(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-02
(54)【発明の名称】ワイヤレス通信ネットワークのための構成システム
(51)【国際特許分類】
H04W 4/06 20090101AFI20240625BHJP
H04W 8/22 20090101ALI20240625BHJP
H04W 84/18 20090101ALI20240625BHJP
【FI】
H04W4/06
H04W8/22
H04W84/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577237
(86)(22)【出願日】2022-06-14
(85)【翻訳文提出日】2023-12-13
(86)【国際出願番号】 FI2022050411
(87)【国際公開番号】W WO2022263719
(87)【国際公開日】2022-12-22
(32)【優先日】2021-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】518245157
【氏名又は名称】ワイヤパス オイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カセヴァ、ヴィッレ
(72)【発明者】
【氏名】ユヴェン、ヴィッレ
(72)【発明者】
【氏名】ヒルヴィ、ハンヌ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE25
(57)【要約】
本出願は、少なくとも1つの第1の通信デバイス(104b)と、少なくとも1つの第2の通信デバイス(104c)と、を備える、ワイヤレス通信ネットワーク(102)のための構成システム(100)に関する。少なくとも1つの第1及び第2の通信デバイス(104b、104c)は、複数の通信デバイス(104、104a、104b、104c、104d)に属する。複数の通信デバイスの各通信デバイス(104、104a、104b、104c、104d)は、複数の通信デバイスのうちの少なくとも1つとの双方向無線通信を提供するように構成された無線ノードデバイスである。複数の通信デバイスに属する通信デバイス(104a)からネットワーク永続的構成データ(CO)のコンテンツを受信(220)し、構成データの受信したコンテンツを記憶(222)した後、各第1の通信デバイス(104b)は、構成データのバージョン識別子(VE)を含む構成データ記述(DE)を、バージョン識別子に合致する構成データの記憶されたコンテンツを要求に応じて送信(228)する当該第1の通信デバイスの能力を示すために、ネットワーク内に定期的にブロードキャスト(224)するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信ネットワーク(102)のための構成システム(100)であって、
少なくとも1つの第1の通信デバイス(104b)と、
少なくとも1つの第2の通信デバイス(104c)と、を備え、
前記少なくとも1つの第1及び第2の通信デバイス(104b、104c)が、複数の通信デバイス(104、104a、104b、104c、104d)に属し、
前記複数の通信デバイスの各通信デバイス(104、104a、104b、104c、104d)が、前記複数の通信デバイスのうちの少なくとも1つとの双方向無線通信を提供するように構成された無線ノードデバイスであり、
前記複数の通信デバイスに属する通信デバイス(104a)からネットワーク永続的構成データ(CO)のコンテンツを受信(220)し、前記構成データの前記受信したコンテンツを記憶(222)した後、各第1の通信デバイス(104b)が、前記構成データのバージョン識別子(VE)を含む構成データ記述(DE)を、前記バージョン識別子に合致する前記構成データの前記記憶されたコンテンツを要求に応じて送信(228)する前記第1の通信デバイスの能力を示すために、前記ネットワーク内に定期的にブロードキャスト(224)するように構成される、
システム。
【請求項2】
前記通信デバイスから構成データの前記コンテンツを受信する前に、前記少なくとも1つの第1の通信デバイスが、前記ブロードキャストされた構成データ記述を前記通信デバイスから受信(214)するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記通信デバイスが、シンクデバイス(104a)であり、前記ネットワークの外部から前記構成データの前記コンテンツを受信した後、前記シンクデバイスが、前記構成データの前記受信したコンテンツを記憶(210)するように、かつ前記ネットワーク内の前記構成データのソースとして動作するように構成される、請求項1又は請求項2の何れか1項に記載のシステム。
【請求項4】
前記シンクデバイス及び複数のシンクデバイスからの少なくとも1つの他のシンクデバイス(104a)が前記構成データのソースとして動作するように、前記シンクデバイスが、前記ネットワーク内の前記複数のシンクデバイス(104a)に属する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ネットワークの外部から別のネットワーク永続的構成データ(CO)のコンテンツを受信し、前記別の構成データの前記受信したコンテンツを記憶した後、各シンクデバイス(104a)が、前記別の構成データのバージョン識別子(VE)を含む別の構成データ記述(DE)を、前記構成データの前記コンテンツとは異なる前記別の構成データの前記記憶されたコンテンツを前記複数の通信デバイスのうちの少なくとも1つからの要求に応じて送信する(214)前記シンクデバイスの能力を示すために、前記ネットワーク内で定期的にブロードキャスト(212)するように構成される、請求項3又は請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第2の通信デバイス(104、104c)が、前記少なくとも1つの第1の通信デバイスのうちの1つから前記ブロードキャストされた構成データ記述を受信(224)するように構成される、請求項1~請求項5の何れか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記構成データ記述を受信した後、前記少なくとも1つの第1の通信デバイス又は前記少なくとも1つの第2の通信デバイスが、前記構成データの前記バージョン識別子又はソース識別子(SO)が、前記ソース識別子が前記構成データ記述内に存在する場合、欠落しているかどうか、又は前記バージョン識別子又は前記ソース識別子が、前記ソース識別子が前記構成データ記述内に存在する場合、変更されたかどうかを識別(215、224)するように構成される、請求項1~請求項6の何れか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの第1の通信デバイスが、前記通信デバイスにネットワーク永続的構成データ要求(RE)を送信(218)するように構成されるか、又は前記少なくとも1つの第2の通信デバイスが、前記ソース識別子が前記受信した構成データ記述内に存在する場合、前記構成データの前記バージョン識別子又は前記ソース識別子が欠落していること、又は前記ソース識別子が前記受信した構成データ記述内に存在する場合、前記バージョン識別子又は前記ソース識別子が変更されたことを前記識別が示した後に、前記構成データ要求を前記少なくとも1つの第1の通信デバイスのうちの1つに送信(227)するように構成される、請求項1~請求項7の何れか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの第1の通信デバイス又は第2の通信デバイスが、前記ネットワークへの関連付けに従って、関連付け手順に属するメッセージの一部として構成データ要求(RE)を送信(218、227)するように構成される、請求項1~請求項8の何れか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記ネットワークへの前記関連付けの完了に従って、前記関連付け手順に属する応答メッセージの一部として前記構成データコンテンツを、前記少なくとも1つの第1の通信デバイスが前記構成データ要求を送信したとき、前記通信デバイスが、前記少なくとも1つの第1の通信デバイスに送信(220)するように構成され、又は前記少なくとも1つの第2の通信デバイスが前記構成データ要求を送信したとき、前記少なくとも1つの第1の通信デバイスが、前記第2のデバイスに送信(228)するように構成される、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの第1の通信デバイスのうちの1つから前記構成データの前記コンテンツを受信し、前記構成データの前記受信したコンテンツを記憶した後、各第2の通信デバイスが、構成データ記述(DE)を、前記構成データの前記記憶されたコンテンツを要求に応じて送信する前記第2の通信デバイスの能力を示すために、前記ネットワーク内に定期的にブロードキャストするように構成される、請求項1~請求項10の何れか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記ネットワークが、デジタル欧州コードレス電気通信2020ベースのネットワーク、ワイヤレスマルチホップネットワーク、ワイヤレスメッシュネットワーク、ワイヤレスローカルエリアネットワーク、セルラーベースのローカルエリアネットワーク、低電力ワイドエリアネットワーク、セルラーネットワーク、ワイヤレスブルートゥース低エネルギーベースの無線ネットワーク、ジグビーネットワーク、スレッドネットワーク、又はパブリックランドモバイルネットワークである、請求項1~請求項11の何れか1項に記載のシステム。
