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特表2024-523661管状エアロゾル形成基体を備える物品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】管状エアロゾル形成基体を備える物品
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/20 20200101AFI20240621BHJP
   A24D 3/17 20200101ALI20240621BHJP
   A24B 15/16 20200101ALI20240621BHJP
   A24B 15/42 20060101ALI20240621BHJP
   A24F 40/465 20200101ALI20240621BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20240621BHJP
   A24F 40/46 20200101ALI20240621BHJP
【FI】
A24D1/20
A24D3/17
A24B15/16
A24B15/42
A24F40/465
A24F40/20
A24F40/46
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023580818
(86)(22)【出願日】2022-07-07
(85)【翻訳文提出日】2023-12-28
(86)【国際出願番号】 EP2022068991
(87)【国際公開番号】W WO2023281017
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】21184365.1
(32)【優先日】2021-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】22178767.4
(32)【優先日】2022-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】22178770.8
(32)【優先日】2022-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】22178772.4
(32)【優先日】2022-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【弁理士】
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】カンピテッリ ジェンナーロ
(72)【発明者】
【氏名】ファリーヌ マリー
(72)【発明者】
【氏名】フェデーリ フランチェスコ
【テーマコード(参考)】
4B043
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B043BB22
4B043BB25
4B043BC11
4B043BC18
4B043BC20
4B043BC27
4B045AA21
4B045AB07
4B045AB08
4B045AB11
4B045AB16
4B045BA05
4B045BC15
4B045BC24
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AC12
4B162AC22
4B162AD02
4B162AD15
4B162AD23
(57)【要約】
加熱時に、吸入可能なエアロゾルを生成するためのエアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体を含む複数の構成要素を備える。エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成基体の上流端とエアロゾル形成基体の下流端との間に延びる基体くぼみを画定する中空の管状セグメントの形態である。エアロゾル形成基体は、複数の熱伝導性粒子およびエアロゾル形成体を含む。管状形状と熱伝導性粒子を組み合わせることで、最初の吸煙までの時間の短縮、エアロゾル抽出の効率の改善、およびエアロゾル発生物品の一層の軽量化が可能になる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱時に、吸入可能なエアロゾルを生成するためのエアロゾル発生物品であって、エアロゾル形成基体を含む複数の構成要素を備え、前記エアロゾル形成基体は、前記エアロゾル形成基体の上流端と前記エアロゾル形成基体の下流端との間に延びる基体くぼみを画定する中空の管状セグメントの形態であり、前記エアロゾル形成基体は、複数の熱伝導性粒子およびエアロゾル形成体を備える、エアロゾル発生物品。
【請求項2】
前記エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で、5~95重量%、例えば、10~90重量%の熱伝導性粒子を含み、前記熱伝導性粒子の各熱伝導性粒子が、摂氏25度で少なくとも一方向に、少なくとも1W/(mK)の熱伝導率を有する、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項3】
前記エアロゾル形成基体は、摂氏25度で少なくとも一方向に、少なくとも0.12W/(mK)の熱伝導率を有する、請求項1または2に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項4】
前記熱伝導性粒子の各々は、黒鉛、膨張黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブ、木炭、およびダイヤモンドのうちの一つ以上からなる、請求項1~3のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項5】
エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で、10~90重量%の熱伝導性粒子と、7~60重量%のエアロゾル形成体と、2~20重量%の繊維と、2~10重量%の結合剤と、を含み、熱伝導性粒子の各々は、黒鉛、膨張黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブ、木炭、およびダイヤモンドのうちの一つ以上からなる、請求項1~4のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項6】
前記熱伝導性粒子は、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される、請求項1~5のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項7】
エアロゾル形成基体は、たばこなどの一つ以上の有機材料を含む、請求項1~6のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項8】
前記エアロゾル形成基体は、たばこを含まないエアロゾル形成基体である、請求項1~6のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項9】
前記エアロゾル形成基体は、外径、内径、および長さを有する管の形態であり、前記管の前記長さは、5mm~100mmであり、前記外径は、3mm~20mmであり、前記内径は、2.5mm~19.5mmである、請求項1~8のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項10】
前記管の前記長さは、8mm~25mmであり、前記管の前記外径は、6mm~8mmであり、前記管の前記内径は、5mm~7.9mmである、請求項9に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項11】
前記中空の管状セグメントは、エアロゾル形成材料の巻かれたシート、例えば、均質化したたばこ材料の巻かれたシート、または例えば、たばこを含まないエアロゾル形成材料の巻かれたシートである、請求項1~10のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項12】
前記中空の管状セグメントは、エアロゾル形成材料の押出成形管、例えば、均質化したたばこ材料の押出成形管、または例えば、たばこを含まないエアロゾル形成材料の押出成形管である、請求項1~10のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項13】
エアロゾル発生物品、例えば、請求項1~12のいずれかによって定義されるエアロゾル発生物品のための中空の管状エアロゾル形成基体を形成する方法であって、
熱伝導性粒子、エアロゾル形成体、繊維、および結合剤を含むスラリーを形成すること、
エアロゾル形成材料のシートを形成するために、前記スラリーを成型および乾燥すること、および
前記シートを中空管に形成すること、を含む、方法。
【請求項14】
スラリーを形成することは、
前記エアロゾル形成体と、
前記繊維と、
水と、
任意選択で、酸と、
任意選択で、ニコチンと、を含む、第一の混合物を形成すること、
前記熱伝導性粒子と、
前記結合剤と、を含む、第二の混合物を形成すること、および
組み合わせられた混合物を形成するために、前記第二の混合物を前記第一の混合物に添加すること、を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
請求項1~12のいずれかに記載のエアロゾル発生物品と、電気式エアロゾル発生装置と、を備えたエアロゾル発生システムであって、好ましくは、前記電気式エアロゾル発生装置は、使用時に、前記エアロゾル発生物品を抵抗加熱するように構成される、または前記電気式エアロゾル発生装置は、使用時に、前記エアロゾル発生物品、例えば、前記エアロゾル発生物品の前記エアロゾル形成基体を誘導加熱するように構成される、エアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、管状エアロゾル形成基体を備えたエアロゾル発生物品に関する。本開示はまた、このような物品のためのエアロゾル形成基体を作製する方法、およびエアロゾル発生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
たばこ含有基体などのエアロゾル発生基体が燃焼されるのではなく加熱されるエアロゾル発生物品は、当該技術分野で公知である。典型的に、このような加熱式喫煙物品において、エアロゾルは、熱源からの熱を、物理的に分離されたエアロゾル発生基体または材料に伝達することによって発生され、このエアロゾル発生基体または材料は、熱源に接触して、または熱源内に、または熱源の周囲に、または熱源の下流に位置してもよい。エアロゾル発生物品の使用中、揮発性化合物は、熱源からの熱伝達によってエアロゾル発生基体から放出され、エアロゾル発生物品を通って引き出された空気中に同伴される。放出された化合物は冷却されるにつれて凝縮して、エアロゾルを形成する。
【0003】
数多くの先行技術文書では、エアロゾル発生物品を消費するためのエアロゾル発生装置が開示される。このような装置としては、例えば、エアロゾル発生装置の一つ以上の電気ヒーター要素から加熱式エアロゾル発生物品のエアロゾル発生基体への熱伝達によってエアロゾルが発生される、電気加熱式のエアロゾル発生装置が挙げられる。例えば、エアロゾル発生基体に挿入されるように適合される内部ヒーターブレードを備える、電気加熱式のエアロゾル発生装置が提案されている。エアロゾル発生物品を、外部加熱システムと組み合わせて使用することも、周知である。例えば、国際出願公開第2020/115151号公報には、エアロゾル発生物品が、エアロゾル発生装置の空洞内に受容される場合、エアロゾル発生物品の周辺の周りに配置された、外部発熱体の提供が記載されている。代替として、エアロゾル発生基体と、エアロゾル発生基体内に配設されたサセプタと、を含む、誘導性発熱性エアロゾル発生物品が、国際出願公開第2015/176898号公報によって提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、エアロゾル発生基体の効率的な加熱を、基体のロッド全体にわたって提供することは、困難であり得る。発熱体に最近の基体の部分が、必然的に最も効果的に加熱される一方、熱伝達が基体を通して不完全であれば、発熱体から最遠の基体の部分が、効果的に加熱されない場合があることを意味する。従って、効果的に加熱されない基体のこれらの部分からのエアロゾルの発生は、最適ではなく、一部の事例では、基体の部分は、使用中に、エアロゾルを発生させるための十分に高い温度に全く達しない場合がある。例えば、上述のように、外部発熱体が、エアロゾル発生基体のロッドを加熱するために使用される場合、エアロゾル発生基体のロッドの中央部分は、ロッドの外側部分ほど多くのエアロゾルを発生させる可能性が低く、一部の事例では、いかなるエアロゾルも発生させない場合がある。したがって、全体として、エアロゾル発生ロッドからのエアロゾルの発生は、非効率である可能性があり、エアロゾル発生基体の一部分が、潜在的に無駄になる。
【0005】
加えて、エアロゾルは、一般的に、発熱体の作動時に、エアロゾル発生基体によって直ちに発生されない。これは、発熱体の作動後に予熱時間があり、その間にエアロゾル発生基体が、エアロゾル発生に必要な温度に加熱されるためである。したがって、発熱体の作動とユーザーによる吸入のための感覚的に許容可能なエアロゾルの発生との間には、比較的長い持続時間があり得る。
【0006】
したがって、エアロゾル発生基体のより効率的なエアロゾル化を提供するように適合され、たばこなどの基体材料の無駄を低減する、エアロゾル発生基体を有するエアロゾル発生物品を提供することが望ましい。また、比較的短い予熱時間を達成し得る、このようなエアロゾル発生物品を提供することも望ましく、その結果、感覚的に許容可能なエアロゾルを、エアロゾル発生基体の加熱の開始直後に、ユーザーに送達することができる。エアロゾル発生基体からのエアロゾルの最適化された送達を提供し得る、このようなエアロゾル発生物品を提供することは、望ましいであろう。このようなエアロゾル発生物品を、費用対効果の高い方法で製造し、既存の製品設計に組み込み得るように、比較的単純な設計で提供することは、特に望ましいであろう。誘導加熱装置および抵抗加熱装置を含む様々な種類の加熱装置で加熱することができるように、容易に適合され得るこのような物品を提供することは、さらに望ましいことになろう。
【0007】
周知のエアロゾル形成基体は、典型的に、比較的低い熱伝導率を有する。エアロゾル形成基体の熱伝導率が低いため、使用中に、エアロゾル形成基体に比較的大きい温度勾配がもたらされ得る。これは、ヒーター要素から最遠に位置するエアロゾル形成基体の部分が高温に達さず、そのため、エアロゾル形成基体がより高い熱伝導率を有し得る場合ほど、多量の揮発性化合物を放出しないことを意味し得る。言い換えれば、熱伝導率のエアロゾル形成基体が低いことで、望ましくないことに、エアロゾル形成基体の使用が低効率になり得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】エアロゾル発生物品の第一の実施形態の概略断面図を示す。
図2図1の物品を備えたエアロゾル発生システムの第一の実施形態の概略断面図を示す。
図3図1の物品を備えたエアロゾル発生システムの第二の実施形態の概略断面図を示す。
