(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-02
(54)【発明の名称】両側ハイブリッドマットレストッパー
(51)【国際特許分類】
A47C 27/20 20060101AFI20240625BHJP
【FI】
A47C27/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579357
(86)(22)【出願日】2022-06-24
(85)【翻訳文提出日】2024-02-20
(86)【国際出願番号】 US2022034910
(87)【国際公開番号】W WO2022272066
(87)【国際公開日】2022-12-29
(32)【優先日】2021-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】513221651
【氏名又は名称】シーリー テクノロジー リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100197561
【氏名又は名称】田中 三喜男
(72)【発明者】
【氏名】ター,ケビン
(72)【発明者】
【氏名】ビーモン,ジェイムズ エイ
(72)【発明者】
【氏名】マヌシャク,ブライアン エム
(72)【発明者】
【氏名】プラテック,アレン エム
(72)【発明者】
【氏名】ター,アランダ
(72)【発明者】
【氏名】ルイス,ジェシカ リー
(72)【発明者】
【氏名】マヌシャク,ダイアン
【テーマコード(参考)】
3B096
【Fターム(参考)】
3B096AD02
3B096AD04
3B096AD06
3B096AD07
(57)【要約】
リバーシブル又はハイブリッドマットレストッパーは、第1密度を有する第1フォームプレートと、第1フォームプレートの第1密度とは異なる第2密度を有する第2フォームプレートと、第1フォームプレートと第2フォームプレートとの間に配置されたスプリングパネルとを含む。スプリングパネルは、上側布層と下側布層との間に位置付けられた複数のコイルスプリングを含み、上側布層と下側布層とが結合される。絶縁層は、第1フォームプレート及び第2フォームプレートのそれぞれの外面に沿って延在する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リバーシブルハイブリッドマットレストッパーであって、
第1密度を有する第1フォームプレートと、
前記第1フォームプレートの第1密度とは異なる第2密度を有する第2フォームプレートと、
前記第1フォームプレートと前記第2フォームプレートとの間に配置されたスプリングパネルであって、上側布層と下側布層との間に位置付けられた複数のコイルスプリングを含み、上側布層と下側布層とが、複数のコイルスプリングの間において結合されている、スプリングパネルと、
前記第1フォームプレート及び前記第2フォームプレートのそれぞれの外面に沿って延在する絶縁層と、を有する、
リバーシブルハイブリッドマットレストッパー。
【請求項2】
前記絶縁層のまわりに配置されたカバーをさらに有する、
請求項1に記載のリバーシブルハイブリッドマットレストッパー。
【請求項3】
前記絶縁層は、繊維材料、発泡体、又はそれらの組み合わせを有する、
請求項1に記載のリバーシブルハイブリッドマットレストッパー。
【請求項4】
前記スプリングパネルの上側布層又は下側布層は、前記複数のコイルスプリングを通る空気流量を許容するように構成された複数の開口部を含む、
請求項1に記載のリバーシブルハイブリッドマットレストッパー。
【請求項5】
前記スプリングパネルの上側布層及び下側布層は、前記複数のコイルスプリングの少なくとも1つに中央溶着部分を形成するために前記複数のコイルスプリングの少なくとも1つの中央部分において溶着される、
請求項4記載のリバーシブルハイブリッドマットレストッパー。
【請求項6】
前記中央溶着部分は、開口部をさらに含む、
請求項5に記載のリバーシブルハイブリッドマットレストッパー。
【請求項7】
前記第1フォームプレート、前記第2フォームプレート、又はその両方は、網状材料で覆われている、
請求項1に記載のリバーシブルハイブリッドマットレストッパー。
【請求項8】
前記第1フォームプレート、前記第2フォームプレート、又はその両方は、ポリウレタンフォーム又はラテックスフォームで構成されている、
請求項1に記載のリバーシブルハイブリッドマットレストッパー。
【請求項9】
前記第1フォームプレート、前記第2フォームプレート、又はその両方は、粘弾性発泡体で構成されている、
請求項8に記載のリバーシブルハイブリッドマットレストッパー。
【請求項10】
前記第1フォームプレート、前記第2フォームプレート、又はその両方は、複数の空気流開口部を含む、
請求項1に記載のリバーシブルハイブリッドマットレストッパー。
【請求項11】
前記第1フォームプレート、前記第2フォームプレート、又はその両方は、ナノバイオニック材料でコーティングされている、
請求項1に記載のリバーシブルハイブリッドマットレストッパー。
【請求項12】
両側ハイブリッドマットレストッパーであって、
第1フォームプレート及び第2フォームプレートであって、第1フォームプレートが第2フォームプレートより大きい密度を有し、第1フォームプレートが第2フォームプレートとは異なる感触を有する、第1フォームプレート及び第2フォームプレートと、
前記第1フォームプレートと前記第2フォームプレートとの間に配置されたスプリングパネルであって、上側布層と下側布層との間に位置付けられた複数のコイルスプリングを含み、上側布層と下側布層とが、複数のコイルスプリングのそれぞれのまわりにコイルポケットを形成するために複数のコイルスプリングの間において結合され、上側布層又は下側布層が、複数のコイルスプリングを通る空気流量を許容するように構成された複数の開口部を含む、スプリングパネルと、
