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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】自動車ヘッドライト用照明装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/00 20210101AFI20240621BHJP
   F21S 41/657 20180101ALN20240621BHJP
   F21W 102/13 20180101ALN20240621BHJP
【FI】
G02B7/00 B
G02B7/00 A
F21S41/657
F21W102:13
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580811
(86)(22)【出願日】2022-06-07
(85)【翻訳文提出日】2024-02-19
(86)【国際出願番号】 EP2022065353
(87)【国際公開番号】W WO2023274665
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】21183063.3
(32)【優先日】2021-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593045569
【氏名又は名称】ツェットカーヴェー グループ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】マイヤー、アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ケルン、マティアス
(72)【発明者】
【氏名】ポルシェンライザー、レーネ
(72)【発明者】
【氏名】アムントソン、ラルス
(72)【発明者】
【氏名】ガイスヴィンクラー、ダニエル
【テーマコード(参考)】
2H043
【Fターム(参考)】
2H043AA02
2H043AA25
2H043AB03
2H043AB08
2H043AB31
(57)【要約】
【解決手段】
自動車ヘッドライト用照明装置であって、照明装置は、主方向(X)における光路に沿って光を照射するように構成された少なくとも1つの光モジュール(20)と、可動な下側導光要素(100)および可動な上側導光要素(200)と、下側および上側導光要素(100,200)を、閉位置および開位置の間で移動させる運動装置と、フレーム(600)とを備える。閉位置(P1)において、下側および上側導光要素(100,200)は‐主方向(X)において見て‐少なくとも1つの光モジュール(20)の前に位置し、少なくとも1つの光モジュール(20)の光路を少なくとも部分的に遮断する。下側および上側導光要素(100,200)は、閉位置(P1)に位置するとき、主方向(X)に光を発するように構成される。開位置(P2)において、下側および上側導光要素(100,200)は、それらの空間的な配向性を維持しつつ、少なくとも1つの光モジュールの光路から遠ざかるように移動させられ、少なくとも1つの光モジュール(20)の光路の遮断を解除する。フレーム(600)は、下側および上側導光要素(100,200)の移動に関して静的ないし定置的であり、運動機構はフレーム(600)に取り付けられる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
‐主方向(X)の光路に沿って光を照射するように構成された少なくとも1つの光モジュール(20)と、
‐可動な下側導光要素(100)および可動な上側導光要素(200)と、
‐前記下側および上側導光要素(100,200)を、互いに関して、閉位置(P1)および開位置(P2)の間で移動させるための運動装置と、
‐前記下側および上側導光要素(100,200)の移動に関して静的ないし定置的であり、運動機構が取り付けられるフレーム(600)と
を備え、
閉位置(P1)において、前記下側および上側導光要素(100,200)は、‐前記主方向(X)において見て、前記少なくとも1つの光モジュール(20)の前において、前記少なくとも1つの光モジュール(20)の前記光路を少なくとも部分的に遮断し、かつ、前記下側および上側導光要素(100,200)は、閉位置(P1)に位置するとき、前記主方向において光を照射するように構成され、
開位置(P2)において、前記下側および上側導光要素(100,200)は、前記少なくとも1つの光モジュールの光路から離れるように移動させられており、それらの空間的な配向性を維持しつつ、前記少なくとも1つの光モジュール(20)の光路の遮断を解除するように構成される
自動車ヘッドライト用照明装置(10)であって、
前記運動装置は、
‐前記下側導光要素(100)を閉位置および開位置(P1、P2)の間で移動させるための下側運動機構と、
‐前記上側導光要素(200)を閉位置および開位置(P1,P2)の間で移動させる上側運動機構と、
を備え、
前記下側運動機構は、
‐少なくとも2つの支持点を有する第1の下側運動要素(310)と、
‐少なくとも2つの支持点を有する第2の下側運動要素(320)と、
‐少なくとも2つの支持点を有する第3の下側運動要素(330)と
を備え、
前記上側運動機構は、
‐少なくとも2つの支持点を有する第1の上側運動要素(410)と、
‐少なくとも2つの支持点を有する第2の上側運動要素(420)と、
‐少なくとも2つの支持点を有する第3の上側運動要素(430)と
を備え、
前記第1の下側運動要素(310)は、固定支持点(310a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(310b)を介して前記下側導光要素(100)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(310b)は、前記第1の下側運動要素(310)上において前記固定支持点(310a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(310b)および前記固定支持点(310a)の間の距離により与えられる所定の半径(R1)を有するとともに、前記固定支持点(310a)により規定される第1の回転軸(Y1)の周りの円形経路に沿って可動に配置され、
前記第2の下側運動要素(320)は、固定支持点(320a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(320b)を介して前記下側導光要素(100)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(320b)は、前記第2の下側運動要素(320)上において前記固定支持点(320a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(320b)および前記固定支持点(320a)の間の距離により与えられる所定の半径(R1)を有するとともに、前記固定支持点(320a)により規定される第2の回転軸(Y2)の周りの円形経路に沿って可動に配置され、
前記第1および第2の回転軸(Y1,Y2)は、前記主方向(X)と直交し、互いに平行であり、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)の前記浮動支持点(310b,320b)と前記固定支持点(310a,320a)との距離は同じであり、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)の円形経路は、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)が同じ偏位位置を有するように、空間的に分離されているが同一であり、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)の浮動支持点(310b,320b)は、前記照明装置(10)を自動車に配置された状態において見て、前記固定支持点(310a,320a)それぞれの上方に配置され、かつ可動とされ、
前記第1の下側運動要素(310)は、前記第1の下側運動要素(310)を移動させるように構成された駆動装置(500)と機械的に係合し、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)は、前記第1の下側運動要素(310)が前記駆動装置(500)により移動させられるとき、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)が、前記固定支持点(310a,320a)それぞれの周りで同じ偏位位置により移動させられうるように、下側導光要素(100)を介して接続され、
前記第1および第2の下側運動要素(310,320)は、前記第1の偏位位置および前記第2の偏位位置の間で移動でき、かつ、前記下側導光要素(100)を、前記同じ半径(R1)および前記第1および第2の下側運動要素(310,320)の偏位位置に基づいて、その空間的な配向性を維持しつつ、前記下側導光要素(100)を閉位置および開位置(P1,P2)の間で移動させ、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)が前記第1の偏位位置において位置合わせされるとき、前記下側導光要素(100)は閉位置(P1)に位置し、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)が前記第2の偏位位置において位置合わせされるとき、前記下側導光要素(100)は開位置(P2)に位置し、
前記第1の上側運動要素(410)は、固定支持点(410a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(410b)を介して上側導光要素(200)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(410b)は、前記第1の上側運動要素(410)上において前記固定支持点(410a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(410b)および前記固定支持点(410a)の間の距離により与えられる所定の半径(R2)を有するとともに、前記固定支持点(410a)により規定される第3の回転軸(Y3)の周りの円形経路に沿って可動に配置され、
前記第2の上側運動要素(420)は、固定支持点(420a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(420b)を介して上側導光要素(200)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(420b)は、前記第1の上側運動要素(420)上において前記固定支持点(420a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(420b)および前記固定支持点(420a)の間の距離により与えられる所定の半径(R2)を有するとともに、前記固定支持点(420a)により規定される第4の回転軸(Y4)の周りの円形経路に沿って可動に配置され、