【請求項13】
前記構成データが、インターネットプロトコルバージョン6構成情報、低電力ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク上のIPv6構成情報、動的ホスト構成プロトコル情報、ドメイン名システム情報、サービス及びサーバ情報のうちの少なくとも1つ、少なくとも1つの公開鍵又はデジタル証明書、ソフトウェア更新制御情報、少なくとも1つのソフトウェア画像、及びソフトウェア関連メタデータのうちの少なくとも1つ、少なくとも1つのセキュリティ鍵、少なくとも1つのセキュリティ鍵リスト、及びセキュリティ鍵関連メタデータのうちの少なくとも1つ、又は通信デバイス関連通信プロトコル、通信デバイス関連アプリケーション、又は他の内部通信デバイス関連コンポーネントによって使用されるように構成された他の構成情報を含む、請求項1~請求項12の何れか1項に記載のシステム。
【請求項14】
ワイヤレス通信ネットワーク(102)のための構成方法(208)であって、
無線ノードデバイスとして動作する複数の通信デバイス(104、104a、104b、104c、104d)に属する少なくとも1つの第1の通信デバイス(104b)及び少なくとも1つの第2の通信デバイス(104c)を提示するステップと、
前記複数の通信デバイスの各通信デバイス(104、104a、104b、104c、104d)によって、前記複数の通信デバイスのうちの少なくとも1つとの双方向無線通信を提供するステップと、
前記複数の通信デバイスに属する通信デバイス(104a)からネットワーク永続的構成データ(CO)のコンテンツを受信(220)し、前記構成データの前記受信したコンテンツを記憶(222)した後、各第1の通信デバイス(104b)によって、前記構成データのバージョン識別子(VE)を含む構成データ記述(DE)を、前記バージョン識別子に合致する前記構成データの前記記憶されたコンテンツを要求に応じて送信(228)する前記第1の通信デバイスの能力を示すために、前記ネットワーク内に定期的にブロードキャスト(224)するステップと、
を含む、方法。
【請求項15】
ワイヤレス通信ネットワーク(102)内で構成データ(CO)を配布するためのワイヤレス通信デバイス(104b)であって、
コントローラ(430)と、
無線ノードデバイスとして動作するための無線通信部(436)と、を備え、
前記無線通信部が、複数の前記通信デバイス(104、104a、104c、104d)のうちの少なくとも1つとの双方向無線通信を提供するように構成され、
前記複数の通信デバイスに属する他の通信デバイス(104a)からネットワーク永続的構成データ(CO)のコンテンツを受信(220)し、前記構成データの前記受信したコンテンツを記憶(222)した後、前記無線通信部が、前記構成データのバージョン識別子(VE)を含む構成データ記述(DE)を、前記バージョン識別子に合致する前記構成データの前記記憶されたコンテンツを要求に応じて送信(228)する前記通信デバイスの能力を示すために、前記ネットワーク内に定期的にブロードキャスト(224)するように構成される、
無線通信デバイス。
【請求項16】
ワイヤレス通信ネットワーク(102)内に構成データ(CO)を配布するための構成方法(208)であって、
無線ノードデバイスとして動作するワイヤレス通信デバイス(104b)の無線通信部(436)によって、複数の前記通信デバイス(104、104a、104c、104d)のうちの少なくとも1つとの双方向無線通信を提供するステップと、
前記複数の通信デバイスに属する他の通信デバイス(104a)からネットワーク永続的構成データ(CO)のコンテンツを受信(220)し、前記構成データの前記受信したコンテンツを記憶(222)した後、前記無線通信部によって、前記構成データのバージョン識別子(VE)を含む構成データ記述(DE)を、前記バージョン識別子に合致する前記構成データの前記記憶されたコンテンツを要求に応じて送信(228)する前記通信デバイスの能力を示すために、前記ネットワーク内に定期的にブロードキャスト(224)するステップと、
を含む、方法。
【請求項17】
命令を含むコンピュータプログラム(446)であって、前記命令が、前記コンピュータプログラムがコンピュータ(104b)によって実行されるときに、前記コンピュータに、少なくとも請求項16に記載の方法の前記ステップを実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項18】
請求項17に記載のコンピュータプログラム(446)を含む、有形の不揮発性コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、概して、ワイヤレス通信ネットワークのための構成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレスメッシュネットワークは、デバイス及び接続管理データなどの様々なネットワーク全体の構成データを必要とする。構成データは、例えば、通信プロトコル、アプリケーション層、又はその両方を構成するために使用される。構成データは、メッシュネットワークの外部から発信され、一般に、メッシュネットワークの外部に位置するバックエンドシステムから構成される。
【0003】
構成データは、ゲートウェイデバイス及びそのメッシュインターフェイスを介してメッシュネットワークに要請されていないプッシュメッセージとして送信することができる。ルーテッドアプローチ又はブロードキャストアプローチを使用することによって、メッシュネットワーク内で通信することが可能であり、各ノードは、構成データを含むメッセージを何度も繰り返す。
【0004】
要請されていないプッシュ方法は、例えば、不良なリンクのために、メッセージがマルチホップパスにおいて喪失する可能性があり、ゲートウェイデバイスがそのような喪失を認識する可能性がないなど、特定の欠点を有する。この不良なリンクの欠点は、エンドツーエンドの確認応答メッセージ及び再伝送によって緩和することができる。加えて、ノードは、例えば、リンク切断、再ルーティング、又は他のネットワークメンテナンスタスクに起因する接続性の一時的な喪失に起因して、常に接続されていない場合があり、それによって、これは、これらのノードについてのダウンリンクメッセージの喪失をもたらす。この接続性の欠点は、メッセージ及びエンドツーエンドの確認応答メッセージ及び再伝送のための長いバッファリング時間によって緩和され得る。
【0005】
構成データはまた、要請されたポーリングメッセージを介して構成することも可能であり、ノードは、要請されたマルチホップポーリング方法でゲートウェイデバイスに、又は要請されたシングルホップポーリング方法で隣接ノードに構成データを要求する。ゲートウェイデバイス又は隣接ノードは、構成データを含むメッセージで応答する。ゲートウェイデバイスは、バックエンドに構成データを求め得るか、又は要請されたマルチホップ方法でメッシュネットワークからの要求に応じるために構成データのローカルに記憶されたコピーを使用し得る。
【0006】
要請されていないプッシュ方法及び要請されたポーリング方法は、通常、組み合わせて使用され、例えば、要請されていないプッシュ方法は、構成がメッシュネットワーク内のノードに更新されるときに使用され、要請されたポーリング方法は、メッシュネットワークに関与する新しいノードが構成データを取得するときに使用される。
【0007】
