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特表2024-523912点群属性の符号化方法、点群属性の復号方法及び端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-02
(54)【発明の名称】点群属性の符号化方法、点群属性の復号方法及び端末
(51)【国際特許分類】
   G06T 9/40 20060101AFI20240625BHJP
【FI】
G06T9/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578761
(86)(22)【出願日】2022-08-18
(85)【翻訳文提出日】2023-12-20
(86)【国際出願番号】 CN2022113267
(87)【国際公開番号】W WO2023025024
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】202110970524.3
(32)【優先日】2021-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 剛
(72)【発明者】
【氏名】張 偉
(72)【発明者】
【氏名】魯 靜▲ユン▼
(72)【発明者】
【氏名】呂 卓逸
(72)【発明者】
【氏名】楊 付正
(72)【発明者】
【氏名】代 娜
(57)【要約】
本出願は、点群属性の符号化方法、点群属性の復号方法及び端末を開示しており、点群処理の技術分野に属し、上記点群属性の符号化方法は、符号化すべき点群を取得するステップと、符号化すべき点群に含まれている符号化点の数、符号化点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各符号化点の順序に基づいて、符号化点群を少なくとも1つの符号化点群ブロックに分割するステップと、少なくとも2つの符号化点を含む各符号化点群ブロックについて、符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、符号化点群ブロックをN個の符号化点群グループに分割するステップと、第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得るステップと、量子化された第1変換係数、及び第2目標符号化点群グループに対応する第2残差情報をエントロピー符号化し、目標ビットストリームを生成するステップと、を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
符号化すべき点群を取得するステップであって、前記符号化すべき点群における符号化点がプリセットされた符号化順序でソートされるステップと、
前記符号化すべき点群に含まれている符号化点の数、符号化すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各符号化点の順序に基づいて、前記符号化すべき点群を少なくとも1つの符号化点群ブロックに分割するステップと、
少なくとも2つの符号化点を含む各符号化点群ブロックについて、前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記符号化点群ブロックをN個の符号化点群グループに分割するステップであって、Nが正整数であるステップと、
第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得るステップであって、前記第1目標符号化点群グループが、前記N個の符号化点群グループの少なくとも一部であるとともに、変換符号化を行う符号化点群グループであるステップと、
前記量子化された第1変換係数、及び第2目標符号化点群グループに対応する第2残差情報をエントロピー符号化し、目標ビットストリームを生成するステップであって、前記第2目標符号化点群グループが、前記N個の符号化点群グループのうち、前記第1目標符号化点群グループ以外の符号化点群グループであるステップと、を含む、点群属性の符号化方法。
【請求項2】
前記符号化すべき点群における符号化点はソートコードに基づいて昇順でソートされ、前記ソートコードはヒルベルトコード及びモートンコードのいずれか1つを含み、
前記符号化すべき点群に含まれている符号化点の数、符号化すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各符号化点の順序に基づいて、前記符号化すべき点群を少なくとも1つの符号化点群ブロックに分割する前記ステップは、
第1目標シフト値を用いて、各符号化点に対応するソートコードをシフトさせ、各符号化点に対応する第1目標ソートコードを得るステップであって、前記目標シフト値が前記符号化すべき点群に含まれている符号化点の数、及び前記バウンディングボックスの体積情報に基づいて決定されるステップと、
同じ第1目標ソートコードを持つ符号化点を同一の符号化点群ブロックに分割するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記符号化点群ブロックをN個の符号化点群グループに分割する前記ステップは、
前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数が前記プリセット最大変換次数以下である場合に、前記符号化点群ブロックを1つの符号化点群グループとして決定するステップと、
前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数が前記プリセット最大変換次数よりも大きい場合に、前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及び第1プリセット値に基づいて、前記符号化点群ブロックを少なくとも2つの符号化点群グループに分割するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得る前記ステップの前に、
前記符号化すべき点群における第1変換識別子を取得するステップと、
前記第1変換識別子が全ての符号化点群グループに対する変換符号化を表すためのものである場合に、全ての符号化点群グループを前記第1目標符号化点群グループとして決定するステップと、
前記第1変換識別子が全ての符号化点群グループに対する適応変換符号化を表すためのものである場合に、前記N個の符号化点群グループの少なくとも1つを前記第1目標符号化点群グループとして決定するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得る前記ステップは、
変換マトリックスと前記第1残差情報との間の積の結果を計算し、前記積の結果を量子化すべき第1変換係数として決定するステップであって、前記変換マトリックスの次数が前記第1目標符号化点群グループに含まれている符号化点の数に基づいて決定されるステップと、
前記量子化すべき第1変換係数を量子化し、前記量子化された第1変換係数を得るステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
復号すべきビットストリームを復号し、復号すべき点群を得るステップであって、前記復号すべき点群における復号点がプリセットされた復号順序でソートされるステップと、
前記復号すべき点群に含まれている復号点の数、復号すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各復号点の順序に基づいて、前記復号すべき点群を少なくとも1つの復号点群ブロックに分割するステップと、
少なくとも2つの復号点を含む各復号点群ブロックについて、前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記復号点群ブロックをM個の復号点群グループに分割するステップであって、Mが正整数であるステップと、
第3目標復号点群グループに対応する第2変換係数に対して逆量子化処理を行い、目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得るステップであって、前記第3目標復号点群グループが、前記M個の復号点群グループの少なくとも一部であるとともに、逆量子化処理を行う復号点群グループであるステップと、
前記目標高周波数係数及び前記目標低周波数係数に対して逆変換処理を行い、前記第3目標復号点群グループに対応する第3残差情報を得るステップと、を含む、点群属性の復号方法。
【請求項7】
前記復号すべき点群における復号点はソートコードに基づいて昇順でソートされ、前記ソートコードはヒルベルトコード及びモートンコードのいずれか1つを含み、
前記復号すべき点群に含まれている復号点の数、復号すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各復号点の順序に基づいて、前記復号すべき点群を少なくとも1つの復号点群ブロックに分割する前記ステップは、
第2目標シフト値を用いて、各復号点に対応するソートコードをシフトさせ、各復号点に対応する第2目標ソートコードを得るステップであって、前記第2目標シフト値が前記復号すべき点群に含まれている復号点の数、及び前記バウンディングボックスの体積情報に基づいて決定されるステップと、
同じ第2目標ソートコードを持つ復号点を同一の復号点群ブロックに分割するステップと、を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
第2目標シフト値を用いて、各復号点に対応するソートコードをシフトさせ、各復号点に対応する第2目標ソートコードを得る前記ステップの前に、
第1シフトパラメータ及び第2シフトパラメータに基づいて、前記第2目標シフト値を決定するステップであって、前記第1シフトパラメータが前記バウンディングボックスの体積情報に基づいて決定され、前記第2シフトパラメータが前記復号すべき点群に含まれている復号点の数に基づいて決定されるステップ、又は
前記復号すべき点群に対応する幾何学的量子化ステップサイズに基づいて、前記第2目標シフト値を決定するステップ、又は
プリセットシフト値を前記第2目標シフト値として決定するステップ、又は
前記復号すべきビットストリームから前記第2目標シフト値を得るステップ、を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記復号点群ブロックをM個の復号点群グループに分割する前記ステップは、
前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数が前記プリセット最大変換次数以下である場合に、前記復号点群ブロックを1つの復号点群グループとして決定するステップと、
前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数が前記プリセット最大変換次数よりも大きい場合に、前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及び第1プリセット値に基づいて、前記復号点群ブロックを少なくとも2つの復号点群グループに分割するステップと、を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及び第1プリセット値に基づいて、前記復号点群ブロックを少なくとも2つの復号点群グループに分割する前記ステップは、
第1値がプリセット最大変換次数よりも大きい場合に、前記第1プリセット値により前記第1値に対してグループ化計算操作を行い、第2値を得るステップであって、前記第1値が前記復号点群ブロックの点群グループ化されていない復号点の数を示し、前記第2値がプリセット最大変換次数以下であるステップと、
全ての復号点群ブロックの全ての復号点の点群グループ化が完了するまで、前記復号点群ブロックにおける復号点のプリセットされた復号順序に従って、点群グループ化されていない復号点の少なくとも一部を1つの復号点群グループに分割するステップであって、前記少なくとも一部の復号点の数が前記第2値に等しいステップと、を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1プリセット値により前記第1値に対してグループ化計算操作を行い、第2値を得る前記ステップは、
第1値がプリセット最大変換次数よりも大きい場合に、前記第1値と第1プリセット値との除算結果を丸めて、目標値を得るステップと、
前記目標値がプリセット最大変換次数以下になるまで、前記第1値を前記目標値に更新し、前記目標値を前記第2値として決定するステップと、を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
第3目標復号点群グループに対応する第2変換係数に対して逆量子化処理を行い、目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得る前記ステップの前に、
前記復号すべき点群における第2変換識別子を取得するステップと、
前記第2変換識別子が全ての復号点群グループに対する逆変換を表すためのものである場合に、全ての復号点群グループを前記第3目標復号点群グループとして決定するステップと、
前記第2変換識別子が全ての復号点群グループに対する適応逆変換を表すためのものである場合に、前記M個の復号点群グループの少なくとも1つを前記第3目標復号点群グループとして決定するステップと、を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項13】
前記M個の復号点群グループは復号点群ブロックにおいてプリセットされた順序でソートされ、前記M個の復号点群グループは1つの第1点群グループを含み、前記第1点群グループは、前記M個の復号点群グループのうち、最上位にソートされる復号点群グループであり、
前記M個の復号点群グループの少なくとも1つを前記第3目標復号点群グループとして決定する前記ステップは、
前記第1点群グループに対応する第3変換識別子を取得するステップと、
前記第3変換識別子が前記第1点群グループに対する逆変換を表すためのものである場合に、前記第1点群グループを前記第3目標復号点群グループとして決定するステップと、を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記M個の復号点群グループは復号点群ブロックにおいてプリセットされた順序でソートされ、前記M個の復号点群グループはM-1個の第2点群グループを含み、前記第2点群グループは、前記M個の復号点群グループのうち、最上位にソートされる復号点群グループ以外の復号点群グループであり、
前記M個の復号点群グループの少なくとも1つを前記第3目標復号点群グループとして決定する前記ステップは、
任意の第2点群グループについて、前記第2点群グループに対応する第1再構成値及び第2再構成値を決定するステップであって、前記第1再構成値が隣接点群グループに対応する再構成情報中の最大値であり、前記第2再構成値が隣接点群グループに対応する再構成情報中の最小値であり、前記隣接点群グループが、前記復号点群ブロックにおける、前記第2点群グループに隣接し且つ前記第2点群グループの前に位置する復号点群グループであるステップと、
前記第1再構成値と前記第2再構成値との差の絶対値を計算するステップと、
前記絶対値が第2プリセット値よりも小さい場合に、前記第2点群グループを第3目標復号点群グループとして決定するステップと、を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第2変換係数は第1成分と第2成分を含み、前記第1成分は第1高周波数係数と第1低周波数係数を含み、前記第2成分は第2高周波数係数と第2低周波数係数を含み、
第3目標復号点群グループに対応する第2変換係数に対して逆量子化処理を行い、目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得る前記ステップは、
それぞれプリセットされた第1量子化ステップサイズ及びプリセットされた第2量子化ステップサイズを用いて、前記第1高周波数係数及び前記第1低周波数係数を逆量子化し、逆量子化された第1高周波数係数及び逆量子化された第1低周波数係数を得るステップと、
プリセットされた第3量子化ステップサイズを用いて前記第2高周波数係数及び前記第2低周波数係数を逆量子化し、逆量子化された第2高周波数係数及び逆量子化された第2低周波数係数を得るステップと、
前記逆量子化された第1高周波数係数及び前記逆量子化された第2高周波数係数を前記目標高周波数係数として決定するステップと、
前記逆量子化された第1低周波数係数及び前記逆量子化された第2低周波数係数を前記目標低周波数係数として決定するステップと、を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項16】
符号化すべき点群を取得するための第1取得モジュールであって、前記符号化すべき点群における符号化点がプリセットされた符号化順序でソートされる第1取得モジュールと、
前記符号化すべき点群に含まれている符号化点の数、符号化すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各符号化点の順序に基づいて、前記符号化すべき点群を少なくとも1つの符号化点群ブロックに分割するための第1分割モジュールと、