前記第3および第4の回転軸(Y3,Y4)は、互いに平行であり、前記第1および第2の回転軸(Y1,Y2)に対して平行であり、かつ、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)は同じ半径(R2)を有し、かつ、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)の円形経路は空間的に分離されるが、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)が同じ偏位位置を有するように合同であり、かつ、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)の前記浮動支持点(410b,420b)は、前記照明装置(10)が自動車に配置された状態において見て、前記固定支持点(410a,420a)それぞれの下に配置され、かつ可動であり、
前記第1の上側運動要素(410)は、前記第2の下側運動要素(320)の前記固定支持点(320a)の周りの回転運動が、前記第1の上側運動要素(410)の前記固定支持点(410a)の周りの逆の回転方向の回転運動に変換されるように、第1の伝達接続において前記第2の下側運動要素(320)と機械的に係合され、
前記第1および第2の上側運動要素(410,420)は、前記第1の上側運動要素(410)が前記第2の下側運動要素(320)により移動させられるとき、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)が、それらの固定支持点(410a,420a)それぞれの周りを同じ偏位位置により移動できるように、前記上側導光要素(200)を介して結合され、
前記第1および第2の上側運動要素(410,420)は、第3の偏位位置および第4の偏位位置の間で可動に配置され、かつ、前記上側導光要素(200)を、同じ前記半径(R2)および前記第1および第2の上側運動要素(410,420)の偏位位置に基づいて、その空間的な配向性を維持しつつ、前記上側導光要素(200)を閉位置および開位置(P1、P2)の間で移動させ、かつ、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)が前記第3の偏位位置において位置合わせされるとき、前記上側導光要素(200)は閉位置(P1)に位置し、かつ、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)が前記第4の偏位位置において位置合わせされるとき、前記上側導光要素(200)は開位置(P2)に位置し、
前記第3の下側運動要素(330)は、固定支持点(330a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(330b)を介して前記下側導光要素(100)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(330b)は、前記第3の下側運動要素(330)上において前記固定支持点(330a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(330b)および前記固定支持点(330a)の間の距離により与えられる所定の半径(R1)を有するとともに、前記固定支持点(330a)により規定される第5の回転軸(Y5)の周りの円形経路に沿って可動に配置され、
前記第3の上側運動要素(430)は、固定支持点(430a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(430b)を介して前記上側導光要素(200)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(430b)は、前記第3の上側運動要素(430)上において前記固定支持点(430a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(430b)および前記固定支持点(430a)の間の距離により与えられる所定の半径(R2)を有するとともに、前記固定支持点(430a)により規定される第6の回転軸(Y6)の周りの円形経路に沿って可動に配置され、
前記第3の上側運動要素(430)は、第2の伝達接続において第3の下側運動要素(330)と、前記第3の下側運動要素(330)の固定支持点(330a)の周りの回転運動が、逆の回転方向の固定支持点(430a)の周りの前記第3の上側運動要素(430)の回転運動に変換されるように機械的に係合され、
前記照明装置(10)は、‐主方向(X)において、前記照明装置(10)が自動車に配置された状態において見て‐2つの対向する側面を有し、前記側面それぞれにおいて、伝達接続が1つだけ配置される
ことを特徴とする照明装置(10)。
【請求項2】
前記第3の上側運動要素(430)および前記第3の下側運動要素(330)は、前記第3の下側運動要素(330)の動きを前記第3の上側運動要素に伝達するために、互いに機械的に係合する歯車として構築される
請求項1に記載の照明装置(10)。
【請求項3】
前記第2の下側運動要素(320)および前記第1の上側運動要素(410)は、前記第2の下側運動要素(320)の動きを第1の上側運動要素に伝達するために、互いに機械的に係合する歯車として構築される
請求項1または2に記載の照明装置(10)。
【請求項4】
前記駆動装置(500)はリニア駆動装置である
請求項1~3のいずれかに記載の照明装置(10)。
【請求項5】
前記駆動装置は、モータ(510)および駆動レバー(520)を備え、
前記駆動レバー(520)は、支持点(530)を介して前記モータ(510)に機械的に接続され、支持点(540)を介して前記第1の下側運動要素(310)に機械的に接続され、
前記駆動レバー(520)は、前記モータ(510)により前記第1の回転軸(Y1)の周りの前記円形経路上において、前記第1の下側運動要素(310)の前記浮動支持点(310b)を移動させるように駆動される
請求項1~4のいずれかに記載の照明装置(10)。
【請求項6】
前記第1および第2の上側運動要素(410,420)はさらにロッド(450)を介して接続され、
前記ロッド(450)は、前記第1の上側運動要素(410)に旋回可能に接続された支持点と、前記第2の上側運動要素(420)に旋回可能に接続された支持点とを備え、
前記ロッド(450)は、前記第1の上側運動要素(410)が第2の下側運動要素(320)により移動させられるとき、前記第3および第4の偏位位置の間を動いている前記第2の上側運動要素(420)を案内するように構成される
請求項1~5のいずれかに記載の照明装置(10)。
【請求項7】
前記上側運動機構は、少なくとも2つの支持点を有する第4の上側運動要素(440)を備え、かつ、前記第4の上側運動要素(440)は、固定支持点(440a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(440b)を介して上側導光要素(200)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(440b)は、前記第4の上側運動要素(440)上において前記固定支持点(440a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(440b)および前記固定支持点(440a)の間の距離により与えられる所定の半径(R2)を有するとともに、前記固定支持点(440a)により規定される第7の回転軸(Y7)の周りの円形経路に沿って可動に配置され、かつ、前記第7の回転軸(Y7)は、前記第6の回転軸(Y6)と平行であり、
前記第3および第4の上側運動要素(430,440)は、同じ半径(R2)を有し、かつ、前記第3および第4の上側運動要素(430,440)は、同じ半径(R2)を有し、かつ、前記第3および第4の上側運動要素(430,440)の円形経路は空間的には分離されるが、前記第3および第4の上側運動要素(430,440)が同じ偏位位置を有するように合同であり、かつ、前記第3および第4の上側運動要素(430,440)の前記浮動支持点(430b,440b)は、自動車に前記照明装置(10)が配置された状態において見て、前記固定支持点(430a,440a)それぞれの下に配置され、かつ可動であり、
前記第3および第4の上側運動要素(430,440)は、さらにロッド(460)を介して接続され、かつ、前記ロッド(460)は、前記第3の上側運動要素(430)に旋回可能に接続された支持点と、前記第4の上側運動要素(440)に旋回可能に接続された支持点とを備え、かつ、前記ロッド(460)は、前記第3の上側運動要素(430)が前記第3の下側運動要素(330)により移動させられるとき、前記第3および第4の偏位位置の間を動いている前記第4の上側運動要素(440)を案内するように構成される
請求項1~6のいずれかに記載の照明装置(10)。
【請求項8】
前記上側および下側導光要素(100,200)を、開位置(P2)に手動で移動させるためのフェイルセーフ機構を備える前記照明装置(10)であって、前記フェイルセーフ機構は、
‐ネジ軸(T)に沿って延びるネジ部(710)を備える伝達要素(700)であって、前記伝達要素(700)は、ネジ軸(T)の周りを回転可能にフレーム(600)に取り付けられる伝達要素(700)と、
‐駆動装置ホルダ(800)と
を備え、
前記駆動装置ホルダ(800)は、前記駆動装置(500)を保持し、かつ、前記駆動装置ホルダ(800)は、前記伝達要素(700)の前記ネジ部(710)に対応する対向ネジ部(810)を備え、かつ、前記駆動装置ホルダ(800)は、前記対向ネジ部(810)および前記ネジ部(710)により前記伝達要素(700)と機械的な係合にあり、
前記駆動装置ホルダ(800)は、前記伝達要素(700)の前記ネジ部(710)と組み合わされた前記対向ネジ部(810)を有し、かつ、前記伝達要素(700)の回転運動を直線運動に変換するために、前記伝達要素(700)の角運動を、前記運動装置(500)の前記ネジ軸(T)に沿った直線運動に変換するように構成され、
前記駆動装置(500)の直線運動は、前記下側および上側導光要素(100,200)を開位置(P2)に移動させるために、前記第1の下側運動要素(310)を移動させる
請求項1~7のいずれかに記載の照明装置(10)。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載の照明装置(10)を備える自動車ヘッドライト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車ヘッドライト(head lamp)用照明装置に関し、前記照明装置は、主方向における光路に沿って光を照射するように構成された少なくとも1つの光モジュールと、可動な上側導光要素および可動な下側導光要素と、運動装置(transition device)と、フレームとを備える。
前記運動装置は、前記上側および下側導光要素を、互いに関して、閉位置および開位置の間で移動させる。閉位置において、前記上側および下側導光要素は、前記主方向から見て、前記少なくとも1つの光モジュールの前に位置し、前記少なくとも1つの光モジュールの光路を少なくとも部分的に遮断し、前記上側および下側導光要素は、閉位置に位置するとき、前記主方向に光を放射するように構成される。
開位置において、前記上側および下側導光要素は、それらの空間的な配向性(spatial orientation)を維持しつつ、前記少なくとも1つの光モジュールの光路から離れるように移動させられており、前記少なくとも1つの光モジュールの光路の遮断を解除する。
