(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-02
(54)【発明の名称】内部非鏡面光リダイレクション及び位置依存反射、透過又はリダイレクションを有する発光デバイス
(51)【国際特許分類】
H01L 33/10 20100101AFI20240625BHJP
G02B 3/00 20060101ALI20240625BHJP
G02B 5/18 20060101ALN20240625BHJP
【FI】
H01L33/10
G02B3/00 Z
G02B5/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575382
(86)(22)【出願日】2022-06-03
(85)【翻訳文提出日】2024-02-05
(86)【国際出願番号】 US2022032070
(87)【国際公開番号】W WO2022260937
(87)【国際公開日】2022-12-15
(32)【優先日】2021-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500507009
【氏名又は名称】ルミレッズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ロペス,トニー
(72)【発明者】
【氏名】タンマ,ヴェンカタ アナンス
(72)【発明者】
【氏名】アバス,アイミ
【テーマコード(参考)】
2H249
5F241
【Fターム(参考)】
2H249AA04
2H249AA08
2H249AA14
2H249AA50
2H249AA55
5F241AA01
5F241AA05
5F241CA05
5F241CA34
5F241CB01
5F241CB15
(57)【要約】
半導体ダイオード構造は、1つ以上の発光活性層と、背面上のリダイレクション層とを有し、ナノアンテナのアレイ、部分的フォトニックバンドギャップ構造、フォトニック結晶、又はメタ原子もしくはメタ分子のアレイのうちの1つ以上を含み、ダイオード構造内でそこに入射する出力光の非鏡内部反射リダイレクションを呈する。前面及び前記背面のうちの一方又は両方は、前記出力光の位置依存のリダイレクション、反射、又は透過を呈し、(i)背面上に入射する出力光の位置依存の内部反射リダイレクション、又は(ii)前面層又は前面コーティング上に入射する出力光の位置依存の内部反射リダクション又は位置依存の透過リダクションの一方又は両方を含む。ダイオードから出射する出力光の輝度の位置依存性は活性層からの放出の位置依存と異なることができる。活性層全体の一様な放出によって、出力光は位置依存輝度を呈することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体発光デバイスであって:
半導体のダイオード構造内に前面と背面と1つ以上の発光活性層とを備え、それらは、公称真空波長λ
0において出力光を放出し、前記ダイオード構造内を伝播させるようにアレンジされている、半導体のダイオードと;
前記ダイオード構造の前記背面上のリダイレクション層であって、背面リダイレクション層は、(i)ナノアンテナアレイ、(ii)部分的フォトニックバンドギャップ構造、(iii)フォトニック結晶、(iv)メタ原子又はメタ分子のうちの1つ以上を含み、前記背面リダイレクション層の少なくとも一部は、公称出力真空波長λ
0に対して、前記ダイオード構造内の前記背面に入射する出力光の非鏡面内部反射リダイレクションを呈するように構造的にアレンジされている、リダイレクション層と、を備え、
前記前面及び前記背面のうちの一方又は両方は、前記出力光の位置依存のリダイレクション、反射、又は透過を呈する1つ以上の構造アレンジメントを含み、前記1つ以上の構造アレンジメントは、
(i)前記背面リダイレクション層の少なくとも一部が、前記ダイオード構造内の前記背面に入射する出力光の位置依存の内部反射リダイレクションを呈するように、構造的にアレンジされているか、又は
(ii)前記前面は、その上に前面層又は前面コーティングを有し、前記前面層又は前記前面コーティングの少なくとも一部は、前記ダイオード構造内から前記前面に入射する出力光の位置依存の内部反射リダイレクション又は位置依存の透過リダイレクション(transmissive redirection)を呈するように、構造的にアレンジされている、
半導体発光デバイス。
【請求項2】
前記背面リダイレクション層と、前記前面層もしくは前記前面コーティングとのうちの一方又は両方の前記位置依存性は、前記前面を通って前記ダイオード構造を出射する出力光が、前記前面にわたる(across)位置と共に変化する位置依存輝度を呈するように、アレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項3】
前記背面リダイレクション層と、前記前面の前記前面層もしくは前記前面コーティングとのうちの一方又は両方の前記位置依存性は、前記前面を通って前記ダイオード構造を出射する前記出力光の輝度の位置依存性が、前記活性層から放出される前記出力光の放出の位置依存性とは異なるように、アレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項4】
前記背面リダイレクション層と、前記前面層もしくは前記前面コーティングとのうちの一方又は両方の前記位置依存性は、前記活性層にわたる出力光の実質的に均一な放出により、前記前面を通って前記ダイオード構造を出射する出力光が前記前面にわたる位置と共に変化する位置依存輝度を呈するように、アレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項5】
前記位置依存輝度は:
(i)前記ダイオード構造の1つのエッジのより近くで最大値を呈し、前記ダイオード構造にわたる(across)1つの横寸法に沿って最大値から単調に減少するか、
(ii)前記ダイオード構造の中央領域を横切って延在する線に沿って最大強度を呈し、前記半導体ダイオード構造の対立するエッジに向かう1つの横寸法に沿って両方向に減少するか、又は
(iii)前記ダイオード構造の中央領域で最大強度を呈し、前記ダイオード構造のエッジに向かう両方の横寸法に沿って両方向に減少する、
請求項2記載のデバイス。
【請求項6】
前記位置依存輝度は、
(i)実質的に一定の非ゼロ輝度を呈する中央領域と、
(ii)前記中央領域を取り囲み、無視できる輝度のみを呈する周辺領域と、を含む、
請求項2記載のデバイス。
【請求項7】
前記背面リダイレクション層の少なくとも一部は、前記半導体ダイオード構造内の前記背面に入射する出力光の位置依存の鏡面又は非鏡面の内部反射リダイレクションを呈するように構造的にアレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項8】
前記背面リダイレクション層は、前記ダイオード構造の前記背面の第1部分のみの上で非鏡面内部反射リダイレクションを呈し、前記ダイオード構造の前記背面の、前記第1部分とは異なる第2部分の上で鏡面内部反射を呈する、
請求項7記載のデバイス。
【請求項9】
前記背面リダイレクション層の少なくとも一部は、非鏡面内部反射リダイレクションの位置依存角度を呈する、
請求項7記載のデバイス。
【請求項10】
前記背面リダイレクション層は、前記内部反射リダイレクションに関して互いに異なり、それぞれの上で前記内部反射リダイレクションが実質的に一定である2つ以上の別個のエリア領域を含む、
請求項1記載のデバイス。
【請求項11】
前記背面リダイレクション層の前記2つ以上の別個のエリア領域は、1つ以上の入れ子状の周辺領域によって取り囲まれた中央領域を含む、
請求項10記載のデバイス。
【請求項12】
前記背面リダイレクション層は、前記内部反射リダイレクションが勾配を示す少なくとも1つのエリア領域を含む、
請求項1記載のデバイス。
【請求項13】
前記前面の少なくとも一部は、周囲媒体に対して、前記公称真空波長λ
0における臨界角Θ
Cによって特徴付けられ、前記背面リダイレクション層の少なくとも一部は、前記ダイオード構造内で前記背面リダイレクション層にΘ
Cよりも大きい入射角で入射する前記出力光の少なくとも一部をリダイレクトし、前記前面に対してΘ
Cよりも小さい入射角で前記ダイオード構造の前記前面に向かって伝播させるように、構造的にアレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項14】
前記前面の少なくとも一部は、周囲媒体に対して、前記公称真空波長λ
0における臨界角Θ
Cによって特徴付けられ、前記前面の少なくとも一部は反射防止コーティングを含み、前記反射防止コーティングは、前記前面のその部分が、前記公称真空波長λ
0においてΘ
C未満の入射角で前記ダイオード構造内の前記前面に入射する光に対して反射率を呈し、周囲媒体に対向する前記前面で(with the front surface against the ambient medium)、前記ダイオード構造と前記反射防止コーティングのない前記周囲媒体との間に界面の対応するフレネル反射率未満であるように、アレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項15】
前記前面の少なくとも一部は前面リダイレクション層を含み、前記前面リダイレクション層は、周囲媒体に対向する前記前面で、公称真空波長λ
0において、前記前面のその部分が出力光の非屈折透過リダイレクションを呈し、前記ダイオード構造内の前記前面に入射する出力光の対応する入射角よりも小さい角度において前記ダイオード構造の外側に伝播させるように、アレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項16】
前記前面層又は前記前面コーティングは、(i)ナノアンテナのアレイ、(ii)部分的フォトニックバンドギャップ構造、(iii)フォトニック結晶、又は(iv)メタ原子もしくはメタ分子のアレイのうちの1つ以上を含み、それらは、公称出力真空波長λ
0に対して、前記非反射透過リダイレクションを呈するように、成形され、サイズ決定され、アレンジされている、
請求項15記載のデバイス。
【請求項17】
前記前面の少なくとも一部は、公称出力真空波長λ
0に対して、前記ダイオード構造を出射する出力光の、低減された角度発散又は狭い角度強度分布をもたらす構造化レンズとしてアレンジされたマイクロ又はナノ構造化要素を有する前面層を含む、
請求項1記載のデバイス。
【請求項18】
前記構造化レンズの前記マイクロ又はナノ構造化要素は、前記前面層を形成する、前記前面層上に形成される、又は前記前面層中に形成される、多数の適切にサイズ決定され、成形された突起、孔、凹部、包含物、又は構造を含む、
請求項17記載のデバイス。
【請求項19】
前記構造化レンズの前記マイクロ又はナノ構造化要素は、ナノアンテナのアレイ、部分的フォトニックバンドギャップ構造、フォトニック結晶、又はメタ原子もしくはメタ分子のアレイを含む、
請求項17記載のデバイス。
【請求項20】
前記背面リダイレクション層は、ナノアンテナのアレイを含み、前記ナノアンテナのアレイは、出力光による照射時に、前記出力光の少なくとも一部を再放射して、その非鏡面内部反射リダイレクションを集合的にもたらすように、(i)1つ以上のアンテナ材料を含み、(ii)公称出力真空波長λ
0に対して、成形され、サイズ決定され、スペースを空けられており、(iii)背面リダイレクション層に沿ってアレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項21】
前記背面リダイレクション層は部分的フォトニックバンドギャップ構造を含み、前記部分的フォトニックバンドギャップ構造は、公称出力真空波長λ
0に対して、活性層出力光による照射時に、出力光の少なくとも一部をリダイレクションし、集合的にその非鏡面内部反射リダイレクションをもたらすように、1つ以上の材料、モルフォロジで及びスペースを空けてアレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項22】
前記背面リダイレクション層は部分的フォトニック結晶を含み、前記部分的フォトニック結晶は、公称出力真空波長λ
0に対して、出力光による照射時に、出力光の少なくとも一部をリダイレクションし、集合的にその非鏡面内部反射リダイレクションをもたらすように、1つ以上の材料、結晶モルフォロジ及び結晶格子間隔でアレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項23】
前記背面リダイレクション層は、メタ原子又はメタ分子のアレイを含み、前記メタ原子又はメタ分子のアンテナのアレイは、出力光による照射時に、前記出力光の少なくとも一部を再放射して、集合的にその非鏡面内部反射リダイレクションをもたらすように、(i)1つ以上のメタ材料を含み、(ii)公称出力真空波長λ
0に対して、成形され、サイズ決定され、スペースを空けられており、(iii)前記背面リダイレクション層に沿ってアレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項24】
前記背面リダイレクション層は、出力光による照射時に、前記出力光の少なくとも一部を後方散乱させて、集合的にその非鏡面内部反射リダイレクションをもたらすようにアレンジされた拡散後方散乱体を含む、
請求項1記載のデバイス。
【請求項25】
前記前面は、その上に前記前面層又は前記前面コーティングを含み、少なくともその一部は、前記ダイオード構造内から前記前面に入射する出力光の位置依存の鏡面もしくは非鏡面内部反射リダクション又は位置依存の屈折もしくは非屈折透過リダクションを呈するように構造的にアレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項26】
前記前面コーティング又は前記前面層は、
(i)前記ダイオード構造の前記前面の1つ以上のエリア領域の第1セットが、前記ダイオード構造内に、入射する出力光に対して、前記公称真空波長λ
0において、周囲媒体に対向する前記前面で、前記前面コーティング又は前記前面層を有さない前記ダイオード構造の前記前面と周囲媒体との間の界面からのフレネル透過率よりも大きい透過率を呈するか、又は、
(ii)前記ダイオード構造の前記前面の1つ以上のエリア領域の第2セットが、前記第1セットの前記エリア領域とは異なり、前記ダイオード構造内に入射する出力光に対して、前記公称真空波長λ
0において、周囲媒体に対向する前面で、前記フレネル透過率よりも小さい透過率を呈するように、構造的にアレンジされている、
請求項25記載のデバイス。
【請求項27】
前記ダイオード構造の前記前面は、周囲媒体に対向するように位置づけられており、前記周囲媒体は、実質的に固体であって、ドープされた又はドープされていないシリコン、又は1つ以上のドープされた又はドープされていないポリマーの中のうちの1つ以上の材料を含む、
請求項26記載のデバイス。
【請求項28】
前記ダイオード構造の前記前面は、前記周囲媒体に対向して位置づけられ、前記周囲媒体は、真空、空気、気体媒体、又は液体媒体を含む、
請求項26記載のデバイス。
【請求項29】
前記前面層の第1部分は、(i)前記第1セットの前記エリア領域上に位置づけられており、(ii)前記第1セットの前記エリア領域が、前記周囲媒体に対向する前記前面で、前記ダイオード構造内の前記前面に入射する前記公称真空波長λ
0における出力光に対して、前記フレネル透過率よりも大きい透過率を呈するように、反射防止コーティングとしてアレンジされている、
請求項26記載のデバイス。
【請求項30】
前記反射防止コーティングは、単層の四分の一波長誘電体薄膜又は多層誘電体薄膜を含む、
請求項29記載のデバイス。
【請求項31】
前記反射防止コーティングはモスアイ構造又はインデックス傾斜膜を含む、
請求項29記載のデバイス。
【請求項32】
前記反射防止コーティングを有する前記ダイオード構造の前記前面の反射率は、約10%未満、約5%未満、約2.0%未満、約1.0%未満、または約0.5%未満である、
請求項29記載のデバイス。
【請求項33】
反射防止コーティングは:
ドープされた又はドープされていないシリコン;
ドープされた又はドープされていないIII-V、II-VI又はIV族半導体;
ドープされた又はドープされていない酸化シリコン、窒素化合物又は酸化窒化物;
1つ以上のドープされた又はドープされていない金属酸化物、窒素化合物又は酸化窒化物;
1つ以上の光学ガラス;又は
1つ以上のドープされた又はドープされていないポリマー;
のうちの1つ以上の材料を含む、
請求項29記載のデバイス。
【請求項34】
前記前面層の第1部分は、(i)前記第1セットの前記エリア領域上に位置づけられており、(ii)周囲媒体に対向する前記前面で、前記ダイオード構造内の前記前面に入射する前記公称真空波長λ
0における出力光に対して、前記ダイオード構造内の前記前面に入射する前記出力光の対応する屈折角よりも小さい出射角で前記ダイオード構造の外側に伝播させるように前記出力光の非屈折透過リダクションを呈するようにアレンジされている、
請求項26記載のデバイス。
【請求項35】
前記前面層の第2部分は、(i)前記第2セットの前記エリア領域上に位置づけられ、(ii)前記ダイオード構造内の前記前面に入射する光の鏡面内部反射を呈するようにアレンジされている、
請求項26記載のデバイス。
【請求項36】
前記前面層又は前記コーティングの前記第2部分は、多層誘電反射コーティング又は金属反射コーティングを含む、
