(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】カメラモジュール
(51)【国際特許分類】
G02B 7/02 20210101AFI20240621BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20240621BHJP
G03B 30/00 20210101ALI20240621BHJP
G03B 17/02 20210101ALI20240621BHJP
【FI】
G02B7/02 Z
G02B7/02 F
G02B7/02 A
G03B15/00 V
G03B30/00
G03B17/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500309
(86)(22)【出願日】2022-07-05
(85)【翻訳文提出日】2024-02-19
(86)【国際出願番号】 KR2022009659
(87)【国際公開番号】W WO2023282578
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】10-2021-0087913
(32)【優先日】2021-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】ムン タ ヒン
(72)【発明者】
【氏名】パク チン ヨン
【テーマコード(参考)】
2H044
【Fターム(参考)】
2H044AA17
2H044AH01
2H044AJ04
2H044AJ06
(57)【要約】
カメラモジュールは、第1空間を含むハウジングと、少なくとも一部が前記第1空間内に配置され、第2空間を含むレンズホルダーと、前記第2空間内に配置され、複数のレンズを含むレンズモジュールと、前記ハウジングの下部に配置され、上面に前記レンズと整列するイメージセンサーが配置されるプリント回路基板とを含み、前記第2空間は、第1断面積を有する第1領域と、前記第1断面積より大きい第2断面積を有する第2領域を含み、前記複数のレンズは、前記第2領域に配置される最外郭レンズと、前記第1領域に配置される最下端レンズと、前記最外郭レンズと前記最下端レンズとの間に配置される複数の中央レンズを含み、前記複数の中央レンズのうち一部は、前記第1領域に配置され、他の一部は前記第2領域に配置される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1空間を含むハウジングと、
少なくとも一部が前記第1空間内に配置され、第2空間を含むレンズホルダーと、
前記第2空間内に配置され、複数のレンズを含むレンズモジュールと、
前記ハウジングの下部に配置され、上面に前記レンズと整列するイメージセンサーが配置されるプリント回路基板と、を含み、
前記第2空間は、第1断面積を有する第1領域と、前記第1断面積より大きい第2断面積を有する第2領域を含み、
前記複数のレンズは、前記第2領域に配置される最外郭レンズと、前記第1領域に配置される最下端レンズと、前記最外郭レンズと前記最下端レンズとの間に配置される複数の中央レンズを含み、
前記複数の中央レンズのうち一部は前記第1領域に配置され、他の一部は前記第2領域に配置される、カメラモジュール。
【請求項2】
前記第1領域の最上端に配置されるレンズと前記第2領域の最下端に配置されるレンズは、相互結合する、請求項1に記載のカメラモジュール。
【請求項3】
前記第1領域内に配置される複数のレンズは、光軸方向で相互結合される、請求項2に記載のカメラモジュール。
【請求項4】
前記レンズホルダーの内面には内側に突出する段差が配置され、
前記第1領域は、前記段差の内側に形成される、請求項1に記載のカメラモジュール。
【請求項5】
光軸方向を基準に、前記ハウジングの長さは、前記第1領域の上端から前記ハウジングの下面までの長さより長い、請求項1に記載のカメラモジュール。
【請求項6】
前記レンズホルダーの外面には外側に突出し、前記ハウジングの上面と対面する突出部を含み、
前記突出部と前記ハウジングの上面との間にはエポキシ(Epoxy)が配置される、請求項1に記載のカメラモジュール。
【請求項7】
光軸方向を基準に、前記突出部の下面から前記第1領域の上端までの長さは、前記第1領域の上端から前記ハウジングの下面までの長さより小さい、請求項6に記載のカメラモジュール。
【請求項8】
前記第1領域の長さは、前記レンズホルダーの長さの1/10より大きい、請求項1に記載のカメラモジュール。
【請求項9】
前記レンズホルダーの少なくとも一部は、前記第1空間内でねじ結合する、請求項1に記載のカメラモジュール。
【請求項10】
第1空間を含むハウジングと、
少なくとも一部が前記第1空間内に配置され、第2空間を含むレンズホルダーと、
前記第2空間内に配置され、複数のレンズを含むレンズモジュールと、
前記ハウジングの下部に配置され、上面に前記レンズと整列するイメージセンサーが配置されるプリント回路基板と、を含み、
