(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-02
(54)【発明の名称】不燃性エアロゾル供給システムで使用される物品
(51)【国際特許分類】
A24D 1/20 20200101AFI20240625BHJP
A24F 40/42 20200101ALI20240625BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20240625BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20240625BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20240625BHJP
A24D 3/17 20200101ALI20240625BHJP
【FI】
A24D1/20
A24F40/42
A24F40/20
A24F40/40
A24F40/46
A24D3/17
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577391
(86)(22)【出願日】2022-06-17
(85)【翻訳文提出日】2024-02-13
(86)【国際出願番号】 GB2022051558
(87)【国際公開番号】W WO2022263863
(87)【国際公開日】2022-12-22
(32)【優先日】2021-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】アシュラフ アシュラフ, ムハマンド ファヒム
(72)【発明者】
【氏名】テイラー, ベンジャミン
【テーマコード(参考)】
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA21
4B045AA50
4B045AB01
4B045AB08
4B045AB11
4B045AB16
4B045BC15
4B045BC24
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB22
4B162AC12
4B162AC14
4B162AC22
4B162AC33
(57)【要約】
不燃性エアロゾル供給システムで使用するための物品(2)が記載されており、物品(2)は、エアロゾル生成材料(3)と、エアロゾル生成材料を加熱するための加熱素子(13)と、加熱素子を電源に取り外し可能に接続するための電気コネクタ構成(14)と、を備える。不燃性エアロゾル生成システムも記載されており、本システムは、物品と、物品を製造する方法と、不燃性エアロゾル供給システムで使用するための加熱素子と、加熱素子を備える不燃性エアロゾル供給システムと、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不燃性エアロゾル供給システムで使用するための物品であって、
エアロゾル生成材料と、
前記エアロゾル生成材料を加熱するための加熱素子と、
前記加熱素子を電源に取り外し可能に接続するための電気コネクタ構成と、
を備える物品。
【請求項2】
前記加熱素子が、前記エアロゾル生成材料内に少なくとも部分的に配置される、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
前記電気コネクタが、前記加熱素子の一部を形成するか、または前記加熱素子と物理的に接触している、請求項2に記載の物品。
【請求項4】
前記電気コネクタが、前記物品の外面から突出するか、または前記物品の前記外面と同一平面上に設けられる、請求項3に記載の物品。
【請求項5】
前記物品が、口およびエアロゾル生成端部を備え、前記電気コネクタが、前記エアロゾル生成材料の上流端部から突出する、請求項4に記載の物品。
【請求項6】
前記コネクタが、バヨネット型コネクタおよびねじ型コネクタの少なくとも一方である、請求項1~5のいずれか一項に記載の物品。
【請求項7】
前記電気コネクタが、前記エアロゾル生成材料の上流端部から突出し、前記物品の上流最端部を形成する、請求項4または5に記載の物品。
【請求項8】
前記電気コネクタが、前記電源のそれぞれの第1および第2の端子部分に接続するための第1および第2の端子部分を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の物品。
【請求項9】
前記電気コネクタおよび前記加熱素子が、前記エアロゾル生成材料に挿入されたピンを共に形成し、前記加熱素子が、前記エアロゾル生成材料の長さに沿って延在する前記ピンの第1のピン部分であり、前記電気コネクタが、前記第1のピン部分に接続され、かつ前記物品の長さに対して略垂直に延在する第2のピン部分である、請求項1~8のいずれか一項に記載の物品。
【請求項10】
前記第2のピン部分が、前記エアロゾル生成材料の前記上流最端部の前記外面を覆い、それによって前記物品の前記上流最端部にキャップを形成する、請求項9に記載の物品。
【請求項11】
前記加熱素子が、前記エアロゾル生成材料を貫通して延在するワイヤ素子であり、前記ワイヤ素子が少なくとも1つのループを形成し、前記電気コネクタが、前記加熱素子の第1および第2の端部を備え、第1および第2の端部が、第1および第2の端部が前記電源によって物理的に接触可能であるように、前記エアロゾル生成材料の少なくとも前記上流最端部まで延在する、請求項1~10のいずれか一項に記載の物品。
【請求項12】
前記ワイヤ素子が螺旋配置でループされている、請求項11に記載の物品。
【請求項13】
前記第1および第2の端部が、前記物品の長さに対して略垂直に延在するそれぞれの第1および第2のプレートを備え、第1および第2の端部が、前記電源によって物理的に接触されるために前記エアロゾル生成材料の外側端部に沿って延在するように構成される、請求項11または12に記載の物品。
【請求項14】
前記電気コネクタが、前記電源の一部を形成する電磁石に磁気的に結合するように構成された磁性材料を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の物品。
【請求項15】
前記エアロゾル生成材料の下流に設けられた吸い口端セクションを備える、請求項1~14のいずれか一項に記載の物品。
【請求項16】
前記吸い口端セクションが、少なくとも1つのフィルタセグメントを備える、請求項15に記載の物品。
【請求項17】
前記吸い口端セクションが、前記エアロゾル生成材料の下流に設けられた冷却セクションを備え、前記冷却セクションが中空チャネルを備える、請求項15または16に記載の物品。
【請求項18】
前記吸い口端セクションが、前記物品の前記下流最端部を形成する中空管状要素を備える、請求項15~17のいずれか一項に記載の物品。
【請求項19】
請求項1~18のいずれか一項に記載の物品と、
前記電気コネクタに接触し、それによって前記物品の前記加熱素子に電力を伝達するように構成された電源を備えるエアロゾル生成装置と、
を備える不燃性エアロゾル生成システム。
【請求項20】
前記エアロゾル生成装置が、前記電気コネクタが前記電源と物理的に接触するときに前記電気コネクタの磁気部分に磁気的に結合するための電磁石を備える、請求項19に記載の不燃性エアロゾル生成システム。
【請求項21】
前記エアロゾル生成装置の前記電源が、前記物品の第1および第2の端子に接続するための第1および第2の電気端子を備える、請求項19または20に記載の不燃性エアロゾル生成システム。
【請求項22】
請求項1~18のいずれか一項に記載の物品を製造する方法であって、
エアロゾル生成材料を準備するステップと、
加熱素子を前記エアロゾル生成材料に挿入するステップと、
前記加熱素子を電源に取り外し可能に接続するための電気コネクタ構成を準備するステップと、
を含む方法。
【請求項23】
螺旋状要素と共にタバコを押し出し、螺旋状ねじ山が所定の距離だけ離れた位置で前記タバコおよび螺旋状要素を切断するステップをさらに含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
不燃性エアロゾル供給システムで使用するための加熱素子であって、前記加熱素子を電源に取り外し可能に接続するための電気コネクタ構成を備える加熱素子。
【請求項25】
前記電気コネクタ構成が、前記電源の相補的レセプタに取り外し可能に接続するように構成されたねじ山付きねじ構成を備える、請求項24に記載の加熱素子。
【請求項26】
前記電気コネクタ構成が、前記電源の相補的レセプタに取り外し可能に接続するように構成されたバヨネットコネクタ構成を備える、請求項24に記載の加熱素子。
【請求項27】
前記電気コネクタ構成が、前記電源の相補的レセプタに取り外し可能に接続するように構成されたポゴピン構成を含む、請求項24に記載の加熱素子。
【請求項28】
不燃性エアロゾル供給システムであって、
請求項24~26のいずれか一項に記載の加熱素子と、
前記加熱素子に電気的に接続するように構成された電源を備えるエアロゾル供給装置と、
前記不燃性エアロゾル供給システムで使用するための物品であって、前記加熱素子を受け入れるように構成されたエアロゾル生成材料を含む物品と、
を備える不燃性エアロゾル供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不燃性エアロゾル供給システムで使用するための物品に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル生成システムは、使用中にエアロゾルを生成し、これはユーザによって吸入される。例えば、タバコ加熱装置は、タバコなどのエアロゾル生成基材を加熱して、燃焼させずに加熱によりエアロゾルを形成する。いくつかのエアロゾル生成システムは、一般に、エアロゾルが通過してユーザの口に到達するマウスピースを含む。
【発明の概要】
【0003】
第1の態様によれば、本明細書は、不燃性エアロゾル供給システムで使用するための物品を提供し、物品は、エアロゾル生成材料と、エアロゾル生成材料を加熱するための加熱素子と、加熱素子を電源に取り外し可能に接続するための電気コネクタ構成と、を備える。
【0004】
第2の態様によれば、不燃性エアロゾル生成システムが提供され、不燃性エアロゾル生成システムは、第1の態様による物品と、電気コネクタに接触し、それによって物品の加熱素子に電力を伝達するように構成された電源を備えるエアロゾル生成装置と、を備える。
【0005】
第3の態様によれば、第1の態様による物品を製造する方法が提供され、本方法は、エアロゾル生成材料を準備するステップと、加熱素子をエアロゾル生成材料に挿入するステップと、加熱素子を電源に取り外し可能に接続するための電気コネクタ構成を準備するステップと、を含む。
【0006】
第4の態様によれば、不燃性エアロゾル供給システムで使用するための加熱素子が提供され、加熱素子は、加熱素子を電源に取り外し可能に接続するための電気コネクタ構成を備える。
【0007】
第5の態様によれば、不燃性エアロゾル供給システムが提供され、不燃性エアロゾル供給システムは、第4の態様による加熱素子と、加熱素子に電気的に接続するように構成された電源を備えるエアロゾル供給装置と、不燃性エアロゾル供給システムで使用するための物品であって、加熱素子を受け入れるように構成されたエアロゾル生成材料を含む物品と、を備える。
【0008】
ここで、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を単なる例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】マウスピースおよび加熱素子を含む、不燃性エアロゾル供給装置と共に使用するための物品の側面断面図である。
【
図2a】不燃性エアロゾル供給装置と共に使用するためのさらなる物品の側面断面図であり、この例では、カプセル含有マウスピースを含む物品である。
【
図2b】
図2aに示すカプセル含有マウスピースの断面図である。
【
図3】マウスピースおよび代替的な加熱素子を有する、不燃性エアロゾル供給装置と共に使用するための物品の側面断面図である。
【
図4】マウスピースおよび代替的な加熱素子を有する、不燃性エアロゾル供給装置と共に使用するための物品の側面断面図である。
【
図5a】
図1の物品が挿入された不燃性エアロゾル供給装置の断面図である。
【
図5b】
図1の物品が挿入された不燃性エアロゾル供給装置の断面図であり、物品は代替的な電気コネクタ構成を有する。
【
図6】
図3の物品が挿入された不燃性エアロゾル供給装置の断面図である。
【
図7】
図5a、
図5b、および
図6に示すエアロゾル供給装置のハウジング内の構成要素の簡略概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書で使用される場合、「送達システム」という用語は、少なくとも1つの物質をユーザに送達するシステムを包含することを意図しており、
パイプ用、巻き取り式または巻き取り式シガレット用の紙巻タバコ、葉巻タバコ、およびタバコ(いずれにしろ、タバコ、タバコ誘導体、膨張タバコ、再構成タバコ、タバコ代替物、または他の喫煙可能な材料がベースになる)などの可燃性エアロゾル供給システムと、
電子タバコ、タバコ加熱製品、およびエアロゾル生成材料の組み合わせを使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステムなどの、エアロゾル生成材料を燃焼させることなくエアロゾル生成材料から化合物を放出する不燃性エアロゾル供給システムと、
少なくとも1つの物質を使用者に経口的に、経鼻的に、経皮的に、またはエアロゾルを形成することなく別の方法で送達するエアロゾルを含まない送達システムであって、限定されないが、ロゼンジ、ガム、パッチ、吸入可能な粉末を含む物品、およびスナスまたは湿った嗅ぎタバコを含む経口タバコなどの経口製品を含み、少なくとも1つの物質はニコチンを含んでも含まなくてもよい、送達システムと、を含む。
【0011】
本開示によれば、「不燃性」エアロゾル供給システムは、ユーザへの少なくとも1つの物質の送達を容易にするために、エアロゾル供給システムの構成エアロゾル生成材料(またはその構成要素)が燃焼または燃焼されないものである。
【0012】
いくつかの実施形態では、送達システムは、動力式の不燃性エアロゾル供給システムなどの不燃性エアロゾル供給システムである。
【0013】
いくつかの実施形態では、不燃性エアロゾル供給システムは、気化装置または電子ニコチン送達システム(END)としても知られる電子タバコであるが、エアロゾル生成材料中のニコチンの存在は要件ではないことに留意されたい。
【0014】
いくつかの実施形態では、不燃性エアロゾル供給システムは、非燃焼加熱システムとしても知られるエアロゾル生成材料加熱システムである。そのようなシステムの一例は、タバコ加熱システムである。
【0015】
いくつかの実施形態では、不燃性エアロゾル供給システムは、1つまたは複数が加熱され得るエアロゾル生成材料の組み合わせを使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステムである。エアロゾル生成材料のそれぞれは、例えば、固体、液体またはゲルの形態であってもよく、ニコチンを含んでも含まなくてもよい。いくつかの実施形態では、ハイブリッドシステムは、液体またはゲルエアロゾル生成材料および固体エアロゾル生成材料を含む。固体エアロゾル生成材料は、例えば、タバコまたは非タバコ製品を含んでもよい。
【0016】
典型的には、不燃性エアロゾル供給システムは、不燃性エアロゾル供給装置と、不燃性エアロゾル供給装置と共に使用するための消耗品とを備えてもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、本開示は、エアロゾル生成材料を含み、不燃性エアロゾル供給装置と共に使用されるように構成された消耗品に関する。これらの消耗品は、本開示を通して物品と呼ばれることがある。
【0018】
本明細書で使用される「上流」および「下流」という用語は、使用中の物品または装置を通って引き込まれる主流エアロゾルの方向に関して定義される相対的な用語である。
【0019】
いくつかの実施形態では、その不燃性エアロゾル供給装置などの不燃性エアロゾル供給システムは、電源およびコントローラを備えてもよい。電源は、例えば、電源または発熱電源であってもよい。いくつかの実施形態では、発熱電源は、発熱電源に近接するエアロゾル生成材料または熱伝達材料に熱の形態で電力を分配するように通電され得る炭素基材を含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、不燃性エアロゾル供給システムは、消耗品を受け入れるための領域、エアロゾル生成器、エアロゾル生成領域、ハウジング、マウスピース、フィルタおよび/またはエアロゾル改質剤を備える。
【0021】
いくつかの実施形態では、不燃性エアロゾル供給装置と共に使用するための消耗品は、エアロゾル生成材料、エアロゾル生成材料貯蔵領域、エアロゾル生成材料移送構成要素、エアロゾル生成器、エアロゾル生成領域、ハウジング、ラッパー、フィルタ、マウスピース、および/またはエアロゾル改質剤を備えてもよい。
【0022】
いくつかの実施形態では、消耗品は送達される物質を含む。送達される物質は、エアロゾル生成材料またはエアロゾル化されることを意図しない材料であってもよい。必要に応じて、いずれかの材料は、1つまたは複数の活性成分、1つまたは複数の香味料、1つまたは複数のエアロゾル形成材料、および/または1つまたは複数の他の機能性材料を含んでもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、送達される物質は活性物質を含む。
【0024】