請求項35記載のデバイス。
【請求項37】
前記前面層の第2部分は、
(i)前記第2セットのエリア領域に位置づけられており、
(ii)前記ダイオード構造内の前記前面に入射する公称真空波長λ
0における出力光に対して、非鏡面内部反射リダイレクションを呈するようにアレンジされている、
請求項26記載のデバイス。
【請求項38】
前記前面層又は前記前面コーティングの前記第2部分は、非鏡面内部反射リダイレクションの位置依存角度を呈する、
請求項37記載のデバイス。
【請求項39】
前記第1セット及び前記第2セットの各エリア領域は、内部反射リダイレクション又は透過リダイレクションに関して前記第1セット及び前記第2セットの少なくとも1つの他のエリア領域とは異なり、前記内部反射リダイレクション又は前記透過リダイレクションは、前記対応するエリア領域の上で(over)実質的に一定である、
請求項25記載のデバイス。
【請求項40】
前記第1セット及び前記第2セットの前記エリア領域は、1つ以上の入れ子状の周辺領域によって取り囲まれた中央領域を含む、
請求項39記載のデバイス。
【請求項41】
内部反射するリダイレクションまたは伝達するリダイレクションが勾配を呈する少なくとも一つの範囲領域を含む正面の表層またはコーティング
請求項25記載のデバイス。
【請求項42】
前記前面層又は前記前面コーティングは、(i)ナノアンテナのアレイ、(ii)部分的フォトニックバンドギャップ構造、(iii)フォトニック結晶、又は(iv)メタ原子もしくはメタ分子のアレイのうちの1つ以上を含み、それらは、前記公称出力真空波長λ
0に対して、非鏡面内部反射リダイレクション又は非屈折透過リダイレクションを呈するようにアレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項43】
前記前面層又は前記前面コーティングは、ナノアンテナのアレイを含み、前記ナノアンテナのアレイは、出力光による照射時に、前記出力光の少なくとも一部を再放射して、集合的にその非鏡面内部反射リダイレクション又は非屈折透過リダクションをもたらすように、(i)1つ以上のアンテナ材料を含み、(ii)公称出力真空波長λ
0に対して、成形され、サイズ決定され、スペースを空けられており、(iii)前記前面コーティング又は前記前面層に沿ってアレンジされている、
請求項25記載のデバイス。
【請求項44】
前記前面層又は前記前面コーティングは、部分的フォトニックバンドギャップ構造を含み、前記部分的フォトニックバンドギャップ構造は、公称出力真空波長λ
0に対して、活性層出力光による照射時に、出力光の少なくとも一部をリダイレクトし、集合的にその非鏡面内部反射リダイレクション又は非屈折透過リダクションをもたらすように、1つ以上の材料、モルフォロジで及びスペースを空けられてアレンジされている、
請求項25記載のデバイス。
【請求項45】
前記前面層又は前記前面コーティングは、部分的フォトニック結晶を含み、前記部分的フォトニック結晶は、公称出力真空波長λ
0に対して、出力光による照射時に、出力光の少なくとも一部をリダイレクションし、その非鏡面内部反射リダイレクション又は非屈折透過リダクションをもたらすように、1つ以上の材料、結晶モルフォロジ及び結晶格子間隔でアレンジされている、
請求項25記載のデバイス。
【請求項46】
前記前面層又は前記前面コーティングは、メタ原子又はメタ分子のアレイを含み、前記メタ原子又は前記メタ分子の前記アレイは、出力光による照射時に、前記出力光の少なくとも一部を再放射して、集合的にその非鏡面内部反射リダイレクション又は非屈折透過リダクションをもたらすように、(i)1つ以上のメタ材料を含み、(ii)公称出力真空波長λ
0に対して、成形され、サイズ決定され、離間しており、(iii)前記前面層又は前記前面コーティングに沿ってアレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項47】
前記前面層又は前記前面コーティングは、前記前面層又は前記前面コーティングの、少なくとも1つの他の領域の波長依存透過率とは異なる波長依存透過率を有する少なくとも1つの領域を含む、
請求項1記載のデバイス。
【請求項48】
前記背面リダイレクション層と、前記前面層もしくは前記前面コーティングとのうちの一方又は両方は、
ドープされた又はドープされていないシリコン;
ドープされた又はドープされていないIII-V、II-VI又はIV族半導体;
ドープされた又はドープされていない酸化シリコン、窒素化合物又は酸化窒化物;
1つ以上のドープされた又はドープされていない金属酸化物、窒素化合物又は酸化窒化物;
1つ以上の光学ガラス;
1つ以上のドープされた又はドープされていないポリマー;又は
1つ以上の金属又は金属合金;
のうちの少なくとも1つ以上の材料を含む、
請求項1記載のデバイス。
【請求項49】
前記背面リダイレクション層と、前記前面の前記前面層もしくは前記前面コーティングと、のうちの一方又は両方は、前記デバイスが、前記前面を通って前記ダイオード構造を出射する前に、前記活性層によって放出される出力光の光子当たりの内部リダイレクション及び内部反射の平均総数が30未満、20未満、10未満、又は5未満であることを呈するようにアレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項50】
前記発光デバイスは、約80%超、約90%超、又は約95%超の光子抽出効率を呈する、
請求項1記載のデバイス。
【請求項51】
前記背面リダイレクション層は、約80%超、約85%超、約90%超、約95%超のリダイレクション効率を呈している、
請求項1記載のデバイス。
【請求項52】
前記背面リダイレクション層は、約20%未満、約10%未満、約5%未満、約2.0%未満、又は約1.0%未満である、入射する光の通過当たりの光学損失を呈する、
請求項1記載のデバイス。
【請求項53】
(i)前記背面リダイレクション層上の誘電体層であって、前記誘電体層と前記ダイオード構造の前記背面との間に前記背面リダイレクション層があり、
前記誘電体層は前記公称真空波長λ
0において実質的に透明であり、
前記ダイオード構造の屈折率よりも低い屈折率によって特徴付けられる、誘電体層と、
(ii)前記誘電体層上の反射層であって、前記反射層と前記背面リダイレクション層との間に前記誘電体層がある、反射層と、をさらに備える、
請求項1記載のデバイス。
【請求項54】
前記背面リダイレクション層は、約20%超、約40%超、約60%超、約80%超のリダイレクション効率を呈している、
請求項53記載のデバイス。
【請求項55】
前記反射層は、公称真空波長λ
0において、約90%超、約95%超、約98%超の反射率を呈している、
請求項53記載のデバイス。
【請求項56】
前記反射層は金属コーティング又は誘電体コーティングを含む、
請求項53記載のデバイス。
【請求項57】
誘電体層は:
ドープされた又はドープされていないシリコン;
ドープされた又はドープされていないIII-V、II-VI又はIV族半導体;
ドープされた又はドープされていない酸化シリコン、窒素化合物又は酸化窒化物;
1つ以上のドープされた又はドープされていない金属酸化物、窒素化合物又は酸化窒化物;
1つ以上の光学ガラス;又は
1つ以上のドープされた又はドープされていないポリマー;
のうちの1つ以上の材料を含む、
請求項53記載のデバイス。
【請求項58】
反射層は:
ドープされた又はドープされていないシリコン;
ドープされた又はドープされていないIII-V、II-VI又はIV族半導体;
ドープされた又はドープされていない酸化シリコン、窒素化合物又は酸化窒化物;
1つ以上のドープされた又はドープされていない金属酸化物、窒素化合物又は酸化窒化物;
1つ以上の光学ガラス;
1つ以上のドープされた又はドープされていないポリマー;又は
1つ以上の金属又は金属合金;
のうちの1つ以上の材料を含む、
請求項53記載のデバイス。
【請求項59】
前記公称出力真空波長λ
0は、約0.20m超、約0.4m超、約0.8μm超、約10m未満、約2.5m未満、又は約1.0μm未満である、
請求項1記載のデバイス。
【請求項60】
前記半導体ダイオード構造は半導体発光ダイオードを含む、
請求項1記載のデバイス。
【請求項61】
前記ダイオード構造は、
ドープされた又はドープされていないIII-V、II-VI又はIV族半導体材料又は合金又はそれらの混合物のうちの1つ以上を含む、
請求項1記載のデバイス。
【請求項62】
前記発光層は、
ドープされた又はドープされていないIII-V、II-VI又はIV族半導体材料又は合金又はそれらの混合物のうちの1つ以上を含む、
請求項1記載のデバイス。
【請求項63】
前記発光層は、
1つ以上のpn接合、1つ以上の量子井戸、1つ以上のマルチ量子井戸又は1つ以上の量子ドットを含む、
請求項1記載のデバイス。
【請求項64】
波長変換構造をさらに備え、前記波長変換構造は前記前面に面し、
前記前面から離れるように伝播する前記出力光の少なくとも一部を吸収して、
公称真空波長λ
0よりも長い1つ以上の波長のダウンコンバートされた光を放出するように位置づけられ、アレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項65】
請求項1乃至64いずれか1項記載のデバイスを製造する方法であって、
(a)前記ダイオード構造内で一つ以上の発光活性層を形成するステップと;
(b)前記ダイオード構造の前記前面上に前記前面コーティング又は前記前面層を形成するステップと;
(c)前記ダイオード構造の前記背面上に前記背面リダイレクション層を形成するステップと、
を含む、方法。
【請求項66】
前記方法はさらに、
(d)前記リダイレクション層の前記背面上に前記誘電体層を形成するステップであって、前記誘電体層と前記ダイオード構造の前記背面との間に前記リダイレクション層がある、ステップと、
(e)前記誘電体層の前記背面上に前記反射層を形成するステップであって、前記反射層と前記リダイレクション層の前記背面との間に前記誘電体層がある、ステップと、
を含む、請求項65記載の方法。
【請求項67】
請求項1乃至64いずれか1項記載のデバイスを動作させる方法であって、
前記発光デバイスが前記ダイオード構造の前記前面からデバイス出力光を放出し、前記前面に対向する周囲媒体内を伝播するように、前記発光デバイスに給電するステップ
を含む、方法。
【請求項68】
複数の、請求項1乃至64いずれか1項記載のデバイスのアレイ。
【請求項69】
前記アレイの各発光デバイスは、前記アレイの少なくとも1つの他の発光デバイスとは独立して動作可能である、
請求項68記載の方法。
【請求項70】
前記アレイの各発光デバイスは、前記アレイの全ての他の発光デバイスとは独立して動作可能である、
請求項68記載の方法。
【請求項71】
前記アレイの前記発光デバイスの非ゼロスペーシング又はピッチは、約1.0mm未満、約0.5mm未満、約0.3mm未満、約0.2mm未満、約0.10mm未満、約0.08mm未満、約0.05mm未満、約0.03mm未満、約0.02mm.未満である、
請求項68記載の方法。
【請求項72】
前記アレイの前記発光デバイスは、0.10mm未満、0.05mm未満、0.03mm未満、0.02mm未満、0.010mm未満又は0.005mm未満の非ゼロ幅を有する非発光ピクセル境界によって離間している、
請求項68記載の方法。
【請求項73】
ディスプレイシステムであって、
(i)請求項68記載のアレイと、
(ii)ディスプレイと、
(iii)前記アレイから離間し、前記アレイから前記ディスプレイ内に光を結合するようにアレンジされている光学要素又は光学系と、
を含む、ディスプレイシステム。
【請求項74】
モバイルデバイスであって、
(i)カメラと、
(ii)請求項68記載のアレイと、
(iii)前記アレイから離間し、前記アレイによって放出された光を前記カメラの視野内へと方向付けるようにアレンジされた光学要素又は光学系と、
を含む、モバイルデバイス。
【請求項75】
照明システムであって、
(ii)請求項68記載のアレイと、
(iii)前記アレイから離間し、前記アレイによって放出された光を照明されるべきエリア又は領域内へと方向付けるようにアレンジされた光学要素又は光学系と、
を含む、照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権の主張]
本出願は、(i)2021年6月7日にLopezらの名で出願された「内部非鏡面光の方向転換および位置依存の反射、透過、または方向転換を備えた発光デバイス」と題する米国仮出願第63/197,648号、及び、(ii)Lopez他の名前で2022年5月26日に出願された「内部非鏡面光の方向転換および位置依存の反射、透過、または方向転換を備えた発光デバイス」と題する米国特許出願第17/825,143号の優先権を主張し、前記両出願は、その全体が本明細書に記載されているかのように、参照により組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
本発明の分野は、発光デバイスに関する。本明細書では、内部非鏡面光リダクションと、位置依存反射、透過又はリダイレクションを含み、位置依存輝度を生成するデバイスが開示されている。
【発明の概要】
【0003】
本発明による半導体発光デバイスは:前面及び背面を有する半導体ダイオードと、1つ以上の発光活性層と、背面上のリダイレクション層と、を有する。1つ以上の発光活性層は、公称真空波長λ0において出力光を放出させ、ダイオード構造内を伝播させるようにアレンジされ、アレンジされ又は構成され(arranged)ている。背面リダイレクション層は、(i)ナノアンテナアレイ、(ii)部分的フォトニックバンドギャップ構造、(iii)フォトニック結晶、(iv)メタ原子又はメタ分子のうちの1つ以上を含む。背面リダイレクション層の少なくとも一部は、公称出力真空波長λ0に対して、ダイオード構造内の背面に入射する出力光の非鏡面内部反射リダイレクションを呈するように構造的にアレンジされている。前面及び背面又は前部表面及び背部表面(front or back surfaces)のうちの一方又は両方は、出力光の位置依存のリダイレクション、反射、又は透過を呈する1つ以上の構造アレンジメントを含み、(i)背面リダイレクション層の少なくとも一部が、ダイオード構造内の背面に入射する出力光の位置依存の内部反射リダイレクションを呈するか、又は、(ii)前面は、その上に層又はコーティングを有し、前面層又は前面コーティングの少なくとも一部は、ダイオード構造内から前面に入射する出力光の位置依存の内部反射リダイレクション又は位置依存の透過リダイレクション(transmissive redirection)を呈するか、のうちの一方又は両方を含む。
【0004】
背面リダイレクション層と、前面層もしくは前面コーティングとのうちの一方又は両方の位置依存性は、前面を通ってデバイスを出射する出力光が、前面にわたる位置と共に変化する位置依存輝度を呈するように、アレンジされ得る。いくつかの実施形態では、前面を通ってデバイスを出射する出力光の輝度の位置依存性は、活性層から放出される出力光の放出の位置依存性とは異なることができる。これらの実施形態のうちのいくつかでは、活性層にわたる出力光の実質的に均一な放出により、前面にわたる(across)位置と共に変化する位置依存輝度を呈することができる。
【0005】
発光デバイスに関する目的及び利点は、図面に示され、以下の記述又は添付の特許請求の範囲に開示される例示的な実施形態を参照することによって明らかになり得る。
【0006】
この概要は、以下の詳細な説明においてさらに説明される概念の選択を簡略化された形態で紹介するために提供される。この概要は、特許請求される主題の重要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図しておらず、特許請求される主題の範囲を決定する際の助けとして使用されることも意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本発明の発光デバイスの3つの実施例の断面を模式的に示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の発光デバイスの3つの実施例の断面を模式的に示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の発光デバイスの3つの実施例の断面を模式的に示す図である。
【0008】
【
図4】
図4は、本発明の発光デバイスの3つのさらなる実施例の断面を模式的に示す図である。
【
図5】
図5は、本発明の発光デバイスの3つのさらなる実施例の断面を模式的に示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の発光デバイスの3つのさらなる実施例の断面を模式的に示す図である。
【0009】
【
図7】
図7は、本発明の発光デバイスの他の実施例の断面を模式的に示す図である。
【0010】
【
図8】
図8は、本発明の発光デバイスのリダイレクション層のいくつかの例示的なアレンジメントの平面図を模式的に示す図である。
【
図9】
図9は、本発明の発光デバイスのリダイレクション層のいくつかの例示的なアレンジメントの平面図を模式的に示す図である。
【
図10】
図10は、本発明の発光デバイスのリダイレクション層のいくつかの例示的なアレンジメントの平面図を模式的に示す図である。
【0011】
【
図11A】
図11Aは、従来の発光デバイスの実施例の断面を模式的に示す図である。
【
図11B】
