(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】生体情報測定用センサーユニット
(51)【国際特許分類】
A61B 5/1473 20060101AFI20240621BHJP
A61B 5/1486 20060101ALN20240621BHJP
【FI】
A61B5/1473
A61B5/1486
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580896
(86)(22)【出願日】2021-11-11
(85)【翻訳文提出日】2023-12-28
(86)【国際出願番号】 KR2021016423
(87)【国際公開番号】W WO2023277273
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】10-2021-0084704
(32)【優先日】2021-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510115030
【氏名又は名称】アイセンス,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カン,ヨンジェ
(72)【発明者】
【氏名】チョイ,ヒュンホ
(72)【発明者】
【氏名】リー,スージン
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038KK10
4C038KL01
4C038KL09
4C038KM01
4C038KY02
4C038KY04
(57)【要約】
【課題】センサーが肌に挿入された後肌内の炎症反応による測定正確度の低下問題を減らすことができる生体情報測定用センサーユニットを提供する。
【解決手段】本発明によるセンサーユニットは、使用者の肌に付着されて使用者の生体情報を測定するためのセンサーユニットにおいて、センサーボディーと、前記センサーボディーと連結されて使用者の肌に挿入される挿入部と、生体情報を測定するために前記挿入部の一側に具備されるセンシング部を含むセンサーと、及び前記センサーが装着され、前記挿入部と共に使用者の肌に挿入されるニードル及び前記挿入部が通過することができる挿入ホールを具備し、使用者の肌に付着されるセンサーユニットハウジングと、を含み、前記挿入部は、前記ニードルと共に前記ニードルが使用者の肌に形成する切開部に挿入されるが、前記ニードルが使用者の肌から分離された後前記切開部の長さ方向中心軸に対して傾くように前記センサーボディーに対する傾きが変わることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の肌に付着されて使用者の生体情報を測定するためのセンサーユニットにおいて、
センサーボディーと、前記センサーボディーと連結されて使用者の肌に挿入される挿入部と、生体情報を測定するために前記挿入部の一側に具備されるセンシング部を含むセンサーと、
前記センサーが装着され、前記挿入部と共に使用者の肌に挿入されるニードル及び前記挿入部が通過することができる挿入ホールを具備し、使用者の肌に付着されるセンサーユニットハウジングと、を含み、
前記挿入部は、前記ニードルと共に前記ニードルが使用者の肌に形成する切開部に挿入され、前記ニードルが使用者の肌から分離された後前記切開部の長さ方向中心軸に対して傾くように前記センサーボディーに対する傾きが変わることを特徴とするセンサーユニット。
【請求項2】
前記挿入部は前記ニードルが使用者の肌から分離される時前記切開部のうちで前記センシング部を肌内の生体組織側に加圧するように動くことを特徴とする請求項1に記載のセンサーユニット。
【請求項3】
前記センサーは前記ニードルが使用者の肌から分離された後前記センサーボディーと前記挿入部が鈍角を成すように弾性変形可能なことを特徴とする請求項2に記載のセンサーユニット。
【請求項4】
前記センサーは、前記センサーボディーと前記挿入部を連結する曲線型の連結部を含むことを特徴とする請求項3に記載のセンサーユニット。
【請求項5】
前記センサーは、前記センサーボディーと異なる平面上に置かれるように配置されて前記センサーボディーと前記挿入部を連結して前記挿入部より幅が大きい中間部を含むことを特徴とする請求項4に記載のセンサーユニット。
【請求項6】
前記センサーユニットハウジングは、前記連結部に接して前記連結部を支えるアーチ型の下敷部を含むことを特徴とする請求項4に記載のセンサーユニット。
【請求項7】
前記センサーは前記ニードルが使用者の肌から分離された後前記センサーボディーと前記挿入部が鋭角を成すように弾性変形可能なことを特徴とする請求項2に記載のセンサーユニット。
【請求項8】
