つ」に類似する慣例が使用される場合、概して、このような解釈は、当業者が、慣例を理解するという意味で意図される(例えば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独で、B単独で、C単独で、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、並びに/又はA、B、及びCを一緒に有するシステムなどを含むが、これらに限定されない)。説明、特許請求の範囲、又は図面において、2つ以上の代替的な用語を提示する実質的に任意の選言的な語及び/又は語句は、用語のうちの1つ、用語のいずれか、又は両方の用語を含む可能性を企図していると理解されるべきであると、当技術分野の者によって更に理解されるであろう。例えば、語句「A又はB」は、「A」若しくは「B」、又は「A及びB」の可能性を含むと理解されるであろう。
【国際調査報告】