図11Bは、従来の発光デバイスの実施例の断面を模式的に示す図である。
【0012】
【
図12B】
図12Bは、出力光の非鏡面反射リダイレクションの実施例を模式的に示す図である。
【0013】
【
図13B】
図13Bは、出力光の非鏡面反射リダイレクション及び非屈折透過リダイレクションの実施例を模式的に示す図である。
【0014】
【
図14】
図14は、4つの発光デバイスの例示的なアレイの、異なってスケーリングされた3つの画像、及び画像の対応する強度分布の実施例の図を模式的に示す図であり、画像はフーリエ平面に形成されている。
【0015】
【
図15A】
図15Aは、単一の発光デバイスについて、均一な位置依存の輝度を示す図である。
【
図15B】
図15Bは、単一の発光デバイスについて、傾斜した位置依存の輝度を示す図である。
【
図15C】
図15Cは、単一の発光デバイスについて、1Dピークの位置依存の輝度を示す。
【
図15D】
図1Dは、単一の発光デバイスについて、2Dピークの位置依存の輝度を示す図である。
【
図15E】
図15Eは、単一の発光デバイスについて、集中した位置依存の輝度を示す図である。
【0016】
【
図16A】
図16Aは、
図14のように結像されたときの、
図16Bに示される(例えば、
図15Aと同様の)出力強度分布を有する発光デバイスのアレイのフーリエ平面内の例示的な像強度分布を示す図である。
【0017】
【
図17A】
図17Aは、
図14のように結像されたときの、
図17Bに示される(例えば、
図15Bと同様の)出力強度分布を有する発光デバイスのアレイのフーリエ面内の例示的な像強度分布を示す図である。
【0018】
【0019】
【
図19A】
図19Aは、発光デバイスのための構造化レンズの実施例の上面図を模式的に示す図である。
【
図19B】
図19Bは、発光デバイスのための構造化レンズの実施例の斜視図を模式的に示す図である。
【
図19C】
図19Cは、発光デバイスのための構造化レンズの実施例の拡大図を模式的に示す図である。
【0020】
【
図20A】
図20Aは、発光デバイスのための構造化レンズの実施例によって与えられる位相関数の例を模式的に示す図である。
【
図20B】
図20Bは、発光デバイスのための構造化レンズの実施例によって与えられる位相関数の例を模式的に示す図である。
【0021】
【
図21】
図21は、屈折角よりも小さい角度で伝播するように、前面コーティング又は前面層の一部による光の非屈折透過リダイレクションを模式的に示す図である。
【0022】
【
図22A】
図22Aは、それぞれ非屈折透過リダイレクションを伴わない及び伴う発光素子のアレイについてシミュレートされた角度強度分布を模式的に示す図である。
【
図22B】
図22Bは、それぞれ非屈折透過リダイレクションを伴わない及び伴う発光素子のアレイについてシミュレートされた角度強度分布を模式的に示す図である。
【0023】
【
図23A】
図23Aは、例示的ミニLED又はマイクロLEDアレイの上面を模式的に示す図であって、アレイの3×3LEDの拡大図を示す図である。
【
図23B】
図23Bは、各表示画素が赤色、緑色、又は青色蛍光体変換LED画素である、例示的LEDディスプレイの一部の上面を模式的に示す図である。
【
図23C】
図23Cは、各表示画素が、制御回路バックプレーンに接合される単一ダイ上に統合される複数の蛍光体変換LED画素(赤色、緑色、及び青色)を含む、例示的LEDディスプレイの一部の上面を模式的に示す図である。
【0024】
【
図24A】
図24Aは、pcLEDのアレイが取り付けられ得る例示的な電子基板の上面図を模式的に示す図である。
【0025】
図示された実施形態は、模式的にのみ示されており、全ての特徴は、完全に詳細に又は適切な比率で示されていない場合があり、明確にするために、特定の特徴又は構造は、他のものに対して誇張又は縮小されているか、又は完全に省略されている場合がある。図面は、一定の縮尺であると明示的に示されない限り、一定の縮尺であると見なされるべきではなく、特に、様々な要素の高さ、深さ、又は幅は、他の要素、又は例えば、下にある基板もしくはダイオード構造の厚さに対して誇張されていることが多い。示された実施形態は、単なる例であり、本開示又は添付の特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0026】
典型的な発光ダイオード(LED)は、電流によって駆動されると光を放出する半導体ダイオード構造内に1つ以上の発光活性層を含む。半導体ダイオード構造の背面(及び、場合によっては、1つ以上又は全ての側面)は、典型的には、半導体ダイオード構造内に入射する光を反射して、ダイオード構造の前面(前面は、本明細書では出射面とも称され得る)に向かって伝播させるリフレクタを含む。多くの半導体材料は、比較的大きな屈折率(しばしば約3以上)を有し、その結果、放出された光の大部分が、全内部反射によって半導体ダイオード構造内に捕捉される。いくつかの従来の発光ダイオードでは、半導体ダイオード構造の前面の出射面に、テクスチャリング(例えば、波形、バンプ、もしくはディンプル、又は他の表面特徴もしくは粗さ)が形成されるか、又は取り付けられる。このような所謂キャビティエミッタの背面リフレクタは、半導体ダイオード構造内を伝播するほぼすべての光が最終的に前面に入射することを確実にする。前面テクスチャリングは、少なくとも部分的に全内部反射を損なうように機能し、放出光の一部が、デバイス出力光として前面を通って半導体ダイオード構造から脱出し、一方で、他の部分をリダイレクションし、平坦な出射面からの鏡面反射の方向とは異なる方向に半導体ダイオード構造内に伝播することを可能にする。これらのリダイレクションされた部分は、最終的に再び前面に到達し、前面を透過することによって脱出する別の機会を有する。この光再循環プロセスは継続し、背面リフレクタ及び前面テクスチャリングによって形成された効果的な「LEDキャビティ」内の所謂「光子バウンス」のそれぞれによって(つまり、半導体ダイオード構造を介して表面と裏面の間を往復するたびに)、その光子がデバイス出力光として前面を通って逃げる全体的な確率が増加する。
【0027】
従来のLEDキャビティエミッタ10の一例は、
図11Aに模式的に示されており、半導体ダイオード構造12と、半導体ダイオード構造12内の発光活性層14と、半導体ダイオード構造12の前面上のテクスチャリング16と、半導体ダイオード構造12の背面上のリフレクタ18とを含む。従来のLEDキャビティエミッタ20の別の例が
図11Bに模式的に示されており、半導体ダイオード構造12と、半導体ダイオード構造12内の発光活性層14と、ダイオード構造12の前面上のテクスチャリング16と、ダイオード構造12の背面上の誘電体層19と、誘電体層19の背面上のリフレクタ18とを含む。
図11A及び
図11Bの両方において、リフレクタ18は、鏡面反射のみを示す。
【0028】
しかしながら、実際には、前面を透過する光子の跳ね返り(bounce)当たりの確率は比較的低く、そのため、光子抽出の十分に高い確率を達成するためには、比較的大きな回数の往復が必要となる(例えば、10~50回の跳ね返りで、使用される特定の材料に応じて、90%に近い抽出効率を達成する)。この比較的高い往復回数又は光子の跳ね返り回数は、半導体ダイオード構造を通るラウンドトリップ当たりの光学損失(例えば、ダイオード構造、活性層、又はリフレクタ材料による吸収による損失、又はリフレクタの不十分な反射率)を十分に低くすることを必要とする。場合によっては、低損失の要件により、発光デバイスのコストや複雑さが増大したり(例えば:アルミニウムの代わりに銀リフレクタを使用する、金属リフレクタの代わりに多層薄膜リフレクタを使用する、又はダイオード構造、活性層、もしくはリフレクタに高純度の材料を使用する)、デバイスの抽出効率が低くなったりする(例えば:低損失の代替物が入手できない場合、又は法外なコストがかかる場合)可能性がある。
【0029】
したがって、比較的高い光子抽出効率(例えば、80%以上)及び比較的少ない光子跳ね返り数(例えば、30以下)を呈する本発明の発光デバイスを提供することが望ましい。比較的高い光子抽出効率又は低減された光子跳ね返り数を呈するLEDのいくつかの例が、Antonio Lopez-Julia、Venkata Ananth Tamma、Aimi Abass、及びPhilipp Schneiderの名前で、2020年12月14日に出願された、「Light-emitting device with internal non-specular light redirection and anti-reflective exit surface」と題する、米国非仮出願17/121,014 に開示されており、その全体が本明細書に記載されているかのように、参照により組み込まれる。
【0030】
かかるLED100の一例が
図12A及び
図12Bに模式的に示されており、ここでは、背面リダイレクション層108及び前面反射防止コーティング106が、(活性層104を含む)ダイオード構造102上に採用され、光子の跳ね返りの数を低減し、光子抽出効率を改善し、鏡面反射リダイレクションを提供する。リダイレクション層108は、(例えば、ダイオード構造102の屈折率と、前面である出射面とコンタクトする周囲媒体99によって画定される、前面及び背面に対する臨界角Θ
C未満のダイオード構造102内の入射角において)エスケープコーンの外側を伝播する光の非鏡面反射リダイレクションを呈するようにアレンジされており、その光をリダイレクションし(例えば、
図12Bのように)、エスケープコーン内を伝播して、前面を通る透過によってダイオード構造102から逃れる。前面上の反射防止層106は、エスケープコーン内の前面に入射する光子が別のラウンドトリップのためにダイオード構造102内に反射して戻る確率を低減する。LED200の第2実施例が、
図13A及び13Bに模式的に示されており、鏡面反射層112と、リダイレクション層108と反射層112との間の透明誘電体層110とを含む。この実施例では、リダイレクション層108は、非鏡面反射リダイレクションと非屈折透過リダイレクションと(すなわち、例えば
図13Bのように、スネルの法則に従わない透過リダイレクション)の両方を呈する。非鏡面反射リダイレクション又は非屈折透過リダイレクションは、いくつかの実施例では、(i)ナノアンテナのアレイ、(ii)部分的フォトニックバンドギャップ構造、(iii)フォトニック結晶、又は(iv)メタ原子もしくはメタ分子のアレイのうちの1つ以上(それぞれ以下でさらに説明する)を用いて達成することができる。
【0031】
車両ヘッドライトに用いられるヘッドライト光学系(多くの場合、反射型)は、通常、1つ以上の照明デバイスから放出された光を、対応するフーリエ平面内で1つ以上の照明デバイスの複数の画像を重ね合わせることによって変換するように適合される。
図14は、4つの発光デバイスを含む列の3つの画像299(「1」、「2」、及び「3」)が、ヘッドライト光学系によって画定されるフーリエ平面内で適切な結像光学系によって重ね合わされる例を示す。例示的目的で、発光デバイスの画像は、フーリエ平面内の例示的な画像強度分布690の上に、対応する光学系の対応する倍率に従ってスケーリングされて示されている。図面では、画像強度分布690の領域は、領域601から領域604へと減少する強度で示されている(図面では、対応する強度の大きさは黒い点の密度で示されている)。車両ヘッドライトのための所望の光源は、ヘッドライト光学系によって結像される光(すなわち、光学系によって画定されるフーリエ平面内に形成される強度プロファイル)が、単一の方向に沿って集中され、他の方向にはわずかな強度しか放出されず、接近交通(oncoming traffic)を妨害することを回避することができるようにする必要がある。
【0032】
図15Aー15Eは、
図14のアレンジメントで使用することができるデバイス出力強度分布(すなわち、位置依存輝度)の例を示す。
図15Aの例示的な分布は、各発光デバイス100にわたって実質的に均一な輝度を有する。
図15Bの例示的な分布は、いわゆる傾斜分布であり、デバイス300の1つのエッジの近くで最大を有し、反対のエッジに向かって単調に減少する位置依存輝度を有する。
図15Cの例示的な分布は、所謂1Dピーク分布であり、デバイス300の中央を横切る線に沿って最大値を有し、両方の対立する端(opposing edges)に向かって一次元に沿って単調減少する位置依存輝度を有する。
図15Dの例示的な分布は、所謂2Dピーク分布であり、デバイス300の中央領域で最大値を有し、すべてのエッジに向かって両方の次元に沿って減少する位置依存輝度を有する。
図15Eの例示的な分布は、所謂集中分布であり、位置依存輝度が、デバイス300の周辺領域上では(over)実質的に無視でき、デバイス300の中央領域上では実質的に均一である (つまり、本質的に、縮小サイズの、均一分布の高輝度のレプリカである)。
【0033】
図16Aは、
図14のアレンジメントに従って撮像された4つの発光デバイス100の列から生じる撮像された強度分布691(等高線601/602/603/604を含む)であり;各デバイス199は、
図16Bに示す位置依存輝度692を有し、すなわち、
図15Aのように実質的に均一な輝度である。
図17Aは、
図14のアレンジメントに従って撮像された4つの発光デバイス300の列から生じる撮像された強度分布693(等高線600/601/602/603/604を含む)であり;各デバイス300は、
図17Bに示す位置依存輝度694、すなわち、
図15Bのような傾斜した分布を有する。
図17Aの撮像された分布693は、
図16Aの分布691よりも所望の方向に沿ってより強くピークになっている。したがって、場合によっては(例えば、反射光学系を含む特定の自動車ヘッドライトアセンブリの場合)、
図15Bと同様の傾斜した位置依存輝度を提供できる光源300を提供することが望ましい場合がある。別の例では、一部の自動車用ハイビームヘッドライトは、
図15Dに示すように、2Dピーク位置依存輝度を有するLEDを使用する場合、望ましいビーム強度プロファイルを呈することが観察される。
図15B-15Eのいずれかの位置依存輝度は、自動車及び非自動車用途を含む様々な使用用途に有利に採用されることができる。
【0034】
一部の以前の発光デバイスでは、(例えば、
図15Bー15Dのような)位置依存輝度は、位置依存電流密度でLEDを駆動することによって達成される。いくつかの実施例では、電流が流れるビアの空間密度がLEDにわたって(across)変化し、所望の位置依存電流密度が得られる。他の実施例では、異なる電流がLEDの異なるビアを介して供給され、所望の位置依存の電流密度が得られる。
いくつかの実施例は、例えば、
(i)Toni Lopez及びFloris Crompvoetsの名前で2020年5月15日に出願された、「Light-emitting device with configurable spatial distribution of emission intensity」と題する米国非仮出願16/875,237、及び
(ii)Toni Lopez及びFloris Crompvoetsの名前で2021年6月1日に出願された、「Light-emitting device with internal non-specular light redirection and anti-reflective exit surface」と題する米国非仮出願117/142,960、において開示されている。前記両出願は、その全体が本明細書に記載されているかのように、参照により組み込まれる。
【0035】
位置依存電流密度でLEDを駆動することは、対応する位置依存輝度をもたらすことができる。しかしながら、その動作の間、LEDの特定のエリアは、最大局所輝度未満の輝度をもたらすために、最大電流密度未満で駆動される必要がある。実際には、LEDはその全エリアにわたって最大電流密度で駆動されないので、LEDダイの光生成能力の一部が無駄になる。LEDの全エリアを最大電流密度で駆動しながら、位置依存輝度を達成することができれば、LEDの全体的な光出力を増加させることができる。
【0036】
本開示及び添付の特許請求の範囲の目的のために、前面又は界面に入射する光の「入射角」及び「入射の角度」は、入射光の伝播方向と、前面又は界面に法線ベクトルとの間の角度を指す。したがって、表面に対して垂直入射で伝播する光は、0°の入射角を有することになり、一方、その表面に対してほぼスレスレの入射(near grazing incidence)で伝播する光は、90°に近い入射角を有することになる。本開示及び添付の特許請求の範囲の目的のために、異なる屈折率の媒体間の表面又は界面に入射する光の「臨界角」は、より高い屈折率の媒体内を伝播する光の入射角を指し、それを超えると、光は、より高い屈折率の媒体内で全内部反射を受ける。本開示及び添付の特許請求の範囲の目的のために、「斜めの光(oblique light)」又は「斜めの放射(oblique radiation)」は、基板又はダイオード構造内を、その前面及び背面に対してΘCより大きい入射角で伝播する光を指すものとし、「垂直な光(perpendicular ligh)」又は「垂直な放射(perpendicular radiation)」は、基板又はダイオード構造内を、それらの表面に対してΘC未満の入射角で伝播する光を指すものとし、たとえ文字通り垂直でなくても、「法線(normal)」は、90°の入射角で入射する光に対して留保されるものとする。本開示及び添付の特許請求の範囲の目的のために、層、表面、基板、ダイオード構造、または他の構造の、他の構造の「上(on)」、「上方(over)」、又は「対向(against)」する任意の配置には、2 つの構造間に直接コンタクトする配置だけでなく、それらの間に何らかの介在構造を含む配置も含まれるものとする。逆に、層、表面、基板、ダイオード構造、又は他の構造の「直接上に(directly on)」、「真上に(directly over)」、または「直接対向して(directly against)」別のそのような構造の任意の配置は、2つの構造が直接コンタクトする配置のみを包含するものとする。