前記ニードルによって弾性変形可能で、前記ニードルが前記挿入ホールから分離される時前記挿入部に対して前記切開部の長さ方向中心軸に対して傾く方向に弾性力を加えるように前記センサーユニットハウジングに具備される弾性部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のセンサーユニット。
【請求項9】
前記センサーは温度変化に従って変形されて前記センサーボディーと前記挿入部との間の角度が変わるように形状記憶材料を含むことを特徴とする請求項1に記載のセンサーユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報測定用センサーユニットに関するものであり、より詳細には、使用者の肌に挿入して使用者の生体情報を測定することができるセンサーを含む生体情報測定用センサーユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近医療技術の発展で使用者の身体に付着されて使用される多様な医療用デバイスが開発されて販売されている。肌に付着されて使用される医療用デバイスは慢性疾患患者の身体に付着されて生体情報をモニタリングするか、または、治療をするのに有用に活用される。
【0003】
例えば、糖尿病のような慢性疾患は持続的な管理が必要であり、糖尿病患者の血糖を管理することに身体に付着する生体情報測定用デバイスが利用される。
【0004】
糖尿病は初期にはほとんど自覚症状がないことが特徴であるが、病気が進行されれば糖尿病特有の多飲、多食、多尿、体重減少、全身倦怠、皮膚掻痒症、手と足の傷が治らないで長続きする場合などの特有の症状が現われる。糖尿病がいっそうさらに進行されれば視力障害、高血圧、腎臓病、中風、歯周疾患、筋肉けいれん及び神経痛、壊疽などで先に進む合併症が現われる。
【0005】
このような糖尿病を診断して合併症で先に進まないように管理するためには体系的な血糖測定と治療が併行されなければならない。
【0006】
糖尿病患者及び糖尿病で先に進まなかったが血液内に正常より多い糖が検出される人々のために多くの医療機器製造業社では血糖を測定することができる多様な種類の血糖測定機を提供している。
【0007】
血糖測定機は使用者が指端から採血して血糖測定を1回単位で遂行する方式と、使用者のお腹と腕などに付着されて血糖測定を連続的に遂行する方式がある。
【0008】
糖尿病患者の場合、一般的に高血糖と低血糖状態を行き交うようになるが、応急状況は低血糖状態から尋ねて来て、意識を失うか、または糖分供給なしに低血糖状態が長い間持続すれば命を失うこともある。したがって、低血糖状態の即刻な発見は糖尿病患者に非常に重要であるが、間歇的に血糖を測定する採血式血糖測定機ではこれを正確に把握することに限界がある。
【0009】
最近にはこのような限界を乗り越えるために人体内に挿入されて数分間隔で血糖値を測定する連続血糖測定システム(CGMS: Continuous Glucose Monitoring System)が開発されて使用されている。連続血糖測定システムは採血による使用者の苦痛と拒否感を最小化するために痛症が相対的に減ったお腹と腕などの部位に針形態の経皮性センサーを挿入した後連続的に血糖を測定することができる。
【0010】
連続血糖測定システムは使用者の肌の内に挿入されて体内で血糖を測定する経皮性センサーを含むセンサーユニットと、センサーユニットと電気的に連結されてセンサーで測定される生体情報から信号を発生する電子ユニットと、電子ユニットで伝送される信号を受信して出力する端末機などを含んで構成される。センサーは肌の内に挿入されて肌内の体液などから多様な生体情報を測定することができる電極を具備する。センサーの電極は肌に挿入しない部分まで延長されて電子ユニットと電気的に連結され、電子ユニットがセンサーから測定信号を受信することができる。センサーは肌に挿入した状態で相当期間の間に維持されなければならないので、使用者に痛症を誘発しないように非常に薄くて幅が狭い微細な形態で形成される。
【0011】
一般に、センサーを身体に挿入するためにはアプリケーターが使用される。アプリケーターはセンサーと共に使用者の肌に挿入してセンサーを使用者の肌に挿入させるニードルを含む。ニードルはセンサーが使用者の肌に挿入した後使用者の肌から除去され、センサーだけ肌に挿入した状態であるようになる。センサーを肌に挿入する過程でセンサーより厚いニードルが肌に挿入されることで肌にはセンサーの幅より大きい切開部が生ずるしかない。
【0012】
