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特表2024-523720スモールデータ送信のためのビーム管理
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】スモールデータ送信のためのビーム管理
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/28 20090101AFI20240621BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20240621BHJP
   H04W 72/231 20230101ALI20240621BHJP
   H04W 72/232 20230101ALI20240621BHJP
   H04W 74/0833 20240101ALI20240621BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W24/10
H04W72/231
H04W72/232
H04W74/0833
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500388
(86)(22)【出願日】2021-07-09
(85)【翻訳文提出日】2024-03-04
(86)【国際出願番号】 CN2021105463
(87)【国際公開番号】W WO2023279367
(87)【国際公開日】2023-01-12
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100141162
【弁理士】
【氏名又は名称】森 啓
(72)【発明者】
【氏名】サムリ ヘイッキ トゥルティネン
(72)【発明者】
【氏名】ユッシ-ペッカ コスキネン
(72)【発明者】
【氏名】ウー チュンリー
(72)【発明者】
【氏名】サミ-ユッカ ハコラ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD44
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK02
5K067KK03
(57)【要約】
【課題】スモールデータ送信手順におけるビーム管理をサポートする方法および装置。
【解決手段】様々な例示的実施形態は、スモールデータ送信手順におけるビーム管理をサポートする方法および装置に関する。端末デバイスは、少なくとも1つのプロセッサと少なくとも1つのメモリとを備えることができる。少なくとも1つのメモリは、そこに格納されたコンピュータプログラムコードを含む。少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサにより、端末デバイスに、前記ターミナルデバイスに、スモールデータ送信手順において1つ以上の利用可能ビームを報告させ、スモールデータ送信手順用のサービングビームを切り替えるためのビーム切り替えコマンドを受信させ、スモールデータ送信手順用のサービングビームをビーム切り替えコマンドに示されたターゲットビームに切り替えさせるように構成され得る。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備える端末デバイスであって、
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、該少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記ターミナルのデバイスに、
スモールデータ送信手順において、1つ以上の利用可能ビームを報告させ、
前記スモールデータ送信手順のサービングビームを切り替えるためのビーム切り替えコマンドを受信させ、
前記スモールデータ送信手順の前記サービングビームを、前記ビーム切替コマンドに示されたターゲットビームに切り替えさせるように構成される、端末デバイス。
【請求項2】
前記報告された1つ以上の利用可能ビームは、1つ以上の最も強いビームおよび/または閾値を超えるビームを含む、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項3】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、さらに、該少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記ターミナルのデバイスに、1つ以上の利用可能ビームを報告する要求を受信するステップを実行させるさせるように構成される、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項4】
1つ以上の利用可能ビームを報告する前記要求は、物理ダウンリンク制御チャネルのダウンリンク制御情報において、媒体アクセス制御コントロールエレメントに、または無線リソース制御シグナリングに含まれる、請求項3に記載の端末デバイス。
【請求項5】
前記端末デバイスは、前記スモールデータ送信手順中の後続のスモールデータ送信において、前記1つ以上の利用可能ビームを報告する、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項6】
前記端末デバイスは、前記サービングビームが閾値を下回ったとき、および/または、1つ以上の非サービングビームが前記サービングビームよりも所定のオフセットだけ良好になったときに、前記1つ以上の利用可能ビームを報告する、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項7】
前記報告された1つ以上の利用可能ビームは、スモールデータ送信のために構成されたグラントを有するビームから選択される、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項8】
前記端末デバイスは、媒体アクセス制御コントロールエレメントにおける、物理アップリンク共有チャネルもしくは物理アップリンク制御チャネルで伝送されるアップリンク制御情報における、または無線リソース制御シグナリングにおける前記1つ以上の利用可能ビームを報告する、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項9】
前記ビーム切替コマンドは、媒体アクセス制御コントロールエレメントに、物理ダウンリンク制御チャネル上のダウンリンク制御情報に、物理ダウンリンク制御チャネル順序に、または、無線リソース制御シグナリングに含まれる、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項10】
前記サービングビームを切り替えるステップは、
前記ターゲットビーム上の構成されたグラントリソースを使用してスモールデータ送信を行うステップ、または、
前記ターゲットビーム上でスモールデータ送信用に割り当てられたプリアンブルおよびランダムアクセスチャネルリソース、または、非スモールデータ送信用に割り当てられたプリアンブルおよびランダムアクセスチャネルリソースを使用してランダムアクセス手順を実行するステップ、
を含む、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項11】
前記端末デバイスは、前記ターゲットビーム上で応答を受信するまで、前記サービングビームおよび前記ターゲットビームを監視する、請求項10に記載の端末デバイス。
【請求項12】
少なくとも1つのプロセッサとコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備えるネットワークデバイスであって、
前記少なくとも1つのメモリと前記コンピュータプログラムコードは、該少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記ネットワークデバイスに、
端末デバイスから、スモールデータ送信手順における1つ以上の利用可能ビームを含むビーム測定レポートを受信するステップと、
前記スモールデータ送信手順におけるサービングビームをターゲットビームに切り替えるビーム切り替えコマンドを端末デバイスに送信するステップと、
を実行させるように構成される、ネットワークデバイス。
【請求項13】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、該少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記ネットワークデバイスに、前記ビーム測定報告の要求を前記端末デバイスに送信するステップを実行させるようにさらに構成される、請求項12に記載のネットワークデバイス。
【請求項14】
前記ビーム測定報告の前記要求は、物理ダウンリンク制御チャネルのダウンリンク制御情報に、媒体アクセス制御コントロールエレメントに、または、無線リソース制御シグナリングに含まれる、請求項13に記載のネットワークデバイス。
【請求項15】
前記ビーム測定報告は、前記スモールデータ送信手順中の後続のスモールデータ送信において受信される、請求項12に記載のネットワークデバイス。
【請求項16】
前記ビーム測定報告は、前記スモールデータ送信手順のサービングビームが閾値を下回ったとき、および/または、前記端末デバイスに対する1つ以上の非サービングビームが前記サービングビームよりも所定のオフセットだけ良好になったときに受信される、請求項12に記載のネットワークデバイス。
【請求項17】
前記ビーム測定レポートに含まれる前記1つ以上の利用可能ビームは、スモールデータ送信のために構成されたグラントを有するビームから選択される、請求項12に記載のネットワークデバイス。
【請求項18】
前記ビーム測定レポートは、媒体アクセス制御コントロールエレメントに、物理アップリンク共有チャネルもしくは物理アップリンク制御チャネルで搬送されるアップリンク制御情報に、または、無線リソース制御シグナリングに含まれる、請求項12に記載のネットワークデバイス。
【請求項19】
前記ビーム切替コマンドは、前記媒体アクセス制御コントロールエレメントで、前記物理ダウンリンク制御チャネル上のダウンリンク制御情報で、前記物理ダウンリンク制御チャネル順序で、または前記無線リソース制御シグナリングで送信される、請求項12に記載のネットワークデバイス。
【請求項20】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記ネットワークデバイスに、前記ターゲットビーム上でアップリンク送信を受信するステップを実行させるようにさらに構成される、請求項12に記載のネットワークデバイス。
【請求項21】
前記ターゲットビーム上でアップリンク伝送を受信するステップは、前記ターゲットビーム上の構成されたグラントリソースを使用してスモールデータ送信を受信するステップ、または、スモールデータ送信またはプリアンブルに割り当てられたプリアンブルおよびランダムアクセスチャネルリソース、および、前記ターゲットビーム上の非スモールデータ送信に割り当てられたランダムアクセスチャネルリソースを使用してランダムアクセスメッセージを受信するステップ、を含む、請求項20に記載のネットワークデバイス。
【請求項22】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記ネットワークデバイスに、前記端末デバイスのために前記ターゲットビーム上のアップリンクグラントを構成するステップを実行させるようにさらに構成される、請求項21に記載のネットワークデバイス。
【請求項23】
端末デバイスで実施される方法であって、
スモールデータ送信手順において1つ以上の利用可能ビームを報告するステップと、
前記スモールデータ送信手順のサービングビームを切り替えるためのビーム切り替えコマンドを受信するステップと、