図4図1の物品を備えたエアロゾル発生システムの第三の実施形態の概略断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示によれば、加熱時に、吸入可能なエアロゾルを生成するためのエアロゾル発生物品が提供される。加熱式エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体を含む複数の構成要素を備え得る。エアロゾル形成基体は、中空の管状セグメントの形態であってもよく、エアロゾル形成基体の上流端とエアロゾル形成基体の下流端との間に延びる基体くぼみを画定することが好ましい。エアロゾル形成基体は、複数の熱伝導性粒子およびエアロゾル形成体を含むことが好ましい。
【0010】
例えば、加熱時に、吸入可能なエアロゾルを生成するためのエアロゾル発生物品が提供され得、エアロゾル発生物品が、エアロゾル形成基体を含む複数の構成要素を備え、エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成基体の上流端とエアロゾル形成基体の下流端との間に延びる基体くぼみを画定する中空の管状セグメントの形態であり、エアロゾル形成基体は、複数の熱伝導性粒子およびエアロゾル形成体を備える。
【0011】
エアロゾル形成基体のために管状形状を使用することで、基体の加熱に対する熱勾配効果を回避する一助となり得る。管状形状により、基体は、コアを有さず、エアロゾル形成材料は、内部または外部のいずれかで加熱される基体の領域で濃縮される。これにより、抽出の効率が著しく増加可能になり、これは次に、ユーザー体験に必要な基体の総量を低減し得る。基体の質量の減少により、加熱慣性が低減され、したがって、十分な温度までの加熱に要する時間が短縮され、それによって、最初の吸煙までの時間を短縮する。熱伝導性のある基体の使用により、管状基体形状を採用することによって得られる利点が、著しく増大され得る。熱伝導性粒子の存在から生じる基体の熱伝導率の増大により、基体の加熱慣性がさらに低減され得、最初の吸煙までの時間がさらに短縮され得、全体的な抽出効率が増加され得る。特定の熱伝導性粒子、例えば、黒鉛または膨張黒鉛を選択することによって、基体の重量は、さらに減少され得る。適切なユーザー体験に必要なエアロゾル形成基体の全体的な質量の低減には、全体的な熱慣性の低減、および基体を含むエアロゾル発生物品の重量の低減を含む、多くの利点を有する。物品の重量減少により、発送に伴う発送コストの削減およびエネルギーの低減が提供され得、特定の管轄区域において、課税上の利益が提供され得る。
【0012】
本発明に係るエアロゾル発生物品は、特に有利には、漸進的な加熱、または帯状加熱を利用する、エアロゾル発生システムに用いられ得る。本発明に係るエアロゾル発生物品はまた、吸煙の要望に応じた加熱を利用する、エアロゾル発生システムで特に有利に用いられ得る。
【0013】
エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で、5~95重量%[wt%]の熱伝導性粒子、例えば、10~90重量%[wt%]の熱伝導性粒子を含み得る。エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で、7~60重量%のエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で、2~20重量%の繊維を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で、2~10重量%の結合剤を含んでもよい。熱伝導性粒子の各々は、黒鉛、膨張黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブ、木炭、およびダイヤモンドのうちの一つ以上からなってもよい。
【0014】
したがって、乾燥重量基準で、10~90重量%の熱伝導性粒子と、7~60重量%のエアロゾル形成体と、2~20重量%の繊維と、2~10重量%の結合剤と、を含むエアロゾル形成基体が提供され、熱伝導性粒子の各々は、黒鉛、膨張黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブ、木炭、およびダイヤモンドのうちの一つ以上からなる。
【0015】
エアロゾル発生物品は、乾燥重量基準で、5~95重量%、例えば10~90重量%の熱伝導性粒子を含み得、熱伝導性粒子の各熱伝導性粒子が、少なくとも1W/(mK)の熱伝導率を有する。熱伝導率は、粒子の少なくとも一つの方向に測定され得る。熱伝導率は、摂氏25度の温度で測定され得る。
【0016】
用語「熱伝導性粒子」が、炭素を含む粒子、例えば黒鉛、膨張黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブ、木炭、およびダイヤモンドのうちの一つ以上を含む、またはそれらからなる粒子を指すために使用される場合、熱伝導性粒子は、炭素粒子または炭素含有粒子と称され得る。
【0017】
有利なことに、熱伝導性粒子は、エアロゾル形成基体の熱伝導率を増大させ得る。基体の熱伝導率の増大により、使用中に、基体全体にわたって、より均一な温度分布が提供され得る。これにより、揮発性化合物を放出するのに十分に高い温度に達する、エアロゾル形成基体の割合が増加し得、それ故に、エアロゾル形成基体の使用効率が高くなり得る。さらに、基体の熱伝導率の増大により、ヒーター、例えば、基体を加熱するように構成された加熱ブレードが、より低温で動作可能になり得、それ故に、必要な電力が低減され得る。さらに、基体の熱伝導率の増大により、ヒーターが、基体を、揮発性化合物をより短時間で放出する温度に加熱することが可能になり得る。したがって、熱伝導率の増大により、ユーザーが吸入可能なエアロゾルを形成するのに必要な時間が短縮され得る。
【0018】
有利なことに、繊維および結合剤のうちの一方または両方は、エアロゾル形成基体を形成する材料の引張強度を増大させ得る。引張強度の増加により、例えば、既存の製造機械を使用して、エアロゾル形成材料のシートが製造可能になり得、該シートが、エアロゾル形成基体を形成するために、管内に形成可能である。
【0019】
エアロゾル形成基体は、摂氏25度で少なくとも一方向、または全方向に、少なくとも0.05、0.1、0.15、0.2、0.22、0.3、0.4、または0.5W/(mK)の熱伝導率を有し得る。この熱伝導率は、基体の水分含量が、0~20%、または5~15%、例えば、約10%である場合に、測定され得る。この熱伝導率は、基体が、0~20重量%、または5~15重量%、例えば、約10重量%の水を含む場合に、測定され得る。基体の水分含量または含水量は、滴定法を使用して、測定され得る。基体の水分含量または含水量は、Karl Fisher法を使用して、測定され得る。
【0020】
任意選択で、熱伝導性粒子の一部またはすべては、少なくとも10、30、50、70、90、95、98、または99重量%の炭素を含む。
【0021】
任意選択で、熱伝導性粒子の一部またはすべては、黒鉛粒子である。任意選択で、熱伝導性粒子の一部またはすべては、膨張黒鉛粒子である。任意選択で、熱伝導性粒子の一部またはすべては、グラフェン粒子である。任意選択で、熱伝導性粒子の一部またはすべては、カーボンナノチューブまたはカーボンナノチューブ粒子である。任意選択で、熱伝導性粒子の一部またはすべては、木炭粒子である。任意選択で、熱伝導性粒子の一部またはすべては、ダイヤモンド粒子、例えば、人工ダイヤモンド粒子である。有利なことに、このような材料は、比較的高い熱伝導率を有し得る。
【0022】
膨張黒鉛は、一立方センチメートル当たり2、1.8、1.5、1.2、1、0.8、または0.5、0.2、0.1、0.05、0.02グラム(g/cm3)未満の密度を有してもよい。膨張黒鉛は、一立方センチメートル当たり0.01、0.02、0.05、0.1、0.2、0.5、0.8、1、1.2、1.5、または1.8グラム(g/cm3)超の密度を有してもよい。膨張黒鉛は、一立方センチメートル当たり0.01~3、0.01~2、0.01~1.8、0.01~1.5、0.01~1.2、0.01~1、0.01~0.8、0.01~0.5、0.02~3、0.02~2、0.02~1.8、0.02~1.5、0.02~1.2、0.02~1、0.02~0.8、0.02~0.5、0.01~3、0.05~2、0.05~1.8、0.05~1.5、0.05~1.2、0.05~1、0.05~0.8、0.05~0.5g/cm3、0.1~3、0.1~2、0.1~1.8、0.1~1.5、0.1~1.2、0.1~1、0.1~0.8、0.1~0.5、0.2~3、0.2~2、0.2~1.8、0.2~1.5、0.2~1.2、0.2~1、0.2~0.8、0.2~0.5、0.5~3、0.5~2、0.5~1.8、0.5~1.5、0.5~1.2、0.5~1、0.5~0.8、0.8~3、0.8~2、0.8~1.8、0.8~1.5、0.8~1.2、0.8~1グラム(g/cm3)の密度を有してもよい。
【0023】
任意選択で、熱伝導性粒子の各々が、黒鉛、膨張黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブ、木炭、およびダイヤモンドのうちの一つ以上から必ずしもならない態様によると、熱伝導性粒子の一部またはすべては、金属を含む。別の方法として、または追加的に、熱伝導性粒子の一部またはすべては、合金を含む。別の方法として、または追加的に、熱伝導性粒子の一部またはすべては、金属間化合物を含む。有利なことに、このような材料は、比較的高い熱伝導率を有し得る。
【0024】
任意選択で、熱伝導性粒子の各々が、黒鉛、膨張黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブ、木炭、およびダイヤモンドのうちの一つ以上から必ずしもならない代替的な態様によると、熱伝導性粒子の一部またはすべては、炭化ケイ素、銀、銅、金、窒化アルミニウム、アルミニウム、タングステン、および窒化ホウ素のうちの一つ以上を含む。任意選択で、熱伝導性粒子の一部またはすべては、炭化ケイ素粒子である。任意選択で、熱伝導性粒子の一部またはすべては、銀粒子である。任意選択で、熱伝導性粒子の一部またはすべては、銅粒子である。任意選択で、熱伝導性粒子の一部またはすべては、金粒子である。任意選択で、熱伝導性粒子の一部またはすべては、窒化アルミニウム粒子である。任意選択で、熱伝導性粒子の一部またはすべては、アルミニウム粒子である。任意選択で、熱伝導性粒子の一部またはすべては、タングステン粒子である。任意選択で、熱伝導性粒子の一部またはすべては、窒化ホウ素粒子である。有利なことに、このような材料は、比較的高い熱伝導率を有し得る。
【0025】
熱伝導性粒子は、各々「粒子径」を有し得る。用語「粒子径」の意味、および粒子径を測定する方法については、後に説明する。
【0026】
熱伝導性粒子は、粒子径分布によって、特徴付けられ得る。粒子径分布は、番号D10、D50、およびD90の粒子径を有し得る。番号D10の粒子径は、粒子の10%が、番号D10の粒子径以下の粒子径を有するように、定義される。同様に、番号D50の粒子径は、粒子の50%が、番号D50の粒子径以下の粒子径を有するように、定義される。したがって、番号D50の粒子径は、中央粒子径とも称され得る。番号D90の粒子径は、粒子の90%が、番号D90の粒子径以下の粒子径を有するように、定義される。したがって、分布中に1,000個の粒子があり、粒子が粒子径の小さいものから順に並ぶ場合、番号D10の粒子径は、100番目の粒子の粒子径にほぼ等しく、番号D50の粒子径は、500番目の粒子の粒子径にほぼ等しく、番号D90の粒子径は、900番目の粒子の粒子径にほぼ等しいものと予想される。
【0027】
粒子径分布は、容積D10、D50、およびD90の粒子径を有し得る。容積D10の粒子径は、すべての粒子の容積の合計の10%が、容積D10の粒子径以下の粒子径を有する粒子の容積の合計で占められるように、定義される。同様に、容積D50の粒子径は、すべての粒子の容積の合計の50%が、容積D50の粒子径以下の粒子径を有する粒子の容積の合計で占められるように、定義される。また、容積D90の粒子径は、すべての粒子の容積の合計の90%が、容積D90の粒子径以下の粒子径を有する粒子の容積の合計で占められるように、定義される。
【0028】
任意選択で、熱伝導性粒子は、番号D10の粒子径を有する粒子径分布を有し、番号D10の粒子径は、少なくとも0.1、0.2、0.5、1、2、5、10、20、50、100、200、または500ミクロンである。
【0029】
任意選択で、熱伝導性粒子は、番号D10の粒子径を有する粒子径分布を有し、番号D10の粒子径は、1,000、500、200、100、50、20、10、5、2、1、0.5、または0.2ミクロン以下である。
【0030】
粒子径を決定する際には、妥協する必要がある。有利なことに、熱伝導性粒子が大きいほど、エアロゾル形成基体の熱伝導率は、熱伝導性粒子がより小さい場合に比べて、著しく増大し得る。しかしながら、熱伝導性粒子が大きいほど、エアロゾル形成材料が基体内で利用可能な空間は低減し得る。
【0031】
任意選択で、熱伝導性粒子は、番号D50の粒子径を有する粒子径分布を有し、番号D50の粒子径は、少なくとも0.1、0.2、0.5、1、2、5、10、20、50、100、200、または500ミクロンである。
【0032】
任意選択で、熱伝導性粒子は、番号D50の粒子径を有する粒子径分布を有し、番号D50の粒子径は、1,000、500、200、100、50、20、10、5、2、1、0.5、または0.2ミクロン以下である。
【0033】
任意選択で、熱伝導性粒子は、番号D90の粒子径を有する粒子径分布を有し、番号D90の粒子径は、少なくとも0.1、0.2、0.5、1、2、5、10、20、50、100、200、または500ミクロンである。
【0034】
任意選択で、熱伝導性粒子は、番号D90の粒子径を有する粒子径分布を有し、番号D90の粒子径は、1,000、500、200、100、50、20、10、5、2、1、0.5、または0.2ミクロン以下である。
【0035】
任意選択で、熱伝導性粒子は、番号D10の粒子径および番号D90の粒子径を有する粒子径分布を有し、番号D90の粒子径は、番号D10の粒子径の50、40、30、20、10、または5倍以下である。
【0036】
任意選択で、熱伝導性粒子は、番号D10の粒子径および番号D90の粒子径を有する粒子径分布を有し、番号D90の粒子径は、番号D10の粒子径の少なくとも1.5、2、3、5、10、または20倍である。
【0037】
粒子径分布に関しては、妥協する必要があり得る。例えば、D90の粒子径とD10の粒子径との間のより小さな比によって特徴付けられる、より緊密な粒子径分布により、有利なことに、エアロゾル形成基体全体にわたってより均一な熱伝導率が提供され得る。これは、基体内の異なる位置で、粒子径の変動が少ないためである。これにより、有利なことに、エアロゾル形成基体全体を通して、エアロゾル形成材料のより効率的な使用が可能になり得る。しかしながら、粒子径分布がより緊密であれば、不都合なことに、使用の達成がより困難かつ高価であり得る。発明者らは、上述した粒子径分布が、これら二つの要因間の最適な妥協案を提供し得ることを見出した。
【0038】
任意選択で、熱伝導性粒子は、容積D10の粒子径を有する粒子径分布を有し、容積D10の粒子径は、少なくとも0.1、0.2、0.5、1、2、5、10、20、50、100、200、または500ミクロンである。
【0039】
