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特表2024-523890パーソナルケア装置およびコンポーネント
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-02
(54)【発明の名称】パーソナルケア装置およびコンポーネント
(51)【国際特許分類】
   B26B 19/06 20060101AFI20240625BHJP
   B26B 19/38 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
B26B19/06 B
B26B19/38 R
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577624
(86)(22)【出願日】2022-06-17
(85)【翻訳文提出日】2024-01-31
(86)【国際出願番号】 US2022034033
(87)【国際公開番号】W WO2022266466
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】17/351,174
(32)【優先日】2021-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/212,074
(32)【優先日】2021-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
(71)【出願人】
【識別番号】519262135
【氏名又は名称】シンシアリー リミテッド ビー ブイ
【氏名又は名称原語表記】Sincerely Ltd. B.V.
【住所又は居所原語表記】116 Ravenhill Road,Orinda, CA 94563, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【弁理士】
【氏名又は名称】富岡 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100104938
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜澤 英久
(74)【代理人】
【識別番号】100140361
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 幸二
(72)【発明者】
【氏名】アッシュクロフト,アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】フナムラ,ジョシュア
(72)【発明者】
【氏名】イヴ,ジョナサン,ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ケスラー,パトリック
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ユージーン
(72)【発明者】
【氏名】ウィルソン,クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ,スーハン
【テーマコード(参考)】
3C056
【Fターム(参考)】
3C056CA02
3C056CA09
3C056CA13
3C056CA33
3C056JC04
(57)【要約】
特定の実施形態では、パーソナルケア装置が、ハウジングと、ハウジングに取り付けられた機能アセンブリと、ハウジング内に配置されるとともに、機能アセンブリの1つまたは複数のコンポーネントを移動させるように機能アセンブリに動作可能に接続されたモータと、少なくとも2つの状態の間で移動するように構成されたスイッチと、を含みうる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジングに取り付けられた機能アセンブリと、
前記ハウジング内に配置されるとともに、前記機能アセンブリの1つまたは複数のコンポーネントを移動させるように前記機能アセンブリに動作可能に接続された、モータと、
前記モータが作動するオン位置と、前記モータが停止するオフ位置と、を含む少なくとも2つの状態の間で移動するように構成された、スイッチと、
を備え、
前記機能アセンブリはヘアトリマーアセンブリであり、前記ヘアトリマーアセンブリは、前記ハウジングに対して固定されるように構成されたトリマー本体を含み、前記トリマー本体は、取り外し可能なガードが前記トリマー本体に磁気的に取り付けられるように構成された磁気インターフェースを含む、パーソナルケア装置。
【請求項2】
前記磁気インターフェースが、前記トリマー本体に画定された1つまたは複数のディンプルを含む、請求項1に記載のパーソナルケア装置。
【請求項3】
前記1つまたは複数のディンプルが、2つのディンプルを含む、請求項2に記載のパーソナルケア装置。
【請求項4】
前記磁気インターフェースが、前記1つまたは複数のディンプルのそれぞれに隣接する位置で前記トリマー本体に固定された1つまたは複数の磁石を含む、請求項2に記載のパーソナルケア装置。
【請求項5】
前記磁石の各々が、前記トリマー本体にねじ込まれた中空ネジの内部空洞内に保持されるか、または別の方法で前記機能アセンブリに取り付けられた、請求項4に記載のパーソナルケア装置。
【請求項6】
前記1つまたは複数のディンプルに挿入するように構成された1つまたは複数の隆起部を備えたトリマーガードをさらに備え、前記1つまたは複数の隆起部が、前記磁石に引き付けられる材料で形成された、請求項4に記載のパーソナルケア装置。
【請求項7】
ハウジングと、
前記ハウジングに取り付けられた機能アセンブリと、
前記ハウジング内に配置されるとともに、前記機能アセンブリの1つまたは複数のコンポーネントを移動させるように前記機能アセンブリに動作可能に接続された、モータと、
前記モータが作動するオン位置と、前記モータが停止するオフ位置と、を含む少なくとも2つの状態の間で移動するように構成された、スイッチと、
を備え、
前記スイッチは、磁気接続を使用して前記ハウジングに移動可能に保持され、磁気接続以外では前記ハウジングに固定されない、パーソナルケア装置。
【請求項8】
ハウジングと、
前記ハウジングに取り付けられた機能アセンブリと、
