(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-02
(54)【発明の名称】歯科治療デバイス
(51)【国際特許分類】
A61C 13/15 20060101AFI20240625BHJP
【FI】
A61C13/15
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578969
(86)(22)【出願日】2022-06-22
(85)【翻訳文提出日】2024-02-20
(86)【国際出願番号】 US2022034547
(87)【国際公開番号】W WO2022271843
(87)【国際公開日】2022-12-29
(32)【優先日】2021-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】399128493
【氏名又は名称】ウルトラデント プロダクツ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ジェソップ、ニール トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ピースリー、リン ウィリアム
(57)【要約】
歯科治療デバイスは、複数の動作機能のうちの選択された機能に従って光を放射するように構成された光放射デバイスを含み得る。歯科治療デバイスはまた、歯科治療デバイスの移動を表す移動信号を出力するように構成されたセンサと、少なくとも1つのプロセッサとを含み得る。プロセッサは、移動信号に基づいて歯科治療デバイスの第1の移動を判定し、歯科治療デバイスの第1の移動に応答して、かつ光放射デバイスが第1の状態を有することに応答して、光放射デバイスの動作機能の変更を指示することを含み得る、動作を実行するように構成され得る。動作はまた、歯科治療デバイスの第1の移動に応答して、かつ光放射デバイスが第2の状態を有することに応答して、光放射デバイスの状態の変更を指示することを含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯科治療デバイスであって、
複数の機能のうちの選択された機能と、前記選択された機能についての選択された動作モードと、に基づいて光を放射するように構成された光放射デバイスであって、前記複数の機能のそれぞれが、複数の動作モードを含み、前記光放射デバイスによって放射される前記光が、前記複数の機能のそれぞれについての前記複数の動作モードのそれぞれに対して異なり、前記複数の機能が、患者の歯科治療のために構成される、光放射デバイスと、
前記歯科治療デバイスの移動を表す移動信号を出力するように構成されたセンサと、
前記光放射デバイス及び前記センサに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサであって、
前記プロセッサが、
前記移動信号に基づいて前記歯科治療デバイスの第1の移動を判定し、
前記第1の移動及び前記光放射デバイスが光を放射していないことに応答して、前記複数の機能のうちの第1の機能の複数の第1のモードのうちの1つのモードを選択し、
前記第1の移動及び前記光放射デバイスが光を放射していることに応答して、前記光放射デバイスに光の放射を停止するように指示する、ように構成され、
前記移動信号に基づいて前記歯科治療デバイスの第2の移動を判定し、
前記第2の移動及び前記複数の機能のうちの前記第1の機能に対して前記光放射デバイスが光を放射していることに応答して、前記光放射デバイスに光の放射を停止するように指示し、
前記第2の移動及び前記複数の機能のうちの第2の機能に対して前記光放射デバイスが光を放射していることに応答して、前記光放射デバイスが光を放射し続けることを可能にし、
前記第2の移動及び前記光放射デバイスが光を放射していないことに応答して、前記複数の機能のうちの前記第2の機能の複数の第2のモードのうちの1つのモードを選択する、ように構成される、プロセッサと、を備える、歯科治療デバイス。
【請求項2】
第1のボタンであって、前記第1のボタンを用いたユーザ対話に応答して第1の信号を出力するように構成された、第1のボタンと、
第2のボタンであって、前記第2のボタンを用いたユーザ対話に応答して第2の信号を出力するように構成された第2のボタンと、を更に備え、
前記プロセッサが、前記第1のボタン及び前記第2のボタンに通信可能に結合されており、
前記プロセッサが、更に、
前記第1の信号の持続時間を第1の閾値と比較し、
前記光放射デバイスが光を放射していること及び前記第1の信号の任意の持続時間に応答して、前記光放射デバイスに光の放射を停止するように指示し、
前記光放射デバイスが光を放射していないこと及び前記第1の信号の前記持続時間が前記第1の閾値未満であることに応答して、前記光放射デバイスに光を放射するように指示し、
前記光放射デバイスが光を放射していないこと及び前記第1の信号の前記持続時間が前記第1の閾値以上であることに応答して、前記第1の機能の前記複数の第1のモードのうちの1つのモードを選択する、ように構成され、
前記第2の信号の持続時間を第2の閾値と比較し、
前記光放射デバイスが光を放射していること及び前記第2の信号の任意の持続時間に応答して、前記光放射デバイスに光の放射を停止するように指示し、
前記光放射デバイスが光を放射していないこと及び前記第2の信号の前記持続時間が前記第2の閾値未満であることに応答して、前記光放射デバイスに光を放射するように指示し、
前記光放射デバイスが光を放射していないこと及び前記第2の信号の前記持続時間が前記第2の閾値以上であることに応答して、前記第2の機能の前記複数の第2のモードのうちの1つのモードを選択する、ように構成される、
請求項1に記載の歯科治療デバイス。
【請求項3】
前記プロセッサが、
前記第1の機能が選択された場合に、第1の時間閾値の後に光の放射を停止するように前記光放射デバイスに指示し、
前記第2の機能が選択された場合に、第2の時間閾値の後に光の放射を停止するように前記光放射デバイスに指示する、ように更に構成される、請求項2に記載の歯科治療デバイス。
【請求項4】
前記第2の時間閾値が、前記第1の時間閾値よりも大きい、請求項3に記載の歯科治療デバイス。
【請求項5】
歯科治療デバイスであって、
複数の動作機能のうちの選択された機能に従って光を放射するように構成された光放射デバイスであって、前記光放射デバイスによって放射される前記光が、前記複数の動作機能のそれぞれに対して異なり、前記複数の動作機能が患者の歯科治療のために構成される、光放射デバイスと、
前記歯科治療デバイスの移動を表す移動信号を出力するように構成されたセンサと、
前記センサ及び前記光放射デバイスに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサであって、
前記プロセッサが、動作を実行するように構成され、
前記動作が、
前記移動信号に基づいて前記歯科治療デバイスの第1の移動を判定することと、
前記歯科治療デバイスの前記第1の移動に応答して、かつ前記光放射デバイスが第1の状態を有することに応答して、前記光放射デバイスの動作機能の変更を指示することと、
前記歯科治療デバイスの前記第1の移動に応答して、かつ前記光放射デバイスが第2の状態を有することに応答して、前記光放射デバイスの状態の変更を指示することと、を含む、プロセッサと、を備える、歯科治療デバイス。
【請求項6】
前記光放射デバイスの前記状態が、前記光放射デバイスによる光の放射を判定する、請求項5に記載の歯科治療デバイス。
【請求項7】
前記光放射デバイスが、
前記光放射デバイスが光を放射していないときに、前記第1の状態を有し、
前記光放射デバイスが光を放射しているときに、前記第2の状態を有する、請求項6に記載の歯科治療デバイス。
【請求項8】
前記プロセッサが前記光放射デバイスの前記状態の前記変更を指示するように構成されていることが、前記第1の状態に変化するように前記光放射デバイスに指示することを含む、請求項5に記載の歯科治療デバイス。
【請求項9】
前記プロセッサが、前記光放射デバイスの前記状態の前記変更を指示することに応答してピッチが変化する音の放送を指示するように更に構成される、請求項5に記載の歯科治療デバイス。
【請求項10】
前記プロセッサが、前記光放射デバイスの前記状態の前記変更を指示することに応答して視覚インジケータの照明の変更を指示するように更に構成される、請求項5に記載の歯科治療デバイス。
【請求項11】
前記プロセッサが、
前記移動信号に基づいて前記歯科治療デバイスの第2の移動を判定し、
前記歯科治療デバイスの前記第2の移動及び前記光放射デバイスが前記第1の状態を有することに応答して、前記複数の動作機能のうちの第2の動作機能を選択し、
前記歯科治療デバイスの前記第2の移動及び前記光放射デバイスが前記第1の機能に関して前記第2の状態を有することに応答して、前記光放射デバイスに光の放射を停止するように指示し、
前記歯科治療デバイスの前記第2の移動及び前記光放射デバイスが前記第2の機能に関して前記第2の状態を有することに応答して、前記光放射デバイスが光を放射し続けることを可能にする、ように更に構成される、請求項5に記載の歯科治療デバイス。
【請求項12】
前記第2の移動が、地球の重力の方向に実質的に平行な方向であり、前記第1の移動が、地球の重力の方向に実質的に垂直な方向である、請求項11に記載の歯科治療デバイス。
【請求項13】
前記プロセッサが、
第1の機能が選択された場合に、第1の露光時間で光の放射を停止するように前記光放射デバイスに指示し、
第2の機能が選択された場合に、第2の露光時間で光の放射を停止するように前記光放射デバイスに指示する、ように更に構成される、請求項5に記載の歯科治療デバイス。
【請求項14】
前記第2の露光時間が、前記第1の露光時間よりも長い、請求項13に記載の歯科治療デバイス。
【請求項15】
歯科治療デバイスであって、
光を放射するように構成された光放射デバイスと、
前記歯科治療デバイスの移動を表す力信号を出力するように構成されたセンサと、
前記センサ及び前記光放射デバイスに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサであって、
前記プロセッサが、動作を実行するように構成され、
前記動作が、
前記力信号を使用して、第1の力閾値よりも大きい大きさで前記歯科治療デバイスに加えられた第1の力を検出することと、
前記力信号を使用して、第2の力閾値よりも大きい大きさで前記歯科治療デバイスに加えられた第2の力を検出することと、
前記第2の力が前記第1の力と反対であることに応答して、前記歯科治療デバイスの移動を検出することと、
前記検出された移動に応答して、前記光放射デバイスの変更を指示することと、を含む、プロセッサと、を備える、歯科治療デバイス。
【請求項16】
前記歯科治療デバイスの前記移動が、前記第1の力及び前記第2の力の両方が前記センサの同じ感知軸において生じていることに更に応答して検出される、請求項15に記載の歯科治療デバイス。
【請求項17】
前記歯科治療デバイスの前記移動が、前記第1の力の発生と前記第2の力の発生との間の時間差が時間閾値を満たすことに更に応答して検出される、請求項16に記載の歯科治療デバイス。
【請求項18】
前記歯科治療デバイスの前記移動が、前記第1の力及び前記第2の力が生じる前記感知軸が前記移動に対応していることに更に応答して検出され、前記移動に対応しない、前記センサの第2の感知軸において生じる前記第1の力及び前記第2の力では、前記移動が検出されない、請求項17に記載の歯科治療デバイス。
【請求項19】
前記動作が、
前記力信号を使用して、前記第1の力閾値よりも大きい、前記歯科治療デバイスに加えられた第3の力を検出することと、
前記力信号を使用して、前記第2の力閾値よりも大きい、前記歯科治療デバイスに加えられた第4の力を検出することと、
前記第4の力が前記第3の力と反対であり、かつ前記第4の力及び前記第3の力の両方が前記センサの前記第2の感知軸において生じていることに応答して、前記歯科治療デバイスの前記移動とは異なる、前記歯科治療デバイスの第2の移動を検出することと、
検出された前記移動に応答して、前記光放射デバイスの前記変更とは異なる前記光放射デバイスの第2の変更を指示することと、を更に含む、請求項18に記載の歯科治療デバイス。
【請求項20】
前記第1の力及び前記第2の力が、前記センサの第1の感知軸において生じ、前記動作が、
前記力信号を使用して、前記第1の力閾値よりも大きい、前記歯科治療デバイスに加えられた第3の力を検出することと、
前記第1の力が前記第3の力よりも大きいことに応答して、前記第1の力を第1の条件力として選択することと、
前記力信号を使用して、前記第2の力閾値よりも大きい、前記歯科治療デバイスに加えられた、前記センサの前記第2の感知軸上に生じている第5の力を検出することと、
前記センサの異なる感知軸上に生じている前記第5の力を選択する代わりに、前記第2の力が前記第1の条件力と同じ前記センサの感知軸上に生じていることに応答して、前記第2の力を第2の条件力として選択することと、
前記第1の条件力の方向を前記第2の条件力の方向と比較することであって、前記第1の条件力の前記方向が前記第2の条件力の前記方向と反対であることに応答して、前記歯科治療デバイスの前記移動が検出される、比較することと、を更に含む、請求項15に記載の歯科治療デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示で論じられる実施形態は、歯科治療デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