任意選択で、熱伝導性粒子は、容積D10の粒子径を有する粒子径分布を有し、容積D10の粒子径は、1,000、500、200、100、50、20、10、5、2、1、0.5、または0.2ミクロン以下である。
【0040】
任意選択で、熱伝導性粒子は、容積D50の粒子径を有する粒子径分布を有し、容積D50の粒子径は、少なくとも0.1、0.2、0.5、1、2、5、10、20、50、100、200、または500ミクロンである。
【0041】
任意選択で、熱伝導性粒子は、容積D50の粒子径を有する粒子径分布を有し、容積D50の粒子径は、1,000、500、200、100、50、20、10、5、2、1、0.5、または0.2ミクロン以下である。
【0042】
任意選択で、熱伝導性粒子は、容積D90の粒子径を有する粒子径分布を有し、容積D90の粒子径は、少なくとも0.1、0.2、0.5、1、2、5、10、20、50、100、200、または500ミクロンである。
【0043】
任意選択で、熱伝導性粒子は、容積D90の粒子径を有する粒子径分布を有し、容積D90の粒子径は、1,000、500、200、100、50、20、10、5、2、1、0.5、または0.2ミクロン以下である。
【0044】
熱伝導性粒子が、1~20ミクロンの容積D10の粒子径を有する粒子径分布を有することは、特に好ましい場合がある。別の方法として、または追加的に、熱伝導性粒子が、50~300ミクロン、または50~200ミクロンの容積D90の粒子径を有する粒子径分布を有することは、特に好ましい場合がある。
【0045】
任意選択で、熱伝導性粒子は、容積D10の粒子径および容積D90の粒子径を有する粒子径分布を有し、容積D90の粒子径は、容積D10の粒子径の50、40、30、20、10、または5倍以下である。
【0046】
任意選択で、熱伝導性粒子は、容積D10の粒子径および容積D90の粒子径を有する粒子径分布を有し、容積D90の粒子径は、容積D10の粒子径の少なくとも1.5、2、3、5、10、または20倍である。
【0047】
上記で説明したように、粒子径分布に関して妥協する必要があり、発明者らは、上記の粒子径分布が最適な妥協案を提供し得ることを見出した。
【0048】
任意選択で、熱伝導性粒子の各々は、少なくとも0.1、0.2、0.5、1、2、5、10、20、50、100、200、または500ミクロンの粒子径を有する。任意選択で、熱伝導性粒子の各々は、1,000、500、300、200、100、50、20、10、5、2、1、0.5、または0.2ミクロン以下の粒子径を有する。熱伝導性粒子の各々が、少なくとも1ミクロンの粒子径を有することは、特に好ましい場合がある。別の方法として、または追加的に、熱伝導性粒子の各々が、300ミクロン以下の粒子径を有することは、特に好ましい場合がある。1ミクロン未満の粒子は、製造中の取り扱いが困難な場合がある。加えて、1ミクロン未満の粒子は、エアロゾル形成基体を備えたエアロゾル発生物品内のフィルターを通過する可能性が高くなり得る。300ミクロン超の粒子は、エアロゾル形成材料に使用され得る基体内にかなり大きい空間を占め得る。したがって、熱伝導性粒子の各々が、少なくとも1ミクロンの粒子径、または300ミクロン以下の粒子径、またはその両方を有することは、特に有利であり得る。
【0049】
任意選択で、熱伝導性粒子の各々は、三つの相互に直交する寸法を有し、三つの寸法のうちの最大寸法が、三つの寸法のうちの最小寸法の10、8、5、3、または2倍以下である。任意選択で、熱伝導性粒子の各々は、三つの相互に直交する寸法を有し、三つの寸法のうちの最大寸法が、三つの寸法のうちの第二の最大寸法の10、8、5、3、または2倍以下である。任意選択で、熱伝導性粒子の各々は、実質的に球状である。有利なことに、実質的に球状の粒子の配向は、非球状の粒子の配向ほど、基体の熱伝導率に影響を与えない場合がある。従って、より球状の粒子を使用することで、結果として、粒子の配向が制御されない、異なる基体間の変動が低減され得る。さらに、実質的に球状の粒子は、特徴付けがより簡単であり得る。
【0050】
任意選択で、熱伝導性粒子は、少なくとも10、20、50、100、200、500、または1000個の粒子を含む。有利なことに、エアロゾル形成基体中の粒子の数が大きいほど、基体の熱伝導率をより均一にすることが可能になり得る。
【0051】
任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、少なくとも20、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、または85重量%の熱伝導性粒子を含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20または15重量%以下の熱伝導性粒子を含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、10~90、20~90、30~90、40~90、50~90、60~90、70~90、80~90、10~80、20~80、30~80、40~80、50~80、60~80、70~80、10~70、20~70、30~70、40~70、50~70、60~70、10~60、20~60、30~60、40~60、50~60、10~50、20~50、30~50、40~50、10~40、20~40、30~40、10~30、20~30、または10~20重量%の熱伝導性粒子を含む。基体が、乾燥重量基準で、50~90、またはより好ましくは60~90、またはさらにより好ましくは65~85重量%の熱伝導性粒子を含むことは、特に好ましい場合がある。
【0052】
基体内の熱伝導性粒子の重量%に関して、妥協する必要があり得る。エアロゾル形成基体中の粒子の重量%を増大させることにより、有利なことに、基体の熱伝導率が増大し得る。しかしながら、エアロゾル形成基体中の粒子の重量%を増大させることはまた、エアロゾル形成体、結合剤、および繊維のうちの一つ以上が利用可能な空間を低減する場合があり、そのため、より少ないエアロゾルを形成する、またはより小さい引張強度を有する基体がもたらされる可能性がある。
【0053】
任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、少なくとも10、15、20、25、30、35、40、45、50、または55重量%のエアロゾル形成体を含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、55、50、45、40、35、30、25、20、または15重量%以下のエアロゾル形成体を含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、7~60、10~60、20~60、30~60、40~60、50~60、7~50、10~50、20~50、30~50、40~50、7~40、10~40、20~40、30~40、7~30、10~30、20~30、7~20、10~20、または7~10重量%のエアロゾル形成体を含む。基体が、乾燥重量基準で、15~25重量%のエアロゾル形成体を含むことは、特に好ましい場合がある。
【0054】
任意選択で、エアロゾル形成体は、多価アルコール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、およびグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノトリアセテート、グリセロールジアセテート、またはグリセロールトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ジメチルドデカン二酸およびテトラデカン二酸ジメチルなど)のうちの一つ以上を含む、またはそれらからなる。任意選択で、エアロゾル形成基体は、グリセリンおよびグリセロールのうちの一方または両方を含む。
【0055】
任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、少なくとも2、4、6、8、10、12、14、16、または18重量%の繊維を含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、20、18、16、14、12、10、8、6、または4重量%以下の繊維を含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、4~20、6~20、8~20、10~20、12~20、14~20、16~20、18~20、2~18、4~18、6~18、8~18、10~18、12~18、14~18、16~18、2~16、4~16、6~16、8~16、10~16、12~16、14~16、2~14、4~14、6~14、8~14、10~14、12~14、2~12、4~12、6~12、8~12、10~12、2~10、4~10、6~10、8~10、2~8、4~8、6~8、2~6、4~6、または2~4重量%の繊維を含む。基体が、乾燥重量基準で、2~10重量%の繊維を含むことは、特に好ましい場合がある。
【0056】
任意選択で、繊維は、セルロース繊維である。有利なことに、セルロース繊維は、過度に高価ではなく、かつ基体の引張強度を増大させることができる。
【0057】
任意選択で、繊維の各々は、三つの相互に直交する寸法を有し、三つの寸法のうちの最大寸法が、三つの寸法のうちの最小寸法よりも少なくとも1.5、2、3、5、10、または20倍大きい。任意選択で、繊維の各々は、三つの相互に直交する寸法を有し、三つの寸法のうちの最大寸法が、三つの寸法のうちの第二の最大寸法よりも少なくとも1.5、2、3、5、10、または20倍大きい。
【0058】
任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、少なくとも4、6、または8重量%の結合剤を含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、8、6、または4重量%以下の結合剤を含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、4~10、6~10、8~10、2~8、4~8、6~8、2~6、4~6、2~4重量%の結合剤を含む。基体が、乾燥重量基準で、2~10重量%の結合剤を含むことは、特に好ましい場合がある。
【0059】
適切な結合剤は当業界で公知であり、天然ペクチン(果実ペクチン、柑橘類ペクチン、またはたばこペクチンなど)、グアーガム(ヒドロキシエチルグアー、ヒドロキシプロピルグアーなど)、ローカストビーンガム(ヒドロキシエチルローカストビーンガム、ヒドロキシプロピルローカストビーンガムなど)、アルギネート、デンプン(変性デンプンまたは誘導体化デンプンなど)、セルロース(メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなど)、タマリンドガム、デキストラン、プラロン、コンニャク粉、キサンタンガム、およびこれに類するものを含むがそれらに限定されない。結合剤が、グアーである、またはグアーを含むことは、特に好ましい場合がある。結合剤が、カルボキシメチルセルロースもしくはヒドロキシプロピルセルロース、またはグアーガムなどのガムのうちの一つ以上を含む、またはそれらからなることは、特に好ましい場合がある。
【0060】
任意選択で、熱伝導性粒子は、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される。任意選択で、エアロゾル形成体は、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される。任意選択で、繊維は、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される。任意選択で、結合剤は、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される。有利なことに、基体の構成要素の均質な分布により、基体がより空間的に均一な特性を有し得る。例えば、実質的に均質に分布された熱伝導性粒子により、基体が実質的に均一な熱伝導率を有し得る。別の実施例として、実質的に均質に分布された結合剤または繊維により、基体が実質的に均一な引張強度を有し得る。
【0061】
任意選択で、基体は、ニコチンを含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、少なくとも0.01、1、2、3、または4重量%のニコチンを含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、5、4、3、2、または1重量%以下のニコチンを含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、0.01~5、1~5、2~5、3~5、4~5、0.01~4、1~4、2~4、3~4、0.01~3、1~3、2~3、0.01~2、1~2、0.01~1重量%のニコチンを含む。基体が、乾燥重量基準で、0.5~4重量%のニコチンを含むことは、特に好ましい場合がある。
【0062】
任意選択で、ニコチンは、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される。
【0063】
任意選択で、基体は、酸を含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、少なくとも0.01、1、2、3、または4重量%の酸を含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、5、4、3、2、または1重量%以下の酸を含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、0.01~5、1~5、2~5、3~5、4~5、0.01~4、1~4、2~4、3~4、0.01~3、1~3、2~3、0.01~2、1~2、0.01~1重量%の酸を含む。基体が、乾燥重量基準で、0.5~5重量%の酸を含むことは、特に好ましい場合がある。
【0064】
任意選択で、酸は、フマル酸、乳酸、安息香酸、およびレブリン酸のうちの一つ以上を含む、またはそれらからなる。
【0065】
任意選択で、酸は、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される。
【0066】
任意選択で、基体は、少なくとも一つの植物を含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、少なくとも0.01、1、2、5、10、または15重量%の少なくとも一つの植物を含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、20、15、10、5、2、または1重量%以下の少なくとも一つの植物を含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、0.01~20、1~20、2~20、5~20、10~20、15~20、0.01~15、1~15、2~15、5~15、10~15、0.01~10、1~10、2~10、5~10、0.01~5、1~5、2~5、0.01~2、1~2、0.01~1重量%の少なくとも一つの植物を含む。基体が、乾燥重量基準で、1~15重量%の少なくとも一つの植物を含むことは、特に好ましい場合がある。
【0067】
任意選択で、少なくとも一つの植物は、クローブおよびロスマリナスのうちの一方または両方を含む、またはそれらからなる。
