IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ベイジン ホアシャン フイジー ホーム エルダリー サービス カンパニー, リミテッドの特許一覧

<>
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図1
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図2
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図3
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図4
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図5
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図6
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図7
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図8
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図9
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図10
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図11
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図12
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図13
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図14
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図15
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図16
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図17
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図18
  • 特表-障害者用補助クリーニング装置 図19
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】障害者用補助クリーニング装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 33/00 20060101AFI20240621BHJP
   A61H 35/00 20060101ALI20240621BHJP
   A61G 7/047 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
A61H33/00 S
A61H35/00 Q
A61G7/047
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522592
(86)(22)【出願日】2023-03-30
(85)【翻訳文提出日】2023-12-26
(86)【国際出願番号】 CN2023085180
(87)【国際公開番号】W WO2023186030
(87)【国際公開日】2023-10-05
(31)【優先権主張番号】202210337108.4
(32)【優先日】2022-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523488284
【氏名又は名称】ベイジン ホアシャン フイジー ホーム エルダリー サービス カンパニー, リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BEIJING HUASHANG HUIZHI HOME ELDERLY SERVICE CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 005A, Floor B1, Building 1, No. 5 Yard, Nansan Street, Huoxian Town Tongzhou District, Beijing 101102, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウー, ジャンピン
(72)【発明者】
【氏名】ジアン, ルイシャン
(72)【発明者】
【氏名】ジアン, ジアングオ
(72)【発明者】
【氏名】ハン, ヨンガン
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ, ハイフ
(72)【発明者】
【氏名】ハン, ダフェン
(72)【発明者】
【氏名】シェン, シュジ
(72)【発明者】
【氏名】ワン, ディアンガン
(72)【発明者】
【氏名】ワン, ワンカン
(72)【発明者】
【氏名】グオ, ユキアン
(72)【発明者】
【氏名】ハン, ダフア
(72)【発明者】
【氏名】リー, シュイン