光硬化ポリマー材料は、接着、封止、及び修復のために歯科学分野で広く使用されており、放射源に曝露されると硬化又は固化し得る。そのような光活性材料は、一般に、使用される光活性剤の種類に応じて特定の放射スペクトルに曝露されると硬化する。場合によって、光硬化性歯科材料は、所望するときに硬化プロセスを開始することができるので、歯科医にとって便利である。
【0003】
本明細書で特許請求される主題は、任意の欠点を解決する実施形態、又は上記したような環境においてのみ動作する実施形態に限定されない。むしろ、この背景技術は、本明細書で説明されるいくつかの実施形態が実践され得る技術分野の一例を示すためだけに提供される。
【発明の概要】
【0004】
本開示の1つ以上の態様によれば、歯科治療デバイスは、複数の動作機能のうちの選択された機能に従って光を放射するように構成された光放射デバイスを含み得る。光放射デバイスによって放射される光は、複数の動作機能のそれぞれに対して異なっていてもよく、複数の動作機能は、患者の歯科治療のために構成され得る。歯科治療デバイスはまた、歯科治療デバイスの移動を表す移動信号を出力するように構成されたセンサと、センサ及び光放射デバイスに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み得る。プロセッサは、動作を実行するように構成され得る。動作は、移動信号に基づいて歯科治療デバイスの第1の移動を判定し、歯科治療デバイスの第1の移動に応答して、かつ光放射デバイスが第1の状態を有することに応答して、光放射デバイスの動作機能の変更を指示することを含み得る。動作はまた、歯科治療デバイスの第1の移動に応答して、かつ光放射デバイスが第2の状態を有することに応答して、光放射デバイスの状態の変更を指示することを含み得る。
【0005】
例示的実施形態が、添付の図面の使用を通じて、更なる具体性及び詳細と共に記述され、説明される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図2A-2C】歯科治療デバイスの例示的な移動の図を示す。
【
図2D】歯科治療デバイスの移動によって感知される力の図を示す。
【
図3】例示的な歯科治療デバイスのブロック図を示す。
【
図4】歯科治療デバイスの例示的な動作のフローチャートを示す。
【
図5A-5E】歯科治療デバイスの例示的な動作方法のフローチャートを示す。
【
図6】歯科治療デバイスの別の例示的な動作方法のフローチャートを示す。
【
図7】歯科治療デバイスの別の例示的な動作方法のフローチャートを示す。
【
図8】歯科治療デバイスの別の例示的な動作方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示におけるいくつかの実施形態は、複数の異なる動作機能を含み得る歯科治療デバイスに関する。例えば、歯科治療デバイスは、硬化機能と呼ばれる、光を放射して光硬化性歯科材料を硬化させるように構成され得る動作機能を含み得る。別の例として、歯科治療デバイスは、診断機能と呼ばれる、歯、歯肉、舌、又は患者の口腔の他の部分を含む、患者の楕円形腔の検査のために構成された光を放射するように構成され得る別の動作機能を含み得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、歯科治療デバイスは、各機能について複数の動作モードを含み得る。例えば、硬化機能の異なる動作モードには、異なる光強度及び/又は異なる光放射持続時間が含まれ得る。診断機能の異なる動作モードには、白色光、ブラックライト、又は他の波長の光など、異なる波長の光の放射が含まれ得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、歯科治療デバイスは、ユーザ入力に応答して、光の放射を開始又は停止し、動作機能を変更し、かつ/又は特定の機能の動作モードを変更するように構成されてもよい。ユーザ入力は、ユーザによる歯科治療デバイスの移動、又は歯科治療デバイスの1つ以上のボタンを用いたユーザ対話に基づいて、歯科治療デバイスによって取得されてもよい。例えば、ユーザが歯科治療デバイスを左右に振ることにより、歯科治療デバイスに診断機能の異なるモード間で切り替わらせてもよい。代替的に又は追加的に、ユーザがドラムタップ形式で歯科治療デバイスを上下に振ることにより、歯科治療デバイスに硬化機能の異なるモード間で切り替わらせてもよい。
【0010】
いくつかの実施形態では、同一のユーザ入力が、歯科治療デバイスの状態に基づいて、歯科治療デバイスによる異なる応答をもたらしてもよい。例えば、歯科治療デバイスが診断機能のために光を放射していることに応答して、歯科治療デバイスを前後に振ることにより、歯科治療デバイスが光の放射を停止してもよい。これら及び他の実施形態では、歯科治療デバイスが光を放射していないことに応答して、歯科治療デバイスを前後に振ることにより、歯科治療デバイスが診断機能のモードを変更してもよい。
【0011】
いくつかの実施形態では、歯科治療デバイスは、歯科治療デバイスの現在の機能及び状態を示す視覚インジケータを更に含んでもよい。例えば、視覚インジケータは、異なるモード及び/又は異なる機能ごとに異なる色である。別の例として、視覚インジケータは、異なるモード及び/又は異なる機能ごとに異なる発光パターンを有してもよい。例えば、歯科治療デバイスが光を放射しているとき、視覚インジケータは、歯科治療デバイスが光を放射していないときとは異なる第1の色及び/又は発光パターンを有してもよい。
【0012】
いくつかの実施形態では、歯科治療デバイスは、歯科治療デバイスの状態の変更に対応する音を放送するように構成されてもよい。例えば、歯科治療デバイスが光を放射し始めたときに、歯科治療デバイスは、ピッチが上がる第1の音を放送してもよく、歯科治療デバイスが光の放射を停止したときに、歯科治療デバイスは、ピッチが下がる第2の音を放送してもよい。
【0013】
図面を参照すると、
図1は、例示的な歯科治療デバイス100を示す。歯科治療デバイス100は、本開示に記載される少なくとも1つの実施形態に従って構成され得る。歯科治療デバイス100は、第1の端部110及び第2の端部120を含み得る。中間セクション130が、第1の端部110と第2の端部120との間に延びていてもよい。第1の端部110及び中間セクション130の一部は、円筒形状を有し得る。円筒形状は、歯科治療デバイス100の操作者に把持されるようにサイズ決めされ、かつ構成され得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、歯科治療デバイス100は、電池給電されるように構成されてもよい。歯科治療デバイス100は、電池給電されるように構成される場合、
図1に示されるような形状を含んでもよい。これら及び他の実施形態では、電池は、第1の端部110内に収容されてもよい。代替的又は追加的に、歯科治療デバイス100は、外部電源によって電力供給されてもよい。これら及び他の実施形態では、歯科治療デバイス100の第1の端部110は、歯科治療デバイス100を外部電源に結合するためのコードを有して構成され得る。
【0015】
歯科治療デバイス100の第2の端部120は、レンズ150と、レンズ150に隣接して歯科治療デバイス100内に収容された光放射デバイスとを含み得る。レンズ150は、光を通過させるように構成されてもよく、光放射デバイスは、レンズ150を通過し得る光を放射するように構成され得る。光は、発光ダイオード(LED)などの歯科治療デバイス100内の光源によって生成され得る。光は、レンズ150の表面から離れる方向に放射され得る。いくつかの実施形態では、レンズ150は、歯科治療デバイス100に取り外し可能に取り付けられてもよい。これら及び他の実施形態では、歯科治療デバイス100の異なる動作のために、異なるレンズが歯科治療デバイス100に取り付けられ得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、歯科治療デバイス100の第2の端部120は、患者の口腔内に配置されるようにサイズ決めされ、かつ構成されてもよい。例えば、第2の端部120は円筒形状を含み得る。第2の端部120の円筒形状は、レンズ150を通る放射光の方向に平行な円筒形状に沿って延びる中心内部軸線を含み得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、第2の端部120の中心内部軸線は、第1の端部110の中心内部軸線に対して実質的に垂直であってもよい。これら及び他の実施形態では、第2の端部120の中心内部軸線は、第1の端部110の中心内部軸線と60度~90度の角度をなし得る。例えば、角度は、60度、65度、70度、75度、80度、85度、もしくは90度、又はそれらの間のある角度であってもよい。
【0018】
これら及び他の実施形態では、第2の端部120は、第1の端部110よりも小さくてもよい。例えば、第2の端部120は、第1の端部110よりも小さい幅、長さ、及び/又は深さを有し得る。これら及び他の実施形態では、中間セクション130は、第2の端部120に近づくにつれて先細になり得る。これら及び他の実施形態では、第2の端部120に近い中間セクション130の部分は、幅、長さ、及び/又は深さが第2の端部120よりも小さくなり得る。
【0019】
中間セクション130が先細になり始める箇所に、歯科治療デバイス100は、第1の入力デバイス140及び第2の入力デバイス142を含み得る。第1の入力デバイス140は、ボタンを含んでもよく、レンズ150を通して光が放射される第2の側とは反対にある、歯科治療デバイス100の第1の側に配置され得る。第2の入力デバイス142は、ボタンを含んでもよく、歯科治療デバイス100の第2の側に配置され得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、歯科治療デバイス100は、光放射デバイスによる光の放射に関する複数の異なる動作機能を含んでもよい。これら及び他の実施形態では、光の波長、光の強度、光の温度、及び/又は光放射持続時間は、機能のそれぞれに対して異なり得る。これら及び他の実施形態では、歯科治療デバイス100の動作機能のそれぞれは、患者の歯科治療のために構成され得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、動作機能のうちのいくつかは、硬化機能であってもよい。硬化機能は、光を放射して光硬化性歯科材料を硬化させるように構成され得る。例えば、患者の歯科治療中に、ある量の光硬化性充填材料が歯空洞内に配置されることがある。レンズ150は、光硬化性充填材料に隣接して配置され得る。歯科治療デバイス100によって光が放射され、歯空洞内の光硬化性充填材料の重合とその後の硬化が開始され得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、硬化機能中に放射される光は、300~600ナノメートルの波長を含んでもよい。代替的又は追加的に、光の波長の範囲は、350~550ナノメートルであってもよい。これら及び他の実施形態では、光は、1つ以上のピーク強度を含み得る。例えば、光は、380~400ナノメートル、425~480ナノメートル、又はこれらの何らかの組み合わせの範囲内にピーク強度を含み得る。
【0023】
歯科治療デバイス100は、複数の硬化機能を含み得る。異なる硬化機能は、本開示では硬化モードと呼ばれることがある。しかし、機能のモードは、機能でもあり得、単に説明を容易にするために、モードと呼ぶ。硬化モードは、光の波長、光の強度、及び/又は光放射持続時間に基づいて異なり得る。いくつかの実施形態では、異なる硬化モードに対して、1つ以上の異なる光源(例えば、LED)及び/又はレンズが使用されてもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、動作機能のうちのいくつかは、診断機能であってもよい。診断機能は、光を放射して口腔内の状態の診断又は口腔の検査を支援するように構成され得る。例えば、患者の歯科治療中、歯肉、歯、又は口腔の他の態様の状態を確認するために口腔の検査が行われ得る。口腔の検査により、歯肉、歯、又は口腔の別の態様に関する診断が得られ得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、診断機能中に放射される光は、500ナノメートル未満の波長を含んでもよい。代替的又は追加的に、光の波長の範囲は、420ナノメートル未満であってもよい。代替的に又は追加的に、光の波長の範囲には、可視スペクトルの光が含まれてもよい。例えば、2000K~7000Kの温度を含む、可視スペクトルの異なる温度が使用されてもよい。
【0026】