前記レンズホルダーは、前記第2空間の内面から内側に突出する段差を含み、
前記複数のレンズは、少なくとも一部が前記段差の内側に配置され、残りの一部が前記段差の外側に配置され、
前記段差の内側に配置されるレンズのうち最上端に配置されるレンズは、前記段差の外側に配置されるレンズのうち最下端に配置されるレンズと相互結合される、カメラモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施例は、カメラモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、超小型カメラモジュールが開発されており、超小型カメラモジュールは、スマートフォン、ノートブック、ゲーム機などの小型電子製品に広く使用されている。
【0003】
自動車の普及に伴い、超小型カメラは小型電子製品だけでなく車両にも多く使用されている。例えば、車両の保護または交通事故の客観的な資料のためのブラックボックスカメラ、車両後尾の死角地帯を運転者が画面を通してモニタリングできるようにし、車両の後進時に安全を確保できるようにする後方監視カメラ、車両の周辺をモニタリングできる周辺感知カメラなどが備える。
【0004】
カメラは、レンズと、前記レンズを収容するレンズホルダーと、前記レンズに集まった被写体のイメージを電気信号に変換するイメージセンサーと、前記イメージセンサーが実装されるプリント回路基板が備えることができる。前記カメラの外形を構成するハウジングは、内部部品が水分を含む異質から汚染されることを防止するために、全領域が密閉された構造で構成される。
【0005】
ハウジングまたはレンズホルダーなどの機構物は、温度変化によって高温では膨張し、低温では収縮する場合がある。このような機構物の変形は、イメージセンサーとレンズとの間の距離を変化させる問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本実施例は、構造を改善して温度変化によるイメージセンサーとレンズモジュールとの間の距離変化を最小化することができるカメラモジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施例に係るカメラモジュールは、第1空間を含むハウジングと、少なくとも一部が前記第1空間内に配置され、第2空間を含むレンズホルダーと、前記第2空間内に配置され、複数のレンズを含むレンズモジュールと、前記ハウジングの下部に配置され、上面に前記レンズと整列するイメージセンサーが配置されるプリント回路基板を含み、前記第2空間は、第1断面積を有する第1領域と、前記第1断面積より大きい第2断面積を有する第2領域を含み、前記複数のレンズは、前記第2領域に配置される最外郭レンズと、前記第1領域に配置される最下端レンズと、前記最外郭レンズと前記最下端レンズとの間に配置される複数の中央レンズを含み、前記複数の中央レンズのうち一部は前記第1領域に配置され、他の一部は前記第2領域に配置される。
【0008】
前記第1領域の最上端に配置されるレンズと、前記第2領域の最下端に配置されるレンズは、相互結合することができる。
【0009】
前記第1領域内に配置される複数のレンズは、光軸方向で相互結合することができる。
【0010】
前記レンズホルダーの内面には、内側に突出する段差が配置され、前記第1領域は、前記段差の内側に形成されることができる。
【0011】
光軸方向を基準に、前記ハウジングの長さは、前記第1領域の上端から前記ハウジングの下面までの長さより長いことができる。
【0012】
前記レンズホルダーの外面には、外側に突出し、前記ハウジングの上面と対面する突出部を含み、前記突出部と前記ハウジングの上面との間には、エポキシ(Epoxy)が配置されることができる。
【0013】
光軸方向を基準に、前記突出部の下面から前記第1領域の上端までの長さは、前記第1領域の上端から前記ハウジングの下面までの長さより小さいこともできる。
【0014】
前記第1領域の長さは、前記レンズホルダーの長さの1/10より大きいことができる。
【0015】
前記レンズホルダーの少なくとも一部は、前記第1空間内でねじ結合することができる。
【0016】
他の実施例によるカメラモジュールは、第1空間を含むハウジングと、少なくとも一部が前記第1空間内に配置され、第2空間を含むレンズホルダーと、前記第2空間内に配置され、複数のレンズを含むレンズモジュールと、前記ハウジングの下部に配置され、上面に前記レンズと整列するイメージセンサーが配置されるプリント回路基板を含み、前記レンズホルダーは、前記第2空間の内面から内側に突出する段差を含み、前記複数のレンズは、少なくとも一部が前記段差の内側に配置され、残りの一部が前記段差の外側に配置され、前記段差の内側に配置されるレンズのうち最上端に配置されるレンズは、前記段差の外側に配置されるレンズのうち最下端に配置されるレンズと相互結合する。
【発明の効果】
【0017】