(72)【発明者】
【氏名】ハン, ジエ
【テーマコード(参考)】
4C040
4C094
【Fターム(参考)】
4C040AA12
4C040BB03
4C040FF17
4C040GG19
4C040HH04
4C094AA08
4C094AA09
4C094CC02
4C094FF20
4C094GG02
(57)【要約】
本発明は、障害者用補助クリーニング装置に関し、介護機器の技術分野に関し、障害者の大小便の衛生的な処理の課題を解決するのに役立つ。本発明の障害者用補助クリーニング装置は、移動可能なブラケットと、脚上げ装置と、クリーニング装置とを備え、クリーニング機構と使用者のクリーニング対象部位との間の第1方向、第2方向及び第3方向における距離を自動的に調整することにより、クリーニング機構をロボットアーム機構に連動させてクリーニング対象部位近傍の指定位置に移動させ、クリーニング対象部位に対して洗浄等の操作を行うので、脚上げ装置、昇降機構及びロボットアーム機構の共同作用により、介護者の労働強度を軽減することができ、また、障害者に細心で衛生的な介護を得ることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動可能なブラケットと、
前記ブラケットに設置することができ、使用者の脚部を上昇又は下降させることができるように構成される脚上げ装置と、
前記ブラケットの底部に設置されている昇降機構と、前記昇降機構に接続されているロボットアーム機構とを有し、前記ロボットアーム機構にクリーニング機構が設置されているクリーニング装置と、を備え、
前記昇降機構が前記ロボットアーム機構を昇降させることにより、前記クリーニング機構と使用者のクリーニング対象部位との間の第1方向における距離を調整し、
前記ロボットアーム機構は、伸張又は折り畳み可能に構成され、前記クリーニング機構と使用者のクリーニング対象部位との間の第2方向及び第3方向における距離を調整する、ことを特徴とする障害者用補助クリーニング装置。
【請求項2】
前記ロボットアーム機構は、第1駆動ロッドと第1ロボットアームとを有し、前記第1駆動ロッドの第1端は、前記第1ロボットアームの第1端に接続され、前記ロボットアーム機構が完全に折り畳まれると、前記第1駆動ロッドと前記第1ロボットアームとは平行になり、
前記ブラケットには、前記第1方向に沿って延びる第1スライドレール及び第2スライドレールがそれぞれ設けられ、前記第1駆動ロッドの第2端は、前記第1スライドレールに摺動可能に設けられ、前記第1ロボットアームの第1端は、前記第2スライドレールに摺動可能に設けられ、
前記第1駆動ロッドは、前記第2スライドレールの軸線を回転軸として回転するように前記第1ロボットアームを駆動するために用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載の障害者用補助クリーニング装置。
【請求項3】
前記ロボットアーム機構は、第2ロボットアーム及び第2駆動ロッドをさらに有し、前記第2ロボットアームの第1端に前記クリーニング機構が設けられ、前記第2ロボットアームの第2端が前記第1ロボットアームの第2端に回動可能に接続され、前記第2駆動ロッドの第1端が前記第1ロボットアームの第1端に回動可能に接続され、前記第2駆動ロッドの第2端が接続機構を介して前記第1ロボットアーム及び前記第2ロボットアームに回動可能に接続され、
前記第2駆動ロッドは、前記第2ロボットアームと前記第1ロボットアームとの接続箇所を枢支点として回転するように前記第2ロボットアームを駆動し、前記クリーニング機構の位置を変更させるために用いられる、ことを特徴とする請求項2に記載の障害者用補助クリーニング装置。
【請求項4】
前記第1ロボットアームの第2端には、前記第2ロボットアームに向かって傾斜する第1傾斜アームが設けられ、前記第2ロボットアームの第2端には、前記第1ロボットアームに向かって傾斜する第2傾斜アームが設けられ、前記第1傾斜アームの端部と前記第2傾斜アームの端部とは回動可能に接続され、且つ前記第1傾斜アームの端部と前記第2傾斜アームの端部との接続箇所は、前記第2ロボットアームの枢支点となる、ことを特徴とする請求項3に記載の障害者用補助クリーニング装置。
【請求項5】
前記接続機構は、前記第1傾斜アームに回動可能に接続されている第1弧状リンクと、前記第2傾斜アームに回動可能に接続されている第2弧状リンクとを有し、前記第1弧状リンクと前記第2弧状リンクは、いずれも前記第2駆動ロッドの第2端に回動可能に接続されている、ことを特徴とする請求項4に記載の障害者用補助クリーニング装置。
【請求項6】
前記昇降機構は、前記ロボットアーム機構の下方に設けられている駆動板と、前記駆動板に接続されている第3駆動ロッドとを有し、
前記駆動板は、前記第1駆動ロッドの第2端及び前記第1ロボットアームの第1端にそれぞれ接続され、前記第3駆動ロッドは、前記駆動板を第1方向に移動させることにより、前記ロボットアーム機構を第1方向に移動させるために用いられる、ことを特徴とする請求項3~5のいずれか1項に記載の障害者用補助クリーニング装置。
【請求項7】
前記第1スライドレールには、一端が前記第1駆動ロッドの第2端に当接し、他端が前記ブラケットに固定されている弾性エネルギー蓄積素子がさらに嵌設されている、ことを特徴とする請求項6に記載の障害者用補助クリーニング装置。
【請求項8】