少なくとも2つの符号化点を含む各符号化点群ブロックについて、前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記符号化点群ブロックをN個の符号化点群グループに分割するための第2分割モジュールであって、Nが正整数である第2分割モジュールと、
第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得るための第1符号化モジュールであって、前記第1目標符号化点群グループが、前記N個の符号化点群グループの少なくとも一部であるとともに、変換符号化を行う符号化点群グループである第1符号化モジュールと、
前記量子化された第1変換係数、及び第2目標符号化点群グループに対応する第2残差情報をエントロピー符号化し、目標ビットストリームを生成するための第2符号化モジュールであって、前記第2目標符号化点群グループが、前記N個の符号化点群グループのうち、前記第1目標符号化点群グループ以外の符号化点群グループである第2符号化モジュールと、を含む、エンコーダ。
【請求項17】
復号すべきビットストリームを復号し、復号すべき点群を得るための復号モジュールであって、前記復号すべき点群における復号点がプリセットされた復号順序でソートされる復号モジュールと、
前記復号すべき点群に含まれている復号点の数、復号すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各復号点の順序に基づいて、前記復号すべき点群を少なくとも1つの復号点群ブロックに分割するための第3分割モジュールと、
少なくとも2つの復号点を含む各復号点群ブロックについて、前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記復号点群ブロックをM個の復号点群グループに分割するための第4分割モジュールであって、Mが正整数である第4分割モジュールと、
第3目標復号点群グループに対応する第2変換係数に対して逆量子化処理を行い、目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得るための逆量子化モジュールであって、前記目標復号点群グループが前記復号点群グループの少なくとも一部であり、前記第3目標復号点群グループが、前記M個の復号点群グループの少なくとも一部であるとともに、逆量子化処理を行う復号点群グループである逆量子化モジュールと、
前記目標高周波数係数及び前記目標低周波数係数に対して逆変換処理を行い、前記第3目標復号点群グループに対応する第3残差情報を得るための逆変換モジュールと、を含む、デコーダ。
【請求項18】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又はコマンドとを含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、請求項1~5のいずれか1項に記載の点群属性の符号化方法のステップが実現され、又は請求項6~15のいずれか1項に記載の点群属性の復号方法のステップが実現される、端末。
【請求項19】
プログラム又はコマンドが記憶され、前記プログラム又はコマンドがプロセッサにより実行されると、請求項1~5のいずれか1項に記載の点群属性の符号化方法のステップが実現され、又は請求項6~15のいずれか1項に記載の点群属性の復号方法のステップが実現される、可読記憶媒体。
【請求項20】
プロセッサと通信インタフェースとを含み、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサはプログラム又はコマンドを実行し、請求項1~5のいずれか1項に記載の点群属性の符号化方法のステップを実現し、又は請求項6~15のいずれか1項に記載の点群属性の復号方法のステップを実現するためのものである、チップ。
【請求項21】
非一時的な可読記憶媒体に記憶され、少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで請求項1~5のいずれか1項に記載の点群属性の符号化方法のステップを実現し、又は請求項6~15のいずれか1項に記載の点群属性の復号方法のステップを実現する、コンピュータプログラム製品。
【請求項22】
請求項1~5のいずれか1項に記載の点群属性の符号化方法のステップを実行するように配置され、又は請求項6~15のいずれか1項に記載の点群属性の復号方法のステップを実行するように配置される、通信機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年8月23日に中国で出願した中国特許出願No.202110970524.3の優先権を主張し、その全ての内容は参照によって本出願に組み込まれる。
本出願は、点群処理の技術分野に属し、具体的には、点群属性の符号化方法、点群属性の復号方法及び端末に関する。
【背景技術】
【0002】
点群は、ランダムに分布された、3次元物体又はシーンの空間構造及び表面属性を表現する空間中の離散的な点の集合である。
【0003】
点群の属性の符号化は、属性予測符号化及び属性変換符号化に分けられ、属性予測符号化のプロセスで、各符号化点に対応する残差情報を得た後、該残差情報を量子化及びエントロピー符号化し、バイナリビットストリームを得る。属性変換符号化のプロセスで、各符号化点に対応する残差情報を得た後、該残差情報を固定次数のマトリックスを用いて変換し、変換係数を得る。
【0004】
上記属性予測符号化及び属性変換符号化のプロセスで、いずれも各符号化点に対応する残差情報の間の相関性が考慮されていないため、残差情報と変換係数に冗長な情報が存在し、これにより、点群の属性の符号化効率が低下する。また、点群の属性の復号プロセスと点群の属性の符号化プロセスとは一致し、これも点群の属性の復号効率を低下させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の実施例は、属性符号化及び属性復号のプロセスで、各符号化点に対応する残差情報の間の相関性が考慮されていないため、点群の属性の符号化と復号効率が低下するという問題を解決できる点群属性の符号化方法、点群属性の復号方法及び端末を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1側面において、
符号化すべき点群を取得するステップであって、前記符号化すべき点群における符号化点がプリセットされた符号化順序でソートされるステップと、
前記符号化すべき点群に含まれている符号化点の数、符号化すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各符号化点の順序に基づいて、前記符号化すべき点群を少なくとも1つの符号化点群ブロックに分割するステップと、
少なくとも2つの符号化点を含む各符号化点群ブロックについて、前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記符号化点群ブロックをN個の符号化点群グループに分割するステップであって、Nが正整数であるステップと、
第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得るステップであって、前記第1目標符号化点群グループが、前記N個の符号化点群グループの少なくとも一部であるとともに、変換符号化を行う符号化点群グループであるステップと、
前記量子化された第1変換係数、及び第2目標符号化点群グループに対応する第2残差情報をエントロピー符号化し、目標ビットストリームを生成するステップであって、前記第2目標符号化点群グループが、前記N個の符号化点群グループのうち、前記第1目標符号化点群グループ以外の符号化点群グループであるステップと、を含む、点群属性の符号化方法を提供する。
【0007】
第2側面において、
復号すべきビットストリームを復号し、復号すべき点群を得るステップであって、前記復号すべき点群における復号点がプリセットされた復号順序でソートされるステップと、
前記復号すべき点群に含まれている復号点の数、復号すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各復号点の順序に基づいて、前記復号すべき点群を少なくとも1つの復号点群ブロックに分割するステップと、
少なくとも2つの復号点を含む各復号点群ブロックについて、前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記復号点群ブロックをM個の復号点群グループに分割するステップであって、Mが正整数であるステップと、
第3目標復号点群グループに対応する第2変換係数に対して逆量子化処理を行い、目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得るステップであって、前記第3目標復号点群グループが、前記M個の復号点群グループの少なくとも一部であるとともに、逆量子化処理を行う復号点群グループであるステップと、
前記目標高周波数係数及び前記目標低周波数係数に対して逆変換処理を行い、前記第3目標復号点群グループに対応する第3残差情報を得るステップと、を含む、点群属性の復号方法を提供する。
【0008】
第3側面において、
符号化すべき点群を取得するための第1取得モジュールであって、前記符号化すべき点群における符号化点がプリセットされた符号化順序でソートされる第1取得モジュールと、
前記符号化すべき点群に含まれている符号化点の数、符号化すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各符号化点の順序に基づいて、前記符号化すべき点群を少なくとも1つの符号化点群ブロックに分割するための第1分割モジュールと、
少なくとも2つの符号化点を含む各符号化点群ブロックについて、前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記符号化点群ブロックをN個の符号化点群グループに分割するための第2分割モジュールであって、Nが正整数である第2分割モジュールと、
第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得るための第1符号化モジュールであって、前記第1目標符号化点群グループが、前記N個の符号化点群グループの少なくとも一部であるとともに、変換符号化を行う符号化点群グループである第1符号化モジュールと、
前記量子化された第1変換係数、及び第2目標符号化点群グループに対応する第2残差情報をエントロピー符号化し、目標ビットストリームを生成するための第2符号化モジュールであって、前記第2目標符号化点群グループが、前記N個の符号化点群グループのうち、前記第1目標符号化点群グループ以外の符号化点群グループである第2符号化モジュールと、を含む、エンコーダを提供する。
【0009】
第4側面において、
復号すべきビットストリームを復号し、復号すべき点群を得るための復号モジュールであって、前記復号すべき点群における復号点がプリセットされた復号順序でソートされる復号モジュールと、
前記復号すべき点群に含まれている復号点の数、復号すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各復号点の順序に基づいて、前記復号すべき点群を少なくとも1つの復号点群ブロックに分割するための第3分割モジュールと、
少なくとも2つの復号点を含む各復号点群ブロックについて、前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記復号点群ブロックをM個の復号点群グループに分割するための第4分割モジュールであって、Mが正整数である第4分割モジュールと、
第3目標復号点群グループに対応する第2変換係数に対して逆量子化処理を行い、目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得るための逆量子化モジュールであって、前記第3目標復号点群グループが、前記M個の復号点群グループの少なくとも一部であるとともに、逆量子化処理を行う復号点群グループである逆量子化モジュールと、
前記目標高周波数係数及び前記目標低周波数係数に対して逆変換処理を行い、前記第3目標復号点群グループに対応する第3残差情報を得るための逆変換モジュールと、を含む、デコーダを提供する。
【0010】
第5側面において、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又はコマンドとを含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、第1側面に記載の点群属性の符号化方法のステップが実現され、又は第2側面に記載の点群属性の復号方法のステップが実現される、端末を提供する。
【0011】
第6側面において、プログラム又はコマンドが記憶され、前記プログラム又はコマンドがプロセッサにより実行されると、第1側面に記載の点群属性の符号化方法のステップが実現され、又は第2側面に記載の点群属性の復号方法のステップが実現される、可読記憶媒体を提供する。
【0012】
第7側面において、プロセッサと通信インタフェースとを含み、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサはプログラム又はコマンドを実行し、第1側面に記載の点群属性の符号化方法のステップを実現し、又は第2側面に記載の点群属性の復号方法のステップを実現するためのものである、チップを提供する。
【0013】
第8側面において、不揮発性記憶媒体に記憶され、少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで第1側面に記載の点群属性の符号化方法のステップを実現し、又は第2側面に記載の点群属性の復号方法のステップを実現する、コンピュータプログラム/プログラム製品を提供する。
【0014】
第9側面において、第1側面に記載の点群属性の符号化方法のステップ、又は第2側面に記載の点群属性の復号方法のステップを実行して実現するように配置される、通信機器を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本出願の実施例において、符号化すべき点群を得た後、符号化すべき点群を少なくとも1つの符号化点群ブロックに分割し、各符号化点群ブロックにおける符号化点を点群グループ化し、符号化点群ブロックをN個の符号化点群グループに分割する。変換符号化のプロセスで、各符号化点に対応する残差情報の間の相関性を十分に考慮して、第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得、ここで、第1目標符号化点群グループにおける各符号化点の残差情報の間に相関性がある。さらに、量子化された第1変換係数、及び第2目標符号化点群グループに対応する第2残差情報をエントロピー符号化し、目標ビットストリームを生成する。上記符号化プロセスは、各符号化点に対応する残差情報の間の相関性を十分に考慮し、第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化を行うことによって、変換係数における冗長情報を低減させ、点群の属性の符号化効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】点群AVSエンコーダのフレームワーク図である。
図2】点群AVSデコーダのフレームワーク図である。
図3】従来の点群属性の符号化のフローチャートである。
図4】本出願の実施例で提供される点群属性の符号化方法のフローチャートである。
図5】本出願の実施例で提供される点群属性の復号方法のフローチャートである。
図6】本出願の実施例で提供されるエンコーダの構造図である。
図7】本出願の実施例で提供されるデコーダの構造図である。
図8】本出願の実施例で提供される通信機器の構造図である。
図9】本出願の実施例で提供される端末のハードウェア構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下において、本出願の実施例における図面を参照しながら、本出願の実施例における技術的解決手段を明確に説明し、当然ながら、説明される実施例は本出願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が得た他の全ての実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
【0018】
本出願の明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」等は、特定の順序又は先後順序を記述するためのものではなく、類似する対象を区別するためのものである。このように使用される用語は、本出願の実施例がここで図示又は記述される以外の順序で実施できるように、適当な場合において互いに置き換えてもよいことを理解すべきであり、また、「第1」、「第2」で区別する対象は一般に一種類であり、対象の数を限定することがなく、例えば、第1対象は1つであってもよいし、複数であってもよい。また、明細書及び特許請求の範囲において「及び/又は」は、接続している対象のうちの少なくとも1つを示し、符号の「/」は、一般的には前後の関連対象が「又は」という関係にあることを示す。
