(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】強化圧力容器
(51)【国際特許分類】
F17C 1/06 20060101AFI20240621BHJP
【FI】
F17C1/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024502146
(86)(22)【出願日】2022-07-13
(85)【翻訳文提出日】2024-01-15
(86)【国際出願番号】 EP2022069564
(87)【国際公開番号】W WO2023285513
(87)【国際公開日】2023-01-19
(32)【優先日】2021-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】LU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521525527
【氏名又は名称】プラスチック・オムニウム・ニュー・エナジーズ・フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ビョルン・クリエル
(72)【発明者】
【氏名】ヘールト・ナウエン
(72)【発明者】
【氏名】ドリース・デヴィスシェ
(72)【発明者】
【氏名】カン-フン・グエン
【テーマコード(参考)】
3E172
【Fターム(参考)】
3E172AA02
3E172AA05
3E172AB01
3E172BA01
3E172BB03
3E172BB12
3E172BB17
3E172BC01
3E172BC04
3E172BC06
3E172BC08
3E172BD03
3E172CA13
(57)【要約】
圧力容器(4)は、
内部流体貯蔵チャンバ(3)を画定するライナ(6)であって、
第1の長手方向端部(8a)において第1の外径D1を有する略円筒形の中央部分(8)と、
第2の外径D2のベース(12a)を有する第1のドーム形長手方向端部(12)であって、第2の外径D2が、第1の外径D1よりも小さい、第1のドーム形長手方向端部と、
略円筒形の中央部分(8)と第1のドーム形長手方向端部(12)との間に位置し、略円筒形の中央部分(8)の第1の長手方向端部(8a)を第1のドーム形長手方向端部(12)のベース(12a)に接続する第1の中間部分(13)と、を有し、
ライナ(6)の第1のドーム形長手方向端部(12)が、ジオデシックドーム外形を有するドーム形長手方向端部よりも、内部流体貯蔵チャンバ(3)に向かう凹度が低いドーム外形を有する、ライナ(6)と、
ライナ(6)の第1のドーム形長手方向端部(12)と第1の中間部分(13)の両方の形状と相補的な形状を有する第1のドーム強化シェル(16)であって、ライナ(6)の第1のドーム形長手方向端部(12)と第1の中間部分(13)の両方に嵌め合わされる、第1のドーム強化シェル(16)と、
ボス(14)と、
ライナ(6)および第1のドーム強化シェル(16)を密閉するかまたは包み込む外側複合構造(20)と、
を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力容器(4、4’)であって、
内部流体貯蔵チャンバ(3)を画定するライナ(6)であって、
第1の長手方向端部(8a)において第1の外径D1を有する略円筒形の中央部分(8)と、
第2の外径D2のベース(12a)を有する第1のドーム形長手方向端部(12)であって、前記第2の外径D2は、前記第1の外径D1よりも小さい、第1のドーム形長手方向端部(12)と、
前記略円筒形の中央部分(8)と前記第1のドーム形長手方向端部(12)との間に位置し、前記略円筒形の中央部分(8)の前記第1の長手方向端部(8a)を前記第1のドーム形長手方向端部(12)の前記ベース(12a)に接続する第1の中間部分(13)と、を有し、
前記ライナ(6)の前記第1のドーム形長手方向端部(12)は、ジオデシックドーム外形を有するドーム形長手方向端部よりも、前記内部流体貯蔵チャンバ(3)に向かう凹度が低いドーム外形を有する、ライナ(6)と、
前記ライナ(6)の前記第1のドーム形長手方向端部(12)と前記第1の中間部分(13)の両方の形状と相補的な形状を有する第1のドーム強化シェル(16)であって、前記ライナ(6)の前記第1のドーム形長手方向端部(12)と前記第1の中間部分(13)の両方に嵌め合わされる、第1のドーム強化シェル(16)と、
ボス(14)と、
前記ライナ(6)および前記第1のドーム強化シェル(16)を密閉するかまたは包み込む外側複合構造(20)と、
を備える、圧力容器(4、4’)。
【請求項2】
前記第1のドーム強化シェル(16)は、ジオデシックドーム外形を有するドーム強化シェルよりも、前記内部流体貯蔵チャンバ(3)に向かう凹度が低いドーム外形を有する、請求項1に記載の圧力容器(4、4’)。
【請求項3】