【0068】
任意選択で、少なくとも一つの植物は、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される。
【0069】
任意選択で、基体は、少なくとも一つの風味剤を含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、少なくとも0.1、1、2、または5重量%の少なくとも一つの風味剤を含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、10、5、2、または1重量%以下の少なくとも一つの風味剤を含む。任意選択で、基体は、乾燥重量基準で、0.1~10、1~10、2~10、5~10、0.1~5、1~5、2~5、0.1~2、1~2、0.1~1重量%の少なくとも一つの風味剤を含む。基体が、乾燥重量基準で、0.1~5重量%の少なくとも一つの風味剤を含むことは、特に好ましい場合がある。
【0070】
任意選択で、少なくとも一つの風味剤は、被覆、例えばエアロゾル形成基体の一つ以上の他の構成要素上の被覆として存在する。別の方法として、または追加的に、少なくとも一つの風味剤は、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される。
【0071】
任意選択で、エアロゾル形成基体は、たばこなどの少なくとも一つの有機材料を含む。任意選択で、少なくとも一つの有機材料は、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎の断片、再構成たばこ、均質化したたばこ、押出成形たばこ、および膨張たばこのうちの一つ以上を含む。任意選択で、少なくとも一つの有機材料は、エアロゾル形成基体全体に実質的にわたって、均質に分布される。
【0072】
基体は、乾燥重量基準で、10、5、3、2、または1重量%未満のたばこを含んでもよい。任意選択で、エアロゾル形成基体は、たばこを含まないエアロゾル形成基体である。
【0073】
エアロゾル形成基体の管状セグメントは、ロッドとして記述されてもよい。したがって、エアロゾル形成基体のロッドが提供され得る。
【0074】
エアロゾル形成基体は、外径、内径、および長さを有する管の形態であることが好ましく、管の長さは、5mm~100mmであり、外径は、3mm~20mmであり、内径は、2.5mm~19.5mmである。管の長さは、8mm~25mmであってもよく、管の外径は、6mm~8mmであってもよく、管の内径は、5mm~7.9mmであってもよい。
【0075】
サセプタ要素は、エアロゾル形成基体のロッド内に位置し得る。サセプタ要素は、細長いサセプタ要素であってもよい。サセプタ素子は、例えば、管状エアロゾル発生基体の内表面に接触して、エアロゾル形成基体のロッド内で長軸方向に延びてもよい。ロッドは、実質的に円筒形状、例えば、直円筒形状であってもよい。サセプタ要素は、エアロゾル形成基体のロッドの下流端まで全面的に延びてもよい。サセプタ要素は、エアロゾル形成基体のロッドの上流端まで全面的に延びてもよい。サセプタ要素は、エアロゾル形成基体のロッドと実質的に同一の長さを有してもよい。サセプタ要素は、エアロゾル形成基体のロッドの上流端から下流端まで延びてもよい。サセプタ要素は、ピン、ロッド、細片、またはブレードの形態であり得る。サセプタ要素は、5~15ミリメートル、6~12ミリメートル、または8~10ミリメートルの長さを有してもよい。サセプタ要素は、1~5ミリメートルの幅を有してもよい。サセプタ要素は、0.01~2ミリメートル、0.5~2ミリメートル、または0.5~1ミリメートルの厚さを有してもよい。
【0076】
別の方法として、エアロゾル形成基体内またはエアロゾル形成基体のロッド内にサセプタ材料が存在しない場合がある。
【0077】
任意選択で、熱伝導性粒子の一部または各々は、例えば、少なくとも摂氏100度、150度、または200度の温度に誘導加熱可能であり得る。任意選択で、熱伝導性粒子の一部または各々は、一つ以上のサセプタ材料を含む、またはそれらからなる。有利なことに、これにより、熱伝導性粒子を誘導加熱可能になり得る。熱伝導性粒子は、エアロゾル形成基体内またはエアロゾル形成基体のロッド内に存在する唯一のサセプタ材料を含み得、または唯一のサセプタ材料であってもよい。すなわち、熱伝導性粒子または炭素粒子を除いて、エアロゾル形成基体内またはエアロゾル形成基体のロッド内にサセプタ要素が存在しない場合があり得る。
【0078】
好適なサセプタ材料には、炭素、炭素系材料、グラフェン、黒鉛、膨張黒鉛、モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス鋼、ニオブ、アルミニウム、ニッケル、ニッケル含有化合物、チタン、および金属材料の複合体が挙げられるが、それらに限定されない。好適なサセプタ材料は、強磁性材料、例えば、フェライト鉄、強磁性鋼またはステンレス鋼などの強磁性合金、強磁性粒子、およびフェライトを含み得る。好適なサセプタ材料は、アルミニウムであってもよく、またはアルミニウムを含んでもよい。サセプタ材料は、5%超の強磁性材料もしくは常磁性材料を含むことが好ましく、20%超の強磁性材料もしくは常磁性材料を含むことが好ましく、50%超または90%超の強磁性材料もしくは常磁性材料を含むことがより好ましい。好ましいサセプタ材料は、金属、金属合金または炭素を含み得る。
【0079】
特に好ましいサセプタ材料は、炭素、炭素系材料、グラフェン、黒鉛、または膨張黒鉛であってもよく、またはそれらを含んでもよい。有利なことに、このような材料は、比較的高い熱伝導率、比較的低い密度を有し、誘導加熱され得る。
【0080】
任意選択で、エアロゾル形成基体は、摂氏25度で少なくとも一方向に、0.05、0.1、0.15、0.2、0.3、0.4、0.5、0.75、1、1.25、1.5、2、5、10、20、50、100、200、または500W/(mK)超の熱伝導率を有する。
【0081】
任意選択で、エアロゾル形成基体は、1500、1450、1400、1350、1300、1250、1200、1100、1050、1000、950、900、850、800、850、800、750、700、650、または600kg/m3以下の密度を有する。任意選択で、エアロゾル形成基体は、600~1400kg/m3、800~1200kg/m3、または900~1100kg/m3の密度を有する。有利なことに、基体の密度を低減することにより、基体の輸送コストが低減し得る。
【0082】
任意選択で、エアロゾル形成基体は、1~20、または3~15重量%の水分含量を有する。この水分含量は、摂氏20度で相対湿度50%、48時間の平衡化後に、測定され得る。任意選択で、エアロゾル形成基体は、1~20、または3~15重量%の水を含む。基体の水分含量または含水量は、滴定法を使用して、測定され得る。基体の水分含量または含水量は、Karl Fisher法を使用して、測定され得る。
【0083】
任意選択で、エアロゾル形成基体は、巻かれて管状セグメントを形成するエアロゾル形成材料のシートから形成される。したがって、中空の管状セグメントは、エアロゾル形成材料の巻かれたシート、例えば、均質化したたばこ材料の巻かれたシート、または例えば、たばこを含まないエアロゾル形成材料の巻かれたシートであってもよい。
【0084】
エアロゾル形成基体は、単一の層のエアロゾル形成材料のシートと同等の厚さを有してもよい。エアロゾル形成基体は、二つ以上の層のシートと同等の厚さを有してもよい。エアロゾル形成材料のシートは、少なくとも5、10、20、50、100、150、または200ミクロンの厚さを有してもよい。任意選択で、シートまたは細片は、2000、1000、500、400、300、または250ミクロン以下の厚さを有し得る。任意選択で、シートは、100~350ミクロン、または150~300ミクロンの厚さを有し得る。
【0085】
任意選択で、エアロゾル形成材料のシートは、少なくとも20、50、または100g/m2の坪量を有する。任意選択で、シートまたは細片は、300g/m2以下の坪量を有する。任意選択で、シートは、20~300g/m2、50~250g/m2、または100~250g/m2の坪量を有する。
【0086】
任意選択で、シートは、少なくとも0.1、0.2、0.3、または0.5g/m3の密度を有する。任意選択で、シートは、2、1.5、1.2、または1g/m3以下の密度を有する。任意選択で、シートは、0.1~2g/m3、0.2~2g/m3、0.3~2g/m3、0.3~1.5g/m3、または0.3~1.2g/m3の密度を有する。
【0087】
中空の管状セグメントは、エアロゾル形成材料の押出成形管、例えば、均質化したたばこ材料の押出成形管、または例えば、たばこを含まないエアロゾル形成材料の押出成形管であってもよい。
【0088】
エアロゾル発生物品は、ロッドの形態であり得、ラッパーまたは外被内に組み立てられたエアロゾル形成基体を含む、複数の構成要素を備え得る。
【0089】
任意選択で、エアロゾル発生物品は、前方プラグを備える。任意選択で、エアロゾル発生物品は、第一の中空管、例えば、第一の中空アセテート管を備える。任意選択で、エアロゾル発生物品は、第二の中空管、例えば、第二の中空アセテート管を備える。任意選択で、第二の中空管は、一つ以上の通気孔を含む。任意選択で、エアロゾル発生物品は、口側プラグフィルターを備える。任意選択で、エアロゾル発生物品は、ラッパー、例えば、紙ラッパーを備える。
【0090】
任意選択で、前方プラグは、物品の最上流端に配設される。任意選択で、エアロゾル形成基体は、前方プラグの下流に配設される。任意選択で、第一の中空管は、エアロゾル形成基体の下流に配設される。任意選択で、第二の中空管は、第一の中空管の下流に配設される。任意選択で、口側プラグフィルターは、第一の中空管および第二の中空管のうちの一方または両方の下流に配設される。任意選択で、口側プラグフィルターは、物品の最下流端に配設される。任意選択で、物品の口側端とも称され得る、物品の最下流端は、ユーザーの口の中へ挿入されるように構成され得る。ユーザーは、例えば、物品の口側端を直接吸入することができる場合がある。
【0091】
任意選択で、前方プラグ、管状エアロゾル形成基体、第一の中空管および第二の中空管のうちの一方または両方、および口側プラグフィルターは、ラッパー、例えば、紙ラッパーによって囲まれる。
【0092】
任意選択で、前方プラグは、2~10mm、3~8mm、または4~6mm、例えば、約5mmの長さを有する。任意選択で、エアロゾル形成基体は、5~20mm、8~15mm、または10~15mm、例えば、約12mmの長さを有する。任意選択で、第一の中空管は、2~20mm、5~15mm、または5~10mm、例えば、約8mmの長さを有する。任意選択で、第二の中空管は、2~20mm、5~15mm、または5~10mm、例えば、約8mmの長さを有する。任意選択で、口側プラグフィルターは、5~20mm、8~15mm、または10~15mm、例えば、約12mmの長さを有する。前方プラグ、エアロゾル形成基体、第一の中空管、第二の中空管、および口側プラグフィルターのうちの一つ以上の長さは、長軸方向に延びてもよい。
【0093】
前方プラグ、エアロゾル形成基体、第一の中空管、第二の中空管、および口側プラグフィルターのうちの一つ以上は、実質的に円筒形状、例えば、直円筒形状であってもよい。
【0094】
本開示のある態様によると、エアロゾル発生システムが提供される。
【0095】
システムは、エアロゾル発生物品と、電気エアロゾル発生装置と、を備え得る。物品は、上述した物品、例えば、第三の態様に係る物品であってもよい。
【0096】
任意選択で、電気エアロゾル発生装置は、使用時に、エアロゾル発生物品を抵抗加熱するように構成される。
【0097】
任意選択で、電気エアロゾル発生装置は、使用時に、エアロゾル発生物品、例えば、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体を誘導加熱するように構成される。
【0098】
本開示によると、中空の管状エアロゾル形成基体、例えば、上述のエアロゾル発生物品用の基体を形成する方法が提供される。方法は、熱伝導性粒子、エアロゾル形成体、繊維、および結合剤のうちの一つ以上またはすべてを含むスラリーを形成することを含み得る。該方法は、エアロゾル形成基体を形成するために、スラリーを成型および乾燥すること、またはエアロゾル形成基体を形成するために、スラリーを押出成形すること、またはエアロゾル形成基体のシートなどの前駆体を形成するために、スラリーを成型および乾燥し、その後、前駆体をエアロゾル形成基体に形成することを含み得る。
【0099】
任意選択で、スラリーは、水を含む。任意選択で、スラリーは、20~90、30~90、40~90、40~85、50~80、60~80、または60~7重量%の水を含む。
【0100】
任意選択で、スラリーは、酸を含む。任意選択で、酸は、フマル酸、乳酸、安息香酸、およびレブリン酸のうちの一つ以上を含む、またはそれらからなる。
【0101】
任意選択で、スラリーは、ニコチンを含む。
【0102】
任意選択で、スラリーを形成することは、第一の混合物を形成することを含む。第一の混合物は、エアロゾル形成体を含んでもよい。第一の混合物は、繊維を含んでもよい。第一の混合物は、水を含んでもよい。第一の混合物は、酸を含んでもよい。第一の混合物は、ニコチンを含んでもよい。スラリーを形成することは、第二の混合物を形成することを含み得る。第二の混合物は、熱伝導性粒子を含んでもよい。第二の混合物は、結合剤を含んでもよい。スラリーを形成することは、組み合わせられた混合物を形成するために、第二の混合物を第一の混合物に添加することを含み得る。
【0103】
したがって、スラリーを形成することは、
エアロゾル形成体、繊維、水、任意選択で、酸、および任意選択で、ニコチンを含む、第一の混合物を形成すること、
熱伝導性粒子および結合剤を含む、第二の混合物を形成すること、および
組み合わせられた混合物を形成するために、第二の混合物を第一の混合物に添加すること、を含み得る。
【0104】
その後、組み合わせられた混合物は、例えば、混合によって、スラリーに形成され得る。
【0105】
任意選択で、第一の混合物を形成することは、エアロゾル形成体、またはエアロゾル形成体およびニコチンを含む溶液を提供することを含む。
【0106】
任意選択で、第一の混合物を形成することは、第一の予混合物を形成するために、酸を、エアロゾル形成体、またはエアロゾル形成体およびニコチンを含む溶液に添加することを含む。
【0107】
任意選択で、第一の混合物を形成することは、第二の予混合物を形成するために、水を、エアロゾル形成体、またはエアロゾル形成体およびニコチンを含む溶液に、または第一の予混合物に添加することを含む。
【0108】
任意選択で、第一の混合物を形成することは、繊維を第二の予混合物に添加することを含む。
【0109】
任意選択で、第二の混合物を形成することは、熱伝導性粒子と結合剤を混合することを含む。
【0110】
任意選択で、方法、例えば、スラリーを形成するステップは、組み合わせられた混合物の第一の混合を含む。任意選択で、第一の混合は、500、400、300、250、または200mbar以下の第一の圧力下で行われる。任意選択で、第一の混合は、1~10分間、2~8分間、または3~6分間、例えば、約4分間行われる。
【0111】