【0019】
本出願の実施例における点群属性の符号化方法に対応するエンコーダ、及び点群属性の復号方法に対応するデコーダはいずれも端末であってもよく、該端末は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment,UE)と呼ばれてもよく、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ノートパソコンとも呼ばれるラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、携帯情報端末、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer,UMPC)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device,MID)、拡張現実(augmented reality,AR)/仮想現実(virtual reality,VR)機器、ロボット、ウェアラブル機器(Wearable Device)又は車載装置(Vehicle User Equipment,VUE)、歩行者端末(Pedestrian User Equipment,PUE)等の端末側機器であってもよく、ウェアラブル機器は、スマートウォッチ、ブレスレット、イヤホン、メガネ等を含む。本出願の実施例では端末の具体的な種類が限定されないことは説明必要である。
【0020】
理解を容易にするために、以下において、本出願の実施例に係る内容の一部を説明する。
【0021】
図1を参照し、図1に示すように、現在、デジタルオーディオとビデオの符号化と復号技術の標準では、点群情報源符号化標準(Audio Video coding Standard,AVS)エンコーダを用いる点群の幾何情報及び属性情報に対する符号化は個別に行われる。まず、幾何情報に対して座標変換を行い、全ての点群を1つのバウンディングボックス(bounding box)に含ませた後、座標量子化を行う。量子化は主にスケーリングの作用を果たし、量子化において幾何学的座標を丸めるため、一部の点の幾何情報が同じになり、重複点と呼ばれ、パラメータに基づいて重複点を削除するか否かを決定し、量子化及び重複点の削除の2つのステップはボクセル化プロセスとも呼ばれる。続いて、バウンディングボックスに対してマルチツリー分割、例えば、オクツリー、クアッドツリー又はバイナリツリー分割を行う。マルチツリーに基づく幾何情報符号化フレームワークにおいて、バウンディングボックスを8つのサブ立方体に8等分し、空でないサブ立方体を引き続き分割し、リーフノードが1x1x1の単位立方体が得られるまで分割し続け、リーフノードにおける点の数を符号化し、バイナリビットストリームを生成する。
【0022】
点群に対するマルチツリーに基づく幾何学的符号化では、符号化すべき点は、符号化すべき点の占有情報に対して予測符号化を行うために、隣接ノードの占有情報を記憶する必要があり、このように、リーフノードに近い符号化すべき点については、大量の占有情報を記憶しなければならず、大量のメモリ空間が占有される。
【0023】
幾何学的符号化を完了した後、幾何情報を再構成し、後の再着色に用いる。属性符号化は主に色と反射率の情報を対象とする。まず、パラメータに基づいて色空間変換を行うか否かを判断し、色空間変換を行う場合に、色情報を赤緑青(Red Green Blue,RGB)色空間から輝度色差(YUV)色空間に変換する。その後、元の点群を利用して幾何学的に再構成された点群を再着色し、符号化されていない属性情報と再構成された幾何情報とを対応付ける。色情報の符号化において、モートンコード又はヒルベルトコードによって点群をソートした後、幾何学的空間関係を利用して予測すべき点の最近傍を検索し、検索された近傍の再構成属性値を利用して予測すべき点を予測して予測属性値を得、次に、実際の属性値と予測された属性値を差分して予測残差を得、最後に、予測残差を量子化して符号化し、バイナリビットストリームを生成する。
【0024】
デジタルオーディオとビデオの符号化と復号技術の標準での復号フローは、上記符号化フローに対応することを理解すべきであり、具体的には、AVSデコーダフレームワークは図2に示すとおりである。
【0025】
従来の点群属性の符号化のフローチャートである図3を参照されたい。点群に対して属性符号化を行う従来の方法は以下のとおりである。
【0026】
まず、元の信号から予測信号を減算して予測残差を得、該予測残差は残差情報とも呼ばれる。該残差情報に対して1次離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform,DCT)を行い、1次変換係数を得、該1次変換係数は1次変換係数ブロックで示すことができ、該1次変換係数ブロックのプリセット領域の低周波数成分に対して2次変換を行い、エネルギーをより集中した2次変換係数を得、ここで、図3に示すように、該プリセット領域は1次変換係数ブロックの左上に位置する。該2次変換係数は2次変換係数ブロックで示すことができ、該2次変換係数ブロックのプリセット領域の低周波数成分を量子化及びエントロピー符号化し、バイナリビットストリームを得る。
【0027】
また、さらに量子化された2次変換係数に対して逆2次変換を行い、1次変換係数を得、1次変換係数に対して逆1次変換を行い、残差情報を得るようにすることができる。さらに、該残差情報と予測属性値とを加算して、再構成情報を得、該再構成情報に対してループフィルタリング処理を行い、属性再構成値を得る。
【0028】
ただし、いくつかの特定の符号化シナリオでは、上記2次変換と逆2次変換は行わない。
【0029】
現在、一般的な点群技術標準は以下の技術的課題を有する。
【0030】
点群の属性の符号化プロセスで、各符号化点に対応する残差情報の間の相関性が十分に考慮されていないため、一部の冗長情報がなお変換係数に存在し、それによって、点群の属性の符号化効率が低くなる。
【0031】
上記状況に基づいて、解決すべき技術的課題は、点群属性符号化及び点群属性復号の効率を向上させるために、どのようにして点群の属性符号化及び属性復号プロセスで、各符号化点に対応する残差情報の間の相関性を十分に利用して、属性符号化及び属性復号を行うかということである。
【0032】
以下において、図面を参照しながら、いくつかの実施例及びその適用シナリオにより本出願の実施例で提供される点群属性の符号化方法を詳細に説明する。
【0033】
本出願で提供される点群属性の符号化方法のフローチャートである図4を参照されたい。本実施例で提供される点群属性の符号化方法は以下のステップS101~S105を含む。
【0034】
S101で、符号化すべき点群を取得する。
【0035】
本ステップにおける符号化すべき点群は再着色及び色空間変換を経た点群であり、上記再着色とは、元の点群を利用して幾何学的に再構成された点群を再着色することによって、符号化されていない属性情報と再構成された幾何情報とを対応付け、再着色された点群を得ることであり、上記色空間変換とは、点群の色情報をRGB空間からYUV空間に変換することである。
【0036】
ここで、符号化すべき点群は点群シーケンスとして理解することができ、符号化すべき点群における各符号化点は該点群シーケンスにおける各要素として理解することができる。点群シーケンスにおける符号化すべき点はプリセットされた符号化順序でソートされ、選択的な実施形態としては、点群シーケンスにおける符号化すべき点に対してヒルベルトソートを行い、各符号化すべき点をヒルベルトコードに基づいて昇順でソートし、あるいは、点群シーケンスにおける符号化すべき点に対してモートンソートを行い、モートンコードに基づいて昇順でソートする。
【0037】
S102で、前記符号化すべき点群に含まれている符号化点の数、符号化すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各符号化点の順序に基づいて、前記符号化すべき点群を少なくとも1つの符号化点群ブロックに分割する。
【0038】
本ステップにおいて、符号化すべき点群を分割し、符号化点群ブロックを得る。ここで、符号化すべき点群に含まれている符号化点の数、符号化すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各符号化点の順序に基づいて、符号化すべき点群の分割方式を決定することができ、具体的な技術的解決手段は後の実施例を参照されたい。
【0039】
選択的な一実施形態としては、符号化点群ブロックの数が1であり、この場合に、符号化すべき点群全体を1つの符号化点群ブロックとみなすように理解することができる。
【0040】
同一の符号化点群ブロックに属する符号化点に対応する属性情報が空間相関性を有するため、それらに対応する属性情報もより強い相関性を有し、つまり、これらの符号化点は幾何学的位置がより近く、色属性がより類似していることを理解すべきである。
【0041】
点群シーケンスにおける符号化点がヒルベルトコードに基づいて昇順でソートされる場合に、符号化すべき点群を分割した後、同一の符号化点群ブロックに属する符号化点に対応するヒルベルトコードが同じであることを理解すべきである。
【0042】
符号化すべき点群における符号化点がモートンコードに基づいて昇順でソートされる場合に、符号化すべき点群を分割した後、同一の符号化点群ブロックに属する符号化点に対応するモートンコードが同じであることを理解すべきである。
【0043】
S103で、少なくとも2つの符号化点を含む各符号化点群ブロックについて、前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記符号化点群ブロックをN個の符号化点群グループに分割する。
【0044】
本ステップにおいて、符号化すべき点群を少なくとも1つの符号化点群ブロックに分割した後、少なくとも2つの符号化点を含む符号化点群ブロックについて、該符号化点群ブロックを点群グループ化し、符号化点群ブロックをN個の符号化点群グループに分割し、Nは正整数である。符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及びプリセット最大変換次数を用いて、該符号化点群ブロックを点群グループ化することができることを理解すべきであり、具体的な技術的解決手段は後の実施例を参照されたい。
【0045】
可能な状況として、符号化点群グループの数が1である場合があり、この場合に、符号化点群ブロック全体を1つの符号化点群グループとみなすように理解することができる。
【0046】
なお、符号化点群ブロックをN個の符号化点群グループに分割した後、符号化点群グループにおける任意の符号化点について、幾何学的空間関係を利用して該符号化点の最近傍を検索し、検索された近傍の再構成属性値を利用して該符号化点を予測して予測属性値を得、次に、該符号化点の実際の属性値と予測された属性値を差分して予測残差を得ることができることを理解すべきであり、上記予測残差は残差情報とも呼ばれる。それによって、各符号化点群グループにおける各符号化点に対応する残差情報が得られる。
【0047】
S104で、第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得る。
【0048】
本ステップにおいて、符号化点群ブロックにおける全ての符号化点群グループを第1目標符号化点群グループとして決定してもよいし、又は符号化点群ブロックにおける一部の符号化点群グループを第1目標符号化点群グループとして決定してもよく、目標符号化点群グループをどのように決定するかについての具体的な技術的解決手段は、後の実施例を参照されたい。
【0049】
以上のとおり、符号化点群ブロックを点群グループ化した後、各符号化点群グループにおける各符号化点に対応する残差情報を決定する。本ステップにおいて、第1目標点群グループにおける各符号化点に対応する残差情報の集合を、第1目標符号化点群グループに対応する残差情報として決定することができる。
【0050】
どのようにして第1目標符号化点群グループに対応する残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得るかについての具体的な技術的解決手段は、後の実施例を参照されたい。
【0051】
S105で、前記量子化された第1変換係数、及び第2目標符号化点群グループに対応する第2残差情報をエントロピー符号化し、目標ビットストリームを生成する。
【0052】
本ステップにおいて、第1変換係数、及び第2目標符号化点群グループに対応する残差情報を得た後、上記第1変換係数及び第2残差情報をエントロピー符号化し、目標ビットストリームを生成する。
【0053】
上記第2符号化目標点群グループはN個の符号化点群グループのうち、第1目標符号化点群グループ以外の符号化点群グループであることを理解すべきである。
【0054】
ここで、エントロピー符号化は符号化プロセスでエントロピー原理に準じていかなる情報も失われない符号化方法であり、上記エントロピー符号化はシャノン符号化、ハフマン符号化又は他の種類の符号化であってもよく、本実施例はここで具体的に限定しない。ここで、上記目標ビットストリームはバイナリビットストリームである。
【0055】
いくつかの実施例において、第1変換係数に対して逆量子化及び逆変換操作を行い、属性再構成値を得ることができることを理解すべきである。
【0056】
本出願の実施例において、符号化すべき点群を得た後、符号化すべき点群を少なくとも1つの符号化点群ブロックに分割し、各符号化点群ブロックにおける符号化点を点群グループ化し、符号化点群ブロックをN個の符号化点群グループに分割する。変換符号化のプロセスで、各符号化点に対応する残差情報の間の相関性を十分に考慮して、第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得、ここで、第1目標符号化点群グループにおける各符号化点の残差情報の間に相関性がある。さらに、量子化された第1変換係数、及び第2目標符号化点群グループに対応する第2残差情報をエントロピー符号化し、目標ビットストリームを生成する。上記符号化プロセスは、各符号化点に対応する残差情報の間の相関性を十分に考慮し、第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化を行うことによって、変換係数の冗長情報を低減させ、点群の属性の符号化効率を向上させる。
【0057】
本出願による技術効果の理解を容易にするために、本出願の実施例で提供される点群属性の符号化方法をPCEMプラットフォームに応用し、点群の属性の符号化効率を検出する。具体的な検出結果は表1を参照されたい。
【0058】
【表1】
【0059】
ここで、表1中のBD-AttrRateは変換係数中のY成分の圧縮性能を示し、BD-GeomRate1は変換係数中のU成分の圧縮性能を示し、BD-GeomRate2は変換係数中のV成分の圧縮性能を示す。表1中のシーケンスは、本出願の実施例で提供される点群属性の符号化方法と従来の点群属性の符号化方法とを使用して比較したビットストリームシーケンスであり、理解すべきことは、上記BD-AttrRate、BD-GeomRate1及びBD-GeomRate2が負である場合に、性能がよくなることを意味し、その上、BD-rateの絶対値が大きいほど、性能の向上が大きくなる点である。
【0060】
表1から、本出願の実施例で提供される点群属性の符号化方法を使用することによって、点群属性の符号化の符号化性能を向上させることができることが分かる。
【0061】
選択的に、前記符号化すべき点群に含まれている符号化点の数、及び各符号化点の順序に基づいて、前記符号化すべき点群を少なくとも1つの符号化点群ブロックに分割する前記ステップは、
第1目標シフト値を用いて、各符号化点に対応するソートコードをシフトさせ、各符号化点に対応する第1目標ソートコードを得るステップであって、前記目標シフト値が前記符号化すべき点群に含まれている符号化点の数、及び前記バウンディングボックスの体積情報に基づいて決定されるステップと、
同じ第1目標ソートコードを持つ符号化点を同一の符号化点群ブロックに分割するステップと、を含む。
【0062】
本実施例において、符号化すべき点群の幾何情報に対して座標変換を行い、全ての点群を1つのバウンディングボックスに含ませる。該バウンディングボックスは該符号化すべき点群を覆う六面体として理解することができ、且つ該六面体の各稜は上記座標系におけるX軸、Y軸又はZ軸に位置する。該バウンディングボックスの大きさ、即ち座標系のX軸、Y軸及びZ軸上のバウンディングボックスの対応する辺の長さに基づいて、符号化すべき点群に対応する第3シフトパラメータを決定する。
【0063】
符号化すべき点群に含まれている符号化点の数を取得し、符号化点群に含まれている符号化点の数に基づいて、符号化すべき点群に対応する第4シフトパラメータを決定する。
【0064】
本実施例において、さらにシフト計算式がプリセットされており、上記第3シフトパラメータ及び第4シフトパラメータをシフト計算式に入力して、符号化すべき点群に対応する第1目標シフト値を得る。ここで、上記バウンディングボックスに対応する辺の長さを第3シフトパラメータ計算式に入力して、第3シフトパラメータを得ることができ、符号化すべき点群に含まれている符号化点の数を第4シフトパラメータ計算式に入力して、第4シフトパラメータを得ることができる。