前記スモールデータ送信手順の前記サービングビームを、前記ビーム切替コマンドで指示されたターゲットビームに切り替えるステップと、
を含む方法。
【請求項24】
前記報告された1つ以上の利用可能ビームは、1つ以上の最も強いビームおよび/または閾値以上のビームを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
1つ以上の利用可能ビームを報告する要求を受信するステップをさらに含む請求項23に記載の方法。
【請求項26】
1つ以上の利用可能ビームを報告する前記要求は、物理ダウンリンク制御チャネルのダウンリンク制御情報において、媒体アクセス制御コントロールエレメントにおいて、または、無線リソース制御シグナリングにおいて受信される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記端末デバイスは、前記スモールデータ送信手順中の後続のスモールデータ送信において、前記1つ以上の利用可能ビームを報告する、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記報告された1つ以上の利用可能ビームは、スモールデータ送信用に構成されたグラントを有するビームから選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項29】
前記端末デバイスは、前記1つ以上の利用可能ビームを、媒体アクセス制御コントロールエレメントにおいて、物理アップリンク共有チャネルまたは物理アップリンク制御チャネルで搬送されるアップリンク制御情報において、または、無線リソース制御シグナリングにおいて報告する、請求項23に記載の方法。
【請求項30】
前記ビーム切り替えコマンドは、前記媒体アクセス制御コントロールエレメントにおいて、物理ダウンリンク制御チャネル上のダウンリンク制御情報において、物理ダウンリンク制御チャネル順序において、または、無線リソース制御シグナリングにおいて受信される、請求項23に記載の方法。
【請求項31】
前記サービングビームを切り替えるステップは、前記ターゲットビーム上で構成されたグラントリソースを使用してスモールデータ送信を実行するステップ、または、スモールデータ送信に割り当てられたプリアンブルおよびランダムアクセスチャネルリソース、または、非スモールデータ送信に割り当てられたプリアンブルおよびランダムアクセスチャネルリソースを使用してランダムアクセス手順を実行するステップ、を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項32】
前記端末デバイスが前記ターゲットビーム上で応答を受信するまで、前記サービングビームおよび前記ターゲットビームを監視するステップをさらに備える、請求項23に記載の方法。
【請求項33】
ネットワークデバイスにおいて実施される方法であって、
端末デバイスから、スモールデータ送信手順で利用可能な1つ以上のビームを含むビーム測定レポートを受信するステップと、
前記端末デバイスに対して、前記スモールデータ送信手順のサービングビームをターゲットビームに切り替えるためのビーム切り替えコマンドを送信するステップと、
を含む、方法。
【請求項34】
前記ビーム測定報告の要求を前記端末デバイスに送信するステップをさらに備える、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記ビーム測定報告は、前記スモールデータ送信手順中の後続のスモールデータ送信において受信される、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記ビーム測定レポートに含まれる前記1つ以上の利用可能ビームは、スモールデータ送信のために構成されたグラントを有するビームから選択される、請求項33に記載の方法。
【請求項37】
前記ビーム測定報告が、媒体アクセス制御コントロールエレメントに、物理アップリンク共有チャネルもしくは物理アップリンク制御チャネルで搬送されるアップリンク制御情報に、または、無線リソース制御シグナリングに含まれる、請求項33に記載の方法。
【請求項38】
前記ビーム切替コマンドは、媒体アクセス制御コントロールエレメントで、物理ダウンリンク制御チャネル上のダウンリンク制御情報で、物理ダウンリンク制御チャネル順序で、または、無線リソース制御シグナリングで送信される、請求項33に記載の方法。
【請求項39】
前記ターゲットビームでアップリンク伝送を受信するステップをさらに、含む、請求項33に記載の方法。
【請求項40】
前記ターゲットビーム上でアップリンク伝送を受信するステップは、
前記ターゲットビーム上で構成されたグラントリソースを用いてスモールデータ送信を受信するステップ、または、
前記ターゲットビーム上でスモールデータ送信用に割り当てられたプリアンブルおよびランダムアクセスチャネルリソースもしくは、非スモールデータ送信用に割り当てられたプリアンブルおよびランダムアクセスチャネルリソースを使用してランダムアクセスメッセージを受信するステップを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記端末デバイスのターゲットビームにアップリンクグラントを構成するステップをさらに含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
スモールデータ送信手順において1つ以上の利用可能ビームを報告する手段と、
前記スモールデータ送信手順のサービングビームを切り替えるためのビーム切り替えコマンドを受信する手段と、
前記スモールデータ送信手順のサービングビームを、前記ビーム切替コマンドに示されたターゲットビームに切り替える手段と、
を備える、装置。
【請求項43】
端末デバイスから、スモールデータ送信手順で使用可能な1つ以上のビームを含むビーム測定レポートを受信する手段と、
前記スモールデータ送信手順におけるサービングビームをターゲットビームに切り替えるためのビーム切り替えコマンドを前記端末デバイスに送信する手段と、
を備える装置。
【請求項44】
コンピュータ可読媒体に格納された命令を含むコンピュータプログラムであって、該命令は、端末デバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、
該端末デバイスにスモールデータ送信手順において1つ以上の利用可能ビームを報告するステップと、
前記スモールデータ送信手順のサービングビームを切り替えるためのビーム切り替えコマンドを受信するステップと、
前記スモールデータ送信手順の前記サービングビームを、前記ビーム切替コマンドに示されたターゲットビームに切り替えるステップと、
を実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項45】
少なくとも、コンピュータ可読媒体に格納された命令を含むコンピュータプログラムであって、該命令は、ネットワークデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、
前記ネットワークデバイスに、スモールデータ送信手順における1つ以上の利用可能ビームを含むビーム測定レポートを端末デバイスから受信するステップと、
前記スモールデータ送信手順におけるサービングビームをターゲットビームに切り替えるために、ビーム切り替えコマンドを前記端末デバイスに送信するステップと、
を実行させる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で説明する様々な例示的実施形態は、一般に、通信技術に関し、より詳細には、スモールデータ送信手順におけるビーム管理をサポートする方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書および/または図において見出され得る特定の略語は、本明細書において以下のように定義される。
BFD:ビーム故障検出
BFI:ビーム故障インスタンス
BFR:ビーム故障復旧
CE:コントロールエレメント
CG:コンフィギュアドグラント
C-RNTI:セル無線ネットワーク一時識別子
CSI-RS:チャネル状態情報参照信号
DCI:ダウンリンク制御情報
FR:周波数範囲
gNB:次世代ノードB
MAC:媒体アクセス制御
NR:新無線
PBCH:物理ブロードキャストチャンネル
PDCCH:物理ダウンリンク制御チャネル
PUSCH:物理アップリンク共有チャネル
RA:ランダムアクセス
RRC:無線リソース制御
RSRP:基準信号受信電力
RSRQ:基準信号の受信品質
SDT:スモールデータ送信
SSB:同期信号ブロック
UCI:アップリンク制御情報
【0003】
5G新無線(NR)は無線リソース制御非活性化(RRC_INACTIVE)状態をサポートしており、データ送信の頻度が低いユーザ機器デバイス(UE)は通常、ネットワークによってRRC_INACTIVE状態に維持される。無線リソース制御アイドル(RRC_IDLE)状態と比較して、RRC_INACTIVE状態は、制御シグナリングの削減と初期アクセス遅延の低減により、UEが小規模または散発的なデータの送信を開始できるようにするため、UEの省電力化にもつながります。このため、RRC_INACTIVE状態は、特にMTC(Machine Type Communication)アプリケーションのようなスモールデータ送信に適しています。
【発明の概要】
【0004】
様々な実施形態のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために、例示的な実施形態の簡単な要約を以下に提供する。この要約は、本質的要素の主要な特徴を特定したり、実施形態の範囲を定義したりすることを意図したものではなく、その唯一の目的は、以下に提供されるより詳細な説明の前文として、簡略化された形態でいくつかの概念を紹介することであることに留意されたい。
【0005】
第1の態様では、端末デバイスの例示的な実施形態が提供される。端末デバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのメモリとを備えることができる。少なくとも1つのメモリは、その上に記憶されたコンピュータプログラムコードを含む。少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサにより、端末デバイスに、スモールデータ送信手順において1つ以上の利用可能ビームを報告させ、スモールデータ送信手順用のサービングビームを切り替えるビーム切り替えコマンドを受信させ、スモールデータ送信手順用のサービングビームをビーム切り替えコマンドに示されたターゲットビームに切り替えるように構成される。
【0006】
第2の態様では、ネットワークデバイスの例示的な実施形態が提供される。ネットワークデバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのメモリとを備えることができる。少なくとも1つのメモリは、その上に記憶されたコンピュータプログラムコードを含む。少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサにより、ネットワークデバイスに、スモールデータ送信手順における1つ以上の利用可能ビームを含むビーム測定レポートを端末デバイスから受信させ、スモールデータ送信手順用のサービングビームをターゲットビームに切り替えるビーム切り替えコマンドを端末デバイスに送信させるように構成される。
【0007】
他の態様では、スモールデータ送信手順におけるビーム管理をサポートする方法、装置、およびコンピュータプログラム製品の例示的な実施形態も提供される。
【0008】
本開示の例示的な実施形態の他の特徴および利点も、例示的に本開示の例示的な実施形態の原理を示す添付の図面と併せて読むと、具体的な実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