前記脚上げ装置は、脚部固定器と、前記ブラケットに固定された滑車機構とを有し、前記脚部固定器は前記滑車機構に接続され、
前記脚部固定器は、使用者の脚部を載置するための2つの窪み部を有し、前記窪み部の側壁にエアバッグが設けられ、前記エアバッグに空気を充填した時、使用者の脚部を前記窪み部に押圧して固定し、前記エアバッグから空気を放出した時、使用者の脚部を解放する、ことを特徴とする請求項6に記載の障害者用補助クリーニング装置。
【請求項9】
前記脚部固定器に設けられている第1位置決め装置及び第2位置決め装置をさらに備え、
前記第1位置決め装置は、前記第3駆動ロッドに信号接続され、前記第1位置決め装置は、前記ロボットアーム機構が第1方向における目標位置に位置すると特定すると、前記第3駆動ロッドの動作を停止させ、
前記第2位置決め装置は、それぞれ前記第1駆動ロッドと前記第2駆動ロッドに信号接続され、前記第2位置決め装置は、前記クリーニング機構が第2方向及び第3方向における目標位置に位置すると特定すると、前記第1駆動ロッドと前記第2駆動ロッドの動作を停止させる、ことを特徴とする請求項8に記載の障害者用補助クリーニング装置。
【請求項10】
前記クリーニング機構は、洗浄ブラシヘッドと、前記洗浄ブラシヘッドの上方に位置する洗浄ノズル及び温風ノズルとを有し、前記洗浄ノズル及び前記温風ノズルは、それぞれ前記ブラケットの底部の貯液タンク及び送風機に接続されている、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の障害者用補助クリーニング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2022年3月31日に提出された中国特許出願CN202210337108.4の優先権を享受することを請求し、上記出願の全ての内容は引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
本発明は、介護機器の技術分野に関し、特に、障害者用補助クリーニング装置に関する。
【背景技術】
【0003】
従来、障害者の大小便の衛生的な処理は比較的困難な課題であり、障害者にとっては、介護者がクリーニングを補助すると同時に、精神的な癒しを行い、身体を清潔にし、心理的に快適にする必要がある。介護者にとっては体力が必要なので、障害者の大小便の衛生的な処理の課題を解決して、介護者が気軽に介護でき、障害者がより心地よくなる装置が必要である。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、障害者の大小便の衛生的な処理の課題の解決に寄与するための障害者用補助クリーニング装置を提供する。
【0005】
本発明は、
移動可能なブラケットと、
前記ブラケットに設置することができ、使用者の脚部を上昇又は下降させることができるように構成される脚上げ装置と、
前記ブラケットの底部に設置されている昇降機構と、前記昇降機構に接続されているロボットアーム機構とを有し、前記ロボットアーム機構にクリーニング機構が設置されているクリーニング装置と、を備え、
前記昇降機構が前記ロボットアーム機構を昇降させることにより、前記クリーニング機構と使用者のクリーニング対象部位との間の第1方向における距離を調整し、
前記ロボットアーム機構は、伸張又は折り畳み可能に構成され、前記クリーニング機構と使用者のクリーニング対象部位との間の第2方向及び第3方向における距離を調整する、障害者用補助クリーニング装置を提供する。
【0006】
いくつかの実施形態において、前記ロボットアーム機構は、第1駆動ロッドと第1ロボットアームとを有し、前記第1駆動ロッドの第1端は、前記第1ロボットアームの第1端に接続され、前記ロボットアーム機構が完全に折り畳まれると、前記第1駆動ロッドと前記第1ロボットアームとは平行になり、
前記ブラケットには、前記第1方向に沿って延びる第1スライドレール及び第2スライドレールがそれぞれ設けられ、前記第1駆動ロッドの第2端は、前記第1スライドレールに摺動可能に設けられ、前記第1ロボットアームの第1端は、前記第2スライドレールに摺動可能に設けられ、
前記第1駆動ロッドは、前記第2スライドレールの軸線を回転軸として回転するように前記第1ロボットアームを駆動するために用いられる。
【0007】
いくつかの実施形態において、前記ロボットアーム機構は、第2ロボットアーム及び第2駆動ロッドをさらに有し、前記第2ロボットアームの第1端に前記クリーニング機構が設けられ、前記第2ロボットアームの第2端が前記第1ロボットアームの第2端に回動可能に接続され、前記第2駆動ロッドの第1端が前記第1ロボットアームの第1端に回動可能に接続され、前記第2駆動ロッドの第2端が接続機構を介して前記第1ロボットアーム及び前記第2ロボットアームに回動可能に接続され、
前記第2駆動ロッドは、前記第2ロボットアームと前記第1ロボットアームとの接続箇所を枢支点として回転するように前記第2ロボットアームを駆動し、前記クリーニング機構の位置を変更させるために用いられる。
【0008】
いくつかの実施形態において、前記第1ロボットアームの第2端には、前記第2ロボットアームに向かって傾斜する第1傾斜アームが設けられ、前記第2ロボットアームの第2端には、前記第1ロボットアームに向かって傾斜する第2傾斜アームが設けられ、前記第1傾斜アームの端部と前記第2傾斜アームの端部とは回動可能に接続され、且つ前記第1傾斜アームの端部と前記第2傾斜アームの端部との接続箇所は、前記第2ロボットアームの枢支点となる。