【0065】
具体的には、上記シフト計算式は後の点群属性の復号方法におけるシフト計算式と一致し、上記第3シフトパラメータ計算式は後の点群属性の復号方法における第3シフトパラメータ計算式と一致し、上記第4シフトパラメータ計算式は後の点群属性の復号方法における第4シフトパラメータ計算式と一致する。
【0066】
以下において、符号化すべき点群における符号化点がヒルベルトコードに基づいて昇順でソートされる例を挙げて説明する。
【0067】
以上のとおり、符号化すべき点群における符号化点はヒルベルトコードに基づいて昇順でソートされる。第1目標シフト値を得た後、第1目標シフト値を用いて、各符号化点に対応するヒルベルトコードを右へシフトさせ、各符号化点に対応する新たなヒルベルトコードを得、上記新たなヒルベルトコードを目標ヒルベルトコードとして決定し、目標ヒルベルトコードは目標ソートコードとして理解することができる。上記第1目標シフト値は符号化点のシフト過程での移動ビット数を表し、上記第1目標シフト値は符号化すべき点群の密度を表すこともでき、目標シフト値が小さいほど、符号化すべき点群における各符号化点が密集することを理解すべきである。
【0068】
さらに、各符号化点に対応する目標ヒルベルトコードに基づいて符号化すべき点群を分割し、同じ目標ヒルベルトコードを持つ符号化点を同一の符号化点群ブロックに分割し、つまり、1つの符号化点群ブロックにおける各符号化点に対応する目標ヒルベルトコードは同じである。
【0069】
他の実施例において、上記第1目標シフト値はカスタマイズすることができ、あるいは、上記第1目標シフト値は符号化点群の幾何学的量子化ステップサイズに基づいて決定することができる。
【0070】
本実施例において、符号化すべき点群における各符号化点のヒルベルトコードをシフトさせ、シフトされた各符号化点に対応する目標ヒルベルトコードに基づいて、符号化すべき点群を符号化点群ブロックに分割する。ここで、同一の符号化点群ブロックに属する符号化点は目標ヒルベルトコードが同じであるため、これらの点の属性情報の間により強い相関性があると考えられ、属性情報に空間相関性のある符号化点を同一の符号化点群ブロックに分割する。
【0071】
以下において、符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及びプリセット最大変換次数を用いて、該符号化点群ブロックを点群グループ化する具体的な技術的解決手段を具体的に説明する。
【0072】
本実施例において、最大変換次数がプリセットされており、上記プリセット最大変換次数は変換符号化のプロセスで使用される変換マトリックスに対応する最大次数を表すためのものである。符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数を取得し、該符号化点の数がプリセット最大変換次数以下である場合に、該符号化点群ブロックを1つの符号化点群グループとして決定し、即ち、該符号化点群ブロックを点群グループ化しない。ここで、プリセット最大変換次数をビットストリームに書き込むことができる。
【0073】
該符号化点の数がプリセット最大変換次数よりも大きい場合に、該符号化点の数、及び第1プリセット値に基づいて、該符号化点群ブロックを点群グループ化し、符号化点群ブロックを少なくとも2つの符号化点群グループに分割する。ここで、符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及び第1プリセット値に基づいて、該符号化点群ブロックを点群グループ化する具体的な方法は、後の実施例を参照されたい。
【0074】
選択的に、前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及び第1プリセット値に基づいて、前記符号化点群ブロックを少なくとも2つの点群グループに分割する前記ステップは、
第3値がプリセット最大変換次数よりも大きい場合に、前記第1プリセット値により前記第3値に対してグループ化計算操作を行い、第4値を得るステップと、
全ての符号化点群ブロックの全ての符号化点の点群グループ化が完了するまで、前記符号化点群ブロックにおける符号化点のプリセットされた符号化順序に従って、点群グループ化されていない符号化点の少なくとも一部を1つの符号化点群グループに分割するステップと、を含む。
【0075】
符号化点群ブロックの点群グループ化されていない符号化点の数を第3値で示し、第3値がプリセット最大変換次数よりも大きい場合に、第1プリセット値により第3値に対してグループ化計算操作を行い、第4値を得、ここで、第4値はプリセット最大変換次数よりも小さい。ここで、どのようにして第1プリセット値により第3値に対してグループ化計算操作を行い、第4値を得るかについての具体的な方法は、後の実施例を参照されたい。
【0076】
第4値を得た後、符号化点群ブロックにおける符号化点のプリセットされた符号化順序に従って、点群グループ化されていない符号化点の少なくとも一部を1つの符号化点群グループに分割する。つまり、符号化点群ブロックにおける点群グループ化されていない符号化点の一部を選定し、この一部の符号化点を1つの符号化点群グループに分割し、あるいは、符号化点群ブロックにおける点群グループ化されていない符号化点の全てを選定し、これらの符号化点を1つの符号化点群グループに分割する。ここで、1つの符号化点群グループに分割する上記符号化点の数は第2値に等しい。
【0077】
符号化点の一部を点群グループ化した後、第3値を更新し、更新後の第3値が依然としてプリセット最大変換次数よりも大きい場合に、符号化点群ブロックにおける全ての符号化点の点群グループ化が完了するまで、符号化点群ブロックにおける少なくとも一部の符号化点を点群グループ化し続ける。
【0078】
以下において、どのようにして第1プリセット値により第3値に対してグループ化計算操作を行い、第4値を得るかについて具体的に説明する。
【0079】
上記グループ化計算操作のプロセスは、第3値と第1プリセット値に対して除算演算を行い、除算結果を得、該除算結果を丸めて、目標値を得る。目標値がプリセット最大変換次数よりも大きい場合に、第3値を目標値に更新し、目標値がプリセット最大変換次数以下になるまで、該第3値と第1プリセット値に対して除算演算を行い続け、目標値を第4値として決定する。
【0080】
本実施例における符号化点群ブロックを点群グループ化する技術的解決手段は後の復号点群ブロックを点群グループ化する技術的解決手段と一致することを理解すべきであり、ここでは重複する説明を省略する。
【0081】
選択的に、第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得る前記ステップの前に、前記方法は、
前記符号化すべき点群における第1変換識別子を取得するステップと、
前記第1変換識別子が全ての符号化点群グループに対する変換符号化を表すためのものである場合に、全ての符号化点群グループを前記第1目標符号化点群グループとして決定するステップと、
前記第1変換識別子が全ての符号化点群グループに対する適応変換符号化を表すためのものである場合に、前記N個の符号化点群グループの少なくとも1つを前記第1目標符号化点群グループとして決定するステップと、を含む。
【0082】
上記第1目標符号化点群グループとは変換符号化を行う点群グループを指し、即ち第1目標符号化点群グループにおけるいずれの符号化点も変換符号化を必要とすることを理解すべきである。
【0083】
本実施例において、符号化すべき点群に第1変換識別子が予め設定されており、該第1変換識別子は、適応変換識別子とも呼ばれ、適応変換(AdpTransform)で示すことができ、カスタマイズすることができる。
【0084】
AdpTransform=0の場合、全ての符号化点に対する変換符号化、即ち全ての符号化点群グループに対する変換符号化を意味し、この場合に、全ての符号化点群グループを第1目標符号化点群グループとして決定する。
【0085】
AdpTransform=1の場合、各符号化点群グループに対する適応変換符号化を意味し、そこで、各符号化点群グループの実際の状況に応じて、該符号化点群グループに対して変換符号化を行うか否かを決定する必要があり、つまり、N個の符号化点群グループの少なくとも1つを第1目標符号化点群グループとして決定する。
【0086】
符号化点群ブロックにおける各符号化点群グループが点群グループのグループ化時系列でソートされ、符号化点群ブロックにおける最上位にソートされる符号化点群グループを第3点群グループとして決定することを理解すべきである。
【0087】
本実施例において、符号化点群ブロックに第4変換識別子が予め設定されており、該第4変換識別子が第3点群グループに対する変換符号化を表すためのものである場合に、第3点群グループを第1目標符号化点群グループとして決定する。つまり、符号化点群ブロックに第4変換識別子が予め設定されており、該第4変換識別子に基づいて第3点群グループが第1目標符号化点群グループであるか否かを決定する。
【0088】
符号化点群ブロックにおける各符号化点群グループが点群グループのグループ化時系列でソートされ、符号化点群ブロックにおける最上位にソートされる符号化点群グループ以外の符号化点群グループを第4点群グループとして決定することを理解すべきである。任意の第4点群グループについて、符号化点群ブロックにおける、該第4点群グループに隣接し且つ第4点群グループの前に位置する符号化点群グループを隣接点群グループとして決定し、該隣接点群グループに対応する再構成情報中の最大値を第3再構成値として決定し、該隣接点群グループに対応する再構成情報中の最小値を第4再構成値として決定する。
【0089】
第3再構成値と前記第4再構成値との差の結果を計算し、該差の結果の絶対値を得る。さらに、本実施例では、第2プリセット値も設定され、絶対値が第2プリセット値よりも小さい場合に、第4点群グループを第1目標符号化点群グループとして決定する。
【0090】
選択的に、第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得る前記ステップは、
変換マトリックスと前記第1残差情報との間の積の結果を計算し、前記積の結果を量子化すべき第1変換係数として決定するステップと、
前記量子化すべき第1変換係数を量子化し、前記量子化された第1変換係数を得るステップと、を含む。
【0091】
上記第1残差情報は第1目標符号化点群グループに対応する残差情報であり、以上のとおり、符号化点群グループに対応する残差情報は該符号化グループの各符号化点に対応する残差情報の集合であり、上記第1残差情報は1次元の残差情報マトリックスとして理解することができる。
【0092】
上記変換マトリックスは、離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform,DCT)、離散サイン変換(Discrete Sine Transform,DST)マトリックス、アダマール変換マトリックス、又は他の種類の変換マトリックスであってもよい。上記変換マトリックスの変換次数と第1目標符号化点群グループに含まれている符号化点の数とは同じであり、例示的に、第1目標符号化点群グループに含まれている符号化点の数が3であれば、変換マトリックスの変換次数も3であり、変換マトリックスは3*3のマトリックスである。
【0093】
上記量子化すべき第1変換係数は低周波数係数及び高周波数係数を含み、上記低周波数係数はDC係数とも呼ばれ、上記高周波数係数はAC係数とも呼ばれる。
【0094】
変換マトリックスと第1目標符号化点群グループに対応する残差情報に対して乗算演算を行い、量子化すべき変換係数を得、例示的に、下記式を参照できる。
【0095】
【数1】
【0096】
ここで、上記式中のDCは低周波数係数を示し、ACは高周波数係数を示し、AttrResは第1残差情報を示し、Tは変換マトリックス中の要素を示す。上記式から、第1目標符号化点群グループがK個の符号化点を含む場合に、第1残差情報マトリックスはK個の残差情報を含み、量子化すべき第1変換係数は1つの低周波数係数、K-1個の高周波数係数を含み、変換マトリックスの変換次数はKであることが分かる。
【0097】
上記量子化すべき第1変換係数の色属性はYUV色空間であり、YUV色空間中のU成分及びV成分を第1成分として決定し、Y成分を第2成分として決定することができる。
【0098】
U成分及びV成分中の高周波数係数について、プリセットされた第1量子化ステップサイズを用いて量子化し、量子化された第3高周波数係数を得る。
【0099】
U成分及びV成分中の低周波数係数について、プリセットされた第2量子化ステップサイズを用いて量子化し、量子化された第3低周波数係数を得る。
【0100】
Y成分中の高周波数係数及び低周波数係数について、それぞれプリセットされた第3量子化ステップサイズを用いて量子化し、量子化された第4高周波数係数及び第4低周波数係数を得る。
【0101】
本実施例において、量子化された第3高周波数係数、量子化された第3低周波数係数、量子化された第4高周波数係数、及び量子化された第4低周波数係数を量子化された第1変換係数として決定する。
【0102】
以下において、図面を参照しながら、いくつかの実施例及びその適用シナリオにより本出願の実施例で提供される点群属性の復号方法を詳細に説明する。
【0103】
本出願で提供される点群属性の復号方法のフローチャートである図5を参照されたい。本実施例で提供される点群属性の復号方法は以下のステップS201~S205を含む。
【0104】
S201で、復号すべきビットストリームを復号し、復号すべき点群を得る。
【0105】
本ステップにおいて、復号すべきビットストリームを得た後、復号すべきビットストリームを復号し、復号すべき点群を得、上記復号すべき点群は複数の復号点を含み、復号すべき点群における復号点はプリセットされた復号順序でソートされる。ここで、上記復号すべき点群の復号点はヒルベルトコードに基づいて昇順でソートされてもよいし、又はモートンコードに基づいて昇順でソートされてもよい。
【0106】
S202で、前記復号すべき点群に含まれている復号点の数、復号すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各復号点の順序に基づいて、前記復号すべき点群を少なくとも1つの復号点群ブロックに分割する。
【0107】
本ステップにおいて、復号すべき点群を分割し、復号点群ブロックを得る。ここで、復号すべき点群に含まれている復号点の数、復号すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各復号点の順序に基づいて、復号すべき点群の分割方式を決定することができ、具体的な技術的解決手段は後の実施例を参照されたい。
【0108】
同一の復号点群ブロックに属する復号点に対応する属性情報が空間相関性を有し、つまり、これらの復号点は幾何学的位置がより近く、色属性がより類似していることを理解すべきである。
【0109】
復号すべき点群における復号すべき点がヒルベルトコードに基づいて昇順でソートされる場合に、復号すべき点群を分割した後、同一の復号点群ブロックに属する復号点に対応するヒルベルトコードが同じであることを理解すべきである。
【0110】
復号すべき点群における復号すべき点がモートンコードに基づいて昇順でソートされる場合に、復号すべき点群を分割した後、同一の復号点群ブロックに属する復号点に対応するモートンコードが同じであることを理解すべきである。
【0111】
S203で、少なくとも2つの復号点を含む各復号点群ブロックについて、前記復号すべき点群ブロックに含まれている復号点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記復号点群ブロックをM個の復号点群グループに分割する。
【0112】
本ステップにおいて、復号すべき点群を少なくとも1つの復号点群ブロックに分割した後、少なくとも2つの復号点を含む復号点群ブロックについて、該復号点群ブロックを点群グループ化し、復号点群ブロックをM個の復号点群グループに分割し、ここで、復号点群ブロックをM個の復号点群グループに分割する実施形態は実施例を参照されたい。
【0113】
可能な状況として、復号点群グループの数が1である場合があり、この場合に、復号点群ブロック全体を1つの復号点群グループとみなすように理解することができる。
【0114】
復号点群ブロックをM個の復号点群グループに分割した後、復号点群グループにおける任意の復号点について、幾何学的空間関係を利用して該復号点の最近傍を検索し、検索された近傍の再構成属性値を利用して該復号点を予測して予測属性値を得て、各復号点群グループにおける各復号点に対応する予測属性値を得ることができることを理解すべきであり、上記予測属性値は予測情報とも呼ばれる。
【0115】
S204で、第3目標復号点群グループに対応する第2変換係数に対して逆量子化処理を行い、目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得る。
【0116】
前記第3目標復号点群グループは、前記M個の復号点群グループの少なくとも一部であるとともに、逆量子化処理を行う復号点群グループである。
