(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】端末デバイスタイプの識別方法、基地局及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 8/24 20090101AFI20240621BHJP
H04W 74/0836 20240101ALI20240621BHJP
【FI】
H04W8/24
H04W74/0836
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023581037
(86)(22)【出願日】2022-07-06
(85)【翻訳文提出日】2023-12-28
(86)【国際出願番号】 CN2022104092
(87)【国際公開番号】W WO2023284607
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】202110789233.4
(32)【優先日】2021-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515003145
【氏名又は名称】チャイナ・テレコム・コーポレーション・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CHINA TELECOM CORPORATION LIMITED
【住所又は居所原語表記】31, JINRONG STREET, XICHENG DISTRICT, BEIJING 100033, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】グオ, ジン
(72)【発明者】
【氏名】ジュー, ジエンチー
(72)【発明者】
【氏名】リー, ナンシー
(72)【発明者】
【氏名】ショー, シャオミン
(72)【発明者】
【氏名】チェン, ペン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
本開示は、端末デバイスタイプの識別方法、基地局及び記憶媒体に関する。該端末デバイスタイプの識別方法は、初期ランダムアクセスプロセスにおいて、ユーザー端末により送信されたランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージを受信することと、ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することとを含む。本開示は、初期ランダムアクセスプロセスにおいてRedCap端末及び通常の端末を識別することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスタイプの識別方法であって、
初期ランダムアクセスプロセスにおいて、ユーザー端末により送信されたランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージを受信することと、
ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することとを含むことを特徴とする端末デバイスタイプの識別方法。
【請求項2】
前記ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することは、
ランダムアクセスプリアンブル情報に低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスが存在するかどうかを判断することと、
低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスが存在する場合、該ユーザー端末を低能力端末として判定することとを含むことを特徴とする請求項1に記載の端末デバイスタイプの識別方法。
【請求項3】
低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスに基づいて、ユーザー端末を低能力端末として判定した場合、低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを構成し又は特定のプリアンブルシーケンスを割り当てることをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の端末デバイスタイプの識別方法。
【請求項4】
前記低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを構成することは、
時間領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構成すること、
又は、
周波数領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構成することを含むことを特徴とする請求項2に記載の端末デバイスタイプの識別方法。
【請求項5】
前記伝送データスケジューリングメッセージに基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することは、
伝送データスケジューリングメッセージにおける低能力端末識別ビットが有効であるかどうかを判断することと、
伝送データスケジューリングメッセージにおける低能力端末識別ビットが有効である場合、該ユーザー端末を低能力端末として判定することとを含むことを特徴とする請求項1に記載の端末デバイスタイプの識別方法。
【請求項6】
上位層シグナリングに低能力端末識別子が存在するかどうかを判断することと、
上位層シグナリングに低能力端末識別子が存在する場合、低能力端末の識別をサポートすると決定し、その後、ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することとをさらに含むことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の端末デバイスタイプの識別方法。
【請求項7】
前記ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することは、
低能力端末識別子が1である場合、ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することと、
低能力端末識別子が0である場合、伝送データスケジューリングメッセージに基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することとを含むことを特徴とする請求項6に記載の端末デバイスタイプの識別方法。
【請求項8】
前記ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することは、
ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断し、第1の判断結果を取得することと、
伝送データスケジューリングメッセージに基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断し、第2の判断結果を取得することと、
第1の判断結果及び第2の判断結果のうちの少なくとも1つがユーザー端末が低能力端末である場合、ユーザー端末を低能力端末として判定することとを含むことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の端末デバイスタイプの識別方法。
【請求項9】
競合に基づく初期ランダムアクセスプロセスにおいて、ランダムアクセスプリアンブル情報は、端末により送信された第1のメッセージであり、伝送データスケジューリングメッセージは、端末により送信された第3のメッセージであり、
又は、
2ステップの初期アクセスプロセスにおいて、ランダムアクセスプリアンブル情報は、端末により送信された要求メッセージにおけるプリアンブル部分であり、伝送データスケジューリングメッセージは、端末により送信された要求メッセージにおけるアップリンク物理共有チャネル部分であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の端末デバイスタイプの識別方法。
【請求項10】
メッセージ取得モジュールと、端末識別モジュールと、を含む基地局であって、
前記メッセージ取得モジュールは、初期ランダムアクセスプロセスにおいて、ユーザー端末により送信されたランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージを受信するように構成され、
前記端末識別モジュールは、ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断するように構成されることを特徴とする基地局。
【請求項11】
請求項1~9のいずれか1項に記載の端末デバイスタイプの識別方法を実行することを特徴とする請求項10に記載の基地局。
【請求項12】
命令を記憶するためのメモリと、
前記命令を実行して、前記基地局が請求項1~9のいずれか1項に記載の端末デバイスタイプの識別方法を実現する動作を実行するプロセッサとを含むことを特徴とする基地局。
【請求項13】
コンピュータ命令を記憶する非瞬時性コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータ命令がプロセッサによって実行されると、請求項1~9のいずれか1項に記載の端末デバイスタイプの識別方法を実現することを特徴とする非瞬時性コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互引用)
本願は、CN出願番号202110789233.4、出願日2021年7月13日の出願を基礎とし、その優先権を主張し、その開示内容が本願全体として組み込まれている。