前記第1フォームプレート及び前記第2フォームプレートのそれぞれの外面に沿って延在する絶縁層と、を有する、
両側ハイブリッドマットレストッパー。
【請求項13】
前記絶縁層のまわりに配置されたカバーをさらに含む、
請求項12に記載の両側ハイブリッドマットレストッパー。
【請求項14】
前記第1フォームプレート、前記第2フォームプレート、又はその両方は、網状材料で覆われている、
請求項12に記載の両側ハイブリッドマットレストッパー。
【請求項15】
前記第1フォームプレート、前記第2フォームプレート、又はその両方は、ポリウレタンフォーム又はラテックスフォームで構成されている、
請求項12に記載の両側ハイブリッドマットレストッパー。
【請求項16】
前記第1フォームプレート、前記第2フォームプレート、又はその両方は、粘弾性発泡体で構成されている、
請求項15に記載の両側ハイブリッドマットレストッパー。
【請求項17】
前記第1フォームプレート、前記第2フォームプレート、又はその両方は、ナノバイオニック材料でコーティングされている、
請求項12に記載の両側ハイブリッドマットレストッパー。
【請求項18】
前記スプリングパネルの上側布層及び下側布層は、実質的に空気不透過性の布で構成され、
前記スプリングパネルの上側布層及び下側布層はさらに、空気透過性領域を含む、
請求項12に記載の両側ハイブリッドマットレストッパー。
【請求項19】
前記スプリングパネルの上側布層及び下側布層は、前記複数のコイルスプリングの少なくとも1つに中央溶着部分を形成するために前記複数のコイルスプリングの少なくとも1つの中央部分において溶着され、前記中央溶着部分はさらに、開口部を画定する、
請求項18に記載の両側ハイブリッドマットレストッパー。
【請求項20】
前記絶縁層は、繊維材料、発泡体、又はそれらの組み合わせを有する、
請求項19に記載の両側ハイブリッドマットレストッパー。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
この出願は、2021年6月24日に出願された米国仮出願番号63/214,502号の優先権を主張し、その開示全体がこの参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、ハイブリッドマットレストッパー(topper)に関する。特に、本発明は、1つ又は複数のフォーム層、スプリングパネル、及びカバー材料で構成される外側シェルを含む及び/又はそれらを使用するハイブリッドマットレストッパーに関する。
【背景技術】
【0003】
サポートクッションの有効性と望ましさは、ユーザがサポートクッションの上で長期間にわたってどれほど快適であるかに部分的による。これに関して、多くのユーザは、軟質フォームで作られたサポートクッション、特にマットレス及び枕が望ましいと思う。しかし、マットレス及び枕などの身体サポートクッションの寿命にわたって、軟質フォームは、高さ及び硬さを失う可能性がある。そのようなサポートクッションにおいて結果として生じる耐久性の喪失は次に、身体サポートクッションの快適性の低下を引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
当然、身体サポートクッションの弾力性と快適性はできるだけ長く維持されることが望ましく、これらの製品の耐久性、快適性、及び弾力性を向上させることが継続的に望まれる。従って、このような耐久性、快適性、及び弾力性の向上を可能にし、そのような特徴を長期間にわたって維持できる身体サポートクッションは、非常に望ましく、有益である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、マットレストッパーなどのハイブリッド身体サポートクッションを含む。いくつかの実施形態では、ハイブリッドマットレストッパーは、サポートを形成するためにスプリング部分とフォーム部分の両方を有し、硬め又は柔らかめの感触又は他の特性など、エンドユーザに所望の感触を提供するための更なる層又は構造を有する。
【0006】
本発明の1つの例示的な実施形態では、第1密度を有する第1フォームプレート(foam plate)と、前記第1フォームプレートの第1密度とは異なる第2密度を有する第2フォームプレートとを含むリバーシブルハイブリッドマットレストッパーが提供される。スプリングパネルは、前記第1フォームプレートと前記第2フォームプレートの間に配置され、スプリングパネルは、上側布層(fabric layer)と下側布層との間に位置付けられた複数のコイルスプリングを含む。上側布層と下側布層とは、前記複数のコイルスプリングの間において結合される。絶縁層(insulating layer)は、前記第1フォームプレート及び前記第2フォームプレートのそれぞれの外面に沿って延在し、カバーは、前記絶縁層のまわりに配置される。
【0007】
そのような身体サポートクッション又はマットレストッパーのいくつかの実施形態では、前記絶縁層は、繊維材料、発泡体(foam)、又はそれらの組み合わせを有する。いくつかの実施形態では、前記スプリングパネルの上側布層又は下側布層は、前記複数のコイルスプリングを通る空気流量を許容するように構成された複数の開口部(aperture)を含む。いくつかの実施形態では、前記スプリングパネルの上側布層及び下側布層は、前記複数のコイルスプリングの少なくとも1つに中央溶着部分(welded portion)を形成するために前記複数のコイルスプリングの少なくとも1つの中央部分において溶着することもでき、ある実施形態では、開口部(opening)をさらに含む。
【0008】