前記フレームは、前記上側および下側導光要素の移動に関して静的ないし定置的であり、前記運動装置は、前記フレームに取り付けられる。
【0002】
本発明は、また、本発明にかかる照明装置を少なくとも1つ備える自動車ヘッドライトに関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術において、照明装置は、しばしば不安定であり、かつ、自動車のヘッドライト内に多くの空間を必要とする運動機構を備える。
【0005】
本発明の目的は、改良された照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、運動装置は、導光要素を閉位置および開位置の間で移動させるための下側運動機構と上側運動機構とを備える。
前記下側運動機構は、少なくとも2つの支持点(bearing points)を有する第1の下側運動要素、および少なくとも2つの支持点を有する第2の下側運動要素を備える。
前記第1の下側運動要素は、固定支持点を介して前記フレームに旋回可能に接続され、浮動支持点を介して前記下側導光要素に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点は、前記第1の下側運動要素上において前記固定支持点までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点および前記固定支持点の間の距離により与えられる所定の半径を有するとともに、前記固定支持点により規定される第1の回転軸の周りの円形経路に沿って可動に配置される。
前記第2の下側運動要素は、固定支持点を介して前記フレームに旋回可能に接続され、浮動支持点を介して前記下側導光要素に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点は、前記第2の下側運動要素上において前記固定支持点までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点および前記固定支持点の間の距離により与えられる所定の半径を有するとともに、前記固定支持点により規定される第2の回転軸の周りの円形経路に沿って可動に配置される。
前記第1および第2の回転軸は、前記主方向と直交し、互いに平行であり、かつ、前記第1および第2の下側運動要素の前記浮動支持点と前記固定支持点との距離は同じであり、かつ、前記第1および第2の下側運動要素の円形経路は、前記第1および第2の下側運動要素が同じ偏位位置を有するように、空間的に分離されているが同一であり、かつ、前記第1および第2の下側運動要素の浮動支持点は、前記照明装置を自動車に配置された状態において見て、前記固定支持点それぞれの上方に配置され、かつ可動とされる(arranged and movable)。
前記第1の下側運動要素は、前記第1の下側運動要素を移動させるように構成された駆動装置と機械的に係合し、かつ、前記第1および第2の下側運動要素は、前記第1の下側運動要素が前記駆動装置により移動させられるとき、前記第1および第2の下側運動要素が、前記固定支持点それぞれの周りで同じ偏位位置により移動させられうるように、下側導光要素を介して接続される。
前記第1および第2の下側運動要素は、前記第1の偏位位置および前記第2の偏位位置の間で移動でき、かつ、前記下側導光要素を、前記同じ半径および前記第1および第2の下側運動要素の偏位位置に基づいて、その空間的な配向性を維持しつつ、前記下側導光要素を閉位置および開位置の間で移動させ、かつ、前記第1および第2の下側運動要素が前記第1の偏位位置において位置合わせされるとき、前記下側導光要素は閉位置に位置し、かつ、前記第1および第2の下側運動要素が前記第2の偏位位置において位置合わせされるとき、前記下側導光要素は開位置に位置する。
前記上側運動機構は、少なくとも2つの支持点を有する第1の上側運動要素、および少なくとも2つの支持点を有する第2の上側運動要素を備え、前記上側導光要素を閉位置および開位置の間で移動させる。
前記第1の上側運動要素は、固定支持点を介して前記フレームに旋回可能に接続され、浮動支持点を介して上側導光要素に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点は、前記第1の上側運動要素上において前記固定支持点までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点および前記固定支持点の間の距離により与えられる所定の半径を有するとともに、前記固定支持点により規定される第3の回転軸の周りの円形経路に沿って可動に配置される。
前記第2の上側運動要素は、固定支持点を介して前記フレームに旋回可能に接続され、浮動支持点を介して上側導光要素に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点は、前記第1の上側運動要素上において前記固定支持点までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点および前記固定支持点の間の距離により与えられる所定の半径(R2)を有するとともに、前記固定支持点により規定される第4の回転軸の周りの円形経路に沿って可動に配置される。
前記第3および第4の回転軸は、互いに平行であり、前記第1および第2の回転軸に対して平行であり、かつ、前記第1および第2の上側運動要素は同じ半径を有し、かつ、前記第1および第2の上側運動要素の円形経路は空間的に分離されるが、前記第1および第2の上側運動要素が同じ偏位位置を有するように合同であり、かつ、前記第1および第2の上側運動要素の前記浮動支持点は、前記照明装置が自動車に配置された状態において見て、前記固定支持点それぞれの下に配置され、かつ可動である。
前記第1の上側運動要素は、前記第2の下側運動要素の前記固定支持点の周りの回転運動が、前記第1の上側運動要素の前記固定支持点の周りの逆の回転方向の回転運動に変換されるように、第1の伝達接続において前記第2の下側運動要素と機械的に係合される。
前記第1および第2の上側運動要素は、前記第1の上側運動要素が前記第2の下側運動要素により移動させられるとき、前記第1および第2の上側運動要素が、それらの固定支持点それぞれの周りを同じ偏位位置により移動できるように、前記上側導光要素を介して結合される。
前記第1および第2の上側運動要素は、第3の偏位位置および第4の偏位位置の間で可動に配置され、かつ、前記上側導光要素を、同じ前記半径および前記第1および第2の上側運動要素の偏位位置に基づいて、その空間的な配向性を維持しつつ、前記上側導光要素を閉位置および開位置の間で移動させ、かつ、前記第1および第2の上側運動要素が前記第3の偏位位置において位置合わせされるとき、前記上側導光要素は閉位置に位置し、かつ、前記第1および第2の上側運動要素が前記第4の偏位位置において位置合わせされるとき、前記上側導光要素は開位置に位置する。
前記下側運動機構は、少なくとも2つの支持点を備える第3の下側運動要素を備える。前記第3の下側運動要素は、固定支持点を介して前記フレームに旋回可能に接続され、浮動支持点を介して前記下側導光要素に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点は、前記第3の下側運動要素上において前記固定支持点までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点および前記固定支持点の間の距離により与えられる所定の半径を有するとともに、前記固定支持点により規定される第5の回転軸(Y5)の周りの円形経路に沿って可動に配置される。
前記上側運動機構は、少なくとも2つの支持点を備える第3の上側運動要素を備える。前記第3の上側運動要素は、固定支持点を介して前記フレームに旋回可能に接続され、浮動支持点を介して前記上側導光要素に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点は、前記第3の上側運動要素上において前記固定支持点までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点および前記固定支持点の間の距離により与えられる所定の半径を有するとともに、前記固定支持点により規定される第6の回転軸の周りの円形経路に沿って可動に配置される。
前記第3の上側運動要素は、第2の伝達接続において第3の下側運動要素と、前記第3の下側運動要素の固定支持点の周りの回転運動が、逆の回転方向の固定支持点の周りの前記第3の上側運動要素の回転運動に変換されるように機械的に係合される。
前記照明装置は、‐主方向において、前記照明装置が自動車に配置された状態において見て‐2つの対向する側面を有し、前記側面それぞれにおいて、伝達接続が1つだけ配置される。
【0007】
従って、前記下側および上側運動機構は、前記下側および上側導光要素に、開位置から閉位置へ移動するとき、前記主方向とは互いに対して逆に、同時に移動する動きに従わせる。従って、前記照明装置の側面図で見ると、前記導光要素(複数)は円形の経路に沿った動きを行う。
【発明の効果】
【0008】
この運動装置によれば、照明装置は、開位置から閉位置へおよびその逆へ移動するとき、特に、下側および上側導光要素の前記移動動作(transition movements)に関し、自動車ヘッドライト内にはるかに少ない空間しか必要とせず、より安定な機構を備える。従って、より多くの設計オプションおよび追加の照明モジュールまたはこれらのいずれかを提供する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
有利には(advantageously)、前記下側および上側導光要素は、長手方向軸を有する導光要素として構築され、前記導光要素(複数)は、その長手方向軸が照明装置の前記主方向と直交するように配置される。
【0010】
有利には、前記下側および上側導光要素は、閉位置に位置するときに昼間走行照射を行う(illuminate a daytime running light)ように構成される。
【0011】
有利には、前記下側および上側導光要素は、開位置に位置するときは光を照射しない。
【0012】
有利には、前記第3の上側および下側運動要素は、前記第3の下側運動要素の動きを前記第3の上側運動要素に伝達するために、互いに機械的に係合する歯車として構築される。
【0013】
有利には、前記第2の下側運動要素および前記第1の上側運動要素は、前記第2の下側運動要素の動きを前記第1の上側運動要素に伝達するために、互いに機械的に係合する歯車として構築される。
【0014】
有利には、前記駆動装置はリニア駆動装置である。
【0015】
有利には、前記駆動装置は、モータおよび駆動レバーを備える。前記駆動レバーは支持点を介して前記モータに機械的に接続され、支持点を介して前記第1の下側運動要素に機械的に接続され、前記駆動レバーは、前記モータにより前記第1の回転軸の周りの前記円形経路において前記駆動レバーが前記第1の下側運動要素の前記浮動支持点を移動させるように駆動される。
【0016】
有利には、前記第1および第2の上側運動要素は、さらにロッド(rod)を介して接続される。前記ロッドは、前記第1の上側運動要素に旋回可能に接続された支持点と、前記第2の上側運動要素に旋回可能に接続された支持点とを備える。前記ロッドは、前記第1の上側運動要素が前記第2の下側運動要素により移動させられるとき、前記第3および第4の偏位位置の間を動いている前記第2の上側運動要素を案内するように構成される。
