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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-02
(54)【発明の名称】アレイ基板及びモバイル端末
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1343 20060101AFI20240625BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20240625BHJP
   G02F 1/1337 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
G02F1/1343
G02F1/1368
G02F1/1337
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022542671
(86)(22)【出願日】2022-05-19
(85)【翻訳文提出日】2022-07-12
(86)【国際出願番号】 CN2022093817
(87)【国際公開番号】W WO2023216292
(87)【国際公開日】2023-11-16
(31)【優先権主張番号】202210498320.9
(32)【優先日】2022-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519182202
【氏名又は名称】深▲セン▼市▲華▼星光▲電▼半▲導▼体▲顕▼示技▲術▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】海 博
【テーマコード(参考)】
2H092
2H192
2H290
【Fターム(参考)】
2H092GA14
2H092JA24
2H092NA01
2H092PA08
2H092QA06
2H192AA24
2H192AA43
2H192BA25
2H192JA13
2H290AA33
2H290BB44
2H290BB46
2H290BC04
2H290DA01
(57)【要約】
本願は、アレイ基板及びモバイル端末を開示する。アレイ基板の第1色を表示する第1サブ画素部の階調値及び第2色を表示する第2サブ画素部の階調値が、いずれも第3色を表示する第3サブ画素部の階調値よりも大きくなり、第1サブ画素部の第1枝電極及び第2サブ画素部の第2枝電極と水平視軸との鋭角夾角が、いずれも第3サブ画素部の第3枝電極と水平視軸との鋭角夾角よりも小さくなる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサブ画素部を含むアレイ基板であって、前記画素部は、第1色を表示する複数の第1サブ画素部、第2色を表示する複数の第2サブ画素部及び第3色を表示する複数の第3サブ画素部を含み、前記第1色、前記第2色及び前記第3色は異なり、同一の表示状態で、前記第1色の階調値及び前記第2色の階調値が、いずれも前記第3色の階調値よりも大きくなり、
前記アレイ基板は、水平視軸に平行な一対の短辺、及び前記水平視軸に垂直な一対の長辺を含み、
前記第1サブ画素部は第1画素電極を含み、前記第1画素電極は第1方向に延在する少なくとも2つの第1枝電極を含み、前記第1方向と前記水平視軸との鋭角夾角は第1角度であり、
前記第2サブ画素部は第2画素電極を含み、前記第2画素電極は第2方向に延在する少なくとも2つの第2枝電極を含み、前記第2方向と前記水平視軸との鋭角夾角は第2角度であり、
前記第3サブ画素部は第3画素電極を含み、前記第3画素電極は第3方向に延在する少なくとも2つの第3枝電極を含み、前記第3方向と前記水平視軸との鋭角夾角は第3角度であり、
前記第1角度が前記第3角度よりも小さくなり、前記第2角度が前記第3角度よりも小さくなる、アレイ基板。
【請求項2】
前記第1角度及び/又は前記第2角度が45°以上であり、前記第3角度が45°よりも大きくなる、請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項3】
前記第1角度及び/又は前記第2角度がいずれも60°以下であり、前記第3角度が65°以下である、請求項2に記載のアレイ基板。
【請求項4】
前記第1角度と前記第3角度との差が0.1°より大きく且つ10°以下であり、及び/又は、
前記第2角度と前記第3角度との差が0.1°より大きく且つ10°以下であることを特徴とする、請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項5】
前記第1角度と前記第3角度との差が5°であり、且つ前記第2角度と前記第3角度との差が5°である、請求項4に記載のアレイ基板。
【請求項6】
前記第1角度と前記第2角度が等しい、請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項7】
前記第1画素電極は十字型の第1幹電極を含み、前記第1枝電極が前記第1幹電極に接続され、前記第1幹電極によって前記第1サブ画素部が4つの画素ドメイン領域に分割され、前記第1枝電極が4つの前記画素ドメイン領域内にそれぞれ配置され、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第1枝電極が前記第1幹電極の交差中心から4つの異なる方向に延在し、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第1枝電極の延在方向のそれぞれと前記水平視軸とで形成される4つの鋭角夾角が第1角度集合を構成し、
前記第2画素電極は十字型の第2幹電極を含み、前記第2枝電極が前記第2幹電極に接続され、前記第2幹電極によって前記第2サブ画素部が4つの画素ドメイン領域に分割され、前記第2枝電極が4つの前記画素ドメイン領域内にそれぞれ配置され、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第2枝電極が前記第2幹電極の交差中心から4つの異なる方向に延在し、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第2枝電極の延在方向のそれぞれと前記水平視軸とで形成される4つの鋭角夾角が第2角度集合を構成し、
前記第3画素電極は十字型の第3幹電極を含み、前記第3枝電極が前記第3幹電極に接続され、前記第3幹電極によって前記第3サブ画素部が4つの画素ドメイン領域に分割され、前記第3枝電極が4つの前記画素ドメイン領域内にそれぞれ配置され、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第3枝電極が前記第3幹電極の交差中心から4つの異なる方向に延在し、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第3枝電極の延在方向のそれぞれと前記水平視軸とで形成される4つの鋭角夾角が第3角度集合を構成し、