次に、いくつかの例示的な実施形態を、添付の図面を参照して、非限定的な例として説明する。
図1図1は、本願発明の実施形態が実装され得る例示的なセルラー通信ネットワークを示す概略図である。
図2図2は、例示的な実施形態によるスモールデータ送信手順におけるビーム管理のための動作を示すシグナリング図である。
図3図3は、他の例示的な実施形態によるスモールデータ送信手順におけるビーム管理の動作を示すシグナリング図である。
図4図4は、例示的な実施形態によるスモールデータ汁送手順におけるビーム障害検出のための動作を示すシグナリング図である。
図5図5は、本開示の例示的な実施形態が実装され得る通信システムのブロック図である。
【0010】
図面全体を通して、同一または類似の参照番号は同一または類似の要素を示す。
同じ要素に関する繰り返しの説明は省略する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、いくつかの例示的な実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。以下の説明には、様々な概念を十分に理解することを目的として、具体的な詳細が含まれている。しかしながら、これらの概念は、これらの具体的な詳細がなくても実施され得ることが当業者には明らかであろう。場合によっては、よく知られた回路、技術および構成要素は、説明された概念および特徴を不明瞭にすることを避けるためにブロック図の形態で示されている。
【0012】
本明細書で使用される場合、「ネットワークデバイス」という用語は、セルまたはカバレッジを提供できる任意の適切なエンティティまたはデバイスを指し、これを通じて端末デバイスはネットワークにアクセスしたり、サービスを受信したりすることができる。ネットワークデバイスは、一般に基地局と呼ばれることがある。本明細書で使用される「基地局」という用語は、ノードB(NodeBまたはNB)、進化型ノードB(eNodeBまたはeNB)、またはgNBまたはng-eNBを表すことができる。基地局は、マクロ基地局、中継ノード、またはピコ基地局やフェムト基地局などの低電力ノードとして具現化されてもよい。基地局は、中央ユニット(CU)、1つ以上の分散型ユニット(DU)、1つ以上のリモート無線ヘッド(RRH)またはリモート無線ユニット(RRU)などの複数の分散型ネットワーク・ユニットから構成される場合がある。これらの分散ユニットの数と機能は、選択されたスプリットRANアーキテクチャによって異なる。
【0013】
本明細書で使用する場合、「端末デバイス」または「ユーザ装置」(UE)という用語は、ネットワークデバイスとまたは互いに無線通信できる任意のエンティティまたは装置を指す。端末デバイスの例としては、携帯電話、移動端末、移動局、加入者局、携帯加入者局、アクセス端末、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、車載通信デバイス、機械式通信(MTC)デバイス、D2D通信デバイス、V2X通信デバイス、センサなどを挙げることができる。「端末デバイス」という用語は、UE、ユーザ端末、移動端末、移動局、または無線装置と互換的に使用することができる。
【0014】
図1は、本開示の例示的な実施形態が実装され得るセルラー通信ネットワーク100の概略図を示す。図1を参照すると、より大きなネットワークまたはシステムの一部であり得るセルラー通信ネットワーク100は、gNBとして示される基地局120と、gNB120と通信する1つ以上のユーザ機器(UE)デバイス110(1つのみが示される)とを含み得る。gNB120は、1つ以上のアンテナアレイに配置される多数のアンテナ素子を含むことができる。gNB120は、アンテナアレイから放射される信号が特定の送信方向に対してはコヒーレントに結合し、他の方向に対しては破壊的に打ち消し合うように、アンテナ素子に供給される送信信号の振幅および位相シフトを調整することができ、特定の方向により多くの電力が伝搬するビーム状の性質を示す集合送信信号を形成する。これがいわゆるビームフォーミングである。ビームフォーミングはセルカバレッジを広げることができ、特にパスロスが大きいミリ波周波数帯(FR2)に適している。
【0015】
UE110はビームの品質を測定し、高品質のビームを選択してgNB120との無線リソース制御(RRC)接続を確立することができる。UE110がRRC_CONNECTED状態になると、UE110とgNB120との間のビームベースの通信を保証するためにビーム管理が適用される場合がある。例えば、UE110は、1つ以上の最高品質のビームを定期的に測定し、gNB120に報告することができる。
サービングビームが構成された基準信号受信電力(RSRP)閾値を下回るか、または非サービングビームがサービングビームよりもオフセットが良好になると、gNB120はビーム切り替えプロセスをトリガして、サービングビームをより良好なビームで置き換えることができる。
【0016】
UE110が頻繁に送信するデータまたは大量のデータがない場合、gNB120は、UE110にRRCリリース(suspension message)を送信することによって、消費電力を節約するために、RRC接続を解放し、UE110をRRC_INACTIVE状態に維持することができる。UE110がRRC_INACTIVE状態にある場合、UE110は、2ステップまたは4ステップのランダムアクセス(RA)手順(以下、RA-SDT)またはコンフィギュアドグラント(CG)(以下、コンフィギュアドグラントタイプ1)を使用して実行できるスモールデータ送信(SDT)手順によって、スモールデータまたはスポラディックデータを送信できる。RA-SDTの場合、SDTペイロードは、最初のメッセージ(MsgA)または第3のメッセージ(Msg3)で送信することができる。
【0017】
NRは、SDT手順で複数のアップリンク(UL)またはダウンリンク(DL)パケットの送信をサポートするが、複数のパケット送信の間にUE110をRRC_CONNECTED状態に遷移させない。後続のデータセッションが長く続く可能性があるため、UEのモビリティが発生すると、SDT手順用のサービングビームの品質が低下する可能性がある。残念なことにSDT手順やUEがRRC_INACTIVE状態のときのビーム管理はない。ビーム管理がないため、特にFR2や一般的に高い周波数では、UEの移動時にSDT セッションが簡単に失敗する可能性がある。
【0018】
以下、SDT手順におけるビーム管理を支援する方法および装置の様々な例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。例示的な実施形態では、ビーム切り替えが必要な場合にそれを可能にするために、後続のSDT手順のために軽量ビーム管理が実行されてもよい。ビーム管理はまた、SDT手順のサービングビームについてビーム障害が検出された場合に実行されるビーム障害回復手順を含むことができる。SDT手順のビーム管理は、複数のパケットを同じSDT手順の一部として確実に送信するのに役立つ。
ビーム管理により、SDT手順が複数のパケット送信を含み、長時間持続する場合でも、高い周波数帯域で良好に動作することができる。
【0019】
図2は、例示的な実施形態によるSDT手順におけるビーム管理の動作を示すシグナリング図である。図2に示す動作は、図1に関して上述したUE110およびgNB120のようなユーザ機器装置および基地局によって実行されてもよい。例えば、UE110およびgNB120は、図2に示す動作を実行するための複数の手段を含んでもよく、手段は、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって形成されてもよい。
【0020】
図2を参照すると、210において、UE110は、gNB120からビーム測定報告要求を受信してもよい。いくつかの例示的な実施形態において、ビーム測定報告要求は、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上で搬送されるダウンリンク制御情報(DCI)、例えば、アップリンク(UL)送信をスケジューリングするためのDCIにおいて受信されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、gNB120は、専用のRRCシグナリング、例えば、UE110をRRC_CONNECTED状態からRRC_INACTIVE状態に遷移させるために使用されるサスペンド付きRRCReleaseで、ビーム測定報告要求を送信することができる。別のオプションとして、ビーム測定報告要求を媒体アクセス制御コントロールエレメント(MAC CE)に含めることもできる。
【0021】
ビーム測定報告要求は、UE110のビーム測定構成を含み得る。例えば、要求は、ビーム測定が実行される1つ以上の基準信号、1つ以上の測定関連閾値、および/またはgNB120に報告されるビーム数を構成することができる。ビーム測定コンフィギュレーションまたはその少なくとも一部は、システム情報ブロック(SIB)内またはRRCシグナリング(RRCReleaseなど)を介して伝送される場合がある。
【0022】
220において、UE110は、スモールデータ送信(SDT)手順において、gNB120にビーム測定報告において1つ以上の利用可能ビームを報告し得る。報告された1つ以上のビームは、UE110にとって最も強い1つ以上のビーム、および/または閾値、例えば基準信号受信電力(RSRP)閾値を超えるビームを含み得る。RSRP閾値は、SDT手順でビームを検証するために使用されるRSRP閾値、または別途構成された閾値であり得る。UE110は、操作部210で受信された要求に応答して、利用可能ビームを報告してもよく、あるいは、いくつかの例示的な実施形態では、操作部210が省略され、UE110がそれ自身で利用可能ビームを報告してもよい。動作220において報告される利用可能ビームの数は、例えば動作210においてgNB120によって構成されてもよいし、予め決定された数例えば1であってもよい。
【0023】
いくつかの例示的な実施形態では、UE110はRRC_INACTIVE状態にあるとき、例えば基準信号受信電力(RSRP)、基準信号受信品質(RSRQ)および/または信号対干渉+雑音比(SINR)の観点から、ビームの品質を定期的に測定してもよい。ビームは、同期信号ブロック(SSB)インデックス(時間位置インデックス)またはチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソースインデックスのいずれかの参照信号によって識別することができる。SSB測定は、初期DL帯域幅部分(BWP)または初期DL BWPに関連付けられたSSBを含む非初期DL BWPに対して構成されてよく、CSI-RS測定は、非初期DL BWPに対して構成されてよい。UE110は、gNB120によって明示的に構成されたDL参照信号を測定してもよく、またはgNB120がUE110のためにDL参照信号を構成しない場合、UE110は暗黙的にSSBをDL参照信号として決定してもよい。UE110は、例えばビームのRSRPを測定し、ビーム測定報告のために、最も強いビームおよび/またはRSRP閾値以上のビームを選択してもよい。RSRP の閾値の例としては、SDT手順でビームを検証するために使用される閾値がある。
【0024】