【0037】
本発明の半導体発光デバイス300は、半導体ダイオード構造302と、ダイオード構造302の背面上のリダイレクション層308とを含む。半導体ダイオード構造302は、ダイオード構造302内に前面及び背面及び1つ以上の発光活性層304(たとえば、1つ以上の量子井戸層)を有する。(1つ以上の)活性層304は、公称真空波長λ0において出力光を放出し、ダイオード構造内を伝播するようにアレンジされている。「公称真空波長λ0において(At a nominal vacuum wavelength λ0)」とは、デバイス出力光の波長スペクトルがλ0を含む波長範囲を含むことを意味する。多くの例では、デバイス出力光は、λ0の約±5nm又は約±10nm以内であり;他の実施例では、デバイス出力光のスペクトル幅は、それよりも大きくなり得る。多くの典型的な実施例では、半導体ダイオード構造302は、その1つ以上又は全ての側面上に反射コーティングを含むことができ;それらの横方向反射コーティング(lateral reflective coatings)は、任意の好適なタイプ又はアレンジメントであり、半導体ダイオード構造302内でその上に入射する任意の出力光を反射するように作用することができる。リダイレクション層308は、(i)ナノアンテナアレイ、(ii)部分的フォトニックバンドギャップ構造、(iii)フォトニック結晶、(iv)メタ原子又はメタ分子のうちの1つ以上を含む(以下にさらに記載される)。背面リダイレクション層308のうちの少なくとも一部は、公称出力真空波長λ0に関して、ダイオード構造内の背面に入射する出力光の非鏡面内部反射リダイレクションを呈するように、構造的にアレンジされている。
【0038】
ダイオード構造302の前面及び背面のうちの一方又は両方は、出力光の位置依存のリダイレクション、反射、又は透過を呈する1つ以上の構造アレンジメントを含む。
図1の実施例では、これらの構造アレンジメントは、ダイオード構造302内の背面(back surface within the diode structure 302)に入射する出力光の位置依存内部反射リダイレクションを呈するように構造的にアレンジされた背面リダイレクション層308の少なくとも一部を含む。図示の実施例では、リダイレクション層308の領域308aは、例えば、ダイオード構造302内で入射する出力光の非鏡面反射リダイレクションを呈することができ、一方、領域308bは、例えば、(領域308aとは異なる角度で)ダイオード構造302内で入射する出力光の(領域308aとは異なる角度での)非鏡面反射リダイレクション又は鏡面反射リダイレクション(すなわち、鏡面反射)を呈する。他の実施例では、リダイレクション層308の2つ以上の異なるようにアレンジされた領域を用いることができ、又はリダイレクションは、LED300にわたってそのリダイレクション挙動の勾配を呈することができる。
図1の実施例では、ダイオード構造302の前面は、例えば、屈折性又は非屈折性の透過性リダイレクション層としてアレンジされた前面コーティング又は前面層306を含むことができ、いくつかの実施例では、前面全体にわたって反射防止コーティングを含み;前面コーティング又は前面層306のリダイレクション挙動は、ダイオード構造302の前面にわたって実質的に一定である。背面リダイレクション層308の少なくとも一部による出力光の非鏡面反射リダイレクション、及び、前面コーティング又は前面層306の反射防止特性(存在する場合)は、(前述のように)ダイオード構造302内の光子跳ね返りの平均数の低減をもたらすことができる。背面リダイレクション層308による反射リダイレクションの位置依存性は、ダイオード構造302の前面出力面における所望の位置依存輝度(例えば、
図15Bー15Eの例のいずれかの位置依存輝度を含む)をもたらすことができる。
【0039】
図2の実施例では、前面及び背面の構造アレンジメントは、ダイオード構造302内から前面に入射する出力光の位置依存内部反射リダイレクション又は位置依存透過リダイレクションを呈するように構造的にアレンジされた前面コーティング又は前面層306の少なくとも一部を含む。図示の実施例では、前面コーティング又は前面層306の領域306aは、例えば、ダイオード構造302内で入射する出力光の鏡面反射又は非鏡面反射リダイレクションを呈することができ、領域306bは、例えば、ダイオード構造302内で入射する出力光の屈折又は非屈折透過を呈する。他の実施例では、前面コーティング又は前面層306の2つ以上の異なるようにアレンジされた領域を用いることができ、又はリダイレクションは、LED300にわたってそのリダイレクション挙動の勾配を呈することができる。
図2の実施例では、背面リダイレクション層308は、そのリダイレクション挙動がダイオード構造302の背面にわたって実質的に一定であるようにアレンジされ得る。背面リダイレクション層308、及び前面層又は前面コーティング306の少なくとも一部分による出力光の非鏡面反射リダイレクション、及び前面層又は前面コーティング306の他の部分の反射防止挙動(存在する場合)は、(前述したように)ダイオード構造302内の光子跳ね返りの平均数の低減をもたらすことができる。背面リダイレクション層308による反射リダイレクション及び前面層又は前面コーティング306の位置依存性は、ダイオード構造302の前面出力面における所望の位置依存輝度(例えば、
図15Bー15Eの実施例のいずれかの位置依存輝度を含む)をもたらすことができる。
【0040】
図3の実施例では、背面リダイレクション層308及び前面層又は前面コーティング306の両方が、例えば、上述したような位置依存の光学的挙動を呈する。
図4、5、及び6の例は、それぞれ
図1、2、及び3の例に類似しているが、背面リフレクタ312(例えば、金属又は誘電体多層又は任意の適切なタイプ)、及び、そのリフレクタ312とリダイレクション層308との間の実質的に透明な誘電体層310が追加されている。これらの後者の実施例では、リダイレクション層308又は少なくともその領域は、ダイオード構造302内を伝播する出力光の透過的なリダイレクションを呈することができる(例えば、
図13Bのアレンジメントと類似)。
【0041】
図1ー6の例示的なアレンジメントでは
図6に示すように、前面層306及び背面層308の一方又は両方の反射リダイレクションの位置依存性は、ダイオード構造302内の出力光をダイオード構造の前面の所望の領域に方向付け、所望の位置依存輝度(例えば、
図15Bー15Eに示すような)を達成し、また、その光の十分に大きな部分をエスケープコーン内のそれらの領域に入射するように方向付けるようにアレンジされている。いくつかの実施例では、出力光がダイオード構造302を出射する前面コーティング又は前面層306の領域は、光がダイオード構造302内に反射して戻る確率を低減するようにアレンジすることができ;いくつかの実施例では、出力光がダイオード構造302を出射する前面コーティング又は前面層306の領域は、ダイオード構造302を出射する出力光を非屈折的にリダイレクションして、所望の角度分布内で、又は所望の収束、コリメーション、もしくは発散で伝播するようにアレンジすることができる(例えば、
図19Aー22Bのように)。
【0042】
背面リダイレクション層308と、前面層もしくは前面コーティング306とのうちの一方又は両方の位置依存性は、前面を通ってダイオード構造302を出射する出力光が、前面にわたる(across)位置と共に変化する位置依存輝度を呈することをもたらす。いくつかの実施例では、前面を通って前記ダイオード構造302を出射する出力光の輝度の位置依存性は、活性層304から放出される出力光の放出の位置依存性とは異なる。これらの実施例のうちのいくつかでは、活性層304にわたる出力光の実質的に均一な放出により、前面を通ってダイオード構造302から出射する出力光は、前面にわたる位置と共に変化する位置依存輝度を呈する。
【0043】
図7の特定の実施例では、周辺領域306aは、鏡面反射のために(例えば、分布ブラッグ反射器又はDBRとして、又は金属コーティングとして)アレンジされ、中央領域306bは反射防止コーティングを含み、周辺領域308aは垂直光(perpendicular light)をリダイレクションして斜光として伝播させ、中央領域308bは斜光(oblique light)をリダイレクションして垂直光として伝播させる。活性層304の中央領域から放出された一部の出力は、コーティング306bを直接通って、又はおそらくはリダイレクション層308による1回のリダイレクションの後に、デバイスを出ることができる。活性層304によって放出されたほとんどの出力光は、領域308bを通って出る前に、領域308a/306b及び306aによって何度もリダイレクション又は反射される。これらの領域のアレンジメントの最終的結果は、活性層304の全エリアの上で(over)放出された光をリダイレクションし、前面の中央領域306bのみを通ってデバイス300から放出させることである。そのアレンジメントは、(例えば、
図15Eのような)位置依存輝度の集中分布をもたらすことができ、デバイス300の輝度は、活性層304の全エリアから放出された光がデバイス300を出る前面のエリア又は面積(area)の減少によって増加する。層領域306a/306b/308a/308bのアレンジメントはまた、光子抽出効率の増加をもたらすか、又はダイオード構造302を出る前の光子跳ね返りの平均数の低減をもたらすことができる。
【0044】
背面リダイレクション層308又は前面層もしくは前面コーティング306の異なる領域のいくつかの例示的なアレンジメントが、
図8ー10に模式的に図示されている。それぞれ、層306又は308のうちの1つのみのアレンジメントを示すが、各アレンジメントは層306又は308のいずれか一方又は両方に適用され得る。
図8において、正方形又は長方形の中央領域308bは、周辺領域308aによって囲まれている。いくつかの実施例では、かかる領域のアレンジメントは、例えば、
図15Dの2Dピーク分布又は
図15Eの集中分布(矩形)のような位置依存の輝度をもたらし得る。
図9は、同心円状の領域306a、306b、306c、306dのセットを示す。いくつかの実施例では、かかる領域のアレンジメントは、例えば、
図15Dの2Dピーク分布又は
図15Eの集中分布(円形)をもたらすことができ、又は、例えば、出射される出力光のコリメーション、収束、発散、もしくは角度分布が、例えば
図19A-22Bのうちの1つ以上のように変化することができる(以下でより詳細に説明される)。
図10は、デバイス300にわたってアレンジされた矩形領域308a、308fのセットを示す。いくつかの実施例では、かかる領域のアレンジメントは、例えば、
図15Bの傾斜分布、又は
図15Cの1Dピーク分布をもたらすことができる。領域306a/306b/306c/…又は領域308a/308b/308c/…の他の数又はアレンジメントを使用することもできる(例えば、市松模様、六角形など)。図面に示されるものを含む領域の任意のアレンジメントにおいて、各領域は、その領域にわたって実質的に一定であるが隣接する領域とは異なる光学的な反射特性、透過特性、又はリダイレクション特性(例えば、反射対透過、鏡面反射対非鏡面反射、屈折対非屈折、反射又は透過のリダイレクションの異なる角度など)を呈することができる。代わりに又は加えて、1つ以上の領域は、光反射特性、透過特性、又はリダイレクション特性の勾配を示すことができる。
【0045】
いくつかの実施例では、半導体ダイオード構造302の前面は、真空、空気、気体媒体、又は液体媒体である周囲媒体99に対向して(against)位置づけられる。いくつかの実施例では、周囲媒体99は:ドープされた又はドープされていないシリコン;1つ以上のドープされた又はドープされていないポリマーのうちの、少なくとも1つ以上の実質的に固体の材料を含む。いくつかの実施例では、周囲媒体99は、真空波長λ
0における出力光の少なくとも一部を吸収し、λ
0よりも長い1つ以上の真空波長におけるダウンコンバートされた光を放出する波長変換材料(すなわち、蛍光体、例えば、
図23B及び
図23Cに示す赤色蛍光体406R/緑色蛍光体406G/青色蛍光体406B)であることができる。いくつかの実施例では、周囲媒体99は、波長変換材料とダイオード構造302の前面との間に介在させることができる。いくつかの実施例において、公称出力真空波長λ
0は、約0.20m超、約0.4m超、約0.8μm超、約10m未満、約2.5m未満、又は約1.0μm未満である。いくつかの実施例において、発光デバイス300は発光ダイオードを含む。いくつかの実施例において、半導体ダイオード構造302又は活性層304は、ドープされた又はドープされていないIII-V、IIーVI又はIV族半導体材料又は合金又はそれらの混合物のうちの1つ以上を含む。半導体ダイオード構造302及び活性層304は、典型的には、しばしば、(1つ以上の)活性層304が初期半導体層又は基板の表面上に形成され、次いで、追加の半導体材料が活性層を覆って堆積される、プロセスシーケンスによって一緒に形成されることができ;他の適切な製造シーケンスが使用されることができることに留意されたい。いくつかの実施例において、発光層304は、ドープされた又はドープされていないIII-V、II-VI又はIV族半導体材料又は合金又はそれらの混合物のうちの1つ以上を含む。いくつかの実施例において、発光層304は、1つ以上のp-n接合、1つ以上の量子井戸、1つ以上のマルチ量子井戸又は1つ以上の量子ドットを含む。発光デバイス300は、典型的には、電流を活性層304に送達して出力光を生成するための1つ以上の電極(図示せず)を含む。
【0046】
ΘC未満の入射角で半導体ダイオード構造302内の前面に入射する公称真空波長λ0の光(すなわち、垂直光、又は同等に、エスケープコーン内の光)に対して、半導体ダイオード構造302の前面(又はその一部)上の任意の反射防止コーティングは、反射防止コーティングを伴わない半導体材料と周囲媒体99との間の対応するフレネル反射率未満の反射率を呈する。反射防止コーティングは、任意の適切なタイプ又は配置であり得る。いくつかの実施例において、反射防止コーティングは、単層の四分の一波長誘電体薄膜又は多層誘電体薄膜を含むことができる。いくつかの実施例では、反射防止コーティングは、多層誘電体薄膜を含むことができる。いくつかの実施例では、反射防止コーティングは、モスアイ構造(moth-eye structure)もしくは他の同様のナノ構造化フィルム、又は屈折率勾配フィルム(gradient-index film)を含むことができる。原理的には、ダイオード構造302の前面の、出力光が出る部分の反射率は、ゼロまで低減されることが最も望ましい。実際には、いくつかの実施例では、反射防止コーティングは、半導体ダイオード構造302の前面のそれらの領域の反射率を約10%未満、約5%未満、約2.0%未満、約1.0%未満、又は約0.5%未満に低減することができる。半導体と空気との間(約25%)又は半導体とシリコンとの間(約11%)の界面のフレネル反射率(垂直入射)と対比されたい。いくつかの実施例では、前面層又は前面コーティング306は、例えば、異なるスペクトル特性を有するダイクロイックフィルタ、エッジフィルタ、バンドパスフィルタ、又はノッチフィルタとしてアレンジされた、異なる波長透過を有する領域を含むことができる。
【0047】
ダイオード構造302の背面上のリダイレクション層308(又は非鏡面反射リダイレクションを示すその部分)は、(i)ナノアンテナアレイ、(ii)部分的フォトニックバンドギャップ構造、(iii)フォトニック結晶、(iv)メタ原子又はメタ分子のうちの1つ以上を含む(以下にさらに記載される)。いくつかの実施例では、リダイレクション層308の一部又は全部は、ΘCよりも大きい入射角で、ダイオード構造302内で入射する光(すなわち、斜め光)の少なくとも一部が、ΘCよりも小さい角度で(すなわち、垂直光として)ダイオード構造302内を伝播するようにリダイレクションされるようにアレンジされる。マクスウェル方程式の相反定理(the reciprocity of Maxwell’s equations)によって、リダイレクション層308のかかる部分は、垂直光をリダイレクションして斜め光として伝播させることにもなる。ダイオード構造302の前面上の反射防止コーティングの効果は、ダイオード構造302内を伝播する垂直光が、前面によって反射され、リダイレクション層308によって斜め光としてリダイレクトされる代わりに、前面の所望の領域を透過することによってデバイス出力光として逃げ出す又はエスケープする(escape)ことを可能にすることである。原理的には、そのリダイレクションされた斜め光は、再びリダイレクションされて垂直光として伝播し、前面を通って逃げ出すことができるが、ダイオード構造302を通る別のラウンドトリップを犠牲にする。
【0048】