前記ハウジング内に配置されるとともに、前記機能アセンブリの1つまたは複数のコンポーネントを移動させるように前記機能アセンブリに動作可能に接続された、モータと、
前記モータが作動するオン位置と、前記モータが停止するオフ位置と、を含む少なくとも2つの状態の間で移動するように構成された、スイッチと、
を備え、
前記スイッチは、磁気接続を使用して前記ハウジングに移動可能に保持され、前記スイッチの位置が異なれば、そこから前記スイッチを移動させる力も異なる、パーソナルケア装置。
【請求項9】
前記スイッチは、前記オン位置、前記オフ位置、およびロック位置を含む少なくとも3つの状態を含む、請求項9に記載のパーソナルケア装置。
【請求項10】
前記ロック位置における磁気接続は、他の位置に対して前記スイッチをロック状態から外すために最も大きな力を必要とする、請求項10に記載のパーソナルケア装置。
【請求項11】
前記スイッチは、その下面上または下面内に取り付けられた複数のスイッチ磁石を含み、前記ハウジングは、前記ハウジング上または内部の、少なくとも1つの位置において前記複数のスイッチ磁石のうちの1つまたは複数と磁気的に相互作用するように構成された位置に配置された、複数のハウジング磁石を含む、請求項11に記載のパーソナルケア装置。
【請求項12】
前記ハウジング磁石の数が、スイッチ磁石とは異なる、請求項12に記載のパーソナルケア装置。
【請求項13】
互いに相互作用する磁石の数または強さが、少なくとも2つの位置間で異なる、請求項12に記載のパーソナルケア装置。
【請求項14】
前記スイッチを前記オフ位置から移動させるのに必要な力と、前記オン位置から移動させるのに必要な力とが、ほぼ同じである、請求項14に記載のパーソナルケア装置。
【請求項15】
前記パーソナルケア装置はヘアトリマーである、請求項9に記載のパーソナルケア装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年6月17日に出願された米国特許仮出願第63/212,074号および2021年6月17日に出願された米国特許出願第17/351,174号に対する優先権を主張するものであり、それらの開示は全体を参照することにより本明細書に包含される。
【0002】
本開示は、パーソナルケア装置およびコンポーネント(例えば、ひげトリマー)に関する。
【背景技術】
【0003】
従来のパーソナルケア装置およびコンポーネントは、一般に、その意図された目的に対して満足できるものであると考えられてきた。しかしながら、当該技術分野においては、改良されたパーソナルケア装置およびコンポーネントが依然として必要とされている。本開示は、この必要性に対する解決策を提供する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の少なくとも1つの態様によれば、パーソナルケア装置は、ハウジングと、ハウジングに取り付けられた機能アセンブリと、ハウジング内に配置されるとともに、機能アセンブリの1つまたは複数のコンポーネントを移動させるように機能アセンブリに動作可能に接続されたモータと、少なくとも2つの状態の間で移動するように構成されたスイッチと、を含み、その少なくとも2つの状態は、モータが作動するオン位置と、モータが停止するオフ位置と、を含む。特定の実施形態では、機能アセンブリは、ヘアトリマーアセンブリである。ヘアトリマーアセンブリは、ハウジングに対して固定されるように構成されたトリマー本体を含む。トリマー本体は、取り外し可能なガードがトリマー本体に磁気的に取り付けられるように構成された、磁気インターフェースを含むことができる。
【0005】
特定の実施形態では、磁気インターフェースは、トリマー本体に画定された1つまたは複数のディンプル(dimples)を含むことができる。1つまたは複数のディンプルは、2つのディンプルを含みうる。
【0006】
磁気インターフェースは、1つまたは複数のディンプルのそれぞれに隣接する位置でトリマー本体に固定された1つまたは複数の磁石を含むことができる。各磁石は、トリマー本体にねじ込まれた中空ネジの内部空洞内に保持されるか、または別の方法で機能アセンブリに取り付けられる。磁石を保持するための他の任意の適切な構造または方法が本明細書で企図される。特定の実施形態は、1つまたは複数のディンプルに挿入するように構成された、1つまたは複数の隆起部(bump)を備えたトリマーガードを含むことができる。1つまたは複数の隆起部は、磁石に引き付けられる材料で作ることができる。
【0007】
実施形態は、本明細書に記載されるように、トリマーにガードを取り付けるための手段を含むことができる。
【0008】
本開示の少なくとも1つの態様によれば、例えば本明細書に開示されるように、例えば上述したようなパーソナルケア装置は、磁気接続を使用してハウジングに移動可能に保持され、磁気接続以外ではハウジングに固定(anchored)されない、スイッチを含むことができる。特定の実施形態では、パーソナルケア装置は、磁気接続を使用してハウジングに移動可能に保持されるスイッチを含むことができ、それにより、スイッチの位置が異なれば、そこからスイッチを移動させる力も異なるようにされる。特定の実施形態では、スイッチは、オン位置、オフ位置、およびロック位置を含む少なくとも3つの状態を含むことができる。特定の実施形態では、ロック位置における磁気接続は、他の位置に対してスイッチをロック状態から外すために最も大きな力を必要とする。特定の実施形態では、スイッチをオフ位置から移動させるのに必要な力と、オン位置から移動させるのに必要な力はほぼ同じである。
【0009】
スイッチは、その下面上またはその下面内に取り付けられた複数のスイッチ磁石を含むことができる。ハウジングは、そのハウジング上またはハウジング内の、少なくとも1つの位置において複数のスイッチ磁石のうちの1つまたは複数と磁気的に相互作用するように構成された位置に配置された、複数のハウジング磁石を含むことができる。例えば、ハウジング磁石の数は、スイッチ磁石とは異なる(例えば、少ない)場合がある。特定の実施形態では、互いに相互作用する磁石の数または強さは、少なくとも2つの位置の間で異なる。特定の実施形態では、パーソナルケア装置はヘアトリマーである。
【0010】