例示的なマットレストッパーに含まれるフォームプレートに関して、前記第1フォームプレート、前記第2フォームプレート、又はその両方は、網状材料で覆われている。いくつかの実施形態では、前記第1フォームプレート、前記第2フォームプレート、又はその両方は、ポリウレタンフォーム又はラテックスフォーム、ある実施形態では粘弾性発泡体などで構成される。いくつかの実施形態では、前記第1フォームプレート、前記第2フォームプレート、又はその両方は、複数の空気流開口部を含む、及び/又はナノバイオニック(nanobionic)材料でコーティングされる。
【0009】
さらに、いくつかの実施形態では、第1フォームプレート及び第2フォームプレートを有する両側ハイブリッドマットレストッパーが提供される。前記第1フォームプレートは、この他の実施形態では、前記第2フォームプレートの密度より大きい密度を有し、前記第1フォームプレートはさらに、前記第2フォームプレートとは異なる感触を有する。スプリングパネルはそのとき、前記第1フォームプレートと前記第2フォームプレートとの間に配置され、前記スプリングパネルは、上側布層と下側布層との間に位置付けられた複数のコイルスプリングを含む。前記上側布層と下側布層とはそのとき、前記複数のコイルスプリングのそれぞれのまわりにコイルポケット(coil pocket)を形成するために前記複数のコイルスプリングの間において結合される。前記上側布層又は前記下側布層はまた、前記複数のコイルスプリングを通る空気流量を許容するように構成される複数の開口部を含む。絶縁層は、前記第1フォームプレート及び前記第2フォームプレートのそれぞれの外面に沿って延在し、カバーは、前記絶縁層のまわりに配置される。
【0010】
そのような両側ハイブリッドマットレストッパーのいくつかの実施形態では、前記スプリングパネルの上側布層及び下側布層は、実質的に空気不透過性の布で構成されるが、前記スプリングパネルの上側布層及び下側布層はまた、空気透過性領域を含む。
【0011】
本発明のさらなる特徴及び利点は、本明細書の説明、図面、及び非限定的な実施例を検討すれば、当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明に従って作られたハイブリッドマットレストッパーの斜視図であり、マットレスとベッドフレームの上に位置付けられたハイブリッドマットレストッパーを示している。
【
図2】
図1のハイブリッドマットレストッパーの分解斜視図である。
【
図2A】
図1のハイブリッドマットレストッパーに含まれるスプリングパネルの部分断面図である。
【
図3A】本発明に従って作られた別のハイブリッドマットレストッパーの断面図であり、ハイブリッドマットレストッパーを第1の向きで示している。
【
図3B】本発明に従って作られた別のハイブリッドマットレストッパーの断面図であり、ハイブリッドマットレストッパーを第2の向きで示している。
【
図4A】本発明のハイブリッドマットレストッパーに含まれる例示的なフォームプレートの一実施形態の上面図である。
【
図4B】本発明のハイブリッドマットレストッパーに含まれる別の例示的なフォームプレートの上面図である。
【
図4C】本発明のハイブリッドマットレストッパーに含まれるさらに別の例示的なフォームプレートの上面図である。
【
図5A】複数の空気流開口部を有し、本発明に従って作られた例示的なスプリングパネルの上面図である。
【
図5B】複数の空気流開口部を有し、本発明に従って作られた別の例示的なスプリングパネルの上面図である。
【
図5C】複数の空気流開口部を有し、本発明に従って作られたさらに別の例示的なスプリングパネルの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、マットレストッパーなどのハイブリッド身体サポートクッションを含む。いくつかの実施形態では、ハイブリッドマットレストッパーは、サポートを形成するためにスプリング部分とフォーム部分の両方を有し、硬め又は柔らかめの感触又は他の特性など、エンドユーザに所望の感触を提供するために更なる層又は構造を有する。この点に関して、いくつかの実施形態において、また
図1~
図5Cを参照して本明細書に説明されるように、一対の軟質(flexible)フォームプレートを複数のコイルで形成されたスプリングパネルと組み合わせて利用するハイブリッドマットレストッパーが提供され、それらの様々な層の特性は、特定のユーザの要望を満たすように調整することができる。いくつかの実施形態では、ハイブリッドマットレストッパーは、このように、マットレストッパーの一方の側を硬めの感触を好むユーザに適応させるために使用でき、マットレストッパーの他方の側を柔らかめの感触を望むユーザによって使用できるように、両側実施形態の形で提供することができる。
【0014】
まず
図1を参照すると、本発明の1つの例示的な実施形態では、マットレストッパー10の形をした身体サポートクッションが提供され、マットレス22及びベッドフレーム24の上に位置付けられて示されている。マットレストッパー10は、概括的に平坦な上面12と概括的に平坦な下面14とを有する概括的に長方形の周囲形状を有する。マットレストッパー10はさらに、マットレストッパー10の周囲に延在してマットレストッパー10を覆うカバー20を含み、カバー20の周縁部16において又は周縁部16の周囲において結合される。マットレストッパー10では、マットレストッパー10の上面12又は下面14のいずれかが、マットレストッパー10を一方側から他方側に反転させることによって、ユーザによって利用することができる。このようにして、以下にさらに詳細に説明されるように、本発明のいくつかの実施形態では、例示的なマットレストッパーは、このように、マットレストッパーの両側に同じ感触を提供するように構成することができる、又は上記の両側実施形態では2つの表面に異なる感触を提供するように構成することができる。例えば、例示的なマットレストッパーの一方側は、他方側より硬く又は柔らかく構成することができる、あるいは、代替的又は追加的に、例示的なマットレストッパーの一方側は、他方側と同じ、又は他方側より多い/少ない冷却能力を有することができる。
