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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-02
(54)【発明の名称】電気式シガレット
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/51 20200101AFI20240625BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20240625BHJP
   A24F 40/30 20200101ALI20240625BHJP
【FI】
A24F40/51
A24F40/40
A24F40/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577340
(86)(22)【出願日】2021-06-14
(85)【翻訳文提出日】2024-01-23
(86)【国際出願番号】 EP2021065981
(87)【国際公開番号】W WO2021254967
(87)【国際公開日】2021-12-23
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
2.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】522489967
【氏名又は名称】カルノー・アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Carnault AG
【住所又は居所原語表記】S u dquaistrasse 14,4057 Basel,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】シュヴィッツァー・ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】ボック・ダーニエール
(72)【発明者】
【氏名】カイザー・トビアス
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB14
4B162AC01
4B162AC06
4B162AC34
4B162AC41
4B162AC46
4B162AD03
4B162AD15
(57)【要約】
【解決手段】本発明に従う電気式シガレットは、カートリッジユニット2と、このカートリッジユニットに解離可能に配置されたコントロールユニット3とを備えており、前記電気式シガレット1が、第1の端部においてマウスピース端部25で、および、第2の端部において充電用チップ4で終端されている。前記電気式シガレット1が、この電気式シガレットの長さ方向への延長全体にわたって、Z軸線に沿って、円筒形または多角形の横断面を有しており、および、更に、前記Z軸線に対して垂直なそれぞれの本体直径6a、6b、6cを有する、第1、及び/または、第2、及び/または、第3の制御要素本体5を備えており、それぞれの前記制御要素本体5のそれぞれの前記本体直径6a、6b、6cが、前記電気式シガレット1内において嵌め合いを形成しており、および、それぞれの前記制御要素本体5が、更に、絶縁充填材32を用いて絶縁された、少なくとも1つのプリント基板33を有するプリント基板立体構造物17として形成されており、前記プリント基板が、前記Z軸線に対して横向きに整向されており、および、このプリント基板33の上に、少なくとも1つの圧力センサー30が配置されており、この圧力センサーが、前記プリント基板立体構造物17内における空洞部41と作用結合されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気式シガレット(1)であって、
この電気式シガレットが、カートリッジユニット(2)と、このカートリッジユニットに解離可能に配置されたコントロールユニット(3)とを備えており、
前記電気式シガレット(1)が、第1の端部においてマウスピース端部(25)で、および、第2の端部において充電用チップ(4)で終端されている、上記電気式シガレット(1)において、
前記電気式シガレット(1)が、この電気式シガレットの長さ方向への延長全体にわたって、Z軸線に沿って、円筒形または多角形の横断面を有しており、および、
前記Z軸線に対して垂直なそれぞれの本体直径(6a、6b、6c)を有する、第1、及び/または、第2、及び/または、第3の制御要素本体(5)を備えており、
それぞれの前記制御要素本体(5)のそれぞれの前記本体直径(6a、6b、6c)が、前記電気式シガレット(1)内において嵌め合いを形成しており、および、
それぞれの前記制御要素本体(5)が、更に、絶縁充填材(32)を用いて絶縁された、少なくとも1つのプリント基板(33)を有するプリント基板立体構造物(17)として形成されており、
前記プリント基板が、前記Z軸線に対して横向きに整向されており、および、
このプリント基板(33)の上に、少なくとも1つの圧力センサー(30)が配置されており、この圧力センサーが、前記プリント基板立体構造物(17)内における空洞部(41)と作用結合されている、
ことを特徴とする電気式シガレット(1)。
【請求項2】
前記制御要素本体(5)の内の1つの制御要素本体は、制御ユニット(5b)として形成されており、この制御ユニットが、
前記カートリッジユニット(2)と前記コントロールユニット(3)との間で、前記嵌め合いでもって配置されており、且つ、
前記コントロールユニット(3)を、前記カートリッジユニット(2)に向かって終端していることを特徴とする請求項1に記載の電気式シガレット(1)。
【請求項3】
少なくとも1つの前記圧力センサー(30)は、少なくとも1つの前記プリント基板(33)と共に、前記プリント基板立体構造物(17)内へと埋設され統合された電子式の構成要素として形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電気式シガレット(1)。
【請求項4】
前記圧力センサー(30)は、前記プリント基板(33)の上で、