ヘアトリマーは、互いに嵌合するように構成された第1の部分および第2の部分を有するクラムシェルハウジングと、ハウジングに取り付けられたトリマーアセンブリと、ハウジング内に配置されるとともに、トリマーアセンブリの1つまたは複数のコンポーネントを移動させるようにトリマーアセンブリに動作可能に接続されたモータと、少なくとも2つの状態の間で移動するように構成されたスイッチと、を含み、その少なくとも2つの状態は、モータが作動するオン位置と、モータが停止するオフ位置と、を含む。ハウジングの第1の部分とハウジングの第2の部分は、単一の締結具によって互いに接続することができる。
【0011】
特定の実施形態では、単一の締結具は、スイッチによって隠されるように構成された第1の部品上の窪み(well)内に配置され得る。第1の部分は、スイッチの支柱(post)を受け入れるように構成された支柱収容部(post well)を含む、ふた形状のスイッチ(top shaped switch)をその外側に受け入れるように構成されたスイッチハウジングを画定することができる。
【0012】
第2の部品は、支柱収容部を受け入れるようにその内面に支柱開口部を画定する取り付け構造を含むことができる。単一の締結具が取り付け構造と嵌合することができる。特定の実施形態では、装置は、内部コンポーネントをシールするために、第1の部分と第2の部分との間に配置されたガスケットを含むことができる。特定の実施形態では、第1の部品は、スイッチ上の1つまたは複数の磁石と相互作用するようにスイッチハウジング内に配置された複数の磁石を含むことができる。
【0013】
実施形態は、本明細書に記載されるヘアトリマー手段を含むことができる。実施形態は、本明細書に記載されるような電子機器(例えば、ヘアトリマー、歯ブラシなど)用の磁気スイッチ手段を含むことができる。実施形態は、ヘアトリマー用のハウジング手段を含むことができる。本明細書に開示されるパーソナルケア装置および/またはヘアトリマーの任意の適切なコンポーネントは、任意の適切な電子装置に適用することができ、パーソナルケア装置および/またはヘアトリマーに限定されない。
【0014】
本開示の実施形態のこれらおよびその他の特徴は、図面と併せて以下の詳細な説明から、当業者にとってより容易に明らかとなるであろう。
【0015】
本開示が関連する当業者が、過度の実験をすることなく本開示の装置および方法を作成および使用する方法を容易に理解できるように、その実施形態を、特定の図を参照して以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】A,B,C,D,Eは、それぞれ、本開示によるパーソナルケア装置の一実施形態の正面図、背面図、側面図、上面図、および底面図である。
図2図1Aの実施形態の分解図である。
図3図1Aの実施形態の別の分解図である。
図4図1Aの実施形態の別の分解図である。
図5】トリマー本体のディンプルを示す、図1Aの実施形態の機能端の斜視図である。
図6】トリマー本体と磁気的に相互作用する磁気インターフェースおよび取り外し可能なトリマーガードを示す、トリマーアセンブリの一部の実施形態の断面図である。
図7】トリマー本体のディンプルに挿入されたガードの隆起部を示す、図6に示される実施形態の拡大図である。
図8】A,Bは、それぞれ、磁性材料(例えば、強磁性または磁性体)で作られた隆起部を有することを示す、トリマーガードの一実施形態の上面図および底面図である。
図9図8A,8Bのトリマーガードの、図6のトリマー本体への取り付けを示す図である。
図10】A,B,Cは、図1Aの装置のスイッチの実施形態の3つの別個の位置を示し、それぞれ、左側のロック位置(図10A)、中央のオフ位置(図10B)、および右側のオン位置(図10C)を示す図である。
図11】A,B,Cは、それぞれ、本開示によるスイッチの一実施形態の平面図、斜視図、および側面斜視図を示し、それぞれ、単一の位置(示されるようにオフ位置)、それに取り付けられた磁石、およびハウジングの磁石を単独で示す図である。
図12】磁石が配置されていない状態で示された、ハウジング内に配置されたスイッチの実施形態の断面図である。
図13】異なる位置からスイッチの状態を切り替えるのに必要な相対力の一実施形態を示す図である。
図14】スイッチの移動ストロークに沿って必要なエネルギーの一実施形態を示す図である。
図15図1Aの実施形態のハウジング用の単一の締結具アタッチメントの斜視図である。
図16】A,B,Cは、単一の締結具を使用してハウジングの第1の部品を第2の部品に取り付ける様子を示す3つの正面図である。
図17】Aは、図1Aの実施形態のハウジングの第1の部分を、ハウジングの第2の部分から分離して示す図であり、Bは、図1Aの実施形態のハウジングの第2の部分を、ハウジングの第1の部分から分離して示す図である。
図18】本開示によるパーソナルケア装置の別の実施形態の分解斜視図である。
図19】A,B,C,Dは、図18の実施形態の機能アセンブリの一実施形態の複数の斜視図である。
図20】機能アセンブリが取り付けられていない状態で示された、図18の実施形態の斜視図である。
図21】A,Bは、磁気的に取り付けられた機能アセンブリを示す、図18の実施形態の複数の斜視図である。
図22】A,Bは、それぞれ、図18の実施形態のハウジングの第1の部分の実施形態の平面図および斜視図である。
図23】A,Bは、それぞれ、図18の実施形態のハウジングの第2の部分の実施形態の平面図と斜視図である。
図24】その内部に付勢材料を有する図22Aおよび23Aの第1の部分と第2の部分との間の境界面を示す、図18の実施形態の断面図である。
図25】本開示によるツールの実施形態の分解図である。
図26】組み立てられた状態で示される、図25のツールの断面図である。
図27】その中に配置された磁石の極性の一実施形態を示す、図26のツールの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで、図面を参照すると、同様の参照番号は、本開示の同様の構造的特徴または態様を特定する。限定ではなく説明および例示の目的で、本開示によるパーソナルケア装置の一実施形態を例証する図が図1Aに示されており、全体的に参照符号100で示されている。本開示のその他の実施形態および態様を図2~27に示す。
【0018】