本明細書で使用される活性物質は、生理学的応答を達成または増強することを意図した材料である生理学的活性材料であってもよい。活性物質は、例えば、栄養補助食品、栄養補給剤、精神賦活剤から選択され得る。活性物質は、天然に存在していてもよく、または合成的に得られてもよい。活性物質は、例えば、ニコチン、カフェイン、タウリン、テイン、ビタミン、例えばB6もしくはB12もしくはC、メラトニン、カンナビノイド、またはそれらの成分、誘導体、もしくは組み合わせを含んでもよい。活性物質は、タバコ、大麻または別の植物の1つまたは複数の成分、誘導体または抽出物を含んでもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、活性物質はニコチンを含む。いくつかの実施形態では、活性物質は、カフェイン、メラトニンまたはビタミンB12を含む。
【0026】
本明細書で述べるように、活性物質は、1つまたは複数の植物またはその成分、誘導体もしくは抽出物を含んでもよいか、またはそれらに由来してもよい。本明細書で使用される場合、「植物性」という用語は、限定するものではないが、抽出物、葉、樹皮、繊維、茎、根、種子、花、果実、花粉、外皮、殻などを含む植物に由来する任意の材料を含む。あるいは、材料は、合成的に得られた植物に天然に存在する活性化合物を含んでもよい。材料は、液体、気体、固体、粉末、ダスト、破砕粒子、顆粒、ペレット、細片、ストリップ、シートなどの形態であってもよい。植物の例は、タバコ、ユーカリ、スターアニス、麻、ココア、大麻、フェンネル、レモングラス、ペパーミント、スペアミント、ルイボス、カモミール、亜麻、ジンジャー、イチョウ葉、ヘーゼル、ハイビスカス、ローレル、リコリス(甘草)、抹茶、マテ茶、オレンジの皮、パパイヤ、ローズ、セージ、緑茶もしくは紅茶などの茶、タイム、クローブ、シナモン、コーヒー、アニスシード(アニス)、バジル、ベイリーフ、カルダモン、コリアンダー、クミン、ナツメグ、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、ラベンダー、レモンピール、ミント、ジュニパー、エルダーフラワー、バニラ、ウィンターグリーン、エゴマ、クルクマ、ターメリック、ビャクダン、コリアンダー、ベルガモット、オレンジの花、マートル、カシス、バレリアン、ピメント、メース、ダミアン、マージョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、カルビ、バーベナ、タラゴン、ゼラニウム、クワ、チョウセンニンジン、テアニン、テアクリン、マカ、アシュワガンダ、ダミアナ、ガラナ、クロロフィル、バオバブ、またはこれらの任意の組み合わせである。ミントは、以下のミント品種、すなわち、Mentha Arventis、Mentha c.v.,Mentha niliaca、Mentha piperita、Mentha piperita citrata c.v.,Mentha piperita c.v、Mentha spicata crispa、Mentha cardifolia、Memtha longifolia、Mentha suaveolens variegata、Mentha pulegium、Mentha spicata c.v.および Mentha suaveolensから選択されてもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、活性物質は、1つまたは複数の植物またはその成分、誘導体もしくは抽出物を含むか、またはそれらに由来し、植物はタバコである。
【0028】
いくつかの実施形態では、活性物質は、1つまたは複数の植物またはその成分、誘導体もしくは抽出物を含むか、またはそれらに由来し、植物はユーカリ、スターアニス、ココアおよび麻から選択される。
【0029】
いくつかの実施形態では、活性物質は、1つまたは複数の植物またはその成分、誘導体もしくは抽出物を含むか、またはそれらに由来し、植物はルイボスおよびフェンネルから選択される。
【0030】
いくつかの実施形態では、送達される物質は香味料を含む。
【0031】
本明細書で使用される場合、「香味」および「香味料」という用語は、地域の規制が許可している場合、成人消費者向けの製品に所望の味、香りまたは他の体性感覚を作り出すために使用され得る材料を指す。それらは、天然に存在する香味材料、植物、植物の抽出物、合成的に得られた材料、またはこれらの組み合わせ(例えば、タバコ、大麻、リコリス(甘草)、アジサイ、オイゲノール、ホオノキ葉、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、メープル、抹茶、メントール、ハッカ、アニスシード(アニス)、シナモン、ウコン、インドのスパイス、アジアのスパイス、ハーブ、ウィンターグリーン、チェリー、ベリー、レッドベリー、クランベリー、ピーチ、アップル、オレンジ、マンゴー、クレメンタイン、レモン、ライム、トロピカルフルーツ、パパイヤ、ルバーブ、グレープ、ドリアン、ドラゴンフルーツ、キュウリ、ブルーベリー、マルベリー、シトラスフルーツ、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウイスキー、ジン、テキーラ、ラム、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、アロエベラ、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、カット、ナスワール、ベテル、シーシャ、パイン、ハニーエッセンス、ローズオイル、バニラ、レモンオイル、オレンジオイル、オレンジの花、チェリーブロッサム、カシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、フェンネル、ワサビ、ピメント、ジンジャー、コリアンダー、コーヒー、麻、Mentha属の種からのミントオイル、ユーカリ、スターアニス、ココア、レモングラス、ルイボス、亜麻、イチョウ葉、ヘーゼル、ハイビスカス、ローレル、マテ、オレンジスキン、ローズ、緑茶もしくは紅茶などの茶、タイム、ジュニパー、エルダーフラワー、バジル、ベイリーフ、クミン、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、レモンピール、ミント、エゴマ、クルクマ、コリアンダー、マートル、カシス、バレリアン、ピメント、メース、ダミアン、マージョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、カルビ、バーベナ、タラゴン、リモネン、チモール、カンフェン)、香味増強剤、苦味受容部位遮断剤、感覚受容部位活性化剤または刺激剤、糖および/または糖置換剤(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、シクラメート、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトールまたはマンニトール)、ならびに木炭、クロロフィル、ミネラル、植物、または呼気清涼化剤などの他の添加剤を含んでもよい。それらは、模倣、合成もしくは天然成分またはそれらのブレンドであってもよい。それらは、任意の適切な形態、例えば、油などの液体、粉末などの固体、または気体であってもよい。
【0032】
いくつかの実施形態では、香味料は、メントール、スペアミントおよび/またはペパーミントを含む。いくつかの実施形態では、香味料は、キュウリ、ブルーベリー、柑橘類および/またはレッドベリーの香味料成分を含む。いくつかの実施形態では、香味料はオイゲノールを含む。いくつかの実施形態では、香味料は、タバコから抽出された香味料成分を含む。いくつかの実施形態では、香味料は、大麻から抽出された香味料成分を含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、香味料は、香りまたは味覚神経に加えて、またはその代わりに、通常化学的に誘導され、第5脳神経(三叉神経)の刺激によって知覚される体性感覚を達成することを意図した感覚を含むことができ、これらは、加熱、冷却、刺痛、麻痺効果を提供する薬剤を含んでもよい。適切な熱効果剤は、それだけに限らないが、バニリルエチルエーテルであってもよく、適切な冷却剤は、それだけに限らないが、ユーコリプトール、WS-3であってもよい。
【0034】
エアロゾル生成材料は、例えば、他の方法で加熱、照射または通電されたときにエアロゾルを生成することができる材料である。エアロゾル生成材料は、活性物質および/または香味料を含んでも含まなくてもよい固体、液体またはゲルの形態であってもよい。エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成システムで使用するために物品に組み込まれてもよい。
【0035】
本明細書で使用される場合、「タバコ材料」という用語は、タバコまたはその誘導体もしくは置換物を含む任意の材料を指す。タバコ材料は、任意の適切な形態であってもよい。「タバコ材料」という用語は、タバコ、タバコ誘導体、膨張タバコ、再構成タバコまたはタバコ代替物の1つまたは複数を含んでもよい。タバコ材料は、粉砕タバコ、タバコ繊維、カットタバコ、押出タバコ、タバコ茎、タバコ葉身、再構成タバコおよび/またはタバコ抽出物のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0036】
消耗品は、エアロゾル生成材料を含むかまたはそれからなる物品であり、その一部または全部は、ユーザによる使用中に消費されることが意図されている。消耗品は、エアロゾル生成材料貯蔵領域、エアロゾル生成材料移送構成要素、エアロゾル生成領域、ハウジング、ラッパー、マウスピース、フィルタおよび/またはエアロゾル改質剤などの1つまたは複数の他の構成要素を含んでもよい。消耗品はまた、使用中にエアロゾル生成材料にエアロゾルを生成させるために熱を放出するヒータなどのエアロゾル生成器を含んでもよい。ヒータは、例えば、可燃性材料、電気伝導によって加熱可能な材料、またはサセプタを含んでもよい。
【0037】
サセプタは、交流磁場などの変化する磁場による浸透によって加熱可能な材料である。サセプタは導電性材料であってもよく、その結果、変化する磁場による貫通が加熱材料の誘導加熱を引き起こす。加熱材料は磁性材料であってもよく、その結果、変化する磁場による貫通が加熱材料の磁気ヒステリシス加熱を引き起こす。サセプタは、導電性および磁性の両方であってもよく、その結果、サセプタは両方の加熱機構によって加熱可能である。変化する磁場を生成するように構成された装置は、本明細書では磁場発生器と呼ばれる。
【0038】
エアロゾル改質剤は、典型的にはエアロゾル生成領域の下流に位置する物質であり、例えばエアロゾルの味、香味料、酸性度または他の特性を変化させることによって、生成されたエアロゾルを改質するように構成される。エアロゾル改質剤は、エアロゾル改質剤を選択的に放出するように動作可能なエアロゾル改質剤放出成分中に提供されてもよい。
【0039】
エアロゾル改質剤は、例えば、添加剤または吸着剤であってもよい。エアロゾル改質剤は、例えば、香味料、着色剤、水、および炭素吸着剤のうちの1つまたは複数を含んでもよい。エアロゾル改質剤は、例えば、固体、液体、またはゲルであってもよい。エアロゾル改質剤は、粉末、糸または顆粒の形態であってもよい。エアロゾル改質剤は、濾過材料を含まなくてもよい。
【0040】
エアロゾル生成器は、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成させるように構成された装置である。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成器は、エアロゾル生成材料から1つまたは複数の揮発性物質を放出してエアロゾルを形成するように、エアロゾル生成材料に熱エネルギーを与えるように構成されたヒータである。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成器は、加熱せずにエアロゾル生成材料からエアロゾルを生成させるように構成される。例えば、エアロゾル生成器は、エアロゾル生成材料に振動、圧力上昇、または静電エネルギーの1つまたは複数を加えるように構成されてもよい。
【0041】
本明細書に記載のフィラメント状トウ材料は、酢酸セルロース繊維トウを含むことができる。フィラメント状トウは、ポリビニルアルコール(PVOH)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(1-4ブタンジオールスクシネート)(PBS)、ポリ(ブチレンアジペート-コ-テレフタレート)(PBAT)、デンプン系材料、綿、脂肪族ポリエステル材料および多糖類ポリマーまたはそれらの組み合わせなどの、繊維を形成するために使用される他の材料を使用して形成することもできる。フィラメント状トウは、材料が酢酸セルローストウであるトリアセチンなどのトウに適した可塑剤で可塑化されてもよく、またはトウは非可塑化されてもよい。トウは、「Y」字形または「X」字形などの他の断面を有する繊維などの任意の適切な仕様を有することができ、フィラメント当たり2.5~15デニール、例えばフィラメント当たり8.0~11.0デニール、および5,000~5万、例えば1万~4万の総デニール値のフィラメント状デニール値を有する。
【0042】
本明細書に記載の図では、同等の特徴、物品または構成要素を示すために同様の符号が使用されている。
【0043】
図1は、エアロゾル送達システムで使用するための物品1の側面断面図である。
【0044】
物品1は、マウスピース2と、マウスピース2に接続されたエアロゾル生成セクションと、を備える。この例では、エアロゾル生成セクションは、エアロゾル生成材料3の円筒形ロッドの形態のエアロゾル生成材料の供給源を備える。他の例では、エアロゾル生成セクションは、エアロゾル生成材料の供給源を受け入れるための空洞を備えてもよい。
【0045】
物品1は、エアロゾル生成材料3を加熱するための加熱素子13をさらに備える。加熱素子13は、エアロゾル生成材料3内に少なくとも部分的に配置されてもよい。この例では、加熱素子13はエアロゾル生成材料3に埋め込まれている。したがって、加熱素子は、エアロゾル生成材料を内部で加熱するように構成される。しかしながら、他の例では、加熱素子13の一部は、エアロゾル生成材料の外部に設けられてもよい。例えば、加熱素子13の一部は、エアロゾル生成材料3の外側に突出してもよい。他の例では、加熱素子13は、エアロゾル生成材料3の外面に熱が加えられるように、エアロゾル生成材料3のロッドの外周の周りに設けられてもよい。
【0046】
加熱素子13は、素子13に電流を発生させるために電力を受け取ることができる任意の適切な加熱素子であってもよく、それによって、流れる電流に対する加熱素子13の抵抗が熱を発生させる。例えば、加熱素子13は、金属などの任意の導電性材料であってもよい。この例では、加熱素子13は導電性金属である。
【0047】
物品は、加熱素子を電源に取り外し可能に接続するための電気コネクタ構成14をさらに備える。
図3を参照して以下により詳細に説明するように、物品1は、ヒータ素子13に電力を伝達するための電源を備える不燃性エアロゾル供給装置で使用するように構成される。電気コネクタ構成14は、加熱素子13と物理的に接触して設けられてもよく、または加熱素子の一部を形成してもよい。特に、電気コネクタ構成14は、ヒータ素子13に電気的に接続され、加熱素子13を電源に取り外し可能に接続するように構成される。
【0048】
電気コネクタ構成は、物品1の外面から突出するように、または物品1の外面と同一平面上に設けられるように設けられてもよい。本例では、電気コネクタは、エアロゾル生成材料の上流端から突出する。さらに、
図1に示すように、電気コネクタ構成は、エアロゾル生成材料3の上流端から突出し、物品の最上流端を形成するように設けられてもよい。
【0049】
図1の例に示すように、電気コネクタ構成14および加熱素子13は、エアロゾル生成材料3に挿入されたピンを共に形成し、加熱素子13は、エアロゾル生成材料3の長さに沿って延在するピンの第1のピン部分であり、電気コネクタ構成14は、第1のピン部分に接続され、物品の長さに対して略垂直に延在する第2のピン部分である。したがって、加熱素子13および電気コネクタ構成14を含むピンは、電気コネクタ構成14と接触して設けられた電源から電気エネルギーを受け取ることができ、電流を発生させて熱を発生させてエアロゾル生成材料を加熱することができる単一の単純な要素を提供する。
【0050】
第2のピン部分14は、エアロゾル生成材料3の最上流端の外面を覆うように設けられ、それによって物品の最上流端にキャップを形成してもよい。このようにして、加熱素子13の挿入時に、第2のピン部分14は物品の端部のキャップとして機能する。これは、加熱素子13nの挿入中に取り除かれ得るエアロゾル生成材料がエアロゾル生成材料3のロッドから落下するのを防止するのに役立ち得る。したがって、ユーザ体験を向上させることができる。さらに、エアロゾル生成装置と共に物品1を使用する間、キャップとして機能する第2のピン部分14は、使用中に生成した凝縮物がエアロゾル生成装置に滴下するのを防止し、エアロゾル生成装置の電子機器が物品1からの凝縮物と接触するのを回避することができる。さらに、物品の外観は、きれいですっきりしていてもよい。
【0051】
加熱素子に対応する第1のピン部分13は、ピン13、14がエアロゾル生成材料3のロッドに挿入されたときに、エアロゾル生成材料3のロッドの略全長に沿って延在してもよい。他の例では、第1のピン部分13は、エアロゾル生成材料3のロッドに沿って途中までのみ延在してもよい。例では、ピンの長さは10mm~25mmであってもよい。いくつかの例では、ピンの長さは11mm~23mmである。いくつかの例では、ピンの長さは11mm~12.5mmであってもよい。他の例では、ピンの長さは20mm~23mmであってもよい。当業者は、ピンが適切な長さであってもよいことを認識するであろう。
【0052】
電気コネクタ14は、電源から加熱素子13に電力を伝達するように、任意の適切な導電性材料で形成されてもよい。特に、電気コネクタは金属であってもよい。電気コネクタ構成14を形成する金属の抵抗率は、加熱素子13に加えて、電流がそれを通って伝達されるときに電気コネクタ14も熱を発生させるように、加熱素子13を形成する金属の抵抗率と実質的に同じまたは同様であってもよい。