ニードルがセンサーと共に肌に挿入してから肌から分離された後肌に挿入したセンサーの周りでは炎症反応が起きて傷が治る。すなわち、傷部位で炎症細胞が関与して有害菌や怪死組織を除去し、肌を構成する細胞らが増殖して損傷された部位を再生する活動が進行される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ところで、このような傷治療のための細胞増殖活動は肌に挿入したセンサーが体液など肌内の分析対象物質から生体情報を測定する時センサーの測定正確度を落とすことで知られている。したがって、センサーによる測定信頼度を高めるためには上のような炎症反応による測定問題を解決する必要がある。
【0014】
本発明は、上述したところのような点を勘案して案出されたものであり、センサーが肌に挿入された後肌内の炎症反応による測定正確度の低下問題を減らすことができる生体情報測定用センサーユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前述したような目的を解決するための本発明によるセンサーユニットは、使用者の肌に付着されて使用者の生体情報を測定するためのセンサーユニットにおいて、センサーボディーと、前記センサーボディーと連結されて使用者の肌に挿入される挿入部と、生体情報を測定するために前記挿入部の一側に具備されるセンシング部を含むセンサーと、及び前記センサーが装着され、前記挿入部と共に使用者の肌に挿入されるニードル及び前記挿入部が通過することができる挿入ホールを具備し、使用者の肌に付着されるセンサーユニットハウジングと、を含み、前記挿入部は、前記ニードルと共に前記ニードルが使用者の肌に形成する切開部に挿入されるが、前記ニードルが使用者の肌から分離された後前記切開部の長さ方向中心軸に対して傾くように前記センサーボディーに対する傾きが変わることを特徴とする。
【0016】
前記挿入部は前記ニードルが使用者の肌から分離される時前記切開部のうちで前記センシング部を肌内の生体組織側に加圧するように動くことができる。
【0017】
前記センサーは前記ニードルが使用者の肌から分離された後前記センサーボディーと前記挿入部が鈍角を成すように弾性変形される。
【0018】
前記センサーは、前記センサーボディーと前記挿入部を連結する曲線型の連結部を含むことができる。
【0019】
前記センサーは、前記センサーボディーと異なる平面上に置かれるように配置されて前記センサーボディーと前記挿入部を連結して前記挿入部より幅が大きい中間部を含むことができる。
【0020】
前記センサーユニットハウジングは、前記連結部に接して前記連結部を支えるアーチ型の下敷部を含むことができる。
【0021】
前記センサーは前記ニードルが使用者の肌から分離された後前記センサーボディーと前記挿入部が鋭角を成すように弾性変形される。
【0022】
本発明によるセンサーユニットは、前記ニードルによって弾性変形可能であり、前記ニードルが前記挿入ホールから分離される時前記挿入部に対して前記切開部の長さ方向中心軸に対して傾く方向に弾性力を加えるように前記センサーユニットハウジングに具備される弾性部と、を含むことができる。
【0023】
前記センサーは温度変化に従って変形されて前記センサーボディーと前記挿入部の間の角度が変わるように形状記憶材料を含むことができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、センサーの挿入部がニードルによって使用者の肌に形成される切開部に挿入された後生体情報測定のためのセンシング部を肌の内で損傷されない生体組織側に動くことで、センシング部を炎症反応による再生細胞の増殖が相対的に少なく現われる部分に位置させることができる。したがって、本発明によるセンサーユニットは肌内炎症反応によってセンサーの測定正確度が低下される問題を最小化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の一実施例によるセンサーユニットを示した断面図である。
【
図2】本発明の一実施例によるセンサーユニットを示した斜視図である。
【
図3】本発明の一実施例によるセンサーユニットが使用者の肌に付着された姿を示した図面である。
【
図4】本発明の一実施例によるセンサーユニットのセンサーを示した斜視図である。
【
図5】本発明の一実施例によるセンサーユニットのセンサーを示した側面図である。
【
図6】本発明の一実施例によるセンサーユニットを使用者の肌に付着される方法を示した図面である。
【
図7】本発明の一実施例によるセンサーユニットを使用者の肌に付着される方法を示した図面である。
【
図8】本発明の一実施例によるセンサーユニットを使用者の肌に付着される方法を示した図面である。
【
図9】本発明の一実施例によるセンサーユニットのセンサーが使用者の肌に挿入された姿を示した図面である。
【
図10】本発明の他の実施例によるセンサーユニットを使用者の肌に付着される方法を示した図面である。
【
図11】本発明の他の実施例によるセンサーユニットを使用者の肌に付着される方法を示した図面である。