前記第3角度集合内のいずれの前記第3角度も前記第1角度集合内のいずれの前記第1角度よりも大きくなり、前記第3角度集合内のいずれの前記第3角度も前記第2角度集合内のいずれの前記第2角度よりも大きくなる、請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項8】
前記第3角度集合内の複数の前記第3角度がいずれも同じであり、前記第2角度集合内の複数の前記第2角度がいずれも同じであり、前記第1角度集合内の複数の前記第1角度がいずれも同じである、請求項7に記載のアレイ基板。
【請求項9】
前記第3角度集合内の前記第3角度の度数が55°であり、前記第1角度集合及び前記第2角度集合内の前記第1角度及び前記第2角度がいずれも50°である、請求項8に記載のアレイ基板。
【請求項10】
前記第1色及び前記第2色が、いずれも赤色及び緑色のうちのいずれか1つを含み、前記第3色が青色を含む、請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項11】
アレイ基板及び端末本体を含むモバイル端末であって、前記端末本体と前記アレイ基板が一体に組み合わされ、
前記アレイ基板は、
複数のサブ画素部を含み、前記画素部は、第1色を表示する複数の第1サブ画素部、第2色を表示する複数の第2サブ画素部及び第3色を表示する複数の第3サブ画素部を含み、前記第1色、前記第2色及び前記第3色は異なり、同一の表示状態で、前記第1色の階調値及び前記第2色の階調値が、いずれも前記第3色の階調値よりも大きくなり、
前記アレイ基板は、水平視軸に平行な一対の短辺、及び前記水平視軸に垂直な一対の長辺を含み、
前記第1サブ画素部は第1画素電極を含み、前記第1画素電極は第1方向に延在する少なくとも2つの第1枝電極を含み、前記第1方向と前記水平視軸との鋭角夾角は第1角度であり、
前記第2サブ画素部は第2画素電極を含み、前記第2画素電極は第2方向に延在する少なくとも2つの第2枝電極を含み、前記第2方向と前記水平視軸との鋭角夾角は第2角度であり、
前記第3サブ画素部は第3画素電極を含み、前記第3画素電極は第3方向に延在する少なくとも2つの第3枝電極を含み、前記第3方向と前記水平視軸との鋭角夾角は第3角度であり、
前記第1角度が前記第3角度よりも小さくなり、前記第2角度が前記第3角度よりも小さくなる、モバイル端末。
【請求項12】
前記第1角度及び/又は前記第2角度が45°以上であり、前記第3角度が45°よりも大きくなる、請求項11に記載のモバイル端末。
【請求項13】
前記第1角度及び/又は前記第2角度がいずれも60°以下であり、前記第3角度が65°以下である、請求項12に記載のモバイル端末。
【請求項14】
前記第1角度と前記第3角度との差が0.1°より大きく且つ10°以下であり、及び/又は、
前記第2角度と前記第3角度との差が0.1°より大きく且つ10°以下である、請求項11に記載のモバイル端末。
【請求項15】
前記第1角度と前記第3角度との差が5°であり、且つ前記第2角度と前記第3角度との差が5°である、請求項14に記載のモバイル端末。
【請求項16】
前記第1角度と前記第2角度が等しい、請求項11に記載のモバイル端末。
【請求項17】
前記第1画素電極は十字型の第1幹電極を含み、前記第1枝電極が前記第1幹電極に接続され、前記第1幹電極によって前記第1サブ画素部が4つの画素ドメイン領域に分割され、前記第1枝電極が4つの前記画素ドメイン領域内にそれぞれ配置され、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第1枝電極が前記第1幹電極の交差中心から4つの異なる方向に延在し、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第1枝電極の延在方向のそれぞれと前記水平視軸とで形成される4つの鋭角夾角が第1角度集合を構成し、
前記第2画素電極は十字型の第2幹電極を含み、前記第2枝電極が前記第2幹電極に接続され、前記第2幹電極によって前記第2サブ画素部が4つの画素ドメイン領域に分割され、前記第2枝電極が4つの前記画素ドメイン領域内にそれぞれ配置され、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第2枝電極が前記第2幹電極の交差中心から4つの異なる方向に延在し、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第2枝電極の延在方向のそれぞれと前記水平視軸とで形成される4つの鋭角夾角が第2角度集合を構成し、
前記第3画素電極は十字型の第3幹電極を含み、前記第3枝電極が前記第3幹電極に接続され、前記第3幹電極によって前記第3サブ画素部が4つの画素ドメイン領域に分割され、前記第3枝電極が4つの前記画素ドメイン領域内にそれぞれ配置され、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第3枝電極が前記第3幹電極の交差中心から4つの異なる方向に延在し、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第3枝電極の延在方向のそれぞれと前記水平視軸とで形成される4つの鋭角夾角が第3角度集合を構成し、
前記第3角度集合内のいずれの前記第3角度も前記第1角度集合内のいずれの前記第1角度よりも大きくなり、前記第3角度集合内のいずれの前記第3角度も前記第2角度集合内のいずれの前記第2角度よりも大きくなる、請求項11に記載のモバイル端末。
【請求項18】
前記第3角度集合内の複数の前記第3角度がいずれも同じであり、前記第2角度集合内の複数の前記第2角度がいずれも同じであり、前記第1角度集合内の複数の前記第1角度がいずれも同じである、請求項17に記載のモバイル端末。
【請求項19】
前記第3角度集合内の前記第3角度の度数が55°であり、前記第1角度集合及び前記第2角度集合内の前記第1角度及び前記第2角度がいずれも50°である、請求項18に記載のモバイル端末。
【請求項20】
前記第1色及び前記第2色が、いずれも赤色及び緑色のうちのいずれか1つを含み、前記第3色が青色を含む、請求項11に記載のモバイル端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、ディスプレイ分野に関し、特に、アレイ基板及びモバイル端末に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display,LCD)のようなフラットパネルディスプレイは、小型、軽量、薄型、低消費電力、無放射等の特徴により、現在のフラットパネルディスプレイ市場において主導的地位を占めている。