UE110は、SDT送信が実行されるときにビーム測定レポートを送信し、ビーム測定レポートに対してアップリンク(UL)リソース要求手順をトリガすることはない。ビーム測定レポートは、単独で送信されてもよいし、SDT送信において他のUEデータとともに送信されてもよい。ビーム測定レポートは、後続の SDT 伝送で送信することができる。ビーム測定レポートは、後続のSDT送信で送信することができる。ここで「後続」とは、SDT手順における2回目以降のSDT送信を指す。通常、UE110は、ビーム選択手順によって最も強いビーム上で最初のSDT送信を送信するため、UE110は、SDT手順の最初/最初の送信においてビーム測定レポートを送信しない場合がある。いくつかの例示的な実施形態では、UE110は、最初の送信およびその後の送信を含むすべてのSDT送信においてビーム測定レポートを送信することもできる。ビーム測定レポート、または少なくとも1つ以上の利用可能ビームの情報は、MAC CEで、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)または物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)において多重化された、上りリンク制御情報(UCI)で、またはRRCメッセージで送信されることがある。
【0025】
いくつかの例示的な実施形態では、UE110は、SDT手順のサービングビームが構成されたRSRP閾値を下回ると、ビーム測定報告をトリガすることができる。SDT手順のサービングビームは、SDT送信が実行されるビームであり、RA-SDT手順ではRAプリアンブルおよびランダムアクセスチャネル(RACH)リソース、またはCG-SDT手順ではCGリソースで示される場合がある。SDT手順のサービングビームは、後述するようにSDT手順中にUE110が切り替えたビームである可能性もある。RSRP閾値は、SDT手順のビームを検証するために使用されるRSRP閾値であってもよいし、別途構成された閾値であってもよい。いくつかの例示的な実施形態では、UE110は、1つ以上の非サービングビームがサービングビームよりも所定のオフセットだけ、および/または所定の期間だけ良好になったときに、ビーム測定報告をトリガすることができる。
【0026】
いくつかの例示的な実施形態では、UE110は、SDT送信用のCGリソースで構成されたビームを、報告される候補として考慮することができる。UE110は、ビームに切り替えたときに、そのようなビームのCGリソースを使用してCG-SDTを容易に実行する。いくつかの例示的な実施形態では、UE110は、CGリソースのないビームも報告される候補として考慮することができる。UE110は、ビームに切り替えたときにRA手順を実行することになるが、これについては後で詳細に説明する。
【0027】
230において、UE110は、SDT手順のサービングビームを切り替えるためのビーム切り替えコマンドをgNB120から受信することができる。例えば、gNB120は、ビーム測定レポートから、SDT手順のサービングビームが構成されたRSRP閾値を下回ったこと、または報告された非サービングビームの1つ以上がサービングビームよりもオフセットが良くなったことを知ると、SDTサービングビームを切り替えることを決定し、ビーム切り替えコマンドをUE110に送信することができる。ビーム切り替えコマンドは、UE110が切り替えるターゲットビームを示すことがあり、このターゲットビームは、ビーム測定レポート内の利用可能ビームから選択されることがあり、例えば、ビーム測定レポート内で最も強いビームである。ターゲットビームは、SDT送信用にCGリソースが割り当てられている場合もあれば、割り当てられていない場合もある。いくつかの例示的な実施形態では、ビーム切替コマンドは、UE110のターゲットビーム上にスケジュールされた、構成されたアップリンク付与または動的リソースなどの構成をオプションとして含むことができる。
【0028】
ビーム切り替えコマンドは、MAC CE、DCIコマンド、またはRRCシグナリングを介して送信される場合がある。
MAC CEは、新たに定義されたMAC CEであってもよいし、一般にPDCCH MAC CE用のTCI(Transmission Configuration Indicator)状態表示を再利用してもよい。
TCI状態は、ターゲットビームにおけるPDCCHの受信仮定をUE110に示すことができる。ビーム切り替えコマンドのためのDCIコマンドは、後続のSDT送信のためのULグラントをスケジューリングするためのDCIであってもよい。一例では、ビーム切り替えコマンドは、例えば、SDTプロシージャのために割り当てられたRAプリアンブルを使用するRAプロシージャによって、UE110におけるビーム切り替えプロセスをトリガするPDCCHオーダーから構成されてもよい。
【0029】
240において、UE110は、SDT手順用のサービングビームを、ビーム切り替えコマンドで示されたターゲットビームに切り替えることができる。いくつかの例示的な実施形態では、UE110は、ターゲットビーム上の後続のSDT送信をgNB120に送信することによって、サービングビームを切り替えてもよい。例えば、UE110がターゲットビーム上のCGリソースを割り当てられた場合、UE110は、242において、ターゲットビーム上のCGリソースを使用して後続のSDT送信を送信することができる。gNB120は、CGリソースから、UE110がSDT手順を現在のサービングビームからターゲットビームに切り替えていることを認識することができる。いくつかの例示的な実施形態では、UE110はまた、244において、RA手順によってサービングビームを切り替えることができる。例えば、UE110がターゲットビーム上のCGリソースで割り当てられていない場合、UE110は、UE110がターゲットビームに切り替えていることをgNB120に示すために、C-RNTI MAC CEでRA手順を実行することができる。RA手順では、SDT送信用に割り当てられたプリアンブルおよび RACHリソースが使用されることがある。たとえば、UE110が送信するSDTパケットを有する場合、SDT用のRACHリソースが使用され、RA手順のMsgAまたはMsg3にSDTパケットが含まれることがある。一方、RA手順は、通常のプリアンブルおよび通常のRACHリソース、すなわち、たとえば接続再開手順のための非 SDT送信用に割り当てられたプリアンブルおよび RACHリソースを使用することもでき、RA手順は MsgAまたはMsg3にSDTパケットを含めない。gNB120は、受信したRAメッセージから、UE110がSDT手順を現在のサービングビームからターゲットビームに切り替えていることを推測し、それに応じてUE110に応答することができる。
【0030】
次に、250において、UE110は、DL送信について、現在のサービングビームおよびターゲットビームの両方を監視し得る。DL伝送がターゲットビーム上で受信された場合、UE110は、gNB120がターゲットビーム上で伝送を受信し、ターゲットビーム上のDL伝送によってビーム切り替えを確認したと推論してもよい。以前のサービングビーム上で依然としてDL伝送が受信された場合、UE110は、gNB120がターゲットビーム上でSDT伝送を受信していない可能性があると推測してもよい。UE110は、ターゲットビーム上でUL送信を再度試みるか、または別のビームに切り替えるために新しいビーム測定報告を送信することができる。いくつかの例示的な実施形態では、UE110は、gNB120からターゲットビーム上のDL送信を受信するまで、それ以降のSDT送信にターゲットビームを適用しない。
【0031】
260において、UE110は、gNB120からターゲットビームに関する応答を受信し得る。いくつかの例示的な実施形態において、応答は、UE110がターゲットビームへのビーム切り替えを確認するためのビーム切り替え確認またはDLデータを含み得る。いくつかの例示的な実施形態において、UE110が動作240においてRA手順を実行し、ターゲットビームがUE110に割り当てられたCGリソースを持っていない場合、応答は、UE110のためにターゲットビーム上でスケジュールされた動的リソースまたはCGリソースをさらに含んでもよい。
【0032】
270において、ビーム切り替えプロセスは正常に完了する。UE110は、SDT手順の後続の送信に、ターゲットビームを新しいサービングビームとして使用する。
【0033】
図3は、別の例示的な実施形態によるSDT手順におけるビーム管理の動作を示すシグナリング図である。図3に示す動作は、図1に関して上述したUE110およびgNB120によって実行されてもよい。例えば、UE110およびgNB120は、図3に示されるオペレーションを実行するための複数の手段を含んでもよく、その手段は、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって形成されてもよい。図3に示すいくつかの操作は、図2を参照して上述した操作と同様である可能性があり、その詳細はここでは省略する。
【0034】
gNB120がビーム切替コマンドをUE110に送信することによってビーム切替が開始される図2に示す手順とは異なり、図3に示す手順では、ビーム切替はUE110側で開始されてもよい。図3を参照すると、310において、UE110は、第1のビーム上でSDT手順を開始することができる。例えば、UE110は、最も強いビームまたは閾値以上のビームを選択し、選択されたビーム上の第1のSDT送信をgNB120に送信することができる。第1の/最初のSDT送信には、たとえばRRC再開要求が含まれる。SDT手順は、プリアンブルおよびSDT用に割り当てられたRACHリソースを使用するRA-SDT手順によって実行される場合がある。RA-SDT手順では、SDTパケットは、2ステップRAの場合はMsgAに、4ステップRAの場合はMsg3に含めることができる。いくつかの例示的な実施形態では、SDT手順は、SDTパケットが第1のビームのCGリソースを使用して送信されるCG-SDT手順によって実行される場合がある。gNB120は、プリアンブル/PRACHリソースまたは第1のSDT送信に使用されるCGリソースによって第1のビームを識別し、第1のビームをSDT手順のサービングビームとみなすことができる。
【0035】
いくつかの例示的な実施形態において、UE110はまた、図2に示される動作210のように、動作310の前または後に、gNB120からビーム測定報告要求を受信することができる。
【0036】
320において、UE110は、SDT手順のサービングビームを含む利用可能ビームについてビーム測定を実行することができる。ビーム測定の詳細は、図2に示す動作220に関して上述されており、ここでの繰り返しの説明は省略する。
【0037】
330において、ビーム測定が、SDT手順のサービングビームを第1のビームから第2の/ターゲットビームに切り替える必要があることを示す場合、UE110は、例えば、SDT手順のターゲットビーム上でUL送信を送信することによって、SDT手順のサービングビームをターゲットビームに切り替えることができる。例えば、ビーム測定によって、サービングビームが構成されたRSRP閾値を下回ること、またはターゲットビームがサービングビームよりもオフセットが良好になることが判明した場合、UE110は、ターゲットビームに切り替えることを決定してもよい。ターゲットビームは、UE110にとって最も強いビームであってもよいし、ビーム測定時の閾値を超えるビームであってもよい。
【0038】
いくつかの例示的な実施形態では、ターゲットビームは、UE110に割り当てられたCGリソースを有する場合があり、UE110は、動作330において、ターゲットビーム上のCGリソースを使用して後続のSDT送信を送信する場合がある。gNB120は、CGリソースからUE110およびターゲットビームを識別し、UE110がSDT手順をターゲットビームに切り替えていることを推論してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、後続のSDT送信は、UE110がSDT手順をターゲットビームに切り替えていることを示すビーム切り替え要求も含み得る。ビーム切替要求は、UE110のIDを含む場合がある。gNB120は、ビーム切り替え要求から、UE110がSDT手順をターゲットビームに切り替えていると判断することができる。