要請されたマルチホップポーリング方法は、マルチホップルーティングパスにおいて、電力及びメッシュネットワーク内の複数のノードの帯域幅リソースを消費するマルチホップ通信を必要とし、ネットワークの大規模な範囲で負荷を引き起こすなどの欠点を有する。一方、要請されたシングルホップポーリング方法は、構成データを更新するために、要請されていないプッシュ方法を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、既知の構成ソリューションの上記の欠点を取り除き、ワイヤレスメッシュネットワーク内のノードデバイスに構成データを配布するための効率的かつ堅牢な方法を提供することである。加えて、この多用途で信頼性のある方法は、構成データの配布された実際のコンテンツには関係ない。
【0009】
本発明の目的は、独立請求項に記載の構成システム、ワイヤレス通信デバイス、構成方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体を提供することによって達成される。
【0010】
本発明の実施形態は、独立請求項に記載の構成システム、ワイヤレス通信デバイス、構成方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ可読媒体によって指定される。
【課題を解決するための手段】
【0011】
ワイヤレス通信ネットワークのための構成システムは、少なくとも1つの第1の通信デバイスと、少なくとも1つの第2の通信デバイスと、を備える。少なくとも1つの第1及び第2の通信デバイスは、複数の通信デバイスに属する。複数の通信デバイスの各通信デバイスは、複数の通信デバイスのうちの少なくとも1つとの双方向無線通信を提供するように構成された無線ノードデバイスである。複数の通信デバイスに属する通信デバイスからネットワーク永続的構成データのコンテンツを受信し、構成データの受信したコンテンツを記憶した後、各第1の通信デバイスは、構成データのバージョン識別子を含む構成データ記述を、バージョン識別子に合致する構成データの記憶されたコンテンツを要求に応じて送信する第1の通信デバイスの能力を示すために、ネットワーク内に定期的にブロードキャストするように構成される。
【0012】
ワイヤレス通信ネットワークのための第1の構成方法は、無線ノードデバイスとして動作する複数の通信デバイスに属する少なくとも1つの第1の通信デバイス及び少なくとも1つの第2の通信デバイスを提示するステップを含む。方法は、複数の前記通信デバイスの各通信デバイスによって、複数の通信デバイスのうちの少なくとも1つとの双方向無線通信を提供するステップを更に含む。方法は、複数の前記通信デバイスに属する通信デバイスからネットワーク永続的構成データのコンテンツを受信し、構成データの受信したコンテンツを記憶した後、各第1の通信デバイスによって、構成データのバージョン識別子を含む構成データ記述を、バージョン識別子に合致する構成データの記憶されたコンテンツを要求に応じて送信する当該第1の通信デバイスの能力を示すために、ネットワーク内に定期的にブロードキャストするステップを更に含む。
【0013】
ワイヤレス通信ネットワーク内で構成データを配布するためのワイヤレス通信デバイスは、コントローラと、上記の構成システム内で無線ノードデバイスとして動作するための無線通信部と、を備える。無線通信部は、複数の通信デバイスのうちの少なくとも1つとの双方向無線通信を提供するように構成される。複数の通信デバイスに属する他の通信デバイスからネットワーク永続的構成データのコンテンツを受信し、構成データの受信したコンテンツを記憶した後、無線通信部は、構成データのバージョン識別子を含む構成データ記述を、バージョン識別子に合致する構成データの記憶されたコンテンツを要求に応じて送信する当該通信デバイスの能力を示すために、ネットワーク内に定期的にブロードキャストするように構成される。
【0014】
ワイヤレス通信ネットワーク内で構成データを配布するための第2の構成方法は、無線ノードデバイスとして動作するワイヤレス通信デバイスの無線通信部によって、複数の通信デバイスのうちの少なくとも1つとの双方向無線通信を提供するステップを含む。方法は、複数の通信デバイスに属する他の通信デバイスからネットワーク永続的構成データのコンテンツを受信し、構成データの受信したコンテンツを記憶した後、無線通信部によって、構成データのバージョン識別子を含む構成データ記述を、バージョン識別子に合致する構成データの記憶されたコンテンツを要求に応じて送信する当該通信デバイスの能力を示すために、ネットワーク内に定期的にブロードキャストするステップを更に含む。
【0015】
コンピュータプログラムは、命令を含み、命令は、コンピュータプログラムが上記のデバイスに合致するコンピュータによって実行されるときに、コンピュータに、少なくとも上記の第2の方法のステップを実行させる。
【0016】
有形の不揮発性コンピュータ可読媒体は、上記のコンピュータプログラムに合致するプログラムを含む。
【0017】
実施形態は、以下の図面を参照して以下で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】ワイヤレス通信環境における構成システムを提示する。
【
図3A】構成データ記述及びコンテンツメッセージのための情報要素の例示的なフォーマットを提示する。
【
図3B】構成データ記述及びコンテンツメッセージのための情報要素の例示的なフォーマットを提示する。
【
図3C】構成データ記述及びコンテンツメッセージのための情報要素の例示的なフォーマットを示す。
【
図4】ワイヤレス無線通信デバイスの動作部分を提示する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、ワイヤレス通信環境で動作する構成システム100を提示する。
【0020】
環境は、複数のワイヤレス無線通信デバイス(ノード)104を備えるワイヤレス無線通信ネットワーク(システム)102を備える。デバイス104は、例えば、提示された環境内で、同じ地理的領域において同じスペクトル上で動作する。同じスペクトルの使用は、ネットワーク102内のデバイス104間の双方向無線通信を可能にし、それにより、1つのデバイス104によって伝送された無線伝送は、別のデバイス104によって受信され得、その逆もまた同様であり得る。
【0021】
システム100は、通信においてパケット伝送で使用する任意のワイヤレス無線通信ネットワーク102に適用され得る。システム100は、デジタル欧州コードレス電気通信(DECT-2020)規格に準拠するワイヤレス通信ネットワーク102に適用され得る。システム100が適用され得るいくつかの非限定的な例は、限定されないが、ブルートゥース低エネルギー(BLE)メッシュネットワーク、ジグビーネットワーク、スレッドネットワーク、パブリックランドモバイルネットワーク(PLMN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、低電力ワイドエリアネットワーク(LPWAN)、セルラーベースのローカルエリアネットワーク、セルラーネットワーク、ワイヤレスマルチホップネットワーク、又はワイヤレスメッシュネットワーク、例えば、ワイヤレスセンサネットワーク、及び/又は任意の他のワイヤレスネットワークを含み得る。
【0022】
デバイス104は、1つの無線技術、例えば、BLE伝送又はWLAN伝送を用いて伝送を受信することが可能であり、これらの全ての伝送は、同じネットワーク102からのものである。しかしながら、デバイス104のうちの少なくとも1つ、例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上のデバイスは、少なくとも2つの無線技術、例えば、全ての伝送が同じネットワーク102からのものであるBLE伝送及びWLAN伝送を用いて伝送を受信することが可能であり得る。
【0023】
デバイス104のうちのいくつかは、デバイス104間のシングルホップ及びマルチホップ通信を明示的に説明するために、後述ではデバイス104a、104b、104c、104dと称される。しかしながら、これらのデバイス104a、104b、104c、104dは、デバイス104に対応する。
【0024】
DECT-2020規格は、ETSIが開発した無線アクセス技術である。DECT-2020は、大規模な機械型通信(mMTC)と超信頼性の低遅延通信(URLLC)をサポートする。物理(PHY)レイヤーでは、DECT-2020の主要な技術コンポーネントは、直交周波数分割多重(OFDM)、適応変調及び符号化スキーム(MCS)、モダンチャネル符号化方法(Turbo、LDPC、畳み込み符号化)、スケジュールされた伝送と競合ベースの伝送の両方のHARQ、及び異なるマルチ入力及びマルチ出力(MIMO)ストリームを使用したマルチアンテナ伝送のサポートである。媒体アクセス(MAC)層上及びシステムの態様から、DECT-2020の主要な技術コンポーネントは、多数のモノのインターネット(IoT)センサ、アクチュエータ、及び他の産業用アプリケーションのサポート、メッシュネットワークトポロジのサポート、遅延が非常に短URLLC通信のサポート(典型的なアプリケーションは、ワイヤレスマイクであり得る)、ライセンス免除される周波数での動作、及び複数のネットワーク間でスペクトルリソースを共有するためのコグニティブ無線能力を有する複数の重複した非調整型ネットワークのサポートである。