【0009】
いくつかの実施形態において、前記接続機構は、前記第1傾斜アームに回動可能に接続されている第1弧状リンクと、前記第2傾斜アームに回動可能に接続されている第2弧状リンクとを有し、前記第1弧状リンクと前記第2弧状リンクは、いずれも前記第2駆動ロッドの第2端に回動可能に接続されている。
【0010】
いくつかの実施形態において、前記昇降機構は、前記ロボットアーム機構の下方に設けられている駆動板と、前記駆動板に接続されている第3駆動ロッドとを有し、
前記駆動板は、前記第1駆動ロッドの第2端及び前記第1ロボットアームの第1端にそれぞれ接続され、前記第3駆動ロッドは、前記駆動板を第1方向に移動させることにより、前記ロボットアーム機構を第1方向に移動させるために用いられる。
【0011】
いくつかの実施形態において、前記第1スライドレールには、一端が前記第1駆動ロッドの第2端に当接し、他端が前記ブラケットに固定されている弾性エネルギー蓄積素子がさらに嵌設されている。
【0012】
いくつかの実施形態において、前記脚上げ装置は、脚部固定器と、前記ブラケットに固定された滑車機構とを有し、前記脚部固定器は前記滑車機構に接続され、
前記脚部固定器は、使用者の脚部を載置するための2つの窪み部を有し、前記窪み部の側壁にエアバッグが設けられ、前記エアバッグに空気を充填した時、使用者の脚部を前記窪み部に押圧して固定し、前記エアバッグから空気を放出した時、使用者の脚部を解放する。
【0013】
いくつかの実施形態において、前記脚部固定器に設けられている第1位置決め装置及び第2位置決め装置をさらに備え、
前記第1位置決め装置は、前記第3駆動ロッドに信号接続され、前記第1位置決め装置は、前記ロボットアーム機構が第1方向における目標位置に位置すると特定すると、前記第3駆動ロッドの動作を停止させ、
前記第2位置決め装置は、それぞれ前記第1駆動ロッドと前記第2駆動ロッドに信号接続され、前記第2位置決め装置は、前記クリーニング機構が第2方向及び第3方向における目標位置に位置すると特定すると、前記第1駆動ロッドと前記第2駆動ロッドの動作を停止させる。
【0014】
いくつかの実施形態において、前記クリーニング機構は、洗浄ブラシヘッドと、前記洗浄ブラシヘッドの上方に位置する洗浄ノズル及び温風ノズルとを有し、前記洗浄ノズル及び前記温風ノズルは、それぞれ前記ブラケットの底部の貯液タンク及び送風機に接続されている。
【0015】
従来技術と比較して、本発明の利点は、クリーニング機構と使用者のクリーニング対象部位との間の第1方向、第2方向及び第3方向における距離を自動的に調整することにより、クリーニング機構をロボットアーム機構に連動させてクリーニング対象部位近傍の指定位置に移動させて、クリーニング対象部位に対して洗浄等の操作を行うため、脚上げ装置、昇降機構及びロボットアーム機構の共同作用により、介護者の労働強度を軽減することができ、また、障害者が細心で衛生的な介護を得ることができることにある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
以下、実施例をもとに図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
図1図1は本発明の実施例における障害者用補助クリーニング装置の正面図であり、ベッド及び使用者が示されていない。
図2図2は本発明の実施例における障害者用補助クリーニング装置の側面図であり、ベッド及び使用者が示されていない。
図3図3は本発明の実施例におけるベッドの正面図である。
図4図4は本発明の実施例における障害者用補助クリーニング装置の正面図であり、ベッドが示されている。
図5図5は本発明の実施例における障害者用補助クリーニング装置の正面図であり、ベッド及び使用者が示されており、使用者の脚部を平らにした状態である。
図6図6は本発明の実施例における障害者用補助クリーニング装置の側面図であり、ベッドが示されている。
図7図7は本発明の実施例における障害者用補助クリーニング装置の正面図であり、使用者の脚部が持ち上げられた状態である。
図8図8は本発明の実施例における障害者用補助クリーニング装置の側面図であり、使用者の脚部が持ち上げられた状態のときの滑車機構の位置を示している。
図9図9図1に示すクリーニング装置の正面図である。
図10図10図9に示すロボットアーム機構が折り畳まれた状態の構造模式図である。
図11図11図9に示すロボットアーム機構における第1ロボットアームが展開状態にある構造模式図である。
図12図12図9に示すロボットアーム機構における第2ロボットアームが展開状態にある構造模式図である。
図13図13図9に示すロボットアーム機構が展開状態にある使用模式図である。
図14図14図1に示す脚部固定器の平面図である。
図15図15図1に示す脚部固定器の正面図である。
図16図16図3に示すベッドの平面図である。
図17図17は本発明の実施例における障害者用補助クリーニング装置の正面図であり、第1位置決め装置が第1感知位置を捕捉することを示す図である。
図18図18図7のI部拡大図である。
図19図19図7のII部の拡大図である。
【0017】
符号の説明