図1A~5を参照すると、本開示の少なくとも1つの態様によれば、パーソナルケア装置100が、ハウジング101(例えば、第1の部品101aおよび第2の部品101bから構成される)と、ハウジング101に取り付けられた機能アセンブリ103と、ハウジング100内に配置され、機能アセンブリ103の1つ以上のコンポーネント(例えば、トリマーブレード103a)を移動させるように機能アセンブリ103に動作可能に接続されたモータ105と、モータ105が作動するオン位置とモータ105が停止するオフ位置とを含む少なくとも2つの状態の間で移動するように構成されたスイッチ107と、を含む。特定の実施形態では、機能アセンブリ103は、図示されるようなヘアトリマーアセンブリであってもよい。ヘアトリマーアセンブリは、ハウジング101に対して固定される(例えば、第2の部品101bに取り付けられる)ように構成されたトリマー本体103bを含むことができる。
【0019】
さらに図6~9を参照すると、トリマー本体103bは、取り外し可能なガード111がトリマー本体103bに磁気的に取り付けられるように構成された磁気インターフェース109を含むことができる。
【0020】
特定の実施形態では、磁気インターフェース109は、トリマー本体103b内に画定された1つまたは複数のディンプル113を含むことができる。1つ以上のディンプル113は、例えば図示のように2つのディンプル113を含むことができる。本明細書では、任意の適切な数のディンプルが企図される。
【0021】
磁気インターフェース109は、1つまたは複数のディンプル113のそれぞれに隣接する(例えば、真下の中心にある)位置でトリマー本体103bに固定された1つまたは複数の磁石115(例えば、軟磁石または硬磁石)を含むことができる。ここでは任意の適切な磁石のタイプが考慮される(例えば、希土類磁石)。各磁石115は、例えば図示のように、トリマー本体103bにねじ込まれた中空ネジ117の内部空洞内に保持することができる。各磁石115は、他の適切な方法でトリマー本体103bに、および/またはトリマー本体103b内部に保持することができる。特定の実施形態は、1つ以上のディンプル113に挿入するように構成された1つ以上の隆起部(bump)119を備えるトリマーガード111を含むことができる。1つ以上の隆起部119は、磁石に引き付けられる材料(例えば、強磁性材料、磁性材料など)で作ることができる。実施形態は、開示されるように、トリマーにガードを取り付けるための手段を含むことができる。
【0022】
実施形態は、各トリマーガード上の金属材料に接着された軟磁石(強磁性材料)と、トリマー本体内の硬磁石(例えば、ネオジム)または任意の他の磁石と、を含むことができる。実施形態は、所望の磁力を生成するために、所望のできるだけ大きい体積を有するように成形することができる。実施形態は、取り付け(lodging)および取り外し(dislodging)を可能にする適切な幾何学的形状を含むことができる。たとえば、図7に示すように、角度「a」が小さいほど、ガードを取り外すのに必要な力は大きくなる。
【0023】
実施形態は、物を互いに接続するための新しいタイプの留め金(clasp)を提供することができる。磁気ディンプル構成は、他の任意の適切な領域、例えば衣類、ハンドバッグなどに適用することができる。このような実施形態は、調整が容易な異方性特性を備えた局所的な保持力を提供することができる。実施形態は、磁気回路(例えば、2つの硬磁石と1つの軟磁石)と、慎重に造形された接触面と、を含むことができる。これらの接触面の形状を変えることによって、通常の離脱力の大きさと比較した横方向の離脱力の大きさを制御することができる。実施形態は回転対称性を有することができるが、回転対称性のない実施形態も意味がある。実施形態は、ガードを横方向の力に対して所定の位置に保持しながらも、簡単に取り外すことができるようにすることができる。
【0024】
本開示の少なくとも1つの態様によれば、図10A~14をさらに参照すると、例えば本明細書に開示されるような、例えば上述したようなパーソナルケア装置100は、磁気接続を使用してハウジング101に移動可能に保持され、そうでなければハウジング101に固定されないスイッチ107を含むことができる。特定の実施形態では、パーソナルケア装置100は、磁気接続を使用してハウジング100に移動可能に保持されるスイッチ107を含むことができ、それにより異なる位置ではスイッチを動かす力が異なる。
【0025】
特定の実施形態では、スイッチ107は、オン位置(右)、オフ位置(中央)、およびロック位置(左)を含む、(例えば、図10A~10Cに示す)少なくとも3つの状態を含み得る。磁気接続の実施形態を図11A~11Cに示す。スイッチ構造および対応するハウジングの一実施形態が図12の断面図に示されている。図13、14を参照すると、特定の実施形態では、ロック位置における磁気接続は、他の位置に対してスイッチをロック状態から外すために最も大きな力を必要とし得る。特定の実施形態では、スイッチをオフ位置から移動させるのに必要な力と、オン位置から移動させるのに必要な力はほぼ同じである。
【0026】
スイッチ107は、その下面上またはその中に取り付けられた複数のスイッチ磁石121a,121b(例えば、硬磁石および/または軟磁石)を含むことができる。ハウジング101(例えば、第1の部分101a)は、ハウジング101上またはハウジング101の、少なくとも1つの位置において複数のスイッチ磁石121a,121bのうちの1つまたは複数と磁気的に相互作用するように構成された位置に配置された、複数のハウジング磁石123a,123b(例えば、硬磁石および/または軟磁石)を含むことができる。スイッチ磁石121a,121bは、ハウジング磁石123a,123bに対して移動可能であり、異なる係合シナリオを可能にする。
【0027】