【0025】
システム100は、ネットワーク102内のデバイス104内の異なる構成及び管理エンティティのためのデータアイテムを含む、ネットワーク永続的構成データ(ネットワーク永続的データ(NPD)、構成データ)COを取得し、配布(普及)するために使用される。
【0026】
システム100は、主に、システム100に属し、ネットワーク102内で動作し、デバイス104a、104b、104cのグループを形成する、3つのデバイス104a、104b、104cを使用して説明される。ネットワーク102はまた、複数の他のデバイス104を備え得、これらはまた、当該グループの形成に関与し、そこで、グループは、デバイス104、104a、104b、104cを備える。
【0027】
上記で説明したように、各デバイス104は、その無線通信部436によって、少なくとも1つの他のデバイス104との双方向無線通信を提供することができる。これは、各デバイス104が、少なくとも1つのメッセージDE、RE、COをネットワーク102内の他のデバイス104に伝送し、少なくとも1つのメッセージDE、RE、COを他のデバイス104から受信することが可能であるとき、各デバイス104が、送信機として、受信機として、又は送受信機として動作し得ることを意味する。
【0028】
システム100はまた、少なくとも1つのゲートウェイデバイス105、例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上のゲートウェイデバイスを備える。各ゲートウェイデバイス105は、ネットワーク102と他の外部ネットワーク106(例えば、インターネット)との間のゲートウェイとして動作し、ネットワーク102内に及びネットワーク102からデータを配信する。各ゲートウェイデバイス105は、少なくとも1つのシンクデバイス(ノード)104a、例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上のシンクデバイスと通信し、各シンクデバイス104aは、ネットワーク102内のゲートウェイデバイス105のための無線インタフェースとして動作する。各シンクデバイス104aは、ゲートウェイデバイス105に物理的に接続して、又はネットワーク102の異なる部分に別個に位置し得る。ゲートウェイ105がいくつかのシンクデバイス104aを備える場合、1つは、ゲートウェイデバイス105に接続して、他は、ネットワーク102の異なる部分に別個に位置し得る。
【0029】
シンクデバイス104aは、固定ルータデバイス(ルータ)であるが、他のノードデバイス104は、ネットワーク102において異なる固定又は非固定の役割で動作することができる。システム100内の他のデバイス104は、デバイス104がデータ転送に関与する必要があるかどうかに応じて、ルータデバイス及び非ルータデバイス(非ルータ)である。ルータ及び非ルータの役割を選択するための1つの方法は、例えば、米国特許公開第10,499,264号に説明されている方法に従い得る。
【0030】
各ルータデバイス104は、システム100の接続性を維持し、必要なときに、他のデバイス104のデータをルーティング(転送)する。各非ルータノード104は、それ自体のデータを伝送し、シンク及びルータデバイス104と同様に自身に向けられたデータを受信するために、双方向通信を提供することができるが、非ルータデバイス104は、他のデバイス104のデータをルーティングしない。デバイス104の各々は、少なくともルータ又は非ルータデバイスとして動作することができる。
【0031】
システム100は、デバイス104を備え、そのため、デバイス104間の広範な距離と、制限された無線範囲と、に起因して、全てのデバイス104がシンクデバイス104(ゲートウェイデバイス105)と直接通信することができるのではなく、それにより、各デバイス104とシンクデバイス104との間のマルチリンク(マルチホップ)通信を使用する必要がある。
【0032】
図2Aは、上記の説明されたシステム100における(第1の)構成データCOを取得及び配布するための構成方法208を提示する。方法208は、1つのゲートウェイデバイス105を有する1つのバックエンドシステム(デバイス)及び1つのシンクデバイス104aを有する当該1つのゲートウェイデバイス105を使用して説明されるが、システム100は、加えて、少なくとも1つの他のバックエンドシステム、例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の他のバックエンドシステムを有し得、各バックエンドシステムは、当該1つのゲートウェイデバイス105を含む少なくとも1つのゲートウェイデバイス105と通信し得る。システム100は、加えて、少なくとも1つの他のゲートウェイデバイス105、例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の他のゲートウェイデバイスを備え得、各ゲートウェイデバイス105は、少なくとも1つのシンクデバイス104a、例えば、当該1つのシンクデバイス104aを含む、1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上のシンクデバイスを備え得る。
【0033】
バックエンドシステムは、外部の制御システム、監視システム、又はその両方であり、高計算能力コンピュータに実装され得る。代替的に、バックエンドシステムは、ネットワーク102の無線インタフェース又は別の無線インタフェース、例えば、ネットワーク102に構成データCOのコンテンツを配信するためのBLE又は無線周波数識別(RFID)インタフェースを使用することによって、ゲートウェイデバイス105と通信するか、又はデバイス104、104a、104b、104dのうちの1つと直接通信するモバイルデバイス(電話)内に軽く実装され得る。そのような配置の場合、モバイルデバイスはまた、高計算能力コンピュータへの接続を有し得、それによってゲートウェイデバイス105として動作する。
【0034】
ステップ210において、システム100内のゲートウェイデバイス105は、ネットワーク102の外部から、構成データCOのコンテンツを含むメッセージを受信する。構成データCOは、外部ネットワーク106内にあるシステム100のバックエンドシステムによって構成される。システム100がいくつかのバックエンドシステムを有する場合、各バックエンドシステムは、ネットワーク102の専用操作又は専用アプリケーションを管理し、操作又はアプリケーション関連構成データCOをネットワーク102に送信する。
【0035】
構成データCOは、例えば、インターネットプロトコルバージョン6(IPv6)構成情報、低電力ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク上のIPv6(6LoWPAN)構成情報、動的ホスト構成プロトコル(DHCP)情報、ドメイン名システム(DNS)情報、サービス、サーバ、又はその両方の情報、公開鍵又はデジタル証明書、ソフトウェア更新制御情報、ソフトウェア画像、又はソフトウェア関連メタデータ、セキュリティ鍵、セキュリティ鍵リスト、又はセキュリティ鍵関連メタデータ、又は通信プロトコル(スタック)によって使用される他の構成又は管理情報、例えば、ネットワーク102内の最大許容伝送(TX)電力などの伝送構成情報、アプリケーション、又は通信デバイス104の他の内部コンポーネントを含み得る。
【0036】
IPv6構成情報は、例えば、可変長の少なくとも1つのIPv6ネットワーク又はサブネットのプレフィックスを含む。プレフィックス情報は、ネットワーク102(オンリンク又はオンメッシュのプレフィックス)で使用されるプレフィックス及びIPv6ステートレスアドレス自動構成(SLAAC)のために使用されるプレフィックスの情報を通信デバイス104に提供する。プレフィックスの情報は、オンリンクフラグ、自律アドレス構成フラグ、有効なライフタイムフィールド、及びプレフィックスに関連する好ましいライフタイムフィールドのうちの少なくとも1つで拡張され得る。IPv6構成は、例えば、インターネットプロトコル(IP)層によって使用されるべき最大伝送ユニット(MTU)に関する情報を更に含み得る。