1…ブラケット、11…第1スライドレール、12…第2スライドレール、13…弾性エネルギー蓄積素子、14…上固定板、15…下固定板、16…留具、17…ローラ、18…第1感知位置、19…第2感知位置、2…脚上げ装置、21…脚部固定器、211…窪み部、212…エアバッグ、213…フック部、214…取付板、22…滑車機構、221…滑車、222…牽引ロープ、223…モータ、3…クリーニング装置、31…昇降機構、311…駆動板、312…第3駆動ロッド、313…プッシュブロック、32…ロボットアーム機構、321…第1駆動ロッド、322…第1ロボットアーム、323…第2ロボットアーム、324…第2駆動ロッド、325…第1傾斜アーム、326…第2傾斜アーム、327…第1弧状リンク、328…第2弧状リンク、329…スリーブ、33…クリーニング機構、331…洗浄ブラシヘッド、332…洗浄ノズル、333…温風ノズル、334…ベローズ、335…水管、336…風管、34…コネクタ、35…収集装置、351…防水布、352…臀部マット、353…収納ボウル、354…汚水排出管、4…第1位置決め装置、5…第2位置決め装置、6…使用者、7…ベッド
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
【0019】
図1図4に示すように、本発明は障害者用補助クリーニング装置を提供し、自立生活できない者に、例えば、紙おむつの交換、洗浄乾燥による便後の衛生等の補助クリーニングを提供することができる。具体的には、本発明の補助クリーニング装置は、移動可能なブラケット1と、脚上げ装置2と、クリーニング装置3とを備える。あるいはさらに、使用者6を支持するためのベッド7をさらに備える。ここで、ブラケット1の基端にはローラ17が設けられ、介護者1人でブラケット1を容易に押すことができる。ブラケット1の一方側又は一方端が開放状態とされ、ブラケット1を押してベッド7の近傍に移動させると、ベッド7の一方端又は一方側から押し込むことができ、ベッド7及びその上の使用者6を中間に取り囲んで、使用者6に対して衛生的クリーニング等の操作を行う。
【0020】
従って、理解できるように、本発明の補助クリーニング装置は、ブラケット1とマッチングするベッド7をさらに備えてもよい。
【0021】
図5図8に示すように、脚上げ装置2はブラケット1に設けられてもよく、脚上げ装置2は使用者6の脚部(臀部を含む)を上昇又は下降させることができるように構成される。クリーニング装置3はブラケット1に設置され、脚上げ装置2が使用者6の脚部を持ち上げた後(図7に示すように)、クリーニング装置3は、使用者6のクリーニング対象部位との間の位置を調整して、クリーニング対象部位を衛生的にクリーニングすることができる。
【0022】
ここで、クリーニング装置3は、ブラケット1の底部に設けられた昇降機構31と、昇降機構31に接続されているロボットアーム機構32とを有し、ロボットアーム機構32にクリーニング機構33が設けられている。昇降機構31は、ロボットアーム機構32を昇降させ、クリーニング機構33と使用者6のクリーニング対象部位との間の第1方向(図1に示すZ軸方向)における距離を調整する。ロボットアーム機構32は、伸張又は折り畳み可能に構成され、クリーニング機構33と使用者6のクリーニング対象部位との間の第2方向(図1に示すX軸方向)及び第3方向(図2に示すY軸方向)における距離を調整する。
【0023】
図9図13に示すように、ロボットアーム機構32は、第1駆動ロッド321及び第1ロボットアーム322を有し、第1駆動ロッド321の第1端(即ち、図10に示す右端)は、第1ロボットアーム322の第1端(即ち、図10に示す右端)に接続され、ロボットアーム機構32が完全に折り畳まれると(図10に示すように)、第1駆動ロッド321と第1ロボットアーム322とは、略平行になる。
【0024】
図9及び図10に示すように、ブラケット1には、第1方向に沿って延びる第1スライドレール11及び第2スライドレール12がそれぞれ設けられ、第1駆動ロッド321の第2端(即ち、図10に示す左端)は、第1スライドレール11に摺動可能に設けられ、第1ロボットアーム322の第1端(即ち、図10に示す右端)は、第2スライドレール12に摺動可能に設けられている。第1駆動ロッド321は、第2スライドレール12の軸線(即ち、図11に示す枢支点A)を回転軸として回転するように第1ロボットアーム322を駆動するために用いられる。このため、第1駆動ロッド321が動作すると、第1駆動ロッド321と第1ロボットアーム322との間の角度が増大又は減少することができる。図10に示すように、第1駆動ロッド321と第1ロボットアーム322とは互いに平行であり、両者の間の角度は最小となる。図11に示すように、第1駆動ロッド321が動作すると、第1ロボットアーム322は枢支点A周りに反時計回りに回転し、第1駆動ロッド321と第1ロボットアーム322との間の角度を増大させる(即ち、ロボットアーム機構32は展開状態になる)。
【0025】
好ましくは、第1駆動ロッド321は、電動プッシュロッド又は空気圧プッシュロッドである。
【0026】
より具体的には、第1駆動ロッド321の第2端にはコネクタ34が設けられ、コネクタ34は第1スライドレール11に嵌設され、第1駆動ロッド321及びコネクタ34は第1スライドレール11上を摺動可能である。第1ロボットアーム322の第1端には、スリーブ329が設けられ、スリーブ329は、第2スライドレール12に嵌設され、第1ロボットアーム322及びスリーブ329は、第2スライドレール12上を摺動可能である。
【0027】