前記ライナ(6)の前記第1の中間部分(13)は、円筒形、円錐台形、湾曲形状、およびそれらの組合せからなる群から選択される外周面を有する、請求項1および2のいずれか一項に記載の圧力容器(4、4’)。
【請求項4】
前記第1の中間部分(13)の前記外周面は、第1の円錐台形面(9)と第1の円筒面(11)の組合せである、請求項3に記載の圧力容器(4、4’)。
【請求項5】
前記第1の中間部分(13)の前記第1の円錐台形面(9)と前記第1の円筒面(11)との間に形成される角度γは、15°未満であり、好ましくは10°未満である、請求項4に記載の圧力容器(4、4’)。
【請求項6】
前記第1の円錐台形面(9)と前記略円筒形の中央部分(8)の外周面との間に形成される角度σは、15°未満であり、好ましくは10°未満である、請求項4および5のいずれか一項に記載の圧力容器(4、4’)。
【請求項7】
前記第1のドーム形長手方向端部(12)のドーム外形と、ジオデシックドーム外形を有するドーム形長手方向端部のドーム外形との間の最大距離は、前記第1の外径D1の0.1%から5%の間、好ましくは前記第1の外径D1の0.5%から2.5%の間に含まれる、請求項1から6のいずれか一項に記載の圧力容器(4、4’)。
【請求項8】
前記ライナ(6)の前記略円筒形の中央部分(8)の周りに巻き付けられたフープ層(15)をさらに備え、それによって、前記第1の外径D1が前記フープ層(15)を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の圧力容器(4、4’)。
【請求項9】
前記ライナ(6)は、
前記略円筒形の中央部分(8)の前記第1の長手方向端部(8a)の反対側にある第2の長手方向端部における第3の外径と、
前記第3の外径よりも小さい第4の外径のベースを有する第2のドーム形長手方向端部と、
前記略円筒形の中央部分(8)と前記第2のドーム形長手方向端部との間に位置し、前記略円筒形の中央部分(8)の前記第2の長手方向端部を前記第2のドーム形長手方向端部の前記ベースに接続する第2の中間部分とをさらに備え、
前記ライナ(6)の前記第2のドーム形長手方向端部が、ジオデシックドーム外形を有するドーム形長手方向端部よりも、前記内部流体貯蔵チャンバに向かう凹度が低いドーム外形を有し、
前記圧力容器は、前記ライナ(6)の前記第2のドーム形長手方向端部および前記第2の中間部分の両方の形状と相補的な形状を有する第2のドーム強化シェルをさらに備え、前記第2のドーム強化シェルは、前記ライナ(6)の前記第2のドーム形長手方向端部および前記第2の中間部分の両方に嵌め合わされ、
前記外側複合構造(20)は、前記ライナ(6)および2つの前記ドーム強化シェルを密閉するかまたは包み込む、請求項1から8のいずれか一項に記載の圧力容器(4、4’)。
【請求項10】
前記第3の外径は、前記第1の外径D1に略等しい、請求項9に記載の圧力容器(4、4’)。
【請求項11】
前記第4の外径は、前記第2の外径D2に略等しい、請求項9および10のいずれか一項に記載の圧力容器(4、4’)。
【請求項12】
前記ライナ(6)の前記第2の中間部分は、円筒形、円錐台形、湾曲形状、およびそれらの組合せからなる群から選択される外周面を有する、請求項9から11のいずれか一項に記載の圧力容器(4、4’)。
【請求項13】
前記第2の中間部分の前記外周面は、第2の円錐台形面と第2の円筒面の組合せである、請求項12に記載の圧力容器(4、4’)。
【請求項14】
前記第2の中間部分の前記第2の円錐台形面と前記第2の円筒面との間に形成される角度は、15°未満であり、好ましくは10°未満である、請求項13に記載の圧力容器(4、4’)。
【請求項15】
前記第2の円錐台形面と前記略円筒形の中央部分(8)の外周面との間に形成される角度は、15°未満であり、好ましくは10°未満である、請求項13および14のいずれか一項に記載の圧力容器(4、4’)。
【請求項16】
前記第2のドーム形長手方向端部のドーム外形と、ジオデシックドーム外形を有するドーム形長手方向端部のドーム外形との間の最大距離は、前記第3の外径の0.1%から5%の間、好ましくは前記第3の外径の0.5%から2.5%の間に含まれる、請求項9から15のいずれか一項に記載の圧力容器(4、4’)。
【請求項17】
前記ライナ(6)の前記略円筒形の中央部分(8)の周りに巻き付けられたフープ層(15)をさらに備え、それによって、前記第3の外径が前記フープ層(15)を含む、請求項9から16のいずれか一項に記載の圧力容器(4、4’)。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか一項に記載の圧力容器(4、4’)を備える車両(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用の圧力容器に関する。より正確には、本発明は、圧力容器およびそのような圧力容器を備える車両に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用の高圧容器は一般に、中空の筐体を備える。この筐体は、ライナとも呼ばれ、2つのドーム形長手方向端部を備えた略円筒形を有し、軽量で製造費が安いために選択されるプラスチック材料、または金属(たとえば、アルミニウム)などの他の材料で作られる。この筐体は、電源などの多様な機能のための圧力容器を備えた車両によって使用される加圧下のガス、たとえば、二水素を貯蔵することを目的としている。加圧下のガスは、筐体の内面に対して強い拘束を及ぼし、それによって筐体の完全性を損ない、特に二水素のような燃焼ガスの場合に危険な漏れを生じさせる場合がある。