いくつかの実施例では、リダイレクション層308、又は前面層もしくは前面コーティング306の反射部分は、ダイオード構造302内に入射する光のリダイレクションの効率が、約80%超、約85%超、約90%超、又は約95%超である、リダイレクションの効率を呈する。いくつかの実施例では、リダイレクション層308又は前面層もしくは前面コーティング306の反射部分は、約20%未満、約10%未満、約5%未満、約2.0%未満、又は約1.0%未満である、入射する光の通過当たりの光学損失を呈する。リダイレクション層308、又は前面層もしくは前面コーティング306の反射部分の設計又は最適化は、典型的には、一次又は二次性能指数(figure-of-merit)としての全体的な抽出効率の増加を伴って、(計算、シミュレーション、又はプロトタイプもしくは試験デバイスの反復設計/作製/試験によって)行われることができる。代わりに又は加えて、コスト又は製造の複雑さの低減を、かかる設計又は最適化プロセスにおける一次又は二次性能指数として使用することができる。
【0049】
図4-6の実施例では、デバイス300は、誘電体層310及び反射層312をさらに含む。誘電体層310は、リダイレクション層308の背面上に位置づけられており(リダイレクション層308は誘電体層310とダイオード構造302の背面との間にあり)、実質的に透明であり、(公称真空波長λ
0において)ダイオード構造302の屈折率よりも低い屈折率によって特徴付けられる。反射層312は、誘電体層310の背面上に位置づけられている(誘電体層310は反射層312とリダイレクション層308の背面との間にある)。リダイレクション層308(又は少なくともその一部)は、ダイオード構造302内で出力光の反射リダイレクションと透過リダイレクションの両方を呈するようにアレンジされている。ダイオード構造302、活性層304、及び任意の前面層又は前面コーティング306は、上述したものを含む任意の適切な材料組成を用いて任意の適切な方法でアレンジすることができる。反射層312は、公称真空波長λ
0において、約90%超、約95%超、約98%超の反射率を呈する。典型的には、より大きな反射率は、より高い抽出効率をもたらす。反射層312は、任意の適切なタイプ又はアレンジメントであり得:ドープされた又はドープされていないシリコン;ドープされた又はドープされていないIII-V、II-VI又はIV族半導体;ドープされた又はドープされていない酸化シリコン、窒素化合物又は酸化窒化物;1つ以上のドープされた又はドープされていない金属酸化物、窒素化合物又は酸化窒化物;1つ以上の光学ガラス;1つ以上のドープされた又はドープされていないポリマー;又は、1つ以上の金属又は金属合金;のうちの1つ以上の材料を含むことができる。いくつかの実施例では、反射層312は、金属コーティング又は誘電体コーティング(たとえば、多層誘電体薄膜)を含む。誘電体層310は、数百ナノメートルの厚さから数マイクロメートルの厚さまでであることができ:ドープされた又はドープされていないシリコン;ドープされた又はドープされていないIII-V、II-VI又はIV族半導体;ドープされた又はドープされていない酸化シリコン、窒素化合物又は酸化窒化物;1つ以上のドープされた又はドープされていない金属酸化物、窒素化合物又は酸化窒化物;1つ以上の光学ガラス;又は、1つ以上のドープされた又はドープされていないポリマーのうちの1つ以上の材料を含むことができる。
【0050】
図4-6のようにアレンジされたいくつかの実施例では、誘電体層310の背面は、波形、ディンプル、バンプ、突起、又は凹部を含むことができ;それらの表面特徴は、リダイレクション層308のモルフォロジが平面でない場合、リダイレクション層308上の誘電体層310の成長又は堆積中に生じることができる。これは、例えば、リダイレクション層308がナノアンテナ、メタ原子、又はメタ分子のアレイを含む場合によくあることである。そのトポロジは、誘電体層310の表面にある程度反映される(典型的には、幾分平滑化される)。反射層312の堆積又は成長は、しばしば、誘電体層310の表面のほぼコンフォーマルな被覆をもたらす。誘電体層310の非平面性は、その表面からの反射が誘電体層310内を伝播する斜め光と垂直光とを混合する傾向があり、それにより、場合によっては、全体的な抽出効率を高めることができるという点で有利であり得る。いくつかの実施例では、誘電体層310のかかる非平面性は、例えば、誘電体層310の堆積又は成長中にリダイレクション層308の存在から生じるものよりも大きい程度まで、設計によって付与され得る。
【0051】
上述のアレンジメントのいずれが用いられても、いくつかの実施例では、発光デバイス300は、約80%超、約90%超、又は約95%超の光子抽出効率を呈する。いくつかの実施例では、発光デバイス300は、前面による透過前に、活性層304によって(リダイレクション面308によって、又は存在する場合には反射層312によって)放出された光子当たりのリダイレクションの平均数が、30未満、20未満、10未満、又は5未満であることを呈する。
【0052】
いくつかの実施例では、リダイレクション層308(又は少なくともその一部)、又は前面層もしくは前面コーティング306の非鏡面反射部分もしくは非屈折部分は、ナノアンテナ309のアレイを含むことができる。いくつかの実施例が
図18A-18Dに概略的に示されており、ナノアンテナ309は、半導体ダイオード構造302から媒体98(例えば、層306又は308に対向する封止材又は周囲媒体)内に延在して示されており;他の実施例(図示せず)では、ナノアンテナ309は、ダイオード構造302の背面から誘電体層310内に、ダイオード構造302の前面又は背面から周囲媒体99内に延在することができ、又は、ダイオード構造302の前面又は背面から半導体材料内に延在することができる。ナノアンテナ309は、1つ以上のアンテナ材料を含むことができ、公称出力真空波長λ
0に対して成形、サイズ決定、及び、離間され又はスペースを空ける(spaced)ことができ、例えば、臨界角Θ
Cより大きい入射角における活性層出力光による照射時に、活性層出力光の少なくとも一部を再放射して、その活性層出力光のリダイレクションを集合的にもたらし、Θ
C未満の入射角で伝播するように、リダイレクション層308又はコーティングもしくは層306のリダイレクション部分に沿ってアレンジすることができる。リダイレクション層308又はコーティングもしくは層306のリダイレクション部分の他のアレンジメントを用いて、入射角及びリダイレクション角度の他の所望の組み合わせを達成することができる。任意の適切なサイズ、間隔、材料(例えば、シリコン又はTiO2)、アンテナ形状(例えば、円筒形、円錐台形、円錐台形、水平ダイマー、垂直ダイマー、同軸ダイマーなど、例えば
図18A―18B)、及びアレンジメント(例えば、三角形グリッド、矩形グリッド、六角形グリッド、他のグリッド、又は不規則、非周期的、もしくはランダムアレンジメント)を採用することができる。
【0053】
典型的には、ナノアンテナアレイの少なくとも予備的設計を達成するために計算又はコンピューターシミュレーションが必要であり;最終的設計は、典型的には、対応するリダイレクション層308又は層もしくはコーティング306のリダイレクション部分にテストアレイを組み込んだ発光デバイスを製造し、特徴付けることによって、様々なパラメータを反復実験最適化によって達成することができる。必ずしも完全に最適化されていないアレイでも、発光デバイス100に許容可能な高い抽出効率を提供するのに十分なリダイレクション効率を提供することができ;そのような部分的に最適化されたアレイは、本開示又は添付の特許請求の範囲内に入ることに留意されたい。適切なナノアンテナアレイの例は、例えば、
(i)Antonio Lopez-Julia及びVenkata Ananth Tammaの名前で、2020年6月25日に公開された「High brightness directional direct emitter with photonic filter of angular momentum」という名称の米国特許公報第2020/0200955号、
(ii) Antonio Lopez-Julia及びVenkata Ananth Tammaの名前で、2020年12月11日に出願された「Light-emitting device assembly with light redirection or incidence-angle-dependent transmission through an escape surface」という名称の米国非仮特許出願第17/119,528号、
(iii)Li他、「All-Dielectric Antenna Wavelength Router with Bidirectional Scattering of Visible Light」、Nano Letters、16 4396(2016)、及び
(iv)(i)Shibanuma他、「Experimental Demonstration of Tunable Directional Scattering of Visible Light from All-Dielectric Asymmetric Dimers」、ACS Photonics、4 489(2017)に記載されており、これらの各々は、本明細書に完全に記載されているかのように参照により組み込まれる。
【0054】
いくつかの実施例では、リダイレクション層308(又は少なくともその一部)又は前面層もしくは前面コーティング306の非鏡面もしくは非屈折部分は、例えば、臨界角ΘCよりも大きい入射角で活性層出力光が照射されると、活性層出力光の少なくとも一部をリダイレクションしてΘC未満の入射角で伝播させるように、1つ以上の材料、モルフォロジ、及び、公称出力真空波長λ0に対して間隔でアレンジされた部分的フォトニックバンドギャップ構造を含むことができる。リダイレクション層308又はコーティングもしくは層306のリダイレクション部分の他のアレンジメントを用いて、入射角及びリダイレクション角度の他の所望の組合せを達成することができる。いくつかの実施例では、リダイレクション層308(又は少なくともその一部)又は前面層もしくは前面コーティング306の非鏡面もしくは非屈折部分は、例えば、臨界角ΘCよりも大きい入射角で活性層出力光が照射されると、活性層出力光の少なくとも一部をリダイレクションして、ΘC未満の入射角で伝播させるように、1つ以上の材料、結晶モルフォロジ、及び、公称出力真空波長λ0に対して結晶格子間隔でアレンジされたフォトニック結晶を含むことができる。リダイレクション層308又はコーティングもしくは層306のリダイレクション部分の他のアレンジメントを用いて、入射角及びリダイレクション角度の他の所望の組合せを達成することができる。いくつかの実施例では、リダイレクション層308(又は少なくともその一部)、又は前面層もしくは前面コーティング306の非鏡面もしくは非屈折部分は、メタ原子又はメタ分子のアレイを含み、メタ原子又はメタ分子のアレイは、1つ以上のメタ材料から構成され、公称出力真空波長λ0に対してサイズ決定され、層306又は308に沿ってアレンジされ、公称出力真空波長λ0に対してスペースを空けられ、例えば、臨界角ΘCよりも大きい入射角で活性層出力光によって照射されると、活性層出力光の少なくとも一部を再放射されるように成形されており、従って、その活性層出力光のリダイレクションを集合的にもたらして、ΘC未満の入射角で伝播する。リダイレクション層308又はコーティングもしくは層306のリダイレクション部分の他のアレンジメントを用いて、入射角及びリダイレクション角度の他の所望の組合せを達成することができる。これらの実施例のいずれにおいても、計算又はシミュレーションと、それに続く反復実験最適化(又は少なくとも部分的な最適化)を、上述したものと同様の方法で使用することができる。
【0055】
出力光がダイオード構造306を出る前面層又は前面コーティング306の領域は、反射防止コーティングの代わりに又は加えて、出射する出力光の非屈折透過リダイレクションのためのアレンジメントを含むことができる。かかるアレンジメントは、ダイオード構造302を出る出力光が、所望の角度分布で、又は所望の収束、コリメーション、もしくは発散を伴って伝播することをもたらすことができる。
【0056】
図19A-19Cは、構造化レンズ40(「メタレンズ」と称されることもある)を形成する多数のマイクロ又はナノ構造化要素42を模式的に示す。要素42は、基板45上又は基板45内に形成された、多数の適切なサイズ及び形状の突起、穴、凹部、包含物、又は構造を含むことができ、いくつかの実施例では、例えば、ナノアンテナのアレイ、部分的フォトニックバンドギャップ構造、フォトニック結晶、又はメタ原子もしくはメタ分子のアレイとして含むことができる。これらのマイクロ又はナノ構造化要素42は、出力光に対して、構造化レンズ40の有効焦点距離をもたらす横方向位置依存位相遅延を集合的に与えるようにアレンジすることができる。いくつかの実施例では、単純な球面レンズを近似するために、二次位相関数を使用することができる。例示的な位相関数が、
図20A及び
図20Bに概略的に示されている。
図19A-19Cに示すように、ナノ又はミクロ構造要素は、基板45の表面上に位置づけられた様々な直径の円筒形カラム42である。カラム42は、ダイオード構造302の半導体材料又は周囲媒体99内に延在することができる。カラム42によって占められる平均部分エリアは、基板45にわたって変化し、その結果、カラムは、所望の位相関数及び有効焦点距離を集合的に与え、ダイオード構造302を出る出力光の所望のコリメーション、収束、又は発散を生成する。その例及び他の例は、Venkata Ananth Tammaの名前で、2019年4月18日に発行された「Nanostructured meta-materials and meta-surfaces to collimate light emissions from LEDs」という名称の米国特許公報第2019/0113727号に開示されており;その全体が本明細書に記載されているかのように、参照により組み込まれる。
【0057】
いくつかの実施例では、(例えば、
図21のように)その入射角又は屈折角よりも小さい角度で伝播するように出力光を非屈折透過的に向け直すことを利用して、ダイオード構造302を出る出力光の所望の角度分布をもたらすことができる。
図22A及び
図22Bは、それぞれ、そのような非屈折的なリダイレクションを伴わない及び伴う出力光の角度分布を概略的に示す。いくつかの実施例では、出力光がダイオード構造302を出射する前面コーティング又は前面層306の領域は、(i)ナノアンテナのアレイ、(ii)部分的フォトニックバンドギャップ構造、(iii)フォトニック結晶、又は(iv)メタ原子もしくはメタ分子のアレイ(上記の材料、モルフォロジ及び最適化)、のうちの1つ以上を含み、デバイス出力光による照射時に、デバイス出力光の少なくとも一部をリダイレクトして、所望の又は指定された非屈折透過リダイレクションをもたらすように、1つ以上の材料、モルフォロジ及び公称出力真空波長λ
0に対する間隔を有する。これらの実施例のいずれにおいても、出力光の所望の角度分布に又はその近くに到達するために、上述したのと同様の方法で、計算又はシミュレーションと、それに続く反復実験最適化(又は少なくとも部分的な最適化)を用いることができる。
【0058】
リダイレクション層308又は前面層もしくは前面コーティング306について上述したアレンジメントのいずれにおいても:ドープされた又はドープされていないシリコン;ドープされた又はドープされていないIII-V、II-VI又はIV族半導体;ドープされた又はドープされていない酸化シリコン、窒素化合物又は酸化窒化物;1つ以上のドープされた又はドープされていない金属酸化物、窒素化合物又は酸化窒化物;1つ以上の光学ガラス;1つ以上のドープされた又はドープされていないポリマー;又は、1つ以上の金属又は金属合金;のうちの1つ以上の材料を含むことができる。
【0059】
発光デバイス300を製造する方法は:(a)ダイオード構造302内で1つ以上の発光活性層304を形成するステップと;(b)ダイオード構造302の前面上に前面コーティング又は前面層306を形成するステップと;(c)ダイオード構造302の背面上に背面リダイレクション層308を形成するステップと、を含む。いくつかの実施形態では、方法はさらに、(d)リダイレクション層308の背面上に誘電体層310を形成するステップであって、誘電体層310とダイオード構造302の背面との間にリダイレクション層308がある、ステップと;(e)誘電体層310の背面上に反射層312を形成するステップであって、反射層312とリダイレクション層308の背面との間に誘電体層310がある、ステップと、を含むことができる。特に、活性層304、リダイレクション層308、及び前面層又は前面コーティング306を任意の適切なアレンジメント(上述したもののすべてを含む)で形成するために、任意の適切な1つ以上の製造又は材料処理技術を使用することができる。適切な技術は、層成長、マスクされた又はマスクされていない堆積、マスクされた又はマスクされていないリソグラフィ、マスクされた又はマスクされていないウェット又はドライエッチング、エピタキシ、直接書き込み、自己組織化等を含むことができるが、これらに限定されない。1つ以上の技術のうちのどれが適切であるか、望ましいか、又は必要であるかは、活性層304、リダイレクション層308、又は前面層もしくは前面コーティング306(例えば、p-n接合、マルチ量子井戸、ナノアンテナアレイ、メタ分子、多層誘電体など)の性質に依存する。