本実施例により、レンズバレルの下端に段差が配置される従来の構造に比べて、温度変化によるレンズとイメージセンサーとの間の距離変化を容易に予測することができるため、エポキシとハウジングの材質特性などを考慮し、イメージセンサーがレンズモジュール間の距離を一定に維持することができ、その結果、カメラモジュールの解像力が安定化できるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の第1実施例によるカメラモジュールの断面図である。
【
図2】本発明の第2実施例によるカメラモジュールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0020】
但し、本発明の技術思想は、説明される一部の実施例に限定されるものではなく、それぞれ異なる多様な形態で実施することができ、本発明の技術思想範囲内であれば、実施例間でその構成要素のうち一つ以上を選択的に結合または置換して使用することができる。
【0021】
さらに、本発明の実施例で使用される用語(技術および科学的用語を含む)は、明白に特に定義されて記述されていない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般的に理解きる意味に解釈することができ、辞書に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈することができるだろう。
【0022】
さらに、本発明の実施例で使用された用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。本明細書において、単数形は、文言で特に言及されていない限り、複数形も含むことができ、「Aおよび(と)B、Cのうち少なくとも一つ(または一つ以上)」と記載されている場合、A、B、Cで組み合わせられるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。
【0023】
また、本発明の実施例の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を使用することができる。
【0024】
これらの用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであって、その用語によって当該構成要素の本質や順番または順序などに限定されるものではない。
【0025】
そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」、または「接続」されると記載されている場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に「連結」、「結合」、または「接続」される場合だけでなく、その構成要素とその他の構成要素との間にある別の構成要素により「連結」、「結合」、または「接続」される場合も含むことができる。
【0026】
また、各構成要素「上(の上)」または「下(の下)」に形成または配置されるものとして記載される場合、「上(の上)」または「下(の下)」は、二つの構成要素が互いに直接接触する場合だけでなく、一つ以上の別の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(の上)」または「下(の下)」で表現される場合、一つの構成要素を基準として上方方向だけでなく、下方方向の意味も含むことができる。
【0027】
図1は、本発明の第1実施例によるカメラモジュールの断面図である。
【0028】
図1を参照すると、本発明の第1実施例によるカメラモジュール10は、レンズホルダー100、ハウジング200およびプリント回路基板300を含むことができるが、このうち一部の構成を除いて実施されることもでき、その以外の追加的な構成を排除するものではない。
【0029】
前記ハウジング200は、前記カメラモジュール10の外形を形成することができる。前記ハウジング200は、前記レンズホルダー100の少なくとも一部を収容することができる。前記ハウジング200の内側には、前記レンズホルダー100を収容するための第1空間210が形成されることができる。前記ハウジング200は、上、下面が開口された形状を有することができる。前記ハウジング200は、長方形の断面形状を有することができる。
【0030】
前記ハウジング200および前記レンズホルダー100は、プラスチック材質で形成されるが、これとは異なる金属材質で形成することができる。
【0031】
前記ハウジング200は、本体部230と、前記本体部230の下端から外側に突出するフランジ部220を含むことができる。前記フランジ部220は、前記本体部230の側面のうち一部が外側に突出する形状を有することができる。前記フランジ部220の側面は、前記本体部230の側面より外側に突出するように配置することができる。前記フランジ部220の断面積は、前記本体部230の断面積より大きく形成することができる。前記フランジ部220は、前記ハウジング200の下端を形成し、下面が前記プリント回路基板300の上面と対面して配置されることができる。前記ハウジング200の下面、即ち、前記フランジ部220の下面のうち一部は、前記プリント回路基板300の上面に接触することができる。前記第1空間210は、前記本体部230および前記フランジ部220の内側に形成されることができる。