【0003】
筐体の機械的特性を改善するために、強化用繊維、たとえば炭素繊維で作られたフィラメントを筐体の外面の全体にわたって巻き付けることが知られている。フィラメントは、巻付けを容易にし、筐体の外面の各部片が確実に覆われるように樹脂に埋め込まれる。
【0004】
筐体のドーム形長手方向端部については、筐体とは独立にフィラメントの巻き線を備えるドーム強化部またはドーム強化シェルを製造し、その後のステップにおいて、ドーム強化シェルを筐体上に嵌め合わせられることが知られている。特許文献1は、そのようなドーム強化シェルの例を提示している。そのようなドーム強化シェルを使用するとき、筐体のドーム形長手方向端部およびドーム強化シェルには、繊維の全長のすべての点において巻き付けられた強化繊維に一定の張力を生じさせるためにジオデシックドーム外形が与えられる。しかし、この外形にはいくつかの欠点がある。
【0005】
ドーム強化シェルが存在すると、巻き付けられた強化繊維内部の応力集中が、特にドーム強化シェルの先端領域において局所的に増大し、それによって、ドーム強化シェルを使用しないときよりも多くの強化繊維を使用することが必要になる。より多くの強化繊維を使用することは、コストがかかり、圧力容器の製造に時間がかかるようになり、得られる容器の重量が大きくなるので望ましくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】DE10 2017 208 492 A1
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Stuart M. Lee、「Handbook of Composite Reinforcements」、ISBN: 0-471-18861-1、244~245頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のことに鑑みて、使用される強化繊維の量を低減させつつ良好な機械的特性を維持することによって圧力容器を最適化する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的のために、本発明によれば、圧力容器であって、
内部流体貯蔵チャンバを画定するライナであって、
第1の長手方向端部において第1の外径D1を有する略円筒形の中央部分と、
第2の外径D2のベースを有する第1のドーム形長手方向端部であって、第2の外径D2が、第1の外径D1よりも小さい、第1のドーム形長手方向端部と、
略円筒形の中央部分と第1のドーム形長手方向端部との間に位置し、略円筒形の中央部分の第1の長手方向端部を第1のドーム形長手方向端部のベースに接続する第1の中間部分と、を有し、
ライナの前記第1のドーム形長手方向端部が、ジオデシックドーム外形を有するドーム形長手方向端部よりも、内部流体貯蔵チャンバに向かう凹度が低いドーム外形を有する、ライナと、
ライナの第1のドーム形長手方向端部と第1の中間部分の両方の形状と相補的な形状を有する第1のドーム強化シェルであって、ライナの第1のドーム形長手方向端部と第1の中間部分の両方に嵌め合わされる、第1のドーム強化シェルと、
ボスと、
ライナおよび第1のドーム強化シェルを密閉するかまたは包み込む外側複合構造と、
を備える圧力容器が提供される。
【0010】
第1のドーム強化シェルの補助形状に起因して、圧力容器の機械的特性は、第1のドーム形長手方向端部および第1の中間部分を強化することによって改善される。詳細には、応力が、外側複合構造内部および第1のドーム強化シェル内部で低下する。これによって、良好な機械的特性を維持しつつ第1のドーム強化シェルの製造および外側複合構造に使用する繊維を少なくすることが可能になる。これによって、得られる圧力容器の重量が低減する。さらに、これによって、ライナおよび第1のドーム強化シェルに外側複合構造を巻き付ける時間が短くなるので製造時間を短縮することが可能になる。
【0011】
加えて、第1の外径D1と第2の外径D2との間の直径の差に起因して、第1の中間部分に挿入領域が形成され、それによって、第1のドーム強化シェルがライナと同一平面上に位置するか、または過度に突き出ることがなくなり、それによって、第1のドーム強化シェルが突き出る点において外側複合構造内部に過度の応力が加わることが回避される。好ましい実施形態において、第1の外径D1および第2の外径D2は、第1のドーム強化シェルがライナと同一平面上に位置するような外径である。したがって、圧力容器の外面は特に平滑である。これによって、外側複合構造の取付けが改善され、圧力容器内の応力レベルが低下する。