任意選択で、方法、例えば、スラリーを形成するステップは、第一の混合後に、第二の混合を含む。任意選択で、第二の混合は、第一の圧力よりも小さい第二の圧力下で行われる。任意選択で、第二の圧力は、500、400、300、200、150、または100mbar以下である。任意選択で、第二の混合は、5~120秒間、5~80秒間、5~40秒間、または10~30秒間、例えば、約20秒間行われる。
【0112】
任意選択で、スラリーを成型することは、スラリーを、平坦な支持体、例えば、鋼製の平坦な支持体上に成型することを含む。
【0113】
任意選択で、スラリーを成型した後、かつスラリーを乾燥する前に、該方法は、スラリーの厚さを設定すること、例えば、スラリーの厚さを100~1200ミクロン、200~1000ミクロン、300~900ミクロン、500~700ミクロン、例えば、約600ミクロンに設定することを含む。
【0114】
任意選択で、スラリーを乾燥することは、空気などの気体の流れを、スラリー上に、またはスラリーを通過させて、提供することを含む。任意選択で、気体の流れは、加熱される。任意選択で、気体の流れは、摂氏100~160度、または摂氏120~140度の温度に加熱される。任意選択で、気体の流れは、1~10分間、または2~5分間提供される。任意選択で、スラリーを乾燥することは、スラリーが、1~20、2~15、2~10、または3~7重量%の水分含量を有するまで、スラリーを乾燥することを含む。
【0115】
任意選択で、スラリーを乾燥することにより、エアロゾル形成基体に形成するための前駆体が形成され、前駆体は、エアロゾル形成材料のシートである。任意選択で、方法は、エアロゾル形成材料のシートを切断することを含む。
【0116】
エアロゾル形成材料のシートは、エアロゾル形成基体のシートを管に巻くことによって、エアロゾル形成基体に形成され得る。したがって、管の壁は、エアロゾル形成材料のシートから形成される。管状形状は、巻かれたシートの一部分を重ね合わせて、重なり合った部分をガムなどの接着剤で貼り付けることによって、維持され得る。エアロゾル形成材料のシートを巻くことによって形成された管の壁は、エアロゾル形成材料のシートの厚さに等しい厚さを有し得、すなわち、管は、単一の層のエアロゾル形成材料のシートから形成され得る。しかしながら、管の壁は、管の形態に巻かれた複数の層のシートから形成され得る。エアロゾル形成材料の管は、一旦巻かれて固定されると、ある長さに切断され得、エアロゾル形成基体の管状セグメントを形成する。
【0117】
本開示を読んだ当業者に理解されるように、一つの態様に関連して本明細書に記載される特徴は、他の任意の態様に適用可能であり得る。
【0118】
本明細書で使用する用語「エアロゾル形成基体」は、エアロゾルを形成することができるエアロゾルまたは揮発性化合物を放出する能力を有する基体を指し得る。このような揮発性化合物は、エアロゾル形成基体を加熱することによって、放出され得る。エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成材料を含み得る。エアロゾル形成基体は、担体上にまたは支持体上に吸着、被覆、含浸、または別の方法で装填されてもよい。エアロゾル形成基体は、便宜上、エアロゾル発生物品または喫煙物品の一部であり得る。
【0119】
本明細書で使用する用語「熱伝導性粒子」は、摂氏25度で少なくとも一方向に、例えば、摂氏25度で全方向に、0.3、好ましくは0.5、またはより好ましくは1W/(mK)超の熱伝導率を有する粒子を指し得る。粒子は、異方性または等方性の熱伝導率を呈し得る。
【0120】
本明細書で使用する用語「膨張黒鉛」は、黒鉛系材料、または黒鉛様構造を有する材料を指し得る。膨張黒鉛は、炭素層間の間隔が、通常の黒鉛の炭素層の間に見られる間隔よりも大きい炭素層(例えば、黒鉛に類似)を有し得る。膨張黒鉛は、炭素層間の空間内に介在された要素または化合物を備えた炭素層を有してもよい。
【0121】
本明細書で使用する用語「粒子径」は、単一の寸法を指す場合があり、所与の粒子径を特徴付けるために使用され得る。寸法は、所与の粒子と同一の容積を占める球状粒子の直径であってもよい。本明細書のすべての粒子径および粒子径分布は、標準レーザー回折技術を使用して、取得され得る。本明細書に記載される粒子径および粒子径分布は、市販のセンサー、例えば、SympatecのHELOSレーザー回折センサーを使用して、取得され得る。
【0122】
本明細書で使用する用語「密度」は、別段の指定がない限り、真密度を指すために使用され得る。したがって、別段の指定がない限り、粉末または複数の粒子の密度は、粉末または複数の粒子の真の密度を指し得る(粉末または複数の粒子の取り扱い方によって大きく異なる可能性のある、粉末または複数の粒子のかさ密度ではなく)。真密度の測定は、多くの標準的な方法を使用して、行うことができ、これらの方法が、しばしばアルキメデスの原理に基づく。粉末の真密度を測定するために使用される際に、最も広く使用されている方法は、粉末が、既知の容積の容器(ピクノメータ)内部に配置されて計量されることを伴う。その後、ピクノメータには、粉末が可溶性ではない、既知の密度の流体が充填される。粉末の容積は、ピクノメータが示す容積と、添加液体の容積との差(すなわち、移動された空気の容積)によって決定される。
【0123】
本明細書で使用する用語「エアロゾル発生物品」は、例えば、加熱される場合、エアロゾルを発生、または放出することができる物品を指し得る。
【0124】
本明細書で使用する用語「長軸方向」は、エアロゾル形成基体またはエアロゾル発生物品などの構成要素の下流端または近位端と上流端または遠位端との間に延びる方向を指し得る。
【0125】
上述に使用する用語「横断方向」は、長軸方向に対して直角をなす方向を指し得る。
【0126】
本明細書で使用する用語「エアロゾル発生装置」は、エアロゾルの発生または放出を可能にするために、エアロゾル発生物品に使用するための装置を指し得る。
【0127】
本明細書で使用する用語「シート」は、その厚さよりも、例えば、少なくとも2、3、5、10、20、または50倍実質的に大きい、幅および長さを有する、略平面の薄層状の要素を指し得る。
【0128】
本明細書で使用する用語「エアロゾル形成体」は、使用時に、エアロゾルの形成を容易にする、任意の好適な公知の化合物または化合物の混合物を指し得る。エアロゾルは、高密度かつ安定したエアロゾルであり得る。エアロゾルは、エアロゾル形成基体またはエアロゾル発生物品の作動温度において、熱分解に対して実質的に耐性があり得る。
【0129】
本明細書で使用する用語「エアロゾル冷却要素」は、使用時に、基体によって、またはエアロゾル形成基体から放出された揮発性化合物によって形成されたエアロゾルが、ユーザーによって吸入される前に、エアロゾル冷却要素を通過し、かつエアロゾル冷却要素によって冷却されるように、エアロゾル形成基体の下流に位置するエアロゾル発生物品の構成要素を指し得る。
【0130】
本明細書で使用する用語「ロッド」は、略円筒状、例えば、実質的に円形、長円形、または楕円形断面の直円筒形状の要素を指し得る。
【0131】
本明細書で使用する用語「通気レベル」は、通気ゾーン(通気気流)を介して、エアロゾル発生物品の中に入る気流と、エアロゾル気流および通気気流の合計との容積比を指し得る。通気レベルが大きいほど、消費者に送達されるエアロゾル流の希釈化が高くなる。
【0132】
[実施例]
本発明は、特許請求の範囲に定義される。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供する。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様の特徴のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わされ得る。
【0133】
実施例i.
中空の管状エアロゾル形成基体を備えた、吸入可能なエアロゾルを生成するためのエアロゾル発生物品であって、エアロゾル形成基体は、複数の熱伝導性粒子およびエアロゾル形成体を含む、エアロゾル発生物品。
実施例1.
加熱時に、吸入可能なエアロゾルを生成するためのエアロゾル発生物品であって、エアロゾル形成基体を含む複数の構成要素を備え、エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成基体の上流端とエアロゾル形成基体の下流端との間に延びる基体くぼみを画定する中空の管状セグメントの形態であり、エアロゾル形成基体は、複数の熱伝導性粒子およびエアロゾル形成体を備える、エアロゾル発生物品。
実施例2.
複数の熱伝導性粒子の各々は、1、2、5、10、20、50、100、200、500、または1000W/mK超の熱伝導率を有する、実施例iまたは1に記載のエアロゾル発生物品。
実施例3.
エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で、5~95重量%、例えば、10~90重量%の熱伝導性粒子を含み、熱伝導性粒子の各熱伝導性粒子が、摂氏25度で少なくとも一方向に、少なくとも1W/(mK)の熱伝導率を有する、実施例1および2のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例4.
エアロゾル形成基体は、7~60重量%のエアロゾル形成体、2~20重量%の繊維、および2~10重量%の結合剤をさらに含む、実施例3に記載のエアロゾル発生物品。
実施例5.
エアロゾル形成基体は、摂氏25度で少なくとも一方向に、少なくとも0.12W/(mK)、例えば、少なくとも0.14W/(mK)、例えば、少なくとも0.22W/(mK)の熱伝導率を有する、実施例3または4に記載のエアロゾル発生物品。
実施例6.
エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で、10~90重量%の熱伝導性粒子と、7~60重量%のエアロゾル形成体と、2~20重量%の繊維と、2~10重量%の結合剤と、を含み、熱伝導性粒子の各々は、黒鉛、膨張黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブ、木炭、およびダイヤモンドのうちの一つ以上からなる、実施例1~5のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例7.
複数の熱伝導性粒子の各熱伝導性粒子は、例えば、摂氏25度で測定される場合、少なくとも一方向に、少なくとも0.3、0.5、1、2、5、または10W/(mK)の熱伝導率を有する、実施例1~6のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例8.
熱伝導性粒子の一部またはすべては、炭素、例えば、少なくとも10、30、50、70、90、95、98、または99重量%の炭素を含む、実施例1~7のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例9.
熱伝導性粒子の一部またはすべては、黒鉛粒子であり、または熱伝導性粒子の一部またはすべては、膨張黒鉛粒子であり、または熱伝導性粒子の一部は、黒鉛粒子であり、熱伝導性粒子の一部は、膨張黒鉛粒子である、実施例1~8のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例10.
熱伝導性粒子の一部またはすべては、ダイヤモンド粒子、例えば、人工ダイヤモンド粒子である、実施例1~9のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例11.
熱伝導性粒子の一部またはすべては、グラフェン粒子である、実施例1~10のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例12.
熱伝導性粒子の一部またはすべては、カーボンナノチューブである、実施例1~11のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例13.
熱伝導性粒子の一部またはすべては、木炭粒子である、実施例1~12のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例14.
熱伝導性粒子の一部またはすべては、金属を含む、実施例1~13のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例15.
熱伝導性粒子の一部またはすべては、銅およびアルミニウムのうちの一方または両方を含む、実施例1~14のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例16.
熱伝導性粒子の一部またはすべては、合金を含む、実施例1~15のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例17.
熱伝導性粒子の一部またはすべては、金属間化合物を含む、実施例1~16のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例18.
熱伝導性粒子は、番号D10の粒子径を有する粒子径分布を有し、番号D10の粒子径は、少なくとも0.1、0.2、0.5、1、2、5、10、20、50、100、200、または500ミクロンである、実施例1~17のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例19.
熱伝導性粒子は、番号D10の粒子径を有する粒子径分布を有し、番号D10の粒子径は、1,000、500、200、100、50、20、10、5、2、1、0.5、または0.2ミクロン以下である、実施例1~18のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例20.
熱伝導性粒子は、番号D50の粒子径を有する粒子径分布を有し、番号D50の粒子径は、少なくとも0.1、0.2、0.5、1、2、5、10、20、50、100、200、または500ミクロンである、実施例1~19のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例21.
熱伝導性粒子は、番号D50の粒子径を有する粒子径分布を有し、番号D50の粒子径は、1,000、500、200、100、50、20、10、5、2、1、0.5、または0.2ミクロン以下である、実施例1~20のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例22.
熱伝導性粒子は、番号D90の粒子径を有する粒子径分布を有し、番号D90の粒子径は、少なくとも0.1、0.2、0.5、1、2、5、10、20、50、100、200、または500ミクロンである、実施例1~21のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例23.
熱伝導性粒子は、番号D90の粒子径を有する粒子径分布を有し、番号D90の粒子径は、1,000、500、200、100、50、20、10、5、2、1、0.5、または0.2ミクロン以下である、実施例1~22のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例24.
熱伝導性粒子は、容積D10の粒子径を有する粒子径分布を有し、容積D10の粒子径は、少なくとも0.1、0.2、0.5、1、2、5、10、20、50、100、200、または500ミクロンである、実施例1~23のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例25.