理解できるように、第1駆動ロッド321の第2端は、スリーブを介して第1スライドレール11に摺動可能に接続されてもよい。
【0028】
さらに、ロボットアーム機構32は、第2ロボットアーム323及び第2駆動ロッド324をさらに有し、第2ロボットアーム323の第1端(図12に示す右端)には、クリーニング機構33が設けられ、第2ロボットアーム323の第2端(図12に示す左端)は、第1ロボットアーム322の第2端(図12に示す左端)に回動可能に接続され、第2駆動ロッド324の第1端(図12に示す右端)は、第1ロボットアーム322の第1端(図12に示す右端)に回動可能に接続され、第2駆動ロッド324の第2端(図12に示す左端)は、接続機構を介して第1ロボットアーム322及び第2ロボットアーム323に回動可能に接続されている。
【0029】
ここで、第2駆動ロッド324は、第2ロボットアーム323と第1ロボットアーム322との接続箇所を枢支点(図12に示す枢支点B)として回転するように第2ロボットアーム323を駆動し、クリーニング機構33の位置を変更させるために用いられる。
【0030】
図11に示すように、第2駆動ロッド324が動作していないとき、第1ロボットアーム322と第2ロボットアーム323とは略平行である。図12に示すように、第2駆動ロッド324が動作すると、第2ロボットアーム323は、第1ロボットアーム322との接続箇所を枢支点として時計回りに回転し、第1ロボットアーム322との間の角度を増大させる(即ち、ロボットアーム機構32が展開状態になる)。
【0031】
好ましくは、第2駆動ロッド324は、電動プッシュロッド又は空気圧プッシュロッドである。
【0032】
さらにまた、第1ロボットアーム322の第2端(図12に示す左端)には、第2ロボットアーム323に向かって傾斜する第1傾斜アーム325(すなわち、下向きに傾斜する)が設けられ、第2ロボットアーム323の第2端(図12に示す左端)には、第1ロボットアーム322に向かって傾斜する第2傾斜アーム326(すなわち、上向きに傾斜する)が設けられ、第1傾斜アーム325の端部と第2傾斜アーム326の端部とは、回動可能に接続され、且つ第1傾斜アーム325の端部と第2傾斜アーム326の端部との接続箇所は、第2ロボットアーム323の枢支点となる。
【0033】
ここで、第1傾斜アーム325と第1ロボットアーム322との間の角度は90°より大きく、例えば135°であってもよく、第2傾斜アーム326と第2ロボットアーム323との間の角度は90°より大きく、例えば135°であってもよく、第1傾斜アーム325と第2傾斜アーム326とは端部で枢動接続されている。
【0034】
第1傾斜アーム325と第1ロボットアーム322との間の角度は、第2傾斜アーム326と第2ロボットアーム323との間の角度と同じであるため、折り畳まれた状態において、第2ロボットアーム323は、第1ロボットアーム322とほぼ同一線上にあり(図10に示す)、両者の延伸方向は同じである。
【0035】
接続機構は、第1傾斜アーム325に回動可能に接続されている第1弧状リンク327と、第2傾斜アーム326に回動可能に接続されている第2弧状リンク328とを有し、第1弧状リンク327及び第2弧状リンク328は、いずれも第2駆動ロッド324の第2端(図12に示す左端)に回動可能に接続されている。
【0036】
図12に示すように、第2駆動ロッド324が動作すると、第1弧状リンク327と第2弧状リンク328との間の角度を増大させ、第2ロボットアーム323を枢支点B周りに時計回りに回転させると、第1ロボットアーム322との間の角度が増大する。第2ロボットアーム323は、枢支点B周りに時計回りに180°回転することができ、即ち、第2ロボットアーム323は、第1ロボットアーム322の逆方向延長線上に位置し、両者の延伸方向は反対である。
【0037】
図13に示すように、第2ロボットアーム323が適切な位置に調整された後、その第1端のクリーニング機構33は、使用者の洗浄対象部位に合わせて、クリーニング操作を実行することができる。
【0038】
図9及び図13に示すように、昇降機構31は、ロボットアーム機構32の下方に設けられている駆動板311と、駆動板311に接続されている第3駆動ロッド312とを有する。駆動板311は、第1駆動ロッド321の第2端(図13に示す左端)及び第1ロボットアーム322の第1端(図13に示す右端)にそれぞれ接続されている。具体的には、図9に示すように、駆動板311にプッシュブロック313が設けられ、プッシュブロック313は、第1駆動ロッド321の第2端の下方及び第1ロボットアーム322の第1端の下方にそれぞれ設けられる。第3駆動ロッド312が動作すると、駆動板311を第1方向に移動させ、第1駆動ロッド321及び第1ロボットアーム322を第1方向に移動させ、ロボットアーム機構32の第1方向における位置を調整する。
【0039】
図9及び図13に示すように、第1スライドレール11と第2スライドレール12は駆動板311を貫通し、第1スライドレール11と第2スライドレール12は並んで設置され、両者の上端はいずれも留具16を介してブラケット1上の上固定板14に接続され、両者の下端はいずれも留具16を介してブラケット1上の下固定板15に接続されている。
【0040】