本開示は、無線通信技術分野に関し、特に、端末デバイスタイプの識別方法、基地局及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPPRel-17段階では、RedCap(ReducedCapabilityNR Devices、低能力新エアーインターフェース端末、低能力端末と略称する)に関する研究が行われている。例えば、スマートウェアラブルデバイス、監視カメラ、ローエンドIoTデバイス、産業センサなどがある。RedCap端末は、通常の端末と比べて、伝送速度と遅延などの指標に対する要求が低く、端末能力が弱く、帯域幅、アンテナ数、ダウンリンクMIMO(multipleinput multiple output)ストリーム数、変調階数、二重モードなどの方面を含み、装置サイズの要求を満たし、異なる業務シーンの実際の需要に適応する。
【発明の概要】
【0003】
本開示の一態様は、端末デバイスタイプの識別方法を提供し、
初期ランダムアクセスプロセスにおいて、ユーザー端末により送信されたランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージを受信することと、
ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することとを含む。
【0004】
本開示のいくつかの実施例では、前記ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することは、
ランダムアクセスプリアンブル情報に低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスが存在するかどうかを判断することと、
低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスが存在する場合、該ユーザー端末を低能力端末として判定することとを含む。
【0005】
本開示のいくつかの実施例では、前記端末デバイスタイプの識別方法は、さらに、
低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスに基づいて、ユーザー端末を低能力端末として判定した場合、低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを構成し又は特定のプリアンブルシーケンスを割り当てることを含む。
【0006】
本開示のいくつかの実施例では、前記低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを構成することは、
時間領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構成することを含む。
【0007】
本開示のいくつかの実施例では、前記低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを構成することは、
周波数領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構成することを含む。
【0008】
本開示のいくつかの実施例では、前記伝送データスケジューリングメッセージに基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することは、
伝送データスケジューリングメッセージにおける低能力端末識別ビットが有効であるかどうかを判断することと、
伝送データスケジューリングメッセージにおける低能力端末識別ビットが有効である場合、該ユーザー端末を低能力端末として判定することとを含む。
【0009】
本開示のいくつかの実施例では、前記端末デバイスタイプの識別方法は、
上位層シグナリングに低能力端末識別子が存在するかどうかを判断することと、
上位層シグナリングに低能力端末識別子が存在する場合、低能力端末の識別をサポートすると決定し、その後、ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することとをさらに含む。
【0010】
本開示のいくつかの実施例では、前記ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することは、
低能力端末識別子が1である場合、ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することと、
低能力端末識別子が0である場合、伝送データスケジューリングメッセージに基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することとを含む。
【0011】
本開示のいくつかの実施例では、前記ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することは、
ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断し、第1の判断結果を取得することと、
伝送データスケジューリングメッセージに基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断し、第2の判断結果を取得することと、
第1の判断結果及び第2の判断結果のうちの少なくとも1つがユーザー端末が低能力端末である場合、ユーザー端末を低能力端末として判定することとを含む。
【0012】
本開示のいくつかの実施例では、競合に基づく初期ランダムアクセスプロセスにおいて、ランダムアクセスプリアンブル情報は、端末により送信された第1のメッセージであり、伝送データスケジューリングメッセージは、端末により送信された第3のメッセージである。
【0013】
本開示のいくつかの実施例では、2ステップの初期アクセスプロセスにおいて、ランダムアクセスプリアンブル情報は、端末により送信された要求メッセージにおけるプリアンブル部分であり、伝送データスケジューリングメッセージは、端末により送信された要求メッセージにおけるアップリンク物理共有チャネル部分である。
【0014】
本開示の他の態様は、メッセージ取得モジュールと、端末識別モジュールと、を含む基地局、
メッセージ取得モジュールは、初期ランダムアクセスプロセスにおいて、ユーザー端末により送信されたランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージを受信するように構成され、
端末識別モジュールは、ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断するように構成される。
【0015】
本開示のいくつかの実施例では、前記基地局は、上記のいずれかの実施例に記載の端末デバイスタイプの識別方法の操作を実行する。
【0016】
本開示の別の態様は、
命令を記憶するためのメモリと、
前記基地局が上記実施例のいずれかに記載の端末デバイスタイプの識別方法を実施する動作を実行するように、前記命令を実行するためのプロセッサとを含む基地局を提供する。
【0017】
本開示の別の態様は、非瞬時性コンピュータ可読記憶媒体を提供し、ここで、前記非瞬時性コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータ命令を記憶し、前記命令はプロセッサによって実行されると、前記いずれかの実施例に記載の端末デバイスタイプの識別方法を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本開示の実施例又は関連技術における技術的態様をより明確に説明するために、以下では、実施例又は関連技術的説明において使用する必要がある図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は、本開示のいくつかの実施例にすぎず、当業者にとっては、創造的な労働性を払わずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【
図1】本開示の端末デバイスタイプの識別方法の実施例の模式図である。
【
図2】本開示のいくつかの実施例における競合に基づく初期ランダムアクセスプロセスの模式図である。
【
図3】本開示のいくつかの実施例における2ステップ初期アクセスの模式図である。
【
図4】本開示の端末デバイスタイプの識別方法の他の実施例の模式図である。
【
図6】本開示の基地局の他の実施例の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本開示の実施例の図面に関連して、本開示の実施例における技術的態様を明確に、完全に説明する。明らかに、説明された実施例は本開示の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではない。少なくとも1つの例示的な実施例についての以下の説明は、実際には単なる例示であり、本開示及びその適用又は使用に対するいかなる制限としても使用されない。本開示における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行うことなく取得した他のすべての実施例は、本開示の保護の範囲に属する。
【0020】
特に図示しない限り、これらの実施例に記載された構成要素及びステップの相対配置、数値表現及び数値は、本開示の範囲を限定しない。
【0021】
また、説明を容易にするために、図面に示されている各部分の寸法は実際の比例関係に基づいて描かれているわけではないことを理解すべきである。
【0022】
関連分野の一般技術者に知られている技術、方法、及び装置については詳細に議論されていないかもしれないが、適切な場合には、技術、方法、及び装置はライセンス明細書の一部とみなされるべきである。
【0023】
ここに示され、議論されているすべての例において、任意の具体的な値は、限定としてではなく、単なる例示として解釈されるべきである。したがって、例示的な実施例の他の例は、異なる値を有することができる。
【0024】
同様の符号とアルファベットは次の図において類似項を表しているので、ある項が図に定義されると、次の図においてそれをさらに議論する必要がない。
【0025】
発明者らは、研究によって、RedCap端末の導入により、ネットワークに異なる能力レベルの端末タイプが出現することを発見した。RedCap端末と通常の端末が共存している場合、早期に端末タイプを識別できないと、リソース割り当てが不合理になる可能性があり、同時に構成された通常の端末のサービス品質に影響を与える可能性がある。