【0017】
有利には、前記上側運動機構は、少なくとも2つの支持点を有する第4の上側運動要素を備える。前記第4の上側運動要素は、固定支持点を介して前記フレームに旋回可能に接続され、浮動支持点を介して上側導光要素に旋回可能に接続される。前記浮動支持点は、前記第4の上側運動要素上において前記固定支持点までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点および前記固定支持点の間の距離により与えられる所定の半径を有するとともに、前記固定支持点により規定される第7の回転軸の周りの円形経路に沿って可動に配置される。前記第7の回転軸は、前記第6の回転軸と平行である。前記第3および第4の上側運動要素は、同じ半径を有する。前記第3および第4の上側運動要素は、同じ半径を有する。前記第3および第4の上側運動要素の円形経路は空間的には分離されるが、前記第3および第4の上側運動要素が同じ偏位位置を有するように合同でありうる。前記第3および第4の上側運動要素の前記浮動支持点は、自動車に前記照明装置が配置された状態において見て、前記固定支持点それぞれの下に配置され、かつ可動である。前記第3および第4の上側運動要素は、さらにロッドを介して接続される。前記ロッドは、前記第3の上側運動要素に旋回可能に接続された支持点と、前記第4の上側運動要素に旋回可能に接続された支持点とを備える。前記ロッドは、前記第3の上側運動要素が前記第3の下側運動要素により移動させられるとき、前記第3および第4の偏位位置の間を動いている前記第4の上側運動要素を案内するように構成される。
【0018】
有利には、前記照明装置は、前記上側および下側導光要素を、開位置に手動で移動させるためのフェイルセーフ機構を備える。前記フェイルセーフ機構は、ネジ軸に沿って延びるネジ部を備える伝達要素である。前記伝達要素は、ネジ軸の周りを回転可能にフレームに取り付けられる伝達要素と、駆動装置ホルダとを備える。前記駆動装置ホルダは、前記駆動装置を保持する。前記駆動装置ホルダは、前記伝達要素の前記ネジ部に対応する対向ネジ部を備える。前記駆動装置ホルダは、前記対向ネジ部および前記ネジ部により前記伝達要素と機械的な係合にある。前記駆動装置ホルダは、前記伝達要素の前記ネジ部と組み合わされた前記対向ネジ部を有し、前記伝達要素の回転運動を直線運動に変換するために、前記伝達要素の角運動を、前記運動装置の前記ネジ軸に沿った直線運動に変換するように構成される。前記駆動装置の直線運動は、前記下側および上側導光要素を開位置に移動させるために、前記第1の下側運動要素を移動させる。
【0019】
前記目的は、本発明にかかる少なくとも1つの照明装置を備える自動車ヘッドライトによっても達成されうる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
以下に、本発明をさらに実証するために、図面に示されるように、例示的かつ非限定的な実施形態が記載される。
図1図1は、閉位置における本発明にかかる照明装置の一例の側面図である。
図2図2は、閉位置における図1の照明装置を逆側から見た図である。
図3図3は、閉位置における図1の照明装置の正面図である。
図4図4は、開位置における図1の照明装置に対応する図である。
図5図5は、開位置における図2の照明装置に対応する図である。
図6図6は、開位置における図3の照明装置に対応する図である。
図7図7は、図1の照明装置のフェイルセーフ機構の断面図である。
【実施例
【0021】
図1は、自動車ヘッドライト用照明装置10を示す。照明装置10は、主方向Xの光路に沿って光を照射するように構成された光モジュール20を備え、光モジュール20は、照明装置10の前において、ロービームおよび/またはハイビームの配光(beam light distribution)を照射するように構成される。
【0022】
さらに、照明装置10は、可動な下側導光要素100と可動な上側導光要素200および、閉位置P1の間で下側および上側導光要素100,200とを互いに対して移動させるための運動装置とを備える。下側および上側導光要素100,200は、‐主方向Xにおいて見て‐少なくとも1つの光モジュール20の前に位置し、少なくとも1つの光モジュール20の光路を少なくとも部分的に遮断する。下側および上側導光要素100,200は、閉位置P1および開位置P2に位置するときに、主方向Xに光を放射するように構成される。下側および上側導光要素100,200は、空間的な配向性を維持しつつ、少なくとも1つの光モジュールの光路から遠ざかるように移動させられ、少なくとも1つの光モジュール20の光路の遮断を解除する。図1において、下側および上側導光要素100,200は、閉位置P1において表示される。
【0023】
光モジュール(複数)20は、例えば図6に示され、図6においては、光モジュール20が見えるように、照明装置10は、開位置P2に位置する正面図で示される。
【0024】
さらに、照明装置10はフレーム600を備え、フレーム600は、下側および上側導光要素100,200の移動との関係において静的ないし定置的であり、運動機構はフレーム600に取り付けられる。
【0025】
運動装置は、閉位置P1および開位置P2の間で下側導光要素100を移動させるための下側運動機構を備え、前記下側運動機構は、少なくとも2つの支持点を有する第1の下側運動要素310を備え、第1の下側運動要素310は、固定支持点310aを介してフレーム600に旋回可能に接続され、浮動支持点310bを介して下側導光要素100に旋回可能に接続され、浮動支持点310bは、第1の下側運動要素310上において固定支持点310aまでの距離を有し、浮動支持点310bおよび固定支持点310aの間の距離により与えられる所定の半径R1を有するとともに、固定支持点310aにより規定される第1の回転軸Y1の周りの円形経路に沿って可動に配置される。
【0026】
図1は、閉位置P1に位置する照明装置10を示し、図4は、図1に対応し、同じ図においてではあるが開位置P2に位置する図1の照明装置10を示す。
【0027】
さらに、下側運動機構は、少なくとも2つの支持点を有する第2の下側運動要素320を備え、第2の下側運動要素320は、固定支持点320aを介してフレーム600に旋回可能に接続され、浮動支持点320bを介して下側導光要素100に旋回可能に接続され、浮動支持点320bは、第2の下側運動要素320上において固定支持点320aまでの距離を有し、浮動支持点320bおよび固定支持点320aの間の距離により与えられる所定の半径R1を有するとともに、固定支持点320aにより規定される第2の回転軸Y2の周りの円形経路に沿って可動に配置される。
【0028】
図3おいて見られうるように、第1および第2の回転軸Y1,Y2は、主方向Xに直交し、互いに平行であり、第1および第2の下側運動要素310,320の浮動支持点310b,320bと固定支持点310a,320aとの距離は同じである。
【0029】
第1および第2の下側運動要素310,320の円形経路は、第1および第2の下側運動要素310,320が同じ偏位位置を有するように、空間的に分離されているが同一であり、第1および第2の下側運動要素310,320の浮動支持点310b,320bは、照明装置10が自動車に配置された位置状態(position state)で見て、固定支持点310a,320aそれぞれの上側に配置され、かつ可動とされる。
【0030】
第1の下側運動要素310は、第1の下側運動要素310を移動させるように構成された駆動装置500と機械的に係合し、第1および第2の下側運動要素310,320は、第1の下側運動要素310が駆動装置500により移動させられるとき、第1および第2の下側運動要素310,320は、固定支持点310a,320aそれぞれの周りを同じ偏位位置により移動できるように、下側導光要素100を介して接続される。
【0031】
駆動装置500は、モータ510および駆動レバー520を備え、駆動レバー520は、支持点530を介してモータ510に機械的に接続され、支持点540を介して第1の下側運動要素310に機械的に接続され、駆動レバー520は、‐図1においてさらに詳細に見られうるように‐駆動レバー520は、第1の回転軸Y1の周りの円形経路上において第1の下側運動要素310の浮動支持点310bを移動させるように、モータ510により駆動される。
【0032】
さらに、第1および第2の下側運動要素310,320は第1の偏位位置および第2の偏位位置の間で可動に配置され、下側導光要素100は、同じ半径R1および第1および第2の下側運動要素310,320の偏位位置に基づいて、その空間的な配向性を維持しつつ、下側導光要素100を閉位置P1および開位置P2の間で移動させ、第1および第2の下側運動要素310,320が第1の偏位位置において位置合わせされるとき、下側導光要素100は閉位置P1に位置し、第1および第2の下側運動要素310,320が第2の偏位位置において位置合わせされるとき、下側導光要素100は開位置P2に位置する。
【0033】
照明装置10は、閉位置P1および開位置P2の間で上側導光要素200を移動させる上側運動機構をさらに備え、前記上側運動機構は、少なくとも2つの支持点を有する第1の上側運動要素410を備え、第1の上側運動要素410は、固定支持点410aを介してフレーム600に旋回可能に接続され、浮動支持点410bを介して上側導光要素200に旋回可能に接続される。
【0034】
浮動支持点410bは、第1の上側運動要素410上において固定支持点410aまでの距離を有するとともに、浮動支持点410bおよび固定支持点410aの間の距離により与えられる所定の半径R2で、固定支持点410aにより規定される第3の回転軸Y3の周りの円形経路に沿って可動に配置される。
【0035】
上側運動機構は、少なくとも2つの支持点を有する第2の上側運動要素420をさらに備え、第2の上側運動要素420は、固定支持点420aを介してフレーム600に旋回可能に接続され、浮動支持点420bを介して上側導光要素200に旋回可能に接続され、浮動支持点420bは、第2の上側運動要素420上において固定支持点420aまでの距離を有するとともに、浮動支持点420bおよび固定支持点420aの間の距離により与えられる所定の半径R2で、固定支持点420aにより規定される第4の回転軸Y4の周りの円形経路に沿って可動に配置される。上側運動機構およびその構成要素(複数)は、図1において詳細に見られうる。
【0036】
第3および第4の回転軸Y3,Y4は、互いに平行であり、第1および第2の回転軸Y1,Y2に平行であり、第1および第2の上側運動要素410,420は同じ半径R2を有し、第1および第2の上側運動要素410,420の円形経路(複数)は空間的に分離されているが、第1および第2の上側運動要素410,420が同じ偏位位置を有するように合同であり、第1および第2の上側運動要素410,420の浮動支持点410b,420bは、照明装置10が自動車に配置された状態において見て、固定支持点410a,420aそれぞれの下側において配置され、かつ可動とされる。
【0037】
第1の上側運動要素410は、第2の下側運動要素320の固定支持点320aの周りの回転運動が、逆の回転方向の固定支持点410aの周りの第1の上側運動要素410の回転運動に変換されるように、第1の伝達接続において第2の下側運動要素320と機械的に係合する。
【0038】