【0032】
前記レンズホルダー100は、少なくとも一部が前記ハウジング200内に配置され、他の一部が前記ハウジング200の上方に突出するように配置することができる。前記レンズホルダー100の少なくとも一部は、前記本体部230の内側に配置することができる。
【0033】
前記レンズホルダー100は、外面から外側に突出される突出部120を含むことができる。前記突出部120は、前記レンズホルダー100の外面から他の領域より断面積が増加するように突出することができる。前記突出部120の下面は、前記ハウジング200の上面に上下方向(光軸方向)に対面するように配置することができる。前記突出部120の下面は、前記ハウジング200の上面と結合することができる。
【0034】
前記突出部120の下面と前記ハウジング200の上面との間には、接着部190が配置されることができる。前記接着部190は、接着剤が塗布された領域であってもよい。前記接着剤は、エポキシ(Epoxy)を含むことができる。前記接着部190は、上面が前記突出部120の下面に結合され、下面が前記ハウジング200の上面に結合され、前記レンズホルダー100と前記ハウジング200を相互結合させることができる。前記接着部190は、リング(Ring)状の断面を有することができる。
【0035】
前記レンズホルダー100は、内側にレンズモジュール150を収容するように第2空間110を含むことができる。前記レンズホルダー100の内側に前記レンズモジュール150が配置されることで、前記レンズホルダー100は、レンズバレルで名付けることができる。
【0036】
前記レンズモジュール150は、前記レンズホルダー100の内側に配置することができる。前記レンズモジュール150の上端は、前記カメラモジュール10の上面を形成することができる。前記レンズモジュール150を構成するレンズのうち最外郭に配置されるレンズは、前記レンズホルダー100の上方に突出するように配置することができる。前記レンズモジュール150の上端は、他の領域より前記カメラモジュール10の上方に突出することができる。
【0037】
前記レンズモジュール150は、複数のレンズを含むことができる。前記レンズモジュール150は、前記プリント回路基板300のイメージセンサー310と光軸方向に対向するように配置することができる。前記レンズモジュール150は、前記イメージセンサー310とアライメント(alignment)されることができる。前記レンズモジュール150の光軸は、前記イメージセンサー310の光軸と一致することができる。前記レンズモジュール150と前記イメージセンサー310との間には、赤外線フィルター(IR filter、Infrared Ray filter、図示せず)が配置することができる。
【0038】
前記プリント回路基板300は、前記ハウジング200の下面に結合することができる。前記プリント回路基板300の上面は、前記ハウジング200の下面に接触することができる。前記プリント回路基板300の上面には、前記イメージセンサー310が配置することができる。前記イメージセンサー310は、前記レンズモジュール150と光軸方向に対向するように配置することができる。
【0039】
本実施例に係るカメラモジュール10は、前記レンズホルダー100内の前記レンズモジュール150の配置構造に特徴がある。
【0040】
詳細に、前記第2空間110は、断面積が互いに異なる複数の領域を有することができる。前記第2空間110は、第1断面積(D1)を有する第1領域113と、前記第1断面積(D1)より大きい第2断面積(D2)を有する第2領域116を含むことができる。前記第1領域113は、前記第2領域116の下部に配置されることができる。光軸方向を基準に、前記第1領域113は、前記第2領域116より前記イメージセンサー310に近く配置されることができる。
【0041】
前記レンズホルダー100の内面には、内側に突出する段差170が配置されることができる。前記段差170の内側には、前記第1領域113が配置され、前記レンズホルダー100の内面のうち前記段差170形成領域以外の領域の内側には、前記第2領域116が配置されることができる。前記レンズモジュール150は、少なくとも一部が前記第1領域113に配置され、残りの一部が前記第2領域116に配置することができる。前記第1領域113と前記第2領域116の断面積差によって、前記レンズモジュール150の複数のレンズは、少なくとも一部の断面積が互いに異なることができる。一例として、前記第1領域113内に配置されるレンズの断面積は、前記第2領域116内に配置されるレンズの断面積より小さい場合もある。
【0042】