【0015】
マットレストッパー10に関してさらに、カバー20をマットレストッパー10のまわりにおいて閉じるために、カバー20はさらに、カバー20の側面に沿って、次にマットレストッパー10の側面に沿って延在するジッパーの形をした閉じ具18をさらに含む。閉じ具18は、マットレストッパー10のカバー20の開放を可能にし、それによって、例えば、ユーザがマットレストッパー10の内部構成要素及び特性を変更することを望むとき、又はユーザがクリーニングのためにカバー20を取り除くことを望むときなど、マットレストッパー10の内部構成要素を変更することを可能にする。当然、例示的なマットレスカバーに含まれる閉じ具は、ジッパー、ボタン、留め具、面ファスナーなどを含むが、これらに限定されない様々なタイプであり得ることが考えられる。同様に、高さ、すなわちマットレストッパー10の上面12と下面14との間の距離は、
図1に示す実施形態では約3インチから約5インチであるが、この範囲は網羅的なものではなく、他のサイズ及び寸法も利用可能であり、所望の快適さのレベル又はそれが意図されるサイズのマットレス(例えば、ツイン、フル、クイーン、キングなど)に応じて容易に選択できることが理解される。
【0016】
次に
図2及び
図2Aを参照すると、
図2は、マットレストッパー10の内部構成要素がカバー20から取り除かれたハイブリッドマットレストッパー10を分解斜視図で示す。マットレストッパー10は、多数の異なるクッション材料を有し、より具体的には、第1フォームプレート43と第2フォームプレート45とを含み、第1フォームプレート43と第2フォームプレート45との間にスプリングパネル30が配置されている。コイルパネルとも呼ばれ得るスプリングパネル30は、行及び/又は列のアレイ又はマトリックス36にレイアウトされた複数のコイルスプリング34で構成されている。図示された実施形態では、スプリング34は、各行に8個のコイルスプリング34と、各列に13個のコイルスプリング34とを備えて互いに直交して位置調整された行及び列に配置されている。当然、例示的なマットレストッパーのコイルスプリングの寸法及び/又は数が、互いにオフセットすることも可能である、又は本明細書に記載される主題の精神及び範囲から逸脱することなく特定の用途のために他の方法で変更することが可能であることが考えられる。同様に、スプリングパネル30並びに第1フォームプレート43及び第2フォームプレート45の縁部は、
図2ではわずかに湾曲して見えるが、カバー20及び全体的なマットレストッパー10の概括的に長方形の形状により容易に位置調整する形状を提供するように、そのような縁部を実質的に直線にすることも可能であることがさらに考えられる。
【0017】
スプリングパネル30に関してさらに、恐らく
図2Aに最もよく示されるように、第1布35は、各コイルスプリング34の上端の上に配置され、第2布37は、各コイルスプリング34の下端の下に配置される。布35、37は、コイルスプリング34の間において結合(例えば溶着)され、それによってコイルスプリング34のそれぞれの間に空間だけでなく、コイルスプリングのそれぞれを囲むコイルポケットも形成する。布35、37は次に、布35、37の周縁部39に沿ってさらに結合され、それによってスプリングパネル30の周囲を画定する。布35、37で作られた溶着部のそれぞれは、布35、37を確実に結合するように、一般に幅が約1mmから約5mmの範囲にあるが、特定の間隔を提供するために、又は異なるサイズのコイルスプリングを収容するために異なるサイズのコイルポケットを提供するために、所望に応じて変化させることができる。
【0018】
前述したように、スプリングパネル30に含まれる布35、37は一般に、スプリングパネル30を形成して個々のコイルスプリング34を囲むために結合される2枚の別々の布片で形成される。例示的なスプリングパネルは、折り重ねられて開放端で結合されるただ1つの布で形成することもできる、又は追加の布片を使用して形成することもできる。しかしながら、あらゆる場合において、布自体は、不織布、ワープニット、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、スペーサ布又は同様のものを含む様々な材料で構成することができる。不織布が使用されるいくつかの実施形態では、不織布は、削りくず、スカブ(scab)、穴部、及び/又はスクラップを含むが、これらに限定されない様々な欠陥がない。さらに、不織布が使用されるいくつかのそのような実施形態では、不織布は、約40g/m
2から約80g/m
2の間の重量を有する。さらに、いくつかの実施形態では、例示的なスプリングパネルに選択された材料(複数可)は、スプリングパネルが圧縮されたときに空気が容易に逃げることができないように空気透過性を制限するために使用することができる。同様に、マットレストッパーの圧縮力が解放されるとき、スプリングパネルの拡張はそのとき、布を通る空気のゆっくりとした引っ張りのためにゆっくりと生じることができる。あるいは、他の実施形態では、例示的なスプリングパネルに使用するために選択される材料(複数可)は、空気透過性を高めることを可能にするスパンメッシュレースとすることができる。いくつかの他の実施形態では、例示的なスプリングパネルに含まれる布は、特定の位置に位置付けられた空気透過性部分を有する空気不透過性であり得る。空気透過性位置の大きさ、数、及び/又は位置を制御することによって、布及びスプリングパネルへの空気の出入りも制御することが可能でもある。例えば、各コイルポケットは、溶着部の中央を貫通する穴部を備えた中央溶着部をさらに含んでもよい(例えば後述の
図5C参照)。またさらなる例では、空気透過性は、布の1つ又は複数の溶着部を通して制御することができることが可能でもある。そのような例では、布は、空気不透過性である、又は限定された空気透過性であり得る。結果として、溶着部は、例示的なスプリングパネルへの空気の流入又は流出を少なくともある程度、制御するために使用され得る。