特定の実施形態では、スイッチ磁石121a,121b(例えば、図示の3つ)とは異なる数のハウジング磁石123a,123b(例えば、図示の2つ)があり得る。本明細書では、任意の適切な数および/または位置の磁石(または磁石に引き付けられる材料)が企図される。特定の実施形態では、互いに相互作用する磁石121a,121b,123a,123bの数または強度は、少なくとも2つの位置間で異なる。例えば、図に示すように、オフ位置では、小さなハウジング磁石123aはどのスイッチ磁石121a,121bとも係合していない(小さなハウジング磁石123aが存在するスペースがある)が、大きなハウジング磁石123bは小さなスイッチ磁石121aと係合している。オン位置に回すと、小さなハウジング磁石123aがビットスイッチ磁石121bと係合し、他の磁石は係合せず、オフ位置と同様の保持力が得られる。しかしながら、ロック位置に回すと、大きなハウジング磁石123bが大きなスイッチ磁石121bに係合する一方、小さなハウジング磁石123aも小さなスイッチ磁石121aに係合して、より大きな保持力を提供する。
【0028】
図12を参照すると、ハウジング101の第1の部分101aは、その外側にふた形状のスイッチ(top shaped switch)107を受け入れるように構成されたスイッチハウジング125を画定することができる。ハウジング101の第1の部分101aは、スイッチ107の支柱129を受け入れるように構成された支柱収容部(post well)127を含むことができる。ボールベアリング130は、支柱収容部127の底部(例えば、図示のスロット内)に配置することができ、支柱129をボールベアリング130上にのみ載せて、回転時の摩擦を軽減する。第1の部品101aはまた、スイッチ107のリミッタポスト133を受け入れるように構成されたリミッタチャネル131を画定し、取り付けられたときのスイッチ107の動作(例えば、図示の回転動作)の範囲を制限する(例えば、スイッチがロック位置とオン位置との間で移動することだけを可能にする)。リミッタポスト133は、リミッタチャネル131の端部と接触するときにクッションを提供するようにそれに取り付けられた、Oリングまたはその他の柔らかい部材を含むことができる。図12に示すように、スイッチ磁石は、スイッチ107の磁石開口部135内に配置され、示されていない。
【0029】
実施形態は、スイッチ(例えば、ダイヤル)上に磁石を含み、ハウジング内で、単一のボールベアリング(例えば、1mm)上に載っているシャフト上にダイヤルを引き下げることができるため、摩擦面積が小さく、摩擦が低い。ダイヤルはさもなければ自由に浮いているため、引き抜くことができる。
【0030】
特定の実施形態では、パーソナルケア装置100は、例えば図示されているように、ヘアトリマーである。しかしながら、本明細書では任意の適切な装置が企図されており、本開示の任意の適切な部分は、他の任意の適切な装置(例えば、一般に電子装置)に適用することができる。例えば、上記の磁気スイッチ構成は、任意の適切な装置に適用することができる。
【0031】
実施形態は、ユーザに電子デバイスに対するより良い制御を与えるだけでなく、デバイスの現在の状態に関するより良い(触覚)フィードバックを与える、調整された触覚を備えた電子電源スイッチを含むことができる。スイッチの実施形態は、3つの状態、例えば、ロック、ロック解除/オフ、およびオンを有する回転ダイヤルであってもよい。ロック状態はその他の状態よりも解除するのが難しいため、(旅行中などに)製品が誤ってオンになることはない。
【0032】
図示のダイヤルの実施形態は、すべり軸受(plain bearing)内で回転するシャフトに圧入することができる。これは頑丈かつ正確な方法でダイヤルをサポートし、高レベルの同心度を保証する。軸方向では、シャフトは単一の小さなボールの上に置かれ、低摩擦のスラストベアリングとして機能する。ボールとシャフトの芯出しが可能なため、ボールとシャフト間の摩擦が極めて低くなる。ダイヤルは、磁石の機構により、メインケースに向かって引き寄せることができる。これらの磁石は、ダイヤルを軸方向に位置決めし、回転位置決めと触覚フィードバックも提供する。所望の磁石のセットを使用することで、ダイヤルのまさに特定のトルクプロファイル(つまり、ダイヤルの角度の関数としてのダイヤル上のトルク)を実現することができる。実施形態は、ロック状態から抜け出すことを困難にし、他の状態から抜け出すことを容易にすることができる。実施形態は、ダイヤルがモータをオンにするオン状態にあるかどうかを決定するために、制御モジュールに動作可能に接続された単一の低電流ホールセンサをケース内に含む。ハウジングの実施形態には、ダイヤルによる穴がないため、(外側の)ダイヤルの機構を(内側の)すべての電子機器から分離する防水バリアとして機能する。他の実施形態は、スイッチ機構(図示せず)の直線バージョン(例えば、歯ブラシ用)を含むことができる。
【0033】
さらに図15~17Bを参照すると、ヘアトリマー(例えば、装置100)は、互いに嵌合するように構成された第1の部品101aおよび第2の部品101bを有するクラムシェルハウジング101と、ハウジング101に取り付けられたトリマーアセンブリ103と、ハウジング101内に配置されたモータ105であって、トリマーアセンブリ103の1つまたは複数のコンポーネントを移動させるようにトリマーアセンブリ103に動作可能に接続されたモータ105と、モータ105が作動するオン位置およびモータ105が停止するオフ位置を含む少なくとも2つの状態の間で移動するように構成されたスイッチ107と、を含む。特定の実施形態では、例えば図示されるように、ハウジング101の第1の部分101aとハウジング101の第2の部分101bは、単一の締結具137によって互いに接続され得る。
【0034】
特定の実施形態では、単一の締結具137は、スイッチ107によって隠されるように構成された第1の部分101a上の窪み(well)139内に配置され得る。第1の部分101aは、上述したようにその外側にふた形状のスイッチを受け入れるように構成されたスイッチハウジング125を画定しており、スイッチの支柱を受け入れるように構成された支柱収容部を含む。
【0035】
第2の部分101bは、支柱収容部127を受け入れるための支柱開口部143を画定する取り付け構造141をその内面上に含むことができる。単一の締結具137は、取り付け構造141と(例えば、図示のネジ穴内で)嵌合することができる。本明細書では、任意の適切な種類の締結具(例えば、ネジ、クリップなど)が考えられる。特定の実施形態では、装置100は、内部コンポーネント(例えば、モータ105、電池、回路基板、ワイヤなど)をシールするように、第1の部品101aと第2の部品101bとの間に配置されたガスケット145を含むことができる。特定の実施形態では、第1の部分101aは、スイッチ107上の1つまたは複数の磁石と相互作用するために、スイッチハウジング125内に(例えば、図示のように第1の部分101aの内側に)配置された複数の磁石を含むことができる。