前記圧力センサー(30)が、この圧力センサーの、前記プリント基板(33)と反対側の側面で、完全に前記空洞部(41)によって囲繞されているように配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の電気式シガレット(1)。
【請求項5】
前記圧力センサー(30)は、前記プリント基板(33)の上で、
前記圧力センサー(30)が、この圧力センサーの、前記プリント基板(33)と反対側の側面で、完全に前記空洞部(41)によって囲繞されているように配置されており、および、
前記空洞部(41)が、前記プリント基板立体構造物(17)内に埋設されたキャップ(51)によって囲繞されていることを特徴とする請求項4に記載の電気式シガレット(1)。
【請求項6】
前記圧力センサー(30)は、前記プリント基板(33)の上で、
前記圧力センサー(30)が、前記空洞部(41)と並んで、部分的に絶縁充填材(32)によって囲繞されているように配置されていることことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の電気式シガレット(1)。
【請求項7】
少なくとも1つの前記圧力センサー(30)は、前記プリント基板立体構造物(17)内において、前記空洞部(41)を内在的に備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の電気式シガレット(1)。
【請求項8】
前記空洞部(41)は、開口部(50)によって、前記電気式シガレット(1)内における空気通路(39、39a、39b)との作用結合の状態にあることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の電気式シガレット(1)。
【請求項9】
前記電気式シガレット(1)に対して形成された、前記制御要素本体(5)の前記嵌め合いは、すきま嵌めとして形成されており、
この制御要素本体(5)が、ぎりぎり容易に摺動可能に配置されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の電気式シガレット(1)。
【請求項10】
前記電気式シガレット(1)に対して形成された、前記制御要素本体(5)の前記嵌め合いは、中間嵌めとして形成されており、
この制御要素本体(5)が、少しの押圧によって摺動可能に配置されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の電気式シガレット(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、日常の生活必需品の分野に属し、且つ、請求項1の上位概念に従う電気式シガレットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電気式シガレットは、手で扱える器具であり、これら電気式シガレットが、電気的なエネルギーの使用のもとで、前駆体組成物から吸入可能なエアロゾルを生成する。この目的のために、それぞれの電気式シガレットは、少なくとも以下の機能要素:即ち、エネルギー供給源と、電子式の制御構成要素と、前駆体組成物と、および、エアロゾル化ユニットとを備えている。
後者のエアロゾル化ユニットは、加熱要素、例えば加熱ワイヤーまたは加熱チップ、または、他の方法での構造部品群から成っており、この加熱要素が、前駆体組成物を、例えば超音波噴霧器を用いてまたは一物質噴霧器ノズルまたは二物質噴霧器ノズルを用いて、エアロゾル内へと移送することが可能な状態にある。前駆体組成物は、その場合に、一方では、液体から成り、または、他方では、例えば調製されたたばこ製品(いわゆる、非燃焼加熱式の製品)のような、固体構成要素を含んでいる。
【0003】
電気式シガレットは、伝統的なたばこシガレットと同じに使用することのために構成されている。伝統的なたばこシガレットの消費の際に通例であり且つ従って電気式シガレットにおいて予測可能な範囲内にあるような、利用シナリオは、数回にわたって相前後して、個々のたばこの一服の間の短い休止を有して、電気式シガレットによって生成されたエアロゾルが吸引されることにある。
その過程の場合に電気式シガレットが通常手の中で保持されており、口に導かれ、且つ、最終的に、エアロゾルが一種の霧または蒸気の形態で吸い込まれ、且つ、一部分、再び吐き出される、そのような該過程は、同様に、所望された目視可能性および認知可能性によって、局外者に対して影響を及ぼす。
伝統的なたばこシガレットの喫煙は、多くの地域において、強力に得ようと努められたし、且つ、強力に得ようと努められる。その際、社交性、信頼性、および、自由性のような、ポジティブな価値と関連付けることは、時として試みられたし、且つ、試みられる。10億人を超える消費者の多くの数で表される伝統的なたばこシガレットのグローバルな成果は、この試みが、少なくとも部分的に成功したことに関する印である。
従って、たばこシガレットの喫煙は極めて広く普及させられているが、しかしながら、類似に作用する、しばしばより有利な、且ついくつかの場合において遥かに少ない有害なニコチンを含んだ、例えば経口タバコのような製品の使用が、極めて広く普及させられていないことの事実は、正に、喫煙過程および製品の高い目視可能性および認知可能性が、ポジティブな価値と関連付けるために、その成果もしくはその能力に対して重要な影響力を有することを容易に想到させる。
【0004】
これらの検討は、電気式シガレットの成果が、同様に高い程度において、製品自体の外側認知、および、製品の使用の間じゅうの外側認知に依存することの結論を可能にする。同じ趣旨において、デザインが、どの程度まで、電気式シガレットが、たばこシガレットに上述された成果を取得させた正に当該の価値と、信頼性をもって関連され得るかの問題のために共に重要であることの結論は、同様に容易に想到し得る。
その際、既に上述されたこれら価値が、少なくとも、その限りでは、時代を超越していると称され得ることは確実に言える。何故ならば、人々にとって、基礎となる、ほとんどそれぞれの文化において十分に且つ強度にテーマとして扱われる価値が問題であるからであり、これら価値において、これら価値が同様に将来においても重要であることが出発点とされ得る。