【0019】
さらに
図2及び
図2Aを参照すると、前述したように、またスプリングパネル30に含まれる布35、37に加えて、スプリングパネル30は、複数のコイルスプリング34によっても構成されている。例示的なスプリングパネルに含まれるコイルスプリングは、所定のスプリングパネルに含まれるコイルスプリングの密度が、特定の用途に応じて、又は本発明に従って作られたマットレストッパーに特定の感触を提供するために所望されるように、変化させることができるように、スプリングパネル内の様々な大きさ及び数を有することができる。そのようなコイルスプリングは、直径が最大約3インチで、圧縮された高さが最大約3インチの高さとすることができる。スプリングはまた、無負荷高さと負荷高さとを有し、負荷高さは、無負荷の完全に弛緩した高さより短い。スプリングパネル30において、スプリングパネル30に含まれるコイルスプリング34は一般に、約90mmから約110mmの無負荷又はコイルフリー高さと、約27.5mmから約50mmの負荷又は圧縮高さとを有する。コイルスプリング34はさらに、一般に約55mmから約60mmの範囲の直径を有し、17.5ゲージワイヤ(例えば、直径約1.25mmのワイヤ)で構成されている。コイルスプリング34はまた、コイルを構成するために一般に約4回(プラスマイナス1/4回転)回転され、構成されるとき、コイルスプリング34のそれぞれを形成するワイヤの各端部は一般に、コイルスプリング34の構造内に存在するように作られる。コイルスプリング34のそれぞれのコイルポケット高さを約27.5mmから約50mmにするために、コイルスプリング34は一般に、コイルスプリングが約0.7重量ポンドから約0.8重量ポンドに予め負荷をかけられるように、またコイルスプリング34が約0.2ポンド/インチから約3.0ポンド/インチのばね定数を有するように、2つの布35、37の係合及び結合によって負荷される。
【0020】
本発明に従って作られた例示的なスプリングパネルに含まれるコイルスプリングにさらに関して、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、コイルスプリングの多数の他のタイプ及び配置がまた、例示的なスプリングパネルにおいて使用することができることが考えられる。例えば、いくつかの実施形態では、コイルスプリングは、ミニスプリングとすることができ、ミニスプリングは、例えば、約21mmから約25mmの負荷又は圧縮高さを有し、17.25ゲージワイヤ又は19.5ゲージワイヤで構成され、構成された場合、各ミニスプリングのコイルを形成するワイヤの各端部がコイルスプリング構造内に存在するように配置される。ミニスプリングはまた、約0.07重量ポンドから約0.8重量ポンドに予め負荷をかけることができる。
【0021】
また、スプリングのサイズに関係なく、ばね定数は、例示的なマットレストッパーの表面にわたって同じ範囲、又は同じ範囲内とすることができる、あるいは代替的に、範囲及び/又は場所によって変化させることができることがさらに考えられる。さらに、例示的なパネルに含まれるコイルスプリングは、樽型、円筒型、砂時計型などの様々な形状とすることができる。ピッチ及び直径も、所望に応じて選択することができるとともに対称又は非対称とすることができ、コイルスプリングが圧縮されるときに線形又は非線形の反応を有することができる。他のサイズ、形状、及び変動も利用することができ、コイル・イン・コイル設計、又は円錐形設計などの直径が変化する設計を含み、さらに、所望に応じて本明細書に記載される主題の精神及び範囲から逸脱することなく特定の用途のために選択することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、1平方フィート当たりのコイル数は、約14から約25の範囲内であり得る。例えば、標準的なクイーンサイズのマットレストッパーは、約500~600個のコイルスプリング34を有することができ、それらのコイルスプリングは、例えば、27個のコイルスプリングを20行に配列することができる。
【0023】
次に、例示的なマットレストッパーに含まれるフォームプレートを検討すると、様々なフォームタイプは、所望の感触又は性能特性を有するマットレストッパーを生産するために利用することもできる。本発明に従って使用可能なこのようなフォームとしては、ラテックスフォーム、網状又は非網状の粘弾性発泡体(メモリフォーム又は低反発フォームと呼ばれることもある)、網状又は非網状の非粘弾性発泡体、ポリウレタン高反発フォーム、発泡ポリマーフォーム(例えば、発泡エチレン酢酸ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、又はポリエチレン)及び同様のものを含むが、これらに限定されない。さらに、いくつかの実施形態では、ユーザの体温の範囲(又は、例示的なマットレストッパーがその上に存在するユーザの身体との接触又は近接によって曝される温度の範囲)における温度反応性が大きな利点を提供することができるので、温度反応性を有するフォームを使用することができる。本明細書において使用されるように、材料は、その材料が10℃~30℃の温度範囲を通じて国際標準化機構(ISO)規格3386によって測定された硬さが少なくとも10%変化する場合、温度変化に「反応する」と考えられる。他の実施形態では、フォームが温度に対して実質的に反応しないことが望ましい場合がある。本明細書に使用されるように、材料は、その材料が10℃~30℃の温度範囲を通じてISO規格3386によって測定された硬さの変化が10%未満である場合、温度変化に対して「実質的に反応しない」。
【0024】