【0036】
パーソナルケア装置200の別の実施形態が図18に示されている。図19A~21Bに追加で示されるように、機能アセンブリ203(例えば、トリミングヘッドモジュール)は、ハウジング201(例えば、第2の部品201b)に磁気的に取り付けられるように構成され、したがって、ネジを緩めることなく取り外し可能である。例えば、取り外し可能なガード(例えば、上述したようにディンプルの下に位置する)に磁気的に取り付けるために使用されるのと同じ磁石(例えば、磁石115,215)を使用して、機能アセンブリ203全体をハウジング201に保持することができる。これに関して、ハウジング201は、例えば図19に示されるように、磁石215と磁気的に相互作用する1つ以上の相補的な硬磁石および/または軟磁石216を含むことができる。
【0037】
図1A~17Bに示される実施形態と比較すると、この変更により、機能アセンブリ203(例えば、トリミングヘッド)を所定の位置に保持していた2つの締結具(例えば、2つの大きなねじ)を排除することができ、機能アセンブリ203を別個の取り外し可能なモジュールとすることができる。また、磁石215は、異なる方法で機能アセンブリ203に固定することもでき(例えば、1つまたは複数の開口部内に接着する)、または別の方法で1つまたは複数の開口部に保持することもできる(例えば、図の実施形態に示すようなねじ付き中空ネジを使用しないで)。本開示の任意の実施形態に対する磁石の任意の適切な保持構造または保持方法が本明細書で企図される。
【0038】
このような実施形態は、機能アセンブリ203の交換を可能にすることができる。例えば、通常のひげトリミングヘッドモジュールは、様々な特殊なモジュール、例えば、より小さな刃を備えたモジュール、または鼻毛をトリミングするように設計されたモジュールと取り換えることができる。取り換え用の任意の適切なヘアトリミングモジュールが本明細書で企図される。
【0039】
さらに図22A~24を参照すると、特定の実施形態では、付勢部材208を第1の部品201aと第2の部品201bとの間に配置して、単一のネジを使用して固定を支持する正の付勢を提供することができる。例えば、付勢部材208は、組み立て中に2つの筐体部品を付勢するように支柱収容部127の周囲に配置されたOリングであってもよい。構造241は、例えば、Oリングを受け入れるための環状溝を含むことができる。Oリングは、例えば図24に示すように、片側が(たとえばわずかに)押しつぶされる可能性がある。
【0040】
図25は、ツール300の一実施形態を分離して示す図である。図26は、組み立てられた状態のツール300の断面図を示す。図27は、ツール300の部分断面図であり、ツール300内に配置された磁石の極性の一実施形態を示している。ツール300の実施形態は、例えば図示されるように、例えばブラシ301およびオイラー303を有するメンテナンスツールであり得る。オイラー303は、例えば図示のように、リザーバ305内に挿入するように構成することができる。ブラシ301は、リザーバ305に取り付けることができる。
【0041】
ツール300はまた、使用しないときにオイラー303をリザーバ305にロックしておく磁気留め具構成(magnetic clasp arrangement)307を含むこともできる。磁気留め具構成307は、リザーバ305によって保持される第1の磁石309aと、リザーバ305によって保持される第2の磁石309bと、を含むことができる。磁気留め具構成はまた、オイラー303によって(例えば、オイラー303のタブ303a内に)保持されるとともに、リザーバ305の対応する磁石309a,309bと相互作用するように構成された、第1の磁石311aと第2の磁石311bとを含みうる。本明細書では、磁石の任意の適切な組み合わせ(例えば、硬質または軟質または両方)が企図される。
【0042】
磁石309a,311aおよび309b,311bは、例えば図27に示すように、対の逆極性を有することができる。これにより、オイラー303を単一の回転位置のみでリザーバ305に取り付けることができる。本明細書では、他の適切な極性も企図される。リザーバをオイラーに取り付けるための、1つ以上の磁石および/または他の適切なラッチタイプの任意の他の適切な配置が本明細書で企図される。
【0043】
実施形態は、本明細書に記載されるヘアトリマー手段を含むことができる。実施形態は、本明細書に記載されるような電子機器(例えば、ヘアトリマー、歯ブラシなど)用の磁気スイッチ手段を含むことができる。実施形態は、ヘアトリマー用のハウジング手段を含むことができる。本明細書に開示されるパーソナルケア装置および/またはヘアトリマーの任意の適切なコンポーネントは、任意の適切な電子装置に適用することができ、パーソナルケア装置および/またはヘアトリマーに限定されない。
【0044】
実施形態は、ひげトリマーを含むことができる。トリマー自体は、筐体、モータ、バッテリ、基板、オン/オフダイヤル、LEDインジケータなどを含むことができる。実施形態は、それぞれトリマーに磁気的に取り付けられる1つまたは複数のガードまたはコームを含むことができる。トリマーは本質的に価値のある材料で作ることができ、製品の耐久性を高めるために内部および/または外部表面に陽極酸化処理を利用することができる。ハウジング部品の実施形態はアルミニウムで作ることができ、他のコンポーネントから容易に分離することができる。実施形態は、維持され、耐用年数の間、持ちこたえるように設計することができる。実施形態は、スイッチ機構がハウジング内に貫通することなく存在できるため、防水性を有することができる。ハウジングは部品間にガスケットを含むことができ、単一の締結具にもガスケットを含めることができ、侵入点のみをブロックする。
【0045】
実施形態は、ダメージを受けることなく一定時間水没することができる。実施形態は、水中でも機能し、シャワー中でも使用できる。実施形態は、リチウムイオンで駆動され、USB-C充電を利用することができ、そのポートはハウジングへのシールを含むこともできる。