前記レンズモジュール150内の複数のレンズは、前記イメージセンサー310との距離を基準に、第1レンズ151、第2レンズ152、第3レンズ153、第4レンズ154、第5レンズ155および第6レンズ156を含むことができる。前記第1レンズ151は、最外郭レンズであってもよい。前記第6レンズ156は、前記第1~第5レンズ151、152、153、154、155より前記イメージセンサー310に近く配置することができる。前記第6レンズ156は、前記複数のレンズのうち最下端に配置される最下端レンズであってもよい。
【0043】
本実施例に係るカメラモジュール10において、前記複数のレンズは上述したように、最外郭レンズと、最下端レンズと、前記最外郭レンズと前記最下端レンズとの間に配置される複数の中央レンズを含むことができる。即ち、前記複数の中央レンズは、
図1を基準に、前記第2レンズ152、前記第3レンズ153、前記第4レンズ154および前記第5レンズ155であってもよい。
【0044】
なお、前記複数の中央レンズのうち一部は前記第1領域113に配置され、他の一部は前記第2領域116に配置されることができる。また、前記第2領域116の最下端に配置されるレンズは、前記第1領域113内の最上端に配置されるレンズと結合することができる。即ち、前記第4レンズ154と前記第5レンズ155は、相互結合することができる。前記第4レンズ154と前記第5レンズ155の結合は、接着剤によって行われる。前記第4レンズ154と前記第5レンズ155との間には、前記第4レンズ154と前記第5レンズ155を結合させるスペーサー(図示せず)が配置されることができる。
【0045】
前記第1領域113内に配置される複数のレンズは、相互結合することができる。これにより、前記第2領域116の最下端に配置されるレンズ、前記第1領域113内に配置されるレンズは、光軸方向で相互結合することができる。この場合、前記第4レンズ154と前記第5レンズ155、前記第5レンズ155と前記第6レンズ156は、相互結合することができる。
【0046】
一方、光軸方向を基準に、前記ハウジング200の長さ(L1)は、前記第1領域113の上端から前記ハウジング200の下面までの長さ(L2)より長く形成することができる。
【0047】
光軸方向を基準に、前記突出部120の下面から前記第1領域113の上端までの長さ(L3)は、前記第1領域113の上端から前記ハウジング200の下面までの長さ(L2)より小さく形成することができる。
【0048】
光軸方向を基準に、前記第1領域113の長さ(L4)は、前記レンズホルダー100の長さ(L5)の1/10より大きく形成することができる。即ち、前記L4と前記L5は、下記の関係式を有することができる。
【0049】
L4>L5/10、(関係式)
【0050】
前記関係式によれば、前記レンズモジュール150の装着面を形成する前記第1領域113の上端は、光軸方向における前記レンズホルダー100の全体長さ対比1/10より高い領域に形成されることで理解することができる。
【0051】
前記のような構造によると、レンズバレルの下端に段差が配置される従来の構造に比べて、温度変化によるレンズとイメージセンサーとの間の距離変化を容易に予測することができるので、エポキシとハウジングの材質特性などを考慮し、イメージセンサーがレンズモジュール間の距離を一定に維持することができ、その結果、カメラモジュールの解像力が安定化できるという長所がある。
【0052】
以下、本発明の第2実施例によるカメラモジュールについて説明する。
【0053】
図2は、本発明の第2実施例によるカメラモジュールの断面図である。
【0054】
図2を参照すると、本発明の第2実施例によるカメラモジュール20、レンズホルダー400、ハウジング500およびプリント回路基板600を含むことができ、このうち一部の構成を除いて実施することもでき、それ以外の追加の構成を排除するものではない。
【0055】
前記ハウジング500は、前記カメラモジュール20の外形を形成することができる。前記ハウジング500は、前記レンズホルダー400の少なくとも一部を収容することができる。前記ハウジング500の内側には、前記レンズホルダー400を収容するための第1空間510が形成することができる。前記ハウジング200は、上、下面が開口された形状を有することができる。前記ハウジング200は、長方形の断面形状を有することができる。
【0056】
前記ハウジング500および前記レンズホルダー400は、プラスチック材質で形成されるが、これとは異なる金属材質で形成されることができる。
【0057】