熱伝導性粒子は、容積D10の粒子径を有する粒子径分布を有し、容積D10の粒子径は、1,000、500、200、100、50、20、10、5、2、1、0.5、または0.2ミクロン以下である、実施例1~24のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例26.
熱伝導性粒子は、容積D50の粒子径を有する粒子径分布を有し、容積D50の粒子径は、少なくとも0.1、0.2、0.5、1、2、5、10、20、50、100、200、または500ミクロンである、実施例1~25のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例27.
熱伝導性粒子は、容積D50の粒子径を有する粒子径分布を有し、容積D50の粒子径は、1,000、500、200、100、50、20、10、5、2、1、0.5、または0.2ミクロン以下である、実施例1~26のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例28.
熱伝導性粒子は、容積D90の粒子径を有する粒子径分布を有し、容積D90の粒子径は、少なくとも0.1、0.2、0.5、1、2、5、10、20、50、100、200、または500ミクロンである、実施例1~27のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例29.
熱伝導性粒子は、容積D90の粒子径を有する粒子径分布を有し、容積D90の粒子径は、1,000、500、200、100、50、20、10、5、2、1、0.5、または0.2ミクロン以下である、実施例1~28のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例30.
熱伝導性粒子は、番号D10の粒子径、番号D90の粒子径、容積D10粒子径、および容積D90の粒子径を有する粒子径分布を有し、番号D90の粒子径は、番号D10粒子径の50、40、30、20、10、または5倍以下であり、または容積D10の粒子径は、番号D10粒子径の50、40、30、20、10、または5倍以下であり、または両方の番号D90の粒子径は、番号D10粒子径の50、40、30、20、10、または5倍以下であり、容積D10粒子径は、番号D10粒子径の50、40、30、20、10、または5倍以下である、実施例1~29のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例31.
熱伝導性粒子は、粒子径分布を有し、番号D10の粒子径および容積D10の粒子径のうちの一方または両方は、1~20ミクロンである、実施例1~30のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例32.
熱伝導性粒子は、粒子径分布を有し、番号D90の粒子径および容積D90の粒子径のうちの一方または両方は、50~300ミクロン、または50~200ミクロンである、実施例1~31のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例33.
熱伝導性粒子の各々は、少なくとも0.1、0.2、0.5、1、2、5、10、20、50、100、200、または500ミクロンの粒子径を有する、実施例1~32のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例34.
熱伝導性粒子の各々は、1,000、500、200、100、50、20、10、5、2、1、0.5、または0.2ミクロン以下の粒子径を有する、実施例1~33のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例35.
熱伝導性粒子の各々は、三つの相互に直交する寸法を有し、三つの寸法のうちの最大寸法が、三つの寸法のうちの最小寸法および三つの寸法のうちの第二の最大寸法の一方または両方よりも10、8、5、3、または2倍以下大きい、実施例1~34のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例36.
熱伝導性粒子の各々は、実質的に球状である、実施例1~35のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例37.
熱伝導性粒子は、少なくとも10、20、50、100、200、500、または1000個の粒子を含む、実施例1~36のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例38.
基体は、乾燥重量基準で、少なくとも20、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、または85重量%の熱伝導性粒子を含む、実施例1~37のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例39.
基体は、乾燥重量基準で、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、または15重量%以下の熱伝導性粒子を含む、実施例1~38のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例40.
基体は、乾燥重量基準で、10~90、20~90、30~90、40~90、50~90、60~90、70~90、80~90、10~80、20~80、30~80、40~80、50~80、60~80、70~80、10~70、20~70、30~70、40~70、50~70、60~70、10~60、20~60、30~60、40~60、50~60、10~50、20~50、30~50、40~50、10~40、20~40、30~40、10~30、20~30、または10~20重量%の熱伝導性粒子を含む、実施例1~39のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例41.
基体は、乾燥重量基準で、少なくとも10、15、20、25、30、35、40、45、50、または55重量%のエアロゾル形成体を含む、実施例1~40のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例42.
基体は、乾燥重量基準で、55、50、45、40、35、30、25、20、または15重量%以下のエアロゾル形成体を含む、実施例1~41のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例43.
基体は、乾燥重量基準で、7~60、10~60、20~60、30~60、40~60、50~60、7~50、10~50、20~50、30~50、40~50、7~40、10~40、20~40、30~40、7~30、10~30、20~30、7~20、10~20、または7~10のエアロゾル形成体、特に好ましくは、15~25重量%のエアロゾル形成体を含む、実施例1~42のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例44.
エアロゾル形成体は、多価アルコール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、およびグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノトリアセテート、グリセロールジアセテート、またはグリセロールトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ジメチルドデカン二酸およびテトラデカン二酸ジメチルなど)のうちの一つ以上を含む、またはそれらからなる、実施例1~43のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例45.
エアロゾル形成基体は、グリセリンおよびグリセロールのうちの一方または両方を含む、実施例1~44のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例46.
基体は、乾燥重量基準で、少なくとも2、4、6、8、10、12、14、16、または18重量%の繊維を含む、実施例1~45のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例47.
基体は、乾燥重量基準で、20、18、16、14、12、10、8、6、または4重量%以下の繊維を含む、実施例1~46のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例48.
基体は、乾燥重量基準で、4~20、6~20、8~20、10~20、12~20、14~20、16~20、18~20、2~18、4~18、6~18、8~18、10~18、12~18、14~18、16~18、2~16、4~16、6~16、8~16、10~16、12~16、14~16、2~14、4~14、6~14、8~14、10~14、12~14、2~12、4~12、6~12、8~12、10~12、2~10、4~10、6~10、8~10、2~8、4~8、6~8、2~6、4~6、または2~4重量%の繊維、好ましくは2~10wt%の繊維を含む、実施例1~47のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例49.
繊維は、セルロース繊維である、実施例1~48のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例50.
繊維の各々は、三つの相互に直交する寸法を有し、三つの寸法のうちの最大寸法が、三つの寸法のうちの最小寸法よりも少なくとも1.5、2、3、5、10、または20倍大きい、実施例1~49のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例51.
繊維の各々は、三つの相互に直交する寸法を有し、三つの寸法のうちの最大寸法が、三つの寸法のうちの第二の最大寸法よりも少なくとも1.5、2、3、5、10、または20倍大きい、実施例1~50のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例52.
基体は、乾燥重量基準で、少なくとも4、6、または8重量%の結合剤を含む、実施例1~51のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例53.
基体は、乾燥重量基準で、8、6、または4重量%以下の結合剤を含む、実施例1~52のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例54.
基体は、乾燥重量基準で、4~10、6~10、8~10、2~8、4~8、6~8、2~6、4~6、2~4重量%の結合剤、特に好ましくは2~10重量%の結合剤を含む、実施例1~53のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例55.
結合剤は、カルボキシメチルセルロースまたはヒドロキシプロピルセルロースのうちの一方または両方を含むか、またはそれらからなる、実施例1~54のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例56.
結合剤は、グアーガムなどの一つ以上のガムを含む、またはそれらからなる、実施例1~55のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例57.
熱伝導性粒子は、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される、実施例1~56のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例58.
エアロゾル形成体は、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される、実施例1~57のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例59.
繊維は、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される、実施例1~58のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例60.
結合剤は、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される、実施例1~59のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例61.
基体は、ニコチンを含む、実施例1~60のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例62.
基体は、乾燥重量基準で、少なくとも0.01、1、2、3、または4重量% のニコチンを含む、実施例61に記載のエアロゾル発生物品。
実施例63.
基体は、乾燥重量基準で、5、4、3、2、または1重量%以下のニコチンを含む、実施例61~62のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例64.
基体は、乾燥重量基準で、0.01~5、1~5、2~5、3~5、4~5、0.01~4、1~4、2~4、3~4、0.01~3、1~3、2~3、0.01~2、1~2、0.01~1重量%のニコチン、特に好ましくは0.5~4重量%のニコチンを含む、実施例1~63のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例65.
ニコチンは、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される、実施例61~63のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例66.
基体は、酸を含む、実施例1~65のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例67.
基体は、乾燥重量基準で、少なくとも0.01、1、または2重量%の酸を含む、実施例66に記載のエアロゾル発生物品。
実施例68.
基体は、乾燥重量基準で、3、2、または1重量%以下の酸を含む、実施例66~67のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例69.
基体は、乾燥重量基準で、0.01~3、1~3、2~3、0.01~2、1~2、0.01~1重量%の酸、特に好ましくは0.5~5重量%の酸を含む、実施例66~68のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例70.
酸は、フマル酸、乳酸、安息香酸、およびレブリン酸のうちの一つ以上を含む、またはそれらからなる、実施例66~69のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例71.
酸は、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される、実施例66~70のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例72.
基体は、少なくとも一つの植物を含む、実施例1~71のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例73.
基体は、乾燥重量基準で、少なくとも0.01、1、2、5、10、または15重量%の少なくとも一つの植物を含む、実施例72に記載のエアロゾル発生物品。
実施例74.
基体は、乾燥重量基準で、20、15、10、5、2、または1重量%以下の少なくとも一つの植物を含む、実施例72~73のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例75.
基体は、乾燥重量基準で、0.01~20、1~20、2~20、5~20、10~20、15~20、0.01~15、1~15、2~15、5~15、10~15、0.01~10、1~10、2~10、5~10、0.01~5、1~5、2~5、0.01~2、1~2、0.01~1重量%の少なくとも一つの植物、特に好ましくは1~15重量%の少なくとも一つの植物を含む、実施例72~74のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例76.
少なくとも一つの植物は、クローブおよびロスマヌスのうちの一方または両方を含む、またはそれらからなる、実施例72~75のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例77.
少なくとも一つの植物は、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される、実施例72~76のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例78.
基体は、少なくとも一つの風味剤を含む、実施例1~77のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例79.
基体は、乾燥重量基準で、少なくとも0.1、1、2、または5重量%の少なくとも一つの風味剤を含む、実施例78に記載のエアロゾル発生物品。
実施例80.
基体は、乾燥重量基準で、10、5、2、または1重量%以下の少なくとも一つの風味剤を含む、実施例78~79のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例81.
基体は、乾燥重量基準で、0.1~10、1~10、2~10、5~10、0.1~5、1~5、2~5、0.1~2、1~2、0.1~1重量%の少なくとも一つの風味剤、特に好ましくは0.1~5重量%の少なくとも一つの風味剤を含む、実施例78~80のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例82.
少なくとも一つの風味剤は、被覆、例えば、エアロゾル形成基体の一つ以上の他の構成要素上の被覆として存在する、実施例78~81のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例83.
少なくとも一つの風味剤は、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される、実施例78~82のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例84.
エアロゾル形成基体は、たばこなどの一つ以上の有機材料を含む、実施例1~83のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例85.
有機材料は、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎の断片、再構成たばこ、均質化したたばこ、押出成形たばこ、および膨張たばこのうちの一つ以上を含む、実施例1~84のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例86.
有機材料は、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される、実施例1~85のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例87.
エアロゾル形成基体は、たばこを含まないエアロゾル形成基体であり、例えば、エアロゾル形成基体は、たばこを含まない、実施例1~86のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例88.
熱伝導性粒子の一部または各々は、サセプタ材料を含み、および/またはサセプタ材料、例えば、炭素サセプタ材料から形成される、実施例1~87のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例89.
エアロゾル形成基体は、摂氏25度で少なくとも一方向、または全方向に、少なくとも0.15、0.2、0.22、0.3、0.4、0.5、0.75、1、1.25、または1.5W/(mK)の熱伝導率を有する、実施例1~88のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例90.
エアロゾル形成基体は、1500、1050、1000、950、900、850、800、850、800、750、700、または650kg/m3未満の密度を有する、実施例1~89のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例91.
エアロゾル形成基体は、500~900kg/m3、または600~800kg/m3の密度を有する、実施例1~90のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例92.
エアロゾル形成基体は、1~20、または3~15重量%の水分含量を有する、実施例1~91のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例93.
エアロゾル形成基体は、1~20、または3~15重量%の水を含む、実施例1~92のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例94.
エアロゾル形成基体は、少なくとも0.1、0.2、0.3、または0.5g/m3の密度を有する、実施例1~93のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例95.
エアロゾル形成基体は、少なくとも2、1.5、1.2、または1g/m3の密度を有する、実施例1~94のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例96.
エアロゾル形成基体は、0.1~2g/m2、0.2~2g/m2、0.3~2g/m2、0.3~1.5g/m2、または0.3~1.2g/m3の密度を有する、実施例1~95のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例97.
基体は、半径方向寸法の幅および長軸方向寸法の長さを有する管の形態であり、長さは、5mm~100mm、例えば、6mm~80mm、例えば、7mm~60mm、例えば、8mm~55mm、例えば、9mm~50mm、例えば、10mm~45mm、例えば、11mm~35mm、例えば、12mm~25mmである、実施例1~96のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例98.
基体は、半径方向寸法の幅および長軸方向寸法の長さを有する管の形態であり、幅は、管の外径によって画定され、外径が、3mm~20mmであり、例えば、4mm~12mm、例えば、4.5mm~10mm、例えば、5mm~9mm、例えば、6mm~8mm、例えば、6.5mm~7.5mm、例えば、約7mmである、実施例1~97のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例99.