【0003】
使用場面の多様化に伴い、ユーザのニーズに応じて液晶表示パネルの表示態様も異なるが、元々横使用の表示パネルは縦使用の後、表示パネルの視角に変化が生じる(本来の水平視角から垂直視角に切り替わる)ことによって色ずれの問題が発生し、ユーザが見ている表示パネルの表示効果がよくなく、ユーザ体験に影響が及ぼされ、顧客からのクレームが発生することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、元々横使用の表示パネルは縦使用の後、表示パネルの視角に変化が生じる(本来の水平視角から垂直視角に切り替わる)ことによって発生する色ずれの問題を解決するために、アレイ基板及びモバイル端末を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本願で提供される技術的解決手段は以下のとおりである。
【0006】
本願の実施例は、
複数のサブ画素部を含むアレイ基板であって、前記画素部は、第1色を表示する複数の第1サブ画素部、第2色を表示する複数の第2サブ画素部及び第3色を表示する複数の第3サブ画素部を含み、前記第1色、前記第2色及び前記第3色は異なり、同一の表示状態で、前記第1色の階調値及び前記第2色の階調値が、いずれも前記第3色の階調値よりも大きくなり、
前記アレイ基板は、水平視軸に平行な一対の短辺、及び前記水平視軸に垂直な一対の長辺を含み、
前記第1サブ画素部は第1画素電極を含み、前記第1画素電極は第1方向に延在する少なくとも2つの第1枝電極を含み、前記第1方向と前記水平視軸との鋭角夾角は第1角度であり、
前記第2サブ画素部は第2画素電極を含み、前記第2画素電極は第2方向に延在する少なくとも2つの第2枝電極を含み、前記第2方向と前記水平視軸との鋭角夾角は第2角度であり、
前記第3サブ画素部は第3画素電極を含み、前記第3画素電極は第3方向に延在する少なくとも2つの第3枝電極を含み、前記第3方向と前記水平視軸との鋭角夾角は第3角度であり、
前記第1角度が前記第3角度よりも小さくなり、前記第2角度が前記第3角度よりも小さくなる、アレイ基板を提供する。
【0007】
一実施例において、前記第1角度及び/又は前記第2角度が45°以上であり、前記第3角度が45°よりも大きくなる。
【0008】
一実施例において、前記第1角度及び/又は前記第2角度がいずれも60°以下であり、前記第3角度が65°以下である。
【0009】
一実施例において、前記第1角度と前記第3角度との差が0.1°より大きく且つ10°以下であり、及び/又は、
前記第2角度と前記第3角度との差が0.1°より大きく且つ10°以下である。
【0010】
一実施例において、前記第1角度と前記第3角度との差が5°であり、且つ前記第2角度と前記第3角度との差が5°である。
【0011】
一実施例において、前記第1角度と前記第2角度が等しい。
【0012】
一実施例において、前記第1画素電極は十字型の第1幹電極を含み、前記第1枝電極が前記第1幹電極に接続され、前記第1幹電極によって前記第1サブ画素部が4つの画素ドメイン領域に分割され、前記第1枝電極が4つの前記画素ドメイン領域内にそれぞれ配置され、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第1枝電極が前記第1幹電極の交差中心から4つの異なる方向に延在し、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第1枝電極の延在方向のそれぞれと前記水平視軸とで形成される4つの鋭角夾角が第1角度集合を構成し、
前記第2画素電極は十字型の第2幹電極を含み、前記第2枝電極が前記第2幹電極に接続され、前記第2幹電極によって前記第2サブ画素部が4つの画素ドメイン領域に分割され、前記第2枝電極が4つの前記画素ドメイン領域内にそれぞれ配置され、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第2枝電極が前記第2幹電極の交差中心から4つの異なる方向に延在し、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第2枝電極の延在方向のそれぞれと前記水平視軸とで形成される4つの鋭角夾角が第2角度集合を構成し、
前記第3画素電極は十字型の第3幹電極を含み、前記第3枝電極が前記第3幹電極に接続され、前記第3幹電極によって前記第3サブ画素部が4つの画素ドメイン領域に分割され、前記第3枝電極が4つの前記画素ドメイン領域内にそれぞれ配置され、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第3枝電極が前記第3幹電極の交差中心から4つの異なる方向に延在し、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第3枝電極の延在方向のそれぞれと前記水平視軸とで形成される4つの鋭角夾角が第3角度集合を構成し、
前記第3角度集合内のいずれの前記第3角度も前記第1角度集合内のいずれの前記第1角度よりも大きくなり、前記第3角度集合内のいずれの前記第3角度も前記第2角度集合内のいずれの前記第2角度よりも大きくなる。
【0013】
一実施例において、前記第3角度集合内の複数の前記第3角度がいずれも同じであり、前記第2角度集合内の複数の前記第2角度がいずれも同じであり、前記第1角度集合内の複数の前記第1角度がいずれも同じである。
【0014】
一実施例において、前記第3角度集合内の前記第3角度の度数が55°であり、前記第1角度集合及び前記第2角度集合内の前記第1角度及び前記第2角度がいずれも50°である。
【0015】
一実施例において、前記第1色及び前記第2色が、いずれも赤色及び緑色のうちのいずれか1つを含み、前記第3色が青色を含む。
【0016】
本願は、アレイ基板及び端末本体を含むモバイル端末であって、前記端末本体と前記アレイ基板が一体に組み合わされ、
前記アレイ基板は、
複数のサブ画素部を含み、前記画素部は、第1色を表示する複数の第1サブ画素部、第2色を表示する複数の第2サブ画素部及び第3色を表示する複数の第3サブ画素部を含み、前記第1色、前記第2色及び前記第3色は異なり、同一の表示状態で、前記第1色の階調値及び前記第2色の階調値が、いずれも前記第3色の階調値よりも大きくなり、
前記アレイ基板は、水平視軸に平行な一対の短辺、及び前記水平視軸に垂直な一対の長辺を含み、
前記第1サブ画素部は第1画素電極を含み、前記第1画素電極は第1方向に延在する少なくとも2つの第1枝電極を含み、前記第1方向と前記水平視軸との鋭角夾角は第1角度であり、
前記第2サブ画素部は第2画素電極を含み、前記第2画素電極は第2方向に延在する少なくとも2つの第2枝電極を含み、前記第2方向と前記水平視軸との鋭角夾角は第2角度であり、