【0053】
いくつかの例では、電気コネクタ構成14は、磁性材料を含む。磁性材料は、例えば鉄などの強磁性材料であってもよい。以下でより詳細に説明するように、電磁石を備える電源を有するエアロゾル生成装置と結合されると、したがって、電気コネクタ構成14は、電磁石が作動したときに電磁石に磁気的に結合することができる。これは、電気コネクタ構成14間の接触を改善し、それによって加熱素子への電気伝達の効率を改善するのを助けることができる。さらに、磁気結合は、エアロゾル生成装置内に物品1を固定するのに役立ち得る。
【0054】
電気コネクタ構成14は、好ましくは、2つの端子部分を備える。例えば、第2のピン部分14の表面は、エアロゾル生成装置の電源のそれぞれの電気端子に接触するための端子としてそれぞれ機能する2つの部分に分割されてもよい。
【0055】
加熱素子13および電気コネクタ構成14は、物品1の製造中にエアロゾル生成材料3に設けられてもよい。このようにして、エアロゾル生成装置の一部を形成するヒータまたは別個のヒータピンをユーザがエアロゾル生成材料3に挿入する必要がない。したがって、ユーザがエアロゾル生成材料3にピンを挿入するときに時折発生し得るピン破損を回避することができる。しかしながら、他の例では、ピンは、使用前にユーザが自分で挿入するために別個に設けられてもよい。
【0056】
エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の複数のストランドまたはストリップを含んでもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、以下に記載されるように、エアロゾル化可能な材料の複数のストランドまたはストリップおよび/または非晶質固体の複数のストランドまたはストリップを含んでもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル化可能な材料の複数のストランドまたはストリップからなる。
【0057】
本例では、エアロゾル生成材料3の円筒形ロッドは、エアロゾル生成材料の複数のストランドおよび/またはストリップを含み、ラッパー10によって囲まれている。本例では、ラッパー10は、水分不透過性ラッパーである。
【0058】
本例では、ラッパー10は、予め穿孔されていてもよく、または高多孔性紙で形成されてもよい。このようにして、ユーザが物品を吸引するときに空気流を可能にするために、エアロゾル生成材料のロッドに空気流を導入することができる。これは、第2のピン部分14が物品の端面を覆い、さもなければロッドの端部から物品を通って空気が流れるのを低減または防止する場合に有用であってもよい。
【0059】
本明細書に記載の例では、電気コネクタ構成14は、導電性電気コネクタ構成14である。しかしながら、他の例では、電気コネクタ構成14は誘導電気コネクタ構成であってもよい。すなわち、第2のピン部分14は、パンケーキ誘導コイル等の誘導コイルの形態で設けられてもよい。したがって、第2のピン部分14は、エアロゾル形成装置内の誘導送信機などの電源から誘導的に生成された電力を受け取ってもよい。コイルは、ピンの加熱素子13を通して電力を伝導し、それによってエアロゾル生成材料3を加熱するように構成されてもよい。
【0060】
エアロゾル生成材料を加熱するために、加熱素子13に電力を導電的または誘導的に伝達するための任意の他の適切な手段を利用することができることが理解されよう。
【0061】
エアロゾル生成材料の複数のストランドまたはストリップは、それらの長手方向寸法が物品1の長手方向軸X-X’と平行に整列するように、エアロゾル生成セクション内で整列されてもよい。あるいは、ストランドまたはストリップは、一般に、整列されたそれらの長手方向寸法が物品の長手方向軸を横切るように配置されてもよい。
【0062】
複数のストランドまたはストリップの少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または95%は、それらの長手方向寸法が物品の長手方向軸と平行に整列するように配置されてもよい。ストランドまたはストリップの大部分は、それらの長手方向寸法が物品の長手方向軸と平行に整列するように配置されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のストランドまたはストリップの約95%~約100%は、それらの長手方向寸法が物品の長手方向軸と平行に整列するように配置される。いくつかの実施形態では、実質的にすべてのストランドまたはストリップは、それらの長手方向寸法が物品のエアロゾル生成セクションの長手方向軸と平行に整列するようにエアロゾル生成セクションに配置される。
【0063】
ストランドまたはストリップの大部分が、それらの長手方向軸が物品のエアロゾル生成セクションの長手方向軸と平行になるようにエアロゾル生成セクションに配置される場合、ヒータ素子をエアロゾル生成材料に挿入するのに必要な力は比較的低くすることができる。製造中にヒータ素子が挿入される場合、これは、製造がより容易な物品をもたらすことができる。ヒータ素子が使用前にユーザによって挿入される場合、この場合、より使いやすい物品がもたらされる。
【0064】
本例では、エアロゾル生成材料3のロッドは、約22.7mmの周長を有する。代替的な実施形態では、エアロゾル生成材料3のロッドは、任意の適切な周長、例えば約20mm~約26mmを有してもよい。
【0065】
マウスピース2は、エアロゾル生成材料3のすぐ下流に隣接して配置された冷却要素とも呼ばれる冷却セクション8を含む。本例では、冷却セクション8は、エアロゾル生成材料の供給源と当接関係にある。マウスピース2はまた、この例では、物品1の吸い口端に、冷却セクション8の下流の材料本体6と、材料本体6の下流の中空管状要素4とを含む。
【0066】
冷却セクション8は、約1mm~約4mm、例えば約2mm~約4mmの内径を有する中空チャネルを備える。本例では、中空チャネルの内径は約3mmである。中空チャネルは、冷却セクション8の全長に沿って延在する。本例では、冷却セクション8は、単一の中空チャネルを備える。代替的な実施形態では、冷却セクションは、複数のチャネル、例えば2、3または4つのチャネルを備えることができる。本例では、単一の中空チャネルは略円筒形であるが、代替的な実施形態では、他のチャネル形状/断面が使用されてもよい。中空チャネルは、冷却セクション8に引き込まれたエアロゾルが膨張して冷却することができる空間を実現することができる。すべての実施形態において、冷却セクションは、使用時に、中空チャネルの断面積を制限して、冷却セクションへのタバコの移動を制限するように構成される。
【0067】
水分不透過性ラッパー10は、エアロゾル生成材料との摩擦をより低くすることができ、その結果、エアロゾル生成器がエアロゾル生成材料のロッドに挿入されたときに、エアロゾル生成材料のストランドおよび/またはストリップが冷却セクション内に長手方向により容易に変位することができる。エアロゾル生成材料の供給源に直接隣接し、この範囲の直径を有する内側チャネルを備える冷却セクション8を設けることにより、好適には、エアロゾル生成器がエアロゾル生成材料のロッドに挿入されたときにエアロゾル生成材料のストランドおよび/またはストリップの長手方向の変位が低減される。使用中のエアロゾル生成材料の変位を低減することにより、好適には、ロッドの長さに沿ったおよび/または空洞内のエアロゾル生成材料のより一貫した充填密度をもたらすことができ、これにより、より一貫した改善されたエアロゾル生成をもたらすことができる。
【0068】
冷却セクション8の半径方向の肉厚は、例えば、キャリパーを用いて測定することができることが好ましい。冷却セクション8の壁厚は、冷却セクションの所与の外径に対して、冷却セクション8の壁によって囲まれたキャビティの内径を画定する。冷却セクション8は、少なくとも約1.5mmから約2mmまでの壁厚を有することができる。本例では、冷却セクション8の肉厚は2mm程度である。本発明者らは、好適には、この範囲内の壁厚を有する冷却セクション8を設けることにより、エアロゾル生成器が物品に挿入されたときにエアロゾル生成材料のストランドおよび/またはストリップの長手方向の変位を低減することによって、使用中にエアロゾル生成セクション内のエアロゾル生成材料の供給源の保持が改善されることを見出した。
【0069】
冷却セクション8は、フィラメント状トウから形成される。冷却セクション8を形成するために、突き合わせた継ぎ目で平行に巻かれた複数の紙層、または紙、厚紙チューブ、紙-マシェ型プロセスを使用して形成されたチューブ、成形もしくは押出プラスチックチューブなどの螺旋状に巻かれた層などの他の構造を使用することができる。冷却セクション8は、製造中および物品1の使用中に生じ得る軸方向の圧縮力および曲げモーメントに耐えるのに十分な剛性を有するように製造される。
【0070】
冷却セクション8の壁材料は、エアロゾル生成材料3によって生成されたエアロゾルの少なくとも90%が、冷却セクション8の壁材料を通るのではなく、1つまたは複数の中空チャネルを長手方向に通過するように、比較的非多孔質であり得る。例えば、エアロゾル生成材料3によって生成されたエアロゾルの少なくとも92%または少なくとも95%が、1つまたは複数の中空チャネルを長手方向に通過することができる。
【0071】
冷却セクション8を形成するフィラメント状トウは、好ましくは45,000未満、より好ましくは42,000未満の総デニールを有する。このトータルデニールは、過度に高密度ではない冷却セクション8の形成を可能にすることが分かっている。好ましくは、トータルデニールは、少なくとも20,000、より好ましくは少なくとも25,000である。好ましい実施形態では、冷却セクション8を形成するフィラメント状トウは、25,000~45,000、より好ましくは35,000~45,000の総デニールを有する。好ましくは、トウのフィラメントの断面形状は「Y」字型であるが、他の実施形態では「X」字型フィラメントなどの他の形状を使用することができる。
【0072】
冷却セクション8を形成するフィラメント状トウは、好ましくは、3を超えるフィラメント当たりデニールを有する。フィラメントあたりのこのデニールは、過度に高密度ではない管状要素4の形成を可能にすることが分かっている。好ましくは、フィラメントあたりのデニールは、少なくとも4、より好ましくは少なくとも5である。好ましい実施形態では、中空管状要素4を形成するフィラメント状トウは、4~10、より好ましくは4~9のフィラメント当たりデニールを有する。一例では、冷却セクション8を形成するフィラメント状トウは、酢酸セルロースから形成され、18%可塑剤、例えばトリアセチンを含む8Y40,000トウを有する。
【0073】
好ましくは、冷却セクション8を形成する材料の密度は、少なくとも約0.20グラム/立方センチメートル(g/cc)、より好ましくは少なくとも約0.25g/ccである。好ましくは、冷却セクション8を形成する材料の密度は、約0.80グラム/立方センチメートル(g/cc)未満、より好ましくは0.6g/cc未満である。いくつかの実施形態では、冷却セクション8を形成する材料の密度は、0.20~0.8g/cc、より好ましくは0.3~0.6g/cc、または0.4g/cc~0.6g/ccまたは約0.5g/ccである。これらの密度は、より高密度の材料によってもたらされる硬度の改善と物品の全体的な重量の最小化との間の良好なバランスを実現することが見出されている。本発明の目的のために、冷却セクション8を形成する材料の「密度」は、任意の可塑剤が組み込まれた要素を形成する任意のフィラメント状トウの密度を指す。密度は、冷却セクション8を形成する材料の総重量を冷却セクション8を形成する材料の総体積で割ることによって決定することができ、総体積は、例えば、キャリパーを使用して行われた冷却セクション8を形成する材料の適切な測定値を使用して計算することができる。必要に応じて、顕微鏡を用いて適切な寸法を測定してもよい。
【0074】
好ましくは、冷却セクション8の長さは、約30mm未満である。より好ましくは、冷却セクション8の長さは、約25mm未満である。さらに好ましくは、冷却セクション8の長さは、約20mm未満である。さらに、または代替として、冷却セクション8の長さは、好ましくは少なくとも約10mmである。好ましくは、冷却セクション8の長さは、少なくとも約15mmである。いくつかの好ましい実施形態では、冷却セクション8の長さは、約15mm~約20mm、より好ましくは約16mm~約19mmである。本例では、冷却セクション8の長さは19mmである。
【0075】
冷却セクション8は、マウスピース2の周りに配置され、冷却セクションとして機能するマウスピース2内のエアギャップを画定する。エアギャップは、エアロゾル生成材料3のロッドによって生成された加熱された揮発成分が流れるチャンバを形成する。冷却セクション8は、エアロゾル蓄積のためのチャンバを形成するために中空であるが、製造中および物品1の使用中に生じ得る軸方向の圧縮力および曲げモーメントに耐えるのに十分に剛性である。冷却セクション8は、エアロゾル生成材料3と材料本体6との間の物理的変位をもたらす。冷却セクション8によってもたらされる物理的変位は、冷却セクション8の長さにわたって熱勾配を形成することができる。
【0076】
好ましくは、マウスピース2は、110mm3を超える内部容積を有する空洞を備える。少なくともこの容積の空洞を提供することにより、改善されたエアロゾルの形成が可能になることが分かった。より好ましくは、マウスピース2は、例えば冷却セクション8内に形成され、110mm3より大きい、さらにより好ましくは130mm3より大きい内部容積を有する空洞を備え、エアロゾルのさらなる改善を可能にする。いくつかの例では、内部空洞は、約130mm3~約230mm3、例えば約134mm3または227mm3の容積を含む。
【0077】
冷却セクション8は、冷却セクション8の第1の上流端に入る加熱された揮発成分と、冷却セクション8の第2の下流端から出る加熱された揮発成分との間に少なくとも摂氏40度の温度差をもたらすように構成され得る。冷却セクション8は、好ましくは、冷却セクション8の第1の上流端に入る加熱された揮発成分と、冷却セクション8の第2の下流端から出る加熱された揮発成分との間に、少なくとも60℃、好ましくは少なくとも80℃、より好ましくは少なくとも100℃の温度差を与えるように構成される。冷却セクション8の長さにわたるこの温度差は、材料6の感温体を、加熱されたときのエアロゾル生成材料3の高温から保護する。
【0078】
使用時に、エアロゾル生成セクションは、約15~約40mmH2Oの圧力降下を示し得る。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成セクションは、エアロゾル生成部全体で約15~約30mmH2Oの圧力降下を示す。
【0079】
エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成セクション内で約400mg/cm3~約900mg/cm3の充填密度を有してもよい。これより高い充填密度は、加熱素子をエアロゾル生成材料に挿入し、圧力降下を増加させることを困難にする可能性がある。充填密度が400mg/cm3未満であると、物品の剛性が低下する場合がある。さらに、充填密度が低すぎる場合、エアロゾル生成材料は加熱素子を効果的に把持しない可能性がある。
【0080】
エアロゾル生成セクションの容積の少なくとも約70%がエアロゾル生成材料で充填される。いくつかの実施形態では、空洞の容積の約75%~約85%がエアロゾル生成材料で充填される。
【0081】
本実施形態では、エアロゾル生成材料のロッドを囲む水分不透過性ラッパー10は、アルミニウム箔を含む。他の実施形態では、ラッパー10は、ラッパーの材料を実質的に水分不透過性にするためのバリアコーティングを任意選択的に含むラッパーを含む。アルミニウム箔は、エアロゾル生成材料3内のエアロゾルの形成を促進するのに特に効果的であることが分かっている。本例では、アルミニウム箔は、厚さ約6μmの金属層を有する。本例では、アルミニウム箔は紙基材を有する。しかしながら、代替的な構成では、アルミニウム箔は、他の厚さ、例えば4μm~16μmの厚さであり得る。アルミニウム箔はまた、紙裏打ち材を有する必要はないが、例えば箔に適切な引張強度をもたらすのを助けるために、他の材料から形成された裏打ち材を有することができ、または裏打ち材を有しないことができる。アルミニウム以外の金属層または箔も使用することができる。ラッパーの総厚は、好ましくは20μm~60μm、より好ましくは30μm~50μmであり、適切な構造的完全性および熱伝達特性を有するラッパーを実現することができる。ラッパーが破損する前にラッパーに加えることができる張力は、3,000グラムを超える力、例えば3,000~1万グラムの力、または3,000~4,500グラムの力であり得る。ラッパーが紙または紙基材、すなわちセルロース系材料を含む場合、ラッパーは、約30gsmを超える坪量を有することができる。例えば、ラッパーは、約40gsm~約70gsmの範囲の坪量を有することができる。本発明者らは、好適には、そのような坪量がエアロゾル生成材料のロッドに改善された剛性を実現することを見出した。この範囲の坪量を有するラッパーによって実現される改善された剛性は、例えば物品が使用中の装置に挿入されたとき、および/またはヒータ素子が物品に挿入されたときに、物品が受ける力の下でのしわくちゃまたは他の変形に対してエアロゾル生成材料3のロッドをより耐性にすることができる。剛性が増加したエアロゾル生成材料のロッドを実現することは、エアロゾル生成材料の複数のストランドまたはストリップが、それらの長手方向寸法が長手方向軸と平行に整列するようにエアロゾル生成セクション内で整列している場合に有益であり得るが、それは、エアロゾル生成材料の長手方向に整列したストランドまたはストリップが整列していない場合よりもエアロゾル生成材料のロッドに実現される剛性が低くなり得るからである。エアロゾル生成材料のロッドの改善された剛性は、使用中に物品が受ける力の増加に物品が耐えることを可能にする。