歯科治療デバイス100は、複数の診断機能を含み得る。異なる診断機能は、本開示では診断モードと呼ばれることがある。しかし、診断モードは、機能でもあり得、単に説明を簡単にするために、モードと呼ぶ。診断モードは、光の波長、光の温度、光の強度、及び/又は光放射持続時間に基づいて異なり得る。いくつかの実施形態では、異なる診断モードに対して、1つ以上の異なる光源及び/又はレンズが使用されてもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、第1の入力デバイス140及び第2の入力デバイス142を通して取得されるユーザ入力は、歯科治療デバイス100の状態、動作機能、及び/又は動作機能のモードを変更するように構成されてもよい。これら及び他の実施形態では、歯科治療デバイス100の状態は、歯科治療デバイス100が光を放射しているかどうかを表し得る。例えば、光を放射しているときの歯科治療デバイス100は、明るい状態などの第1の状態を有し得る。光を放射していないときの歯科治療デバイス100は、暗い状態などの第2の状態を有し得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、明るい状態で、第1の入力デバイス140及び/又は第2の入力デバイス142から取得された入力により、歯科治療デバイス100が光の放射を停止することによって、歯科治療デバイス100の状態が暗い状態に変化してもよい。
【0029】
いくつかの実施形態では、暗い状態で、第1の入力デバイス140及び/又は第2の入力デバイス142から取得された入力により、歯科治療デバイス100が光の放射を開始することによって、歯科治療デバイス100の状態が明るい状態に変化してもよい。代替的に又は追加的に、第1の入力デバイス140及び/又は第2の入力デバイス142から取得された入力により、歯科治療デバイス100の状態が暗い状態として維持され、歯科治療デバイス100の機能又は動作モードが変化してもよい。代替的に又は追加的に、第1の入力デバイス140及び/又は第2の入力デバイス142から取得された入力により、歯科治療デバイス100が、スリープモードに入ってもよく、又はスリープモードから出てもよい。これら及び他の実施形態では、第1の入力デバイス140及び/又は第2の入力デバイス142から取得された入力により、歯科治療デバイス100の状態に基づいて、異なる動作が歯科治療デバイス100によって実行され得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、ユーザ入力は、歯科治療デバイス100内の移動センサによって取得されてもよい。例えば、移動センサは、歯科治療デバイス100のユーザによってもたらされる歯科治療デバイス100の移動を取得し得る。歯科治療デバイス100の特定の移動は、移動センサによって検出され、ユーザ入力に関連付けられた移動として認識され得る。移動の結果生じるそのユーザ入力は、歯科治療デバイス100の状態、動作機能、及び/又は動作機能のモードを変更するように構成されてもよい。
【0031】
いくつかの実施形態では、明るい状態で、歯科治療デバイス100の1つ以上の移動により、歯科治療デバイス100が光の放射を停止することによって、歯科治療デバイス100の状態が暗い状態に変化してもよい。
【0032】
いくつかの実施形態では、暗い状態で、歯科治療デバイス100の1つ以上の移動により、歯科治療デバイス100の状態が暗い状態として維持され、歯科治療デバイス100の機能及び/又は動作モードが変化してもよい。これら及び他の実施形態では、いくつかの移動により、歯科治療デバイス100の状態に基づいて、異なる動作が歯科治療デバイス100によって実行され得る。例えば、明るい状態かつ第1の動作機能では、歯科治療デバイス100の第1の移動及び第2の移動が、歯科治療デバイス100の状態を暗い状態に変化させ得る。別の例として、明るい状態かつ第2の動作機能では、歯科治療デバイス100の第1の移動及び第2の移動が、歯科治療デバイス100の明るい状態が維持されるように、歯科治療デバイス100の状態を変化させなくてもよい。代替的に又は追加的に、暗い状態では、歯科治療デバイス100の第1の移動が、歯科治療デバイス100の動作機能を、第1の動作機能及び/又は第1の動作機能のモードに変更してもよい。これら及び他の実施形態では、暗い状態では、歯科治療デバイス100の第2の移動が、歯科治療デバイス100の動作機能を、第2の動作機能及び/又は第2の動作機能のモードに変更してもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、歯科治療デバイス100は、視覚インジケータを含んでもよい。例えば、ボタン140は、同じ色の点灯と点滅との間で変化させる、又は色間で変化させるなど、色を変化させるか又は照明パターンを変化させて、歯科治療デバイスの状態を示してもよい。これら及び他の実施形態では、視覚インジケータは、歯科治療デバイス100の状態及び動作機能及び/又は動作モードを視覚的に示し得る。例えば、歯科治療デバイス100は、異なる動作モードのそれぞれについて、異なる視覚的表示を提示し得る。例えば、第1の機能の第1のモードに対して、視覚的表示は点灯した第1の色であってもよく、第1の機能の第2のモードに対して、視覚的表示は点灯した第2の色であってもよい。別の例として、第2の機能の第1のモードに対して、視覚的表示は点滅しない第3の色であってもよく、第2の機能の第2のモードに対して、視覚的表示は点滅する第3の色であってもよい。
【0034】
別の例として、歯科治療デバイス100は、歯科治療デバイス100の状態に基づいて異なる視覚的表示を提示し得る。これら及び他の実施形態では、視覚インジケータは、歯科治療デバイス100が明るい状態を有し、光を放射しているときに、固有の色及び/又は照明パターンを有し得る。歯科治療デバイス100が光を放射しておらず、暗い状態である場合、視覚インジケータは、歯科治療デバイス100の機能及び/又は動作モードの表示を含み得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、視覚インジケータは、第2の端部120が患者の口腔内に配置されているときなど、歯科治療デバイス100が使用されているときに視覚インジケータを見ることができるように、歯科治療デバイス100上に配置されてもよい。したがって、歯科治療デバイス100の操作者は、患者の口腔から歯科治療デバイス100を取り除かなくても、歯科治療デバイス100の使用中に歯科治療デバイス100の状態を確認することができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、歯科治療デバイス100は、歯科治療デバイス100の状態が変化したときに音声表示を放送するように構成されてもよい。歯科治療デバイス100の状態は、歯科治療デバイス100の状態、動作機能、及び/又は動作機能のモードに変化があったときに変化し得る。いくつかの実施形態では、歯科治療デバイス100のそれぞれ異なる状態に対して、異なる音声表示が関連付けられてもよい。音声表示は、強度、ピッチ、及び/又はパターンが異なり得る。
【0037】
一例として、歯科治療デバイス100が明るい状態に変化すると、第1の音声表示が放送され得、歯科治療デバイス100が暗い状態に変化すると、第2の音声表示が放送され得る。いくつかの実施形態では、歯科治療デバイス100が明るい状態に変化するときの第1の音声表示は、音声表示のピッチの変化を含み得る。例えば、歯科治療デバイス100が明るい状態に変化すると、音声表示のピッチが上がり得、歯科治療デバイス100が暗い状態に変化すると、音声表示のピッチが下がり得る。音声表示は、歯科治療デバイス100のユーザが、歯科治療デバイス100の選択された状態が歯科治療デバイス100の所望の状態であることを確実にするための別の方法を提供し得る。このように、音声表示は、安全性の手段を提供し得、その手段は、歯科治療デバイス100を望ましくない状態に置くこと又は歯科治療デバイスを望ましくない状態に維持することを、ユーザが回避するのに役立つ。
【0038】
本開示の範囲から逸脱することなく、歯科治療デバイス100に対して修正、追加、又は省略が行われ得る。例えば、いくつかの実施形態では、歯科治療デバイス100は、第2の入力デバイス142を含まなくてもよい。代替的に又は追加的に、第1の入力デバイス140及び第2の入力デバイス142は、歯科治療デバイス100に沿って異なる位置に配置されてもよい。別の例として、歯科治療デバイス100の形状は、本開示において説明又は図示されているものと異なっていてもよい。
【0039】
図2A~
図2Cは、歯科治療デバイスの例示的な移動を示す図式200a、200b、及び200cを示す。図式200は、本開示に記載される少なくとも1つの実施形態に従って構成され得る。図式200は、地面210、地球の重力方向212、第1の経路220、第2の経路230、及び第3の経路240を示し得る。
【0040】
第1の経路220、第2の経路230、及び/又は第3の経路240に沿った、
図1の歯科治療デバイス100などの歯科治療デバイスの移動は、その歯科治療デバイスに対するユーザ入力に関連付けられた移動として認識され得る歯科治療デバイスの移動の例であり得る。
【0041】
第1の経路220の方向は、地球の重力212に平行又は実質的に平行であってもよく、地面210に垂直又は実質的に垂直であってもよい。第1の経路220は、第1の経路220に沿った1つ以上の移動を含み得る。例えば、第1の経路220に沿った移動は、地面210に最も近い第1の経路220の第1の位置で開始し、第1の経路220に沿って地面210からより遠い第2の位置まで進み得る。第1の経路220の例は、
図2Bの図式200bの歯科治療デバイス250によって示されている。
図2Bに示すように、第1の経路220は、歯科治療デバイス250が空中で前方に移動するドラムタップ動作に類似してもよい。
【0042】
第2の経路230の方向は、地面210に平行又は実質的に平行であってもよく、地球の重力212に垂直又は実質的に垂直であってもよい。第2の経路230は、第2の経路230に沿った移動を含み得る。例えば、第2の経路230に沿った移動は、第2の経路230に沿った第1の位置で開始し、第2の経路230に沿った第2の位置まで進み得る。第2の経路230の例は、
図2Cの図式200cの歯科治療デバイス260によって示されている。
図2Cに示すように、第2の経路230は、歯科治療デバイス250が空中で横方向の動きで移動する振り動作に類似してもよい。
【0043】
第3の経路240の方向は、歯科治療デバイスと地面210との間の距離が第3の経路240に沿って変化する円形経路であり得る。第3の経路240は、第3の経路240に沿った1つ以上の振動を含み得る。例えば、第3の経路240に沿った振動は、第3の経路240に沿った第1の位置で開始し、第3の経路240を進んで第1の位置に戻ってもよい。
【0044】
本開示の範囲から逸脱することなく、図式200に対して修正、追加又は省略が行われ得る。例えば、他の経路が、歯科治療デバイスに対するユーザ入力に関連付けられた移動として認識されてもよい。例えば、地面210に対して斜めに横断する経路が、歯科治療デバイスに対するユーザ入力に関連付けられた移動として認識されてもよい。
【0045】
代替的又は追加的に、歯科治療デバイスに対するユーザ入力に関連付けられた移動として認識され得る経路は、歯科治療デバイス内の、加速度計又は他のデバイスなどの移動捕捉デバイスの向きに基づいてもよい。移動捕捉デバイスは、歯科治療デバイスの移動を記録するように構成され得る。例えば、ユーザ入力に関連付けられた移動として認識され得る経路は、移動捕捉デバイスの軸に関連付けられ得る。例えば、
図2Bに示される移動は、歯科治療デバイスが
図2Bに示されるように方向決めされた場合には、移動捕捉デバイスのy軸に関連付けられ得る。このように、歯科治療デバイスの向きによって、移動捕捉デバイスによって捕捉される移動が変化し得る。例えば、歯科治療デバイスの向きを
図2Bに示される向きから90度回転させることにより、移動捕捉デバイスのy軸を回転させることができる。このようにして、
図2Cに示されるような移動が、移動捕捉デバイスのz軸における移動として登録されてもよい。
【0046】
いくつかの実施形態では、歯科治療デバイスが
図2B及び
図2Cに示されるように方向決めされた場合に、上述したように、
図2Bに示す移動が、移動捕捉デバイスのy軸に関連付けられてもよい。これら及び他の実施形態では、歯科治療デバイスが
図2B及び
図2Cに示されるように方向決めされた場合に、
図2Cに示す移動が、移動捕捉デバイスのx軸に関連付けられてもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、経路が歯科治療デバイスに対するユーザ入力に関連付けられた移動として認識され得る前に、特定の基準が満たされてもよい。例えば、移動捕捉デバイスは、歯科治療デバイスの移動を捕捉し得る。経路と関連付けられていない軸に沿った任意の移動は、無視され得る。代替的又は追加的に、1つ以上の特定の閾値を満たす方向性のある力を有さない経路に関連付けられた軸に沿った任意の移動も同様に無視されてもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、第1の閾値を満たす第1の力を有する経路に関連付けられた軸に沿った移動に加えて、その移動をユーザ入力として認識するために、その移動は、第2の閾値を満たす第2の力を有してもよく、かつ第2の力は第1の力の反対であってもよい。例えば、移動は、第1の力(例えば、x方向の加速度)と、第2の力(例えば、x方向の減速度)とを含んでもよい。
【0049】
これら及び他の実施形態では、移動をユーザ入力として認識するために、第2の力は、第1の力の特定の時間間隔内で生じ得る。したがって、そうでなければ、ユーザ入力として認識されることになる移動の基準を満たすであろう第2の力が、第1の力の発生から特定の時間間隔外で生じた場合、歯科治療デバイスが、第1の力及び第2の力を含む移動をユーザ入力として認識しなくてもよい。