【
図12】本発明の他の実施例によるセンサーユニットを使用者の肌に付着される方法を示した図面である。
【
図13】本発明のまた他の実施例によるセンサーユニットを示した図面である。
【
図14】本発明のまた他の実施例によるセンサーユニットを示した図面である。
【
図15】本発明のまた他の実施例によるセンサーユニットの一部分を示した断面図である。
【
図16】本発明のまた他の実施例によるセンサーユニットの一部分を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明による生体情報測定用センサーユニットを図面を参照して詳しく説明する。
【0027】
図1は、本発明の一実施例によるセンサーユニットを示した断面図であり、
図2は本発明の一実施例によるセンサーユニットを示した斜視図であり、
図3は本発明の一実施例によるセンサーユニットが使用者の肌に付着された姿を示した図面である。
【0028】
図面に示したように、本発明の一実施例によるセンサーユニット100は使用者の肌に付着されて生体情報を測定することができる。センサーユニット100はアプリケーター(図示せず)によって使用者の肌(S)に付着された後、測定した生体情報を外部端末機20などに送信することができる。外部端末機20としては、使用者の携帯端末機や、専用医療デバイス、PC、サーバーなどセンサーユニット100の測定データを受信することができる多様なものを適用することができる。センサーユニット100が測定することができる生体情報は特定のものに限定されない。例えば、センサーユニット100は使用者の血糖を周期的に測定することができる。
【0029】
センサーユニット100は使用者の生体情報を測定するためのセンサーモジュール110と、使用者の肌に付着されてセンサーモジュール110と結合されるベースモジュール130を含む。ベースモジュール130は内部に電子部品が設置された構成でなされる。このようなベースモジュール130はセンサーモジュール110と電気的に連結されてセンサーモジュール110が測定された生体情報を処理して外部端末機20などに送信することができる。センサーモジュール110とベースモジュール130はアプリケーター内に相互離隔されるように装着される。アプリケーターはセンサーモジュール110のセンサー111を使用者の肌(S)に挿入するためのニードル10を具備し、センサーモジュール110とベースモジュール130を結合させてセンサーユニット100を形成するように作動してセンサーユニット100を使用者の肌に付着される。
【0030】
センサーモジュール110は使用者の肌に挿入されるセンサー111と、センサー111が結合されるセンサーモジュールハウジング120と、センサーモジュールハウジング120に結合されてセンサー111と電気的に連結されるセンサーモジュール端子部124を含む。
【0031】
センサー111はセンサーボディー112と、センサーボディー112の一側に連結される連結部113と、連結部113を通じてセンサーボディー112と連結される中間部114と、使用者の肌に挿入されるように中間部114に連結される挿入部117を含む。センサーボディー112はセンサーモジュール端子部124と接触するようにセンサーモジュールハウジング120の内部に配置される。センサーボディー112にはセンサーモジュール端子部124と電気的に連結される電極が具備される。連結部113はセンサーボディー112の縁から延長されてセンサーボディー112と中間部114を互いに異なる平面上に置かれるように連結される。センサー111はセンサーボディー112が連結部113と中間部114及び挿入部117と同一平面上に置かれる平板形態で製作された後、連結部113が曲げ変形されてセンサーボディー112が中間部114及び挿入部117と互いに異なる平面上に置かれる形態で製造される。
【0032】
中間部114と挿入部117はセンサーボディー112と異なる平面上に置かれるようにセンサーボディー112と連結される。図面には中間部114及び挿入部117が同一平面上に配置され、中間部114がセンサーボディー112と鈍角を成して配置されることで示したが、中間部114とセンサーボディー112との間の角度や、挿入部117とセンサーボディー112との間の角度は多様に変更可能である。中間部114は連結部113の一側に突出する第1延長部115と、第1延長部115が連結部113から突出する方向と反対方向に連結部113から突出する第2延長部116を含む。
【0033】