【0039】
いくつかの例示的な実施形態において、ターゲットビームは、UE110に割り当てられたCGリソースを有していないか、または割り当てられたCGリソースが利用不能になることがある。UE110は、ターゲットビーム上のRA手順によってUL送信を送信することができる。RA手順は、UE110がターゲットビームに切り替えていることをgNB120に示すために、MsgAまたはMsg3にC-RNTI MAC CEを含んでもよい。RA手順では、SDT送信用に割り当てられたプリアンブルおよび RACHリソースが使用されることがある。たとえば、UE110が送信するSDTパケットがある場合、SDT用のRACHリソースが使用され、SDTパケットがRA手順のMsgAまたはMsg3に含まれることがある。一方、RA手順では、通常のプリアンブルおよび通常のRACHリソース、すなわち、たとえば接続再開手順のための非 SDT送信用に割り当てられたプリアンブルおよび RACHリソースが使用される場合もあり、RA手順では、MsgAまたは Msg3にSDTパケットを含めない。gNB120は、受信したRAメッセージから、UE110がSDT手順を現在のサービングビームからターゲットビームに切り替えていることを推測し、それに応じてUE110に応答することができる。いくつかの例示的な実施形態ではRA手順は、UE110がSDT手順をターゲットビームに切り替えることを明示的に示すビーム切り替え要求をMsgAまたはMsg3にさらに含むことができる。オプションとして、ビーム切り替え要求には、ビーム切り替え前に使用された最初のビームの表示も含めることができる。
【0040】
340において、UE110は、ターゲットビーム上の応答を受信するまで、第1/ソースビームおよび第2/ターゲットビームをモニタすることができる。ターゲットビーム上の応答を受信する前に、UE110は後続のSDT送信にターゲットビームを適用しない。
【0041】
350において、UE110はgNB120からターゲットビームに関する応答を受信することができる。応答は、ターゲットビームへのビーム切り替えが成功したことをUE110が確認するためのビーム切り替え確認またはDLデータを含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、UE110が動作330においてRA手順を実行し、ターゲットビームがUE110に割り当てられたCGリソースを持っていない場合、応答は、UE110のためにターゲットビーム上でスケジュールされた動的リソースまたはCGリソースをさらに含み得る。
【0042】
いくつかの例示的な実施形態において、UE110がgNB120からターゲットビーム上でいかなる応答も受信しない場合、またはUE110がgNB120から第1のビーム上で依然としてDL伝送を受信する場合、UE110は、gNB120がターゲットビーム上でUL伝送を受信していない可能性があると推論してもよい。その後、UE110はターゲットビーム上でUL送信を再試行してもよいし、最新のビーム測定値に従って、後続のSDT送信のための新しいターゲットビームを選択してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、UE110は、gNB120からターゲットビームに関する応答を受信するまで、それ以降のSDT送信にターゲットビームを適用しない。
【0043】
360で、ビーム切り替えプロセスが正常に完了する。UE110は、SDT手順における後続の送信のための新しいサービングビームとしてターゲットビームを使用する。
【0044】
場合によっては、SDT手順中にUEの移動性などのためにサービングビームがデータ伝送に適さなくなり、UE110がサービングビームのビーム測定レポートをネットワークに送信してビーム切り替えをトリガできないことがある。ビーム管理は、このような場合に対処するために、ビーム障害検出を含むこともできる。図4は、例示的な実施形態によるSDT手順におけるビーム障害検出の動作を示すシグナリング図である。図4に示される動作は、図1に関して上述したUE110およびgNB120によって実行され得る。
例えば、UE110およびgNB120は、図4に示す動作を実行するための複数の手段を含んでもよく、その手段は、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって形成されてもよい。図4に示されるいくつかの動作は、図2-3を参照して上述した動作と同様であってもよく、その詳細はここでは省略する。
【0045】
図4を参照すると、410において、UE110は、gNB120からSDT手順のためのビーム障害検出(BFD)構成を受信することができる。SDT用のBFDコンフィギュレーションは、ビーム障害検出用のパラメータ、例えばビーム障害インスタンスカウンタおよび/またはタイマの閾値を含むことができる。また、SDT用のBFDコンフィギュレーションは、ビーム障害が検出されたときに実行される1つ以上の動作の指示を含むことができる。SDT用のBFDコンフィギュレーションは、DCIでブロードキャストされるシステム情報、MAC CEまたはRRCシグナリング(RRC Release with suspensionメッセージなど)を介して受信することができる。いくつかの例示的な実施形態では、ビーム故障が検出されたときに実行されるべき1つ以上の動作の指示は、SDT手順のサービングビームが故障状態にあることが検出されたとき、および、ビーム故障がトリガされたとき、例えばSDT手順のサービングビームについて多数のビーム故障インスタンスが検出された場合に受信され得る。SDTのためのBFD構成は、図2に示す動作210において上述したビーム測定報告要求と組み合わせてもよいし、ビーム測定報告要求に含めてもよいし、ビーム測定報告要求から独立させてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、動作410は省略されてもよく、BFD構成はUE110で事前に構成されてもよい。
【0046】
420において、UE110は、例えば、最強ビームまたはRSRP閾値以上のビームをサービングビームとして選択し、サービングビーム上で最初の/最初のSDT送信を送信することによって、サービングビーム上でSDT手順を開始することができる。動作420は、図3を参照して上述した動作310と同様であってもよく、ここではその繰り返しの説明は省略する。
【0047】
430において、UE110は、SDT手順中にサービングビームについてビーム障害検出を実行して、サービングビームが障害状態にあるかどうかを判断することができる。サービングビームは、PDCCHの復調基準信号(DMRS)と準同位に配置されたビーム障害検出基準信号(BFD-RS)と関連付けられてもよく、BFD-RSは、初期DL BWPまたは初期DL BWPに関連付けられたSSBを含む非初期DL BWPのためのSSB、または非初期DL BWPのためのCSI-RSであってもよい。UE110がBFD-RSを明示的に構成していない場合、UE110はビーム障害検出のためのBFD-RSとしてSSBを暗黙的に決定することができる。
【0048】
ビーム障害検出は、物理(PHY)層が周期的に BFD-RS に基づいてサービングビームの品質を評価することによって行われることがある。いくつかの例示的な実施形態では、BFD-RSを使用して推定された仮想PDCCHブロック誤り率(BLER)が構成された閾値を超える場合、ビーム障害インスタンス(BFI)指示が上位レイヤ(例えば、MACレイヤ)に提供される。品質評価とBFI表示は定期的に行われてもよい。MAC層は、PHY層からのBFI指示をカウントするカウンタを実装してもよい。BFIカウンタが最大値Qに達すると、サービングビームのビーム障害が検出/宣言される。BFIカウンタは、MAC層がPHY層からBFIインジケータを受信する度にスタート/リスタートするタイマによって監視されるように構成できる。タイマが満了すると、BFIカウンタはリセットされる(カウンタの値はゼロに設定される)。
【0049】
いくつかの例示的な実施形態では、ビーム障害検出はより単純な方法で実施されてもよい。例えば、仮想PDCCH BLERが構成された閾値以上であるか、またはL1-RSRPが構成された閾値未満である場合、UE110は、サービングビームが障害状態にあると判定してもよい。
【0050】
動作430においてビーム障害が検出されなかった場合、UE110は、動作440において、サービングビームに対するSDT手順の実行を継続することができる。例えば、UE110は、上述したように、サービングビームに関するビーム測定レポートを送信することができる。
【0051】
一方、SDT手順のサービングビームが障害状態にあることをUE110が動作430で検出した場合、ビーム障害回復(BFR)動作が450で実行されてもよい。BFR動作は、動作410においてgNB120によって構成されてもよいし、UE110自体によって決定されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、BFR動作は、SDT手順を中止し、RRC接続確立手順または再確立手順をトリガしてRRC_CONNECTED状態になることから構成される場合がある。例えば、UE110はRRC再開要求、RRCセットアップ要求、またはRRC再確立要求をgNB120に送信することができる。いくつかの例示的な実施形態では、UE110はSDT手順に留まり、所定の回数だけSDT送信を再試行してもよい。試行も失敗した場合、UE110はRRC接続確立手順または再確立手順をトリガする前に、異なるSDT方式を試みてもよい。たとえば、CG-SDT手順中にビーム障害が検出された場合、UE110は CG-SDT手順を中止して RA-SDT手順を試みることができる。RA-SDT手順中にビーム障害が検出された場合、UE110はRA-SDT手順を中止し、CG-SDT手順を試みてもよい。いくつかの例示的な実施形態において、UE110は、gNB120に新しい候補ビームを指示してもよい。例えば、UE110は、MsgAまたはMsg3に含まれるC-RNTI MAC CEを有する新しい候補ビームに対してRA手順を実行してもよい。UE110は、SDT用に構成されたリソース以外の通常のRAリソースを使用してもよいし、UE110は、送信するSDTデータがある場合、SDT用に割り当てられたRAリソースを使用してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、UE110は SDT送信を中止し、RRC_IDLEまたはRRC_INACTIVE 状態になることがある。
【0052】
図5は、本開示の例示的な実施形態が実装され得る通信システム500を示すブロック図である。通信システム500は、通信ネットワークの一部であってもよい。図5に示すように、通信システム500は、上述したUE110として実装され得る端末デバイス510と、上述した基地局(gNB)120として実装され得るネットワークデバイス520と、を含み得る。
【0053】
図5を参照すると、端末デバイス510は、1つ以上のバス514を介して相互接続された、1つ以上のプロセッサ511、1つ以上のメモリ512、および1つ以上のトランシーバ513から構成され得る。1つ以上のバス514は、アドレスバス、データバス、または制御バスであってもよく、マザーボードまたは集積回路上の一連のライン、銅ケーブル、光ファイバ、または他の電気/光通信機器などの任意の相互接続機構を含んでもよい。1つ以上のトランシーバ513の各々は、複数のアンテナ516に接続される受信機および送信機から構成されてもよい。複数のアンテナ516は、ネットワークデバイス520とのビームフォーミング通信を実行するためのアンテナアレイを形成してもよい。1つ以上のメモリ512は、コンピュータプログラムコード515を含み得る。1つ以上のメモリ512およびコンピュータプログラムコード515は、1つ以上のプロセッサ511によって実行されるとき、端末デバイス510に、上述したようなUE110に関する手順およびステップを実行させるように構成され得る。