前記第3サブ画素部は第3画素電極を含み、前記第3画素電極は第3方向に延在する少なくとも2つの第3枝電極を含み、前記第3方向と前記水平視軸との鋭角夾角は第3角度であり、
前記第1角度が前記第3角度よりも小さくなり、前記第2角度が前記第3角度よりも小さくなる、モバイル端末をさらに提供する。
【0017】
一実施例において、前記第1角度及び/又は前記第2角度が45°以上であり、前記第3角度が45°よりも大きくなる。
【0018】
一実施例において、前記第1角度及び/又は前記第2角度がいずれも60°以下であり、前記第3角度が65°以下である。
【0019】
一実施例において、前記第1角度と前記第3角度との差が0.1°より大きく且つ10°以下であり、及び/又は、
前記第2角度と前記第3角度との差が0.1°より大きく且つ10°以下である。
【0020】
一実施例において、前記第1角度と前記第3角度との差が5°であり、且つ前記第2角度と前記第3角度との差が5°である。
【0021】
一実施例において、前記第1角度と前記第2角度が等しい。
【0022】
一実施例において、前記第1画素電極は十字型の第1幹電極を含み、前記第1枝電極が前記第1幹電極に接続され、前記第1幹電極によって前記第1サブ画素部が4つの画素ドメイン領域に分割され、前記第1枝電極が4つの前記画素ドメイン領域内にそれぞれ配置され、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第1枝電極が前記第1幹電極の交差中心から4つの異なる方向に延在し、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第1枝電極の延在方向のそれぞれと前記水平視軸とで形成される4つの鋭角夾角が第1角度集合を構成し、
前記第2画素電極は十字型の第2幹電極を含み、前記第2枝電極が前記第2幹電極に接続され、前記第2幹電極によって前記第2サブ画素部が4つの画素ドメイン領域に分割され、前記第2枝電極が4つの前記画素ドメイン領域内にそれぞれ配置され、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第2枝電極が前記第2幹電極の交差中心から4つの異なる方向に延在し、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第2枝電極の延在方向のそれぞれと前記水平視軸とで形成される4つの鋭角夾角が第2角度集合を構成し、
前記第3画素電極は十字型の第3幹電極を含み、前記第3枝電極が前記第3幹電極に接続され、前記第3幹電極によって前記第3サブ画素部が4つの画素ドメイン領域に分割され、前記第3枝電極が4つの前記画素ドメイン領域内にそれぞれ配置され、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第3枝電極が前記第3幹電極の交差中心から4つの異なる方向に延在し、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第3枝電極の延在方向のそれぞれと前記水平視軸とで形成される4つの鋭角夾角が第3角度集合を構成し、
前記第3角度集合内のいずれの前記第3角度も前記第1角度集合内のいずれの前記第1角度よりも大きくなり、前記第3角度集合内のいずれの前記第3角度も前記第2角度集合内のいずれの前記第2角度よりも大きくなる。
【0023】
一実施例において、前記第3角度集合内の複数の前記第3角度がいずれも同じであり、前記第2角度集合内の複数の前記第2角度がいずれも同じであり、前記第1角度集合内の複数の前記第1角度がいずれも同じである。
【0024】
一実施例において、前記第3角度集合内の前記第3角度の度数が55°であり、前記第1角度集合及び前記第2角度集合内の前記第1角度及び前記第2角度がいずれも50°である。
【0025】
一実施例において、前記第1色及び前記第2色が、いずれも赤色及び緑色のうちのいずれか1つを含み、前記第3色が青色を含む。
【発明の効果】
【0026】
本願のアレイ基板は、異なる色を表示する3種類のサブ画素部を含み、同一の表示状態で、第1サブ画素部、第2サブ画素部、第3サブ画素部で表示される階調値が異なることに応じて、第1画素部内の第1電極と前記水平視軸との鋭角夾角を第1角度、第2画素部内の第2電極と前記水平視軸との鋭角夾角を第2角度、第3画素部内の第3電極と前記水平視軸との鋭角夾角を第3角度として設定し、第1角度が第3角度よりも小さく、第2角度が第3角度よりも小さくなるように制御し、そして3つのサブ画素部の電極延在方向をそれぞれ調整することで、視角特性がより劣る低階調値のサブ画素部の枝電極に対するより的を絞った調整を実現し、それによって、3種類のサブ画素部全体の発光階調の改善度が最良となるとともに、サブ画素部の垂直視角に関する改善も一層最適化され、さらに、垂直視角における色ずれの程度が改善され、表示パネルの垂直視角における色ずれの問題が解決される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1a】本願の実施例で提供されるモノドメインの第1サブ画素部の構造模式図である。
図1b】本願の実施例で提供されるモノドメインの第2サブ画素部の構造模式図である。
図1c】本願の実施例で提供されるモノドメインの第3サブ画素部の構造模式図である。
図2】本願の実施例で提供されるアレイ基板により組み立てられた表示パネルの使用態様を示す模式図である。
図3】本願の実施例で提供されるアレイ基板により組み立てられた表示パネルの構造模式図である。
図4a】本願の実施例で提供される4ドメインの第1サブ画素部の構造模式図である。
図4b】本願の実施例で提供される4ドメインの第2サブ画素部の構造模式図である。
図4c】本願の実施例で提供される4ドメインの第3サブ画素部の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本願は、アレイ基板及びモバイル端末を提供する。本願の目的、技術的解決手段及び効果をより明瞭・明確にするために、以下、図面を参照しながら実施例を挙げて本願をさらに詳細に説明する。なお、ここで記載する具体的な実施例は単に本願を解釈するためのものに過ぎず、本願を限定するものではないことを理解すべきである。
【0029】
本願は下記の技術的解決手段を提供し、具体的には図1a~図1c、図2図3及び図4a~図4cを参照する。
【実施例
【0030】
本願の実施例は、アレイ基板を提供する。図1a~図1cに示すように、前記アレイ基板は、