【0026】
以上の技術的問題のうちの少なくとも1つに鑑みて、本開示は、初期ランダムアクセスプロセスにおいてRedCap端末と通常の端末とを識別することができる端末デバイスタイプの識別方法、基地局と記憶媒体を提供する。
【0027】
図1は、本開示の端末デバイスタイプの識別方法のいくつかの実施例の模式図である。好ましくは、この実施例は、本開示の基地局(例えば、5G基地局gNB)によって実行することができる。
図1の実施例の方法は、ステップ11及び12の少なくとも1つを含むことができ、ここで:
ステップ11において、初期ランダムアクセスプロセスにおいて、ユーザー端末により送信されたランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージを受信する。
【0028】
初期ランダムアクセスプロセスのどの段階でRedCap端末の識別を行うかは、公開技術案の重点内容である。
【0029】
図2は、本開示のいくつかの実施例における競合に基づく初期ランダムアクセスプロセスの模式図である。
図2に示すように、競合に基づく初期ランダムアクセスプロセスにおいて、RedCap端末識別に使用できるメッセージは、Msg1(Message1、第1のメッセージ)とMsg3(Message3、第3のメッセージ)を含む。
図2の実施例では、ランダムアクセスプリアンブル情報は、端末により送信されたMsg1であり、伝送データスケジューリングメッセージは、端末により送信されたMsg3である。
【0030】
図3は、本開示のいくつかの実施例における2ステップの初期アクセスの模式図である。
図3に示すように、2-step RACH(2-step RandomAccess Channel、2ステップランダムアクセスチャネル)プロセスでは、
図3に示すように、プリアンブル(Msg1)とスケジューリングされたPUSCH(PhysicalUplink Shared Channel、アップリンク物理共有チャネル)を1つのメッセージMsgAに組み合わせる。したがって、2ステップの初期アクセスプロセスにおいて、RedCap端末識別に使用できるメッセージは、MsgAである。ランダムアクセスプリアンブル情報は、端末により送信された要求メッセージにおけるプリアンブル部分(MsgApreamblepart)であり、伝送データスケジューリングメッセージは、端末により送信された要求メッセージにおけるアップリンク物理共有チャネル部分(MsgAPUSCH part)である。
【0031】
図2と
図3の実施例のアクセスプロセスは、本質的に一致しており、本共通の上述の実施例で言及したMsg1又はMsg3は、RedCap端末を識別し、同様2-step RACHにも同様に適用され、MsgA preamble(プリアンブル)partとMsgA PUSCH partに対応する。
【0032】
ステップ12において、ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断する。
【0033】
本開示のいくつかの実施例では、ステップ12は、ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断し、第1の判断結果を取得することと、伝送データスケジューリングメッセージに基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断し、第2の判断結果を取得することと、第1の判断結果及び第2の判断結果のうちの少なくとも1つがユーザー端末が低能力端末である場合、ユーザー端末を低能力端末として判定することとを含むことができる。
【0034】
本開示のいくつかの実施例では、ステップ12において、前記ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断するステップは、ステップ121~ステップ123を含むことができ、ここで、
ステップ121において、ランダムアクセスプリアンブル情報におけるSIB(SystemInformationBlock、システムメッセージブロック)メッセージを読み取り、ランダムアクセスプリアンブル情報に低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスが存在するかどうかを判断する。
【0035】
ステップ122において、低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスが存在する場合、該ユーザー端末を低能力端末として判定する。
【0036】
ステップ123において、低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスに基づいて、ユーザー端末を低能力端末として判定した場合、低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを構成し又は特定のプリアンブルを割り当てる。
【0037】
本開示のいくつかの実施例では、ステップ123において、前記低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを構成することは、時間領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構成することを含み、即ち、TDM(time-divisionmultiplexing、時分割多重化)方式である。
【0038】
本開示の他の実施例では、ステップ123において、前記低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを割り当てることは、周波数領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構成することを含み、即ちFDM(Frequency-divisionmultiplexing、周波数分割多重化)方式である。
【0039】
本開示のいくつかの実施例では、ステップ12において、前記伝送データスケジューリングメッセージに基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断するステップは、伝送データスケジューリングメッセージにおける低能力端末識別ビット(Sparebit)が有効であるかどうかを判断することと、伝送データスケジューリングメッセージにおける低能力端末識別ビットが有効である場合、該ユーザー端末を低能力端末として判定することとを含む。
【0040】
本開示の上述の実施例に基づいて提供される端末デバイスタイプの識別方法は、初期ランダムアクセスプロセスにおいてRedCap端末と通常の端末を識別して、ネットワークがリソースをよりよく割り当て、リソース利用率を高め、配置された通常の端末サービス品質に対するRedCap端末の影響を減少させ、ネットワーク性能を向上させるために使用される。
【0041】
本開示は、初期ランダムアクセスプロセスにおいて、RedCap端末と通常の端末とを識別することができる。
【0042】
図4は、本開示の端末デバイスタイプの識別方法の他の実施例の模式図である。好ましくは、この実施例は、本開示の基地局(例えば、5G基地局gNB)によって実行することができる。
図4の実施例の方法(例えば、
図1の実施例のステップ12)は、ステップ41~ステップ49のうちの少なくとも1つを含むことができ、ここで:
ステップ41において、上位層シグナリングにおける低能力端末識別子(RedCap端末識別子)を取得する。
【0043】
本開示のいくつかの実施例では、低能力端末識別子は、1ビットで示す。
【0044】
ステップ42において、上位層シグナリングに低能力端末識別子が存在するかどうかを判断し、即ち、低能力端末識別子が省略されるかどうかを判断する。上位層シグナリングに低能力端末識別子が存在する場合(省略されない)、このステップ44を実行し、そうでない場合、RedCap識別子がが省略される場合、ステップ43を実行する。
【0045】
ステップ43において、RedCap端末の識別をサポートしないことを示す。
【0046】
ステップ44において、RedCap端末の識別をサポートすることを示す。
【0047】
ステップ45では、RedCap識別子が1であるか否かを判定する。RedCap識別子が1の場合、ステップ48を実行する。そうでなければ、RedCap識別子が0の場合、ステップ46を実行する。
【0048】
ステップ46において、「0」は、ランダムアクセスプロセスのMsg1メッセージにおいてRedCap端末を識別することを意味する。
【0049】
本開示のいくつかの実施例では、ステップ46において、Msg1メッセージでRedCap端末を識別するステップは、SIBメッセージを読み取り、RedCap端末により個別に定義するprach-ConfigurationIndex(PRACH構成インデックス)があるかどうかを判断することと、低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスが存在する場合、該ユーザー端末を低能力端末として判定することとを含む。
【0050】
ステップ47において、RedCap端末と通常の端末を区別するために、個別のPRACHリソースを構成するか、又は、特定のプリアンブルを低能力端末に割り当てる。
【0051】
本開示のいくつかの実施例では、区別する方式は、以下の通りである。
【0052】
第1のケースとして、時間領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構成し、即ち、TDM時分割多重化の技術方式である。
【0053】
第2のケースとして、周波数領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構成し、即ち、FDM方式である。
【0054】
第3のケースとして、特定のプリアンブルシーケンスを低能力端末に割り当てる。
【0055】
ステップ48において、「1」は、ランダムアクセスプロセスのMsg3メッセージにおいてRedCap端末を識別することを意味する。