製品デザインは、これに伴って、他の電気式シガレットに対してと同様に、伝統的なたばこシガレットに対しても重要な差別化特徴であり、且つ、諸事情のもとで、外方に向かって目視可能である唯一の識別判断基準で有り得る。
従って、電気式シガレットが、1つまたは複数の以下の観点、特に、
外方に向かって目視可能な構造部品群の高価値の材料選択と、
高い加工品質と、
高い耐用期間と、
例えば構造部品群の交換可能性による外側デザインの個別化の可能性と、
採用される手動での扱い性、もしくは、触感、および、容易な操作性に対応する小さな製品サイズと、および、
多くの人が伝統的なたばこシガレットの形状および大きさ、それに加えてこの重さに馴染まされていることが前提とされ得るので、伝統的なたばこシガレットの形状および大きさに可能な限り近づく寸法と、
によって特徴付けられる場合、成果にとって重要な利点であり得る。
更に、無公害性、廃棄物の最小限化、リサイクリング能力、廃棄物の分別のような、現今の観点は、意義がある。同じことは、材料選択に関しても言えることである。例えば木材またはエボナイトのような選択された材料を、喫煙者は、たばこパイプのようなシガレットに使用される製品から十分に周知しており、このことによって、電気式シガレットにおいてのそのような材料への立ち戻りが、同じく、喫煙者において親しみを誘起することができる可能性がある。
【0005】
更に、電気式シガレット内において、制御電子機器は、高い信頼性の、且つ、確実なエアロゾル生成の機能化を保証するべきであり、および、
場合によっては、例えばいわゆるカートリッジもしくはパトローネ内における、スマートフォンに対するブルートゥース接続の可能性、または、消耗品の認証の可能性のような、および、更に、量のコントロールのような、拡張された機能を備えるべきであり;
および、その場合に、拡張された機能範囲が、例えば集積された回路(IC-集積回路)内におけるおよびこの集積された回路の周囲におけるより複雑な回路構造のために、直接的に、電子式の構成要素のためもしくは電気的な構造要素のための増大された所要スペースを伴う。
それに加えて、そのような制御電子機器は、切替スイッチ、押しボタン、または、顧客の空気の流れを記録することができるセンサー(例えば、圧力センサー、空気流センサー、温度センサー)の形態での始動要素と、並びに、場合によっては、例えばLEDのような表示要素と、評価のための構成要素とを備えている。
更に、電気式シガレットのモジュール性は、個々の構成要素の交換の目的で、更なる発展および改良の場合に、または、破損の場合に有利である。この目的のために、種々のインターフェース、および、接点が必要であり、これらが、付加的な所要スペースを必要とする可能性がある。
【0006】
蓄電池セルにおいて、エネルギー供給源としての高い引き出し可能な電流強度と、可能な限り高い利用可能な容量とは有利であり、その際、
これに伴って、蓄電池容量と最大の放電電流との間の正の相関関係が伴って現れ、並びに、
そのような蓄電池セルの容量および最大の放電電流と、相応して大きな容積もしくは相応して大きな質量との間の、大抵の場合に不利な正の相関関係が現れる。
【0007】
もちろん、低い生産コストを注視して、相応して容易な組み付け、有利な構成要素、可能な限りコストの安い且つこれに伴って現れる最適化された構造容積、または、自動化の高い程度に焦点を合わせる経済的な観点は、考慮されないままである。
【0008】
電気式シガレットに対する上述された要求の内のいくつかの要求は、互いに目標の対立の状態にあり、且つ、これに伴って、必ず満たされるべき利点と、他方ではこれに伴って現れる二次的な欠点との間の十分な吟味を必要とする。
【0009】
従って、例示的に、例えば木材またはエボナイトのような天然の材料の使用は、安定性に責任がある或る程度の最小の壁厚を下回ることが可能ではないことを誘起し、この最小の壁厚が、例えば特殊鋼または他の方法での金属および合金においてよりも大きいという結果になり、従って、例えば、木材またはエボナイトから成るスリーブが、増大された所要スペースを伴う。
たばこシガレットの形状および大きさを、可能な限り忠実に維持可能とするため、および、いわば、技術的に進歩的な電気式シガレットを実現可能とするために、このことは、場所を取らない構造を不可欠にする。
【0010】
更に、例えば円筒形のハウジング形状は、バッテリーセルが、最適にこのハウジング形状にはめ込み可能とするために、同様に円筒形である必要があることを結果として招く。
確かに、同じ容積において、円筒形の蓄電池セルよりも高い容量を有する直方体形状の蓄電池セルが実現可能であることは、少なくとも小さなセルサイズに関して価値がある。このことは、蓄電池セルの基本的な層構造にその原因がある。
円形のセルにおいて、電極層とセパレーター層とは少なくとも巻き上げられ、このことによって、使用された層の制限された湾曲角度に基づいて、中央で、利用されない空隙が生成する。
円筒形のハウジング内における能率的な構造空間利用は、益々より重要である。直方体形状のハウジング構造は、付加的に、同様にプリント基板の構造様式に対応する。平らで矩形形状のプリント基板形状は、本件において、構造容積または機能性の損失無しにより容易に実現可能であり、同時に、スペース能率的に、直方体形状のハウジング内に統合され得る。
コントロールユニットのプリント基板に装着される電子式の構成要素は、しばしば、自体、矩形形状であり、相応して、これら電子式の構成要素が、矩形形状のプリント基板面の上で、円形のプリント基板の上でより能率的に配置可能である。
直方体形状のハウジングは、これに伴って、円筒形のハウジングの場合よりもより良く、蓄電池セルとプリント基板との構造形態に対応し、且つ、例えば、目標の対立、即ち、小さな製品サイズ、可能な限り性能の良い蓄電池セル、および、プリント基板の良好なスペース利用を容易化する。結果として、人は、しかしながら、たばこシガレットに対する類似性の目的から離れる。
【0011】
持続性と経済性との観点のもとで、高価値の材料に使用、または、高い加工品質への投資は、相応する構造部材がある程度の耐久性を有する場合にだけ意味がある。