【0054】
ネットワークデバイス520は、単一のネットワークノードとして実装することも、2つ以上のネットワークノードに分割/分散して実装することもできる。例えば、セントラル・ユニット(CU)、ディストリビュート・ユニット(DU)、リモート・ラジオ・ヘッドエンド(RRH)など、異なる機能分割アーキテクチャと異なるインターフェースを使用する。ネットワークデバイス520は、1つ以上のバス524を介して相互接続された、1つ以上のプロセッサ521、1つ以上のメモリ522、1つ以上のトランシーバ523、および1つ以上のネットワークインターフェース527から構成され得る。1つ以上のバス524は、アドレスバス、データバス、または制御バスであってもよく、マザーボードまたは集積回路上の一連のライン、銅ケーブル、光ファイバ、または他の電気/光通信機器などの任意の相互接続機構を含んでもよい。1つ以上のトランシーバ523の各々は、複数のアンテナ526に接続された受信機および送信機から構成されることがある。ネットワークデバイス520は、端末デバイス510の基地局として動作し、複数のアンテナ526を介して端末デバイス510と無線通信することができる。複数のアンテナ526は、端末デバイス510とビームフォーミング通信を行うためのアンテナアレイを形成してもよい。1つ以上のネットワークインターフェース527は、ネットワークデバイス520が他のネットワークデバイス、エンティティまたは機能と通信することができる有線または無線通信リンクを提供することができる。1つ以上のメモリ522は、コンピュータプログラムコード525を含むことができる。1つ以上のメモリ522およびコンピュータプログラムコード525は、1つ以上のプロセッサ521によって実行されるとき、ネットワークデバイス520に、上述のような基地局(gNB)120に関する手順およびステップを実行させるように構成され得る。
【0055】
上述した1つ以上のプロセッサ511、521は、ローカル技術ネットワークに適した任意の適切なタイプであってよく、汎用プロセッサ、特殊用途プロセッサ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、プロセッサベースのマルチコアプロセッサアーキテクチャの1つ以上のプロセッサ、ならびにフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)および特定用途向け集積回路(ASIC)に基づいて開発されたものなどの専用プロセッサのうちの1つ以上を含んでよい。1つ以上のプロセッサ511、521は、UE/ネットワークデバイスの他の要素を制御し、それらと協働して動作して、上述した手順を実施するように構成され得る。
【0056】
1つ以上のメモリ512、522は、揮発性メモリおよび/または不揮発性メモリなどの様々な形態の少なくとも1つの記憶媒体を含み得る。揮発性メモリは、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)またはキャッシュを含むが、これらに限定されない。不揮発性メモリは、例えばリードオンリーメモリ(ROM)、ハードディスク、フラッシュメモリなどを含むが、これらに限定されない。さらに、1つ以上のメモリ512、522は、電気的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外線的、または半導体システム、装置、もしくはデバイス、またはこれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0057】
図面中のブロックは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せを含む様々な態様で実装され得ることが理解される。いくつかの例示的な実施形態では、1つ以上のブロックは、ソフトウェアおよび/またはファームウェア、たとえば、記憶媒体に格納された機械実行可能命令を使用して実装されてもよい。機械実行可能命令に加えて、または機械実行可能命令の代わりに、図面のブロックの一部または全部を、1つ以上のハードウェア論理コンポーネントによって少なくとも部分的に実装することができる。例えば、限定するものではないが、使用可能なハードウェア論理コンポーネントの例示的なタイプには、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、ASSP(Application-Specific Standard Products)、SOC(System-on-Chip Systems)、CPLD(Complex Programmable Logic Devices)などが含まれる。
【0058】
いくつかの例示的な実施形態は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、デバイスまたは装置に上述の手順を実行させ得るコンピュータプログラムコードまたは命令をさらに提供する。例示的な実施形態の手順を実行するためのコンピュータプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述することができる。コンピュータプログラムコードは、汎用コンピュータ、特殊用途コンピュータの1つ以上のプロセッサまたはコントローラ、または他のプログラマブルデータ処理装置に提供されてもよく、プログラムコードがプロセッサまたはコントローラによって実行されると、フローチャートおよび/またはブロック図で指定された機能/動作が実施されるようにする。プログラムコードは、完全にマシン上で実行してもよいし、部分的にマシン上で実行してもよいし、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして実行してもよいし、部分的にマシン上で実行し、部分的にリモートマシン上で実行してもよいし、完全にリモートマシンまたはサーバー上で実行してもよい。
【0059】
いくつかの例示的な実施形態は、コンピュータプログラム製品、またはその中に格納されたコンピュータプログラムコードまたは命令を有するコンピュータ可読媒体をさらに提供する。コンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれらに関連して使用するためのプログラムを含むか、または格納することができる任意の有形媒体であってよい。機械可読媒体は、機械可読信号媒体または機械可読記憶媒体であってもよい。機械可読媒体には、電子的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外線的、半導体的なシステム、装置、デバイス、またはこれらの任意の適切な組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。機械可読記憶媒体のより具体的な例としては、1本以上のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、または前述の任意の適切な組み合わせが挙げられる。
【0060】
例示的な実施形態では、端末デバイスが提供される。端末デバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、その上に格納されたコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備えることができる。少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサにより、端末デバイスにスモールデータ送信手順を開始させ、スモールデータ送信手順用のサービングビームを含む利用可能ビームについてビーム測定を実行させるように構成されてもよい。ビーム測定が、スモールデータ送信手順用のサービングビームをターゲットビームに切り替える必要があることを示す場合、端末デバイスは、スモールデータ送信手順において、ターゲットビーム上でアップリンク送信を送信する。
【0061】
一例において、端末デバイスは、ターゲットビーム上の構成されたグラントリソースを使用するスモールデータ送信によって、またはランダムアクセス手順によって、UL送信を送信することができる。ランダムアクセス手順では、スモールデータ送信用に割り当てられたランダムアクセスチャネルリソース、または通常のランダムアクセスチャネルリソース、すなわちスモールデータ送信以外、例えば接続再開手順用に割り当てられたリソースを使用することができる。
【0062】
一実施例において、ターゲットビーム上のUL送信は、端末デバイスがスモールデータ送信手順をターゲットビームに切り替えることを示すビーム切り替え要求を含んでよい。
【0063】
一実施例において、端末デバイスは、ビーム切り替えを確認するためにターゲットビーム上で応答が受信されるまで、ターゲットビームおよび以前のサービングビームを監視することができる。
【0064】
例示的な実施形態では、端末デバイスが提供される。端末デバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、その上に格納されたコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備えることができる。少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサにより、端末デバイスに、スモールデータ送信手順を開始させ、スモールデータ送信手順中にサービングビームのビーム障害検出を実行させ、サービングビームが障害状態にあることが検出されたときに動作を実行させるように構成される。
【0065】
一実施例では、サービングビームが障害状態にあることが検出されたときに実行される動作は、無線リソース制御接続確立または再確立手順をトリガして接続モードに移行すること、スモールデータ送信手順を中止してアイドルモードまたは非アクティブモードに移行すること、スモールデータ送信手順で所定回数スモールデータ送信を再試行すること、または新しい候補ビームを報告することのうちの1つ以上を含むことができる。
【0066】
一例において、端末デバイスは、スモールデータ送信手順に対するビーム障害検出構成を受信することができる。ビーム障害検出構成は、サービングビームが障害状態にあることが検出された場合に実行される動作を端末デバイスに示すことができる。ビーム障害検出コンフィギュレーションは、システム情報ブロードキャストまたは無線リソース制御シグナリングを介して受信することができる。
【0067】
一実施例では、サービングビームは、サービングビーム上で搬送される物理ダウンリンク制御チャネルの復調基準信号と準同位に配置されたビーム障害検出基準信号と関連付けられる。
【0068】
例示的な実施形態では、ネットワークデバイスが提供される。ネットワークデバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、その上に記憶されたコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備えることができる。少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサにより、ネットワークデバイスに、スモールデータ送信手順において第1のビーム上で第1のスモールデータ送信を受信させ、スモールデータ送信手順において第1のビームとは異なる第2のビーム上でアップリンク送信を受信させ、スモールデータ送信手順において第1のビームから第2のビームへのビーム切り替えを確認するための応答を第2のビーム上で送信させるように構成され得る。
【0069】