複数のサブ画素部を含み、前記画素部は、第1色を表示する複数の第1サブ画素部10、第2色を表示する複数の第2サブ画素部20及び第3色を表示する複数の第3サブ画素部30を含み、前記第1色、前記第2色及び前記第3色は異なり、同一の表示状態で、前記第1色の階調値及び前記第2色の階調値が、いずれも前記第3色の階調値よりも大きくなり、
前記アレイ基板は、水平視軸40に平行な一対の短辺a、及び前記水平視軸40に垂直な一対の長辺bを含み、
前記第1サブ画素部10は第1画素電極101を含み、前記第1画素電極101は、第1方向F1に延在する少なくとも2つの第1枝電極1012を含み、前記第1方向F1と前記水平視軸40との鋭角夾角は第1角度α1であり、
前記第2サブ画素部20は第2画素電極201を含み、前記第2画素電極201は第2方向F2に延在する少なくとも2つの第2枝電極2012を含み、前記第2方向F2と前記水平視軸40との鋭角夾角は第2角度α2であり、
前記第3サブ画素部30は第3画素電極301を含み、前記第3画素電極301は第3方向F3に延在する少なくとも2つの第3枝電極3012を含み、前記第3方向F3と前記水平視軸40との鋭角夾角は第3角度α3であり、
前記第1角度α1が前記第3角度α3よりも小さくなり、前記第2角度α2が前記第3角度α3よりも小さくなる。
【0031】
説明すべきことは、本願のアレイ基板はその後、カラーフィルム基板と組み立てられて最終製品である表示パネルとなる点である。表示パネルは液晶表示パネルを含んでもよく、具体的にはVA(垂直に配向する)液晶表示パネルであってもよく、以降、本実施例では組み立てられた最終製品を液晶表示パネルとして説明する。
【0032】
図3に示すように、液晶表示パネルは、対向して配置されるカラーフィルム基板CFとTFTアレイ基板AF、及び前記TFT基板と前記カラーフィルム基板CFの間に配置される液晶層LCを含む。前記カラーフィルム基板CFは赤色カラーレジスト、緑色カラーレジスト及び青色カラーレジストを含む。前記アレイ基板AF上に複数のサブ画素部が含まれ、1つのサブ画素部は、1つのカラーフィルム基板CF上のカラーレジストに対応して設けられる。
【0033】
具体的に、前記第1色、第2色及び第3色は、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の任意の3つの組み合わせを含むが、これに限らず、且つ同一の表示状態で、第1色及び第2色の階調値が、いずれも第3色の階調値よりも大きくなる。
【0034】
本実施例において、第1色は赤色、第2色は緑色、第3色は青色であることを例として説明し、即ち、第1サブ画素部10は赤色カラーレジストに対応し、第2サブ画素部20は緑色カラーレジストに対応し、第3サブ画素部30は青色カラーレジストに対応する。
【0035】
説明すべきことは、本発明の実施例で提供されるアレイ基板において、第1サブ画素部10内の第1画素電極101、第2サブ画素部20内の第2画素電極201、第3サブ画素部30内の第3画素電極301はモノドメイン構造であってもよく、2ドメイン構造であってもよく、マルチドメイン構造であってもよく、本発明はこれについて限定しない。
【0036】
例えば、図1aに示すように、第1サブ画素部10において、第1サブ画素部10は幹電極(モノドメイン構造では遮蔽電極である)、及び幹電極に接続される少なくとも2つの第1枝電極1012を含み、2つの第1枝電極1012の延在方向は同じであり、いずれも第1方向F1に延在し、第1方向F1と前記水平視軸40との夾角は第1角度α1である。図1bに示すように、第2サブ画素部20において、第2サブ画素部20は幹電極(モノドメイン構造では遮蔽電極である)、及び幹電極に接続される少なくとも2つの第2枝電極2012を含み、2つの第2枝電極2012の延在方向は同じであり、いずれも第2方向F2に延在し、第2方向F2と前記水平視軸40との夾角は第2角度α2である。図1cに示すように、第3サブ画素部30において、第3サブ画素部30は幹電極(モノドメイン構造では遮蔽電極である)、及び幹電極に接続される少なくとも2つの第3枝電極3012を含み、2つの第3枝電極3012の延在方向は同じであり、いずれも第3方向F3に延在し、第3方向F3と前記水平視軸40との夾角は第3角度α3である。説明すべきこととして、液晶表示パネルの表示時、異なる肌色(肌色が混色である)を表示することを例とすると、肌色はR、G、Bの3種類の色のサブ画素からなるが、R、G、Bの3種類の色のサブ画素で異なる階調値を表示することで異なる色の肌色を呈する点で相違し、上記原理によれば、視角の改善を行う時、異なる階調の3種類のサブ画素に必要な改善度が異なり、通常、混色を構成する3種類の色のうち、青色を表示するサブ画素部は低階調サブ画素部であり、青色を表示する低階調サブ画素部のVA液晶表示パネルにおける視角特性はより劣っている(即ち、正視と斜視の差がより大きい)。
【0037】
ユーザが表示パネルの表示画面を見る時の観測視角は異なり、観測視線が表示パネルに垂直である角度は正視角度であり、色ずれが発生せず、観測視線が正視角度からずれると斜視角度となり、色ずれが発生する。斜視角度は0°~90°の範囲内にあり、端点値を含まない。斜視角度が大きくなるにつれて、斜視における表示パネルの色ずれの程度が増大する。
【0038】
本願のアレイ基板は角形のアレイ基板であり、該アレイ基板は一対の短辺aと一対の長辺bを含む。図2に示すように、一般的な使用は、長辺bが水平になり、短辺aが垂直になる横使用であるが、一部の使用場面では、表示パネルの使用形態を調整して、長辺bを垂直にし、短辺aを水平にする縦使用が必要になる。図2に示すように、ユーザの視角は変わっていないが、表示パネルの横/縦の切り替えによって、垂直視角における可視長さに変化が生じ(即ち元々の短辺aから長辺bに変わる)、結果として垂直視角において色ずれの問題が発生する。したがって、本願は、表示パネルに対応するアレイ基板のサブ画素部の構造を調整し、サブ画素部内の画素電極の枝電極と水平視軸40との夾角を調整し、垂直視角における色ずれの程度を改善する。
【0039】
具体的に、水平視軸40は、表示パネルの短辺aに平行で且つ長辺bに垂直である。
【0040】
具体的に、前記第1角度α1が前記第3角度α3よりも小さく、前記第2角度α2が前記第3角度α3よりも小さくなるように制御し、低階調値のサブ画素部の枝電極と水平視軸40との夾角を、他の階調値のサブ画素部の枝電極と水平視軸40との夾角とは区別するように個別に調整し、それによって、3種類のサブ画素部全体の発光階調の改善度が最良となる。
【0041】