【0060】
発光デバイス300を動作させる方法は、発光デバイス300がダイオード構造302の前面からデバイス出力光を放出して、前面に対向する周囲媒体99内を伝播するように、発光デバイスに給電するステップを含む。
【0061】
いくつかの実施例では、発光デバイス300は、波長変換構造(例えば、
図23B及び
図23Cの赤色蛍光体406R、緑色蛍光体406G、及び青色蛍光体406B)を含むことができ;かかる発光デバイスは、蛍光体変換発光デバイス300、すなわちpcLEDと称されることがある。波長変換構造は、ダイオード構造を出射する出力光の少なくとも一部を吸収し、1つ以上のより長い波長でダウンコンバートされた光を放出する。吸収される出力光の割合、波長変換構造によって透過される出力光の割合、並びに波長変換構造によって生成されるダウンコンバートされた(1つ以上の)光の量及び(1つ以上の)波長は、pcLEDの全体的な光出力の色を決定する。いくつかの実施例では、様々な色温度の白色光を生成することができ、又はダイオード構造の出力光とは異なる色の光を生成することができる。
【0062】
いくつかの例では、単一の発光デバイス300のみ、又は一握りの発光デバイス300のみが採用され得る。他の実施例では、複数の発光デバイス300のアレイ400を使用することができる(例えば、
図23A-23C及び
図24B)。複数のLED300(又はpcLED300)を単一の基板上に組み立てるか、又は単一の基板上に一緒に形成して、アレイ400を形成することができる。ミリメートル当たり1つ又は複数又は多数の個別デバイスを有するアレイ400(例:デバイスのピッチ又は間隔が約1ミリメートル、数百ミクロン、又は100ミクロン未満、隣接するデバイス間の間隔が100ミクロン未満、又はわずか数十ミクロン以下)は、通常、ミニLEDアレイ又はミクロLEDアレイ(またはμLEDアレイ)と称され、あるいは波長変換構造が含まれる場合にはpcミニLED又はpcミクロLEDアレイと称される。かかるアレイ400は、例えば、スマートフォン及びスマートウォッチ、コンピュータ又はビデオディスプレイ、拡張又は仮想現実ディスプレイ又は他の可視化システム、又は標識において採用されるもの等のアクティブ照明ディスプレイを形成するために、あるいは、例えば、自動車ヘッドライト、街路照明、カメラフラッシュ源、又は懐中電灯(すなわち、トーチ)において採用されるもの等の適応照明源を形成するために採用されることができ;多くの場合、かかるデバイスでは、発光アレイから離間される光学要素又は光学システムが、アレイからの光をディスプレイの中に、又は照明されるべき特定のエリアもしくは領域の中に結合するように採用及びアレンジされることができる。アレイ400は、比較的少ない発光デバイス300(例えば、3×3、5×5、又は7×7アレイ)を含むことができるか、又は例えば、
図23Aに模式的に図示されるように、約10
1、10
2、10
3、10
4、又はそれを上回るLED及び/又はpcLEDを含むことができる。個々のLED300(すなわち、ピクセル)は、アレイ400の平面内で、例えば1ミリメートル(mm)以下、500ミクロン以下、100ミクロン以下、50ミクロン以下などの幅w
1(例えば辺の長さ)を有し得る。アレイ400内のLED100は、例えば、数百ミクロン、100ミクロン以下、50ミクロン以下、20ミクロン以下、10ミクロン以下、又は5ミクロン以下のアレイの平面内の幅w
2を有するストリート又はレーン又はトレンチ430によって互いに間隔をあけて配置することができる。ピクセルピッチ又は間隔D
1は、w
1及びw
2の合計である。図示の例では、対称マトリックスにアレンジされた矩形のピクセルを示しているが、ピクセル及びアレイは、対称であるか非対称であるかにかかわらず、任意の適切な形状又は配置を有することができる。LEDの複数の別個のアレイは、より大きな組み合わされたアレイ又はディスプレイを形成するために、任意の適用可能なフォーマットで任意の適切なアレンジメントで組み合わされ得る。約0.10ミリメートルミクロン以下のアレイの平面内の寸法w
1(例えば、辺の長さ)を有するLEDは、通常、マイクロLEDと称され、かかるマイクロLEDのアレイは、マイクロLEDアレイと称されることがある。約0.10ミリメートルと1.0ミリメートルとの間のアレイの平面内の寸法w
1(例えば、辺の長さ)を有するLEDは、通常、ミニLEDと称され、かかるミニLEDのアレイは、ミニLEDアレイと称されることがある。
【0063】
LEDアレイ内の個々のLED(ピクセル)は、個々にアドレス指定可能であることができ、アレイ内のピクセルの群又はサブセットの一部としてアドレス指定可能であることができ、又はアドレス指定可能でなくてもよい。したがって、発光ピクセルアレイは、光分布のきめの細かい強度、空間的、及び時間的制御を必要とする、又はそれから利益を得る任意の用途に有用である。これらの用途は、ピクセルブロック又は個々のピクセルから放出された光の正確な特別なパターニングを含み得るが、これらに限定されず、
いくつかの事例では、表示デバイスとしての画像の形成を含む。用途に応じて、放出された光は、スペクトル的に別個であり、経時的に適応可能であり、及び/又は環境的に応答性であり得る。発光ピクセルアレイは、様々な強度、空間的、又は時間的パターンで事前にプログラムされた光分布を提供することができる。放出された光は、少なくとも部分的に受光センサデータに基づくことができ、光ワイヤレス通信のために使用されることができる。関連する電子機器及び光学機器は、ピクセル、ピクセルブロック、又はデバイスレベルで別個であってもよい。
【0064】
図23B及び
図23Cは、ディスプレイ用途に用いられるLEDアレイ400の実施例であり、LEDディスプレイは多数の表示ピクセルを含む。いくつかの実施例では(例えば、
図23Bのように)、各表示ピクセルは、単一の半導体LEDピクセル300(図では見えない)と、単一の色(赤、緑、又は青)の対応する蛍光体ピクセル406R、406G、又は406Bとを備える。各表示ピクセルは、3色のうちの1色のみを提供する。いくつかの実施例では(例えば、
図23Cのように)、各ディスプレイピクセルは、複数の半導体LEDピクセル300(図では見えない)と、複数の色の複数の対応する蛍光体ピクセル406とを含む。図示の実施例では、各表示ピクセルは、半導体ピクセル300の3×3アレイを含み;これらのLEDピクセルのうちの、3つは赤色蛍光体ピクセル406Rを有し、3つは緑色蛍光体ピクセル406Gを有し、3つは青色蛍光体ピクセル406Bを有する。従って、各表示ピクセルは、任意の所望の色の組み合わせを生成することができる。図示の実施例では、異なる色の蛍光体ピクセル406の空間アレンジメントは、表示ピクセル間で異なり;いくつかの実施例(図示せず)では、各表示ピクセルは、異なる色の蛍光体ピクセル406の同一アレンジメントを有することができる。
図23B又は
図23Cのアレンジメントのいずれも、pcLEDの代わりに、又はpcLEDに加えて、直接発光LEDを含むように適合させることができる。
【0065】
図24A及び24Bに示すように、pcLEDアレイ400は、パワー及び制御モジュール502、センサモジュール504、及びLED取り付け領域506を備える電子機器ボード500上に実装することができる。パワー及び制御モジュール502は、外部ソースからのパワー及び制御信号、及びセンサモジュール504からの信号を受信することができ、これに基づいてパワー及び制御モジュール502はLEDの動作を制御する。センサモジュール504は、例えば温度センサや光センサなど、任意の適切なセンサから信号を受信することができる。あるいは、pcLEDアレイ400は、パワー及び制御モジュールやセンサモジュールとは別の基板(図示せず)に実装することもできる。
【0066】
上記に加えて、以下の例示的な実施例は、本開示又は特許請求の範囲の範囲内に含まれる:
【0067】
実施例1
半導体発光デバイスは:
(a)半導体ダイオード構造であって、ダイオード構造内に前面と背面と1つ以上の発光活性層とを備え、それらは、公称真空波長λ0において出力光を放出し、ダイオード構造内を伝播するように、アレンジされ、アレンジされ又は構成され(arranged)ている、半導体ダイオード構造と、
(b)ダイオード構造の背面上のリダイレクション層であって、背面リダイレクション層は、(i)ナノアンテナのアレイ、(ii)部分的フォトニックバンドギャップ構造、(iii)フォトニック結晶、又は(iv)メタ原子もしくはメタ分子のアレイのうちの1つ以上を含み、背面リダイレクション層の少なくとも一部は、公称出力真空波長λ0に対して、ダイオード構造内の背面に入射する出力光の非鏡面内部反射リダイレクションを呈するように構造的にアレンジされている、リダイレクション層と、を備え、
(c)前面又は背面のうちの一方又は両方は、出力光の位置依存のリダイレクション、反射又は透過を呈する1つ以上の構造アレンジメントを含み、1つ以上の構造アレンジメントは、(i)背面リダイレクション層の少なくとも一部が、ダイオード構造内の背面に入射する出力光の位置依存の内部反射リダイレクションを呈するように、構造的にアレンジされているか、又は(ii)前面は、その上に層又はコーティングを有し、前面層又は前面コーティングの少なくとも一部は、前記ダイオード構造内から前面に入射する出力光の位置依存の内部反射リダイレクション又は位置依存の透過リダイレクション(transmissive redirection)を呈するように、構造的にアレンジされている、うちの一方又は両方を含む、デバイス。
【0068】
実施例2
実施例1のデバイスであって、背面リダイレクション層と、前面層もしくは前面コーティングとのうちの一方又は両方の位置依存性は、前面を通ってダイオード構造を出射する出力光が、前面にわたる(across)位置と共に変化する位置依存輝度を呈するように、アレンジされている。
【0069】
実施例3
実施例1又は2のバイスであって、背面リダイレクション層と、前面層もしくは前面コーティングとのうちの一方又は両方の前記位置依存性は、前面を通って前記ダイオード構造を出射する前記出力光の輝度の位置依存性が、活性層から放出される出力光の放出の位置依存性とは異なるように、アレンジされている。
【0070】
実施例4
実施例1から3のいずれかのデバイスであって、背面リダイレクション層と、前面層もしくは前面コーティングとのうちの一方又は両方の位置依存性は、活性層にわたる出力光の実質的に均一な放出により、前面を通ってダイオード構造を出射する出力光が前面にわたる位置と共に変化する位置依存輝度を呈するように、アレンジされている。
【0071】
実施例5
実施例2から4のいずれかのデバイスであって、位置依存輝度は:(i)ダイオード構造の1つのエッジのより近くで最大値を呈し、ダイオード構造にわたる(across)1つの横寸法に沿って最大値から単調に減少するか、(ii)ダイオード構造の中央領域を横切って延在する線に沿って最大強度を呈し、半導体ダイオード構造の対立するエッジに向かう1つの横寸法に沿って両方向に減少するか、又は(iii)ダイオード構造の中央領域で最大強度を呈し、半導体ダイオード構造のエッジに向かって両方の横寸法に沿って両方向に減少する。
【0072】
実施例6
実施例2から4のいずれかのデバイスであって、位置依存輝度は、(i)実質的に一定の非ゼロ輝度を呈する中央領域と、(ii)中央領域を取り囲み、無視できる輝度のみを呈する周辺領域と、を含む。
【0073】
実施例7
実施例1から6のいずれかのデバイスであって、背面リダイレクション層の少なくとも一部は、ダイオード構造内の背面に入射する出力光の位置依存の鏡面又は非鏡面の内部反射リダイレクションを呈するように構造的にアレンジされている。
【0074】
実施例8
実施例7のデバイスであって、背面リダイレクション層は、ダイオード構造の背面の第1部分のみの上で(over only a first portion)非鏡面内部反射リダイレクションを呈し、ダイオード構造の背面の、第1部分とは異なる第2部分の上で鏡面内部反射を呈する。
【0075】
実施例9
実施例7又は8のバイスであって、背面リダイレクション層の少なくとも一部は、非鏡面内部反射リダイレクションの位置依存角度を呈する。
【0076】
実施例10
実施例1から9のいずれかのデバイスであって、背面リダイレクション層は、内部反射リダイレクションに関して互いに異なり、それぞれの上で内部反射リダイレクションが実質的に一定である2つ以上の別個のエリア領域を含む。
【0077】
実施例11
実施例10のデバイスであって、背面リダイレクション層の2つ以上の別個のエリア領域は、1つ以上の入れ子状の周辺領域によって取り囲まれた中央領域を含む。
【0078】
実施例12
実施例1から11のいずれかのデバイスであって、背面リダイレクション層は、内部反射リダイレクションが勾配を示す少なくとも1つのエリア領域を含む。
【0079】
実施例13
実施例1から12のいずれかのデバイスであって、前面の少なくとも一部は、周囲媒体に対する、公称真空波長λ0における臨界角ΘCによって特徴付けられ、背面リダイレクション層の少なくとも一部は、ダイオード構造内で前記背面リダイレクション層にΘCよりも大きい入射角で入射する出力光の少なくとも一部をリダイレクトし、前面に対してΘCよりも小さい入射角でダイオード構造の前面に向かって伝播するように、構造的にアレンジされている。
【0080】
実施例14
実施例1から13のいずれかのデバイスであって、前面の少なくとも一部は、周囲媒体に対して、公称真空波長λ0における臨界角ΘCによって特徴付けられ、前面の少なくとも一部は反射防止コーティングを含み、反射防止コーティングは、前面のその部分が、公称真空波長λ0においてΘC未満の入射角で前記ダイオード構造内の前面(front surface within the diode structure)に入射する光に対して、周囲媒体に対向する前面で(with the front surface against the ambient medium)、ダイオード構造と前記反射防止コーティングのない周囲媒体との間の界面の対応するフレネル反射率未満である反射率を呈するように、アレンジされている。
【0081】
実施例15
実施例1から14のいずれかのデバイスであって、前面の少なくとも一部は前面リダイレクション層を含み、前面リダイレクション層は、周囲媒体に対向する前面で、公称真空波長λ0において、前面のその部分が、出力光の非屈折透過リダイレクション(non-refractive transmissive redirection)を呈し、ダイオード構造内の前面に入射する出力光の対応する入射角よりも小さい角度においてダイオード構造の外側に伝播させるように、アレンジされている。
【0082】
実施例16
実施例15のデバイスであって、前面層又は前面コーティングは、(i)ナノアンテナのアレイ、(ii)部分的フォトニックバンドギャップ構造、(iii)フォトニック結晶、又は(iv)メタ原子もしくはメタ分子のアレイのうちの1つ以上を含み、それらは、公称出力真空波長λ0に対して、非反射透過リダイレクションを呈するように、成形され、サイズ決定され、アレンジされている。
【0083】
実施例17
実施例1から16のいずれかのデバイスであって、前面の少なくとも一部は、公称出力真空波長λ0に対して、ダイオード構造を出射する出力光の、低減された角度発散又は狭い角度強度分布をもたらす構造化レンズとして、アレンジされたマイクロ又はナノ構造化要素を有する前面層を含む。
【0084】
実施例18
実施例17のデバイスであって、構造化レンズのマイクロ又はナノ構造化要素は、前面層を形成する、前面層上に形成される、又は前面層中に形成される、多数の適切にサイズ決定され、成形された突起、孔、凹部、包含物、又は構造を含む。
【0085】
実施例19
実施例17又は18のバイスであって、構造化レンズのマイクロ又はナノ構造化要素は、ナノアンテナのアレイ、部分的フォトニックバンドギャップ構造、フォトニック結晶、又はメタ原子もしくはメタ分子のアレイを含む。
【0086】
実施例20
実施例1から19のいずれかのデバイスであって、背面リダイレクション層は、ナノアンテナのアレイを含み、ナノアンテナのアレイは、出力光による照射時に、出力光の少なくとも一部を再放射して、その非鏡面内部反射リダイレクションを集合的にもたらすように、(i)1つ以上のアンテナ材料を含み、(ii)公称出力真空波長λ0に対して、成形され、サイズ決定され、スペースを空けられており、(iii)背面リダイレクション層に沿ってアレンジされている。
【0087】
実施例21
実施例1から20のいずれかのデバイスであって、背面リダイレクション層は部分的フォトニックバンドギャップ構造を含み、部分的フォトニックバンドギャップ構造は、公称出力真空波長λ0に対して、活性層出力光による照射時に、出力光の少なくとも一部をリダイレクションし、集合的にその非鏡面内部反射リダイレクションをもたらすように、1つ以上の材料、モルフォロジで及びスペースを空けてアレンジされている。
【0088】
実施例22
実施例1から21のいずれかのデバイスであって、背面リダイレクション層は部分的フォトニック結晶を含み、部分的フォトニック結晶は、公称出力真空波長λ0に対して、出力光による照射時に出力光の少なくとも一部をリダイレクションし、集合的にその非鏡面内部反射リダイレクションをもたらすように、1つ以上の材料、結晶モルフォロジ及び結晶格子間隔でアレンジされている。
【0089】
実施例23