従って、両方の部材が互いに固着して結合されている場合に、電気式シガレットの組み立てられた状態において目視可能な面に最大の部分を占め、且つ、中心的なデザイン対象物を具現する、バッテリースリーブの耐用期間が、このバッテリースリーブ内に配置された蓄電池セルの比較的に制限された耐用期間に結び付けられている場合、欠点である。
特にバッテリースリーブの領域内における、高い加工品質と、高価値の材料の使用とを、有効な方法で、持続的且つ経済的に使用可能にすることを可能にするために、制御電子機器もしくはコントロールユニット、バッテリーセル、および、バッテリースリーブの、モジュール式に分離可能な構造は、前提条件である。
モジュール性の高い程度は、ここで、通常、小さな製品サイズと矛盾している。何故ならば、個々の部材が、分離可能な機械的な、且つ、電気的な結合を備えている必要があり、これら結合が、一般的に付加的なスペースを占めるからである。
それに加えて、より高い要求が、構造に対して課されるので、この構造がより複雑になり得:即ち、複数の、及び/または、より複雑な構造部材が必要とされ、または、製造のためのより多くの数の作業ステップを必要とし、このことは、最終組み付けおよび生産コストに対して不利に影響を及ぼす。
【0012】
可能な限り高い性能の蓄電池セルは、制御電子機器の可能な限り高い機能性、および、小さな製品サイズの妨げになっている。
電気式シガレットの容易な組み付けは、益々より複雑になる制御電子機器と矛盾している可能性があり、この制御電子機器が、ときおり、フレキシブルなプリント基板または種々の配線、および、ハウジングとのこのプリント基板の接続のための付加的な部材、例えば射出成形部材、等の使用を結果として伴う。
【0013】
簡単な技術的な操作は、同様に、所要スペースと製品サイズに対して不利に影響を及ぼす可能性があり、その際、それに加えて、電気式シガレットが、蓄電池の充電の間じゅう、組み立てられた、且つ、ほぼ機能性を有する状態において留まることは、追求する値打ちがある。そのような充電可能性は、その際、場合によっては、如何なる更に別の機能も提供しない永続的な閉鎖部材とは異なり、例えば付加的な配線が必要となる可能性があるので、付加的な空間を占める。同様に、機能性または電気的な構造に対する増大された要求は、増大された所要スペースを誘起する。
電気式シガレットがたばこシガレットと同じに使用され得る、喫煙経過における空気圧力または空気流過量の変化の認識は、例えば空気流の管理が必要になる。しばしば、その際、付加的な構造部材が、圧力センサーとともに立ち返って使用される。
【0014】
特許文献1から、電気式シガレットが公知であり、この電気式シガレットが、圧力測定のために、空気流量計を使用している。この空気流量計は、ここで、上流側の入側接続部と、下流側の入側接続部とを有している。
この空気流量計が、圧力センサー素子を含んでいることは可能であり、この圧力センサー素子が、上流側の接続部と、下流側の接続部との間に配置されている。上流側の開口部と下流側の開口部との間の圧力差を決定することによって、圧力センサー素子が、上流側の開口部と下流側の開口部とを通り過ぎる空気質量を決定することは可能である。
同じ状況において、熱的な熱線風速計(Hitzdrahtanemometer)、または、固体-熱線空気質量センサー(Festkoerper-Hitzdraht-Luftmassensensor)が、空気質量センサーのために使用され得る。他の状況において、個々の気圧用圧力センサーが、上流側に位置している接続部と、下流側に位置している接続部のそれぞれの接続部とに設けられることは可能である。
気圧用圧力センサーの間の差-この差が流体通路の内部の圧力降下要素から与えられる-は、空気質量流量の決定のために使用され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】国際公開第2019/104441 A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
それ故に、本発明の課題は、電気式シガレットを、
公知の電気式シガレットの全ての利点(有害物質、治療用もしくは医療用の添加物、禁煙補助剤、添加物質無しの純粋な蒸気を有するか、もしくは、有しない...)の利用のもとで、モジュール性の高い程度を有する、簡略化された構造が可能とされ、且つ、
従来の電気式シガレットに比して、より小さな構造形態が可能とされ、且つ、
その空気流管理のためにしばしば圧力センサーに適合される、特に同様に該空気流管理をも注視して、拡大された、確実な、且つ、長寿命の機能性が可能とされるように、
更に発展させることである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
電気式シガレットのための本発明の基礎となっている課題は、請求項1の特徴によって解決され;且つ、この発明の思想を改良する特徴が、それぞれに従属請求項2から10までの対象である。
【発明の効果】
【0018】
有利には、本発明に従う電気式シガレットは、
中心のZ軸線に沿って、下方から上方に向かって、カートリッジユニットと、このカートリッジユニットに解離可能に配置されたコントロールユニットとを有しており、その際、
前記電気式シガレットが、下側で、第1の端部においてマウスピース端部で、および、上側で、第2の端部において充電用チップで終端されており、および、
その際、前記電気式シガレットが、この電気式シガレットの長さ方向への延長全体にわたって、円筒形または多角形の横断面を有しており、および、
前記中心のZ軸線に対して垂直なそれぞれの本体直径を有する、第1、及び/または、第2、及び/または、第3の制御要素本体を備えており、および、
その場合に、それぞれの前記本体直径が、
制御要素本体が、内部において、前記電気式シガレットと嵌め合いを形成するように選択されており、および、
その際、それぞれの前記制御要素本体が、更に、絶縁充填材を用いて絶縁された、少なくとも1つのプリント基板を有するプリント基板立体構造物として形成されており、
前記プリント基板が、前記Z軸線に対して横向きに整向されており、および、
その際、このプリント基板の上に、少なくとも1つの圧力センサーが配置されており、この圧力センサーが、前記プリント基板立体構造物内における空洞部と作用結合されている。
【0019】