なお、アレイ基板は、異なる色を表示する3種類のサブ画素部を含むように構成され、同一の表示状態で、第1サブ画素部10、第2サブ画素部20、第3サブ画素部30で表示される階調値が異なることに応じて、第1画素部内の第1電極P1と前記水平視軸40との鋭角夾角を第1角度α1、第2画素部内の第2電極P2と前記水平視軸40との鋭角夾角を第2角度α2、第3画素部内の第3電極P3と前記水平視軸40との鋭角夾角を第3角度α3として設定し、第1角度α1が第3角度α3よりも小さく、第2角度α2が第3角度α3よりも小さくなるように制御し、そして3つのサブ画素部の電極延在方向をそれぞれ調整することで、視角特性がより劣る低階調値のサブ画素部の枝電極に対するより的を絞った調整を実現し、それによって、3種類のサブ画素部全体の発光階調の改善度が最良となるとともに、サブ画素部の垂直視角に関する改善も一層最適化され、さらに、垂直視角における色ずれの程度が改善され、表示パネルの垂直視角における色ずれの問題が解決されることが理解される。
【0042】
一実施例において、前記第1角度α1及び/又は前記第2角度α2が45°以上であり、前記第3角度α3が45°よりも大きくなる。
【0043】
具体的に、枝電極と水平視軸40との鋭角夾角が45°である時、表示パネルの水平視角及び垂直視角における表示はいずれも均一である(色ずれがあっても、斜視角度は同じであり、水平視角及び垂直視角における色ずれの程度も同じである)。角度が45°よりも大きくなると、サブ画素部内の画素電極の枝電極の配列方向は、(水平視角に対して)表示パネルの垂直視角により近接する。
【0044】
なお、前記第1角度α1及び/又は前記第2角度α2が45°以上であり、前記第3角度α3が45°よりも大きくなるように設定することによって、表示パネルは水平視角の色ずれの程度が小さい場合に、垂直視角により近接し、垂直視角における表示パネルの色ずれの問題がある程度改善され、また、第3角度α3が第1角度α1及び第2角度α2よりも大きくなることによって、第1サブ画素部10及び第2サブ画素部20に対する第3サブ画素部30の色ずれの程度が適応的に調整され、サブ画素部の垂直視角に関する改善が一層最適化されることが理解される。
【0045】
一実施例において、前記第1角度α1及び/又は前記第2角度α2が、いずれも60°以下であり、前記第3角度α3が65°以下である。
【0046】
具体的に、枝電極と水平視軸40との鋭角夾角が45°である時、表示パネルの水平視角及び垂直視角における表示はいずれも均一である(色ずれがあっても、斜視角度は同じであり、水平視角及び垂直視角における色ずれの程度も同じである)。第1角度α1及び/又は第2角度α2が60°以下であるように制御することによって、水平視角における通常の使用に影響を及ぼすことなく、アレイ基板のサブ画素部の枝電極の配列を垂直視角により近接させることができ、また、画素電極の枝電極が45°からずれるほど、対応するサブ画素の透過率が低くなり、表示パネルの表示効果に影響を与える。
【0047】
具体的に、上記範囲から、前記第1角度α1と前記第3角度α3との差が0.1°より大きく且つ20°以下であり、前記第2角度α2と前記第3角度α3との差が0.1°より大きく且つ20°以下であることが分かる。
【0048】
なお、前記第1角度α1及び/又は前記第2角度α2が、いずれも60°以下であり、前記第3角度α3が65°以下であるように設定することによって、表示パネルの垂直視角における色ずれ問題の調整が表示パネルの透過率に影響を及ぼさないことを保証し、表示パネルの表示効果の低下を防ぐことができることが理解される。
【0049】
一実施例において、前記第1角度α1と前記第3角度α3との差が0.1°より大きく且つ10°以下であり、及び/又は、前記第2角度α2と前記第3角度α3との差が0.1°より大きく且つ10°以下である。
【0050】
具体的に、上記実施例と同様の原理で、R、G、Bの3種類のサブ画素の発光からなる白画面に色差があることを防ぐために、第1角度α1、第2角度α2と第3角度α3との角度差を0.1°~10°の範囲(端点値を含む)内にさらに制御する。
【0051】
第1角度α1、第2角度α2と第3角度α3との角度差を0.1°~10°の範囲内にさらに制御することによって、表示パネルの通常の表示に影響を及ぼすことなく、アレイ基板により組み立てられた表示パネルの垂直視角における色ずれの程度を一層低下させることが理解される。
【0052】
一実施例において、前記第1角度α1と前記第3角度α3との差が5°であり、且つ前記第2角度α2と前記第3角度α3との差が5°である。
【0053】
具体的に、本実施例における5°の差は好ましい実施例であり、それと従来技術及び色ずれの同期調整との効果比較は下記の実験比較データを参照することができる。
【0054】
一実施例において、前記第1角度α1と前記第2角度α2が等しい。
【0055】
具体的に、前記第1角度α1及び前記第2角度α2の範囲は45°以上且つ60°以下であってもよい。
【0056】
なお、第1サブ画素部10で表示される色と第2サブ画素部20で表示される色は階調値に大きな差がないため、第1角度α1と第2角度α2が等しいように設定することで、製造工程をさらに簡略化し、アレイ基板の製造難度を低減させることができることが理解される。
【0057】
一実施例において、前記第1画素電極101は十字型の第1幹電極1011を含み、前記第1枝電極1012が前記第1幹電極1011に接続され、前記第1幹電極1011によって前記第1サブ画素部10が4つの画素ドメイン領域に分割され、前記第1枝電極1012が4つの前記画素ドメイン領域内にそれぞれ配置され、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第1枝電極1012が前記第1幹電極1011の交差中心から4つの異なる方向に延在し、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第1枝電極1012の延在方向のそれぞれと前記水平視軸40とで形成される4つの鋭角夾角が第1角度集合を構成し、
前記第2画素電極201は十字型の第2幹電極2011を含み、前記第2枝電極2012が前記第2幹電極2011に接続され、前記第2幹電極2011によって前記第2サブ画素部20が4つの画素ドメイン領域に分割され、前記第2枝電極2012が4つの前記画素ドメイン領域内にそれぞれ配置され、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第2枝電極2012が前記第2幹電極2011の交差中心から4つの異なる方向に延在し、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第2枝電極2012の延在方向のそれぞれと前記水平視軸40とで形成される4つの鋭角夾角が第2角度集合を構成し、