【0117】
本ステップにおいて、M個の復号点群グループの少なくとも一部を第3目標復号点群グループとして決定し、理解すべきことは、第3目標復号点群グループは逆量子化処理を行う復号点群グループである点であり、第3目標復号点群グループをどのように決定するかについての具体的な技術的解決手段は後の実施例を参照されたい。
【0118】
本ステップにおいて、第3目標復号点群グループに対応する第2変換係数を読み取り、上記第2変換係数に対して逆量子化処理を行い、目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得る。ここで、具体的な逆量子化処理の実施形態は、後の実施例を参照されたい。
【0119】
S205で、前記目標高周波数係数及び前記目標低周波数係数に対して逆変換処理を行い、前記第3目標復号点群グループに対応する残差情報を得る。
【0120】
本ステップにおいて、目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得た後、目標高周波数係数及び目標低周波数係数に対して逆変換処理を行い、第3目標復号点群グループに対応する残差情報を得る。
【0121】
選択的な実施形態としては、M個の復号点群グループのうち、逆量子化処理を行わない復号点群グループを第4目標復号点群グループとして決定し、第4目標復号点群グループに対して逆量子化処理を行い、第4目標復号点群グループに対応する残差情報を得ることができる。
【0122】
以上のとおり、復号点群ブロックをM個の復号点群グループに分割した後、復号点群グループにおける任意の復号点について、幾何学的空間関係を利用して該復号点の最近傍を検索し、検索された近傍の再構成属性値を利用して該復号点を予測して該復号点に対応する予測情報を得ることができる。さらに、該符号化点に対応する残差情報を決定した後、該復号点に対応する残差情報と該復号点に対応する予測情報とを加算して、該復号点に対応する属性情報の再構成を得ることができる。
【0123】
本出願の実施例で提供される点群属性の復号方法は、各復号点に対応する残差情報の間の相関性を十分に考慮し、第3目標復号点群グループに対応する第2変換係数に対して逆量子化処理を行うことによって、第3目標復号点群グループに対応する目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得、ここで、第3目標復号点群グループにおける各復号点の属性情報が空間相関性を有する。さらに、上記目標高周波数係数及び目標低周波数係数に対して逆変換処理を行い、第3目標復号点群グループに対応する残差情報を得て、変換係数及び残差情報における冗長情報を低減させ、点群の属性の復号効率を向上させる。
【0124】
選択的に、前記復号すべき点群に含まれている復号点の数、復号すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各復号点の順序に基づいて、前記復号すべき点群を少なくとも1つの復号点群ブロックに分割する前記ステップは、
第2目標シフト値を用いて、各復号点に対応するソートコードをシフトさせ、各復号点に対応する第2目標ソートコードを得るステップと、
同じ第2目標ソートコードを持つ復号点を同一の復号点群ブロックに分割するステップと、を含む。
【0125】
上記復号すべき点群における復号点はソートコードに基づいて昇順でソートされ、上記ソートコードはヒルベルトコード及びモートンコードのいずれか1つを含み、つまり、復号すべき点群における復号点はヒルベルトコードに基づいて昇順でソートされ、あるいは、復号すべき点群における復号点はモートンコードに基づいて昇順でソートされる。
【0126】
以下において、復号すべき点群における復号点がヒルベルトコードに基づいて昇順でソートされる例を挙げて、解決手段を説明する。
【0127】
第2目標シフト値を得た後、第2目標シフト値を用いて、各復号点に対応するヒルベルトコードを右へシフトさせ、各復号点に対応する新たなヒルベルトコードを得て、上記新たなヒルベルトコードを目標ヒルベルトコードとして決定し、上記目標ヒルベルトコードは第2目標ソートコードとして理解することができる。
【0128】
上記第2目標シフト値は復号点のシフト過程での移動ビット数を表し、上記第2目標シフト値は復号すべき点群の密度を表すこともでき、目標シフト値が小さいほど、復号すべき点群における各復号点が密集することを理解すべきである。
【0129】
さらに、各復号点に対応する目標ヒルベルトコードに基づいて復号すべき点群を分割し、同じ目標ヒルベルトコードを持つ復号点を同一の復号点群ブロックに分割し、つまり、1つの復号点群ブロックにおける各復号点に対応する目標ヒルベルトコードが同じである。
【0130】
本実施例において、復号すべき点群における各復号点のソートコードをシフトさせ、シフトされた各復号点に対応する第2目標ソートコードに基づいて、復号すべき点群を復号点群ブロックに分割する。ここで、同一の復号点群ブロックに属する復号点は第2目標ソートコードが同じであり、これらの復号点の属性情報が空間相関性を有することを意味し、それによって、属性情報に空間相関性のある復号点を同一の復号点群ブロックに分割する。
【0131】
選択的に、第2目標シフト値を用いて、各復号点に対応するソートコードをシフトさせ、各復号点に対応する第2目標ソートコードを得る前記ステップの前に、前記方法は、
第1シフトパラメータ及び第2シフトパラメータに基づいて、前記第2目標シフト値を決定するステップ、又は
前記復号すべき点群に対応する幾何学的量子化ステップサイズに基づいて、前記第2目標シフト値を決定するステップ、又は
プリセットシフト値を前記第2目標シフト値として決定するステップ、又は
前記復号すべきビットストリームから前記第2目標シフト値を得るステップ、を含む。
【0132】
本実施例において、復号すべき点群の幾何情報に対して座標変換を行い、全ての点群を1つのバウンディングボックスに含ませる。ここで、復号すべき点群を中心として3次元直交座標系を形成することができ、該バウンディングボックスは該復号すべき点群を覆う六面体として理解することができ、且つ該六面体の各稜は上記座標系におけるX軸、Y軸又はZ軸に位置する。該バウンディングボックスの大きさ、即ち座標系のX軸、Y軸及びZ軸上のバウンディングボックスの対応する辺の長さに基づいて、復号すべき点群に対応する第1シフトパラメータを決定する。
【0133】
復号すべき点群に含まれている復号点の数を取得し、復号点群に含まれている復号点の数に基づいて、復号すべき点群に対応する第2シフトパラメータを決定する。
【0134】
本実施例において、さらにシフト計算式、第1シフトパラメータ計算式及び第2シフトパラメータ計算式がプリセットされている。上記第1シフトパラメータ及び第2シフトパラメータを計算式に入力して、復号すべき点群に対応する第2目標シフト値を得る。ここで、上記バウンディングボックスに対応する辺の長さを第1シフトパラメータ計算式に入力して、第1シフトパラメータを得、復号すべき点群に含まれている復号点の数を第2シフトパラメータ計算式に入力して、第2シフトパラメータを得るようにすることができる。
【0135】
具体的には、上記シフト計算式、第1シフトパラメータ計算式及び第2シフトパラメータ計算式は以下のとおりである。
【0136】
【数2】
【0137】
【数3】
【0138】
【数4】
【0139】
ここで、shiftBitsは第2目標シフト値を示し、MaxBitsは第1シフトパラメータを示し、MinBitsは第2シフトパラメータを示し、xは座標系のX軸におけるバウンディングボックスの対応する辺の長さを示し、yは座標系のY軸におけるバウンディングボックスの対応する辺の長さを示し、zは座標系のZ軸におけるバウンディングボックスの対応する辺の長さを示し、voxelCountは復号すべき点群に含まれている復号点の数を示す。
【0140】
例えば、第1シフトパラメータが9、第2シフトパラメータが3である場合に、第2目標シフト値は3である。
【0141】
選択的な実施形態としては、上記第2目標シフト値は復号点群の幾何学的量子化ステップサイズに基づいて決定することができ、例えば、第2目標シフト値を幾何学的量子化ステップサイズに対応する値に設定し、あるいは、幾何学的量子化ステップサイズに対応する値とプリセット値との加算結果を第2目標シフト値とする。
【0142】
選択的な実施形態としては、上記第2目標シフト値をカスタマイズすることができる。
【0143】
選択的な実施形態としては、復号すべきビットストリームから該第2目標シフト値を読み取ることができる。
【0144】
選択的に、前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記復号点群ブロックをM個の復号点群グループに分割する前記ステップは、
前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数が前記プリセット最大変換次数以下である場合に、前記復号点群ブロックを1つの復号点群グループとして決定するステップと、
前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数が前記プリセット最大変換次数よりも大きい場合に、前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及び第1プリセット値に基づいて、前記復号点群ブロックを少なくとも2つの復号点群グループに分割するステップと、を含む。
【0145】
本実施例において、最大変換次数がプリセットされており、上記プリセット最大変換次数は逆変換処理のプロセスで使用される変換マトリックスに対応する最大次数を表すために用いられる。符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数を取得し、該符号化点の数がプリセット最大変換次数以下である場合に、該符号化点群ブロックを1つの符号化点群グループとして決定し、即ち、該符号化点群ブロックを点群グループ化しない。
【0146】
該符号化点の数がプリセット最大変換次数よりも大きい場合に、該符号化点の数、及び第1プリセット値に基づいて、該符号化点群ブロックを点群グループ化し、符号化点群ブロックを少なくとも2つの符号化点群グループに分割する。ここで、符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及び第1プリセット値に基づいて、該符号化点群ブロックを点群グループ化する具体的な方法は、後の実施例を参照されたい。
【0147】
選択的に、前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及び第1プリセット値に基づいて、前記復号点群ブロックを少なくとも2つの復号点群グループに分割する前記ステップは、
第1値がプリセット最大変換次数よりも大きい場合に、前記第1プリセット値により前記第1値に対してグループ化計算操作を行い、第2値を得るステップと、
全ての復号点群ブロックの全ての復号点の点群グループ化が完了するまで、前記復号点群ブロックにおける復号点のプリセットされた復号順序に従って、点群グループ化されていない復号点の少なくとも一部を1つの復号点群グループに分割するステップと、を含む。
【0148】
上記第1値は復号点群ブロックの点群グループ化されていない復号点の数を示し、第1値がプリセット最大変換次数よりも大きい場合に、第1プリセット値により第1値に対してグループ化計算操作を行い、第2値を得、ここで、第2値はプリセット最大変換次数よりも小さい。ここで、どのようにして第1プリセット値により第1値に対してグループ化計算操作を行い、第2値を得るかについての具体的な方法は、後の実施例を参照されたい。
【0149】
第2値を得た後、復号点群ブロックにおける復号点のプリセットされた復号順序に従って、点群グループ化されていない復号点の少なくとも一部を1つの復号点群グループに分割する。つまり、復号点群ブロックにおける点群グループ化されていない一部の復号点を選定し、この一部の復号点を1つの復号点群グループに分割し、あるいは、復号点群ブロックにおける点群グループ化されていない全ての復号点を選定し、これらの復号点を1つの復号点群グループに分割する。ここで、1つの復号点群グループに分割する上記復号点の数は第2値に等しい。
【0150】
復号点の一部を点群グループ化した後、第1値を更新し、更新後の第1値が依然としてプリセット最大変換次数よりも大きい場合に、復号点群ブロックにおける全ての復号点の点群グループ化が完了するまで、復号点群ブロックにおける少なくとも一部の復号点を点群グループ化し続ける。
【0151】
選択的に、前記第1プリセット値により前記第1値に対してグループ化計算操作を行い、第2値を得る前記ステップは、
第1値がプリセット最大変換次数よりも大きい場合に、前記第1値と第1プリセット値との除算結果を丸めて、目標値を得るステップと、
前記目標値がプリセット最大変換次数以下になるまで、前記第1値を前記目標値に更新し、前記目標値を前記第2値として決定するステップと、を含む。
【0152】
上記グループ化計算操作のプロセスは、第1値と第1プリセット値に対して除算演算を行い、除算結果を得、該除算結果を丸めて、目標値を得、ここで、除算結果を切り上げ、切り下げ又は四捨五入することができる。目標値がプリセット最大変換次数よりも大きい場合に、第1値を目標値に更新し、目標値がプリセット最大変換次数以下になるまで、該第1値と第1プリセット値に対して除算演算を行い続け、目標値を第2値として決定する。
【0153】
復号点群ブロックを点群グループ化する技術的解決手段を詳細に説明するために、以下において、実例を挙げて説明する。
【0154】
Mj1とKmaxの大小関係を判断し、上記Mj1は復号点群ブロックの点群グループ化されていない復号点の数、即ち第1値を表し、上記Kmaxはプリセット最大変換次数に等しい。
【0155】
Mj1がKjよりも大きい場合に、第1値に対してグループ化計算操作
【数5】
を行い、即ち第1値と2の除算結果を切り下げ、目標値を得、ここで、上記式中のMjは目標値を表し、上記第1プリセット値は2である。他の実施例において、上記第1プリセット値はカスタマイズすることができることを理解すべきである。
【0156】
目標値がKmaxよりも大きい場合に、第1値を目標値に更新し、第1値がプリセット最大変換次数以下になるまで、上記グループ化計算操作を繰り返す。この場合に、最後に更新されたMj1を第2値として決定し、復号ブロックにおける各復号点のプリセット復号順序に従って、一部の復号点を1つの復号点群グループに分割し、ここで、上記一部の復号点の数は第2値と同じである。
【0157】
次に、Mj2とKjの大小関係を判断し、上記Mj2は復号点群ブロックの点群グループ化されていない復号点の数を表し、上記ステップで一部の復号点を点群グループ化したため、Mj2の値は復号点群ブロックにおける全ての復号点の数と最後に更新されたMj1との差に等しく、つまり、Mj2の値はMj1の値よりも小さい。Mj2がKjよりも大きい場合に、Mj2に対してグループ化計算操作を行い、計算結果に応じて、復号ブロックを点群グループ化し、具体的な実施形態はMj1に応じて復号ブロックを点群グループ化する上記実施形態と一致し、ここでは重複する説明を省略する。
【0158】
復号点群ブロックの点群グループ化されていない復号点の数がKj以下になると、復号ブロックの点群グループ化を停止する。
【0159】
さらに、以下の例示を参照されたい。
【0160】
復号点群ブロックに12個の点群グループ化されていない復号点が含まれ、プリセット最大変換次数が5であり、第1プリセット値が2であるとする。
【0161】
この場合に、第1値の12と第1プリセット値の2に対してグループ化計算操作を行い、目標値の6を得る。また、目標値の6がプリセット最大変換次数の5よりも大きく、第1値を目標値に更新し、即ち第1値を6に更新する。更新後の第1値の6に対してグループ化計算操作を行い、目標値の3を得、この場合に、目標値の3がプリセット最大変換次数の5よりも小さいことから、復号点群ブロックにおける各復号点のプリセットされた復号順序に従って、3つの復号点を選択して同一の復号点群グループに分割する。
【0162】
復号点群ブロックを1回点群グループ化した後、第1値を9に更新し、第1値の9と第1プリセット値の2に対してグループ化計算操作を行い、目標値の4を得る。また、目標値の4がプリセット最大変換次数の5よりも小さく、復号点群ブロックにおける各復号点のプリセット復号順序に従って、4つの復号点を選択して同一の復号点群グループに分割する。
【0163】
復号点群ブロックを2回点群グループ化した後、第1値を5に更新する。また、第1値の5がプリセット最大変換次数の5と同じであることから、復号点群ブロックにおける各復号点のプリセット復号順序に従って、5つの復号点を選択して同一の復号点群グループに分割する。
【0164】
以上のとおり、12個の点群グループ化されていない復号点を含む復号点群ブロックについて、該復号点群ブロックを3つの点群グループに分割し、且つこの3つの点群グループに対応する復号点の数をそれぞれ3、4及び5とすることができる。
【0165】