図9に示すように、第1スライドレール11には弾性エネルギー蓄積素子13がさらに嵌設され、弾性エネルギー蓄積素子13は例えばバネ素子であってもよい。弾性エネルギー蓄積素子13の一端は第1駆動ロッド321の第2端に当接し、より具体的には、弾性エネルギー蓄積素子13の一端はコネクタ34に当接する。弾性エネルギー蓄積素子13の他端はブラケット1に固定され、より具体的には、弾性エネルギー蓄積素子13の他端は上固定板14に固定されている。
【0041】
上記のように、ロボットアーム機構32が展開状態にある場合、第1ロボットアーム322及び第2ロボットアーム323が完全に展開し、両者の重量によってコネクタ34が第1スライドレール11上を上向きに摺動し、弾性エネルギー蓄積素子13の下向きの圧力によって、コネクタ34とロボットアーム機構32との間のバランスを安定に保つことができる。
【0042】
図1図2図5図7図14及び図15に示すように、脚上げ装置2は、脚部固定器21と、ブラケット1に固定されている滑車機構22とを有し、脚部固定器21は滑車機構22に接続されている。滑車機構22は、ブラケット1の上方に設けられた2つの滑車221(定滑車)と、モータ223と、牽引ロープ222とを有し、牽引ロープ222は、モータ223に接続された後、2つの滑車221を順に貫通し、脚部固定器21のフック部213(図15に示す)に接続される。モータ223によって牽引ロープ222を駆動することにより、脚部固定器21を上昇又は下降させ、使用者6の脚部を持ち上げたり(図7に示す)、平らにしたりする(図5に示す)ことができる。
【0043】
図14に示すように、脚部固定器21は、使用者6の脚部を載置するための2つの窪み部211を有する。ここで、2つの窪み部211は対称的に設置されることができるため、脚部固定器21は略「山」字型を呈する。窪み部211の側壁には、エアバッグ212が設けられている。使用者6の下腿を窪み部211に入れた後、エアバッグ212に空気を充填すると、エアバッグ212が膨張し、窪み部211の空間の制限を受けるため、使用者6の脚部がエアバッグ212により窪み部211に押圧されて固定され、逆に、エアバッグ212から空気を放出すると、使用者6の脚部を解放する。
【0044】
使用者6の脚部を脚部固定器21に入れた後、その下腿部分を持ち上げることができ、ロボットアーム機構32が位置決め操作を実行し、その第1方向、第2方向及び第3方向における位置を調整することにより、クリーニング機構33を使用者の洗浄対象部位に合わせて、クリーニング操作を実行する。
【0045】
いくつかの選択可能な実施形態では、ロボットアーム機構32の位置決め操作は、脚部固定器21に設置された第1位置決め装置4及び第2位置決め装置5によって実行される。
【0046】
第1位置決め装置4は第3駆動ロッド312に信号接続され、第1位置決め装置4はロボットアーム機構32が第1方向における目標位置に位置すると特定すると、第3駆動ロッド312の動作を停止させる。
【0047】
第2位置決め装置5は、第1駆動ロッド321及び第2駆動ロッド324にそれぞれ信号接続され、第2位置決め装置5は、クリーニング機構33が第2方向及び第3方向における目標位置に位置すると特定すると、第1駆動ロッド321及び第2駆動ロッド324の動作を停止させる。
【0048】
具体的には、第1位置決め装置4は、2つの窪み部211の間の対称軸上に位置する赤外線光電スイッチであってもよい。図17に示すように、ブラケット1には、第1方向において第1感知位置18が設けられ、第1位置決め装置4は、ロボットアーム機構32の第1方向における所定位置を指示するための第1感知位置18を捕捉することができる。滑車機構22が脚部固定器21を上昇させるとき、第3駆動ロッド312が駆動板311とロボットアーム機構32を同期して第1方向に移動させ、脚部固定器21が上昇する過程において、第1位置決め装置4が第1感知位置18を捕捉すると、第1位置決め装置4が第3駆動ロッド312に信号を送信し、第3駆動ロッド312が動作を停止し、ロボットアーム機構32が第1方向における所定の位置に到達する。
【0049】
第2位置決め装置5は、赤外線光電スイッチであってもよい。2つの窪み部211の間に取付板214が設けられ、図14に示すように、取付板214は、第2方向(X軸方向)において脚部固定器21を超えて延び、第2位置決め装置5は、取付板214における脚部固定器21を超えた部分に設けられる。
【0050】
図16に示すように、ベッド7の第2方向における対称軸をL1とし、第3方向における対称軸をL2とし、対称軸L1とL2とが交差する箇所を第2感知位置19とする。第2位置決め装置5は、ロボットアーム機構32の第2方向及び第3方向における所定の位置を指示するための第2感知位置19を捕捉することができる。
【0051】
第1駆動ロッド321及び第2駆動ロッド324は、それぞれ第1ロボットアーム322及び第2ロボットアーム323に第2方向及び第3方向における位置を調整させ、第2位置決め装置5が第2感知位置19を捕捉できる場合、第2位置決め装置5は第1駆動ロッド321及び第2駆動ロッド324に信号を送信して動作を停止させ、ロボットアーム機構32は第2方向及び第3方向における所定の位置に到達する。
【0052】
ロボットアーム機構32は、第1方向、第2方向及び第3方向の位置が決まると、移動しなくなり、クリーニング機構33は洗浄操作を開始する。洗浄操作が完了した後、ロボットアーム機構32が逆方向に運動し、第1駆動ロッド321及び第2駆動ロッド324が動作して第1ロボットアーム322及び第2ロボットアーム323を収縮させ、ロボットアーム機構32を折り畳み状態に復帰させる。