【0012】
「第1のドーム強化シェルがライナと同一平面上に位置する」という表現は、ライナの外面が第1のドーム強化シェルの外面と幾何学的に一体化することを意味する。
【0013】
「フィラメント」という表現は、複合材料を形成するように液体マトリックスを含浸させるか、または事前に含浸させない(すなわち、乾燥繊維)連続的な繊維トウ、好ましくは炭素繊維、ガラス繊維、またはアラミド繊維を意味する。使用されるマトリックスの種類に応じて、複合材料の2つの主要な族がある。熱硬化性樹脂または熱可塑性ポリマーをマトリックスとして用いて形成される熱硬化性複合物および熱可塑性複合物。
【0014】
熱硬化性樹脂は、反応性熱硬化性前駆体を形成する2つ以上の反応性成分を混合することによって形成され、反応性熱硬化性前駆体は、硬化条件(たとえば、熱、UV、もしくは他の放射、または単に互いに接触させることによる)への曝露に反応して熱硬化性樹脂を形成する。熱硬化性マトリックスは、高性能複合物を生成するように完全に硬化しなければならない。硬化後、熱硬化性樹脂は固体になり、樹脂がもはや流動することができなくなるのでそれ以上加工または再成形することはできなくなる。熱硬化性樹脂の例には、不飽和ポリエステル、エポキシ、ビニルエステル、ポリ尿素、イソシアヌレート、およびポリウレタン樹脂が含まれる。粘着性を有するが、依然として柔らかいように部分的にのみ硬化された反応性樹脂を含浸させた繊維で作られた熱硬化性プリプレグを作製することが可能である。このプリプレグを貯蔵しておき、後で、加熱するかまたは樹脂をUVに露光させることによって加圧下でさらに加工して、プリプレグの硬化および固化を完了することができる。
【0015】
熱可塑性ポリマーは、それぞれ温度を上げるかまたは下げることによって、固体状態(または非流動状態)から液体状態(または流動状態)に変化し、液体状態から固体状態に変化することができる。半結晶ポリマーの場合、熱可塑性物質の温度を低下させると、結晶が形成され、熱可塑性物質が凝固する。逆に、半結晶ポリマーをその融点を超える温度まで加熱すると、結晶が融解し、熱可塑性物質が流動することができる。半結晶熱可塑性物質の例には、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリエーテルケトンケトンエーテルケトン(PEKKEK)などのポリエーテルケトン、ポリアミド6(PA6)、ポリアミド66(PA66)、ポリアミド10(PA10)、ポリアミド11(PA11)、ポリアミド12(PA12)などのポリアミド、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィンなどが含まれる。不定形熱可塑性物質は、結晶を形成せず、融点を有さない。不定形熱可塑性物質は、物質温度がそのガラス転移温度を上回るかそれとも下回るかに応じて凝固するかまたは流動性を有する。不定形熱可塑性物質の例には、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)などが含まれる。したがって、半結晶と不定形熱可塑性物質はどちらも、その融点またはガラス転移温度を上回る温度で加熱することによって再成形することができ、融点またはガラス転移温度に応じて温度を低下させることによって凍結させて新しい形状にすることができる。物理的な観点からは厳密に正しくはないが、説明を簡単にするために、液体状態の半結晶と不定形熱可塑性物質の両方を本明細書において「熱可塑性溶解物」と呼ぶ。
【0016】
ライナは、圧力容器、特に車両用の圧力容器に従来使用されている任意の材料で作られてよい。たとえば、ライナは、アルミニウムまたはスチールなどの金属で作られても、またはプラスチックで作られてもよい。
【0017】
第1のドーム強化シェルは、たとえば、前述の従来技術文献に記載されたドーム強化シェルである。
【0018】
本発明の文脈では、ジオデシックドームは、半球の表面における大円のネットワークに基づくドーム構造を言うものである。ジオデシックは交差して、局所的な三角剛性を有し、また構造全体にわたって応力を分散させる三角形要素を形成する。ジオデシックドーム外形は、非特許文献1に記載された技法によって生成することができる。ジオデシックドーム外形は、フィラメントの等張力装填を可能にする。
【0019】
「等張力」という用語は、ライナおよび第1のドーム強化シェルの周りに巻かれた側複合構造の各フィラメントがその経路内のすべての点において一定の圧力を受ける、完全に巻付けが施された圧力容器の特性を指す。この構成では、圧縮された内部流体によって容器に課される応力の実際上すべてが、外側複合構造のフィラメントによって負担され、ライナによって負担される応力は非常に少なくなる。