一例として、アップリンク送信は、ターゲットビーム上の構成されたグラントリソースを使用するスモールデータ送信、またはランダムアクセス手順によって送信される。ランダムアクセス手順は、スモールデータ送信用に割り当てられたランダムアクセスチャネルリソース、または通常のランダムアクセスチャネルリソース、すなわち、スモールデータ送信以外のために割り当てられたリソース、例えば、接続再開手順用に割り当てられたリソースを使用することができる。
【0070】
一実施例において、第2のビーム上のアップリンク送信は、ビーム切替要求を含むことができる。
【0071】
一例として、応答は第2ビームのスケジューリング情報を含む。
【0072】
例示的な実施形態では、ネットワークデバイスが提供される。ネットワークデバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、その上に記憶されたコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備えることができる。少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサにより、ネットワークデバイスに、スモールデータ送信手順のためのビーム障害検出コンフィギュレーションを端末デバイスに送信させるように構成される。
【0073】
一例として、ビーム障害検出構成は、スモールデータ送信手順においてビーム障害が検出された場合に端末デバイスで実行される動作を示すことができる。
【0074】
一例において、ビーム障害検出コンフィギュレーションは、システム情報ブロードキャストまたは無線リソース制御シグナリングを介して送信されてもよい。
【0075】
例示的な実施形態では、端末デバイスで実施される方法が提供される。この方法は、スモールデータ送信手順を開始することと、スモールデータ送信手順のためのサービングビームを含む利用可能ビームについてビーム測定を実行することと、ビーム測定がサービングビームをターゲットビームに切り替える必要があることを示す場合に、スモールデータ送信手順においてターゲットビーム上でアップリンク送信を送信することとを含むことができる。
【0076】
一例において、アップリンク送信は、ターゲットビーム上の構成されたグラントリソースを使用するスモールデータ送信によって送信されてもよく、ランダムアクセス手順によって送信されてもよい。ランダムアクセス手順では、スモールデータ送信用に割り当てられたランダムアクセスチャネルリソース、または通常のランダムアクセスチャネルリソース、すなわちスモールデータ送信以外のリソース、例えば接続再開手順用に割り当てられたリソースを使用することができる。
【0077】
一例では、ターゲットビーム上のアップリンク送信は、端末デバイスがスモールデータ送信手順をターゲットビームに切り替えることを示すビーム切り替え要求を含むことがある。
【0078】
一例において、本方法は、ビーム切り替えを確認するためにターゲットビーム上で応答を受信することをさらに含み得る。
【0079】
例示的な実施形態では、端末デバイスで実施される方法が提供される。本方法は、スモールデータ送信手順を開始することと、スモールデータ送信手順中にサービングビームのビーム障害検出を行うことと、サービングビームが障害状態にあることが検出されたときに動作を実行することとを含むことができる。
【0080】
一例において、サービングビームが障害状態にあることが検出されたときに実行される動作は、無線リソース制御接続確立または再確立手順をトリガして接続モードに移行すること、スモールデータ送信手順を中止してアイドルモードまたは非アクティブモードに移行すること、スモールデータ送信手順において所定回数のスモールデータ送信を再試行すること、または、新しい候補ビームを報告することのうちの1つ以上から構成され得る。
【0081】
一例において、本方法は、スモールデータ送信手順に対するビーム障害検出構成を受信することをさらに含み得る。ビーム障害検出コンフィギュレーションは、サービングビームが障害状態にあると検出されたときに実行される動作を端末デバイスに示すことができる。ビーム障害検出コンフィギュレーションは、システム情報ブロードキャストを介して、または無線リソース制御シグナリングを介して受信されてもよい。
【0082】
一例において、サービングビームは、サービングビーム上で搬送される物理ダウンリンク制御チャネルの復調基準信号と準同軸にあるビーム障害検出基準信号と関連付けられることがある。
【0083】
例示的な実施形態では、ネットワークデバイスで実施される方法が提供される。この方法は、スモールデータ送信手順において第1のビーム上で第1のスモールデータ送信を受信することと、スモールデータ送信手順において第1のビームとは異なる第2のビーム上でアップリンク送信を受信することと、スモールデータ送信手順において第1のビームから第2のビームへのビーム切り替えを確認するために第2のビーム上で応答を送信することとを含み得る。
【0084】
一実施例において、アップリンク送信は、ターゲットビーム上の構成されたグラントリソースを使用するスモールデータ送信において受信され得るか、またはランダムアクセス手順において受信され得る。ランダムアクセス手順では、スモールデータ送信用に割り当てられたランダムアクセスチャネルリソース、または通常のランダムアクセスチャネルリソース、すなわちスモールデータ送信以外、例えば接続再開手順用に割り当てられたリソースを使用することができる。
【0085】
一実施例において、ターゲットビーム上のアップリンク送信は、端末デバイスがスモールデータ送信手順をターゲットビームに切り替えることを示すビーム切り替え要求を含んでよい。
【0086】
一例において、応答は、第2のビームのためのスケジューリング情報を含むことができる。
【0087】
例示的な実施形態では、ネットワークデバイスで実施される方法が提供される。本方法は、スモールデータ送信手順のためのビーム障害検出構成を端末デバイスに送信することを含むことができる。
【0088】
一実施例において、ビーム障害検出構成は、スモールデータ送信手順においてビーム障害が検出された場合に端末デバイスにおいて実行されるべき動作を示すことができる。
【0089】
一例では、ビーム障害検出コンフィギュレーションは、システム情報ブロードキャストまたは無線リソース制御シグナリングを介して送信されることがある。
【0090】
例示的な実施形態では、端末デバイスに実装される装置が提供される。この装置は、スモールデータ送信手順を開始するための手段と、スモールデータ送信手順のためのサービングビームを含む利用可能ビームについてビーム測定を実行するための手段と、ビーム測定がサービングビームをターゲットビームに切り替える必要があることを示す場合に、ターゲットビーム上でアップリンク送信を送信するための手段とを備えることができる。
【0091】
例示的な実施形態では、端末デバイスに実装される装置が提供される。本装置は、スモールデータ送信手順を開始する手段と、スモールデータ送信手順中にサービングビームのビーム障害検出を実行する手段と、サービングビームが障害状態にあることが検出されたときに動作を実行する手段とを備えることができる。
【0092】
例示的な実施形態では、ネットワークデバイスに実装される装置が提供される。この装置は、スモールデータ送信手順において第1のビーム上で第1のスモールデータ送信を受信する手段と、スモールデータ送信手順において第1のビームとは異なる第2のビーム上でアップリンク送信を受信する手段と、スモールデータ送信手順において第1のビームから第2のビームへのビーム切り替えを確認するために第2のビーム上で応答を送信する手段とを備えることができる。
【0093】
例示的な実施形態では、ネットワークデバイスに実装される装置が提供される。この装置は、スモールデータ送信手順のビーム障害検出構成を端末デバイスに送信する手段を備えることができる。
【0094】
例示的な実施形態では、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読媒体に記憶された命令を含んでいてもよい。命令は、端末デバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、端末デバイスに、スモールデータ送信手順を開始させ、スモールデータ送信手順のためのサービングビームを含む利用可能ビームについてビーム測定を実行させ、ビーム測定が、サービングビームをターゲットビームに切り替える必要があることを示すとき、ターゲットビーム上でアップリンク送信を送信させることができる。
【0095】
例示的な実施形態では、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読媒体に記憶された命令を含んでいてもよい。命令は、端末デバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、端末デバイスに、スモールデータ送信手順を開始させ、スモールデータ送信手順中にサービングビームのビーム障害検出を実行させ、サービングビームが障害状態にあることが検出されたときに動作を実行させることができる。
【0096】
例示的な実施形態では、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読媒体に記憶された命令を含んでよい。命令は、ネットワークデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、ネットワークデバイスに、スモールデータ送信手順において第1のビーム上で第1のスモールデータ送信を受信させ、スモールデータ送信手順において第1のビームとは異なる第2のビーム上でアップリンク送信を受信させ、スモールデータ送信手順において第1のビームから第2のビームへのビーム切り替えを確認するために第2のビーム上で応答を送信させることができる。
【0097】
例示的な実施形態では、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読媒体に格納された命令を含んでいてもよい。命令は、ネットワークデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、ネットワークデバイスに、スモールデータ送信手順のためのビーム障害検出構成を端末デバイスに送信させることができる。
【0098】
図面では特定の順序で動作が描かれているが、望ましい結果を達成するために、そのような動作が図示された特定の順序で実行されること、または順次実行されること、または図示されたすべての動作が実行されることを要求するものとして理解されるべきではない。特定の状況では、マルチタスクおよび並列処理が有利であり得る。同様に、いくつかの具体的な実装の詳細が上記の議論に含まれているが、これらは、本開示の範囲を制限するものとして解釈されるべきではなく、むしろ、特定の例示的な実施形態に固有であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。別々の例示的な実施形態の文脈で説明される特定の特徴は、単一の例示的な実施形態において組み合わせて実施することもできる。逆に、単一の例示的な実施形態の文脈で説明される様々な特徴も、複数の例示的な実施形態で別々に、または任意の適切なサブコンビネーションで実装され得る。
【0099】
主題は、構造的特徴および/または方法的作用に特有な言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲において定義される主題は、上述した特定の特徴または作用に限定されないことを理解されたい。それどころか、上述した特定の特徴および作用は、特許請求の範囲を実施する例として開示されている。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-03-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備える端末デバイスであって、