【0056】
本開示のいくつかの実施例では、ステップ46において、Msg3メッセージでRedCap端末を識別するステップは、Msg3メッセージにおけるRedCap識別ビットsparebit(スペアビット)を読み取り、識別ビットが有効であれば、そのユーザー端末が低能力端末であると判断することを含む。
【0057】
ステップ49において、RedCap端末であるかどうかを示すために、Msg3メッセージにおける識別ビットsparebit(スペアビット)を構成する。
【0058】
本開示の上記実施例は、2-stepRACHプロセスにも同様に適応する。
【0059】
本開示の上述の実施例における端末デバイスタイプの識別方法に基づいて、初期ランダムアクセスプロセスのMsg1又はMsg3メッセージにおけるRedCap端末の識別をサポートし、ネットワーク側が実際の必要に応じて柔軟に選択し、リソースオーバーヘッドとシステム性能をバランスさせる目的を達成するとともに、構成された通常の端末サービス品質への影響を低減することができる。
【0060】
図5は、本開示の基地局の実施例の模式図である。
図5に示すように、本開示の基地局は、メッセージ取得モジュール51と、端末識別モジュール52とを含み、ここで、
メッセージ取得モジュール51は、初期ランダムアクセスプロセスにおいて、ユーザー端末により送信されたランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージを受信するように構成される。
【0061】
本開示のいくつかの実施例では、競合に基づく初期ランダムアクセスプロセスにおいて、ランダムアクセスプリアンブル情報は、端末により送信された第1のメッセージであり、伝送データスケジューリングメッセージは、端末により送信された第3のメッセージである。
【0062】
本開示のいくつかの実施例では、2ステップの初期アクセスプロセスにおいて、ランダムアクセスプリアンブル情報は、端末により送信された要求メッセージにおけるプリアンブル部分であり、伝送データスケジューリングメッセージは、端末により送信された要求メッセージにおけるアップリンク物理共有チャネル部分である。
【0063】
端末識別モジュール52は、ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断するように構成される。
【0064】
本開示のいくつかの実施例では、端末識別モジュール52は、ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断する時に、ランダムアクセスプリアンブル情報に低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスが存在するかどうかを判断することができ、低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスが存在する場合、該ユーザー端末を低能力端末として判定し、低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスに基づいてユーザー端末を低能力端末として判定する場合、低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを構成し又は特定のプリアンブルを割り当てる。
【0065】
本開示のいくつかの実施例では、端末識別モジュール52は、低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを構成する場合、時間領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構成することができる。
【0066】
本開示の他の実施例では、端末識別モジュール52は、低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを割り当てる場合、周波数領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構成することができる。
【0067】
本開示のいくつかの実施例では、端末識別モジュール52は、伝送データスケジューリングメッセージに基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断する場合、伝送データスケジューリングメッセージにおける低能力端末識別ビットが有効であるかどうかを判断し、伝送データスケジューリングメッセージにおける低能力端末識別ビットが有効である場合、該ユーザー端末を低能力端末として判定することができる。
【0068】
本開示のいくつかの実施例では、端末識別モジュール52は、さらに、上位層シグナリングに低能力端末識別子が存在するかどうかを判断し、上位層シグナリングに低能力端末識別子が存在する場合、低能力端末の識別をサポートすることを決定し、その後、ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断する。
【0069】
本開示のいくつかの実施例では、端末識別モジュール52は、さらに、低能力端末識別子が1である場合、ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断し、低能力端末識別子が0である場合、伝送データスケジューリングメッセージに基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断する。
【0070】
本開示のいくつかの実施例では、端末識別モジュール52は、ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断し、第1の判断結果を取得し、伝送データスケジューリングメッセージに基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断し、第2の判断結果を取得し、第1の判断結果及び第2の判断結果のうちの少なくとも1つがユーザー端末が低能力端末である場合、ユーザー端末を低能力端末として判定する。
【0071】
本開示のいくつかの実施例では、基地局は、上述のいずれかの実施例(例えば、
図1又は
図4の実施例)に記載の端末デバイスタイプの識別方法を実装するための動作を実行するために使用することができる。
【0072】
本開示の上述の実施例に基づいて提供される基地局は、初期ランダムアクセスプロセスにRedCap端末と通常の端末を識別し、ネットワークがリソースをより良く割り当て、リソース利用率を高め、構成された通常の端末のサービス品質に対するRedCap端末の影響を低減し、ネットワーク性能を向上させるために使用される。
【0073】
図6は、本開示の基地局の他の実施例の構成図である。
図6に示すように、基地局はメモリ61とプロセッサ62とを含む。
【0074】
メモリ61は命令を記憶するために使用され、プロセッサ62はメモリ61に結合され、プロセッサ62は、メモリに記憶された命令に基づいて、上述のいずれかの実施例(例えば、
図1又は
図4の実施例)で説明したような端末デバイスタイプの識別方法を実行するように構成される。
【0075】
図6に示すように、基地局は、他のデバイスと情報対話するための通信インターフェース63をさらに含む。同時に、基地局はバス64を含み、プロセッサ62、通信インターフェース63、及びメモリ61はバス64を介して相互間の通信を完了する。
【0076】
メモリ61は、高速RAMメモリを含んでもよいし、少なくとも1つのディスクメモリなどの不揮発性メモリ(non-volatilememory)を含んでもよい。メモリ61は、メモリアレイであってもよい。メモリ61はブロック化されてもよく、ブロックは一定の規則に従って仮想ボリュームに結合されてもよい。
【0077】
さらに、プロセッサ62は、中央プロセッサCPUであってもよいし、専用集積回路ASICであってもよいし、本開示の実施例を実施するように構成された1つ以上の集積回路であってもよい。
【0078】
本開示の上述の実施例に基づいて提供される基地局は、初期ランダムアクセスプロセスのMsg1又はMsg3メッセージにおけるRedCap端末の識別をサポートし、ネットワーク側が実際のニーズに応じて柔軟にオプションを選択し、リソースオーバーヘッドとシステム性能をバランスさせる目的を達成し、同時に配備された共通端末サービス品質への影響を低減することができる。
【0079】
本開示の上記実施例は、2-stepRACHプロセスにも同様に適応する。
【0080】
本開示の上記実施例は、無線通信技術分野に関し、特に5G標準化に関する。
【0081】
本開示の別の態様によれば、非瞬時性コンピュータ可読記憶媒体が提供され、前記非瞬時性コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータ命令を記憶し、前記命令はプロセッサによって実行されると、上述のいずれかの実施例(例えば、
図1又は
図4の実施例)に記載の端末デバイスタイプの識別方法を実現する。
【0082】
本開示の上述の実施例に基づいて提供される非瞬時性コンピュータ可読記憶媒体は、初期ランダムアクセスプロセスにRedCap端末と通常の端末を識別し、ネットワークがリソースをよりよく分配し、リソース利用率を高め、RedCap端末が配備された通常の端末のサービス品質に与える影響を低減し、ネットワーク性能を向上させるために使用される。
【0083】
当業者は、本開示の実施例が方法、装置、又はコンピュータプログラム製品として提供され得ることを理解するであろう。したがって、本開示は、完全ハードウェア実施例、完全ソフトウェア実施例、又はソフトウェア及びハードウェアの態様を組み合わせた実施例の形態を採用することができる。また、本開示は、コンピュータ利用可能なプログラムコードを含む1つ又は複数のコンピュータ利用可能な非瞬時記憶媒体(ディスクメモリ、CD-ROM、光学メモリなどを含むがこれらに限定されない)上で実施されるコンピュータプログラム製品の形態を採用することができる。
【0084】