挿入部117は第1延長部115に連結されて使用者の肌に挿入される。挿入部117は使用者の肌に円滑に挿入されるように相対的に細くて長い形態でなされる。挿入部117の一側には生体情報を測定するためのセンシング部118が具備される。センシング部118は肌(S)のうちで体液など肌内の分析対象物質と接触して電気的信号を発生することができる電極を含む構成でなされる。図示されたようにセンシング部118は挿入部117の末端側にかたよって配置される。また、センシング部118は挿入部117の両側面のうちでセンサーボディー112から遠い方面に配置される。センシング部118はセンサーボディー112と、連結部113と、中間部114及び挿入部117に具備される導電性トレースを通じてセンサーボディー112の電極と電気的に連結される。
【0034】
センサー111はセンサーボディー112と、連結部113及び中間部114がセンサーモジュールハウジング120の内部に位置して挿入部117だけセンサーモジュールハウジング120から突出するようにセンサーモジュールハウジング120に結合される。
【0035】
また、センサー111はセンサーボディー112と挿入部117との間の角度が変わるように弾性変形される。
図5に示したように、センサー111は連結部113が弾性変形される方式でセンサーボディー112に対する挿入部117の傾きが変わることができる。センサー111はセンサーボディー112と挿入部117が鈍角を成すように製造される。センサー111は挿入部117がニードル10と結合される時センサーボディー112と挿入部117との間の角度が元々の角度より減るように弾性変形されるし、挿入部117が使用者の肌(S)に挿入された後センサーボディー112と挿入部117との間の角度が元々の角度になるように復元される。挿入部117はセンサーモジュールハウジング120に結合されるニードル10と結合されてニードル10と共に使用者の肌(S)に挿入される。
【0036】
センサー111は図示された構成以外にセンサーボディー112と使用者の肌(S)に挿入されるようにセンサーボディー112と連結される挿入部117を含む多様な他の形態で変更される。例示的な他の実施例として、センサーは中間部が省略されるか、または連結部なしに挿入部がセンサーボディーに直接連結される構成を取ることができる。
【0037】
ニードル10はセンサーモジュール110に結合された状態でセンサーモジュール110と共に動いて使用者の肌(S)に挿入されることで挿入部117を使用者の肌(S)に挿入させることができる。ニードル10は挿入部117が肌(S)に挿入された後、後退して使用者の肌(S)及びセンサーモジュール110から分離される。ニードル10は挿入部117を収容することができるチャンネル11を有する。チャンネル11はニードル10の長さ方向中心軸(An)と平行に延長された形態でなされる。挿入部117はチャンネル11に挿入されてニードル10の長さ方向中心軸(An)と平行に配置される。ニードル10がセンサーモジュールハウジング120に結合されてセンサーボディー112に対しておおよそ垂直で配置されるので、挿入部117はセンサーボディー112とおおよそ垂直を成してニードル10のチャンネル11に収容される。
【0038】
センサーモジュールハウジング120はセンサー111のセンサーボディー112と、連結部113と、中間部114と、挿入部117の一部分を収容することができる。センサーモジュールハウジング120の中間にはセンサー111の挿入部117とニードル10が通過することができる挿入ホール121がセンサーモジュールハウジング120を厚さ方向に貫通するように形成される。センサーモジュールハウジング120の内側にはセンサー111の連結部113を支えるための下敷部122が具備される。下敷部122は曲線型の連結部113と面接触して連結部113を安定的に支えるように連結部113に対応するアーチ型でなされる。センサーモジュールハウジング120の表面には接着レイヤー126が具備される。センサーモジュールハウジング120は接着レイヤー126によってベースモジュール130に接着される。
【0039】
センサーモジュールハウジング120がベースモジュール130に結合される方式は図示されたことのような接着レイヤー126を利用する方式以外の多様な他の方式が利用される。
【0040】
センサーモジュール端子部124はセンサー111のセンサーボディー112と電気的に連結されるようにセンサーモジュールハウジング120に配置される。センサーモジュール端子部124は一部分がセンサーモジュールハウジング120の表面に露出することでベースモジュール130と電気的に連結される。センサーモジュール端子部124はベースモジュール130のベースモジュール端子部137と接触してセンサー111をベースモジュール130と電気的に連結することができる。
【0041】