前記少なくとも1つのメモリと前記コンピュータプログラムコードは、該少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記端末デバイスに、
非アクティブ状態であり、スモールデータ送信手順において1つ以上の利用可能ビームを報告するステップと、
前記非アクティブ状態において、前記スモールデータ送信手順のサービングビームを、ターゲットビームに切り替えるステップであって、
前記切り替えは、前記ターゲットビームにおいてスモールデータ送信に割り当てられたプリアンブルおよびランダムアクセスチャネルリソースを使用してランダムアクセス手順を実行するステップを備える、ステップと、
を実行させるように構成される、端末デバイス。
【請求項2】
前記報告された1つ以上の利用可能ビームは、1つ以上の最も強いビームおよび/または閾値を超えるビームを含む、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項3】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、該少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記ターミナルのデバイスに、1つ以上の利用可能ビームを報告する要求を受信するステップを実行させるようにさらに構成される、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項4】
1つ以上の利用可能ビームを報告する前記要求は、
物理ダウンリンク制御チャネル上のダウンリンク制御情報に、
媒体アクセス制御コントロールエレメントに、または、
無線リソース制御シグナリングに
含まれる、請求項3に記載の端末デバイス。
【請求項5】
前記端末デバイスは、前記スモールデータ送信手順中の後続のスモールデータ送信において前記1つ以上の利用可能ビームを報告する、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項6】
前記端末デバイスは、前記サービングビームが閾値を下回ったとき、および/または、1つ以上の非サービングビームが前記サービングビームよりも所定のオフセットだけ良好になったときに、前記1つ以上の利用可能ビームを報告する、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項7】
前記端末デバイスは、媒体アクセス制御コントロールエレメントにおいて、物理アップリンク共有チャネルもしくは物理アップリンク制御チャネルで搬送されるアップリンク制御情報において、または、無線リソース制御シグナリングにおいて前記1つ以上の利用可能ビームを、報告する、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項8】
前記端末デバイスは、前記ターゲットビーム上で応答を受信するまで、前記サービングビームおよび前記ターゲットビームを監視する、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項9】
少なくとも1つのプロセッサとコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備えるネットワークデバイスであって、
前記少なくとも1つのメモリと前記コンピュータプログラムコードは、該少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記ネットワークデバイスに、スモールデータ送信手順で使用可能な1つ以上のビームを含むビーム測定報告非アクティブ状態にある端末デバイスから受信するステップと、
スモールデータ送信に割り当てられたプリアンブルおよびランダムアクセスチャネルリソースを使用してランダムアクセスメッセージを受信するステップと、
ターゲットビームに対して前記端末デバイスが前記スモールデータ送信手順を切り替えているとの前記ランダムアクセスメッセージから推論するステップと、
を実行させるように構成される、ネットワークデバイス。
【請求項10】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、該少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記ネットワークデバイスに、前記ビーム測定報告の要求を前記端末デバイスに送信するステップを実行させるようにさらに構成される、請求項9に記載のネットワークデバイス。
【請求項11】
前記ビーム測定報告の前記要求は、
物理ダウンリンク制御チャネル上のダウンリンク制御情報に、
媒体アクセス制御コントロールエレメントに、または、
無線リソース制御シグナリングに
含まれる、請求項10に記載のネットワークデバイス。
【請求項12】
前記ビーム測定報告は、前記スモールデータ送信手順中の後続のスモールデータ送信において受信される、請求項9に記載のネットワークデバイス。
【請求項13】
前記ビーム測定報告は、前記スモールデータ送信手順のサービングビームが閾値を下回ったとき、および/または、前記端末デバイスに対する1つ以上の非サービングビームが前記サービングビームよりも所定のオフセットだけ良好になったときに受信される、請求項9に記載のネットワークデバイス。
【請求項14】
前記ビーム測定報告が、媒体アクセス制御コントロールエレメントで、物理アップリンク共有チャネルもしくは物理アップリンク制御チャネルで搬送されるアップリンク制御情報に、または、無線リソース制御シグナリングで含まれる、請求項9に記載のネットワークデバイス。
【請求項15】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記ネットワークデバイスに、前記ターゲットビーム上でアップリンク送信を受信するステップを実行させるようにさらに構成される、請求項9に記載のネットワークデバイス。
【請求項16】
端末デバイスで実施される方法であって、
非アクティブ状態において、またスモールデータ送信手順において1つ以上の利用可能ビームを報告するステップと、
前記非アクティブ状態において前記スモールデータ送信手順のサービングビームを、ビーム切替コマンドで指示されたターゲットビームに切り替えるステップであって前記切り替えは、前記ターゲットビームにおいてスモールデータ送信に割り当てられたプリアンブルおよびランダムアクセスチャネルリソースを使用してランダムアクセス手順を実行するステップ、を備える、ステップと、を含む方法。
【請求項17】
前記報告された1つ以上の利用可能ビームは、1つ以上の最も強いビームおよび/または閾値以上のビームを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
1つ以上の利用可能ビームを報告する要求を受信するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
1つ以上の利用可能ビームを報告する前記要求は、
物理ダウンリンク制御チャネル上のダウンリンク制御情報で、
媒体アクセス制御コントロールエレメントで、または、
無線リソース制御シグナリングで
受信される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記端末デバイスは、前記1つ以上の利用可能ビームを、前記スモールデータ送信手順中の後続のスモールデータ送信において報告する、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記端末デバイスは、
媒体アクセス制御コントロールエレメントにおける、
物理アップリンク共有チャネルまたは物理アップリンク制御チャネルで搬送されるアップリンク制御情報における、または、
無線リソース制御シグナリングにおける
前記1つ以上の利用可能ビームを報告する、請求項16に記載の方法。
【請求項22】
前記端末デバイスが前記ターゲットビーム上で応答を受信するまで、前記サービングビームおよび前記ターゲットビームを監視するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項23】
ネットワークデバイスにおいて実施される方法であって、
スモールデータ送信手順で使用可能な1つ以上のビームを含むビーム測定報告、非アクティブ状態にある端末デバイスから受信するステップと、
スモールデータ送信に割り当てられたプリアンブルおよびランダムアクセスチャネルリソースを使用してランダムアクセスメッセージを受信するステップと、
ターゲットビームに対して前記端末デバイスが前記スモールデータ送信手順を切り替えているとの前記受信されたランダムアクセスメッセージからを推論するステップと、
を含む、方法。
【請求項24】
前記ビーム測定報告の要求を前記端末デバイスに送信するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記ビーム測定報告は、前記スモールデータ送信手順中の後続のスモールデータ送信において受信される、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記ビーム測定報告が、
媒体アクセス制御コントロールエレメントに、
物理アップリンク共有チャネルもしくは物理アップリンク制御チャネルで搬送されるアップリンク制御情報に、または、
無線リソース制御シグナリングに
含まれる、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記ターゲットビームでアップリンク伝送を受信するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記端末デバイスの前記ターゲットビームにアップリンクグラントを構成するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項29】
コンピュータ可読媒体に格納された命令を含むコンピュータプログラムであって、該命令は、端末デバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、該端末デバイスに
非アクティブ状態において、またスモールデータ送信手順において1つ以上の利用可能ビームを報告するステップと、
前記スモールデータ送信手順のサービングビームを切り替えるためのビーム切り替えコマンドを受信するステップと、
前記非アクティブ状態において、前記スモールデータ送信手順の前記サービングビームを、ビーム切替コマンドで指示されたターゲットビームに切り替えるステップであって、前記切り替えは、前記ターゲットビームにおいてスモールデータ送信に割り当てられたプリアンブルおよびランダムアクセスチャネルリソースを使用するランダムアクセス手順を実行するステップ、を含む、ステップと、
を実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項30】
少なくとも、コンピュータ可読媒体に格納された命令を含むコンピュータプログラムであって、該命令は、
ネットワークデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、
前記ネットワークデバイスに、スモールデータ送信手順で使用可能な1つ以上のビームを含むビーム測定報告を、非アクティブ状態である端末デバイスから受信するステップと、
スモールデータ送信に割り当てられたプリアンブルおよびランダムアクセスチャネルリソースを用いてランダムアクセスメッセージを受信するステップと、
ターゲットビームに対して前記端末デバイスが前記スモールデータ送信手順を切り替えているとの前記ランダムアクセスメッセージから推論するステップと、
を実行させる、コンピュータプログラム。
【国際調査報告】