本開示は、本開示の実施例による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して説明される。フローチャート及び/又はブロック図の各フロー及び/又はブロック、ならびにフローチャート及び/又はブロック図のフロー及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータ・プログラム命令によって実装されうることが理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供されて、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサによって実行される命令によって、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックに指定された機能を実現するための手段を生成する機械を生成することができる。
【0085】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置を特定の方法で動作させることができるコンピュータ可読メモリに格納することもでき、それにより、コンピュータ可読メモリに格納された命令は、フローチャートの1つ又は複数のフロー、及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックに指定された機能を実装する命令デバイスを含む製造品を生成する。
【0086】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置にロードされてもよく、コンピュータ又は他のプログラム可能なデバイス上で一連の動作ステップを実行してコンピュータ実装の処理を生成することができ、したがって、コンピュータ又は他のプログラム可能なデバイス上で実行される命令は、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックで指定された機能を実装するためのステップを提供する。
【0087】
上述した基地局は、本願で説明した機能を実行するための汎用プロセッサ、プログラマブル論理コントローラ(PLC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネント、又はそれらの任意の適切な組み合わせとして実装することができる。
【0088】
以上、本開示について詳細に説明した。本開示の概念を遮蔽することを回避するために、当技術分野で知られているいくつかの詳細は記載されていない。当業者は、上記の説明に従って、本明細書に開示された技術案をどのように実施するかを完全に理解することができる。
【0089】
当業者は、上述の実施例を実現するためのすべて又は一部のステップはハードウェアによって実行することができ、又は関連するハードウェアの完了をプログラムによって指示することができ、このプログラムは非瞬時コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができ、上述の記憶媒体は読み取り専用メモリ、磁気ディスク、又は光ディスクなどであることができることを理解することができる。
【0090】
本開示の説明は、漏れなく、又は開示を開示された形式に限定するのではなく、例と説明のために提供される。多くの修正及び変更は、当業者にとって明らかである。実施例を選択して説明することは、本開示の原理と実際の応用をよりよく説明し、特定の用途に適した様々な修正を伴う様々な実施例を設計するために本開示を当業者に理解させるためである。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項5】
前記伝送データスケジューリングメッセージに基づい
て端末が低能力端末であるかどうかを判断することは、
伝送データスケジューリングメッセージにおける低能力端末識別ビットが有効であるかどうかを判断することと、
伝送データスケジューリングメッセージにおける低能力端末識別ビットが有効である
と決
定することに応答し、
該端末を低能力端末として判定することとを含むことを特徴とする請求項1に記載の端末デバイスタイプの識別方法。
【請求項6】
上位層シグナリングに低能力端末識別子が存在するかどうかを判断することと、
上位層シグナリングに低能力端末識別子が存在する場合、低能力端末の識別をサポートすると決定し、その後、ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて
、
端末が低能力端末であるかどうかを判断することとをさらに含むことを特徴とする請求項
1に記載の端末デバイスタイプの識別方法。
【請求項10】
命令を記憶するためのメモリと、
前記命令を実行して、
初期ランダムアクセスプロセスにおいて、端末により送信されたランダムアクセスプリア
ンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージを受信することと、
ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの
少なくとも1つ情報に基づいて、端末が低能力端末であるかどうかを判断することとを実行するプロセッサと
、を含むことを特徴とする基地局。
【請求項11】
コンピュータ命令を記憶する非瞬時性コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータ命令がプロセッサによって実行されると、
初期ランダムアクセスプロセスにおいて、端末により送信されたランダムアクセスプリア
ンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージを受信することと、
ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの
少なくとも1つ情報に基づいて、端末が低能力端末であるかどうかを判断することとを実
行することを特徴とする非瞬時性コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
前記プロセッサは、さらに、
ランダムアクセスプリアンブル情報に低能力端末により個別に定義する物理ランダムアク
セスチャネルリソースインデックスが存在するかどうかを判断し、
低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスが
存在すると決定することに応答し、該端末を低能力端末として判定するように構成される
ことを特徴とする請求項10に記載の基地局。
【請求項13】
前記プロセッサは、さらに、
低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスに
基づいて、端末を低能力端末として判定した場合、低能力端末のために特定の物理ランダ
ムアクセスチャネルリソースを構成し又は特定のプリアンブルシーケンスを割り当てるよ
うに構成されることを特徴とする請求項12に記載の基地局。
【請求項14】
前記プロセッサは、さらに、
前記低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを構成することは
、
時間領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構成
し、
又は、
周波数領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構
成するように構成されることを特徴とする請求項12に記載の基地局。
【請求項15】
前記プロセッサは、さらに、
伝送データスケジューリングメッセージにおける低能力端末識別ビットが有効であるかど
うかを判断し、
伝送データスケジューリングメッセージにおける低能力端末識別ビットが有効であると決
定することに応答し、該端末を低能力端末として判定するように構成されることを特徴と
する請求項10に記載の基地局。
【請求項16】
前記プロセッサは、さらに、
上位層シグナリングに低能力端末識別子が存在するかどうかを判断し、
上位層シグナリングに低能力端末識別子が存在する場合、低能力端末の識別をサポートす
ると決定し、その後、ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリン
グメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、端末が低能力端末であるかどうか
を判断するように構成されることを特徴とする請求項10に記載の基地局。
【請求項17】
前記プロセッサは、さらに、
前記ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのう
ちの少なくとも1つ情報に基づいて、端末が低能力端末であるかどうかを判断することは
、
低能力端末識別子が1である場合、ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいて端末が
低能力端末であるかどうかを判断し、
低能力端末識別子が0である場合、伝送データスケジューリングメッセージに基づいて端
末が低能力端末であるかどうかを判断するように構成されることを特徴とする請求項16
に記載の基地局。
【請求項18】
前記プロセッサは、さらに、
前記ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのう
ちの少なくとも1つ情報に基づいて、端末が低能力端末であるかどうかを判断することは
、
ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいて端末が低能力端末であるかどうかを判断し
、第1の判断結果を取得し、
伝送データスケジューリングメッセージに基づいて端末が低能力端末であるかどうかを判
断し、第2の判断結果を取得し、
第1の判断結果及び第2の判断結果のうちの少なくとも1つが端末が低能力端末である場
合、端末を低能力端末として判定するように構成されることを特徴とする請求項10に記
載の基地局。
【請求項19】
競合に基づく初期ランダムアクセスプロセスにおいて、ランダムアクセスプリアンブル情
報は、端末により送信された第1のメッセージであり、伝送データスケジューリングメッ