選択的に、第3目標復号点群グループに対応する第2変換係数に対して逆量子化処理を行い、目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得る前記ステップの前に、前記方法は、
前記復号すべき点群における第2変換識別子を取得するステップと、
前記第2変換識別子が全ての復号点群グループに対する逆変換を表すためのものである場合に、全ての復号点群グループを前記第3目標復号点群グループとして決定するステップと、
前記第2変換識別子が全ての復号点群グループに対する適応逆変換を表すためのものである場合に、前記M個の復号点群グループの少なくとも1つを前記第3目標復号点群グループとして決定するステップと、を含む。
【0166】
上記第3目標復号点群グループとは逆変換を行う点群グループを指し、即ち、第3目標復号点群グループにおけるいずれの復号点も逆変換を必要とすることを理解すべきである。
【0167】
本実施例において、復号すべき点群に第2変換識別子が予め設定されており、該第2変換識別子は適応変換識別子とも呼ばれ、選択的に、上記第2変換識別子は第1変換識別子と同じ変換識別子であり、該第2変換識別子はAdpTransformで示すことができ、理解すべきことは、該第2変換識別子はカスタマイズすることができる点である。
【0168】
AdpTransform=0の場合、全ての復号点に対する逆変換を意味し、この場合に、全ての復号点群グループを第3目標復号点群グループとして決定する。
【0169】
AdpTransform=1の場合、各復号点群グループに対する適応逆変換を意味し、そこで、各復号点群グループの実際の状況に応じて、該復号点群グループに対して逆変換を行うか否かを決定する必要があり、この場合に、N個の復号点群グループの少なくとも1つを目標復号点群グループとして決定する。
【0170】
選択的に、前記M個の復号点群グループの少なくとも1つを前記第3目標復号点群グループとして決定する前記ステップは、
前記第1点群グループに対応する第3変換識別子を取得するステップと、
前記第3変換識別子が前記第1点群グループに対する逆変換を表すためのものである場合に、前記第1点群グループを前記第3目標復号点群グループとして決定するステップと、を含む。
【0171】
復号点群ブロックにおける各復号点群グループが点群グループのグループ化時系列でソートされ、復号点群ブロックにおける最上位にソートされる復号点群グループを第1点群グループとして決定することを理解すべきである。
【0172】
本実施例において、復号点群ブロックに第3変換識別子が予め設定されており、該第3変換識別子が第1点群グループに対する逆変換を表すためのものである場合に、第1点群グループを第3目標復号点群グループとして決定する。つまり、復号点群ブロックに第3変換識別子が予め設定されており、該第3変換識別子に基づいて第1点群グループが第3目標復号点群グループであるか否かを決定する。
【0173】
選択的に、前記M個の復号点群グループの少なくとも1つを前記第3目標復号点群グループとして決定する前記ステップは、
任意の第2点群グループについて、前記第2点群グループに対応する第1再構成値及び第2再構成値を決定するステップと、
前記第1再構成値と前記第2再構成値との差の絶対値を計算するステップと、
前記絶対値が第2プリセット値よりも小さい場合に、前記第2点群グループを第3目標復号点群グループとして決定するステップと、を含む。
【0174】
復号点群ブロックにおける各復号点群グループが点群グループのグループ化時系列でソートされ、復号点群ブロックにおける最上位にソートされる復号点群グループ以外の復号点群グループを第2点群グループとして決定することを理解すべきである。例えば、復号点群ブロックは3つの復号点群グループを含み、2位と3位にソートされる復号点群グループを第2点群グループとして決定する。
【0175】
任意の第2点群グループについて、復号点群ブロックにおける、該第2点群グループに隣接し且つ第2点群グループの前に位置する復号点群グループを隣接点群グループとして決定し、該隣接点群グループに対応する再構成情報中の最大値を上記第1再構成値として決定し、該隣接点群グループに対応する再構成情報中の最小値を上記第2再構成値として決定する。
【0176】
該隣接点群グループに対応する再構成情報は隣接点群グループにおける各復号点に対応する再構成情報の集合であり、つまり、上記第1再構成値は隣接点群グループにおける各復号点に対応する再構成情報中の最大値であり、上記第2再構成値は隣接点群グループにおける各復号点に対応する再構成情報中の最小値であることを理解すべきである。
【0177】
第1再構成値と前記第2再構成値との差の結果を計算し、該差の結果の絶対値を得る。さらに、本実施例では、第2プリセット値も設定され、絶対値が第2プリセット値よりも小さい場合に、第2点群グループを第3目標復号点群グループとして決定する。
【0178】
上記第3変換識別子は変換識別子(TransformFlag)で示すことができ、TransformFlag=1の場合、該復号点群グループを第3目標復号点群グループとして決定し、TransformFlag=0の場合、該復号点群グループを第3目標復号点群グループとして決定しないことを理解すべきである。
【0179】
理解を容易にするために、下記式を導入して本実施例の技術的解決手段をさらに説明することができる。
【0180】
【数6】
の場合に、TransformFlag=0と設定し、復号点群グループを第3目標復号点群グループとして決定しない。
【0181】
ここで、AttRecmaxは第1再構成値を表し、AttRecminは第2再構成値を表し、Thresholdは第2プリセット値を表す。
【0182】
【数7】
の場合に、TransformFlag=1と設定し、復号点群グループを第3目標復号点群グループとして決定する。
【0183】
選択的に、第3目標復号点群グループに対応する第2変換係数に対して逆量子化処理を行い、目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得る前記ステップは、
それぞれプリセットされた第1量子化ステップサイズ及びプリセットされた第2量子化ステップサイズを用いて、前記第1高周波数係数及び前記第1低周波数係数を逆量子化し、逆量子化された第1高周波数係数及び逆量子化された第1低周波数係数を得るステップと、
プリセットされた第3量子化ステップサイズを用いて前記第2高周波数係数及び前記第2低周波数係数を逆量子化し、逆量子化された第2高周波数係数及び逆量子化された第2低周波数係数を得るステップと、
前記逆量子化された第1高周波数係数及び前記逆量子化された第2高周波数係数を前記目標高周波数係数として決定するステップと、
前記逆量子化された第1低周波数係数及び前記逆量子化された第2低周波数係数を前記目標低周波数係数として決定するステップと、を含む。
【0184】
上記第2変換係数の色属性はYUV色空間であり、YUV色空間中のU成分及びV成分を第1成分として決定し、Y成分を第2成分として決定し、第1成分中の高周波数係数を第1高周波数係数として決定し、第1成分中の低周波数係数を第1低周波数係数として決定し、第2成分中の高周波数係数を第2高周波数係数として決定し、第2成分中の低周波数係数を第2低周波数係数として決定することができる。
【0185】
第1高周波数係数について、プリセットされた第1量子化ステップサイズを用いて第1高周波数係数を逆量子化し、逆量子化された第1高周波数係数を得る。ここで、第1量子化ステップサイズは初期ステップサイズ、変換ステップサイズ及び高周波数ステップサイズの和に等しく、上記初期ステップサイズ、変換ステップサイズ及び高周波数ステップサイズはいずれもカスタマイズすることができる。
【0186】
下記式で第1量子化ステップサイズを決定することができることを理解すべきである。
【0187】
【数8】
【0188】
ここで、Qfin1は第1量子化ステップサイズを示し、Qoriは初期ステップサイズを示し、Offsetcoeffは変換ステップサイズを示し、OffsetACは高周波数ステップサイズを示す。
【0189】
第1低周波数係数について、プリセットされた第2量子化ステップサイズを用いて第1低周波数係数を逆量子化し、逆量子化された第1低周波数係数を得る。ここで、第2量子化ステップサイズは初期ステップサイズ、変換ステップサイズ及び低周波数ステップサイズの和に等しく、上記初期ステップサイズ、変換ステップサイズ及び低周波数ステップサイズはいずれもカスタマイズすることができる。
【0190】
下記式で第2量子化ステップサイズを決定することができることを理解すべきである。
【0191】
【数9】
【0192】
ここで、Qfin2は第2量子化ステップサイズを示し、OffsetDCは低周波数ステップサイズを示す。
【0193】
第2高周波数係数及び第2低周波数係数について、プリセットされた第3量子化ステップサイズを用いて第2高周波数係数及び第2低周波数係数を逆量子化し、逆量子化された第2高周波数係数及び逆量子化された第2低周波数係数を得る。ここで、第3量子化ステップサイズは初期ステップサイズ、変換ステップサイズ及び低周波数ステップサイズの和に等しく、あるいは、第3量子化ステップサイズは初期ステップサイズ、変換ステップサイズ及び高周波数ステップサイズの和に等しく、上記初期ステップサイズ、変換ステップサイズ、高周波数ステップサイズ及び低周波数ステップサイズはいずれもカスタマイズすることができ、且つ上記高周波数ステップサイズと低周波数ステップサイズは同じである。
【0194】
下記式で第3量子化ステップサイズを決定することができることを理解すべきである。
【0195】
【数10】
【0196】
ここで、Qfin3は第3量子化ステップサイズを示し、上記式中のOffsetDCはOffsetACで置き換えてもよい。
【0197】
本実施例において、逆量子化された第1高周波数係数及び逆量子化された第2高周波数係数を目標高周波数係数として決定し、逆量子化された第1低周波数係数及び逆量子化された第2低周波数係数を目標低周波数係数として決定する。
【0198】
本出願の実施例で提供される点群属性の符号化方法は、実行主体がエンコーダ、又は該エンコーダにおける点群属性の符号化方法を実行するための制御モジュールであってもよいことを説明すべきである。本出願の実施例では、エンコーダにより点群属性の符号化方法を行う例を挙げて、本出願の実施例で提供されるエンコーダを説明する。
【0199】
図6に示すように、エンコーダ300は、
符号化すべき点群を取得するための第1取得モジュール301と、
前記符号化すべき点群に含まれている符号化点の数、符号化すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各符号化点の順序に基づいて、前記符号化すべき点群を少なくとも1つの符号化点群ブロックに分割するための第1分割モジュール302と、
少なくとも2つの符号化点を含む各符号化点群ブロックについて、前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記符号化点群ブロックをN個の符号化点群グループに分割するための第2分割モジュール303と、
第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得るための第1符号化モジュール304と、
前記量子化された第1変換係数、及び第2目標符号化点群グループに対応する第2残差情報をエントロピー符号化し、目標ビットストリームを生成するための第2符号化モジュール305と、を含む。
【0200】
選択的に、前記第1分割モジュール302は、具体的には、
第1目標シフト値を用いて、各符号化点に対応するソートコードをシフトさせ、各符号化点に対応する第1目標ソートコードを得るステップと、
同じ第1目標ソートコードを持つ符号化点を同一の符号化点群ブロックに分割するステップと、に用いられる。
【0201】
選択的に、前記第2分割モジュール303は、具体的には、
前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数が前記プリセット最大変換次数以下である場合に、前記符号化点群ブロックを1つの符号化点群グループとして決定するステップと、
前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数が前記プリセット最大変換次数よりも大きい場合に、前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及び第1プリセット値に基づいて、前記符号化点群ブロックを少なくとも2つの符号化点群グループに分割するステップと、に用いられる。
【0202】
選択的に、前記エンコーダ300は、
前記符号化すべき点群における第1変換識別子を取得するための第2取得モジュールと、
前記第1変換識別子が全ての符号化点群グループに対する変換符号化を表すためのものである場合に、全ての符号化点群グループを前記第1目標符号化点群グループとして決定するための第1決定モジュールと、
前記第1変換識別子が全ての符号化点群グループに対する適応変換符号化を表すためのものである場合に、前記N個の符号化点群グループの少なくとも1つを前記第1目標符号化点群グループとして決定するための第2決定モジュールと、をさらに含む。
【0203】
選択的に、前記第1符号化モジュール304は、具体的には、
変換マトリックスと前記第1残差情報との間の積の結果を計算し、前記積の結果を量子化すべき第1変換係数として決定するステップと、
前記量子化すべき第1変換係数を量子化し、前記量子化された第1変換係数を得るステップと、に用いられる。
【0204】
本出願の実施例で提供されるエンコーダは、図4の方法実施例により実現される各プロセスを実現し、且つ同じ技術効果を達成することができ、重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0205】
本出願の実施例で提供される点群属性の復号方法は、実行主体がデコーダ、又は該デコーダにおける点群属性の復号方法を実行するための制御モジュールであってもよいことを説明すべきである。本出願の実施例では、デコーダにより点群属性の復号方法を行う例を挙げて、本出願の実施例で提供されるデコーダを説明する。
【0206】
図7に示すように、デコーダ400は、
復号すべきビットストリームを復号し、復号すべき点群を得るための復号モジュール401と、
前記復号すべき点群に含まれている復号点の数、復号すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各復号点の順序に基づいて、前記復号すべき点群を少なくとも1つの復号点群ブロックに分割するための第3分割モジュール402と、
少なくとも2つの復号点を含む各復号点群ブロックについて、前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記復号点群ブロックをM個の復号点群グループに分割するための第4分割モジュール403と、
第3目標復号点群グループに対応する変換係数に対して逆量子化処理を行い、目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得るための逆量子化モジュール404と、
前記目標高周波数係数及び前記目標低周波数係数に対して逆変換処理を行い、前記目標復号点群グループに対応する第3残差情報を得るための逆変換モジュール405と、を含む。
【0207】
選択的に、前記第3分割モジュール402は、具体的には、
第2目標シフト値を用いて、各復号点に対応するソートコードをシフトさせ、各復号点に対応する第2目標ソートコードを得るステップと、
同じ第2目標ソートコードを持つ復号点を同一の復号点群ブロックに分割するステップと、に用いられる。
【0208】
選択的に、前記第3分割モジュール402は、具体的には、
第1シフトパラメータ及び第2シフトパラメータに基づいて、前記第2目標シフト値を決定するか、又は
前記復号すべき点群に対応する幾何学的量子化ステップサイズに基づいて、前記第2目標シフト値を決定するか、又は
プリセットシフト値を前記第2目標シフト値として決定するか、又は
前記復号すべきビットストリームから前記第2目標シフト値を得るために用いられる。
【0209】
選択的に、前記第4分割モジュール403は、具体的には、
前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数が前記プリセット最大変換次数以下である場合に、前記復号点群ブロックを1つの復号点群グループとして決定するステップと、
前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数が前記プリセット最大変換次数よりも大きい場合に、前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及び第1プリセット値に基づいて、前記復号点群ブロックを少なくとも2つの復号点群グループに分割するステップと、に用いられる。
【0210】
選択的に、前記第4分割モジュール403は、具体的には、
第1値がプリセット最大変換次数よりも大きい場合に、前記第1プリセット値により前記第1値に対してグループ化計算操作を行い、第2値を得るステップと、