前記ハウジング500は、本体部530と、前記本体部530の下端から外側に突出するフランジ部520を含むことができる。前記フランジ部520は、前記本体部530の側面のうち一部が外側に突出する形状を有することができる。前記フランジ部520の側面は、前記本体部530の側面より外側に突出するように配置することができる。前記フランジ部520の断面積は、前記本体部530の断面積より大きく形成されることができる。前記フランジ部520は、前記ハウジング500の下端を形成し、下面が前記プリント回路基板600の上面と対面して配置することができる。前記ハウジング500の下面、即ち前記フランジ部520の下面のうち一部は、前記プリント回路基板600の上面に接触することができる。前記第1空間510は、前記本体部530および前記フランジ部520の内側に形成することができる。
【0058】
前記第1空間510の内面には、前記レンズホルダー400とねじ結合するための螺糸山またはねじ溝が形成されることができる。
【0059】
前記レンズホルダー400は、少なくとも一部が前記ハウジング500内に配置され、他の一部が前記ハウジング500の上方に突出するように配置することができる。前記レンズホルダー400の少なくとも一部は、前記本体部530の内側に配置することができる。
【0060】
前記レンズホルダー400は、第1ボディー421と、第2ボディー424を含むことができる。光軸方向を基準に、前記第1ボディー421は、前記第2ボディー424の下部に配置することができる。前記第1ボディー421の断面積は、前記第2ボディー424の断面積より大きく形成することができる。前記第1ボディー421は、前記第1空間510内に配置することができる。前記第1ボディー421は、前記第1空間510の内面にねじ結合することができる。前記第1ボディー421の外面には、ねじ結合のためのねじ溝または螺糸山が形成されることができる。
【0061】
前記ハウジング500と前記プリント回路基板600との間には、接着部490が配置することができる。前記接着部490は、接着剤が塗布された領域であってもよい。前記接着剤は、エポキシ(Epoxy)を含むことができる。前記接着部490は、上面が前記ハウジング500の下面に結合され、下面が前記プリント回路基板600の上面に結合され、前記ハウジング500と前記プリント回路基板600を相互結合させることができる。前記接着部490は、リング(Ring)状の断面を有することができる。
【0062】
前記レンズホルダー400は、内側にレンズモジュール450を収容するように第2空間410を含むことができる。前記レンズホルダー400の内側に前記レンズモジュール450が配置されるという点で、前記レンズホルダー400は、レンズバレルと名付けることができる。
【0063】
前記レンズモジュール450は、前記レンズホルダー400の内側に配置することができる。前記レンズモジュール450の上端は、前記カメラモジュール20の上面を形成することができる。前記レンズモジュール450を構成するレンズのうち最外郭に配置されるレンズは、前記レンズホルダー400の上方に突出するように配置することができる。前記レンズモジュール450の上端は、他の領域より前記カメラモジュール20の上方に突出することができる。
【0064】
前記レンズモジュール450は、複数のレンズを含むことができる。前記レンズモジュール450は、前記プリント回路基板600のイメージセンサー610と光軸方向に対向するように配置することができる。前記レンズモジュール450は、前記イメージセンサー610とアライメント(alignment)されることができる。前記レンズモジュール450の光軸は、前記イメージセンサー610の光軸と一致することができる。前記レンズモジュール450と前記イメージセンサー610との間には赤外線フィルター(IR filter、Infrared Ray filter、図示せず)が配置することができる。
【0065】
前記プリント回路基板600は、前記ハウジング500の下面に結合することができる。前記プリント回路基板600の上面には、前記イメージセンサー610が配置することができる。前記イメージセンサー610は、前記レンズモジュール450と光軸方向に対向するように配置することができる。
【0066】
前記第2空間410は、断面積が互いに異なる複数の領域を有することができる。前記第2空間410は、第1断面積(D1)を有する第1領域413と、前記第1断面積より大きい第2断面積(D2)を有する第2領域416を含むことができる。前記第1領域413は、前記第2領域416の下部に配置されることができる。光軸方向を基準に、前記第1領域413は、前記第2領域416より前記イメージセンサー610に近く配置されることができる。
【0067】
前記レンズホルダー400の内面には、内側に突出する段差470が配置することができる。前記段差470の内側には、前記第1領域413が配置され、前記レンズホルダー400の内面のうち前記段差470形成領域以外の領域の内側には、前記第2領域416が配置することができる。前記レンズモジュール450は、少なくとも一部が前記第1領域413に配置され、残りの一部が前記第2領域416に配置することができる。前記第1領域413と前記第2領域416の断面積差によって、前記レンズモジュール450の複数のレンズは、少なくとも一部の断面積が互いに異なる場合がある。一例として、前記第1領域413内に配置されるレンズの断面積は、前記第2領域416内に配置されるレンズの断面積より小さいこともできる。