【0050】
例えば、
図2Dは、歯科治療デバイスの移動によって感知された力を示す図式200dを示し、移動の第1の力及び第2の力が特定の時間インタビュー内で第1の閾値及び第2の閾値をどのように満たし得るかを示す。図式200dは、本開示に記載される少なくとも1つの実施形態に従って構成され得る。図式200dは、経路が歯科治療デバイスに対するユーザ入力に関連付けられた移動として認識され得る前に満たされ得る特定の基準を示し得る。
【0051】
例えば、図式200dは、力軸、時間軸、時間間隔270、第1の力閾値272、及び第2の力閾値274を含み得る。図式200dは、加速度計などのセンサによって出力され得る3つの力信号、すなわち、第1の力信号280、第2の力信号290、及び第3の力信号292を更に示し得る。力信号の各々は、加速度計の1つの感知軸に対応し得る。
【0052】
一例として、第2の力信号290及び第3の力信号292はそれぞれ、経路に関連付けられていない軸に関連付けられ得る。結果として、第2の力信号290及び第3の力信号292は無視され得る。第1の力信号280は、経路に関連付けられた軸に関連付けられ得る。更に、第1の力信号280は、第1の力閾値272を満たす第1のピーク282と、第2の力閾値274を満たす第2のピーク284とを有し得る。代替的又は追加的に、第1のピーク282及び第2のピーク284が、時間間隔270内で生じてもよい。例えば、時間間隔は、22ミリ秒、23ミリ秒、24ミリ秒、又は25ミリ秒など、10ミリ秒~30ミリ秒であり得る。したがって、第1の力信号280をもたらす移動は、ユーザ入力に関連付けられた移動として歯科治療デバイスによって認識され得る。
【0053】
一例として、第1の力信号280は、
図2Bに示すようなタップ動作を表し得る。例えば、ユーザは、歯科治療デバイス250を、頂部位置から開始して加速し、底部位置に向かって移動させることがある。頂部位置からの移動の加速度によって引き起こされる力は、第1の力信号280のうち、第1のピーク282よりも前及び第1のピーク282を含む部分をもたらし得る。歯科治療デバイス250が底部位置に近づくと、ユーザは、歯科治療デバイス250を減速させて、歯科治療デバイス250を底部位置で停止させ得る。底部位置で停止するための減速度によって引き起こされる力は、第1の力信号280のうち、第1のピーク282よりも後及び第2のピーク284を含む部分をもたらし得る。減速度によって生じる力は、加速度によって生じる力と反対であることに留意されたい。このように、歯科治療デバイス250の単一方向への移動は、ユーザ入力として歯科治療デバイス250によって認識され得る。歯科治療デバイス250は、ユーザ入力として歯科治療デバイス250によって認識されるために、前後移動など第1の方向及び第2の方向への移動を必要としなくてもよい。
【0054】
いくつかの実施形態では、移動をユーザ入力として認識するために、特定の閾値を満たす方向性のある力を有する経路に関連付けられた軸に沿った第1の移動に加えて、その特定の閾値を満たす方向性のある力を有するその軸における第2の移動であって、第1の移動とは反対方向における第2の移動が、生じてもよい。例えば、第1の移動は、正のz方向であってもよく、第2の移動は、負のz方向であってもよい。
【0055】
これら及び他の実施形態では、移動をユーザ入力として認識するために、第2の移動が、第1の移動の特定の時間間隔内で生じ得る。したがって、そうでなければ、ユーザ入力として認識されることになる移動の基準を満たすであろう第2の移動が、第1の移動の発生から特定の時間間隔外で生じた場合、歯科治療デバイスが、第1の移動及び第2の移動をユーザ入力として認識しなくてもよい。
【0056】
例えば、特定の閾値を超える正のx方向の第1の移動が、移動捕捉デバイスによって捕捉され得る。特定の閾値を超える負のx方向の第2の移動が、移動捕捉デバイスによって捕捉され得る。第2の移動は、第1の移動の特定の時間間隔内に生じ得る。その結果、歯科治療デバイスは、歯科治療デバイスの第1の移動及び第2の移動をユーザ入力として記録し、本開示で説明されるような関連する機能を実行することができる。
【0057】
別の例として、特定の閾値を超える正のz方向の第1の移動が、移動捕捉デバイスによって捕捉され得る。特定の閾値を超える負のz方向の第2の移動が、移動捕捉デバイスによって捕捉され得る。第2の移動は、第1の移動の特定の時間間隔内に生じないことがある。そのため、歯科治療デバイスの移動に関連付けられるユーザ入力がないことがある。
【0058】
別の例として、特定の閾値を超える正のz方向の第1の移動が、移動捕捉デバイスによって捕捉され得る。第1の移動の特定の時間間隔内に生じ得る第2の移動が、特定の閾値を超えない負のz方向において移動捕捉デバイスによって捕捉され得る。そのため、歯科治療デバイスの移動に関連付けられるユーザ入力がないことがある。
【0059】
図3は、例示的な歯科治療デバイス300のブロック図を示す。歯科治療デバイス300は、本開示に記載される少なくとも1つの実施形態に従って構成され得る。歯科治療デバイス300は、プロセッサ310、メモリ320、ユーザ入力システム330、光放射システム340、及びセンサシステム350を含み得る。
【0060】
一般に、プロセッサ310は、様々なコンピュータハードウェア又はソフトウェアモジュールを含む任意の適切な専用又は汎用コンピュータ、コンピューティングエンティティ、又は処理デバイスを含むことができ、任意の適用可能なコンピュータ可読記憶媒体に記憶された命令を実行するように構成することができる。例えば、プロセッサ310は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、グラフィックス処理ユニット(GPU)もしくはテンソル処理ユニット(TPU)などの並列プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はプログラム命令を解釈及び/もしくは実行するように、並びに/又はデータを処理するように構成された任意の他のデジタルもしくはアナログ回路を含み得る。
【0061】
プロセッサ310は、
図3では単一のプロセッサとして示されているが、本明細書に記載される任意の数の動作を個別に又は集合的に実行するように構成された任意の数のプロセッサを含み得ることが理解される。いくつかの実施形態では、プロセッサ310は、プログラム命令を解釈及び/もしくは実行し、並びに/又はメモリ320に記憶されたデータを処理してもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ310は、メモリ320に記憶されたプログラム命令を実行してもよい。
【0062】
例えば、いくつかの実施形態では、命令によって指示されるように歯科治療デバイス300が実行し得る硬化機能又は診断機能に関した、メモリ320に記憶されたプログラム命令を、プロセッサ310が実行してもよい。これら及び他の実施形態では、命令は、
図4、
図5、及び
図6の動作400又は方法500又は方法600のうちの1つ以上の動作を実行するために使用され得る。
【0063】
メモリ320は、コンピュータ実行可能命令又はデータ構造を搭載又は保持させるためのコンピュータ可読記憶媒体又は1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。そのようなコンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサ310などの汎用コンピュータ又は専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。
【0064】
限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読記憶媒体としては、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を挙げることができ、この非一時的コンピュータ可読記憶媒体には、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)もしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス(例えば、ソリッドステートメモリデバイス)、又はコンピュータ実行可能命令もしくはデータ構造の形態で特定のプログラムコードを搭載もしくは記憶するために使用され得、汎用もしくは専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の記憶媒体が含まれる。上記を組合せたものもまた、コンピュータ可読記憶媒体の範囲内に含まれ得る。
【0065】
コンピュータ実行可能命令は、例えば、本開示に記載されるような特定の動作又は動作のグループをプロセッサ310に実行させるように構成された命令及びデータを含み得る。これら及び他の実施形態では、本開示で説明される「非一時的」という用語は、In re Nuijten,500 F.3d 1346 の連邦巡回控訴裁判決(Fed.Cir.2007)において特許可能な主題の範囲外にあるとされた、一時的な媒体の種類のみを除外するように解釈される必要がある。上記を組合せたものもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれ得る。
【0066】
いくつかの実施形態では、ユーザ入力システム330は、ユーザが歯科治療デバイス300とインターフェースすることを可能にする任意のデバイスを含んでもよい。例えば、ユーザ入力システム330は、第1の入力デバイス332及び第2の入力デバイス334を含んでもよい。第1の入力デバイス332は、ボタンであってもよいし、又は何らかの他の種類の入力デバイスであってもよい。第1の入力デバイス332は、ユーザの第1の入力デバイス332との対話に応答して、プロセッサ310に信号を提供し得る。いくつかの実施形態では、第1の入力デバイス332は、ユーザが第1の入力デバイス332との対話を開始したり第1の入力デバイス332との対話を停止したりしたときに、表示を提供してもよい。例えば、ユーザが、ボタンを押し、かつボタンを離したときである。
【0067】
いくつかの実施形態では、第2の入力デバイス334は、ボタンであってもよいし、又は何らかの他の種類の入力デバイスであってもよい。第2の入力デバイス334は、ユーザの第2の入力デバイス334との対話に応答して、プロセッサ310に信号を提供し得る。これら及び他の実施形態では、第2の入力デバイス334は、ユーザが第2の入力デバイス334との対話を開始したり第2の入力デバイス334との対話を停止したりしたときに、表示を提供してもよい。
【0068】
光放射システム340は、光放射デバイス342を含み得る。光放射デバイス342は、1つ以上の発光ダイオード又は他の発光素子を含み得る。例えば、光放射デバイス342は、1つ以上の発光ダイオード又は他の発光素子を含む単一の半導体デバイスを含み得る。光放射システム340は、光放射デバイス342に光を放射させ、光の放射を停止させ、放射されている光の波長、強度、持続時間、及び/又は温度を変化させるように構成された、ドライバ回路などの1つ以上の素子及び/又は回路を含み得る。
【0069】
いくつかの実施形態では、光放射システム340は、プロセッサ310からの指示に基づいて、光放射デバイス342に光を放射させ、光の放射を停止させ、放射されている光の波長、強度、持続時間、及び/又は温度を変化させてもよい。例えば、光放射システム340は、プロセッサ310からの命令に応答して、光放射デバイス342に光を放射させてもよく、又は光の放射を停止させてもよい。代替的に又は追加的に、光放射システム340は、プロセッサ310からの命令に応答して、光放射デバイス342に硬化機能又は診断機能などの特定の機能又は特定の機能のモードに関連付けられた光を放射させてもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ310は、現在の機能の現在のモードに従って光を放射するように光放射システム340に指示するように構成されてもよい。現在の機能の現在のモードは、ユーザからの入力に基づいて直近に選択されたモード及び機能であり得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、センサシステム350は、第1のセンサ352及び第2のセンサ354のうちの1つ以上からプロセッサ310への入力を提供するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のセンサ352は、加速度計であってもよいし、又は移動を検出するように構成された他の種類のセンサであってもよい。第1のセンサ352は、第1のセンサ352の移動を示す信号をプロセッサ310に提供してもよい。
【0071】
いくつかの実施形態では、第2のセンサ354は、光放射システム340の温度を検出するように構成されてもよい。例えば、第2のセンサ354は、光放射システム340の温度を示す信号をプロセッサ310に提供するように構成されてもよい。
【0072】