【0082】
本例では、水分不透過性ラッパー10も、空気に対して実質的に不透過性である。代替的な実施形態では、ラッパー10は、好ましくは100個未満のコレスタ単位、より好ましくは60個未満のコレスタ単位の透過率を有する。例えば100個未満のコレスタ単位、より好ましくは60個未満のコレスタ単位の透過率を有する低透過率ラッパーは、エアロゾル生成材料3におけるエアロゾル形成の改善をもたらすことが分かった。理論に束縛されることを望むものではないが、これはラッパー10を通るエアロゾル化合物の減少した損失に起因すると仮定される。ラッパー10の透過性は、シガレット紙、フィルタープラグラップおよびフィルタ接合紙として使用される材料の透気度の測定に関するISO2965:2009に従って測定することができる。
【0083】
材料本体6および中空管状要素4はそれぞれ、略円筒形の全体的な外形を画定し、共通の長手方向軸を共有する。材料本体6は、第1のプラグラップ7に包まれている。好ましくは、第1のプラグラップ7は、50gsm未満、より好ましくは約20gsm~40gsmの坪量を有する。好ましくは、第1のプラグラップ7は、30μm~60μm、より好ましくは35μm~45μmの厚さを有する。好ましくは、第1のプラグラップ7は、例えば100個未満のコレスタ単位、例えば50個未満のコレスタ単位の透過率を有する非多孔質プラグラップである。しかしながら、他の実施形態では、第1のプラグラップ7は、例えば200コレスタ単位を超える透過性を有する多孔質プラグラップとすることができる。
【0084】
好ましくは、材料本体6の長さは、約15mm未満である。より好ましくは、材料本体6の長さは、約12mm未満である。加えて、または代替として、材料本体6の長さは、少なくとも約5mmである。好ましくは、材料本体6の長さは、少なくとも約8mmである。いくつかの好ましい実施形態では、材料本体6の長さは、約5mm~約15mm、より好ましくは約6mm~約12mm、さらにより好ましくは約6mm~約12mm、最も好ましくは約6mm、7mm、8mm、9mmまたは10mmである。本例では、材料本体6の長さは10mmである。
【0085】
本例では、材料本体6は、フィラメント状トウから形成される。本例では、材料本体6に使用されるトウは、フィラメント当たりのデニール(d.p.f.)が5であり、総デニールが25,000である。本例では、トウは可塑化酢酸セルローストウを含む。トウに使用される可塑剤は、重量でトウの約9%を構成する。本例では、可塑剤はトリアセチンである。他の例では、異なる材料を使用して材料本体6を形成することができる。例えば、トウではなく、本体6は、例えばシガレットに使用することが知られている紙フィルタと同様の方法で、紙から形成することができる。例えば、紙または他のセルロース系材料は、本体6を形成するために折り畳まれおよび/または圧着されるシート材料の1つまたは複数の部分として形成することができる。シート材料は、15gsm~60gsm、例えば20~50gsmの坪量を有することができる。シート材料は、例えば、15~25gsm、25~30gsm、30~40gsm、40~45gsm、および45~50gsmの範囲のいずれかの坪量を有することができる。追加的または代替的に、シート材料は、50mm~200mm、例えば60mm~150mm、または80mm~150mmの幅を有することができる。例えば、シート材料は、20~50gsmの坪量および80mm~150mmの幅を有することができる。これにより、例えば、セルロース系本体が、本明細書に記載の寸法を有する物品に対して適切な圧力降下を有することが可能になる。
【0086】
あるいは、本体6は、セルロースアセテート以外のトウ、例えばポリ乳酸(PLA)、フィラメント状トウのための本明細書に記載の他の材料、または同様の材料から形成することができる。トウは、好ましくは酢酸セルロースから形成される。トウは、酢酸セルロースまたは他の材料から形成されるかどうかにかかわらず、好ましくは少なくとも5のd.p.f.を有する。好ましくは、十分に均一な材料本体6を達成するために、トウは、12d.p.f.以下の、好ましくは11d.p.f.以下、さらにより好ましくは10d.p.f.以下のフィラメント当たりのデニールを有する。
【0087】
材料本体6を形成するトウの総デニールは、好ましくは最大3万、より好ましくは最大28,000、さらにより好ましくは最大25,000である。これらのトータルデニールの値は、マウスピース2の断面積の割合が減少したトウを実現し、その結果、より高いトータルデニール値を有するトウよりもマウスピース2全体の圧力降下が低くなる。材料本体6の適切な硬度のために、トウは、好ましくは少なくとも8,000、より好ましくは少なくとも1万のトータルデニールを有する。好ましくは、フィラメント当たりのデニールは5~12であり、総デニールは1万~25,000である。好ましくは、トウのフィラメントの断面形状は「Y」字型であるが、他の実施形態では、本明細書で提供されるのと同じd.p.f.および総デニール値を有する「X」字型フィラメントなどの他の形状を使用することができる。
【0088】
本体6を形成するために使用される材料にかかわらず、本体6にわたる圧力降下は、例えば、本体6の長さ1mm当たり0.3~5mmWG、例えば本体6の長さ1mm当たり0.5mmWG~2mmWGであり得る。圧力降下は、例えば、0.5~1mmWG/mmの長さ、1~1.5mmWG/mmの長さ、または1.5~2mmWG/mmの長さとすることができる。本体6にわたる全圧力降下は、例えば、3mmWG~8mWG、または4mmWG~7mmWGであり得る。本体6にわたる全圧力降下は、約5、6または7mmWGであり得る。
【0089】
図1に示すように、物品1のマウスピース2は、エアロゾル生成材料3のロッドに隣接する上流端2aと、エアロゾル生成材料3のロッドから遠位の下流端2bと、を備える。下流端2bにおいて、マウスピース2は、フィラメント状トウから形成された中空管状要素4を有する。これは、好適には、物品1が使用されているときに消費者の口と接触するマウスピースの下流端2bでマウスピース2の外面の温度を大幅に低下させることが分かった。加えて、管状要素4の使用は、管状要素4の上流でさえマウスピース2の外面の温度を大幅に低下させることも分かっている。理論に束縛されることを望むものではないが、これは、管状要素4がマウスピース2の中心に向かってエアロゾルを導き、したがってエアロゾルからマウスピース2の外面への熱伝達を減少させることに起因すると仮定される。
【0090】
中空管状要素4の「壁厚」は、半径方向における管4の壁の厚さに対応する。これは、例えば、キャリパーを使用して測定することができる。壁厚は、好適には0.9mmより大きく、より好ましくは1.0mm以上である。好ましくは、壁厚は、中空管状要素4の壁全体の周りで実質的に一定である。しかしながら、壁厚が実質的に一定でない場合、壁厚は、中空管状要素4の周囲の任意の点で0.9mmより大きいことが好ましく、1.0mm以上であることがより好ましい。本例では、中空管状要素4の肉厚は約1.3mmである。
【0091】
好ましくは、中空管状要素4の長さは、約20mm未満である。より好ましくは、中空管状要素4の長さは、約15mm未満である。さらに好ましくは、中空管状要素4の長さは、約10mm未満である。加えて、または代替として、中空管状要素4の長さは、少なくとも約5mmである。好ましくは、中空管状要素4の長さは、少なくとも約6mmである。いくつかの好ましい実施形態では、中空管状要素4の長さは、約5mm~約20mm、より好ましくは約6mm~約10mm、さらにより好ましくは約6mm~約8mm、最も好ましくは約6mm、7mmまたは約8mmである。本例では、中空管状要素4の長さは7mmである。
【0092】
好ましくは、中空管状要素4の密度は、少なくとも約0.25グラム/立方センチメートル(g/cc)、より好ましくは少なくとも約0.3g/ccである。好ましくは、中空管状要素4の密度は、約0.75グラム/立方センチメートル(g/cc)未満、より好ましくは0.6g/cc未満である。いくつかの実施形態では、中空管状要素4の密度は、0.25~0.75g/cc、より好ましくは0.3~0.6g/cc、より好ましくは0.4g/cc~0.6g/ccまたは約0.5g/ccである。これらの密度は、より高密度の材料によって与えられる改善された硬度と、より低密度の材料のより低い熱伝達特性との間の良好なバランスを実現することが分かった。本発明の目的のために、中空管状要素4の「密度」は、任意の可塑剤が組み込まれた要素を形成するフィラメント状トウの密度を指す。密度は、中空管状要素4の総重量を中空管状要素4の総体積で割ることによって決定することができ、総体積は、例えば、キャリパーを使用して行われる中空管状要素4の適切な測定値を使用して計算することができる。必要に応じて、顕微鏡を用いて適切な寸法を測定してもよい。
【0093】
中空管状要素4を形成するフィラメント状トウは、好ましくは45,000未満、より好ましくは42,000未満の総デニールを有する。このトータルデニールは、過度に高密度ではない管状要素4の形成を可能にすることが分かっている。好ましくは、トータルデニールは、少なくとも20,000、より好ましくは少なくとも25,000である。好ましい実施形態では、中空管状要素4を形成するフィラメント状トウは、25,000~45,000、より好ましくは35,000~45,000の総デニールを有する。好ましくは、トウのフィラメントの断面形状は「Y」字型であるが、他の実施形態では「X」字型フィラメントなどの他の形状を使用することができる。
【0094】
中空管状要素4を形成するフィラメント状トウは、好ましくは3を超えるフィラメント当たりデニールを有する。フィラメントあたりのこのデニールは、過度に高密度ではない管状要素4の形成を可能にすることが分かっている。好ましくは、フィラメントあたりのデニールは、少なくとも4、より好ましくは少なくとも5である。好ましい実施形態では、中空管状要素4を形成するフィラメント状トウは、4~10、より好ましくは4~9のフィラメント当たりデニールを有する。一例では、中空管状要素4を形成するフィラメント状トウは、酢酸セルロースから形成され、18%可塑剤、例えばトリアセチンを含む7.3Y36,000トウを有する。
【0095】
中空管状要素4は、好ましくは3.0mmより大きい内径を有する。これよりも小さい直径は、マウスピース2を通過して消費者の口に到達するエアロゾルの速度を望ましいよりも増加させることができ、その結果、エアロゾルが過度に暖かくなり、例えば40℃を超える温度または45℃を超える温度に達する。より好ましくは、中空管状要素4は、3.1mmより大きい、さらにより好ましくは3.5mmまたは3.6mmより大きい内径を有する。一実施形態では、中空管状要素4の内径は約4.7mmである。
【0096】
中空管状要素4は、好ましくは、重量で15%~22%の可塑剤を含む。セルロースアセテートトウの場合、可塑剤は好ましくはトリアセチンであるが、ポリエチレングリコール(PEG)などの他の可塑剤を使用することもできる。より好ましくは、中空管状要素4は、重量で16%~20%の可塑剤、例えば約17%、約18%または約19%の可塑剤を含む。
【0097】
本例では、第1の中空管状要素4、材料本体6、および冷却セクション8は、3つのセクションすべてに巻き付けられる第2のプラグラップ9を使用して組み合わされる。好ましくは、第2のプラグラップ9は、50gsm未満、より好ましくは約20gsm~45gsmの坪量を有する。好ましくは、第2のプラグラップ9は、30μm~60μm、より好ましくは35μm~45μmの厚さを有する。第2のプラグラップ9は、好ましくは、100個未満のコレスタ単位、例えば50個未満のコレスタ単位の透過率を有する非多孔質プラグラップである。しかしながら、代替的な実施形態では、第2のプラグラップ9は、例えば200個を超えるコレスタ単位の透過性を有する多孔質プラグラップとすることができる。
【0098】
本例では、物品1は、約23mmの周長を有する。他の例では、物品は、例えば20mm~26mmの周長を有する、本明細書に記載の任意の形式で形成することができる。物品はエアロゾルを放出するために加熱されるため、この範囲内のより低い周長、例えば23mm未満の周長を有する物品を使用して、改善された加熱効率を達成することができる。適切な製品長さを維持しながら、加熱によって改善されたエアロゾルを達成するために、19mmを超える物品周長も特に有効であることが分かった。20mm~24mm、より好ましくは20mm~23mmの周長を有する物品は、効率的な加熱を可能にしながら効果的なエアロゾル送達を達成する間の良好なバランスを実現することが分かった。
【0099】
チップペーパ5は、マウスピース2の全長にわたってエアロゾル生成材料3のロッドの一部にわたって巻き付けられ、その内面に接着剤を有してマウスピース2とロッド3とを接続する。本例では、エアロゾル生成材料3のロッドは、第1の包装材料を形成するラッパー10に包装され、チップペーパ5は、マウスピース2とロッド3とを接続するためにエアロゾル生成材料3のロッド上に少なくとも部分的に延在する外側包装材料を形成する。いくつかの例では、チップペーパは、エアロゾル生成材料のロッド上に部分的にのみ延在することができる。
【0100】
本例では、チップペーパ5は、エアロゾル生成材料3のロッド上に5mm延在するが、代替的に、マウスピース2とロッド3との間に確実な取り付けを実現するために、ロッド3上に3mm~10mm、またはより好ましくは4mm~6mm延在することができる。チップペーパは、20gsmを超える、例えば25gsmを超える、または好ましくは30gsmを超える、例えば37gsmの坪量を有することができる。坪量のこれらの範囲は、物品1を包み、紙の長手方向の重ね継ぎ目に沿ってそれ自体に接着するのに十分な可撓性を有しながら、許容可能な引張強度を有するチップペーパをもたらすことが分かった。チップペーパ5の周長は、マウスピース2に巻き付けられると、約23mmである。
【0101】
物品は、物品を通って引き込まれるエアロゾルの約10%の換気レベルを有する。代替的な実施形態では、物品は、物品を通して引き込まれるエアロゾルの1%~20%、例えば1%~12%の換気レベルを有することができる。これらのレベルの換気は、エアロゾル冷却プロセスを支援しながら、吸い口端2bでユーザによって吸入されるエアロゾルの稠度を高めるのに役立つ。通気は、物品1のマウスピース2内に直接設けられる。この例では、換気は冷却セクション8内にもたらされ、これはエアロゾル生成プロセスを支援するのに特に有益であることが分かっている。通気は、マウスピース2の下流の吸い口端2bから13mmに配置された、この場合は単一列のレーザ穿孔として形成された穿孔12を介してもたらされる。代替的な実施形態では、通気穿孔の2つ以上の列が設けられてもよい。これらの穿孔は、チップペーパ5、第2のプラグラップ9、および冷却セクション8を通過する。代替的な実施形態では、通気は、他の位置でマウスピース内に、例えば材料本体6または第1の管状要素4内にもたらすことができる。好ましくは、物品は、穿孔が物品1の上流端から約28mm以下、好ましくは物品1の上流端から20mm~28mmの間に設けられるように構成される。本実施例では、物品の上流端から約25mmに開口部が設けられている。
【0102】
エアロゾル生成材料は、エアロゾル化可能な材料のシートまたは細断シートを含む。エアロゾル化可能な材料は、加熱されるとエアロゾルを生成するように構成される。
【0103】
シートまたは細断されたシートは、第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面と、を備える。第1および第2の表面の寸法は一致している。シートまたは細断シートの第1および第2の表面は、任意の形状を有することができる。例えば、第1および第2の表面は、正方形、長方形、長方形、または円形であってもよい。不規則な形状も想定される。
【0104】
シートまたは細断されたシートの第1および/または第2の表面は、比較的均一(例えば、それらは比較的滑らかであってもよい)であってもよく、または不均一または不規則であってもよい。例えば、シートの第1および/または第2の表面は、比較的粗い表面を画定するようにテクスチャ加工またはパターン化されてもよい。いくつかの実施形態では、第1および/または第2の表面は比較的粗い。
【0105】
第1および第2の表面の平滑性は、シートまたは細断されたシートの面積密度、エアロゾル化可能な材料を構成する成分の性質、または材料の表面が操作されているかどうか、例えばエンボス加工されているか、刻み目が付けられているか、そうでなければパターンまたはテクスチャを付与するように変更されているかどうかなどの多くの要因によって影響され得る。
【0106】
第1および第2の表面の面積は、それぞれ第1の寸法(例えば、幅)および第2の寸法(例えば、長さ)によって画定される。第1および第2の寸法の測定値は、1:1または1:1より大きい比を有することができ、したがって、シートまたは細断されたシートは、1:1または1:1より大きい「アスペクト比」を有することができる。本明細書で使用される場合、「アスペクト比」という用語は、第1または第2の表面の第1の寸法の測定値の、第1または第2の表面の第2の寸法の測定値に対する比である。「アスペクト比1:1」は、第1の寸法(例えば、幅)の測定値と第2の寸法(例えば、長さ)の測定値とが同一であることを意味する。「1:1より大きいアスペクト比」第1の寸法(例えば、幅)の測定値と第2の寸法(例えば、長さ)の測定値とは異なる。いくつかの実施形態では、シートまたは細断シートの第1および第2の表面は、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7またはそれ以上など、1:1より大きいアスペクト比を有する。