【0053】
背の高い人、低い人、太っている人、痩せている人それぞれに適するように、上記第1感知位置18は第1方向に沿って複数設けられてもよく、上記第2感知位置19はそれぞれ対称軸L1と対称軸L2に沿ってオフセットするように複数設けられてもよい。ロボットアーム機構32を移動させる際に、異なる人に応じて異なる感知位置を選択することができ、クリーニング機構33が使用者6のクリーニング対象部位によりよく対応することができる。
【0054】
理解できるように、コントローラ(図示せず)を設けてモータ223、第1駆動ロッド321、第2駆動ロッド324及び第3駆動ロッド312の動作を制御することもできるため、第1位置決め装置4及び第2位置決め装置5はコントローラに信号をフィードバックすることができる。
【0055】
いくつかの選択可能な実施形態では、画像解析モジュール及びコントローラによってロボットアーム機構32の位置決め操作を実行することもできる。具体的には、画像解析モジュールは、使用者6のクリーニング対象部位を識別し、計算によりクリーニング対象部位の座標を取得することができ、コントローラにおける軌跡計算モジュールは、クリーニング機構33の現在の位置及びクリーニング対象部位の座標に基づいて、クリーニング機構33の経路を計算して取得し、第1駆動ロッド321、第2駆動ロッド324及び第3駆動ロッド312の最適な動作を選択して、クリーニング機構33を指定された位置に駆動させる。
【0056】
図7図18及び図19に示すように、クリーニング機構33は、洗浄ブラシヘッド331と、洗浄ブラシヘッド331の上方に位置する洗浄ノズル332及び温風ノズル333とを有し、洗浄ノズル332及び温風ノズル333は、それぞれブラケット1の底部の貯液タンク及び送風機に接続されている。
【0057】
洗浄ブラシヘッド331は、要介護者の便後のクリーニング対象部位をブラッシングできる電動ブラシヘッドであってもよい。洗浄ノズル332によりクリーニング対象部位に清浄水をスプレーして洗い流し、温風ノズル333によりクリーニング対象部位に温風を吹き付けて乾燥させることができる。
【0058】
図19に示すように、洗浄ノズル332に水管335が接続され、温風ノズル333に風管336が接続され、洗浄ノズル332と水管335との間、及び温風ノズル333と風管336との間がフレキシブルに接続されている。例えば、いずれもベローズ334によって接続することができる。ベローズ334により洗浄ノズル332と温風ノズル333の角度を調整することができ、吐水方向及び送風方向を調整することができる。
【0059】
水管335及び風管336の他端は、それぞれブラケット1の底部の貯液タンク及び送風機(図示せず)に接続されている。貯液タンク内の水は水管335を介して洗浄ノズル332にポンピングされ、送風機は風管336を介して温風を提供することができる。
【0060】
さらに、図18及び図19に示すように、ブラケット1に収集装置35がさらに設けられ、脚部固定器21が使用者6の脚部を持ち上げさせた後、収集装置35を使用者6の身体の下方に配置することができ、洗浄後の汚水を収集することができる。
【0061】
選択可能に、収集装置35は、収納ボウル353と、臀部マット352と、臀部マット352を覆う防水布351とを有し、臀部マット352は、収納ボウル353内に設けられ、収納ボウル353の基端には、汚水排出管354が接続されている。
【0062】
好ましくは、収集装置35は、収納ボウル353と、臀部マット352と、防水布351(図19に太い実線で示す)とを有し、臀部マット352は、収納ボウル353の一側に設置され、且つ使用者6の臀部の下方に設置され、腰部に向かって延びて、使用者の臀部を少し持ち上げることで、洗浄しやすくなる。防水布351は、洗浄後の水が使用者の身体の下に伝うことなく、収容ボウル353に導流されるように、臀部マット352及び収容ボウル353の一部を覆う。また、収納ボウル353の基端には、汚水排出管354が接続されている。臀部マット352は、使用者6の身体の下方とベッド7との間に容易に挿入されるように、使用者6の身体に近い一端が徐々に小さくなるテーパ状構造に設けられている。防水布351は、使用者6の下方のベッド7が濡れたり汚れたりすることを回避でき、洗い流した水が使用者6の身体を流れることも回避できる。防水布351と臀部マット352により、洗い流す時の汚水が収納ボウル353に落ちることを保証できる。
【0063】
汚水排出管354はブラケット1の基端の汚水タンクに取り外し可能に接続され、洗浄が完了した後、汚水排出管354を取り外して、収集装置35を使用者6の身体の下方から取り出すことができる。
【0064】
以上、本発明を好適な実施例に基づいて説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良が可能であり、そのうちの一部の構成要素を等価物で置き換えてもよい。特に、構造的な矛盾がない限り、各実施例に言及された各技術的特徴は任意に組み合わせることができる。本発明は、本明細書で開示された特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に入っているすべての技術的手段が含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【国際調査報告】