いくつかの実施形態では、プロセッサ310は、センサシステム350から信号を取得してもよい。例えば、プロセッサ310は、第2のセンサ354から信号を取得してもよい。プロセッサ310は、光放射システム340の温度が閾値を上回っていることを示す第2のセンサ354からの信号に応答して、光の放射を停止するように光放射システム340に指示してもよい。代替的又は追加的に、プロセッサ310は、温度が閾値を上回っていることに応答して、光を放射するというユーザ入力に応答して光を方向決めするように光放射システム340に指示しなくてもよい。
【0073】
別の例として、プロセッサ310は、第1のセンサ352から信号を取得してもよい。プロセッサ310は、第1のセンサ352によって検出された移動に関する第1のセンサ352からの信号を分析するように構成され得る。これら及び他の実施形態では、プロセッサ310は、第1のセンサ352からの信号を分析して、信号の特性を判定し得る。プロセッサ310は、信号の特性に基づいて、信号の特性が1つ以上の特定の移動の特性と一致するかどうかを判定し得る。プロセッサ310は、信号の特性が1つ以上の特定の移動の特性と一致することに応答して、検出された移動がユーザ入力に対応すると判定し得る。プロセッサ310は、ユーザ入力に対応する移動に応答して、ユーザ入力に関連付けられた動作を実行し得る。例えば、プロセッサ310は、現在の光放射モードを変更してもよいし、又はユーザ入力に応答して光の放射を停止するように光放射システム340に指示してもよい。
【0074】
例えば、いくつかの実施形態では、第1の移動は第1の機能に対応してもよく、第2の移動は第2の機能に対応してもよい。プロセッサ310は、第1の移動が検出されたこと及び光放射デバイス342が光を放射していることに応答して、光の放射を停止するように光放射システム340に指示してもよい。同様に、プロセッサ310は、第2の移動が検出されたこと及び光放射デバイス342が光を放射していることに応答して、光の放射を停止するように光放射システム340に指示してもよい。
【0075】
いくつかの実施形態では、第1の移動が検出されたこと、光放射デバイス342が光を放射していないこと、かつ現在のモードが第2の機能のモードであることに応答して、プロセッサ310は、第1の機能の第1のモードを現在のモードとして選択してもよい。第1の機能の第1のモードが現在のモードであることに基づいて、光を放射するようにユーザ入力が取得されたときに、プロセッサ310は、第1の機能の第1のモードに対応した光を放射するように光放射デバイス342に指示してもよい。このように、第1の移動及び現在のモードが第2の機能のモードであることに応答して、第1の移動の検出が、第2の機能から第1の機能のモードへの変更をもたらしてもよい。
【0076】
いくつかの実施形態では、第1の移動が検出されたこと、光放射デバイス342が光を放射していないこと、かつ第1の機能の第1のモードが現在のモードであることに応答して、プロセッサ310は、第1の機能の第2のモードを現在のモードとして選択してもよい。このように、第1の移動及び現在のモードが第1の機能のモードであることに応答して、第1の移動の検出が、第1の機能のモード間での変更をもたらしてもよい。
【0077】
いくつかの実施形態では、第2の移動が検出されたこと、光放射デバイス342が光を放射していないこと、かつ第1の機能のモードが現在のモードであることに応答して、プロセッサ310は、第2の機能の第1のモードを現在のモードとして選択してもよい。第2の機能の第1のモードが現在のモードであることに基づいて、光を放射するようにユーザ入力が取得されたときに、プロセッサ310は、第2の機能の第1のモードに対応した光を放射するように光放射デバイス342に指示してもよい。このように、第2の移動及び現在のモードが第1の機能のモードであることに応答して、第2の移動の検出が、第1の機能から第2の機能のモードへの変更をもたらしてもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、第2の移動が検出されたこと、光放射デバイス342が光を放射していないこと、及び第2の機能の第1のモードが現在のモードであることに応答して、プロセッサ310は、第2の機能の第2のモードを現在のモードとして選択してもよい。このように、第2の移動及び現在のモードが第2の機能のモードであることに応答して、第2の移動の検出が、第2の機能のモード間での変更をもたらしてもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、プロセッサ310は、第1の入力デバイス332及び第2の入力デバイス334から信号を取得してもよい。プロセッサ310は、ユーザが第1の入力デバイス332及び第2の入力デバイス334のそれぞれと対話した時間の長さを判定するように構成され得る。これら及び他の実施形態では、プロセッサ310は、時間の長さを1つ以上の閾値と比較し得る。比較に基づいて、プロセッサ310は、現在の光放射モードを変更してもよいし、又はプロセッサ310は、光の放射を停止するようにもしくは光を放射するように、光放射システム340に指示してもよい。これら及び他の実施形態では、第1の移動及び第2の移動に応答してプロセッサ310によって実行される動作と同様の方法で、プロセッサ310が、以前の現在のモードに基づいて現在のモードを選択してもよい。代替的又は追加的に、プロセッサ310は、比較に基づいて、スリープ状態などの1つ以上の状態に入ってもよいし、又はそこから出てもよい。
【0080】
本開示の範囲から逸脱することなく、歯科治療デバイス300に対して修正、追加、又は省略が行われ得る。例えば、いくつかの実施形態では、歯科治療デバイス300は、ネットワークを介して情報を送信又は受信するように構成された任意の構成要素、デバイス、システム、又はそれらの組み合わせを含み得る通信ユニットを含んでもよい。例えば、通信ユニットは、ネットワークカード(無線又は有線)、赤外線通信デバイス、無線通信デバイス(アンテナなど)、及び/又はチップセット(Bluetooth(登録商標)デバイス、802.6デバイス(例えば、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN))、WiFi(登録商標)デバイス、WiMAX(登録商標)デバイス、セルラー通信設備など)などを含んでもよい。
【0081】
別の例として、ユーザ入力システム330は、第1の入力デバイス332及び第2の入力デバイス334よりも少数の又は追加の入力デバイスを含んでもよい。代替的に又は追加的に、歯科治療デバイス300は、追加のセンサを含んでもよい。代替的に又は追加的に、歯科治療デバイス300は、1つ以上の視覚インジケータを含んでもよい。視覚インジケータは、光インジケータであってもよいし、又は何らかの他の視覚インジケータであってもよい。視覚インジケータは、歯科治療デバイス300の現在のモードを示し得る。
【0082】
図4は、歯科治療デバイスの例示的な動作400のフローチャートを示す。動作400は、本開示に記載される少なくとも1つの実施形態に従って構成され得る。動作400は、いくつかの実施形態では、
図1の歯科治療デバイス100もしくは
図3の歯科治療デバイス300又は別のデバイスなどのデバイス、デバイス同士の組み合わせ、又はシステムによって実行され得る。これら及び他の実施形態では、動作400は、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された命令の実行に基づいて実行され得る。様々なブロックが、別個のブロックとして示されているが、所望の実装に応じて、更なるブロックに分割されたり、より少数のブロックに組み合わされたり、又は除去されたりしてもよい。
【0083】
動作400は、ブロック402で開始し得、ここで、歯科治療デバイスの第1の移動が、移動信号に基づいて判定され得る。いくつかの実施形態では、第1の移動は、地球の重力の方向に実質的に垂直な方向であってもよい。代替的又は追加的に、第1の移動は、地球の重力の方向に実質的に平行な方向であってもよい。
【0084】
ブロック404において、歯科治療デバイスの第1の移動に応答して、かつ光放射デバイスが第1の状態を有することに応答して、光放射デバイスの動作機能の変更が指示され得る。
【0085】
ブロック406において、歯科治療デバイスの第1の移動に応答して、かつ光放射デバイスが第2の状態を有することに応答して、光放射デバイスの状態の変更が指示され得る。いくつかの実施形態では、光放射デバイスの状態の変更を指示することは、光放射デバイスに第1の状態に変化するように指示することを含んでもよい。
【0086】
いくつかの実施形態では、光放射デバイスの状態が、光放射デバイスによる光の放射を判定してもよい。これら及び他の実施形態では、光放射デバイスは、光放射デバイスが光を放射していないときに、第1の状態を有し得、光放射デバイスが光を放射しているときに、第2の状態を有し得る。
【0087】
本明細書に開示されるこのプロセス、及び動作、並びに他のプロセス、及び動作について、実行される機能及び/又は動作が異なる順序で実装されてもよいことが理解される。更に、概説された機能及び動作は、例として提供されているに過ぎず、機能及び動作のいくつかは、開示された実施形態の本質から逸脱することなく、任意選択であり得、より少数の機能及び動作になるように組み合わされ得、又は追加の機能及び動作に拡張され得る。
【0088】
例えば、いくつかの実施形態では、動作400は、移動信号に基づいて歯科治療デバイスの第2の移動を判定することと、歯科治療デバイスの第2の移動及び光放射デバイスが第1の状態を有することに応答して、複数の動作機能のうちの第2の動作機能を選択することとを更に含んでもよい。動作400は、歯科治療デバイスの第2の移動及び光放射デバイスが第2の状態を有することに応答して、光放射デバイスに光の放射を停止するように指示することを更に含んでもよい。これら及び他の実施形態では、第2の移動は、地球の重力の方向に実質的に平行な方向であってもよい。
【0089】
別の例として、動作400は、第1の機能が選択されたときに、第1の露光時間で光の放射を停止するように光放射デバイスに指示し、第2の機能が選択されたときに、第2の露光時間で光の放射を停止するように光放射デバイスに指示することを更に含んでもよい。これら及び他の実施形態では、第2の露光時間は、第1の露光時間よりも長くてもよい。
【0090】
図5A~
図5Eは、歯科治療デバイスの例示的な動作方法500のフローチャートを示す。方法500は、本開示に記載される少なくとも1つの実施形態に従って構成され得る。方法500の1つ以上の動作は、いくつかの実施形態では、
図1の歯科治療デバイス100もしくは
図3の歯科治療デバイス300又は別のデバイスなどのデバイス、デバイス同士の組合せ、又はシステムによって実行され得る。これら及び他の実施形態では、方法500は、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された命令の実行に基づいて実行され得る。様々なブロックが、別個のブロックとして示されているが、所望の実装に応じて、更なるブロックに分割されたり、より少数のブロックに組み合わされたり、又は除去されたりしてもよい。
【0091】
方法500は、ブロック502で開始し得、ここで、歯科治療デバイスがスリープモードに入り得る。スリープモードは、歯科治療デバイスの低電力モードであり得る。スリープモードでは、歯科治療デバイスは光を放射しなくてもよく、かつ歯科治療デバイスの他の機能は終了及び/又は低減されてもよい。
【0092】
ブロック504において、ユーザ入力が受信されたかどうかが判定され得る。ユーザ入力が受信されたことに応答して、方法500はブロック506に進み得る。ユーザ入力が受信されていないことに応答して、方法500はブロック504で継続し得る。ユーザ入力は、ユーザによる歯科治療デバイスの移動又はユーザによる歯科治療デバイスのボタンとの対話を含み得る。例えば、ユーザがボタンを押したり離したりすることがユーザ入力であり得る。代替的に又は追加的に、歯科治療デバイスのセンサによって検出される任意の移動が、ブロック504において判定される歯科治療デバイスの移動であってもよい。
【0093】
ブロック506において、歯科治療デバイスは、ブロック504において移動が検出されたことに応答して、スリープモードを出てもよい。
ブロック510において、歯科治療デバイスの移動が検出されたかどうかが判定され得る。歯科治療デバイスの移動が検出されたことに応答して、方法500はブロック516に進み得る。歯科治療デバイスの移動が検出されないことに応答して、方法500はブロック512に進み得る。歯科治療デバイスによって検出される移動は、ユーザ入力に関連付けられた特定の移動に対応する移動であり得る。例えば、ブロック510において歯科治療デバイスによって検出される移動は、
図2に示されるような1つ以上の移動に対応し得る。
【0094】
ブロック512において、ボタンが押され、かつ離されたかどうかが判定され得る。ボタンが押され、かつ離されたことに応答して、方法500はブロック540に進み得る。ボタンが押されず、かつ離されなかったことに応答して、方法500はブロック514に進み得る。
【0095】
ブロック514において、第1のタイマが満了したかどうかが判定され得る。第1のタイマが満了したことに応答して、方法500はブロック502に進み得る。第1のタイマが満了していないことに応答して、方法500はブロック510に進み得る。第1のタイマは、ブロック506において歯科治療デバイスがスリープモードから出ることに応答して開始し得る。
【0096】