【0020】
第1のドーム強化シェルは、ライナの第1のドーム形長手方向端部の形状と相補的な形状を有するので、第1のドーム強化シェルはまた、ジオデシックドーム外形を有するドーム強化シェルよりも、内部流体貯蔵チャンバに向かう凹度が低いドーム外形を有する。
【0021】
有利には、ライナの第1の中間部分の形状は、円筒形、円錐台形、湾曲形状、およびそれらの組合せからなる群から選択される外周面を有する。
【0022】
したがって、第1のドーム強化シェルを備えるライナの外面は特に平滑である。これによって、外側複合構造の取付けが改善され、圧力容器内の応力レベルが低下する。
【0023】
好ましくは、第1の中間部分の外周面は、第1の円錐台形面と第1の円筒面の組合せである。
【0024】
したがって、ライナは、略円筒形の中央部分と第1のドーム形長手方向端部との間に第1の先細り状外側ショルダを備える段付きライナと見なすことができる。
【0025】
有利には、第1の中間部分の第1の円錐台形面と第1の円筒面との間に形成される角度γは、15°未満であり、好ましくは10°未満である。
【0026】
この角度は、第1の中間部分の第1の円錐台形面から第1の円筒面までの円滑な遷移を可能にし、外側複合構造に損傷を及ぼすことがある鋭い縁部が形成されるのを回避する。この角度はさらに、ライナ内部の第1のドーム強化シェルの先端領域内の応力を低減させるのを可能にする。
【0027】
有利には、第1の円錐台形面と略円筒形の中央部分の外周面との間に形成される角度σは、15°未満であり、好ましくは10°未満である。
【0028】
この角度は、第1の円錐台形面から略円筒形の中央部分の外周面までの円滑な遷移を可能にし、外側複合構造に損傷を及ぼすことがある鋭い縁部が形成されるのを回避する。さらに、第1の中間部分が第1のドーム強化シェルの先端を収容するための第1の先細り状外側ショルダを含むとき、この角度は、ライナ内部の第1のドーム強化シェルの先端領域内の応力を低減させる。
【0029】
好ましくは、第1のドーム形長手方向端部のドーム外形と、ジオデシックドーム外形を有するドーム形長手方向端部のドーム外形との間の最大距離は、第1の外径D1の0.1%から5%の間、好ましくは第1の外径D1の0.5%から2.5%の間に含まれる。
【0030】
これらの値は、第1のドーム形長手方向端部に適しており、ライナの製造において容易に実施され、ライナおよび第1のドーム強化シェルを密閉するかまたは包み込む外側複合構造内の応力をより適切に低減させるのを可能にする。応力がこのように低減すると、使用される複合構造を減らすことが可能になる。
【0031】
別の実施形態では、圧力容器は、ライナの略円筒形の中央部分の周りに巻き付けられたフープ層をさらに備え、それによって、第1の外径D1は、フープ層を含む。
【0032】
この構成は、ライナを段付きライナではなく従来のライナとすることを可能にする。従来のライナは、段を有さないライナである。
【0033】
好ましい実施形態では、圧力容器は、
ライナが、
略円筒形の中央部分の第1の長手方向端部の反対側にある第2の長手方向端部における第3の外径と、
第3の外径よりも小さい第4の外径のベースを有する第2のドーム形長手方向端部と、
略円筒形の中央部分と第2のドーム形長手方向端部との間に位置し、略円筒形の中央部分の第2の長手方向端部を第2のドーム形長手方向端部のベースに接続する第2の中間部分とをさらに備え、
ライナの前記第2のドーム形長手方向端部が、ジオデシックドーム外形を有するドーム形長手方向端部よりも、内部流体貯蔵チャンバに向かう凹度が低いドーム外形を有し、
圧力容器が、ライナの第2のドーム形長手方向端部および第2の中間部分の両方の形状と相補的な形状を有する第2のドーム強化シェルをさらに備え、前記第2のドーム強化シェルが、ライナの第2のドーム形長手方向端部および第2の中間部分の両方に嵌め合わされ、
外側複合構造が、ライナおよび2つのドーム強化シェルを密閉するかまたは包み込む、
圧力容器である。
【0034】
この構成では、ライナの略円筒形の中央部分の各長手方向端部は、本発明の有利な機械的特性を提示するドーム形長手方向端部を有する。
【0035】
有利には、第3の外径は、第1の外径に略等しい。
【0036】
好ましくは、第4の外径は、第2の外径に略等しい。
【0037】
有利には、ライナの第2の中間部分の形状は、円筒形、円錐台形、湾曲形状、およびそれらの組合せからなる群から選択される外周面を有する。
【0038】
したがって、第2のドーム強化シェルを備えるライナの外面は、特に平滑である。これによって、外側複合構造の取付けが改善され、圧力容器内の応力レベルが低下する。
【0039】
好ましくは、第2の中間部分の外周面は、第2の円錐台形面と第2の円筒面の組合せである。
【0040】