基体は、外径および内径を有する管の形態であり、内径が、2.5mm~19mm、例えば、3.5mm~11.5mm、例えば、4mm~9mm、例えば、4.5mm~8.5mm、例えば、5.5mm~7.5mm、例えば、6.9mm~7.3mm、例えば、約7mmである、実施例1~98のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例100.
基体は、長さ、外径および内径、外径と内径との間の差によって画定される管の壁厚さを有する管の形態であり、壁厚さは、100ミクロン~5mmであり、例えば、150ミクロン~3mm、 例えば、200ミクロン~2mm、 例えば、250ミクロン~1.5mm、例えば、300ミクロン~1mm、 例えば、350ミクロン~500ミクロンである、実施例1~99のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例101.
基体は、管の形態であり、管は、エアロゾル形成材料の巻かれたシート、例えば、均質化したたばこ材料の巻かれたシート、例えば、キャストリーフたばこの巻かれたシート、または例えば、たばこを含まないエアロゾル形成材料の巻かれたシートである、実施例1~100のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例102.
基体は、管の形態であり、管は、エアロゾル形成材料の押出成形管、例えば、均質化したたばこ材料の押出成形管、または例えば、たばこを含まないエアロゾル形成材料の押出成形管である、実施例i~100のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例103.
エアロゾル発生物品は、前方プラグを備え、例えば、前方プラグは、2mm~10mm、3mm~8mm、または4mm~6mm、例えば、約5mmの長さを有する、実施例1~102のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例104.
エアロゾル発生物品は、第一の中空支持管、例えば、第一の中空アセテート管を備え、例えば、第一の中空支持管は、エアロゾル発生物品内のエアロゾル形成基体の下流に位置する、実施例1~103のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例105.
エアロゾル発生物品は、第二の中空支持管、例えば、第二の中空アセテート管を備え、例えば、第二の中空支持管は、エアロゾル発生物品内のエアロゾル形成基体の下流に位置する、実施例1~104のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例106.
第二の中空支持管は、一つ以上の通気孔を含む、実施例105に記載のエアロゾル発生物品。
実施例107.
エアロゾル発生物品は、口側プラグフィルターを備える、実施例1~106のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例108.
エアロゾル発生物品は、ラッパー、例えば、紙ラッパーを備え、例えば、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品の構成要素は、ラッパー内に組み立てられる、実施例1~107のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例109.
エアロゾル発生物品は、前方プラグであって、エアロゾル形成基体が、前方プラグの下流に配設される、前方プラグと、エアロゾル形成基体の下流に配設された第一の中空支持管と、第一の中空支持管の下流に配設された第二の中空支持管と、第二の中空支持管の下流に配設された口側プラグフィルターと、を備え、好ましくは、前方プラグ、エアロゾル形成基体、第一の中空支持管、第二の中空支持管、および口側プラグフィルターは、ラッパー、例えば、紙ラッパーによって囲まれる、実施例1~108のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例110.
エアロゾル形成基体は、5ミリメートル~30ミリメートルの長さを有する、実施例1~109のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例111.
エアロゾル形成基体は、5ミリメートル~16ミリメートルの長さを有する、実施例1~110のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例112.
エアロゾル形成基体の壁厚さは、エアロゾル形成基体の外径の5パーセント~40パーセントである、実施例1~111のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
実施例113.
エアロゾル発生物品、例えば、実施例i~112のいずれかによって定義されるエアロゾル発生物品のための中空の管状エアロゾル形成基体を形成する方法であって、
熱伝導性粒子、エアロゾル形成体、繊維、および結合剤を含むスラリーを形成すること、
中空の管状エアロゾル形成基体を形成するために、スラリーを、中空の管状エアロゾル形成基体の形状に成型すること、および成型スラリーを乾燥すること、を含む、方法。
実施例114.
エアロゾル発生物品、例えば、実施例i~112のいずれかによって定義されるエアロゾル発生物品のための中空の管状エアロゾル形成基体を形成する方法であって、
熱伝導性粒子、エアロゾル形成体、繊維、および結合剤を含むスラリーを形成すること、
スラリーを、中空の管状エアロゾル形成基体の形状に押し出すこと、および中空管に押し出されたスラリーを乾燥すること、を含む、方法。
実施例115.
中空の管状エアロゾル形成基体を形成するために、中空管を切断する工程をさらに含む、実施例114に記載の方法。
実施例116.
エアロゾル発生物品、例えば、実施例i~112のいずれかによって定義されるエアロゾル発生物品のための中空の管状エアロゾル形成基体を形成する方法であって、
熱伝導性粒子、エアロゾル形成体、繊維、および結合剤を含むスラリーを形成すること、
エアロゾル形成材料のシートを形成するために、スラリーを成型および乾燥すること、およびシートを中空管に形成すること、を含む、方法。
実施例117.
中空の管状エアロゾル形成基体を形成するために、中空管を切断する工程をさらに含む、実施例116に記載の方法。
実施例118.
シートを中空管に形成する工程は、シートを管状形状に巻く工程と、巻かれたシートを管状形状に維持するために、接着剤を、巻かれたシートの重なり合ったポートに塗布する工程と、を含む、実施例116または117に記載の方法。
実施例119.
スラリーは、水を含む、実施例113~118のいずれかに記載の方法。
実施例120.
スラリーは、40~90重量%、40~85重量%、50~80重量%、60~80重量%、60~75重量%の水を含む、実施例113~119のいずれかに記載の方法。
実施例121.
スラリーは、フマル酸などの酸を含む、実施例113~120のいずれかに記載の方法。
実施例122.
スラリーは、ニコチンを含む、実施例113~121のいずれかに記載の方法。
実施例123.
スラリーを形成することは、
エアロゾル形成体と、
繊維と、
水と、
任意選択で、酸と、
任意選択で、ニコチンと、を含む、第一の混合物を形成すること、
熱伝導性粒子と、
結合剤と、を含む、第二の混合物を形成すること、および
組み合わせられた混合物を形成するために、第二の混合物を第一の混合物に添加すること、を含む、実施例113~122のいずれかに記載の方法。
実施例124.
第一の混合物を形成することは、エアロゾル形成体、またはエアロゾル形成体およびニコチンを含む溶液を提供することを含む、実施例123に記載の方法。
実施例125.
第一の混合物を形成することは、第一の予混合物を形成するために、酸を、エアロゾル形成体、またはエアロゾル形成体およびニコチンを含む溶液に添加することを含む、実施例124に記載の方法。
実施例126.
第一の混合物を形成することは、第二の予混合物を形成するために、水を、エアロゾル形成体、またはエアロゾル形成体およびニコチンを含む溶液に、または第一の予混合物に添加することを含む、実施例123~125のいずれかに記載の方法。
実施例127.
第一の混合物を形成することは、繊維を、第二の予混合物に添加することを含む、実施例126に記載の方法。
実施例128.
第二の混合物を形成することは、熱伝導性粒子および結合剤を混合することを含む、実施例126~127のいずれかに記載の方法。
実施例129.
方法は、組み合わせられた混合物の第一の混合を含む、実施例126~128のいずれかに記載の方法。
実施例130.
第一の混合は、500、400、300、250、または200mbar以下の第一の圧力下で行われる、実施例129に記載の方法。
実施例131.
第一の混合は、1~10分間、2~8分間、または3~6分間、例えば、約4分間行われる、実施例129または130に記載の方法。
実施例132.
方法は、第一の混合後に、第二の混合を含む、実施例129~131のいずれかに記載の方法。
実施例133.
第二の混合は、第一の圧力よりも小さい第二の圧力下で行われる、実施例132に記載の方法。
実施例134.
第二の圧力は、500、400、300、200、150、または100mbar以下である、実施例133に記載の方法。
実施例135.
第二の混合は、5~120秒間、5~80秒間、5~40秒間、または10~30秒間、例えば、約20秒間行われる、実施例132または133または134に記載の方法。
実施例136.
スラリーを成型することは、スラリーを平坦な支持体、例えば、鋼製の平坦な支持体上に成型することを含む、実施例116~135のいずれかに記載の方法。
実施例137.
スラリーを成型した後、かつスラリーを乾燥する前に、方法は、スラリーの厚さを設定すること、例えば、スラリーの厚さを100~1,000ミクロン、200~900ミクロン、300~800、500~700ミクロン、例えば、約600ミクロンに設定することを含む、実施例113~136のいずれかに記載の方法。
実施例138.
スラリーを乾燥することは、空気などの気体の流れを、スラリー上に、またはスラリーを通過させて提供することを含む、実施例113~137のいずれかに記載の方法。
実施例139.
気体の流れは、加熱される、実施例138に記載の方法。
実施例140.
気体の流れは、摂氏100~160度、または摂氏120~140度の温度に加熱される、実施例139に記載の方法。
実施例141.
気体の流れは、1~10分間または2~5分間提供される、実施例138~140のいずれかに記載の方法。
実施例142.
スラリーを乾燥することは、スラリーが1~20、2~15、2~10、または3~7重量%の水分含量を有するまで、スラリーを乾燥することを含む、実施例113~141のいずれかに記載の方法。
実施例143.
スラリーを乾燥することは、エアロゾル形成基体に形成するための前駆体を形成し、前駆体が、エアロゾル形成材料のシートである、実施例113~142のいずれかに記載の方法。
実施例144.
実施例i~112のいずれかに記載のエアロゾル発生物品と、電気エアロゾル発生装置と、を備える、エアロゾル発生システム。
実施例145.
電気エアロゾル発生装置は、使用時に、エアロゾル発生物品を抵抗加熱するように構成される、実施例144に記載のエアロゾル発生システム。
実施例146.