ブロック516において、歯科治療デバイスの移動が第1の移動であるかどうかが判定され得る。歯科治療デバイスの移動が第1の移動であることに応答して、方法500はブロック518に進み得る。歯科治療デバイスの移動が第1の移動ではないことに応答して、方法500はブロック528に進み得る。例えば、歯科治療デバイスの移動が、
図2の第1の経路220などの第1の経路をたどる第1の移動であるかどうかが判定され得る。
【0097】
ブロック518において、歯科治療デバイスが光を放射しているかどうかが判定され得る。歯科治療デバイスが光を放射していることに応答して、方法500はブロック520に進み得る。歯科治療デバイスが光を放射していないことに応答して、方法500はブロック522に進み得る。ブロック520において、歯科治療デバイスは、光の放射を停止し得る。
【0098】
ブロック522において、現在の動作モードが第1の動作機能のモードであるかどうかが判定され得る。現在の動作モードが第1の動作機能のモードであることに応答して、方法500はブロック524に進み得る。現在の動作モードが第1の動作機能のモードでないことに応答して、方法500はブロック526に進み得る。例えば、現在の動作モードは、第2の動作機能のモードであり得る。
【0099】
ブロック524において、歯科治療デバイスの現在の動作モードは、第1の動作機能の別のモードに変更され得る。例えば、現在の動作モードが第1の機能の第1のモードである場合、現在の動作モードは、第1の機能の第2のモードに変更され得る。
【0100】
ブロック526において、歯科治療デバイスの現在の動作モードは、第2の動作機能から第1の動作機能の第1のモードに変更され得る。
ブロック528において、歯科治療デバイスの移動が第2の移動であるかどうかが判定され得る。歯科治療デバイスの移動が第2の移動であることに応答して、方法500はブロック530に進み得る。例えば、歯科治療デバイスの移動が、
図2の第2の経路230などの第2の経路をたどる第2の移動であるかどうかが判定され得る。歯科治療デバイスの移動が第2の移動ではないことに応答して、方法500はブロック510に進み得る。例えば、移動が第1の移動又は第2の移動ではない場合、デバイスの移動は、機能もしくは動作モードを変更するための、かつ/又は光の放射を停止するための、ユーザ入力に対応する特定の移動に関連付けられなくてもよい。
【0101】
ブロック530において、歯科治療デバイスが光を放射しているかどうかが判定され得る。歯科治療デバイスが光を放射していることに応答して、方法500はブロック566に進み得る。歯科治療デバイスが光を放射していないことに応答して、方法500はブロック532に進み得る。
【0102】
ブロック566において、現在の動作モードが第1の動作機能のモードであるかどうかが判定され得る。現在の動作モードが第1の動作機能のモードであることに応答して、方法500はブロック568に進み得る。ブロック568において、歯科治療デバイスは、光の放射を停止し得る。現在の動作モードが第1の動作機能のモードでないことに応答して、方法500はブロック510に進み得る。例えば、現在の動作モードは、第2の動作機能のモードであり得る。このように、現在の動作モードが第2の動作機能のモードであり、かつ光が放射されているときに移動が検出された場合、その移動は歯科治療デバイスの状態を変更しなくてもよい。このように、歯科治療デバイスは、移動(そうでなければ、歯科治療デバイスが光を放射していない場合には、歯科治療デバイスの状態を変更することになる)に応答して状態を変更しなくてもよい。
【0103】
ブロック532において、現在の動作モードが第2の動作機能のモードであるかどうかが判定され得る。現在の動作モードが第2の動作機能のモードであることに応答して、方法500はブロック534に進み得る。現在の動作モードが第2の動作機能のモードでないことに応答して、方法500はブロック536に進み得る。例えば、現在の動作モードは、第1の動作機能のモードであり得る。
【0104】
ブロック534において、歯科治療デバイスの現在の動作モードは、第2の動作機能の別のモードに変更され得る。例えば、現在の動作モードが第2の機能の第1のモードである場合、現在の動作モードは、第2の機能の第2のモードに変更され得る。
【0105】
ブロック536において、歯科治療デバイスの現在の動作モードは、第1の動作機能から第2の動作機能の第1のモードに変更され得る。
ブロック540において、歯科治療デバイスが光を放射しているかどうかが判定され得る。歯科治療デバイスが光を放射していることに応答して、方法500はブロック542に進み得る。ブロック542において、歯科治療デバイスは、光の放射を停止し得る。歯科治療デバイスが光を放射していないことに応答して、方法500はブロック544に進み得る。
【0106】
ブロック544において、第1のボタン及び第2のボタンが一緒に押され、かつ離されたかどうかが判定され得る。第1のボタン及び第2のボタンが一緒に押され、かつ離されたことに応答して、方法500はブロック546に進み得る。第1のボタン及び第2のボタンが一緒に押されて離されたのではないことに応答して、方法500はブロック550で継続し得る。
【0107】
ブロック546において、第1のボタン及び第2のボタンが押されていた時間が第1の閾値よりも長いかどうかが判定され得る。その時間が第1の閾値よりも長いことに応答して、方法500は、ブロック502に進み、スリープモードに入り得る。その時間が第1の閾値よりも長くないことに応答して、方法500はブロック548に進み得る。
【0108】
ブロック548において、歯科治療デバイスは、現在の動作モードに従って光の放射を開始し得る。
ブロック550において、ボタンが押されていた時間が第2の閾値よりも長いかどうかが判定され得る。その時間が第2の閾値よりも長いことに応答して、方法500はブロック522に進み得る。その時間が第2の閾値よりも長くないことに応答して、方法500はブロック548に進み得る。第2の閾値は、ブロック546に関して説明した第1の閾値よりも短くてもよい。550における判定は、第1又は第2のボタンのいずれか一方が第2の閾値未満の時間にわたって押されたかどうかを判定し得る。第2の閾値未満の時間にわたって第1又は第2のボタンのいずれか1つを押すことにより、ブロック548において、歯科治療デバイスに光の放射を開始させ得る。
【0109】
ブロック552において、第1のボタンが押され、かつ離されたかどうかが判定され得る。第1のボタンが押され、かつ離されたことに応答して、方法500はブロック554に進み得る。第1のボタンが押されて離されたのではないことに応答して、方法500はブロック560に進み得る。第1のボタンが押されて離されたのではないという判定は、第2のボタンが押されて離されたということを示しており、これは、第1のボタン及び第2のボタンのうちの1つが押されて離されたことが事前に判定されており、第1のボタンが押されて離されたのではない場合には、第2のボタンが押され、かつ離されたことになるからである。
【0110】
ブロック554において、現在の動作モードが第1の動作機能のモードであるかどうかが判定され得る。現在の動作モードが第1の動作機能のモードであることに応答して、方法500はブロック556に進み得る。現在の動作モードが第1の動作機能のモードではないこと、すなわち、現在のモードが第2の機能のモードであることに応答して、方法500はブロック558に進み得る。
【0111】
ブロック556において、歯科治療デバイスの現在の動作モードは、第1の動作機能の別のモードに変更され得る。ブロック558において、歯科治療デバイスの現在の動作モードは、第2の動作機能から第1の動作機能の第1のモードに変更され得る。
【0112】
ブロック560において、現在の動作モードが第2の動作機能のモードであるかどうかが判定され得る。現在の動作モードが第2の動作機能のモードであることに応答して、方法500はブロック562に進み得る。現在の動作モードが第2の動作機能のモードではないこと、すなわち、現在のモードが第1の機能のモードであることに応答して、方法500はブロック564に進み得る。
【0113】
ブロック562において、歯科治療デバイスの現在の動作モードは、第2の動作機能の別のモードに変更され得る。ブロック564において、歯科治療デバイスの現在の動作モードは、第1の動作機能のモードから第2の動作機能の第1のモードに変更され得る。
【0114】
本明細書で開示されるこのプロセス、動作、及び方法、並びに他のプロセス、動作、及び方法について、実行される機能及び/又は動作が、異なる順序で実装されてもよいことが理解される。更に、概説された機能及び動作は、例として提供されているに過ぎず、機能及び動作のいくつかは、開示された実施形態の本質から逸脱することなく、任意選択であり得、より少数の機能及び動作になるように組み合わされ得、又は追加の機能及び動作に拡張され得る。
【0115】
図6は、歯科治療デバイスの例示的な動作方法600のフローチャートを示す。方法600は、本開示に記載される少なくとも1つの実施形態に従って構成され得る。方法600の1つ以上の動作は、いくつかの実施形態では、
図1の歯科治療デバイス100もしくは
図3の歯科治療デバイス300又は別のデバイスなどのデバイス、デバイス同士の組合せ、又はシステムによって実行され得る。これら及び他の実施形態では、方法600は、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された命令の実行に基づいて実行され得る。様々なブロックが、別個のブロックとして示されているが、所望の実装に応じて、更なるブロックに分割されたり、より少数のブロックに組み合わされたり、又は除去されたりしてもよい。
【0116】
方法600は、ブロック602で開始し得、ここで、第1のユーザ入力が、歯科治療デバイスにおいて取得され得る。
ブロック604において、第1のユーザ入力に応答して、歯科治療デバイスの複数の動作機能のうちの第1の機能に従って、歯科治療デバイスによって光が放射され得る。歯科治療デバイスによって放射される光は、複数の動作機能のそれぞれに対して異なっていてもよく、複数の動作機能は、歯科治療デバイスを使用する患者の歯科治療のために構成され得る。
【0117】
ブロック606において、歯科治療デバイスの移動を表す移動信号が取得され得る。ブロック608において、移動信号に基づいて、歯科治療デバイスの第1の移動が判定され得る。いくつかの実施形態では、第1の移動は、地球の重力の方向に実質的に垂直な方向であってもよい。
【0118】
ブロック610において、歯科治療デバイスが光を放射していないときの歯科治療デバイスの第1の移動に応答して歯科治療デバイスの動作機能を変更する代わりに、歯科治療デバイスが光を放射しているときの第1の移動に応答して歯科治療デバイスによって光の放射が停止され得る。これら及び他の実施形態では、第1の機能が選択されると、光の放射は、第1の露光時間で停止され得る。
【0119】
本明細書で開示されるこのプロセス、動作、及び方法、並びに他のプロセス、動作、及び方法について、実行される機能及び/又は動作が、異なる順序で実装されてもよいことが理解される。更に、概説された機能及び動作は、例として提供されているに過ぎず、機能及び動作のいくつかは、開示された実施形態の本質から逸脱することなく、任意選択であり得、より少数の機能及び動作になるように組み合わされ得、又は追加の機能及び動作に拡張され得る。
【0120】
例えば、いくつかの実施形態では、方法600は、歯科治療デバイスの第2の移動を表す第2の移動信号を取得することを更に含み、第2の移動信号に基づいて歯科治療デバイスの第2の移動を判定してもよい。方法600は、歯科治療デバイスが光を放射しているときに歯科治療デバイスによる光の放射を停止する代わりに、歯科治療デバイスが光を放射していないときの歯科治療デバイスの第2の移動に応答して、複数の動作機能のうちの第2の動作機能を選択することを更に含み得る。
【0121】
いくつかの実施形態では、第2の移動は、地球の重力の方向に実質的に平行な方向であってもよい。
別の例として、方法600は、第1の露光時間の後に、歯科治療デバイスの第2の移動を表す第2の移動信号を取得することを更に含み、第2の移動信号に基づいて歯科治療デバイスの第2の移動を判定してもよい。方法600はまた、歯科治療デバイスにおいて第2のユーザ入力を取得することと、歯科治療デバイスの第2の移動及び第2のユーザ入力に応答して、第2の動作機能に従って歯科治療デバイスによって光を放射することとを含んでもよい。
【0122】
図7は、歯科治療デバイスの動作の例示的な方法700のフローチャートを示す。方法700は、本開示に記載される少なくとも1つの実施形態に従って構成され得る。方法700の1つ以上の動作は、いくつかの実施形態では、
図1の歯科治療デバイス100もしくは
図3の歯科治療デバイス300又は別のデバイスなどのデバイス、デバイス同士の組合せ、又はシステムによって実行され得る。これら及び他の実施形態では、方法700は、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された命令の実行に基づいて実行されてもよい。様々なブロックが、別個のブロックとして示されているが、所望の実装に応じて、更なるブロックに分割されたり、より少数のブロックに組み合わされたり、又は除去されたりしてもよい。
【0123】
概して、方法700は、歯科治療デバイスの移動を検出するために使用され得る。歯科治療デバイスの移動は、歯科治療デバイスを制御するために使用され得る。例えば、方法700によって検出された移動は、