【0107】
細断されたシートは、エアロゾル化可能な材料の1つまたは複数のストランドまたはストリップを含んでもよい。いくつかの実施形態では、細断されたシートは、エアロゾル化可能な材料の複数(例えば、2つ以上)のストランドまたはストリップを含む。エアロゾル化可能な材料のストランドまたはストリップは、1:1のアスペクト比を有してもよい。一実施形態では、エアロゾル化可能な材料のストランドまたはストリップは、1:1より大きいアスペクト比を有する。いくつかの実施形態では、エアロゾル化可能な材料のストランドまたはストリップは、約1:5~約1:16、または約1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11または1:12のアスペクト比を有する。ストランドまたはストリップのアスペクト比が1:1より大きい場合、ストランドまたはストリップは、ストランドまたはストリップの第1の端部とストランドまたはストリップの第2の端部との間に延在する長手方向寸法または長さを含む。
【0108】
細断されたシートが材料の複数のストランドまたはストリップを含む場合、各ストランドまたはストリップの寸法は、異なるストランドまたはストリップ間で異なり得る。例えば、細断されたシートは、第1の集合のストランドまたはストリップと、第2の集合のストランドまたはストリップとを含んでもよく、第1の集合のストランドまたはストリップの寸法は、第2の集合のストランドまたはストリップの寸法とは異なる。換言すれば、複数のストランドまたはストリップは、第1のアスペクト比を有するストランドまたはストリップの第1の集合体と、第1のアスペクト比とは異なる第2のアスペクト比を有するストランドまたはストリップの第2の集合体と、を含んでもよい。
【0109】
エアロゾル化可能な材料のストランドまたはストリップの第1の寸法または切断幅は、0.9mm~1.5mmである。0.9mm未満のカット幅を有するエアロゾル化可能な材料のストランドまたはストリップが、不燃性エアロゾル供給システムで使用するために物品に組み込まれる場合、物品にわたる圧力降下は、物品を不燃性エアロゾル供給装置での使用に適さないレベルまで増加させることができる。しかしながら、ストランドまたはストリップが2mmを超える切断幅を有する場合(例えば、2mm超)、その製造中にエアロゾル化可能な材料のストランドまたはストリップを物品に挿入することは困難であり得る。好ましい実施形態では、エアロゾル化可能な材料のストランドまたはストリップの切断幅は、約1mm~1.5mmである。
【0110】
材料のストランドまたはストリップは、エアロゾル化可能な材料のシートを細断することによって形成される。エアロゾル化可能な材料のシートは、例えばクロスカット型細断プロセスで幅方向に切断されて、切断幅に加えて、エアロゾル化可能な材料のストランドまたはストリップの切断長さを画定することができる。細断されたエアロゾル化可能な材料の切断長さは、好ましくは少なくとも5mm、例えば少なくとも10mm、または少なくとも20mmである。細断されたエアロゾル化可能な材料の切断長さは、60mm未満、50mm未満、または40mm未満であり得る。
【0111】
いくつかの実施形態では、エアロゾル化可能な材料の複数のストランドまたはストリップが設けられ、エアロゾル化可能な材料の複数のストランドまたはストリップの少なくとも1つは、約10mmを超える長さを有する。エアロゾル化可能な材料の複数のストランドまたはストリップの少なくとも一方は、代替的または追加的に、約10mm~約60mm、または約20mm~約50mmの長さを有することができる。エアロゾル化可能な材料の複数のストランドまたはストリップの各々は、約10mm~約60mm、または約20mm~約50mmの長さを有することができる。
【0112】
エアロゾル化可能な材料のシートまたは細断シートは、少なくとも約100μmの厚さを有する。シートまたは細断シートは、少なくとも約120μm、140μm、160μm、180μmまたは200μmの厚さを有することができる。いくつかの実施形態では、シートまたは細断シートは、約150μm~約300μm、約151μm~約299μm、約152μm~約298μm、約153μm~約297μm、約154μm~約296μm、約155μm~約295μm、約156μm~約294μm、約157μm~約293μm、約158μm~約292μm、約159μm~約291μmまたは約160μm~約290μmの厚さを有する。いくつかの実施形態では、シートまたは細断シートは、約170μm~約280μm、約180~約270μm、約190~約260μm、約200μm~約250μmまたは約210μm~約240μmの厚さを有する。
【0113】
シートまたは細断されたシートの厚さは、第1の表面と第2の表面との間で変化してもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル化可能な材料の個々のストリップまたはピースは、その面積にわたって約100μmの最小厚さを有する。場合によっては、エアロゾル化可能な材料の個々のストリップまたはピースは、その面積にわたって約0.05mmまたは約0.1mmの最小厚さを有する。場合によっては、エアロゾル化可能な材料の個々のストリップ、ストランドまたはピースは、その面積にわたって約1.0mmの最大厚さを有する。場合によっては、エアロゾル化可能な材料の個々のストリップまたはピースは、その面積にわたって約0.5mmまたは約0.3mmの最大厚さを有する。
【0114】
シートの厚さは、ISO534:2011「紙および板紙-厚さの決定」を使用して決定することができる。
【0115】
本発明者らは、エアロゾル化可能な材料のシートまたは細断されたシートが厚すぎる場合、加熱効率が損なわれ得ることを確立した。これは、使用時の電力消費、例えばエアロゾル化可能な材料からの香味料の放出のための電力消費に悪影響を及ぼす可能性がある。逆に、エアロゾル化可能な材料が薄すぎると、製造および取り扱いが困難になる可能性があり、非常に薄い材料は、鋳造するのがより難しく、壊れやすく、使用時のエアロゾル形成を損なう可能性がある。
【0116】
エアロゾル化可能な材料のシートまたは細断されたシートが薄すぎる(例えば100μm未満)場合、細断されたシートが物品に組み込まれたときにエアロゾル化可能な材料の十分な充填を達成するために、細断されたシートの切断幅を増加させることが必要であり得ると仮定される。前述のように、細断されたシートの切断幅を増加させると、圧力降下が増加する可能性があり、これは望ましくない。
【0117】
少なくとも約100μmの厚さを有し、約100g/m2~約250g/m2の面積密度を有するシートまたは細断されたシートは、その製造中に裂けたり、裂けたり、変形したりする可能性が低いと仮定されている。少なくとも約100μmの厚さは、シートまたは細断シートの全体的な構造的完全性および強度にプラスの効果を有し得る。例えば、それは良好な引張強度を有し、したがって処理が比較的容易であり得る。
【0118】
シートまたは細断されたシートの厚さも、その面積密度に影響を及ぼすと考えられる。すなわち、シートまたは細断シートの厚さを増加させると、シートまたは細断シートの面積密度を増加させることができる。
【0119】
逆に、シートまたは細断されたシートの厚さを減少させると、シートまたは細断されたシートの面積密度が減少し得る。誤解を避けるために、本明細書で面積密度に言及する場合、これは、エアロゾル化可能な材料の所与のストリップ、ストランド、ピースまたはシートについて計算された平均面積密度を指し、面積密度は、エアロゾル化可能な材料の所与のストリップ、ストランド、ピースまたはシートの表面積および重量を測定することによって計算される。
【0120】
エアロゾル生成材料のシートまたは細断シートは、約100g/m2~約250g/m2の面積密度を有する。シートまたは細断シートは、約110g/m2~約240g/m2、約120g/m2~約230g/m2、約130g/m2~約220g/m2または約140g/m2~約210g/m2の面積密度を有してもよい。いくつかの実施形態では、シートまたは細断シートは、約130g/m2~約190g/m2、約140g/m2~約180g/m2、約150g/m2~約170g/m2の面積密度を有する。好ましい実施形態では、シートまたは細断シートは、約160g/m2の面積密度を有する。
【0121】
約100g/m2~約250g/m2の面積密度は、シートまたは細断シートの強度および柔軟性に寄与すると考えられる。さらに、約180gsmの面積密度および220μm~230μmの最小厚さを有するエアロゾル化可能な材料の細断シートを含むロッドを、エアロゾル化可能な材料がロッド内の所定の位置に留まり、一方でロッド内のタバコ材料の所望の重量(例えば約300mg)を維持し、不燃性エアロゾル供給装置内で加熱されたときに許容可能な感覚刺激特性(例えば、味および匂い)を送達するように包装することができる。
【0122】
シートまたは細断されたシートの可撓性は、少なくとも部分的に、シートまたは細断されたシートの厚さおよび面積密度に依存すると考えられる。より厚いシートまたは細断されたシートは、より薄いシートまたは細断されたシートよりも可撓性が低い場合がある。また、シートの面積密度が大きいほど、シートまたは細断されたシートの可撓性が低くなる。本明細書に記載のエアロゾル化可能な材料の合計の厚さおよび面積密度は、比較的可撓性のシートまたは細断されたシートを実現すると考えられる。エアロゾル化可能な材料が不燃性エアロゾル供給装置で使用するために物品に組み込まれる場合、この柔軟性は様々な利点をもたらし得る。例えば、ストランドまたはストリップは、エアロゾル生成器がエアロゾル生成材料に挿入されると容易に変形および屈曲することができ、したがって、材料へのエアロゾル生成器(例えば、ヒータ)の挿入を容易にし、エアロゾル化可能な材料によるエアロゾル生成器の保持も改善する。
【0123】
エアロゾル生成材料のシートまたは細断シートの面積密度は、シートまたは細断シートの第1および第2の表面の粗さに影響を及ぼす。面積密度を変更することにより、第1および/または第2の表面の粗さを調整することができる。
【0124】
エアロゾル生成材料のシートまたは細断シートの平均体積密度は、シートの厚さおよびシートの面積密度から計算することができる。平均体積密度は、約0.2g/cm3、約0.3g/cm3または約0.4g/cm3より大きくてもよい。いくつかの実施形態では、平均体積密度は、約0.2g/cm3~約1g/cm3、約0.3g/cm3~約0.9g/cm3、約0.4g/cm3~約0.9g/cm3、約0.5g/cm3~約0.9g/cm3または約0.6g/cm3~約0.9g/cm3である。
【0125】
本開示の一態様によれば、タバコ材料、エアロゾル形成材料、および結合剤を含むエアロゾル化可能な材料のシートまたは細断シートを含むエアロゾル生成材料が提供され、シートまたは細断シートは、約0.4g/cm3を超える密度を有する。いくつかの実施形態では、密度は、約0.4g/cm3~約2.9g/cm3、約0.4g/cm3~約1g/cm3、約0.6cm3~約1.6cm3または約1.6cm3~約2.9cm3である。
【0126】
シートまたは細断シートは、少なくとも4N/15mmの引張強度を有してもよい。
【0127】
シートまたは細断されたシートが4N/15mm未満の引張強度を有する場合、シートまたは細断されたシートは、その製造中および/またはその後の不燃性エアロゾル供給システムで使用するための物品への組み込み中に裂け、破断または変形する可能性がある。引張強度は、ISO1924:2008を使用して測定することができる。
【0128】
エアロゾル生成材料はタバコ材料を含む。エアロゾル化可能な材料のシートまたは細断シートは、タバコ材料を含む。
【0129】
タバコ材料は、粒状または粒状材料であってもよい。いくつかの実施形態では、タバコ材料は粉末である。代替的または追加的に、タバコ材料は、タバコのストリップ、ストランドまたは繊維を含んでもよい。例えば、タバコ材料は、タバコの粒子、顆粒、繊維、ストリップおよび/またはストランドを含んでもよい。いくつかの実施形態では、タバコ材料は、タバコ材料の粒子または顆粒からなる。
【0130】
タバコ材料の密度は、熱が材料を通って伝導する速度に影響を及ぼし、より低い密度、例えば900mg/cc未満では、材料を通ってよりゆっくりと熱を伝導し、したがってエアロゾルのより持続的な放出を可能にする。
【0131】
タバコ材料は、約900mg/cc未満の密度を有する再構成タバコ材料、例えば紙再構成タバコ材料を含むことができる。例えば、エアロゾル生成材料は、約800mg/cc未満の密度を有する再構成タバコ材料を含む。代替的または追加的に、エアロゾル生成材料は、少なくとも350mg/ccの密度を有する再構成タバコ材料を含むことができる。
【0132】
再構成タバコ材料は、細断シートの形態で設けることができる。再構成タバコ材料のシートは、任意の適切な厚さを有してもよい。再構成タバコ材料は、少なくとも約0.145mm、例えば少なくとも約0.15mm、または少なくとも約0.16mmの厚さを有することができる。再構成タバコ材料は、約0.30mmまたは0.25mmの最大厚さを有してもよく、例えば、再構成タバコ材料の厚さは、約0.22mm未満、または約0.2mm未満であってもよい。いくつかの実施形態では、再構成タバコ材料は、0.175mm~0.195mmの範囲の平均厚さを有することができる。
【0133】
いくつかの実施形態では、タバコは微粒子タバコ材料である。粒状タバコ材料の各粒子は、最大寸法を有してもよい。本明細書で使用される場合、「最大寸法」という用語は、タバコの粒子の表面または粒子表面上の任意の点から、タバコの同じ粒子または粒子表面上の任意の他の表面点までの最長直線距離を指す。粒子状タバコ材料の粒子の最大寸法は、走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して測定され得る。
【0134】
タバコ材料の各粒子の最大寸法は、約200μmまでであり得る。いくつかの実施形態では、タバコ材料の各粒子の最大寸法は、最大約150μmである。
【0135】
タバコ材料の粒子の集団は、少なくとも約100μmの粒径分布(D90)を有してもよい。いくつかの実施形態では、タバコ材料の粒子の集団は、約110μm、少なくとも約120μm、少なくとも約130μm、少なくとも約140μmまたは少なくとも約μmの粒径分布(D90)を有する。一実施形態では、タバコ材料の粒子の集団は、約150μmの粒径分布(D90)を有する。ふるい分析を使用して、タバコ材料の粒子の粒径分布を決定することもできる。
【0136】
少なくとも約100μmの粒径分布(D90)は、エアロゾル化可能な材料のシートまたは細断シートの引張強度に寄与すると考えられる。
【0137】
100μm未満の粒径分布(D90)は、良好な引張強度を有するエアロゾル化可能な材料のシートまたは細断シートを実現する。しかしながら、そのようなタバコ材料の微粒子をシートまたは細断シートに含めることにより、その密度を高めることができる。シートまたは細断されたシートが不燃性エアロゾル供給システムで使用するために物品に組み込まれる場合、この高密度は、タバコ材料の充填値を減少させる可能性がある。好適には、満足のいく引張強度と適切な密度(したがって、充填値)との間のバランスは、粒径分布(D90)が少なくとも約100μmである場合に達成され得る。
【0138】
微粒子タバコ材料の粒径はまた、エアロゾル生成材料のシートまたは細断シートの粗さに影響を及ぼし得る。タバコ材料の比較的大きな粒子を組み込むことによってエアロゾル生成材料のシートまたは細断シートを形成すると、エアロゾル生成材料のシートまたは細断シートの密度が低下すると仮定される。
【0139】
タバコ材料は、タバコ植物の任意の部分から得られるタバコを含んでもよい。いくつかの実施形態では、タバコ材料はタバコ葉を含む。
【0140】
シートまたは細断シートは、重量で5%~約90%のタバコ葉を含むことができる。
【0141】
タバコ材料は、葉身タバコおよび/または中肋茎などのタバコ茎を含んでもよい。葉身タバコは、シートまたは細断シートおよび/またはタバコ材料の重量の0%~約100%、約20%~約100%、約40%~約100%、約40%~約95%、約45%~約90%、約50%~約85%または約55%~約80%の量で存在することができる。いくつかの実施形態では、タバコ材料は、葉身タバコ材料からなるか、または本質的に葉身タバコ材料からなる。
【0142】
タバコ材料は、シートまたは細断シートの重量の0%~約100%、約0%~約50%、約0~約25%、約0~約20%、約5~約15%の量のタバコ茎を含んでもよい。
【0143】
いくつかの実施形態では、タバコ材料は、葉身とタバコ茎との組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、タバコ材料は、エアロゾル化可能な材料のシートまたは細断されたシートの重量の約40%~約95%の量の葉身および約5%~約60%の量の茎、または約60%~約95%の量の葉身および約5%~約40%の量の茎、または約80%~約95%の量の葉身および約5%~約20%の量の茎を含むことができる。
【0144】
本発明者らは、茎の組み込みがエアロゾル化可能な材料の粘着性を低下させ得ることを見出した。本発明者らはまた、驚くべきことに、茎タバコを含むタバコ材料をエアロゾル化可能な材料に組み込むことにより、その破裂強度が増加し得ることを見出した。
【0145】
エアロゾル化可能な材料のシートまたは細断されたシートは、少なくとも約75g、少なくとも約100gまたは少なくとも約200gの破裂強度を有してもよい。
【0146】
破裂強度が低すぎると、シートまたは細断シートが比較的脆くなる可能性がある。結果として、シートまたは細断されたシートの破損は、エアロゾル化可能な材料を製造するプロセス中に起こり得る。例えば、シートが切断プロセスによって細断されて細断されたシートを形成する場合、シートは、切断されたときに細片または破片に砕ける可能性がある。