第1および第2の上側運動要素410,420は、第1の上側運動要素410が第2の下側運動要素320により移動させられるとき、第1および第2の上側運動要素410,420が、それらの固定支持点410a,420aそれぞれの周りを同じ偏位位置により可動に配置されるように、上側導光要素200を介して接続される。
【0039】
さらに、第1および第2の上側運動要素410,420は、第3の偏位位置および第4の偏位位置の間で可動に配置され、上側導光要素200が、同じ半径R2および第1および第2の上側運動要素410,420の偏位位置に基づいて、その空間的な配向性を維持しつつ、上側導光要素200を閉位置P1および開位置P2の間で移動させ、第1および第2の上側運動要素410,420が第3の偏位位置により位置合わせされるとき、上側導光要素200は閉位置P1に位置し、第1および第2の上側運動要素410,420が第4の偏位位置により位置合わせされるとき、上側導光要素200は開位置P2に位置する。
【0040】
下側運動機構は、少なくとも2つの支持点を有する下側運動要素330を備え、下側運動要素330は、固定支持点330aを介してフレーム600に旋回可能に接続され、浮動支持点330bを介して下側導光要素100に旋回可能に接続され、浮動支持点330bは、第3の下側運動要素330上において固定支持点330aまでの距離を有し、浮動支持点330bおよび固定支持点330aの間の距離により与えられる所定の半径R1を有するとともに、固定支持点330aにより規定される第5の回転軸Y5の周りの円形経路に沿って可動に配置される。
【0041】
上側運動機構は、少なくとも2つの支持点を備えた第3の上側運動要素430をさらに備え、第3の上側運動要素430は、固定支持点430aを介してフレーム600に旋回可能に接続され、浮動支持点430bを介して上側導光要素200に旋回可能に接続され、浮動支持点430bは、第3の上側運動要素430上において固定支持点430aまでの距離を有し、浮動支持点430bおよび固定支持点430aの間の距離により与えられる所定の半径R2を有するとともに、固定支持点430aにより規定される第6の回転軸Y6の周りの円形経路に沿って可動に配置される。
【0042】
第3の上側運動要素430は、第3の下側運動要素330の固定支持点330aの周りの回転運動が、逆の回転方向の固定支持点430aの周りの第3の上側運動要素430の回転運動に変換されるように、第2の伝達接続において第3の下側運動要素330と機械的に係合する。
【0043】
さらに、照明装置10は、‐主方向Xにおいて見て、照明装置10が自動車に配置された状態において‐2つの対向する側面を有し、各側面に伝達接続が1つだけ配置される。
【0044】
さらに、下側および上側運動機構は、開位置P2から閉位置P1へ移動するとき、下側および上側導光要素100,200を、主方向Xに対して互いに対して、同時に導光要素100,200が移動する動きに従わせる。従って、照明装置10の側面図、例えば、‐図4および図5において示されるようなy方向‐において見ると、導光要素(複数)は、図4および図5において点線として示される円形経路に沿った動きを行う。
【0045】
閉位置P1から開位置P2へと移動するとき、導光要素は上述した動きと逆の動きを行う。
【0046】
照明装置10の図示の例において、第3の上側運動要素430および第3の下側運動要素330は、第3の下側運動要素330の動きを第3の上側運動要素430に伝達するために、互いに機械的に係合する歯車として構築される。
【0047】
また、第2の下側運動要素320および第1の上側運動要素410は、第2の下側運動要素320の動きを第1の上側運動要素410に伝達するために、互いに機械的に係合する歯車として構築される。
【0048】
さらに、第1および第2の上側運動要素410,420は、ロッド450を介してさらに接続され、ロッド450は、第1の上側運動要素410に旋回可能に接続された支持点と、第2の上側運動要素420に旋回可能に接続された支持点とを備え、ロッド450は、‐図1において見られうるように‐第1の上側運動要素410が第2の下側運動要素320により移動させられるとき、第3の偏位位置および第4の偏位位置の間を動いている第2の上側運動要素420を案内するように構成される。
【0049】
またさらに、上側運動機構は、少なくとも2つの支持点を有する第4の上側運動要素440を備え、第4の上側運動要素440は、固定支持点440aを介してフレーム600に旋回可能に接続され、浮動支持点440bを介して上側導光要素200に旋回可能に接続され、浮動支持点440bは、第4の上側運動要素440上において固定支持点440aまでの距離を有し、浮動支持点440bおよび固定支持点440aの間の距離により与えられる所定の半径R2を有するとともに、固定支持点440aにより規定される第7の回転軸Y7の周りの円形経路に沿って可動に配置され、第7の回転軸Y7は、第6の回転軸Y6と平行である。
【0050】
第3および第4の上側運動要素430,440は同じ半径R2を有し、第3および第4の上側運動要素430,440の円形経路は空間的には分離されているが、第3および第4の上側運動要素430,440が同じ偏位位置を有するように合同であり、第3および第4の上側運動要素430,440の浮動支持点430b,440bは、照明装置10を自動車に配置された状態において見て、固定支持点430a,440aそれぞれの下側において配置され、かつ可動とされる。
【0051】
第3および第4の上側運動要素430,440はさらにロッド460を介して接続され、ロッド460は、第3の上側運動要素430に旋回可能に接続された支持点と、第4の上側運動要素440に旋回可能に接続された支持点とを備え、ロッド460は、‐例えば図2において見られうるように‐第3の上側運動要素430が第3の下側運動要素330により移動させられるとき、第4の上側運動要素440が第3の偏位位置および第4の偏位位置の間を動いている第4の上側運動要素440を案内するように構成される。
【0052】
さらに、図2は、閉位置P1における照明装置10を示し、図5は、図2に対応し、同じ図におけるが開位置P2に位置する図2の照明装置10を示す。
【0053】
照明装置10はまた、下側および上側導光要素100,200を、図7に示す開位置P2に手動で移動させるためのフェイルセーフ機構を備え、フェイルセーフ機構は、ネジ軸Tに沿って延びるネジ部710を備える伝達要素700を備え、前記伝達要素700は、ネジ軸Tの周りで回転可能にフレーム600に取り付けられる。
【0054】
フェイルセーフ機構は、駆動装置500を保持する駆動装置ホルダ800をさらに備え、駆動装置ホルダ800は、伝達要素700のネジ部710に対応する対向ネジ部810を備え、駆動装置ホルダ800は、対向ネジ部810およびネジ部710により伝達要素700と機械的な係合にある。
【0055】
伝達要素700のネジ部710と組み合わせた対向ネジ部810を有する駆動装置ホルダ800は、伝達要素700の回転運動を直線運動に変換するために、伝達要素700の角運動をネジ軸Tに沿った駆動装置500の直線運動に変換するように構成され、駆動装置500の直線運動は、下側および上側導光要素100,200を開位置P2に移動させるために、第1の下側運動要素310を移動させる。
【0056】
【符号の説明】
【0057】
照明装置 10
光モジュール 20
下側導光要素 100
上側導光要素 200
第1の下側運動要素 310
固定支持点(1.下側m.e) 310a
浮動支持点(1.下側m.e) 310b
第2の下側運動要素 320
固定支持点(2.下側m.e) 320a
固定支持点(2.下側m.e) 320b
第3の下側運動要素 330
固定支持点(3.下側m.e) 330a
浮動支持点(3.下側m.e) 330b
第1の上側運動要素 410
固定支持点(1.上側m.e) 410a
浮動支持点(1.上側m.e) 410b
第2の上側運動要素 420
固定支持点(2.上側m.e) 420a
浮動支持点(2.上側m.e) 420b
第3の上側運動要素 430
固定支持点(3.上側m.e) 430a
浮動支持点(3.上側m.e) 430b
第4の上側運動要素 440
固定支持点(4.上側m.e) 440a
浮動支持点(4.上側m.e) 440b
ロッド 450,460
駆動装置 500
モータ 510
駆動レバー 520
支持点(レバー/モータ) 530
支持点(レバー/1.下側m.e) 540
フレーム 600
伝達要素 700
ネジ部 710
駆動装置ホルダ 800
対向ネジ部 810
閉位置 P1
開位置 P2
半径 R1,R2
ネジ軸 T
主方向 X
第1の回転軸 Y1
第2の回転軸 Y2
第3の回転軸 Y3
第4の回転軸 Y4
第5の回転軸 Y5
第6の回転軸 Y6
第7の回転軸 Y7
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-02-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
‐主方向(X)の光路に沿って光を照射するように構成された少なくとも1つの光モジュール(20)と、
‐可動な下側導光要素(100)および可動な上側導光要素(200)と、
‐前記下側および上側導光要素(100,200)を、互いに関して、閉位置(P1)および開位置(P2)の間で移動させるための運動装置と、
‐前記下側および上側導光要素(100,200)の移動に関して静的ないし定置的であり、運動機構が取り付けられるフレーム(600)と
を備え、
閉位置(P1)において、前記下側および上側導光要素(100,200)は、‐前記主方向(X)において見て、前記少なくとも1つの光モジュール(20)の前において、前記少なくとも1つの光モジュール(20)の前記光路を少なくとも部分的に遮断し、かつ、前記下側および上側導光要素(100,200)は、閉位置(P1)に位置するとき、前記主方向において光を照射するように構成され、
開位置(P2)において、前記下側および上側導光要素(100,200)は、前記少なくとも1つの光モジュールの光路から離れるように移動させられており、それらの空間的な配向性を維持しつつ、前記少なくとも1つの光モジュール(20)の光路の遮断を解除するように構成される
自動車ヘッドライト用照明装置(10)であって、
前記運動装置は、
‐前記下側導光要素(100)を閉位置および開位置(P1、P2)の間で移動させるための下側運動機構と、
‐前記上側導光要素(200)を閉位置および開位置(P1,P2)の間で移動させる上側運動機構と、
を備え、
前記下側運動機構は、
‐少なくとも2つの支持点を有する第1の下側運動要素(310)と、
‐少なくとも2つの支持点を有する第2の下側運動要素(320)と、
‐少なくとも2つの支持点を有する第3の下側運動要素(330)と
を備え、
前記上側運動機構は、
‐少なくとも2つの支持点を有する第1の上側運動要素(410)と、
‐少なくとも2つの支持点を有する第2の上側運動要素(420)と、
‐少なくとも2つの支持点を有する第3の上側運動要素(430)と
を備え、
前記第1の下側運動要素(310)は、固定支持点(310a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(310b)を介して前記下側導光要素(100)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(310b)は、前記第1の下側運動要素(310)上において前記固定支持点(310a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(310b)および前記固定支持点(310a)の間の距離により与えられる所定の半径(R1)を有するとともに、前記固定支持点(310a)により規定される第1の回転軸(Y1)の周りの円形経路に沿って可動に配置され、