従来技術に比して、本発明に従う電気式シガレットは、この電気式シガレットの円筒形または多角形の横断面と、この電気式シガレットのコンパクトな構造と、特に、この電気式シガレットのコンパクトに且つ保護されて配置された圧力センサーとによって、この従来技術から際立っており;且つ、
更に、電気式シガレット内における嵌め合いを用いての制御要素本体の配置が、この電気式シガレットの内部での著しく改善された空間利用と、それに加えて、著しくより高いモジュール性の程度とを可能にする。何故ならば、それぞれの制御要素本体が、必要のある場合に、または、希望に対して、破壊無しに交換可能に形成されているからである。
【0020】
前記制御要素本体の内の1つの制御要素本体は、制御ユニットとして形成されており、この制御ユニットが、前記カートリッジユニットと前記コントロールユニットとの間で、前記嵌め合いでもって配置されており、且つ、前記コントロールユニットを、前記カートリッジユニットに向かって終端している。
制御ユニットのこの配置は、コントロールユニットとカートリッジユニットとの間の、この制御ユニットの中央での装着(Sitzes)の理由で有利である。何故ならば、これに伴って、直接的に両方のユニットに対して、特に、コントロールユニットとカートリッジユニットとに対して、制御状態もしくは調節状態で介入され得るからである。
【0021】
本発明の特に有利な実施形態は、少なくとも1つの前記圧力センサーは、少なくとも1つの前記プリント基板と共に、前記プリント基板立体構造物内へと埋設され統合された電子式の構成要素として形成されていることによって特徴付けられている。
この圧力センサーの直接的な同様に電気的なプリント基板接続部を除いて、前記圧力センサーは、更に、有利には、完全に前記空洞部によって囲繞されており;且つ、
この実施形態において、空洞部が、一方では直接的に絶縁充填材を用いて外方へと閉鎖されていることは可能であり、または、しかしながら、この空洞部によって囲繞された圧力センサーが、先ず第一にキャップによって覆われていることは可能であり、その際、外方に向かって、このキャップが絶縁充填材を用いて固定され得る。
キャップもしくはフードの使用における利点は、このキャップもしくはフードが、絶縁充填材と比較して、より形状安定的に構成可能であり、且つ、空洞部が、これに伴って所定に区画可能であることにある。
本発明の更に別の実施形態において、前記圧力センサーが、前記空洞部と並んで、部分的に絶縁充填材によって囲繞されている場合、更に、有利であり得;且つ、このようにして、プリント基板33と圧力センサーとの間の、コンパクトな、安定的な、且つ、強固な結合が与えられている。本発明の更に別の有利な実施形態において、前記空洞部が、前記圧力センサー内において内在的に構成されている、もしくは、それ自体、この圧力センサー内に配置されている、および、この圧力センサーが、空洞部と共にプリント基板立体構造物内に統合されていることは意図されている。
【0022】
空洞部の製造において、従来技術の種々の方法が考慮に値する。
本実施例において、プリント基板立体構造物は、場合によっては、全ての、内部に位置する、埋設された、統合された電子式の構成要素と共に製造され、且つ、引き続いて、この空洞部への開口部が導入され、これに伴って、
空洞部内における圧力センサーが、この開口部によって、電気式シガレットの空気流内における圧力変化と作用結合の状態になることが可能である。
この開口部の形成のために、例示的に、プリント基板材料もしくは絶縁材料のための、例えば機械的な穿孔、レーザー穿孔、エッチング加工、等々のような旧来的な加工方法が立ち返って使用され得る。
【0023】
モジュール性の所望された高い程度を注視して、前記電気式シガレットとの間に形成された、前記制御要素本体の前記嵌め合いは、すきま嵌めとして形成されており、その際、この制御要素本体が、ぎりぎり容易に摺動可能に配置されているか、または、
前記電気式シガレットに対して形成された、前記制御要素本体の前記嵌め合いは、中間嵌めとして形成されており、その際、この制御要素本体が、少しの押圧によって摺動可能に配置されている場合、特に有利である。
いずれの場合でも、嵌め合いでもってのこの配置は、最も小さな空間必要量において、および、中間嵌めの場合にそれに加えて固定可能性の達成しようとされる程度において、少なくとも、電気式シガレット内における、それぞれの制御要素本体の可能な限り正確な位置決めを可能にする。
【0024】
もちろん、本発明の領域内において、少なくとも1つの前記圧力センサー、または、更に別の圧力センサーを、充電用チップ制御装置及び/またはカートリッジ制御装置のプリント基板立体構造物内に統合することは、同様に考慮可能である。
【0025】
更に別の有利な実施形態は、以下の図に基づいて、本発明の詳細な説明との関連において強調される。
【0026】
以下で、本発明を、図に基づいて例示的に説明する。同じ対象物は、これら図内において、基本的に、同じ参照符号を備えられている。ここで、これら図が、本発明の対象に対するどんな種類の限定的な作用も有していなく、むしろ、発明の思想の可能な実施形態だけが図示されていることは、指摘される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】ここで同様に部分的に図内においても使用される概念、「上側の」、「下側の」、「上方へと向かって」、「下方へと向かって」、「上側の閉鎖部」、「下側の閉鎖部」、「上側面」、「下側面」、を用いての電気式シガレットの個々の要素の指示の際の簡単な説明の目的で、中心のZ軸線を有する、本発明に従う電気式シガレットの長手方向断面図が示されており;且つ、それに加えて、この電気式シガレットのカートリッジユニットの拡大された長手方向断面図が示されている。
図2】プリント基板立体構造物として形成されている、制御ユニットの例示における、電気式シガレットの制御要素本体の横断面図である。
図3】制御ユニットの例示における、電気式シガレットの制御要素本体の横断面図の実施形態の図である。
図4】制御ユニットの例示における、電気式シガレットの制御要素本体の横断面図の更に別の実施形態の図である。