【0147】
本明細書に記載のタバコ材料はニコチンを含有する。ニコチン含有量は、タバコ材料の重量に対して0.1~3%であり、例えば、タバコ材料の重量に対して0.5~2.5%であってもよい。追加的または代替的に、タバコ材料は、タバコ葉の重量の約1%超または約1.5%超のニコチン含有量を有する、重量で10%~90%のタバコ葉を含有する。タバコ葉、例えばカットラグタバコは、例えば、タバコ葉の重量の1%~5%のニコチン含有量を有することができる。
【0148】
エアロゾル化可能な材料のシートまたは細断シートは、シートまたは細断シートの重量の約0.1%~約3%の量のニコチンを含んでもよい。
【0149】
紙で再構成されたタバコはまた、本明細書に記載のエアロゾル生成材料中に存在してもよい。紙再構成タバコは、タバコ供給原料を溶媒で抽出して可溶分の抽出物と繊維状材料を含む残渣とを得、次いで抽出物を(通常は濃縮後に、場合によりさらなる処理の後で)繊維状材料上への抽出物の堆積によって(通常、繊維材料を精製した後に、場合により非タバコ繊維の一部を添加して)残渣から繊維状材料と再結合させるプロセスによって形成されるタバコ材料を指す。再結合のプロセスは、紙を製造するプロセスに似ている。
【0150】
紙で再構成されたタバコは、当該技術分野で知られている任意の種類の紙で再構成されたタバコであってもよい。特定の実施形態では、紙で再構成されたタバコは、タバコストリップ、タバコ茎、および全葉タバコのうちの1つまたは複数を含む原料から作製される。さらなる実施形態では、紙で再構成されたタバコは、タバコストリップおよび/または全葉タバコ、ならびにタバコ茎からなる供給原料から作製される。しかしながら、他の実施形態では、スクラップ、微粉およびワインニングを代替的または追加的に供給原料に使用することができる。
【0151】
本明細書に記載のタバコ材料に使用するための紙で再構成されたタバコは、紙で再構成されたタバコを調製するための当業者に公知の方法によって調製することができる。
【0152】
実施形態では、紙で再構成されたタバコは、エアロゾル生成材料の重量で5%~90%、重量で10%~80%、または重量で20%~70%の量で存在する。
【0153】
エアロゾル生成材料は、エアロゾル形成材料を含む。エアロゾル形成材料は、エアロゾルを形成することができる1つまたは複数の成分を含む。エアロゾル形成材料は、グリセリン、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソエリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、酢酸ベンジルフェニル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、および炭酸プロピレンのうちの1つまたは複数を含む。好ましくは、エアロゾル形成剤材料はグリセロールまたはプロピレングリコールである。
【0154】
エアロゾル化可能な材料のシートまたは細断シートは、エアロゾル形成材料を含む。エアロゾル形成材料は、シートまたは細断されたシートの重量で乾燥重量の約50%までの量で含有される。いくつかの実施形態では、エアロゾル形成剤材料は、シートまたは細断シートの乾燥重量で約5%~約40%、シートまたは細断シートの乾燥重量で約10%~約30%、またはシートまたは細断シートの乾燥重量で約10%~約20%の量で含有される。
【0155】
シートまたは細断シートはまた、水を含んでもよい。エアロゾル化可能な材料のシートまたは細断シートは、エアロゾル化可能な材料の重量の約15%未満、約10%未満または約5%未満の量の水を含んでもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル化可能な材料は、エアロゾル化可能な材料の重量の約0%~約15%または約5%~約15%の量の水を含む。
【0156】
エアロゾル化可能な材料のシートまたは細断されたシートは、水と、エアロゾル化可能な材料のシートまたは細断されたシートの重量の約30%未満、またはエアロゾル化可能な材料のシートまたは細断されたシートの重量の約25%未満の総量のエアロゾル形成材料とを含んでもよい。エアロゾル化可能な材料のシートまたは細断シートの重量の約30%未満の量で水およびエアロゾル形成剤をエアロゾル化可能な材料のシートまたは細断シートに組み込むことにより、シートの粘着性を好適に低減することができると考えられる。これにより、処理中にエアロゾル化可能な材料を取り扱うことができる容易さを改善することができる。例えば、エアロゾル化可能な材料のシートをロールして材料のボビンを形成し、次いでシートの層が互いに粘着することなくボビンを巻き出すことがより容易であり得る。粘着性を低減することはまた、細断された材料のストランドまたはストリップが凝集または固着する傾向を減少させ、したがって処理効率および最終製品の品質をさらに改善することができる。
【0157】
シートまたは細断されたシートは、結合剤を含む。結合剤は、エアロゾル生成材料の成分を結合してシートまたは細断シートを形成するように構成される。結合剤は、タバコ材料の表面を少なくとも部分的に被覆してもよい。タバコ材料が粒子形態である場合、結合剤は、タバコの粒子の表面を少なくとも部分的に被覆し、それらを互いに結合してもよい。
【0158】
結合剤は、アルギネート、ペクチン、デンプン(および誘導体)、セルロース(および誘導体)、ガム、シリカまたはシリコーン化合物、粘土、ポリビニルアルコールおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される1つまたは複数の化合物から選択されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、結合剤は、アルギネート、ペクチン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、プルラン、キサンタンガム、グアーガム、カラギーナン、アガロース、アカシアガム、ヒュームドシリカ、PDMS、ケイ酸ナトリウム、カオリンおよびポリビニルアルコールのうちの1つまたは複数を含む。場合によっては、結合剤は、アルギネートおよび/またはペクチンまたはカラギーナンを含む。好ましい実施形態では、結合剤はグアーガムを含む。
【0159】
結合剤は、シートまたは細断されたシートの重量の約1~約20%の量で、またはエアロゾル化可能な材料のシートまたは細断されたシートの重量の1~約10%の量で存在してもよい。例えば、結合剤は、エアロゾル化可能な材料のシートまたは細断シートの重量の約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%または10%の量で存在してもよい。
【0160】
エアロゾル生成材料は、充填材を含んでもよい。いくつかの実施形態では、シートまたは細断シートは充填材を含む。充填材は、一般に、非タバコ成分、すなわち、タバコに由来する成分を含まない成分である。充填材は、1つまたは複数の無機充填材材料、例えば炭酸カルシウム、パーライト、バーミキュライト、珪藻土、コロイダルシリカ、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウムおよび適切な無機吸着剤、例えばモレキュラーシーブを含んでもよい。充填材は、木材繊維またはパルプまたは小麦繊維などの非タバコ繊維であってもよい。充填材は、セルロースを含む材料、またはセルロースの誘導体を含む材料であり得る。充填材成分はまた、非タバコキャスト材料または非タバコ押出材料であってもよい。
【0161】
充填材を含む特定の実施形態では、充填材は繊維状である。例えば、充填材は、木材、木材パルプ、麻繊維、セルロースまたはセルロース誘導体などの繊維状有機充填材材料であってもよい。理論に束縛されることを望むものではないが、繊維状充填材を含むことは、材料の引張強度を増加させ得ると考えられる。
【0162】
充填材はまた、エアロゾル化可能な材料のシートまたは細断されたシートの質感に寄与し得る。例えば、木材または木材パルプなどの繊維状充填材は、比較的粗い第1および第2の表面を有するエアロゾル化可能な材料のシートまたは細断シートを実現することができる。逆に、粉末チョークなどの非繊維状粒子状充填材は、比較的滑らかな第1および第2の表面を有するエアロゾル化可能な材料のシートまたは細断シートを実現することができる。いくつかの実施形態では、エアロゾル化可能な材料は、異なる充填材材料の組み合わせを含む。
【0163】
充填材成分は、シートまたは細断シートの重量で0~20%の量で、またはシートまたは細断シートの重量で1~10%の量で存在してもよい。いくつかの実施形態では、充填材成分は存在しない。
【0164】
充填材は、エアロゾル化可能な材料の一般的な構造特性、例えばその引張強度および破裂強度を改善するのに役立ち得る。
【0165】
本明細書に記載の組成物では、量が重量%で示される場合、誤解を避けるために、これは、特に反対のことが示されない限り、乾燥重量基準を指す。したがって、エアロゾル生成材料中またはその任意の成分中に存在し得る水は、重量%の決定の目的のために完全に無視される。本明細書に記載のエアロゾル生成材料の含水量は変化してもよく、例えば、重量で5~15%であってもよい。本明細書に記載のエアロゾル生成材料の含水量は、例えば、組成物が維持される温度、圧力および湿度条件に従って変化し得る。含水量は、当業者に知られているように、カールフィッシャー分析によって決定することができる。一方、誤解を避けるために、エアロゾル形成材料がグリセロールまたはプロピレングリコールなどの液相の成分である場合でも、水以外の任意の成分がエアロゾル生成材料の重量に含まれる。しかしながら、エアロゾル形成材料が、エアロゾル生成材料に別個に添加される代わりに、またはそれに加えて、エアロゾル生成材料のタバコ成分またはエアロゾル生成材料の充填材成分(存在する場合)に含有される場合、エアロゾル形成材料は、タバコ成分または充填材成分の重量に含まれず、本明細書で定義される重量%で「エアロゾル形成材料」の重量に含まれる。タバコ成分中に存在する他のすべての成分は、非タバコ起源(例えば、紙で再構成されたタバコの場合は非タバコ繊維)であっても、タバコ成分の重量に含まれる。
【0166】
本明細書のエアロゾル生成材料は、本明細書に記載の香味料のいずれかなどのエアロゾル改質剤を含むことができる。一実施形態では、エアロゾル生成材料はメントールを含む。エアロゾル生成材料がエアロゾル供給システムで使用するために物品に組み込まれる場合、物品はメントール化物品と呼ぶことができる。エアロゾル生成材料は、0.5mg~20mgのメントール、0.7mg~20mgのメントール、1mg~18mgまたは8mg~16mgのメントールを含むことができる。本実施例では、エアロゾル生成材料は16mgのメントールを含む。エアロゾル生成材料は、重量で1%~8%のメントール、好ましくは重量で3%~7%のメントール、より好ましくは重量で4%~5.5%のメントールを含むことができる。一実施形態では、エアロゾル生成材料は、重量で4.7%のメントールを含む。このような高レベルのメントール充填は、例えばタバコ材料の重量の50%を超える高い割合の再構成タバコ材料を使用して達成することができる。代替的または追加的に、大量の、例えばタバコ材料の使用は、例えばタバコ材料などのエアロゾル生成材料が約500mm3を超えて、または適切には約1000mm3を超えて使用される場合に達成され得るメントール充填レベルを増加させることができる。
【0167】
いくつかの実施形態では、組成物はエアロゾル形成「非晶質固体」を含み、これは代替的に(すなわち、非繊維状)「モノリシック固体」と呼ばれることもある。いくつかの実施形態では、非晶質固体は乾燥ゲルを含んでもよい。非晶質固体は、その中に液体などの何らかの流体を保持し得る固体材料である。
いくつかの例では、非晶質固体は、
1~60重量%のゲル化剤と、
0.1~50重量%のエアロゾル形成材料と、
0.1~80重量%の香味料と、を含み、
ここで、これらの重量は乾燥重量基準で計算される。
いくつかのさらなる実施形態では、非晶質固体は、
1~50重量%のゲル化剤と、
0.1~50重量%のエアロゾル形成材料と、
30~60重量%の香味料と、を含み、
ここで、これらの重量は乾燥重量基準で計算される。
【0168】
非晶質固体材料は、シート状または細断シート状で設けられてもよい。非晶質固体材料は、前述のエアロゾル化可能な材料のシートまたは細断シートと同じ形態をとってもよい。
【0169】
適切には、非晶質固体は、約1重量%、5重量%、10重量%、15重量%、20重量%または25重量%~約60重量%、50重量%、45重量%、40重量%または35重量%のゲル化剤(すべて乾燥重量基準で計算)を含んでもよい。例えば、非晶質固体は、1~50重量%、5~45重量%、10~40重量%または20~35重量%のゲル化剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ゲル化剤は親水コロイドを含む。いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、アルギネート、ペクチン、デンプン(および誘導体)、セルロース(および誘導体)、ガム、シリカまたはシリコーン化合物、粘土、ポリビニルアルコールおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される1つまたは複数の化合物を含む。例えば、いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、アルギネート、ペクチン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、プルラン、キサンタンガムグアーガム、カラギーナン、アガロース、アカシアガム、ヒュームドシリカ、PDMS、ケイ酸ナトリウム、カオリンおよびポリビニルアルコールのうちの1つまたは複数を含む。場合によっては、ゲル化剤は、アルギネートおよび/またはペクチンを含み、非晶質固体の形成中に凝結剤(カルシウム源など)と組み合わせてもよい。場合によっては、非晶質固体は、カルシウム架橋アルギン酸塩および/またはカルシウム架橋ペクチンを含んでもよい。
【0170】
いくつかの実施形態では、ゲル化剤はアルギネートを含み、アルギネートは、非晶質固体の10~30重量%(乾燥重量基準で計算)の量で非晶質固体中に存在する。いくつかの実施形態において、アルギネートは、非晶質固体中に存在する唯一のゲル化剤である。他の実施形態では、ゲル化剤は、アルギネートと、ペクチンなどの少なくとも1つのさらなるゲル化剤とを含む。
【0171】
いくつかの実施形態において、非晶質固体は、カラギーナンを含むゲル化剤を含み得る。
【0172】
適切には、非晶質固体は、約0.1重量%、0.5重量%、1重量%、3重量%、5重量%、7重量%または10%~約50重量%、45重量%、40重量%、35重量%、30重量%または25重量%(すべて乾燥重量基準で計算)のエアロゾル形成剤材料を含んでもよい。エアロゾル形成剤は可塑剤として作用し得る。例えば、非晶質固体は、0.5~40重量%、3~35重量%または10~25重量%のエアロゾル形成剤材料を含んでもよい。場合によっては、エアロゾル形成剤材料は、エリスリトール、プロピレングリコール、グリセロール、トリアセチン、ソルビトールおよびキシリトールから選択される1つまたは複数の化合物を含む。場合によっては、エアロゾル形成剤材料は、グリセロールを含むか、本質的にグリセロールからなるか、またはグリセロールからなる。
【0173】
非晶質固体は香味料を含む。適切には、非晶質固体は、最大約80重量%、70重量%、60重量%、55重量%、50重量%または45重量%の香味料を含んでもよい。
【0174】
場合によっては、非晶質固体は、少なくとも約0.1重量%、1重量%、10重量%、20重量%、30重量%、35重量%または40重量%の香味料(すべて乾燥重量基準で計算)を含んでもよい。
【0175】
例えば、非晶質固体は、1~80重量%、10~80重量%、20~70重量%、30~60重量%、35~55重量%または30~45重量%の香味料を含んでもよい。場合によっては、香味料は、メントールを含むか、本質的にメントールからなるか、またはメントールからなる。
【0176】
場合によっては、非晶質固体は、製造中に溶融香味料を乳化させる乳化剤をさらに含んでもよい。例えば、非晶質固体は、約5重量%~約15重量%(乾燥重量基準で計算)、適切には約10重量%の乳化剤を含んでもよい。乳化剤は、アカシアガムを含んでもよい。
【0177】
いくつかの実施形態では、非晶質固体はヒドロゲルであり、湿重量基準で計算して約20重量%未満の水を含む。場合によっては、ヒドロゲルは、湿重量基準で計算して約15重量%、12重量%または10重量%未満の水を含んでもよい。場合によっては、ヒドロゲルは、少なくとも約1重量%、2重量%または少なくとも約5重量%の水(WWB)を含んでもよい。
【0178】
いくつかの実施形態では、非晶質固体は活性物質をさらに含む。例えば、場合によっては、非晶質固体はタバコ材料および/またはニコチンをさらに含む。場合によっては、非晶質固体は、5~60重量%(乾燥重量に基づいて計算)のタバコ材料および/またはニコチンを含んでもよい。場合によっては、非晶質固体は、約1重量%、5重量%、10重量%、15重量%、20重量%または25重量%~約70重量%、60重量%、50重量%、45重量%、40重量%、35重量%または30重量%(乾燥重量に基づいて計算)の活性物質を含んでもよい。場合によっては、非晶質固体は、約1重量%、5重量%、10重量%、15重量%、20重量%または25重量%~約70重量%、60重量%、50重量%、45重量%、40重量%、35重量%または30重量%(乾燥重量に基づいて計算)のタバコ材料を含んでもよい。例えば、非晶質固体は、10~50重量%、15~40重量%または20~35重量%のタバコ材料を含んでもよい。場合によっては、非晶質固体は、約1重量%、2重量%、3重量%または4重量%~約20重量%、18重量%、15重量%または12重量%(乾燥重量に基づいて計算)のニコチンを含んでもよい。例えば、非晶質固体は、1~20重量%、2~18重量%または3~12重量%のニコチンを含んでもよい。