本発明に従って製造される例示的なマットレストッパーは、ユーザの身体又はその一部からの圧力をマットレストッパーにわたって好適に分散させることができる、様々な言及された軟質フォームのいずれかで構成することができる。マットレストッパー10において、第1及び第2フォームプレート43,45に使用される軟質フォームの密度は一般に、ユーザの身体をサポートするのに十分な密度を有する。より具体的には、
図2に示す実施形態では、第1及び第2フォームプレート43,45は、低反発性を有するとともに十分な密度及び硬さを有する粘弾性フォームで構成され、マットレストッパー10のフォームプレート43,45にわたって均一に圧力を吸収し、均一に分散させることができる。一般に、このような軟質フォームは、ほぼ室温(すなわち、21℃~23℃)において、材料のサンプルに対してプレートから材料の当初の厚さの少なくとも40%の圧縮まで圧力を加え、40%の圧縮が国際標準化機構(ISO)2439の硬さ測定基準で規定された一定時間保持されることによって測定される、少なくとも約10N~約80N以下の硬さを有する。いくつかの実施形態では、フォームプレート43,45を有する軟質フォームは、所望の程度の圧縮抵抗及び支持を提供するために、約10N、約20N、約30N、約40N、約50N、約60N、約70N、又は約80Nの硬さを有する。
【0025】
フォームプレート43,45に使用するために本明細書に記載される軟質フォームは、所望の程度の圧縮抵抗及び他の品質、並びに材料耐久性の程度の増加を提供することを支援する密度を有することもできる。いくつかの実施形態では、フォームプレート43,45に使用される軟質フォームの密度は、約30kg/m3以上約150kg/m3以下の密度を有する。いくつかの実施形態では、マットレストッパー10のフォームプレート43,45に使用される粘弾性発泡体の密度は、約30kg/m3、約40kg/m3、約50kg/m3、約60kg/m3、約70kg/m3、約80kg/m3、約90kg/m3、約100kg/m3、約110kg/m3、約120kg/m3、約130kg/m3、約140kg/m3、又は約150kg/m3である。当然、特定の密度を有する軟質フォームの選択は、その硬さ、フォームが圧力に反応する態様、及びフォームの全体的な感触を含むフォームの他の特性に影響を及ぼすが、所望の密度及び硬さ、並びに特定のサイズ、重量、及び形状を有する軟質フォームが、所望に応じて特定の用途又はマットレス組立体のために、及び本発明の例示的なマットレス組立体上に横たわるユーザに様々な程度のサポート及び快適性を有するフォームプレートを提供するために容易に選択することができることが認められる。いくつかの例では、フォームプレート43,45は、約70kg/m3から約110kg/m3の密度と、約25Nから約50Nの硬さを有する。
【0026】
さらに、マットレストッパー10のフォームプレート43,45は一般に平坦な形状であるが、例示的なマットレストッパーに含まれるフォームプレートの一方又は両方の1つ又は複数の表面が他の形状、又は平坦な形状と他の形状との組み合わせで構成され得ることも考えられる。例えば、いくつかの実施形態では、フォームプレートの一方又は両方の上面及び底面は、非平面とすることができ、上面及び/又は底面は、任意の形状及びサイズのリブ、バンプ、溝、くぼみ、又は他の突起、並びにフォームプレートを部分的に貫通、ほぼ完全に貫通、又は完全に貫通して延在することができる開口部を含む。さらに、マットレストッパー10に含まれるフォームプレート43,45は、本明細書において「プレート」と呼ばれ、それぞれ単一連続片であるフォームから構成されるが、例示的なマットレストッパーに含まれるフォームプレートの一方又は両方が、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、ネット又は他の包囲布内に含まれる1つ又は複数の様々なタイプの細断されたフォームから構成され得る、又は1つ又は複数の層のフォームから形成され得ることが考えられる。
【0027】
図2をさらに参照すると、フォームプレート43,45は、単一連続片であるフォームの形をしているが、フォームプレート43,45のそれぞれは、フォームプレート43,45の一体性を保持し、より高い程度の耐久性を可能にするために一般に、網状材料(netting material)47,49で覆われる。網状材料47,49は、糸又は繊維がそれらの交差点で結合され、ループ状にされ又は結び目が作られ、糸又は繊維の間に開口部空間を有する布をもたらす任意の布地で構成することができる。このような布地に使用される糸又は繊維状のもののタイプによって、その特性が耐久性において変化させることができることが認められる。いくつかの実施形態では、網状材料47,49は、シングルニットジャージ、ダブルニットジャージ、ダブルリブニットで形成され得る、及び/又は耐火性又は非耐火性材料で作られ得る。非限定的な例として、非耐火性布地は、未処理のポリエステル、レーヨン、綿を含み得るが、これらに限定されず、耐火性布地は、耐火性レーヨン、変性アクリル、ケブラー、ノマックスなどを含み得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、網状材料47,49は、約50から約850CFMの気孔率を有する。
【0028】
フォームプレート43,45を囲むために使用される網状材料のタイプにかかわらず、第1フォームプレート43の外面上及び第2フォームプレート45の外面上に配置されるのは、絶縁層50である。