図5】プリント基板立体構造物として形成されている、制御ユニットの例示における、電気式シガレットの制御要素本体の横断面図の、なお更に別の実施形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、本発明に従う電気式シガレット1の長手方向断面図を示している。ここで、電気式シガレット1は、ここで同様に部分的に図内においても使用される概念、「上側の」、「下側の」、「上方へと向かって」、「下方へと向かって」、「上側の閉鎖部」、「下側の閉鎖部」、「上側面」、「下側面」、等々を用いての電気式シガレット1の個々の構成要素の指示(Verortung)の際の簡単な説明の目的で、上側の端部において矢印尖端部を備える中心のZ軸線を有して、図示されている。
今ここで問題になっている本発明に従う電気式シガレット1は、下方から上方に向かって、カートリッジユニット2、および、このカートリッジユニットに解離可能に配置されたコントロールユニット3を備えており、その際、ここで、電気式シガレット1の、カートリッジユニット2と反対側の端部において、充電用チップ4が配置されている。この充電用チップ4は、複数の電気的な接触面14、14aを有しており、これら電気的な接触面が、電気式シガレット1の充電の目的で、及び/または、この電気式シガレット1とのデータ交換の目的で接触可能である。
充電用チップ4は、制御要素本体5を備えており、この制御要素本体が、ここで、中心のZ軸線に対して垂直方向の本体直径6aを有する充電用チップ制御装置5aとして形成されており、その際、この本体直径6aが、充電用チップ制御装置5aが電気式シガレット1と嵌め合い(Passsitz)を形成するように、選択されている。
実施形態のこの様式によって、特に本体直径6aを注視して、可能な限り大きな空間利用が、充電用チップ制御装置5aの最小の空間必要量において可能にされ、この充電用チップ制御装置が、それに加えて、上方もしくは下方に向かって、電気的な接触面14、14a、14bを備えている。充電用チップ制御装置5aは、本実施例において、プリント基板立体構造物17として形成されており、このプリント基板立体構造物について、以下で、および、特に図2から5までの利用のもとで説明される。
充電用チップ4は、バッテリーユニット10に割り当てられており、このバッテリーユニットが、バッテリースリーブ9内において、囲繞するバッテリー絶縁材13bを備えるバッテリー13aを有しており、このバッテリー13aが、上方に向かって、充電用チップ制御装置5aに対して、もしくは、この充電用チップ制御装置の下側の電気的な接触面14bに対して、電気的な接触面14iを有しており、その際、これら両方の電気的な接触面14b、14iの間に、接続するばね接点16aが配置されている。
【0029】
バッテリースリーブ9は、導電性の内側管12aを有しており、且つ、外方に向かって絶縁性の外側管11によって囲繞されている。
下側の端部において、導電性の内側管12aは、制御ユニット5bとして形成された制御要素本体5によって閉鎖されており、この制御ユニット5bが、上方に向かって、接触面14f、14eを有しており、これら接触面が、バッテリー13aの下側の接触面14c、14dと接続しており、その際、ばね接点16bが、接触面14cと14fとを橋絡する。制御ユニット5bの制御要素本体5は、本体直径6bを有しており、この本体直径が、電気式シガレット1と、同様に嵌め合いを形成する。
【0030】
制御ユニット5bは、下側の端部において、複数の接触ピン19を備え付けられており、これら接触ピンが、カートリッジユニット2の接触面14gと電気的に作用結合されている。その際、有利には、制御ユニット5bは、同様に、充電用チップ制御装置5aのように、プリント基板立体構造物17として構成されており、このプリント基板立体構造物については更に説明される。
充電用チップ制御装置5aが、バッテリースリーブ9の導電性の内側管12aを介して、および、制御ユニット5bの外套面接触部15を用いて、もしくは、カートリッジユニット2内における更に別の制御要素本体5に対して、電気的に接続されていることは、特に有利であり、その際、この更に別の制御要素本体5が、ここで、カートリッジ制御装置5cとして形成されている。
電気的な作用結合を用いて、充電用チップ制御装置5a、制御ユニット5b、もしくは、カートリッジ制御装置5cを介して、電気式シガレット1の充電と並んで、同様に、一貫したデータ交換も行われ、このデータ交換が、例えば、切換命令を、または、しかもパラメータ化されたデータまたはプログラミングされたデータを、共に備えることは可能である。カートリッジ制御装置5cの制御要素本体5は、ここで、本体直径6cを有しており、この本体直径が、電気式シガレット1と、同様にここで本実施例においてカートリッジ閉鎖部35と、嵌め合いを形成する。
【0031】
ここで、今ここで問題になっている本発明の実施形態において、カートリッジユニット2は、リザーブタンクケーシング36を備えており、このリザーブタンクケーシングが、上方に向かって、カートリッジ閉鎖部35、および、このカートリッジ閉鎖部内において配置されたカートリッジ制御装置5cを備えており、且つ、エアロゾル前駆体組成物(Aerosolvorlaeuferzusammensetzung)37で充填されており;および、下方に向かって、マウスピース開口部18を有するマウスピース端部25がこのリザーブタンクケーシング36を閉鎖している。
【0032】
嵌め合いでもって位置決めされた制御要素本体5、特に、充電用チップ制御装置5aと、制御ユニット5bと、カートリッジ制御装置5cとは、選択的に異なる2つの様式で、一方ではいわゆる中間嵌め(Uebergangspassung)によって、他方ではすきま嵌め(Spielpassung)によって、電気式シガレット1内において配置可能である。
本実施例において、制御ユニット5bは、この制御ユニットの外套面接触部15によって、内側管12a内において、中間嵌めを用いて固定されており、且つ、これに伴って、その内へと、少しの押圧だけによって摺動可能であり、他方、上方に向かってフランジ12bに対して支持されている、充電用チップ制御装置5aが、内側管12aとすきま嵌めを形成し、且つ、その結果として、容易に摺動可能に、この内側管内において配置されている。
【0033】