【0037】
6LoWPAN構成情報は、例えば、少なくとも1つのIPv6ヘッダ圧縮コンテキストを含み、単一のコンテキストは、可変長のIPv6ネットワーク又はサブネットのプレフィックス、又は完全なIPv6アドレスであり得る、コンテキスト識別子(CID)及びコンテキストプレフィックスを含む。加えて、コンテキストは、圧縮フラグ、特定のCID及びプレフィックスに関連する有効なライフタイムフィールド、又はその両方を含み得る。
【0038】
DHCP情報は、例えば、少なくとも1つのDHCPサーバアドレス、DHCP(マネージドアドレス構成フラグ)を介したIPv6アドレスの可用性情報、DHCP(他の構成フラグ)を介した他の構成情報の可用性情報、又は他のDHCP関連情報を含む。
【0039】
DNS情報は、例えば、少なくとも1つのDNSサーバアドレス、ホスト名をIPv6アドレスにマッピングする少なくとも1つのDNS AAAAレコード、及び他のDNS関連コンテンツ又はレコードのうちの少なくとも1つを含む。
【0040】
IPv6構成、6LoWPAN構成、DHCP、及びDNSの情報は、関連するインターネット標準及びコメント要求(RFC)で指定されたフォーマット、又は他のフォーマット、例えば、サイズ最適化されたフォーマットである。
【0041】
公開鍵又はデジタル証明書は、例えば、少なくとも1つのルート又は認証局(CA)証明書、少なくとも1つの中間証明書又は証明書チェーン、及び少なくとも1つのリーフ証明書、例えば、DTLSクライアント、TLSクライアント、サーバ証明書、及びコード署名証明書のうちの少なくとも1つ、のうちの少なくとも1つ含む。情報は、関連するインターネット標準及びコメント要求(RFC)、例えば、X.509、で指定されたフォーマット、又はサイズ最適化されたフォーマットなどの他のフォーマットである。
【0042】
サービス及びサーバ情報は、例えば、少なくとも1つのサーバアドレス、少なくとも1つのホスト名、少なくとも1つのサービスUDPポート、少なくとも1つのTCPポート、少なくとも1つのサービス識別子(ID)、例えば、アプリケーションサーバ及びサービスのうちの少なくとも1つを識別するための少なくとも1つの名前、並びにデバイス管理サーバ及びサービスを含む。
【0043】
ソフトウェア更新制御情報は、例えば、ネットワーク102及び通信デバイス104において、ソフトウェア又はファームウェアを配布することを可能にする場合、使用することを可能にする場合、又はその両方の場合、ネットワーク102で配布されるソフトウェア又はファームウェアのバージョンのうちの少なくとも1つ、新しいソフトウェア又はファームウェアを使用する必要がある時間、及びソフトウェア又はファームウェアの他の識別子、例えば、巡回冗長検査(CRC)又はメッセージ整合性コード(MIC)を含み得る。
【0044】
ソフトウェア画像は、例えば、ネットワーク102に配布され、ネットワーク102内である時点で使用されるべき少なくとも1つのソフトウェア又はファームウェア画像を含む。加えて、ソフトウェア画像は、平文又は暗号化されたフォーマットのソフトウェア又は少なくとも1つの画像、及びメタデータ、例えば、ソフトウェア又はファームウェアのバージョン、暗号化方法、ソフトウェア署名方法及び署名、及びMICのうちの少なくとも1つを含み得る。加えて、ソフトウェア画像は、アプリケーション、通信プロトコル、及び通信デバイス104内の他のコンポーネントのうちの少なくとも1つのためのソフトウェア又はファームウェアを含み得る。
【0045】
セキュリティ鍵又はセキュリティ鍵リストは、例えば、ネットワーク102内のネットワーク通信を保護するための少なくとも1つのセキュリティ鍵、例えば、通信デバイス104から外部バックエンドシステムへのエンドツーエンド通信を保護するための少なくとも1つのセキュリティ鍵、少なくとも1つのアプリケーションセキュリティ鍵、及びメタデータ、例えば、少なくとも1つの鍵インデックス、鍵ローテーションポリシー、又は新しい鍵を使用する時間のうちの少なくとも1つ、及び鍵失効情報を含む。
【0046】
構成データCOは、平文であるか、暗号化されているか、又は部分的に平文でありかつ部分的に暗号化されており、少なくとも1つのデジタル署名、少なくとも1つのMIC、又はその両方によって保護され得る。
【0047】
バックエンドシステムは、ゲートウェイデバイス105から、デバイス104、104a、104b、104dのうちの1つからゲートウェイデバイス105を介して、又はデバイス104、104a、104b、104dのうちの1つから直接、いかなる要求もなしに構成データCOを未要請送信する。代替的に、バックエンドシステムは、ゲートウェイデバイス105によって、デバイス104、104a、104b、104dのうちの1つによってゲートウェイデバイス105を介して、又はデバイス104、104a、104dのうちの1つによって直接、送信された要求メッセージへの応答として、構成データCOを要請送信し得る。
【0048】
ステップ212において、構成データCOの受信後、シンクデバイス104aは、そのコントローラ430によって、構成データCOのコンテンツをそのメモリ434に記憶し、記憶された構成データCOを要求に応じて配布することができるようにする。次いで、シンクデバイス104aは、そのコントローラ430によって、受信した構成データCOのコンテンツが、そのための関連するペイロード(部品)を完全に含むかどうか、部分的に含むかどうか、又は全く含まないかどうかを識別し、そのコントローラ430によって、受信した構成データCOの識別された関連するペイロードが存在する場合、それを採用する。
【0049】
加えて、ゲートウェイデバイス105は、ネットワーク102の外部の別のバックエンドシステムから、別の構成データCOのコンテンツを含む別の(第2の)メッセージを受信し得る。構成データCO及び別の構成データCOのコンテンツは、異なる目的に関連する。別の構成データCOの受信後、シンクデバイス104aは、そのコントローラ430によって、別の構成データCOのコンテンツを、要求に応じて配布するために、メモリ434に記憶し、そのコントローラ430によって、別の構成データCOのコンテンツが、関連するペイロードを完全に含むか、部分的に含むか、又は全く含まないかを識別する。次いで、シンクデバイス104aは、そのコントローラ430によって、別の構成データCOの識別された関連するペイロードが存在する場合、それを採用する。シンクデバイス104aは、異なる目的のための複数の異なる構成データCOを受信する場合、以下に説明されているように、方法208の関連するステップ212、214、215、216、217、218、220における単一の構成データCOの場合と同様に動作し、それにより、システム100は、各シンクデバイス104a(ローカルソース)から複数の異なる構成データCOを並列に配布し得る。
【0050】
加えて、ゲートウェイデバイス105は、シンクデバイス104a及び別のシンクデバイス104aと同様に、ネットワーク内に異なる(第3の)構成データのコンテンツを配布するように構成された、少なくとも1つの他のシンクデバイス104aを備え得る。
【0051】
次に、シンクデバイス104aは、そのコントローラ430によって、構成データCOの可用性を示すために、構成データCOの(新しい)バージョンを識別するバージョン識別子VEを含む、構成データCOの記述DEを生成する。
【0052】
加えて、生成した構成データ記述DEは、構成データCOのソース、例えば、構成データを配布するシンクデバイス104aのアドレスを識別する構成データCOのソース識別子SOを含み得る。ソース識別子SOは、例えば、シンクデバイス104aのデバイスアドレスによって、構成データCOをネットワーク102に配布する、各シンクデバイス104aをローカルに指定し得る。
【0053】
加えて、シンクデバイス104aは、そのコントローラ430によって、構成データ記述DEをビーコンメッセージの一部として含む。
【0054】
ビーコンメッセージは、ネットワーク102内のデバイス104の情報を含み、典型的には、無線範囲内の全てのデバイス104に対してブロードキャストされる。この方法208では、シンクデバイス又はルータデバイスとして動作する各デバイス104は、ビーコンメッセージを送信するように構成される。
【0055】
図3A及び
図3Bは、この方法及び以下の関連する方法のステップにおいてビーコンメッセージに含まれる、構成データ記述DEのための情報要素IEの例示的なフォーマットを提示する。
【0056】