図5A~
図5Fの方法500において使用され得る。一例として、方法700は、方法500のブロック510において実行され得、歯科治療デバイスへのユーザ入力に関連付けられた特定の移動に対応する移動を検出するために使用され得る。方法700によって出力された特定の移動の種類は、検出された移動の種類を考慮に入れる、方法500のブロック516及びブロック528において使用され得る。
【0124】
これら及び他の実施形態では、ユーザによる移動の例は、
図2B及び
図2Cにそれぞれ示すタッピング又は振り動かしを含むことができる。方法700は、ユーザによる移動がユーザ入力として記録されることを可能にするのに十分な基準をそのユーザによる移動が含むかどうかを判定し得る。例えば、ユーザ入力は、
図2Bに示すような単一の下向きタップであってもよい。いくつかの実施形態では、単一の下向きタップが、特定の時間枠内の最小加速度及び最小減速度に基づいて、ユーザによる移動をユーザ入力として記録することを可能にするのに十分な基準を含んでもよい。方法700を使用して、タップの動きにおける特定の時間枠内で最小加速度及び最小減速度が生じるかどうかを判定して、ユーザによる移動をユーザ入力として記録することを可能にすることができる。
【0125】
方法700は、ブロック702で開始し得、ここで、力信号が監視され得る。力信号は、
図3のプロセッサ310など、歯科治療デバイスのプロセッサによって監視され得る。力信号は、プロセッサによって、第1のセンサ352又は第2のセンサ354などの歯科治療デバイス内のセンサから取得され得る。力信号は、歯科治療デバイスに加えられた力を示し得る。力は、歯科治療デバイスの移動に基づいて歯科治療デバイスに加えられ得る。例えば、歯科治療デバイスの加速度により、歯科治療デバイスの質量に基づいて、力が歯科治療デバイスに加えられ得る。
【0126】
いくつかの実施形態では、力信号は、複数の力信号を含んでもよい。複数の力信号のそれぞれは、力信号を生成しているセンサの異なる感知軸に対応し得る。例えば、センサは、3つの感知軸を有し得る。これら及び他の実施形態では、それらの感知軸は、デカルト座標系のx、y、及びz平面などの3つの直交面に対応し得る。これら及び他の実施形態では、力信号は、3つの軸のそれぞれについて同時に取得されてもよい。したがって、力信号は、x軸力信号、y軸力信号、及びz軸力信号を含み得る。例えば、
図2Dに示される力信号は、取得された力信号の例であり得る。これら及び他の実施形態では、力信号は、センサによって連続的に出力され、かつ力信号の閾値に関してプロセッサによって連続的に監視されるデータであり得る。
【0127】
ブロック704において、力信号のうちの1つ以上が第1の大きさ閾値よりも大きい大きさを有するかどうかが判定され得る。力信号のうちの1つが第1の大きさ閾値よりも大きい大きさを有することに応答して、方法700はブロック706に進み得る。第1の大きさ閾値よりも大きい大きさを有する力信号がないことに応答して、方法700はブロック702に進み得、力信号は監視され続け得る。一例として、ブロック704を使用して、力信号によって示された歯科治療デバイスの移動が、ユーザ入力として記録される単一の下向きタップの最小加速度を満たすかどうかを判定し得る。
【0128】
これら及び他の実施形態では、ブロック704において、第1の大きさ閾値よりも大きい大きさを有する力信号が、歯科治療デバイスの減速ではなく加速を示す正の力を有するかどうかも判定され得る。これら及び他の実施形態では、力信号が歯科治療デバイスの減速を示す場合、本方法はブロック702に進み得、力信号は監視され続け得る。
【0129】
ブロック706において、力信号のうちの2つ以上が第1の大きさ閾値よりも大きい大きさを有するかどうかが判定され得る。力信号のうちの2つ以上が第1の大きさ閾値よりも大きい大きさを有することに応答して、方法700はブロック710に進み得る。力信号のうちの1つのみが第1の大きさ閾値よりも大きい大きさを有することに応答して、方法700はブロック708に進み得る。
【0130】
ブロック708において、第1の大きさ閾値よりも大きい大きさを有する力信号が、選択された力信号として指定され得、選択された力信号の感知軸が、現在の移動軸として記録され得る。現在の移動軸は、歯科治療デバイスの移動が検出され得る感知軸を示し得る。例えば、現在の移動軸がy軸である場合、
図2A及び
図2Bに示される第1の経路220に沿った移動、すなわちタップ動作などのy平面内の移動が、方法700によって検出され得る。
【0131】
ブロック710において、力信号のうち最大の大きさを有する力信号が、選択された力信号として指定され得、選択された力信号の感知軸が、現在の移動軸として記録され得る。したがって、2つ以上の力信号が第1の大きさ閾値よりも大きい大きさを有する場合、最大の力信号が選択された力信号になり得、選択された力信号の感知軸が現在の移動軸として記録され得る。例えば、ユーザが歯科治療デバイスを横方向に動かすと、x軸力信号とy軸力信号の両方が閾値より大きくなる場合がある。これら及び他の実施形態では、x軸力信号は、振る動きに対応し得、y軸力信号は、タップの動きに対応し得る。2つの力信号は、異なる動きに対応するので、力信号に関連付けられた動きが生じているかどうかを判定するために力信号のうちの1つのみが選択され得る。これら及び他の実施形態では、最大である力信号が選択され得る。
【0132】
ブロック712において、選択された力信号が監視され続け得る。他の力信号は、方法700のブロック714、716、718、及び720に関して監視され続けなくてもよい。これら及び他の実施形態では、選択された力信号のみを監視して、選択された力信号の感知軸における現在の移動が、歯科治療デバイスへのユーザ入力に関連付けられた特定の移動に対応する特性を含むかどうかを判定し得る。要するに、ユーザが、いったんユーザ入力に関連付けられた特定の移動の特性の全てではないが1つ以上の特性を含む、選択された力信号の感知軸での移動を開始すると、方法700は、歯科治療デバイスの他の移動を無視して、ユーザが、ユーザ入力に関連付けられた特定の移動の特性の全てを有する移動の生成を終了したかどうかを判定する。
【0133】
一例として、ユーザ入力に関連付けられた移動は、y軸平面内の
図2Bに示すようなタップの動きであり得る。第1の大きさ閾値が力信号によって満たされるということは、第1の大きさ閾値を満たすのに十分な加速度でユーザが歯科治療デバイスを動かし始めたことを示し得る。第1の大きさ閾値が高いほど、ユーザ入力に関連付けられたタップの動きに対応する特性を動きに含ませるようにするために、ユーザは、y軸平面において歯科治療デバイスをより加速する必要がある。ユーザがy軸平面内でタップの動きを開始した後、y軸平面外の他の動きは、ユーザ入力に関連するタップの動きに対応する特性を含む完全なタップの動きをもたらさない場合がある。結果として、方法700では、開始されたタップの動きが、ユーザ入力に関連付けられたタップの動きに対応する特性の全てを含むか又は全ては含まないかを判定することができるまで、y軸平面外の他の動きを考慮しない。
【0134】
ブロック714において、選択された力信号が、第2の大きさ閾値よりも大きい大きさを有するか、かつブロック704において使用された力と反対であるかどうかが判定され得る。ブロック714で行われる判定は、ブロック704で判定が行われた後の時点で生じてもよい。選択された力信号が、第2の大きさ閾値よりも大きい大きさを有すること、かつ上記力と反対であることに応答して、方法700はブロック716に進み得る。選択された力信号が、第2の大きさ閾値よりも大きい大きさを有さないこと、かつ/又は上記力と反対でないことに応答して、方法700はブロック702に進み得、力信号は監視され続け得る。
【0135】
これら及び他の実施形態では、選択された力信号がブロック702で監視される力信号と反対であるということは、その力がブロック702で生じている移動と反対の移動の結果であることを示し得る。例えば、ブロック702における加速に対して、ブロック712における減速は、反対の力をもたらし得る。別の例として、
図2Dは、第1の時間に第1の力を有し、第1の時間の後の第2の時間に第1の力と反対の第2の力を有する第1の力信号280を示す。例えば、第1の力信号280の第1のピーク282は、ブロック704において第1の大きさ閾値を満たすために使用され得、第1の力信号280の第2のピーク284は、ブロック714において第2の大きさ閾値を満たすために使用され得る。
【0136】
一例として、
図2Bに関して、ユーザは、歯科治療デバイス250を、頂部位置から開始して加速し、底部位置に向かって移動させてもよい。頂部位置からの移動の加速度によって引き起こされる力が、ブロック704において第1の大きさ閾値と比較され得る。歯科治療デバイス250が下位置に近づくと、ユーザは、歯科治療デバイス250を減速させて、歯科治療デバイス250を底部位置で停止させ得る。底部位置で停止するための減速度によって引き起こされる力は、ブロック714で第2の大きさ閾値と比較され得る。減速度によって生じる力は、加速度によって生じる力と反対であることに留意されたい。このように、歯科治療デバイス250の単一方向への移動は、ユーザ入力として歯科治療デバイス250によって認識され得る。したがって、歯科治療デバイス250は、ユーザ入力として歯科治療デバイス250によって認識されるために、前後移動などのような第1の方向及び第2の方向への移動を必要としなくてもよい。
【0137】
いくつかの実施形態では、第2の大きさ閾値は、第1の大きさ閾値と同じであってもよい。例えば、ユーザ入力に関連付けられたタップの動きは、ユーザが少なくとも第1の速度で加速し、次いでユーザが少なくとも第1の速度で減速する特性を含んでもよい。代替的又は追加的に、第2の大きさ閾値は、第1の大きさ閾値と異なっていてもよい。例えば、第2の大きさ閾値は、第1の大きさ閾値より大きくても小さくてもよく、これは、ユーザ入力に関連付けられた移動をさせるために、ユーザが、より速く減速してもよいし、より遅く減速してもよいことを示す。
【0138】
ブロック716において、第1の大きさ閾値が満たされている時間と第2の大きさ閾値が満たされている時間との間の時間差が時間閾値を下回っているかどうかが判定され得る。時間差が時間閾値を下回っていることに応答して、方法700はブロック718に進み得る。時間差が時間閾値を下回っていないことに応答して、方法700はブロック702に進み得、力信号は監視され続け得る。
【0139】
時間閾値は、第1の大きさ閾値及び第2の大きさ閾値が満たされていることによって証明される、移動の加速段階と移動の減速段階との間の移動の時間の長さを判定し得る。例えば、より大きい時間閾値は、7.6cm~91cm(3インチ~36インチ)の間の円弧長を伴うタップなど、より小さい又はより大きい移動が、ユーザ入力であると判定されることを可能にし得る。対照的に、より小さい時間閾値は、7.6cm~15cm(3インチ~6インチ)の間の円弧長を伴うタップなど、より小さい移動が、ユーザ入力であると判定されることを可能にし得る。これら及び他の実施形態では、時間閾値は、第1の大きさ閾値及び第2の大きさ閾値に基づき得る。
【0140】
ブロック718において、現在の移動軸が、歯科治療デバイスに対するユーザ入力に関連付けられた移動の移動軸に対応するかどうかを判定し得る。現在の移動軸がユーザ入力に関連付けられた移動の移動軸に対応することに応答して、方法700はブロック720に進み得る。現在の移動軸がユーザ入力に関連付けられた移動の移動軸に対応しないことに応答して、方法700はブロック702に進み得、力信号は監視され続け得る。
【0141】
例えば、現在の移動軸は、x軸であり得る。
図2Cに示す振り動かしは、x軸における移動であり得る。現在の移動軸がユーザ入力の移動軸に対応しているので、方法700によって検出された移動がユーザ入力に対応することが判定され得る。別の例として、現在の移動軸は、z軸であり得る。ユーザ入力に対応する移動がz軸において生じないこともある。結果として、方法700によって検出された移動がユーザ入力に対応しないことが判定され得る。
【0142】
ブロック720において、ユーザ入力に関連付けられた移動の表示が出力され得る。例えば、方法700は、歯科治療デバイスが
図2Bに示すようなタップの動きで移動したことを判定し得る。
図5のステップ516及び528において、デバイスを制御するために、歯科治療デバイスの光放射デバイスによって放射される光に変更を生じさせるなど、ユーザ入力の表示が、提供され、使用され得る。ユーザ入力に関連付けられた移動が判定された後、方法700は、ブロック702に戻り、更なるユーザ入力を監視し続け得る。
【0143】
本明細書で開示されるこのプロセス、動作、及び方法、並びに他のプロセス、動作、及び方法について、実行される機能及び/又は動作が、異なる順序で実装されてもよいことが理解される。更に、概説された機能及び動作は、例として提供されているに過ぎず、機能及び動作のいくつかは、開示された実施形態の本質から逸脱することなく、任意選択であり得、より少数の機能及び動作になるように組み合わされ得、又は追加の機能及び動作に拡張され得る。例えば、いくつかの実施形態では、ブロック718は、ブロック708と712との間、及びブロック710と712との間にあってもよい。これら及び他の実施形態では、現在の移動軸がユーザ入力に対応する移動に対応しない場合、方法700はブロック702に進み得、ブロック712、714、及び716は生じなくてもよい。