【0179】
場合によっては、非晶質固体は、タバコ抽出物などの活性物質を含む。場合によっては、非晶質固体は、5~60重量%(乾燥重量に基づいて計算)のタバコ抽出物を含んでもよい。場合によっては、非晶質固体は、約5重量%、10重量%、15重量%、20重量%または25重量%~約60重量%、50重量%、45重量%、40重量%、35重量%または30重量%(乾燥重量に基づいて計算)のタバコ抽出物を含んでもよい。例えば、非晶質固体は、10~50重量%、15~40重量%または20~35重量%のタバコ抽出物を含んでもよい。タバコ抽出物は、非晶質固体が1重量%、1.5重量%、2重量%または2.5重量%~約6重量%、5重量%、4.5重量%または4重量%(乾燥重量に基づいて計算)のニコチンを含むような濃度でニコチンを含有してもよい。
【0180】
場合によっては、タバコ抽出物から生じるもの以外の非晶質固体中にニコチンが存在しないことがある。
【0181】
いくつかの実施形態では、非晶質固体はタバコ材料を含まないが、ニコチンを含む。いくつかのそのような場合、非晶質固体は、約1重量%、2重量%、3重量%または4重量%~約20重量%、18重量%、15重量%または12重量%(乾燥重量に基づいて計算)のニコチンを含んでもよい。例えば、非晶質固体は、1~20重量%、2~18重量%または3~12重量%のニコチンを含んでもよい。
【0182】
場合によっては、活性物質および/または香味料の総含有量は、少なくとも約0.1重量%、1重量%、5重量%、10重量%、20重量%、25重量%または30重量%であってもよい。場合によっては、活性物質および/または香味料の総含有量は、(すべて乾燥重量基準で計算)約90重量%、80重量%、70重量%、60重量%、50重量%または40重量%(すべて乾燥重量基準で計算)未満であってもよい。
【0183】
場合によっては、タバコ材料、ニコチンおよび香味料の総含有量は、少なくとも約0.1重量%、1重量%、5重量%、10重量%、20重量%、25重量%または30重量%であってもよい。場合によっては、活性物質および/または香味料の総含有量は、(すべて乾燥重量基準で計算)約90重量%、80重量%、70重量%、60重量%、50重量%または40重量%(すべて乾燥重量基準で計算)未満であってもよい。
【0184】
非晶質固体はゲルから作製されてもよく、このゲルは、0.1~50重量%で含まれる溶媒をさらに含んでもよい。しかしながら、本発明者らは、香味料が可溶性である溶媒を含めることにより、ゲル安定性が低下し得、香味料がゲルから結晶化し得ることを確立した。したがって、場合によっては、ゲルは、香味料が可溶性である溶媒を含まない。
【0185】
いくつかの実施形態では、非晶質固体は、60重量%未満、例えば1重量%~60重量%、または5重量%~50重量%、または5重量%~30重量%、または10重量%~20重量%の充填材を含む。
【0186】
他の実施形態では、非晶質固体は、20重量%未満、適切には10重量%未満または5重量%未満の充填材を含む。場合によっては、非晶質固体は1重量%未満の充填材を含み、場合によっては充填材を含まない。
【0187】
充填材は、存在する場合、炭酸カルシウム、パーライト、バーミキュライト、珪藻土、コロイド状シリカ、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウムなどの1つまたは複数の無機充填材材料、およびモレキュラーシーブなどの適切な無機吸着剤を含んでもよい。充填材は、木材パルプ、セルロースおよびセルロース誘導体などの1つまたは複数の有機充填材材料を含んでもよい。特定の場合には、非晶質固体は、チョークなどの炭酸カルシウムを含まない。
【0188】
充填材を含む特定の実施形態では、充填材は繊維状である。例えば、充填材は、木材パルプ、麻繊維、セルロースまたはセルロース誘導体などの繊維状有機充填材材料であってもよい。理論に束縛されることを望むものではないが、非晶質固体中に繊維状充填材を含めることは、材料の引張強度を増加させることができると考えられる。
【0189】
いくつかの実施形態では、非晶質固体はタバコ繊維を含まない。
【0190】
いくつかの例では、シート形態の非晶質固体は、約200N/m~約1500N/mの引張強度を有してもよい。非晶質固体が充填材を含まない場合などのいくつかの例では、非晶質固体は、200N/m~400N/m、または200N/m~300N/m、または約250N/mの引張強度を有してもよい。そのような引張強度は、非晶質固体材料がシートとして形成され、次いで細断されてエアロゾル生成物品に組み込まれる実施形態に特に適し得る。
【0191】
いくつかの例では、例えば、非晶質固体が充填材を含む場合、非晶質固体は、600N/m~1500N/m、または700N/m~900N/m、または約800N/mの引張強度を有してもよい。そのような引張強度は、非晶質固体材料が圧延シートとして、適切にはチューブの形態でエアロゾル生成物品に含まれる実施形態に特に適し得る。
【0192】
場合によっては、非晶質固体は、本質的に、ゲル化剤、水、エアロゾル形成剤、香味料、および任意選択的に活性物質からなるか、またはそれらからなり得る。
【0193】
場合によっては、非晶質固体は、本質的に、ゲル化剤、水、エアロゾル形成剤、香味料、ならびに任意選択的にタバコ材料および/またはニコチン源からなるか、またはそれらからなり得る。
【0194】
非晶質固体は、1つまたは複数の活性物質および/または香味料、1つまたは複数のエアロゾル形成材料、および任意選択的に1つまたは複数の他の機能性材料を含んでもよい。
【0195】
エアロゾル生成材料は、紙で再構成されたタバコ材料を含むことができる。組成物は、代替的または追加的に、本明細書に記載のタバコの形態のいずれかを含むことができる。エアロゾル生成材料は、重量で10%~90%のタバコ葉を含むタバコ材料を含むシートまたは細断シートを含むことができ、エアロゾル形成材料は、シートまたは細断シートの重量で約20%までの量で含有され、タバコ材料の残りは紙で再構成されたタバコを含む。
【0196】
エアロゾル生成材料が非晶質固体材料を含む場合、非晶質固体材料は、メントールを含む乾燥ゲルであってもよい。代替的な実施形態では、非晶質固体は、本明細書に記載の任意の組成を有してもよい。
【0197】
本発明者らは、好適には、エアロゾル化可能な材料のシートまたは細断シートを含む第1の成分と、非晶質固体を含む第2の成分とを含むエアロゾル生成材料を含む改善された物品を製造することができ、材料特性(例えば、密度)および仕様(例えば、厚さ、長さ、および切断幅)が本明細書に記載の範囲内に入ることを見出した。
【0198】
場合によっては、非晶質固体は、約0.015mm~約1.0mmの厚さを有してもよい。適切には、厚さは、約0.05mm、0.1mmまたは0.15mm~約0.5mmまたは0.3mmの範囲であってもよい。本発明者らは、厚さ0.09mm程度の材料を用いることができることを見出した。非晶質固体は2つ以上の層を含んでもよく、本明細書に記載の厚さはそれらの層の合計厚さを指す。
【0199】
非晶質固体材料の厚さは、当業者に知られているように、キャリパーまたは走査型電子顕微鏡(SEM)などの顕微鏡、または当業者に知られている任意の他の適切な技術を使用して測定することができる。
【0200】
本発明者らは、非晶質固体が厚すぎると、加熱効率が低下し得ることがあることを確認した。これは、使用中の電力消費、例えば非晶質固体から香味料を放出するための電力消費に悪影響を及ぼし得る。逆に、エアロゾル形成非晶質固体が薄すぎると、製造および取り扱いが困難になる可能性があり、非常に薄い材料は、鋳造するのがより難しく、壊れやすく、使用時のエアロゾル形成を損なう可能性がある。場合によっては、非晶質固体の個々のストリップまたはピースは、その面積にわたって約0.015の最小厚さを有する。場合によっては、非晶質固体の個々のストリップまたはピースは、その面積にわたって約0.05mmまたは約0.1mmの最小厚さを有する。場合によっては、非晶質固体の個々のストリップまたはピースは、その面積にわたって約1.0mmの最大厚さを有する。場合によっては、非晶質固体の個々のストリップまたはピースは、その面積にわたって約0.5mmまたは約0.3mmの最大厚さを有する。
【0201】
場合によっては、非晶質固体の厚さは、その面積にわたって25%、20%、15%、10%、5%または1%以下だけ変動し得る。
【0202】
本発明者らは、非晶質固体材料と、所定の割合未満だけ互いに異なる面積密度値を有するエアロゾル化可能な材料のシートまたは細断シートとを準備することにより、これらの材料の混合物における分離が少なくなることを見出した。いくつかの例では、非晶質固体材料の面積密度は、エアロゾル化可能な材料の面積密度の50%~150%であってもよい。例えば、非晶質固体材料の面積密度は、エアロゾル化可能な材料の密度の60%~140%、またはエアロゾル化可能な材料の面積密度の70%~110%、またはエアロゾル化可能な材料の面積密度の80%~120%であってもよい。
【0203】
本明細書に記載の実施形態では、非晶質固体材料は、シート形態で物品に組み込まれてもよい。シート形態の非晶質固体材料は、細断され、次いで物品に組み込まれ、本明細書に記載のエアロゾル化可能な材料のシートまたは細断されたシートなどのエアロゾル化可能な材料と適切に混合され得る。
【0204】
さらなる実施形態では、非晶質固体シートは、平面シートとして、集められたまたは束ねられたシートとして、圧着されたシートとして、または巻かれたシート(すなわち、チューブの形態である)としてさらに組み込まれてもよい。いくつかのそのような場合、これらの実施形態の非晶質固体は、エアロゾル化可能な材料を含むロッドに外接するシートなどのシートとしてエアロゾル生成物品に含まれてもよい。例えば、無定形固体シートは、タバコなどのエアロゾル化可能な材料を囲む包装紙上に形成されてもよい。
【0205】
シート形態の非晶質固体は、約30g/m2~約150g/m2などの任意の適切な面密度を有してもよい。場合によっては、シートは、約55g/m2~約135g/m2、または約80~約120g/m2、または約70~約110g/m2、または特に約90~約110g/m2、または適切には約100g/m2の単位面積当たりの質量を有してもよい。これらの範囲は、カットラグタバコの密度と同様の密度を実現することができ、その結果、容易に分離しないこれらの物質の混合物を実現することができる。そのような面積密度は、非晶質固体材料が細断シート(以下でさらに説明する)としてエアロゾル生成物品に含まれる場合に特に適切であり得る。場合によっては、シートは、約30~70g/m2、40~60g/m2、または25~60g/m2の単位面積当たりの質量を有してもよく、本明細書に記載のエアロゾル化可能な材料などのエアロゾル化可能な材料を包むために使用されてもよい。
【0206】
エアロゾル生成材料は、本明細書に記載のエアロゾル化可能材料と非晶質固体材料との混合物を含んでもよい。そのようなエアロゾル生成材料は、非晶質固体材料成分に含めることによって追加の香味料がエアロゾル生成材料に導入され得るので、使用中に望ましい香味プロファイルを有するエアロゾルを実現することができる。非晶質固体材料中に含有された香味料は、タバコ材料に直接添加された香味料と比較して非晶質固体材料内により安定に保持され、本開示に従って製造された物品間でより一貫した香味プロファイルをもたらし得る。
【0207】
上述のように、少なくとも350mg/cc~約900mg/cc未満、好ましくは約600mg/cc~約900mg/ccの密度を有するタバコ材料は、エアロゾルのより持続的な放出をもたらすことが好適に見出された。一貫した香味プロファイルを有するエアロゾルを実現するために、エアロゾル生成材料の非晶質固体材料成分は、ロッド全体にわたって均一に分配されるべきである。本発明者らは、好適には、これが、タバコ材料の面積密度と同様の面積密度を有する非晶質固体材料を実現するために、本明細書に記載の厚さを有するように非晶質固体材料を鋳造すること、およびエアロゾル生成材料全体にわたって均一な分布を確保するために以下に記載の非晶質固体材料を処理することによって達成され得ることを見出した。
【0208】
上記のように、任意選択的に、エアロゾル生成材料は、非晶質固体材料の複数のストリップを含む。エアロゾル生成セクションがエアロゾル化可能な材料のシートの複数のストランドおよび/またはストリップと、非晶質固体材料の複数のストリップとを含む場合、少なくとも2つの成分の材料特性および/または寸法は、成分の比較的均一な混合が可能であることを確実にし、エアロゾル生成材料のロッドの製造中または製造後の成分の分離または非混合を低減するために、他の方法で適切に選択することができる。
【0209】
複数のストランドまたはストリップの長手方向寸法は、エアロゾル生成セクションの長さと実質的に同じであってもよい。複数のストランドおよび/またはストリップは、少なくとも約5mmの長さを有することができる。
【0210】
図2aは、カプセル含有マウスピース2’を含むさらなる物品1’の側面断面図である。
図2bは、線A-A’を通る、
図2aに示すカプセル含有マウスピースの断面図である。物品1’およびカプセル含有マウスピース2’は、エアロゾル改質剤が、この例ではカプセル11の形態で材料本体6内に設けられること、および耐油性の第1のプラグラップ7’が材料本体6を取り囲むことを除いて、
図1に示す物品1およびマウスピース2と同じである。他の例では、エアロゾル改質剤は、材料本体6内に導入された材料などの他の形態で設けられ得、または例えば、材料本体6内に配置されてもよい香味料または他のエアロゾル改質剤を支持する糸上に設けられ得る。
【0211】
カプセル11は、破壊可能なカプセル、例えば、液体ペイロードを取り囲む固体の脆弱なシェルを有するカプセルを含むことができる。本例では、単一のカプセル11が使用される。カプセル11は、材料本体6内に完全に埋め込まれる。言い換えると、カプセル11は、本体6を形成する材料によって完全に囲まれている。他の例では、複数の破壊可能なカプセル、例えば2、3またはそれ以上の破壊可能なカプセルを材料本体6内に配置することができる。材料本体6の長さは、必要なカプセルの数に対応するように増加させることができる。複数のカプセルが使用される例では、個々のカプセルは互いに同じであってもよく、サイズおよび/またはカプセルペイロードに関して互いに異なっていてもよい。他の例では、材料6の複数の本体が準備されてもよく、各本体は1つまたは複数のカプセルを含む。
【0212】
カプセル11は、コアシェル構造を有する。言い換えれば、カプセル11は、液体剤、例えば、本明細書に記載の香味料またはエアロゾル改質剤のいずれかであり得る香味料または他の剤を封入するシェルを含む。カプセルのシェルは、香味料または他の薬剤を材料本体6内に放出するために、ユーザによって破断され得る。第1のプラグラップ7’は、プラグラップの材料をカプセル11の液体ペイロードに対して実質的に不透過性にするためのバリアコーティングを含むことができる。代替的または追加的に、第2のプラグラップ9および/またはチップペーパ5は、そのプラグラップおよび/またはチップペーパの材料をカプセル11の液体ペイロードに対して実質的に不透過性にするためのバリアコーティングを含むことができる。
【0213】
本例において、カプセル11は、球状であり、直径が約3mmである。他の例では、カプセルの他の形状およびサイズを使用することができる。例えば、カプセルは、4mm未満、または3.5mm未満、または3.25mm未満の直径を有することができる。代替的な実施形態では、カプセルは、約3.25mmを超える、例えば3.5mmを超える、または4mmを超える直径を有してもよい。カプセル11の総重量は、約10mg~約50mgの範囲であってもよい。
【0214】
この例では、カプセル11は、材料本体6内の長手方向中央位置に配置される。すなわち、カプセル11は、その中心が材料本体6の各端部から5mmになるように配置される。この例では、カプセルの中心は、物品1の上流端から36mmに配置される。好ましくは、カプセルは、その中心が物品1の上流端から28mm~38mm、より好ましくは物品1の上流端から34mm~38mmに配置されるように配置される。この例では、カプセルの中心は、マウスピースの下流端2bから12mmに配置される。この位置にカプセルを設けることにより、使用時に加熱される物品のエアロゾル生成セクションにカプセルが近接しているために、カプセル内容物の揮発性が改善される一方で、使用時にエアロゾル供給システムに挿入されるエアロゾル生成セクションからも十分に離れており、ユーザがカプセルに容易にアクセスし、指でそれを破裂させることを可能にする。
【0215】
他の例では、カプセル11は、材料本体6内の長手方向中央位置以外の位置、すなわち、上流端よりも材料本体6の下流端に近い、または下流端よりも材料本体6の上流端に近い位置に配置することができる。好ましくは、マウスピース2’は、カプセル11および通気孔12がマウスピース2’内で互いに長手方向にオフセットされるように構成される。例えば、通気孔12は、カプセル位置のすぐ上流、すなわちカプセル位置の約1mm~約10mm上流に設けられてもよい。
【0216】
図3は、
図1の例とは異なる加熱素子および電気コネクタ構成を含むさらなる物品1’’の側面断面図である。物品1’’は、他の点では、
図1に示す物品1およびマウスピース2と同じであり、同じ符号は対応する特徴を示す。
【0217】
図3の例では、
図1の例のように加熱素子13および電気コネクタ構成14をピンとして設けるのではなく、ワイヤ加熱素子13’がエアロゾル生成材料3に設けられる。ワイヤ素子13’は、例えば、導電性金属であり、ワイヤ13’に電流が流れると、電気抵抗によって熱を発生させることができる。ワイヤ素子13’は、電流の印加時に加熱する任意の適切な導電性材料であってもよい。