情報要素IEは、少なくとも、情報要素のタイプ、この場合、構成データ記述DEを識別するヘッダフィールド、及び少なくとも、構成データ記述DEの受信側デバイス104が構成データCOの新しいコンテンツを構成データ記述DEの送信側デバイス104に要求すべきかどうかを識別するバージョン識別子VEを識別するペイロードフィールドを備える。バージョン識別子VEは、例えば、シーケンス番号、シーケンス識別子、又は構成データCOのバージョンを識別する他の識別子であり得る。また、ペイロードフィールドは、構成データCOのコンテンツのソース(発信元、ソースアドレス、ソースデバイス)を識別するソース識別子SOを識別し得る。
【0057】
次いで、ステップ212において、例では(ローカル)ソースとして動作するシンクデバイス104aは、記憶された構成データCOが利用可能であることをシステム100内に要求に応じて通知(公表)するために、及び必要なときに、同時に、他のデバイス104、104b、104c、104dとの関連付けを要求に応じて開始するために、その無線通信部436によって、構成データ記述DEを含むビーコンメッセージを定期的にブロードキャスト(送信)する。
【0058】
ステップ214において、この例ではルータデバイスとして動作する(第1の)デバイス104bは、その無線通信部436によって、ブロードキャストされたビーコンメッセージを受信する。構成データ記述DEはまた、ネットワーク102内の他のデバイス104によって受信され得、それにより、デバイス104bは、単なる受信機ではなく、複数の受信側デバイス104のうちの1つである。どちらの場合も、ルータデバイスである各受信側デバイス104、104bは、デバイス104a、104b間の以下の通信に従って、独立して、かつ同様に動作する。非ルータデバイス104、104bの動作は、後で説明される。
【0059】
ステップ215において、デバイス104bは、そのコントローラ430によって、受信した構成データ記述DEから、デバイス104bが記憶されたバージョン識別子VEを欠いているかどうかを識別し、これは、デバイス104bが構成データCOを有しないことを意味するか、又はその記憶されたバージョン識別子VEがビーコンメッセージ内のバージョン識別子VEと異なることを意味し、これは、デバイス104bが構成データCOの古いバージョンを有することを意味する。加えて、受信したメッセージがソース識別子SOを含む場合、デバイス104bはまた、そのコントローラ430によって、デバイス104bが記憶されたソース識別子SOを欠いているかどうかを識別し、これは、デバイス104bが記憶された構成データCOを有しないことを意味するか、又は記憶されたソース識別子SOがビーコンメッセージ内のソース識別子SOと異なることを意味する。識別は、デバイス104bが記憶されたそれぞれの識別子VE、SOを有する場合、デバイス104bのメモリ434内の記憶されたそれぞれの識別子VE、SOを、受信した識別子VE、SOと比較することによって実行される。
【0060】
バージョン識別子VEが変更されていない場合、又はビーコンメッセージがソース識別子SOも含むときに、両方の識別子VE、SOが識別に基づいて変更されていない場合、デバイス104bはその構成データCOを更新する必要がなく、ステップ214において上記のように動作し続ける。
【0061】
ステップ215における識別が、バージョン識別子VEが変更又は欠落していることを示す場合、又はビーコンメッセージがソース識別子SOも含むときに、識別子VE、SOのうちの少なくとも1つが変更又は欠落していることを示す場合、方法208は、デバイス104bがネットワーク102の一部であるかどうか、及び構成データ配布が関連付け通信(手順)に含まれる(統合される)かどうかに応じて、ステップ216又はステップ218において続行する。
【0062】
ステップ216において、デバイス104bがネットワーク102の一部ではなく、関連付け通信と配布通信とが別個である場合、デバイス104bは、そのコントローラ430によって、ネットワーク102(及びシンクデバイス104a)への関連付けを要求するために、関連付け要求(メッセージ)を生成し、その無線通信部436によって、関連付け要求をシンクデバイス104aに送信する。
【0063】
ステップ217において、シンクデバイス104aは、その無線通信部436によって、関連付け要求を受信し、そのコントローラ430によって、関連付け確認応答(メッセージ)を生成する。次いで、シンクデバイス104aは、デバイス104a、104b間の関連付けを完了するために、その無線通信部436によって、生成した応答をデバイス104bに送信する。
【0064】
代替的に、デバイス104a、104b間の関連付け手順は、関連付け手順が完了したときに、上記で説明したものよりも多くの通信を含み得る。これはまた、後で説明する他の関連付け手順にも関係する。
【0065】
ステップ218において、デバイス104bが既にネットワーク102の一部である場合、構成データCOを欠いている、構成データCOの古いバージョンを有する、又は異なるソース識別子SOを有するデバイス104bは、そのコントローラ430によって、利用可能な構成データCOの実際のコンテンツをシンクデバイス104aに要求するために、構成データ要求REを生成する。代替的に、構成データ配布は、関連付け通信に含まれ得、それにより、ステップ218において、デバイス104bがネットワーク102の一部でない場合、デバイス104bは、そのコントローラ430によって、生成した構成データ要求REを関連付け要求の一部として含み得る。
【0066】
次いで、デバイス104bは、その無線通信部436によって、ステップ218において生成した要求メッセージをシンクデバイス104aに送信する。
【0067】
ステップ220において、シンクデバイス104aは、その無線通信部436によって、構成データ要求RE、又は構成データ要求REを含む関連付け要求をデバイス104bから受信する。
【0068】
シンクデバイス104aは、構成データ要求REを受信した場合、そのコントローラ430によって、構成データCOの実際のコンテンツを応答としてデバイス104bに送信するために、構成データCOのコンテンツを含むメッセージを生成する。代替的に、シンクデバイス104aは、関連付け要求を受信した場合、そのコントローラ430によって、構成データCOのコンテンツを関連付け確認応答の一部として含む。
【0069】
代替的に、関連付け手順が、上記で説明したような関連付け要求及び関連付け確認応答よりも多くの通信を含む場合、構成データ要求REは、関連付け要求又は関連付け手順に属する他のメッセージの一部として含まれ得、対応して、構成データCOは、関連付け確認応答又は関連付け手順の完了に属する他の応答メッセージの一部として含まれ得る。これはまた、後で説明する他の関連付け手順にも関係する。
【0070】
図3Cは、この方法及び以下の関連する方法のステップにおいて関連付け手順の完了に属する専用応答メッセージ又は応答メッセージに含まれる、構成データコンテンツCOのための情報要素IEの構造の例示的なフォーマットを提示する。
【0071】
構造は、複数の情報要素IEを含む。情報要素IEのうちの1つは、構成データ記述DEに専用であり、上記で説明したようなフィールドのための同様のオプションを有する。情報要素IEの残りは、ペイロード情報要素IEであり、これらのペイロード情報要素IEの各々は、情報要素のタイプ、この場合は、ペイロードのコンテンツ及びフォーマットを識別するヘッダフィールドと、受信側デバイス104内の特定の使用A、B、Cのための構成データCOの実際のデータコンテンツを含むペイロードフィールドと、を含む。
【0072】
次いで、シンクデバイス104aは、その無線通信部436によって、ステップ220において生成した応答メッセージをデバイス104bに送信して、構成データCOの実際のコンテンツを送信し、構成データCOのコンテンツが関連付け確認応答に含まれている場合は、デバイス104bのネットワーク102への(デバイス104a、104b間の)関連付けを完了する。
【0073】
加えて、ステップ220において、デバイス104bは、その無線通信部436によって、構成データCOの実際のコンテンツを含む応答メッセージをいずれの場合もシンクデバイス104aから受信する。
【0074】
送信側デバイス104が応答メッセージに含める必要がある構成データ記述DE及びペイロードの情報要素IEのサイズが、使用される通信プロトコルスタックの最大ペイロードサイズよりも大きくあり得る場合、送信側デバイス104は、応答メッセージをセグメント化(フラグメント化)及び再構成するので、構成データCOのコンテンツは受信側デバイス104への複数の応答メッセージによって送信され、受信側デバイス104は、各セグメント化された応答メッセージの受信後にステータスメッセージを送信する必要がある。