全ての復号点群ブロックの全ての復号点の点群グループ化が完了するまで、前記復号点群ブロックにおける復号点のプリセットされた復号順序に従って、点群グループ化されていない復号点の少なくとも一部を1つの復号点群グループに分割するステップであって、前記少なくとも一部の復号点の数が前記第2値に等しいステップと、に用いられる。
【0211】
選択的に、前記第4分割モジュール403は、具体的には、
第1値がプリセット最大変換次数よりも大きい場合に、前記第1値と第1プリセット値との除算結果を丸めて、目標値を得るステップと、
前記目標値がプリセット最大変換次数以下になるまで、前記第1値を前記目標値に更新し、前記目標値を前記第2値として決定するステップと、に用いられる。
【0212】
選択的に、前記デコーダ400は、
前記復号すべき点群における第2変換識別子を取得するための第3取得モジュールと、
前記第2変換識別子が全ての復号点群グループに対する逆変換を表すためのものである場合に、全ての復号点群グループを前記第3目標復号点群グループとして決定するための第3決定モジュールと、
前記第2変換識別子が全ての復号点群グループに対する適応逆変換を表すためのものである場合に、前記M個の復号点群グループの少なくとも1つを前記第3目標復号点群グループとして決定するための第4決定モジュールと、をさらに含む。
【0213】
選択的に、前記第3決定モジュールは、具体的には、
前記第1点群グループに対応する第3変換識別子を取得するステップと、
前記第3変換識別子が前記第1点群グループに対する逆変換を表すためのものである場合に、前記第1点群グループを前記第3目標復号点群グループとして決定するステップと、に用いられる。
【0214】
選択的に、前記第4決定モジュールは、具体的には、
任意の第2点群グループについて、前記第2点群グループに対応する第1再構成値及び第2再構成値を決定するステップと、
前記第1再構成値と前記第2再構成値との差の絶対値を計算するステップと、
前記絶対値が第2プリセット値よりも小さい場合に、前記第2点群グループを第3目標復号点群グループとして決定するステップと、に用いられる。
【0215】
選択的に、前記逆量子化モジュール404は、具体的には、
それぞれプリセットされた第1量子化ステップサイズ及びプリセットされた第2量子化ステップサイズを用いて、前記第1高周波数係数及び前記第1低周波数係数を逆量子化し、逆量子化された第1高周波数係数及び逆量子化された第1低周波数係数を得るステップと、
プリセットされた第3量子化ステップサイズを用いて前記第2高周波数係数及び前記第2低周波数係数を逆量子化し、逆量子化された第2高周波数係数及び逆量子化された第2低周波数係数を得るステップと、
前記逆量子化された第1高周波数係数及び前記逆量子化された第2高周波数係数を前記目標高周波数係数として決定するステップと、
前記逆量子化された第1低周波数係数及び前記逆量子化された第2低周波数係数を前記目標低周波数係数として決定するステップと、に用いられる。
【0216】
本出願の実施例において、符号化すべき点群を得た後、符号化すべき点群を少なくとも1つの符号化点群ブロックに分割し、各符号化点群ブロックにおける符号化点を点群グループ化し、符号化点群ブロックをN個の符号化点群グループに分割する。変換符号化のプロセスで、各符号化点に対応する残差情報の間の相関性を十分に考慮して、第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得、ここで、第1目標符号化点群グループにおける各符号化点の残差情報の間に相関性がある。さらに、量子化された第1変換係数、及び第2目標符号化点群グループに対応する第2残差情報をエントロピー符号化し、目標ビットストリームを生成する。上記符号化プロセスは、各符号化点に対応する残差情報の間の相関性を十分に考慮し、第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化を行うことによって、変換係数及び残差情報における冗長情報を低減させ、点群の属性の符号化効率を向上させる。
【0217】
本出願の実施例におけるエンコーダ及びデコーダは、装置、オペレーティングシステムを備える装置又は電子機器であってもよいし、端末における部材、集積回路又はチップであってもよい。当該装置又は電子機器は、携帯型端末であってもよいし、非携帯型端末であってもよい。例として、携帯型端末は、以上で挙げられた端末11の種類を含んでもよいが、それに限定されることがなく、非携帯型端末は、サーバ、ネットワークアタッチドストレージ(Network Attached Storage,NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer,PC)、テレビ(television,TV)、現金自動預払機又はキオスク等であってもよく、本出願の実施例で具体的に限定されない。
【0218】
本出願の実施例で提供されるエンコーダは図4の方法実施例で実現する各プロセスを実現し、同様な技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0219】
本出願の実施例で提供されるデコーダは図5の方法実施例で実現する各プロセスを実現し、同様な技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0220】
選択的に、図8に示すように、本出願の実施例は通信機器500をさらに提供し、該通信機器500は、プロセッサ501と、メモリ502と、メモリ502に記憶されて前記プロセッサ501で実行可能なプログラム又はコマンドとを備える。例えば、当該通信機器500が端末である場合に、該プログラム又はコマンドがプロセッサ501により実行されると、上述した点群属性の符号化方法の実施例の各プロセスが実現され、同様な技術効果を達成することができ、あるいは、上述した点群属性の復号方法の実施例の各プロセスが実現され、同様な技術効果を達成することができる。
【0221】
本出願の実施例は端末をさらに提供し、該端末はプロセッサ及び通信インタフェースを含み、プロセッサは、
符号化すべき点群を取得する動作と、
前記符号化すべき点群に含まれている符号化点の数、符号化すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各符号化点の順序に基づいて、前記符号化すべき点群を少なくとも1つの符号化点群ブロックに分割する動作と、
少なくとも2つの符号化点を含む各符号化点群ブロックについて、前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記符号化点群ブロックをN個の符号化点群グループに分割する動作と、
第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得る動作と、
前記量子化された第1変換係数、及び第2目標符号化点群グループに対応する第2残差情報をエントロピー符号化し、目標ビットストリームを生成する動作と、を実行するために用いられる。
【0222】
あるいは、プロセッサは、
復号すべきビットストリームを復号し、復号すべき点群を得る動作と、
前記復号すべき点群に含まれている復号点の数、復号すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各復号点の順序に基づいて、前記復号すべき点群を少なくとも1つの復号点群ブロックに分割する動作と、
少なくとも2つの復号点を含む各復号点群ブロックについて、前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記復号点群ブロックをM個の復号点群グループに分割する動作と、
第3目標復号点群グループに対応する第2変換係数に対して逆量子化処理を行い、目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得る動作と、
前記目標高周波数係数及び前記目標低周波数係数に対して逆変換処理を行い、前記第3目標復号点群グループに対応する残差情報を得る動作と、を実行するために用いられる。
【0223】
当該端末の実施例は上記端末側の方法実施例に対応し、上記方法実施例の各実施プロセス及び実現形態はいずれも当該端末の実施例に適用可能であり、且つ同様な技術効果を達成することができる。具体的には、図9は本出願の実施例を実現する端末のハードウェア構造模式図である。
【0224】
当該端末1000は、高周波ユニット1001、ネットワークモジュール1002、オーディオ出力ユニット1003、入力ユニット1004、センサ1005、表示ユニット1006、ユーザ入力ユニット1007、インタフェースユニット1008、メモリ1009及びプロセッサ1010等の部材を含むが、これらに限定されない。
【0225】
当業者であれば、端末1000は各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよいことが理解可能であり、電源は、電源管理システムによってプロセッサ1010と論理的に接続してもよく、このように電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理等の機能を実現する。図9に示す端末の構造は端末を限定するものではなく、端末は図示より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組合せ、又は異なる部材配置を含んでもよく、ここでは詳細な説明を省略する。
【0226】
本出願の実施例では、入力ユニット1004は、ビデオ獲得モード又は画像獲得モードで画像獲得装置(例えば、カメラ)により取得した静的画像又はビデオの画像データを処理するグラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit,GPU)10041と、マイクロホン10042とを含んでもよいことを理解すべきである。表示ユニット1006は表示パネル10061を含んでもよく、表示パネル10061は液晶ディスプレイ、有機発光ダイオード等の形式で配置してもよい。ユーザ入力ユニット1007はタッチパネル10071及び他の入力デバイス10072を含む。タッチパネル10071はタッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル10071は、タッチ検出装置及びタッチ制御器という2つの部分を含んでもよい。他の入力デバイス10072は、物理キーボード、機能ボタン(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタン等)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、これらに限定されなく、ここで詳細な説明を省略する。
【0227】
本出願の実施例において、高周波ユニット1001は、ネットワーク側機器からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ1010で処理し、また、アップリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。通常、高周波ユニット1001は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、受送信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサ等を含むが、それらに限定されない。
【0228】
メモリ1009は、ソフトウェアプログラム又はコマンド及び様々なデータを記憶するために用いることができる。メモリ1009は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション又はコマンド(例えば、音声再生機能、画像再生機能等)等を記憶可能な、プログラム又はコマンドを記憶する領域及びデータ記憶領域を主に含んでもよい。また、メモリ1009は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよいし、不揮発性メモリを含んでもよく、そのうち、不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(Programmable ROM,PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable PROM,EPROM)、電気的消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(Electrically EPROM,EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性ソリッドステート記憶デバイスが挙げられる。
【0229】
プロセッサ1010は、1つ又は複数の処理ユニットを含んでもよく、選択的に、プロセッサ1010に、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーション又はコマンド等を主に処理するアプリケーションプロセッサと、ベースバンドプロセッサのような無線通信を主に処理するモデムプロセッサとを統合することができる。上記モデムプロセッサはプロセッサ1010に統合されなくてもよいことが理解可能である。
【0230】
ここで、プロセッサは、
符号化すべき点群を取得する動作と、
前記符号化すべき点群に含まれている符号化点の数、符号化すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各符号化点の順序に基づいて、前記符号化すべき点群を少なくとも1つの符号化点群ブロックに分割する動作と、
少なくとも2つの符号化点を含む各符号化点群ブロックについて、前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記符号化点群ブロックをN個の符号化点群グループに分割する動作と、
第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得る動作と、
前記量子化された第1変換係数、及び第2目標符号化点群グループに対応する第2残差情報をエントロピー符号化し、目標ビットストリームを生成する動作と、を実行するために用いられる。
【0231】
あるいは、プロセッサは、
復号すべきビットストリームを復号し、復号すべき点群を得る動作と、
前記復号すべき点群に含まれている復号点の数、復号すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各復号点の順序に基づいて、前記復号すべき点群を少なくとも1つの復号点群ブロックに分割する動作と、
少なくとも2つの復号点を含む各復号点群ブロックについて、前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記復号点群ブロックをM個の復号点群グループに分割する動作と、
第3目標復号点群グループに対応する第2変換係数に対して逆量子化処理を行い、目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得る動作と、
前記目標高周波数係数及び前記目標低周波数係数に対して逆変換処理を行い、前記第3目標復号点群グループに対応する残差情報を得る動作と、を実行するために用いられる。
【0232】
本出願の実施例は可読記憶媒体をさらに提供し、前記可読記憶媒体は不揮発性であっても、揮発性であってもよく、前記可読記憶媒体にはプログラム又はコマンドが記憶されており、当該プログラム又はコマンドがプロセッサにより実行されると、上記点群属性の符号化方法の実施例の各プロセスが実現され、又は上記点群属性の復号方法の実施例の各プロセスが実現され、同様な技術効果を達成することができ、重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0233】
本出願の実施例はコンピュータプログラム製品をさらに提供し、前記コンピュータプログラム製品は、非一時的な記録媒体に記憶され、少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで上記点群属性の符号化方法の実施例の各プロセスを実現し、又は上記点群属性の復号方法の実施例の各プロセスを実現し、同様な技術効果を達成することができ、重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0234】
ここで、前記プロセッサは上記実施例に記載の端末におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、例えば、コンピュータ読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等のコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0235】
本出願の実施例はチップをさらに提供し、前記チップは、プロセッサと通信インタフェースを備え、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサがプログラム又はコマンドを実行して上記点群属性の符号化方法の実施例の各プロセス、又は上記点群属性の復号方法の実施例の各プロセスを実現するためのものであり、且つ同様な技術効果を達成することができ、重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0236】