電気エアロゾル発生装置は、使用時に、エアロゾル発生物品、例えば、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体を誘導加熱するように構成される、実施例144~145のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【0134】
ここで、以下の図を参照しながら、実施例をさらに説明する。
【0135】
図1は、本発明のある実施形態に係る、例示的なエアロゾル発生物品10の概略断面図を示す。エアロゾル発生物品10は、上流端または遠位端18から下流端または近位端または口側端20まで延び、約45ミリメートルの全体的な長さおよび約7.2mmの直径を有する。
【0136】
エアロゾル発生物品10は、同軸に配設され、ラッパー70内に組み立てられた複数の要素を備える。物品を形成する複数の要素は、遠位端から近位端まで、前方プラグ46、熱的に強化されたエアロゾル形成基体12の管状セグメント、厚紙の管を含まない流れフィルター34、およびマウスピースフィルター42である。ラッパー70は、たばこ巻紙でもよい。
【0137】
上流要素とも称される前方プラグ46は、管状エアロゾル形成基体12のすぐ上流に位置する。上流要素46は、酢酸セルロースの円筒形プラグの形態で提供される。前方プラグ46は、約7.2mmの直径および約5ミリメートルの長さを有する。前方プラグ46のRTDは、約30ミリメートルH2Oである。
【0138】
エアロゾル形成基体12の管状セグメントは、約7.2ミリメートルの外径、約6.8ミリメートルの内径、および約12ミリメートルの長さを有する。エアロゾル形成基体12は、熱伝導性粒子44を含む、エアロゾル形成材料の巻かれたシートから形成される。管状エアロゾル形成基体12は、摂氏150度~摂氏350度の温度まで加熱される場合、エアロゾルを形成するように構成される。好適なエアロゾル形成基体組成物の一部の具体的な例を、以下に提供する。
【0139】
厚紙管34は、16mmの長さを有し、物品10内に自由空間を提供し、その中に、エアロゾル形成基体の加熱によって発生された揮発性成分は、冷却され、エアロゾルを形成し得る。
【0140】
マウスピース要素42は、低密度酢酸セルロースの円筒形プラグの形態で提供される。マウスピース要素42は、約12ミリメートルの長さ、および約7.2mmの外径を有する。マウスピース要素42のRTDは、約12ミリメートルH2Oである。
【0141】
図1のエアロゾル発生物品10の構成が、一例としてのみ機能することを意図していることは、明らかである。熱的に強化された管状エアロゾル形成基体12は、例えば、より長い、例えば、長さ80mm、より薄い、例えば、直径4.5mmのエアロゾル発生物品で使用され得る。
【0142】
図1に示すエアロゾル発生物品の特定の実施形態では、エアロゾル形成基体の管状セグメント12は、乾燥重量基準で、約76.1重量%の熱伝導性粒子44を含む。本実施形態では、熱伝導性粒子44は、黒鉛粒子、特にGraphit Kropfmul GmbH社製のFP 99.5(>99.5%純度)黒鉛粒子のAMG Graphite GKであるが、他の粒子または粒子の混合物も使用され得る。各々の熱伝導性粒子は、摂氏25度で少なくとも一方向に、約6W/(mK)の熱伝導率を有する。
【0143】
管状エアロゾル形成基体12は、乾燥重量基準で、約17.7重量%のエアロゾル形成体を含む。本実施形態では、エアロゾル形成体は、グリセロール、特にICOFヨーロッパ食品グレード(>99.5%純度)グリセロールである。
【0144】
管状エアロゾル形成基体12は、乾燥重量基準で、約3.9重量%の繊維を含む。本実施形態では、繊維は、セルロース繊維であり、特にStora Enso OYJ社製のカバノキセルロース繊維である。
【0145】
管状エアロゾル形成基体12は、乾燥重量基準で、約2.3重量%の結合剤を含む。本実施形態では、結合剤は、グアーガム、特にGumix International Inc.社製のグアーガムである。
【0146】
管状エアロゾル形成基体は、摂氏25度で測定される場合、約10重量%の水を含む。
【0147】
他の実施形態では、管状エアロゾル形成基体12は、ニコチン、フマル酸などの酸、クローブまたはロスマリナスなどの植物、および風味剤のうちの一つ以上をさらに含む。
【0148】
管状エアロゾル形成基体12は、摂氏25度で少なくとも一方向に、少なくとも0.1W/(mK)の熱伝導率を有する。エアロゾル形成基体12は、摂氏25度で少なくとも一方向に、0.2、0.5、1、1.5以上のW/(mK)の熱伝導率を有してもよい。
【0149】
熱伝導性粒子44の各々は、実質的に球状の形状である。熱伝導性粒子44は、エアロゾル形成基体全体にわたって、実質的に均質に分布される。粒子径分布は、約6ミクロンの体積D10粒子径、約20ミクロンの体積D50粒子径、および約56ミクロンの体積D90粒子径を有する。熱伝導性粒子44の各々は、約1ミクロン超の、かつ約300ミクロン未満の粒子径を有する。
【0150】
熱伝導性粒子44は、一立方メートル当たり約2200キログラムの密度を有する。エアロゾル形成基体は、一立方メートル当たり約800キログラムの密度を有する。
【0151】
エアロゾル形成基体は、以下に記載するプロセスによって形成される。
【0152】
スラリーは、粘性液体を混合する能力、粉末を液体を通して分散する能力、および気体を混合物から除去する(例えば、真空またはその他の好適に低い圧力を適用することによって)能力を有する、ラボディスパーサーを使用して、形成される。本実施形態では、PC Laborsystemから市販されるラボディスパーサーを使用した。
【0153】
スラリーを形成するために、第一の混合物を、約7.11グラムのエアロゾル形成体、その後、約157.5グラムの水、その後、約1.57グラムの繊維を、ラボディスパーサーに添加することによって、形成する。その後、これらの第一の成分を、摂氏25度で5分間、600~700rpmで混合して、均質な混合物を確保し、繊維を水和する。その後、第二の混合物を、約32.95グラムの熱伝導性粒子および約0.92グラムの結合剤を手動で混合することによって、形成する。第二の混合物のこの混合により、ラボ分散液中に塊が形成されることが回避される。その後、組み合わせられた混合物を形成するために、第二の混合物を、第一の混合物に添加する。その後、組み合わせられた混合物を、摂氏25度および約200mbarの第一の減圧下で、5000rpmで4分間混合する。減圧は、熱伝導性粒子が混合物中に均質に分散されること、および組み合わせられた混合物中に閉じ込められた空気が少なく、かつ塊がほとんどないことを確実にするのに役立ち得る。その後、組み合わせられた混合物を、摂氏25度および約100mbarの第二の減圧下で、5000rpmで20秒分間混合する。この第二の減圧は、いかなる残りの気泡も除去するのに役立ち得る。これにより、成型のためのスラリーが形成される。
【0154】
スラリーは、その後、好適な装置を使用して、成型および乾燥される。本実施形態では、市販のLabcoater Mathis装置が使用される。この装置は、ステンレス鋼と、平坦な支持体と、平坦な支持体上に成型されたスラリーの厚さを調整するためのコマブレードと、を含む。
【0155】
スラリーは、平坦な支持体上に成型され、コマブレードと平坦な支持体との間のギャップは、0.6ミリメートルに設定される。これにより、スラリーの厚さが、任意の所与の点において0.6ミリメートル以下であることが確保される。
【0156】
スラリーは、その後、摂氏120~140度の高温の空気で2~5分間乾燥される。この乾燥の後、エアロゾル形成基体のシートが形成される。このシートは、約300ミクロンの厚さ、一平方メートル当たり約250グラムの坪量、および一立方メートル当たり約0.79キログラムの密度を有する。
【0157】
その後、シートを巻いて、管を形成する。接着剤は、巻かれたシートの重複部分に塗布されて、シートを管の形態で貼り付け、その後、管は、管状エアロゾル形成基体12のために、12mmの長さに切断される。
【0158】
管状エアロゾル形成基体12を形成した後、エアロゾル発生物品10は、物品10の様々な構成要素を位置決めし、構成要素をラッパー70内に包装することによって、組み立てられる。
【0159】
他の実施形態は、上述のものと同一の構造を有し得るが、異なる組成物のエアロゾル形成基体を有してもよい。例えば、さらなる実施形態では、エアロゾル形成材料は、熱伝導性粒子44を含む熱的に強化された均質化したたばこの管を含む。熱伝導性粒子44は、炭素粒子、具体的には、膨張黒鉛粒子であり、6.6マイクロメートルのD10粒子径、20マイクロメートルのD50粒子径、および56マイクロメートルのD90粒子径を有する粒子径分布を有する。膨張黒鉛粒子の各々は、2ミクロン超の、かつ100ミクロン未満の粒子径を有する。膨張黒鉛粒子は、約35ミクロンの体積平均粒子径を有する。膨張黒鉛粒子の各々は、実質的に球状の形状である。膨張黒鉛粒子は、一立方メートル当たり1000キログラム未満の密度を有する。エアロゾル形成材料および熱伝導性粒子44を含むエアロゾル形成基体は、一立方メートル当たり約760キログラムの複合密度を有する。膨張黒鉛粒子は、エアロゾル形成基体のおよそ5重量%を構成する。
【0160】
エアロゾル形成基体の管12は、以下の工程を含むプロセスによって形成される:
・第一の予混合物を形成するために、結合剤であるグアーガムを、エアロゾル形成体であるグリセリンと予混合すること、
・第二の予混合物を形成するために、細かい刻みたばこ材料と、膨張黒鉛粒子44からなり、一立方センチメートル当たり約0.065グラムのかさ密度を持つ粉末と、を予混合すること、
・スラリーを形成するために、第一および第二の予混合物を水と混合すること、
・高せん断ミキサーを使用して、スラリーを均質化すること、
・スラリーをコンベヤーベルトの上に成型すること、
・エアロゾル形成基体のシートを形成するために、スラリーの厚さを制御し、スラリーを乾燥すること、および
・エアロゾル形成基体の管状セグメントを形成するために、エアロゾル形成基体のシートを管に巻いて、管を切断すること。
【0161】
本発明に係る、導電性粒子を含む組成物で形成されたエアロゾル形成基体は、熱伝導性粒子を含まない基準基体と比較して、改善されたエアロゾル送達を示した。
【0162】
図2は、エアロゾル発生システム100の第一の実施形態の概略断面図を示す。システム100は、エアロゾル発生装置102と、図1のエアロゾル発生物品10と、を備える。
【0163】
エアロゾル発生装置102は、電池104、制御装置106、電池に結合された加熱ブレード108、および吸煙検出機構(図示せず)を備える。制御装置106は、電池104、加熱ブレード108、および吸煙検出機構に結合される。
【0164】
エアロゾル発生装置102は、物品10の一部分を受容するための実質的に円筒状の空洞を画定するハウジング110をさらに備える。加熱ブレード108は、空洞内の中央に位置決めされ、空洞の基部から長軸方向に延びる。
【0165】
本実施形態では、加熱ブレード108は、基体と、基体上に位置する電気抵抗性トラックと、を備える。電池104は、電流を電気抵抗性トラックに流し、電気抵抗性トラックおよび加熱ブレード108を作動温度まで加熱することができるように、加熱ブレード108に結合される。
【0166】
使用時、ユーザーは、物品10を空洞内に挿入し、加熱ブレード108に、上流要素46を貫通させ、物品10の管状エアロゾル形成基体12の内部孔または空洞内に延在させる。図3は、装置102の空洞の中に挿入された物品10と、管状エアロゾル形成基体の内部孔の中に延びる加熱ブレードと、を示す。
【0167】
その後、ユーザーは、物品10の下流端で吸煙する。これにより、空気が装置102の空気吸込み口(図示せず)を通って流れ、その後、物品10を通って、上流端18から下流端20へと流れ、ユーザーの口内に流れる。
【0168】
ユーザーが物品10を吸煙すると、空気が装置の空気吸込み口を通って流れる。吸煙検出機構は、空気吸込み口を通る気流量が、ゼロでない閾値流量よりも大きく増大したことを検出する。吸煙検出機構は、それに応じて、信号を制御装置106に送信する。その後、制御装置106は、電流を電気抵抗性トラックに流し、加熱ブレード108を加熱するよう、電池104を制御する。これにより、管状エアロゾル形成基体は加熱される。
【0169】
熱伝導性粒子44は、周囲のエアロゾル形成材料よりも著しく高い熱伝導率を有する。したがって、これらの粒子は、局所的なホットスポットとして作用し、エアロゾル形成基体全体にわたって、特に加熱ブレード108から半径方向に、より均一な温度を提供し得るが、先行技術の基体では、著しい温度勾配があり得る。さらに、エアロゾル形成基体が管の形態であるため、温度は、管の内表面と管の外表面との間で比較的迅速に等しくなる。エアロゾル形成基体のための管状構造とエアロゾル形成基体中の熱伝導性粒子の存在を組み合わせることで、より大きな割合のエアロゾル形成基体が、揮発性化合物を放出するのに十分に高い温度まで迅速に到達可能になり、それ故に、エアロゾル形成基体のより高い使用効率が可能になる。
【0170】
エアロゾル形成基体の加熱により、エアロゾル形成基体が揮発性化合物を放出する。これらの化合物は、物品10の上流端18から物品10の下流端20に向かって流れる空気に同伴される。化合物は冷却され、凝縮して、ボール紙管34を通過するにつれて、エアロゾルを形成する。エアロゾルは、その後、マウスピース要素42を通過し、これにより、気流に同伴されてユーザーの口内に入り得る、望ましくない粒子が取り除かれ得る。
【0171】
ユーザーが物品10での吸入を停止する場合、装置の空気吸込み口を通る気流量は、ゼロでない閾値流量未満に減少する。これは、吸煙検出機構によって検出される。吸煙検出機構は、それに応じて、信号を制御装置106に送信する。その後、制御装置106は、電気抵抗性トラックを通過する電流をゼロに減少させるよう、電池104を制御する。
【0172】
物品10で数回吸煙した後、ユーザーは、物品10を新たな物品と交換することを選択し得る。
【0173】
図3は、エアロゾル発生システム300の第二の実施形態の概略断面図を示す。システム300は、エアロゾル発生装置302および図1のエアロゾル発生物品10を備える。
【0174】
エアロゾル発生装置302は、電池304、制御装置306、外部抵抗ヒーター308、および吸煙検出機構(図示せず)を備える。制御装置306は、電池304、抵抗ヒーター308、および吸煙検出機構に結合される。
【0175】
エアロゾル発生装置302は、物品10の一部分を受容するための実質的に円筒状の空洞を画定するハウジング310をさらに備える。外部ヒーター208は、空洞の内表面上に位置する。
【0176】
システムの使用は、図2のシステムに関連して上述したものに類似し、管状エアロゾル形成基体12が、エアロゾル形成基体の内部部分内に位置するヒーターによってではなく、外部から加熱されるという差異を有する。
【0177】
図4は、エアロゾル発生システム400の第三の実施形態の概略断面図を示す。システム400は、エアロゾル発生装置402および図1のエアロゾル発生物品10を備える。
【0178】
エアロゾル発生装置402は、電池404、制御装置406、インダクタコイル408、および吸煙検出機構(図示せず)を備える。制御装置406は、電池404、インダクタコイル408、および吸煙検出機構に結合される。
【0179】
エアロゾル発生装置402は、物品10の一部分を受容するための実質的に円筒状の空洞を画定するハウジング410をさらに備える。インダクタコイル408は、空洞の周りにスパイラル状である。
【0180】
電池404は、交流電流をインダクタコイル408に流すことができるよう、インダクタコイル408に結合される。
【0181】
使用時、ユーザーは、物品10を空洞内に挿入する。図4は、装置402の空洞内に挿入された物品10を示す。気流が検出され、図1のシステムに関連して上述したように装置が作動する。吸煙が検出される場合、制御装置406は、交流電流をインダクタコイル408に流すよう、電池404を制御する。これにより、インダクタコイル408が、変動電磁場を発生させる。エアロゾル形成基体12は、この変動電磁場内に位置する。粒子44、例えば、黒鉛または膨張黒鉛の材料は、サセプタ材料である。したがって、変動電磁場は、渦電流を粒子44に生じる。これにより、粒子44が加熱され、それによって、エアロゾル形成基体のエアロゾル形成材料も加熱される。
【0182】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは、本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。したがって、この文脈では、数Aは、A±Aの10%として理解される。この文脈内において、数Aは、数Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられ得る。数Aは、添付の特許請求の範囲で使用する一部の事例において、Aが逸脱する量が、特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱し得る。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは、本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】