【0068】
前記レンズモジュール450内の複数のレンズは、前記イメージセンサー610との距離を基準に、第1レンズ451、第2レンズ452、第3レンズ453、第4レンズ454、第5レンズ455および第6レンズ456を含むことができる。前記第1レンズ451は、最外郭レンズであってもよい。前記第6レンズ456は、前記第1~第5レンズ451、452、453、454、455より前記イメージセンサー610に近く配置することができる。前記第6レンズ456は、前記複数のレンズのうち最下端に配置される最下端レンズであってもよい。
【0069】
本実施例に係るカメラモジュール20において、前記複数のレンズは上述したように、最外郭レンズと、最下端レンズと、前記最外郭レンズと前記最下端レンズとの間に配置される複数の中央レンズを含むことができる。即ち、前記複数の中央レンズは、
図2を基準に、前記第2レンズ452、前記第3レンズ453、前記第4レンズ454および前記第5レンズ455であってもよい。
【0070】
なお、前記複数の中央レンズのうち一部は、前記第1領域413に配置され、他の一部は、前記第2領域416に配置されることができる。さらに、前記第2領域416の最下端に配置されるレンズは、前記第1領域413内の最上端に配置されるレンズと結合することができる。即ち、前記第4レンズ454と前記第5レンズ455は、相互結合することができる。前記第4レンズ454と前記第5レンズ455の結合は、接着剤によって行われる。前記第4レンズ454と前記第5レンズ455との間には、前記第4レンズ454と前記第5レンズ455を結合させるスペーサー(図示せず)が配置することができる。
【0071】
前記第1領域413内に配置される複数のレンズは、相互結合することができる。これにより、前記第2領域416の最下端に配置されるレンズ、前記第1領域413内に配置されるレンズは、光軸方向で相互結合することができる。この場合、前記第4レンズ454と前記第5レンズ455、前記第5レンズ455と前記第6レンズ456は、相互結合することができる。
【0072】
一方、光軸方向を基準に、前記ハウジング500の長さ(L6)は、前記第1領域413の上端から前記ハウジング500の下面までの長さ(L7)より長く形成することができる。
【0073】
光軸方向を基準に、前記ハウジング500の上面から前記第1領域413の上端までの長さ(L8)は、前記第1領域413の上端から前記ハウジング500の下面までの長さ(L7)より小さく形成することができる。
【0074】
光軸方向を基準に、前記第1領域413の長さ(L10)は、前記レンズホルダー400の長さ(L9)の1/10より大きく形成することができる。即ち、前記L9と前記L10は、下記の関係式を有することができる。
【0075】
L10>L9/10、(関係式)
【0076】
前記関係式によれば、前記レンズモジュール450の装着面を形成する前記第1領域413の上端は、光軸方向における前記レンズホルダー400の全体長さ対比1/10より高い領域に形成されることで理解することができる。
【0077】
以上、本発明の実施例を構成する全ての構成要素が一つに結合したり、結合して動作するものとして説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例に限定されるものではない。すなわち、本発明の目的の範囲内であれば、その全ての構成要素が一つ以上に選択的に結合して動作することも可能である。また、前記で記載された「含む」、「構成する」または「有する」などの用語は、特に反対の記載がない限り、当該構成要素が内在し得ることを意味するものであり、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むことができるものと解釈されるべきである。技術的または科学的な用語を含むすべての用語は、他に定義されていない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。事前に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味と一致するものと解釈されるべきであり、本発明で明確に定義されていない限り、理想的または過度に形式的な意味に解釈されない。
【0078】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲で様々な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するものではなく、説明するためのものであり、これらの実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、以下の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【国際調査報告】