前記第3画素電極301は十字型の第3幹電極3011を含み、前記第3枝電極3012が前記第3幹電極3011に接続され、前記第3幹電極3011によって前記第3サブ画素部30が4つの画素ドメイン領域に分割され、前記第3枝電極3012が4つの前記画素ドメイン領域内にそれぞれ配置され、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第3枝電極3012が前記第3幹電極3011の交差中心から4つの異なる方向に延在し、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第3枝電極3012の延在方向のそれぞれと前記水平視軸40とで形成される4つの鋭角夾角が第3角度集合を構成し、
前記第3角度集合内のいずれの前記第3角度α3も前記第1角度集合内のいずれの前記第1角度α1よりも大きくなり、前記第3角度集合内のいずれの前記第3角度α3も前記第2角度集合内のいずれの前記第2角度α2よりも大きくなる。具体的に、図4a、図4b及び図4cに示すように、本実施例において、サブ画素部はいずれも4ドメイン構造であり、その中の前記第1幹電極1011、第2幹電極2011、第3幹電極3011はいずれも十字型であり、前記第1幹電極1011が第1サブ画素部10の中心に配置され、前記第1サブ画素部10を4つの等面積のドメイン領域に分割し、第2幹電極2011の第2サブ画素部20における配置形態、第3幹電極3011の第3サブ画素部30における配置形態は第1幹電極1011と同じである。
【0058】
具体的に、第1サブ画素部内の、4つの前記画素ドメイン領域内の前記第1枝電極1012の延在方向はそれぞれ異なり(即ち4つの第1サブ方向がある)、つまり、第1方向F1は4つの第1サブ方向のいずれの方向を含む。第2サブ画素部20及び第3サブ画素部30の構造は第1サブ画素部と同じであり、つまり、第2方向F2は、4つの第2サブ方向(4つの前記画素ドメイン領域内の前記第2枝電極2012の延在方向はそれぞれ異なる)のいずれの方向を含み、第3方向F3は、4つの第3サブ方向(4つの前記画素ドメイン領域内の前記第3枝電極3012の延在方向はそれぞれ異なる)のいずれの方向を含む。
【0059】
1つの具体的な実施例において、図4a、図4b及び図4cに示すように、図4b及び図4c中の電極配列は図4aに類似し、主な相違点は図4c中の各画素ドメイン内の枝電極と水平視軸40との夾角と、図4a及び図4b中の各画素ドメイン内の枝電極と水平視軸40との夾角とが異なる点である。
【0060】
例えば、図4aにおいて、第1幹電極1011によって前記第1サブ画素部10が4つの画素ドメインに分割され、反時計回りに、順次、第1画素ドメインA1、第2画素ドメインA2、第3画素ドメインA3及び第4画素ドメインA4となる。その中、4つの画素ドメイン内の第1枝電極1012は反時計回りに、順次、第1電極P1、第2電極P2、第3電極P3及び第4電極P4となり、4種類の電極は第1幹電極1011の交差点を原点とし、それぞれ4つの方向に延在する。水平視軸40をX軸、水平視軸40の右側延在方向を正方向とすると、第1電極P1の角度aの値の範囲は45°~60°であり(第1電極P1と水平視軸40との鋭角夾角範囲は45°~60°である)、具体的には45°、46°、47°、48°、49°、50°、51°、52°、53°、54°、55°、56°、57°、58°、59°、60°のうちのいずれか1つを選択することができ、
第2電極P2の角度bの値の範囲は135°~120°であり(第2電極P2と水平視軸40との鋭角夾角範囲は45°~60°である)、具体的には135°、134°、133°、132°、131°、130°、129°、128°、127°、126°、125°、124°、123°、122°、121°、120°のうちのいずれか1つを選択することができ、
第3電極P3の角度cの値の範囲は225°~240°であり(第3電極P3と水平視軸40との鋭角夾角範囲は45°~60°である)、具体的には225°、226°、227°、228°、229°、230°、231°、232°、233°、234°、235°、236°、237°、238°、239°、240°のうちのいずれか1つを選択することができ、
第4電極P4の角度dの値の範囲は315°~300°であり(第4電極P4と水平視軸40との鋭角夾角範囲は45°~60°である)、具体的には315°、314°、313°、312°、311°、310°、309°、308°、307°、306°、305°、304°、303°、302°、301°、300°のうちのいずれか1つを選択することができる。
【0061】
図4bにおいて、第2サブ画素部20の構造は第1サブ画素部10の構造と同じであり、各電極の角度(a21、a22、a23、a24)の値の範囲も同じであるが、ここでは詳細な説明を省略する。
【0062】
図4cにおいて、第3サブ画素部30の第3枝電極3012の第3角度α3は、第1サブ画素部10の第1枝電極1012の第1角度α1及び第2サブ画素部20の第2枝電極2012の第2角度α2よりも5°大きくなる。
【0063】
第3サブ画素部30において、第3幹電極3011によって前記第3サブ画素部30が4つの画素ドメインに分割され、反時計回りに、順次、第1画素ドメインA1、第2画素ドメインA2、第3画素ドメインA3及び第4画素ドメインA4となる。その中、4つの画素ドメイン内の第1枝電極1012は反時計回りに、順次、第1電極P1、第2電極P2、第3電極P3及び第4電極P4となり、4種類の電極は第1幹電極1011の交差点を原点とし、それぞれ4つの方向に延在する。水平視軸40をX軸、水平視軸40の右側延在方向を正方向とすると、第1電極P1の角度eの値の範囲は50°~65°であり(第1電極P1と水平視軸40との鋭角夾角範囲は55°~65°である)、具体的には50°、51°、52°、53°、54°、55°、56°、57°、58°、59°、60°、61°、62°、63°、64°、65°のうちのいずれか1つを選択することができ、
第2電極P2の角度fの値の範囲は130°~115°であり(第2電極P2と水平視軸40との鋭角夾角範囲は55°~65°である)、具体的には130°、129°、128°、127°、126°、125°、124°、123°、122°、121°、120°、119°、118°、117°、116°、115°のうちのいずれか1つを選択することができ、
第3電極P3の角度gの値の範囲は230°~245°であり(第3電極P3と水平視軸40との鋭角夾角範囲は55°~65°である)、具体的には230°、231°、232°、233°、234°、235°、236°、237°、238°、239°、240°、241°、242°、243°、244°、245°のうちのいずれか1つを選択することができ、
第4電極P4の角度hの値の範囲は310°~295°であり(第4電極P4と水平視軸40との鋭角夾角範囲は55°~65°である)、具体的には310°、309°、308°、307°、306°、305°、304°、303°、302°、301°、300°、299°、298°、297°、296°、295°のうちのいずれか1つを選択することができ、