セージは、端末により送信された第3のメッセージであり、
又は、
2ステップの初期アクセスプロセスにおいて、ランダムアクセスプリアンブル情報は、端
末により送信された要求メッセージにおけるプリアンブル部分であり、伝送データスケジ
ューリングメッセージは、端末により送信された要求メッセージにおけるアップリンク物
理共有チャネル部分であることを特徴とする請求項10に記載の基地局。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互引用)
本願は、2022年7月6日に出願された国際出願PCT/CN2022/104092
号の日本国家段階出願であり、CN出願番号202110789233.4、出願日20
21年7月13日の出願を基礎とし、その優先権を主張し、両者の開示内容が本願全体として組み込まれている。
本開示は、無線通信技術分野に関し、特に、端末デバイスタイプの識別方法、基地局及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP Rel-17段階では、RedCap(Reduced Capability端末、低能力新エアーインターフェース端末、低能力端末と略称する)に関する研究が行われている。例えば、スマートウェアラブルデバイス、監視カメラ、ローエンドIoTデバイス、産業センサなどがある。RedCap端末は、通常の端末と比べて、伝送速度と遅延などの指標に対する要求が低く、端末能力が弱く、帯域幅、アンテナ数、ダウンリンクMIMO(multiple input multiple output)ストリーム数
、変調階数、二重モードなどの方面を含み、装置サイズの要求を満たし、異なる業務シーンの実際の需要に適応する。
【発明の概要】
【0003】
本開示の一態様は、端末デバイスタイプの識別方法を提供し、
初期ランダムアクセスプロセスにおいて、ユーザー端末により送信されたランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージを受信することと、
ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断することとを含む。
【0004】
本開示の他の態様は、メッセージ取得モジュールと、端末識別モジュールと、を含む基地局、
メッセージ取得モジュールは、初期ランダムアクセスプロセスにおいて、ユーザー端末により送信されたランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージを受信するように構成され、
端末識別モジュールは、ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断するように構成される。
【0005】
本開示のいくつかの実施例では、前記基地局は、上記のいずれかの実施例に記載の端末デバイスタイプの識別方法の操作を実行する。
【0006】
本開示の別の態様は、
命令を記憶するためのメモリと、
前記基地局が上記実施例のいずれかに記載の端末デバイスタイプの識別方法を実施する動作を実行するように、前記命令を実行するためのプロセッサとを含む基地局を提供する。
【0007】
本開示の別の態様は、非瞬時性コンピュータ可読記憶媒体を提供し、ここで、前記非瞬時性コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータ命令を記憶し、前記命令はプロセッサによって実行されると、前記いずれかの実施例に記載の端末デバイスタイプの識別方法を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の実施例又は関連技術における技術的態様をより明確に説明するために、以下では、実施例又は関連技術的説明において使用する必要がある図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は、本開示のいくつかの実施例にすぎず、当業者にとっては、創造的な労働性を払わずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【
図1】本開示の端末デバイスタイプの識別方法の実施例の模式図である。
【
図2】本開示のいくつかの実施例における競合に基づく初期ランダムアクセスプロセスの模式図である。
【
図3】本開示のいくつかの実施例における2ステップ初期
ランダムアクセス
手順の模式図である。
【
図4】本開示の端末デバイスタイプの識別方法の他の実施例の模式図である。
【
図6】本開示の基地局の他の実施例の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施例の図面に関連して、本開示の実施例における技術的態様を明確に、完全に説明する。明らかに、説明された実施例は本開示の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではない。少なくとも1つの例示的な実施例についての以下の説明は、実際には単なる例示であり、本開示及びその適用又は使用に対するいかなる制限としても使用されない。本開示における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行うことなく取得した他のすべての実施例は、本開示の保護の範囲に属する。
【0010】
特に図示しない限り、これらの実施例に記載された構成要素及びステップの相対配置、数値表現及び数値は、本開示の範囲を限定しない。
【0011】
また、説明を容易にするために、図面に示されている各部分の寸法は実際の比例関係に基づいて描かれているわけではないことを理解すべきである。
【0012】
関連分野の一般技術者に知られている技術、方法、及び装置については詳細に議論されていないかもしれないが、適切な場合には、技術、方法、及び装置はライセンス明細書の一部とみなされるべきである。
【0013】
ここに示され、議論されているすべての例において、任意の具体的な値は、限定としてではなく、単なる例示として解釈されるべきである。したがって、例示的な実施例の他の例は、異なる値を有することができる。
【0014】
同様の符号とアルファベットは次の図において類似項を表しているので、ある項が図に定義されると、次の図においてそれをさらに議論する必要がない。
【0015】
発明者らは、研究によって、RedCap端末の導入により、ネットワークに異なる能力レベルの端末タイプが出現することを発見した。RedCap端末と通常の端末が共存している場合、早期に端末タイプを識別できないと、リソース割り当てが不合理になる可能性があり、同時に構成された通常の端末のサービス品質に影響を与える可能性がある。
【0016】
以上の技術的問題のうちの少なくとも1つに鑑みて、本開示は、初期ランダムアクセスプロセスにおいてRedCap端末と通常の端末とを識別することができる端末デバイスタイプの識別方法、基地局と記憶媒体を提供する。
【0017】
図1は、本開示の端末デバイスタイプの識別方法のいくつかの実施例の模式図である。好ましくは、この実施例は、本開示の基地局(例えば、5G基地局gNB)によって実行することができる。
図1の実施例の方法は、ステップ11及び12の少なくとも1つを含むことができ、ここで:
ステップ11において、初期ランダムアクセスプロセスにおいて、ユーザー端末により送信されたランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージを受信する。
【0018】
初期ランダムアクセスプロセスのどの段階でRedCap端末の識別を行うかは、公開技術案の重点内容である。
【0019】
図2は、本開示のいくつかの実施例における競合に基づく初期ランダムアクセスプロセスの模式図である。
図2に示すように、競合に基づく初期ランダムアクセスプロセスにおいて、RedCap端末識別に使用できるメッセージは、Msg1(Message1、第1のメッセージ)とMsg3(Message3、第3のメッセージ)を含む。
図2の実施例では、ランダムアクセスプリアンブル情報は、端末により送信されたMsg1であり、伝送データスケジューリングメッセージは、端末により送信されたMsg3である。
【0020】
図3は、本開示のいくつかの実施例における2ステップの初期アクセスの模式図である。
図3に示すように、2-step RACH(2-step Random Access Channel、2ステップランダムアクセスチャネル)プロセスでは
、プリアンブル(Msg1)とスケジューリングされたPUSCH(Physical Uplink Shared Channel、アップリンク物理共有チャネル)を1つのメッセージMsgA
に組み合わせる。したがって、2ステップの初期アクセスプロセスにおいて、RedCap端末識別に使用できるメッセージは、MsgAである。ランダムアクセスプリアンブル情報は、端末により送信された要求メッセージにおけるプリアンブル部分(MsgA p
reamble part)であり、伝送データスケジューリングメッセージは、端末に
より送信された要求メッセージにおけるアップリンク物理共有チャネル部分(MsgA
PUSCH part)である。
【0021】
図2と
図3の実施例のアクセスプロセスは、本質的に一致しており、本共通の上述の実施例で言及したMsg1又はMsg3は、RedCap端末を識別し、同様2-step RACHにも同様に適用され、MsgA preamble(プリアンブル)partとM
sgA PUSCH partに対応する。
【0022】
ステップ12において、ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断する。
【0023】
本開示のいくつかの実施例では、ステップ12は、ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断し、第1の判断結果を取得することと、伝送データスケジューリングメッセージに基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断し、第2の判断結果を取得することと、 第1の判断結果及び第2の