ベースモジュール130はセンサーモジュール110が結合されるベースモジュールハウジング131と、ベースモジュールハウジング131の内部に設置される電子部品を含む。電子部品は基板136と、センサーモジュール110のセンサーモジュール端子部124と接触するベースモジュール端子部137と、バッテリー138などを含むことができる。基板136には信号を処理するためのプロセッサチップや、外部端末機20との無線通信のための通信チップなどが装着される。
【0042】
ベースモジュールハウジング131にはセンサー111の挿入部117とニードル10が通過することができる貫通口132と、センサーモジュールハウジング120が結合されるリセス133が具備される。リセス133の内側にはセンサーモジュール110の接着レイヤー126が接着される接触面134が設けられる。ベースモジュールハウジング131の表面には接着部139が具備される。接着部139は使用者の肌(S)に付着されてベースモジュールハウジング131を使用者の肌(S)に接着させることができる。接着部139の中間にはセンサー111の挿入部117とニードル10が通過することができる穴が形成される。ベースモジュールハウジング131はセンサーモジュールハウジング120と共にセンサーユニットハウジング140を形成する。
【0043】
ベースモジュール端子部137は接触面134で露出されるように配置されてセンサーモジュール110がベースモジュール130に結合される時センサーモジュール110のセンサーモジュール端子部124と接触する。ベースモジュール端子部137は基板136と電気的に連結される。
【0044】
図6乃至
図8は、本発明の一実施例によるセンサーユニット100を使用者の肌(S)に付着する方法を示した図面である。
【0045】
本発明の一実施例によるセンサーユニット100はセンサーモジュール110とベースモジュール130が相互離隔されるようにアプリケーターに装着され、アプリケーターによってセンサーモジュール110とベースモジュール130が結合された状態で使用者の肌(S)に付着することができる。アプリケーターでセンサーユニット100を使用者の肌(S)に付着するために先ず
図6に示したように接着部139を利用してベースモジュール130を使用者の肌(S)に付着する。センサーモジュール110はニードル10と結合された状態でベースモジュール130から離隔された位置に待機する。ニードル10はセンサーモジュールハウジング120の挿入ホール121に挿入されてセンサーボディー112とおおよそ垂直を成すようにセンサーモジュール110と結合され、センサー111の挿入部117はニードル10のチャンネル11に挿入される。挿入部117はその長さ方向中心軸(As)がニードル10の長さ方向中心軸(An)と平行になるようにチャンネル11に挿入される。挿入部117がチャンネル11に収容されるようにセンサー111とニードル10が結合される過程でセンシング部118は連結部113が弾性変形されることでセンサーボディー112と挿入部117がおおよそ垂直を成すように弾性変形される。
【0046】
図7に示したように、アプリケーターが作動することでセンサーモジュール110が動いてベースモジュール130と結合される。この時、センサーモジュール110とベースモジュール130は接着レイヤー126によって接着され、ニードル10と挿入部117が使用者の肌(S)に挿入される。ニードル10とセンサー111が肌(S)に挿入される過程で、ニードル10が肌組織をくぐって肌(S)の内に進入することで肌(S)に挿入部117が収容される切開部(C)を形成するようになる。ニードル10によって形成される切開部(C)の幅は挿入部117の幅より大きい。挿入部117はニードル10のチャンネル11に挿入された状態でニードル10の長さ方向中心軸(An)と平行な方向に動いて切開部(C)内に挿入される。
【0047】
挿入部117が肌(S)内に挿入された後、
図8に示したようにニードル10は肌(S)及びセンサーユニット100から分離される。センサー111はニードル10によって挿入部117がセンサーボディー112とおおよそ垂直を成すように弾性変形された状態で肌(S)に挿入されたので、ニードル10が肌(S)から分離される時挿入部117はセンサー111自らの弾性力によって傾くことができる。
【0048】
したがって、
図8及び
図9に示したように、挿入部117は切開部(C)に挿入された後その長さ方向中心軸(As)が切開部(C)の長さ方向中心軸(Ac)に対して傾くようにセンサーボディー112に対する傾きが変わるようになる。この時、挿入部117は切開部(C)のうちでセンサーボディー112と鈍角を成すように動いてセンシング部118を切開部(C)の長さ方向中心軸(Ac)から偏心させて肌内の損傷されない生体組織(T)側に加圧するようになる。
【0049】