具体的に、上記範囲内において、第1角度集合は45°、46°、45°、46°としてもよく、第2角度集合は45°、46°、45°、46°としてもよく、第3角度集合は50°、61°、50°、61°としてもよい。
【0064】
具体的に、前記第3角度集合内のいずれの前記第3角度α3も前記第1角度集合内のいずれの前記第1角度α1よりも大きくなり、前記第3角度集合内のいずれの前記第3角度α3も前記第2角度集合内のいずれの前記第2角度α2よりも大きくなる。
【0065】
なお、4ドメイン構造を設けることによって、垂直視角における色ずれの問題を調整する上で、アレイ基板は薄膜トランジスタの非透過部分及びバイアホール等の遮光面積のバランスを取ることで、画素部内の異なるドメイン間の開口率を等しくすることができ、それによって、画素構造ドメインの異なる開口率による液晶パネルの広視角における色ずれの技術的課題を解決し、表示パネルの視角を問わず、色ずれの問題がある程度改善されることが理解される。
【0066】
一実施例において、前記第3角度集合内の複数の前記第3角度α3がいずれも同じであり、前記第2角度集合内の複数の前記第2角度α2がいずれも同じであり、前記第1角度集合内の複数の前記第1角度α1がいずれも同じである。
【0067】
具体的に、1つの角度集合内の角度がいずれも同じであり(即ち、図4a、図4b、図4cに示すように、第1サブ画素部10、第2サブ画素部20、第3サブ画素部30の4つの画素ドメイン内の枝電極が、いずれも対応する幹電極の交差点に関して中心対称に配置される)、つまり、第1角度集合は45°、45°、45°、45°であり、第2角度集合は45°、45°、45°、45°であり、第3角度集合は50°、50°、50°、50°である。
【0068】
なお、前記第3角度集合内の複数の前記第3角度α3がいずれも同じであり、前記第2角度集合内の複数の前記第2角度α2がいずれも同じであり、前記第1角度集合内の複数の前記第1角度α1がいずれも同じであるように設定することで、同一画素部における4つの画素ドメイン領域内の枝電極が対称分布となり、表示パネルの表示効果がより均一になることが理解される。
【0069】
また、本願の実施例は、上記いずれか1つの実施例に記載のアレイ基板及び端末本体を含むモバイル端末をさらに提供し、前記端末本体と前記アレイ基板が一体に組み合わされる。
<実験例>
【0070】
一、評価基準
色ずれ改善の定義としては、正視での彩度に対する斜視での彩度の変化を評価する方法が提供される。
Dc=C斜視/C正視
式中、C斜視は斜視での彩度を表し、C正視は正視での彩度を表す。
【0071】
CIE1976L*a*b*色空間(CIE LAB 色空間)測色システムによって、サンプルを異なる視角で彩度検出する。
式中、Cは彩度を表し、aは赤-緑色度を表し、その数値が正から負に変化することは、色が赤(正)から緑(負)へと表し、bは黄-青色度を表し、その数値が正から負に変化することは、色が黄(正)から青(負)へと表す。
【0072】
二、選択された表示サンプルの検出
本願では、4種類の肌色(色)の表示を標準として試験を行い、表示サンプルはいずれも、試験サンプルとしての4ドメイン構造のサブ画素部の表示パネルを用いて検出され、生データは、正視での彩度に対する異なる斜視角度の斜視での彩度の比である。
【0073】
4種類の肌色としてskin2、skin4、skin5、skin6を選択し、skin2、skin4、skin5、skin6の表示階調値を表1に示す。
【0074】
【表1】
【0075】
三、検出のブランク例、実施例、比較例及び検出結果
比較例は、一般的な色ずれ調整の方法であり、即ち、R、G、Bの3種類のサブ画素部内の画素電極と水平視軸40との鋭角夾角はいずれも50°である。
ブランク例は、従来の設計であり、即ち、R、G、Bの3種類のサブ画素部内の画素電極と水平視軸40との鋭角夾角はいずれも45°である。
実施例は、本願の1つの技術的解決手段であり、即ち、R、Gサブ画素部内の画素電極と水平視軸40との鋭角夾角はいずれも50°であり、Bサブ画素部内の画素電極と水平視軸40との鋭角夾角は55である°。
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】
【表4】
【0079】
【表5】
【0080】
表2から、表示色がskin2である場合、本願の実施例はR、G、Bサブ画素における電極同期調整の方法に比べて、色ずれの改善度がより大きく、本願の色ずれの改善度は比較例の3~5倍であることが分かる。
【0081】
表3から、表示色がskin4である場合、本願の実施例はR、G、Bサブ画素における電極同期調整の方法に比べて、色ずれの改善度がより大きく、本願の色ずれの改善度は比較例の3~4倍であることが分かる。
【0082】
表4から、表示色がskin5である場合、本願の実施例はR、G、Bサブ画素における電極同期調整の方法に比べて、色ずれの改善度がより大きく、本願の色ずれの改善度は比較例の4~7倍であることが分かる。
【0083】
表5から、表示色がskin6である場合、本願の実施例はR、G、Bサブ画素における電極同期調整の方法に比べて、色ずれの改善度がより大きく、本願の色ずれの改善度は比較例の2~4倍であることが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0084】
以上より、本願の表示パネルは、異なる色を表示する3種類のサブ画素部を含み、同一の表示状態で、第1サブ画素部10、第2サブ画素部20、第3サブ画素部30で表示される階調値が異なることに応じて、第1画素部内の第1電極P1と前記水平視軸40との鋭角夾角を第1角度α1、第2画素部内の第2電極P2と前記水平視軸40との鋭角夾角を第2角度α2、第3画素部内の第3電極P3と前記水平視軸40との鋭角夾角を第3角度α3として設定し、第1角度α1が第3角度α3よりも小さく、第2角度α2が第3角度α3よりも小さくなるように制御し、そして3つのサブ画素部の電極延在方向をそれぞれ調整することで、視角特性がより劣る低階調値のサブ画素部の枝電極に対するより的を絞った調整を実現し、それによって、3種類のサブ画素部全体の発光階調の改善度が最良となるとともに、サブ画素部の垂直視角に関する色ずれの改善も一層最適化され、さらに、垂直視角における色ずれの程度が改善され、表示パネルの垂直視角における色ずれの問題が解決される。
【0085】
なお、当業者であれば、本願の技術的解決手段及び発明の構想に基づいて同等な置換又は変更を加えることが可能であり、それらの変更及び置換は全て本願に添付される特許請求の保護範囲に属することが理解される。
図1a
図1b
図1c
図2
図3
図4a
図4b
図4c
【国際調査報告】