前記第2の下側運動要素(320)は、固定支持点(320a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(320b)を介して前記下側導光要素(100)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(320b)は、前記第2の下側運動要素(320)上において前記固定支持点(320a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(320b)および前記固定支持点(320a)の間の距離により与えられる所定の半径(R1)を有するとともに、前記固定支持点(320a)により規定される第2の回転軸(Y2)の周りの円形経路に沿って可動に配置され、
前記第1および第2の回転軸(Y1,Y2)は、前記主方向(X)と直交し、互いに平行であり、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)の前記浮動支持点(310b,320b)と前記固定支持点(310a,320a)との距離は同じであり、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)の円形経路は、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)が同じ偏位位置を有するように、空間的に分離されているが同一であり、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)の浮動支持点(310b,320b)は、前記照明装置(10)を自動車に配置された状態において見て、前記固定支持点(310a,320a)それぞれの上方に配置され、かつ可動とされ、
前記第1の下側運動要素(310)は、前記第1の下側運動要素(310)を移動させるように構成された駆動装置(500)と機械的に係合し、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)は、前記第1の下側運動要素(310)が前記駆動装置(500)により移動させられるとき、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)が、前記固定支持点(310a,320a)それぞれの周りで同じ偏位位置により移動させられうるように、下側導光要素(100)を介して接続され、
前記第1および第2の下側運動要素(310,320)は、前記第1の偏位位置および前記第2の偏位位置の間で移動でき、かつ、前記下側導光要素(100)を、前記同じ半径(R1)および前記第1および第2の下側運動要素(310,320)の偏位位置に基づいて、その空間的な配向性を維持しつつ、前記下側導光要素(100)を閉位置および開位置(P1,P2)の間で移動させ、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)が前記第1の偏位位置において位置合わせされるとき、前記下側導光要素(100)は閉位置(P1)に位置し、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)が前記第2の偏位位置において位置合わせされるとき、前記下側導光要素(100)は開位置(P2)に位置し、
前記第1の上側運動要素(410)は、固定支持点(410a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(410b)を介して上側導光要素(200)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(410b)は、前記第1の上側運動要素(410)上において前記固定支持点(410a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(410b)および前記固定支持点(410a)の間の距離により与えられる所定の半径(R2)を有するとともに、前記固定支持点(410a)により規定される第3の回転軸(Y3)の周りの円形経路に沿って可動に配置され、
前記第2の上側運動要素(420)は、固定支持点(420a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(420b)を介して上側導光要素(200)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(420b)は、前記第1の上側運動要素(420)上において前記固定支持点(420a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(420b)および前記固定支持点(420a)の間の距離により与えられる所定の半径(R2)を有するとともに、前記固定支持点(420a)により規定される第4の回転軸(Y4)の周りの円形経路に沿って可動に配置され、
前記第3および第4の回転軸(Y3,Y4)は、互いに平行であり、前記第1および第2の回転軸(Y1,Y2)に対して平行であり、かつ、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)は同じ半径(R2)を有し、かつ、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)の円形経路は空間的に分離されるが、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)が同じ偏位位置を有するように合同であり、かつ、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)の前記浮動支持点(410b,420b)は、前記照明装置(10)が自動車に配置された状態において見て、前記固定支持点(410a,420a)それぞれの下に配置され、かつ可動であり、
前記第1の上側運動要素(410)は、前記第2の下側運動要素(320)の前記固定支持点(320a)の周りの回転運動が、前記第1の上側運動要素(410)の前記固定支持点(410a)の周りの逆の回転方向の回転運動に変換されるように、第1の伝達接続において前記第2の下側運動要素(320)と機械的に係合され、
前記第1および第2の上側運動要素(410,420)は、前記第1の上側運動要素(410)が前記第2の下側運動要素(320)により移動させられるとき、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)が、それらの固定支持点(410a,420a)それぞれの周りを同じ偏位位置により移動できるように、前記上側導光要素(200)を介して結合され、
前記第1および第2の上側運動要素(410,420)は、第3の偏位位置および第4の偏位位置の間で可動に配置され、かつ、前記上側導光要素(200)を、同じ前記半径(R2)および前記第1および第2の上側運動要素(410,420)の偏位位置に基づいて、その空間的な配向性を維持しつつ、前記上側導光要素(200)を閉位置および開位置(P1、P2)の間で移動させ、かつ、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)が前記第3の偏位位置において位置合わせされるとき、前記上側導光要素(200)は閉位置(P1)に位置し、かつ、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)が前記第4の偏位位置において位置合わせされるとき、前記上側導光要素(200)は開位置(P2)に位置し、
前記第3の下側運動要素(330)は、固定支持点(330a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(330b)を介して前記下側導光要素(100)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(330b)は、前記第3の下側運動要素(330)上において前記固定支持点(330a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(330b)および前記固定支持点(330a)の間の距離により与えられる所定の半径(R1)を有するとともに、前記固定支持点(330a)により規定される第5の回転軸(Y5)の周りの円形経路に沿って可動に配置され、
前記第3の上側運動要素(430)は、固定支持点(430a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(430b)を介して前記上側導光要素(200)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(430b)は、前記第3の上側運動要素(430)上において前記固定支持点(430a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(430b)および前記固定支持点(430a)の間の距離により与えられる所定の半径(R2)を有するとともに、前記固定支持点(430a)により規定される第6の回転軸(Y6)の周りの円形経路に沿って可動に配置され、
前記第3の上側運動要素(430)は、第2の伝達接続において第3の下側運動要素(330)と、前記第3の下側運動要素(330)の固定支持点(330a)の周りの回転運動が、逆の回転方向の固定支持点(430a)の周りの前記第3の上側運動要素(430)の回転運動に変換されるように機械的に係合され、
前記照明装置(10)は、‐主方向(X)において、前記照明装置(10)が自動車に配置された状態において見て‐2つの対向する側面を有し、前記側面それぞれにおいて、伝達接続が1つだけ配置される
ことを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記第3の上側運動要素(430)および前記第3の下側運動要素(330)は、前記第3の下側運動要素(330)の動きを前記第3の上側運動要素に伝達するために、互いに機械的に係合する歯車として構築される
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記第2の下側運動要素(320)および前記第1の上側運動要素(410)は、前記第2の下側運動要素(320)の動きを第1の上側運動要素に伝達するために、互いに機械的に係合する歯車として構築される
請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
前記駆動装置(500)はリニア駆動装置である
請求項1に記載の照明装置。
【請求項5】
前記駆動装置は、モータ(510)および駆動レバー(520)を備え、
前記駆動レバー(520)は、支持点(530)を介して前記モータ(510)に機械的に接続され、支持点(540)を介して前記第1の下側運動要素(310)に機械的に接続され、
前記駆動レバー(520)は、前記モータ(510)により前記第1の回転軸(Y1)の周りの前記円形経路上において、前記第1の下側運動要素(310)の前記浮動支持点(310b)を移動させるように駆動される
請求項1に記載の照明装置。