一方、挿入部117が挿入された肌(S)では炎症反応が起きる。すなわち、ニードル10によって肌組織が破壊されながら形成された切開部(C)では炎症細胞が関与して有害菌や怪死組織を除去し、肌を構成する細胞らが増殖して損傷された部位を再生する活動が進行される。このような傷治療のための肌の再生活動によって切開部(C)では再生細胞(R)が増殖するようになる。挿入部117の周りで再生細胞(R)の増殖はセンサー111の測定効率を落とすことがある。
【0050】
ところが、本発明の一実施例によるセンサーユニット100はセンサー111の挿入部117が切開部(C)に挿入された後センシング部118を肌の内で損傷されない生体組織(T)側に動くことで、センシング部118を再生細胞(R)の増殖が相対的に少なく現われる部分に位置させることができる。したがって、切開部(C)ではセンシング部118が配置された挿入部117の一面側よりは挿入部117の他面側に再生細胞(R)の増殖が活発に起きながら肌(S)の損傷部位が治る。このような作用を通じて本発明の一実施例によるセンサーユニット100は肌内炎症反応によってセンサー111の測定正確度が低下される問題を最小化することができる。
【0051】
一方、
図10乃至
図12は、本発明の他の実施例によるセンサーユニットを使用者の肌に付着される方法を示した図面である。
【0052】
本発明の他の実施例によるセンサーユニット200は、前で説明したセンサーユニット100と共にセンサー111を具備するセンサーモジュール110と電子部品が設置されたベースモジュール130が分離された形態でなされたものではなく、一つのセンサーユニットハウジング240にセンサー111と各種電子部品が装着された状態で製造されたものである。センサーユニット200はアプリケーターに装着されてアプリケーターによって使用者の肌(S)に付着される。
【0053】
本発明の他の実施例によるセンサーユニット200を使用者の肌(S)に付着する方法は次のようである。
【0054】
アプリケーターでセンサーユニット200を使用者の肌(S)に付着するためにニードル10がセンサーユニット200と結合されるようにセンサーユニット200をアプリケーターに装着する。この時、ニードル10はセンサーユニットハウジング240の挿入ホール221に挿入されてセンサーボディー112とおおよそ垂直を成すようにセンサーユニット200と結合される。この時、センサー111は挿入部117がセンサーボディー112とおおよそ垂直を成すように弾性変形される。
【0055】
接着部139が使用者の肌(S)に向けるようにアプリケーターを使用者の肌(S)に配置してアプリケーターを作動させれば
図11に示したように、センサーユニット200が接着部139によって使用者の肌(S)に接着され、ニードル10と挿入部117が使用者の肌(S)に挿入される。ニードル10とセンサー111が肌(S)に挿入される過程で、ニードル10が肌組織をくぐって肌(S)内に進入することで挿入部117はニードル10が肌(S)に形成する切開部(C)に挿入される。
【0056】
以後、
図12に示したように、ニードル10は肌(S)及びセンサーユニット200から分離される。ニードル10が肌(S)から分離された後、挿入部117の動きは前で説明したようである。すなわち、ニードル10が肌(S)から分離される時ニードル10が挿入部117を支持する支持力が除去されて挿入部117は切開部(C)のうちでセンサーボディー112と鈍角を成すように動く。したがって、センシング部118が切開部(C)の長さ方向中心軸(Ac)から偏心されて切開部(C)のうちで損傷されない生体組織(T)側にかたよって位置するようになって、このような作用を通じて肌内炎症反応によってセンサー111の測定正確度が低下される問題を最小化することができる。
【0057】
一方、
図13及び
図14は、本発明のまた他の実施例によるセンサーユニットを示した図面である。
【0058】
図13及び
図14に示したセンサーユニット300は、
図1に示したセンサーユニット100と比べてセンサーユニットハウジング340の構成が一部変形されたものである。
【0059】
センサーユニットハウジング340には挿入ホール121のうちでセンサー111の挿入部117に接することができる弾性部350が具備される。弾性部350はニードル10が挿入ホール121に挿入される時弾性変形されるし、ニードル10が挿入ホール121から分離される時挿入部117に接して挿入部117に弾性力を加えることができる。弾性部350はニードル10が挿入ホール121から分離された後、挿入部117に対して切開部(C)の長さ方向中心軸(Ac)に対して傾く方向に弾性力を加えることができる。
【0060】