図2に示すマットレストッパーでは、絶縁層50は、繊維ベースの材料であるが、例示的な組立体に含まれる絶縁層が、スペーサ布/布地材料、フォーム、又は絶縁特性を有する他の材料のような、絶縁特性を有する様々な材料で構成することができることが考えられる。例えば、ある場合には、スペーサ布は、使用することができ、双方向に伸縮される材料で形成することができ、それは、水平方向に、例えば頭からつま先まで、及び横方向に、ベッドに対して左右になど、2方向に伸縮可能であることを意味する。このようなスペーサ布は、織られた又は編まれた材料を含み得る、及び/又は、ポリエチレン、ポリエステル、他のプラスチック、又は、これら又は他のいずれかの組み合わせを含む押出プラスチック材料を含み得る。いくつかの他の実施形態では、また別の例として、例示的な絶縁層は、不織布材料又はハイロフト材料で形成することができる。「不織」という用語は、織られても編まれてもない布を意味するために繊維産業において使用されている。不織布繊維は一般に、小さい繊維をシート又はウェブの形にまとめ、化学的、機械的、熱的、又は溶媒処理によってそれらを結合することによって製造される工業用繊維である。「密集化していない(non-densified)」という用語は、結合繊維の溶融と再凝固とを通じて互いに結合されていない繊維に言及する。「ハイロフト(High-loft)」とは、繊維よりも空気を多く含む繊維構造に与えられる用語である。一般に、ハイロフト繊維は、より多くの暖かさを保持する。このようなハイロフト材料は、繊維充填材、断熱などの用途に使用される、高い低密度の材料である。繊維は、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、絹、アクリル、アセテート及び/又はレーヨンを含むが、これらに限定されない滑らかな又は滑りやすい表面を有する材料から作ることができる。さらに他の実施形態では、絶縁層は、ウール、ダウンなどの天然繊維で構成することができる。
【0029】
絶縁層50の外側に、さらに
図2を参照すると、カバー20が存在し、これは一般に、布で構成されている。カバーを形成するために、綿、綿混紡、100%ポリエステル布などの吸湿発散性布、レーヨン、ナイロン、性能及び伸縮性を向上させるためのスパンデックス混紡布、あるいはこれらの材料のいずれかの混合物又は組み合わせを含むが、これらに限定されない様々な材料を使用することができる。このような布は、キルティング加工することができる、及び/又は「硬い」又は「柔らかい」面のラベルを含むが、これらに限定されない様々な設計を含むことができる。カバー20はまた、前述したように、マットレストッパー10の外周を画定し、従って、カバー20自体の周縁部とともにカバー20内に位置する様々な層の形状は、マットレストッパー10の形状を画定する。カバー20はまた、
図2には示されていないが、ナノバイオニック材料、又はユーザに冷却感を提供又は強化し得る相変化材料(PCM)などの他の材料で構成又はコーティングすることができる。
【0030】
図1~
図2を参照して前述したマットレストッパー10の改良として、場合によっては、本発明に従って作られたマットレストッパーが、マットレストッパーの向きによって、言い換えれば、マットレストッパーのどちらの側がマットレスの上に置かれるかに応じて、エンドユーザにとって異なる感触を示すように、リバーシブル又は「両側」であることが望ましいことがある。この点について、いくつかの実施形態では、次に
図3A~
図3Bを参照すると、
図1~
図2を参照して説明されたものと同様である様々な層を含む両側ハイブリッドマットレストッパー210が提供される。特に、両側マットレストッパー210は、第1フォームプレート243と、第2フォームプレート245と、第1フォームプレート243と第2フォームプレート245との間に配置されたスプリングパネル230とを含む。スプリングパネル230はまた、行及び/又は列のアレイにレイアウトされたマトリクス状のコイルスプリング234で形成されている。さらに、両側マットレストッパー200は同様に、第1フォームプレート243及び第2フォームプレート245のそれぞれの外側の表面に隣接する絶縁層250を含む。しかしながら、マットレストッパー210では、第1フォームプレート243は、高密度のフォームで構成され、第2フォームプレート245は、より低密度のフォームで構成される。このようにして、
図3Aに示すように、第1フォームプレート243は、第1フォームプレート243がユーザに対向するように、また上向きに配向されたより高密度のフォームプレート243が次に、ユーザがマットレストッパー210の上に横たわるときにユーザにより硬い感触を提供するように、場合によっては上向きに配向することができる。逆に、
図3Bに示すように、マットレストッパー210はまた、第2フォームプレート245が上向きに配向されてユーザに対向するように、また、より低密度のフォームプレート245が、エンドユーザがマットレストッパー210の上に横たわるときにユーザにより柔らかい感触を提供するように構成されるように「反転」させることができる。このような両側マットレストッパー210は従って、単一構造内において硬い感触と柔らかい感触の両方を提供し、今度はユーザが最も好ましい感触を選択すること、及び/又は新しい製品を購入する必要なく感触を変更することができる。
【0031】
ここで
図4A~
図4Cを参照すると、本発明に従って作られた例示的なマットレストッパーの感触を変えるさらなる改良として、例示的なマットレストッパーに含まれるフォームプレート343,345の更なる実施形態が提供される。これらの実施形態では、フォームプレート343,345は、例示的なマットレストッパー内の空気流及び冷却を改良することができるように複数の穴部又は開口部345を含む。穴部346a、346b、346cの数は、望まれる空気流量とフォームの特性に応じて変えることができる。例えば、
図4Aに示す実施形態では、開口部346aの2行344が示されている。しかしながら、