したがって、ライナは、略円筒形の中央部分と第2のドーム形長手方向端部との間に第2の先細り状外側ショルダを備える段付きライナと見なすことができる。
【0041】
有利には、第2の中間部分の第2の円錐台形面と第2の円筒面との間に形成される角度は、15°未満であり、好ましくは10°未満である。
【0042】
この角度は、第2の中間部分の第2の円錐台形面から第2の円筒面までの円滑な遷移を可能にし、外側複合構造に損傷を及ぼすことがある鋭い縁部が形成されるのを回避する。この角度はさらに、ライナ内部の第2のドーム強化シェルの先端領域内の応力を低減させるのを可能にする。
【0043】
有利には、第2の円錐台形面と略円筒形の中央部分の外周面との間に形成される角度は、15°未満であり、好ましくは10°未満である。
【0044】
この角度は、第2の円錐台形面から略円筒形の中央部分の外周面までの円滑な遷移を可能にし、外側複合構造に損傷を及ぼすことがある鋭い縁部が形成されるのを回避する。さらに、第2の中間部分が第2のドーム強化シェルの先端を収容するための第2の先細り状外側ショルダを含むとき、この角度は、ライナ内部の第2のドーム強化シェルの先端領域内の応力を低減させる。
【0045】
好ましくは、第2のドーム形長手方向端部のドーム外形と、ジオデシックドーム外形を有するドーム形長手方向端部のドーム外形との間の最大距離は、第3の外径の0.1%から5%の間、好ましくは第3の外径の0.5%から2.5%の間に含まれる。
【0046】
これらの値は、第2のドーム形長手方向端部に適しており、ライナの製造において容易に実施され、ライナおよび第2のドーム強化シェルを密閉するかまたは包み込む外側複合構造内の応力をより適切に低減させるのを可能にする。応力がこのように低減すると、使用される複合構造を減らすことが可能になる。
【0047】
別の実施形態では、圧力容器は、ライナの略円筒形の中央部分の周りに巻き付けられたフープ層をさらに備え、それによって、第3の外径は、フープ層を含む。
【0048】
この構成は、ライナを段付きライナではなく従来のライナとすることを可能にする。従来のライナは、段を有さないライナである。
【0049】
本発明によれば、上記で説明したような圧力容器を備える車両も提供される。
【0050】
他の特徴および利点は、例示的で非制限的な例として与えられる以下の説明を、添付の図面とともに読むことによって明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図2】本発明の第1の実施形態による圧力容器の断面図である。
【
図3A】ドーム強化シェルの第1の層における
図2の圧力容器のドーム強化シェルおよび従来技術のドーム強化シェル内の差分内部応力の配分を比較したシミュレーショングラフィックスである。
【
図3B】ドーム強化シェルの第2の層における
図2の圧力容器のドーム強化シェルおよび従来技術のドーム強化シェル内の差分内部応力の配分を比較したシミュレーショングラフィックスである。
【
図4】
図2の圧力容器の外側複合構造および従来技術の外側複合構造内の差分内部応力の配分を比較したシミュレーショングラフィックスである。
【
図5】本発明の第2の実施形態による圧力容器の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本発明について、特定の実施形態に関していくつかの図面を参照しながら説明するが、本発明は実施形態および図面に制限されず、特許請求の範囲によってのみ制限される。説明される図面は、概略図に過ぎず、非制限的である。図面では、いくつかの要素のサイズが誇張されることがあり、図示の目的上縮尺通りに描かれないことがある。寸法および相対寸法は、本発明を実施するための実際の縮小に対応していない。
【0053】
特許請求の範囲において使用される「備える」という用語は、その後に列挙される手段に限定されるものと解釈すべきではなく、他の要素またはステップを除外しないことに留意されたい。したがって、この用語は、参照され記載された特徴、整数、ステップ、または構成要素の存在を言うものと解釈すべきであるが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、もしくは構成要素、またはそれらのグループの存在または追加を除外しない。したがって、「手段Aおよび手段Bを備えるデバイス」という表現の範囲は、構成要素Aおよび構成要素Bのみからなるデバイスに限定すべきではない。この表現は、本発明に関して、デバイスの関連する構成要素がAおよびBのみであることを意味する。
【0054】