【0218】
これにより、ワイヤ素子13’は、エアロゾル生成材料を加熱して、物品1’’のユーザによって消費されるエアロゾルを生成することができる。
図3の例では、ワイヤ素子13’は、エアロゾル生成材料内に設けられたワイヤのループである。
図1の例と比較して、エアロゾル生成材料のより大きな表面積がピンよりもワイヤループと接触してもよく、エアロゾル生成材料のより効率的な加熱を可能にする。
【0219】
ワイヤ素子13’は、加熱されるためにワイヤ素子13’に電力を供給することができるように、加熱素子13’を電源に取り外し可能に接続するための電気コネクタ構成14’を備えることができる。
図3の例では、ワイヤ素子13’は、エアロゾル生成材料3のロッドの最上流端からわずかに突出する第1および第2の端部を有する。電気コネクタ構成14’は、ワイヤ素子13’の第1および第2の端部を電源に接続するために設けられている。電気コネクタは、エアロゾル生成材料の外面に設けられ、ワイヤ素子13’の第1および第2の端部にそれぞれ接続された第1および第2の端子部分14a’、14b’を備える。第1および第2の端子部分14a’、14b’は、電源のそれぞれの第1および第2の端子部分に接続するために設けられ、それによって電力伝送のための閉回路を形成する。第1および第2の端子部分14a’、14b’は、加熱素子に電力を伝導するために電源に物理的に接触するように構成されている。
【0220】
第1および第2の端子部分14a’、14b’は、第1および第2のプレートの形態を取り得る。プレートは、物品の長さに対して略垂直に延在してもよい。プレートは、エアロゾル生成装置の電源の対応する平坦な端子に接触するように構成された平坦なプレートであってもよい。しかしながら、プレートは、加熱素子13’に電力を伝達するために電源の端子の対応する表面に接触することができる限り、任意の代替的な方法で成形されてもよい。
【0221】
図4は、
図3の例とは異なる加熱素子および電気コネクタ構成を含むさらなる物品1’’’の側面断面図である。それ以外の点では、物品1’’’は、
図3に示す物品1’’と同じであり、同じ符号は、対応する特徴を示す。
【0222】
図4の例では、ワイヤ素子13’’は螺旋ループとして設けられている。螺旋ループ13’’は、効率的な加熱のためにエアロゾル生成材料3とワイヤ素子13’’との間のさらにより大きな表面積の接触を実現することができる。したがって、物品1は、単一のループまたはピンの例と比較して、所与の体積のエアロゾル生成材料を加熱するためにエアロゾル生成装置によって供給される必要がある電力がより少なくてもよい。電気コネクタ構成14’は、
図3の物品1’’に関して上述したものと実質的に同じであってもよい。
【0223】
いくつかの例では、
図4による物品の製造方法は、エアロゾル生成材料3のロッドを形成しながら、螺旋ワイヤ素子をエアロゾル生成材料と共に押し出すことを含んでもよい。この場合、ロッドは、ヘリックスストランドの端部に接続された第1および第2の端子部分がエアロゾル生成装置の電源のそれぞれの端子部分に接触できるように、ヘリックスストランドが所定の距離だけ離れた部分で切断されてもよい。
【0224】
いくつかの例では、
図3および/または
図4の電気コネクタ14’は誘導コネクタであってもよい。すなわち、加熱素子13’または13’’は、誘導伝送された電力を受け取るための誘導コイルに接続されてもよく、またはその一部を形成してもよい。例えば、エアロゾル生成装置は、作動されると、加熱素子13’、13’’に電流を誘導させる誘導送信機を備えてもよい。
【0225】
図5aは、ユーザによるエアロゾル生成物品1の消費のためにエアロゾル生成物品1と係合する不燃性エアロゾル供給装置100の概略断面図を示す。不燃性エアロゾル供給装置100の一実施形態の構成要素が簡略化されて示されている。特に、
図5aでは、不燃性エアロゾル供給装置100の要素は縮尺通りに描かれていない。この実施形態の理解に関連しない要素は、
図5aを簡略化するために省略されている。
【0226】
図5aに示すように、不燃性エアロゾル供給装置100は、物品1を受け入れるための領域102 102を含むハウジング101を有する不燃性エアロゾル供給装置を含む。
【0227】
領域102は、物品1を受け入れるように配置される。物品1が領域102内に受け入れられると、電気コネクタ103の少なくとも一部が電源104と接触する。
図5aの図では、要素を明確に示すために、電気コネクタ103と電源104との間にギャップが示されている。しかしながら、使用時に、コネクタ構成103に電力を伝導するために、コネクタ103および電源は、物理的および電気的に接触して設けられることが理解されよう。特に、物品1が領域102内に完全に受け入れられると、電気コネクタ103の少なくとも一部は、電源104と直接接触することができる。しかしながら、電源が誘導送信機であり、電気コネクタ103が誘導受信機である例では、電気コネクタ103と電源104との間に直接的な物理的接触がある必要はないことが理解されよう。
【0228】
電源104は、電力を加熱素子105に伝達する電気コネクタ103に電力を供給する。加熱素子105に伝達された電力は、加熱素子105に電流を発生させ、加熱素子105の抵抗により加熱される。加熱素子105は、周囲のエアロゾル生成材料を加熱する。エアロゾル形成材料は、異なる温度で一連の揮発性化合物を放出する。電源104によって生成される電力は、加熱素子105で生成される温度を変更するためにユーザによって制御されてもよい。電気加熱エアロゾル生成システム100の最大動作温度を制御することによって、選択された揮発性化合物の放出を防止することによって、望ましくない化合物の選択的放出を制御することができる。
【0229】
図1に関連して上述したように、電気コネクタ103は、エアロゾル生成装置100の電磁石と磁気的に結合するように構成された磁性材料を含んでもよい。特に、電源104は、作動時に電気コネクタ構成103に磁気的に結合するように構成された電磁石を備えることができる。
【0230】
電源104および磁気電気コネクタ構成103の一部として電磁石を使用することにより、物品1を装置100内にしっかりと保持することができる。電磁石は、装置が挿入された後に、かつ装置が使用されている間、装置の挿入前または取り外し後に磁石がピンを引き抜かないように作動されてもよい。いくつかの例では、電磁石は、例えば装置に設けられた起動ボタンを使用することによって、ユーザによって起動および停止されてもよい。他の例では、電磁石は自動作動されてもよい。例えば、ピンが電磁石の近くにあるときに検出される弱い磁場は、電磁石を自動作動させ、電磁石をオンにし、電気コネクタ構成103を電源104に磁気的に結合させることができる。これは、物品が使用中にエアロゾル生成器から変位する可能性が低くなり得るので、物品および装置をより使いやすくし、またより安全にする。
【0231】
しかしながら、物品1は、代替手段によってエアロゾル生成装置内に保持されてもよいことが理解されよう。例えば、物品1を装置内に保持するために、クランプ、または保持リブ、または他の保持部材がエアロゾル生成装置に設けられてもよい。
【0232】
図5bは、ねじ山付きねじ構成を備える代替的な電気コネクタ構成103を示す。ねじ山付きねじ構成は、電源の相補的レセプタ104bにねじ込まれるように構成される。この場合、相補的レセプタ104bは相補的なねじ山である。相補的なねじ山を介して電気的接触が行われる。追加の電気接点104aをエアロゾル供給装置100の空洞の基部に設けることができ、これは装置100に挿入される電気コネクタ構成103の端部に電気的に接触するように構成されてもよい。この例では、加熱素子105は、電気コネクタ構成103としてねじ山付きねじ頭部を備えるピンである。すなわち、電気コネクタ構成103は、ねじ山付きねじ頭部を有するピンを共に形成する。しかしながら、加熱素子105は、任意の適切な電気コネクタ構成103を備えてもよいことが認識されよう。一例では、加熱素子は、加熱素子105を電源104に電気的に接続するバヨネットコネクタ構成を備えてもよい。
【0233】
図6は、ユーザによるエアロゾル生成物品1’’の消費のためにエアロゾル生成物品1’’と係合する異なる不燃性エアロゾル供給装置100’の概略断面図を示す。
図5aおよび
図5bと同様に、不燃性エアロゾル供給装置100’の一実施形態の構成要素が簡略化されて示されている。特に、
図6では、不燃性エアロゾル供給装置100の要素は縮尺通りに描かれていない。この実施形態の理解に関連しない要素は、
図6を簡略化するために省略されている。
【0234】
図6に示すように、不燃性エアロゾル供給装置100’は、物品1’’を受け入れるための領域102 102を備えるハウジング101を有する不燃性エアロゾル供給装置を備える。装置100’は、電源104’が電気コネクタ構成103’に接触するための2つの相補的な端子、すなわち物品1’’の加熱素子105’の端子を有するものとして示されていることを除いて、
図1の装置100と実質的に同じである。電源104’は、電気コネクタ構成103’のプレートを介して加熱素子105’に電力を伝送するのに適しているように構成される。
図6の例では、明確にするために電気コネクタ103’は電源104’から離間して示されているが、装置100’と加熱素子103’との間で電力を伝導するために、電気コネクタ103’は電源104’の端子に直接接触することが認識されるであろう。他の例では、加熱素子103’は、エアロゾル生成材料3内に完全に収容され、誘導によって加熱されるように構成されてもよい。そのような場合、装置は、エアロゾル生成材料を加熱してエアロゾルを生成するために、加熱素子に電力を誘導的に伝達する誘導送信機を備えてもよい。
【0235】
電源104’の端子は、ポゴピンの形態で設けられてもよい。そのようなピンは、接触を改善するために端子を加熱素子の端子に向かって付勢しながら、物品1’’の挿入時の衝撃を吸収するばねを備える。このようにして、端子間の物理的および電気的接触を改善することによって電力の伝達を改善することができる。さらに、接点の摩耗および断裂は、ポゴピンのばねを含むことによって低減することができる。したがって、装置100’の寿命を改善することができる。
【0236】
図7に示すように、ハウジング101内には、エネルギー供給源、例えば充電式リチウムイオンバッテリを備える電源104がある。コントローラ107は、電源104と、例えばボタンまたはディスプレイとすることができるユーザインターフェース106とに接続される。コントローラ107は、加熱素子105で生成される温度を調整するために、電源104によって供給される電力を制御する。典型的には、エアロゾル形成基材は、250℃~450℃の温度に加熱される。
【0237】
本明細書に記載の様々な実施形態は、特許請求される特徴の理解および教示を支援するためにのみ提示される。これらの実施形態は、実施形態の代表的なサンプルとしてのみ提供され、網羅的および/または排他的ではない。本明細書に記載された利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、および/または他の態様は、特許請求の範囲によって定義された本発明の範囲に対する限定または特許請求の範囲に対する均等物に対する限定と見なされるべきではなく、特許請求された発明の範囲から逸脱することなく他の実施形態を利用することができ、修正を行うことができることを理解されたい。本発明の様々な実施形態は、本明細書に具体的に記載されたもの以外の、開示された要素、構成要素、特徴、部品、ステップ、手段などの適切な組み合わせを適切に含むか、それから成るか、または本質的にそれから成ることができる。さらに、本開示は、現在特許請求されていないが、将来特許請求され得る他の発明を含み得る。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不燃性エアロゾル供給システムで使用するための物品であって、
エアロゾル生成材料と、
前記エアロゾル生成材料を加熱するための加熱素子と、
前記加熱素子を電源に取り外し可能に接続するための電気コネクタ構成と、
を備える物品。
【請求項2】
前記加熱素子が、前記エアロゾル生成材料内に少なくとも部分的に配置される、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
前記電気コネクタが、前記加熱素子の一部を形成するか、または前記加熱素子と物理的に接触している、請求項2に記載の物品。
【請求項4】
前記電気コネクタが、前記物品の外面から突出するか、または前記物品の前記外面と同一平面上に設けられる、請求項3に記載の物品。
【請求項5】
前記物品が、口およびエアロゾル生成端部を備え、前記電気コネクタが、前記エアロゾル生成材料の上流端部から突出する、請求項4に記載の物品。
【請求項6】
前記コネクタが、バヨネット型コネクタおよびねじ型コネクタの少なくとも一方である、請求項
1に記載の物品。
【請求項7】
前記電気コネクタが、前記エアロゾル生成材料の上流端部から突出し、前記物品の上流最端部を形成する、請求項
4に記載の物品。
【請求項8】
前記電気コネクタが、前記電源のそれぞれの第1および第2の端子部分に接続するための第1および第2の端子部分を備える、請求項
1に記載の物品。
【請求項9】
前記電気コネクタおよび前記加熱素子が、前記エアロゾル生成材料に挿入されたピンを共に形成し、前記加熱素子が、前記エアロゾル生成材料の長さに沿って延在する前記ピンの第1のピン部分であり、前記電気コネクタが、前記第1のピン部分に接続され、かつ前記物品の長さに対して略垂直に延在する第2のピン部分である、請求項
1に記載の物品。
【請求項10】
前記第2のピン部分が、前記エアロゾル生成材料の前記上流最端部の前記外面を覆い、それによって前記物品の前記上流最端部にキャップを形成する、請求項9に記載の物品。
【請求項11】
前記加熱素子が、前記エアロゾル生成材料を貫通して延在するワイヤ素子であり、前記ワイヤ素子が少なくとも1つのループを形成し、前記電気コネクタが、前記加熱素子の第1および第2の端部を備え、第1および第2の端部が、第1および第2の端部が前記電源によって物理的に接触可能であるように、前記エアロゾル生成材料の少なくとも前記上流最端部まで延在する、請求項
1に記載の物品。
【請求項12】
前記ワイヤ素子が螺旋配置でループされている、請求項11に記載の物品。
【請求項13】
前記第1および第2の端部が、前記物品の長さに対して略垂直に延在するそれぞれの第1および第2のプレートを備え、第1および第2の端部が、前記電源によって物理的に接触されるために前記エアロゾル生成材料の外側端部に沿って延在するように構成される、請求項1
1に記載の物品。
【請求項14】
前記電気コネクタが、前記電源の一部を形成する電磁石に磁気的に結合するように構成された磁性材料を含む、請求項
1に記載の物品。
【請求項15】
前記エアロゾル生成材料の下流に設けられた吸い口端セクションを備える、請求項
1に記載の物品。
【請求項16】
前記吸い口端セクションが、少なくとも1つのフィルタセグメントを備える、請求項15に記載の物品。
【請求項17】
前記吸い口端セクションが、前記エアロゾル生成材料の下流に設けられた冷却セクションを備え、前記冷却セクションが中空チャネルを備える、請求項1
5に記載の物品。
【請求項18】
前記吸い口端セクションが、前記物品の前記下流最端部を形成する中空管状要素を備える、請求項1
5に記載の物品。
【請求項19】
請求項1~18のいずれか一項に記載の物品と、
前記電気コネクタに接触し、それによって前記物品の前記加熱素子に電力を伝達するように構成された電源を備えるエアロゾル生成装置と、
を備える不燃性エアロゾル生成システム。
【請求項20】
前記エアロゾル生成装置が、前記電気コネクタが前記電源と物理的に接触するときに前記電気コネクタの磁気部分に磁気的に結合するための電磁石を備える、請求項19に記載の不燃性エアロゾル生成システム。
【請求項21】
前記エアロゾル生成装置の前記電源が、前記物品の第1および第2の端子に接続するための第1および第2の電気端子を備える、請求項1
9に記載の不燃性エアロゾル生成システム。
【請求項22】
請求項1~18のいずれか一項に記載の物品を製造する方法であって、
エアロゾル生成材料を準備するステップと、
加熱素子を前記エアロゾル生成材料に挿入するステップと、
前記加熱素子を電源に取り外し可能に接続するための電気コネクタ構成を準備するステップと、
を含む方法。
【請求項23】
螺旋状要素と共にタバコを押し出し、螺旋状ねじ山が所定の距離だけ離れた位置で前記タバコおよび螺旋状要素を切断するステップをさらに含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
不燃性エアロゾル供給システムで使用するための加熱素子であって、前記加熱素子を電源に取り外し可能に接続するための電気コネクタ構成を備える加熱素子。
【請求項25】
前記電気コネクタ構成が、前記電源の相補的レセプタに取り外し可能に接続するように構成されたねじ山付きねじ構成を備える、請求項24に記載の加熱素子。
【請求項26】
前記電気コネクタ構成が、前記電源の相補的レセプタに取り外し可能に接続するように構成されたバヨネットコネクタ構成を備える、請求項24に記載の加熱素子。
【請求項27】
前記電気コネクタ構成が、前記電源の相補的レセプタに取り外し可能に接続するように構成されたポゴピン構成を含む、請求項24に記載の加熱素子。
【請求項28】
不燃性エアロゾル供給システムであって、
請求項24~26のいずれか一項に記載の加熱素子と、
前記加熱素子に電気的に接続するように構成された電源を備えるエアロゾル供給装置と、
前記不燃性エアロゾル供給システムで使用するための物品であって、前記加熱素子を受け入れるように構成されたエアロゾル生成材料を含む物品と、
を備える不燃性エアロゾル供給システム。
【国際調査報告】