【0075】
応答メッセージのセグメント化が必要な場合、送信側デバイス104は、セグメント化情報要素IEを含む第1のセグメント化された応答メッセージを送信し、これは、構成データCOのコンテンツが後続のセグメント化された応答メッセージで送信されることを受信側デバイス104に示す。第1のセグメント化された応答メッセージの受信後、受信側デバイス104は、構成データCOのコンテンツの第1の部分を含む次のセグメント化された応答メッセージを要求するために、受信側デバイス104がセグメント化指標を受信したことを示すセグメント化ステータス情報要素IEを含む要求メッセージを送信する。
【0076】
次に、送信側デバイス104は、第2のセグメント化された応答メッセージを送信し、第2のセグメント化された応答メッセージは、構成データCOのコンテンツの第1の部分、これが構成データCOのコンテンツの第1の部分であるという指標、及び送信側デバイス104がまだ送信している構成データCOのコンテンツの後続の部分の数を含む。構成データCOのコンテンツの第1の部分の受信後、受信側デバイス104は、構成データCOのコンテンツの第1の部分を受信したことを示す第2の要求メッセージを送信する。
【0077】
セグメント応答及び要求メッセージの交換は、送信側デバイス104が構成データCOのコンテンツの最後の部分及びそれが最後の部分であるという指標を含む最後のセグメント化された応答メッセージを送信し、受信側デバイス104が構成データCOのセグメント化されたコンテンツの全ての部分を受信している限り継続する。
【0078】
セグメント応答及び要求メッセージの交換により、全てのセグメント化された応答メッセージが受信され、欠落していないことを確認する。
【0079】
ステップ222において、使用されるメッセージフォーマットにかかわらず、遅くとも、ここではネットワーク102の一部であるデバイス104bは、そのコントローラ430によって、受信した構成データCOのコンテンツが、そのための関連するペイロードを完全に含むか、部分的に含むか、又は全く含まないかを識別する。デバイス104bは、ルータデバイスとして動作するので、デバイス104bは、そのコントローラ430によって、受信した構成データCOの全てのコンテンツをそのメモリ434に記憶し、記憶された構成データCOを要求に応じて配布することができるようにする。デバイス104bが非ルータデバイスとして動作していた場合、デバイス104bは、関連するペイロードが存在する場合、それのみを記憶する。代替的に、デバイス104bが非ルータデバイスとして動作していたとしても、デバイス104bは、受信した構成データCOの全てのコンテンツを記憶し得る。次いで、デバイス104bは、そのコントローラ430によって、受信した構成データCOの識別された関連するペイロードが存在する場合、それをステップ212のシンクデバイス104aと同様に採用する。
【0080】
ステップ224において、デバイス104bは、そのコントローラ430によって、記憶されたバージョン識別子VEと、記憶されたソース識別子SOが存在する場合は、記憶されたソース識別子SOとを含む構成データ記述DEを生成する。加えて、デバイス104aは、そのコントローラ430によって、ステップ212のシンクデバイス104aと同様に、構成データ記述DEをビーコンメッセージの一部として含む。
【0081】
次いで、ステップ224において、デバイス104bは、その無線通信部436によって、記憶された構成データCOが利用可能であることを要求に応じて通知するために、及び必要な時に、同時に、ステップ212のシンクデバイス104aと同様に、他のデバイス104、104c、104dとの関連付けを要求に応じて開始するために、構成データ記述DEを含むビーコンメッセージを定期的にブロードキャストする。
【0082】
この例では非ルータデバイスとして動作する(第2の)デバイス104cは、その無線通信部436によって、ステップ214のデバイス104bと同様に、ブロードキャストされたビーコンメッセージを受信する。デバイス104cはまた、ルータデバイスとして動作し得る。構成データ記述DEはまた、他のデバイス104によって受信され得る。再度、どちらの場合も、非ルータデバイスである各受信側デバイス104、104cは、デバイス104b、104c間の以下の通信に従って、独立して、かつ同様に動作し、ルータデバイスである各受信側デバイス104、104cは、デバイス104a、104b間の上記で説明された通信に従って、独立して、かつ同様に動作する。
【0083】
次いで、ステップ224において、デバイス104cは、そのコントローラ430によって、デバイス104cがバージョン識別子VEを欠いているか、又は記憶されたバージョン識別子VEがビーコンメッセージ内のバージョン識別子VEと異なるかを識別する。加えて、ビーコンメッセージがソース識別子SOを含む場合、デバイス104cはまた、そのコントローラ430によって、デバイス104cが記憶されたソース識別子SOを欠いているか、又は記憶されたソース識別子SOがビーコンメッセージ内のソース識別子SOと異なるかを識別する。識別は、ステップ215のデバイス104bと同様に実行される。
【0084】
識別子が、バージョン識別子VEが変更されていないことを示す場合、又はビーコンメッセージがソース識別子SOを含むときに、両方の識別子VE、SOが変更されていないことを示す場合、デバイス104cは、その構成データを更新する必要がなく、上述のように動作し続ける。
【0085】
バージョン識別子VEが変更又は欠落している場合、又はビーコンメッセージがソース識別子SOも含むときに、識別子VE、SOのうちの少なくとも1つが変更又は欠落している場合、方法208は、デバイス104cがネットワーク102の一部であるかどうか、及び構成データ配布が関連付け通信に含まれるかどうかに応じて、ステップ225又はステップ227において続行する。
【0086】
ステップ225において、デバイス104cがネットワーク102の一部ではなく、関連付け通信と配布通信とが別個である場合、デバイス104cは、そのコントローラ430によって、ネットワーク102への関連付けをデバイス104bに要求するために、関連付け要求を生成し、その無線通信部436によって、関連付け要求をデバイス104bに送信する。次いで、デバイス104bは、その無線通信部436によって、関連付け要求を受信する。
【0087】
ステップ226において、デバイス104bは、そのコントローラ430によって、関連付け確認応答を生成し、デバイス104b、104c間の関連付けを完了するために、その無線通信部436によって、生成した応答をデバイス104cに送信する。
【0088】
ステップ227において、デバイス104cが既にネットワーク102の一部である場合、構成データCOを欠いている、構成データCOの古いバージョンを有する、又は異なるソース識別子SOを有するデバイス104cは、そのコントローラ430によって、ステップ218のデバイス104bと同様に、利用可能な構成データCOの実際のコンテンツをデバイス104bに要求するために、構成データ要求REを生成する。代替的に、構成データ配布は、関連付け通信に含まれ得、かつデバイス104cがまだネットワーク102の一部でない場合、デバイス104cは、そのコントローラ430によって、生成した構成データ要求REを関連付け要求の一部として含み得る。
【0089】
次いで、デバイス104cは、その無線通信部436によって、ステップ227において生成した要求メッセージを、ステップ218のデバイス104aと同様に、デバイス104bに送信する。
【0090】
ステップ227において、デバイス104bは、その無線通信部436によって、ステップ220のシンクデバイス104aと同様に、構成データ要求RE、又は構成データ要求REを含む関連付け要求をデバイス104cから受信する。
【0091】
デバイス104bは、構成データ要求REを受信した場合、そのコントローラ430によって、構成データCOの実際のコンテンツをデバイス104cに送信するために、構成データCOのコンテンツを含むメッセージを生成する。代替的に、デバイス104bは、関連付け要求を受信した場合、そのコントローラ430によって、ステップ220のシンクデバイス104aと同様に、構成データCOのコンテンツを関連付け確認応答の一部として含む。どちらの場合も、デバイス104bは、これ以上構成データCOのコンテンツをシンクデバイス104aに要求することなく、構成データCOのコンテンツをデバイス104cに独立して送信する。
【0092】