図1は、高圧下のガスを含むように構成された圧力容器4、4’を備える車両2を表す。たとえば、圧力容器4、4’は、車両の燃料電池を駆動するための二水素を含んでもよい。「圧力容器」という表現は、ガスを加圧下で貯蔵することを目的としており、700バールまでの内圧に耐えることができる容器を意味する。たとえば、圧力容器は、国連によって発行された"Agreement Concerning the Adoption of Uniform Technical Prescriptions for Wheeled Vehicles, Equipment and Parts which can be Fitted and/or be Used on Wheeled Vehicles and the Conditions for Reciprocal Recognition of Approvals Granted on the Basis of these Prescriptions"(車輪付き乗物、機器、および車輪付き乗物上に取り付けることができ、かつ/または車輪付き乗物上で使用することができる部品用の統一技術規定の採用ならびにこれらの規定に基づいて与えられる承認を相互認識するための条件に関する協定)のAddendum 133-Regulation No. 134(補遺133-規則第134号)に準拠してもよい。
【0055】
図2は、本発明の第1の実施形態による圧力容器4の半分を表す。圧力容器4は、圧力容器4の流体貯蔵チャンバ3を画定するライナ6を備える。ライナ6は、長手方向軸10ならびに2つの同様のドーム形長手方向端部、第1のドーム形長手方向端部12および第2のドーム形長手方向端部(
図2には第1のドーム形長手方向端部12のみが示されている)を画定する略円筒形の中央部分8を有する。ライナ6は、長手方向軸10に垂直であり、ライナ6の体積の中心を通過する対称面を有する。他の実施形態では、ライナは、1つのドーム形長手方向端部12のみを有してもよい。
【0056】
対称面に対する対称性によって第2のドーム形長手方向端部は推定することができることがわかっているので、以下では、第1のドーム形長手方向端部12についてのみ説明する。このことは、第1の中間部分13についても同様である。
【0057】
略円筒形の中央部分8は、ライナ6の第1の長手方向端部8aにおいて第1の外径D1を有する。第1のドーム形長手方向端部12は、長手方向軸10と同軸の中心軸と、第2の外径D2のベース部分12aとを有する。D2はD1よりも小さい。ライナ6は、略円筒形の中央部分8と第1のドーム形長手方向端部12との間に位置する第1の中間部分13をさらに備える。第1の中間部分13は、略円筒形の中央部分8の第1の長手方向端部8aを第1のドーム形長手方向端部12のベース部分12aに接続する。
【0058】
本実施形態では、ライナ6の第1の中間部分13は、第1の円錐台形面9と第1の円筒面11の組合せからなる外周面を有する。第1の中間部分13の第1の円錐台形面9と第1の円筒面11との間に形成される角度γは15°未満であり、好ましくは10°未満である。この角度は、第1の円筒面11に対する第1の円錐台形面9の傾きに対応し、それらの2つの部分の間の円滑な遷移を可能にし、それによって、鋭い縁部の形成が回避される。さらに、第1の円錐台形面9と略円筒形の中央部分8の外周面との間に形成される角度σは、15°未満であり、好ましくは10°未満である。この角度は、略円筒形の中央部分8の外周面に対する第1の円錐台形面9の傾きに対応し、それらの2つの部分の間の円滑な遷移を可能にし、それによって、鋭い縁部の存在が回避される。
【0059】
ライナ6の第1のドーム形長手方向端部12は、特許文献1に記載されたドーム形長手方向端部などの、ジオデシックドーム外形を有するドーム形長手方向端部よりも、内部流体貯蔵チャンバ3に向かう凹度が低いドーム外形を有する。第1のドーム形長手方向端部のドーム外形と、ジオデシックドーム外形を有するドーム形長手方向端部のドーム外形との間の最大距離は、第1の外径D1の0.1%から5%の間、好ましくは第1の外径D1の0.5%から2.5%の間に含まれることが規定される。
【0060】
圧力容器4は、流体をライナ6に注入しライナ6から排出するためのボス14を備える。ボス14は、ライナ6の第1のドーム形長手方向端部12に位置する孔に嵌め込まれる。
【0061】
圧力容器4は、ライナ6の第1のドーム形長手方向端部12上に嵌め合わされた第1のドーム強化シェル16を備える。この実施形態では、圧力容器4は、2つの同様のドーム強化シェルを備え、各ドーム強化シェルは、ライナ6の一方のドーム形長手方向端部上に嵌め合わされ、2つのドーム強化シェルは、上記の対称面に対して互いに対称である。対称面に対する対称性によって第2のドーム強化シェルは推定することができることがわかっているので、以下では、第1のドーム強化シェル16についてのみ説明する。本実施形態では、第1の外径D1と第2の外径D2との間の直径の差は、第1のドーム強化シェル16がライナ6と同一平面上に位置するように第1の中間部分13に第1の先細り状外側ショルダの形をした挿入領域が形成されるような差である。この位置では、第1の先細り状外側ショルダは、第1のドーム強化シェル16の先端27を収容する。
【0062】