実施例1から22のいずれかのデバイスであって、背面リダイレクション層は、メタ原子又はメタ分子のアレイを含み、メタ原子又はメタ分子のアレイは、出力光による照射時に、出力光の少なくとも一部を再放射して、集合的にその非鏡面内部反射リダイレクションをもたらすように、(i)1つ以上のメタ材料を含み、(ii)公称出力真空波長λ0に対して、成形され、サイズ決定され、離間しており、(iii)背面リダイレクション層に沿ってアレンジされている。
【0090】
実施例24
実施例1から23のいずれかのデバイスであって、背面リダイレクション層は、出力光による照射時に、出力光の少なくとも一部を後方散乱させて、集合的にその非鏡面内部反射リダイレクションをもたらすようにアレンジされた拡散後方散乱体を含む。
【0091】
実施例25
実施例1から24のいずれかのデバイスであって、前面は、その上に前面層又は前面コーティングを含み、少なくともその一部は、ダイオード構造内から前面に入射する出力光の位置依存の鏡面もしくは非鏡面内部反射リダクション、又は、位置依存の屈折もしくは非屈折透過リダクションを呈するように構造的にアレンジされている。
【0092】
実施例26
実施例25のデバイスであって、前面コーティング又は前面層は、(i)ダイオード構造の前面の1つ以上のエリア領域の第1セットが、ダイオード構造内に入射する出力光に対して、公称真空波長λ0において、周囲媒体に対向する前面で、前面コーティング又は前面層を有さないダイオード構造の前面と周囲媒体との間の界面からのフレネル透過率よりも大きい透過率を呈するか、又は、(ii)ダイオード構造の前面の1つ以上のエリア領域の第2セットが、第1セットのエリア領域とは異なり、ダイオード構造内に入射する出力光に対して、公称真空波長λ0において、周囲媒体に対向する前面で、フレネル透過率よりも小さい透過率を呈するように、構造的にアレンジされている。
【0093】
実施例27
実施例26のデバイスであって、ダイオード構造の前面は、周囲媒体に対向するように位置づけられており、周囲媒体は、実質的に固体であって、ドープされた又はドープされていないシリコン、又は1つ以上のドープされた又はドープされていないポリマーの中のうちの1つ以上の材料を含む。
【0094】
実施例28
実施例26のデバイスであって、ダイオード構造の前面は、周囲媒体に対向して位置づけられ、周囲媒体は、真空、空気、気体媒体、又は液体媒体を含む。
【0095】
実施例29
実施例26から28のいずれかのデバイスであって、前面層の第1部分は、(i)第1セットのエリア領域上に位置づけられており、(ii)第1セットのエリア領域が、周囲媒体に対向する前面で、ダイオード構造内の前面に入射する公称真空波長λ0における出力光に対して、フレネル透過率よりも大きい透過率を呈するように、反射防止コーティングとしてアレンジされている。
【0096】
実施例30
実施例29のデバイスであって、反射防止コーティングは、単層の四分の一波長誘電体薄膜又は多層誘電体薄膜を含む。
【0097】
実施例31
実施例29のデバイスであって、反射防止コーティングはモスアイ構造(moth-eye structure)又はインデックス傾斜膜を含む。
【0098】
実施例32
実施例29から31のいずれかのデバイスであって、反射防止コーティングを有する前記ダイオード構造の前面の反射率は、約10%未満、約5%未満、約2.0%未満、約1.0%未満、又は約0.5%未満である。
【0099】
実施例33
実施例29から32のいずれかのデバイスであって、反射防止コーティングは:ドープされた又はドープされていないシリコン;ドープされた又はドープされていないIII-V、II-VI又はIV族半導体;ドープされた又はドープされていない酸化シリコン、窒素化合物又は酸化窒化物;1つ以上のドープされた又はドープされていない金属酸化物、窒素化合物又は酸化窒化物;1つ以上の光学ガラス;又は、1つ以上のドープされた又はドープされていないポリマー;のうちの1つ以上の材料を含む。
【0100】
実施例34
実施例26から33のいずれかのデバイスであって、前面層の第1部分は、(i)第1セットの前記エリア領域上に位置づけられており、(ii)周囲媒体に対向する前面で、ダイオード構造内の前面に入射する公称真空波長λ0における出力光に対して、前記ダイオード構造内の前面に入射する出力光の対応する屈折角よりも小さい出射角で前記ダイオード構造の外側に伝播するように出力光の非屈折透過リダクションを呈するようにアレンジされている。
【0101】
実施例35
実施例26から34のいずれかのデバイスであって、前面層の第2部分は、(i)第2セットのエリア領域上に位置づけられ、(ii)ダイオード構造内の前面に入射する光の鏡面内部反射を呈するようにアレンジされている。
【0102】
実施例36
実施例35のデバイスであって、前面層又は前記コーティングの第2部分は、多層誘電反射コーティング又は金属反射コーティングを含む。
【0103】
実施例37
実施例26から36のいずれかのデバイスであって、前面層の第2部分は、(i)第2セットのエリア領域に位置づけられており、(ii)ダイオード構造内の前面に入射する公称真空波長λ0における出力光に対して、非鏡面内部反射リダイレクションを呈するようにアレンジされている。
【0104】
実施例38
実施例37のデバイスであって、前面層又は前面コーティングの第2部分は、非鏡面内部反射リダイレクションの位置依存角度を呈する。
【0105】
実施例39
実施例25から38のいずれかのデバイスであって、第1セット及び第2セットの各エリア領域は、内部反射リダイレクション又は透過リダイレクションに関して第1セット及び第2セットの少なくとも1つの他のエリア領域とは異なり、内部反射リダイレクション又は透過リダイレクションは、対応するエリア領域の上で(over)実質的に一定である。
【0106】
実施例40
実施例39のデバイスであって、第1セット及び第2セットの前記エリア領域は、1つ以上の入れ子状の周辺領域によって取り囲まれた中央領域を含む。
【0107】
実施例41
実施例25から40のいずれかのデバイスであって、前面層又は前面コーティングは、内部反射リダイレクション又は透過リダイレクションが勾配(gradient)を呈する少なくとも1つのエリア領域を含む。
【0108】
実施例42
実施例1から41のいずれかのデバイスであって、前面層又は前面コーティングは、(i)ナノアンテナのアレイ、(ii)部分的フォトニックバンドギャップ構造、(iii)フォトニック結晶、又は(iv)メタ原子もしくはメタ分子のアレイのうちの1つ以上を含み、それらは、公称出力真空波長λ0に対して、非鏡面内部反射リダイレクション又は非屈折透過リダイレクションを呈するようにアレンジされている。
【0109】
実施例43
実施例25から42のいずれかのデバイスであって、前面層又は前面コーティングは、ナノアンテナのアレイを含み、ナノアンテナのアレイは、出力光による照射時に、出力光の少なくとも一部を再放射して、集合的にその非鏡面内部反射リダイレクション又は非屈折透過リダクションをもたらすように、(i)1つ以上のアンテナ材料を含み、(ii)公称出力真空波長λ0に対して、成形され、サイズ決定され、スペースを空けられており、(iii)前面コーティング又は前面層に沿ってアレンジされている。
【0110】
実施例44
実施例25から43のいずれかのデバイスであって、前面層又は前面コーティングは、部分的フォトニックバンドギャップ構造を含み、部分的フォトニックバンドギャップ構造は、公称出力真空波長λ0に対して、活性層出力光による照射時に、出力光の少なくとも一部をリダイレクションし、集合的にその非鏡面内部反射リダイレクション又は非屈折透過リダクションをもたらすように、1つ以上の材料、モルフォロジで及びスペースを空けてアレンジされている、
【0111】
実施例45
実施例25から44のいずれかのデバイスであって、前面層又は前面コーティングは、部分的フォトニック結晶を含み、部分的フォトニック結晶は、公称出力真空波長λ0に対して、出力光による照射時に、出力光の少なくとも一部をリダイレクションし、その非鏡面内部反射リダイレクション又は非屈折透過リダクションをもたらすように、1つ以上の材料、結晶モルフォロジ及び結晶格子間隔でアレンジされている。
【0112】
実施例46
実施例1から45のいずれかのデバイスであって、前面層又は前面コーティングは、メタ原子又はメタ分子のアレイを含み、メタ原子又は前記メタ分子のアレイは、出力光による照射時に、出力光の少なくとも一部を再放射して、集合的にその非鏡面内部反射リダイレクション又は非屈折透過リダクションをもたらすように、(i)1つ以上のメタ材料を含み、(ii)公称出力真空波長λ0に対して、成形され、サイズ決定され、離間しており、(iii)前面層又は前面コーティングに沿ってアレンジされている。
【0113】
実施例47
実施例1から46のいずれかのデバイスであって、前面層又は前面コーティングは、前面層又は前面コーティングの、少なくとも1つの他の領域の波長依存透過率とは異なる波長依存透過率を有する少なくとも1つの領域を含む。
【0114】
実施例48
実施例1から47のいずれかのデバイスであって、前記背面リダイレクション層と、前記前面層もしくは前記前面コーティングとのうちの一方又は両方は、ドープされた又はドープされていないシリコン;ドープされた又はドープされていないIII-V、II-VI又はIV族半導体;ドープされた又はドープされていない酸化シリコン、窒素化合物又は酸化窒化物;1つ以上のドープされた又はドープされていない金属酸化物、窒素化合物又は酸化窒化物;1つ以上の光学ガラス;1つ以上のドープされた又はドープされていないポリマー;又は、1つ以上の金属又は金属合金;のうちの1つ以上の材料を含む。
【0115】
実施例49
実施例1から48のいずれかのデバイスであって、背面リダイレクション層と、前面層もしくは前面コーティングとのうちの一方又は両方は、デバイスが、前面を通ってダイオード構造を出射する前に、活性層によって放出される出力光の光子当たりの内部リダイレクション及び内部反射の平均総数が30未満、20未満、10未満、又は5未満であることを呈するようにアレンジされている。
【0116】
実施例50
実施例1から49のいずれかのデバイスであって、発光デバイスが、約80%超、約90%超、又は約95%超の光子抽出効率を呈する。
【0117】
実施例51
実施例1から50のいずれかのデバイスであって、背面リダイレクション層は、約80%超、約85%超、約90%超、約95%超のリダイレクション効率を呈している。
【0118】
実施例52
実施例1から51のいずれかのデバイスであって、背面リダイレクション層は、約20%未満、約10%未満、約5%未満、約2.0%未満、又は約1.0%未満である、入射する光の通過当たりの光学損失を呈する。
【0119】
実施例53
実施例1から52のいずれかのデバイスであって、(i)背面リダイレクション層上の誘電体層であって、誘電体層とダイオード構造の背面との間に背面リダイレクション層があり、誘電体層は公称真空波長λ0において実質的に透明であり、ダイオード構造の屈折率よりも低い屈折率によって特徴付けられる、誘電体層と、(ii)誘電体層上の反射層であって、反射層と背面リダイレクション層との間に誘電体層がある、反射層と、をさらに備える。
【0120】
実施例54
実施例53のデバイスであって、背面リダイレクション層は、約20%超、約40%超、約60%超、約80%超のリダイレクション効率を呈する。
【0121】
実施例55
実施例53又は54のバイスであって、反射層は、公称真空波長λ0において、約90%超、約95%超、約98%超の反射率を呈する。
【0122】
実施例56
実施例53から55のいずれかのデバイスであって、反射層は金属コーティング又は誘電体コーティングを含む。
【0123】
実施例57
実施例53から56のいずれかのデバイスであって、誘電体層は:
ドープされた又はドープされていないシリコン;ドープされた又はドープされていないIII-V、II-VI又はIV族半導体;ドープされた又はドープされていない酸化シリコン、窒素化合物又は酸化窒化物;1つ以上のドープされた又はドープされていない金属酸化物、窒素化合物又は酸化窒化物;1つ以上の光学ガラス;又は、1つ以上のドープされた又はドープされていないポリマー;のうちの1つ以上の材料を含む。
【0124】
実施例58
実施例53から57のいずれかのデバイスであって、反射層は:ドープされた又はドープされていないシリコン;ドープされた又はドープされていないIII-V、II-VI又はIV族半導体;ドープされた又はドープされていない酸化シリコン、窒素化合物又は酸化窒化物;1つ以上のドープされた又はドープされていない金属酸化物、窒素化合物又は酸化窒化物;1つ以上の光学ガラス;1つ以上のドープされた又はドープされていないポリマー;又は、1つ以上の金属又は金属合金;のうちの1つ以上の材料を含む。
【0125】
実施例59
実施例1から58のいずれかのデバイスであって、公称出力真空波長λ0は、約0.20m超、約0.4m超、約0.8μm超、約10m未満、約2.5m未満、又は約1.0μm未満である。
【0126】
実施例60
実施例1から59のいずれかのデバイスであって、半導体ダイオード構造は半導体発光ダイオードを含む。
【0127】
実施例61
実施例1から60のいずれかのデバイスであって、ダイオード構造は、ドープされた又はドープされていないIII-V、II-VI又はIV族半導体材料又は合金又はそれらの混合物のうちの1つ以上を含む。
【0128】
実施例62
実施例1から61のいずれかのデバイスであって、発光層は、ドープされた又はドープされていないIII-V、II-VI又はIV族半導体材料又は合金又はそれらの混合物のうちの1つ以上を含む。
【0129】
実施例63
実施例1から62のいずれかのデバイスであって、1つ以上のp-n接合、1つ以上の量子井戸、1つ以上のマルチ量子井戸又は1つ以上の量子ドットを含む。
【0130】
実施例64
実施例1から63のいずれかのデバイスであって、波長変換構造をさらに備え、波長変換構造は前面に面し、前面から離れるように伝播する出力光の少なくとも一部を吸収して、公称真空波長λ0よりも長い1つ以上の波長のダウンコンバートされた光を放出するように位置づけられ、アレンジされている。
【0131】
実施例65
実施例1から64のいずれかのデバイスを製造する方法であって、(a)ダイオード構造内で1つ以上の発光活性層を形成するステップと;(b)ダイオード構造の前面上に前面コーティング又は前面層を形成するステップと;(c)ダイオード構造の背面上に前記背面リダイレクション層を形成するステップと、を含む。
【0132】
実施例66
実施例65の方法はさらに、(d)リダイレクション層の背面上に誘電体層を形成するステップであって、誘電体層とダイオード構造の背面との間にリダイレクション層がある、ステップと、(e)誘電体層の背面上に反射層を形成するステップであって、反射層と前記リダイレクション層の背面との間に誘電体層がある、ステップと、を含む。
【0133】
実施例67
実施例1から64のいずれかのデバイスを動作させる方法であって、方法は、発光デバイスがダイオード構造の前面からデバイス出力光を放出し、前面に対向する周囲媒体内を伝播するように、発光デバイスに給電するステップを含む。
【0134】
実施例68
複数の、実施例1から64のいずれかの発光デバイスのアレイ。
【0135】
実施例69
実施例68のアレイ、アレイの各発光デバイスは、アレイの少なくとも1つの他の発光デバイスとは独立して動作可能である。
【0136】
実施例70
実施例68のアレイであって、アレイの各発光デバイスは、アレイの全ての他の発光デバイスとは独立して動作可能である。
【0137】
実施例71
実施68から70のいずれかのデバイスであって、アレイの発光デバイスの非ゼロスペーシング又はピッチは、約1.0mm未満、約0.5mm未満、約0.3mm未満、約0.2mm未満、約0.10mm未満、約0.08mm未満、約0.05mm未満、約0.03mm未満、約0.02mm.未満である。
【0138】
実施例72
実施例68から71のいずれかのデバイスであって、アレイの発光デバイスは、0.10mm未満、0.05mm未満、0.03mm未満、0.02mm未満、0.010mm未満又は0.005mm未満の非ゼロ幅を有する非発光ピクセル境界によって離間している。
【0139】
実施例73
ディスプレイシステムであって、(i)実施例68から72のいずれかのアレイと、(ii)ディスプレイと、(iii)アレイから離間し、アレイから前記ディスプレイ内に光を結合するようにアレンジされている光学要素又は光学系と、を含む。
【0140】
実施例74
モバイルデバイスであって、(i)カメラと、(ii)実施例68から72のいずれかのアレイと、(iii)アレイから離間し、アレイによって放出された光を前記カメラの視野内へと方向付けるようにアレンジされた光学要素又は光学系と、を含む。
【0141】
実施例75
照明システムであって、(i)実施例68から72のいずれかのアレイと、(iii)前記アレイから離間し、アレイによって放出された光を照明されるべきエリア又は領域内へと方向付けるようにアレンジされた光学要素又は光学系と、を含む。
【0142】
開示された例示的な実施形態及び方法の均等物は、本開示又は添付の特許請求の範囲の範囲内に入るものとすることが意図される。開示された例示的な実施形態及び方法、並びにそれらの均等物は、本開示又は添付の特許請求の範囲内に留まりながら、修正され得ることが意図される。
【0143】