次いで、ステップ228において、デバイス104bは、その無線通信部436によって、ステップ227において生成した応答メッセージをデバイス104cに送信して、構成データCOの実際のコンテンツを送信し、構成データCOのコンテンツが関連付け確認応答に含まれている場合は、ステップ220のシンクデバイス104aと同様に、デバイス104b、104c間の関連付けを完了する。
【0093】
加えて、ステップ228において、デバイス104cは、その無線通信部436によって、構成データCOの実際のコンテンツを含む応答メッセージをいずれの場合もデバイス104bから受信する。代替的に、必要な場合、構成データCOの実際のコンテンツは、上記で説明したようなセグメント化された応答及び要求メッセージの交換によって通信され得る。
【0094】
遅くとも、ここではネットワーク102の一部であるデバイス104cは、そのコントローラ430によって、受信した構成データCOのコンテンツが、そのための関連するペイロードを含むかどうかを少なくとも識別し、そのコントローラ430によって、受信した構成データCOの識別された関連するペイロードが存在する場合、それをそのメモリ434に記憶する。代替的に、デバイス104cは、そのコントローラ430によって、ステップ222のデバイス104bと同様に、受信した構成データCOの全てのコンテンツを記憶する。次いで、デバイス104cは、そのコントローラ430によって、受信した構成データCOの識別された関連するペイロードを採用する。
【0095】
デバイス104cは、ルータデバイスとしてのその役割を変更し得、デバイス104cが既に構成データCOの全てのコンテンツを記憶している場合、デバイス104cは、そのコントローラ430によって、構成データ記述DEを生成し得、その無線通信部430によって、ステップ224のデバイス104bと同様に、構成データ記述DEを含むビーコンメッセージをブロードキャストし得る。
【0096】
デバイス104cがステップ224において構成データ記述DEを受信したときに、デバイス104cが既にルータデバイスとして動作している場合、ルータデバイス104cは、上記で説明したように受信した構成データCOの全てのコンテンツを記憶しており、ステップ224のデバイス104bと同様に、構成データ記述DEを生成し、構成データ記述DEを含むビーコンメッセージをブロードキャストし得る。
【0097】
どちらの場合も、デバイス104cがルータデバイスとしての役割を変更したか、又はルータデバイスとして既に動作しているかにかかわらず、デバイス104cは、これ以上構成データCOのコンテンツをデバイス104bに要求することなく、構成データ要求REをデバイス104cに送信した別のデバイス104に、構成データCOの記憶されたコンテンツを独立して送信し得る。
【0098】
代替的に、非ルータデバイスとして動作しているデバイス104cが、構成データCOの記憶された全てのコンテンツを有しているのではなく、他のデバイス104が、構成データ要求REによる構成データCOをデバイス104cに要求する場合、デバイス104cは、そのコントローラ430によって、ステップ227と同様に、デバイス104bに構成データCOのコンテンツを要求するために、構成データ要求REを生成する。デバイス104bは、ステップ228と同様に、デバイス104cに応答として構成データCOの記憶されたコンテンツを送信し、デバイス104cは、構成データCOの全ての受信したコンテンツを記憶する。次いで、デバイス104cは、そのコントローラ430によって、構成データCOの記憶されたコンテンツを要求デバイス104に送信する。
【0099】
図2Bは、マルチホップ通信の原理を提示する。上記の説明が主にデバイス104a、104b、104cを参照することによって行われる場合でも、単一のデバイス104aによってブロードキャストされる各メッセージ、例えば、構成データ記述DEは、デバイス104bを含む複数のノードデバイスによって受信され得る。したがって、デバイス104bは、少なくとも1つのノードデバイス、例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上のノードデバイスを備え、各々は、通信がデバイス104aと単一のデバイス104bとの間で実行されると説明されている場合でも、メッシュネットワークの原則に従って、デバイス104aと独立して、かつ同様に通信する。
【0100】
同じことはまた、デバイス104cを含む複数のノードデバイスによって受信され得る単一のデバイス104bによってブロードキャストされた各メッセージ、及びデバイス104bと単一のデバイス104cとの間の通信にも関係する。これは、デバイス104cがまた、少なくとも1つのノードデバイス、例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上のノードデバイスを備え、デバイス104bが、当該ノードデバイスの各々との独立した通信によって、複数のノードデバイスと通信し得ることを意味する。当然ながら、同じことは、他のデバイス104を含む複数のノードデバイスによって受信され得る単一のデバイス104cによってブロードキャストされた各メッセージ、及びデバイス104cと単一の他のデバイス104との間の通信にも関係する。
【0101】
対応して、同じことは、第2の他のデバイス104を含む複数のノードデバイスによって受信され得る単一の他のデバイス104によってブロードキャストされた各メッセージ、及び他のデバイス104と単一の第2の他のデバイス104との間の通信にも関係する。次いで、各第2の他のデバイス104は、マルチホップ原理に従って、ネットワーク102を介して各メッセージの自動配信を継続する。
【0102】
図4は、上記で説明したように、ネットワーク102内で通信し、構成方法208の関連する特徴(ステップ)を実行することができるデバイス104(104a、104b、104c、104d)を提示する。
【0103】
デバイス104は、デバイス104が上記で説明したように動作するように、その一部分432、434、436、438、440の動作を制御するコントローラ(制御部分)430を備える。
【0104】
コントローラ430は、オペレータ開始命令及び/又はコンピュータプログラム開始命令を実行し、アプリケーションを実行するためにデータを処理するプロセッサ(プロセッサ部分)432を備える。プロセッサ432は、少なくとも1つのプロセッサ、例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上のプロセッサを備え得る。
【0105】
コントローラ430はまた、データを記憶及び維持するために、メモリ(メモリ部分)434を備える。データは、命令、コンピュータプログラム、及びデータファイルであり得る。メモリ434は、少なくとも1つのメモリ、例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上のメモリを備える。
【0106】
デバイス104はまた、無線通信部(無線通信部分、データ転送機)436及びアンテナ(アンテナ部分)438を備え、これらは、アンテナ438を介して、システム100内のエンティティ、例えば、デバイス104のうちの少なくとも1つに、コマンド、要求、及びデータを送信するためにコントローラ430が使用する。無線通信部436はまた、アンテナ438を介して、システム100内のエンティティ、例えば、デバイス104のうちの少なくとも1つから、コマンド、要求、及びデータを受信する。デバイス104の無線通信部436とシステム100内の他のエンティティとの間の通信は、アンテナ438を介してワイヤレスで提供される。
【0107】
デバイス104はまた、電力供給部(電力供給部分)440を備える。電力供給部440は、デバイス104に給電するためのコンポーネント、例えば、バッテリ及びレギュレータを備える。
【0108】
メモリ434は、少なくとも、無線通信部436を動作させる(制御する)ための無線通信アプリケーション442、及び電力供給部440を動作させるための電力供給アプリケーション444を記憶する。
【0109】
メモリ434はまた、コンピュータプログラム(コンピュータソフトウェア、コンピュータアプリケーション)448を記憶し、コンピュータプログラム448は、コントローラ430によって、コンピュータ、例えば、デバイス104内で実行(実行)されるとき、上述の図の文脈で説明されたデバイス104の動作を少なくとも実行するために、部分436、438、440のうちの少なくとも1つを使用する。
【0110】
コンピュータプログラム448は、有形の不揮発性コンピュータ可読記憶媒体、例えば、コンパクトディスク(CD)又はユニバーサルシリアルバス(USB)タイプの記憶デバイスに記憶され得る。
【国際調査報告】