圧力容器4は、ライナ6および第1のドーム強化シェル16を密閉するかまたは包み込む外側複合構造20を備える。そのような外側複合構造20は、圧力容器の製造において公知であり、外側複合構造20については、以下の説明ではこれ以上説明しない。
【0063】
第1のドーム強化シェル16は、繊維強化複合材料の層の巻き線からなる。繊維強化複合材料については、事前に含浸させ、より合わせた後に硬化するか、または事前に含浸させず、たとえば、樹脂注入プロセスまたは一般的にはRTMプロセスと呼ばれる樹脂トランスファー成形プロセスによって含浸させてもよい。そのようなプロセスの間、複合材料の硬化は、複合材料が樹脂注入器具または樹脂トランスファー型内部に残存する間に行われる。RTMプロセスは、内部応力を低減させつつ第1のドーム強化シェル16の特別に平滑な外面を得るのを可能にすることに留意されたい。第1のドーム強化シェル16は、ベース24と、ライナ6の長手方向軸10と同軸の中心軸とを含むドーム形部分22を有する。本実施形態では、第1のドーム強化シェル16は、ライナ6の第1のドーム形長手方向端部12と第1の中間部分13の両方の形状と相補的な形状を有する。したがって、第1のドーム強化シェル16はまた、ジオデシックドーム外形を有するドーム強化シェルよりも、内部流体貯蔵チャンバ3に向かう凹度が低いドーム外形を有する。第1のドーム強化シェル16は、ライナ6の第1のドーム形長手方向端部12と第1の中間部分13の両方に嵌め合わされる。
【0064】
図3Aおよび
図3Bは、それぞれ、第1のドーム強化シェル16および従来技術のドーム強化シェルの繊維強化複合材料の第1の層および第2の層における、プリアンブルにおいて引用された従来技術特許文献1によって提案された、第1のドーム強化シェル16内の応力とドーム強化シェル内の応力を比較するソフトウェアABAQUSにおけるシミュレーションを示す。
【0065】
図4は、外側複合構造20の近位層内の応力と従来技術の外側複合構造の近位層内の応力を比較するソフトウェアABAQUSにおけるシミュレーションを示す。
【0066】
図3A、
図3B、および
図4は、シミュレーションにおける出力UVARM8に対応する、フィラメント内の繊維方向における薄膜応力を示す。この3つの図において、点線28は、本発明による圧力容器の第1のドーム強化シェル16内または外側複合構造20内の応力の進展に対応し、実線30は、従来技術による圧力容器のドーム強化シェルまたは外側複合構造内の応力の進展に対応し、この場合、ライナのドーム形長手方向端部は、ジオデシックドーム外形を有する。
【0067】
図3A、
図3B、および
図4は、本発明から得られる2つの改良を示す。第1に、第1のドーム強化シェル16の繊維強化複合材料の層内の応力は、繊維に沿って約500MPa低減する(
図3Aおよび
図3B参照)。第1の層について、非ジオデシックドーム外形を有するドーム形長手方向端部12の場合には、繊維に沿って応力が低減し、ジオデシックドーム外形を有するドーム形長手方向端部の場合には、応力がわずかに増大することがわかる。第2に、外側複合構造20内の応力も、繊維に沿った位置の関数において約500MPa~1000MPaだけ低減し、本発明は、繊維に沿った応力の進展を平滑化することを可能にし、したがって、圧力容器を場合によっては破壊する場合がある応力を集中させるゾーンを排除する。そのような破壊は一般に、たとえば、20バール~700バールの連続的な圧力循環の後に生じる。
【0068】
これらの利点に起因して、圧力容器についての同じ機械的特性を維持しつつ外側複合構造20に使用する繊維を少なくすることが可能である。得られる圧力容器は、より軽量であり、必要な製造時間が短縮される。
【0069】
図5は、本発明の変形実施形態を示す。この実施形態では、ライナ6の略円筒形の中央部分8の周りにフープ層15が巻き付けられ、それによって、第1の外径D1はフープ層15を含む。
【0070】
本発明の圧力容器は、当技術分野においてすでに公知であり、ここではこれ以上説明しない手段によって製造されてもよい。
【0071】
上記の実施形態は例示的な実施形態であり、制限的な実施形態ではない。自明的に、本発明の概念から逸脱せずに上記の教示に鑑みて本発明の多くの修正形態および変形形態が可能である。したがって、本発明は説明された以外の方法で実施されてもよいことを理解されたい。
【符号の説明】
【0072】
2 車両
3 内部流体貯蔵チャンバ
4、4’ 圧力容器
6 ライナ
8 ライナ6の中央部分
8a 中央部分8の第1の長手方向端部
9 第1の円錐台形面
10 長手方向軸
11 第1の円筒面
12 ライナ6の第1のドーム形長手方向端部
12a 第1のドーム形長手方向端部12のベース
13 中央ライナ6の第1の中間部分
14 ボス
15 フープ層
16 第1のドーム強化シェル
20 外側複合構造
22 第1のドーム強化シェル16のドーム形部分
24 ドーム形部分22のベース
27 第1のドーム強化シェル16の先端
28 点線
30 実線
【国際調査報告】