判断結果のうちの少なくとも1つがユーザー端末が低能力端末である場合、ユーザー端末を低能力端末として判定することとを含むことができる。
【0024】
本開示のいくつかの実施例では、前記ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断するステップ12は、以下のステップを含むことができ、ここで、
ランダムアクセスプリアンブル情報におけるSIB(System Informati
on Block、システムメッセージブロック)メッセージを読み取り、ランダムアク
セスプリアンブル情報に低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスが存在するかどうかを判断する。
【0025】
低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスが存在する場合、該ユーザー端末を低能力端末として判定する。
【0026】
低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスに基づいて、ユーザー端末を低能力端末として判定した場合、低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを構成し又は特定のプリアンブルを割り当てる。
【0027】
本開示のいくつかの実施例では、前記低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを構成することは、時間領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構成することを含み、即ち、低能力端末のためにTDM(time-division multiplexing、時分割多重化)モードを構成す
る。
【0028】
本開示の他の実施例では、前記低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを割り当てることは、周波数領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構成することを含み、即ち、低能力端末のためにFDM(Frequency-division multiplexing、周波数分割多重化)モ
ードを構成する。
【0029】
本開示のいくつかの実施例では、前記伝送データスケジューリングメッセージに基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断するステップ12は、伝送データスケジューリングメッセージにおける低能力端末識別ビット(Spare bit)が有効であ
るかどうかを判断することと、伝送データスケジューリングメッセージにおける低能力端末識別ビットが有効である場合、該ユーザー端末を低能力端末として判定することとを含む。
【0030】
本開示の上述の実施例に基づいて提供される端末デバイスタイプの識別方法は、初期ランダムアクセスプロセスにおいてRedCap端末と通常の端末を識別して、ネットワークがリソースをよりよく割り当て、リソース利用率を高め、配置された通常の端末サービス品質に対するRedCap端末の影響を減少させ、ネットワーク性能を向上させるために使用される。
【0031】
本開示は、初期ランダムアクセスプロセスにおいて、RedCap端末と通常の端末とを識別することができる。
【0032】
図4は、本開示の端末デバイスタイプの識別方法の他の実施例の模式図である。好ましくは、この実施例は、本開示の基地局(例えば、5G基地局gNB)によって実行することができる。
図4の実施例の方法(例えば、
図1の実施例のステップ12)は、ステップ41~ステップ49のうちの少なくとも1つを含むことができ、ここで:
ステップ41において、上位層シグナリングにおける低能力端末識別子(RedCap端末識別子)を取得する。
【0033】
本開示のいくつかの実施例では、低能力端末識別子は、1ビットで示す。
【0034】
ステップ42において、低能力端末識別子が省略されるかどうかを判断する。低能力端末
識別子が省略されない場合、このステップ44を実行し、RedCap端末識別子が省略される場合、ステップ43を実行する。
【0035】
ステップ43において、RedCap端末の識別をサポートしない。
【0036】
ステップ44において、RedCap端末の識別をサポートする。
【0037】
ステップ45では、RedCap識別子が1であるか否かを判定する。RedCap識別子が1の場合、ステップ48を実行する。そうでなければ、RedCap識別子が0の場合、ステップ46を実行する。
【0038】
ステップ46において、ランダムアクセスプロセスのMsg1メッセージにおいてRed
Cap端末を識別することは、「0」でランダムアクセスプロセスのMsg1メッセージにおいてRedCap端末を識別することを意味する。
【0039】
本開示のいくつかの実施例では、Msg1メッセージでRedCap端末を識別するステップ46は、SIBメッセージを読み取り、RedCap端末により個別に定義するPh
ysical Random Access Channel Resource Inde
x(例えば、PRACH―ConfigurationIndex、PRACH構成インデックス)があるかどうかを判断することと、低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスが存在する場合、該ユーザー端末を低能力端末として判定することとを含む。
【0040】
ステップ47において、RedCap端末と通常の端末を区別するために、個別のPRACHリソースを構成するか、又は、特定のプリアンブルを低能力端末に割り当てる。
【0041】
本開示のいくつかの実施例では、区別する方式は、以下の通りである。
【0042】
第1のケースとして、時間領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構成し、即ち、低能力端末ためにTDMモードを構成する。
【0043】
第2のケースとして、周波数領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構成し、即ち、低能力端末ためにFDMをモードを構成する。
【0044】
第3のケースとして、特定のプリアンブルシーケンスを低能力端末に割り当てる。
【0045】
ステップ48において、ランダムアクセスプロセスのMsg3メッセージにおいてRed
Cap端末を識別することは、「1」でランダムアクセスプロセスのMsg3メッセージにおいてRedCap端末を識別することを意味する。
【0046】
本開示のいくつかの実施例では、Msg3メッセージでRedCap端末を識別するステップ48は、Msg3メッセージにおけるRedCap識別ビットspare bit(
スペアビット)を読み取り、識別ビットが有効であれば、そのユーザー端末が低能力端末であると判断することを含む。
【0047】
ステップ49において、RedCap端末であるかどうかを示すために、Msg3メッセージにおける識別ビット例えばspare bit(スペアビット)を構成する。
【0048】
本開示の上記実施例は、2-step RACHプロセスにも同様に適応する。
【0049】
本開示の上述の実施例における端末デバイスタイプの識別方法に基づいて、初期ランダムアクセスプロセスのMsg1又はMsg3メッセージにおけるRedCap端末の識別をサポートし、ネットワーク側が実際の必要に応じて柔軟に選択し、リソースオーバーヘッドとシステム性能をバランスさせる目的を達成するとともに、構成された通常の端末サービス品質への影響を低減することができる。
【0050】
図5は、本開示の基地局の実施例の模式図である。
図5に示すように、本開示の基地局は、メッセージ取得モジュール51と、端末識別モジュール52とを含み、ここで、
メッセージ取得モジュール51は、初期ランダムアクセスプロセスにおいて、ユーザー端末により送信されたランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージを受信するように構成される。
【0051】
本開示のいくつかの実施例では、競合に基づく初期ランダムアクセスプロセスにおいて、ランダムアクセスプリアンブル情報は、端末により送信された第1のメッセージであり、伝送データスケジューリングメッセージは、端末により送信された第3のメッセージである。
【0052】
本開示のいくつかの実施例では、2ステップの初期アクセスプロセスにおいて、ランダムアクセスプリアンブル情報は、端末により送信された要求メッセージにおけるプリアンブル部分であり、伝送データスケジューリングメッセージは、端末により送信された要求メッセージにおけるアップリンク物理共有チャネル部分である。
【0053】
端末識別モジュール52は、ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断するように構成される。
【0054】
本開示のいくつかの実施例では、端末識別モジュール52は、ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断する時に、ランダムアクセスプリアンブル情報に低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスが存在するかどうかを判断することができ、低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスが存在する場合、該ユーザー端末を低能力端末として判定し、低能力端末により個別に定義する物理ランダムアクセスチャネルリソースインデックスに基づいてユーザー端末を低能力端末として判定する場合、低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを構成し又は特定のプリアンブルを割り当てる。
【0055】