図14に示したように、ニードル10が挿入部117を囲むようにセンサーユニットハウジング340に結合された状態で弾性部350はニードル10によって押されて弾性変形される。ニードル10と挿入部117が使用者の肌に挿入されてニードル10がセンサーユニットハウジング340から分離されれば、弾性部350が原状復帰される。この時、弾性部350が挿入部117を加圧することで挿入部117が使用者の肌の内で動いてセンシング部118を損傷されない生体組織側に加圧することができる。
【0061】
本実施例で、センサー111は前で説明したようにセンサーボディー112と挿入部117が鈍角を成す形態で製造される。この時、挿入部117はセンサー111自らの弾性力と弾性部350によって印加される弾性力によって使用者の肌の内でさらに円滑に傾くことができる。
【0062】
例示的な他の実施例として、センサー111は挿入部117が弾性部350の弾性力が作用する場合にだけセンサーボディー112に対して傾くことができる構成を取ることができる。この場合、センサー111はセンサーボディー112と挿入部117が直角、または他の角度を成す形態で製造される。
【0063】
一方、
図15及び
図16は、本発明のまた他の実施例によるセンサーユニットの一部分を示した断面図である。
【0064】
図15及び
図16に示したセンサーユニットは前で説明したセンサーユニット300と比べてセンサーユニットハウジング440に具備される弾性部450が変形されたものである。
【0065】
弾性部450は挿入ホール121のうちで挿入部117に接して挿入部117に弾性力を加えるようにセンサーユニットハウジング440に具備される。弾性部450はニードル10によって弾性変形されてからニードル10が挿入ホール121から分離されれば、原状復帰されて挿入部117に弾性力を加えることができる弾性変形可能な素材でなされる。
【0066】
図16に示したように、弾性部450はニードル10が挿入ホール121に挿入される時圧縮される。そして、弾性部450はニードル10が挿入ホール121から分離される時元々の状態で膨脹して挿入部117に弾性力を加えることができる。
【0067】
挿入部117が使用者の肌の内で傾くように挿入部117に弾性力を加えることができる弾性部は図示された形態以外に多様な他の形態で変形される。また、弾性部の設置位置は多様に変更される。また、弾性部の形態やセンサー111の形態などによってセンサー111中で弾性部が接する部分の位置は他の位置に変更される。
【0068】
一方、
図17はセンサーの変形例を示した側面図である。
【0069】
図17に示したセンサー511はセンサーボディー112と挿入部117が鋭角を成すように製造されたものである。すなわち、センサー511は挿入部117が使用者の肌に挿入された後センサーボディー112と挿入部117が鋭角を成すように弾性変形可能な形態で製造される。センシング部118は挿入部117の両側面のうちでセンサーボディー112と近くの一面に配置される。センサー511は挿入部117がニードル10と結合される時挿入部117とセンサーボディー112がおおよそ垂直を成すように弾性変形される。挿入部117はニードル10が使用者の肌から分離される時センサー111自らの弾性力によって動いてセンシング部118を肌内の損傷されない生体組織側に加圧することができる。
【0070】
以上、本発明に対して望ましい例を挙げて説明したが、本発明の範囲が前で説明されて図示される形態で限定されるものではない。
【0071】
例えば、センサーは弾性変形可能な形態でなされず、挿入部が使用者の肌に挿入された後センサーボディーに対する傾きが変わるように動くことができる多様な他の構成を取ることができる。例示的な他の実施例として、センサーは温度変化に従って形態が変形されるように形状記憶材料を含むことができる。このようなセンサーは挿入部が使用者の肌に挿入された後使用者の体温によって変形されて挿入部がセンサーボディーに対する傾きが変わるように動くことができる。
【0072】
また、例示的な他の実施例として、ベースモジュールは単純にセンサーモジュールを使用者の肌から分離されないように支持する構成を取ることができる。この場合、ベースモジュールにはセンサーモジュールが測定された生体情報を処理して外部端末機などに送信することができる別途の電子モジュールが分離可能に結合される。別途の電子モジュールはセンサーモジュールがベースモジュールに結合された後センサーモジュールと電気的に連結されるようにベースモジュールに結合される。このようなベースモジュールを含むセンサーユニットは別途の電子モジュールが結合されて使用される。
【0073】
以上、本発明を本発明の原理を例示するための望ましい実施例と関連して図示して説明したが、本発明はそのように図示されて説明されたとおりの構成及び作用に限定されるものではない。むしろ添付された請求範囲の思想及び範囲を逸脱することがなしに本発明に対する複数の変更及び修正が可能であることを当業者らはよく理解することができるであろう。
【国際調査報告】