前述の詳細な説明において、様々な特徴は、本開示を合理化する目的で、いくつかの例示的な実施形態において一緒にグループ化され得る。この開示の方法は、請求される実施形態が、対応する請求項に明示的に記載されるよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、添付の特許請求の範囲が反映するように、発明の主題は、単一の開示された例示的な実施形態のすべての特徴よりも少ない特徴に存在し得る。したがって、本開示は、本明細書に明示的に開示されていない場合があるサブセットを含み得る、1つ以上の特徴の任意の好適なサブセットを有する任意の実施形態を暗示的に開示するものとして解釈されるものとし、その特徴は、本出願において示され、説明され、又は特許請求される。特徴の「適切な(suitable)」サブセットは、そのサブセットの任意の他の特徴に関して互換性がなく、相互に排他的でもない特徴のみを含む。したがって、添付の特許請求の範囲は、詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別個の開示された実施形態としてしている。加えて、添付の従属請求項のそれぞれは、詳細な説明への請求項の前記組み込みによる開示の目的のためだけに、あたかも複数の従属形式で書かれ、矛盾しない全ての先行する請求項に従属するかのように解釈されるものとする。添付の特許請求の範囲の累積的な範囲は、必ずしもそうではないが、本出願に開示された主題の全体を包含することができることにさらに留意されたい。
【0144】
以下の解釈は、本開示及び添付の特許請求の範囲の目的に適用されるものとする。冠詞「a」は、「ただ1つ」、「単一」、又は他の同様の限定が、特定の文脈において明示的に述べられているか、又は暗示的である場合を除き、「1つ以上」として解釈されるものとし、同様に、冠詞「the」は、「ただ1つ」、「単一の1つ」、又は他の同様の限定が、特定の文脈において明示的に述べられているか又は暗示的である場合を除き、「1つ又は複数」として解釈されるものとする。接続詞「又は」は、(i)例えば、「~又は~のいずれか」、「~のうちの一方のみ」又は同様の言語の使用によって、明示的に別段の定めがある場合、又は(ii)列挙された2つ以上の選択肢が特定の文脈内で相互に排他的である場合、この場合、「又は」は、相互に排他的ではない選択肢を含む組み合わせのみを含む、場合出ない限り:包括的に解釈される(例えば、「犬又は猫」は「犬、猫又は両方」と解釈される(例えば、「犬又は猫」は「犬又は猫又はその両方」と解釈され、例えば「犬、猫又は鼠」は「犬又は猫又は鼠又は任意の2種又は3種全部」と解釈される)。同様に、「犬又は猫の1匹以上」は、そうでないと明示的に述べられていない限り、又は代替物が、相互に排他的であるかもしくは両立しないと(暗示的にもしくは明示的に)理解もしくは開示されていない限り、(i)猫を全く含まない1匹以上の犬、(ii)犬を全く含まない1匹以上の猫、又は(iii)1匹以上の犬及び1匹以上の猫、を含むと解釈される。同様に、「犬、猫又は鼠のうちの1匹以上」は、(i)猫又は鼠を全く含まない1匹以上の犬、(ii)犬又は鼠を含まない1匹以上の猫、(iii)犬又は猫を全く含まない1匹以上の鼠、(iv)1匹以上の犬及び1匹以上の猫、(v)1匹以上の犬及び1匹以上の鼠、(vi)1匹以上の猫及び1匹以上の鼠、又は(vii)1匹以上の犬、1匹以上の猫、及び1匹以上の鼠として解釈される。「犬、猫又は鼠のうちの2匹以上」は、(i)鼠を全く含まない1匹以上の犬及び1匹以上の猫、(ii)猫を全く含まない1匹以上の犬及び1匹以上の鼠、(iii)犬を全く含まない1匹以上の猫及び1匹以上の鼠、又は(iv)1匹以上の犬、1匹以上の猫、及び1匹以上の鼠として解釈され、「3匹以上」、「4匹以上」などは、同様に解釈される。前述の記述のいずれかについて、含まれる選択肢の任意の対又は組み合わせが、不適合又は相互排他的であると理解又は開示される(暗示的又は明示的に)場合、そのような対又は組み合わせは、対応する記述から除外されると理解される。本開示及び添付の特許請求の範囲の目的のために、「備える、含む、有する(”comprising,” ”including,” ”having,”)」という単語、及びそれらの変形は、それらが現れる場合はいつでも、明示的に別段の定めをした場合を除き、「少なくとも(at least)」などの句がその各例の後に付加された場合と同じ意味を有するオープンエンドの用語として解釈されるものとする。
【0145】
本開示又は添付の特許請求の範囲の目的のために、「ほぼ等しい」、「実質的に等しい」、「約~より大きい」、「約~より小さい」などの用語が数値的量に関して用いられる場合、異なる解釈が明示的に記載されない限り、測定精度及び有効数字に関する標準的な慣例が適用されるものとする。「実質的に防止される」、「実質的に存在しない」、「実質的に排除される」、「ほぼゼロに等しい」、「無視できる」などの句によって記載されるヌル量(null quantities)について、かかる各句は、問題の量が、開示又は特許請求された装置又は方法の意図された動作又は使用の文脈における実用的な目的で、装置又は方法の全体的な動作又は性能が、ヌル量が実際に完全に削除され、正確にゼロに等しいか、そうでなければ正確にゼロになった場合に発生したはずであるのと変わらない程度に減少または低減していることを示すものとする。
【0146】
本開示及び添付の特許請求の範囲の目的のために、実施形態、実施例、又は請求項の要素、ステップ、限定、又は他の部分の任意のラベル付け(例えば、第1、第2、第3など、(a)、(b)、(c)など、又は(i)、(ii)、(iii)など)は、明確にするためだけのものであり、そのようにラベル付けされた部分の任意の種類の順序付け又は優先順位を暗示するものとして解釈されるべきではない。任意の、かかる順序付け又は優先順位が意図される場合、それは、実施形態、実施例、又は請求項において明示的に記載されるか、又はいくつかの事例では、それは、実施形態、実施例、又は請求項の特定の内容に基づいて暗示的又は固有である。添付の特許請求の範囲において、35USC§112(f)の規定が装置クレームにおいて行使されることが望まれる場合、「手段」という単語がその装置クレームに現れる。これらの規定が方法の請求項において呼び出されることが望まれる場合、「ためのステップ」という単語がその方法の請求項に現れる。逆に、「手段」又は「~のためのステップ」という単語が請求項に現れない場合、35USC§112(f)の規定は、その請求項に対して行使されることを意図していない。
【0147】
任意の1つ以上の開示が参照により本明細書に組み込まれ、そのような組み込まれた開示が本開示と部分的にもしくは全体的に矛盾するか、又は本開示と範囲が異なる場合、矛盾、より広い開示、又はより広い用語の定義の範囲まで、本開示が支配する。組み込まれた開示内容の一部または全体が相互に矛盾する場合は、矛盾の範囲内で、後の日付の開示内容が優先される。
【0148】
要約は、特許文献内の特定の主題を検索する者の助けとして必要に応じて提供される。しかしながら、要約は、そこに記載された任意の要素、特徴、又は限定が、任意の特定の請求項によって必然的に包含されることを暗示することを意図しない。各請求項に包含される主題の範囲は、その請求項のみの記載によって決定されるものとする。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体の発光デバイスであって:
半導体のダイオード構造内に前面と背面と1つ以上の発光活性層とを備え、それらは、公称真空波長λ
0において出力光を放出し、前記ダイオード構造内を伝播させるようにアレンジされている、半導体のダイオード構造と;
前記ダイオード構造の前記背面上のリダイレクション層であって、背面リダイレクション層は、(i)ナノアンテナアレイ、(ii)部分的フォトニックバンドギャップ構造、(iii)フォトニック結晶、又は(iv)メタ原子もしくはメタ分子のうちの1つ以上を含み、前記背面リダイレクション層の少なくとも一部は、前記公称真空波長λ
0に対して、前記ダイオード構造内の前記背面に入射する出力光の非鏡面内部反射リダイレクションを呈するように、構造的にアレンジされている、リダイレクション層と;
を備え、
前記前面又は前記背面のうちの一方又は両方は、前記出力光の位置依存のリダイレクション、反射、又は透過を呈する1つ以上の構造的アレンジメントを含み、前記1つ以上の構造アレンジメントは、
(i)前記背面リダイレクション層の少なくとも一部が、前記ダイオード構造内の前記背面に入射する出力光の位置依存の内部反射リダイレクションを呈するように、構造的にアレンジされているか、又は
(ii)前記前面は、その上に前面層又は前面コーティングを有し、前記前面層又は前記前面コーティングの少なくとも一部は、前記ダイオード構造内から前記前面に入射する出力光の位置依存の内部反射リダイレクション又は位置依存の透過リダイレクションを呈するように、構造的にアレンジされている、
うちの一方又は両方を備える、
デバイス。
【請求項2】
前記背面リダイレクション層と、前記前面層もしくは前記前面コーティングと、のうちの一方又は両方の位置依存性は、前記前面を通って前記ダイオード構造を出射する出力光が、前記前面にわたる位置と共に変化する位置依存性輝度を呈するように、アレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項3】
前記位置依存性輝度は:
(i)前記ダイオード構造の1つのエッジのより近くで最大値を呈し、前記ダイオード構造にわたる1つの横寸法に沿って最大値から単調に減少するか、
(ii)前記ダイオード構造の中央領域を横切って延在する線に沿って最大強度を呈し、前記ダイオード構造の対立するエッジに向かう1つの横寸法に沿って両方向に減少するか、
(iii)前記ダイオード構造の中央領域で最大強度を呈し、前記ダイオード構造のエッジに向かう両方の横寸法に沿って両方向に減少するか、又は
(iv)(1)実質的に一定の非ゼロ輝度を呈する中央領域と、(2)前記中央領域を取り囲み、無視できる輝度のみを呈する周辺領域とを含む、
請求項2記載のデバイス。
【請求項4】
前記背面リダイレクション層と、前記前面層もしくは前記前面コーティングとのうちの一方又は両方の位置依存性は、前記発光活性層にわたる出力光の実質的に均一な放出に伴って、前記前面を通って前記ダイオード構造を出射する出力光が前記前面にわたる位置と共に変化する位置依存性輝度を呈するように、アレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項5】
前記背面リダイレクション層の少なくとも一部は、前記ダイオード構造内の前記背面に入射する出力光の位置依存の鏡面又は非鏡面の内部反射リダイレクションを呈するように構造的にアレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項6】
(i)前記背面リダイレクション層は、前記ダイオード構造の前記背面の第1部分のみの上で非鏡面内部反射リダイレクションを呈し、前記ダイオード構造の前記背面の、前記第1部分とは異なる第2部分のみの上で鏡面内部反射を呈するか、又は
(ii)前記背面リダイレクション層の少なくとも一部は、非鏡面内部反射リダイレクションの位置依存角度を呈する、
請求項5記載のデバイス。
【請求項7】
前記背面リダイレクション層の少なくとも一部は、(i)ナノアンテナのアレイ、(ii)部分的フォトニックバンドギャップ構造、(iii)フォトニック結晶、又は(iv)メタ原子もしくはメタ分子のアレイのうちの1つ以上を含み、それらは、公称出力真空波長λ
0に対して、集合的に出力光の前記非鏡面内部反射リダイレクションをもたらすように、成形され、サイズ決定され、アレンジされている、
請求項5記載のデバイス。
【請求項8】
前記前面の少なくとも一部は、(i)ナノアンテナのアレイ、(ii)部分的フォトニックバンドギャップ構造、(iii)フォトニック結晶、又は(iv)メタ原子もしくはメタ分子のアレイのうちの1つ以上を含む、前面リダイレクション層又は前面コーティングを含み、それらは、公称出力真空波長λ
0に対して、周囲媒体に対向する前記前面を有し、前記公称真空波長λ
0において前記前面のその部分が出力光の非鏡面透過リダクションを呈し、前記ダイオード構造内の前記前面に入射する出力光の対応する入射角よりも小さい角度において前記ダイオード構造の外側に伝播するように、成形され、サイズ決定され、アレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項9】
前記前面の少なくとも一部は、公称出力真空波長λ
0に対して、前記ダイオード構造を出射する出力光の、低減された角度発散又は狭い角度強度分布をもたらす構造化レンズとして、アレンジされたマイクロ又はナノ構造化要素を有する前面層を含む、
請求項1記載のデバイス。
【請求項10】
(i)前記構造化レンズの前記マイクロ又はナノ構造化要素は、前記前面層を形成する、前記前面層上に形成される、又は前記前面層中に形成される、多数の適切にサイズ決定され、成形された突起、孔、凹部、包含物、又は構造を含むか、又は
(ii)前記構造化レンズの前記マイクロ又はナノ構造化要素は、ナノアンテナのアレイ、部分的フォトニックバンドギャップ構造、フォトニック結晶、又はメタ原子もしくはメタ分子のアレイを含む、
請求項9記載のデバイス。
【請求項11】
前記背面リダイレクション層の少なくとも一部は、出力光による照射時に、前記出力光の少なくとも一部を後方散乱させて、集合的にその非鏡面内部反射リダイレクションをもたらすようにアレンジされた拡散後方散乱体を含む、
請求項1記載のデバイス。
【請求項12】
前記前面は、その上に前記前面層又は前記前面コーティングを含み、少なくともその一部は、前記ダイオード構造内から前記前面に入射する出力光の位置依存の鏡面もしくは非鏡面内部反射リダクション又は位置依存の屈折もしくは非屈折透過リダクションを呈するように構造的にアレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項13】
前記前面コーティング又は前記前面層は、
(i)前記ダイオード構造の前記前面の1つ以上のエリア領域の第1セットが、前記公称真空波長λ0において前記ダイオード構造内に入射する出力光に対して、周囲媒体に対向する前記前面で、前記前面コーティング又は前記前面層を有さない前記ダイオード構造の前記前面と周囲媒体との間の界面からのフレネル透過率よりも大きい透過率を呈するか、又は、
(ii)前記ダイオード構造の前記前面の1つ以上のエリア領域の第2セットが、前記第1セットの前記エリア領域とは異なり、前記公称真空波長λ0において前記ダイオード構造内に入射する出力光に対して、周囲媒体に対向する前面で、前記フレネル透過率よりも小さい透過率を呈するように、構造的にアレンジされている、
請求項12記載のデバイス。
【請求項14】
(i)前記前面層の第1部分は、第1セットのエリア領域上に位置づけられ、周囲媒体に対向する前記前面で、前記ダイオード構造内の前記前面に入射する前記公称真空波長λ0における出力光に対して、前記ダイオード構造内の前記前面に入射する前記出力光の対応する屈折角よりも小さい出射角で前記ダイオード構造の外側に伝播するように前記出力光の非屈折透過リダクションを呈するようにアレンジされているか、
(ii)前記前面層の第2部分は、第2セットのエリア領域上に位置づけられ、前記ダイオード構造内の前記前面に入射する鏡面内部反射を呈するようにアレンジされているか、又は
(iii)前面層の第2部分は、前記第2セットの前記エリア領域上に位置づけられ、前記ダイオード構造内の前記前面に入射する公称真空波長λ0における出力光に対して、非鏡面内部反射リダイレクションを呈するようにアレンジされている、
請求項12記載のデバイス。
【請求項15】
前記前面層又は前記前面コーティングの前記第2部分は、非鏡面内部反射リダイレクションの位置依存角度を呈する、
請求項14記載のデバイス。
【請求項16】
前記前面層又は前記前面コーティングの少なくとも一部は、(i)ナノアンテナのアレイ、(ii)部分的フォトニックバンドギャップ構造、(iii)フォトニック結晶、又は(iv)メタ原子もしくはメタ分子のアレイのうちの1つ以上を含み、それらは、前記公称真空波長λ0に対して、非鏡面内部反射リダイレクション又は非屈折透過リダイレクションを呈するようにアレンジされている、
請求項1記載のデバイス。
【請求項17】
前記前面層又は前記前面コーティングは、前記前面層又は前記前面コーティングの、少なくとも1つの他の領域の波長依存透過率とは異なる波長依存透過率を有する少なくとも1つの領域を含む、
請求項1記載のデバイス。
【請求項18】
前記発光デバイスが、約80%超、約90%超、又は約95%超の光子抽出効率を呈する、
請求項1記載のデバイス。
【請求項19】
(i)前記背面リダイレクション層上の誘電体層であって、前記誘電体層と前記ダイオード構造の前記背面との間に前記背面リダイレクション層があり、前記誘電体層は前記公称真空波長λ0において実質的に透明であり、前記ダイオード構造の屈折率よりも低い屈折率によって特徴付けられる、誘電体層と、
(ii)前記誘電体層上の反射層であって、前記反射層と前記背面リダイレクション層との間に前記誘電体層がある、反射層と、をさらに備える、
請求項1記載のデバイス。
【請求項20】
複数の、請求項1乃至19いずれか1項記載のデバイスのアレイであって、
前記アレイの各発光デバイスは、前記アレイの少なくとも1つの他の発光デバイスとは独立して動作可能であり、
前記アレイの前記発光デバイスの非ゼロ間隔又はピッチは、1.0mm未満であり、
前記アレイの前記発光デバイスは、0.10mm未満の非ゼロ幅を有する非発光ピクセル境界によって離間している、
アレイ。
【国際調査報告】