本開示のいくつかの実施例では、端末識別モジュール52は、低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを構成する場合、時間領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構成することができる。
【0056】
本開示の他の実施例では、端末識別モジュール52は、低能力端末のために特定の物理ランダムアクセスチャネルリソースを割り当てる場合、周波数領域において低能力端末のためにランダムアクセスチャネルの送信タイミングを構成することができる。
【0057】
本開示のいくつかの実施例では、端末識別モジュール52は、伝送データスケジューリングメッセージに基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断する場合、伝送データスケジューリングメッセージにおける低能力端末識別ビットが有効であるかどうかを判断し、伝送データスケジューリングメッセージにおける低能力端末識別ビットが有効である場合、該ユーザー端末を低能力端末として判定することができる。
【0058】
本開示のいくつかの実施例では、端末識別モジュール52は、さらに、上位層シグナリングに低能力端末識別子が存在するかどうかを判断し、上位層シグナリングに低能力端末識別子が存在する場合、低能力端末の識別をサポートすることを決定し、その後、ランダムアクセスプリアンブル情報及び伝送データスケジューリングメッセージのうちの少なくとも1つ情報に基づいて、ユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断する。
【0059】
本開示のいくつかの実施例では、端末識別モジュール52は、さらに、低能力端末識別子が1である場合、ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断し、低能力端末識別子が0である場合、伝送データスケジューリングメッセージに基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断する。
【0060】
本開示のいくつかの実施例では、端末識別モジュール52は、ランダムアクセスプリアンブル情報に基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断し、第1の判断結果を取得し、伝送データスケジューリングメッセージに基づいてユーザー端末が低能力端末であるかどうかを判断し、第2の判断結果を取得し、第1の判断結果及び第2の判断結果のうちの少なくとも1つがユーザー端末が低能力端末である場合、ユーザー端末を低能力端末として判定する。
【0061】
本開示のいくつかの実施例では、基地局は、上述のいずれかの実施例(例えば、
図1又は
図4の実施例)に記載の端末デバイスタイプの識別方法を実装するための動作を実行するために使用することができる。
【0062】
本開示の上述の実施例に基づいて提供される基地局は、初期ランダムアクセスプロセスにRedCap端末と通常の端末を識別し、ネットワークがリソースをより良く割り当て、リソース利用率を高め、構成された通常の端末のサービス品質に対するRedCap端末の影響を低減し、ネットワーク性能を向上させるために使用される。
【0063】
図6は、本開示の基地局の他の実施例の構成図である。
図6に示すように、基地局はメモリ61とプロセッサ62とを含む。
【0064】
メモリ61は命令を記憶するために使用され、プロセッサ62はメモリ61に結合され、プロセッサ62は、メモリに記憶された命令に基づいて、上述のいずれかの実施例(例えば、
図1又は
図4の実施例)で説明したような端末デバイスタイプの識別方法を実行するように構成される。
【0065】
図6に示すように、基地局は、他のデバイスと情報対話するための通信インターフェース63をさらに含む。同時に、基地局はバス64を含み、プロセッサ62、通信インターフェース63、及びメモリ61はバス64を介して相互間の通信を完了する。
【0066】
メモリ61は、高速RAMメモリを含んでもよいし、少なくとも1つのディスクメモリなどの不揮発性メモリ(non-volatile memory)を含んでもよい。メモ
リ61は、メモリアレイであってもよい。メモリ61はブロック化されてもよく、ブロックは一定の規則に従って仮想ボリュームに結合されてもよい。
【0067】
さらに、プロセッサ62は、中央プロセッサCPUであってもよいし、専用集積回路ASICであってもよいし、本開示の実施例を実施するように構成された1つ以上の集積回路であってもよい。
【0068】
本開示の上述の実施例に基づいて提供される基地局は、初期ランダムアクセスプロセスのMsg1又はMsg3メッセージにおけるRedCap端末の識別をサポートし、ネットワーク側が実際のニーズに応じて柔軟にオプションを選択し、リソースオーバーヘッドとシステム性能をバランスさせる目的を達成し、同時に配備された共通端末サービス品質への影響を低減することができる。
【0069】
本開示の上記実施例は、2-step RACHプロセスにも同様に適応する。
【0070】
本開示の上記実施例は、無線通信技術分野に関し、特に5G標準化に関する。
【0071】
本開示の別の態様によれば、非瞬時性コンピュータ可読記憶媒体が提供され、前記非瞬時性コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータ命令を記憶し、前記命令はプロセッサによって実行されると、上述のいずれかの実施例(例えば、
図1又は
図4の実施例)に記載の端末デバイスタイプの識別方法を実現する。
【0072】
本開示の上述の実施例に基づいて提供される非瞬時性コンピュータ可読記憶媒体は、初期ランダムアクセスプロセスにRedCap端末と通常の端末を識別し、ネットワークがリソースをよりよく分配し、リソース利用率を高め、RedCap端末が配備された通常の端末のサービス品質に与える影響を低減し、ネットワーク性能を向上させるために使用される。
【0073】
当業者は、本開示の実施例が方法、装置、又はコンピュータプログラム製品として提供され得ることを理解するであろう。したがって、本開示は、完全ハードウェア実施例、完全ソフトウェア実施例、又はソフトウェア及びハードウェアの態様を組み合わせた実施例の形態を採用することができる。また、本開示は、コンピュータ利用可能なプログラムコードを含む1つ又は複数のコンピュータ利用可能な非瞬時記憶媒体(ディスクメモリ、CD-ROM、光学メモリなどを含むがこれらに限定されない)上で実施されるコンピュータプログラム製品の形態を採用することができる。
【0074】
本開示は、本開示の実施例による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して説明される。フローチャート及び/又はブロック図の各フロー及び/又はブロック、ならびにフローチャート及び/又はブロック図のフロー及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータ・プログラム命令によって実装されうることが理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供されて、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサによって実行される命令によって、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックに指定された機能を実現するための手段を生成する機械を生成することができる。
【0075】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置を特定の方法で動作させることができるコンピュータ可読メモリに格納することもでき、それにより、コンピュータ可読メモリに格納された命令は、フローチャートの1つ又は複数のフロー、及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックに指定された機能を実装する命令デバイスを含む製造品を生成する。
【0076】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置にロードされてもよく、コンピュータ又は他のプログラム可能なデバイス上で一連の動作ステップを実行してコンピュータ実装の処理を生成することができ、したがって、コンピュータ又は他のプログラム可能なデバイス上で実行される命令は、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックで指定された機能を実装するためのステップを提供する。
【0077】
上述した基地局は、本願で説明した機能を実行するための汎用プロセッサ、プログラマブル論理コントローラ(PLC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネント、又はそれらの任意の適切な組み合わせとして実装することができる。
【0078】
以上、本開示について詳細に説明した。本開示の概念を遮蔽することを回避するために、当技術分野で知られているいくつかの詳細は記載されていない。当業者は、上記の説明に従って、本明細書に開示された技術案をどのように実施するかを完全に理解することができる。
【0079】
当業者は、上述の実施例を実現するためのすべて又は一部のステップはハードウェアによって実行することができ、又は関連するハードウェアの完了をプログラムによって指示することができ、このプログラムは非瞬時コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができ、上述の記憶媒体は読み取り専用メモリ、磁気ディスク、又は光ディスクなどであることができることを理解することができる。
【0080】
本開示の説明は、漏れなく、又は開示を開示された形式に限定するのではなく、例と説明のために提供される。多くの修正及び変更は、当業者にとって明らかである。実施例を選択して説明することは、本開示の原理と実際の応用をよりよく説明し、特定の用途に適した様々な修正を伴う様々な実施例を設計するために本開示を当業者に理解させるためである。
【国際調査報告】