【0144】
方法700は、望ましくない又は意図的でない動きが、歯科治療デバイスの光放射デバイスによって放射される光の変化をもたらすことを低減するのに役立ち得ることに留意されたい。望ましくない動きが光放射デバイスによって放射される光の変化をもたらすことを低減することは、歯科治療デバイスの安全機能であり得る。例えば、
図7の基準がなければ、歯科治療デバイスが落下した場合、その落下の動きによって光放射デバイスに光を放射させるおそれがあり、その光がユーザの目に向けられる可能性がある。しかしながら、
図7の基準を使用すると、第1の大きさ閾値及び第2の大きさ閾値並びに時間閾値は、歯科治療デバイスが落下しても光放射デバイスが光を放射しないように設定することができる。例えば、第1の大きさ閾値は、重力によって生じる力よりも高く設定されてもよく、時間閾値は、15cm(6インチ)を超える落下が、加速段階と減速段階に、それらの間に時間閾値よりも大きい時間差を持たせるように、十分に短く設定されてもよい。更に、基準を満たすことが、モード(放射される光の種類又はパターンなど)の変更を可能にし得るか、又は光の放射が停止をもたらし得る一方で、別の安全機能として、歯科治療デバイスに光を放射させるためにはボタンを押すなどのもう一つの別のアクションが必要であってもよい。
【0145】
代替的又は追加的に、
図7の基準は、望ましくない動きが歯科治療デバイスによって放射される光の変更をもたらすことを更に低減してもよい。例えば、第1の大きさ閾値及び第2の大きさ閾値並びに時間閾値は、通常の歯科活動による歯科治療デバイスの移動が、歯科治療デバイスによって放射される光の変化をもたらし得ないように設定されてもよい。むしろ、不自然な歯科治療移動のみが、歯科治療デバイスによって放射される光の変化をもたらし得る。したがって、
図7の基準は、歯科治療デバイスのユーザの動きが、意図せずに歯科治療デバイスによって放射される光の変化を引き起こす可能性を低減し得る。したがって、第1の大きさ閾値及び第2の大きさ閾値並びに時間閾値は、通常の歯科治療移動外のユーザの意図的な移動のみが、歯科治療デバイスによって放射される光の変化をもたらし得るように設定されてもよい。これら及び他の実施形態では、第1の大きさ閾値及び第2の大きさ閾値並びに時間閾値は、一般の成人が移動させられるように設定されてもよい。
【0146】
図8は、歯科治療デバイスの動作の例示的な方法800のフローチャートを示す。方法800は、本開示に記載される少なくとも1つの実施形態に従って構成され得る。方法800の1つ以上の動作は、いくつかの実施形態では、
図1の歯科治療デバイス100もしくは
図3の歯科治療デバイス300又は別のデバイスなどのデバイス、デバイス同士の組合せ、又はシステムによって実行され得る。これら及び他の実施形態では、方法800は、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された命令の実行に基づいて実行されてもよい。様々なブロックが、別個のブロックとして示されているが、所望の実装に応じて、更なるブロックに分割されたり、より少数のブロックに組み合わされたり、又は除去されたりしてもよい。
【0147】
方法800は、ブロック802において開始し得、ここで、歯科治療デバイスの移動を表す力信号を使用して、第1の力閾値よりも大きい大きさで歯科治療デバイスに加えられた第1の力を検出し得る。ブロック804において、力信号を使用して、第2の力閾値よりも大きい大きさで歯科治療デバイスに加えられた第2の力を検出し得る。
【0148】
ブロック806において、第2の力が第1の力と反対であることに応答して、歯科治療デバイスの移動が検出され得る。いくつかの実施形態では、歯科治療デバイスの移動は、第1の力及び第2の力の両方がセンサの同じ感知軸において生じていることに更に応答して検出されてもよい。代替的に又は追加的に、歯科治療デバイスの移動は、第1の力の発生と第2の力の発生との時間差が時間閾値を満たすことに更に応答して検出されてもよい。代替的に又は追加的に、歯科治療デバイスの移動は、第1の力及び第2の力がそこで生じる感知軸が、移動に対応していることに更に応答して検出されてもよい。これら及び他の実施形態では、移動に対応しない、センサの第2の感知軸において生じる第1の力及び第2の力では、移動が検出されなくてもよい。
【0149】
ブロック808において、検出された移動に応答して、歯科治療デバイスの光放射デバイスの変更が生じ得る。
本明細書で開示されるこのプロセス、動作、及び方法、並びに他のプロセス、動作、及び方法について、実行される機能及び/又は動作が、異なる順序で実装されてもよいことが理解される。更に、概説された機能及び動作は、例として提供されているに過ぎず、機能及び動作のいくつかは、開示された実施形態の本質から逸脱することなく、任意選択であり得、より少数の機能及び動作になるように組み合わされ得、又は追加の機能及び動作に拡張され得る。
【0150】
例えば、いくつかの実施形態では、方法800は、力信号を使用して、第1の力閾値よりも大きい、歯科治療デバイスに加えられた第3の力を検出することと、力信号を使用して、第2の力閾値よりも大きい、歯科治療デバイスに加えられた第4の力を検出することとを更に含んでもよい。方法800は、第4の力が第3の力と反対であり、第4の力及び第3の力の両方がセンサの第2の感知軸において生じることに応答して、歯科治療デバイスの移動とは異なる歯科治療デバイスの第2の移動を検出することを更に含み得る。方法800はまた、検出された移動に応答して、光放射デバイスの変更とは異なる光放射デバイスの第2の変更を指示することを更に含み得る。
【0151】
別の例として、方法800において、第1の力及び第2の力は、センサの第1の感知軸において生じてもよい。これら及び他の実施形態では、方法800は、力信号を使用して、第1の力閾値よりも大きい、歯科治療デバイスに加えられた第3の力を検出することと、第1の力が第3の力よりも大きいことに応答して、第1の力を第1の条件力として選択することとを更に含み得る。方法800はまた、力信号を使用して、第2の力閾値よりも大きい、歯科治療デバイスに加えられた、センサの第2の感知軸上に生じている第5の力を検出することと、センサの異なる感知軸上に生じている第5の力を選択する代わりに、第2の力が第1の条件力と同じセンサの感知軸上に生じていることに応答して、第2の力を第2の条件力として選択することとを含み得る。方法800は、第1の条件力の方向を第2の条件力の方向と比較することを更に含み得る。これら及び他の実施形態では、第1の条件力の方向が第2の条件力の方向と反対であることに応答して、歯科治療デバイスの移動が検出されてもよい。
【0152】
上述したように、本明細書に記載する実施形態は、以下でより詳細に説明するように、様々なコンピュータハードウェア又はソフトウェアモジュールを含む専用又は汎用コンピュータ(例えば、
図3のプロセッサ310)の使用を含み得る。更に、上述したように、本明細書に記載される実施形態は、そこに記憶されたコンピュータ実行可能命令又はデータ構造を搭載又は保持させるためのコンピュータ可読媒体(例えば、
図3のメモリ320)を使用して実装され得る。
【0153】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される異なる構成要素、モジュール、エンジン、及びサービスは、コンピューティングシステム上で実行されるオブジェクト又はプロセスとして(例えば、別個のスレッドとして)実装され得る。本明細書に記載されるシステム及び方法のうちのいくつかは、概して、(汎用ハードウェアに記憶され、かつ/又は汎用ハードウェアによって実行される)ソフトウェアにより実装されるものとして記載されるが、特定のハードウェア実装、又はソフトウェア実装と特定のハードウェア実装との組合せも可能であり、企図される。
【0154】
一般的な慣例に従って、図面に示された様々な特徴は、縮尺どおりに描かれていない場合がある。本開示で提示される図は、任意の特定の装置(例えば、デバイス、システムなど)又は方法の実際の図であることを意図するものではなく、本開示の様々な実施形態を説明するために使用される理想化された表現に過ぎない。したがって、様々な特徴の寸法は、明確にするために任意に拡大又は縮小されている場合がある。更に、図面のいくつかは、明確にするために簡略化されている場合がある。したがって、図面は、所与の装置(例えば、デバイス)の構成要素の全て又は特定の方法の動作の全てを描写していない場合がある。
【0155】
本明細書及び特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される用語は、一般に「オープン」な用語として意図されている(例えば、「含む(including)」という用語は「含むがこれに限定されない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、「を有する(having)」という用語は「少なくとも有する(having at least)」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は「含むがこれに限定されない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきであるなど)。
【0156】
更に、導入されたクレーム記載事項の特定の数が意図される場合は、そのような意図がクレームに明示的に記載され、明示的な記載がない場合には、そのような意図は存在しない。例えば、理解を助けるものとして、以下の添付の特許請求の範囲は、クレーム記載事項を導入するために「少なくとも1つ(at least one)」及び「1つ以上(one or more)」という導入句の使用が含み得る。しかしながら、そのような句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」により導入されたクレーム記載事項は、同じクレームが「1つ以上」又は「少なくとも1つ」という導入句と「a」又は「an」などの不定冠詞とを含む場合であっても、そのような導入されたクレーム記載事項を含んでいる任意の特定のクレームが、そのような記載事項を1つのみ含んでいる実施形態に限定することを示唆すると解釈されるべきではなく(例えば、「a」及び/又は「an」は「少なくとも1つ」又は「1つ以上」と解釈すべきであり)、クレーム記載事項を導入するために使用される定冠詞の使用についても同じことが当てはまる。
【0157】
加えて、特定の数の導入されたクレーム記載事項が明示的に記載されている場合であっても、そのような記載事項が少なくとも記載された数を意味する(例えば、他の修飾語のない「2つの記載事項」という単なる記載事項は、少なくとも2つの記載事項、又は2つ以上の記載事項を意味する)ことが理解される。更に、「A、B、及びCなどのうちの少なくとも1つ」又は「A、B、及びCなどのうちの1つ以上」に類似した表記が使用される場合、一般に、そのような構成は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとの組み合わせ、AとCとの組み合わせ、BとCとの組み合わせ、又は、AとBとCとの組み合わせ、などを含むことが意図される。例えば、「及び/又は」という用語の使用は、このように解釈されることを意図している。
【0158】
更に、本明細書、特許請求の範囲、又は図面のいずれであっても、2つ以上の代替用語を提示する任意の選言的な単語又は句は、それらの用語のうちの1つ、それらの用語のいずれか、又はそれらの用語の両方を含む可能性を企図していると理解されるべきである。例えば、「A又はB」は、「A」もしくは「B」、又は「A及びB」の可能性を含むと理解されるべきである。
【0159】
更に、「第1の」、「第2の」、「第3の」などの用語の使用は、本明細書では必ずしも要素の特定の順序又は個数を暗示するために使用されるわけではない。概して、「第1の」、「第2の」、「第3の」などの用語は、一般的な識別子として異なる要素を区別するために使用される。「第1の」、「第2の」、「第3の」などの用語が特定の順序を暗示すると示されていない限り、これらの用語は、特定の順序を暗示していると理解されるべきではない。更に、「第1の」、「第2の」、「第3の」などの用語が特定の個数の要素を暗示すると示されていない限り、これらの用語は、特定の個数の要素を暗示していると理解されるべきではない。例えば、第1のウィジェットは、第1の側を有するものとして説明され、第2のウィジェットは、第2の側を有するものとして説明されることがある。第2のウィジェットに関する「第2の側」という用語の使用は、第2のウィジェットのそのような側を第1のウィジェットの「第1の側」と区別するためのものであり、第2のウィジェットが2つの側を有することを暗示するものではない。
【0160】
本明細書に記載される全ての例及び条件付き文言は、本発明、及び当技術分野の発展に対して本発明者が寄与する概念を、読者が理解するのを助けるための教育的目的を意図しており、そのような具体的に記載された例及び条件に限定されないものとして解釈されるべきである。本開示の実施形態を詳細に説明してきたが、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書に様々な変更、置換、及び改変を加えることができることを理解されたい。
【国際調査報告】