本実施例において、カートリッジユニット2は、カートリッジ制御装置5cと並んで、下方に向かって、マイクロポンプ42と、引き続いて、加熱チップ47とを備えている。マイクロポンプ42は、例えば、中空ニードル43を介して、リザーブタンクケーシング36から、エアロゾル前駆体組成物37を供給(bedient)する。カートリッジユニット2は、例示的に、2つの部品群部品群を備えており、その際、一方の部品群が、解離可能に、電気式シガレット1に配置されており、且つ、そこで同様に残留し、且つ、他方の部品群が、消費の後の交換のための消耗品として形成されている。
電気式シガレット1にこの電気式シガレットの利用の後も残留する第1の部品群は、カートリッジ制御装置5c、マイクロポンプ42、および、加熱チップ47を有する、カートリッジスリーブ48によって囲繞されたカートリッジ閉鎖部35と、中空ニードル43とを備えており;および、第2の部品群が、基本的に、エアロゾル前駆体組成物37とマウスピース端部25とを有する、カートリッジスリーブ48内において装入されるリザーブタンクケーシング36を備えている。
電気式シガレット1の利用の後、単に第2の部品群だけが、1つのユニットとして交換され、その際、カートリッジスリーブ48内への装入の後、エアロゾル前駆体組成物37は、引き続いて供給部44を通って分配器45へと、および、最終的に加熱チップ47内における分配器基体46へと更に導かれるために、この中空ニードル43を通ってマイクロポンプ42によって吸引され得る。空気通路39aからエアロゾル化ゾーン20へと流動する空気は、そこで、エアロゾル前駆体組成物37からのエアロゾルと共に、空気通路39bを通って、マウスピース開口部18において消費者に提供される。
【0034】
既に上記で言及されているように、充電用チップ制御装置5aと、制御ユニット5bと、カートリッジ制御装置5cとが、これらが図2から5まで内において詳細に示されているように、有利にはプリント基板立体構造物17として形成されていることは可能である。このプリント基板立体構造物17は、以下でリストにまとめられた電気式シガレット1の1つまたは複数の機能、特に、空気量測定、エアロゾル前駆体組成物37に関する残余量決定、バッテリー13aの充電状態決定、認証装置、または、場合によってはスマートフォンまたはスマートウォッチとのデータ交換のための情報伝達装置(無線周波数識別(RFID)、ブルートゥース(Bluetooth)、...)を有しており、その際、この機能リストが、完結していると見なされるべきではない。
【0035】
図2は、ここで、制御ユニットの上側面もしくは下側面における複数の電気的な接触面14を有する該制御ユニット5b(図1)のプリント基板立体構造物17の、例示的な実施形態を示しており、且つ、簡単化のために、-図1内においてのようには示されていない-全ての接触面が、ここで、単に共通の参照符号「14」だけを備えている。
ここで、今ここで問題になっているプリント基板立体構造物17は、同様に強度に簡略化された状態で、複数のパターン導体、もしくは、スルーホール27、もしくは、マイクロコントローラー29および圧力センサー30のような、複数の統合された立体構造物を備えており、これらが、絶縁充填材32を用いて互いに絶縁されて形成されているプリント基板33の上に配置されている。
そのようなプリント基板立体構造物17を用いて、電気式シガレットの多数の機能が提供可能(abbildbar)であり、その際、場合によっては、更に別の立体構造物が補完または省略され得る。発明の思想を離れること無しに、ここで明示的に言及されていない更に別の機能が、このプリント基板立体構造物17内に統合されることは、もちろん同様に考慮可能である。
【0036】
本実施例において、図2は、強度に拡大された断面図において、プリント基板立体構造物17のための可能な実施形態を開示している。
プリント基板立体構造物の最も簡単な形態で、このプリント基板立体構造物17は、少なくとも1つのプリント基板33を備えており、このプリント基板が、圧力センサー30とマイクロコントローラー29とを、統合された構造要素として備えている。ここで、埋設された電子式の構造要素を基礎とする、例示的な構造が図示されている。
後になってから内部に位置する構造要素は、ここで図示されたこの埋設技術変形例において、はんだ付け方法を用いて、例えばエッチング加工によって立体構造を与えられたそれぞれの銅層の上にはんだ付けされ、且つ、更に別のプリント基板製造プロセス内において、被膜層によって覆われる。
その銅層の上に構造要素がはんだ付けされる該銅層が、個々のフォイルであるか、それとも、図示された場合のように、例えば硬化させられたプリプレグ32から成る少なくとも1つの絶縁体およびプレスされた2つの銅層から成る、準備された二層または多層のプリント基板の構造要素である、ことは可能である。構造および材料選択に依存して、例えば被膜層材料内における樹脂は、後続のプリント基板製造プロセスの間じゅう、埋設された構造要素の周域内における空きスペースの充填のために利用される。
【0037】
例えばマイクロコントローラーまたは特定用途向け集積回路(ASICs)のような、ケーシングされていない能動的な電子式の構成要素の処理も、特別のはんだ付けプロセス無しに可能にする、更に別の埋設技術は使用可能である。
これらの技術において、後になってから内部に位置する電子式の構造部材接触のために、プリント基板産業の標準規格方法、例えば、微細穿孔(高密度相互接続技術(HDI-Technologie)、マイクロビア(Microvias))および、電気めっきが使用される。埋設された構造要素を有する基本的な構造は、しかしながら、選択されたエンベデッドバリエーション(Embedded-Variante)に依存せずに十分に不変である。
同様に3次元-印刷/積層方法(3D-Druck-/Additivverfahren)、例えばペースト/ラッカーベースでの紫外線による乾燥もしくは硬化によっても、埋設された構造要素を有する多層プリント基板は製造され得る。
【0038】