【0046】
実施形態は、LEDディスプレイを含むことができる。たとえば、デバイスは単一の白色LEDを含むことができ、製品の電源が入っておらず充電していない場合にはLEDがオフになり、製品が接続されて充電されている場合にはLEDが点滅し、製品の電源が入っていて、ある閾値を超えて充電されているときにはLEDは常に点灯し、バッテリ残量が少なくなったとき、またはバッテリの欠陥状態が検出されたときにはLEDが異なるパターンで点滅する(例えば3種類のグループで)、などの動作の実施形態を備えることができる。
【0047】
実施形態は、ソフトスターティングモータを含むことができる。例えば、実施形態は、DCモータを突然オンおよびオフにするのではなく、徐々に(例えば、0.5秒程度に亘って)オンにするようにDCモータをパルス幅変調(PWM)するように構成された制御モジュールを含むことができる。
【0048】
実施形態は、単一の締結具を含むことができる。適切な剛性のハウジングは、図に示すように1本のネジの使用をサポートすることができる。締結具は、デバイスのほぼ中央に配置することができ、スイッチを妨げないように、ダイヤルの下の締結具の切り欠きに配置することができる。単一のファスナーで製品の筐体部分を安全かつ分解しやすい方法で固定することができる。
【0049】
例えば、2つのエンクロージャ部分を固定する中央に配置された1本のM4ネジは、回転ダイヤルの下に隠すことができる。直接的な効果の1つは、これまで多数の小さな締結具に割り当てられていたスペースが、他のもの(ボードやバッテリなど)に使用できるようになることである。さらに微妙な効果としては、1本の大きなネジにより、製品の分解や修理、例えば、消耗した電池の交換などが容易になることが挙げられる。修理の容易さとリサイクル可能性は、本開示の実施形態によって可能になる2つの利点である。単一の締結具を利用する実施形態は、筐体部品だけでなく、内部電子機器のすべて(例えば、基板、バッテリ、モータ)も同様に保持することができる。
【0050】
1つ以上の実施形態は、1つ以上の制御モジュールおよび/または回路基板を含むことができる。当業者にとって理解されるように、本開示の態様は、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品として具体化され得る。したがって、本開示の態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、またはソフトウェアとハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形態をとることができ、そのすべての可能性が、本明細書では「回路」、「モジュール」、または「システム」と呼ばれる。「回路」、「モジュール」、または「システム」は、「回路」、「モジュール」、または「システム」の開示された機能を一緒に実行できる、1つまたは複数の別個の物理ハードウェアおよび/またはソフトウェアコンポーネントの1つまたは複数の部分を含むことができ、あるいは、「回路」、「モジュール」、または「システム」は、(たとえば、ハードウェアおよび/またはソフトウェアの)単一の内蔵ユニットであってもよい。さらに、本開示の態様は、コンピュータ可読プログラムコードが組み込まれた1つまたは複数のコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム製品の形態をとってもよい。
【0051】
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせを利用することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、または半導体システム、装置、またはデバイス、あるいはそれらの任意の適切な組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、1つ以上のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、または上記の任意の適切な組み合わせを含む。この文書の文脈において、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用される、またはそれらに関連して使用されるプログラムを含む、または記憶できる任意の有形媒体であり得る。
【0052】
コンピュータ可読信号媒体は、例えばベースバンドまたは搬送波の一部として、その中に組み込まれたコンピュータ可読プログラムコードを有する伝播データ信号を含みうる。このような伝播信号は、電磁気、光、またはそれらの任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない、様々な形態のうちのいずれかを取り得る。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれらに関連して使用するためのプログラムを通信、伝播、または移送できる任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。
【0053】
コンピュータ可読媒体上に組み込まれたプログラムコードは、無線、有線、光ファイバケーブル、RFなど、またはそれらの任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない任意の適切な媒体を使用して送信され得る。
【0054】
本開示の態様の動作を実行するコンピュータプログラムコードは、Java、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語と、「C」プログラミング言語または類似のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語と、を含む1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されうる。プログラムコードは、ユーザのコンピュータ上で完全に実行することも、スタンドアロンソフトウェアパッケージとしてユーザのコンピュータ上で部分的に実行することも、ユーザのコンピュータ上で部分的に実行することも、リモートコンピュータまたはサーバ上で部分的に実行することも完全に実行することもできる。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)やワイドエリアネットワーク(WAN)などの任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続することができ、あるいは、外部コンピュータに接続することもできる(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用したインターネット経由で)。