図4Bの実施形態では、行344の数及び開口部346bの数が増加しており、それは、フォームプレート343,345を有するフォームの厚さ及び/又は密度、並びに開口部なしにフォームを通じて別の方法で移動し得る空気流量の特性を示し得る。例えば、より厚いフォーム又はより高密度であるフォームは、開口部がなければ最小限の空気流を有することができ、従って、薄い又はより低密度であるフォームより多くの開口部を必要とし得る。この点に関して、場合によっては、増加した空気流を提供することが望ましく、そのようなものとして、空気流開口部の数を増加させることができる、及び/又は空気流開口部のサイズを増加させることができることが考えられる。また、より少ない空気流が望ましい場合、開口部の数を減少させることができる。
【0032】
さらにもっと、例示的なフォームプレートに含まれる空気流開口部が、領域によって数又はサイズを変えることができることも考えられる。例えば、
図4Cに示すように、フォームプレート343,345は、第1領域350(破線で示す)に、より高密度の空気流開口部346cを含むことができる。場合によっては、この第1領域350は、マットレスの足部領域に対応することができるが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、より高濃度である開口部が、頭部領域、胴部領域、フォームプレートの周囲及び/又は中央に沿ってなどに関連付けることもできることが理解される。
【0033】
穴部又は開口部はまた、形状において変化させることができる。
図4A~
図4Cには円形状の開口部346a、346b、346cとして図示されているが、いくつかの実施態様では、例示的なフォームプレートに含まれる開口部は、円形、六角形、八角形、正方形、三角形、又はその他の形状の開口部、又はそこを通る空気流を可能にするそれらの組み合わせであってもよい。同様に、開口部のサイズ(例えば、直径)もまた変更することができる。例えば、開口部の直径は、約1/8インチから約1インチまで変更することができる。いくつかの実施態様では、フォームプレートの開口部のすべては、同じサイズであってもよいが、他の実施態様では、開口部は、フォームプレートにわたってサイズ又は形状において変更することができる。
【0034】
開口部を含むことに加えて、いくつかの実施形態では、銅などの添加物は、含水率及びカビの成長の抑制に関するマットレストッパーの特性を改善するために利用することもできる。フォームの難燃特性を改善するために及び/又はフォームの臭いを改善するために、他の添加物(例えば、炭素又は炭の添加物)を含めることもできる。さらに、遠赤外線は、特性を回復させるために例示的なマットレストッパーによって提供することができる、及び/又は、グラファイト、アルミニウム、銀、炭、ゲル、及び他の添加物を含めることもできる。さらに、フォームは、ナノバイオニック材料又は相変化材料(PCM)で覆われてもよい。さらに、層は、当該技術分野で知られているように、殺生物剤、防腐剤、臭気遮断剤、香料、顔料、染料、しみ防止剤、帯電防止剤、防汚剤、防水剤、吸湿発散剤などをさらに含むことができる。
【0035】
さらなる改良として、
図5A~
図5Cを参照すると、コイル及びスプリングパネル430を通る空気流量を変化させるための空気流開口部436を含むスプリングパネル430はまた提供することができる。第1布435のみが
図5A~
図5Cに示される第1布及び第2布は、そのような実施形態では、スプリングパネル430を通る空気流を改善するために開口部436の密度を変化させることができる。例えば、
図5Aでは、穴部436aの数は、
図5Bに示す穴部436bの数よりも平方インチ当たり少ない。別の例として、
図5Cでは、第1布435のみがまた
図5Cに示される第1及び第2布は、コイルスプリング434の中央部分に追加的に溶着することができる。このような実施形態では、空気流(すなわち、空気流開口部)を可能にするために、この中央溶着部分445内に中央パンチスルー又は開口部447が存在し得る。この中央溶着部分445は、いくつかの実施形態では、約21mmから約25mmの直径を有することができ、中央パンチスルーは、約9mmから約10mmの直径を有し得る。
【0036】
本発明のさらなる改良として、
図1~
図5Cに示すサポートクッションは、マットレストッパーの形をしており、あおむけに又はうつ伏せに横たわるユーザを支持するための寸法的なサイズであるが、本明細書に記載される特徴は、椅子及び家具用の寝具及び/又はクッション、医療装置及び機器用のパッド(例えば、車椅子シートパッド、車椅子パッド、医療用パッド、病院用担架パッド、手術台パッド、位置決めパッド)、家具用のパッド(例えば、椅子張り用パッド、家具用クッション、家具用パッド)、運動機器及び装置用のパッド(例えば、運動用クッション、スポーツ及び運動用パッド、体操用マット)、レクリエーション機器及び装置用のパッド(例えば、キャンプ及びスリーピングマット)、アパレル用のパッド(例えば、ブラジャーのストラップ、肩パッド、靴の裏地、ブーツの裏地)、家庭用品用のパッド(例えば、抗疲労マット、マットレスパッドなど)を含む様々なタイプのサポート、パッドアクセサリ(例えば、ブリーフケースのショルダストラップ、コンピュータのキャリケース、財布、手袋及び同様のもの)、ペット用ベッドなどを含むが、これらに限定されない他の支持構造に同様に適用可能であることが考えられる。そのため、本明細書では、「サポートクッション」、「身体サポートクッション」などの語句は、任意のサイズ又は形状を有し、ユーザの身体又はその一部を支持することが可能である又は一般的に使用される、そのようなあらゆる物体に言及するために使用される。
【0037】
当業者は、本発明の教示又は以下の特許請求の範囲から逸脱することなく、さらなる実施形態も可能であることを認識するであろう。この詳細な説明、特に本明細書に開示された例示的な実施形態の具体的な詳細は、主に理解を明確にするために与えられ、本開示を読めば当業者には変更が明らかであり、特許請求の範囲に記載される発明の精神又は範囲から逸脱することなく変更することができるので、そこから不必要な限定が理解されることはない。
【国際調査報告】