電子式の構造部材の埋設と並んで、大規模生産に有用なプリント基板技術の利用は、同時に高い精確性における、もしくは、少ない許容差を有する、標準規格処理方法でもって生成する構造部品群の、複雑な3次元立体構造付与も可能にする。その際、機械的なガイド、および、付加的な外側の接点要素は、極めて容易に、最後のプリント基板プロセス内において実現可能である。
【0039】
埋設された電子式の構造部材を有する、多層プリント基板の異なる平面は、スルーホール27(マイクロビア、ビア(Vias))を用いて、プリント基板標準規格プロセス内において互いに接続され、且つ、コンパクトな構造部品群のZ軸線における電気的な接続を保障する。
【0040】
この様式で形成されたプリント基板立体構造物17は、従来技術に比して、改善された小型化と並んで、同様に、より少ないエネルギー消費量、および、より少ない損失出力によって特徴付けられる。
本実施例において、プリント基板立体構造物17は、マイクロコントローラー29および圧力センサー30のような埋設された要素を有する、互いに絶縁されて配置された複数のプリント基板33を備えており、これらプリント基板が、例示として、更に別の等価に備え付けられた実施形態のためだけのものであり;典型的に、ここで水平方向に、および、これに伴ってZ軸線に対して垂直方向に配置されたプリント基板33が、絶縁充填材32によって離間されており、その際、パターン導線もしくはスルーホール27が、部分的または完全に、プリント基板立体構造物17を電気的に接続している。
【0041】
本実施例において、プリント基板立体構造物17は、内部に位置する圧力センサー30を有する空洞部41を有しており、その際、この圧力センサー30が、この圧力センサー30とプリント基板33との間の直接的な、同様に電気的な接続を除いて、完全にこの空洞部41によって囲繞されている。空洞部41は、開口部50を有しており、それによって、圧力センサー30が、空洞部41の外側で、電気式シガレット1の空気通路39a、39b内における空気流との作用結合の状態になる(同様に図1を参照)。
圧力センサー30が、単にプリント基板33とだけ接続されており、且つ、その他の点では、非接触に、空洞部41内において配置されていることの事実により、圧力センサーに対する-例えば絶縁充填材32の側からの-熱的及び/または機械的な影響は、十分に回避され得る。
【0042】
特に有利には、制御ユニット5bは、そのようなプリント基板立体構造物17として形成されており、その際マウスピース開口部18を通っての吸気の際に、電気式シガレット1のスイッチオンを生起するために、圧力センサー30が、直接的に、空気通路39、39a、もしくは、39bとの作用結合の状態にある(同様に図1を参照)。
これに伴って、このプリント基板立体構造物17内における圧力センサー30が、埋設され統合された電子式の構成要素として形成されていることは可能である。
【0043】
本発明に従う更に別の実施形態は、図3内において、図2内においてと類似して同一の図示を、圧力センサー30が、空洞部41と並んで、本実施例において、部分的に、付加的に絶縁充填材32によって囲繞されていることの相違を有して示している。
これに伴って、圧力センサー30に対する、絶縁充填材32の、場合によっては有り得る熱的もしくは機械的な影響の、小さな不利益の甘受のもとで、プリント基板立体構造物17内における圧力センサー30の、図2内における実施形態に比して改善された固定が達成される。そのような構成は、圧力センサー30、および、従ってプリント基板立体構造物17全体を、例えば電気式シガレットの落下の際に生じる可能性のある強度な加速度に対して不敏感にする。
【0044】
図4は、更に別の本発明に従う実施形態を示しており、この実施形態の場合、図2と3内における実施形態との相違において、空洞部41が、圧力センサー30の内在的な構成要素として構成されており、且つ、この圧力センサー30が、その他の点では、完全に絶縁充填材32によって囲繞されている。この実施形態は、比較的に、最も安定的な、もしくは、落下に対して最も不敏感的な、本発明の実施形態を具現する。
【0045】
図5内において、本発明の更に別の実施形態が示されており、この実施形態の場合、圧力センサー30が、-図1内における実施形態に準拠して-完全に空洞部41によって囲繞されており、この空洞部が、自体、キャップ51もしくはフード51によって囲繞されている。このキャップ51は、形状安定的な構成において、圧力センサー30に対する絶縁充填材32の、場合によっては有り得る影響からの可能な限り最高の保護を提供する。
【符号の説明】
【0046】
1 電気式シガレット
2 カートリッジユニット
3 コントロールユニット
4 充電用チップ
5 制御要素本体
5a 充電用チップ制御装置
5b 制御ユニット
5c カートリッジ制御装置
6a 本体直径
6b 本体直径
6c 本体直径
9 バッテリースリーブ
10 バッテリーユニット
11 バッテリースリーブ9の絶縁性の外側管
12a バッテリースリーブ9の導電性の内側管
12b 内側管12aフランジ
13a バッテリー
13b バッテリー絶縁材
14 電気的な接触面
14a 電気的な接触面
14b 電気的な接触面
14c 電気的な接触面
14d 電気的な接触面
14e 電気的な接触面
14f 電気的な接触面
14g 電気的な接触面
14h 電気的な接触面
14i 電気的な接触面
14j 電気的な接触面
15 外套面接触部
16a ばね接点
16b ばね接点
17 プリント基板立体構造物
18 マウスピース開口部
19 接触ピン
20 エアロゾル化ゾーン
25 マウスピース端部
27 スルーホール
29 マイクロコントローラー
30 センサー、圧力センサー
32 絶縁充填材
33 プリント基板
35 カートリッジ閉鎖部
36 リザーブタンクケーシング
37 エアロゾル前駆体組成物
39 空気通路
39a 空気通路
39b 空気通路
41 プリント基板立体構造物17内における空洞部
42 マイクロポンプ
43 中空ニードル
44 供給部
45 分配器
46 分配器基体
47 加熱チップ
48 カートリッジスリーブ
49 リザーブタンクケーシング36内における開口部
50 空洞部41への絶縁充填材32内における開口部
51 キャップ
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】