【0055】
本開示の態様は、本開示の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャート図および/またはブロック図を参照して上で説明され得る。任意のフローチャート図および/またはブロック図の各ブロック、および任意のフローチャート図および/またはブロック図におけるブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装できることが理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されて、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令が、任意のフローチャートおよび/またはブロック図のブロックまたは複数のブロックで指定された機能/動作を実装するための手段を作成するように、マシンを生成することができる。
【0056】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置、または他のデバイスを特定の方法で機能させることができるコンピュータ可読媒体に格納されてもよく、その結果、コンピュータ可読媒体に格納された命令が、フローチャートおよび/またはブロック図のブロックまたは複数のブロックで指定された機能/動作を実装する命令を含む、製品を生成する。
【0057】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置、または他の装置にロードされて、コンピュータ、他のプログラム可能な装置、または他の装置上で一連の動作ステップを実行させて、コンピュータ実装プロセスを生成し、それにより、コンピュータまたは他のプログラム可能な装置上で実行される命令が、本明細書で指定された機能/動作を実装するためのプロセスを提供する。
【0058】
当業者であれば、本明細書に開示される任意の数値が正確な値であってもよく、またはある範囲内の値であってもよいことを理解するであろう。さらに、本開示で使用される近似の用語(例えば、「約」、「およそ」、「約」)は、範囲内の記載された値を意味することができる。例えば、特定の実施形態では、この範囲は、(プラスまたはマイナス)20%以内、または10%以内、または5%以内、または2%以内、または当業者によって理解される任意の他の適切なパーセンテージまたは数値以内であり得る(例えば、既知の許容限界または誤差範囲について)。
【0059】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される冠詞「a」、「an」、および「the」は、本明細書では、その内容が明確に別のことを示していない限り、文法対象の1つまたは複数(つまり、少なくとも1つ)を指し示すために使用される。例として、「an element」は1つの要素または1つ以上の要素を意味する。
【0060】
本明細書および特許請求の範囲で使用される「および/または」という語句は、そのように結合された要素の「いずれかまたは両方」、すなわち、場合によっては結合的に存在し、分離的に存在する要素を意味すると理解されるべきである。「および/または」で列挙された複数の要素は、同じように解釈されるべきである。つまり、そのように結合された要素の「1つまたは複数」と解釈されるべきである。任意選択的に、「および/または」節によって具体的に識別される要素以外の他の要素が、具体的に識別される要素に関連するか無関係であるかに関係なく存在する場合がある。したがって、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」への言及は、「備える」などの制限のない言語と組み合わせて使用される場合、一実施形態では、Aのみを指すことができ(任意選択的にB以外の要素を含む)、別の実施形態では、Bのみを指すことができ(任意選択的にA以外の要素を含む)、さらに別の実施形態では、AとBの両方(任意選択的に他の要素を含む)などを指すことができる。
【0061】
本明細書および特許請求の範囲で使用される「または」は、上で定義された「および/または」と同じ意味を有すると理解されるべきである。たとえば、リスト内の項目を区切る場合、「または」や「および/または」は包括的であると解釈されるべきである。つまり、要素の数値またはリストのうちの少なくとも1つが含まれるだけでなく、それらの複数が含まれることも意味し、任意選択的にリストにない追加の要素を含むものとして解釈されるべきである。「のうちの1つだけ」または「のまさに1つ」、または特許請求の範囲で使用される場合の「からなる」など、反対のことが明確に示されている用語のみが、複数のまたはリスト内の要素のうちのただ1つの要素を含むことを指す。一般に、本明細書で使用される「または」という用語は、「いずれか」、「うちの1つ」、または「のうちのただ1つ」などの排他的な用語が前に付いている場合、排他的な選択肢(つまり、「一方または他方で両方ではない」)を示すものとしてのみ解釈されるべきである。
【0062】
開示された実施形態の任意の適切な組み合わせおよび/またはその任意の適切な部分が、本開示を考慮して当業者によって理解されるように、本明細書において企図される。
【0063】
上述し、図面に示したように、本開示の実施形態は、それらが関連する技術分野の改善を提供する。本開示には特定の実施形態への参照が含まれるが、当業者であれば、本開示の精神および範囲から逸脱することなく変更および/または修正を行うことができることを容易に理解するであろう。
図1
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【国際調査報告】