【請求項6】
前記第1および第2の上側運動要素(410,420)はさらにロッド(450)を介して接続され、
前記ロッド(450)は、前記第1の上側運動要素(410)に旋回可能に接続された支持点と、前記第2の上側運動要素(420)に旋回可能に接続された支持点とを備え、
前記ロッド(450)は、前記第1の上側運動要素(410)が第2の下側運動要素(320)により移動させられるとき、前記第3および第4の偏位位置の間を動いている前記第2の上側運動要素(420)を案内するように構成される
請求項1に記載の照明装置。
【請求項7】
前記上側運動機構は、少なくとも2つの支持点を有する第4の上側運動要素(440)を備え、かつ、前記第4の上側運動要素(440)は、固定支持点(440a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(440b)を介して上側導光要素(200)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(440b)は、前記第4の上側運動要素(440)上において前記固定支持点(440a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(440b)および前記固定支持点(440a)の間の距離により与えられる所定の半径(R2)を有するとともに、前記固定支持点(440a)により規定される第7の回転軸(Y7)の周りの円形経路に沿って可動に配置され、かつ、前記第7の回転軸(Y7)は、前記第6の回転軸(Y6)と平行であり、
前記第3および第4の上側運動要素(430,440)は、同じ半径(R2)を有し、かつ、前記第3および第4の上側運動要素(430,440)は、同じ半径(R2)を有し、かつ、前記第3および第4の上側運動要素(430,440)の円形経路は空間的には分離されるが、前記第3および第4の上側運動要素(430,440)が同じ偏位位置を有するように合同であり、かつ、前記第3および第4の上側運動要素(430,440)の前記浮動支持点(430b,440b)は、自動車に前記照明装置(10)が配置された状態において見て、前記固定支持点(430a,440a)それぞれの下に配置され、かつ可動であり、
前記第3および第4の上側運動要素(430,440)は、さらにロッド(460)を介して接続され、かつ、前記ロッド(460)は、前記第3の上側運動要素(430)に旋回可能に接続された支持点と、前記第4の上側運動要素(440)に旋回可能に接続された支持点とを備え、かつ、前記ロッド(460)は、前記第3の上側運動要素(430)が前記第3の下側運動要素(330)により移動させられるとき、前記第3および第4の偏位位置の間を動いている前記第4の上側運動要素(440)を案内するように構成される
請求項1に記載の照明装置。
【請求項8】
前記上側および下側導光要素(100,200)を、開位置(P2)に手動で移動させるためのフェイルセーフ機構を備える前記照明装置(10)であって、前記フェイルセーフ機構は、
‐ネジ軸(T)に沿って延びるネジ部(710)を備える伝達要素(700)であって、前記伝達要素(700)は、ネジ軸(T)の周りを回転可能にフレーム(600)に取り付けられる伝達要素(700)と、
‐駆動装置ホルダ(800)と
を備え、
前記駆動装置ホルダ(800)は、前記駆動装置(500)を保持し、かつ、前記駆動装置ホルダ(800)は、前記伝達要素(700)の前記ネジ部(710)に対応する対向ネジ部(810)を備え、かつ、前記駆動装置ホルダ(800)は、前記対向ネジ部(810)および前記ネジ部(710)により前記伝達要素(700)と機械的な係合にあり、
前記駆動装置ホルダ(800)は、前記伝達要素(700)の前記ネジ部(710)と組み合わされた前記対向ネジ部(810)を有し、かつ、前記伝達要素(700)の回転運動を直線運動に変換するために、前記伝達要素(700)の角運動を、前記運動装置(500)の前記ネジ軸(T)に沿った直線運動に変換するように構成され、
前記駆動装置(500)の直線運動は、前記下側および上側導光要素(100,200)を開位置(P2)に移動させるために、前記第1の下側運動要素(310)を移動させる
請求項1に記載の照明装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載の照明装置を備える自動車ヘッドライト。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
【特許文献1】欧州特許出願公開3663639号
【特許文献2】仏国特許出願公開3101392号
【特許文献3】米国特許第10859228号
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
‐主方向(X)の光路に沿って光を照射するように構成された少なくとも1つの光モジュール(20)と、‐可動な下側導光要素(100)および可動な上側導光要素(200)と、‐前記下側および上側導光要素(100,200)を、互いに関して、閉位置(P1)および開位置(P2)の間で移動させるための運動装置と、‐前記下側および上側導光要素(100,200)の移動に関して静的ないし定置的であり、運動機構が取り付けられるフレーム(600)とを備えることを特徴とする自動車ヘッドライト用照明装置。閉位置(P1)において、前記下側および上側導光要素(100,200)は、‐前記主方向(X)において見て、前記少なくとも1つの光モジュール(20)の前において、前記少なくとも1つの光モジュール(20)の前記光路を少なくとも部分的に遮断し、かつ、前記下側および上側導光要素(100,200)は、閉位置(P1)に位置するとき、前記主方向において光を照射するように構成される。開位置(P2)において、前記下側および上側導光要素(100,200)は、前記少なくとも1つの光モジュールの光路から離れるように移動させられており、それらの空間的な配向性を維持しつつ、前記少なくとも1つの光モジュール(20)の光路の遮断を解除するように構成される。前記運動装置は、‐前記下側導光要素(100)を閉位置および開位置(P1,P2)の間で移動させるための下側運動機構と、‐前記上側導光要素(200)を閉位置および開位置(P1,P2)の間で移動させる上側運動機構と、を備える。前記下側運動機構は、‐少なくとも2つの支持点を有する第1の下側運動要素(310)と、‐少なくとも2つの支持点を有する第2の下側運動要素(320)と、‐少なくとも2つの支持点を有する第3の下側運動要素(330)とを備える。前記上側運動機構は、‐少なくとも2つの支持点を有する第1の上側運動要素(410)と、‐少なくとも2つの支持点を有する第2の上側運動要素(420)と、‐少なくとも2つの支持点を有する第3の上側運動要素(430)とを備える。前記第1の下側運動要素(310)は、固定支持点(310a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(310b)を介して前記下側導光要素(100)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(310b)は、前記第1の下側運動要素(310)上において前記固定支持点(310a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(310b)および前記固定支持点(310a)の間の距離により与えられる所定の半径(R1)を有するとともに、前記固定支持点(310a)により規定される第1の回転軸(Y1)の周りの円形経路に沿って可動に配置される。前記第2の下側運動要素(320)は、固定支持点(320a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(320b)を介して前記下側導光要素(100)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(320b)は、前記第2の下側運動要素(320)上において前記固定支持点(320a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(320b)および前記固定支持点(320a)の間の距離により与えられる所定の半径(R1)を有するとともに、前記固定支持点(320a)により規定される第2の回転軸(Y2)の周りの円形経路に沿って可動に配置される。前記第1および第2の回転軸(Y1,Y2)は、前記主方向(X)と直交し、互いに平行であり、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)の前記浮動支持点(310b,320b)と前記固定支持点(310a,320a)との距離は同じであり、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)の円形経路は、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)が同じ偏位位置を有するように、空間的に分離されているが同一であり、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)の浮動支持点(310b,320b)は、前記照明装置(10)を自動車に配置された状態において見て、前記固定支持点(310a,320a)それぞれの上方に配置され、かつ可動とされる。前記第1の下側運動要素(310)は、前記第1の下側運動要素(310)を移動させるように構成された駆動装置(500)と機械的に係合し、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)は、前記第1の下側運動要素(310)が前記駆動装置(500)により移動させられるとき、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)が、前記固定支持点(310a,320a)それぞれの周りで同じ偏位位置により移動させられうるように、下側導光要素(100)を介して接続される。前記第1および第2の下側運動要素(310,320)は、前記第1の偏位位置および前記第2の偏位位置の間で移動でき、かつ、前記下側導光要素(100)を、前記同じ半径(R1)および前記第1および第2の下側運動要素(310,320)の偏位位置に基づいて、その空間的な配向性を維持しつつ、前記下側導光要素(100)を閉位置および開位置(P1,P2)の間で移動させ、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)が前記第1の偏位位置において位置合わせされるとき、前記下側導光要素(100)は閉位置(P1)に位置し、かつ、前記第1および第2の下側運動要素(310,320)が前記第2の偏位位置において位置合わせされるとき、前記下側導光要素(100)は開位置(P2)に位置し、