本出願に係る実施例に記載のチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップ等と呼んでもよいことを理解すべきである。
【0237】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「一つの……を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。また、指摘すべきことは、本出願の実施形態における方法及び装置の範囲は、図示又は検討された順序で機能を実行することに限定されず、係る機能に応じて実質的に同時に又は逆の順序で機能を実行することも含み得る点であり、例えば、説明されたものと異なる順番で、説明された方法を実行してもよく、さらに各種のステップを追加、省略、又は組み合わせてもよい。また、何らかの例を参照して説明した特徴は他の例において組み合わせられてもよい。
【0238】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本出願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はコンピュータソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン又はネットワーク機器等であってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させる複数のコマンドを含む。
【0239】
以上、図面を参照しながら本出願の実施例を説明したが、本出願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本出願の示唆をもとに、当業者が本出願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-12-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
符号化すべき点群を取得するステップであって、前記符号化すべき点群における符号化点がプリセットされた符号化順序でソートされるステップと、
前記符号化すべき点群に含まれている符号化点の数、符号化すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各符号化点の順序に基づいて、前記符号化すべき点群を少なくとも1つの符号化点群ブロックに分割するステップと、
少なくとも2つの符号化点を含む各符号化点群ブロックについて、前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記符号化点群ブロックをN個の符号化点群グループに分割するステップであって、Nが正整数であるステップと、
第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得るステップであって、前記第1目標符号化点群グループが、前記N個の符号化点群グループの少なくとも一部であるとともに、変換符号化を行う符号化点群グループであるステップと、
前記量子化された第1変換係数、及び第2目標符号化点群グループに対応する第2残差情報をエントロピー符号化し、目標ビットストリームを生成するステップであって、前記第2目標符号化点群グループが、前記N個の符号化点群グループのうち、前記第1目標符号化点群グループ以外の符号化点群グループであるステップと、を含む、点群属性の符号化方法。
【請求項2】
前記符号化すべき点群における符号化点はソートコードに基づいて昇順でソートされ、前記ソートコードはヒルベルトコード及びモートンコードのいずれか1つを含み、
前記符号化すべき点群に含まれている符号化点の数、符号化すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各符号化点の順序に基づいて、前記符号化すべき点群を少なくとも1つの符号化点群ブロックに分割する前記ステップは、
第1目標シフト値を用いて、各符号化点に対応するソートコードをシフトさせ、各符号化点に対応する第1目標ソートコードを得るステップであって、前記目標シフト値が前記符号化すべき点群に含まれている符号化点の数、及び前記バウンディングボックスの体積情報に基づいて決定されるステップと、
同じ第1目標ソートコードを持つ符号化点を同一の符号化点群ブロックに分割するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記符号化点群ブロックをN個の符号化点群グループに分割する前記ステップは、
前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数が前記プリセット最大変換次数以下である場合に、前記符号化点群ブロックを1つの符号化点群グループとして決定するステップと、
前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数が前記プリセット最大変換次数よりも大きい場合に、前記符号化点群ブロックに含まれている符号化点の数、及び第1プリセット値に基づいて、前記符号化点群ブロックを少なくとも2つの符号化点群グループに分割するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得る前記ステップの前に、
前記符号化すべき点群における第1変換識別子を取得するステップと、
前記第1変換識別子が全ての符号化点群グループに対する変換符号化を表すためのものである場合に、全ての符号化点群グループを前記第1目標符号化点群グループとして決定するステップと、
前記第1変換識別子が全ての符号化点群グループに対する適応変換符号化を表すためのものである場合に、前記N個の符号化点群グループの少なくとも1つを前記第1目標符号化点群グループとして決定するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
第1目標符号化点群グループに対応する第1残差情報に対して変換符号化及び量子化処理を行い、量子化された第1変換係数を得る前記ステップは、
変換マトリックスと前記第1残差情報との間の積の結果を計算し、前記積の結果を量子化すべき第1変換係数として決定するステップであって、前記変換マトリックスの次数が前記第1目標符号化点群グループに含まれている符号化点の数に基づいて決定されるステップと、
前記量子化すべき第1変換係数を量子化し、前記量子化された第1変換係数を得るステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
復号すべきビットストリームを復号し、復号すべき点群を得るステップであって、前記復号すべき点群における復号点がプリセットされた復号順序でソートされるステップと、
前記復号すべき点群に含まれている復号点の数、復号すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各復号点の順序に基づいて、前記復号すべき点群を少なくとも1つの復号点群ブロックに分割するステップと、
少なくとも2つの復号点を含む各復号点群ブロックについて、前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記復号点群ブロックをM個の復号点群グループに分割するステップであって、Mが正整数であるステップと、
第3目標復号点群グループに対応する第2変換係数に対して逆量子化処理を行い、目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得るステップであって、前記第3目標復号点群グループが、前記M個の復号点群グループの少なくとも一部であるとともに、逆量子化処理を行う復号点群グループであるステップと、
前記目標高周波数係数及び前記目標低周波数係数に対して逆変換処理を行い、前記第3目標復号点群グループに対応する第3残差情報を得るステップと、を含む、点群属性の復号方法。
【請求項7】
前記復号すべき点群における復号点はソートコードに基づいて昇順でソートされ、前記ソートコードはヒルベルトコード及びモートンコードのいずれか1つを含み、
前記復号すべき点群に含まれている復号点の数、復号すべき点群に対応するバウンディングボックスの体積情報、及び各復号点の順序に基づいて、前記復号すべき点群を少なくとも1つの復号点群ブロックに分割する前記ステップは、
第2目標シフト値を用いて、各復号点に対応するソートコードをシフトさせ、各復号点に対応する第2目標ソートコードを得るステップであって、前記第2目標シフト値が前記復号すべき点群に含まれている復号点の数、及び前記バウンディングボックスの体積情報に基づいて決定されるステップと、
同じ第2目標ソートコードを持つ復号点を同一の復号点群ブロックに分割するステップと、を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
第2目標シフト値を用いて、各復号点に対応するソートコードをシフトさせ、各復号点に対応する第2目標ソートコードを得る前記ステップの前に、
第1シフトパラメータ及び第2シフトパラメータに基づいて、前記第2目標シフト値を決定するステップであって、前記第1シフトパラメータが前記バウンディングボックスの体積情報に基づいて決定され、前記第2シフトパラメータが前記復号すべき点群に含まれている復号点の数に基づいて決定されるステップ、又は
前記復号すべき点群に対応する幾何学的量子化ステップサイズに基づいて、前記第2目標シフト値を決定するステップ、又は
プリセットシフト値を前記第2目標シフト値として決定するステップ、又は
前記復号すべきビットストリームから前記第2目標シフト値を得るステップ、を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及びプリセット最大変換次数に基づいて、前記復号点群ブロックをM個の復号点群グループに分割する前記ステップは、
前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数が前記プリセット最大変換次数以下である場合に、前記復号点群ブロックを1つの復号点群グループとして決定するステップと、
前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数が前記プリセット最大変換次数よりも大きい場合に、前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及び第1プリセット値に基づいて、前記復号点群ブロックを少なくとも2つの復号点群グループに分割するステップと、を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記復号点群ブロックに含まれている復号点の数、及び第1プリセット値に基づいて、前記復号点群ブロックを少なくとも2つの復号点群グループに分割する前記ステップは、
第1値がプリセット最大変換次数よりも大きい場合に、前記第1プリセット値により前記第1値に対してグループ化計算操作を行い、第2値を得るステップであって、前記第1値が前記復号点群ブロックの点群グループ化されていない復号点の数を示し、前記第2値がプリセット最大変換次数以下であるステップと、
全ての復号点群ブロックの全ての復号点の点群グループ化が完了するまで、前記復号点群ブロックにおける復号点のプリセットされた復号順序に従って、点群グループ化されていない復号点の少なくとも一部を1つの復号点群グループに分割するステップであって、前記少なくとも一部の復号点の数が前記第2値に等しいステップと、を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1プリセット値により前記第1値に対してグループ化計算操作を行い、第2値を得る前記ステップは、
第1値がプリセット最大変換次数よりも大きい場合に、前記第1値と第1プリセット値との除算結果を丸めて、目標値を得るステップと、
前記目標値がプリセット最大変換次数以下になるまで、前記第1値を前記目標値に更新し、前記目標値を前記第2値として決定するステップと、を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
第3目標復号点群グループに対応する第2変換係数に対して逆量子化処理を行い、目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得る前記ステップの前に、
前記復号すべき点群における第2変換識別子を取得するステップと、
前記第2変換識別子が全ての復号点群グループに対する逆変換を表すためのものである場合に、全ての復号点群グループを前記第3目標復号点群グループとして決定するステップと、
前記第2変換識別子が全ての復号点群グループに対する適応逆変換を表すためのものである場合に、前記M個の復号点群グループの少なくとも1つを前記第3目標復号点群グループとして決定するステップと、を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項13】
前記M個の復号点群グループは復号点群ブロックにおいてプリセットされた順序でソートされ、前記M個の復号点群グループは1つの第1点群グループを含み、前記第1点群グループは、前記M個の復号点群グループのうち、最上位にソートされる復号点群グループであり、
前記M個の復号点群グループの少なくとも1つを前記第3目標復号点群グループとして決定する前記ステップは、
前記第1点群グループに対応する第3変換識別子を取得するステップと、
前記第3変換識別子が前記第1点群グループに対する逆変換を表すためのものである場合に、前記第1点群グループを前記第3目標復号点群グループとして決定するステップと、を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記M個の復号点群グループは復号点群ブロックにおいてプリセットされた順序でソートされ、前記M個の復号点群グループはM-1個の第2点群グループを含み、前記第2点群グループは、前記M個の復号点群グループのうち、最上位にソートされる復号点群グループ以外の復号点群グループであり、
前記M個の復号点群グループの少なくとも1つを前記第3目標復号点群グループとして決定する前記ステップは、
任意の第2点群グループについて、前記第2点群グループに対応する第1再構成値及び第2再構成値を決定するステップであって、前記第1再構成値が隣接点群グループに対応する再構成情報中の最大値であり、前記第2再構成値が隣接点群グループに対応する再構成情報中の最小値であり、前記隣接点群グループが、前記復号点群ブロックにおける、前記第2点群グループに隣接し且つ前記第2点群グループの前に位置する復号点群グループであるステップと、
前記第1再構成値と前記第2再構成値との差の絶対値を計算するステップと、
前記絶対値が第2プリセット値よりも小さい場合に、前記第2点群グループを第3目標復号点群グループとして決定するステップと、を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第2変換係数は第1成分と第2成分を含み、前記第1成分は第1高周波数係数と第1低周波数係数を含み、前記第2成分は第2高周波数係数と第2低周波数係数を含み、
第3目標復号点群グループに対応する第2変換係数に対して逆量子化処理を行い、目標高周波数係数及び目標低周波数係数を得る前記ステップは、
それぞれプリセットされた第1量子化ステップサイズ及びプリセットされた第2量子化ステップサイズを用いて、前記第1高周波数係数及び前記第1低周波数係数を逆量子化し、逆量子化された第1高周波数係数及び逆量子化された第1低周波数係数を得るステップと、
プリセットされた第3量子化ステップサイズを用いて前記第2高周波数係数及び前記第2低周波数係数を逆量子化し、逆量子化された第2高周波数係数及び逆量子化された第2低周波数係数を得るステップと、
前記逆量子化された第1高周波数係数及び前記逆量子化された第2高周波数係数を前記目標高周波数係数として決定するステップと、
前記逆量子化された第1低周波数係数及び前記逆量子化された第2低周波数係数を前記目標低周波数係数として決定するステップと、を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項16】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又はコマンドとを含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、請求項1~5のいずれか1項に記載の点群属性の符号化方法のステップが実現され、又は請求項6~15のいずれか1項に記載の点群属性の復号方法のステップが実現される、端末。
【請求項17】
プロセッサと通信インタフェースとを含み、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサはプログラム又はコマンドを実行し、請求項1~5のいずれか1項に記載の点群属性の符号化方法のステップを実現し、又は請求項6~15のいずれか1項に記載の点群属性の復号方法のステップを実現するためのものである、チップ。
【国際調査報告】