前記第1の上側運動要素(410)は、固定支持点(410a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(410b)を介して上側導光要素(200)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(410b)は、前記第1の上側運動要素(410)上において前記固定支持点(410a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(410b)および前記固定支持点(410a)の間の距離により与えられる所定の半径(R2)を有するとともに、前記固定支持点(410a)により規定される第3の回転軸(Y3)の周りの円形経路に沿って可動に配置される。前記第2の上側運動要素(420)は、固定支持点(420a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(420b)を介して上側導光要素(200)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(420b)は、前記第1の上側運動要素(420)上において前記固定支持点(420a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(420b)および前記固定支持点(420a)の間の距離により与えられる所定の半径(R2)を有するとともに、前記固定支持点(420a)により規定される第4の回転軸(Y4)の周りの円形経路に沿って可動に配置される。前記第3および第4の回転軸(Y3,Y4)は、互いに平行であり、前記第1および第2の回転軸(Y1,Y2)に対して平行であり、かつ、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)は同じ半径(R2)を有し、かつ、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)の円形経路は空間的に分離されるが、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)が同じ偏位位置を有するように合同であり、かつ、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)の前記浮動支持点(410b,420b)は、前記照明装置(10)が自動車に配置された状態において見て、前記固定支持点(410a,420a)それぞれの下に配置され、かつ可動である。前記第1の上側運動要素(410)は、前記第2の下側運動要素(320)の前記固定支持点(320a)の周りの回転運動が、前記第1の上側運動要素(410)の前記固定支持点(410a)の周りの逆の回転方向の回転運動に変換されるように、第1の伝達接続において前記第2の下側運動要素(320)と機械的に係合される。前記第1および第2の上側運動要素(410,420)は、前記第1の上側運動要素(410)が前記第2の下側運動要素(320)により移動させられるとき、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)が、それらの固定支持点(410a,420a)それぞれの周りを同じ偏位位置により移動できるように、前記上側導光要素(200)を介して結合され、
前記第1および第2の上側運動要素(410,420)は、第3の偏位位置および第4の偏位位置の間で可動に配置され、かつ、前記上側導光要素(200)を、同じ前記半径(R2)および前記第1および第2の上側運動要素(410,420)の偏位位置に基づいて、その空間的な配向性を維持しつつ、前記上側導光要素(200)を閉位置および開位置(P1,P2)の間で移動させ、かつ、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)が前記第3の偏位位置において位置合わせされるとき、前記上側導光要素(200)は閉位置(P1)に位置し、かつ、前記第1および第2の上側運動要素(410,420)が前記第4の偏位位置において位置合わせされるとき、前記上側導光要素(200)は開位置(P2)に位置する。前記第3の下側運動要素(330)は、固定支持点(330a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(330b)を介して前記下側導光要素(100)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(330b)は、前記第3の下側運動要素(330)上において前記固定支持点(330a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(330b)および前記固定支持点(330a)の間の距離により与えられる所定の半径(R1)を有するとともに、前記固定支持点(330a)により規定される第5の回転軸(Y5)の周りの円形経路に沿って可動に配置される。前記第3の上側運動要素(430)は、固定支持点(430a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(430b)を介して前記上側導光要素(200)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(430b)は、前記第3の上側運動要素(430)上において前記固定支持点(430a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(430b)および前記固定支持点(430a)の間の距離により与えられる所定の半径(R2)を有するとともに、前記固定支持点(430a)により規定される第6の回転軸(Y6)の周りの円形経路に沿って可動に配置され、
前記第3の上側運動要素(430)は、第2の伝達接続において第3の下側運動要素(330)と、前記第3の下側運動要素(330)の固定支持点(330a)の周りの回転運動が、逆の回転方向の固定支持点(430a)の周りの前記第3の上側運動要素(430)の回転運動に変換されるように機械的に係合される。前記照明装置(10)は、‐主方向(X)において、前記照明装置(10)が自動車に配置された状態において見て‐2つの対向する側面を有し、前記側面それぞれにおいて、伝達接続が1つだけ配置される。
[付記2]
前記第3の上側運動要素(430)および前記第3の下側運動要素(330)は、前記第3の下側運動要素(330)の動きを前記第3の上側運動要素に伝達するために、互いに機械的に係合する歯車として構築される付記1に記載の照明装置。
[付記3]
前記第2の下側運動要素(320)および前記第1の上側運動要素(410)は、前記第2の下側運動要素(320)の動きを第1の上側運動要素に伝達するために、互いに機械的に係合する歯車として構築される付記1または2に記載の照明装置。
[付記4]
前記駆動装置(500)はリニア駆動装置である付記1~3のいずれかに記載の照明装置。
[付記5]
前記駆動装置は、モータ(510)および駆動レバー(520)を備え、前記駆動レバー(520)は、支持点(530)を介して前記モータ(510)に機械的に接続され、支持点(540)を介して前記第1の下側運動要素(310)に機械的に接続され、前記駆動レバー(520)は、前記モータ(510)により前記第1の回転軸(Y1)の周りの前記円形経路上において、前記第1の下側運動要素(310)の前記浮動支持点(310b)を移動させるように駆動される付記1~4のいずれかに記載の照明装置。
[付記6]
前記第1および第2の上側運動要素(410,420)はさらにロッド(450)を介して接続され、前記ロッド(450)は、前記第1の上側運動要素(410)に旋回可能に接続された支持点と、前記第2の上側運動要素(420)に旋回可能に接続された支持点とを備え、前記ロッド(450)は、前記第1の上側運動要素(410)が第2の下側運動要素(320)により移動させられるとき、前記第3および第4の偏位位置の間を動いている前記第2の上側運動要素(420)を案内するように構成される付記1~5のいずれかに記載の照明装置。
[付記7]
付記1~6のいずれかに記載の照明装置。前記上側運動機構は、少なくとも2つの支持点を有する第4の上側運動要素(440)を備え、かつ、前記第4の上側運動要素(440)は、固定支持点(440a)を介して前記フレーム(600)に旋回可能に接続され、浮動支持点(440b)を介して上側導光要素(200)に旋回可能に接続され、かつ、前記浮動支持点(440b)は、前記第4の上側運動要素(440)上において前記固定支持点(440a)までの距離を有し、かつ、前記浮動支持点(440b)および前記固定支持点(440a)の間の距離により与えられる所定の半径(R2)を有するとともに、前記固定支持点(440a)により規定される第7の回転軸(Y7)の周りの円形経路に沿って可動に配置され、かつ、前記第7の回転軸(Y7)は、前記第6の回転軸(Y6)と平行である。前記第3および第4の上側運動要素(430,440)は、同じ半径(R2)を有し、かつ、前記第3および第4の上側運動要素(430,440)は、同じ半径(R2)を有し、かつ、前記第3および第4の上側運動要素(430,440)の円形経路は空間的には分離されるが、前記第3および第4の上側運動要素(430,440)が同じ偏位位置を有するように合同であり、かつ、前記第3および第4の上側運動要素(430,440)の前記浮動支持点(430b,440b)は、自動車に前記照明装置(10)が配置された状態において見て、前記固定支持点(430a,440a)それぞれの下に配置され、かつ可動である。前記第3および第4の上側運動要素(430,440)は、さらにロッド(460)を介して接続され、かつ、前記ロッド(460)は、前記第3の上側運動要素(430)に旋回可能に接続された支持点と、前記第4の上側運動要素(440)に旋回可能に接続された支持点とを備え、かつ、前記ロッド(460)は、前記第3の上側運動要素(430)が前記第3の下側運動要素(330)により移動させられるとき、前記第3および第4の偏位位置の間を動いている前記第4の上側運動要素(440)を案内するように構成される。
[付記8]
前記上側および下側導光要素(100,200)を、開位置(P2)に手動で移動させるためのフェイルセーフ機構を備える前記照明装置(10)であって、前記フェイルセーフ機構は、‐ネジ軸(T)に沿って延びるネジ部(710)を備える伝達要素(700)であって、前記伝達要素(700)は、ネジ軸(T)の周りを回転可能にフレーム(600)に取り付けられる伝達要素(700)と、‐駆動装置ホルダ(800)とを備える付記1~7のいずれかに記載の照明装置。前記駆動装置ホルダ(800)は、前記駆動装置(500)を保持し、かつ、前記駆動装置ホルダ(800)は、前記伝達要素(700)の前記ネジ部(710)に対応する対向ネジ部(810)を備え、かつ、前記駆動装置ホルダ(800)は、前記対向ネジ部(810)および前記ネジ部(710)により前記伝達要素(700)と機械的な係合にある。前記駆動装置ホルダ(800)は、前記伝達要素(700)の前記ネジ部(710)と組み合わされた前記対向ネジ部(810)を有し、かつ、前記伝達要素(700)の回転運動を直線運動に変換するために、前記伝達要素(700)の角運動を、前記運動装置(500)の前記ネジ軸(T)に沿った直線運動に変換するように構成される。前記駆動装置(500)の直線運動は、前記下側および上側導光要素(100,200)を開位置(P2)に移動させるために、前記第1の下側運動要素(310)を移動させる。
[付記9]
付記1~8のいずれかに記載の照明装置(10)を備える自動車ヘッドライト。
本開示の付記にかかる各形態の組み合わせ、または、実施形態に記載された各要素の任意の組み合わせ(一部要素の非選択も含む)は、本開示の基本的コンセプトに応じて、当業者により随時なされうることはいうまでもない。なお、特許請求の範囲への図面の参照符号の付記は専ら発明の理解を助けるためになされ、特許請求の範囲を図示の態様に限定することを意図してなされていない。
【国際調査報告】